平成16年03月08日中野区議会予算特別委員会文教分科会
平成16年3月8日予算特別委員会文教分科会
中野区議会文教分科会〔平成16年3月8日〕
文教分科会会議記録
○開会日 平成16年3月8日
○場所 中野区議会第5委員会室
○開会 午後1時02分
○閉会 午後5時32分
○出席委員(9名)
岡本 いさお主査
小堤 勇副主査
奥田 けんじ委員
高橋 ちあき委員
小串 まさのり委員
飯島 きんいち委員
篠 国昭委員
藤本 やすたみ委員
江田 とおる委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
教育長 沼口 昌弘
教育委員会事務局次長 山下 清超
庶務課長 佐藤 栄時
教育改革推進担当課長 教育委員会事務局次長事務取扱
学校教育課長 篠原 文彦
指導室長 小林 福太郎
生涯学習課長 奥山 功
中央図書館長 石﨑 新一
○事務局職員
書記 長﨑 武史
書記 岩浅 英樹
○主査署名
○審査日程
議題
第6号議案 平成16年度中野区一般会計予算(分担分)
主査
それでは、定足数に達しましたので、ただいまから文教分科会を開会いたします。
(午後1時02分)
第6号議案、平成16年度中野区一般会計予算(分担分)を議題に供します。
本日は分科会2日目となっております。金曜日にも申し上げましたように、正副主査のところでは2日間で文教分科会分担分の質疑を終わらせたいというように考えております。質疑、答弁につきましてはできるだけ簡潔にお願いできたらと思っておりますので、御協力よろしくお願いをいたします。
また、審査に当たっては、午後5時を目途に進めたいと思います。また、途中3時になりましたら休憩を入れたいと思いますが、御異議ありませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
主査
御異議ありませんので、さよう進めます。
それでは、これより質疑を行います。金曜日に引き続きまして、本日は予算説明書補助資料327ページ、開かれた学校の続きから行います。
質疑をお願いいたします。
藤本委員
この外部評価制度と学校評議員の二つはどのような形で関連されているのか、ちょっとお聞きしたいと思います。
小林指導室長
学校評議員制度は、御案内のとおり、地域に開かれた学校づくりを推進し、学校は地域社会と連携を図って特色ある教育活動を進め、教育の向上を目指すものでございますけれども、とりわけ学校評議員の方にも外部評価を実際にしていただく。すなわち、学校評議員の活動の中に外部評価制度も組み込んで、連動してやっていただいているという、そんな状況がございます。
藤本委員
開かれた学校ということで、学校評議員をそれぞれの学校で設置をして取り組まれていると思うんですけれども、まだ日が浅いというか、十分に機能しているかどうかというのはよくわからないんですけれども、地域で学校評議員になられている方が、学校から、いろんな学校についてのアンケートの中に授業内容がよくわかるような授業が行われていますかみたいなアンケート項目があったりすると、戸惑ってしまうというか、授業を聞いている、まあ公開講座なんかは行ったりはするんでしょうけれども、そういうようなアンケート、ただ形だけやっていて、それがという部分が……。だから、どこまで評価という部分が求められているのか、授業内容までだったら、その評議員の人も本当にきちっと授業を参観する一定の日にちとかがなければ評価できないと思うんですけれども、その辺が、ただ形式的に行われているというか、始まってまだ日が浅いのであれなんですけれども、その辺をどういうふうに充実をさせていこうとしているのか、どこまでを求めていこうとしているのかという部分が、受けた人も大変戸惑いを感じているようなことをお聞きするので、その辺についてはどうですか。
小林指導室長
今、委員御指摘のような外部評価に関して、やはりまだ学校評議員の方々が教育活動の内容そのものを十分知る機会も少ないというような、そういった御批判の声も私どもの方にも伝わってきております。逆に外部評価については、今年度本格実施ということで進めておりまして、この中には、わからないというような項目もございまして、逆にこのわからないのが多いのは困るわけでございますけれども、逆にその途上におきまして、そのわからない部分を明らかにして、そういう部分も含めて学校が評議員そのほか、地域の方や保護者の方にも御理解いただくような努力をしていくことが必要じゃないかということでございます。
したがいまして、今御指摘の点を踏まえて今後より開かれた、要するに外部の方に御理解いただけるような、またどの部分が説明が必要かとか、どういう点が御理解いただくことが大事なのか、そういうことも含めて検討していく余地があるのかなというふうにとらえております。
江田委員
委員長、申しわけないんですが326ページでよろしいでしょうか。栄養士業務の委託なんですが、これはもう既に実務的には委託業者は決まっていますね。どういう業者に決まって、たしか2つ残っていたと思うんですが、実態はどういうふうになっていくのか、そこら辺の説明をお願いしたいんですが。
篠原学校教育課長
現段階ではまだ内定の段階でございますが、NPO法人のシニアネット21というところに決まってございます。今後につきましては、3月20日以降に契約課の方で実際には契約が結ばれるということになります。
江田委員
NPOシニアネットが全部を受託をするということになるのか。それから、このシニアネットはどのくらいの、これまでのNPOとしての歴史を持っているのか。その2点をお聞きしておきます。
篠原学校教育課長
まず委託校数でございますが、今、常勤栄養士が設置されているのが22校ございまして、残りの21校が非常勤の栄養士でやっているところでございます。そこに、21校にすべて配置するのと、あと丸山小学校に肢体不自由児学級がございまして、そこでは特別の給食を出している関係で、そこに1名の22箇所に配置する予定でございます。それから、このシニアネット21の活動実績でございますが、もともとは、フリー栄養士会ということで活動をされていまして、既に25年の歴史を持っているというふうに聞いてございます。
江田委員
フリー栄養士会としての歴史は25年ということなんでしょうけれども、NPOとしての歴史はどのくらいあるのかということ。それが1点。それから、実際に今まで非常勤で栄養士として活動してこられた方々は、この新しいNPOに雇用されているのか。その実態をつかんでおられれば、何人ぐらいが雇用されているのか、それをお聞きします。
篠原学校教育課長
平成13年12月にNPO法人シニアネット中野21を設立してございます。それから、現非常勤職員の雇用状況でございますが、25名おりまして、3名が既に自己都合で退職をし、他の区の非常勤として採用されたのが約3名いらっしゃいます。そのほか、今保留状態で残っている方が3人ぐらい。NPO法人に採用といいますか、一応内々定をされた方については13人ぐらいというふうに聞いてございます。
奥田委員
327ページだけに限った質問にはならないんですが、311ページとの絡み、それから後ろの方の図書館との絡み、文・スポ等との絡みというのもあるんですけれども、開かれた学校というところの目標で、学校が地域社会に開かれ、連携とその協力ということになっているんですが、基本的には地域に対していかに開いていくかという目標になってくるんだろうというふうには思っているんですけれども、その中で、学校だけで地域とかかわっていくというところでは当然ないと思うんですね。
そういった中で図書館との連携はこれまでもしっかりとされてきたと思うんですか、委託が本格的に実施される中で、この開かれた学校、まず図書館長にお伺いしたいんですが、地域との連携、今後の委託の中でどのように維持といいますか、よりいい形で進めていくお考えをお持ちなのかお答えください。
石﨑中央図書館長
館長の役割として、地域との連携というのはあるわけでございます。学校との連携、今、学校の図書館訪問、それから学校への団体図書の貸し出し、ブックトーク、さまざまなことをやっておりますけれども、それらにつきましては従来どおり、またある意味では従来以上にやっていきたいというふうに思っているところでございます。
奥田委員
それは、委託契約をしている方、館長がということではなくて、委託契約をしている方が同じように、これまでの職員さんと同じようにやれるということの認識でよろしいんですか。
石﨑中央図書館長
全体的には学校との連携、館長の役割でございますけれども、学校の生徒たちが図書館訪問に来るわけでございますが、それらの対応につきましては委託業務契約の中にも入っておりますし、あと、ブックトーク等については直営でやっていきたいというふうに思っておりまして、全体の割り振りの中から直営、それから委託、その組み合わせの中で従来どおりやっていきたいと思っているわけでございます。
奥田委員
ブックトークに関しては直営ということは、館長さんがやられるということになるんですか。
石﨑中央図書館長
この分につきましては、集中化して中央館の方でやっていきたいと思っているわけでございます。
奥田委員
これまでは地域館から地域の学校へということでやられていたと思うんですが、体制がそれじゃ変わってくるということでよろしいんですね。
石﨑中央図書館長
その部分につきましては、集中化いたしまして、中央館で対応していくということでございます。
奥田委員
ぜひ、質の低下につながらないように、地域とのかかわりという中で、地域について詳しかった地域館の特徴が阻害されないような形で運営していただきたいというふうに思います。それから、図書館に限らず、中野区内にはさまざまな文化施設等があると思うんですね。そこで、文化・スポーツ振興公社の資産にもなってくるんだと思いますが、例えばなんですけれども、プラネタリウムであるとかさまざまな施設、利用率が年々落ちてきていますね。これ、恐らく経費の関係で人が削減されたりとか、さまざまなイベントが減ってきたりということがあってのことだと思うんですが、そういったものを文化施設単独で考えてしまうと、今後もコスト的に押さえなきゃいけない中で利用率を上げるのは難しい現状だと思うんです。そうした中で、こういった開かれた学校とのかかわりの中で有効利用していくというお考えはありますか。
奥山生涯学習課長
まず施設の利用率についてでございますが、ちょっと触れさせていただきます。施設の利用率につきましては、ここのところ減っているという傾向はございません。かなり高率な利用率で推移してございます。今、プラネタリウムについて例をとられていましたが、プラネタリウムにつきましては、学習投影ということで、学校の授業の中での学習投影で利用されている部分、また、さまざま子ども、親子でごらんになる機会、これについては公社の事業というふうなことで位置付けしております。
そういった意味で、学校との連携というのは当然いろんな意味で欠かせませんので、さまざま連携しながら文化事業などについても、伝統芸能だとか、そういった意味でさまざま企画しているものなどもございます。特に子どもを参加対象にしている事業などにつきましては、学校とも連携しながらということで進めているところでございます。
奥田委員
あと最後に、311ページの研修の部分にかかわってくるかと思うんですが、篠委員も例に挙げられていましたが、先日のNHKの番組の中で紹介されていた浜之郷の問題の中で、今、中学校が特にそうだと思うんですが、教科ごとで学校に教科担任が一人ずつしかいないというような現状が中野区内でも多くあって、先生方が学び合うというようなところがなかなかできないことがふえているというふうに伺っています。そうした中で、地域とのかかわりもそうですが、学校間での学び合いというところの体制も今後重要になってくると思いますが、そういったことに関してはいかがでしょうか。
小林指導室長
今、委員御指摘のとおり、学校の小規模化に伴って同一教科の教員が複数いないというような状況で、お互いに学び合うとか研修し合う場が非常に少なくなっていると。そういう点では、教員研修のあり方も根本的に考えていく必要があろうかと思います。また、特に区内では各中学校、小学校、教育研究を進めるために教科ごとにそういった部会を、研究団体として部会を持っております。そういったところとの連携もさらに深めていく必要があろうかと思います。いずれにしても研修の充実は欠かせないことだと思いますので、今後、そういった視点で取り組んでいきたいと思います。
奥田委員
それで、特に私、何校か学校長等にお話をお伺いした中で、御意見として、本当だったらほかの学校もこういうふうにやったらいいのになと思いがあっても、なかなか直接申し上げることはできにくいというようなことを複数の校長先生がおっしゃっていました。恐らくそれは、教科ごとの先生であっても同じような立場で、もっとこうした方がいいよというのはなかなかほかの方に言いづらいんだろうというようなことがあると思うんです。そういった中で、直接見て学んでいただけるような機会というか、つくっていく。ただ部会で話し合ってどうではなくて、実際にやっている中で学び合うような場所を何とかつくっていっていただければ、直接言わなくても、見てわかっていただけるような学びの場をつくっていただけたらなと思っているんですが、いかがでしょうか。
小林指導室長
今、委員御指摘のように、実際にその場に出向いてということは大変貴重な場だとは思うんでございますけれども、反面、日常の業務というか、授業時間をどうしていくかという課題もございます。そういう点で、できる限り工夫していけるようにと。また、最近はいろいろ教育機器、インターネットその他、さまざまな工夫もできると思いますので、そういった視点からも工夫して、改善を図ってまいりたいと思います。
主査
327ページ、よろしいですか。ここまでが学校教育費です。
次、生涯学習費の方に移ります。329ページからですね。
飯島委員
社会教育委員の事業メニューがありますが、具体的にはどういうことを16年度は想定されているんですか。
奥山生涯学習課長
社会教育委員につきましては、16年度の会議ということでお答え申し上げます。現在のところ予定しておりますのは、16年度に生涯学習施策のあり方について改めて検討することになってございます。そういったこと。また、今回の予算でも提案してございますように、スポーツの振興という施策の中で地域スポーツクラブを進めていくということがございます。そういったスポーツに関することにつきましても、社会教育の一環というようなことで、そういったことについても御意見を伺う場をつくっていきたいと、そんなことで今予定してございます。
飯島委員
教育ビジョン、恐らく「教育行政ビジョン」の「行政」はとってしまうんだと思うんですが、もうやりとりがあって、お答えもありましたから。ここには社会教育委員の方はどう絡むんですか。
奥山生涯学習課長
教育ビジョンにつきましては、一応教育委員会の案というようなことでまとめてございますが、教育委員会の案をつくるに当たりましても社会教育委員の会議で御意見をいただいてございます。また、来年度につきましては、それを成案にしていくということに予定されてございますので、その中でも社会教育分野につきましては御意見をいただいていくというふうに予定してございます。
飯島委員
もう一つ、総合型地域スポーツクラブ、それでよかったのかな、社会教育委員というのは実は極めて大事な役割をこれをやる場合、果たすんですね。補助金が出る場合の受け皿がないと、何かつくらないとだめだという、練馬なんかに行って聞いてきましたけど、練馬は何もないから何とか審議会というのをつくって、実は補助金の受け皿にしていた。だから、社会教育委員の皆さんの会というのは実は大きな意味を持っているんですよ。そういう位置付けをちゃんとしておかないと、こちらでやっても……。実はこういう仕組みを持っているということは、今までどちらかというとあまり日が当たらないというか、そういう傾向がありましたけど、これからものをお考えになるのなら、この社会教育委員の皆さんの役割は非常に大事になってきますので、そういうことも明確にしながらおやりになる。それが大事で、あの中に、つまり検討をいろいろする中にやはりこの社会教育委員というのが明確に、そのスポーツクラブを考える場合、位置付けられる必要があると思うんですけど、その辺はきちんとした形になっているのかしら。
奥山生涯学習課長
社会教育委員の会議につきましては、教育委員会の条例で定めているものでございますが、これにつきましては、さまざまな審議事項について、これまでも重要な事項、社会教育の根幹にかかわるような事項につきましては、その都度御意見をいただいてまいりました。今、御質問ございましたように、地域スポーツクラブ構想についてはこれからのスポーツ振興の核をなす部分と考えてございますので、この社会教育委員の会議で十分な御審議、御意見をいただきたいということで、スケジュールにも入れてございます。
飯島委員
スケジュールに入れているけど、この予算で大丈夫なんですか。何人いらっしゃるのかなと思ったりするんですが、9万9,000円とか、大丈夫なのかなと思ったりしますが、まあ、それはそれとして。それからもう一つ、文化・スポーツ振興公社支援。これは補助金の中身の話だけになるのかな、事業費補助とか。いろいろ議会で議論がありましたけど、むしろ全然違う支援が必要なんじゃないの。つまり、文化・スポーツ振興公社がこれから生き延びていくための支援、本来的な。ひょっとしたら、これは一体どうなってしまうのかという事態も想定されているわけでしょうから、その辺の支援方は、なかなか生涯学習課だけでは難しいのか、それともどうなのか。果たして指定管理者になれるのかどうかという問題もあるわけじゃないですか。そうすると、その辺の支援もこの16年度ぐらいは明確にしておかないと、そう簡単にものが、何かあったときに改善されるかどうかはわかりませんから、それはどんなふうになっているんでしょうか。
奥山生涯学習課長
総括質疑でもお答えいたしましたが、今、かなりまとめの段階に来てございます、見直しの作業をやっていたわけでございますが。近々、区としての、今御質問があったような支援なり立場といいますか、あり方についてまとめることになってございます。それで、今のままでは非常に厳しい。体制的にも、職員のさまざまな給与体系だとか、任用体系だとかございます。これから改革を進めるに当たってのそういった課題の整理だとか、そこら辺についても含めて今検討しているところでございます。それについて、区としての考え方が決まり次第、公社の方と一緒にその課題の対応について協議してまいりたいと考えてございます。
飯島委員
何か、あまり熱心じゃないなというか、まあ公平な立場でやらなきゃならないこともあるのかもしれません。その後の指定に当たっての問題等々あるから。だけど、文化・スポーツ振興公社それ自身が、みずからそういう方向についての、今までのいわゆる外郭団体の改革というのではない、それこそ、じゃあ、文化・スポーツ振興公社ってどうなっていくんだというような問題のところからの改革の取り組みというのがないと、区はどうするんですかという話じゃないわけじゃないですか。区は、今度は、ある意味では公平なラインで選択するわけでしょう。我々だって、この人たちが、区が選んだというか、その人が指定管理者としてふさわしいかどうかをまた別の目で我々は判断するわけです。
そうなってくると、そもそもこの文化・スポーツ振興公社の中に、そういう今後も持続可能な文化・スポーツ振興公社になっていかなければならない。そういう取り組みが生まれてこなきゃならない。だけど、今、ヘッドの人も、それから事務局を形成する人たちも、どちらかといえば皆さんお知り合いの仲ですよね。そういう中でどうするのと、本当に。文化・スポーツ振興公社のいわば改革3年ビジョンというのをつくらなかったら、もう間に合わないわけでしょう。そういうのはどうなっているんですか。もう現実に、こちら主導というよりも文・スポの中でまずそういうことがなければならない。もう精算する路線なのか、それとも指定管理者になって、さらに持続を図っていくのか。そういう問題もあるんじゃないのかなと思うんです。その辺は、この文・スポの現行の経営体制の中でどう改善方が考えられているんですか。
奥山生涯学習課長
今、委員から御指摘があったようなさまざまな課題がございます。ですから、そういったことも含めて、公社みずからも今、当然移行するまでの期間というのは2年ほどしかございません。ですから、これからの進むべき方向を踏まえた改革のありよう、それについて公社でも検討をこれまでもしてきていますし、具体的な中身ですね、それについて公社の方もいろいろな面から検討しているというふうに聞いてございます。区としても、そういった公社みずからの改革の動きも踏まえながら、区としての支援策についてなるべく早い時期にまとめて、公社の方とも協議を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
飯島委員
これで終わりますが、いつごろまでにそういうことが取りまとめられて、こういう形でということが示される予定なんですか、スケジュールは。
奥山生涯学習課長
公社の方での取り組みというのは、まだ具体的なスケジュールまでは伺っていませんが、区の方で今検討のまとめを、やっているものにつきましては、今月中にも区の姿勢を、方針を固めまして、公社の方に示していきたいというふうに考えております。
主査
329ページ、ほかございますか。
では、進行いたします。330、331ページ。学習活動について。
小堤委員
この項の講師派遣なんですけれども、新年度は、今年度対比で半分以上減らされているんですけれども、この理由は何でしょうか。
奥山生涯学習課長
講師派遣の事業につきましては、従前は、一つの団体に講師を派遣する回数とかに制限を設けてございませんでしたが、同じサークルなり、グループ、団体等に同じようなテーマで何回もということにつきましては、区の財政的にも限りがございますので、見直しをさせていただいております。最長で3年までということに限定をさせていただきました。その中で学習を支援していくというようなことで、制度を変えたことによりまして、その対象となる団体、申請数も非常に今年度実際やってみて減ってございますので、実情に合わせた形で来年度の予算を計上させていただくということでございます。
小堤委員
私、議員になる前にこれを利用したことがあるんですね。一部援助を受けるということで講師選定の幅が広がって、非常に中身がよかったという経過があるんですけれども、今お話を聞くと、一つの団体に少し偏るというような話もありましたけれども、この周知徹底というのは今どういうふうにされているんですかね、この制度の。
奥山生涯学習課長
区民の方々には、まず区報でお知らせしてございます。それとチラシ等を区の施設、地域センターとかさまざまな学習施設、文化施設等に置いてございまして、その二つで区民に広報してございます。
小堤委員
本当に自前の学習会なんかをやるときにいい影響を与えると思うので、そういう点で前向きなこれからの検討というのを要望しておきたいと思います。
奥田委員
成果指標の2番のところなんですが、素朴な質問になってしまうんですけれども、2002年から見込み、16年目標にかけてだんだんと数字が下がっていっているんですが、これは、事業を縮小していっているので満足度等が下がっていってしまうというような、そういった目標設定になっているんでしょうか。
奥山生涯学習課長
これにつきましては、括弧書きで、内容、利用が不満の割合ということで、逆に不満を持つ方を少なくしていこうということでございます。
藤本委員
さっきの講師派遣のところなんですけれども、財政が厳しいという形の中で講師の派遣の費用をかなり下げましたね。ランク付けといったらおかしいんですけれども、かなり。そういった意味では、それぞれの団体が負担してくださいという形になるのか。あるいは、これは一時的なものなのか。考え方としてそれぞれの団体でそれなりの負担をというか、今の講師の、区の中ではなかなか挙げられている講師を呼ぶというのは難しい状況があるんですね。その考え方というのは、区としてはどういう考え方なのか。その範囲内で、その講師の方を呼んでやってくださいといっても、かなりの無理があるんですよ。それはもう各団体でやってくださいという考え方なのか、あるいは、財政が厳しいから一時的にそういう形をとっているのか。他区に比べてかなり低いですよね、その辺はどういう考え方をとっているんでしょうか。
奥山生涯学習課長
これにつきましては二つあろうかと思ってございます。一つには、確かにおっしゃられるように、全額を税で援助するという考え方につきましては、やはり一定の区民の方の御負担もあってもいいんじゃないかという考え方もございます。それともう一つには、講師の方につきましては、確かに大学教授だとか、著名人だとかをお願いする場合にはある程度の額が必要になりますが、できるだけ、区内にもさまざまな方がいらっしゃいますでしょうし、区民のそういった活動にいわばボランタリーな精神を発揮していただいて、この額でできるだけ協力していただければというような考えもございます。ですから、そういった二つの考え方で現行の単価にさせていただいているという部分がございます。
藤本委員
結局、地域でいろいろ講師をという場合に、どうしてもそういう一つの限定された中でやらざるを得ないというか、それはそれなりの意義はあるんですけれども、こういう人を呼びたいというときに、なかなか……。考え方が、区はもうそれは各団体で持ちなさいと。だから、恐らく他区でもそういう一つのランクをしていると思うんですよ。例えば大学教授とか、まあ大学教授がどうだということではないんですけれども、一定のそういう額に関しての、支払う講師料としては中野区は非常に低い形で対応していると思うんです。その辺は、区の考え方が基本的にそうだから、そういう形でやりますということなら、それをきちっとすべきだし、しかし、ほかの区にAという大学教授が行くとしますね。他区ではそれなりの講師料という形でもらいますね。でも、中野区では非常に低い。なかなかそういう形の中で、じゃあ行きましょうということはならないかもしれない。でも、それはお呼びをしたいというようなことがあるじゃないですか。その辺の区としての考え方、区はこういう考え方だから、それはもう各団体が持ちなさい。区として払える範囲はこれだけですという形でこれからずっといこうとしているのか。それとも、財政が厳しいから一時的にそういう形をとっているのかというところがちょっと不明確なので、その辺をもう少し明確に出されるのなら出した方がいいと思う。
山下教育委員会事務局次長
おっしゃること、もっともだというふうに思っております。もともとこの事業は、財政的にも豊かな時代には、特に制約というのはほとんど設けずに、自主的な活動を支援するということでやってきました。そのために、リピーターというんでしょうか、同じ団体が毎年にわたってというようなこともありまして、そこいらが大分財政的な問題が出てきた折に、見直す必要があるだろうというようなことで議論をして、現在のものに徐々に改めてきた経緯がございます。
じゃあ、今後どうなんだというところでございますけれども、今、このことに限らず、地域の中でさまざまに活動される団体で、その活動というのは勉強するところもあるでしょうし、いろんな活動をなさるところもあるでしょうし、そういったところに対して行政としての支援はどういう形のものが必要なのかというようなことを検討を始めております。一番行き着くところは、例えばNPOに対してどういう支援をするかというようなところにもなっていくかとは思いますけれども、そういったものとあわせて検討しておりまして、その中で行政がすべきもの、あるいは行政は道案内はしますが、もっと広く民間の取り組みなどとうまく組み合わせた形での支援というようなことができないかどうかとか、相当幅広い検討が必要だというふうに考えておりまして、そういうものの中でこの位置付けについても整理をしていかないといけないのかなというふうに思ってございます。
高橋委員
4番の共催事業で予算を使うという、区内大学公開講座、これは一体何なんでしょう。
奥山生涯学習課長
この共催事業と申しますのは、区内の大学に限らず、短大なども対象にしてございます。それで、これにつきましては、基本的には講座をやる経費につきましては、学校のさまざまな公開事業という形でやっていただくということを趣旨にしてございますので、学校の負担でやっていただく。それで、広報、PRとか、区として直接の経費負担ということではないかかわり方で、企画とか広報とか、そういった点でのかかわりを教育委員会は持つというようなことで、一応教育委員会と教育機関、大学等の共催事業というような位置付けをしましてやっているものでございます。ですから、一般事務費と書いてございますように、直接的な経費としまては、一般的な消耗品程度ということで、あとは教育だよりとか区報とか、そういった既存の媒体を活用して情報提供、PRをするというようなことで、この金額になっているものでございます。
高橋委員
それにしても、区内大学といったら何校あるか、私は十分に把握はしていないんですけれども、その区内大学に講座を開いてもらう、そのサポートをしているということは、教育委員会が頼んでやってもらっているのか、それとも大学がみずからやる講座をどうぞ活用してくださいと教育委員会に投げかけているのか、そういうことがよく見えないんです。一般事務といっても、2,000円といったら、あまりにもやっていただく大学におんぶにだっこで、そして共催という形をとって、それで中野区の教育委員会はいいんですかというふうに思ってしまうような感じなんですけど、共催というよりか、もっと教育委員会自体が、これだけ区内大学の講座を重要視していらっしゃるんだったら、もっとコミュニケーションをとって、こういう講座だけではなくて、大学との交流を持ったりとかして、もっと幅広い教育委員会の中の活用の仕方があると思うんです。あまりにもちょっと、これは教育委員会としては寂しい限りの発想じゃないかなと思いますけど。
奥山生涯学習課長
この事業につきましては、具体的に申し上げますと、東京工芸大学という大学がございます。そことの、どちらから積極的にというお尋ねがございましたが、教育委員会の方から、区民のためのそういった講座などについての可能性というものを一度打診した経過がございます。あと、いろいろ大学等からは、後援名義の依頼だとかも来る機会がございます。そういった際に、区の方でPRとか、そういったお手伝いが積極的にできる部分もございますのでということで、共催を呼びかけたという経過がございます。ですから、今まだ始めたばかりですので、委員から御指摘があったように、もう少し幅広い視点での区内、また近隣等の大学等との連携した取り組みというのも視野に入れながら、これからちょっとこういう事業を少しずつやってみながら、可能性を追求していきたいというふうに考えてやっている事業でございます。
高橋委員
これで終わりますけど、他区の例を挙げるのはあまりよくないと思いますが、どんどん、自分の区にある大学とか近隣の大学というか、短大、大学、専門学校含めて、いろいろ活用されているというか、言葉が上手じゃなくて悪いんですけれども、教育委員会とか区と交流を持って、幅広く子どもたちに還元しようとか地域の人たちにいろいろ大学の人たちと交流してもらおうとか、考えていますよね。だから、始めたばかりと課長はおっしゃっていましたから、やはり中野の教育委員会として、中野にあるまずは区内の大学、短大とか専門学校を上手に取り入れていただいて、幅広い活用を目指してもらいたいなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
飯島委員
今、高橋さんの御質問もそうなんですけど、区民カレッジ講座とか、裏のページもことぶき大学とかありますよね。最近の流れは、自前で教育委員会がこういう学習の機会、一種のカルチャークラブ的なそういうのをやるということから、もう民間にお願いしたっていいんじゃないのと。あるいは、もっと言えば大学や教育機関があれば、そこに今言ったみたいな公開講座としてやってもらう。その方が全然違うんですよ、大学に行くから。キャンパスに行くというので。そういう角度がふえてきているというんですね。経費的には、これは単純にかかわっている経費だけですよ、出ているのは。2,000円は別ですね、これはよくわかりませんから。そうではなくて、ここにかかわっている人の人件費の分も入れると、やはりそれは大学でやってもらった方が全然いいと。大学の方も、自治体との共催でやるということは、そんなにお金は要らないというケースの方が結構多いんだそうです。つまり、一緒にやっているということの大学側のメリットがある。そういう方向をそろそろ目指した方がいいんじゃないのかなという気もするんですが、そういうことからすると、共催事業というと、どちらかというと開始されてからまだ時間が短いというから、ぜひこういうところに注力をしていく。そういうふうにかじを明快に切っていく必要があるんじゃないのかな。何も四年制の大学じゃなくたっていいわけですよ。高校が終わった後の専門学校だって、それなりに中野区内は専門学校がいっぱいあるわけじゃないですか。こういうところの講座の方がむしろ学際的でおもしろいとか、あるいは資格が取れてしまうとか、そういうのがあったりするので、ぼちぼちそういう方向を目指した方がいいんじゃないかなと私は思うんですけれども、いかがですか。
奥山生涯学習課長
今、委員から御質問されたような方向性というんですか、そういったことではこれまで、一昨年でしたか、社会教育事業のあり方について検討した際もそういった方向を打ち出してございます。できるだけ民間の教育機関といいますか、大学とかですね、専門的なそういう能力を有するところを活用するという方向で、これからいろんな形で取り組みを進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
飯島委員
7番の社会教育訪問学級というのがありますよね。これは具体的にはどういうことをされているんでしょうかということが一つと、それから、要するに対前年で比べると40%ぐらい減額になっていますね。予算総体が162万8,000円、対前年の増減がマイナスの133万円ですから。こんなに削っちゃって大丈夫なのかなというのと、中身はどうなのか。これちょっと2点。
奥山生涯学習課長
この事業につきましても、今年度の実績を参考にしながら予算を組んでございます。今年度だけではなくて、昨年度も今年度もですね、実績を踏まえて、実績並みの予算規模に削減したところでございます。
内容につきましては、これはここにも書いてございますように、一人で外出が非常に難しいお体の障害をお持ちの方につきまして、居宅の方に講師を派遣しまして、それで1年間学習していただくという制度でございます。その継続年数につきましても、最長5年間というようなことで一応期限を振らせていただいているものでございます。
飯島委員
何人ぐらいの人が利用しているんですか。
奥山生涯学習課長
今年度につきましては10人でございます。
飯島委員
10人の人が申し込みをされて、講師が10人。つまり、10人だから1対1になるのかな。で、20回程度で5年間継続して利用できる。そうすると、10人の予算規模、10人の人しかやらないという、これもまたかなり厳しい競争率があるんですか。つまり、手を挙げる人がいるわけでしょう。申し込み者がいて。こういう障害があって、外出困難だけど勉強したいという人は、少なくはないわね。年間、教育委員会として対応しているのは10人だけだと。5年間というんだから、ほとんど同じ人がずっとやっていることになっているんじゃないの。こういうのは、年間20回ということは、月に2回ぐらいかな、夏休みとか、そういうのを入れたりするかもしれませんから。もう少しやり方を工夫した方が、対象者、そういうのを勉強したいという人がふえてくるのかなと思ったりしますし、それから、外出が困難な障害者の人が学びたいと。最近では、自分がそういう意欲を持っている人は、パソコンや何かを家で教えてもらうと、その先のことにつながるわけでしょう。そういうところは、何かものによってはかなり今までと違う雰囲気が出てくるのかなと思ったりするし、じゃあ、最初からメニューはこれは決まっているんですか、私はこれをやりたいとか。あるいは自由に選択できるとか、そういうことがあまりよくわからないんだけど、それはどうなっているんでしょう。
奥山生涯学習課長
まず講師でございますが、これはこの講座を受けたいという利用申請のあった分野につきまして、行政の方で手配しまして、派遣しているものでございます。ですから、今、委員の御質問の中で触れていましたように、最近はパソコンを習得したいという方が非常にふえてございます。そういったことで、実質的な講師の方は、例えばパソコンでしたらパソコンにつきまして受講生2人、3人を持っているというケースも生じてまいります。ですから、実質的には五、六人とか七、八人の講師の方がそういったさまざまな分野についてお願いしているということでございます。
飯島委員
申し込むのに、競争とか抽選とかというのはあるんですか。
奥山生涯学習課長
その申し込み状況でございますが、これは非常に最近減ってきてございます。PRはしているんでございますが、福祉部門を通じてもさまざま、保健婦さんが訪問しているケースだとか、さまざまやってございます。ですけど、今、障害者の方につきましてもノーマライゼーションがどんどん浸透してございまして、さまざまな意味で外に出られる障害者の方がふえていることが背景にあるのかなと思ってございます。ですから、少ないときにはことしも再募集もかけておるんですが、そういったことで、見通しとしては、これで来年度も十分申請に対しては対応できるという見通しを持ってございます。
高橋委員
どこで聞いていいかよくわからないんですが、社会教育のことが出たので、あと大学のことが出たのでここでお伺いしますけど、教育委員会としては、公立の小・中・幼とかの先生方との懇談ではなくて、区内にある教育関係者の方たちとの中野区の教育についてとか、教育を語るとか、そういうような懇談会というのは持っていらっしゃるんですか。
篠原学校教育課長
私学助成の関係で、各種学校のそれぞれ代表者の方と意見交換する場は年に1回から2回ございます。
高橋委員
それは、私学の助成の件ですよね。私が思うには、中野区の教育委員会として、まずは中野区内にある学校のある程度の方たちと定期的に懇談をする、教育を考えようとかいう、そういう懇談会をやっていかれた方がいいんじゃないかなという思いがあるんですけれども、今後どのような対応をされるおつもりなんでしょうか。
山下教育委員会事務局次長
これも一つの大きな課題かなというふうには思ってございます。ただ、今までは教育委員会の側も公教育を担うということでそちらに目が向きがちであったということ。それから、私学の場合も、専門学校などは窓口を区役所が務めますけれども、小・中、それから高校となりますと、窓口そのものが都の知事部局、そちらというようなことになりまして、あまり地元に云々という話もなかったものですから、我々もこれまではその分、手がついていないというのが実態でございます。
ただ、中野全体を見回して、そこでの教育活動というときには私学の動きも忘れていていいというふうには思いませんで、どういった取り組みができるかを含めて、少し考えなきゃいけないかなというふうには思います。
高橋委員
ぜひ前向きに考えていっていただければなと思っておりますので、よろしくお願いします。
主査
331ページまでよろしいですか。
それでは進行します。次、332、333ページ。スポーツの事業でございます。
飯島委員
1番、地域スポーツクラブ。一つは、練馬にこの前行ったんですけれども、あそこは六つNPOを設立して、この地域スポーツクラブ、総合型のやつをやっておりました。今度また体育館が1個できると七つになるというので、拠点を区立の体育館に置かせてやっている。拠点がないとだめなんですね、これは。伺いましたら、学校の空き教室や何かでも可能性があるという話なので、NPO型のそういうスポーツクラブ、そういうことは想定されているのか。それからもう一つは、拠点その他については、いわゆる区の持っているそういう施設の提供方を考えているのか。これは場所がないとだめなんですね、その2点だけ伺っておきます。
奥山生涯学習課長
この地域スポーツクラブ、これから検討するということもございますが、今現在で考えていますのは、いわゆる練馬区がやっているようなさまざまな区民の方、また町のさまざまな団体とか、そういった組織的な、NPO的な取り組みというようなことを前提に考えてございます。ただ、区内にも民間のスポーツジムなどもございます。ですから、そういういろんなノウハウと申しますか、能力と申しますか、そういったことも区民の活動プラスアルファで、さまざまな形で、いろんな力を結集する形つくれないかというようなことでこれから考えていきたいと思ってございます。
それと、拠点につきましては、今現在、練馬の場合には今御紹介ございましたように、地域体育館というのが五、六カ所あるわけでございます。そこを拠点にしてございます。あと、拠点の確保の仕方についてはさまざまな取り組みがございます。中野区といたしましては、現状では区有施設ですね、例えば学校とか、一番大きいのが学校だと思いますが、さまざまな区有施設を活用できないかということと、あわせて、例えば都立の学校だとか民間の施設なども活用できれば、特に制限すべきではないというふうに考えてございますので、さまざまな区内にある施設を活用方策について探っていきたいと考えてございます。
江田委員
333ページで1点。資料の文教7で学校開放、遊び場開放の資料をいただいているんですが、利用人数がずっと落ちてきていますね。これは今後の改善方法とか、あるいは現場からいろんな要望とか、そういったものは上がってきておりますか。ちょっとそこら辺の実情を教えてください。
奥山生涯学習課長
遊び場開放の実績につきましては、これは15年度につきましては、1月末現在ということで数字を掲げてございます。ですから、これに2月、3月分が、3月などは春休みなどもございますので、そういった点ではもう少しふえてくるわけでございます。前年並みぐらいにはなるのではないかとは考えてございます。ただ、これは少なくなっているという傾向は、子どもの数自体が減ってございます。そういったことなども影響しているのかなというふうに考えているところでございます。
江田委員
遊び場開放につきましては、直営でやっていたものを委託に変えてという経過がありましたね。あのときに、当時遊び場開放に携わっていた方々を引き続き受託業者に雇用していただくという、そういう経過がありましたけれども、そういうことからすると、実際に携わっている方々も、率直なところ年齢的な問題なんかも1年、1年上がってきますね。そこら辺の現場における問題点とか、そういったことは特に今、指摘はありませんか。
奥山生涯学習課長
実際に、具体的な今御紹介があったような、年齢が上がってきていることによって何か支障があるとか、そういった具体的な声は聞いてはございません。
主査
334ページまで。地域教育。
高橋委員
常葉サマースクールのことで何点かお伺いしたいんですけれども、これは、従来希望する5、6年生が行かれる体験スクールで、大変、行った子たちには評判がよろしくて、すごくよかったという話をよく聞くんですけれども、これについていかれる指導員という方たちはどのような体制で組まれているんでしょうか。
奥山生涯学習課長
これの指導スタッフでございますが、区立学校の教員、これにつきましては新入教員につきましては研修としての位置付けもしてございまして、そういった教員の参加、協力をしていただいてございます。それと、教員以外では学生、現役の学生ということで、インターンシップなどで中野区に来ていただいています学生さんに声をかけたり、あと、さまざまな大学等に声をかけさせていただきまして、そういったことで教員と学生が大体半々ぐらいの数で協力していただいているところでございます。
高橋委員
そうすると、先生方や新規採用された教員の先生方か、これは希望ですか。それともなるべく新任の教員は参加するようにという指導のもとに行かれているんですか。
小林指導室長
こちらの指導員に関しては、研修の一環ということで、初任者研修の課題別研修の一環として、基本的に希望者を募ってやっているという状況でございます。
高橋委員
希望者を募ってやっているという話ですけれども、できればこういう行事には、希望している子どもたちですから、自分たちの学校の子ではないかもしれませんけれども、できれば新任研修として取り入れていっていただければありがたいかなと。希望だと、全くいない場合もあるじゃないですか。希望者がなくて、学生だけということになる可能性だってあるじゃないですか。だから、でき得る限り、先生になられた方は多くの体験をされるという意味で、でき得れば最初は参加しましょうとかいうような、強制はできないんでしょうけど、そういう位置付けがあったらいいかなと思います。
それから、学生さんたちのスタッフは、私も大学の方たち、先ほどの話の中にもありましたけど、中野区内の学生さんとか近隣の学生さんに参加していただいたらいいかなと思ったら、もうそうやってらっしゃるというので、それはよかったかなと思っておりますので、ぜひそういうふうに方向性を位置付けていただければと思います。
それから、保護者が行きたいといった場合は、それは受け入れられるんですか。指導員として、教師とか学生じゃない、普通の、一般の大人が指導者として希望した場合は、行かれるんですか。
奥山生涯学習課長
この事業につきましては、プログラムと申しますか、基本的には自然の中でさまざまな体験をしていただくということが趣旨にあるわけでございますが、それとともに、行って学習習慣も身につけていただこうというようなことで、教科の学習なども朝方の涼しい時間帯にやってございます。そういった講師の方に求められる資質と申しましょうか、得意分野とか、そういったことが可能であれば、そういったこともできるのかなというふうには思います。ですから、そういったことも含めてこれからちょっと検討させていただきたいと思います。
主査
334ページの地域教育のところ、よろしいですか。
それでは進行します。335ページの文化施設の事業です。
飯島委員
二つ。文化施設利用率とありますね。約20%位が使われていないということなんですが、三つの施設それぞれで、最も利用率の低いところはどこで、何%なのか。つまり、こういうのは三つ合わせての利用率を出してもあまり意味がないので、それぞれのものにすべきじゃないかと思いますので、一番低いのはどのくらいなのかという質問が一つです。
もう一つ、ここは管理運営と維持補修工事というふうなタイトルになっているんですが、いわゆる大規模修繕みたいなものもここには含まれているのかどうか。そうだとすると、管理運営と維持補修工事というのは、数字が、管理運営しか書いていないわけだから、維持補修工事も別枠でこの予算の中は分けてもらわないとよくわからないなということがあるので、大規模の、小破修繕ではなくて、この維持補修工事の中には大規模の補修工事みたいなものも含むんでしょうか。
奥山生涯学習課長
まず利用率の内訳でございますが、個別に申し上げますと、もみじ山文化センターにつきましては、ホールとか、さまざま施設がございますので、それぞれ個別に申し上げます。大ホールにつきましては利用率が80%、小ホールが79.3%、リハーサル室は97%、多目的の練習などをやる部屋も同じような利用率でございます。あと、視聴覚ホールという地下にあるホールでございますが、これが78%ほど、そういった内容でございます。
それと、野方区民ホールにつきましては、利用率が77%、なかの芸能小劇場は91.6%です。あと、西館に学習室がございます。これの平均の利用率が74%、そのような内訳になってございます。
大規模修繕が管理委託に入っているのかというお尋ねでございますが、これには大規模修繕は含めてございません。小破修繕までということで、公社に委託料でお願いしているのはそこまでの範囲でございます。
飯島委員
大規模の修繕はどこに入っているんですか。その先の方にあるの。
奥山生涯学習課長
申しわけございません。今の御答弁修正させていただきます。この中に含めてございます。
飯島委員
どれくらいになるの。
奥山生涯学習課長
3,964万5,000円でございます。
主査
335ページ、文化施設よろしいですか。
それでは、進行します。336ページ、スポーツ施設の事業です。
よろしいですか。
では、進行します。337ページ、図書館運営の事業です。質疑ありませんか。
江田委員
これ、この中のどれに当たるんでしょうか、委託の方は。
石﨑中央図書館長
3の(3)図書館業務委託等という中に入っておるわけでございます。
江田委員
ああ、失礼しました。ありましたね。先ほどと同じように業者は既に内定していると思うんですが、幾つの、どういう業者に委託をされたのか、まずお聞きしたいんです。
石﨑中央図書館長
まず中央館が1社。それから、地域館7館ございまして、2館、2館、2館と1館の受託の業者でございます。都合5社でございまして、NPO法人が2団体、それと株式会社が3社であるわけでございます。
江田委員
先ほどと同じように、今まで非常勤の方々が働いておられたんですが、非常勤の方々はどのように、採用された方がいれば、その人数を教えていただきたいんですが。
石﨑中央図書館長
今現在、定数は31でございますけれども、退職等がありまして、29であるわけでございます。それから、4月に入りまして退職される方もいらっしゃいます。それから、NPO法人の役員になって実務には入らないという方もいらっしゃいます。現在、そういう方を除いて、2名を除いてどこに行くかというのは聞いているところでございます。2名を除いて、どこの会社なりNPOに入るかという、そこまでは情報を収集しているところでございます。
江田委員
意味がよくわからないんですが、2名を除いて、そうすると、実際にどこかに入るというのを別にして、これらの業者に採用される方というのは何名なんですか。
石﨑中央図書館長
中には、非常勤の職員の方で委託業者の方に行く方もいらっしゃいます。それからNPOで採用される方もおりまして、今、退職と、それから働く意欲がないという方もいらっしゃいますので、その方を除いて、2名の方が状況待ちというふうに聞いているところでございます。それ以外の方は、2名を除いてはもう状況が、どこに採用されるか。あと退職されるというふうな状況であるわけでございます。
江田委員
ですから、29人とおっしゃいましたでしょう。その中で退職される方もあるし、NPOの役員になるから雇われる側ではないというお話がありましたから、要するにそういう方を除いて、職を求めている方のうち何人の方がこういうところに採用されていますかということなんです。
石﨑中央図書館長
なかなか、まだ態度保留という方もいらっしゃいますけれども、29人の中から退職、それから働かないという方が3人いらっしゃいまして26人。その中から2名の方がまだはっきりしていないということで、24名の方が行き場所がわかっているわけでございます。
江田委員
それから、このNPOが2法人、株式会社が3社ということで、合計五つの会社ということになると思うんですが、これらは基本的な仕様書は全く同じものになるんですか。細かくは当然違ってくるんでしょうけれども、基本的な仕様書の中身というのは五つとも同じものになるんですか。それともNPOと株式会社とでは違う部分が出てくるんですか。
石﨑中央図書館長
中央館の場合は、開館時間が違うということがございます。それから、文教委員会でお話しいたしましたように、曜日を2グループに分けるというところがございます。それを除いて、基本的にNPOであろうと民間業者であろうと、同じ仕様であるわけでございます。
江田委員
いずれ常任委員会で仕様書については参考資料として委員長にお願いしたいと思っていますので、常任委員会の場で出せるようにお願いしておきたいと思います。これはとりあえずの予告です。
それで、館長が1名だけ区の職員が派遣されますね。そうすると、館長不在の曜日、時間が当然出てくるわけですが、その際の何らかのバックアップ体制をきちっとつくっておくべきだという質問をして、それについては検討ということでなっていたと思うんですが、そこら辺についてはどのような対応をなされるんですか。
石﨑中央図書館長
当然、開館時間と常勤職員の40時間の体制との差が出てきております。そのあたりにつきましては、中央館の方で必要に応じてバックアップ体制をとっているつもりでおるわけでございます。
江田委員
そうしますと、館長不在、あるいは館長が休みというときには、中央館に直ちに連絡をとれば必要な対応がされる。区としての対応がされるということで、それを確認してよろしいですね。
石﨑中央図書館長
何かあったときには、中央館の方で対応させていただくわけでございます。
山下教育委員会事務局次長
補足をさせていただきます。私ども基本的には、館長がいる、いないにかかわらず、必要な業務は委託のその契約の中で回っていくというふうな整理をしてございます。それに加えて、地域とのかかわりでありますとか運営の部分で館長が果たす役割があるというふうに思っております。館長がいないということの理由だけでバックアップということではございません。そういう意味では、館長業務や、あるいは全体として運営上必要な場合には、必要なバックアップを中央館でとっていくと、そういうことでございますので、御理解いただければと思っております。
江田委員
次長がおっしゃったのは全く当たり前のことで、これだけ区の職員がいなくなって、事実上、全面的な委託に等しいような体制になるわけですから、今まで以上に中央館が果たす役割というのは大きなものになってくるでしょうし、常に位置付けが、それぞれの地域館、今までは曲がりなりにも一応独立した地域館としての体裁を持っていたわけですが、今度そうはいかなくなってくるということですから、中央館が果たす役割、これは今までとは全く違ったレベルのものになっていこうと思います。その点でのものの考えは、次長が答弁いただいたのと私も全く同じように考えておりますが、今、私が申し上げたのは、特にその中でも、区の職員がいなくなるところが確実に出てくるわけですから、そういう場合に、図書館制度がまた変わって、指定管理者制度が可能になってくるというようなことになってくると、また話が全然違ってきますけれども、今のところは、やはり館長をきちっと置いて、兼務であれ何であれ館長を置いて、責任はとっていかなければならないということになっていますので、その点については万全の体制をとっていただきたいと思います。
それで、最後にもう1点お聞きしておきたいんですが、そういう形で館長を除いて全面的に委託をするというふうになってきますと、地域との関係が今後どういうふうになっていくのかが非常に心配をされます。そういう点で、何らかの形での協議会的なもの、利用者、それから受託業者、館長を含めた協議会的なものは必要になってくるのではないかと思うんですが、そういった点については、今後どのようなお考えをお持ちですか。
石﨑中央図書館長
我々、今も館によっては上高田、それから江古田、そういうところについては運営協議会等を設けてやっているわけでございます。それ以外のところにつきましては、館運営の中の経験、そういうものを踏まえながら今後どう対応すべきか、改めてまた研究していきたいというふうに思っているわけでございます。
江田委員
今あるのは、江古田と上高田だけですか。
石﨑中央図書館長
運営協議会という形であるのはその二つでございまして、江古田は住区、それから上高田も住区でございますね。あと東中野が、東中野図書館友の会というのがあって、その三つでございますけれども、今後どうしていくかについては、やはり行政指導という形ではなくて、いろいろ委託して館運営をやっていきます。それから、われわれとしてもその委託内容がどういうふうになっているか、それはアンケート調査とか、いろんな形で区民の方の御意見を吸い上げていきますけれども、そういう運営の中でどういう形がベストなのか、検討させていただきたいと思っております。
江田委員
いずれにしましても、私どもの立場は、中野区が館長を除いてほぼ全面的に民間委託をしていくというやり方をとるわけで、言ってみれば、検証の過程を抜きにいきなりこういう形になっていくということに対して非常に危惧を持っております。そういう意味で、図書館の地域館のこういう形での委託については問題ありという立場をずっととってきました。その点は現在ももちろん変わらないわけなんですが、今後さまざまな問題が出てこようかとも思いますし、あるいは出て、そういうことが起きないようにするための努力は当然必要になってきますので、今後しっかり、私どもも見守っていきたいと思いますが、行政としてこの1年間、特段の注意と努力をしていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
奥田委員
図書の購入に関してお伺いしたいんですけれども、今回予算的にはかなりふえてはいるんですけれども、購入の冊数の積み上げというか、どういう形でされたのか教えていただけますでしょうか。
石﨑中央図書館長
大体、1年間に出る新刊書というのは5万冊ということで、値段もなかなか今の時点では見積もりにくいということもございます。そういう中で今までの経験則ということで、一般書が1万5,797冊、児童書が6,028冊、参考資料が146冊、地域資料が61冊、一般資料が62冊、それからリクエストがあった場合の対応措置として1,258冊、継続資料の購入として407タイトル、それから、古くなった図書の更新ということで1,500冊程度。それから、洋書とか地図とか、そういうものが1,400冊程度で、総合計が2万6,804冊ということでございます。
奥田委員
その冊数というのは、これまで恐らく地域館からの積み上げというのを合わせて、中央館と合算で出していたと思うんです。今回はどういった形でされたんですか。
石﨑中央図書館長
今回は、中央図書館1本で積み上げているわけでございます。
奥田委員
私、ちょっと中野の図書館の資料の10ページを拝見させていただいて、図書の購入の単価が、これまでは中央館を見ていると大体2,000円を超えていて、地域館が1,500円前後、平均して1,700円前後ぐらいで推移している中で、今回、1冊当たりの購入単価が2,500円を超えてきているわけですね。これが、中央館が主導でされた結果、こういった単価の高い、例えば全集的なものであるとか、中央館主導の購入になっていないかなというような心配を持って見させていただいたんですが、その点に関してはいかがですか。
石﨑中央図書館長
中央館が高いというのは、中央館でレファレンス資料とか参考資料、こういうものを買うということがあって。それから、昨年までは洋書というのを買っていなかったんですね。非常に予算が削減されたということで、洋書というのは最初から買わなかったわけなんですけれども、洋書についてもことしから買い出すということがあって、単価が高くなったわけでございます。そういうことで、平均的に積み上がっているわけでございますけれども、選書につきましては、今まで文教委員会でお話ししましたように、地域の方々の御要望を地域館長が吸い上げて、それをもとに選書会議で検討するわけでございまして、地域の方々の御要望等が選書会議のときに伝わらないということはないわけでございます。
篠委員
どこで買うんですか。
石﨑中央図書館長
基本的には競争いたしまして、そういう中から選んでいきたいと思っております。
篠委員
中野区の書店と共同でというようなことではなく、区民の利益優先で、競争ということは、いわゆる安く買えたところの勝ちという構図ですけど、中野区の書店に対する配慮ということは今までやったことはないということでいいんですね。
石﨑中央図書館長
図書を買うときに価格の面もございます。それ以外に、図書というのは今の時代、すぐ本屋さんから引き揚げられてなかなか手に入らないということもございますので、一定の、図書館であればどこでも買うだろうという本というのは、ベル本とかストック本と言っているわけでございますけれども、そういうものについては業者の指定になってくるわけでございますが、それ以外につきまして、中野の書店組合さんも当然ながらわれわれとしてはお願いすることも競争の中で考えていきたいというふうに思っているわけでございます。
篠委員
今までは中野の書店に対する配慮は一切したことがないけれども、今後は考えようと、こういうことでいいんですね。
石﨑中央図書館長
今までも中野区の書店に対する配慮を全くしていなかったわけではなくて、大手でなければすぐ入らないような図書もあるわけなんですね、リクエストとかあって。そういうものを除いて、基本的には中野区の業者さんの中から、先ほど申し上げたようなベル本とかストック本とかいうものを除いて、それから緊急性を要するようなもので迅速に対応というものにおいて、基本的には中野の書店の中から選んで、競争の中で選んできたわけでございます。
江田委員
大事なことを聞き忘れるところでした。
新年度の図書購入費が中野が7,000万円ということで、資料を文教でいただいているんですが、これは区民一人当たりでどのくらいになるかということをお尋ねしているんですが、16年度は区民一人当たりに直すと何番目ぐらいになりますか。
石﨑中央図書館長
区民一人当たりで236円でございまして、今まで23区中23番目だったわけでございますけれども、今回下から数えて6番目ということになったわけでございます。
江田委員
そんなに上がりましたか。
石﨑中央図書館長
はい。我々236円でございますけれども、235円と234円と231円というのが四つほどありまして、下から6番目ということであります。
江田委員
今度の民間委託の場合、導入のまくら言葉が図書館の最大の魅力は、やっぱり新しい図書がどれだけそろっているかによるんだと。図書館のやっぱり一番大きな魅力は、図書資料をどれだけ魅力的にそろえているかにかかっているということを繰り返しおっしゃっておられました。
それで、そういう予算を図書購入予算を獲得するためにはどうしても民間委託しかないんだということがまくら言葉となって、どの文書にも書かれていたと思うんですが、それにふさわしい状態を取り戻すにはあとどのくらいかかりますか。
石﨑中央図書館長
なかなか厳しい財政状況の中で、中野区の行政も非常にさまざまなところで努力して非常に厳しい状況でございますけれども、我々としては、図書館だけのことを考えれば、非常に厳しい財政状況というのを除けば、文科省で言っているように開架の図書の更新率というのを少なくとも10%ぐらいには持っていきたいなというふうに思っているわけでございます。
江田委員
その10%というのは、どのぐらいの予算がかかるんですか。それから、いつぐらいをそういうところまで戻していきたいというふうに考えておられるんですか。つまり、もともと中野の図書館がたしか一番いいときで7位ぐらいでしたよね。ちょっと正確な数字を持っていませんので、多少の違いがあるかと思うんですが、かつては区民一人当たり23区の中で7位ぐらいの図書購入費を持っていて、そういう中にあって、それが劇的に落ちてきて23位になると。しかも、22位の背中が見えないぐらいの大きな差がついた23位に落ちていったわけですよね。それをもう一回取り返すというのが、皆さんが民間委託やむなしということの大きな背景としてあったわけですから、当然それに向けた努力が、もう一度中野区の図書館が、少なくとも図書購入費の点では少なくとも遜色のないいい資料がそろっているという、そういう評価が得られるようなものに戻していかなければならないというふうに思うんですが、そこら辺についてはどのように考えておられるんですか。
石﨑中央図書館長
なかなかこういう厳しい財政状況、それからこういう経常的な仕事というのは、ある意味で現状と同じでよく頑張ったというふうな状況の中で、ふやしていくというのは非常に財政的に厳しいところがあるわけでございます。
我々としても、ふやすという努力以外に、いかに区民の方にどういう形で情報を提供していったらいいか、そういう形でいろいろなほかの方法、さまざまな方法論もあると思うんです。そういう形で区民の方の御要望にこたえていきたいというふうに思っているわけでございます。
江田委員
それでは、別の角度からお聞きしますが、委託前直営でやっていたときと、今回委託をして予算を相当削減をするということだったんですが、委託前と、それから新年度予算の差というのはどのように出ておりますか。つまり、委託の財政効果は幾らですか。
石﨑中央図書館長
まだ常勤職員の削減数とかはっきりしておりませんけれども、想定といたしまして、常勤職員の給与等が大体850万円といたしまして、4億7,600万円ぐらい。それから非常勤職員の報酬が6,433万6,000円程度、それからアルバイトの賃金が4,433万1,000円で、削減経費が5億8,456万7,000円でございまして、このたび予算でお願いしております業務委託というのは3億3,900万円ということで、なおかつ、これは現状と同じ開館日数、開館時間ではなくて、開館日数、開館時間は大幅にふえていてこの金額になっているわけでございます。
江田委員
そうしますと、今の数字からいけば5億8,400数十万円から3億3,900万円を引けば、その財政効果が出るということですか。
石﨑中央図書館長
数字上はそういう金額が財政的な効果になってくるわけでございます。
江田委員
そうすると、2億4,500万円ぐらいと考えていいんですか。
石﨑中央図書館長
さようでございます。
江田委員
あとは、教育長にお尋ねしたいんですが、御存じのとおり、図書館のやっぱり一番の魅力は図書資料がどれだけそろっているかということだということが繰り返し言われていましたよね。それで、今回の委託によって、財政効果としては2億4,000万円ぐらいの効果があったということなんですが、これまでいかに図書購入費を確保するかということが言われてきた経過からして、ここの少なくとも図書資料を購入する努力というのは、教育委員会として努力をするというのは、区民に対するこれまで発表された文書からしても、当然の大事な役割だと思うんですが、その点についてどのように考えておられるのか。
それから、今回7,000万円という数字ですが、前回から比べて、ちょっとここに資料を持っていませんが、たしか2,000万円ぐらいですよね、ふやしたのは。そんなに大きな額ではなかったと思うんですね。そういう点で、私はもっとこの点については教育委員会として、対区民との関係でも、やっぱり考えてもらわなければならない課題だというふうに思うんですが、その点についてどのようにお考えですか。
沼口教育長
図書館の委託は、必ずしも図書経費を全面的に生み出すためだけにやっているわけではございません。これは全体的な流れの中で、効率的な行政、民間でできるサービスは民間でやってもらうという流れの中でやっているものです。
ですから、これはもうどんな仕事でも必ずやらなければいけない。それと同時に、一方で財政上難しい状況が続いてきましたので、図書経費もいろいろ削減してきました。せっかくここで図書経費を削減するということになってきた。委託に切りかえて運営経費を削減するということができますので、できる限りそれを図書経費の増に持っていきたいという思いは、教育委員会として持っていたわけです。
今回、20%以上の増額をしたと思いますけれども、これで十分だとは、確かに我々の方は思っておりませんけれども、この図書購入費も、必ずしも一人当たりの経費が23区で第何番だからどうだという話では、直結はしないと思います。やはりこれから図書の種類、購入の仕方、そういうものを全体的に考えながら区民がよりよいそういう図書館サービスを受けられるような、そういう仕組みを考えていくことがやっぱり一番大事かなと、そのように思っています。
いずれにしましても、図書購入費が今ので十分だとは思っていませんので、これからも努力は続けたいと、そのように思っています。
江田委員
一番最後の「これからも努力をする」ということについては受けとめたいと思うんですが、教育長、現場に行ってみれば、今中野の図書館が、特に開架式の図書館ですので、雑誌とか新聞とか、そういうところはどういう状況になっているかというのは本当に悲しくなるほどの事態に今追い込まれていますよね。それは、図書資料購入費がどれだけふえたからどうだ、こうだという問題とは違うという言い方をなさいましたけれども、もう現実の問題として、この数年間、五、六年の間、急激に減らされていって、その結果が、正直に言わせていただければ、これが中野のかつての図書館かというぐらいに書架は本当に少なくなっていますよ、新しい資料もほとんどありませんし。そういう点では、今の答弁では、私はやっぱり対区民との間で、教育委員会が十分な努力をしたとはとても言えるような状況にはないというふうに思います。少なくとも、23区の中で何番目ということ自体が、目標ではないけれども、それはやっぱり客観的にその自治体がどれだけ図書館を大事にしているかという指標として、客観的にそれは出てきているものですから、その何番目を争えとは言いませんけれども、そこに客観的な数字として出てきているということを私は繰り返し申し上げたいと思います。
それで、これまでの経緯からしましても、今回の図書購入予算がこの程度でおさまっているということでは、とても区民に対する努力をこれまでの経過からして区民に対する責任を果たしている結果というふうには、私はとても思えません。そういう点で、今後一層この図書資料購入予算の獲得については、図書館長はもちろんですけれども、教育委員会としては一層の努力をすべきだということを申し上げておきたいと思います。
主査
ほかにありますか。
飯島委員
二、三点伺います。
一つは、フルコストできちっと比較をした資料はおつけいただく必要があるんだろうと思うんです。単純に見れば、委託してお金がふえちゃったじゃないのという話ですから、要するに人件費が入っていないわけですから。要するに、図書館の15年度までの運営形態におけるフルコスト、それから16年度のフルコスト、やっぱりそういうのを参考で欄外もつけておかないとこれはわかりません。それは資料要求しろよと言うんだったら、それは資料要求する話なんだけれども、そうじゃなくて、ここはやっぱり事業部制で図書館どうだとは言いませんけれども、やっぱりそれはわかる形にしておく必要がある。どれだけの改善をしたのか。それはそのフルコストで、なおかつ開館1日当たりが幾らで比較できるのか。それから利用者の数で、利用者一人当たりがどうなのか。貸し出し冊数一人当たりはどうなのかというのは、そこから我々が考えることなんだけれども、総体で見て、なるほどこれだけの改善があって、なおかつ経費もこれだけの節約ができた。どちらから見ても、バリュー・フォー・マネー、税金1円当たりの価値を高めることができると、こういうことが示されることが大事なわけで、そういうのが成果指標としてあらわれてこなければいけないですよね、逆に言うと。何冊貸したとか、どうだとかというのももちろんあるんだけれども、その裏には、どのくらいのコストをかけてそうやったのか。そういう、まず図書館側の経営の考え方というのは、やっぱり示していかないと、実際にいろいろおやりになっていることはわかってこないなというふうに思いますので、ぜひそういうことをお願いしたい。今後、出す場合ですよ。または、前後がつかめたら、ぜひそれを報告していただきたいというお願いが1点です。
それからもう一つ。図書館運営協議会というのがあります。中野区は図書館法に基づかない図書館運営協議会を設置しているというのは有名な話ですよ、これは。ずっと前からそうだった。別に法に基づかないからだめだと言っているわけではありませんよ。これと委託をしたことによってどういう仕組みになるんですか、図書館運営協議会と現行図書館の施策、業務を委託したことによるかかわりはどういうふうになってくるのか。このことが二つ目です。
それから、三つ目に、いろいろそれでもやっぱりふえているものがあって、図書館の施設管理も同じように1,000万円ぐらいふえています。
ただし、これがふえているのは、江古田図書館の空調用熱源取替工事というのが新規事業であるから、これが2,000万円だから、どこかで対前年で1,000万円ぐらい下がっている。それは一体、光熱水費なんですか、それとも清掃管理委託なんですかと、このことが質問です。
石﨑中央図書館長
バリュー・フォー・マネーの関係につきましては、我々としても、それは頭の中に入れながらさまざまな仕事をしているわけでございます。
それから、図書館運営協議会につきましては、図書館を委託しても、当然ながら中野区の仕事でございますので、図書館全体の内容が運協の協議事項になるわけで、今までと変わりはございません。
それから、施設管理につきましては、16年度予算が7,185万円でございまして、15年度が6,131万2,000円で、その差というのが大きなものといたしましては、先ほど申し上げました江古田図書館の熱源取替工事、これが従来、施設管理で大きなものは15年度は1,000万円ぐらいでございましたので、これが1,000万円ぐらいふえた。そのほかに、そういうものが大きな要因であるわけでございます。
飯島委員
その最後のところ、江古田図書館の空調熱源取替が1件、要するに増分が1,000万円。したがって、あとは全部変わりなしですというなら1,000万円ですよね、増減は。だけれども、開館時間を圧倒的に延ばしたりなんかするんですから、光熱水費は伸びますよね。これはかかるよね。だから、そういうので、要するにどこが増要因でどこが減要因なのか。つまり、プラス、マイナスがあるはずなんですよ。それをちゃんと押さえておかないと、アバウトにこうなっています、業務の委託だけに目が行っていて、全体的なコスト管理に目が行かないとなるとちょっとまた問題なので、それはどうなのか。
それからもう一つ。運営協議会は、今までと変わりありませんよとおっしゃるけれども、果たしてそうなんだろうか。だって、図書館業務の中核部分と言っても、中央館の館長さんと選書にかかわる部分と、レファレンスに関する中央館における専門的な部分かな。それもどこまでかわからないけれども、そういうものを除いては、ほとんどが業務委託するわけじゃないですか。そこに関して、運営協議会としてどういうふうにそういう委託した業務について、ある意味では評価をしたり、それから改善方を考えたりというようなことをちゃんと仕切っておかなかったら、これはまた形骸化されてしまいますよ、この運営協議会は、委託業務の中で。そういう委託をして、なおかつ従前と同じような、あるいはそれ以上の機能を果たせるように考えておくというのじゃないと、今までと変わりありませんというのでは、やっぱりちょっと機能低下をするおそれがあるのではないかなと、こう思うんですけれども、どうでしょう。
石﨑中央図書館長
まず、最初の図書館の施設管理でございます。これにつきましては、清掃関係につきましては、若干伸ばしております、2.5%ぐらい伸ばしているわけでございます。それから、光熱水費につきましては、これは3%ぐらい減額しておりますけれども、実績等から見まして、3%の減で大丈夫ではないかということでございます。
それから、大きな、例えば中央館が非常に大きく伸びているわけでございますけれども、中央館の光熱水費はこの図書館の運営費に入らないわけでございます。これは文化・スポーツ振興公社の方へ費用を委託しているわけでございまして、一番時間的に、360時間ぐらい開館時間が伸びるわけでございますけれども、文化・スポーツ振興公社の方の予算、光熱水費になるわけでございます。
それから、いわゆる大規模な工事、これにつきましては、江古田図書館が2,046万6,000円でございますけれども、昨年の工事が1,010万円ということで、この分が大きく伸びたわけでございます。それ以外については、いすの取りかえが40万円ほど伸ばしているわけでございます。
そういうことで、トータルとして17.19%の伸びということで、約1,000万円の伸びになってくるわけでございます。
それから、図書館運営協議会につきましては、委員、御指摘のとおり、委託した内容がどういう形で区民の方に評価されているか、そういうことも含めまして、当然ながら運営協議会の中で議論していただきたいというふうに思っているわけでございます。
飯島委員
だから、そういうことを最初にお答えしなければいけない。御指摘のとおりじゃなくて、それは当然そういうことで取り組んでおかなければいけないことなんで、それはそれでいいですよ。ただ、ちょっと腑に落ちないのは、光熱水費に関して、中央館については文スポの方につけるようになっている。でも、普通、ちゃんとフロアスペースとか何とかというので割り返すじゃないですか。そうすると、どうなっている。この光熱水費には中央館の光熱水費が入っていませんと、こうおっしゃるならそういうことなんでしょう。じゃあ一体、文スポの光熱水費というのはどこにあるのかなとかと思ってしまったりするんだけれども、地域館だって、264日から292日に拡大するわけでしょう。地域館だって光熱水費伸びますよね。マイナス3%の減で十分だって、本当にそうなのか。要するに中央館も入っていないし、地域館も純粋に光熱水費だとして、開館時間をこれだけ伸ばして、なおかつ光熱水費が減るということは、大胆な改革をやったか、電気や水道の料金が安くなったか、どっちかしかないんじゃないですか。だって、物すごい時間が伸びているんじゃないの。1館当たり、さっき言ったみたいに900時間伸びていれば、7館あるわけだから、それぞれに光熱水費が伸びるんじゃないですかね。
石﨑中央図書館長
当然ながら伸びるわけでございますけれども、実績から計算いたしまして、この金額で大丈夫じゃないかということにしたわけでございます。
飯島委員
今までの予算の編成が、実績を見ないで、3%から5%ぐらい余分に乗せていたという話ですか。いってこいになるんだからね、言っておくけど。
石﨑中央図書館長
従来が過大に積算したということではなくて、やっぱり職員の日々の節電の努力、それから節水の努力、こういうものの積み重ねの中から、光熱水費の削減というのが定着してきたわけでございます。
飯島委員
これはちょっと変なので、ずっと前からそうやっているわけでしょう。ずっと前からそうやって、予算を組むときだって、実績を見合いで予算を組んでいたわけじゃないですか。それが開館時間が同じならさらに努力をして3%減でも行ける。それはわかりますよ。開館時間延ばして電気つけないというわけにいかないでしょう。だって、幾ら努力したって電気はつけるじゃないですか。やる日がふえるんだから、図書館が。それで対前年3%の予算のマイナスで、実績見ないでオーケーですということは、じゃあ当初予算の光熱水費の組み方はいろいろ努力をしているということを反映して、毎回、毎回厳しく、その費用というのは抑えながら組んでいるはずなんだから、開館時間がふえてどうして光熱水費が減っちゃうの。これは急激な料金の低下でもない限りおかしな話になるんじゃないんですか。普通だったら、開館時間に見合って、光熱水費は伸びるんじゃないの。それが対前年3%のマイナスで実績見ないでオーケーですと、そういうふうにはいかないんじゃないのかな。とすると、対前年の予算積算が甘いという話になりませんか。
石﨑中央図書館長
我々、甘いというわけではなくて、毎年、毎年、努力した積み重ねの中からさまざまなものを毎年削ってきているわけでございます。やっぱり節減努力というのは、毎年一過性ということではなくて、常に我々区民の税金を使っているわけでございますので、電気を一つつけるのも十分考えながら、そういうことをやってきているわけでございます。
飯島委員
これで最後にしますけれども、ずっと毎年、毎年努力してだんだん減っていく。同じ条件でやっているのはわかりますよ。毎年、毎年減っていくということ自体すごいことなんですよ。つまり、対前年よりも努力の余地がまた次の年もある、またその次の年もあるって。じゃあ最初は最初の分でぽんとやれば、済んでしまうんじゃないですかという話もある。逆に、開館時間が伸びているときに、どうして対前年、要するに対前年と同じだったというならまだかわりますよ、開館時間もふえて、なおかつ光熱水費は前年と同じ水準に、これだって大変なことですよ。手放しで、同じように伸びちゃうはずなんだから、それを圧縮したということは、じゃあ逆に言えば、開館時間なんかふえなければもっとすごい光熱水費の圧縮ができたということになってしまう。毎年それができたということは、どうして前年にできなかったのという話になっちゃう。やっぱりそれは、どこか毎年でも余裕が、見れば余裕があった予算の組み方だったなという話になるんだよ。これはふえてなおかつ減らしているんだから、これは立派なことだと私は思いますよ、それはすごいことだと思う。だけど、どう考えてもちょっと話は、対前年の予算が少し、何というんですか、実績見合いなんだけれども、2%とか3%、ちょっと余裕がなかったらなかなか出てこないんじゃないんですか。でも、そうじゃないんだと、館長がおっしゃるから、物すごい努力をされたとおっしゃるんでしょう。毎年、毎年のように努力を続けてくださいよ、3%ずつ。そうはいかない話じゃない。それでも、これでいいんだというなら、そういうことで結構ですけれども、もう少し、我々にもわかる説明をしてもらいたいな。やっている時間は伸びているんだと、努力もしている、今までだって努力してきたんでしょう。もうそろそろ努力だって限界じゃないですか、つけたり、消したりだって。それで、なおかつ3%というのはちょっと予算の組み方に甘さがあったのかなと思わざるを得ないなという気はするんだけれども、あえておっしゃるからわかりました。ここでこれ以上やっているとまた怒られちゃうから、わかりました。ぜひそういう点では増減も示していただきたい。またフルコストもきちっと示していただきたい。また、わかりましたら、要するにまだ常勤の数がわからないとかおっしゃっているから、ちゃんと計算が出たら、一度委員会にぜひ御報告をいただきたい、これはお願いですからお答えは結構です。
主査
この図書館運営のところよろしいですか。
〔「あります」と呼ぶ者あり〕
主査
ここで休憩を入れて、休憩後に図書館運営のところからまた質疑を受けたいと思います。
それでは、3時になりましたので、3時20分まで休憩をいたします。
(午後2時59分)
主査
それでは、分科会を再開いたします。
(午後3時21分)
休憩前に引き続き、337ページ、図書館運営の事務事業について質疑を受けます。
小串委員
1点だけお願いします。
図書のソフトが図書館のすべてとは言わないけれども、充実度という意味から大変重要だと思うんです。これ、図書2万6,804冊になっておりますけれども、何というか、視聴覚機材というか、CDだとか、DVDだとか、ビデオだとか、そういうものはこの中に含まれているんでしょうか。
石﨑中央図書館長
視聴覚資料につきましては、行財政5か年計画を受けまして、13年から休止しているわけでございます。今後視聴覚資料をどうするかにつきましては、また改めて議論していきたいと思っております。ただ、なかなかこれだけ民間のさまざまな会社で視聴覚について貸し出す機会というのはあるわけでございますので、それらを踏まえながらまた検討していきたいと思っております。
小串委員
この中に含まれていないということで、今後ということなんですけれども、今、館長がおっしゃられたのはちょっと違うかなという気がしているんですよ。要するにそういうものはTSUTAYAに行って借りろという意味でおっしゃっておられると思うんだけれども、要するにああいう商業的な、ビジネス的なものというのは、大勢が借りてペイするものを置いてあるわよね。だから、「ロード・オブ・ザ・リング」だとか、そういうのを借りろというならそれでいいんだけれども、いわゆるなかなか個人で買うには高いけれども、あれば見たいなというものがかなりあるんですよ。そういうものはTSUTAYAには置いてない。私よく行きますけれども、残念ながら置いてないんです。例えばNHKでやっているような「映像の世紀」だとか、個人で買うにはちょっと高いけれども、見たいと思うんだけれども、そういうのは借りられないの。だから、そういうものはぜひ図書館で充実していただきたい。かなりこれは区民要望は高いと思いますよ。今までお金がないということで伸び伸びになってきた。ある意味ではやむを得ない部分だったと思うんです。その辺のことは地域のいろいろな方から意見は聞いております。しかし、お金がないんだからちょっと我慢してよということで話はしてあるんですけれども。せっかく図書購入費もふやしてもらったんですから、そちらはそういう意味でぜひ検討していただきたいと思います。
だから、館長のおっしゃっているあれは認識が違うと思いますよ。絶対にそういうものは必要ですよ。そういうのがいっぱいあるんだから。具体的に言えとと言われれば幾らでも言いますよ。CDだとか、DVDだとか、あるいはビデオなんかもそうでしょうし。どうでしょうか。
石﨑中央図書館長
行財政5か年計画を受けまして、図書については30%、50%削減ということで、非常に削減が大きかったということがありました。それで、我々としてこういう財政状況の中で、やはり図書の方に重点を置いてやってきたわけでございます。今後委員御指摘の点につきましては、さまざまな観点から検討していきたいと思っているわけでございます。
小串委員
ぜひお願いしたいと思います。恐らくほかの区の図書館というのはかなりそういうものが充実していますよ。それで、そういうコーナーがきちんとセッティングされているところが多いと思うんですけれども、中野の場合、ちょっとそういう意味では貧弱かなという気もしているんですが、これは要望ですけれども、ぜひそういう意味で視聴覚用の機材というのかな、DVDだとか、CDだとか、ビデオ等、そういうものの充実に今後力を入れていただくように要望だけさせていただきます。
主査
ほかにありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
それでは進行いたします。
338ページ、歴史民俗資料館の事務事業でございます。
質疑はございますか。
江田委員
資料収集にかかわることだと思うんですが、例えば昔のいろいろなところで出される資料がありますよね。学校の記念誌だったり、その地域の考古学に興味を持っている方が発行したものとか、そういった資料等も民俗資料館で収集しているんですか。
奥山生涯学習課長
今御質問にございました学校のそういった記念誌だとか、いわゆる冊子になるような出版物等につきましては歴史民俗資料館では収集はしてございません。図書館で収集しているんだと思います。
江田委員
例えば町の名前が変わっていくとか、いろいろなその時々の歴史がありますよね。そうすると、そうしたものの資料収集というのは基本的には図書館がやるものなんですか。もともと民俗資料館と図書館のそこら辺の責任の持ちぐあいというのはどういうふうになるんでしょうか。
石﨑中央図書館長
我々、地域資料という形でさまざまなものを集めているわけでございます。また、区政資料につきましても集めているわけでございます。ある意味で、例えば区政資料などは区政資料コーナーでも集めておりますし、我々も集めております。はっきりしたすみ分けというのはないわけでございますけれども、おのずと非常に古い時代のものについては我々としては集めておりません。ただ、そういうものについては歴史民俗資料館で集めておりますけれども、近世・近代以降につきましては歴史民俗資料館で所管するものもあるでしょうし、我々で所管している部分、境界的なものもあると思われます。
江田委員
例えば地名変更で、昔雑色と言っていた、そこにあるのを「雑色田んぼ」というふうに言っていた。それがある程度経過する中で、区が「多田田んぼ」というふうに新しい地名で呼び始めて、そうすると、昔のそういう歴史に詳しい人が、いや違うと。その時代は「雑色田んぼ」というのが正しいんだという、そういう問題がずっと出てきますよね。今後当然そういうことというのはたくさん起こってくると思うんです。
実はそういうことに関係して、もっときちんとした資料を残す努力をすべきではないかという、区民の方からそういう意見をいただいているんですが、これは最近の事例になるんですよ。もっとさかのぼればそういう事例というのは幾らでもあり得ることで、例えば江古田の国立療養所がかつて結核病院として開設された当時の歴史なんかもいろいろな言い伝えがありまして、どれが一番信憑性が高いのかというのはいろんな資料を研究していく中から明らかにされていくんでしょうが、そういったことに対しての第一義的に責任を持って追求していく、そういう役割というのはこの学芸員さんのところにあるのではないかというふうに、私自身そんな思いがあったものですから、そういうことについては今後どういうふうな見解をお持ちでしょうか。
奥山生涯学習課長
中野の歴史、まさに民俗学だとか、さまざまな学問的な歴史のことで、今までさまざま中央図書館などに冊子という形で調査の記録だとかが残されているものは図書館で保管しているという部分もございます。また、歴史民俗資料館では、いろんな資料をもとに、または聞き取り調査などをもとに、まだはっきり歴史的な検証ができていない部分についてさまざまな手法を用いまして、中野の歴史について新たに地域の調査などもしている部分がございます。ですから、先ほど例示されました雑色田んぼが多田田んぼと呼ばれていた、そういった地域の歴史的な背景だとか、その辺については歴史民俗資料館が学芸員を中心に、非常勤の研究員が手分けしながら、そういった意味ではこれまでは確定されていない中野の歴史的なところなどについて調査しながら中野の歴史を改めてひもといていくといいましょうか、そういった取り組みはこれからも必要なものについてはやっていくというようなことで、学芸員、調査員、非常勤研究員を置いているところでございます。
江田委員
この学芸員の方々、あるいはその他の調査員の方もいらっしゃるんでしょうか、そういう方々は例えばそういう年間の調査計画を立てて取り組んでおられるのか、あるいはその都度出てきた問題点に対応するという形での調査をやっておられるのか、そこら辺の実態はどうなんでしょうか。
奥山生涯学習課長
先ほど申し上げました地域の歴史の変遷とか、そういったことで、民俗学的な調査については計画的にこれまでもやってきましたし、これからも必要なものについてはやっていくということになろうかと思います。あともう1つは、例えば開発に伴う文化財の発掘調査などが区内でも毎年何件かあるわけでございます。そういったところで改めてそういった機会に発掘調査の結果を踏まえた調査だとか、そういった歴史的な考察とか、そういったことについてはそういった機会をとらえながらやっていくということになろうかと思います。
藤本委員
この成果指標で年間入館者数というのは非常にわかりやすい。講座参加率というのが73.1、何が73.1なのか。目標にしていた参加率なのか、これだとその辺がよく読み取れないので。
奥山生涯学習課長
これは定員を設けてあります講座類については、その定員の充足率ということで掲げております。
篠委員
非常勤職員の方は学芸員ですか。
奥山生涯学習課長
非常勤研究員は、学芸員の資格を有するような方につきまして、非常勤研究員ということで、それぞれの分野と申しますか、例えば考古学だったり、民俗学だったり、こういった歴史文化に関する専門分野がございますので、そういった方について非常勤ということで採用しているものでございます。
篠委員
非常勤職員という流れではなくなることに対する対応はどういうふうになっていますか。
奥山生涯学習課長
非常勤職員につきましては、基本的には区の職員ができる部分についてはこれから区の職員がやるということで、非常勤は置かないというような方針が出されていると思います。この歴史民俗資料館に置きます研究員は、先ほど申し上げましたように専門分野が、今、学芸員は正規の職員は1人しかございません。それで、その学芸員は考古学が専門でございます。ですから、考古学以外の民俗学だとか、さまざまなジャンルにつきまして、必要な知識を有する非常勤職員をこれからも置いていくという方針でございます。
篠委員
じゃあ、1年以内にというあの法律との関連での説明になっていないと思うんです。
山下教育委員会事務局次長
今回、区の中で非常勤を見直していくというふうに決めましたのは、一般職の職員と同じ内容をただ日数が少なく携わるという、そういう部分の職員を見直すというふうに決めてございます。それで、歴史民俗資料館に配置しております研究員を初めとしまして、一般職の職員とが、設置の目的といいましょうか、仕事の仕方が異なるものについては、これはむしろ今後も積極的に活用する部分が相当あるのではないかと思っていまして、それぞれがテーマを持って仕事をしていただくというようなことですので、毎日毎日詰めていただく必要はないわけでして、必要な都度来ていただいて、そのかわり成果はしっかり出していただくという、そういう仕事の仕方を求めておりますので、これはむしろ非常勤ということになろうかと思ってございます。
篠委員
一応お聞きしておきますけれども、日数的には一般職でないといけないというのは、1週間に何時間ですか。
山下教育委員会事務局次長
一般職はフルタイムですので1日8時間、それから月曜から金曜日までというのが原則になっているかと思っています。それで、非常勤というのは上限を決めてありまして、その4分の3が上限だというふうな考え方でやってきておりまして、多くの一般職と変わらない仕事の中味をやっていただいた方も、その4分の3の中でこれまでやってきていたという経緯がございます。
篠委員
一般職の4分の3の勤務時間であれば、こういう専門的な方を非常勤のままで今後もやっていただくということは可能という理解でよろしいんですか。
山下教育委員会事務局次長
恐らく4分の3まで行かないと思っておりますけれども、言ってみれば、この仕事をすることで生活の糧を得ているとかということではなくて、むしろ本業は別に持っていらして、そしてその専門性を中野区でも生かしていただくというような、そういう考え方で来ていただくというものになるかと思います。ですから、日数もかなり少ないというふうに思いますし、時間も短いというのが通例だと思いますが、上限は4分の3というのが一つの目安としてはございます。
江田委員
聞くつもりはなかったんですが、たまたま今の篠委員の話で関係してきましたので、一言申し上げておかなければならないと思うんですが、非常勤は地公法3条3項3号で制限列挙されていますね。研究員はこの中に入っていないと思うんですが。
山下教育委員会事務局次長
言葉として研究員というふうに具体的には、ちょっと今手元にないかもしれませんが、準ずる職というようなことでこれは読めるかなというふうに思ってございます。
江田委員
一般職の学芸員がいますでしょう。それから非常勤の学芸員の資格を持っている方を研究員として非常勤で置いているというお話ですよね。ですから、そういう意味で言えば、正規の一般職の学芸員がいて、同じ学芸員の資格を持ちながら非常勤の研究員というものが置かれているというのは、これは私たちは矛盾しているというふうに思っているんですよ。それで、総括質疑で池田委員が人事課長にそこら辺を問題提起したんですが、人事課長はもう全部精査して、一切問題はないというふうに言い切りましたけれども、私たちはそんなことは絶対にあり得ないと、いろんなところでそういう矛盾のある職種が現在も置かれているというふうに思っておりますので、それについてはまた改めてお聞きしたいと思いますが、研究員というのは制限列挙されている中には置かれていないということを、たしか私の記憶は間違いと思いますので、それだけ申し上げておきたいと思います。答弁はいいです。
山下教育委員会事務局次長
研究員の法律上の表記については確認させていただきたいと思います。
学芸員の仕事を時間的に補うという趣旨で置いているわけでございませんで、学芸員は学芸員の仕事を持っておりますが、むしろ研究というところを担っていただくというような意味合いでこれらの方々には来ていただいているということで私どもは理解しておりますし、また位置づけとしての整備もしておりますので、そういう意味で先日の総括質疑で人事課長が申し上げたこととそごがあるというふうには理解してございません。
江田委員
まあ、答弁がありましたので、私たちは研究員はあそこでは嘱託とか、調査員とか、幾つか制限列挙されているんですね。それで、研究員というのはその中には入っていませんし、学芸員というそういう専門の方が置かれている立場からすれば、それについては私は人事課長の答弁は矛盾があるというふうに思っておりますので、再度申し上げておきます。この問題はここまでだと思います。
小串委員
私も別に聞く気はなかったんですが、そういう意味じゃなくて、年間入場者数、どこかで資料を、多分いただいているものがあるかもしれませんけれども、これは児童・生徒を除く一般の人の入館者というのはどれぐらいでしたか。
奥山生涯学習課長
ちょっと答弁保留させていただきたいと思います。
小串委員
これ、できて何年になりましたかね。基本的にディスプレイというか、あれは途中で1回ぐらい変わりましたか、できたままでしたか、どうでしたか。
奥山生涯学習課長
平成元年10月に開館してございます。それで、内容につきましては当時から同じでございます。
先ほどの入館者の内訳でございますが、14年度の実績で申し上げます。14年度の実績は、区立学校関係が2,015人でございまして、入館者総数が3万4,318人ということで、14年度の実績では、3万2,303人が一般の入場者でございます。
小串委員
こういう施設は割と来ている方だというような話もいろいろなところで聞くんですけれども、この辺はどういうような認識をお持ちでしょうか。
奥山生涯学習課長
決して少ない方ではないと認識しております。それで、この参加者につきましては、常設展示だけですとどうしても行かれる方が少ないということがございますので、さまざまな企画展ということで、ひな祭りの展示だとか、いろいろな昔の時代背景の資料だとか、そういったことを企画展示をさまざまして、入場者の増を図っております。
小串委員
そういうことで、できるだけ多くの人に来ていただくというのがこういう資料館の使命だと思うんですけれども。ちょっと変な質問をしますけれども、15年変わっていないというのはどうなんですかね。もうちょっとリニューアルするとか、15年ぐらいたつと、何回も行っている人は新鮮味がなくなってしまうだろうし、財政的になかなかそういうことは難しいんでしょうけれども、まあ、普通一般的には15年そのままというのは余りないような気もするんですけれども、どうなんですか。
奥山生涯学習課長
先ほど申し上げましたように、さまざま企画展などについては新しい企画物なども行いながらやっておりますので、歴史民俗資料館という建物自体はリニューアルはしておりませんが、そういった意味で、展示物についてはいろいろな工夫をしながらやっているところでございます。確かに全体として年数もかなりたっておりますので、常設展示などについてもその後にいろいろな寄贈品なども受けておりますので、そういったことも考える時期ではあるかなというふうには思ってございます。できるだけ工夫しながら運営してまいりたいと考えております。
小串委員
まあ、財政状況を見ながら、よろしくお願いしたいと思います。
それとちょっとつまらない質問をしますけれども、あそこに歴史的なというか、歴史的な方の、著名な方の書いたような書だとか、そういうのがたしかあったような気がするんですけれども。
奥山生涯学習課長
収蔵品のことだと思いますが、収蔵品の中から展示物をしておりまして、例えば著名な方のといいますと、歴史的な意味で江戸時代の浮世絵を、これは山崎家その他から寄贈いただいたものでございます。あとは陶器類ですね、そういった意味で、かなり著名な方の作品というふうに、引き継がれたものにつきまして寄贈を受けまして、展示しているものは幾つかございます。
小串委員
たしか豊国だったですね、陶器の方はわからないけれども。書の方も飾ってあったと思うんですけれども。昔、私こちらに行って学芸員の人に聞いたことがあるんですけれども、これは本物ですかと言ったら、いや、本物かどうかは調べてみないとわかりませんということだったんですよ。それで、鑑定団じゃないけれども、本物か偽物がわからないものを飾ってあるというところ、おおらかさというか、すごさを感じたことがあるんだけれども、それは本物なんですか。
奥山生涯学習課長
厳密な意味で、鑑定士に鑑定するということではなくて、文化財保護につきましては、文化財保護審議会というものがございます。その審議会のメンバーの中には、そういった絵画の専門の方とか、建築物の専門家の方、考古学の専門の方とかいらっしゃいます。それで、寄贈を受けた収蔵品につきましては、そういった文化財保護審議会の委員などに一応見ていただきまして、ある程度そういった鑑定的なものもやっていただいております。その中では本物だろうということで聞いております。
小串委員
まあ、やめますけれども、じゃあ本物だと思っていいんですね。
主査
ほかにございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
じゃあ、進行します。
343ページ、教育改革の事務事業でございます。
質疑はありませんか。
江田委員
最初に教育改革で2億2,900万円。小学校15校、たしか315台のパソコンのお金だという説明だったと思うんですが、これは買いかえなんですか、それとも全く新規に設置するんですか。
山下教育委員会事務局次長
小学校に置いてありますパソコンのうちでリース切れを迎えるものが330台ほどございます。その分について新たに対応していきたいと思っております。今までですとまたリースするということになるんですが、今回は定期的に出ていく義務的な経費を引っ張らないでやろうというようなことが主なねらいで、一度に買い取ってしまおうということで、その分買い取り経費を措置してございます。まだリースが続いているものは引き続き措置してあるという内容になってございます。
江田委員
たしかどなたかも同じ問題意識を持っていたように思うんですが、これが教育改革という名前になぜ当たるのかというのが率直な疑問なんですね。本来であれば施設整備、どうであれパソコンの更新なわけですから、施設整備で充てるべきではないかと思うんですが、なぜこれは教育改革でなければならないんですか。
山下教育委員会事務局次長
一つは情報教育といいましょうか、あるいは情報機器を用いての教育を進めるというところがまだまだ定まった方法なり、定まった整備の姿というところがないかなというところがあって、それで改革担当のところで重点的にこれを担わせてございます。そんなこともあって、そちらで予算を計上しているというのがございます。ですから、これが一定の時間の中で成熟してきて、どこの学校でも同じようにやっていくということになれば、当然一般の管理経費の中で見なければいけないと思っております。
それで、何がテーマかといいますと、パソコンルームだけではなくて、学校の中へLAN形式でそれぞれの教室にまで機器を入れていくというようなことがまだまだテーマとして大きなものがございまして、そのあたりも含めての今後の検討が必要だということで、当面は教育改革のところで担当させていただくということです。
江田委員
そうすると、パソコンを学校教育の中でどういうふうに活用していくのか、そのための整備をどう進めていくかという、そこが教育改革のテーマということですか。
山下教育委員会事務局次長
そのとおりでございます。
江田委員
そうしますと、それはそれとして改革の重要なテーマとして研究の対象になり得るんでしょうけれども、今まではパソコンはこちらでしょう、施設整備の中で載っていたんだろうと思うんですね。ですから、そういう機器の購入あるいは更新というのは、やはりこちらで計上されるというのがどう考えても筋ではないかというふうに思えてしようがないんですが、もう一度お聞きしておきます。
山下教育委員会事務局次長
16年度からの新しい予算の組み方というところが、いわば組織と予算と、それからそれの前提となります施策の達成目標と連動させるということが一つの大きな流れとしてございます。それで、そういう中で整理したものですから、本来であれば戦略的な内容を持ったものだけを教育改革で整理するということも、従前だったらそういうやり方だったと思いますが、組織的にも担当部署が教育改革でやっている。それから、大きな情報教育のための環境整備をどう進めるかというテーマがあるということで、それに伴う経費がここで一括して計上させていただくというようなことでやらせていただいたものでございます。ですから、ちょっとそういう意味ではなじみがないぞという御指摘はあるかというふうに承知はしておりますが、現時点ではこれでお願いしたいと思っております。
江田委員
もう1点お聞きしておきたいんですが、目が教育改革ですよね。それで、この中に皆さんがこれまでずっとテーマとして言っておられる区立学校の再編問題が入っていますね。それから、教育行政ビジョンもここに入っているんですが、もう1つの学校選択制の自由化の問題ですね。これはここに入らないで別のところに入っているんですが、その仕分けの理念といいますか、ちょっと大げさな言い方ですが、そこら辺はどういうふうに区分けをしておられるんですか。
山下教育委員会事務局次長
選択制については、確かに準備ということで学校教育の部分で扱ってあります。それは昨日御指摘いただきましたように、パソコンの整備費も含めてといいますか、システムの整備費も含めて上げたというようなところがあって、それはどうなんだというお話があったかと思いますけれども、そういうものも含めてということで経常的な色彩が強いからという整理をしてございます。それからもう1つ、実際に実務を進めていくことになりますと--と申しますのは、今までは理念を整理してきていましたけれども、実務を進めていくことになりますと、就学のさまざまな手続がありますが、それと極めて密接な関係が出てくるということもありまして、そちらについては実務経費というような整理で、予算上はそちらに措置させていただいたということでございます。
江田委員
飯島委員が指摘されて、本来そういう学籍にかかわるものは手作業でされているというのは、正直言ってそんなことはないでしょうというふうに私ども思っていたので、区長部局だったらもうそういうことはとっくにやっているんだと思うんですが、教育委員会では手作業でやっておられたということなんですが、それはそれ、それがそれほどおくれているとすれば、新年度予算できちんとそういうものは対応すると。それから学校選択制の問題というのは、それとこれとは、何といいますか、またレベルの違う話だと思いますので、本来違ったんじゃないかというふうに思います。それは私の感想として申し上げておきたいんです。
それで、区立学校の再編の問題なんですが、これは8月ぐらいには考えを出していきたいというふうに述べられました。それで、3月7日付け、きのうの日曜日付けで教育だよりなかのが出ましたね。これでは「『区立学校の適正規模・適正配置』『学校選択制』についての案まとまる」ということでいろいろ書いてあります。2面使って特集されているんですが、具体的には8月には校名も含めた適正規模・適正配置の案をお出しになるということですか。
山下教育委員会事務局次長
校名、それから時期も含めてお出ししたいというのが現在の考えです。
江田委員
これはさきにプロジェクトチームの案が出されました。これと相当深く連動しているんですか。それともまた考えそのものは相当深まったというか、変化しているものですか。
山下教育委員会事務局次長
私どもプロジェクトで検討したものを踏まえて、当委員会にもお示しさせていただいておりますけれども、教育委員会としての再編に向けての考え方を整備しました。ですから、プロジェクトチームの報告はそこで一たん整理されたというふうに私ども思っております。ただ、その中で使いました資料ですとか、さまざまなデータは今後の検討の中でも生きてくるだろう。それで、それらをしんしゃくした上で、教育委員会でいろいろ議論を重ねたものを改めてお示しさせていただくことになると思ってございます。
江田委員
今回は予算審議ですので、改めて常任委員会のところでお聞きした方がよろしいかと思いますので、長々とやるつもりはないんですが、こういう記述があるんですよ。学校再編計画との関係ということで、学校選択制との関係を述べているところがありますね。学校再編計画との関係のちょうど半ばあたりからですが、「しかしながら、学校再編の内容を具体的に明らかにしないで学校選択制を導入した場合、多くの保護者は混乱することが予想される。教育委員会では、学校選択制によって保護者が学校を選択する時期には、学校再編に関する具体的な再編案を明らかにしている予定にあり、うわさに左右された選択はされないものと考える」というふうに書いてあるんですが、この一番最後の「具体的な再編案を明らかにしている予定にあり、うわさに左右された選択をされない」というふうにおっしゃっている意味はどういうことなんですか。
山下教育委員会事務局次長
一つは選択制を取り入れるとしますと、実務的に申しまして、秋以降に該当の各御家庭へ通知を差し上げて、それで来年の4月に進学することになりますけれども、今まででしたらこの学校へというお話をして、指定校はここですが、御希望があればこちらへ返してくださいという、そういう通知を差し上げることになると思います。それで、その時期に再編案としてはこういうものを今区は持っていますということもあわせてお伝えしなければいけないかなというのが1点ございます。うわさにというところはちょっとあるんですけれども、前にこれは書いてなければいけない部分が漏れてしまったかというふうにも思っておりますが、いろいろなことで、とかくうわさでもって選択されるのではないかという御指摘がありますので、そういうことについて広く、それもこの学校はどうなるんだかわからないというような状況の中で来年なくなってしまうんだぞというような話が保護者の間ではうわさされていたりというようなことも耳にしていますので、そういうことのないような状態をつくって選択していただきたいという趣旨でここにはお示しさせていただいたということでございます。
江田委員
そうしますと、逆にこの学校は再編計画の中でなくなる学校ですよと、「なくなる」と書くか、「統廃合」と書くかわかりませんけれどもね、その対象にもう入っていますよと。そうすると、あらかじめそれと学校選択の問題が出ていけば、結果はおのずと教育委員会の、この学校は何年か先にはなくなるなと思ったら、正直言って選ぶ人というのは限られてきますよね。そう思われませんか。それは、教育委員会自身がどういうふうに言おうと、もうどういう結果になってくるかというのはあからさまに見えてくる気がしませんか。そのことが、セットで出していく一番大きな教育委員会側のメリットになるというふうに考えておられるんじゃないかというふうに思うんですが、どうですか。
山下教育委員会事務局次長
私が親の立場だったらどうするかなというふうには考えますけれども、それでもいろいろな方がいらっしゃいますので、冷静にお考えいただいて判断をしていただくということになろうかというふうに考えております。決して私ども、現実にことしの春に入学される方は、まだそういう内容をお知らせしておりませんし、それから従前の学区割の中で入っていただくということをやっていますので、そういう方は当然すべての学校にいらっしゃる中で再編案をお示ししなければなりませんから、そういう意味では決して、区が意図するものを何とかという、それをうまくやろうとしてこれを入れているんだという、そういうつもりは全くございませんで、別のものだというふうに思っているんですが、少なくとも選んでいただきたいということをお話しする以上は、学校の将来がどうなるかということは情報としてお伝えしなければまずいだろうという、そういう考え方のもとで進めていくつもりでございます。
江田委員
再編の計画は出すと。じゃあ、これからの中野区の教育環境はどういう方向を目指して、教育委員会として力を入れていくのか、区民と子どもたちに対してどういう教育環境を整えていくのかという、そこら辺の希望の持てるそういう絵というのは、いつどういう形で出していくんですか。
山下教育委員会事務局次長
その再編案の中にどこまでお示しできるかというところはあるかと思いますけれども、少なくとも今後、区が予定をしております10カ年計画の中なり、あるいはこれから私どもがまとめたいと思っておりますビジョンの中では、少なくとも中長期にはこういう形のものを目指したいというところはお示しをさせていただかなければいけないのではないかなと、そんなふうには思ってございます。
江田委員
私は、やはりそこら辺の問題が非常にちぐはぐな関係で、もともと学校選択の自由化については、中野の場合は必要ないという立場をとってこられて、それが他区がわあっと選択の自由化の方向に進んでいく中で、私にしてみれば、ある日突然唐突な形で中野区もそれをやるんだと、教育改革の一つの柱だというふうに言い始めてきたというふうに思っておりまして、そこら辺の中野区の教育環境をどういうふうに整えていくかという、将来のビジョンといいますか整合性といいますか、そういったものがない中で、ここだけが出てきているということに対して、非常に問題を感じております。
それで、この再編と学校選択制とは非常に密接にかかわっているために、この教育だよりにも同じページで同じように問題意識を持って見られるように、恐らく編集されていると思うんですよね。悪い意味で言っているんじゃないですよ。一緒の時期に出していくから同じ問題意識を持って読めるようなつもりでお書きになっているんでしょうという意味なんですが。それで、ただ、この教育だよりを読んで不思議でしようがないのは、昨年12月に対話集会を開いて、参加者の意見をここに載せてますよね。参加者の意見は、これを読んでみても、学校再編についても学校選択制についても、それはこれからの中野区にとって必要なことだからぜひ進めてほしいというのはほとんどないんですよ。特に学校選択制については、例えば選択制を導入するのは地域の危機だと思うとか、それから私立に行く子どもがふえていると、選択制の前に公立離れの理由を考えるべきだとか、選択の結果、児童生徒数が減少した学校への対応をもっと考えてほしいとか、ここでは3つ紹介してあって、いずれも学校選択制については否定的な感じのものが強いですよね。それでその後に教育委員さんの発言があって、最後は現在までの検討状況ということで再編もやりますよ、学校選択制についてもやりますよという、そういう構成になっているんですね。少なくともこれを読んだ区民は、対話集会開いて問題意識を区民から投げかけられているのに、それに対して教育委員会としては何をどう検討してこういう結論になりましたということが読み取れない、理解できない紙面になっていると思うんですよ。そこら辺は、限られた紙面でという言いわけは多分あると思うんですが、私は、それ以前に参加者の主な意見があって、こういうふうに違う結論が出てくるわけだから、いろいろな意見があっても教育委員会としてはやっていきますよという結論を出しているわけだから、なぜ教育委員会はこういう結論に至ったのかというのが、区民がわかるような編集がされて初めて教育だよりとしての役割が果たせるんではないかというふうに思うんですが、この点についてはどうでしょうか。これは恐らく紙面づくりの問題だけではないんじゃないかと思うんですが。
山下教育委員会事務局次長
言いわけめいてまいりますと、これは選択制あるいは再編の問題を真っ正面から取り上げたということももちろんあるんですが、対話集会を開いてそこでどういうお話が出たかということを区民にまずお知らせするということが、特に2ページのねらいでございまして、そして、そのときにお配りしたものがといいますか、教育委員会としてお話ししたものが3ページに載せた内容ですというふうな、そういう趣旨で紙面はつくらせていただいてございます。ただ、こちら側の意図ですとかが、そのとおり受けとめていただけるかどうかについては、今、委員から御指摘いただいたようなことで、ちょっと配慮の足らない部分はあるかもしれないというふうには反省をしております。
今後として、当然教育委員会がさらに検討を重ねてまいりますし、その折々に今よりも踏み込んだお話を区民の皆さんにさせていただくことになると思いまして、その際にはどういう経緯で、そしていろいろな御意見に対してはどう考えてどう判断してこれをやるんだというところはちゃんとお伝えしなければいけないというふうに思いますので、その折にはしっかりと教育委員会の考えはお示しできるようにしたいと、そう思ってございます。
江田委員
最後にしますけれども、適正規模、適正配置がどういう形で出てくるかは8月を待たないとわかりませんので、今の時点であれこれ申し上げるのは控えますけれども、学校選択制についてはいろいろな議論の経過がありますので、ある程度私たち自身も見える感じがしております。しかし、これについてはいろいろな意見がまだたくさんありますよね。学校関係者の中からも、なぜ学校選択制が必要なのかというのは、納得できないというのは、まだたくさん出ています。したがって、この教育だよりの書き方なども、十分意見を聞きながらという、ちょっとクッションを置いた言い方がされているのは、そういうところの配慮かなと思いつつですね、こういう文面もあるんですよね。学校選択制の期待される効果の実現に向け、学校、保護者、地域、教育委員会が一丸となって努力していく必要があると、こういうふうな書き方がされていて、まだ一丸じゃないですよね。先ほどから言っておりますようにさまざまな意見があって、いったい中野区の学校選択制はどうあるべきかということについては、特に教育関係者との間での内容を深めた議論がまだまだ必要だというふうに思うんですよね。だけども、教育委員会としてはこれを導入するという前提で、学校、保護者、地域、教育委員会が一丸となって努力していかなければいけないんだというふうな書き方になっていると。教育委員会としての気持ちは気持ちとしてわかるけれども、その前段での努力なり、そういうものがまだ私は十分なされてないというふうに思っております。これも8月に学校再編が出てくれば、当然同じような時期には、一定のまとめの方向へ皆さん入りたいというふうに多分お考えなんだと思うんですが、今後どういうふうにこの問題を取り扱っていこうとしているのか、その点について最後に伺っておきたいと思います。
山下教育委員会事務局次長
先ほどの御答弁でちょっと漏れてしまったというとおかしいんですが、対話集会のときに御意見をいただいた皆さんからは、ここへお示ししたような御意見が多かったというのは事実でございますけれど、他の場面では教育委員会がやっていることを進めてほしいという御意見も一方でいただいておりまして、そういうものも踏まえてこれから検討していくことになると思っています。当然、一番かかわりの深い保護者でありますとか、お子さんたちですね、そうした方々との話し合いというのは最優先で進めなければならないと思いますし、これは1回2回で済むというふうに思っておりませんで、折々に触れて対話、意見交換あるいはやりとりを重ねて、教育委員会としての考え方を整備していきたいと思っています。ですから8月にいきなり、ぼんって何か考えを出していくということではなくて、ステップごとに意見交換をしながら進めていくようにしなければいけないというふうに思ってございます。選択制については何よりそうだと思っておりますし、再編についても、どういう形で途中経過をお示しできるかはまだ詰めなければならないと思いますけれども、やはり影響が大きな課題という認識もありますから、それについても同じようなやり方をしていきたいと思っているところでございます。
藤本委員
結局、教育委員会として物すごく難しい作業を今やろうとしていると思うんですよ。本来ならもっときちっと適正――端的に言うならば学校の統廃合ですよ――そこは表現は避けて、適正規模、適正配置という投げかけをして、かなり議論をして、そして答申をもらって、しかし答申案は3通りぐらいあるような感じで、そういったものがあって、なおかつ本気できちっと教育委員会の中で議論をしてきたようには見えないんですよね。というか、問題を結局先送りをしてきて、しかしもうやらざるを得ないというようなところと学校選択制というものが重なってしまっているから、非常に難しい作業をしているなというふうに思うんですけれども、もっと早くにそういったことをきちっと議論してれば、こんなことはない、区民の混乱もない、あるいは関係者ももっと十分に理解できていたんではないかなという部分が、決定的に僕は欠けていたと思うんですよ。その辺をきちっと教育委員会としてとらえておかないと、本当に私たちから見ると問題先送りしてというか、そういう答申を望んでいたのか、あるいは答申が出たにもかかわらず何も選択しないで今日まで来てしまって、とにかくもうやらなければいけないという、その辺の認識をきちっとしておかないといけない。だから物すごいスピードで集中的な議論をしなければいけないと。本来ならば1年でも2年前でも、こういったことを十分に議論して投げかけてというようなキャッチボールもできたと思うんですけれども、ただただプロジェクトチームが、それでうわさが先行してみたいなところが、やっぱり教育委員会としてきちっと踏まえてないといけない。その辺をどう思っていらっしゃるのかということをまずお尋ねしたいと思います。
山下教育委員会事務局次長
私ども決して手をこまねいていたつもりはないんですけれども、あえて申し上げれば、結果的にはよその区などに比べますとおくれてしまっているというのは率直に認めざるを得ないというふうに思っております。それは私たちの努力が足らなかった部分かなと反省はしてございます。そういうこともありまして、確かに重なってしまっておりますけれども、ここでまたやらなければますます、トラック競技で言えば何周に追い抜かれているような状況にまでなってしまうと思いますので、これはもうやっていかざるを得ないというか、やらなければいけないんだという気持ちを持っているということでございます。委員の皆さんも同じ気持ちで今いるというふうに申し上げたいと思います。
藤本委員
それで今、例えば8月に出される、もう9月には選んでもらうというね。そうすると、議論をする場、例えば議会でもこういう考え方がありますよという、例えば文教委員会での議論とか、あるいは区民、あるいはいろいろな関係者との議論というのは、恐らくその前でしょうね。でなくて8月いきなりで、もう決定しましたよということにはならないと思うんですけれども、その辺の議論の過程、意思決定というのも、例えば1年間あればそういったものができる。しかしもう数カ月の間にやらなければいけないという、その辺をどういうふうに教育委員会としてスケジュールを考えて投げかけて受けとめて案をつくるというところを、ちょっと説明していただけますか。
山下教育委員会事務局次長
今私たち、日程管理といいますか、進行管理が一番大きな課題だというふうに思っております。事務方はもう教育長から、それを毎日のようにそれこそ言われておりまして、1年間を通したスケジュール表をきっちりつくれという指示を受けております。その中では当然に踏まなければならない手順等ございますので、議会へのお話をさせていただく機会というのも意識しながらやらせていただきたいというふうに思っていまして、定例会だけではなくて御相談をする場面、あるいは御審議いただく場面というのは当然出てくるものというふうに考えてございます。
藤本委員
それから、今ちょっと混乱しているというのかな、理解を十分得てないというのが、学校の適正配置というか統廃合というか、そういうものが、プランと実際にそれが進んでいくものとが、こういう考え方ですよというけど、それは10年後にそうなるということはあり得るわけですよね。もう直前に、二、三年後にこうなりますよという学校と、そうでない10年後から15年後ぐらいにそうなりますよというようなところが、全部恐らく今重なっちゃって、もう直ちにそこに行けばなくなっちゃうみたいな、その辺ももう少しきちっと皆さんにわかりやすく説明しておかないといけないんじゃないか。全部が何か非常に、もうすぐなくなる、統廃合になるとか、その辺のところの説明が非常に不足しているんじゃないかなと思うんだけれども、その辺はどうですか。
山下教育委員会事務局次長
なかなか難しい部分もあるわけですけれども。と申しますのは、ふやす話は理解を得やすいんですが、やっぱり再編をしていくという話は、かなりそういう部分で厳しい部分もあるかなと思っております。それを御理解いただきながら進めるということですので、どうやったらできるだけ理解が得られるかというところを考えなければいけないと思っていまして、きょうここで具体的にこういう方法でというのは申し上げにくいんですけれども、いきなり全部がばんと出てくるというやり方でない方法も含めて何か考えなければいけないと思いまして、それはこれから早急に詰めさせていただいて、また御相談をする機会を持たせていただきたいというふうに思っております。
藤本委員
ちょっと、あるいは私の方が違っていたのかもしれないんだけれども、一応そういうプランができるというのは、大体校舎の改築が目前に迫っているというのがありますよね、一つは。せざるを得ない。当然そういったところではそういったことが入っていかなければいけないというのと、あるいはそうでないところがありますよね。しかし、学校の校舎の改築とか関係なしに、もう適正規模、適正配置だから、2つの学校がもうぽんと移っちゃうとかということがありなのか、それは一応校舎の改築とか、そういう時期に合わせながらそういったものを行っていきますよというような考え方なのか、その辺も今の説明聞いていると、あれ、自分がちょっと違うふうに理解していたのかなとも思っているので、その辺も少しちょっと明確にしてほしいと。
沼口教育長
今、学校再編については、もう8月を目途に計画を出していくということでございます。これはなぜかといいますと、一つは学校再編、選択制との絡みも当然ございますけれども、まず区の基本構想、それからそれに基づく10か年計画、これは学校再編があった後の跡地利用ですね、そういうことも含めて今後10年間にどうするかということも全部出さなければいけないということがありますので、その前提となる作業が、まず学校になると思います。そういう意味ではかなり検討を急がれるということだと思います。それで、当然考え方は、我々の教育委員会でプロジェクトチームの報告を受けて、教育委員会としてそれをまた検討していますので、それによれば当然、学校の改築計画と絡ませる話と、それから現状で既に望ましい学校規模では――まだそこまではなっていないかもしれませんけれども、既に問題が出ている学校があるということでございますので、そういうものについては改築しなくても、仮に再編できれば再編すべきであるということで、そういうものは当然やっていきたいという考え方です。ですから、今のものを具体的に言えば、複数以上の学級数を維持するような学校に再編したいと。ただし、改築できなければ、それがどうしてもできないとなれば、これはもう改築を待たざるを得ないんですけれども、空いている教室を利用して寄せることができれば、それはやっていきたいということです。
それから、非常にこれが難しいのは、教育委員会もかなりそういう意味では、心といいますか覚悟を決めてきちんとやらなければならないという問題ですので、情報管理といいますか、それが非常に難しい作業になると思うんです。ですから、議会との調整といいますか、そういうお話もこれからちょっと委員長あるいは委員の皆様方と打ち合わせをしながら、どういう形でやっていけばいいのか、そういう検討がちょっと必要かなと我々は思っています。例えば教育委員会の中でも、これはいきなり、例えば公開の場で議論をするのは非常に難しい案件なわけです。教科書採択なんかは秘密会をやりまして、結論の議事録は後で公開するというふうな形をとりました。そういう方法なども考えていますので、非常にこれは途中でもういろいろな声が入りますと、多分我々も責任持ってできないということになると思いますので、かなりの覚悟を持ってやっていきたいと、そういう覚悟でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
藤本委員
ただね、実際には議会の私たち、プロジェクトチームのいろいろな資料ありましたね。検討されていた。それは地域の皆さん方は情報公開で知られたのかわかりませんけれども、私たちは知らないと。私たちにはそういう情報は示されてない中で、ずっと早い時期にこの学校はなくなるとかいうような、そういう話は出ていると思うんですよ。私はちょっとそんなふうに思っているんですけれども、例えばそれが出ると、情報公開するとそういったものが出てくる、それが正規の、例えば文教委員会に出される前に、早くにそういうものがという、その辺もいろいろ教育委員会としては大変苦慮されるのかと思うんですけれども。
もう一つは、非常に難しい作業というのは、当然これからの中野のいろいろなことを全部含めて検討されていくと思うんですけれども、市川委員がちょうど総括で質問をしていました。まちがそんなに変わらない、しかしここは大きく変わるだろうという予測されるようなところもある。そうすると、確かに今はこうだけれども、しかし5年後、10年後はそうじゃないだろうというような、そういうものを全部含めて考えていくと、かなり逆に言うと、学校そのものがゆとりを持ったような形で考えていかないと、またそういう予測というか、そういうものも含めて全部考えていかないといけない。そういう作業を本当にこの短時間でできるのかなという、非常に不安は持っているんですけれども。まあ、やるんでしょうけれどね。その辺が非常に、難しい作業を全部集中的にやらなければいけないというのは物すごい仕事だと思うんですけれども、その辺も含めてということでいいですか。
沼口教育長
情報管理の話から、昨年の2月ですかね、プロジェクトチームの検討が出まして、この文教委員会でもそれは報告して議論になったわけなんですけれど、本来そういう教育委員会の中で検討する資料というのが、それで出てきたものが教育委員会の結論ではないはずなんですよね。あくまでも、それをもとに最終的に教育委員会でまた検討すると。それを出したのが昨年の6月の検討委員会報告なんですよね。残念ながら、その前のプロジェクト報告がかなりいろいろ広まっちゃいまして、そういう意味で我々の情報管理が、そういう意味ではまずかったということだと思います。ただ、これは我々も正式に、それは教育委員会ですることが決めたということは一切言ってませんから、あくまでも検討の中の、一つの検討のあり方でしたと。ですから、これからやっていくときも、そういうことを、二度とまた同じようなことを踏まないようなやり方を考えなければいけないということと、それから、確かに時間がない中で今おっしゃったようなことをやらなければいけないということで、ただ、これはもう10カ年計画をつくるということが一つの区としての最大の使命ですから、それに間に合わせるためには我々も何としてもやっていかなきゃいけないと、そんなように思っています。
高橋委員
確認させていただきたいんですけれども、この学校の適正配置とか選択制については、予算分科会でやっているととっても時間が足りなくなっちゃうような気がいたしまして、まだまだほかにも質問されたい方もいらっしゃると思うんですね。私も伺いたいことあるんですけれど、これずっとやっていると5時目途が5時過ぎちゃうと思いまして、別の文教委員会でも同じく報告があったときに質問してもよろしいんでしょうか、どうなんでしょうか。
主査
先ほどの答弁でも、そういう場を設けて審議していただきたいとおっしゃってますから、そういう場はまたつくっていきたいと思っていますので。
高橋委員
あと4カ月しかないんでね、ぜひともこれはやはりきちんと伺いたいと思いますので。きょうは聞きたいんですけれど、いいですから。
飯島委員
絞って何点か。この適正規模、学校の再編ですけれども、学校の再編は規模が先ですよね、これね。規模は何か案を示されて、つまり小学校で3クラスとか、中学で5クラスですか、それぐらいにする。それからあとは、いわゆる配置というか再編というか、それを考えていくというような流れになるのかと思ったりするんですが、ただ、妙なこといっぱい書いてありますね。最少規模とかね。今ある2クラスとかいうような言い方とか、クラスがえができるとか。それから何度も再編繰り返さないようにしたいとは言っているんだけれども、どうもちょっとそれも定かじゃないですし。そこら辺はどう考えているんですか。つまり、これだと何か物が決まったのか決まらないのかよくわからないなと。希望するのはこのくらいなんだけれど、だけど実際にはそれにいかない場合もあるかもしれないよと。そういうことが、場合によってはというのがついてくるんだったら、何も適正規模や再編じゃないんだと思うんですよ。そうするんだと、もうそのクラスの、3クラスは絶対キープしちゃうというぐらいじゃなかったら、またそんな問題がどこかから出てきたら、それからもろもろ重なってくるんで、適正規模、適正配置の案というのは、そんなに示してころころ変わっていくものであってもまた困るだろうし。教育長は、出し方とか管理の仕方は難しいと言うけれども、受けとめる側だって、可変的な要素がたくさんあるものとして出されていることが大事な場合もあるし、そうじゃない場合もあるし。じゃあ一体どこがどうなんだと。つまり素案とか何とかということの以前に、考え方がきちんと示される。再編なら再編にコンセンサスはあるんだと。つまり、今の中野区の小中学校の現状は、やっぱりそのまま放置はできないというところはかちっと固まった上で、幾つかの改革案が出てくる。その中から何かを選択する。こういうことになるのか、もう既に教育委員会としては一定の方向性を決めたから、その中での具体的なやり方もありなのか、この2つの考え方あると思うんですが、どうも見ていると、まだちょっとどちらにも行ききってないのかなという気がするんですけれど、それはどうですか。
沼口教育長
我々の現時点での考え方は、教育委員会として区立小中学校の適正規模、適正配置というのは考え方を出しまして、これについて区民の意見も聞いて、関係者といいますか、PTAとかそういうところの意見も聞きましたので、これについてはおおむね理解されているという前提でいます。ですから、これを下敷きに具体的なものを考えていきたいという、今現状ではそういうふうに考えています。
飯島委員
もう一つね、この選択制の絡みとの話がどうもかぶってきているので、ちょっとわかりにくい話になって、僕は逆に言うと再編終わったら選択制なんかあり得ないんじゃないのと。だって、ある一定の子どもの数の推移のもとに、ある一定の規模をキープするために学校の再編終わった後に、さらに選択制なんていうのが導入されたら、逆に言ったら、またどこかに、いわゆる選択による課題が今度生まれてくる可能性がある。そうすると、じゃあ選択制と再編とはどういう関係なんだっていう、こういう仕分けも非常に難しい要素が出てくるんじゃないのかなと。そういう感じがするんですよ。つまり、教育委員会が考えているような規模のキープを考える。しかし、特色ある学校によっては、ある年度によってある学校の選択が高まってくる、非常に努力をされる。そうするとそれは、ある一定の規模をずっとシフトしていくわけでしょう、生徒あるいは児童が。当然、全体の水準は3クラスのはずなのに、そこに違うものが生まれてくるというのが出てくるから、再編が完了した後では選択制というのはあり得なくなってきて、むしろ通学区域制がきちっと確立されてくる可能性がある。そういうことだって出てきますよね。学校の規模を確保しようとなったら。ううんて、首振ったらだめですよ、だって。現実にそうなの。そういうことがあるのにもかかわらず、なおかつ今、選択制と再編みたいな考え方が両方出てきて、選択制というのは早めに選択制になってしまう。いったん選択制をキープしたら、あるいはその選択制を選択したら、そう簡単にもう選択制やめましたなんて話にならないじゃないですか。そうすると、選択制が学校の規模を左右する新しい要素になる。あるいは要因になりかねない。そういうことについてはお考えはどうでしょうか。
沼口教育長
我々、学校の再編問題と選択制は必ずしもそういう関係でとらえていません。といいますのは、もう学校再編というのは全体の話なんですよね。全体の子どもの数の話と学校の数の問題ですから。それで確かに再編、選択制を導入すれば、当初考えていた、例えば一つの学校が15クラスの考えだったけれども、結果的には12クラスになっていましたということは起こり得るかもしれません。ただしそれは、未来永劫そういう状態になるということは言えませんから、必ず学校としては努力しなければいけないです。それでもとの学校にまた戻す努力というのは当然あるわけですから、そういう意味では選択制というのはこれからも、再編終わった後も永遠にやっていこうと思えばやっていける制度だと、そのように思っています。特に今回重要なのは、学校の再編計画を出すということは、選択制を取り入れようが取り入れまいが、今の指定校変更制度を活用すれば、ある程度もう自分たちの判断でいくように、そういう動きになってくるわけです。それと、どの自治体でもそうですけれども、学校再編を入れた瞬間に、その部分だけでもとにかくある程度自由に行かせるような方策をとらないと、この学校再編ができないわけなんです、現実には。例えば、学区域の学校がなくなるといったときに、来年なくなると言われているのにその学校に行けというのはなかなか難しいわけなんです、現実問題としては。そうしますと、指定校変更制度の中で、そういう場合は自由に違う学校に行っていいですよということを言わなければならないわけなんです。そういうことをするぐらいでしたら、ここで思い切って選択制をかけていった方がいいのではないかということなんですね。先ほど、ほかの委員の方からも説明ありましたけれど、選択制を導入すると、当然将来なくなってしまうような学校については希望が少ないんじゃないかという御意見ありましたけれども、いろいろと聞くところによりますと、かならずしもそうでないという結果も出ているようなんです。ですからそれは選択する保護者の方々がどういう考え方で選ぶかという話になってくると思います。一般論としてはかなり大きな要素にはなってくると思いますけれども、いずれにいたしましても再編と選択制は直接の関係はないという考え方でいきたいと思っています。
飯島委員
教育長がそういう考え方だって言うんですが、僕はそういう意味では選択制と再編とは必ずしもリンクして――それはそうですよ、だけど私が言っていることは、再編計画というのは指定校制度を前提につくっているんだということ。ある一定のエリアから集めてくる、悪い意味で言えば。あるいは、ここにこれだけの子どもがいるからこうなるんだと、これは固定されたあるエリアの中の子どもの数を前提にして再編ってやるんじゃないですか。そこに流動的な選択制の要素が入ってきたら、そもそもの再編の前提になるベースが流動的に動いていくことになるわけでしょう。しかも、特色ある学校とか魅力ある学校とか、さまざまな選択に任せていくということになれば、その要因は、一定の方向性をつかむこと自体、非常に難しい。だからそういう意味では、数は全体で割っているんだけれど、規模をキープすることが難しい学校と、想定する規模よりも大きな学校が生まれてくる可能性が出てくるわけじゃないですか。それだけ見たって、また再編の――要するに要因の一種ですよ、それだけ見れば。学校の数と子どもの数はきちんとなっているんだけれど、でもやっぱり偏りが出てくるというのは、本当に全くの選択制を前提にしていったら、ここはそういう要因って、流動性って出てくるじゃないですか。私はそういうことを言っているわけ。そのときに、何度も再編なんかやっていくのは当たり前ですよ。だとすると、再編を前提とするなら、指定校制度がベースにあって、その上でという話の方がよっぽど現実的な話じゃないんですか。そういうことを考えるから、要するに選択制をということと、それから再編ということは別だというのは、当然前提です。そういう一定のものがおさまった上でなおかつ、調整の許容範囲の中で自由に学校を選べるということならいいけれども、そんな保証なんかどこにもないわけだから。確かに厳しい学校はありますよ。何とかしなきゃいけない。でも、選択制を導入することによってさらにそういう学校の数をふやす可能性だってあるわけじゃないですか。そういうことのリスクも踏まえた上での案じゃないと、安易に同じようなものが出てくることは、双方に対して制度的にうまくない可能性も出てきますよということの御指摘をしておきたかったこと。それを踏まえて、案をつくるなら案をつくっていただきたいということなんです。
それからもう一つは、じゃあ再編というのは一体どのぐらいの期間でおやりになるのか。10年もかけて小中学校の再編、適正規模、適正配置ってやっていたらどうなりますか。やっぱりそんなに長いスパンで物を考えることはできない。事実、現実にはもう統廃合されちゃったという自体は、選択制を導入することによって生まれてくる可能性だってあるわけじゃない。学校の再編計画を明らかにした上よ。そういうことも想定した上で選択が行われた結果、現に、もう既に統廃合終わってしまったという結果が出ちゃう場合だってあるんじゃないですか。そうすると、一体いつまでに物事をやろうと思ったら、そんなに長い期間で校舎の改築云々という問題とは別に、選択制というのは片一方で動き始めて、片一方で再編計画を示したら、再編計画予定している10年というスパンなんかももっと短い期間、再編行為そのものが終わってしまう可能性だってある、実態として。そういうもろもろの要素を示してくれないと、皆さんはなかなか安心してオープンな議論にはできないよという教育長のお話はよくわかった上で、そこまでよくリスク計算してこの問題については取り組んでいただく必要があるんじゃないのかなと、私はこう思っているんです。これは要望じゃない。一応もう一回教育長のお考え聞いておきたいと思います。
沼口教育長
ちょっと選択制の大前提を申し上げなかったもので、余計また難しくなっているんですけれど、今考えています選択制というのは全く自由な選択制ではなくて、通学区域を一応決めた上での選択制と、何て言うんですかね、一定の枠内での選択制ということで今考えています。ゆるやかな選択制という言葉でもいいと思うんですけれど。ですから、結局その選択制で何人ぐらいが動かせる余地があるかという、定員を決める作業が結構大きな要素になってきます。ですから、定員がかなり大きく、例えば一つの学校って今、通常1学年80人ぐらいしかいないと言えば、かなり大きく動くだろうと。ただし、空き教室との絡みなんかもありますから、そんなに多くは定員をふやせないわけなんですね、通常は。そうしますと、ある程度絞った形での定員枠を定めていく、そういう選択制になっていかざるを得ないんだろうということです。ですから、いろいろな選択制の中でも、選択制をやると、小さい学校が出ちゃったり大きな学校が出ちゃったりするんじゃないかということは区民の間から言われたんですけれども、それは定員の定め方にも大分寄ってくると思うんですね。ですからこれは、これからいろいろと議論して御相談していかなきゃいけない部分かなと思います。
それから、再編の計画をいつごろまでにやり遂げるかというのは難しいんですけれど、やはり全部終わらせるには一定の時間が必要となると思います。ですから、考え方として、第一次と第二次というふうに言うのかわかりませんけれども、やっぱり短期的とかなり長期的な部分も入れないと、中野の再編計画は全部終わらないと、多分そういう答えになっていくのではないかなと、今我々はそういうふうに考えています。
篠委員
また時間とるんだと思うんですが、教育委員会でこの議会と共通したブレない線というのを決めておかないと、陳情合戦になると。ですから、審議会の答申を受けて、何としても適正規模という形で、適正規模、適正配置という視点からは絶対外さないんだと。議会でもそれは理解いただいていると。そういったことになればかなり切り込みが明確に出てくるということを、教育長のお言葉にも飯島委員のお言葉にも入っていたんですけれど、まずこれがあるんだという形で、区民に知っていただいての議論を始めないと、もう日もないときに大混乱を起こしますので、これはぜひ明確に、譲れない一歩という形で、すっかりブレない形をつくっていただきたいと、これは要望です。
我々の議論の中にも、もう一点は選択制が無制限選択制、いわゆる家庭の教育方針によって私立を選ぶがごとくのお考えで議論を始められちゃうケースが多いので、お互いに分かりきっていることながら、おおむね目安は1割5分だとか、あるいは最大2割以上動くことはまずないんだという、いわゆる共通したものをお互いにつくっておくと。そういうことでないと、なかなか10年計画の基本をつくるもとで教育委員会も大混乱に陥る可能性がありますので、またきょうはそう長く議論できないので、一応その2点要望しておきます。
主査
それでは、進行いたします。
344、345、経営計画と部門計画の2つの事業のところで質疑をいたします。
飯島委員
一つだけ。この基本計画って、策定を検討するというんだから、今言っている基本構想、それから10カ年計画と全く違うものですよね。
山下教育委員会事務局次長
検討というレベルでございますけれども、ビジョンだけでは教育委員会の取り組みをすべてお示しできないだろうというふうに思っていまして、もう少し具体的な事業を、年次を追ってお示しできるようなものを何か考えていきたいという趣旨でございます。
飯島委員
何かこの前、教育行政ビジョンという素案で、基本構想の審議会の方に教育委員会の考え方を伝えたというふうに言いましたね。だけども、教育委員会は教育委員会として基本構想の策定と同じように教育ビジョンをつくって、こちらはこちらで10年の基本計画をつくりますよと、こういう話になるんですか。
山下教育委員会事務局次長
当然、基本構想やあるいは10カ年計画がまずベースにあるというふうに思っています。その中で全部うたい込めれば、あえてこういうものを教育委員会としてつくる必要はないと思いますが、今後の推移の中で、それだけでは教育委員会の取り組みを示せないということになれば、その足らない部分というんでしょうか、そういうのを補うような意味で何かつくっていかないといけないのかなと、そういう気持ちでいるということです。
飯島委員
じゃあ場合によってはつくらないこともあると。そういうことですかね。うたい込んでしまったらもういいんだと。
沼口教育長
当然基本構想はつくります。それから区の10カ年計画もできるといいますか、できます。そのときに最低限でも、そこにうたい込む部分は当然うたい込むわけですけれども、教育委員会としてさらにもう少し、教育委員会自身の、それと違う部門じゃないんですけれども、それが入ったさらに細かい、詳細な教育委員会自身の計画を持つべきではないかと。教育ビジョンを出したときにも、下の方に主な課題みたいなことを書いてあるんですけれども、こういうものをもう少し具体的に計画的に落とせた方が、ビジョンがあるだけじゃなくて、それから10年の間に何を教育委員会はやりたいのか、そういうのがわかるようにした方がよろしいんじゃないかなということで、今考えているところです。
篠委員
これはやっぱり大切な部分で、新しく時間をつくって議会審査するというお考えはあるんですか。陳情審査で終わり。委員会はどこの委員会もそうなっちゃうんですけど。
主査
多分ここのところ、質疑が相当多かろうと思いますので、またまとめて別途、委員会として先ほどの改革のところと同じように審議する時間をぜひともつくりたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
篠委員
立派なビジョンのイントロは、さすがに大したものだと。ですけど、この中ずっと、実行の段になりますと、もう本当に不退転の哲学に裏付けされていないとめためたにやられちゃう可能性が十分あるわけです。早い話が、男女共同参画条例との絡みで、上からの指令だからという答弁にすぎないような答弁を沼口さん自体が本会議でしているような、そういう状況は私はゆゆしき状況だと。じゃあそこを突っ込まれてきたときに、今までの区別ということを認めないんだと。区別と差別の差はここの何条にのっとってということを理解したから区長の言うことを実行しましたというならわかるけど、そういったいわゆる突っ込まれたときに対応し切れるような状態じゃないのは、決して哲学に裏付けされているとは思えない。ただ人権の大合唱で、区別と差別をばらばらにしたらという流れの中で、やはり男らしさ、女らしさというような部分で各国に差をつけられた中で、じゃあ男らしさ、女らしさは必要だというアメリカにおいて、共同参画、女性の社会進出が際立っているかというと、反対に際立っているという現象なんかもいち早く教育委員会はキャッチして対応に乗り出すような。最初の1ページだけ見る限りでは、物の見事だったと。よくぞこの部分は95点とか、そんな点数をつけられるものをつくり上げているんですけど、細目についての議論については議会と本気になって取り組みたいと思います。一応希望を述べさせていただきました。
江田委員
時間が迫ってきましたので端的にお聞きしますが、教育行政ビジョンのところで、既に憲法教育基本法という言葉がなくなったんです。中野の教育目標の中から教育基本法に基づくという言葉が削られたのが、たしか5年ぐらい前のように記憶しています。ちょっと正確ではありませんが。それで、その教育行政ビジョンをつくっていく上での教育基本法の考えというのは、どのように位置付けられていますか。
山下教育委員会事務局次長
現在の教育目標もそうですし、新しいビジョンもそうなんですけれども、憲法、あるいは教育基本法、これはもう押さえるべきといいますか、日本人が共通に持っていなければいけない大きな考え方だというふうに思っていまして、それをあえて表現するかどうかというところで委員会の中で議論して、中野区の教育目標であるのだから、基本構想を踏まえてということですべてをそれであらわしているという理解でいこうではないかという整理をした経緯がございます。当然そういったことは当たり前のことだという理解で私どもはいるということで、ここがまた大きく変わっていって、例えば内容が大きく見直されるとかということになってくれば、これはその場でそれに即したものをうたい込まなければいけないというふうに思いますけれども、現在は憲法も基本法も社会の中に定着していて、あえてそれを持ち出すというところはどうなのかなという、そんな印象を持っているところでございます。
江田委員
中野の教育目標からその二つの言葉が消されるときも同じ答弁でした。私たちは逆に、これは当然のことで、だから今まで書き込まれてきた大前提だからこれは消すべきではないという議論をしたことを覚えています。それで、教育基本法の第10条に教育行政の目的が明記されていますよね。教育基本法の第10条についての考えというのは、最近教育委員会あるいは教育関係の学会も含めまして、解釈あるいは理解というのは変わってきているんですか。それともそれは基本的には全く変わっていないものなんですか。
沼口教育長
当然変わっていない。要するに法律は我々は当然守っていかなければいけないということでございます。教育基本法というのは、教育行政の中のいろんな法律の中でも中心的な要素になる法律でございますので、当然それは守っていく。それからその第10条は、当然直接国民に対して責任を負うということで我々はいつも考えています。
江田委員
教育行政の果たすべき役割が教育の環境、条件をいかにとどめていくかというのが主な仕事として位置付けられていますよね。それで実は、今度の予算審議をしながら、成果指標の設定の仕方とかいろんなものを見ながら、限りなく教育環境を整備する条件整備の教育行政としての役割と、それから教育の中身と、実際の学校で先生方が教育を実践していくその中身とが非常にオーバーラップしてきているというか、もともと分かちがたい側面があるんですけども、それが非常に重なってきているんではないか。そのために、例えば教育指標で、どう考えてもこれは教育行政の掲げる教育指標として、これがいいのかなという部分が随分出てきているように思うんですが、そこら辺についてはどのようにお考えですか。実はこの教育行政ビジョンをつくっていく上でそこら辺のことが非常にかかわってくるように思いますので、改めてお聞きしているんですが。
沼口教育長
確かに、教育がすべて数値で物事が判断できるとは当然考えていませんけれども、逆に、一切もう教育だから数値であらわすべきでないというのも、これまた難しい議論かなと。ですから我々は、一番大事なのは教育の内容そのものなんですよね、大事にしなきゃいけないのは。それをやるためにいろんな周辺の環境整備をやっていくと。制度もそうです。制度だけつくればそれで目的を達したということにはならないわけですから。それを使って具体的な教育の中身を改革していくと、そういうことが非常に重要だと思っています。そういう意味では、できる限りわかりやすくするためには数値化できるものは数値化していきたい、そのように考えています。ですから、大事にするところはきちんと押さえながらやっていくと、そういう考えでございます。
江田委員
最後に室長さんにお聞きしておきたいんですが、室長は現場にかつておられて、今はもう現場を直接支援する最先端で仕事をしておられると思うんですが、一方教育行政の側に身を置いておられるわけですね。それで、教育行政としての本来の室長さんが果たしていかなければならない一番の大きな仕事というのは、どこにあるというふうにお考えなのか、そこら辺を最後にお聞きしておきたいんですが。
小林指導室長
各学校におきましては、先ほど来議論がございます憲法であるとか教育基本法、こういった精神にのっとって、それぞれ各学校が教育の目標を定めております。したがいまして、各学校がその教育目標を達成できるように私どもが支援していく、そういう意味の条件整備が必要になってくるわけです。しかしながら、行政の果たす役割と学校の果たす役割、それぞれ立場が微妙に違う場合もあるわけで、私どもの役割としては、その間に入って調整をしていくということが、かなり大きな役割だというふうに認識しております。最終的な目標としては、各学校が果たす教育目標をしっかりと達成していく。それをしっかりと私どもが支援していくというふうに承知しているところでございます。
江田委員
御答弁はそのままお受けしたいと思うんですが、最近さまざまな教育改革の中で、もちろん全面否定するつもりは毛頭ありませんが、その中でどうしてもやっぱり学校間の、それぞれの学校のよさを出していくということが非常に強調されたり、それから、選択制の問題でもそれぞれの学校が区民に選択をしていただくという形で、平たく言えば競争が強いられていくということを非常に危惧しております。それは一方で、子どもたちにもやっぱり競争が非常に求められている中で、学校自身もそういう競争の中に巻き込まれていっているんではないか。そのことが非常に窮屈な関係をつくっていっているんではないかということを、私非常に感じております。それが、教育の現場からではなくて教育行政の側から、中野区だけではなくて、もっと国や東京都だったりしますけれども、その教育行政の側からそういうものが次々に求められていくと。その結果、現場では大変忙しい毎日に追われていて、十分な教材研究もできないという声をたくさん聞くようになってきております。そういう点で、先ほどの室長の答弁そのままいただきたいと思うんですが、十分今後の教育行政ビジョンをつくっていく上でも、十分そういうことを配慮して対応していただきたいということを要望として申し上げておきたいと思います。
主査
他によろしいですか。それでは進行いたします。
346、教育委員会運営のところです。
藤本委員
教育委員会の方なんですけれども、いずれにしても教育委員会、これから非常に重要な役割というか、仕事をしていかなければいけないと思うんですけれども、ちょっとその役割という、教育委員さんで構成される教育委員会、最終的な意思決定ということで、例えば予算とか非常に重要な教育の施策についての意思決定をしていくということですよね。ですから、例えば学校の再編にしても、学校選択制にしても、そういった今の教育ビジョンにしても、そういったところでの最終的な意思決定というのは、教育委員で構成される教育委員会ということでよろしいですよね。ちょっとそこをまず確認させてください。
沼口教育長
当然教育委員会が所掌する事務のすべての責任は、教育委員で構成する教育委員会が持っています。具体的にはいろいろな事案決定というのがありまして、教育委員会5人の中で委員会開いて決める、議案として決めていくもの、それから教育長に権限が下ろされているものか次長に下ろされているもの、それはもう区長部局と同じ考え方です。ただ、最終的にはもう教育委員会がすべての責任を負うということがございます。
藤本委員
そこで、この教育委員会の運営というか、ちょっとお聞きしたいんですけれども、毎週金曜日開いてますよね。それで例えば、いろいろな主要な今テーマになっているような課題について、他区でもそういったものをやっている区がありますよね。いろいろな施策ですね。そういったところに教育委員さんが行って、そこでお話をするとか、そういったことは今まで行われてきているんでしょうか。そういったことは考えられてないんですか。
沼口教育長
教育委員も委員会として外に視察に行ったり、そういうことはしております。ですから例えば、学校再編の問題ですと大規模校の視察も行ってますし、私立の学校も見に行ったりしています。
藤本委員
そういうことでしたらぜひ、やはり他区でやっているものを、直接行ってみて議論する、お話を聞いてくるというのは非常に重要だと思うんですよね。ですからもう既に行ってきて、一定の成果を得てというか、それぞれの委員さんということもありますけれども、教育委員会としてやっぱりそういったものを踏まえて、ぜひ議論をしていただきたいということで、そういったことでいろいろな、先日校庭の芝生の問題といったことも――教育委員さんも行ってくれているのかな、教育長だけではなくて。そういったところも行ってとか、そういったことでやっぱり現場を見て、あるいは既に取り組んでいるといったことが、ぜひ教育委員会の中で積極的な姿勢で取り組んでほしいというのかな。それでやっぱりそれだけの成果があるというか、そういうものを踏まえた中で議論を、ただ委員会の中だけの議論でなくて、先ほど教育長さんが行っているということですので、ぜひそういったものを踏まえた議論をしていただきたいと思いますので、その辺御答弁があれば。
山下教育委員会事務局次長
御指摘そのとおりだというふうに思います。我々事務方もそうした委員さんの活動を支えるように頑張りたいと思います。
高橋委員
藤本先生の関連なんですけれども、教育委員さんについては以前もどういう活動でどういうところへ行ってらっしゃるかとかいう表をいただいたんですけれども、まさしくよそのこともいろいろと知っていただくのは大切なんですけれど、まず私は、現場を余りにも知らなさ過ぎる方が大勢いらっしゃるというか、実際にいろいろな方から聞くと、教育委員さんは大勢ではお見えになるけれども、ぶらっと寄ったりとか、現場を余りにも直視してくださらないというような声をいろいろとお伺いをしたりとかします。そうすると、委員会で学校にお邪魔するときは、もうそれなりのところしかごらんになれなかったりして、直接一人で行ったりとかするのは学校サイドとしても大変なのかなとか思いますけれど、私がいろいろな方から話を聞くと、熱心にいらっしゃってくださる教育委員さんは、ふらっと寄って何気なく会話をされて、子どもたちとも何気なく会って、そして何気なく学校から帰られると。だけど、そういう方々が子どもたちにとって、あの人どなただろうなという存在じゃなくて、ああ、この人は教育委員さんでだれだれだっていうのが印象づけられるということが大切だということをよく聞きます。ですから、委員会を開いて会議するのも大事なんですけれど、先ほども私はお願いしたように、教育委員さん自体も私学の先生方といろいろお話をしたりとか、公立の学校の先生方ともお話をしたり、まさしく学校にいる子どもたちと一番接してもらいたいのは教育委員さんかなというふうな思いがありますので、大勢で行かれるのは当然当たり前のことでありますけれども、ごく御自分たちの活動が多岐にわたってお忙しいとは思うけれども、やはり現場の先生方や子どもたちに直接触れていただきたいなという思いがありますので、ぜひこれは教育委員会サイドとしても、委員さん方にもお伝えしていただきたいと思います。そして、今こんなに私たちの分科会も必死に論議をしている中においても、教育委員の皆さんにも伝わるんでしょうけれども、そういうことを実際に委員の皆さんも肌で感じ取っていただかないと困るという思いがしておりますけれど、いかがでしょうか。
山下教育委員会事務局次長
議会でのさまざまなやりとりといいますか、質疑あるいは御意見、御指摘、その都度委員の皆さんにはお伝えをさせていただいてございます。きょういただいた御意見もお伝えをさせていただきたいというふうに思っております。ただ、これも言いわけではございませんが、委員の顔ぶれがその時々によって違いまして、決まったお仕事を持ってらっしゃる方が大勢いるときと、それから、そうでなくて比較的時間を自由に使えるという方が大勢いるときとでは、やっぱり活動も違ってくるのかなと、そう思ってございます。逆に言えば、現在はそういう意味でお仕事を持っている方多くて、それだけにさまざま御努力をいただいているというふうに私ども思っているところです。
それから、子どもの声をというお話ございましたけれど、16年度については教科書の採択の話もございますし、さまざま課題もありますので、ぜひ子どもたちの声を直接委員が聞いていただく機会も持っていきたい。数は多くはできないかもしれませんが、そういう機会を持ちたいというふうに思っておりまして、これも今確認をいただいているところでございます。
主査
進行いたします。
347ページ。教育環境費の中の、学校経営の事務事業です。質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
それでは進行します。
次に、348、349。教育環境費の中の、小学校の学校経営、中学校の学校経営の事業です。
飯島委員
簡単に。349ページ、学校経営(中学校)。中学校の成果指標は、学校図書の備えるべき基準を達成している学校の割合(小・中)と、どうして中学校なのに小中学校が一緒の割合なのか。しかもその割合が基準に達していないところが、何と見込みで37%もある。3校に1校ぐらいを上回って基準に達してませんよというのがあったり、それからもう一つはね、2003年に見込みで調査実施をしているんだけれど、そうすると2004年、つまり16年度は、それの2%増とかというはずだったのに、これだけがなぜかまた調査を実施すると。2年も続けて調査を実施するのが成果指標なんですか。
佐藤庶務課長
いわゆる学校図書の備えるべき基準のところで、成果指標に小・中と書いてございます。確かにこれ、御指摘のように小学校と中学校で学校形態の区分が別れておりますので、本来であれば小学校と中学校を別々に数値目標を定めるべきだったと思っております。そういう点では、今後正していきたいと思います。
また、一番目の、多様な資源を活用して適正な運営がなされていると感じている保護者の割合の調査実施ということでございますけれども、これは学校評価のところで、実は15年度に調査をいたしますので、その結果を見ながらどの程度の形にしていくかということも、ちょっともう一度やりたいなと。それと同時に、学校評価の中にもう一度そういうものも入れていきたいなということを思っているところでございます。
飯島委員
それともう一つね。成果指標、どうして図書だけなんですか。ここにいろいろなこと書いてあるじゃないですか。理科教育設備整備費とか、この校割予算にかかるものとか。成果指標は学校図書のことだけじゃないと思うんでね、多様にお考えいただきたい。
それから、今、15年に調査実施するじゃないですか。ほかのところは2%増とかって書いてあるんですよ、調査の結果。ここだけどうしてまた調査を実施しなきゃならないのか。どうしてここは2%増じゃないの。この16年度。
佐藤庶務課長
御指摘の点は、全体で調整を今後考えていきたいと思っております。
高橋委員
学校の校割予算ですけれども、校割予算を検討し直そうという発想はなかったんですか。
佐藤庶務課長
これは決算の折だったと思いますけれども、御質問がありました。私どもも今回、事業部制という――教育委員会は事業部制ではございませんけれども、各校に枠予算等の予算編成をしてきたという経験があります。その中で、いわゆる校割予算についての基準等を策定してまいりました。これについて、やるとなればやっぱり現場で働く事務の方とか、学校の先生方ともいろいろなお話をしていかなきゃならないと思います。そういう点ではこれも検討課題となっておりますので、これも含めて今後の検討課題として取り組んでいきたいと思っております。今年度は申しわけございませんけれどもこういう形で、これは学校運営標準という国の基準があります。それに、区の場合はプラスアルファをして基準をつくっているということですから、もともとは学校運営標準という国の基準をベースにしているということでございます。それがどういう改善をしていったらいいかということも含めて、ちょっと考えていきたいと思っております。
主査
それでは進行いたします。
350ページ、幼稚園の学校経営の事業です。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
それでは進行します。
351、352ページ。学校施設、小学校・中学校です。
飯島委員
このエコスクールパイロットモデル事業というのがあって、これ多分ここで聞くのがいいんだろうと思って、どこかほかかもしれなかったんですけれど、これいわゆる太陽光発電とか、そういうのをやっているのがあるんですよ。これは多分二中かな。たしか風力と太陽光発電のものが設置されたということなんですが、これは1回で終わってしまうことなのか、それとも数次にわたってモデル事業として予算が来るんですか。
佐藤庶務課長
今の御質問にございました風力の関係等について、それと屋上緑化の関係については、この補助金は環境省の補助金でございます。これは今、風力の部分は沼袋でやりました。これは今後とも、多分補助金の制度上は続いていくかと思います。そういった点では、今回屋上緑化をやった3校を検証しながら、今後ともまた私どもも取り組みを考えていきたいと思っているところでございます。
飯島委員
二中もやったと伺ったんですけれど、それは承知していますか。
小林指導室長
二中につきましては、別のいわゆる研究団体の助成を受けて、そういったものを設置する予定であるということは聞いたことがございます。
飯島委員
つまり、ことしの秋、16年度でやるということですか、15年度じゃなくて。15年度に手続きして16年度に設置される。
小林指導室長
私ども聞いているのは、一応16年度に設置するというようなことで、将来的にはもっといろいろ広げたいんだというような構想を持っているということだけは伺っております。
飯島委員
そうすると、二中なんかの場合は年次またがってある程度の期間でそういうことが対応される。一方では、このエコスクールパイロットモデル事業というのがあってですね、各区いろいろなことをやっているんですね。太陽光発電とか、それから中水利用型とか緑化推進型、さまざまやっています。当区も、こういういわゆるモデル事業は、片一方でグリーン電力基金を使った発電というのもある。いろいろなことやっているんですよ、もうさまざまに。特色ある学校づくりとか魅力ある学校をつくろうということになると、それは財源が何だとかっていろいろ言われるけれども、やろうと思えばいろいろな努力・工夫があるんで、そういうことをどこかやっぱり成果指標の中に――ここがどうなのかわかりませんよ、ここじゃないのかもしれない。だけどこれは学校の施設や何かということで、どれが適当なのかわからないまま今伺ってますけれども、全体として特色ある学校づくりというところにあるんなら、そういうことも含めて多様な手段が今用意されているんですよね。ぜひそれを活用して、それから同時にきちんと掌握をされて、次はこうだなとか、ビオトープをつくるという、単純にそれだってかなり違う要素があって、ホタルの飼育をやろうなんていうところもあるようですね、全国には。ですからそういうことも目線に置きながら、そういう特色づくりをしていく、魅力づくりをしていく。これは指導室長がいいのかな、どっちなんでしょうかね、こういう問題は。例えば、モデル事業なんかやろうとかという場合や何かは。どっちかな。佐藤さんなのかよくわかりませんけれども。
佐藤庶務課長
指導室長か庶務課か、そういうものではなくて、教育委員会全体としてお互いに情報交換をして、あらゆる制度を活用し、財源を利用していくということは私ども取り組んでまいりたいと思います。検討課題とさせていただきたいと思います。
主査
ほかに質疑はありますか。
歳出全体のところはページはここまでなんですが、人件費の中で、職員手当と職員旅費のことについてはまだ特に項を立てておりませんが、ページで言いますと310ページ、328、339から342ページの職員手当、職員旅費のところを質疑を受けたいと思います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
それでは進行いたします。
以上で歳出全体の審査は終了いたしました。
次に、金曜日の冒頭でもお話ししましたように、歳入全体については一括して質疑を受けたいと思います。質疑に当たっては、分科会別の歳入予算説明書補助資料のページにより質疑をお願いいたします。
質疑はありませんか。
江田委員
8ページのスポーツエキスパート活用事業というのがあるんですが、これは具体的にはどのように活用されるんですか。補助資料の8ページ。
佐藤庶務課長
これにつきましては、中学校で部活動をやっておりますその折に、外部指導員を招聘する場合において、その分について一定の範囲内で補助金が受けられるという制度でございます。
江田委員
それで具体的にはどういう活用の仕方になるのか、それから、これはいつから設けられたんですか。前からあった制度ですか。
佐藤庶務課長
いわゆる今、私どもで220回、各校につけております。それに単価3,000円で掛けておりますけれども、それにかけた費用を各学校に割り振って計算しております。補助金ですから全体を認められるということはございませんけれども、その範囲内の中で都の方で補助金が受けられているということでございますので、私どもの方で出している金額はもっと高うございますけれども、その一部が補助されているということでございます。
江田委員
そうしますと、執行は各学校に任されているということでいいんですか。
佐藤庶務課長
220回の限度の中で任せるということで、支払いは教育委員会事務局で一括で支払いをしております。
飯島委員
埋蔵文化財調査助成補助、8ページと9ページにあるんですが、つまり片一方の歳出は埋蔵文化財調査費186万円、だから要するに4分の1だけ中野区がもって、2分の1と4分の1は国と都が出す。これ見ると6件となっているんですね。さっきの歳出を聞けばよかったんですけれども、こっちの部分とあわせて6件でこれぐらいの額だということは、1カ所30万円。30万円で埋蔵文化財の調査ってできるんですか、そんな。
奥山生涯学習課長
埋蔵文化財の調査につきましては、基本的には開発者の負担で行っております。ですから、例えばマンションだとか事業用の開発行為をやる場合には、その建築主が負担をしております。ここで掲げてますのは一般住居用の戸建ての住宅ということで、一般の住居用につきましてはその負担をしていただくのが非常に難しいという部分もございますので、それについてこの国庫補助事業が適用されるということになります。
飯島委員
そうするとね、例えば中野区がやろうとするじゃないですか。埋蔵文化財の調査ってありますわね。こういう大規模なやつは同じ補助割合で来る。つまり中野区の事業の場合、例えはもう既に江古田の森ってたしかやりましたよね。でもこれからひょっとするというのがあるじゃないですか、隣なんかの場合ね。警大なんかの場合でも、要するに開発者負担だから、民間でおやりになる場合は、そこでちゃんと埋蔵文化財の調査を自前でやってくださいよという、中野区がやる部分があるときは。これはどういうことになるんですか。
奥山生涯学習課長
ここで言っております趣旨の、国庫補助の対象にはなりません。ですからそれぞれの、中野区が事業者として開発行為する場合当然出てまいります。ですからそれについては基本的にはその自治体が負担するという形になります。
高橋委員
10ページのスクーリングサポートネットワーク整備事業で、心の教育となっているんですけれど、このお金というのは16年度新規の、心の教室相談員のあれですか。
小林指導室長
このスクーリングサポートネットワークの整備事業に関しましては、いわゆる適応指導教室、南部と北部にフリーステップルームございます。それから教育センターの教育相談、こういったところにかかる事業経費ということで充てているところでございます。
佐藤庶務課長
江田委員から御質問がありまして答弁保留しておりました、先ほどの部活の指導員の補助制度の開始年度ですけれども、平成15年度からでございます。
主査
ほかに歳入のところで質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
他に質疑がなければ、歳入についての質疑を終了いたします。
以上で一通りの質疑は終了いたしました。歳出歳入全体を通して質疑漏れはありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
それではあと理事者の方で答弁保留をしているところはないですね。
それでは、以上をもって質疑を終結いたします。本日はすべての質疑を終えたと考えておりますが、議事進行に御協力いただきまして、何とか終了できました。ありがとうございました。
それでは、次に意見についてでございますが、意見がある場合は、会派名、氏名を明記の上、明日3月9日正午までに文書をもって事務局に提出するようにお願いいたします。
以上で本日予定した日程はすべて終了いたしますが、委員の皆さんから特に発言はございませんか。
〔「ちょっと休憩していただいて」と呼ぶ者あり〕
主査
では休憩します。
(午後5時31分)
主査
それでは、委員会を再開いたします。
(午後5時32分)
それでは、次回の文教分科会は3月9日、明日ですが、午後1時から当委員会室で開会することを口頭をもって通告いたします。
以上で本日の文教分科会を散会いたします。お疲れさまでした。
(午後5時32分)