平成30年02月20日中野区議会本会議(第1回定例会)
平成30年02月20日中野区議会本会議(第1回定例会)の会議録

.平成30年(2018年)2月20日、中野区議会議事堂において開会された。

.出席議員(41名)

  1番  加  藤  たくま         2番  若  林  しげお

  3番  日  野  たかし         4番  木  村  広  一

  5番  ひやま      隆        6番  山  本  たかし

  7番  渡  辺  たけし         8番  細  野  かよこ

  9番  羽  鳥  だいすけ       10番  いでい   良  輔

 11番  高  橋  かずちか       12番  内  川  和  久

 13番  甲  田  ゆり子        14番  小  林  ぜんいち

 15番  白  井  ひでふみ       16番  中  村  延  子

 17番  内  野  大三郎        18番  小宮山   たかし

 19番  広  川  まさのり       20番     欠  員   

 21番  佐  野  れいじ        22番  北  原  ともあき

 23番  伊  東  しんじ        24番  平  山  英  明

 25番  南     かつひこ       26番  小  林  秀  明

 27番  森     たかゆき       28番  いながき  じゅん子

 29番  石  坂  わたる        30番  小  杉  一  男

 31番  い  さ  哲  郎       32番  大  内  しんご

 33番  高  橋  ちあき        34番  伊  藤  正  信

 35番  市  川  みのる        36番  篠     国  昭

 37番  久  保  り  か       38番  酒  井  たくや

 39番  近  藤  さえ子        40番  むとう   有  子

 41番  長  沢  和  彦       42番  来  住  和  行

.欠席議員

      な  し

.出席説明員

 中 野 区 長  田 中 大 輔      副  区  長  川 崎   亨

 副  区  長  本 田 武 志      教  育  長  田 辺 裕 子

 政 策 室 長  髙 橋 信 一      経 営 室 長  篠 原 文 彦

 新区役所整備担当部長 相 澤 明 郎    都市政策推進室長 奈 良 浩 二

 西武新宿線沿線まちづくり担当部長 角   秀 行      地域支えあい推進室長 野 村 建 樹

 区民サービス管理部長 戸 辺   眞    子ども教育部長、教育委員会事務局次長 横 山   俊

 健康福祉部長   小 田 史 子      保 健 所 長  木 村 博 子

 環 境 部 長  白 土   純      都市基盤部長   豊 川 士 朗

 政策室参事(企画担当) 青 山 敬一郎   経営室参事(経営担当) 朝 井 めぐみ

.本会の書記は下記のとおりである。

 事 務 局 長  吉 村 恒 治      事務局次長    古 本 正 士

 議事調査担当係長 鳥 居   誠      書     記  関 村 英 希

 書     記  立 川   衛      書     記  若 見 元 彦

 書     記  井 田 裕 之      書     記  冨 士 縄  篤

 書     記  野 村 理 志      書     記  鎌 形 聡 美

 書     記  遠 藤 良 太      書     記  松 丸 晃 大

 書     記  香 月 俊 介      書     記    友里香

 

 議事日程(平成30年(2018年)2月20日午後1時開議)

日程第1 第6号議案 平成30年度中野区一般会計予算

 

午後00分開会

○議長(いでい良輔) 定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配付の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。

 この際、お手元に配付の一般質問一覧表のとおり、伊東しんじ議員、平山英明議員、長沢和彦議員、中村延子議員、渡辺たけし議員、内川和久議員、白井ひでふみ議員、小杉一男議員、酒井たくや議員、内野大三郎議員、篠国昭議員、日野たかし議員、伊藤正信議員、大内しんご議員、むとう有子議員、近藤さえ子議員、石坂わたる議員、小宮山たかし議員、細野かよこ議員より質問の通告がありますので、これを順次許します。

 

 中野区議会議員 伊 東 しんじ

 1 施政方針説明について

 2 地域包括ケアシステム推進プランについて

 3 その他

 

○議長(いでい良輔) 最初に、伊東しんじ議員。

〔伊東しんじ議員登壇〕

○23番(伊東しんじ) 平成30年第1回定例会に当たり、自由民主党議員団の立場で質問いたします。

 質問項目は、1番、施政方針説明について、2番、地域包括ケアシステム推進プランについて、その他といたしまして、施設建てかえについて伺います。

 少子高齢化という言葉を、目にし、耳にしない日はありません。これを放置すれば、生産労働力人口の減少により、経済規模も確実に縮小します。同時に、社会保障を支える財源の縮小だけでなく、サービスを支える人材も減少し、サービスの低下を招き、社会保障への信頼の揺らぎを招くことになります。結果、人々は消費を抑制し、将来に備え貯蓄をしたり、子どもに少しでも多くの所得の分配をと考え、出産を控えたり、さらに、出産自体を望まなかったりすることとなり、さらなる人口減少、経済規模の縮小を招き、断ちがたい負の連鎖が続くことになります。

 政府は、こうした負の連鎖を断ち切るため、経済の再生、少子化の解消、全世代型社会保障制度の構築に取り組んでおり、国の取り組みと同時に、自治体によるきめ細やかな施策展開がより大きな効果につながると考えております。

 そこで、こうした視点を交えて、区長の施政方針について伺います。

 施政方針冒頭、区長はこの16年間の実績について触れられ、就任当初の中野区の危機的状況から財政を立て直した功績は、みずからおっしゃられるとおり、大きいものがあります。しかし、民にできることは民にとの方針のもと、職員数の削減により、サービスの民営化による委託費などの物件費の増加と、地域自治、福祉に取り組んでこられた町会・自治会や民生児童委員など多くの区民の協力を仰ぐ事業が増加しております。区民の協力による事業は、民生児童委員、町会・自治会役員、ボランティアなど、ごく一部の区民によって支えられ、その人材は、頭打ち、漸減傾向にあります。

 一方、今後も中野区の持続可能な区政、地域社会の構築には、区長がおっしゃる全員参加型社会による社会参画と自立、それを支える多くの区民の理解と協力が必要でありながら、ユニバーサルデザイン条例案にも、具体像、実現の方策は示されておりません。また、推進計画のより具体的な策定が待たれるところです。

 確実に多様・複雑化し、ふえる社会ニーズは、行政サービスとコミュニティーサービスのはざまでのボーダーレス化の中、ソーシャルイノベーションによる新たなサービスの形態が必要とされることとなるのではないでしょうか。例えば、事業規模が小さく不採算なため、民間委託が困難なサービスや、区民公益活動の政策助成事業で、さらに継続、強化が必要な事業などについて、区民活動センターの地域活動の支援業務の人材を強化し、委託可能とするなどの新たな形態を模索すべきと考えております。

 また、区民の協力により支えられている事業に要する費用についても、再考すべき点があります。こうした事業財源には、受益者負担のほか、町会・自治会活動推進助成や区民公益活動政策助成などの公的助成が充てられていますが、それは一部であり、不足分は団体の会費や寄附金によって補?され、その額は公的助成の額を超える場合があります。負担の公平性に欠け、見直しが必要と考えます。

 今後、多様化・複雑化し、増加する行政サービスの区民との協働のあり方、新たな担い手の創出、財源の公費負担のあり方について、見直し、検討すべきかと考えます。お考えを伺います。

 続いて、職員定数と自治体業務の効率化について伺います。

 行財政改革、職員削減により、2,000人体制が確立されました。しかし、行政サービスの多様化・複雑化は、一層のアウトソーシング、職員みずからが取り組むべきサービスのスリム化と業務の効率化の徹底による新たな課題への柔軟な対応を必要としています。現在は、ICTやAIあるいはIoTといった情報通信・処理技術や、それらを活用した製品が大きく進歩し、それらの積極的な活用で業務の効率化が可能な一方、少数精鋭の組織で業務を遂行するための行政組織のあり方、職員の育成、仕事への取り組み方が重要になってまいります。

 将来を見据え、先進的な施策を形成する組織運営や職員育成については、区は、新しい中野をつくる10か年計画(第3次)でも触れ、(仮称)中野区人事構想(案)により、基本となる方針が示され、求められる職員像とその育成について触れられています。職員のタスクへの自発的な取り組みと、それを支える組織、執行の仕組みにより、大きく成果が異なるため、組織やタスク、プロジェクトの管理のあり方や組織についての御見解を伺います。

 また、現在示されている職員定数について、御見解を伺います。

 次に、施政方針説明の「区の将来に向けた取組」について、何点か伺います。

 最初に、「健康寿命の延伸」についての後段の部分で、データヘルスについて触れられている点について伺います。

 データヘルスは、平成25年、日本再興戦略において、全ての健康保険組合に対し、レセプト等のデータの分析、それに基づく加入者の健康保持増進のための事業計画として、データヘルス計画の作成・公表、事業実施、評価等の取り組みが求められ、昨年は、「データヘルス計画作成の手引き」の改訂が行われました。また、中野区でも、データヘルス計画策定が進められております。その計画案の第6章には、今後取り組む保健事業の実施内容と目標について触れられています。

 そこでお伺いいたします。データヘルス事業実施に必要な財源の内訳や、被保険者、保険者の負担の関係、事業の目指す成果について、明瞭な説明をお願い申し上げます。

 次に、「地域包括ケア体制の構築」について伺います。このことについては後段の項でも別の視点から質問いたしますので、ここでは、地域包括ケア体制構築のかなめとなる医療・介護や地域連携についての現在の進捗状況と、在宅療養・介護の具体像と課題についての説明を求めます。

 次に、「安心してできる子育て、地域の見守りのなかで育つ子どもたち」について伺います。

 少子高齢化、人口減少社会への対応は、国、自治体が歩調をそろえ、施策内容、財源ともに集中して早急に取り組むべき課題であり、これこそが残された時間がない、急を要する案件と、私ども自民党は考えております。そういった意味で、平成30年度予算に、就学援助の新入学学用品費の拡充・前倒し給付、体験学習・社会科見学などの経費補助の拡充、保育の充実のほか、幼児教育の充実や待機児童代替保育支援など、自民党が提案した子育て支援策が盛り込まれたことは、大いに評価するものです。

 しかし、区長のおっしゃる地域社会や行政のあり方を子育て第一の形に変えていく根本的な発想の転換の必要性については、具体的な内容について触れられておりません。この点が非常に残念でなりません。根本的な発想の転換について、考え方、スケジュール等についての説明を求めます。

 また、中野区が子育て支援に取り組んでも、子どもの成長につれ、高い割合で子育て世帯の区外転出があり、社会貢献度の高い世代の空洞化を招いており、その対策が求められています。子育て世帯の定住促進のためのお考えもあわせて御答弁ください。

 次に、「グローバル化の進展への対応」について伺います。

 施政方針では、ラグビーワールドカップや東京オリンピック・パラリンピックの開催を契機としたインバウンドの増加などのチャンスを逃さず、中野の立地特性や集積する産業・文化の強みを生かし、グローバルな都市活動拠点の形成を図るとされていますが、具体の取り組み内容は、多言語ガイドマップ、ICTを活用した多言語対応公共サインなどに触れるにとどまっています。

 一方、中野区は、グローバル都市戦略を、目標年次2040年として策定しております。この戦略で、目標年次が比較的間近で影響力が大きい拠点整備戦略「中野駅周辺グローバルプロジェクト」について、とりわけ区役所・サンプラザ地区再整備におけるグローバル化推進策と目指す効果について、お考えを伺います。

 この質問に関連して、区役所・サンプラザ地区再整備については事業計画が策定される運びとなっておりますが、この策定状況について伺います。

 このほか、「区の将来に向けての取組」では、「全員参加型社会の実現」、「情報通信技術の活用」、「大規模災害への備えと被災地の復興支援」、「里・まち連携をはじめとする地域間連携」、「東京オリンピック・パラリンピックに向けて」などについて触れられております。9項目、いずれも取り組みの必要性は感じますが、どこか全体的に力強さを欠くような印象を受けております。先ほど「安心してできる子育て、地域の見守りのなかで育つ子どもたち」について指摘させていただきましたが、区長としてどこに重点的に力を入れ、中野の将来をどの方向に導く必要があるのか、その点をお伺いいたします。

 さて、平成30年度予算案は、一般会計予算額1,427億6,800万円と、過去最高の予算規模とされました。内訳を見ると、歳入は、景気の回復基調を踏まえ、特別区民税、特別区交付金の伸びを見込み、繰入金は、財政調整基金から施設改修分・年度間調整分として74億円ほどを繰り入れ、小・中学校の施設整備のため、義務教育施設整備基金から45億円余の繰り入れが予定されています。また、特別区債も、新体育館などのスポーツ施設整備や、中野駅周辺まちづくり、西武新宿線沿線まちづくり、防災まちづくりなどのため、32億円余の発行が予定されています。

 予算編成に当たっては、その方針に、経済情勢を分析した特別区税、特別区交付金といった歳入予測と確実な徴収確保、国・都の政策動向を注視し、情報収集に努めた補助金の確保、中期計画にのっとった基金の繰り入れ、積み立て、区債発行、歳出抑制などが徹底されていると考えます。

 しかし、ここ数年、歳入見込み差や歳出抑制効果により、基金からの繰り入れ、積み立て、区債発行について、年度中に補正がなされ、決算時に予算策定時以上の財政効果を生むに至っていると考えております。歳入については財源の見込みを十分に精査すること、歳出については事業の見込みや経費見積もりを十分に整理することで、当初予算の自由裁量枠がふえ、区の独自施策の選択肢も広がり、喫緊の課題に対する取り組みの強化も可能となります。中野区に現在暮らす区民、納税者への施策の充実や、選ばれる自治体に寄与する施策の充実に予算を強化すべきではないでしょうか。区のお考えを伺います。

 これまで私ども自民党が求める区政と田中区政はおおむね方向性を一にしながら、政策立案、予算編成、施策の執行方法などにおいて真摯に議論を重ね、最良の道を求めてまいりました。現在、日本や中野区の置かれている状況を鑑み、区政において直近で集中して取り組まなければならない政策、施策が山積する状況下では、ますます執行機関と議会がその役割に徹し、取り組むことが区民にとっての最大の福祉につながることから、今後も互いの研さんをもって中野区政に取り組むべきと考え、この項の質問を終わらせていただきます。

 [1]続いて、地域包括ケアシステム推進プランについて伺います。

 昨年、第4回定例会一般質問で、温暖化対策推進オフィス廃止後の施設活用について、地域で現地建てかえを望む声が多い昭和区民活動センターの移転整備にかえ、第5のすこやか福祉センターの開設を提案いたしました。これは、2025年以降の加速化が推測される高齢化や、ひとり暮らしの高齢者、認知症高齢者などの増加や、少子化対策、子育て支援などを見据えれば、今後ますますすこやか福祉センターの重要性が増し、機動力が求められること、現在の中部すこやか福祉センターの対象人口の増加、広い圏域による利用者の利便性の悪さを改善する必要性が極めて高いことからの提案でした。質問後、同僚議員から、中部すこやか福祉センターに限らず、他のすこやか福祉センターでも同様の課題があるとの指摘があり、自民党議員団といたしましては、この課題に前向きに取り組むことが確認されております。

 そこで、今回、改めて中野区地域包括ケアシステム推進プランを検証し、すこやか福祉センター等の施設配置と推進体制について質問をいたします。

 地域包括ケアシステムは、増加する高齢者人口と減少する生産労働人口といった日本の少子高齢化による社会保障制度を存続し、住みなれた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けられる社会を目指すため、団塊の世代が75歳以上となる平成37年を目途に、地域の特性に応じて自治体が制度構築を進めることとされています。

 中野区でも、高齢者を対象に地域包括ケアシステム推進プランを昨年策定し、ステップ2以降、障害者、子育て世代など、対象を全世代、全区民に広げるとしています。この地域包括ケアシステムが対象者、要支援者に寄り添ったよりよい制度となるには、区、関係団体、区民が制度の趣旨を認識し、それぞれの立場で役割を担い、連携することが重要です。

 そのため、推進プランには、目標と八つの柱から成る構成要素が示されています。また、区民、関係団体、区の役割とその達成指標が示され、区の役割、推進体制では、すこやか福祉センター、アウトリーチチーム、地域ケア会議などの推進体制とプランの進行管理プロセスが示されています。プランのステップ1の高齢者対象のシステム構築では、具体事例から学ぶ課題の抽出や対策、分担・連携・ネットワーク、必要な資源の創出のため、アウトリーチチーム、地域包括支援センターの活動やすこやか地域ケア会議が重要な役割を担うこととされています。

 そこで、アウトリーチチームについて伺います。アウトリーチチームは、現在の区内15カ所の日常活動圏域、いわゆる区民活動センター圏域ごとに1チームが配置されています。このアウトリーチチームがどのように情報を集め、支援すべき対象者を抽出し、その後のケアにつなげるのか、具体の困難ケースから浮かび上がる制度の課題にどう対処しているのか、アウトリーチチームの活動と他機関・他団体との連携について伺うとともに、現在の体制で十分に目標が達成されているのかを伺います。

 次に、地域ケア会議について伺います。地域ケア会議は、その対象となるエリア、役割等から、幾層かで構成されています。アウトリーチチームや地域包括支援センターによる個別ケースごとの支援方法等の協議と具体事例からの課題抽出を、基本単位である個別ケース検討会議が担っております。また、個別ケース検討会議で収れんされた地域課題、困難事例に対する対策や必要な資源、連携については、四つの日常生活圏域、いわゆるすこやか福祉センター圏域ごとに設置されているすこやか地域ケア会議が役割を担っています。さらに、中野区地域包括ケア推進会議では、こうした事案対応の普遍化が図られることとなっております。

 しかし、個別ケース検討会議で抽出された課題を、すこやか地域ケア会議での収れん、対策の普遍化につなげるにも、日常生活圏域の広さゆえ、情報量が多いこと、地域性や地域資源の相違など、踏み込んだ検討や対策協議、情報共有が十分でないことが想像されます。現在のすこやか地域ケア会議の開催状況、会議の抱える課題について、御答弁をお願いいたします。

 次に、すこやか福祉センターについて伺います。すこやか福祉センターには、地域ケア分野、地域支援分野がそれぞれ置かれ、地域ケア分野内に、保健福祉包括ケア担当、地域子ども家庭支援担当、地域健康推進担当が設置され、圏域内の地域包括ケアシステムの中核をなしています。このほかに、委託専門機関で高齢者の保健福祉の総合相談・支援を行う地域包括支援センター2機関、障害者相談支援事業所1機関がそれぞれのすこやか福祉センター圏域内にあり、これら機関も地域包括ケアシステムの重要な役割を担っています。

 また、地域支援分野は、圏域内の区民活動センター、高齢者会館、児童館、キッズ・プラザを統括していますが、それらの施設で行われている事業については、地域ケア分野の事業も多いかと思われます。そして、今後、地域子育て支援拠点として区内24カ所に順次開設される予定の子育てひろばがこれに加わり、地域ケア分野の事業が展開されることとなるでしょう。

 これらの地域施設は、介護予防やアウトリーチ活動、子育てネットワーク、区民の自主活動の拠点であり、地域包括ケアシステムの重要な資源でもあります。これまでも、こういった二つの分野が所長のもとで一体的に地域包括ケア体制の推進に取り組んできたと思いますが、今後はさらに、障害者・子育て支援の充実、全区民への包括ケア体制の構築が急務とされていることを考えると、現在の4圏域のままその取り組みを進めれば、現時点でも組織の複雑化、肥大化、非効率化が懸念される中、さらに軌道修正しにくい体制が残るのではないでしょうか。

 そこで、既に提案した中部すこやか福祉圏域の分割とあわせ、他の圏域も分割し、8圏域の設定とすることが望ましいと私は考えます。また、その際、現在8カ所で設置されている地域包括支援センターの偏在や、今後24カ所の開設が予定されている子育てひろばの配置バランスも考慮し、利用者の視点に立った施設配置を行うべきと考えます。御答弁をお願いいたします。

 全世代型社会保障の根幹をなす地域包括ケアシステムを今後よりよい仕組みとするため、推進プランが始動し、一定の検証が進んだ現在、圏域、施設、組織、会議など、あらゆる視点から点検し、見直すべきではないでしょうか。区の見解をお聞きします。

 この項に関連して、さきの質問で検討すると御答弁いただいた昭和区民活動センターの現地建てかえについて、その後の方針について、確認のためお伺いいたします。

 質問の最後に、その他といたしまして、施設建てかえについて伺います。

 前項の質問の最後の昭和区民活動センターの現地建てかえに関連し、学校の建てかえについて伺います。

 先般、来年度、中野本郷小学校と桃園第二小学校に入学する児童の保護者に対し発送された就学通知には、学校の改築に関する通知が同封されていたとのことです。この通知では、現在の学校とは別の場所に仮校舎を確保した上で学校の改築を進めることを原則とされています。中野本郷小学校は、平成34年度から平成35年度の2カ年で改築することが計画され、この間は、現在の向台小学校を仮校舎として使用する予定とされています。また、桃園第二小学校についても、平成35年度から平成36年度の2カ年で改築することが計画され、その間は、現在の上高田小学校を仮校舎として使用する予定と聞いています。

 しかしながら、改築の間にそれぞれを仮校舎に使用するとなると、その通学距離は、中野本郷小学校の場合は最も遠い地域からは約2キロメートル、桃園第二小学校の最も遠いところからは1.8キロメートルとなり、現在通う小学校より通学距離が長くなるほか、線路や複数の道路の横断が生じるなど通学時の安全確保に課題があり、通知を受け取った保護者からは、児童に負担が生じるのではないかと戸惑いや不安の声があると聞いております。

 中野区立小中学校施設整備計画において使用しなくなった学校を仮校舎とすることを原則としていることは承知しておりますが、今回の就学通知までの間に保護者に対して丁寧な説明をしてきたとも思われず、唐突感があるとの声もあることから、1月の子ども文教委員会において、同僚の高橋ちあき議員が対応を求めたところです。

 そこで伺います。改築の年次計画の策定に当たってはさまざまな角度から検討したものと思いますが、現在の学校の場所で建てかえという手法も比較検討するなど、改めて子どもたちの安全性や負担軽減に配慮した計画となるよう再検討すべきではないでしょうか。

 同様に、今後建築後50年を迎える学校についても、改築の手法や手順については幅広い観点から最もふさわしい施設整備方法を模索すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 そうした再検討をしてもらってもなお、場合によっては、現地建てかえではなく、仮校舎を使用する学校もあり得るかもしれません。仮にそうした場合においても、通学安全指導員の増配などの従来の安全対策にとどまることなく、送迎バスの活用といったことにも視野を広げ、さまざまな手法を検討すべきではないでしょうか。お考えを伺います。

 また、保護者に対する説明についても十分に配慮すべきだと思いますが、いかがでしょうか。

 以上をもちまして、私の全ての質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。

〔区長田中大輔登壇〕

○区長(田中大輔) 伊東しんじ議員の御質問にお答えをいたします。

 まず、社会全体の協働による支え合いの社会づくりに関連して、区と区民の協働についてのお尋ねがありました。見守り・支え合いが広がり、きめ細かな生活支援サービスが整えられた地域をつくるためには、地域活動の核となる町会・自治会と、NPOや住民主体によるさまざまな公益活動との連携が欠かせないものと考えております。区では、区民との協働を推進するため、こうした公益活動の新たな担い手や団体の育成支援に努めるため、公益活動助成制度の充実や区民活動センター運営委員会の事務局体制とその役割の強化などについても検討してまいりたいと考えております。

 区の人事構想に関連して、少数精鋭で臨む職員定数、人材育成、組織体制等についての御質問がありました。(仮称)中野区人事構想(案)におきます10年後に目指す職員像の実現に向け、職員は成果を上げるため自律的に行動し、その結果を適切に処遇に反映していく、また、上司は職員が成果を上げられるよう成長を支援し、成果を上げる組織を目指していき、少数精鋭の職員体制を推進していきたいと考えております。職務、職責に対する処遇への反映の徹底や評価結果を適切に反映するなど、職員のモチベーションの向上を図るほか、人材育成ビジョンの改定を踏まえた人材育成を強化するなど、少数精鋭の職員・組織体制を推進していきたいということであります。

 定数に関連してですが、これまで民営化や委託化を推進して定数削減を行ってまいりました。その中で大幅に職員数が減少したのは、保育所などの福祉系職員や調理・用務等の技能系職員であります。事務系職員はほぼ横ばい、また、建築・土木などの一般技術系職員は増加をしている状況であります。定型的な業務の委託化を進めている一方で、政策形成や法律に基づく行政行為などにかかわる業務やさまざまな相談支援業務等、公務員に求められる業務というものは残っていますし、今後、区民のニーズに対応していく中で、直接区民と触れ合ったり、さまざまに職員が対応しなければならない機会はむしろふえると考えております。職員定数につきましても、2,000人体制を維持する中で、職種の構成が、技能系職員が減少し、事務系職員は増加をしていくといったようなことの中から、新しい時代に対応できる、そうした体制を築き上げていきたいと考えております。

 次に、データヘルス計画についての御質問がありました。データヘルス計画は、国の日本再興戦略により、全ての健康保険の保険者に対し作成を求められ、区としては、平成28年度からデータヘルス計画策定に向けた検討を始め、今年度から計画策定に向けた組織を整備し、策定作業に入ったところであります。素案については、議会に報告した後、意見交換会や議会での御意見を踏まえて案を作成し、現在、パブリック・コメントの手続中であります。

 データヘルス計画は、レセプトデータや健診データから被保険者の健康課題を分析し、効果的な保健事業を展開することにより、被保険者の健康維持増進、医療費の抑制を図るものでありまして、それぞれの保健事業ごとに6年間の達成目標を設定し、保健事業の効果を評価するものであります。データヘルス計画では、既に今年度実施しております糖尿病性腎症重症化予防事業に加え、特定健診の受診勧奨、特定保健指導の利用環境の整備、特定健診の結果から医療機関へ受診が必要な方への受診勧奨といったことを計画しておりまして、平成30年度の必要経費では、総額約2,300万円を積算しているところであります。

 在宅療養・介護の進捗状況と課題についてであります。在宅療養・介護連携推進の取り組みは、地域包括ケア推進会議に部会を設け、医師会等の関係団体とともに、今後増加する在宅療養者を支えるための資源の確保策や医療・介護従事者間の情報共有の仕組みづくりなどの課題検討を行ってまいりました。また、医療・介護関係者への研修や、区民を対象とした周知啓発のための講座の開催なども行っております。こうした検討の結果を踏まえて、来年度は、在宅療養相談窓口を設置し、医療・介護連携の調整を行うほか、ICT活用によるコミュニケーションツールとなる医療・介護情報連携システムを構築するなど、区民が安心して在宅療養を選択できる環境の整備を進めてまいります。

 子育て第一の形への発想転換について。2025年問題に象徴される超高齢社会の到来と人口減少の進行から引き起こされる多くの課題に応えるため、社会の仕組みを変えていく上で、ことしは非常に重要な年となります。そうした意味合いから、地域社会や行政のあり方を子育て第一の形に変えていく発想の転換が必要であると述べたところであります。こうした考えに基づいて、30年度予算においては、切れ目のない子育て支援、障害児への療育、就学前教育や学校教育の充実、児童相談所設置の準備、地域包括ケアの対象の拡大、子育てサービス手続のワンストップ化などの事業を提案しているところであります。今後さらに、子育て施策全般にわたって再検討と強化が必要であると考えているところであります。

 子育て世代の定住促進についてであります。今お答えしたようなさまざまな取り組みを進めることによって、安心して子どもを産み、育てやすいまちづくりにつながり、こうしたことから、ひいては子育て世代から選ばれる区、定着してくれる区になっていくことができると考えております。

 区役所・サンプラザ地区再整備におけるグローバル化推進策について。中野駅新北口駅前エリア、区役所・サンプラザ地区再整備は、グローバルな都市活動拠点の形成を目指したものであり、中野区における持続的な経済発展とともに、東京や日本における国際競争力の強化に大きく貢献するものと考えております。その中核となるアリーナでは、コンサートやスポーツイベント、展示会などが開催されることで、国内だけでなく、海外への発信、海外からの集客にもつながるものと考えております。また、国内外のグローバル企業を呼び込む競争力のある大型のオフィスフロアや、国際会議の開催に適したホテルやカンファレンス、最高レベルの住宅など、多機能複合施設における多様な都市機能の集積によって、グローバル都市づくりを推進してまいります。これらによって、外国人を含めた、昼間人口、夜間人口、交流人口を増加させ、地域経済の活性化に寄与するものと考えております。

 区役所・サンプラザ地区再整備事業計画についてであります。中野駅新北口駅前エリア、区役所・サンプラザ地区再整備事業は、大街区化と高度利用により都市再生を図る事業であり、現在、大街区化や駅前広場整備、都市計画道路など公共基盤整備にかかわる都市計画の手続を進めているところであります。再整備事業計画は、事業の具体化に向け、事業協力者からの提案や専門的な知見を得ながら計画検討を進めているところであり、平成30年度中に策定するものとして、検討状況については適宜お示しをしてまいります。また、再整備事業計画を策定した後に民間参画事業者を公募し、選定の手続に入っていく考えであります。

 施政方針説明の中で示された9項目に関連して、重点を置く施策と区の方向性についてという御質問がありました。施政方針説明で述べた区の将来の取り組みの九つの項目は、今後の中野区政を進めるに当たり、いずれも重要な項目と考えております。区政は、さまざまな領域の施策が相互に作用し合って進展するものであり、何かを特定して重点化したとしても、他の施策を軽く扱ってよいとは思っておりません。強いて今回強調したいと考えているとすれば、いわゆる団塊の世代の人々が全て後期高齢者になる2025年問題に象徴される超高齢社会の到来と人口減少の進行は取り組むべき喫緊の課題であり、こうした課題に対応するためにも、地域包括ケア体制の構築や切れ目のない子育て支援などに取り組むことが重要であると考えているところであります。これらの取り組みを進めるために、これまでの改革によってつくり上げてきた区政の財政力、政策実行力をさらに高め、時代の変化に応えて中野区を活力のある持続可能なまちにすることで、区民の安心で豊かな暮らしを実現したいと考えております。

 次に、予算編成時からの見込み差等の状況についてであります。歳入予算につきましては、約50%を占める特別区税、特別区交付金について、納税義務者数の動態や区民所得の状況、調整3税についての東京都からの情報など、予算編成時点でわかり得る確実な状況を踏まえて予算案の作成に努めているところであります。また、歳出について、これは、区政の課題に応じて必要な新規施策などにも積極的に取り組み、予算を編成しているところでありますが、待機児童対策などのように、結果として見込み差等が生じたものもあるところであります。予算編成に当たって、実施しなければならない事業については編成過程で議論して精査し、基準となる一般財源規模に基づいて創意工夫を行っているところであります。しかし、結果としてやむを得ず財源が不足する場合、こういう場合について、財政調整基金からの繰り入れによっても対応をしているところであります。予算編成過程での積算や事業の実現性などは、これまでも十分に見きわめてきたところでありますが、執行段階においても、より適切な形で事業化できるよう努力をしていきたいと考えております。

 次に、地域包括ケアシステム推進プランに関連して、アウトリーチチームの活動内容や体制についての御質問がありました。アウトリーチチームは、支えあいネットワークを形づくる地域の方々との顔の見える関係の中から得られるさまざまな情報やサービス利用情報などの実態を踏まえ、支援を必要とする人を把握し、医療・介護・福祉の関係機関や社会福祉協議会と連携しながら、適切な支援につなげていく活動を進めております。こうした個別の相談支援機能や事例検討を通じて明らかになったサービスの不足や新たな連携関係の構築などの地域課題をケア会議の中で議論し、解決策の検討とそれぞれの役割の確認を行っていくこととしております。アウトリーチチームの体制については、今後の子育て世帯や障害者など全区民を対象とした地域包括ケア体制構築の中で、人口比なども考慮して、さらに検討してまいりたいと考えております。

 すこやか福祉センターにおける圏域の地域ケア会議の課題についてであります。各すこやか福祉センターでは、年4回程度、すこやか地域ケア会議を開催し、事例検討などを通して、地域課題の発見と情報共有を行ってまいりました。アウトリーチチームの設置によって、今年度は、区民活動センターの圏域に着目した地域資源の洗い出しや議論にも着手したところであります。地域に密着したネットワークの構築や効果的な地域連携のあり方については、すこやか福祉センターの圏域のあり方とあわせてさらに検討してまいりたいと考えております。

 すこやか福祉センター等の配置、圏域、組織などの見直しについてであります。2025年以降を見据えた後期高齢者支援や子育て第一の地域づくりなど、今後の地域包括ケアシステムにおける行政の役割を考慮すると、すこやか福祉センターについてはさらに機能強化が必要であり、人口規模や面積、地域包括支援センターの設置箇所数等を勘案しながら、これまでの圏域の分割など、区民のより身近な地域への配置を考えているところであります。こうした配置の検討の結果、今後整備することとなるすこやか福祉センターについては、区有施設等を活用しながら、より利便性の高い配置のほか、組織や人員体制についても十分に検討してまいりたいと考えております。

 昭和区民活動センターの建てかえについての御質問でありました。中部地域については、人口規模や面積などから、可及的速やかに圏域を分割して、新たなすこやか福祉センターを整備する必要があるとの認識に達しております。そして、その設置場所については、温暖化対策推進オフィスの活用が適しているという考え方となっているところです。こうしたことを前提とした場合、昭和区民活動センターの建てかえ整備については、従来の方針どおり現地建てかえを行うこととしていきたいと考えております。

 私からは以上です。

〔教育長田辺裕子登壇〕

○教育長(田辺裕子) その他の項目で、学校施設の改築についての御質問がございました。整備手法等の見直しの御質問です。仮校舎を使用する整備方法にありましては、通学距離が長くなるケースが生じるなど、小学校の児童にとって課題があることは認識してございます。こうした課題への対策として、現地建てかえの手法も含め、さまざまな手法を他区の事例等も踏まえて改めて検討していきたいというふうに考えております。現在の施設整備計画以降の見通しも含め、今後明らかにしてまいります。また、これまでの統合により通学距離が長くなる場合の安全対策としては、御質問にもありましたように、通学安全指導員の増配置やガードパイプの増設などの対応を行ってきたところでございます。新たな施設整備計画の検討とあわせ、効果的な方法について研究してまいりたいと考えています。また、保護者に対しても、適切な時期を捉え、丁寧な説明に努めてまいります。

○議長(いでい良輔) 以上で伊東しんじ議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 平 山 英 明

 1 区長の施政方針について

  (1)田中区政16年間の総括について

  (2)平成30年度の区政の方向と財政運営について

  (3)その他

 2 安全・安心で魅力あるまちづくりについて

  (1)大和町のまちづくりについて

  (2)補助227号線沿道のまちづくりについて

  (3)野方地域のまちづくりについて

  (4)その他

 3 国際交流について

 4 その他

 

○議長(いでい良輔) 次に、平山英明議員。

〔平山英明議員登壇〕

○24番(平山英明) 平成30年第1回定例会に当たり、公明党議員団の立場から一般質問を行います。

 質問は通告どおりで、その他はありません。

 まず、区長の施政方針について伺います。

 区長は、施政方針説明の中で、みずからの4期16年の区政運営を振り返り、今後の区の将来にとって必要な取り組みを示された後に、「現在の任期は本年6月をもって終了しますが、引き続き区政を着実に前に進めるべく全力をもって臨んでいく決意を新たに致しました」と、5期目への出馬の宣言をなさいました。5期は長過ぎる等の多選批判は承知の上での出馬宣言でしょうから、首長の任期についてのあり方を論じるよりも、我が会派の考える田中区政16年間の総括と今後の区政の方向性を区長の施政方針と比較し、問うことといたします。

 初めに、田中区政16年間の総括について伺います。

 施政方針説明でみずからの区政運営を振り返り、23区中最悪とも言われる危機的な財政運営の状況を脱し、区政の基盤を強固に確立し、成果を上げてきたことを具体的に述べられました。「ぎりぎりまで低下した財政力では、新たな政策の展望を見出すことも難しく、区政は極めて停滞した状態にあ」ったとは、当時の区長の切実な思いだったのでしょう。改革に伴う批判にも耐え、区と区民の未来のために断行されてきた行財政改革の手腕は高く評価をいたします。

 そして、改革を進めてきた現在を、「将来に向けて必要な事業は遅滞させることなく着実に進めることのできる組織力と財政体力は十分に確保したところまで来てい」ると続けられました。組織力と財政体力は持続可能な区政運営に必須なもので、確かにこの二つが十分に確保されてきたとすれば、区長の言う区政の基盤が強固に確立された状態であるとも言えるでしょう。

 そこで、組織力と財政体力について、区長の見解を伺っていきます。

 まず、組織力について。区長が組織力が十分に確保できたとお考えになるのは、具体的にどのような理由からでしょうか。お答えください。

 施政方針では、さらに、「自立する自治体にふさわしい財政力や政策の立案・実行能力も身に付けつつあります」とも言われていますが、果たしてそうなのでしょうか。ここ数年、策定から一定時期が過ぎ、更新される計画や方針、考え方などが議会に示されています。厳しい行財政改革を進めてきた当時に策定されたそれと比較すると、十分な議論の結果、導き出されたようには思いがたいものが多々見受けられることは、たびごとに議会で指摘をしてきたところです。田中区政16年間で、行財政改革断行の前半、向上した財政力を基盤にまちづくりをはじめとする数々のかつていない事業を推進している後半、ともに区長の強いリーダーシップのもと区政は進んできましたが、組織としての政策の立案・実行能力が向上しているかは疑問です。

 行政の安定性、継続性のために、在任期間に将来に向けて人と組織を育て、強化していくことは首長にとって重要な役割であり、10か年計画にある持続可能な行財政運営の根本と考えます。今、区政に必要なことは、中長期を展望し、政策を描き、推進できる人材育成と組織力の強化ではないでしょうか。お考えを伺います。

 改革の柱であった職員2,000人体制の推進は、区財政の安定に寄与した反面、職員が直接区民と接する機会を年々減らしています。今後、ICT化をはじめとする行政サービスの効率化が進む中、区民ニーズを的確に区政に反映させていくためには、直接区民と触れ合う機会が欠かせないと考えますが、区長のお考えを伺います。

 財政体力について伺います。

 区立小・中学校の建てかえを、「当面5年間は基金を活用することで借入なしでも実行可能」とされました。「実行可能」とは、世代間の負担と給付のバランスを欠くことなく実行可能ということなのでしょうか。また、10か年計画で示している財政フレームを見直すということでしょうか。その場合、今定例会で提出される財政運営の考え方に示されるのでしょうか。伺います。

 「その後も財政的に十分実施可能なまでの状況」の「その後」とはいつまでを指すのか。また、「十分実施可能な状況」とはどのような状況なのか。具体的にお答えください。

 次に、平成30年度の区政の方向と財政運営について。

 まず、「地域包括ケア体制の構築」から伺います。

 地域包括ケア体制の構築については、もう少し踏み込んだ言及が欲しかったところです。しかしながら、先ほどの自民党の伊東幹事長の答弁では踏み込んだ話もございました。さきの定例会での自民党伊東幹事長が5カ所目のすこやか福祉センターの開設を求めた質問に対し、中部すこやか圏域の人口増と、圏域内の遠い地域からの距離と交通手段の理由による利便性の悪さを理由とし、「早急に区としての方針を定めたい」と答弁されました。4カ所のすこやか福祉センター構想を掲げられた当時、我が会派は8カ所ある地域包括センター圏域での検討が望ましいと述べてきましたが、その後、国が打ち出した地域包括ケア体制の構築には、中部以外の3圏域についても同様の課題があります。改めて全体の配置の再検討が必要と考えますが、いかがでしょうか。伺います。

 また、区長がかねてより実現の可能性を探っている新交通システムについて、まずはすこやか福祉センター圏域での活用を目指してはいかがでしょうか。伺います。

 次に、「安心できる子育て、地域の見守りのなかで育つ子どもたち」について伺います。

 区内のU18プラザと児童館が全て廃止されるという言葉が区内にあふれ、子を持つ方々の不安が広がっています。原因の一つは、今後機能を廃止するとしている児童館施設の活用策が示されないことにあります。改定された10か年計画(第3次)においてU18プラザの廃止が示されたことについては、議会からもさまざまな議論が起こったところです。その後の施設活用については、平成30年度以降、U18プラザ・城山ふれあいの家は、ふれあいの家と子育てひろば事業の場、U18プラザ中央は、保育園と子育てひろば事業の場、U18プラザ上高田においては、保育園と子育てひろば事業の場に加え、学童保育が行われます。結果だけを見ると、U18プラザから中高生の居場所がなくなっただけとの見方もでき、また、旧昭和児童館当時は行っていた学童保育事業が再び同施設での実施が求められる状況となったことも見逃すことができません。

 近年、区内の年少人口が増加していることに加え、学校再編、保育や学童のニーズの高まり、そもそも屋外・屋内ともに子どもの遊び場が少ないことなどを考えると、同様のことは、今後、U18プラザに転換予定であった残りの6館も含む他の地域でも想定しなくてはならないかもしれません。区長は、施政方針で、「子育て支援については、全ての区民の理解や協力を得ながら、地域社会や行政のあり方を子育て第一の形に変えていく根本的な発想の転換が必要だと思う」とおっしゃいましたが、私も全く同感です。現在の児童館は、NPOをはじめとする子育て支援の地域の担い手の拠点ともなっており、今後の計画推進によって地域力の低下を招くことも避けなくてはなりません。

 そこで伺います。児童館廃止については一旦立ちどまり、区民ニーズを把握しながら、他の子育てサービス及び施設との関係も含めた再検討を行ってはいかがでしょうか。御見解を伺います。

 10か年計画(第3次)で、「中高生の社会参加の支援については、地域とのつながりや社会貢献に向けた事業を、民間等を活用しながら実施していきます」とした事業構築もいまだ見えてきません。中高生がダイナミックに活動し、社会貢献を行っていくための事業実施には、拠点となる施設が必要ではないでしょうか。移動後の教育センター跡地等、区内の中心部に一つ、区内の中高生の新たな活動拠点の設置を検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。伺います。

 保育についても、「幼児教育や保育の量と質を確保し」の「質」についての具体的な言及がありませんでした。区が進めてきた保育施設の量の確保では、いまだ十分な量ではないとはいえ、多くの園庭のない保育施設が誕生しました。園庭のない保育園児のみならず、子どもたちの健やかな育ちには、思いきり遊べる公園と遊具は必須です。かねてより提案している、エリアごとに特色を生かした公園再整備計画の策定はいつになるのか、昨年の決算特別委員会では来年度以降との答弁でしたが、具体的な時期を伺います。

 区民1人当たりの公園面積が23区中ワースト3である目黒区が、国の2分の1補助を活用し、園庭のない保育施設の子どもたちが近隣以外の区内の公園を活用する際に使える送迎バスのサービスを来年度からスタートさせることが報道されました。目黒区以上に公園面積の少ない当区でも、同サービスを実施してはいかがでしょうか。

 施政方針でも、7カ所の大規模公園を整備したとも述べられましたが、区内には、新たに整備された、また、これから整備されるものを含め、子どもたちが思いっきり遊べる魅力的な公園が多数あります。夏期はプールに悩む園がじゃぶじゃぶ池の活用にも利用ができます。御見解を伺います。

 さきの予算特別委員会総括質疑で、江古田の森の一部を活用した子どもたちのプレーパーク設置を求めた際、「今後、公園マネジメントについて検討していく中で、御提案の内容についても検討したい」との答弁がありました。その後の検討状況を伺います。

 東京都教育委員会は、民間事業者と連携して、本年9月に、英語で学ぶ体験型学習施設「TOKYO GLOBAL GATEWAY」――東京都英語村を開業します。既に都内のみならず、都外からも含め、数万人規模の申込状況と聞きますが、区内の区立小・中学校での学校を介しての申込状況を伺います。

 また、区立小・中学校に対し、学校を介しての参加の場合、費用の一部を助成してはいかがでしょうか。伺います。

 次に、観光と防災対策について伺います。

 区は、都市観光ビジョンにおいて、平成32年度までの姿を、「外国人観光客が増加し、海外の人との交流が促進されるとともに、観光のまちとしてのイメージが定着している」とし、東京オリンピック・パラリンピックに向け、これまで以上に外国人旅行者が増加することを想定しています。また、区長も、「2020年以降も外国の方を含め、多くの人々が中野を訪れる」ことを目指すとされました。

 懸念されるのは、増加する外国人観光客が中野区に滞在時、大規模災害が発生した際の対応です。観光庁は、平成26年10月、観光・宿泊施設に「自然災害発生時の訪日外国人旅行者への初動対応マニュアル策定ガイドライン」を、そして、地方自治体向けに、「訪日外国人旅行者の安全確保のための手引き」を作成しました。手引は、その目的を、本指針をたたき台とし、各自治体において、その結果を地域防災計画や各種マニュアル等に反映いただくことを狙いとして策定としています。

 区が株主である株式会社まちづくり中野21の子会社である中野サンプラザの宿泊施設は、本ガイドラインを踏まえた初動マニュアルは作成・徹底されているのでしょうか。伺います。

 現在、区の地域防災計画に本手引は反映されていないようですが、次の改定で反映させるべきではないでしょうか。中野を訪れた多くの外国人旅行者を守ることはもちろん、安全・安心の備えがあることが、より多くの旅行客に中野を選んでもらえるきっかけにもなるのではないでしょうか。いかがでしょうか。伺います。

 都議会公明党の推進してきた女性視点の防災ブック「東京くらし防災 わたしの「いつも」がいのちを救う」が、3月1日より、区役所、区民活動センターなどに設置されます。区内の民間事業所や店舗にも設置されるとのことです。女性の防災への参画を促すとともに、都民の一層きめ細やかな災害への備えを促進することを目的としています。区としても、防災ブックを多くの区民の手にとっていただき、防災への意識を高める機会として活用すべきと考えますが、いかがでしょうか。お考えを伺います。

 都は、新年度より、耐震化促進事業について、要綱の新設または改定を予定しています。緊急輸送道路沿道建築物と住宅の耐震化にかかわるものですが、新設されるものとしては、東京都個別住宅耐震化促進事業制度と同事業補助金交付の二つの要綱、そして、東京都区市町村耐震化促進普及啓発活動支援事業要綱です。耐震化促進事業制度とその補助金にかかわる要綱では、これまで整備地域内のみを対象としてきた住宅助成を、住宅耐震化に向けた積極的な取り組みを行う区市町村については整備地域外の戸建て住宅等にも拡大すること、啓発活動支援事業の要綱では、新耐震木造住宅検証法の普及啓発を助成対象に追加するとなっています。

 住宅の耐震化に対する助成を整備地域外にも拡大すること、熊本地震を受け、国が定める新耐震基準での住宅に対する診断助成を開始することは、都の住宅耐震に対する大きな考え方の転換です。もちろん整備地域外はアクションプログラムの策定、実施が求められていること、また、耐震診断については、より切迫性のある旧耐震の住宅を進めなくてはならないこと等、区が取り組むとなると、クリアしなくてはならない課題はあります。その上で、今回の都の要綱新設について、どのような御認識をお持ちでしょうか。伺います。

 次に、ユニバーサルデザインの推進について伺います。

 性的マイノリティーに対する社会の認知は、日本は進んでいるとは言えず、近年になって取り組みを始める自治体がやっと出てきたばかりです。だからこそ、区が取り組むユニバーサルデザイン条例の制定と、その後の取り組みに対する期待と要望も強く、同じ悩みを持つ方々が積極的に声を上げてきています。施政方針では、「ユニバーサルデザイン推進のための計画策定」とありますが、条例制定後、策定予定の推進計画において、LGBTの方々への理解促進と安心して中野に住み続けられる取り組みを明確にするとともに、来年度からの区の公的証書の発行など具体的事業を実施されてはいかがでしょうか。伺います。

 この項の最後に、財政運営について伺います。

 平成30年度予算について、「政策的な課題に対応しつつ、将来を見据えた取組や安定した財政基盤の構築に向け、引き続き財政規律を遵守しながら、財源の配分に意を尽くした」とされました。30年度予算案についての議論は後に設置される特別委員会で行われますが、ここでは1点、財政運営についてのみお尋ねをいたします。

 先般区長が行った記者会見の資料によると、基準となる一般財源規模690億円に対し、財産費を除く一般財源歳入が742億円、一般財源充当事業費が741億円で、基準額を上回る歳出51億円を財政調整基金から繰り入れ、基準額を上回る入りの52億円は基金へと積み立てられます。

 予算における基準となる一般財源規模と一般財源充当事業費の予算ベースでの5年間の比較を見ると、平成26年度は基準額657億円に対し一般財源充当事業費671億円、平成27年度は672億円に対し682億円、平成28年度は672億円に対し695億円、平成29年度は690億円に対し711億円、そして、平成30年度は、690億円に対し741億円です。差を見ると、平成26年度からそれぞれ、14億円、10億円、23億円、21億円と続き、平成30年度は51億円で、その分を財政調整基金で充当しており、結果として、一般財源充当の歳出はほぼ財産費以外の一般財源歳入予算と同額が続いています。

 数字だけを見ると、規律を守りつつ財政基盤が行われているとも思いがたいものです。詳細は特別委員会の議論に譲るとして、特に平成30年度は基準を51億円も上回ったにもかかわらず、「財政規律を遵守しながら、財源の配分に意を尽くした」と言われた区長のお考えを伺います。

 一定の基準を定め、過度な歳出抑制を図るとの区の財務規律のあり方には賛同するものですが、今後も予算編成に当たり同様の事態が続けば、かえって規律の緩みにもつながりかねません。区長はどのような御認識でしょうか。伺って、この項の質問を終わります。

 次に、安全・安心で魅力あるまちづくりについて伺います。

 都が今月15日に発表した地震に関する地域危険度測定調査(第8回)は、驚きの内容でした。第7回の調査結果では、総合危険度の100位以内に位置する区内の町丁はなかったものが、若宮一丁目が32位、野方二丁目37位、大和町四丁目80位、若宮二丁目91位と、一気に五つの町丁が不名誉なランクインの結果となっています。火災危険度では、野方二丁目が前回の52位から、今回は若宮一丁目42位、野方二丁目70位、大和町三丁目76位の結果です。野方二丁目以外は補助227号線の両サイドに面する町丁であり、調査に当たっての手法が変わったとも聞きますが、野方及び補助227号線沿道を基軸とした防災まちづくりに一層拍車をかけなければなりません。

 区は、昨年末、まちづくりに係る区政目標の見直しを行い、新年度より新たな組織体制でのスタートとなります。中野のまち全体の魅力向上を目指したまちづくり事業を総合的に進めるため、両分野の目標を地域別に再編し、安全・安心、快適なまちづくりを一体的かつ効率的に進めるとした新たな区政目標には大いに期待をいたします。

 そこでまず、大和町のまちづくりについて伺います。

 昨年、第4回定例会建設委員会の大和町防災まちづくりについての報告では、今年度、大和町防災まちづくり計画を策定し、大和町まちづくり方針に掲げる、災害に強く、安全で、誰もが住み続けられるまちの実現に向けた具体的な取り組みを加速させていくとありました。

 報告の土地利用の考え方には、大和町中央通り沿道はにぎわいの交流の軸としていくこととなっています。大和町まちづくり方針にも、「地域の生活利便性の向上を図る商業・業務機能と住宅機能が調和したにぎわいのある複合市街地としての土地利用を図る」とありますが、そのためにはどのような誘導策が必要と考えているのでしょうか。伺います。

 住宅系地区については、建築物の不燃化と良好な住環境形成を図るとともに、公園、オープンスペースの確保を目指すとありました。大和町まちづくり方針では、大和町中央通り沿道において、「公共施設の整備や広場等のオープンスペース等を確保することにより、地域の中心核の形成を図る」としています。「広場等のオープンスペース等を確保」とありますから、当然既存でない新たな広場・オープンスペースのこととなります。方針の実現のためには、土地収用の際に生じた残地を含む沿道の土地買収を区が行わなければなりません。目的とバランスを考え、区として目指す配置を早急に検討し、都及び地権者との交渉に入る必要があると考えますが、いかがでしょうか。伺います。

 大和町中央通り沿道において区が確保しようとしている広場・オープンスペースを活用したにぎわい・交流軸の形成を目指してはいかがでしょうか。露店販売等を行うことができれば、住民の買い物への負担を軽減することもでき、これまで商店街が担っていたコミュニティー機能を維持・発展させることもできます。いかがでしょうか。伺います。

 大和区民活動センターを地区の中心・交流拠点として整備するとともに、さまざまな機能を持った地域の中心核づくりを誘導するとあります。さまざまな機能の一つに、交番設置を検討すべきです。現在若宮二丁目にある交番の大和町中央通り沿道への移転を警視庁に求めてはいかがでしょうか。伺います。

 次に、補助227号線沿道のまちづくりについて伺います。

 これまで沿道のまちづくりは、早稲田通りから川北橋の大和町部分は都市基盤部、川北橋から新青梅街道までの若宮、鷺宮部分は都市政策推進室の所管であり、連続する1本の道でありながら主体が違うことへの懸念を示してきました。目標体系の見直しにより、新年度より、補助227号線について、一つの部門でまちづくりが行われることは大変喜ばしいことですが、今回新設される組織では、大和町・野方防災まちづくりは北西部のまちづくり分野、都立家政・鷺ノ宮駅周辺まちづくりは西部まちづくり分野の所管事務となっています。これまで補助227号線の川北橋以北の整備については、都立家政駅周辺まちづくりの中で検討されていたと認識していますが、新体制ではどの分野の所管となるのでしょうか。伺います。

 新体制により同線の連続したまちづくりが可能となると思っていますが、どのような御認識でしょうか。伺います。

 昨年の予算特別委員会で、補助227号線沿道の日本銀行の寮について、道路拡張と周辺のまちづくりのために協力できることがないか協議することを求めたところ、「地権者として日本銀行に対して、まちづくりの進捗と補助227号線の事業化に向けたスケジュールに向けて、あわせて円滑に整備が行えるよう必要な協議をしてまいりたいと考えております」との前向きな答弁をいただきました。その後、協議は行ったのか、行ったのであればどのような内容であったのか、相手があることですから、可能な範囲でお答えください。

 この項の最後に、野方地域のまちづくりについて伺います。

 野方一・二・三丁目の防災まちづくりがなかなか事業化に至りません。平和の森小学校の法務省矯正管区跡地への移転後の跡地活用について、都市計画マスタープランの北部地域まちづくり方針には、小学校の跡地が生じた場合、「周辺環境との調和、立地特性に配慮しつつ、跡地を起点とした周辺地域一帯のまちづくりのあり方の見直しのもとに、まちづくりに資する適切な土地利用の実現を図る」とありつつ、10か年計画(第2次)では移転後は売却となっていることは、以前、我が会派の久保議員が質問をいたしました。その際、区長は、「現平和の森小学校跡地については、避難路等、地域のまちづくりの方向性と整合した形で都市基盤整備に役立たせるとともに、売却し、学校施設整備の財源の確保にも充てたいと考えております」と、一部まちづくりに活用、一部売却ともとれる答弁をなさいました。改定された10か年計画(第3次)には、ステップ4で、「平和の森公園周辺地区等の防災まちづくりの推進(新山小跡、平和の森小跡活用)」と記されており、売却への記載はありません。改めてこの点を伺います。

 平和の森小学校跡地は、最新の計画どおり、平和の森公園周辺地区等の防災まちづくりの推進に活用されるのか、売却については考え方を改められたのか、私は、当時久保議員も質問したとおり、野方一・二・三丁目の防災まちづくりを推進し、同跡地を活用すべきと考えますが、いかがでしょうか。伺って、この項の質問を終わります。

 最後に、国際交流について、1点だけ伺います。

 中野区と、1984年8月、ニュージーランド・ウェリントン市教育委員会から中野区教育委員会に対し、同市内の学校で日本語を学ぶ子どもたちに日本での学習の機会を与えたいという依頼があり、翌1985年5月に、中野区教育委員会が受け入れたことから始まったとされています。

 すみません。最初が抜けていましたね。中野区とウェリントン市との国際交流はというのが抜けておりました。

 以来、双方の子どもたちが相互に訪問し合い、ホームステイや学校の体験入学や地域での交流を行うことで、それぞれの相手方の母国語を学習する機会を提供するとともに、国際的な視野を持った人間に成長していくことを目指しての交流事業が続いています。

 事業は本年で33年目となり、その歴史は友好区関係である北京市西城区よりも長いものとなっていますが、この間、ウェリントン市への公式訪問はなされていません。まずは、この間のお礼を込めて、区及び教育委員会がウェリントン市を表敬訪問し、自治体間の関係を深めてはいかがでしょうか。

 この質問をするに当たって、通告後に予算書が届きまして、補助資料に同予算が掲載されておりましたので、予算審議の事前審査とならない範囲でお答えをいただければと思いますので、よろしくお願いします。

 以上を伺いまして、私の全ての質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。

〔区長田中大輔登壇〕

○区長(田中大輔) 平山議員の御質問にお答えをいたします。

 区政16年間の総括についてということで、組織力が十分に確保できたとしている理由は何かといったような御質問でありました。区政の根本的な改革を実現するため、目標と成果による区政運営、具体的には、区政目標体系をもとに、予算、組織、評価、改善を一体的に行い、PDCAサイクルを通じた見直し、改善を図りながら目標を達成していく、こうした取り組みを推進してきた、この中で組織力が十分に確保できたと考えております。

 中長期的な政策を推進できる人材育成と組織力の強化についてであります。中長期を見据えた政策の立案及び実行のために、基本構想、10か年計画を基軸として、区政目標体系に基づく組織編成を行っております。こうした中で、各部においては、毎年度の経営戦略の中で中長期的な視点を踏まえた目標を掲げ、施策を推進しているところであります。(仮称)中野区人事構想(案)を踏まえた人材育成と組織力について、今後とも強化をしていきたいと考えております。

 職員2,000人体制を推進してきた中で、直接区民と触れ合う機会、職員にとってのこういう機会は欠かせないというふうにお考えだということでした。これまで民営化や委託化を推進して定数削減を図ってきましたが、大幅に職員数が減少したのは、保育所などの福祉系職員や調理・用務等の技能系職員であります。事務系職員はほぼ横ばい、また建築・土木などの一般技術系職員は増加をしているという状況であります。2,000人体制がほぼ実現をしている、こういう状況にあっては、さらに減少を続ける技能系職員に比べて、事務系職員あるいは一般技術系職員は増加をしていく、こういうような見込みとなっております。定型的な業務の委託化を進めている一方で、政策形成や法律に基づく行政行為などにかかわる業務でありますとか、さまざまな相談支援業務など、公務員でなければならない業務というのは当然残っていきますし、今後さらに、直接区民と触れ合って、こうした業務を充実させていく、その必要性はふえていくと考えております。職員構成が変化をしていく中で、こうしたことにも十分応えていかなければならないと考えております。区の窓口で来庁者を待つのではなく、実際に地域に足を運び、直接区民サービスを提供するなど、時代に合致した区民サービスを考える中で、そうしたことが十分に実施できる職員の育成を考えていきたいと考えております。

 学校改築に対する財源対策についてであります。新しい中野をつくる10か年計画(第3次)では、学校施設の建てかえに当たり、一般的な原則論に基づいて計画的に基金の積み立てを行うとともに、起債も活用して世代間の公平な負担によって事業実施を進めることとしているところです。この学校の建てかえは、平成30年度から本格的に実施をしていくことになります。そして、平成34年度が当面のピークとなります。この間、将来の財政運営への影響を極力抑えていく必要があるということから、今後の財政フレームでは、建てかえ経費については、将来世代が負担するべき経費については、起債ではなく、財調基金からの繰り入れをもって賄い、将来世代には財調基金への積み立てとして負担してもらいたいと考えております。そうした手法をとることで、学校建てかえという大事業を着実に進められるとともに、緊急事態等への対応など財政運営の自由度が高まること、また、起債の金利負担を軽減できることなど、財政運営に寄与することができると考えております。こうした考え方につきまして、財政運営の考え方の中でお示しをしたいと考えております。

 学校改築の今後についてということであります。施政方針で発言をしました35年度以降の期間につきましては、平成39年度までに学校施設14校を改築することとなっておりまして、それを指したものであります。具体的な財政状況については、今後の歳入一般財源の動向を踏まえて計画化していくことになりますが、学校施設の改築は、ピークとなる平成34年度までについては起債を活用せずに行うことが可能であります。このことによって、他の事業の進捗を含め、経済状況の変化に対応した機動的な財政運営が行えると考えております。35年度以降につきましても、基本的には、学校建設のような予測がつく事業につきましては、起債よりも基金の活用によって進めていきたいと考えているところであります。

 次に、すこやか福祉センターの配置についてであります。2025年以降を見据えた後期高齢者支援や子育て第一の地域づくりなど、今後の地域包括ケアシステムにおける行政の役割を考慮すると、すこやか福祉センターについてはさらに機能強化が必要であり、人口規模や面積、地域包括支援センターの設置箇所数等を勘案して、これまでの圏域の分割など、区民のより身近な地域への配置を考えているところであります。

 次に、児童館廃止の再検討についてという御質問でありました。子育て第一という考え方に今回の所信表明の中で触れたのは、人口減少という社会全体の危機を乗り越えていくために日本全体としてこうした発想に立つべきとの思いであります。中野区においてもさまざまな取り組みを行っていますが、近年、出生児数は一定の増加を見てまいりました。一方で、働く女性の増加や孤立した子育てへの支援、特別な支援を必要とする子どもの増加など、さまざまなニーズが顕在化をしているところであります。現児童館施設も含め、こうした増加する子育て支援の地域ニーズに対応する貴重な資源の活用を図りながら、子育て第一の地域づくりを目指していきたいと考えております。

 中、高校生の活動、また、その拠点についてということです。中、高校生については、活動発信応援助成や社会で活躍する先輩に学ぶライフデザイン応援事業等を通じた中高生の活動支援や、公益活動助成の拡充等により地域の方々の取り組みを支援することなどによって、社会参加や自立を促していく考えであります。あわせて、こうした中高生の活動が区内で広く展開していけるよう、さまざまな区の施設が活動場所としてさらに利用しやすくなるよう、対応を図ってまいりたいと考えております。

 次に、同性パートナーにかかわる公的証書の発行についてであります。近年、同性パートナーにかかわる公的証書の発行を行う自治体が出てきております。そのことによって、保険の受け取り人の指定や住宅ローンなど、同性パートナーに対する便宜が図られる例も見られるようになっているところであります。区が民法など法的に保護すべき権利について条例で規定する、このことはできないと考えております。しかし、現実に公的証書等の発行によって一定の便宜が諮られる、このことについては、区としても取り組みを検討する意味があると考えております。公的証書等の発行などについて、条件や実効性等を見きわめながら検討していきたいと考えております。

 次に、平成30年度の区政の方向と財政運営についてということについての御質問です。まず、財務規律遵守に対する考えということです。区は、基準となる一般財源規模を定め、歳入の動向を見定めて、安定的な財政運営となるよう、歳出の抑制に努めているところであります。平成30年度予算においても、基準となる一般財源規模を690億円に定めて経費削減に努め、予算編成を行ったところであります。これに加えて、今回の予算では、早急に解決すべき緊急待機児童対策として行う区立保育室の運営経費や東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた気運醸成のための経費など、臨時かつ時限的な措置として必要な経費を計上したものであります。こうしたことから歳出額が大きく基準額を上回るという状況になっておりますが、基本的な考え方としては、財務規律を遵守した予算として組み立ててきたと考えております。

 基準となる一般財源規模そのものについての考え方であります。区の財政運営に当たりましては、歳入一般財源の状況や国や都の制度改革による扶助費などの義務的経費の歳出状況から、区の身の丈に合った歳入歳出規模である、基準となる一般財源規模を適切に定め、財務規律として歳出予算の抑制を図ることが重要であると考えており、この基準につきましては、区を取り巻く状況を勘案して、適切に見直しを図っていくことも必要であると考えております。平成30年度予算編成では、地方消費税の清算基準の見直しや景気の上振れによる特別区交付金の伸びなどが見込まれるものの、消費税率の引き上げなど歳入歳出に大きな影響を与える要因がないため、平成29年度に引き続き690億円を基準となる一般財源の規模と定め、予算編成を行ったものであります。しかしながら、過去5年間の歳入の決算状況を平均すると690億円の基準額を上回っていること、また、平成31年度から消費税率が引き上げられることや、保育園待機児童対策など臨時的な経費の一部が経常化されることなどから、31年度以降にあっては、基準となる一般財源規模の見直しが必要であると考えております。今回の予算案のように、待機児対策などの緊急的な支出が組み込まれることは、一定の財務体力を前提にすればあり得ることではありますが、本来的には、基準となる一般財源規模の範囲で歳出をコントロールすることは大原則として重要であり、不断の事業の見直し、改善を徹底してまいります。

 次に、安全・安心で魅力あるまちづくりについてのうち、補助227号線沿道のまちづくりに関連して、川北橋以北の所管分野についての御質問にお答えをいたします。補助227号線の川北橋以北の整備に伴うまちづくりについては、西部地域まちづくり分野が所管となる予定であります。新設を予定しております地域まちづくり推進部では、区内を四つの地域別――北東部まちづくり、北西部まちづくり、西部まちづくり、東部・南部まちづくり――に再編して、地域のまちづくりを総合的かつ一体的に取り組んでまいります。

 次に、こうした新体制による補助227号線の連続したまちづくりについての御質問です。補助227号線については、川北橋の南北で、北西部と西部に担当がまたがることになります。こうした地域をまたがる課題に対しても、総合的、一体的なまちづくりができるよう、区の全域に責任を持って一貫性と整合性を保ったまちづくりを担う新たな部を設置することとしたものであります。この部には、各地域担当と同時に、それらを調整するまちづくり企画担当を設置し、地域の総合的・一体的まちづくりを進めることとしているところであります。

 次に、野方地域のまちづくりについての御質問でありました。平和の森小学校跡地の活用については、新しい中野をつくる10か年計画(第3次)で示されるとおり、民間等の活力を活用しながら、周辺の住環境に配慮した都市基盤整備を進め、防災まちづくり等に資するとともに、財源確保にも役立ててまいりたいと考えております。区が主導しながら都市基盤整備を進めて防災的な都市基盤を強化していくこと、このことと財源確保のための土地の売却、これについては、決して矛盾しない、両立していけるものと考えております。

 私からは以上です。

〔教育長田辺裕子登壇〕

○教育長(田辺裕子) 東京都英語村――TOKYO GLOBAL GATEWAY――の御質問がございました。

 初めに、区内小・中学校の申込状況です。現在のところ、中野区立小・中学校におきましては、申し込みはしてございません。

 次に、費用の一部を助成してはどうかという御質問でした。学校を介したTOKYO GLOBAL GATEWAYへの参加は、児童・生徒が主体的に英語を使ってコミュニケーションを図ったり、異文化に親しむ体験をしたりすることができ、有効であると捉えてございます。一方、TOKYO GLOBAL GATEWAYでの学びは、学校での外国語活動や外国語、総合的な学習の時間等における基礎的・基本的な学習を踏まえた上での発展的な学びの選択肢の一つと認識をしてございます。現在、外国語活動の拡充や英語の教科化に向けて準備を進めているところでございまして、今後、児童・生徒の学習状況及びTOKYO GLOBAL GATEWAYのプログラム内容を踏まえ、活用については各学校が検討することになると考えています。その検討状況や費用負担を含め、慎重に検討してまいりたい、このように考えております。

〔都市基盤部長豊川士朗登壇〕

○都市基盤部長(豊川士朗) 私からは、まず、新交通システム活用についてでございます。区民が円滑に区内を移動できる環境づくりを目指しまして、交通弱者の公共施設等への移動をサポートするための新交通システムの導入につきまして、来年度、検討したいと考えてございます。この新交通システムのサービス提供エリアにつきましては、アンケート調査等によりまして、区民の日常の公共施設等への移動状況や交通に対するニーズを把握した上で設置したいと考えておりまして、御提案の趣旨も含め、検討してまいりたいと考えております。

 続きまして、公園再整備計画の策定時期についてでございます。老朽化した既存公園を効果的かつ効率的に更新するためには、公園施設の現状を踏まえた長寿命化計画とあわせまして、再整備計画を策定する必要があると認識してございます。長寿命化計画につきましては、現在、遊具に関する計画は策定済みでございますが、公園便所等、他の公園施設の長寿命化計画につきましては、今後取り組むこととしてございます。平成30年度に、一定規模以上の公園におきまして、長寿命化計画の取りまとめとあわせて再整備計画策定の考え方について整理をしていきたいと考えてございます。

 それから、プレーパークの検討状況についてでございます。昨年6月に、多様な公園活用を可能とする都市公園法の改正がありまして、区では、公園マネジメント担当を新たに設置いたしまして、イベントによる公園空間の活用や、その他民間活用について検討を進めているところでございます。御要望いただいております江古田の森公園へのプレーパーク設置についても、民間活用、地域連携により、公園の魅力を高める手法の一つとして研究していきたいと考えてございます。

 それから、「訪日外国人旅行者の安全確保のための手引き」の地域防災計画への反映についてでございます。区が事務局となっております中野区防災会議では、現在、地域防災計画の修正内容を審議中でございまして、「訪日外国人旅行者の安全確保のための手引き」の内容を反映させたものとする予定でございます。なお、修正版の発行は、本年6月を予定してございます。

 それから、「東京くらし防災」、これを活用した防災意識の高揚についてでございます。都が無料で配布する、女性の視点に基づく防災ブック「東京くらし防災」は、日常生活の中で無理なく取り組める防災対策や、避難所における授乳や防犯対策などの被災生活のさまざまな課題への対処法が掲載され、防災意識を高める冊子でございます。区では、区役所本庁舎をはじめ多くの区有施設で配布する予定でございまして、区内の病院・診療所や事業所にも配布の協力依頼をしてございます。

 それから、住宅の耐震化に対する都の方針変更についてでございます。都の新たな要綱の制定は、戸建て住宅等の耐震性の向上を図るために、整備地域外の所有者等に対しまして積極的に働きかけを行う区市町村の耐震化促進事業を後押しし、耐震診断等の事業に必要な助成を行い、戸建て住宅等の耐震化を加速することが目的であると理解をしてございます。区といたしましては、これまでの耐震診断や建てかえ助成事業及び普及啓発活動事業については、今後も粘り強く取り組んでまいります。さらに、都の各種助成事業エリア拡大の方針などを受けとめて、都との連携を深め、対策を検討の上、進めてまいります。

 それから、大和町まちづくりにおけますにぎわい・交流の軸の誘導策についてでございます。このにぎわい・交流の軸の実現のためには、大和町中央通りの歩道整備を生かし、沿道の施設や建築物等と連携しながら、回遊性を高めることが必要でございます。大和区民活動センターの建てかえや沿道建築物の共同化と連動した地区住民の交流拠点づくりを行うとともに、生活利便施設等の充実を図りながら住宅供給を誘導することで沿道のにぎわいある複合市街地の形成を目指すこととしておりまして、そのためのまちづくりルールの策定等を検討してまいりたいと考えてございます。

 それから、大和町中央通り沿道まちづくりについてでございます。大和町地区は、防災性の向上が急務でございまして、大和町中央通り沿道の拡幅整備にあわせ、沿道建物不燃化の促進と延焼遮断帯としての整備を進めておりますが、まちの魅力や地域の安全性の向上のため、広場等のオープンスペースの確保についても、可能な限り進めてまいりたいと考えております。大和町中央通りの歩道には、植樹帯や休憩スペースを設けられるよう、整備を担当する都と十分に協議を行い、にぎわい・交流軸の形成を目指してまいります。

 以上でございます。

〔子ども教育部長横山俊登壇〕

○子ども教育部長(横山俊) 私からは、園庭のない保育施設への送迎バスの御質問にお答えいたします。近隣以外の公園への送迎バスを実施してはどうかとのお尋ねでございました。固有の園庭を有しない保育施設につきましては、近隣の公園を代替園庭として指定しているほか、小学校との連携によりまして遊び場を確保するなど、区として支援を行っているところでございます。今後、新たな保育施設の開設に伴いまして、代替園庭として使用する公園がふえることも想定されているところでございまして、代替園庭以外の公園活用への支援につきまして、先行する自治体の動向も踏まえながら検討してまいります。

〔経営室長篠原文彦登壇〕

○経営室長(篠原文彦) 私からは、中野サンプラザにおけます国のガイドラインを踏まえた災害時初動対応マニュアルの作成と、大和町地内への交番の移転についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、国のガイドラインを踏まえた災害時初動対応マニュアルの作成でございます。中野サンプラザは、現在も自然災害発生時等のマニュアルを作成をしておりますが、国のガイドラインを踏まえたものにはなっていないのが現状でございます。現在、国のガイドラインを踏まえましたマニュアルの修正につきまして検討を進めているところであると聞いております。

 次に、大和町中央通り沿道への交番の移転についての御質問でございます。大和町中央通りへの交番の移転につきましては、周辺地域の状況等も勘案いたしまして、警察と具体的に協議をしてまいりたいというふうに考えてございます。

〔西武新宿線沿線まちづくり担当部長角秀行登壇〕

○西武新宿線沿線まちづくり担当部長(角秀行) 私からは、補助227号線沿道のまちづくりについて、公的機関が所有する集合住宅等に係る情報収集についてお答えさせていただきます。当該集合住宅につきましては、昨年中に所有者である機関に情報提供し、補助227号線の整備については御理解をいただきました。相手方からは、現時点では施設の建てかえ等、具体的な計画はないと聞いておりますが、今後のまちづくりについては御協力いただけるよう、適宜情報提供してまいります。

〔政策室長髙橋信一登壇〕

○政策室長(髙橋信一) 私からは、国際交流におけますウェリントン市の表敬訪問についてお答えいたします。中野・ウェリントン友好子ども交流事業の実施におけますウェリントン側の交流窓口は民間団体であったことから、これまで自治体間の交流は行ってございませんでした。今後は、これまでの子どもの交流の実績を踏まえまして、行政間の交流を推進して、さまざまな分野におけます交流について検討していきたいと考えてございます。

〔平山英明議員登壇〕

○24番(平山英明) すみません。同僚の貴重な時間をいただいておりますので、再質問は控えようかと思ったんですが、答弁が一つないのがありまして、都市基盤部なんですけど、大和町の中央通り沿道のにぎわい軸の形成の中で、その前の質問であった、いわゆる用地買収等で生まれた広場とかオープンスペースを活用されてはという質問をしているんです。用地買収のところでは、植樹帯とかなんとかという話があったんですけど、そうではなくて、露店販売等ができるような、そういうオープンスペースをつくることによって、にぎわい軸の形成を図ってはという質問をいたしましたので、これに対する御答弁だけお願いいたします。

〔都市基盤部長豊川士朗登壇〕

○都市基盤部長(豊川士朗) ただいま再質問いただいた件に関しましても、今後検討してまいりたいと考えております。

○議長(いでい良輔) 以上で平山英明議員の質問は終わります。

 議事の都合により、暫時休憩いたします。

午後2時50分休憩

 

午後3時10分開議

○議長(いでい良輔) 会議を再開いたします。

 この際申し上げます。議事の都合上、会議時間を延長いたします。

 一般質問を続行いたします。

 

 中野区議会議員 長 沢 和 彦

 1 所信表明と区長の政治姿勢について

 2 2018(平成30)年度予算原案について

  (1)基金と中野駅周辺まちづくりについて

  (2)区民施策の拡充について

  (3)その他

 3 生活保護制度について

 4 待機児童解消について

 5 住宅の耐震化について

 6 その他

 

○議長(いでい良輔) 長沢和彦議員。

〔長沢和彦議員登壇〕

○41番(長沢和彦) 2018年第1回定例会本会議に当たり、日本共産党議員団を代表して質問をいたします。

 初めに、所信表明と区長の政治姿勢についてお伺いをいたします。

 区長は、所信表明の中で区政運営16年を振り返って、「マネージメント不在だった区政の改革に着手し、基本構想、10か年計画を基軸として「目標と成果による管理」に基づく区政運営を確立し、財政再建と具体的な施策の充実を進めて」きたと述べています。2016年決算ベースで、基金残高が約676億円、区債残高と土地開発公社への債務負担行為額の合計が約271億円となったことは事実ですが、いかに行ってきたかが問われています。

 2000年代初めは、歳出削減圧力が強くなり、官から民へという小泉構造改革路線に中野区は乗っかって、区立保育園の民営化やさまざまな事業の業務委託、指定管理者制度などの活用によって人件費の大幅削減を行い、公的責任を後退させてきました。当時は、比較的財政規模が小さい中でも、予算を立てながら使わず余らせ、実質収支は25億円から42億円と、高過ぎる黒字率でした。

 歳入で言えば、税と社会保障の改悪が続けられ、区民の負担はふえ続けました。教育予算が切り縮められてきたのもこの時期でした。2008年にリーマンショックが起こり、その後の日本経済の落ち込みや地方財政の危機も言われましたが、そのときでさえも区は300億円を優に超える基金残高を維持していました。

 2011年に財政非常事態として事業全体の抜本的な見直しを宣言し、それを理由に高齢者福祉センターの廃止や障害者福祉手当の削減などを行いました。一般会計で財政規模が1,000億円を超えるようになってからも、この10年間は平均92億円もの積立金、ここ数年は100億円超の積み立てです。基金積み立てと基金繰り入れを計画的に行っていると言ってきましたが、この10年間で315億円も積み増しをしています。過剰な財政危機の演出により、区民への負担増と施策削減が行われたのが実態ではないでしょうか。財政非常事態の宣言は解除すべきです。見解を伺います。

 所信表明では直接触れられていませんが、参加と自治のあり方についてもお聞きしておきます。区長が初めて就任した1期目のときに、中野区自治基本条例がつくられました。もともと中野区では、住民参加が進められ、住民自治も積極的に発揮されてきた歴史があったと思います。制定の際の議会や区民の中でも、そのことを踏まえた議論があったと認識しています。ところが、今日の区政運営を見ると、住民参加は、形だけは行うが、意見は聞きおくだけになっています。

 例えば、平和の森公園の再整備は、現在の公園となった歴史的意義も区民合意も全く無視して強行しています。区立保育所の整備についても、その必要性は認めつつも、説明会での地元住民の意見に耳をかさずに翌日には工事に着工するなど、およそ行政の振る舞いとは思えません。さらに、「第3次の新しい中野をつくる10か年計画に基づく区政運営は着実に軌道に乗っている」と述べられましたが、児童館廃止を既定方針としながらU18プラザ廃止を行うことに対して、区民、利用者から見直しが求められても、決まったことだからと一顧だにせず、その一方で、10か年計画には保育園名が明記されていない区立保育園の民営化を仮園舎での民間委託を経て強行することや、環境リサイクルプラザを廃止した後の温暖化対策推進オフィスの活用をめぐる混迷など、行政都合による変更が行われています。

 自治基本条例の恣意的な扱いをはじめ、区民の参加と自治をあまりにもないがしろにしていると言わなければなりません。なぜこうした区政運営を続けられるのか、見解を伺います。

 所信表明で、国民、区民の暮らし向きについての言及がなかったことは残念です。そこで、格差と貧困についてお聞きします。

 厚生労働省の国民生活基礎調査、2015年調査では、日本の相対的貧困率は15.6%、子どもの貧困率は13.9%で、OECD加盟国平均を上回り、特にひとり親家庭の貧困率は50.8%と断トツの高さとなっています。安倍首相は、日本の相対的貧困率が前回の2012年調査より低くなったことを根拠に、アベノミクスで貧困が改善したと言います。しかし、相対的貧困率は、全国民の所得の中間値を基準に、その半分しか所得のない人を貧困層と定義し、全体に占める割合を示したものです。数値が変動したのは、中間層の所得が落ち込んだため、貧困層に当たる人の割合が見かけ上少なくなったからで、生活困窮者の所得や生活は何ら改善されていません。むしろ中間層が所得を減らし、貧困層は放置をされ、国民生活はますます落ち込んでいるのが実態です。可処分所得分布は全体として悪化しています。

 一方、米誌「Forbes」の日本の富裕層によれば、この5年間、株価上昇の恩恵により上位40人の資産は、7兆7,000億円から15兆9,000億円へと2倍以上にふえました。格差と貧困の是正は、日本社会の健全な発展を進める重要な課題です。同時に、家計という経済の最大のエンジンを温め、日本の経済に好循環を生み出して、持続的な経済成長を実現する上でも不可欠であると考えます。

 そこで伺いますが、格差を拡大し、貧困を生み出す構造は是正されていないと思いますが、御認識を伺います。

 また、国も自治体もそうした認識の上に立って、労働分配の是正と社会保障の拡充などに取り組むべきだと考えますが、見解を伺います。

 北朝鮮情勢については、緊迫の度合いを増している「核実験やミサイル発射を繰り返してきた北朝鮮に対し、世界は一致して毅然とした態度をもって接していく必要がある」と述べられました。国際社会を望んでいるのは、北朝鮮による核実験やミサイル発射をとめることはもちろん、とめさせる上でも対話による平和的な解決です。

 ことしになって、平昌冬季オリンピック開催をきっかけとして、韓国と北朝鮮による対話が行われました。競技参加における南北統一チームが結成されるなど、昨年来の緊迫した情勢から一転、平和の祭典にふさわしい取り組みが始まっています。また、開会式に出席したペンス米副大統領は、米国への帰途、ワシントン・ポストのインタビューに対し、北朝鮮が対話を求めるなら我々は対話をすると述べたことは注目する動きです。

 一方、対話を否定し、平昌に行って、韓国に対して米韓合同軍事演習の再開を促すなど、軍事対応をけしかけているのは日本政府だけです。北朝鮮問題は対話によってのみ解決の道が開かれると考えられますし、国際社会もそのことを望んでいます。また、平昌での南北対話などは歓迎すべきことだと思います。この点での区長の見解を伺います。

 核兵器禁止条約について伺います。北朝鮮問題を考えるにつけ、この課題がますます重要になっています。昨年の7月の国連での核兵器禁止条約の採択を踏まえ、区長の見解を伺ってきました。昨年の3定では、日本政府に核兵器禁止条約の参加を求めるべきとの質問に、「政府が不参加の立場をとった理由は、核なき世界は保有国と非保有国の現実的な協力プロセスを経て実現されるべきで、条約は(中略)対立を決定的なものにしてしまうとの考えからと認識している」と言い、「核兵器の保有については各国の政策に基づいており、外交交渉については国が判断し行う事項である」と述べられました。

 国が判断し行う事項であることも、核兵器禁止条約に対する今日の日本政府の態度も承知しています。問題は、唯一の戦争被爆国である日本の政府が禁止条約に署名することを区長は求める意思があるのかということです。被爆者をはじめ、地方議会での意見書採択や平和首長会議加盟の自治体と非核宣言自治体首長の声明など、核抑止に固執する日本政府の態度を変えさせ、禁止条約への署名を求める世論が広がっています。以前、区長は、核抑止によって成り立っている平和との認識を示したことがありました。今もこの立場に変わりはないのでしょうか。そうであれば、いかなる方法で核兵器の使用を禁じ、廃絶ができるとお考えですか。答弁を求めます。

 9条改憲についても伺います。日本国憲法の改定が大きな焦点となっています。安倍政権の狙いは、9条改憲です。そのために、自民党内での議論の一つに、9条1項・2項はそのままで、3項目を加えて自衛隊の存在を明記しようとする動きがあります。そのことで、憲法9条が軍事に関する制限規範から根拠規範に変わることになります。また、後法は前法にまさるという立法における基本原則から見れば、9条に3項がつけ加えられれば、それと矛盾、抵触する限りで、1項・2項は空文化、死文化することになります。安倍政権になってから、歴代政権ができないとしてきた集団的自衛権の行使を認め、安保法制、戦争法を制定してきました。そのもとでの自衛隊は、専守防衛や災害救助活動を任務とする自衛隊ではありません。海外で際限のない武力行使が可能となります。9条改憲は国民世論で少数です。9条改憲についての見解を伺います。

 次に、2018(平成30)年度の予算原案について。

 初めに、1番として、基金と中野駅周辺まちづくりについてお伺いします。来年度予算原案では、中野駅周辺まちづくり費として、今年度より5億6,000万円増の24億円が計上されています。来年度の中野駅周辺まちづくり事業には、特定財源は、国と東京都の補助金だけでなく、まちづくり基金からの繰入金5億7,000万円が投入されることになっています。積立金で言えば、来年度はまちづくり基金に年度当初から約11億円が積み立てられようとしています。さらに剰余金が出れば、上積みが図られることになるでしょう。

 私どもは、中野区が開発事業、とりわけこの中野駅周辺の大型開発事業に偏重した予算計上と執行体制をとっていることを再三指摘してきました。毎年予算審査の際に配付される、当初予算案の概要、財政運営の考え方では、そのたびに財政フレームの数字が変わっています。また、5年先までしか示していないため、総額は明らかにされていません。一体中野駅周辺まちづくり全体の事業費は幾らになるのか、伺います。

 中野駅新北口駅前エリアについて伺います。区は、区役所とサンプラザを壊して、その跡地の活用で新区役所等の財源に充てることにしています。現在、跡地からどのように財源を生み出すかを検討していると言います。豊島区では、旧区役所敷地と公会堂敷地に定期借地権を設定し、民間事業者に貸し付けを行いました。施設運用を70年とし、借地期間は76年6カ月、一括前払い地代として191億円を得て、新庁舎整備費の財源としました。当時の担当者は、定期借地とした理由を、役所庁舎の跡地を売却した例はない、売却では区民の賛同を得にくいからと回想しています。定期借地ならよいというわけではありませんが、区役所庁舎の跡地の扱いは大変重いものであることをうかがい知ることができました。

 いずれにしても、区民の財産である区役所とサンプラザの跡地の放出に対して、区民合意はありません。市街地再開発によるビルは、事業協力者の提案によりますと、高さ200メートルを超える高層ビルになると思われます。現在の地価高騰のもとでの考えであるとは思いますが、専門家からは、今後人口減少が続く中で、都心部を中心にあちこちで超高層ビルが乱立し、供給過剰を招くおそれも指摘をされています。過剰供給による不動産市場の崩壊は、長期にわたる不況に強く影響します。アリーナ施設については、区民を対象としたものではなく、興行を目的とした整備であって、何ゆえに1万人の収容規模が必要であるかについて疑問視する声は多数です。こちらについても、区民の合意があるとは思えません。このまま進めていくことは問題です。見解を伺います。

 積立金の内容で、もう1点伺います。来年度は、年度当初から義務教育施設整備基金積み立てに56億円を計上しています。区は、2012(平成24)年度からは、当初予算から10億円を積み立てることを方針としてきました。それ以外にも、廃校となった学校跡地の売却や補正予算で前年度の剰余金の一部を積み立てる場合もありました。結果、今では200億円を超える基金残高です。来年度は、なぜこれまで同様の10億円でなく、56億円もの金額を積み立てるのでしょうか。年度当初からこれだけの基金を積まなくても積み立てていくことは可能なはずです。区民の福祉、教育、子育てなど、施策、事業の充実への区民要求は極めて高いものがあります。応えていく必要があったのではないですか。義務教育施設整備基金積立金に限らず、他の特定目的基金も、財政調整基金も、計画があってないようなものです。貯め続けることだけが際立っていると言えます。改めるべきです。見解を伺います。

 二つ目に、区民施策の拡充についてお伺いをいたします。来年度予算原案では、保育士確保や幼稚園教諭新規採用への支援、重症心身障害児施設の医療的ケア実施支援など、区民施策の拡充が図られていることは多としたいと思います。その上で、さらなる施策の拡充を求めます。

 1点目に、学校給食無償化についてです。公立小・中学校の給食食材費の保護者負担を全額補助して無償にする市町村が全国で83自治体に広がっています。保護者が負担する給食費の平均月額は、小学校で約4,300円、中学校で約4,900円と、無償化によって年間5万円程度の負担軽減になります。2015年度に15自治体、2016年度に14自治体、そして、今年度に20自治体で無償化が始まるなど、ここ数年で増加しています。無償化の理由として、子育て支援や定住しやすい環境づくりに加え、給食を教育の一環として捉える食育の推進を挙げる自治体がふえているのも特徴です。

 日本共産党議員団が昨秋に取り組んだ中野区政アンケートでは、1,500通を超える区民からの回答があり、学校教育についての問いに対し、体罰やいじめ対策の強化に続いて、給食の無償化の実施要望が多く寄せられました。

 無償化の自治体の広がりを受けて、今年度、文部科学省は、初めて全国的な実施調査を行いました。無償化を実施している自治体については、制度の枠組み、実施校数と予算額、実現に至った経緯、課題などを調査するとしています。調査結果はまだ発表されておりませんが、今後出される調査結果も踏まえ、区としての無償化に向けた検討を行ってはいかがですか。伺います。

 高齢者施策についても拡充を求めます。中野では、75歳以上の後期高齢者の方を対象に、入院時負担軽減支援金の事業を行っています。中野区から保険証の交付を受けている方で、世帯全員が住民税非課税の方を対象に、病院等に年度内合計31日以上入院された場合に、申請により2万円を支給しています。2008(平成20)年度の後期高齢者医療制度の実施に当たり、高齢者への負担増が心配をされていました。本事業が制度導入を契機に実施されてきたことは高く評価します。区内の高齢者人口の増加に伴い、後期高齢の入院時負担軽減支援金の給付件数は、平成22年度に118件であったのが平成28年度は210件と、約2倍にふえています。後期高齢者医療制度が開始されて10年がたちました。低所得層への軽減策が図られているとはいえ、保険料は2年に1度の改定のたびに上がり、窓口での負担もふえているのが実情です。支援金の増額を検討してはどうでしょうか。伺います。

 障害者施策の拡充についても1点伺います。2015年の第4回定例会にて、精神障害者への福祉手当を求める陳情が、議会では全会派一致で採択されました。我が会派は、その後の議会で検討状況をただし、予算計上を求めてきたところです。引き続き検討してまいると述べて、陳情採択後2年間も放置していることは許されません。一律的な現金給付が障害者福祉の向上に効果的であるとは考えていないと、障害者福祉手当そのものを否定的に捉えている節がありますが、障害者給付の充足の点からも、障害者の暮らしの実態からも、必要性は高まっています。精神障害者への福祉手当を実施すべきではないですか。伺います。

 区民施策拡充についての終わりに、国民健康保険制度について伺います。新年度より、国民健康保険制度の仕組みが変わります。東京都から平成30年度国民健康保険事業費納付金・標準保険料率が示され、それをもとに、中野区の保険料率の考え方が議会に報告されました。東京都が算定した平成30年度標準保険料率と平成29年度の保険料率には乖離があるため、保険料が急激に増加しないよう激変緩和措置を講じることにしています。国保事業費納付金の9%相当額を控除し、その後、この割合を段階的に引き下げていくことにしています。標準保険料の算定は、直近の収納率85.13%で割り戻していますが、96%で割り戻し、その後、保険料収納率の向上を図りながら割り戻す収納率を実績値に近づけていくとしています。その上で、目標とする収納率に近づくには相当期間を要するために、激変緩和期間は9年間とし、段階的に法定外繰入金を削減するとともに、割り戻す収納率を目標とする収納率に近づけていくというものです。

 そこで伺います。1点目に、今でさえ生活の厳しさゆえに保険料を滞納している方がいます。保険料の値上げにより、一層滞納世帯がふえることが想定されます。その際、収納率向上の名による行政権力の発動により、生活費用まで差し押さえるなど、暮らしと人権の侵害を引き起こしかねないことが懸念されます。そうならないと言えるでしょうか。お伺いします。

 2点目に、激変緩和措置と言いますが、保険料は毎年上がり続けていくことが前提になっています。国民皆保険制度のもとで、74歳までの区民は、被用者保険加入以外は全て国民健康保険に加入せざるを得ません。法定外繰入金の解消を既定路線とすることなく、消費不況による暮らしの実態からも、保険料の引き下げを含めた対応が必要であると考えますが、いかがですか。伺います。

 今回の国保制度改革に伴い、東京都独自の財政支援が示されています。保険料の急激な増加は、国の財政支援ではカバーし切れないこと、制度改革に伴う新たな制度への円滑な移行を図る必要があること、都も区市町村とともに保険者になることを理由に、6年間で合計79億円の負担、平成30年度は14億円の財政支援を行うことにしています。東京都が財政支援に踏み切ったことは評価できますが、被保険者約350万人で割ると、1人当たり400円程度の負担軽減にしかなりません。保険者としては一層の財政負担が必要であると考えます。東京都にさらなる財政支援を求めるべきではないですか。伺います。

 国保制度の最後に、多子世帯の子どもの均等割減免についてお聞きします。サラリーマンなどが加入する被用者保険は子どもの人数がふえても保険料は変わりませんが、区市町村国保は、世帯内の加入者数に応じて賦課される均等割があるため、子育て支援に逆行するとの指摘があります。都議会は、昨年3月30日付で、子どもに係る均等割保険料税の負担を軽減することを国に求めています。また、全国知事会も、子育て支援の観点から、子どもに係る保険料均等割の軽減を要請しています。

 そこで伺いますが、多子世帯の均等割の軽減が必要であるとの認識はありますか。また、区として他自治体の例を参考に、均等割減免の実施の検討をすべきではないですか。答弁を求めます。

 次に、生活保護制度についてお伺いします。政府は、10月から3年かけて段階的に生活保護基準を引き下げることを決めました。生活扶助の引き下げが最大5%、子育て世帯に厳しく、都市部の引き下げが大きくなっています。2013年度から3年連続で切り下げられた生活扶助費のさらなる削減は重大です。しかも、このときの見直しで、厚生労働省の審議会である生活保護基準部会は、次回から低所得層との比較で保護基準を決めるのではなく、最低生活費のあるべき姿を国際的な研究も生かして別の方法で定めるべきと指摘をしていました。これは、生活保護の捕捉率が2割から3割と低く、約2,000万人が相対的貧困のもとで暮らしていることから、低所得層と比較をすれば、保護世帯の生活水準が高くなるのは当然だからです。生活保護基準部会の委員からも、健康で文化的な生活を営めない低所得層と比べて保護基準を下げるのは意味がないと懸念の声が出されていました。さらに、利用者や関連制度への引き下げの影響の検証も不十分で、当事者の意見を聞いていないのは最大の問題との指摘もありました。生活保護基準は、他の制度の物差しとなっています。そのため、生活扶助費の引き下げは、住民税、保育料、就学援助、国保料、介護保険料などに連動し、低所得者の生活に重大な影響を与えることになります。

 そこで伺います。区は、2013年度からの3年間の生活扶助費の削減による要保護者への影響をどのように捉えていますか。また、他制度への影響を検証したのでしょうか。厚生労働省から世帯影響別の見直し影響のモデルが示されています。しかしながら、区内要保護者への影響については、現時点ではその数も率も明らかにすることは困難であると聞きます。わかり次第、引き下げとなる要保護世帯の状況把握と他制度についての影響を調査、把握し、手だてをとることを求めます。答弁を求めます。

 政府はさらに、母子加算を子ども1人当たり月平均2万1,000円を1万7,000円に削減することや、3歳児未満の児童養育費加算を1万5,000円から1万円に削減することを来年度予算案で示しています。児童養育費加算の高校生への拡大、大学進学準備金の創設はありますが、全体として、子育て世帯にとっては、子育て・教育に多額の費用がかかるにもかかわらず、この削減見直しはひどいです。区として当事者である要保護世帯の実態と見直しによる影響について調査すべきではないですか。伺います。

 次に、待機児童解消について伺います。待機児童については、我が党は、認可保育所の増設で解消を図ることを求めてきました。この間、区は、認可保育所整備の予算を計上してきましたが、2016年度は11園に対し2園、2017年度は12園に対し4園の整備にとどまっています。来年度も、待機児童の解消には至りません。保育士確保策の拡充など評価できる面もありますが、やはり待機児童解消の対策も、執行する体制も、不十分であったことは否めません。

 一方、区は、区立保育園の民営化を進めていますが、待機児童の解消で言えば、民営化してもその数はわずかでしかありません。区立園の民営化には、費用も職員も使って、歓迎されないばかりか、子どもと保護者に不安を抱かせながら進めているのが実情です。性急に進めている理由は、新たに区職員の保育士を採用したくないからです。他区では保育士職員の採用を行い、一昨年は北区で80名の募集に対して537人の応募が、昨年も江戸川区で25名の募集に対し237人の応募がありました。本気で待機児童を解消したいのであれば、区の施設等を活用した区直営の認可保育園の整備も、保育士確保も可能です。今日、足立区のように、民営化方針を凍結、見直しした自治体も出てきています。少なくとも待機児童が解消されるまでは、実質待機児童解消に逆行する区立保育園の民営化はやめるべきではないですか。答弁を求めます。

 認可保育所を希望しながら入所できなかったお子さんは、大概、認可小規模保育事業、家庭的保育、区内認証保育所、このたびの認可外保育室などに入ることになります。2歳児クラスまでを基本としたこれら保育施設の保育期間を終えた後に、3歳児クラスに入所できず、待機児童とならないか心配されています。現在、区立、私立を問わず、認可保育所では、2歳児クラスと3歳児クラスの定員数の差はおおむねゼロから6人です。平均すれば2名ほどの受け入れ枠しかありません。現在の認可保育所の55カ所、来年度予算原案で計上している認可保育所12カ所全ての整備ができたとしても、再来年度に100名を優に超える転園希望に応えていけるのでしょうか。地域型保育事業などはあくまで緊急避難的に整備することとし、保護者、区民の要求からも、実質的な待機児童解消を進めることからも、認可保育所の増設を基本とする計画でなければならないと考えます。見解を伺います。

 次に、住宅の耐震化について伺います。国土交通省国土技術政策総合研究所の熊本地震による木造の建築時期別の被害状況の調査によれば、1981年6月1日以降の新耐震基準から2000年の住宅877棟のうち、8.7%の76棟が倒壊・崩壊、9.7%の85棟が大破という結果が報告されています。一方、2000年以降に建てられた木造住宅では、倒壊・崩壊では2.2%の7棟、大破は3.8%の12棟にとどまりました。2000年の建築基準法の改正では、木造住宅の耐震性が向上する規定が盛り込まれました。家を建てる前の地盤調査が事実上義務化され、地耐力に応じた基礎設計、筋交いを土台やはり・柱に固定する金物や壁の配置のバランスなども規定されました。

 そこで伺います。中野区内における新耐震基準の1981年6月以降から2000年の法改正施行前までの木造住宅の棟数は幾つありますか。

 その上で、2000年法改正を踏まえた耐震診断の実施を検討すべきではないですか。検討を求めます。

 旧耐震基準の木造住宅耐震化についてもお聞きします。さきに触れた熊本地震による被害状況調査では、旧耐震基準の木造住宅は、倒壊・崩壊で約3割、大破は約2割にも上りました。区の耐震化目標とのかかわりからも、促進を図ることが欠かせません。中野区の住宅等の耐震化促進事業の実施状況によれば、耐震化率は、木造住宅で平成28年度末に79.6%の到達率です。耐震化は進んできてはいますが、平成32年度末までに掲げた目標95%に照らすと、厳しい到達ではあります。

 東京都は、来年度、木造住宅耐震助成の対象エリアを拡大するための予算を計上しました。国の社会資本整備総合交付金を活用し、国5分の2、都・区がそれぞれ5分の1を支出し、上限100万円まで助成する制度です。中野区では、住宅耐震補強工事助成は個人資産の形成に当たるからと実施していませんが、建てかえ助成については、公共性が高いことを理由に実施しています。しかし、繰り返し指摘してきたように、国も都も他の多くの自治体でも実施していることから、法的に問題があるわけではありません。耐震補強工事は、首都直下地震などの大地震への備えであり、区民の命と財産を守る上で大事な事業です。今回の都の拡充策を機会に、実施の検討されてはいかがでしょうか。伺います。

 以上で私の全ての質問を終わります。

〔区長田中大輔登壇〕

○区長(田中大輔) 長沢議員の御質問にお答えをいたします。

 所信表明と政治姿勢についてということで、財政非常事態宣言の解除についてという質問がありました。財政非常事態について述べたのは、平成23年度に、区民税、都・区財政調整交付金の収入見通しが大幅に悪化し、想定を超えた収支不均衡が生じ、財政調整基金の取り崩しによって財政運営を成り立たせることに至った当時の状況を踏まえ、財政運営上の非常事態として捉え、考えを述べたものであります。どこかの時点でその事態の終息を明言できるといった計画的な宣言ではないと考えております。

 基金の積み立てにつきましては、現在状況のいかんにかかわらず、長期にわたって学校の建てかえやまちづくりなど財政負担が大きな事業に取り組んでいくためには不可欠であると考えております。さらに、平成30年度においては、法人住民税の一部国税化により21億円の減収が見込まれることや、地方消費税の清算基準の不合理な見直しが予定され、11億円の減収が想定されているなど、将来の財政状況に対して楽観できる状況にはありません。ついては、引き続き財務規律を遵守し、財政運営を行っていきたいと考えております。

 自治基本条例と区政運営についてであります。区民参加については、自治基本条例に定める意見交換会やパブリック・コメント手続のほか、区民の声や対話集会、各種施策にかかわる区民説明会、区民の参加する外部評価など、PDCAサイクルの各段階においてさまざまな角度から実施し、推進を図っているところであります。また、10か年計画については、PDCAサイクルの中で目標達成を目指して事業を展開しており、個々の事業内容や事業量は、常にその成果を把握し、社会経済状況の変化を見据えながら見直しを行っているため、取り組み内容や時期については、状況に応じて変動することもやむを得ないと考えております。変動がある場合は区民及び議会にもきちんと説明をしているところであり、自治基本条例の精神にのっとった区政運営に努めているところであります。

 次に、格差と貧困についてという質問がありました。これまでの国の経済政策によって、雇用環境や企業収益は改善し、最新の国民生活基礎調査では、相対的貧困率15.6%と、前回調査から0.5ポイントの改善がされているところです。さらに、内閣府の国民生活に関する世論調査では、現在の生活に満足と回答する者の割合は、この5年間、70%を超える高水準で推移をしているところです。着実な経済成長を実現し、その成果を必要な人にきちんと分配する仕組みが重要であり、少子高齢社会の中で経済的な格差を是正するための財源を将来的にも安定的に賄うためには、技術革新や生産性の向上による経済の成長が欠かせないと考えているところであります。

 北朝鮮情勢に関して、対話による解決に関する見解をという御質問がありました。北朝鮮の核開発やミサイル発射実験などを繰り返す動きに対しては、各国が国連の決議による石油精製品や産業機械等の輸出禁止などの制裁の履行による抑制を求めており、我が国だけがこれを求めているものではありません。平和に向けた外交交渉につきましては、国が判断し行う事項であると考えており、その動向を注視しているところであります。

 核兵器禁止条約に関連して、核兵器禁止に対する姿勢という質問がありました。核兵器の保有については、各国の政策に基づくものであります。また、核抑止力による現在の平和という現実について、否定することはできないものと私は考えております。核兵器禁止の外交交渉については、国が判断して行う事項であります。この中野として、憲法擁護・非核都市宣言の自治体として、今後も核兵器の廃絶について発信をしていきたいと考えております。

 憲法9条の改正についての御質問がありました。憲法の改正については、新しい価値観の反映や時代の要請などに基づき、よりよい憲法の内容について国民の間で活発に議論が行われること、これは大切なことだと考えております。憲法には改正規定が定められており、憲法改正議論があるのは当然のことだと考えております。安全保障政策については国の重要な責務であり、自衛隊の任務については、安全保障関連法の趣旨を踏まえながら、政府が適切に執行していくものと考えております。

 次に、2018年度予算原案についての御質問の中で、基金と中野駅周辺まちづくりについてに関連して、基金への積み立てについての御質問がありました。今後集中する小・中学校の建てかえのほか、中野駅周辺まちづくりや新区役所整備等に係る経費などに備えて、十分な基金残高を確保することが必要であると考えております。学校施設の建てかえは、建築費の高騰、建てかえ内容の充実や全校を改築することなどにより、財政負担は大変大きなものとなります。平成30年度から本格的に建てかえが始まり、義務教育施設整備基金の取り崩しが多くなることから、30年度予算については、56億円を義務教育施設整備基金に積み立てることといたしました。

 私からは以上です。

〔教育長田辺裕子登壇〕

○教育長(田辺裕子) 私からは、2018(平成30)年度予算原案についてのうち、学校給食費無償化についての御質問にお答えをいたします。学校給食法によって学校給食の食材料費につきましては保護者負担とされており、給食費を無償化することは考えてございません。

〔都市政策推進室長奈良浩二登壇〕

○都市政策推進室長(奈良浩二) 私からは、基金と中野駅周辺まちづくりについての御質問のうち、まず初めに、中野駅周辺まちづくりの全体の事業についての御質問にお答えをいたします。中野駅周辺の都市基盤整備等で想定している事業費は、新しい中野つくる10か年計画(第3次)において、中野駅地区・中野三丁目地区土地区画整理事業、中野二丁目地区、囲町地区の合計で623億円の概算数値をお示ししているところでございます。中野駅周辺各地区のまちづくりは、事業ごとに毎年必要な経費を精査した上で、特定財源の確保や都・区財政調整制度の仕組みを有効に活用し、一般財源の負担を極力抑えながら進めているところでございます。これまでと同様に、今後もまちづくり事業を安定的かつ着実に推進していく考えでございます。

 次に、中野駅新北口駅前エリア再整備事業についての御質問でございます。中野駅新北口駅前エリア、区役所・サンプラザ地区再整備事業は、中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3や区役所・サンプラザ地区再整備実施方針、中野四丁目新北口地区まちづくり方針などにおいて整備方針を示し、区民や関係団体との意見交換を重ねながら検討をしてきたところでございます。再整備事業の計画検討におきましては、事業協力者の協力を得ながら実現可能性を検証しており、平成30年度には再整理事業計画を作成することとしています。今後、区民などとの意見交換の機会を設けていくことを考えてございます。

〔区民サービス管理部長戸辺眞登壇〕

○区民サービス管理部長(戸辺眞) 私からは、区民施策の充実に係る所管分について御答弁いたします。

 まず最初に、後期高齢者医療制度におけます入院時負担軽減支援金についての御質問でございます。入院時負担軽減事業につきましては、住民税非課税世帯の75歳以上の後期高齢者が31日以上入院した場合、2万円を支給するというものでございますが、今後、後期高齢者数が急増することが見込まれており、医療費も増加することが予想されております。入院時負担軽減支援金は一般会計で賄っていることから、将来負担を慎重に見きわめていく必要があり、現時点で支給額を増額する考えはございません。

 次に、国民健康保険料の滞納者の財産差し押さえについての御質問でございます。国民健康保険は、来年度、制度改革が実施され、都は、国民健康保険の財政運営の責任主体として、各区の直近の収納率に応じて標準保険料率を各区に示す仕組みに変わります。このため、収納率の向上対策はますます重要なものとなります。区では、来年度から滞納者に対する催告方法を改善して、収納率の向上を図ることとしており、今後一層収納率の向上に努めていく考えでございます。なお、差し押さえにつきましては、これまでも滞納者の生活実態を聴取しながら丁寧に対応しているところであり、今後とも適切な納付交渉に努めてまいります。

 次に、国民健康保険料の引き下げについての御質問です。国民健康保険の制度改革の目的の一つは、安定的で持続可能な医療保険制度を確保することでございます。区では、平成28年度におきまして、一般会計からおよそ27億円の公費を国民健康保険特別会計へ繰り出してございまして、他の社会保険の加入者との公平性の観点からも、法定外繰入金の削減を進める必要があると考えてございます。現在策定中のデータヘルス計画の取り組みを着実に進め、区民の健康増進を図ることで、医療費の適正化による保険料の上昇を抑制していく考えでございます。

 次に、東京都への財政支援の要求についてでございます。今回の制度改正で、国は、30年度に国民健康保険に対して1,800億円の財政支援を実施することとしております。東京都は、これら国の財政支援に加え、都独自の財政支援を行うというものでございます。30年度から東京都も区市町村とともに保険者となることから、今後とも財政運営に当たって必要があれば要望等を行っていくことになります。

 最後に、多子世帯の均等割額の軽減についての御質問でございます。国民健康保険料の均等割額のあり方につきましては、国が制度として定めることと認識してございます。区といたしましては、平成30年度の保険料率の算定に当たりまして、所得割と均等割の賦課割合について、均等割を低くすることで、低所得者と多子世帯の保険料負担に配慮したいと考えているところでございます。

〔健康福祉部長小田史子登壇〕

○健康福祉部長(小田史子) 私からは、2018(平成30)年度予算原案の中の区民施策の拡充についてのところの精神障害者への福祉手当と生活保護制度につきましての御質問にお答えいたします。

 まず初めに、精神障害者への福祉手当についてでございます。具体的なサービス給付の補完として始まりました障害者福祉手当は、支援制度の拡充などの状況を踏まえまして、これまでも見直しを行ってきたところでございます。障害福祉サービスの充実は、一律的な現金給付より、質的、量的なサービスの充実という形で進めることが重要であるというふうに考えてございます。障害者福祉手当のあり方につきましては、今後ともそうした視点を堅持しつつ、引き続き検討してまいります。

 続きまして、生活保護制度についてでございますが、まず初めに、生活保護基準の見直しによります影響についてでございます。平成25年度の生活保護基準の見直しは、生活扶助基準と一般低所得世帯の消費実態との均衡や社会経済状況を踏まえて決定されたものと理解しておりまして、憲法25条に規定されております健康で文化的な最低限度の生活の維持につきましては影響がないものと考えております。生活保護基準の見直しによる影響につきまして検証は行っておりませんが、就学援助につきましては、経過措置を設けることによりまして、影響の軽減を図ったところでございます。

 続きまして、本年10月からの生活保護基準の見直しへの対応についてでございます。今回の生活保護基準の見直しにつきましては、具体的な金額等の基準が国からまだ示されておりませんけれども、生活保護基準にのっとりまして対応することが基本であると考えておりまして、現時点において特別な対応は予定をしておりません。他制度についても同様であるというふうに考えております。

〔子ども教育部長横山俊登壇〕

○子ども教育部長(横山俊) 私からは、待機児童解消につきましての御質問にお答えいたします。

 初めに、区直営の認可保育所の整備、あるいは区立保育園民営化の中止についてのお尋ねでございます。区立保育園の民設民営化では、仮設園舎を整備しまして現園を建てかえるといった方法で民営化を図るものであり、これによりまして、1園当たりおおむね10人程度の保育定員の増加が図られる見込みでございます。五、六園の民営化によりまして、新たに1園を整備するのと同等の効果があるものでございます。また、今後予定しております民営化におきましては、区有施設跡などを活用しまして新園を整備するとともに、現園についても建てかえを行うことによりまして、認可保育園2園を整備する方法も行うこととしております。これによりまして、待機児童解消に大きく貢献するものと考えてございます。なお、保育施設の整備に当たりましては、民間の活力を活用し、必要な保育サービスの提供を図ることを基本としておりまして、公設公営の認可保育所の整備は考えておりません。

〔都市基盤部長豊川士朗登壇〕

○都市基盤部長(豊川士朗) 住宅の耐震化につきましてお答えをいたします。

 まず、新耐震基準住宅の耐震診断の実施についてでございます。新耐震基準が適用となりました昭和56年6月以降、法改正がありました平成12年5月までに建築された区内の木造建物は、戸建て住宅で約1万1,060棟、長屋建て住宅が約1,640棟、共同住宅が約2,550棟の合計1万5,250棟となってございます。平成12年の法改正以前の新耐震基準住宅も視野に入れた耐震化にかかわる普及啓発活動は必要と考えておりますが、現時点では、旧耐震基準住宅の耐震診断を優先すべきと考えてございます。

 それから、住宅耐震補強工事助成の実施についてでございます。都が定めました防災都市づくり推進計画に基づく整備地域におきまして、中野区では、地域の防災性向上の観点から建てかえ助成を行っておりますが、耐震補強工事は助成をしておりません。都が整備区域外に助成範囲を拡大しても、耐震診断は区が実施し、住宅の補強設計及び耐震補強工事については建物所有者によって行われることが基本であると考えておりまして、今後もこの方針は変わることはございません。

〔子ども教育部長横山俊登壇〕

○子ども教育部長(横山俊) 待機児童解消のもう1点の御質問についてお答えを差し上げます。

 認可保育所の増設を基本とする保育所整備についてのお尋ねでございました。失礼いたしました。区といたしましては、ゼロ歳から5歳児に対応する認可保育所、これの整備につきましても、誘致を進めているところでございます。しかしながら、多様な保育サービスの提供や待機児童の現状を踏まえますと、全ての園を全年齢児対応にすることは現実的ではなく、小規模保育事業所などの整備も一定量必要であると考えておりまして、地域型保育事業についてもあわせて推進していく考えでございます。また、民間新規保育所の誘致や区立保育園の民営化に当たりましては、事業者募集要項の中で地域型保育事業からの3歳接続に配慮した定員設定を図るよう求めているところでありまして、認可保育所と地域型保育事業のバランスに配慮した保育所整備を進めているところでございます。

○議長(いでい良輔) 以上で長沢和彦議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 中 村 延 子

 1 施政方針説明について

  (1)これまでの区政運営について

  (2)平成30年度予算(案)について

 2 その他

 

○議長(いでい良輔) 次に、中村延子議員。

〔中村延子議員登壇〕

○16番(中村延子) 平成30年第1回定例会におきまして、立憲民主議員団の立場から一般質問を行います。

 質問は通告のとおりです。その他はございません。

 初めに、施政方針説明のうち、これまでの区政運営について伺います。

 まず、区長選挙の公約に関する質問を行います。区長は、平成14年6月に行われた中野区長選挙において、2期8年を公約に掲げ初当選をされ、これまで4期16年務められてきました。2期8年の任期満了後の3期目に出られる際は、みずからが提案をした自治基本条例の多選自粛の条項、区長の任期は3期12年までとする条例が可決したことで3期目の立候補が理解されたと御判断され、立候補されました。4期目の選挙に出馬される際は、御自身で提案され、成立していた自治基本条例の多選自粛の条項を削除する条例改正案を議会に提出し、可決され、立候補をされました。そして、今回、施政方針説明の中では、「現在の任期は本年6月をもって終了しますが、引き続き区政を着実に前に進めるべく全力をもって臨んでいく決意を新たに致しました。区民の皆様のご判断を仰ぎたいと思っています」と、6月の区長選挙で5期目の挑戦をされる御意向を表明されました。

 私たち会派は、これまでずっと多選の弊害を訴えてきました。今、それがいろいろなところにあらわれていると感じています。区長は、4期目の選挙前の中野区議会定例会で、みずからがつくられた多選自粛規定に関し、期数を区切って交代を求めることは多選による弊害を回避するためには一定の有効性があるという考えは変わらないと御答弁をされています。4年前は多選の弊害についてみずからの御見解を述べられているところでありますが、今回の施政方針説明では触れられておりません。多選の弊害についての現在の区長のお考えをお聞かせください。

 施政方針説明の中では、たびたび区政の継続性について主張されているところでありますが、今後の区政課題は、いつやめられても残ってしまうものと考えます。本当に継続性が必要なのであれば、今の区長がやられている仕事を引き継げるだけの人材をみずからが育成し、後世につなげていくことこそ、多選の弊害の回避、そして、継続性の担保ではないかと考えますが、お考えを伺います。

 平成26年区長選挙で、区長は、選挙公報のこれまでの実績の中に、開かれた区政運営の項目で、自治基本条例の制定、区民の知る権利・意見表明権を保障と記載されました。果たしてこの実績は文字から伝わる内容となっているのか疑問です。自治基本条例にのっとり、区民説明会やパブリック・コメントは確かに行われています。一方で、参加された区民説明会で区民が何を発言しても、パブリック・コメントで意見を寄せても、意見が反映されることはほとんどないように感じます。過去5年間の反映状況は、意見交換会13件、パブリック・コメント2件でした。ほとんどが文言の訂正やわかりやすい表記などにとどまっています。実施するか否かも、区の裁量によって決められています。4年前に自治基本条例を改正した際には、区民説明会やパブリック・コメントの手続はとられませんでした。そもそも区民説明会やパブリック・コメントは何のために行われているのでしょうか。自治基本条例の前文にある「区民の意思に基づく決定と運営」が今の中野区では行われているのでしょうか。見解をお伺いいたします。

 区長がつくられた自治基本条例の理念はすばらしいものだと考えています。全ての区民が納得する計画をつくることは難しいですが、できるだけ多くの区民に御理解いただけるよう、最大限のコミュニケーションはとるべきです。どうせ意見を言っても反映されないのであれば、説明会に行っても仕方がないという声をよく耳にします。説明会の場で、区民からの質問に、もう決まったことだからという、意見を聞き入れない姿勢に大きな失望を持たれている方も多くいらっしゃいました。

 本来、意見交換会やパブリック・コメントは、区民と区のお互いの信頼関係を構築するコミュニケーションの場であるべきですが、区側の姿勢により、例えば区立幼稚園の民営化や区立保育園の民営化、江原公園の区立認可外保育施設建設、東中野桜の木の伐採、哲学堂公園再生整備など、最近では、違う運動体にまで発展をしてしまうケースもふえています。区民の不安や懸念に寄り添う姿勢は非常に重要だと考えます。改めて自治基本条例の理念に立ち戻り、区民の多様な参加を保障し、区民の意思に基づく決定と運営が行われるべきと考えますが、いかがでしょうか。伺います。

 平成22年、3期目の区長選挙の選挙公報には、24時間365日どこでも区役所のタイトルで、区の窓口を毎日8時まで開庁と記載をされています。区議会の議事録を確認しましたが、区の窓口を毎日20時まで開庁するという議論は確認できませんでした。2期8年区長を経験された後に出馬された選挙公報に書かれた公約です。この公約を実現するために庁内でどのような議論が行われたのかをお示しください。

 また、なぜこれまで議会への報告がなかったのかも同時にお聞かせください。

 現職が掲げられた公約であれば、根拠があって記載されるものと考えますが、見解をお聞かせください。

 平成26年第1回定例会区民委員会に出された資料、ごみ減量と資源化促進の今後の進め方についての中では、家庭ごみ有料化について、平成27年6月に家庭ごみにおける費用負担の導入に係る素案が提出される予定でしたが、その際には提出されず、いまだに出されていません。一方で、平成28年に策定された新しい中野つくる10か年計画(第3次)の中では、計画に位置付けられております。今回の施政方針説明の中では、「ごみ減量と資源化率の一層の向上を図る」と、家庭ごみの有料化には触れられておりません。4年前の区長選挙における区長の選挙公報なども確認をいたしましたが、家庭ごみ有料化に関する記載を見つけることはできませんでした。家庭ごみ有料化は、当然区民に新しい費用負担をお願いする話ですが、10か年計画に位置付けられ、区民に新たな費用負担も求めるのであれば、争点として隠すのではなく、公約として明記をし、区民の審判を仰ぐべきです。見解を求めます。

 次に、10か年計画に関連してお伺いをいたします。

 区長は、施政方針の「区政の将来に向けた取組」の中で、「昨年度からスタートした第3次の新しい中野をつくる10か年計画に基づく区政運営は着実に軌道に乗っています」とおっしゃっています。一方で、たった2年しか経過していない中で、既に計画に変更がされてきている箇所も見受けられます。例えば温暖化対策推進オフィスは、現在の賃貸借契約終了後に売却予定となっていました。平成29年8月の区民委員会で、中野区温暖化対策推進オフィスの廃止及び廃止後の施設活用についてが報告をされ、区政課題の解決を図る観点から総合的に検討の結果、売却はせず、地域の懸案事項である区民活動センターの整備、及び喫緊の課題である保育定員の確保に活用することが報告されました。その後の議会では、施設の活用に変更もあり得るととれるような御答弁もありました。10か年計画では、地球温暖化対策推進オフィス売却の収入を環境基金に積み立てる計画でしたが、売却しないとなると、環境基金がどうなるのか、また、公共施設マネジメントなど多方に影響が及びます。

 これは一例ですが、幾つか2年の間に計画が変更または進んでいないものも出てきています。これで本当に10か年計画に基づく区政運営は着実に軌道に乗っていると言えるのでしょうか。見解をお聞かせください。

 10か年計画の改定プロセスでは、改定素案の中で、唐突にU18プラザの廃止や区立幼稚園の民営化が示されました。子どもたちの健やかな育ちと学びに何が必要なのか、それを一番に考える子育て支援を進めていかなければいけないと考えますが、そうなっているでしょうか。U18プラザは、中高生の居場所だけではなく、乳幼児親子の居場所としても活用されており、多くの方が利用されていました。U18プラザ廃止後の跡地活用として、民間保育園、学童クラブ、子育てひろばを開設する予定ですが、10か年計画に「安心して産み育てられるまち」を掲げ、子ども・子育て支援事業計画に「地域に育まれ豊かに育つ子どもたち」という目標を定めている以上、地域資源を子育て分野同士で取り合うようなやり方はできる限り避けるべきと考えます。

 区は、子ども・子育て支援事業計画が策定をされたおよそ10カ月後に区立幼稚園を全廃し、民間こども園へ転換する方針を示しました。計画には何の記載もなかった方針であり、こちらも唐突な印象を受けるものでした。就学前教育の充実の検討の中では、保・幼・小・中の連携強化を図ることとしており、こうした施策を進めるに当たっては、その時々の現場の状況や課題を的確に把握しておくことが求められます。そのためには、区として幼児教育の実践の場を持っておくことが欠かせません。それは保育園についても同じです。

 平成28第4号陳情、区立幼稚園存続を願うことについてと、第7号陳情、区立幼稚園の存在意義について再検討を願うことについては、平成28年第3回定例会において議会の賛成多数で可決をされていますが、その後の議会では、計画を変更するつもりはないと区は御答弁されています。特に子育て施策については、切実な声がある中で、計画を変更するつもりはない区政が区民とともにつくっていくという姿勢ではないのではないでしょうか。見解をお伺いいたします。

 現在、中野区では、ボトムアップの政策提案がほとんどされていないのではないかと感じています。区には、職員提案制度、また、区長へのアイデアボックスという制度がありますが、区長の3期目がスタートした平成22年以降は、職員提案制度とアイデアボックスともに、提案が一つもありません。仕事において、創意工夫や挑戦といった積極的な取り組みへの意欲を奪っているような状況なのであれば、その状況を変えなければいけません。今後大きく職員の年齢構成が入れかわり、中野区は新しい発想を持った若い職員がふえていきます。そのような柔軟な発想が気軽に発信できないような風通しの悪い職場であれば、区民にとっても、また、中野区にとっても大きな損失です。基礎自治体の職員は、住民に一番身近なところで仕事をしているからこそ、職員一人ひとりの意欲や能力が向上することにより、区民サービスへ直結すると考えます。風通しのよい職場にしていくことが急務だと考えますが、区の見解をお聞かせください。

 議会から指摘を受けていたのにもかかわらず、指摘に耳を傾けることなく、大きな問題に発展した旧桃丘小学校跡施設の問題もありました。中野区と学校法人タイケン学園との間で、旧中野区立桃丘小学校跡地にて事業を行う5年間の協定を締結しました。平成28年3月、タイケン学園は、契約期間が過ぎる9月以降も施設を継続して使用する旨を主張。その後の調査で、基本協定及び賃貸借契約に違反する行為が徐々に判明したため、訴訟案件にまで発展をしました。契約を締結した直後の平成23年第3回定例会決算特別委員会で、我が会派の酒井たくや議員からタイケン学園への疑義を指摘していたにもかかわらず、チェック体制が組めていませんでした。

 この件では、多額の区民負担が発生していますが、建設委員会に経緯を説明したものは提出されましたが、契約のあり方、協定、リーガルチェック、協定事業のチェック体制など、十分な検証と総括がいまだ行われていません。悪いことが起きたときに認めない姿勢は、今後も同じ失敗を繰り返す懸念、そして、組織の閉塞感にもつながると考えますが、いかがでしょうか。伺います。

 区でやるべき事業の精査も必要だと考えます。タイケン学園と協定を結んでいた事業は、本来区でやるべき事業だったのか。民間に任せておくべき事業を実施したからこそ、このように区民負担をふやしてしまったのではないでしょうか。地球温暖化推進オフィスの活用やグローバルビジネスなども同様ですが、民間に任せておくべき事業に区がかかわる必要はないと考えます。区の見解を求めます。

 次に、(2)平成30年度予算(案)について伺います。

 平成30年度予算案は、一般会計が1,427億6,800万円で、前年度比134億2,200万円増、過去最大規模の予算案となっています。承知のように、本年6月には区長選挙が予定されています。ほかの自治体では、首長選挙が行われる年の予算は、本格予算ではなく、骨格予算を組むところもあります。平成26年第1回定例会予算特別委員会総括質疑でも、区長選挙の年の予算は骨格予算にすべきではないかと質問をしたところ、区は、骨格予算を編成することになると、事業の一時的な停滞を招くことになり、少なからず区民生活へ影響を及ぼすことになる、こうした事態は避けなければならないと御答弁をされています。

 政策的なものの中には、現在の課題に対応する取り組み、例えば、待機児童対策や子育て支援施策、地域包括支援、また、国や都で進めている事業など、どなたが区長に当選されたとしても区民生活への影響が大きく、停滞することなく進めていかなければいけない事業も含まれます。一方で、区長選挙を経ることにより方向性が大きく変わるような事業も、今回の予算には含まれております。例えばグローバル戦略などについては区長の肝いりで進められている施策ですが、当初予算に含まれていなくても、区民生活に影響を及ぼすことはありません。このような施策については、区長選挙の結果を受けて対応を考えるべきです。区の見解をお聞かせください。

 区長は、施政方針説明の中でもたびたび区政の継続性を強調されていますが、区長選挙が4年に一度行われる意味も考えなければなりません。平成30年度予算案には幾つか新規事業も散見されます。選挙は民主主義の根幹であるからこそ、選挙の年の予算編成は、そこを意識したものになるべきと考えます。区の見解を求めます。

 最後に、施政方針説明の全体を通して、区の将来像についてお話しになられたほとんどにおいて、経済成長が目的のように聞こえます。経済成長は目的ではなく、区民生活を支える手段であるべきです。区長は、オリンピック・パラリンピックを捉えて、「経済構造や人々の生き方・暮らし方など、日本の社会のあり方を転換し、2020年以降も自律的な活力を維持する真に持続可能な社会をつくり出していく足がかりにしていかなければなりません」とおっしゃいましたが、オリンピック・パラリンピックは、本来は、世界平和やスポーツ振興、子どもたちへの夢の提供などの視点がまず重要だと考えます。人口減少社会にあっても持続可能な都市として活力のあるまちを維持していくための全員参加型社会とお話しされましたが、全員参加型社会とは、一人ひとりが居場所と出番を持つことができ、生き生きと暮らしていける社会であるべきだと考えます。子育て支援は、全ての子どもたちの健やかな育ちと学びを第一に考えるべきところ、区長は、女性の社会進出の促進と出生率向上のための子育て支援とおっしゃっています。

 我が会派は、人への投資が未来をつくると考えており、区民一人ひとりを大切にする区政であるべきと考えます。持続可能な社会をつくることは大切なことだとも考えますが、区民一人ひとりの暮らしや生活、未来のための区政であるべきと考えます。見解をお伺いいたしまして、私の全ての質問を終わります。

〔区長田中大輔登壇〕

○区長(田中大輔) 中村議員の御質問にお答えをいたします。

 施政方針説明についての中で、多選の弊害についてどう考えているかということであります。一般的に、多選によって首長が漫然と任期を重ねることで、自治体の行政が停滞あるいは偏ったものになるという弊害の可能性があるという議論があることは認識をしているところであります。しかしながら、期の短い首長であっても、行政が停滞したり、偏ったものになるということは当然起き得るわけでありまして、期数そのものがそうした弊害の原因であるということではないという認識を私は持っております。仮にそうした弊害があると仮定したとして、こうした弊害を回避するためには、候補者がビジョンを明確に示して選挙戦が行われ、区民がそれを判断する、その結果の区政運営を踏まえ、成果の評価と次なる目標について、選挙で主権者の判断を仰ぐ、このことが民主主義を王道であると考えておりまして、多選が即座に区政の停滞や偏りの弊害を招くというものではないというふうに考えているわけであります。

 施策の継続性と人材育成についてであります。今回、継続性について述べているのは、現在進行している事業や構想を停滞させたり、後退させてはならないということであります。首長が交代をすれば、理念やビジョンが変わることになり、現在進行中の事業も変更されるわけであります。そうしたことは、今日の中野区政ではあるべきではないというのが私の考えであります。

 自治基本条例と区政運営についてであります。区民参加については、自治基本条例に定める意見交換会やパブリック・コメント手続のほか、区民の声や対話集会、各種施策にかかわる区民説明会、区民の参加する外部評価など、PDCAの各段階において、さまざまな角度から実施をしております。こうして出された区民の多様な意見については、議会の御意見とあわせて、十分に踏まえた上で、区として総合的に判断して施策の構築、検証、改善に努めており、区民参加という意味では、それぞれの御意見が一つひとつを全て施策に反映することができないということはあると思っていますが、自治基本条例の精神にのっとって、そうした手続をしっかりと区政運営の中に生かしていると考えております。

 それから、タイケン学園にかかわる争訟事案などを例に、同じ失敗を繰り返す懸念、組織の閉塞感といったようなことについての御質問があったところです。旧桃丘小学校跡施設活用事業については、平成29年8月の建設委員会において、主な経過、桃丘小学校跡施設の活用について、土地・建物明け渡し等請求訴訟に係る支出と収入についてと総括を行い、報告をしたところであります。現在、区は、全庁的に契約書や協定書の作成など準備行為からリーガルチェックを基本とする、このことを徹底するなど、組織体制を強化しているところであります。

 それから、区が行うべき事業について、民間に任せる事業もあるのではないかというような御意見でありました。民間の事業にあっては、民間のみに委ねた場合に、事業採算性などの問題から、区内での進行が進まず、区が望むような成果が得られない可能性があるものもあるわけであります。そうした場合、一定程度区がリードして進める必要もあると考えております。タイケン学園との協定により実施した事業については、若い表現活動者の育成やアニメ産業への就職、アニメプロダクションへのあっせん、文化芸術の活動・発信場所としての作品展示や上映活動等の文化芸術の情報発信、地域イベントへの参加などが行われ、まちの活性化に一定程度の成果があったということを認識しております。複雑化、多様化する社会においては、さまざまな主体と連携することで政策効果を高めることができる事案が今後ますますふえていくところであります。連携に当たりましては、官民の役割分担や税投入の妥当性、こうしたことを十分見きわめて取り組みを進めてまいります。

 次に、平成30年度予算案に関連して、骨格予算にするべきではなかったか、こういう御議論でありました。区民生活にとって欠かすことのできない事業を滞ることなく継続性を持って着実に予算に反映させることが区民にとって最も重要なことであると考えております。現在提案している予算は、さまざまな区民との意見交換を重ね、予算編成過程でも公表し、さらに、議会での議論を踏まえたものであります。区政の方向性を定めるものとして必要な事業をまとめたものと考えており、どれ一つをとっても欠くことのできない事業であると考えております。選挙で仮に方向性の変更が選択されるとすれば、区民の意思に基づいて、これが修正を行われるものと考えております。

 4年に一度の区長選挙に対応した予算編成というものについての御意見がありました。平成30年度予算案における新規の事業は、緊急的な区政の課題に対応したものや、区民や議会からのさまざまな御意見を踏まえて具体化をしたものであります。課題に即応して進めるべき事業であり、区長選挙の年であるにかかわらず、これを停滞させることなく進めることが区民にとって重要なことであると考えているところであります。

 それから、施政方針全体を通して、経済成長偏重の将来像ではないかというような御質問がありました。施政方針説明は、健康寿命の延伸や地域包括ケア体制の構築、安心してできる子育てなど、区民の安心で豊かな暮らしの実現に向けた区政運営について、私の所信の一端を述べたものであります。これらの施策を効果的に実施していくためには、区内経済の活性化と成長も必要不可欠であると考えております。経済成長が手段だという言葉もありましたが、経済成長は手段ではなく、必要な条件であります。区は、基本構想が描くまちの将来像の実現に向けて、これまでさまざまな施策を実施してまいりました。これらの施策を推進し、区民一人ひとりが安心して豊かに暮らせるようにするためには、経済や人材など、さまざまな面からまちの活力を維持し、持続可能な地域社会をつくっていく必要があります。今後もその実現に向けて全力で取り組んでまいります。

 私からは以上です。

〔政策室長髙橋信一登壇〕

○政策室長(髙橋信一) 私からは、区の窓口の毎日20時までに開庁する議論、または、10か年計画の進捗状況についてお答えいたします。

 初めに、区の窓口を毎日20時まで開庁する議論でございます。24時間365日どこでも区役所につきましては、窓口の開庁の拡充とあわせて、電子申請手続の拡充、区のホームページでの各種案内や申請書ダウンロードサービスの提供などの取り組みで進めてきたところでございます。区役所窓口の夜間・休日開庁につきましては、区役所窓口最適化計画に基づきまして、平成22年4月に、平日夜間の窓口開庁時間を毎週火曜日19時までから毎週火曜日と木曜日の20時までに拡充するとともに、休日窓口を第3日曜日から毎週日曜日としたところでございます。この実施状況を踏まえまして、窓口開庁のさらなる拡充を目指したところでございますが、平成23年3月に東日本大震災が発生いたしまして、逼迫した電力需要に対応するため、夜間・休日窓口の一時停止など節電対策を講じたところでございます。なお、こうした区としての緊急対策につきましては、「がんばろう日本!緊急対策中野2011」として平成23年6月に策定いたしまして、議会にも報告させていただいたところでございまして、現在に至っているところでございます。

 次に、10か年計画の進捗についてお答えいたします。10か年計画は、基本構想で描く10年後の中野のまちの姿を実現するために中長期的な目標と戦略を示す計画であり、目標を達成するための手段である事業につきましては、PDCAサイクルの中で目標達成を目指して展開しているところでございます。したがいまして、個々の事業内容や事業量は、常にその成果を把握し、社会経済状況の変化を見据えながら見直しを行っているため、取り組み内容や時期につきましては、状況に応じて変動することもやむを得ないと考えているところでございます。将来像の実現に向けた施策の基本的な方向に変更はなく、10か年計画で示すさまざまな取り組みにより、目標に向けて区政は着実に進んでいると認識しているところでございます。

 次に、議会の陳情採択に対する区の姿勢についてお答えいたします。区民の代表である区議会の意思については重く受けとめる必要があると考えているところでございます。その一方で、区としては、その時点で最善の方策が何かということを、議会での議論や区民の方々の意見も踏まえまして、総合的に検討した上で判断しているところでございます。今後の社会状況や区民ニーズの変化などに対応しながら、区議会の意思や区民の意見などを十分に踏まえた上で、施策の立案、実行に努めていきたいと考えます。

 次に、柔軟な発想が気軽に発信できる風通しのよい職場についてでございます。区では、職員の自発的な提案や改善の取り組みとして、平成14年度に職員提案制度、平成15年にアイデアボックス制度、平成16年におもてなし運動を順次開始したところでございます。中でもおもてなし運動は、単なる接遇の向上ではなく、業務の効率化を図る改善活動の一環であり、職員の主体的な取り組みによって組織及び職員を活性化し、中野区にかかわる一人ひとりについて、満足度の高い区役所をつくることを目的として、幅広い包括的な取り組みを展開してきたところでございます。また、おもてなし運動でございますが、各部を代表する若手職員で構成される推進委員会が主体となりまして、他自治体や民間企業への視察、区内企業との勉強会などを実施するとともに、職場ごとの改善プランの作成や実践、全庁的な発表会などを通じまして、職場の活性化や職員の意欲や能力の向上に努めているところでございます。今後も、こうした取り組みを通しまして、風通しのよい職場づくりに取り組んでいきたいと考えます。

〔環境部長白土純登壇〕

○環境部長(白土純) 私からは、これまでの区政運営についての御質問のうち、家庭ごみの有料化の公約についてお答えをいたします。区は、平成26年3月14日の区民委員会への報告の中で家庭ごみにおける費用負担の導入に向けた検討の方向性を明らかにし、この間、ごみ分別アプリの配信や陶器・ガラス・金属ごみの資源化など、ごみの減量と資源化に総合的に取り組んでまいりました。今後も、こうした施策を進めることにより、家庭ごみの費用負担の導入に向けた環境を整えていきたいと考えております。

〔中村延子議員登壇〕

○16番(中村延子) 最後のごみ有料化のところなんですけれども、私がお伺いをしたのは、もしこのまま計画に位置付けるのであれば、公約として明記をして区民に判断を仰ぐべきというふうに見解を求めたんですが、今どういう状況かということを聞いているわけではなくて、選挙できちっと公約として明記をすべきじゃないかというところでお伺いをさせていただきました。もう一度御答弁をお願いします。

〔区長田中大輔登壇〕

○区長(田中大輔) 公約に関連する御質問でありますので、私が立ってまいりました。

 ごみの有料化ということについては、区としての方向性として決めた上で、皆様に報告をさせていただいているところであります。このことについて、さらに、選挙になったときに公約に載せる、載せないといったことについては、候補者として今後検討していく中で考えていくものと考えております。

○議長(いでい良輔) 以上で中村延子議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 渡 辺 たけし

 1 生活保護問題について

  (1)生活保護制度について

  (2)生活保護ホットラインの設置について

  (3)ケースワーカーの研修内容について

  (4)その他

 2 まちづくりについて

  (1)中野区のまちづくりについて

  (2)東中野駅周辺のまちづくりについて

  (3)その他

 3 その他

 

○議長(いでい良輔) 次に、渡辺たけし議員。

〔渡辺たけし議員登壇〕

○7番(渡辺たけし) 平成30年第1回定例会におきまして、都民ファーストの会中野区議団の立場より一般質問を行います。

 質問についてですが、2番(2)の東中野駅周辺のまちづくりについては、時間の都合上、総括質疑でお尋ねしてまいります。質問通告を出した理事者の皆様方には、引き続き御協力のほどよろしくお願いいたします。その他の項目はございません。

 まずは、生活保護制度についてお尋ねします。

 政府は、2017年12月18日、生活保護受給額の中で、食費や光熱費など生活費相当分について、2018年10月から3年をかけて、段階的に国費ベースで年間約160億円削減する方針を決めました。引き下げ理由は、現行の基準額が生活保護を受けていない低所得世帯の生活水準を上回るケースが見られたためです。日本における生活保護者への不信感がほとんどは、税金で保護を受けていながら、それはぜいたくなのではないかという不公平感から来るものです。保護を受けているのであれば、相応の質素倹約をするのが筋であるという考え方については共感するところがありますが、どこからどこまでが健康で文化的な最低限度の生活なのかは時代の中で移り変わるものでもあるため、都度、議論が必要になってくるのではないでしょうか。

 生活保護制度に対する不満を持っている方々に話を聞きますと、40年以上こつこつと年金を払ってきた自分より多くの金額が支給される生活保護制度は変えるべきである、給料から税金を引かれると生活保護費よりも少ない金額になり納得がいかない、働きたくても働けない人たちのためならともかく、一生懸命働いて払っている自分の血税が働こうとしない人たちの生活費に使われるのは我慢できない、という声が出てきます。

 実際の福祉に従事している方々にも聞いてみたところ、飲酒、たばこ、過度の外食については違和感を覚えるという話をいただきました。日中から飲酒をして、さまざまな罵詈雑言を浴びせられる。たばこを1日2箱吸って、お金がないと言う。障害を持っていたり、高齢のため料理ができないというわけでもなく、ただ単に自炊が苦手だからという理由で1日3食を全て外食で済ませている。そのような姿を見るたびに、それはぜいたくなのではないかと思わずにはいられないということでした。

 このような世間一般のイメージと、現場の最前線に立って生活保護受給者の対応をしている方々の話を総合すると、健康で文化的な最低限度の生活の中に、飲酒、たばこ、過度の外食などは、世間一般の感覚で到底受け入れられるものではありません。

 そこで伺います。法的に罰せられませんが、区民感覚では、飲酒、たばこ、必要以上の過度な外食は、健康で文化的な最低限の生活に入るとは思えないのですが、区はその点をどのような認識で捉えているのでしょうか。区の見解を伺います。

 年々増加する社会保障の中でも、中野区において生活保護にかかる費用は、平成19年度から平成28年度の過去10年間の推移で、110億円から159億円と、約1.5倍の伸びになっております。ここ3年は横ばい傾向が続いておりますが、国民年金を受けながら生活保護に頼らざるを得ない状況になっている方が年々ふえているという数値に行政は着目する必要があるのではないでしょうか。

 中野区では、2017年11月時点で、生活保護受給者約7,500人に対して、65歳以上の受給者が約3,700人と、ほぼ半数となっています。そのうち2,400人が年金を受けながら生活保護を受給しており、これは、受給者全体の約32%、65歳以上の割合で見ますと約65%にまで上っています。国民年金はもともと現役世代との同居を前提にしている支給制度です。平均受給額が月額で約5万5,000円、満額受給でも、月額最大で約6万5,000円のため、ひとり暮らしの場合、生活することが困難な制度となっています。ひとり暮らしのお年寄りがふえてきている時代の中で、一般論として言われている、生活保護が年金がわりになっているという話を裏づける形となっているのではないでしょうか。

 そこで伺います。生活保護制度は、実質的に年金の受け皿としての役割も担ってきているのではないでしょうか。区の見解を伺います。

 続きまして、生活保護ホットラインについて伺います。

 生活保護制度の適正化を目的とした専用ダイヤルの設置を求め続けて3年が経とうとしております。区は、必要性を認識しながらも、検討を続けている状況でありますが、最後のセーフティーネットである生活保護制度を適正に運用していくことが、これから迎える超高齢社会にとっても重要な課題であると認識しております。本当に保護を必要とする方に届く制度とするためにも、中野区は、生活保護制度の適正化に力を入れているという姿勢を区民に示すためにも、他自治体と比べて一歩踏み込んだ取り組みを行っていくべきではないでしょうか。

 私が生活保護の闇を暴くために個人で始めたホットラインですが、昨年の2度の選挙の中で、私のホットライン自体が選挙の闇に飲み込まれるところでありました。生活保護制度の適正化を訴えた個人のポスターは全て候補者のポスターに張りかえられ、選挙後にポスターを張り直そうとしたところ、あの不気味なデザインのポスターは党のイメージに合わないから張ってはいけないと言われ、私のホットラインは、今まさにデッドラインをさまよっている状況であります。

 そのような中、杉並区にある病院へ、毎日同じ時間に治療へ来る生活保護受給者が、自転車で来ているにもかかわらず、電車で通院している形にして、交通費を着服しているという内容の通報が入りました。すぐに生活援護分野の担当理事者へ情報共有を行い、その後の改善について情報提供者に確認したところ、指導を行った形跡は見受けられるが、相変わらず自転車で通院しているという報告を受けました。恐らく自転車で通院してきた受給者の写真を撮るなどして動かぬ証拠を突きつけ、指導を行ったのかと思われるのですが、その後は、証拠現場を押さえられないように、きのうは夕方、きょうは午前中と、時間を毎日ランダムに変更して通院してくるという手法にかわり、残念ながら不正受給が続いている状況となっております。

 職員2,000人体制を維持していく中で最大の課題は、仕事量に見合った人員を振り分けることができるかどうかということです。もし仮に、今後ふえ続けることが予想される生活保護受給者に対してケースワーカーをふやしていけば、その分どこかの部署の職員を減らすことになるため、ケースワーカーの人員をふやすことなく、生活保護制度の適正化を図っていく方法を考えていかなくてはなりません。関東圏で唯一生活保護ホットラインを実施しているさいたま市では、平成28年度の受信数は153件となっており、通常業務に支障が出るほどの電話は鳴っていないとのことでした。区民から広く情報を集める窓口を設け、東京都で初の生活保護ホットラインを設置し、生活保護制度の適正化に向けて検討してみてはいかがでしょうか。区の見解を伺います。

 続きまして、ケースワーカーの研修内容について伺います。

 健康で文化的な最低限度の生活を保障する公的扶助制度である生活保護制度の受給者が高齢化することにより懸念されることが、介護や見守りが必要になった際に、部署間をまたいだ連携をとることができるかということです。中野区の生活援護分野での記録は、いまだに紙ベースでの報告書を作成しており、データベース化ができておりません。ことしの11月に行われるシステム改修でようやくデータ化することができるという話ですが、今後は、部署間をまたいだデータの共有化を検討していかなくてはいけないのではないでしょうか。区の見解を伺います。

 自立支援プログラムが開始され、生活困窮者自立支援制度が実施されることとなった現在、専門性は一層求められる現状であります。また、限られた職員数の中では、慢性的な職員不足に悩まされ、多忙のため、ケースワーカーの研修も、基本的な作業内容以外のことしか行われていないのではないでしょうか。さまざまな実例を挙げ、困難事例等のケース検討会なども行っていくべきだと思います。専門性を高めつつ、職員不足をいかに解消するかが今後の課題になるかと思われますが、実際は、職員不足のため、ケースワーカーの委託化を進めており、行政サービスの質を維持していくことが困難になっていくことも予測されます。

 そこで伺います。委託化を進めていく中で、生活保護業務に従事する職員の専門性を高めていくためには、研修制度をより充実させていく必要があると思うのですが、区はその点をどのように考えているのでしょうか。区の見解を伺います。

 3世代が同じ屋根の下に住み、終身雇用が当たり前だった時代につくられた生活保護制度や年金制度は、時代の流れの中で、本来の目的を満たすことができなくなってきています。年金を払っていれば老後は安泰だ、生活保護を受けることは恥ずかしいことだという古い固定観念を変えていくためにも、区もできる限りの努力を行っていただくことを強く要望いたしまして、この項の質問を終了いたします。

 続きまして、中野区のまちづくりについて伺います。

 まちづくりに関する書籍や資料に目を通していきますと、まちづくりに対する哲学、思想があちらこちらで目に入ってきます。「まちづくりとは暮らしづくりであり、人づくりである」、「まちづくりとはそこに住む住人の暮らしそのものの創造である」、このような言葉に触れるたびに、人間の集合体であるまちは一つの大きな生命体と捉えて考えていかなくてはいけないのではないかと思わずにはいられません。程度の差こそあれ、私たちは、まちを無機物ではなく有機物と思っている、これは、京都大学教授の藤井聡氏の言葉であります。さまざまな社会現象や社会構造を研究する学問である社会学を体系化した1人であるイギリス人の哲学者、ハーバート・スペンサーは、もともとは生物学者でありました。生物のことを研究し、周りの環境を少し変えると何らかの反応をすることが生命であるという定義をした場合、社会にもそのまま当てはまることに気づき、社会というのは命そのものであるということを確信したと言います。

 我が会派としても、社会、すなわちまちというのは、命ある生命体であり、この観念こそがまちづくりを行っていく上で肝に据えておかなければならないということを念頭に置いて、まちづくりに対して取り組んでまいりたいと考えておりますが、区は、このように、まちは一つの生命体であるという考え方に共感することはできるでしょうか。区の見解を伺います。

 10か年計画に記載されているまち活性化戦略の中では、都市観光の受け入れ環境、基盤の充実を目標としており、外国人を含む来街者の増加を目標とした取り組みが記載されております。来街者の増加に伴い、中野の街並みが一つの生命体としてどのように活性化していくか、行政の手腕が期待されるところであります。

 外国から来る観光客が地元で買い物をする行為は、輸出産業と同じであると考えることができます。地元の商品を買ってもらうために、現地まで送り届ける輸送費や税関の許可を受ける手間などを、旅行者が全て負担して現地まで買いに来てくれる。観光客が現地でお金を落とす行為は、効率のよい輸出産業なのではないでしょうか。そのように考えると、インバウンド観光を推進していく区の施策は、区の重要な基幹産業となる可能性を秘めており、我が会派としても大いに期待するところであります。

 しかし、この観光産業については、都内を見回しただけでも、新宿御苑や明治神宮、秋葉原にあるアキバフクロウなど、常に外国人が選ぶ観光スポットの上位にランクインされている名所が都内には多数存在しています。中野を印象づける漫画、アニメも、秋葉原や池袋が力を入れているコンテンツであり、中野区だけの特別なものではありません。外国人観光客は、都内だけではなく、全国の日本の観光名所の中から、自分で訪れたい場所を選択することができます。また、海外の旅行事業者が日本へのツアーを組んだ際に、中野を観光地として選択してもらうための工夫も必要なのではないでしょうか。旅行会社などの事業者目線で中野区を紹介したいと思わせるためにどのような戦略を立てて取り組んでいくべきか、区の見解をお聞かせください。

 東京都は、観光プロモーションの新たな展開として、富裕な旅行者層の誘致に向けたプロモーションや条件整備を行っていくことを明記しております。現在の富裕層は常に本物を求め、一生に一度の体験を求めて旅をしていく中で、富を永続させていくためのヒントを追求している、と旅行専門事業者の方からお話を伺いました。中野区に来ないと体験することができない、一生に一度の本物の体験をつくり出すことを期待いたしまして、次の質問に移らせていただきます。

 近年、都内の人口は増加傾向にあります。中野区におきましても、2014年、2015年では0.8%から0.9%の増加となっており、こちらも増加傾向が顕著になっております。区が目指す将来推計におきましても、「子どもを産む世代の定着を図ることを目指します」と期待されておりますが、実際には、児童館の廃止方針や小・中学校の統廃合など、少子化を前提とした施策が実行されており、将来目標と実際に行われている施策の乖離が見られます。これは、将来予測として子どもの人口が減少することを見越して計画を立てたものが現在実行されていることによるものであります。国の政策や経済動向により、将来予測というのはその時点で大きく変わります。都度、将来予測を検証していく作業も大事なことでありますが、目標数値を立てて、目標達成のための施策展開を行っていくという姿勢を強く打ち出すことも必要なことなのではないでしょうか。

 そこで伺います。中野の将来を担う子育ての世帯の人口目標を設定し、将来的に上昇させていくことを強く打ち出してみてはいかがでしょうか。10か年計画では、合計特殊出生率の目標数値を提示しております。同様に、子育て世帯数をふやしていくという数値目標を達成するためのまちづくり計画を作成してはいかがでしょうか。区の見解を伺います。

 働き盛りの時代に一生懸命働いたお年寄りが安心して老後を過ごしていくためにも、区は、健全な財政運営を心がけていかなくてはなりません。そのためには、繰り返しになりますが、子育て世帯にとって魅力あるまちづくりを行う必要があります。我が会派としては、子育てを心から楽しめるまちづくりを行い、子育て世帯が中野区で子育てをしていきたいと思われるようなまちづくりを行っていただくことを区へ強く要望するところであります。

 区内の共働きの子育て世帯の方々からは、子どもと過ごす土、日は中野以外の場所で過ごすことが多いという話をよく聞きます。日経DUALと日本経済新聞が主催している「共働き子育てしやすい街ランキング」において、2017年度は、近隣区である、杉並区、新宿区、豊島区、渋谷区がトップ10に入っており、中野区だけが取り残されている状況となっております。

 都民ファーストという政党名をつけている我が会派としては、人口約1,300万人、平成30年度の予算額が約14兆4,400億円の日本の首都である東京都と、中野区の関係について考察していく必要があると考えております。東京都から見た中野区はどうあるべきか、また、中野区が東京都にとってどのような影響を及ぼす存在になっていくべきか、このような観点から、中野のまちづくりのあり方を見てまいりますと、中野ならではの個性を生かしたまちづくりをしていかなくては埋没してしまうという危機感を持たずにはいられません。

 数々のまちづくりにかかわってきた方に、都内のまちづくりについて取材をしたところ、新たなニュータウンとして注目されている豊洲エリア、これから山手線に新たな駅舎ができて発展が期待されている品川エリア、同じ中央線沿線で、常に住みたい街ランキングで上位にある吉祥寺など、日本の首都である東京都内には、さまざまな魅力あるまちや、これからの発展が期待されているまちがたくさんある、その中で中野がどのような差別化を図りながら魅力あるまちづくりを行っていくかという考え方が重要であるというお話をいただきました。

 50年後、100年後に残していくべき中野の個性は何か、魅力あるまちづくりを行っていく上で今の中野で変えなくてはならない部分はどこか、区内全体を見回しても、親子で買い物ができて、子どもが遊べるレジャー施設というのはなかなか見当たりません。区有施設ではキッズ・プラザや公園などがありますが、民間施設で親子が楽しめる場所はなかなか思いつかない状況であります。

 そこで伺います。家族で楽しめるレジャー施設、多世代が交流できる施設など、民間の施設を区内へ誘致して子育て世帯の憩いの場を提供してみてはいかがでしょうか。区の見解を伺います。

 区は、区内在住の子育て世帯にも目を向けた施策に力を入れ、生産年齢人口をふやしていくまちづくりを中心施策にしてみてはいかがでしょうか。若い細胞が多ければ多いほど生命は活性化していきます。子育て世帯にとっても魅力あるまちづくりを、区が力強く宣言していただくことを最後に要望いたしまして、私の一般質問を終了いたします。

 御清聴ありがとうございました。

〔区長田中大輔登壇〕

○区長(田中大輔) 渡辺議員の御質問にお答えをいたします。

 生活保護制度の問題についてということであります。生活保護制度についての中で、飲酒、たばこ、過度な外食などについての認識ということについての御質問がありました。生活保護基準で定められた生活費の範囲内でやりくりしているのであれば、基本的に、食事や嗜好品等の支出についての制約はないと考えております。また、生活保護法第60条により、被保護者には、生活上の義務として、自ら健康の保持及び増進に努め、生活の維持及び向上に努めなければならないとされていることから、健康や生活の保持ができないような状態であれば、たばこやアルコールについては、依存症などの可能性を考慮して、医療機関の受診及び治療を勧めるといった対応をとっているところであります。

 生活保護制度と年金との関連についての御質問もありました。生活保護制度は、年金受給者も含め、本人の収入だけでは生活費が不足する方に対して、不足分を支給するセーフティーネットとして実施しているものであります。大変重要な仕組みだと認識をしております。

 保護制度の適正化について一歩踏み込んだ取り組みをという御質問でありました。生活保護制度は、生活保護法第1条に規定されているとおり、最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長する制度であります。適切なケースワークによって、地域の方々が安心して生活できるような、そうした運用を行うことが生活保護の適正化であると考えております。引き続き適正な運営に努めてまいりたいと考えております。

 生活保護ホットラインの設置についてであります。これまでも、民生児童委員や区民の方から、生活にお困りの方や、生活保護受給者が困難な状況になっているといった連絡を受けたときには、担当が対応を行っているところであります。職員には守秘義務があるため、外部から連絡や問い合わせを受けても情報をいただくだけになって、その後の対応や該当者がいるかどうかということも含め、情報提供者に伝えることができない、こういったことでもあります。今後、他自治体でのこうしたホットラインの設置などに関して、成果や動向なども参考に、当区においてどのような形で対応することができるか、さらに検討してまいりたいと考えております。

 次に、まちづくりについて。中野区のまちづくりの考え方についてであります。まちは命ある生き物だという考え方についてどう思うかといったことでありました。御指摘があったような研究者あるいは先人の説についてコメントするだけの知見を持っているわけではありませんが、中野区の都市計画マスタープランでは、社会経済情勢や区民の意識・生活スタイルの変化、都市整備課題の変化、まちづくりの状況などに的確に対応できるまちづくりを目指すことを基本的な考え方として示しているところであります。物理的な施設や建物をつくり上げていくのがまちづくりではなく、そのまちの中で人々が本当に豊かに安全に、また、心優しく、支え合って生きていくことができる、そういったまちをつくっていくことが目的だというふうに思っております。

 それから、外国人観光客誘客の戦略についてであります。区はこれまで、Nakano Free Wi-Fiの整備や商店街によるWi-Fi整備や多言語動画配信、ホームページ等に支援を行い、民間団体と行政が協力して、外国人観光客の受け入れ環境の整備を進めてまいりました。外国人観光客の誘致のために、ホームページやガイドマップ、プロモーション動画等について、さまざまな観光にかかわる事業者と協力しながら、多言語による発信を行っているところであります。また、アニメコンテンツをテーマとして、近隣自治体や区内経済団体と連携し、地元関連企業の協力を得ながら、広域的な地域ブランドづくりを行っているところであります。外国人観光客受け入れ環境整備と情報発信の強化という考え方で取り組みを進めてきているところであります。今後、シティーセールス戦略を策定することとしておりまして、そうした中で、さまざまな観光事業者との連携のあり方を検討し、さらなる外国人観光客の誘客を進めてまいりたいと考えております。

 それから、子育て世帯に魅力あるまちづくりについてであります。区としては、新しい中野つくる10か年計画(第3次)において、安心して産み育てられるまちを目指すべき姿として掲げ、妊娠から一貫した切れ目のない相談支援体制の整備や子どもの育ちを支える地域づくり等の施策を展開しているところであります。これらの施策の成果について、子育ての安心感、サービスの充足率をはじめ、地域活動への参加状況、児童虐待の改善率、合計特殊出生率等の指標などによって把握をしているところであります。こうしたさまざまな取り組みが安心して子育て世代が住みやすいまちづくりにつながるものと考えているところであります。

 また、家族で楽しめるレジャー施設や民間の施設の誘致といったことを御提案もありました。民間の活力の活用も必要な観点であり、区との役割分担等について留意しながら、有効な事業や施設があれば検討していきたいと考えております。

 私からは以上です。

〔健康福祉部長小田史子登壇〕

○健康福祉部長(小田史子) 私からは、生活保護問題についてのうち、ケースワーカーの研修内容に関します御質問についてお答えをさせていただきます。

 まず初めに、データの共有化についてでございます。これまでも、必要な情報につきましては共有に努め、適切な処遇となるよう努力をしているところでございます。今後とも、法令に基づいて、適切な情報の共有に努めてまいります。

 続きまして、ケースワーカーの研修内容の件でございます。新しく配属された職員に対しましては、事務処理のほか、ケースワークで必要な対応について研修を行っております。また、定期的にケース診断会議を開催いたしまして、困難事例につきましては、担当職員での検討や情報共有を行っております。日々の業務におきましても、OJTとして、経験の浅い職員への指導を行うことで、スキルの向上を図っているところでございます。

 ケースワーカーの研修の充実の点でございます。これまでも、職員PTでありますスキルアップ委員会によりまして職員研修を実施しております。委託先の職員の方に関しましても参加を促しまして、専門性の向上に努めているところでございます。今後も、このような取り組みを進めていきたいというふうに考えております。

○議長(いでい良輔) 以上で渡辺たけし議員の質問は終わります。

 お諮りいたします。

 議事の都合により、本日の会議はこれをもって延会したいと思いますが、これに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(いでい良輔) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 次の会議は、明日午後1時より本会議場において開会することを口頭をもって通告いたします。

 本日はこれをもって延会いたします。

午後5時01分延会

 

会議録署名員 議 長 いでい 良輔

議 員 中村 延子

       議 員 いながき じゅん子