中野区議会総務委員会〔平成20年6月11日〕
総務委員会会議記録
○開会日 平成20年6月11日
○場所 中野区議会第1委員会室
○開会 午後0時58分
○閉会 午後5時50分
○出席委員(8名)
吉原 宏委員長
せきと 進副委員長
白井 秀史委員
林 まさみ委員
長沢 和彦委員
山崎 芳夫委員
斉藤 金造委員
飯島 謹一委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
副区長(経営室) 石神 正義
副区長(管理会計室) 沼口 昌弘
副区長(政策室) 西岡 誠治
危機管理担当部長 清水 流作
計画財務担当課長 長田 久雄
区民の声担当課長(調査研究担当課長、平和・人権・国際化担当課長) 小田 史子
情報政策担当課長 平田 祐子
情報化推進担当課長 藤井 康弘
政策室特命担当課長(基本計画担当課長) 髙橋 信一
経営担当参事 川崎 亨
広報担当課長 戸辺 眞
人事担当課長 合川 昭
健康管理担当課長 村田 宏
財産管理担当参事 谷村 秀樹
用地・管財担当課長 冨永 清
危機管理担当課長(防災担当課長) 志賀 聡
経営室特命担当課長(契約担当課長) 篠原 文彦
評価改善担当課長 田中 政之
経営分析担当課長 相澤 明郎
税務担当課長 中井 豊
会計室長 榎本 良男
選挙管理委員会事務局長 奥山 功
監査事務局長 服部 敏信
○事務局職員
事務局長 山下 清超
事務局次長 奈良 浩二
書記 菅野 多身子
書記 永田 純一
○委員長署名
審査日程
○陳情
(継続審査分)
(19)第9号陳情 中野サンプラザについて
○所管事項の報告
1 平成19年度中野区一般会計繰越明許費繰越計算書について(計画財務担当)
2 平成19年度中野区一般会計事故繰越し繰越計算書について(計画財務担当)
3 東中野小学校の施設活用について(計画財務担当)
4 中野昭和小学校・東中野小学校の統合に伴う通学安全対策について(計画財務担当)
5 「新しい中野をつくる10か年計画」の改定について(基本計画担当)
6 2007年度中野区政策研究機構の研究報告について(調査研究担当)
7 2008年度中野区政策研究機構の研究テーマについて(調査研究担当)
8 平成19年度における電子申請の利用状況の公表について(情報化推進担当)
9 中野区第二次友好調査団による大韓民国ソウル特別市陽川区訪問について(平和・人権・国際化担当)
10 議会の委任に基づく専決処分について(経営担当)
11 訴訟事件の判決について(経営担当)
12 かみさぎ特別養護老人ホーム空調設備改修工事(第2期工事)請負契約について(契約担当)
13 啓明小学校校庭芝生整備工事請負契約について(契約担当)
14 中野区入札監視委員会委員の選任について(契約担当)
15 中野区小規模事業者登録制度の登録について(契約担当)
16 平成19年度中野区区政情報の公開に関する条例の運営状況の報告について(広報担当)
17 平成19年度中野区個人情報の保護に関する条例の運営状況の報告について(広報担当)
18 コンピテンシーモデルによる人材育成について(人事担当)
19 中野区土地開発公社経営状況報告について(用地・管財担当)
20 平成20年度風水害対応訓練の実施結果について(防災担当)
21 平成20年度中野区総合防災訓練の実施について(防災担当)
22 「中野区の公会計改革の基本方針」について(経営分析担当)
23 平成19年度各会計決算状況(速報値)について(会計室)
24 その他
(1)平成19年度中野区職員の公益通報の状況について(経営担当)
○地方都市行政視察について
○所管事務継続調査について
○その他
委員長
定足数に達しましたので、総務委員会を開会します。
(午後0時58分)
本日の審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
審査に当たっては、3時ごろに休憩を入れ、5時を目途に進めたいと思いますので、御協力をよろしくお願いします。
議事に入ります。
初めに、陳情の審査を行います。
平成19年第9号陳情、中野サンプラザについてを議題に供します。
ちょっと休憩をさせていただきます。
(午後1時03分)
委員長
委員会を再開します。
(午後1時05分)
これより本件に対する質疑を行います。
質疑はございませんか。
長沢委員
1点だけなんですが、先般、5月15日に運営状況ということで、今の陳情者からも話があった会計システムリース契約問題のその後の経過ということで御報告を受けたところです。これについては、3月28日にまちづくり中野21の代表取締役社長石神さんの名前で株式会社中野サンプラザに写しの提供等をということを求め、4月17日にそれが提供されたと。その提供された中身については、専門家に見解を求めているという、これが5月15日のところでの御報告だったと。時期的にもまだ1カ月ほどしかたっていないわけですが、今の状況としてはどうなっているのかということを御報告いただければと思うんです。
というのは、まちづくり中野21の取締役会は月1回ぐらい開催されているのを前に伺ったかと思うんですけれども、その中でも既に何らかの御報告がされているのか。そうであるならば、議会側にもぜひその進捗といいますか、状況なり報告できる範囲というのがもちろんあるでしょうけれども、御報告いただきたいと思っているんですけど、現在どうなっているのかというのをお伺いしたいんですが、いかがでしょうか。
川崎経営担当参事
前回5月15日に御報告したとおり、ただいま専門家に資料を提供して、中身について慎重に検討していただいているところでございます。現時点ではまだ当委員会に報告できる内容はございません。また、御質問にありました21の取締役会の中でも、まだ専門家の見解についての報告あるいは議論というのはされておりません。
長沢委員
順番というか、当然ながら、まちづくり中野21の取締役会の中でまずは専門家の見解というのをお聞きするような、その中で議論していくような話かと思うんですが、予定としては、それはどの辺ぐらいになるんでしょうか。
川崎経営担当参事
専門家、弁護士のほうから慎重に調査を進めたいということが言われておりまして、一方でこちらとしても、このことが提起されてから1年がたちますので、なるべく早くと言っている中で、具体的にそれが1カ月で出るのか、2カ月かかるのかということについては、いましばらくというところで、きょうのところは御理解いただければと思います。
飯島委員
この陳情に関連しているといえば関連するようなお話というか、陳情の審査ですから、1点伺っておきますけれども、今、民間の株主総会等々行われたりなんかして、その中で最近注目されているある会社の株主総会があります。それは、社外監査役が決算を同意しなかった。したがって、それが株主総会の承認案件になった。もし承認されなければ、再び決算をやり直して臨時株主総会にかけなければならない、こういう事例があるようなことは新聞に報道されていました。そういうことについては承知されていますか。
川崎経営担当参事
新聞報道で私も見て、記事を斜め読みしただけですので、具体的にはここで説明できるまでの記憶はないんですけれども、ただ、決算そのものについては、承認をされたというような記事だったかというふうに思いますが、すみません、いずれにせよ、具体的な中身について、今、十分な説明ができませんので、答えについては、以上でとどめたいと思います。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
他に質疑がございませんでしたら、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩いたします。
(午後1時10分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時10分)
お諮りします。
平成19年第9号陳情、中野サンプラザについては、継続審査すべきものと決するに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
以上で平成19年第9号陳情についての審査を終了します。
次に、所管事項の報告を受けたいと思います。
委員会を休憩します。
(午後1時11分)
委員長
委員会を再開します。
(午後1時11分)
それでは、1番、平成19年度中野区一般会計補正予算繰越明許費繰越計算書について及び2番、平成19年度中野区一般会計事故繰越し繰越計算書についての報告を求めます。
長田計画財務担当課長
それでは、平成19年度中野区一般会計補正予算繰越明許費繰越計算書について及び平成19年度中野区一般会計事故繰越し繰越計算書について、一括して御説明をさせていただきます。
まず、お手元の一般会計繰越明許費繰越計算書(資料2)をごらんいただきたいと思います。
6款の都市整備費についてでございます。これにつきましては、平成19年3月の定例会及び平成20年の第1回定例会で繰越明許費として議決をいただいたものでございます。平成19年度の中野区一般会計補正予算の繰越明許費にかかるものでございまして、都市施設事業に係る経費、翌年度繰越額のところをごらんいただきたいと思いますが、2,898万円を平成20年度に繰り越すものでございます。
続きまして、7款教育費でございます。平成19年の第4回定例会で繰越明許費についての議決をいただいたものでございます。その内容でございますが、小学校と中学校とそれぞれ分かれてございますが、小学校の学校施設事業に係る経費といたしまして、翌年度繰越額のところをごらんいただきたいと思いますが、2,848万円、中学校の施設事業に係る経費といたしましては、1,020万9,000円をそれぞれ平成20年度に繰り越した内容のものでございます。
それぞれ財源の内訳、ごらんのとおりでございますので、よろしくお願いいたします。
それから、続きまして、平成19年度中野区一般会計事故繰越し繰越計算書(資料3)をごらんいただきたいと思います。
繰り越しの内容でございますが、6款都市整備費にかかるものでございまして、繰り越しの額は翌年度、繰越額のところをごらんいただきたいと思います。20万9,000円でございます。この事故繰越の理由でございますが、建築確認申請において、本年2月8日付で建築確認の申請を受付し、その後、構造計算適合性判定機関に委託をして判定の依頼をいたしました。当該物件が大規模であったこと、それから、同機関から申請者に対して追加説明資料を求めたというようなことから、当該資料の作成に時間を要したというようなことから、年度内の判定の完了ができなかったということから、この判定機関に対する委託料を平成20年度に繰り越すことになったというものでございます。
以上、御説明とさせていただきます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
白井委員
すみません。既に御報告いただいているやつだと思うんですが、ちょっと記憶をたどるために、何の物件だったか、ちょっと個別に御説明いただければと思うんですが。
長田計画財務担当課長
それでは、繰越明許費計算書の6款、都市整備費につきまして御説明をさせていただきます。
こちらにつきましては、野方駅の自由通路及び駅前広場の整備に関する経費でございます。内容といたしましては、2種類ございまして、一つは自由通路及び駅前広場の、中野区が整備するための実施設計をする経費でございます。平成19年第3回定例会で繰越明許費いただきました。それから、もう一つが、事業主体としては第三セクターが野方駅の駅舎の改良を行います。これは中野区が実施主体ではございませんで、第三セクターが実施主体になりますが、これに対する中野区の補助金がございます。これにつきましては、平成20年の第1回定例会で同様に繰越明許費とさせていただいたものでございます。ともに第三セクターの当初の設立の予定が、西武鉄道との調整に時間を要したためにおくれました。その関係から、実施設計へのそれぞれの着手がおくれて、年度内の完了を見込むことができなくなったということから、実施設計の費用につきましては、翌年度に繰り越しをさせていただくということで議決をいただいたものでございます。
それから、続きまして、一般会計の繰越明許費の教育費の関係でございますが、これにつきましては、小学校及び中学校の体育館の耐震補強設計を行うということで、19年度当初予算に計上させていただいていたものでございますが、設計及び評定という行為が必要でございますが、これに時間を要すると。評定機関が大変混雑していて、評定の延伸等が見込まれることから、年度内に設計の完了が見込めないということで、繰越明許費の議決をいただいたものでございます。
なお、小学校につきましては13校、中学校につきましては4校の体育館の耐震補強設計を予定していたものでございます。これにつきましては、現時点では7月末に完了ということで業務を遂行させていただいているものでございます。
委員長
質疑はございますか。
〔「ちょっと休憩してくれる」と呼ぶ者あり〕
委員長
休憩します。
(午後1時19分)
委員長
再開いたします。
(午後1時27分)
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、3番、東中野小学校の施設活用について及び4番、中野昭和小学校・東中野小学校の統合に伴う通学安全対策についての報告を受けますが、先日と同じように、当総務委員会所管以外の部分、ほかの委員会の所管も入っておりますので、理事者の方におかれましては、3番及び4番の説明を終えられた後、当委員会の質疑応答が可能な該当箇所に関して、各委員が質疑しやすいように御説明をいただきたくお願いいたします。
それでは、お願いします。
長田計画財務担当課長
それでは、東中野小学校の施設活用について及び中野昭和小学校・東中野小学校の統合に伴う通学安全対策についてを一括して御説明させていただきます。
まず、東中野小学校の施設活用についてでございますが、ただいま一括して御説明させていただきます内容は、5月15日の当総務委員会におきまして、案という形で御報告、御説明させていただいたものでございます。これにつきまして、住民への地域説明会を経た後、中野区として正式に決定したものを本日御報告させていただくものでございます。(資料4)
東中野小学校の施設活用についてでございますが、5月15日の総務委員会で御説明したものと基本的に同内容でございます。一部文章の整理等はしてございますが、考え方としては変わってございません。東中野小学校の跡地の活用を考えるに当たりましては、東中野四丁目、五丁目地域に必要な機能といったものを検討する中で、東中野小学校の跡地を活用していくという方針に変わりはございません。
2ページのところをごらんいただきたいと思います。
ここでは、いわゆる暫定活用として、地域の活動の場として、地域に開放していく内容をお示ししたところでございますが、新たに加わりましたところとしては、マル5のところ、既存校舎等貸出対象及び条件等の(ウ)のところでございますが、「経過措置的な貸出であるため、使用料は無料とする」という項目を新たに加えさせていただきました。それから、マル6、今後のスケジュールというところでございますが、地域の住民の方に貸し出しをするために必要な校舎の整備をいたす期間を2カ月程度見込まさせていただきまして、整備完了後、平成21年6月以降、校舎の暫定的な使用の開始予定というような内容に修正を加えさせていただいたものでございます。
それから、添付の資料としては、5月16日に東中野地域センターにおきまして、地域説明会を開催したときの主な意見、質問、区の見解、それから、持ち帰りました内容についての区の見解等を整理したものが添付してございますので、後ほどごらんいただければ幸いでございます。
続きまして、中野昭和小学校・東中野小学校の統合に伴う通学安全対策についてでございます。こちらも5月15日の総務委員会におきまして御報告させていただきました案の内容と基本的には変更がございません。
新しく項目として追加したところは、2ページ、お開きいただきたいと思います。(6)山手通り横断施設設置の検討ということで、「東京都など関係機関と協議し、設置の可能性について検討する」という項目を新たに加えさせていただきました。
当委員会の関係する事項としては、2ページの(9)パトロールの強化、(10)「子ども110番の家」事業への支援ということでございますが、これについての内容の変更はございません。
それから、安全対策につきましては、教育委員会が5月10日と12日に東中野小学校体育館におきまして、地域への説明を行ってございます。そのときの主な意見、質問、それから、教育委員会の見解につきまして、あわせて資料として添付をさせていただいておりますので、後ほどお読み取りいただければ幸いでございます。
それから、所管に関してでございますが、通学安全対策につきましては、先ほど御説明の中で触れさせていただきましたように、パトロールの強化等、「子ども110番の家」の事業でございます。施設活用につきましては、施設の再編、配置ということで、計画の推進全般につきましては、当委員会の所管事項というふうに理解をしてございます。具体的な地域への貸し出しにつきましては、区民生活部で今後所管してまいりますので、所管からは除かれるというふうに理解してございます。どうぞよろしくお願いいたします。
大変雑駁でございますが、以上で御報告とさせていただきます。
委員長
ただいまの御報告に対しまして、総務委員会所管分についてのみ質疑を受けたいと思いますが、質疑ございますか。
林委員
ちょっとこの質問はしていいのかどうかわからないんですが、経過措置的な貸し出しであるために使用料は無料ということなんですけれども、あそこは公共施設となって、普通だったら、この前条例が出たように、施設使用料というものが発生すると思うんですが、今後、学校再編のときに、経過的措置の場合だけは特例としてずっとこういうことはあるんですか。
長田計画財務担当課長
今回の場合、恒久的な機能の整備までの間の暫定活用ということで、これを区の方針として定めました。今回、東中野小学校の跡地の施設活用についての個別の判断ということで、こういう対応をさせていただいているところでございます。
委員長
他に質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、進行させていただきます。
以上で本報告を終了いたします。
次に、5番、「新しい中野をつくる10か年計画」の改定についての報告を求めます。
髙橋政策室特命担当課長
それでは、「新しい中野をつくる10か年計画」の改定について、御報告させていただきます。(資料6)
まず、改定の目的でございます。中野区基本構想に掲げる理念のもとに、「新しい中野をつくる10か年計画」というものを策定させていただいたところでございます。この計画でございますが、前期5年間につきまして、目標と現状、達成度を検証するとともに、区民ニーズの変化、医療制度などさまざまな変化、また、中野駅周辺のまちづくりにつきましても、相当な進展をしてございます。これら社会状況の変化を踏まえまして、現計画において示している目標と施策の展開について改定を行うというものでございます。
2点目に、改定の考え方、方向性でございます。1番目、この改定でございますが、平成21年度中に計画の決定を行います。したがいまして、平成22年度に実施、スタートというふうな形になるかと思います。
次に、2番目でございます。これまでの毎年行うPDCAサイクルによる事業の評価、また見直しを過去にさかのぼってすべて総括いたしまして、それを踏まえた中で目標達成の検証を行いまして、適切な成果指標、目標値を設定する。
3番目でございます。さまざまな制度変更等ございました。必要に応じまして、事業の再構築を行うとともに、計画の改定を行うことでございます。
4番目でございます。計画の改定に当たりましては、区民及び有識者の意見を反映させることを念頭に入れてございます。
3点目、計画改定のスケジュールでございます。5月から現計画の進捗状況の調査を行いまして、その後、計画の策定等に移ります。そして、21年3月には素案の決定、そして、意見交換を経まして、7月には計画案の決定、パブリック・コメント手続を経まして、22年2月には計画の決定を行いたいと、そのようなスケジュールを考えてございます。
委員長
ただいまの報告に対しまして、質疑はございますか。
林委員
2の(4)の区民及び有識者の意見を反映させるというのに、もし具体的に何か、どのような方法というのがあれば教えてください。
髙橋政策室特命担当課長
まず、区民でございますが、基本的には自治基本条例に規定された手続によりまして、意見の反映をしたいと思っております。また、区報、ホームページ等で10か年計画の改定という広報をいたしますので、そのときには自由意見を募るというような方向で考えてございます。
また、有識者でございますが、この計画につきましては、専門的見地、また、中野区の現状をよく知っている、今、中野区で10か年計画は個別計画を持っていますので、その計画との整合性もありますので、個別計画と整合性を持ち合わせるためにも、有識者の方の意見を聞きながらやっていきたいと、そういうふうに考えてございます。
白井委員
今年度、明年度、非常に大きな目玉となるようなお話なんだろうなと思っております。そこで、まだ5月で始まったばかりでありますけども、実際、今、進捗状況の調査をされているところだと思うんですが、もしくはこれからかもしれませんけども、調査のやり方をお聞きできればと思うんですけども、実際どのようにして進捗状況を図っておられるのか、また、進捗状況を図るに当たって、基準となるようなものを持っておられるのかどうか、お聞きしたいんですが。
髙橋政策室特命担当課長
まず、これまでの状況といたしまして、成果指標または目標値というものが設定してございます。それにどこまで当たっているかということの調査をします。続きまして、その後、調査の中に、例えば施策の方向性、今、いろいろな状況が変わってきているというところで、その方向性はどうなのかということとあわせて、目標値とかなんかが今の現状に合っているかどうかということも踏まえて調査をいたします。あと、区のほうの施策の中での各ステップというのがございます。その進捗状況の確認をさせていただいて、それをもとに例えばステップがなぜできなかったという部分があるかと思います。それは状況、制度が変わっていてできなかったのか、または新たなやり方なのか、そこら辺も検証しながら、新しい計画に向けて策定をしたいというふうに考えてございます。
白井委員
それでは、その進捗状況の調査がまとまった段階の御報告というのはいただけるんでしょうか。また、それはいつになるんでしょうか、あわせてお伺いします。
髙橋政策室特命担当課長
今、進捗状況を集計しているところでございます。集計ができ上がり次第、委員会のほうには御報告したいというふうに考えてございます。おおむね7月か8月ぐらいを想定して考えてございます。
白井委員
あわせて、今やっている事業自体は、そうやって調査をした上で報告書をまとめられる。当然、入っていない新たな項目も今後、土台に乗せてくることになると思うんですが、そこが現計画の検証という言い方になると思うんですけども、当面はまずこの調査だけなのか、それとも並行して、今、新たに盛り込むべきことというのを検討されているのかどうか、この辺をお伺いしたいんですが。
髙橋政策室特命担当課長
今、制度等が変わっているのは明白にあると思います。しかしながら、今の進捗状況等を踏まえながら、新しい制度をどう組み込むか、そういうところにつきましては、並行でやるのでなく、調査結果を踏まえながら新たなものも盛り込む。状況の変化ははっきり見えていますが、そういうものを踏まえて新たな政策をするということでは、若干並行のような形ではないように想定してございます。
白井委員
すみません、たびたび。もう一歩だけ踏み込んで、じゃ、現計画の検証、一通りは現状の調査をやった上でその後というお話なんですけども、論点メモ的なものというんですか、今、考えていく方向性としてこういうことが想定できるなという、この辺は御報告いただけるんでしょうか。
髙橋政策室特命担当課長
新たなものといいましても、明白になっているのは、例えば警察大学校跡地等でございます。この部分につきましては、作成当時と今とは現状が違っています。今は購入者がはっきり確定しているとか、または西武線立体交差事業とか、あと障害者自立支援法、その他区民ニーズが大きく変わってきているとか、そういうところが現状としてはわかってございます。あとは各事業部のほうに調査して、事業部のほうで持っている情報、例えば制度とかいろんなものがあります。そこら辺を踏まえながらやっていきたいなというふうに考えています。
飯島委員
何点か伺います。
報告のタイトルが「新しい中野をつくる10か年計画」の改定について、こういうことになっています。「新しい中野をつくる10か年計画」の改定なんですね。改定して新しく何か違うものをつくろうとか、そういうことを考えているわけではない、こういうタイトルですか。
髙橋政策室特命担当課長
前の計画に出ているとおり、おおむね5年もしくは社会状況が変化した場合に改定するというような形になっていますので、それを踏まえた形での改定というふうに御理解していただければと思います。
飯島委員
あくまでも現計画の改定ですね。「以下、現計画という」と書いてあるんだから、今持っている計画の改定なんですね。見直しでもないし、何とかでもないし、改定なんですね。
髙橋政策室特命担当課長
改定は改定でございますが、ただ、社会の状況が大きく変化した、そういう部分では弾力的な行政運営ということもございます。したがいまして、基本的にはそのような考え方でございますが、大きく変わったり、何かするということがあった場合には、皆さんの御理解を得ながら、よりよい形にしていきたいというふうには考えてございます。
飯島委員
なぜそんなことを聞いているかというと、平成18年1月に策定した、17年から始まっている計画という、つくったときにはもう既に出発していたという、そういう計画ではありますけれども、新しい中野をつくる10か年計画の、ほぼ半ばを過ぎるために、これまでの5年間を検証し、今後の5年間について、改めて新しい状況の変化を織り込んで、多少いろいろなことが出てきているわけですから、そういうふうにするということなのか。そういう検証をしていく過程で、現計画に――だって、現計画って、やるべきことについては既に出そろっちゃっているわけだから、やるべきことがどのぐらいできたかという検証を踏まえて、残されたものをどう効率的に達成していくかというものもあるし、これまで進んできたものを検証するだけでなくて、新たな社会動向も踏まえて、ある意味でいえば、新しい中野をつくる10か年計画バージョン1に対して、バージョン2とは言わないけども、バージョン1.15とか、多少違うものも取り込んで、改めて1次決定、計画を改定するということになるのか。ここはちょっと違うわけですよね。既に守備範囲の枠が決まっていて、その中でどう効率的にやっていくか、財政上の問題その他をさらに安定的、持続可能な方法でやるかということが違うわけでしょう。どっちなんですか。
髙橋政策室特命担当課長
この点につきましては、今のいろんな社会状況の変化、または行政手法の変化、いろいろございます。改定のいろいろな検討を進める中でやっていくところで、例えば有効な人材、経営資源の導入ということで既に終わっていて、まだ残りをやればいいという状況にはならないと思います。ほかにも人材投入したりということになりますと、改定の検討を進める中では、多少今の枠の中からは、もうちょっと違った視点での計画という形になるのかなというふうに考えてございます。
飯島委員
最初から、何かあって予断を持って取り込んでいるということですか。要するに、やっていくうちには、それが出てくるかもしれないけれど、取り組みの範囲は、そもそも最初から限定して、この範囲なんだということでやっていくことと積み残しの次の課題だなというふうに認識することと、それはとてもじゃないけど、次の課題だなって、5年先にやるような話ではないから、今から繰り込んでやらなきゃならないところだってある。現に5年間の間に、この10か年の計画に載っていないことだってやってきているわけですよ。そういう意味からすれば、改めて10か年は10か年としてある。しかし、その間、既に発生している区民のニーズにこたえなきゃならないさまざまなことについてもやってきたんだから、改めてそういうことも含めて検証するということになれば、これまで現計画を定めて以来、中野区政が取り組んできたことも繰り込んで見直さなきゃならぬなと、あるいは検証しなきゃならぬなということになるんじゃないですか。
お書きになっている内容だけからすると、10か年に掲載されていないものについては検証しないというなら、最初から枠が決まった話だろうという。そうじゃなくて、とりあえずいろんなことをやらなきゃならなかったこともやるとすれば、10か年計画という大きな枠はそのままなんだけれども、場合によっては新しい要素も入れなきゃならないねと、こういうことなんじゃないですか。ただし、最初から新しい要素も入れてやるんですよというのは、ちょっと違うんじゃないのと。
だから、どっちなんですか。枠は限定されているんですか。それとも、さまざまな課題を取り込んで、改めて後半の部分については、バージョン1じゃなくて、バージョン1.15ぐらいになるかもしれない。そういう可能性も持ちながら取り組むということになるんですか。どっちなんですか。
髙橋政策室特命担当課長
今、委員がおっしゃったように、今まで区がやってきたように、さまざまなものを組み込みながら、よりよい形としてつくっていきたいというふうに考えてございます。
飯島委員
そうすると、現計画の前期5年間についての目標と現状、達成度、これは計画の中の話ですよね。その後に書いてある区民ニーズの変化、医療制度の改革、中野駅周辺のまちづくりの進展となっていますね。これはこれでもう現に取り組んじゃっているものもあるわけでしょう。こういうことの検証と見通しも踏まえてやる。伺いますけども、この文章だと、この三つ以外にはない。「等」という字を皆さんはよく使うんだけど、「等」という言葉は一言もありませんね。そうすると、この三つなんですか。
髙橋政策室特命担当課長
これは例として挙げただけで、本来であれば「等」をつけるということであったかと思います。申しわけございません。
飯島委員
そうすると、現計画の進捗状況の調査、現計画の検証という5月から始まることについては、新たな課題についてのリストアップ、これも同時並行的にやる、そういうことになるよね。今、例示的に挙げたのはたったの三つなんだから、これだけでとどまることではないとすれば。区民生活はそうですよね、さまざまなことで囲まれているわけだから。とすると、現計画の進捗状況だけじゃなくて、既に取り組んでいるもの、日程的に明らかになっているもの、これも20年5月以降の中でリストアップされてくると、こう考えてよろしいんですか。
髙橋政策室特命担当課長
調査表の中にはそういうふうに言っていませんが、評価等、また、考える意見というふうな形での調査をとっていますが、当然そこら辺は目線に入れて調査の対象として、また、出された調査について検証の対象としていくというふうに考えてございます。
飯島委員
もっといえば、出してくださいよということ、そういうものもきちっとリストアップして。今後の改定のスケジュールを見ると、調査、現計画の検証というのと、計画素案の決定というものの間には何もないんだよね。じゃ、そんなのを調査して検証したら、直ちに計画策定になっちゃうの。物を言った以上、どうするんですか。意見交換会が書いてあるとすれば、何かのフィードバックはやるんだろうと。この間、議会に対するフィードバックは何もしないということですか。ここに書いてあるペーパーからは、そうしか読めないじゃない。5月から3月、計画(素案)の決定との間には、何があるんだと。素案をつくるまでの間に、どういうやりとりがあるんだと。確かに区民及び有識者の意見の反映というのはありますけど、議会とのやりとりというのをまず考えられなかったら、どうにもならないんじゃないの。それはどうなっているんですか。
髙橋政策室特命担当課長
当然議会とのやりとりは書くまでもなく、御報告等は考えてございます。私ども、ちょっと表記のほうを大ざっぱな形で入れていまして、その間には、大きな四つの戦略、もしくは四つの領域、そこら辺を踏まえた最初のリーディングプロジェクトの決定とか、あと指標満足度の修正その他、個別計画の盛り込み、それと、各議会のほうにその都度の進捗、あとはでき上がったものについての報告というのは当然入ってございます。これは表記のほうが粗略だったというふうに反省してございます。
飯島委員
21年3月からは2カ月置きぐらいにスケジュールが入っているんだけど、その前は全然スケジュールがないという、どういうつもりで報告したのかなと思っちゃうんですけども。
それで、(4)区民及び有識者の意見を反映させる。有識者の意見の反映というのは、それぞれ個別計画との調整、整合の際の云々とおっしゃっていたようにさっき聞こえたんですけども、有識者の意見の反映って、そういうことだけなんですか。それでもいいよ、そういうふうに思っているなら。だけど、議会にはそれぞれ所管があるんですよ。そういう問題をどうするんだということもあるから、あえてお尋ねしているし、担当されているあなたは大変ベテランだから伺っちゃうけども、少なくとも、当該計画素案の決定の間までにすり合わすべき幾つかの計画が私はあるんだと思っています。個別計画全部じゃなくて。特に都市計画マスタープランなんていうのがついているようなものについては、ある程度のすり合わせを行っておかないと、おかしなことになってしまう。それについて、今、これとこれとこれというふうにどのように認識されていますか。
髙橋政策室特命担当課長
20年度に策定予定の個別計画というのがございます。それを盛り込むべきものとして、中野区保健福祉総合推進計画、中野区障害福祉計画、中野区介護保険事業計画、中野区都市計画マスタープラン、みどりの基本計画、中野区住宅マスタープラン、小中学校再編計画等でございます。
飯島委員
今いっぱい挙げたそんなもの、どうやって整合するかって、相当な作業ですよ。これからまた教育委員会なんかがやりたいというのも、教育振興計画とかなんとかあるようですし、本会議の質疑で明らかになったりしているから、ぜひ次のときには、全体にかかわる――個別計画じゃないです。要するにマスタープラン的なものについて、押さえなきゃならない、そういうものについてのリストもぜひピックアップしてお示し願わないと難しいかなと。それぞれの計画の策定過程で有識者がかかわる部分もあるんですよ。
それから、新しい中野をつくる10か年計画に有識者がどうかかわるのかということだって、まだ不明ですよね。本当にかかわるかどうかということもいずれ聞こうとは思いますが、きょうは結構ですよ。だから、そういうこともちゃんとやってもらわないと困るなという気がするので、この計画の改定に当たっての行政サイド、役所の中でそれぞれのセクションとの調整ってありますね。これはこれとして、同時にどのような形で議会や区民や、あるいは有識者の皆さんの意見を策定に当たっての、あるいは改定に当たっての作業に反映させるのか、改めてそういうスキームがあればお示しいただきたいと思っています。
そこで、一番最初の話に戻りますけども、いろんなことをやっていくと、当然想定していた範囲におさまらないことだってあり得るわけじゃないですか。そもそもが新しい中野をつくる10か年計画というのは、単独ですべての上位計画ではあるんだけど、その上にもう一つ基本構想という問題がある。さっき伺ったのは、もしかしたら基本構想のある部分をちょっと修正しなきゃならないかもしれない。ちょっと修正するということについては、中野区は後から確認を求めちゃったようなことがここにあるわけですよ。「てにをは」の修正だからいいだろうかとか、基本構想って、議会で議決するんですから、これはやっちゃいけないんだけど、勝手に直しちゃいけないことをやったりなんかする場合があったから、あえて言っておきますけど、そういうことがあれば、最後のほうの段階でお話をいただくのでなくて、ひょっとしたらこういうところにも及ぶ可能性がありますよと整合をとっていく。あるいは課題を明らかにし、行政の取り組む仕事も今後5年見据えていった中ですら、そういう問題が出てきているというならば、そういうことはそういうこととして改めて議会に報告なり相談なりがあるんだろうと僕は思っていますが、そういうことがない作業としてこれをおやりになるというなら、そういうことだし、万が一そういうことが起きてくる可能性も否定はできない。とにかく区民の生活、中野区の現状をさらによりよいものにするためには、そういうことも考えられるかもしれないということなのかどうなのかは、この段階で確認はしておきたいと思うんですね。それはあなたに聞いて、「そうです」とか言ったりできるかどうかという問題があるから、副区長に伺っておきますが、作業のスパンはこの計画をいじくるだけで事は終わるのか、あるいはさらに幅広くなる可能性もあるかもしれない。だけど、そのときは、議会との間の意思疎通を明快に踏みながらやっていくんだということになっているんでしょうね、当然。
石神副区長
先ほど委員が言われましたように、また、課長のほうから答えていますように、10か年計画を見直していくに当たっては、社会環境の変化、そういったものを反映していくわけですが、基本構想にさわっていく部分が出てきたときには当然議決をする話になりますので、先ほど白井委員のほうからも言われましたが、状況等を常に報告しながら進めていきたい。十分理解を得た上でそういったところに進めていかなければいけないというふうに認識しておりますし、そういった手続をしていきたいというふうに思っております。
飯島委員
最後にします。
次、少なくともお願いしたリスト、課題の書き上げ、こういうようなことについては、いつごろまでにお願いできることになるんでしょうか。
髙橋政策室特命担当課長
早急にできるような形になりますと、次回、委員会がございましたら、その段階でお示ししたいなと。調査の過程の部分で間に合わないものはいたし方ございませんが、間に合うものであれば、できるだけ早くお示ししたい、そういうふうに考えてございます。
斉藤委員
18年1月に策定したというけど、計画をつくるのに前はどのぐらいかかっているの。
髙橋政策室特命担当課長
当時は基本構想もセットという形でやっていまして、おおむね2年半ぐらいかかっていたというふうに聞いてございます。
斉藤委員
それで、自分でもよくわからないのは、18年で10年だから、28年までやるよね。改定をするのは22年、これはどこまで見据えて変えるの。
髙橋政策室特命担当課長
見据えるというよりも、計画の残り5年という形になるかと思います。ただ、箱に落とすところと見据える段階は10年とかその先、例えば財政とかなんかについては5年では済みませんので、財政状況その他もろもろは、視点等持つのは10年とかそれ以上のことを見ながらやっていきたいというふうに考えてございます。
斉藤委員
自分の感じだよ。10年で切っちゃうと、ちょうど5年が半分で、あとの5年を見直すんですよと、そうすると、非常に無理があるんじゃないかと思うんだ。5年を見直すときには10年つくっておかないと、前期でやる分はここまでですよと5年ごとにやっていかないと、ここに載っていないものは、今回もいろいろあるんだけど、例えばNTTのことにしたって、大変大きなこと。法務省のことにしたって、10か年計画には載っていないことなの。ところが、それを検証してどうしてもやらなきゃならない、諸般の事情でやりたい、他の事業もあれば、財政的なこともあれば、5年は5年で検証したりなんかするけど、あと5年だけというと、そこに載っているものはいつでもできちゃうんですよといったら、はっきり言えば計画じゃないんだから、5年なら5年は検証するけど、常に10年なら10年の、5年やったら後のことはこうするんですというふうに計画自体がないと、10年だけで切っちゃっていて、次の10年計画は10年後につくるんですというのは、非常に違うかなというふうに感じるんだけど、だれが計画をやっているの。どういうふうに思うんですかね。
西岡副区長
行政計画というのは、まず、目標をどういうふうに持つかというところから議論する必要があって、法定計画ですと、大体目標年次というのは、例えば都市計画ですと基本的には20年先を見据えてやるとか、そういうふうにルールがある程度できております。この場合ですと、10か年ですから、10年間先を見通した行政のプロセスを計画立てて明示していきましょうというのが目的の計画になっています。そういうことからすると、基本的には10年先を見るということです。
平成18年1月でございますけども、先ほど飯島委員がおっしゃいましたように、17年度を初年度する計画でございますので、目標年次としては平成26年度までの10カ年間の計画ということになっています。17から始まりまして、17、18、19が終わりまして、4年目に入ったところです。今、見直しをスタートするというのは、20、21という2カ年をかけて、これで前期5カ年、終わりますので、後半の5カ年に向けて、社会情勢の変化ですとか、区民のニーズの変化ですとか、実際の事業の進展などを踏まえて見直しを行うものです。冒頭からの議論にありますように、基本的には10か年計画の見直しですから、目標年次自体は平成26年度というのは見据えながら、さらに前半5カ年間の社会の変化をとらえて、例えば今、御指摘もありましたように、財政ですと、10カ年ぐらい先の見通しじゃないと、今の都市計画が立たないだろうということであれば、非常に応じたスパンの計画も織り込んでいくといった作業になっていくかと思います。現在はそういった大枠の中で作業をスタートしたところですので、具体的に作業が詰まる過程で、最終的な決着の姿などは御相談しながら進めていきたいなというふうに思っております。
林委員
10か年計画を見ていると、後ろのほうに学校再編跡地計画が資料みたいに載っているんですけれども、まちづくりとか、多分大きな土地が残った、そういうことに対しての対応の仕方とかというのをまた考えられるんですか。
髙橋政策室特命担当課長
10か年計画の巻末に載っております土地の施設とか、そこら辺も同じような形で調査、検証しながら、どういう方向性にするかということで検討してお示しするつもりでございます。
委員長
他に質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、進行いたします。
以上で本報告を終了いたします。
次に、6番、2007年度中野区政策研究機構の研究報告についての報告を求めます。
小田区民の声担当課長
それでは、お手元の2007年度中野区政策研究機構の研究報告について、御報告を申し上げます。(資料7)
研究報告の2番目、3番目、4番目の報告につきましては、別冊の報告書のほうも配付させていただいておりますが、こちらにお配りしております総務委員会資料と別紙の1、2、3をもとに御報告を申し上げます。
政策研究機構は、2007年度、次の四つの研究に取り組んでまいりました。一つ目は、長期研究として取り組んでおります「中野区2050年・区民生活の展望に関する研究」でございます。本研究の研究期間は、2009年6月までを予定してございますが、2007年度は中野区の未来を描くために必要な現状の分析を、後ほど御報告させていただきます基礎調査研究において実施いたしますとともに、区民を対象に中野区に関するアンケート調査、また、区職員を対象にグループインタビュー調査を実施いたしました。その結果を若手有識者で構成されます専門家会議で分析するとともに、未来素描についての議論を現在いたしております。
分析の手法、アンケート調査、グループ調査の内容等の研究の経過につきましては、政策研究機構が発行しております広報誌(News PRINC)等を通じまして随時報告していく予定でございます。
それでは、二つ目の中野区における障害者雇用と就労支援に関する研究につきましては、別紙の1に基づきまして、研究の概要を御報告させていただきます。
本研究の目的でございます。
本研究では、障害者の地域における一般雇用を促進させるために、障害者の新たな雇用形態の開発、雇用先となる事業体創出の方策、雇用創出策などの政策を提示することを目的といたしました。
次に、本研究で明らかになった問題点でございますが、黒い四角のところの二つ目でございますけれども、定着支援と生活支援の対象者の増によりまして、業務が拡大して、障害者福祉事業団の支援業務が年々厳しくなっていること、また、一つ飛ばしました点のところでございますが、同じ会社に長く勤め続けている障害者の方が少ないこと、さらに、黒四角の中小企業の障害者雇用のところでございますが、身近な地域で就職する障害者の方が少なく、区の支援による就職者数が区内事業所の障害者雇用数に反映されていないことなどでございます。
以上のような問題点を解決するため、より長く雇用を継続するための定着支援、生活支援の拡充、2ページでございます。離職した障害者の方が再チャレンジするために、各機関の機能的な支援、仕事の場の創設、中小企業の障害者雇用の促進、それと障害者を雇用するために中小企業が共同で取組める事業の創設、また、最後の黒点のところでございますが、障害者雇用のために中小企業が共同で実施できる事業の創設と就労支援機関、企業等が参画するネットワークの構築などを課題としてとらえまして、そのための政策案というものを御提案させていただこうと思っております。
3ページのほうをごらんください。
政策案といたしましては、障害者を雇用する事業と就労支援、生活支援、定着支援、雇用支援の機能を持つ機関が連携できるような体制といたしまして、仮称ではございますが、中野区障害者雇用支援センターの創設を御提案させていただきました。(1)以下のところでございます。この中野区障害者雇用支援センターですが、事業体の組織形態といたしましては、有限責任事業組合、LLPのほうの選択をいたしました。その理由といたしましては、NPOとは異なり、営利性のある事業に取り組める、また、事業者の経営参画が容易である、ネットワークの構築に適しているなどが理由でございます。
4ページの図のほうをごらんいただければというふうに思います。(仮称)中野区障害者雇用支援センターは、中小企業の雇用と就労をテーマといたしまして、さまざまな関係団体が課題や情報を共有する場として設置するものでございます。中小企業が共同して特例子会社と同じ性格を持つ事業体をつくる、一般雇用が可能である、十分な仕事量を提供する、中小企業が法定雇用率を達成することを目指すものでございます。こちらのLLPの加入組合員、構成員でございますが、区内の中小企業経営者の団体、障害者福祉事業団、社会福祉法人、個人などを想定しております。雇用する障害者の方は求職のニーズの高い知的障害者の方や精神障害者の方をまず念頭に置いております。
こちらのLLPには、前の3ページの下のところに戻らさせていただきますが、雇用促進コーディネーターの設置が必要であるというふうに考えております。この(仮称)雇用促進コーディネーターは、独自に障害者を雇用しようとする区内の事業所に対する支援を行いますとともに、区内事業者と障害者のパイプ役となり、障害者の定着支援を行うものでございます。
5ページの図のほうをごらんいただければというふうに思います。LLPと障害者福祉事業団が両輪となりました障害者雇用・就労の支援体制のほうを図でお示ししたものでございます。就労支援、生活支援は障害者福祉事業団が担当いたしまして、定着支援と雇用支援につきましてはLLPが担当するという循環型の支援体制のほうを考えました。この体制によりまして、障害者福祉事業団は就労支援と生活支援に重点を置く体制にシフトするということになります。この両者が連携した取り組みの中で、一般就労している障害者の方の士気を高める。前のページの4ページのほうにちょっとお戻りいただければと思いますが、下の3行目のところでございます。勤続表彰制度の創設、また、5ページ目の上のほうでございますが、再就職の支援となる就労支援カルテの作成、障害者を雇用する企業に対します障害者雇用支援金の創設というものを行いたいというふうに考えております。また、福祉的就労従事者の方への求職活動に伴う職場実習への通勤費や就職準備金などの助成を行っていくことも考えております。
5番のほうでございます。今後の課題といたしましては、LLPの実行の可能性、また、採算性につきまして、さらに調査を加えるとともに、加入企業への障害者雇用率制度への適用に関する厚生労働省の認定、または構造改革特区の認定などについて検討していくことが必要だというふうに考えてございます。
なお、本研究報告書の提案につきましては、今後、保健福祉部が検討を行う予定でございますが、検討の過程におきましては、必要に応じ、政策研究機構がかかわっていくものでございます。
それでは、続きまして、3番目の建替え促進等による中野区の住環境向上に関する研究のほうの報告をさせていただきたいというふうに思います。
お手元にお配りしております資料の別紙2のほうをごらんいただければというふうに思います。
本研究の目的は、1、目的に記載してございますが、建てかえ促進を中心といたしました住環境の向上策を提案するものでございます。特にこれまで基盤整備が十分に行えなかった火災危険度5の地区におきまして、実施可能な住環境の向上策を中心に考察を進めております。
2の市街化の状況のところでございます。現状と課題といたしましては、二つ目の点のところで記載してございますが、中野区全体の不燃化率は48.8%、また、不燃化率で最も低いのは若宮二丁目の22.9%でございます。さらに、火災危険度5の地区は11町丁目ございます。今回の研究報告では、火災危険度5の地区のうち、特徴的な地区といたしまして、上高田二丁目の現状につきまして、詳細な分析を行ってございます。火災危険度5の地区の特徴といたしましては、敷地が無接道または建築基準法42条2項で規定された道路、いわゆるみなし道路に接しておりまして、建てかえに際しセットバックが困難な箇所で建てかえが進んでいない、また、敷地の接道部、敷地の境界部分にブロック塀が多く設置されておりまして、地震災害時の倒壊危険性と避難危険性を高くしているというような状況でございます。
黒四角の二つ目でございます。住環境に対する住民の意識といたしましては、住環境に対するニーズが多様化している、また、一戸建て志向というものが強い、共同化への抵抗意識が強いなどということが挙げられております。
次に、3番でございます。中野区の住環境向上のための取り組みにつきまして、評価を行わせていただきました。地区計画事業につきましては、一定程度整備が進んだ地区がある一方、全体として十分な成果が上がっていない。地区による差異が大きいということ。また、共同化につきましては、事業採算性や事業成立性が困難であることによりまして、事業実績が極めて少ないということが言えるわけでございます。これは、狭小敷地や無接道敷地が多い、個人意識が強く志向が多様であるため、合意形成が困難であることなどが共通した理由として挙げられるものでございます。
1ページおめくりいただきまして、2ページ目の4のところでございます。先進事例等に見る最近の方向性と取り組みの内容でございます。現在は防災上の危険性低減を担保といたしまして、建築基準法の一般規制を緩和いたしますまちづくり誘導手法、つまり規制誘導手法により建てかえの促進を図ることが一つの傾向でございます。また、他地域の調査によれば、住まいの安全・安心を求める声に対応いたしました住宅相談のワンストップ窓口の設置がふえているという状況がございました。
5の住環境におけるリスクでございます。防災上、さまざまな危険性というものはあるわけでございますが、そのリスク対応に優先度をつける、また、トータルに考えてリスクと被害を軽減していく、そのために実施可能であることに取り組むということが必要であると考えております。
中野区における住環境リスクを分析した点からは、火災危険度5の地区の多くはクリアランス型の面的整備を行うことが大変困難でございまして――3ページのほうでございます。中野区における住環境リスクでございます。ピンポイントで対策を講じることが必要かつ有効であるということが言えるわけでございます。道路の拡幅や公園整備に頼らずに、建物そのものを耐震化し、防火区画化すること、ブロック塀などの改善を図ることで、倒壊危険性や延焼の危険性を低減することが可能であるということが言えるものでございます。
3ページの中ほどの6でございます。6では、中野区の住環境の向上におきまして、課題と住民の住環境に関する意識を踏まえて、次のように考えていくものでございます。地域特性等を的確にとらえ、面的整備が困難なところはピンポイントで対策を講じる、建物の倒壊危険性から避難危険性の順に防災上のリスクをとらえて、リスク軽減のための個人・近隣レベルの対策を重視する、効果的かつ実現可能性の高い政策を提案する、を基本方針といたしました。具体的には、安全・デザイン性の高いコンパクト住宅の建築等の推進、総合的な防災リスクの軽減策の実施、中野型の共同化の推進の3点を提案するものでございます。
まず、第1点目の安全性・デザイン性の高いコンパクト住宅の新築・建てかえの推進でございます。内容といたしましては、神戸市すまいの安全センターをモデルといたしました(仮称)中野区都市型デザインセンターの設立・運営、火災危険度5の地区内の特定箇所など、いわゆる建てかえ困難地区における建築基準法42条3項道路の指定、空き家の除却勧告、減築の啓発を行うものでございます。
期待される効果といたしましては、4ページの上のほうに記載しておりますような火災危険度の低下等が考えられる、そのほかさまざまな効果が考えられるものというふうに思っております。
第2点目の防災リスクの軽減策の総合的な実施でございますが、現在ございます住宅まちづくり条例を全面改定いたしまして、(仮称)住環境整備条例の制定をする、耐震補強の支援の強化を行う、ブロック塀や窓などの開口部の設置規制や生け垣等の設置経費補助の拡大を行うものでございます。期待される効果といたしましては、建物の倒壊危険性、火災危険性、避難危険性を軽減することでございます。
第3点目といたしましては、周辺環境との調和を図った中野型共同化の推進でございます。200平米程度の中規模の敷地が点在している地区におきまして、地域特性も踏まえましての共同化を推進するものでございます。
住環境の向上という点では、都市型水害への対応というのも重要な課題であるというふうには考えてございますが、今回の政策研究におきましては、地震災害に限定いたしまして、住環境の向上について取り組みまして、建てかえ困難な箇所における建てかえ促進策の提示、防災性を向上させたデザイン性の高いコンパクト住宅の建築、耐震・耐火壁で防火区画化を図ることによる安全性の向上、コンパクト住宅の新築、建てかえ等を促進する住宅デザインセンターの設置、中野区の特徴的なリスクでありますブロック塀と開口部への対応策の提示、地域特性を踏まえた中野型共同化の推進について御報告させていただきました。
なお、本研究報告書の提案につきましては、今後、都市整備部が検討を行う予定でございますが、検討の過程では、必要に応じまして、政策研究機構がかかわるものでございます。
続きまして、四つ目の基礎調査、中野区の現状と課題につきまして、主に別紙3に基づきまして御説明をさせていただきます。
本研究は、2050年の区民生活を展望していくに当たって、中野区の現状というものにつきまして、きちんと把握して、将来予測に結びつけていくということを目指しまして研究を行ったものでございます。
2の概要を黒い四角の分類ごとに、その中の幾つかにつきまして御説明をさせていただきます。
人口・世帯のところでございますが、人口構成は、年少人口の割合が低く、生産年齢人口(15~64歳)の割合が高いということで、これは23区中2位でございます。また、特に20歳代の割合が高いというふうな結果が出ておりますが、中野区の割合は19.4%でございまして、23区平均の14.7%よりもかなり多くなっているものでございます。また、人口の流動性が高く、他府県から転入して都内他区へ転出するケースが多いというのが人口の移動のところでは読めるわけでございます。これは一時的に住むまちから、今後、中野を一生住み続けたいまちへの変革が迫られているというふうな課題認識としてとらえております。
今回、こちらの人口・世帯の研究報告では、人口推計を行わさせていただきました。人口推計につきましては、定住人口が増加すると過程いたしました人口推計、30歳代以上の定住が進んだといたしまして、これを推計の仮定値としてとっておりますが、この場合、目黒区をモデル都市とみなして採用するなどの検討をさせていただいております。
地域経済のところでございます。黒い点の上から四つ目でございますが、賃貸アパート・マンション等が多いため、不動産業の割合が高いということがわかったわけでございます。また、その三つ下でございますが、小売業の町丁別売上高では、実質上、サンモール、ブロードウェイの商店街、飲食街がある中野五丁目が突出して高いということでございますが、データ的には本町二丁目の売り上げが609億4,800万円ということで、中野五丁目の433億7,400万円よりはるかに大きく出ているわけでございますが、詳細に調べたところ、これは大手通販会社がこちらの本町二丁目にあるものですから、それで売上高を高くしているという状況がございました。
一番下の点でございますが、区内の約8割を占める住宅地の地価は高く、相対的に商業地の地価は低いというようなデータもございました。
2007から2008年の地価の上昇率を見ますと、23区平均と比べまして、中野区は住宅地、商業地とも23区平均より高い上昇率を示しているということがわかったものでございます。また、個人経営の飲食店というのが中野の場合は非常に多く存在してございまして、23区平均ですと57.6%なんですが、中野の場合は71.5%が個人経営の飲食店で占めるというような点もございました。
2ページ目のほうをごらんいただければと思います。
黒い四角の都市基盤・住環境の四つ目の点でございます。単身者向けの賃貸住宅が多いため、家賃は23区平均より安いというような点がございます。中野の場合は非常に借家の割合が多いということで、持ち家率が23区に比べましても非常に低いというデータが出ております。また、持ち家の平均の面積といたしましては、86.78平米なのでございますが、借家のほうの平均の面積が30.84平米であるということで、一住宅当たりの延べ面積が低いというようなことに、こちらが影響を与えているというふうなデータがわかったものでございます。
都市基盤・住環境の一番下の点でございます。居住地から最寄りの交通機関までの距離、医療機関や小売店・飲食店までの距離とその数から、生活利便性は高いということでございますが、約81.2%の住宅が最寄りの医療機関まで250メートルの距離で行けるということが中野区の特徴の一つとして上がってございます。23区平均では、250メートル未満というのは67.7%でございます。また、住宅都市でありながら、1キロ平米当たりの小売店・飲食店の合計数というのが349.1店舗ということで、23区平均の294.1をかなり大幅に上回るような状況がございます。
安全と環境のところでございます。
上の二つ目でございます。中野区全体の治安は周辺区よりもよい状態でございますが、駅北側繁華街につきましては、新宿・歌舞伎町の職安通り以南ですとか、吉祥寺駅周辺と同じぐらい危険度が高いという、7段階中の2ランク目と高いということが今回の調査でわかったものでございます。安全強化が必要であるというふうに考えております。
黒い四角の子ども・高齢者・障害者のところでございます。1番目がとまらぬ少子化傾向、その中で上鷺宮は子どもが多いということでございますが、これは上鷺宮のエリアに限ってでございますけれども、年少人口比率が高い江戸川区は14.4%なんですが、これに迫る13.3%と比率としては高いということが言えると思います。また、区内で年少人口比率が高いのは、江古田、丸山、鷺宮、白鷺、上鷺宮などの地域でございます。
それと、下から二つ目の点でございます。家事・育児の中心は女性となっている家庭が多く、一方、女性就労者数はふえているというところでございます。この中で、都の行ったアンケート調査ですが、子どもを持つ家庭のうち、共働き家庭のほうが現在よりも多く子どもが欲しいというふうに感じております。今後、出生率の向上には、就業する親の子育て支援が必要であるということがわかったものでございます。
3ページのほうに移らせていただきます。
3ページ、くらしのところでございます。こちらの部分では、地域活動ですとか、町会、ボランティア団体、NPOなどについてのデータのほうも載せさせていただきました。このようなデータは、今後、2050年での、これからのコミュニティや地域活動を考える上で、どのように区として取り組んでいくべきかということをもとデータとして考えるべきものだというふうに考えております。
簡単ではございますが、以上、基礎調査の内容につきましての御報告のほうを終わらせていただきます。この基礎調査研究の内容につきましては、庁内で共有を図りまして、今後のさまざまな政策形成の資料として役立てていきたいというふうに考えてございます。
以上、簡単ではございますが、2007年度中野区政策研究機構の研究報告についての御報告とさせていただきます。
委員長
大変長い時間、御苦労さまでした。
ただいまの報告に対しまして、質疑ございますか。
長沢委員
御苦労さまです。ちょっと細かいというか、それぞれ出ているので、そのことで伺います。
初めに、別紙1の障害者雇用と就労支援ということですが、中野区の障害者雇用支援センターのコンセプトみたいなことで、創設ということも出ています。これは現在の障害者福祉事業団が就労支援、生活支援を行っているんだけど、結局それだけではということで、定着や雇用ということで受ける側の問題というか、それ自身を進めていく上でも、LLPというのが必要だと、こういう御認識でいいんでしょうか。
小田区民の声担当課長
委員おっしゃるとおりでございます。
長沢委員
あんまり長くやるつもりはないんですけど、今後の課題のところでちょっと触れたいんだけど、今後の課題というところでは、しかしながら、まだ依然として実行可能性や採算性についての調査が必要ですよと。実行可能性ということになるのか、法的な解釈の中で厚生労働省の認定を受ける可能性が高いということなんだけれども、ここのところはどうなっているのかとか、あるいは認定されなかったとしても、構造改革特区として認定される可能性も高いということなんだけど、実際問題、こういったことにおいて、別にクリアできるというのが判断としてあるということでいいんですか。
小田区民の声担当課長
中小企業のこのような連合した事業体におけます障害者雇用率算定につきまして、今後、国の方向といたしましても、こういう施策を進めるという方向が出ておりますので、認定等を受けられる可能性はかなり高いというふうに判断しております。
長沢委員
じゃあ、もう一つ。もう一つは建てかえのほうなんですけど、これも5ページの今後の課題というところなんだけど、言ってみれば、防災上の危険性で、中野の特徴であるというか、火災なり震災の際に区民に対する影響が大きいというところから、建てかえ促進といった研究をされているというふうには思うんですけど、ここに書いてある今後の課題というのは、つまりこういった住環境の整備、ハード部分だけやってもだめよと。このことは言わずもがなの話かなと思いますし、私どもだけじゃなくて、議会側からも再三そういうのでやって、中野区としたって、例えば水害あるいは震災の際に高齢者なり障害者なり弱者に対してどうしましょうとかというのをやられていると思うんですね。改めてこういう形で必要だよということをここで言われているけども、並行して政策研究のところでやっていくような話というのはなかったのかなと思うんだけど、これはこれとして改めてどこかでやる、あるいはまた政策研究のシンクタンクでやるのか。つまり平たくいえば、ハードの部分、ソフトの部分というのは別々にあるわけじゃないから、そういう中でやっていくものなのかなと思ったんだけども、その辺は課題としては改めて言っているけど、どういうふうな仕切りというか、整理の仕方になっていますか。
小田区民の声担当課長
今回、政策研究機構では、基本的にハードの部分に重きを置いた報告をさせていただいたわけですが、さまざまな住環境の向上の施策を取り組む上では、ソフト面も含めた総合的な考え方が必要であるということで、当然留意している点ではございますけども、再びそこのところに視点を置いた政策の展開が必要だろうということで、付記させていただきました。
長沢委員
基礎調査研究で、目的としては、1番目の中野区の2050年、区民生活の展望に関する研究を来年の6月に報告としてまとめられるということなので、それに関連してそうしたデータの収集・分析を行ったというふうに思うんですよね。このことをやられたこと自身は、出た結果としては、ああ、そういうことなのかというふうに思っていますけど、再三言うので、あまり繰り返したくないんだけど、2050年を展望するということが果たしてどうなのということだし、来年度出すというのが一体どういうことなのかなというのがちょっとわからないのね。僕自身が2050年というふうにとらわれ過ぎるのか、はっきりいえば、そんなに重視した話じゃないよと。それでも先のことは、中野区の現状から、あるいは課題から一定のところを出しておかなくちゃいけないような話なのか。逆に40何年前のことを考えて、そのときにこの時代のことをどこまで触れられるのという話にもならないのと思うんだけど、ここは何で2050年というのを改めて聞くようなお話なんだけど、区民生活の展望に関する研究というのは一体何のためにやるのか、もう一度お願いできますかね。
小田区民の声担当課長
今現在、10か年の見直しというようなことも起きてはいるわけでございますけれども、さらに10年後、20年後を見据えた場合に、区政がいかなる方向に進んでいくのか、どんなふうな予測を立てながら、さまざまな計画を考えていくのか、そういう将来像というのは想定する必要があるのではないかなというふうに考えてございます。また、予言の実現性というのもございまして、一定区の政策をこういう方向に進めたいという思いを持って区政運営を進めていくということが行政にとっても必要なことなのではないかというふうに考えて、本研究を行っている次第でございます。
長沢委員
なんかそこまで言っちゃうと、やっぱり言いたくなっちゃうんだけど、10年後、20年後じゃなくて、40何年後ですから、そんなところは青写真を描いてもどうなのかなというふうに思っていますし、いずれにしても、現況のことに対して調査をされたということであるので、2050年というのはちょっと行き過ぎだけど、5年、10年後、その辺は先ほど御報告あった10か年計画の見直しというのもあるので、そういうところを合わせるようなお話にもなるのかなと思います。
それで、最後に聞きますけど、こういう形で政策研究機構を設置して、こういうことをやられてきている、きょうこういう形で御報告いただきました。こっちの厚いほうはまだ読み切れていないんですけど、これを見る限りにおいて、民間のシンクタンクにこれをお願いしたものと違いが僕はわからないわけですよ。それはかかわっていた課長なり、かかわっていた方々もあるから、丸投げというか、委託するのではなくて、中野区版でそういうシンクタンクをつくってきて、こういう見解を出したということ自身は、政策形成能力を高める、もう一つは、専門的研究と実践的側面を持ち合わせた政策研究、この中身と、区の職員の政策形成能力を高めるという側面から、僕が今言った民間に投げたものと一体どう違うのか。そこのところをちょっと課長の言葉でお話しいただけますか。
小田区民の声担当課長
民間のシンクタンクに出していただいた研究報告等につきましては、大まかな方向性というような提言までにしかとどまらないのではないかというふうに考えております。具体的な施策の提案ですとか、事業の提案というのは、民間シンクタンクにお願いした場合には、そこまではちょっと求められないのではないかというふうに考えております。
また、今回の政策研究におきましては、具体的にこのような研究にみずから職員が取り組むことによりまして、ある意味、逆に言えば、外に出ているシンクタンクの提言を読み解くといいますか、そういう能力も一面では養われるわけですし、また、自分たちの頭で自分たちの問題を考えていくという一つの契機でもあったというふうには考えております。
白井委員
大もとからの話で、今回、調査研究の報告なんですが、当然これをバックした上でさまざまな今後の政策に反映させていくこととなるんですけども、結構細かいことも書いてあれば、漠然としたことも織りまぜてあるんですが、区長が特化して今年度はこの項目で調査をしましょうといったところなんですけども、これを受けて、区長部局というんですか、政策立案としてどのような過程で具体的に審議を進めていくおつもりがあるのか、ちょっとお聞きしたいんですが。
西岡副区長
先ほどの課長からの説明にもございましたけども、昨年度の短期研究である二つ、本日の資料としては別紙1と2で御報告したこの2件でございますけども、これについては、おのおの保健福祉部と都市整備部に申し送りをいたしまして、既に具体的な政策化に向けた検討に入っていただいております。事務局サイドの支援については、実際に研究にかかわった研究員にも援助させまして、具体的には平成21年度以降を目指しておりますけども、一歩でも政策に結びつけていくように努力していきたいというふうに思っております。
白井委員
そうすると、今回は2項目に限ったんですけども、調査報告を受けましたと。具体的提案としてこういうのを出します、もしくは具体的提案は現実論としてなかなか難しかったという報告を受けることはできるんでしょうか。
西岡副区長
まず、研究というものの性格からいって、すぐ現実になるものであれば、研究成果として提案することもないわけですね。一つずつ見ていただくと、あえて少し高目のところをねらって出しているという面もあります。それは各担当が頭さえ絞れば、あるいは身近な制度を練れば、すぐ政策にできるものがあれば、担当分野の責任と業務の範囲としてやればいいわけでして、そういうところでは手が届かないものであるからこそ、研究として切り出してきて取り組みがあったと思うわけですね。ですから、すぐアウトプットができそうなものがずらりと並んでいるというんじゃなくて、少し練ってもらって、あるいは新規制度提案など国や都にやってもらうようなものも含めて入れております。そういう意味では、時間はかかるものも含まれていますし、国や都の制度もどんどん動いていますから、思った以上に早く政策に転換できたというものも出てくるかもしれません。あまり性急に、あれはどうなった、これはどうなった、それでどうなったというような視野で時間管理をするというんじゃなくて、政策研究でございますので、少し余裕を持って見ていただけたらなというふうに思います。
白井委員
一方では、さっき具体的な話と漠然とした話があって、当然すぐには結論は出ないのもあるんでしょうけども、ある意味、今、そ上に乗せていいものがあるかなと。一つひとつ内容を精査する必要があるんですけども、せっかく調査研究が出て、これは広報を出して終わりというのではなく、活用していくためには、そ上に載せない部分だけはせめて明らかにする必要があるのではないでしょうか。
西岡副区長
先ほど申しましたが、あんまり時間管理を厳しくして、星取表みたいなものをつくって、ずっと年々管理して、できなかったものに対して研究者を呼びつけて説明を求めるなんていうことをしますと、研究者が萎縮して、次なる政策提案みたいな研究が、おもしろいものが出てこなくなりますので、そういった点は御猶予いただきたい。というのをお含みおきいただきまして、その上で具体的にこういった提案が政策の中でどう展開したかということはきちんとフォローしていきたいなというふうに思っております。
飯島委員
広報誌(News PRINC)を出すということになっていますけど、これは季刊ですか、旬刊ですか、年刊ですか。
小田区民の声担当課長
昨年度、第3号まで出しておりますが、現在のところ、不定期で出させていただいているような形になっております。
飯島委員
僕らはこれを見たことがあるんでしょうかね。だれに出しているの。
小田区民の声担当課長
中野区政策研究機構がホームページを持っておりまして、そちらのほうで発行させていただいております。庁内におきましては、新着情報等で載せている次第でございますが、議会のほうにお配りしていなかったのは大変申しわけなく思っております。至急お配りいたします。
飯島委員
これは基礎研究にかかわることだけ、つまり2050年・区民生活の展望に関する研究だけのことがこの広報誌に載っているんですか。
小田区民の声担当課長
そうではなくて、現在行っております、例えば分析の手法の部分ですとか、さまざまアンケート調査を行った部分等につきまして、テーマを切り分けた形で御報告をしていこうというふうに考えております。
飯島委員
多少吸い出してあるものがあるなら、ディスプレーで見るというのは実はその先につなげるのがなかなか難しい。相変わらずペーパーであるということがこういうものの場合は結構大事だったりなんかするので。もう既に3号も出しているって、知らなかったなと思ったりなんかするんですけれども、そういうのって、こういうときにあったほうがいいと思いますね。そうじゃないと、理解がいかない場合があるじゃないですか。それはぜひお願いしたいと思うし、こういう研究機構で取り組んでいることは、さまざまトピックスして、基本的には年2回ぐらいになるんだろうと思いますし、日本総研は4回だったかな、そんなのを出していたような記憶もありますし、分野ごとに出していると。さっき副区長がおっしゃったように、具体的な施策として云々ではなくて、研究の成果だとするなら、そういうものとして出さないと、本来的によく読めないんじゃないかと思うので、それはお願いしたいと思います。
それで、西岡副区長にお尋ねしておきますけども、今おっしゃったみたいに、あした、あさってのことをやっているわけではないのだとすると、中野区政策研究機構って役所の組織ですか。それとも、何なんでしょう。課長は分野担当でいらっしゃるんだけど、研究機構の責任者の人って、お願いしているような人がいたりなんかするので、できたら、そろそろ本当に何かするなら、役所の組織は違えないにせよ、出しているものは売るとか、切り分けてみる。そうすると、ほかの自治体は施策としてやってくれるかもしれないという。じゃ、何のためにやったんだいということになるかもしれませんけども、そういうことをしておいた方が、いきなりだと保健福祉部が検討を行ったり、都市整備部が検討を行うとなっていますけども、ネガティブと言われたら、それっきりの話だろうし、じゃ、何だったんだということになっちゃうわけでしょう。研究機関の見解としてやるなら、中野区にもフィードバックするのが第一義だと。広くさまざまなところにも利用されるというふうになったほうが、中野区としての行政のステータスも上がるんじゃないのと思ったりするんですけど、どうですか。
西岡副区長
研究機構のありようについては、あくまで内部組織としてある。それがあることの理由については、先ほど課長から説明させていただいたとおりでございます。
売れる報告書ということでございました。恐らく単にお金を持って対価の支払いを求めるということではなくて、他の自治体がここで提案されていることを、うちもあれならやってみようかと思うという先進性があり、普遍性があるような提案が含まれているのかということではないかなと私なりに解釈させていただきました。そういう意味では、両研究成果とも他の自治体にもお使いいただけるようなポテンシャルを持った提案が含まれたものだと思っています。ひょっとすると、中野区がもたもたしている間に、この成果内容について他区が採用して先んじて政策に結びつけるということがあるかもしれません。ぜひそういった展開になるように、出し惜しみをしないで、問い合わせがあったらレポートは展開していきますし、また、成果に至る過程でいろいろ試行錯誤して、いろいろなところから情報を得てやっているわけですけども、そういった施行過程みたいなものも含めて対外的に政策研究機構としてサービスしていくというような取り組みであっていきたいなというふうに思います。
飯島委員
でも、内部組織としてあるんだから、絶えずせめぎ合いになりますよ。要するに、常に具体的成果を求められるし、提案としてもあり得ると。だから、いっそのこと、そういうせめぎ合いにならないようにしたほうがいいんじゃないのという気もしますが、とりあえず内部組織であるんだから、他区が先駆けてなんていうことのないように。そういうのは喜ばしいことだとは僕は思わないし、環境全体がそういう方向に向かっていくと、区との関係の中で整理しなきゃいけないならないものもあるかもしれませんから、それはそれであるかもしれないけど、とりあえずうちがまず政策化に進まなきゃいけないことだろうと思いますから、そういうややこしいことが起きないようなことも一つの目線としてあるかなと。ただ、広報誌と書いてあるから、今まで発行したものも含めて今後出されるときはぜひいただければありがたいなと。ネットで見なさいよというなら、それはそういうことなんでしょうけど、そういうことなのかなとは思えないので、よろしくお願いします。
小田区民の声担当課長
政策研究機構、2年目に入りまして、ことしは紀要等を発行する予定でおります。その中ではきちんとしたもの、皆様にお配りできるようなものをつくっていきたい、研究報告につきましても載せていきたいというふうに考えております。
林委員
すみません、一つだけ。建てかえ促進による研究なんですけれども、例えば今の問題として、区に積極的に事業を進める姿勢が見られないとか、耐震補強に関しては、診断結果が改修工事につながらない現状があるなどが書かれていて、その後にはプランとしたものがあるんですよね。きっと担当の事業部としては、新しいまちにするためにどうすればいいかという資料が欲しいと思うんです。上のほうに高齢の地権者が多いとかだったら、地権者の人たちに聞き取り調査をするなり、どうしたら建てかえるんですかと、そういう資料というのはここではつくらないものなんですか。
小田区民の声担当課長
住民の方のさまざまな声につきましては、本文のほうでは、既存の調査内容を分析した結果で載せさせていただいた部分でございますけれども、区の事業に対しての評価でございますが、政策評価をする場合には、今までの事業実施、施策内容について、一定程度の評価を加えた上で新しい提案をしていくということで、このような表現をとらさせていただいた部分ではございます。また、機構の、いわゆる事業部ではないという第三者制というのがこちらのほうにあらわれているというふうに考えております。
林委員
私、こういう研究の書き方がよくわからないんですけど、例えば10か年のまちづくりでNTTの広い土地があったりすると、そこに住んでもらっている間に建てかえるとか、大きなプランみたいなものでもあれば、夢のある研究のような気がするんですけど、そういうことは研究としてはないというか、一つひとつ個別にやりながらかけられるということなんですか。これが2050年に向けて、実現するのには形が見えないような気がするので、要望としてもう少し具体的にできるような資料がもっとあればいいと思うので、よろしくお願いします。
委員長
他に質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、進行いたします。
以上で本報告を終了いたします。
暫時休憩させていただきます。
(午後2時55分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後3時15分)
休憩前に引き続き、所管事項の報告を受けます。
次は7番、2008年度中野区政策研究機構の研究テーマについての報告を受けます。
小田区民の声担当課長
それでは、お手元の2008年度中野区政策研究機構の研究テーマについて、御報告を申し上げます。(資料8)
1の基礎調査研究では、先ほど御報告させていただきました基礎調査研究報告書のデータの更新を図るとともに、そのデータベースを作成する予定でございます。また、今年度は経年的な基礎調査内容に加えまして、区民の生活実態の全体像を生活時間という軸で分析していきます区民生活時間調査や、区内の商店街等の分析を行う予定でございます。
2の政策研究でございます。長期研究につきましては、昨年度からの継続研究として取り組まさせていただきます。今年度はシナリオの骨格、あらすじの作成、シナリオ本文の作成に取り組んでいく予定でございます。研究の過程では、区民の方の参加というものも図っていきたいというふうに考えております。
短期研究といたしましては、「ユビキタス都市中野の実現」について取り組んでいきたいというふうに考えております。さまざまな状況の変化が生じている中で、中野のまちも今まさに変わっていこうとしております。今後の都市としての更新を踏まえた中野のまちの全体像を視野に入れて、ユビキタスを中野のまちづくりに活用するための方策を検討するものでございます。
3の研究体制でございます。研究体制につきましては、関係事業部との連携を進めながら取り組んでまいりたいというふうに考えております。
以上、簡単ではございますが、2008年度中野区政策研究機構の研究テーマについて、御報告させていただきます。
委員長
ただいまの報告に対しまして、質疑ございますか。
斉藤委員
「ユビキタス都市中野」というのは、どういうのを考えているの。
小田区民の声担当課長
今後の中野のまちづくり、今、いろんな意味で、警大ですとか西武線の沿線ですとか、まちというものが変わっていくというような状況もございます。また、さまざま技術革新などというのもありまして、その中で中野のまちづくりにおいて、ユビキタスというような状況がどのように活用できるかというのを考えていきたいと思いますが、視点といたしましては、障害者の方や高齢者の方や小さな子どもを持った親の方々などが、まちの中でいかに住みやすく暮らしやすいというようなことができるかというものを切り口としては考えているところでございます。
西岡副区長
ちょっと補足させていただきます。
ユビキタスというのは、原語はラテン語なんですけども、どこでもいつでもという意味です。もともとキリスト教国の「神は常におぼし召す」と、そういう思想から出ている言葉なんですけども、それをコンピューターと結びつけまして、従来コンピューターというのは大型電算という、みんなが一つのものを使って、最近になって1人が1台のパソコンを持つようになって、さらに携帯もパソコンがついておりますから、今、1人が複数のパソコンを持つようになった時代になっていますけども、コンピューターがもっと身の回りにあふれていて、おのおのがネットワークでつながっていて、それが今、感じられていないような利便性とか、新しい価値観を見出していくような世の中が近々到来するんじゃないか、そういった未来社会のありようを「ユビキタス社会」という形で呼んでいます。これから新しく中野のまちが生まれ変わっていくときに、新しいまちづくりのコンセプトとしてのユビキタスコンピューティング社会を取り入れたまちづくりにしていきたい、こういう視点での研究をしようというものでございます。
斉藤委員
課長、こんなことを言っちゃおかしいけど、ユビキタスをわかっていないで説明しちゃだめなんじゃないの。大体、私、ユビキタスに関係ないから。コンピューターも持っていなければ、見る気もしないし。そういう人間はどうするんだい。
藤井情報化推進担当課長
「ユビキタス都市中野」といいますのは、実は3月に策定しました地域情報化推進計画の副題の中で「ユビキタス都市中野実現へのステップ」というふうな表現をさせていただいております。
この「ユビキタス」というのは、もととなる技術自体は情報システムを使ったものなんですけれども、別にコンピューターを自分で使うとか、今だと携帯で使っていらっしゃる方が多いかと思いますけど、自分の目に見えない、自分が意識しないでいろんなコンピューターを実は利用するという関係に既になっております。例えば、電車に乗るのに、改札を通りますね。あれは今、人が切符を切ってくれないんですね、自動的に自動改札と。あの自動改札を通れる理由というのは、電子的にチケットの読み取りをして入札をしているというふうなことがあります。ほかにも、バスでも同じような形でありますし、電子マネーを使っていらっしゃる方もいます。あるいはまた、クレジットカードでいろんな決済をされる方もいらっしゃると思いますけれども、その場合もクレジットカードが正しいかどうかというふうな認証については、コンピューター技術がバックボーンとしては動いているという状態になっています。
今後、コンピューターあるいは電子的なデータ処理というのは、ますます普遍化していくというふうに考えられていまして、例えばこういう建物のメンテナンスをするのにも、この中にICチップが組み込まれることによって、まずは掘り出さなくても、外から探査装置を見せるとわかると、取り出せるというふうなことも想定されているというふうなことがありまして、今後、どういうふうに展開されていくかというのは、さまざまに考えられるわけですけれども、それが中野のまちの中でどういうふうに活用できるか。至るところにそういう情報技術があることによって、人と人とのつながりですとか、ハンディキャップのある方たちに対するやさしいまちをどういうふうに実現していくかということがさまざまな形で考えられるのではないかということで、それを研究していただくという形を想定しています。
斉藤委員
よくわかりました。それだったら、せめて研究テーマを委員会で言うのだったら、もっとわかりやすく書いてくれなくちゃ。今、言ったようなことがどこに書いてあるんだよと言いたいよ。それは更新を踏まえた中野のまち、これはそういうふうに読めないんだよ。もともと言っていたんだよ、変な横文字を使うなって。それは一般質問でも言ったの。そうしたら、区長が変な答弁で、日本語に訳せないって、日本語に訳せないものを使える人はどこにもいないって僕は思っているんだけど、大体変なんだよ。いいことをやっているのかなと思うんだけど、わからないことをやっていたんじゃ、どうしようもないと思うよ。特に課長が自分でわかっていないんじゃ、話にならないよ。何を研究するんだって。とんちんかんなことを言っていたんじゃ。少し反省しなきゃだめだよ。何か言うことある。
平田情報政策担当課長
ユビキタスにつきましては、地域情報化推進計画の担当の情報政策からお答えさせていただきます。
政策研究機構では方針決めをいたしまして、それを受けて地域情報化推進計画が具体化するという役割分担をしたいと考えております。ですので、個々個別の情報化につきましては、地域情報化推進計画、これは3年に一度の改定を予定しておりまして、今後10か年との関係もございますが、平成21年度が改定の時期に当たります。ですので、その中で施策として具体化をしていきたいと考えておりますので、お願いいたします。
斉藤委員
結局、そういうことを言うからわからなくなっちゃう。委員会で言ったってだめなんだよ。言っている意味、わかる。何でこんなことを言っているか。
ここでさえ、あんまりよくわからないものが、何年計画で何でこうでといって、一般の区民のためのあれなんだよ。中野をどうするって、区民生活の展望をユビキタス都市の実現って。そうしたら、もう少しわかりやすいようにしなさいと言っているのに、何とリンクさせてなんて、そんな答弁ないだろう。これこれこういうふうになるんです、今はこういうことを使っていて、こういう便利になっているんですよと、もっと便利にするには、皆さんのところにこういうものが入っていきますよと。ある意味では電子マネーかもしれない、携帯電話かもしれない。そうなんじゃないの。それを自分の頭の中でわかったようなことを言ったって、わからないよ、はっきり言って。自分の中の計画ばかり言ったって、余計わからないよ。だから、研究するときからもっとちゃんとしないとだめだよ。
西岡副区長
このテーマについては、私も原案づくりに参加いたしましたので、その趣旨がちゃんと職員に徹底しなかった点は私の至らないところでございました。そういう点については、課長にも趣旨を説明して、また、言葉の意味なんかについても理解させた上で、以後説明ができるように、きちんと指導したいと思います。
ユビキタス、本当にわかりにくいということでございましたけど、これを日本語に直しますと、「遍在」という訳語がございます。ただ、「遍在」と書くときに、同じ「偏在(ヘンザイ)」という言葉で、にんべんになると偏っているという意味で、全く逆の言葉になりますので、使い勝手が悪くて、どうも日本語訳は使いにくいということが淘汰されて、もとの、アメリカ由来の言葉ですけども、ユビキタスという言葉が今、一般には使われているということでございます。
今はそれを日常的に使う人はあまり多くありませんけども、ここ数年で、以前の電子政府とか、電子自治体というのと同じくらいに、人々の口に上る時代も来ると思いますので、一歩先を行く形で、中野区はユビキタスということを施策のテーマとして取り組んでいるところでございます。御理解いただきたいと思います。
長沢委員
今の同じところなんですけど、そうすると、担当はわからないんだけど、ユビキタスの名前そのものを使った計画ができましたよね。それというのは、庁内だけじゃなくて、まさに地域の中でこういったことで、言ってみれば、目的としては、さまざま電子化を図ることによって区民生活を豊かにというのだと思うんですよ。そういう計画がありつつ、こうやって短期研究の中で実現をという関係はどういうふうに見ればいいんですか。いわゆる政策研究機構として、研究テーマに掲げている意味は、計画が一方であって、それは地域の中での、ここで言っているところのユビキタス都市中野の実現を図りましょうというのが目的であって、テーマでもあると。これをさらに短期研究として1年間研究していこうというんだけど、これはどういうふうにとらえればいいんですか。
藤井情報化推進担当課長
一番短期的な取り組みを実際に行っている情報化推進担当のほうからお答えさせていただきます。
この研究テーマの短期研究というのは、別にここ二、三年で実現するという意味での短期ではありませんで、あくまでも研究機関が短期間という意味での短期になっています。
この「ユビキタス都市中野」の実現で研究していただく内容については、50年先かどうかはわかりませんけども、長期的な情報化の進展を踏まえたものを出していただくことになろうかと思っています。3月に地域情報化推進計画で示していますのは、あくまでもこの10年間の取り組みになりますので、この計画を策定する段階で既に活用可能な技術に絞られた計画になっていますので、今後出てくるであろうさまざまな情報技術を活用した展望というふうなことまでは描かれていない部分があります。ですから、さらに長期的な展望、あるいはこれからの1年間でさらにいろいろと新しい技術についてのものが出てくるかもしれませんので、そういうものを取り入れた長期的な展望については、政策研究機構のほうで出していただく。情報政策分野のほうでは、地域情報推進化計画、一応10年間の取り組みを、全庁的にいろんな部署がかかわっていますので、全庁的にいろんな部署がかかわっている部分がうまく進んでいくように、ここの地域情報化推進計画で取り上げた施策が実際に前進するように調整して進行管理をする。長期的な技術等が政策研究機構のほうの研究の中から取り組む必要が出てくれば、次回のローリングを行うときには推進計画の中に盛り込んでいくというふうなことが役割となります。
私どもの情報化推進担当のところにつきましては、情報化推進計画で書かれたいろんな基盤ですね、いろんな部署で実際に利用していただく情報システムについての基盤整備を担っていると。そういうふうな形で3分野がそれぞれ役割を担っているというふうに考えています。
長沢委員
先ほどの休憩前の2007年度に行った研究報告についても、概要のところだけ見る限りですけど、現況がこうなんだと、現況に対する背景的なことも触れているのかもしれないけど、課題はこうなんですと、こういうふうなことから提案ということになっていますよね。今の課長のお話だと、計画というのができ上がって、それは10年間であると。そうは言っても、来年、2009年の2月までに、こちら側の政策研究の報告がきょうみたいな形で出ると、場合によっては、ローリングのときにというんだけど、来年の2月に出て、来年度というところで、もう既にこれ自身は一定の提言なんかも受けた形で見直していかないといけないということもあり得るということですか。
平田情報政策担当課長
計画のローリング自体は情報政策で担当しております。地域情報化推進計画につきましては、技術の革新などをにらみまして、おおむね3年に1回というふうに改定を予定しておりますが、状況の変化によりましては、3年に固執せず、必要に応じて改定を行っていきたいと考えております。
長沢委員
確かに、立ち上げた際にも、所管のメンバーがかかわって政策研究を行っていくという話。そうすると、このテーマではどこがかかわることになるんですか。
小田区民の声担当課長
この「ユビキタス都市中野」の実現の研究テーマにつきましては、情報化推進と情報政策とかかわっていただいて進めていく、もう既に企画の段階で一緒に有識者にお話を伺いに行ったり等もしていただいております。そのような形で進めていく予定でございます。
白井委員
ちょっとうろ覚えな記憶をたどりながらなので、もし御存じだったら訂正していただければと思うんですけど、自治体の中でも既にユビキタス都市宣言とかやっているところがたしかあって、瀬戸内だったかなと思うんですが、そこの取り組みがたしか総務省からの特区だったか、もしくはまちづくりの中で補助金が出ていてやっていたかと思うんですけども、先ほどキリスト教の話がありましたけど、知識の神というので、フクロウというものが上がっていて、まちじゅうにフクロウのモニュメントがいっぱい置いてあるんですね。携帯でQRコードみたいなやつをパシャっと撮ると、大学だとか地域の団体だとか連携してだと思うんですけども、そのフクロウをパシャっと撮ることによって、その地域の中でのいろんな情報を携帯の中に取り込むことができて、まちの由来だとか、もしくはその地域の商店の情報だとかが入ってくるという。至るところにフクロウが置いてあるものですから、その自治体では「フクロウマップ」というのを配っている。ところが、あまりにも人気があり過ぎて、そのフクロウを持っていかれるというような事件まで、「フクロウを取らないでください」というようなおふれを出したという話も聞いたりだとか、あとは、同じ自治体だったか、別の自治体だと思うんですけども、そこを歩いていると、ラジオでいう短波みたいなイメージだと思うんですけども、今ここでセールをやっているよだとか、このお店の商店街ではこういうことをやっているよというのを取り込むと、今いる段階で一番身近な情報、ホットな情報を取り入れられるという産業政策的なところ、商店街振興みたいなところで取り組んでいるような自治体もあったかなと思うんですが、そういう意味ではいろいろ研究していただいて、先ほど高齢者の方というお話があったので、ちょっとそこら辺のニュアンスがいまいちよくわからないんですが、今後、ユビキタスというのは、僕は個人的には非常に興味もありますし、次のキーワードになっていくんだろうなと思うんですよね。そういう意味では、区内産業もなかなか振興策がないところなので、研究をやった上で、その辺につなげられるようなところも力点を置きながら、ぜひ研究していただきたいなと思っております。
質問というよりも感想に近いんですけど、もし御答弁あれば、お願いします。
小田区民の声担当課長
御意見をいただきましたような点につきましても、研究の視点に組み入れて考えていきたいというふうに思っております。
林委員
先ほど、こういう建物のところに入れておくと劣化しているのがわかるというような話をされていたと思うんですが、例えば道路の下か何かに入れておいて、それが悪くなったりとか、そういうようなこともわかるんですか。それこそ、将来的には。
藤井情報化推進担当課長
今の段階では、どれも現在、研究中あるいは実証実験をしている状況のものですので、具体的にどこの建物にというふうなものには、まだなかなかなっていないと思いますけれども、いろんなセンサーを組み込んだ形で入れることによって、もし地面であれば、どういう症状を見たいかによって、その症状を把握できるような仕組みを取り込んで、それを近くの検査機で収集するというふうなことは当然可能かというふうに思います。
林委員
でしたら、これから区役所が建てかえたりとか、道路の工事をしたりとかするときなどに、早目早目にそういうことも考えながらするということが研究にも反映されるということでいいんですね。
藤井情報化推進担当課長
情報技術というのは、発表されてから実際にいろんな人たちの身の回りに実用化されるのには、どんなに早くても数年、長いものだと10年、20年とかかるというところがありますので、そういう点でも、このようなところで先行していろんな可能性について研究していく。ただ、実際に施策として、それを投資していくのかどうかということについては、コストパフォーマンスのこともありますので、総合的に勘案して計画化をして取り組んでいくという形になろうかと思います。
飯島委員
そんなことなんですか。あえて、時間のこともあるからやめようと思ったんだけど、そんなハードウエアにかかわったことを研究するの。ユビキタスを中野のまちづくりに反映させるということは、そんなことなんですか。考えたセクションが答えてよ。だって、全然関係ないじゃない。これは政策研究機構のテーマなんでしょう。
行政は行政として、地域情報化推進計画を持っているのは当たり前ですよ。ユビキタスなんて今に始まったことじゃないじゃない、書いてあるのは。政策研究機構は何を研究するのかというときに、今ここの議会でのやりとりがミスリードして、そういう方向の研究になるということは、本来的な研究テーマのあり方にかかわっているんですか。
斉藤委員がおっしゃったように、要するにどんなことをやるのかについて、ぶれないでちゃんと言ってもらわないと困るだろうし、説明する際に、ユビキタスの説明はいいですよ、それはいろいろあって。だけど、ユビキタスを中野のまちづくりに反映するというのはどういうことなんだということをはっきりさせておかないと、研究の方向性がミスリードされていってしまう。
ICタグなんかぶち込んで経年劣化、もうとっくにやっていますよ。そんなことは中野のまちづくりにかかわるユビキタスの云々かんぬんじゃないんでしょう。そうなんですか。そうだとすれば、そういうことなのかなと思うしかないんだけど。
だから、そういう点はどういうことをお考えになっているのか、これだけでよくわからないから何とも言えませんけども、お答えはいいわ。それによってまたさらに何か展開してもうまくないので、お答えいただかなくても結構ですけど、改めて短期研究、ユビキタス都市中野の実現についてということはどういうことなのかをお答えいただきたいなと思うので、そうじゃないと、何か変なことに終わってしまう感じがするので。
小田区民の声担当課長
改めまして御報告させていただこうと思います。
西岡副区長
ユビキタスという言葉、先ほど言いましたように、大変幅広い概念を含んでいる言葉でございまして、研究を始めるに当たって、いろいろ情報収集をしているんですけども、書かれている本ごとにかなり内容もばらばら、論旨もまちまち、立場ごとにみんなユビキタスを違う目で見ているというのが今、情報収集しながらわかったということです。そういった中で、だからこそ、研究テーマとして取り扱うのにふさわしいんじゃないかと思っています。
きょう聞いていただくと、各課長が担当ごとに違うことを言うというのも、実はユビキタス自体が社会の中で今、取り上げられている現状をよく反映しているのではないかと思います。研究を進めながら、鋭意こういった委員会の場でも御報告していきたいなというふうに思っております。
飯島委員
テーマ設定に副区長もかかわったとおっしゃっていましたね。だとすれば、いろんな意味があって、人によってさまざまな受けとめ方云々かんぬんを聞きたいのではないのであって、政策研究機構がこういうテーマを掲げてやる、その中身は何なんだよと。これをやることによって、中野区民に一体どういう利便性やサービスやその他がどうなるのか、生活の質がどう向上するのかなんてということは、ちゃんと取り組まれるんだから、研究とはいえ、一定の方向性を持ち、区民とのかかわりを持ち、自治体がやっていることだという意味合いをきちっと踏まえた取り組みと御報告をぜひお願いします。お答えはもう結構ですので。
委員長
他に質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告を終了いたします。
次に、8番、平成19年度における電子申請の利用状況の公表についての報告を求めます。
藤井情報化推進担当課長
それでは、お手元の平成19年度における電子申請の利用状況の公表についてに従いまして、御報告させていただきます。(資料9)
電子申請の利用状況の公表につきましては、中野区行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例第8条に基づくもので、毎年1回以上公表するということにされているものです。
電子申請の内容といたしましては、電子自治体共同運営電子申請サービスで汎用的に受付処理をしているものと、それ以外に個別にいろんなシステムで特定の事務に専門の電子申請を受け付ける仕組みがありますので、そういうものも含めた件数になっています。
19年度につきましては、手続数として234件、電子申請の受付件数といたしましては、68万4,520件、234件の手続全体の受付件数としては137万2,813件ということで、電子申請の利用率は、全体としては49.86%程度ということで、一応17年度からの表を下に入れさせていただいていますけれども、手続数、申請受付数ともに徐々にふえている状況になっています。
別紙のほうで個別の電子申請の内容については、お示ししてありますので、後ほどお読み取りいただければと思います。
この公表予定日につきましては、7月5日、公表方法としては、中野区ホームページとなかの区報の7月5日号で公表をいたします。
以上、雑駁ですが、報告いたします。
委員長
ただいまの報告に対しまして、質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告を終了いたします。
次に、9番、中野区第二次友好調査団による大韓民国ソウル特別市陽川区訪問についての報告を求めます。
小田区民の声担当課長
それでは、お手元の中野区第二次友好調査団による大韓民国ソウル特別区陽川市訪問につきまして、御報告をさせていただきます。(資料10)
本年1月に第1次の調査団のほうが伺っている次第でございますが、7月に第二次友好調査団ということで、大韓民国ソウル特別市陽川区のほうを訪問させ、今後の両区の交流につきまして、実務的な内容を中心に協議を行っていきたいというふうに考えてございます。
日程につきましては、7月2日から4日の3日間を予定しております。
調査団の構成は、西岡副区長、ほかに職員2名が同行してまいる予定でございます。
主な協議の内容でございます。区民レベルの交流事業の検討、区民レベルの交流事業の実施方法の検討、また、友好区関係締結に当たっての条件整備等につきまして協議を行っていきたいというふうに考えております。
今後のスケジュールでございます。想定といたしましては、御報告申し上げましたとおり、7月の上旬に職員が陽川区のほうへ参りまして協議をさせていただきます。その後、陽川区派遣の訪問団の方を中野区のほうへ受け入れまして、また実務的な協議を重ねていきたいというふうに思っております。その後に中野区から陽川区への訪問団の方を派遣して、このときは恐らく友好区関係の締結ということが想定される次第でございます。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対しまして、質疑ございますか。
斉藤委員
友好区関係の締結に当たって、中野区で持っている条件というのはあるの。これとこれとこれは必ず友好区を結ぶ場合はあるんですというのをちょっと教えてくれる。
小田区民の声担当課長
やはり行政同士の交流ではなく、民間での交流がいかに今後盛んに行われるかということを主眼に置きまして協議をしていきたいというふうには考えてございます。
斉藤委員
だから、友好区を結ぶのに、中野区としては必要条件というのはあるんですかと聞いている。要するに、西城区と結んでいるでしょう。そうしたら、いろんな条件の中にこういう条件があるんですというのを中野区として、これとこれは必ず必要なんですというのを。ただ友好都市を結んで条件が違っちゃうということじゃないんでしょう。言っている意味、わかる。民間のどうのこうのなんて、そんなことを聞いているんじゃないんだよ。
小田区民の声担当課長
陽川区は、ソウル特別市におきまして、西部に位置しております。中野区の置かれている状況と人口密度の関係ですとか、そういうところで非常に条件的には重なる部分があるというふうに考えてございますけれども……。
西岡副区長
明文化されたものはございません。ただ、常識的に考えて、相互に事前の交流があって、信頼関係が醸成されていること、その上で、締結後の交流のメニューが具体的になっているということ、交流の協定があるとすれば、そういった関係締結の前提になるかと思います。
斉藤委員
多分そうだと思うんですよ。これこれこういう条件じゃなければ結ばないというのは、ただ似ているからなんていうことではないと思う。ただし、本当は持っていないといけないよな。公表はできなくても、最低、相手も中野区に理解があるとか、こちらでも理解できるとか、それから、長い間交流ができるとか、締結したことによって友好関係がもっと発展するとか、公表できなくてもいいけど、そういうような。何も持っていないで、ただ似ているからとか、向こうが仲よくしようよと言ったからやっちゃいましたって、そんなものじゃないんだろうと思うんだよ。だから、そういうのを公表するとかえって失礼になるけど、何かしら持っていないと、区としていかがかなというふうに思うんだけど、どうですか。
石神副区長
中野区は、今、言われたように、ただ友好関係で判を押したらばそれでいいじゃなくて、生活レベルでの交流であったり、仕事の中での交流であったり、生活面も含めていろいろ交流が進んで、お互いの生活が向上するとか、そういった基準が多少あったほうがいいのではないかというふうに思います。ただ、これが条件ですよというふうに対外的に出すのではなくて、議会との中で話し合いをするとか、具体的に話し合いをするときの視点というものについては、これから詰めて整理をしておきたいというふうに思います。
斉藤委員
それで結構です。それがもとで、例えば民間の文化的な相互理解のことはもちろん、それから、職員が中野区から向こうに行って研修したり、向こうの研修を受け入れる。そのもとがあればもっと、お互いに緊密になっていける。それは非常に難しいんだと思うよ。でも何かしら持っていないと。持っているって、常識として持っていればいいんだろうと思うけど、認識だけはちゃんと持っていただかないとよくないのかなというふうに思います。これは要望です。
委員長
他に質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告を終了いたします。
次に、10番、議会の委任に基づく専決処分についての報告を求めます。
川崎経営担当参事
それでは、本定例会で議会に御報告いたしました議会の委任に基づく専決処分3件につきまして、御報告をいたします。(資料11)
まず、報告案件の1でございますが、事件名は、不当労働行為救済申立事件でございます。当事者は、東京公務公共一般労働組合、被申立人が中野区ということでございます。平成16年に救済の申し立てがございまして、本年3月31日に和解の成立を見たものでございます。
事案の概要と経過でございますが、本件は中野区が平成16年に保育園の非常勤職員の職を廃止したことに関連いたしまして、申立人の労働組合が東京都の労働委員会に不当労働行為の救済の申し立てを行ったものでございます。このたび、区と相手方の和解が成立したというものでございます。
和解の要旨でございますが、まず一つには、申立人との間で紛争が生じたことについて、区が遺憾の意を表するということ、二つ目は、区は今後も引き続き真摯に労働条件の交渉に当たるということ、3番目として、申立人は本件申し立てを取り下げるということでございます。
和解の理由でございますが、本件につきましては、3年余にわたりまして継続した事件でございますが、労働委員会のほうから和解により解決すべきと強く勧告されたこと、また、関連した訴訟につきまして、昨年暮れに解決をしているというようなことも踏まえまして、今回和解に応じたというものでございます。
裏面に行きまして、報告案件の2でございます。これは庁有車の事故にかかわるものでございます。
事故の発生日時でございますが、昨年の12月28日でございました。
事故の発生状況でございますが、清掃事務所職員が運転する軽トラックが粗大ごみを収集するために山手通りを移動中に、Uターンの専用路、ここを使ってUターンしようとしたところ、対向から対向車であります相手方の自動二輪車、オートバイのミラーと接触して、相手方が右手及び左足を負傷したというものでございます。
和解の要旨でございますが、相手方がこうむった損害24万9,550円について賠償する義務のあることを認めて支払うというものでございます。
和解の成立の日は、本年4月2日でございます。
区の賠償責任でございますが、本件事故は軽小型貨物車を運転した職員が十分に安全の確認を行わなかったため発生したということで、相手方がこうむった損害額全額について区に責任があると判断したものでございます。
損害賠償額は先ほど申し上げた額でございます。
事故後の対応といたしましては、関係職員についてヒアリングを行って事故原因を究明し、そして所属長から口頭による注意を行ったものでございます。
その次のページにわたりまして、あと、緊急ミーティングの実施、そして清掃事務所職員に事故防止の徹底を図っているところでございます。
その次、報告案件の3でございますが、これは区道上の石に車が接触した事故でございます。
事故の発生日時は、本年3月9日でございます。場所は若宮三丁目です。
事故の発生状況ですが、相手方の運転する車が一方通行の区道を曲がろうとしたところ、道路上にありました道路の隅切りをしたところに、そこに書いてあります高さ37センチほどの石があったわけですけれども、これに自動車の左側部が接触したと。これによりまして、自動車の左ドアのパネルとステップモールを損傷したものでございます。
和解の要旨でございますが、相手がこうむった損害17万2,018円について、賠償の義務のあることを認め、相手方に支払うというもので、和解の成立は本年4月9日でございます。
区の賠償責任の判断でございますが、区道上の障害物により生じた事故であり、その障害物が長期間にわたり放置されていたということで、区の管理責任が問われるものであり、区の賠償責任は免れないものと判断したものでございます。
損害賠償額は、先ほど申し上げた額となります。
事故後の対応でございますが、事故の原因となりました石につきましては、4月2日に撤去いたしております。また、そのほか区道上の隅切り部分の障害物について、巡回点検などで確認をし、撤去が必要な障害物については、撤去を強化していくことといたしました。
以上、3件が議会の委任に基づく専決処分の報告でございますが、区側の過失でこのような事故を引き起こしたことにつきまして、おわびを申し上げ、御報告とさせていただきます。
委員長
ただいまの報告に御質疑ありますか。
飯島委員
最後の3件目、よく隅切り上に石が置いてあったりなんかしていますよね。確かにそういうことなんでしょうけど、今までだってずっとそうなっているのって結構見ますね。これは一斉にそういうことをやって撤去するようにしたんですか。
川崎経営担当参事
そこに書いてありますように、この事故後、そういったものがないかどうかということを点検いたしまして、2カ所ほど危険箇所があったということで、対応したということで報告は受けております。
飯島委員
つまり強制的に撤去する、そういうことが可能なもの、撤去が必要な障害物は、そもそも隅切りをすることによって利益を得ているわけでしょう、当該建築行為をした人たちやなんかは。だとすれば、当然それはやるんだよね。今までやらなかったのは何だということになったりするんですが、隅切り以外に例えば42条2項道路ってあって、やっていますよね。今度、42条2項道路って、セットバックするから車が通れたりなんかする場合もあったりする。もし仮にこれが一たん下がって、またもとに戻すというようなことが時々あるじゃないですか。当区は平成5年だったかな、平成7年だったかな、それ以前ということでは、セットバックしたやつがまたもとに戻るようなことについては、区として指導ができたり、ちゃんと下がってくださいよというようなことができたりというふうに条例を変えたりなんかしたことがあったんだと思います。それでやっていないところでもし仮にこういうことが起きると、こういうことが起きるたびに中野区に賠償責任があるとなって、行政の怠慢ということですよね。そういうことになるということですか。
川崎経営担当参事
まず、この事故の場所なんですけれども、隅切りをして、区にその土地が譲られて区道認定をされたところに置いてあった石なんですね。今、御質問があったように、もしその持ち主が意図的に何か置いてあったというものであれば、区道上に違法に置いたものですから、置いた人の責任になります。ただ、こういった石の場合は、どなたが置いたかがわからなかったというものなんです。区道に認定されたのは昭和56年なんですけれども、その後に隅切りをしてある家の持ち主が変わっていまして、その石がだれのものかわからないということで、置いた人の責任は問えないということで、一方で20数年間、区道となったところに持ち主不明の石が置いてあったということから、区の責任は免れないだろうという判断になってございます。
飯島委員
そうすると、特殊な事例に近いんですね。でも、20何年間も石を放置しておいて、賠償責任は当たり前ですよ。その辺のことをきちっとしないとうまくないんだろうなと。
先ほどの斉藤委員の質問じゃないけど、このことはそれぞれ当該所管でも御報告されているんでしょうし、取り組みについて、これはこれとして、かなり真剣な対応が求められるだろうし、いたずらにこれ以上はどうだとは言いませんよ。だけど、それはかなり意外なことですし、道路に石が置いてあって、それにぶつかったから、なぜ中野区がという。聞いてみれば、20何年もずっと石が置いてあって、だれも何も言わなかったのかと思ったりなんかするんだけど、いずれにしても、わかりました。とにかく役所が怠慢でこういうことにならないように、ぜひよろしくお願いします。お答えは結構です。
斉藤委員
今の続きに行くんだけど、3月9日にやって、撤去したのが4月2日って、その間ずっとまた置いておいたの。事故があって、賠償して、1月も置いておくって、どういう神経なの。
川崎経営担当参事
その経過でございますが、3月9日に事故がございまして、その後、石の所有者がどこであるかという調査に手間取ったというようなことでございますが、いずれにしろ、今、委員がおっしゃったように、危険である以上、直ちに撤去するというのが当然の措置ということで、1カ月ほどかかったことについては、申しわけなく思っております。
委員長
他に質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
他に質疑ございませんでしたら、以上で本報告を終了いたします。
次に、11番、訴訟事件の判決についての報告を求めます。
川崎経営担当参事
それでは、訴訟事件の判決について報告を申し上げます。(資料12)
事件名は、損害賠償請求事件でございます。当事者、原告は日野市民、被告は中野区でございます。
訴訟の経過でございますが、本年2月6日に東京地裁に訴えの提起がございまして、6月に棄却判決の言い渡しがございました。
事案の概要でございますが、原告のお父様は平成15年に既に亡くなっていたにもかかわらず、原告のお母様の高額療養費の代理人となっていた、亡くなっていた父あてに高額医療費の支給決定通知を出したと、そういったことで精神的苦痛をこうむったということで訴えが提起されたわけでございます。
請求の趣旨は、精神的苦痛に対して10万円を支払えというものでございましたが、判決は原告の請求を棄却するということで、判決の要旨、そこに書いておりますが、本件につきましては、事務の手続上、原告の父の死亡を確認しなかったことによる過失を認めることができないということで、請求を棄却したというものでございます。
本件につきましては、以上でございます。
委員長
ただいまの報告につきまして、質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
斉藤委員
休憩してくれる。
委員長
休憩します。
(午後4時03分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後4時03分)
他に質疑なければ、以上で本報告を終了いたします。
次に、12番、かみさぎ特別養護老人ホーム空調設備改修工事(第2期工事)請負契約について及び13番、啓明小学校校庭芝生整備工事請負契約についての報告を求めます。
篠原経営室特命担当課長
それでは、12番、かみさぎ特別養護老人ホーム空調設備改修工事並びに13番、啓明小学校校庭芝生整備工事につきまして、一括で御報告を申し上げます。
お手元の資料をごらんいただきたいと思います。かみさぎ特別養護老人ホーム空調設備改修工事第2期分の請負契約でございます。(資料13)
まず、工事場所でございますが、中野区上鷺宮三丁目17番4号、かみさぎ特別養護老人ホームでございます。
2枚目以降に配置図がございますので、御参照いただきたいと思います。
工事の概要でございますが、既存の冷温水発生機の撤去、小型の冷温水発生機の設置、空調機の機能整備、それから、各施設の配風機の更新などの工事でございます。
工期でございますが、2008年5月17日から11月7日までの計175日間でございます。
契約締結の日でございますが、本年5月16日でございます。
契約金額でございますが、消費税込みで1億6,485万円でございます。
契約者は、富士熱学工業株式会社、これは区内の業者でございます。
契約の方法でございますが、指名競争入札で行ったものでございます。
予定価格は、ここにございますように、消費税込みで1億7,640万円、契約者の営業概要につきましては、6の表のとおりでございます。
裏面をごらんいただきたいと思います。
入札経過でございます。本件工事につきましては、予定価格3,000万円以上の設備工事になります。格付はA格、5社以上で区内、準区内が3分の2以上ということで選定をいたしました。その結果、区内5社、区外が2社、計7社を指名いたしまして競争入札を行ったものでございます。
なお、参考までに本契約の落札率でございますが、93.5%でございました。
それでは、続きまして、啓明小学校校庭芝生整備工事請負契約につきまして、御報告申し上げます。(資料14)
まず、工事件名につきましては、啓明小学校校庭芝生整備工事でございます。
工事場所でございますが、中野区大和町一丁目18番1号、区立啓明小学校でございます。こちらの2枚目以降に配置図、工事箇所等がございますので、御参照いただきたいと思います。
工事概要でございますが、学校の校庭の芝生舗装工事、散水施設改修工事、付帯設備改修工事、その他遊具の移設改修工事等でございます。
工期でございますが、本年、2008年5月29日から8月22日までの86日間でございます。
契約締結の日でございますが、5月28日でございます。
契約金額につきましては、消費税込みで5,670万円、契約者につきましては、株式会社飛鳥東京支店でございます。こちらも区内の業者でございます。
契約方法につきましては、指名競争入札で行ってございます。
予定価格につきましては、消費税込みで5,712万円でございます。
契約者の営業概要につきましては、6の表のとおりでございますので、御参照いただきたいと思います。
裏面をごらんいただきたいと思います。
入札経過でございます。本件工事につきましては、予定価格4,000万円以上のその他工事になります。そのため、格付はございません。5社以上で区内、準区内が3分の2以上という基準で選定をいたしました。その結果、区内が5社、区外が2社、合計7社を指名いたしまして、競争入札を行ったものでございます。
なお、参考までに、本契約の落札率でございますが、99.3%でございます。
報告は以上です。
委員長
ただいまの報告に対しまして、質疑ございますか。
林委員
どの会社が区内、区外というのを教えていただけるんですか。区外だけ教えてください。
篠原経営室特命担当課長
まず、かみさぎ特別養護老人ホームでございますが、区外につきましては、大立工業、それから、ジーケー工業でございます。それから、啓明小学校でございますが、内山緑地建設、あと富士植木、この2社でございます。
委員長
他に質疑ございますか。
斉藤委員
ちょっと休憩。
委員長
休憩します。
(午後4時09分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後4時11分)
他に質疑がなければ、以上で本報告を終了いたします。
次に、14番、中野区入札監視委員会委員の選任についての報告を求めます。
篠原経営室特命担当課長
それでは、中野区入札監視委員会委員の選任につきまして、報告を申し上げます。(資料15)
この入札監視委員会につきましては、昨年12月に策定いたしました中野区入札・契約制度改革基本方針の中で、透明性を高めるといった観点から監視委員会を設置することといたしまして、本年の第1回定例会におきまして、中野区入札監視委員会条例を制定いただきまして、本年4月1日から施行したものでございます。
なお、本年6月1日に中野区入札監視委員会の設置、委員の選任をいたしましたので、本日は報告をさせていただきます。
お手元の資料の1番目になります。選任委員の氏名及び役職等についてでございます。まず、小野茂夫氏、この方は学校法人東京工芸大学の理事長の方でございまして、あわせまして、現在、社団法人日本バリュー・エンジニアリング協会の会長を務めてございます。なお、日本工学、現在のニコン株式会社でございますが、こちらの名誉顧問も同時に就任をしてございます。
それから、お二人目ですが、大谷典孝氏、これは弁護士の方でございまして、現在、中野区公益通報相談員を委嘱されてございます。
それから、3番目の岩永勉氏でございますが、現在、株式会社多摩都市モノレールの代表取締役をしてございます。なお、この方につきましては、元東京都の建設局長、こちらは平成16年、17年の2カ年にこの要職にあった方でございます。
次に、委員の委嘱期間でございますが、本年の6月1日から平成22年の5月31日までの2カ年となってございます。
職務内容につきましては、そこにあるとおりでございます。
なお、委嘱日、それから、第1回委員会でございますが、6月30日の月曜日の午後を予定してございます。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
長沢委員
この選任委員の場合ですけど、結局、法的に義務付けられた第三者機関の一つだと思うんですね、この入札監視委員会というのは。他の自治体でも当然ながらこういうのを設置することになっていると思うんですけど、兼務というのはできるんですか。
篠原経営室特命担当課長
特にどこそこの監視委員になっている場合になってはいけないというような規定はございません。準則でもそういうものはございません。
長沢委員
じゃ、この三人の方々で兼務をされている方はいらっしゃるんですか。
篠原経営室特命担当課長
いらっしゃいません。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了します。
次に、15番、中野区小規模事業者登録制度の登録についての報告を求めます。
篠原経営室特命担当課長
それでは、中野区小規模事業者登録制度の登録につきまして、御報告申し上げます。(資料16)
この登録制度につきましても、昨年12月に策定いたしました中野区入札・契約制度改革基本方針の中で、区内の小規模事業者に限り、区の仕事の受注機会を提供するという意味で、区内産業の活性化を図る、そういうことを目的として制度化したものでございます。
登録の申し込みの受付でございますが、本年の4月15日から5月30日までの間、行いました。この間、区のホームページ、産業振興分野のウェブマガジン、あと、契約担当にあります告知板等で周知したものでございます。
6月以降の登録の申し込みにつきましても順次行いまして、毎月20日締めで資格審査をいたしまして、翌月から名簿に登録するということになります。したがって、随時受付をしているということになってございます。
この登録の有効期限でございますが、2年間といたしまして、平成22年の9月30日まででございます。登録の更新につきましても、一定の登録更新期間を設けまして対応してまいるということでございます。
それから、登録事業者でございますが、現在、登録事業者数につきまして、10事業者ございます。物品等が5者、工事事業者が5者ということになってございます。物品につきましては、枠の中にありますように、情報処理業務、都市計画・交通関係調査といったような業種で登録をしてございます。工事事業者につきましては、建築設計、建築工事、空調工事、設備設計といった方々が登録してございます。
制度の開始でございますが、6月から契約案件、そこにありますように、予定価格80万円以下の物品の買入れ及び製造請負、予定価格40万円以下の動産の賃貸借契約、予定価格50万円以下の委託契約、予定価格50万円以下の工事請負契約、あと、修繕等の契約でございますが、各部において必要に応じて名簿から事業者を選定し、入札の上、発注するというふうに考えてございます。
報告は以上です。
委員長
ただいまの報告に対しまして、質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告を終了します。
次に、16番、平成19年度中野区区政情報の公開に関する条例の運営状況の報告について及び17番、平成19年度中野区個人情報の保護に関する条例の運営状況の報告についての報告を求めます。
戸辺広報担当課長
それでは、平成19年度中野区区政情報の公開に関する条例の運営状況の報告及び中野区個人情報の保護に関する条例の運営状況の報告について、報告を行わせていただきます。
まず、区政情報の公開に関する資料(資料17)の1ページ目をおあけいただきたいと思います。
1番でございます。公開請求状況及び公開・非公開等決定状況でございます。月ごとになってございます。請求件数の総計は632件、公開446件、一部公開151件、非公開35件という内訳になってございます。
2番、実施機関別の公開請求状況でございます。上記の632件につきまして、区長部局、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、区議会、その別で分類したものでございます。
次のページをお開きください。
3番、請求者の状況でございます。中野区の区域内に住所を有する者からの請求は196件、東京都の区域内に住所を置くものからの請求は407件、東京都の区域外からの請求は29件という内訳になってございます。
4番、請求情報の内容についてでございます。一般区政情報については245件、法人等の情報については318件、行政執行情報については66件、その他情報が3件という分類になってございます。
5番、公開の方法でございます。閲覧に供したものについては62件、写しの交付184件、閲覧・写しの交付305件、電子メールによる送信が46件ということでございます。こちらの合計欄については、公開と一部公開の合計ということになってございます。
6番、公開の事務手数料についてでございます。公開の事務手数料の合計額につきましては、70万2,900円ということになってございます。
7番、審査会の開催状況ということでございます。審査会については、不服申し立ての審査及び情報公開事務処理状況の報告、そうしたものを目的に開催されておりまして、平成19年度の開催回数は11件ということになってございます。
情報公開事務処理状況でございます。本報告の別冊ということで、情報公開事務処理状況、これを配付させていただいてございます。こちらの内容につきましては、後ほどごらんいただきたいと思います。
続きまして、9番、不服申し立ての処理状況でございます。平成19年度の不服申し立てにつきましては、3ページから11ページまで、全11件、こちらのほうが先ほどの審査会で審議されたものでございます。
19年度中の新規不服申し立ての件数はございませんでした。すべて継続案件でございます。
なお、この11件の中で、6ページ、7ページでございます。4番、5番、7番、こちらが平成20年度に継続という形になってございます。
引き続きまして、平成19年度中野区個人情報の保護に関する条例の運営状況の御報告に入らせていただきます。(資料18)
1ページ目をお開きいただきたいと思います。1、事務の登録状況でございます。区が事務事業を進めるために個人情報を収集しようという場合には、事業の名称及び個人情報の収集目的、内容、収集対象者、利用状況等を登録するということが義務付けられてございます。また、登録した事務を廃止する場合、登録した事務の事項を変更する場合にも登録し直しという手続が必要になってございます。
平成19年度の登録状況は、下の表1のとおりでございます。こちらの前年度というのは、平成18年度ということでございますが、総計で1,358件、19年度末の登録数は1,367件という状況になってございます。
2番の目的外利用及び外部提供の状況でございます。区が個人情報を収集した目的の範囲を超えて利用すること、また、区以外の外部機関にそうした個人情報を提供するということは原則禁止ということになってございます。しかしながら、法令に定めのある場合、本人が同意している場合、また、個人情報保護審議会の意見を聴いて、実施機関が必要と認める場合など、例外的に目的外利用、外部提供ができるという規定になってございます。
表2はその目的外利用と外部提供の状況をあらわしたものでございます。前年度の登録数、これは平成18年度末、目的外利用については124件、外部提供については84件の登録がございました。19年度末の登録状況でございますが、目的外利用131件、外部提供105件という状況になってございます。
次のページをお開きください。
3番、開示等の請求及び請求に対する決定の状況でございます。原則として区が保管している自己に関する情報について、開示、訂正、削除、目的外利用等の中止を請求することができます。平成19年度の状況でございます。
表3、こちらはちょっと飛びまして、10ページをごらんいただきたいと思います。自己情報の開示等の請求及び決定の状況ということでございます。平成19年度は総数で78件の自己情報の開示請求がございました。開示決定されたものが52件、一部開示が11件、不開示が15件という内容になってございます。
2ページのほうにお戻りいただきたいと思います。
4番、電子計算組織への記録項目でございます。電子計算組織による個人情報の処理については、大量にかつ迅速に情報処理できるという利点がある反面、大量の情報漏えいという危険も潜んでいることから、個人情報を電子計算組織に記録する場合については、あらかじめ審議会に意見を聞くということになってございます。表4につきましては、平成19年度の記録項目でございます。42件の項目が平成19年度登録されております。
ページをめくっていただきまして、8ページをごらんいただきたいと思います。
5、電子計算組織の結合状況でございます。区の電子計算組織と区以外の電子計算組織の通信回線で結合するということにつきましては、原則禁止になってございます。ただ、法令の定めのあるとき、審議会の意見を聴き、実施機関が公益上必要と認めるときなど、結合できるということになってございます。平成19年度に新たに電子計算組織の結合を行ったものは、表5、全部で11件ございます。
次のページ、9ページでございます。
その他、まず、個人情報保護審議会での運営状況でございます。個人情報保護審議会では、個人情報保護制度の適正な運営を図るために設置された区の附属機関でございまして、平成19年度は5回の個人情報保護審議会が開催されてございます。
次の(2)の個人情報保護審査会の運営状況でございます。こちらは自己に関する個人情報の開示の請求に対する区の決定について不服があった場合、区が個人情報保護審査会に諮問し、審査をお願いして答申を得るという附属機関でございます。一番最後のページ、14ページでございます。こちらの不服申し立ての処理状況で1件、審査が行われ、11回の審査会が開催されてございます。
以上、簡単でございますが、御報告させていただきました。
委員長
ただいまの報告に対しまして、質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告を終了いたします。
次に、18番、コンピテンシーモデルによる人材育成についての報告を求めます。
合川人事担当課長
それでは、コンピテンシーモデルによる人材育成について、御報告を申し上げます。(資料19)
これにつきましては、今年2月の総務委員会で考え方を御説明してございます。今回はその考え方に基づきまして、コンピテンシーモデルによる人材育成について決定をいたしましたので、御報告をするものでございます。したがって、基本的な考え方につきましては、そのときの御報告と変わってございません。なお、御報告はA4の1枚の資料によりまして行いまして、後ほど冊子についてはお読み取りいただければというふうに思います。
なお、斉藤委員の横文字の御指摘もございますので、コンピテンシーモデルあるいはキャリアデザインにつきましては、注釈をつけさせていただきました。
まず、実施方針でございますけれども、職員2,000人体制の少数精鋭の組織づくりを進めるために、成果を高める行動の基準でございます中野区コンピテンシーモデル、これは冊子本文の9ページ、10ページに添付してございますけれども、これを活用した人材育成を進めるものでございます。職員は中野区コンピテンシーモデルを用いました自己点検を通しまして成果を高めるとともに、みずからの特性を確認いたしまして、キャリアデザインを描き、実現に努力をする。それをもとに、区は職員の能力向上を支援するとともに、適材の配置等によりまして、能力適性を最大限発揮させて人材の有効活用を図っていきたいということでございます。
次に、中野区コンピテンシーモデルの実施の中身でございますけれども、職員はコンピテンシーモデルを日常的な職務行動の目標といたします。また、すべての職員は、中野区コンピテンシーモデルを基準といたしました自己点検を毎年行い、統括管理者等が面接等で能力開発のための助言、指導を行います。
3といたしまして、中野区コンピテンシーモデルの活用でございます。まず、職員がみずからの特性を把握し、キャリアデザインを描き、実現する資料として活用いたします。また、職員の能力の向上のために研修受講指導や日常的なOJTなどの育成資料として活用いたします。さらに、能力の把握をいたしまして、成果の高い職務分担を行う人事異動ですとか、職員配置に活用してまいります。職員の昇任のための基礎資料としても活用したいというふうに考えてございます。
5番目といたしまして、職員のキャリアデザイン実現に向けまして、今後構築いたします複線型人事等の資料に活用してまいります。
なお、この考え方に基づきまして、6月より職員全員に対して考え方の浸透を図るために、悉皆研修を行って周知を図っております。また、今後は専門性を生かす複線型人事制度の構築ですとか、現在ある公募制人事を拡充いたしまして、職員のキャリアデザインを実現する受け皿を整備いたし、その中でコンピテンシーモデルの評価結果を活用していくという考えでございます。
以上、コンピテンシーモデルによる人材育成について、御報告をいたしました。
委員長
ただいまの報告に対しまして、質疑ございますか。
長沢委員
そんな長々聞くつもりはないんですけど、2,000人体制による少数精鋭の組織づくりをするというところで、こういったコンピテンシーモデルを活用した育成ということでつくられるという。キャリアデザインというところの注釈を見ると、職員自身が将来的に担いたい職務、役割など、長期目標を設定して、その道筋を描くことと書いてありますね。今の中野区の職員の体制というのは、確かに一定若い方々も入れつつあるのかなと思いますけど、そうはいっても、全体の比重からすれば、前に何のあれか忘れましたけど、圧倒的に40代、50代の方が多いですよね。これはもちろんすべての職員ということなんですが、そういう方々にもキャリアデザインを描きというところが課せられているというのは、ものすごいちぐはぐなような思いがするんですが、どう言えばいいんでしょうかね。先ほど悉皆研修ということなので、全員がいろんな形で研修されるというお話だと思うんですけど、こういうのは一方通行じゃいけないと思うんですけど、片方でこういった人材育成の方針なりというのは、言ってみれば、定年をあとわずかに抱えるような方々のところにおいても、受け入れられているということでいいんでしょうか。
合川人事担当課長
当然先の長い方もいらっしゃいますし、今の平均年数でいきますと、46歳が平均年齢という形になりますので、そういった意味では、御指摘のとおり、若い職員も入れてございますけれども、全体的に年齢層は上がっているということでございます。ただ、そういった年齢の方についても、自分の仕事の能力、自分がどういった立ち位置にいて、能力をどういうふうに発揮していくのかということにつきましては、一人ひとり自分なりの立ち位置を確認しながら、仕事の仕方を見きわめていくという部分については必要だというふうに感じております。
長沢委員
片方でといいますか、その方々の能力を引き出すということの一般論というか、そういうことは大事ということは当然だと思うんだけど、ただ、片方で、事務職員の異動なんていうのは、かなり短い中でもされたりとか、あるいは専門職であっても、専門職じゃないところに移る。あるいはこの間、行政革新プランで言われた何カ年間かの中で、技能職の方々が事務職のところに変わるとか、そういう考えというのは、本人の能力云々以前に区の人事政策というか、組織なりの配置が先にあると。その中であなたの仕事の役割としてはこういうものだと、そのためにあなた自身はこういう能力を身につけていただきたいという、どちらかといえば、そういう形のものとしてこういった育成計画なりというものが存在するのかなというふうに、ちょっと感覚的な話ですけど、思ってしまうんですけど、その点はどうなんでしょうか。
合川人事担当課長
従来の人事異動等につきましては、組織的な目標ということがございますので、そういった傾向にあったというふうに思います。これから2,000人体制の少数精鋭の中で目指していくということは、職員一人ひとりがやる気を持って、自分の仕事を見きわめながら仕事をしていくということが重要になってくるというふうに思ってございます。そういった意味では、自分がどういう能力でどこに立ち位置があるのかというのを自分で把握し、自分がどこにそういった能力を生かしていくのかということも含めて、キャリアデザインを描いていけるような仕組みにしていきたいというふうに考えております。
長沢委員
今後のところで展望というか、そういうことを語られると、現況がどうなのかなとか、これまでがどうだったのかなというのを非常に考えてしまうんですが、それはいいです。
それで、ここで毎年自己点検を行っていって、統括管理者が面接の上、能力開発のための助言、指導を行うというのがありますね。これまでも目標と成果の管理シートという形で職員一人ひとりに必ず書かせて、それを職責の方々に見てもらって、さらにはそれ自身の評価、PDCAみたいなものの一環だと思いますけど、そういうものをやられている。これとはまた別にこういうことをされるのか、それとも、それを充実させるような形で、ここで言われているコンピテンシーモデルの実施ということをされるのか、その辺はどうなんでしょう。
合川人事担当課長
今やられている目標と成果による管理、これを人事評価に取り入れているというのが現状でございます。これは、どちらかというと1年の目標に向かって、自分の仕事を組み立てていくということで、ある意味、短期的な目標を実現するということでございますけれども、コンピテンシーモデルによる人材育成につきましては、ある程度、長中期的な、自分の公務員生活をどういうふうに構築していくかというようなところから発想したものでございますので、ある意味、短期的な目標を達成するために自分がどうあるべきかということよりも、中長期的な目標に向かって自分をどう描いていくのかというところに今回の意味があるというふうに考えております。
斉藤委員
単純に聞きたいんだけど、さっきの中野区の現状と課題の分析という中で、毎年職員の約1割が病気休暇を取得ってあるんだけど、そういうのはこれに生かされているの。
合川人事担当課長
御指摘のとおり、毎年220人程度、1日の休暇も含めますと1割程度いらっしゃいます。その原因は何かということですけれども、私どもとしては、個人のやる気ですとか現状、環境の整備ですとか、そういったものにつながるように、個人一人ひとりが将来像を描きながら仕事を進めていくという展望みたいなものが少ないというふうに感じておりまして、こういった制度を取り入れながら解決していきたいというふうに感じております。
斉藤委員
それはよくわかるんだけど、病気になっちゃっている人はそれで解決できちゃうの。もう病気なんだよ。大丈夫なんだ。
合川人事担当課長
もう既に病気になられた方については、復職を目指していただくということで、今年度、そういった意味では健康管理士ということで、メンタルの方に関しての対策をとってございます。そういったことで、なられた方に対する対策をとっておるのと、それから、これはそういった病気にならない職員をつくっていくということの予防的な部分ということで御理解いただければと思います。
斉藤委員
それと、もう一つ、一般質問でも言ったんだけど、管理職はいいんだけど、やたら異動しちゃって、あちこち組織を変えちゃって、それが何となく、横文字でいうと、キャリアデザインを自分でつくっているのに、上のほうからは、あっち行け、こっち行けってやられちゃって、大丈夫なのかね。
合川人事担当課長
その辺も含めて、ある意味、人事制度の基礎になる部分だというふうに考えております。そういったものも踏まえて、これから人事制度を考えていきたいというふうに考えております。
斉藤委員
人事だけじゃなくて、組織も考えないとまずいんじゃないの。その体制の中で組織をどうするのか。それで、個人個人のほうは、どう言ったらいいのかわからないけど、片方ではキャリアデザインを描いてコンピテンシーモデルで人材をこうやってやるんだけど、変えちゃうほうは、私はこういうことをやりたいというのをやられちゃったら、それこそ病気になっちゃわない。精神的ショックだって大きいと思うよ。そういうのがあんまり見えないんだよ、どう考えても。勝手に年じゅう変えちゃうようで、区民もよくわからない、どこに行ってもわからない。そうしたら、ワンストップサービス、区民のほうからすると、余計わからなくなっちゃうよ、まじめな話が。職員のほうも、こういうことをやっているのだったら、組織を変えるなとかなんとかというんじゃなくても、ある程度は、この人の特性はこうだなというのを人事の方でよく掌握していないと、うまく機能しないんじゃないかと思うんだけど、いかがですか。
合川人事担当課長
当然、人を知らない限り、その人の特性というのがわからないということがございます。その辺も踏まえて、自分で自己点検をしながら、上司と面接をしながら、それを確認していくということがございます。当然その上司からは人事に一定の情報が上がってきて、それを職員配置にも生かしていけるというふうに考えてございますので、そういった意味では、これをきっかけに一定の改善を図っていきたいというふうに考えております。
飯島委員
コンピテンシーモデルが対象とする職員の人の数って、現状何人ですか。
合川人事担当課長
一般の常勤職員を考えてございます。
飯島委員
管理職というのはどうなんですか。
合川人事担当課長
当然対象になります。
飯島委員
キャリアデザインの云々、統括管理者等が面接等でというんだけど、課長さんはだれが面接するの。
合川人事担当課長
その部の部長になります。
飯島委員
部長はだれなんですか。
合川人事担当課長
区長になります。
飯島委員
そうすると、区長から始まって、ずっと面接があって、こうやっていく。それぞれ考えるということになるんでしょうけども、職員2,000人体制による少数精鋭の組織づくりを進めるために、中野区コンピテンシーモデルを活用した人材育成を進めるとなっていますよね。2,000人体制による少数精鋭の組織というのはこういうものだというモデルはできているんですか。
合川人事担当課長
この前提に中野区人材育成計画がございます。各職層ごとに担うべき像を描いて、これに到達するようにということで計画を立ててございます。そういった意味では、中野区人材育成計画がこれからの職層別の将来像を描いているということでございます。
飯島委員
それから、複線型人事とか言っていますね。そうすると、これまで役所というのは、僕の受けとめ方ですから、そうじゃないということなら、そうじゃないということなんだけど、だれがその職責にあっても、要するにユビキタスだよ、職員的に言えば。だれがそこに来ても、ある程度できるようなキャリアをつくってくる、だから人事異動をやってきたわけですよね。今後は、ある意味でいうと、適材適所という考え方でいくということになると――言葉は適材適所でいいんですよ。だけど、適材じゃない人が不適な場所にいたらどうするんだという問題だって生まれてくるわけで、そうすると、今度は今までの人事という考え方ではなくて、それこそ、この仕事はこの人に向いている、あるいはこの人がやることは最も適しているとかというようなことによる人事政策が出てくるということになりますよね。そうすると、さっき言ったみたいな、私はそうではないんだけどということと、一方、人事を発令する側とでは全然違うわけですからね。つまりエントリーして、丸をたくさんつけて、この部分はこの人だなというふうになるということとは違うんだとか、さまざまなことが過渡期だから出てくるよといえば、それっきりなのかもしれませんが、2,000人に対してもう少し見える形で、つまり昔は一職一人とか、職となんとかとなっていて、2,000人が一つずつの仕事をすれば、2,000の仕事はできることになるんですけれども、中野区が担う行政の仕事に見合って本来組織というのは形成されるものだから、2,000人体制という組織に合わせて仕事を組み立てていくというのも、現実にはやり方としては双方があるんだろうけど、どっちか目に見える形にしないと、非常に難しいことになってくるなという感じが一方ではしないでもありません。しかも、あんな細かい表を見て、実際はもっとでっかい表なんでしょうけども、だれにも見せないようなつもりで細かい字で書いてあるような気もしないではないんだけど、あれで自分がどうというのは、うまくやっていくためには、かなりの助走期間やら準備やら体制やらを組まないとならないなと。そういう意味から、担当されているセクションの、それこそ事務処理能力と、人事というのは事務処理で済まない部分がありますから、その辺のことについては、もうちょっと、そのときそのときに応じて出していかなきゃならない。しかも、それはこちら側に出すというよりも、そちら側に出していく。皆さんの後ろ側に向かって物を言っていかなきゃならない。組合という問題もある。こういうことをクリアしていくとなると、こういうペーパーで解決しない要素のほうが僕は大きいんじゃないのかなと。担当されている方は大変御苦労だなと思いつつ、そういうことを感じてならないんですけども、いかがですかね。
合川人事担当課長
委員御指摘のとおり、これを実現するということは、先ほど言いましたように、これによって自分の特性を生かし、そして、それに合った適材適所ということに到達するためには、いろいろな制度の受け皿もつくっていかないとというふうに考えております。そういう意味では、道のりがようやっと、入り口に対して、これから制度をつくりながら、しっかりとした人事の仕組みをつくっていきたいというふうに思ってございます。そういった意味では、これからの努力も当然必要ですし、今御指摘のとおり、職員に対して理解をしてもらって、これをしっかり活用してもらうということが大事だというふうに考えておりますので、それについての努力もしていきたいと思っています。
委員長
他に質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告を終了いたします。
次に、19番、中野区土地開発公社経営状況報告についての報告を求めます。
冨永用地・管財担当課長
それでは、中身は19年度の決算と今年度、20年度の予算の内容でございます。(資料20)
初めに、19年度の土地開発公社決算報告書をごらんいただきたいと思います。
2ページ目をお開きいただきたいと思います。
2ページに書いてあることは、公社が19年度先行取得した実績、執行状況でございます。
備考欄をごらんになっていただきたいんですが、マル1、マル2、これが生活道路用地を4件ほど先行取得したと。それから、マル3は本町二丁目の用地を先行取得したこと、マル4は西武新宿線の野方駅の北口整備事業、これは用地の買収、建物等の用地補償費ですが、1件ということ、それから、鷺宮の自転車駐車場の周辺生活道路を1件、先行取得しました。合計7件で、金額といたしましては、47億5,000万円余ということでございます。
一方、公有地処分、公社の所有地を中野区が買い戻した土地の執行状況でございますけども、合計で3件、経費としては1億1,900万円余でございました。
これが事業報告という中身でございます。
次に、3ページ目以降、財務諸表でございます。最初に損益計算書でございますが、19年度の事業活動の中で損をしたのか、益を上げたのかという中身になっております。最終的には5万6,206円の当期利益を上げたということでございまして、この計算は事業外収益から事業外費用を引いて、なお販売費及び一般管理費を引いた結果が5万6,206円ということで、当期利益ということで計上いたしました。
次に、4ページでございますが、バランスシート、貸借対照表でございます。資産の合計は123億9,400万円ほど、それから、負債の合計が123億8,500万円余、資本の部でございますけども、資本の合計が850万円余でございます。負債及び資本の合計が123億9,400万円、資産の合計と同額になってございます。
貸借対照表は以上で説明を終わらせていただきます。
次に、5ページ目でございますけども、キャッシュ・フロー、現金の動きがどうなったのかということでございまして、マイナスというのは公社から出ていったもの、それから、何も書いていないのはプラスでございまして、現金を公社として生み出したものということでございます。真ん中辺に事業活動によるキャッシュ・フローというのがありますが、マイナス47億円、これが47億円ほど事業活動で使ったと。それから、投資活動はゼロでございます。次に、財務活動によるキャッシュ・フローが47億300万円計上されております。これが借入金等の資金でございます。したがいまして、事業活動のマイナス47億円から財務活動よるキャッシュフロー、これらを引きますと、現金の増加額が5万6,206円ということで、現金の流れをこれでごらんいただきたいと思います。
6ページですけども、財産目録、資産及び負債の明細書でございます。資産の合計が123億9,400万円、それから、負債の合計が123億8,500万円、その差が正味財産、先ほど御説明しました850万円余でございます。
次のページでございますが、付属明細表、無形固定資産明細表は電話加入権が1件あるということでございます。それから、中野区の借入金の期末残高、10億9,700万円ほどでございまして、これが中野区の借入金の期末残高の額でございます。
次の8ページは短期借入金の明細表でございますので、後ほどごらんいただきたいと思います。資本金の明細表、基本財産は公社500万円でございます。
次の9ページでございますが、上では現金明細表が書いてございますので、ごらんいただきたいと思います。
公有用地の明細総括表でございます。全部で公社が用地を持っているのが14件ございますが、そのトータルでございます。当期増加高と申しますのは、19年度に公社が取得した土地で用地費等書いてございますが、合計で48億2,200万円、それから、区が買い戻してもらった金額が1億1,900万円ということで、期末残高が123億7,900万円ということに相なりました。
公有用地明細表については、後ほどごらんいただきたいと思います。
ページがずっと飛びまして、17ページでございます。収支決算書、これについては、収益的収入及び支出ということで、収入の合計が1億6,900万円余、貸付金、清掃貸付料等も含みます。それから、支出が1億6,900万円ということで、この差の5万6,000円ほどは当期利益ということでございます。
なお、明細につきましては、18ページ以降、書いてございますので、後ほどごらんいただきたいと思います。
19ページにつきましては、資本的収入及び支出ということで掲げてございます。収入合計が114億7,400万円、それから、支出したのが115億9,400万円、ここに不足額が出てくるわけですけども、1億1,900万円は、先ほど公有地の売却代金で充てるものという経理の処理基準がございまして、損益勘定留保資金として補てんしたものでございます。
次の20ページ以降は、それの細目が書いてございますので、後ほどごらんいただきたいと思います。
最後に、監査結果報告書ということで、決算の意見書をいただきまして、これが公社として承認されて、中野区議会に報告するというものでございます。
引き続きまして、平成20年度中野区の土地開発公社の事業計画、資金計画、それから、予算を御報告したいと思います。
予算書の最初のページでございますが、今年度、20年度の公社の事業計画でございますけども、第1、公有地の取得事業計画、これは今年度先行取得するのが面積で914平米、主に平和の森公園、南台一・二丁目、南台四丁目の生活道路の地区計画に基づく用地を買収する予定の面積でございます。経費としましては、2億9,000万円ということで事業計画を立ててございます。
それから、買い戻し処分事業計画でございますけども、ここに書いてありますように、11億8,600万円ということを予定してございます。これは中身でございますけども、まちづくり用地も含めて健全化計画によります本一高齢者会館の買い戻し、事業計画に基づく野方駅北口、あるいは鷺宮自転車道路の先行取得したものを中野区が買い戻していただくという計画でございます。
次に、2ページ目の資金計画でございますが、主に122億円ほどの受入資金として計上してございますが、金融機関からの借入金は107億円と予定してございます。
それから、支払資金ですけども、これが公有地の用地費だとか長期借入金の返還金で合計122億4,300万円ということでございます。
予算でございますが、ここでは第4条を御説明、報告したいと思いますが、長期借入金等では借入限度額が109億8,000万円ということで定めてございます。この借入限度額で20年度の事業活動が行われるということでございます。
次の4ページ目以降でございますけども、収益的収入及び支出の予算、これは先ほどの事業活動に基づく収入、支出の明細でございますので、後ほどごらんいただきたいと思います。
6ページも同じように、収入の資本的収入につきましては、109億8,800万円、これは長期借入金でございます。それから、支出については、公有地を取得する事業でございまして、116億円余でございます。したがいまして、損益勘定は11億8,600万円ということで損益勘定留保資金として計上してございます。
7ページ目以降は明細でございますので、後ほどごらんいただきたいと思います。
雑駁でございますけども、19年度の決算報告書、それから、今年度、20年度の予算につきまして、御報告させていただきました。
委員長
ただいまの報告に対しまして、質疑ございますか。
斉藤委員
先ほどの基礎調査研究の中で、区の財政運営について、土地開発公社の借入金返済など歳出の増大要因を抱えており、一層の計画的な積み立てが必要となっているんだけど、これを見ると、歳出も増大要因となっているの、土地開発公社は。
冨永用地・管財担当課長
先ほどの報告書のときは、借入金額がその金額でございましたけども、今回、事業計画では109億円という借入限度額を設けていますので、公社の事業活動が積極的に行われている、借金の額がふえているということでございます。
斉藤委員
それで、健全化に取り組んでいるわけだよ、もう何年も前から。それは順調にいっているという理解でいいの。
冨永用地・管財担当課長
18年度を初年度として5年間、終わりが平成22年度でございますので、簿価総額、それから、標準財政規模の割合で0.08というのが目標でございます。22年度までには区が健全化計画をきちっと実行されれば、達成するという見込みでございます。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
他に質疑はございませんでしたら、以上で本報告を終了いたします。
次に、ちょっと委員会を休憩いたします。
(午後5時00分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後5時00分)
次に、20番、平成20年度風水害対応訓練の実施結果についての報告を求めます。
志賀危機管理担当課長
それでは、平成20年度風水害対応訓練の御報告をさせていただきたいと思います。
まず初めに、平成20年度風水害対応訓練の実施につきまして御報告いたします。
お手元にございます資料(資料21)をごらんいただきたいと思います。
訓練の目的といたしましては、本格的な雨のシーズンを迎えるに当たりまして、台風や集中豪雨に適切に対応できるよう、各災対部の所管部につきまして、基本的な活動を習熟することを目的として実施いたしました。実施日時ですが、平成20年5月14日、午後1時30分から4時まで実施いたしました。訓練参加職員数は114名となってございます。
3番目の訓練想定でございますが、休日の午後に大雨洪水警報が発令されたという想定を基本に、時系列で対応訓練を実施したところでございます。
訓練の内容でございますが、訓練形式は各災対部の想定に応じました図上訓練形式で実施いたしました。こちらの資料には記載ございませんが、訓練の流れをちょっと説明させていただきたいと思います。
大雨洪水注意報の発表の一報を受けた時点での対応、そこから情報連絡体制発令までの流れ、その後、2時間経過後に大雨洪水警報の発表を受け、その時点での対応、また、危険回避のための避難勧告の発表、それに伴う対応というような4段階の時系列としたショートシナリオを中心に、(3)に記載されております訓練項目に従いまして実施したところでございます。
訓練を実施するに当たりまして、4段階のショートプログラムを1段階ごとに2回実施いたしまして、1回目と2回目の間に反省点を出し合い、繰り返し実施したということで、より実践的な訓練ができたのではないかというふうに判断しているところでございます。この訓練を通しまして、より適切に水害対応ができますよう、今後とも訓練に工夫を加えながら実施していきたい、このように考えているところでございます。
報告につきましては、以上でございます。
委員長
特に質疑ございますか。
山崎委員
すみません。特別委員会だということで承知はしておりますが、1点だけお伺いしますが、今、志賀課長のお話ですと、より実践的な訓練ができたというけども、想定が休日の午後になっているんですね。休日の午後になるだろうという想定のもとに平日やっちゃったんですね。全く想定外じゃないですか。深夜想定をしたのにお昼に訓練しちゃったのと同じじゃないですか。まずこの設定がおかしいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
志賀危機管理担当課長
訓練想定で休日の午後ということで想定してございます。実際の私どもが勤務している時間、8時間、それ以外の災害の時間、24時間で考えますと、私たちが勤務していない時間に起こる可能性のほうが高いということでございます。そういったことも踏まえまして、今後の訓練の中では、実際に休日に訓練をしたり、あるいは夜間等に実施したりというふうに取り組むことを検討していきたいと思います。
山崎委員
被害想定にもよりますが、休日ということになると、皆さん、基本的には御自宅に戻られていますよね。予報やさまざまな状況が今、事前にわかりますから、かなり出てきていただくこともあるだろうけれども、そうした中で出てこれそうな人というのはどのぐらいいるんですか、正直言って。電車も交通機関もみんなとまっちゃって、大雨が降っているんですよ。そういう状況の中で参加者114名という想定が成り立つのかどうか、僕はとても疑問だなと思いますが、いかがでしょうか。
志賀危機管理担当課長
現在、情報連絡態勢の職員につきましては、区内在住、近隣区在住の職員を中心として構成しておりますけども、大雨洪水注意報が発令されてから体制を組むまでおおむね1時間以内に来られるということを対象とした職員構成になってございます。
飯島委員
所管に関係することで伺いますけど、訓練の目的というところに人事異動に伴う習熟度の低下を踏まえって、人事異動をやればやるほど、災害にかかわって習熟度が低下していく。訓練の目的にこういうことが書かれちゃって、人事異動を担当しているところはどう思うんですか。だって、大規模な水害で現場で実際に働いた人が、人事異動をやったからって、その人がいなくなっちゃうわけじゃないんでしょう。それから、第1次に応急的に集まっている人たちとかなんとかという人は、そういう意味ではキャリアを持っているような人とか、経験を持っている人とか、区内在住とか近隣とかってなっているとすると、人事異動に伴う習熟度の低下というのは、いわば役所を定年でやめちゃう人がどんどんあれして、若い人は水害の経験もありませんよと、そういう意味なんですか。
志賀危機管理担当課長
ここに書かせていただきましたのは、平成17年にあのような大規模な水害等がございました。18、19年度と2年間、幸いにして被害等は出ていないんですけれども、所管の各災対部と申しておりますのが総務、建設、福祉、教育と、それぞれの中で担う役割が違うわけですけれども、その役割が3年、4年たってしまいますと、人事異動で習熟したものがまた新たなメンバーの変更によって変わってしまうということで、このような書き方になっております。
飯島委員
だったら、人事異動とシンクロして、異動があって、その人がいなくなることを前提に災対本部の組み立てを既存の組織の中で物を考えているほうがおかしいんじゃないの。そういう人はどこに行ったって、災対本部のある一定の役割を担う人として、いわば役所の中の職員における災対のキャリアを持っている人としてピックアップしておいて、そこでやぐらを組んでいくというのが普通なんじゃないですか。キャリアのある人はいなくなっちゃいました、みんな素人でより集まって災対本部を結成してどうの、それはだめに決まっていますよ。だけど、やれる人は定年でいなくならない限りいるわけじゃないですか。そうでしょう。だとすると、災対本部の組み立て、組み上げ、それから、だれをどういうふうにするのかということも、組織のこんな図柄でやっているからまずいので、それこそ適材適所じゃないけど、人をポイントにして物を組んでいくというふうに考えたほうがいいし、こんなことを書かなきゃならないなんていうのは恥ずかしい話ではないかと僕は思うし、異動があるたびにやっていた人がいなくなっちゃっていったと。いなくなっちゃったら、そこの組織が担当するという発想じゃなくて、その人が中野の災害に対してそれぞれ担っていくんですよということぐらい考えられないんですかね。どっちに聞いちゃったほうがいいのかな。所管だから人事かなとか思ったりなんかするんですが。
石神副区長
災対のときの指揮命令系統をどういうふうに組むかというのは、今、委員が言われたような形も一つあります。また、今、既存にある組織を活用しながらやっていくやり方もあります。これは風水害の場合と、また、地震等の災害があった場合とはちょっと違ったような形をとっております。それは避難所について、地域の方と一緒に活動するのに人がどんどん変わっていくということは非常に難しいということから、指定をするとか、そういった形でやっているところはあります。
しかし、風水害の訓練の中で役割を持つということについては、仕事とセットにされることが非常に多くなってきております。これは災対福祉部の中では消毒に対応するということで、実際に日常的な仕事の中で消毒機器を管理したりなんかする、そういったこともやっているわけでございます。そういう中で、風水害対応については、既存の組織を基準にしてやっているところでございます。これは全部が一遍に変わっちゃうということではございませんので、ここに書いてある書き方が適切だったかどうかわかりませんが、人事異動に伴う習熟度の低下と、何年かたつと実際に風水害の中で対応したことのない人がまたふえてくるというということで、今回こういう書き方をして訓練をさせていただいたということでございます。
飯島委員
そういう視点もある、それはそうですよね、訓練するというのはそういう意味なんだから。だけど、消毒なんかに関していえば、今、消毒でびゅーってやっているなんて、日常的に資機材は管理しているけど、実際にやるなんて非常にレアケースですよ、それこそ。そうすると、みんな同じような話だし、同じ人がずっと同じことをやっていればいいかって、それはまた別の問題もあります。暗黙知の継承というのは大事なことになるんだろうけど、私は、人事異動に伴う習熟度の低下を踏まえって、これはずっとこのままなのよというのは変だとは思いますよ。だって、異動するたびにだんだん災対能力がなくなっていくという。でもどこかにその人はいるわけでしょう、卒業しない限り。そういう人たちの組み立てはどうなるの。
確かに地震と風水害は違うかもしれません。風水害というのを経験している人がいるとすれば、その人をどう使っていくのか、どう配置していくのか、それは組織として資機材を管理することとあわせて、組み立ては当然なっていくんじゃないのかなと。そうじゃないと、毎回人事の異動をするたびにどんどんその人が違うところに行ってしまって、呼び集めることもできなくなりますみたいなことではないだろうと思うので、ぜひその辺は実際的なこととして、現に3年に一遍とかあるわけですから、ことしなんか怪しい雲行きの日が多いじゃないの。現場で足あるいは腰まで水に浸かったことのない人というのはわかりませんよ。そういう意味では、キャリア、そういう経験がある人をうまく配置しながらと。その辺は石神副区長なら案配ができるんじゃないですか。そういうことを考えてやっていったらどうなんですか。
石神副区長
これは17年度にあったわけですけども、18、19年度の2年間はなかったということから、実際の現実対応ができるようにということで、それぞれの対応について図上訓練を行ったわけでございますが、今言いますように、経験というのは非常に大事だし、実際にそこでいろんな問題点を解決していったということが引き継がれていかないと、これはうまくないというふうに思っております。
ただ、今回の場合には、指揮者であるとか、情報の収集だとか、そういったことについて、全員が役割として認識しながらやってもらうというところで考えております。当然異動した場合にも、自分の日常の職務以外にこういった職務があるということで引き継ぎを行ってもらうわけですが、それが現実とそぐわないと、実際の経験がないということから、何年かに一度はこういう形で習熟度ということを視点に置いた訓練を行っているわけですが、今、言われたようなことも含めて、人事異動も単純に災害だとかなんか全くなしに出るということではなくて、ある程度、人事異動の考え方の中にも入れながら考えていきたいというふうに思います。
委員長
よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告を終了いたします。
〔「委員長、ちょっと休憩をもらっていい」と呼ぶ者あり〕
委員長
休憩します。
(午後5時14分)
委員長
委員会を再開させていただきます。
(午後5時14分)
次に、21番、平成20年度中野区総合防災訓練の実施について、報告を求めます。
志賀危機管理担当課長
平成20年度の総合防災訓練の実施につきまして、御報告をさせていただきます。お手元の資料(資料22)をごらんいただきたいと思います。
総合防災訓練の目的につきましては、お読み取りいただきたいと思います。
実施日時は、平成20年8月31日の日曜日、午前9時から午後1時までを予定してございます。
実施場所につきましては、本年度は昭和・東中野地域センター管内の桃園第二小学校、東中野小学校、第三中学校、明大中野、大妻中野の5カ所、また、上鷺宮地域センター管内の武蔵台小学校、上鷺宮小学校の2カ所、合わせて7カ所の会場で実施するものでございます。
訓練内容といたしましては、昨年度から実施しております地域センター管内の全避難所を一斉に開設いたしまして、各防災会がそれぞれの訓練メニューを実施するというものでございます。
なお、訓練の内容といたしましては、発災型の対応訓練といたしまして、初期消火対応訓練、避難誘導訓練では各地域から避難所までの避難誘導訓練、それから、避難所開設、運営訓練では地域内の全避難所を開設いたしました後に情報収集・伝達の訓練、たき出し訓練、また、医療救護訓練や各防災関係機関との連携による訓練を実施するということを予定してございます。
次に、実行委員会でございますけれども、各地域の住民の方々が中心となりました実行委員会を設けまして、ここでの話し合いによりまして、訓練内容を各会場ごとに定めていくものでございます。
訓練参加の機関といたしましては、こちらに記載されておるとおりでございますので、お読み取りをいただきたいと思います。
最後になりますけれども、区議会議員の皆様方には別途御案内を差し上げるところでございます。
委員長
ただいまの報告に対しまして、特に質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告を終了いたします。
次に、22番、「中野区の公会計改革の基本方針」についての報告を求めます。
相澤経営分析担当課長
それでは、「中野区の公会計改革の基本方針」について御報告させていただきます。
内容につきましては、お手元の資料(資料23)の概要版、これで説明させていただきます。冊子については、後ほどお読み取りいただければと思っております。
中野区の公会計改革につきましては、10か年計画、行政革新5か年プランに基づきまして進めております。全庁的な取り組みになりますので、庁内で検討しながら進めてきました。このたび、その基本方針として、区として決定いたしましたので、御報告させていただくものでございます。
まず、1番目です。公会計改革のねらいです。中野区は、経営改革に取り組んでおりますが、その一環として公会計改革を実施するというものでございます。中野区の目指す公会計改革は、発生主義会計の導入により正確な財務情報を得て、資産・債務・費用・管理の改革を行うほか、財務情報の開示の方法の改革、行政評価・予算編成・決算分析の連携強化を推進する全庁的な取り組みでございます。
そして、そのねらいです。二つございます。その一つ目が、区民による区政の統治、ガバナンスの強化とここでは記述してございます。複式簿記・発生主義会計、これはいわば世界共通の会計言語であるこの会計方式により財務情報を網羅的に示すことによって、主権者である区民に適切な財務情報の開示を行う、これによりまして、区民の区政への参加を推進し、区民による区政の統治を強化していくということでございます。
もう一つは、経営能力の向上でございます。経営分析の手法として発展してきました発生主義会計を導入しまして、区の経営分析力の向上と財務会計の適正な運営を担保する内部統制の仕組みを確立し、これによりまして、財政の健全性の確保と事業部制による区政の経営改革を強力に推進していくということでございます。
次に、それでは、現在の会計制度に何が問題があるかということをまとめてございます。区は、持続可能な区政を運営すると、確保するという視点から、財政の健全性のためにさまざまな取り組みを行ってきました。可能な限り取り組んできておりますが、なお、次の5点の問題の解決を図ることも重要であるというふうに考えてございます。
1ページ目の下のところ、(1)から(5)番目でございます。まず1番目としては、資産管理、債権管理の計画が不十分であると。言ってみれば、ストックの財務情報をもとに指標を設定するなどの取り組みが不十分であると。2番目としまして、費用分析が行われる状況ではない。今の会計の制度では費用と資本的支出の区分がないため、事業の経常経費、これを正確に把握できていないという問題点があります。また、民間企業で費用として当然認識される減価償却費などが費用として認識されていないなど、行政活動に伴う費用、これを民間並みのコスト情報の把握という意味では、十分にされていないという点があるのではないかということでございます。3番目としまして、財務情報の開示が不十分である。区の財務情報、これが民間やほかの団体との比較ができる情報となっていないため、財務知識がある区民にも健全性などがわかりにくい情報になっている。4番目として、(4)ですけれども、行政評価において、費用対効果を示す費用の設定が不十分である、このようなことは議会でもたびたび御指摘を受けているところでございます。(5)議会審議に必要な資料提供が不十分である、これにつきましては、区は財政運営の考え方、そういったものも示しているんですけれども、今後はストック情報を一覧にした財務情報というのをさらに示していくことが必要であるというふうに考えてございます。
すみません。裏面をお開きいただきたいと思います。
それでは、公会計改革によって導かれる経営改革の視点でございます。2ページ目から3ページまでの(1)から(5)に書いてございます。この五つの視点により経営改革を進め、持続可能で区民満足度の高い区政運営を実現していくということでございます。
(1)としては、財務情報が的確に生成できる業務プロセスの確立、財務会計システムによる財務書類の自動生成、財産管理システムの構築などでございます。
次に、(2)財務情報を生かせる組織体制の確立です。財務情報を行政運営に生かし、区全体の財務規律を確立するために、管理会計責任者(CAO)を設置し、組織体制を整備します。この管理会計責任者は、管理会計室を担任とする副区長とし、区全体の財務を統制する役割を担い、事務改善や財務改革を進め、財政の長期的な安定性を確保するというようなことです。その具体的な役割ですが、(2)のマル1からマル3のところに記載してございます。まず、年次会計報告書、アニュアルレポートにより決算分析から予算フレームの上限までの財務監理を統括する。また、2番目として、外部評価を経た行政評価結果を踏まえて、全庁に事務改善要綱、いわば事務改善の具体的な方向を示し、改善の実行を管理する。3番目としては、財務・監理の総責任者として財務・会計の規律を確保する、三つの役割を担うというようなことを考えてございます。
次に、(3)でございます。財務情報に基づく内部統制の確立、これは先ほど申し上げましたとおり、年次会計報告書による報告、そして、財務規律、財務管理の仕組みの確立を行うということで内部統制を確立していくと。財務監理の規範・指針を庁内に確認し、広く区民・議会と情報共有するために、年次会計報告書を発行していきます。マル2としまして、予算の執行に当たって、流用、契約・検収など、3枚目になりますが、重要度の大きい案件については、各部の会計監理者、管理会計室の(仮称)財務監理者に協議し、必要な調整を行って、含規制と財務規律が担保される仕組みを確立いたします。
4番目は、予算編成や計画策定への財務情報の活用です。管理会計室は、発生主義に基づく財務情報と、先ほどのアニュアルレポートの活用によって、財政フレームや起債などの財務における与条件を明確化する。いわば、決算、経営分析を重視したマネジメントサイクルの仕組みを確立させるということでございます。
(5)でございます。財務情報の活用による行政評価の拡充でございますが、発生主義会計による財務情報を組み込むことによりまして、費用対効果を分析する仕組みを今以上に充実させるということでございます。
次に、4番目の公会計改革のスケジュールでございます。恐れ入ります。本編の冊子の11ページをごらんいただきたいと思います。公会計改革のスケジュール、左の欄に組織体制の確立、財務情報の活用、議会・区民への情報提供、システム整備は、それぞれの区分ごとに内容を示しております。平成20年度からできるところにつきましては、システムの改修を待たず取り組んでいくというようなことを考えております。組織体制の確立については、20年度に規定整備を行って、来年度から実施していく。財務情報の活用につきましては、指標の検討などを行いまして、現在の総務省方式をもとに、何が活用できるか、そのようなことを検討していく。行政評価につきましては、今年度の評価について、発生主義のコストを入れられるところは順次やっていくということです。また、アニュアルレポートにつきましては、起債内容を今年度中に検討しまして、21年度から少しずつ内容を充実させてやっていきたいと思っています。システム整備につきましては、今年度につきましては、調達ガイドラインに基づくシステム評価を受けて、もしそこの評価を得られれば、21年度から約1年半かけてシステム整備を行い、23年度からスタートさせていきたいというふうに考えてございます。
すみません。もとにお戻りいただきたいと思います。
重要な会計方針ですけれども、有形固定資産の評価方法は、公正価値を原則とする。減価償却の方法は、定額法を採用する。また、行政コストと純資産変動計算書は、自治体活動の特徴に着目した方法とする。言ってみれば、国が示している総務省の基準モデルというようなモデルを採用してやっていこうというふうに考えてございます。
6番目は、中野区の作成する財務情報で、今、言っているものとちょっと重なりますが、国が示す基準モデルを採用していくと。
最後、4ページ目になります。(3)ですけど、予算編成への活用の検討、これは将来的にですけれども、予算書類についても、発生主義会計を導入していくというような視点で研究をしていく必要があるというようなことを考えてございます。
7番目、連結でございます。中野区全体の財政状況を把握するには、一般会計、特別会計を結びつけるだけではなくて、財政支援している外郭団体と連結して区の体力を全体で見ていく必要があると思ってございます。連結の考え方としましては、区と連携協力して行政サービスを実施し、区と一体的な行政サービス実施主体とみなすべき関係団体について、連結対象団体とするということで、連結対象先は記載してあるとおりでございます。
最後になります。システムの整備の考え方ですけれども、三つ方針を掲げてございます。
まず、一つ目は、現行制度に基づいて入力したものを自動的に複式簿記に転換させるような仕組み考えております。2番目としましては、公会計の導入につきましては、簿記の知識を職員に幅広く知ってもらうということも考えておりますが、複式簿記の知識を持たない職員でも対応できるような仕組みにしていく。3番目になりますが、資産に関係する三つのシステム、財産管理、物品管理、道路管理についても、財産管理システムにデータを受け渡すように改修をしていくということでございます。
すみません。ちょっと長くなりましたが、これで報告を終わらせていただきます。
委員長
ただいまの報告に対しまして、質疑ございますか。
飯島委員
きょう、これだけのことを全部というわけにいきませんから、とりあえず簡単に幾つか伺っておいて、後で委員長にお伺いしていただきたいなと思ったりしています。
御苦労さまでございます。基本的なことを伺いますけども、公会計改革で書いてあるようなことというのは実現できるんですか。あるいは、公会計改革だけでこんなことができるのという疑問を持たざるを得ない、あまりにも膨大なものをお持ちなので。公会計改革とあわせて何かがないと、ここに書いてあることって、なかなか実現できないんじゃないかと思ったりするんですけど、どうですか。
相澤経営分析担当課長
中野区の公会計改革というのは、非常に大きな視点でとらえておりまして、今、委員が御指摘のとおり、発生主義会計で財務諸表を打ち出すだけではなくて、内部統制を行ったり、あるいは行政評価による拡充、これを変えていくというようなことも考えてございます。ですから、区のさまざまな経営改革に結びついていって、一体的にやっていくということが中野区が目指す公会計改革の取り組みでございます。
飯島委員
そうすると、予算編成、予算の執行、決算、施策並びに行政評価、これもそれぞれ公会計改革の導入を機縁にして変わっていく、あるいは変えていく、そういうことを含んでいるということになりますか。
相澤経営分析担当課長
そのとおりでございます。
飯島委員
しかし、相変わらず法律で定められている予算・決算は現金主義ですよね。これは多分、事情が変わらない限り、決算の4書類というのはそのままだし、現金主義であって、それにかぶせてどうのこうのってありますけれども、そうすると、予算・決算のあり方が非常に大きな壁というか、仕組みとしてでき上がっているわけだけど、それもある程度いじくるということにするんですか。
相澤経営分析担当課長
御指摘のように、今の会計の仕組み、予算・決算につきましては、地方自治法、また、政令等に基づいた仕組みでございます。議会による予算の統制という意味では、今の仕組みがすぐれているというふうには思ってございますが、それだけではなかなか限界もあるということで、法に基づくそういった手続の補完をするという意味で、経営改革あるいは区民への説明責任を果たしていきたいと思っています。
決算議会のときに総務委員会でも財務諸表の報告をさせていただきましたが、そこで分析をもっと深くする必要があるというふうな御指摘も受けてございます。現在でも財務諸表、バランスシート等作成しております。活用という意味ではまだまだ不十分だと思いますので、今の法に基づく仕組みを補完するという仕組みで取り組んでいきたいというふうに考えてございます。
飯島委員
それから、一方で財革法の問題がありますね。4指標を出さなければいけない、これもリンクしてきますよ。それはそれでどこかであれするんでしょうから、改めて伺います。
じゃあ、ちょっと踏み込んだことを伺うから、適当じゃなければ、どなたかお答えください。
事業部制云々にかかわるようなことについても、ここに書いてあります。そうすると、予算の編成とか、執行、決算に当たって、今何が問題になっているかというと、中野区で事業部制云々の場合、事業部ごとの決算があるのか、あるいは事業ごとの決算があるのか。事業ごとになっていないからコスト計算もできないわけで、そういうようなことについてまで踏み込んで変えていこうと、こういうことなんですか。これはやればすごいことになりますよ。
相澤経営分析担当課長
費用も見ていくような行政コスト計算書、これにつきましては、最終的には自動的に財務諸表をつくって、分野ごとにきちっと費用対効果を分析させるというようなことを考えてございます。
飯島委員
分野ではだめなんです。事業ごとにやらなければ、実際のコストの計算というのは、厳密にはできません。だから、事業ごとの予算・決算をやるということになるんですよ、やるということになれば。そこまで踏み込むんですかと。そうすると、予算編成のあり方とか、もろもろがかなり大きな変更を余儀なくされますよと。だけど、ここに書いてある概要のことをこのまま受け取れば、そういうことにまで進む決意や覚悟はあるんですねと、そうお尋ねせざるを得ないんだけど、それは大丈夫なの。
相澤経営分析担当課長
事業ごとにつきましても、事業に例えばコードを振るなどして、全部の事業というのはどうかわかりませんけれども、必要な事業については、きちっとそういうものを見ていけるようなものにしていく。これをやることによって、どういうようなことが必要なのか、どういうような予算編成の仕組みが本来あるべきなのかというのは、今の法の規定がございますが、発生主義会計から見た現行の予算の仕組みのあり方とか、そういったことについても検討して、今の仕組みの中で変えられるところは変えていきたいというように考えてございます。
飯島委員
じゃあ、かなり踏み込んでおやりになるんだということですよね。わかりました。
そうすると、単純に公会計改革だけの話というか、いわゆる財務諸表を編成して財務情報の公開をする、ここが本来の公会計改革の肝の部分なんだけど、それはそれとして、中野区はそうじゃないんだと、行政革新にかかわるあらゆるところにこの影響を及ぼしていこうと、この際これをレバレッジ、てこにしていろいろやっていこうじゃないのと、こういうことだというふうに受け取るわけですけども、そういう認識でよろしい、こういうことでいい。
相澤経営分析担当課長
経営改革の一環として取り組むということでございますので、委員御指摘のような視点で取り組んでいきたいというふうに考えてございます。
飯島委員
一環じゃないんですよ。経営改革そのものなの、だとすると。それはわかりました、そういうことだというなら。
それで、もう一つだけ、時間もありますから。現行会計制度の問題点とかって書いてあるんですけど、1、2、3、4、5ってすごいことが書いてあるよね。中野区というのは、財務情報、財務にかかわることについては、ほとんどC級の行政体ですねと。地方公共団体としては、これは許されるような水準にないぞということみたいなことが書いてあるんだけど。例えば議会審議に必要な資料提供が不十分だと。そういう中でどうやって議会は審議するんですか。それは思い切ってお書きになるのは結構なんだけど、これでいったら、資産管理はしていないわ、債権管理は計画が不十分だ、必要分析は幾ら金をかけてどうなっているかなんてほとんど考えていないよと。あるいは財務情報の作成と開示が不十分である、これはアカウンタビリティーを果たしていないということになりませんか。それとか行政評価、これはいいですが、十分連携していないというのは、すごい話だなと。これは文字どおりこう受け取っていいんですか。
沼口副区長
表現の仕方なんですけれども、これは我々のほうでも、今までやっていることがすべて必ずしも十分だと言い切れないということをあらわしているものでございます。当然できる範囲で、現状で可能なものについては、できる限り情報提供なり、あるいは資料作成はやっておりますけれども、ただ、理想のところから見れば、まだまだ不十分な点があると。そういう意味でこういう表現の仕方をしています。
したがいまして、こういう点についてさらに克服していくために、これから、先ほど言ったような経営改革の立場に立ってやっていきたいと、そのような意味でございます。
飯島委員
これは委員会資料として出していただきました。したがって、行政の執行に当たる皆さんとしては共通の認識として、これはそういうお考えでいるんだなと。この表現はすごいよねと思うけども、そういう不十分さについては、皆さんそれぞれが認識した上でいらっしゃる。これは経営本部なり何なり、あるいはこういう資料を出しますよということについては、それぞれ責任のある皆さんがお目通しした上で、こういう委員会資料を作成してお出しになった。したがって、ここに書いてあることについては、そういうことなんだと。そういう認識でいらっしゃるということは、私が受けとめてよろしいということですな。
沼口副区長
誤解はちょっと困りますけれども、不十分だという意味は、先ほど申し上げたように、理想から見るとまだまだ足りないところがあるんじゃないかという意味でございます。こういうことについては、庁内で議論した上でこういう文章にしてあります。
飯島委員
じゃ、一定の留保条件をつけてお出しになっているということですか、不十分という意味は。理想に比べれば不十分。それは理想に比べれば、どんなことだって不十分ですよ。だけど、不十分な資料で十分な審査ができているのかどうかまで判断されているの。そういうことじゃないんでしょう。だとすれば、皆さんが考える資料提供のあり方に関して、例えば発生主義で物をとらえていないんだから、それは難しいことがありますよと。従前の形での提供がされていないという意味合いであって、審査にかかわって、議会の審査の水準が不十分だとかなんとかを議論していることをここで書きあらわしていることではないんだと。あるいは、執行上もこういうことではあるけれども、十分な努力をして、可能な限りのことをしてきているんだと、こういう認識に立った上で、なおかつ、さらに上を目指さなきゃならないので、こういうことを書いたんだと、こういうことなんですか。
沼口副区長
まさにそのとおりでございます。
委員長
他に質疑ございますか。
斉藤委員
ちょっと休憩して。
委員長
休憩します。
(午後5時40分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後5時42分)
休憩中に御協議させていただきましたとおり、今回この報告は次回の委員会で再度議題に付させていただくということで、本日のところはよろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、そのようにさせていただきます。
それでは、とりあえず今回、この所管事項の報告は本日のところ終了とさせていただきます。
次に、23番、平成19年度各会計決算状況(速報値)についての報告を求めます。
榎本会計室長
それでは、会計室より平成19年度の各会計決算状況(速報値)について、お手元の配付資料(資料24)に基づきまして報告いたします。
これにつきましては、5月末で出納閉鎖、数値が固まったので、速報値として報告するものでございます。
まず、一般会計でございます。平成19年度の歳入は約1,097億円で、18年度に比較しまして約138億円の増で、率にしますと14.4%の増となりました。これに対しまして、19年度の歳出は約1,065億円で、18年度に比較いたしまして約146億円の増、率にしますと15.9%の増となりました。
19年度決算の特徴ですが、第1には、警大跡地の道路・公園用地の購入がございます。この費用は約132億円でございました。対応する歳入としましては、まちづくり交付金が53億円、都市計画交付金が約19億円、特別区債が約59億円、計約132億円となってございます。
第2の特徴といたしましては、特別区税と特別区交付金、いわゆる財調交付金の伸びが挙げられます。特別区税は、19年度は前年度に比較いたしまして約19億円の増、また、特別区交付金につきましては、前年度に比較して約20億円の増となってございます。しかし、一方で地方譲与税と地方特例交付金は減となりました。この合計は28億円の減でございます。
次に、用地特別会計でございますけれども、これにつきましては、17年度に行った用地先行取得のために借りた費用の元金の利子払い金が始まったというようなことでございます。
国保会計に移ります。ごらんのように、19年度は前年度に比較しまして、歳入で7.9%、歳出で8.6%の増となりました。この要因は、法改正による共同安定化事業が本格化したというようなことでございます。これが国保会計全体を押し上げた結果となりました。
それから、老人保健医療特別会計についてでございますが、歳入でマイナス4%、歳出で3.4%の減となりました。これは医療費が増加傾向にあるものの、年度途中で受給者の対象年齢が75歳以上となった、こういうようなことでございます。
最後の介護保険特別会計でございます。これは前年度に比較しまして4.2%の増となりました。これは保険給付費と地域支援事業費が伸びたことなどによるものです。
以上、雑駁ですが、速報値の報告を終わります。
委員長
ただいまの報告に対しまして、質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告は終了させていただきます。
24番、その他で何かございますか。
川崎経営担当参事
口頭で1件だけ御報告させていただきます。
内容は、平成19年度の公益通報制度の運用実績でございますが、これにつきましては、年1回公表することになっております。19年度についてはゼロ件でございました。
委員長
他に報告はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
次に、当委員会の地方都市行政視察についてお諮りしたいと思いますので、委員会を休憩いたします。
(午後5時47分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後5時47分)
休憩中に御協議いただきましたとおり、総務委員会の地方都市行政視察の視察先及びテーマは、第1案の亀岡市のセーフコミュニティについてと神戸市の神戸2010ビジョンについてとし、日程は11月4日火曜日から11月5日水曜日の1泊2日とすることに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
以上で地方都市行政視察についてを終了します。
次に、所管事務継続調査についてお諮りします。
お手元の資料(資料25)のとおり、閉会中も継続審査することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
次に、議題のその他に入りますが、委員及び理事者から発言はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、次回の日程について協議したいので、委員会を暫時休憩します。
(午後5時48分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後5時50分)
休憩中に確認いたしましたとおり、次回の委員会は7月28日、月曜日、午後1時からということで御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
予定した日程はすべて終了しますが、委員及び理事者から発言はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で総務委員会を散会します。
(午後5時50分)