平成19年06月28日中野区議会文教委員会(第2回定例会) 平成19年06月28日文教委員会 中野区議会文教委員会〔平成19年6月28日〕

文教委員会会議記録

○開会日 平成19年6月28日

○場所  中野区議会第5委員会室

○開会  午後1時00分

○閉会  午後5時20分

○出席委員(9名)
 牛崎 のり子委員長
 佐伯 利昭副委員長
 平山 英明委員
 いながき じゅん子委員
 いでい 良輔委員
 伊東 しんじ委員
 小堤 勇委員
 大内 しんご委員
 江口 済三郎委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 教育長 菅野 泰一
 教育委員会事務局次長 竹内 沖司
 教育経営担当課長 小谷松 弘市
 教育改革担当課長 青山 敬一郎
 学校教育担当課長 寺嶋 誠一郎
 指導室長 入野 貴美子
 生涯学習担当参事 村木 誠
 中央図書館長 倉光 美穂子

○事務局職員
 書記 黒田 佳代子
 書記 岡田 浩二

○委員長署名


審査日程
○所管事項の報告
 1 武蔵台小学校校庭の芝生化ついて(教育経営担当)
 2 区有施設の耐震診断結果と対応策について(教育経営担当)
 3 学校統合委員会の設置について(教育改革担当)
 4 議会の委任に基づく専決処分について(学校教育担当)
 5 都立特別支援学校との副籍事業の実施について(学校教育担当)
 6 平成19年度移動教室の実施について(学校教育担当)
 7 平成19年度夏季学園の実施について(学校教育担当)
 8 平成18年度学校における外部評価の結果(指導室長)
 9 東京都「平成18年度児童・生徒の学力向上を図るための調査」の結果について(指導室長)
10 鷺宮図書館の耐震補強工事に伴う対応について(中央図書館長)
11 その他
  (1)区立小・中学校における外部記憶媒体紛失事故について
  (2)麻疹に係る学校閉鎖について
○所管事務継続調査について
○その他

委員長
 定足数に達しましたので、ただいまから文教委員会を開会します。

(午後1時00分)

 本日は、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めます。
 なお、審査は午後5時を目途に進め、途中3時になりましたら、休憩を入れたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、最初に所管事項の報告を受けます。
 報告1番の武蔵台小学校校庭の芝生化についての報告を求めます。
小谷松教育経営担当課長
 武蔵台小学校校庭の芝生化(資料2)につきまして御報告をさせていただきたいと思います。
 この校庭の芝生化の目的でございますが、環境に優しい生活を享受できる場づくりやヒートアイランド現象の緩和、公共施設の緑化推進、さらにまた、学校教育におきましても、環境教育の充実や魅力ある屋外施設の整備といったことから、この区立小・中学校の校庭の芝生化を推進するものでございます。
 今回のこの武蔵台小学校選定の経過でございますが、昨年各小・中学校を調査した結果、武蔵台小学校から希望がございました。この芝生化希望場所と武蔵台小学校につきましての校庭の日照時間、あるいは踏圧の影響といったようなものを考慮いたしまして、芝生化をしても支障がないということでこの武蔵台小学校に決定したところでございます。
 芝生化の範囲につきましては、校庭の2,946平米。これは次の図面の資料をごらんいただきたいと思いますが、武蔵台小学校の学校全体の平面図でございます。こちらの点々とあるところが今回芝生化をする校庭の位置でございます。およそ校庭の3分の2ほどを芝生化する予定でございます。ちょうどこの校庭のうち、芝生化をする左側のところに丸の点が六つほどあろうかと思いますけれども、これはちょうど武蔵台小学校の校庭のところにイチョウの木が、大きな木でございますが、6本ほど並んでございまして、正門入ったところからこちらのイチョウの木が植えてあるところまでの部分、約3,000平米でございますが、こちらの方を今回芝生化するということとしたところでございます。
 それから、また資料の方、もとに戻りまして、今回行います芝の種類でございますけれども、夏芝を常用といたしまして、その夏芝が枯れます冬場につきましては冬芝の種をまきまして、1年を通して緑が確保できるような、そういう形で芝生の方をやってまいりたいと思っております。また、土壌につきましても、保水性のある土壌の改良材をまぜた砂というものを用意して工事の方をやっているところでございます。
 その工事期間でございますけれども、5月から6月、ちょうど5月の連休が明けましたところから工事に入りまして、ほぼ工事の方は完了してございます。この間、6月8日でございましたけれども、武蔵台小学校の全校の児童によりまして、芝の苗の植えつけなどもやってございます。これから7月、8月、夏場に養生期間を置きまして、8月の末日、31日に校庭の芝生開きをやりまして、この日から児童の利用に供したいというふうに思っております。
 ちょうどこの武蔵台小学校は2学期制をやっている学校でございまして、29日まで夏休みで、30日から授業が開始されますが、授業が開始されましたら、すぐに子どもたちに使えるような形で準備を進めているところでございます。
 今回この芝生化に要しました経費につきましては、約5,400万円ほどでございます。この工事費並びに芝刈り機等の備品購入費を含めまして、全額東京都からの補助金の活用を予定しているところでございます。それからまた、この芝生化ができました暁には、地域の方々にも御協力をいただきまして、この芝生の維持管理組織を立ち上げたいと思ってございます。地元の町会、それからまた地区委員会や青少年委員等々の地域の育成団体、それからこの校庭を利用しております利用者団体、それから、当該武蔵台小学校のPTAにも御協力をいただきまして、こういった維持管理組織を立ち上げながら、地域と一体となって、この芝の管理の方を進めてまいりたいというふうに思ってございます。
 以上で、武蔵台小学校校庭の芝生化の説明とさせていただきます。
委員長
 ただいまの報告に対し質疑はありますか。
小堤委員
 お聞きしたいんですけれども、今後計画的に区立小・中学校の校庭の芝生化を推進するということなんです。若宮小学校に続いて今回武蔵台小学校と。いずれも2校とも緑被率の比較的高い北の方の学校なんですね。南の方は緑被率が低いんですけれども、そういう中で今回武蔵台と。ほかのそういう南の学校等から、そういう希望というのはどうだったんでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
 今回この武蔵台を選定するに当たりまして、各学校の意向を調査いたしました。その結果、積極的に手が挙がったのがこの武蔵台小学校だけということで、ほかの学校はちょっと様子見というような状況でございました。委員おっしゃるとおり、できれば区内全体に、バランスよく順次芝生化を進めていきたいということを考えてございます。できれば、今後はまた南部の地域にも芝生化を進めて、できるだけ地域バランスをとりながらやっていきたいというふうに思っております。
小堤委員
 応募されたのが武蔵台小学校と。ほかは様子見という言葉を使いましたけれども、本当にこの芝生化というのは、学校の環境教育とか子どもたちが遊びたくなるという効果があると思うんですね。そういう点で、教育要覧の中でも児童への効果ということで運動意欲の増進とか、子どもたちの、そして傷害防止及び衝撃の緩和というような効果、これが語られているんですね。そういう点で、若宮小学校でそういう実施の経験があるわけで、そういう意味でもし紹介するようなことがあればちょっとお聞きしたいんですけれども。
小谷松教育経営担当課長
 若宮の場合は昨年度芝生化されましたけれども、学校からの報告によりますと、一つはやはり、子どもたちが外に出て遊ぶ機会が非常に多くなった。多くの子どもたちが休み時間等に出てきたというようなことが報告されてございます。
 それからもう一つはけがが比較的少なくなったと。どうしても子どもたち、いろいろ休み時間等々遊んでおりますと、けがというのはつきものといいますか、避けられないんですけれども、そのけがが非常に減ってきたということで、これは保健室等で統計的な数値も出てございまして、芝生化をしましたら、大体すり傷とか、そういった外でけがをするような割合が3割ぐらいは減ってきているのかなというような状況にございます。いずれにいたしましても、芝生をやりますとかなり衝撃力も緩和いたしますし、そういったことで、子どもたちも積極的に外に出て遊ぶようになったということで、子どもたちの環境にとっては大変前向きな結果が出ているかなというふうには思っております。
小堤委員
 ぜひ子どもたちが伸び伸び活動できる環境というのは進めていくということが大事だと思います。
 次に、維持管理組織の設立ということが書かれてあります。これ自体は芝生の手入れと。これはかなりかかるわけなんですけれども、そういう問題とか、あと運営なんかについても、それなりに役割を担っていくのかなというふうに思っているんです。あわせて、実は、武蔵台小学校というのは、佐伯さんがいますけれども、校庭がすごく地域に開放されて、サッカーなんかがよくされるんですよね。芝生との関係でどうなのかという議論もこういう組織の中でしていくと思うんですけれども、この維持管理組織のどういうところに――書いてありますけれども、どういう手だてで今進んでいるのか。あればお聞かせください。
小谷松教育経営担当課長
 今、委員の方からお話がございましたとおり、芝生でございますけれども、一人学校のものだけということではなくて、地域の方々にもいろいろ御活用いただきながら、地域と一体になった形で管理運営の方をしていきたいと思ってございます。
 地元の町会、それから育成団体、またPTAなどの御協力をいただきたいということで、5月から6月にかけまして団体の方に呼びかけをさせていただきました。大体ほぼ、各団体の方から委員の御推薦をいただきまして、できれば、7月になりましたら一度顔合わせの機会を持って、これからこの武蔵台小学校、新しくできます芝生の管理運営について一緒にやっていこうということで、一度そういった顔合わせの機会を持ってまいりたいというふうに思っております。
委員長
 よろしいですか。
小堤委員
 はい、結構です。
大内委員
 答弁を聞いていると、芝生がとてもすばらしいと言っているんだけれども、じゃあ、これから全部、中野区内の小学校は芝生化していきたいと考えていることなの。
小谷松教育経営担当課長
 区としましても10か年計画、それから教育委員会として持っております教育ビジョン、またその実行プログラムの中におきましても、この芝生化につきましては順次推進を図っていくということとしてございます。
 また、東京都におきましても、「10年後の東京」ということで、非常に石原知事も前向きな形でこの芝生化に取り組んでいきたい。できれば、東京都としては10年後を目途に、都内の全公立学校、小・中・高校でございますけれども、これを全面的に芝生化にしていきたいというような意向を持っているところでございます。
 区といたしましても、できるだけこの芝生化の推進というものは着実に進めていきたいというふうに思っております。まだ個々の年次ごとに、どの学校を幾つぐらいという形では細かくは固めてございませんけれども、できるだけこの芝生の推進については積極的に取り組んでいきたいと、そういうふうに思っております。
大内委員
 石原知事はたしか、選挙前に言っていたし、石原知事に否定的な政党の人たちも賛成しているみたいでよくわからないんだけど、要は、東京都が補助金を出さなくなったとしても続けていくの。中野の教育ビジョンに書いてあるということは、補助金が例えば打ち切られたときにもやるということなの。中野区としては。
小谷松教育経営担当課長
 基本的にはこれをきちんと推進していきたいという考え方を持っております。ただ、推進するに当たっては、当然お金ということはかかわってくるわけでございますから、東京都としても今の段階では非常に前向きな形でこの芝生を推進したいということで、補助制度も設けてございますので、活用できるものはこれを積極的にやっていきたいというふうに思っております。
 芝生の推進につきましては、これをやると。積極的に推進したいと思っておりますので、区といたしましても最大限の努力をしながら、場合によっては一般財源ということも考えあわせながらもやっていく方向で考えてございます。
大内委員
 もう一度はっきり言ってくれますか。要は、だから東京都、石原知事がかわって方針が変わったとき、中野は中野の教育ビジョンに全部書いてあるからやるということなんでしょう。じゃあ、中野の一般財源でもってやるということなの。
竹内教育委員会事務局次長
 今の段階で、区の決定として全校をやるという計画にはなってございませんが、私どもとしてはできる限り、芝生化についてはまずは進めていきたいという考えを持っているということをまずお話しした上で、それから、東京都が進めているわけですけれども、将来、仮の話として、東京都がこの芝生化について補助金を出さないといった場合にどの程度やっていくのかやっていかないのかということについては、そのときの財政状況もございましょうし、私どもとしてはできる限り進めていきたいと思っていますけれども、区政全体の中での財政上の観点からそれは決まってくることであるというふうに思っております。
大内委員
 じゃあ、要は東京都がやっているからやっているということ。中野の教育ビジョンに書いてあるからどうのこうのと言うけど、東京都から補助金が全額出るからやっているというふうに聞こえちゃうよ。
竹内教育委員会事務局次長
 東京都からの、それは補助制度がございますので、それを活用して中野区としてこの芝生化を進めているということでございまして、同じように、東京都のこの補助金の制度が利用できる団体においてもやっていないところもあるわけですので、それはやはり中野区としての判断で、この芝生化については進めているということであるというふうに考えてございます。
大内委員
 わかりました。それとあと、今、聞いていると、芝生がとてもすばらしいという話しか出てこないんだけれども、苦情だとかそういうのは届いていないの。例えば、極端に言うと、芝生を植えかえる時期だとかまた1カ月とか入れないでしょう。あるいは、芝生が痛むとすぐ立入禁止にしちゃうでしょう。そうすると、年のうち何カ月ぐらい使えないとか、あるいは、本来あそこでサッカーだとか、野球だとか、土曜とか日曜日ごとにやっていた団体が使えなくなったりしているでしょう。そういった苦情は全然届いていないの。さっきから聞いていると――別に芝生がだめと言っているんじゃないよ。ただ、すばらしいだけの一辺倒じゃなくて、私たちが地域の利用者から聞いていると、芝生にしたら、今言ったようにすばらしい芝生の上でサッカーできますよといったら、今度はできたら、芝生が傷むからサッカーだめだみたいな話になっているんだけど、そんな話は届いていないの。
小谷松教育経営担当課長
 基本的に、芝生にしたからサッカーができないとか野球ができないということではございません。ただ、利用する団体にとりましては、やはり土の校庭の方がやりやすいという判断もあって、正直言って、芝生にするよりは土の校庭の方がやりやすいのでという御意見は十分聞いてございます。ただ、私どもがこの芝生を推進するという第一の条件は、やはりその学校の子どもたちにとってどういう条件の環境を用意するのが一番よいかということを基準の第一に置いておりますので、そういった方向から推進を図ってまいりたいというふうに思っております。
大内委員
 だから、年間どのくらい使えないとかはわかっているの。あなた言っているけれども、要は、芝生でスポーツをやりたいけれども、使える期間が短い。例えば、野球だとホームベースを何か右に行ったり左へ行ったり動かせだとか。そういうことは耳に届いているんですか。今、それだけすばらしい、すばらしいと言っちゃうと、東京都からの補助金が打ち切られたときに何でやめるんだという話になっちゃいますよ。すばらしくないと言っているんじゃないんだよ。あまりそんなに褒めちゃうと、本当にそんないいことしか耳に入ってきていないのと言いたくなる。子どもたちだって、芝生に入れない時期が結構あるんだよね。こっちはたまに見に行くからああすばらしいなと思うけれども、毎日学校にいる子どもたちにとっては、校庭で遊ぶ機会がふえたとか言っているけど、だって、入れない時期も結構あるじゃないということは承知しているのということを、そんなにいいことばかりじゃないよということは承知しているんですかということを確認したいだけなの。いいところと悪いところをちゃんと把握しているんですかということを、いいことしか言わないから、大丈夫ですかと。もうあまりいいですけど、把握していますか。大丈夫ですか。
小谷松教育経営担当課長
 基本的には委員がおっしゃったとおりだと思います。これは芝生化にしたから、全面的にすべてがいいんだということではもちろんないと思います。いろんな個々の施策については、プラスの面もあれば、それに伴うマイナスの面も当然あろうかというふうに思います。1年を通しまして、夏芝から冬芝に切りかえのときには3週間程度確かに養生期間として使えないという期間がございます。また、そのほか、芝生の痛みぐあいなどを見まして、一時的に少し養生をする必要があるというようなことから、ちょっとその利用を制限するというケースも確かにございます。ただ、私どもとしましては、その芝生をすることによる効果と、それからそれによって生じるもちろんマイナスの効果も、これを見た中で、やはり学校、校庭における芝生化ということでは、まず第一義的にはその学校の子どもたちにとってどういう環境が一番いいのかということをきちんととらえ、その上で総合的に判断をして、芝生を推進していくという考えを持っているところでございます。
大内委員
 最後にしますけど、だったら、何で小学校は手が挙がるところが1校しかないの、積極的に。そんなこと言っているんだと、普通全部手を挙げるんじゃないの。思わないですか、言っていて。そんなにいいと言うんだったらば、普通の小学校はみんな手を挙げるでしょう。何で1校しか手を挙げないの。現場とあなたたちの考え方がずれているんじゃないのと。理想というか、たまに見ている人とやっぱり毎日使っている人のギャップがあるんじゃないのということをわかっておいた方がよろしいかと。そうでしょう。だって1校しか手を挙げなかったって言ったよね。全面的にやるというのを。じゃあ、何でそんなにいいんだったら、全部の学校が手を挙げるでしょう、普通は。先生たちも積極的にやるでしょうと思いませんかということを、もうちょっとちゃんと現場をというか、地域の意見をちゃんと聞いて、だめだと言うんじゃないよ。進めるときに、悪い面というか、工夫してよくなっていく面もあるんだろうけれども、あまり芝生が絶対いいなんて思っていると、後でまた面倒になっちゃうから、それを気をつけてやって。要するに地域にちゃんと、あと利用する子どもたちとかちゃんと意見を聞いて進めていただきたいなと思います。結構です。
江口委員
 どっちにしてもこれはヒートアイランド対策ということで、東京都教育委員会じゃなくて環境局が補助金を出すということで、当初は補助金が2分の1なんていうときから今全額ということで、チャンスは来ているわけなんですけど、これは何校ずつ、さっき言った、たしか知事が本当に全校ということを打ち出しているわけですけど、これは今の段階では、区としては何校ずつやればこの10年という、今現時点で東京都が発表している構想に合致するの。どのように考えているんですか。
小谷松教育経営担当課長
 この件につきましては、先ほど次長の方からお話ししましたとおり、今後積極的に推進をしていくという、その基本的な考え方は持ってございます。ただ、具体的に年次を分けて何校ずつという、まだ計画までは策定してございません。また、これから東京都の方がどういうふうな形でこの補助制度なども変えてくるかということも、まだ現時点でははっきりしておりませんので、しかしながら、できるだけ速やかに多くの学校で芝生化ができるような形での取り組みはしていきたいというふうに思っております。そういうことを考えながら取り組みをしていきたいというふうに思っております。
江口委員
 都の方針というのは、学校数というのは決められているんですか。
小谷松教育経営担当課長
 「10年後の東京」ということでは、10年後にすべての学校の芝生化をしたいということになっておりますが、補助金の制度そのものについては、今年度、来年度、再来年度と3カ年までは一応補助金の計画はございます。大体1区平均1ないし2ぐらいの予算、東京都全体の予算となっておりますので、中野区としては、ことしそのうちの一つということで申請したわけでございますけれども、この先どういうふうにこれが拡大していくのかということが見えてきた段階で、また、区の財政状況なども考えながら、その段階できちんとした形で計画を持つということとしたいと思っております。
江口委員
 今の区の姿勢は、積極的に芝生化したいという姿勢はなかったと思うんですね。私たち公明党としは、学校の校庭の芝生化ということは何年も主張してきたんですけど、ようやく動いたという形と、たまたま東京都がそういう動きになったということから区もやったという……。ですから、学校の方に調査をしても上がってこないという……。南の方に考えていたけれども、敬遠されたと。だけど、この考え方というのは、学校長の判断で決めていいのかということも私は疑問に思っているんですね。一つはヒートアイランドという地球の温暖化の問題として、中野の場合は緑化が非常に少ない。緑被率が少ない緑視率も少ないという23区の中でも厳しい状況の中で、真っ先に手を挙げて教育委員会としてはやりますと。まして、そういう補助金がついている間にやることが絶好なチャンスなわけですから、そういう意味で、やっぱりそういう2校ということが可能、もしくは3校で他の区が受け入れないということであれば3校出すとかやれば、それだけ進んでいくし、まして、今現在どこの調査でも、芝生化すると大体4度から5度違うというんですね。温度がそこの部分をはかると。ということも含めて、僕は積極的姿勢がないと思うんですよ。ただ、義理でやっているという……。ただ、やっていればいいんじゃないかとかそういう形じゃなくて、本来はそうやって緑をふやすということ、それからヒートアイランド対策としてやっていくこと。それから、そのことに通じて子どもの環境がよくなるということ。それから、スポーツなんかもさまざまな形で、サッカーしても何しても芝生は痛みますから、そういうことはもう承知でやっていくと。はげようが何しようがそこを補修する。そういう形でやっていけば芝生というのは可能なんで、ぜひそういう発想の中でやらないとこのことは多分進まない。なぜかというと、学校側は管理をすごく嫌がる。ですから、校長の判断ではできませんという形になっちゃう。なぜかというと、地域が協力するかしないかというのは保障がないわけですから。だからそういう意味で、学校と地域との連携がとれているところは積極性で出ていくんだけれども、地域に開かれた学校と言いながら、地域との協力性がないところは、多分校長は自信がないということになるわけです。
 だから、そういう意味で、一つ疑問なのは、こうやって校庭緑化ということが進んでいるにもかかわらず、壁面緑化を区は全然考えていない。校舎の暑さってわかりますか。4階の一番上、クーラー、もちろん冷暖房ということでしましたけれども、これだって、そのことで温度が下がれば冷房の設定温度を上げることができるわけじゃないですか。これもやっぱり地球の温暖化の一つの対策として、クーラーの温度の調整をするということを今区役所もやっているけれども、そういうことで役に立っている。全然だから連動していないんですよ。言っていることとやっていることが。この辺はどういうふうに考えているのか。
小谷松教育経営担当課長
 例えば、全体これを環境的な側面から積極的に推進していくということについてはおっしゃるとおりだと思っております。先ほどちょっと私も、学校の方も一つしか手が挙がらなかったということ、それは今委員がおっしゃったとおり、少し学校の方でも管理面等々で様子見をというような状況があったと思います。ただ、もう少し、教育委員会としても積極的な形で方向を示すということがあってもいいのかなというふうに思っております。昨年の場合ですと、できれば地域的なバランスなどを考えて南部の方でやりたいなというふうに思っていたんですが、そういったことを最初に教育委員会として言わないで各学校の方にいきなり投げかけちゃったというようなことがございます。そういった意味で、ことしはもう少し教育委員会としても、来年は南部の方でやってみたいというような形ではっきり意向を示しながら、そして学校の方に働きかけをするというような姿勢もあっていいのかなというふうに思っております。
 それからまた、この校庭の芝生化等を含みまして壁面の緑化であるとか、そういった部分につきましても、今後いろんな機会の中で、そういった可能性などもきちんと検討していければというふうに思っております。
江口委員
 考え方が一貫していないから、多分消極的であり、お願いできますかとか、希望があるところはどこですかとか言っているわけでして、本来は区の施設であり、区民の施設であり、子どもたちの施設ということになれば、中野区の方針として、協議をかけるところは別として、要はここの学校とここの学校はやりますということを打ち出すのが本来の姿で、いかがでしょうかと聞くような対策ではないと私は思っております。
 それからもう一つは、こうやって校庭全面に芝生化しなくても、例えば中学によってはグラウンド的な、要は陸上的なグラウンドのところはとりあえず残して、学校の周辺を全部芝生化してみようとか、それだって相当違ってくるわけですね。逆に、それによって学校の状況がよくなれば全面的にやってみたいということもあり得ますよね。要はコンクリートの時代から今は芝生化へと。時代がそういうふうに変わってきたんだから、それに早く先乗りしてやるのが本来の区の教育委員会の考え方だと私と思うんですね。そういう意味で、こういう今東京都から全額補助が出るということはこれはすごいことなんで、どんどん手を挙げてつくっていく。
 それから、例えば屋上緑化、これも東京都は相当力を入れています。学校によってはテスト的にやっていて、子どもたちの学習のためにやっているところもあるようですけれども、これなんかもやはり、4階の壁面ができない場合には、校舎自身の照り返しがなくて大変涼しくなるということもあらわれているということもある。その辺もやっぱり考えてほしいということは、これは要望しておきます。
 もう一つは芝生の選定、これはどういうふうに決めているんですか。例えば、最近は管理のことからして、それから少しぐらい傷ついても何しろ進めていくということで、芝に雑草をまぜているところもあるんですよ、学校によっては。それで手荒く使っても緑が残ると。ただし、手入れの仕方によってはまた大変な部分があるようですけど、そういう決定とかそれはどこでしているんですか。この芝生を使う、この工法を使うと。今芝生化ってさまざまなやり方がありますから。
小谷松教育経営担当課長
 実は、最初に若宮でこれを導入するときに、芝生、土壌の検討委員会というものを設けまして、いろんなケースにつきましての比較検討などを行いました。今、中野区で進めます芝生の土壌、それから芝の選定といったことにつきましては、これまでのいろんな経験などを生かしながら、できるだけ丈夫な芝を育てていきたいというようなことで芝の種類を選んだり、また土壌を決めております。今の中野区の場合ですと、たしか、どこでしたか。味の素スタジアムですか。あそこと同じような土壌の形質で芝を育てていこうというふうな形でやってございます。子どもたちにとって、本当に伸び伸びできるような、そういうきちんとした芝をつくりまして、できれば年間を通して緑が青々としているような、そういうきちんとしたものをつくっていきたいということで進めているところでございます。
江口委員
 それを選定して、結果論を質問するのはおかしいんだけれども、失敗したときはどこが責任をとるんですか。例えば、芝生の場合というのは大変難しいとも言われているんですけれども、あえてそれを承知でやらなきゃいけないんだけれども、あまり理想的なものをつくっていくとメンテがすごく大変になってくるということも言われているんですね。そうすると、そういうことで、これはつくりました。その後のメンテは補助金がつくのかと。これはついてこない部分なんで、さあどうするかということで悩んでいく。そっちの予算がさらに膨大になってきたときにほかの学校にできないということもあるので、そういう本当にさまざま今全国各地で芝生に関して、まして校庭の緑化に関しては研究し、また開発しているいろんなメーカーがあるようですね。そういう中で、一番本当に将来的にもお金がかからず行けそうだとか、例えばよく枯れ保障とかいうのをやりますよね。木なんか植えるのに中野区なんかは。公園なんかに植えたときに業者に保障させますよね。そういうこともちゃんとやって管理を徹底させていくということをしないと、これは難しいと。例えば、学校の先生が毎日見たって、専門の例えば造園に出ている先生が中にいれば構わないけど、そうじゃなきゃわからない。やっぱりそういう形で施工した業者が、アドバイスをするとかね。そういうような体制になっていないよう気がしているんだけど、その辺はどうなんですか。そういう責任も含めて。
小谷松教育経営担当課長
 責任ということでいえば、これを推進した教育委員会としてしっかりと責任を持ってやっていくということになろうかと思います。また、管理につきましては、維持管理組織を設けて地域の方々にいろいろ協力をしてもらいながら、また、日常的な部分については、学校の方でいろいろ目配せなどをしていただいてございますけれども、あわせて民間事業者の方に、専門の業者の方にも委託をしてございまして、定期的な芝の点検であるとか、肥料、あるいはエアレーション等々、いろんな形で、委託で芝の管理というものをお願いしているところでございます。いずれにいたしましても、芝は生き物ですので、手を抜くと本当に枯れてくるといいますか、そういったことがございますので、きちんとした管理は非常に重要だと、大切だと思っております。
江口委員
 最後に1点だけ。教育委員会が責任をとるということで、教育委員会自身がこれを決定したということでしょうけど、これは教育委員会の中の分野で決めたのか、それとも、公園道路担当の中には緑化関係の専門の者、知識を持って入っている職員が多々中野はいるはずなんですけど、そういう人たちの意見も聞いた中で決定したということですか。
小谷松教育経営担当課長
 芝生の設計といいますか、その辺のところにつきましては、これは旧営繕分野、今、経営室の財産管理分野ですけれども、そちらの技術者と一緒になっていろんな検討をやってきてございます。個々の学校に導入するに際しましても、そういう形で営繕分野の技術職員と一体となりまして、いろんな芝の工事のことについてだとか、管理のことについてだとか、そういう形でやってございますので、区の技術系の職員と協力しながらやっているというところでございます。
いでい委員
 先ほどの大内委員と江口委員の質疑の中で、大変私も、もっともだなと思うことがたくさんありました。実施校の選定のことから教育委員会の消極的な取り組み方についても、ちょっと心細いなというところもあるんですけれども、補足して一つ質問させていただきたいんですが、維持管理組織の設立ということで、地域の方々とともに芝生の維持管理をしていく。そして呼びかけをした団体は町会、地域関係団体、利用団体、武蔵台小PTA等であるということですが、何でもかんでも、地域の人たちにやってもらえるということを前提でもよくないのかなと思って。また、そのお声かけをするからには、地域にも積極的に開放していくという考えがあるのかどうかちょっと聞かせてもらいたいんですけれども。
小谷松教育経営担当課長
 この維持管理組織を地域の方々に御協力いただいて一緒にやっていきたいと思っておりますが、その中には当然、単純にただ管理、維持をしていくだけということではなくて、芝生についてどういうふうに運用していったらいいのか、どういうふうに活用していったらいいのか、そういったことにつきましても、ともに考えてやっていきたいと。おっしゃるとおり、これは一人学校の芝生ということではなくて、もちろん主役はその学校の子どもたちではありますけれども、せっかくできた芝生ですので、地域の中でも、大いにいろんな形で活用を図っていただければというふうに思っておりますので、そういう意味で地域の方々にもいろいろお知恵を出していただきたいというふうに思っております。
いでい委員
 ということは、校庭開放ですとかそういったところに、またその芝生ができたから公園として利用していく。またはメンテナンスとして幅広い世代の方々が、この校庭の芝生のメンテナンスのことに携わることによって世代間の交流が生まれるとか、そこまでお考えになっていらっしゃいますか。
小谷松教育経営担当課長
 本当にそうなればすばらしいと思っております。地域でもいろいろ学校などを活用しながら、地域の運動会とかやっているところもあろうかと思いますけれども、芝生化された学校で、そういった地域のいろんな行事などを積極的に活用していただければというふうに思っております。
いでい委員
 それならば、先ほども御答弁、他の委員の質問でありましたけど、南北の格差というのがやっぱりあるわけですよ。北の方に手が1校しか挙がらなかったからという消極的な取り組み方じゃなくて、やっぱり南の方、または全校にこれから、16年に東京都が発表しましたから、あと9年間ですか。9年間で全校配置していく、例えばその筋道ぐらいは教育委員会の方でしっかり立てておいて呼びかけをしていく、または取り組んでもらうように積極的に指導をしていく、そういった姿勢が必要だと思いますが、それは要望として、御答弁は結構です。
いながき委員
 先ほど民間の業者さんに管理を委託なさっているということだったんですが、大体1校当たり維持管理費用というのはどれぐらい年間でかかるんでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
 およそ、アバウトでございますけれども、年間約200万円ほどでございます。
平山委員
 2点ございまして、先ほどの皆様の御意見ともかぶるかもしれないんですが、先ほどの御答弁の中で、今年度のいわゆる計画については、目標については立てていないというふうなお話をされていらっしゃいましたけれども、ゴールがあって、単年度で目標を立てていかないというのは事業が非常に進みにくいのではないかと思うんですが、今後も単年度で何校実施をするという、そういう目標を教育委員会として立てられる御予定はないのかというのが一つと、もう一つは、せっかく、一斉にやるというわけではなくて、一つひとつの学校が進んで、一つひとつの学校で実施をしているわけですから、さきほどの大内委員のお話にもありましたけれども、しっかりと学校、またはこの維持管理団体や御利用されているお子様やPTAの方々の御意見を聞きながら今後の推進を図っていくべきだと思うんですが、先ほどの御答弁を聞いていますと、いいか悪いかで言うといろんな御意見があるけれども、でも、積極的に推進をしていかなくてはいけないのでというお話でしたけれども、どうせやるんであれば、1校終わって、もう1校終わって、それぞれの中で出てきたマイナス意見を参考にしていきながら、次にはよりいいものをという形で地域の方により喜んでいただけるような形での推進を図っていかれるおつもりはあるのか、それとも従来のままでの実施をずっと延長なされるのかというのを御質問させていただきます。
小谷松教育経営担当課長
 まず1点目の単年度といいますか、今年度の見通しということでは、今年度はこの武蔵台ということでやりますけれども、来年度に向けた考え方ということでいいますと、これを積極的に進めていくという基本的な考え方を持っておりますので、当然来年度以降もやってまいりたいと思います。その際、この校庭の芝生化が単に芝生をつくるということではなくて、ヒートアイランド現象の緩和だとか公共の緑化推進といったような環境面での積極的な役割というものもございますので、できるだけ地域のバランスをとりながら、これまで若宮、そして武蔵台と続いてまいりましたので、できれば少し南部の方にこれを広げていきたいというふうに思っております。したがって、教育委員会としてそういった方向で、南の方を優先的にまず来年度は取り組みたいというような考え方を示した中で、各学校のいろんな意向なども考慮して実施校などを決めていければというふうに思っております。
 それから、当然のことでありますが、この芝生を進めるに当たりましては、いろんな形で実施を図ったところから、大内委員の方からもお話がございましたけれども、決してそのプラスだけではない。いろんなマイナスといいますか、これから改善を図っていかなければならない部分というのも当然出てくると思っております。そういったものを一つひとつ検証しながらきちんと、この芝生がより多くの区民の方から、また子どもたちに活用されるような、そういったあり方というものをきちんと見据えてやってまいりたいと思っております。
平山委員
 重ねて御質問させていただきますけれども、単年度での具体的な実施校の数値目標というのは、今後も立てられる御予定はないということでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
 ことし来年ということでは、とりあえずいろいろ予算の中で考えていく、補助金等の活用なども含めてやってまいりたいと思いますが、いろんな財政的な状況だとか東京都の状況なども見ながら、いずれにいたしましても積極的にやっていきたいという考えは持っておりますので、何らかの形で将来に向けた計画というものも必要になってくるというふうには思っております。
伊東委員
 まずこの予算、経費のことでお伺いします。東京都環境局から補助金が全額おりてと。この補助金の対象なんですけれど、校庭の芝生化だけなんですか。先ほど来話が出ております外壁緑化、屋上緑化に活用することも可能なんでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
 基本的には校庭の芝生化がメーンとはなってございますけれども、今おっしゃったような形での壁面緑化等にかかる部分につきましても、その補助対象に含むというふうになってございます。
伊東委員
 それと、これから緑化を進めていくに当たって技術的な課題ですよね。中野区では若宮に続いて武蔵台が2校目ということで、比較的条件の整った学校を優先的に取り組んできたという経緯があります。そうした中でも、実際にこれから区内の小・中学校を芝生化していく中で、どうしてもこういう課題があるからこういう学校には不向きだというようなことはまだ見えてきていないんですか。
小谷松教育経営担当課長
 その前に、ちょっと先ほど少し舌足らずだったんですけれども、壁面緑化につきましては、校庭を芝生化するというのが一つの前提になっておりまして、その中に含めてということでございますので、校庭の方が一つの前提になってございます。
 それから、いろんな各学校の校庭等々、状況というのは異なってございます。確かにおっしゃったとおり、若宮とか武蔵台の場合、非常に校庭の条件がいい学校からまずスタートしたと。やはりそれは、これからいろいろと進める上に当たりまして一つのモデルケースにはなるかと思いますが、すべての学校にそれが当てはまるというわけでもございません。いろんな各学校の状況など一つひとつ見る中で、いずれにいたしましても、より多くの学校にこの芝生化を進めていきたいと考えておりますので、その学校の条件等を踏まえて、いろんな多面的な多様な校庭の芝生のあり方というものも考えていかなきゃいけないだろうというふうには思っております。
伊東委員
 先ほどの御答弁の補足がありましたけれど、まず芝生化が前提条件ということで、芝生化をする学校についてはプラス壁面緑化も可能という解釈でよろしいんでしょうか。
 それと、今やっぱり芝生化に対しての課題、これから数年次にわたって、都の予算がつく限りはやっていきたいということですけれど、そんなのんびりしていていいんですか。もうちょっと積極的に課題を浮かび上がらせる取り組みというのはあってしかるべきじゃないかと思うんですが。
小谷松教育経営担当課長
 当然、区としてこれを推進していくという考え方を持っておりますので、教育委員会としても主体的に取り組みたいという考えを持っています。ただ、この事業を実施するに当たりましては、当面その前提としての財政的な裏づけというものももちろん考慮しなければいけないわけですので、活用できる補助金があればそれを積極的に活用していくと。またこれが将来的にどういうふうに変容していくかということにつきましては、その時点でまたいろんな方策を考えていきたいというふうに思っております。場合によっては、一般財源というものについても当然考えなきゃいけないというふうには思いますけれども、総合的に判断をして、実施をできるだけ積極的にやっていきたいという考えでおります。
伊東委員
 それと、維持管理についてお伺いします。
 まず、ここに書かれている武蔵台小学校、各種団体に呼びかけをして、各団体数名の方が組織の方に参加いただいているということなんですけれど、実際に若宮で芝生化がなされて、その維持管理のために、延べどれだけの方がどれだけの回数この維持管理のためにかかわってきているのか。それが1点。そして、手を挙げてくださったといっても、その方たちが実際に、これはうまく動いてくださるかどうかというのもあると思うんです。よく、今まで中野区は公園の維持管理を町会の方に、その公園が所在する町会の方に管理の協力金という形で助成をした。それが撤廃されてきたという経緯がございますけれど、要はそうなんです。町会にしましても、うちの町内にあるから頑張って少し協力していこうという部分があるかもしれないんですけど、学校ということになると、やはり通学区域を考えると、ましてやこれから再編の中で、遠方の町会まで協力してもらえないかというようなことが生じてくる可能性があると思うんですけど、そうした部分、あるいは利用団体にしても、この武蔵台がこの校庭を使ってどういう地域スポーツ団体がされているのか。本当にそういう方たちが利用に見合った協力をしていただけるのか。その辺はどうなんですか。若宮の事例なんかも踏まえて御答弁いただきたいんですが。
小谷松教育経営担当課長
 まず、地域の御協力といいますか、そういったことからいいますと、基本的にはそんなに、これは若宮の管理組織で、3月のときに会合を持ったときにも皆さんの方からお話が出たんですけど、最初はきっといろんなことを区の方からお願いされて大変だろうなんて思いながら参加したけれども、実際にやってみて、ほとんどそんなことはなかったねというような感想をいただいたんですけれども、基本的な部分は、先ほど言ったとおり委託業者の方が行います。あと学校の方でも、結構いろいろ日常的な散水であるとか、あるいは結構子どもたちなども喜んで芝刈り機、これは手押しのものですけれども、使ってやっていたりします。それから、利用団体の皆様には、お使いになる前後に芝の整理などをお願いしている部分もございます。そういった中で、結構日常的にはそういった形で管理はされているというふうに思います。
 ただ、芝刈りといいましても、夏場は確かに結構芝が伸びますので、頻繁にそういうことをやる必要はあるかと思うんですが、冬場についてはほとんど、一月に一、二回程度かなと。ほとんどそういったものはございません。そういった意味で、1年を通してみて、実際に若宮の方々などの感想としても、それほど思ったほどの負担はないねというようなお声をいただきました。
 利用に合った協力ということでいえば、いろいろ地域を動員するということではなくて、地域の方々にいろんな意味でお知恵をかりながらやっていきたいというふうに思っております。せっかくの施設ですから、どうすれば地域の中で還元していけるのか。そういったものをこういった管理組織、代表の方々などと一緒に話し合いながらやっていければというふうに思っております。
伊東委員
 思ったよりも大したことないねと。私がお尋ねしたのは、延べどれくらいの方々が何日ぐらい稼働しているのか。やはり委員会の答弁ですから、そういうふうに聞かれたらば、その部分は最低限でも言っていただいて、その後で、いや、地域の方々は、実は自分たちが想像していたよりも大したことないよと好意的な感想を持たれているということがつくんだったらわかるんですけれど、ちょっとその部分具体性に欠けるかなと思いますので、その部分をもう一度お聞きします。
 もう1点、これでやめようと思いますので。それと、先ほど業者の方に200万円ほど支払っての維持管理をお願いしているという部分を御報告いただきましたけれど、学校の経営に対する経済的な負担というのは発生していないんですか。というのは、校割予算等で今各学校きゅうきゅうしております、施設維持のために。そうした部分、さらに芝生化することによって、要は芝生化することによって出費のプラスがあるんだったらば、その部分は教育委員会としてどう考えていらっしゃるのか。それをあわせてお聞きします。
小谷松教育経営担当課長
 まず負担の方ですけれども、これに伴って学校の方が特別な負担ということはございません。散水などを定期的にやりますので、その分多少は水道代等あるかと思うんですけど、それは別に学校に新たな負担を強いるというものでは、学校に配賦された予算の中から使わなければいけないというものでもございませんので。また、学校に備えてある備品等々につきましても、これは学校に配賦する予算とは別に教育委員会であらかじめ購入して配布してございますので、そのほかいろいろ肥料であるとかそういった部分、それからガソリン代とかそういった部分もございますけれども、それで学校の負担に新たな負担を生じているということではございません。
 それから、管理組織がこのために、管理組織挙げてセイノで、例えば一斉に芝刈りをやったというのはたしかなかったと思います。先ほど言ったとおり、日常的には学校の方でいろいろ目配せしていただいてございますし、また利用している団体などが利用の前後などに管理等をやっていただいてございますので、大半はその中でやっているというふうに思っております。
佐伯委員
 時間が大分たっているので、かいつまんで押さえておきたいところだけ押さえておきます。
 これは武蔵台小学校しか手を挙げなかったということなんですけれども、これはいつ募集を始めて、いつ武蔵台小学校だけということが決まりましたか。
小谷松教育経営担当課長
 昨年の予算を決めるところでしたので、具体的に予算編成に入る前でしたから、たしか8月か9月ぐらいだったというふうに思うんですけど、そのころに各学校の方に意向等々を確認しております。それで、具体的に、その後予算を確定する中で武蔵台ということを決めましたので、それは予算が確定したところですので、最終的には12月、1月ぐらいだったでしょうか。
佐伯委員
 これはちょっと順番をしっかりしてもらわないと、これから進めていくに当たって、それぞれの地域の議員さんが苦労してしまうと思うので押さえておきたいんですけれども、結局、10月の段階で校長先生が各利用団体に、来年はうちは芝生にするから半年間はグラウンドが使えませんよという電話をしちゃっているんですよね。それでやっぱり利用団体は、おい、どうなっているんだということを我々の方に聞いてくる。それで、担当の係長さんのところに問い合わせをしたり何だり我々もするわけなんですけれども、こういったあたりの手順というのをやっぱりしっかりとしてもらわないと、これから進めていくに当たって、やっぱり地域といろいろなあつれきが出てきてしまうと思いますよ。
 それともう1点、地域で説明会をやったと思います。地域からはどういう要望、利用団体からはどういう要望が出ていましたでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
 地域からの御要望ということでは、まずライン引きの使用ですね。芝生化に当たりまして、ライン引きについての使用について御要望がございました。それから、またサッカーゴールの設置場所についての御意見等をいただきました。それから、芝の周りに人工芝などもつなげてはどうかというような御意見をいただきました。これについてはちょっと技術的に難しいということでございます。それからまた、野球をやるに当たってゴムシートをつける必要があるのかといったような御質問もございました。そういった中で幾つか、例えばゴール等につきましては、御意見などを参考にしながら当初考えていたものを少し修正いたしましたり、あるいはライン引きにつきましても、噴射式の使いやすいようなものを用意するといったようなことを行ってございます。
佐伯委員
 そのゴールに関しても、練習をやるたびにキャスターをつけるからゴールを動かしなさいとか、そんなことをやっていたら、試合のときに、子どもたちはどこにシュートに行っていいかわからないですよ。あなたたちの感覚というのは、サッカーというのはゴールさえ置いてあればいいんだと。どこにあろうがそれでいいんだという、その程度の感覚でやっているんじゃないかと思って大変憤りを覚えています。先ほど江口委員が言われたように、そこの芝生が傷んでしまったらそれを直せばいいわけじゃないですか。何もサッカーゴールを右へ左へ毎日動かしてやる必要はないと思いますし、さらに地域からはもっと建設的な要望が出ていたはずです。
 この図面を見て、正門から入って、武蔵台小学校というのは車が入れる門というのはこの正門だけです。例えば、右の下のこの砂場の線まで芝生にしておけばこれだけで、今言われたラインの問題だって、ラインなんか引かなくたってサッカーのコートになるんですよ。そういうも具体的な提案も出ていました。建設的な提案だと思います。
 あと、車が入れるこの校庭にここまで芝生にしてしまったら、今度防災訓練のとき起震車は入れませんよ。どうするんですか。そういったことだって出ていたはずです。そういったことを全然聞いていないんですよ。確かに図面の上の方、こっちはサッカーゴールを置く都合でちょっと芝生の位置を下げてもらいました。これだって校長は、鉄棒をやっていて落ちたときに芝生でそれがクッションになってけがをしにくいからと言ったけれども、実は鉄棒から流れる雨水、さびた水で芝生が傷んだら大変だということで、これだって実際には下げたわけじゃないですか。結局、そういった地域の本当に建設的な要望や、このサッカーコートの問題なんか非常にいい提案だと思いますよ、私は。そういったことを全然聞いていないというのが実態じゃなかったんですか。
小谷松教育経営担当課長
 一部、砂場が残りますけれども、当初の案ではかなり、これはもう少し芝の面積が狭かったと思うんですけれども、これもかなりいろんな意見を入れまして、こういうふうに芝生の砂場のぎりぎりのところまで改良を図ったということがございます。
 それからまた、サッカーゴールにつきましても、サッカーゴール、移動しやすいようなキャスター、移動用のキャスターつきの運搬のものを用意するということで、できるだけ負担の少ないような形での対応も図ってございます。
 いろいろ御意見をいただいた中で、実行できるもの、実行できないものというふうな形で精査しまして、その中で可能な限りお話をさせていただいたというものでございます。
佐伯委員
 今言った起震車の問題なんかどうするんですか。防災訓練できなくなっちゃいますよ。車が入れるのはここだけなんですよ。それも言ったはずです。こういったことについては、防災課なんかときちんと打ち合わせをしたんですか。
小谷松教育経営担当課長
 正門から起震車が入ったとしましても、これは一時的に芝の上を通過するということはあろうかと思うんですけれども、この武蔵台の場合は、3分の1が校舎寄りのところは土のまま残っておりますので、そういった部分も活用しながら、土の部分と芝生の部分とすみ分けしながら、校庭一体として活用できるというふうに思っております。
佐伯委員
 もう1点、ここだけはちょっと押さえておきたいので。結局それで、グラウンドを使えない期間が半年以上あるということで、これで8月に芝生ができたと。9月にはすぐ連合運動会になるわけです、武蔵台小学校も。ほとんど練習ができないままに連合運動会に入ってくるということで、私たちはその代替地の問題なんかも、地域としては大分提案をさせていただいたつもりだったんですけれども、その代替地については全然お考えになりませんでしたか。例えば、四谷商業がことしから新しい形の学校になって生徒の数が少ないと、校庭があいていると。そういったあたりをしっかりと工事期間の代替地として格好の場所があったにもかかわらず、結局何の手当てもしてくれなかったというのは、やっぱり地域にとっては思いがあると思います。いかがですか。
小谷松教育経営担当課長
 体育の授業等の場合は、たしか北中野中学だったと思うんですが、すみません。体育等々の授業については、校庭を活用しながらやっていくということで、いろいろ工夫をしながら、その間の対応を図っているということでございます。
 それから、周囲に確かに都立高校、四谷商業とか武蔵丘とかありますけれども、これらについて開放できるかというようなことでのいろいろ折衝といいますか、その辺はやってまいりました。ただ、これら高校につきましては、日常的にクラブ活動、部活動をやっているということで、大変校庭の利用勝手が必ずしも十分ではないと。開放といいますか、団体の方に貸し出すゆとりがほとんどないということはございました。そういったことにつきましては説明会等々の中でもお話をさせていただいたというところでございます。
寺嶋学校教育担当課長
 なお、補足ですが、6月、7月につきまして、第1土曜日を除いたところは遊び場開放なわけです。それにつきまして、その近隣の鷺宮小、西中野小、上鷺宮小のほかの土曜日のところですね。利用ができるように、その辺のこま数をふやしたということはございます。8月も同様な取り扱いをする予定ではございます。
佐伯委員
 今、学校教育担当課長の方からこの次に聞こうということを答えてくださったんで大変結構かと思うんですけど、やっぱり小谷松課長、もうちょっと実際のところを見てほしいんですよ。北中野中学校を使ったのは、この間の運動会の予備日だけですよ。そのほかの日は武蔵丘高校のテニスコートを貸してあげる……。そこでうなずいたって、何、今ごろうなずいているんですか。本当にそういう現状というのを見ながらやっぱり進めてもらわないと、地域はやっぱり不信感がすごく出ますよね。それでまさに今、学校教育担当課長からお話がありましたように、8月も土曜日開放、これは僕は当然のことだと思いますよ。8月に北中野中学校は今度工事をやるんでしょう。8月8日から。もう地域はグラウンドが全然なくなっちゃうんですよ。じゃあ、最後にします。8月と9月、これも球技開放ということで、土曜日お願いできますよね。
寺嶋学校教育担当課長
 一応武蔵台の工事が8月までということですので、一応、今のところは8月は6、7月と同じような対応をとりたいというふうに考えています。
委員長
 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
 次に、報告の第2番の区有施設の耐震診断結果と対応策について。
小谷松教育経営担当課長
 それでは、区有施設の耐震診断結果と対応策(資料3)につきまして御報告をさせていただきたいと思います。
 本日用意させていただきました資料ですが、これは区有施設のすべてが入っております。対象となる施設のすべてが入ってございまして、その意味では、全体としまして、経営室の財産管理分野の方で所管して総務委員会で報告されるんですが、関連いたしまして、それぞれ各施設にかかわりある各常任委員会におきましても御報告をさせていただくというものでございます。
 既存建築物の耐震対策を促進するために、昨年でございますが、区有施設の耐震診断がまだ未実施のものにつきまして診断を行ってございます。その診断結果が出ましたので御報告をさせていただきたいと思いますが、昨年は小・中学校、これはすべて体育館でございますけれども、28施設の耐震診断を行ってございます。教育委員会の関連の施設につきましては、これまでこの体育館以外につきましては実施を図ってきたんですけれども、28の体育館がまだ耐震診断が行われてございませんでした。昨年の3定におきまして補正予算を認めていただきまして、前年度の後半にこの耐震診断を行いました。
 その結果でございます。この2に表として掲げてございますけれども、その前に次のページの3を先にちょっとごらんいただきたいと思います。こちらに性能評価がございます。耐震診断を行いまして、全体としてそれぞれの施設を4ランクに分けてございます。ランクのAでございますが、これは安全と思われるということで、このランクになりますと耐震機能があるということになるわけでございますが、次のBですが、耐震性能が比較的高いランクですが、補強することを勧めるというレベル。それからCは補強が必要であると。または精密検査を勧める。それからDになりますと、大規模な補強及び改築が必要だというようなランクになってございます。全体耐震診断を行いまして、この4ランクのいずれかということで判定が出るわけでございます。
 また1ページに戻りまして、昨年行いました体育館28施設の性能のランクでございますけれども、28施設中2施設、神明小学校と多田小学校の体育館につきましてはAランクということで、安全という判断が出ました。ただ、それ以外の26施設につきましてはBランクのものが、体育館が7施設。それからCランクのものにつきましては15施設。それからDランクのものにつきましては四つの体育館がこのDランクとなってございました。
 以上が昨年行いました耐震診断の結果でございますが、それ以前に耐震診断を行った施設もございます。それが次のページの(2)でございます。17年度以前に耐震診断をした施設のうち、性能ランクがB以下の施設ということで記載をしてございますが、ただ、当初の耐震診断でBランク以下という評価が出ましても、既に耐震補強を行った施設につきましてはここには掲載はされてございません。したがいまして、ここの表にあるのはBランク以下の耐震診断を行って、現在まだ補強が行われていない施設ということになります。
 まず、教育関係の施設で見てみますと、Bランクにつきましては、この表の中ほどから下になります。もみじ山文化センターの西館、それから学校が21施設ございます。ほとんど校舎でございます。
 それから、Cランクのものが体育館が一つと、それから野方図書館でございます。
 Dランクのものにつきましては、体育館が一つというような結果でございます。
 なお、鷺宮図書館につきましては、今年度に耐震改修を行う予定にしてございます。
 それから、小・中学校の校舎についてでございますが、校舎は既に以前に耐震診断がすべて終わってございまして、その結果に基づきまして、比較的耐震性能が弱いと言われておりますCランク、Dランク、実際には校舎にはDランクはなかったわけですが、Cランクのものにつきましては、これまで順次耐震改修を進めておりまして、現在校舎についてのCランクのものは残ってございません。
 以上のような診断結果によります内容でございますが、今後の耐震改修の方針でございます。次の4番をごらんいただきたいと思いますが、区有施設の耐震改修工事につきましては、既に耐震改修済みの施設も含めまして、以下の方針のもとで区有施設耐震改修の計画を策定し順次実施を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
 まずその一つは、危険度が比較的高いと言われてございますC、Dランクの施設でございますが、これにつきましては早急に対応を図る必要がございますので、今年度、来年度で原則としまして改修工事を実施することといたしてございます。それから、比較的耐震性能が高いと言われておりますが、しかし補強も必要と思われますBランク、これにつきましては、今後策定いたします耐震改修計画の中で改修の考え方や具体的な年次等をお示しすることといたしてございます。
 それから、区有施設の廃止、あるいは改築・統合等が予定されている施設についてでございますが、これにつきましては、応急補強や建築材の落下、飛散防止等の安全対策を講じてまいりたいというふうに思っております。
 それから、C、Dランクで耐震改修や応急補強が困難な場合、それにつきましては施設の使用を中止するということも、この中で基本的な方針の中で述べさせていただきます。
 それから、今後のスケジュールというところですが、本日、当文教委員会をはじめ、各常任委員会におきましてこういった内容につきまして御報告をさせていただきますが、先ほど申しました耐震改修計画でございますが、これをできれば8月上旬までに策定をいたしまして、その後、当委員会を含めまして各常任委員会の方に御報告をさせていただきたいというふうに思っております。あわせて、区民、利用者、保護者の皆様にも、その旨御説明をさせていただいた上で、9月中旬、3定で、できれば今後の耐震改修に必要な関係経費の補正予算の方を上程させていただきたいというふうに思っております。その後、この補正予算をお認めいただければ、具体的な改修に向けての実施設計、また工事費の積算等を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
 なお、区立学校の施設につきましては、耐震診断が終わって実際に設計に入る前に評定を受けるということがございます。これは、今後工事等を行っていく中で国の補助金等を活用しながらやっていくわけですが、その補助要件といたしまして、より正確なところでの耐震を図るという意味で、専門機関による評定を受けるということになっておりますので、一応学校等につきましてはこの評定を受けるということといたしてございます。
 その後、11月以降ですが、4定、あるいは来年の1定ということになろうかと思いますけれども、工事関係の補正につきまして予算を上程させていただきたいというふうに思っております。
 以上のようなスケジュールのもとで、今後、今回出ました耐震診断結果に基づきまして、耐震補強の対応を進めてまいりたいというふうに思っております。
委員長
 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
小堤委員
 18年度の耐震診断を実施した施設で、特に学校の体育館ですね。Dが四つ、Cが15ですね。至急に改善しなきゃならない施設だと思うんですけれども、となれば、もっと早くこういう診断をして必要な手だてをとるべきだと思うんですけれども、その辺はどうなんですか。
小谷松教育経営担当課長
 これまでの区の考え方といたしまして、学校の体育館につきましては、校舎については以前にすべて耐震診断を行ってきてございますけれども、体育館につきましては、体育館の構造別に、タイプ別に把握をしまして、中野区の学校体育館は、構造別に見ますと、鉄骨づくり、鉄筋鉄骨づくり、それから鉄筋づくりでしたか。三つのタイプがございまして、その三つのタイプごとにそれぞれ一つずつ学校を選んで耐震診断を行って、それ以外の体育館についてはそれを類推適用するというような形で判断をしてまいりました。あわせて、診断の場合はそういう形で、全体としまして構造別に把握をしておったということでございます。ただ、しかしながら、全施設につきましてきちんとした形で診断を行い個別に把握すべきであろうということから、昨年度補正予算をお認めいただきまして、全体育館につきましての耐震診断を今回、昨年実施したというところでございます。
小堤委員
 それで、性能ランクでAの小学校体育館が二つある一方で、Dが四つということですね。これは主に建築年数の問題だとか、その建築の仕方の問題とか、そういうことでこういうふうにランクが分かれるわけですか。
小谷松教育経営担当課長
 診断につきましては専門技術的な部分で、実際に図面との比較、あるいは現場でのコンクリートの採取を行っての試験検査等々、いろんな多面的な形での診断テストを行いまして、それらを標榜いたしまして耐震性能を判断するというような形で行ってございます。Dランク、Cランクというものにつきましては、あまり耐震性能がそれほど高くないという形で、このような形で4ランクに分けて表示をさせていただいているというものでございます。
小堤委員
 それと、この性能ランクは四つあるんですけれども、ここでの性能評価ということで、判定のコメントがありますね。例えば、Cだと「補強が必要です。又は精密検査をお勧めします」と。あるいはDだと、「大規模な補強及び改築が必要だと思います」と。これ自体は、上の方に書いてありますけれども、東京都の作成した「建築物の耐震診断システムマニュアル」と。こういうもので診断する上で、お勧めしますとか、思いますとか、こういう表現が少しわからないんですよ。こうだというふうになるんじゃないですか。
小谷松教育経営担当課長
 断定的な表現を避けているということはあろうかと思います。実際に地震というのはいろんなケースが想定されますので、一つの考え方だけで物を判断しないということから、こういう慎重な表現を使っているというふうに思われますけれども、いずれにいたしましても、Aランク以外のBランク以下につきましては何らかの形で、そのランクに応じてということはあろうかと思いますけれども、補強の必要な施設だというふうにお考えいただいてよろしいかというふうに思います。
小堤委員
 今年の予算特別委員会の文教委員会関係の要求資料の7では、耐震診断結果ということで、例えばCだったら補強が必要ですと言い切っているんですね。あるいはDだと、大規模の補強または改築が必要というふうに言い切っているわけなんですよ。それで、そんなにここでやるつもりはありませんけれども、やはり、このC、Dについては至急に工事にかかるということを、やはり区として、教育委員会として考えていただきたいということなんです。
 それでお聞きしたいのは、例えば、17年度以前に耐震診断した西中野小学校の体育館、これはDですね。これ自体はいつ診断したんですか。
小谷松教育経営担当課長
 平成7年度から8年度にかけての診断でございます。
小堤委員
 そういう以前から診断して、性能なんかがDと、危険ということがわかっていて、今平成19年ですね。それで、今年度19年耐震改修を行うという報告は、この鷺宮地域センターと障害者福祉会館ということは報告を受けているんです。それでC、Dについては19年度、20年度ということがあるんですけれども、例えば19年度、この西中野小学校の体育館はこれからも考えられないのか。ほかのC、Dについてはどうなるのか。ちょっとその辺わかれば教えていただきたい。
小谷松教育経営担当課長
 C、Dランクのものにつきましては、確かに比較的危険性が高いというランクでございますので、こちらの方針にございますとおり、早急に工事の方をやってまいりたい。補強の方をやってまいりたいというふうに思っております。今年度、来年度、できるだけ早目に、そういった意味で対応を図ってまいりたいというふうに考えております。
小堤委員
 できるだけという言葉なんですけれども、念を押しますけれども、この西中野小学校については、やはりDという評価のランクですから、至急お願いしたいというふうに思います。
 もう一つ、耐震改修の基本方針ということで、例えばC、Dについては、耐震改修や応急補強が困難である場合は施設の使用を中止もすると。例えば、これが学校の体育館だったら、これはどうなるのか。また、そういう可能性のあるという、これから調べるということなんでしょうけれども、そういう可能性のある学校の体育館はあるというふうにして今考えることはできるんですか。
小谷松教育経営担当課長
 これは実際にそれぞれの施設ごとに構造計画上の内容について踏み込んだ形でやっていかなければ、一概に判断できるものではございませんけれども、改修できるものについては、極力きちんと改修を図っていくということとしてございます。ただ、どうしても構造計画上難しい、あるいは施設の機能上必要な空間とか、改修することによりまして、そういった部分の確保が難しいといったような施設が仮にあったとした場合につきましては、ここにございますような施設の使用の中止ということもやむを得ない措置というふうに考えております。
小堤委員
 学校の体育館、そういう場合はなくして事業が進められるというものじゃありませんので、ほかの手だて、大変だけれども、とるのかという気もするんですけれども、ぜひそういうところは配慮していただきたいという、これは要望で結構です。
大内委員
 これは簡単に、もう時間もあれなんで。この改修費というのは東京都から出るの。東京都から出ると言ってはいけない。補助金で出るの。
小谷松教育経営担当課長
 学校施設の耐震改修につきましては、安全・安心学校づくりの交付金がございまして、耐震改修の場合につきましては、原則として2分の1の国からの補助が予定されてございます。2分の1の工事関係の補助でございます。交付金でございます。
大内委員
 残りの2分の1はうちで?
小谷松教育経営担当課長
 そういうふうになります。
大内委員
 もう一つ、要はこれはAランクとかBランク、東京都の耐震の基準という診断の、要は震度幾つのときにAだとかBとかいうんじゃない。何をもってAなのかが、もとの基準というんですか、それがちょっと、何でもかんでも安心・安全なのかというわけじゃないんだろうけれども、要するに、よく大体あるのは、阪神淡路のときのあれに対して、AだとかBだとかという一つのものがいつもあると思うんだけど。
小谷松教育経営担当課長
 耐震性能につきましては、いろいろ技術的な形で、粘りであるとか、強度であるとかいろんな観点から判定をすることになってございます。構造耐震指標といったような形で、きちんと科学的な部分でやった上で、全体として、A、B、C、Dという四つのランク分けをするということになってございます。そういった形で、総合的な評価ということで、基本的には震度6強ですね。非常に強い阪神淡路クラスだと思いますけど、それに耐えられるかどうかというのが一つの判断基準というふうになろうかと思います。
伊東委員
 まとめていただいたんですけれど、せっかくですから、こういうものをまとめていただくときには、各施設の築年数等も入れていただけたらなと思います。これは要望にしておきますけれど。
 それと、この施設をまとめていただくに当たりましてそれぞれ診断をされたんだと思いますけれど、各施設においてそれぞれ単票というか、それぞれの診断結果をまとめたものがあると思うんです。例えば、ここでいいますところの一番下に書いてある中野富士見中体育館、これを調査したんだったらば調査したということで、それなりのボリュームのものが、例えば、柱、はり、屋根材というような、そういうような診断の仕方があったと思うんですけれど、そういう情報というのは各施設の管理者である学校長の方には一応渡っているんですか。
小谷松教育経営担当課長
 今おっしゃったように非常に細かい部分で、はりがどう、壁がどうということではなくて、施設全体としての性能評価ということになりまして、総合的に4ランクの評価を与えてございます。このランクにつきましては、診断を行った結果というものにつきましては、それぞれ各学校長の方に情報提供を行いまして、また改めて校長会等の席上などでもきちんと説明の場を持ってお知らせをしていく予定にしてございます。
伊東委員
 今、御答弁ちょっと要領を得なかったんですけれど、施設全体としてというのはどういうことですか。それぞれにやったんじゃなくて……。私の質問は、部位ごとに点検をされたんじゃないかということに対して、体育館なら体育館全体として、それが耐震基準に満たされているのか、あるいはそれぞれの使用材料……。ただ、使用材料にしましても、建築をやっている立場からすれば、鉄筋コンクリート、あるいは鉄骨、鉄骨鉄筋コンクリート、それによって評価の仕方というのは全然異なりますし、またどういう方法、先ほどコア抜きコンクリートを採取して検査されたというんですけど、そういう部分というのは各部位ごとに、あるいは材質ごとにこういう弱点があるよというようなことは大まかにでも評価されていないんですか。
小谷松教育経営担当課長
 施設におきます耐震診断の結果と申しますのは、各部位ごとにそれが表示されるということではなくて、例えばどこそこの柱が弱いとか、どこそこの壁面が弱いとかということではなくて、施設全体としてその性能を評価するということになってございます。もちろん、大変技術的なことであれなんですけれども、これの性能評価をあらわすには、いろんな角度からその調査が行われるというようなことになってございます。建物の劣化、それから形状、バランス、それから強度、粘り強さといったものが、今ちょっと解説を私も見ているんですけれども、そのほか構造図や構造計算をもとに改めてコンピュータ解析をするであるとか、それからエックス線等によります非破壊検査ですか。それからコンクリートの中性化を調べるための検査であるとか、そういったものを行った上で、全体として一つの施設としての耐震性能の評定を行うというものでございます。
伊東委員
 本日の報告は、今おっしゃったそれぞれの項目について検査をされて、総合的にA、B、C、Dのランクが出たと。今おっしゃられた内容というのは、一般的にいう部位ごとの、それから性能ごとの材質ごとの検査にほかならないわけであって、さらに精度を上げた検査というものは出てきますけれど、民間でいう特殊建築物の定期検査報告というものがありますけれど、それはやはり部位ごとに亀裂がある、あるいはエフロエッセンス、要するにコンクリートの石灰化が進んでいるかだとか、そういうものを目視で判断する。今御報告いただいたことについては、エックス線検査、あるいは中性化検査まで入っていると。非常に内容としてはそれよりも踏み込んだ検査であって、ですから、そういうものを学校に情報として提供されているのか、その調査票を。結局そういうところへまとめれば、普通は所見というものがついていく。所見がついてくると、この部分に関しては劣化が進んでいるからこれについて注意をしてほしい。あるいは、応急的な対応が求められるとか。それくらい、今の調査をすれば大概出てきちゃうんじゃないかと思うんですけれど、そういう所見を記載する欄というのはなかったんですか。
小谷松教育経営担当課長
 ちょっと私どもも技術担当分野ではございませんので、そこまでの調査結果の詳細というものについては送られてきてございません。また、学校に対しましても、総合的な判定、性能評価という形でお知らせをしておりまして、そういった検査結果の中身の詳細ということについては、教育委員会、またほかの部局でもそうですし、学校もそうなんですが、その辺のところは不明といいますか、結果としての送致はございません。
伊東委員
 今のことに関連して、先ほど検査結果については校長会等で御報告したというようなお話があったと思うんですけれど、要するに、各校どういうランクですよと。それはいつの話ですか。といいますのは、私の耳には、耐震診断の結果が出ましたと。その結果、うちの施設がどうなっているのかと、そこまでの詳細の報告は校長会ではいただけなかったという話が耳に届いているんですけれど。
小谷松教育経営担当課長
 すみません、私の方で十分にちょっと説明できなかったんですが、本日御報告させていただきました、この委員会で。ほかの各委員会も一斉にされていると思いますけれども、この後に、きょう以降に各校長の方に情報を伝えまして、そして改めて、緊急にすぐ情報は伝えますが、また改めて会合の場などで詳細にわたっての説明を行うということでございますので、学校長の方への情報伝達についてはきょう以降ということでございます。
伊東委員
 多分、議会のことをおもんぱかってそういうスケジュールをとられたんだと思うんですけれど、先ほど来私が質問してきた流れの中には、そういうことを踏まえて全部の結果を校長会にさらけ出すのはこの議会の報告以降にしても、各校Dランクの学校の先生に、こういう部分ちょっと注意しておいてくださいよと、施設使用上。そういうような、要するに施設管理者がいらっしゃるんですから、学校長という……。それに対しては、その学校のデータを、こういう結果が出ましたと。これに基づいて報告はまとめますけれど、とりあえず、これをお知らせしておきますよというような対応があってもいいんではないかなと思ったので、先ほど来、各施設の管理者の方にちゃんとその学校データを、施設データをお渡ししたのかというお尋ねをさせていただいたので、今後そのような対応をよく検討していただきたいと思います。
委員長
 要望でよろしいですか。
伊東委員
 はい。
委員長
 他に質疑はございますか。よろしいですか。

〔「進行」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、質疑がなければ、以上本報告について終了いたします。
 次に、報告3番の学校統合委員会の設置について、報告を求めます。
青山教育改革担当課長
 それでは、学校統合委員会の設置(資料4)について御報告いたします。
 平成21年4月の第一中学校と中野富士見中学校及び中野昭和小学校と東中野小学校の二組の統合に当たりまして、地域や保護者、学校関係者の皆様の御意見を伺いながら進めるために学校統合委員会を設置いたしました。
 委員の名簿はお手元の資料のとおりでございます。表が第一中学校・中野富士見中学校統合委員会でございます。名簿のうち、お名前の左側に二重丸がついている方、多田町会の吉成武男さん、こちらに委員長をお願いしております。それから、お名前の左側に丸がついている方、中野富士見中学校おやじの会の飯原俊行さんに副委員長をお願いしております。
 続きまして、中野昭和小学校・東中野小学校統合委員会の名簿が裏面にございます。こちらにつきましては、同じような形で、上高田町会連合会会長の森治平さんに委員長をお願いしております。副委員長につきましては2名いらっしゃいまして、中野昭和小学校元教員の原田十徳さん、それから東中野小学校学校評議員の岸恒夫さん、こちらお二人にお願いしております。
 続きまして、両統合委員会の開催状況及び今後の予定でございますが、まず第一中学校・中野富士見中学校統合委員会でございますが、1回目の会議を去る6月1日に開催いたしました。その会議の場では、委員の委嘱、それから委員長、副委員長の互選、それから委員会の運営方法及び検討スケジュール、それから統合進行のあり方、校名の検討方法などについて協議をいたしました。
 続きまして、第2回目の会議を6月15日に開催いたしまして、第2回目では施設の改修、それから校名の検討方法及び新校のあり方等について協議をいたしました。第3回目につきましては、7月11日に開催する予定でございます。
 それから、中野昭和小学校・東中野小学校統合委員会でございますが、第1回目の会議を去る6月13日に開催いたしました。この会議の場では、委員の委嘱、委員長、副委員長の互選、委員会の運営方法及び検討スケジュール、校名の検討方法等について協議をいたしました。第2回目でございますが、7月10日に開催する予定でございます。
 以上が学校統合委員会の設置についての御報告でございます。
委員長
 ただいまの報告に対し質疑はありますか。
江口委員
 このメンバーの決め方というのは、どういうふうな基準で決めているんですか。
青山教育改革担当課長
 私ども事務局の方で学校統合委員会の設置要綱というのを定めてございまして、その中で、順番にちょっと御紹介しますと、町会または自治会が推薦する方、それから統合の対象校のPTAが推薦する方、それから統合対象校の校長、副校長、または教諭、それから統合対象校の校長が推薦する方、それから統合対象校の通学区域にお住まいの方のうち、小学校の統合につきましては、そちらにお住まいの乳幼児の保護者の方、それから中学校の統合の場合につきましては、その区域にお住まいの小学生の保護者の方から公募をした方ということでございます。その他、教育委員会が特に必要と認めた方及び教育改革担当課長ということになってございます。
江口委員
 小学校と中学校では、推薦区分が違っていますよね。中学校では、関係者の枠で出ている団体でも、小学校では、校長推薦の枠で選出されているんです。全然違うんですよね。それから、何で小学校の場合はこうやって学校評議員が入っているけど、中学校は入らないんですか。そうしたら、評議員の役割というのは一体何をやっているんですか。一番大事な人が、学校の外部的な評価として評議員という形で支援をしていくという大事な人が何で入っていないんですか。いないんですか、ここには評議員が。
青山教育改革担当課長
 まず、最初の御質問でございますが、中学校の統合委員会につきましては、通学区域の小学校のPTAの方というのは必ず入らなければいけない枠という形にはなっておりませんで、今回のこの第一中学校・中野富士見中学校の統合委員会の中での多田小学校、それから新山小学校、中野神明小学校のPTAの方々につきましては、教育委員会が特に必要と認めた方という枠で入ってございます。こちら入っていただいた経緯につきましては、統合委員会を開催するに当たりまして、委員の候補者の皆さんで準備会というのを行いまして、その中でやはり新しい学校に今後通学する可能性のある小学校の保護者の方、そちらのPTAからも入っていただいた方がいいという御意見がございましたので、各小学校のPTAに推薦をお願いいたしまして、教育委員会が必要と認めた者という枠で、追加で委員になっていただいたという形でございます。
 あと、次の御質問でございますが、校長推薦で学校評議員が入っている場合とそうじゃない場合というのがございますが、こちらは、推薦は各校長にお任せしているところなんでございますが、それぞれの学校で常日ごろ深くかかわっていただいている方の中から校長に推薦してもらっているという形でございます。
江口委員
 だから、入るところと入らないところがいるとか、そういう基準を決めちゃいけないと思うのね。
 それからもう一つ、こういう、前回のときも、スタートしたときもつくっていると思うんですけど、こういう分け方で果たして本当にいいのかと思うんですよ。本来は、現在の中学生、それから同窓会そこが主体になっていくんであって、大変申しわけないけど、町会がこうやって入ってくるというのは本来おかしいんですよ、僕からすれば。PTAですよ。教育機関ですから。そういう意味で、統合に当たっては小学校の場合はそこへ通わなきゃいけない、行かなきゃいけない、選ぶということもあるから、未来性のことで選んでくるとか、現在のPTA、それから同窓生ですね。それと例えばPTAのOB会があればそういう形で入って、そういう人たちが本来集まってくる仕事だと。なぜかというと、こういう形で委員が選ばれても、推薦となっているからかもしれないけど、現場に戻ってそれが議論されて上がってくる代表じゃないんですよ、これ。PTAだけですよ、これ。PTAの場合、ここで判断できないから、PTAの役員会に戻して、統合委員会でこういう話があったけど、どうしようかということはできるけど、それ以外は一々町会なんか役員会を開いて、こういう話が出たからどうしようかなんてできる機関じゃないんですよ。だから、そういう意味で、いい悪いじゃなくて、そういう人が入って、活躍しているとかしていないじゃなくて、本来はそういうメンバーが集まってくるんじゃないですか、こういうところに。違うんですか、考え方は。
青山教育改革担当課長
 まず、同窓会組織等の方がこちらの方に入っていないという関係でございますが、先ほどもちょっとお話し申し上げたとおり、校長推薦の中で同窓会の方が……。例えば、既に先行しております桃園第三小学校、仲町小学校、桃丘小学校、それから第六中学校、第十一中学校につきましては同窓会の関係の方も入っていただいております。ただ、委員のおっしゃるとおり、必ずそういった方が入るという形には今なっておりませんので、その辺は今後学校の関係者とも話し合いながら、そういったところのあり方については考えていきたいと思っております。
 二つ目の御質問の町会の関係でございますが、やはり学校というのが地域のいろいろシンボルになっているという関係もございますし、あるいは、例えば教育以外の機能も果たしているということもございます。また、特に校名ですとかそういったものを決めていく際に、地域の歴史等も反映させていくような場面もあるかと思いますので、そういった関係で、地域の町会の方、自治会の方にも入っていただいているということでございます。各町会に戻られて情報提供ですとかそういったことの関係でございますが、私ども町会、自治会等に推薦をお願いする際に、地区町連の方に伺いまして推薦をお願いして、そしてまた委員に実際になっていただいた際にも、お礼とごあいさつを兼ねて伺って、今後こういうふうに進めてまいりますというようなお願いをしてございます。
 今後、統合委員会の検討状況につきまして、統合委員会のニュースというのを発行してまいりますが、それも各町会で回覧をしていただいて、地域の皆様にも情報提供をやっていこうということで進めてまいりたいと思っております。
江口委員
 その参加の区政とか教育に地域がという、そういううたい文句はいいんだけれども、私は、こういう形を決める場合は、この人たちは個人の資格で参加すべきです、全部。推薦を受けてPTAとしてだれを出すかというときに、例えばそこのPTAから会長が出る場合もあるし、副会長が出てもいいから、ただし、出た場合は個人ですよ。それじゃないと、団体推薦で行って、その枠が団体があるから、推薦をお願いしやすいからっていうのはいいんだけれども、本当にそれでいいのかという問題があると思うんです。それはなぜかというと、必ず戻ってフィードバックなんかできません、これ、すべて。地教懇だってそうですよ。全部こういう選び方をしているんですよ。私も入っていますけど。だけど、あくまで個人です。町会の人たちだって、ここの同窓生の人だっているんだから。町会を代表して出ているわけじゃないんですから、本来は。ただ、その町会のお仕事をしていただいているから、そういう立場で統廃合に対して御意見を聞きたいということであれば、私は個人としてこれは参加させるべきだと思うんですよ。これでいくと、みんな団体から出ている方じゃないですか。それだったら、ちゃんと評議員だって公平に出すべきですよ。学校推薦の枠とかそういうんじゃなくて、学校評議員として仕事をやっているんだったら出すべきです。やっていないんだったら出す必要はない。評議員の問題もいろいろ私はありますよ、議論は。だけど、出ているところと出ていないところがあって、これはバランスがとれてこないですよ。だから、あくまでそれをやるんだったら、その地域が決めた、事前に準備委員会を開いてやった。だけど、どこどこ町会、どこどこ自治会、どこどこPTAにお願いするんだったら、あくまで個人で参加したということで、名簿が出てくるなら個人で出すべきですよ。そうじゃないですか、これ。
青山教育改革担当課長
 委員のおっしゃるとおり、推薦をお願いした際は、例えば町会、自治会等ですとか、PTAにつきましても、それぞれの所属している団体を通して御推薦をいただいているという形でございます。ただ、一度委員として委嘱した場合でございますが、その場合はあくまでも個人に対する委嘱という形をとっておりますので、推薦母体というか、最初の経緯はこちらに書いてある各団体という形になっておりますが、実際の統合委員会に参加して活動を進められるに当たっては、それぞれこちらの皆様、個人の資格で御活動いただくと、そういうような形になっております。
江口委員
 じゃあ、個人で出るんだったら、名簿から団体名を外してくださいよ。だって、全体的に幅広くやるんだったら、今までの中野区だったら、例えば商店街も入ってくるとかね。地元に商店街があれば。その商店街の立場で今まで自分たちの地域の学校を見ていたという幅広い意見を聞くとかいうなら、そこまで広げていかなきゃおかしくなるでしょう。だから、本来は教育関係の施設なんだから、そこを中心ににらみながら、どういう名前にするかとかそれこそ決めていくわけじゃないですか。だから、それが本来の統合委員会なんじゃないですか、これ。それだったらもっと広げるべきですよ。そこまでこれだけのメンバーが入ってくるんだったら。本当にじゃあ、これが民意の意見になるんですか。なりませんよ。学校名だって、最終的には集めた中でこの人たちが多数決で選んで、その数が多いところを決めているわけでしょう。もちろん皆さん出しますよ。応募したりして。だけど、自分の母校としてこうしたい、だけどそれが少なければそれで終わっちゃうわけでしょう。ここの人たちのメンバーの表決が。という形になるわけです。だから、民主主義だから、それはいいんですよ。だけれどもっとそれだったら幅広く入れていかなきゃおかしいんじゃないんですか。違いますか。だって、これだけの団体しかないんですか。だから、校長推薦枠もあるし、関係者としてだれがどうやって選んだかわからないけど、こういうのもあるし、これは学校長が言ったから選んだと言うんだろうけど、そうじゃないと思うんですよ。違いますかね、これ。もう少し幅広く入れるんだったら、もっと違った形で委員を選んでいくのも筋なんじゃないですか。公募だってこれは少な過ぎると思いませんか。これだったら本当にPTA、町会、自治会いいですよ。PTA推薦いいですよ。同窓会推薦。同窓会だって、中学校、小学校何期いると思いますか。もう50周年を迎えているところがたくさんあるわけだから。その中で一番の年配の方たちの意見、それから中間の人たちの意見、それから最近卒業した人たちの意見という形の意見だって入ったっていいわけじゃないですか。ここに若い人たちはだれが入っていますか。だれも入っていませんよ、どうなんですか。
青山教育改革担当課長
 統合委員会の委員について、今後の幅広い参加ということにつきましては、今後、委員を依頼、あるいは募集する際に、ちょっと私どもの方でも考えさせていただきたいというふうに思っております。
 それから、先ほどちょっとお話のありました校名の募集に関してでございますが、今までに実際に活動してきた統合委員会、それからことし立ち上げて既に校名の募集方法について方針が決まった統合委員会につきましては、新しい統合校の区域内で広く募集をするんですが、募集をした結果、その応募数が多かったところで決めるという形ではございませんで、応募いただいた中のものすべてを候補として、その中で統合委員会として検討して決めていくと、そういったようなやり方でやってございます。
江口委員
 そのことはそういうふうに言っているじゃないですか。だから、いろんなことをやったから、多いからじゃなくて、ここで決めるわけでしょう、この委員が、学校名は。何でこれは若い人たちが入らないんですか。これからの学校をつくるんですよ。違いますか。これからの次の世代の子どもたちがそこに一つになって新しい新設校としてできていくのに、何で20代、30代のメンバーの人たちが、これは年齢はわかりませんよ。だけどこういう役職を持っている人ですから、ほとんど20代の人はいないでしょうね。何でそういう人たちが入ってこないんですか、区の参加には。いないんですか。断られたんですか。そういう人たちの発想を入れていこうと。若手をもう少し入れて、新しい学校づくりについて意見を求めていこうという、そういう考えはなかったんですか。
青山教育改革担当課長
 年齢のことですが、委員のおっしゃるとおり、いろいろちょっと比較というか、それで申し上げますと、確かに地域の方は割と年配の方が多いという形になってございます。ただ、先ほど委員がおっしゃったような形で、PTAの推薦等で入っている方々につきましては、先ほど委員のお言葉にありましたように、私も詳しく年齢を把握しているわけではございませんが、30代、40代の方が中心になっているということでございます。先ほどお答えしましたように、今後もうちょっと幅広く委員の構成をということで考えていく際には、その辺も念頭に入れながら検討させていただきたいというふうに思っております。
江口委員
 一言言っておきますけど、中野区の今の区長のやり方かもしれないけど、こういうやり方をすると、非常に区民参加ができているという見方をしているんですよ。私はそうじゃないと思う。もう新しい一つの流れの中の区政というのは、幅広い人がこういうところに参加して、それも関係する人じゃないと困りますよ。全然関係ない中学校の人がここへ来てああだこうだとか、小学校の人じゃなくて、その地域でそこの出身で、それからその地域に本当に長い間そこに住み、状況も歴史も文化もわかっていると、その地域のということも含めて、それからこれからの学校づくりに対してお願いしなきゃいけない若手、そういう人たちも含めてやはり選んでいくためには、さまざまな団体から推薦を受けたけれども、あくまでこういう名簿を出すにしても個人だという形で出された方がね。これでいくと、いつも中野の場合は、こういうところに振り分ければ意見が集約していると思っているんですよ。私は違うと思いますよ。すべてそうですよ。だって、地教懇の選び方にしたって何にしたって。すべてそういうところからお願いして集めてくれば一つの組織体ができると思っているんですよ。できたことによってすごくそれで安心感、そこにその意見が正しいんだという形をとろうとするその傾向が強いという部分もあるわけね。だから、そういう意味で、これから統合して、新しい学校づくりをどうしていくかという中で、ただ名前を決めるとか、そんなことが統合委員会の役割だったら要らないんだから。どういう学校をつくってほしいとか、そういう希望が出てくるよう、これまでの経験の中でやってきた人をどんどん入れて、本当の中野が求めている、区民の人が求めている、子どもたちが求めている学校をつくっていく。ただ、幾つかの学校がそこに集まってきて、名前が変わりました。校歌が変わりました。すべて変わりましたという、いる人たちはみんな同じですよというだけの学校ができるだけじゃ意味がないと思うんです。そう思いませんか。だから、そういう意味で、やっぱりこういう名簿をつくるときには全部個人名で僕はやるべきだと思うけど、いかがでしょうか。
青山教育改革担当課長
 先ほどの委員のお話の中で、今後統合校に新しく入っていくお子さんの保護者の方の意見もどんどん反映させた方がいいというお話がございまして、私ども事務局としてもそういうふうに思ってございますし、統合委員会の中におきましても、新しい学校のあり方を考えていく際に、それは絶対に必要なことだという御意見が出てございます。中野昭和小学校と東中野小学校につきましては、まだ1回目をやったばかりで、今後のやり方については、まだちょっと確定していないところでございますが、第一中学校と中野富士見中学校につきましては、先ほどお話し申し上げた経緯で、関係の小学校のPTAからも入っていただきまして、とにかく、今後入っていただく可能性のある小学生と保護者にどんどんアピールをしていきたいということがございます。今後、校名の募集をするのにあわせまして、新しい学校に何を望むかというところも、あわせてアンケート調査をやるという予定になっております。それは夏休みに実施しまして、親子で一緒に考えてもらうという形でやろうとしてございます。
 先ほどの委員のお話にありましたように、今後の新しい学校をよくしていくために、さらにそういった形で御意見を幅広く取り入れていけるように、今後も私どもも考えていきたいと思っております。
伊東委員
 中学校の方の統合委員会は既に2回、小学校の方は1回開催されたと。それで、そのときの内容について触れられていたんですけれど、小学校の方の統合委員会には、先ほど御報告いただいたこと以外に委員の方から要望が出たんではないでしょうか。
青山教育改革担当課長
 統合委員会の会議自体という形ではございませんで、先ほどお話しいたしました準備会というのを5月に実施いたしまして、その際に、ちょっと東中野小学校の区域の一部の方のお住まいのところから、今度統合新校になります中野昭和小学校のところまで、ちょっと通学距離が長くなるということで、その辺についても話し合ってもらいたいという御希望がございました。そういった御要望があるということにつきましては、私どもも既に把握しておりまして、検討を進める予定でございます。ただ、このことにつきましては、例えば、統合委員会の会議の中で、一から委員の皆様にお話しいただくというよりは、学校ですとか関係の公共機関、警察ですとか、そういったところと私ども事務局の方でいろいろ検討しまして、ある程度の案がお示しできる段階になりましたら、統合委員会にお示しして、皆様の御意見を伺って検証していくという予定でおりました。そのことにつきまして、統合委員会におきまして、そういったスケジュールであるということを御説明いたしましたところ、委員の皆様にも御了承いただいたところでございます。
伊東委員
 ぜひとも委員会に御報告いただけるときには、先ほどの御報告の校庭の芝生化等についても感じたことなんですけれど、要するに、そのことによって生じる課題ですとか負の部分、そういう部分を逆に積極的に御報告いただけないかと。よい点ばかり連ねて御報告いただいても、そこで問題点が浮かび上がってこないと、問題点が浮かび上がってきて、それに対していろいろな議論がなされる、質問がなされる、これが大切なんじゃないかなと。これは統合委員会についてもそうだと思うんですけれど、進め方についても、積極的に……。確かに、この統合委員会にしても、そういうものをやり始めると大変時間がかかるのも事実ですけれど、その苦労の先には何か新たなものが生み出されてくると。それを押しなべて事なかれで進めようとすると、後で落とし穴が待っていると。ですから、本日の御報告を聞く限りでも、やはりそういう部分、積極的に情報を提供していただけたらと思いますので、これは要望にしておきます。
委員長
 他にございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 ございませんようでしたらば、以上で本報告について終了いたします。
 冒頭に申し上げましたが、ちょっと休憩させていただいて、3時の休憩をここで、ちょっと過ぎましたけど、とらせていただきたいんですけど、よろしいでしょうか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、この時計で30分までの休憩といたしますので、よろしくお願いいたします。

(午後3時08分)

委員長
 再開いたします。

(午後3時30分)

 引き続き所管事項の報告を受けます。
 報告4番の議会の委任に基づく専決処分について報告を求めます。
寺嶋学校教育担当課長
 それでは、議会の委任に基づく専決処分(資料5)について御報告いたします。
 交通事故に伴う和解についての御報告です。お手元の資料をごらんください。
 事故の概要でございます。ことしの4月23日のお昼過ぎです。場所は、区役所の庁舎1階駐車場。
 状況といたしましては、区の職員が運転する庁有車でなかのZEROに向かう途中、駐車場から地上に出るスロープの途中でエンジンが停止いたしました。急な坂道のため、平らなところでエンジンを再度始動させようと思いまして、ブレーキを緩めましてエンジンが停止した状態のままでバックさせスロープを下ったところでございます。そこで再度停止させようとしたところ、ブレーキを踏んだところ、そのブレーキが制動せず、さらに踏み続けましたが、そのまま後進し続けて、庁有車の左後部が駐車場に駐車中の相手方――これは東京都の第三建設事務所でございますが――の普通貨物自動車の側面部に衝突し破損させたというものでございます。
 和解の要旨でございます。相手方がこうむった損害30万2,904円について賠償する義務のあることを認め、修理した業者へ直接支払います。和解成立の日は6月5日でございます。
 区の賠償責任。本件事故は、駐車場で駐車中の相手方車両に衝突させたということでございまして、区の賠償責任は免れないということでございます。
 損害賠償額は、車両の修理費及び代車使用料の30万2,904円でありまして、区に全責任があることから、区の損害賠償額は損害額と同額でございます。なお、損害賠償金は保険会社から直接修理業者へ支払われる予定でございます。
 対応でございますが、事故後の対応といたしましては、所属長から関係職員に対する口頭の注意を行いました。さらに、分野内の職員全員に対して事故防止の徹底、すなわち、これはパワーブレーキというものでございまして、エンジンを切った状態では非常にブレーキがききにくいということでございます。そういったことの周知徹底、それからさらに安全運手と法令遵守について徹底したところでございます。
 今後、再発防止に努めていきたいと思います。申しわけありませんでした。
委員長
 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
小堤委員
 今、説明を聞きますと、何か車の機械の故障が主みたいなことなんです。しかし、所属長からいろいろ注意があるということだから、運転ミスもあったのかなというふうに思うんですけれども、その辺はどうなんですか。
寺嶋学校教育担当課長
 この車固有の故障ということではなくて、パワーブレーキの場合にはエンジンが切れていた場合には、通常とは違ってブレーキがききにくいということをよく認識していなかったということ。それから、たとえそういった場合でも、もう少し衝突を回避する手段があったのではないかということで職員には注意をしたところでございます。
小堤委員
 こういうとき所属長から必要な注意と、または事故の防止の徹底ということは当然なんですけれども、前に私も総務委員会にいたときに、結構こういう専決処分の事故が多くて、何でこういうふうに起きるのかなと。事故を起こしたくて起こす方はいないと思うんですけれども、やっぱり気持ちの上でのミスかなという点で、ぜひ職員の方々のグループミーティングみたいなもので、特に公務中のそういうミスによる事故というのをやはりみずから検討するということが必要じゃないかなというふうに思ったんですよ。そういう点ではどうなんでしょうか。
寺嶋学校教育担当課長
 ただ単に私の方から注意するばかりではなくて、自動車を職務上運転する職員は多うございます。そういった観点から、ただいま委員のおっしゃられたことなども踏まえまして、一層の注意に努めたいと思います。
委員長
 他にございませんか。

〔「委員長、休憩してください」と呼ぶ者あり〕

委員長
 委員会を休憩いたします。

(午後3時34分)

委員長
 では、再開いたします。

(午後3時35分)

 それでは、質疑ありませんようですので、本報告について終了いたします。
 それでは、報告の第5番、都立特別支援学校との副籍事業の実施について。
寺嶋学校教育担当課長
 それでは、都立特別支援学校との副籍事業の実施(資料6)について御報告いたします。お手元の資料をごらんください。
 今年度から特別支援教育を本格的に展開しているところでございますが、その中の副籍事業ということでございます。
 趣旨ですが、そこにありますとおり、東京都は都立特別支援学校――これは養護学校でございますが――に在籍する児童・生徒の地域とのつながりを維持発展するために、居住する地域の小・中学校に副次的な籍を置くと。それが副籍制度というんですが、そういったものを導入するようにいたしました。
 中野区におきましても、それを受けまして副籍制度を実施することにいたしました。そして、特別支援学校に在籍するお子さんの地域の小・中学校に地域指定校として、障害の程度とかニーズ、あるいは保護者の方の希望に応じて交流をすると、そういったようなシステムづくりを進めようとするものでございます。
 ここで、副籍というのは学籍とは異なりまして、二重に籍を置くというものではございません。在籍校、すなわち特別支援学校――養護学校ですね――の教育支援計画とか個別の指導計画に位置付けて実施するという、そういったような趣旨でございます。
 対象は原則として在籍校、すなわち特別支援学校に在籍する児童・生徒全員ですが、最初だということもありまして、保護者の方の意思も確認いたしまして希望者ということでございます。
 3番目、地域指定校の決定でございます。決定は教育委員会が行います。原則として居住地の通学区域の小学校または中学校でございます。ただし、特別な事情がある場合には、指定校変更の基準を準用いたしまして変更を認めます。
 交流の内容ですが、在籍校すなわち特別支援学校の個別の指導計画に基づいて、また受け入れ側というんでしょうか。地域指定校の状況も踏まえまして十分に協議した上で行います。大きく分けて二つ種類がございまして、すべての児童・生徒が行う交流と児童・生徒の実態に応じて行う交流と二つありますが、すべての児童・生徒が行う交流といたしましては、例えば学校だよりといったものを交換するということが考えられます。実態に応じて行う交流では、学年だよりとか学校行事の案内の交換などもありますが、実際にその場所に行って学習活動等の交流をするといったようなことも考える内容としては含まれるものでございます。
 5番目、個人情報の取り扱いにつきましては、東京都及び中野区の関連の条例のもとに、また保護者の方の了解を得て情報を提供していきたいと考えています。
 恐れ入りますが、裏面をお開きください。
 6番目、取り組みの評価と改善ですが、地域指定校、すなわち受け入れの小・中学校ですが、これは、受け入れることによりまして、地域指定校の児童・生徒にとっても障害のある児童・生徒の皆さんに対する理解というものを図れることでございます。そういったことが図れたかどうかなどの観点も評価して、次回の交流のための改善に資していきたいと思っております。
 実施上の留意点ですが、実施に当たっての細かい手続につきましては、別途実施要領をつけましてそれで行います。また、交流は条件整備、さまざまな施設的な整備もあると思いますので、そういったような対応可能な範囲で少しずつ進めていきたいというふうに考えています。
 (4)番ですが、付き添いは原則特別支援学校の保護者の方にお願いをしております。あとさまざまありますが、最後は諸帳簿の作成などは特別支援学校の方が行うということで、実施は7月1日を予定してございます。
 今後、特別支援学校と教育委員会、あるいは保護者の御意向も聞きながら、7月中に地域指定校を決定いたしまして、準備ができたところから交流を開始したいというふうに考えてございます。
委員長
 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
小堤委員
 具体的にちょっと聞きたいんですけれども、共同学習といったときに、教科書は地域指定校で使っている教科書を使うということなんですか、どうなんですか。
入野指導室長
 本来教科書は無償で、特別支援学校の方でもらっている状況になってございます。ですので、改めて支給するということはございません。もしそのような学習で使うような場合には、自費で出していただくような形をとるという形になるというふうに考えております。
小堤委員
 ちょっとわからないんですけれども、地域指定校で使っている教科書で、いわゆる在籍校の子どもたちの、その教科書というのは別々ですか、同じものなんですか。違う場合は、新たに供与することができないという決まりがあるということですが、そんなに数がたくさん必要ということではないと思うんですけれども、その辺は弾力的に運用できないものですか。
入野指導室長
 申しわけございません。これは国の方の教科書の方の無償給付の方の法律で決まってございまして、一人には1種類の教科書という、供与ということになってございますので、これに関しては難しいかと思いますが、実態等によると思います。学習の中身にも、実際交流の場合の学習の中身にどれだけ教科書を使うかということにもなりますし、何回交流ができるかということ等にもよると思いますので、いろいろな形で対応していく形になるかとは思います。
小堤委員
 もう一つ、これもわからないんですけれども、例えば地域指定校に障害児学級があるような学校の場合、この障害児学級の子どもたちとの交流というのはあるわけですか。
寺嶋学校教育担当課長
 ここで御報告しているのは、中野区民のお子さんで、特別支援学校に通われているので、ふだん地域とのつながりがないということで交流、副籍という形で交流を図ったということでございますので、通常の固定学級等に在籍されているお子さんとは、学校によってさまざまですが、交流をしてございます。
江口委員
 7月1日実施時期と、もう間もなくですよね。そうすると、もちろん希望ですからあれだけど、教育委員会でつかんでいる特別支援学校に通っている中野に在住する児童・生徒数というのは何名いるんですか。
寺嶋学校教育担当課長
 小学校で40名、中学校で27名でございます。
大内委員
 中野周辺の特別支援学校は、どの辺にあるんですか。
寺嶋学校教育担当課長
 障害の種類に伴いましてさまざまありますが、例えば中野養護学校のところですね。中野養護学校とか光明養護学校とか周辺の特別支援学校ということでございます。
伊東委員
 まだ言葉がよくのみ込めていない。地域指定校、これを指定するということなんですけれど、要するに、特別支援学校に行っている子どもが居住する地域が、先ほど小学生で40名と、中学生が27名と。要するに、その対象者がいる、住んでいる地域の学校をその都度指定するわけなんですか。要は一遍に指定しておいて、指定の手続がどれだけのものかわからないんですけれど、居住していなければ指定されないということなんですか。
寺嶋学校教育担当課長
 通常の就学通知のときに指定するのと同じように、お一人お一人に対してあなたはここの学校が地域指定校ですよというふうに通知するということでございます。
大内委員
 あとそこの、これは月に1回だとか1週間に一遍だとか半年に一遍だとか、そういうものはどうなっているの。
寺嶋学校教育担当課長
 これはやはりお子様の、あるいは保護者の御希望とか受け入れる地域指定校の状況がありますよね。それは協議の上でさまざまです。ですから、月に一遍ということもあるでしょうし、年に2回というようなこともあるでしょうし、それはまだ決まってございません。
伊東委員
 個人の「児童・生徒の実態等に応じて行う交流」とありますけど、「学習活動等における交流及び共同学習」とありますけれど、要は一緒に取り組める事業みたいなことをやるわけでしょうけれど、そういうものというのは、特に教育委員会でこういうカリキュラム、メニューがありますよということを示さないで、各学校単位で工夫できるような仕組みになっているんですか。視覚障害を持たれている、聴覚障害を持たれている、それぞれケース・バイ・ケースですよね。そうした場合に、やる内容というのは、やっぱりそれに応じたものでなきゃしにくいと思うんですよね。その辺はどうなんでしょうか。
入野指導室長
 先ほどからの少し繰り返しになるかもしれませんが、そのお子さんの状態に応じたものを、今在籍している特別支援学校、つまり養護学校の方がカリキュラムを組んでございます。そのカリキュラムにのっとって一緒にやるわけですので、通常の学級に入った場合にどの授業がやれるか、どの活動なら一緒にやれるかという形で、養護学校の先生、それからこちらの方の指定校になる方の先生、それから向こうの保護者という形で話し合いの上でなっていく形になると思います。その場合の補助や何かが必要な場合とか、学習をする際のアドバイスというのは養護学校の方がやっていただける形になっております。ただ、状況によりますので、非常に、個々どういう状況が生まれるかというのは、今後の取り組みの中で解決していかなきゃいけない問題は多いかというふうに思っておりますが。
委員長
 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
 それでは、次に6番、平成19年度移動教室の実施について。

寺嶋学校教育担当課長
 それでは、平成19年度移動教室の実施について(資料7)御報告いたします。
 毎年全小学校の5・6年及び中学校の2年を対象に実施しているところでございます。
 お手元の資料をごらんください。目的はそこにありますとおり、体験的な学習を通して学ぶ意欲や態度を身につけさせる。集団による宿泊生活により人間関係を育てていくというようなところでございます。
 小学校につきましては、軽井沢少年自然の家と常葉少年自然の家を利用いたしまして、2泊3日でございます。
 ちょっと資料が見にくくて申しわけなかったんですが、参加対象は、軽井沢は第6学年・第5学年児童全員(仲町・桃丘は第6学年)。常葉は第6学年・第5学年児童全員(仲町・桃丘は第5学年)というふうになっております。
 ここで括弧といたしておりますのは、学校再編の関係で、仲町と桃丘の5年生はことしは常葉に行きます。そして仲町・桃丘の6年生は昨年常葉に行っておりますので、順番どおり軽井沢ということで、ここの学校につきましては、通常5年・6年が一緒に行くというところなんですが、別々ということになってございます。それで、小学校の2年間で両方を経験できるということになってございます。
 中学校につきましては、常葉少年自然の家を利用いたしまして、3泊4日でございます。
 輸送関係です。これは公費で負担いたします。
 給食関係につきましてはごらんのとおりでございまして、昨年度と同額でございます。
 中学校の方で、一人9食だったり8食だったりというのは、お昼はお弁当なんですが、そこのコースの選択によって、そこを選択しない場合は8食ということでございます。
 学園関係、バスの発着時間はごらんのとおりでございまして、入浴、消灯があります。
 健康管理ですが、軽井沢の方は軽井沢病院、常葉の方は青山医院、白岩医院にお願いしてございます。
 同行看護師ですが、臨床経験のある看護師を1名派遣する、同行するということでございます。
 引率教員につきましては従来と同様ですが、ごらんのとおりの基準で行っていきたいと思います。
 雑駁ですが、以上で終わりとさせていただきます。
委員長
 ただいまの報告に対して質疑はありますか。
伊東委員
 今後、軽井沢、常葉の施設について、そういう区の施設をこの先もずっと使用していく予定なのかどうなのか、その辺をお聞きしたいんですけれども。
寺嶋学校教育担当課長
 保護者の方の負担なども考えますと、常葉、軽井沢の区の施設を今後も続けていきたいと、利用していきたいというふうに考えております。
伊東委員
 それは宿泊、あるいは食事の料金が安いという視点でですか。
寺嶋学校教育担当課長
 そういうこともございますが、区としてこういったような施設、区の青少年のための施設を持っていることでございますので、そういった施設を活用して子どもたちにそういった体験的な学習をしていただこうというような趣旨でございます。
伊東委員
 今、区の所有ということで、区の所有がこれから先ということは別としましても、県立、あるいは都立、国立といった青少年自然の家というような施設がございますけれど、その辺の利用というのは検討されたことはありますか。
寺嶋学校教育担当課長
 私の知る限りでは直接検討したことはございませんが、現在の施設というものもかなり時間がたっております。そういったようなことも含めまして、検討の土台というんでしょうか、そういうことにはいずれ上ってくるかと思います。
委員長
 他に質疑はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 ございませんか。質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
 それでは、次に7番の平成19年度夏季学園の実施について。
寺嶋学校教育担当課長
 それでは、平成19年度夏季学園の実施(資料8)について御報告いたします。
 中学校は軽井沢林間学園、小学校は岩井の臨海学園でございます。
 目的といたしましては、そこにありますとおり三つでありまして、心身の鍛練、豊かな情操を育てる、人間的な触れ合いを深めさせるということでございます。
 開設場所につきましては従来と同様で、軽井沢自然少年の家と、それから岩井につきましてはごらんのとおりの施設でございます。
 まず、中学校の方から御説明いたしますと、7月21日から8月24日の間に2泊3日で実施するということで、1年生が参加しております。
 輸送につきましては、バスを使いまして、一人当たり7,300円程度ということです。
 給食は一人5食3,900円、6食4,380円ということで、これも昼食を別途とるコースであれば5食というふうなことになろうかと思います。
 バスの到着時間、入浴等それぞれごらんのとおりでございます。
 健康管理につきましても、軽井沢病院ということで、同行看護師もやはり臨床経験のある看護師を1名同行させるところでございます。
 それで、基準はごらんのとおりの基準でございまして、これは移動教室と同じ基準を使ってございます。
 続きまして、右側、臨海学園でございます。7月21日から8月7日の間に2泊3日、または3泊4日で実施する予定でございます。3泊4日は1校、鷺宮小学校でございます。参加対象は6学年ということです。
 輸送はバスを使いまして、このような値段になっております。
 給食関係といたしましては、6食給食、それぞれ1万1,400円、1万7,100円でございます。これは、軽井沢と違いまして宿泊費がかかりますので、このような値段になっているということでございます。
 到着、出発時間、消灯時間は以上のとおりで、健康管理につきましては富山町の国保病院を現地医療機関といたしまして、同じように看護師を1名派遣します。
 今回、単独実施校と連合実施校とありますが、単独実施校は25校ということになります。19年度から連合校から単独校になったのが、桃二、塔山、中野本郷の3校でございました。連合実施校は野方、大和、桃丘、沼袋ということです。
 それぞれ引率教員の体制につきましてはごらんのとおりということでございます。臨海学園の場合には、別途水泳指導についての手当てをしてございます。
 簡単ですが、以上でございます。
委員長
 ただいまの報告に対して質疑はありますか。
佐伯委員
 この夏季学園の輸送関係のところなんですけれども、軽井沢については7,300円、岩井については一人3,500円。距離とか高速代、たしか岩井はアクアラインを使ったと思ったんですけれども、大差ないなと思うんですけれども、金額的に倍以上違うというのは、これは1台当たりの乗車人員の関係ですか。
寺嶋学校教育担当課長
 岩井は、バスが行って帰っておしまいなんですが、軽井沢は行って泊まって、次もまたバスを使ってそして帰ってくるというような関係で経費がかかるということでございます。
委員長
 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告について終了をいたします。
 では、次に報告の第8番、平成18年度学校における外部評価の結果について。
入野指導室長
 平成18年度中野区立学校における外部評価の結果(資料9)について御報告させていただきます。
 この外部評価につきましては、本格実施となりまして4年目ということになっております。共通に実施する項目について、昨年度見直しを図りまして実施したところでございます。
 資料の1ページ目をごらんください。この趣旨でございますが、1番に書かれているとおりでございまして、開かれた学校づくり。そして、充実した教育活動を実現していくために保護者や地域の方々から組織体としての学校がその機能をどの程度果たしているか、評価の一つとして御意見をいただき、その結果を生かし、改善策を立て、教育活動の充実向上を図っていく。そして学校改革を進めていくという趣旨で実施しております。
 次に、2に書かれております評価項目等でございますが、2ページ以降にあります全学校・幼稚園で実施していただく共通項目のほかに、各学校では学校独自に実態に応じた項目をプラスして外部評価を行っております。例えば、行事ごとの評価ですとか、または自由記述欄を付して評価をしていただく等の工夫を図っているところでございます。
 共通項目でございますが、小学校は保護者25項目、評議員に21項目、中学校の方は保護者27項目、評議員に24項目、幼稚園は保護者の方に25項目、評議員の方に20項目につきまして、「十分」「まあ十分」「やや不十分」「不十分」「分からない」の5段階で評価していただいております。
 この結果は2ページ以降に載せてございますが、学校評議員や保護者、地域に学校が実態に応じて学校だよりやホームページで周知していただきますとともに、これを生かして、今後どのように教育活動等に取り組んでいくか、今年度の教育課程編成にどのように生かしているかなどについても、結果をお返しする、公表していただくということをお願いしてきてございます。
 なお、教育委員会におきましては、教育だよりで一部を掲載いたしました。また、今後この結果を集約して全体の数値を分析いたしましてホームページ等で公表してまいりたいというふうに思っております。
 今後これを数値だけに終わらせることなく各学校が生かしていくかということも、教育委員会全体として受けとめて施策に生かしてまいりたいというふうに思っております。
 実施期間でございますが、昨年度のものでございますので、平成18年12月から平成19年1月までに各学校にお願いして集計をしたものを区として集計をしてございます。
 回収状況は、4に書かれているとおりでございまして、17年度前回に比べて小学校の保護者は回収率がやや上回ってございます。いずれも6割以上の回収率でございましたので、ほぼ全体の傾向をとらえるには有効な数字ではないかなというふうに考えております。
 では、全体的な状況をお話し申し上げたいと思います。1ページあけていただきますと、見開きで小学校の保護者と学校評議員、次のページが中学校の保護者と学校評議員というふうな形になってございます。
 最も評価の高かった項目と、今回は最も評価の低かった項目ということで少しお話をさせていただきたいというふうに思います。
 保護者の評価が高かった項目は、小学校でいいますと、2ページの16番「学校は、授業公開や保護者会を行うなど開かれた学校づくりを進めている」という項目が「十分」「まあ十分」で90%以上を上回っておりました。
 4ページの中学校の保護者を見ますと、中学校の保護者においても、14番「学校は、授業公開等開かれた学校づくりの機会を定期的に計画・実施している」という項目におきまして、「十分」「まあ十分」で88.7%の評価をいただいております。
 幼稚園は6ページになりますが、幼稚園につきましても1番の「園は、日常の保育活動・園行事などで特色ある教育を行っている」ということで、開かれた学校つくりや特色については90%以上の評価をいただいて評価の高かった項目でございます。保護者においてでございます。
 学校評議員の方の評価で評価の高かった項目は3ページ、小学校でいきますと9番目でございます。「学校は、授業公開等開かれた学校づくりの機会を定期的に計画・実施している」というところに関しましては、「十分」「まあ十分」を合わせますと98.8%というふうになってございます。
 中学校の学校評議員の方の評価が高かった項目は、5ページの19番でございます。「親しみやすい学校と感じている」という、この項目が90%以上の評価をいただいております。
 7ページの方の幼稚園でございますが、幼稚園の評議員の方は3番目の「園は、幼児の発達をとらえ、意図的・計画的な指導をしている」という部分では、あまり幼稚園の場合は評価が変わらなく見えますけれども、これについては100%の評価をいただいております。
 それに反しまして評価が低い方でございます。2ページの小学校の保護者の方に戻っていただきますと、小学校の保護者で評価が低かった部分につきましては、14番の項目でございます。「学校は、保護者や地域の方の意見や要望を受け止め、学校改善に生かしている」という、この部分が「十分」「まあ十分」を合わせても6割程度であったということでございます。
 さらに、中学校の保護者の方でございますが、4ページの方で見ますと、4ページの24番目でございます。「学校は、2学期制に基づいた教育課程を効果的に実施している」、この部分につきましては「十分」「まあ十分」を合わせますと4割程度の評価であったということでございます。
 さらに幼稚園でございますが、幼稚園は6ページの14番目「園は、保護者や地域の方の意見や要望を受け止め、園改善に生かしている」、これにつきましては9割以上評価いただいているんですけれども、幼稚園の中では評価の低かった部分でございます。
 さらに、学校評議員の方々の評価で低かった部分というところをお話をさせていただきます。小学校の学校評議員は3ページでございますが、21番目、「学校は、名簿などの個人情報を適切に管理している」という、この評価が「十分」「まあ十分」のできているという部分は78%ぐらいでございまして、7割行っているからということでなく、やはりこの項目の中では低い方でございました。
 中学校の学校評議員でございます。5ページを見ていただきますと、やはり22番目の項目、保護者と同様に、「学校は、2学期制に基づいた教育課程を効果的に実施している」という部分が7割程度の評価でございましたので、学校評議員の方の中ではこれが低い評価という形になってございます。
 幼稚園の学校評議員の方は7ページでございますが、評価の低かった項目は、18番目「園は、園だよりなどで、園の様子を地域や保護者の方に知らせている」。といいましても、9割以上が「十分」「まあ十分」なんでございますけれども、評価の中では低い部分に入っていたという結果が出ております。
 こうした評価結果を受けまして、保護者や学校評議員、地域の方々にさらに学校、幼稚園の教育活動を知っていただく機会を充実していく必要があるだろうというふうにとらえております。また、学校は各学校、幼稚園がさらにわかりやすくそれぞれの教育活動を示すということも大事でありますし、その結果を責任を持って伝えていくということも大事であるかなというふうにとらえました。
 教育委員会としましては、特に2学期制に基づいた教育課程の効果的な実施につきましては、来年度小学校も全校実施されることでもありますので改善を図るとともに、保護者や地域に対して、その成果をさらに示していけるような取り組みを考えてまいりたいというふうに思っております。
 全体として、昨年度、「答えられない・分からない」「無回答」ということを各学校で分析していただくということでお願いをしてまいりました。特に「答えられない・分からない」「無回答」に入る部分は、情報提供や説明責任が足りないということであろうかというふうに分析をしておりまして、理解していただくための努力を校長会などでお話をしてきたところでございますが、今年度の結果からも、先ほど申し上げましたように、引き続きお願いをしてまいりたいというふうに思っております。
 大変雑駁でございますが、特徴的な項目について御報告させていただきました。
委員長
 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
江口委員
 この評価はまた細かくは別な機会にやりたいんですけど、学校評議員が出てきたので、学校評議員というのは、今は各校、小・中・幼ですか、何名ずつ置いているのか。それから学校長と学校評議員との関係だけなのか。教育委員会との関係性はあるのか。その2点。
入野指導室長
 要綱上は10名以内ということでございますので、少ない学校で5名ぐらいから10名という形に今のところはなってございます。
 それから、この学校評議員の要綱上のお話をいたしますと、校長が学校評議員が情報や意見の交換を行うための会議を行うことができることになっておりますので、この学校長と学校評議員の関係は、ほぼ、それぞれの学校、3回以上は学校評議員会として行っておりますけど、評議員としての個人の意見をいただくという場でもいいという形になっているのが学校評議員でございます。私ども教育委員会といたしましては、校長の方の推薦を受けまして委嘱をするという形をとってございます。
江口委員
 大変個人的というか、私の地域で感じることなんですけど、私たちも学校に行くチャンスというのが、公開授業の御案内をいただいたりとか、それから文化祭、学芸会、運動会、それから大きな行事としては入学、卒業。本当に評議員の人がそういうところに全部出ているかというと何となく疑問に感じるんですね。それで、例えばこういうアンケートに答えられるかのという、確かに項目的にはその部分じゃない、行事じゃないから答えられるかもしれないけれども、やっぱり評議員になった以上は、そういう学校の主要行事、それから地域の人たち、それからPTAが集まるときの親の姿ですね。そういうのを含めて見る最大のチャンスは今言ったようなときだと思うんですね。ところが、本当に出席されているかというと、何となく疑問に感じるんですけど、その辺はいかかでじょうか。
入野指導室長
 それぞれ学校で工夫をしておりまして、例えば学校評議員会自体をそういう催し物のときに開いて出席をお願いしているケースもございます。ただ、やはり、それぞれのお立場上、なかなか御出席ができない状況もあるということは、こちらもとらえているところでございます。
江口委員
 ですから、ただ単にこういう制度を設けたことがいいのかというよりも、やはり実がなきゃならないと。例えば、入学式、卒業式なんかでも、私の知る限りでは1名ぐらいとか2名ぐらいしか参加していない。運動会になると皆無に等しいとかですね。そういうことをこの数年間感じています。どこかでそっと見ているのかそれはわかりませんけど、大体主要なところに座っていただいて見ていただくんだと思うんですけれども、そういう場面もないし、朝から評議員の人とすれ違った記憶もないしということを感じると、やっぱり本当に1年間通して大変な仕事だと思うし、受けた以上は児童・生徒のためにどう取り組んでいくかということを承知の上で受けているわけですから、例えば忙しいとか忙しくないという問題ではないと思うんですね。それこそ忙しい人はできないはずであって、そうじゃない人たちが積極的に加わるしかできない、私は役目のある立場の委員だと思っているんですけど、その辺これは改善していかないと、ただ単に、もう評議員で最初の期の人はどんどん交代しちゃっているところもあるし、多分、やっぱりこんなに忙しくてできないよというケースもあるかと思うんですけどね。やっぱりその辺きちっとしないと、この評議員制度をせっかくつくったのに、その人たちが本当に信頼される評議員なのかと、逆に今度学校評議員を評価するという、そういう制度が出てきちゃうようなことがあるので、逆に言うと、今なぜ問題が起きていないかと。学校評議員のことをあまり地域の人は知りません。ですから多分話題になっていないんでしょう。こういうのがだんだん定着すれば、学校評議員の人というのは、本当に我が校、我が地域のためにやってくれているのかなという疑問は出てくるので、その辺もう一度お答えいただければと思います。
入野指導室長
 この学校評議員のことにつきましても、2002年からでございますので、2003年度からのものでございます。1期を大体終わったころで、3年、4年で交代をしていただいているころなので、そろそろ学校評議員の方々も交代をしていただいている時期だというふうに思いますし、私どもといたしましても、いろいろな課題が見えてきているところでございますので、今後、外部評価ともあわせまして、それからこれからの学校づくりということからも中身の検討をしてまいりたいというふうに思っております。
平山委員
 この外部評価の実施というのは、いつから行っていらっしゃるんですか。
入野指導室長
 平成15年度から本格実施になってございます。
平山委員
 15年度、じゃあ4年目ですかね。単純に、ちょっと結果を見て評価が高過ぎるというか、少し違和感を感じておりまして、本来この評価はいい評価をするためというよりも、いろいろな問題点を見つけ出していきながらよりよい学校運営をしていくためなのかなというふうに考えておりまして、今後ぜひ、質問事項もまた見直していくような形で進めていっていただければと思います。これは御要望です。
いながき委員
 先ほどの江口委員の御質問に関連して評議員についてのことなんですけれど、この評価をするのが評議員の方々のお仕事ということだと思うんですが、大きな仕事の一つだと思うんですが、この回収状況を見ると、評議員の方々の提出率が100%じゃないという、これは催促などはなさったんでしょうか。
入野指導室長
 各学校のそれぞれの実態に応じてございますけれども、やはり先ほどのお話のように、ちょっと評価はわからないので、できないという評議員もいらしたようでございまして、そういう部分が実際あったことはたしかでございます。というのは聞いております。また、その学校によりましては、評議員会の席上でいろいろ説明をして、説明を加えませんと評価ができない部分もあるだろうということで、説明をして回収するというような工夫をしているところもあるようでございます。常に学校としては100%を目指してという部分でやってございます。
 それから、実は評議員の中にPTAの代表も入っておりますので、PTAの代表は評議員として出すというよりは、保護者として出していらっしゃることもありますので、その数値を、ここでちょっと私どもも集計上減らしていないなということがありますので、その辺の部分もあるかというふうには思います。
伊東委員
 冒頭にここに書かれているように、趣旨の部分ですか。中段に「信頼され、開かれた学校づくりを目指し」とあるんですけど、これもたびたび出てくる文言、「開かれた学校づくり」。文教委員会に所属させていただいて一度聞いておきたいなと思ったんですけど、中野区の教育委員会、あるいは学校が目指す開かれた学校というのは、どういうものを指しているのか。要するに、積極的に情報を提供するのか、ここにも本日の評価の中でも積極的に情報を提供しているという部分が評価されていたり、一方で、地域の人材等を学校はうまく生かして子どもたちの教育につなげているかというのも、逆に評価としては低い方の部類に入っているんじゃないかと思うんですけど、その辺はどういうお考えですか。
入野指導室長
 開かれる方向性はいろいろあると思います。ある意味、そういう学校の運営自体を地域や保護者の方に開くということも一つ大きな部分であろうかと思います。それは授業の中や学校の教育活動に大いに参加していただくということと、それを、今やっていることを伝えていくという、情報を伝えるという部分もあるかというふうに思います。さらに、内へ開くということもございまして、子どもたち自身が学校のそういう教育活動にいかに参加していくかという部分でも開かれていかなきゃいけないなというふうに私どもは思っております。それと、また一人ひとりの教員自身が学校運営に参加するという意味でも、開かれたという意味はあるかなというふうに思っております。ただ、ここで使われておりますのは、一番初めに申し上げましたように、保護者や地域の方に学校の教育活動を知っていただくと同時にお力をかしていただくという意味で、外へ開くということで、情報をいろいろ提供すると同時にお力をかりるということを考えております。
伊東委員
 今後のことになるんでしょうけれど、先ほど少し言わせていただきましたけれど、例えば、小学校の部でいいますと、4番の保護者の「学校は、地域の環境や人材を教育活動に生かしている」。同じく、学校評議員でもそうだと思うんですけれども、5番「学校は、地域の環境や人材を教育活動に生かしている」。これは評価としてはいずれも高い方の部類じゃなくて、逆に低い方の部類に属している。こういうことを踏まえて、教育委員会というのはこれからそれに対応をまた検討されていくという御予定ですか。
寺嶋学校教育担当課長
 開かれた学校づくりということもございます。そして、まさに公立の学校というのは地域の中で、地域の地域立と言ってもいいぐらいのものでございます。一層そういったような地域と学校の交流を図るために、例えば本会議で申し上げましたが、スクールサポーターというような制度を今年度中に立ち上げまして、地域の方のニーズ、それから学校のニーズ、これを両方うまく調和できるように動かしていきたいというふうに、そういったような取り組みに今後取り組んでいきたいというふうに思っております。
大内委員
 これは、要するに全体の一緒になっちゃっているんだけれども、学校ごとにあるの。
入野指導室長
 各学校ごとのものに関しましては、各学校に学校だよりですとか、ホームページに載せていただいてお返しいただくようにお願いをしてございます。ですので、私どもは、学校から情報が上がってきているんですけれど、学校ごとにということでは集計はしてございません。これは全体集計ということでやっております。
大内委員
 だから、要するに、一つの学校ごとで集計は出しているの。出しているんでしょう。
入野指導室長
 それぞれの学校が集計をしております。
小堤委員
 評価の低い項目で、保護者の方は中学校では、「2学期制に基づいた教育課程を効果的に実施している」というところでかなり厳しい数字が出ているんです。当初、私の記憶では、2学期制を進めるときに、これによって学校改革みたいなものが進むというような御説明もあったんですけれども、こういう数字になりますと、どうなのかと。そして、この部分について、教育だより6月20日付でもう配られていて、これを目にする保護者の方も多いと思うんですよ。そういうところからの意見なり何なりというのもあるのか。ちょっとあわせてお聞きしたいんですけど。
入野指導室長
 教育だよりをごらんになっての保護者の反応というのは今のところいただいてございません。ただ、私どもはやはり2学期制を進めるという上で、恐らく学校は、個々一つずつの事象についてのお話はしていると思います。2学期制を導入することによって通知表はこういうふうにしていきますと。評価はこういうふうにしていきますというお話をしてきているんだろうというふうに思いますし、そうしていただくようにお願いをしてきてございますが、それが果たして2学期制に基づいた教育課程として効果的に実施されているかどうかというふうな評価と、保護者の方や評議員の方が結びついているかどうかというようなことも問題性として感じております。つまり、きちっとした説明がされていない部分と、どれが2学期制によってどういうふうに学校が変わってきたかというふうな意識ではとらえていただき切れていないのではないかなというふうに思っております。
小堤委員
 中学校はもう既に全校で2学期制がされていてこの数字ということなんです。ちょっと確認なんですけど、小学校は全部じゃありませんけれども、この数字というのは、2学期制をやっている小学校だけの統計というふうに見ていいんですか。
入野指導室長
 申しわけございません。今の外部評価の部分は中学校でございまして、小学校の方は全校実施しておりませんので、2学期制の項目はございません。
小堤委員
 失礼しました。それで、こういう調査を繰り返して、評価の低いようなところは、例えば2学期制であっても、やっぱり検討し直すということはあり得るというふうに考えてよろしいんですか。
入野指導室長
 私どもは2学期制の導入自体を検討し直すということではなくて、今2学期制をもとに行われております学習自体を効果的に進めているかどうか。さらに、それをお伝えでき切っているかどうかという部分では検討してまいりたいというふうに思っております。
小堤委員
 ぜひ検討の方は、これから小学校も全部始まりますので、支障のないような、保護者、評議員の方からも評価されるような2学期制、またそのほかの取り組みというふうにしていただきたいと。これは要望で。
委員長
 他に質疑はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
 それでは、次に報告の第9番、東京都「平成18年度児童・生徒の学力向上を図るための調査」の結果について、報告を求めます。
入野指導室長
 それでは、東京都が実施いたしました「平成18年度児童・生徒の学力向上を図るための調査」の結果(資料10)について御報告を申し上げます。
 1枚目の紙をごらんください。
 この調査は、本年の1月16日に実施したもので、昨年度の小学校5年生と中学校2年生が悉皆で調査されたものでございます。6月14日に、東京都教育委員会がこの結果についてプレス発表いたしました。翌日に報道された部分もございますのでごらんいただけたかと思いますが、本区の状況をこれからお話をさせていただきます。
 調査目的でございますが、1にございますように、児童・生徒一人ひとりの学力の定着と伸長を図ることを第1にいたしまして、各教科の状況を把握し、指導方法の改善や充実に生かすことを第2に挙げてございます。
 調査内容は、小学校が国語、算数、理科、社会、中学校は、国語、社会、数学と英語。そして今年度、初めてでございますが、問題解決能力等をはかる問題ということで調査がされてございます。
 実施日は、繰り返しになりますが、本年の1月16日でございました。
 次に、東京都の全体の結果と中野区全体の状況について、お手元の2枚目のA3版の、ちょっと大きゅうございますが、要旨に記してございますので、簡単に結果をお話を申し上げたいというふうに思います。
 上からごらんいただきますと、11の細長い表がございます。上段の六つが中学校2年生の結果でございまして、それぞれ上から国語、社会、数学、理科、英語、そして先ほどお話ししました問題解決能力という部分の結果になってございます。下段が小学校5年生の結果でございます。国語、社会、算数、理科と一番下が問題解決能力という部分の結果でございます。
 下から4番目の小学校社会の部分をごらんいただいて少しお話をさせていただきたいと思います。右側の端に観点別結果という部分がございます。社会科の学習を進めていく際に、学習の観点が四つ書かれております。つまり、社会科の力をこの四つの力ではかっていっているということでございます。一つは、関心・意欲・態度でございます。一つは、社会科における思考・判断。もう一つが社会科における資料活用技能・表現。そして知識・技能・表現という部分でございます。この四つの観点で社会科の全体の学力を見ているということがこのテストの成り立ちでございます。
 そこの四つの学力の観点がそれぞれどの程度達成できていてるかということで、正答率という形であらわされております。今、右の端を見ていただきましたが、それぞれの教科すべて観点別結果というふうに書いてございまして、各教科、例えば国語ですと5観点、ほかのものですと社会、算数、理科は4観点で見ておりますし、問題解決能力の方は五つの観点でそれぞれの力を分析しているという形になっております。
 さらに、限られた45分の調査でございますので、1教科45分で行うことになっておりますので、表の今度は左側を見ていただきますような、例えば、小学校の今の社会科でいいますと、地域学習や我が国の食料生産や我が国の工業生産というような三つの学習内容を10個の問題の結果からはかっているという形になっております。それぞれ問題数等が書いてありますし、その問題の内容等も書いてございますが、そのような形ですべての教科を行っております。
 それでは、中学校、上の段のものを見ていただきたいというふうに思います。
 本区におきましては、区の学力にかかわる調査におきましても、平均正答率が7割を超えていることをおおむね満足ということにしておりますので、その7割というところで見ていきますと、中学校の国語は5観点のうち五つの、先ほどの観点別結果が五つございますが、そのうち三つの観点において7割を超えてございます。社会科につきましては、四つの観点のうち2観点7割を超えた結果が出ております。数学につきましては、四つの観点のうち二つの観点。理科につきましては、四つの観点がございますが、1観点が7割を上回っているという形でございます。英語につきましては、4観点すべてで7割は超えているという状況でございます。問題解決能力等におきましては、五つの観点のうち3観点で7割を上回っているというのが中学校の結果でございます。
 下段の小学校を見ますと、国語では5観点のうち3観点が、社会科では4観点のうち4観点すべてが7割を上回っている状況になっております。算数におきましては、4観点のうち、これも全観点で7割を上回ってございます。理科につきましては4観点のうち2観点が、問題解決能力につきましては5観点のうち2観点で7割を上回っているというのが小学校の方の結果でございました。
 次に、東京都の平均正答率と比較してみますと、中学校の各教科等の結果は、全観点におきまして都の平均正答率と大きな差はございません。ほぼ同じぐらいの結果が出ているということでございます。ただ、社会と理科におきましては、すべての観点で都の平均をやや下回ってございますし、数学と英語の全体の平均正答率は都の平均正答率をやや上回ってございます。
 小学校の方を東京都と比べてみますと、各教科等の結果も、やはり小学校の方も都の平均正答率と大きな差は見られません。社会科におきましては、すべての観点で都の平均をやや下回っております。また、国語、算数につきましては都の平均正答率をやや上回っております。
 各学校におきましては、こうした観点ごとや学習内容ごとのそれぞれの状況を、さらに子ども一人ひとりの個票がございますので、分析をいたしまして、学校全体、中野区全体と見て今後の授業指導の工夫改善に当てていくようにお願いをしてございます。
 中野区の学力にかかわる調査の結果も7月の中ごろには出てまいりますので、それとあわせまして、すべての子どもたち、一人ひとりの子どもたちの今後の学習上へのアドバイスにつなげていくように有効に活用を図っていただくようにお願いをしたところでございます。
 学校としましては、これは都のものでございますので、区の2年生以上の実施のものとあわせまして結果を分析し、授業改善プランとして作成をいたしまして、授業の改善に生かしているというところでございます。
委員長
 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
小堤委員
 平均正答率については、中野も出るということですから、機会を見て発言していきたいと思います。ただ、私は、こうした一斉学力テストが子どもたちや学校にどのような影響を与えてくるのかということで質問したいし、また私たちの会派の、こういうテストに対する態度というのもはっきりさせているわけなんです。今回は都の一斉学力テストなんですね。国の方も43年ぶりに今回復活いたしましたし、中野区もやると。そしてそれが拡充される中で、何か教育全体がこういう学力テスト体制に組み込まれていってしまうと、そういうこと。つまり、テスト結果を受けて、区の施策や学校の授業の改善、あるいは子どもたちへの支援に生かすという、そういうものを持っていると思うんです。ただ、それだけではなくて、やはり学力テストの点数を上げるために、そっちに目が行ってしまうというのか、そのことによって子どもなり学校のしりをたたくというようなことが心配されるわけなんです。ですから、テスト結果が公表されることによっての弊害の広がりと。やはり個人の心、子どもたちのためにということを言いながらも、結果的にあの学校はできる学校、できない学校、平均点の高い区、低い区と、こういうことがひとり歩きしちゃって影響が否定的な方向に広がるということを懸念するんですけれども、その辺というのはどうなんでしょうか。
入野指導室長
 本区といたしましては、本区の学力にかかわる調査におきましても、国や都の学力にかかわる調査におきましても、やはり一人ひとりの学力の定着をより図るという意味で活用していただくようにお願いをしてございます。公表の仕方につきましても、各学校は各学校の結果を受けまして、どういう意味で努力をしていくかということを公表していただきまして、その結果をまた公表していただくというような方法をとってございます。学力調査にかかわるものにつきましては、やることの意義というよりかは、それをどう生かしていくかによって学習、学校教育が向上していくものというふうに考えておりますので、これからもその視点を外さずに、子どもたちのために生かしていけるように指導、助言してまいりたいと思います。
小堤委員
 ぜひそういう立場を堅持してやっていただきたいというふうに思います。全員参加で結果が点数化、数値化されると、先ほど言いましたけれども、学級とか学校とか地域とか都道府県とか、そういうデータが出てくると。そうすると、テストを行う趣旨、目的というのは立派なんだけれども、先ほど言ったように点数がひとり歩きしちゃってランキングされて、そのことが学級担任の評価だとか、学校の評価だとか、また中野区が一体どういうレベルなのかとか、そういうことがどうしても気になるんですね。
 実は、ある区なんですけれども、2004年から都の一斉学力テストの区内全校の結果をホームページで公表している区があるんですね。そして2007年からこうした学力テストの結果に基づいて学校予算に格差をつけるなど、結局競争を激化させていると。そういう中で、じゃあ、現場はどうなっているかといいますと、学力テスト対策のために正規の授業時間を12時間使ってしまったとか、冬休みに3日間登校させて補充学習をしたとか、あるいは通常の授業時間を当てて授業におくれが出たとか、そういうことも起きていると。また、成績のよくない子どもの答案用紙を提出しないとか、できた子は何枚も賞状をもらえて、もらえない子は泣いていると。やっぱりテストに追い込まれて、子ども同士がいらいらしてけんかも多くなっているというようなことがあるわけなんです。ですから、国のやることだから、都のやることだからというので中野区もということだけではなくて、一斉、国の方の調査では参加しなかった自治体もあるわけなんで、そういうことの影響というのも、やっぱりしっかり検証していくということが必要だと、やるべきだと、そういうふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
入野指導室長
 中野区の状況は、先ほどからお話をしてきているとおりでございます。結果は結果としてしっかりと受けとめる必要があるかというふうに思っております。ただ、私どもが外してはいけないことは、ペーパーテストではかれる学力については限界があるということだというふうに思います。数値は真摯に受けとめて努力すべきところは努力していく、子どもたちのために努力していくことが大事だというふうに考えておりますが、常にペーパーテストが全部ではないということを念頭に置いて活用していくことが大事だというふうに考えております。ですので、全国の調査の結果の生かし方、都の調査の結果の生かし方が大事なのであるというふうに考えておりますので、今後とも参加はしていくつもりでおります。
小堤委員
 さっきある区ということで紹介したんですけれども、この区の結果というのは、小学校、中学校とも23区の中で本当に下から低いんですよね。だから、逆に競争激化と格差を拡大するという進め方の中で、やっぱりその区の平均的な回答の率というのが下がっているということだと思うんです。今回の国の方の学力テストも、いわゆる43年ぶりと。1961年に行われたんですけれども、このときも、やはり点数を上げるために、テストの不正が起きやすいし、点数の低い子にはテストを受けさせないというような問題が起きて4年間で中止したという経過があって、学力テスト体制のこういう弊害というのは証明されているということも踏まえながら、やっぱり中野でこれからどうしていくのかということなんです。
 それともう一つ、テストの採点作業なんですけれども、これは民間事業者が行っているというふうにお聞きしているんですけれども、それでよろしいんでしょうか。
入野指導室長
 そのように聞いてはございます。
小堤委員
 結局、子どもの顔が見えない。あるいは学校の現場や教育の専門家と切り離されたところでそういう採点だけを行うと。だから、聞くところによれば、戦後の判断基準がたびたび変わってしまって、正確、公平性に問題があるというようなことが指摘されていて、そういうはっきりしない、公平性に問題があるような点数でいろいろ子どもたち、学校が評価をされるということは本当に悲しいことだというふうに思います。そういう点で、私たちは本会議の中でもこの質問で、こういう学力テストにはやっぱり参加を検討すべきではないかというようなことも質問しておりますけれども、こういう点では引き続き進めていくということで、そういう考え方なんでしょうか。
入野指導室長
 本会議でも答弁させていただいたとおりでございますし、私も今お話をしたとおりでございます。国と都のしているテストのことでございますので、採点等の詳しいことは私どもは存じ上げておりません。
小堤委員
 ぜひ身につく学力、心の成長という立場がすべての子どもたちに行き渡るような教育行政というのを求めまして、これは要望として私の発言とします。

委員長
 他に質疑はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
 次に、10番の鷺宮図書館の耐震補強工事に伴う対応について。
倉光中央図書館長
 それでは、鷺宮図書館耐震補強工事等に伴う対応(資料11)について御報告をさせていただきます。先ほど御報告がありましたとおり、本年度、鷺宮図書館を含む鷺宮地域センターの耐震補強工事を10月以降予定しております。この工事期間中は施設が使えませんため鷺宮図書館は休館といたしますが、資料のとおり、仮設の窓口を設置して一部の業務は継続する形をとります。
 仮設の窓口につきましては、鷺宮体育館地下1階のミーティングルーム65平米のスペースを利用いたします。この仮設窓口で提供するサービスでございますけれども、まずほかの図書館に所蔵している資料の貸し出し・返却及び利用者の予約・リクエスト等の受け付け業務を行います。また、新聞、雑誌等の定期刊行物の閲覧スペースを設けます。さらに、利用者開放端末と読んでおりますけれども、図書館内の検索・予約のできる機械を置きまして、利用者が検索や予約ができるようにしたいと考えております。
 なお、工事期間中の鷺宮図書館の蔵書等の扱いにつきましてですが、耐震補強工事でございますので、詳細は現在財産管理分野が実施設計を委託しているところでございますけれども、現在の見込みといたしまして、筋交いですとか、あるいは耐力壁、壁の補強等が予定されております。このため、図書を配架できるスペースが減少することが見込まれております。それに伴いまして、現在の鷺宮図書館が所蔵する資料のうちの一部を他の図書館への配置の転換、あるいは除籍等の業務を行う必要がございます。この作業を工事期間中に野方図書館の会議室で実施をする予定でございます。これに伴いまして、野方図書館の会議室、旧青年館の部分ですけれども、こちらにつきましては、目的外利用として現在団体等に貸し出しをしておりますが、これを鷺宮図書館工事期間中は休止をすると、このように考えてございます。
 簡単ではございますが、以上御報告申し上げます。
委員長
 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
小堤委員
 私は地元なものでいろいろ聞かれるんですけれども、まずこういうふうになるということの周知徹底のことと、あとほかの館から本を持ってくるわけで、そういう点で、例えば午前中に頼んだらいつごろもらえるのか、そのことがわかれば……。
倉光中央図書館長
 利用者への周知につきましては、地域センターと合同で周知ポスター等を作成し、館内掲示等により広報をする予定です。また区報、あるいはNICES、さらに教育委員会、図書館、区のホームページ等も活用して周知を図ってまいりたいと思います。
 また、今御質問のありました図書の取り次ぎ配送業務でございますけれども、現在全8館ございます区立図書館を午前便と午後便でメールカーで運んでおります。ですので、それに乗せられれば、そんなに日数はいただかずにお手元にお届けできると思います。また、館内のシステム上、お客様が予約を入れたものにつきましては、1日に1回だったか2回だったかちょっと失念いたしましたけれども、システム上リストがピックアップされまして、それが在架している図書館の方で引き抜きの作業をして交換便に乗せるという流れですので、そんなに五日も六日もかかるというようなことはございません。
伊東委員
 仮設の窓口の場所と開設期間は御報告いただいているんですけど、開設時間は普通の図書館の時間と一緒なんですか。
倉光中央図書館長
 はい、現在と同様に考えております。ですので、午前9時から夜7時までという形でございます。
委員長
 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
 そのほか、理事者から何か報告はありませんでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
 私の方から1件御報告をさせていただきたいと思いますが、資料を用意いたしましたので、配付をさせていただければと思いますが、よろしくお願いいたします。
委員長
 それでは、委員会を休憩して資料を配付したいと思いますが、よろしいでしょうか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 委員会を休憩いたします。

(午後4時48分)

委員長
 では、委員会を再開いたします。

(午後4時49分)

 それでは、お願いいたします。
小谷松教育経営担当課長
 それでは、今、お手元の方に配付をさせていただきました区立小・中学校における外部記憶媒体紛失事故(資料12)ということで、御報告をさせていただきたいと思います。
 実は、区内の小・中学校で、この4月、5月にUSBメモリーが紛失するという事故がございました。小学校は4月13日でございますが、職員室内で使用いたしておりましたUSBメモリーが紛失をいたしました。このUSBメモリーに記録されてございます情報といたしましては、学級の児童の名簿、それから学年だよりの原稿がこの中に記録されてございました。
 事故の経過でございますけれども、職員室内の業務用のパソコンで、当該外部記憶媒体USBメモリーを取りつけて作業中に席を外しまして、一度自分の担任のクラスの方に行きまして、その後職員室に戻ってきたらこのUSBメモリーがなくなっていたというものでございます。
 その後、この件につきまして学校内いろいろみんなで手分けをして探したんですが、結局見つかりませんでした。そのために、4月17日でございますが、保護者会を開きまして、校長の方から今回の件につきまして御報告し、おわび申し上げ、また今後の情報管理の徹底につきましてお話し申し上げたところでございます。
 大変重要なことでございますので、当日欠席をした保護者の方には後ほど電話連絡等によりまして報告をさせていただいたということでございます。さらに、また文書によりましても、保護者あてにお知らせをさせていただきました。
 その後ですが、5月に入りまして、5月10日でございますが、今度は中学でやはり同様のUSBメモリーの紛失の事故がございました。こちらの方もやはり成績情報、連絡網等々個人情報が入ってございました。こちらの方はやはり同じく職員室内の自席でUSBメモリーを使ってパソコンでの作業を行っていまして、その日は作業が終わって自宅に戻ったわけですが、翌日また出勤をいたしまして、前日の引き続きの作業をやろうと思ったところ、昨日使っていたはずのUSBメモリーが見当たらないということで、これもいろいろ学校内を探し回ったりしまして、もしかしたら、うっかり自分が帰るときにバッグの中に入れて持ち帰ったんじゃないかとかということで、通勤経路等々本当に心当たりを全部当たったりしたんですが、結局見つかりませんでした。
 そのようなことから、中学におきましても保護者会を緊急に開いていただきまして、校長の方からこの間の経過、またおわびを申し上げ、今後の情報管理の徹底につきまして、保護者の皆さま方の方にお約束をさせていただいたということでございます。
 個人情報が入っておりますので、やはり当日欠席をいたしました保護者の方にはそれぞれ家庭訪問をいたしまして、また家庭訪問ができなかったお宅につきましては、電話でその経過等につきまして御報告しおわびを申し上げたところでございます。
 このような事故が立て続けに起きましたので、教育委員会といたしましても、今後こういった個人情報の取り扱いの徹底を図るということから、何度か通知等々を出しまして、その徹底をお願いしてございます。また、校長会等、あるいは担当の教員の集まりなどの場合につきましても、なお一層の個人情報の徹底を図るようにということで、また各学校には、具体的な指示ということで、それぞれ個人情報の管理、またこういったパソコン等の電子機器の使い勝手、そういったことにつきまして相当細かく指示等を出しました。それが各学校できちんと守られているのかということで、5月29日でございましたけれども、通知を出しただけではやはりきちんとした対応がなされているかどうか確認できませんので、事務局の職員、この日二人一組9チームということで、18人の職員が丸1日かけまして全小・中学校に訪問いたしまして、校長、副校長立ち会いのもとで、現場での個人情報の取り扱い等を含めてパソコン等の使い勝手などの検査を行いまして、必要な指導等を行ってまいりました。
 このような形で、今回立て続けに事故が起きてしまいまして、本当に申しわけございませんでした。今後このようなことのないように、なお一層個人情報の管理の徹底に努めてまいりたいと思います。申しわけございませんでした。
委員長
 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

〔「ちょっと休憩してもらっていいですか」と呼ぶ者あり〕

委員長
 休憩いたします。

(午後4時55分)

委員長
 再開いたします。

(午後5時09分)

 ただいまの報告に対しまして、他に質疑はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告に対して終了いたします。
 そのほか、理事者から何か報告がおありですか。
寺嶋学校教育担当課長
 麻疹に係る学校閉鎖がありましたので、口頭ですが、御報告申し上げます。
 麻疹の発生のために上鷺宮小学校が6月22日(金曜日)から7月1日(日曜日)まで学校閉鎖というふうにいたしました。いわゆる学校保健法13条の臨時休業ということでございます。
 経過を簡単に御説明しますと、6月10日に麻疹患者が発生しまして、以後、麻疹対策会議、これは学校と学校医、保健所、それから教育委員会で対策会議を開くんですが、数回開きまして、6月13日には、18日から20日に上鷺宮小は移動教室を予定していたんですが、これも延期するということで、13日に延期の決定をしました。さらに患者が発生しましたので、20日には5年生と6年生の学年閉鎖をいたしました。ただ、その直後に、やはり非常に事態が変わったということで、その日の夜にまた対策会議を開きまして、熱発者、要するに発熱の者が9人から18人に倍増したということもありまして、これではということで、学校閉鎖をこの日の夜に決定いたしまして、21日に通知を配付したところです。現在では、麻疹患者は12名。児童10名、教職員2名です。
 7月2日に再開しますが、そのときには体温をはかりまして、熱がないということで登校をお願いしているところです。ちなみに、中野区全域では小学校10校33名、中学校5校6名の麻疹患者が発生しております。
委員長
 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。

〔「ちょっといいですか、休憩してもらって」と呼ぶ者あり〕

委員長
 休憩いたします。

(午後5時11分)

委員長
 では、再開いたします。

(午後5時13分)

 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
 そのほか、理事者から何か御報告はございませんでしょうか。なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
 引き続き、所管事務継続調査(資料13)についてお諮りいたします。
 お手元に配付の事項を調査事項として、これを閉会中も継続審査すべきものと決するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 次に、議題のそのほかに入りますが、各委員、理事者から何か発言はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、御協議したいこともございますので、委員会を休憩いたします。

(午後5時14分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後5時18分)

 休憩中に御協議いただきましたとおり、次回の委員会は8月10日(金曜日)午後1時ということで、御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 以上で、本日予定しました日程は終了いたしますが、委員、理事者から何か発言はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本日の文教委員会を散会いたします。

(午後5時20分)