中野区議会総務委員会〔平成26年3月14日〕
総務委員会会議記録
○開会日 平成26年3月14日
○場所 中野区議会第1委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後4時25分
○出席委員(9名)
内川 和久委員長
酒井 たくや副委員長
木村 広一委員
石坂 わたる委員
北原 ともあき委員
いでい 良輔委員
久保 りか委員
奥田 けんじ委員
岩永 しほ子委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
副区長 金野 晃
副区長 英 直彦
政策室長 竹内 沖司
政策室副参事(企画担当) 海老沢 憲一
政策室副参事(予算担当) 奈良 浩二
政策室副参事(広報担当) 酒井 直人
政策室副参事(情報・改善担当) 中谷 博
経営室長 川崎 亨
危機管理担当部長 小田原 弦
経営室副参事(経営担当) 戸辺 眞
経営室副参事(人事担当) 角 秀行
経営室副参事(施設担当) 石井 正行
経営室副参事(行政監理担当、債権管理担当) 岩浅 英樹
経営室副参事(経理担当) 伊藤 廣昭
会計室長 浅野 昭
選挙管理委員会事務局長 吉村 恒治
監査事務局長 鈴木 郁也
○事務局職員
事務局長 篠原 文彦
書記 細川 道明
書記 香月 俊介
○委員長署名
審査日程
○議題
第13号議案 中野区職員定数条例の一部を改正する条例
第14号議案 中野区事務手数料条例の一部を改正する条例
第15号議案 中野区財産価格審議会条例
第27号議案 中野区自治基本条例の一部を改正する条例
○所管事項の報告
1 大学との相互協力に関する基本協定の締結について(企画担当)
2 東中野区民活動センター等整備基本方針(案)区民説明会の実施結果及び整備基本方針の策定
について(企画担当)
委員長
定足数に達しましたので、本日の総務委員会を開会します。
(午後1時00分)
初めに、本日は東京新聞から撮影の申し出があり、これを許可したので、御承知ください。
許可を受けた方に申し上げます。許可の申し出の際にお示ししたとおり、目的以外に撮影したものを使用しないこと。また、休憩中の撮影・録音は認められておりませんので、休憩になりましたら撮影等はとめてください。
本定例会における委員会審査の割り振りについて協議したいので、委員会を休憩します。
(午後1時00分)
委員長
それでは、委員会を再開します。
(午後1時01分)
本定例会における委員会の審査日程についてお諮りします。
1日目は審査日程案(資料1)に沿い、初めに議案の審査を行い、その後は審査の状況を見ながら改めて協議し、2日目以降は、本日の終わりに審査の状況を見ながら改めてお諮りしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
また、審査は、5時を目途に進め、3時ごろに休憩をとりたいと思いますので、御協力をお願いします。
議事に入ります。議案の審査を行います。
第13号議案、中野区職員定数条例の一部を改正する条例を議題に供します。
理事者の説明を求めます。
角経営室副参事(人事担当)
それでは、第13号議案、中野区職員定数条例の一部を改正する条例について、補足説明をさせていただきます。
お手元の中野区職員定数条例新旧対照表(資料2)をごらんください。本条例は、常勤職員の定数を定めるものでございます。地方自治法の規定によりまして、職員の定数は、条例でこれを定めることとなってございます。今回の改正は、この条例第2条の各号に規定いたします任命権者ごとに定数を一部改正する内容でございます。
なお、再任用職員は、これまで管理職を除きまして短時間のみでしたが、25年度末で定年退職する職員から雇用を接続するということになりまして、22名が常勤として勤務することになっておりまして、この22名が今回の定数に含まれてございます。
それでは、新旧対照表をごらんください。左側が改正案、右側が現行となっております。また、今回改正するものにつきましては、下線部を引いておりますので、ごらんいただきたいと思います。
まず、第2条第1項第1号(1)区長事務部局の職員でございます。現行の1,886人から1,816人に改正するものでございます。
次に、(2)番、議会事務部局の職員につきましては変更はございません。
続きまして、(3)の教育委員会の事務部局職員につきましては67人から65人に改正するものでございます。
次に、(4)番、教育委員会の学校の職員ということで、アは事務部局の職員ということです。これは現行の80人から77人に改正するものでございます。イの幼稚園の園長及び教員については変更はございません。
それから、(5)の選挙管理委員会の事務部局の職員8名と監査委員の事務部局の職員6名については変更がございません。
以上、これらを合計いたしますと、2,000人という定数になります。これは、現行の職員2,075人と比較いたしまして75人の減ということになります。
附則をごらんいただきたいと思います。この条例につきましては、平成26年4月1日施行ということで予定してございます。
続きまして、もう1枚お配りしてあります職員定数の増減及び主な増減事由のほうを見ていただきたいと思います。先ほど御説明しました全体で75名の減ということになりますが、その主な内訳を記載したものでございます。
まず左側の区分で申し上げますと、区長事務部局でございますが、25年度と比較いたしまして70人の減となってございます。主な増減の事由としましては、右側の欄で記載してございますけれども、生活援護ケースワーカー及びまちづくりの体制を強化するために定数をふやすこととしております。削減する内容としましては、窓口業務等の委託化、それから、キッズ・プラザ、学童クラブの委託化、弥生福祉作業所の指定管理化などがございます。
次に、教育委員会事務部局のところでございますが、25年度と比較しまして2名の定数減となってございます。これにつきましては、組織改正等に伴います職員の配置の工夫によりまして定数減をするものでございます。また、学校職員のところにつきましては、事務部局の欄で3人の定数減となってございます。これにつきましては、特別支援学級の廃止によりまして定数減としたものでございます。
以上が主な増減の事由でございます。
なお、その下の条例定数計の次のところに条例定数外として記載がございますが、これは、地方自治法に基づきます派遣職員の内訳でございます。派遣職員では、特別区人事厚生事務組合へ26年度から1名増とするものでございます。
さらに、その下の定数条例の対象外でございますけれども、再任用短時間勤務職員と、それから、育児休業代替任期付職員を書いてございます。これらの職員につきましても25年と26年度の比較ということで、資料の一番下に記載させていただきました。
補足説明については以上でございます。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
委員長
これより本件に対する質疑を行います。質疑はありませんか。
石坂委員
すみません。退職を迎えて再任用フルタイムの方は上の表の部分に含まれていて、再任用でも短時間の方は下に含まれているということですけども、退職される方の中で、そもそもいずれでもなく、完全に今回で退職されますという方の人数がわかれば教えていただけますでしょうか。
角経営室副参事(人事担当)
退職者数につきまして、今回は、率にしまして退職者の中のおおむね7割が再任用を希望しているという結果でございましたので、3割程度は今回の退職をもって中野区職員を辞するという職員がございました。
石坂委員
残りの方の再任用短時間になるか、あるいは再任用のフルタイムになるかというところに関しては、これは、本人の希望があって、そのとおりで入っているのか、あるいは人事のほうで調整した結果なのか、教えてください。
角経営室副参事(人事担当)
先ほど御説明しました新たな再任用制度ということで、原則、フルタイム勤務ということがございます。ただし、職場の事情によったり、もしくは本人の事由、そういったことを考慮して短時間勤務もできるという規定になってございます。今回は、そういった制度の運用を図りまして、その結果として、おおむね6割程度が短時間の結果だったというふうな結果がございました。
石坂委員
原則フルタイムということでしたけれども、もちろん職場によってフルタイムであることが望ましい部分に関して、こうしたフルタイムの方、活用していくのも一つの方法だとは思うんですけども、もちろん時間が少なくて済む職場ですとか、そういうところがある場合は、むしろ短時間の活用ということも考えていくべきと思いますが、そこはいかがお考えでしょうか。
角経営室副参事(人事担当)
それぞれ職場職場によりまして、例えば係長級執行責任者ということであれば、当然、フルタイム勤務というところでなければ、そういった職責は果たせないというようなこともございますので、それ以外のシフト勤務だとか、窓口での業務だとか、そういったところで短時間の職員が活用できるという職場もございますので、そういったところでは、それまでの経験を生かしていただいて配属が可能となるというふうに考えてございます。
石坂委員
もちろん職場の状況によってというところはありますけども、逆に区の職員で学校事務に従事している職員がいるかと思うんですけども、そこについては、これまでの短時間勤務の形ですと、結局、区の事務職員の人がいない日が生じてしまっていましたけども、今回、フルタイムの方が再雇用でもできるということになりますので、そうした状況が解消されていくのかどうか、わかれば教えてください。
角経営室副参事(人事担当)
学校に配属している職員につきましては、今、中学校につきましては学校地域連携ということで主査級の事務職を配置しておりますが、こちらは常勤職員ということで配置してございます。それ以外の校務主事につきましては、一部、業務委託を入れているところがありますけれども、そういった業務委託化された学校につきましては、原則としてフルタイムの職員を配置しております。それ以外の校務主事、大体おおむね3名とか4名でチームを組んでいますけれども、そういったところでは短時間の再任用職員活用も図れるものと考えてございます。
岩永委員
新年度の予算案の質疑のときにお尋ねして、先ほどの御説明にもありましたが、フルタイムの再任用が新年度22人になるということだと、職員定数で割り返すとフルタイム再任用の割合が高くなっていて、フルタイム再任用への依存度が高まっているということになるんですが、今後もこのフルタイム再任用は職員定数の中では高まっていく、そういうことになるんですか。そのあたりの見通しはどうなりますか。
角経営室副参事(人事担当)
先ほど説明しました雇用と年金の接続ということで、順次、年金支給の開始年齢が61歳から10年後には65歳へと延長されるという制度になってございます。そういった中で、その接続期間につきましては原則フルタイム勤務ということになってございますので、来年度は22人の想定ですけれども、今後はフルタイムの再任用職員というのは数がふえていくというふうに見込んでございます。おおむねこの10年間では100名程度のフルタイム勤務職員というものを想定してございます。
岩永委員
といいますと、フルタイム再任用の職員への依存度が高まっていく、そういう職員定数になるんだということが一つ言えるかと思います。
それからもう一つは、昨年の1定で、やはりこの定数が出たときの人事担当のお答えの中に、2,000人体制を目指すという方策の中では、フルタイムと時短の再任用を含んだ数でいくんだというお答えがありました。この間お聞きをしてきたのは、フルタイムの再任用は職員定数に入っているわけですけれども、先ほどもありましたように、新年度は短時間は198人になるという見込みですが、これは、今紹介をしました昨年の御答弁との関係では、この2,000人体制の中ではどうなるんでしょう。
角経営室副参事(人事担当)
今お話のありました職員2,000人体制の構築におきましては、先ほど御紹介させていただきました常勤のほかに、再任用の短時間職員を0.8換算ということでやってございますけども、そういった合計の数値ということで2,000人体制を目指すという内容になってございます。
岩永委員
もう一度確認しますが、今出されております条例で示す2,000人のこの定数には、短時間の再任用は0.8人という換算で、それを割り返した1人当たり何人になるという、そういう人数が入っているということですか。もう一度確認。
角経営室副参事(人事担当)
すみません。今回の定数条例につきましては常勤職員のみの定数カウントとなってございます。ですから、先ほど言いました再任用の短時間職員は人数に含まれてございません。
岩永委員
じゃあ、やはり確認なんですが、昨年このように答えられたんですが、新年度はそこまでまだ踏み込んでいないと、そういうことですか。もう一度言いますね。答えられているのは、こういうことなんですよ。区が現在目指しております2,000人体制につきましては、再任用の職員も含んだ、要するにフルタイムと時短の再任用を含んだ数で2,000人を目指すという方策でございます。こういうふうに答えられているので、その0.8人換算をするという時短の職員も、この2,000人という今条例で出ているこの中に入っているんですかということを確認しているんですが。
角経営室副参事(人事担当)
すみません。2,000人体制の構築で目指す職員の数ということでは、今、委員御説明のありました再任用のフルと常勤と再任用の短時間を含むトータルでの2,000人体制の構築を目指すという内容でございました。
今回、今提案させていただいております定数条例の中には常勤の職員のみというカウントになってございますので、その常勤の職員で2,000人になるということで説明をさせていただいているということでございます。
岩永委員
はい、わかりました。
それから、今回は、この2,000人の職員定数にするというこの条例との関係で、区の組織見直し、要するに所管している事務の見直しだとかそういうことがありましたね。それから、新しくポストがふえたというところもありましたが、総体でいきますと、この2,000人の条例定数の中で副参事級以上の配置数はふえたんですか。もしふえたんだとしたら何人ふえたのか、減ったんであればどれだけ減ったのか、教えてください。
角経営室副参事(人事担当)
現在の平成26年度4月1日現在見込みということでございますが、今年度、副参事級以上の職員については76人、それから来年度の予定として現在のところ77名ですから、1名増員の予定というふうに考えてございます。
委員長
岩永委員、一旦いいですか。ただいま傍聴の希望の方が15名を超えましたので、これを許可することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
傍聴の方々は席を譲り合っていただきますように、よろしくお願いいたします。
それでは、質疑を続けます。
岩永委員
そうしますと、予算の提案のときにあったまちづくり関係のポストが1ポストふえたということになりますね。
それから、こういう事態が出ていることが言われているんですが、この繁忙期、3月だとか4月だとかという人が動く、こういう状況の中で、特に1階の諸証明等の窓口が大変混雑をしているということが言われています。これは、この間、地域センターを15カ所から5カ所に減らすことで地域事務所が5カ所になって、地域で諸証明がその場でできるという窓口が減った。減ったということはそれだけ職員が減った。だから、区役所のほうにも集中してきているということがうかがえるんですが、そういうことが言えると思いますが、それについてはどういう見解ですか。
角経営室副参事(人事担当)
ちょっと直接の所管ではないんですけども、今、地域センター等の統合で区役所1階の窓口の受け付け件数等がふえているというお話かと思います。そういった対応策につきましては、戸籍住民分野のほうでは、臨時的にそういった繁忙期につきましてはアルバイト等の臨時職員を一定程度確保して、そういった業務に備えるというふうに聞いてございます。
岩永委員
直接区民と関係する窓口等も数が減っていく、そこでの職員の数も減っていくということから、あらわれている一つの大きな状況なんだと思うんです。
それから、先ほど御説明をいただきました増減事由の説明で、例えば区長部局が減った、ふえたという御説明の中で、生活援護ケースワーカーの拡充が6と出ていて、これはもう前から議会の中でもケースワーカーの増員が必要だということを私たちも繰り返し指摘をしてくる中で、今の深刻な状況が反映されたものなんだと思うんですが、一方で減少している、いわゆる減っているのを見ますと、窓口の業務委託等々による、先ほども言いましたが、区民や子育て等にかかわるところが本当に大きく減ってきているということが言えると思うんですが、この主な増減の事由からはそういうことが見えるということでよろしいんでしょうか。
角経営室副参事(人事担当)
窓口の業務委託につきましては、主なものを御紹介させていただきますと、戸籍住民の入出力業務の委託だとか、あとは税務のほうで軽自動車税の登録、廃車等の委託というところが主な内容となってございます。
それ以外にも、内部管理事務等の委託化ということでの数も含まれておりますので、一概にそういったところというよりは、一部内部管理業務というところも想定をしているというものでございますので、事業見直しに伴いまして民間委託できるものということで、区民の方々へのサービス向上につながるものについては、窓口業務でもそういった委託化を図っていくということで、こういった定数削減に結びつけているという状況でございます。
岩永委員
結局、委託化を進めていく、それは指定管理者制度の導入なども含めてですが、によって職員が減らされる。区民とかかわるところでは、そういう民間事業者が直接対応するということになるわけですよね。本会議でも、私は、職員のこうした減ってくる状況の中で起きている問題についてお尋ねをいたしました。例えば有休取得の日数が毎年減ってきているという問題や、人間関係やパワハラの相談がふえているという状況についてどのように捉えておられるのかとお聞きをしたところ、例えば介護休暇などの休暇がふえたから有休の取得が減っているとか、それから、例えばパワハラでいえば、そういう相談窓口ができたからパワハラ相談という数で出てきたというような本会議でのお答えでした。
それは現象であって、なぜそういうことなのか。例えばパワハラ相談がそんなにある、例えば6件とかあるということ自体が問題なわけです。それは相談の窓口ができたから出てきたというだけにとどまらない。何でパワハラがこんなに相談があるのかというふうにやっていかないと、本当に問題の改善につながっていかない。例えば介護休暇等々があるからといったって、全部の職員が介護休暇をとるわけじゃありません。それは必要な人が介護休暇をとるのであって、そのことは有給休暇にかえることはない、それぞれ独立した休暇なわけですから。
再度お尋ねしますけれども、こうした職員数の削減の中で、いろんな形でマイナスの面が出てきているということがうかがえるんですが、そういう目で職場の中で職場改善をするというような、そういう目で問題点などを見ていくという視点はおありではありませんか。
川崎経営室長
ただいま委員の御質問の中で、現象をどう捉え、原因をどう分析をしているのかというお話だったかと思うんですけれども、まず現象としては、今委員がおっしゃったように、有休取得数が零コンマ幾つということですけども、減っている。これが一つ現象です。あと、パワハラの相談件数がふえてきた、これも現象です。それらの背景として御説明を本会議でしたのが、一つには、従来有給休暇で対応していた介護のことについて、新たな制度ができてきたこと。その件数がふえたという現象については、相談窓口を新たに設けて初期段階からの相談が拾われるというようなことで捉えているというふうにお答えをしているところでございます。
岩永委員
そういうお答えでした。今、私がお尋ねをしたのは、そういうことがこういう職員定数を減らしていく中での職場の働きやすい環境をつくっていくという上ではどういう作用をしているのかという、そういう視点で検討することはありませんかとお尋ねしたんですが、いかがですか。
川崎経営室長
職員定数の問題と職員が働きやすい職場づくり、これは直ちに連動する話ではないというふうに思っています。ですから、例えば職場で休暇をとりやすい、そういう状況をつくる、これは、もうそれぞれの職場の統括管理者を中心にそういった職場づくりをしていますし、パワハラについても新たな相談体制、苦情処理体制などもつくっていく、そういったことで区としてはしっかり取り組んでいるというところでございます。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を休憩します。
(午後1時24分)
委員長
それでは、委員会を再開します。
(午後1時25分)
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結します。
次に、意見の開陳を行います。意見はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結します。
次に、討論を行います。討論はありませんか。
岩永委員
中野区職員定数条例の一部を改正する条例に反対の立場で討論を行います。
まず、この条例は、先ほども御説明がありましたように、2014年度は職員数75人を減らして2,000人体制でやっていくという条例です。これは、区としては1年前倒しで2,000人体制を構築したと、こういうことの説明を受けております。
反対の第1の理由なんですが、例えば職員の減をしていく上では、まだ評価制度なども検討中ということで、中野区としては定まっていない指定管理者制度、これをさらに施設等に拡大をするということになっていますし、国保の窓口に続いて、介護や後期高齢者などの窓口業務を委託するという委託業務などが区民と直接接する窓口でもさらに拡大をしていこうとしています。こういうふうにして、一層アウトソーシングに拍車をかけている、そういう上での定数条例になっています。
そして、そういうふうに職員定数を削っているからこそ、区民サービスにかかわる対応が民間事業者に任せる、それから、民間事業者に事業が丸投げになる。そういう中では官製ワーキングプアが生み出される要因が拡大をされている。偽装請負の問題も出てきているという状況が出てきています。
こういう状況の中でいえば、地方自治法第1条の2で定めております行政が住民の福祉の増進を図ることを基本としという、こうした施策を推進していく上で、本当に責任を負っていけるのかという問題が一層深刻になってきていることが指摘できます。
第2は、職員が減らされる中で、特に保育園、それから児童厚生などの子育て支援に関係する分野での減少なども今後心配されるところです。フルタイムや短時間などの再任用、こうしたものに依存をするような形での2,000人体制になっているということは、結果的に仕事への意欲の低下、それから職場の活性化などに対しての停滞、こうした問題が生じて区民サービスの質、量の低下につながる要因となるということが指摘できます。
以上、2点を指摘して反対討論とします。
委員長
他に討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結します。
これより本件について挙手により採決を行います。
お諮りします。第13号議案、中野区職員定数条例の一部を改正する条例を原案どおり可決すべきものと決することに賛成の委員は挙手願います。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手多数。よって、本件は可決すべきものと決しました。
以上で第13号議案の審査を終了します。
続きまして、第14号議案、中野区事務手数料条例の一部を改正する条例を議題に供します。
理事者の補足説明を求めます。
岩浅経営室副参事(行政監理担当、債権管理担当)
それでは、第14号議案、中野区事務手数料条例の一部を改正する条例につきまして補足説明をさせていただきます。
提案理由は、薬事法の改正に伴い規定を整備する必要があるというものでございます。
それでは、お手元の新旧対照表(資料3)をごらんいただきたいと思います。
事務手数料条例別表第2、65の3の項でございます。こちらでは薬局の開設許可の更新申請の手数料を規定しております。そこで引用しております薬事法第4条第2項の規定が法改正によりまして、第4条4項と項番号が変わったことに伴いまして規定を整備するものでございます。
施行は、薬事法及び薬剤師法の一部を改正する法律の施行する日というものでございます。
以上、簡単ではございますが、補足説明とさせていただきます。よろしく御審議いただきますようお願い申し上げます。
委員長
本件に対する質疑を行います。質疑はありませんか。よろしいですね。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を休憩します。
(午後1時31分)
委員長
委員会を再開します。
(午後1時31分)
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結します。
次に、意見の開陳を行います。意見はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結します。
次に、討論を行います。討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結します。
これより本件について採決を行います。
お諮りします。第14号議案、中野区事務手数料条例の一部を改正する条例を原案どおり可決すべきものと決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決します。
以上で第14号議案の審査を終了します。
次に、第15号議案、中野区財産価格審議会条例を議題に供します。
理事者の補足説明を求めます。
伊藤経営室副参事(経理担当)
それでは、第15号議案、中野区財産価格審議会条例につきまして、補足説明をさせていただきます。
提案理由は、区長の附属機関として中野区財産価格審議会を設置するに当たり、その設置所掌事項等を定めるものでございます。
資料がございませんので、議案に基づきまして御説明をさせていただきます。条例本文をごらんいただきたいと思います。
件名は中野区財産価格審議会条例でございます。
第1条で、公有財産の管理及び処分並びに財産の取得及び借入れに関し、適正な価格を評定するため、区長の附属機関として中野区財産価格審議会を置くと設置について規定しております。
次に、第2条で、審議会は、区長の諮問に応じ、不動産及びその従物と、不動産及びその従物以外の区長が必要と認めるものに関する価格を評定して答申すると所掌事項を規定してございます。
次に、第3条でございます。審議会は、区長が委嘱又は任命する委員5人以内をもって組織する。内訳としましては、学識経験者3名以内、区長の指定する職にある職員2名以内。
第2項では、委員の任期は2年とする。ただし再任を妨げない。
第3項では、委員が欠けたときはというようなことで、委員が欠けた場合の内容を規定してございます。
次に、第4条でございます。こちらにつきましては、審議会は会長が招集する。会議の開催要件、それから採決等を定めてございます。
議事に関して第5条では定めてございます。
次に、第6条、こちらについては直接利害関係がある事項については議事に加わることができないということで、委員の除斥事項を定めてございます。
第7条、専門委員。専門の事項を調査するために第3条1項に規定する委員のほかに、専門委員を置くことができるといったような規定でございます。これにつきましては、学識経験者のうちから区長が委嘱して、任期につきましては委嘱の日から当該専門の事項の調査が終了するまでといったような内容になってございます。
第8条でございます。会議については非公開といったようなことを定めてございます。
第9条、守秘義務。これにつきましては、職務上知り得た秘密を漏らしてはならないといったようなことで規定してございます。これについては職を退いた後も同様の取り扱いとするとなってございます。
第10条につきましては庶務、第11条につきましては規則に委任するといったようなところを定めてございます。
なお、本条例の施行期日は、平成26年4月1日でございます。
補足説明は以上でございます。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
委員長
これより本件に対する質疑を行います。質疑はありませんか。
石坂委員
こうした財産価格審議会条例、東京都ですとか他区でも既にあるものがありますけども、そうしたところの条例などを見ますと、もちろん多くが不動産やその従物であるという現状はあると思うんですけども、特許権ですとか、商標権ですとか、地上権ですとか、他の自治体の条例等では明記されています。中野区の場合は、この区長が必要と認めるものの中に、これが含まれていると理解して大丈夫でしょうか。
伊藤経営室副参事(経理担当)
委員おっしゃるとおりでございます。
酒井委員
審議会を置く理由というのを教えていただきたいのと、狙いというんですか、公正公平なものを上げてもらうということだと思うんですけれども、次の条例の審査にもかかわるので、ちょっと教えてください。
伊藤経営室副参事(経理担当)
理由につきましては、1条にもございますけれども、こちらのほうを改めて確認させていただきたいと思うんですが、公有財産の管理及び処分並びに財産の取得及び借入れに関し、適正な価格を評定するために附属機関として設置するといったようなことになります。
酒井委員
次に、諮問すると、それで答申が返ってきますよね。そういったものは重く受けとめてやっていくという理解でいいんでしょうか。
伊藤経営室副参事(経理担当)
そのとおりでございます。
岩永委員
確認なんですが、この委員の任期は2年です。審議会に区長が諮問をするということで、答申されるんですが、この答申はその都度、いわゆる審議する案件によって出されるのか、2年間たってまとめて答申として出るのか、その答申の出方はどういうふうになるんですか。
伊藤経営室副参事(経理担当)
審議の都度ということでございます。
久保委員
確認なんですけれども、第6条、委員は、自己に直接利害関係のある事項についてはということでございまして、これはどのようなことが想定されますでしょうか。
伊藤経営室副参事(経理担当)
こういった事例というのは、そうそう多々あるものではないとは思うんですけれども、例えば、ここの委員の中で自分の土地にかかわるような、あるいは建物を売買するといったようなことがあった場合には、そちらについては除斥をするといったようなことでございます。
久保委員
今、例えばということで土地ということでおっしゃられておられまして、この審議会の条例が出される前に、何回か委員会のほうでも御報告がありましたけれども、今、中野区の中でさまざままちづくりが進んでいる中で、今まで財産価格審議会というのは、先ほど石坂委員のほうからも他区ではとうに設置をされていたところが多かったようですが、それが今改めてこの時期に設置をされることになったということは、これは、大きくまちづくりを発展していく中での意義があるという、そういったことでしょうか。
伊藤経営室副参事(経理担当)
そのように理解してございます。
久保委員
わかりました。予算のときに若干伺いましたけれども、この審議会の方たちに対しての報酬はあると思うんですが、今回、専門委員のところなんですけれども、この専門委員の方たちに対してはどのようなことになるんでしょうか。
伊藤経営室副参事(経理担当)
第7条といったようなことでございますでしょうか。こちらにつきましては、第3条、土地あるいはその従物以外のものが出てきた場合に専門委員ということでお願いするわけでございます。報酬については、現在、予算で規定してございませんけれども、その場合には適切な予算措置をしていくというようなことで考えてございます。
委員長
他に質疑はありませんか。よろしいですね。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を休憩します。
(午後1時41分)
委員長
それでは、委員会を再開します。
(午後1時41分)
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結します。
次に、意見の開陳を行います。意見はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結します。
次に、討論を行います。討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結します。
これより本件について採決を行います。
お諮りします。第15号議案、中野区財産価格審議会条例を原案どおり可決すべきものと決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決します。
以上で第15号議案の審査を終了します。
次に、第27号議案、中野区自治基本条例の一部を改正する条例を議題に供します。
理事者の補足説明を求めます。
海老沢政策室副参事(企画担当)
それでは、第27号議案、中野区自治基本条例の一部を改正する条例について補足説明をさせていただきます。
お手元の新旧対照表(資料4)をごらんいただきたいと思います。右側が現行でございます。左側が改正案となってございます。第7条につきましてでございますが、第2項、第3項の規定を削除するものでございます。
また、附則をごらんいただきたいと思います。この条例の施行でございますが、条例の施行は公布日からの施行とするということといたします。
簡単ですが、補足説明といたします。よろしく御審議のほどお願いいたします。
委員長
これより本件に対する質疑を行います。質疑はありませんか。
北原委員
この中野区自治基本条例の中で今回は第7条の中の2項、活力ある区政運営を実現するため、区長の職にある者は連続して3期(各任期における在任期間が4年に満たない場合もこれを1期とする)を超えて存在しないよう努めるものとする。そして、引き続き3項には、前項の規定は立候補の自由を妨げるものと解釈してはならない。今回、この第7条の及び在任期間を削り、さらに同条第2項及び第3項を削るということでありますけれども、この削除の理由についてお尋ねいたします。
海老沢政策室副参事(企画担当)
自治基本条例では、第7条第2項におきまして、活力ある区政運営を実現するため、区長の職にある者は連続して3期を超えて在任しないよう努めるものとすると定めているところでございますが、この規定につきまして、特定の期数によりまして立候補に対する抑制を定めるということにつきまして、区政の選択肢を狭めてしまうということになることから、規定の削除を提案しているものでございます。
あわせまして、第3項につきましてでございますが、この3項につきましては、同条2項が立候補の自由を妨げるものではないということを改めて確認的に規定したものでございまして、努力規定という意味をより明確にするため設けた規定でございまして、これにつきましても削除するというものでございます。
北原委員
それでは、この多選ということですね、条例を制定した当時のことでありますけれども、多選による弊害もこれはあると思いますけれども、この多選の弊害を否定するということにもなるかと思いますが、その辺はどのような御見解でしょうか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
多選につきましては、一般質問で区長が答弁しているとおりでございますが、多選によって自治体の行政が停滞あるいは偏ったものになるという弊害を回避するというところで、一定の有効性はあるものというふうに考えてございまして、それに基づいて制定したものでございます。
北原委員
それでは、この条例、制定されたのは平成17年ですよね。当時区長がこの条例案提出権を持っていたわけですけれども、今回この条例を変える、削除するということでありますけれども、区長の考えはいつ変わったのか、なぜ変わったのか。そこをお尋ねいたします。
海老沢政策室副参事(企画担当)
当時の状況といたしまして、多選についての議論が多くの自治体で行われている中でございまして、そういったところの相関関係につきまして認識されていたという状況にございました。しかし、現在、現実的に区政の課題が動いている中で、区政の継続という選択肢自体をこれによって制限してしまう、区民の選択肢をあらかじめ狭めてしまうということが考えられるということから、今回削除するというふうに考えたものでございます。
北原委員
半分ぐらいわかりましたけれども、これは条例を制定した当時と今とでは状況も変わっているかとは思いますけれども、一般区民にはなかなか理解しにくいのかなと思いますので、もう一点お尋ねをさせていただきます。この多選の弊害を防ぐ方法は考えているのか。それから、区長はいつまで在任をし続けるのかということも含めて、これは区長でないとわからないかもしれないけれども、実はこういう疑問も湧いてまいります。ぜひ御答弁をお願いいたします。
竹内政策室長
まず、多選の弊害をどう防ぐのかというお尋ねでございます。多選による弊害は、一つには首長自身の認識の問題ということがあろうかと思います。行政が目標を明確に示して、適切に成果を上げながら運営されているかどうか、これを常に検証また改善を行うこと、また、意見の異なる言葉にも常に耳を傾けながら、聞き入れるべき声を聞き入れていく、そういったことが肝要であると考えてございます。
それからもう一つは、毎期ごとの主権者の選択にかかわることでございまして、区政の現状について十分に情報が区民の皆さんに行き渡っていること。また、区政の方向性について活発な議論が保障されているということが重要であるというふうに考えてございます。
いつまで在任し続けるのかというお尋ねでございますけれども、区長の任期は4年でございますので、区長となった者については4年間一生懸命取り組むということで考えているものでございます。4年間の任期ということでございますので、そのように考えております。
委員長
他に質疑はありませんか。
久保委員
今、北原委員が多選の弊害を防ぐにはどうするのかということがありましたけれども、この多選のところの前段階で、活力ある区政運営を実現するため、そのために区長の職にある者は連続して3期を超えて在任しないように努めるというふうになってございます。これは、ある意味多選を自粛していくことによって、常に清新な人材を輩出していくということが重要であるということを言われているんだと思うんですけれども、今回、在任期間についての部分を削除するということになりますと、この活力ある区政運営を実現するためには何をもってそうするのかということが、この自治基本条例の中ではある意味担保されなくなってしまうのかなと思うんですが、その点はいかがお考えでしょう。
竹内政策室長
活力ある区政は、多選をこのように何らかの形で制限するということによってのみ実現することではないというふうに思っております。これも先ほど申し上げましたけれども、区政の目標を明確にして、それに常に取り組んでいく。それを区民の皆さんに明らかにしていくというところで、区政は常に前に進んでいくということに取り組んでいくのは、それはトップとしての責務であり、務めであろうと思っておりますので、そういった形での取り組みを積極的に行っていくことが重要なことなんだというふうに思っております。
久保委員
そういうことは、区長として当然として取り組まなければいけないことであるかと思いますが、他の自治体の条例等を拝見いたしますと、区長の役割というところでさまざま書かれておりまして、もちろん中野区でも公正かつ誠実な行政運営を行わなければならないというふうになっております。また、他区では効率的、効果的な行財政運営を行わなければならないですとか、そういったことが盛り込まれておりまして、なので、もともと不十分であったのかどうかというところも、私も今回このことによって他区のこととも比較をし、感じたところではあるんですけれども、ただし、先ほどから言われているように、区長が多選を自粛していって、長期にわたって一人の方が長とならずに、権限が集中をしたりとか、腐敗するようなことがないということで、私たちは、この条例がそういった意味もあろうかと思っておりました。
そういった意味では、ここを削除してしまうということになりますと、区長の役割というところでは、この自治基本条例の中では大変軽いものという言い方が正しいかどうかわかりませんが、そのような印象も否めないのではないかと思いますが、その点はいかがでしょう。
竹内政策室長
ここの規定を除いた、今回提案させていただいたように削除した上で、さらに今委員からお尋ねのようにどうしたら多選によって起こるかもしれない、そういった弊害を避けていくのかといったことについては、これはやはり幅広い観点からの検討が必要であろうというふうに思っております。それについては、今考えを持っておりませんので、今後の検討といいますか、議論に委ねていくべきであろうというふうに考えております。
久保委員
今後の議論というのが何を指しているのか、今わからなかったんですけれども、今回はこの条例の審査を私たちがさせていただいております。先日も予算分科会の中で、次年度においては基本構想や10か年を見直していく中で、自治基本条例もあわせて見直しをするようなことはあるのかということを御質問させていただきました。そのときには、この議案はまだ提案を議会にされておりませんでした。そこのときに担当のほうからは、自治基本条例については、そこであわせて考えていくようなことはないということでございましたけれども、そうなってしまいますと、今回の条例審査以外に私が今懸念しているところを議論していく場というのはなくなってしまうわけなんですが、その点についてはいかがお考えでしょう。
竹内政策室長
今の段階で、来年度の基本構想、また10か年の検討の中で、今委員がお話になったようなことを入れた検討をしていくかどうかということについては、明確にそういったことについてはまだ考えておりませんので、今この場で、そうする、しないという御答弁はできないところでございます。
久保委員
当然そういう御答弁になろうかと思います。ただ、私が懸念をしておりますのは、今回、区長は4選目の出馬表明を施政方針でなさいました。その中で一般質問でございますとか、予算の総括質疑の中で、さまざま議会のほうからも質問が出ておりまして、そういった中できっと一定のお考えがあって、当初はこの議案、提案をされておりませんでしたので、区長も、これは自治基本条例を改正しなくてはいけないというような思いに至られたのかなというふうに思ってございます。
そうなってしまいますと、今回、区長が4選目の出馬をするということは、これは、実際のところは先ほど北原委員からも御質疑ありましたけれども、3項のところに立候補の自由を妨げるものと解釈してはならないというのがございますので、本来であれば、立候補する妨げには自治基本条例はなってはいないのではないかと思うんです。なんですけれど、御自分が4選目に出るということになってしまったら、この条例が足かせというか、弊害になってしまったというか、区長にとっては邪魔な存在になってしまったのかなというような、そういった見方もされてしまうのではないかなと思うんですが、その辺はいかがお考えでしょう。
竹内政策室長
ただいま委員から御質問のとおり、現条例のままでも立候補することに支障はないわけでございます。それで、今回区長が4選目に出馬する、しないにかかわらず、この間の議会での御議論なども踏まえた上で、制定時と異なる判断をしているこの条文について速やかに改正を行う必要があるということから、今回この条例を提案したものでございます。
久保委員
自治基本条例、我が区が特異だったのかなということを私は今感じているわけなんですけれども、自治基本条例は田中区長が初めて当選をされて、基本構想や自治基本条例、10か年ということを提案されて、その道筋に従って、先ほども区長のほうから御提案があったということが言われておりました。しかし、この自治基本条例、23区の中では進んできたかというと、実際のところはまだ適用されていないという区が大半であったと思います。今、他区の状況とまた区長の在任期間に関する条例というのは、お隣の杉並区が持っておりましたけれども、区長がかわられて、これは廃止というふうになっておりまして、自治基本条例の中で区長の在任期間などをうたっている条例というのは、私は他区では事例を知らないのですけれども、そういったものを設けているところが現在はあるのでしょうか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
自治基本条例自体、制定している自治体というのは非常に多くございまして、これにつきましては、NPO法人の公共政策研究所というところが作成した資料によりますと、全国で303自治体程度あるというふうな認識を持ってございます。その中で、自治基本条例の中に、この自粛条例を持っているという自治体はないというふうに認識してございます。
久保委員
他の自治体では設けていないものをわざわざ中野区においては設けたという、それだけ区長にとっては思い入れの強いものであったのではないかなというふうに、その辺は私としては認識しているところなんです。それを今回、御自分で変えられるということで、先ほどからるる述べられているような、区長の中での御判断があったのかなというふうに思っております。
ただ、一方では、区民に対して、区長は清新なイメージを持たれて、やはり長期にわたって一人の人間が長となることを、前任の方に対して批判等も含めて言われていた時期もあったのではないかなと思いますと、区民からしてみると、その区長の誠実さというんでしょうか、そこに対しての信頼、それを失ったという声もあるのではないかと思うんですが、この点についてはいかがお考えでしょう。
竹内政策室長
区長の立場と候補者の立場というのは、これは違うものでございますので、今、候補者の立場としての公約ということについては、候補者ということになった場合にお考えになることだろうというふうに思っております。
久保委員
ということは、では、条例ということで見たとき、区長が立候補する、しないということにかかわらず、こういった条例をつくってくるに当たって、この自治基本条例の制定に当たってはパブリック・コメントですとか、そういったものは設けていたんでしょうか。パブリック・コメント自体が自治基本条例のほうにございますので、このときには、区民の声というのはどのような形で集約されていたんでしょう。
海老沢政策室副参事(企画担当)
自治基本条例の制定時でございますが、シンポジウムの開催ですとか、あるいは意見交換の実施ですとか、パブリック・コメントを通しまして意見の集約を行って反映させたというプロセスをとってございます。
久保委員
その中で、区長の在任期間について、この点については区民の方たちからの御意見などはあったんでしょうか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
区民から寄せられた意見の内容といたしましては、制定時に行った意見交換等では、区長の在任期間についての制定はあえて必要ないとの意見が大半であったというふうに認識してございます。
久保委員
必要ないと言われていたようなものを区長はあえて設けられたということですね。
先ほど区民に対して区長が公約として掲げていたものを、これを今回削除するということは、区長が区民に対して誠実か否かということについては、多分、この議案の審査というところではなじまないのかなというふうに今思っておりますけれども、ただ、意見としては、そういったお声があるということを、これは認識していただかなければいけないところではないかなと思っておりますし、やはり、その時々の政策的なことですとか、さまざまテーマに掲げているものというのは変わってくると思いますけれども、自治体の長がかわるたびに区の大きな方針が変わってしまうということは、これはあってはならないことではないかなというふうに思っています。そういった点では、担当のほうではどのように受けとめていらっしゃるんでしょうか。
金野副区長
今回、条例の改正を提案しているということは、やはり当初の考え方と変わってきたということでございます。当初は、多選による弊害というのをより強く意識しておりまして、それによって一定の制限をする必要があると。今回は、多選の弊害というところがあるにしても、それを一定の期数、例えば3期というような数字で区切ることに合理的な理由が乏しいだろうというようなことと、この間の区政の経過の中で、いろんな課題に取り組む中で、多選の弊害と行政の継続性ということにつきましても、一定の新しい考え方を持って見ていく必要があるというようなことも考えたものでございます。
今後どの方が区長になったといたしましても、あらかじめ区長の任期について期数を区切るというような条例を持っているというような形はふさわしくないということで、今後の中野区の区政のあり方として、この多選についての規定を削除するという提案をしているものでございます。
久保委員
要は区長の個人的な、今回、4選目に出馬する、しないということにかかわらず、これは、区としてそういった判断をされている、そういうことでよろしいんですね。
金野副区長
そのとおりでございます。
委員長
傍聴者の方に申し上げます。次にもし発言があった場合は、委員長の権限で退席を命じますので、よろしくお願いします。
他に質疑ありませんか。
岩永委員
今、お二人の委員からの質問の中で、私もお聞きしたいと思っていたことがありましたので、そこで解決したものについては私のほうはお聞きしないで、お答えをいただいたものの上に立ってお聞きしていきたいと思います。
まず、この自治基本条例というのは、区政運営の基本にかかわる条例ということになりますね。かつて、こういう区政運営の基本にかかわる条例の一部なり何なりの改正について、議案として議会に提案する。その場合でも、当初提案予定になかったにもかかわらず、急遽、議会のさなかに、例えば今回のこの自治基本条例のような形で議会に提案したというものはありますか。区政の運営の基本に関係する条例の中で。
海老沢政策室副参事(企画担当)
私が認識している限りはないというふうに考えております。
岩永委員
そうなんです。なぜないか。それから、なぜ今回のような、こういう出し方になったのか、そこがやはり大きな問題だと思うんですね。先ほど来からのお答えの中では、例えば議会の議論があったというようなこともありましたけれども、確かに議会の中で議論がありましたが、それは議会の総意ではありませんから、やはり、そういう議会の意見を区長が御自分の都合のいいというと、それは語弊があるというんであれば、区長の判断で、今度の議会の中に出されたということしかないということになります。
それで、今度のこの条例なんですが、私たち共産党議員団は、もともと自治基本条例に区長の任期を入れるのはふさわしくないということで修正案も出しました。ちょうど、この自治基本条例が議会に出されたとき、私は総務委員でしたので、そのときのことが、本当に、あれだけこの自治基本条例に任期を入れるのはふさわしくない、どうしても区長がつくるというのであれば、個別条例で対応するということも考えられるではないかということを繰り返し申し上げましたが、最終的に、区長や区のほうは、この自治基本条例に入れられたわけです。
この間の考え方や区の課題等の変転があって、制限をするということはふさわしくないということですから、10年近くたって、ようやく私たちが主張した、やっぱり自治基本条例にはこのような考えや、このような条文、規制をするということについてはふさわしくないということに区が至ったということなのかなと思うんですが、そういうことでよろしいですか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
制定当時の区政の状況ですが、多くの自治体等で多選についての議論が行われていた状況にございます。その中で、活力ある区政を実現するために一定の有効性があるものとして規定するということを判断したものでございます。
自治基本条例になぜ入れたかというところでございますけれども、活力ある区政を実現するという条例の趣旨に反しないということを判断いたしまして、その中に入れ込んだということでございます。先ほど御説明いたしましたように、それにつきまして、立候補の制約がある旨の議論が議会の中でも再三出ていたということも事実でございます。結果として、第2項で具体的に期数と多選の弊害を関連づけている規定そのものが、区政の選択肢を狭める方向に働くということは否定できないという判断に至ったわけでございます。その判断に基づきまして、改正するべきという判断を持った条例につきまして、可能な限り速やかに議会に提案し、判断を仰ぐということが必要だというふうに考えてございまして、その上での提案ということでございます。
岩永委員
今の御説明もそうですが、要は区長が4選目に出馬されるから、こういうかつて例のないような形で、区政の運営の基本に関する条例の改正議案として出されたと。だから、御自分がつくられた条例の考え方が変わって、この自治基本条例の中で7条2項、3項はふさわしくないというふうに思われた、そういうふうに認識された。それは歓迎すべきことで、そんなことを自治基本条例の中に入れることはふさわしくないわけですから、当初は趣旨に反しないとおっしゃっていたけど、やっぱり、それではいけないんだ、自分の認識が発展したんだから削るんだと。それは、私たちにしてみたら当然のところだろうと思うんですが、そのことと、こういうかつて例のないことの状況の中で、2項、3項を削除する形で議案を出されたというのは、要するに選挙に出るためであって、認識の発展はあるけれども、とる立場としてはこの立場で、御自分が公約したんだから、こういうことで認識は発展しましたけれども、私は、この条例の立場を尊重しますということで出るというふうなことがなければ、こんな無理無理、かつて例のないような形で条例を上程してくるというようなことはなかったんではないかと思うんですが、そのあたりはどうでしょう。
竹内政策室長
今、本会議の中でも、事実、この条例中の区長の在任期間に関する規定について、さまざまな議論がございました。多選を制限する趣旨であるというようなことなどの条例規定についても議論があったところでありますし、また、条例改正ということについても質疑が行われたところでございます。
こうした本会議での自治基本条例に関する議論というのは、一般質問として4選出馬に関連して行われたものでございますけれども、今回、この条例改正の提案につきましては、先ほど来御説明しておりますとおり、誰が候補者になるとかということではなくて、今回、この議会での御議論等々を踏まえて、この条例の規定自体に対する、先ほど来御説明しているような趣旨から、改正の必要があるということを判断して、ここに提案させていただいているものでございます。
岩永委員
そうであるならば、なおさら区政の運営の基本にかかわる条例ですから、ちゃんと準備して、議会の側も、この変えるという考えに基づいて、それから、先ほど来出ているような議論も踏まえて、議会の側でも条例について議論ができるような場を持って、その趣旨を全うされるなら全うされるという手続をとるべきでしたね。
だって、こんな、いきなり言われたからやる。ましてや、前例のないような状況の中で出されてくるという、そこに区民は異様さを感じるわけだし、私たち議会の側も異様だなということを感じます。
それで、具体的な条例との関係でお聞きしますが、この条例は、審議会を設け、答申を受け、シンポジウムやフォーラムや区民意見やさまざまな区民参加のもとでつくられた条例です。ですから、区民の意思に基づく決定と運営を行うことが中野区政の基本になると、そういう中野の自治を目指すために、この自治基本条例を定めるんだというのが前文に書かれてありますとおり、この前文の目的を達成するために各条文が存在している。その推進や条例が目指すところを区の中で実現して成功させていくという、そういう目的でつくられたものですから、各条文は、それぞれ相互の作用も持っているという判断でよろしいですね。
海老沢政策室副参事(企画担当)
今回の改正点につきましては、自粛規定の削除ということでございますので、自治基本条例のうち区政運営に関する基本的な方針を定めた部分には当たらないというふうに判断してございまして、パブリック・コメント等の手続は必要ないというふうに考えてございます。
岩永委員
今の御説明は、この条例が提案されたときの説明と違います。この条例が提案されて、先ほども言いましたが、私たちは繰り返し、このような自治基本条例に在任期間等を入れることはふさわしくない、必要がないということを繰り返し述べたことに対して、行政の側からの説明が繰り返しあったのは、一定の区民の意見があるということから、こういう考え方をしたんだ、だからここに入れたんだ。だから、区民の考えに基づいて、この中に入れたんだということを繰り返し。私が今持っているのは平成16年11月30日、それから、平成16年12月16日、平成17年、これ、ずっと見ていっても、区民の意見があったから、そういう立場に立って区は入れたんだということですから、今の副参事のお答えは、当時、この条例を制定していく過程で区が言ってきた説明には当たらない。
先ほどもお聞きしました。どの条文も、もともとの前文にある目的を達成するために相互の作用をもって条文化され、この間、この自治基本条例のもとで運営されてきたわけだから、区長の在任の任期についてだって、区長が勝手に判断するというものではないということは、この条例からはっきり言えると思うんですが、いかがですか。
竹内政策室長
自治基本条例自体は、そういうさまざまな区民参加の手続、どういう場合にどういう区民参加の手続をとるのかということを決めているわけでございます。そういった中で、あらゆるものを全てということではなくして、自治基本条例に定める手続に従って、さまざまな区民参加の手だてをとっていくということを決めているものでございます。この条例に基づいて我々は仕事をしている。また、今回の提案についても考えているものでございます。
岩永委員
それでは、今出たような例えばパブリック・コメント等について、区民意見等について第14条に規定があります。第14条では、いろいろありますが、次に掲げる事項の決定については、原則として、意見交換会及びパブリック・コメント手続を経るものとする。そして、(3)に条例の制定若しくは廃止又は当該事項に係る改正の案の策定、この廃止等々にかかわる条例というのは、区政運営に関する基本的な方針を定めることを内容とするもの。だから、必ずこの区政運営の基本に関した条例等に関しての改廃、一部変更等々を含めて、パブリック・コメントや意見交換会を経るもの、経なければならないと、この第14条にそう書かれてありますので、たとえ7条の2、3項であろうとも、この対象になるのではないでしょうか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
この規定につきましては、先ほども申し上げたとおりでございまして、自粛規定ということでございます。ということから、この14条に定めてございます区政運営にかかわる基本的な方針を定めることを内容とするもの及び広く区民に義務を課し、又は権利を制限するものに該当しないというふうに考えてございます。
岩永委員
だから、この条例は、条例そのものの存在が条文ではなくて、条例の存在そのものが区政運営の基本にかかわる条例、これ、わざわざ言っていますよね。この自治基本条例は中野の条例の最高規範に当たるものだというふうに言っているわけですから、この条文は当たらないけど、この条文は当たるとか、そうじゃない。この条例そのものが区政運営の基本にかかわる条例なんですよ。そうじゃないんですか。
竹内政策室長
条例の目的については、この条例のところに記載してあるとおりでございます。
岩永委員
であるならば、14条の対象になるでしょう。ちゃんとそういう手続を。勝手に解釈してはだめなんですよ、明確にここに書かれてあるんだから。区がとるべき立場を改正するんであれば、この必要な手続をとって改正案を出すべきなんです。そうではないですか。
竹内政策室長
この条例に基づいて私ども解釈、運用しておりますけれども、今回の努力規定の削除については、この改正に当たりパブリック・コメントを行わなければならない項目には当たらないというふうに考えてございます。
岩永委員
何を根拠にして。さっきから何度も言って申しわけないんですけど、明確に第14条では、区政運営に関する基本的な方針を定めることを内容とする条例については、その廃止、改正等々については、パブリック・コメントや意見交換会を経なければならないとなっているんです。これは明確な、解釈の余地のないところです。何を根拠に解釈して、7条はその対象に当たらないとおっしゃるんですか。
竹内政策室長
区政に関する基本的な方針を定めることを内容とするもの及び広く区民に義務を課し、又は権利を制限するもの、こういった事項に係る改正項目については必要だという定めがございますので、今回の部分については必要ないというふうに考えてございます。
岩永委員
今のお答えは、アとイを一緒くたにしたんです。アはアなんです、イはイなんです。アは、さっき言ったように運営に関するもので、イは、今言われたように、そのほかに広く区民に義務を課しという後半につながる。だから、一緒くたの条文ではなくて、こういう定め、こういう定め。だから、アの定めによって、これはやるべき対象でしょうと、そういうふうに言っているんですけど。
竹内政策室長
私も一緒くたにしているつもりはございませんで、アの事項に係る改正の内容ではないというふうに考えております。
岩永委員
そういうふうな解釈をしていくとなると、この14条で言っている区政の運営に関する基本的な方針を定めることを内容とするものが、14条の対象になるとか、ならないとかという区の、言ってみたら恣意的な判断で、ここはやっていくと。区民は、これを読めば、この条例はこういうことなんだなと思う。ところが、そういう区民の判断とは別に、区の解釈で、これは運用されるんだと、そういうことですか。
竹内政策室長
当然に条例の有権解釈ということをきちんとやっていかなきゃいけないというふうに考えておりますけれども、この自治基本条例に書いてある一言一句、改正するに当たっては全て、今、岩永委員がおっしゃっているような手続を踏まなくちゃならないというものではないというふうに考えてございます。
岩永委員
この条例の最初のほうには、中野区の持っている情報は区民と共有するということも、この自治基本条例の定めになっています。であるならば、例えば百歩譲って、パブリック・コメントや意見交換会を開かないと、百歩譲ってそうかとなった場合でも、この条例に関して、この条文は、こういうふうにしますよということを区民に周知するという義務が、ここでは生ずるんですが、それについてはどうですか。
竹内政策室長
それについては、まず、条例の改正について決定するのは議会でございますので、公開されている、こういった場できちんと議論をしていただいている。そして、区民の代表である議会の皆様方に決定していただく、御判断をしていただくということで、今、委員がおっしゃっているようなことについてはできるんではないかというふうに考えてございます。
岩永委員
私がお尋ねをしたのは、周知していく、情報を共有していくということが必要ではないかとお尋ねしているので、もう一度、それはお答えいただきたい。それは、議会が判断する、しないという問題ではありませんので、答えてください。
もう一つ、12日の日に議案が上程されたんですよ。議案が上程される前に議会運営委員会に提案された。それも12日ですよ。きょう、何日ですか。区民に周知されるような時間はありましたか。議会の中で、初めてここで議論するわけですよ、これを。ということは、先ほどのお答えは、この条例の情報を区民と共有する、あらゆる場面で区民がきちんと意見が言えるようにするという、この自治基本条例の精神に反しているんじゃないですか。
竹内政策室長
この公開の議会という場で議論させていただいていて、質疑の中で議会が、この案件についての賛否を明らかにしていくということでございます。今、そういう段階において、区民の皆さんに、ほかに情報を提供していくという方法はないのではないか。今、公開の場で議論しているということが、情報を区民の皆さんに提供しているということになってくるんだろうというふうに思っております。
岩永委員
もしそうであるならば、今度の区長選挙に、区長は公約に掲げられればよかったんです。私は、自治基本条例の7条を、これこれこういう考えとして考え方を発展させたので、ついては、今度、区長になった暁には、この7条をこういうふうに変えたいということを区民に公約すれば、別に今のこんな狭い中でやっている、狭い中というか、たったこれだけの12、13、14と、たった3日間の中でやっているよりは、もっと一遍に区民に周知できるんではないかと思うんです。
だから、周知をしていく、情報を共有していくという、この立場から逸脱しているし、14条から見ても、今回のこの議案の出し方は瑕疵があるとしか言えないんですが、この自治基本条例を本当に実のあるもの、本当に実効性のあるものというふうに区としてはやっていく、そういう基本的な姿勢が問われるんですが、それについてはいかがですか。
川崎経営室長
ただいま議案の提出の仕方に瑕疵があるのではないかというお話がございましたが、これについては議会の議決に付すべきものを議案として提出する、これは区長の権限でございます。それをいかに議会側として議事運営にのせていただくかというのは、議会の判断をしていただく。そういった判断をしていただくために、私どもとしては御提案をして、きょう、この場で御審議をいただいているということでございます。
先ほど来政策室長が答弁していますとおり、30万区民から選ばれた区長が、同じく30万区民から選ばれた議員の皆様に御判断をいただく。その議案の審議を今いただいているということで御理解いただければと思います。
岩永委員
ほかに御質疑したい方がいらっしゃるでしょうから、とりあえず、確認することも含めてお尋ねしたいんですが、私が問うているのは、この自治基本条例という区政運営の基本、区政運営の基本は14条で定めるような、そういう条例の位置付けだということが、この中で書かれている、解釈の余地のないもの。それは、区民であろうと、行政であろうと、解釈の余地のないものです。
それをここで定められているような手続も経ずに、区長のことについて書いてあるから、区長が決めればいいとか、出した意見を議会が判断すれば、それは議会の判断だから、議会の判断は区民から選ばれているんだから、それは区民の判断だ。それは無責任としか言いようのないものでしょう。
やっぱり区長がどういう立場で区民に、この自治基本条例を責任を持ってやっていくかという立場に立てば、こんな無理無理、かつて例のないようなやり方で出してくるということは考えられないですよ。
そういうもとで、職員が仕事をしていくわけです。その時々の状況でいきなり変わってしまう。本当に誇りを持って職員は働けるでしょうかね。そういうことも含めて、この自治基本条例の立場に立てば、14条の責任をきちんと持っていくとして、時間をちゃんととって、区民に責任ある立場をとってやっていくべきだと思いますが、再度お尋ねします。
川崎経営室長
議案提案にかかわる関連で今、改めてパブリック・コメント、この条文の解釈についてお尋ねがございましたが、これも先ほど来政策室長がお答えしているとおり、この条文どおりの解釈なんですね。先ほど来、どうも委員のおっしゃるのは、自治基本条例は区政の運営に関する基本を定める条例であると。その条例を改正するときにはパブリック・コメントが必要だというようなお話かと思うんですけれども、ここに書いてありますのは、次に掲げる事項に関する条例の制定若しくは廃止又は当該事項に係る改正の案の策定となっております。これがもし委員がおっしゃるように、基本にかかわる条例の制定、廃止、改正、すべからくパブリック・コメントであるということであれば、ここの文言の書き方としては、制定若しくは廃止又は改正の案ということになるんですが、ここでは、わざわざそこで当該事項にかかわる改正の案。当該事項というのは、アの区政運営に関する基本的な方針を定めることを内容とした事項である場合にはパブリック・コメントにかける。今回の内容については、この事項には該当しないということで、先ほど来お答えしておりますので、その点はぜひ御理解いただきたいと思います。
岩永委員
今のお答えですが、とても納得できないですね。そもそも、この自治基本条例を制定する段階で設けられた審議会、それから、シンポジウム、フォーラム、区民意見等々の中で、今言われたように、ここはパブリック・コメントの対象にはならないけれども、ここはなりますよというような形でやってきたのではなくて、こういう区政運営の基本に関するものについてはパブリック・コメントの対象になりますよという、そういう区側の説明でこの間やってきておりますので、分野ごとの個別計画、作成とか改廃、これらについてはパブリック・コメントという手続できちんとやろうというような説明があって14条になっているわけですから、これはそうだけど、これはというような、例えば最初に言いましたように、これ全体が自治基本条例として区政運営の基本になっている条例ですから、そういう行政や区長の都合のいいように解釈できるものではないんだということを申し上げておきたいと思います。
酒井委員
まず、先ほど岩永委員から質疑がありました今回の条例の提案に関する流れについて、瑕疵がちょっとあるんではないかというような、そういった中で経営室長のほうから御答弁で、30万区民から選ばれた区長が提案し、そして、30万区民から選ばれた議会が一定の判断をするというふうにおっしゃられましたけれども、先ほど来の他の委員さんからの質疑の中で、一方では、この自治基本条例の中に3期12年という区長の多選の自粛を盛り込むのには慎重な議論があった。そういった意見が大半であったというふうに、企画担当副参事おっしゃられましたよね。
けど、議会としては、過去には平成17年に、この自治基本条例は区長の任期を3期12年を超えないよう努めるものとする。議会がしっかりとまず判断しているわけなんですね。これは、僕は大変に大きなものだと思っております。
それで、この自治基本条例の中で多選の自粛を盛り込んだということに関しまして、やはり権力が長期集中化するところに必ず腐敗が生じる。そういった中で、一定程度期限を区切って、そのような権力を分散するというのは、私は必要なものであるとも思います。これは、我々の会派、その前の会派からも受け継いで、区長の任期に関することに関しては取り組んできました。
今回、このような削除の提案がなされたんですけれども、まず1点目なんですが、条例提案の理由、改めてちょっと教えていただきたいんですが、例えば、この議案書に関して言いますと、他の条例だと国の法律が変わったんで条例改正するんですよと、非常にわかりやすい理由なんですね。今回の提案は、まず削除しなければならないというふうな提案理由なんですね。理由になっていないんじゃないのかなと思うんですけれども、そのあたりから。
海老沢政策室副参事(企画担当)
この努力規定につきまして、3期を超えて在任しないように努めるものとすると定めている規定につきましては、特定の期数によりまして立候補に対する抑制を定めていくということが区政の選択肢を狭めてしまうということになるというふうに判断いたしまして、規定の削除をするというふうに考えたものでございます。
酒井委員
この3期12年を超えないように努めるものとする、この条例に対する区長の認識、それから、区長が初当選されての所信表明ですね。区長の任期は長くなりますと政策にゆがみ等々が出てくる。そういった中、多選というのはやっぱりよくないんだというような見解を所信表明で述べられました。そのことに関して本会議場で質疑をしたところ、それに関しては、多選の弊害に対しては変わっていないとおっしゃっているんですよね。けど、今回、多選は、一定期間区切るのはいかがなものかと思われたということですよね。どういうふうにいつ変わったんでしょうか。先日の本会議では、多選の弊害はあるんだとお答えになっているんですよ。
海老沢政策室副参事(企画担当)
多選によりまして行政運営が一定停滞したり、偏ったものになったりする、力が失われることにつながる可能性があるということ自体については認識しているというふうに考えてございますが、多選による弊害があらわれる限度が一律に期数で断じるということは現実的ではないというような認識に至ったということでございます。
酒井委員
ちょっとわかりづらいんで、もうちょっとわかりやすく、もう一度いいですか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
一律に3期で活力について失われるという状況を判断するということは、現実的ではないというようなことを考えたということでございます。
酒井委員
ちゃんと答えて、ちょっとわかりづらいんですね。本会議場では多選の弊害については認められているんですね。当時、区長が、多選に関しては弊害がありますよというふうな見識を持っておったのは、今も変わっていませんとおっしゃっていたんです、そのときは、本会議場で。それで、今回、7条の2項、3項を削るふうになったことを教えていただきたいんですけど。
海老沢政策室副参事(企画担当)
議会の議論の中で、この3項の規定にかかわらず、立候補に制約がある旨の議論が議会の中で行われてきたということでございまして、結果として、これは努力規定ということでございますけれども、第2項が具体的に期数と多選の弊害の関連付けそのものにつきまして、規定そのものが区政の選択肢を狭める方向に働くということは否定できないというふうな判断をしたということでございます。
酒井委員
規定そのものが区政の停滞を招くことは否定できないとおっしゃられたんでしたかね、そういうことですか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
規定は努力規定でございますので、それについては立候補を妨げるものではないという3項の規定もございますので、そういう理解でございますけれども、一方で、この規定自体が、規定そのものが立候補を制限するというような議論が、これまでの間行われてきたということを踏まえまして、やはり区政の選択肢をこの規定があることによって狭めてしまうのではないかということを強く考えたということでございまして、それに基づいた判断として削除するというふうなことがいいだろうというふうに考えたわけでございます。
酒井委員
規定そのものが立候補を妨げているものではないですが、議論の中で制限するものではないかと。そういう中で、この条例の中の2項、3項を削る必要があるんだということですよね。そうすると、御本人は、これまで立候補の制限を妨げるものではないというふうな、同じような認識だったんですけれども、そういう中で、これだと御自身が4選目出たいからだけに条例を削ってしまう。しかも、この自治基本条例というのは中野の自治の基本ではないですか。その中でも大きな多選の自粛という、本当に地方自治、地方分権を進めていくような多選の自粛、首長の在任期間を一定程度縛るというものを簡単に削るというのは大変なものであると思うんですよ。
それで、続いてちょっとお尋ねしますけれども、まず一般の議案等々がこういうふうに上がってくるときの経緯というのはどういうふうになりますか。議案書があって、さまざま議論があって、我々のところに出てきますよね。その一般の経緯を教えてください。
戸辺経営室副参事(経営担当)
基本的には、区の執行機関のほうで内容を審議いたしまして、条例なり、議決する内容を固めます。議決案件につきましては、議会運営委員会のところで一応、御説明をし、議会運営の中で御判断いただくという手続を踏んでございます。
酒井委員
すると、今回、たしか12日条例提案がされたわけですけれども、それまでの庁内での議論の経緯、どういうふうなものがあったんですか。区長が、これを削らなきゃなんねえと判断してからも、庁内の中での手続はあるわけですよね。それをお聞きしたいんです。
竹内政策室長
この問題につきましては、先ほど来申し上げているとおり、一般質問でも多くの議員の皆様方から御議論が盛んに行われたところでございます。そういったことを踏まえて、この条例の改正について、必要性について、改正する必要があるんではないかということについて検討して、今回の条例提案に至ったというものでございます。
酒井委員
本会議場でいろいろお尋ねしたときは、そういった条例のことに関して触れられておりましたかね、変更するような方向は。
竹内政策室長
そういった御質問について、ちょっと言葉が正確ではないんですけれども、何らかの対応について対応を考えたいというような答弁を区長からしているということでございます。
酒井委員
いずれにせよ、中野のこういった自治の基本を定めた自治基本条例の中の、それで、また多選の自粛という非常に重い要綱をこういった形で提案されるのはいかがなものかとは思っております。
ただ、一方で、議会は議決しました。そして、今回、条例提案されたことによって議会も判断しなければならないんだろうと思っております。それに関しては、提案されたことに関しては大したもんだなと思っているんですね。今後、議会の過去の経緯なども踏まえながら、見識や良識が問われ、そして、賛否を出していくんだろうと思っております。
それで、お尋ねしたいのが、これ、自治基本条例、平成17年に制定されました。さまざまな審議会があって、答申がきて、かなりの時間をかけて議論されました。それから、区議会の総務委員会においてもさまざまな議論、本当に長い間、時間をかけて議論されてきました。
そこで、ちょっとお尋ねしたいんですけれども、審議会の議論の中で、この区長の任期に関する議論があったかと思うんですね。それに関してはどういうふうに認識されていますか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
審議会の中でも一定のさまざまな議論があったというふうに認識してございます。
酒井委員
そんなの当たり前なんですよ。いろいろな議論があるんですから。この多選の自粛に関しての審議会での議論はどうだったんですかとお聞きしているんですよ。
海老沢政策室副参事(企画担当)
多選の弊害、あるいは憲法規定等についての考え方等につきまして議論がなされていたというふうに認識してございまして、最終的な結論といたしましては、審議会の答申には反映されなかったというふうに考えてございます。
酒井委員
ですので、この多選の自粛に関して盛り込むには慎重な議論があったわけなんですね。それはなぜかといいますと、中野の自治の基本原則を定めるところに、当時の区長の公約、多選の禁止、制限というものを盛り込むのはいかがなものなのかというふうな議論があったんです。それにもかかわらず、区長は、やはり多選の自粛、多選の弊害はあるんだという中で盛り込まれたわけなんですね。この自治の基本条例、自治の基本原則を定めた自治基本条例が、それだけ選挙によってころころ変わっちゃならないんですよ。そのあたりいかがですか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
当時、制定の状況といたしまして、区長は幅広い権限を持っているという状況の中から、長期にわたらない努力規定を設けることが活力ある区政運営を実現する上で必要だというような強い思いがあって、自治基本条例の中に入れ込むことが適切だという判断をしたということでございます。
酒井委員
やはり、そのとき強い思いがあったと思うんですよ。それが、まさに多選によって独断的になって、周りの意見を聞かないようになって、そういうふうになっているところがあると思いますよ。今回のこういった提案の仕方、変更の仕方というのはまさに多選の弊害だと思っております。
それで、ちょっとお尋ねしますが、これ、自治基本条例、当時成立したときに、先ほど岩永委員からもありましたけれども、修正案が出されました。まさに共産党さんからと自民党さんから修正案が出されたんだと思うんですけれども、その中で今回の27号議案に重なるような自治基本条例の7条の2項と3項、区長の任期は3期12年を超えないよう努めるものとする。それから、3項目は立候補の妨げとなるよう解釈してはならない。ここに関することを、たしか共産党さんから修正されたと思うんですけど、事務局にお尋ねすればいいんですかね。当時の内容を教えてください。
篠原区議会事務局長
平成17年の第35号議案、中野区自治基本条例でございますが、3月11日の本会議で上程されまして総務委員会に付託されております。15日に実質的な審議を行いまして、この段階で、岩永議員から修正案が提出されます。その段階で提案説明を受けまして、その日は保留になっておりまして、翌16日には大内議員から同じように修正案が出されております。
これらについて、その日についても質疑を受けて保留となってございまして、3月17日でございますが、議案を議題に供した後、修正案の採決が行われております。岩永委員から提出されました修正案につきましては、内容がちょっと多岐にわたっておりますが……。
酒井委員
すみません、経緯まで御丁寧にありがとうございます。当時、原案が出たときに、修正案が2つ出ましたね、自民党さんからと共産党さんから。今回のように区長の任期に関するところ、自治基本条例7条の2項、3項に関することに関しては共産党の修正案がかかわっていると思うんですね。そこを教えてください。
篠原区議会事務局長
岩永委員から提出された修正案の中には、第7条2項、3項の部分について撤回を求める修正案が出されております。それについては、賛成少数で否決すべきものということで結論が出ております。
酒井委員
過去の経緯では、この自治基本条例の審議の過程においては、この自治基本条例7条の2項、活力ある区政運営を実現するため、区長の職にある者は連続して3期を超えて在任しないよう努めるものとする。第3項、前項の規定は立候補の自由を妨げるものと解釈してはならない。これを削除する修正案が出されて、それが賛成少数で否決されたということですよね。ということは、議会も、当時の議会の議論で言いますと、この自治基本条例の中に区長の多選の自粛、2項、3項は必要なんだというふうな判断だったと僕は考えております。
そこで、ちょっとお尋ねしたいんですけれども、今、過去の経緯ちょっとお話しさせていただきましたが、すると、この条例、例えば否決されたら、区長はどう判断されるんですか。
竹内政策室長
どう判断されるというのは、何についてなのかというところが御質問の趣旨がわからないわけですけども、これについては、議会の意思がそういったことで議決されるということであれば、区長はそれに従うということだというふうに思います。
酒井委員
答えられないと思うんですね。すると、ちょっとお尋ねしたいんですけれども、今回の区長の本会議の答弁では、条例提案した時点では、多選の自粛の認識は必ずしも十分ではなかったというふうな御答弁されているんですね。これは、条例を提案するにおいて、姿勢としては大きな問題であるのかなと思っているんですね。こういったところの、必ずしも十分な認識でなかったというのはどういうところなんでしょうか。
竹内政策室長
当時そう考えていたというよりも、今回、こういった議会での御議論もいただき、その上で、これまでの区政運営の経過と現状を踏まえて考えてみたときに、3期を超えることイコール活力の低下、多選の弊害というふうに決めつけるというか、考えることについては、それは合理的ではないだろうというふうに考えるに至ったということでございます。
酒井委員
どうして区長の任期を一定程度縛る、多選の自粛の条例があるかというと、自治体の長というのは人事権、予算提案権だとか、許認可権等々、本当に幅広く権限がある中で、権力が非常に強いと。そういう権力が長期集中化するのを望まない。それから、また周りから、おやめになったほうがいいだとか、そろそろというような声がなかなか出てこない。多選の弊害というのは、こういったこともあるわけですね。それから、また公正な選挙がなかなか望まれない。首長というのは、日常の業務執行が大きな選挙運動にもつながる中で、本当にそうなんです。これ、自治省の見解で出ているんですから、副区長、笑っている場合じゃないですよ。こういった無投票率も全国の自治体でも非常に高い状況があるんですよ。すなわち公正な選挙がなかなかできないじゃないか。このようなさまざまな多選の弊害があるんです。だから、区長が今、道半ばの区政を続けなければならないだとか、期を区切るべきじゃないとおっしゃられるかもわかりませんが、そういうことがあるからこそ、この多選の自粛という条例を設けている。これが意義があるんです。
また、他の自治体では、御自身の任期だけを縛る多選の自粛、制限する条例が多い中で、中野区では恒久的に、今後の候補者に関しても多選を縛っていく。これが非常に価値の高いもんだと僕は思っているんですね。だから、今回の提案というものは、到底受け入れられるものではない。こういった意見をまず申し述べます。ほかの方もあるでしょうから。
石坂委員
まず確認ですけれども、現行の7条3項ですけども、前項の規定は、立候補の自由を妨げるものと解釈してはならないということですけども、これは、憲法に定められている立候補の自由との関係でという理解でよろしいでしょうか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
そのように考えてございます。
石坂委員
この条例が定められた後、平成19年5月30日、総務省のホームページに出ていますけれども、首長の多選問題に関する調査研究会報告書要旨のほうの中を見ていきますと、憲法上、許容される多選制限の内容、(3)制限の法形式という部分がありまして、その中で、多選制限は、在任期間の制限であり、任期と同様、地方公共団体の組織及び運営に関する基本的な事項である。したがって、制度化する場合には、法律にその根拠を置くことが憲法上必要であり、地方公共団体の組織及び運営に関する事項を一般的に定めた地方自治法において規定することが適当であると考えられる。法律に多選制限の根拠を置くのであれば、法律によって一律に多選制限をするか、多選制限の是非や具体的内容を条例に委ねることとするかは、立法政策の問題であり、憲法上の問題は生じないと考えられるというふうになっています。
現状では、これに関して地方自治法等、法律では定められていないかと思われます。こうしたものが出た後のタイミングで、区のほうとしては、これを踏まえて、自治基本条例の7条の規定がどうあるべきかというのをどう捉えたのか。また、これに関して、恐らく議会では特に取り上げられていないかと思うんですけれども、議会に上げないまでも、関連部署のほうで何らかの検討は認識して行っていたのか、わかりますでしょうか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
報告書につきまして、詳細を把握しているわけではございませんが、平成19年度に多選制限と憲法の関係等についての総務大臣からの要請に基づいた研究というふうな部分での認識はございます。
ただ、立候補の自由については、現在、法律上、明確な規定はありません。通説、判例によりますれば、選挙権自由の行使と表裏一体の関係にあるということで、憲法15条1項に保障する自由な基本的人権の一つであると解されているということで、これに基づいて判断しているということでございます。
石坂委員
それとあわせて、先ほどの総務省の研究会の出した多選制限の内容に関しても、中野区の現状の条例は問題ないという判断でしょうか。であれば、その理由も教えてください。
戸辺経営室副参事(経営担当)
御指摘の報告書ですが、平成19年5月に総務省の首長の多選問題に関する調査研究会というところから出されたものでございます。こちらについては基本的に調査研究のレベルということで、当区認識してございますが、これにつきましても、要は多選を制限する場合、その根拠を自治法上、法律に求めるのが適当であろうというようなことでございますので、今回の当条例について何ら支障になるような見解ではないというふうに認識してございます。
石坂委員
ありがとうございます。もう一点、確認なんですけれども、今ある現状の条例のほうが努力規定という条例になっています。選挙管理委員会として、こうした努力規定がある場合と努力規定がなくなった場合に、立候補の届け出を受け付ける上で何かしら違いですとか、支障ですとか、そうした違いはあるものでしょうか。
吉村選挙管理委員会事務局長
公職選挙法上は、立候補制限等につきましては、法11条によりまして被選挙権の欠格事由がございます。それ以外については、多選にかかわらず、そういった制限はございません。
石坂委員
ということで、この間の一般質問ですとか総括質疑の中で、区長の答弁を聞いていますと、現状の条例、努力規定はありますけども、そこで問題がない、立候補する上で重く受けとめつつも、差し支えがないような答弁はされていたかと思います。
ただ、今のやりとりをしている中で、先ほど答弁されていた中で、立候補に関して選択肢を狭めることになるということを改正の理由として上げていました。ただ、今の区長については、少なくても、事実上言っているわけですから、現状では、選択肢を狭めていることになっていないんじゃないかと思われます。
特に多選の規定に関して、先ほど久保委員から活力ある区政運営の部分を指して、そこの部分の問題をどうするのかということについて、今の段階ではないけども、今後考えていく、議論が必要だという話もありました。今後の活力ある区政運営をどう実現していくのかということを、この自治基本条例で、廃止とあわせて何か明記するですとか、あるいは実際にこうした方法があるという明確な御答弁ができるであるとか、何らか議会のほうできちんと議論ができて、提案ができる状況に今ないと思われるところではありますが、これを今しなければならないというところの理由を改めてお伺いできますでしょうか。
竹内政策室長
この改正の必要性について本議会での議論なども受けとめさせていただいて、さまざま考えた結果、この条例改正の提案をさせていただいているわけでございます。これについては、今、やはり議会が開かれている中で御提案して、特に重要な課題でございますので、これについは御審議いただいて決めていく必要があるというふうに考えてございます。
石坂委員
そうしますと、区長としても、議会のほうできちんと議論してもらうことが必要であるという認識を持っているということでよいでしょうか。
竹内政策室長
議案についてきちんと御議論いただいて、議会としての御判断をいただきたいというふうに考えてございます。
委員長
よろしいですか。3時となりましたので、3時20分まで委員会を暫時休憩します。
(午後2時59分)
委員長
それでは、委員会を再開します。
(午後3時20分)
休憩前に引き続き、質疑を続けます。質疑はございませんか。
奥田委員
改正の案の中の御説明でパブリック・コメント等に付さなくてもいい、14条にかかわる御答弁の中で自治基本条例の7条の2項については、努めるものとするという表現の努力規定である。したがって、これはパブリック・コメントが必要ないんだというようなお答えだったわけですけれども、これをもう一回、改めてわかりやすく説明していただきたいんですが、この努力規定だからパブリック・コメントコメントに付さなくていい、14条の該当に当たらないというのは、14条の中の(1)の宣言等の等の部分で言っているんではないと思うんですね。先ほどおっしゃったところで言えば、(3)の当該事項にかかわるといっているところのアの基本的な方針に当たらないという説明だと思うんですけれども、これで間違っていないかどうか、ちょっと確認させてください。
海老沢政策室副参事(企画担当)
今回の改正点につきましては、努力規定の削除ということもあります。この自治基本条例のうち区政運営に関する基本的方針を定める内容とする部分に当たらないということで、パブリック・コメント等の手続は必要ないというふうに考えてございます。
奥田委員
今おっしゃったのは、一般論として努力規定については基本的な方針に入らないということでおっしゃったのか、あるいは努力規定のうち自治基本条例の中にある、この当該の努力規定が当たらないというふうにおっしゃったのか、どちらなんでしょうか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
自治基本条例の中で、この規定につきまして、区政運営に関する基本的な方針に定める内容とした部分に当たらないというふうに認識しております。
奥田委員
つまり、一般的に、全ての努力規定が基本的な方針に当たらないというふうに言ったわけではないということでよろしいんですか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
そのとおりでございます。
奥田委員
改めて14条の先ほどの(1)のところですね。区の基本構想及び宣言等の策定又は改廃というところがあるんですけども、基本構想については法定のものですよね、法定じゃない。基本構想についても任意的なもので定めていると。及び宣言、宣言についてはもちろん法定じゃない、自治体独自でやっているというところだと思うんですけれども、この中に等という表現があるわけですけれども、区としては、この宣言等の等にはどういったものを想定して書かれているんでしょうか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
こちらの基本構想及び宣言等の等についてでございますが、特にこれを想定してというものではございません。これに類するもので、今後、区政運営の中でいろいろ出てくるものを、規定上、読み込みという意味でございまして、現にこれこれこういうものがあるのでということでは特にございません。
奥田委員
自治基本条例の中で基本的な部分を定めているわけですので、自治基本条例が、この宣言等の等の中に入っているか、否かということについて解釈するのはちょっと難しいかなとは思うんですけれども、区の基本構想が一番大もととなるような文書だとすれば、それに準ずる重要なものとして宣言等があるんですよということで、ここには、制定であるとか、改廃については必ずこうした14条の手続をとれということであるわけであります。
伺いたいんですけれども、自治基本条例の改廃については、自治の基本というぐらいですから、一般的な自治体の宣言に比べて、私としては、重さとして十分に重みを持つものだろうというふうに思っているんですが、区としての御見解はどうでしょうか。
竹内政策室長
宣言が重いか、自治基本条例が重いかという比較はできないことだろうというふうに思っております。いずれにしても、条例でございますので、これは、住民の代表である議会が議決を経て定めているものでございますので、条例については大変重いものであるというふうに考えております。
奥田委員
先ほど議会が定めているものだから非常に重いということでおっしゃったわけですけれども、それは、宣言と条例で比べてどうかということでは、私はもちろん聞いているわけではありませんで、条例の性格上、区政の極めて根本的なことを定めた条例であることは間違いないと。基本構想であるとか、各種宣言も、宣言は各分野の基本的な考え方を定めたもの、あるいは、それを体現するものとして位置付けているわけですから、そうした意味で、自治を行う上での極めて基本的な部分という意味で言いますと、私は、(1)の区の基本構想及び宣言等の等の中に当然に入ってくるべきだと考えているんですけれども、御見解いかがでしょうか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
この等については、先ほど御答弁しましたように、現在、これが該当するというようなことではなく、今後の区政運営の中で出てきたもので、基本構想や宣言と同程度に重要なものだという意味で、この等が入っている。
御指摘の7条の基本的な考え方につきましては、条例本体の一部ですから、読み込み方といたしましては、次に掲げる事項に関する条例の制定若しくは廃止又は当該事項に係る改正、ここの部分で条例の中の部分というふうに読んでいくということでございます。
奥田委員
それは間違っていますね。それは、一般の条例、つまり、(1)以外の部分についてはということで書かれているわけですから、今、等の中に何が入っているかというのは、要するに区として見解を持っていないわけですから、それは、自治基本条例が等の中に入っているとすれば、改廃という条文のどれを変えるに当たっても、この手続を経るというのが正しい理解であって、この等についてどういう理解もしていないということであれば、見解としては持ち合わせていないという答えになるんではないでしょうか。
川崎経営室長
これは、もし3項のほうに条例という言葉がなければ、条例というものが新たに出てきたときに、この等に入るか、入らないかという議論は成り立ちますが、ここの中に明文をもって、条例については3号で定めてありますので、当然、自治基本条例については、ここの項目で判断するということであります。
奥田委員
そうしますと、基本構想及び宣言等のこの等には、条例というものは基本的に入らないということでよろしいんですか。
川崎経営室長
そのとおりでございます。
奥田委員
そうすると、位置付けとして、この表現が振り返ってみると不適切だったなということになろうかと思います。つまり、自治基本条例が条例という位置付けになっているがために、極めて基本的な宣言、あるいは基本構想に近い、あるいはそれ以上のものかもしれませんけれども、基本的なことを定めたものが、改廃に当たって一般の条例と同じような扱いを受けてしまっているということについては、やはり問題があるんではないかというふうに指摘させていただく必要があると思います。
一方で、この自治基本条例について、先ほどの御答弁の中で、改廃について、議会で議論をしているのだから、これで十分に議論されているんだ、あるいは区民への情報公開がされているんだというような御答弁がありましたけれども、これについては、まさに自治基本条例の精神では、議会だけではなくて、広く区民の参加というものを求めた目的で、こういったものが定められているわけでありますから、議会に付しているんだから、こうした手続については時間がないからやらなくていいんだというようなことにはならないというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
竹内政策室長
自治基本条例で定められている手続、こういう場合にはこういうふうにしましょう、それで区民参加を得ていきましょうということで、この規定に基づいて我々はパブリック・コメント、それから、意見交換会を行っているわけでございます。
今回のこの規定については、その規定から外れているというふうに考えてございますので、我々としては、この条例に反しているとか、従っていないということではないというふうに考えております。
奥田委員
そうですね、区の見解として条例という位置付けをした以上は、(3)で判断するんだというお立場であれば、そういったことも成り立つんだろうというふうに思います。
そこでもう一点、確認の意味でお伺いさせていただきます。この中野区の自治基本条例については、本来、属人的なものではないわけですね。あえて、任期を定めたものとしての個別条例を持つ場合には、極めて政治的な、あるいは属人的な性格の強い条例として位置付けられる一方で、中野区は、そうではなくて、一般的な定めとして、ここに置いたわけですから、これについては提案者が誰であるか、あるいは選挙が近いかどうかということにはかかわらずに、この条例の中身について、いいか悪いかの判断の中で、改正の必要があるということでの御提案だということで、これはよろしいんでしょうか。
竹内政策室長
これまで御答弁したとおり、まさに特定の個人を考えての提案とかということではございません。
奥田委員
しかし、残念ながら、この自治基本条例を提案されたのが、まさに現区長でありまして、今のタイミングというのも選挙を非常に意識させるタイミングということを考えますと、政治的な批判が出やすい時期をあえて選ばれて、この提案をされるということについては、一般的な議論を深める上においては不適切ではないかというふうに感じるんですけども、いかがでしょうか。
竹内政策室長
これまでもう何回も御答弁していますけれども、こういった自治基本条例についての考え方について、本議会でさまざまな御議論をいただき、その中で改正の必要性について判断した。議会が開催されている中で、大変重要な、こういった規定をそのまま残すべきでないという判断に至ったものについては、区長としては速やかに提案して、改正について議会としての御議論をいただき、判断いただきたいということで提案しているものでございます。
奥田委員
先ほど来政治家としての提案ではなくて、行政としての提案だということから、そうした説明をいただいたわけでありますけれども、これについては、つまり、中野区という行政の立場としては、政治家という区長が政治的に、あるいは属人的に、いかに批判されようとも、今というタイミングが極めて重要だということで、今回御提案されたということでよろしいでしょうか。
竹内政策室長
改正すべきであるという判断をしておりますので、速やかに、この条例改正について御提案させていただいているということでございます。
久保委員
すみません、ちょっと幾つか確認させていただきたいんですけれども、第5章の条例の位置付けでございますが、第18条、この条例は、区政の基本となる事項を定めるものであり云々というところで、今回の改正においては、この条例の位置付け、要は他の条例ですとか規則の制定に影響を与えるようなことというのは何かありますか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
他の条例、規則に影響を与えるものはないというふうに考えております。
久保委員
また、今回の削除する部分ですけれども、この削除する部分について区民生活に対して影響というのはどのようなことが考えられますか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
区民生活に対する影響についても考えてございません。
久保委員
先ほどから、そういうところが……私もこの当時、総務委員会におりまして、いわゆる自治の基本を定める条例の中に、本当になじむものであったのかどうかというところもいま一度検討しなければいけないところなんだなというふうに思ってございます。区長御自身が、今、自治基本条例の中に区長の在任期間というものを定めたことについて、これは、誤りであったといいますか、多分、誤りであったという判断なのだと思いますけれども、そういったことで受けとめてよろしいんでしょうか。
竹内政策室長
この間の議論を踏まえ、また、これまでの区政運営の経過と現状を踏まえて鑑みた場合に、今回提案している規定の部分については改正する必要があるという判断をしているということでございます。
久保委員
ということは、これまでの判断、いわゆる、先ほどから言われておりますけれども、議会での議論を踏まえた上で、今回、ここの部分を削除するにお考えが至ったということなんだろうと思いますけれども、それは、区長のというか、区側の考えとしては、一定先ほどからも言われているように、在任期間については、これは、やはり長期にわたって一人の方が区長という職につくことは決してふさわしいとは思っていない、その考えは変わっていない。しかし、それを条例に位置付ける必要があるのかどうか、その点についてはいかがなんでしょうか。
竹内政策室長
これは、区長も一般質問で御答弁しているところでございますけども、こういった条項を持っていることが一定の効果があるということについては、これまで考えてきたところでございます。
それで、条例に置く必要があるかどうかということについて言えば、今回、3期を超えるということをもって活力の低下、弊害というようなことを考えることについては適切ではないだろうという判断に至ったということでございます。
久保委員
要は連続して3期を超えてということが定められていることについてだと思いますけれども、そうなってしまいますと、御自分が4期だったらとか、さっき、いつまでやるんですかみたいなことが北原委員からも言われて、当然、1期は4年でございますし、次、4選出馬されたとしても、当選を果たされるかどうかということは、これは全く別問題であると思いますけれども、やはりこの時点で、御自分が3期、そして、4期を迎えるに当たっては、やはりこの考え方を改めたというふうに見てとれてしまうのではないかなと思うわけなんです。
区長も、施政方針の中でも、中野区自治基本条例の多選自粛規定についても深く考えたところですというふうにおっしゃっていらしたので、この条例についても当然、施政方針で御自分の進退についてお話しされるときに、ここも考えていたのではないかと思います。しかし、この時点では、条例としては、議案としては提案されなかったということかと思いますが、そこは、先ほどもどなたかが聞かれておりましたけれども、この時点では本当にどうだったのか。区の内部では、そうしたことも考えねばならないのではないかというような意見はなかったんでしょうか。
竹内政策室長
この時点というのは、施政方針の時点ということでございますれば、その時点ではございませんでした、議論というのはしてございません。
岩永委員
ずっとパブリック・コメントなりなんなり、区民への説明が必要だということで、そういう期間もなければ、そういう対応もしていないということで、先ほど来お聞きしました。やはり繰り返し皆さん、行政の側もこの自治基本条例というのは中野の条例の中での最高位、いわゆる最高法規性を持っている、そういう条例だということは認めておられます。これは、この条例を提案されたときにも、そういう説明をされてきました。
最後の、多分、これは条例を議案として出すときだったと思うんですが、2005年3月15日の総務委員会で、やはりパブリック・コメントをやった後、総務委員会への報告で、このようにされて、これが要するに行政側の最後の議会への説明という形になるんだろうと思うんですが、区長の在任期間について、これにつきましては幾つかの御意見がありました。条例にあえて入れなくてもいいというふうな御意見が、ここでは多かったというふうにございますが、これに関しては中野の自治ということの理念に照らして、区長の在任期間を入れるということは、活力ある区政運営の実現には必要だろうという考えで、区の考え方を示した。パブリック・コメントには、そういう区の考え方を示したと。そういうことで条例をつくった。こういうことになるわけだから、今回のこの7条の2項、3項に関しても、削るだけなんだではなくて、中野の自治という理念に照らして大事なんだといっているわけだから、2項、3項がなくなることによって、中野の自治がどんなふうになるとかという検討を聞かせてください。
竹内政策室長
今、2005年のときの判断としては、そういったことであっただろうというふうに考えております。また、中野の自治をこれからどう推進していくのか。これは、常に我々考えていかなければならないことでございますので、この条例を一部削除したからといって、それに努めないということではございません。
岩永委員
そのときはそのときの判断で、今は今で違うと、それはあり得ます。だから、さっきも言ったように、考え方が発展するということは幾らでもあるから、さっき私が紹介したのは2005年の総務委員会のときの御発言です。しかし、それに基づいて行政は運営されてきたわけですから、さっきから何度も言うように、その継続してきた考え方が変わるわけなんだから、区民に変わりますよ、変わりましたよというのが、中野の自治の基本に照らして当たり前のことではないですか。
竹内政策室長
区民の皆様方への情報の提供のあり方ということについは、さまざまな方法があるというふうに思ってございます。特に今回のような条例改正を今、議会で御議論いただいているという段階においては、この公開の場での議論というのが、まずは一番直近の方法なのかなというふうに考えてございます。
岩永委員
区長のほうから、この7条の2項、3項の削除という話がなければ、皆さんのほうは、行政としてどうだったんですか。要するに今、区長のそういう考え方が発展したと。それに合わせて、自分たち、中野の執行機関の側としても、そういうふうな考え方を変えてきたと、そういうことになるわけでしょう。区民はそのことを知らないわけですよね。ずっと今までの考え方で、この自治基本条例は運営されているもんだし、いくもんだと思っているわけだから。
このきちんとした条例をつくる上でやってきた手続、区民と一緒に築き上げてきた、これは、中野区の財産ですね。それを変えるというのは、ただ2項、3項を削るんだから、それでいいとか、それは区長にかかわることであって、区民には関係のないことだとはならないでしょう。意見交換会からパブリック・コメントから区民を巻き込んで、区民と一緒にやってきたわけだから。だったら、それを変えるということについては、きちんと区民に変えていいかどうか。だって、反対だ、載せないほうがいいという圧倒的な意見が多かったにもかかわらず載せたんだということ。これは、区の相当な決意なんだから、それが変わるということであれば、それはきちんと区民に議案で出している今、この事態はこの事態ですけれども、きちんと区民に示すという、そういう周知の時間をとる必要はあるんじゃないんですか。
竹内政策室長
今、自治基本条例で定める、想定する手続に従って、私どもとしても今回の改正についての手続も考えてきております。そういった中で、今、議案を御提案しているところでございますので、その議案の結果についてお知らせしていくということはあるのかなというふうに思っております。
委員長
岩永委員、同じ内容の質問ですか。進行に御協力お願いしますね。
岩永委員
先ほどの久保委員のお答えに所信表明の時点では、この考えはなかった。議会の中でいろんな質問が出る中で、この事態に至ったと。それは、裏を返せば、議会の側にこういう事態をつくった、こういう状況をつくった要素があるんだと、そういうふうに言っているんですか。そうじゃなくて、あくまでも区長なり、執行機関の判断ということでよろしいんですか。
竹内政策室長
もちろん、議会における御議論というのは我々真摯に受けとめております。そういったものを踏まえた上で、なおかつ、これまでの区政運営の経過なり、現状なりということを勘案して、今回、こういった提案をさせていただいているということでございます。
岩永委員
繰り返し、そういうふうに答えていただけるんだけれども、手続的な、時間的なことも含めて納得できるというよりも、いわゆる余りにも唐突過ぎる、余りにも無計画過ぎる、余りにも準備がない。総務委員会でも、もちろん説明はないわけですよ、この所信表明の時点でも考えておられなかったということだから。
ということは、余りにも行政の継続性からいけば、ちょっと何か手続的にもどうなんだ、問題があるじゃないかと。出してくる出し方にしたって問題があるじゃないか、そう言わざるを得ない出し方になってきていますし、自治基本条例という大事な条例が、区長の任期なんだからということで、全く区民不在で議会に出してきたという、この出し方に異様な感じを受ける。そういう、あってはならないやり方だということを指摘しておきたいと思います。
酒井委員
端的にお聞きします。先ほど岩永委員からも質疑がありました自治基本条例、やはり中野の自治基本原則を定めている中、ある程度、普遍的なものであるんだろうと。そういった中で、審議会の議論の中でも、区長の任期に関しては盛り込むべきじゃないというふうな答申があったというのは、先ほどもちょっとお話しさせていただいたんですけれども、そういう中で、例えば首長の多選に関しましても、この条例の制定時に関して当時の区長室長は、区長は、区の行政を自主的かつ総合的に実施する役割を持ち、幅広い権限を有している。特定の者が、この権限の集中する職に長期間にわたり在任することは、自治の理念に照らして好ましくないというふうに考えているというふうなお答えされております。自治体の長の在任期間につきましては、長期にわたらないようにするべきだというふうなお答えですね。
それから、政策室長に関しても、どんなにすぐれた人でも、こういった権力が集中する職にあることによって停滞すること。それを極力避けるということで、努力規定として必要であるというふうなお答えされているんです。
それから、第3回定例会の総括質疑、うちの佐伯委員の質疑においても、この自治基本条例の7条の2項、区長の在任期間3期を超えないように努めるものとする。これは、活力ある区政運営を実現するため必要な規定であるという認識ですよねというふうな質問に、企画担当副参事も、そのような認識であるというふうにお答えになっているんですね。
先ほどトップの考えが変わった中で、庁内的にこういうふうに変えられちゃっても、職員の皆さんも参っちゃうんじゃないかというふうなお答えがありましたけれども、担当さんにお聞きしたいんですけれども、当時はそういうふうな認識でしたよと。じゃあ、まず、今は違いますよということでよろしいですか。3定のときは、活力ある区政運営のために、3期12年を超えない項目が必要なんだというふうに認識されていたと思うんですね。それが、今はどういうふうな認識なのかをお伺いしたいんです。
海老沢政策室副参事(企画担当)
多選によっての弊害というところで、行政運営が停滞して偏ったものになるということで、活力が失われることにつながる可能性があるということについては、現状も認識は変わらないところです。
酒井委員
すると、多選による一定程度の弊害はあるんだろうというふうに、区長も、これは本会議の答弁でされております。担当さんもそういうふうに思われている。すると、今後、区長が4選目というふうになっていく中で、御自身は多選の弊害はないんだ。それから、多選の弊害をなくすためにはどうするんだというところは、今どういうふうに考えているんですか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
多選の弊害があらわれる限度というところで言いますと、一概に期数で断じるというところは、現実的ではないだろうというふうに考えてございます。
酒井委員
そういった多選の弊害を一定程度縛るために期数があったと思うんですね。すると、そういう多選による弊害が認められているんであるならば、今後、庁内で多選の弊害をどうやってなくしていくというふうに考えているんですか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
この規定につきましては、活力ある区政を実現するための規定ということでございますので、先ほど来御説明しているところでございますけれども、行政が目的に際して適切な成果を上げるということで検証、改善を怠らずに行っていく。あるいは区政の現状について、十分に情報を行き渡らせて活発な議論が保障されているという状況が維持されていくということが大切であろうというふうに考えております。
酒井委員
多選により独善的な傾向が生まれたりだとか、先ほどもお話ししましたが、イエスマンがふえたりだとか、庁内が閉塞感に包まれるんじゃないか。それから、議会との関係等々、いろいろな多選の弊害があると思うんですね。そういった中、この自治基本条例の中に2項、3項が盛り込まれたというのは、中野の自治においては非常に大きな点であると思っておりますので、私は、これを削るべきではないと、このように改めて申し上げます。
委員長
意見ですね。他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を時休憩します。
(午後3時53分)
委員長
委員会を再開します。
(午後3時54分)
お諮りします。第27号議案を、本日のところは保留とすることに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決します。
以上で第27号議案についての本日の審査を終了します。
それでは、所管事項の報告を受けたいと思います。まずは1番、大学との相互協力に関する基本協定の締結についての報告を求めます。
海老沢政策室副参事(企画担当)
大学との相互協力に関する基本協定の締結につきまして、資料(資料5)をもとに報告させていただきます。
明治大学、帝京平成大学の中野キャンパスにつきましては、四季の都市(まち)において昨年4月に開校いたしまして1年経過しようとしているところでございますが、今後それぞれの大学と区との協力関係をさらに密接にしていくために、包括的な相互協力に関する基本協定を締結するものでございます。
1、協定の目的でございますが、それぞれの大学と区が包括的な連携協定を結ぶ。地域社会の発展と人材育成に寄与することを目的としてございます。
2、区の役割でございますが、大学に対し、教育研究に係る活動の場や発表の機会を提供するということで、教育研究や人材育成に寄与するということでございます。
3、大学の役割といたしましては、総合大学としての特徴を生かすということでございまして、専門知識や技術及び人材を地域社会に還元し、区が目指す中野のまちの発展に協力するということにしてございます。
4、協力事項につきましては、記載のとおりでございますけれども、(5)その他にございますように、これに限らず連携していくというものでございます。
5、有効期間といたしましては、特に申し出がない限り継続するというものになってございます。
6、締結日につきましては、両校ともそれぞれ3月27日を予定してございまして、締結を進めていきたいと考えてございます。
実際の協定案につきましては、別紙に添付してございますので、ごらんいただきたいというふうに思います。
委員長
ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
いでい委員
このたび、こういった形で基本協定を締結されるということですけれども、明治大学と帝京平成大学、2つの大学と結ばれることについて伺います。ほかの大学のことは想定されていないんでしょうか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
区といたしましては、これまで工芸大学と基本協定を結んでいるところでございますが、その他の大学、4月になりますと早稲田大学も開校されるということでございますので、その他の大学から、そういった連携の申し出がございましたら検討してまいりたいというふうに考えてございます。
いでい委員
ということは、明治大学、帝京平成大学から協定を結びたいということで、その申し出があったということですか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
そのとおりでございます。
いでい委員
立地的なものもありますでしょうし、明治大学は中学校から高校まで明大中野というものがもともとありますし、そこで大学は、私たちにとっては来ていただいたというような思いを持っています。帝京平成大学についてもしかりだと思います。それと同時に、先ほど御答弁にもありましたように、もともと工芸大学、そのほかにも中野区にはこども教育宝仙大学だとか、いろいろ区の区政運営について頼っている大学、専門学校もあると思うんですよ。そういったところと基本協定について結ばれるというお考えはないんですか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
それぞれの大学とさまざまな連携については既に行っているところもございますけれども、包括協定という形で結ぶというような機会、あるいは申し出等がございましたら、その機を捉えて進めてまいりたいというふうに考えてございます。
いでい委員
包括協定ということですけれども、中野、今の役所の考え方、この中野駅北口の四季の都市(まち)の活性化というのは、私たちも望んでいるところでありますし、産学公の連携というものは、これからやっとスタートしていくのかな、新たな中野の未来について大きな礎をこれからお互いにつくっていくのかなという期待感でいっぱいなんですけれども、他の大学のこともよく考えていかないと、中野区の区民の皆さんは31万区民いて、駅周辺だけに住んでいるわけではなくて、それぞれの地域で、それぞれの学校とのかかわり合い方というものが、その地域で起きていますし、それは普遍的なものであるわけで、新しく大学がここに来るから包括的に協定を結びましょうよという、そういった考えだけではなくて、中野区全体として学校機関と連携をとっていく、包括的な協定を結んでいくという姿勢は考えたりしないんですか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
産学公連携につきましては中野全体の発展に寄与するものというふうに考えてございますので、積極的に進めてまいりたいというふうに考えてございます。
木村委員
先ほど工芸大学とは既に基本協定を結んでいるということなんですが、その工芸大学との基本協定との違いというのはございますか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
大学の特色を生かすというところもございますけれども、大きな違いはございません。
木村委員
簡単でいいんですけれども、工芸大学との協定で、こういう連携が今まであったというか、こういうことをやってきたというのがありましたら、教えていただけますか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
区の事業の中で、デザインの協力ですとか、そういったものがなされてきたというふうに認識してございます。
木村委員
専門的な学校ですんで、そういうことになるかと思います。ここでは、総合大学という中身が、規定が書いてありますので、その辺が恐らく工芸大学とは違うと思うんですけれども、そういう意味では総合大学として期待される連携というか、こういうことがあるというのが、今あれば教えていただけますか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
総合大学ということでございまして、いろいろな学部がございます。専門分野もいろいろ多岐にわたってございます。そういった大学本体との連携ということになりますので、中野キャンパスに限らず、いろいろな分野との協力が考えられるというふうに考えてございますが、現状で考えているところでございますが、例えば明治大学の中で言うと、学校支援ボランティアの協力ですとか、あるいは駅伝の指導者等の派遣ですとか、産業の分野で言えば、里・まち連携の中での協力ですとか、既に行われているところでございますが、まちめぐり博覧会への参画といったところが既に行われている事例としてはございます。
帝京平成大学につきましても、それぞれ学校支援ボランティア等の活用というのが既に行われているところでございまして、今後も広く進めていきたいなというふうに考えてございます。
木村委員
最後に、先ほどの御答弁から言うと、特にここに来ている学部以外も含めて連携も視野に入れて考えているということでよろしいですか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
大学との相互連携協定ということでございますので、ここのキャンパスだけではなく、大学全体との協力ということになります。
石坂委員
相互協力事項は、漠然と書かれていて、細かい具体的なところは実際にこれからだとか、既に決まっている部分等あるとは思うんですけれども、まず東京工芸大学さんとは、たしか図書館の区民の利用ができるようになっていたかと思うんですけども、この大学との間では図書館の利用等に関してとか、あるいは実際に新しい建物ですので、耐震性にもすぐれていると思うんですけれども、防災時に関するような提携とかも想定されているんでしょうか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
防災の協定につきましては、既に年度内に締結されているというふうに聞いてございますが、その他、図書館の利用ですとか、そういったところについては、まだ具体的には協議はしていないというところでございます。
石坂委員
ぜひ協議をしていただければと思います。それと、この時期だから、まだこの2カ所なんでしょうけれども、ことしの4月に入ってくる早稲田大学とも同様の協定を結ぶ考え方はお持ちかどうか教えてください。
海老沢政策室副参事(企画担当)
早稲田大学からの投げかけと機会、そういった機が熟すというところで進めてまいりたいというふうに考えてございます。
岩永委員
この相互協力事項で(5)までありますが、庁内で言うと、いろんな分野に分かれているわけですね。その分野とのコンタクトというんですか、接触をしていくというのかな、この協力事項に基づいた何かを展開しようするときというのは、その学校と分野が個別にやるんですか。それとも何か総合的な区の側の窓口のようなものが、区の側だったり、大学の側だったり、そういうのはあるんですか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
入り口の部分といたしましては、企画担当のほうで担当してまいりたいというふうに考えてございますが、個別の事業を推進していく段階に入った段階では、それぞれの担当とのやりとりという形になっていくのかなというふうに考えてございます。
岩永委員
そうすると、企画担当のところでは、場合によっては相互協力が必要だとか、例えば、それは時期的なものとしてはどうだとか、そんな判断をすることになる。そんなことはなくて、一応、道を振り分けるというようなことなんですか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
協定締結後の取り組みにつきまして、一定程度そういった窓口機能として大学との協議の場というか、そういったものについても今後検討してまいりたいというふうに考えてございます。
久保委員
すみません、今の岩永委員の質問に関連してなんですけれども、現状でのさまざまな交流事業をやられているのかなと思いますが、都市政策推進室ですとか、教育委員会ですとかあるのかなと思いますが、現状ある関係性と、これから基本協定を結ぶことによって、今、企画担当のほうが窓口になるようなお話でしたが、その辺の関係性というのは何か変わるものがあるんでしょうか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
これまで積み上げてきたものをさらに発展していくというところがあるかと思いますが、窓口として企画のほうが担当するということでございますので、協力について、さらに掘り起こしといいますか、そういったことも考えられるのかなというふうに考えてございます。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了します。
続きまして、2番、東中野区民活動センター等整備基本方針(案)区民説明会の実施結果及び整備基本方針の策定についての報告を求めます。
海老沢政策室副参事(企画担当)
東中野区民活動センター等整備基本方針(案)区民説明会の実施結果及び整備基本方針の策定につきまして、資料(資料6)に基づきまして報告させていただきます。
東中野小跡の活用につきましては、1月27日の総務委員会におきまして説明させていただいたところでございますけれども、その後、2月10日(月曜日)に、東中野区民活動センターにおきまして、改めて区民説明会を開催させていただきました。説明会で出された意見等につきましては、資料のとおりでございますが、あわせて資料の3ページ目以降には、これまで区に寄せられた要望書等の概要について掲載させていただいております。
当委員会所管部分でございます跡地活用の部分を中心に報告いたしますと、1ページ目でございますが、区民活動センターの欄でございますけれども、旧東中野小学校を現状のまま残して、地域活動の場として有効的に活用できないかという問いに対しまして、旧校舎の延べ床が区民活動センターとしては広過ぎるということと、老朽化が進んでおりまして、改修して転用することは難しいというような回答をしてございます。
続きまして、2ページの下から2つ目の欄でございますけれども、第三中学校を避難所として継続指定してほしいとの意見に対しまして、統合後の第三中学校跡地の活用については未定でございますと。避難所を第三中学校に変更する場合には、改めて説明するというふうに回答してございます。
また、3ページの上から2段目でございますが、3月に方針を定めるのは余りにも短時間であるというような問いに対しまして、10か年計画(第2次)に沿って、早期に区民活動センターの整備を進める必要があるとの回答をさせていただいております。
また、そのページの一番下でございますが、今後の進め方について、整備方針は大きな一歩と考えているが、今後も継続的な意見交換の場を設けてほしいとの要望に対しまして、地域の方々の意見・要望を踏まえて進めてまいりたいというふうに回答してございます。
そのほか、区民活動センターの規模についてですとか、あるいは公園の広さの内容について、避難所についての意見が寄せられたというところでございます。
続きまして、別紙でございますが、東中野区民活動センター等整備基本方針でございますが、前回説明させていただいた案から大きく変更はいたしておりませんけれども、唯一の変更点といたしましては、3ページでございますが、下の部分で米印の部分がございますけれども、学校再編による小・中学校の跡地活用につきましては、地域の状況や区全体の行政需要などを踏まえて、今後検討するということといたしておりまして、上段に記載してあります第三中学校の跡地活用につきまして、現在未定でありまして、今後検討することを明確にするために書き加えたということでございます。
なお、本報告につきましては、厚生委員会や建設委員会につきまして同様に行わせていただいてございます。
委員長
ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
北原委員
1点だけお尋ねいたします。3ページですけれども、上から2こま目、3月に方針を決めるには、余りにも短期間で拙速である。3月の決定は再検討してほしいということの意見に対しまして、区側は、新しい中野をつくる10か年計画(第2次)に沿って、早期に区民活動センターを整備する必要もある。来年度には、基本計画の策定を予定しているとありますけれども、この新しい中野をつくる10か年計画の第2次のスケジュールと、この3月に方針を決めるというのは一致しておりますか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
10か年計画の中で、この区民活動センターの開設時期といたしましては第3ステップというふうになってございまして、年次で言うと27年度までの計画という形になってございますが、既におくれているところでございます。
北原委員
ここに、先ほど私、ちょっと強調しましたけれども、必要もあるというふうに書かれていますね。この辺は、10か年計画の改定みたいなものもスケジュールに来年度上がってくると思うんですけれども、その辺の御認識はいかがでしょうか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
東中野小跡地の活用による区民活動センターの開設につきましては、既に現在の10か年計画の中で進めているところでございます。地域の要望といたしましても、早期の開設を望む声もあるというところでございまして、区といたしましては、計画を速やかに進めていきたいというふうに考えてございます。
酒井委員
ここで聞ける分というのは、企画さんではかなり少ないと思うんですよね。跡地の整備の方法ですよね。売却だとか、整備の基本的な入り口の部分のところだと思うんですね、今このような形で出てきております。
一方で、地域からはさまざまな声があります。売却をしないでいただきたい、それから、過去の経緯、行政の議会での答弁だとか、地域での説明会とのそごだとか、いろいろあろうかと思います。区民活動センターだとか、区立公園の広さだとか、数字がまさに出ております。今、地域の声というのは、ほとんどがやっぱりもっと広いもの、当たり前ですけれども、そういったことになってくると思うんですね。
何でもかんでも全て聞くのは難しいんだろうと思うんですけれども、また方針で今後もんでいく中で、やはり、いろいろな声があるのを理解されているんですから、少しでもそういったものを今後できるように考えていっていただきたいと思うんですよ。当初の入り口で、企画さんのところが地域とのそういった約束だとか、そういったものをもっとしっかりと伝えてくださっておればなんていうふうにも思っちゃうかもわからないんで、そのあたり、今後はしっかりやっていただきたいと思います。いかがですか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
今回、方針として固めさせていただきましたけれども、今後、基本計画を策定していくということになるかと思います。一つ前の段階に進むわけでございますが、その中でも区民の方々との意見交換、あるいは意見を聞きながら進めていくという考え方に変わりはないというふうに考えてございます。
酒井委員
やっぱり学校跡地を6、7割売却するというのは、地域の理解というのはもう得られないと僕は思っております。そういったところは、今後の整備方針を考えるに当たって行政としてしっかりと受けとめていただきたい。
その一方で、ここの意見にもあるように、前向きな意見も出ております。2つの意見があるんだろうと思うんですけれども、どちらもというのは難しいかもわかりませんが、一方で前向きな方もいらっしゃる。けど、そういった方も非常に厳しいものを受け入れた上で前向きに行こうとしておるわけなんですね。ですから、そういったものを重く受けとめていただいて、また、しっかりと地域支え合い等、調整していただきたいというのと、今後、学校再編計画の2次が進められます。その後の跡地計画も企画さんのほうで問われてくるんだろうと思います。
そういった中で、今回あった一連の流れというものはしっかりと受けとめていただいて、整備に関しては、より区民の皆様の、学校はもともと地域区民の核であって、そういった場所であったのを、また今後もそういった形で、何らかの形で地域の区民の皆さんに還元できるようなことを考えながら検討していただきたいと思います。いかがですか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
区民の皆さんにとって最適な活用ということで考えて進めてまいりたいと思いますし、区民の方々の意見を踏まえまして進めていくというふうに考えてございます。
石坂委員
2ページのところの下のほうの学校跡地活用のところの区の考えというのが、多分、区民にお示ししたお答えであろうと思われます。ここに記載されているのは、恐らくかいつまんで書いているからこういう表現になっているのかもしれないというところではありますけれども、残余の土地については財源確保のために売却することとしたとあります。特に区内の公園のバランスを考えたときに、必ずしも公園が多い地域ではありませんし、また、ほかの小学校、中学校で統合が予定されている学校の方々もここの動きを見ている中で、学校の土地の中で残余の土地という表現が区民の方が受け取るときにどう受けとめるんだろうというところがあります。
ほかの学校の説明ですとか、こうした説明会に出るたびに、かえってこうした言葉の表現、本当に必要な土地ではあるんだけれども、やむなく財源確保のために売却するというのはもちろんあるとは思うんですけども、残余とか、必要ないのでというような表現はなるべく避けた説明を全庁的に徹底していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
基本方針については決定しているものでございますので、今後の中で検討してまいりたいと思います。
久保委員
すみません。今回、方針ということで、案がとれて方針の決定をしたわけでございますけれども、2点確認させていただきたいんですが、整備スケジュールなんですけれども、2番の東中野小学校跡施設及び教職員寮の跡施設の土地活用、これについては、今後、スケジュールはどのようになっていきますでしょうか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
東中野小学校跡地全体につきまして、基本計画の中で示してまいりたいというふうに考えております。
久保委員
すみません、私が伺いたかったのは、この2番の部分ありますよね。要は跡地の部分での土地活用ということで、売却というようなことが出ておりますけれども、このスケジュールが進んでいくことによって、こちらのほうも動き出すのであろうと思いますが、これについてはどのようにお考えですか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
教職員用跡施設も含めました東中野跡施設全体につきまして、この整備スケジュールの中で言いますと、測量、境界確定と基本計画という形で進めていくというふうに考えてございます。(「売却はいつごろ」と呼ぶ者あり)売却等の時期については、このスケジュールの中ではまだ決めてございません。
久保委員
わかりました。それと、アスタリスクがついている、先ほどの変更点というところですけれども、小・中学校の再編計画(第2次)に基づくということで、この部分についてなんですが、小・中学校の跡地活用というのは、そういった計画が何か示される、全体計画が示されるのか。または、これから10か年の改定を行っていきますけれども、その中でこれも示されるのか、そこはどうなっているんでしょうか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
お示しの仕方については、まだ詳細に決めているわけではございませんけれども、10か年計画の改定も踏まえてということになるというふうに想定してございます。
岩永委員
東中野区民活動センター等整備基本方針、この別紙のほうの3枚目の(3)その他の③避難所の統合のところで、意見交換等のところとニュアンスというのか、書き方がもうちょっと入っていると思われるのは三中の関係ですね。現在は未定ですが、統合後、第三中学校を避難所として使用できる場合には継続して避難所として指定し、避難所としてできる場合ということがこの中に入っているので、当然、三中が統合後を含めて避難所として指定できるということを検討する。学校再編計画を進めていっても三中が避難所として指定できる、そういう要素は、今の時点では、区としてはそういう要素もあると、そういう判断をしているということでいいんですか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
学校再編後の第三中学校の跡地の活用については、まだ何ら決まっているものがございませんので、そういった意味で、全ての可能性について否定していないということでございます。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、報告について終了します。
委員会を休憩します。
(午後4時22分)
委員長
委員会を再開します。
(午後4時24分)
休憩中にご協議しましたとおり、本日はここまでとしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
次回の委員会は、3月17日(月曜日)午後1時から当委員会室で行うことを口頭をもって通告します。
以上で本日の日程は終了しますが、各委員、理事者から何か発言はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の総務委員会を散会します。
(午後4時25分)