平成26年10月15日中野区議会本会議(第3回定例会) 26.10.15 中野区議会第3回定例会(第4号)

.平成26年(2014年)10月15日、中野区議会議事堂において開会された。

.出席議員(41名)

  1番  若  林  しげお         2番  高  橋  かずちか

  3番  木  村  広  一        4番  甲  田  ゆり子

  5番  小  林  ぜんいち        6番  中  村  延  子

  7番  石  坂  わたる         8番  後  藤  英  之

  9番  石  川  直  行       10番  伊  東  しんじ

 11番  内  川  和  久       12番  ひぐち   和  正

 13番  白  井  ひでふみ       14番  平  山  英  明

 15番  南     かつひこ       16番  森     たかゆき

 17番  いながき  じゅん子       18番  林     まさみ

 19番  小宮山   たかし        20番  浦  野  さとみ

 21番  佐  野  れいじ        22番  北  原  ともあき

 23番  吉  原      宏       24番  いでい   良  輔

 25番  小  林  秀  明       26番  久  保  り  か

 27番  酒  井  たくや        28番  奥  田  けんじ

 29番  近  藤  さえ子        30番     欠  員

 31番  長  沢  和  彦       32番  大  内  しんご

 33番  伊  藤  正  信       34番  高  橋  ちあき

 35番  市  川  みのる        36番  篠     国  昭

 37番  やながわ  妙  子       38番  佐  伯  利  昭

 39番  むとう   有  子       40番  か  せ  次  郎

 41番  来  住  和  行       42番  岩  永  しほ子

.欠席議員

      な  し

.出席説明員

 中 野 区 長  田 中 大 輔      副  区  長  川 崎   亨

 副  区  長  英   直 彦      教  育  長  田 辺 裕 子

 政 策 室 長  髙 橋 信 一       経 営 室 長  竹 内 沖 司

 都市政策推進室長 長 田 久 雄      地域支えあい推進室長 瀬 田 敏 幸

 区民サービス管理部長 白 土   純    子ども教育部長、教育委員会事務局次長 奈 良 浩 二

 健康福祉部長   野 村 建 樹      保 健 所 長  寺 西   新

 環 境 部 長  小谷松 弘 市      都市基盤部長   尾 﨑   孝

 政策室副参事(企画担当) 海老沢 憲 一  経営室副参事(経営担当) 戸 辺   眞

.本会の書記は下記のとおりである。

 事 務 局 長  篠 原 文 彦      事務局次長    堀 越 恵美子

 議事調査担当係長 佐 藤   肇      書     記  関 村 英 希

 書     記  東   利司雄      書     記  土 屋 佳代子

 書     記  細 川 道 明      書     記  江 口 誠 人

 書     記  大 野 貴 子      書     記  鈴 木   均

 書     記  井 田 裕 之      書     記  田 中   寛

 書     記  遠 藤 良 太      書     記  香 月 俊 

 

 議事日程(平成2年(2014年)10月1日午後1時開議)

日程第1 第41号議案 中野区個人情報の保護に関する条例の一部を改正する条例

     第42号議案 中野区事務手数料条例の一部を改正する条例

     第45号議案 清掃事務所車庫用地及び仮称弥生町六丁目公園用地の買入れについて

     第46号議案 中野区特別区税条例等の一部を改正する条例

     第53号議案 中野区建築物不燃化促進助成条例の一部を改正する条例

     第55号議案 中野区自転車駐車場条例の一部を改正する条例

     第56号議案 特別区道路線の認定について

     第57号議案 特別区道路線の認定について

     第58号議案 中野区放課後児童健全育成事業の設備及び運営の基準に関する条例

     第59号議案 中野区保育所条例の一部を改正する条例

日程第2 第43号議案 中野区行政財産使用料条例の一部を改正する条例

日程第3 第47号議案 中野区高齢者会館条例の一部を改正する条例

     第48号議案 中野区区民活動センター条例の一部を改正する条例

     第49号議案 中野区立体育館条例の一部を改正する条例

     第50号議案 中野区もみじ山文化の森施設条例の一部を改正する条例

     第51号議案 中野区区民ホール及び芸能小劇場条例の一部を改正する条例

日程第4 第52号議案 中野区産業振興センター条例の一部を改正する条例

日程第5 第54号議案 中野区立公園条例の一部を改正する条例

日程第6 第60号議案 中野区家庭的保育事業等の設備及び運営の基準に関する条例

日程第7 第61号議案 中野区特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営の基準に関する

条例

日程第8 議員提出議案第10号 「手話言語法(仮称)」の制定を求める意見書

日程第9 第10号陳情 長期在留する非正規滞在外国人住民を正規化し、誰もが希望の持てる社会を築くための意見書提出を求める陳情

日程第10 平成26年度特別区人事委員会勧告等について

 

午後1時00分開議

○議長(伊東しんじ) 定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配付の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。

 これより日程に入ります。

──────────────────────────────

 第41号議案 中野区個人情報の保護に関する条例の一部を改正する条例

 第42号議案 中野区事務手数料条例の一部を改正する条例

 第45号議案 清掃事務所車庫用地及び仮称弥生町六丁目公園用地の買入れについて

 第46号議案 中野区特別区税条例等の一部を改正する条例

 第53号議案 中野区建築物不燃化促進助成条例の一部を改正する条例

 第55号議案 中野区自転車駐車場条例の一部を改正する条例

 第56号議案 特別区道路線の認定について

 第57号議案 特別区道路線の認定について

 第58号議案 中野区放課後児童健全育成事業の設備及び運営の基準に関する条例

 第59号議案 中野区保育所条例の一部を改正する条例

  (委員報告)

 

○議長(伊東しんじ) 日程第1、第41号議案、第42号議案、第45号議案、第46号議案、第53号議案及び第55号議案から第59号議案までの計10件を一括議題に供します。

 

平成26年(2014年)10月7日

 

中野区議会議長 殿

 

総務委員長 内川 和久

  (公印省略)

議案の審査結果について

 

本委員会に付託された下記案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

 

 

議案番号

件    名

決定月日

41

中野区個人情報の保護に関する条例の一部を改正する条例

107

42

中野区事務手数料条例の一部を改正する条例

107

45

清掃事務所車庫用地及び仮称弥生町六丁目公園用地の買入れについて

107

 

平成26年(2014年)10月7日

 

中野区議会議長 殿

 

区民委員長  ひぐち 和正

(公印省略)

  

議案の審査結果について

 

本委員会に付託された下記案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

 

 

議案番号

件    名

決定月日

46

中野区特別区税条例等の一部を改正する条例

107

 

平成26年(2014年)10月7日

 

中野区議会議長 殿

 

建設委員長  小林 秀明

(公印省略)

議案の審査結果について

 

本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

 

 

議案番号

件    名

決定月日

53

中野区建築物不燃化促進助成条例の一部を改正する条例

 

 

107

55

中野区自転車駐車場条例の一部を改正する条例

 

107

56

特別区道路線の認定について

107

57

特別区道路線の認定について

107

 

平成26年(2014年)10月7日

 

中野区議会議長 殿

 

子ども文教委員長 高橋 ちあき

(公印省略)

 

議案の審査結果について

 

本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

 

 

議案番号

件    名

決定月日

58

中野区放課後児童健全育成事業の設備及び運営の基準に関する条例

107

59

中野区保育所条例の一部を改正する条例

107

 

○議長(伊東しんじ) お諮りいたします。上程中の議案に関する委員長報告は、会議規則第40条第3項の規定により省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、委員長報告は省略いたします。

 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、これより第41号議案、第42号議案、第45号議案、第53号議案及び第55号議案から第59号議案までの計9件と、第46号議案とに分けて採決いたします。

 初めに、第41号議案、第42号議案、第45号議案、第53号議案及び第55号議案から第59号議案までの計9件について採決いたします。

 ただいまの議案計9件は、委員会報告どおり可決するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 次に、第46号議案について起立により採決をいたします。

 上程中の第46号議案を委員会報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(伊東しんじ) 起立多数。よって、上程中の第46号議案は可決するに決しました。

──────────────────────────────

 第43号議案 中野区行政財産使用料条例の一部を改正する条例

  (委員長報告)

 

○議長(伊東しんじ) 日程第2、第43号議案、中野区行政財産使用料条例の一部を改正する条例を議題に供します。

 

平成26年(2014年)10月8日

 

中野区議会議長 殿

 

総務委員長 内川 和久

  (公印省略)

議案の審査結果について

 

本委員会に付託された下記案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

 

 

議案番号

件    名

決定月日

43

中野区行政財産使用料条例の一部を改正する条例

108

 

(第43号議案についての付帯意見)

○ 施設の適切な維持管理に努めるとともに、将来的な対応も含め、施設使用料の見直しの考え方に   ついて精査されたい。

 

○議長(伊東しんじ) 総務委員会の審査の報告を求めます。内川和久総務委員長。

〔内川和久議員登壇〕

○11番(内川和久) ただいま議題に供されました第43号議案、中野区行政財産使用料条例の一部を改正する条例に関しまして、総務委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。

 本議案は、産業振興センター、南中野児童館、ふれあいの家、障害者福祉会館、かみさぎこぶし園、弥生福祉作業所、教育センター、野方図書館及び区立学校の施設の使用料の額を改定するものです。

 この条例の施行時期は平成27年4月1日です。

 本議案は、10月3日の本会議において当委員会に付託され、10月7日、8日に審査を行いました。

 審査の進め方として、本議案を議題に供し、理事者から補足説明を受け、質疑を行いました。その主な質疑応答及び要望を紹介いたします。

 初めに、今回の使用料改定では、消費税増額分と減価償却費の変更を反映したとのことだが、消費税増額分による影響はどのくらいかとの質疑があり、影響額を分けて試算はしていないが、全体では平成25年度の使用料決算額約4億6,100万円に対し、改定後収入見込額約5億1,600万円で、約5,500万円の増が見込まれるとの答弁がありました。

 次に、前回、平成23年の使用料改定の際、積算方法について見直しをするよう附帯意見をつけた。今回も改定に当たって同様の指摘をし、また、区民からもさまざまな意見が寄せられたが、どのような検討をしたのかとの質疑があり、適切な負担を区民にしてもらうためにどうすべきか、効率的な運営の中で負担を減らすにはどうすべきかなどについて検討してきたとの答弁がありました。

 次に、さきの総務委員会資料には、消費税が10%に改定された場合は、直ちに施設使用料に反映すると記載されているが、今回の使用料改定後、さらに来年消費税増税分を値上げするのかとの質疑があり、消費税の改定に対する国の考え方を踏まえつつ、使用料への反映についての検討は速やかに行うが、改定時期等については消費税増税後の状況や議会の意見を聞きながら決めていきたいとの答弁がありました。

 さらに別の委員から、消費税も経費の一部であり、増税分をすぐに反映するのではなく、使用料見直しの考えに基づき3年ごとでよいのではないか。また、使用料改定に当たり、利用者の区民満足度の向上についてはどう考えているのかとの質疑があり、3年に一度の見直しが大原則だが、消費税増税分に関しては適正に転嫁するようにという国の通知もあり、バランスをとりながら判断する。また、使用料に見合ったサービスや施設設備の充実に努めたいとの答弁がありました。

 これに対し、使用料の改定だけではなく、利用時間帯や減免対象の幅、維持管理面などに対する利用者からの改善要望についても速やかな対応をしてほしいとの要望がありました。

 その後、委員会を休憩して取り扱いを協議した後、委員会を再開し、さらに質疑を求めましたが、質疑はなく、質疑を終結しました。

 次に、意見の開陳を求めましたが、意見はなく、意見の開陳を終結しました。

 次に、討論を求めたところ、1名の委員が本議案に反対する立場から、本議案は3年ごとの見直しに伴い施設使用料を改定するものであるが、そのほとんどは値上がりとなっている。区民意見交換会や区内スポーツ団体からは減価償却費を積算根拠にしていることなどに対し、疑問も出されている。前回の改定時には、積算根拠とした減価償却費や人件費の扱いが議会でも議論となり、積算方法についても見直しを進められたいとの附帯意見がついた。しかし、今回の見直しはそうした意見に真摯に取り組んで検討した結果とは言えない。

 また、消費税については使用料に反映しないとの判断をすることが可能にもかかわらず、3%増税分をそのまま反映し、税率が10%になったときはそれも反映するとの姿勢を示している。そこには区民の自治活動への支援や健康維持などへの負担を軽減するという姿勢が伺えない。よって、本議案には反対であるとの討論を行いました。

 さらに討論を求めましたが、討論はなく、討論を終結しました。

 そして、本議案について挙手による採決を行ったところ、賛成多数で可決すべきものと決した次第です。

 最後に、本議案に付された意見を申し上げます。施設の適切な維持管理に努めるとともに、将来的な対応も含め、施設使用料の見直しの考え方について精査されたい。

 意見は以上でございます。

 以上で第43号議案に関する総務委員会における審査の経過並びに結果の報告を終了いたします。

○議長(伊東しんじ) ただいまの報告について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 これより討論に入ります。

 林まさみ議員から討論の通告書が提出されていますので、通告議員の討論を許します。林まさみ議員。

〔林まさみ議員登壇〕

○18番(林まさみ) ただいま上程されました第43号議案、中野区行政財産使用料の一部を改正する条例に反対の立場で討論します。

 中野区では、平成19年11月に示された新たな施設使用料の見直しの考え方により、使用料を平成20年から3年ごとに見直すとしています。

 その新たな考え方とは、おのおのの施設に係る職員の人件費・維持管理費、そして施設自体の減価償却費分を足し合わせた必要経費に対して、各使用目的別に割引を行い、それらを各施設の収入予定額で割るという計算式によって改定率が算出されるものです。利用者の負担を緩和するための措置として、使用料の増額は最大でも1.5倍としていましたが、今回19の高齢者会館では100円から2倍の200円としました。

 また、平成25年に固定資産台帳が整備されたことに伴い、施設の減価償却費はおおむね高くなったことが使用料に反映されました。これらの説明から、区有施設の使用料が適正に算出されているとのことですが、さまざまな問題が見受けられます。

 まず、体育館等のスポーツ施設では、団体使用と個人使用が混在しているため、過去の利用実績の平均を収入予定額とするなど、他の施設と算出方法が異なるため、改定率に統一性がないこと。

 2点目として、スポーツ施設の使用目的による割引70%に対しての見直しがなかったこと。そのため、稼働率99.7%の弓道場の1日の使用料は2万3,800円から3万5,700円と大幅に増加しました。

 中野区では、区民の健康づくり、スポーツの技術力の向上を区政目的として地域スポーツクラブ事業を推進し、区民に期待されるサービスを還元するとしています。田中区長自身も平成23年10月11日の総括質疑で、「スポーツのすそ野を広げるということは、私はとても大事だと思っています。中野区で区民が幅広くスポーツに親しんで健康づくりをする、体力づくりをする、また、技術力を向上していく、そういうことを実現することが私は大変効果の高いことだと思っています。体力づくり、健康づくりが進むことで、健康保険でありますとかさまざまな医療費の支出も減らすことができる。また、区民のクオリティー・オブ・ライフを高めることもできる」と、スポーツのすそ野を広げることを推奨しています。

 その上、2020年にはオリンピック・パラリンピックが東京で開催されることから、スポーツムーブメントを盛り上げていくことを区は目標としています。そうであるならば、スポーツ施設の使用目的による割引を見直し、スポーツの機運を高めるべきなのに、多くのスポーツ施設の使用料が大幅に増加したことは問題です。

 そもそも、施設の減価償却費や維持管理費を使用料見直しの算定に入れて利用者に負担を強いるのであれば、区は同時に区有施設のファシリティーマネジメントを行うべきです。しかし、平成20年から3年ごとの使用料の見直しは計画的に行い、利用者への負担を求めておきながら、「小さな区役所」を実現するための区有施設の保全計画は6年も着手せず、その上平成25年度決算実績によると、稼働率14%の会議室や3.3%しか利用していない多目的室などを設置し、高額な維持管理費が支出されている中部すこやか福祉センター等を新たに整備していることは、持続可能な行財政運営に反します。

 以上の理由から、第43号議案、中野区行政財産使用料条例の一部を改正する条例に反対いたします。

○議長(伊東しんじ) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。

 これより起立により採決いたします。

 上程中の議案を委員長報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(伊東しんじ) 起立多数。よって、上程中の議案は可決するに決しました。

──────────────────────────────

 第47号議案 中野区立高齢者会館条例の一部を改正する条例

 第48号議案 中野区区民活動センター条例の一部を改正する条例

 第49号議案 中野区立体育館条例の一部を改正する条例

 第50号議案 中野区もみじ山文化の森施設条例の一部を改正する条例

 第51号議案 中野区区民ホール及び芸能小劇場条例の一部を改正する条例

  (委員長報告)

 

○議長(伊東しんじ) 日程第3、第47号議案から第51号議案までの計5件を一括議題に供します。

 

平成26年(2014年)10月8日

 

中野区議会議長 殿

 

厚生委員長  長沢 和彦

(公印省略)

 

議案の審査結果について

 

本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

 

 

議案番号

件    名

決定月日

47

中野区立高齢者会館条例の一部を改正する条例

108

48

中野区区民活動センター条例の一部を改正する条例

108

49

中野区立体育館条例の一部を改正する条例

108

50

中野区もみじ山文化の森施設条例の一部を改正する条例

108

51

中野区区民ホール及び芸能小劇場条例の一部を改正する条例

108

 

(第47号議案、第48号議案、第49号議案、第50号議案、第51号議案、についての付帯意見)

○ 施設の適切な維持管理に努めるとともに、将来的な対応も含め、施設使用料の見直しの考え方に   ついて精査されたい。

 

 

○議長(伊東しんじ) 厚生委員会の審査の報告を求めます。長沢和彦厚生委員長。

〔長沢和彦議員登壇〕

○31番(長沢和彦) ただいま議題に供されました議案第47号議案、中野区立高齢者会館条例の一部を改正する条例、第48号議案、中野区区民活動センター条例の一部を改正する条例、第49号議案、中野区立体育館条例の一部を改正する条例、第50号議案、中野区もみじ山文化の森施設条例の一部を改正する条例、第51号議案、中野区区民ホール及び芸能小劇場条例の一部を改正する条例に関しまして、厚生委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。

 これらの議案は、いずれも区の施設の使用料等の額を改定するもので、施行時期は平成27年4月1日です。

 これらの議案は、10月3日の本会議において当委員会に付託され、10月7日及び8日に審査を行いました。

 審査の進め方としては、5議案を一括して議題に供した後、理事者から補足説明を受け、その後、質疑を行いました。その主な質疑応答及び要望の内容を紹介します。

 初めに、多くの施設の使用料が増額となった要因はとの質疑があり、積算方法を変更し、固定資産台帳をもとにした減価償却費により積算したことと、消費税が8%になったことによるものであるとの答弁がありました。

 次に、施設使用料の値上げは、区民に不安を抱かせるということを行政側は認識すべきである。区民を取り巻く社会状況などを考慮し、慎重に対応していかなければならない。こういった使用料値上げの際には何らかの経過措置も考えるべきではないかとの質疑があり、影響の大きい体育館や文化施設については、次回に向け総合的に担当部署としての検討を進めていきたいとの答弁がありました。

 次に、施設使用料の値上げにより、区民の利用が抑制されていくことになるのではとの質疑があり、それぞれの施設は使用目的に応じて減免等の仕組みもあり、使用料の改定が直ちに利用の抑制につながるとは考えていないとの答弁がありました。

 次に、今回の改定に当たり、性質別負担割合の変更について議論はされたのかとの質疑があり、見直しの議論はしていないとの答弁がありました。

 次に、23区の中で中野区の施設使用料の算出方法は一般的なものかとの質疑があり、中野区は減価償却費を使用料に算定しているが、23区中8区については同様に減価償却費を含めて使用料を積算していることを把握しているとの答弁がありました。

 これに対し、根本的に算出方法を見直す時期だと思う。他区の状況を調査し、区民が納得できる算出方法を研究してほしいとの要望がありました。

 次に、前回の改定の際に、議会として附帯意見を付したが、今回の改定に当たり、積算方法などに反映はされたのかとの質疑があり、検討はしたが、積算方法などの大きな見直しには至っていないとの答弁がありました。

 これに対し、附帯意見は議会の議論を体現しているものであり、誠実に対応してもらいたい。次回の改定に向け、区民にとってわかりやすい積算方法の見直しにしっかりと取り組んでほしいとの要望がありました。

 次に、施設使用料の見直しの考え方でうたっている激変緩和の内容はとの質疑があり、引き上げ率の上限を現行使用料の1.5倍と定め、算定の結果それを超えた場合には、引き上げ率を1.5倍に緩和するものであるとの答弁がありました。

 これに対し、1.5倍という上限が激変緩和になるという考え方には疑問がある。施設使用料の見直しの考え方そのものを見直す時期に来ているのではとの質疑があり、次回の改定に向け、御意見を踏まえ検討していきたいとの答弁がありました。

 次に、平成27年10月に消費税が10%となる見込みだが、消費税が上がった場合の対応はとの質疑があり、国が消費税改定を決定した段階で区として検討し、議会の意見も聞きながら対応を決定していくとの答弁がありました。

 次に、中野区の体育施設の使用料は他区と比べ高額で、区民のスポーツ離れにつながる懸念がある。区が目指す健康づくり・スポーツムーブメントも見据えた使用料の設定をすべきではないかとの質疑があり、公園やまちづくりなども含め、多角的に運動する場という観点を持ち、オリンピック・パラリンピックの開催も視野に入れながら、関連部署と連携をとりながら進めたいとの答弁がありました。

 以上が主な質疑応答及び要望の内容です。

 その後、委員会を休憩して5議案の取り扱いを協議した後、委員会を再開し、さらに質疑を求めましたが質疑はなく、質疑を終結しました。

 次に、意見の開陳を求めましたが意見はなく、意見の開陳を終結しました。

 次に、討論を求めたところ、1名の委員が5議案に反対する立場から、区有施設の目的は住民の福祉の増進にあり、施設の多くは区民に利用されてこそその目的が達せられるものである。使用料の値上げにより区民の利用が抑制されてしまうことが懸念され、区が各条例でうたう区民の福祉の増進に寄与するという目的にも反する。

 また今回、施設の性質別負担割合についても検討されておらず、積算の考え方についても納得することができない。以上のことから、5議案に反対であるとの討論を行いました。

 さらに討論を求めましたが、討論はなく、討論を終結しました。

 そして、議案ごとに採決を行ったところ、第47号議案、第48号議案、第49号議案、第50号議案及び第51号議案の5議案について、それぞれ挙手による採決を行ったところ、全て賛成多数で可決すべきものと決した次第です。

 最後に、5議案に付された意見を申し上げます。

 施設の適切な維持管理に努めるとともに、将来的な対応も含め、施設使用料の見直しの考え方について精査されたい。

 意見については以上です。

 以上で第47号議案から第51号議案に関する厚生委員会における審査の経過並びに結果の報告を終了します。

○議長(伊東しんじ) ただいまの報告について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 これより討論に入ります。

 浦野さとみ議員から討論の通告書が提出されていますので、通告議員の討論を許します。浦野さとみ議員。

〔浦野さとみ議員登壇〕

○20番(浦野さとみ) ただいま議題に供されました第47号議案、中野区立高齢者会館条例の一部を改正する条例、第48号議案、中野区区民活動センター条例の一部を改正する条例、第49号議案、中野区立体育館条例の一部を改正する条例、第50号議案、中野区もみじ山文化の森施設条例の一部を改正する条例、第51号議案、中野区区民ホール及び芸能小劇場条例の一部を改正する条例の計5議案につきまして、日本共産党議員団の立場から一括して反対の討論を行います。

 これらの条例改正は、各区有施設での使用料の規定を変更するものです。

 以下、2点について反対の理由を述べます。

 第1に、今回の改定では、約6割に当たる624区分での使用料が値上げ、特に文化・スポーツ関連施設での使用料が大幅な値上げとなっています。中野体育館や鷺宮体育館では1.1391倍、もみじ山文化センターでは1.1361倍であり、例えば中野体育館を入場料を徴収しない場合で日曜・休日夜間にアマチュアスポーツで使用する場合には、現行の5万600円が5万7,600円と7,000円もの値上げとなります。施設を利用する中野区体育協会などの要望書にも、「これらの値上げ案がこのまま可決されれば、スポーツを通じて健康を願う区民の経済的な負担ははかり知れない」との声や「運営の中で各会員さんからの会費を上乗せして徴収しなければ今後やっていけず、利用の抑制が心配」との声も出されています。

 区有施設の目的は、住民の福祉の増進にあり、施設の多くは区民に利用されてこそその目的が達せられるものです。しかし、これでは区民の利用が抑制されてしまうことが懸念されるばかりか、区が今後進めようとしている生きがいや健康づくりにも反するのではないでしょうか。

 第2に、使用料改定に当たっての積算方法については、区民の負担増が前提となっていることです。積算方法の変更理由について、昨年度に固定資産台帳が整備されたことに伴う減価償却費の積算基準の変更、また、工事請負費の計上基準の変更、消費税8%増税分を反映したことなどが挙げられています。前々回の改定時から人件費が算入されましたが、人件費はそもそも区民の税金で賄われているものです。区民は税金を払っています。これでは税金の二重取りともなってしまいますが、この点についても今回の検討の中で改められることはありませんでした。

 また、減価償却費を算入すること自体も問題があり、加えて前回、2011年の使用料改定の際についた附帯意見「施設使用料の見直し基本方針についてに基づき、改定時の施設使用料が算出されているが、基本方針自体について、すなわち積算方法についても見直しを進められたい」についても、検討された経過が委員会質疑の中でも明らかになりませんでした。

 さらには、施設の性質別負担割合、利用者負担と公費負担の割合についてはその根拠も曖昧であるばかりか、今回の改定の中においても一切検討されていないことも問題と考えます。現在、ホールやスポーツ施設の負担割合は利用者負担が7割、公費負担が3割となっていますが、他の自治体では利用者負担、公費負担ともに5割というところもあり、いわば自治体としての姿勢が問われます。消費税についても10%への増税がされた場合には、それを使用料積算の考え方にしていくとされており、さらに区民の負担が大きくなることも懸念され、これら区民負担のみがふえていくことが前提となっているこの考え方には到底納得がいきません。

 以上申し上げ、計5議案に対しての反対の討論とさせていただきます。(拍手)

○議長(伊東しんじ) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。

 これより、議案ごとに起立により採決いたします。

 初めに、第47号議案について採決いたします。

 上程中の第47号議案を委員長報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(伊東しんじ) 起立多数。よって、上程中の第47号議案は可決するに決しました。

 次に、第48号議案について採決いたします。

 上程中の第48号議案を委員長報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(伊東しんじ) 起立多数。よって、上程中の第48号議案は可決するに決しました。

 次に、第49号議案について採決いたします。

 上程中の第49号議案を委員長報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(伊東しんじ) 起立多数。よって、上程中の第49号議案は可決するに決しました。

 次に、第50号議案について採決いたします。

 上程中の第50号議案を委員長報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(伊東しんじ) 起立多数。よって、上程中の第50号議案は可決するに決しました。

 次に、第51号議案について採決いたします。

 上程中の第51号議案を委員長報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(伊東しんじ) 起立多数。よって、上程中の第51号議案は可決するに決しました。

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 第52号議案 中野区産業振興センター条例の一部を改正する条例

(委員長報告)

 

○議長(伊東しんじ) 日程第4、第52号議案、中野区産業振興センター条例の一部を改正する条例を議題に供します。

 

平成26年(2014年)10月8日

 

中野区議会議長 殿

 

建設委員長  小林 秀明

(公印省略)

議案の審査結果について

 

本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

 

 

議案番号

件    名

決定月日

52

中野区産業振興センター条例の一部を改正する条例

 

 

108

 

(第52号議案についての付帯意見)

○ 施設の適切な維持管理に努めるとともに、将来的な対応も含め、施設使用料の見直しの考え方について精査されたい。

 

○議長(伊東しんじ) 建設委員会の審査の報告を求めます。小林秀明建設委員長。

〔小林秀明議員登壇〕

○25番(小林秀明) ただいま議題に供されました第52号議案、中野区産業振興センター条例の一部を改正する条例に関しまして、建設委員会における審査の経過並びに結果について御報告を申し上げます。

 この議案は、産業振興センター施設の利用料金及び使用料の限度額を改定するもので、施行時期は平成27年4月1日です。

 この議案は、10月3日の本会議において当委員会に付託され、10月7日、8日に審査を行いました。

 審査の進め方として、この議案を議題に供した後、理事者から補足説明を受け、質疑を行いました。その主な質疑応答及び要望の内容を申し上げます。

 初めに、積算方法の説明を受けても、複雑で最後にはわからなくなる。区民へはどう説明し、理解してもらうのかとの質疑があり、施設の利用料金が下がる部分は、委託によって人件費が下がったことが大きく、経営努力による利用者への利益還元ができるものと説明していく。また、上がる部分は施設を安全・快適に使用してもらうために工事を行ったものが経費にはね返ったものと御理解いただくとの答弁がありました。

 次に、施設使用料が上がった部分、下がった部分の具体的な積算方法はとの質疑があり、例えば、上がった部分として、商談室の午前利用は従前の1,300円に改定率1.0853を掛けて1,400円とした。また、下がった部分の例として、多目的ホールの午前利用は、従前の6,200円に改定率0.773を掛けて4,800円としたとの答弁がありました。

 次に、収入予定額とは、年間利用可能日数全てが利用された場合、得られる収入予定額とあるが、体育室を個人で使用する場合、どう算出するのかとの質疑があり、個人で利用する場合は、利用実績で積算しているとの答弁がありました。

 これに対して、他の委員から、利用実績ということになると、稼働率が低い施設は改定率も高どまりし、使用料が高いから稼働率が下がるといったことにならないかとの質疑があり、稼働率が悪かった場合、利用料金が上がって利用が下がるといったことが考えられるとの答弁がありました。

 次に、商談室は借りる方が少ないため、もっと充実していくなど、区民に使われる施設にしていくべきである。まず、なぜ稼働率が低いのかを検討すべきではないかとの質疑があり、使用目的や実際に利用された方の意見等を伺いながら、快適に利用していただけるような施設としていきたいとの答弁がありました。

 これに対し、稼働率の低い施設について、民間の感覚では利用料を上げるという発想はなく、下げる方向である。商談室として運営をしていくならば、使いやすい設備を整えるなどしてほしいとの要望がありました。

 以上が主な質疑応答の内容です。

 その後、委員会を休憩して本議案の取り扱いを協議した後、委員会を再開し、さらに質疑を求めましたが、質疑はなく、質疑を終結しました。

 次に、意見を求めましたが、意見はなく、意見の開陳を終結しました。

 次に、討論を求めたところ、討論はなく、討論を終結しました。

 そして、挙手による採決を行ったところ、賛成多数で可決すべきものと決した次第です。

 最後に、本議案に付された意見を申し上げます。施設の適切な維持管理に努めるとともに、将来的な対応も含め、施設使用料の見直しの考え方について精査されたい。

 意見については以上です。

 以上で第52号議案に関する建設委員会における審査の経過並びに結果の報告を終了いたします。

○議長(伊東しんじ) ただいまの報告について、御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、これより起立により採決いたします。

 上程中の議案を委員長報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(伊東しんじ) 起立多数。よって、上程中の議案は可決するに決しました。

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 第54号議案 中野区立公園条例の一部を改正する条例

(委員長報告)

 

○議長(伊東しんじ) 日程第5、第54号議案、中野区立公園条例の一部を改正する条例を議題に供します。

 

平成26年(2014年)10月8日

 

中野区議会議長 殿

 

建設委員長  小林 秀明

(公印省略)

議案の審査結果について

 

本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

 

 

議案番号

件    名

決定月日

54

中野区立公園条例の一部を改正する条例

108

 

(第54号議案についての付帯意見)

○ 施設の適切な維持管理に努めるとともに、将来的な対応も含め、施設使用料の見直しの考え方について精査されたい。

 

○議長(伊東しんじ) 建設委員会の審査の報告を求めます。小林秀明建設委員長。

〔小林秀明議員登壇〕

○25番(小林秀明) ただいま議題に供されました第54号議案、中野区立公園条例の一部を改正する条例に関しまして、建設委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。

 この議案は、中野上高田公園及び哲学堂公園の運動施設の利用料金及び使用料の限度額を改定するもので、施行時期は平成27年4月1日です。

 この議案は、10月3日の本会議において本委員会に付託され、10月7日、8日に審査を行いました。

 審査の進め方として、この議案を議題に供した後、理事者から補足説明を受け、質疑を行いました。その主な質疑応答及び要望の内容を紹介いたします。

 初めに、中野区の施設利用料は、独自の考え方で算定していると思うが、例えば弓道場の利用料を他区と比較するとどうなのかとの質疑があり、施設設備などの条件が異なるため、単純に比較することはできないが、傾向としては高いグループに入るとの答弁がありました。

 これに対し、本来の目的は住民福祉の向上であり、区民がスポーツに参加する機会が損なわれる結果になれば本末転倒である。利用料の改定に当たっては、しっかり現状を把握した上で進めていくべきだとの指摘がありました。

 次に、弓道場の団体貸し切り使用の夜間区分について、激変緩和を考慮しなかった場合の利用料金は幾らになるのかとの質疑があり、改定率は2.1553倍であり、区としての計算上の算定額は2万6,500円である。これを激変緩和ということで1.5倍として計算した金額が1万8,400円であるとの答弁がありました。

 さらに、弓道場部分に係る指定管理者への委託料の額は幾らかとの質疑があり、指定管理料という形で支払っている部分があり、純粋に管理に関する委託料ということで示すことは難しいが、弓道場施設の維持管理費としては1,893万円余である。

 なお、減価償却費は1,085万円余であり、これらを合算したものが利用料金を算定する際の根拠となるとの答弁がありました。

 これに対して、利用者1人当たりの利用料金を念頭に置きながら、施設整備にかける限度額を考えるという発想も必要であり、この点を踏まえて今後の施設整備に係る長期保全計画などを検討してほしいとの要望がありました。

 次に、上高田公園のテニスコートの劣化が進んでいる。改善を要望しているが、1年たっても改善されず、料金だけが上がっていくことに区民は納得できない。安全安心にかかわる部分については、しっかりと整備すべきではないかとの質疑があり、多額の経費がかかることもあり、計画的に勧めていく必要がある。今後どのように改修・維持していくか検討し、常に利用者の声や指定管理者の声を聞き、区としての責任を果たしていきたいとの答弁がありました。

 次に、時間帯によって施設利用料が違うが、積算方法はどうなっているのかとの質疑があり、利用料を設定した当初に、利用が見込まれる時間帯を高い利用料、あまり利用されない時間帯を低い利用料に設定し、この利用料に改定率を乗じて積算しているとの答弁がありました。

 次に、消費税の増税に対し、10%になった場合は次回の改定時に即時に利用料金に反映させるのかとの質疑があり、現時点で消費税が10%になるかは決定していない。国が決定した後に区として検討し、議会の意見を伺いながら考え方を定めていきたいとの答弁がありました。

 以上が主な質疑応答の内容でございます。

 その後、委員会を休憩して本議案の取り扱いを協議した後、委員会を再開し、さらに質疑を求めましたが、質疑はなく、質疑を終結しました。

 次に、意見の開陳を求めたところ、意見はなく、意見の開陳を終結しました。

 次に、討論を求めたところ、1名の委員が反対する立場から、区有施設の目的は区民福祉の向上・増進に寄与することにあり、より多くの区民に利用されてその目的が達成できるが、哲学堂、上高田の運動競技施設の全ての使用料が値上げされ、会議室も一斉に値上げになっている。前回改定時の附帯意見についても検討されず、人件費、減価償却費を積算根拠とし、消費税増税分が自動的に転嫁されている。また、指定管理者への委託料が毎年減額される一方で、指定管理者が利用料金の増収でそれを補うのは利用者に負担を負わせることでしかない。

 以上のことから、本議案に反対であるとの討論を行いました。

 さらに討論を求めましたが、討論はなく、討論を終結しました。

 そして、挙手による採決を行ったところ、賛成多数で可決すべきものと決した次第です。

 最後に、本議案に付された意見を申し上げます。

 施設の適切な維持管理に努めるとともに、将来的な対応も含め、施設使用料の見直しの考え方について精査されたい。

 意見については以上です。

 以上で第54号議案に関する建設委員会における審査の経過並びに結果の報告を終了いたします。

○議長(伊東しんじ) ただいまの報告について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、これより起立により採決いたします。

 上程中の議案を委員長報告どおり可決するに賛成の方は、御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(伊東しんじ) 起立多数。よって、上程中の議案は可決するに決しました。

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 第60号議案 中野区家庭的保育事業等の設備及び運営の基準に関する条例

(委員長報告)

 

○議長(伊東しんじ) 日程第6、第60号議案、中野区家庭的保育事業等の設備及び運営の基準に関する条例を議題に供します。

 

平成26年(2014年)10月7日

 

中野区議会議長 殿

 

子ども文教委員長 高橋 ちあき

(公印省略)

 

議案の審査結果について

 

本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

 

 

議案番号

件    名

決定月日

60

中野区家庭的保育事業等の設備及び運営の基準に関する条例

107

 

○議長(伊東しんじ) 子ども文教委員会の審査の報告を求めます。高橋ちあき子ども文教委員長。

〔高橋ちあき議員登壇〕

○34番(高橋ちあき) ただいま議題に供されました第60号議案、中野区家庭的保育事業等の設備及び運営の基準に関する条例に関しまして、子ども文教委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。

 第60号議案、中野区家庭的保育事業等の設備及び運営の基準に関する条例は、児童福祉法の改正に伴い、家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定めるものです。

 この条例の施行時期は、子ども・子育て支援法及び就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律の施行の日ですが、一部は公布の日です。

 本議案は、10月3日の本会議において当委員会に付託され、10月7日に審査を行いました。

 審査の進め方として、議案を議題に供した後、理事者から補足説明を受け、その後、質疑を行いました。その主な質疑応答の内容を紹介いたします。

 初めに、今回の条例の制定に当たり、国から示された基準に加え、区の独自基準で定めたものがあるとのことだが、具体的にはどのような内容かとの質疑があり、家庭的保育者において、資格要件に「乳幼児の保育経験があること」を規定した点、災害時に備え、2方向への避難経路を確保することとした点、保育施設が2階以上にあるとき、1人の保育者が保育できる乳幼児の数を2人以下、補助者と2人で保育する場合は4人以下とした点、事業所内/保育事業の乳児室の面積を国基準より広く定めている点が区独自の基準によるとの答弁がありました。

 次に、新制度では、家庭的保育者が乳幼児に食事を提供する場合、みずからの事業所での調理が義務付けられている。これ以外にも保育者が急病となったときの代替保育の確保など、制度の移行に伴い不安を抱いている家庭福祉員は少なくない。保育制度を支えているこの家庭福祉員を支援するために、区はどのように取り組むのかとの質疑があり、新制度への移行に当たり、5年の経過措置期間が設定されている。その期間内に現在の連携施設の活用等も含め、家庭福祉員の方が事業を継続できるよう、調整も含めて区が支援していくとの答弁がありました。

 次に、ある報道によると、複数の区では小規模保育事業B型について、配置職員における保育士の割合を国が定める基準の2分の1以上に上乗せし、6割以上としているそうだ。保育の質の向上のため、中野でも同様にすべきではとの質疑があり、保育士の資格を有しない方も、区が実施する研修によりスキルアップして保育に当たることとしている。「家庭的な環境での密接なかかわり」というB型事業のよさをもって事業を運営していただくとの答弁がありました。

 次に、利用者がサービスを選択できるようになるのは望ましいことだが、現実は待機児も多数存在し、それが解消されなければならない。保育の質を上げれば、事業者の参入がふえないことも危惧される中、条例制定に当たり、どのように保育の質を確保するのかとの質疑があり、新制度では保育の量の拡充と質の向上、待機児童の解消を目的としており、基準が守られているかを区が責任を持って確認していくことで質を確保していくとの答弁がありました。

 以上が主な質疑応答の内容です。

 その後、委員会を休憩して本議案の取り扱いを協議した後、委員会を再開し、さらに質疑を求めましたが、質疑はなく、質疑を終結しました。

 次に、意見の開陳を求めましたが、意見はなく、意見の開陳を終結しました。

 次に、討論を求めたところ、1名の委員が本議案に反対する立場から、小規模保育事業のB型については、保育士の配置率が現行の認証保育所の基準さえ下回っており、保育の質が問題である。以上のことから、本議案に反対するとの討論を行いました。

 さらに討論を求めましたが、討論はなく、討論を終結しました。

 そして、第60号議案について挙手による採決を行ったところ、賛成多数で可決すべきものと決しました。

 以上で第60号議案に関する子ども文教委員会における審査の経過並びに結果の報告を終了します。

○議長(伊東しんじ) ただいまの報告について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 これより、討論に入ります。むとう有子議員から討論の通告書が提出されていますので、通告議員の討論を許します。むとう有子議員。

〔むとう有子議員登壇〕

○39番(むとう有子) ただいま上程されました第60号議案、中野区家庭的保育事業等の設備及び運営の基準に関する条例に反対の立場から討論いたします。

 この条例は、2012年に成立した子ども・子育て支援法のもとで、2015年4月から子ども・子育て新支援制度の施行に向けて、市区町村が国の定める基準を踏まえて地域型保育事業の許可基準を制定するものです。

 そもそも、何をもって保育と言うのでしょうか。1965年に制定された国の保育指針には「保育所の保育は養護と教育が一体となって行うもの」と明記されています。2008年の保育指針でも、「保育所は保育に関する専門性を有する職員が家庭との連携のもとに子どもの状況や発達過程を踏まえ、保育所における環境を通じて養護及び教育を一体的に行うことを特性とする」とし、「養護と教育」がしっかり位置付けられています。

 しかし、子ども・子育て支援法には第1章総則第7条の3で、この法律において保育とは児童福祉法第6条の3第7項に規定する保育を言うと書かれており、驚くことにその規定の書き出しは一時預かりとなっており「一時預かり事業とは、家庭において保育を受けることが一時的に困難となった乳児または幼児について保育所、その他の場所において一時的に預かり、必要な保護を行う事業を言う」と書かれています。つまり、子ども・子育て支援法の定める保育とは、乳幼児を一時的に預かり、保護する事業であり、これまでの保育指針で位置付けていた保育の定義を全く考慮せず、保育を単なる「子守」に逆行させ、著しく保育の質を後退させるものであることをまず指摘しておきます。

 新制度では、施設型給付と位置付ける幼稚園や保育所に加え、幼保連携型、保育所型、幼稚園型、地方裁量型の4種類もの認定こども園と地域型給付と位置付ける家庭的保育A型・B型・C型と3種類にも分かれる小規模保育、居宅訪問型保育、保育所型と小規模型の2種類に分かれる事業所内保育の基準が提示されました。国はこれを多様な保育で利用者の選択肢がふえると説明していますが、実際には非常に複雑化し、わかりにくいと言わざるを得ません。全ての子どもに保育を提供する環境は、できるだけシンプルでわかりやすいことが求められます。

 また、地域型保育事業所の中で、保育士でなければならないのは小規模保育事業A型と保育所型事業所内保育事業のみです。半数以上は保育士としているのは、小規模保育事業B型と小規模型事業所内保育事業です。つまり、それ以外の家庭的保育事業、小規模保育事業C型、居宅訪問型保育事業は保育士資格を有しない方が保育者となります。2013年に保育所施設での死亡事故は19件発生しました。そのうち約2万4,000ある認可保育所での死亡事故は4件で、約7,000ある認可外保育施設で15件と、圧倒的に認可外保育施設での死亡事故発生率が高いと言えます。このことからも、保育士の配置基準や設備や面積基準がいかに重要かがわかります。

 とりわけ心配なのは、保育士資格がないまま、1対1の環境で他の大人の目が一切ない中で保育される居宅訪問型保育事業です。ことし4月に目黒区の家庭福祉員が自宅で預かっていた生後7カ月の女の子が死亡した事故は記憶に新しいところです。この乳児死亡事故を受けて、目黒区では2人体制にするなど、家庭福祉員制度の見直しを行いました。保育条件や制度の違いは乳幼児の命にかかわることを十分配慮しなければなりません。

 このような状況下で、国基準に対して多数の自治体が独自の上乗せ基準での条例化を検討しているようです。例えば盛岡市では、家庭的保育で乳児2人目からの補助者配置や小規模保育B型での3分の2の保育士配置、横須賀市では小規模保育B型と小規模型事業所内保育での4分の3以上の保育士配置などの上乗せ基準を盛り込んでいます。中野区においても、このような保育士配置の上乗せ基準が望まれるところです。

 また、給食についても外部搬入を認め、調理室を備えないことを認めるなどは、食育の観点からも問題だと考えます。保育指針の中では、「食育基本法」を踏まえ、保育の一環としての食育が位置付けられています。「保育所における食育は、健康な生活の基本としての「食を営む力」の育成に向け、その基礎を養うことを目標にし、施設長の責任のもと、保育士、調理員、栄養士、看護師などの全職員が協力し、各保育所での創意工夫のもとに食育を推進していくことが求められます」と記されており、さらに「子どもの保護者についても、食への理解が深まり、食事をつくること、子どもと一緒に食べることに喜びが持てるよう、調理室などの環境を活用し、食生活に関する相談、助言や体験の機会をつくることが望まれます」。さらには「子どもがみずからの感覚や体験を通して自然の恵みとしての食材や調理する人への感謝の気持ちが育つように、子どもと調理員とのかかわりや、調理室など食にかかわる保育環境に配慮すること」などと定めていた指針からも大きく後退し、調理室がある施設とない施設とで大きな違いが出てきます。待機児対策は待ったなしの課題ですが、新制度は狭い保育施設で、園庭もない小規模施設や家庭的保育施設を増設し、保育資格を持たない人が研修を受けただけで保育者になるなど、経済効率が優先され、乳幼児教育が本来担うべき良質な生育環境から逸脱しているように思えてなりません。

 以上、子ども・子育て支援新制度施行に向けた第60号議案、中野区家庭的保育事業等の設備及び運営の基準に関する条例に対する反対の討論といたします。(拍手)

○議長(伊東しんじ) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。

 これより起立により採決いたします。

 上程中の議案を委員長報告どおり可決するに賛成の方は、御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(伊東しんじ) 起立多数。よって、上程中の議案は可決することに決しました。

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 第61号議案 中野区特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営の基準に関する条例

(委員長報告)

 

○議長(伊東しんじ) 日程第7、第61号議案、中野区特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営の基準に関する条例を議題に供します。

 

平成26年(2014年)10月7日

 

中野区議会議長 殿

 

子ども文教委員長 高橋 ちあき

(公印省略)

 

議案の審査結果について

 

本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

 

 

議案番号

件    名

決定月日

61

中野区特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営の基準に関する条例

107

 

○議長(伊東しんじ) 子ども文教委員会の審査の報告を求めます。高橋ちあき子ども文教委員長。

〔高橋ちあき議員登壇〕

○34番(高橋ちあき) ただいま議題に供されました第61号議案、中野区特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営の基準に関する条例に関しまして、子ども文教委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。

 第61号議案、中野区特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営の基準に関する条例は、子ども・子育て支援法の施行に伴い、特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定めるものです。

 この条例の施行時期は、子ども・子育て支援法の施行の日ですが、一部は公布の日です。

 本議案は、10月3日の本会議において当委員会に付託され、10月7日に審査を行いました。

 審査の進め方として、議案を議題に供した後、理事者から補足説明を受け、その後、質疑を行いました。その主な質疑応答の内容を紹介いたします。

 初めに、今回の条例では、区が定める利用者負担以外に料金の上乗せ徴収が可能となるが、その対象はどのようなものかとの質疑があり、通常の保育とは別の、保育の充実を図る独自のカリキュラムに基づく事業など、利用者の同意を得た上で上乗せ徴収を行うことができるとの答弁がありました。

 これに対し、どうしても保育サービスを受けたい保護者は、事業者が行う上乗せ事業を拒否できないのではないかとの質疑があり、保育園において上乗せ徴収を行うには事前に区との協議や利用者の同意が必要であり、現状ではそのような状況は想定されないとの答弁がありました。

 次に、幼稚園、認定こども園では、申し込み者が定員を超えた場合、設置者が従来どおり教育方針等を踏まえた選考を行う。また、定員に満たない場合は、受け入れの決定に先立ち、申し込み者に園が説明し、教育方針等に納得いただいた上で受け入れを行うという理解でよろしいかとの質疑があり、利用者が希望園を選ぶ場合は、ホームページなどの情報の確認や事前の説明を受け、納得した上で選んでいただくこととなっているとの答弁がありました。

 次に、施設はサービスの提供に当たり、重要事項を記した文書を交付、説明の上、申し込み者の同意を得なければならないと規定されているが、どのタイミングで重要事項を確認するのかとの質疑があり、利用者は申し込み時に詳細な内容の説明を受け、確認すると想定しているとの答弁がありました。

 続けて、今後利用者への説明などの事務が煩雑になることが見込まれる。保育士は子どもに向き合う時間が大切であり、その確保のためには区はどのように取り組むのかとの質疑があり、事業者にとって事務が負担とならないよう、区としてもできる支援をしていくとの答弁がありました。

 以上が主な質疑応答の内容です。

 その後、委員会を休憩して本議案の取り扱いを協議した後、委員会を再開し、さらに質疑を求めましたが、質疑はなく、質疑を終結しました。

 次に、意見の開陳を求めましたが、意見はなく、意見の開陳を終結しました。

 次に、討論を求めたところ、1名の委員が、本議案に反対する立場から、新制度では市町村の責任が後退し、保育の市場化に道を開く。さらに、上乗せ徴収が認められることから格差を生じさせ、保育の平等性が損なわれかねない。以上のことから本議案に反対するとの討論を行いました。

 さらに討論を求めましたが、討論はなく、討論を終結しました。

 そして、第61号議案について挙手による採決を行ったところ、賛成多数で可決すべきものと決しました。

 以上で第61号議案に関する子ども文教委員会における審査の経過並びに結果の報告を終了いたします。

○議長(伊東しんじ) ただいまの報告について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 これより討論に入ります。長沢和彦議員、むとう有子議員から討論の通告書が提出されていますので、順次通告議員の討論を許します。

 最初に、長沢和彦議員。

〔長沢和彦議員登壇〕

○31番(長沢和彦) ただいま議題に供されました第61号議案、中野区特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営の基準に関する条例に対して、日本共産党議員団の立場から反対の討論を行います。

 初めに、本議案への可否に当たり、その前提の問題に触れます。

 子ども・子育て関連三法に基づく子ども・子育て支援新制度(以下、新制度と呼びます)は、これまでの保育所、幼稚園の制度を根底から改変するものであり、多くの問題を抱えています。

 そもそも新制度は、保育の市場化を目指した保育所制度「改革」を目指したものであり、これに幼稚園との一体化、認定こども園化が加わり、さらには教育制度「改革」など政治的な思惑が絡み合った結果、非常に複雑なものになっています。

 新制度は、介護保険制度をモデルにしており、最大の特徴は、これまでの市町村の責任によって保育を提供する現物給付の制度を改め、利用者と事業者の直接契約を基点にする現金給付の仕組みへの変更です。市町村は、法律で言えば保育の契約に介入することができないため、市町村の責任が後退し、保育の市場化に道を開くことになりかねません。さらに、保育所、幼稚園、認定こども園などの定員20人以上の施設類型に加えて、新たに地域型保育の各事業類型である小規模保育、家庭的保育、事業所内保育などが導入されますが、定員が19人以下と規模が小さいことを理由に、保育所等に比べて保育者の資格要件の緩和などが国基準に盛り込まれ、その結果施設・事業によって保育に格差が持ち込まれることになりました。

 さきに議決された第60号議案で、小規模保育B型は保育事業者が国基準と同様の5割以上の保育資格者にとどめているため、認められません。A型と同じ規模であるにもかかわらず、区は「保育士の資格ではなく事業で判断を」とか、「A、B、C型と選択の幅が広がる」とか、およそ認可基準を定めて保育の質を引き上げるという考えを持ち合わせていないことが明らかになりました。他の14区で基準の上乗せを実施予定していることからも、また、現行の認可外施設である認証保育所で保育士6割以上としている点からも、保育格差の解消に努めるべきでした。

 以下、本議案への反対理由を述べます。

 一つ目に、保育所等の利用者に、これまで行っていなかった上乗せ徴収を認めていることです。特定教育・保育施設の運営及び特定地域型保育事業者の運営では、区が定める利用費・日用品等実費を徴収可としています。区は「事業者は区と協議してでなければ徴収することはできない」と言いますが、条例に盛り込んでいる以上、何の歯止めにもなりません。「保護者から文書による同意を得る」とも言いますが、果たして保護者に選ぶことができるのでしょうか。断ることができずに負担を強いることになりかねません。低所得世帯にとっては重大な問題です。上乗せ徴収は国の「従うべき基準」に該当する項目ですが、保育の平等の観点から、区が基準を設けることで極力上乗せ徴収はしないことを示すことはできたはずです。

 二つ目に、認定、利用手続き、利用調整などに関する区の責任についてです。1号(3歳以上、教育のみ)、2号(3歳以上、保育が必要)、3号(3歳未満、保育が必要)の区分に加えて、2号、3号については、パート就労などに対応する保育短時間(利用上限8時間)と、フルタイム勤務に対応する保育標準時間(利用上限11時間)に区分されることになりました。法律では短時間と標準時間の利用上限時間は月単位で定めるとされていますが、政府のFAQ(よくある質問)では、短時間は施設が設定した9時から5時までのコアタイムの利用を基本に、それ以外の時間帯は延長保育扱いとするなどと説明しています。しかし、延長保育や土曜日の保育についてはどう考えるのか、区もまた示していません。

 第2に、利用調整は保護者の希望と優先度を考慮して区が行うことになりますが、保育所以外の直接契約の施設については、区は施設への利用要請と利用者へのあっせん程度しかできないはずであり、果たして十分な利用調整ができるのか、甚だ疑問です。

 三つ目に、本条例では、幼保連携型認定こども園について定めています。条例案が提案される前の議会報告では「幼保連携型認定こども園を政策的に推進していく」としていました。現在、学校教育法を根拠に定められ、私学助成法により東京都を通じて補助金を受けている区内の私立幼稚園が認定こども園に移行することは考えにくく、私立幼稚園からもそうした意思は示されていません。また、認可保育所の待機児童が解消されないもとで私立保育所が認定子ども園に移行するとも考えられません。とすると、区立の幼稚園と保育園が幼保連携型認定こども園に移行されかねないことが危惧されます。また、私立幼稚園等で行っている預かり保育の補助金をなくして、給付扱いすることで認定子ども園の誘導を図っていくことも考えられます。

 四つ目は、現行の認可保育園(新制度の保育所)を基本に、待機児童解消と保育の質を確保すべきなのに、そうした姿勢が見られないことです。

 児童福祉法24条1項が残ったことにより、引き続き中野区に保育所の実施責任があります。待機児童の解消は新制度で言う保育所を基本に進めていく必要があります。区が行ったニーズ調査でもそのことは明らかです。

 今年度4月1日現在には、旧定義で635名の待機児童が生まれました。昨年度同月比で155名ふえたことになります。たとえ小規模保育事業などで保育を受けることになったとしても、新制度のもとでいう保育士を希望していれば、待機児童として把握すべきです。法制度上、児童福祉法24条1項があっても、新制度において政府がそのことに極力触れないといった欠点を抱えているもとでは、区が条例の中できちんと明記すべきでもありました。しかし、その姿勢も努力のあとも見られなかったことは残念でもあり、容認しがたいと言わざるを得ません。

 今日、保護者・区民の要求から見て、待機児童解消と保育の質の確保、そのための区の責任と役割の発揮が求められています。新制度のもとでも児童福祉法24条1項を根拠に、保育所の増設と施設職員配置の改善と充実を図ることが極めて大切であるということです。区がきちんとその姿勢に立って実施義務の責任と役割を発揮することを強く求めて、本議案への反対討論とします。(拍手)

○議長(伊東しんじ) 次に、むとう有子議員。

〔むとう有子議員登壇〕

○39番(むとう有子) ただいま上程されました第61号議案、中野区特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営の基準に関する条例に反対の立場から討論いたします。

 この条例も、2012年に成立した子ども・子育て支援法のもとで2015年4月から子ども・子育て支援新制度の施行に向けて特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営基準を制定するものです。

 新制度の出発点は保育環境の改善ではなく、日本経済の活性化を図る目的で保育制度を規制緩和し、保育を新たな産業として企業の参入を推進するという経済対策からの議論でした。不況の中で女性の就労がふえ、待機児の増加を解決するために認可保育所の整備をするのではなく、保育をサービス業化するために必要な法整備として進められてきたことをまず指摘しておきます。

 本条例の第5条には「支給認定保護者」とありますが、保護者は保育の必要性の認定を区から受け、その上で申し込むという2段階での煩雑な手続きとなります。さらに幼稚園などを希望し、保育の必要のない3歳児以上の1号認定から、保育を必要とする満3歳以上の2号認定、0歳から2歳の3号認定まで、介護保険制度のような仕組みが子育て分野に導入されます。

 さらに第13条「利用者負担額等の受領」については、保育の質の向上を図る上で特に必要と認められる対価について、保育料以外のさまざまな費用負担ができると明記されました。若い世帯に厳しい経済状況が続く中、保育料以外のさまざまな上乗せ徴収がこれまで以上に増加し、園によって格差が出てくることが懸念されます。

 また、第6条並びに第39条「正当な理由のない提供拒否の禁止等」において、「支給認定保護者から利用の申し込みを受けたときは、正当な理由がなければこれを拒んではならない」との応諾義務が規定されました。拒んでもよい正当な理由として、1、定員に空きがない場合、2、定員を上回る利用の申し込みがあった場合、3、その他特別な事情がある場合と示されています。1と2は理解できますが、3における特別な事情とは何かがいまだに具体的に示されていません。

 つまり、何をもって正当な拒否理由になるのかの最終判断は各事業者が行うため、例えば病気や障害のある乳幼児について、施設整備や職員体制が整わないなどを正当な理由として利用申し込みを拒んだ場合などは、応諾義務から除外されることになるのではないでしょうか。今後、障害のある乳幼児が受け入れられなくなるのではとの心配の声が上がっています。新制度創設に先立ち、障害児支援に関する国の検討会で「障害のある子とない子が互いに触れ合いの中で育ち、ともに学び、育っていくことが共生社会の実現につながる」との指摘がありました。まさにこれまで区立保育園が率先して障害児もともに保育をしてきた取り組みそのものです。今後その姿勢を民間事業者にも理解し、実践していただかなければなりません。

 さらに第7条「あっせん、調整及び要請に対する協力」では、待機児が多い自治体で混乱が予想されることを見越して「実際の利用申し込みに当たり、区が行うあっせん及び要請に対し、できる限り協力しなければならない」と区の利用調整、利用要請が規定されました。しかし、利用調整は行政手続法第2条6号の行政指導と解されるため、利用要請も事業者に保護者との直接契約を要請するにとどまるのではないかと思われます。利用者補助方式・直接契約方式を基本とするこの制度に、行政が関与できる権限は縮小されたと言わざるを得ません。

 最後に、この制度の財源は消費税が10%に引き上げられた場合の増収分のうち、毎年7,000億円程度を充てるとされています。増税を前提とし、消費税を目的税化した子ども・子育て支援という政府の考え方には違和感があります。そうでなくとも子どもに係る日本の教育予算は先進国の中で大変低いと指摘されています。全ての子どもに安心の保育を提供する責務を持つ国が、子どもの学びや育ちを消費税増税とセットで提案すべきではありません。待機児対策は待ったなしの課題ですが、経済効率ばかりに目を奪われ、養護と教育という保育の本質から目をそらした子ども・子育て支援新制度の施行に向けた第61号議案、中野区特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営の基準に関する条例に反対し、反対討論といたします。(拍手)

○議長(伊東しんじ) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。

 これより起立により採決いたします。

 上程中の議案を委員長報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(伊東しんじ) 起立多数。よって、上程中の議案は可決するに決しました。

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 議員提出議案第10号 「手話言語法(仮称)」の制定を求める意見書

 

○議長(伊東しんじ) 日程第8、議員提出議案第10号、「手話言語法(仮称)」の制定を求める意見書を上程いたします。

 提案者代表の説明を求めます。長沢和彦議員。

〔長沢和彦議員登壇〕

○31番(長沢和彦) ただいま議題に供されました議員提出議案第10号、「手話言語法(仮称)」の制定を求める意見書につきまして、提案理由の説明を申し上げます。

 なお、提案説明は案文の朗読をもってかえさせていただきたいと存じますので、御了承願います。

 「手話言語法(仮称)」の制定を求める意見書。

 手話とは、音声でなく手や指、体などの動きや顔の表情を使い、独自の語彙や文法体系で表現する言語です。

 手話を使う聴覚障害者にとって、聞こえる人たちの音声言語と同様に、情報獲得とコミュニケーションの手段として大切に守られてきました。

 平成18年12月に国際連合総会において採択された「障害者の権利に関する条約」では、「『言語』とは、音声言語及び手話その他の形態の非音声言語をいう。」と定義され、手話が言語として国際的に認知されました。

 国内では、平成23年8月に改正された障害者基本法第3条において、「全て障害者は可能な限り、言語(手話を含む。)その他の意思疎通のための手段についての選択の機会が確保されるとともに、情報の取得または利用のための手段についての選択の機会の拡大が図られること」と定められ、同法第22条では、国・地方公共団体に対して、障害者の意思疎通のための施策を講じることが義務付けられています。

 手話が音声言語と対等な言語であることを広く国民に広めるとともに、聞こえない子どもが手話を身につけ、手話で学べ、自由に手話が使える環境と、さらには手話を言語として普及、研究することのできる環境の整備を図るためには、法整備を国として実現することが必要です。

 よって、中野区議会は、国会及び政府に対し、「手話言語法(仮称)」を制定するよう強く要望します。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

 年月日。

 衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣あて。

 中野区議会議長名。

 以上でございますが、同僚議員におかれましては、何とぞ満場一致で御賛同賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。

○議長(伊東しんじ) 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 本件については、委員会付託を省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、委員会付託を省略いたします。

 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、これより採決いたします。

 上程中の議案を原案どおり可決するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 ただいまの議決により、厚生委員会に付託した第9号陳情、国に手話言語法制定を働きかける意見書を提出することについては、みなす採択となりますので、さよう御了承願います。

 お諮りいたします。この際、本日の日程を追加し、日程第11、議員提出議案第11号、地方税財源の拡充に関する意見書を先議するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。

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 議員提出議案第11号 地方税財源の拡充に関する意見書

 

○議長(伊東しんじ) 日程第11、議員提出議案第11号、地方税財源の拡充に関する意見書を上程いたします。

 提案者代表の説明を求めます。いでい良輔議員。

〔いでい良輔議員登壇〕

○24番(いでい良輔) ただいま上程されました議員提出議案第11号、地方税財源の拡充に関する意見書につきまして、提案理由の説明をいたします。

 なお、提案説明は、案文の朗読をもってかえさせていただきたいと存じますので、御了承願います。

 地方税財源の拡充に関する意見書。

 住民福祉の増進等に責任を負う地方自治体においては、地方がその責任と権限に応じた役割を果たせるよう、地方税財源の拡充を図る必要がある。

 しかし、国は、平成26年度税制改正において、地方法人特別税・地方法人特別譲与税を廃止しないだけでなく、地方の貴重な自主財源である法人住民税の国税化を新たに導入し、消費税率の10パーセントへの引上げ時には、法人住民税の国税化をさらに進めるとした。こうした措置は、地方税財源の拡充につながらず、地方の自立そのものを妨げ、地方分権の流れに逆行するものである。併せて、来年度からは法人実効税率の引下げが予定されており、地方税財政への影響が強く懸念されている。

 東京都及び特別区には、住民の暮らしや企業活動を支えるため、急激に押し寄せる高齢化への対応や保育所待機児童の解消、高度成長期に全国に先駆けて建設された公共施設の維持・更新、防災力の強化、産業振興対策など、大都市特有の膨大な財政需要が存在しており、税収の多さのみに着目して、財制的に富裕であると断ずることは適当でない。

 地方自治体が責任を持って充実した住民サービスを提供していくためには、需要に見合う財源の確保が不可欠であり、地方財政が抱える巨額の財源不足という問題は、限られた地方財源の中での財源調整では根本的な解決を図ることはできない。

 よって、中野区議会は、国会及び政府に対し、法人実効税率の引下げを行う場合には、国の責任において確実な代替財源を確保するなど、全ての地方自治体の歳入に影響を及ぼさないよう万全の対応を行うとともに、地方税の根本原則をゆがめる地方法人特別税・地方法人特別譲与税と法人住民税の国税化を直ちに撤廃して地方税として復元し、地方が担う権限と責任に見合う地方税財源の拡充という本質的な問題に取り組むよう強く要請する。

 以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。

 年月日。

 衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣あて。

 中野区議会議長名。

 以上でございますが、同僚議員におかれましては、何とぞ満場一致で御賛同賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。

○議長(伊東しんじ) 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 本件は、委員会付託を省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、委員会付託を省略いたします。

 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、これより採決いたします。

 上程中の議案を原案どおり可決するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 お諮りいたします。この際、本日の日程をさらに追加し、日程第12、議員提出議案第12号、産後ケア体制の支援強化を求める意見書を先議するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。

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 議員提出議案第12号 産後ケア体制の支援強化を求める意見書

 

○議長(伊東しんじ) 日程第12、議員提出議案第12号、産後ケア体制の支援強化を求める意見書を上程いたします。

 提案者代表の説明を求めます。白井ひでふみ議員。

白井ひでふみ議員登壇〕

○13番(白井ひでふみ) ただいま上程されました議員提出議案第12号、産後ケア体制の支援強化を求める意見書につきまして、提案理由の説明を申し上げます。

 なお、提案説明は、案文の朗読をもってかえさせていただきたいと存じますので、御了承願います。

 産後ケア体制の支援強化を求める意見書。

 子育て支援は、国や各自治体の取り組みにより、妊娠・出産・育児と切れ目ない支援策が講じられてきましたが、現在、大きな課題になっているのが出産前と出産直後の対応です。

 妊娠中からの切れ目ない継続的な支援が、特に必要です。

 出産により女性の心身には大きな負担が生じます。

 特に出産直後から1か月間は、身体的な負荷に加えて、急激なホルモンバランスの変化により、精神的に不安定になる傾向が強く、十分な休養とサポートが必要です。

 近年、晩婚・晩産により女性の出産年齢が年々高くなってきています。

 出産する女性の親も高齢化しており、十分な手助けを受けられない状況があります。

 また、核家族化が進み、地域との交流も希薄化している中で、不安を抱えたまま母親としての育児がスタートするケースが多くなっています。

 良好な母子の愛着形成を促進するうえで、出産直後の1か月間が最も大事な時期であり、更には産後早期の親子関係が虐待や育児放棄の予防・早期発見などの役割も果たすといわれています。

 従って、出産直後の母親への精神的・身体的なサポートは欠かせないものとなってきています。

 国は平成26年度の予算に、これまで支援が届かなかった出産後の女性の心身をサポートする「妊娠・出産包括支援モデル事業」を計上しました。少子化対策を進めるにあたって「産後ケア対策」は喫緊の課題であり、早急に確立する必要があります。

 よって中野区議会は政府に対し、以下の項目の実現を強く求めるものです。

記。

 1「妊娠・出産包括支援モデル事業」を着実に実施すること。

 その上で、本事業の成果を速やかに検証し、全国の自治体で円滑に産前・産後の支援、特に産後ケアを提供できる体制を構築すること。

 2 モデル事業の展開にあたっては、経済的な理由により、産後ケアが受けられないことがないよう、利用者負担軽減策を同時に実施すること。

 3 単なる家事支援ではなく、出産後の母子のこころとからだの適切なケアが提供できるよう、産後ケアを担う人材育成を目的とした研修を行うこと。

 以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出します。

 年月日。

 内閣総理大臣、厚生労働大臣、内閣府特命担当大臣(少子化対策)あて。

 中野区議会議長名。

 以上でございますが、同僚議員におかれましては、何とぞ満場一致で御賛同賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。

○議長(伊東しんじ) 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 本件については、委員会付託を省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、委員会付託を省略いたします。

 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、これより採決いたします。

 上程中の議案を原案どおり可決するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 お諮りいたします。この際、本日の日程をさらに追加し、日程第13、議員提出議案第13号、「危険ドラッグ」の根絶に向けた総合的な対策の強化を求める意見書を先議するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。

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 議員提出議案第13号 「危険ドラッグ」の根絶に向けた総合的な対策の強化を求める意見書

 

○議長(伊東しんじ) 日程第13、議員提出議案第13号、「危険ドラッグ」の根絶に向けた総合的な対策の強化を求める意見書を上程いたします。

 提案者代表の説明を求めます。白井ひでふみ議員。

〔白井ひでふみ議員登壇〕

○13番(白井ひでふみ) ただいま上程されました議員提出議案第13号、「危険ドラッグ」の根絶に向けた総合的な対策の強化を求める意見書につきまして、提案理由の説明をいたします。

 なお、提案説明は、案文の朗読をもってかえさせていただきたいと存じますので、御了承願います。

 「危険ドラッグ」の根絶に向けた総合的な対策の強化を求める意見書。

 昨今、「合法ハーブ」等と称して販売される薬物「危険ドラッグ」を吸引し、呼吸困難を起こしたり、死亡したりする事件が全国で相次いで発生しています。特に、その使用によって幻覚や興奮作用を引き起こしたことが原因とみられる重大な交通事故の事案が度々報道されるなど、深刻な社会問題となっています。

 危険ドラッグは「合法」と称していても、規制薬物と似た成分が含まれているなど、大麻や覚せい剤と同様に、人体への健康被害と、その使用により他者に危害を加える事例が発生するおそれがあり、好奇心などから安易に購入したり、使用したりすることへの危険性が強く指摘されています。

 厚生労働省は、省令を改正し昨年3月から「包括指定」と呼ばれる方法を導入し、成分構造が似た物質を一括で指定薬物として規制しました。また、本年4月には改正薬事法が施行され、指定薬物については覚せい剤や大麻と同様、単純所持が禁止されました。しかし、指定薬物の認定には数か月を要し、その間に規制を逃れるために化学構造の一部を変えた新種の薬物が出回ることにより、取り締まる側と製造・販売する側で「いたちごっこ」となっています。また、危険ドラッグの鑑定には簡易検査方法がないため捜査に時間がかかることも課題とされています。

 よって、中野区議会は政府に対し、危険ドラッグの根絶に向けた総合的な対策を強化することを強く求めます。

 記。

1 インターネットを含む国内外の販売・流通等に関する実態調査及び健康被害との因果関係に関する調査・研究の推進、人員確保を含めた取締体制の充実を図ること。

2 簡易鑑定ができる技術の開発をはじめ、鑑定時間の短縮に向けた研究の推進、指定薬物の認定手続きの簡素化を図ること。

3 薬物乱用や再使用防止のために、「危険ドラッグ」の危険性の周知及び学校等での薬物教育の強化、相談体制・治療体制の整備を図ること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

 年月日。

 内閣総理大臣、総務大臣、厚生労働大臣、文部科学大臣、国家公安委員会委員長あて。

 中野区議会議長名。

 以上でございますが、同僚議員におかれましては、何とぞ満場一致で御賛同賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。

○議長(伊東しんじ) 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 本件については、委員会付託を省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、委員会付託を省略いたします。

 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、これより採決いたします。

 上程中の議案を原案どおり可決するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 お諮りいたします。この際、本日の日程をさらに追加し、日程第14、議員提出議案第14号、来年10月からの消費税10%への増税中止を求める意見書を先議するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。

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 議員提出議案第14号 来年10月からの消費税10%への増税中止を求める意見書

 

○議長(伊東しんじ) 日程第14、議員提出議案第14号、来年10月からの消費税10%への増税中止を求める意見書を上程いたします。

 提案者代表の説明を求めます。来住和行議員。

〔来住和行議員登壇〕

○41番(来住和行) ただいま議題に供されました議員提出議案第14号、来年10月からの消費税10%への増税中止を求める意見書につきまして、提案理由の説明を申し上げます。

 なお、提案説明は、案文の朗読をもってかえさせていただきたいと存じますので、御了承願います。

 来年10月からの消費税10%への増税中止を求める意見書。

 今年4月より、消費税率が5%から8%へ引き上げられ、区民生活と景気に大きな打撃を与えています。物価が上昇を続ける中で、実質賃金の低迷が続き、増税の影響も加わって消費がより一層、落ち込んでいます。地域の雇用や経済を支えている中小企業の中には廃業や倒産をする商店も生まれてきています。

 総務省が発表した5月の家計調査では、実質消費支出が前年同月比8.0%減り、東日本大震災が発生した2011年3月のマイナス8.5%以来の落ち込みとなりました。その落ち込みは7月になっても止まらず、7月の家計調査でも実質消費支出は5.9%も減少しています。政府が景気判断で景気の反動が「和らぎつつある」との見方を撤回したのも当然です。国内総生産(GDP)全体でも、年率7.1%もの大幅な落ち込みです。

 それにもかかわらず、政府は今年11月に公表される7月から9月の国内総生産(GDP)などの景気指標を見たうえで、年内にも来年10月からの消費税率10%を決定しようとしています。

 消費税はこれまで、「社会保障のため」「国の財政再建のため」として導入され、税率が引き上げられてきました。しかし、年金や生活保護基準は引き下げられ、その一方で、医療や介護の負担は増大しています。70歳から74歳までの医療費窓口負担も1割から2割へ引き上げられました。

 こういった状況のもとで、更なる消費税の増税が行われれば、国内総生産(GDP)の6割を占めている個人消費がますます落ち込み、経済状況の更なる悪化は明らかです。

 よって、中野区議会は、国会及び政府に対し、来年10月からの消費税10%への増税中止を強く求めます。

 以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出します。

 年月日。

 衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、財務大臣、社会保障・税一体改革担当大臣あて。

 中野区議会議長名。

 以上でございますが、同僚議員におかれましては、何とぞ満場一致で御賛同賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。

○議長(伊東しんじ) 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 本件については、委員会付託を省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、委員会付託を省略いたします。

 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、これより起立により採決いたします。

 上程中の議案を原案どおり可決するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(伊東しんじ) 起立少数。よって、上程中の議案は否決するに決しました。

 お諮りいたします。この際、本日の日程をさらに追加し、日程第15、議員提出議案第15号、議員の派遣についてを先議するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。

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 議員提出議案第15号 議員の派遣について

 

○議長(伊東しんじ) 日程第15、議員提出議案第15号、議員の派遣についてを上程いたします。

 提案者代表の説明を求めます。いでい良輔議員。

〔いでい良輔議員登壇〕

○24番(いでい良輔) ただいま上程されました議員提出議案第15号、議員の派遣についての提案理由の説明を申し上げます。

 本議案は、第25回東京都道路整備事業推進大会に議員を派遣しようとするものです。

 同大会は、平成26年10月30日に開催されるもので、東京の広域化する交通渋滞の緩和や、安全で快適なまちづくりに資するため、道路、橋梁、鉄道連続立体交差及び都市モノレール等の整備の促進を図ることを目的としています。

 同僚議員におかれましては、何とぞ満場一致で御賛同賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。

○議長(伊東しんじ) 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 本件については、委員会付託を省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、委員会付託を省略いたします。

 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、これより採決いたします。

 上程中の議案を原案どおり可決するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

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 第10号陳情 長期在留する非正規滞在外国人住民を正規化し、誰もが希望の持てる社会を築くた        めの意見書提出を求める陳情

(委員会報告)

 

○議長(伊東しんじ) 日程第9、第10号陳情、長期在留する非正規滞在外国人住民を正規化し、誰もが希望の持てる社会を築くための意見書提出を求める陳情を議題に供します。

 

平成26年(2014年)10月7日

 

中野区議会議長 殿

 

      区民委員長 ひぐち 和正

(公印省略)

陳情の審査結果について

 

  本委員会に付託された陳情を審査の結果、下記のとおり決定したので、中野区議会会議規則第94条の規定により報告します。

 

 

受理番号

件  名

審査結果

決定月日

意見

措置

10

陳情

長期在留する非正規滞在外国人住民を正規化し、誰もが希望の持てる社会を築くための意見書提出を求める陳情

不採択と

すべきもの

107

 

 

 

 

○議長(伊東しんじ) お諮りいたします。上程中の陳情に関する委員長報告は、会議規則第40条第3項の規定により、省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、委員長報告は省略いたします。

 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、これより起立により採決いたします。

 上程中の陳情を採択するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(伊東しんじ) 起立少数。よって、上程中の陳情は不採択とするに決しました。

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 平成26年特別区人事委員会勧告等について

 

○議長(伊東しんじ) 日程第10、平成26年特別区人事委員会勧告等について報告いたします。

 本件については、地方公務員法第8条及び第26条の規定に基づき、10月8日付をもって特別区人事委員会から、一般職の特別区職員の給与について、お手元に配付の文書のとおり、報告と意見の申し出があり、併せて勧告がありましたので、さよう御了承願います。

 次に、陳情の継続審査についてお諮りいたします。

 お手元に配付の陳情継続審査件名表に記載の陳情については、それぞれ付託委員会から継続審査の申し出がありますので、これを申し出どおり継続審査に付したいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 

平成26年第3回定例会

陳情継続審査件名表

総務委員会付託》

     第7号陳情 日朝国交正常化実現について

     第11号陳情 労働者保護のルールの見直しについて

《建設委員会付託》

 (24)第16号陳情 警察大学校等跡地の中央部公園拡張について

《議会運営委員会付託》

 (25)第7号陳情 中野区議会政務活動費に関する陳情書

 

○議長(伊東しんじ) 次に、常任委員会の所管事務継続調査についてお諮りいたします。

 お手元に配付の常任委員会所管事務継続調査件名表に記載の調査事件については、それぞれ所管委員会から継続調査の申し出がありますので、これを申し出どおり継続調査に付したいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 

常任委員会所管事務継続調査件名表

平成26年第3回定例会

総務委員会

 1 政策、計画及び財政について

 1 平和、国際化、人権及び男女平等について

 1 広報及び広聴について

 1 組織及び人事について

 1 会計、決算及び事業の評価・改善について

 1 危機管理について

 

区民委員会

 1 区民相談及び消費生活について

 1 住民情報システムについて

 1 戸籍及び住民基本台帳等について

 1 区税について

 1 国民健康保険、後期高齢者医療及び介護保険等について

 1 環境及び地球温暖化対策について

 1 清掃事業及びリサイクルについて

 1 生活環境について

 

厚生委員会

 1 地域活動の推進及び地域ケア・地域支援について

 1 保健衛生及び社会福祉について

 1 保健所及び福祉事務所について

 1 スポーツ、文化及び生涯学習について

 

建設委員会

 1 安全で快適に住めるまちづくりについて

 1 産業振興及び都市振興について

 1 道路・公園等の整備について

 1 防災及び都市安全について

 

子ども文教委員会

 1 学校教育の充実について

 1 学校と地域の連携について

 1 知的資産について

 1 子育て支援及び子どもの育成について

 

○議長(伊東しんじ) 次に、議会運営委員会の所管事項継続調査についてお諮りいたします。

 お手元に配付の議会運営委員会所管事項継続調査件名表に記載の調査事件については、議会運営委員会から継続調査の申し出がありますので、これを申し出どおり継続調査に付したいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 

議会運営委員会所管事項継続調査件名表

平成26年第3回定例会

 1 議会の運営について

 1 議会の会議規則、委員会に関する条例等について

 

○議長(伊東しんじ) 以上で本日の日程を全部終了いたしましたので、散会いたします。

 平成26年第3回中野区議会定例会を閉じます。

午後2時42分閉会

 

 

会議録署名員 議 長 伊東 しんじ

       副議長 やながわ 妙子

議 員 森 たかゆき

議 員 酒井 たくや