平成18年11月13日中野区議会厚生委員会 平成18年11月13日厚生委員会 中野区議会厚生委員会〔平成18年11月13日〕

厚生委員会会議記録

○開催日 平成18年11月13日

○場所  中野区議会第3委員会室

○開会  午前10時16分

○閉会  午後0時20分

○出席委員(8名)
 岩永 しほ子委員長
 吉原 宏副委員長
 佐野 れいじ委員
 近藤 さえ子委員
 やながわ 妙子委員
 かせ 次郎委員
 山崎 芳夫委員
 柿沼 秀光委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 子ども家庭部長 田辺 裕子
 子ども家庭部経営担当課長(男女平等担当課長) 合川 昭
 子育て支援担当課長 馬神 祥子
 子ども健康担当課長 大久保 仁恵
 保育園・幼稚園担当課長 竹内 沖司
 幼児教育担当課長 藤井 康弘
 子ども育成担当課長(子ども家庭支援センター所長) 大橋 雄治
 保健福祉部長 菅野 泰一
 保健所長 浦山 京子
 保健福祉部経営担当課長(地域ケア担当課長) 寺嶋 誠一郎
 保健予防担当参事(結核予防担当参事) 深澤 啓治
 生活衛生担当課長 飯塚 太郎
 健康・高齢担当課長 今 恵里
 中部保健福祉センター所長
 (中野地域包括支援センター担当課長 北部保健福祉センター所長) 鈴木 郁也
 南部保健福祉センター所長 深山 紀子
 鷺宮保健福祉センター所長 嶋﨑 江美
 障害福祉担当課長 田中 政之
 障害施設担当課長 辻本 将紀
 生活援護担当課長 瀬田 敏幸
 保険医療担当参事 奥山 功
 介護保険担当課長 (介護保険基盤整備担当課長) 冨永 清

○事務局職員
 書記 永田 純一
 書記 岩浅 英樹

○委員長署名

審査日程
○議題
 子育て支援及び子どもの育成について
○所管事項の報告
 1 平成19年度予算で検討中の主な取り組み(案)について(子ども家庭部・保健福祉部担当)
 2 中野区歯科医師会委託事業に関する調査について(健康・高齢担当)
○地方都市行政視察について
○その他

委員長
 それでは、定足数に達しましたので、ただいまから厚生委員会を開会いたします。

(午前10時16分)

 本日はお手元の審査日程(案)(資料1)に沿って進めたいと思いますが、よろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めさせていただきます。
 審査に当たっては、12時を目途に進めたいと思いますので、御協力をよろしくお願いいたします。
 それでは、議事に入ります。
 子育て支援及び子どもの育成についてを議題に供します。
 所管事項の報告を受けます。
 1番目の平成19年度予算で検討中の主な取り組み(案)についての報告を求めます。
田辺子ども家庭部長
 それでは、お手元に御配付しております平成19年度予算で検討中の主な取り組み(案)につきまして、子ども家庭部所管分の御報告をさせていただきます。(資料2)
 この主な取り組み(案)につきましては、現在、平成19年度の予算編成作業を行っておりますけれども、検討中の事業で現在の利用内容が変わるなどの影響が想定される主な取り組みについて区民の皆様にお知らせをいたします。今後、11月19日発行の区報ですとか、ホームページを通じまして区民にお知らせをしますとともに、12月5日に予定しておりますが、区民との意見交換会などを予定しております。また、関係団体との調整も行っていく予定でございます。
 恐れ入ります。子ども家庭部所管分でございますが、6番目、子育て支援施設等の整備からでございます。
 子育て支援施設等の整備につきましては、上鷺宮5-28番地にあります用地、現在、地域の方々が御利用されている用地でございますが、これにつきまして区内の社会福祉法人によります乳児院、具体的にはオディリアホームでございますが、乳児院とそこで運営をいたします子育て支援事業、各種相談やショートステイ、病後児保育事業などを実施する施設を建設するほか、区民の方々が御利用いただける広場を整備いたします。これにつきましては来年度対応する予定でございます。
 母子生活支援施設の移転・改築でございます。これは今、沼袋にございますさつき寮でございますが、この母子生活支援施設を中央5-32番地、桃園第三小学校の南側にあります用地でございますが、こちらに移転・改築を現在予定しております。これに伴います地盤の調査、基本設計等を行う考えでございます。開設は22年度を予定しております。
 3番目です。私立(仮称)東中野五丁目保育園の建設及び建設用地の地域開放の縮小でございます。これにつきましては、東中野五丁目にございます用地、こちらは現在区民の方々が利用されたり、あるいは駐車場等で利用している施設でございますが、これにつきまして、既に当委員会でも御報告いたしましたように、私立保育園を建設していただいて、20年4月に開設する予定でございます。この建設が来年度から始まりますが、これに伴いまして、現在実施しております当該建設用地の地域開放を縮小いたします。保育園部分を除いたところで利用していただくというふうに考えております。
 次でございます。区立幼稚園2園の認定こども園への転換でございます。これにつきましても、当委員会で進捗状況を御報告させていただいておりますが、区立幼稚園2園、やよい、みずのとうを認定こども園に転換する計画を推進いたします。平成19年度には事業者選定、施設改修工事の設計等を行う考えでございます。
 次でございます。ひとり親家庭等休養ホーム事業の廃止でございます。これは、ひとり親家庭等が区の指定した宿泊施設、遊園地等を御利用いただくための事業でございますが、先ほども御報告しましたさつき寮の建てかえですとか、自立支援の取り組みを進めてきておりますので、この事業につきましては見直しし、廃止をさせていただきたいというふうに考えております。
 次でございます。桃が丘保育園仮園舎整備工事でございます。これも当委員会で既に御報告をさせていただいておりますが、桃が丘保育園と桃が丘児童館の場所に桃が丘保育園、民間で建てていただく考えでございますが、この建てかえに合わせまして、現地で建てかえということになりますので、統廃合後の桃丘小学校の校舎の一部を仮園舎として使用するため、設計・改修工事を行う考えでございます。
 裏面の一番下でございます。桃園第三小学校体育館の改築でございます。これにつきましては、桃丘小学校、桃園第三小学校、仲町小学校の3校が桃園第三小学校の位置に再編されるわけでございますが、これに合わせまして体育館の改修を考えております。あわせまして、当委員会でも御報告させていただいております放課後の遊び場の機能でありますとか、学童クラブのスペースをこの体育館の改築に合わせてそこで整備をしていきたいというふうに考えておりまして、その体育館の改築に着手をするというものでございます。
 以上、子ども家庭部所管分について御報告させていただきました。
委員長
 では続きまして、保健福祉部長。
菅野保健福祉部長
 それでは、保健福祉部の所管につきまして御報告申し上げます。
 まず、裏面の一番上でございますが、乳児健診時の保護者に対する結核検診の廃止でございます。これは、乳児健診の折に保護者を対象に胸部エックス線検査(結核検診)を実施しておりましたけれども、結核予防法等の改正によりまして対象から外れたために廃止するものでございます。
 続きまして、本一・鷺六高齢者会館運営の民間委託でございます。高齢者会館につきましては、地域の民間団体等に委託するという方向で進めてまいりましたけれども、19年度につきましては、本一高齢者会館及び鷺六高齢者会館の運営を地域団体等に委託いたします。
 それから3番目、医療制度改革の推進でございます。平成20年4月に施行される事業の準備ということでございますが、1点目が後期高齢者医療制度、御存じのように75歳以上の後期高齢者につきまして、独立した医療制度を創設するため、東京都後期高齢者医療広域連合と連携して準備を進めるものでございます。
 もう一つが、特定健診・保健指導事業でございます。内臓脂肪症候群に着目した同事業の実施が医療保険者に義務付けられたため、準備を進めるものでございます。
 それから、堀江高齢者デイサービス事業の廃止でございます。堀江高齢者在宅サービスセンターで実施していましたサテライト型デイサービス事業でございますが、これは武蔵野療園に補助をして、その武蔵野療園が週1回、堀江高齢者の高齢者福祉センターで実施しておりましたサテライト型デイサービスがあるんですけども、これにつきましては、江古田の森保健福祉施設にできますデイサービスに移るということで、サテライトの役割が終了するため、廃止するものでございます。
委員長
 ただいまの報告に対する御質疑はありませんか。
かせ委員
 それぞれについてお聞きしたいことがあるんですけれども、時間もあれなんで簡単にやりたいと思いますけれども。
 まず1点ですけれども、子育て支援施設、上鷺宮5-28の用地ということですけれども、ここは現在冒険広場ということで使われている土地ですよね。
田辺子ども家庭部長
 冒険広場ということではなく、地域の方々が農園ですとか、それから地域の活動で御利用いただいているというふうに認識しております。
かせ委員
 たしか、いろいろ陳情が出されたりとか、それから地域の人たちに活用できるようにとか、いろいろある土地だと思うんですけれども、そちらの方との関係はどうなっていますか。
田辺子ども家庭部長
 陳情の件につきましては承知をしておりませんが、今回、これ初めて当委員会に御報告しましてから地域の方々に御説明をさせていただきたいというふうに思っておりますので、子ども家庭部だけではありませんで、関係部と連携しながら、また当該事業者、福祉法人とも協力して、地域の方々には丁寧に御説明をさせていただきたいと思っています。
かせ委員
 たしか、この委員会でも農園の問題で、ここの例を出されたりとか、地域にとっては大事な土地だというふうに私ども思っていますので、その辺はしっかりと調整をしながらやっていただきたいということ。
 その次ですけれども、どうしましょうかね、全部やっているとあれですから、私だけというわけにはいかないので。
 では、桃園第三小学校の体育館についてお聞きしますけれども、この体育館というのは、区の中でもそう大きくない体育館というふうに聞いているんですけれども、これは単なる改修ということでしょうか。
田辺子ども家庭部長
 基本的には、教育委員会所管でございますが、体育館の改築でございます。ただし、改築していただく際に、子どもの遊び場機能のスペースでありますとか、学童クラブのスペースを併設していくということでございます。
かせ委員
 なかなか難しい問題があると思うんですよね。実際に体育館としてもそう大きくないタイプですし、そしてあそこが統合新校ということになりますと、教育委員会じゃないんであれなんですけれども、学校自体の改修もあれですよね、今の現状のままでやるわけでしょう。それで、教室についても、空き教室はないというふうに言われていましたし、今使われている教室をそれぞれ整備してやらざるを得ない、体育館についてもということですけれども、体育館を改修するというだけで済むかどうかという問題が実はあるんではないかというふうに思うんですけれども、改築というふうに言われていますけれども、そこで遊び場機能とかそういったものができるかどうか、非常に疑問に思っているんですけれども、どのような検討をされていますか。
田辺子ども家庭部長
 統合後の学校の中で改築をしていくというふうに考えておりますので、学校教育には支障のない形で改築をしたいということで、今後検討していきたいと思っています。
かせ委員
 さまざま問題が出てくると思いますけれども、その都度、ここでも発言をする機会があると思いますんで……。
 それでは、堀江高齢者デイサービスについてですけれども、堀江についてもいろいろいきさつがあったと思います。もともと堀江さんという方が善意で提供されたものであって、地域の皆さんの高齢者の施策に役立ててほしいと、そういう遺言に基づいてつくられたものですよね。その遺言に基づいてやられたということで、あそこの民営化のときにも、利用者の方からいろいろ要望が出たりなんか--私たちも呼ばれて話を聞いてきたという経過があるんですけれども、そういうことなんです。その中で大事なことは、あそこに行ってデイサービス、そういうサービスが受けられる、あるいはあの当時は入浴サービスがあったりとか、いろいろなサービスが受けられるということで喜ばれていたことなんです。それで、この堀江デイサービスが廃止をされるということになると、提供された方の遺志との関係、これはどうなってしまうのかというのは私、すごい気になるんですけれども、どうですか。
冨永介護保険担当課長
 堀江高齢者福祉センターにつきましては、昭和50年に開設された一番最初の高齢者福祉センターでございます。従来は、その当時は高齢者福祉センターの本来の役割機能というサービスをずっと提供してまいりましたけれども、介護保険がスタートした平成12年に、まだ基盤整備が十分でないという時代の中で、堀江の高齢者福祉センターの一部を週1回でもいいから貸していただいて、本来の高齢者福祉センターではない機能、いわゆる介護保険サービスを提供してもらおうというようなことで週1回、金曜日でございますけども、これは介護サービスを実施するということで現在に至っているわけでございます。したがいまして、堀江さんがおっしゃっている堀江高齢者福祉センターの機能をさらに充実するために、今回の週1回の金曜日という時間帯を介護保険施設ではなくて、本来の高齢福祉センターの機能に特化、純化しようということでございます。
 したがいまして、介護保険サービスについては、周辺に基盤整備ができ上がっているというようなこと、それからここでのサービスはリハ重視型でございましたので、既にでき上がっているので、もう少し早くリハ重視型のデイサービスを廃止できたわけですけれども、何せリハ重視型のデイサービスは少なかった。一般型のデイは充足していてもリハ重視型が少ないという中で、江古田の森ができるまではということでずっと引っ張ってきた事業でございますので、堀江さんの趣旨と全く合致しているんだというふうに考えています。
かせ委員
 堀江さんという方は、特に利用されている高齢者の方たち、そういった方たちのためにということで、お友達もその運営委員会の中に入って、それでその遺志が十分にできるようにということ、そういうことまで含めて考えられた方でしたよね。そういうところだからこそ、本当に慎重にやっていかなくてはいけない。それで、そうしますと、ここでやられていた利用者の方、今度これがなくなってしまうということになると江古田まで、かなり遠くなるわけですよ。不便にもなるということで、だから、その辺については利用者の方との話し合いを十分やられなきゃいけないと思うんですけれども、その辺、どうなっていますか。
冨永介護保険担当課長
 今回廃止しようという、19年度廃止しようというこの事業につきましては、あくまでも介護保険の被保険者、介護保険の要支援、あるいは介護度1、2まででございますけれども、そういった方々を対象にした事業でございます。先般、先月ですけれども、利用者の方々と、定員20名といっても登録している方々が15名しかいらっしゃいませんけれども、その方々と武蔵野療園さん、あるいは中野区役所が立ち会いのもと、一定の説明をさせていただいている。確かに遠いという話もございましたけれども、送迎つきという話もさせていただいて、この15名の方々が、区の考え方は理解をしていただいた。つまり新しく4月1日に江古田に通所リハ、あるいは一般のデイができれば、そちらの方に通ってもいいわという方が大方多かったというふうに受けとめています。なお、一部の方々につきましては、近くの通所介護施設に行ってみようかな。この4月から介護予防事業も通所介護施設で実施してまいりましたので、そういった意味では、OTがやっているリハ重視型のデイサービスについてもいろんな選択肢がふえているということで、廃止について反対だという意見はございませんでした。
かせ委員
 反対がなかったというお話ですけれども、その辺については利用者、本当に立場の弱い人たちですので、その方たちが不便になったりとか困っているというような事態がないように、十分に配慮していただきたいと思います。
 それで、もうちょっとごめんなさいね。母子生活支援施設の問題と、それから区立幼稚園、建てかえの問題ですね、桃園の問題ですけれども、実はいつでしたか、せんだって桃園地域の方たちから私たちも呼ばれて、担当の方も呼ばれてお話聞いてきたんですけれども、桃丘と仲町とそれから桃三小学校が統合をするということで、特に中野三丁目地域については、児童館もなくなってしまうし、それから小学校もなくなってしまう。子どもたちの遊び場とか安全性とか、そういったものに対して非常に不安だというようなお話がいろんな方たちから言われてきているわけですけれども、この辺についてどのように考えているのか。こういう仮移転とか、いろいろそういうのも含めてお考えがあると思いますので、教えてください。
田辺子ども家庭部長
 今、委員が御質問の趣旨は、桃丘小学校の周辺につきまして、桃が丘児童館が桃三小の中で遊び場機能として展開をしていくために廃止をさせていただくでありますとか、それから桃丘小学校が統合されて桃三の位置に行くということで、地域の中で子どもにかかわる施設がなくなるのではないかという御心配と、それから桃丘小学校の跡地につきましてどのような利用の仕方をされるのか。その中で地域の方々の要望を聞いてほしいということの趣旨だったというふうに認識をしております。
 子どもの遊び場につきましては、その時点では体育館の改築につきましてまだ発表できる段階ではありませんでしたので、今後桃園地域全体の中で、桃三小学校の位置で子どもたちの遊び場機能を確保しながら、また桃丘小学校区におきましては、学童クラブなどを御利用いただく、施設を整備していきたいというふうな形で考えておりますし、この点につきましてはおおむね地域の方々も御了解いただいているというふうに認識しています。
 それから、地域の桃丘小学校の御利用について意見をお聞きいただきたいということにつきましては、引き続き区として十分地域の方々の御意見を聞きながら、跡地の利用については検討していくということで、当日もお話をさせていただいておりますし、私どももそのように考えております。
かせ委員
 受けとめ方が違うんじゃないかと思うんですよね。特に後半、父母の方たちの発言というのは非常に身につまされるようなものがあったと思うんですけれども、例えば小さな子どもたちが、中野三丁目の方たちが小学校、大きな通りを渡って桃三小学校へ行きますよね。それで、終わったら橋場の方に行くわけでしょう。そうすると、うちから離れたところに行く。そしてまた、それを帰ってこなきゃいけないということで、本当にそれで安全が確保できるのかということで、いろいろの方たちがおっしゃっていた。だから、決してそれを認めているということではないというふうに私思っていますし、特にあの中で強い要望であったのは、うちの身近なところに安全な遊び場というのを確保してもらわないと困るということだったと思うんですよ。それで、桃丘小学校の跡地、その中にそういった施設があってもいいんではないかというように私は受け取ったんですけれども。ちょっとそのずれがあるんですけれども、違いますか。
田辺子ども家庭部長
 前半で、橋場児童館についてお話になっていることは学童クラブのことだというふうに私どもは考えておりまして、学童クラブにつきましては、桃丘小学校の中で確保していくということでお話をさせていただいて、父母の方も御理解を、私たちはいただいております。
 それから、地域の中で安全な遊び場につきましては、先ほど申し上げたように、桃丘小学校の跡地の利用については、まだ区として決定をしておりませんので、この中で地域の方々の御意見も御要望もこれから聞きながら検討していくということで考えております。
かせ委員
 じゃ、これから検討ということですから、本当に切実な声があったと思うんで、その辺は反映できるように検討していただきたいと思います。とりあえず、以上で終わります。
近藤委員
 先日、厚生委員会の視察で認定こども園、守山市を見せていただいたんですけれど、かなり問題があるんじゃないかなというのを、課長も一緒に行かれて見てきたんですけれども、この区立幼稚園2園の認定こども園への転換というところが、認定こども園に転換する計画を推進するで、19年度にはもう事業者の選定ということで、工事も設計を始めるということなんですけれども、これ、本当に認定こども園をやり始めたところの検証がこれからどんどん出てくる中で、十分な議論をして、私は賛成でも反対でもない立場から、大丈夫なのかなという思いがあるんですよ。この結果が、もうちょっとすると認定園というものをやってみたけれどと、守山市のカナリヤ園の理事長さんも言っていましたけど、やっぱり大変な負担がかかるということをすごくおっしゃっていたんですけれど、これ計画を推進するというんですけれど、大丈夫なのかなというところがあるんですけれど、お聞かせください。
藤井幼児教育担当課長
 守山市には視察、同行させていただきまして、理事長さんからさまざまに、御懸念ですとか、実際に運営をする立場での問題点、課題について聞かせていただいたと思います。それは保育に欠ける子と欠けない子を一緒に一体的に保育するのが大変だということではなくて、割と経営的な側面でのことだったのかなと。結局、子育て支援についても、地域の子育て支援は求められていて、やると喜ばれるんだけれども、経営的な支援がないところでは難しい。あるいは幼稚園が認定こども園になる場合にはいろんな国の施策支援があるのに、保育園がなるときには、幼稚園の認可もとりにくいとか、さまざま制度上の、まだ確定はしていない部分が多いと考えていますけれども、現時点で国が示している制度的な手当てがいろいろと不足している部分があるのではないか。そのために、今の段階で認定こども園として経営するというふうになかなか言いにくいというふうな視点が多かったのかなというふうに考えています。
 この区立幼稚園2園の転換につきましては、この転換計画だけではなくて、中野区内で私立の保育園や幼稚園が認定こども園として運営することについて推進するという立場で推進計画をつくる予定で、7月には骨子を示させていただいています。中野区としての私立の幼稚園、保育園が認定こども園を運営するという場合にさまざまに支援が必要になるという観点から、支援策について現在検討中でして、4定には推進計画について何らかの形のものを示したいというふうに考えています。
近藤委員
 私も課長と同じで、やっぱり経営が大変であるというところがすごく気になったんですよね。経営が大変だということが前提としてわかっているのに進み出す。施設の改修工事なども、やっぱりこれ、区にかなり負担がこれから来る話になっていくんじゃないのかなと私は思うので、とても心配なんですけれども、そこのところも課長もわかって、皆さんもわかって、それでもこの認定園を進めるとおっしゃるんでしたら、それが一番ベターな方法なのかなと思うんですけれど。やはり本当に反対も多い中、区立幼稚園というのがいいものだという中で始めて、やっぱりなりゆかないということはあってはならないことなので、本当にしっかりした検討と、やはり多くのところからの情報を集めて、本当にどうしていったらいいかというところがとても大事だと思いますけれど、いかがですか。
藤井幼児教育担当課長
 区単独では経済的な支援が難しい部分も確かにあろうかと思いますけれども、そこについては東京都に対しても、そういう支援策を構築するようにということで要望はしていますし、都としても何らかの検討はしているというふうに聞いていますので、連携を持ちながら民間の認定こども園の運営にそごのないようにしていきたいというふうに考えています。
近藤委員
 ぜひとも本当に都や国に対して強く言っていかないと、区が本当にこれを全部持っていくような形にならざるを得なくなってしまわないように、本当にお願いします。
 それと次に、ひとり親家庭のこれ、ホーム以外にも遊園地の券なども廃止ということですか。
馬神子育て支援担当課長
 ひとり親家庭等休養ホーム事業というものが宿泊施設、また日帰り施設、遊園地等の利用する際に助成をしている事業でございます。それを廃止するということでございます。
近藤委員
 宿泊の方は利用者があまりいないと聞いているんで大丈夫なんですけど、遊園地等というのは、本当、すごく皆さん喜んで使われているんですね。それで、私も別に遊園地とかの券をただ出せばいいというものじゃないんですけど、この間も言ったように、それを手がかりにひとり親の家庭とここがつながっている、何となくそれが来ることで区をすごく何か好きなところがみんなあるんですよね。そういう部分が区側としてはなくなっちゃうというのをちょっと残念だなと。利用者の方は利用者の方で、本当に残念なんですよね。それを申し上げたいところと、やはりひとり親家庭というのを、私はチケットを配るときにいろんな情報を載せていったらどうだなんていうこともこの間言ったんですけれども、やっぱりそういうものがなくなったら、より見ていかなくてはならない場所であって、本当に皆さんがどうやっているのかというのを気をつけて、子育てのこれから小学校や中学校やなんかでも、いろんなことへの波紋がある場所であると思うんですよ、本当、こんな言い方は悪いんですけれど。ですから、本当にしっかりここの部分を見ていっていただきたいと思うんですけれど、いかがですか。
馬神子育て支援担当課長
 この休養ホーム事業の利用につきましては、区の方でひとり親家庭として考えております世帯のうち、大体19%、約20%の世帯の方が17年度ですと利用していらっしゃるという実績がございます。ただ、その内容からしますと、やはり全体からすると、なかなか利用が少ないのかなと。多くの世帯の方にあまり利用されるものではないのかなと思っております。周知につきましては、手当等と一緒に周知しておりますけれども、あまり全体の方が使っているものではないのかなというふうに考えております。ただ、ひとり親家庭の方につきまして、御相談を受けるきっかけですとか、御家庭の状況なんかをお聞きするきっかけとしてこういったいろいろな事業があるというのは、私どもも認識しておりますので、この事業がなくなったといたしましても、自立支援ですとか、就労支援というような切り口で、手当てだけではなくて、できるだけアプローチしていけるように今後検討していきたいと思います。
山崎委員
 19年度の予算の中で検討中の主な取り組みということなんですが、私はこうしたことの御報告をいただいたのは初めてのような気がするんですが、どんなものかなという思いが一つあるんです。というのは、これはすごく丁寧に、今までは区議会の中では、少なくとも予算の審議の中でこうした審議をしていたんだけれども、予算編成をする中で主な取り組みを御報告いただくということは、とてもそういう意味では丁寧でいいことだろうなと思っているんですが、今回初めてじゃなかったんでしょうか。
田辺子ども家庭部長
 すみません。ちょっと不確かですけれども、3年くらい前から毎年この時期にこうした形で、特に区民の方々に大きな影響のあるもの等につきまして、区議会で御報告をし、その後、区報とそれから地域での御説明をして、またそれを最終的には予算編成に反映をさせていただくという仕組みでやらせていただいております。
山崎委員
 ああ、そうでしたか。こんなに御丁寧にされたのは、僕の記憶だと初めてなんで。
 それで、そのことについてあれこれ私申し上げるつもりはないんですが、やっぱり手続として、これは総務委員会でも我が自由民主党の方から、幹事長の方から御指摘もさせていただきましたけれども、19日の区報に報告ということで、こうなっているわけですよね。しかし、区報にどの程度載せるのか、どのぐらいの広さなのか、広場としても使う、施設もつくる、何平米で、今まで使っていた農園の人たちはどこに行くのかというようなことも明らかに報告をされないまま、これ、私、総務委員会で傍聴したんですが、議事録も拝見させていただきましたけれども、決まっていないということなんですね。そのことが決まらないで、どうやって区報に報告するのか、あるいは区議会にまず報告があって、区議会の意見を聞いた上で、何というのかな、区報にある程度掲載をし、区民の意見を聞いていくと、こういう順番になるんだろうと思っているんですが、いきなりもう区報なんですよね。きょう13日でしょう。19日の区報だと、もうこれ原稿、上がっちゃっているんだよね、恐らく。この委員会なんて消化試合になっちゃっているんだというような、そういう少し思いがありまして、区議会の意見をPDCAの中のプランの中に入れていくという趣旨はよくわかるけれども、形だけになってやしないだろうかなと、こういうことなんですが、いかがでしょうか。
田辺子ども家庭部長
 山崎委員の御指摘につきましては、子育て支援施設の整備の件だというふうに認識しておりますが、こうした取り組みにつきまして、なるべく早く区民の方々にお知らせしたいという趣旨で、ここに御報告をさせていただいたり、区報に載せさせていただいておりますが、たびたびいろいろな形で御指摘いただいておりますが、区議会への情報提供の仕方については十分配慮しながら進めさせていただければというふうに思っております。
山崎委員
 そうすると、区報に部長、どの程度出るの、これ。広さだとか、建物の概要だとか、施設の内容、あるいはこれ、オディリアホームという名前が出たけれども、こうしたところまで出るのか出ないのかということすら、この委員会じゃわからないんですよ。それで区報に出る出るとこう言われちゃっても、何とも言いようがないんですが、いかがでしょうか。
田辺子ども家庭部長
 この土地につきましては、おおよそ2,700平米程度あると思っておりますが、そちらをすべて貸与という形で考えておりまして、区としては、その貸与させていただくということと、それから今、先ほどもありましたけれども、地域の方が御利用になっていらっしゃいますので、その部分が縮小されたり、一部地域開放等を考えておりますけれども、具体的には法人が検討されている施設の概要については、区報の中ではこの時点ではまだ発表できないというふうに考えております。ですので、区報で発表するのは、今御説明をしている程度というふうに考えていただければと思います。改めまして、地域の方々ですとか、区議会の中では、法人からの情報を得まして、施設についての概要等について御報告をさせていただきたいというふうに考えております。
山崎委員
 もちろんそうしていただきたいんですが、法人の方からのアプローチでこうしたことが少し急展開したというお話だったんですが、今も貸与の話が出ましたけれども、議会の方では、無償貸与なのか有償貸与なのか、そうしたことすら関与できないし、ある意味では、区議会の意見として、このぐらいが適当であろうというようなことだって申し上げたい部分があるわけですよ。この辺はいかがでしょうか。
田辺子ども家庭部長
 法人と私ども、総務部と一緒にずっと検討してまいりました。具体的には、50年間の無償貸与ということで、まだ条件、具体的に法人の方と煮詰めているわけではありませんので、私どもとしてはそういうふうに考えておりますけれども、社会福祉法人で、乳児院を運営されている法人ということで、この乳児院の事業自体が運営として収益の上がるような事業ではないということで、法人としても経済的に非常に苦しいというようなことも伺っておりまして、そうした中で無償でどうかというふうなことで、ただし、地域開放でありますとか、それから私どもが既にお願いしているショートステイや病後児保育等を引き続きお願いするとともに、地域の子育て広場や相談などについての事業を行っていただきたいということで、最終的に法人の方でもう組織決定をされる直前でございますので、申しわけありません。まだなかなか詳細について御報告できない状況でありますけれども、法人との話し合いにつきまして、ここでの御意見等も踏まえて、最終的な判断はさせていただきたいと思っております。
山崎委員
 施設としての事業だとか、そういう部分について、恐らく区議会の方で異論を唱える人はいないんだろうと思うけど、やっぱり情報提供する中で、区報に先にこうした形で出ていくところに、ある意味では私ども自由民主党は少しいかがなものかなということがございますが、事業そのものに反対をしているわけじゃありませんので、誤解をされないようにお願いをしたい。やっぱり情報が交錯をするということが部長、非常にいけないことで、区議会はわからなかった、しかし、この場で申し上げていいかどうかわからないけれども、対話集会で区長が直接答えちゃったなんていう案件も実はあるんですよ。そんなら何も部長も課長も要らないし、区議会なんか要らないんじゃないかと、こういうようなことにならないように、丁寧にやっていただくのは結構、区長が対話集会に出ていただいて政策的、あるいは経営的な側面で区民の皆さんを説得する場面もあってもいいと思うけれど、区議会を決してないがしろにはしていないだろうけれども、軽視しないで、慎重な議論が進むようにお願いをしたいと思います。 田辺子ども家庭部長
 十分配慮しながら慎重に進めさせていただきたいと思います。
佐野委員
 両部にちょっとお聞きさせていただきます。
 今、示された案の中で、10か年計画と異なった点、冊子がありますよね、10か年計画の、あれと異なっている点があるんでしょうか。
田辺子ども家庭部長
 私どもの部の事業で申しますと、10か年計画と異なっているという事業についてはございませんが、10か年計画の中で詳細に示されていなかった、あるいは検討中であったというものが具体化をしてお示しをさせていただいたというものはございます。
 それから、ひとり親家庭休養ホームにつきましては、10か年計画の中では盛り込んでおりませんけれども、見直しの中でさせていただいたということでございます。
菅野保健福祉部長
 10か年計画に詳細に述べているような事業というのはそんなにないわけでございますが、裏の2番目の本一・鷺六高齢者会館運営の民間委託、これにつきましては、10か年計画の中で、5年間で2施設ずつ委託していくということで計画事業でございます。ほかのものにつきましては、計画事業ではございませんで、予算対応というようなものでございます。
佐野委員
 例えば堀江の廃止の件、それからもう一つあります。廃止がひとり親家庭休養ホームですか、この辺は10か年計画、うたっておりますか。
菅野保健福祉部長
 すみません、堀江ですけれども、堀江につきましては、これはいわゆるサテライト型デイサービスの廃止でございますが、これは10か年の中では入ってございません。
田辺子ども家庭部長
 ひとり親家庭休養ホームにつきましては、10か年計画事業ではございませんで、PDCAサイクルの中で見直しをさせていただいて予算対応させていただきたいというふうに検討しているものでございます。
佐野委員
 10か年計画というのは、もう3年ぐらい前からいろいろ条例を出したりして、ようやくここでこの3月に冊子をお出しして区民に周知徹底を図っていこうということを今おやりになって、それによって区は今後の10か年の予算をつけてやっていこうということで、大々的に区の方針を出したわけですね。そうしますと、今、その中には入っていませんとか、こうでした、あるいはPDCAサイクルでやりました、それはそれで環境が変化するわけですから、いいんですよ。そのとおり、別に10か年どおりにいく必要は全くないと思います。ただ、そこのところを区民にはっきりと知らしていかないと、10か年計画との兼ね合いはどうなんですかという質問が必ず私は説明会をやるときに出てくると思います。それが要するにおろそかになっては私はいけないと思っています。そういうことで、その辺の配慮を、例えば先ほど山崎委員が質問しました区報、こういう点にもぽんと出ますと、疑問を持ちますよ、区民は、これどうなっているのというふうに。一生懸命おやりになっているのが、結果としてそういう疑心を持たれることは、やっぱり私はよくないと思う。そういう意味で、例えば区報の配慮の中にも、そういったことが明らかであるんだったら、はっきりとうたっていくべきではないか。10か年計画とはこういうところが異なっています、こうですということを言うべきではないかというふうに思うことがまず1点なんですけど、いかがでしょうか。
田辺子ども家庭部長
 区報の中では、現在お示ししている内容程度で周知をしていくというふうに考えています。ただ、私ども、意見交換会ですとか、それから関係団体との調整の場で、佐野委員おっしゃったような形で、10か年計画との兼ね合い、調整ということ、あるいは区として10か年計画の中でもPDCAサイクルのもとに行政運営を行っていくんだというようなこともお話をさせていただいておりますので、そうしたことにつきましても十分御説明をさせていただきたいというふうに考えております。
佐野委員
 特にここに最初の文章の中に書いてある19日の区報並びに区民に周知するとともに、区民との意見交換を行う、また関係団体との調整も行っていくと、具体的に関係団体との調整を行っていくというのは、例えば町会連合、町会、地域センターを通して説明をするのかどうか。この辺も私ちょっと見えないなと思ったんですけれども、どういうふうにお考えでしょうか。
田辺子ども家庭部長
 すみません、町会につきましては、私ども所管で関係あるものにつきましては、それぞれさせていただこうというふうに考えておりますが、私どもの事業につきましては、利用団体等がございますので、そうした団体に周知をしていきたいと思っております。
佐野委員
 というのは、例えば本一高齢者会館、裏側のページのところにあります、これ私の方の地域なんですけれども、非常に皆さん関心があるんですよ、本一高齢者会館。どうなっていくの、今後ということなんですね。そうすると、これ、例えばあそこですと、所管は弥生地域センターですか。7団体の町会長は、町会連合なんかで集まっている。その都度、毎月1回ぐらい集まっていろいろ情報交換をされているわけ。区役所の方からも所長がお見えになって説明をやられるわけですよね。やっぱり地元でここの利用をしているところは、地元のそういったところに情報を流していかないと。もちろん区報も大切ですし、いろんなことがあると思うんですけれども、そういった配慮というのが私は必要ではないかなと思うんですけど、いかがでしょう。
鈴木中部保健福祉センター所長
 高齢者会館の委託につきましては、地元の説明会を既に両高齢者会館ともに済ましているところでございます。その説明会には、当然地元の町会、それから民生委員さんだとか、そういう地域で活動しているさまざまな団体、それから高齢者会館を御利用いただいている皆様方、そういった方を幅広くお呼びかけいたしまして、そこで御説明を申し上げたということでございます。
佐野委員
 そういったことの事実があるんであれば、私もそれは認知していますけども、できる限りやっぱり地域センターを通して、そういったものを周知徹底図っていくということをこの関係団体との調整の中で一つ入れていくべきではないかというふうに思ったわけです。
 それから具体的にちょっともう一回、区立幼稚園の2園の認定こども園について。これは近藤委員が先ほどちょっと御質問しましたけども、事業者選定、これは先ほど課長が経営の中で非常に難しい面があると、この間視察に行ったとき。私もそう感じたんですけども。「施設改修工事の設計を行う」となっていますけれども、そうすると設計はやるんですね、「行う」ですから。実施は、いつからどういう形でというふうに具体的にお考えになっているんでしょう。
藤井幼児教育担当課長
 実施については、平成20年度に夏休み等を使ってやる予定でいます。
佐野委員
 スケジュール的にやっぱり経営の手を挙げる人たちがいるのかどうかというのは、大きな今後の課題になると思うんですよ。例えばこの間視察に行った市の場合には、もう既に条例で、援助の金額等々も示された、その上でカナリヤ園は結果として経営が難しいだろうと、手を引かざるを得ないだろうという発言があったと思うんですけども、東京都の場合は12月ですか、課長。
藤井幼児教育担当課長
 12月議会に基準案等を示すというふうに聞いています。
佐野委員
 そうしますと、12月に示されて、19年度に事業者選定を行うということですから、20年の3月までですか、「行う」という、時間的にそんなにないわけですよね。
 それからもう一つは、その前に先行して設計を行っちゃって、実施を今何月とおっしゃったかな。(「20年度」と呼ぶ者あり)20年度の3月から。そうすると、かなり迫られてくる期間が非常にタイトになってくると思うんですよ。そういう意味で、やはり選定業者をどういうふうにしていくかというところが大きな私はキーになるんではないかなと思うんですけども、20年、ことしの12月に東京都から示されて、その上で中野区ができる範囲内の援助をどうしていくかということを考えて、それを加味されて発表されて選定に入っていくということになろうかと思いますけども、かなりここのところは時間的にもタイトになりますし、難しいキーだなというふうに思っていますけど、いかがでしょうか。
藤井幼児教育担当課長
 基本的な考え方については、12月に推進計画案として示して、決定した後、事業者の実際の募集要項等については年度末、19年の3月ぐらいまでにまとめていきたいというふうに考えています。19年度、4月以降、割と早目に募集をして、できれば上半期には決定したい、事業者を選定していきたいというふうに考えてはおりますが、その過程で、中野区だけではなくて東京都の支援制度についても固まったものが示せるのではないかというふうに考えています。
佐野委員
 そうすると、今のお話だと、支援制度いかんというか、中野区単独ではこれできない問題ですので、国の施策か、都の施策、それいかんによってかなり大きく左右される部分が出てくる、これから、不透明なわけですけれども、当然、そういったふうに理解しておいてよろしいんでしょうか。
藤井幼児教育担当課長
 そうですね、実際経営という観点で言うと、事業者の保育料だけで賄うということはなかなか難しいですから、実際には公的な助成がどの程度、どういうふうな部分にあるのかということが、実際に応募するときの事業者の方の判断の要素になるであろうというふうに考えています。認定こども園自体は、国の制度自体はもう10月から始まっていますけれども、東京都の基準がまだ示されていなかったということで、東京都下ではまだという状態ですが、これも12月議会には示されて、来年の4月にはいろんな支援施策も含めた形のものがはっきりした形で運営ができるというふうに想定しています。したがいまして、19年度に募集する段階では、都の支援策についても確定した情報をもとに事業者が判断できるのではないかというふうに考えています。
やながわ委員
 ちょっと関連した質問なんですけれど、うちの場合は、民間に運営をすべて委託すると。今、東京都内の認定こども園に準ずる施設は比較的公設民営だとか、公が運営に携わっているところが多いわけですね。中野区の場合は、本当にすべて民間にということなので、東京都がこの第4定で出るらしいですけれども、うちの場合はちょっと方向が違うわけですよね、考え方が。私は、さまざま認定こども園の検証をどういう形で出てくるか、見守る必要性があるなというふうに感じているんですね。うちの予定が示されているわけですよ、私、やよいの方なんですけどね。これはもうぎりぎりまで経過を見守った上で、変な話、一気にできることはできると思うので、慌てて事業者選定だとか、施設の改修等とかやる必要ないなんて言うと怒られちゃうからあれですけど、検討の余地はあるんじゃないかと、慌てる必要はないと、こういうふうに私は個人的には思っているんですが、その辺はどう受けとめていらっしゃいますでしょうか。
藤井幼児教育担当課長
 国の方でも、この認定こども園の制度化に当たっては、いきなり制度をつくるということではなくて、事前に幼保一体の施設についていろいろなタイプのモデル園を指定して、モデル事業をしております。その2年間のモデル事業の結果についても、いろいろな形で課題が確かに示されています。それについて、国の認定こども園の制度化に当たっても、国会等で議論された上でこの制度ができたというふうに考えています。だから、私どもの方の区立2園の転換につきましても、そういうモデル事業のさまざまな経験を踏まえていろいろと検討を進めていまして、やはり幼稚園と保育園を単純に足して2で割ったような、そういうふうなものではない。やはり一体的に運営するためには、子どもの方もいろんな生活リズムをどうするかということで大変ですけれども、その子どもを実際に預ける親御さんたちの意向もやはり8時間の保育を必要とされる方と、4時間程度で済む方とでは意識が違うというふうなことがありまして、それぞれに満足されるような形での運営ということを踏まえた検討が必要だということで検討を進めています。
 現在の段階でわかっている範囲でしか確かに考えられないだろうということは当然ありますけれども、少なくとも2年間のモデル事業の運営で出てきているいろいろな課題については、踏まえた形で転換計画を示せるというふうに考えています。
やながわ委員
 新たな試みなので、どこに行っても、子どもたちは全然問題ないわけで、運営のあり方、経営ができるかどうかという、うちの場合は、やっぱり子育て支援を重きに打ち出していくわけですから、そういった運営母体がやっぱり一番の基盤になろうかと思います。私は慌てないでいろんなところを見て、あるいはこれから東京都がどういう支援を打ち出してくれるのかわかりませんけれど、そういったことをさまざま踏まえた上でしっかりしていただきたいなと思います。
 それと、今回、来年、19年度の大きな施策の中で、子育て支援施設、あるいは母子生活支援施設、この認定こども園も含めてそうなんですが、東中野の保育園もそうですが、みんな民間にゆだねていくというのが事業の展開ですね。私、これ反対しているわけじゃありません。むしろそうすることによってサービスが拡大していく、大変重要なポイントだろうと思っております。
 そこで、私は、母子生活支援施設にしても、保育園にしても、民間にゆだねる、あるいはそうするとサービスが拡大する。だけど、ここのもっと多く一歩踏み込むと、母子生活支援施設にしても、ただ単に母子寮というだけではもう済まされないだろうと。あるいはどこでしたっけ、上鷺の子育て支援施設、これも社会福祉法人にゆだねるんですが、これはここにおいても乳児院という施設がありますよね。やっぱりこういう場だからこそ、本当に公的に受け入れていただけない、本当に即断即決の判断を要するお子さんやDVの問題等で受け皿になり得るのかどうかと。今までない、中野区で対応できなかったというこういう施設にやっぱりなっていってもらいたいなという気も含めて、そういうところまで区は考えていらっしゃるんでしょうか。
馬神子育て支援担当課長
 今回出ております子育て支援施設の乳児院、また母子生活支援施設建てかえ後につきましても、特に乳児院の方については、各種相談といったような形で広く子育て支援に積極的にかかわっていただきたいということを考えております。また、ショートステイですとか、病後児保育のように、今までやっていただいた部分につきましても対象児童の拡大ですとか、そういったことで、より区内子育て世帯全体に波及効果のあるような、そういった事業をお願いしたいと考えております。また、母子生活支援施設につきましても、今はなかなか施設上の制限もございまして、生活の場という部分が非常に大部分を占めておりますが、今回建てかえによりまして、少しでも余裕が出てくる部分もございます。そこの部分で地域の子育て支援といったような事業を拡大していただくとか、またそこに入っていらっしゃる入所者の支援というだけではなくて、区内のひとり親家庭全体に対する相談の場ですとか、そういった部分についてもより積極的にかかわっていただきたいというふうに考えております。
やながわ委員
 これは要望になりますが、やっぱりなかなか今まで受け入れられなかった、そういう何というんですかね、場所の提供とかありますよね。今児童虐待の問題、あるいはDVの問題、私もいろんな地域の御相談事を聞きながら、本当にさっと受けられる施設も、本当に厳しいんだなということを実感しております。ですので、相談対応も含め、こういう今までできなかったことをやっぱり展開するという、地域に根差したそういう施設になることをこういう建てかえの時期だとか、あるいは改修の時期に大きく展開できるといいなと思っておりますので、その辺の検討も、区民からも恐らくいろいろ意見が上がってくるかと思いますので、その辺はしっかり受けとめていただきたいなと思っています。
山崎委員
 すみません。今の認定こども園の件なんですが、私どもががむしゃらに急げ急げということを申し上げているつもりはないんですが、若干温度差があるんですよ。というのは、現状のままの運営ができないからこそ、あるいは将来に向けて子育て支援策というのはこれだけじゃないわけだよ。総合的な視点に立って、ある意味で統廃合して制度改正をして、違う形の子育て支援、新たな事業に踏み込むための財源を生み出すためにも、民間にならにゃいかぬという側面だって僕はあるんだろうと思うわけ。そういう意味では、急いでやっていかなくちゃ、推進していかなくちゃいけないわけだよ。やみくもに急げじゃないけれども、このままの状況が続かないんじゃないのと、僕、前の委員会でも申し上げたけれども、退職不補充で、耐震補強も含めて、施設も含めて、あのままの運営で本当にできるんならやればいいじゃないですか。ほかの展開もできない。あるいはそうした今の幼稚園の運営すらもう危うくなっているという現状認識の中で、こうしたことを推進すると言ったんじゃないの。僕らはそれを信じて一緒にやっていこうという思いになっているんですよ。悠長なこと言っていられないんじゃないですかね。いかがですか。
藤井幼児教育担当課長
 区立2園の転換につきましては、当然、将来の職員2,000名体制のもとで、区が何をするのかということも大きくありますし、少子化の中で、就学前の子どもに対しての幼児教育の施設供給量をトータルに見たときに、民間の私立幼稚園、私立保育園もある中で、公立幼稚園がどの程度必要なのかということから教育委員会の方でも、現在の4園体制は必要がないということでの判断がされた上で、幼児総合施設への転換という計画になっているというふうに考えています。新たな地域の子育てということでの機能充実も早く必要なところでありますし、また子ども家庭部としては、2歳以下の子どもで待機児が多少出ているというふうなこともありますので、待機児の解消という観点からも、この認定こども園というものを早期に推進していきたいということで、ただ無理のないような形で計画を進めていきたいというふうに考えています。
山崎委員
 もちろんそうだよ。しかし、両方の道はとれないんだ、課長。だからこそ決断をして、政策判断をしていくわけですよ。もっと言えば、小・中学校まで統廃合しようかという時代になっているわけよ。義務教育だよ、これ。その中で、今、課長がおっしゃったような状況を踏まえて、これは急がにゃいかぬという政策判断じゃないの。それが揺らいじゃったんじゃ、僕ら応援できないよ。いかがですか。
藤井幼児教育担当課長
 特に今の段階で、認定こども園2園の転換について計画を延ばそうというふうな考えはありません。7月の骨子のときにお話ししたように、22年度に民間の認定こども園に転換するということで、それに向けての計画を現在検討しているということです。
かせ委員
 認定こども園のことなんですけれども、私もあそこへ行ってきて、特に職員の方たちの苦労というのは大変だという、11時間でしたかの保育をするということで、職員がもう燃え尽きてしまう、二、三年でやめたくなるというような状況も言われていましたし、それだけのことでそういう厳しい勤務実態の中で子どもたちを面倒を見ているということで、果たして子どもたちの目から見てどうなのかという視点がないと、本当に将来に禍根を残すんだろうというふうに思うんですよね。子どもの発達ということでは、成果があらわれるのに1年、2年でできるということじゃないということで、いろんな学者が研究しているようですけれども、今のそういったしょっちゅう保母さんが変わったりとか、環境が変わったりとかという環境の中で育てられた子どもは、決していいことにはならないだろうというのは共通したところなんですよ。それで、そういうことからして、政策判断だという発言、考えもあるんですけれども、政策判断よりも、まずは子どもたちの視点で見るということ、これが一番大事だと思うんですが、いかがですか。
藤井幼児教育担当課長
 10か年計画の中で、区立幼稚園2園の転換ということを政策判断した上で示したというふうに考えておりまして、その根拠というのは、当然子どもたちをよりよい環境の中で育てる。特定の子どもたちだけではなくて、区内にいる乳幼児すべてについて責任を持つという観点から示したというふうに考えています。
かせ委員
 特に中野区で、今認定こども園だけの話じゃないんですけれども、民間委託がどんどん進められていますよね。それで、最近になっていろんなところでいろんな事件といいますか、考えられないようなことも起こっているわけですよ。(「中野区内で」と呼ぶ者あり)いやいや、全国的に見てね。例えば練馬の話であるとか、いろいろ起こっているわけですよ。だから、民間に委託すればよくなるということは幻想だというふうに思います。やはりきっちりと、何といいますか、子どもに対する責任を負うというのは、自治体のわけですから、そこの観点を忘れてしまって、何でも人数を減らせばいいんだと、それが目的になってしまったのでは、これは本末転倒だというふうに思うんですよね。
 それで、認定こども園についてですけれども、経営的にも厳しかったと。これは園長さんが2階に上げられて、そのはしごを外されてしまった、財政的な裏づけは全くなかったということなんですけれども、経営される方と職員の方たちに押しつけられているという実態があるわけですよ。それで、もしもそういうようなことで見通しがないままに進めてしまったら、例えばせっかくやったものが廃止せざるを得ない、あるいは方向転換しなきゃいけないということになると、その子どもたちというのは大変な思いになるわけですよ。だから、そういうようないろんな委員から慎重にというような発言も出ていますし、私もこの問題については、そういうような状況を見ながら、あせらずにしっかりと検討しながらということが大事かなというふうに思いますけれども、どうですか。
藤井幼児教育担当課長
 視察先の園長さんの考えというのは、一つの考え方だなというふうには考えています。特に、あの園は保育園を基礎としてつくられたということがまずありまして、認定こども園すべての園が抱えている問題とはちょっとずれたところもある。具体的には、保育園型ということで、今まで行政が保育園の保育料を徴収して負担金を園側はもらうだけという形だったわけですね。園の方で言われていた経営的な観点での懸念の一つは、保育料を園が徴収しないといけない。その結果、徴収できなかったときには、園がかぶることになるということについて御懸念されていたと思うんですが、私立幼稚園であれば、当然に今でもそういう状態で運営されているということがあるわけですね。ですから、幼稚園型で来られて認定こども園になる場合には、多分そういうふうな懸念はされていないというか、当然それは引き受けるべきリスクとして考えていらっしゃるのではないかなというふうに考えています。ただ、保育園については、今までそういうことはなかった。ですから、新しい事務なり、新しい考えを多少取り入れないといけない部分が認定こども園にあるということの一つの事例なのかなと思っております。
 中野区の場合には、幼稚園から転換するわけですけど、転換後の形式は別に幼稚園型と限定していませんので、実際に運営していただける事業者の方がどういうことを基礎にして今までされていたかというのは、今の段階ではわからないんですが、保育園型であろうが、幼稚園型であろうが、連携型であろうが、認定こども園の中で到達すべき目標は幼保一体的な運営ということと、地域の子育て支援の充実ということです。その中で、いろいろな経営資源の確保という点でも、同等のものになるようにということで、いろいろな支援策についても現在中野区としても検討していますし、東京都でも同様の検討がされているというふうに認識しています。事業の運営上、いろいろと事業者の方から懸念の声がある部分については、一つひとつ丁寧に手当てしていきたいというふうに考えています。
かせ委員
 確認ですけれども、認定こども園については幾つかの類型がありますよね。それで、この想定されている類型というのは幼稚園型ということで、もう確定されているわけですか。
藤井幼児教育担当課長
 7月に出しました骨子の中では、4類型の特定の類型を指定しない、中野区としては幅広く提案をいただいて、その中からできるだけよい提案を採用したいというふうに考えていますので、あえて4類型のどれかに指定をするという考えは今のところありません。
岩永委員
 先ほど山崎委員が言われた議会への資料の提出や説明との関係なんですが、例えばこの認定こども園にしても、4類型のうちどういう認定こども園になるのかによって、またそのあり方が違うわけですね、保育料をはじめとして。結局、今どういう状況で検討されていて、それを区報に出して、区民から意見を聴取しようとしているのかということが議会に見えないままにこういう説明がされて、やりとりがある中で見えてくる部分、わかってくる部分、わからない部分というのが出てくる。これは当然あり得ることなんです。あり得ることなんですが、今回のこの報告の一番最初にあるように、この中身を議会に報告をしたのは、今の利用内容が変わって影響が想定される、たくさんある事業の中でも、これが特に区民にとって影響があるから議会に報告をして区報に載せて意見を聞くんだということなんですね。そうすると、認定こども園に限らず、例えば桃が丘にしたって、桃園第三小学校の体育館改築にしたって、ほかにも例えば保健福祉部関係でも、どれ一つとっても、もっと議会が検討ができる、チェックができる、いろいろ議論ができる、深められるというような形で出していただかないと、本当に議会の側が困る。これは正副の打ち合わせのときにも私申しましたけれども、出され方がとても議会に対してきちんと--出すということの姿勢は、これは評価できるんです、区は理事者が議会に情報を積極的に出していこうという、この姿勢はこれは評価できるんですが、その中身が結構都合よく取捨選択をされているような、そういうふうにしか思えないときがあります。
 それともう1点、先ほど山崎委員も言われたように、議会が知らないうちに区民との意見交換の中で具体的に答えられて議会が困るということがあったわけですよね。だから、そういう意味で言えば、きちんとこういう重要なもの、特に区民に影響が想定されるというふうにわざわざ区が判断しているものについては、きちんとやっていただきたいということをこれは厚生委員でもあるし、今、私委員長をやっていますので、委員会の運営上も含めて、ぜひお願いをしておきたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。
委員長
 他にありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 よろしいですか。では、以上で本報告は終了いたします。
 では続きまして、中野区歯科医師会委託事業に関する調査についての報告を受けます。
今健康・高齢担当課長
 では、御報告させていただきます。(資料3)
 ちょっと分厚いですけれども、3ページをお開きください。中野区が中野区歯科医師会に委託実施している「障害児(者)歯科医療事業」、それから「要介護高齢者等訪問歯科医療事業」、これにつきまして歯科医師会の方から、9年から12年の4年間委託料の一部が清算されず留保されていたという報告を受けまして、区は調査委員会を設置し、調査を進めてまいりました。それにつきまして、10月31日に本委託事業に係る支払い超過額が生じた原因と問題点、今後の対応についての最終の報告を受けたところでございます。区は、これらの報告を踏まえて、支払い超過額について中野区歯科医師会に対し返還を求めるとともに、委託事務や事務執行体制の見直しに着手することといたしました。
 以下、調査の結果をるる述べてございますが、構成につきましては、2ページから3ページの目次のとおりでございます。若干長くなりますが、かいつまんで御報告をさせていただきたいと思います。
 まず、大きな1番、「支払超過額の調査」でございます。調査の対象事業と対象年度につきましては、ここに書いてあるとおりでございまして、事業開始時から平成17年度までを全部調査をいたしました。調査の方法につきましては、さきの委員会で報告したとおりなので、ここでは省略させていただきます。
 4ページをお開きください。「調査の結果」でございますが、年度ごとにいろいろ出てきております。
 まず、平成7年度でございますけれども、この年度から始まっておりますが、契約書上はこの委託事業は清算方式であることがうたわれていない、契約条項にうたわれていなくて、覚書と実施報告書の収支差額の欄に清算方法が定められていたということがございます。それから、収入についても十分な取り決めがなされておらず、この事業初年度の問題がその後の計算上のミスの原因となったというふうに考えられます。研修や学会への参加などの必要経費についても、委託総額の中で処理されていたということもございますし、消費税も7、8年度につきましては免除されているにもかかわらず、精算報告書に盛り込まれて委託料の支払いが行われていたということがございます。
 そうしたことがございますが、この年度と、それから8年度につきましては、実際に研修費や会議運営費に支払い超過分を充当してございますので、委託総額としては支払い超過額は発生していなかったというものでございます。
 それから、9年度につきましては、この年から要介護高齢者等訪問歯科医療事業が始まりました。障害児(者)歯科医療事業につきましては、監査の方から指摘されて、契約書の一部の見直しをしてございます。これは診療報酬の扱いについてだったんですけれども、指摘された内容が根本的な原因についての見直しが十分行われなかったということで、それがそれから先のさまざまな問題点を生じた一つの大きな要素になっているということでございます。
 10、11、12年度については、ここに書いてあるとおりでございますが、12年度に委託料総額で672万というような支払い超過額、これが今回の最大の支払い超過額になってございます。
 それから、平成13年度ですけれども、これは次年度に計画しているかかりつけ歯科医連携推進事業、これの準備、事業化の検討、準備を進めております。しかし、事業は決定しているものの、事業費についての予算化はしないで、本事業契約の中で処理することとして、契約にない経費を支出することとなりました。このため、精算報告書に別途、新事業準備経費の項目で処理したという事実がございます。
 14、15はこのとおりでございます。
 平成16年度につきましては、支払い超過額がある一方、人件費、研修費などで支払い不足額も生じておりまして、委託料総額では358万6,034円の支払い不足額が発生しております。これなんですけれども、これは9年度から12年度までに留保した金額があるということが歯科医師会の中ではっきりいたしまして、それを歯科医師会の方で何とか区の方に分割してでも返そうということで、支出した金額を減額して報告しているというようなことがございます。それに沿って支払いをいたしましたので、この支出不足額が生じてございます。
 これと同じことが17年度にも行われております。したがいまして、16、17年度は、支払い不足という形になってございます。
 16年度までにつきましては、今回の原因の一番大きな要素でありました消費税について支払い超過が生じているんですけれども、平成17年度につきましては、この留保金の主要因になっている消費税を納入した後に精算報告書を区に提出し直しているということで、その部分は正されてございます。
 以上、年度ごとにちょっと要素だけを御説明いたしましたが、こうした年度ごとの過不足をまとめると、7ページの(4)に書いてございますような金額になります。収入額としては、窓口収入で記載漏れがあったこと、それから社会保険診療報酬支払い基金や国保連からの記載漏れがあったというようなことで、合計で106万6,466円の収入の記載漏れがございました。支出につきましては、事務手数料については計算ミスがあったことと、それから消費税につきましては、申告書の写し、領収書証書などによって納付額を確認いたしましたけれども、2,175万8,753円の過払いがあったということでございます。したがいまして、過払いの合計が2,339万823円ということになってございます。
 その他として記述してございますが、このうちの252万4,668円、これにつきましては、この事業そのものに必要な経費であったことを調査委員会としては確認してございます。
 以上のことから、支払い超過額の合計が2,193万2,621円ということになってございます。
 8ページ目をお開きください。「支払超過の原因と問題点」でございます。
 1番が、「契約締結と契約内容の変更の推移」というふうになってございますが、この部分につきましては、ちょっと時間の関係もございますので、後でお読み取りいただければというふうに思います。途中で改めている部分もございますが、持ち越している部分もあるということの指摘が入ってございます。これは両事業についてでございます。
 それから、9ページ目の下の方、「支払超過額が生じた原因」というものがございます。
 一つは、契約内容について相互の理解に相違が生じた原因として7点を指摘してございます。
 まず、一つ目でございますけれども、本事業を執行する上で取り決めた内容が契約書に十分反映されているとは言えなかった、それが相互に異なる解釈が生じる原因になったということを指摘してございます。
 二つ目に、事業に直接係る経費以外の事務手数料、消費税、これが契約書に添付されている委託料支払い内訳書のみに記載されていて、中野区歯科医師会の方は事業収入として理解し、処理をするというようなことで、相互の理解に大きな差が生じました。このことが今回の過払いの大きな原因になってございます。
 3点目でございますが、事務執行上の経費とか研修内容について、区と歯科医師会で話し合ってきているんですけれども、それが十分契約本文やそれから支払い内訳書、覚書等に記載されていなかったため、総経費の増減で調整をすることになってしまったということで、このため項目別に見ると、実質経費と精算報告書の経費との間に差異が生じてしまったというような状況がございます。
 4点目に委託料の清算について、これは清算期日の問題がございます。というのは、清算は委託期間終了後40日以内、つまり3月31日終了後40日以内にするというふうになっているんですけれども、消費税の納付額の確定と納付期限、これが5月の末日になってございまして、ここが一致してございません。その結果、消費税の納付見込み額と実際の納入額との差額が実質的に清算できる状況にはなかったということがございます。このことが中野区歯科医師会が一般的な委託契約の例と同じく、清算を要しないものというふうに理解する原因となってございます。
 それから5点目に、診療報酬の取り扱いでございますが、これは契約書の第10条に委託料の算定基礎に含まれるというふうにしてございます。しかし、委託料支払い内訳書には、この診療報酬分を平成10年度には見込んでいるんですけど、それ以外の年度については見込んでいなくて、委託料の支払い限度額が診療報酬の収入状況により増減してしまうというような、そういう結果になってございます。このため委託料支払い内訳書の委託料に診療報酬収入額を加えた額までは、つまり診療報酬も加えた額までは執行していいんだというふうに解釈されて、それを契約変更なしに処理してしまったという原因になってございます。
 6点目に、収入として診療報酬以外にもほかの収入があるんですけれども、この取り扱いについてはどこにも定められていなかった。そういう意味で、取り組みが不十分で、記載漏れなどの確認ができなかった原因になってございます。
 それから7点目といたしまして、実は毎月実施報告を求めてきているんですけれども、それについての報告様式が不十分なために、実際の精算報告書の内容をチェックする基礎数字にはならなかったということがございます。それから、人件費等の単価を定めた契約について実績を確認する報告書の様式が不十分であった。それから、そういうことから、実績が確認されないまま委託料が支払われる原因となったというようなこと。
 かいつまんで申し上げましたけれども、以上7点が支払い超過額が生じた原因ということで指摘されてございます。
 それは区と歯科医師会の相互の認識に差があったというような原因でございますけど、もう1点、中野区歯科医師会側の問題点としては、4点が挙げられてございます。
 一つは、研修費や会議運営費など、それから維持管理費、運営経費総額などについて、項目ごとに経費総額を上回る場合の処理がされていないということがございます。これは中野区歯科医師会が委託契約は委託料の総額によって決められていて、その中の項目ごとというのは目安にすぎない、支払い区分は目安にすぎないというふうに考えられていたことに原因があると思われます。実はこの辺につきましては区も同様の認識を持っていたということで、支払い区分の扱い、そのものが不明確だった点に問題があったかというふうに考えられております。
 それから、13年度につきましては、契約変更の手続を行わずに委託料の支払い、内訳書の支払い区分と異なる区分を精算報告書に設けて処理を行っていたということがございます。
 それから3点目に、転記漏れや計算ミス、これがございました。これにつきましては、歯科医師会の中に内容のチェックを行う体制がなかったということが言えるのではないかと思われます。
 それから4点目なんですけれども、歯科医師会の方では、直接事業の執行にかかわる人件費、研修費、会議運営費等については清算をするもの、だけど、間接経費である事務手数料、消費税等は清算を要しない事業収入というふうに理解をしておりました。そういうふうなことでやってきておりまして、このうち、中野区歯科医師会から区に返還すべき未清算分として、9年度から12年度の分につきましては、歯科医師会からの報告によれば、歯科医師会そのものに報告されずに、役員の個人管理として処理されていたということでございます。ただし、そのほかの年度、7年度から17年度までの間で、この4年間を除く年度につきましては、歯科医師会がきちんと会計処理を行ってございます。その会計処理の内容につきましては、領収書等により確認してきてございますが、会員の研修ですとか、講演会の費用、それから会の事務事業の運営経費、事務用の機器の購入等に充てられてございます。そういう意味では、問題のあるものではございませんでした。しかし、会員の研修等々につきましても、こういう支出の仕方は、区の委託事業にかかわる経費としては認められないものであったということでございます。ただ、その使い方が不正であったとか、不適当であったとかということとはまた異なります。
 それから、今のは歯科医師会の側の問題ですけど、区の事務執行上の問題点といたしましては、3点指摘されております。
 診療報酬の一部を充てることで、結果として委託料の額を超えて経費支出が行われていたということが8年度の財務監査等でも指摘されてございますが、この診療報酬を充当すること、そのものの問題というよりも、そうするんだったらそうするべく、きちんと委託契約の変更というような手続をとらなければいけなかったのに、それがされていなかった。また、経費支出についての確認が行われていなかったというようなことがございます。平成9年度には、契約書の内容を変更しているんですけれども、本来あるべき、契約変更すべき手続の見直しというところまでなされていなかったために、17年度までこの問題が解消されずに過ぎてしまったということでございます。これらの点につきましては、主に障害児(者)の歯科医療事業で御報告しましたけど、要介護高齢者等訪問歯科医療事業についても同様でございます。
 それから2点目といたしまして、単純な計算ミスがあったということも、これは区の側にもございました。
 それから3点目として、精算報告書の内容チェックに際し、関係書類の提出を義務付けるような契約の内容となっていなかったために、証拠書類との突合検査、これが十分行われていなかったという問題がございます。そうした背景の中で支払い超過額が2,193万2,621円ということになりましたけれども、これにつきまして、区と歯科医師会との取り決めの内容が契約書に明記されておらず、事務手数料や消費税の清算についての理解にそごを生じたことが今回の支払い超過額が生じた大きな原因というふうにとらえてございます。
 調査の結果、この支払い超過額は契約書の内容の不備により錯誤や事務的な処理が十分でなかったことによって生じたものというふうにとらえてございます。意図を持って金銭を隠匿し、本来区に返還すべき金銭を歯科医師会の収入したものというふうなことではないということでございます。また、両事業とも、事業そのものは所定の目的どおりに履行されてございます。そうしたことから、損害賠償額としての返還は妥当ではない。支払い超過額として、あくまでも支払い超過分については区が返還を求めるべきであるということで調査委員会の報告を受けて、区もそういうような考え方をとったというのが今回の御報告でございます。
 したがいまして、支払い超過額、これがおよそ2,200万円程度になりますけれども、これは今後歯科医師会の方に返還を求めていく。ただ、特に意図してやったことではない、事務上のさまざまな錯誤、区も含めたミス等々がございますので、そういう形で処理をさせていただきたいということでございます。
 大きな3点目に「今後の対応」でございますが、一つは契約事務の見直しが求められます。これにつきましては、一つは、今二つの事業について御報告させていただいておりますが、この二つの事業を一本化するということも指摘されてございます。その方が効率的であるだろうということでございます。
 それから2点目に、契約書内容の見直しが必要だということでございます。両事業とも、単価契約であることが契約書の条項になく、委託料の支払い、内訳書のみで終わっているということがございますので、単価は契約書本文中に条項を設けて内容を明確にすべきであるという指摘をされてございます。
 それから、委託期日と清算期日の見直しが必要だという指摘も受けてございます。これは事業終了後40日以内の清算ということになっているけれども、診療報酬などは実際には収入日が診察日から約2カ月おくれで入ってくるというようなこともございますし、それから先ほど申し上げましたように、消費税の清算が5月末というようなことがありますので、この委託期日と清算期日の見直しというのが一つ大きな問題としてあろうかと思います。
 それから、支払い限度額の明確化については3点指摘されているんですけれども、1点目は、これまで残余となった診療報酬等を委託料の区返還金として処理して、あたかも区が支払った委託料に残額があるかのような処理をしていると。ですけれども、委託契約書に明記してある委託料の額は契約の支払い限度額である。この委託料の額を超えて経営支出を行う場合には、変更契約を行うべきであるということでございます。これは契約額を上回っても、今までは診療報酬を充て込むということで使ってしまっていたんですけれども、そういう形を見直すということでございます。
 それから2点目に、診療報酬そのものは歯科医師会に帰属するというふうになっているんですけれども、そういうふうな規制をするならば、その収入見込み額を委託料の支払い内訳書に記載して、実質的に支払うべき委託料を委託契約により締結すべきであるという指摘でございます。
 それから3点目には、委託料総額にはおさまっているものの、区分する項目ごとの委託料の支払い額、これを超過して、こっちが足りないからこっちでというようなやり方をしているんですけれども、これについても、区分する項目ごとの委託料支払い額は両者での事前協議による事業計画に基づいた金額であるはずだと。そういう意味では、項目ごとの委託料支払い限度額と考えられる。したがって、項目ごとの委託料支払い限度額であることを契約書に明記すべきであるという指摘をされてございます。
 それから次に、見直しの5点目として、歯科医師等の確保ということがございます。これは別表に歯科医師等の確保というのを数で定めているんでございますけれども、この配備表に定めのない、全身麻酔治療実施協力医派遣等々が13年度以降精算報告書に記載され、清算されてございます。これらについては適正な契約内容とすべきであるという指摘を受けてございます。
 それから、経理関係書類の提出の義務付けというのがございます。
 あと、事務執行体制の見直しという意味では、契約締結権限の委任の見直しも必要ではないかという指摘を受けてございます。これにつきましては、事業部長にこの契約が委任されているんですけれども、その後、同じ担当者がずっと契約から清算まで行っているために、ミスが発生しても正す仕組みがない、手続がないというようなことがございます。この問題を解決するためには、委任を行わずに、ほかの契約と同様に契約担当部で行うか、もしくは委任を受けた部に契約を所掌する担当、検査を所掌する担当などを設ける等々の見直しが必要ではないかということが言われてございます。
 2点目に、検査体制の強化ですけれども、やっぱり十分な検査をしていくためには、検査に必要な報告をさせる報告様式の見直し、それから報告の原本の提出義務付け、それから検査の二重チェック体制の整備というようなことが必要だということでございます。
 それから3点目に、契約内容の疑義への対応ということで、当事者だけでは解決しない問題もある、そうした場合の協議の手続を明確にしたり、それから内容の軽重により権限の所在を定めておくというようなことは必要ではないかということがうたわれてございます。
 それから、事業の目的の明確化でございますけれども、ある意味では歯科医師会に任せきりになってしまっているんですけれども、そこの辺をもう少しきちんと区としても把握して、事業の目的を明確にしながら、その事業効果を検証するというようなことが必要ではないかという指摘があります。
 それから、覚書の見直しとして、覚書に定められている区の責任事項についての事業実績が明らかにされていないし、予算措置もないということでございます。話し合いにより取り決めた事項をすべて覚書ということで処理をしているが、その必要性についても見直しをすべきだということが指摘されてございます。
 最後に、委託契約の点検の必要性ということで、こうした委託契約につきましては、今回調査したこの事業にかかわらず、契約締結権限を事業部長に委任し実施している事業がほかにもある。また、清算払い方式による契約も行われているところであるということでございます。これらの委託事業について、改めて点検をし、必要な改善をすべきだという指摘を調査委員会の方から受けてございまして、区としてもそういう方向で、今後全庁的に点検作業を進めていくということで考えてございます。
 ちょっと時間の関係で非常に雑駁な報告となりましたし、わかりにくかったと思いますけれども、これについて後でお読み取りいただければと思います。
 なお、数字の細かい点につきましては、一番最後のページの59から62までのところにA3の大きな表がついてございます。ここに細かい数字等が示してございますので、それも後ほどお読み取りいただければと思います。
委員長
 ただいまの報告に対する御質疑ありませんか。
近藤委員
 これ、こんなにたくさんの資料なので、一つひとつは言えませんけれども、改めて点検をして必要な改善をすべきと考えるとかいってまとまって、何かあまりにも感覚が、こんな大変な過払いをしておいて、区民感覚と本当にかけ離れているということがもう一番のやっぱりショックですよね。この一つひとつのことは、私は、どちらかと言えば、それはもう報告を出されたら、これは信じるしかないですよ。密室で調査委員会で、区民や私たちというのはそれを信じるしかないですからね。密室の調査委員会で調査をされたんですから、信じるしかないですけれども、どちらかと言えば、やはりだれか悪意を持った人が1人なり2人なり、このお金を--初めは悪意じゃなかったけれども、どんどん積み重なっていっちゃってそれをためてしまった、そこに何となく悪意が働いていた方がまだよかったんじゃないかと思うぐらいに、こんなチェックミスが、何とかミスという、もう区の方も、歯科医師会の方も本当に生ぬるいお湯に浸かっているような感じで、今区民がこれだけ大変な、いろんなことを削られていて、2,000人体制で、今の幼稚園の話でも、本当に大変で、1年、2年を争うんだという発言をしていたときに、何年にもわたって、この生ぬるい中に悪意を持たないでみんながいたということは、本当に信じられないというか、漠然とこの事業が流れていって、こうやってお金がたまっていってしまったということの方が危機感がとてもあるような気が私はするんですよ。本当に悪意的な人がいて、本当にこのお金をどうにかしてしまおうという、ごく一部の人の本当に犯罪的なことなら、もちろんそれはいけないことですけれど、そうじゃなくて、区の職員と歯科医師会の皆さんの認識の生ぬるさというのは、あまりにもひどいんではないですか。
今健康・高齢担当課長
 そういう意味では、この事業の契約そのものからやはりきちんと見直して精査を進めていくということで、二度とこういうことが起こらないような対応をしていく必要があるというふうに思ってございます。実際にこれだけの額が、消費税中心にということで、そこについての理解のそごがあったということでございますけれども、実際にこれだけの金額が超過払いというふうになってしまったことについては、区も十分反省をしながら、今後に備えていきたいというふうに考えているところでございます。
近藤委員
 私は、課長がこの担当窓口にたまたまなってしまって、本当にこのことについて御自分は全く知らないような状況でこれをやっていかなきゃならないのはとても気の毒なことだなと、ずっとこの事件はよくないことだとは思いながらも、課長一人に対しては本当に気の毒だなと思いながら見てきました。ただ、これから本当に区の仕事が民間委託やいろんなところに自分の手を離れていろんな方がやっていただくという状況になったとき、もうそれでは済まないですよね。結局、責任の所在をきっちりするということをやっぱり心がけて、これからの委託でも、民間委託でも、責任はだれがとるんだというところをきっちりして、そのとき私は関係なかったじゃ済まない、これがこの事件だけじゃなくて、そういったことをきちっとしていくという方向で進めていかなければ、もう区民は何も信用しませんよね。その窓口に来たときは知りませんでした、何年か前に民間委託した事業のことで私は知りませんでしたと、本当に責任所在がどこにもなくなってしまう。やっぱり本当に大変な状況なんだということを委託側も職員もきっちり、区民に負担をどんどんふやしていくだけではなく、そこのところをきっちりやっていただきたいんですけれども、いかがですか。
今健康・高齢担当課長
 その辺は御指摘のとおりだと思います。やはりこのことに関して、済んでしまったこととか、それぞれが自分の担当じゃないからということではなくて、区全体の課題としてきちんと受けとめるということで進めていかなければいけないというふうに考えてございます。
近藤委員
 それで、本当、細かいことをいっぱい言いたいんですけど、時間もないですからあれなんですけれど、今後といいますと、本当に高齢者や障害の方に対する歯科医療というのが大事なことだというのは、私はもう本当にそう思っています。それで、皆さんも今までの委員会の中でそういう声が出ていますけれども、これから高齢者がもっともっとふえる中で、障害の方だけじゃなくて高齢者も、やっぱりこのスマイルのところに行くということがなかなかできなくなるんですよ。本当に大事なことだけれども、これを抜本的に私は見直すということも必要、こういうことが起きたからなくさないでくださいねという声は上がっているんですけれども、障害者や高齢者の歯科医療がなくなっては困るけれども、こういった事業をどう考えていくかということは考えてもいいんじゃないですかということをちょっとお聞きしたいんです。
今健康・高齢担当課長
 その辺につきましては、まず基本は、それぞれ地域でのかかりつけ歯科医の定着といいますか、かかりつけ歯科医づくりということが基本になろうかというふうに思っています。それぞれが住んでいる地域の中で、やっぱりどんな障害があっても、高齢であっても受けられるというような体制をつくっていくことが必要だと思いますし、地域の歯科医の先生が往診をするというようなことも含めて、これから働きかけていきたいというふうに思っているところでございます。この事業につきましては、この指摘の中でも二つの事業を一つにするというようなことがございますけれども、やっぱり地域の中では、なかなかそこだけで十分対応し切れない、そうした方の拠点として、スマイル歯科診療所をどう生かしていくのかということが大きな課題として残っているかと思いますので、そういう視点から事業そのものもより効果的、効率的なものに組み立てていきたい、その見直しはぜひ進めていきたいというふうに思っております。
近藤委員
 私もそう思うんですよね。やっぱり地域の中で対応していかなければ、こういうところにかなり大きなお金が動いていたということも問題だと思うんですよ。そういうことも含めて、本当にきちっと見ていっていただきたいと思います。
かせ委員
 私もこの調査を見ましてびっくりしたというか、あまりにもずさんであったのかと。歯科医師会の先生方というよりも、むしろ中野区の側にやっぱりきちんとやるべきことをやっていなかったのかということが非常にはっきりしたんですけれども、本当にこれは新たな対応というのは、もちろん出していただいたということで、これはいいことなんですけれども、もっと前に気づくべき事態があったということを見て知らされたんですけれども。例えば4ページから5ページに書かれている平成9年あたりには監査から指摘されているわけですよね。指摘されていたのにもかかわらず、この見直しの改善が行われなかったということ、これは非常に重要だと思うんですよ。これはこの事件にかかわらず、よくあることですからね。監査の指摘に対してどのように改善をするかということは、何よりも優先的にやられるべきだというふうに思ったんですけれども、このときはどうしてこういうことになってしまったんでしょうか。
今健康・高齢担当課長
 私どもの把握している範囲では、診療報酬の扱いについて監査からの指摘があったというふうに聞いております。それについて、9年度以降、支払い内訳書の中に診療報酬分を盛り込んだ、それから当時の実績報告書で、今精算報告書と言っていますけれども、そこにも診療報酬を入れ込んだということで、一応の対応はしてございます。一応の対応はしているんですけれども、それだけで済ましてしまって、何でこういう指摘があったのかという根本に立ち戻って契約内容そのものをもう一回点検するというような作業が不十分だったのではないかなというふうに考えております。
かせ委員
 経過を見ればそういうことなんですけれども、指摘されたことに対して、本当はいいかげんというか、言葉は悪いかしれないんだけれども、不十分な契約、特に覚書あたりでやっているわけですよね。そういうことで、相互の理解がずれてしまったと、そういうようなことが指摘されながら、そこに旧態依然として契約、そこまでいかないという、そこの辺の甘さというのはどうなんですか。本当に今でもあるんじゃないかと疑いたくなるようなことなんですけれども、大丈夫なんですか、その辺。
今健康・高齢担当課長
 相互の理解がずれたということで、今回の報告書の中にも書かせていただいていますけれども、歯科医師会の方で清算が必要だと認識した項目と、契約書等々から区が認識していた項目がずれていたということもございます。だけども、そのずれていることそのものがなかなか突き合わせる機会というか、そういうのを持てずに、気がつかないまま推移してきてしまった結果というのが今回のこのような額に結びついたのかなというふうに思ってございます。そういう意味では、一つひとつの事業について、もっと意思疎通を図りながら根本まで含めて話し合えるような体制、お互いの信頼関係をどうつくっていくのかということを今後さらに重視してまいりたいというふうに思っております。
かせ委員
 今のことは大事だと思うんですよね、相互理解。特に私たちも医師会の先生方と、歯科医師会の先生方ともお話をする機会があるわけですけれども、多分にいろんな注文はつくけれども、なかなか要望については無視されるというか、軽視されるというようなお話も聞いていますよ。だから、そういうような自分のこととしてやっぱりしっかりとらえて、誠意を持ってやっていくことが必要だろうと思います。
 それと、13ページに調査結果について、支払い超過額は契約書の内容不備により錯誤や事務的な処理が十分でなかったことによって生じたものであり、意図を持って金銭を隠匿し、本来区に返還すべき金銭を中野区歯科医師会の収入にしたものではなかったというふうに、こう言われているわけですけれども、このいわゆる結論ですけれども、これはどなたがされたんですか。どういう根拠でというか。
今健康・高齢担当課長
 この指摘内容そのものは、調査委員会の調査の結果として指摘されてございますが、それを受けて、区としてもこういう認識に立ったということでございます。
かせ委員
 区がそういう認識に立ったということですけれども、近藤委員も言われていたけれども、そういう報告を出されればそうですかとしか言いようがないんですけれども、そういうことだろうとは思って、私も信用したいと思っていますけれども。だけど、本当に十分にといいますか、ここのところが大事な問題でして、問題意識はやっぱり持ち続けていただいて、こういうようなことが起きないためには、その起きるようなすきのないといいますか、誤解する余地のないような完全な契約でなければいけないわけですよ。特にこのような清算方式であるとか、委託業務であるとか、どちらかというと、相手方にお任せするわけです、運営から何から。そのときに、任せっきりであってはならないし、いつでも意思疎通が図られ点検できるという体制が、文書だけではなくて、実態的にやられるということが大事なんですよ。だから、密な関係というものをもっともっとやらないといけないし、そういうような配慮が必要だし、もしもそういうことがあったら、本当に不幸なんですよ。事業自体についてまずいことになってしまうということですから、その辺については、ここに方針を書かれたということではなくて、これが本当に実りあるようなものになるように頑張っていただきたいと思います。
山崎委員
 なかなか申し上げにくいんだけど、一つ、私今、気になっているんだけど、近藤さんの発言で生ぬるかったということで、ある意味ではそういう側面があろうかと。生ぬるいというのは、意識の疎通をそのままにした甘えというものはあったのかもしれないなというふうに思いますが、歯科医師会側からしますと、僕は逆に生ぬるかったんじゃないんだよ、課長。ある意味では、実質的にかかった、実質の経費と間接経費の考え方の中で、実質経費の中で賄い切れないものが実は出ていたわけだよ。しかし、予算という枠組みの中で仕事を委託契約していかなくちゃいけない。お金がないから子どもたちを診ないというわけにいかないんだ。この薬買えないから、この機械買えないから、麻酔医に紹介できないから、予算がないからやらないというわけには事業としていかない中で、間接経費をそういう意味では意識の疎通があったのかもしれないけど、実質かかる経費として理解をしながら運営をしていたと、私はこういうふうに思っている。したがって、生ぬるかったと、こういうふうに言われると、僕はそういう意味では非常に気の毒だな。実は僕も研修、一緒に協力していたんです。しかし、私が区議会に通って、私は予算を審議する側で、その予算をもらう側に行くということはまずいということで、私もすぐやめさせていただきました。同様のケースだっていっぱいあったんです。みんな努力をしていたんです。そういう意味では、お互いに不幸だったと、こういう思いでいるんですが、それでも今でも生ぬるいというふうにお考えでしょうか。
今健康・高齢担当課長
 生ぬるいという中身でございますけれども、やっぱりこれにつきましては、特に区の側が委託契約そのものを十分実態に合ったところで点検し切れなかったこと等々の生ぬるさかなというふうに思ってございます。やってきた事業そのものが生ぬるいというようなことではないというふうに私は認識してございます。実際に必要な範囲で必要なことをやっている、それがたまたま診療報酬の考え方として、それは算定の基礎に含まれるというふうなものになっていたのでそこを使ったということについても、歯科医師会としては、ある意味ではそういう認識を持つことは無理からぬことというふうに思えます。ただ、それを実際に契約にさわる部分について変更してこなかったとか、そういう手続的なところの問題はあろうかと思いますし、その辺について、生ぬるいという表現が適切かどうかはわかりませんけれども、やはり見直すべき余地はあったし、これから見直していかなければいけないということだというふうに考えております。そういう意味では、この事業の方向につきましては、この中でも指摘されておりますし、先ほど御答弁させていただいたこととも重なってきますけれども、やはり区民の方がどうすれば、特に障害だとか高齢の方が歯科医療を受けられるのかという、その視点からきちんと組み立てていくというふうに考えてございます。
岩永委員
 1点だけ。12ページの区の事務執行上の問題点というところがあります。今の報告を受けていても、やはり基本的には区の側がどういう事業にするのか、どういう契約内容にするのかという、区がしっかりしていなかったというところに一番大きな問題点があるということをやっぱり区は認識すべきだと思うんですね。その上に立って、じゃ、教訓が一つは生かされたのかという思いで見たのは、この3点目の部分、マル3の「精算報告書の内容チェックに際し」ということで、最後は「突合検査を行っていなかった」、実は体育館の横領事件が起きたときに、区としてもこの部分がチェックをされていなかったと、今後こうしたことがないようにするんだという今後の区の取り組みというのまで出ましたね。あれは3年前でしたか。だから、例えばああいう区の施政方針が全庁的に関係する事業に行っていれば、少なくてもあの事件以降はこういうことはなかったのではないかというふうにして思うんですね。だから、そういう意味で言えば、やっぱり区の側の姿勢というのが本当に再び問われると私は思うんです。そのあたりは本当にこれからいろんな事業を進めていく、そして区民の監視もしっかりしてきているという上で、本当に区がどうやっていくのかということが本当に問われているんですが、そのあたりはどうですか。生かされたのかどうかも含めて。
今健康・高齢担当課長
 厳しい御指摘だと思ってございます。全く関係書類等の突合を行っていなかったということではなくて、区のできる範囲ではしてきたんですけれども、そもそものところの契約内容と契約変更手続というようなところがあいまいなまま来てしまったということがあって、十分な突合ができていないということは、これは事実でございます。そういうことが前にもあったじゃないかということでございますけれども、そのことを十分受けとめながら、根本に立ち返ってやるというところまで至っていなかった。表面的には、そういう意味では自分のところはどうかという点検も私たちちゃんとしているつもりではあるんですけれども、それが十分でなかったというようなことが今回またあらわれてきてしまったのかなというふうに思っております。この事業そのもの、契約そのものがある意味であまりない形のことであるということから、この事業についての見直しはちゃんとこれからやっていくつもりでございますけれども、なかなか一般化して自分の事業に当てはめて点検するというようなことが難しい側面等々も出てくるかというふうにも思ってございます。そういうことを含めまして、今後区の内部に対する調査等々の中で、さらにそれなりに対応できればというふうに思っております。
委員長
 他にありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 よろしいですか。では、以上で本報告は終了いたします。
 次に3番ですが、その他、何か報告はありますか。ありませんか。--以上で所管事項の報告を終了いたします。
 それから次に、地方都市行政視察についてですが、10月24、25日に実施いたしました厚生委員会の地方都市行政視察の調査報告書について、お手元に配付してありますとおりの案で議長に報告をしたいと思いますが、いかがでしょうか。(資料4)

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、ありませんので、そのように決定をいたします。
 次にその他、各委員、理事者から何か発言がありますか。ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、次回の厚生委員会の日程ですが、第4回定例中ということでよろしいでしょうか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、御異議ありませんので、そのようにいたしたいと思います。
 最後、各委員から何か発言はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 以上で本日の厚生委員会を散会いたします。

(午後0時20分)