中野区議会少子高齢化対策調査特別委員会〔平成30年10月11日〕
少子高齢化対策調査特別委員会会議記録
○開会日 平成30年10月11日
○場所 中野区議会第3委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後4時34分
○出席委員(14名)
酒井 たくや委員長
小杉 一男副委員長
加藤 たくま委員
渡辺 たけし委員
細野 かよこ委員
羽鳥 だいすけ委員
いでい 良輔委員
甲田 ゆり子委員
中村 延子委員
伊東 しんじ委員
平山 英明委員
石坂 わたる委員
篠 国昭委員
小林 秀明委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
政策室長 朝井 めぐみ
政策室副参事(企画担当) 杉本 兼太郎
地域支えあい推進室長 野村 建樹
地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当) 伊藤 政子
地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当、地域包括ケア推進担当) 滝瀬 裕之
地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)、北部すこやか福祉センター所長 小山 真実
中部すこやか福祉センター所長 志賀 聡
南部すこやか福祉センター所長 石濱 照子
鷺宮すこやか福祉センター所長 青山 敬一郎
区民サービス管理部長 上村 晃一
区民サービス管理部副参事(介護保険担当) 辻本 将紀
子ども教育部長 戸辺 眞
子ども教育部副参事(子ども教育経営担当、学校・地域連携担当) 高橋 昭彦
子ども教育部副参事(子育て支援担当)、子ども家庭支援センター所長 古川 康司
子ども教育部副参事(児童相談所設置準備担当) 神谷 万美
子ども教育部副参事(子ども特別支援担当) 中村 誠
子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 濵口 求
子ども教育部副参事(幼児施設整備担当) 板垣 淑子
健康福祉部長 小田 史子
健康福祉部副参事(福祉推進担当) 岩浅 英樹
健康福祉部副参事(障害福祉担当) 菅野 多身子
都市基盤部副参事(住宅政策担当) 塚本 剛史
○事務局職員
書記 吉田 光洋
書記 遠藤 良太
○委員長署名
審査日程
○議題
地域における見守りや支えあい活動の推進及び地域包括ケア体制について
地域の子ども・子育て支援について
○所管事項の報告
1 中野区の人口推移等について(企画担当)
2 すこやか福祉センター機能強化の考え方について(地域活動推進担当)
3 地域の子育て支援拠点の考え方について(地域子ども施設調整担当)
4 今後のアウトリーチチーム(地区担当職員)の活動の取組について(地域包括ケア推進担当)
5 今後のすこやか地域ケア会議の展開について(地域包括ケア推進担当)
6 中野区子ども・子育て支援事業計画の達成状況及び評価について(子ども教育経営担当)
7 児童相談所の設置に向けた国の支援策について(児童相談所設置準備担当)
○その他
委員長
それでは、定足数に達しましたので、少子高齢化対策調査特別委員会を開会します。
(午後1時00分)
それでは、本日の委員会の進め方について協議したいので、委員会を休憩します。
(午後1時00分)
委員長
委員会を再開します。
(午後1時03分)
本日の審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおりとし、所管事項報告の順序を一部変更し、3番・6番の報告を最後に受けたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めさせていただきます。
なお、審査に当たっては、5時を目途に進め、3時ごろに休憩をとりたいと思いますので、御協力をお願いします。
それでは、議事に入ります。
地域における見守りや支えあい活動の推進及び地域包括ケア体制について、地域の子ども・子育て支援についてを一括して議題に供します。
それでは、所管事項の報告を受けます。
1番、中野区の人口推移等についての報告を求めます。
杉本政策室副参事(企画担当)
それでは、中野区の人口推移等につきまして、1989年以降の国勢調査結果や国立社会保障・人口問題研究所の推計等に基づきまして御報告をいたします(資料2)。
初めに、1番、人口の推移でございます。全国の総人口は増加傾向にございましたが、平成20年をピークに減少傾向となっております。日本全体として人口が減少に転じている中にありまして、中野区総人口及び特別区の総人口はともに平成10年以降増加傾向が続いております。
次に、2番、中野区の年齢3区分別人口の推移でございます。昭和64年以降の中野区の65歳以上の老年人口は増加傾向が続いておりまして、高齢化率は平成30年には20.6%でございまして、昭和64年に比べて9%上昇してございます。また、年少人口及び生産年齢人口につきましては平成24年まで減少傾向でございましたが、その後、増加傾向に転じ、平成25年以降は全区分の人口が増加傾向にございます。
次に、おめくりいただきまして、3番、中野区の町別・年齢3区分別人口でございます。平成30年の各町別の人口としましては、本町、中央、中野の順に多くなっております。また、各町別の年少人口の割合は、上鷺宮、白鷺、丸山の順に高い割合となってございまして、老年人口の割合は白鷺、江古田、若宮の順に高い割合となっております。
次に、4番、国勢調査による中野区の人口推移でございますが、平成7年以降増加に転じてございます。
次に、おめくりいただきまして、5番、国勢調査に基づく中野区の将来人口推計でございます。国立社会保障・人口問題研究所の推計によります中野区の将来人口推計は、総人口が2045年までほぼ横ばいの状況が続き、構成割合は年少人口が横ばい、生産年齢人口が7.7%の減少、老年人口が7.7%上昇すると推計されております。2045年との推計における構成比の傾向としましては、資料をおつけしてございませんが、東京都全体の傾向とおおむね合致しておりますが、中野区は東京都全体に比べまして、高齢者人口の構成比の増加率及び年少人口、生産年齢人口の構成比の減少率が少ない傾向にございます。
次に、6番、中野区の転入・転出の状況でございます。平成10年以降、転入者数が転出者数を上回っておりまして、転入者、転出者ともに平成20年以降増加傾向が続いております。
次に、おめくりいただきまして、7番、出生数、合計特殊出生率でございます。中野区の出生数及び合計特殊出生率は、ともに平成15年以降増加傾向にありますが、全国及び東京都の平均よりも低い状況が続いております。平成28年の合計特殊出生率は中野区1.06、特別区1.24、全国1.44でございまして、いずれも人口維持に必要な水準の2.07には達しておりません。
最後に、8番、中野区の高齢者世帯の推移でございます。中野区の世帯数は、一般世帯、高齢者のいる世帯、高齢者単身世帯のいずれも増加傾向となっております。中野区の高齢者のいる世帯数の構成割合は増加傾向が続いておりまして、平成27年は25.1%となっております。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はございますか。
加藤委員
御報告ありがとうございました。
先日、私も総括質疑で取り上げさせていただいた人口の推移のところではありますけども、同じ人口問題研究所が出しているデータであります。既に平成30年度については予測の範囲内に入っていますけど、予測からちょっとずれているところではあるんですけども、その辺はどのようにお考えですか。
杉本政策室副参事(企画担当)
全体としまして都市部への人口流入が続いておりまして、減少幅は当初見込んでいたものより減少しているものというふうに考えてございます。
加藤委員
私も、ずれはあるものの、傾向としては、やはり都心への流入、そして中野区への流入というものがありまして、使っている分析方法がコーホート要因法というもので、魅力があるところには人が集まるような推計モデルなので、それはしょうがないかなというところ。あと、住宅事情がマックスのところまでしか入れないので、本当はもっと入りたいけど、今の住宅事情がこれ以上入れないというところで中野区の人口の推移は30年後でもあまり変わらない。ただ、その中身としては高齢者がふえていくというような割合の中で、最終的には社会保障費で歳出がふえて、そして生産年齢人口の納税者となり得るところの人口が割合として減っていくことで歳入が減っていくということも見えてくると思うんですが、区としてはその辺の将来的な財政におけるインパクトをどのようにお考えか教えてください。
杉本政策室副参事(企画担当)
委員御指摘のとおり、将来に向けてというところでございますが、生産年齢人口が減少しまして、高齢者人口が増加していくというような傾向にございます。こうした将来人口の推計につきましては、今後の行政サービスや施設整備を計画していく上で基礎となる数値でもございますので、そうした動向を見据えつつ推計を行っていきたいというふうに考えております。
加藤委員
人口の割合、若い人と高齢者の割合のところとか、納税者、子育て世代とかが中野にとどまって、そして納税をしていただくというような観点におきましては、ファミリー世帯が住みやすい住宅が少ないとか、そういった抜本的な中野区の住宅事情みたいなところが絡んでくるとは思うんですけども、その辺はこういったデータから何かまちづくり全体を検討されていくものなんでしょうか。
杉本政策室副参事(企画担当)
本日のところは、国勢調査結果や住民基本台帳の推移ですとか、あとは国立社会保障・人口問題研究所の推計に基づく資料ということで御報告をいたしました。今後のまちづくり等に当たりましては、そうした人口の推移を見据えて計画的なまちづくりを推進していきたいと。企画担当のほうで作成します資料につきましても全庁で共有しつつ、さまざまな計画に反映してまいりたいというふうに考えてございます。
加藤委員
最後、要望にさせていただきますけれども、この人口問題に関しましては中野区だけで解決する問題ではないことはもちろんでありますし、この人口問題研究所が取り上げているデータというのは日本全国での人の出入りをしっかりと分析している中では非常に重要ではありますけれども、中野区だけで解決できる問題ではない。そして、それに加えて歳入歳出のバランスというものが非常にこれから大変なことになっていくということがわかっていく中で、全庁的にそういった危機感を共有していただいて、しっかりと区政運営をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
平山委員
ありがとうございます。加藤委員おっしゃるとおり、人口で見ていくという観点は非常に大事ですので、このデータをよりよく御活用いただきたいと思うんですけど、まず一つ、高齢化率って65歳以上ですよね。違いましたっけ。ここで書いてあるのは、高齢化率って何歳以上なんですか。65でいいんですよね。
杉本政策室副参事(企画担当)
65歳以上でございます。
平山委員
強調されてそう言ったんですけども。これって、いわゆる老齢人口だとか高齢化率だとかの算出の仕方って実態に合っているんだろうかなということはぜひお考えいただきたいと思うんですよね。むしろ75歳以上、85歳以上という見方をしていかないと、これをもって高齢化としてしまうとちょっと施策が誤った判断になりかねない場合もあり得るのかな。65歳以上の方はお元気なわけですから、と思っていますけれども、今回は65歳という区切りでなされたのはどうしてですか。
杉本政策室副参事(企画担当)
国勢調査等におきます年齢の区分が生産年齢人口、年少人口、あとは高齢化人口ということで、全国的な統計がとれるデータというものがその3区分に分かれているものがございまして、そうしたものを今回の報告にも反映させたものでございます。
平山委員
とはいえ、せっかくその中において町別まで出した上で中野区の現状を報告されるわけですから、ぜひ次回以降はそこら辺の切り分け方をどうするのか御検討いただきたいなと思っています。
3ページの町別の人口区分、昔、同様のものをつくって質疑を行ったことはありますけども、まず、年少人口の割合が上鷺、白鷺、丸山の順で高い。老齢人口の割合は白鷺、江古田、若宮の順に高いとありますけど、これはどのように分析されていますか。
杉本政策室副参事(企画担当)
現時点におきましては、こうした事実があるというところでございまして、詳細な分析は行ってございません。
平山委員
詳細な分析をしてほしいんですけど。ぱっと見る限り一目瞭然なんですよ。白鷺、上鷺、丸山というのは住宅がふえていっています。特にマンションとか。白鷺、江古田、若宮が老齢人口がなぜ高いのか。大規模な公営住宅があるところと、江古田なんかは特養がありますから、そういうところは老齢人口がぐんとはね上がっちゃうんですよ。そういうところまできちんと見ていかないと、本当に単なる数字になっちゃうわけなんですよね。町の中だけを見たらそうでないかもしれない。だけど、ある一定のエリアだけ高齢化率が進んでいるところがある。以前の質問でも言わせていただいたんですけど、区内においての高齢化率って圧倒的に団地で進んでいるんですね。だから、高齢化対策って最優先すべきは団地対策かもしれないんですよ、集合住宅対策。だから、ぜひこういうデータを生かしながらそういう観点を持ってやっていただきたいですし、まさに当該委員会はそういう委員会ですので、あえて申し上げさせていただきました。企画ですから、そういう意味でもっと細かく細分化をしてみた上で、それぞれの所管が活用しやすいようなデータにぜひ展開していっていただきたいなと思いますけど、どうですか。
杉本政策室副参事(企画担当)
委員御指摘のとおりでございまして、今回は町別の分析というところでございましたが、町丁別に分析をしたりですとか、交通動線、こうしたものも視野に入れたような分析等につきましても工夫をして、研究をしてまいりたいというふうに考えてございます。
平山委員
以前分析したら、女性のほうが高齢化率が高かった。要するに、長生きされる女性の方が非常に多かった。だから、高齢化対策ってもしかしたら女性対策かもしれないですねとか、いろんな見方ができると思うので、ぜひよろしくお願いしたいということ。
最後に、これは私自身もいつも考えているところで、どういう答えを出したらいいのかわからないんですけど、中野区にとっての適正規模な人口というのは区としてはお考えを持っていらっしゃるんですか。
杉本政策室副参事(企画担当)
適正な規模というようなところの数字というのは持ってございません。
平山委員
どこかでぜひ御検討いただきたいなと。今人口が減っていく中で都市部の人口がふえているというのは、全体のバランスから見たら決していいことではないですけれども、中野区にあっては望ましいことですし、まさにこれまで進めてきたまちづくりをはじめとする政策が花開いている。最初の人口の伸びを見ても、区の中のまちづくりが進んでいくに従って23区平均を追い越すような勢いで人口がふえていっているわけですよね。ただ一方で、その分、大きな屋敷がなくなって、緑が失われて、そこに小規模な住宅がどんどん建設されていく。今後そういったことがずうっと続いていくようなことがあると、一つは、そうはいってもやっぱりどこかで人口減を迎えていくので、このデータだとこれから25年後とか30年後とかそういう数字でしたけども、やっぱり迎えていくので住宅ストックの空きが出てしまうという問題と、細分化しちゃったものはまた復元をするということは難しいことですからね。
もう一つは、人が暮らすという上で望ましい環境って何なのかな。中野区民の方が区内で生活をされるに当たって望ましい環境って何なのかなというのを、決してこれ以上ふやすことをストップしましょうとかいうことではなくて、この中野区の広さと中野区にあるさまざまな自然も含めた資源等々を考慮した上でどれぐらいが適正なんだろうなということもぜひどこかお考えをいただく場面があってもいいのかなと思っているんですけど、どうですか。
杉本政策室副参事(企画担当)
委員御指摘のとおり、中野区におきましては全国的に見ましても人口密度が非常に高いというような特徴がございます。そうした状況等を踏まえまして、今後の適正な人口規模と多くの方に魅力的な区であるということで、魅力を感じていただけるようなまちづくりに生かしてまいりたいというふうに考えてございます。
平山委員
あまりここでやりとりをするというのは、本来所管が違うんですけど、企画としてぜひそういうことも踏まえていただきたいということと、そういうことを意識して調整を各部局と図っていただきたい。あまり住宅ばかりどんどんふえていってしまうと、今度は緑がふえる可能性とか公園がふえる可能性というのは小さくなっていくわけですしね。どこまで高層化を図っていって下を有効活用するのかとか、そういうのはまちづくりの分野でやっていくんですけれども、ぜひその指針となるような意味で申し上げたんで、これはよろしくお願いします。要望です。
中村委員
報告、ありがとうございます。5ページのところなんですけれども、5番の国勢調査に基づく中野区の将来人口推計のところで、平成27年10月1日の人口が32万8,215人で、57年は人口が32万5,585人と、人口減少傾向にある日本の中ではそんなに変わらないような状況だと思うんですけれども、一方で、年齢別のところを見ていくと、やはり20歳から39歳のいわゆる出産年齢人口と言われる女性の人口、以前にもセンセーショナルに報道もされましたけれども、消滅可能都市なんていう報道があったときに、豊島区なんかはそのパーセンテージが50%を超えるような状況で減っていくみたいな報道が出たんですけども、中野区はここを足し合わせると大体5万4,000人ぐらいが大体4万3,000人ぐらいで、20%ぐらいの減なのかなというふうに感じるんです。こういった減少率は東京と比べるとそんなに変わらないのかもしれないんですが、こういった傾向というところはどのように分析をされているんでしょうか。
杉本政策室副参事(企画担当)
今回の5番に記載してございます将来人口推計につきましては、国立社会保障・人口問題研究所が平成22年から平成27年の人口移動の傾向を踏まえまして分析をしたものでございます。委員から今御紹介いただきましたとおり、東京都と大きなトレンドの違いはないというようなところがございますが、20代、30代の女性に着目した場合におよそ2割程度人口が減るというようなところもございますので、そうした部分も今後の政策づくりに生かしてまいりたいというふうに考えてございます。
中村委員
そこはやはり今後の少子化対策としても重要な観点だと思うので、ぜひ着目をしていただきたいなというふうに思います。
7ページのところで出生数と合計特殊出生率の推移というのがあるんですけれども、これに対する将来予測みたいな部分というのは区として持っていらっしゃったりはしないんでしょうか。
杉本政策室副参事(企画担当)
現時点におきまして最新の中野区におきまして人口推計を行ったものがまち・ひと・しごと創生総合戦略の中に記載をしてございますが、そちらの中におきましては、子育ての施策を推進していくことに伴いまして、将来に向けて、2040年に向けまして出生率、合計特殊出生率を1.65に高めていきたいというような計画でございます。
中村委員
区としては2040年までに1.65まで高めていきたい。これは今の特別区だったり東京都の平均よりも上回っているような状況で、ただ高めたいといっても、いろんな政策を打たなければなかなか難しいのかなというふうに思うんです。こういった人口減少の中でさまざま全国の自治体で出生率が上がっているような自治体があると思うんですけれども、そういったところがどういった理由で上がっているかといった分析みたいな部分はされているんでしょうか。
杉本政策室副参事(企画担当)
申しわけございません。企画担当としてはそうした分析は行ったことはございません。
委員長
所管じゃないということですか。それとも分析をしていない……。
杉本政策室副参事(企画担当)
分析はしていません。完全に所管外という認識ではありません。
中村委員
ぜひそこは今後の政策に生かしていくためにも分析をしていただきたいなというふうに思うんですけれども、トレンドとしてやっぱり子育て支援施策だったりとか、先ほど加藤委員もおっしゃっていましたけれども、住宅施策なのかなというふうには思うんです。定着してもらう、出生率をふやしていく、そして定住をしていただくというところでは、そういった子育て支援の部分、それから住宅施策、今後、住宅マスタープランの改定があると思うんですけども、そういった部分でこういった考え方を盛り込んでいく考えはないんでしょうか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
まさしく今、住宅政策審議会を立ち上げまして、高齢者あるいは子育て世帯、そういった方々も含めて、今後の住宅政策の方向性、あり方を御審議いただくことで考えてございます。
中村委員
ありがとうございます。
6ページのところに中野区の転入・転出の状況というのが出ています。この転入、転出のそれぞれの理由というのは区はどういうふうに分析をされていますでしょうか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
転入、転出、確かにこのように数字が出ている中で、まだ住宅政策担当としては分析には至っていないところでございます。今後、先ほどの審議会の御議論の中でそういったところも分析を進めてまいりたいというふうには考えてございます。
中村委員
わかりました。できれば企画の副参事からお答えいただきたかったんですけど、転入はやはりこうやって見ても多いのかなと思うんです。東京で一極集中と言われる中で、その中でも中野区に転入が多いというのは、便利だったりとか、どこに出るにも、山手線圏内に住むにはなかなか住宅が高いけれども、ちょっとその外に出て、それでも便利な場所という部分では、地方からいらっしゃる方々には多く選ばれているのかなというふうに思うんですけれども、これは中野区の強みだと思うんですね。一方で、転入者よりは少ないかもしれないですけれども、転出者もやはり多い。ここ数年は年々伸びているような状況というところがあると思うんです。ここの定着をどうしていくかというところがやはり課題なのかなというふうに思うんですが、そこは御担当としてはどのように捉えていらっしゃるでしょうか。
杉本政策室副参事(企画担当)
転入、転出というところでございますが、さまざまな理由によりまして転入されたり転出をされたりというような状況かと思います。その際なんですけれども、住民異動届を御提出いただく際に理由等につきましてはお伺いをしてございませんので、詳細な転出入の理由までは把握をしていないところでございます。
ただ、委員からも御指摘ございましたように、中野区の魅力であったり、住環境、こうしたものは大いに影響しているというふうに考えてございます。
中村委員
ありがとうございます。今回、ここの所管外にはなるのかもしれないですけども、シティープロモーションの考え方が今までとちょっとニュアンスが変わって出てきて、住んでいる方にシビックプライドを持っていただくような考え方に変わったと思うんですね。そういった部分もやはり定住の観点からは非常に大切なことなのかなというふうに思いますし、区長も子育て先進区を目指しているというところもあります。そういった観点もやはり今後の人口減少社会の中でも減少率を下げることはできるのかなというふうに思うんですが、そこら辺はどのようにお考えでしょうか。
杉本政策室副参事(企画担当)
中野区の人口がふえていく。先ほど適正な規模、何人ぐらいが適正なのかというような御質疑もございましたが、現状におきまして中野区は全国的に見ましても非常に人口密度が高いエリアであるというところは申し上げられると思いますけれども、多くの方に魅力的なまちだというふうに感じていただけるような政策づくりや住環境づくり、こうしたものに取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
石坂委員
他の委員の質問の中でも、今回の出されたものは資料であるということで、ほかの所管のほうで活用してもらうとかという前提のものなのかなというところでも伺えたんですけども、その一方で、やはり企画って各所管のさまざまな施策をまとめていくところでもあると思います。今回、特に5ページのところの人口ピラミッドですけども、年少人口は横ばいという話がありましたけども、その横ばいが横ばいでよかったと判断するのか。いや、もっとふやしていかなきゃいけないと判断するのか。あるいは、生産年齢人口が減って、老齢人口がふえるということですけども、生産年齢人口に対して自然増で子育てを充実して何とかしていくのか。あるいは、転入してもらいやすい魅力のあるまちにして社会増でふやしていくのか。あるいは、中野から出ていってしまう人を減らしていく、社会減を減らしていくのか。組み合わせになる可能性は高いと思うんですけども、人口ピラミッドのあるべき形だとか、あるいは先ほど人口の数についてありましたけども、このピラミッドの形の目標であるとか、あるいは自然増、社会増、自然減、社会減をどういうふうに捉えていくのか。そこに関しては目標を立てて、企画のほうが一旦目標を立てて、そこに向けて各所管の担当が自分のそれぞれの所管で何ができるのかということを考えていくことが必要であると思われますので、やはりそのあたりは企画のほうがきちんと、もうちょっと細かくあるべき姿に関して目標立てして各所管と協力していくことが必要であると思うんですが、その辺、いかがお考えでしょうか。
杉本政策室副参事(企画担当)
先ほど来の答弁の繰り返しに一部なりますけれども、そうした将来の人口というものは将来の行政サービスや施設整備を推進していく上で基礎となるものでございます。生産年齢人口の減少につきましては税収面での歳入の減少につながりますし、年少人口につきましてはほぼ横ばいというような状況ではございますが、人口維持に必要な水準、合計特殊出生率が達していないというようなところがございますので、そうした点も踏まえながら、魅力ある政策、魅力あるまちづくり、こうしたものに反映させていきたいというふうに考えております。
石坂委員
そうしたことが、特に今回中野区だけの話をしていますけども、やはり中野区と他の自治体との関係も出てくると思います。例えば人口維持に必要な数字として合計特殊出生率をふやしていきますとありますけども、中野を維持するための必要な人口を中野で賄っていくのか。あるいは、それこそ望ましいとは言えないですけど、他区の自治体に対して問題になってしまうかもしれませんけども、むしろ社会増で賄っていくのか。そうしたことなどもあり得てしまうことでもあると思いますので、やはりそこは中野区の状況と、あるいは他自治体の状況などもよく考えながら進めていただければと思います。これは要望で結構です。
伊東委員
こうした統計は国勢調査のたびにやっているの。
杉本政策室副参事(企画担当)
今回のこうした統計につきましては、さきの当委員会におきましてこうした分析を行ってはどうかというような御指摘がございましたので、統計を行ったものでございます。しかしながら、別な視点での人口の推移等につきましては、基本計画を策定する際等におきまして推計をしているというようなものでございます。
伊東委員
定期的にこうした統計を集計するという仕組みはないの。
杉本政策室副参事(企画担当)
中野区におきまして統計書等も作成しておりますので、そうした面におきましては経年での変化が見れるような状態にはなってございます。しかしながら、人口の推移等が当初見込んでいたものと現行のトレンドが異なっていたりとかいうようなこともございますので、これまでの統計方法のみに固執するのではなくて、将来を見越した統計となるように、さまざまな工夫、研究を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
伊東委員
先ほど各委員から指摘があったように、これからの人口減少を食いとめたり、財政の安定的な運営、歳入の確保、歳出の削減という部分等考えると、分析の仕方というのは重要になる。今回こうしてつくられたデータというのは各部・室の分野に情報提供されているの。
杉本政策室副参事(企画担当)
今回の分析をした結果につきましては、全庁への共有は現時点におきましては行ってございません。この先さまざまな計画を立案していく過程におきまして、さまざまな視点を盛り込んだような人口動態ですとか人口推計、こうしたものは全庁に向けても発信してまいりたいというふうに考えてございます。
伊東委員
これからの計画を策定に当たっての策定目的に向けての分析の仕方というのは重要かと思うんだけれど、逆にこうした動態を各分野に提供して、それと同時に自分たちの分野で取り組むべき課題の着眼点からするとこういう分析の仕方を加えてほしい。例えば先ほど地域別の高齢化率、あるいは年少人口の割合という部分がありましたけれど、その部分でいえば、用途地域、容積率等がどうリンクしているのかとか、子育て環境が整っている。保育所が多いだとか、それから公園が多いだとか、そういう関係と年少人口の割合と、あるいは高齢者人口が多い割合でも公共交通の便がいいとか、そういう部分の視点を逆に向こうからサゼスチョンしていただいて、こういうデータと突き合わせすることができるのかというものを積極的に経年変化を追っていかないと、ここ数年、緊急対策で保育室を整備した結果がどうなのか。待機児対策の成果がどういう形でどの地域にあらわれているのか。そういう部分の情報と情報のつなぎ合わせ。
近ごろはビッグデータの活用とかいうけれど、さまざまなデータを関連付けることによって見えてくることがあるから、それを一々いい機会だからやって、各セクションのほうから、うちの分析、それから政策立案に必要なデータはこういう分析が必要なんだという部分をちゃんと捉えていくべきだと思うんですよ。それが先ほど委員の皆さんからの指摘があった中野区の抱える課題の解決、将来的には選ばれ続ける自治体へわずかでも──総体的には人口減少に歯どめがきかないだろうと言われている中でも、選ばれ続ける自治体であるための戦略的な施策の展開というものにつなげていかないと、思いつきで、課題が表面化してから慌ててやるんじゃなく、まちづくりというのは時間がかかるじゃないですか。10年、20年というスパンが簡単にたってしまう。そういうことなので、いろんな角度からの分析というのを、先ほど平山委員がおっしゃっていましたけれども、そういうものをぜひ積極的に取り組んでいただけたら。これは要望にしておきますけれど、そういう形ができる……。
杉本政策室副参事(企画担当)
委員御指摘のような取り組みというのは非常に重要だというふうに考えてございます。今回こうしたデータを企画担当のほうで作成いたしましたが、こうしたデータを全庁において共有するということとあわせて、委員からも御指摘いただきましたように、こうしたデータは、行政内部だけでなく、データを公開していく。オープンデータ化していくことによりまして活用の幅を広げていくというような取り組みにつきましても調査研究を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
伊東委員
だから、簡単なこと。作業は大変かもしれないけれども、各セクションからのリクエストに基づく分析のあり方というのを常に視野に入れて取り組んでいくということが必要で、講じた施策からどういう効果が生じたのか。PDCAサイクルの中でも一つの指標となり得る部分だと思うので、ぜひその辺を積極的に取り組んでほしい。お願いします。
渡辺委員
すみません。1点だけ確認したいんですけど、先ほど中村委員の質疑の答弁の中で、6ページの転入・転出状況、これ、理由を聞いていないというふうなお答えをされていたんですけれども、それは法律的にできないんですか。それともやろうと思えばできるのか。どちらなんですか。
杉本政策室副参事(企画担当)
申しわけございません。所管外でございますので把握してございません。
委員長
区民サービスで答えられないですか。転入・転出理由、答えられないですか。転入、転出の特に転出でしょう。
上村区民サービス管理部長
窓口では、特に今、項目の中では聞いてございませんが、区民意識調査等のアンケートでは一部把握しているところもありますので、戸籍住民の窓口で聞くかどうかについては今後検討してまいりたいと思います。
渡辺委員
もし可能であればそういうのはぜひ入れてもらいたいなと思って質問したんですけども、転出の中で、例えば会社の転勤であったりとか、子どもと一緒に同居するからとか、やむを得ない理由とか転出というのはどうしようもない話ではあるんですけど、その他の何かどうしても、例えば子育てがしづらいとか。わからないですけど、ネガティブな理由とかがもし拾えるものであるならば、そういうところからやっぱり見えないものが見えてくるのかなと。そういったものをちょっと感じたので、今後もしそういうようなことが可能であれば、転出理由、簡単なものでもいいので、そういうところで区民の声をしっかりともらえるような機会でもあるのかなと思いますので、可能であればそういったところも検討していただければと思います。要望です。
小杉委員
先ほどの中村委員のところでちょっと聞いていて思ったんですが、豊島区との差ということで、豊島区は5割減少しているけど、中野は2割ぐらいで減少率が少ないということですけれども、推計するに当たっても、私、全国どこでも大体推計って似ているような計算の方法なのかなと思って、中野も豊島も似ているというふうに思っていたんです。ただ、推計をする、この出てくるのを見たら大幅に違うということなので、将来推計するに当たっても中野独自の試算の仕方で、それぞれがやって推計をしていくものなのですか。それとも何が違ってこうなのかというのを伺いたいんですけど。
杉本政策室副参事(企画担当)
今回御報告いたしました資料につきましては、国立社会保障・人口問題研究所、こちらの出典をもとにしたものでございまして、こちらの推計に当たりましては、人口移動の傾向としまして平成22年から平成27年の傾向を反映したもので、研究所のほうでその数値を引用したものでございます。委員お尋ねの出典がどうした部分なのか。豊島区の独自の推計なのか同じものに基づいたものなのかが、申しわけございません、現時点ではわかりかねます。ただ、こうした統計を行うのに当たりましては、厚労省の機関でもございます研究所のデータのほかに各区において独自の推計を行っている場合というのは多々ございます。
小杉委員
豊島区でもこの国立社会保障・人口問題研究所だけども、5年前のもののようなんですけども、その人口問題研究所が自治体ごとに試算をしているのであって、自治体がそれぞれ鉛筆をなめてやっているわけじゃないということですね。わかりました。
委員長
他に質疑はございませんか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、以上で本報告について終了します。
次、すこやか福祉センター機能強化の考え方についての報告を求めます。
伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
それでは、お手元の資料(資料3)に基づきまして御報告申し上げます。すこやか福祉センターの機能強化の考え方についてでございます。
すこやか福祉センターにつきましては、地域包括ケアシステムの推進拠点として位置付けられております。特に重要な機能として5点整理いたしました。
まず、1点目として見守り支えあいのネットワークづくりでございます。支援の必要な人と地域で見守る人々、団体、関係機関などとの結び付けやネットワークづくりを行う。また、地域の活動を担う人材や組織を地域の中で育てるというものでございます。
2点目としてワンストップの相談支援ということで、個々の対象者への対応だけではなく、家庭・家族という幅広い視点で捉えた支援を行うという機能でございます。
3点目に、区民の健康づくり・介護予防ということで、区民みずからが積極的に健康づくりや介護予防に取り組む地域づくりでございます。
4点目といたしまして、潜在的な要支援者の発見及び支援で、昨年度からアウトリーチチームを設置しまして取り組んでおりますけれども、必要な支援を受けていない人を発見して適切な支援につなげる機能でございます。
5点目としまして、地域における保健・福祉・子育てに関する課題検討、情報発信。
この5点の機能を持って今運営しているところでございます。
次に、今後さまざまな社会状況を踏まえまして強化する機能ということで整理をしております。特にただいま人口等の御報告がありましたけれども、後期高齢者の増加に向けた健康づくり・介護予防の取り組みを一層充実する必要がございます。また、ひとり暮らし高齢者や認知症高齢者の増加など、複雑で多様な生活問題への対応力の強化が必要となります。またさらに、今後は支援を必要とする全ての区民を対象とした地域包括ケアシステムの展開が求められておりますし、平成33年に設置準備を進めております(仮称)総合子どもセンターとの密接な連携体制の構築を進めていく必要がございます。これらの状況を踏まえまして、今後、特にすこやか福祉センターとして強化していかなければならない機能ということで、こちらに5項目整理をいたしました。
まず1点目です。アウトリーチ機能の向上でございます。具体的には、1点目として人材育成が必要と考えております。現在も行っておりますが、さらに効果的な研修体制を整えまして、あわせて事例発表会などを定期的に開催しまして必要なスキル獲得と業務遂行能力の向上、人材育成に取り組んでまいります。
2点目に、地域課題・地域資源の把握とマッチングでございます。こちらもすこやか地域ケア会議、地域包括ケア推進会議の充実を図りまして、適切にマッチングや新たなサービスの創出にもつなげていく必要があります。
次に、業務の平準化と統計分析の実施でございます。1年間の取り組みを踏まえまして、多様な取り組み事例の統計分析を行うほか、業務ハンドブックを作成するなど、15チームの業務の平準化と質の向上を図りまして、その上で業務量に対応した人員配置を行っていきたいと考えております。
アウトリーチ機能の向上の4点目でございます。チーム体制の見直しということで、現在、区民活動センター単位に多職種4名1チーム、58名体制でございますが、保健師や福祉職が兼務体制となっております。また、すこやかの開設時間の都合で毎日ずれ勤務状態ということで、コア時間帯の職員体制の見直し、これらを行いまして、アウトリーチ機能の充実を図ってまいりたいと考えております。
それから、これから機能を向上していく2点目です。子どもや子育て世帯への相談支援体制の強化でございます。具体的な内容としましては、(仮称)総合子どもセンターとの関係整理ということで、有機的に連携しまして、取りこぼしがなく切れ目のない相談支援を行う体制を構築していく必要があります。
2点目に、産前から出産、育児を支えるトータルケアの推進をさらに進めてまいります。また、心理職の配置を行いまして、より専門性の高い相談支援を行う体制を整えてまいりたいと考えております。
それから、この項目の3点目です。児童館等子育て支援施設への支援、さまざまな子育て支援施設の必要数を確保するとともに、すこやか福祉センターと連携した子育て支援体制を整備してまいります。
それから、機能強化を図る大きな項目の3番目でございますが、相談窓口のワンストップ化と機能強化でございます。先ほど来御説明申し上げておりますように、後期高齢者の増加が加速することによりまして、虚弱高齢者の増加、認知症患者の増加、高齢者のみ世帯の増加等が想定されます。そのため、複雑で困難な課題を抱える世帯が増加するものと推測されます。現在、単独で設置しております地域包括支援センター4カ所につきましても、障害者相談支援など総合相談、ワンストップ化の観点によりまして機能強化を図ってまいりたいと考えております。また、庁内に基幹型地域包括支援センター機能を位置付けまして、困難事例への対応支援、人材育成支援のほか、医療・介護連携、認知症初期対応、虐待予防等、在宅での療養・介護支援の強化を図ってまいりたいと考えております。
それから、4点目でございます。健康づくり、介護予防事業の推進でございます。データヘルスとの連携を強化しまして、切れ目のない包括的、効果的な事業に取り組んでいく必要があると考えております。
それから、5項目目です。(仮称)地域包括ケア情報システムの構築でございます。現在、新しい区役所におきましても多くの業務についてアウトリーチを行っていくという考えで検討を進めておりますが、これらの一環としてすこやか福祉センターが担う窓口業務等の整理や業務を支える情報基盤の整備とともに現在利用しております要支援者台帳システムの検証を行いまして、今後の地域包括ケアシステムを支える情報システム基盤を構築するとともに、アウトリーチ業務に必要となるモバイル端末を導入していきたいと考えております。
次に、ただいま今後強化していくべき機能ということで5項目御報告させていただきましたが、さらにこの中で優先して取り組むべき課題を3で整理しております。すこやか福祉センターの配置のあり方につきましては、基本構想・基本計画の検討の中で行うこととしておりますが、地域包括支援センターと障害者相談支援事業所が今後より円滑に相互連携できるワンストップの相談支援体制の整備については優先して取り組んでいきたいと考えております。
まず、地域包括支援センターの配置でございますが、対象人口の適正化とあわせまして、地区町連等地域との連携を図るため、新規整備する区民活動センターへの併設など、区有施設の複合利用により整備を行ってまいりたいと思います。特に現在65歳以上人口が1万人を超えております中野地域包括支援センターにつきましては、区域を分割しまして新たな地域包括支援センターを整備することとしたいと思います。
次に、障害者相談支援事業所の配置でございます。現在4カ所全てがすこやか福祉センターと併設で設置されております。今後、地域包括支援センターの整備などのタイミングで高齢者と障害者の相談支援のワンストップ対応の拡充を図ってまいりたいと考えております。
最後のページで、4でございます。旧温暖化対策推進オフィスと本町4丁目区有地における施設整備についてでございます。これらの施設整備につきましては、すこやか福祉センター機能強化に向けまして優先して取り組む課題の解決のため、従来の方針の見直しを行うこととしました。
まず、旧温暖化対策推進オフィスの活用でございます。現在、認可保育所の整備が進められております1、2階以外のフロアを活用しまして、子育てひろば、昭和区民活動センターの現地建てかえに伴う代替施設、地域包括支援センター、障害者相談支援事業所、これらの施設整備を行いたいと考えております。子育てひろばにつきましては、在宅で育児を行う母親への支援として喫緊の課題でございますので、当初の予定どおり整備を進める必要があると考えております。また、昭和区民活動センターの現地建てかえにつきましては、来年度から基本方針、基本計画に取り組む予定でございますが、長年にわたりまして適切な代替施設のめどが立たない状況でございますので、同施設を代替施設として活用しまして速やかに現地建てかえを実施したいと考えております。地域包括支援センターと障害者相談支援事業所の整備につきましては、上記3で述べたとおりでございます。
なお、昭和区民活動センターの現地建てかえが完了しまして代替施設が廃止となった後の当該施設活用につきましては、基本構想、基本計画の中で検討を行ってまいります。
次に、本町4丁目区有地の活用でございます。こちらにつきましては、当初予定しておりました鍋横区民活動センター、鍋横自転車駐車場、地域包括支援センター、障害者相談支援事業所、これらを予定どおり整備するとともに、その他地域ニーズ等を踏まえた施設の整備を行いたいと考えております。これら施設整備の今後の予定でございますが、今後12月には基本方針案を報告いたしまして、地域説明、意見聴取を行った後、基本方針を決定してまいります。そして、平成31年度以降、基本計画、基本設計、実施設計に取り組んでまいりたいと考えております。
御報告は以上でございます。
委員長
こちらは厚生委員会との重複の報告になります。
それでは、ただいまの報告に対し、質疑はありますか。
石坂委員
現在のすこやか福祉センターのさまざまな機能を強化していくことが出ていること自体はいいとは思うんですけども、すこやか福祉センターが昔の福祉センターであるとか地域子ども家庭支援センターであるとか、あとは他に保健所のもとの機能を持っていっているところがあると思います。区内全庁で見たときに、保健師の配置ってさまざまな部署で確かにあるんですけども、一番抱えているのはすこやかであることは変わりないと思います。障害者の支援に関して、すこやかの中にも相談支援事業所が入ったりですとか、区役所の中に健康福祉部のほうで障害福祉担当がありますが、やはり地域で暮らす精神障害者の支援をしているのはすこやかの保健師であることに関しては変わりがないと思います。これを見る限りですと、今後もやっていくことは変わりないと思うんですけども、さまざまな機能が強化されていく中で精神障害者に対する保健師の支援が埋没してしまいかねないようにも見えるんですが、その辺いかがお考えでしょうか。
伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
このたびの資料の記載の中でそこまで書き込めていないという状況は確かに御質疑のとおりだと思いますが、考え方として、現在行っております保健師の業務について見直すというふうなことではございませんので、今後このような社会状況を含めて、ますますそこを強化していかなければならないという認識を持っております。
石坂委員
もちろんその業務は変わっていないと思うんですけども、ただ、明らかにほかの業務がふえている中でのバランスというところがあるかなと思うところでもあります。特に精神障害者の御家族の方ですとか、あるいは支援者の方からお話をたびたび聞く中で、すこやか福祉センターのほうの保健師さんのマンパワーが落ちてきているんじゃないかとか、あるいは地域に出向いてくださる保健師の数が減っているんじゃないか。あるいは、出向いてきてくれる保健師もいるけど、出向いてきてくれない保健師もふえてきているという声なども聞いています。そこはかなり保健師さんによってもばらつきがあるような話を耳にするところではあるんですけども、精神障害者の支援ですとか、地域全体の精神保健福祉を担うのが保健師ですので、その辺、しっかりと保健師が地域に出向いていって、精神障害者のことを対応していくことに関して手薄にならないような形で体制も考えていっていただければと思いますが、その辺いかがお考えでしょうか。
伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
今後の業務をしっかりと分析しまして、それにたえ得る体制を整えていきたいというふうに考えております。
羽鳥委員
この2ページの業務の平準化と統計分析の実施というところについてなのですが、業務量に対応した人員の配置を行っていくというふうに書いてあって、その次のところでは、兼務体制にいろいろなっていて、必要な改善を図るというのが書いてあるので、この業務量に対応した人員の配置というのはどのようにして行っていくお考えなんでしょうか。
伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
今アウトリーチチームは区民活動センター単位での配置となっておりまして、地域包括ケアを進めていくときの地域の活動と支援の必要な人の結び付け、コーディネートというところではこの単位が望ましいというふうに考えております。そうしたときに、区民活動センターが所管する人口に非常に大きな差があることですとか、町会の数ですとか、さまざまその基本的な状況が違うという認識は持っておりますが、あわせて、今アウトリーチチームは始まったばかりですので、業務をしっかりと分析し、標準化を図りながら人口の状況も見ながら適切な、必要な配置を行っていきたいということで記載しております。
羽鳥委員
人口が多いところとか業務が大変なところでは、ほかから人を回したりしてふやすこともあるといったことで対応されるということなんでしょうか。
伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
はい。適切に業務分析を行った上で、今の体制をしっかりと見直して、人員の配置というのはまた区全体の職員体制の問題とも絡みますので、単純な増員なのか、あるいは再配置なのか、そういうことも総合的に検討してまいります。
羽鳥委員
わかりました。あと、その下のチーム体制の見直しというところでは、今、保健師、児童館長、キッズ・プラザ所長は兼務体制となっているという後に、必要な改善を図りというふうになっているということは、兼務を解消するような方向で検討していきたい、そういうお考えということでしょうか。
伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
はい。兼務を解除するというのも一つの方法だというふうに思っております。
羽鳥委員
いや、必要な改善というふうになっているので、ほかにどのような方法をお考えなのかなと思いまして、お答えいただけますか。
伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
ここでは、すこやかのズレ勤のことも取り上げておりますので、④の項目ですね。そこで、開設時間の問題からズレ勤を毎日しておりますので、コア時間帯が少ないというところでは、その実態も含めて開設時間の検証も改めてしたいと思っております。ただ、兼務解消が単純に人員増につながるかどうかということも含めて、仕事の分担の見直しということもあると思いますし、さまざまな方法は考えられる。そういう方法を用いてアウトリーチ体制を強化していきたいというふうに考えております。
羽鳥委員
わかりました。あと、3ページの上のところで、児童館等子育て支援施設への支援というところで、すこやか福祉センターと連携した子育て支援体制を整備するとあるんですけども、現行でも例えば児童館とかで、この子は専門的なケアなり相談を受けさせたほうがいいんじゃないかなと思われたお子さんとかには、必要に応じてそういう相談をされているんじゃないのかなと思うんですけれども、ここで体制を整備するというふうに書かれたのはどういった意図からなんでしょうか。
伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
すこやかから出向いて相談支援を行うこと、または子育て支援施設を運営している方がすこやかにその方をつなぐ、御案内する、いろいろな双方向のやり方で今個別の相談支援を行っておりますけれども、このあたりも人員体制を含めてニーズに全て応えられるかということもございます。それから、それぞれの気づきの中で一定のレベルできちんと支援が必要なケースを拾えているかというふうなこともありますので、その質の問題、それからニーズに応えられているかということも含めて、あわせてそこの体制をしっかりと区として整えていきたいというふうに思っております。
羽鳥委員
今のお答えというところだと、これから業務のハンドブックを作成するとか、質の向上とかいろいろ図られていくと思うんですけれども、各すこやかによってこういった相談の件数とかは違うといった現状とかがあるんでしょうか。
伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
職員体制の問題も大きくございまして、区の中のさまざまな人材を活用して外に出向いて相談を行うというふうな体制もこれまでとってまいりました。具体的には、保育園の退職園長さんを一時期非常に活用しまして有効に外の施設と連携して御相談対応できるというふうな地域もあったんですけれども、全体の職員体制の中でそのようないい人材をいつも配置できるわけではないというふうなことも実際起きてきておりますので、毎年、仕組みとして連携した、すこやかからの相談支援体制がきちんとできるということを職員全体の人員体制も含めて考える必要があるというふうに考えております。
羽鳥委員
わかりました。どこでもちゃんと安心して相談できるように体制をしっかりと考えていく。今までは何とか人材活用ということで頑張ってこられたんだけれども、必ずしも確保できたわけじゃなく、困難さもあったというふうなことなんですね。いや、いいことかなと思うんですけど、これまでのところで、今お聞きしたように、子どもにかかわる相談の件数とかって各すこやかでわかりますか。
伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
ちょっと資料を探します。答弁保留。
渡辺委員
アウトリーチチームのことに関しては先般の総括質疑でも幾つか質問をしていろいろ確認をさせていただいたんですけれども、現状のアウトリーチチームの立ち位置というのがどうしても見えづらいというところで、それも区の課題であることは認識しているというふうなことをお答えいただきました。数値化するというのは確かに難しいのかと思うんですけど、今の資料を見ても、業務ハンドブックをつくったり、いろいろボトムアップをしていくというようなことが書かれているんですけれども、はたから見ていてもわかるようなアウトリーチチームというものが存在をして、アウトリーチチームが活動していく中でどういった成果があったのか。成果という言い方もちょっと変かもしれませんけども、アウトリーチチームがあるのとないのではこういうところが違ってくるというものをやっぱり見せていく必要があるかと思うんです。
改めて伺いますけれども、その辺のところを今後、今まで統計もとっていなかったという話も伺っていたところもあるんですけれども、今後どのようなところを具体的に見せていこうというか、取り組もうとしているのか、もう一度改めて伺ってよろしいですか。
滝瀬地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
アウトリーチ活動でございますけども、基本的にさまざまな職種の職員が能動的に活動いたしまして地域課題を発見して、行政とか地域団体、医療、介護、地縁団体等々が協働いたしまして地域課題を解決する活動でございます。そうした活動の中で、地域包括ケアの根幹でございますけれども、全ての人が住みなれた地域で自分らしい暮らしを続けられるといった目標に向かって取り組みを進めている状況でございます。
渡辺委員
私は、民間に任せるものは民間に任せたほうがいいのかなということをちょっと総括の場でもお話をしたところであります。区の職員でなくてはやっぱりできないことというのを探していくことがすごく大事なのかなと思っているんですけれども、民間ではできない、区の職員でしかできないこと、改めてその辺をどういうふうに考えているかお聞かせください。
滝瀬地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
行政の持つ強みですとか、民間団体等が持つ強みを生かしてということになるわけですけれども、行政といたしましては、各住民の皆さん、例えば個人の情報ですとか、それをまた協議体制の中で展開して、民間団体が持つ資源とか経営能力とかさまざまあると思いますが、そことの協働を図って、連携によって地域課題を解決するというところでございますので、さまざまな、行政だけではなくて、繰り返しになりますけれども、民間団体等の皆様のお力をおかりしてというような課題解決を図っていきたいと考えております。
渡辺委員
今の答弁の中にもありました区の持っている個人情報というものをどう活用するか。これが本当にセンシティブなところにもかかわるかと思うんですけども、活用方法というものはぜひ考えていってもらいたいですし、具体的に進めていってもらいたいところだと思いますので、その辺を今後アウトリーチチームの活動の中に取り入れていってもらいたいと思います。まだ始まったばかりということでもありますので、2年、3年というふうにやっていく中で、またいろんな取り組みとか新たな仕事といったものが見つかってくるかと思いますので、そこはぜひ頑張っていただきたいなと思います。
あと、3ページの優先して取り組むべき課題というところで(1)地域包括支援センターの配置ということで、区有施設の複合利用により整備を行うというふうなことで、区域を新たに整備していくということがあるんですけれども、そもそも高齢者の人口がふえていく中で、人をふやしていかないと現場の方というのは疲弊していくのかな。これも先般の総括質疑でもお話ししたんですけれども、人員をふやすといったことは考えていらっしゃいますか。
滝瀬地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
さきの総括質疑でも御答弁させていただきました。地域包括支援センターにつきましては、介護保険法に基づきます包括的支援事業、介護予防支援事業等々につきまして区が運営を社会福祉法人等に委託をしてございます。その中で、人員の配置につきましては、法定によるものですとか区の条例による上乗せ、さらに、例えばですけども、人口1,000人ごとに対して1名増とか、そういった形の加算はしてきているところでございます。
渡辺委員
やっぱりどこの場所でも人材不足ということが言われている中で、本当に適正な人材配置を考えていかないと、人の奪い合いみたいなところでもあると思います。よりよい人材をいかに中野区に取り込んでいくかというようなことも踏まえながら、その辺、検討していってもらいたいと思います。要望です。
伊東委員
すこやか福祉センターの整備について、これは一般質問、総括を通じて、現状の4センターでは支障を来しているんじゃないかということでお尋ねして、3月の第1回定例会において8館に拡充していきたいということが区側から示されました。それについて一言も触れられていないんだけれども、そうしたものを区として打ち出しておきながら、今回のもので全然その部分に触れなかった理由についてまず御答弁を。
伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
一応3ページの優先して取り組むべき課題のところにつきまして、配置のあり方については基本構想、基本計画の検討の中で行うこととしたということで記載させていただいたということでございます。
伊東委員
どういうことがあって、8館まで打ち出しておきながら、基本構想、基本計画で再検討するとまで踏み込んだのか。その辺の理由が示されていない。8館ではどういう課題があるのか。逆に、8館では多過ぎるのか少な過ぎるのかという部分もあると思うんですよね。御答弁、お願いします。
伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
すこやか福祉センターの社会状況を踏まえた機能強化は必要であるということは、区として考えは変わっておりません。ただし、その機能強化をどういう形で行っていくかということについて、まず8所ありきではなく、改めてどのような方法で機能強化を行うかということについて考えるということで、基本構想、基本計画の中で改めて検討ということになったということでございます。
伊東委員
そういうふうに書かれているんですけれど、今の御答弁の中でも、すこやか福祉センターの施設配置については、基本構想、基本計画においてつまびらかにしていきたいとおっしゃっているんですけれど、さきの常任委員会における報告、総務委員会ですね。中野区の新たな区政運営方針の骨子案についてという部分では、基本構想、基本計画の策定に当たっては2020年度中の策定を見込んでおります。策定までの期間において円滑に区政運営を行う必要があることから、その間の区政運営の方針を定めていくということで、そこにはすこやか福祉センターの整備方針の再検討、要するに、基本構想、基本計画をまたずに再検討を行っていく。報告内容に矛盾が生じていないでしょうか。
伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
すこやか福祉センター4所をどのように考えていくかという配置のあり方については基本構想、基本計画の中で考えていくことでございますが、その機能強化のあり方の一つの優先して取り組むべき側面として、中野の地域包括支援センターの部分について区域を分けること。今後、区の施設の併設等を活用して、障害者、高齢者のワンストップの相談体制を拡充していくこと。これが先行して取り組むべきすこやか福祉センターの機能強化の一側面ということで、このタイミングで出させていただいているということでございます。
伊東委員
であるならば、基本構想、基本計画で配置について定めていくんじゃなくて、そのとおりに書けばいいじゃない。総務委員会の報告案件どおり。ここにはすこやか福祉センターの整備方針の再検討とされているんだから、その中で配置方針についても検討していくと。喫緊に取り組まなきゃならない課題があるからそうしたものを挙げているわけです。そこには地域包括ケアシステムの推進と同じ項の中で触れられている。だから、そういう意味では地域包括支援センターだとか障害者相談という部分がある。子育て支援という部分があるだろう。そういうものは喫緊の課題として捉えているんだったらば、基本構想、基本計画をまたずに進められる議論は進めておいたほうがいいんじゃないかという部分があるんだったら、そういうふうに書けばいいじゃない。どうなの。
委員長
休憩します。
(午後2時21分)
委員長
再開します。
(午後2時27分)
伊東委員
議会としても少子高齢化対策調査特別委員会を設置した。これは本当に喫緊の課題について調査研究して、政策的な提案も含めて議会として対応していく。急ぎ対応していく必要があるから設けているのであって、一方で通常の議会の活動の中でも、それぞれがこの課題は喫緊だよという中で、もうちょっとスケジュール観も持って。だから、基本構想、基本計画を定めるということも一つの柱だから必要かもしれないけれど、喫緊の課題についてはそっちを先行して議論を進めていく、検討を進めておくものがあって、それに施設配置も当然絡んでくる。どうせこの間の総務委員会で骨子が示されたことによって、議会はどういう考え方を持って、施設配置、施設数を考えていくのかということを求めていくわけですから。それを基本構想、基本計画の策定をまって整備していくといったらば、この間3月に言ったばかりのことが少なくとも4年、5年先に延びてしまう。それは明らかでしょう。それはどうですか。
野村地域支えあい推進室長
申しわけございません。この春、すこやか福祉センターを一旦8カ所整備するという考え方をお示しいたしました。その後、諸般事情がございました。箇所数を優先させるのか、その機能に着目するのかといったようなところで私ども内部で検討いたしまして、一旦8カ所という考え方自体は凍結をさせていただきました。この箇所数につきましては、今後進めようとしております基本計画の策定の中で改めて考え方をお示ししたいというふうに考えてございますが、今般この定例会の中で総務委員会のほうでお示しをしております区政運営方針の骨子案につきまして、今委員からいただいた御意見等も踏まえましてこの中身をもうちょっと詰めさせていただきまして、可能な範囲で、第4回定例会になろうかと思ってございますけれども、私どもが今進めているスケジュール観というようなものもお示しできればというふうに思ってございます。
伊東委員
すこやか福祉センターの8カ所、それは地域包括ケアの中核拠点、そうした意味で地域包括支援センターや子育て相談だとか障害者福祉という部分をトータルで、それもより区民の皆さんに身近な拠点で、地域性を考慮して展開していくんだということでおっしゃられていた。それを機能的に分化して、施設じゃないよ、機能の部分についてはしっかりと取り組んでいくよとおっしゃるんだったらば、じゃ、すこやか8カ所は凍結しますけれど、その中に盛り込むべき課題だったこういう機能については、当面こういう方向で、この位置に考えていくという部分をしっかり示していってもらわないと。やっぱり凍結は凍結なんですよね。そういう部分をちゃんと理解できるような形の資料の示し方というのをしていただかないと。だって、そんなこと言ったらば、全部の地域包括支援センターだって具体的な総数がわからないままに議論を進めていって、最終的に、施設数は基本計画に位置付けますでは、2年先じゃないですか。
現実に今区民の皆さんは不便してるんだ、特に中部圏域においては。私の住所する地域、高齢者の方がバスの便もないようなところ、乗り継がなきゃならないようなところ、えらい距離を移動しなきゃならない。ベビーカーを押すお母さんが歩いて行ける距離じゃない。タクシーで移動しなきゃならない距離。自転車だって上り下りがあって大変なところ。ちっとも喫緊というふうに感じられないんだよ。
地域包括支援センターのことは触れられているかもしれないけど、それをさらに束ねていくすこやかという部分が具体的に触れられていないのも確か。それは先延ばしですよと。でも、一方で地域包括支援センターや障害者の相談機能はもう進めていきます。そういうものがトータルに検討されないままに、ぽこぽこ必要だからという、計画性、トータルの計画なしに設置されていくのでは困るわけです。それが将来中野区の首を絞めかねないんだよ。施設の統合再編が喫緊の課題でもあると区も認識しているはずなのに、大きな方向性も出さないで、トップに立つべき箇所数が決まらないで、ほかの施設の数がだんだん検討の中で出ていって、それじゃ全体像が見えてこないじゃない。全体像が見えない議論なんていうのはどういう議論になるのか。もう一度よく検討していただいて、軌道修正するべき部分があろうかと私は感じてる。しっかりとその辺を再検討していただきたい。これは要望にしておきます。とにかく喫緊の課題、それに取り組む姿勢というのをもっと明確に示してほしい。お願いします。
平山委員
私も同じような質問になっちゃいますけど、確認だけですね。ことしの3月に御報告をしていただいた地域包括ケア体制の推進に向けた取り組み案についてという考え方でいくと、区内に地域包括支援センターは何カ所になる予定だったんでしたっけ。
伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
その時点で包括支援センターを新たに全てのすこやか福祉センターとセットにしていくという考えをお示しさせていただいたんですけれども、箇所数を具体的にその時点ではまだ詰め切れていなかったというところです。
平山委員
そうですよね。今回はこの地域包括支援センターあるいは障害者相談支援事業所については明確にふやすということですか。現在の箇所数よりもふやしていくという新たな決定をされたということですか。
伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
地域包括支援センターにつきましては、中野の包括の圏域を分けるという御報告を今させていただきましたので、考え方としては、地域包括支援センターとしては九つ、9カ所ということが確実でございます。障害者相談支援事業所につきましては、そこの箇所数については今後の検討ということでございます。
平山委員
それをずっと3月のときも今回も全てセットだという考えなんだろうと思うんですけど、さっき伊東委員がおっしゃったように、じゃ、地域包括って最終何カ所になるんだろう。あのときは結論が出ていなかったんです。ただ、それはすこやかをベースにした上で、一方で区民活動センターとの連携も図った上で、これで最終的なそれぞれのエリアの体制を決めていく。まずは8の大きな枠を決めましょうというところから始まっていたので、そこから考えていくということだったと思うんですけど、それが大枠がなくなった今1カ所だけふやしますということになっちゃうと、ふえる、ふえないという議論を正式にしなくちゃいけなくなってしまうんですね。だから、今後何らかの考え方に応じてふえていく、判断をされるということなんですか。
野村地域支えあい推進室長
先ほど来御質問にもございますように、この春にお示しをしたものにつきましては、すこやか福祉センターの現在の圏域では少し広過ぎるのではないか。現に地域包括支援センターが区内に8カ所整備をされているので、当時の考え方としては、その8カ所ということに着目をして、すこやか福祉センターを増数する。すこやか福祉センターには障害者相談支援事業所、地域包括支援センターをセットで展開するという考え方でございました。
先ほど来申し上げているとおり、その設置数ということで考えてまいりますと、今の考え方の地域包括支援センター、中部についてはかなり人口規模が巨大化をしているので分割をするということになると、必然的に地域包括支援センターの数は9個になる。これは喫緊のところでそうですけれども、他のところでも人口規模がふえてきている。今後、先ほどの人口推計等々を考えていきますと、地域包括支援センターが9カ所でいいのかどうかといったことについてもさらに精査をしていかなくてはならない。特に今現在でも思っておりますのは、鷺宮、上鷺宮地域というかなり広大な地域について今の体制で将来ももつのかどうかといったところについては、私どもの内部検討の中ではこれも検討課題の一つだろうなというふうに思っている。そうすると10カ所になるのか。
そこで翻って、すこやか福祉センターを地域包括支援センターと同じ数だけ整備をしていくということになりますと、すこやか福祉センターが8カ所ではなくて9カ所、10カ所というふうになっていく可能性もあるというところで、一旦はすこやか福祉センターの数を増減するということはペンディングとさせていただいて、求められている機能の部分をどう充実させていくのか。その上で改めてすこやか福祉センターというものが、例えば設置箇所数としては現状どおりとしても、そこで展開されている地域包括支援センターなり障害者相談支援事業所等をきちんと束ねた地域のマネジメントを行う体制が構築できるのか。あるいは、やっぱりすこやか福祉センターももう1カ所ぐらいあるいは2カ所ぐらいというふうに増築するのかといったところについては慎重に時間をいただいて検討させていただきたいというふうに現在考えているところでございます。
平山委員
大変長い御答弁をありがとうございました。それはわかるんです。ただ、今おっしゃっていたことと今回やろうとされていることが一つ矛盾するんじゃないかなと思うことがあるわけなんです。それは、前回の御報告で、何ですこやかを8カ所つくるのかというのは、この人口の動向や構造の変化は中部すこやか福祉センター圏域をはじめ各圏域での業務に影響を与えているとおっしゃっているんですよ。今後与える可能性があるんじゃなくて、既に中部を中心にもう人口のアンバランスの問題で影響が出ていますよと、そちらがおっしゃっているわけなんですよ。業務に支障を与えている影響は解決できたんですか。それとも業務に支障を与える影響というのは機能強化を図れば解決できる問題だったんですか。
野村地域支えあい推進室長
人口規模によって処理能力を超えているかどうかということがまず一つあろうかと思います。それにつきましては、特に前回の御報告のときでも中部圏域についてかなり大きな問題が起きているという問題認識を持ってございました。一つは、その時点では、今のすこやか福祉センターの体制を箇所数を増加させることによって問題状況を解消していこうということを着眼点として御報告をさせていただいたんですが、先ほど来申し上げておりますように、機能を強化すること、それから人員体制を整備すること。それから、人材の育成というところで、そういったスキル等を向上させるということ。それから、一つは勤務体制の問題の見直し等々の手直しを行うことによってある程度解消ができるものというのも当然見えてくるだろうなというふうに思っているところでございます。
平山委員
だとしたら、前回の御検討は何だったのかなということになっちゃうわけですよね。ただ、あまりやるとあれになってしまうので、何が言いたいかというと、いや、お気持ちはわかるんですよ。ただ、一旦すこやかは凍結をしている。だけど、これまでこれも具体的な方針としてはなかった地域包括に関しては、限界点を迎えているので分けますよということをやるわけじゃないですか。だったら、8カ所はやらないけど、5カ所目のすこやかだけはやらせていただくほうがよろしいんじゃないですかというぐらいの提案はできたんじゃないのということを言いたいわけですよ。何でそっちを慎重に検討して、こっちはもう限界点を迎えているから、全体の総数をどうするかわからないんだけども、地域包括だけはふやしますよ。それにあわせて障害者の相談支援もふやしますよ。これだけは先行して決められて、すこやかだけは業務に支障があるとまで言っていたものを、機能強化で何となく先が見えてきましたというちょっと御無理な答弁と、それは行政側の問題であって、利用者にとっては改善ができていないわけじゃないですか。距離の問題はね。
最初言っていたじゃないですか。大変なんです。みんな、幹線道路を二つ渡っていかなきゃいけないんですなんていう、すこやかについては区民の利便性のことは何一つ解決されていないわけですよね。だから、いっそのこと、ここだけはというような御提案があってもよかったのかなと思ってあえて伺っただけですので、これは参考意見で。
細野委員
3ページの基幹型地域包括支援センター機能についてお伺いしたいんですけれども、地域包括支援センターの関係者の方からやっぱり基幹型を求めるお声というのは私も実際に伺ったりしていまして、これは非常に大事なところだろうなと思うんです。機能というふうに書いてあるんですけども、ここには例えばどんな方が配置されて、どんな体制でやっていく。わかる範囲で結構ですので。
伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
まだ具体的に部署とか配置とか詳細に検討しておりませんけれども、現在は各すこやか福祉センター、また地域包括ケア推進分野、それから障害、健康福祉部の福祉推進担当が保健業務のところについては部分的に基幹型の機能を持っているというふうなことになっております。それを全部集約できるかどうかということはちょっと難しいかなとは思っておりますけれども、明確に一つの部署を設けて担当区域を持つということではなく、全地域包括支援センターの、ここに記載してございますさまざまな基幹型の機能をしっかり果たしていくという体制を整えたいということでございます。
細野委員
確かに今すこやかが御説明いただいたようにその機能を担っている部分があるというのは聞いてはいるんですけども、例えば高齢者の虐待が起こったときなんかにはなかなかそれがうまく機能していないんじゃないかみたいなこともお聞きしたりしていますので、この部分、本当にしっかりやっていただきたいなと思うんですけども、機能ということはセンターそのものではないので、いわゆる現場はないわけですよね。現場がないセンター機能が現場を持っている包括支援センターに対しての支援をしていくという部分においては、やっていくときに、例えばセンターそのものを配置するというような、機能ではなくてセンターを配置するとか、例えばそういう検討というのはなされなかったんでしょうか。
伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
このたびの区の考え方といたしましては、現場を持つということではなくて、しっかりとその現場を束ねる、その役割を持つということで考えてきたところでございます。
細野委員
その部分というのは実際には現場を持っているところと持っていない、機能という部分の違いというのは大きいのかなというふうにやっぱり感じて、本当に機能が基幹型の役割を担えるのかなというのが、すみません、今の段階ではちょっとまだイメージができない部分があるんですね。なので、機能でやっていくと、本当は私はセンターそのものを持っていただくのがいいのかなというのもちょっと思ったりはするんですけれども、機能でやっていくということなのであれば、その部分がしっかり担えていくような体制整備とか、本当に現場の声をしっかり聞いていただいてこの部分を担っていっていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
現場を持たないという分、現場の実情を把握するということが非常に重要というふうに考えておりますので、そういう取り組みをしていきたいと思います。
委員長
よろしいですか。
羽鳥委員の答弁保留についてお願いします。
伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
先ほどの答弁保留でございます。すこやかの窓口で子どもの相談ということなんですけれども、面談であったり、電話であったり、訪問であったりというふうなことを含めまして、28年度について3,000件ほど、29年度について4,000件ほどでございます。
羽鳥委員
ありがとうございます。いや、私が聞いたのは、各すこやかのところでその数に差があるかというところを聞いたつもりだったんですけれども、それはお答えはできますか。
伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)
所管するところで若干子どもの人数にも差がございますけれども、大体1,000から1,200までの間に4所おさまっておりますので、そんなに大きな違いはございません。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、以上で本報告について質疑を終了します。
次に、今後のアウトリーチチーム(地区担当職員)の活動の取組についての報告を求めます。
滝瀬地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
それでは、今後のアウトリーチチーム活動の取り組みについて御報告申し上げます(資料4)。
区では、平成29年度にチームを設置いたしまして、地域課題の解決に向けまして関係機関との連携・協力やネットワーク化を図ってきたところでございます。今後の活動強化につきましては、そういった活動の体系的かつ継続的な運用体制、職員の人材育成が不可欠となっているところでございます。こうしたことから、今般、アウトリーチ活動についての業務の標準化や行動指針の策定、人材育成の方策ということで、以下の取り組みを進めていくこととしたものでございます。
まず、昨年度の活動状況ということでございます。A4横の別添資料をごらんくださいませ。こちらでございますが、1の対象者から6の「主な繋ぎ先」ということで活動実績を記載してございます。対象者につきましては年代別に分けてございまして、網がけの濃い文字がこの中では一番多かったということでございます。対象者につきましては80歳から84歳の方が多かったということで、総数は147件ございました。
相談のきっかけでございますが、自主的なものからチラシ、家族、それから知人、町会、民生・児童委員の方々等々ということでございます。民生・児童委員の方が一番多かったというものでございます。
3の相談内容でございます。複数回答ありということで数が合いませんが、健康・医療の問題から御家族の問題等々ということでございます。
アウトリーチチームの対応・助言につきましては、こちらも複数回答でございますけれども、医療機関を紹介、それから地域包括センターへの御案内等を含めましてさまざまな対応をしてきているところでございます。結果としてアウトリーチチームによる見守りも継続して行っていることもございます。対応結果につきましては、そういったつなぎ先につながったケースということで、経過の観察も含め、相談終了も含めということでございます。それ以外の対応継続につきましては引き続き対応を継続しているというものでございます。
主なつなぎ先でございますけれども、一番多いのが地域包括支援センター、それから社会福祉協議会等々ということで対応しているところでございます。
恐れ入ります。表紙にお戻りいただきまして、アウトリーチ活動の標準化等ということで、業務ハンドブック作成ということで現在取り組んでおります。作成の主旨といたしまして、アウトリーチ支援の定義・内容の具体化でございますとか、標準的な達成水準の策定、それから一般的な手順・手法を示すということで考えております。特に異動ですとか採用によりまして新規配置職員がございますけれども、こういったハンドブックの参照や記録書面を統一化するといったようなことで、例えば事例参照や処理の迅速化が図れるというような体制を構築していきたいと考えております。
こういったアウトリーチの活動の支援につきましても、参考情報や事例等をすこやか福祉センターで共有するといったことも含めまして、課題解決策等の蓄積を含めてアウトリーチ支援のレベルアップを図っていきたいと考えております。現在、職員のPTを設置いたしまして、このハンドブックの作成を鋭意進めております。主な構成案ということで、「はじめに」から基礎編、それから個別相談支援活動、裏面に参りまして社会資源ネットワーク活動、潜在ニーズ・課題発見活動等々、それから個人情報の取り扱いを含めて、こういった構成のハンドブックを作成中であるというものでございます。
それから、3番目でございますが、その一方で人材育成の取り組みということでございまして、区と関係機関と医療・介護、それから地縁団体等々の連携につきましては、活動そのものの周知や理解の促進が重要と考えてございます。また、職員のスキルアップにつきましては、他の地区でやっている活動内容の情報共有でございますとか、意見交換なども効果的であると考えました。こうしたことから事例発表会を計画いたしまして、以下のとおり開催、もしくは開催計画をしてございます。今年度につきましては、昨日になりますが、前期ということで区職員で開催いたしました。後期につきましては来年3月27日に、区職員を含めまして関係機関の皆様にもお越しいただいて、事例発表、意見交換等ということで考えております。
御報告につきましては以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
甲田委員
アウトリーチチームの役割について、昨年度に報告があったときにいろいろ確認をしたときにも申し上げたつもりだったんですけども、これを見ますと、アウトリーチチームの活動実績がほとんど1ページの③の個別相談支援活動になっているんじゃないかなというふうに見受けられるんですね。2ページの④、⑤、社会資源ネットワーク活動、潜在ニーズ・課題発見活動については件数がこの中に入っているのかどうか。その点、教えてください。
滝瀬地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
答弁保留させてください。
甲田委員
このアウトリーチチームの活動というものは、個別の相談を受けて、この表をざっくり見ますと、お年寄りの方が民生・児童委員に言って、そしてその相談内容をアウトリーチチームが地域包括支援センターにつなげたという事例がほとんどなのかなというふうにも見えてしまうんですね。その他というのが結構ありますから、これがどんな状況なのかというのもお伺いしたいんですけども、これはどんなことが多いんでしょうか。
滝瀬地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
まず、2番目の相談のきっかけのその他でございますけれども、社会福祉協議会でございますとか、区民活動センター運営委員会の事務局ということで、こちらのその他に書いてございます。
3の相談内容のその他につきましては、例えば地域のサークルですとかサロンとか、工事業者の紹介依頼ということも含めてそういう相談があったということでございます。
それから、対応・助言のその他でございますけども、例えば保健師を紹介したりとか、区民活動センター運営委員会事業などの紹介とか、地域防災訓練の日程などの御案内をしたという内容も入ってございます。
甲田委員
相談というよりは質問というようなレベルも多いのかなというふうにもちょっと聞こえたんですけれども、せっかくアウトリーチチームが活動を開始されていて、中間報告のときに申し上げたんですけど、個別に相談を受けるものを解決していくという個々の生活とか健康上の相談の解決だけにとどまらず、やっぱり社会資源の掘り起こし、それから見える化をしていくため、そしてその見える化掘り起こしをするだけではなくて、社会課題の解決というところで政策に反映していく現場の意見をしっかりと、これからこの後あるのかもしれないんですけれども、地域ケア会議などでしっかり発言をしていただいて、それを施策に生かしていく。下から上へつないでいく。現場の意見を反映させていくということができるのかなということで、すごく期待をしていたアウトリーチチームだったんです。
大分前に視察に行かせていただいた北九州市が命をつなぐネットワーク活動というのをやっていまして、本当に職員が現場にどんどん行って机にいないという状況でやっているということで、その方たちが本当に役所に帰って政策に生かしていくことをやっている。係長級の人がそういうことをやっているということを区のほうに申し上げたところ、本当にそういう活動をしていきたいという御答弁もいただいたりしていたので、そういうことが入ってのアウトリーチチームなのかなというふうに思っていたものですから。また、厚生委員会のほうでもそういった質問をしたときに、社会資源の掘り起こしが本当に大事だと思っているので、見える化、カタログ化をしていきたいというような答弁もあったところでありましたが、その辺の状況はどのように進んでいるんでしょうか。
志賀中部すこやか福祉センター所長
中部すこやか福祉センターの活動の状況の中の一つといたしまして、まず上高田二丁目の方からサロン的な資源、居場所をつくりたいというような御相談があったところです。また、特に子どもとコラボをしたような居場所といいますか、支援、活動の場所というものをつくりたいといった御相談がございました。この方の相談をずっと重ねていく中で、社会福祉協議会とも議論を重ねながら地元の方々と調整をし、児童館での開設、それから上高田二丁目の商店街での開設、そういったことを探りながらやってきたところですけれども、そこにおきましてはなかなか難しいというような状況がございまして、最終的には区民活動センターの中にご縁カフェというような場所を設置することができたというのが昨年度の実績として1件。
それから、今年度の実績といたしましては、一部地域におきまして孤独死があったことをきっかけに、ぜひ地元において独居老人の方々が集える場所が設置できないかというような地域の課題が浮き彫りになりまして、そこの中で地元の町会と打ち合わせをする中で、東高齢者会館の中におきまして公園カフェというような資源が新たにできたということで、これもアウトリーチがかかわり、社会福祉協議会、それから地元の町会とかかわりながらこういった活動が生まれているといった実績もございます。
甲田委員
ありがとうございます。そういったことが見えてくるのがすごく期待されているところですので、また、そういった実績がありますだけではなくて、どんな人が相談、私たち議員も相談をすごく受けますので、地域資源がどんなものがあるかというのを、すこやか単位を中心に、社会福祉協議会とかの関係とか地域の関係だけではなくて、民間の団体や民間企業なども含めて、資源がどういうものがあるかというところをぜひ見える化していただきたいというのがずっと言ってきたことでありまして、そのアウトリーチチームが先駆を切ってその活動をしていただいているというふうに信じています。ぜひそれを進めていただきたいなと思っていますので、よろしくお願いいたします。これは要望にしておきます。
滝瀬地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
先ほど答弁保留と申し上げましたけれども、この活動実績でございますけども、個別相談支援活動の実績になってございまして、先ほど御案内いただきました社会資源ネットワーク活動、潜在ニーズ・課題発見活動につきましては、活動自体はゼロではないんですけれども、ここでは集計していないというものでございます。
委員長
この報告の途中ですが、3時を過ぎましたので休憩にしたいと思います。
(午後3時05分)
委員長
委員会を再開します。
(午後3時24分)
休憩前に引き続き、今後のアウトリーチチーム活動の取り組みについて質疑はございませんか。
石坂委員
今回の添付資料のところで伺いますが、対象者、年代別に出ています。あとは、助言・対応のところで複数回答の中で障害福祉が入っています。高齢者の中には当然障害の方がいらして、特に加齢に伴って障害を持つ方も多くなっているかと思いますけども、今回図では出てきませんけども、区のほうとしては対象者、年代別の方々に関して、そのうちどれぐらいの方が障害をお持ちの方であるのかどうか。あるいは、そうでないのかということの把握などはされているんでしょうか。
小山北部すこやか福祉センター所長
個人の相談記録につきましては台帳等を持っておりますので、その方がどういう疾病か、どういう障害をお持ちかということについては把握をしてございます。ただ、障害につきまして、相談を受けた方の何割が障害の疾病をお持ちかということについては、すみません、トータル集計は持っておりません。
石坂委員
今後の施策を考えていく上では、特に介護保険と障害のところで問題、現状でもありますけども、対象となる高齢者の方の中でどの程度障害をお持ちの方が数としていらっしゃるのかどうかということの把握は施策を考える上で必要だと思いますので、今後、統計等をとる際にはその分も把握をすべきだと考えますが、いかがお考えでしょうか。
小山北部すこやか福祉センター所長
実は今現在、アウトリーチチームで相談を受けたケースにつきまして、統一様式で統計がとれるような形の様式を整備してございますので、そちらが整備された際にはそのような統計もとれるというふうに考えているところでございます。
石坂委員
いつごろからその統計がとれるような形の集約化ができるようになりますでしょうか。
小山北部すこやか福祉センター所長
できるだけ早く進めたいというふうに考えております。
羽鳥委員
先ほどの報告のところとかかってしまうんですけれども、報告の最初の前文のところにあるんですけれども、アウトリーチ活動の体系的かつ継続的な運用体制や職員の人材育成が不可欠となっているというところで、現在の運用体制の課題といいましょうか、どのようにお考えになっているかお答えください。
小山北部すこやか福祉センター所長
現在はそれぞれ区活ごとに、またはすこやかごとに、さまざまな事例を通しましてその対応ですとか支援ですとかについては質を同じような形で保てるように工夫をしてございますけれども、全体というところでは、まだまだその対応につきましてはばらつきもありますし、困難性に対する対応についても若干不十分なところもあるのかなというふうに思っておりますので、これから整備いたしますハンドブック等の中にこれまで事例を対応する中で得たものにつきましてはきちんとしっかりと落とし込み、誰も同じように対応できるような形で進められたらというふうに考えているところでございます。
細野委員
活動実績のところの2番の相談のきっかけなんですけれども、その他が数としては結局小さい数字の合計なので一番多くはなっているんですけれども、この中に挙げられている中に社会福祉協議会とか地域住民などというふうなのが入っているんですけれども、私はこの中の地域住民というところがやっぱりこれから地域包括ケア体制をつくっていく上ではすごく大事な人たちなんじゃないかなというふうに感じるんですね。なので、その他という中でくくるのではなくて、やっぱり地域住民というところで一つ取り出して数を挙げていただきたいというのと、あと、社会福祉協議会も基本的な社会資源のベースというので位置付けられると思うので、こういったものをその他としてくくってしまうのは、これから例えば統計をとっていって傾向なんか見るときにもったいないかなというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
滝瀬地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
委員御案内のような形といいますか、この相談機関の分類につきましても、先ほど所長から御答弁申し上げましたように、書式の統一化などのことも今後図ってまいりますので、より詳細な分類ということで取り組んでいきたいと考えております。
細野委員
それから、同じ実績のところなんですけれども、4番の対応・助言のところで一番多いのがアウトリーチチームによる見守りというふうになっているんです。見守りというと、継続的にその人を見守っていくのかなというのをイメージするんですけれども、そのことをアウトリーチチームがやっているということなのか。私は、アウトリーチチームはどこかの支援機関なり関係機関につなげるというふうな役割なのかなとちょっと理解していたものですから。
滝瀬地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
地域課題の中で、地域の方の中で例えば気になる独居老人の方とかを発見した場合、アウトリーチチームのほうで接触をして、そういう支援の申し出をした場合にそういったものを拒否されるような場合もございます。そういった場合には、申し出がないからそのままというよりは、次に区民活動センターへ御相談に来たときにはこういう対応をしようとかいう事前の検討などもアウトリーチで進めるケースもございますので、そういった意味での継続した見守りというような分類でこちらは設けさせていただいているケースです。
細野委員
すごく大事な部分だなと思います。ただ、そこまでやろうとすると今の体制ではなかなかきつい部分もあるのかなと思いますので、そういうことも含めて体制整備とかもなさっていくということなので、よろしくお願いいたします。ありがとうございます。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、今後のすこやか地域ケア会議の展開についての報告を求めます。
滝瀬地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
それでは、今後のすこやか地域ケア会議の展開について御報告申し上げます(資料5)。
平成27年度より、各すこやか福祉センターの圏域におきまして、区、それから医療・介護、地縁団体等々──関係団体等と申し上げますが──などの参画による協議体制ということで、すこやか地域ケア会議を設置してきてございます。一方で、この間、地域課題はさまざま複雑高度化してございますので、区とこういった関係機関と連携・協力体制の強化は不可欠となっているところでございます。こういった状況を踏まえまして、今後の展開について運営体制を下記のとおり執っていくことにいたしました。
現状と課題ということでございまして、これまで地域ケア会議におきまして地域課題への対応策を関係団体と協議してございましたが、例えば公的な相談窓口の利用に結び付かないでございますとか、訪問をためらう潜在的要支援者というような方々への対応が課題となってきてございます。また、アウトリーチチームの関係機関等との対話による関係性の構築を進めてまいりましたけれども、先ほど委員のほうからの御案内もございました、地域ケア会議で把握・分析する地域課題への対応でございますとか、活動の中で気づいた地域課題の解決に向けた地域ケア会議の展開ということで、地域ケア会議とアウトリーチ活動の双方向で情報共有や連携の強化が課題となっているものでございます。
それから、さまざまな地域課題に対する対応や解決の方策につきまして、区と関係団体等の間で情報共有や連携のさらなる強化が不可欠となっているところでございます。地域ケア会議における事例検討、課題解決へ向けた取り組み、評価、改善といった進捗管理の徹底が課題となってございます。地域ケア会議につきましては、区が設置、開催をするものでございますけれども、それの企画・進行を担う区職員の関係団体間の調整でございますとか対応、それからノウハウや経験知といった能力の向上が課題となっているところでございます。
今後の開催方針といたしまして四つ掲げてございます。一つ目が地域課題解決に向けました区のコーディネートの強化でございます。地域ケア会議におきまして地域課題を抽出いたしまして、関係機関等との連携・協力ということで、生活支援等さまざまなサービスをトータルで提供しうる体制ということで区がコーディネートを図っていきたいと考えております。
地域ケア会議とアウトリーチ活動の双方向化及び連携の強化ということで、先ほど課題で挙げましたとおり、地域ケア会議とアウトリーチ活動の双方向化でございますとか連携の強化を図っていきたいと考えております。
それから、地域課題解決に向けた事案の進捗管理ということで、PDCAサイクルによります進捗管理の徹底を図っていきたいというふうに考えてございます。これによりまして、区と関係団体の取り組みの見直しや情報共有、取り組みの向上につなげていきたいと考えております。
それから、区職員の人材育成強化でございます。会議の企画や進行を図る職員につきましては、都などが主催いたします地域ケア会議実践者養成研修などの参加、それから事例発表会、情報交換会の開催など計画的に育成を図っていきたいと考えております。
裏面をお願いいたします。今後の予定でございますけれども、各すこやかにおきまして、地域ケア会議をこの方針をもって開催していきたいと考えております。それから、人材育成の推進、それから地域包括ケア推進会議、これは全体でございますけれども、そこでの課題共有・検討。それから、地域ケア会議におきます取り組みや進捗の評価、見直し・改善、それから事例発表会・情報交換会の実施などを図っていきたいと考えております。
4番目の参考でございます。(1)から(4)までございますが、設置根拠でございますとか委員構成、会議の検討内容、それからこれまでの主な開催内容ということで掲載してございます。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告について質疑はございませんか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、以上で本報告について終了いたします。
次に、児童相談所の設置に向けた国の支援策についての報告を求めます。
神谷子ども教育部副参事(児童相談所設置準備担当)
それでは、児童相談所の設置に向けた国の支援策について御報告申し上げます(資料6)。
まず、根拠規定でございます。さきの児童福祉法等の改正によりまして、政令で定める特別区は児童相談所を設置するものとされてございます。同法附則におきまして、政府は法施行後5年をめどとして特別区等が児童相談所を設置できるよう、その設置に係る支援、その他の必要な措置を講ずると規定されているところでございます。
具体的な設置に向けた主な支援策でございます。財政面及び制度運用面におきまして報告をさせていただきます。
まず、(1)財政面における支援でございます。人材確保・育成支援といたしましては、市区における事務量の増加に対応するための補助職員の配置、あるいは都道府県等の児童相談所等への派遣をしている間の代替職員の配置、そういった職員派遣に係る配置につきまして支援策が講じられているところでございます。また、施設整備への支援といたしましては、一時保護所の新設整備あるいは個別処遇加算といったものが改めて設置されているところでございます。いずれも基準額の2分の1が補助事業として構築されているところでございます。
また、(2)制度・運用面における支援でございます。人材確保・育成支援につきましては、各都道府県等に対しまして特別区等への人材派遣を含めた設置自治体拡大に向けた協力依頼を実施していただいているところでございます。また、児童福祉司等の任用前研修等、義務化された研修のカリキュラムの作成、あるいは児童福祉司の任用資格要件を見直していただきまして、資格取得に必要な実務経験の対象に市町村等における児童家庭相談業務を追加していただきました。これによりまして、区の子ども家庭支援センターの経験もこの実務経験に含まれることとなってございます。
また、手続き面の整理といたしましては、児童相談所の設置準備から開設に当たった必要な事項をまとめたマニュアルの作成等をしていただいているところでございます。別紙につけておりますものにつきましては、このマニュアルの一部の抜粋でございますけれども、児童相談所設置までのロードマップの例として記載がされております。中野区におきましては33年度の設置を目指してございますので、今は検討期といったところになってございますが、職員の派遣あるいは施設の整備、体制の検討といったところを進めているところでございます。
また本体のほうにお戻りください。
続きまして、現行、実際に児童相談所・一時保護所に対する財政措置がどうなっているのかといったところについて報告をさせていただきます。
まず1番目、児童相談所でございますけれども、整備費や運営費については補助金等のメニューは設置されてございません。団体によっては地方交付税措置がされているところでございます。また、補助職員の経費といたしましては、非常勤医師・弁護士等にかかる経費について国庫補助が補助率2分の1で設定されているところでございます。
一時保護所の運営でございますが、こちらの整備費につきましては定員に応じた国庫補助がございます。運営費につきましても同様でございます。補助職員経費といたしましては、学習指導協力員やトラブル対応協力員等、非常勤職員の経費につきまして国庫補助がございます。いずれも補助率あるいは負担率2分の1といった支援になってございます。
報告のほうは以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はございませんか。
中村委員
御報告ありがとうございます。2の(1)の財政面における支援の人材確保・育成支援のところなんですけれども、補助職員の配置だったり代替職員の配置というのがあるんです。中野区も33年の設置に向けて毎年というか、徐々にそういった専門職をふやしていっていると思うんですけれども、現時点でいらっしゃる方々に対する、ここが適用される部分というのはあるんですか。
神谷子ども教育部副参事(児童相談所設置準備担当)
こちらの補助メニューにつきましては給料には適用外となってございますので、その職員がどこかに派遣に行ったりする場合に代替で臨時職員を雇ったりですとか、そういった場合の経費になりまして、なかなか我々の業務については簡単に臨時職員を雇って業務ができるというものではございませんし、体制も拡充しておりますので、今の段階ではこちらの支援策については活用できていないというのが現状でございます。
中村委員
なるほど、わかりました。ということは、今後この支援策は中野区としては活用できるものなんでしょうか。
神谷子ども教育部副参事(児童相談所設置準備担当)
我々も国のほうにも支援策自体を少し拡充していただくように対応を求めてまいりますし、この支援策は準備のための支援策として改めてメニュー化されておりますけれども、それ以外にも実際の区市町村の子ども家庭支援業務に対して専門職を入れた場合の補助メニューなどもございますので、そういったことについて総合的に活用できるものは活用していきたいというふうに考えてございます。
中村委員
わかりました。ぜひ国にも引き続き要望していっていただきたいなというふうに思います。
(2)の制度・運用面における支援のところでも、各都道府県等に対して人材派遣を含めた協力依頼というところがあるんですけれども、これってどれぐらい効力があるものでしょうか。
神谷子ども教育部副参事(児童相談所設置準備担当)
国のほうではもちろん大変意識をしていただいておりまして、法が施行されたとき、あるいは今回緊急対策として国のほうで取りまとめられた通知文の中にも、やはり児童相談所について、特に都市部については小さい単位の中できめ細かくできるものを促進していくようにということで、通知のほうは何回か出していただいております。自治法上の技術的支援というような形での通知ではございますので、東京都においても一定受けとめていただいているところかなというふうに考えてございます。
中村委員
なかなか難しいのかなというところもあるのかもしれないんですけれども、33年に向けてかなりしっかりと対応をしていかなければいけないと思いますので、もちろん中野区独自で対応というか、準備を進めていく部分もあると思うんですけれども、こういったところに関しても、国にも、都にもなんですが、ぜひ要望もしていっていただければなというふうに思います。
石坂委員
表面の(2)の①のところで児童福祉司の資格取得に必要な実務経験の対象に市町村等における児童家庭相談業務を追加とありますけども、先ほど子ども家庭支援センターの業務が当たりますという話があったんですけども、これは旧地域子ども家庭支援センターの機能を持っているすこやかの中での業務だとだめだという理解でいいんでしょうか。
神谷子ども教育部副参事(児童相談所設置準備担当)
すこやか福祉センターにつきましては、地域保健福祉センターといった役割の位置付けもございますので、もともとそういった地域の保健所的な業務ですとか、保健業務については実務経験として認められているところでございました。ただ、子ども家庭支援センターというのが認められていなかったので、今回改めて追加をされたということでございます。
石坂委員
そうしますと、必要な実務経験を子ども家庭支援センターでもすこやかでも大丈夫ということなので、多分大丈夫だと思うんです。そうすると、資格取得に必要な実務経験に関しては、必要な実務経験を積ませて児童福祉司にしていくというサイクルを考えたときに、区の中の実務経験のみで必要な数の児童福祉司が賄えるという認識で大丈夫ということでよろしいでしょうか。
神谷子ども教育部副参事(児童相談所設置準備担当)
基本的な実務経験については、児童福祉司に関しましては区の中の業務で賄えるというふうに考えてございます。
委員長
他に質疑はございませんか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、以上で本報告について終了します。
次は、地域の子育て支援拠点の考え方についての報告を求めます。
小山地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)
それでは、地域の子育て支援拠点の考え方について御報告いたします(資料7)。
区では、これまで小学生の遊びの拠点をキッズ・プラザとして小学校の中に整備を進めております。また、子育て家庭への支援や子育ての仲間づくりの場として子育てひろばの地域展開を進めてきているところでございます。今後は、これらの整備・展開とあわせて子ども子育て世代に対する地域包括ケアの地域づくりを進めるために、児童館を地域の子育て活動支援拠点として位置付け、その役割や機能を整理し、適正な配置を行うこととします。
次に、児童館等、地域の子どもに係る施設の現状の機能、役割、今後の設置の考え方について御説明をいたします。
まず1番、児童館でございます。現状の機能と役割として6項目挙げてございます。まず①につきましては、子どもたちが多様な遊び、幅広い活動ができるよう支援などを行う子どもたちの遊びの拠点と居場所という機能でございます。②乳幼児親子の交流の場ですとか交流を深める取り組み、子育てに関する相談・助言を行います乳幼児親子の仲間づくりの場でございます。③養育支援を必要とする子どもや家庭、子どもと子育て家庭が抱える可能性がある問題の発生予防や早期発見、その対応を行うなど、子ども・子育て家庭への支援でございます。④につきましては、乳幼児から中高生までの異年齢の交流や子どもと高齢者等の交流を目的とする取り組みを行うなど、異年齢や世代間の交流の場でございます。⑤につきましては、地域の子ども育成活動やネットワーク強化のための支援やコーディネートの役割を担うなど子育て活動の支援でございます。⑥につきましては、学童クラブ、子育てひろばの機能もあわせて持っているというところでございます。
(2)でございます。新たな児童館の設置の考え方でございますけれども、次世代育成委員をはじめといたしますさまざまな団体の子育てネットワークの活動のエリアに着目し、地域の子育て活動支援拠点として新たな機能や役割を持つ児童館を配置いたします。小学生の知的・文化芸術的活動支援ですとか多世代交流支援、学校へ行けない子どもへの配慮のほか、子どもの育成にかかわる地域団体の活動状況等の特性を生かしました特徴のある活動を展開いたします。区の行うアウトリーチ支援といたしまして、子育てに係る個別支援、地域課題や地域資源の把握と地域コーディネーターの活動も行ってまいります。
(3)施設整備の考え方でございます。施設整備につきましては、当面、築年数や施設の現状を考慮いたしまして、既存の児童館の施設の活用を図っていく予定でございます。
次に、学童クラブ事業でございます。こちらにつきましては、放課後適切な保護が受けられない就学児童を対象といたしまして、安全に過ごせるよう、見守りや遊びなどの生活の場を提供する事業でございます。設置の考え方といたしましては、児童館、キッズ・プラザに併設するほか、区の施設や新しい保育園、新設する保育所などを活用しながら学童クラブの整備を行い、誘導し、定員の拡大を図っていく予定でございます。
次に、3番、子育てひろばでございます。現状の機能と役割でございますけれども、乳幼児親子の交流の場であったり、深める取り組み、子育てに関する相談・助言、身近な地域の子育て情報などの提供を行っているところでございます。
(2)設置の考え方でございますけれども、学童クラブ設置の考え方と同様に、児童館、キッズ・プラザに併設するほか、区の施設、それから新設する保育所などを活用しながら子育てひろばを整備、誘導し、乳幼児親子の交流の場の拡大を図っていく予定でございます。
4番、キッズ・プラザです。現状と機能の役割でございますけれども、小学校を活動の拠点とした遊びの場の提供や学年を超えた交流の場として地域住民等の参画を得ながら、学習や体験・交流活動などを実施してまいります。学童クラブ、子育てひろばの機能をあわせ持っているところでございます。設置の考え方でございますけれども、キッズ・プラザにつきましては、これまでの方針どおり、学校再編に伴う施設整備の方針に沿って、今後、統合校の新校に整備をしていく予定でございます。
5、今後の検討項目でございます。以下のような内容について、地域の子育て団体や保護者等の意見を聴取しながら児童館職員も参加させ、検討を行ってまいります。6点ほど挙げてございます。まず1点目につきましては児童館施設の配置、2点目につきましては学童クラブの整備、3点目につきましては子育てひろば整備、4点目につきましては新たな児童館施設の運営方法ですとか運営内容の見直し、5番目につきましては中高生の活動等に対する支援方針、6番目につきましては地域包括ケア推進体制における児童館の役割の整理でございます。
6番の今後の予定でございます。平成30年度には地域の子育て支援拠点の考え方について決定をいたします。その後、新たな児童館施設等の配置計画を検討したいというふうに考えております。あわせて、区民、関係団体への説明、意見聴取も行う予定でございます。平成31年度には学童クラブの保育料の改定ですとか、キッズ・プラザ江原の開設、さらには新たな児童館施設等の配置計画を策定する予定でございます。
私からの説明は以上でございます。よろしくお願いいたします
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございませんか。
石坂委員
今後の検討項目に書いてはないけれども、多分入るとは思うんですけども、現段階として伺いたいのが、それぞれの施設、例えば公設公営、公設民営でやっていくのかとか、特に学童クラブなんかですと民設民営だったりもする場所なども含めて考えていかれるのかと思うんですが、その辺は現段階で何かしら考え方があるのか。そこは全くゼロベースで検討していく形なんでしょうか。
小山地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)
検討項目のところにも書いてございますけれども、(4)の新たな児童館施設の運営方法、運営内容の見直しについては今後検討する予定でございます。
石坂委員
学童クラブですとかキッズ・プラザに関してはどうなんでしょう。
小山地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)
そちらにつきましても再度検討をするというようなことをしたいというふうに考えております。
石坂委員
そのときに公設公営で公務員が担うのか、あるいは公設民営で委託等によって民間に担ってもらうのかによってかなり経費等も変わってくる部分があると思いますので、その辺もしっかりと持続可能性を考えながら検討していただければと思うところです。特に、今回の報告ですと、児童館は残しつつキッズ・プラザも最終的に全部の学校にとなりますと、児童館しかなかった時代、あるいは児童館をなくしてキッズ・プラザだけにする状態と比べると経費がふえる形になりますので、その辺のトータルをしっかりと考えながら進めていく。当然だと思いますけども、一応そこも答弁をいただければと思います。
小山地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)
これからの経費につきましてはとても重要な要素だというふうに思ってございますので、慎重に検討をしたいというふうに考えております。
羽鳥委員
まず、石坂委員と重なるところでなんですけど、今後の検討項目のところで新たな児童館施設の運営方法と運営内容の見直しというふうになっているんです。現状では公設公営ということなんですけども、ここで見直しというふうになると、委託であるだとか指定管理とか、あとは本当に民設で民間がやってくださいというふうに任せてしまうのか。いろいろあると思うんですけども、今後は公設公営ではない方法を目指されているというのはこういったことなんですか。
小山地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)
まずは児童館の機能、役割につきましてしっかりと検討したいというふうに考えております。その後にどういう形態がいいのかですとか、どういう配置がいいのかということが出てくるかなというふうに考えておりますので、今お答えすることはちょっと難しいかなと思っております。
羽鳥委員
すると、施設数についてもお聞きしようと思ったんですけれども、機能、役割というところを検討した後に出てくるから、今どうするか、既存のものは残す、あるいは統合するのか再編するのかというのもその機能と役割を検討した後の話になる。今お示しできるものはちょっとない、こういったことでしょうか。
小山地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)
まずは役割と機能を考えた上で、どこの地域にどういうものを幾つつくるのかというようなこともおのずと出てくるかなというふうに思っておりますので、今はお答えすることは難しいです。
羽鳥委員
一般質問のところで、児童館が身近にあることの意義というふうなことで質問させていただいて、かつてのところで、今は学校が統合してしまったので1小学校1児童館なんていうのはちょっとあれなんですけども、児童の身近な生活圏域にあることの重要性ということで質問させていただいたんですが、区としては、役割、機能をきちんと発揮するときに大体どういった範囲が必要だと今考えているのかというのは何かお示しできるものがありますか。
小山地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)
現状の児童館の利用を見ますと、徒歩で利用する子どもたちもおりますし、自転車等で利用する子どもたちもおりますので、そのあたり、実態を十分に把握をして考えていきたいというふうに思っています。
羽鳥委員
児童館の利用というところでは、いろいろと子育て世帯に対するアンケートなんかもとられていますけれども、児童館についての新たな考えをつくるときに、例えばそういった児童館を利用されている世代の御家庭なんかに、お子さんは徒歩で行かれていますか、あなたはどこにお住まいでどの児童館へ行かれていますか、どうやって利用されていますかとか、そういう詳しい調査なりすることというのはあるんですか。
小山地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)
実際に今利用されている乳幼児の親子の皆さんについては毎年調査を行っているところです。あと、子ども・子育ての関係で計画を作成するに当たって今ちょうどアンケートをとっているところですので、その分析もいたしますと少しそのような子どもたちの生活実態が浮き彫りになってくるかなというふうには考えているところでございます。
羽鳥委員
あと、これもさっき石坂委員が触れていたところなんですけども、キッズ・プラザとの関係というところで、今後、新校に整備していくというふうな関係でいうと、いろいろと会派や人によって考えが違うと思うんですけども、これまでの区のところでいうと、キッズ・プラザと児童館廃止後の後施設というところでは、機能の役割分担などを図られるというふうなのがあったと思うんですけれども、こういった考えについてはどうなるんでしょうか。
小山地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)
こちらもキッズ・プラザの施設ですとか遊びの環境ですとか、あるいは児童館の施設ですとか遊びの環境ですとか、そのあたりも十分踏まえた形で、同じものを用意するのか、あるいは機能分担をするのかということも今後の検討の中でしっかりと考えてまいりたいというふうに考えております。
羽鳥委員
2ページの学童クラブの設置の考え方というところで、新設する保育所などを活用しながらというのもあるんですけども、現状でこういったところがあるんでしたっけ。
小山地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)
区では、さまざま学童クラブの利用児童の増加もございまして、保育園等が新設で計画される場合にはその中にというようなケースについてはこれまでも実績としてはございます。
羽鳥委員
わかりました。いろいろと前後してしまって申しわけない。今後の検討項目という中の、また児童館のことなんですけども、新たな児童館施設というふうなのは、先ほど機能、役割についてもいろいろと検討するということなんですけども、機能の拡充であるだとか、新たなというのがどういった意味を指すのか。
小山地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)
これまでの児童館を見直しまして、十分でないものは強化をする。あるいは、必要なものは新しい機能として加える。あるいは、推進するものは推進するということで、新しい機能と役割を持つ児童館というふうに受けとめていただければというふうに思います。
羽鳥委員
わかりました。あと、今後の予定のところで区民、関係団体への説明、意見聴取となっているんですけども、これは具体的にどういった形態のものを想定されているんでしょうか。
小山地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)
例えば今区でやっております地域育成団体の情報交換の場ですとか、さまざまなそういう形でお集まりいただく機会もございますし、あるいは児童館の運営協議会というものもございますし、さまざま児童館等に関係します会議もございますので、そういうところで御説明をして意見を聞くというようなこともやっていきたいというふうに考えております。
羽鳥委員
いろんな大きい計画とかのときには、意見交換会でありますとかパブリックコメントであるとかいろいろとやられるんですけども、こういったことで意見聴取ということは考えているんでしょうか。
小山地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)
どこの時期でどういう意見聴取を行うのかというのも少し検討したいというふうに考えております。今この案をお示しいたしまして、この案の段階でも御説明をする必要があるかなというふうに思いつつ、どのような聴取の仕方が適切かにつきましては今後適切な時期に御報告をさせていただきたいというふうに思っております。
平山委員
第1次学校再編の中で児童館としての機能を廃止した施設は幾つありましたか。ちょっと時間かかりそうですかね。──じゃ、いいです。
そうしたら、3ページのキッズ・プラザについては、これまでの方針どおり学校再編に伴う施設整備の方針に沿って統合後の新校等に整備していくとありますよね。学校再編に伴う施設の整備方針というのは、要するに再編されない学校、再編されずに残る学校もありますよね。これも含まれるということでいいんですか。
小山地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)
改修等のタイミングで整備をしていくというふうになってございます。
平山委員
わかりました。じゃ、そこについてもこれまでとは考え方が変わっていないということですね。
もう一つ、今後の予定のところで、新たな児童館施設等の配置計画の検討が30年度で、31年度に配置計画策定とあるんですが、これ、6月の一般質問で私がお尋ねをしたら、基本計画の中で示すと区長はお答えになったんですよ。それとは随分、答弁と変わっているんですけど、どんな変化があったんですか。
小山地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)
ここでどの程度の配置計画が出せるかというのはこれから検討していかなければいけないかなと思っております。私どもが配置計画を急いでいるところにつきましては、やはり32年のあたりで統合新校の開設を迎える地域の児童館につきましては何らかの形で計画をお示ししなければいけないかなというふうに思っているところでございます。ですので、それ以降のものにつきましては、どこまでこの配置計画の中で盛り込めるかというところについては調整をさせていただきたいと思っておりますし、基本構想、基本計画の中では、場合によっては数年後の配置計画等を具体的にお示しできるかもしれませんし、そのあたりは中身について若干異なっていくかなというふうに思っているところでございます。
平山委員
よくわからないんですけど、お答えになっていることが。いやいや、私が聞いているのは、区長が答弁された内容は、基本計画の中で示すとおっしゃったんですよ。区長の方針と変わったんですか。
小山地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)
当初そういうふうなお答えをさせていただいておりましたけれども、基本構想、それから基本計画等の策定のスケジュール等を検討する中で、ある一定のエリアにつきましては配置計画をお示ししなければいけないかなというふうに思っているところでございます。
平山委員
いや、それはそうですかとは言えないですよね。当初そういうお答えをしておりましたなんて、仮にも区長がおっしゃったんですよ。皆様は区長の補助機関なわけですから。こういう質問であれなんですけど、これ、区長は承知されているんですか。ああいう御答弁された後にこういう議会報告があるということは、区長は承知をされているんですか。
小山地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)
事前に調整をさせていただいているところでございます。
平山委員
それで何にもそのことについて触れずにということになると、本会議って何なんだということになってしまうんですよね。もう少し、方針を変更されるんであれば、まずは方針を変更されるというところからきちんと進めていただかないと、だって、一つ前の定例会で伺ったばかりですよ。そうしたら、基本計画で示しますというふうにおっしゃった。だけども、突然このような形で、いやいや、やっぱりいろいろ事情がありまして先にやらなきゃいけないところがあるんですということになってしまうと、いわゆる計画どおり行政活動が進んでいるとは思いがたくなっちゃうわけなんですよね。となってくると、こちらも、はい、そうですかとは言えないんですけど、もっと丁寧な進め方を改めてされる必要があるんじゃないかと思うんですけど、どうですか。
小山地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)
そのような説明を丁寧にしてから報告をさせていただければよかったかなというふうに思っております。申しわけございませんでした。
平山委員
いやいや、そうではなくて、この時点で児童館施設の配置計画という言葉が30年度、31年度に出てくること自体が問題なんじゃないですかということを申し上げているんです。事前に丁寧な説明とかじゃなくて、きちんと議会の議論の俎上にのせて一つひとつクリアをされていく。そういう手順を踏んでいかれることのほうが正しいやり方じゃないかということを申し上げて、要するに、それぐらい本会議での答弁って我々は重いと思っているんですよ。そうしないと、今後、本会議にどういう姿勢で臨めばいいのかって、わからなくなってしまうんですよね。だから、ちょっとこれについては、ああ、そうですかというふうに申し上げられないな。どうしたらいいんだろうな。
改めて伺いますね。本会議では、基本計画の中で配置について検討、決定をするとおっしゃったんです。だけど、先ほどの御答弁では、学校再編等々が近々に迫っていてということですよね。でも、当然、本会議で質問を通告している時点でそういう状況というのはもう承知をされているわけですよね。それで御答弁を準備されているわけでしょう。だから、そこから今日まで何か大きくものが変わったというふうには私は思えないんですよ。何か大きな変化があったら別ですよ。でも、これ、厚生委員会とかでも報告されちゃっているのかな。子ども文教委員会か。こんな形で出されてしまうと、私はこの報告について認めることはできないと思っているんですけど、そこの部分、もし御説明いただけるのであれば。
小山地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)
こちらの資料の新たな児童館施設等の配置計画ということにつきましては、内容につきましては、32年に迎えるエリアの児童館について何らかの形で方針を出したいというようなところの内容でございます。あと、本会議の答弁と異なる内容になってしまっておりますけれども、できればそこの部分についてはお認めいただきたいというふうに思っているところでございます。
平山委員
もう既に報告をされているので、何ですか。当該委員会だけでどうのということを私は委員長に申し上げることは、それはもうできないのかなと思っていますけど。いや、今回想定されていたような事態があるからどうするんですかということを本会議でお尋ねしているんですよ。だから、そこはそれで、これはね、今、小山さんにこういうことを申し上げてもあれですけど、きちんと答弁していただきたかったなと。大変残念です。もうこれ以上申し上げようがないですものね。誰も答え、いただけます……。
野村地域支えあい推進室長
大変申しわけございません。今回いただいた御意見等も踏まえまして、先ほどございましたが、次期定例会でお示しをします基本方針、区政運営の方針の中で改めてここのスケジュールについてはお示しをさせていただきたいというふうに思ってございます。今ここで言っていることにつきましては、統合新校のできる地域について取り急ぎ方向性をお示しする必要があろうかということの意味合いで記載をさせていただいておりまして、全体的な配置につきましては、前回本会議で区長が御答弁を申し上げているとおり、新たな基本計画の中でお示しをするという手順になろうかというふうに思ってございます。
平山委員
いやいや、それでも同じですよ。何か次に示される新しい区政運営の基本方針に実はこれをのせますと言われても、それだって本会議の答弁と違うじゃないですか、ということになっちゃうじゃないですか。だから、そこの部分をきちんと手順を踏んでやっていただきたいというお願いと、書き方を工夫してくださいよ。新たな児童館施設等の配置計画といったら、私以外の人が読んでも全体計画だと思いますよ。大体役所がこういうふうに書いてくるときというのは、こう書かなきゃいけない理由があったのかなと探りたくもなっちゃいますから。ここの表記については、今後の報告に当たっては、今お考えのところがあるのであればそのように書かれていかないと、我々もそうだと思って審議ができませんから。そうであったとしても本会議の答弁と違いますからね。そこだけは指摘しておきますからね。これは指摘でいいです。
細野委員
児童館のところについてお伺いします。現状の機能と役割というところで六つ挙げられているんですけれども、これは現状の中野区の児童館においてこういう機能と役割を持っているということで、まず確認ですが、よろしいですか。
小山地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)
この6項目につきましては現状実施をしているものでございます。
細野委員
その次の新たな児童館の設置の考え方の中で、この現状の役割の中で、変わったものとか、どこがなくなって、どこがふえたかとか違いについて簡単に教えてください。
小山地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)
今さまざま地域のお子さんたちの状況ですとか家庭の状況、地域の特性等も分析をしながら、さらに強化する部分ですとか、あるいは少し変更をしていく部分ですとか、そのようなことを整理しながら進めていくということで、何を進めるとか、何を縮小するとか、そのような考えは現在まだ持っておりません。
細野委員
私、今回の資料を見てまず感じたことが、児童館を地域の子育て活動拠点として位置付けていくということで、もちろんその点は否定するものではないんですけれども、私としてはやっぱり子ども支援、子どもに対する支援、子育てにフォーカスするか、子どもにフォーカスするかで、その内容って、実は関連しているし、結果として同じようなものになっていくかもしれないけれど、どっちによりフォーカスするかによって考え方とか支援の内容ってすごく変わってくると思うんですね。
今回の資料を見たときに一番感じたのが、子どもの視点というのが感じ取れないんですよ。子ども支援という視点からの児童館の位置付けというものが。例えば一つ目にあります子どもたちの遊びの拠点と居場所、これは新たな児童館の設置の考え方の中ではどこにも出てこないですよね。私は、やっぱり子どもにとって遊びっていうのが発達の中で欠かせないものだというふうに、多分それは多くのほかの委員の方も、これまでの質問なんかでも出ていたかと思いますので、大筋ではそう大きな意見の違いはないのかなというふうに思うんですけれども、子どもにとっての遊びの大切さ、そこのところが中野区の子育てとか子どもの分野の中で果たしてどれぐらい意識されているんだろうかというのが、今回の資料を見たときに本当に非常に強く懸念を抱いたところなんですけども、そのあたりは御担当としてどんなふうにお考えなんでしょうか。
小山地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)
子どもの遊び場ですとか居場所については大変重要だというふうに思っているところでございます。地域の中にキッズ・プラザがあったり児童館があったりする中では、さまざまな施設の特徴等も見ながら、そのあたりをどのように展開をしたらいいかというところで、この2ページの(2)の新たな児童館の設置の考え方のところでは、キッズ・プラザについては広い校庭、体育館があるということではダイナミックな遊びが伸び伸びと展開されている。一方では、児童館の施設規模等を見ますと、なかなか園庭も狭かったり施設規模も差があるということで、そういったことを考えますと、知的ですとか文化芸術活動というものについて、今まで取り組んではきておりますけれども、そういうものも取り入れてお子さんのニーズに応えていけたらいいかなということで記載をしてございますので、大もとにあります子どもの遊びの部分については、新たな児童館の機能、役割というところでもしっかりと反映をさせていきたいというふうに考えております。
細野委員
子どもがどこで遊ぶか、どこに行くかというのを選べる環境をつくるというのは大事だと思うんです。でも、遊びをこの中から選ぶということではなくて、子どもが遊びを生み出せるような環境をつくっていただきたいというのがすごく思うところなんですね。それがどこでなら可能なのかとか、キッズでも可能な部分はあるかもしれません。でも、私はやっぱりそういう創造的な遊びを生み出すという点ではより児童館のほうが適しているのではないかなというふうには個人的には思っております。そこはいろいろ考え方はあるかと思うんですけれども、選択といったときに、場所の選択は大事だと思うんですけれども、これだけの遊びがあります、さあ、好きな遊びはどれですかというんじゃなくて、この枠の外にあるようなものを子どもが本当に発想してつくっていけるような環境づくりというのを私は中野区の中でつくっていっていただきたいなというのがすごく思うところなんですね。
児童館のガイドラインがたしか10月に改正されたのかな。たしかされたんですよね。というところで、改正ガイドラインについても少し資料なんかを見たところ、例えばなんですけど、今回のガイドラインは子どもの視点からの文に統一をしたとか。例えば中学生、高校生のというふうな書き方をしないで、中高生世代かな。というのは、学校に行っていない子もいるから、中学生、高校生というふうに限定しちゃうと学校に行っていない子が行けないというような印象を与えないように、書きぶりというのもすごくそういうことに配慮されたものになっているんですね。
今回、児童館をせっかく新しい考え方でやるといったときに、中野区が、これまでの児童館は一体どういうところに問題があって、これからどういう児童館にしていこうかというのが、すみません、きょう出てきた資料の中では正直わからないんですね。子育て活動の支援拠点というところでは非常に明確なメッセージは伝わってくるんですけれども、子どもから見たときに児童館がどんな場所かというところがちょっと見えてこない部分があるんですね。その部分というのを子どもから見た児童館なり、キッズもそうだと思うんですけれども、子どもの視点というのをもう少し考えて政策をつくっていただきたいなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
小山地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)
資料のほうにも書きましたけれども、今児童館の職員をメンバーとする検討会を内部で立ち上げて、そこで検討してございます。現場の子どもたちの身近にいる職員の検討組織ということで、そのあたりも十分に意見を交わしながら考えていきたいというふうに思っております。
細野委員
あと、今後の検討項目のところで、(5)番の中高生の活動等に対する支援方針というのがあるんですけども、今後いろいろ検討されていくということではあるんですが、区長は施政方針の説明で、中高生の活動拠点となる施設の整備にも取り組んでいきますというふうに御答弁されているんですね。私、男女共同参画センターについても結構しつこく言ったりしているんですけれども、拠点機能を持ったものと活動に対する支援というのは全然意味合いが違ってくると思うんですね、その中身というのが。なので、これは活動への支援なのか、やっぱり中高生世代への拠点施設なのかというところは、これからどういうものを考えていらっしゃるのかというのはお聞きしたいんですけれども、児童館の中でこれは活動支援をしていくということで、拠点施設というのはまた別なところで考えていらっしゃるのか。そのあたりはどうなんでしょうか。
古川子ども教育部副参事(子育て支援担当)
中高生の活動支援に関しましては、現在は中高生の活動そのものに着目した支援を進めているところでございます。中高生がその運営に主体的に参加できる活動拠点といった視点も求められているところがございますので、新たな活動拠点のあり方については、以前、区長も答弁しておりますけれども、中高生の参加を得ながら検討のほうを進めてまいりたいというふうに考えてございます。
細野委員
ぜひよろしくお願いします。最後なんですけれども、子どもの施設といったところの検討を進めていくに当たっては、ここに、今後の検討の中にはたしか区民、関係団体への説明、意見聴取とあるんですけれども、この区民の中には本当に当事者の子どもの意見も聞いていただきたいというのがすごくあるんですね。小学生とかだったら十分自分の意見は表明できると思います。だから、せっかく子どもの施設についての検討を進めていくのであれば、やっぱり子ども自身に意見を聞くという場もぜひ検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
小山地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)
子どもの意見を反映させるという手段につきましては検討させていただきたいというふうに思っているところでございます。
平山委員
今の質疑で私の意見だけ申し上げておきますけど、これは私の考え方で、私は、義務教育の間というのは、これは大人が責任を持って子どもを育てる期間であるというふうに思っております。ですから、決して今のやりとりを全部否定するものではありませんけども、そこは慎重にやっていただかないと。大人の責任が問われる問題だと思いますので、子どもにとって何が最善かということを大人が悩んで考えていくということも非常に重要なことだと思いますけど、これについてどうですか。
小山地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)
しっかりと検討をしてまいりたいというふうに思っております。また、区民の皆さんの意見等もしっかりと聞きながら進めていきたいというふうに考えております。
委員長
他に質疑はございませんか。よろしいですね。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了します。
次に、最後、中野区子ども・子育て支援事業計画の策定状況及び評価について、報告を求めます。
高橋子ども教育部副参事(子ども教育経営担当)
中野区子ども・子育て支援事業計画に関しまして、昨年度中に実施しました施策、事業の実施状況等につきまして取りまとめるとともに一定の点検、評価を行いましたので、御報告をさせていただくものでございます。
資料(資料8)をごらんいただきまして、2のところに平成29年度における事業実績とございますが、別添として冊子を御用意させていただいております。こちらの冊子の内容につきましては、目標ごとに設定しました成果指標の主な取り組みの状況、また成果指標の要因分析などを取りまとめたものになってございます。詳細についてはごらんいただければと思います。
また、3のところに達成状況及び評価というところでまとめてございます。本計画でございますけれども、目指す目標として三つの目標を掲げてございます。その目標ごとに主な成果指標の達成状況と評価内容について主なものを述べるとともに、幼児期の学校教育・保育と地域子ども・子育て支援事業につきまして、その実績、また評価についてまとめてございます。詳細につきましては、こちらもお読み取りいただければと思います。
4ページの4、5になりますけれども、本報告内容につきましては、今後、ホームページ、窓口等で公表してまいります。
説明は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
加藤委員
御説明ありがとうございました。基本的に横ばいだったり、よくなっているのかなと思うんですけど、1点だけ。1ページ目の下から三つ目の項目の1年間に新たに発生する虐待件数というのが大体2倍ぐらいでかなりふえてしまっているなというところなんですけど、これが例えば歌舞伎町に防犯カメラをつけたら犯罪件数がいっぱい見つかっちゃって、それでふえたみたいなものなのか。純粋にふえてしまったものか。つまり、この件数を探す手法が変わってもいないのにふえたのか。そういう見つける手法が変わったからふえたのかとか、その辺を踏まえて御説明いただけませんか。
古川子ども家庭支援センター所長
こちらに関しましては、集計の手法が変わったとかということではなく、実際に当センターのほうに虐待の通告があった件数が純増したといった内容でございます。
加藤委員
そうしましたら、その要因というのはどういったところだと考えられますか。
古川子ども家庭支援センター所長
虐待の通告に関しましては、中野区にとどまらず、東京をはじめ全国で通告件数がふえている傾向がございます。その中で、虐待は未然防止が一番ですけれども、もし虐待の事案が発生した場合は速やかに通告していただくということを、私どもの取り組みの中だけではなく、東京都、全国的にも取り組みを進めている中で、そういった通告をしようといったところの意識の高まりが一定程度あるのかなというふうに受けとめてございます。
加藤委員
そうしましたら、当該の世帯の周辺のところからそういう通報の電話とかがふえたりとか、ある意味ではこのふえた現象というのはプラスと捉えてもいいという考え方でもよろしいんですか。
古川子ども家庭支援センター所長
そこはプラスと捉えていいかどうかというのは悩ましいところではございます。実際、虐待が見えない状態よりは、通告によりまして改善の方向が探れるといったところは一定程度ありがたい話ではあるんですけれども、虐待そのものが根絶できていないところは重く私どもも対応していかなければいけない課題でございますので、これがふえたことをもってよしと言い切れるというところは難しいかなと思ってございます。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了します。
次に、8番、その他で所管事項の報告はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、以上で所管事項の報告を終了させていただきます。
次に、審査日程のその他に入ります。
委員会を暫時休憩します。
(午後4時32分)
委員長
委員会を再開します。
(午後4時34分)
休憩中に御協議いただきましたとおり、次回の日程は11月19日(月曜日)の午前10時からとしたいと思います。そして、それまでに急を要する案件が生じた場合は正副委員長から招集したいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
以上で予定した日程は全て終了しますが、委員、理事者から特に御発言はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で少子高齢化対策調査特別委員会を散会します。
(午後4時34分)