平成18年05月29日中野区議会厚生委員会
平成18年5月29日厚生委員会
中野区議会厚生委員会〔平成18年5月29日〕
厚生委員会会議記録
○開催日 平成18年5月29日
○場所 中野区議会第3委員会室
○開会 午前10時02分
○閉会 午前11時32分
○出席委員(7名)
吉原 宏副委員長
佐野 れいじ委員
近藤 さえ子委員
やながわ 妙子委員
かせ 次郎委員
山崎 芳夫委員
柿沼 秀光委員
○欠席委員(1名)
岩永 しほ子委員長
○出席説明員
子ども家庭部長 田辺 裕子
子ども家庭部経営担当課長(男女平等担当課長) 合川 昭
子育て支援担当課長 馬神 祥子
子ども健康担当課長 大久保 仁恵
保育園・幼稚園担当課長 竹内 沖司
幼児教育担当課長 藤井 康弘
子ども育成担当課長(子ども家庭支援センター所長) 大橋 雄治
保健福祉部長 菅野 泰一
保健所長 浦山 京子
保健福祉部経営担当課長(地域ケア担当課長) 寺嶋 誠一郎
保健予防担当参事(結核予防担当参事) 深澤 啓治
生活衛生担当課長 飯塚 太郎
健康・高齢担当課長 今 恵里
中部保健福祉センター所長
(中野地域包括支援センター担当課長 北部保健福祉センター所長) 鈴木 郁也
南部保健福祉センター所長 深山 紀子
鷺宮保健福祉センター所長 嶋﨑 江美
障害福祉担当課長 田中 政之
障害施設担当課長 辻本 将紀
生活援護担当課長 瀬田 敏幸
保険医療担当参事 奥山 功
介護保険担当課長 冨永 清
○事務局職員
書記 永田 純一
書記 岩浅 英樹
○委員長署名
審査日程
○議題
保健衛生及び社会福祉について
○所管事項の報告
1 幼児教育・保育及び子育て支援に関する検討の状況について(幼児教育担当)
2 中野区男女共同参画基本計画審議会の設置について(男女平等担当)
3 中野区歯科医師会委託事業に関する区の対応について(健康・高齢担当)
4 後期高齢者医療広域連合の設立準備について(保険医療担当)
5 その他
(1)子育て支援ハンドブック「おひるね」の発行について(子育て支援担当)
○その他
副委員長
それでは、定足数に達しましたので、ただいまから厚生委員会を開会いたします。
(午前10時02分)
本日の審査日程についてお諮りしたいので、委員会を休憩いたします。
(午前10時02分)
副委員長
委員会を再開いたします。
(午前10時02分)
お手元の審査日程(案)(資料1)に沿って3番の報告から先に受けていきたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
副委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
審査に当たっては12時を目途に進めたいと思いますので、御協力をお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
議題宣告。保健衛生及び社会福祉についてを議題に供します。
所管事項の報告を受けたいと思います。
3、中野区歯科医師会委託事業に関する区の対応についての報告を求めます。
今健康・高齢担当課長
中野区歯科医師会委託事業に関する区の対応について御報告させていただきます。(資料2)
一番最初に、大変申しわけないのですが、御訂正をお願いしたいと思います。
資料の1.この間の経過の一番下のところでございます。「歯科医師会より事情聴取」が「23日(月)」となっておりますが、これはカレンダーの見間違いでございまして、「22日(月)」でございます。大変申しわけありませんが、御訂正をお願いいたします。
では、報告に入らせていただきます。
区が歯科医師会に委託実施している「障害児(者)歯科医療事業」及び「かかりつけ歯科医療連携推進事業」(要介護高齢者等訪問歯科医療事業)について、その使途及び返還金の一部に不適性なものがあった旨、区は歯科医師会より報告を受けました。また、当件は5月11日及び12日に一部の新聞で報道されたところです。このことについて、途中経過になりますが、現在までの経過と対応について御報告させていただきます。
なお、報道の内容につきましては、最後に添付をしてございますので、御参照いただければというふうに思っております。
まず、この間の経過でございます。
4月28日に歯科医師会理事より報告したい件がある旨、区の方に連絡が入りました。実際には、5月9日(火曜日)になりますが、歯科医師会の理事が来庁し、報告があったわけです。その中身でございますが、平成9年度から12年度に、当時の役員が区に返還すべき委託料を返還せず、プールする事態が生じていた。その額がおおむね1,200万円程度になると思われるという中身でございました。これに対しまして、区はその場で、9年度から12年度に不正にプールした金額とその内訳の確定をしてほしいということと、もう一つはこのような事態が生じた理由、原因、これを早急に明らかにしてほしいということで、再調査を指示いたしました。また、この件の重要性にかんがみまして、区は直ちに調査委員会を内部に設置いたしました。ここで事実の確認と、それから原因究明、それと二度とこのようなことが起こらないようにするための対策を厳しい姿勢で講じることといたしたものでございます。
その後、5月11日に朝日新聞が夕刊で報道いたしました。12日には、毎日新聞が朝刊で報道してございます。この中身につきましては、先ほど申し上げましたように、後ろに添付しているとおりでございます。その後、5月15日、18日、22日、この3日間につきまして、歯科医師会より事情聴取をしているところでございます。
まず、この事業の概要でございますが、これを別紙1で御説明したいと思いますので、別紙1をおあけください。
障害児(者)歯科医療事業についてでございます。この事業につきましては、一般の歯科医療機関では歯科医療を受けにくい障害児や障害者に対し、良質や歯科医療を提供することにより、その健康を守るということを目的に行っている事業でございます。この事業は、歯科医師会に委託し、スマイル歯科診療所で実施しております。対象者は、中野区に在住する初診時55歳以下の障害児及び障害者ということになっております。ただし、障害者歯科医療相談、これは診療ではなくて相談でございますが、相談はこの対象にならない、55歳を超える障害者としてございます。開始した年度が平成7年度でございまして、平成13年度までは18歳までということで行ってございましたが、平成14年度以降、順次年齢を拡大いたしまして、今年度につきましては55歳までを対象にしてございます。
医療の中身でございますけれども、診療と指導・相談に別れております。診療は、文字どおり診療するということで、そのほかに指導・相談といたしまして、摂食指導、それから口腔衛生指導、それから歯科相談を設けてございます。受付方法でございますが、初回申込は健康・高齢分野の方で受け付けてございます。2回目以降はスマイル診療所で直接受け付けることになります。診療の日時ですけれども、日曜日と木曜日に診療を行うということと、相談・指導につきましてはここに書いてあるような曜日で行ってございます。 実績でございますが、利用者数、平成7年度から16年度までずっと伸びてございます。これは延べ診療者数ということで相談部分は含んでございませんが、相談はこの数字をちょっと上回るぐらいの数字で同じようにございます。
それから、委託料の決算額でございますが、平成7年度に9,300万円余、それに対する返還金が119万円余ということで始まりまして、平成16年度までここに書いてあるような数字で推移してございます。
この契約でございますが、随意契約による委託事業であって、概算払いで4期に分けて支払っております。支払った後、最後に精算を伴う事業になっておりまして、このことがほかの委託事業と大きく異なる点でございます。それから、委託期間終了後40日以内に委託業務に係る支出の総額を明らかにして精算しております。それと、診療報酬とそれに伴う預金利子は、委託料の算定基礎に含んでおります。
裏側をごらんください。
裏側の方が要介護高齢者等訪問歯科医療事業についてでございます。この目的でございますが、一般の歯科医療機関では歯科医療を受けにくい要介護高齢者に対して訪問歯科医療事業を実施する。それから、障害者、在宅要介護高齢者等のかかりつけ歯科医の定着と歯科医療機関の連携システムの確立を図るということで実施しております。この事業も歯科医師会に委託いたしまして、スマイル歯科診療所を拠点としてそこから出ていくというような事業になってございます。対象者は、中野区に居住し通院による歯科診療が困難で、かつ在宅の歯科診療が可能な65歳以上の要介護高齢者、それから40歳以上の障害者ということになってございます。
歯科診療の中身ですけれども、調査と診療ということで行っておりますが、診療に関しましては搬送も含むということと、原則月3回というふうになってございます。受付方法は障害児(者)の場合と同じように、初回が健康・高齢分野、2回目以降は診療所になっております。なお、訪問等の日時は対象者と家族で相談の上、定めるというふうになってございます。また、搬送の場合には、搬送に伴う交通費等は患者の負担となってございます。
実績につきましては、ここに書いてある数字のとおりでございます。平成9年度から開始した事業です。ここの数字には予診は含んでおりません。ほぼ申込者と同じ数程度の予診を行ってございます。
それから、委託料につきましては平成9年度に2,152万円というところから返還金が643万円ということで開始いたしまして、平成16年度はこのような数字になってございます。
契約につきましては、これも障害児(者)の歯科診療と同じでございます。随意契約による委託事業で、概算払いで4期に分けて支払いを行い精算を伴うものというふうになってございます。その他も同じでございます。
その次に、区で設置いたしました調査委員会についてでございますが、これにつきましては別紙2をごらんください。
別紙2につきましては、調査委員会が作成したものをそのまま資料といたしてございます。中野区障害児(者)等歯科医療事業委託の調査についてということで、調査委員会を5月9日、歯科医師会からの報告を受け直ちに設置してございます。中身といたしまして、区と歯科医師会との契約方法、それから区内部の精算額の確認方法、それから歯科医師会に生じた余剰金が区に返還される性質のものであるかどうか、こうした点について調査を行い、改善策を策定することにより事業の適正な執行に資することを目的として設置されたものでございます。
調査のスケジュールでございますが、一応調査委員といたしまして区の理事者5人で構成いたしております。既に第1回から第4回までの委員会を行っておりまして、現在点検作業に入ったところでございます。1回から4回までの中身については、書いてあるとおりでございますので、お読み取りください。
今後でございますが、6月の下旬には報告書を取りまとめたいということで進めております。7月の上旬には委員会に報告させていただくということで、総務委員会に報告しながらこちらの委員会でも御報告させていただくということになろうかと思います。
調査内容ですけれども、検証の視点といたしまして1から5までを考えております。
(1)区の契約から精算までの事務処理方法、手順について、(2)契約書の内容について、(3)歯科医療事業精算報告並びに事業成果の確認方法について、(4)区への未精算額の確定方法について、(5)問題点の整理と改善すべき事項についてということでございます。
最初の紙にお戻りください。
最後に、4に書かせていただいておりますけれども、区委託料返還金額の不足についてということでございます。大変申しわけないんですが、現在の段階では、区に返還されるべき金額が確定できておりません。これは平成9年度から12年度ということでかなり時間がたってしまっていることを含めて、調査に非常に手間取っているということが実態でございます。今後、金額が確定でき次第、歯科医師会より区に返還させるという予定でおりますし、またその他必要な措置についても、区として検討していく考えでおります。
以上、雑駁ですけれども、報告とさせていただきます。
副委員長
ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
かせ委員
本当に私もニュースを見てびっくりしたんですけれども、起こってはならないことがまた起こってしまったということですが、いわゆる今回の場合は、歯科医師会から申し出がない限りずっとそれはわからなかったということなんですよね。そうしますと、例えばこういうようなことが今まであったとしても、それをチェックできるような体制が何もなかったということなんでしょうか。その辺についての分析はどうですか。
今健康・高齢担当課長
この事件につきましては、本当に私たちにとっては全く寝耳に水というような感じで、歯科医師会からの申し出があるまで区としては全く認識しておりませんでした。区としてのチェックはそれなりに毎年度行っておりまして、この当時につきましても、実際にスマイル歯科診療所に職員が出向いて行って精算報告書に基づいて領収書等を2日間程度でチェックしていたというふうに聞いてございます。ただ、そのチェックしていたというもののそれがどこまで十分に行われたのかということに関しましては、やはり結果的にも不十分だったのかなというふうに認識せざるを得ないと考えております。
かせ委員
詳細についてはまだこれから出てくると思いますので、その部分については留保しておきたいと思います。私もちょっと調べてみまして、実は平成8年11月22日付で監査委員からの報告が出ていますよね。その中で、こういうような事態が発生したという想定ではないんだけれども、書き込まれた部分があるんです。ちょっと読んでみます。「委託料の額を超えて経費支出が行われ、かつ経費支出の確認が不明確であったものとして、障害児(者)歯科医療事業については、J団体と業務委託契約を行い実施しているものであるが、契約の内容として、委託料の額を超える経費支出を相互確認し締結しており、結果として委託料の額を超えて経費支出が行われていた。その超過分については、契約上位置付けや取り扱いに関する定めがない診療報酬の一部を充て、残余が区に返納されていた」というふうに書かれています。この時点では、「返納された」という認識なんです。また、これら経費支出に関する区としての確認についても、契約上定めがなく、事務手続も不十分であったと。だから、この時点では、どういうふうに的確に返納されているかどうかという定めがなかったということが問題にされています。委託契約については、契約上、委託料の額が経費支出の限度額であること、診療報酬の取り扱い及び経費支出に関する確認について整備する等明確化を図り、所要の事務手続を適切行うべきであるというふうに指摘されています。
こういう指摘がされて、健康課として当時どういう対策がとられたのか、あるいは調査なりなんなり、指摘があるわけですから何らかのアクションがあったんだと思うんですけれども、それについてはいかがですか。
今健康・高齢担当課長
御指摘の監査の部分を受けまして、平成9年度の契約から中身を見直してございます。平成9年度以降の契約書につきましては、診療報酬という項を設けてございます。その診療報酬の中で、ちょっと読ませていただきますと、「委託期間中の診療に係る診療報酬請求権は乙に--乙というのは歯科医師会の方です--乙に帰属するものとする。ただし、乙の収入となる診療報酬額については、前条第1項の委託料の算定基礎に含まれるものとし、執行契約に基づく診療報酬の収入見込額に対して増減があるときは、次条に定めるところにより精算するものとする」ということで、診療報酬を含んだものを委託料全体のというか、委託料と診療報酬分合わせたものの中で事業を行うということで明確にしておりまして、そこで余った、もしくは不足が生じた場合には精算を行うということで、監査の御指摘を受けて、改良してございます。
かせ委員
といいますと、これが平成8年度の報告ですよね。それで、こういう事実が起こったのは先ほどのあれですけれども、9年度から12年度でしょう。だから、こういう指摘があった後、こういうことが起こっている。ですから、いわゆる定めがないとか、それから区としての確認方法とか、そういうところに弱点があったということで対策がとられても、実際にはそれが有効に働いていなかったということなんでしょうか。
今健康・高齢担当課長
区の方といたしましては、やれる範囲で十分チェックをしてきたものというふうに考えておりますが、どこまで細かくという部分につきまして限界があったのだろうということと、今の時点でさかのぼって9年度から12年度というのは非常に困難を極めているということで、明確なお答えはちょっとできかねるところでございます。
ただ、事業そのものに関して、全体はスムーズに運営するということでの社団法人中野区歯科医師会との関係の中で進めてきた事業というふうに考えてございます。
かせ委員
これからいろいろ調査されていくと思いますし、特に契約事項ということで、これは複雑ではあるんですよね。契約はするんだけれども、一方では、契約料のほかに収入として診療報酬の分があると。それで、診療報酬というのは、年度初めからこうだろうという予算化がなかなか難しいし、それについて調整というのがあるというのは当たり前、それはわかるんです。ただ、じゃあそのことについてチェックをしていくということで、なかなか入り切れない部分もあるのかなとは思うんだけれども、やっぱり公の仕事であり公金が使われていることですから、そういうことがないガラス張りといいますか、よく見えるような形の仕組みというものがないといけないし、あるいは今までのあれでもできないことではなかったんだろうと思うんです。もうちょっとチェックをするときに、診療報酬のそういうことまで明るい人たちがいたとか、何かそういったものがあってもよかったのかなと思うんですけれども、その辺についてどうだったのか、今答えられる範囲でいかがですか。
今健康・高齢担当課長
繰り返しになってしまいますが、これからのことに関しましてはガラス張りでなければいけないという御指摘はそのとおりだと思うんです。ただ、そのためには、どういうところをどう見直す必要があるのか、どういう改善を加えていく必要があるのかということで、今調査委員会の方で客観的な立場でもって検討しておりますので、その報告を受けて実際の仕組みを見直していくということで考えているということで御理解いただければというふうに思います。
それから、過去の問題につきましては、本当に年月がたってしまって、実際にどの程度のことがやれていたのかということは、当時の担当者の記憶にも定かでない部分があったりということで、明確なお答えはしがたいということでございますが、例えば摂食指導に使うプリンを買ってきたと、その領収書がコンビニから出ているのか、そういうところまで一応チェックはしてきたようでございます。ただ、結果としては十分なチェックには至っていないということかと思います。
かせ委員
そういう目に見えるところはチェックできるんだけれども、いわゆる今回の場合プールをしていたと言ったでしょう。プールされてしまうと見えなくなってしまう。こういうのが、今回の事件だけではなくて、同じような契約というものはほかにもあるのではないかなと思うんですけれども、いかがですか。
今健康・高齢担当課長
この事業の特徴というのが、委託事業であるにもかかわらずというか、あるのにというか、あってというか、精算を伴っているということが特徴になってございます。区のほかの事業で、委託事業で精算を伴うというものは、確実ではないかもしれないけれども、ほかにはないというふうに認識しております。
かせ委員
最後になりますけれども、本当にこのことについては、先ほど課長もおっしゃったんだけれども、原因究明をしていただくということと、それから再発防止のためにしっかりとした対策をとることと、それからやっぱり区民も非常に驚いているわけでして、これがまた中野区政に対する信頼の関係にもあらわれるわけですから、そういうことについてはしっかりと明らかにすべきことは明らかにするということをしていただきたいと思う。そのことについてお聞きして終わりにしたいと思います。
今健康・高齢担当課長
歯科医師会が行ったということでございますが、それを十分チェックし切れなかった区の責任というのはやはりあるというふうに認識しておりますし、区民の皆さんに対して、区民のそれこそ財産についてこういうことがあったということに対して申しわけなく思っております。
これを踏まえまして、二度とこのようなことが起こらないような仕組みをどう整えられるのかということが私たちの責務と思っておりますので、今後十分検討させていただきたいというふうに思っております。
近藤委員
私は、この新聞の記事が出てから、今課長にお聞きしたりしてもどうしてもわからないんですけれども、この間社会福祉法人中野福祉サービス事業団の理事会に出たときにも、やっぱりこういうふうにちゃんと収支報告という何が介護保険から入っているとか、表がこういうふうにあるわけなんですよね。計算で、診療報酬がある、それでそれが委託にしても、こうやって数字として出るはずなんですけれども、そういった資料はないんですか。
今健康・高齢担当課長
それを毎年、精算報告書という形で歯科医師会の方から提出させております。
近藤委員
それを見ても、どこに不正があったかということがわからないんですか。
今健康・高齢担当課長
その書類に関しましては、その書類の裏付けになりますさまざまな領収書等々につきましても、先ほどかせ委員の御質問にお答えしましたようにチェックをしております。
ただ、その中にどういう形で何がという部分で、申しわけないんですけれども、意図的にというものがあったときに、チェックし切れるかどうかというのが非常に難しい問題だなというふうに思っております。
近藤委員
収支報告書があって、その領収書と見合わせてチェックし切れなかったら、その収支報告書というのは何の意味もないですね。どこが間違っているかということがわからないのでは、その収支報告書ということが生きていないわけですよね、提出していただいても。
今健康・高齢担当課長
区の事業の項目に沿ってこの事項についてはこのぐらい使ったということは明確にされておりますが、そこに盛り込むべきものを盛り込まなかった場合には、区としてのチェックというのは非常に難しいかと思います。
近藤委員
では、項目として出てきたところには当てはまっているけれども、その中で見えなかった部分があるということなんですね。収支報告書を見た限りでは、別にこれが間違っているということはわからなかったということですよね。
今健康・高齢担当課長
精算報告書の範囲では間違いないものというふうに区は確認してございます。
近藤委員
それだけ大きな金額がとても甘かったということが、私はとっても問題があると思うんです。決算書をひっくり返して見ましたら、要介護高齢者等訪問歯科医療事業とかそういったものが、予算の半分も使っていない、不用額というのがすごく返ってきているのを毎年繰り返していることがわかったんです。ですから、1,500万円予算として出ているのに850万円も不用となっているという、そういう大きな金額を出していながら不用になっているというとても甘い、予算、決算上の数字を見ても、本当に甘いなと思ったんですけれども、そういうところはいかがですか。
今健康・高齢担当課長
この事業に関しましては、資料の別紙の方でお示しさせていただきましたように、必要額を使った残りに関しましては返還金という形で戻ってきております。この返還金の額が多い少ないというようなことで御指摘なのかなというふうに思いますけれども、診療報酬そのものが読み切れないとかさまざまな事情がある中で、ある程度ゆとりを持たせながら予算を組んでいる。でも、その結果について、余った場合には返還していただくという仕組みでございますので、それで御理解いただければというふうに思います。
近藤委員
先ほどかせ委員の御質問に「この歯科医師会との関係の中で」という言葉があったんですけれども、私はそこのところがとても問題だったんだと思うんです。それはこの歯科医師会とかなんとかという、別に一つの団体のことを言うのではなくて、自分たちが、ここは大丈夫だろうという思い過ごし、その思い過ごしというか、私は散々ここで同じ委員会ですから言っているんですけれども、青少年健全育成の事業補助金などは、本当に2万円ぐらいのお金をもらうのに、その申請書を出すコピー代もそれには含まれるか含まれないかというチェックが入っているんですよ。青少年が健全に活動するために使うもので、本当に野菜のカットを現地でしなければ、カットした野菜を持って行ってはだめだ、そこでカットしなければならないという、そこまで厳しいことを片や同じ区民には要求しているわけなんですよね。片や1,200万円も自宅に保管していても全くわからないという、本当に同じ中野区民のために働いてくださっている人たちに対して、これだけ厳しい条件をつけているのと、まるで丸投げといいますか、今課長一人にそんなことを言っても本当に申しわけないんですけれども、区の幹部の職員というのがやっぱりそれは公平でなくてはならないんだと思うんですよ。ある一律の基準。やっぱり皆さんを信頼する。そうしましたら、それこそコピー代ぐらいは許す。そういったことは同じ区民なんですから、同じでなくてはならないと思うんです。それが、片やこれだけ大きな金額がわからない状態でもいい、片や本当に野菜切っていかなかったらこれはひっかかっちゃうのかしらと思ってびくびくしながら活動しなければならない。そういった状況が同じ委員会の中であるということが、あまりにも私はなさけないというか、区民がやる気をなくしてしまうのではないかと思うんですけれども、そういったところは、部長、いかがですか。
菅野保健福祉部長
委託料につきましては、基本的にこういった仕事をしていただくということで、その内容については、どのように使うかについては基本的にはある程度自由だと思います。その中で余ったお金については精算していただくという契約でございますので、返していただくんですけれども。その内容で、どういうことに使って、どうだというそのチェックはきちんとすべきだとは思いますけれども、その内容について、いや、こういうことにはかなりお金をいっぱい使って、こっちのには少なかったというようなことについては、委託というのは、基本的にこれとこれをやってくださいということで、こういった成果を求めて、その成果があれば委託料をお支払いするということですので、そういう面ではある程度厳しくはやりますが、チェックはいたしますけれども、その内容につきましてはある程度自由に使っていい部分がかなりあるというふうに考えています。
それに比べまして、先ほどの補助金でございますが、補助金につきましてはこういった活動をすることについて助成をするということでございますので、おっしゃるようにかなり細々としたことまでも挙証を求めると、あるいは使い道につきましてもいろいろ言うということもございますけれども、そういう面では委託と補助というのは多少違うのではないかというふうに思います。
ただ、言われた中では、大きなお金なんだからきちんとチェックすべきであるということについては全くそのとおりでございまして、我々も、仕組みも十分でなかったし、チェックの内容もまだずさんなところがあったのだろうということで反省いたします。今後このようなことがないようにするにはどうすればいいかと、先ほど課長が言いましたけれども、十分検討してまいりたいと思います。
近藤委員
ですから、皆さん中野区のために一生懸命やろうとしている団体であり、区民であるんですから、やはりここを信頼していたからとかそういったことはなく、どこも信頼して本当に細かいところまではチェックしなくても私はいいと思うんです。自己責任できちっとやってくださいという部分、ただその自己責任がきちっとできているのかというところの大きなチェック、そこだけは抜からないようにということが、これから中野区に一番求められているのではないかと思うんですけれども、いかがですか。
今健康・高齢担当課長
部長の方からもお答えさせていただきましたけれども、やはり御指摘のとおり、大きなところでわからないことがあるということでは、結果、区の責任が果たし切れていないということにつながりかねませんので、そういう意味で、今後につきまして、きちんとした仕組みを整えるべく努力していきたいというふうに思っております。
かせ委員
ちょっと聞くべきかとまどっていたんですけれども、こういう事件が起こったということで、この扱いですけれども、例えばマスコミなんかでは、いわゆる犯罪的な扱いをしていますよね。そういうものに対して、原因究明とか、それから再発防止等は当然のことでございまして、じゃあその結果についてどういう態度で、決意で臨むのかということについてもお聞きをしておきたい。
今健康・高齢担当課長
まだ、現在金額が確定できていない段階でございますので、詳細につきましてはまだ今後ということになるかと思いますけれども、返還させるべき額がはっきりしましたらば、それを全額返還させるということは当然のことと思ってございます。
そのほかに、その間の利子の問題ですとか、そのほか何らかの形で必要な措置をとる必要があるのかどうか、そのことを含めて調査委員会の報告等を踏まえて検討していきたいというふうに思っています。
やながわ委員
大変な事件が起こってしまったわけなんですが、今までいろいろ指摘がありましたので、その指摘を踏まえて、調査委員会が設置され、ここにスケジュール、そして調査内容が書いてあるわけですが、これはこれとしてきちっとしないといけないと思っています。
ただ、私は1点、区民にちゃんとわかるように、こういうのは心理的要素ってあるわけですよね。私こういう言い方をしては何なんですが、双方甘いところがあったと。これは反省すべきは反省しなければいけないと思うんです。やっぱりやってもわからなかったと、わからないだろうと。こういう事件を起こした方々には、これだけの大きい額ですから、私的に流用していたわけではなくて何かの役に立ちたいと、そういうコメントも出ているわけで、ただし、やっぱり透明でなければいけないし、公金ですからガラス張りじゃないと区民は許さないのではないかと思うんです。区議会の報告等もありますが、どういう形で区民にきちっと説明責任を果たすのか、この辺をちょっとお聞かせください。
今健康・高齢担当課長
調査委員会の内容に関しましては、この委員会で報告するだけではなく、やはり区民の前にも明らかにすべきことというふうに思っております。額が決定してから今後の措置まで含めて、具体的な対応につきましては今後どういう方法がいいのか、どういう形をとるのかということで検討させていただきたいと思いますけれども、区としてはそう考えてございます。
また、歯科医師会の方でも、自浄能力というんですか、みずから正すということで、今内部に調査委員会をつくって全容を明らかにすべく努力している最中だというふうに聞いておりますし、そこでもまた実際に当時の当事者の方に対しても厳しい姿勢で臨むということも聞いておりますので、その辺ともあわせて進めていきたいというふうに思っております。
やながわ委員
大変大事なことだと思うんです。これ歯科医師会の特定の方がおやりになったんだと思うけれども、区のさまざまな事業を委託している。今後、介護予防の中にも歯科医師の先生方に御協力いただかないと、将来的には中野の区民の健康づくりにもやっぱりかかわってくる。歯科医師会イコールだめよという、そういうことに対する自浄努力、それは歯科医師会も努力されると思うんです。それが中野の歯科医師会のダメージと、中野の区民の健康づくりと、こういう深い関係性がありますので、それはそれとしてやっぱり皆さんの納得のいくような報告と、同時に、やっぱり人間過ちを犯さない人の方が少ないのかなとか思うんですが、さまざまな種類はあっても、でもやっぱりそれがあるから、オールだめよということを乗り越えていただきたいと、私はそう思うんです。対応されているところがところだけに、区民の関心も大変大きいので、やっぱりそれは真摯に、両方が、区の姿勢も、また歯科医師会の姿勢も、区民の前に明らかにして前へ進んでいくと、区民の健康づくりに邁進していくという、やっぱりだめよねというのでは全部がだめになってしまうから、そうではなくて、心を痛めている歯科医師もおられると思うので、その辺も一致団結して、私は双方の責任だと思いますので、報告をきっちりした形でお願いいたします。これは要望しておきます。
副委員長
ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
副委員長
なければ、以上で本報告を終了いたします。
続きまして、1、幼児教育・保育及び子育て支援に関する検討の状況についてを議題に供します。
藤井幼児教育担当課長
それでは、幼児教育・保育及び子育て支援に関する検討の状況について御報告させていただきます。
お手元の資料(資料3)にそって御報告します。
1として、教育委員会と子ども家庭部によるPTを設置しております。これにつきましては、子ども家庭部長を座長といたしまして、教育委員会事務局次長を副座長として、幼児教育・保育及び子育て支援に関する方針検討プロジェクトチームとして、4月13日に設置しています。このプロジェクトチームにつきましては、次の2番の課題等について検討を行うということとしています。
2の課題と主な検討事項ですが、主な課題は4点あります。
(1)幼児教育・保育及び子育て支援に関する方針についてということで、その中での検討事項といたしましては、基本構想と新しい中野をつくる10か年計画など幼児教育関連の計画において、幼児教育等についての方針がどういうふうになっているのかということを確認しております。
(2)中野区における「就学前の教育・保育を一体として捉えた総合施設」について。この中では、幼児総合施設の中野区における位置付けについて、また国が法案を提出していますので、その認定こども園制度という現在審議中のものと、これに対しての区の支援策について、3番目が区立幼稚園からの転換方法と転換する幼稚園の園児募集についてというふうなことを主に検討しております。
(3)(仮称)子育て・幼児教育センターについてということで、主な検討事項といたしましては、この(仮称)子育て・幼児教育センターの役割と機能について、それと運営内容と関係機関との連携について。
(4)幼稚園保育料のあり方についてということで、主な検討事項といたしましては、区立幼稚園の保育料と私立幼稚園保護者補助金のあり方についての検討をいたしております。
今後の進め方ですが、幼児教育・保育及び子育て支援に関する方針と、上に挙げました各課題についての基本的な考え方の取りまとめを7月には終えて、議会等に御報告したいというふうに考えています。「就学前の教育・保育を一体として捉えた総合施設について」と「(仮称)子育て・幼児教育センターについて」など、具体的に課題を推進するに当たって取りまとめる計画案につきましては11月に取りまとめたい。ただ、「就学前の教育・保育を一体として捉えた総合施設」につきましては、先ほども申しましたが、現在、法案が参議院で検討中ですので、こちらの方の成立状況あるいは細かな基準等の規程整備状況を確認しつつ検討する予定でおります。
以上、簡単ですが、御報告といたします。
副委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
かせ委員
今の報告を聞きましたけれども、今後、子育て支援に関する検討ということで、子ども家庭部長が座長になって教育委員会を巻き込んで協議していくということですけれども、非常に重要なことがどうも検討されそうですが、こういう検討の中で、区民参加とか、区民の声をどうするかということについてはちょっと見えないんですが、どう考えていますか。
藤井幼児教育担当課長
この最後の今後の進め方の部分で、7月に基本的な考え方の取りまとめを行います。その後、この考え方の取りまとめについて、区民あるいは関係機関と協議をし、あるいは意見交換をしたいというふうに考えています。
かせ委員
大事なことは、政策、立案段階から--田中区長が手ごたえある区民参加というふうに4年前に言っていましたけれども、そういう段階からいろいろな区民の声を聞くと、その仕組みをつくるということが大事であって、これを見ますと、もう考え方、取りまとめしてしまった後ですよね。区民の意見を聞く、パブコメやったりなんかする、あるいは幾つかのところで説明会を開くということになってしまうんだろうと思うんですけれども、それでは、本当に区民参加とは言えないだろうと思うし、その前段階で、やっぱりいろいろな声を聞くためには、いろいろなこういう検討会なり、そういうところに区民委員、そういったものを入れるということが大事になってくると思うんです。そこはどうですか。
藤井幼児教育担当課長
この2の課題で挙げました4点につきましては、基本的に新しい中野をつくる10か年計画ですとか、教育ビジョンというふうな形で、いろいろな形で区民参加で御議論いただいた上で課題として取りまとめが既にされているものになっています。このそれぞれの課題について具体的にどういうふうに推進していくのかということで改めて計画について基本的な考え方を取りまとめた上で、具体的な姿については11月の計画案になるわけですけれども、それまでの間、考え方を取りまとめた後、計画案のところで区民の意見をさらに反映させたいというふうに考えています。
かせ委員
非常に断定的な言われ方といいますか、もう既に、これまでの10か年計画策定の中で区民の声を聞いたんだということですけれども、実際はどうだったのかといいますと、いろいろ区長との対話集会なり、いろいろな説明会はされているんだけれども、実際には参加も少ないとか、それからほとんど区民には言わせっ放しと、それで聞きましたよという態度でしょう。議会に対してもいろいろな陳情が出されていましたけれども、そういったものについてはほとんど聞く耳持たずという状況だったんですよ。そういう状況であるのに、もう既に聞いたということでは済まないんだろうと思うんです。より具体的な話になるわけですから、その段階では、利用者の方たちから聞く仕組み、それは絶対必要だと思うんです。どうですか。
藤井幼児教育担当課長
お寄せいただいた意見に対して区の取り扱いが納得できる、納得できないというふうないろいろな御意見があろうかと思いますけれども、教育ビジョンの実行プログラムの中で、パブリックコメント等でたくさんの御意見をいただいています。その中で、実際の具体的な姿をつくっていく中で、区民の方のいろいろな御意見を反映させて、よりよい中野の幼児教育をつくっていきたいということで、子ども家庭部、教育委員会とも考えておりますので、特に今までの議論が全く区民の意見を反映していないものというふうには考えておりません。
かせ委員
まず、区民の皆さんの声を聞くということ、実際聞いてみてくださいよ。本当にあそこの四つしかない区立の幼稚園を二つ廃止をしてしまうということについては、やっぱり2万からの方たちが「嫌だ」というふうに言っておるわけでしょう。そういう声がいっぱいあるわけですよ。だから、話が具体的になればなるほどそういう話は出てくるわけですよ。だから、一層の区民の声を聞くということが大事だし、それを全く、もう既に聞いていますからということでは、これは区民無視ですよ。だから、そういうふうにぜひやっていただきたいというふうに私は思っています。私にそういうような答弁はないと思いますから、そういうふうに言っておきます。
やながわ委員
大変重要な過渡期を迎えるんだなというふうに実感しております。2園廃止ということを含めて、中野の幼児教育って今までずっと歴史的には私立幼稚園に担っていただいていたと。後から区立幼稚園が4園できた。その背景は、ずっと私立幼稚園が中野の幼児の教育を支えてきたというのは、これは事実ですから、ほかの自治体みたいに小学校に併設されている幼稚園というのが、新宿なんかはほとんどですよね、でも中野は違うわけですよ、そういう意味では。こういう中から幼児の教育、あるいは保育、また社会の時流だとか、また親御さんの背景だとか、中野の今言った幼児教育の背景だとかさまざま考えると、転換期を迎えたのかなと。親御さんの意見を聞くのは十分大切なことなんですが、私はやっぱり区として、そういう新しい子育てのスタイルも必要だなと。これを考えるに当たって、今回の子育て幼児教育センターというセンターの役割と機能、この辺も区民が新たな時代を踏まえて、中野区はこうしていく、こういうありようにやっていくんだという徹底した議論をしていただきたいと実は思っております。やっぱり中野区としての独自性の子育て支援のあり方を--今いろいろなところ、認定こども園の法律が間もなく、恐らく通ると思うんです。これがベストかといったらそうじゃないなというところも、実は私感触として持っております。そういうのを踏まえて、中野の子育てあり方バージョンを立ててもらいたいんですが、どういう方向か、これから議論されていくと思うんですが、新しくセクションができ、担当課長ができたわけですから、その辺どういう心構えで臨まれるのか、ちょっと伺いたいんです。
藤井幼児教育担当課長
法律がベストではないということで、中野区の状況に合った、中野区の子育て支援策を含んだ幼児教育を考えていかなければいけないと。特に、家庭が教育の原点だというふうな言われ方もしているということで、子育て支援というのは幼児教育と切っても切り離せないことだというふうに考えております。国の法律で、認定こども園の中で、必ず子育て支援策をしないといけないというのは、非常に中野区としても心強い制度かなと。中野区としては、幼稚園や保育園に行っている子だけではなくて、ゼロ歳から就学前までのすべての乳幼児の幼児教育をよりよいものにしていきたいというふうに考えていますので、子育て幼児教育センターについても、そのために必要な課題を検討していきたいと、そういうふうな形で私立、公立問わず、どういうところに行ってもよりよい幼児教育を受けられるような仕組みを中野区として検討していきたいというふうに考えています。
副委員長
ほかに質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
副委員長
なければ、以上で本報告は終了します。
続いて、2、中野区男女共同参画基本計画審議会の設置についての報告を求めます。
合川男女平等担当課長
それでは、中野区男女共同参画基本計画審議会の設置について御報告を申し上げます。(資料4)
これにつきましては、平成12年に策定をいたしました男女共同参画基本計画を改定するに当たりまして、第1回定例会で御議決をいただきました中野区男女共同参画基本計画審議会条例に基づきまして、中野区男女共同参画基本計画審議会を設置をいたしております。
諮問事項につきましては、条例上規定してございます中野区の男女共同参画基本計画に盛り込むべき男女共同参画社会実現のための重要な課題及び今後の施策のあり方についてということでございます。
委員の構成及び任期でございます。審議会は、委員7名といたしまして、公募による区民4名、学識経験者3名で構成をし、会長と副会長をそれぞれ1名置くということでございます。任期につきましては、審議会条例第4条に基づきまして、委嘱の日から審議会が条例第2条の規定による答申をした日までということでございます。
委員名簿でございますが、裏面をごらんいただきたいと思います。
まず、学識経験者でございます。矢口徹也先生です。早稲田大学教育学部の教授でございまして、生涯教育及び青少年教育を御専門に担当している方でございます。今田幸子委員でございます。独立行政法人労働政策研究・研修機構の統括研究員ということで、主に女性労働問題ですとか、「仕事と育児の両立支援策の拡大について」というような著書もあらわしておりまして、労働行政にかなり専門的な方でございます。続きまして、松田茂樹委員でございます。株式会社第一生命経済研究所ライフデザイン研究本部の副主任研究員でございまして、家族社会学が御専門ということでございます。あと、4人の公募委員でございます。それぞれお読み取りいただければというふうに思います。
3でございますが、審議会条例第7条によりまして、区長が指名する幹事を置いてございます。
4の審議会の主な予定でございます。平成18年5月19日に第1回目を行いまして、委員の委嘱と諮問をしてございます。これから以降、おおむね8回程度の審議を経まして、10月に答申をいただく予定でございます。基本計画本体は平成19年9月に策定を予定してございます。
以上、雑駁ですが、御報告にかえさせていただきます。
副委員長
ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
副委員長
なければ、以上で本報告は終了します。
次に、4、後期高齢者医療広域連合の設立準備についての報告を求めます。
奥山保険医療担当参事
それでは、後期高齢者医療広域連合の設立準備につきまして御報告させていただきます。
お手元の資料(資料5)をごらんになっていただきたいと存じます。
まず、後期高齢者医療制度の概要でございます。この後期高齢者医療制度につきましては、75歳以上の後期高齢者を対象に平成20年度に独立した医療制度を創設するというものでございます。現在、国会で審議中でございます。これは、現在、老人保健法の医療という事業の中で行っているものでございますが、これについて制度改正をしまして、独立した制度にするというものでございます。国会で審議中でございますが、後ほど申し上げますが、そのスケジュールがかなりタイトなスケジュールになってございますので、今の段階から一定程度準備を進めていかないといけないということで、御報告申し上げる内容でございます。
まず、この広域連合の設立でございますが、平成18年度末までに設立するということで、この法案ではなってございまして、都道府県の区域ごとに広域連合を設立いたしまして、保険料の決定、賦課の決定、医療費の支給などの事務を行うこととされてございます。この広域連合には、都道府県の中に所在する全市区町村が加入するというふうにされてございます。
被保険者でございますが、広域連合の区域内に住所を有します75歳以上の者及び65歳から74歳までの寝たきり等の者とされてございます。
次に、患者負担でございますが、1割負担。ただし、現役並みの所得を有する者につきましては3割負担というふうにされてございます。
次に、費用の負担。財源の負担構成でございます。患者負担を除きまして、保険給付に要する費用の約5割を公費負担(国が33%以内、都・市区町村各8%)、残りの4割を現役世代からの支援金で負担する。これは国保、被用者保険、それぞれの加入されている被保険者から御負担をいただくということでございます。また、残りの1割につきましては、後期高齢者自身の保険料で賄うというふうにされてございます。
なお、保険料の徴収につきましては、市区町村が行うというふうにされてございます。
次に、広域連合の設立の日程。これは厚生労働省の想定のスケジュールということでございます。平成18年9月には準備委員会を設置いたしまして、12月から来年の1月にかけまして市区町村の議会でこの広域連合の規約につきまして議決をいただく、それで知事への申請を行うというふうにされてございます。平成19年2月から3月にかけまして、広域連合の長、また広域連合議会の議員を選挙することになってございます。議会の選挙につきましては間接選挙というふうに、想定でございますが、されてございます。また、来年の5月には広域連合の議会を開催いたしまして、広域連合に関係する条例の制定を行い、11月には保険料の条例を制定いたします。平成20年4月に後期高齢者医療制度が施行されるというふうな日程になってございます。
次に、合同検討会及び合同事務局の設置ということで、今回こういった具体的な動きがございますので、御報告させていただきます。
平成18年9月を目途に、広域連合設立に向けた準備委員会を設置することといたしまして、当面、実務レベルでの合同検討会を設置して準備を進めることといたしてございます。
裏面をごらんください。
まず、合同検討会の委員構成でございますが、特別区部課長会代表、市町村附属協議会代表、これは市町村の同じように部課長で構成します協議会から代表を出していただく、それと東京都福祉保健局、総務局、また国保連、これは予定でございますが、こういった構成メンバーでございます。
次に、準備委員会の発足に向けまして、ここでは情報の収集・整理、また対応案の検討、準備委員会の設立の準備などを行うということにしてございます。随時、3団体、これは区長会、市長会・町村会でございますが、こちらの方に報告しまして、その指示を踏まえて検討を進めていくということとしてございます。
また、3団体及び各区市町村におきます調整・検討につきましては、それぞれの団体の責任において行うこととされてございます。
次に、合同事務局。合同検討会の事務局でございますが、こちらの表にございますように、事務局を設置いたしまして、専任の職員を配置いたしまして検討を進めていくということにしてございます。特別区長会からは4名、市長会・町村会からは2名、東京都からは2名、合計8名体制でございます。
また、特別区と市町村双方からそれぞれの責任と負担のもとに職員を任命することとしております。人件費は派遣元、それぞれ特別区、または市長会・町村会が負担するというふうにされてございます。
職員の身分、給与等につきましては、特別区と市町村それぞれの取り扱いによるものとされてございます。
また、先ほど申し上げましたが、合同事務局の方に東京都からも入るということで、8名体制で一つの組織にするということでございまして、この事務局の統括責任者につきましては、特別区長会の事務局長が当たることとしてございます。
次、合同事務局の設置場所でございますが、東京区政会館内にスペースを用意いたします。また、給与以外の事務経費、会館使用に伴う経費につきましては、3団体が拠出するということで、区市町村振興協会からの助成を検討しているところでございます。
発足の時期でございますが、平成18年6月1日ということでございます。本年9月の準備委員会の設立までの3カ月間、この検討会及び合同事務局を設置いたします。
それと、御参考に資料を用意してございますが、お手元のものをごらんいただきたいと思いますが、「地方自治法における広域連合制度について」ということで、広域連合の制度についての概要につきまして資料を用意してございます。この広域連合につきましては、平成6年の自治法改正におきまして、平成7年6月に施行されたものでございます。従来の一部事務組合などの制度が有していました「事務の共同処理」という性格にとらわれることなく、広域的な行政需要に柔軟、効率的に対応するとともに、国等からの事務の受け入れ体制を整備するために創設されたものでございます。
以下、設置の手続、また設置の状況--これは平成16年3月1日現在ということで、ちょっと古い情報でございますが、この平成16年3月現在では、全国に82広域連合、30都道府県に設置されているところでございます。
右側が広域連合の特色につきまして、広域連合と一部事務組合を対比する形で資料を作成してございますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
裏面をごらんいただきたいと存じます。
裏面は「後期高齢者医療広域連合」につきましての資料でございます。後期高齢者医療広域連合の設置の目的、先ほど申し上げた自治法の性格など、また手順につきまして簡単に記載してございます。それと、下には広域連合の主な事務ということで記載してございます。
それと、右側が広域連合の設立スケジュール例ということでございます。一番右側の列が広域連合の設立スケジュールということで、左側の時期とあわせて見比べていただきたいと存じます。真ん中には、「福岡介護広域連合の設立経過」ということでございまして、これは類似する制度として介護保険の広域連合が福岡県でかなり大規模なものがございまして、そちらのスケジュールを参考に今回の後期高齢者医療制度の設立スケジュールを例ということで示した資料でございます。このページの資料につきましては、厚生労働省の方で一応想定されている資料ということでございます。
次に、別の資料で、後期高齢者の医療制度につきましての関連資料、これは今国会で審議されております法案の説明資料ということで国が作成したものでございます。この一部につきましては、第1回定例会の本委員会で御報告申し上げてございますが、今回、この後期高齢者につきまして示されています資料をまとめて整理したものでございます。
まず、1枚目が、新たな高齢者医療制度の創設(平成20年4月)ということでございますが、下の図をごらんいただきたいと存じます。
左側、現行(老人保健法)に基づきます現行の医療制度、これは国保、被用者保険にそれぞれ加入した方が75歳--現在経過措置で74歳ぐらいですが--75歳以上の方が老人保健医療制度の適用になるということで、それぞれの健康保険に入った上で、この老人保健制度の対象者になるという仕組みでございます。
これにつきまして右側をごらんいただきたいと存じますが、国保、被用者、下にございます。ここのところは74歳までの制度になります。65歳からは前期高齢者の医療制度ということで、制度間の医療費負担の不均衡の調整を図るというような仕組みに、今回法案の中に盛り込まれてございますが、その上の75歳以上、独立制度というところが、今回の後期高齢者の医療制度でございます。全くの別建ての制度ということになります。
次の2ページには、後期高齢者医療制度の運営の仕組みの概略でございます。これは全国規模で需要額等を書いてございますが、仕組みといたしまして御参考にお読み取りいただきたいと存じます。
これは、それぞれ下の図の左側が被保険者75歳以上の方、これについては保険料をお支払いいただきますということでございます。右側の各医療保険者、健保等の被用者保険、また国保の被保険につきましては、保険料の中に支援金--後期高齢者への支援金の部分が入りまして、これにつきましてそれぞれ保険者単位で診療報酬支払基金を通じまして後期高齢者医療制度の方に支援金として交付されるという仕組みでございます。
それと、3ページ目でございますが、こちらは後期高齢者医療制度、これは区市町村が参加する広域連合で運営するということで、ここに対します財政リスクの軽減策ということで、国、また都道府県によります支援策について掲げてございます。後ほどお読み取りいただきたいと存じます。
4ページ目は財政リスクの分散・軽減策についての資料になってございます。
5ページ目が後期高齢者医療制度の保険料(平成20年度推計)ということでございます。応益割、応能割を足しましてほぼ全国平均で月6,200円、年7万4,000円ほどと試算されてございます。
次に、6ページ目でございますが、後期高齢者負担率の改定方法について。これは、当初は後期高齢者1割、若人4割ということになってございますが、後期高齢者の人口が今後増加する一方で、若人人口が減少するというようなことから、この負担割合について改定していくというようなことでございます。
以上、後期高齢者制度の概要につきましての御説明でございます。
副委員長
今の報告に対しまして質疑ありませんか。
かせ委員
時間も時間ですけれども、ちょっと何点かお聞きしたいんですが、この後期高齢者ですけれども、75歳以上の方は保険料を取られるということですよね。今までは収入があったり、働いている人は別として、原則的には75歳以上の方は保険料がなかったんですけれども、これからは保険料を全員取られるというのが原則になりますよね。区民に対してどれくらいの影響が出てくるのかというのは調査されていますか。
奥山保険医療担当参事
保険料が今はないということではございません。国民健康保険の加入者につきましては、それぞれ世帯単位になってございますが、均等割、一人幾ら、また所得割ということで、それぞれの国保の料率に基づいて納めていただいてございます。また、減額制度などもございます。健康保険組合、被用者保険ですね、そういったところの被扶養者になっているところにつきましては、それぞれの制度の中で、その高齢者だけの保険料ということではなくて、被用者への保険料負担ということになっているかと思います。
今回の影響ということでございますが、実際に、具体的にまだこれらについての試算は行ってございませんので、そういった具体的な影響等については把握してございません。
かせ委員
先ほどの答弁ですけれども、わかっていることなんですが、いわゆる収入があったりなんかすればそうだけれども、ほとんどの場合は扶養家族であったり、それから収入が少ないということで、75歳以上の方は保険料が取られない方が多かったでしょう、実際的には。それが取られるということで、まだ調査できないということですからあれですけれども、相当の影響が出てくるというふうに思われます。そういうものがない中で検討していかなければいけないわけですから大変ですけれども、では住民の方たちに対してはどういうような説明がされているんですか。
奥山保険医療担当参事
この制度自体が今国会で審議中ということでございますので、法律が成立しまして、こういった制度の概要につきまして決定され次第、区民の方に周知したいというふうに考えてございます。
かせ委員
それも非常に時間がない中で、これを見てみますと、例えば広域連合についても6月1日には発足させなければいけない。しかし、まだ内容についても定かではない。この法律自身がまだ成立していない中で準備をすると。だから、ほとんど住民に対しては、説明なりそういったものがないままに発足してしまうということなんですが、どうなんでしょうか。スケジュール的にかなり無理があるというふうに思いますけれども、いかがですか。
奥山保険医療担当参事
制度がスタートしますのは平成20年4月でございます。ただ、具体的にこういった各市区町村が参加する広域連合というものを運営母体にしますので、その準備を一定程度進めていかなければいけない時期に来ているというふうなことで、法律は審議中ではございますが、成立するということを前提に、仮定いたしまして、準備に取りかかるということとしてございます。
制度の周知についてでございますが、これはこれからこの検討会での検討を経まして、準備委員会が9月から予定してございます。その中で、この広域連合制度、また実際の仕組みについて一定程度決まってまいりますので、そういったさまざまな情報につきましては、できるだけタイムリーに区民の方に区報等を通じまして周知してまいりたいというふうに考えてございます。
かせ委員
もう1点。広域連合の中で、広域連合長とか議会とかというのがつくられますよね。これは間接選挙ということなんですけれども、具体的にはどういうことになるんですか。
奥山保険医療担当参事
広域連合長につきましては、参加する自治体の首長による選挙というふうにされてございます。その広域連合の議会の議員につきましては、それぞれの参加する自治体の議会におきまして選挙をすることが間接選挙ということでございます。法律上は、直接選挙も規定されてございまして、その場合には、こちらの区域--都下全域の住民の方の直接選挙による議員の選出というふうになるということでございますが、現在の想定では間接選挙ということで、各自治体の議会で選挙をいただくということでございます。
近藤委員
国からこうおりてきて、また新たな制度ができて、それを内容も不確かというか、まだ決定されていない中で準備をしていかなければならないという大変御苦労さまとしか言いようがないというか、本当に保健福祉の分野はいろいろなことをおりてきてやっていく、現場がすごく大変だと思うんです。本当にこういうふうにやりなさいという形で準備をしてやっていくという、もう今の参事の声を聞いていても、何か消え入りそうな感じで、本当にお疲れさまとしか言いようがない感じで、ただ、決定してやっていかれるのですから、本当に意味のある、むだのない、有効的なものになるようによろしくお願いしますとしか言いようがないので、よろしくお願いいたします。
副委員長
ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
副委員長
ほかに質問がなければ、以上で本報告を終了いたします。
次に、5、その他で何か報告はありませんか。
馬神子育て支援担当課長
子育て支援ハンドブック「おひるね」でございます。これは17年度版でございますが、きょうちょっと間に合わなかったんですが、近日中にできる予定でございます。委員の皆様方には、またでき次第、御配付をさせていただきたいと思います。昨年、この委員会で御指摘をいただきました小児歯科診療を行っている医療機関を載せてほしいというような御要望がございましたので、その辺の内容を充実いたしましてつくってございますので、でき次第、委員の皆様方に御配付をさせていただきたいというふうに思ってございます。
副委員長
ほかにありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
副委員長
なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
次に、その他ですが、各委員、理事者から何か発言ありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
副委員長
なければ、委員会を休憩します。
(午前11時26分)
副委員長
委員会を再開いたします。
(午前11時31分)
それでは、次回の委員会日程は第2回定例会中とし、急を要する案件が生じた場合は正・副委員長で協議の上、連絡させていただくことにしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
副委員長
御異議ございませんので、そのように決します。
以上で本日の予定した日程はすべて終了しますが、委員各位から何か発言はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
副委員長
なければ、以上で本日の厚生委員会を散会します。
(午前11時32分)