平成21年06月12日中野区議会防災まちづくり特別委員会(第2回定例会)
平成21年06月12日防災まちづくり特別委員会
中野区議会防災まちづくり特別委員会〔平成21年6月12日〕
防災まちづくり特別委員会会議記録
○開会日 平成21年6月12日
○場所 中野区議会第5委員会室
○開会 午前10時00分
○閉会 午前11時44分
○出席委員(13名)
せきと 進委員長
伊東 しんじ副委員長
ひぐち 和正委員
平山 英明委員
いながき じゅん子委員
のづ 恵子委員
吉原 宏委員
きたごう 秀文委員
やながわ 妙子委員
篠 国昭委員
江口 済三郎委員
来住 和行委員
岩永 しほ子委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
副区長(経営室) 石神 正義
経営室副参事(防災担当) 鳥井 文哉
都市整備部長 石井 正行
都市整備部副参事(都市計画担当) 登 弘毅
都市整備部副参事(交通・道路管理担当) 滝瀬 裕之
都市整備部副参事(公園・道路整備担当) 石田 勝大
都市整備部副参事(建築担当) 豊川 士朗
まちづくり推進室長 川崎 亨
まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当) 角 秀行
まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当) 上村 晃一
まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当) 萩原 清志
○事務局職員
書記 丸尾 明美
書記 長﨑 武史
○委員長署名
審査日程
○委員会参与の紹介
○議題
災害に強いまちづくりについて
防災機能の整備と充実について
○調査事項の経過並びに現状について
1 災害に強いまちづくりについて(交通・道路管理担当、地域まちづくり担当)
2 防災機能の整備と充実について(防災担当)
○所管事項の報告
1 「神田川流域豪雨対策計画」の策定について(交通・道路管理担当)
2 本町一~三丁目のまちづくりに関する調査結果について(地域まちづくり担当)
3 (仮称)南部防災公園の都市計画決定手続きについて(地域まちづくり担当)
4 その他
(1)風水害時における車両非難場所について(防災担当)
○その他
委員長
定足数に達しましたので、ただいまから防災まちづくり特別委員会を開会いたします。
(午前10時00分)
本日の審査日程についてお諮りいたします。
本日はお手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては12時を目途に進めたいと思いますので、御協力よろしくお願いいたします。
議事に入る前に、本日は委員会構成変更後初めての委員会となりますので、委員会参与の紹介を受けたいと思います。順によろしくお願いいたします。(資料2)
石神副区長(経営室)
それでは、私のほうから防災まちづくり特別委員会の参与について紹介させていただきたいと思います。
まず、経営室副参事、防災担当の鳥井文哉です。
鳥井経営室副参事(防災担当)
鳥井でございます。よろしくお願いいたします。
石神副区長(経営室)
都市整備部長の石井正行です。
石井都市整備部長
石井でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
石神副区長(経営室)
都市整備部副参事、都市計画担当の登弘毅でございます。
登都市整備部副参事(都市計画担当)
登でございます。よろしくお願いします。
石神副区長(経営室)
同じく、交通・道路管理担当の滝瀬裕之です。
滝瀬都市整備部副参事(交通・道路管理担当)
滝瀬ございます。よろしくお願いいたします。
石神副区長(経営室)
同じく副参事の、公園・道路整備担当の石田勝大でございます。
石田都市整備部副参事(公園・道路整備担当)
公園・道路整備担当の石田でございます。よろしくお願いいたします。
石神副区長(経営室)
同じく、建築担当の豊川士朗でございます。
豊川都市整備部副参事(建築担当)
豊川でございます。よろしくお願いします。
石神副区長(経営室)
まちづくり推進室長の川崎亨でございます。
川崎まちづくり推進室長
川崎でございます。よろしくお願いいたします。
石神副区長(経営室)
地域まちづくり担当の角秀行でございます。
角まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
角でございます。よろしくお願いします。
石神副区長(経営室)
同じく地域まちづくり担当の上村晃一でございます。
上村まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
上村です。よろしくお願いいたします。
石神副区長(経営室)
同じく、地域まちづくり担当の萩原清志でございます。
萩原まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
萩原です。どうぞよろしくお願いします。
石神副区長(経営室)
防災まちづくり特別委員会の参与は、以上11人でございます。よろしくお願いいたします。
委員長
ありがとうございました。
それでは、議事に入ります。
災害に強いまちづくりについて、防災機能の整備と充実についてを一括して議題に供します。
初めに、調査事項の経過並びに現状について、順次説明を求めます。
まず、災害に強いまちづくりについてお願いいたします。
角まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
それでは、災害に強いまちづくりにつきまして、お手元の資料(資料3)に基づき説明させていただきます。
災害に強いまちづくりについての資料をごらんください。「区南部地域の用地位置図」というところで、こちらの図面になってございます。こちらの地図をごらんください。上が北側となっておりまして、まず図の左右、東西方向に走る道路ですが、一番上のところにあるのが青梅街道、それからその下、川が流れていますけれども、その下のところが本郷通り、一番下の太い部分がありますけども、そこが方南通りとなってございます。図の上下方向、南北方向ですけども、図の右側を見ていただきますと山手通り、それから1本左側に動いていただきますと柳通り、それからさらに左側に動いていただきますと中野通りというような配置になってございます。用地については、少し黒く塗りつぶした部分が用地ということで、位置を御案内させていただいています。右側のところ、本町二丁目用地、所在は本町二丁目12番、郵政宿舎跡地でございますが、こちらのほうが面積約6,272平米。それから少し左側に動いていただきまして、本町五丁目用地、所在が本町五丁目28番、面積が1万1,917平米。下のところに移っていただきまして、太く三角の囲いの中にございますけども、(仮称)南部防災公園、南台一丁目15番、面積約1万36平米というものでございます。
表に戻っていただきまして、まず1番目、本町二丁目用地及び周辺地区についてでございます。こちらでは、地域の主体性を生かしながら、災害に強く快適な地域環境の創造や、地域のにぎわいと交流の復興など、総合的なまちづくりを進めることとし、本町二丁目用地(郵政宿舎跡地)につきましては、公園などオープンスペースの整備や周辺道路の拡幅など、防災機能の充実と地域環境の向上を図るため、まちづくりの起点としての活用をすることとしております。現在、方針の検討をしているところでございます。詳細につきましては、後ほどの、本町一~三丁目の報告事項の中でも御説明したいと思います。なお、本用地の整備方針につきましては、現在検討中でありまして、固まり次第報告したいと存じます。また、これまで地域から、当用地の暫定利用について要望があり、調整ができれば利用するよう検討しているところでございます。さらには、近隣の東京工芸大学からも、宿舎建てかえに伴いまして用地の一部を資材置き場等に使用したい旨の要望も出されているという状況でございます。
続きまして、2番目の本町五丁目用地及び周辺地区についてでございます。本町五丁目のNTT社宅跡地は、地域一帯の防災機能の充実やみどりの拠点として整備することを目的に、公園として活用していくこととしており、現在、整備方針を検討中でございます。今年度は建物や周辺道路の状況など基礎的なまちづくりの調査を行うとともに、公園の都市計画決定や事業認可の手続を進めていきたいと思います。具体的には、公園整備の方針を固めた後、9月ごろに整備の計画につきまして住民の方々へ説明会を行い、11月ごろには都市計画決定の素案説明会、それらを経て区案を決定し、12月ごろには都市計画案の公告・縦覧、年が明けまして1月に予定されております中野区の都市計画審議会に諮問・答申し、3月末までに事業認可を受ける予定としております。なお、本用地につきましては、平成22年から26年までの5か年間で取得する計画というふうに想定をしてございます。
続きまして、3番目の(仮称)南部防災公園及び周辺地区についてでございます。平成12年に「南台一・二丁目地区防災街区整備地区計画」を決定しまして、東京都の広域避難場所にも指定されております東京大学教育学部附属中等学校を中心としました防災活動拠点の形成を目指しまして、現在避難路の整備と、それから避難場所であります東京大学一帯周辺地区の不燃化促進事業をこの4月より開始しているという状況でございます。(仮称)南部防災公園の整備につきましては、ことしの3月に中野区と東京大学で、それら整備にかかわります基本協定を締結し、現在、都市計画決定の手続を進めているところでございます。こちらも詳細については、後ほどの報告事項で報告をさせていただきたいと存じます。
それから、ページをめくっていただきまして、さらにページを進めさせていただきまして、「平和の森公園及び周辺地区について」という、こちらの図面が入ったところをごらんください。まず、地区計画の位置図でございますが、こちらも上が北側になります。左右が東西方向となっておりまして、図の一番上のところに太い点線がございますが、こちらが西武新宿線となってございます。図の真ん中、少し黒く網かけがしてありますけども、ここが平和の森公園という配置になってございます。平成5年に地区計画を決定し、先ほどの東大附属周辺と同様に、平和の森公園周辺においても、防災活動拠点地区の形成を目指しているものでございます。なお、この地区は国の住宅市街地総合整備事業(密集市街地整備型)、いわゆる密集事業ですが、これらにより避難路の整備を進めてございます。今年度は新規区間の道路、区画第1号・2号の用地買収に焦点を当てて、地区の整備を進めていくというものでございます。
委員長
ただいまの説明について質疑はありませんか。
岩永委員
本町二丁目用地の部分ですが、五丁目用地、南部防災公園のところに関しては大まかなスケジュールが示されていますけれど、本町二丁目の部分は20年度の検討等を踏まえてということで、現在検討中ということなんですが、あらあらの流れみたいなものは、区のほうとしての考えがあるんでしょうか。あるんでしたら、紹介してほしいんです。
角まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
(仮称)南部防災公園、それから本町五丁目用地につきましては、公園の都市計画決定などの手続を進行しているということで、こういったスケジュールをお示しさせていただいております。本町二丁目の用地につきましては、公園整備ということは中心になってやるんですけども、それ以外の想定など、さまざま庁内での検討をしながら、活用方針について固めているという作業中でございます。なお、あらあらな予定につきまして、今年度の半ば過ぎ、大体次回定例会あたりまでには、そういった整備方針というのを固めて御説明したいというふうに、現在作業を進めているという状況でございます。
岩永委員
もっと細かいことは後の所管事項の報告にありそうなので、そちらのほうになると思いますが、位置付けとしては、この前あたりくらいまでは本町地域のまちづくりと、この二丁目用地の使い方というのはリンクさせているような、そういうお話だったと思うんですが、今回のこの報告は少し違うのかなという、そんなイメージというか、ニュアンスを受けるんですが、そのあたりは今までの位置付けの仕方とは変わってはいないということなんですか。
角まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
この用地の活用につきましては、こういった大規模な用地を起点とした、本町二丁目、三丁目周辺地区のまちづくりを進めていくということでございますので、これまでもまちづくりの方針につきましては、防災性の向上だとか、快適性の向上、地域のにぎわいと交流の復興というようなことを方針としてあらあら掲げてございます。そういった中での、まちづくりの検討する要素としての用地活用ということを想定しておりますので、そういった位置付けについては前回と何ら変わっていないというものでございます。
ひぐち委員
三つの、本町二丁目、五丁目、それから南部防災公園というふうにあるんですけれども、本町二丁目の用地だけは「まちづくりの拠点」というふうに書かれていまして、あるいは防災の「にぎわいのまちづくり等」というふうに記載されているんですけれども、これはほかの二つの防災公園になる予定の場所とはちょっと違うものなんでしょうか。ちょっと教えていただきたいんですが。
角まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
まず、(仮称)南部防災公園につきましては、広域避難場所内にある防災公園という位置付けになってございます。そういった意味では、約1ヘクタールの防災公園を整備するというものでございます。それから、本町五丁目の用地につきましては、こういったところで防災機能を有した公園を整備して、日ごろのにぎわいなど、そういった利用を想定しているというものでございます。それとあと、本町二丁目用地につきましては、こちらも地域からの要望でもございましたけども、いざというときの活動拠点となるようなオープンスペース、それから、それのみではなくて、地域の人々が集い、交流の復興となるような機能も必要なのではないかというような意味もございまして、ほかのところは公園整備というところになってございますが、本町二丁目については、まだ整備の方針は、お示しはしてございませんが、そういった公園機能プラス地域とにぎわいの機能というものも想定できるのではないかというところで、こういった方針を考えていこうというものでございます。
委員長
ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、1番、災害に強いまちづくりについての後半部分についての説明を求めます。
滝瀬都市整備部副参事(交通・道路管理担当)
それでは、治水施設について御説明申し上げます。
まず、資料の確認をお願いいたします。本資料と、別添でございます。まず、「妙正寺川・善福寺川 河川激甚災害対策特別緊急事業」といったパンフレットがございます。続きまして、「神田川・環状7号線地下調節池」といったパンフレットがございます。続きまして、A4横の図面、「あらましより抜粋」といったもの、それから折り込んでございますA3縦の図面、この3点でございます。
それでは、資料に基づきまして御説明をさせていただきます。
まず一つ目ですが、妙正寺川激甚災害対策特別緊急事業でございます。いわゆる激特事業というものでございます。平成17年9月4日から5日にかけての集中豪雨により、甚大な被害を受けて採択されました激特事業につきましては、平成17年度から今年度までが事業期間でございます。
内容といたしましては、河川整備が約3.6キロ。内訳といたしまして護岸整備が1.29、河床掘削が3.6キロ。メートルで表記してございますけれども、橋梁の架け替えが、区道橋で8橋、橋梁の拡幅分は区が費用負担ということで書いてございます。
恐れ入ります、パンフレットのほうをお開きいただけますでしょうか。一度開いていただいて、見開きでお願いいたします。「妙正寺川 激特事業の概要」ということで、図面でございます。こちらでございますが、環七の左側、「妙正寺川取水施設」といった記載がございます。こちらからずっと下っていきまして、落合調節池までの約3.9キロが激特事業区間ということでございます。このうち、上部のほうですが、河床掘削約3,600メートル、護岸整備880メートル等々、あと、橋のかけかえ等々含めました事業ということでございます。
恐れ入りますが、資料のほうにお戻りいただきたいと思います。
続きまして、環七地下調節池ということで御説明したいと思います。平成20年3月の第2期事業完成に伴いまして、神田川、善福寺川、妙正寺川の3河川からの本格的な取水が開始されました。あわせて、善福寺川取水施設からの他の取水施設の設備を操作できるようになったということもございまして、要は3河川が効率的な取水ができるといった形になったということでございます。貯留量につきましては、約54万立米ということでございます。
恐れ入りますが、こちらのパンフレットのほうをお願いいたします。こちらのほうの、また見開きの中央上部の平面図でございます。左側の神田川取水施設から、右側の善福寺川取水施設。ずっと右側のほうに行きまして、妙正寺川取水施設といったものの整備にあわせて、地下の貯留管の設置といったものでございます。なお現在、一番右側の妙正寺川取水施設につきまして、完成をいたしまして、現在は上部の公園整備をしているといったものでございます。取水につきましては、もう既に19年3月から行っているといったところでございます。
恐れ入ります。資料のほうにお戻りいただきたいと思います。神田川でございますけれども、現在、記載のとおり新橋から寿橋間、延長540メートルにつきまして、用地取得を進めながら、19年度から護岸工事に着手しているといったものでございます。新橋の基礎工事を実施中ということでございます。
4番目でございます。鷺の宮調節池でございますが、後ほどの報告のほうでも触れさせていただきますけれども、現在、都のほうに対しまして調節池建設を要望して、調整を行っているといったところでございます。
その他、調節池さまざまございますけれども、記載のとおりでございます。
裏面のほうをお願いいたします。下水道施設でございます。こちらにつきましては、(1)の東中野地区地下貯留施設、それから(2)沼袋幹線への取水施設、それから(3)の和田弥生幹線への取水施設等々ございます。恐れ入ります。先ほどのA4横の図面、こちらとA3の縦の図面が一緒になっているもので御説明させていただきたいと思います。
まず、A4横の図面につきましては、落合処理区ということで中央に書いてございますけれども、中野区の大部分を含みまして下水道の処理区ということで、中野区はほぼ網羅されているといったものでございます。黄色線が処理区界というもの、それから赤の点線でございますが、こちらは区のほうを示しているものでございまして、こちらに記載のとおり、さまざまな幹線が下水道として走っているというものでございます。それぞれの幹線から、図の中央上部でございますけれども、中野水再生センター、それから右側でございますが、落合水再生センターへ流れていくといったものでございます。
A3のほうでございますけれども、「中野区における主な浸水対策事業」ということで、こちらは下水道局さんのほうで作成をしていただいてございます。①から⑤-4まで、これが下水幹線が流れているわけでございます。現在、こちらのほうの新井四丁目付近の集水管の整備ですとか、中野一丁目、中央二丁目付近の貯留管の整備ですとか、未着手でございますが、今後進めていくことになります本町二丁目・弥生町一丁目の集水管の整備、こういったもの等々が予定をされているといったものでございます。
資料にお戻りいただけますでしょうか。(4)でございます。「その他貯留及び調整池等」とございます。現状、和田弥生幹線等々含めまして、このような状況になっているといったものでございます。
委員長
ただいまの説明について質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、本件については終了します。
次に、2番、防災機能の整備と充実について説明を受けます。(資料4)
鳥井経営室副参事(防災担当)
それでは、防災機能の整備と充実につきまして2点、防災担当のほうから御報告を申し上げます。1点目は、防災行政無線デジタル化の整備についてでございます。2点目は、緊急地震速報システムの導入についてでございます。では、資料をおめくりください。
最初に、防災行政無線デジタル化の整備の現況につきまして御報告申し上げます。1番目として、これまでの経緯でございます。中野区では、災害時の情報の伝達手段といたしまして、昭和56年でございますが、防災行政無線――同報系、いわゆるパンザマスト、それから移動系――を整備いたしました。それに続きまして、平成9年には地域系防災無線を整備・運営をしているところでございます。しかし各設備が老朽化していること、それから地域防災無線の周波数帯につきましては、平成23年5月31日が期限となったということを踏まえまして、今回、災害時における情報の共有・活用に重点を置きまして、防災行政無線をデジタルシステム、今回は2系統、同報系と移動系へ統合し、またあわせまして防災情報処理システムの導入について計画・検討しているところでございます。
今回の計画の推進に当たりましては、まず昨年8月に中野区デジタル防災無線等整備基本計画書を策定いたしました。そしてそれを踏まえまして昨年12月には、中野区デジタル防災無線等整備実施計画書、これを策定いたしました。この実施計画書でございますが、これはいわゆる実施設計の前の段階、いわば工事で言えば基本設計に当たるものでございまして、基本計画書において承認されましたシステムのあり方に基づきまして、そのシステムの仕様や設置工事の方法等につきまして、実施設計を行うに際して必要となる基本的事項をまとめたものでございます。現在の状況でございますが、実施設計業務を進行しているということでございます。
続きまして、計画の概要について御説明をいたします。今回、防災無線のデジタル化にあわせまして全体的なシステムを見直しますので、まず、そのほうから御説明を申し上げます。
1番、新規システムの構想でございます。新たなシステムでは、これまでいわゆる音声の情報と、人間が手書きで処理をするという情報整理を行ってございましたけれども、これをデータ収集とデータを集計することによりまして、処理能力の飛躍的向上を図ります。また、この情報は地理情報システム(GIS)上に表示することによりまして、区内の災害の全体の状況、これの把握が容易になります。またこの情報は一元的に管理されまして、職員のほうでも情報共有できるとともに、必要な情報は区民の皆様にも、ホームページ等でお知らせをするということを考えてございます。
続きまして、同報系の防災行政無線につきまして御説明申し上げます。新しい同報系では、これまでの、聞こえないとか、あるいは聞き取りにくいといったお声を区民の皆様方からちょうだいしておりますが、これにも対応するために、いわゆる音声の合成装置、これを使いまして聞き取りやすいというものを目指しております。また、放送を聞き逃したという方につきましては、テレホン案内で放送した内容をさらにお知らせするということを考えてございます。なお、聞こえない、聞き取りにくいといった御指摘をいただいてございましたが、現在、パンザマスト113カ所ございますが、すべてにつきまして現地調査をいたしました結果、それについてはスピーカーの今後の仕様でありますとか、あるいはどう向けるか、あるいは個数の調整といったことで対応できるということが判明してございますので、箇所についてはこの箇所でスピーカーを設置するということで進めてございます。
3番目が、統合いたします移動系防災無線の内容でございます。現行の移動系の防災無線と地域防災無線を統合いたしまして、デジタル移動系防災無線の構築をいたします。
裏面をごらんください。これによりまして、従来、音声で情報伝達をしておりましたわけですが、これが無線のメール、あるいは無線ファクスということが可能となります。したがいまして有線が途絶したということが万が一ありました場合にも、移動系の防災無線網を使ってのデータ通信が可能となります。
それから4番目、防災情報の処理システムでございますが、これは防災情報処理システムはGISを中核としたシステムでございまして、現在ある河川情報システムや各種業務処理システムと接続することによりまして、次のことが可能になるという考え方でございます。1番から4番までございます。①は、収集した河川の水位や雨量の情報、あるいは地震の情報を地図に表示をいたします。それから②、災害の情報、被害やそれに対する措置の情報、あるいは被災者の方に関する情報を地図に表示できます。3番目、備蓄物資や資機材につきましては、倉庫単位にPOSシステムでの管理を行います。このPOSといいますのは、コンビニ等で行われておりますPoint of saleという販売管理のシステムでございます。それから④といたしまして、地震時の火災のシミュレーションや水害時のシミュレーションも行うことができます。また、こうしたシステムを導入することによりまして、区民向けの情報をホームページ、ケーブルテレビで公開をいたしますので、非常時に区民の皆様方から区役所等に問い合わせが殺到するという状況がございますが、ホームページやケーブルテレビをごらんいただくことで、より正確に情報が伝達できます。また、職員のほうも業務のほうにエネルギーをかけることができるということでございます。
2番目といたしまして、今後のスケジュールでございます。(1)実施設計、現在進行中でございますが、11月までを予定してございます。(2)設備の工事でございますが、移動系につきましては平成22年6月からを予定してございます。同報系につきましては平成23年2月からを予定してございます。全体としての運用開始でございますが、まず移動系につきましては23年6月、同報系につきましては平成24年4月からということでございます。
引き続きまして、緊急地震速報システムの導入の現況につきまして御報告を申し上げます。
最初に裏面をごらんください。システムの例ということで書いてございますが、これは裏面の図柄をごらんいただきますと、気象庁が速報を発表いたしまして、それを気象業務センターが取り扱いまして、配信サービス事業者に配信。それを今回入れます区立の小・中学校と本庁舎の受診端末で受けて、施設内の放送設備で速報を行うと。これによりまして安全確保・危険回避を行うというものでございます。
表面のほうにお戻りください。まず1番、緊急地震速報の仕組みでございますが、気象庁では平成19年10月から、緊急地震速報の一般提供を開始してございます。この速報とは、地震発生の際に生じる初期微動、P波と呼ばれておりますが、それとその後に来る主要動、S波と呼ばれてございますが、その伝わる速度の差、これを利用いたしまして、震源に近い地点でのP波の観測データによりまして、後から来るS波の伝搬を時系列的に予測し、情報を伝達するというものでございます。そこにちょっと絵がかいてございますが、地震が発生いたしましたらP波・S波が順次行くと。10秒後にこのあたり、20秒後にこのあたりということで伝わっていきますので、その差を利用いたしまして、震源地から離れたところには速報が事前に届くというものでございます。
2番目、導入の目的でございます。震災時におきます住民の皆様の危険回避、身体保護活動を促進し、人的な被害の軽減を図るために導入していくというものでございます。今年度(平成21年度)につきましては、まず区立小・中学校38校、そしてこの本庁舎に導入いたしまして、あわせて運用マニュアルの策定と対応の訓練を実施したいと思ってございます。
3番目、今後のスケジュールでございます。(1)でございますが、放送設備との連動調査ということで、先ほど図でごらんいただきましたが、施設内の放送設備に連動して速報するということを考えてございますので、それが今どのようになっているかということにつきまして、区立小・中学校と区役所全体の調査を、6月、7月に実施をいたします。それからそれを踏まえまして、システムの仕様を決定、7月を予定してございます。導入工事につきましては、9月から12月を考えてございまして、その期間にマニュアルの検討・策定も行います。運用開始につきましては、来年の1月開始を予定してございます。なお、区立小・中学校、本庁舎以外の区立施設につきましては、22年度以降、順次導入していくという想定でございます。
委員長
ただいまの説明について質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、本件については以上で終了します。
それでは、所管事項の報告を受けたいと思います。
初めに1番、神田川流域豪雨対策計画の策定について報告を受けます。(資料5)
滝瀬都市整備部副参事(交通・道路管理担当)
それでは、神田川流域豪雨対策計画策定について御報告申し上げます。資料につきましては、本資料と、A3横でございます。概要版ということでお願いをいたします。なお、こちらにつきましては、過日の建設委員会でも御報告させていただいてございます。
近年、都内の一部におきまして、局地的な豪雨が頻発しております。平成17年9月には、時間100ミリを超える豪雨により、当区においては1,500戸強が浸水するなどの甚大な浸水被害が発生しました。こうした状況を受け東京都では、平成19年8月に「東京都豪雨対策方針」を策定し、集中豪雨に対する取り組みを進めてまいりました。このたび、東京都と神田川流域の区市で構成される「東京都総合治水対策協議会」におきまして、この基本方針に基づいて、平成29年度を目標とした河川や下水道の整備、流域対策などの具体的な内容やスケジュールを定めた本計画の策定に至りました。これを受けまして、今後、区としては、流域対策や家づくり、まちづくり対策、避難方策といった取り組みの充実を図り、区民が安心して暮らせるまちの実現を目指してまいります。
計画の概要でございますが、目標は、神田川流域において1時間当たり時間55ミリの降雨に対応することを目標としてございます。期間は平成29年度までとなってございます。なお、この計画の作成主体である東京都総合治水対策協議会、神田川流域でございますが、東京都及び中野区ほか14区市で構成されているものでございます。
それでは、恐れ入りますが、別添のパンフレット、A3横でございます概要版にて御説明申し上げます。
この計画は、今申し上げましたとおり、東京都が策定しました豪雨対策基本方針に基づいて策定されるものでございます。神田川流域のほか七つの対策促進流域におきまして、これらの地域の特性に合わせた河川や下水道の整備等々の具体的な内容を定めた計画を策定するということになってございます。
赤線の囲みでございます。本計画の位置付けでございます。豪雨対策の目標といたしましては、おおむね時間55ミリの降雨までは、床上浸水や地下浸水被害を可能な限り防止する。または、既往最大降雨が発生した場合でも、生命の安全を確保するといったものでございます。
下のグラフでございます。少々字が小さくて申しわけございませんが、縦軸の降雨規模55と、横軸の現在から10年後、この範囲でございます。一番濃いブルーの部分が流域対策、その上の水色の部分が河川・下水道整備、こちらは流下施設ということでございます。その上の薄い水色は、同じ河川・下水道整備における貯留管施設などとなってございます。その上の黄緑が、家づくり・まちづくり対策。また、ピンクの部分が避難方策の強化ということでございます。
こうした取り組みによりまして、まず10年後には流域対策で5ミリ、河川・下水道整備により50ミリ、計時間55ミリの降雨による浸水被害を、可能な限り防止することを目指すものでございます。横軸の一番右、おおむね30年後をめどとした長期見通しでございますが、流域下水道整備に加えまして、家づくり・まちづくり対策を進め、時間75ミリの降雨に対応していくといったものがございます。また、これらとあわせた避難方策の強化によりまして、既往最大降雨の発生にも生命の安全が確保されることを目指していくものでございます。
対策促進エリアでございます。赤い太線で囲ってございますのが、本計画の流域位置でございます。青い線で囲われた水色の区域が七つの対策促進流域、緑の線で囲まれた囲いは、主に50ミリ対応のための下水道整備を進める箇所、赤い丸にオレンジの線となっている対策促進施設につきましては、主に地下の施設、地下鉄や大規模地下街といったものでございます。
計画対象区間はこちらに記載のとおりでございますが、神田川とその支川、さらにその派川である河川に雨が流れ込む地域となっております。
それでは、パンフレットをお開き願います。豪雨対策計画の取り組み内容でございます。全体といたしましては、左上からの河川整備、左下の下水道整備、中央上部の流域対策、右へまいりまして家づくり・まちづくり、それから中央下段の避難方策といったものがございます。
左上の河川整備でございますけれども、29年度までの目標といたしまして、時間50ミリ相当の降雨に対応するといったものでございます。下の図でございますけれども、黒い塗りつぶしのところが整備済みの箇所といったものでございます。赤いところが29年度までの整備予定の箇所でございます。中野区の関連するところでございますけれども、まずは江古田川の全線、そして妙正寺川におきましては北原橋から四村橋までの区間、それから上流へまいりまして、新井橋から環七の新昭栄橋まで。さらに上流へまいりまして、鷺の宮調節池から上流、こちらは中野区界を越えて杉並区内の一部までということでございます。なお、環七から上流、鷺の宮調節池までの区間は、平成30年度以降に整備予定ということでございます。続きまして、神田川と善福寺川でございます。図中央下の新橋から善福寺川合流点を越えまして、それぞれ区界を越えた上流までが整備対象となってございます。
続きまして、下水道整備でございます。平成29年度までの目標でございますけれども、下水道全体で50ミリ対応。また、一部の地下街や地下鉄周辺においては、50ミリを超える降雨に対応していくといったものでございます。下水道整備の計画でございますけれども、こちらに記載のとおり、面的な再構築を進めることや、貯留管の整備の実施、また河川改修が完了した区間から幹線等の本格稼働の実施ということでございます。このうち中野区の関連で言いますと、中野区東中野地区での貯留管の整備といったものが対象でございます。
続きまして、流域対策でございます。こちらは、時間5ミリ降雨相当の流出抑制を実現するといったものでございます。まず左上でございますけれども、おおむね30年後として、すべての公共施設及び新規・改築の大規模民間施設に貯留浸透施設を設置するといったものでございます。また大規模民間施設の対象となる開発面積の引き下げや、歩道、小規模民間施設への単位対策量といったものを設置するといったものでございます。右側の、実施する単位対策量の表でございますけれども、上から、公共施設(建物)では、単位対策量として1ヘクタール当たり600立方メートルの対策を施すといったものでございます。以下、車道や歩道、公園、また大規模民間施設では、対象面積としてこれまで1,000平米だったものを500平米に引き下げるといったものでございます。また、小規模民間施設では、新規に単位対策量を設定したということでございます。左下の区市の分担する対策量でございますけれども、中段、中野区では、10年後に達成する対策として、目標量でございますが、17万2,000立方メートル。これまで区の実施率は62.2%といったものでございます。右の不足量6.5万立方メートルにつきまして、今後平成29年度までに区が対策を施していく量といったものでございます。今後、当計画が策定されたことを受けまして、現在の取り組みとあわせながら、区の分担する対策量を確保するために検討してまいりたい、このように考えてございます。
続きましては、家づくり・まちづくりの関係です。丸の部分でございますけれども、都民や企業の自発的な浸水対策の強化、それから中段の丸、地下浸水対策計画の策定、それから、浸水に強いまちづくりための制度といったものがございます。
それから、中央下段の避難方策でございます。こちらにつきましては、豪雨時に適切な避難ができるような形で進めていくといったものでございます。丸の部分でございますけれども、防災学習の推進、それから、地下施設に対する避難情報提供、それから、相互通報システムの推進、それから、避難勧告・指示の発令の基準の明確化、わかりやすい避難経路・方法の構築、防災リーダーの育成、住民と関係機関が協働した水防訓練、情報通信訓練の実施等々を含めまして、対策を施していくといったものがございます。
恐れ入ります。最後、裏面でございます。神田川流域豪雨対策計画の構成ということでございます。こちらにつきましては、本日、概要版で御説明をさせていただいているところでございます。本冊子の構成ということでございます。こちらのほうは、冊子の送付数が少なく、本日お配りしてございませんけれども、都のホームページからごらんいただくことができますので、御理解のほどをお願いしたいと思ってございます。
委員長
ただいまの報告について質疑はありませんか。
岩永委員
このパンフレットの中面で、「河川整備における平成29年度までの目標」という図面の関係ですが、黒いところはもう既に整備が終わっていて、赤く斜線のところは29年度までに整備を終わらせるということで、現在整備の進んでいるところもありますし、まだ整備としては未着工のところもあるようです。特に私は神田川のほうで心配をしていますのは、これは妙正寺川も多分、最終的には同じになるんだと思うんですが、お茶の水の分水路のところですね。この表でいきますと30年度以降の整備予定箇所というふうに入っています。そうしますと、上流部分の整備が進んでも、下流のお茶の水のところでの整備が30年度以降ということになりますと、時間雨量50ミリ相当の工事が進みながらも、全体的に50ミリや、今は50ミリではとどまらないですね。100ミリ近い雨も降ったりしますけれども、そういうことでの対応はどうなるのかという心配があるんですね、この下流のお茶の水のところ。これは早めるわけにはいかないんですか。そのあたりはどういうぐあいになっているんでしょうか。
滝瀬都市整備部副参事(交通・道路管理担当)
今委員御指摘の、さまざま個々の整備予定の期間等々ございますけれども、これを早めることができないかといった御趣旨かと思います。一応私どもといたしましては、この計画の策定に当たりましてはさまざま、協議会のほうに意見を申し上げてございましたけれども、直接こちらのお茶の水分水路の関係につきましては、区の関係する部分ではないということで、こちらにつきましては要望という点では上げていないということでございます。
先ほど委員御指摘のお茶の水分水路につきましては、これは黒で塗られているのかなというふうに思ってございますけれども、こちらの日本橋川から流れるところの白い部分ということでございますでしょうか。
岩永委員
お茶の水分水路というところ、確かに分水路の細いところは黒くなっておりますけれども、何と言ったらいいんでしょうか、この「お茶の水分水路」の下の白いところ、要するに下流部分に向かって、隅田川につながっているところは黒いんですけれども、高島平から、その上流が白くなっています。要するに、川は流れていくわけです。だから上流の整備、これはとても大事なことなんですが、川全体としての流れをもっと機能的にやっていくということになれば、上流の整備の効果はさらに発揮されるんじゃないかという意味なんです。そういう意味ではどうなんでしょう。
滝瀬都市整備部副参事(交通・道路管理担当)
委員御指摘の、いわゆる川下のほうの整備が進めば、上流の効果が出るのかなといった御趣旨かと思ってございます。
こちらにつきましては、直接、こちらの部分についての要望ということは上げたことはないわけでございますけれども、今後、東京都のほうともそういう機会をとらえながら、全体として、円滑なこういう形が進むような形で要望していきたい、このように考えてございます。
岩永委員
それともう一つ、流域における対策のところで、中野区の目標の数値からいきますと、現状では実施率が62%ちょっとということで、あとさらに取り組んでいくということですが、この流域の取り組みを具体的に進めていくための方策、これは、右側に書いてあるようなことで進めていこうということになるんですか。そのあたりの方策、それはどういうふうになりますか。
滝瀬都市整備部副参事(交通・道路管理担当)
流域対策ということで現在進めてございます、例えば雨水を浸透させた施設等々の指導を要綱に基づいてやっているところでございます。そういったものとあわせながら、この長期見通しで掲げてございます公共施設の関係とか、それは区も含めまして、そういったものとあわせながら、この29年度までに6.5万立米の対策をしていくということでございますので、この右側の実施する単位対策量、区が必ずこれをするというものではございませんで、全体をさまざま、施設等における流域対策を施すといったことも全体的に勘案しながら、対策を進めていきたいというように考えてございます。
岩永委員
そうすると、この不足する部分の対策をする具体的な、中野区として実施する施策、それからそれがもたらす効果、どれだけの対策量になるのかというようなこと、それから、それはいつまでに、29年度というふうな、最終的なところは出されてはいますけれども、29年度までの間のいつまでにこの部分についてはというようなことというのは、どうなっていますか。
滝瀬都市整備部副参事(交通・道路管理担当)
この単位対策量の表を書いてございますけれども、ちょっと区の現状とは異なっているところもございます。こちらの今回の計画につきましては、都と関係する14区市の目標としての単位対策量ということでございますので、こういったことを導入していくのかどうか。それと今後、公共施設とか民間施設等々の設置等も踏まえながら、29年度までにはこの対策量が施せる形でさまざま、関係機関・庁内で連携を図りながら検討してまいりたい、このように考えてございます。
平山委員
すみません。先ほどの御答弁で、川の下のほうの流れがスムーズになると、上のほうの流れもスムーズになりますみたいな御答弁があったんですが、川というのはそういうものなんですかね。お茶の水付近の整備が早くなると、中野区の治水対策というか、中野区の水害の影響というのはそんなに減るものなんですか。
滝瀬都市整備部副参事(交通・道路管理担当)
委員御指摘のとおり、こちらのお茶の水分水路の下の白い部分が進むことで、中野区にどういう影響があるかといった御趣旨かと思います。50ミリ対応といった観点で考えますと、確かにここの整備が進めば全体が流れるのかという御指摘かと思いますけれども、50ミリ対応につきましては、下水道も合わせて河川の整備といったものの全体で図っていくものと考えてございますので、先ほど私のほうでちょっと、こちらの下流の整備が進めば全体の流れがよくなるといったような趣旨の答弁をさせていただいたのかと思いますけれども、このお茶の水分水路の下の整備をすることで、すべての全体がスムーズというふうな形ではございませんで、さまざまな河川整備、下水道対策といったもの全体で対策を講じていくものかなというふうに認識してございます。
平山委員
中野にどれほど影響があるんですかという御質問をしているのと、今問題になっているのは局地的な豪雨ですよね。東京全体にガッと雨が降るわけじゃないですよね。そういったことを踏まえた上でどうなんですかという質問をしているんです。
石井都市整備部長
まず、河川で50ミリ、これを早目に改修をしていこうということでございます。今の御質問にお答えをさせていただきますと、基本的にはそれぞれの部分、部分で対応50ミリができているということになるんだろうと思います。それは調節池等との関連もございますし、したがって、この中野区に降った雨がいずれ下流に到達をしていくという意味合いでは、スムーズな流れを確保するということでは全体50ミリ、これの完成が待たれるというところかなと思います。
下流側については、当然分水路という形で確保しておりますので、私どもはこの中野区内に限りましては、この計画に沿って進めることで、全体の50ミリ改修に近づくということでございます。したがって、区内に降った雨の関係では、この下流については直接的には支障がないというふうに思っております。
江口委員
特に時間5ミリの対応、これ中野にとっては、30ミリから50ミリ改修してということで、実際には本来70ミリくらいの対応が必要だと思うんだけど、この5ミリというのは非常に貴重な対策なんですね。我々は、歩道の透水性舗装というのは結構推進をさせてきたんですけど、最近何か目立たないような、通常の舗装に戻っちゃっているような私道が結構あるような気がしてならないんだけど、これは計画的に結構進んでいるんでしょうか。
石井都市整備部長
新規の歩道、あるいは打ちかえる等々、こういった場合の歩道については、ブロックを使う場合にも透水性のあるブロックを採用してこれまでも来ております。また、普通の路線の打ちかえ、これも、既にそこが透水性の舗装であった場合には、その透水性を再度また打ちかえを行っていくということでございまして、基本的には進めているというところでございます。
この5ミリの対応でございますが、今御指摘の車道、直接的に重い荷重を担わない重要な路線等を除いては、基本的に、積極的に透水性舗装、この方針で現在おります。それと、この5ミリの対応ですが、車道はもちろん、ここの表にもございますように、歩道、それから公園、それから広くは学校の校庭等、これらについてもこれまでトレンチを入れまして、できるだけ下水管には流さない、そこで浸透、あるいは貯留という形をとってまいりました。今後さらに、まだこの6.5万立米、これを何とかしていかなければならないということでございまして、それらについてさらに、校庭、あるいは公園等、どのぐらいそれぞれが負担をしていく必要があるのか。それからまた、民間の施設、これも1,000平米以上の場合には、建てかえに伴う場合にはお願いしておりましたが、これを500に下げると。対象が広がっていくということでございまして、これも積極的に指導してまいりたいなと思っております。
そういう全体の施策、これを絡めまして、この足りない分、これを10年間で確保してまいりたいと思っております。個々にそれぞれ想定した数値を、これから計画をしていく必要があるのかなと思っています。
江口委員
今の部長の話だと、結構計画的に進んでいるというお話ですけど、例えば私道の場合は数年前から1割負担ということで、財政上の状況から一時、数年間、区が全面的に補助をしていたという時代は、例えば透水性の舗装ということが強く言えたわけですけれども、御自分たちが1割という形でお金を出していく場合に、自分たちが、もちろん今までも業者を指定して住民の人たちがやるわけですが、そういう意味ではそこまで区側の方針が本当に伝わっているのか、なかなかちょっと疑問に思えてならないのは、何か最近の舗装のところでは、その透水性を取り入れていない私道が多くなっているのかなというような気がしてならないんですけど、その辺は今部長が答えたように、間違いなく進んでいるということの理解でよろしいでしょうか。
石田都市整備部副参事(公園・道路整備担当)
私道の舗装については、今委員の御指摘のとおり、私どもは助成するという立場でございまして、私道を持っておられる地権者の方々が施工業者に発注するということでございます。したがって舗装の種類までにつきましては、私ども、ああせい、こうせいということではやっておりませんので、場合によっては透水性舗装ではなく、いわゆる普通の密粒アスコンということになっているケースが多いというふうに思っているところでございます。
江口委員
なぜそういう方向付けになっちゃうかといいますと、透水性舗装の場合、やっぱり耐久年数という問題があって、また舗装し直さなきゃいかんという悩みがあります。公道の場合は年次計画の中でできるわけですけど、私道の場合はまたそれを、住民の人たちが集まって、地権者が話し合ってという、なかなか難しい問題があって、なかなかそれが決まらない。ですからできるだけ耐久年数の多いものとなると、やっぱり透水性を考えるよりも通常の舗装を考えたいというのは当然なことなんですね。だからそうじゃなくて、やっぱりそれは区側の今後の方針として、逆に言えば5ミリ対策という中でやっていくためには、都との話し合いも含めてその辺の費用のこと、財政的な負担も考えた上でやっぱり積極的に進めないと、中野にとってこの5ミリはすごくでかいと思うんですね。だからそういう意味ではぜひ、これからはそれを推進するという方向付けを示していくということを、特に流域関係ですね、妙正寺から神田川含めてお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
石田都市整備部副参事(公園・道路整備担当)
私道でございまして、全体どれぐらいのコストがかかるかということも含めまして、今委員御指摘の内容をちょっと中で再度検討してみたいと思います。
委員長
ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了します。
次に、2番、本町一~三丁目のまちづくりに関する調査結果についての報告を受けます。
角まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
それでは、お手元にお配りしています本町一~三丁目のまちづくりに関する調査結果について(資料6)御報告したいと存じます。
まず、調査の目的でございますが、区は本町二丁目の郵政宿舎跡地を取得しまして、緑豊かで防災機能も有する公園などを整備し、これを機に本町地域で災害に強く環境に優しい、にぎわいと活発な交流に満ちたまちづくりを進めていくこととしております。今回の調査で、まちづくりの施策の提案、及び基礎データの収集のため、住民意識アンケート調査も行い、調査を行うということを目的としてございます。
それでは、別にお配りしています、こちらの報告書の概要版をごらんいただきたいと思います。ページをめくっていただきますと、まず目次がございます。1番現況調査、2番住民意識調査、3番地域住民団体等への支援等ということで、3部構成になってございます。
ページを2枚おめくりいただきまして、2ページ、3ページをごらんいただきたいと思います。現況調査ということで、まず地区の沿革ということでございますけども、2ページの図のところに、赤い太い点線がかいてございますが、今回これらのエリアについてこういった調査を行ったというものでございます。なお、この地域につきましては、3ページの(4)市街地再開発の状況というところにもございますが、昭和61年に中野坂上の交差点を中心とする基本計画モデルというのを提案し、東京都の都市再開発方針で2号地区に位置付けられ、再開発を行ってきたということで、現在本町一丁目地区(3ページの②のところ)、それから本町二丁目地区(③のところ)、中央一丁目西地区(①のところ)で市街地再開発事業が完了しているという状況でございます。
概要版のページをおめくりいただきまして、4ページ、5ページにつきましては、人口・世帯の現況というところで、人口の推移につきましては、これらすべてのところで1%程度増加傾向があるということです。人口密度につきましては、1ヘクタール当たり228.9人ということで、区の平均192人を上回っております。
5ページに進みまして、逆に世帯当たりの人口というところにしますと、本地域では1.59人、区平均の1.72人を下回っているという状況でございます。区平均よりも人口密度が高く、1世帯当たりの数は低いというものでございます。
6ページ以降からは、土地利用、建物等の利用状況というところで、7ページには用途別土地利用現況というところで図表が載せてございます。こちら見ていただきますと、黄色、それから黄色の格子の模様を見ていただきたいんですが、こちらが住宅系ということで、ほぼ半数の48.6%がこういった住宅系の土地利用になっているというものでございます。なお、商業系が12.8%と、次いで多い利用状況というものでございます。
ページをおめくりいただきまして、8ページ、9ページでございます。建物の現況というところでは、まず構造別につきましては、木造防火造が55.5%、耐火構造が23.5%、準耐火構造が10.2%というような状況になってございます。9ページに色分けで示してございますが、木造防火造については、オレンジとか赤のところでございます。本町二丁目用地の周辺には、こういった木造系の建物が残っている。一方、幹線道路沿いのところでは、先ほど再開発ということで御案内しましたが、そういったところでは耐火構造の建築物への建てかえが進んでいるという状況でございます。
それから、11ページの防災機能の現況ということでございますが、不燃領域率につきましては、先ほども御案内しましたが、中野坂上の地域で再開発等が完了したところがあるというところで、全体としての不燃領域率というのは66.7%になっているんですけども、先ほど言いました、そこから後背地、特にそういったところでは値のところ、不燃化率、不燃領域率ともに落ちるというような状況がございます。全体としてはこういった高い数値になっていますけども、後背地についてはちょっと対照的にデータのほうが悪いということですので、防災的にも課題が残っているというような地域でございます。
それから、ページをおめくりいただきまして、12ページ、13ページ、業務・商業の状況でございますが、50人未満の小規模な事業所が大半を占めていますけども、本町二丁目には500人以上の大規模な事業者、これは大手の通販会社ですけども、そういった事務所も立地しているという状況がございます。
15ページ以降が道路の現況ということでございます。16ページ、17ページをおめくりいただきたいんですけども、まず16ページのところでは、これは道路の幅員ということで、色分けでお示ししているものでございます。青いところが8メートル以上ということで、上のところが青梅街道になりまして、右側のところが山手通りになりますけども、こういった幹線道路がある一方、後背地につきましては、赤線で示してありますとおり4メートル未満の道路が多々見られるという状況でございます。17ページにつきましては、そういった4メートル道路については、建築基準法42条2項道路、いわゆる私道が多いというものでございます。
ページをおめくりいただきますと、18ページには、そういった細い道路沿いに未接道の敷地が点在しているというような状況がございます。
19ページには、消防活動困難区域ということで、地区の面積の1割超こういったエリアがあるということで、20ページには消防活動困難区域図ということで、灰色の斜線部でお示ししてございます。今回まちづくりの起点とします本町二丁目用地の周辺でも、先ほど来、道路が狭いというようなことでも御案内しましたけども、こういった消防活動の困難な区域があるというふうなデータとなってございます。
それから、21ページが交通環境ということで、近くにあります中野坂上駅が1日当たり6万4,782人の乗降客があるということ。それから下の部分、中野新橋では1万8,050人の乗降客があるというような状況でございます。
それから、22ページが公園の現況ということで、地区内の公園図ということでありますけども、9カ所と2カ所のポケットパークがございますけども、大規模な公園はないというような状況でございます。
それから、第2部の住民意識調査につきましては、24ページ以降をごらんいただきたいんですけども、まず調査結果につきましては、先ほどの対象エリアに全戸ポスティング配布をして、郵送回収としまして、回収率につきましては10.6%、数として1,380の回答をいただいたということでございます。調査結果につきましては、地域の生活の様子というところでは、3割の方が賃貸マンションに住んでいますけども、ほぼ同数の方が一戸建て住宅に住んでいると。それから居住歴につきましては、3割以上の人が30年以上の長期にわたって居住している。一方で、2割強の方が5年以下で転出している。二極化が進んでいるというような状況でございます。
続きまして、現在のまちの環境評価というところでございますけども、26ページのところでございます。公園や広場の数や近さにつきましては7割の方が不満を持っている。まちの利便性が最大の魅力というふうにしながらも、住宅地のイメージにつきましては、個性のない住宅地であるというようなお答えが多いものです。住まいの満足度については、6割の方が満足、4割の方が不満としてございます。なお、地震災害に対する不安では、9割近くの方が不安を持っているということで、特に火災の発生というのを危険要因の一番というふうにしております。
それから、27ページにありますとおり、望まれるまちの将来像につきましては、防災性を高めるまちづくりというのがトップで、以下、高齢者に優しいまちづくり、生き物や緑の多い環境づくり、防犯まちづくり、活力とにぎわいのある地域づくり、いきいきとした子どもたちを育むまちづくりの順となっております。
資料にお戻りいただきまして、3番目の今後の予定でございます。21年度、今年度は、これら調査結果を踏まえまして、地元の検討会を中心に、防災、にぎわいのまちづくり等について検討を行っていきたいというふうに考えてございます。
委員長
ただいまの報告について質疑はありませんか。
ひぐち委員
この本町一丁目~三丁目のまちづくりというところで、郵政宿舎跡地というところは、位置付けとしては防災公園というふうに考えてよろしいんでしょうか。
角まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
位置付けとしましては、防災的なオープンスペースの確保というのも、地域の方々からの要望がございます。先ほども言いましたけども、周辺道路も狭いというような状況がございますので、防災公園だけではなくて、周辺まちづくりにも資するような用地としての活用、それから先ほども少し御案内させていただきましたけども、地域とにぎわいの機能を入れるような、そういった用地の取得を想定しているというものでございます。
ひぐち委員
先ほどのこの資料をいただいたところによりますと、宿舎の周りの道路というのは、かなり狭い道路になっているんですけれども、これは例えば防災公園の位置付けということになったとすると、この辺の道路の幅員というのはどういうふうに考えているんでしょうか。
角まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
当然、防災的な広場の整備ということであれば、そこまでに至る避難の経路の確保というのも、まちづくりの重要な要素となってくると思います。今後こういった現況調査をもとに、地域の方々と、例えば今回整備する広場について、どういった避難経路がいいのかとか、もしくは、どういった道路の整備をしていく必要があるのかとか、そういったことも話し合いながら、今現在不足していますけども、そういった道路の整備というものも、今後の防災のまちづくりについては重要な事項だというふうに考えております。
ひぐち委員
それから、先ほどもにぎわいの活発な交流というふうな話をしておりましたけれども、これ例えば何かコミュニティセンターみたいな、そういう防災機能を考えているんでしょうか。
角まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
まだ方針のほうは固まっておりませんが、公園、広場の整備だけではなくて、周辺にさまざま公共施設などもございます。そういった整備も考えまして、一義的には防災広場と、それからふだん人々が交流できるような機能を盛り込めないかということで検討をしているということでございます。
江口委員
これからさらに地域の皆さんとの話を進めていくわけですが、この概要版にも、「まちづくりの会」という会ができて、そこで議論していくということなんですが、ここの問題につきまして、特に私、地元ですから、さんざんお話ししているのは、これから防災機能を持ったというか、中心的な公園という形で整備されると。そうすると、20年、30年、大きくは50年ぐらい、この広場を使っていくということになるわけで、ぜひ幅広い意見の集約をしてほしいとお願いしたいんですね。
なぜかというと、中野区の場合は、地域の意見を聞いたというと、各団体の代表が集まった会だけなんですね。代表が集まった会ですと、代表がそれを組織に持ち帰って議論するということは、ほとんどあり得ない。それはなぜかというと、私もPTAの会長を何年かやりましたけど、会長として出ても、それを実行委員会に伝えるだけで、そこで議論することはないんですね。だからそういう意味では、PTAの人が参加されていても、PTAの中で議論をする機会はないので、ぜひ今後は、あそこは桃園小学校にあおぎり館という生涯学習館機能がありますので、それを利用している人たちとか、PTAの場合も、例えば桃園、向台、それから二中、そういうところの実行委員会とか運営委員会に出向いて、さまざまな人の意見をそこで、それはそれの意見として聞いていくということもお願いしたいし、町会につきましても、町会の中で町会長とか町会の役員はそういう会には出ているにしても、それはそれとして、町会の単位で説明会とか話し合いをして意見を集めるとか、それから保育園に通っている保護者、それから今度は認定保育園が、子ども園ができますね。そういうところのお母さん、お父さん、そういう人たちの、本来現場でやる、それから将来使われる人たちのための広場として、公園とするためには、ぜひこれ、そんなに、1年ぐらいでばっと決めるような話ではないようなことと思いますので、これとは直接関係ない本町五丁目もそうですけども、ぜひそういう形での意見を取り入れた形で、本当にまち全体の意見が、そこに参加をしていただいた人たちの意見ができる限り多くとられるような防災機能の広場という形でつくり上げるということを、ぜひ提案もし、その辺のお答えを聞きたいんですけど、いかがでしょうか。
角まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
先ほども御案内させていただきました。まちづくりの会というところで議論したから、こういったまちに対しての説明をしたということではなくて、江口委員がおっしゃったみたいに、さまざまな世代、それからいろいろな活動をしている団体というものがございます。そういった方々にこちらから出向いていって、逐次情報提供・意見交換をしながら、より広くまちの意見、提案がくみ取れるような、そういったまちづくりの検討を進めていきたいと考えております。
岩永委員
この地域へのアンケートの実施状況で、回収率が10.6%というふうになっています。なかなかまちづくりに対する、住んでいる人たちが、どう自分のまちを認識し、どんなまちに住んでいきたいかということについて、アンケートだけで意識を聴取していくというのは、なかなか難しい側面があるんだろうとは思いながら、それでもこの10.6%というのは決して高い数値ではないように思います。
今、江口委員も言われていましたけれども、もともとこの本町地域のほうは、2回ほど地域に呼びかけた検討会のようなものがあった上で、今日のこういうアンケートだとか、それからまちづくりの会結成というふうに流れてきているわけですから、広く地域の方たちが、自分たちが住んでいきたいと思っている地域がどんなふうになっていけばいいかという、ここに書かれてあるこれからの進め方のイメージについて、地域の課題の把握、まちの将来像の共有化という、このあたりは本当に始まりの部分としては大事な部分だと思うんですね。そういう意味で言えばまちの中から、例えば何人か集まって区の話を聞きたいとか、いろいろ、この問題について話したいという、まちづくりの会だけではない、自主的な、取り組んでいきたいというようなことなんかも意見が反映できるように、やっぱりそういう受けとめ方も大事だろうと思うんですが、そのあたりはどうですか。
角まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
今後もこういったまちづくりについて適宜、例えば「まちづくりニュース」。これは南台一丁目、二丁目とかのところでもお配りしていますけれども、そういった情報提供について努めていきたいと思います。なお、一方的な情報の伝達ということではなくて、例えばこういったところもホームページへの開設などによって、双方向のやりとりができるような仕組みというのもございます。いろいろな方々に対して情報提供していくというのを基本に、まちづくりを進めていくというふうに考えてございますので、そういった意味では、そういう呼びかけがあれば、逐次情報提供をしていきたいというふうに思っています。
委員長
ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告は終了します。
次に、(仮称)南部防災公園の都市計画決定手続についての報告を受けます。
角まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
それでは、南部防災公園の都市計画決定手続について、お手元に配付しております資料(資料7)に基づき報告させていただきます。
(仮称)南部防災公園の整備につきましては、平成21年3月に中野区と東京大学の間で、公園及び周辺道路整備を円滑に進めるため、基本協定を締結しているところでございます。現在、(仮称)南部防災公園の都市計画決定手続等を進めており、このたび、別添のとおり素案をまとめたので、報告をさせていただきます。
資料の裏面をごらんいただきたいと思います。横長になっております「東京都市計画公園の変更(中野区決定)(素案)」というものでございます。図面は、上側が北となってございます。中央の黒い、網かけしてある四角い部分が、防災公園の位置というものでございます。左側には上下の方向に中野通りがございますが、この中野通り方面からの導線との整合を図り、避難路により多く面する位置というふうにしております。
地図の右側の囲み部分をごらんいただきたいと思います。現在あります東京都市計画公園に、(仮称)南部防災公園を追加するという計画の内容でございます。種別としましては、面積約1から4ヘクタール程度ということで近隣公園。それから、想定される施設についてですが、備考欄にございますとおり、ベンチや水飲みのほか、災害応急施設として耐震性の貯水槽や備蓄倉庫などを想定しているというものでございます。なお、具体的な公園施設につきましては、公園基本計画、基本設計の中で検討することとしてございます。
表面にお戻りいただきたいと思います。経過と今後の予定についてでございます。平成20年3月30日には第1回の地域説明会というところで、先ほど御案内しました東大との基本協定の締結、それから、公園の位置についての説明会を開催いたしました。5月15日には第2回目の地域説明会ということで、先ほどの防災公園の位置とあわせて、現時点での東大附属の中学校の施設配置イメージについても説明会を開催しているというものでございます。今後の予定につきましては、本素案を持ちまして6月19日に南中野地域センターで、夜7時から素案説明会を行う予定となってございます。今後、それらの説明会を経て、6月下旬には区案として決定し、8月上旬ごろには都市計画案の公告・縦覧、9月中旬には中野区都市計画審議会に諮問・答申をいただく予定です。それから12月上旬ごろには、事業認可を受けたいというふうに考えてございます。
なお、平成22年度以降の大まかなスケジュールでございますが、平成22年度は公園基本計画・基本設計、23年度には公園の実施設計、24年度には公園整備工事としております。
委員長
ただいまの報告について質疑はありませんか。
岩永委員
6月19日に素案の説明会を行うということですが、この間開かれた地域の説明会で、公園の整備についての要望だとか、意見とかありましたですね。そのほかに近隣の人たちから、公園そのものではない、接道道路、区道ですね。例えば第9号道路だとか、こういう道路のあり方なんかについての要望も出されていました。そのあたりについての問題というのは、この6月19日の素案説明会の中では、どういう扱いになるんでしょう。
角まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
過去2回、こういった住民の方々に説明会を開催しまして、岩永委員がおっしゃるとおり、周辺の道路の整備はどうなっているのかという問い合わせがありました。そのときには、周辺道路、先ほどの裏面を見ていただきたいんですけども、「南部防災公園」と書いてあります下のところ、南側ですけども、区画道路9号、それから敷地の右側、区画道路第12号、それとあと、「海洋研究所」と書いてある上のところの区画道路13号の一部につきましては、おおむね平成23年度ごろ用地取得をして、24年ごろ拡幅整備をしますということで御案内させていただいております。それからあと、防災公園の整備については、例えば砂ぼこりなどが多いというような御意見が多かったことだったと思います。そういったことについても、散水施設等、もしくはそういったほこりが外に出ないような工夫を検討していきたいということでお答えさせていただいているという状況でございます。
ですから、今回の素案説明会については、もし聞かれればそういったことで御説明する用意はしておりますけども、前回2回までの説明会の中ではお答えをしているという状況だと思います。
岩永委員
例えば道路の整備というのは、単に拡幅をどうするのかとか、どこからどこまでという意味だけではなくて、この前なんか出ていたのは、例えば傾きです。排水関係がどういう具合になっているのかというような問題についての、意見や要望がありましたね。こういうふうに傾いていて困っているとか。だから、近隣の人たちも具体的に持っている不安なんかについては、19日には区としてきちんと受けとめた形で答えられる、そういう準備になっているというふうに理解していいんですか。
角まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
今回報告させていただいているのは、都市計画の素案ということでございますので、具体的な公園計画の案ということではございません。ただ、岩永委員が御指摘のとおり、今後具体的な公園計画をしていく中では、そういった意見・要望があるということでございますので、検討して進めていくというふうに考えております。
きたごう委員
ちょっと単純な質問ですけれども、この説明会、第1回、第2回、地域説明会。何人ぐらい参加されたのか。それと、恐らく質疑応答があったかと思いますけども、その内容を、わかっている範囲で結構ですから教えていただけますか。
角まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
まず、3月30日に行いました第1回目の説明会につきましては、参加者、区民の方15名いらっしゃいました。主な質疑につきましては、東大附属の周りには万年塀があるというところで、公園整備がされたらその塀はどうなるのかというような問い合わせがございました。あとは、公園は非常にいい位置に来たと思うけども、平成24年度に完成ではちょっと遅いのではないかという意見ですね。それとあと、先ほども言いました周辺道路の拡幅整備の年次予定については、どのぐらいの予定なのかとか、あと、具体的に、防災機能の充実というのはどういうことなのかということで、問い合わせがありました。
それとあと、5月15日の第2回目の住民説明会につきましては、区民の方37名出席をいただきました。主な意見としましては、防災公園周辺の万年塀はなくなると思うけども、東大の施設はどうなるのかということで問い合わせをいただいております。あとは、東大の施設の移転があるということだと、今現在の大きな木、そういった木がなくなってしまうのではないかというような御意見がありました。あと、防災公園の具体的な機能については、備蓄倉庫は設置しないのかとか、そういったことが主な質疑としてございました。あとは、東大のほうには、例えば校舎の移設はあるのかとか、もしくは、東京大学付属中学校の統廃合計画はないのかとか、そういったこともお話として出ました。あとは、グラウンドからの砂ぼこりがひどくて、散水施設を今後も設置してほしいとか、そういったことが意見としてございました。あとは、災害時の危険度というのは、隣接しています渋谷区のほうも高いということで、渋谷区とも連携してまちづくりを進めていくべきではないかとか、そういった御意見があったというのが概要でございます。
きたごう委員
わかりました。これはちょっと聞いた話なんですけれども、この公園の位置。私はずっとこれ、もちろん言い続けていますけれども、弥生町の方にとっては、今の海洋研究所、南台側に移りますね。遠くなるじゃないかと。私たち、おれたちは、ちょっと遠くなるぞと、こんな意見が出ていたように聞いているんですけれども、そういう質問はなかったですか。
角まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
特に1回目、2回目のときにはそういった御意見はなくて、西側道路を拡幅整備していて、そこに多く面しているので、位置的にはいいのではないかという御意見はいただいているというところでございます。
ひぐち委員
南部防災公園として、1ヘクタールという面積を確保できたんですけれども、地域の人たちは東大附属全体を防災機能避難場所として位置付けられないものだろうか。というのは、先ほどもお話がありましたけれど、万年塀がしっかりぐるぐるっと学校を覆っておりまして、全く中には入れない状況というのが、あの地域の人たちの声だそうです。
道路の狭い部分については、万年塀だけでなくて、段差が1メートル以上あるんですね。ですから例えば東京大学の敷地内を横断しても避難できるような、そういう公園づくりができないのか。あるいはその段差を解消して、バリアフリー的な、そういう避難をできるような、高い万年塀でなくて、簡単に壊して入れると言ったらいいんでしょうか、そんなような、学校と一体にできるような公園づくりができないものか、その辺がちょっと知りたいんですけど、いかがでしょうか。
角まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
実は、この東京大学教育学部附属中等学校一帯は、広域避難場所としての位置付けがございますので、今でも公園の位置だけではなくて、すべての敷地内というところが広域避難場所、逃げ込める場所という指定がございます。
それとあと、周辺の万年塀の取り扱いにつきましては、先ほども御案内しましたけれども、周辺道路の拡幅整備を予定してございまして、そのときには万年塀を撤去して、当然先ほどひぐち委員がおっしゃった段差などの解消も図りながら、逃げ込みやすくするような整備を予定しております。なお、教育施設との絡みになるんですけども、どういった柵にするかというのは、今後、東大側のほうで施設配置の計画を固めていく中で、いざというときには逃げ込みやすいような配慮をするように要望していきたいというふうに考えてございます。
やながわ委員
ここの区画道路第9号がありまして、このちょっと先に渋谷区と隣接しているわけでして、渋谷区の本町の郵政宿舎というんでしょうか、そこも近い将来売りに出すということで、渋谷区としてはここを小公園として土地を買い上げるという予定が出ていると。私も数年前に、ここが防災公園になり、また道づたいに渋谷区もそうした小公園としていきたいという方向性を示していると。同じ道づたいに、中野区と渋谷区が公園をということになっているわけで、渋谷と中野が、両区の公園の使い勝手をどうするのかということで、テーブルをつくったらどうか、会議体をつくったらどうかと、こういう提案をし、それをやったという報告を1度聞いているんですが、その後、渋谷区と中野区のそうした公園の協議というんですか、話し合いはどのように進まれているんでしょうか。
角まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
今やながわ委員御指摘のございました渋谷区本町と隣接しているということで、実は私ども、渋谷区の防災まちづくりを担当している部署と、定期的に情報交換をしているという状況がございます。その中で、先ほど言った用地については、話としては聞いているんですけれども、まだ具体的にどういうふうにするというところまでは聞いていないというのが現状でございます。
この4月から、この東京大学周辺で不燃化促進事業というのを導入しておりまして、渋谷区としても、防災まちづくりの方針というのがありますけれども、広域避難場所の周辺の不燃化を図るという方針はあるというふうに聞いてございますので、今後も渋谷区にも連携しながら、この避難場所周辺の不燃化率を高めるために、協同しながらまちづくりを進めていきたいというふうに考えています。
やながわ委員
こちらの防災公園、かなり広域避難場所指定から、歴史をたどると長い歴史がありまして、中野区がリードをしてきたわけで、こちらもまだ、時々私もここを通るので見ているんですが、住んでいる方もぽつんぽつんといらっしゃるので、まだまだそこまでいっていないんだなということはわかりますが、大変本町も密集地帯で、南台一丁目、この周辺、本当に逃げ場もないというぐらい密集地なので、常に、やっぱり中野区のほうからまたそういった、リードしていくというよりも、話し合いを定期的にしていく必要があるなと思うんですね。
この辺の不燃化一帯、渋谷区はいいのかといったら、またこれは話は違いますので、それも含めて今後、要望ですが、定期的な渋谷区とのこうした話し合いを進めていっていただきたいなと思いますので、この辺もお答えできれば。
角まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
今御指摘をいただきましたことを、今後も渋谷区と定期的に情報のやりとりをしながら、渋谷区のほうのまちづくり、不燃化促進につながっていくように、積極的に働きかけを続けていきたいというふうに考えております。
委員長
ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告は終了します。
その他、所管事項の報告はありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で所管事項の報告を終了します。
次に、審査日程のその他ですが、各委員、理事者から、何か発言はありませんか。
来住委員
先ほど所管事項では、いわゆる水害対策ということで神田川などの対策が行われるということでした。急ぐ必要があるというふうに思いますが、いずれにしても梅雨の時期に入ってきましたし、そういうおそれが、対策には一定の時間がかかりますので、ちょっと1点お聞きしたかったのは、避難の問題の中で、車両の避難ということでの位置付けなんですが、車の場合は、浸水のおそれがある場合には車の避難をできると。その避難先も特定されていると思うんですが、妙正寺川、神田川関係では、どのように位置付けになっているでしょうか。
鳥井経営室副参事(防災担当)
風水害時におきます浸水のおそれのある場合の車両避難場所でございますが、現在、9カ所の小・中学校を指定してございます。具体的に申し上げますと、桃園小学校、第二中学校、元富士見中学校、野方小学校、江古田小学校、丸山小学校、新井小学校、鷺宮小学校、若宮小学校の9校でございます。
来住委員
区立公園なども指定になっていると思うんですが、一昨年、実は東中野で車の避難をされて、場所がわからずに、避難した先で路上に駐車を、警報が鳴ったので高台の路上に避難したことによって、警察からのレッカー移動をされたということで、事情を説明しても理解いただけなくて、罰金になったということで、東中野の地域、とりわけ神田川、大久保通りから早稲田通りまでの一帯で言いますと、中央一丁目、東中野一丁目、それから東中野四丁目という、いわゆる神田川に沿って低い地域があります。この地域の財産、いわゆる車の避難については、場所が、先ほど紹介された中ではないんですね。その辺はどういうふうに検討されているのか。ぜひ具体的な検討を急いでほしいと思うんですけれども、いかがでしょう。
鳥井経営室副参事(防災担当)
ただいま委員御指摘のとおり、東中野、中央一丁目あたりにつきましては、現在、申し上げた9校があるという場所ではございません。実は区民の方からも、先月でございますが、東中野地域の車両の避難場所につきまして、御指摘といいますか、御要望のメールを実はちょうだいをしておりまして、現在、元東中野小学校、現在管理は東中野地域センターで行ってございますが、こちらを今、調整をいたしまして、指定する方向で検討してございます。
来住委員
この時期ですので、具体化していただいて、また同時に、廃校になっている学校ということにもなりますので、そのかぎの管理であるとか、いわゆる緊急時に対応できる、地域センターが管理しているわけですけども、それらについても十分な対応方ができるように具体化していただきたいということです。近くに区立公園的な一定のスペースの、公共的な広場がこの一帯ありませんので、唯一ある地域ですので、学校の跡地であれば、早急に具体化して、同時に、この地域はこの場所がありますよという周知を。恐らく、九つの小・中学校を紹介されましたけれども、一般的にはあまり御存知ないんじゃないかと思うんですね。だから、やっぱり周知をしていただいて、いざというときには本当に短時間に水が溢れるという状況ですから、そういう意味では周知の問題は非常に大事ですので、その辺についても含めて、最後、周知の方法お聞きしておきたいんですけれども。
鳥井経営室副参事(防災担当)
現在、車両避難場所の周知につきましては、ホームページ等で周知してございますけれども、今回元東中野小学校の部分につきましても検討してございますので、改めてホームページ、あるいは「地域ニュース」等で周知を行いたいというふうに思ってございます。
委員長
他に、各委員、理事者から何か発言はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、次に、次回日程について協議いただくため、委員会を暫時休憩します。
(午前11時43分)
委員長
それでは委員会を再開します。
(午前11時44分)
次回の委員会は、休憩中に確認したとおり、9月3日(木曜日)午前10時より当委員会室で開会することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ございませんので、そのように決定します。
以上で本日予定した日程はすべて終了いたしますが、各委員、理事者から何か発言はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、本日の防災まちづくり特別委員会を散会します。
(午前11時44分)