平成30年09月25日中野区議会決算特別委員会
平成30年09月25日中野区議会決算特別委員会の会議録

.平成30年(2018年)9月25日、中野区議会第一・第二委員会室において開会された。

.出席委員(41名)

  1番  加  藤  たくま         2番  若  林  しげお

  3番  日  野  たかし         4番  杉  山     司

  5番  ひやま      隆        6番  山  本  たかし

  7番  渡  辺  たけし         8番  細  野  かよこ

  9番  羽  鳥  だいすけ       10番  いでい   良  輔

 11番  高  橋  かずちか       12番  内  川  和  久

 13番  木  村  広  一       14番  甲  田  ゆり子

 15番  小  林  ぜんいち       16番  中  村  延  子

 17番  内  野  大三郎        18番  小宮山   たかし

 19番  広  川  まさのり       20番     欠  員   

 21番  佐  野  れいじ        22番  北  原  ともあき

 23番  伊  東  しんじ        24番  平  山  英  明

 25番  南     かつひこ       26番  白  井  ひでふみ

 27番  森     たかゆき       28番  いながき  じゅん子

 29番  石  坂  わたる        30番  小  杉  一  男

 31番  い  さ  哲  郎       32番  大  内  しんご

 33番  高  橋  ちあき        34番  伊  藤  正  信

 35番  篠     国  昭       36番  小  林  秀  明

 37番  久  保  り  か       38番  酒  井  たくや

 39番  近  藤  さえ子        40番  むとう   有  子

 41番  長  沢  和  彦       42番  来  住  和  行

.欠席委員

      な  し

.出席説明員

 中野区長    酒井 直人

 副区長     横山 克人

 政策室長    朝井 めぐみ

 政策室副参事(企画担当)        杉本 兼太郎

 政策室副参事(予算担当)        海老沢 憲一

 政策室副参事(広報担当)        堀越 恵美子

 経営室長、新区役所整備担当部長     髙橋 信一

 危機管理担当部長志村 和彦

 経営室副参事(経営担当)        石濱 良行

 経営室副参事(人事担当)        田中 謙一

 経営室副参事(行政監理担当)      森 克久

 都市政策推進室長奈良 浩二

 都市政策推進室副参事(産業振興担当)  浅川 靖

 都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 石井 大輔

 都市政策推進室副参事(中野駅地区都市施設整備担当) 江頭 勝

 地域支えあい推進室長          野村 建樹

 地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当) 伊藤 政子

 地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当、

地域包括ケア推進)           滝瀬 裕之

 地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当、

北部すこやか福祉センター所長)     小山 真実

 地域支えあい推進室副参事(中部すこやか福祉センター所長) 志賀 聡

 地域支えあい推進室副参事(中部すこやか福祉センター地域ケア担当) 伊東 知秀

 地域支えあい推進室副参事(北部すこやか福祉センター地域支援担当) 鈴木 宣広

 地域支えあい推進室副参事(南部すこやか福祉センター所長) 石濱 照子

 地域支えあい推進室副参事(鷺宮すこやか福祉センター所長) 青山 敬一郎

 区民サービス管理部長          上村 晃一

 区民サービス管理部副参事(区民サービス担当) 古屋 勉

 区民サービス管理部副参事(税務担当)  矢島 久美子

 区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 渡邊 健治

 区民サービス管理部副参事(介護保険担当) 辻本 将紀

 子ども教育部長、教育委員会事務局次長  戸辺 眞

 子ども教育部副参事(子ども教育経営担当、学校・地域連携担当)、

教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当、学校・地域連携担当) 高橋 昭彦

 子ども教育部副参事(学校教育担当)、

教育委員会事務局副参事(学校教育担当) 石崎 公一

 教育委員会事務局指導室長        宮崎 宏明

 子ども教育部副参事(子育て支援担当、子ども家庭支援センター所長)、

教育委員会事務局副参事(子育て支援担当) 古川 康司

 子ども教育部副参事(子ども特別支援担当)、

教育委員会事務局副参事(子ども特別支援担当) 中村 誠

 子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)、

教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 濱口 求

 子ども教育部副参事(幼児施設整備担当)、

教育委員会事務局副参事(幼児施設整備担当) 板垣 淑子

 健康福祉部長  小田 史子

 保健所長    向山 晴子

 健康福祉部副参事(福祉推進担当)    岩浅 英樹

 健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当) 平田 祐子

 健康福祉部副参事(障害福祉担当)    菅野 多身子

 健康福祉部副参事(生活援護担当)    小堺 充

 健康福祉部副参事(生活保護担当)    林 健

 環境部長    白土 純

 環境部副参事(地球温暖化対策担当)   高橋 均

 環境部副参事(ごみゼロ推進担当)    千田 真史

 清掃事務所長  川本 将史

 地域まちづくり推進部長         角 秀行

 地域まちづくり推進部副参事(まちづくり企画担当、

西武新宿線沿線まちづくり企画担当)   荒井 大介

 都市基盤部長  豊川 士朗

 都市基盤部副参事(都市計画担当)    安田 道孝

 都市基盤部副参事(道路担当)      井上 雄城

 都市基盤部副参事(公園担当)      細野 修一

 都市基盤部副参事(住宅政策担当)    塚本 剛史

 都市基盤部副参事(防災担当)      中川 秀夫

 会計室長    鳥井 文哉

.本会の書記は下記のとおりである。

 事務局長     吉村 恒治

 事務局次長    古本 正士

 議事調査担当係長 鳥居 誠

 書  記     立川 衛

 書  記     若見 元彦

 書  記     井田 裕之

 書  記     冨士縄 篤

 書  記     野村 理志

 書  記     鎌形 聡美

 書  記     遠藤 良太

 書  記     松丸 晃大

 書  記     古谷 友里香

 書  記     吉田 光洋

 書  記     有明 健人

1.委員長署名


午前10時00分開議

○高橋(か)委員長 定足数に達しましたので、ただいまから決算特別委員会を開会します。

 認定第1号から認定第5号までの計5件を一括して議題に供します。

 9月21日の理事会の報告をいたします。

 初めに、本日の委員会運営についてですが、総括質疑は、1番、ひやま隆委員、2番、加藤たくま委員、3番、篠国昭委員、4番、むとう有子委員、5番、近藤さえ子委員、6番、石坂わたる委員、7番、小宮山たかし委員、8番、細野かよこ委員の順に8名の質疑を行うことを確認しました。

 また、本日は総括質疑最終日であり、5時を過ぎる場合でも質疑を続行し、委員長判断で休憩を入れることを確認いたしました。

 以上が理事会の報告ですが、質疑はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○高橋(か)委員長 ただいまの報告のとおり委員会を運営することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○高橋(か)委員長 御異議ありませんので、そのように運営します。

 ただいまから総括質疑を行います。答弁される理事者は、答弁前に大きな声で職名を述べるようにお願いします。

 それでは質疑に入ります。ひやま隆委員、質疑をどうぞ。

○ひやま委員 おはようございます。決算特別委員会4日目となりました。前回に続きまして質疑をさせていただきます。平成29年度決算歳出のうち、生活保護について伺います。

 生活保護法第1条には、生活保護の目的として「国が生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とする」とあります。最低限度の生活の保障と自立の助長ですね。そうしますと、保護廃止の理由にある就労自立、この割合を高めていくことが重要だと思います。昨年度、区で実施した生活保護受給者の自立を促進するための事業をお示しください。

○林健康福祉部副参事(生活保護担当) 就労支援プログラムとしまして、区の就労支援員とハローワーク新宿の就職支援ナビゲーターが連携する就労支援事業である中野就労サポートや就労意欲がまだ十分でない方や、生活習慣上の問題等から直ちに就労を目指すことは難しい方に対して、就労に必要な知識の習得や能力向上のための訓練等を行う中野就労セミナーを行っているところでございます。

○ひやま委員 では、それらの事業により生活保護受給者のうち何人が保護廃止になったのか、昨年度の成果をお示しください。

○林健康福祉部副参事(生活保護担当) 中野就労サポート及び中野就労セミナーの支援を受け、就労により生活保護が廃止となった方の人数は28人でございます。

○ひやま委員 ありがとうございます。生活保護からの自立支援というのは大変重要でありますけれども、もう一つは、生活保護廃止になった方が再び生活保護に頼ることのないようにすること、これも重要であると思います。就労により自立された方の職場定着率など、区は把握しておりますでしょうか。また、就労等により生活保護が廃止になった方が再び受給されるケースは中野区においてどれくらいあるのでしょうか。

○林健康福祉部副参事(生活保護担当) 就労により自立された方の職場定着率につきましては把握してございません。就労等により生活保護が廃止となった方につきまして、再び受給される事例はございますが、統計データとして、把握はしておりません。なお、本年11月下旬から生活保護システムが新システムに変更となりますので、再受給となる方の人数については把握してまいりたいと考えてございます。

○ひやま委員 自立した後もきめ細かく見ていただきまして、ケアが必要な場合には、再び生保に頼らざるを得なくなる前にきちんと支援をしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

○小堺健康福祉部副参事(生活援護担当) 就労準備支援事業を利用して就職した方については、6カ月の支援期間中及び支援期間満了時に就職した方にはさらに1カ月間の定着支援を行っております。また、自立した後、生活について相談ができる窓口としては、生活困窮者自立支援法に基づく自立相談支援機関である中野くらしサポートがございます。

○ひやま委員 ありがとうございます。関連して伺います。平成27年4月1日より生活困窮者自立支援制度がスタートいたしました。これは平成25年12月に成立した生活困窮者自立支援法に基づく制度でありまして、生活保護に至る前の自立支援策の強化を図るとともに、生活保護廃止になった方が再び生保に頼ることのないようにすることを目的に策定されました。昨年度、区が実施した生活困窮者自立支援制度の実績と成果をお示しください。また、当初の見込みと比較した場合の達成率などについてもあわせてお示しください。

○小堺健康福祉部副参事(生活援護担当) 平成29年度に生活困窮者自立支援法に基づく自立相談支援機関である中野くらしサポートの支援を受けた方は531人、そのうち就職者数は112人でございます。平成29年度当初は中野くらしサポートの就労支援を受け、就労につなげる目標人数を85名と見込んでいたことから、達成率は131.8%でございます。

○ひやま委員 扶助費の中でも、生活保護費の増加は中野区にとっても大きな課題です。そうした中で、生活保護に至る前の自立支援策の強化は区としても今後さらに積極的に取り組むべきものであると考えますけれども、区の姿勢をお示しください。

○小堺健康福祉部副参事(生活援護担当) 生活困窮者自立支援法については、施行後3年目の法改正により、さらに社会福祉協議会やNPO等の民間団体や自治体内の福祉、教育、住宅などの各部署との連携による包括的な支援体制の強化が求められているところでございます。生活困窮状態に陥るおそれのある方が確実に相談窓口につながることが重要であり、さらに生活状況の安定が図られるよう、適切な社会資源をコーディネートすることが求められております。そのために民間団体や各区の各部署などとの連携のあり方や、より実効的な支援体制について検討し、積極的に取り組みを推進してまいる所存でございます。

○ひやま委員 この項の最後に、新地方公会計制度についてお聞きいたします。総務省の調査によりますと、ことし3月末時点で8割を超す地方自治体が新公会計制度に基づく平成28年度財務書類を整備していることがわかりました。中野区では、平成27年度決算まで総務省方式改訂モデルに準拠した財務書類を作成しておりましたけれども、平成28年度決算より新公会計制度に基づく財務書類を作成しております。総務省は新公会計制度の中で、資産形成度、世代間公平性、持続可能性をはじめとする六つの視点から財政状況を分析するための指標を提示しました。財務書類のデータ等によるこれらの指標を分析することにより、当該地方公共団体の財政状況を多角的に分析することが可能となりました。

 そこで、まず有形固定資産、減価償却率についてお聞きいたします。この指標は有形固定資産のうち土地以外の償却資産の取得価格に対する減価償却累計額の割合を計算することにより、耐用年数に対して資産の取得からどの程度経過しているのかを全体として把握することができます。つまり平たく申し上げれば、資産の老朽化度合いをはかる指標でありますけれども、昨年度の区の数字、また経年的に見た場合の傾向についてお示しください。

○森経営室副参事(行政監理担当) 平成29年度決算におけます有形固定資産減価償却率でございますが、67.4%でございます。27年度が66.1%、28年度が67%ということでございますので、徐々に資産の老朽化が進んでいる傾向にあるということで認識しております。

○ひやま委員 それは他の自治体と比較した場合に、中野区は高いんでしょうか、低いんでしょうか。

○森経営室副参事(行政監理担当) 今回の財政白書に掲載いたしました他の自治体、新宿、杉並、練馬、目黒でございますが、こういった自治体と比較して高いという数値になっているものでございます。

○ひやま委員 確認なんですけれども、この指標というのは耐用年数をベースに計算されているということでよろしいんでしょうか。

○森経営室副参事(行政監理担当) 減価償却資産の耐用年数等に関する省令という、こういう省令があるんでございますが、こちらの省令に規定いたします耐用年数に基づいて計算しているものでございます。

○ひやま委員 実際には、建物や設備を耐用年数を超えて使用している場合も多くあると思います。今後の更新時期や更新費用についても留意する必要があると考えますけれども、区としては、昨年度の有形固定資産減価償却率の数字というのをどのように分析しておりますでしょうか。

○森経営室副参事(行政監理担当) 先ほどもお答えいたしましたが、他区と比較しても高い数値であるということでございますので、近い将来、多くの施設で大規模修繕や改修、改築等の必要性が高まってくると捉えているところでございます。

○ひやま委員 今、御答弁にもありましたとおり、中野区内の公共施設の老朽化もそうですけれども、全国的に見て、この高度経済成長時代にかけて整備された公共施設、インフラ施設の多くが30年から40年を経過していることが全国的にも課題となっております。中野区においても、区の所有する施設のうち半数以上が建築後40年を超え、今後多くの施設が建てかえ時期を迎えます。今後、改修や更新など多額の経費が見込まれるため、計画的に資金も積み立てていく必要があると思います。そうしたことからも、この指標は重要な意味を持つと考えますけれども、今後、区政経営にどのように活用していくのか、区のお考えをお示しください。

○森経営室副参事(行政監理担当) 今後の財政運営ですとか施設マネジメント、そういったものに活用していきたいと考えているところでございます。

○ひやま委員 新公会計制度による財務書類の区政情報への活用に関して、もう1点お聞きいたします。新公会計制度の特徴として、一件一件の歳入歳出執行データを複式簿記に基づく仕訳を行うことによって、事業別、施設別の財務書類の作成が可能となることが挙げられます。また、経常的なコストと資産形成にかかわるコストが明確となり、経年比較といったコスト分析などもより精緻に行うことができます。そこでお聞きいたしますが、区内にはさまざまな公共施設がありますが、新公会計制度の導入により、それらの個別施設ごとのライフサイクルコスト、フルコストは算出することが可能でしょうか。

○森経営室副参事(行政監理担当) 発生主義会計によります財務書類、また固定資産台帳に基づく固定資産の情報、そういったものを使いましてライフサイクルコスト、フルコストの算出は可能になると考えております。

○ひやま委員 では昨年度、区では施設類型別あるいは個別施設ごとのライフサイクルコスト、フルコストの算出、分析はなされたんでしょうか。

○森経営室副参事(行政監理担当) 個別施設のそういった精緻なコストの分析はまだしていないところでございます。

○ひやま委員 では、今後それらを実施する予定はありますでしょうか。

○森経営室副参事(行政監理担当) 現在、総務省が地方公会計の推進に関する研究会、そちらにありますセグメント分析に関するワーキンググループ、こういったものを設置しているところでございますが、こういったところに参加するなどして情報をさまざま得ているところでございまして、そういったことを通じて、今後、実施に向けて検討を進めていきたいと考えているところでございます。

○ひやま委員 区が所有する施設の多くは60年代から70年代に集中して整備されております。全施設の延べ床面積のうち半数以上が建築後40年以上経過しており、今後集中して建てかえの時期を迎えることになります。区有施設の更新、保全を進めるに当たっては、新公会計制度導入によって得られたこうしたライフサイクルコストをはじめとするさまざまな指標を活用していくべきと考えますが、区のお考えをお示しください。

○森経営室副参事(行政監理担当) そういって算出しました、得られたさまざまな指標を施設マネジメント等に活用していきたいと考えているところでございます。

○ひやま委員 今定例会においても主要な行政課題であります、すこやか福祉センター、あるいは児童館についても、いずれも財政的・人的課題が生じる大きなテーマであります。住民福祉の増進の実現のためには、区内に何館配置するべきなのか。それを考える際にも、これらの施設を1館運営するに当たって年間幾らかかるのか、イニシャルコスト、ランニングコストを含めたライフサイクルコストはどれくらいかかるのか、そうしたコスト分析も重要であると考えます。新公会計制度導入によって得られたこうした指標をどのように活用していかれるのか、区の見解をお示しください。

○森経営室副参事(行政監理担当) 施設別のコスト分析を行うことによりまして、受益者負担の割合ですとか、施設ごとに発生しております経費、こういったものの性質がわかってきますので、そういったところを予算編成ですとか施設マネジメントのほうに活用していきたいと、そう考えているところでございます。

○ひやま委員 最後に、新公会計制度に関する区民への広報についてお尋ねいたします。新公会計制度による財務書類から得られた新たな財務情報を区民にわかりやすく公表することは重要です。中野区の新公会計改革基本方針を見ますと、区民等に対する情報開示のところで、事業別、施設別の財務情報や財政指標、他団体比較など、財政状況を多角的に明らかにすることを通じて、区民等に対するより一層の説明責任を果たすとありますけれども、昨年度、具体的にどのような取り組みを行ったのでしょうか。実績をお示しください。

○森経営室副参事(行政監理担当) 昨年度でございますが、財政白書をより多くの方にごらんいただくために、財政状況をわかりやすくいたしました財政白書の概要版というものを作成いたしまして、各施設でもごらんいただけるようにしたところでございます。

○ひやま委員 公会計情報に関する市民への情報開示については、千葉県習志野市が先進的な取り組みを実施しています。習志野市では公会計白書を作成し、ホームページなどで公表しております。また、新公会計制度により作成された財務書類について、公認会計士から市民の方に説明する決算報告会なども開催しております。また、市民にとってわかりやすいバランスシートを、高校生にもわかるというコンセプトで読み解き、多くの市民に市の財政状況を理解してもらうことを目的としたバランスシート探検隊というユニークな取り組みも市民と協働で実施しております。そこでお聞きいたしますが、中野区においても、新公会計制度により作成された財務書類を区民に広くわかりやすく伝えるために、新公会計白書を作成されてはいかがでしょうか。

○森経営室副参事(行政監理担当) 今年度も、先ほど申し上げました財政白書の概要版、こちらについては作成する予定でございます。また、来年度の財政白書につきましては、さまざまな財務書類を盛り込みながら、区民によりわかりやすく作成していきたいと考えているところでございます。

○ひやま委員 中野区では、中野区財政状況の公表に関する条例において、年に2回、財政状況を公表することが定められておりますけれども、昨年度の区財政に関する広報はどのようになっておりますでしょうか。

○森経営室副参事(行政監理担当) こちらの御指摘の条例に基づきます財政状況の公表でございますが、区報、ホームページ、また告示によりまして公表したところでございます。平成29年11月には29年度上半期分、それから、平成30年5月には29年度下半期分を、平成29年度の財政状況として公表したところでございます。財政状況の公表内容といたしましては、各会計の予算の執行状況、一般会計予算の執行状況、特別区債、基金、一時借入金、財産の状況、区民の税負担、補正予算の状況といったところでございます。

○ひやま委員 では、その中に新公会計制度に関する内容は含まれておりますでしょうか。

○森経営室副参事(行政監理担当) 新公会計制度に関する内容については含まれていないところでございます。

○ひやま委員 ぜひ新公会計制度により作成された財務書類の中身についても、区報等に掲載するべきと考えますが、いかがでしょうか。

○森経営室副参事(行政監理担当) スペースの関係もございますので、全ての財務書類の内容を掲載するということについては難しいと考えているところでございますが、例えば貸借対照表を掲載いたしまして、区はどれぐらい資産を持っていて、また将来世代の負担がどれぐらいあるのかというようなことを説明するなど、掲載方法については検討していきたいと考えております。

○ひやま委員 関連して、中野区財政に関する広報についてお聞きいたします。ふだんの生活では聞きなれない財政用語や数字から、我が区の財政の実態や課題などを理解することはなかなか難しいという声もあります。自治体の主権者である区民が、財政は難しいと半ば諦めてしまう要因にもなりかねないと危惧しております。これまで中野区は区財政に関する区民への皆様の公表に関して、わかりやすく周知するためにどのような工夫や取り組みを実施してこられたのかお示しください。

○森経営室副参事(行政監理担当) 区報によります財政状況の公表におきましては、予算や決算のあらましでのお金の使い道といたしまして、総額を1万円に換算し直し、子ども教育費、健康福祉費など、目的別、額の多い順にイラストを併用して掲載するなど、財政状況をイメージしやすくなるよう工夫を行ってきたところでございます。また、今回からでございますが、財政白書におきましては、財政指標について他団体比較を掲載いたしまして、中野区の状況を比較できるようにしたところでございます。

○ひやま委員 2017中野区区民意識実態調査によりますと、中野区政の情報を得られている人に区政情報の入手先を聞いたところ、区報が約7割と最も高くなっております。この調査結果からも、区財政に関する区民の皆様への周知を考える上で、区報は有効な手段であることがわかります。新区長は区報のリニューアル、オールカラー化を選挙の公約に掲げられておりましたけれども、中野区財政について区民によりわかりやすく、より見やすく周知していただきたいと思いますけれども、区の見解をお示しください。

○森経営室副参事(行政監理担当) 財政状況をわかりやすく、見やすくお示しいたしまして区民に御理解していただきますよう、庁内でさまざま調整しながら、周知について工夫をしてまいりたいと考えております。

○ひやま委員 区財政を取り巻く状況は目まぐるしく変化しています。こういうときだからこそ、区財政に関して、より一層の説明責任を果たしていただき、区民の財政への理解を深め、区政への区民参加がさらに促進されることを期待いたしまして、次の項の質問に移ります。

 次に、国民健康保険事業の中で、社会保険についてお伺いいたします。

 本来は、厚生年金や社会保険、社保ですね――に加入できるにもかかわらず、国民年金や国民健康保険に違法に追いやられてしまっている厚生年金、社会保険の違法未加入問題が大きな問題となっております。この問題につきましては、これまでもたびたび議会の場において取り上げさせていただきましたけれども、区民の生活に大きく影響する問題でありますので、改めてお伺いいたします。厚生労働省が発表した調査によりますと、国民年金第1号被保険者のうち、厚生年金適用の可能性があるにもかかわらず国民年金に加入している方が、その1割に当たる約200万人に上ることが明らかになりました。現在我が国では、厚生年金に加入する場合は、一部の例外を除き社保に加入することが原則となっておりますので、年金に連動して約200万人もの方が本来加入できる社保ではなく、国保に加入している可能性があるということになります。国民健康保険事業は平成30年度以降、東京都が財政運営の責任主体となりましたが、中野区は引き続き被保険者の資格管理等の役割を担っておりますので、社会保険違法未加入問題の解決と国保の適正化に向けて、中野区の姿勢をお聞きいたします。

 まず、そもそも会社等にお勤めの方が社保に加入できる要件というのは何でしょうか。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 社保加入の要件でございますけれども、社会保険の適用事業所の従業員で、正社員または就業規則等で定められた短時間労働者であること、また短時間労働者の場合は、従業員501人以上の会社等で1週間当たりの労働時間が20時間以上、1カ月当たりの賃金が8万8,000円以上、雇用期間の見込みが1年以上であることでございます。また、パート、アルバイトの方につきましては、就業規則等で定められた1週の所定労働時間及び一月の所定労働日数が正社員の4分の3以上であることでございます。

○ひやま委員 今御答弁いただいた要件を満たせば、原則的には社保に加入できるわけです。ところが、事業主が何らかの考えを持って入れていない、違法に国保に加入させているということなんだろうと思います。確認ですけれども、労働者が社保に加入する際、保険料の負担割合はどうなっていますでしょうか。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 原則、被保険者と事業主が折半で負担することになっております。

○ひやま委員 労働者が社保に加入する際は、保険料は折半、労働者と事業主が半々で負担をするということになっております。事業主は半分負担しなければならないということですけれども、恐らく事業主が保険料負担を嫌がって社保に加入させていないということなんだろうと思います。こうした問題が指摘されておりますけれども、会社等が社保に加入しなければならない要件は何でしょうか。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 個人事業主の場合につきましては、製造業、物流業、金融業、販売業、建設業など、健康保険法に定められている16業種で、常時5人以上の従業員を使用する事業所が適用事業所となります。また、国、地方公共団体、法人の場合につきましては、常時従業員を使用する事業所も適用事業所となります。

○ひやま委員 法人の事業所あるいは製造業や土木建築業など一定の業種で、常時5人以上を雇用する個人事業所は強制適用、つまり法律によって加入が義務付けられております。そして、それらの適用事業所で働く労働者は加入者となるわけであります。中野区において、法的には社会保険に加入が義務付けられているにもかかわらず未加入の事業所はどれくらいあるのか、その実態について区は把握しておりますでしょうか。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 社会保険に加入すべき事業所かどうかの実態につきましては厚生労働省の所管でございまして、区は社会保険適用事業所の実態については把握しておりません。

○ひやま委員 先ほどの厚労省の調査では、法人の事業所で約180万人、個人経営の適用事業所で約20万人、合わせて約200万人もの方が不当な形で国保に加入していることが明らかになっております。中野区内においては、こうした本来は社保に加入できるにもかかわらず、国保に加入されておられる方は何人おられるのでしょうか。それらの実態について、区は把握しておりますでしょうか。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 区では、国保加入者の中で社保に加入できる人の実態につきましては把握はしておりませんけれども、国民健康保険の加入手続におきまして、資格喪失証明書など、職場の健康保険をやめた証明書の提出を求めるなどして、社会保険の資格がないことを確認しているものでございます。

○ひやま委員 繰り返しになりますけれども、約200万人もの方が不当な形で国保になっている可能性があります。このうち40歳代未満の方で言うと約124万人、つまり、約6割が20代、30代の若年層となります。近年、若者の貧困が大きな社会問題となっております。非正規雇用の増加など雇用環境の不安定化により、貧困に陥る若者がふえております。そうした状況の中で、会社に入っても違法な形で国保に追いやられてしまう。社保のほうは保険料を事業主が半額負担することになっております。ところが、国保は保険料を自分で払わなくてはいけない。保険料の支払いの重みも相当重くなってくるわけであります。例えば、40歳未満で年収300万円の単身者が国保に加入した場合と社保に加入した場合、保険料の本人負担額はそれぞれ幾らになりますか。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 中野区の平成30年度の国民健康保険料につきましては月額1万7,004円、また社会保険、こちらにつきましては、協会けんぽの東京支部の場合でございますけれども、月額1万2,870円となります。

○ひやま委員 社保に加入した場合は月額1万2,870円、一方、国保に加入した場合は月額1万7,004円、1カ月で約4,000円、年間で換算すると約5万円も負担額が違ってくるわけであります。厚労省の調査では、約124万人もの若者が不当な形で保険料を強いられている可能性があります。これは大変大きな問題であると考えますけれども、いかがでしょうか。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 健康保険の資格管理につきましては、国全体の重要な問題であると認識しているところでございます。区といたしましては国民健康保険の適正な資格管理に努めていく考えでございます。

○ひやま委員 この違法未加入問題はもちろん若者だけの問題ではありません。例えば中野区の生活保護の推移を見ますと、平成28年度の被保護世帯は月平均6,629世帯、被保護人数は7,560人と増加傾向にあります。この中でも、とりわけ高齢世帯の増加率が高くなっております。平成28年度で見ますと50.9%と、受給世帯の半分を超えております。老後の年金が無年金や低年金になる方が相当ふえておられる。この中にも不当な形で国民年金や国保に追いやられ、より高い保険料負担を強いられてしまった方もおられる可能性があります。本来加入するべき厚生年金や社保に加入することができていれば、負担も少なく、保険料を支払うことができ、低年金や無年金、さらには生保に陥ることがなかったかもしれない。生活保護費が年々増加する中、これは区の財政面からも大きな問題であると考えますけれども、いかがでしょうか。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 生活保護費が増加することにつきましては、区の財政面からも課題であると認識しております。国保の資格管理を適正に行っていく、このように考えているところでございます。

○ひやま委員 先ほど、中野区内において本来は社保に加入できるにもかかわらず国保に加入されている方が何人いらっしゃるのか、また、法的には社会保険に加入が義務付けられているにもかかわらず未加入の事業所はどれくらいあるのか、そうした実態について区は把握していないという御答弁でありましたが、多くの方が不当に苦しんでおられる可能性がある問題です。ぜひ中野区として実態を調査していただきたいと思いますけれども、区の姿勢をお示しください。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 社会保険に加入すべき事業所かどうかの実態を把握し、是正指導することは厚生労働省の所管でございます。区には事業所を指導する権限はありませんので、実態調査を行う予定はございません。

○ひやま委員 ぜひ中野区内における実態をしっかりと理解、調査した上で、適切な対応をとっていただきたいと思います。

 現状、区では国保資格の適正化、厚生年金や社保に入れる可能性がある方への加入指導についてはどのような対応をとっておられますでしょうか。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 区のホームページや国保ガイド等のリーフレットによる周知、加入手続や納付相談時に社会保険について案内をしているところでございます。また厚生年金に加入した人につきましては、年金リストを用いて国保の喪失届の勧奨を実施しているところでございます。

○ひやま委員 広報活動による周知、加入手続や保険料の納付相談の際の助言ということでありましたけれども、では、昨年度はそうした対応の結果、国保から社保に加入された方、被保険者の適正化が行われた実績はどれくらいあるんでしょうか。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 平成29年度に社会保険加入により国民健康保険の資格を喪失した被保険者数は9,948人でございますけれども、ホームページやリーフレット等による加入案内による社保加入者数等の人数につきましては把握しておりません。また、年金リストを用いた喪失届の勧奨により届け出のあった件数につきましては745件でございます。

○ひやま委員 繰り返しになりますけれども、多くの方が不当に国保に追いやられている可能性がある問題です。引き続き国保の適正化にしっかりと取り組んでもらいたいと考えておりますけれども、区の姿勢をお示しください。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 区のホームページや国保ガイド等のリーフレットによる周知、加入手続時や納付相談時に社会保険についての案内をするなど、今後も引き続き国保の資格管理の適正化に取り組んでいく考えでございます。また、必要に応じて勤務形態などを確認し、対象者には必要な案内を行っていく考えでございます。

○ひやま委員 これに関連して、もう一つの大きな問題は国保の差し押さえの問題です。国保の保険料滞納により財産を差し押さえされるケースが全国的に増加傾向にあります。少し古いデータとなりますけれども、平成25年度の国保の差し押さえ件数は約25万件、10年間で約5倍も増加しています。中野区における昨年度の滞納件数と差し押さえ件数、そして経年的に見た場合の傾向について教えてください。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 昨年度少しでも滞納のある世帯数は2万8,820世帯、差し押さえ件数は854件で、過去5年間の傾向につきましては、年度によっても増減はありますけれども、微増傾向にあるところでございます。

○ひやま委員 中野区においても、滞納件数、差し押さえ件数ともに増加傾向にあるということです。では、昨年度の滞納者の中で会社等にお勤めになられていて、給与等の支払い実績があった方は何人いらっしゃいますか。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 昨年度の国民健康保険料の滞納者のうち、給与等の支払い実績等確認できた方は6,864人でございます。そのうち社会保険に加入している可能性が高いと思われる332人について、勤め先等に社会保険の加入の有無について調査を行った結果、298人は社会保険に加入していたものでございます。

○ひやま委員 給与等の支払い実績を確認できた方が約6,864人、このうちの332人中298人が社保との二重加入、残りの34人については社保の加入は確認できなかったということですけれども、この34人は国保に加入するべき方なのか、それとも社保に加入するべき方なのか、どちらなんでしょうか。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 区では国民健康保険加入時において、職場の健康保険をやめた証明書を求めるなどして社会保険の資格がないことを確認しております。社会保険の加入ができなかった人につきましては、引き続き国民健康保険の被保険者となります。

○ひやま委員 ぜひこれも調べていただきたいと思います。そもそもこの332人の方はどのように抽出された方なんでしょうか。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 調査対象者の抽出方法につきましては、給与等の支払い実績のある人のうち、社会保険料控除の多い人などを抽出したものでございます。

○ひやま委員 社会保険料控除額が多い方、つまり社保に加入していて、国保と二重加入の可能性が高い方ということですね。そうしますと、残りの6,532人の滞納者でありますが、この人たちは会社等にお勤めになられていて給料の支払いがある。しかし、社保ではなく国保に加入しておられる。この約6,532人の方たちは国保なのか、それとも社保に加入するべき方なのか、その実態というのを区は把握しているんでしょうか。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 給与等の支払い実績のある人であっても、勤めている会社や、その勤務形態によって国保に加入すべき方もいらっしゃいます。給与支払いの実績のある人の勤務形態との実態につきましては把握しておりませんけれども、国保加入手続時に書類等で社会保険に加入していないことについて確認しているところでございます。

○ひやま委員 ぜひこの実態を調査する必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 国民健康保険の資格取得の届け出時におきましては、提出書類等で確認しているところでございます。社会保険適用事業所を是正指導するのは厚生労働省の所管であり、区に指導権限はございませんので、実態調査を行う予定はございません。ホームページや国保ガイド等の広報媒体による周知、加入手続時や納付相談時に社会保険についての案内をしていく考えでございます。

○ひやま委員 関連してお聞きいたします。国保の滞納者については中野区では毎年一斉臨戸徴収を実施しています。その概要と昨年度の実績をお示しください。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 昨年度は12月17日(日曜日)に実施いたしました。従事職員は92名、46組、訪問件数は1,549件でございました。実施後1カ月の収納実績は345件、1,260万2,190円でございました。

○ひやま委員 では、その中でその滞納者が間違いなく国保に加入するべき方なのか、そのあたりはきちんと現場で確認をしているんでしょうか。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 一斉臨戸徴収では、滞納者に対して納付催告や納付相談の案内、社会保険加入の有無については確認しております。しかし、社会保険加入の要件等については時間的な制約もあることから、庁内で待機している職員が必要に応じて案内をしているところでございます。

○ひやま委員 私はこれまで議会の場において、国保滞納者への一斉臨戸徴収の際には、給与等の支払い実績がある滞納者に対しては、会社の規模や働き方などの聞き取り調査を行うなどして、社保に加入できる方については社保への切りかえを促していく、そうした対策を求めてまいりました。昨年度は、滞納者が間違いなく国保に加入するべき方なのか、それとも本来は社保なのか、そのあたりは現場できちんと確認するといった対応はとられたんでしょうか。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 訪問臨戸徴収につきましては、玄関先等でも相手方について案内をしているところでございますので、細かな適用につきましては聞き取り調査を行っておりません。

○ひやま委員 平成30年度以降、国民健康保険事業は東京都が財政運営の責任主体となりましたが、今後、国保滞納者への一斉臨戸徴収は実施する予定なんでしょうか。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 今年度の一斉臨戸徴収の実施につきましては、効果等も踏まえながら検討しているところでございます。

○ひやま委員 滞納者が間違いなく国保に加入するべき方なのか、それとも本来は社保なのか、現場で聞き取り調査などを行うなどして適用促進を実施していただきたいと思いますが、区のお考えをお示しください。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 一斉臨戸徴収では玄関先等で催告を行っております。プライバシー等にも十分配慮しながら実施しておりますので、会社の規模や勤務形態、社会保険加入に係る要件などの問い合わせにつきましては、一斉臨戸徴収の当日を含め、常時電話で応じているところでございます。

○ひやま委員 なぜ国保滞納者の適用促進を実施しなくてはならないのかと申しますと、国保の滞納を続ければ、財産の差し押さえになってしまいます。基本的な質問ですけれども、財産が差し押さえされると、日常生活にどのような支障が出るんでしょうか。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 国民健康保険では主に預貯金の差し押さえを行っております。滞納者の生活を窮迫させるような差し押さえは行っておりません。また財産の差し押さえ後に滞納者からの相談に応じて、日常生活に大きな支障がある場合は差し押さえの解除を行っているところでございます。

○ひやま委員 ちょっと質問を幾つか飛ばします。やはり財産が差し押さえされるというのは大変厳しい措置であると思います。差し押さえを行う前の段階で、滞納者が国保に加入するべき方なのか、それとも社保なのか、そのあたりはきちんと調べていらっしゃいますでしょうか。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 差し押さえ前に給与等の支払い実績について、社会保険に加入しているかどうかの確認をしておりますけれども、社会保険に加入すべきかどうか、そこにつきましては確認をしていないところでございます。

○ひやま委員 私は、先ほど854人の差し押さえをされた方の中には、本来は会社の社保や厚生年金に加入できるにもかかわらず、会社側の都合で国保や国民年金に追いやられている、そうした方がおられる可能性があると思います。ある自治体に聞いても、実感としてこうしたケースは結構多いのではないかと思っているというようなお話もありましたが、区の御見解をお聞きいたします。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 平成28年10月に社会保険の適用拡大が行われ、週30時間以上働く加入者に加え、従業員501人以上の会社で週20時間働く人にも社会保険の加入対象者が広がりました。このため社会保険加入による国保の資格を喪失した方は、平成28年度、29年度とも1万人近くに上りまして、国民健康保険の加入者は年々減少しており、社会保険への移行が進んでいると認識しているところでございます。

○ひやま委員 御存知のように、国保は扶養者がふえればふえるほど保険料は高くなります。しかし、会社等の社保に入っていれば、扶養者の人数に関係なく保険料は一定です。負担が全然違ってきます。国保のほうが負担は重いわけであります。会社側の都合で不当に国保に追いやられ、保険料の負担の重みに耐えられなくなって滞納してしまった。あげくの果てには差し押さえになってしまった。本来加入するべき社保に加入していれば、そのようなことにはならなかったかもしれない。こうした理不尽を放置してはなりません。この項の最後に、改めてこの問題の実態調査と対策、国保の適正化を中野区に強く要望いたしますが、区の姿勢をお示しください。

○渡邊区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 社会保険に加入すべき事業所への指導、実態調査は厚生労働省の所管であり、区としては加入時等において適切な資格確認を徹底していく考えでございます。厚生労働省からは国民健康保険の被保険者の適用に係る周知につきましても発出されているところでございまして、区としましては、国、年金事務所等とも連携しながら、リーフレット等による社会保険の周知を行い、健康保険の適正な管理に努めていく考えでございます。

○ひやま委員 ありがとうございます。しっかりお願いいたします。

 この後、生活保護についての質問もありましたけれども、時間の関係上、分科会や次の機会に質問させていただきたいと思います。御協力いただきました理事者の皆様、ありがとうございました。

 以上で私の全ての質問を終わらせていただきます。

○高橋(か)委員長 以上でひやま隆委員の質疑を終了します。

 次に、加藤たくま委員、質疑をどうぞ。

○加藤委員 おはようございます。私、今回決算におきましていろいろとボードをつくらせていただきまして、学会発表みたいになってしまうんですけれども、非常に、これから区政において将来懸念するところがそういった分析から出てきましたので、その辺を全理事者の方々に共通認識していただきたいなということで、ちょっと熱くその辺を御説明させていただきながら、御質疑させていただきたいと思います。

 それでは、質問通告どおり行きたいと思います。

 1、決算について。将来推計人口に基づいた歳入・歳出の将来予測についてということです。

 少子高齢化は我々に非常に厳しい現実を突きつけることは、国の試算からも皆さん感じているところだと思いますが、実際においては具体的な財政の将来的なイメージが持てる資料が出てきていないために、その辺の将来予測をする必要があると思っております。近年、最近議会においても頻繁に出てくる言葉、AI、ビッグデータなどのキーワード、これらは全て過去のデータから傾向を捉えて将来予測をするための要素技術であります。過去を知り未来に対して準備をすることは、区政運営に限らず重要なことであります。ビッグデータには全くほど遠いデータ量ではありますが、わずかなデータでこれだけのことができる、未来を予測できるということを、手前みそながら研究職だったときのスキルを用いて皆様にお示しさせていただければと思います。それはわずかなデータからできるということで、区長がおっしゃるオープンデータの利活用そのものということにもなります。ウエブに掲載されている無料の情報からどういったことができるのかを、事例を示しながら質疑をさせていただきたいと思います。

 少子高齢化や団塊の世代が後期高齢者になる2020年問題など、人口の波、ピラミッドは財政にダイレクトかつ大きな影響を及ぼします。そこで過去の人口と歳入歳出の関係を導き出し、将来推計人口から歳入歳出を予測します。相当なボリュームになる分析結果でしたけれども、結果をかいつまんで御説明させていただきたいと思います。その分析の前に、まず使ったデータを御説明しますと、中野区のホームページに掲載されております2007年以降の中野区の住民基本台帳による年齢別、1歳別の人口と、あと中野区の財政白書、そして国立社会保障・人口問題研究所ホームページに掲載されております2015年から2045年まで予測された中野区の将来推計人口です。これは消滅可能性都市とかを出す際にも使われている情報でございます。誰もが簡単に手に入れられるオープンデータです。

 まず、中野区の年齢別の人口データですが、フォーマットがされて印刷しやすいのですが、データ分析をするためには整理に少し骨を折りましたので、ちょっとその辺のデータについて御質問させていただきたいと思います。まず、データが2007年以降しかなくて、2006年よりも前のデータがなかったです。ネットが普及している現在において、中野区の統計書に載せる必要はないと思いますが、人口はオープンデータとして極めて基本的なデータです。整理していただけると、オープンデータとして有効かと思います。そこで、人口データの利活用しやすいフォーマットへの改良及び2006年以前の過去データの拡充など、オープンデータとして利活用しやすいように整理することは可能でしょうか。お伺いいたします。

○杉本政策室副参事(企画担当) 1998年以降の人口データにつきましては、ホームページ上の中野区統計書におきまして、利活用しやすいように年次別に5歳階級にまとめてエクセル形式で掲載してございます。しかしながら、人口データはさまざまな推計におきまして基礎データとなることから、1歳刻みの年齢別データについても今後拡充してまいりたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 ありがとうございます。今後進められるというオープンデータの利活用に対して、前進だと思いますので、よろしくお願いいたします。

 あと、これはちょっと個人的な質問という感じになってしまうんですけど、整理して気づいたんですけれども、2015年10月1日付の住民基本台帳と、同日にあります国勢調査データで人口が7,000人も差があるんですけど、これはどういったことなのか、御参考に伺います。

○杉本政策室副参事(企画担当) 住民基本台帳におきます人口につきましては、2015年10月1日時点での住民登録者数を掲載しているものでございます。一方で、国勢調査の人口につきましては、2015年10月1日に住民登録をしていない方で、3カ月以上居住している方及び3カ月以上居住する予定の方も含んでおりますので、こうしたことから差が出ているものでございます。

○加藤委員 ありがとうございます。そうしましたら、その辺、何かオープンデータを出されているんだったら、その辺の注意書きみたいなものも載せていただけるとさらによろしいかなと思いますので、よろしくお願いいたします。

 次に、財政白書等に載っている決算データの過去のトレンドについて、基本情報を知らないとちょっと将来予測ができないために、いろいろ伺いたいと思います。ここで委員長の許可を得まして、フリップを使わせていただきます。図面がちょっと小さくて見えづらいと思いますので、後ほど私のホームページに図面を掲載しておりますので、詳細が見たい方は、そちらのホームページを見ていただければと思います。

 財政白書の11ページに載っております人件費の推移が示されておりますが、平成27年から29年、ここで言うとこの3年間ですけど、一番下はゼロじゃなくて180億円なんですけれども、ここは横ばいになってほとんど人件費が上がっていないということがあります。田中区政におきまして人件費の抑制を、委託費にある程度転嫁することによって人件費を抑えてきました。つまり人件費と委託費の合計値を下げていけばいいと思ったんですけけど、実は2012年より委託費と人件費の合計値は上がってきているということが、これを足すと簡単にわかっております。こういった中で委託費がどんどんふえていくということで、行政サービスがこれからふえ続けるということは考えられますが、これからの傾向から、委託料は今後どのようになっていくかお伺いいたします。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 委託費の将来予測ということでございますが、過去3年間の委託料につきまして、対前年度比、前年度の伸び率を見ますと、3.5%程度の伸びを示しているところでございます。行政サービスへの区民ニーズが多様化あるいは複雑化しているところでございまして、そのサービスは民間が担う場面が増加しているということから、委託料は当面の間は増加していくものというふうに考えております。

○加藤委員 ちょっと質問通告はしていなかったんですけれども、委託料というのは、その中で保育園関係の運営にかかわる費用というのは含まれるんでしょうか。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 保育園運営費は扶助費ということになりますので、保育園の運営費が伸びていくというところでは、この委託料の中の数字はどこで捉えたのかというところでありますけども、財政白書に載っている扶助費の内訳のところの委託料ということで捉えているということであれば、保育園の新設がふえることによって、そこの扶助費の部分が伸びるということになります。

○加藤委員 そういった保育関係のは、12ページにあります扶助費の児童福祉費の増加になるということで、委託費の増加にはならないということだと思うんですけれども、そうすると委託料というのは、そういった区立から民営にすることによって委託料を減らすどころか、別に関係ないところでカウントされながらも、委託料がふえ続けているという認識でよろしいですか。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 新しいサービス等を提供するに当たって、民間が担う部分というのがふえているというところもございますので、そういったところでふえているということも言えるかなというふうに考えています。

○加藤委員 ありがとうございます。そうしましたら、次に、財政白書の12ページにおきます生活保護費についてお伺いします。先ほどひやま委員からもありましたけれども、ちょっと最近の傾向について。ここ数年微増でありまして、頭打ち感が生活保護費はありますけれども、厚生労働省の社会保障審議会、生活困窮者自立支援及び生活保護部会の資料によりますと、平成27年において、生活保護受給者は65歳以上の方が全体の45.5%を占めており、これから少子高齢化社会に向けて将来的に増加の一途をたどることが見込まれそうなんですけれども、そこでお伺いしますけれども、生活保護の事業の取り組みを実際にされている御担当者から、今後どのような傾向になると考えられるか、現場の肌感覚なども含めてお伺いできればと思います。

○林健康福祉部副参事(生活保護担当) このままの景気動向が続いたと仮定しますと、1年間で約0.8%程度ずつ保護費が上昇するのではないかと思われるところでございます。

○加藤委員 ありがとうございます。過去データからここの頭打ち感のある中で、大体0.8%ということだと思います。過去のデータから上昇の仕方が気になっている点でこの二つの点を聞かせていただきましたが、御担当者に念のため伺います。まち・ひと・しごとなどの報告書でまとめられておりますように、人口ピラミッド、人口の波が将来において区の財政に大きな影響を及ぼすと考えられると思うんですが、区の御見解をお伺いいたします。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 区の直近の人口推計といたしましては、平成28年3月に策定いたしました中野区まち・ひと・しごと創生総合戦略におきまして、2060年までの長期人口の推計を行ったところでございます。これによりますと、生産年齢人口は2020年をピークに減り続けていくということで、2060年までに対2015年で約4割の減少と、大幅な減少推計となっているところでございます。一方、老年人口でございますが、2060年までに対2015年で約34%の増加推計という形になっています。生産年齢人口の減少でございますが、区の基幹収入である区民税の減収につながる一方で、老年人口の増加による社会保障費の増加が見込まれるということで、財政運営上大きな影響を受けるというふうに考えているところでございます。

○加藤委員 少子高齢化による財政の不安定性は今後の最大の課題でありまして、あくまで地域包括ケアなどはその社会保障費の圧縮のための一手法でしかないと考えるべきです。そのため将来的に財政がどのような傾向になるかを知る必要があり、今まで聞いておりました。

 それでは、ちょっとデータ分析した結果をお示ししていきます。今回は2007年以降の人口データしかなかったので、その期間における10年間の決算額との関係をまず導き出します。まず、非常にわかりやすい結果となりました後期高齢者医療特別会計繰出金と人口の関係でございます。ここで横軸がある年齢階層の人口です。65歳以上の人口を全部足したものが横軸、青はそうですね。オレンジは70歳、灰色が75歳以上、黄色が80歳以上のある年の合計人数です。縦軸が後期高齢者医療特別会計繰出金の合計でございます。こうしますと、後期高齢者、75歳以上の人口の合計と、その出しているお金がかなり比例関係にありまして、統計学上で言う、その辺の回帰直線というものを引いているんですが、これはかなり直線という関係が言えます。このことから、例えば将来、後期高齢者階層の人口が40万人になったら、点線を引いたここと40万人のここのところが金額になっていくというようなことが予測できるというようなことをやっております。

 次に特別区民税に関してですけれども、同様にやりました。納税義務者数と関係がありそうな15歳以上から64歳、20歳から64歳、20歳から69歳、25歳から64歳、25歳から69歳を同様にプロットしました。そうすると一番相関が高いのが20代から69歳の人口の多さと、そのときの特別区民税の関係性が一番強いということで、人口がこの辺にふえたら、この点線のところに、財政がここに来ると。逆に人口が減ればこの点線のところに合うというようなことがこの相関性から、マクロ的ではありますけれども、計算ができるということになります。

 では、将来の人口というのはどうするかといいますと、将来予測に基づいた人口データは、国立社会保障・人口問題研究所の先ほど言ったデータで中野区だけのデータというものがありますので、そこから将来人口推計のデータを当てはめました。それで人口の波がどうなっているかというのをちょっと概算で足したものがこうなってきます。データとしては5歳刻みのものがあるんですが、ここでは19歳以下と20歳から69歳、そして70歳以上のデータに分類をいたしました。こういったデータがありまして、このデータを先ほどのそれぞれの費目ごとに人口の波と、それから予測したデータを当てはめます。将来の各費目のデータはこれになります。赤い点線が生活保護費です。この実線の上のほう、かなり上に行きまして、将来どのものよりも一番上に来てしまいます。これは人口の波に合わせたものですけれども、先ほど御担当者から0.8%の上昇ぐらいだという、御担当者の努力レベルで言えば、この点線のほうで行くということで、この両方の二つを使ってどういうふうになるかというのを、分析を進めております。

 ここまで一区切りなんですけど、あくまで私の仮説、そして試算にすぎませんが、区としてもこのような将来予測になることは御認識されておりますでしょうか。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 2025年以降に65歳以上の高齢者の人口が急速に拡大するという推測がされておりまして、さまざまな支援を必要とする人口がふえるということから、社会保障費など、区民サービスのための財政負担が増加していくというふうに考えているところでございます。歳入につきましても、現役世代の減少によりまして、区の基幹収入である特別区民税、特別区税に影響を及ぼすとの認識を持っているというところでございます。基本計画をこれから策定するわけでございますが、その将来予測を行うということでございますけれども、現段階では、将来的に歳入がどの程度不足するかという額については、推計は行っていないというところでございます。

○加藤委員 一つ言い忘れたんですけど、先ほど予算担当からおっしゃっていた委託料も上昇傾向なんですけど、仮に1%上昇ということで、後々の推計に使わせていただいております。

 それでは、次に(2)の施設改修費用の将来予測についてお伺いいたします。

 平成29年第1回定例会予算特別委員会総括質疑において、私は財政調整基金について取り上げさせていただきました。中野区公共施設総合管理計画(建物編)の考え方については、区有施設270施設の今後60年間に必要となる更新費用は3,236億円、そして施設更新費用が多くかかる直近の40年間で目標額を設定されておりました。直近40年間で施設更新費用は総額で2656億円、年間の標準歳出額48億円程度と見込んでおったと思いますけれども、それは今でも変わらないでしょうか。お伺いします。

○杉本政策室副参事(企画担当) 平成29年3月策定の中野区公共施設総合管理計画(建物編)におきまして、今御紹介いただきましたとおり施設更新費用の総額は2,656億円、年間の標準歳出額は約48億円というふうに見込んでございます。

○加藤委員 その施設更新費に当たる金額は、1年半前に予特でお伺いしたときには、平成27年に48億円、平成26年に29億円、平成25年度に52億円ということでしたが、ここ直近、平成28年、平成29年の施設更新費に当たる金額は幾らになるでしょうか。

○森経営室副参事(行政監理担当) 施設改修費用でございますが、総務省実施の地方財政状況調査、いわゆる決算統計から算出いたしましたところ、平成28年度が52億円、平成29年度が45億円でございました。

○加藤委員 そうしますと、直近5年間の平均額というのは幾らになるでしょうか。

○森経営室副参事(行政監理担当) 平成25年度からの直近5年間の平均でございますが、45億円になるところでございます。

○加藤委員 ありがとうございます。じゃあ、40年間の施設更新費、先ほど公共施設総合管理計画においては、毎年48億円ずつ必要ということでありましたが、45億円がここ直近5年間で支出されているということで、その差額は3億円ということで、目標に対してまずまずの支出と言えると思います。

 それでは、施設整備において最も予算が必要となる新区役所の建設費用のあり方についてお伺いいたします。再三ほかの方々が質疑をされておりますサンプラザ・区役所の再整備は、実質、前に進むということが区長の御発言からあったということで、新区役所整備について前進したというわけであります。サンプラザ・区役所の再整備で区役所の整備費を捻出するということですので、そのスキームについてお伺いいたします。事業手法としては市街地再開発事業を想定していると伺っておりますが、まず簡単に御説明をいただけますでしょうか。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 市街地再開発事業は、敷地を共同化し高度利用することによって公共空間を生み出す公共性の高い事業でありまして、都市計画事業に位置付けられるものでございます。土地や建物の従前権利者の権利は原則として等価で新しい再開発ビルの床に置きかえられます。これを権利床といいます。また、高度利用で新たに生み出される床、これを保留床と呼びますが、この保留床を処分し、事業費に充てる仕組みとなっております。

○加藤委員 つまり、従前の資産評価と同等の床を持つだけであれば、権利者の負担なく新たな建物を入れることができるということでよろしいでしょうか。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) はい、そのとおりでございます。

○加藤委員 その際、中野区がもともと所有していた土地というのはどうなるんでしょうか。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 建物の床は権利に応じた区分所有ということになりますけれども、土地は基本的に地権者間で共有の形になりまして、持ち分割合を所有することになります。

○加藤委員 区民会議の資料では、区役所とサンプラザを合わせて450億円の資産評価ということですが、そのまま権利を残すとしたらどうなっていくでしょうか。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 再開発における土地と建物の従前評価額は現区役所が約175億円、サンプラザが約275億円、合計約450億円と試算をしているところでございます。権利床として残留する場合には450億円相当の建物の床と土地を持つことになります。

○加藤委員 新区役所整備の財源を生み出すということですが、権利を全部持ったままでは財源が生まれないということなんでしょうか。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 新区役所整備費は221億円とされていることから、一部は転出して、相当額の転出補償金を受け取るということが考えられておりまして、現在そのような検討をしているところでございます。

○加藤委員 質問項目に挙げていなかったんですけど、この土地を賃貸することで財源を生むというのは現実的なのか非現実的なのか。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 土地を他に移転するということと、そのまま持っていて貸し付けるということ、これによって得られる現金、お金の額が違ってくるということがございます。そのようなことから、新区役所整備の221億円、これを確保するためにはどうしたらいいか、このような検討をしております。

○加藤委員 まだ検討ということです。新区役所整備はサンプラザ整備から生まれるということでよろしいと思うんですけど、その補償金にしても新たな建物の整備にしても、そのお金を調達してくる必要がありますが、それはどうされるんでしょうか。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 資金調達は市街地再開発事業の施行者が行うことになります。この施行者は誰が担うのかは今検討中でございます。その施行者は保留床の売却処分によって資金を調達することになりますけれども、一般的にはオフィスや商業、住宅などの不動産市場で流通するものを導入することになります。

○加藤委員 区はアリーナになるのかホールになるのか、何らかの集客交流施設を設けたいと考えているようですけれども、それは権利床で持つということでよろしいですか。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 集客交流施設を区立施設として持つ考えはございませんが、まちづくり中野21や民間の活用を検討しているところでございます。

○加藤委員 平成20年に議決されたサンプラザ地区に係るまちづくり整備の方針では、一体的な再整備とともに、株式会社まちづくり中野21に将来にわたって同社の所有権を保有させ、中野駅周辺のまちづくりを牽引させるといった内容も含まれております。再開発であれば何らかの形で権利を持たせておくことも可能と考えられますが、そう捉えてよろしいでしょうか。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) サンプラザ地区に係るまちづくり整備の方針につきましては議会で議決されているものでございまして、一体的再整備の推進や、まちづくり中野21による所有地の保有など、規定されている事項を軸に今後の検討を進めてまいります。

○加藤委員 一番予算がかかる新区役所整備に関しては、サンプラザ再開発整備関連の予算でクローズするということで、直近40年間で必要な施設更新費2,656億円から新区役所整備費の221億円を引いた金額ということで考えてよろしいのかお伺いいたします。

○杉本政策室副参事(企画担当) 今、委員御指摘のとおり、2,656億円から221億円を引いた2,435億円になろうかと考えてございます。

○加藤委員 その後40年間の施設更新費で48億円が大体毎年必要な標準歳出額ということでありましたけども、大体221億円を40とかで割って5億円ぐらい引いた43億円ぐらい――ちょっと物価変動とか、その辺は何も考えていないですけど――が妥当だということが考えられます。平成25年から平成29年における施設更新費の平均が45億円でしたので、大体、区としては出すべきベースの金額が支出されているのではないかということが言えます。ここの質問は終わります。

 それでは(3)今後の予算のあり方についてです。

 やっとここで本題に入ります。長かったですけれども、次の図面をつくるために全ていろいろお伺いしておりました。ここまでヒアリングした内容を、質疑させていただいた内容を含めて、将来の歳入と歳出の合計を記したものであります。ちょっと見づらいですけれども、赤いラインが歳入で、今からどんどん下がっていく右肩下がり、もちろん人口、先ほど言いましたとおり、20歳から69歳の人口の減に応じて歳入が減っていくという計算でやっておりますので、下がっていきます。2020年です。あと、歳出は逆に社会保障費がふえているということで、右肩上がりになっております。これは今後から10年後にはもう赤字収支になっていくということになっております。もちろんさまざまな仮定があります。過去15年間の基金の積み立て、公債費の支払いを合わせて、大体貯金と借金を返すのが15年間で1,000億円程度となっておりますので、15で割って66億円を毎年歳入に入れて計算しております。ここで単純計算のために区は2020年までに区債残高をゼロにする。66億円掛ける3が平成29年決算の残り公債費の198億円でしたので、ちょうど2020年に残高をゼロにするということです。その後は、ゼロにした後、余った予算は実質収支でプラスになれば基金の積み立て、マイナスになれば基金を切り崩し、基金がなくなったら起債をするという単純な計算です。物価変動等もありますけれども、歳入も歳出も同様に変化するので、その辺を無視したマクロ試算であります。急激な上昇をとめられるかもわからない生活保護費と委託費はある程度、先ほど言ったとおり抑えさせていただいたのがこの図面であります。

 しかし、この設定は、例えば近年買った本五ふれあい公園だったり、弥生町六丁目公園みたいな大きな公園になるような土地を買うことができないような、かなり緊縮した状態での予算ということになります。先ほど言いましたとおり、歳入は右肩下がり、団塊の世代が完全に仕事を引退すると思えるきっかけとなる70歳となる年齢を近くに控えておりますので、これから歳入が減っていくということが考えられます。今の社会システムや社会の習慣が変わらない限り、この傾向は続いていくということが考えられます。

 歳出の増加がとめられない上に歳入の下落もとめられません。アベノミクスはネクストステージとしまして、生産性革命で1人当たりの生産性、そして給与を増加させようとしております。結論で言うなれば所得倍増計画のようなもので、物価上昇をほどほどにして、給与はその上昇よりも大きくなることを狙うわけであります。それを狙って危機を乗り越えようとしているわけでありますが、それは、私はイノベーションを起こすことが重要だと思っていますが、しかし、そういった方針に否定的な方もいらっしゃり、本当にそうなるかという疑念の声もあります。もし何も生産性革命がうまくいかないのであれば、歳入はこのままの下降線のラインとなっていきます。2020年の貯金額は725億円、2025年には、まだ歳入がありますので、最高額977億円、2030年には貯金額、基金が減り始めて930億円、2035年には610億円、2040年には134億円、2040年には借金が、公債費の残高が580億円となりますけれども、もちろん担保になるものもないので、借金ができるのかどうかというのも疑問なところなんですけれども、こういったような将来暗い状況となってまいります。

 参考に、生活保護費が人口ピラミッドで推測されるベースですけれども、こういった形になります。生活保護費ががっと上がってきますので、区長がもし3期12年やられるとしたら、2030年よりも前にもう既に基金が減ってくるような状況が見られてきます。そういったような状況です。人口減少というのが、豊島区が消滅可能都市と言われたことで奮起しまして、子どもがふえてそういった汚名を払拭したというのもありますけれども、そういった区に変えることももちろん可能だとは思うんですけど、今ある予測だとこういったことになってくるということであります。

 あと、消滅可能都市と言っておりますが、あれは女性の人数がとかいうところで試算しましたけれども、財政に関しましては、納税してもらうまでに大体二十歳以上になってもらわないと困るということで、今子どもをいっぱい産んでいただいたとしても、歳入となるまで20年かかるということで、簡単に解決する問題ではないということがわかっております。数値はあくまで参考値でありますが、予算編成方針で挙げられているエビデンスデータ、エビデンスベースという方針についてかなりリーチした予測だと自負しております。御担当者にお伺いしますが、将来的にこのような状況になることは想定されているでしょうか。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 中長期的な財政予測ということでございますが、20年後、30年後の具体的な財政規模の推計につきましては、現時点では行っていませんが、生産年齢人口の減少によります区財政への影響については、大きな課題になるというふうに受けとめているところでございます。今後策定する基本計画に盛り込む予定であります財政フレームの策定に当たりましては、生産年齢人口の減少など長期的な人口推計も視野に入れましてつくっていきたいというふうに考えているところでございます。

○加藤委員 そういった歳入が減っていくということは、もちろん歳出を減らしていかざるを得ないということになってきますけれども、予算編成方針において、平成28年度に策定された公共施設総合管理計画(建物編)の方針にのっとり、最適な資産運営が行われるよう計画的に事業展開を図ることと記されておりますけれども、そもそも270施設を維持することが妥当なのかというところが、この方針にのっとりというところ自体をちょっと考え直さないといけないのかなと考えているわけでありますけれども、では、どうやって歳出を減らしていこうと考えられているのか、お伺いいたします。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 公共施設整備も含まれていると思いますけれども、将来に向けた行政需要を的確に把握いたしまして、必要な事業に選択と集中を図ることが求められていくというふうに考えています。ICTを活用した行政手続の電子化などによりまして、行政経営の効率化を進める努力は、歳出削減を図る上で欠かせないというふうに考えているところでございます。

○加藤委員 扶助費、特に生活保護費の上昇を防ぐことと、先ほども言いましたけど、施設更新費を抑えることが今のところ考えられる一番の効果が高いところだと思いますが、生活保護費に関してはちょっと今回時間がないため切り込みませんが、増額がなされないように今後さらなる対策の推進を要望いたします。施設更新費に関しましては、今後の区政運営の方針そのものを説いているものだと思います。基本構想は理想を語るものであろうかとも思いますが、現実的には予算との比較というか、予算と対峙していかなければいけないものでありまして、どの施設を、選択と集中という中にその施設をある程度切っていかないといけないこともあり得るのかもしれませんが、そういう吟味をしていく必要があると思います。気を抜けば、あっという間になくなってしまう基金だと思っております。基金がほとんどない神山区長時代には、サンプラザを買ってくれという打診があったにもかかわらず、基金がなさ過ぎてサンプラザを買い取ることができなくて、その後、幾つもの混乱があったわけでありますので、ある程度の基金は残していかないといけないと思います。景気変動、施設整備を考えれば、常に基金はある程度確保していく必要がありますけれども、予算が激減していくことが予想される中で、今後の区政運営でどのサービスの予算を削っていくべきなのか、現在お考えはありますでしょうか。

○海老沢政策室副参事(予算担当) どのサービスの予算を削っていくべきなのかという御質問でございますが、どのサービスということではなく、全ての事業につきまして効率性、効果等の改善の視点から点検を行いまして、必要に応じて見直しを検討していくということが必要であるというふうに考えております。

○加藤委員 今後どのサービスを削っていくかというのも、対話集会などでやっていくとかいう答えが出ると思ったんですけど、その辺は内部でやっていただければなと思います。もしそういうことを皆さんに聞き始めると、自分の関連しているというか、自分の生活圏にある予算を削りたいんだけどと言った場合に、あっち削ってくれよ、こっち削ってくれよと、自分のところはある程度守ってほしいというのが、そういう考えだと思うんで、あるグループで集めたら、何の予算を削れなんて話には到底ならないんじゃないかなということで、そういった場合にはちょっと対話というのはあまりよくないのかなというふうに考えております。サンプラザを今後どうしようかとか、何かみんなで利益を分け合えるかもしれないという夢のある話ならば、まだアイデアが出るかもしれないんですけども、みんなで利益を削り取りましょうという話について、対話というのはなかなか厳しいのかなって考えておりますので、その辺は対話をするにしても、説明責任をするという対話、意見を聞くという意味じゃなくて、対話というのは相手を説得させるのも対話だと思いますので、そういったところに力点を置いていただければなと思います。

 それでは、切り口を変えますが、どの予算を削るべきかというのは今のところ判断できないのであれば、せめて中野区の最低限やらなければいけないと思うサービス、責務とは何なのか、その概念をお伺いいたします。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 区が必ず実施しなければならないサービスは、法に定められたサービスや、区民の生命にかかわるセーフティーネットの機能を果たすサービス、地域で暮らし続けられるためのサービス等、多岐にわたっているわけでございます。地方自治法第1条で「地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うものとする」と規定されているところでございまして、この趣旨にのっとれば、その時々に真に必要な区民サービスを安定的に供給するということが行政の責務であるというふうに考えているところでございます。

○加藤委員 まあ、そう答えるしかないでしょう。

 では、また先ほどの施設の話に戻ります。270施設全て維持することが本当に妥当なのかという話にやっぱりなってしまうのかなというところで、例えば幹線道路沿いに、山手通り沿いに旧第十中学校に複合施設ができるわけですけれども、このような建物を、このようにあらゆるものを一つの建物に集約していくということが一つのファシリティマネジメントとして考えられるのかなと思いますけれども、例えば保健所だったり、ちょっと利用がまだ決まっていないですけれども、商工会館なども幹線道路沿いにあるということで、そういったところは用途地区の変更なども検討に入れて高度化することも重要かと思いますが。また、高度化した上で余るところがあるのであれば、そこら辺はPFIなどを活用することによって収益化することも重要かと思いますが、今後の施設のあり方についてどのようにお考えかお伺いいたします。

○杉本政策室副参事(企画担当) 公共施設総合管理計画(建物編)におきまして示してございますように、継続的な施設更新を進めるに当たりましては、財源確保を進めるため民間活力の活用や区民資産を有効に活用していく、こうしたことが必要だというふうに考えてございます。

○加藤委員 一応、区長に要望していたんですけど、それが通ったかわからないんですけど、こういったオープンデータの利活用方法、どうでしょうか。また、そのオープンデータが出てきたこのような傾向から、歳出を減らしていかざるを得ないということが見えてきていると思いますが、区長はこういった将来を見越してどういった区政運営をなさっていくのかお伺いして、この項の質問を終わらせていただきます。

○酒井区長 区民のニーズを的確に捉えていくことが必要だと考えております。毎年度実施している事業についても、事業のスクラップ・アンド・ビルドを進めて歳出の抑制を図っていきたいと考えております。

○加藤委員 ちょっとオープンデータの利活用も込めてほしかったんですけれども。いろいろと歳出を抑制しないといけないということはもう見えていることです。皆さん少子高齢化という時代に対して、漠然と、歳入が減っていって歳出がふえていくというのはわかっていたものの、具体的な数字目標がないためにどうすればいいのかというところがあったと思います。2020年問題は目の前でありますので、基本構想の早期作成と、またそういった将来予測から、予算もこうしていかなきゃいけないという、削っていかなければいけないところは削るということを、その覚悟を持つことと、そういった概念を入れていただくことをお願いしまして、この項目の質疑を終えます。

 それでは、二つ目の子育て応援券について御質疑させていただきます。

 兵庫県明石市は、中学生までの子ども医療費の無償化だけではなく、2016年9月から所得制限なく、また子どもの年齢に関係なく、第2子以降の保育園、幼稚園の保育料の無料化を行い、関西の子育て世代には大変評判がよいということです。しかし、明石市の子ども施策の評判がよ過ぎて流入人口が増加し、ことし4月の保育施設の待機児童数は586人と全国最多になったという報道がありました。まず、そこで伺いますが、中野区における保育所の第2子以降の保育料はどのようになっていますでしょうか。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 保育施設の保育料につきましては、保護者の所得に応じて32階層に区分し、それぞれ金額を定めているところでございます。その階層におきまして、第2子は規定の保育料の50%から70%の額となっておりまして、第3子以降は無料となっております。

○加藤委員 国は来年の平成31年10月から教育・保育の無償化を目指しておりますが、その概要と、それに対する中野区の対応はどのようにされていくのかお伺いいたします。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 子ども・子育て支援新制度の対象となります幼稚園、保育施設、認定こども園を利用している3歳から5歳の全てのお子様の利用料が無償となります。新制度の対象とならない幼稚園の利用料については、月額2万5,700円を上限として無償化される予定でございます。また、ゼロから2歳児の利用料につきましては、住民税非課税世帯の方が無償化されます。また、幼稚園の預かり保育を利用されている方は月額1万1,300円を上限に、その他の認可外保育施設を利用している3歳から5歳は月額3万7,000円、ゼロから2歳は月額4万2,000円を上限として無償化となる予定でございます。区といたしましては、国の制度にのっとり対応していく考えでございます。

○加藤委員 教育・保育の無償化により、明石市のようにさらに保育需要が増加する可能性があると思われますが、その動向はどのように把握されますでしょうか。

○板垣子ども教育部、教育委員会事務局副参事(幼児施設整備担当) 保育の無償化に伴う保育需要の変化につきましては、乳幼児の人口推計とこれまでの保育需要から推計することになると思いますが、あわせて、子ども・子育て支援事業計画の改定に際して実施するアンケート調査などの結果を参考にしたいと考えております。

○加藤委員 その詳細はこの前、委員会でも報告あった調査の結果を待つことになると思いますけれども、明石市の例を見るまでもなく、保育料の無料化は保育需要を押し上げる強い要因になると考えられます。そこで保育需要の急増に対応するためにも、ゼロ歳児の保育の受け皿をふやす必要があります。そこで、よくある質問ですけれども、改めてゼロ歳児と1歳児における保育士の配置基準についてお伺いいたします。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 中野区におけます配置基準は、ゼロ歳児のお子様は3人に対して保育士1人以上、1歳児はお子様5人に対して保育士1人以上となってございます。

○加藤委員 人的配置で3人の保育士がいるとすれば、ゼロ歳児は9人まで、1歳児は15人、保育は可能となります。また保育に必要な面積要件、離乳食対応も必要ということで、ゼロ歳児と1歳児では保育する1人当たりの経費が変わってくると思いますが、どのぐらいの違いがありますでしょうか。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 平成28年度決算におきまして、園児1人当たりの月額として区が支出してございますのは、私立保育園のゼロ歳児が24万7,000円、1歳児が17万8,000円でございます。区立保育園の場合はゼロ歳児が41万6,000円、1歳児が27万4,000円でございます。

○加藤委員 昨年10月に区がまとめたニーズ調査では、希望する年齢から保育施設に入園させたい理由として、「早いほうが入園しやすい」が25.5%と最多となっています。また、2歳まで育児休業給付金が支給されるために、そもそもゼロ歳のうちは家庭に置いて自分で子育てをしたいという方も多いのではないかということも考えられます。そこで、区内のお店で利用できる子育て応援券、ハート商品券みたいなものでいいとは思うんですが、保育施設を利用しないゼロ歳の時期を家庭で育てたいという、育児したいという家庭を支援して、保育需要の急激な増加を抑制させることが一つ施策として必要なんではないかと考えております。仮に保育施設を利用せずにゼロ歳児を養育する家庭に月5万円給付するとしたら、どのくらい経費がかかりますでしょうか。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 保育施設を利用していないゼロ歳児、1,750人が対象となりますけども、月額、仮に5万円の給付をした場合、1年間で約10億5,000万円の支出となります。

○加藤委員 金額が大きいんですけれども、そのバーターとなるところで考えられるのが、例えば、ことしの4月のゼロ歳の保育ニーズをゼロにするとするためには、保育施設開設や運営に関する費用がなくなるということになりますが、その費用はどのぐらいかかりますでしょうか。

○板垣子ども教育部、教育委員会事務局副参事(幼児施設整備担当) 本年4月のゼロ歳児の待機児童は20人でした。この20人の待機児を解消するために、例えば100名規模の認可保育所2園程度整備する必要がありますが、これを賃貸物件型で1施設整備するとした場合、区の支出額は約1億9,000万円で、この経費の特定財源が約1億5,000万円なので、一般財源は4,000万円程度となり、2園整備した場合は8,000万円程度の財源が必要になります。一方、保育園の運営費につきましては、定員100名の私立保育園の支出額は2億1,600万円弱、この経費の特定財源は1億850万円ですので、一般財源は1億750万円程度となります。2園分で2億1,500万円となり、施設整備費と運営に関する経費1年分を合わせた一般財源は約2億9,500万円となります。

○加藤委員 ありがとうございます。今の御説明ですと、一般財源分で2園つくるのに、およそ3億円ぐらい必要ということになるということだと思いますが、先ほど、家で育てる家庭、ゼロ歳児を家で養育するとしたら、家庭に子育て応援券5万円を配るとしたら10億5,000万かかるということでありましたけども、保育園がもし配ることによってある程度抑制できたとしたら、3億円の財源を捻出できる。ここ、かなりまだギャップはありますけれども、子育て応援券を配布するための条件とかをしっかりと整理できれば、こういったことのニーズにリーチできて、保育ニーズを下げられるんではないかなということがありますので、こういった子育て応援券を配布する、できる可能性の検討を進めていただきたいと思います。これは要望とさせていただきます。

 では、続きまして、保育施設に入園するために利用調査基準により、保育を必要とする度合いを判断しているわけではありませんが、例えば両親ともにフルタイムで仕事をしている人は通常指数は何点になって、そして、その指数でゼロ歳児は保育施設を利用することは可能なのかお伺いいたします。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 両親ともフルタイムで仕事をしている方の場合、各20点でございますので、両親2人で合わせて40点となります。フルタイムの状態で引き続き3カ月以上の就労であれば1点加点されるため、2人で2点の加算となりまして、合計42点となってございます。両親がフルタイムで加点がある場合でも、保育施設の入所については利用調整により入所を希望する方の指数の高い方から順に決定しているため、必ずしもゼロ歳の方が入所できるとは限りません。

○加藤委員 さまざまな加点指数があると思いますけど、今の答弁のあった42点について、よく言われるのは、認証保育所等に早く子どもを預けて職場復帰をして、指数を2点加算して認可保育施設に入れるようにするという手法があります。このことがゼロ歳から保育施設の利用に拍車をかけているのではないかということが考えられます。そこで、この利用調整指数について、ゼロ歳を自宅で養育した人についても何らかの形で加算する方法に変えてはいかがかということで、その可能性についてお伺いいたします。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 現在、1歳児の待機児童が多く発生しているという状況の中で、ゼロ歳児の御家庭で養育した方に指数の加点をしても、1歳児の定員にあきがなければ、必ずしも入所できるという状況にはなりません。しかしながら、区といたしましては今後の需要見込みを見据えながら、利用調整指数についても検証してまいりたいと考えているところでございます。

○加藤委員 ゼロ歳児を家庭で養育する家庭に対して、子育て応援券や保育指数の調整により支援をすることで、適切な保育需要へ誘導するためにも、乳児期を両親に育まれる機会が保障されることを期待しまして、この項の質問を終わらせていただきます。

 それでは、三つ目の豪雨対策について。

 東京青年会議所中野区委員会では、国土交通省が開発中のゲリラ豪雨のような急な事態にも対応できる浸水予測システムの利用可能性を見出すために、同システムを使った避難訓練をことしの7月15日に実施しました。このシステムは、要するに30分後、ゲリラ豪雨を予測したデータから30分後、このあたりが氾濫するかどうかというのを予測したリアルタイムの洪水・内水ハザードマップがウエブ上で見られるというシステムであります。アンケート調査によりますと、浸水予測システムがあったほうがいいという回答が100%、ないよりあったほうがいいという話なんですけども、なっておりまして、国土交通省はこの辺のアンケート結果を受けまして、2020年のオリンピック・パラリンピックまでに23区内でこのシステムが稼働できるようにシステムを改良させていくということを目標に、今進めているということであります。中野区におきましても、まだ制度はあれですけれども、そのシステムを使った実証実験も行われているところであります。この技術、このたびバージョンアップされた中野区の地域防災計画において、ゲリラ豪雨に対するタイムラインが有効に活用できると思うんですけれども、その辺のお考えはいかがでしょうか。

○中川都市基盤部副参事(防災担当) 国土交通省がオリンピック・パラリンピックまでに完成させる浸水予測システムが、30分後の区内の洪水や内水氾濫を予測し、国土交通省のホームページなどから容易に確認することが可能であれば、ゲリラ豪雨をはじめ、大雨に対する中野区タイムラインに有効な情報となることから、区としても積極的に活用していきたいと考えております。

○加藤委員 ありがとうございます。そういったのが、情報が出ても結局使われないことには全く意味がないということですよね。そういったところを役所が使うべきだというふうに言っていただければ、さらに制度も改良していくための予算とかもつくでしょうし、いろいろとそういった国・都と連携してやっていただければと思います。よろしくお願いいたします。

 全く違う観点になりますけど、災害時、これは豪雨災害というタイトルでしたけども、これは地震災害にも使えることですけれども、ドローンの活用が有効と考えられます。平時に中野区内での操縦がふだんからできなければ、緊急時に対応できるものではないと思います。ちょっと聞いた話であれですけども、中野区で上げたいと言っていた事業者が、体育館の中ですら上げることが許されなかったということで、屋外はもってのほかみたいな。それは、ある小学校の先生がそういうふうにやっただけなのかもしれませんが、とにかく上がっている事例がありません。私はちょっと事例をつくりたいなということで、都立富士高校と交渉しまして、グラウンドでドローンを上げさせていただいて、アメフトの試合を撮ったりとか、まあ、失敗はしてしまったんです。失敗じゃない。失敗と言っちゃいけないですね。風が強くて上げられなかったんですけれども、都立富士高で花火を上げているので、それを上からドローンで撮ろうと思ったんですけど、風が強くて撮れないというような状況がありました。その辺、逆に言えば、パイロットが、この風の場合は上げちゃいけないという、そういった判断がなされるということで、落下防止の最大の要素というか、やらないといけないのは、パイロットがちゃんとした良識を持って操縦をする人なのかどうかというところなんだろうなというのは、逆にそこから学ばせていただくことができました。そういったように、パイロットがしっかりと判断できるのであれば、ドローンは非常に有効なツールとなることは間違いないと思います。

 例えば、小学校の周年イベントとかで上空から人文字を撮ったりとかそういったこと、あとヘリコプターだったら静止画1枚撮って終わりですけど、ドローンだったら人文字も動画として撮ったりとか、いろんな新しい展開みたいなものもできるのかなと考えております。ということで、ドローン、一応目的は防災というところでありますが、日常からちょっとした試験的に使っていくということは非常に重要なのかなと思っております。ということで、せめて防災訓練時とかに学校の敷地内、平時だったら中野区の河川というのは東京都が、神田川で言えば国が所管していますけど、東京都に移管されて、最終的な管理形態はわからないんですが、中野区がふだんは管理しているということですので、河川内でドローンを上げることも可能かと思うんですけれども、そういったドローンを上げる可能性みたいなところについて、どういったことができるのかお伺いいたします。

○井上都市基盤部副参事(道路担当) 区内でドローンを飛行させるためには、試運転の場合も含めて航空法の規制があります。その一つとして、中野区のような人口集中地区の上空を飛行する場合には、国土交通大臣の許可を要することになっています。河川における日常の維持管理、それから点検巡回や出水時の現場状況確認に活用している事例があることから、河道内、あるいは学校敷地内での飛行について課題を検討していきたいと考えております。

○加藤委員 確かに、やっぱり落下というところが一番気になるところだと思うんですけども、許可に関しては、国土交通省で言っている航空法に基づいたところというのは、ドローンのパイロットがその辺の航空法をしっかり守るということで許可書が得られるということで、問題は結局そこの土地管理者がそこで上げていいかというところだけなんです。パイロットがしっかり資格を持っていますね。そういったところで、土地管理者が上げていいと思える要件というのはどうでしょうか。もう一回お伺いします。

○井上都市基盤部副参事(道路担当) 航空法上の許可を受けているということが前提となりますけれども、例えば、河川の河道域内、東京都の例でいきますと、環七の地下貯留施設の中で飛ばした事例等もありますので、その辺の事例を参考にしながら、今後課題として検討していきたいというふうに考えております。

○加藤委員 さまざまな場所で試行的にやっていただいて、非常時の際にしっかり上げられるようにやっていただければなと思います。以上でこの項の質問を終了させていただきます。

 では、最後の項目になります。中野区におけるスポーツ推進についてということで、質問は1問なんですけれども、中野区の体育使用の利用はことしの7月より半額となりまして、多くの方々に喜ばれております。そして2020年には新中野体育館が完成します。現在、中野体育館では土日に大抵大きな大会が行われておりまして、各団体は決して安くはない利用料金を払っている状況であります。私もわんぱく相撲の中野区大会実行委員会メンバーとして大会の運営をしている身でありますけれども、かなりの利用料金に、半額になるならないでやっぱり大きなところを判断が委ねられるところであります。新体育館は耐用年数など勘案すれば、もちろん非常に高くなることも懸念されますけれども、また、その半額というのが時限法だということですので、もとに戻ってしまったときの各団体が大会を運営できるのかどうかというような、そのぐらいの問題をはらんでいるのかなというところで、妥当な値段の設定をお願いしたいところであります。

 そこで、新体育館の使用料は6月までの金額以下で、もとの値段よりも少なくて、つまり半額がもとに戻ってもというところと、あと、7月の半額の金額以上が、新しいのでそこはあまり安くするのもというのもあると思うんですけど、その辺のところが妥当だと思うんですけど、そういった新体育館の利用料金の検討状況というのが進んでおられるのであればお伺いいたします。

○平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当) 新体育館利用料の検討状況でございます。スポーツ施設につきましては、オリンピック・パラリンピックの開催を契機としたスポーツ振興のため、平成30年7月1日より6年間、スポーツ施設の使用料を半額としているところでございます。現在、新体育館の利用料金につきましては、どのような算定方法がよいのか、他区の状況などを参考として検討しているところでございます。

○加藤委員 ありがとうございました。そういった大会運営をする際に、やっぱり各団体、中野区体育協会とかに入っている団体も含めて、その利用が阻害されないようにしっかりとした利用料金を設定していただくことをお願いしまして、全ての私からの質問を終了させていただきます。

○高橋(か)委員長 以上で加藤たくま委員の質疑を終了いたします。

 12時が近づいておりますので、ここで休憩にしたいと思います。13時まで委員会を休憩いたします。

午前11時55分休憩

 

午後1時00分開議

○高橋(か)委員長 委員会を再開します。

 休憩前に引き続き総括質疑を行います。

 篠委員、質疑をどうぞ。

〇篠委員 自民党の最後の質問者として質問させていただきます。

 タイトルは、1番、自治基本条例について、2番、親が子育てするのは神聖な仕事とみなす施策展開について、3番、教育問題について、読書の重要性について、小中一貫校について、4番、義務的経費の推移についてとあるんですが、この4番の義務的経費の推移についてを2番目にさせていただこうと思っております。

 今回、私の一般質問を受けまして、Yahoo、篠国昭、リアルタイムと押しますと、相当な書き込みがございまして、いや、許せないという……。応援メッセージが一つもないんです。応援メッセージはじかにメールで来たりするんですが、ほとんど、9期32年、化石議員だとかね。みんなで落とす会を立ち上げようとかですね。恐らく小中、ひょっとすると高校生ぐらいでも傷ついて不登校になる可能性もあるような書き込みがあります。しかしながら、私は、落とす会を立ち上げられたのは初めてじゃないんで。1回目は地域の住民、先生方全部呼ばれて、消費税導入のときに、私だけ1%であっても、この景気がよくない場合もあるから、これはやるべきだと。これを発言したところ、商店街は誰1人として私のポスターだけ張ってくれない。自民党も相当の痛手を負って導入した時期でしたが。それだけじゃなく、都営住宅をつくって、大きな施設で迷惑施設だから、葬祭にも使える空間を与えようということで、私がやはりそれはすばらしいことだという発言をしましたところ、100人近く集まった半数以上は私の後援会の人たちで、反対運動を猛烈にやられたことがございました。そんなことで、議員は傷ついている場合じゃないんで、質問を続けたいと思っております。

 第2回定例会で、我が会派の幹事長の伊東しんじ幹事長の、基本構想の策定に当たってはの質問に対して、年度内をめどに審議会を立ち上げ、あわせてワークショップの区民参加の検討組織を発足させるという答弁がございました。ここで、附属機関の役割と問題点についてチェックしたいと思うんですが、附属機関は法律または条例で設置されるというのが筋ですね。自治基本条例を立ち上げるにしても、自治基本条例設置条例というのを区議会の承認を得てつくらなければ進んではいけないと、こういう流れになるわけです。そして、公募の区民は具体的に6人と人数まで指定されるほどの二元代表制と非常に密に連絡をとった審議会となっているわけです。審議会の特徴は合議制の機関であること、最終的な意思決定を行う権限はなく、執行機関に答申を行うものであって、その採否は執行機関の裁量であると。また設置される理由は、行政の民主化の観点から、地方行政に住民の意思を十分反映させるという理由、また、大変複雑化・高度化し、かつ広範にわたる行政需要に対応するため、専門的な知識・技術を導入すると、こういった大義名分の中で行動をとるわけです。

 ただ、次のような問題点の指摘もあります。執行機関の判断を追認する御用機関的であると。執行機関の責任を転嫁するための隠れみのである。議会審議を先取りして議会を形骸化させるものであるといったような指摘もあるわけです。近年、要綱設置の審議会については、これを地方自治法上の附属機関に該当すると判断し、条例により設置していないことを違法とする判決例が出ています。ただし、最高裁判決ではありません。こんな中で酒井新区長の答弁の中で、区民の声を聞くというのはいいんですが、審議会を立ち上げるというのはしっかりしたバックボーンを持って立ち上がるわけです。そして、あわせてワークショップの区民主体の検討組織を発足させるという部分については、この二元代表制との接点において、どういう立ち位置でおっしゃられているのかをお聞きします。

○杉本政策室副参事(企画担当) 区政への区民参加を呼びかける際には、区政に関心のある区民のみならず、多くの区民が区政に容易に意見表明や提案をできることの仕組みについても検討し、導入することが重要であるというふうに考えてございます。そうした前提に立ってでございますが、今回の自治基本条例の見直しを含む区民参加のあり方につきましては、基本構想の改定とあわせて検討していることを考えてございまして、基本構想について審議する区長の附属機関として審議会の中で審議する形を考えてございます。

〇篠委員 質問が取材のときよりちょっと応用問題になっているんで、ちぐはぐになる可能性もあるんですが、ワークショップというのは、要するに自治基本条例の場合であったら、人数まで議会の承認を得ているんです。じゃあ、ワークショップたるものは区長の諮問機関なのかという観点については、諮問機関であれば、でき上がりましたとし、なおかつ議会にまたそれが回ってくるという構図をとるんですが、私とのやりとりの中では、立ち上げる時点で区民の参加を求めるとも確かに書いてありましたけど、私の質問に対する答弁には法律にのっとった答えしか出てきていないんですよね。やはり法律にのっとってパブリック・コメント手続をするとか、今までやっていたことのとおりの答えを出している。ところが、いわゆるワークショップというものは重いものであれば、議会の承認を得た上で、こういう流れの中でつくるはずだ。区長という地位であれば、平成17年のときに立ち上がったんだから、ただ、切り込んだ人はいないにしても、法的な議会との関係をどう理解しているのかをお聞きしているんです。

○杉本政策室副参事(企画担当) 今回の改定に伴います審議会につきましては、今後、設置条例の提案をした上で設置していく考えでございます。一方でワークショップにつきましては区長の附属機関として、条例等での設置は考えてございません。現時点では考えてございません。区としての設置の決定をした上で実施をしていくというような考えでございます。

〇篠委員 何だかわからない。どうやって設置するの。

○杉本政策室副参事(企画担当) 附属機関の設置の際には条例等で御審議をいただくと。一方で今回の区民ワークショップにつきましては起案決定を行いまして、こうしたその進め方等につきましては、区議会の場で十分に審査をいただきたいというふうに考えてございます。

〇篠委員 キアン決定とは。

○杉本政策室副参事(企画担当) 起案でございます。

〇篠委員 起案か。いずれにしましても、区長であれば何をやってもいいんだというんじゃなくて、やっぱりそれはそれで重いものであるんだから。いや、答申も要らないよという代物なのか。長沢議員の質問の中にも、平成17年には立ち上がっていた。しかし、何も区長は吸い上げようとしていないというくだりがありますけど、私はこのワークショップを設置条例と同じ重さで対応するのかどうか。今後のことで今出てきていない。昔、出てきたという代物ですので、この議論はここでやめておきます。

 区政に関心のある方に参加を呼びかける手法は、特定の区民だけが大多数の意見として誤解される危険をはらんでいるというくだりで、酒井新区長は区民の意見をあらゆる方法で吸い上げたいという情熱に燃えていますので、本当に気持ちのある人にはこっちからメールを送ってでも参加してもらおうというような答弁までされておるんですが、公平性という部分で、かなりやっぱり二元代表制と連動した行動をとらないといけないと私は思うんですが、呼びかけの方法というのを再度お聞きしたいと思います。

○杉本政策室副参事(企画担当) 多様な区民が区政への意見表明や提案ができるよう、区のホームページやSNSを活用するとともに、区民と区長のタウンミーティングなどを通じて、区政への区民参加を推進していきたいというふうに考えてございます。

〇篠委員 それはそれでいいんですけどね。例えば、このワークショップにしても、まちづくりや何かにして来られるケースがありますね。50人過ぎると機能しなくなるおそれがあるとか、いろいろなものを持っているわけです。パブリック・コメントとかはもう誰が登場しても構わないんですけど、この設置に関して、私が問題にしているのは、ワークショップを立ち上げるとかということが、二元代表制との連動においてやらなければ大変難しいと。区長は立ち上げの時点で区民に呼びかけるという立ち位置を間違いないものにするのは相当骨を折られると思うんです。というのは、やはり法律的には、自治基本条例にもし絞った場合、自治基本条例に切り込むかどうかは、それも含めて検討しますという答えと、検討しますという答えと、両方今流れていますから。検討する場合、やはり我々は、私のような質問をする人がいなければ別ですけど、これは、区長だからもう幾らでも、今や勝った後の戦いであるから、田中区政においても、人が集まってしようがないというほどの人が押し寄せるような状況はあったんですが、それが沈んでいっちゃうという大変難しい、区民参加というのは問題を抱えているわけですのでね。答えがあるんなら言ってください。

○杉本政策室副参事(企画担当) 当然ではございますが、区議会は区民を代表して団体意思を決定する議事機関でございます。これまでも公平・公正、民主的な行政運営を行う上で区議会への情報提供に努めてきたところでございます。今後も二元代表制の趣旨にのっとりまして区政運営を考えていくという必要があるというふうに認識してございます。

〇篠委員 もうこれだけやりとりしておけば、あとは議会も区長部局も両方でお互いさまに考えなきゃいけない問題として、今のやりとりは残しておくことにしまして、私が申し上げた中で、中野区の自治基本条例、中野区だけじゃないんですけどね。法律的問題点があるという指摘をしました。

 書き込みの中には、篠議員、中野区の自治基本条例、憲法違反というような激しい書き込みになっていましたけど、川崎市の場合だったら150万人以上の市ですね。よく自治基本条例で名前が挙がる大和市、この自治基本条例を最高規範だとしているところは、その2市に限らずたくさんあります。この条例は市が定める最高規範であり、市は他の条例の制定及び改廃に当たっては、この条例の内容を尊重し、この条例に適合させなければならないと。中野区も同じことなんですが。この規定については、既存の条例や規則の中でこの条例に反する内容が含まれるものがあった場合、速やかに改正することが必要ですと解説されています。まさに基本条例は自治体の憲法だというわけですね。しかし地方自治法では、法律の範囲内で条例制定権が議会に与えられています。つまり、法律の範囲内であれば自由に条例を制定できるという権限を議会は与えられている。仮に基本条例が他の条例に優越するとして、大和市のように議会で制定される条例を条例に適合させなければならないというのであれば、法律以外の制約を受けることになり、議会の条例議決権を制限するものになってしまうわけです。

 そもそも憲法や地方自治法は最高規範的な条例を想定していません。法令に基づいて制定される条例には最高規範性はなく、それゆえ、基本条例が他の条例に優越することは認められません。仮に基本条例が最高規範だと規定されても、その法律的な力は持ち得ないと解されています。これは法解釈で。これを述べられているのは行政法の専門家で原田尚彦東大名誉教授、地方自治法の仕組みというくだりですが、要するに、議会は、条例制定するに当たっては、法律にのみ拘束されるという権限が与えられているんだということです。ですけど、尊重しなければならないと言ったんだから、そんなに強く言っているわけではないとか、解釈はいろいろあるんですけど、行政法の第一人者が言うには、議会は、法律に間違っていなければ条例を制定する力が与えられているということなんです。この辺をどう思いますか。

○杉本政策室副参事(企画担当) 自治基本条例は、区政運営の基本となる事項を定めていることから、他の条例、規則等の制定または改廃に当たっては、この条例の趣旨を尊重し、整合性を図るように規定しているものでございます。委員御指摘のとおり、自治基本条例につきましては、法的には他の条例と同等でございます。さまざまな、その解釈につきまして御意見があることは承知してございますが、区の現行の自治基本条例の規定につきましては、尊重すべきものとして位置付けてございます。この規定自体は法律的に問題はないと判断し、制定されたものとして考えてございます。しかしながら、今回、区議会からこのような御指摘をいただいたことにつきましては、自治基本条例の検討の場においても、改めて見直しも含めて検討してまいりたいというふうに考えてございます。

〇篠委員 その部分はもうこれ以上やりませんからね。

 酒井区長は、みんなの意見を聞きたいという至って鮮明な姿勢を出されている。これはいいことだと思うんですが、サンプラザを残すかどうか、区民参加の手法について相当いろいろな方から指摘があり、いや、そうは思わなかったというような声も聞こえたり。ただ、私の家族でも本気で音楽をやっている酒井さんと同い年の息子は、やっぱり酒井さんの言うことのほうが俺はいいと、こう言うわけです。音楽家にとってサンプラを壊すなんて、もうふざけんじゃないって。私の親友で、ベンチャーズの全国ツアーを企画しているのはやっぱりサンプラザを使っているんですけど、酒井さんが勝ってよかったね、サンプラ残ったねと、こう来る。自民党と各種団体の対談の中でも、自民党さん、我々はまちづくりの専門家だけど、サンプラザを壊すというキャッチフレーズで選挙を戦ったら全員落ちるよと、こういう激しいことを言われた方もいるほどです。やはり酒井新区長は、1万人アリーナについては立ちどまるという趣旨でおっしゃられたはずなんですけど、区民がとった意思は、酒井さんに頼れば、酒井新区長に頼れば、サンプラザが残りそうだという捉え方をされておる。これがなかなか微妙なところなんで、私、じかに返ってきた皆さんの反応はそんな形でしたが、その後、マスコミに報道されたこと、それと、1万人アリーナについて立ちどまって考えると言ったこと、その点について、議会との関連ではどのように考えていらっしゃるんですか。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) サンプラザについては、存続の是非を問うたということではございませんけれども、区民会議ですとかタウンミーティング、さまざま区民の声を聞く機会を設けまして、このサンプラザについてのあり方について御意見をいただいたところでございます。私どもとしては、そうした意見を踏まえて、今後の区役所とサンプラザの再整備のあり方についてお示しをしてきたところでございまして、この区議会につきましても、再整備を推進するという考えをお示ししたところでございます。

〇篠委員 それをキャッチフレーズに立候補されて受かられたんですから、それはそれで、そんな区民をもう一回集めなくたって、そういう状況下にあったことはわかるんですが、くれぐれも、議会は相当のこのお金をどう生み出そうかとか、もうその先頭に立っていらしたからよくわかると思うんですが、この金はどうやって生み出そうとかという議論まで進めて行動をとってきたという流れの中にありますので、いずれにしましても、区民に先に聞くんだというような形ではない、やはり議会を尊重した流れの中で、ぜひまちづくりについて切り込んでいっていただきたいことを要望します。以上です。

 それでは、義務的経費の推移について、4番目と書いてありますが、先にやらせていただきます。

 監査報告の中にも、やはり義務的経費、しっかりチェックすると、人件費が減らずに扶助費の増が今後も見込まれる中で、義務的経費全体の増を抑制する要因としては、公債費に期待せざるを得ないというくだりがありますので、やはり議会もこの指摘には本気で取り組んでいかなければいけないと、このように思っているところでございます。そして、財政白書11ページに職員数が28年度1,889人から平成29年度に1,945人に増加した。56人ふえたわけですが、これは質問の中にあったようにも記憶していますが、再度お答えください。

○田中経営室副参事(人事担当) 平成28年度から29年度にかけて、56人が増加した主な要因でございますが、区有施設整備にかかわる体制の強化、新区役所整備にかかわる検討体制、児童相談所の設置準備、地域包括ケア推進体制などによるものでございます。

〇篠委員 わかりました。

 それで、人件費202億円というのは、財政白書の11ページに人件費202億円、職員数1,945人とある。この202億円の中には、これ、みんなこうやっていろいろ調べてもなかなか出てこないはずなんですが、議員報酬も入っています。三役の給与も入っている。ですから、1,945人の職員数、正社員である職員、これがただ割り返しただけだと、1人1,038万円という数字になる。ですけど、正社員だけ、1,945人、6人かな。(「1,945人」と呼ぶ者あり)5人だな。1,945人で割っちゃえばそうなんだけど、そうじゃないやり方。その前に人件費の内訳を、私は議員の報酬も入っているはずだぞ、区長の給与も入っているはずだと申し上げましたけど、この内訳はどんなもんなんですか。

○田中経営室副参事(人事担当) この人件費の対象となる職員でございますけれども、委員お話がありました常勤職員、それから議員報酬等のほかには、再任用短時間勤務職員、育児休業代替任期付職員、あと任期付短時間勤務職員、非常勤職員などがございます。

〇篠委員 常勤職員以外の方はアルバイトですか。

○田中経営室副参事(人事担当) 臨時職員、いわゆるアルバイトはこの人件費には含んでございません。繰り返しの答弁ですけれども、常勤職員以外では、再任用短時間勤務職員、それから育児休業代替任期付職員、あと任期付短時間勤務職員と非常勤職員などがございます。

〇篠委員 再任用短時間職員の数というのは何人ぐらいいらっしゃいますか。

○田中経営室副参事(人事担当) 常勤職員以外の職員、平成29年4月1日現在では、再任用の短時間勤務職員、これが148人、それから育児休業代替任期付職員が9人、任期付短時間勤務職員244人、あと非常勤は78人でございます。

〇篠委員 それで、いわゆる常勤職員の1,945人は、平均すると、お1人幾らいただいていますか。

○田中経営室副参事(人事担当) 実際の職員が受け取っている金額は700万円余でございます。ただし、実質的なコストですけれども、こちらは主要施策の成果の別冊の4ページに記載されてございまして、年額901万9,000円となってございます。こちらには給与に退職手当であるとか、共済費などの雇用主負担額、それから退職手当引当金繰入額などを加えて算出した額となってございまして、実際、職員に支給した額よりも高い値となってございます。

〇篠委員 主要施策の成果の別冊の4ページに人件費の項目があって、中ほどに人件費標準額という欄で、平成29年度常勤職員(再任用常勤含む)の人件費の標準額は年額901万9,000円であるという記載がありますね。大変いい職場環境にはなっていると評価いたします。しかし、この流れを一気にもう減らす行動をしっかり軌道に乗せておりますので、今度、監査の指摘のごとく、減らせるところはどこかということのくだりになりますと、扶助費について今お話を進めていませんので、扶助費について、児童福祉費、社会福祉費、生活保護費のそれぞれの動向を説明してください。

○森経営室副参事(行政監理担当) 過去2年で申し上げます。児童福祉費、社会福祉費、生活保護費の動向でございます。まず児童福祉費、平成28年、129億31万3,000円、これが29年度になりますと140億6,821万9,000円、9.1%の増となります。それから社会福祉費でございます。平成28年度、67億9,864万8,000円、29年度は69億6,151万5,000円、2.4%の増になります。生活保護費でございます。28年度、158億6,653万1,000円、29年度、160億9,654万5,000円、1.4%の増といった、このような動向になってございます。

〇篠委員 児童福祉費は、さきの加藤委員の質問のとおり、もう抑えようがない流れになっていないかという流れだと思うんですが、今後、幼児教育無償化が予定されているわけですが、さらに大きく膨らむのではないかと思われますが、財源の手当てはされていますか。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 児童福祉費の財源についてでございますが、今後も区は待機児童対策を推進していくということから、保育給付費が伸びていくということが見込まれるわけでございます。また、3歳から5歳を中心として、幼児教育の無償化が31年10月、来年10月から開始されるということになっておりまして、児童福祉費の伸びが拡大するものと考えております。幼児教育の無償化の財源につきましては、消費税引き上げによる増収分が財源とされているところでございますが、どのように区に財源が手当てされるかは現在のところ未定だというところでございます。特別区長会といたしましては、幼児教育無償化につきまして、国がみずから責任のもと全ての財源を確保するように要請をしているというところでございます。一方、区でございますが、区民サービスを停滞させることがないよう、計画的な財政運営を徹底していかなければならないというふうに考えております。

〇篠委員 そういうことなんでしょう。消費税の値上げと連動しているという部分ですね。これも伸びていっちゃうんですけど、もう抑えようがない。監査の指摘ではね。公債費についてしっかりと立ち位置を決めないといかんぞという大きい指摘があるわけですが、今後大きな動きとして、学校の建てかえについて、田中区政では無借金でやり切ろうとしていたわけですが、労務単価の上昇などにより、学校1校当たり建設経費が40億から50億に増大する中で、借金をしないで進めることができるのかどうか、どのような見通しですか。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 30年度の当初予算案の概要でお示しした、学校施設の建てかえの財源計画でございますが、学校施設の建設計画がピークとなる向こう5年間につきまして、標準的な建てかえ事業費を積算いたしまして、財源といたしまして基金を活用することで、将来の財政負担が生じる起債を行わない計画としたところでございます。この財政計画に基づきまして、計画的に基金の積み立てを行っていくため、30年度当初予算では、基準となる一般財源規模を超える歳入一般財源と、56億円を義務教育施設整備基金のほうに積み立てをすることとしたものでございます。今後も歳入の確保や歳出の徹底した管理に努めまして、計画に基づいた基金の積み立てを行い、必要な財源を確保して、区民サービスを停滞させることなく学校の建てかえを進めてまいりたいと考えております。起債につきましては、将来的な負担となるため、できるだけ抑制していくという形で財政運営を進めていきたいと考えております。

〇篠委員 まだ1校ですからね、行動がとれたのは。今度はそうはいかないわけで、これは大変なことになるわけです。それで、うちの加藤議員も質問されていましたが、建設費221億円と言われる新庁舎ですね。これもどっかからお金が出てくるわけじゃないんで、つくり出して。要するに、本郷公園の場合、144億円でした。いずれにしろ、最終的には回収できたという流れをつくれた。法体系を変えることによって、そういう流れをつくることに成功したわけですけど。くれぐれも公債費には気をつけろと言われている公債費として出てくるのが、73億円の中に出てくる30億円という部分は、弥生六丁目の土地ですね。それでいいですか。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 公債費が伸びたというところでございますが、弥生六丁目の用地につきまして、一般会計で買い戻しをしておりますので、それに当たっての債券を償還したということでございます。

〇篠委員 30億円、これはもうくれぐれも気をつけろと言われている部分の一環の30億円なんですが、話をがらっと変えまして、子ども教育部、保育園・幼稚園資料の文教の19、これ、ゼロ歳は毎月、私のやりとりでは48万円という、毎月48万円かかるんだよという流れの中でゼロ歳児は話を進めておりまして、区長部局からも誰からも、その数字、違っていないかという指摘がなかったんですが、この資料では、毎月41万6,000円、これは区立の場合。私立の場合は24万7,000円、毎月かかると読み取っていいんですか。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 28年度決算額でございます。委員御指摘のとおり、区立は41万6,000円、私立は24万7,000円となってございます。

〇篠委員 けさ方、濱口副参事に笑われましてですね。48万円と申し上げたら、こういうことなんでということで。私は48万円、毎月ゼロ歳児にかかるという流れでやりますと、12カ月掛けますので、お1人576万円、中野区の平均収入を圧倒しちゃうんですよね。もう大変な金額になっちゃう。それで、2,500人いるゼロ歳児のうち750人がゼロ歳児ですから、それを掛けると年に43億2,000万になっちゃうんです。これはもう弥生町六丁目の土地どころの騒ぎじゃない。これを毎年必要とするという流れがあるわけです。これで、きょう修正した流れのとおり計算しましても、私立は622人、公立は126人、これを掛け算して、43億円にはいかないけど、計算すると、ゼロ歳児だけで年間38億円、やっぱり弥生町の施設より大きいお金が動くという大変な流れになっている。要するに、ヨーロッパですら、あるいは、今やスウェーデンですら、この金には耐えられないと言って、家族でみんなで見ようという流れに切りかえてくるような流れの中にあるほどの金額なんです。ですけど、優秀な区の職員、部課長は、やはり目の前にゼロ歳児がいるのにまず対応しなければということで対応するのは、これは十分理解できるんですが、やはり、どっかから金が湧いてくるからという流れは私は許されないと思う。こういう話と連動させる意味で、私の4番目の質問を先にやらせていただいたわけです。

 2番目、親が子育てするのは神聖な仕事とみなす施策展開という、この意味するところが何もわからないという書き込みもありました。やはり保育園で預ける、保育園で働く方、41万6,000円と24万7,000円の差は、区の職員のほうが給与がいいということをあらわしているんです。私立については、足らない分は国・都からまた補填されるという流れの中にありますけど、この表自体は職員給与の差としてあらわれています。

 それはともかくとしまして、ゼロ歳児の大切さというのは、私が言うまでもなく、母親自体が一番感じていることであるというふうに、全員ゼロ歳児を預けちゃいけないと私はどこでも言っているわけじゃない。ゼロ歳児を預かっていただかなければ動きがとれない人には、やはりちゃんと対応しなきゃいけないという上でやっているわけで、どうしたらこの38億円もゼロ歳児だけでかかっちゃう流れの中に切り込めるかと。区長がみずから行動したら、もしかしたらあるんじゃないかという視点で申し上げているわけで。我が会派の優秀な加藤議員も、大変、大学の講義みたいだったもんで、なかなか理解できなかった質問かもしれませんけど、やはりこういう負担をなくして、お金、子ども手当と言わず、親手当と言うかね。2人みんな欲しがっている。じゃあ、3人目からはこうだ、4人目からはこうだという流れはつくれないものかという必死の切り込みだったと思うんですが。例えば、親手当と言っていいかどうかは、1人目の子どもは1万円とする。みんなが欲しがっている2人目は倍の2万円、3番目は倍の4万円、4番目は倍の8万円、こういう流れを何とかつくれないかと言っても、これは区ではなかなか至難のわざだとは思います。

 現在の児童手当はどのぐらいかかるかというと、2兆円かかるんだそうです。そして、今申し上げたような流れをつくると、中学3年まででも倍の4兆円かかっちゃう。18歳までというと、4.7兆円かかっちゃうというんです、国全体ではね。ただ、民主党が圧倒的な人気のあったときの子ども手当には国を挙げて飛びついたんですが、あのとき示された財源は5.3兆円です。しかし、この金はというと、いろいろ切り詰めれば何兆円出てくるという代物でしたね。だけど、こういった流れの中で、もう本当にばりばりに働く方、うちにいちゃいけないみたいに、安倍さんが発声しているみたいに感じますよね。みんな働け、働けと言って一生懸命子どもを育てるというのは、どういうところで捉えるべきかというような理論づけはしない流れの中で、今やっていますのでね。

 そういう意味で、私は取材で、区長が登場すれば何かあるだろう。田中前区長ですらという言い方は怒られますけど、子ども・子育て券というようなものを編み出せないものかという選挙公約を掲げた。そんな中で、圧倒的支持をいただいた酒井新区長が切り込めないわけはないと思うんですが、お答えいただけますか。

○酒井区長 子育て応援券を含めた施策について、委員御指摘のとおり、少子化対策というのは非常に重要な課題だと思っております。そのために優先順位をつけてどういう施策を打ち出していくか、それは検討していくわけでございます。その子育て応援券というのは一つの案ではございますけれども、財源の確保等が難しいと今のところは考えております。

〇篠委員 質問しても、なかなか答えが返りづらいということはわかっていて言っているんですが。

 さきに申し上げましたように、社会主義と言えば、簡単に言えば、何でも国がやるという流れをつくって破綻してしまったわけですが、家族を大切にするということに、あのヨーロッパの方々もシフトしてきたという流れ自体は、やっぱりゼロ歳児保育はやらないとか、あるいは介護についても、家族の力もかりなければ国が立ち行かないんじゃないかという流れ自体は、私は間違いなく来ると思うんですね。ただ、見渡す限り東京では核家族化で、田舎にしか大家族的なものは残っていないというのもよくわかるんですが、政策によっては、まちから出ていかない、村から出ていかないという施策展開が、石破さんなんかは地方を本気で立ち上げることによって、少子化は必ず切り込めるはずだという理論展開していますし、もう目の前にこういう流れが来たから、それに対応しなきゃいけないという流れじゃない流れを本気で切り込めるのは、酒井区長をおいていないと、このように思っていますので、ぜひ今後の展開を期待しております。

 それでは、なかなか答えが出ない質問を今後もしたたかに続けるつもりではおりますが、次に教育問題について質問させていただきます。

 最初に、読書の重要性についてお伺いします。学校での読書活動の状況についてお伺いしたいと思います。

○宮崎教育委員会事務局指導室長 SNSの発展などにより、若者の読書離れが叫ばれる中、中野区でも他の自治体でも、多くの学校が学校図書館を活用しながら、朝読書などの読書活動に積極的に取り組んでいるところでございます。本区では全校で朝読書に取り組むとともに、先駆的な施策として平成9年から全小・中学校に学校図書館指導員を配置するなど力を入れております。そうした取り組みにより、平成30年度全国学力・学習状況調査の質問用紙調査では、児童・生徒が学校の授業以外に1日当たり10分以上読書する割合は、中学校で全国平均が66.2%、都平均が69.8%なのに対し、中野区は75.6%であり、小学校でも同様の傾向が見られます。

〇篠委員 総合教育会議の中で取り上げるほど読解力の重要性を、本当は招集する立場の小池都知事が質問している場面の話を一般質問でさせていただきましたが、やはり読書というのは、本を読むということは大変大切なことで、藤原正彦さんというあの有名な数学者をして、1に国語、2に国語、3、4がなくて5が算数と言わしめているほど、国語教育の重要性というんでしょうかね。江戸時代の素読というのは、意味がわからなくても、そらんじられるほどそらんじたと。その道の大家によれば、小さいときに幾ら覚えても覚え過ぎることはないということを言う方もいる。そういった中で、こういう中野区で読書に対する向き合い方が出てきたことは大変評価したいと思います。そして、学習指導要領上ではどのような位置付けになっているんですか。

○宮崎教育委員会事務局指導室長 学習指導要領の総則では、言語能力の育成を図るために読書活動を充実するとしております。読書活動を通じて豊かな言葉を育み、論理的・客観的に考える力や、整理して表現する力などを高めることが期待されております。

〇篠委員 本を読むのが好きで好きでという子どもがふえるのは本当にすばらしいことだと思うんですよね。学力といいましょうかね、勉強でも不思議なもので、まじめに試験勉強をする、成績もよいというこの上位層をすっと抜いていくグループがあるんですが、皆、本が好きでしようがないという流れの中に乗っているケースが多い。歴史の試験だなんていうと、もう赤だ、青だで線をつけて一生懸命覚えるというやり方をとって優秀な成績をとるというまじめなタイプ、これはしっかり、それはそれですばらしいんですが、あしたは江戸時代のここからここが試験ですというと、一晩で3冊も4冊も本を読んで、わんわん暗記してきたとは思えないで成績をとっちゃうというような流れの方々がいます。1回見ると頭に入っちゃうんじゃないかと勘違いするほどのものがあるんですが、いずれにしても、そういう方々になる大きな流れは、やっぱり読書だと思いますので、引き続き今後も頑張っていただきたいと思います。

 教育問題で、小中一貫の議論はいつ始まったんでしょうか。

○宮崎教育委員会事務局指導室長 本区における小学校と中学校の円滑な接続を目指した教育につきましては、学校再編とあわせて平成19年度から教育委員会の中で継続して検討を行ってきたところでございます。小中一貫教育の利点は認識はしておりますけれども、中野区全域で地域に根差した小中連携教育を展開していけるよう、現在、中学校区を基盤とした小中連携教育の推進という方法となりました。なお、具体的には小中連携教育のあり方につきましては、平成24年度に小中連携教育検討委員会を設立するとともに、さらにその委員会の中でワーキンググループを設け、構築してきたものでございます。

〇篠委員 中野区の小中連携教育、本当に熱心にやっているのはよくわかるんですが、地域に根差し効果を上げていると伺っていますが、教育委員会ではどのようにこれを検証されていらっしゃいますか。

○宮崎教育委員会事務局指導室長 平成24年度以降、毎年度、小中連携教育検討委員会を設け、小中連携教育の課題と成果について協議し、より効果的な施策となるよう改善してきたところでございます。また、毎年実施している保護者アンケートにおいても、小中連携教育についての設問を設け、保護者の考えを把握し施策に反映しているところでございます。保護者の全体的な反応といたしましては、特に中学校において年々肯定的回答が増し、小中連携教育の効果が現れているものと認識しております。

〇篠委員 区長は小中連携校というところまで踏み込みましたが、議会からもそういう質問をした議員はいっぱいいます。それぞれ鋭い質問をされたんですが、小中連携というところでシフトされた。やはりいろいろ勘案して無理のない流れの中で一貫校として進めるか、あるいは、いや、ちょっと待ったほうがいいとするかというのは、選挙で公表したから何のかんのじゃなくて、どれが中野区の子どものためになるかという観点から今後も切り込んでいただくことを望みます。

 小学校から中学校、本当に信頼していただけるという流れに本気で取り組んでいただきたいという質問を繰り返しさせていただいたんですが、中1で入った子の成績が中3で落ちちゃうというようなデータ、本当のデータですから隠さずに全部公開して、それに対応して見事にその流れをとめたというのはまさにあっぱれだと思うんですが、しかし、どこの学校に、私立や国立に行くというのは、やっぱりそれぞれの家庭の方針ですのでね。私立に行かなきゃいけないとか、小中一貫校をつくったから、さらに公立の目覚ましい信頼を獲得するとかという流れはあるのかもしれませんけど、ただ、7割以上が区立の中学校に進学というのは、23区全体を見回したときには、私立や国立に行く人の人数としてはどんなような状況なんですかね。

○宮崎教育委員会事務局指導室長 今お話にもありましたとおり、本区では約3割弱の児童、区立小学校出身の3割弱の児童が私立、国立に進学しまして、公立へは7割以上の児童が進学している状況です。これは23区の中でも、すみません、具体的な数字はちょっと今申し上げられませんが、真ん中よりも上だと思っております。

〇篠委員 いずれにしても、地域で信頼される学校づくり、地域は、このまちの学校を盛り上げようという動きは、中野区は全体的に見て見事に定着しているように私には思えます。鷺宮小学校でも10年以上前から音読というのを瀬川榮志校長先生、学校の研究発表のときには全国から1,300人ぐらいの研究を聞きたいという方が来たという流れをつくり、今でも音読を応援するお年寄りを中心としたグループが毎週学校に行って、やれ百人一首だとか、すばらしい詩を聞くとかいう、まさに学校と地域が連携した大きな流れをつくっていますね。こういった、もう地域の人が学校を盛り上げたいという大きな流れはどこの学校にもあるんですが、やはりそういった流れに教育委員会は今後もしっかりと目を据えた全区的な教育展開の先頭に立っていただきたいと、このように思います。

 以上で私の全ての質問を終わります。ありがとうございます。

○高橋(か)委員長 以上で篠国昭委員の質疑を終了します。

 次に、むとう有子委員、質疑をどうぞ。

○むとう委員 区民の方々からお寄せいただきました御意見をもとに質疑をいたします。持ち時間は33分です。機敏な行動と簡潔明瞭な御答弁の御協力をよろしくお願いいたします。

 さて、財政運営状況を判断する指標となる各種比率、指標は、数字的には健全性を示すものとなっていますが、納税者から見れば、残念ながら区民の意見が反映されなかった区政運営であり、区の姿勢は健全ではないとの批判の声が多くあった2017年度決算であると指摘せざるを得ません。前区長のもとでの区政運営とはいえ、新区長も一副参事としてかかわっていたことをしっかり自覚していただき、区民の意見を反映し、改めるべき点は次年度予算に生かしていただきたいと願っています。

 昨年の決算総括質疑で、決算説明書について「等」の扱い方と、不用額に記載する場合は、執行額にも項目出しをすること、同じ項目の説明記載内容の統一化など、記載方法をわかりやすくするように求めました。早速、今回の決算説明書において改めていただけたことを確認いたしました。感謝するとともに、決算説明書をしっかり読まなければと思いつつ、保育園の質の向上についてお尋ねいたします。

 他の議員の質疑で明らかになりましたが、たったの2年間で総額37億6,000万円のプレハブの区立保育園施設整備7カ所については、前区長が待機児童対策の成果として、選挙前に駆け込み整備をしたとの印象の乱暴な整備でした。7施設合計で定員309人に対して在園児数181人で、入所率は58.5%、一番低いところは定員42人で在園児数4人、入所率はわずか9.5%でした。確かに入園した181人は待機児童にならずによかったと評価することもできますが、疑問が残ります。そして、今また本町四丁目のビルの2階に既にある保育園と、同じビルの4階に新たに保育園をつくろうとしています。送迎時や災害時などの動線の安全確保が物理的に不可能にもかかわらず、待機児童対策のため、質より量という区の姿勢が見え隠れしています。待機児童対策が社会問題となる中で、その解消を急ぐあまり、保育の質が二の次になるのは非常に危険だと思います。

 子どもの育ちに大きくかかわる保育の質は、保育所をふやすときに必ずセットで考えなければならない重大なことです。保育の質の低下は2000年以降、保育所設置の規制緩和が進められる中で目立つようになりました。園庭がなくてもよくなったり、防火避難基準が緩められたり、保育士の配置基準も常勤ではなく非常勤でも認められたり、運営費の弾力運営を可能にするなどの緩和が進む中で、株式会社の参入も始まりました。保育士不足が起これば、保育士はもちろん、園長でさえも資質を問われないまま採用され、それでも保育所が足りないため、質が低下しても生き残ることができ、行政も運営に口を出せないことが、質の低下に拍車をかけているのではないでしょうか。とにかく入れればよいと質の部分を見逃せば、子どもの発達に悪影響を及ぼすことになります。

 9月13日付東京新聞、朝刊1面トップ記事、安全確保置き去り、保育所実地検査、半数満たずをお読みになられたでしょうか。2015年からは子ども・子育て支援法に基づき、区が認可保育所の指導検査を行うことになりました。保育の質を確保するために指導検査は重要です。2017年第2回定例会での私の質問に対して、2017年度中には全施設実施見込み、検査結果は2017年度上半期を目途にホームページで公開すべく準備をしているとの御答弁でした。そこで確認いたします。2017年度に予定どおり全施設の指導検査が実施できたのか、お答えください。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 昨年度までの指導検査におきまして、既存保育施設及び平成29年4月1日に開設した全ての施設の指導検査を終了してございます。

○むとう委員 それは御苦労さまでした。少ない人数で大変なことだったと思います。

 公開する準備をしていたはずの検査結果を区のホームページで見つけることができません。中野区は結果を公表しているのでしょうか。していないのであれば、御答弁どおり公表することを求めます。お答えください。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 指導検査の結果の公表につきましては、現在、件数と改善の主な項目を公表する方向で検討を進めるところでございます。

○むとう委員 2017年上半期を目途にという御答弁をいただいていたんですけれども、そこでは準備が間に合わなかったということで、今度はいつまでに公表が可能になるんでしょうか。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 指導検査の結果につきましては、できるだけ早期にということで今検討しているところでございますので、そういった準備が整い次第、公表させていただきたいと思います。

○むとう委員 今まだ準備をしているということは、私の答弁に対してはそういうふうに準備が進まなかったということだったということですが、今度こそきちんと区民の目で確認できるような、わかりやすい公表を心がけていただきたいというふうに思います。

 そして指導検査の実施要綱で、評価区分をA、助言指導、B、口頭指導、C、文書指摘とし、Cについては、30日以内に改善報告書の提出を求めています。A、B、Cそれぞれの件数とそれに該当した検査結果の内容と改善状況をお答えください。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 委員御指摘のとおり、評価区分は3区分ございます。Aは助言指導でございまして、保育の質の向上等についての相談を受け、助言を行うなど検査の中でのやりとりであることから、集計をして数字は把握してございません。Bは口頭指導で、指導検査を行った66施設で200件の指導を行ってございます。主な指導内容といたしましては、保育日誌等の自己評価の記載が不十分である、必要な記録の保管が不十分である、研修計画が作成されていない、什器等の転倒防止、棚上の物品等の落下防止が不十分であるといったような内容でございまして、改善状況につきましては、指導検査後、巡回支援を行いまして、施設の改善について確認を行ったところでございます。また、Cの文書指摘でございますが、66施設中41施設で114件指摘を行ってございます。主な指摘内容は、避難訓練、消火訓練を毎月実施していなかった、乳児の午睡中の確認の間隔が5分以上であったり、部屋の明かりが暗過ぎて子どもの顔色が把握できにくいといった乳幼児突然死症候群の事故防止対策が不十分である。また、第三者が容易に見ることができるところに名簿が置いてあるなど個人情報の保護が不十分である、年に一度備品の現物照合が行われていないなど、固定資産の管理が不十分であるといったような内容でございます。文書指摘を行った全事業者から改善報告書を提出させておりまして、また改善状況につきましては、指導検査後、施設の巡回支援を行うとともに、期間を短くして再度指導検査を行うとしているところでございます。

○むとう委員 そういたしますと、Cで口頭指導した114件については、もう既に全て改善されたと受けとめてよろしいんでしょうか。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 改善報告書の提出を受けて改善がなされているというところでございます。

○むとう委員 それではよかったと安心いたしました。

 次に、給付費である保育経費の使途を明確に把握することで保育の質を見抜くことができます。私立認可保育所には区から保育所保育経費が毎月支払われています。決算説明書のページ313、317によると、私立施設給付、保育所保育経費51億6,000万円プラス地域型保育事業保育経費6億2,000万円、合計約57億8,000万円が支出されています。中野区では保育経費ですが、国は委託費と言い、その内訳は国が2分の1、都と区が4分の1ですが、いずれも税金です。それにプラスして保護者が保育料を支払って運営されています。委託費は公定価格に基づき、年齢別の子ども1人当たりの単価で、積算で決められています。使途は人件費、事業費、管理費の三つです。厚生労働省は委託費の七、八割が人件費というふうに積算しています。しかし、人件費率が7割では利益が出ず、民間企業が進出するメリットがありません。

 そこで、利益を確保する仕組みをつくり、企業参入を促すために、厚労省は2000年に「保育所運営費の経理等について」との通知を出し、弾力運用に向けた規制緩和を行いました。それにより、例えば人件費を事業費や管理費に回すことが可能となり、同一法人が運営する他の保育園への資金流用や積み立ても可能となりました。さらに2004年には同一法人が運営する介護施設などの保育所以外の福祉施設にも資金流用が可能となりました。この弾力運用の最大の問題点は、人件費分の流用上限が設けられていないことです。このことが、幾ら保育士の処遇改善費をつぎ込んでも、なかなか保育士の収入が上がらない原因となっています。

 この問題について、国会でも片山大介参議院議員や阿部知子衆議院議員が質疑を行っています。ことし2月の参議院予算委員会で片山議員が、人件費が5割を切るとブラック保育園になっていくのではないか。公定価格の保育士の年収の基準額が約380万円であるのに対し、内閣府の調査では約315万円で65万円も下回っており、委託費の中の人件費が他のことに流用されている。東京都の資料から人件費率を割り返すと、社会福祉法人が55%、株式会社が42.2%である。よって、処遇改善費を加算で行うより、委託費の人件費を人件費として縛るほうが効果があると指摘されました。国が決めたこととはいえ、このような弾力運用の問題点について、中野区はどのような問題意識をお持ちなのかお答えください。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 委員御指摘のとおり、私立保育所に対しまして、子ども・子育て支援法に基づく運営に要します費用として、人件費、管理費、事業費等、委託費を給付しているところでございます。国はこの委託費につきまして、一定の使途範囲を定めつつ、待機児童対策として、一部人件費、管理費、事業費以外に充当することができると、弾力的な運用を認めているところでございます。区といたしましては、保育の質の確保・向上には保育士の処遇改善も重要な要素であると考えておりまして、委託費の一定額は確実に人件費に充当されるよう、私立保育所の事業者に働きかけてまいりたいと考えてございます。

○むとう委員 じゃ、今後働きかけていただけるというふうに受けとめてよろしいですね。確認です。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 機会を捉えまして積極的に働きかけてまいります。

○むとう委員 ありがとうございます。ぜひきちんと働きかけていただきたいと思います。

 指導検査を実施する際に、会計検査も行っているはずですが、収支の合計や領収書の確認程度なのでしょうか。人件費比率や事業費比率、管理費比率をしっかり把握しているのでしょうか。どのような会計検査を行っているのかお答えください。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 指導検査につきましては、都の要綱等基準に基づきまして、運営管理、保育内容、会計経理の三つの調査項目により検査を行ってございます。会計経理については、主に契約及び会計事務の適正さや経理内容の確認を行っているところでございます。人件費比率等につきましては検査対象外であることから、比率については把握してございません。

○むとう委員 一つ前の質問で、積極的に人件費は人件費として使っていただけるように、これから働きかけていくというふうにおっしゃってくださいました。そうなると、会計検査のときにある程度その辺はしっかりと把握をしないと指導できないと思うんですけれども、今後については会計検査の際に、ある程度把握するように努力もしていただけるというふうに受けとめてよろしいのでしょうか。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 指導検査の中では、先ほど答弁いたしましたとおり、その比率については確認を行ってございませんが、補助金等支出に当たりまして、その辺の人件費比率といったところは確認できる書類等がございますので、そういったところで把握に努めてまいります。

○むとう委員 今おっしゃってくれたその保育士等キャリアアップの補助金のことかと思うんですけれども、決算説明書の319ページにあります。49園で2億4,676万2,500円です。東京都がこの補助金を出す際に、運営の透明性を確保する目的で、保育従事者の人件費比率を明らかにした財務情報等の公開を義務付けました。都は集計結果を公開しています。このキャリアアップ補助金を受給している49園の社会福祉法人や株式会社、それぞれの委託費に占める人件費比率がわかればお答えください。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 保育士等処遇改善の人件費に充当いたします保育士等キャリアアップ補助金を受給するための要件の一つとして、財務情報等を公表することとされてございます。株式会社が経営いたします認可保育所につきましては中野区で承知をしてございまして、人件費比率につきまして、16施設中12施設が委託費全体の50%以上、人件費が占めているという状況でございます。なお、社会福祉法人につきましては、中野区ではなく東京都のほうの提出書類となりますので、把握してございません。

○むとう委員 ごめんなさい。今の御答弁ですと、把握している株式会社のうち、10件については全体の委託費の中で占める人件費比率が50%というふうにお答えになったんでしょうか。そこのところをもう一度教えてください。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 失礼いたしました。株式会社が運営いたします保育所16施設中12施設が50%以上となってございます。

○むとう委員 10施設が人件費比率が50%以上。ということは、6施設は50%以下ということでしょうか。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 16施設中12施設が50%以上でございますので、4施設が50%に達していないところでございます。

○むとう委員 何回も聞いてごめんなさい、聞き取れなくて。つまり、4施設が50%を切っているということですよね。これって、何かちょっと非常に問題かなというふうに思います。

 世田谷区では、保育の質の確保・向上のための職員の処遇を安定的に確保するため、前年度の実績で保育所の人件費が50%未満の場合は、一部の事業費加算を支給しないことにしています。委託費の弾力運用に自治体から歯どめをかける方法の一つとして、中野区においてもこのような方法を検討してはいかがでしょうか。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 委員御指摘のとおり、世田谷区におきましては、前年度の委託費全体の50%以上が人件費に充当されていないといった事業者につきましては、区加算の一部を適用しないというような規定を設けているというところでございます。中野区におきましても、現在、保育の質の確保・向上に向けた取り組みを進めているところでございまして、他区の状況等も確認しながら、こうした制度についても検討してまいりたいと考えてございます。

○むとう委員 せっかく、今、人件費は人件費としてきちんと払われれば、保育士さんの処遇改善がしっかりと整っていく部分も大きくあるわけですから、そこは今後、世田谷区さんを参考にしつつしっかりと検討していただき、中野区でもこのような方法をぜひ導入していただきたいということを重ねて要望しておきます。

 公開されております大田区の2016年度包括外部監査「保育事業の執行について」の報告書では、保育士等キャリアアップ補助金の受給要件である、今お話をしましたね、財務情報等の公開で提出された収支計算書をもとに、保育園名と株式会社名が実名で公表され、疑問点が挙げられております。同じ株式会社が経営する保育園が中野区にも存在するため、実名公表されていますけれども、あえてここでは実名を伏せて御紹介いたします。

 株式会社Mが運営するM保育園は、委託費収入1億3,400万円の5割を切る総事業費5,700万円で保育園を運営し、差額の7,700万円のうち7,000万円を積立資産に支出して、残金700万円の黒字となっています。委託費収入の半分以上も積み立てたのであれば、いかなる資産に対して7,000万円を支出したのか、明らかにされて当然と言える。しかし、収支計算書の提出を受けた後、区がいかなる検査を行ったのか不明である。そもそも委託費は認可保育園の運営に使用されるべき収入であるのに、多額の積立資産に支出していること自体、不自然きわまりない。積立資産の内容に関心を持つべきであろう。適切な監督権の行使を区に期待したいという外部監査人の意見が記載されています。

 これは、かなり衝撃的な事実です。そもそも委託費の7割が人件費のはずですが、人件費と事業費と管理費を合計しても、委託費の5割を切る総事業費で保育園が運営されているということです。保育士さんのお給料は一体幾らなのか、子どもたちに絵本やおもちゃなどの保育材料は足りているのか、十分な給食は提供されているのか、もうとっても不安になります。

 もう一度言いますが、この株式会社が運営する保育園は中野区にもあります。委託費の中で人件費が5割を切るとブラック保育園と言われる中、さらに最悪と言えるこのMのように、委託費の2分の1以下で運営されている保育園は何園あるのかとお尋ねしようと思ったんですが、先ほどの御答弁で4園ですか――ということだったかと思いますが、もう一度確認いたします。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 先ほども申し上げましたが、私立保育所に対しましては、子ども・子育て支援法に基づく運営に要する費用といたしまして、人件費、管理費、事業費等の委託費を給付してございます。それら合計いたしました委託費の2分の1以下で運営している保育施設は中野区にはございません。それで、先ほどの人件費のみを全体の5割で満たしていないという施設があるというお答えをさせていただいたところでございます。

○むとう委員 そうでしたね。ごめんなさい。ちょっと私が間違えてしまいました。つまり、このM保育園のように、全部総経費が委託費の2分の1以下で運営されている園は中野区にはないということで、本当に安心いたしました。しかし、同じ株式会社が運営している園ですので、今後やはりしっかりと見ていっていただきたいというふうに思います。

 個々の保育園の収支状況は良好であったとしても、運営主体は他の自治体でも事業を運営していることが多いため、運営主体が他の事業等でつまずき、経営状況が悪化する可能性があります。法人内での委託費の流用が可能となっている中、区が補助金を支出している以上は、その監督責任からも保育園の運営主体の決算書を毎期入手する必要があります。大田区では2016年度から運営主体の決算書を入手して確認しているそうです。中野区においても保育園の運営主体の決算書を入手し、把握に努めてはいかがでしょうか。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 委託費につきましては、国が一定の使途範囲を定めつつ、待機児童対策として、一部弾力的な運用ができるとしているところでございます。委員から御紹介がありました大田区につきましては、包括外部監査かと思いますが、そちらで法人全体の経理の確認を行っているというところでございますけども、都の基準の指導検査の項目にはそういった法人全体の経理というところは含まれてございませんので、現状、確認することは難しいと考えてございます。

○むとう委員 法的には、国が弾力運用を認めてしまったので問題はないんですけれども、法的にはね。だけど、やはり大田区の包括外部監査で明らかになったようなM株式会社のM保育園のように、委託費の2分の1以下で運営していて、その運営費以上のお金を積み立てているというような園が実際にあるということですから、本当はそこに在籍するその子どもたちのために保育費の委託費は使っていただきたいわけですが、そうはならず、法人内で流用可能だからお金が流れていっているという状況なのではないかというふうに思えてしまいますので、やはりその法人全体がどういう運営をしているのかというのは、しっかり私は見ておく必要があるのではないかと思います。

 これは大田区の包括外部監査人が、法人の決算書も見ておく必要があるよということを自治体に言って、自治体、つまり保育の担当の会計監査のときにはそれもしっかり見ているというふうに私は聞いておりますので、それが検査の項目に入っていないから、区はそこまで立ち入らないということではなくて、保育の質を確保するために、そこまで立ち入ってしっかり把握していただきたいということを強く重ねて要望させていただきます。

 それで、先ほど来ずっと紹介しておりますこの大田区の包括外部監査結果というのは、298ページにも及ぶものなんですけれども、ホームページで公開されております。保育園担当副参事は読まれてみましたか。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 膨大な公表のデータでございますので、全て細かくというところではございませんけど、一通りの項目については目を通してございます。

○むとう委員 読まれてどのような感想をお持ちになりましたか。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 私の承知しているところでは、包括外部監査、毎年テーマを持って監査項目を定めているというところで、保育行政について、大田区の場合は監査を行ったというところで、かなり詳細な項目にわたって、深く監査を行っているというところでありますので、そういった意味では、保育の質確保というところでは重要な御指摘があるのかなというふうに思ってございます。

○むとう委員 ありがとうございました。これは保育担当の方だけではなくて、監査委員の方とか、もちろん区長さんにもぜひ御一読を薦めたいというものなんですけれども、今御説明があったように、自治体と外部監査契約を結んだ公認会計士や弁護士の外部監査人が、必要と認める事業を特定して監査を行う包括外部監査の専門性が存分に発揮された監査結果報告書とこれはなっています。これをお読みになっていただければ、費用に対する効果が高いことが理解できると思います。第2回定例会では、費用対効果の面から包括外部監査の導入は慎重に検討したいとの御答弁でしたが、ぜひこの大田区の包括外部監査を御一読された上で、ぜひとも来年度予算化に向けて導入をもっと具体的に検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○森経営室副参事(行政監理担当) 包括外部監査の導入でございますが、先ほど来お話がありましたとおり、包括外部監査というのは、契約締結した外部監査人が特定のテーマを選択して行う監査ということでございます。23区では、先ほどありました大田区も含めまして4区で実施されている一方、5区においては以前実施しておりましたが、現在は実施しないというような状況もあるところでございます。監査委員は地方自治法の規定に基づきまして、適切かつ効果的に監査を行っておりまして、費用対効果の面からも、包括外部監査の導入については慎重に検討していきたいと考えているところでございます。

○むとう委員 慎重に何年かかっても結論が出ないというのは困りますので、早急に、参考となるお手本がありますので、読んでいただき、検討を進めていただきたいということを強く要望しておきます。

 本来、保育所に給付される委託費は、その保育所の園児のために使われるべきものです。児童福祉法の第24条で、市町村は、保護者の労働や疾病その他の事由があるときに、児童を保育所で保育しなければならないと定められており、あくまでも自治体の責任のもとで民間に委託しているにすぎず、決して人件費や事業費を削って利益を出していいものではないはずです。国が通知1本で決めた弾力運用の問題点を現場の地方自治体から改めさせる力を持つべきです。企業の利益ではなくて、子どもの最善の利益を保障する中野の保育となるよう願い、次の質問に移ります。

 生活保護についてお尋ねいたします。

 毎年、東京都が生活保護法施行事務にかかわる指導検査を実施していますが、2017年度は厚生労働省による監査がなされました。どのような指導項目があったのでしょうか。そして、その改善状況をお答えください。

○林健康福祉部副参事(生活保護担当) 厚生労働省の事務監査では、社会福祉法で規定されたケースワーカーの配置数が24名不足しており、また、全ての査察指導員やケースワーカーに社会福祉主事資格が必要なこと、訪問調査活動が低調であることなど、事務処理やケースワーク業務への組織的な運営管理が不十分であるとの指摘事項がございました。改善策としまして、全庁的な定数配分の中でケースワーカーの数の増を求めるとともに、中野区エキスパート職員育成支援制度を活用した社会福祉主事資格の取得の奨励を行っているところでございます。またケースワーカーの訪問率向上や、さらなる組織的運営管理の徹底のため給付事務を集約するなど、ケースワーク業務に分業制を導入し、ケースワーカーが訪問調査活動の時間を確保するなどの改善を行ったところでございます。

○むとう委員 ありがとうございました。分科会でもまた詳しく質問させていただきたいと思います。ありがとうございます。

 認可保育園については区が指導検査を行い、改善を求める立場です。一方、生活保護事務については、指導検査を受けて、指摘された事項は改善しなければならない立場です。他者に指導する以上、改めるべきことは改める姿勢を区に求めて、私の全ての質問を終わります。ありがとうございました。

○高橋(か)委員長 以上でむとう有子委員の質疑を終了します。

 次に、近藤さえ子委員、質疑をどうぞ。

○近藤委員 無所属の近藤さえ子です。よろしくお願いいたします。

 1番目の指定管理者制度と業務委託については、同僚議員の質問の中に重なる質問がございましたので、割愛させていただきます。足を運んでいただいた理事者の方には申しわけございませんでした。

 2番目の質問、ごみ問題から何点か伺います。

 我が家の近隣のごみ集積所に粗大ごみがたびたび捨てられています。近くに防犯カメラが設置されているにもかかわらず改善されないことに、区民は何か改善策はないのかと困っています。区はごみ集積所への防犯カメラの設置や優良集積所認定制度などの仕組みをつくってきましたが、防犯カメラ、優良集積所認定制度、それらの効果についてお聞かせください。

○川本清掃事務所長 それでは、まず初めに優良集積所認定制度の効果についてお答えいたします。優良集積所認定制度は平成26年度から始まり、平成29年度までに105カ所を認定しております。認定された優良集積所は区のホームページ等で広く区民にお知らせするとともに、その取り組み事例等を紹介しております。このような優良集積所の取り組みが他の集積所の模範となり、不適切なごみ排出の防止に寄与していると認識しております。また、集積所の監視カメラの効果といたしましては、カメラ設置による抑止効果や、撮影された映像を排出実態の調査や指導業務に活用することなどにより、一定の改善効果が見られたことから、今年度から監視カメラの台数を10台から20台にふやしたところでございます。

○近藤委員 それなりの成果はどちらの事業も出ているという認識でいらっしゃるんでしょうけれども、区のホームページで年間閲覧数が一番多いのは粗大ごみの出し方の項目です。多くの区民がホームページを利用して適切に粗大ごみを出しています。しかし、一部の心ない人によって多くの住民が不愉快な思いをしています。防犯カメラがついているのに全然改善しないのは、防犯カメラの意味がないのではないかという声もたびたび区民から聞きます。不適切なごみの排出には清掃事務所も指導班、小規模集合住宅班をつくり熱心に取り組んではいますが、粗大ごみを不適切に捨てる人たちは後を絶ちません。平成29年度の不法投棄処理委託費は123万5,000円にもなります。粗大ごみに対してはどのように対応しているのでしょうか。

○川本清掃事務所長 集積所に不法投棄された粗大ごみへの対応についてでございますが、出された粗大ごみに警告シールを張って、おおむね1週間程度、その場に残しておきますが、排出者が回収せずにそのまま放置した場合は、集積所環境の美化の観点から、やむを得ず清掃事務所で回収し、処理いたしております。

○近藤委員 区民は不愉快な思いをするだけではなく、余分な税金まで払わされているのですけれど、粗大ごみは出した人を追跡することも難しく、とにかく出される前に未然に防ぐということが重要だと思うんですけれども。少し前に、粗大ごみのシールを張ってわざわざ集積所に捨てに来る外国の方を見かけました。中には出し方のルールがわからない外国の方も暮らしているようです。パンフレットを配るだけではなく、集積所に外国人でも粗大ごみの出し方がわかる表示をすることは工夫できないのでしょうか。

○川本清掃事務所長 外国人向けの表示についてでございますが、清掃事務所で提供しております集積所に設置する看板には、粗大ごみの出し方についても記載されております。看板は日本語版以外に、日本語、英語、中国語、ハングルの4カ国語で併記されたものもございますので、清掃事務所にお申し込みがあった際には、4カ国語版の看板も提供しているところでございます。

○近藤委員 それは申し込めば提供してくださるというシステムになっていることとかは区民の方はなかなか知らないので、何か工夫ができないのかという、なるべく集積所のところで情報を得たいなというのが区民から寄せられていますので、そういった情報も公開していただければと思いますけど、いかがですか。

○川本清掃事務所長 こちらの外国語版の看板の提供につきましては、ホームページ等でも集積所の看板の提供の旨、お知らせしているところではございますが、区民からのお問い合わせに対しては丁寧に御説明をして、そのような看板も提供しているということを今後も説明して御案内していきたいと思っております。

○近藤委員 ありがとうございます。やはり粗大ごみは本当に気分も悪いですし、大きなお金もかかっていくということで、ぜひ取り組んでいただきたいと思います。

 次に、ごみ減量について伺います。平成28年度3月に策定した第3次中野区一般廃棄物処理計画では、平成16年度、区民1人1日当たりのごみの排出量を基準に、平成30年度に達成すべき減量目標を掲げていますが、目標数値とごみの量の推移について教えてください。

○千田環境部副参事(ごみゼロ推進担当) 基準年度である平成16年度の区民1人1日当たりのごみ排出量は713グラムで、達成すべき目標に掲げているのは、平成37年度で371グラムでございます。また、ごみ量の推移は、平成27年度が約6万トン、平成28年度は約5万9,000トン、平成29年度が約5万8,000トンでございます。

○近藤委員 ごみ量の推移から平成30年度の目標値を達成するのはかなり難しい状況であると思います。私は今までごみ減量の方法を、他区の取り組みなどを交えてさまざまな方法を紹介してきました。個人的には、私は段ボールを使った小さなコンポストを使用してごみを堆肥に変えて再利用していますが、区にごみ減量の方法をと問うと、いつも水切りの徹底と、区があっせんしている容器型の大きなコンポストを紹介されてきました。区があっせんしているコンポストの過去3年間、あっせん数をお答えください。

○千田環境部副参事(ごみゼロ推進担当) 生ごみコンポストの容器等のあっせん実績は、平成27年度が6件、平成28年度が3件、平成29年度が3件でございます。

○近藤委員 9月20日号の区報でも、このコンポストの機械をあっせんしていましたが、区があっせんしているコンポストはとても大きくて場所もとり、値段も1万円前後と高額な機械式のコンポストで、庭に埋め込む方式であったりして、庭もなかなか持てない区民には、幾ら勧められても、これを購入してみようという気にはなれないと思いますけれど、この実績についてどのようにお考えでしょうか。

○千田環境部副参事(ごみゼロ推進担当) コンポストのあっせんにつきましては10品目、6,000円台から3万円で行っているところでございますが、先ほど御報告した件数からも、ごみ減量に資する他の取り組みを検討する必要があると認識しているところでございます。

○近藤委員 私は先日の一般質問で、リサイクル展示室の質問をしました。ごみ減量や循環型社会を構築するためには、区民が当事者として主体的に取り組む環境が不可欠であること、リサイクル展示場は好立地であるのに、1カ月に2枚の古着を区民に提供することが主な役割となってしまっていては、施設の使い方としてはあまりにももったいないこと、ごみ減量、リサイクル推進に寄与する公益活動の情報発信基地や活動者のコミュニティ空間として使ってはいかがでしょうかと質問したのですが、そのときの私の再質問に対する環境部長のお答えには大変驚きました。スペースの問題もありますが、特定の団体の活動の拠点としてお使いいただくことは困難ですというお答えでした。私は特定の団体が活動する場所にするなどと一度も言っていませんし、環境団体の方はリサイクルプラザ廃止後、活動は縮小され、高齢化も進み、もし区に頼まれたとしても、もう公益活動を活発に行う気力も体力もほとんどないのではないでしょうか。

 公益活動政策助成制度申請数、厚生資料1を見ますと、地球環境を守るための活動は、平成29年7件、平成30年度4件となっています。助成金をもらっても、もう活動するのはきついという声も聞こえてきます。今まで区が特定の団体の活動場所になっては困るなどと勝手に決めつけて公益活動の担い手を育ててこなかった間に、かつての活動者は高齢化し、これからの活動者の姿は見えてきません。また、私の一般質問の再質問での区のお答えは、リサイクル展示場は区民団体の活動の場所がとれないという見解でした。これも本当に驚きました。古着をたくさんため込んでしまっていて、区民の団体が活動できる場所はないというのです。リサイクル展示場への古着の提出者は、平成27年5,796人、平成28年6,332人、平成29年7,068人とふえています。でも、たくさん古着がたまって集まってくるのが区のリサイクル事業の成果というのでしょうか。お答えください。

○千田環境部副参事(ごみゼロ推進担当) リサイクルの推進につきましては、こちらの古着とか、リサイクル可能なものの提供等により、一定の成果は確実に上げているということで考えているところでございます。しかし一方で、今後、よりごみ減量化が求められる中では、これ以外の取り組みを既存施設等も活用しながら検討する必要があるということで認識しているところでございます。

○近藤委員 もちろん、捨ててしまわずにリサイクルにして使うという区民の意識が育ってきたので古着がたくさん集まるようになって、それ自体はよいことですけれど、リサイクル展示場、好立地で不動産評価価格4億円ぐらいはするという場所でシルバー人材センターに委託費556万円を払い、部屋には飾り切れないほどの古着を常時ストックして、月に1人2枚限定で配布するというリサイクル事業、そろそろ見直してもよいのではないでしょうか。お答えください。

○千田環境部副参事(ごみゼロ推進担当) ごみ減量の目標を達成するためには、ごみ排出の当事者である区民にごみ問題の意識を持って積極的かつ継続的に取り組んでいただく必要があると考えております。そのためには、同じ意識を持つ区民同士が連携し協力し合える環境がごみ減量への区民の取り組みを広げ、活発化することにつながり、ごみ減量と資源化率向上に寄与するものと考えております。したがいまして、他自治体の事例を検証して公益活動団体の支援、育成、連携についても研究してまいりたいということで考えております。

 また、リサイクル展示室の空間活用につきましては、古着やリサイクル可能な物品の展示、提供のほか、区民のごみ減量に対する取り組みが広がり活発化するための情報発信コーナーや、集い、情報を深められる交流スペースの設置、区民や区民団体との連携による、より効果的な活用の方法などについて検討してまいりたいと考えております。

○高橋(か)委員長 近藤委員の質疑の途中ですが、ここで休憩にしたいと思います。3時20分まで委員会を休憩します。

午後2時57分休憩

 

午後3時20分開議

○高橋(か)委員長 委員会を再開します。

 休憩前に引き続き総括質疑を行います。

 近藤委員、質疑をどうぞ。

○近藤委員 休憩を挟んで、まだごみの問題が引き続きますので、よろしくお願いいたします。

 平成29年度からは、町会等の古布回収も100%集団回収になりましたけれど、なるべくリサイクル展示場にこれを持ち込まないようにはできないのでしょうか。

○千田環境部副参事(ごみゼロ推進担当) 古着のリサイクルにつきましては、現在のような形で展示する、それをさらに提供するという形で進める限りは現在のものが基本となりますが、昨今、さまざまリサイクル団体等もございますので、そのようなものとの連携によっては新たな運用というのも可能ではないかということは考えているところでございます。

○近藤委員 環境部では、リデュース、リユース、リサイクルの3Rの推進に取り組んでいますが、ごみの排出の当事者である区民が積極的に取り組まない限り、中野区のごみ減量の目標は達成できません。区民が主体的に取り組む公益活動が広がり活性化するように行政は支援して、区民や民間と連携すべきと考えますが、いかがでしょうか。

○千田環境部副参事(ごみゼロ推進担当) 一部繰り返しとなりますが、委員おっしゃるとおり、ごみ排出の当事者である区民に、ごみ問題の意識を持って積極的かつ継続的に取り組んでいただくことが必要であると考えております。したがいまして、同じ意識を持つ区民同士が連携して協力し合える環境、またそれがその取り組みを活発化することにつながるようなものを行っていくということが必要であると思っておりますので、さまざまな支援、育成、連携について今後研究していきたいということで考えております。

○近藤委員 近年、商店街にリサイクルショップが新しくできていたり、インターネットを使ったリサイクル業者などもふえているのでね。リサイクル展示場に区民が活動できるテーブルと椅子を置き、区民が気軽にリサイクルショップの情報を発信したり、公園で開催されるフリーマーケットへの参加のお誘いや、ごみ減量のさまざまな方法の紹介、エコクッキングなどの紹介など、区民が集まり、情報を発信する場としてはいかがでしょうか。行政が支援して連携することで、3Rが一層推進すると考えられます。公益活動に取り組む区民等に対する行政の支援はどのような支援が考えられるでしょうか。

○千田環境部副参事(ごみゼロ推進担当) 今、委員からもお話がありましたような、リサイクルに関する情報発信のコーナー、またリサイクルを行おうと思っている者、また同じ意識を持っている者が集い情報交換をして、より活発になるような交流スペースの設置、そういったものが行政の活動支援として効果的ではないかというところも考えられますので、今後そういった研究もしていきたいということで考えております。

○近藤委員 発生したごみをどう処理するかの前に、まずはごみにしない取り組みが重要です。3Rに取り組む区民同士のネットワークやコミュニケーションを醸成する場として、リサイクル展示場をぜひ使っていただきたいと思います。民ができることは民にやってもらう。何でも行政で抱え込まない。ましてや古着など抱え込まない。新しい区長のもと、新しい発想で環境施策を推進していただきたいと思います。

 ごみの問題を私、くどくど言ったんですけれども、本当に新しい発想で、今まで思い込んでいた、区民がこうしちゃったらどうしようとか、リデュースする、3Rするにはこの方法だと、もう思い込んでいらっしゃる。そこの部分を、それなりにリサイクル展示場はとてもいい効果を上げてはきたと思うんです。中野区のリサイクルに貢献してきたと思うんです。ただ、時代の流れを読んでいただいて、新しい発想で本当に取り組んでいただきたいと思いますけど、いかがですか。

○千田環境部副参事(ごみゼロ推進担当) ごみに関する事務事業につきましては、区民の方の中にも、リサイクルで分別するのが面倒くさいという方、区民としては毎日捨てられるようにしてほしいと。それが区民意見だというようなことをおっしゃる方もいる一方で、やはりリサイクルの必要性、環境というのを視野に入れた、そういった取り組みをみずから行っている方、また特に着目するのは、リサイクルに取り組まなきゃいけないと思ってはいるんだけど、どのように、何から手をつけていいかわからないというような方、そういった方たちに我々はアプローチしながら、よりごみゼロが推進するように、今後、新たな取り組みも含めて検討していきたいということで考えております。

○近藤委員 ありがとうございます。本当にこれは新しい発想で、新しい区長のもといろいろな政策を展開する時期かなと思いますので、よろしくお願いいたします。

 次に、地域包括ケアシステムについて伺います。

 地域包括ケアシステムを着実に推進し、全庁的な地域包括ケアシステムの体制強化などのために民間から(仮称)地域包括ケア推進部長を置くということですが、その必要性をもう一度確認させてください。

○滝瀬地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進) 地域包括ケアシステムでございます。今後は、高齢者向け施策のさらなる充実強化を図っていくことはもとより、子育て世帯や障害者に対応いたしました地域包括ケア体制の構築が課題であると認識してございます。それには地域の医療、介護、地縁団体、事業者団体など、地域包括ケアを担う関係者間のネットワークの強化が重要でございます。区はこうした主体との関係調整を進めていくことは不可欠であると考えているところでございます。こうしたことから、専門的な見識と豊富な実務経験に基づき、地域包括ケアシステムの構築をさらに強力に推進するために部長を公募することとしたものでございます。

○近藤委員 2025年には65歳以上の方の5人に1人が認知症になると言われる中、支援が必要な高齢者を医療、介護、地域支援等に早期に結びつけることが必要と考えますが、アウトリーチチームが地域包括支援センター、医療等に結びつけても、身体的な介護が必要でない高齢者の方は介護認定の介護度も低く、介護保険内では思うようなサービスが受けられない方も多くいらっしゃいます。適正な医療につなげるためには通院への支援が必要となってきますが、地域包括ケアシステムの取り組みの中で継続的に医療に結びつけるためにはどのように取り組んでいるのでしょうか。

○滝瀬地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進) 区では現在、支援が必要な高齢者の発見や把握などの支援につきまして、すこやか福祉センターにおきますワンストップの総合相談をはじめといたしまして、アウトリーチチームの設置などにより、医療、介護、町会・自治会をはじめとするさまざまな関係団体との連携による体制を整備いたしまして、早期の対応を図っているといったところでございます。困難な事例につきましては、認知症初期集中支援チーム等の活用によりまして支援方法を検討いたしまして、関係機関と連携して対応しているところでございます。今後も通院が困難な方の継続した支援等につきましては、関係団体等との連携・協力によるネットワークを強化いたしまして適切に対応していきたいと考えております。

○近藤委員 アウトリーチチームが支援の必要な方を発見した後、その必要な支援が継続されなかった場合、例えばお医者さんに行かなくなってしまったなど、そのときに誰が適切な支援につなげるのかという心配な声は区民からも医療の専門家からもあるところですが、取材に来てくださった地域支援分野の副参事からは、その状態はつながったとは言わず、継続した支援がつながるまで、アウトリーチチームや地域の方などがかかわっていくということを教えてくださいました。すばらしい意気込みなんですけれども、そこまでアウトリーチチームがかかわるとなると、本当にアウトリーチチームのお仕事の量は莫大で、専門職がすこやか福祉センターの仕事との兼務などではとても間に合わないのではないかと思いました。平成29年度に始まったばかりですが、アウトリーチチームの活動、総合事業と地域包括ケアシステムの構築に向けての課題があれば教えてください。

○滝瀬地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進) 区では平成29年度より介護予防・日常生活支援総合事業の展開をはじめといたしまして、アウトリーチチームや地域包括ケア推進会議の設置など、地域包括ケアシステムを推進する基盤の整備に取り組んできたところでございます。こうした中、アウトリーチ活動におきましては、ニーズ等を的確に把握し、適切な支援サービス等につなげるためのコーディネート力が求められているところでございまして、総合事業等におきましては、多様な主体による多様なサービスの創出といった新たな取り組みが期待されるなど、さまざまな課題が出てきているところでございます。今後もこうした課題解決に向けまして、プランの適切な進捗管理を図っていきたいと考えております。

○近藤委員 本当にさまざまな課題があると思うんですね。それで支援が届かない高齢者は今後ますますふえていくと思います。初期に見つけられなかった場合に出動する認知症初期集中支援チームについて、役割と2年間の実績を教えてください。

○滝瀬地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進) 認知症初期集中支援チームでございますが、認知症の方や疑いのある方に対する初期段階における集中的な支援を行いまして、早期診断、早期対応に向けました支援体制を構築することを目的としてございます。地域包括支援センターで把握いたしました認知症が疑われるケースを、区の保健師と福祉職がチームとなり訪問いたしまして、ケースを取り巻く状況をアセスメントいたします。そのケースを、医師会に委託した認知症アドバイザー医と専門医も参加する認知症初期集中支援チーム員会議にかけまして、集中的にかかわることで問題解決を目指しているところでございます。

 実績といたしましては、平成28年度は相談受理が43人でございまして、チーム員の訪問が延べ50件、対策会議の開催は11回で、検討の件数は19件となってございます。平成29年度は同様に34人、チーム員訪問が延べ70件、会議が12回、検討件数が18件となっているところでございます。

○近藤委員 困難事例になる前に適切な支援が届き、認知症初期集中支援チームが出動しなくてよくなることが理想ですけれども、今の現実では大変これはありがたい施策だと思います。今後もこの体制で進めていくのでしょうか。御見解をお聞かせください。

○滝瀬地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進) 2015年に厚生労働省が策定いたしました新オレンジプランでございますが、認知症初期集中支援チームは地域支援事業の包括的支援事業として位置付けられているところでございます。今年度には全ての市区町村で実施することとなってございます。認知症初期集中支援チームは個々のケースの解決策を一般化し、その後の対応に活用、応用することで関係機関の対応力が高まることが期待されてございます。今後も事業評価等を通じまして見直し改善を図っていきたいと考えております。

○近藤委員 取りこぼしのないように、こういうチームがあることはとても大事だと思います。今後、高齢化社会を見据えて、区長も職員が区民の中に出ていくアウトリーチ体制を構築するとおっしゃっていますが、それとは逆行して、アウトリーチチーム以外の本庁すこやか福祉センターの保健師などの専門職の中には、年々、他の業務に追われて、区民の訪問支援の回数は減ってきているという声を聞きます。区長のおっしゃる職員が区民のところに出かけていくという体制は、本庁やすこやか福祉センターの保健師などの専門職には当てはまらないのでしょうか。

○伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当) 区は、区民の方が窓口に来なくても各種の手続ですとか証明書の交付のほか、相談など可能な限りさまざまなサービスの提供を受けられるアウトリーチ体制を構築していくということを目指しております。この体制には当然保健師や福祉職等専門職を含んでいるというふうに承知してございます。なお、専門職の訪問活動についてでございますが、例えばすこやか福祉センターの精神保健、難病、成人保健等に係る訪問件数は、平成28年度では実数で522件、29年度は681件と増加しております。また、先ほど御答弁申し上げましたように、保健師と福祉職の認知症初期集中チームでございますが、平成28年度は延べ50件の訪問、29年度は延べ70件の訪問と増加しておりまして、決して専門職の訪問が難しくなっているというふうには考えてございません。

○近藤委員 わかりました。私も、支援が必要な方を何件もすこやか福祉センターに紹介したことがありますが、支援を求める区民を早期に適切な支援に結びつけるために専門職がその状況を見きわめ、制度の狭間に陥る人がいないように総合的な調整ができるように、柔軟に区民のもとに通える体制が必要だと思いますけれど、いかがですか。

○伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当) すこやか福祉センターの保健師につきましては、乳幼児健診の個別健診化への移行など所内業務の整理、さらに、すこやかの夕方の開設時間の関係でローテーション勤務が毎日入っておりまして、コアとなる時間帯に職員体制が薄くなるという課題もございます。これらの検証を進めまして、アウトリーチ活動を充実させていく必要があるというふうに考えてございます。

○近藤委員 昨年第3回定例会総括質疑の私の質問で保健師の働き方をお尋ねしたところ、今後、中野区の保健師は地域の特性を生かした区民主体の健康なまちづくりの推進、災害時健康危機管理体制の中で果たす役割の強化などに取り組むという御答弁でした。平成28年度認知症予防プログラム事業、133万円を使って行った事業ですが、3コース、参加実員51人、昨年度、平成29年はありませんが、どうしたのでしょうか。変更になった事業の内容、実績はどうだったのでしょうか。

○滝瀬地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進) 平成28年度に実施いたしました認知症予防プログラム事業でございます。認知症の早期発見、早期対応のための効果的なプログラムの開発、検討などのためのモデル事業といたしまして、大学との連携事業として行ったものでございます。平成29年度は介護予防・日常生活支援総合事業を開始いたしましたため、短期集中予防サービスのプログラムの一つとして、一部内容を組みかえて実施してございます。実施内容といたしましては、平成28年度から実施してございます測定会を含めたコースのほか、短期集中予防サービスの事業に合わせ、運動プログラムのみのコースを設定いたしまして、参加人員は46人でございました。なお、この事業は区との協定により、大学側はプログラム開発やデータ検証を行うこととしてございまして、また、測定やプログラムの実施につきましては区が事業者に委託して行っているものでございます。

○近藤委員 事業自体が変わったわけではなく、総合事業になったということで短期集中予防事業で、これは全体の予算として1,900万円も組んで行っている事業の一つですが、1年目に少なかった事業を2年目も、委託業者、TAC(タック)ですけれども、2年目も任せてやっているということですね。健康なまちづくりの事業など、介護予防事業もとても大事な事業ではありますが、区民の皆様の中では、健康を意識されている方や民間の筋トレに通うなどされている方も多くいらっしゃいます。また同じような事業が他の複数の場所で行われている場合もあります。区民のニーズを把握して、事業の精査をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○滝瀬地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進) 委員御案内のように、総合事業になりまして、平成28年度までは一般介護予防事業ということでございます。総合事業になったことによりまして、介護予防ケアマネジメントが必要であるなど、区民にとりまして手続が煩雑であるなど、現在、原因の追求などをしているところでございます。今後、事業の見直し等も含めまして検討していきたいと考えております。

○近藤委員 こういった事業をつくっていくのも区の専門職がかかわっています。事業の精査をして、支援を必要とする方を早くに支援に結びつけるために、保健師、社会福祉士などの専門職が力を発揮できる環境づくりに取り組んでいただきたいと思いますが、いかがですか。

○伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当) 業務の見直し改善を進めまして、専門職の訪問が必要なケースについて迅速に対応できるよう、今後とも取り組んでまいりたいと思います。

○近藤委員 ありがとうございます。部長に専門職の高い方を起用されるのですから、その組織の体制も社会福祉士、保健師等の専門職が事務仕事に追われることなく、支援を求める区民に専門的な目が行き届く環境整備の構築をお願いしたいと思います。今御返事いただいたことと同じになってしまいますけれど、環境整備の構築という点ではいかがでしょうか。

○伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当) 繰り返しの御答弁になりますけれども、さまざま課題を検証しまして、事務改善なども進めまして、しっかりと外に出る体制を構築してまいりたいというふうに考えております。

○近藤委員 ありがとうございます。民間ができることは民間でやっていく。しかし、そこにしっかりとした行政のチェック機能が働いていることが大事です。地域が丸ごと高齢化していく今後に向かって、区民ニーズに合った現実的な地域包括ケアシステムの構築をお願いしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○高橋(か)委員長 以上で近藤さえ子委員の質疑を終了いたします。

 次に、石坂わたる委員、質疑をどうぞ。

○石坂委員 質問いたします。1点目としまして、持続可能な福祉・子育て支援と行政の改革について伺います。

 9月13日の一般質問では、区の福祉施設等における区直営の施設がないことについて質問いたしました。その中で健康福祉部長より、柔軟で多様なサービスが提供できている、区直営でないことによる弊害があるとは考えておりませんとの答弁をいただきました。子ども関係については、児童発達支援や放課後等デイサービスを行う障害児通所支援施設も、現在区直営の施設がない状態です。公設民営あるいは民設民営の施設について、民間が全て担っている理由や、区直営でないことによる弊害が、もしあるようでしたらお示しください。

○中村子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども特別支援担当) 民間の専門性や柔軟さを生かした運営が区民サービスの向上につながると考えており、区立障害児通所支援施設につきましても、全て民間法人の指定管理による運営を行っているものでございます。担当では事業所連絡会や研修を開催するなど、区内の全ての障害児通所支援施設のサービスの向上に努めており、区直営でないことによる弊害があるとは考えてございません。

○石坂委員 よかったです。また確認として伺いますが、今後、中野区で認可保育所がもしつくられる場合、区立でつくる可能性はありますでしょうか。もしつくるのであれば、区立でつくるメリットとデメリットを教えてください。

○板垣子ども教育部、教育委員会事務局副参事(幼児施設整備担当) 新規の認可保育所の開設につきましては、民間事業者による認可保育所を誘致していくこととしているため、新たに区立の認可保育所を整備することは考えておりません。

○石坂委員 ありがとうございます。ここで人件費についても伺っておきます。区の人件費は主要施策の成果(別冊)の4ページを見ますと、篠議員の質問の中でもありましたけども、常勤職員1人当たり年間約900万円超のコストがかかります。監査委員が作成しました中野区会計歳入歳出決算審査意見書の15ページでは、今後の職員体制のあり方については、区の財政的観点からも十分に考慮されなければならない。人件費が減らずに、扶助費の増が今後見込まれる。地方法人課税の一部国税化などにより、区財政は今後も継続して大きな影響を受けざるを得ない。景気変動による歳入減や新たな行政ニーズの出現などもあり、より一層の行財政改革に努め、最小の経費で最大の効果を上げるように取り組まれたいという趣旨の指摘がありました。

 こうした中で、限られた予算で今後、全部署平等に手厚く職員をふやすことは難しいだろうということを前提に、区の財政状況が悪くなった際にも持続可能な職員の配置となるようめり張りを考えることが必要と思われますが、いかがお考えでしょうか。また、めり張りある職員配置のため、職員が担うところはどこかをよく考え、民間でできることは民間でと考えるべきですが、いかがお考えでしょうか。

○田中経営室副参事(人事担当) 常勤職員1人当たり人件費、約900万円でございますが、これは給与のほか、退職手当引当金繰入金などを加えた額でございますけれども、職員配置につきましては、さまざまな行政課題に対応するため、組織体制や業務執行方法などを検討しながら適切な職員配置に努めております。民間が行うことが望ましいことにつきましては、今後も民間活用を進めていく一方で、職員が担うべき職務につきましては適切に職員を配置していき、めり張りのある定数管理を行ってまいりたいと考えてございます。

○石坂委員 漠然とではなく、しっかりとめり張りをつけていただければと思います。特に保育に関しましては、これまで破綻寸前の区財政のもと、人件費の圧縮やコストカットが避けて通れない急速な痛みを伴う改革がなされました。現在も予断を許しませんが、職員の2,000人体制が実現し、長期的な視点での検討が可能な状況となりました。現在予定されている保育園の民営化によって、常勤、非常勤等の職員数や区の人件費がどの程度削減されるのか。また人件費については、給与や社会保険料や退職金などを考えると計算が複雑になると思いますが、詳細が不明な場合は、主要施策の成果(別冊)のこの金額に基づいた計算で、常勤職員分の金額で構いませんので、教えてください。

○田中経営室副参事(人事担当) 区直営の区立保育園、こちらは現在14園ございますが、そのうち4園が民営化の予定となってございます。全て計画どおり民営化された場合、常勤職員数はおおむね90名程度の減となる見込みでございます。主要施策の成果(別冊)による標準人件費をもとに計算いたしますと、おおむね8億円程度の減となる見込みでございます。

○石坂委員 8億円、すごく大きな金額であります。なお、この民営化によって保育にかかる人件費や人員数の圧縮が図れるわけですね。90名で8億円ですね。まずこれに関して、人員数的にあいた公務員定数分の一部を他の部署の人員増に充てる――先ほど言いましためり張りということですけども、人員数的にあいた公務員定数分の一部を他の部署の人員増に充てることも考えられると思いますが、この必要はいかがお考えでしょうか。

○田中経営室副参事(人事担当) 保育園の民営化によりまして定数減となった保育園の職員についてでございますが、これまでも子どもに関係する窓口等へ配置し活用を図ってきたところでございます。今後も施設の民営化、事業の委託化等により削減した職員につきましては、さまざまな行政課題に対応するため、必要な部署への配置を行ってまいりたいと考えてございます。

○石坂委員 ぜひそうしていただければと思います。特に専門性のある職員が必要な部署に配置されるとともに、また行政系の職員が別の部署に配置ということも可能だと思いますので、進めていただければと思うところです。

 次に、人員数を多く圧縮することができた分、この分の一部を私立園への支援や公立園でのモデル的な取り組みの充実に充てることも考えられると思われます。例えば、私立の保育サービスのさらなる質の向上や運営の安定化、あるいは障害児等のユニバーサルデザイン対応力の強化を図ること、アポロ園等による私立・公立を含めた保育園への障害児に関する巡回をふやすこと、実施園が限られている病児・病後児保育や休日保育をふやしていくことなどが考えられます。また、今後存続する区立保育園に関して、在園児を預かるだけではなく、在園児以外の18歳未満の子育て相談への対応、子に不適切な対応をしてしまう親御さんや障害児の親御さんに向けた対応方法の助言、他区の私立園では実施がなされていることからも、ニーズが予想されながら中野区では展開がされていない事業である夜間等の保育を行うという時間帯の拡大や、学童保育が対応していない日曜日や夜間の小学生への保育園での受け入れという対象の拡大などをモデル的に実施し、軌道に乗った状態で事業を民間に移すことなども検討できるのではないでしょうか。また公務員の保育士は民間の保育士と比べて勤務体制に柔軟性が乏しいという話もよく耳にします。区立保育園が生き残りをかけて頑張るということであれば、むしろ私立園に勝てる保育の提供をするぐらいの気概を持って先駆的な取り組みを行うことなどを考えるべきではないでしょうか。お答えください。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 現在、認可保育所1カ所で休日保育を実施しておりまして、今後、ニーズを踏まえ拡充する方向で検討してございます。区直営の保育園を一定数残すことは、区立保育園が長年培ってきた多くの経験やノウハウ、保育技術を活用し、区内の区立・私立全ての保育施設における保育の質の確保・向上を図ることを主たる目的と考えているところでございます。しかしながら、多様な保育ニーズに対応することも必要があるため、保育園の利便性向上についても検討してまいりたいと考えてございます。

○石坂委員 なかなか公立園って冒険しづらいところであると思いますけども、そこはしっかりと新区長のもと、さまざまな形で冒険をしていただければと思います。

 次に、障がい者支援について2点目として伺います。

 (1)成人の発達障害者支援についてでございます。学校で通常学級に在籍しながら、特別支援教室や通級での支援を受けていた発達障害児の場合、高校では特別支援教育を受けず、その後、進学や就職をするケースもあります。先日、他区の医療機関で発達障害者支援をしている中野区在住のソーシャルワーカーの方と話をしていた中で、中野区の医療機関や行政において発達障害児が障害者となる前提にあるということが感じられず、まるで発達障害は成人すれば治るものと思っているかのようにしか見えないという指摘を受けました。現在、中野区では「つむぎ」で成人の発達障害者の専門相談を行っていますが、その専門相談につながった人の人数は実人員で28人と聞いております。一方、小学校の特別支援教室で特別支援教育を受けている発達障害児の数は、平成30年度教育要覧の139ページ、こちらの図によりますと、毎年数十人単位でふえ続けて、現在184名になっています。今後もふえることが予想されます。学齢期を終え、成人後にも必要な支援につながっている人の人数は、この数の比較をしますとあまりに少ないように思います。恐らく潜在化してしまったり、見えなくなってしまったのではないかと思われます。特別支援教育を受けている発達障害児やその保護者に対して、義務教育終了段階で、義務教育終了後や高校卒業後、成人後、就職後にどのような福祉サービスがあるのかをきちんと伝えることや、適時適切なタイミングで案内をすることなど必要ではないでしょうか。お答えください。

○中村子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども特別支援担当) 発達障害についての啓発用パンフレットを作成し、区立小・中学校で配布しております。このパンフレットでは、発達障害の主な特性のほか、発達に課題があるお子さんについての相談先、通所サービスの利用についての相談窓口を案内しており、すこやか福祉センターや区役所の障害福祉相談窓口についても記載しております。今後、成人後に利用できるサービスの情報の追加や配布方法について工夫し、義務教育の段階で将来の不安が解消できるような情報提供を進めていきたいと存じます。

○石坂委員 教育、福祉、医療に関してさまざま成人後も必要な支援等とつながっていく部分があると思いますので、しっかりと部署が連携して進めていただければと思います。

 そして、成人後の支援に関して発達障害者が取得できる障害者手帳は、精神障害者としての手帳取得となりますが、精神障害者保健福祉手帳は身体障害者の手帳などと異なり、その人の障害の客観的な程度ではなく、日常生活にどの程度支障が出ているかに基づいて判断がなされているため、困難を抱えて支援を欲していても、家庭生活や仕事が何とかできていれば手帳に結びつきにくい。自立支援医療については認定されたが、障害者福祉手帳には認定されなかったというようなケースも中にはあります。精神の手帳がとれない程度でも、日常生活や就労において困難を感じている発達障害者に対しても、発達障害の専門相談等の支援もつなぐ、支援をする、周知をするなどが必要ではないでしょうか。お答えください。

○菅野健康福祉部副参事(障害福祉担当) 発達障害がある方への相談窓口である障害者地域自立支援センター「つむぎ」について、ホームページへの掲載や案内のチラシを窓口で配布するなど周知を行っております。今後は、発達に障害がある方がより適切に相談窓口や障害福祉サービスにつながるような周知方法や、発達障害支援に関する連絡会などを活用しながら、支援のネットワークづくりに取り組んでまいりたいと考えております。

○石坂委員 今のような形でさまざまなところで進めていただければと思うとともに、特に自立支援医療の手続、障害福祉の窓口でなされているかと思いますが、その中で必要な――自立支援医療の手続はできるわけですけども、なかなか障害福祉、障害医療に関する情報が手に入らない状況も聞いておりますが、そうした場面でも対応いただけるという意識でよろしいでしょうか。

 うまく伝わらなかったようなので。すいません、答弁いただいたことに関して通告はしていなかったんですけども、深く掘った形で伺ったんですけども、自立支援医療の手続で障害福祉の窓口を訪れる方がいると思います。その自立支援の手続の方にも障害福祉等利用可能な情報提供していただけるという理解でよろしいでしょうか。

○菅野健康福祉部副参事(障害福祉担当) 窓口に手続にお見えになった方などにつきましてもパンフレットをお渡しするなど、今後そのような方法で取り組んでまいりたいと考えております。

○石坂委員 ぜひお願いいたします。ありがとうございます。

 次に、その他の中で、1点目として障害者福祉手当の関係で伺います。現状では障害者福祉手当は身体・知的障害者のみが対象であり、現在、過去に可決した陳情にのっとり、精神障害者についても検討がなされているかと思われます。なお、国の障害者総合支援法では、その対象に難病も指定され、また難病法において対象疾病がだんだんとふえるなど、3障害だけにとどまらない支援対象が広がっております。その一方で、障害や難病の対象とならない1型糖尿病等もあります。2018年、ことしですね。6月22日の産経新聞オンラインニュースによりますと、20歳未満であれば、特別児童扶養手当など公的支援の対象となるものの、身体障害者福祉法上の障害には該当せず、また、指定難病の認定もないため、インスリン投与は一生必要であるにもかかわらず、成人になると支援がなくなる上、インスリン製剤は高額で、月に数万円に上る医療費は自己負担となっているとのことです。

 また、トランスジェンダー、性同一性障害に関しましても、性別適合手術、これに関しては保険適用がなされるようになりまして、手術自体は3割負担でできるようになりました。しかし、卵巣や精巣を除去した後は、そこから分泌されていた性ホルモンの分泌が行われなくなるために、ホルモンを医療的に補充しなければ、心と体にさまざまな問題が生じ、更年期障害に近い症状が出てきたり、体が老化したりということが生じてしまいます。そのために手術後は生涯にわたりホルモン療法を続けることが必要となります。しかし、ホルモン療法は医療保険がきかず、10割負担となります。また、医療保険の対象でないということは、生活保護受給者の医療扶助の対象にすらならないため、性別適合手術を受けたトランスジェンダー、性同一性障害の方が生活保護受給状態に陥ると、ホルモン治療が継続できなくなる危険性が生じます。例えば、MTF、男性から女性の性別変更された方へは女性ホルモンの投与の治療は医療機関によって左右されるものの、4週間で4,000円から1万2,000円程度かかるそうです。現金給付を行う障害福祉手当が開始されたのは、現物支給をするための制度がなかったり、制度があっても提供されるサービスが不足し、困っている障害者を支援するために始まったと耳にしたことがありますが、まずこれに関して、その認識でよいでしょうか。

○菅野健康福祉部副参事(障害福祉担当) 中野区障害福祉手当の支給を開始したのは昭和49年からでございまして、まだ提供される障害福祉サービスは不十分でございました。そのため、重度障害者の経済的・精神的負担に対応する援護措置として制度が創設されました。

○石坂委員 その趣旨から考えますと、精神障害者、障害者福祉手当の対象とすることについて検討する際に、支給開始時期はもちろん同一とはならないとは思うんですけども、対象として障害福祉手当の対象についてさまざまな角度から改めて検討し、支援する仕組みがない状態で困っている1型糖尿病の糖尿病患者や、ホルモン治療を受けているトランスジェンダー、性同一性障害の方への福祉手当の支給についても検討したり、あるいは実施が難しい場合は、難病指定や医療保険の対象を管轄している国に対して要望するべきと思いますが、いかがお考えでしょうか。

○菅野健康福祉部副参事(障害福祉担当) 障害者福祉手当は、第1に重度の障害があることを要件としております。特定の疾患を新たな支給対象とすることは考えてございません。なお、障害を有する状態によりまして、障害者福祉手当の支給要件に該当する場合は支給対象となります。また、難病指定、医療保険についての国への要望につきましては、他自治体の取り組みを参考に、今後研究してまいりたいと考えております。

○石坂委員 研究していくということでありますけども、その必要性等についてはしっかりと比較検討もしていただければと思います。

 また、その他の2番目として、まちづくりに関する情報の提供について伺います。以前の質問でも取り上げたことがありましたが、障害者に対するまちづくりに関する情報の提供について伺います。

障害者は情報が手に入れにくかったり、理解するまでに時間がかかったり、難しかったりすることから、通いなれた道で急に工事や動線の変更が生じると混乱したり、迷ったりしてしまうことが少なくありません。中野駅周辺の工事では現状はどのように工事情報の発信をされていますでしょうか。

○江頭都市政策推進室副参事(中野駅地区都市施設整備担当) 中野駅周辺の工事の情報発信については、区報や区のホームページへの掲載をはじめとして、現地の案内板による事前周知、関係団体や関係機関への情報提供を行っております。こうしたことに加えて、今後は誘導員を配置し、現場での適切な案内を行い、安全に通行できる環境を整えていくことを考えております。なお、今後も工事の着手に先立ちまして、障害者へ情報が行き届くよう、関係団体への丁寧な説明や意見交換に努めてまいりたいと思います。

○石坂委員 ありがとうございます。特に今、誘導員という話も出てきましたけども、やっぱり障害のある方にちゃんと丁寧に、どういうふうに伝えれば伝わるのかということなどもしっかりと徹底して、わかりやすい誘導を心がけていただければと思います。

 なお、こうした工事の情報に関して、これまでも区のホームページには、お知らせとして毎月のように道路や施設等の工事の情報が掲載されています。それだけの数があるのですし、また区が関与する工事は今後さまざまな箇所で行われ、動線の変更がたびたび生じることと思われます。工事の情報やそれに伴う動線の変更、バス乗り場などの位置の変更が生じることについて情報を集約し、ホームページのトップページ等で障害者にもわかりやすい形で情報発信をすること。また、そのURL、これは変更せずに固定して、いつでもそのページを開けば最新の工事情報がわかるようにしておくべきと考えますが、いかがお考えでしょうか。

○堀越政策室副参事(広報担当) 工事等のまちづくり関連の事業につきまして、障害のある方への適切な情報提供は大切なことと考えてございます。区ホームページには、工事の進捗状況等を含めました中野駅周辺まちづくりに関するページは作成しているところではございますが、工事情報に特化したものにつきましては、トップページにありますお知らせの内容の精査等も含めまして、具体的な検討を行ってまいりたいと思っております。

○石坂委員 特に、なかなか健常者と同じように情報検索がしづらかった、理解しづらい障害者がわかりやすい形で進めていただければと思います。

 次に、ホームレス等生活困窮者支援について伺っていきます。3項目めですね。

 平成14年につくられ、平成39年まで延長が決まっているホームレスの自立の支援等に関する特別措置法、これにおいては第1条で、この法律は、自立の意思がありながらホームレスとなることを余儀なくされた者が多数存在し、健康で文化的な生活を送ることができないでいるとともに、地域社会とのあつれきが生じつつある現状に鑑み、ホームレスの人権に配慮し、かつ地域社会の理解と協力を得つつ、必要な施策を講ずることにより、ホームレスに関する問題の解決に資することを目的とするとあります。また、改正住宅セーフティネット法の附帯決議では、高齢者、障害者、低額所得者、ホームレス、子育て世帯等の住宅確保要配慮者の入居がこばまれている実態について、おのおのの特性に十分配慮した対策を講ずることとあります。また中野区も地域生活移行支援事業として都区共同事業により、ホームレスを対象に低家賃の借り上げ住宅の貸し付けなどを実施し、居住の安定、自立への支援を行ってきました。

 なお、法律ではホームレスを、公園や道路等で日常生活を営んでいる者を支援対象に定義づけています。しかし、予備群としてネットカフェ、ドヤ、サウナ、友人宅を転々とするなど、屋根はあるが家がない状態の人、2から3畳に仕切られた小スペースが居住用として貸し出されているシェアハウス、いわゆる脱法ハウスで暮らしている人、風俗営業の従事者等で会社名義の部屋に劣悪な環境で詰め込まれている人などがいます。こうした人々を含め、ハウジングプアと捉える概念があります。ホームレスやその予備群を含めたハウジングプア状態にある人について、中野区に住民票がある場合もあれば、他自治体にある、あるいは、そもそも住民票がない状態で中野区を居所としている方もいます。彼らについて、区は個人として尊重される権利、安全かつ健康に生きる権利、行政サービスを受ける権利を含め、人権問題の施策が対象な層として認識されていますでしょうか。また区民や職員向けに人権啓発等を行う、そうした考え方をお持ちでしょうか。見解をお聞かせください。

○杉本政策室副参事(企画担当) 人権は誰もが生まれながらに持っている人間が人間らしく生きていくための権利であり、住民登録の有無などにかかわらず、区内に居住する全ての人の人権が尊重される必要があるというふうに認識してございます。多様化・複雑化する人権課題につきまして、引き続き広く啓発を実施し、誰もが差別を受けない社会づくりを推進していきたいと考えてございます。

○石坂委員 これは特に区民と接する区の職員等にしっかり徹底して人権啓発を進めていただければと思います。

 また、今後は路上生活者やハウジングプア状態にある人についても、当然に住宅マスタープランの対象とすべきだと考えます。ホームレスやハウジングプア状態にある人について、これまでの区の取り組みと今後の方向性について教えてください。

○塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当) 中野区住宅マスタープランにおきましては、住宅の確保に特に配慮を要する方々、そういった方々が安心して暮らせる環境の整備が必要である、そういったこととしてございます。区では不動産事業者等と連携をしながらこうした方々の入居支援を行っているところでございます。今後もホームレス等の住宅確保要配慮者の居住の安定につきましては、関係部署と連携をとりながら、引き続き取り組みが必要であるといったふうに考えてございます。

○石坂委員 特に生活困窮、その背景に障害等がある場合もありますので、さまざまな部署と連携しながら進めていただければと思います。

 生活困窮の中には、ちょっと触れましたけど、知的・発達・精神の障害者が多数含まれていると言われています。中には他者に自己の病状や障害を伝えることが困難であったり、ちゅうちょしてしまったりし、その結果、知的・発達・精神の障害で過去に精神科通院歴等があるが、ケースワーカーに話をする機会がないままに保護を受けていて困難を抱えているケース、無料低額宿泊所などに入居を集団生活でしていて、その中で障害ゆえの対人関係の難しさがストレスになっている方の声を伺うことがありました。抱えている困難について拾い上げていくこと、とりわけその方が障害やメンタルヘルスの問題を抱えている場合に、それに気づき、医療や福祉など支援につなげていくように、保健師等が積極的にかかわることが必要ではないでしょうか。お考えをお示しください。

○林健康福祉部副参事(生活保護担当) 精神疾患が疑われる方につきましては、精神保健福祉プログラムを活用しまして、担当ケースワーカーと精神保健福祉士が連携し対応を行っているところでございます。精神保健福祉士が本人と面談を行い、本人が抱えている問題の把握や、必要に応じ医療機関への受診や福祉サービスの利用につなげるなどの支援を行っているところでございます。今後も精神保健福祉プログラムを活用の上、それぞれの方の状況に応じ医療機関や福祉施設との連携を図り、重層的な支援を行うとともに、適正な保護業務を実施してまいりたいと考えているところでございます。

○石坂委員 しっかりと進めていただければと思います。

 次に、集団生活の関係で伺います。知的・発達・精神の障害によって集団生活が難しく困難さを感じていたり、その摩擦によって、よりメンタル的な問題を悪化させてしまって、自立に向かう意欲が奪われている人がいます。また、集団生活の難しさという類似の問題として、性的マイノリティについても、みずからの性別に違和感を感じている、あるいは性別と見た目の性別が異なる状態にあるトランスジェンダーの場合や、同性間性暴力や同性間ドメスティックバイオレンス、差別、偏見によるいじめなどの経験から、LGBTで同性との集団生活が難しく困難さを感じていたり、その摩擦でメンタルヘルスを悪化させてしまったり、自立に向かう意欲が奪われている人がいます。集団生活が難しい障害者やメンタルヘルスの課題を抱えている人、あるいは同性との相部屋に不具合があるLGBTに関して、個室対応ができる施設を物理的に、あるいは連携先としてふやしていくことが必要ではないでしょうか。お答えください。

○林健康福祉部副参事(生活保護担当) 無料低額宿泊所の設備及び運営につきましては、厚生労働省通知の指針により、居室は原則として一定の面積基準による個室とし、利用者のプライバシーを守るよう示されているところでございます。基準どおり実施されている施設が少なかったため、本年6月、この基準を実効的なものにするため社会福祉法が改正され、改善命令の創設等、規制の強化が図られることとなったところでございます。これにより、今後、個室対応ができる無料低額宿泊所はふえていくものと認識しているところでございます。

○石坂委員 特に無料低額宿泊所、今後、個室がふえていくのじゃないかという話ではありましたけども、中には中野区内でも集団生活――今の段階でですけども、集団生活を強いられてしまう施設もありますし、また、中野区だけの話ではなく、全国的に見たときに、ブラック状態での貧困ビジネス的なもので問題があるところもなくはないので、そういうところもしっかりと考えながら、より質の高い施設をふやしていけるような形で働きかけをしていただければと思います。

 また、無料低額宿泊所や厚生施設などに入ってから長期間施設を出られず、アパート等での1人暮らしがなかなか始められないケースがあるようです。施設収容が長ければ長いほど地域での再出発が難しくなることは、精神障害者の社会的入院などの例からも明らかです。施設で過ごす期間はなるべく短くし、自立に向けた支援や指導はアパートなどでの生活を始めてから継続すべきです。無料低額宿泊所や厚生施設を出てアパート暮らしなどを始めたいという意欲のある人を、速やかに物件を探して施設を出ていけるような形にしていくべきと思われますが、いかがお考えでしょうか。

○林健康福祉部副参事(生活保護担当) 現在、区内にある2カ所の無料低額宿泊所の施設利用者が居宅生活へ円滑に移行できるよう、居宅生活支援専門相談員が退所後の支援を含めた支援計画の作成、カンファレンスの実施、金銭管理の補助、服薬指導など、自立に向けた支援を行っているところでございます。早期の居宅生活への移行に向けて、施設利用者の希望、生活状況、心身の状況、就労状況等を総合的に判断し、それぞれの方に応じた適切な支援を行ってまいりたいと考えているところでございます。

○石坂委員 しっかりとした形で支援の拡充を図っていただければと思います。特に中野区、今、区長以下2,000人を切る職員がいるわけですけども、やはりこうした問題意識をしっかりと持って業務に当たっていただければと思います。ホームレスの方の存在が迷惑であるとか邪魔であるとか、あるいは望ましくないような形の発言があるかのように区民の方から耳にすることもありますので、きちんと人権意識を持っていただき、また必要な施策の対象である、そうした意識を持ってしっかりと見て、また、何か住民と摩擦が生じているときには、その摩擦を解消するために区が何をできるのか、支援という考え方を持ちながら進めていただければと思います。私からの質問は以上です。

○高橋(か)委員長 以上で石坂わたる委員の質疑を終了します。

 次に、小宮山たかし委員、質疑をどうぞ。

○小宮山委員 大変長らくお待たせをいたしました。ただいまより小宮山たかしの総括質疑をさせていただきます。

 この夏の夏休みの自由研究といたしまして、小学校6年生の息子とともに神田川についていろいろと調べてまいりましたので、その研究の成果をこの場で発表させていただきたいと思います。

 まず、私たちが調べたのは中野区内の神田川に生き物が生息しているかどうかということでした。中野新橋付近で、とある方法で調べてみたところ、小さなエビを10匹ほど確認することができました。エビのほかにも、ヤゴや直径2ミリほどの小さな巻き貝も確認できまして、まさか中野区の神田川にこんなにも生き物がいるとは思っていませんでしたので、それは大変新鮮な驚きでありました。それから私は神田川がどこから始まっているのか、息子と娘とともに徒歩でさかのぼってみました。中野区の南台と杉並区の方南町に神田川の区境がありまして、それがこの写真です。片方の河床はコンクリートできちんと防護されています。もう片方はそういうことはしていない。石がごろごろしているし、深いところもあれば浅いところもある。そして、コケや水草がぼうぼう茂っている。中野区のほうがちゃんとしているなと、さすが中野区だなという印象でありました。

 ところが、ところがですよ。200メートルも歩かないうちに、杉並区に入ってから200メートルも歩かないうちに、それまで一匹も見えなかった魚が見えるようになりました。大きなコイ、そして小さな魚。最初のうちは魚がいることに感激して写真をばしゃばしゃ撮っていたんですが、そのうちに撮らなくなりました。なぜならば、杉並区の神田川ではその流域のどこに行っても魚がたくさんいたんです。神田川に魚が大量にいたことにも衝撃を受けましたが、中野区は魚にも嫌われている。魚も寄りつかない区であるということに私は大きな衝撃を受けました。

 さらに、神田川をどんどんとさかのぼっていきますと、ミシシッピアカミミガメとかスッポンガメとかシラサギとか、中には在来種でないものも含まれておりますので、喜んでばかりもいられませんが、中野区の神田川ではほとんど見たことのない生き物が続々と出てきました。これまでずっと神田川は生き物の消滅した死の川で、きれいとは言えないどぶ川かと思っていたのですが、とんでもない。多様な生き物が暮らす、清流とまでは言いませんが、美しい、実に生き生きとした川でありました。人は美しい自然に触れることで安らぎや安心感を得るものです。幼少期に自然との触れ合いが多かった子どもほど、その後の人生において道徳感や正義感を強く持つ傾向にあるという国立青少年教育振興機構の調査結果も出ております。

 さて、話がとまらなくなりそうなので、一度質問をいたします。神田川で――神田川に限った話ではないのですけれども、中野区や近隣区の水生生物に関する現状について、中野区には魚とか生き物を所管している部署が恐らくあると思うのですが、御担当者は何か御存知でしょうか。

○高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当) 区内を流れる神田川や妙正寺川、善福寺川については、東京都が河川に生息する魚類や生物の調査を5年に一度実施しており、その調査結果は都のホームページでも公開されております。また、近隣区では杉並区や新宿区などが水生生物に関する調査を行っていることを把握しております。

○小宮山委員 東京都が調査しているのは、たしか妙正寺川の水車橋というところでして、新宿区との区境にあるところだったと思います。結果を見ると、生き物はあまりいないということでしたけれども、恐らく杉並区との区境あたりを調べてもらえば、もっといっぱいの生き物がいたんじゃないかなと私は推測いたします。あとは御担当者の役職名が地球温暖化対策担当ということで、魚とか生き物と地球温暖化対策との関係性がよくわかりません。ぜひ一度、500メートル程度でも十分ですから、中野区と杉並区の神田川の区境を歩いてみることをお勧めいたします。

 これは夏休みの自由研究ですから、ただ見てきただけではなく、その後いろいろと調べてまいりました。河床が自然のままで泥や砂利や石などがあること、水草やコケなどの植物が生えやすくなっていること、そのためにいろんな生物がすみやすい環境になっているということは素人でもわかります。

 あともう1点、洪水や増水が起きたら、あの生き物はどうなってしまうんだろう。神田川ではたびたび増水が起きますから、杉並区にたくさんいる生き物が中野区に少しぐらい流れてきてもいいんじゃないか。魚に住民票はありませんから、うまくいけばうまくするんじゃないか。そんなことを考えて調べてみました。洪水や増水が起きたとき、魚や生き物は大きな石や水草の陰、地形の入り組んだところや流れの緩やかなところなどに避難して増水をしのぐことができるそうです。だから、杉並区の魚が中野区に流れてくることはあまりないんです。それどころか、コンクリートで三面護岸された川に住んでいる中野区の魚や生き物は新宿区にどんどん流れていってしまう。杉並区は魚に住民票を与えるかわりに、魚が中野区に行かないようにすみやすい環境をきちんと整えていたんですね。

 さて、私たち親子は神田川の下流にも行ってきました。新宿区に行きますと、高田馬場駅の近くに水に親しむ親水テラスという施設が夏季の1カ月だけですけれども、運営されています。隣の戸塚地域センター1階には、全長4.3メートルの大型水槽があり、アユやドジョウなど神田川の生き物が展示されていました。そして3階にはパネル展示がされていました。新宿区の調査によると、神田川ではアユの遡上が毎年確認されているそうです。しかし、杉並区の調査によりますと、神田川でアユが確認されたことはありません。中野区は水生生物調査をしたことが過去一度もないのでわかりませんが、新宿区のアユが一体どこに消えてしまうのか。中野区がどうも怪しいと思うんですけれども、とても気になるところです。

 現在、二中の近くの神田川では東京都によって河川工事がされていますけれども、あれは一体どんな工事なんでしょうか。水生生物が暮らす河床に関しては何かしているのでしょうか。

○井上都市基盤部副参事(道路担当) 河川工事の内容についてですが、当該工事は柳橋上下流部の50ミリ対応に伴う護岸改修工事と、柳橋の幅員拡幅を含むかけかえ工事を実施しているものでございます。神田川の河川改修は、東京都が策定した神田川流域河川整備計画に基づき実施しております。この計画では、河川の流下阻害をしない範囲で可能な限り河床の自然環境に配慮した川づくりを行うことになっており、このため、大雨による増水の後には河床に土砂が堆積することもございます。

○小宮山委員 川底に今現在、工事終了後の付近を見ると、砂利が敷いてあります。それも自然な河床工事の結果だと思います。工事が完了したばかりの中野新橋駅付近には水草も多少根付いておりまして、実は私がエビを確認したのも、その工事完了後のエリアでありました。もしかすると、多自然工法というんですけれども、その多自然工法を採用したことの結果が出始めているのかもしれません。しかし、神田川に限らず、中野区内の河川は全て川全体の変化には乏しい。ほとんどが三面護岸され、平たんで画一的でのっぺりとして、まっすぐに延びている。人工的な印象の川となっており、生き物に対する配慮はほとんどされておりません。

 例えば、こちらの写真は片方が中野区内の江古田川の写真です。そしてもう片方は三鷹市あたりの神田川上流の写真です。どっちがどっちなのかは言うまでもないでしょう。水の流れる量は大して変わらないのに、どうしてこんなに違うのでしょうか。素人質問で恐縮ですけれども、東京都が中野区内で行う河川工事に関して、中野区がどこまでリクエストできるのか教えてください。

○井上都市基盤部副参事(道路担当) 東京都への要望ですが、河川の改修工事は東京都が構造も含めて計画的に実施しているものでございます。新たに改修工事を実施する箇所については、流下能力を阻害しない範囲での区の要望を伝えることは可能であると考えております。

○小宮山委員 ありがとうございます。区の要望を伝えることも可能であるということです。実際に、杉並区の神田川も昭和時代はコンクリートで三面護岸されていたようなんですけれども、それを東京都とともに自然に戻す工事を行った結果、生き物がよみがえったという区間があるそうです。神田川に限らず、現在、区内の複数箇所で河川の改修がされておりますが、今後の河川改修の際には、川底を自然に戻す、もしくは自然な姿に近く再現する多自然工法をとるなど、生物多様性に配慮していただくように、東京都に注文をつけていただきたい。また、東京都にお願いをするだけではなく、例えば板橋区のように、川の中により多くの生き物が集まる場所としての植生ブロックを配置したり、新宿区や杉並区にあるような親水施設をつくったりして、中野区による独自の改修を積極的にしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○井上都市基盤部副参事(道路担当) 神田川は都市型河川であり、集中豪雨等があると水位が急激に上昇することがございます。したがって、安全の確保が課題となることから、特に夏の出水期は川におりることは難しいと考えております。妙正寺川などでは多自然型護岸の区間、あるいは親水デッキがあります。今後、河川改修が進められていく中で検討していきたいと考えています。

○小宮山委員 確かに川の工事をする際に最も重視するべきは治水であることは言うまでもありません。どんなに美しい川でも、大雨が降るたびに暴れ川になってしまうのでは安心して生活することができません。しかし、昨今では治水対策も進んできました。もっと進める必要はありますけれども、治水対策も進んできました。神田川では、環七の付近に地下調節池ができたことで、氾濫しそうになることはあっても、実際に氾濫したことはほとんどありません。また、23区の下水道の普及率は約20年前からほぼ100%になっています。下水道から集められた下水の処理技術も向上してきました。そろそろ今までの治水のみを重視した河川行政を見直し、治水をすることはもちろんですが、人と自然との共生を目指していくべきではないでしょうか。

 古来より、川のあるところに文明は栄えてきました。また、先ほども言いましたように、人は美しい自然に触れることで安らぎや安心感を得るものです。河川環境の悪化は、流域の自然環境や地域社会の健全さの喪失のあらわれでもあります。さらに、河川は都市に残された貴重な自然空間であります。とりわけ自然や公園の少ない中野区に暮らす私たちは、今ある自然を守り、できるだけ豊かにして、次の世代へと引き継いでいかなくてはなりません。ぜひ河川行政の大幅な見直しをしていただきたいと思います。

 さて、現在策定中のみどりの基本計画(改定素案/修正案)においては、「みどりとは、樹木や草花などの植物のある空間だけではなく、その空間に生息する虫や鳥をはじめとする生き物、みどりと一体をなす水や大気などとともにとらえ、こうした環境全体を対象とします」と定義づけています。では、そのみどりの基本計画の中で、生き物に関して、中野区は具体的に何をしていくのかといえば、生き物の生息、生育できる場の保全整備として、公有地と民有地におけるビオトープの整備をそれぞれ掲げております。ビオトープの本来の意味は、生き物の生息する空間という意味です。床下にクモが巣を張っていたら、その床下はビオトープだと言うこともできなくはないんです。そもそも中野区におけるビオトープの定義は何なんでしょうか。教えてください。

○高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当) 平成13年策定のみどりの基本計画におきまして、ビオトープとは、生き物が生息、生育している空間を生物共同体として見たときに、一つのまとまりとなるような空間の最小単位と定義しております。

○小宮山委員 ちょっと意味がよくわからないんですけども、生き物が生息する空間の最小の単位ということです。この定義でいきますと、金魚鉢に水草と金魚を入れたら、それもビオトープになってしまうと思うんですよね。一口にビオトープと言ってもいろんなタイプがありまして、例えば桃園小学校にあるようなコンクリートの風呂おけみたいなものをビオトープと呼んで、それを区内に100カ所整備したところで、子どもたちの教育には多少役立つかもしれませんが、生物多様性に与える環境的な影響は非常に限定的です。他区を見てみますと、生き物とか生物多様性の保全について、中野区ほど何もしていない区はないと言っても過言ではありません。生物多様性の保全を本気でしていくためには、まず、区内にどんな生き物が生息しているのかを調査することが必要です。生き物調査は地域の生物多様性の現状を自分たちの手で把握するため、そして保全活動を決定する上での基礎資料をつくるために行うものであります。

 23区で過去に水生生物や昆虫や鳥類など全ての動物のうち一つの項目でもいいので、生き物調査を実施した区がどれだけあるか。過去10年ほどさかのぼって調べてみましたが、23区中21区ぐらいは何らかの調査を行ったことがありました。中野区におきましては、江古田の森公園でホタルの繁殖に3年間取り組みましたが、うまくいかなかったということが過去にありました。あとは昭和60年代に江古田地域センターが日本野鳥の会の協力を得て、哲学堂も含めた江古田の野鳥調査を行ったことがありまして、29種の野鳥が当時確認されております。これがその「江古田の野鳥」という報告書です。

 例外的に、中野区環境モニターによるツバメの巣調査というものを平成23年ごろまで継続して10年以上行っていたことがあるようですが、現在は行っておりません。23区いろんな区を調べてみましたが、過去も現在も、生き物に関して行政計画の中でほとんど触れず、これほどまでに何もしていない区は中野区と、あとどことは言いませんが、お隣にもう1区あるだけでした。

 実は、日本国には生物多様性基本法という法律がありまして、地方自治体には生物多様性地域戦略の作成の努力義務などが規定されております。今の中野区にそれを求めるのは時期尚早とは思いますけれども、今後の生物多様性の保全活動をしていくための基礎資料として、区内の動植物に関する一定規模の調査を10年に一度でも20年に一度でもいいですから、一度ぐらいはするべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当) 動植物に関する調査につきましては、調査対象や調査方法、費用の問題も含めまして、実施に向けて検討すべき課題が多いことから、今後の検討課題とさせていただきたいと存じます。

○小宮山委員 こちらの「江古田の野鳥」で記録されている哲学堂公園の野鳥は25種なんですけれども、実は、現在哲学堂では、野鳥愛好家によりますと、過去10年間に50種以上の野鳥が確認されているという説がありまして、前回の調査から30年の時を経て、中野区の自然環境は、実は意外とよくなっているんじゃないかという希望もちょっとあるんです。こういうきちんとした調査を一度でもやっていて、そして図書館にもきちんと結果を収蔵しておけば、経年変化も本当は追うことができるんです。

 こうやっていろいろと調べてみますと、中野区内にも民間の研究者や愛好家がいないわけではないようなんです。例えばこちらにあります、「中野区の昆虫」という研究書を昨年自費出版した古茶武男さんという研究者がいらっしゃいます。江古田の森、平和の森、哲学堂を対象に10年以上かけて調べ、888種の昆虫を記録した貴重な資料であります。この本を見ますと、例えばニホンミツバチという在来種の貴重なミツバチが江古田の森に巣をつくっているのを古茶さんは発見し、ずっと観察していたけれど、ある日突然、恐らく中野区の手によって駆除されてしまった。そういうことが2003年から2008年にかけて複数回あり、今ではニホンミツバチの巣は観察できなくなってしまった。ニホンミツバチはおとなしいミツバチで、巣を荒らされない限りは刺すことなどめったにないのにという嘆きも書いてあったりしまして、なかなか勉強になります。

 この本は中野区の図書館全8館の中にたったの3冊しか収蔵されておらず、うち2冊は貸し出し禁止となっておりました。こういう私家版、私家本は世界に数百冊しかないお金にはかえられない価値のある貴重な地域資料です。こうした地道な調査に敬意を払う意味でも、区が一括購入して区内全ての図書館や小・中学校にも複数冊収蔵したほうがいいのではないかと私は考えております。

 話がそれましたが、江古田の森や平和の森や哲学堂などでは、自然愛好グループなどが観察会などの活動をしています。今後、動植物の本格的な調査をするとしても、過去にほとんど例のないことですし、専門家に頼むにはそれなりに予算もかかります。先ほど御担当が言われましたように、いろいろと難しいこともあるかと思います。なので、とりあえず動植物を愛好する区民や市民グループの活動の支援や、ネットワークを強化していくところから手をつけていくのが現実的であると思います。

 例えば、荒川区では自然愛好団体の協力を得て動植物データベースというものをつくっておりまして、区内にどんな動植物が生息しているのか、ホームページ上に上げております。また、同じく荒川区では、区民の皆さんが撮影した区内の生き物の写真を募集してホームページに掲載しております。応募された写真は、写真としても鑑賞できますし、区内にどんな生き物がいるのかという調査にもなっていますし、さらに広報にもなっています。そして、費用はほとんどかかっておりません。

 また、例えば足立区では野鳥の調査を毎年やっております。一体どうやって毎年調査を実現しているのかと調べたところ、40人の野鳥モニターが区内40地域で調査を行っているそうです。

 23区のみならず、国土交通省が行っている全国の一級河川の全国水生生物調査においても、一般市民の参加を募っているというケースがございます。このような形で、これまでほとんど何もしていなかった中野区の最初の一歩として、自然や動植物を愛好する区民や市民活動グループとの連携を図り、また活動の支援やネットワークの強化にも力を注いでいくべきですが、いかがでしょうか。

○高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当) 動植物の調査を検討するに当たりましては、自然観察会などの活動を行っている団体やグループとの連携や支援を視野に入れまして検討していきたいと存じます。

○小宮山委員 ありがとうございます。ぜひよろしくお願いします。公益活動の助成というのは、あれはお金を払うだけなんで、もっとより有機的な、お金を払うだけでない有機的なネットワークづくりとか活動の支援をぜひしていただきたいと思います。

 これまでいろいろと調べてまいりまして、中野区がとにかく生き物に関しては何もしていないということに私は愕然といたしました。現在策定中のみどりの基本計画(改定素案/修正案)における生き物に関する項目においては、抜本的に見直すべきであると思いますが、いかがでしょうか。

○高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当) 現在のみどりの基本計画の改定素案につきましては、計画全体がみどり空間、すなわち生き物が暮らす環境の保全充実を図る考えに沿ったものでございます。計画の内容には生き物が生息、生育できる場の保全整備以外にも、公園における生き物が生息できる草地管理の実施や、河川における水とみどりの親水軸の整備などの取り組みも盛り込んでおります。したがいまして、今後、計画の施策を具体化する中で、動植物に関する調査についても検討していきたいというふうに存じます。

○小宮山委員 ぜひよろしくお願いします。

 では次に、現在、池の水を全部抜くというテレビ番組が話題となっておりまして、私もわくわくどきどきしながら見たことがございます。中野区で最大の池といえば、新井薬師公園のひょうたん池だと思うんですが、あの池は定期的に池の水を全部抜いて清掃をするかいぼりということをしているようです。私もそのかいぼりを見学したことがあるんですが、あの池の水を全部抜くと、その下はコンクリートでかちかちに固められているんですね。生物多様性に対する配慮は何もされておらず、非常に残念に思っております。もし御存知でしたら、どういう経緯であの池の底がコンクリートになっているのか。また、経緯はさておき、あのコンクリートを剥がして、生物多様性に配慮した多自然型の池にすればいいんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

○細野都市基盤部副参事(公園担当) 昭和63年に池全体を現在の構造に再整備したところでございますが、それ以前からもコンクリートの基礎ということでございまして、公園施設として一般的な構造であり、管理に適しているものというふうに考えてございます。

○小宮山委員 そこを何とか。昭和60年代というのはまだ自然にあまり目を向けられていなかった時代でありますけれども、ぜひ多自然型の池に戻していただきたいと思います。

 そして、そのかいぼりの際に、一般区民の手をかりながらだと思うんですが、魚を捕まえたりしていると思います。それをもうちょっと広く区民参加者を募って、自然と触れ合う機会の少ない中野区の子どもたちにも参加を呼びかけてみてはいかがでしょうか。

○細野都市基盤部副参事(公園担当) 池の清掃は3年に1回程度行っておりますが、ここの新井薬師公園のひょうたん池につきましては24時間開放でございまして、いろいろなごみなどが投げ込まれたりして、いろんなものが出てまいります。なので、現時点では非常に危険であるというふうに考えてございますので、ちょっと御提案の内容については今のところは難しいかなというふうに考えてございます。

○小宮山委員 下がコンクリートでかちかちに固められていますから、足を取られて転んだりすることもないでしょうし、テレビ番組を通じて水環境への意識が高まっている今こそチャンスだと思いますので、ぜひその辺も御検討をよろしくお願いいたします。

 ことしの6月の区長選を前に、インターネット上に1枚の写真が出回りました。それは区内で撮影されたというカワセミの亡きがらの写真でありました。平和の森公園の再整備によってカワセミの餌場がなくなったせいだという方もおりまして、その真偽のほどはわかりませんけれども、これまでの開発偏重の区政に一石を投じることとなった、区長選の潮目を変えることとなったセンセーショナルな写真であったと私は受けとめました。

 総括質疑を終了するに当たり、こちらの「江古田の野鳥」から引用させていただきます。私たちが地域の野鳥調査を試みたのは、この地域の住みやすさを検証したかったからにほかならない。鳥たちの生息地を守ることは、私たちの環境を守ることでもある。鳥たちの生息地を守ることは、私たちの環境を守ることでもある。

 以上をもちまして私の総括質疑を終了させていただきます。御清聴ありがとうございました。

○高橋(か)委員長 以上で小宮山たかし委員の質疑を終了します。

 次に、細野かよこ委員、質疑をどうぞ。

○細野委員 市民自治を広げる中野・生活者ネットワークの一員として総括質疑をいたします。質問は通告どおりですが、その他としまして、かんがるープラン作成時の妊婦面接について伺います。

 [1]初めに、アウトリーチチームについて伺います。

 アウトリーチチームについては、既にほかの委員の方からも質疑がされていますので、私は重複しない部分について伺います。区では2017年4月から、子どもから障害者、高齢者まで、全ての人を対象とする地域包括ケア体制の構築に向けた取り組みを進めるため、15の区民活動センター単位で、区民活動センターの職員2名、各すこやか福祉センターと兼務した保健師1名、児童館館長の福祉職1名の4名で構成されるアウトリーチチームを配置しています。アウトリーチチームの取り組みは、地域包括ケア体制の構築において、地域とのつながり、区民とのつながりをつくる重要な部分であると考えることから、配置の適正性、人材の継続性の視点から質疑します。

 アウトリーチチームの役割は、2017年3月策定の中野区地域包括ケアシステム推進プランによると、1、潜在的な要支援者の発見、継続的な見守り、2、地域資源の発見、3、既存の住民主体団体(町会・自治会、民生児童委員)の活性化支援、4、地域の医療、介護、地域団体などのネットワークづくり、5、区が求める地域包括ケアシステムの姿の共有、6、新しい住民主体活動の立ち上げ・活動支援、7、地域資源の結びつけという七つの役割が求められています。アウトリーチチームは、これらの求められている役割に対して、どのような手法でこれらアウトリーチ支援を行ってきたのでしょうか。

○鈴木地域支えあい推進室副参事(北部すこやか福祉センター地域支援担当) アウトリーチチームの手法についてでございます。アウトリーチ支援におきましては、担当職員が地域に出向いて、みずから収集した情報や区民から提供された情報等に基づき、支援が必要であると思われる方の御自宅の訪問などを行い、現状の把握をしてきたものでございます。その後、課題を分析しまして、課題を解決できる支援機関等につなぐなどの取り組みを行ってきたものでございます。

○細野委員 支援の必要な人をさまざまな関係機関につないでいくアウトリーチ支援は、それぞれの専門性を生かしたチームとしての支援力が求められると思います。当区の地域包括ケアシステムは、まずは高齢者を対象にしていますが、今後、障害者や子どもなど、全ての人を対象にしていくことになります。アウトリーチチームの今後の体制を考えたとき、対象とするエリアの人口に偏在はないのかが気になります。各区民活動センターの区域内の人口に関して、最も多い区民活動センターと最も少ない区民活動センターの人口を教えてください。

○滝瀬地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当) 本年2月現在でございますが、最も多い鷺宮区民活動センター圏域では3万8,184人でございます。最も少ない東中野区民活動センター圏内では9,096人でございます。

○細野委員 最も人口が多いところで3万8,000人でしたっけ。ごめんなさい。

○滝瀬地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当) 一番多いのが鷺宮でございして、3万8,184人でございます。

○細野委員 すみません。ありがとうございます。最も多いところで約3万8,000人、最も少ない東中野区民活動センターで約9,000人ということで、3倍以上の開きがあることになります。アウトリーチチームは全ての地域で1チーム4人ですけれども、対象とする人口に地域差があることから、人口を勘案したチーム編成にすべきだと考えますが、いかがでしょうか。

○伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当) アウトリーチチーム、平成29年度からの取り組みでございますので、今後、業務分析を行った上で、人口等も勘案して適切な配置を考えていきたいというふうに思っております。

○細野委員 ありがとうございます。これから支援対象者とか支援範囲の拡大など、アウトリーチチームに求められる役割は大きくなると思いますので、アウトリーチチームの力が十分に機能するチーム編成を考えていただきますようお願いします。

 次に、担当職員の異動について伺います。区民の方からなんですけれども、アウトリーチチームの職員が1年くらいで人がかわっている。地域との関わりが求められる活動は、ある程度時間が必要なのに、こんなに早く人がかわってしまって、それができるんでしょうかという心配する声を何人かの方から聞いております。そこで、アウトリーチチーム担当職員の異動について確認させていただきます。アウトリーチチームの担当職員は全部で何名でしょうか。また、これまでに異動した担当職員の人数と異動の理由についても教えてください。

○伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当) 現在15チーム、58名体制でございます。平成29年度から30年度にかけまして、異動人数は28名でございます。主な理由といたしましては、3年以上の同分野への在籍という異動、それから退職者ですとか産休・育休者への対応による異動でございました。

○細野委員 担当職員58名のうち約半数の28名の職員の方が1年で異動していることになります。組織としての異動というのもあると思いますし、適材適所の異動などあるとは思います。しかし、アウトリーチチームの活動という視点で見た場合は、地域住民の方との信頼や地域との関係性を築いていく仕事であり、担当職員がある程度継続して従事することも大切であると考えますけれども、どうお考えでしょうか。

○伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当) 御質疑ございましたように、アウトリーチ業務を行っていく上では、担当者が地域住民と信頼関係を築くということは非常に重要であるというふうに認識しております。一方、人材育成等を考えますと、一定期間ごとの人事異動は避けられないものというふうに考えてございますが、同種業務に継続して従事できる、例えばエキスパート制度ですとか、専門職の活用を今後も考えていきたいというふうに思っております。

○細野委員 ありがとうございます。ぜひお願いします。それで、人がかわっても、チームとして関係性や業務を引き継いでいく体制を整えていただくこともあわせてお願いいたします。地域に根差した活動が求められるアウトリーチチームの担当職員が地域住民の方々、地域との信頼関係を築くための人材配置のあり方を考えていただきますようお願いいたします。

 この項の最後に、地域包括ケアシステム推進プランについて伺います。

 推進プランでは、2018年度の目標として、アウトリーチチームが住民主体団体の立ち上げ支援を年4団体、また、携帯端末等を用いた個別支援アウトリーチの検討とあります。こうした推進プランに掲げた目標の進捗状況はどうなっていますでしょうか。

○鈴木地域支えあい推進室副参事(北部すこやか福祉センター地域支援担当) 進捗状況につきましてお答えいたします。まず、地域包括ケア推進プランでは、住民主体活動の立ち上げ支援に関しまして、平成30年度末までの達成目標を12件と定めているところでございます。これまでに高齢者のサロンですとか、居場所などの立ち上げ支援を10件行ってきたものでございます。

 次に、携帯端末等を用いた個別支援アウトリーチの検討についてでございますが、アウトリーチ業務に携帯端末を用いることにつきましては、今後、現行の要支援者情報台帳システムの機能や使用状況等の検証を行うこととあわせ、子育て家庭や障害者等、支援を必要とする全ての区民を対象とする地域包括ケアシステムを構築していくこと、また、新区役所において展開されるアウトリーチ業務との整合なども踏まえまして、具体的な方針を定めていくと考えております。

○細野委員 地域包括ケアシステムをつくっていくという点においては、アウトリーチチームの取り組みは、文字どおり地域を核とした地域づくりを形にしていく仕事だと思います。この間のアウトリーチチームの取り組みについてしっかりと検証を行って、足りない部分を整えて支援の充実に努めていただきたいと思います。ありがとうございました。

 次に、女性活躍推進法に基づく特定事業主行動計画について伺います。

 2015年8月、第189回国会において、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律、いわゆる女性活躍推進法が10年間の時限立法として成立しました。この法律により、女性の活躍推進に向けた数値目標を盛り込んだ行動計画の策定、公表、女性の職業選択に資する情報の公表が国や地方公共団体、常時301人以上の労働者を雇用する民間事業主に義務付けられました。行動計画は、国や地方公共団体の場合は特定事業主行動計画といい、民間事業主の場合は一般事業主行動計画といいます。区では、次世代育成支援対策推進法に基づく本行動計画と一体のものとして、2016年4月に、2020年3月末までを計画期間とする第3期中野区特定事業主行動計画を策定しました。計画期間が来年度いっぱいであることから、改定作業の時期が迫っています。国の事業主行動計画の指針には、一般事業主に対する率先垂範の観点からも、取り組みを着実に進めることには大きな意義があるとされています。当区の行動計画が区内事業者をリードするような、地域社会に対して影響を与えるものになることを期待しまして質疑します。

 初めに、この計画の目的と効果について伺います。

○田中経営室副参事(人事担当) 特定事業主行動計画でございますが、次世代育成支援対策推進法、それから女性活躍推進法に基づくものでございまして、中野区では、職員が一層の仕事と子育ての両立、仕事と生活の調和を図ること、女性職員が仕事と家庭を両立し、みずからの意志と意欲に基づくキャリア形成が実現できる、このようなことを目的としまして、子どもの出生時における父親の出産支援休暇及び育児参加休暇取得率を100%とする。男性職員の育児休業取得率を10%以上とするなどの四つを目標としてございます。計画に掲げた目標につきましては、ほぼ向上してございまして、取り組みの効果というふうに認識をしているところでございます。

○細野委員 ありがとうございます。この女性活躍推進法に基づく行動計画の策定に当たっては、七つの項目について課題分析を行うことが規定されています。策定に当たって実施した現状分析で、区が課題として認識したものは何でしょうか。

○田中経営室副参事(人事担当) 計画策定に当たって現状分析を行った結果、男性職員の育児休業取得の実績がないこと、それから管理職に占める女性の割合が低いことにつきまして課題として認識をしたところでございます。

○細野委員 一つ目の質問で既にちょっとお答えいただいているんですけれども、今お答えいただきました、課題として認識された男性職員の育児休業取得率については、2019年度までに10%以上にする、管理職に占める女性の割合の低さに対しては25%以上にすると計画の中で目標を立てていますが、現在この目標についてはもう既に達成されています。どのような取り組みによって達成されたのでしょうか。

○田中経営室副参事(人事担当) 特定事業主行動計画、これはさまざまな機会を通じて周知しているところでございます。また、若手職員を中心に作成しました実務基本書への掲載、さらには昨年実施した全管理職によるイクボス宣言を行ったこと、このようなことで職員の意識が醸成された結果であるというふうに評価をしているところでございます。

○細野委員 目標は達成されているんですけれども、例えば女性管理職の割合につきましては、ことし3月に改定した第4次中野区男女共同参画基本計画では、2020年度に30%、27年度に35%という次の目標設定がされております。この目標につきましても、ワーク・ライフ・バランスの職場環境を整えて、ぜひ女性管理職の割合がふえるよう、さらに推進していただきたいと思います。

 中野区特定事業主行動計画では、2019年度までの達成目標として、課題とされた先ほどの二つを含む四つが挙げられていますが、目標4の全職員の年次有給休暇取得日数を10日以上とする。これですけれども、2016年度は73.3%だったものが、2017年度は72%に低下しています。今後、この割合をどのように向上させていくのか伺います。

○田中経営室副参事(人事担当) 区では超過勤務の縮減及び年次有給休暇の取得促進に努める旨の周知を適宜行っているところでございまして、あわせて、プレミアムフライデーに合わせた年次有給休暇の取得促進についても周知を行っているところでございます。また、本年8月からは時差勤務を本格実施するなど、今後もワーク・ライフ・バランス推進に向けた取り組みにつきまして強化をしてまいりたいというふうに考えてございます。

○細野委員 先ほど、イクボス宣言の効果もあるというふうに御答弁にも出てきましたけれども、なかなか現実には厳しい面があるかとは思いますが、管理職の方々も目標達成に向けて率先して取り組んでいただきたいと思います。

 第4次中野区男女共同参画基本計画には、女性活躍推進法で一般事業主行動計画の策定が義務付けされていない事業所に対しても、行動計画の策定についてホームページや情報誌「アンサンブル」などの活用や、区内経済団体との連携により働きかけを行いますとあります。区内の事業所における一般事業主行動計画策定の推進に当たり、区としてどういった事業所にどのような取り組みを行っているのでしょうか。

○杉本政策室副参事(企画担当) 区では、主に女性活躍推進法で一般事業主行動計画の策定が義務付けられていない従業員300人以下の事業所に対しまして、区内経済団体と連携し、ワーク・ライフ・バランス、働き方改革、女性活躍推進に関連した講座を実施しているところでございます。また、事業所向け講座におきましては、参加者に対しまして、男女共同参画センター「アンサンブル」を配布するなど、区の男女共同参画施策の周知を図っているところでございます。

○高橋(か)委員長 委員会を休憩します。

午後4時56分休憩

 

午後4時56分開議

○高橋(か)委員長 委員会を再開します。

 細野委員。

○細野委員 今、御答弁にもありましたように、区内事業所の多くは300人以下の策定が義務付けられていない事業所がほとんどですよね。ということは、区がこうした努力義務である事業所に対して策定を促す取り組みを推進する施策というのは、まさに中野区に合ったものだと思います。そこには取り組みを通して、事業所への啓発となり、職場環境の改善が結果的に実施されれば、計画策定に至った事業所の数以上の効果があると思いますので、引き続き推進をお願いいたします。

 特定事業主行動計画に基づく実施状況については、年に1回、ホームページで公表していますが、現在その内容は主に実績の数値です。データだけではなくて、どのような取り組みによってどのような実績となったのか、関連づけて公表することで、区民にわかりやすい情報の公表になると考えますが、いかがでしょうか。

○田中経営室副参事(人事担当) 現在、特定事業主行動計画の目標に対する実績につきましては毎年度公表してございますが、取り組みの内容につきましては、特定事業主行動計画の中に記載されてございまして、その中で具体的な取り組みを公表しているところでございます。

○細野委員 この項の冒頭に申し上げましたように、区の取り組みを区内事業所に対する率先垂範という点において意義あるものにするためには、目標を達成するための区の取り組みというのをわかりやすく公表していくことも必要だと思います。計画には確かに書いてあるんですけれども、公表されたその結果と関連づけた取り組みというのがあることによって、よりわかると思いますので、行動計画に対する区の取り組みの効果的な発信の仕方についてはいろいろとお考えいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 次に、中野区障害者差別解消審議会について伺います。

 この質問は、すいません、法律とかを引用するので、障害者差別解消という漢字がすごく続くところが、似たようなところがあるんですけれども、ちょっとそこは御容赦ください。

 2016年4月に障害者差別解消法が施行され、区長の附属機関として中野区障害者差別解消審議会が2017年9月に設置されました。障害者差別解消法には、第17条に、障害を理由とする差別に関する相談及び当該相談に係る事例を踏まえた障害を理由とする差別を解消するための取り組みを効果的かつ円滑に行うため、障害者差別解消支援地域協議会を組織することができるという規定はありますが、審議会に関する規定はありません。中野区は独自の取り組みとして、障害者差別解消審議会を設置したことになります。そこで伺いますが、障害者差別解消法にある障害者差別解消支援地域協議会でなく、なぜ障害者差別解消審議会を設置したのでしょうか。

○菅野健康福祉部副参事(障害福祉担当) 障害者差別解消支援地域協議会は、主に当事者や関係機関などのネットワークを構築し、地域の差別解消の取り組みを推進しようとするものでございます。一方、区で設置いたしました第三者機関としての障害者差別解消審議会は、区の障害者差別解消に係る取り組みが適正であったかを審議することにより、公正性の確保を図るとともに、学識経験者など専門的な見地から御意見をいただき、今後の区の取り組み、方針の改善につなげていくことを目的として設置したものでございます。23区内で附属機関として設置した事例はないものと認識してございます。

○細野委員 ありがとうございます。では、当区の障害者差別解消支援地域協議会については、今どのような状況になっていますでしょうか。

○菅野健康福祉部副参事(障害福祉担当) 障害者差別解消支援地域協議会の役割を担うものといたしまして、本年7月、中野区障害者自立支援協議会に障害者差別解消部会を設置いたしました。9月に第1回を開催し、障害者差別解消法の内容の再確認や、各部会員からの事例の報告を行いました。

○細野委員 そうしますと、当区は障害者差別解消支援地域協議会の機能を担う障害者自立支援協議会の差別解消部会と、中野区独自の障害者差別解消審議会、この二つがあるということですね。それぞれの会議体が役割を発揮して、相乗効果となって障害者差別の解消が進むことを期待いたします。

 次に、審議会について伺います。2017年9月20日、昨年、ちょうど1年前に開催された第1回中野区障害者差別解消審議会の資料では、審議内容は区に寄せられた障害者差別に係る相談事案と区が行った対応について報告を受け、その対応が適正であったか審議し、今後の取り組みの改善について意見や提案を行うとあります。これまでの相談実績を教えてください。

○菅野健康福祉部副参事(障害福祉担当) 平成29年度の相談実績は7件でございました。

○細野委員 これらの相談の中で改善の取り組みにつながったものや、審議会で出された意見や提案があれば教えてください。

○菅野健康福祉部副参事(障害福祉担当) 改善の取り組みにつながった事例といたしましては、視覚障害があり、点字を使用する方から、区が通知文を郵送する際に、封筒に発信元などを表示する点字表記をしてほしい旨の御相談があり、点字ラベルを作成して封筒に張ることにより対応いたしました。また、取り組み事例として全庁に周知をいたしました。

 障害者差別解消審議会の意見、提案につきましては、民間事業者の事業について相談を受けた際に、関係窓口の案内のみとなっている場合、当該窓口での対応など、その後の改善点や検討状況を調査したほうがよいという御意見をいただきました。また、新規採用職員を対象といたしまして、障害者が働いている作業所などの現場で実習してはどうかなどの御提案がございました。

○細野委員 改善につながったものですとか、提案があったということですけれども、先日といいますか、区のホームページで障害者差別解消審議会を検索したんですけれども、出てきませんでした。そのことをお問い合わせしたら早速対応していただいて、たしか先週からでしょうか、審議会のページができていると思いますけれども、その中で、この第1回目の審議会の議事録が見当たらないんですけれども、この議事録がアップされていないのはなぜでしょうか。

○菅野健康福祉部副参事(障害福祉担当) 区で設置しております全ての審議会で会議録などを公開しているわけではなく、障害者差別解消に係る相談対応についての意見、提案などの審議の中で、個人が特定または推定されることも想定されるため、ホームページでは公開してございません。

○細野委員 先ほどの質疑の中で、審議内容には改善の取り組みにつながったものや、委員からの提案などもあるということがわかりました。個人情報などがわかるような詳細な議事録でなくても、審議会での議論を経て、区の対応はこのように変わりましたとか、この点についてはこのように改善しましたなど、区の取り組みを可視化することは可能ではないかと思います。審議会での内容は、障害者差別解消の今後につながる意見や提案、相談件数など、報告できるものもあると思います。概要版としてまとめるなど工夫をして、公開できるものはホームページなどで公表していくべきだと考えますが、いかがでしょうか。

○菅野健康福祉部副参事(障害福祉担当) 今後、内容を精査いたしまして、公表可能なものにつきましては公表していきたいと考えてございます。

○細野委員 ありがとうございます。私は第1回審議会を傍聴しまして、審議会自体は傍聴が可能であり、傍聴者には資料も配付され、開かれたものになっていました。せっかくほかの自治体にはない――23区では中野区だけということですが――審議会を設置したのですから、何をやっているのか見えない審議会でなく、審議会の成果を区民や民間事業者と共有できるよう取り組んでいただきたいと思います。よろしくお願いします。

 この項の最後に、制度の理解促進について伺います。障害者差別解消法の施行から2年が経過しました。法律が施行されたときには、区報やパンフレット、バリアフリー映画の上映会などを開催して周知を行っていますが、障害者差別の解消はイベントではなく、日常的な取り組みの中で進められるものだと思います。当事者の方々に届きやすい窓口での案内、区民、民間事業者への啓発など、障害者の差別解消への理解促進を改めてといいますか、恒常的に行う必要があると考えますが、いかがでしょうか。

○菅野健康福祉部副参事(障害福祉担当) 障害者差別解消の区の相談体制につきましては、ホームページへの掲載や、啓発事業として実施しております講演会の機会に説明するなど、周知を行ってまいりました。今後はさらに効果的な啓発方法についても研究し、障害者差別解消の理解を促進してまいりたいと考えております。

○細野委員 障害は個人にあるのではなく、社会にあるという社会モデルの考え方に立っているのが障害者差別解消法です。社会の側が変わらなければ差別はなくなりません。制度への一層の理解促進に向けた取り組みをお願いいたします。

 最後に、その他で、かんがるープラン作成時の妊婦面接について伺います。

 かんがるー面接については、既にほかの委員からも質疑がありましたけれども、面接を受けた方から御意見などをお聞きしておりますので、私からも質疑させていただきます。

 区では、妊娠・出産・子育てトータルケア事業において、妊娠20週以降の方を対象に面接を行い、妊娠から出産、子育て期の支援につなげるためのかんがるープランを作成しています。しかし、面接を受けた方からは、さまざまなサービスの説明をしてもらったけれども、内容について十分に把握できなかったとか、どのサービスを利用するか、面接のときにはなかなかイメージが湧かなかったというような声をいただいています。そこでですけれども、例えば、初めて出産する方であるとか、2人目、3人目の方など、サービスの利用状況のモデルケースを作成し、どういった場合にどのようなサービスを利用しているのかをあわせて説明してみてはいかがでしょうか。

○伊東地域支えあい推進室副参事(中部すこやか福祉センター地域ケア担当) このかんがるー面接につきましては、手順書に沿って各種事業について説明、確認を行った後に、利用される方のニーズに応じまして事業の案内、チラシでございますが、お渡ししているところでございますが、委員御指摘のとおり、実際に事業の内容のイメージがつかめるような説明の仕方について、今後工夫してまいりたいと考えてございます。

○細野委員 今回の定例会では何人かの方から、かんがるー面接についていろんな御提案がされていたかと思います。ということも考えれば、やはりちょっとその改善について考えていただく時期に来ているのかなというふうにも思いますので、大切なのは妊婦の方に説明の内容をしっかりと理解していただくことですので、そのためにどんなふうな工夫、改善が必要なのかをしっかり検証していただくことを要望しまして、私の全ての質疑を終わります。ありがとうございました。

○高橋(か)委員長 以上で細野かよこ委員の質疑を終了します。

 これをもちまして、総括質疑を全て終了いたします。

 9月26日(水曜日)からは各分科会が予定されております。本日の委員会終了後、会場設営を行いますので、持参された資料等につきましては、机の中のものを含めて全てお持ち帰りいただくようにお願いいたします。

 次回の委員会は、10月2日(火曜日)午後1時から当委員会室において開会することを口頭をもって通告します。

 以上で本日の決算特別委員会を散会します。

午後5時10分散会