1.令和元年(2019年)7月1日、中野区議会議事堂において開会された。
1.出席議員(42名)
1番 市 川 しんたろう 2番 竹 村 あきひろ
3番 日 野 たかし 4番 渡 辺 たけし
5番 間 ひとみ 6番 河 合 り な
7番 斉 藤 ゆ り 8番 立 石 り お
9番 羽 鳥 だいすけ 10番 高 橋 かずちか
11番 加 藤 たくま 12番 吉 田 康一郎
13番 木 村 広 一 14番 甲 田 ゆり子
15番 内 野 大三郎 16番 杉 山 司
17番 ひやま 隆 18番 小宮山 たかし
19番 い さ 哲 郎 20番 小 杉 一 男
21番 若 林 しげお 22番 内 川 和 久
23番 いでい 良 輔 24番 小 林 ぜんいち
25番 白 井 ひでふみ 26番 いながき じゅん子
27番 山 本 たかし 28番 中 村 延 子
29番 石 坂 わたる 30番 近 藤 さえ子
31番 浦 野 さとみ 32番 大 内 しんご
33番 伊 藤 正 信 34番 高 橋 ちあき
35番 平 山 英 明 36番 南 かつひこ
37番 久 保 り か 38番 森 たかゆき
39番 酒 井 たくや 40番 むとう 有 子
41番 長 沢 和 彦 42番 来 住 和 行
1.欠席議員
な し
1.出席説明員
中 野 区 長 酒 井 直 人 副区長、総務部長(副区長事務取扱) 白 土 純
副 区 長 横 山 克 人 教 育 長 入 野 貴美子
企 画 部 長 高 橋 昭 彦 危機管理担当部長、新区役所整備担当部長 滝 瀬 裕 之
区 民 部 長 青 山 敬一郎 子ども教育部長、教育委員会事務局次長 戸 辺 眞
子ども家庭支援担当部長、教育委員会事務局参事(子ども家庭支援担当) 小 田 史 子 地域支えあい推進部長 野 村 建 樹
地域包括ケア推進担当部長 藤 井 多希子 健康福祉部長 朝 井 めぐみ
保 健 所 長 向 山 晴 子 環 境 部 長 岩 浅 英 樹
都市基盤部長 豊 川 士 朗 まちづくり推進部長 角 秀 行
中野駅周辺まちづくり担当部長 奈 良 浩 二 企画部企画課長 杉 本 兼太郎
総務部総務課長 石 濱 良 行
1.本会の書記は下記のとおりである。
事 務 局 長 吉 村 恒 治 事務局次長 小 堺 充
議事調査担当係長 鳥 居 誠 書 記 立 川 衛
書 記 若 見 元 彦 書 記 野 村 理 志
書 記 井 田 裕 之 書 記 鎌 形 聡 美
書 記 遠 藤 良 太 書 記 松 丸 晃 大
書 記 髙 橋 万 里 書 記 山 口 大 輔
書 記 有 明 健 人 書 記 五十嵐 一 生
議事日程(令和元年(2019年)7月1日午後1時開議)
日程第1 第41号議案 令和元年度中野区一般会計補正予算
日程第2 第42号議案 元号を改める政令の施行に伴う関係条例の整備に関する条例
第43号議案 平和の森小学校増築工事請負契約に係る契約金額の変更について
第44号議案 中野東中学校等複合施設新築に伴う電気設備工事請負契約に係る契約金額
の変更について
第45号議案 中野東中学校等複合施設新築に伴う空気調和設備工事請負契約に係る契約
金額の変更について
第46号議案 中野東中学校等複合施設新築に伴う給排水衛生設備工事請負契約に係る契
約金額の変更について
第47号議案 みなみの小学校校舎新築に伴う電気設備工事請負契約
第48号議案 みなみの小学校校舎新築に伴う機械設備工事請負契約
第49号議案 美鳩小学校校舎新築に伴う電気設備工事請負契約
第50号議案 美鳩小学校校舎新築に伴う機械設備工事請負契約
第51号議案 歴史民俗資料館常設展示再整備事業委託契約
第60号議案 哲学堂公園野球場改修工事請負契約
日程第3 第52号議案 中野区特別区税条例等の一部を改正する条例
日程第4 第53号議案 中野区立総合体育館の管理及び運営に関する条例
第54号議案 中野区災害弔慰金の支給等に関する条例の一部を改正する条例
日程第5 第55号議案 中野区まちづくり事業住宅条例の一部を改正する条例
第56号議案 特別区道路線の認定について
日程第6 第57号議案 中野区保育所条例の一部を改正する条例
第58号議案 中野区立学校設置条例の一部を改正する条例
第59号議案 指定管理者の指定について
午後1時00分開議
○議長(高橋かずちか) 定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。
この際、申し上げます。令和元年7月1日付をもちまして、お手元の文書のとおり、本会議参与に人事異動がありましたので、御報告いたします。
本会議参与の人事異動
令和元年(2019年)7月1日
発 令 |
氏 名 |
旧 |
総務部長 |
(副区長 白土 純 事務取扱) |
○議長(高橋かずちか) 次に、令和元年7月1日付をもちまして、お手元の文書のとおり、委員会参与に人事異動がありましたので、念のため御報告いたします。
区長発令 |
発令権者 中野区長 酒井 直人 |
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発 令 |
氏 名 等 |
備考 |
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総務部長 |
( 副区長 白土 純 事務取扱 ) |
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備考 |
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○議長(高橋かずちか) 6月28日の会議に引き続き、一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 南 かつひこ
1 沼袋駅周辺まちづくりについて
2 保育の充実について
3 区民活動センターの機能充実について
4 高齢者対策について
5 防災・減災対策について
6 その他
○議長(高橋かずちか) 初めに、南かつひこ議員。
〔南かつひこ議員登壇〕
○36番(南かつひこ) 令和元年の新しい元号になりまして最初の定例会となります。心新たに、公明党議員団の立場から一般質問を行います。質問項目は通告のとおりです。その他はございません。一般質問は2年ぶりとなりますので少し緊張しておりますが、2年分の思いを込めて行いますので、区長並びに理事者におかれましては、明快で前向きな御答弁をお願いしたいと思います。
では、最初に、沼袋駅周辺まちづくりについて伺います。
中井駅-野方駅間の連続立体交差事業は、地下化事業として平成23年8月に都市計画決定がなされ、平成25年4月に事業認可を取得、翌年の平成26年1月より工事着手となっております。当初の完成予定は令和2年度となっておりますが、現状を考えれば、完成目標の期日には間に合うとは到底思えない状況であります。そこで、現在の進捗状況と今後の見通しはどのようになっているのか、東京都の考え方を含めて現状を伺います。同様の質問が前定例会や今定例会でも同僚議員からありましたけれども、私からも改めて伺いたいと思います。
中井駅-野方駅間の連続立体交差事業での地下化区間において、シールド工法によって地下化事業を進められていくことになっていますが、工事の開始地点や手順については全く説明がなされておりません。現状ではこれらの点についてどのようになっているのか伺います。
次に、沼袋駅南側に整備計画の交通広場について伺います。2,800平米の交通広場の進捗状況はどのようになっているのか。地権者の人数と土地収用の交渉はどこまで進んでいるのかを伺います。また、駅前の交通広場整備は連続立体地下化事業にかかわる工事との関連性を考えれば、どのように進められていくのかを伺います。
沼袋駅周辺の課題の一つに地区集散道路第3号線の拡幅計画があります。平成23年8月に中野区決定となった平和の森公園周辺地区の地区計画の変更により、地区集散道路第3号線の延長距離が138メートルから77メートルと変更になりました。この約77メートルの区間である妙正寺川新道橋が始点となり、平和の森公園際までの地区集散道路第3号線の整備状況はどのようになっているのか伺います。また、当道路の西側の土地収用の交渉状況を伺うとともに、東側の土地収用の考え方についての区の見解を伺います。
平成23年8月に中井駅-野方駅間の連続立体交差事業と同時に都市計画決定がなされた区画街路4号線は、沼袋駅周辺まちづくりの柱となるもので、現在は道路線形や交通島、ハンプ手法などの道路基本構造の作成が進められているところです。商店街通りの沿道の住民からは、いつから土地収用の個別交渉が始まるのか知りたいとの声も聞こえてきています。今後どのような手順で個別交渉や整備を進めていくのか、区の見解を伺います。
沼袋駅北側の駅前再開発による街区の再編計画が進められており、勉強会が開催されていますが、その対象となる範囲や規模などについて伺います。また、対象エリアには、区画街路4号線の事業区間と重複する区域があると考えますが、その場合にはどちらの事業によって進められる考えなのか伺います。
平成29年5月に定められた西武新宿線沿線まちづくり推進プランには、駅前の拠点空間を歩行者中心の空間として回遊性を高めるとともに、東西南北の交通を受けとめるため、拠点を取り囲む環状のループ道路整備しようとしています。このループ道路の計画はどこまで進んでいるのか伺います。また、当該地域への働きかけはどのようになっているのかもあわせて伺います。
沼袋駅周辺まちづくりに際して、区画街路4号線を核に東西の防災性の強化も大きな課題の一つです。いざ発災したときや急病人が出たときには緊急車両が入っていけない狭隘道路も多く、不燃化のまちづくりが急がれるところです。西武新宿線沿線まちづくり推進プランでは、木造住宅密集地域の改善を目指した防災のまちづくりに取り組むとしていますが、今後の進め方について伺って、この項の質問は終わります。
2番目に保育の充実について伺います。
現在、区では医療的ケア児の区立保育園での受け入れを検討していると聞いております。近年、医療技術等の進歩を背景として医療的ケアをすることで集団保育が可能となるケースに移行していく場合がふえていくと考えられます。医療的ケア児の区立保育園での受け入れについて中野区医師会とも協議をしていると聞いています。現在の医療的ケア児の受け入れについての検討状況はどのようになっているのかを伺うとともに、看護師の配置基準の考え方について区の見解を伺います。
次に、障害児の延長保育の実施について伺います。現在、障害児の保育時間は午前7時15分から午後6時15分までの11時間保育と定めており、延長保育は認められていません。国の補助が11時間までの保育と決められているからであります。しかし、障害児を抱える保護者が職場から送り迎えを考えると、最低でも1時間の延長保育を認めてほしいとの要望をよく聞くところであります。国の補助が来ないのであれば、区独自として予算立てをして延長保育を実施すべきと考えますが、いかがでしょうか、伺います。
次に、医療的ケア児の実態把握の現状について伺います。子ども特別支援課では、障害児通所施設の利用状況を管理しており、障害福祉課では、障害児のレスパイト事業の情報管理をしているところです。また、子ども特別支援課では、個々の状況に応じて教育委員会や当該の学校に連携を図り、特別支援会議を開催するなど調整を行っております。
一方、すこやか福祉センターでは、乳幼児健診の際に疾病や障害の早期発見・早期治療に結びつけ、個々に対して保健指導を行い対応しています。障害の状況や医療的ケアの状態などを台帳に記録して4圏域ごとに保管し、個々の状況に応じて対応していると聞いております。また、重度の障害児の場合はすこやか福祉センターではなく、区内外の病院で健診を受けるケースがあり、区内の病院で健診をした際には、中野区医師会からすこやか福祉センターに健診結果を報告することになっております。医療的ケア児への漏れのない手厚い支援をするためには、子ども特別支援課や障害福祉課が把握しているサービス利用者の情報と、すこやか福祉センターで管理している情報とを照合して確認する必要があると考えますが、いかがでしょうか。区の見解を伺うとともに、現在、医療的ケア児の未就学児と就学後の子どもの人数をそれぞれ何人把握されているのかを伺います。
次に、区立保育室について伺います。先日の6月18日付の日本経済新聞に4月1日現在の東京23区の待機児童数が掲載されており、中野区の待機児童数は157名とありました。昨年より14名の減少となりましたが、今後とも待機児童解消のための対策に尽力しなくてはなりません。現在、待機児童解消のための緊急対策として整備した7カ所で運営されている区立保育室は、本年度末で廃止することになっていますが、いまだに待機児童が解消できていない状況にあって、その廃止計画には変更がないのかを伺うとともに、区立保育室の廃止後の接続園についての入園調整は優先的に行うことになっていますが、接続園の確保はできているのか、区の見解を伺います。
また、区立保育室には弥生町からも通園している園児もいると聞きますが、このように自宅から離れた区立保育室に通園している場合、自宅近くに接続園を設定するなど、柔軟に対応すべきと考えますが、いかがでしょうか、伺います。
新聞報道にもあったように、ことしも157名の待機児童となり、解消のための対策が急がれるところですが、待機児童の状況には地域偏在があり、中野坂上駅周辺や東中野駅周辺では待機児童の問題が深刻な状況にあります。その反面、北部地域では定員割れの保育園も増加してきている実態もあります。保育士を確保する中で大きく定員割れがあった場合には、保育園の経営基盤を揺るがしかねない状況の私立園もあると聞いております。その際には私立保育園の定員の調整も検討すべきであると考えますが、いかがでしょうか。伺って、この項の質問は終わります。
3番目に、区民活動センターの機能充実について伺います。
初めに、区民活動センターの集会室の定員について伺います。私が区政報告会を行う際に区民活動センターの集会室を定期的に使用しております。区民活動センターの集会室等を使用する際には、中野区区民活動センター集会室等の使用の手続等に関する要綱の第18条4項に「定員を超えて使用しないこと」とあり、定員を超えての椅子も使用することができないことになっています。しかし、区政報告会への参加は、区民の方をはじめ、どなたでも参加することができるため、集会室等の定員内での呼びかけには難しい面があります。また、区が主催する地域説明会や町会・自治会などの地域行事なども毎回ごとに定員内での参加募集をかけなくてはならず、地域の現状との整合性もとれなくなってしまいます。区は施設ごとに収容人員を消防署に届けているとのことですが、収容人員と定員との関係はどのようになっているのか。また、集会室の定員と消防法との関係はどのようになっているのか、区の見解を伺います。
次に、区民活動センターの夜間のロビー使用について伺います。夜間の時間帯に、介護ヘルパーさんが移動の合間の時間調整をするためにロビーを使用したときに、ある区民活動センターでは、休憩はできないので、すぐに退室するように促されたことがあると聞きました。私も夜間の時間帯で区民の方から相談を受ける際に区民活動センターのロビーを使用することもあります。また、これからの季節は高齢者の夜間の熱中症対策としてのロビー使用も考えられます。夜間のロビー使用については、ある区民活動センターでは、管理人の方が、突発的なさまざまな問題が起きたときに一人で対応せざるを得ない実情もあり、それぞれの対応に苦慮する実例があったことも認識しているところです。そのような苦慮する実例から、各区民活動センターの運営委員会の判断によって、夜間のロビー使用への対応に違いがあるのも確かであり、理解もできるところです。しかしながら、夜間のロビー使用については、ヘルパーさんなどのように、やむにやまれぬ区民の方の現状を考えれば、柔軟な対応が必要と思われますが、区としての運営委員会への対応をどのように考えられているのか、区の見解を伺ってこの項の質問は終わります。
4番目に高齢者対策について伺います。
初めに、高齢者支援における包括連携協定の拡充について伺います。現在、区では、コンビニチェーン大手の一つである株式会社セブン-イレブン・ジャパンと地域活性化のための包括連携協定を平成28年10月に23区に先駆けて結んでいます。包括連携事項には、高齢者の見守り活動の支援が明記されており、支援を必要とする人の支えあい活動への協力を行っています。具体的には、日常業務の中で気づいた高齢者等の異変や生活上の支障に関することへの区や警察等の関係機関への報告やお食事お届けサービス等の生活支援サービスの展開などの役割を果たすことになっています。中野区とコンビニ事業者の双方にとってもメリットのある協定になっております。
平成28年10月に締結した包括連携協定は、株式会社セブン-イレブン・ジャパンから中野区への申し入れにより実現したものです。包括連携協定のさらなる充実を図るためには、区内にはセブン-イレブン以外にも多くのコンビニ店舗があり、その他の大手コンビニ事業者とも中野区が積極的に包括連携協定を結ぶ道筋を立て拡充すべきと考えますが、いかがでしょうか、伺います。
また、大手コンビニ事業者と関係を図ることで買い物弱者対策にも寄与できると考えます。練馬区では、セブン-イレブン・ジャパンとの間で結んだ高齢者見守りネットワーク事業協定の一環で、移動販売車の事業を行うことで高齢者の見守り活動を行っています。高齢化が進んでいる練馬区光が丘団地内で移動販売事業者事業「セブンあんしんお届け便」の名称で運行しており、大変に好評を得ております。中野区内にある公社住宅や都営住宅、区営住宅などの公営住宅では、築年数が何十年とたっているところも多く、必然的に住民の方の高齢化も問題となってきています。若いときには何も感じなかったが、年をとって初めてお店までの距離や買い物荷物の重たさなど、買い物の不便さ、つらさを感じるようになったとの声もよく聞きます。また、沼袋駅周辺では、西友のスーパーマーケットがなくなったために買い物に非常に不便さを感じるとの声もよく聞きます。沼袋駅に近接している沼袋高齢者会館前でも移動販売車事業は効果的と思われます。
このような買い物弱者対策として公営住宅や高齢者会館での移動販売車事業は、高齢者の方の悩みの解決策につながると考えます。各公社住宅や都営住宅、区営住宅などの公営住宅の自治会と連携をとり、移動販売の意向調査を実施するとともに、どこかの公営住宅で移動販売車の実証実験をしてモデルケースをつくるべきと考えますが、いかがでしょうか、伺います。
次に、高齢者の見守りの一環として区営住宅や福祉住宅などの区の管理する公的住宅にAED(自動体外式除細動器)を設置してはどうでしょうか。高齢者の方が急に具合が悪くなり緊急を要する事態に陥ったときには、救急車が到着するまでの時間にAEDを使用することで救命率を数倍上げることができます。高齢者の見守りとともに、高齢者の命を守るためにも公的住宅の集会所や管理人室などにAEDを配備すべきと考えますが、いかがでしょうか、伺います。
また、高齢者等の住民が急に意識がないような急病になったときに、救急車が到着するまでに慌てずに正しくAEDの操作ができるように、各自治会でAEDの講習会も実施すべきと考えますが、区の見解を伺います。
次に、高齢ドライバーの急発進事故への対応策について伺います。都議会公明党では、今月11日の都議会代表質問で、高齢ドライバーによる交通事故が相次いでいることを受け、安全運転をサポートする車両改修への補助など、多様な施策を東京都に対して求めました。これに対して小池都知事は、アクセルとブレーキを踏み間違えた際に急発進を防ぐ装置の取りつけ費用を9割補助するとの方針を表明しました。具体的な補助の開始時期や対象等についてはこれからであり、未定であります。高齢ドライバーによる大事故のあった豊島区では、東京都の9割補助の方針を受け、区として自己負担1割に対して補助をして取りつけ費用の実質無償化を検討しているところであります。中野区としても東京都と連携を図り、まずは高齢ドライバーによる事故を未然に防ぐための補助制度の周知を図るべきと考えますが、いかがでしょうか、伺います。また、区としての補助制度も検討すべきと考えますが、区の見解を伺って、この項の質問は終わります。
5番目に、防災・減災対策について伺います。
気象庁は5月29日から5段階大雨警戒レベルの運用を開始しました。ことしの3月の内閣府の避難勧告等に関するガイドラインの改定に基づき、各自治体においても避難勧告や避難指示にレベルをつけて発表することとなりました。これまでは水害や土砂災害の危険が迫ると区市町村が避難勧告、気象庁や都道府県などが土砂災害警戒情報などの防災情報を発表していました。これに住民に求める避難行動を5段階で示す警戒レベルを加えました。今回の大雨警戒レベルの運用開始を受けて、避難勧告や注意報、警戒などがどのレベルに当たるのかも明確にしなくてはならないと考えます。中野区では、過去に神田川や妙正寺川の氾濫での水害被害を受けて、護岸工事や調節池の整備を進めてきました。河川や地下調節池の現状の水量レベルなどの情報発信及び避難勧告等をどのように発令していくのか、また、地域の実情に合った情報伝達をどのように伝えるのか、区の見解を伺います。
先日、江戸川区の水害ハザードマップが公表され、「ここにいてはだめです」と明記されたことで話題となりました。A4判35ページ立ての冊子で、英語、中国語、韓国語など多言語にも対応しています。地域の実情、つまり実際の水害被害の状況に合った詳細な情報の掲載があり、中野区での必要性も感じました。中野区の洪水ハザードマップはA2版で使いづらく、詳細な情報の掲載もされておらず、活用しにくいと感じます。この際、中野区洪水ハザードマップに、区民に対して避難に必要な情報を盛り込むなど、内容の充実や多言語版の製作、そして過去の水害被害地域を中心にハザードマップの配布をすべきと考えますが、いかがでしょうか、伺います。
各地で大雨被害が相次ぐ中、東京都は水害に備えて、都民一人ひとりが避難のタイミングなどをあらかじめ決めておく避難行動計画「マイ・タイムライン」を普及するために、東京都独自のガイドブック「東京マイ・タイムライン」と避難行動計画をまとめるシートを作成し、配布しています。中野区は過去に甚大な水害も発生していることから、過去の被害や中野区の地域特性を踏まえて、東京マイ・タイムラインを各個人や各家庭で活用して避難行動計画シートを作成するに当たり、区民にお知らせする情報や時期を簡潔に明記した中野区のタイムラインを作成し提供することで、完成度の高い東京マイ・タイムライン及び避難行動計画シートになると考えますが、区の見解を伺って、私の全ての質問は終わります。
御清聴ありがとうございました。
〔区長酒井直人登壇〕
○区長(酒井直人) 南議員の御質問にお答えいたします。
まず1点目、沼袋駅周辺まちづくりについて、連続立体交差事業の進捗状況と今後の見通しについての御質問です。
中井-野方駅間の連続立体交差事業の現在の進捗状況は、用地については、これまで約9割を取得しておりまして、引き続き残る用地の取得を鋭意進めていくとのことでございます。また、工事については、地下構造物を構築するための仮設土留工や線路を借り受けするための工事桁の仮設などを実施しており、引き続き同様の工事を進めていくと聞いてございます。しかしながら、事業に必要な用地で、いまだ御協力を得られない箇所が残っていると聞いており、用地取得後に駅の地下部分を構築する工事やシールドマシンによるトンネル工事を進めていくことを考慮しますと、現在の事業認可期間内に事業を完了することは難しい状況でございます。このため現在、東京都と鉄道事業者で事業工程についての精査を行っておりまして、今後精査した結果を踏まえて、東京都が事業認可の変更など必要な手続を行っていくと聞いております。
次に、シールド工法による地下化工事の手順についての御質問です。シールド工事には、上下線それぞれ1基ずつ計2基のシールドマシンを使用する計画でございまして、上下線ともに中井駅と新井薬師前駅の間にある発進立坑から発進し、野方駅方面に掘り進む予定と聞いております。なお、シールド工事の実施時期については、新井薬師前駅及び沼袋駅の掘削工事等が進捗した後にシールドマシンを発進する予定と聞いております。
次に、区画街路4号線の駅前広場部分の進捗状況と整備についてでございます。取得対象となる画地は13区画ございます。権利者数は、土地建物所有者が15人、そのほかに複数の借家人がいるとのことです。現在、建物等の調査を進めており、これらが完了した権利者から契約に向けた用地取得交渉を鋭意進めております。また、駅前広場部分については、連続立体交差事業の作業ヤードとして活用していくことから、工事を円滑に進められるよう早期取得を目指してまいります。
次に、地区集散道路3号の整備についてでございます。妙正寺川より南の地区集散道路3号の西側部分については用地買収が完了したところでございまして、暫定整備として、車道の拡幅と歩行者の安全対策を行う予定でございます。東側については、今後調査を行って対応方針を検討する予定でございます。
次に、区画街路4号線の商店街部分の整備についての御質問です。商店街部分については、平成29年度に事業認可した際、駅前広場部分を先行して用地取得するため、手続保留の区間としております。今年度から新青梅街道から南側に向かって商店街の機能維持や店舗の部分的な欠落を防止することなどに配慮して、区間を定めて段階的に保留を解除しながら用地取得交渉を進めてまいります。
次に、駅北側の街区再編についてでございます。まちづくり推進プランに掲げる新たなにぎわいの拠点づくりに向けて、区画街路4号線東側の商店街の一部を含む約2.5ヘクタールの区域において、土地または建物を所有している方210名を対象に、昨年11月から街区再編に係る勉強会が始まっております。区画街路4号線の街路事業と街区再編に係る事業のどちらの事業によって整備を進めるかについては、既に事業認可がなされている街路事業が優先されるものと認識しておりますが、新たなにぎわいの拠点づくりの進捗状況や対象となる権利者の意向によって調整が必要になるものと考えております。
次に、ループ道路の整備についてでございます。新たなにぎわいの拠点づくりを進めるために、駅北側の街区再編に係る勉強会が始まったところでございます。現在のところ、いわゆるループ道路としての具体的な検討はなされておりませんで、地域への働きかけを行う段階には至っておりません。今後拠点づくりの検討を進める中で、歩行者を中心とした安全で快適な空間整備に向けて周辺道路の整備についても検討が必要と考えております。この検討に際しては、地域に対する丁寧な説明や情報提供を十分に行いながら進めていきたいと考えております。
次に、防災まちづくりについての御質問です。区は、まちづくり推進プランに基づいて防災性の向上と良好な住宅地の形成に資するまちづくりのルールづくりを目指して、今年度、区画街路4号線の後背地に係る防災まちづくりに着手する考えでございます。防災まちづくりは、消防活動困難区域の広さなどを勘案して、緊急性の高い地区から取り組みを進めたいと考えておりまして、この取り組みを進めるに当たっては、土地建物に権利をお持ちの方などに参加いただく組織を立ち上げ、検討を進めたいと考えております。
次に、保育の充実についての項でございます。
まず最初に、医療的ケアが必要な子どもの支援についてでございます。医療的ケアが必要で、保育所等の利用を希望する子どもについては、中野区医師会の協力を得て保育所等で受け入れられる医療的ケアの内容、程度、必要となる看護師などを含めた職員体制、施設環境など具体的な受け入れの判断基準について検討を進めているところでございます。
次に、医療的ケアが必要な子どもの延長保育についてでございます。保育施設における医療的ケアが必要な子どもの利用については、職員体制など安全性を確保した上で受け入れを行う必要があると考えておりまして、今後の課題と考えております。
次に、医療的ケア児の把握についての御質問です。これまでも保護者からの御相談や福祉サービスの利用、医療機関などからの情報があった場合には、個別ケースごとに関係部署が連携して必要なサービスが提供できるような支援を行っているところでございます。今後も引き続き連携を図って丁寧な支援に努めてまいります。6月1日現在、区が把握している医療的ケア児の人数ですが、未就学児が21人、就学後の子どもは22人でございます。
区立保育室閉室及び接続園の設定についての御質問です。2年間限定で開設した区立保育室については、沼袋3丁目保育室を除く6室については予定どおり今年度末で閉室をいたします。なお、沼袋3丁目保育室については小学校の跡施設を活用していることから、来年度も引き続き運営することを予定しております。区立保育室に在籍している園児の閉室後の接続園については、全員分を確保できております。接続園は保育室近辺の保育園を基本としておりますが、もし接続園を希望しない保護者がいる場合は個別に対応してまいります。
次に、適正な保育定員のあり方についての御質問です。待機児童が解消していない現在、直ちに定員を調整することは難しいと考えておりますが、区立保育園のあり方も考慮しながら、地域的な偏りのない適正な定員となるよう今後調整してまいります。
〔地域支えあい推進部長野村建樹登壇〕
○地域支えあい推進部長(野村建樹) 私からは、区民活動センター機能充実の御質問についてお答えをいたします。
まず、集会室の定員についてでございます。施設の収容人員は、消防法の算定基準に基づき、施設の廊下やトイレなどを含む施設全体の床面積と常時勤務いたします職員数、これらを勘案いたしまして算出することとされてございます。一方、各部屋ごとの定員でございますが、こちらにつきましては区が会議の開催を想定し、その部屋に用意いたしました机、椅子、こうした常設の什器類の設置数に基づきまして定めたものでございます。
御質問にもございましたように、各集会室の利用定員につきましては、非常時の利用者の安全確保、これを前提といたしまして、利用の形態が教室形式の場合、椅子のみの場合、さまざまございますので、区民の利便性の向上、こうした観点で今後見直しを図ってまいりたいというふうに考えてございます。
次に、夜間ロビーの使用についての御質問でございました。夜間のロビー利用の制限措置につきましては、過去における利用実態を踏まえて、各区民活動センターの運営委員会が取り決めたものでございます。今後、夜間における施設の管理体制の強化策等を検討いたしまして、区民の利用が可能となるよう、各運営委員会と協議してまいりたいというふうに考えてございます。
〔企画部長高橋昭彦登壇〕
○企画部長(高橋昭彦) 私からは、高齢者対策についての項のうち、コンビニ事業者との包括連携協定についての御質問についてお答えをいたします。
社会経済情勢の変化や高度化・多様化する区民ニーズに応じて地域課題を解決していくためには、民間事業者等のアイデア、ノウハウ、ネットワーク等の資源を最大限に活用していくことが重要であると考えております。コンビニエンスストアにつきましては、地域に密着した商品・サービスの提供拠点であると同時に、異変があったときの通報や買い物支援サービスの提供、安全情報の発信など、総合力のある対応が可能であることから、他のコンビニ事業者との関係構築についても可能性を探ってまいりたい、そのように考えてございます。
〔地域包括ケア推進担当部長藤井多希子登壇〕
○地域包括ケア推進担当部長(藤井多希子) 私からは、高齢者対策についての御質問のうち、買い物弱者対策についてお答えいたします。
高齢者が日常生活を営む地域にさまざまなサービスの拠点や機能が設けられているということは、地域包括ケアの目指すまちづくりにとってとても重要な要素であると考えます。買い物弱者支援のためには、御提案のあった移動販売のほか、宅配サービスなどの支援が考えられます。こうしたニーズの調査や効果的な対策について研究してまいります。
〔都市基盤部長豊川士朗登壇〕
○都市基盤部長(豊川士朗) 私からは、高齢者対策のうち、区営住宅及び福祉住宅などへのAED設置についてお答えいたします。
AEDにつきましては、区民が多く利用される施設等には順次配置をしておりますが、区営住宅及び福祉住宅につきましては、一般財団法人日本救急医療財団が平成30年度に定めましたAEDの適正配置に関するガイドラインに基づきまして、他の施設等の設置状況を見ながら検討してまいります。
〔危機管理担当部長滝瀬裕之登壇〕
○危機管理担当部長(滝瀬裕之) 私からは、高齢者対策のうち、高齢者の事故防止対策について御答弁申し上げます。
現時点で東京都や豊島区がブレーキ踏み間違い防止装置の購入費補助制度の導入を検討していることにつきましては承知をしているところでございます。今後、都や豊島区を含めた他の自治体の動向などを踏まえつつ、区として必要な施策について検討したいと考えております。
続きまして、防災・減災につきましてのうち、避難勧告等に関するガイドラインの改正に伴う区の対応についてお答え申し上げます。
ガイドラインの改定は、災害発生のおそれの高まりに応じて、区民等がとるべき行動を5段階の警戒レベルに分け、情報と行動の対応を明確化することを目的に内閣府が行ったものでございます。実際の避難勧告等の発令においては、気象庁において注意報や警報相当となるレベル1からレベル2を発令し、区では地域防災計画に基づきまして、降雨量や河川の水位、洪水予報等を勘案し、避難準備から避難勧告、さらに災害発生情報相当となるレベル3から5を発令することになるところでございます。伝達方法につきましては、区の防災行政無線やツイッター、ホームページ、応急隊の広報等を活用に加えまして、今年度からは新たに昨年度導入いたしました緊急情報電話伝達システムを活用いたしまして、各防災会への伝達も行うこととしているところでございます。
続きまして、ハザードマップの充実と配布区域等についてでございます。現在、区の洪水ハザードマップには、避難情報として情報収集の方法や避難の仕方、また避難情報の種類等を掲載してございます。一方、気象状況に応じた避難情報等を時系列で周知することも重要であることから、今後の改定の際には、避難情報の発令時期や発令内容が確認できるような情報を掲載するとともに、多言語版の製作についても検討してまいりたいと考えております。また、配布につきましては、各地域事務所や区役所での配布及びホームページへの掲載を行うとともに、新たに防災会等を通じて浸水地域を重点に配布していきたいと考えております。
続きまして、東京マイ・タイムラインの作成に必要な情報の提供でございます。東京マイ・タイムラインは、都民一人ひとりが水害からの避難を考えるための教材でございます。みずからの住む地域の実態を的確に把握し、作成することが重要と考えてございます。区の風水害タイムラインは地域防災計画に定めているところでございますが、神田川、善福寺川、妙正寺川の水位、気象庁等が発表する洪水予報等を踏まえ、行動主体を区、それから都、関係防災機関、区民として明記しているところでございます。今後、東京マイ・タイムラインの配布に伴いまして、区が提供する情報の時期や内容を時系列で確認できる資料として、(仮称)中野区民の風水害タイムライン等を作成し、提供していきたいと考えてございます。
〔南かつひこ議員登壇〕
○36番(南かつひこ) 再質問させていただきます。
2点、まず医療的ケア児の障害児の延長保育について、今後の課題として考えていらっしゃるということですが、区長は子育て先進区を掲げて、これからさらに力を入れていかれるというふうに思っておりますが、もう一度、障害児の延長保育の本気度、その辺をちょっと伺いたいというのが1点と、あと買い物弱者につきまして、宅配サービスも考えていらっしゃるということをお聞きしておるんですが、それをするにしても、質問でも言いましたが、意向調査というのは非常に重要だと思うんですね。その辺のことをどのように考えていらっしゃるのか、その辺をお伺いしたいと思います。
〔区長酒井直人登壇〕
○区長(酒井直人) 南議員の再質問にお答えいたします。
医療的ケアが必要な子どもに対する支援で、延長保育の関係での私の認識ということだと思っております。まずは、医療的ケアが必要な子どもに対しての受け入れですね。こちらはなるべく早く実現することを検討いたしまして、また、子育て先進区の中では、当然ほかの子どもたちと同じように延長保育を受けられるということが、非常に必要性は感じておりますので、そこについても早急に検討してまいりたいと考えております。
〔地域包括ケア推進担当部長藤井多希子登壇〕
○地域包括ケア推進担当部長(藤井多希子) 御質問のありました買い物弱者のためのニーズ調査の件ですけれども、おっしゃるとおり、宅配サービスですとかさまざまなサービスがある中で、どのようなニーズがあるのかということは調査することが重要だと考えております。しかし、その調査の方法につきましても、どのような調査が効果的なのかということも、十分検討してからでないとというふうに考えておりますので、調査の方法も含めてこれから十分検討してまいります。
○議長(高橋かずちか) 以上で南かつひこ議員の質問は終わります。
議事の都合により、暫時休憩いたします。
午後1時48分休憩
午後1時48分開議
○議長(高橋かずちか) 会議を再開いたします。
一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 伊 藤 正 信
1 鍋横区民活動センターの施設整備について
2 防災対策と地域防災力の向上について
3 中野区立小中学校施設整備計画について
4 その他
○議長(高橋かずちか) 伊藤正信議員。
〔伊藤正信議員登壇〕
○33番(伊藤正信) 令和元年第2回定例会に当たりまして、自由民主党議員団の立場で質問をさせていただきます。
私の不徳のいたすところで、このような形になってしまいました。ちょうど1カ月前、地元の第二中学校の運動会にてPTA競技に出場いたしまして、転倒して大腿骨の転子部骨折、いわゆる大腿骨に3センチのひびが入りまして、ちょうど1カ月で大分よくはなりましたけども、いまだにこんな形で質問をさせていただいております。
また、今回この質問に当たりまして、高橋議長をはじめとした御配慮により、また事務局の皆さんの御協力をいただきまして、このように質問させていただきますことに感謝を申し上げて質問に入りたいと思います。
まず初めに、鍋横区民活動センターの施設整備について伺います。
この質問についてはたびたび質問をさせていただいておりまして、第1回定例会のときに、同僚議員の大内議員からも質問させていただきました。また、酒井区長の答弁では、整備方針について考え方をお示しして2023年度中の開設を目指していきたいと考えておりますとのお答えもいただいております。
その後、常任委員会において、鍋横区民活動センター等整備に関する基本的な考え方についての報告がありました。敷地面積は、1,087.40平米。整備施設は、高齢者会館施設を含む鍋横区民活動センター、地域包括支援センター、障害者相談支援事業所、高齢者福祉施設などを整備することとして、今後地域団体等との意見交換を行った上で基本方針(案)を作成したいと考えているとの報告でした。そして、地域団体との意見交換会を行い、整備基本方針(案)が示され、説明会が行われました。
この整備基本方針(案)の中では、看護小規模多機能型委託介護施設と都市型軽費老人ホームなどの高齢者福祉施設の整備が計画されております。少子・高齢化を迎える中、医療のある高齢者を在宅で支えるための仕組みづくりは今後重要な課題となってきています。こうした高齢者施設が鍋横地域に整備されることは、将来にわたって区民が安心して暮らし続けることのできる地域社会の形成に評価するところであります。しかしながら、今回の区民活動センターの構築については、地域からさまざまな要望が出ているのも事実であります。
要望の中には、鍋横商店街の中央に位置するにぎわいのある予定地に、こうした高齢者施設の整備がふさわしいのかどうかといった点や、区は高齢者施設の居住者と区民活動センター利用者など、地域での交流を積極的に進めていくという考えのようですが、その具体的なイメージが湧いてこないといった意見がありました。
そこで伺います。今回鍋横地域に高齢者施設を整備しなければならない区における高齢者施設整備とニーズの現状はどのようなものでしょうか。鍋横地域に整備する必要性を伺います。
また、基本方針(案)の中では、「地域の賑わいと多世代の交流に寄与する拠点としての魅力ある施設を整備する」と書かれていますが、こうした高齢者施設と地域との交流は、具体的にどのように進めていこうと考えているのか伺います。
地域においては、こうした高齢者施設の必要性を理解していただき、今後は計画段階から地域との十分な意見交換を行う中で進めてほしいと願っております。鍋横区民活動センター等整備計画予定地は鍋横商店街に面しており、にぎわいのあるまちの中心の位置となります。ここに高齢者が生活する施設を誘致することで、入居者が買い物に出かけることや地域住民との交流をするなど、住民が住みなれた地域で自立し、暮らし続けるよさを実感できることにつながると思います。また、区民活動センター、高齢者会館との複合施設ということで、地域の自主サークルへの参加や地域のさまざまなイベントへの参加も期待されると思っております。また、今後のスケジュールでは、今年度4月から11月にかけて基本計画(案)が作成される予定です。2020年度、2021年度におきまして、基本設計、実施設計を行い、2021年度から2023年度にかけて分室の解体、新しい施設の建築工事を行い、2023年度中には竣工・開設とのことですが、今後、地域への説明はどのように行っていくのか伺います。また、鍋横区民活動センター移転後の跡地利用についてはいつごろまでに決定されるのか伺います。
鍋横地域では、現在でも鍋横区民活動センター運営委員会や地元商店街などが中心となって、見守り支えあい活動や地域の活性化に寄与するイベント等の取り組みが行われております。新たな施設整備により、これらの活動がさらに活発になり、地域活動、自治活動に参加する方がふえることも期待されておりますので、新しい施設整備に全力で取り組んでいただきたいと思っております。
次に、防災対策と地域防災力の向上について伺います。
6月18日、22時22分ごろ、山形県沖を震源とするマグニチュード6.8の地震が発生し、新潟県村上市で震度6強、山形県鶴岡市で震度6弱を観測しました。被災された方々にお見舞いを申し上げます。また、きょうも九州南部では記録的な豪雨が予想され、また、氾濫警戒情報も出されております。地震大国と言われている我が国では、いつどこで大地震が発生してもおかしくありません。30年以内に70%の確率で首都直下地震が発生すると言われております。大地震が発生したとき、身を守るためには一人ひとりが日ごろから地震に対する意識を持ち、いざというときのための準備をしておくことが重要です。
区長の行政報告の中でも、災害に強いまちづくりと地域防災力の向上について触れられておりますが、「首都直下地震の切迫性が高まる中、災害や危機的な事態などへの備えにもスピード感をもって取り組んでいく。区内には、狭あいな道路が多く、都市基盤が未整備なまま木造住宅等が密集する防災上危険な地域が多く存在しており、区民生活の安全確保のため、早急に震災時の防災対策を進めていく必要がある」と述べられております。そのためには地域の防災力を早急に向上させる取り組みが必要であると考えますが、具体的にどのように取り組んでいくのか伺います。
毎年区は、南地域と北地域に分けて中野区総合防災訓練を行っております。訓練内容に関しても、初期消火訓練、災害時の医療開設、救出救助訓練、避難所資機材体験訓練、応急救護訓練、AEDの使い方やスタンドパイプによる消火訓練や起震車体験、防災大声コンテストやサバイバルクッキング試食体験など、気軽にできる訓練を実施することで参加者の増加を図るなどされております。この総合防災訓練においては、警察、消防、自衛隊、協定締結団体等との連携を図ることも重要と考えております。
そこで伺います。今年度はどの地域でいつごろ総合防災訓練を実施するのか。また、どのような内容として行うのか伺います。
また、町会などでは掲示板で広報したり回覧したりして総合防災訓練の周知に努めていますが、防災会の役員さんや同じ顔ぶれの方々ばかり参加されております。区民の防災意識を高めるためには、総合防災訓練により多くの区民が参加することが重要と考えます。先ほどお尋ねした訓練の内容なども工夫するなど、総合防災訓練の参加者を一人でも多くふやすための取り組みについて、区の考え方を伺います。
中野区には地域防災会が114の団体があると聞いております。地域防災力を高めるためには、それぞれに自主的に防災訓練を行ったり、避難所運営会議をしたり、消火器点検を行うなど積極的に取り組むことが重要です。しかし、地域によっては訓練を実施しないところもあるなど温度差があるようです。地域団体の自主的な防災訓練を行うには、ある程度の区の助言が必要ですが、どのように対応され促進されていくのか、どのように強化していくのか見解を伺います。
次に、防災資機材倉庫について伺います。防災会によっては資機材倉庫を十分に把握されていない防災会もあるようです。区民が円滑に使用できるようにする必要があります。区は、防災資機材を円滑に使用できるよう指導するべきと考えますが、見解を伺います。
次に、中野区立小中学校施設整備計画について伺います。
この質問も第1回定例会のときに我が同僚議員の若林議員からもさせていただきました。区立小・中学校の学校施設は、児童・生徒の学習や活動の場、生活の場として常に安全・安心で快適な教育現場であります。また、地域活動の拠点であり、地域の防災活動の拠点でもあります。既に建築後50年を経過している学校があるほか、今後2029年度までに建築後50年を迎える学校がほとんどです。このことから、これらの学校施設は、多様な教育活動への対応や環境への配慮、ユニバーサルデザインの視点に立ったバリアフリー化など、施設・設備の整備を計画的に進めていく必要があります。今後も中野東中学校、みなみの小学校、美鳩小学校、中野第一小学校などの新校舎が相次いで建設されます。それぞれに新築校舎のスケジュール計画が設定されており、完成予定も示されていると思いますが、工期内に完成するのか心配です。また、通学予定される児童や保護者、地域の方々も同じような思いを持っているのではないでしょうか。最近の建築工事を見ますと、工期内に完成できない案件も多く見受けられます。いかがでしょうか、伺います。
また、地域の説明会も開催されていると思いますが、新校舎の近隣住民の深い御理解と御協力が必要と考えますが、説明会の進め方はどのようにされているのか伺います。
統合新校については、改築する学校の校地以外の場所に仮校舎を確保し、工事終了後に移転すること。また、統合校以外の学校を改築する場合、統合に伴い使用しなくなった学校を改修して仮校舎とすることを原則としています。これらの計画では、中野本郷小学校は旧向台小学校を仮校舎として、桃園第二小学校は上高田小学校を仮校舎としております。中学校でも、北中野中学校は西中野小学校を仮校舎に、第二中学校は旧向台小学校を仮校舎に、第七中学校が上高田小学校を仮校舎としております。このように仮校舎の確保が児童・生徒の徒歩圏外となる場合も想定されることや、通学の安全対策など、小学生の1・2年生の児童の保護者たちには心配なことも多いかと思います。現地の建てかえという方法も考えられると思います。学校建てかえ等の施設整備を円滑に進めていくためには、学校、保護者、対象地域の関係者等との緊密な調整が必要となると思います。新校舎の整備・移転に係る意見集約や情報共有のための仕組みをつくる必要があると考えます。改築推進委員会を設置されると伺っております。この委員会はどのような構成で、どのように進めていかれるのかお伺いいたしまして、私の全ての質問を終了させていただきます。
御清聴ありがとうございました。
〔区長酒井直人登壇〕
○区長(酒井直人) 伊藤議員の御質問にお答えします。
私からは、防災対策と地域防災力の向上についての項でございます。
まず最初に、地域防災力を向上させるための具体的な取り組みということでございます。地域の防災力を高めていくためには、区民に対する自助・共助の理念の浸透が重要であると考えております。今後、防災訓練における防災講話や避難所運営訓練の際の地域住民協働による避難所設置などを通じて、自助・共助の重要性について周知強化を図るとともに、地域防災の担い手である防災リーダーの計画的な育成、さらには防災リーダーフォローアップ講座の開催、防災リーダー事務局の設置など、地域防災の活性化に向けた取り組みを推進していきたいと考えております。
次に、総合防災訓練の日程、内容についてでございます。今年度は、南部地域は12月8日(日曜日)南台小学校で実施する予定でございます。また、北部地域は、令和2年3月8日(日曜日)第五中学校で実施の予定でございます。訓練内容につきましては、南地域が消防署、警察署、自衛隊等と連携した訓練、北地域が医師会や歯科医師会等と連携した訓練と考えております。詳細については、今後実施する各地域の実行委員会で決定する予定でございます。
次に、総合防災訓練の参加者を増加していくための施策でございます。平成28年度に見せる訓練から体験型の訓練に変更いたしまして、より多くの参加者が体験できるような訓練内容やスタンプラリーによる体験促進を図ったことで参加者が増加いたしました。今後は、新たな参加者を発掘するため、児童が安全に参加できる訓練をより多く取り入れることで、同伴している両親や祖父母など家族ぐるみでの参加を促進していきたいと考えております。さらに、国際交流協会などの協力を得ながら、増加する外国籍の住民に対しても訓練参加を呼びかけてまいります。
次に、地域防災会における訓練や避難所運営会議の活性化についてでございます。地域防災会は現在114組織あり、91の組織が年1回以上訓練を実施しておりますが、23の組織が1年間に1回も訓練を実施していない状況でございます。区ではこれまで地域防災住民組織連絡会議を年2回実施し、各防災会に対して訓練の必要性や訓練の実施例を紹介して積極的な訓練促進をお願いしてまいりました。こうしたことに加えて、今年度から新たに防災会の希望する訓練内容や訓練の推進にかかわる課題について調査を行って、防災リーダー講習会で地域ごとの訓練手法等についてワーキングで検討し、その結果を各防災会に提供することで訓練の動機づけを行っております。今後は、さらに地域防災住民組織連絡会議などで複数の防災会が合同で訓練を実施するよう働きかけを強化するなど、訓練が積極的に行われるよう取り組んでまいります。
最後に、防災資機材使用方法の指導についてでございます。防災資機材の使用方法については、消防署と連携し、総合防災訓練、地域防災訓練時に指導しているところでございます。また、平成31年3月に防災資機材の操作、組み立て方法について解説をしている中野区民防災ハンドブックを各防災会に配布したところでございまして、本ハンドブックを活用した防災資機材の取り扱い訓練の実施について支援を強化してまいります。
〔教育長入野貴美子登壇〕
○教育長(入野貴美子) 私からは、中野区立小中学校施設整備計画の御質問にお答えをいたします。
新校舎整備の進捗状況についてでございますが、現在4校の新校舎整備に着手しており、このうち中野東中学校については、東京オリンピック関連工事等の影響により、当初予定していた供用開始時期が5カ月程度おくれる予定となっております。これは、(仮称)総合子どもセンターや図書館等を併設した大規模な複合施設である中野東中学校整備に必要となる特別な鉄鋼部材の供給が追いついていかない状況によるものでございます。その他3校の新校舎整備においてはこうした特殊事情はなく、現在のところ工期のおくれは生じない見込みでございます。
次に、新校舎整備に係る説明会の進め方でございますが、説明会の開催に当たっては、新校舎による日陰や工事による騒音・振動等の影響が大きいと想定される近隣の方を中心に、各戸に説明会のお知らせを直接配布しております。あわせて、区ホームページや町会並びに保護者等へのお知らせも活用して説明会を広く周知し、説明会に参加できなかった方などに対しては、御要望に応じて個別に説明するなどの対応を行っております。今後もより丁寧な情報提供を行うことにより、新校舎整備への御理解を得てまいりたいと存じます。
次に、学校改築推進委員会でございますが、学校の再編を伴わない校舎建てかえ整備を行う学校に設置するものでございます。構成は、町会・自治会、PTA、学校からの推薦者、校長、副校長、公募委員等でございます。新校舎の改築整備に係る基本計画、スケジュール等、また新校舎への移転に伴う調整等に関することを所掌事項とし、協議結果を取りまとめて教育委員会へ報告することとしてございます。
〔地域包括ケア推進担当部長藤井多希子登壇〕
○地域包括ケア推進担当部長(藤井多希子) 私からは、鍋横区民活動センターの施設整備のうち、高齢者施設についてお答えいたします。
現在、看護小規模多機能型居宅介護は区内にはございません。また、都市型軽費老人ホームは、区内四つの生活圏域のうち南部圏域のみ未整備の状況でございます。参入する運営法人に対しては、法人の福祉人材による地域交流スペースなどを用いての講座の開催や地域との協働、地域交流事業などについて提案を求めていく所存でございます。
〔地域支えあい推進部長野村建樹登壇〕
○地域支えあい推進部長(野村建樹) 鍋横区民活動センターの整備に伴う地域説明ということでございます。本年度中に基本計画を作成することとしておりまして、地元町会や区民活動センター運営委員会、建設検討委員会の御意見を伺いながら案をまとめ、またあわせて地域で説明会を開き意見を伺っていく予定でございます。
また、基本計画につきましても丁寧に地域の意見をお伺いする機会を設けまして、地域のにぎわいに資する施設としてまいりたいというふうに考えてございます。
○議長(高橋かずちか) 質問時間が終了しておりますので、答弁は結構でございます。
以上で伊藤正信議員の質問は終わります。
中野区議会議員 中 村 延 子
1 子育て支援について
(1)ひとり親支援について
(2)ベビーシッター利用支援事業について
(3)その他
2 受動喫煙防止対策について
3 人事施策について
(1)職員のワーク・ライフ・バランスについて
(2)人材育成について
(3)業務の効率化について
(4)その他
4 その他
○議長(高橋かずちか) 次に、中村延子議員。
〔中村延子議員登壇〕
○28番(中村延子) 令和元年第2回定例会に当たり、立憲民主党・無所属議員団の立場から一般質問を行います。質問は通告のとおりで、その他はございません。
初めに、子育て支援についてのうち、ひとり親支援について伺います。
一番支援が必要なところには支援が届きにくいと言われており、ひとり親支援もその一つだと感じます。ひとり親家庭の半分は貧困と言われており、子育て先進区を目指す我が区は、ひとり親支援の体制をしっかりと整えていく必要が不可欠だと考えます。
まず、相談支援体制について伺います。ひとり親家庭支援の相談窓口は、区役所3階の子ども総合相談窓口にて、養育支援、家庭運営支援、育児支援、資格取得等の就職支援、離婚前支援等の相談を受け対応しております。その他の相談については、相談内容に応じて生活援護課やハローワーク等の関係機関に同行し、必要なサービスや支援に結びつける対応を行っています。これまでも多くの議員から、ひとり親にかかわる全ての相談窓口を網羅したワンストップの窓口に関する提案がありましたが、設置には至っていません。さまざまな課題があるのも承知していますが、いま一度ワンストップ窓口の設置検討をすべきと考えますが、いかがでしょうか、伺います。
中野区では生活、就労、教育、住宅など解決困難な問題を抱える母子家庭に対して、養育支援や家庭運営支援、就労支援など将来の自立に向けたさまざまな支援を行う母子生活支援施設さつき寮事業を行っています。さつき寮に居住できる期間は最長2年間となっています。しかしながら、全てのひとり親家庭が2年間で自立できている状況ではなく、引き続きのサポートが必要な御家庭もあると考えます。現在も退所後の相談は受けていますが、こうした継続的なケアの充実も今後検討が必要だと考えますが、区の見解をお聞かせください。
先日、ひとり親の当事者にお話を聞く機会があり、当事者同士がつながれる機会がほしいとのお声がありました。当事者でなければわからない悩みの共有など、孤立しやすいひとり親家庭においてはとても重要だとのことでした。例えば、さつき寮で行うイベント等に退所後の御家庭のみならず、ひとり親が集える仕組みを構築するなど、ひとり親当事者の交流機会の提供を検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
プライバシーを確保した仕組みを整えることも非常に重要です。例えば、児童扶養手当の現況届でいらした際に御案内をする等、工夫をしていただきたいと思いますが、区の見解をお聞かせください。
ひとり親家庭のおよそ半分が貧困状態と言われている理由の大きな一つには、養育費未払いの問題があります。明石市では、面会交流の支援や離婚時における養育費の取り決めの支援や債権回収会社に委託し、1年間養育費を保証する事業にも取り組んでいます。養育費未払い問題は、本質的には国が取り組むべきだとは考えますが、自治体でも取り組める自立支援のあり方だとも考えます。子育て先進区を目指す中野区だからこそ取り組むべきと考えますが、区の見解をお聞かせください。
23区の自治体でも住居や就業にかかわる独自事業に取り組んでいるところもあります。こういった自治体独自の取り組みもふえている中、中野区では他自治体でも進めている事業のみ実施しています。新たなひとり親の自立支援施策について中野区でも取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか。伺いまして、この項の質問を終わります。
次に、ベビーシッター利用支援事業について伺います。
中野区は、昨年度から東京都が実施するベビーシッター利用支援事業を活用し、0歳児から2歳児の待機児童の保護者等が保育施設の代替手段として東京都が認定するベビーシッター事業者を利用する場合の利用料の負担を軽減しています。しかしながら、昨年度は申し込み12件に対し、利用された方の人数は4件だったと伺っています。東京都のスキームが12月まで発表されなかったこともありますが、それでも保育需要に対して実績が上がっていないものと考えます。今年度は早朝や遅い時間の利用も可能とするなど、昨年度より使いやすいように見直しされているとも伺っています。まず今年度のこれまでの実績をお伺いいたします。
もともと中野区では、平成30年度は区独自でベビーシッター事業を行う予定でしたが、年度途中で他の事業と重なることから、独自での実施ではなく、都の事業活用となりました。派遣型事業者のみが東京都の認定を受けられ、シェアリングエコノミー型のベビーシッターは対象ではありません。また、東京都の事業は緊急対策として時限つきで今年度までとなっています。ベビーシッターは、他区では病児・病後児保育としても活用されている例や、産後ケアとして活用している例などもあります。一時保育としても活用ができるとも考えます。こうした活用でのベビーシッターの利用需要は決して低くないものと感じています。このような活用も含め、待機児童対策だけではない子育て支援としてのベビーシッター活用も今後検討していくべきと考えますが、いかがでしょうか。区の見解をお聞かせください。
次に、受動喫煙防止対策について伺います。
いよいよ東京都受動喫煙防止条例が本日7月1日から一部施行されました。国の改正健康増進法と東京都の受動喫煙防止条例では、屋内喫煙のみ規制がかかっており、屋外での受動喫煙に関しては規制されていません。おのずと路上喫煙がふえることが予想されます。だからこそ、基礎自治体での対応が重要になってくると考えます。改選前の第1回定例会の常任委員会に、「区における受動喫煙防止推進の考え方について」が示されました。今回示された区の考え方の中では、公衆喫煙所の設置に関して一定の基準についても示されたものと考えます。一方で、路上喫煙禁止区域との兼ね合いに関しての記載はありませんでした。これまでは、中野駅周辺を路上喫煙禁止区域に指定した関係で喫煙所の設置を実施した経緯があります。現在、路上喫煙禁止区域は中野駅周辺に限られていますが、今後広げていくべきと考えます。区の見解をお伺いいたします。
区が示したものには、「人通りの多い方向に対し、たばこの煙が容易に漏れ出ないよう配慮する」とありますが、屋根がついているもので、完全な個室になっているものでなければ漏れ出てしまうことは必至です。中野区役所入り口の屋内喫煙所については廃止し、タイムズ駐車場の端に新たに特定屋外喫煙場所を設置されましたが、この喫煙所は屋根がない仕様となっています。2.5メートルの高さがあるとはいえ、上から漏れ出た煙は区役所と中野サンプラザの間の道路通行者に対して受動喫煙の被害を出すおそれがあると考えます。受動喫煙防止の観点からどのように管理をされていくのでしょうか、区の見解をお聞かせください。
既存の喫煙所についても伺います。区がこのように設置の基準を定めたことにより、現在ある指定喫煙所がこの基準を下回っていた場合は撤去が必要だと考えます。例えば、中野サンプラザ前横断歩道の横にある喫煙所に関しては、多くの人が行き交う場所に設置され、また信号で人が滞留する場所でもあります。早急に撤去が必要だと考えますが、区の見解をお示しください。
区における受動喫煙防止推進の考え方についての中で、区では、「受動喫煙を防止する観点から、児童遊園は禁煙とし、道路、公園については段階的な禁煙を検討する」としています。現在、中野区にある児童遊園は7園のみにとどまります。一方で、子どもたちが集う公園はほかにもたくさんあります。例えば、保育園に隣接した公園も至急禁煙の対象とすべきと考えますが、いかがでしょうか。また、園庭のない保育園の子どもたちは、近隣の公園をかわりに使用しています。最も受動喫煙の影響を受けやすい低年齢の子どもたちを受動喫煙から守るには、こういった公園の禁煙化も必須です。本来は東京都子どもを受動喫煙から守る条例が施行された際、子どもに影響がある公園などについては検討がされるべきだったと考えます。区の見解をお示しください。
区として、こうした公園の禁煙化についてもスケジュールを定め取り組むべきだと考えます。段階的な禁煙を検討するとしていますが、早急に具体的な対応が必要だと考えます。区の見解をお示しください。
新たな喫煙所設置について伺います。今回の考え方に基づき、喫煙所を新たに設置予定している場所は何カ所でしょうか。具体的な場所とあわせてお示しください。
喫煙者は一定数いらっしゃいます。その中で灰皿の撤去を進めていくだけでは、逆に歩きたばこをする方やポイ捨てもふえてしまう懸念があります。一方で、受動喫煙は、吸わない人に対して健康被害を与える行為でもあります。大通り沿いに面している公園で灰皿とトイレが設置されている公園は、実質タクシードライバーの休憩所とも化しているところもあります。灰皿を撤去しても、こういった場所では喫煙者が継続的に休憩をし、子どもたちを受動喫煙から守れなくなる懸念もあります。千代田区ではトレーラー型の喫煙所の設置を実施しました。台東区では、区役所を含む計5カ所に新たに喫煙所を設置予定とのことですが、全てコンテナ型、もしくはトレーラー型で設置するそうです。屋根がある喫煙所に関しては、工作物ではなく建築物になってしまうことから、道路上の設置は難しいと聞いています。しかしながら、大きな公園では手続を踏めば可能になると考えます。公園は原則禁煙とすべきですが、受動喫煙を防ぐ観点からも喫煙が行われてしまうであろう大きな公園では、コンテナ型、もしくはトレーラー型の喫煙所であれば設置もやむを得ないと考えます。区の見解をお聞かせください。
喫煙所を設置した場合、今後の管理も必要になってきます。現在、中野駅周辺にある喫煙所は、JTが設置し管理も請け負っていますが、今後大きな公園に喫煙所を設置した場合は、区が管理をすることとなります。今回の東京都受動喫煙防止条例施行に伴い、喫煙所の設置については東京都から補助が出ますが、管理費については補助がありません。喫煙所管理体制のコストと屋外での喫煙対策など総合的に考慮し、今後の喫煙所設置について検討していくべきと考えます。区の見解をお示しください。
次に、人事施策について伺います。
まずは、職員のワーク・ライフ・バランスについて伺います。
男性職員の育休取得について伺います。平成29年度は、男性育休の対象が19人いらしたのに対し、取得したのが3人のみで、15.8%となっていました。平成31年度目標も17%と低く、またそもそもの対象者が少ない中で、育休取得をする職員が一人ふえただけでも実績のパーセンテージが大きく変わります。千葉市では、従来は育休を取得する理由を申請させていた運用を見直し、取得が基本として、とらない場合になぜ育休をとらないのかを逆に申請させる運用とした結果、大幅に取得率が向上したそうです。本来労働者の権利である育休取得はとりたい人がとりたいときに必ずとれるべきで、その体制をつくるべきだと考えます。区の見解をお聞かせください。
中野区は、平成29年度にイクボス宣言を行っています。数年前までは0%だったことに比べればかなりの改善傾向ではありますが、それでも実績が低いのが現状です。平成30年度の男性職員育休取得は対象何名で何名が取得されたのでしょうか、お尋ねいたします。
先日も国連から、日本の制度は男性で1位の評価を受けながら、育休取得をする父親が非常に少ないのが特異性と指摘をされており、また社会的に受け入れられるようになることが必要だとも指摘をされました。民間企業でのパタハラと思われる案件がSNSを通じて大きく取り上げられたこともありました。このような社会風土こそ行政がリードし変えていくべきと考えます。区の見解をお聞かせください。
しかしながら、5年前に前区政で2,000人体制を達成し、また行政需要が多種多様化する中で、職員の業務は多忙を極めていることも確かです。今後、基本構想・基本計画の中で区立保育園や幼稚園、児童館の配置についても検討されていくこととなり、また2021年には児童相談所の設置もあることから、職員定数の見直しについても検討がされることと考えます。一方で、ワーク・ライフ・バランスの実現のためにも、しっかりとした人材育成も急務だと考えます。中野区では毎年100名もの新人職員が入庁する中、人材育成担当は大変重要な役割を担うことになりますが、今年度から人材育成担当の課長がいなくなり、昨年度までの4人体制から3人体制になってしまいました。来年度は人材育成担当課長を復活させるべきと考えますが、いかがでしょうか、伺います。
人材育成ビジョンの改定も重要です。平成30年に人事構想ができ、人材育成ビジョンの改定をする予定でしたが、現在まで改定作業に手をつけられていない状況です。基本構想・基本計画の策定を待ち、人事構想の改定を待ってから人材育成ビジョン改定に取りかかるのでは時間がかかり過ぎてしまいます。早急に対応していくべきと考えますが、今後の策定のスケジュールについてのお考えをお示しください。
次に、業務の効率化について伺います。
行政報告の中で区長が触れられているように、今後区は業務の効率化に取り組むことで行政運営コストの低減を図るとともに、職員が積極的に地域に飛び出していけるよう環境を整えていくこととしています。中野区も今年度からRPAの試験導入の予定です。他自治体で導入したところでは、大幅な業務の効率化を実現した事例も多くあります。また、今年度からは議事録作成なども進めています。今年度どれだけの業務が効率化されたかを見きわめ、ほかの業務にも広げていくべきと考えますが、区の見解をお聞かせください。また数値化をするなど、わかりやすい形で公表をすべきと考えますが、いかがでしょうか、伺います。
5月24日にデジタル手続法が参議院を通過し成立されました。オンライン手続の推進により、必要書類としての住民票が要らなくなるなど、さまざまな手続が簡略化されることなども見込まれます。区民の利便性向上に寄与すると考えますが、同時に職員の業務の効率化も見込まれると考えます。区の見解をお聞かせください。
一方で、この法律による利便性向上はマイナンバーカードの利用普及が前提となっています。国がマイナンバーを導入する際に、将来的にはマイナポータルを活用し、個人の所得状況や家庭状況の把握をし、使える住民サービスがプッシュ型で配信されるようになるとの見込みでした。しかしながら、カードの利用普及が20%を切っている中では、このようなサービスはいまだ実現に至っていません。今後は保険証としての機能もあわせ持つなど、マイナンバーカード取得の利点もふえることになりますが、なかなか浸透しない中、今後の普及啓発はどのように行っていくのか伺います。このデジタル手続法に基づく基礎自治体の対応としては今のところ見えてない部分も多いですが、これからシステム改修やセキュリティ対策などにもお金がかかってくることが予想されます。国からの措置等注視していかなければいけません。しっかりと取り組んでいただくことをお願いし、私の全ての質問を終わります。
〔区長酒井直人登壇〕
○区長(酒井直人) 中村議員の御質問にお答えいたします。
私からは受動喫煙防止対策についてでございます。路上喫煙禁止区域の指定についてまずお答えいたします。路上喫煙禁止地区内には、指定喫煙場所があることにより分煙化を進めているところでございます。今後、区指定喫煙所の整備状況や路上喫煙率、吸い殻のポイ捨ての実態、通行量、地元町会・自治会や商店会の要望などを総合的に考慮した上で、駅周辺など人通りの多い地区での路上喫煙禁止地区指定を検討してまいります。
次に、受動喫煙防止対策についてでございます。区役所駐車場わきに設置した喫煙所は、国が奨励する基準に沿った喫煙所として整備を行ったところでございます。通行者への煙の影響等を見ながら今後考えてまいります。
現在ある指定喫煙所の状況についてでございます。公衆喫煙所についての中で、厚労省通知「屋外分煙施設の技術的留意事項」を基本的に準用しております。このため、屋外分煙の環境整備の観点から早期の改善を検討してまいります。なお、中野サンプラザ前中野通りの横断歩道の横にある喫煙所撤去については、早急に実施すべく検討してまいります。
次に、公園の禁煙化についてでございます。区における受動喫煙防止推進の考え方の中で、公園については段階的な禁煙を検討することになっております。公園内での喫煙に対する苦情も多く寄せられることから、現在なるべく早い段階での禁煙化を目指していきたいと考えております。現在、他区等の事例の調査研究を行いながら、子どもたちが集う公園への配慮も含め、どう進めていくかを検討しているところでございまして、具体的には来年度から公園の段階的な禁煙化をしていきたいと考えております。
新たに設置する喫煙所についてでございます。平成31年第1回定例会の常任委員会で報告しました区における受動喫煙防止推進の考え方についてに基づいて、新たに設置する喫煙所の場所は、区役所本庁舎北側駐車場わき、清掃事務所、清掃事務所南中野事業所、区議会棟の4カ所でございます。
次に、喫煙所の設置についてでございます。中野四季の森公園の大規模イベント開催に当たっては、開催者に受動喫煙防止対策として、コンテナ型もしくはトレーラー型の完全閉鎖型の仮設喫煙所を道路側に設置するか、設置しない場合は喫煙に対する指導体制の徹底について区と協議を行うように指導しております。それ以外は、現時点で区が公園に常設の喫煙所を設置することは考えておりません。
次に、喫煙所の管理についてでございます。区が公園内に常設の喫煙所を設置することは考えておりませんが、屋外における区の喫煙対策の検討状況に応じて、喫煙所について必要と判断する状況が生じた場合には改めて検討してまいります。
〔副区長白土純登壇〕
○副区長(白土純) 私からは、人事施策についての御質問のうち、職員のワーク・ライフ・バランスと人材育成についての御質問にお答えいたします。
まず、男性職員の育児休業取得についてでございます。男性職員の育児休業につきましては、職員課から各職場に対して制度の周知を行うほか、職場の上司や同僚から理解が得られるよう啓発を行い、本人が希望した場合には必ず取得できるような育児休業を取得しやすい職場環境づくりを全庁的に進めてまいります。
次に、平成30年度の男性職員の育児休業取得人数についてでございます。平成30年度に育児休業を取得した男性職員は、対象者21人中6人でございました。
次に、育児休業取得を促進する社会風土づくりについてでございます。まずは、育児は女性だけが行うものではないことを改めて関係部署と連携して啓発を進めたいと考えております。その上で民間企業の手本となるような区の男性職員による育児休業の取得率を向上できるように、率先して周知徹底してまいります。
次に、今後の人材育成担当のあり方についてでございます。人材育成ビジョンの改定については、これまでに人材育成や人事管理に関する課題を整理するとともに、新たに人材育成ビジョンのコンセプトの案を作成する等の作業を進めているところでございます。行政に対するニーズが複雑・多様化するなど、職員に求められる能力や資質のレベルが高まっており、職員の人材育成がより重要なものとなっていると認識しております。人材育成担当課長の設置については、来年度に向けて検討をしてまいります。
最後に、人材育成ビジョンの改定スケジュールでございます。人材育成ビジョンの改定については、基本構想や基本計画等の上位計画の改定作業と並行して内容の整合性をとりながら検討を行っていくことで、上位計画と同時期に改定できるよう進めてまいります。
〔子ども家庭支援担当部長小田史子登壇〕
○子ども家庭支援担当部長(小田史子) 私からは、子育て支援についての御質問のうち、ひとり親支援についての御質問と子育て支援としてのベビーシッターの活用についての御質問にお答えさせていただきます。
初めに、ワンストップ相談窓口についてでございます。子ども総合相談窓口では、手当、医療給付やサービス等の手続に加えまして、ひとり親相談支援を行っており、ひとり親家庭に必要な手続などにつきましては一定の総合性を備えているものと考えております。ひとり親家庭の御相談は多岐にわたっておりまして、法的な対応や就労にかかわるものなど、高い専門性が必要なものにつきましては他機関につないでいる状況でございます。円滑に必要な支援を届けることができる窓口のあり方につきましては、他自治体の取り組みなども踏まえ、検討してまいります。
続きまして、母子寮退所後支援の充実とひとり親交流機会の提供についての御質問でございます。母子生活支援施設では母子世帯に対しまして、養育支援、家庭運営支援、就労支援など、将来の自立に向けた支援を行っております。実施期間は2年以内となってございますけれども、個々の状況に応じまして対応をしているところでございます。これまでも退所後に施設行事へ招待したり、個々の相談に応じるなどの対応を行っているところでございますが、退所後の生活に不安を感じる世帯も少なくないとは考えてございます。安定した地域生活を継続できるよう、ひとり親が参加しやすい形での相談会や交流会の開催など、アフターケアの充実について検討するとともに、退所者以外のひとり親へのこうした取り組みについての開放ですとか、その際の周知方法の工夫につきましても、あわせて検討していきたいと考えております。
続きまして、養育支援、新たなひとり親の施策についてのところでございます。ひとり親世帯の中には、経済的な困窮、社会的なつながりの希薄さ、養育環境の不安定さなどの多様な課題を抱える家庭が少なくない状況がございます。区はこれまでも母子生活支援施設の運営、母子・父子自立支援員等による相談支援、各種給付制度などを通じまして総合的な支援に努めているところでございます。さまざまなこうした取り組みの充実や他の自治体におけます取り組みなども踏まえまして、ひとり親世帯が安心して子どもを育むことができる環境づくりを支える有効な施策の展開につきまして、今後研究してまいります。
最後に、子育て支援としてのベビーシッター活用でございます。ベビーシッターの活用なども含めまして、効果的な子育て支援策について、子育て家庭の負担軽減、子どもの健やかな成長の支援、安全にお子様をお預かりする環境整備等の観点から検討していきたいと考えております。
〔子ども教育部長戸辺眞登壇〕
○子ども教育部長(戸辺眞) ベビーシッター利用支援事業の今年度の実績についてでございますが、5月末時点で申し込みは30件となっております。
〔企画部長高橋昭彦登壇〕
○企画部長(高橋昭彦) 私からは、人事施策についての項のうち、業務の効率化についての御質問にお答えいたします。
初めに、RPAの導入でございます。業務効率化に向けたICT利活用促進策の一環として、今年度から議事録作成支援システムの導入による議事録作成の自動化及びRPAを活用した定型業務等の自動化などに取り組んでいるところでございます。RPAにつきましては、作業時間の短縮のほか、業務を自動化することで、手作業による単純ミスの削減などにも効果を発揮するものだと認識しておりまして、今年度は職員の超過勤務管理の一部に対して導入するための準備を進めております。導入した効果につきましては、できる限り数値による見える化をし、検証した上で積極的に導入拡大を図っていきたいと考えてございます。
続いて、オンライン手続の推進による区職員の業務効率化についての御質問についてお答えいたします。デジタル手続法では、行政手続における情報通信技術の活用として、行政手続のオンライン実施の原則化、行政機関の情報連絡等による添付書類の撤廃をうたっているところでございます。法に従いこれらの環境整備を進めることで、区民等が来庁して行われなければならない手続の減が見込めるなど、区民の利便性向上と手続情報の電子化による業務効率化などが見込めるものと考えてございます。
〔区民部長青山敬一郎登壇〕
○区民部長(青山敬一郎) 私からは、マイナンバーカードの普及促進についてお答えいたします。
これまでの広報や啓発に加え、本年度は区役所庁舎で行うシルバーパス更新時期に合わせた相談窓口の開設や税を考える週間のパネル展示に合わせたPRを実施するなど、区民への普及啓発を拡充してまいります。国が普及促進の取り組みを強化する方針を最近決定したところでございますが、これを踏まえて、区としても一層普及啓発を進めてまいりたいと考えております。
○議長(高橋かずちか) 以上で中村延子議員の質問は終わります。
中野区議会議員 むとう 有 子
1 清掃事業について
2 国民年金事務について
3 その他
○議長(高橋かずちか) 次に、むとう有子議員。
〔むとう有子議員登壇〕
○40番(むとう有子) 今期も区民の方からいただきました御意見をもとに質疑をさせていただきます。
清掃事業についてお尋ねをいたします。
自治権拡充の名のもとに、東京都から清掃事業が23区に移管され、ごみの収集・運搬は各区、中間処理は東京二十三区清掃一部事務組合、最終処分は東京都に委託と3層構造によるごみの処理となってから19年が経過しました。移管当時、清掃一組のごみ焼却処理経費は各区の人口割合による分担金でしたが、その後各区のごみ量に応じた分担金へ変更したこともあり、特に清掃工場のない区はごみの資源化に取り組み、分担金の削減に努めてまいりました。清掃一組の事業年報によれば、2000年度の23区のごみ量は350万1,053トンでしたが、5月31日に発表された2018年度の速報値では275万4,295トンに減りました。中野区の一人1日当たりの区収集ごみは482グラムと23区で2番目に少ない量です。しかし、それに対して事業系の持ち込みごみは増加の一途をたどっています。
近年、廃プラによる海洋汚染がクローズアップされている中、5月10日、有害な廃棄物の国際的な移動を規制するバーゼル条約の締約国会議が開催され、日本はノルウェーと共同で汚れたプラスチックごみを輸出入の規制対象に加える条約改正案を提出し、採択されました。締約国は廃プラを最小限に抑えることとリサイクルの強化など一層の努力が求められていますが、5月20日に環境省は自治体への通知で産業廃棄物に該当する廃プラ類を一般廃棄物処理施設で処理せよと。つまり、自治体での焼却という驚きの提案をいたしました。一方、東京都は、「廃プラを排出する企業の皆様へ」と題する広報で、「産廃の適正なリサイクル・処理は排出事業者の責任です」と、安易な焼却ではなく、容器包装リサイクル法に立脚した指導を打ち出しました。
そこで伺います。自治体の清掃工場は廃掃法に基づく一般廃棄物の処理工場であり、産業廃棄物を燃やせとの環境省の方針はごみ処理の基本から逸脱しており、引き受けてはならないと考えますが、清掃一組の構成員である中野区のお考えをお答えください。
この間たびたび特別区長会は国に対して容器包装リサイクル法の改正を求める要望を行い、その中で、拡大生産者責任の一環として製造販売事業者による自主回収の拡充など、事業者の責任の強化を求めましたが、実現していません。世界的には通用しないサーマルリサイクルと称する廃プラの焼却を自治体に押しつける国に対して、23区は、企業の社会的責任であるプラスチックの拡大生産者責任の法制化を今こそ強く求めるべきです。区の見解をお答えください。
6月14日、23区区長で構成する清掃一組評議会で2017年度の清掃工場処理量の実績が予想量を上回り、焼却余力12%以上の確保が厳しいとの理由で、2014年度から休止していた大田清掃工場第一工場を193億円もの整備費用をかけて再稼働することを了承しました。しかし、清掃一組自身が発表した2018年度のごみ処理量は、2017年度より1万1,272トンも減少しており、矛盾しています。さらに言えば、23区のごみの総量のピークは1989年度の490万トンで、2018年度は275万トンと56%まで減少したにもかかわらず、清掃工場を1カ所も減らせていないのは理解しがたいことです。ごみ処理量と分担金に影響が及ぶ再稼働整備費193億円について、酒井区長は了承してしまいましたが、清掃一組の構成員である中野区の見解を明らかにしてください。答弁を求めます。
さて、燃やすごみについては区の職員が収集し、分別できていないごみについても適正排出に向けた調査指導を行っています。収集作業に携わる職員は、私たちには想像を絶する劣悪な事態に直面することも多々あると伺っています。私が一番驚いたのは、燃やすごみの中に、一見わからないように多量の嘔吐物や尿が出されており、パッカー車に積み込んだ途端に袋やペットボトルが破裂し、嘔吐物や尿を職員が浴びて、時には周辺にも飛散してしまうという事例です。このような非常識なごみの出し方など、指導班だけでは改善し切れない課題に直面をしています。労働者の安全と健康を守り、ごみの出し方のルールの徹底のためにも、清掃事務所の職員だけではなく、精神保健福祉士などの協力が不可欠だと考えます。まずは、このような事態を区として把握しているのでしょうか。把握しているのならば、関係各部との連携体制の構築と改善策を求めます。お答えください。
廃棄物処理は、廃掃法に基づく自治事務であり、自治体の責任として裁量権があります。清掃一組に任せるのではなく、清掃一組の構成員としての自覚と責任を区長に求め、次の質問に移ります。
国民年金事務についてお尋ねをいたします。
老後は年金以外に2,000万円不足すると試算した金融庁の報告の無責任な受け取り拒否問題が世間をにぎわせています。せめて中野区は、適切な需給につなげる正確な事務と質の高い相談を目指してほしいものです。御存じのように、中野区において、国民年金の事務は中野年金事務所と区役所1階の国民年金係の2カ所で行っています。しかし、年金事務所と区役所の1階の手続などの事務分担を知っている区民はほとんどいないのではないでしょうか。昨年の第4回定例会本会議で質問をいたしましたが、障害基礎年金受給者の所得状況届をめぐる相談も、区役所の年金係に対する区民からの怒りの声をもとにしたものでした。そしてまた、繁忙期である4月、区年金係で1時間も待たされたあげく、区ではできませんので、年金事務所に行ってくださいと言われたという区民の怒りの声が届いております。市区町村が担当する国民年金の法定受託事務は、20歳以上60歳未満の自営業者と妻、学生などの第1号被保険者にかかわる届け出、申請、請求等の受け付けです。さらに、これ以外に説明責任が強く求められている相談業務などの国との協力・連携事務も行っています。区役所1階の年金窓口に来られた区民の方に、区役所と年金事務所の役割分担について、わかりやすい掲示物やパンフレットなどの設置を求めます。お答えください。
さらに、障害基礎年金に関する相談に、担当者がいないのでとの理由で長時間待たされたとの苦情や、電子申請の処理遅延で年金事務所への送付がおくれ、納付書が期限ぎりぎりに届き、付加保険料の納付期限を逸してしまったという区民のお怒りの声が先日フロアに響いていたそうです。昨年の第4回定例会本会議での質問に対して、被保険者数の同規模の他区の職員数より少ないので、職員体制には配慮していきたいとの御答弁でした。4月より一人プラスされ9人となったことは評価しますが、区議会事務局に調査をしていただいた結果を見ると、中野区より被保険者数が約1万人少ない北区でも、正規職員12人プラス、フルタイム以外の正規職員3人が配置されています。職員体制のさらなる増員と苦情の多い障害基礎年金担当体制の強化、さらに複雑な国民年金事務のスキルアップを図る取り組みを求めます。お答えください。
区民サービスの向上を目指した誠意ある答弁を求め、質問を終わります。
〔区長酒井直人登壇〕
○区長(酒井直人) むとう議員の御質問にお答えいたします。
私からは、清掃事業について。まず最初に、産廃プラを清掃工場で処理することについての御質問です。23区の清掃工場は、基本的には家庭ごみ等の一般廃棄物を処理する施設であると認識しております。産業廃棄物としての廃プラスチックは、排出事業者が責任を持って処理すべきものだと考えております。
次に、容器包装リサイクル法改正の国への要望についての御質問でございます。平成25年8月に緊急要望を提出して以降、特別区長会としては毎年のように、事業者に対する応分の費用負担の明確化や廃プラスチック類等の再商品化の促進などについて国に対して要望してきておりまして、今後も必要な対策を講じてまいります。
次に、大田第一工場の再稼働についての御質問です。現在、東京二十三区清掃一部事務組合では、一般廃棄物処理基本計画の改定に向け検討を進めておりまして、その中で予測清掃工場処理量は現行の基本計画の予測量より増加をする結果となりました。このような状況から、23区から発生するごみの安定的な全量焼却体制の確保を期するために、平成26年4月から休止していた大田清掃工場第一工場、こちらを整備して稼働させるものでございます。区としても、23区から排出されるごみが安定的に処理されるためには必要な対応であると考えております。
次に、収集時のごみ内容物飛散の状況把握と対応についてでございます。嘔吐物など液状のものが混入されたごみの袋が収集時に破裂して飛散し、収集職員にかかるという事案が発生した場合には、その都度報告を受けておりまして、清掃事務所内で事案の周知及び作業方法の工夫などを行っております。再発防止に向けて、事案発生現場周辺へのチラシ配布を行って、その後も、液状物の混入が継続した場合には、調査、排出者の特定、指導につなげております。関係する部署との連携についても、必要に応じて行っていきたいと考えております。
〔区民部長青山敬一郎登壇〕
○区民部長(青山敬一郎) 私からは、国民年金事務についてお答えいたします。
まず、区と年金事務所とのわかりやすい役割分担の案内についてでございます。区と年金事務所の役割分担については、区の年金の窓口にパンフレットを設置するなどして案内しているところでございます。今後は、それぞれの窓口で行う手続について、来庁する前にわかるよう区報やホームページに掲載するとともに、来庁した方にもわかりやすいポスターの掲示についても検討してまいります。
次に、職員の増員とスキルアップについてでございます。国民年金係の職員体制につきましては、繁忙期には臨時職員などを採用して対応しているところでございますが、障害基礎年金を担当する職員を含め、引き続き適切な人員の配置を行ってまいります。職員のスキルアップにつきましても、研修やOJTを行い、説明能力などの向上を図ってまいりたいと考えております。
〔むとう有子議員登壇〕
○40番(むとう有子) 1点、再質問をいたします。国民年金の職員のことなんですけれども、繁忙期には臨時の職員を置いて対応しているとの御答弁でしたけれども、ことしの4月はいらっしゃらなかったと認識しております。しっかりと繁忙期に置いていただけたら、多少、4月の繁忙期でもこんな苦情はなかったと思うんですけれども、ことしの4月の繁忙期の状況はどうだったんでしょうか。改めてお答えください。
〔区民部長青山敬一郎登壇〕
○区民部長(青山敬一郎) 再質問にお答えいたします。
臨時職員につきましては、可能な限り経験のある者を採用するという形ですが、ことしの繁忙期に限りましては、たまたま都合の合う職員がいなかったということで配置ができなかったものでございます。今後は可能な限り配置を考えてまいりたいと考えております。
○議長(高橋かずちか) 以上でむとう有子議員の質問は終わります。
議事の都合により、暫時休憩いたします。
午後2時58分休憩
午後3時20分開議
○議長(高橋かずちか) 会議を再開いたします。
この際申し上げます。議事の都合上、会議時間を延長いたします。
一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 近 藤 さえ子
1 犯罪被害者等基本条例について
2 8050問題について
3 その他
○議長(高橋かずちか) 近藤さえ子議員。
〔近藤さえ子議員登壇〕
○30番(近藤さえ子) 犯罪被害者等基本条例の制定について伺います。
無所属の近藤さえ子です。5期目を迎えました。今期もどうぞよろしくお願いいたします。
まず最初に、私の立場を少し申し上げさせていただきます。私は、自己の力や努力だけでは生きられない人を支え、自立の道に導き、やがて自立したその人がほかの人を支える立場に成長していくサイクルになるように、行政には力を入れて取り組んでいただきたいと考えています。例えば、社会の中で他人のことを考え、思いやることができる子どもたちを育てる教育等もその一つです。また、若者から中高年まで、健康な人のひきこもりからの早期脱却等を促し、区民一人ひとりが自分の人生を楽しみ、かつ、ほんの少しでも社会のために貢献していく仕組みづくり、これを大切に考えております。
私個人的には、交通犯罪の被害者遺族、性被害の被害者、弁護士等の司法関係者、自治体の職員、マスコミ関係者等とともに、犯罪の被害者やその遺族が少しでも悲しみと苦しみから浮かび上がり、それ以上の困難に遭遇しないように、支援者とともに歩むための道しるべとなるような被害者のためのテキスト、被害者ノートの作成にかかわってきました。民間から補助金をいただいてのボランティア活動です。高齢者による車の事故や、本来であれば輝く未来があるはずの若者が、加害者にも被害者にもなってしまう。このような殺人事件等が頻繁に起こっている、そういう事件・事故の現場でこのノートは多く使われています。
このように、社会では、多くの人が自分の力だけでは立ち上がれない人に対し、さまざまな形でボランティア活動で支援しています。しかし、条例をつくり、自治体として普遍的に被害者の立ち直りを応援していくこと、隣人の苦しみから目を背けない地域づくりに取り組むことは、民間のボランティアにはできません。まさに犯罪被害者等基本法が示す自治体の責務です。
昨年の第2回定例会で私は、犯罪被害者等基本条例の制定を求めることを質問しました。これに対し区長からは、検討してまいりますとお答えをいただきました。あれから1年、検討状況を伺います。
現在、東京都では、今年度中の犯罪被害者等基本条例制定を目指して取り組んでいます。東京都ではことしの3月、条例を求める陳情が本会議で全会一致で趣旨採択され、来年の第1回定例会で条例を制定することを目指しています。大変厳しいスケジュールであると思いますが、オリンピック・パラリンピック開催に向けて、世界に誇れる都市東京に、犯罪被害者のための条例がないのでは、都市としての成熟度も問われると考えられますので、都知事は急いでるように思えます。現在月1回、有識者による懇談会が行われ、都知事はどの自治体にも負けない最高の条例をつくると話されたと伺いました。
東京都はこれまで、具体的な被害者支援は被害者支援都民センターにほぼ丸投げ状態でしたが、多摩市、中野区のような被害者支援先進自治体の職員を講師として招き、その先進的な取り組みを東京の市町村に紹介する取り組みは行ってきました。既に東京都にとって中野区は被害者支援のノウハウを知る先輩であり、連携が欠かせないパートナーとなっています。大阪府、神奈川県、埼玉県などにおくれてやっと条例制定に動き出した東京都は、全国で一番よい条例をつくり、世界都市として本格的な安全・安心な社会の構築に踏み出しました。
悲しいことに犯罪は日々起こります。区民が犯罪に巻き込まれたと聞くと、これだけ先進的な取り組みを行っていると評価されている中野区にはまだ条例がなく、条例を持つ自治体にできている被害者支援が中野区ではできずにいることに心が痛みます。区は、東京都の条例制定に合わせてスピード感を持って条例の制定を進めるべきと思いますが、現在の御予定、お考えをお聞かせください。
次に、8050問題、ひきこもりの支援について伺います。
80代の親がひきこもりの50代の子を支える8050問題が深刻化しています。ひきこもりとは、6カ月以上にわたる就学や就労、交遊といった社会参加を避け、家にとどまっている状態を指し、次のいずれかに該当する場合を広義のひきこもりとしました。1、自室からほとんど出ない。2、家から出られない。3、近所のコンビニなどにはでかける。4、趣味の用事のときだけ外出する。内閣府がことしの3月に公表した全国実態調査では、40歳から60歳の中高年のひきこもりは推定61万3,000人。若年層、15歳から39歳は推定54万1,000人となっています。中高年のひきこもり問題は2010年ごろより話題になっていましたが、豊中市のコミュニティソーシャルワーカー勝部麗子氏が、収入のないひきこもりの成人が親の年金を頼りに暮らし、家族ごと孤立して悩みを相談できずにいる状態を8050問題と提唱したものです。家族の経済的困窮や精神的疲労が社会に見える形となってきました。
6月22日、読売新聞夕刊に、「政府は中高年のひきこもりと高齢化する親に対し、『家族丸ごと』で支援する体制の整備に乗り出す」という記事が一面に乗りました。近年政府は、ひきこもり地域支援センターを整備するなど、ひきこもり対策に力を入れてきましたが、NPO法人KHJ全国ひきこもり家族会連合会の調査では、3割の家族が、相談はしたが助けてもらえなかったと答えていました。政府が本格的にひきこもり問題に力を入れようとようやく動き出したことは大変歓迎するところですが、それだけひきこもりの問題は深刻な行政課題であるということです。
不登校、仕事の挫折、人間関係の問題等、ひきこもりになる要因はさまざまですが、ひきこもりが長期になると、社会に出られないまま年をとってしまい、本人はつらい思いをしています。また、ひきこもりの成人を抱える家族は、子育てが間違っていたのではないかと自分を責めたり、また暴力におびえたり苦悩の日々を送っています。先日練馬区で起きた父親が長男を刺殺する痛ましい事件は記憶に新しいところです。私もひきこもりの成人を抱える区民から相談を受けてきましたが、中野区ではひきこもりに特化した部署もなく、家族の苦脳を受けとめ、解決に向かう体制は整っていないように思えます。家族の中で誰か一人でも家族のひきこもり状態を大変つらいと感じているのであれば、早期に外部からの支援が必要であると思います。中野区にはひきこもりを抱える家族を孤立させないためにどのような体制があるのでしょうか。
今年度から地域包括ケアシステムの体制は、高齢者対応だけではなく、全ての支援が必要な方への対応となりました。ひきこもり問題も、アウトリーチチームが対応しているのでしょうか。ひきこもりの問題には、まさにアウトリーチの支援が必要であると思いますが、どのようにお考えなのでしょうか。
他の自治体の臨床心理士や精神保健福祉士の資格を持つ社会福祉職の方に、ひきこもりの支援の経験を伺ったところ、長い目で見て信頼関係を築き、家の外に出てもらうまでに5年間かかった人もいたが、支援を続ければ社会復帰できる人も少なくないと話されていました。このような支援は、経験値の少ない若い保健師や福祉職にとってすぐに対応できるものではありません。区では、長い間福祉職や保健師などの専門職をほとんど採用してこなかったことから、福祉職等の人材育成は喫緊の課題となっています。難しいひきこもり対策等に取り組めるようなエキスパート職員、専門職の育成を視野に入れて人材育成に取り組むべきではないでしょうか。どのように専門職を育成していくのでしょうか。まずは社会全体で、悲しみを抱える隣人がいることを認識し、発見しても支援につながらないというようなことがないように、当事者、家族、行政、民生委員、訪問介護、支援団体、医師などが協力できる体制、まさに地域包括ケア体制をひきこもりにも築いていくべきではないでしょうか。いかがでしょうか。
これで私の質問は終わります。御清聴ありがとうございます。
〔区長酒井直人登壇〕
○区長(酒井直人) 近藤議員の御質問、犯罪被害者等基本条例についての御質問にお答えします。
犯罪被害者条例の検討状況についてでございます。区は、犯罪被害者等基本法に基づいて相談員を配置し、犯罪被害者への助言や各種手続の援助を行うほか、家事援助等を行う緊急生活サポート事業を実施しているところでございます。条例については、被害者の状況を把握している警察や法テラスなどの意見を聞くとともに、先駆的な自治体における取り組みを調査するなど検討を行ってきたところでございます。今後はさらに検討を進めて、条例の考え方や新たな支援策についてお示しをしてまいりたいと考えております。
〔地域包括ケア推進担当部長藤井多希子登壇〕
○地域包括ケア推進担当部長(藤井多希子) 私からは、8050問題への対応についてお答えいたします。
まず、現在区では、すこやか福祉センターのアウトリーチチーム、生活援護課の生活困窮者自立支援、地域包括支援センターなどで相談を受けております。ひきこもり支援者に取り組むためには、高度な専門的知識とスキルに加え、当事者御家族の気持ちを理解した支援ができる人材が必要であることを感じております。このような観点から職員の育成について今後研究してまいります。
ひきこもり問題に対しては、関連部署、関連団体が一体となって進める地域包括ケア体制を整備、強化し、包括的、継続的な支援を行ってまいります。
〔近藤さえ子議員登壇〕
○30番(近藤さえ子) 再質問させていただきます。
犯罪被害者等基本条例の制定についてですけれど、東京都の今条例制定が進んでいるということにあわせて、スピード感を持って中野区も条例の制定をすべきと思いますけれど、御予定とかお考えをお聞かせいただきたいという質問をさせていただいたんですけど、そこの部分がなかったと思います。
あと、ひきこもり対策の人材育成については、もう一度どのような育成の仕方というか、そこら辺がちょっとなかったと思いますので、よろしくお願いいたします。
〔区長酒井直人登壇〕
○区長(酒井直人) 近藤議員の再質問で、犯罪被害者等基本条例についてでございます。東京都が今年度中に制定するということで聞いております。中野区としてもスピード感を持って制定をしてまいりたいと考えております。
〔地域包括ケア推進担当部長藤井多希子登壇〕
○地域包括ケア推進担当部長(藤井多希子) 再質問の人材育成の件なんですけれども、今後、高齢者だけの地域包括ケア体制ではなくて、障害者、子どもも含む地域包括ケア体制を進めるに当たって、人材の分担ですとか配置などについてもあわせて考えていかなければいけないと思い、その中でどのように育成していくかということも考えてまいる所存でございますので、現段階ではこのような方法でというふうに明確なお答えはちょっとできないんですけれども、今後しっかり検討してまいります。
○議長(高橋かずちか) 以上で近藤さえ子議員の質問は終わります。
中野区議会議員 いながき じゅん子
1 旧中野刑務所正門の現地保存について
2 その他
○議長(高橋かずちか) 次に、いながきじゅん子議員。
〔いながきじゅん子議員登壇〕
○26番(いながきじゅん子) 無所属のいながきじゅん子でございます。質問は通告どおりですが、その他はございません。
区が決定した旧中野刑務所正門の現地保存については、これまで議会でもさまざまな議論がなされてまいりました。しかし、この決定に至った理由についての区の説明は到底納得いくものではなく、区議会の一員として、この現地保存方針は見直すべきであると考えております。この門を現地保存することによって、他の事業に大きな影響を生じさせることが明らかになっている中で、あえてこの門を学校敷地内にそのまま残すことの意義は何であるのか。区民や議会の声を聞いて総合的に判断したという曖昧な言い方ではなく、区としてのお考えを具体的かつ明確に述べていただきますよう、質問に先駆けてお願いを申し上げます。
さて、この案件は、学校教育、周辺地域の防災まちづくり、文化財保護という三つの所管にまたがっていますが、本日はそれぞれの観点から現地保存の妥当性について改めて伺います。
まず、学校教育面からです。平和の森小学校校舎等整備基本構想・基本計画(案)によれば、門を学校敷地内に残すことにより新校舎が4階建てとなるなど、さまざまな影響が出ることは明らかであります。区は、隣接するまちづくり用地と道路用地を暫定的に学校用地として拡張利用することで課題が全て解消するような言い方をされていますが、本当にそうなのでしょうか。計画案の校舎や校庭の配置図を見ますと、それらの土地を学校用地として利用したところで、校舎の建築面積がふえるわけではなく、拡張部分の具体的な活用方針も白紙状態であり、門を現地保存することによって生じる学校施設へのマイナス面をクリアしているとは到底言えません。門を残すのであれば、まちづくり用地と道路用地を学校用地として暫定利用するのではなく、移築するほうが教育環境としてはよりよいものとなるのではないでしょうか。この点について改めて区の見解を伺います。
なお、学校整備に関しては、2023年4月からの新校舎供用開始を強く求めるとの陳情が区議会で昨年末、既に全会一致で採択されております。しかしながら、現在、門の現地調査中ということで、整備基本構想・基本計画も案のままでストップしており、設計作業にも取りかかれていません。これをいつ再開し、どのようなスケジュールで進めていくのでしょうか。また、当初の予定どおり、新校舎の供用開始は2023年度からおくれることはないのでしょうか。確認をいたします。
旧中野刑務所は、当時の治安維持法のもと、思想犯として特定の政党関係者を含む特定の主義主張を待つ人々が多数収監されていたという歴史があります。私は、このような政治色が非常に強い門が残ることにより、教育への政治介入や政治利用が行われる可能性は否定できない。政治的中立が求められる学校施設内にはふさわしくないのではないかと考えております。区は学校整備へのしわ寄せも明らかな中で、あえてこのような門を敷地内に保存することで、学校教育においてどのように取り扱い、活用しようとお考えなのでしょうか、伺います。
次に、周辺地区の防災まちづくりの観点から改めて伺います。前定例会の一般質問で、旧中野刑務所正門を現地保存するために、既に都市計画決定されている区画道路第2号の整備用地を学校用地として暫定利用し、避難道路整備をおくらせるのは問題である。早急に整備すべきではないかと質問をいたしました。今回、財務省から土地を取得すれば、幅6メートル、長さ57.5メートル、既に買収済みの南側の隣接地を合わせると、それ以上の距離の避難道路が一気に整備できます。ことしに入り、また日本各地で地震が頻発しております。いつ起こるかわからない大地震に備え、少しでも防災まちづくり計画を前に進めることは行政機関の責務であります。区は、前定例会の他の議員への答弁の中で、区画道路第2号整備のための用地買収が全て完了するまで、財務省から今回取得する道路用地は学校用地として暫定利用し、避難道路整備には着手しないとおっしゃいました。しかし、この地域の避難道路整備計画は平成5年に策定され、既に25年以上の月日が経過をしております。これ以上いたずらに先送りするべきではありません。
また、区は、既に買収済みの道路用地をフェンスで囲い立ち入り禁止としていますが、いつになるのかわからない用地買収の終了まで、このまま放置し続けるおつもりでしょうか。用地買収に応じてくださった区民の方にお話を伺ったところ、区からは何も聞いていない。早く道路をつくってほしいとのことでした。区は区民の声を聞いて、旧中野刑務所正門を現地保存することを決定したとおっしゃいましたが、このような声を聞かずして判断されたことは非常に残念です。取得予定の道路用地は学校用地として利用するのではなく、当初の予定どおり避難道路整備を進めるべきではないのか、改めて区の見解を伺います。
続いて、文化財保護の観点から伺います。旧中野刑務所正門は、建築家後藤慶二氏の現存する唯一の作品であり、文化財としての価値は高く、区が御意見をお聞きした学識経験者も、この門は東京都指定文化財になり得る作品である。現地保存でないとその価値は落ちるとの御見解を示しています。しかし、この二つの意見を合わせて、現地保存しないと東京都の文化財指定を受けられないと解釈するのはかなり無理があるのではないでしょうか。そもそも文化財指定は区から都に申請をしたり、何らかの働きかけやアピールをしたりして決定される性質のものではありません。門を現地保存しても文化財指定されない可能性も十分にあるのではないでしょうか。また、学校整備や防災まちづくりを犠牲にしてまで、なぜそこまで門の現地保存にこだわり、不確定要素の多い東京都の文化財指定を目指すのでしょうか、あわせて伺います。
さて、区は現在、一刻の猶予も許されない平和の森小学校の新校舎整備事業をストップし、土地の所有者である財務省に16日間で38万円余の費用を支払い、現地学術調査を行っています。そもそもこの土地の所管が法務省から財務省に移ったのは昨年の3月であり、なぜもっと早い段階でこの現地調査を行い、その上で門についての方針を決定されなかったのか大変理解に苦しむところであります。区は、費用の面からも現地保存することを決定したとおっしゃいましたが、その根拠として使われた数字は、塀の外からの目視によるあまりにざっくりした調査による概算値でありました。今ごろになってようやく本格的な調査が行われているわけですが、出てきた数字によっては現地保存方針を撤回する可能性もあるということでしょうか、伺います。
るる述べてまいりましたが、最後に庁内においてどのようなプロセスを経て、今回の現地保存の決定に至ったのかお聞きします。方針決定後、教育施設、防災まちづくりの担当者に、門を現地保存することによるそれぞれの事業への影響や解決策について話を聞こうとしましたが、何を聞いても、こちらから現地保存を提案したわけではないので答えようがない、与えられた条件の中で最善を尽くすしかないと繰り返されるだけで、庁内で部署間の十分な議論や検証、調整が全く行われることのないまま全て現地保存という結論ありきで進められてきたのではないかと推察をしております。中野区は、エビデンスベースに基づくボトムアップ型の区政を目指すということですが、今回の現地保存方針は、庁内においてそのようなプロセスを経て適切に決定されたものなのか御見解をお聞きし、全ての質問を終わります。ありがとうございました。
〔区長酒井直人登壇〕
○区長(酒井直人) いながき議員の御質問にお答えいたします。
避難道路の整備についての御質問です。区画道路2号は、広域避難場所である平和の森公園への避難道路として地区計画に位置付けられておりますが、当分の間は学校の用地として暫定利用する予定でございます。学校用地として暫定利用する期間においても、緊急時には避難できるような方策について検討してまいります。
都の文化財指定の可能性についての御質問です。東京都の文化財指定については、東京都教育委員会が文化財保護審議会を設置し、指定についての諮問を行って、審議会において審議し、教育委員会へ建議を行い、最終的に東京都教育委員会が議決をし、指定される制度となっております。現地保存することで、都の文化財指定を受けられるかについては、昨年意見聴取した学識経験者の知見によれば、それに値するとの見解が得られております。ただし、指定されるかどうかはあくまで東京都の文化財指定制度のもとに判断されるものであると認識しております。
門の現地保存方針についてでございます。文化財としての保存と小学校の早期の開校のために、区は門の現地保存の方針を決定しているところでございます。現在区は、旧刑務所正門の調査を行っているところでありまして、今後当該調査結果を踏まえて判断することになります。
旧中野刑務所正門の保存方針の決定プロセスについての御質問でございます。旧中野刑務所正門の取り扱いについては、庁内関連部署において、現地保存、移築、一部保存、記録保存等といった複数の方法を想定して比較検討を行いました。その上で、文化財的観点及び費用面などの視点を含めた全庁的な政策調整を行い、区の方針として決定したものでございます。
〔教育長入野貴美子登壇〕
○教育長(入野貴美子) 私からは、門と学校施設整備の関連についてお答えいたします。
平和の森小学校新校舎整備の基本構想・基本計画(案)は、旧刑務所正門を現地保存するという前提のもと、児童の安全並びに質の高い教育環境の確保を図ったものでございます。仮に刑務所正門の取り扱いが変更となった場合においては、建築の自由度が上がり、より最適な計画づくりに資するものと考えられますが、どのような建築条件下においても、最適な教育環境を確保することが教育委員会の責務であると認識しております。
次に、小学校整備の作業再開についてでございます。現在、旧中野刑務所正門について多角的な調査検討を行っているところでございます。この調査検討の結果によっては、基本構想・基本計画(案)の内容に影響が及ぶ可能性もあると考えております。そうしたことから、現時点では基本構想・基本計画(案)のままとし、調査検討の結果を受けて、門の安全性や取り扱い等が確認できた時点で作業を再開したいと考えております。
なお、当初予定していた作業スケジュールに変更が生じていることによりまして、平和の森小学校校舎の供用開始時期にも遅れが生じる可能性があると考えております。
最後に、教育での扱いでございますが、学校教育は学習指導要領に沿って行われているものでございます。そこに書かれている以外の目的を持って特定な事象をことさらに取り上げて指導することはできないものと考えております。
〔いながきじゅん子議員登壇〕
○26番(いながきじゅん子) 今、多角的な門の現地調査が行われているということで、その結果によってまた検討するとの御答弁でしたけれども、検討するということは、今の現地保存方針が変わると、撤回される可能性もあるということなのでしょうか。その辺、お答えをもう一度お願いいたします。
〔区長酒井直人登壇〕
○区長(酒井直人) いながき議員の再質問にお答えします。
同じ答弁になってしまいますけど、現在区は、旧刑務所正門の調査を行っているところでございます。今後、当該調査結果を踏まえて判断することになります。
○議長(高橋かずちか) 以上でいながきじゅん子議員の質問は終わります。
中野区議会議員 石 坂 わたる
1 ダイバーシティ&インクルージョン(多様性と受容、D&I)とユニバーサルデザイン(U
D)について
(1)全庁的な取組みについて
(2)持続可能な開発目標(SDGs)や新たな基本構想による今後の取組みについて
(3)区内事業者におけるD&IとUDについて
(4)その他
2 公共工事における危機管理について
(1)火災予防と発泡スチロール(EPS)について
(2)その他
3 その他
○議長(高橋かずちか) 次に、石坂わたる議員。
〔石坂わたる議員登壇〕
○29番(石坂わたる) 質問いたします。
1、ダイバーシティ&インクルージョン(多様性と受容、D&I)とユニバーサルデザイン(UD)について伺います。
(1)として全庁的な取組みについて伺います。
中野区ユニバーサルデザイン推進条例が施行されて1年数カ月がたち、昨年度末の3月には普及啓発冊子「なかのく ユニバーサルデザイン」も発行されました。この推進条例は、第1条で、全ての人が自己実現できる環境づくりや全員参加型社会の実現等が掲げられ、啓発冊子は、「中野区にくらす人が『100人』だったら…」、「高齢の人は20人、障害のある人は4人、3才以下の子どもは3人、外国人は6人います。他にも、性的少数者にあたる人は、9人いるといわれています。誰もが、病気やケガにより、突然不便や困難に直面するかもしれず、けっして他人事ではありません」としています。
また、ダイバーシティ&インクルージョンは、日本経済団体連合会、いわゆる経団連が2017年5月16日に作成をした「ダイバーシティ・インクルージョン社会の実現に向けて」の中で、「女性、若者や高齢者、LGBT、外国人、障害者等、あらゆる人材を組織に迎え入れる『ダイバーシティ』が求められる。その上で、あらゆる人材がその能力を最大限発揮でき、やりがいを感じられるようにする包摂、『インクルージョン』が求められる」としています。
また、東京2020組織委員会も、2018年12月6日にD&I宣言をしました。
そして明治大学も、2018年11月23日に学長名で「明治大学ダイバーシティ&インクルージョン宣言」をし、あらゆる多様性が受容・尊重され、個人がその個性と能力を十分に発揮できる共生社会の形成に貢献する協議会を学内に設置しています。
こうした中、区長はここ最近、区内大学との連携の事業等でダイバーシティについて触れることが多くなっています。広義のダイバーシティには、ダイバーシティのみならずインクルージョンも含めていることは認識しておりますが、区長の考えるダイバーシティがどのようなものであるのかをお示しください。また、多様性を受容する環境づくりのベースとなる器としてのユニバーサルデザインを推進するということで、あらゆる人を社会が受け入れるダイバーシティが実現していくという理解でよいのかどうかについてもお答えください。
なお、これから推進をしていく段階であるにもかかわらず、新組織では、4月からのこの組織では、ユニバーサルデザイン課長が置かれず、UDをあわせて担当している係はありますが、係の名称からUDが消えてしまっています。ユニバーサルデザインを全庁的に進める上で、全部署で課題を明らかにし、目標を立て取り組みを進めること。また、そうした進捗の全体的な把握や後押しを企画課やその下の係が担うことが必要であると考えますが、いかがお考えでしょうか。また、今年度実施する具体的な取り組みについてもお答えください。
(2)として、持続可能な開発目標(SDGs)や新たな基本構想における今後の取組みについて伺います。
先ほども述べましたが、区内大学との連携の場において、区長は繰り返しダイバーシティについて言及をしています。また、持続可能な開発目標(SDGs)として採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」は、持続可能な世界を実現するための17のゴール、169のターゲットから構成され、地球上の誰一人として取り残さないことを誓っています。また、SDGsは、発展途上国のみならず、先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)とされ、日本としても積極的に取り組んでおり、あらゆる形態の貧困、ジェンダーの平等、人間らしい雇用、国内の不平等の是正、持続可能な都市、平和で包摂的な社会という考え方が含まれています。人の多様性をお互いに包摂することは、持続的成長の原動力となりますので、SDGsの観点からも、ダイバーシティやユニバーサルデザインに取り組むことがその理念にかなうと考えられます。今後の基本構想においても当然、ユニバーサルデザインとダイバーシティについて盛り込まれると考えてよろしいでしょうか、お答えください。
(3)区内事業者におけるD&IとUDについて伺います。
ダイバーシティの観点からの同性パートナーの保障、障害者雇用やその他の取り組みは日本全体で見ても、大企業では進んでいるが、中小零細企業ではなかなか理解が進まず、LGBTに対してや、あるいは性的指向・性自認に関するハラスメントであるSOGIハラなどで、メンタルヘルスを崩したり、仕事を失う方もいます。そして、8050でも問題となっているロスジェネレーション世代を含むひきこもりになったり生活困窮に陥る方が少なくありません。区内では、キリンやマルイがダイバーシティやユニバーサルデザインについて取り組んでいます。こうした事例についてきちんと研究をすべきではないでしょうか。
なお、中野区は中小零細企業が多い地域です。大企業の採用や従業員への対応の状況を研究し、採用に当たって、あるいは従業員の定着に生かせるようにする。また、ダイバーシティやユニバーサルデザインに関して魅力ある職場、魅力あるサービスや商品開発が進むよう、区内事業者の採用等に関する働きかけや意識向上を図るべきではないでしょうか。
2、公共工事における危機管理について伺います。
(1)火災予防と発泡スチロール(EPS)についてです。
これまで建設委員会や予算特別委員会でも触れさせていただきました平和の森公園の2期工事でのEPSブロック、これはいわゆる発泡スチロールのブロックです。これに関して伺います。
先日、発泡スチロール土木工法開発機構の事務局の方々と面会し、お話を伺いましたところ、油に弱いことや埋設するまでの火気への注意、これが必要との話を伺いました。また、消防法による危険物保安技術協会の危険物等事故防止技術センターが発泡スチロールブロックの残留ブタンガスが滞留し引火した1991年3月の事故事例を公表しております。この件を区が認識しているかを本年2月13日の建設委員会で確認をしたところ、公園担当の副参事から、認識をしていないとの答弁があり、私からEPSブロック取り扱い上の注意点について述べたところ、公園担当の副参事より、十分な確認をしているので本工事では危険性はないとの趣旨の答弁がありました。しかし、4月3日に工事現場に消防署の立ち入りがあったと聞いています。これは十分な対策がなされず、工事に対して消防署から指摘を受け、改善が必要となったのではないでしょうか。消防署からどのような指摘を受け、どう改善したのかお答えください。
第1回定例会では、平和の森公園の2期工事についての変更議案をめぐる議決では、EPS敷設の必然性と安全性に疑問を感じたことなどにより私は退席をいたしましたが、委員会での指摘が生かされず、必要な対策はなされなかったことは非常に問題です。2期工事でのEPS埋設工事部分は、既におおむね終わってしまっています。しかし、EPSブロックを使う工事がそうそうあるわけではないと思いますが、レアケースであればこそ、経験を風化させないことが必要です。今後の工事においては、消防からこうした指摘を受けるようなことを繰り返し再発させることがないよう、どのような対策をされていかれるおつもりでしょうか。
質問は以上です。答弁をお願いいたします。
〔区長酒井直人登壇〕
○区長(酒井直人) 石坂議員の御質問にお答えいたします。
私からは、ダイバーシティ&インクルージョンとユニバーサルデザインについてお答えいたします。
まず、ユニバーサルデザインとダイバーシティについての質問でございます。ダイバーシティは、一般的には多様性を尊重する考え方ということで認識をしております。区はユニバーサルデザインを推進し、多様な生き方、個性や価値感、これらを受け入れることのできる地域社会の実現を目指しております。ダイバーシティの考えと重なる部分があると捉えております。
次に、ユニバーサルデザインの推進体制及び具体的な取り組みについてでございます。ユニバーサルデザインについては全庁的な課題でございます。企画課が中心となって継続的に庁内に働きかけて、区民を巻き込んでいくことによって施策のスパイラルアップを図っていく必要があると考えております。今年度は、職員向けに研修や窓口などにおける要望、相談事案等の収集及び行政サービス総点検を実施し、区民向けにはサポーター養成講座の実施、普及啓発イベントなどを実施する予定でございます。
新しい基本構想におけるユニバーサルデザインとダイバーシティの取り扱いについての御質問です。基本構想審議会に対しても三つのキーワードの一つとして多様性、こちらをお示ししておりまして、多様な違いを受け入れ合うという観点から御審議をいただいているところでございます。新しい基本構想においても、こうした考え方を盛り込んでいく考えでございます。
次に、先進的な取り組みの把握と広報についての御質問です。先進的な取り組みを行っている事業者などの事例を把握し、それを広報することは意義があると考えております。積極的に情報発信していくことで理解を広めて、誰もが生き生きと生活し、活躍できる地域社会づくりに取り組んでまいりたいと考えております。
次に、区内事業者に対するD&I、UDに関する働きかけについてでございます。区では、就労意欲のある区民が能力やライフスタイル等に応じて多様な働き方ができるように、また、企業等が優秀な人材を得て、一層活発な事業活動を行えるように、各種セミナー、それから人材のマッチングなど就労の支援を行っております。高齢者や子育て中の女性など、さまざまな立場の方の就労については、雇用促進の必要性など、区内の経済団体や事業者に説明をし、呼びかけているところであります。ダイバーシティやユニバーサルデザインについては、関係所管と連携をしながら、今後も区内事業者の理解促進に努めてまいります。
〔都市基盤部長豊川士朗登壇〕
○都市基盤部長(豊川士朗) 私からは、平和の森公園再整備に関する消防署の立入検査についてお答えをいたします。
平成31年4月23日付で東京消防庁野方消防署から、消防法第4条に基づく立入検査の申し入れがありまして、翌日、工事受注者とともに立入検査を受検いたしました。立入検査の結果、発泡スチロールを使用すること自体への問題はなく、工事部材の集積方法や保管方法について指導があり、あわせて材質証明書等の資料を提出いたしました。指導事項については速やかに対応いたしまして、その後の消防署からの指摘はなく、安全性は確保されていると考えてございます。今後の公共工事におきましても、引き続き法令等を遵守し、安全対策を講じてまいります。
〔石坂わたる議員登壇〕
○29番(石坂わたる) EPSブロックに関するところで再質問をさせていただきます。集積や保管に関して指摘があったということですけども、具体的にどうすべきであるという指摘があったのか。特にこの部分、集積、保管に関してしっかりとされていなければ、火に関する危険性、火がつく可能性やそれに対する消火、延焼を防止することが必要であるかと思います。そうした指摘があったのではないかと想像されますが、実際のところ、集積、保管についてどういう危険性の指摘がなされ、どう対応したのかも具体的にお答えください。
〔都市基盤部長豊川士朗登壇〕
○都市基盤部長(豊川士朗) 石坂議員の再質問にお答えいたします。
まず、野方消防署からありましたのは、指導でございました。指摘ではございませんでした。指導事項といたしましては、例えば、発泡スチロールを集積する場合ですと、1集積単位の面積が500平方メートル以下であるとか、高さが6メートル以下になるようにする。あるいは集積単位相互間に3メートル以上の空地の幅を設けると。そういったことを確認すると。そういった指導があったと。これにつきましては現地で確認をしまして、必要に応じて対応したということでございます。
〔石坂わたる議員登壇〕
○29番(石坂わたる) 再々質問となります。今、指導があった内容をお答えいただきましたけれども、こうした指導がどのような危険性があるからなされたのかというところの答弁がありませんでした。そこはわからないということなのか、何かしらお答えいただければと思います。
〔都市基盤部長豊川士朗登壇〕
○都市基盤部長(豊川士朗) お答えいたします。
今申し上げました基準、これはEPS、発泡スチロールが一定の燃える可能性があると。そういったことから、安全を確保するために先ほど申し上げました基準があると。ですから、それを守っているかどうか再度確認をする。そんな指導でございました。
○議長(高橋かずちか) 以上で、石坂わたる議員の質問は終わります。
中野区議会議員 小宮山 たかし
1 公園づくりについて
2 寄付について
3 その他
○議長(高橋かずちか) 次に、小宮山たかし議員。
〔小宮山たかし議員登壇〕
○18番(小宮山たかし) ただいまより小宮山たかしの一般質問をさせていただきます。
質問に先立ちまして、これまで2期8年、中野区をもっと子育てしやすいまちにすべく、情報は出せば出すほど入ってくるというポリシーのもと議員活動を続けてまいりました。3期目も引き続き区政情報の公開に努めてまいります。
さて、割と最近のことだと思いますが、江原町の広い屋敷森のある土地、約200平米が中野区に寄付されたそうです。私も現地に行ってみましたが、緑の木々が豊かに生い茂り、敷地の中が一体どんな様子になっているのか外からではよくわかりませんでした。とはいうものの、中野区でこれほどまでに木が生い茂る場所はそう多くない貴重な緑地であるということは理解できました。今、区内の各地で木が切られ、切る必要のない木まで切られてしまっている中で、こうした緑あふれる自然環境は大切に守り、育み、後世に伝えていかなければなりません。寄付された土地には建物もありますが、その建物の有効活用も含めて、今後一体どうしていくのがベストなのか、区民の声をよく聞いて区民とともに考えていくべきです。
ところが、その江原屋敷森拡張整備計画の実施設計がいつの間にか入札にかけられていて、いつの間にか落札者が決まってしまっているということを、私は区民のツイッター投稿で知らされました。これですよ。これが中野区の特に公園行政の悪いところですよ。せっかく新しい公園ができる可能性があるというのに、情報公開がされない、区民の声を全く聞こうとしない。
実は、この屋敷森の隣接地には、江原屋敷森緑地という既存の区立公園があります。区は、平成4年にこの土地を購入し、平成6年に公園が完成するまで、区民参加のワークショップを何度も開催し、区民の声を積み重ねた上で、今の公園、江原屋敷森緑地ができ上がっているそうなんです。そうした市民自治によってできた中野区で唯一の緑地の隣接地に、せっかく新たな活用地ができたのに、区はいつの間にか密室の中でその設計者を決めてしまった。一体何をどう設計するというのか、議会への説明も含めて全く情報公開がされていない。これは一体どういうことですか。公園は一体誰のものですか。行政ですか。設計者ですか。それとも工事業者ですか。公園は区民のものですよ。区民の公園をつくるのに、区民がほとんどかかわることができない。区民相手の形ばかりの説明会や意見交換会は一応ありますけれども、もうその段階ではいろんなことがほとんど決まっていて、それを変更するにはとても大きなエネルギーが必要だし、設計のやり直しで費用もかかってしまう。そういうことはこれまでだって何度も何度もあったことじゃないですか。もうそういうことはやめましょうよ。
昨年、東中野地域と隣接する新宿区の北柏木公園がリニューアルされました。大型の複合遊具をリニューアル、更新するに当たっては、現地に複数の遊具案を提示して、子どもも含めた公園利用者のアンケートをとったそうです。中野区以外の自治体では、住民参加の公園づくりというケースは決して珍しくありません。私が以前一般質問で取り上げたアメリカのカブームという活動のように、住民参加の公園づくりを行うことでコミュニティの再生を目指すというケースもあります。公園づくりは一つの手段であって、目標はコミュニティの再生に置いている。そういった公園づくりが最終的な理想形だと私は思います。
区民の声を取り入れながら公園をつくっていくこと。そのためのワークショップ等を通じて、住民同士が膝を突き合わせて話し合い、子どもからお年寄り、そして近隣住民といろんな立場の人たちが顔を合わせて話し合うことで、お互いの立場を理解していくこと、公園づくりを手段として、地域のつながりを醸成していくことはやればできるんです。公園づくりを単なる土木工事と考えないでいただきたい。公園づくりはまちづくり、そのまちに住むいろんな人の声を反映していくことで公園は魅力的になっていく。そしてまちへの愛着も生まれていく。それがシビックプライドじゃないですか。声の大きい人のクレームにばかり対応して、園内にあれをしてはいけない、これはしてはいけないという貼り紙をべたべたふやしていくような公園運営ではなく、みんなの公園はみんなで運営をしていく、そういった公園運営をしていってはどうですか。
中野区では、公園の量は簡単にはふやせません。ならば、ワークショップを開催するなどして質を高める方向にシフトしていくべきです。区は今後、公園再整備計画を策定するそうですけれども、その策定を待つまでもなく、公園づくりにおいては、公園を利用する区民の声を積極的に取り入れていくべきでありますが、いかがでしょうか、質問をいたします。
次に、寄付について伺います。
返礼品つきふるさと納税制度等のため、区外への税の流出が続いています。昨年度の寄附金税額控除は12億円弱であったそうです。一方、中野区に対していわゆるふるさと納税をしていただいた方の寄付金額は約2,500万円しかありませんでした。私自身中野区を愛しておりますので、少なくとも区議会議員でいるうちは他の自治体にふるさと納税してはいけないと考えており、ふるさと納税をしたことはありません。ここにいる皆さんもふるさと納税などしたことのないという方ばかりだと思います。しかし、ふるさと納税により10億円以上の住民税が区外に流出する傾向は今後も続くと見られ、中野区としてはこの流出について早急に何らかの対策をとらなければならないと私は考えます。
お隣の杉並区のホームページで寄付のページ等を見ますと、「あなたのふるさとはどこですか?」、「ちょっとヘンだぞふるさと納税」、「健全な寄付文化の醸成を」と、ふるさと納税事業を厳しく批判、牽制しております。じゃあ、杉並区は返礼品つきふるさと納税やっていないんですか、といえば、ちゃんとやっています。そして返礼品のない通常の寄付のメニューも、近衞文麿の別邸「荻外荘」の復元整備や、子ども、社会福祉、みどり、NPOにかかわる四つの基金など豊富に用意されておりまして、健全な寄付文化の醸成に杉並区として率先して取り組んでいる様子がよく見てとれます。
ここ中野区で寄付の受け入れ先として主にPRされているものは二つ、環境基金と区民公益活動推進基金です。環境基金の寄付はカーボン・オフセット推進のため、群馬県みなかみ町での植林活動と福島県喜多方市からのCO2吸収分のJ-クレジット購入などのために充てられているそうです。カーボン・オフセットというのは、自分のところで削減し切れなかった温室効果ガス排出量を他の場所で実現させたり、その資金を負担したりして埋め合わせる制度ですけれども、これは中野区が自主的に取り組んでいるだけであって、その義務があるとか、自治体がどうしてもやらなければならないということではないんですね。カーボン・オフセットは、やらないよりはやったほうがいいのかもしれませんけれども、自分のところで緑をふやす努力を最大限にすることがまず先じゃありませんか。それを放棄してカーボン・オフセットに逃げるとは、環境行政の自殺行為ですよ。
また、中野区に寄付をする人は中野区のために寄付をしています。群馬県みなかみ町とか福島県喜多方市のために中野区に寄付をしたいという人は誰もいないと思うんです。なのに、なぜこんな寄付制度をつくったのか。こっちの政党に寄付された政治献金をあっちの政党のために使ったらおかしいじゃないですか。大体中野区内では、ばっさばっさとあちこちで木を切りまくる。切る必要のない木まで切っている。その一方で、群馬県には木を植えて中野の森をつくろうとしている。おかしいじゃないですか。中野の森は中野区につくってくださいよ。この環境基金はどう考えてもおかしいと指摘をさせていただきます。
中野区にある主な寄付メニューのうちのもう一つは、区民公益活動推進基金です。平成28年以降の累計で10件、33万5,000円の寄付が寄せられているそうです。ここでちょっと新宿区を見てみますと、新宿区では平成28年度から新宿区子ども未来基金という基金を立ち上げて、子ども食堂とか子育て支援活動の支援のために活用をしています。その基金には、たまたま大口の寄付が寄せられたこともありまして、平成28年度からの累計で70件、約2億7,200万円の寄付が寄せられているそうです。繰り返します。平成28年度からの累計で、中野区の区民公益活動推進基金に寄せられた寄付金は10件、33万5,000円。新宿区の子ども未来基金に寄せられた寄付は70件、2億7,200万円。区民公益活動基金への寄付を募るパンフレットを見てみますと、モノクロでわら半紙みたいなコピー用紙に印刷をされている。ここはもうちょっと奮発をしてカラー印刷をすべきところじゃないですか。中野区の役所の中にずっといると、そういう感覚が麻痺してしまうのかもしれませんけれども、そもそも23区で公益活動という単語を積極的に使っている自治体はなく、民間人の感覚から言うと、公益活動という単語はどうもぴんとこない。そもそも公益活動という単語を使うのが適切なのかどうかというところから見直していくべきだと思うんです。
新宿区以外でも、豊島区では、あのトキワ荘の復活のため、平成30年度にトキワ荘関連施設整備基金をつくり、既に3億3,400万円の寄付が集まっているそうです。墨田区では、すみだ北斎美術館を平成28年にオープンさせ、運営費や資料費を募るクラウドファンディングを定期的に行い、これまで約20回、延べ1万人以上から計8億円が集まったそうです。また、板橋区では植村直己を顕彰する植村冒険館のリニューアルに当たり、クラウドファンディングや返礼品つきふるさと納税を活用して寄付金を集める方針をこのほど発表しました。
このように、エッジのきいた魅力的な寄付メニューがあれば、返礼品があろうとなかろうと寄付をしてくださる方は世の中にはいるんです。ひとつクギを刺しておきますが、著名人にあやかった寄付がよさそうだからといって、また棟方志功を持ち出すのはやめてください。棟方志功さんは青森で生まれて中野に一瞬住んで、その後杉並に家を建てて杉並で長いこと暮らしてから亡くなりました。青森が生んだ杉並区のアーティストであると私は認識をしております。中野区ならではのお笑いや演劇や写真やアニメ、アール・ブリュットなどなど、サブカルチャーも含めた文化芸術に関するものとか、子育て先進区に関するものとか、未来に夢を持てるような寄付メニューをぜひ考えていただきたいと思います。
さて、昨年度、中野区からふるさと納税等で流出した税は12億円弱。一方、中野区の環境基金に寄せられたのは22万780円。区民公益活動推進基金に寄せられたのは8万5,000円。中野区はふるさと納税による10億円以上の税の流出に何の対策も立てないつもりですか。このまま環境基金や区民公益活動推進基金を運用していても、大きな寄付は見込めない可能性が高い。返礼品つきのふるさと納税事業も含めて、中野区に対する全ての寄付メニューを充実すべく、改めて見直してはいかがでしょうか。
質問は以上です。御清聴ありがとうございました。
〔区長酒井直人登壇〕
○区長(酒井直人) 小宮山議員の御質問にお答えいたします。
まず、公園づくりについてでございます。区民の意見を聞いた公園づくりについて。公園利用者の声は日々寄せられておりまして、公園の維持管理については、さまざまな課題等に対して、迅速かつ適切な対応に努めてきたところでございます。地域等による公園の管理については課題も多く、引き続き実現に向けた研究を進めていきたいと考えております。
中野区みどりの基本計画では、「地域特性に合わせた公園リニューアルの際には、公園を主に利用する地域住民の要望を反映するとともに、近隣にある公園が有する機能と連携し合えるように、計画的に再整備を進めます」としており、この考え方を具体化する仕組みを検討してまいります。
次に、寄付についてでございます。ふるさと納税事業の返礼品については、新たに魅力のある返礼品を確保するため、区内の事業者と今調整を行っているところでございます。区外の方からも共感を得られるよう、他の自治体の事例も研究しながら、ふるさと納税の充実を図るとともに、クラウドファンディング手法の採用など新規プロジェクトの検討も行って、寄付メニューの充実を図ってまいります。
○議長(高橋かずちか) 以上で小宮山たかし議員の質問は終わります。
中野区議会議員 立 石 り お
1 開かれた区政に向けたICT利活用について
2 その他
○議長(高橋かずちか) 次に、立石りお議員。
〔立石りお議員登壇〕
○8番(立石りお) 令和元年第2回定例会におきまして、当選後初の一般質問をさせていただきます。4月、私、崖っぷちの再挑戦ということもありまして、前回を上回る支持を頂戴し、当選させていただくことができました。脱サラするまでの間、私は民間企業でICT化、オープンデータ化の推進に携わってまいりました。こうした仕事で培った経験を生かして、開かれた区政に向けたICTの利活用、行政改革、議会改革に取り組んでまいりたいと思っております。
それでは、質問に入ります。早口で失礼いたします。
開かれた区政に向けたICTの利活用について伺います。
近年は技術革新が急速に広がっており、IoT、AI、ビッグデータなどの存在は、社会にこれまで以上の変革をもたらしつつあります。こうした状況を踏まえ、官民データの利活用のための環境を総合的かつ効果的に整備するため、平成28年に国は官民データ活用推進基本法を施行し、市区町村に対しては、官民データ活用推進基本計画の策定を努力義務と位置付けました。中野区にも長期的視野で戦略的に業務改革へ取り組んでいく計画が必要と考えております。また、先行きが不透明で最新の技術もすぐに陳腐化してしまうため、変化に速やかに対応できる組織づくりや人材育成は欠かせません。
地方自治体は民間企業と比べて変化への対応が難しい組織ですから、最先端の取り組みを行うために、知見を有する民間企業のリソースを活用した公募型の実証事業などを積極的に活用していく必要があると考えます。
酒井区長はかねてより、最新のICTを有効に活用することで、多様化、複雑化、専門化する行政需要に適切かつ効率的に対応していくとおっしゃっております。また、行政報告の中でも、「区がデータの公開及び活用に取り組む上での基本指針を策定するとともに、区のオープンデータ化を推進し、オープンデータを活用した地域課題の解決に向けた機運を高めてまいります」と言及されております。
そこで質問です。これらのICT利活用やオープンデータ化の推進を実現するためには、長期的視野を持って取り組むための基本計画、速やかに変化に対応できる組織づくりや人材育成、加えて、最先端の取り組みを行うため民間企業との連携が必要と考えます。以上3点について区長のお考えをお聞かせください。
次に、オープンデータの運用方針についてお伺いいたします。ワールド・ワイド・ウェブを考案し、ウェブの父と呼ばれるティム・バーナーズ=リー氏は、オープンデータのランクを評価する五つ星のオープンデータという基準を考案いたしました。一つ星は、データをオープンライセンスでウェブ上に公開する形式、データとしてはPDFなどです。二つ星は、データを構造化データとして公開する形式、データとしてはエクセルなどです。三つ星は、非独占のデータを公開する形式、データとしてはCSVなどです。四つ星は、URIを使ってほかの人々がリンクできるデータを公開する形式、データとしてはRDFなどです。五つ星は、データのコンテキストを提供するため、ほかのデータへリンクする形式、データとしてはリンクト・オープン・データです。これまでのワールド・ワイド・ウェブは、インターネット上に散在する文書同士を相互に参照可能にするシステムだったのに対して、リンクト・オープン・データは、データ同士を参照可能にするため、データのウェブとも言われております。
東京都が2017年に公表したオープンデータのガイドラインの中で公開するデータ形式として、上記評価の三つ星に該当するCSVを推奨しています。先行してオープンデータの指針を策定している新宿区にヒアリングをしましたところ、データ形式は五つ星のリンクト・オープン・データまでのデータを公開しておりました。しかし、リンクト・オープン・データの作成や運用ノウハウが必要なことから事業者に委託をしているとのことでした。
五つ星データを活用した先進的な取り組みとしては、福井県の鯖江市がございます。公園のトイレ、避難所、AED、文化財、消火栓などの行政情報を公開し、民間企業や市民を対象にしたアイデアソン、ハッカソンを行い、これまで作成されたアプリの数は200を超えております。オープンデータは利便性と汎用性が高い形式で公開することで、区民サービスの向上、大学や企業の研究結果にも貢献できると考えております。
そこで質問です。中野区は、公開の5段階のうちどのレベルのデータを公開しようと考えておりますか。また、現段階では難しくても、データの利活用を促進するために、将来的に五つ星での公開を目指してはいかがでしょうか。
続いて、統合GISの件についてお伺いいたします。不動産業を営んでいる区民の方から、用途地域、都市計画情報など、防災情報を不動産売買契約時に取得をしなければならないが、区が公開しているPDFのデータは縮尺精度が低く利用しづらい。結局、区の窓口に行かざるを得ず不便であるという声をいただきました。
中野区の都市計画課に年間の問い合わせ件数を確認したところ、平成28年度で5万1,510件、29年度で5万4,337件、30年度で6万271件。問い合わせの合計数は年々ふえており、内訳としては、ホームページ閲覧件数と比率が上昇する一方で、窓口、電話の件数、比率は低下傾向にあります。区のホームページで各都市計画や防災情報が使いやすく、わかりやすく、地図情報として閲覧性が高まれば、区民サービスが大きく向上します。また、電話や窓口業務の対応件数のさらなる抑制につながるため、職員の業務負担を軽減することができると考えております。
現在のように、広報広聴課、道路課、都市計画課など、それぞれが個々に地図を整備しては、とても費用がかさみ非効率です。区の業務の効率化を図る上で、縮尺精度の高い統合地図を整備し、統合GISとして活用すべきではないでしょうか。これにより一つのベース地図として効率よく各課の情報が共有可能となり、バックオフィス業務の効率化と高度化を実現できます。また、オープンデータとの親和性が非常に高く、区民が求める地図を簡単に作成できるため、フロント業務において区民サービスの飛躍的な向上につながると考えます。既に杉並区や板橋区では都市計画情報などの情報をまとめた統合型GIS地図を作成し、さまざまな部署の職員が日々の業務や政策を作成する際に重宝していると伺っております。
そこで質問です。区民と区役所との双方向の情報伝達とワンストップサービスを推進するため、縮尺精度の高い地図を区共通のベース地図として都市計画や道路情報、防災情報などさまざまな区の情報がインターネットに重ねて閲覧できる統合型GIS地図を中野区でも導入すべきと考えますが、いかがでしょうか。
続いて、コンビニ交付手続について伺います。ことしの5月に行政手続を原則電子申請に統一するデジタルファースト法が成立しました。この法律は、インターネット上で引っ越しや相続など手続をワンストップで完結することを目指しており、今後地方自治体における電子手続の重要性や機運はますます高まっていくと考えております。中野区でも、パソコンやスマートフォンによる電子申請サービスやコンビニ交付システムなど、証明書取得に関する電子手続が推進されております。電子手続の利用状況は、平成27年で58.76%、平成28年度で58.68%、平成29年度では60.24%と増加傾向で、窓口業務の負担は減少傾向にあります。電子申請サービスにはマイナンバーカードと読み取り用端末のICカードリーダライタが必要になります。アンドロイド製のスマートフォンは、アプリをインストールすることで認証ができますが、iOSのスマートフォンはこれまで未対応でした。しかし、先日アップル社は、2019年秋に公開する新OS「iOS13」で、マイナンバーカードを認証する機能を追加すると発表いたしました。今後、マイナンバーカードによる公的個人認証の環境が整ってまいりますので、この機を逃さず、マイナンバーカードの普及に努めていただきたいと思っております。
パソコンやスマートフォンからの電子申請サービスで証明書を取得する場合は、入金後に中野区から証明書が郵送される流れになりますので、手間がかかりますし、いち早く取得したい方には不向きと言えます。コンビニ交付システムの場合は、その場で支払いから証明書の受け取りができるため、便利です。中野区のコンビニ交付システムは、住民票と印鑑証明の取得には対応しておりますが、税証明書や戸籍謄本などには未対応です。
平成29年度中野区の証明書取得にかかわる事務事業の割合を紹介します。住民票の取得が46%、印鑑登録が16%、戸籍の証明が25%、税証明が12%、その他が1%となっております。コンビニ交付システムで、税証明書と戸籍の証明書が取得できるようになれば、区民サービスの向上につながります。平成29年度にコンビニから証明書を取得した合計数は2万5,288件です。窓口業務における証明書取得件数の比率を乗じて推計したところ、税証明書が5,361件、戸籍謄本が8,196件、合わせて年間で約1万4,000件です。区役所の窓口業務削減効果と利用者のニーズが一定数存在すると言えるのではないでしょうか。また、マイナンバーカードの利用機会がふえることでカードの普及につながるとも考えます。
そこで質問です。コンビニ交付システムで、税証明書と戸籍謄本を取得できるようにシステムを変更してはいかがでしょうか。
以上をもちまして、全ての私の質問を終了いたします。御清聴ありがとうございました。
〔区長酒井直人登壇〕
○区長(酒井直人) 立石議員の御質問にお答えいたします。
まず、ICTの利活用及びオープンデータの活用推進についての質問でございます。今後の区政運営においては、ICTの利活用とオープンデータの推進は、柱となる取り組みだと捉えております。特にオープンデータの推進につきましては、区として開かれた区政に向けたデータの公開や地域課題解決のためのデータ利活用、官民相互のデータ連携による新たなビジネスチャンスの創出などに向けて、データの公開及び活用に取り組むための基本指針について、今年度中に策定する準備を進めているところであります。指針には、区職員の人材育成やデータ利活用のための体制整備、民間等との協働などの考え方について、長期的かつ戦略的な展望を持って盛り込むことを考えているところでございます。
次に、データの公開についての御質問です。オープンデータへの取り組みについては、まずできるところから公開していくという考え方で進める予定でございます。既に区のホームページ上で、PDFやエクセル形式でデータを公開しているなどの公開可能なデータについては、ルールを定めた上で第3段階のCSVファイル形式、こちらで公開する準備をしているところであります。将来的には機械判読が容易、かつ他のデータとリンクするなどデータ活用の利便性がより高い第5段階での公開を目指してまいります。
次に、統合型GISの導入についてでございます。統合型GISを活用した区政情報の公開については、オープンデータと組み合わせることで非常に有効なものとなると考えております。導入に当たっては、既に実施している自治体等を参考にし、縮尺精度の高いベース地図の作成方法や著作権に関する対応等も含めて、積極的かつ速やかな導入に向けて検討を進めてまいります。
最後に、コンビニ交付サービスの拡充についてでございます。区では、マイナンバーカードの利活用を推進して、区民サービスの正確性・利便性を高めるためにも、コンビニでの証明書交付について区報、ホームページにより広報するなど普及に取り組んでいるところであります。コンビニ交付サービスの対象事務の拡大は事務の効率化にも資するものと考えておりまして、費用対効果や先進自治体の導入事例などを総合的に検証し、導入に向けて検討をしてまいります。
○議長(高橋かずちか) 以上で立石りお議員の質問は終わります。
以上をもって質問は終了いたしました。
これより日程に入ります。
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第41号議案 令和元年度中野区一般会計補正予算
(委員長報告)
○議長(高橋かずちか) 日程第1、第41号議案、令和元年度中野区一般会計補正予算を議題に供します。
令和元年(2019年)6月25日
中野区議会議長 殿
総務委員長 山本 たかし
(公印省略)
議案の審査結果について
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。
記
議案番号 |
件 名 |
決定月日 |
第41号 |
令和元年度中野区一般会計補正予算 |
6月25日 |
○議長(高橋かずちか) 総務委員会の審査の報告を求めます。山本たかし総務委員長。
〔山本たかし議員登壇〕
○27番(山本たかし) ただいま議題に供されました第41号議案、令和元年度中野区一般会計補正予算に関しまして、総務委員会における審査の経過、並びに結果について御報告申し上げます。
本議案は、歳入歳出にそれぞれ7億3,062万円を追加計上するものです。これにより既定予算との合計額は1,531億8,848万7,000円となります。
この補正の歳出予算の内容は、産業観光費では、プレミアム付商品券発行事務費及び発行事業に係る補助金を増額するための経費を追加計上するものです。
保育園・幼稚園費では、幼児教育無償化に伴う私立幼稚園等補助金システム及び子ども・子育て支援システムの改修に係る委託料を増額するための経費を追加計上するものです。
子ども教育施設費では、平和の森小学校仮校庭用地の借用期間の延長に伴い、土地使用料を増額するための経費を追加計上するものです。
子育て支援費では、婚姻歴がない児童扶養手当受給者に対する補助金を増額するための経費を追加計上するものです。
公園緑地費では、広町みらい公園整備工事費及び平和の森公園再整備工事費等を増額するための経費を追加計上するものです。
歳入予算としましては、国庫支出金及び繰入金を追加計上するものです。
繰越明許費では、今年度内にその支出が終わらない見込みであるプレミアム付商品券事業、中野第一小学校電気設備等工事について翌年度に繰り越しを行うため計上するものです。
本議案は、6月25日の本会議において当委員会に付託され、同日に審査を行いました。審査の進め方として、本議案を議題に供した後、理事者から補足説明を受け、その後質疑を行いました。
その主な質疑応答の内容を紹介します。
初めに、平和の森公園再整備工事費及び工事監理費の増額の内容を問われ、計画の再検討を行った間の工事の延伸に伴う現場維持費、人件費、第一工区の外野フェンスのかさ上げ工事、第二工区の体育館と公園の接続工事、雨水貯水槽の仕様変更などであるとの答弁がありました。
これに対し、草地広場の300メートル、100メートルトラックの予算は含まれているのかとの質疑があり、トラックの工事費等の経費については入っていないとの答弁がありました。
次に、プレミアム付商品券の利用店舗や転売の禁止について問われ、なかのハート商品券を活用できる加盟店にさらに活用できる店舗をふやしているところであり、転売禁止についても区として取り組みをしていくとの答弁がありました。
次に、平和の森公園再整備工事において、補正予算が否決された場合、事業者から損害賠償請求などの想定をされるのかとの質疑があり、今後の展開次第ではそういったことも考えられるとの答弁がありました。
次に、野球場の外野フェンスの当初の仕様を問われ、飛距離などを計算して設計したが、実際に使用した方々からの意見を踏まえ、かさ上げする判断をしたとの答弁がありました。
次に、補正予算が通らなかった場合の新体育館や補助金への影響を問われ、平和の森公園の改修工事の中には、新体育館のエントランスへのバリアフリー動線が含まれているため、体育館の開館ができなくなる。また、開館がオリンピックに間に合わない場合は、補助金も影響を受ける可能性があるとの答弁がありました。
次に、平和の森公園の工事がとまっていた期間の契約上の扱いを問われ、工期の延伸という性質ではあるが、事業者側から損害賠償の請求があれば、和解などの判断をした上で損害賠償金を支払う性質になるとの答弁がありました。
これに対し、他の委員から、今回の遅延に対して事業者と打ち合わせをして、区が金額を積算したということは、今後、事業者から訴えられるということはないということでよいかとの質疑に対し、現契約の中で行っていることであり、損害賠償等については発生しないと考えているとの答弁がありました。
以上が主な質疑応答の内容です。
なお、関係分の審査を行った区民、建設、子ども文教委員会から申し送られた意見はありませんでした。
その後、委員会を休憩して取り扱いを協議した後、委員会を再開し、さらに質疑を求めましたが、質疑はなく、質疑を終結しました。
次に、意見の開陳を求めましたが、意見はなく、意見の開陳を終結しました。
次に、討論を求めたところ、1名の委員が本議案に反対する立場から、この補正予算は、平和の森公園の原案の工事を完成する予算が含まれているが、区長選挙や直近の区議会議員選挙においても、草地広場は守ってほしいといった声は一貫していたと思っている。区長も記者会見のやりとりの中で、議会の意見を踏まえて今後考えていきたいと述べられており、選挙後初めての定例会初日で、再整備を当初案どおり進める予算に賛成することはできないため、本議案には反対であるとの討論を行いました。
さらに討論を求めましたが、討論はなく、討論を終結しました。
そして、本議案について挙手による採決を行ったところ、賛成多数で可決すべきものと決した次第です。
以上で、第41号議案に関する総務委員会における審査の経過、並びに結果の報告を終了します。
○議長(高橋かずちか) ただいまの報告について御質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
これより討論に入ります。小杉一男議員、むとう有子議員、石坂わたる議員から討論の通告書が提出されていますので、順次、通告議員の討論を許します。
最初に、小杉一男議員。
〔小杉一男議員登壇〕
○20番(小杉一男) 上程中の第41号議案、令和元年度中野区一般会計補正予算に対し、日本共産党議員団の立場から反対の討論をさせていただきます。
今回の補正予算案は、プレミアム商品券事業や子ども教育費にかかわるものなどを含め、全体で本予算を約7億3,000万円増額補正するものです。反対する理由は、平和の森公園再整備において、工事の一時中止に伴い、現場維持経費及び工種の変更・追加に係る経費が組まれていますが、これによって300メートルトラックや100メートル直線レーンなどを含む当初案の再整備内容が完成されるためです。
平和の森公園は、区民と区議会、中野区の三者の長い運動によって中野刑務所の移転を実現し、区民の誰もが利用できる芝生の多目的広場を備えたみどりの防災公園として生まれ変わりました。1981年の国有地取得以来、少なくとも36年間、平和の森公園は公園設立の精神をもとに、区民と公園利用者の願いに応え、公園としての本来の役割を果たしてきました。ところが突然、前区長が東京オリンピック・パラリンピックを前にして、平和の森公園をスポーツの拠点として、みどりの防災公園としての平和の森公園を根本的に変更する基本計画案を発表しました。以来2016年5月の平和の森公園再整備基本計画案に対するパブリック・コメントやその後の第二工区検討案への意見募集、平和の森公園再整備を語る会などの全ての場において、中野区民と公園利用者からは圧倒的に計画案の抜本的変更を求める声が寄せられました。
昨年6月の区長選挙によって区長がかわり、公約に基づいて区民の声を中野区政に反映させるために丁寧な区民参加を重ね、区民の声を集約し、総合的に判断した結果、3月の議会に平和の森公園再整備第二工区の変更案が提出されましたが、残念ながらこの見直しの議案は19対20の僅差で否決となりました。
4月の区議選でも平和の森公園の緑と広場を守ってほしいとの区民、公園利用者の願い、思いは共通のものでした。こうした二度にわたる選挙で示された区民の意思が生かされない結果となることは極めて遺憾です。
以上をもって、議案に対する反対の討論といたします。
○議長(高橋かずちか) 次に、石坂わたる議員。
〔石坂わたる議員登壇〕
○29番(石坂わたる) 第41号議案、令和元年度中野区一般会計補正予算に賛成の立場で討論をいたします。
今回の補正予算は、国の制度変更、制度改正に関するもの、工事を実施しなければ区民の安全・安心を担保できないものなどを中心とした補正であることから賛成をいたします。しかし、本補正予算においては、今後留意を求めたいこと、今後改善をすることが必要なものも含まれています。
まず、未婚の児童扶養手当受給者に関する臨時給付金についてです。婚姻の経験がない未婚の父、未婚の母への支援が進むことは子どもの利益にもつながるものであり、非常に歓迎されるべきものです。なお、今回の制度は、婚姻をしたことがない方に限定をしています。区内には、一方の連れ子を二人で育てている女性のカップルもいます。中野区では、中野区同性パートナーシップ制度がスタートいたしておりますが、男女の婚姻と異なり、同性パートナーシップ制度を利用している同性カップルについて、配偶者としての税の控除や相続権や年金における家族としての取り扱いがないことなどを踏まえ、婚姻をしている男女や事実婚の男女を対象外とするような国が定めるさまざまな制度について、同性パートナーシップ制度を利用している同性カップルやそれ以外の事実婚の同性カップルが区の制度運用において対象外となってしまうことがないよう求めます。
次に、平和の森公園に関する部分です。今回は、国庫支出金や都支出金が入らず、一般財源やまちづくり基金からのものを財源に充てている工事となります。これらは工事における仮囲い、フェンスの高さのかさ上げ、雨水用の貯水槽の整備、工事延伸に伴う人件費と聞いておりますが、フェンスの高さについては、区民の方から、見るからに低過ぎるという声もいただいており、設計段階における見込みの甘さがあったのではないでしょうか。今後こうした余計な費用を生んでしまうような再工事が発生しないよう、業者任せにせず、区もしっかりと考えていくようにお願いいたします。
なお、今回の平和の森公園に関する部分の補正のうち、工事期間の延伸に伴う費用発生については、区長がかわったことに伴う時間をかけた再検討はどのような結論に至る場合にしても必要なものであり、それについては避けるものではなく、場合によってはさらなる時間をかけた検討や意見公募手続も避けるべきではないものであったと思われます。つまり、この部分については、区長がかわったことによって生じる区が担うべき当然のコストの一部であったと思い賛成をいたします。
ただ、こうした費用と時間をかけた検討を行うのであれば、不要不急なEPSブロックの埋設を取りやめる検討や、パブリック・コメントの実施等も行うべきだったと思います。また、これまでの区議会の議論などにおいて、公園整備についての議会の意見、区民の意見がどうであるかについての事実に関する言及はあったものの、選択し得る選択肢の中でよりベターな状況をどのように模索、検討したのか。それに対して区長はどのような思いで結論を出したのかが見えなくなってしまっているように思われます。誰がこう言っている、どこがこういう結論を出したから仕方がないと言いっ放しにしてしまうのではなく、しかし、自分はこうしたい、そのためにどういう手法がとれるのかということなどを含めたその経緯を区民につまびらかにすべきだったと思われます。
それから、広町みらい公園の整備に関しましては、滑り台の安全策や擁壁について、しっかりとした利用する子どもたちの安全が守られるよう、本補正予算によってしっかりと対策を進めていただけるものと期待をいたしております。さまざまな課題を指摘いたしましたが、今回の補正予算によって区民の安全・安心が守られるとの観点から、本補正予算案に賛成をいたします。
○議長(高橋かずちか) 次に、むとう有子議員。
〔むとう有子議員登壇〕
○40番(むとう有子) ただいま上程されました第41号議案、2019年度中野区一般会計補正予算について、反対の立場から討論をいたします。
このたびの補正予算は、歳入歳出予算の総額に歳入歳出それぞれ7億3,062万円を追加し、1,531億8,848万7,000円とするものです。私は、そもそも消費税そのものに疑問を持っています。赤字でも納税しなければならない中小企業がある一方、輸出還付金がもらえる大企業があるなど極めて不公平な税制だからです。このたびの補正予算の中には、目先の恩恵で消費者の反対意見を封じるような消費税率値上げに伴うプレミアム付商品券発行のための経費増額や未婚の児童扶養手当受給者に対する臨時給付金が含まれています。さらに私は、保育士の処遇改善が進まない中での保育士不足、痛ましい乳幼児の死亡事故が後を絶たない保育の質という課題、待機児童対策など、幼児教育の無償化以前にやるべきことがあるのではないかという疑問も持っていますが、補正予算には幼児教育の無償化に伴うシステムの改修経費増額などが含まれています。これらは自治体として実施しなければならないことであり、課題があるにせよ、少しでも区民に税金が還元され、区民サービスの向上につながると考えられるため、賛成せざるを得ない補正内容も含まれています。よって、賛否については大変悩ましい判断を迫られております。
しかし、平和の森公園を利用する多くの区民が望まない300メートルトラック等を設置するというもとの計画に戻すことにつながる平和の森公園再整備事業費1億2,885万5,000円が含まれていることは看過できません。酒井区長の公式サイトを見てみると、選挙時の政策が今でも載っています。そこには、「平和の森公園第二期工事で予定されている300メートルトラックは、不要です。草地広場は残します」と明記されています。選挙当時、300メートルのトラックは要らない。このままの草地広場を残してほしいと願う多くの区民が酒井区長のこの政策に賛同し、期待し、一票を投じたことは紛れもない事実です。そして当選した酒井区長は、2018年10月、平和の森公園再整備を語る会や意見募集を実施し、11月、意見を反映した再整備第二工区変更案を発表し、区民説明会を経て、2019年第1回定例会で、300メートルトラック等の見直しに伴う平和の森公園再整備工事請負契約金額の変更議案を議会に提出されました。これで公約が実現し、300メートルトラックはなくなり、草地広場が残るのだと多くの区民が喜びました。しかし、大変残念なことに、民意と議会の判断には大きな隔たりがあり、工事請負契約金額の変更議案は賛成少数で否決となりました。
区のホームページには、3月18日、「今後の平和の森公園再整備については、この議決を受け、当初の再整備計画案に沿って整備を進めることとなります」との区長のコメントが載っています。区長は、第1回定例会での議会での判断を重く受けとめられ、300メートルトラック不要とする新たな計画を取りやめ、体育館建設の竣工時期に支障のないよう、300メートルトラック等をつくるもとの計画に戻しました。選挙公約の全てを実現するのは不可能であり、状況を踏まえて考え方を変えることはあり得ると理解していますが、第1回定例会の予算総括質疑で私は、選挙のときに掲げた政策は忠実に実行し、お考えが変わったときには誠実にその理由を説明し、貴重な税金を1円たりとも無駄にしないとの信念をお持ちいただくことをお願いいたしました。第1回定例会と第2回定例会との間には、体育館建設の竣工時期に支障のないような方策を検討する時間は十分あったと思いますが、検討のプロセスが全く見えません。公約を変更するのは大変重い責任が伴うことだと私は考えます。万策尽きたというのであれば、公の場で詳しい説明をするべきです。また、改選後の新たな議会では、違った議論の可能性もあり得たと思えるのに、十分な検討の場もなく、区民への説明もなしにもとの計画に戻されたのです。何としても公約を守るとの区長の信念が感じられません。単なる選挙目当ての公約だったのではないか。あるいは、300メートルトラックがあったらあったで、区民は利用するだろうという安易な考え方があるのではないかと思えてなりません。
以上、簡単ではありますが、区民の意見の代弁者の一人として、平和の森公園を利用する多くの区民が望まない300メートルトラック等を設置するもとの計画に戻すことにつながる平和の森公園再整備事業費を含む第41号議案、2019年度中野区一般会計補正予算についての反対の討論といたします。
○議長(高橋かずちか) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。
これより起立により採決いたします。
上程中の議案を委員長報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。
〔賛成者起立〕
○議長(高橋かずちか) 起立多数。よって、上程中の議案は可決するに決しました。
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第42号議案 元号を改める政令の施行に伴う関係条例の整備に関する条例
第43号議案 平和の森小学校増築工事請負契約に係る契約金額の変更について
第44号議案 中野東中学校等複合施設新築に伴う電気設備工事請負契約に係る契約金額の変更に
ついて
第45号議案 中野東中学校等複合施設新築に伴う空気調和設備工事請負契約に係る契約金額の変
更について
第46号議案 中野東中学校等複合施設新築に伴う給排水衛生設備工事請負契約に係る契約金額の
変更について
第47号議案 みなみの小学校校舎新築に伴う電気設備工事請負契約
第48号議案 みなみの小学校校舎新築に伴う機械設備工事請負契約
第49号議案 美鳩小学校校舎新築に伴う電気設備工事請負契約
第50号議案 美鳩小学校校舎新築に伴う機械設備工事請負契約
第51号議案 歴史民俗資料館常設展示再整備事業委託契約
第60号議案 哲学堂公園野球場改修工事請負契約
○議長(高橋かずちか) 日程第2、第42号議案から第51号議案まで及び第60号議案の計11件を一括上程いたします。
理事者の説明を求めます。
〔副区長白土純登壇〕
○副区長(白土純) ただいま上程されました第42号議案から第51号議案まで及び第60号議案の11議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。
第42号議案、元号を改める政令の施行に伴う関係条例の整備に関する条例は、元号を改める政令の施行に伴い、「平成」が用いられている本年5月1日以後の日付等に係る年表示の規定について、例規文としての表現の正確性を確保し、適正な解釈運用に資するための措置として、「令和」の元号に規定を整備するものです。この条例の施行時期は、公布の日です。
第43号議案、平和の森小学校増築工事請負契約に係る契約金額の変更については、平成30年第4回定例会において議決をいただき、締結をいたしました平和の森公園小学校増築工事に係る請負契約について、公共工事設計労務単価の引き上げに伴い契約金額を増額する必要が生じたため、当該契約金額を3億6,305万4,800円から3億6,437万2,600円に変更するに当たり、議会の議決をお願いするものです。
第44号議案、中野東中学校等複合施設新築に伴う電気設備工事請負契約に係る契約金額の変更については、平成31年第1回定例会において議決をいただき締結をいたしました中野東中学校等複合施設の新築に伴う電気設備工事に係る請負契約について、公共工事設計労務単価の引き上げに伴い契約金額を増額する必要が生じたため、当該契約金額を7億8,267万3,860円から7億9,135万660円に変更するに当たり、議会の議決をお願いするものです。
第45号議案、中野東中学校等複合施設新築に伴う空気調和設備工事請負契約に係る契約金額の変更については、平成31年度第1回定例会において議決をいただき締結をいたしました中野東中学校等複合施設の新築に伴う空気調和設備工事に係る請負契約について、公共工事設計労務単価の引き上げに伴い契約金額を増額する必要が生じたため、当該契約金額を11億6,640万円から11億7,944万4,900円に変更するに当たり、議会の議決をお願いするものです。
第46号議案、中野東中学校等複合施設新築に伴う給排水衛生設備工事請負契約に係る契約金額の変更については、平成31年第1回定例会において議決をいただき締結をいたしました中野東中学校等複合施設の新築に伴う給排水衛生設備工事に係る請負契約について、公共工事設計労務単価の引き上げに伴い契約金額を増額する必要が生じたため、当該契約金額を5億3,026万4,880円から5億3,626万4,280円に変更するに当たり、議会の議決をお願いするものです。
第47号議案、みなみの小学校校舎新築に伴う電気設備工事請負契約は、みなみの小学校校舎の新築に伴う電気設備工事に係る請負契約を締結するに当たり、議会の議決をお願いするものです。契約の方法は一般競争入札、契約の金額は4億7,310万7,820円、契約の相手方は、宮崎・東新建設共同企業体です。なお、この工事の完了予定は令和2年8月です。
第48号議案、みなみの小学校校舎新築に伴う機械設備工事請負契約は、みなみの小学校校舎の新築に伴う機械設備工事に係る請負契約を締結するに当たり、議会の議決をお願いするものです。契約の方法は一般競争入札、契約の金額は6億6,220万円、契約の相手方は、富士熱・東洋AC建設共同企業体です。なお、この工事の完了予定は令和2年8月です。
第49号議案、美鳩小学校校舎新築に伴う電気設備工事請負契約は、美鳩小学校校舎の新築に伴う電気設備工事に係る請負契約を締結するに当たり、議会の議決をお願いするものです。契約の方法は一般競争入札、契約の金額は4億1,590万7,820円、契約の相手方は、成瀬・加藤建設共同企業体です。なお、この工事の完了予定は令和2年8月です。
第50号議案、美鳩小学校校舎新築に伴う機械設備工事請負契約は、美鳩小学校校舎の新築に伴う機械設備工事に係る請負契約を締結するに当たり、議会の議決をお願いするものです。契約の方法は一般競争入札、契約の金額は6億9,300万円、契約の相手方は、さかえ・サンエツ建設共同企業体です。なお、この工事の完了予定は令和2年8月です。
第51号議案、歴史民俗資料館常設展示再整備事業委託契約は、歴史民俗資料館の常設展示再整備事業に係る委託契約を締結するに当たり、議会の議決をお願いするものです。契約の方法は一般競争入札、契約の金額は1億8,590万円、契約の相手方は、株式会社丹青社です。なお、この事業の完了予定は令和2年3月です。
第60号議案、哲学堂公園野球場改修工事請負契約は、哲学堂公園野球場の改修工事に係る請負契約を締結するに当たり、議会の議決をお願いするものです。契約の方法は一般競争入札、契約の金額は12億1,007万9,200円、契約の相手方は、飛鳥・大澤・創研建設共同企業体です。なお、この工事の完了予定は令和2年2月です。
以上、11議案につきましてよろしく御審議の上、御賛同くださいますよう、お願い申し上げます。
○議長(高橋かずちか) この際、申し上げます。
第42号議案については、地方公務員法第5条第2項の規定に基づき、お手元の文書のとおり、特別区人事委員会の意見を聴取いたしましたので、さよう御了承願います。
本件について質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
上程中の議案は、会議規則に従い、総務委員会に付託いたします。
31特人委給第76号
令和元年6月26日
中野区議会議長
高橋 かずちか 様
特別区人事委員会
委員長 中山 弘子
「職員に関する条例」に対する特別区人事委員会の意見聴取について(回答)
令和元年6月17日付31中議第440号により意見聴取のあった下記条例案のうち、職員に関する部分については、異議ありません。
記
第42号議案 元号を改める政令の施行に伴う関係条例の整備に関する条例
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第52号議案 中野区特別区税条例等の一部を改正する条例
○議長(高橋かずちか) 日程第3、第52号議案、中野区特別区税条例等の一部を改正する条例を上程いたします。
理事者の説明を求めます。
〔副区長白土純登壇〕
○副区長(白土純) ただいま上程されました第52号議案につきまして提案理由の説明をいたします。
第52号議案、中野区特別区税条例等の一部を改正する条例は、次の4点について規定を整備するものです。第1点目は、軽自動車税の環境性能割及び種別割の税率の特例措置等について規定を整備するものです。第2点目は、区民税申告書の記載事項の簡素化について規定を整備するものです。第3点目は、区民税の単身児童扶養者の非課税措置について規定を整備するものです。第4点目は、元号を改める政令の施行に伴い、規定を整備するものです。この条例の施行時期は、第1点目は令和元年10月1日で、一部は令和3年4月1日、第2点目は、令和2年1月1日、第3点目は令和3年1月1日、第4点目は、公布の日です。
以上、本議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますよう、お願い申し上げます。
○議長(高橋かずちか) 本件について御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
上程中の議案は、会議規則に従い、区民委員会に付託いたします。
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第53号議案 中野区立総合体育館の管理及び運営に関する条例
第54号議案 中野区災害弔慰金の支給等に関する条例の一部を改正する条例
○議長(高橋かずちか) 日程第4、第53号議案及び第54号議案の計2件を一括上程いたします。
理事者の説明を求めます。
〔副区長白土純登壇〕
○副区長(白土純) ただいま上程されました第53号議案及び第54号議案の2議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。
第53号議案、中野区立総合体育館の管理及び運営に関する条例は、総合体育館の管理及び運営に関し必要な事項を定めるものです。また、これに伴い、本条例の附則で中野区立公園条例について規定を整備するものです。この条例の施行時期は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において規則で定める日で、一部は公布の日です。
第54号議案、中野区災害弔慰金の支給等に関する条例の一部を改正する条例は、災害弔慰金の支給等に関する法律等の改正に伴い、災害援護資金の利率に係る規定等を整備するものです。この条例の施行時期は公布の日です。
以上2議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますよう、お願い申し上げます。
○議長(高橋かずちか) 本件について御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
上程中の議案は、会議規則に従い、厚生委員会に付託いたします。
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第55号議案 中野区まちづくり事業住宅条例の一部を改正する条例
第56号議案 特別区道路線の認定について
○議長(高橋かずちか) 日程第5、第55号議案及び第56号議案の計2件を一括上程いたします。
理事者の説明を求めます。
〔副区長白土純登壇〕
○副区長(白土純) ただいま上程されました第55号議案及び第56号議案の2議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。
第55号議案、中野区まちづくり事業住宅条例の一部を改正する条例は、次の2点について規定を整備するものです。第1点目は、まちづくり事業住宅の使用に係る申し込み資格等を変更するものです。第2点目は、弥生町まちづくり住宅を設置するものです。この条例の施行時期は、第1点目は公布の日、第2点目は令和元年12月1日です。
第56号議案、特別区道路線の認定については、上高田四丁目及び上高田五丁目地内の路線を特別区道の路線として認定するもので、区間は上高田四丁目48番10から上高田五丁目36番1まで、延長は86.89メートルです。
以上2議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますよう、お願い申し上げます。
○議長(高橋かずちか) 本件について御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
上程中の議案は、会議規則に従い、建設委員会に付託いたします。
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第57号議案 中野区保育所条例の一部を改正する条例
第58号議案 中野区立学校設置条例の一部を改正する条例
第59号議案 指定管理者の指定について
○議長(高橋かずちか) 日程第6、第57号議案から第59号議案までの計3件を一括上程いたします。
理事者の説明を求めます。
〔副区長白土純登壇〕
○副区長(白土純) ただいま上程されました第57号議案から第59号議案までの3議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。
第57号議案、中野区保育所条例の一部を改正する条例は、西鷺宮保育園を廃止するに当たり、規定を整備するものです。この条例の施行時期は令和元年9月1日です。
第58号議案、中野区立学校設置条例の一部を改正する条例は、上高田小学校及び新井小学校を廃止し、新たに令和小学校を設置するに当たり、規定を整備するものです。この条例の施行時期は令和2年4月1日です。
第59号議案、指定管理者の指定については、知的・発達等障害児通所支援施設の指定管理者を指定するに当たり、議会の議決をお願いするものです。
指定管理者として選定した団体は、特定非営利活動法人わかみやクラブで、指定の期間は、令和元年10月1日から令和7年3月31日までです。
以上、3議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますよう、お願い申し上げます。
○議長(高橋かずちか) 本件について御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
上程中の議案は、会議規則に従い、子ども文教委員会に付託いたします。
次に、陳情の常任委員会への付託について申し上げます。
お手元の陳情付託件名表(Ⅰ)に記載の陳情につきましては、記載のとおり所管の常任委員会に審査を付託いたします。
令和元年第2回定例会
令和元年7月1日付託
陳情付託件名表(Ⅰ)
《総務委員会付託》
第9号陳情 辺野古新基地建設工事において沖縄の民意を尊重して最大限の配慮をするよう意見書
提出を求める陳情
○議長(高橋かずちか) 本日はこれをもって散会いたします。
午後5時11分散会
会議録署名員 議 長 高橋 かずちか
議 員 竹村 あきひろ
議 員 むとう 有子