平成21年12月08日中野区議会総務委員会(第4回定例会) 平成21年12月08日総務委員会 中野区議会総務委員会〔平成21年12月8日〕

総務委員会会議記録

○開会日 平成21年12月8日

○場所  中野区議会第1委員会室

○開会  午後1時01分

○閉会  午後4時06分

○出席委員(9名)
 いでい 良輔委員長
 つぼい えみ副委員長
 平山 英明委員
 林 まさみ委員
 大内 しんご委員
 佐伯 利昭委員
 斉藤 金造委員
 飯島 謹一委員
 岩永 しほ子委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 副区長(経営室) 石神 正義
 副区長(管理会計室) 沼口 昌弘
 副区長(政策室) 西岡 誠治
 危機管理担当部長 清水 流作
 政策室副参事(企画調整担当) 田中 政之
 政策室副参事(基本計画担当) 髙橋 信一
 政策室副参事(予算担当) 志賀 聡
 政策室副参事(区民の声担当、調査研究担当、平和・人権・国際化担当) 小田 史子
 政策室副参事(情報政策担当、地域情報担当) 平田 祐子
 政策室副参事(情報化推進担当) 藤井 康弘
 経営室参事(経営担当、契約担当) 長田 久雄
 経営室副参事(サンプラザ関係事業担当、サンプラザ地区再整備担当) 田中 謙一
 経営室副参事(広報担当) 戸辺 眞
 経営室参事(人事担当) 尾﨑 孝
 経営室副参事(健康管理担当) 村田 宏
 経営室副参事(財産管理担当) 安部 秀康
 経営室副参事(用地・管財担当) 冨永 清
 経営室副参事(危機管理担当) 石濱 良行
 経営室副参事(防災担当) 鳥井 文哉
 管理会計室副参事(評価改善担当) 篠原 文彦
 管理会計室副参事(経営分析担当) 相澤 明郎
 管理会計室副参事(税務担当) 青山 敬一郎
 会計室長 村木 誠
 選挙管理委員会事務局長 奥山 功
 監査事務局長 服部 敏信

○事務局職員
 事務局長 山下 清超
 事務局次長 奈良 浩二
 書記 長﨑 武史
 書記 丸尾 明美

○委員長署名

審査日程
○議案
 第79号議案 中野区基本構想の改定について
○陳情
〔新規付託分〕
 第12号陳情 非核三原則の法制化を求める意見書の提出について
〔継続審査分〕
 第5号陳情 中野3丁目にコミュニティづくりのための公的拠点を確保することについて
 第7号陳情 財政フレームを提示した「新しい中野をつくる10か年計画(第2次)」の素案の意
       見交換会、パブリックコメントを実施することについて
 第8号陳情 「新しい中野をつくる10か年計画(第2次)」策定の手続をやり直すことについて
 第9号陳情 財政面から「新しい中野をつくる10か年計画(第2次)」素案を作り直すことにつ
       いて
 第10号陳情 「新しい中野をつくる10か年計画(第2次)」内の売却予定の撤回について
 第11号陳情 「新しい中野をつくる10か年計画(第2次)」素案と、これに関する意見交換会
        について
○所管事項の報告
 1 平成22年度予算で検討中の主な取り組み(案)の考え方について(予算担当)
 2 中野区区民調査団の陽川区訪問について(平和・人権・国際化担当)
 3 訴訟事件の判決について(経営担当)
 4 南中野中学校プール改築工事請負契約について(契約担当)
 5 路面舗装並びに掘削復旧工事(工事第209号)請負契約について(契約担当)
 6 道路改良工事(工事第207号)請負契約について(契約担当)
 7 江原小学校他1校太陽光発電設備・屋上防水改修その他工事請負契約について(契約担当)
 8 区役所本庁舎総合案内におけるフロアマネージャーの導入について(広報担当)
 9 人事行政の運営等の状況の公表について(人事担当)
10 中野区危機管理ガイドラインの改訂について(危機管理担当)
11 平成21年度中野区災害医療救護訓練実施結果について(防災担当)
12 その他
(1)職員の懲戒処分について
○地方都市行政視察について
○その他

委員長
 定足数に達しましたので、本日の総務委員会を開会します。

(午後1時01分)

 本日の審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり審査を進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めます。
 本日の審査について協議したいので、委員会を休憩します。

(午後1時01分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後1時01分)

 休憩中に確認したとおり、第7号陳情から第11号陳情までの計5件は一括して議題に供したいと思いますが、これに御異議ありませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めさせていただきます。
 なお、審査に当たっては3時ごろに休憩を入れ、5時を目途に進めてまいりたいと思いますので、よろしく御協力をお願いいたします。
 それでは、議事に入ります。
 陳情の審査を行います。第12号陳情、非核三原則の法制化を求める意見書の提出についてを議題に供します。
 委員会を休憩します。

(午後1時02分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後1時08分)

 これより本件に対する質疑を行います。質疑はありませんか。
岩永委員
 中野区の区政の基本として、中野区における平和行政の基本に関する条例というのがあります。この条例の中には幾つか定められているんですが、その中の一つに、平和に関する情報の収集及び提供という項目が第3条にあります。これは具体的には、例えば今、陳情者の方が言われたような非核三原則の問題なんかも含めて、区のほうではどういうふうな情報収集の仕方をして、どう区民に提供しているのか。そこのところをお尋ねします。
小田政策室副参事(平和・人権・国際化担当)
 区のほうとしては、いわゆる国際的な情勢でありますとか国内的な情勢につきまして、ある程度情報のほうを収集してございます。平和に関するものにつきましては、毎年8月に区報を通しまして区民にさまざま、区の取り組みですとか、これまでの歩み等につきましてPR等を行っている次第でございます。また、区のホームページを通しまして一定程度情報をお流ししているようなところでございます。
岩永委員
 8月に「平和のつどい」を開いたり、区報にこの情報が載っているというのは承知しているんですが、例えば日常的に、いろいろその時々の状況によって新しい情報がどんどんふえるわけですよね。例えば、今出されている陳情との関係では、こういう核をめぐって、この間政権も変わったということも含めていろんな動きがある。そういう日常的な情報提供というのはどういうふうに進めているんですか。
小田政策室副参事(平和・人権・国際化担当)
 一般的に、この陳情の中でもあったかもしれませんが、オバマ大統領のプラハでの発言ですとか、その他、この非核三原則をめぐるさまざまな政治情勢等につきましては、一般的なテレビまたは報道等によりまして区民の皆様も御承知だというふうに思っておりますので、あえて区のほうでそのことにつきまして広報しているというようなことはございません。
岩永委員
 この条例は、この条例の中に書かれてあるように、中野区の「憲法擁護・非核都市の宣言」の精神に基づいてつくられた条例です。この「憲法擁護・非核都市の宣言」の中には、「核を持つすべての国に核兵器を捨てよと訴える」という文言があります。この部分を含めて中野区の区政運営の基本でいえば、核兵器に対しては持たず・持たせず・持ち込まずという、先ほど陳情者の方も言われましたけれども、国是となっている。これがこの基本になっているというふうに思うし、これは侵されてはならないという、それから、侵してはならないというふうに、当然その立場であると思うんですね。それが例えば侵されるようなとか、侵すような動きがあれば、当然区としてもそれは守っていく。そういう立場に立った宣言であり、条例だと思うんですが、いかがですか。
小田政策室副参事(平和・人権・国際化担当)
 非核三原則につきましては、政府がたびたび歴代の内閣によりまして、累次にわたりまして明確に、日本が核兵器を持たず、つくらず、持ち込ませずということについては認識していることでございます。また、日本は核兵器の不拡散条約、NPT上の非核兵器国でございまして、核兵器の製造や取得等を行わない義務を担っているというふうに思っております。また、法律上も原子力基本法によりまして、日本の原子力活動等が平和目的に厳しく限定されているというような状況でございます。このような点からも、日本としても核兵器を保有することはないというふうに区としても判断してございますので、このことについて区としてどうというような意見は、特にはないというふうに思っております。
委員長
 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩します。

(午後1時13分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後1時14分)

 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、質疑を終結します。
 他に意見はありますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 意見がなければ、意見を終結します。
 討論はありますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、討論を終結いたします。
 これより本件について採決を行います。
 お諮りします。第12号陳情、非核三原則の法制化を求める意見書の提出についてを原案どおり可決すべきものと決することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決します。
 以上で、第12号陳情の審査を終了いたします。
 ただいま第12号陳情が採択されたことに伴い、意見書の案文調製が必要となりますが、案文の作成については正・副委員長に一任いただき、明日に調製をしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定します。
 次に、継続審査分、第5号陳情、中野3丁目にコミュニティづくりのための公的拠点を確保することについてを議題に供します。
 それでは、これより本件に対する質疑を行います。質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩します。

(午後1時16分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後1時16分)

 お諮りします。第5号陳情、中野3丁目にコミュニティづくりのための公的拠点を確保することについては、継続審査すべきものと決するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定します。
 以上で第5号陳情についての本日の審査を終了します。
 次に、第7号陳情、財政フレームを提示した「新しい中野をつくる10か年計画(第2次)」素案の意見交換会、パブリックコメントを実施することについて、第8号陳情、「新しい中野をつくる10か年計画(第2次)」策定の手続をやり直すことについて、第9号陳情、財政面から「新しい中野をつくる10か年計画(第2次)」素案を作り直すことについて、第10号陳情、「新しい中野をつくる10か年計画(第2次)」内の売却予定の撤回について、第11号陳情、「新しい中野をつくる10か年計画(第2次)」素案と、これに関する意見交換会についてを一括して議題に供します。
 委員会を暫時休憩します。

(午後1時18分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後1時42分)

 それでは、これより本件に対する質疑を行います。質疑はありませんか。
飯島委員
 全部を一遍というわけにはいかないので、7号陳情に関してはパブコメの実施というのが書いてあります。この10か年の計画の、いわゆるパブリックコメントの手続等々、それは現状どんな段階になっていますか。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 現在、10か年のほうにおきましては素案をお出しいたしまして、パブリックコメントについてはまだ行ってございません。
飯島委員
 素案が現在議会にも示されましたね。区民の皆さんとの意見交換会も素案でやっていらっしゃる。その後、そうするとどういう形で、いわば中野区の持っている参加条例の規定を遵守してやるということになっているわけですから、どういうことが残されていますか。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 意見交換会等の意見も踏まえまして、今度は計画案を策定いたします。その計画案に基づいてパブリックコメントというような手続になります。
飯島委員
 そうすると、計画案は策定がまだ途中ですか。それだけちょっと、1点だけ確認。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 現在のところ計画案については策定途中でございます。
飯島委員
 その計画案にはこの陳情にあるような財政フレームが付されるんですか。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 はい。財政フレームをお示しするつもりでございます。
飯島委員
 そうすると、この方がおっしゃっていることは基本的に行われる予定の話であって、訴えの利益があるかどうかというのはちょっと、今の話だとどうかなということになりますか。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 そのように思っております。
飯島委員
 次に、第8号陳情に参ります。ここには第1次の10か年計画を推進する上で、区長のよくお話しになっているPDCAサイクルで計画推進をしますよということが書かれている。この計画本体の改定手続は、この第1次にはどのように計画上表現されていますか。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 それにつきましては、さまざまな行政評価とか、今までの計画を踏まえまして、それを素案のほうに盛り込んでございます。また、PDCAとか、いろんなところに出てくる成果指標についても、適時あったものにのせて盛り込んでございます。
飯島委員
 そんなこと聞いているんじゃないんですよ。計画本体をどういう手続で改定すると書いてあるんですかと。つまり、行政計画で長いものがある場合は、一定期間を持っているものについては改定の方法がそこに示されている。示されていなければ改定の方法がないということになっちゃうから。それは、第1次の10か年にどうこの計画は改定されるのかということが規定されているんですかと、そうお尋ねしているんです。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 5年もしくは大きな社会経済状況の変化があった場合に、改定をするというふうになってございます。
飯島委員
 そのときにどういう手続になっているんですかと。改定するって、それは改定するんだけど、じゃあ、そのときはどういう手続で改定するんですかと。仮に特段の定めがないとすれば、通例、中野区の持っている行政計画改定の手法が準用されるんだろう。そうじゃないんですか。どうなっているの。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 自治基本条例に基づいて改定の手続を進めます。
飯島委員
 そう書いてあるの、10か年に。10か年には改定の際にはどういう手続を経て改定すると書いてあるんですか。それをお尋ねしているので、それは見れば書いてあるのはわかるでしょう。自治基本条例と書いてあったか。
委員長
 委員会を休憩します。

(午後1時48分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後1時48分)

髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 10か年計画の中には、改定の手続については書いてございません。
飯島委員
 要するに改定はする、しかし、改定の手続については特に明記がない、そういう場合はどうするんですかと、こういう順番の質問なんだよ。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 自治基本条例に基づき手続を行います。
飯島委員
 その自治基本条例の中にはPDCAサイクル云々ということの、いわゆる行政評価の手続、これは含まれているんですか。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 含まれてございません。
飯島委員
 そうすると、この陳情はこの計画本体の策定についても、PDCAサイクルという行政評価の手続を云々とおっしゃっているんだけども、中野区は行政計画――計画ですからね。計画行政の中の事業の実施や、事業についての行政評価ではなくて、計画本体をどう改定し、あるいは策定するのか。それについては、やり方によっていろいろあるのかもしれませんけれども、条例に基づいた区民参加を実現しながら進めていく。だけど、その中にはPDCAサイクルによる行政評価の手法は入っていないんだということは、ここではっきり確認してよろしいですか。あるいは、計画本体をPDCAで云々ということになってくると――僕はやっていないとは言っていないんです。なぜかというと、あなたが当初これを担当してその報告をする際に、何がどこまで進んでいきましたかということについては出しているよね。ステップ1とかステップ2とか、どこまでやれたとか、残っているのは何だとか。これは一種の行政評価の手続じゃないの。内部における行政評価じゃないんですか。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 これまでやってきた10か年計画の改定についての評価のやつは、内部的な評価をしているところでございます。
飯島委員
 そうすると、内部的には――そりゃそうだよね。だって、一定の評価じゃない限りどこをどう改定していいかわからないわけですから。そうすると、この陳情されている方の趣旨とはちょっと違うけれど、それなりの手続は踏んでいますよと。そりゃそうですね。ただし、おっしゃっているようなことの意味合いで、外部の評価にかけるということによってこの10か年を改定する意向は全くないと。また、そういうことも規定されていないと。条例上もそのことについては要請されていないと。こういう見解をお持ちだと。そう私は認識してもよろしいですか。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 そのとおりでございます。
飯島委員
 次に、9号陳情ですけど、これは財政面云々と、こうなっています。これは白紙に戻し、財政面を考慮して一からつくり直していただきたい、全く別の第2次の10か年計画をつくっていただきたいということで、並んでいる同一の陳情の中ではちょっと性格の異なるものだなと思います。それで、当然財政面を考慮してこれまでも、この第2次の10か年計画というのは改定もしくは策定をされてきたのではなかったですか。全くそんなことも考えずおやりになってきたと、そういうことですか。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 一定の財政的な見通しを持ってつくってございます。
飯島委員
 ですから、どのくらい計画事業が進捗したか。それから、一方では、今後のことを考えたときにどの程度の、計画事業を実施するための財源が必要となるか。これは両方から当然考えますよね。御担当はあなたですけれども、財政面からのそういうデータ、つまりこういうことがありますよという、それはきちっと計画担当のところに提供されてきたんですか、今日まで。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 一定の数値については提供されてつくってございます。
飯島委員
 だから、あなたのところに提供されたんですね。どこからですか。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 予算分野のほうからです。
飯島委員
 予算分野にお尋ねしますけれども、こういう計画をつくる際の、財政面から考えなきゃならない、そういう中においてはさまざまなデータがあると思うんですけど、特段に関心を持ってというか、注意を払って計画担当に提供してきた情報は何がありますか。
志賀政策室副参事(予算担当)
 これまでの経済状況等の悪化が大きな影響を及ぼしているということで、財政面で申し上げますと、特に都税でございますが、法人2税の大幅な落ち込みということで、区の基幹的な財源でございます特別区交付金、この大幅な落ち込みが懸念されているということ、それから、今年度の税収、あるいは来年度の税収見込みが大変厳しい状況にあるということで、一定程度の数字を基本計画の担当のほうにも報告し、調整をしているところでございます。
飯島委員
 つまり、どちらかというと、区として本来的に考えられるという言い方が正確かどうかわかりませんけれども、とりあえず自分たちのところとして組み立てられる区税、あるいは特別区民税の動向、それから、特別区交付金、つまり財調交付金ですね。財調の場合は、対外的な理由とか、もちろんすべてが経済情勢によって左右されるわけだから、つまり一般財源についての情報を中心にこれは提供してきたと。特定財源というのは、事業に応じてつくものもあるし、つかないものもある。そういう意味からいうと、国の動向によって、政権交代なんかによって大きくこの性格が変わる要素ももちろんあったりする。しかし、主として一般財源として物を考えていくと、投入できる財源がどうだ、こういう見通しでこれまでやってきたということなんでしょうけど、そうすると、当然今の素案から案に切りかえる検討をしている10か年計画というのは、そういうことを踏まえておつくりになっている。そういうことですか。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 はい、そのとおりでございます。
飯島委員
 それから、10号のほうに、いわゆる売却予定の用地の掲載があります。これについては1度計画担当のほうにお尋ねしたかと思っています。この陳情に出ている用地というか、要するに施設名があって、何々跡の用地ですけど、これはすべて一たん素案の中に参考資料として掲載されているものですか。
田中政策室副参事(企画調整担当)
 はい、掲載されているものでございます。
飯島委員
 これをお出しになったときに、私もこの当該委員会の場でお尋ねしました。これは、こういうことを掲載する財政上の合理的な判断、あるいは、当該施設が存在したその用地について、区として今後の目で見たときに特段使用目的が想定されない等々の理由があって売却になってきた。何もこれは、この中で見ると、先ほどちょっと休憩中にやりとりがあったようなことがありましたけれども、新しい中野をつくる10か年計画の、第2次のこの計画を策定するときになって初めて浮上してきたものばかりではない。こう見ると、もう既にそういうことの対象になりそうなものとしてあったし、既に売却を想定したものもあったしということになります。そうすると、この10か年の第2次の計画を今つくっている中で改めて浮上してきた。つまり、その中で出てきた売却予定用地はどれとどれとどれですか。
田中政策室副参事(企画調整担当)
 10か年の素案の中で13項目載せさせていただいておりますけども、例えば館山健康学園等については当初から売却の予定ということで考えてございました。そのほかにつきましては、施設の再編等を考えていく中で出てきたものでございます。
飯島委員
 そうすると、館山健康学園以外はこの第2次の10か年計画を考える際に出てきたものと、そういうふうに理解していいですか。
田中政策室副参事(企画調整担当)
 基本的にはそうでございます。
飯島委員
 そうだとしますと、施設の再配置計画、それから、今後の施設のメンテナンスにかかわる、膨大な額のかかるのが一時期示されたような記憶がありますけれども、そういうことも踏まえた上でのこの選定ということになりますか。
田中政策室副参事(企画調整担当)
 10か年計画の素案におきましては、さまざまなニーズでありますとか、あるいは、施設需要にこたえていくということをうたっているわけでございます。そのためには、施設で申し上げますと、施設整備のための財源が必要となるということでございます。特に財政が厳しくなっていくということを考えれば、持てる資源を有効に活用しながら着実に計画の整備を図っていくということが必要でございます。そういった観点から、現時点では今後活用が見込めないものにつきましては、そういった財源に充てていきたいということでお示しをしたものでございます。
飯島委員
 通例売却をする場合、例えば中野六中の跡地などということについては、本来的に言うとこういう売却をした額は、これは当然想定されるのは、再編によって生まれた跡地ですから、当然学校再編のための財源にしていくと、こういうことになるわけですね。じゃあ、これをずっと見ていくと、いわば相手方、充て込みのものが想定されていないものって、これは全部ないのかしら。すべてそういう何かの事業、10か年計画上に計画されているものに対する対応方として、一種の特定財源だね、かなり決まった充て込みですよという、そういうものの予定がないものはないと、この中には。そう理解していいですか。
田中政策室副参事(企画調整担当)
 はい、そのとおりでございまして、10か年計画の整備のための費用にすべて充てていきたいと考えてございます。
飯島委員
 それは、例えば一財の動向が若干ぶれますよね。あるいは、どうだということを前提とした財源充当なのか。そうではなくて、むしろこの財源は充当される、また、充当する、それをまず第一義的に考えてあって、そして、足らずまえについては一財を充当する。こういう手順なんですか。それとも、一財は一財として全体として考えて、でも、その分何とかはめ込めるものについては後からはめ込んで、一財を外そうかということなのか。どっちの手順になりますか。
志賀政策室副参事(予算担当)
 まず、ここに書かれております各施設につきましては、それぞれ義務教育の施設であったり、福祉施設であったりしておりますので、売却後の収益につきましては、まず特定目的基金に積み立てていきたい。この結果として、10か年計画の中で示されている各事業について、それぞれの基金からの取り崩しをどのように計画的に投入するか。そういったものの流れで活用されていくものだと考えております。
飯島委員
 売却額ね、利益じゃなくて。利益って、そんなのどういうふうにするのとなりますから。売却額は当初想定されている10か年計画の中の事業に充て込む。それで足りなければ、それはもう一般財源から財源投入しなきゃならないよと、こういう組み立てということになる。そうすると、もうこの売却を予定しているところというのは、当該計画事業についてはもう財源として充て込むんだという想定の上に計画は策定されると、こういう理解でいいんですか、計画担当。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 そのとおりでございます。
飯島委員
 売れなかったらどうするんですか。売却というのはあくまでも中野区が予定しているだけであって、売れるとは限りませんよ。館山健康学園というのはずっと今日に至っていますよ。それを充て込んで計画をつくるということはどうなりますか。売れなかったら当該事業というのはいつまでもできないんでしょうか。そういうことも含めて事業を計画されている。財源充て込みを行っている。売却までの間は、もし事業がスタートしているとすれば、一般財源なり何なりでその間やらなきゃならない。しかし、売却されたときには、それはまた計画事業として全体のフレームの中に戻されてくるんだと。こういうようなことでも考えていかない限り、つじつまは合わないんだけど、それはどうなんですか。
志賀政策室副参事(予算担当)
 当然売却の見込みが立たない物件も中にはあろうかと思いますので、そういったものについては計画の中で、先ほど申し上げましたように基金の活用計画、そういったものを立てていく中で、この特定目的基金に積み立てた売却額のものを充当していくということでございますので、この建物が売却できなかったから計画が推進できないというものではございません。
飯島委員
 じゃあ、もう何か売却できないものを含んでいるかのようなお答えだったんだけど、それはお互い横に並んでいてまずいんじゃないですか。片一方は売却をカウントしている。できないものもあるかもしれませんのでと。これは売却することを想定。だって、出す以上は、まだ参考資料だからいいですけども、これがそういうものとして出されたときに、片一方は売却予定ですよ、片一方はちょっと難しいのもあるかもしれませんけど、そのときはとか、まあ、財政担当としてはそのぐらいのことを言わなきゃならないのかもしれないけど、当面これは第一義的に財源として想定している、そういうことですよね。それは計画担当に聞いたほうがいいかな。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 一定の想定はしてございます。
飯島委員
 じゃあ、次に11号陳情について伺います。この素案の内容について、広く区民に知らせる努力は足りているんですか、足りていないんですか。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 していると思っております。
飯島委員
 本当ですか。どの程度の周知をもって周知をしたということになるんでしょうか。それはもちろんすべて30万の皆さんにある一定以上の理解を、できればそれにこしたことはありませんよ。だけど、それには相当な時間がかかるでしょう。それから、相当な努力もするし、相当な経費もかかってしまう。こういう計画周知をする場合、想定されていることがどのぐらい努力として十分行われたかを判断する、そういうものについてはどんな尺度をお持ちですか。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 一定程度アンケート調査とか、そういうこともあるかと思います。私どもとしては、おおむね自治体のものとして他市とか何かを比べても、20%ぐらいでも妥当かというふうに思っております。
飯島委員
 それは、あなたが20%の認知と言ったら5人に1人ですよね。その是非についてはここでは言いません。大体今までおやりになったこの素案についての区民とのお話し合いの場所、それから、いろんな御意見をいただいたこと等々を考えると、担当のお考えになっているそれだけの周知が到達されている、そう理解しているんですか。そう受けとめているんですか。そうあなた自身はこの取り組みについて御自身のやってきた努力を評価されているんですか。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 私どもとしては、周知につきましては全力を尽くしたと考えています。それについては、ほぼ満足しているところでございます。
飯島委員
 今何か陳情者の人は、よく知られていませんよと。いろんなことをやったけど、よく知っている人は少なかったようですねというお答えをいただいているんだけど、難しいなという感じですね、この数字を見ると。ただ、おっしゃっている数字をクリアしている設問もありますよ。これがすべてだと言いませんよ。ただ、そういうものもある。だから、おっしゃっている数字に近いぐらいの、そこに近づきつつあるのかなということはあるのかもしれませんね。陳情者の方が出していただいたそういう資料なんかは、委員会の資料として適当じゃないから引用しませんけども、そういうようなことはあるかもしれない。だけど、今もこの周知について努力はしているんですか、やめちゃったんですか。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 この結果につきましては意見交換会、または、パブリックコメントの結果等については、ホームページ等でも極力資料を載せて周知に努めているところでございます。
飯島委員
 パブコメってこれからでしょう。まだやっていないよね、10か年については。要するに、担当の人にも何か混乱があるんじゃないですか。基本構想とは違うのよ、僕が言っているのは。10か年よ、出ているのは。パブコメなんかまだやっていないでしょう。そういう混乱があると、伝えられる側の区民の皆さんだって混乱を生じてしまうかもしれませんよ。10か年の改定の案についてはこれからですよね。少なくとも今まで以上にその周知徹底には、あるいは、皆さんに情報を提供するについては特段の努力をしていく。そういうふうに思っていらっしゃるんですか、いらっしゃらないんですか。

髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 特段の努力をしていきたいと思っております。
岩永委員
 今、聞きたいと思っていたことのかなりを飯島委員のほうからお聞きになられたので、そのやりとりの中で改めてというか、もう一度やはり確認をしたいと思っていることの一つに、例えば11号陳情との関係で、やはり区民に理解が得られるような時間だとか機会だとかを提供してほしいということに対して、今、副参事のほうからは、区としてはそういう対応をされてきたというお答えだったように思うんですが、例えば10月15日に報告されました意見交換会の結果についての中で、もっと理解をしてもらえるような「意見交換会を行ってほしいということ、量からいっても足りないという意見に対して、意見交換会にはもっと来ていただきたいし、機会があれば出向き、説明をさせていただく」という区の見解が示されています。もっと来ていただきたいということは、やはり意見交換会での参加の状況を見て、区としてもそれは十分ではないということの裏返しではないかと思うんですが、どうですか。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 そのようには思っていません。
岩永委員
 思っていないというのは、十分だったということですよね。しかし、この意見に対する回答がもっと来ていただきたいという。これは私が言っているんじゃなくて、これは書かれて私たちに報告されたものなんですが、来てほしいということは、やっぱり十分じゃないからもっと来てほしいということじゃないんですか。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 十分とかそういうことではなくて、人間ですから、やっぱりもっと来てほしい、そういう思いで伝えております。逆に言いますと、十分だから来なくていいということにはならないと思います。十分であってもさらに来てほしい。そういう意味合いでございます。
岩永委員
 そうしますと、この報告をいただいた関係で言うと、6カ所の説明会に129人の参加者。じゃあ、これは、これだけ膨大で大きな、これからの中野区の10か年に影響を及ぼすものについて、区としてはこれでよかったと、こういうことですか。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 この数字が是か非かということではなくて、やはりもっとたくさん来ていただければ、それにこしたことはないと思いますが、私どもとしては、この部分では非になるものの数値ではないというふうに思っています。
岩永委員
 何度聞いてもその答弁は変わらないと思いますが、少なくともこれだけ大きな計画になるわけですね。これからの10年間をということでいえば、とてもこの人数では足りていないというのは指摘されてきたところですし、そういうことを反映してもっと来ていただきたいということになったんだと思うし、そういうふうに答えていただいたほうがはるかに区の真摯な姿勢が区民に伝わると思うんです。これでいいなんていうような答弁をされたんじゃ、それはよくないと思います。
 それから、続いてもう一つは、PDCAの関係で、第8号陳情ですね。第8号陳情との関係で、要するに、先ほどもちょっと陳情者の方にお聞きしましたが、計画を改定するに当たっては区としてどういうふうにそのPDCAを進めたのかということが、やはり区民にわかるようにしてほしいと、こういうことなんだと思うんです。区としてはやってきたという、そういう姿勢をとられているわけですね。これはきのう報告を受けたパブコメに対する報告書の中で、10か年計画について区のほうが触れているところがあるんです。現在の10か年計画の進捗状況、成果指標の達成状況を踏まえた検証やPDCAのマネジメントサイクルを通じて、常に見直しや状況把握を行っている。こういうふうにパブコメに対して区のほうが10か年計画をやっているよというふうに答えておられるわけですね。そうしますと、自治基本条例の観点からいっても、やはり区民がどう納得をしていくのか、どう区民にとってきちんと区が情報を提供していくのかということになれば、こうした情報も区民がわかるように提供していく、これが自治基本条例の精神からいっても行われてしかるべきことじゃないかと思うんですが、いかがですか。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 それにつきましては、10か年の大きなサイクルの中でのPDCAは、毎年行う行政評価ということのPDCAの積み上げでございます。それについては区民がわかるような形で公表その他をやっているかと思います。そういった面と、あと、区の内部的なものとして、10か年計画の大きなくくりとしての進捗状況、成果指標の公表、そういったもので区民にわかりやすく進めているというふうに考えてございます。
岩永委員
 今お答えいただいたように、区民にわかりやすく情報を提供していくという、これは中野区の基本姿勢だと思いますし、その立場で進めてきていることだから、だからこそきちんと、改定に当たって10か年計画が、どういうふうにPDCAが行われたかということを知りたいという区民からの求めがあるわけですね。それに対してやはり何らかの形で、改定作業の中で区民にわかるようにしていく。その手だてをとる工夫をするということが区に求められているんじゃないかと思うんですが、いかがですか。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 今後計画を進めていく中では、そういったものも考慮しながら工夫してまいりたいというふうに考えます。
岩永委員
 この7号、8号、9号――10号は少し性格が違いますが――11号、この4件は、いわゆる今回の10か年計画の改定を進めるに当たっての、区のありように対して共通の警鐘を含んで出されているというふうに私は思うんですが、どんなふうに思われますか。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 進め方その他についていろんな御意見をいただいたというふうに理解しています。改善できる部分、工夫できる部分については努めてまいりたいというふうに考えます。
佐伯委員
 区民への周知度ということでは、きのうの基本構想に対してのパブリックコメントが18件だったということで、これはやはり周知度が低いんじゃないかと申し上げましたけど、やはり10か年計画についてもこういうような結果が出てきていると思います。ですから、区側の思いと、実際に区民の皆さんの受けている感覚というのは違うと思うんですよね。それで、きのうの議論の中で議会側からは、やっぱり基本構想と10か年計画というのは同時で進めていかなきゃいけないんじゃないか、議論していかなきゃいけないんじゃないかという、大半がそういう意見だったと思います。そういったことで、これから素案から案になっていくわけですけども、これ以降のスケジュールについて簡単に教えてください。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 今、基本構想については議案の審査中でございます。10か年計画につきましては、1月の下旬に計画案をお示ししたいというふうに考えてございます。その後パブリックコメント手続、そして、3月に決定ということで、そこで報告というふうな予定をしております。
佐伯委員
 そういったことで、11号に関しては大変お気持ちが伝わってくるんですけど、ただ、素案をもう一回区民に広く知らせてくださいというような内容になっているものですから、我々ちょっと、今これはいかがなものかと思うんですけど。ということは、案になった段階でも、これからパブリックコメントをやって、さらにそこでまた意見交換会を行ったりとか――意見交換会というか、説明会を行ったりとか、そういった手続というのはやっていくということでよろしいわけですよね。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 一応10か年計画につきましては、今のところ意見交換会が終わってございます。手続上につきましてはパブリックコメントというふうな流れになりまして、改めて素案とかいう形での意見交換というふうには考えてございませんし、もう素案は終わっています。ですから、計画案についてのパブリックコメントだけでございます。
林委員
 陳情文書の第11号なんですが、「理解と賛同を得られない場合」というような書かれ方をしているんですが、それはどのようなときをもってされるのかなと思って。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 私にはこの趣旨についての、賛同を得られないという判断基準についてはよくわかりません。
林委員
 あと、また趣旨なんですけど、「計画は進めないでください」ということなんですが、10か年計画と普通の計画もともにという中で、この「計画は進めないでください」というのはどうなんでしょうかということを聞いてもあれかな。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 私の立場からは進めていきたいというふうに思っております。
林委員
 重ねてのことになると思うんですが、陳情文書で、今、飯島委員の質問でさまざまなことが、PDCAサイクルや財政のことは、区としてはそのように考えていて、区としての考えでそのとおりに進められているということは納得なさっているけれども、結局区民の人のところにまでは届いていないということによって、やはりこのような数の陳情文が出たということになると思うんですね。やはり手ごたえのある住民参加、アリバイづくりではない行政などなどが多分区の方針である中、政策立案のところから区民参加ということを考えられている中、今後の住民参加と情報提供のほうに対して工夫なりということは今後お考えになるんでしょうか。
髙橋政策室副参事(基本計画担当)
 さまざまな御意見をいただきましたので、私のほうとしてもできる限り工夫しながら情報提供その他に努めてまいりたいというふうに考えます。
飯島委員
 これ、素案は意見交換会、案はパブコメ、こういう流れですね。ただし、素案には財政フレームがついていなかった。案にはフレームをつけてパブコメをかけるよと。そうすると、財政フレームについてをベースにした意見交換はなかったということになるわけ。そうすると、手続上、だめとは言わないけど、若干問題があるんじゃないかと言われたときに、そういうことに抗弁できますか。できないよね。計画ってそういう、そもそも10か年というのは、数字を入れてというのは、これは区長の言っていることですから、そういう性格でやった以上、そこの部分は、やっぱり皆さんの側としては条例に規定する手続を踏まえなきゃいけない。そうすると、そこの部分だけは積み残しになっちゃっているということになりませんか。条例の趣旨を貫徹しようとすれば、素案の意見交換の、あるところだけがまだ十分満たされていないよというまま、案のパブコメに移れるかどうかという判断の問題になってくる。議会の我々としてもその辺の問題についてはクリアされないと、これは難しいんじゃないのかなと、そう思わざるを得ない。もろもろそういうことが出てきませんか。そこのところは何らかの形で、パブコメに先立つか、パブコメと同時か、締め切りの期間を過ぎちゃだめでしょうけど、素案の本来示されるべきであった財政フレームのことについて、やっぱりそれは区民の皆さんの意見を聴するとか何するなりということが必要にならないか。
西岡副区長(政策室)
 委員のおっしゃることも大変合理的で一理あると思います。先ほど副参事から御説明いたしましたような手順で今考えておりましたけども、その考え方の基本としては、素案の中に第4章部分については含まれていなかったと。これは現下の財政が抱えているような、いろいろ流動的な状況を踏まえて、これについては内容について十分詰まった形でもって改めてお出ししたいということで、あえて抜いていたわけですけども、それについては意見交換会の中には反映されていなかったということでございます。ただ、具体的に、じゃあ、財政の運営が確定するというのが記述内容にどう影響を与えるかということなんですが、10年間で達成する具体的な内容、全体像が変わるわけではございません。今ステップを仮に落としております。第1ステップ、最初の2年ぐらいを目途にしていますけども、これだけのことをやりたいと考えています。第2ステップ、第3ステップと、その年次の割り込みがこれから3年間、そこらぐらいが財政的には一番厳しい状況になると思いますけども、その見込みぐあいによっては後ろに送らざるを得ないということになります。計画の内容としては、年次のステップが変わるだけということなものですから、あえてもう一度意見交換会までする必要はないんじゃないかというふうに、これまでは事務的には整理しておりました。御意見でございますので、改めて検討して御説明申し上げたいと思います。
飯島委員
 意見じゃないんだよ。立法の趣旨を満たそうとするならば、素案の段階で、素案としてこれが案になるものなんですと。そのある部分が欠けていたんでしょう。しかもそれは、あなたがおっしゃっているように、ここはちょっと出していないまま意見交換会にかけた。案ができるときというのは本来それができ上がっているときだから、内容が満たされるわけでしょう。従前の形になるわけです、案なんだから。とすると、その部分については区民の意見交換の儀を経ていないとなれば、経なきゃならないんじゃないですか。そうじゃないと、それを入れたものをパブコメに移していくことはできないでしょうというの。その手続を抜いちゃうんですかと。そうすると、やっぱり私は、パブコメに移行する前に素案としての意見交換はやった。でも、その場合欠けていたものについては、もう案の段階ではあるけれども、意見交換だけはこの部分についておやりにならないと、条例の趣旨を満たすことにはなりませんよと。そういう条例の趣旨を満たさない手続を今この場でどうだとかとおっしゃること自体、それはいかがなものですかと、こう言わざるを得ませんよと。だから、これは本来持っている極めて基本のあり方なんだから、ここはきっちりと満たしてもらう。そういうことが必要になるんじゃないですかと。
 やり方は、どういうふうにするかはお考えいただかなきゃならんかもしれませんよね、それは。だけど、財政フレームの部分については、一たん区民の意見交換の場に出して意見交換いただく。それから、当然それも含めてパブコメにかけるわけだから、それはそれで同時進行的に時間的にやらざるを得ないかもしれない。その点のことについては追ってまた御検討の結果をお示ししていただくにしても、どっちにしてもそれはやらないとまずいんじゃないですか。議会としては、この条例に基づいて区がきちんとしたことをおやりになること、これは当然求めることであるし、区としてもそうした立法の趣旨に沿って、当然区が果たすべき仕事がそこに決められているわけだから、手続が。その手続上問題があると指摘せざるを得ないじゃないですか、やってないんだから。そうすると、それを満たす努力をしなければなりませんねと。それはもうどうであれこうであれ、検討以前の問題だよ。条例で規定していることを、ある場合はやって、ある場合はやらないみたいな、そういうことは検討として許されない。当然でしょう、それは。法による行政なんだから、そこはゆるがせにできませんよ。だから、どういうふうにするかはお考えくださるとしても、そういうことになりますねと思いますけど、改めてどうですか。
西岡副区長(政策室)
 御質問に従って事務的に検討している途中段階での内容のものを、先ほど副参事から御説明しました。御指摘でございますので、本日のところは受けとめさせていただきまして、改めて御説明をさせていただきたいと思います。
委員長
 他に質疑はありませんか。
 なければ、取り扱いを協議したいので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後2時27分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後2時33分)

 お諮りします。第7号陳情から第11号陳情までは、本日のところ保留とすることに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決します。
 以上で、第7号陳情から第11号陳情まで一括しての本日の審査は終了いたします。
 次に、所管事項の報告を受けたいと思います。
 1番、平成22年度予算で検討中の主な取り組み(案)の考え方についての報告を求めます。
志賀政策室副参事(予算担当)
 それでは、お手元に配付してございます資料(資料2)に基づきまして、平成22年度予算で検討中の主な取り組みの考え方につきまして御報告をさせていただきます。本日お示しいたしました主な取り組み案の考え方につきましては、平成22年度の予算編成に向けまして、現在取り組んでおります状況についてお示しをするものでございます。
 それでは、第1項目めからでございます。危機的な財政状況といたしまして、中野区の財政状況は現在大変厳しい状況下に置かれてございます。また、危機的な状況にあると言っても過言ではない。この状況につきましては、中野区だけの問題ではなく、多くの自治体が直面している問題であるというものでございます。また、これによって平成21年度の都区財政調整交付金につきましては、当初予算比で約30億円の減少を見込んでございます。また、22年度におきましても同規模の歳入減が見込まれるものでございます。特別区税におきましては、おおむね27億円の減収となるほか、自動車重量譲与税など22年4月に暫定税率の廃止の影響によりまして、約3億円の影響があるというふうに推定されます。また、他の一般財源の減収を合計いたしますと、その規模は66億円超となるものでございます。これを平成20年度の歳入決算額と比較いたしますと、約100億円以上の減少になるということを見込んでいるところでございます。
 続きまして、2項目め、予算編成についてでございます。現在行っております予算編成についてですけれども、一般財源の歳入、それの減少幅の見きわめ、また、国の動向を注視しつつ、予算編成作業に取り組んでいるところでございます。このことから、現時点におきましては具体的な事業の内容についてお示しができない状況にございます。
 続きまして、3項目めの取り組みの状況についての考え方でございます。検討中の主な取り組みについてでございます。このような大変厳しい危機的な財政状況下におきましても、まず取り組まなければならない事業について着実に実施するもの、それから、優先順位を勘案しながら実施するもの、そして、実施時期の繰り延べを行いながら可能な範囲で実施するものをそれぞれ例示してございます。
 1番目といたしましては、緊急課題でございます待機児対策、また、時期を変更できない学校耐震化など投資的な事業につきまして対応してまいります。2番目といたしましては、子育て、それから、健康、福祉に関して、必要性の高い施策につきましては優先順位を勘案しながら推進してまいります。3番目でございますけれども、裏面でございます。警察大学校跡地の道路・公園整備のように、計画的に事業を推進することが不可欠な事業につきましては実施をしていくと。また、その他の計画事業につきましては、時期の変更、また、繰り延べ、そういったものを検討しまして、可能な範囲で実施をしていくものとしてございます。4番目でございますが、すべての事業につきまして繰り延べ、休止、廃止などゼロベースからの見直しを行って、大幅な歳入の減少に対応していきたい、このように考えているところでございます。
 また、最後になりますが、4番目でございますが、この平成22年度の予算の主な取り組み案につきましては、現在の検討状況を広く区民の皆様方にお知らせをしていきたいというふうに考えてございますので、まず12月20日号の区報、それから、ホームページに掲載をいたします。あわせて区民の皆様方に対して意見交換会を行っていきたいということで、区民と区長の対話集会を12月22日(火曜日)午後7時から、区役所特別集会室において開催をいたします。その中で区民の皆様からの御意見をお伺いするということ。それからまた、あわせて郵便、ファクス、メール等で御意見等もちょうだいしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
 以上が、平成22年度の予算で検討中の主な取り組みについての御報告となります。
委員長
 本件について質疑を行います。質疑はありませんか。
岩永委員
 まず、(2)の子育て・健康・福祉など区民の暮らしを守る施策の充実の中で、必要性の高い施策についての優先順位の勘案ということですが、この優先順位を決める場合の何か基準というものがあって、こういう優先順位を決めることになりますか。
志賀政策室副参事(予算担当)
 現在、各所管部からそういった健康、福祉、それから、子育てに関する事業について、A、B、C、Dみたいな形での優先順位づけをしてもらっているところでございます。
岩永委員
 そうすると、予算のほうは所管部からつけられた優先順位を尊重すると、こういうことになるんですか。
志賀政策室副参事(予算担当)
 所管部がつけましたA、B、C、Dの、そういった優先順位を参考にしながら、財政当局として予算編成に取り組んでいるところでございます。
岩永委員
 そうすると、またもとに戻るんですが、予算のところでは所管から出されてきたものに、さらに優先順位を含めて精査をするという基準はあるんですか。
志賀政策室副参事(予算担当)
 基本的には所管部がつけてきたA、B、C、Dという、そういった優先順位を参考に、それを配慮いたしますけれども、所管部と財政当局との見方、考え方によっては多少の差がございますので、そういったところでの整理をさせていただく場合もございます。
岩永委員
 いま一つよくわからないんですけれども、要するに政策的なところも含めてやっていくんだということになるんですかね。
 それから、最初の危機的な財政状況というところで、本当に来年度からきつくなるというのは、もうこれはだれもが否定するところじゃない。そのとおりだからやりくりも大変になっていくだろうというふうに思うんです。同時に、どういうふうに予算を編成していくのかということとの関係にもなるんですが、この20年度決算と比べると100億円以上、暫定だけれども減少することになるということですが、20年度は決算で積み立てには幾ら回りましたっけ。
委員長
 答弁保留ですね。
斉藤委員
 一つだけ。今の、積み立てましたというだけ言われたって困っちゃうんだよな。使っているんだってあるんだから。ただ、減収や国のほうの対応がわからないと言っているけど、区なら区だとか区長会だとかというので、ここはこうしてくれとか、要望というのは今現在どんなことをしているの。何もしていないの。早く出してくれだとか。だって、交付税ばっかりになっちゃったらどうしようもなくなっちゃうよ。国庫補助金等や何かのことに対してだって何も言っていないの、区は。
石神副区長(経営室)
 考え方の中で、これまでは地方自治体に対して負担を大きくしないようにというようなことについては出しております、最初の段階で。今は仕分けをやって、具体的にどういう形になるかは見えていませんので。対象にはなっていますけれども、それがどういう形でこちらのほうに回ってくるのかわかりませんので。また、負担が求められるのか、求められないのかも言われておりませんので、今のところはその状況を見ているという状況です。
斉藤委員
 何でこんなことを言うかというと、今まで都は富裕団体で、交付税のお世話になっていないわけだよ。すると、全国一律で今度、変な話だけど、交付税でなんていったら、割を食っちゃうあれが一番多いのは区だとか都なんじゃないの。だから、そういうような対応方を何もしていないでいて、まだ地方の財源措置は不透明だ、不透明だと言っているだけじゃ、そんなんじゃ済まないんじゃないかと思うんだよ。そうじゃなかったら、さっき言ったように予算の編成にだって大変な影響を及ぼしてくるというのはもう見え見えなわけよ。そうすると、やっぱりある程度声を大きくそういうところは言わないと。今までもらっていないんだから。それで、一生懸命内部でいろいろ努力をしていたわけだよ、23区だって。そういうのを何も認めないで、交付税だけのほうのあれにしちゃいますよとか何とかといったら、影響が一番大きくなっちゃうのは、あるいは区かもしれないというのを、危機感をやっぱり持っていてもらわないと。だから、少し強く言うところは言っておかないとまずいんじゃないかと思うんだけど、どうなの。
石神副区長(経営室)
 交付税化という形で必ずしも議論はされていないわけですが、地方に任せるということで交付税の中に入れられてしまうと、今言われたような状況になります。ただ、これまでも交付金として23区については交付税をもらっておりませんので、その分は別に来ている分もあります。そういう中でどういうふうになるのか、また、負担がどうなるのか、もうちょっと様子を見ないとはっきりしないところがあります。地方交付税で全部やるということじゃなくて、地方に判断を任せるという言い方になっておりますので、どういう形で地方に回ってくるのかということは、もう少し見てみないとはっきりしないところがあるということでございます。
斉藤委員
 だから、地方に判断を任すというけど、暫定税率にしたって何にしたって、地方ばっかりじゃなくて、踏切の問題もあれば、いろんなまちづくりの問題もあれば、いろんなところに来ているわけだよ、実際に。そういうのを全国を調べて、幾らかまじめに元気にやっていたところは大きく影響があって、ずっとだめなところは助けるんですよというような施策だったら、本当に区はにっちもさっちもいかなくなってきちゃうんじゃないかという心配がいつもあるの。だから、そういうのはやっぱり、本当に都なら都を通してしっかり言うとか、都会は都会の立場というものをやっぱり認識してもらわないと大変なことになると思うけど、どうですか。
石神副区長(経営室)
 言われるとおりだというふうに思います。また、国民健康保険の制度だとか、いろんな形で少しずつ変更がありますが、その部分の負担が地方自治体に転嫁されるということのないように、もともとの本来的な制度自身の見直し、そういうこととあわせながらやってもらわなきゃいけない点があったりしますので、十分その点は気をつけながら、また、言われた点については早目早目に対応を図っていくということは、区長会等に対して伝えていきたいというふうに思います。
大内委員
 財政状況がいろいろ書いてありますけども、平成20年度決算、約100億円以上減少するだろうと。そうすると、21年度の予算編成も1割減の900億円を割るぐらいの当初予算になるのかなという感じはするんですけども、要はここでやっている最低限やらなければいけないもの、あるいは、人件費だとかそういったものを引くと、投資的という言い方は当てはまらないかもしれないけど、何か新規に使えるお金というのは残りそうなんですか。
志賀政策室副参事(予算担当)
 今いろいろと各事業部から上がってきている新規拡充の事業につきましても、確認作業等を行っているところでございますが、基本的には先ほど申し上げたとおりゼロベースで見直しを行うということで、新規拡充については基本的には認められないという考え方に立って、現在予算編成作業を行っているところでございます。
委員長
 先ほどの岩永委員の答弁保留ですね。
志賀政策室副参事(予算担当)
 昨年度、20年度決算で積み立てました額は、70億1,360万5,000円でございます。
岩永委員
 この100億円以上の減少になるという、この比較をした20年度決算の中には、今御紹介いただいた70億余の積立額も入って比較をしていると、こういうことになるんですか。
志賀政策室副参事(予算担当)
 一般財源ベースでの比較をしてございますので、基金等を見込んでいるものではございません。
岩永委員
 見込んでいるではなくて、この70億というのは20年度の決算の中に入っている額ですね。だから、その20年度決算と比較してこれだけということですか。
志賀政策室副参事(予算担当)
 今申し上げましたように一般財源ベースでございます、比較しているのが。でございますので、基金残高も含めてということではございません。
委員長
 他に質疑はありませんか。
 なければ、以上で本報告については終了します。
 次に、2番、中野区区民調査団の陽川区訪問についての報告を求めます。
小田政策室副参事(平和・人権・国際化担当)
 それでは、お手元に配付させていただいております、こちらの「中野区区民調査団の陽川区訪問について」という報告書の書類と、区民調査団から区に報告のございました「中野区区民調査団大韓民国ソウル特別市陽川区調査報告書」をもとに御報告をさせていただきます。(資料3)
 まず、委員会資料のほうでございますが、1の目的でございますが、第3回定例会の常任委員会でも御報告申し上げておりますが、今回の区民調査団は陽川区の区民団体関係者と協議を行い、今後の民間交流の具体策の検討を行うとともに、両区の関係者の相互理解と信頼関係の構築を図ることを目的として訪問をいたしてまいりました。期間は2に記載のあるとおりでございます。
 区民調査団の構成は3に記載のとおりでございますが、陽川区の区民代表団の構成につきましては、報告書に記載がございますので9ページのほうをお開きください。こちらに陽川区の区民代表団と中野区の区民調査団の一覧がございます。陽川区の区民代表団につきましては、民主平和統一陽川区協議会、陽川文化院、陽川区体育会等の5団体でございます。それぞれの団体の性格、構成、主な機能につきましては、報告書の9ページから18ページのほうに説明がございますので、後ほどお読み取りいただければというふうに思っております。
 委員会資料のほうに戻らせていただきます。
 4番の、今回の陽川区訪問による調査の成果でございます。まず、陽川区の区民団体との協議でございます。陽川区の区民団体の代表者と協議を行いまして、両区の区民団体の活動内容の類似点、相違点等について意見交換を行い、団体の活動内容を把握することができたものでございます。
 テーマ別に分けて御報告させていただきます。地域活動についてでございますが、陽川区の住民自治委員会は、地域ごとの自治会館の運営において住民たちのボランティアとしての役割を担っていること、また、クリーンセンターにおいて収集したごみからリサイクルできるものを分別していること、また、生ごみのリサイクルというものが行われていることなどが協議の中からわかったものでございます。2ページのほうをごらんいただきたいと思います。②の商業、経済についてでございますが、住民の生活の利便のためには、大型店と小規模店のバランスをとることが陽川区としては必要だと考えていることなどが、この協議の中でわかったことでございます。3番の文化、スポーツについてでございますが、野球場などの施設、サッカー交流の実績などがこの協議の中で伺えたところでございます。また、目黒区の子どもたちとはサッカー交流をした実績があるということが、海外の自治体とのスポーツ交流としましては挙げられたところでございます。④の国際化についてでございますが、昨年オーストラリアの姉妹都市提携を結んでいる自治体と交わしました覚書の例が内容としては出されまして、やはり具体的な交流について重要であると考える経費負担の基準などを、その際には覚書として取り交わしたというような内容につきまして、協議の場でお話が出た次第でございます。この陽川区の代表団との協議の内容につきましては、別添の報告書の19ページから30ページに全体の記載がございますので、後ほどお読み取りいただければというふうに思います。
 (2)の区内主要施設の視察でございますが、こちらにつきましては、陽川区の区民団体が活動を行っている施設を中心に視察を行いまして、区民団体の活動の状況や施設運営の現状などを実感することができました。このことは、今後具体的な交流プランを作成するに当たって大変貴重な体験だったというふうに考えております。また、施設運営に当たってはボランティアの方々の参加が随所で見られまして、行政と区民が一体となった施設運営というものは大変参考になったものでございます。陽川区内の主要施設の視察に関しましては、報告書の31ページから45ページに全体の記載がございますので、こちらも後ほどお読み取りいただければというふうに思います。
 (3)訪問全般を通じましてでございます。行政関係者、さまざまな分野で活動をしていらっしゃる陽川区民と交流を図る機会が得られましたことは、区民レベルの交流を今後推進していく上で大変貴重な契機となったものだというふうに考えてございます。
 以上をもちまして、中野区区民調査団の陽川区訪問につきましての御報告を終わらせていただきます。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。
 次に、3番、訴訟事件の判決についての報告を求めます。
長田経営室参事(経営担当)
 それでは、お手元の資料(資料4)に基づきまして、訴訟事件の判決について御報告申し上げます。事件名は、不当利得返還等請求事件でございます。東京地方裁判所に提訴されたものでございます。訴訟の経過、3番の項目をごらんいただきたいと思います。平成20年の8月25日に、今申し上げましたように中野区民から東京地裁に訴えの提起がございました。本年の10月30日に、東京地裁で訴えの棄却判決の言い渡しがあったものでございます。内容でございますが、特別区民税等の税額の修正を原告としては求めたということでございますが、これに区長が応じないまま最終的に滞納額に関しての差し押さえをしたということについて、これが違法、無効である主張をし、訴訟を提起したものでございます。判決は、先ほど申しましたように、棄却の判決が言い渡しをされているものでございます。
委員長
 本件について質疑を行います。質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告については終了します。
 委員会を休憩します。

(午後2時56分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後3時15分)

 次に、昨日御確認をいただきましたとおり、4番から7番は一括して報告を受けます。
 4番、南中野中学校プール改築工事請負契約について、5番、路面舗装並びに掘削復旧工事(工事第209号)請負契約について、6番、道路改良工事(工事第207号)請負契約について、7番、江原小学校他1校太陽光発電設備・屋上防水改修その他工事請負契約について報告を求めます。
長田経営室参事(契約担当)
 それでは、ただいま委員長から御案内いただきました四つの案件につきまして、大変恐縮でございますが、総括表の形で御報告を申し上げます。(資料5)
 南中野中学校プール改築工事請負契約以下、表則にございますように4件の工事でございます。契約日は、本年の10月7日から11月5日までの案件となってございます。契約金額でございますが、5,500万円余から1億7,700万円余の規模になっているものでございます。契約者でございますが、1番目の南中野中学校プール改築工事以外は区内事業者でございます。契約の方法でございますが、すべて工事案件でございまして、一般競争入札の総合評価方式を用いてございます。ただし、一番上の南中野中学校プール改築工事につきましては、個票をごらんいただきたいと思いますが、南中野中学校プール改築工事請負契約の補足説明資料の裏面をごらんいただきたいと思いますが、入札としては都合3回実施いたしましたが、3回目に残った業者が2社とも辞退をいたしました。そのことによりまして不調、打ち切りということにいたしまして、不調随契ということで、随意契約として締結したものでございます。落札率は、表の総括表にまたお戻りいただきたいと思いますが、78.9%から100%というふうになっているものでございます。入札参加事業者数、ここに記載のとおりでございます。
 以上、雑駁でございますが、4件につきましての工事請負契約の御報告とさせていただきます。
委員長
 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
岩永委員
 ちょっと確認ですが、この一番最初の南中野中学校プールの改築工事って、結局入札をしたけど最終的には不調なので不調随契になったと。それはそれで経過はわかったんですが、一応総合評価方式での入札でしたね。こういう場合には、この評価点等は書かないんですか。紹介されないんですか。
長田経営室参事(契約担当)
 最終的にはこの契約の締結に至った手法としては随意契約でございますので、ここには記載をしてございません。
委員長
 他に質疑はありませんか。
 なければ、以上で本報告について終了します。
 次に、8番、区役所本庁舎総合案内におけるフロアマネージャーの導入についての報告を求めます。
戸辺経営室副参事(広報担当)
 それでは、区役所本庁舎総合案内におけるフロアマネージャーの導入について、委員会資料(資料6)に基づき御報告申し上げます。
 区役所本庁舎の総合案内につきましては、案内機能の一層の充実ということから、現在は案内カウンター内での庁舎案内ということにとどまってございますが、案内カウンターの案内にとどまらず、1階フロアにおいて訪れる区民とお客様を目的の窓口に的確に案内、誘導する、そういうフロアマネジャー制を導入、配置するということにいたしました。導入に当たりましては、現在再任用で行っております総合案内、その業務と、新たに導入するフロアマネジャー業務、それを民間ノウハウを活用するということから業務委託を行ってまいりたいというものでございます。
 1点目、委託する総合案内、フロアマネジャーの業務内容でございます。まず、1階を含めた本庁舎各窓口への案内、それと、区で発行しております有料刊行物の販売、それから、各事業部に事業実施に伴う参考資料等の配布、案内、その他庁舎周辺の案内と、そうした業務を予定してございます。
 業務体制でございます。人員配置につきましては、案内カウンター内、これに2名、それから、1階フロアに、繁忙期等もございますので、業務量に応じて2から3名の配置を予定してございます。業務時間につきましては、平日8時15分から5時15分まで。準備作業も含むということでございます。休日開庁、夜間延長等につきましては、窓口等も固定しているということから、当面対応していかないということでございます。3点目、先ほどちょっと御説明しましたが、繁忙時期、3月から4月を想定してございます。そうしたとき1階フロアは大変混雑いたしますので、そうした繁忙時につきましてはフロアマネジャーの増員を行うということでございます。
 今後の日程でございます。この業務委託につきましては、4月の当初から行ってまいりたいと考えてございます。そのために1月には業者選定等契約準備作業に入りまして、3月、業者が決定していきなり4月から業務に当たるということではなくて、3月に一定期間をとりまして、区で用意する仕様、それから、業務のマニュアル、そうしたものを現場で実地に、まだ職員がいる間に行って研修をしていただく。そして、業者独自のマニュアルを作成するというような作業が入ってまいりますので、3月中にはこうした引き継ぎ、現場研修を行いまして、4月から実施ということで進めてまいりたいと考えてございます。
 以上、雑駁でございますが、御報告させていただきます。
委員長
 本報告に対し質疑はありませんか。
大内委員
 最初に言っておきます。このフロアマネジャーの導入については別に、いいことだと思うので、そういう前提に聞きますけども、そもそも今職員OBの方がやっていると思うんですけども、その方たちと比べて費用対効果――効果は別にして費用ですね。費用はどうなんですか。
戸辺経営室副参事(広報担当)
 現在、再任用4人で当たってございます。行政評価上の基準といたしましては、1人当たり年間380万という経費で算定してございまして、4人という勘定でございますと1,520万程度ということになります。ただ、今回配置いたしますのが4名から5名ということで、常時4名から5名配置すると。御存じのように再任用につきましては、勤務日数が月16日ということで、大体常勤の8割程度の稼働率しかないということから、それをさらに充実していくということで、1,500万よりは少し高くなるだろうという予想は立ててございます。今現在22年度の予算編成作業中でございまして、その辺の経費についても精査して検討しているところでございます。
大内委員
 このフロアマネジャー、かなり前にも東京都なんかは当然そういった形で女性の方がいらっしゃるんだけども、今回こういう形になると男性なのか女性なのか、それは提案によって違うんだろうけども、要は今まで退職者とかの再任用があるからそこを使ったんだというような話だったと思うんだけども、そういったほうの対応、再任用の人たちは大丈夫なんですか。再任用の人たちの場所としてああいったものをやっているような言い方をしていた部分もあったし、前は普通の職員がやっていたのかな。それが今度再任用になってこういうようになっていくということで――別にいいんですよ。賛成というか、いいとは思うんだけど、その流れが何で急にここに来てなったのかな。退職者が減ったんですかという。これからもっとふえていくんじゃないのかなと。そういう方たちの雇用を確保するためにやっていたんじゃないのかなと思うんですけど、それが考え方が変わった理由は何ですか。
戸辺経営室副参事(広報担当)
 基本的には再任用、区のOBという方につきましては、今まで蓄積された知識、そうしたものを発揮できる職場であるということで、総合窓口を再任用の職場に充てていたということがございます。ただ、基本的には事務系の職員の再任用職員でございますので、ここの職場がなくなったからといって特に、全体の再任用の配置計画の中で解消できるものというふうに認識してございます。
大内委員
 ただ、これを見ると今度は、例えば1階の窓口に来られた方が、極端に言うと区議会議員の控室に来ちゃったら、場所がわからないと言ったらそこまで案内するということなの、これ。
戸辺経営室副参事(広報担当)
 基本的には1階のフロアのマネジャーも含めて、御案内するお客様の状態にもよると思いますが、当該の窓口までお連れするということも想定してございます。
大内委員
 あともう一つ、これ、しっかりやってもらわないと、多分皆さんでも今庁内のどこに何が、分野の名前が複雑なので、本当はそういったものもわかりやすい窓口にしていただいたほうが、今何々分野ということで、じゃあ、どこなんだということで非常に複雑だし、本当はワンストップサービスなんかはやらないの。1階のところで、これもいいけども、ワンストップで全部やれるようにしてしまえばもっと簡潔に、このフロアマネジャーの方たちの数も減らすことができるし、そこの1階の窓口で全部、例えば住民票から学校の手続から全部できちゃいますよと。ほかの区では実際やっているところがあるわけでしょう。そういったことは考えていないんですか。
篠原管理会計室副参事(評価改善担当)
 ただいまの御指摘のワンストップ窓口でございますが、現行の10か年計画、それから、新10か年計画ではそういったワンストップサービスが提言されております。その目標に従って、今、窓口最適化基本方針、こういったものを策定しておりまして、来年度以降の取り組みについて近々に本委員会にも報告をさせていただきたいというふうに考えております。来年度の取り組みといたしましては、今予定しておりますのはワンストップ窓口、そういったものの開設も視野に入れた検討をしているというようなところでございます。
大内委員
 だから、開設を検討するんじゃなくて、もう来年度やるかどうかの検討をしていただきたいなと。ワンストップをやるかどうかの検討を来年度やるんじゃなくて、もう来年度ワンストップサービスをやるかどうか、できるかどうかという検討はしていないんですか。
沼口副区長(管理会計室)
 もうそういう方針を今決めつつあります。最終的にはやる時期の問題だけになっております。財政的な問題がかなりワンストップサービスの場合ありますので、予算編成の中でもう少し検討して、それから対応してまいりたいと思います。
岩永委員
 人がふえるようなんですが、案内カウンターの場所は今までと同じですか。
戸辺経営室副参事(広報担当)
 基本的には、先ほど御説明ありましたワンストップ窓口が開設するときには、若干フロア全体のレイアウト等の変更も想定されるところですが、それまでの間は今のところへ案内していきたいと考えてございます。
委員長
 他に質疑はありませんか。

〔「進行」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告については終了します。
 次に、9番、人事行政の運営等の状況の公表についての報告を求めます。
尾﨑経営室参事(人事担当)
 それでは、人事行政の運営等の状況の公表について御報告申し上げます。
 お手元にA-4判1枚と冊子の資料(資料7)がございます。まず、1枚ものの資料をごらんいただきたいと思います。
 まず、この目的でございますけども、中野区人事行政の運営等の状況の公表に関する条例に基づきまして、職員の給与や職員数、勤務条件などを区民に公表することにより、人事行政運営の公正性と透明性を高めるために公表するものでございます。平成17年の12月に最初の公表をして以来、今回で5回目の公表となります。毎年、条例上の規定といたしましては、12月31日までに特別区人事委員会の業務報告とあわせて公表するものでございます。公表の時期でございますけれども、本年は12月20日に行います。12月20日の区報に要旨を掲載するほか、中野区のホームページに全文を掲載し、そのほかに区政資料センター、地域センター等に冊子を配布いたします。
 別に冊子がございますが、詳しくは後ほど、申しわけございませんが、お読み取りいただければというふうに思います。冊子の構成だけちょっと申し上げておきますと、任免及び職員数に関する状況が1ページから8ページまで、給与の状況につきましては9ページから18ページまで、勤務時間その他の勤務条件の状況に関しましては19ページから22ページまで、分限処分及び懲戒処分の状況につきましては23ページに、服務の状況につきましては24ページに、研修及び勤務成績の評定の状況につきましては25ページから26ページに、福利及び利益の保護の状況につきましては27ページから31ページまで、特別区人事委員会の業務状況の報告につきましては32ページ以降に掲載してございます。
 なお、内容について1点だけ御説明をさせていただきたいと思います。9ページ以降の給与の状況の項目でございますけども、中野区の給与の状況のほかに特別区全体との比較や国との比較を表示する部分につきましては、現時点ではそれぞれ決定または公表されていないものがございます。これにつきましては網かけをいたしておりまして、数字等につきましては空欄とさせていただいております。それぞれ当該の機関等で決定または公表され次第、ホームページで後日この部分について掲載させていただくものでございます。この点についてはよろしく御理解を賜りたいと存じます。
 以上、大変雑駁でございますけども、人事行政の運営等の状況の公表について御報告とさせていただきます。
委員長
 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
佐伯委員
 23ページの分限処分及び懲戒処分の状況のところなんですけども、懲戒処分の中で戒告というのは、これはどういった効果があるんでしょうか。
尾﨑経営室参事(人事担当)
 懲戒処分の四つの区分がございますけども、戒告というのは、その行為について戒める、反省を求めると、そういったものでございます。
佐伯委員
 それは読めばわかりますけど、結局この処分を受けて、例えば停職だったら仕事ができないとか、減給だったら給料を減らされるとかありますけど、戒告というのを受けた場合に、例えば、ちょっと表現は悪いですけど、戸籍に傷がつくなんていうこともあるじゃないですか、犯罪だったりしたら。だから、この戒告というのは具体的にどういう効果があるのかということをお聞きしたいんですが。
尾﨑経営室参事(人事担当)
 規律違反がございますので、その責任を問い、戒めるという行為でございますけども、これは職員の履歴の中にその懲戒処分をしたということが載ります。それから、具体的には勤勉手当、一般質問でも御質問いただきましたけども、それの減額、それから、定期昇給ですが、昇給抑制、そういったことがあります。
佐伯委員
 これは総括のときにお聞きしましたけれども、これに関しては、特別昇格なんかのときには、管理職にはそれは適用されないなんていうのがありましたけれども、これについては管理職も一般職員も同じととらえていいんですか。
尾﨑経営室参事(人事担当)
 現在のところは、成績優秀者については号級の違いはあれ、一般職は6号、それから5号、4号というような形で、4号が通常の昇給でございます。管理職は、最上級が8号、次が、上級が6号というような形になって4号になります。そういったところがありますけども、そういう成績給と、そこからこういう処分を受けた場合は差し引かれると。そういった内容になります。
佐伯委員
 手当等については一般職も管理職も同じように、この処分を受けた場合には減額されるし、履歴に残るということでいいわけですね。
尾﨑経営室参事(人事担当)
 そのような形になります。
飯島委員
 同じく分限処分についてお尋ねいたします。ここに書いていない分限処分てありますよね。一番最後の4番目の項目だったかな。それは何ですか。
尾﨑経営室参事(人事担当)
 分限処分でここに書いてある項目で一番最後といいますか……(「ここに書いていないやつ」と呼ぶ者あり)
飯島委員
 分限処分とあって、何が最後にあるかというと、余っている人、これについては分限処分ができる。そういう規定がありますよね。それはどういう規定でしたっけ。
尾﨑経営室参事(人事担当)
 その仕事がなくなったというような場合においては、分限免職という形の制度がございます。
飯島委員
 なぜそんなことをお尋ねしたかというと、仕事は外へ出します、仕事は出したけど職員が残ります、これでは行革にならないんじゃないかという指摘がある。アウトソーシングしましたよと。そうすると、能率的な執行を行うためにはその人を、職場を移すか、仕事がなくなっちゃうんだから、あるいはやめていただくか。こういう処分が規定としてあることは間違いないですよね。それだけ確認したいと思います。
尾﨑経営室参事(人事担当)
 そういう規定は確かにございます。
委員長
 他に質疑はありませんか。
 なければ、以上で本報告については終了します。
 次に、10番、中野区危機管理ガイドラインの改訂についての報告を求めます。
石濱経営室副参事(危機管理担当)
 中野区危機管理ガイドラインの改訂について報告いたします。お手元の資料、2点ございます。A-4、1枚のペラと、それから、危機管理ガイドラインの本文、これに基づいて説明をさせていただきます。(資料8)
 初めに、改訂の経緯でございます。現行の危機管理ガイドラインは、区民の安全と安心を脅かす事態を未然に防止し、災害や事件・事故が発生した場合に被害を最小限に食いとめることを目的として、平成16年(2004年)の11月に定めたものです。このガイドラインに基づいて、各部において事件・事故の対策のマニュアルを作成することになっていましたが、これが思うように進まないことから、ガイドラインの内容を見直しして全面的に改訂することといたしました。
 次に、危機管理ガイドラインの改訂のポイントでございます。お手元に配付の危機管理ガイドライン(改訂版)をごらんください。表紙をめくっていただきまして、目次で説明いたします。
 改訂のポイントですが、まず第1章総則、この第2、定義でございます。ここで危機の定義を明確にするとともに、リスク管理と危機管理の関係の理解を助けるためにイメージ図を加えました。同じく第1章総則の第3、基本方針、ここでガイドラインの基本方針を示しました。次に、第2章組織の役割及び職員の基本姿勢、ここの第2、職員の基本姿勢で、職員の基本姿勢を平常時と緊急時に分けて示しました。次に、第3章から第5章までの3章で、平常時、緊急時、そして収束時の3時期に分けて、それぞれの時期におけるリスク管理と危機管理を整理しました。次に、第6章のマニュアルの作成でございます。マニュアルの作成を支援するために、マニュアルの作成手順を明記するとともに、マニュアルに盛り込む基本項目を整理し、規定する内容を例示いたしました。次に、目次を1枚おめくりください。裏面、第7章危機別の緊急対策でございます。ここで国内外に起きた事案等を参考にしまして、五つの事象について危機別の緊急対策を示すことにいたしました。そのほか全般にわたりガイドラインの内容が容易に理解できるよう、説明文を補足いたしまた。
 次に、改訂後の危機管理ガイドラインの主な内容について順次説明させていただきます。
 まず1ページをごらんください。第2、定義でございます。リスク管理と危機管理、この定義を明確にしました。リスク管理と危機管理の関係は、1枚めくっていただきまして2ページ、ここのイメージ図に示してございます。
 次に、同じく2ページ、第3、基本方針でございます。危機管理ガイドラインの基本方針として3点定めました。まず、各部が所管する事務事業執行に伴うリスクへの充実でございます。次に、リスク管理と危機管理の組織体制の整備でございます。これは危機の被害想定規模に応じて対策レベルを4段階に分け、部のレベルで対応するもの、それから、全庁的な体制で対応するもの、これに分けて整理をいたしました。3点目が関係機関や団体との協力体制の構築でございます。
 次に、1枚めくっていただきまして4ページ、第5、想定する危機、ここで危機の種類に応じて四つのカテゴリーで分類をいたしました。カテゴリー1に該当するのは、自然災害や重大事故でございます。カテゴリー2に該当するのは、武力攻撃事態や緊急対処事態、重大事件でございます。カテゴリー3に該当するものは、食中毒や感染症などの健康被害でございます。新型インフルエンザもここに含まれます。カテゴリー4は、行政運営上のさまざまな事件や事故でございます。
 次に、6ページから9ページにかけて、ここで組織の役割を示しています。リスク管理、危機管理に対して中野区の組織がそれぞれどのような役割を担うのか、ここに明記しました。この中でレベル3ないしレベル4に該当する重大な被害を生じさせるおそれのある場合において、カテゴリー1からカテゴリー4までの想定する危機の種類、分類ごとにどのような体制、対応をするのかということを、1枚めくっていただきまして9ページのイメージ図で示しております。
 それから、さらに1枚めくっていただきまして10ページです。ここで行政運営上の事件・事故の対策レベルによる危機管理体制のイメージ図を示しております。
 次に、11ページの職員の基本姿勢でございます。平常時と緊急時に分けてそれぞれ職員の基本姿勢について定めました。
 次に、12ページから17ページ、第3章としまして平常時におけるリスク管理でございます。まず、平常時に実施するリスク管理として、リスクや危機の選定、リスクや危機の分析・評価を行うこととしています。次に、リスクや危機の評価に基づいて予防策の策定、マニュアルの作成、研修や訓練の実施を行うことになります。マニュアルの作成につきましては、章を別にして詳細に記載しましたので、後ほど説明いたします。
 次に、18ページから23ページまで、ここが第4章緊急時におけるリスク管理・危機管理でございます。緊急時に被害を最小化することを最重点として実施する取り組みとして、職員の初期対応、危機発生状況の報告、主管部と危機管理分野の緊急対応、緊急時の広報などについて対応を定めています。
 次に、24ページをごらんください。24ページと25ページ、第5章としまして収束時におけるリスク管理です。危機が収束していく時点で行う標準的な対応として、記録の整理、原因分析や再発防止策、公表等の取り組みを定めております。
 次に、1枚めくっていただきまして26ページです。第6章マニュアルの作成です。平常時のリスク管理としてマニュアルを作成することになりますので、この章でマニュアルの作成の具体的な手順を示しております。特に26ページ、27ページの第2、作成手順で具体的な作成手順を示すとともに、1枚めくっていただきまして28ページから30ページにかけて、マニュアルの基本項目と規定内容例として、一定レベルのマニュアルが作成できるように具体的な項目と規定内容例を示しました。
 次に、31ページからの第7章危機別の緊急対策です。近年国内外で発生した危機で、中野区でも発生し得ると想定されるものや、中野区で発生したものについて、32ページから40ページにかけて整理しています。想定される事象としては、爆発物、乱射等による事件、化学剤、生物剤による事件、子どもに対する危害、それから、犯罪の予告や脅迫といった公共施設等における事件、それから、区事業における事件・事故の五つの事象を盛り込んでおります。
 ペラ1枚のほうに戻っていただきまして、今後の取り組みというところになります。平常時におけるリスク管理ということで、危機管理ガイドラインの12ページから17ページに記載していることを行っていきます。具体的には、まずリスク・危機の選定、分析・評価といった整理を行います。次に、既存のマニュアルの見直しと新規のマニュアルの作成を行います。これらはいずれも今年度中に整備をする予定でございます。また、職員のリスク管理意識と危機への対応力の維持向上のため、危機管理研修や訓練を行い、危機管理ガイドラインが実効性を持つようにしていきます。
 以上で危機管理ガイドラインの改訂についての報告を終わります。
委員長
 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
飯島委員
 ガイドラインに基づいた各部における事件・事故対策マニュアルの作成が進んでいないと。作成ができているところはどこなんですか。
石濱経営室副参事(危機管理担当)
 60%程度の部でできております。
飯島委員
 60%というのは、要するにどこの60%。組織ってありますよね。分野があったりする。分野で切って物を考えているのか。執行責任者とか統括管理者とか、いろいろあるじゃないですか。そういうもので物を考えているのか。その60%ってどこの60%ですか。
石濱経営室副参事(危機管理担当)
 部のレベルで整っているものが60%ということです。分野といいますか、組織としては、学校とか保育園、そういった施設についてはおおむね対策マニュアルはそろっております。
飯島委員
 じゃあ、別にいいんじゃないの。ガイドラインの内容を見直して全面的に改訂して、またつくり直すんですか、そうしたら。
石濱経営室副参事(危機管理担当)
 全面的につくり直す必要はなくて、ガイドラインを改訂しましたので、これに基づいて、現在あるマニュアルについて新たにつくり直すわけではなくて、現在あるものについては見直しをしていただく。それから、現在整備されていないものについては新たにつくっていただくということを考えております。
飯島委員
 そうすると、当該所管委員会の、ここの中にはみんなもうそのマニュアルはできているということでよろしいですか。この総務委員会においでになっていらっしゃる皆さんのところの、ここの統括管理者の分野はもうみんなマニュアルがあるよと。そういうことかな。
石濱経営室副参事(危機管理担当)
 現在、この新たに改訂しました危機管理ガイドラインに基づきまして、各分野において想定される危機等の見直しをしていただいております。
飯島委員
 当該総務委員会にかかわる所管の分野は、もうすべて事件・事故対策マニュアルはもうできているんだろうなと、こうお尋ねしているのよ。足元ができていなかったら話にならないからね。これはできているんでしょう、ここは。皆さん全部マニュアルはあると。こういう理解でいいですかということ。皆さん来ているところの関係はみんな持っているんですかというの、マニュアルを。できているんですね。
石濱経営室副参事(危機管理担当)
 十分なものかどうか、現在調査中でございます。
飯島委員
 マニュアルをつくって、それについての評価・検証というのは、じゃあ、やっていないということ。つくりましたよと報告とか何とか来たりとかということなんですか。どうなっているの、一体このマニュアルというのは。だから、想定して書いてあるじゃないですか。カテゴリー1からカテゴリー4まであって、それぞれのレベルがあって、それぞれどう対処するかということが書いてあるんでしょう。それはつくってあるんでしょう。ここにいる人たちの分野はみんな持っているんでしょうというの。ここが持っていなかったら、ちょっとどうなのということになるよ。それはどんなものか、まだあなたは知らないと、こういうことですか。
石濱経営室副参事(危機管理担当)
 平成16年に危機管理ガイドラインを定めまして、そのときにマニュアルをつくることになっております。その当時できたものについて全部収集をしたはずなんですけれども、全部収集をし切れていなかったりといったことも、漏れもございますので、今回危機管理ガイドラインを改訂したことにあわせまして、すべて調査をし直しております。
飯島委員
 昔、印鑑についてお尋ねしたこともあったんですけど、要するにこれをつくった。それをどうこのマニュアルが現実に機能するかどうかのチェックや何かは、つくりましたよ、渡しましたよ、はい、お預かりしましたよでは、こういうものは意味はないわけでしょう。そういうことは今後、今まではなされたかどうか知らないけど、まあ、おやりになるということなんでしょうけど、私がお尋ねしているのは、この総務委員会の出席説明員の皆さんのところの分野は、みんなマニュアルはもうできているんでしょうねと、そうお尋ねしているのよ。だから、もうみんな持っていますと。総務委員会は、少なくとも来ている人はみんな大丈夫ですよと、こうお答えいただけるのか、一部ちょっとないところもありますよというお答えになるのか、どっちなんですか。
石濱経営室副参事(危機管理担当)
 全部そろっているかどうか、すべて調査をしておりませんので、現在のところまだわかりません。そういうことで、リスク・危機の選定、分析・評価を含めて今調査中でございます。
飯島委員
 まず、そういうことを掌握しないとうまくないと思いますね。こういうときに一番出てくる自治体の危機管理のポイントは何かというと、上司の無理解、これをどう乗り越えるか、こういうことだと言われていますね。1回研修をやった先生もそんなことを言っておりました。こういうことは別にこのマニュアルの中にはないんだよね。挙げたんだけど、その上司が無理解で、いや、全然知らないけどこうだよとかああだよとか言って、握りつぶしてしまうということだってあるかもしれないじゃないですか。しかも、カテゴリー4に関していえば、立て続けに中野区役所の職員の人は事件を起こしているし、何か処分の報告が来たりなんかしていますよね。そうすると、こういうのについては特段のことができているのかどうか。しかも、そういう組織としてこういうことについては、どうなんだということがあったときに、そういうことについては関係ないんだという、そういう止まっちゃっていた事例なんかがあるわけでしょう。だから、そういうことについても十分、どういうことが危機なんだと、どういうことが起きたときにどう対処するんだということについてはそういうことも当然、今この中野区役所が経験していることについても十分お考えになってマニュアルをつくるということになるんでしょうね。
石濱経営室副参事(危機管理担当)
 マニュアルのつくり方に関しましては具体的な例示も挙げております。それから、行政運営上の事件・事故が立て続けに続いているということもございます。そういったことを配慮しながらつくっていきたいというふうに考えております。
飯島委員
 当然これは区長部局だけじゃなくて、教育委員会もこういうことでおつくりになるということでいいですか。
石濱経営室副参事(危機管理担当)
 教育委員会も対象にしております。
委員長
 他に質疑はありませんか。
 なければ進行します。
 以上で本報告については終了します。
 次に、11番、平成21年度中野区災害医療救護訓練実施結果についての報告を求めます。
鳥井経営室副参事(防災担当)
 それでは、お手元の資料(資料9)をごらんください。今年度の中野区災害医療救護訓練の実施結果につきまして御報告を申し上げます。目的等につきましては先般御報告いたしましたので、お読み取りいただければと存じます。今回11月15日に区立の第二中学校で実施をしてございます。訓練項目5番でございますが、護身訓練に始まりまして、参集訓練、救護所の開設訓練、救助・応急救護訓練、医療救護訓練等を実施してございます。6番、今回の訓練の参加者数の実績でございますが、275名でございます。内訳でございますが、地域防災住民組織の方が150名、関係機関が113名、その他12名ということでございます。参考でございますが、来年度につきましては上高田地域センターの管内で実施予定でございます。
委員長
 本報告について質疑はありませんか。
大内委員
 先般の一般質問で我が会派のひぐち議員のほうから質問をさせていただきましたけども、こういった訓練に防災協定を結んでいる団体というのは、医師会、三師会というのかな、そういったところは来られていますけども、他の防災協定を結んでいる団体というのは参加しないんですか。
鳥井経営室副参事(防災担当)
 今、委員御指摘のとおり、この参加団体の中で防災協定を結んでおりますのは、いわゆる三師会と接骨師会の四つの団体でございます。先般の本会議でも御質問を賜りました、こういった訓練、総合防災訓練も含めまして、区の主催の訓練につきましては、災害時協定の締結団体の参加を今後進めてまいりたいと思ってございますので、それぞれの締結団体と今後相談してまいりたいと思ってございます。
岩永委員
 体育館というところで、そんなに広いところではなかったということもあって、4カ所ですか、皆さん一定の時間移動しながら説明を聞かれて、一生懸命なさっていたんだけれども、ちょっと私、時間の都合で最後までいられなかったんですが、隅っこのほうに医療用の備蓄物資の展示がされていたんですが、あまりにも会場が狭いということだとか、一生懸命練習をされるというようなことがあって、せっかく医療用の器具を展示してあるんだけど、十分そこまで参加されている皆さんの意識が及ばなかったというのかな。せっかく展示されてどういうものがあるのか、すごくもったいないような気もしたんですね。担当のお医者さんもそこにおられたんだけど。何かもう少し、訓練は訓練としてやるんだけど、区としての備蓄物資もこういうのがあるとか、いろんな意見がいただけるような、もっと説明の場というんですかね、紹介の場というのか、そういうのがあってもいいのかなと思ったんですが、そのあたりはどうなんですか。
鳥井経営室副参事(防災担当)
 委員御指摘のとおり、当日は拠点医療救護所用に用意してございます医師が使う資材につきまして、かばんをあけて中身をお見せするということをしておりましたが、確かに御指摘のとおり、ちょっと隅っこのほうでございましたので、参加者の方々に見えにくかった部分はあるかと思いますので、ちょっと工夫をしてまいりたいと思います。
委員長
 他に質疑はありませんか。
 なければ、以上で本報告については終了します。
 次に、12番、その他について。
尾﨑経営室参事(人事担当)
 職員の懲戒処分を行いましたので、口頭で御報告させていただきます。処分案件は2件ございます。
 まず1件目は、職員の交通法規違反でございます。通勤に関し、腰から下部に障害があるため自動車通勤を許可されている職員が、道路交通法等違反を起こしたものでございます。去る10月7日の夕方、帰宅途中に当該職員はパトカーに停車を求められ、後部のプレートランプの色が仕様と違うということで注意を受けました。その際、無免許であること、また、運転していた自家用車が既に車検切れであることが判明し、検挙されたものでございます。免許につきましては、更新の手続をとらなかったため本年8月1日から失効しており、また、車検についても更新の手続をとらず、昨年の7月28日で切れておりまして、1年以上にわたり車検及び自賠責自動車保険が切れた状態で運転していたということでございます。こうした長期間にわたる交通法規違反は極めて悪質であり、公務員としての信用を大きく失墜させる行為でございます。よって、保健福祉部主事、年齢51歳の当該職員を停職6カ月といたしました。処分の発令は11月5日でございます。
 もう1件は、10月17日に発生した障害者福祉施設の職員による施設利用者への暴力事件でございます。地域まつりに福祉施設の行事として参加されていた20代の知的発達障害の利用者が会場からいなくなったため、職員が捜しに行き、発見した際に、集団行動から勝手にいなくなったことに対し反省を促す目的で腹部を1回なぐり、太ももを2回ひざげりをする暴行をいたしました。さらに、会場に戻った後も当該施設利用者を床に15分間正座させております。また、これらの行為を目撃した職員2名も速やかに上司等に報告することを怠り、区民の通報で事件が明らかになったものでございます。当該施設利用者にけが等はございませんでしたけども、福祉の現場にあって、あってはならない行為であり、区の福祉全体に対する信頼を大きく損なう事態を招きました。よって、暴行した保健福祉部主事、年齢42歳の職員は停職1カ月、目撃しながら上司に報告しなかった保健福祉部主事、年齢43歳と42歳の職員2名は戒告、当該施設の管理監督者である保健福祉部主事、年齢58歳の係長と、当該分野の保健福祉部副参事、年齢49歳は戒告といたしました。処分の発令は12月3日でございます。
委員長
 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
大内委員
 最初のほうの案件が11月5日と言ったっけ、発令。
尾﨑経営室参事(人事担当)
 11月5日でございます。
大内委員
 何でもっと早く報告しないんですか。
尾﨑経営室参事(人事担当)
 委員会があればその都度報告させていただきます。
佐伯委員
 最初の事例ですけども、区が車で通勤することを許可していたと。で、通勤の最中だったということになると、万が一これが死亡事故等を起こした場合に、自賠責も入っていないということになると、完璧に区の負担になるんじゃないですか。
尾﨑経営室参事(人事担当)
 通勤でこのような状態では特別に許可をしているわけですが、これについては本人がその責任を負うものでございます。あくまでも本人が通勤に自家用車を運転していたということになりますので、区が責任を問われるということは今のところないと。そういう場合があったとしても、ないというふうに思っております。
委員長
 他に質疑はありませんか。
 ちょっと委員会を休憩します。

(午後4時02分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後4時04分)

 他に報告はありませんか。
 なければ、以上で所管事項の報告は終了します。
 次に、地方都市行政視察についてですが、去る11月12日、13日に実施しました地方都市行政視察の調査報告書について、お手元に配付のとおり案(資料10)を作成いたしましたが、このとおり議長あて報告することについて御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定します。
 それでは、以上で本日の日程は終了しますが、ここで委員会を暫時休憩します。

(午後4時04分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後4時06分)

 そのほか、各委員、理事者から何か発言ありますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、次回の委員会は、あす12月9日(水曜日)午後1時から当委員会室で行うことを口頭をもって通告します。
 以上で本日の総務委員会を散会します。

(午後4時06分)