平成17年03月10日中野区議会予算特別委員会
平成17年3月10日予算特別委員会(第7日)
1.平成17年(2005年)3月10日、中野区議会第一・第二委員会室において開会された。
1.出席委員(42名)
1番 い で い 良 輔 2番 伊 東 し ん じ
3番 佐 野 れ い じ 4番 北 原 奉 昭
5番 久 保 り か 6番 酒 井 た
く や
7番 奥 田 け ん じ 8番 近 藤 さ
え 子
9番 小 堤 勇 10番 大 内 し
ん ご
11番 伊 藤 正 信 12番 きたごう 秀 文
13番 吉 原 宏 14番 高 倉 良 生
15番 やながわ 妙 子 16番 平 島 好 人
17番 む と う 有 子 18番 はっとり 幸 子
19番 長 沢 和 彦 20番 か せ 次 郎
21番 山 崎 芳 夫 22番 小 串 まさのり
23番 高 橋 ち あ き 24番 市 川 み
の る
25番 岡 本 い さ お 26番 こしみず 敏 明
27番 飯 島 きんいち 28番 佐 伯 利 昭
29番 佐 藤 ひ ろ こ 30番 来 住 和 行
31番 岩 永 し ほ 子 32番 若 林 ふくぞう
33番 篠 国 昭 34番 伊 藤 岩 男
35番 斉 藤 金 造 36番 大 泉 正 勝
37番 斉 藤 高 輝 38番 江 口 済
三 郎
39番 藤 本 やすたみ 40番 昆 ま さ
子
41番 江 田 と お る 42番 池 田 一 雄
1.欠席委員(0名)
1.出席説明員
中野区長 田中 大輔
助役 内田 司郎
収入役 山岸 隆一
教育長 沼口 昌弘
区長室長 田辺 裕子
経営改革担当課長 合川 昭
経営改革推進担当課長 経営改革担当課長兼務
危機管理担当課長 経営改革担当課長兼務
政策計画担当課長 鈴木 由美子
政策担当課長 政策計画担当課長兼務
計画担当課長 川崎 亨
まちづくり総合調整担当部長 那須井 幸一
まちづくり総合調整担当参事 まちづくり総合調整担当部長兼務
まちづくり総合調整担当課長 中野駅周辺整備担当課長兼務
総務部長 石神 正義
総務担当参事 橋本 美文
広聴広報担当課長 鈴木 郁也
平和人権担当課長 広聴広報担当課長兼務
平和担当課長 広聴広報担当課長兼務
人権担当課長 広聴広報担当課長兼務
財務担当課長 村木 誠
営繕担当課長 秋元 順一
人事担当課長 長田 久雄
情報化推進担当参事 鈴木 勝明
防災担当課長 納谷 光和
税務担当課長 若槻 磐雄
区民生活部長 本橋 一夫
区民生活部経営担当参事 西條 十喜和
地域活動担当参事 区民生活部経営担当参事兼務
南中野地域センター所長 中村 正博
弥生地域センター所長 南中野地域センター所長兼務
東部地域センター所長 柿内 良之
鍋横地域センター所長 南中野地域センター所長兼務
桃園地域センター所長 東部地域センター所長兼務
昭和地域センター所長 蛭間 浩之
東中野地域センター所長 昭和地域センター所長兼務
上高田地域センター所長 昭和地域センター所長兼務
新井地域センター所長 東部地域センター所長兼務
江古田地域センター所長 安部 秀康
沼袋地域センター所長 江古田地域センター所長兼務
野方地域センター所長 江古田地域センター所長兼務
大和地域センター所長 大橋 雄治
鷺宮地域センター所長 大和地域センター所長兼務
上鷺宮地域センター所長 大和地域センター所長兼務
戸籍住民担当課長 登 弘毅
産業振興担当課長 高橋 信一
地域生活支援担当課長 産業振興担当課長兼務
みどりと環境担当参事 区民生活部長兼務
ごみ減量・清掃事業担当参事 寺部 守芳
ごみ減量担当参事 ごみ減量・清掃事業担当参事兼務
清掃事務所長 遠山 幸雄
子ども家庭部長 柳澤 一平
子ども家庭部経営担当課長 竹内 沖司
子育て支援担当課長 新井 一成
子ども健康担当課長 大久保 仁恵
中部保健福祉センター所長 瀬田 敏幸
北部保健福祉センター所長 中部保健福祉センター所長兼務
南部保健福祉センター所長 佐々木 美枝子
鷺宮保健福祉センター所長 石崎 泰江
保育サービス担当課長 榎本 良男
子ども育成担当課長 小平 基晴
男女平等担当課長子ども家庭部経営担当課長兼務
保健福祉部長 菅野 泰一
保健所長 清水 裕幸
保健福祉部経営担当課長 寺嶋 誠一郎
保健予防担当参事保健所長兼務
結核予防担当参事保健所長兼務
衛生環境担当課長遠藤 由紀夫
生活衛生担当課長衛生環境担当課長兼務
健康づくり担当課長今 恵里
保健福祉担当課長保健福祉部経営担当課長兼務
高齢福祉担当課長冨永 清
障害福祉担当課長田中 政之
生活援護担当課長浅野 昭
保険医療担当課長奥山 功
介護保険担当課長藤井 康弘
都市整備部長 石井 正行
都市整備部経営担当参事 服部 敏信
都市計画担当参事都市整備部経営担当参事兼務
土木担当課長 尾﨑 孝
交通安全対策担当課長 上村 晃一
公園緑地担当課長斎木 正雄
建築・住宅担当参事 佐藤 幸一
地区整備担当課長岩井 克英
地域まちづくり担当課長 地区整備担当課長兼務
中野駅周辺整備担当課長 豊川 士朗
副収入役 村田 宏
教育委員会事務局次長 金野 晃
教育経営担当参事教育委員会事務局次長兼務
部門経営担当参事教育委員会事務局次長兼務
教育委員会担当参事 教育委員会事務局次長兼務
教育環境担当参事教育委員会事務局次長兼務
教育改革担当課長小谷松 弘市
学校教育担当課長篠原 文彦
学校教育管理担当課長 学校教育担当課長兼務
学校健康推進担当課長 学校教育担当課長兼務
指導室長 小林 福太郎
生涯学習担当参事大沼 弘
生涯学習推進担当参事 生涯学習担当参事兼務
生涯学習施設担当参事 生涯学習担当参事兼務
知的資産担当参事(中央図書館長) 石﨑 新一
選挙管理委員会事務局長 山下 清超
監査事務局長 細木 博雄
1.本会の書記は下記のとおりである。
事務局長 正木 洋介
議事調査担当係長 大谷 良二
書 記 黒田 佳代子
書 記 巣山 和孝
書 記 永田 純一
書 記 荒井 勉
書 記 廣地 毅
書 記 西田 健
書 記 岩浅 英樹
書 記 鳥居 誠
書 記 杉本 兼太郎
書 記 松本 桂治
午後1時01分開会
○平島委員長 それでは、定足数に達しましたので、ただいまから予算特別委員会を開会いたします。
第6号議案から第10号議案までの計5件を一括して議題に供します。
初めに、午前中に開かれました理事会の報告をいたします。
理事会では、まず、予算説明書補助資料の正誤表をあらかじめ配付していくことを確認いたしました。お手元に配付してございますので、御確認いただきたいと思います。
次に、本日の委員会運営について協議をいたしました。
初めに、主査報告についてでありますが、総務、区民、厚生、建設、文教の順に各分科会の主査報告を行うこと、及び主査報告に対する質疑は各分科会ごとに自席で行い、必要があるときは理事者に答弁を求めることを確認いたしました。
次に、委員長のもとに第6号議案、平成17年度中野区一般会計予算に対して、長沢和彦委員外7名から修正案が提出されております。この1件の修正案につきましては、提案説明を受け、質疑があれば、自席から行うことといたしました。
質疑につきましては、従前の例に倣い、大会派順に行うことを確認いたしました。また、会派が一巡したところでさらに質疑がある場合は、再度大会派順に質疑を行うことを確認いたしました。質疑の内容が修正案の成立による執行上の影響について及ぶ場合は、理事者に質疑をし、答弁を求めることができることを確認いたしました。
次に、討論については、従前の例に従って、当委員会では省略することを確認いたしました。
次に、採決の方法についてでありますが、初めに、第6号議案に対する修正案について起立により採決する。修正案が否決すべきものとなった場合は、第6号議案の原案について起立により採決し、また、修正案が可決すべきものとなった場合は、第6号議案の修正可決した部分を除く原案について起立により採決する。次に、第7号議案を簡易で、第8号議案を起立で、第9号議案を簡易で、最後に、第10号議案を起立で順次採決を行うことを確認いたしました。
次に、意見は、主査報告の終了するときまで提出することができることになっておりますので、提出のあった場合は休憩して理事会を開き、附帯意見の諮り方について協議を行うことを確認いたしました。
以上が本日の委員会運営についての理事会の報告でありますが、何か御質疑ございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○平島委員長 それでは、ただいまの報告のとおり委員会を運営することに御異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○平島委員長 御異議ございませんので、さよう運営させていただきます。
それでは、これより主査報告を行います。
○佐野副委員長 まず初めに、総務分科会主査の報告を求めます。
○平島主査 3月4日、7日及び8日に行いました総務分科会における審査の経過について御報告いたします。
当分科会では、第6号議案、平成17年度中野区一般会計予算の分担分、第7号議案、平成17年度中野区用地特別会計予算、第8号議案、平成17年度中野区国民健康保険事業特別会計予算の分担分及び第10号議案、平成17年度中野区介護保険特別会計予算の分担分の審査を行いました。
それでは、当分科会における主な質疑応答及び要望の内容について御報告いたします。
初めに、第6号議案、平成17年度中野区一般会計予算分担分の歳出の内容について報告いたします。
まず、議会費では、声の区議会だより、議会中継など議会広報についての質疑がありました。
次に、総務費、経営改革費では、行政評価外部評価委員の構成が問われ、「任期は1年で、16年度は学識経験者5名、区民3名であったが、区民の視点を重要視して、17年度は区民を1名ふやして4名とし、学識経験者を4名とする予定である」との答弁がありました。
さらに、「目標と成果による組織運営を推進するため、外部コンサルタントに委託している業務内容は何か」との質疑があり、「16年度から導入した事業部制による経営効果をより確実なものにするため、管理職の経営能力を高める研修や管理職PTへの支援などを行い、部内経営に関する議論を活発化し、事業部制のメリットを生かした部経営体制の基礎づくりを進めた」との答弁がありました。
このほか、おもてなし運動の成果指標についての質疑がありました。
次に、政策計画費では、「区民と区長の対話集会への参加人数はどうか。また、成果指標が「次回以降の参加意向度」となっているが、リピーターばかりではなく、初めて参加する人にも配慮すべきではないか」との質疑があり、「参加人数は減ってきているが、回を追うごとに、区政への要望の場から、意見交換の場へと変わってきたように感じている。初めて参加する人をふやしていくという成果指標についても検討する」との答弁がありました。これに対し、「開催する場所や時間の設定については、さまざまな立場の区民が参加しやすいように工夫してほしい」との要望が出されました。
次に、総務管理費中、国際化推進について、外国人向け中野区のしおりの作成、国際交流協会に対する補助金などについての質疑がありました。
次に、財務費では、「契約事務の透明性の確保を目標としているが、過去の実績では、業者指定による特命随意契約が多いように見受けられる。契約手続はどのようにしているのか」との質疑があり、「契約締結依頼とともに提出された業者指定理由書など関係書類を審査した上で契約している。可能な限り競争入札による契約を行っているが、価格競争だけではなく、高度な専門性が求められるものについては、企画提案方式を採用するようにしている」との答弁がありました。これに対して、「業者指定による特命随意契約については、だれもが納得できるような形で厳正に行ってほしい」との要望が出されました。
次に、営繕費では、「学校営繕という事務事業を、教育費の学校施設費とは別に設けたのはなぜか」との質疑があり、「17年度に、区有施設全体の保全計画の策定を予定しており、学校営繕では、学校施設の実態調査と保全計画を策定する。教育費の学校施設費は、学校施設の維持・整備の経費であるため、これとは別に設けたものである」との答弁がありました。
これに対して、「学校保全計画と施設配置の見直しを含む「10か年計画」との関係についてどう考えているのか」との質疑があり、「学校保全計画は、学校施設を長期にわたり保全していくための個別計画であるが、そこで得られたデータについては、「10か年計画」などにも十分活用していく」との答弁がありました。
次に、情報化推進費では、「電子申請・電子調達を導入するため、汎用受付システムの共同運営と庁内システムとの連携が必要とのことだが、どのような改修をするのか」との質疑があり、「電子申請・電子調達の共同運営サービスのデータを文書管理システムに取り込むための改修を行う」との答弁がありました。
さらに、「電子申請の利用件数は現在それほど多くはないようだが、今後、対象となる手続の種類や利用見込みについてどう考えているか」との質疑があり、「現在、電子申請で対応できる事務手続は10種類だが、17年度には100種類に拡大する予定である。今後、マルチペイメント・ネットワークシステムと接続し、各種手数料を口座から引き落としできるようになれば、利便性が高まり、利用件数は大きく伸びるのではないかと見込んでいる」との答弁がありました。
次に、防災費では、区の備蓄食糧の拡充について問われ、「従来、備蓄目標を発災1日目、8万5,000人の2食分としていたが、これを10万人、20万食にふやし、食べやすいものなどに切りかえていく」との答弁がありました。
これに対し、「食料や飲料水の家庭内備蓄も決して十分とは言えない。家庭内備蓄についても、区民向けの啓発を強化すべきではないか」との質疑があり、「さまざまな媒体を通じて啓発を行ってきたが、より区民に理解いただけるよう努めていく」との答弁がありました。
さらに、「災害時は情報の提供が重要になる。CTNと連携し、ケーブルテレビを活用した緊急時防災情報提供の仕組みを早急に検討されたい」との要望がありました。
さらに、「危機管理対策は防災が主となっているが、区民の関心の高い防犯についても対策を講ずるべきではないか」との質疑があり、「地域の生活安全など、防犯についても、今年度から地域の協力も得て対策を実施している。この実績を生かして取り組んでいく」との答弁がありました。
そのほか、一般会計歳出では、NPO支援、目標管理シートによる評価と指導、ペイオフ対策、明るい選挙推進委員の選挙活動などに関する質疑がありました。
続いて、一般会計予算の歳入の内容について報告いたします。
初めに、特別区税について、区の財源対策に関する取り組みが問われた後、「今後、「10か年計画」を策定し、行財政改革をさらに進めていくためには、区民にとってどういうサービスがどこまで落ちて、新たなサービスがどこまで提供されるのか、明確に示すべきだ。そうしないと、単に「区の財政が厳しいから、これしかできません」と言っているようにとられるのではないか」との質疑があり、「現在、「10か年計画」について計画しているところだが、区民に対して、財政運営の見通しをはじめ、事業の見直しや廃止するもの、新たに実施するものなどをできる限りわかりやすく説明していく」との答弁がありました。
次に、特別区交付金について、「都区財政調整主要5課題について、これまでどのように協議を進めてきたか」との質疑があり、「平成12年に都区制度改革を実現し、その際確認された主要5課題について、大都市事務検討会、清掃関連経費検討会、小中学校改築等検討会を設置し、それぞれの課題について検討を重ねてきた。その中で、未解決の問題については、引き続き都と協議を進めている」との答弁がありました。これに対し、「区は基礎的自治体として自治権を持ち、財政にも責任を負うということで、区側の主張に道理がある。このことについては、区民への啓発にも努めてほしい」との要望が出されました。
そのほか、一般会計歳入では、上野原用地に関する質疑がありました。
以上が、一般会計予算の歳入に関する主な質疑応答、要望の内容です。
次に、第7号議案、平成17年度中野区用地特別会計予算、第8号議案、平成17年度中野区国民健康保険事業特別会計予算の分担分、及び第10号議案、平成17年度中野区介護保険特別会計予算の分担分について質疑を行いましたが、いずれも質疑はありませんでした。
次に、意見の取りまとめを行ったところ、第6号議案に対して、「事業部制の理念と、複数部にかかわる事業の対応及び財政再建とのバランスを全庁的に検証するシステムを考えられたい」との案が出され、取り扱いを協議したところ、主査報告に盛り込み、全体に報告することになりましたので、その旨申し添えます。
以上で当分科会における審査の報告を終わります。
○佐野副委員長 ただいまの総務分科会主査の報告に対しまして、質疑がございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○佐野副委員長 それでは、質疑がなければ、以上で総務分科会主査の報告を終了いたします。
○平島委員長 次に、区民分科会主査の報告を求めます。
○高倉主査 3月4日、7日、8日に行いました区民分科会における審査の経過について報告いたします。
当分科会では、第6号議案、平成17年度中野区一般会計予算の分担分に関し、審査を行いました。
初めに、歳出に関する主な質疑応答及び要望の内容につきまして報告いたします。
まず、区民生活費、地域活動調整費中、地域活動調整事務について、「区長は施政方針説明の中で、「住区協議会は地域全体の合意の場とはなり得なかった」と述べているが、このような結論に至った経緯は何か」との質疑があり、「区はこれまで、計画策定などに当たり、住区協議会に対し、諮問機関のように意見を聞き、住区協議会の合意を地域合意として扱ってきた。しかし、住区協議会は、組織としての制度的な裏付けや地域の代表性を持つに至らず、地域全体の合意形成の場として位置付けるのは限界があると認識した」との答弁がありました。
また、「住区協議会の中には、施設建設などの検討に当たって、関連する近隣住民を含めるよう配慮するなど、丁寧に進めているところもある。運営の工夫で解決できる問題であるにもかかわらず、あたかも住区協議会そのものに問題があるように指摘するのはなぜか」との質疑があり、「住区協議会が築いてきた成果は評価している。住区協議会をなくそうとは考えていない。しかし、近年は、事案によって、かかわる地域が地域センターのエリアと異なるものもふえてきており、区民の意見を反映する新たな仕組みが必要と考えている」との答弁がありました。
また、「これから住区協議会のような仕組みを設けようとする自治体もある中で、先進的な取り組みをしてきた中野がこれを投げ出そうとしている。住区協議会で活動している区民からは、これまでの活動を否定されたように感じるとの声もある。区民活動センターの管理マニュアル作成以前に、住区協議会構想を実現できなかった原因を検証し、地域団体と議論すべきではないか」との質疑があり、「構想を実現できなかった原因は、住区協議会が、区から投げかけられた課題の協議に活動の大半を費やさざるを得なくなり、地域の問題についての話し合いがしにくくなったことや、区が、各住区協議会での了解をもって区民全体の合意を得たように取り扱ってきたことにあると考えている。今後は地域活動グループのネットワーク化を推進し、住区協議会を、地域の問題解決に自主的に取り組めるような場としていくことが重要と考える」との答弁がありました。
これに関連して、「区民活動センター移行に当たっては、区民の不安を取り除けるよう、職員を一斉に引き上げるのではなく、必要に応じ職員を残すなど段階的な対応をしてほしい」との要望がありました。
また、「区民活動センターに対する地域の理解は、進んでいるとは言いがたい。運営に協力が得られる地域は少ないのではないか。施設管理はどのような形を想定しているのか」との質疑があり、「運営委員会が雇用した職員が直接管理するケースや、警備会社に業務委託するケースなどが想定される。地域でどのような形がよいか協議したい」との答弁がありました。
次に、地域活動支援費中、地域活動支援事務について、「町会・自治会会館建設助成の目的には、「葬祭その他の集会の場を確保し、その福祉の増進に資すること」とあるが、葬祭の実績が少ない。対策は講じないのか」との質疑があり、「地域への町会・自治会会館の周知が進むよう、今後、町会などと協議したい」との答弁がありました。
次に、生活安全費中、生活安全について、「防犯パトロール事業を開始して半年が経過するが、危険箇所や防犯効果などについて報告は寄せられているか」との質疑があり、「パトロールを通じ、木が密集して危険と思われる箇所や、街路灯が切れていたり少ない箇所などについて指摘を受け、所管に対応を依頼した。また、犯罪件数が、7月から12月の前年度比で647件減少するなど、一定の効果があらわれたと受けとめている」との答弁がありました。
次に、住民記録費中、住民記録事務について、「住民記録リスト大量閲覧による消費者被害が発生している。閲覧業者が写し取ったもののコピーの徴収、世帯構成が特定しにくいリストの作成、閲覧席の限定や利用時間の短縮など、工夫を検討すべきではないか」との質疑があり、「現在も、営利目的の閲覧については、審査を厳格に行っている。さらに、法律の範囲内でできる対応策を早急に検討したい」との答弁がありました。
また、「目的外の利用が判明した場合の対応はどうか」との質疑があり、「問題が発覚した場合には、以降の利用は当然認めないことになる」との答弁がありました。
さらに、これに関連して、「個人情報保護の立場から、最大限の対応を国にも求めてほしい」との要望がありました。
また、「虚偽による転入・転出の届け出がふえている。原因は何か。今後の対応策は検討しているのか」との質疑があり、「16年度の虚偽による届け出23件のうち、16件は組織犯罪によるものだった。現在、本人確認は、申請者の顔写真つき身分証明書や聞き取りなどにより厳正に行っているが、全国の自治体においても、本年10月までに、転出・転入の届けの際は本人確認を強化する予定である。中野区においても、来年度の早い時期に、本人確認が十分できない場合には、届けを受理した上で、その旨を本人に通知するという方法をとる予定である」との答弁がありました。
次に、環境美化費中、まちの美化について、「路上喫煙禁止地区へのマナー指導員配置が予定されているが、委託先、内容はどのようなものか。実施はいつごろの予定か」との質疑があり、「路上喫煙禁止地区の指定は7月を予定しており、それまでに委託先については検討したい。禁止地区内を朝夕3時間程度、喫煙者への声かけや指導のため、二、三人のチームで巡回してもらうことを予定している」との答弁がありました。
次に、消費生活費中、消費生活について、「消費者相談のうち、解決したものが8割以上とのことだが、解決できない事例に共通する理由はあるのか」との質疑があり、「相談後は本人の対応に任される部分があり、解決につながらないケースもある。また、相談者から結果の報告がなく、データに反映できないものもある」との答弁がありました。
次に、住宅費中、福祉住宅・アパートについて、「高齢者アパートでは入居者の高齢化が進んでおり、日常生活に不自由している人も多い。巡回訪問員制度を復活すべきと考えるがどうか」との質疑があり、「入居者に対しては、連絡員制度を設け、保健福祉部と連携し、状況の把握に努めている。また、生活保護受給者については、ケースワーカーの対応もある。今後はさらに、介護保険による相談や「元気でねっと」等との連携を進めたい」との答弁がありました。
これに関連して、「区は管理者としての責任がある。居住者の状況が把握できるよう、速やかに対策を講じてほしい」との要望がありました。
続いて、歳入の審査経過について報告いたします。
区民生活費補助金、商店街活性化特別助成について、「元気を出せ商店街事業補助には、対象に制限が設けられているのか」との質疑に対し、「都の事業要綱には、歳末の売り出しや環境保護に向けたイベント、防災・防犯フェアなど幅広い分野が補助対象として掲げられており、区は、補助申請を受けた段階で審査を行い、助成を実施している」との答弁がありました。
このほか、区民生活手数料、財産貸付収入などについての質疑がありました。
以上が、区民分科会における主な質疑応答及び要望の内容です。
なお、当分科会で取りまとめた意見はありませんでした。
以上で、区民分科会における審査の報告を終了いたします。
○平島委員長 ただいまの区民分科会主査の報告に対しまして、質疑はございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○平島委員長 質疑がなければ、区民分科会主査の報告は以上で終了いたします。
次に、厚生分科会主査の報告を求めます。
○かせ主査 3月4日、7日及び8日に行いました厚生分科会の審査の経過について御報告申し上げます。
当分科会では、第6号議案、平成17年度中野区一般会計予算の分担分、第8号議案、平成17年度中野区国民健康保険事業特別会計予算の分担分、第9号議案、平成17年度中野区老人保健医療特別会計予算及び第10号議案、平成17年度中野区介護保険特別会計予算の分担分について審査を行いました。
それでは、当分科会における主な質疑応答及び要望の内容について御報告申し上げます。
初めに、第6号議案、平成17年度中野区一般会計予算の分担分について御報告いたします。
初めに、区民生活費、勤労者支援費中、シルバー人材センター運営助成について、「17年度末には授産場の運営をシルバー人材センターに移管する予定ということだが、今後、シルバー人材センターの事業拡大などはどうするのか」との質疑に対し、「団塊の世代の高齢化や働き方の多様化に対応し、シルバー人材センターはみずから企業開拓をしていくものと考える。区としても、企業との結びつきなどの側面から支援をしていきたい」との答弁がありました。
さらに、「生きがいと健康のために行っている現在の高齢者の仕事はどうなるのか」との質疑があり、「シルバー人材センターの設置目的に基づき、軽作業など、高齢者の仕事の内容は基本的に変わらない」との答弁がありました。
次に、子ども家庭費では、子ども家庭総合支援費中、子ども家庭支援センター運営について、「相談窓口の充実などにより、相談件数もかなりふえてきている。子育て支援は区の大きな課題であり、児童虐待防止の観点からも、職員の増員などにより、相談機能の充実や虐待の未然防止への取り組みを強化すべきではないか」との質疑に対し、「子育て支援や児童虐待防止の重要な相談窓口であり、職員の増員により十分な対応をしていきたい」との答弁があり、それに対し、「きちんとした体制でしっかりとした対応をしてもらいたい」との要望がありました。
次に、子育てサービス費中、一時保育について、「育児疲れなどが利用要件に加えられ、在宅での子育て支援の一助となると思うが、どのように周知していくのか」との質疑に対し、「区報やホームページなどでの周知とともに、改訂する子育て支援ハンドブックにも掲載する」との答弁があり、それに対し、「在宅の子育て支援事業は保育事業と連携した事業であり、利用者がわかりやすく、使いやすい場所という視点で周知してほしい」との要望がありました。
また、産後支援ヘルパー派遣事業について、「家庭状況はさまざまであり、産婦以外に家事や育児ができる人がいる家庭にもヘルパー派遣できるようにすべきではないか」との質疑に対し、「事業実施までに、要件については検討したい」との答弁がありました。
次に、男女平等費中、女性会館運営について、「予算額が前年度に比べ138万6,000円増額となっているが、新しい事業を考えているのか」との質疑に対し、「DV関係の電話相談などを考えている」との答弁がありました。
また、「DV被害者の自主グループへはどのような支援をしていくのか」との質疑があり、「カウンセラーなどを活用し、自主グループづくりに取り組みたい」との答弁がありました。
その他、子ども家庭費では、ショートステイの緊急対応、子ども医療費助成の対象範囲の拡大、地区教育懇談会の充実、子育て情報発信の方法、学童クラブの利用申請への対応などの質疑、要望がありました。
次に、保健福祉費では、生活衛生費中、動物の適正飼養について、「新規事業の内容は」との質疑に対し、「飼い犬のしつけ方教室を計画的に実施し、また、地域団体等の支援を積極的にしていく」との答弁がありました。
さらに、「地域の公園などを利用し、余り経費をかけず、地域団体等の協力で継続実施すべきではないか」との質疑があり、「場所の確保は大きな問題だと思う。公園の利用については、所管部と連携を図る必要があり、地域団体等の支援も含め、今後、しつけ方教室を継続実施できるよう進めていきたい」との答弁がありました。
次に、疾病予防費中、成人健診について、「自己負担金を導入しなかった場合には、どの程度の歳出増となるのか」との質疑に対し、「受診者のうち、およそ半数の方は費用負担が免除となるため、960万円程度の増になると考える」との答弁があり、さらに、「成人健診は、その後に医療機関につながる重要な健診だと思う。自己負担を求めることは、今後、区民の負担をふやすことに門戸を開いてしまったのではないか」との質疑があり、「自己負担はできるだけ少額に抑えており、負担の公平という点からも妥当であると考えている」との答弁がありました。
次に、高齢福祉費中、ふれあい食事サービスについて、「ボランティア団体が年々減ってきている。地域通貨などによる対価での対応なども考えるべきではないか」との質疑に対し、「ボランティア団体の世代交代が進まないなど、やむを得ない流れではある。地域通貨の創設・流通性などの研究をしていきたい」との答弁がありました。
次に、障害者施設基盤整備費中、障害者グループホーム整備支援について、「具体的な整備支援の内容は」との質疑に対し、「東京都は、緊急3か年プランで補助制度を充実した。区としては、知的障害者のグループホームを整備する事業者に、東京都の補助対象とならない設備や利用者のための備品費を対象に、217万5,000円を限度として補助することを考えている」との答弁がありました。
また、介護保険費中、介護サービス利用者支援について、「訪問介護サービス利用者の負担額が現行の6%から10%に引き上げられるが、区独自で利用者負担額の軽減をすべきではないか」との質疑に対し、「経過措置として本人負担を3%から6%としてきており、区単独での軽減策は考えていない。また、低所得者には、高額介護サービス費制度により上限額が決まっているため、一定額以上の負担にはならない」との答弁がありました。
そのほか、保健福祉費では、介護予防事業の実施方法、福祉タクシー券にかわるガソリン券の支給、路上生活者対策、生業資金の貸付要件の改善などの質疑、要望がありました。
次に、第8号議案、平成17年度中野区国民健康保険事業特別会計予算の分担分につきまして御報告いたします。
初めに、歳入の国民健康保険料について、「15年度に繰上げ充用したのは、収納率を高く見過ぎたためだと思う。行財政5か年計画で設定している17年度収納率91.5%は、目標が高過ぎるのではないか」との質疑に対し、「都区財政調整の算定基準でも91%が責任収納率となっているため、目標値と設定した。国民健康保険制度は、社会経済情勢なども反映して全国的に厳しい運営状況であるが、さまざまな対策により収納率の向上に取り組んでいきたい」との答弁がありました。
さらに、自動電話催告システムの導入について、「このシステムの導入により、どの程度の効果を期待しているのか」との質疑に対し、「4,000万円から5,000万円程度の歳入増を見込んでいる。さらに、軽減する労力を財産調査や差し押さえなどの滞納整理に振り向ける効果も期待している」との答弁がありました。
次に、第9号議案、平成17年度中野区老人保健医療特別会計予算と第10号議案、平成17年度中野区介護保険特別会計予算の分担分について順次質疑を行いましたが、質疑はありませんでした。
以上が、厚生分科会における主な質疑応答及び要望です。
なお、当分科会で取りまとめた意見はございませんでしたので、その旨申し添えます。
以上で、当分科会における審査の報告を終わります。
○平島委員長 ただいまの厚生分科会主査の報告に対しまして、質疑はございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○平島委員長 御質疑なければ、厚生分科会主査の報告は以上で終了いたします。
次に、建設分科会主査の報告を求めます。
○伊東主査 3月4日、7日、8日に行いました建設分科会における審査の経過について御報告いたします。
当分科会では、第6号議案、平成17年度中野区一般会計予算の分担分について補足説明を受け、予算説明書にそって審査を行いました。
それでは、当分科会での主な質疑応答及び要望の内容について御報告いたします。
初めに、歳出についてですが、都市施設費中、都市施設について、「東中野駅前広場整備で、軌道上空公共空間概略設計委託料等については、どの部分の設計委託を行う予定なのか」との質疑があり、「設計委託を行うのは、駅前広場と駅舎をつなぐ歩行者空間の部分であり、駅前広場の機能をさらに拡大するためのものである」との答弁があり、さらに、「JR東日本が残された部分をやるという約束がまだとれていない段階で、区だけが先行して概略設計をしてしまうと、今後、全体として区に負担がかかってくるのではないか」との質疑があり、「上空活用については、区とJR東日本と共同で行う方向で協議を進めてきている。概略設計は、区が負担すべき経費を把握するために必要なもので、このことで区の負担がさらにかかるものではない」との答弁がありました。
次に、野方駅北口整備事業化調査費等について、「具体的にどんな調査を行うのか」との質疑があり、「野方駅北口改札の開設に当たっては、相当程度の区費負担が想定されることから、西武鉄道との協議に必要な概算費用を具体的に把握するための調査等を考えている」との答弁がありました。
次に、交通安全対策費中、交通施設について、地域交通整備で、上鷺宮・鷺宮地域の新規路線の開設の事業運営費補助の内訳を問われたのに対し、「3,600万円が車両購入費、運行経費補助が750万円、道路環境整備費補助が750万円である」との答弁があり、さらに、「1車両どのくらいか」との質疑に対し、「東京都の補助の要件が、ノンステップの小型バスなど高齢者に配慮した車両を想定しており、1台1,800万円程度である」との答弁がありました。
また、「運行時間帯は午前9時から午後6時ということだが、高齢者だけが対象の時間帯ということか」との質疑に対し、「以前に実施したバスの需要調査や運行経費調査などの結果、昼間の需要が多いこと、バスの定時運行の確保、そして、朝早くから夜遅くまでの通常の時間設定だと経費がかさむということで、この時間帯に運行するということである」との答弁がありました。
次に、交通安全対策費中、交通安全啓発について、「放置自転車の撤去手数料は5,000円と、他区と比較して高いが、引き下げは考えていないか。また、放置自転車の撤去手数料と撤去自転車の返還率との間に関係はないのか」との質疑に対し、「撤去手数料5,000円はかなり区民に浸透してきており、当面変更する予定はない。撤去自転車の返還率は、撤去手数料のみによるものではなく、保管場所の数や位置、安くなっている自転車の販売価格なども、返還率を左右する要因と認識している。手数料を引き下げたからといって、直ちに返還率の向上には結びつかないのではないかと考えている」との答弁がありました。
また、「放置自転車対策は、今年度までは緊急地域雇用対策交付金でやっていたということだが、事業継続のためにどのような工夫をしたのか」との質疑があり、「南部保管場所をやめたこと、緊急雇用の業者が行っていた警告指導をシルバー人材センターの整理員が行うなどして見直し、現状のレベルを確保した」との答弁がありました。
次に、公園整備費中、公園整備について、「蛍の里構想策定調査は、どのようなことを行うのか」との質疑に対して、「成功事例を見ると、蛍の定着には二、三年の密接な関与が必要である。着手に当たっては、リスク面の考察や運営主体を明確にするなど付随する検討事項も多く、平成17年度の課題として調査し整理したいと考えている」との答弁があり、「十分な調査をして、慎重に進めていってもらいたい」との要望がありました。
次に、中野駅周辺整備費中、中野駅周辺整備について、検討のための委託の内容について問われたのに対し、「警察大学校等移転跡地の調査委託は、中野駅周辺のまちづくり計画の策定後、平成17年度中に予定している地区計画の方針決定などに関する調査委託と囲町公園の都市計画変更及び関連事項の調査委託である。また、中野駅南口に関する調査委託では、公社住宅敷地を中心とする再開発事業を想定したまちづくりについて、中野駅周辺まちづくり計画に基づいて、南口全体を視野に入れた都市計画原案の作成準備、周辺への影響調査等を行う予定である」との答弁がありました。
次に、西武新宿線沿線まちづくり費中、西武新宿線沿線まちづくりについて、「地元勉強会のメンバーはどうなっているのか」との質疑に対し、「町会、商店会、住区協議会に声がけをして準備会を立ち上げた。その後は、新井薬師前駅、沼袋駅については、構成員の底辺が広がってきている。野方駅、鷺ノ宮・都立家政駅でも準備会を立ち上げており、おおむねの地域合意は得ている」との答弁がありました。
続けて、「メンバーにかなり年配者が多い。また、商店会のことを考えているのか。一方的に説明しているだけで、みんなの声を聞こうとしていないのではないか」との質疑があり、「これからも、メンバーの年齢構成や底辺を広げていく努力をしたい。より多くの区民の皆さんの声も十分に聞きたい」との答弁がありました。
また、「西武新宿線沿線まちづくりの中に、なぜ早稲田大学の学生が入ってくるのか」との質疑に対し、「区は、平成15年に早稲田大学と覚書を交わし、西武新宿線沿線まちづくりを支援していただくことになっている。また、大学側としても、自分たちの研究を地域に還元したいという考えがある」との答弁がありました。
続いて、歳入についてですが、都市整備使用料中、道路占用について、「中野区独自で道路占用料の改定はできるのか。23区で統一的に決めているのではないか」との質疑があり、「中野区独自で改定することは法的には可能であるが、占用料は、23区共通料金とするということでこれまでやってきた。もし中野区が独自に決めるというのであれば、占用企業者に事前に説明が必要であるし、さらに、中野区独自の事務処理システムの構築が必要となるなど、費用の面でも負担が大きくなると思われる」との答弁がありました。
以上が、建設分科会における主な質疑応答及び要望の内容です。
なお、当分科会で取りまとめた意見はありませんでしたので、その旨申し添えます。
以上で、建設分科会における審査の報告を終わります。
○平島委員長 ただいまの建設分科会主査の報告に対しまして、御質疑ございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○平島委員長 御質疑なければ、建設分科会主査の報告は以上で終了いたします。
次に、文教分科会主査の報告を求めます。
○岡本主査 3月4日、7日、8日に行いました文教分科会における審査の経過について御報告いたします。
当分科会では、第6号議案、平成17年度中野区一般会計予算の分担分について、理事者から補足説明を受けた後、審査を行いました。
それでは、初めに、歳出の主な質疑応答及び要望について御報告いたします。
初めに、教育費の学校教育費中、学習指導では、「学校情報配信システムの全校実施はいつか。また、子どもたちが学校にいる時間の安全対策についてどう考えているか」との質疑があり、「5月末運用開始を目途に準備を進めている。日中の安全対策としては、小学校をブロック単位で巡回するなど、地域との連携を深め、どのような工夫ができるか早急に検討したい」との答弁がありました。
次に、教員研修会について、「子どもたちが楽しみながら学び考える力をつけ、また、体力をつけるような指導法を研究してはどうか」との質疑があり、「特に小学校では、学力も体力も、楽しみながら身につけていくことも重要である。既存のものにとらわれることなく、効果的な指導法を取り入れたい」との答弁がありました。
次に、教科書採択について、「中野区の要綱には学習指導要領についての言及がないが、どう考えているか」との質疑があり、「採択の指針の中で、学習指導要領の目標を達成するための教科書と確認している。教科書採択の基本的な仕組みを堅持しつつ、規則・要綱については全体を通して見直したい」との答弁がありました。
次に、学校経営費中、学校経営では、「学校評議員について、学校により情報提供にばらつきがあるようだが、今後のあり方について考えは」との質疑があり、「各学校の成果、課題を共有することを含めて公開していきたい。学校評議員制度は、本格実施して3年が経過する。成果を検証して、今後の進め方を検討したい」との答弁がありました。
次に、体験学習費中、体験学習では、「移動教室に比べ、夏季学園は参加率が低い。夏季学園を授業として位置付けてはどうか」との質疑があり、「夏季休業中に行うものであり、年間の授業日数や時数のかかわりから、教育課程外としている」との答弁がありました。
続いて、「連合行事は学校がまとまるきっかけとなり、目標にもなる。特に駅伝は、体力向上やコミュニケーションにも役立つため、連合行事として復活してはどうか」との質疑があり、「日程調整などの課題もあるが、校長会に伝えたい」との答弁がありました。
さらに、「地域には地域センターを中心にネットワークがあり、学校も協力している。教育委員会だけで解決するのではなく、PTAや地域を取り込んではどうか」との質疑があり、「課題の解決のため、地域、保護者と積極的に連携を図っていきたい」との答弁がありました。
次に、学校健康推進費中、学校保健では、「中野の子どもたちの体力は全国平均を下回っている。教育ビジョンでも体力向上プランの作成とあるが、具体的な考えはあるか」との質疑があり、「区としての支援が必要との認識から、体力向上プログラムの基本的な考え方を検討し策定する。やがては各学校ごとに体力向上プログラムをつくり、実践していきたい」との答弁がありました。それに対し、「学力も大切だが、生きる力には体力も必要だ。全国平均を目標に、プログラム策定に取り組んでほしい」との要望がありました。
次に、学校給食では、「給食調理委託料の単価が、同じ給食数でも100万円以上違うことがあるがなぜか」との質疑があり、「委託料の算定は食数だが、大規模校の方が単価が安くなる。また、委託年次によって算定方法が異なるため、差がある」との答弁がありました。これに対し、「単価の高い学校については、原因をきちんと調査してほしい」との要望がありました。
次に、知的資産費中、図書館活動では、「図書館の利用を増やすには、他の部門との連携が重要と思うがどうか」との質疑があり、「子ども家庭部の相談窓口や小児科などに、児童書やお薦めのブックリストを置き、本に出会う工夫をしている」との答弁がありました。これに対し、「恒常的なサービスに加え、誕生時や入学など節目ごとにお薦めのブックリストを配布するなど、各部と連携したサービスを工夫してほしい」との要望がありました。
次に、教育改革費中、教育改革では、「区立学校の再編に係る200万円の内訳は」との質疑があり、「計画書の印刷やPR、(仮称)学校統合委員会に関する経費などである」との答弁がありました。
さらに、「再編計画案では、(仮称)統合委員会は18年度に設置の予定である。計画に対してはさまざまな意見があり、区民の合意が得られるよう、慎重な議論を進めることが先決でないか」との質疑があり、「意見交換会でいただいた意見をもとに、教育委員会で議論を深めていくが、計画決定後は速やかに統合委員会を立ち上げ、円滑な統合に向けて話し合いを進めていく」との答弁がありました。
次に、教育財政費中、予算・経理では、「校割予算は学校からの要求に基づくものか、あるいは教育委員会が均等に振り分けたものか」との質疑があり、「学校の裁量で工夫して使えるよう導入している。児童・生徒数、学級数による算定を行い、小学校は1校当たり平均700万円ほど、中学校は900万円弱になっている」との答弁がありました。
また、「校割には予算はあるが、決算はない。一次経費は学校に割り当て、その他は学校ごとに事業計画を立てた方が、学校のやりたいことが見えてくる。学校単位に予算決算をやった方がよいのではないか」との質疑があり、「学校経営に関する経費全体を保護者や地域に示すことは、大きな課題となることなので、幅広く研究・検討してみたい」との答弁がありました。
次に、学校施設費中、学校施設では、「旧館山健康学園の国庫補助返還金は、教育費から返還すべきものなのか」との質疑があり、「60年使用が前提であったため、残りの39年分を返還するもので、8,000万円ほどを見込んでいる。教育費で返還するが、財源は区全体の財源調整で行うものである」との答弁がありました。
次に、教育委員会費中、教育経営関係人件費等では、「短時間勤務職員を小学校で26人、中学校で6人導入となっているが、現在いる障害児介助員の実数か」との質疑があり、「週5日勤務換算で32人だが、実数としては43人で、今いる職員分を確保したものである」との答弁がありました。
その他、成果指標について、就学指導委員会判断による就学率、中学校障害学級の設置校、図書館利用登録者区民数の割合等、8項目について、「もっと適切な成果指標があるのではないか」との質疑があり、「成果指標については課題がある。毎年、指標のあり方を見直すことになっており、精査していきたい」との答弁がありました。
歳出では、そのほか、教育相談、教育委員会運営、教育ビジョンなどについて質疑がありました。
次に、歳入について報告いたします。
分担金及び負担金の教育費負担金中、運動施設では、「妙正寺川公園運動広場は、遊水池をつくる際にサッカー等ができるグラウンドをつくったものだが、中野区はスポーツの場の確保が困難である。中野区が独占的に使用できるよう、新宿区と協議できないか」との質疑があり、「新宿区との取り決めにより、月の前半を中野区が、後半を新宿区が使用している。新宿区には話をしてみたい」との答弁がありました。これに対して、「全部ではなく、使用期間を2対1にするなど、費用負担割合を含めて相談していただきたい」との要望がありました。
歳入では、そのほか、学校運動場芝生化事業について質疑がありました。
以上が、文教分科会における主な質疑応答及び要望であります。
なお、当分科会で取りまとめた意見はありませんでしたので、その旨申し添えます。
以上で、文教分科会における審査の報告を終了いたします。
○平島委員長 ただいまの文教分科会主査の報告に対しまして、御質疑ございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○平島委員長 御質疑なければ、文教分科会主査の報告は以上で終了いたします。
以上をもちまして、各分科会の主査報告はすべて終了いたしました。
この際、申し上げます。お手元に配付のとおり、第6号議案、平成17年度中野区一般会計予算に対し、長沢和彦委員外7名から修正案が提出されております。
提案者の説明を求めます。
○長沢委員 ただいま議題に供されました第6号議案、2005年度中野区一般会計予算案に対する、お手元に配付の修正案につきまして、提出者の8名を代表しまして提案理由の説明を行います。
修正に当たりましては、区民の命と暮らし、安全を図る事業を中心に、特に必要と考え提案するものでございます。
それでは、お手元に配布してあります修正案提出資料をごらんいただきたいと思います。
歳入については、13款国庫支出金、17款繰入金において、表のような修正を行います。これによって、修正後の歳入合計は、原案に対し9,130万5,000円増額し、875億2,830万5,000円とするものです。
次に、歳出についてです。3款区民生活費、5款保健福祉費、6款都市整備費、7款教育費についてそれぞれ修正し、歳出合計では、原案に対し9,130万5,000円増額して、875億2,830万5,000円とするものです。
詳しい内容につきましては、お手元に配付しております2005年度予算修正案、歳入歳出増減分の説明に、それぞれの修正項目と修正する増減の額が記載しておりますので、ごらんいただきたいと思います。これも見ていただきながら、若干説明を加えたいと思います。
まず、歳出から御説明します。
3款区民生活費では、1項地域活動費の地域活動調整事務153万円を減額するものです。地域センターを(仮称)区民活動センターに移行するために、外部から講師を招き、マニュアル作成も行うといったものですが、区民合意のないもとでは、このような予算計上は必要ないと判断したものです。
次に、5款保健福祉費、3項健康づくり費の健康診査委託料の成人健診は、自己負担対象となる方々への400円の徴収を行わず、引き続き窓口負担を無料とするため、医療機関への健診委託料を増額するものです。
同じく保健福祉費の10項、介護保険費の介護サービス利用者支援ですが、これは、原案では国・区とも1割の自己負担で予算計上している低所得者の訪問介護利用料については、引き続き6%の負担でサービスを受けられるよう、5,581万7,000円の増額をするものです。
次に、6款都市整備費、4項建築費の耐震診断助成については、原案で見込んでいる90件から200件に増額するものです。昨年の中越地震や中央防災会議等の被害想定の影響もあって、震災に対する区民の不安が増幅している中、かつ区内において対象となる家屋がおよそ1万6,000件もあるもとで、件数増は必要と判断したものです。
次に、耐震改修補助についてです。これは新規の事業として提案するものですが、住民税非課税世帯を対象に、工事費用の半額を50万円を上限に補助するものです。耐震改修としては簡易なものを想定していますが、家屋の倒壊による被害を最小限に抑えることができると考えます。実質的な改修につながることを目的に計上するものです。
同じく建築費の家具転倒防止器具取りつけと金具代ですが、器具の取りつけについては、原案の50棟に100棟プラスし、150棟とするものです。あわせて、現在は自己負担となっている金具代についても助成を図るものです。
次に、都市整備費の6項、地区整備費の中野駅周辺整備費のうち、警察大学校等移転跡地地区計画等推進支援委託経費と、それに伴う事務経費の削減で、1,220万円を減額するものです。これにつきましては多くを語る必要はないと思いますが、区民の合意がないもとで、先般示された計画素案を強行することは認められないと判断し、減額をするものです。
次に、7款教育費では、3項教育経営費の区立学校の再編200万円を減額するものです。区教育委員会の再編計画案の考え方及び進め方には、問題が多過ぎると認識しています。もともと区民に示した学校再編計画案においても、学校統合委員会活動は2006年度からとしていました。もっと慎重であるべきです。したがって、拙速に進めることになる原案については、削減するものです。
歳出については以上です。
次に、歳入について御説明します。
13款国庫支出金、2項国庫補助金の都市整備費補助金は、耐震診断助成の増額に伴う経費の2分の1の国庫補助金額716万1,000円を増額したものです。
次に、17款繰入金ですが、歳出との関係で、財政調整基金繰り入れを増額することによって調整したものです。
以上、簡単に修正案の内容を御説明しました。委員の皆さんの御賛同により修正案が成立できますことをお願い申し上げて、説明を終わらせていただきます。
○平島委員長 以上で提案説明を終わります。
続いて、提案説明に対する質疑に入ります。なお、最初に御確認いただいたとおり、自席から大会派順に行いたいと思います。また、修正案自体への質疑には提案者が答えるものとしますが、その内容が修正案の成立による執行上の影響について及ぶ場合は、理事者に質疑をし、答弁を求めることができることといたします。
質疑をされる方は、マイクの用意をお願いいたします。マイクは4本用意してございますので、委員の方々にはマイクの受け渡しに御協力をお願いいたします。
それでは、第6号議案、平成17年度中野区一般会計予算に対する修正案について質疑をお受けいたします。
飯島委員。
○飯島委員 それでは、私の方から、あとの方がいらっしゃいますので、1巡目ということでお尋ねいたします。
都市整備費の建築費、建築指導費でそれぞれ、いわゆる件数増の根拠は。
○長沢委員 件数増ですが、今年度につきましても、50件の予算のところに、70件の申し込みがあり、70件の実施を行ったということを伺っているところです。来年度につきましても、先ほど御説明申しましたが、非常に今、中越地震や、また中央防災会議での被害想定のそうしたこともあって、非常に関心も高く、そうした診断の件数もふえていくだろうと、希望される方が多いだろうということで、こうした増を図るものでございます。
○飯島委員 公営住宅等関連事業推進事業という、国の国庫補助がつくものですけれども、これは実は六つの分類がありますね。どう思われますか。
○長沢委員 済みません。分類については承知しておりません。
○飯島委員 補助金の支給の要項というか、それには予算の範囲内でと書かれておりますね。あと、この今、増額をお考えになっているところの支給要項にも、そういう要項・要件が書かれているところがあるんですけれども、これは確認されたんですか。
○長沢委員 私自身は確認しておりません。
○飯島委員 当該提案者の方なんかは、確認されたんですか。
○平島委員長 お答えできる方、いらっしゃいますか。
○長沢委員 済みません。確認しておりません。
○飯島委員 私が、いわゆる増の根拠、それから、今、お使いになるというか、増額をお考えになっていらっしゃる公営住宅等関連事業推進事業は、恐らく、私が知る範囲の話ですから、共産党さんがお考えになっている別のものがあるのかもしれませんけれども、公共住宅等供給統一化計画の策定及び事業という分類の中のカテゴリー1、あるいはカテゴリー2とかありますけども、小カテゴリー1というのを使って、いわゆる耐震診断の助成というのをやっているんですね。中野区は恐らく、これは理事者の方に御質問した方が適当なのかどうかわかりませんけども、こういう補助金の要求というのは、概算要求をされて、詰めがあって、予算の範囲内でその額が決まってくる。勝手に補助金をふやしますよということだとすれば、それぞれ当該自治体は、うちは1万件やりますとか、うちは5,000件やりますとかということになれば、それは自由にできるものになってしまう。実際にはそういう予算を積算してくる、そういう作業が必要なわけでしょう。そうすると、本来、200件にしたいということであるとすれば、逆にいえば、補助金を使わないで一般会計でもよかったわけじゃないですか。補助金を使って90件。中野区はどうでしょうね。財調基金を崩してやられるというんだから。そもそもこの国庫補助金をお使いになって修正をした、こういうことになれば、十分この110件の増額が可能な、そういう根拠というのを示していただかないと、これこそ困ってしまうんじゃないでしょうか。そういう意味で、お確かめになったのかどうなのか、最後にもう一度聞かせてください。
○長沢委員 所管のところとは、90件についても、国庫補助は、これについてはつくということで、同様に、110件の増額についても、これは当然、可決した後のお話になると思いますけども、そのような形で申請をしてもらうということで判断をし、このような形で計上させてもらったということです。
○飯島委員 御提案される、特に、いわゆる特定財源として補助金をおつけになるということであれば、十分そうした予算積算の根拠があっての話だろうと思うし、事実、もしそれが、当該所管が110件増加を可能な範囲だとすると、当然、200件で中野区は予算要求するのが当たり前じゃないですか。また国と交渉するのが当然でしょう。そういう余力がありながらしなかったとすれば、これは事業担当の怠慢になりますよね。そこで、大変恐縮ですけども、事業執行上支障が出るかどうかわかりませんが、この90件というのは、当然、事業担当としてマックスの国の補助金確保の要求なのか、あるいはなくてはならない、当然可能ですよと、こういうものなのか。よろしければ事業課に伺っておきたいんですが、委員長よろしくお願いします。
○平島委員長 お答えできる方はいらっしゃいますか。
○佐藤建築・住宅担当参事 お答えいたします。この要求につきましては、東京都がとりあえず、各都道府県ということで、各区からの要望をまとめます。それを総合的な件数として、国との交渉に当たるということになります。現在、我々は90棟ということで東京都に申請しまして、国との交渉をしていただいているということで、ほぼこれはいただけるということで考えております。ただ、これが200棟となりましたら、再度また東京都を通じて国との交渉、こういったことが必要でございますので、今、直ちにこれが即補助を得られるかということは、確認できません。
○飯島委員 確認できないということなんですから。予算を組んでこなかったんですから、当然、この仕事をしようということになるんでしたら、おやりになるとすれば、いわゆる一般財源でさらに進めていこうと、こういうことになるのかもしれませんけども。お確かめになっていないということですから、いわゆる積算根拠のない修正案と、こう受けとめざるを得ないと、最後に一言申し上げさせていただきます。
○平島委員長 他に御質疑ございますでしょうか。伊藤(正)委員。
○伊藤(正)委員 自民・民社クラブの伊藤です。
まず、この修正案と、区長の予算提出権についての法的な関係について、理事者の方にお伺いをしたいんですけども、たしか地方自治法の97条の2項に、長の予算提出権限を侵すことができないという規定があったと思いますけども、まさに今回の修正案は増額であります。先ほど提出者の長沢委員から御説明があったように、9,130万5,000円の増額ということで。減額と増額との関係もあるんですけども、たしか減額修正については、基本的には議会側の権限というふうになっていますけども、増額といったところで、法律上の基本的定義については侵すことができないということを理解しているんですけども、増額修正については、国からの通達なんかもあろうかと思いますけども、その辺どのように、法律的な関係、御説明していただけますか。
○村木財務担当課長 地方公共団体の議会における予算案の修正権につきまして、議会に提案した予算案についての修正につきましては、ただいま御紹介ありましたけれども、増額修正、減額修正及びこれらの両者を混同する場合、この三つの場合が考えられます。そして、減額修正につきましては、法律上の義務的経費等を除き、否決または減額のいずれも提案権の侵害にはならないと言われております。ところが、増額修正につきましては、さきにも述べましたとおり、地方公共団体の長に予算の発案権が専属するということと関連をいたしまして、一定の制限が設けられてございます。すなわち地方自治法の97条2項ただし書きは、長の予算の提出の権限を侵すことはできない旨、規定をしてございます。したがいまして、長の提案権を侵害しないことを限度といたしまして、増額修正が可能ということになります。
しかしながら、この限界は、その範囲が法律上には明定をされているわけではございません。専ら解釈と運用によって行われております。その指針を示すものといたしまして、昭和52年10月3日付、いわゆる自治省の行政局長通知がございます。御紹介をさせていただきますが、当該予算の趣旨を損なうような増額修正をすることは、長の発案権の侵害になると解する。その判定をするに当たりましては、当該増額修正をしようとする内容、規模、当該予算全体との関連、当該地方公共団体の行財政運営における影響度等々を総合的に勘案して、個々の具体の事案に即して判断することが必要であるとされております。また、地方公共団体の議会の予算審議において、議会が予算修正を行おうとするときは、長と議会との間で調整を行い、妥当な結論を見出すことが望ましいと、これが通知の内容でございます。
○伊藤(正)委員 そういった今、御説明があったんですけども、今回、義務的経費というのは書かれていないわけですけども、その辺、提案者、今の御説明を受けて、どう考えておられますか。
○長沢委員 一つは、法的なものとして何か確固たるものがないということ。そして、昭和52年の10月3日の通達のことの御説明だと思いますけど、要は、予算の趣旨を損なうような増額修正は長の発案権の侵害になるが、趣旨を損なわないような増額修正は発案権の侵害とはならないというのがこの通達の中身だと思っています。その点では、私たちは、区長の予算の提出権を侵すものではないということで、今回このような形で提案をさせていただいたということです。
○伊藤(正)委員 じゃあ、今度の各款項について伺いますけども、区民生活費の地域活動費、153万円の減額の提案ということで、これはちょっと、先ほど提案者からも説明ありましたけども、地域活動調整事務ということで、ちょっとこれの内容を御説明していただけますか。
○本橋区民生活部長 お答えいたします。補助資料134ページ、ここのマニュアル作成等というふうになっておりますけども、これはちょっと配慮が少し不足していたということで、反省しておりますが、区民分科会の補足説明の中でも、地域の方々に対しまして、これからの区民センターの、地域センターの運営等々に係ります検討をしていく上で、抽象的な考え方の話だけではなかなかわかりにくいと。ある程度具体的なイメージを持てるような、例えば他の自治体における施設の自主管理の様子ですとか、あるいは中野がどんなことを考えているか、ある程度イメージを持てるような、そういう検討の素材が必要だろうということを言われております。そのために用意したものでございまして、検討のためのたたき台となる運営のイメージ、そういったものを作成しよう。あるいはまた、他の自治体におきます運営の状況などを関係者にお話しいただけるような、そんなことも考えてみたいということで措置をしたものでございます。
○伊藤(正)委員 この地域活動調整事務というのは、いわゆる基本構想に盛り込まれている地域センターのあり方にかかわることですよね。
○本橋区民生活部長 基本構想の中では、地域に身近な施設についての自主的な運営ということで表記しております。それの具体化の中での地域センターの区民活動センター化ということを、10か年計画の中で検討していこうということでありますが、それらについての検討の素材とするものでございます。
○伊藤(正)委員 修正案を出された共産党さんとして、地域センターをどのように考えられるか、ちょっと聞かせていただけますか、今後のあり方を。
○長沢委員 私たちは、今の現行地域センターの役割ということを、もちろん改善するところはあると思いますけど、評価をしているところです。とりわけ地住構想を発展させていくということが極めて大事かなというふうに思っています。
○伊藤(正)委員 私どもも基本構想に盛り込まれる地域センターのあり方については、ちょっと慎重な議論をしなきゃいけないと思っておりますし、調査する上では、予算の153万円、これは必要なのかなと思っています。この辺はちょっと、私どももこれから議論していきたいと思っています。
それから、6款の都市整備費、耐震改修補助の50件ですか、これは新規ですよね。50件、1件50万円、この根拠を教えていただけますか。
○長沢委員 耐震改修補助でしょうか。
○伊藤(正)委員 耐震改修補助、対象は住民税非課税世帯50件。1件50万円ということですよね。この50万円というのはどこから出たのか。
○長沢委員 これは、先ほど御説明しましたけど、新規で私ども提案をさせていただいたものです。それで、やはりその前の耐震の診断をした後に、これは危険だということになれば、当然、改修なり、何らかが必要だというふうに思っております。この50万円というのはあくまでも上限で、先ほど説明させていただきましたが、工事費用にかかわるのが、例えば日本木造住宅耐震補強事業者協同組合というところでお伺いをしたところ、おおよそ平均すると100十数万円だというお話で、それのおよそ半分の50万円を上限にということで、こういう50万円という設定をしたところです。
○伊藤(正)委員 私どもは、まさにこれは丸投げだと思います。やはり幾ら何でも1件50万円、上限といたしましても、ちょっとこれはやり過ぎじゃないかなと思っております。
それから、6款の地区整備費、これはちょっと理事者の方に伺いたいんですけども、この予算というのは、前の調査委託とは違うんですかね、警察大学校移転跡地地区計画の推進の支援費の1,200万円というもの。この内容について、ちょっと御説明していただけますか。
○豊川中野駅周辺整備担当課長 お答えいたします。今回のここに示されております警察大学校等移転跡地地区計画等推進支援委託経費といいますのは、これは平成17年度、警察大学校等移転跡地におきまして、地区計画の方針の決定をしたいという想定をしております。これのための都市計画のさまざまなバックデータの整理ですとか、資料の作成、その他、図書の作成、あるいはその後、平成18年度に向けて地区整備計画を策定いたします、そのあたりの準備、こういったことに用いると。それから、加えまして囲町公園、これを跡地中央部に移転いたしまして、防災公園の一部とするという想定がございます。これの調査検討に使うということでございます。
○伊藤(正)委員 そうすると、この拡充事業、17年度予算ではいくらと出ていますか。私の手元に資料がないものですから、ちょっと説明していただけますか。
○豊川中野駅周辺整備担当課長 全体で2,030万円でございます。
○伊藤(正)委員 2,030万円ということは、今回、共産党さんが出された修正案は1,220万円ですけども、2,030万円のうちの1,220万円、今、御説明いただいたどの部分を修正するということですか。
○長沢委員 説明資料に書かせていただいていますとおり、警察大学校等の移転の、そちらについての修正、削減を提出したものでございます。
○伊藤(正)委員 そうすると、中野駅南口地区まちづくりだとか、事務費は別なわけですね。
○長沢委員 結局、補助資料の方には2,030万円ということで、総額が出ているわけですが、都市整備部の方に伺ったところ、3対2の割合ということなので、1,200万円。事務費についても、3対2ということで20万円と考えて、1,220万円の額を減額をするということで提案させていただいたということです。
○伊藤(正)委員 もともと提案された長沢委員はじめ共産党の方々は、このまちづくり計画、恐らく反対だろうと思います。しかし、私どもは、一刻も早くこの中野駅周辺まちづくり事業を進めていかなければいけないと思っていますし、よりよい中野の駅周辺、また、中野にとっての顔というもので、一日でも早く事業を進めていくことが中野区の責任でもあると思っていますので、これはぜひとも推進していただきたいと思っております。
それから、次に、教育費の教育改革費で200万円削減なんですけれども、私どもは、区立小・中学校の再編、適正な再編を望んでおりますし、その辺の考えの違いだろうと思いますけども、共産党さんはどのように学校の再編を考えておられますか。もしくはこのままでいいということですか。
○長沢委員 私たちも、再編ということを頭から否定しているものではありません。ただ、今回の予算の修正に当たりましては、御説明させていただいたように、もともと再来年度から考えることであった、そういう統合委員会活動に係る経費が、前倒しでこのようになっているということを問題にしたわけであります。同時に、再編についての考え方ですが、やはり区民の合意がどうなのかということが一番大切で、とりわけ子どもたち、または学校の現場で働く先生、職員方々の意見を聞いていない現状で予算計上されたということでは、説明のところでも言いましたが、今の教育委員会が進めようとしている再編計画の考え方及び進め方には、大きく問題があるというふうに認識をしております。
○平島委員長 他に御質疑ございますでしょうか。市川委員。
○市川委員 伊藤(正)委員の質疑に関連して、中野駅周辺整備のことを伺いますけども、これは言うまでもなく、区民合意がとれるまでと先ほど提案代表者が発言をされているんだけども、区民合意の線というのはどこに求めているんですか。
○長沢委員 実際に特別委員会でもやりとりがされていることだというふうには思っておりますが、今回は警察大学校等の跡地に限った形で減額修正をしているということでは、やはり長年にわたって、あそこを緑と広場の防災の大きな公園にしていくという、そういうふうな、区自身ももともと計画を進めていたことでありますし、そこに区民の合意があるというふうには思っております。
○市川委員 今回進めている中野駅周辺整備の中野駅周辺のまちづくり計画、そこまで持っていく一つのプロセスということですね。JRの中野駅を中心にした計50ヘクタールの整備計画だということを、あなたはどういう認識を持って受けとめているんですか。警察大学校等の跡地だけを考えるのか。それでもなければ、それは別の、いわゆるそれ以外の37ヘクタールの部分についてのことについては、どんどん進めましょうよと。警大等跡地の13ヘクタールはちょっと待ってくださいと、こういうふうにとらえているんですか。そういうふうにとられますよ。
○長沢委員 今回の新年度の予算についても、周辺地域拡充ということで、一つは中野駅南口とまちづくりの問題があります。これについては、私たちはこのまま原案どおりということにしたのは、やはり南口の開発におきましては、住民の皆さんの一定の合意があるということで現在進められているというふうに認識をしております。その点では、警察大学校等の跡地に限ってと言ったのも、ここの部分については、やはり今の議論、先般出されました計画案では進め方に問題があるだろうということで、今回、こうした減額の提案をさせていただいたということで御理解いただきたいと思います。
○市川委員 それじゃあ、中野駅南口の、いずれ第一種市街地再開発事業が始まるのかなと思うんだけど、それについては賛成なんですね。
○長沢委員 基本的には、やはりそこに住んでいらっしゃる方、近隣の皆さんや、そこの合意がどうなのかということが非常に大事な判断なのかなというふうには思っております。
○市川委員 そこでの合意というのはあるわけなんですね。東京都や中野区、それから、地元の住民の皆さん、地権者の皆さん、その合意というのはある。今現在居住していらっしゃる方の問題もある。それらのすべての合意というのを、その一つのエリア、一つの想定された事業の中で合意に基づいていくというルールをつくるわけです。ところが、警大の跡地だとか、50ヘクタールすべてを含めた計画づくりというものの合意の線というのは、引きにくいというか、引くことが難しいんですね。私はそう思うんですね。それをどうやって引くんですかということを最初に私は尋ねたんですね。それが、どこまでで合意に至るんですということをきちっと示していただければ、議論は別にあるんですよ。だけど、そうじゃないような気配を感じるんだけど、どうですか。
○長沢委員 繰り返しになるかと思いますが、この事業名としての警察大学校等跡地ということで、およそ13.7ヘクタールということで、ここのところの問題として、私はこういった修正案の説明をさせていただいたつもりなんです。結局、要はこの警察大学校等の跡地をめぐっての合意ということで、今回こういう減額修正ということで御理解いただければと思います。
○市川委員 これ以上やっても、時間がもったいないからやりませんけど、また中警特でさまざまな議論があると思うので。合意ということを余り軽やかにつきまくらないでほしいと思いますよ。いいですか。合意ってどこにあるのかということがわからなければ、合意じゃなくなってきちゃうわけです。どうやったって合意できませんといったら、それは合意じゃないでしょう。そういうものの順番というものをきちっとわきまえた上で、合意という言葉を使ってほしいなと思いますし。
歳入の面から少し触れておきます。中野区の財政危機が叫ばれてから、大分たちますよね。現在、毎年毎年、恒常的に財調基金も取り崩して予算を編成しているというのが現状だし、また、23区の中でも、いつもいつもそれぞれ下から何番目という、そういう評価をいただいているわけでございます。これは将来の子どもたちや、その子どもたちを取り巻く生活環境とか、それから、弱者救済での福祉の維持・向上のために必要な、そういう区政運営の基本となる一般財源の安定的な確保という観点から、この財調基金というものをまた積み立てているだろうし、取り崩しについても、議会側の大変慎重な議論を積み重ねながらいるわけですね。それで、ようやっと財調基金や減債基金の計画的な積み立てを開始したところなんですね。それで、このことを共産党さんはどういう認識と理解を持って受けとめていらっしゃるのか、まずそれをお伺いします。
○長沢委員 必要な基金を積み立てるということはあり得るというふうには思っております。ただ、現実に、例えば今年度の予算におきましても、財調の再調整などによって、今年度の予算においても、積立額としてはやっぱり21億円余の積み立てということだと。その点では、やはり区民の生活にとって欠かせない事業を行っていくためということであれば、そうした取り崩しも当然あり得るというふうに判断しております。
○市川委員 今、将来、先々の区政運営に必要なそういった基金をしっかりと積み立てていくことが大変重要なときであるという認識は、持っていらっしゃいますよね。
○長沢委員 同じことを言うかもしれませんが、基金を積み立てることが目的というより、要するに私たちも、今の中野区の財政状況が厳しいということは認識しています。しかしながら、そういう厳しい中で、さまざまその原因がどこにあるのかということを、またその原因の解決に努力をするのではなく、専ら区民生活に転嫁をしていくというふうなことは、あってはならないというふうに思っています。そういう意味では、いかに厳しい区民の暮らしぶりを支えていくかということをやはり基本に考えていかなければならないと思いますし、そういう意味では、基金そのものを当然のように否定しているものではありませんけど、考え方としては、基本的にその辺は考えなければならないのではないかというふうに思っております。
○市川委員 基金を一時的に取り崩すという観点じゃなくて、これは先々の区政運営として、どのようにして計画的に積み立てていき、そして、それを計画に取り崩していくかというのが問題なんですね。17年度予算だけで議論している問題ではないということをまず踏まえておいてくださいね。ようやく区長部局の方が編成した17年度予算案、それに対し、共産党さんの修正案としては、それは義務的経費に充当する必要があるならばともかくとして、共産党さんが提案している増額提案を受け入れて、万が一にも基金の取り崩しを行うということになれば、これから先も、今、私が前もって冒頭で述べたように、引き続いて財調基金の取り崩しを続けていかなければ、共産党の提案した修正案は、毎年毎年このようなことを歳入として含んでくるんだろうから、予算が組めないことになっちゃうんだなと、こういうふうに思うんです。このような対応を続けていれば、再び財調基金は底をつくんですね。それは当たり前ですね。毎年毎年食っていけば、底をついてしまう。また区財政は再び以前よりも悪化して、破綻に追いやられるのではないかという危惧をだれもが持っておりますね。そのことについて共産党さんはどう思いますか。
○長沢委員 もともと、全体でいえば、税収によって運営することを歳入としては考えるものだと思いますけども、例えば再来年度からの財調の見直しなんかありますが、そういう中で、きちんとした役割に戻した形での財源の配分が進んでくるよう頑張っていただくことも当然です。もう一つは、私たちこういうふうに出させていただいた修正案のうち、介護保険一つとってみましても、こうした激変緩和という流れで1割負担を助長しているということは、必要なサービスを受けられなくなるということであります。介護保険の制度の中で、もともと2分の1の国庫負担をしていたものを4分の1にしてしまうという、この辺については、国の大きな責任もありますし、同時に今、東京都も国と同じようにさまざまな削減をしていると。区もそれに倣って削減をしていくということでは、これは区民にとっては本当にたまったものじゃないというふうに思っておりまして、その点では、先ほど来言っていますように、基金の積み立ても当然見ていかなければなりませんが、同時に、区民の暮らしや福祉ということも当然考えなければならないだろうと、そのように思っているところです。
○市川委員 相棒の席からそうだそうだと声が飛んでいるけど、それじゃあ、医師会の先生方と努力をして、議会側もいろいろ、議長をはじめ努力しましたよ。例えば区民健診の委託料の自己負担の導入の撤回なんていうのがあるけど、それは財政再建の道のりをまたさらにさらに遠くしていくわけです。遠のいていくんです、そういうことをして。それを承知してもらった上で、今回の一つの決着をつけるということを、まず評価をしなきゃいけないと思うんですね。予算案では、生活保護世帯などへの負担免除も行っているんです。そうでしょう。違いますか。それで、その上での自己負担の導入になっている。だから、きちっと、弱い立場にある方に対して手を差し伸べた上での自己負担の導入だということにもなっているわけで、中野区医師会の皆様方との協議が調っている内容であることをどういうふうに共産党さんは理解しているんですか。
○長沢委員 医師会の先生方も、そういう意味では、区側と話して、そういうふうに決められたというお話だと思いますが、もともと私たちは、こうしたものに自己負担をすることによって、やはり健診の抑制につながり、早期発見・早期治療を、これを損なうのではないかということを非常に心配しているわけです。委員おっしゃられますように、低所得者に対しては無料化を引き続きということになっておりますが、しかし、現実にこういう有料になることによって、そういう健診を受ける方が減るのではないかということが、やはり非常に心配なんです。当然ながら、そうしていくことによって重症化し、医療費も非常に高騰していくと。これはやはり逆効果ではないかということを、この点まで私たちは考えて、こうしたものを有料化にはすべきではないだろうということで提案をさせていただいたということです。
○市川委員 最後につけ加えて、もう一つだけ聞いておくけども、そういうことを踏まえた上での予算であるにもかかわらず、共産党さんの修正案を受け入れるとすれば、当然、財政負担の増大をもたらすわけですよ。財政再建の道のりはさらに遠のくと私どもは考えます。区民生活を、ましてや共産党さんがおっしゃるような高齢者とか障害者、それから子ども、そういう社会的弱者というかな。要するに受け入れる側の皆さんの立場に立った生活は、逆に財政再建の道が遠のいたら、一層苦しくしてしまうということがわからないのかなと私は思うんですね。そういうことを共産党さんはどのように考えますか。今、いっとき我慢しろよというようなことを皆さんおっしゃったことないの。我慢という言葉はないの。それをあなたたちの支持者に言ったことがあるの。我慢しましょうよと。何年か後にきちっとした展望を見据えて今、区政運営をしているんですよと。議会もそういう努力をしているんですよと。そういうことをお話しされたことないの。先ほど申し述べたことをどう考えているのかということを最後に聞いて、私たちの質問は終わりますので、よろしくお願いします。
○長沢委員 例えば、仮の話ですが、じゃあ、財源が豊かであったら、いい政治、いい区政運営になるのかというのは、また別な問題かなというふうに思っています。というのは、やはり政策として、今、どこに力を入れるべきか。特に今、経済が非常に低迷しているという、景気が非常に悪いという中で、日本の経済にとっては6割以上が個人消費ですから、本当にそういう方々の応援をしていかなければ、実際には暮らしも、当然、日本の経済もよくならないというふうに思っています。その点では、やはり財政再建というのは、私たちも当然それは必要だというふうに思っております。しかしながら、それを、先ほど来、国や東京都の責任も問わず、それを逆に区民に転嫁するということでは、これはやはり逆さまではないかというふうに思っています。その点では、やはり区民の暮らしを支えながら、同時に、その中で見直していきながら財政再建の方に足を踏み出すと、このことが大事だというふうに私は認識をしております。
○平島委員長 それでは、他に御質疑ございますでしょうか。佐伯委員。
○佐伯委員 済みません。いろいろ質疑が出ていますので、私の方からは簡単に。修正案を見てみて、この修正案というのを共産党が初めて出されたのが、たしかこの議会に入ってから、学校給食の民間委託が始まるとき、あのときが最初だったと思うんですが、夜中までかかって審議、質疑をしたということがありますけども。その後、いろいろ共産党さんが反対してきたこと、給食民間委託とか、保育園の民営化とか、今回はまた任期付短時間公務員制度の問題なんかも修正案に出てくるのかなと思ったら、募集も決まっているし、そういったことでは、常識的にこういったところは認めてきたのかなと思うんですけども。今回、この修正案に入っていない学校給食の民間委託なども、来年度は小学校21校、中学校は13校にもなるわけですけども、この民間委託に対しての共産党の評価というのは、どういうふうな案ですか。
○長沢委員 結局、民間委託については、現実に行われていることについては、やはりその中できちっとした食の安全を確保し、その上で、私たち自身もそういう検証をしていくということは当然必要だと思います。それで、委託そのもののあり方というか、考え方ですが、私たちは基本的にやっぱり直営でやるべきだと私自身は思っています。この点については、例えば、中野区以外の23区のさまざまな学校で委託が始まり、そのことが東京都の財調の制度になって、それが算入されるという中で、そういう意味では、財政的にも非常に、直営ではやれない、委託でやっていくというようなところに一時回避したような流れがあります。その中で、中野区もそういうことで進めていったんだというふうに思っています。一つひとつのあり方は、現実になっているものをすぐに直営に戻せということは、現実的ではないというふうに思いますし、そういう意味では、先ほど冒頭で言わせていただいたように、現在、委託でどのようになっているかということを、その点は区、教育委員会としても検証していくことというのが必要だろうというふうに思っています。
○佐伯委員 そうしますと、例えば、今、2番目に言った保育園の民営化の問題なんかですけども、原案の方に、保育園民営化移行へ向けた準備経費というものが見込まれているわけなんです。これは17年度、18年度の民営化に向けた準備の経費ということになってくると思うんですけれども、説明書の192ページ、民営化の経営への移行準備経費というのが見込まれていますよね。こういったものについては今回の修正案では触れていないということは、こういった民営化については、もうこれから認めていくという認識でよろしいんでしょうか。
○長沢委員 一つは、修正案の提案説明のときに言ったように、今回の修正に当たっては、区民の命と暮らし、安全を図る事業を中心にというふうに、特にということで、そういう意味では、限定させた形で修正を出させていただいたと。当然ながら、予算全体の方は、ほかにも、今言われたようなさまざまな問題はあるかというふうに思っております。そういう意味で、今の最後のこれから民営化を認めるのかということについて問われれば、それは当然、認めることはできないというお答えだろうというふうに思います。
○佐伯委員 ただ、そうなってくると、準備はしてください。準備することは認めますよと。でも、いざ民営化ということになったときに、反対、反対ということで、保護者の人を、あおぐと言ったら大変失礼な言い方になってしまいますけども、これは私はちょっと余りフェアなやり方じゃないんじゃないかなと思うんですけど、いかがですか。
○長沢委員 192ページについては、新年度からの民営化への移行準備ですから。基本的には、要するに私たちはこの間ずっと主張してきましたように、民営化することについては、区の保育サービスを後退させるというところから、特に問題があるというふうに思っていますので、基本的に反対であるというふうな基本姿勢は変わっておりません。
○佐伯委員 なぜこの問題なのか。確かに、予算全体でいえば、私たちだって、先ほど伊藤(正)委員が言われたように、慎重に進めなきゃいけないという問題もあると思っております。ただ、保育園の民営化とか、共産党さんが本当に大きなテーマとして運動してきた問題を、何で取り上げなかったのか。そういった中で、準備の経費においては何も言わないでおいて、いざとなったらわあっということじゃ、余りこれはフェアじゃないんじゃないかなということで言わせてもらったわけですけども、お答えは結構です。ありがとうございます。
○平島委員長 他に質疑ございますでしょうか。
○佐藤委員 質問させていただきます。修正案の中で、削減のところに地域活動調整費、それから教育改革、区立学校の再編、それから、中野駅周辺整備のうちの警察大学校跡地利用計画に対する委託経費がそれぞれ削減として載っております。それで、そこの点についてお伺いいたしますけれども、警察大学校等跡地地区について、いわゆる区民の合意がないとおっしゃっておりますけれども、片方で、防災公園についてつくってほしいという区民の合意は感じているということも、先ほどの発言の中でおっしゃっておりました。私もそのように思っております。区として防災公園をつくっていく。そして、広域避難場所としての機能をさらに今、強化をしていかなくちゃいけないという視点に立って、その整備計画をきちっと財務省に条件をつけていくことが、今、私たちの大きな役割だろうと思っております。その大きな役割の時期が、本当に今年度まで先送りをされてきた、3年間あいたままになっている土地なわけです。むしろ中野駅周辺整備、先ほど市川委員が広くとらえておっしゃっていましたけれども、私は、まず優先的には、ここが一番財務省から計画策定、いわゆる方針の策定を迫られているところじゃないかというふうに思っております。そういう意味でいうと、なぜ区民からの要望が高い防災公園のつくり方についても、財務省に対してきちっと中野区としての姿勢を示していく、そういう大きなチャンスである、そういう整備計画の部分を、なぜそこだけをなくしてしまわれたのか、お伺いいたします。
○長沢委員 そういう意味では、中野区が出した計画素案といったものが、警大等跡地に関してですけども、いわゆる広域避難場所の基点となる防災公園としては非常に不十分だというふうに思っております。そういう意味では、先ほど課長から、この予算に対する説明、事業に対する説明をいただきましたけども、この計画にのっとった形でやっているということでは、当然ながら区民の皆さん、求められている、少なくとも4ヘクタール以上の防災公園をという、そういう計画には、当然、地区計画としてもならない。したがいまして、これを減額したということです。
○佐藤委員 去年の修正案のときにも申しましたけれども、ここをそっくりそのまま削減しちゃうということは、何もやらないと。区民の一番関心が高いところで何もやらないということでよろしいんですか。
○長沢委員 そういうことではなくて、例えば、先ほど来言わせていただいているように、来年度、南関東地域の直下の地震対策に関する大綱が見直しをされると。当然ながら、そうなりますと、東京都の防災計画の見直し、または中野区の防災計画の見直しということが出てくるということになると。そういう意味では、本当にここが安心できる、まさに区民の命や安全を守る場所として、そういった機能を果たせる場所として確保するということでやられたと思いますので、そうした大綱の見直しが行われた後に、もう一度財務省に対しても働きかけていくということが必要になってくるのではないかというふうに思っています。
○佐藤委員 何もやらないということではなくて、これからさまざま議論しなければいけないことは、私はたくさん、今、長沢委員がおっしゃったようなことも含めてあると思います。そっくりそのまま削るということは、本当に何もやらないということだと思いますので、それは私は承服しかねます。
それから、学校の再編についても、再編計画については否定していないとおっしゃっております。否定していないけれども、じゃあ、再編計画の進め方、今後の進め方は、来年すぐ始めるわけじゃないわけですよね。その準備をしていくわけです。その計画策定の議論や準備をしていく。あるいは対象校の保護者から既に要望として上がっている交流事業の経費も削っておりますけれども、そういったことも、保護者から上がっている要望も必要がないとお考えなんでしょうか。
○長沢委員 再編計画を私は否定をしていないんです。再編計画は大いに問題だというふうに思っています。私が言ったのは、学校の再編・統廃合ということを頭から否定しているわけではありませんと言っただけで。教育委員会が出した再編計画については、先ほど言わせていただいた進め方の問題、また、そこで出されている考え方の問題としては、大いに問題があるというふうに認識をしております。それで、区の来年度の予算のことですけれども、もともと計画として教育委員会の方から出したタイムスケジュールということでも、18年度からになっているのを、前倒して17年度からやるということ。委員おっしゃられたのは、そういうのを進めてくれという声があるのにという、そこに合意があるんじゃないかというお話かもしれませんが、一方では、例えば、仲町小学校の皆さん方のところでは、地域に見守られて家庭的な温かさを体験することができるすてきな学校だから。だからこそ廃止をしてくれるな、こういうふうな声があるわけですね。じゃあ、それをどうするのかということなんですけども、やはりその辺のところではまだまだ議論をしていかなくちゃいけない。やっぱり子どもたちのそういう、学校での勉強や生活にかかわることですから、ぜひ慎重にやらなければならないだろうということで、今回のこの予算の計上については減額してもよかろうということで、減額させていただいたということです。
○佐藤委員 全部減額すると、先ほどおっしゃった議論、ここはよくて、ここは改善していこう。だけど、ここは進めていこうというところの議論のベースとなる、そういう資料作成とか、そういうこともできなくなってしまいます。やはりそれは、将来的にはこのままでいいというふうにおっしゃっていないのであれば、せっかくここまで進めてきたことを、さらに区民の方々の意見を聞きながら、私は、議論は前向きに進めるべきだと思っております。
それから、最後の区民活動センターのところですけれども、ここのところも、いわゆる地域施設のあり方ですよね。それが、いわゆるこれから少子・高齢化の中で、保育園もそうでした。高齢者会館もそうでした。こういう今までのやり方で、あり方でやっていけるのかどうなのか。先ほど市川委員の方からも御質問がありましたように、これからの世代に対して責任を持てる行財政を続けていけるのかどうなのかということが、やはり私どもの議論の中心だったと思います。そういう意味では、地域センターも、中野区の中ではたくさんつくり、それとともに職員をしっかりと張りつける運営をしてきました。しかし、このままやっていっていいのかどうなのか。このままの状態でいいのかということを議論をしていくことは必要だと思います。伊藤(正)委員なんかからも、議論が必要である。区民委員会では、たしか先ほどマニュアルが出てきたと。それについては早過ぎるじゃないかということで、議論はさせていただきました。議論の素材となるさまざまな資料を整えていただくこと、あるいは講師の派遣をしていただくことは、住民の議論の中で、これからの本当の地域でのセンターをつくっていくための議論として必要なことだと思いますけれども、全くこのままでいいというふうにお考えなのでしょうか。
○長沢委員 議論は当然必要だと思っております。しかし、ここに出されている予算案は、その議論を保障するものなのか、どうなのかなと。つまり講師が来て、各地域センターごとに行うということですけども、それでマニュアルをつくるというお話ですけども、そもそも、これは10か年計画の中でということで、まだ決まっていないということでありながら、どうなのかなということは一つありますが、同時に、当然ながら、今、区民の中でもそういう議論というのは出ていると思っております。そういう意味では、議論を大切にしていくということは、その辺は一致しているのかなと思っていますが、ただ、こういった、導いていくような形で行うことは必要ないだろうということで、来年度についてこういうことは必要ないだろうということで、減額するということでさせていただいたということです。
○佐藤委員 区民委員会の中でも、いわゆる地域関連として、一番地域で活動していらっしゃる町会あるいは自治会、それから住区協議会の方に対しての情報提供あるいは議論が、非常に不足しているということを指摘させていただきましたし、さまざまな議員の方からもそういうお話がありました。そういうところでは、やはり議論がされていない。議論の素材もまだ提案されていない状況の中で、これから議論の素材、そういう方向で、今のままでいいというのだったら、別にいいです。このまま何もしないでおいていいですけども、今のままではいけないというのだったらば、やはり地域の住民の方と一緒に、議論の素材を提供し、きちっと議論をしていくことは、私は必要だと思いますので、そっくりそのまま削除するというやり方はやはりおかしいと思います。
それから、歳入のところで、これも市川委員が既に問題にされておりました、財政調整基金の取り崩しを行って、今回もさまざま、いわゆる少し安くするとか、無料にするとか、プラスの部分を、財調の基金を取り崩して行うという予算を立てていらっしゃいますけれども、財調基金というものは何のためにあるのかということを、まず御認識をお伺いいたします。
○長沢委員 基本的には、年度間の調整を行うということであるかというふうに思っています。
○佐藤委員 あと、中野区の場合は、施設改修の経費の積み立ても、基金を何年か前にも入れておりますので、今後必要となってくる施設改修の積立経費、改修のための積み立て、それから、将来にわたって、団塊の世代の方々が退職されるときに起こり得るであろう退職金の支払い準備のために、つめに火をともすように、財調基金が積み立てられているところだと思いますが、年度間調整と退職金の支払い、施設改修という中のほかにも、財政調整基金は取り崩してもいいというふうにお考えなんでしょうか。
○長沢委員 ごめんなさい。ちょっと質問の趣旨がよくわからなかったんですが、基本的には年度間調整だと思いますけども、それ以外にも、具体的には中野区の財調基金のあり方として、施設改修、あるいは退職される方への退職金、そういうのに、手当にということで見ているということなんですが、そこのいわゆる施設改修や退職手当云々を取り崩していいかという御質問ですか。
○佐藤委員 要するに今度の修正案で提案されている歳入は、いわゆる年度間調整とか、退職金とか、そういうところに当たらないんですよね。本来は、そういう経費のために取り崩されるわけですよね、今回、提案されている側として、そういう取り崩し方はいいということで、取り崩しされるということですかということだったんです。
○長沢委員 抽象的、一般的な話ではなくて、今回、こういう形で修正案を出させていただくということにより、当然、この事業費にお金がかかっているということで、その点では、ここで御提案させていただいたように8,414万4,000円を取り崩して、それに充てるということで提案させていただいたと。
○佐藤委員 ちょっと、私の一緒に勉強会をやっている地方議員の方からメールが来たんですけれども、今まで、共産党の方もそうでした。それから、私自体も、いわゆるそうでしたけども、かつてはいわゆる基金を持つのではなくて、市民サービスに使うべきだと。ありったけのお金を市民サービスに使うべきであると。基金を持つということよりも、必要なサービスがあれば、積極的に取り崩しを行いというふうなことも言っておりましたけれども、そういったことでこれからの世代への責任が果たせるのかということがあり、みんなが責任をとろうとしております。基金の取り崩しは、もうできるだけやめていこう。その基金の目的以外はやっぱりやめていこう。脱成長時代、地方分権時代には、基金をしっかり、自治体が必要目的のために持つことが必要であるというふうな立場に立って、自治体の自立を行っていこうということは、今言われているわけですけれども、そういうことに対してはどうお考えになるでしょうか。
○長沢委員 基金を否定しているつもりは全くないんです。必要な基金というのは、当然必要だというふうに思っております。じゃあ、必要があることは何なのかというところがあると思うんですが、その辺で、要するに、俗に言う、基金のため込みみたいなことがよく一般論としてもありまして、その使い道としては大規模開発とか、どっちかというとそういうのがやはり多かったわけです。私たちは、そういう意味では、基金自身を否定するものではないんですが、やはり、区民の暮らしが非常に厳しいという中では、今回も必要な事業をこういう形で出させていただいたと。しかも財政調整の中で、先ほども言いました14億5,000万円のお金が来ているわけですが、これも、一部の大企業が利益を上げる中で税収が上がったわけですけども、その財調を取り崩してわずかながら使うということは、全く当然の行為ではないかなというふうに絶えず思っているところです。
○佐藤委員 財調基金は今、あり余るほどあるということでは全然なくて、今、必要経費の部分も積み立てられていない。それをやっと、先ほど言われたように、積み立てを始めたばかりのときです。それで、昨年度もそうでしたけれど、来年度はそれも上回る額15億6,000万円も取り崩さなくちゃいけないという状態が、既に来年度予算案の原案がそうです。本来は、取り崩さないで歳入歳出がきちっと自立して行われるというのが本来の姿ですよね。それはそう思いますか。
○長沢委員 御質問の趣旨がちょっとわからなかったんですが。
○佐藤委員 どうしようもない義務的経費があって、年度間調整をせざるを得なかったとかというとき以外は、基本的には、財政調整基金は、私は取り崩すべきではないと、そういうふうな思いで積み立てていかなくちゃいけないと思っております。これからの世代のために計画的な財政運営ができるように積み立てている財源で、事業経費がちょっと足りないからといって、そこに簡単にあてがうべきものでは私はないと思っております。それで、だから、そういうことの財政調整基金の使い方について、どうお考えになっているんですかということを最後にお伺いいたします。
○長沢委員 今後、やはり財政調整基金の使い方は、先ほどの施設の改修であるとか、退職金手当であるとか必要ですし、当然ながら、全く年度間の調整も要らないなんていうことを、そんな話をしているわけではなくて、その辺についても、きちんとそれは確保しておくということはあるかと思います。ただし、やはりそこの目的に充ててしまって、肝心の事業自身に必要な経費を充てないということも、これもやはり問題があるというふうに思っております。この点は、意図的に判断をしていくという、これが必要なんだろうというふうに思っております。
○佐藤委員 これからの世代にどう責任がとれる財政状況に、中野区にしていくのかということでいうと、議論の機会も保障しないような修正案の提案の仕方、それから、財調基金を取り崩してあてがうというふうなやり方については、私はいかがなものかと思います。感想を述べて、終わりにさせていただきます。
○平島委員長 他に質疑ございますでしょうか。飯島委員。
○飯島委員 2巡目です。先ほど佐伯委員が伺ったことで、これは議論してもしようがないなと思っていたんですが、大事なことですからひとつ言わせていただきます。修正案を出されたということは、修正以外の部分については原案に賛成なんですね。
○長沢委員 それはまたそのときに反論します。
○飯島委員 そういうことで修正案をお出しになるということは、基本的に政治姿勢の原理に欠けますよ。ほかの提案者の皆さんもそうなんですか。修正をかけた。修正について諮られる。その後で、修正以外の原案についても諮られる。こういうことですよね、もし、修正案が可決されたら、その後で、原案に賛成する可能性のないような方が、何で修正案を出すんですか。もう一度お答えください。
○長沢委員 今は、修正案に対する質疑ですから、当然、原案についての賛否のときにそれはお答えできるということになります。
○飯島委員 修正をされるということは、その他の部分についても修正のチャンスがあるということでしょう。違いますか。それじゃあどうして完全な修正案を出さないんですか、お答えください。
○長沢委員 冒頭で言わせていただいたように、特に必要と考えるということで提案をさせていただいたということです。
○飯島委員 どうしてかというと、あなたの党の主張する政策から言って、まだ削減できる一般財源が有るじゃないですか。佐伯委員が指摘したじゃないですか。そういうことをすれば、財調基金からの繰り入れの額は減るじゃないですか。中野区の財政のあり方について、非常に厳しい状態であることについては承知していると理解しているんでしょう。どうしてそういうことをしないんですか。だから、佐伯委員はさっき、その他のものについては、もう共産党としてはお認めになって賛成するんだなと。こういう修正をかけてきたということは、それ以外のところについては賛成されるということが前提でしょう。
(「そんなことない」と呼ぶ者あり)
○飯島委員 修正案を出しても、原案はその都度その都度違うんですというんだったら、あなたがお答えください。
○池田委員 それでは、答えさせていただきます。修正を出すのは、何でも全部お出しになればよいと今おっしゃいましたが、そういうことは可能ですか。
○飯島委員 そんなことを聞いているんじゃないですよ。修正案をお出しになって、それについてよその会派に聞いている、提案者はあなたじゃないですか。私が提案しているんじゃありませんよ。何を言っているんですか。あなたたちの態度について伺っているんですよ。原案について修正案を出しましたけども、そうすると、じゃあ、その部分を除く原案の態度については、反対の可能性がありますよと、こういうことなんですね。そのことだけ確認しておきますよ。
○池田委員 原案の中で、まだ、先ほども会派からも説明がありましたけれども、まだまだ問題点はございます。しかし、そういう問題点について、すべて私たちが修正できるわけではありません。それは、明らかに区長の提案権の侵害をするという項目もひっかかってまいりますから、それは残念ながら、我々に許された範囲内でやらせていただいたということですから、当然、原案の中には問題点がたくさんあるという認識に私たちが立つのは、不思議ではありません。
○飯島委員 それでは、保育園の18年度民間委託あるいは指定管理者制度導入について、その準備経費は、長の提案権を侵害するから修正できないのかですね。長沢委員、そういうことですか。
○長沢委員 繰り返しなんですが、今回提案をさせていただいたということで御判断いただければというふうに思います。
○飯島委員 要するに提案権を侵害するものだとお考えなんですね。池田委員のお答えを聞けば、これ以上の修正は、長の提案権を侵害するからできなかったんだと、そうおっしゃっているんですよ。ということは、保育園の18年度以降に、いわゆる民間に委託したり、あるいは指定管理者制度を導入することについて、その準備経費は長の提案権を侵害するものだと、こういう御認識でこの修正案をおつくりになったんですね。そうか、そうじゃないのかだけお答えください。
○長沢委員 先ほど池田委員が言ったのは、全体の中でそういうふうに、長の提案権を侵すものもあるだろうということを言ったまでで、予算計上したからといってほかのところの問題点すべてが、提案権を侵すものではないというふうに思っております。
○飯島委員 じゃあ、まだ提案権を侵すものじゃない、修正可能なものがあるということなんですね。どうしてそれを出さないんですか。提案権を侵害しないんですよ。お答えください。
○長沢委員 今回、うちの会派としましては、これに限った形で出させていただいたということです。
○飯島委員 まだ残っているものもあるけれども、今回は出しませんでしたと。本来、修正をかけてくるのなら、提案権を侵害しない範囲で、すべての反対されるものについてお出しになるのが普通じゃありませんか。そのことだけ指摘して終わります。お答えは結構です。
○平島委員長 他に御質疑ありますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○平島委員長 なければ、以上で修正案の提案説明に対する質疑を終結いたします。
長沢委員、自席にお戻りください。
次に、討論に入りますが、冒頭に申し上げましたとおり、討論は省略する旨の御確認をいただいておりますので、この際、省略いたします。
これより採決を行います。
なお、採決は、第6号議案、第7号議案、第8号議案、第9号議案及び第10号議案について順次行います。
初めに、第6号議案、平成17年度中野区一般会計予算についての採決を行います。
本議案については、まず、長沢委員外7名から提出された修正案について、起立により採決をいたします。
お諮りいたします。本修正案を可決すべきものと決するに賛成の委員は御起立願います。
〔賛成者起立〕
○平島委員長 起立少数。よって、本修正案は否決と決しました。
次に、原案についての採決を行います。
お諮りいたします。本原案を可決すべきものと決するに賛成の委員は御起立願います。
〔賛成者起立〕
○平島委員長 起立多数。よって、本原案は可決すべきものと決しました。
次に、第7号議案、平成17年度中野区用地特別会計予算についての採決を行います。
お諮りいたします。上程中の第7号議案を可決すべきものと決するに御異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○平島委員長 御異議ございませんので、さよう決しました。
次に、第8号議案、平成17年度中野区国民健康保険事業特別会計予算についての採決を行います。
お諮りいたします。上程中の第8号議案を可決すべきものと決するに賛成の委員は御起立願います。
〔賛成者起立〕
○平島委員長 起立多数。よって、第8号議案は可決すべきものと決しました。
次に、第9号議案、平成17年度中野区老人保健医療特別会計予算についての採決を行います。
お諮りいたします。上程中の第9号議案を可決すべきものと決するに御異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○平島委員長 御異議ございませんので、さよう決しました。
次に、第10号議案、平成17年度中野区介護保険特別会計予算についての採決を行います。
お諮りいたします。上程中の第10号議案を可決すべきものと決するに賛成の委員は御起立願います。
〔賛成者起立〕
○平島委員長 起立多数。よって、第10号議案は可決すべきものと決しました。
この際、区長から発言を求められておりますので、これを許可したいと思います。
○田中区長 一言ごあいさつを申し上げます。長時間にわたりまして熱心な御審議をいただきまして、ありがとうございました。ただいま平成17年度予算案につきまして、可決すべきものとの御決定をいただきましたことに御礼を申し上げます。御審議の中でいただきました御意見等につきましては、十分に配慮をいたしまして、積極的な区政運営に努めてまいります。ありがとうございました。
○平島委員長 以上をもちまして予算の審査はすべて終了いたしました。
なお、委員各位におかれましては、お手元に本委員会における資料要求一覧(最終版)を参考として配付いたしましたので、御確認いただきたいと思います。
以上で予算特別委員会を散会いたします。
午後3時20分閉会