中野区議会子ども文教委員会〔令和元年12月3日〕
子ども文教委員会会議記録
○開会日 令和元年12月3日
○場所 中野区議会第5委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後4時41分
○出席委員(8名)
高橋 ちあき委員長
斉藤 ゆり副委員長
吉田 康一郎委員
小杉 一男委員
いでい 良輔委員
中村 延子委員
平山 英明委員
むとう 有子委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
教育長 入野 貴美子
子ども教育部長、教育委員会事務局次長 戸辺 眞
子ども家庭支援担当部長、教育委員会事務局参事(子ども家庭支援担当) 小田 史子
子ども教育部子ども・教育政策課長、教育委員会事務局子ども・教育政策課長 永田 純一
子ども教育部保育園・幼稚園課長、子ども教育部保育施設利用調整担当課長、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長 濵口 求
子ども教育部幼児施設整備課長 板垣 淑子
子ども教育部子ども教育施設課長、教育委員会事務局子ども教育施設課長 塚本 剛史
子ども教育部子育て支援課長、子ども家庭支援センター所長 神谷 万美
子ども教育部児童相談所設置調整担当課長 半田 浩之
子ども教育部育成活動推進課長 伊藤 正秀
子ども教育部子ども特別支援課長、教育委員会事務局子ども特別支援課長 中村 誠
教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長 伊藤 廣昭
教育委員会事務局指導室長 宮崎 宏明
教育委員会事務局学校教育課長 石崎 公一
○事務局職員
書記 井田 裕之
書記 五十嵐 一生
○委員長署名
審査日程
○所管事項の報告
1 「子育て先進区」実現に向けた基本方針(骨子)について(子ども・教育政策課)
2 第四中学校・第八中学校、鷺宮小学校・西中野小学校統合新校の新校舎整備及び統合時期の取扱いについて(学校再編・地域連携担当)
3 中野区保育の質ガイドライン(案)について(保育園・幼稚園課)
4 認可保育所の開設事業者等の選定結果について(幼児施設整備課)
7 第四中学校・第八中学校統合新校の新校舎整備について(子ども教育施設課)
委員長
定足数に達しましたので、子ども文教委員会を開会いたします。
(午後1時00分)
本日はお手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、そのように進めさせていただきます。
なお、審査に当たっては5時を目途に進め、3時ごろに休憩をとりたいと思いますので、御協力をお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
昨日に引き続きまして、所管事項の報告の、「子育て先進区」実現に向けた基本方針(骨子)についてに係る質疑を続けていきたいと思いますが、その前に、理事者から答弁訂正の依頼がございますので、よろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
昨日、当委員会におきまして、平山委員からの「子育て先進区」実現に向けたステップの各段階の年次についての御質問につきまして、私から答弁させていただきましたが、具体的な年次につきましては現時点で確定しているものではなく、未定ということでございますので、当該発言につきまして、答弁の訂正をお願いいたします。大変申しわけございませんでした。
委員長
ただいまの訂正について、何かございますか。
平山委員
間違っていたので答弁を訂正しますということに対して、いや、それはまかりならんということは申し上げるつもりはないですけども、委員会での審議というのは後世の審判を仰ぐという意味でも、議事録に全部残っていくわけなんですね。きのうの私の質疑も、未確定なものを確定したかのように答弁をされて、それに基づいてずっと質疑を繰り返している部分等々もあるわけなんです。ですから、重く受けとめていただいてというのが一つと、本来未確定な部分を、一担当者が自分の私見で答弁をされるなんていうことは、あってはならないことですからね。しかも、この場で発言されるというのは、それは区側の正式回答ということで当然我々は受け取る話ですので、そこは本当に、ほかの方々も含めて御注意をいただければなと。私、13年議員をやっていますけど、初めてです、こんなことは。よろしくお願いします。
小田子ども家庭支援担当部長
先日の委員会の質疑におきまして、理事者側といたしまして、確定していないような発言をしたのは大変申しわけないと思っております。今後、二度とこのようなことがないように努めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
委員長
そのようによろしくお願いします。
では、昨日に引き続き、中村委員の途中だったんですけど、よろしいですか。
中村委員
すみません。じゃあ、ちょっときのうに引き続き、残りのところを伺いたいと思うんですが、ほかの方も質疑があると思うので、端的に聞きます。
この別紙1の2ページのところに、区の現状と課題というところで三つ例示されています。23区の平均を下回っているとかという記述もあるんですけれども、23区のというところをすごく意識されているなというところがあるんですけれども。比較対象として、23区というのは比較として横並びで考えていくというのは必要なことだと思うんですけれども、23区にとどまらずだと思うんですけれども、そこら辺はいかがお考えなんでしょうか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
比較の対象としまして、東京のこの地理的な、あるいは行政の規模としての比較の対象として、23区の中でということが最も比較の対象としては適切かと考えてございますけれども、委員お話しのとおり、広い視野で、他の全国の自治体との比較なども、できるものについてはそうした比較をしていくように考えていきたいと思います。
中村委員
ぜひよろしくお願いします。そこは、例えばもう全国的に有名な明石市なんかもありますし、そういった自治体も、やっぱり先進区を目指していくというところなのであれば、しっかりと把握していっていただきたいですし、そういったところを目指していただきたいなというふうに考えておりますので、そこはよろしくお願いいたします。
あと、もう一点なんですが、今後の子育て環境整備の方向性というところで、実態調査の速報値から、その意見聴取の結果から抽出した主な環境整備の課題というところが四つ例示されているんですけれども、ここら辺というのは、恐らくここの部署だけではなくて、庁内の中でも横串を刺してやっていかなければいけないところなのかなと思うんですが、ステップの中の記述に、庁内でのそういった連携といったような記述がないので、ちょっと気になったんですけれども、そこら辺はどのように考えていらっしゃるんでしょうか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
取り組む課題によりましては、部をまたがるような案件もございますので、そうした取り組みが円滑に進めていけるように、適宜、庁内の調整を行っていくような形も検討していきたいというふうに考えてございます。
中村委員
ぜひ、こういった課題を解決していくにはそこが非常に重要なところだと思いますので、そこはしっかりとお願いいたします。
吉田委員
きのう、御理解が、もしかしていただいていないかもしれないので確認で申し上げるんですが、別紙1の6の成果を測る指標、3ページのところですけれども、再確認で申し上げますけれども、指標、主指標、補助指標というものを、子どもと子育て家庭の満足度と認知度というものを指標にするのは、やめてくださいと、このようにお願いを申し上げます。
客観的な、公平な測定可能な指標、例えば、私も、あるいは他の委員の方も御指摘があった合計特殊出生率とか、他の区との比較において、じゃあ、第何番目くらいのいろんな予算額とか、さまざまな予算の比率とか、あるいは配置している人員とか、客観的に調べられる指標があるはずなんですね。そういうものを主指標にして、補助指標に満足度とか認知度を置くというならまだわかります。
例えば、うちは安いよ、安いよってチラシを配っていて、隣にもっと安い八百屋さんがあるのに、それを住民の方は知らないから、こっちの八百屋さんが、ああ、安い野菜いいねって満足度が上がっているかもしれない。だけど、隣にもっと安い八百屋さんがあることを知れば、満足度は突然下がるわけですよ。そういうかりそめのものを指標にしないで、公平・客観的な数値を主指標にしてください。再確認で申し上げます。
委員長
答弁は。
吉田委員
じゃあ、急いで答弁をお願いします。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
指標や目標のあり方につきましては、今いただきました客観的な数値等につきましても、さらに検討を進めてまいりまたいと思います。
むとう委員
先ほどの前段のお話の中に、きのうからの引き続きの中で、ステップについての段階の年次なので、今の段階で、骨子の段階では未定ということでわかりましたけれども、今後の予定の中で、これから基本方針(案)を取りまとめていくとか、この段階では、ある程度、年次予定みたいなものは明らかになってくるんでしょうか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
このステップの位置付けですけれども、一定の、どのぐらいの期間をかけて取り組むかということについては考えていきたいというふうに考えておりますが、このこと自体、昨日御説明させていただきましたとおり、計画、いつまでに何をするといったものではございませんので、具体的な年次を落としていくという考えはございません。
むとう委員
具体的な年次を落とす考えはないということと、先ほどの説明で年次は未定ということと、落としていくことは考えていないということは、ちょっと違う感じがするんですけれども、未定ということは今後年次が定まってくるのかなというふうに受けとめてしまうんだけれども、今後も未定ではなくて、このまま年次を落とさないということの理解に変えなきゃいけないのかしら。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
失礼しました。この内容を、これから骨子を方針という形で定めていく中で議論を進めていきますので、できるだけそのスケジュール感もお示ししていく必要はあろうかというふうに考えておりますが、それを具体的な年次という形になるのか、そのあたりにつきましては、ちょっと引き続き検討させていただきたいと思います。
小杉委員
「子育て先進区」実現に向けた基本方針ということで、区と区民がやっぱりビジョンを共有することは本当に大切だろうと感じております。私も25年前、「福祉のまち中野」というメッセージに共感して、中野に移り住みました。
ちょっと気になる点の幾つかなんですけども、実態調査の実施状況についてというのを拝見しましたけれども、4ページとかでしょうかね。保育、子育てについての満足度って結構高い一方で、いろいろな移動手段とか健康の問題、住環境の問題で、それに比べてかなり低いところがあるなということで。そういった一方で、なおかつ後ろのほうを見ると、定住意向とか他者推薦制度というのは、「どちらとも言えない・わからない」というのが、例えば定住意向が3割あって、他者推薦というのは46%と多いということで、なかなか保育、これを見ると、可能性としては、想像するんですけれども、行政が保育所や公園とかを整備するのは当たり前で、むしろ子育て先進区とかを言う前に、待機児童ゼロをしてから言えとか、切実なそういった当事者の意見があるのかなと。保育とか整備するのは当たり前だろうと。だから、それを一歩踏み込んで、どういうふうに区が先進区として発揮させていくのかということが求められていくのかなと思います。この辺は実態調査、まだ概況ですので、そういった実際の当事者の保護者としての意識というか、その辺もしっかりクロス集計なんかもしていただいたほうが、しっかりとして、保護者に対してのインパクトある打ち出しというのができるのかなと思います。なので、しっかりとそういった意味でも十分分析してほしいと思います。これは要望です。
それから、結構、定住意向として決めていくというのでは、かなりこういった子ども・子育てというところ以外にも、さまざまな要因であると思うんですけれども、子育て先進区、これ、いいとは思うんですが、なかなか、子育て先進区となると、じゃあ、子どもは今、大体1割の人口ですし、子育て世代といっても、大体3分の1ぐらいですのでね。もうちょっと幅広い世代の区民が暮らしやすいと感じられるような施策という意味も、子育て先進区プラス何か考え、福祉とか健康とか、そういったものも打ち出していくことも必要じゃないかなと、これを読んでいて感じたんですけれども。そういったところでの何かしら考えとかというのはないのでしょうかと、この調査を見て感じたんですけども、いかがでしょうか。子育て先進区プラスアルファというところでの暮らしやすい、区民に応えられるような考えというのは、見解というか、見識というか、そういうのはないでしょうか。いかがでしょうか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
この子育て先進区が目指していく姿の一つのイメージとしまして、地域の中で全ての子どもたちが生き生きと、地域の中で見守られて、そして健全に成長していくという姿を描いておりますが、そうした取り組みの中におきましては、例えばその地域において、高齢者も含めた多世代の交流がありましたり、あるいは子どもの中にも、例えば障害や発達の課題を抱えたお子さんもいらっしゃいますので、そうした全ての子どもたちが生き生きと生活できる地域の実現を目指すということでありますので、そうした地域全体の福祉の向上といったような考え方も当然含まれているものというふうに考えてございます。
小杉委員
子育て先進区を通じてでよろしいので、今言われたように、区民が暮らしやすい区にしていくんだというのが伝わるように、ぜひインパクトあるものを考えていただきたいなと思います。
あと、やっぱりこれを受けとめると、なかなか、今後人口の問題について、この20年間は増加して、その後減少はするけれども、40年たってもあまり今と人口が変わらないという状況の中で、せっかく今回の子育て先進区というものを打ち出すということですけれども、結構、中野駅の周辺も開発が進みますし、中央区とか港区とか千代田区なんかはもう人口が1割、2割ふえているような状況で、子育て先進区の満足度、認知度を向上させるということですけれども、私、出生率の目標を立てると、女性に対しての出産を強要させるという心配なんかもあるので、なかなか難しいと思うんです。ただ、区としての人口増の見通しというのはやっぱり持ってほしいなとは思うんですけれども、区としたら目標を持っているということなので、持っているということであれば、その辺の見通しもしっかり持つべきなのではないかなと思うんですけれども。目標とは言わないにしろ、それなりの人口が、小学校、中学校の統廃合も進んできている中ででしょうが、やっぱり区としての人口増の見通しも持ちつつやってほしいなと思うんですが、いかがでしょうかね。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
今、区の人口を年齢別に見た場合の特徴としましては、20代は例えば転入超過でありますけれども、子育て世代である30代については転出超過というような実態がございます。そうした意味で、子育てをするに当たって、引き続き中野区に住み続けていただくような取り組みをしていくということが必要だろうというふうに考えてございまして、そうしたような取り組みを進めていくことで、中野区におけます年少人口でありますとか、区全体の人口の維持を図っていくといったような取り組みをしていきたいというふうに考えているところでございます。
小杉委員
確認ですけれども、中野区は出生率を引き上げていくという一応目標を持っているということはもう事実であって、これからもそれを引き上げるためにいろんな施策を打っていくということでよろしいんですよね、その辺は。確認ですけど。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
出生率の向上を図っていくということは大きな目標であるというふうに考えてございます。
むとう委員
ちょっと私が聞き漏らしていたら申しわけないんですけれども、この実態調査の実施状況、これはあくまでも速報値に基づくということで今回御報告があったかと思うんですけれども、最終的な集計データというのは、いつ、どんな形で私たちに御報告あるんでしょうか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
この実態調査につきましては、今年度中に集計を行いますので、年明けの3月には御報告させていただきたいというふうに考えてございます。
いでい委員
「子育て先進区」実現に向けた基本方針(骨子)について、出てきました。今回、実態調査ということで、昨年度も実態調査を、あれは東京都の主体でやられたものですよね。内容が少しかぶるものと、同時に、中野区が「子育て先進区」実現に向けて設問をつくったアンケートだったと思います。私は子育て中の保護者としてそのアンケートを記入していきましたけれども、平山委員の質疑の中にも少しありましたが、全くこれ、意味あるのかなという設問もあったり、または、何を、みずから中野区が誘導したいような、その答えに導かせるような設問がちょっと見受けられました。
例えば、中野駅の近辺に屋内型の子どもが遊べるスペースが必要だと思いますか、思いませんか。そんな設問で、思いますと言うに決まっているでしょうよ。そういうのをやめましょうよ。よくEBPMといって、エビデンス・ベースド・ポリシー・メーキングという言葉がありますけど、中野区が子育て先進区を目指すあまりに、それが逆にエビデンス・ベースドと言っていなくて、ポリシー・ベースド・エビデンス・メーキングになりかけている、そんな印象を持ちました。こういったことについては指摘しておきます。
それと同時に、各団体またはインターネット、あと、区長が子育てカフェというところに行かれてタウンミーティングを行ったときに、さまざま御意見をいただいている。いろんな方からのヒアリングをされるって、すごく大事なことだなと思っています。この感想について、今現在出てきているアンケートの速報値でもいいですよ。区長とのタウンミーティング、子育てカフェでもいいですよ。あと、インターネットの意見募集や子育て関連団体のアンケートの中でもいいんですけど、この御意見をいただいたときに、御担当としてどのような感想をお持ちですか。お答えください。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
まず、子育てカフェなどで直接いただく意見の主たるものとしましては、やはり日常の生活の中での困り事といったようなものが多くいただいたというふうに感じてございます。これは私の個人的な感想でございますけれども、例えば、一時保育やファミリーサポートなどが制度としてはあるけれども、結果として使いづらい、予約がとりにくいとか、そういったようなことでありますとか、それから、地域において子どもを連れて遊びに行くといった場合のそうした遊びの場所の使いにくさであったり、施設の不備であったり、そういったような御意見をいただきまして、そうした意味で、中野区の今現状での取り組みの不十分な点、課題が多くあるというふうに感じさせていただいたところでございます。
いでい委員
御担当はそうやって思いがあると思いますけれども、それぞれのこの設問に対する担当者、きょう、理事者の中でいると思いますけど、我こそはと思う方どなたかいたら御答弁いただきたいと思うんですけど、感想を聞かせてください。
神谷子ども家庭支援センター所長
私のほうも、この子育てカフェに何日間か行かせていただいて、直接区民の方からお話を伺ったところです。やはり実際に子育て中のお父さん、あるいはお母さんがいらしていますので、子どものサービスですとか、保育に関しての日常的に課題と思っていらっしゃることを吐露してくださったというふうに思っていますし、逆に、いいところなんかも評価していただいたところもあって、実際にお話を聞いてみると、紙のアンケートとはまた違った形でお話を伺って、こちらにもぐっと心に落ちるような内容のものも多かったかなというふうに思います。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
保育施設につきましては、現状まだ待機児童は解消できていないという状況もありますので、そういった利用を希望される方が望まれた施設で保育を提供させていただけるような環境といったものが重要だと思っております。また、あわせて保育施設につきましては、質の向上や、お子様にとって安心して過ごせる、そういった施設であるということが求められておりますので、そういった保育の内容等についても十二分に区民の方の御意見をいただきながら、今後も質の向上に取り組んでまいりたいと思っております。
また、申請ですとか手続、そういったところの煩雑さ、それからわかりにくさということもありますので、周知や説明、それから、窓口等の対応も含めて、よりよい区民の方への提供をさせていただきたいというふうに感じるところでございます。
委員長
ありがとうございます。よろしいですか。ほかにはないですね。
戸辺子ども教育部長、教育委員会事務局次長
このアンケートでは、教育委員会の内容についてもいろいろ御意見をいただいてございます。学校の統合再編についても御意見をいただいてございます。今、感じているところは、やはり教育委員会の中で議論しながら、再編の意義というものを確認し進めているところでございますが、きめ細かく、もう少しきちっと地域の皆様に理解していただけるような、そうした働きかけがちょっと足りていなかったかなと反省してございますので、今後、地域の方に理解していただけるような形で説明を十分にしていきたいという考えでございます。
いでい委員
それぞれ御感想を聞かせていただきました。ありがとうございます。
今、別紙1になりますけれども、この「子育て先進区」実現に向けた基本方針の骨子というものがあります。六つの基本姿勢というところがありますけれども、今、区民の皆さんからお寄せいただいたリアルな、本当の生活者の声なんですよね、さまざま上がってきたことについて。こういったことについて改善してほしい、また、少し足りないんじゃないか、不足しているんじゃないかというそれぞれの指摘、こういうことが今、子育て中の保護者の方々の思いや、わざわざ子育てカフェにお出ましいただいて伝えていただいた意見であったり、アンケートにわざわざ御記入いただいて返していただいた御意見だったり、インターネットを使って、時間を割いてその声を届けていただいた本当のまちの声なんですよ。それを受けて、今回示された六つの基本姿勢、1、2、3、4、5、6とありますけれども、これ、どこら辺に該当するんですかね。何でかというと、区が「子育て先進区」実現に向けた基本方針というもの、これから骨子をつくりましたと。今、さまざまな方から御意見をいただいておりますと。そして出してきたのが、この六つの基本姿勢ということですけれども、いただいた御意見の中で、全然ないものがすごくあるんですよ、この六つの中に。その点についてどんな御感想ですか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
今、御紹介いただきましたその六つの基本姿勢につきましては、さまざまな区民の方からいただきました課題に対しまして、六つの基本姿勢、区としてどういった姿勢で解決や改善を図っていくのかという姿勢をお示しさせていただいたものでございます。
例えば、一つ目でありますと、まち全体で取り組んでいくということで、これは地域包括ケアの考えにも通じるところがあると思いますが、まち全体でそうした仕組みであったり、ネットワークであったり、あるいはそういう機運の醸成であったり、そういったようなアプローチ、取り組みが必要であろうか。また、さまざまな発達の課題をお持ちのお子様や、課題のある家庭などに対しても、まち全体でしっかりと見守っていく、そういったようなことでございます。
それから、2番目、3番目につきましては、子どもを主体として、子どもを中心に、子どもの目線で考えていくということでございます。
それから、4番目につきましては、やはり一人ひとりの状況、家庭の状況などもございますので、例えば子どもの貧困なども今日課題になっておりますが、そうした課題についても取り残さないで全員をサポートしていく、そうしたような考え方でございます。
それから、5番目の「今」を大切にするということも、やはり子どもは今まさにその成長の過程にあるわけですので、スピード感を持って、子どもの未来に向けた取り組みをしていく。
それから、6番目につきましても、やはり子どもの未来、これからの社会を担っていく次の世代に対して重点的に取り組みをしていく、そういったような考え方をお示ししたものでございます。
いでい委員
それはわかるんですけど、これは、今出された基本姿勢についてはよくわかります。ですけど、本当に区民の皆さんが、子育て中の保護者の方が思われている本当に切実な思いみたいなことには、ここは全然、全く関係ない話になっているのかな。せっかくいただいた御意見がこういった基本姿勢の中に反映されていないように私は感じています。これから実現に向けてのステップというところでそれを明らかにされていくんでしょうけれども、そのことについては指摘しておきます。
次に、その成果を測る指標ですよね。この満足度の主な指標、主指標として、子どもの保護者の定住意向、子どもの定住意向、あとは行政サービスの満足度、また認知度でいくと、都内の子どもの保護者の認知度、民間事業者による子育てしやすいまちランキング、これが成果をはかる指標なのかと。
今、六つの基本姿勢を示されましたけど、私たちからすると、また保護者の方からすると、基本姿勢というのはもう当たり前の話であって、もともと区が持っている、行政が持っている、当然持っているべきものだなと私は考えていて、ここに「子育て先進区」というものは何なんですかというものは全く示されていないと思うんですよね。これ、もうやっていて当たり前の話でしょうと。今まで、じゃあやっていなかったんですか、こんなことっていう話になってくるので、何をもって子育て先進区にしていこうとするのか。それが、この成果を測る指標の中で、この満足度だけではちょっと寂しくないですか。
子育て先進区と言っても、これから人口が少しずつふえ続けて、今の人口規模は維持されていくであろうという話になっています。しかし、年少人口よりも、これから高齢者世帯、2025年問題と言われている、団塊の世代の皆さんが全て後期高齢者、75歳を超えてくる時代がもうあと5年ちょっとでやってくるわけで、そのときになれば、区全体のバランスというものが求められてくると思うんですよね。全てがやっぱりバランスだと思うんですよ。歳出にしろ、削減にしろ抑制にしろ、つくっていく、積み上げていく予算にしろ、子どもたち、子育て先進区を実現するためには、何かを犠牲にしなければ、何かを削っていかなければいけない。そういった覚悟はこの中から全然うかがい得ないんですよ。
今回、この六つの基本姿勢というか、この骨子について、どういった会議体の中でこういったものができ上がったのか、教えていただけませんか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
この六つの基本姿勢につきましては、担当の中で議論しまして、そして、これを区長まで、区としての検討を行う政策調整会議などで調整をしたものでございます。
いでい委員
区の担当で話し合いをしたというのは、区の担当というのはどこの話ですか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
子ども教育政策課と担当の部長のプロジェクトチームでございます。
いでい委員
そのプロジェクトチームの詳細をちょっと教えてもらえますか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
小田部長のもとに、子ども・教育政策課長、それから子育て支援課長、それと、それぞれの職員、それと都市基盤部長がプロジェクトチームの構成メンバーとして検討してございます。
いでい委員
担当の職員の皆さんと、あとはそれぞれ横断的な、都市基盤部が入っているというのも、いい話だなと僕は思います。ですけど、ボトムアップ区政だというのを目指しながら、庁内で本当にこういった話、みんなで徹底的に議論して出しているのという疑問を持たざるを得ないんですよね。いや、これは本当にいいことをたくさん書いてありますよ。だけど、じゃあ、どうやってやっていくんですかと、何を根拠にこういったことを行うのかというものが全く示されていなくて。また、区民の皆さんにアンケート、それぞれの形で頂戴したのはいいんですけど、その区民の皆さんから、区が何をしようとしているのかがわからないという御意見が私は一番多かったのではないかなと思っています。
今回の骨子、基本方針を策定した皆さんと、本当にそれぞれの担当の方々が話し合いを持って、議論を持って、区はこれから行おうと思っている政策の一丁目一番地なんだというぐらいの議論がその場で行われたのかなと疑問に思っているんですけど、それ、どれぐらいの規模でどれぐらい開催されて、どんな形で最終的にこれをまとめていった、その時系列についても教えてください。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
プロジェクトチームにつきましては、おおむね週に1回から2回程度で定期的に会合を開いておりまして、そうした中で、区としての取り組みの方針でありますとか、また実態調査、そして区民へのアンケートなどの業務の進捗の管理も行いながら検討を行い、また、節目節目で区長に報告などをしているという進め方をしてきてございます。
いでい委員
もうちょっと、本当にやるんだったら一生懸命やってもらったほうがいいのかなと。今回のアンケートにしても何にしても、相当の予算をかけて行っているんですよね。いただいた御意見をもとにつくっていくというものじゃなくて、まず、区がどういった中野区をつくっていくんです、子育て先進区というのはこういったことの取り組みなんです、これは日本全国的に見ても行っていない、すごく先進的な取り組みを行っている子育て施策なんですというものが全くないんですよ。今回もうちの議員が一般質問で行いましたけど、「子育て先進区」というキャッチーな耳ざわりのいいフレーズになっている。もうちょっと中身のことについて本当に真剣に議論して提案してもらいたいな。その議論については、議会としても積極的に議論を進めていきたいと思っています。そこは要望ですので、よろしくお願いします。
最後、この「子育て先進区」実現に向けたステップ、子育て環境整備の方向性、こういったものについても、あれだけ言っていて、あれだけの時間をかけて、あれだけの労力を職員の皆さんも使っていますよ。議会の中でも議論もされてきました。質問されてきました。で、答弁は、今、皆さんから御意見を伺っている最中です、そんな答弁であったんですけど、いざ出してきてみたら、これぐらいしかないの。本来であれば、早く言えば1年、もっと言えば半年前ぐらいに示すこと、これ、できたんじゃないかなと。示した中で、さまざまな議論があって、来年度、施策として取り組むことについては予算計上していくというのが当たり前の話だと僕は思っているので、もうちょっとスピード感を持ってやってほしいですよね。
子育て先進区、今皆さんがやられているのは、そんなに先進的な取り組みでもない。ただ本当にキャッチコピーだけを追いかけている、それだけだと思うんですよね。そこには、やっぱり区民の皆さんと、中野区が将来どうしていくんだ、子育て施策についてこういうことをやっていくんだというビジョンを共有することだと思っているんですよね。そのことについても折に触れて説明する機会を設けていただきたいと思いますが、いかがですか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
議会から、この定例会におきましても、区として進めていく子育て先進区のあり方、これにつきまして御意見を頂戴しているところでございます。区として目指すビジョンをまず明確に持つこと、そして、そのビジョンを議会や区民の皆様に共有化し、具体的な取り組みとしていくということにつきまして、しっかりと、スピード感を持ってという話もございましたので、肝に銘じてしっかりと進めてまいりたいというふうに考えてございます。
平山委員
すみません。答弁訂正をいただいたので、そこのところからまず伺っていきたいと思います。スケジュールは、もう一度確認です。最終的に決まっていないんでしたっけ、決めないんでしたっけ。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
この「子育て先進区」実現に向けた基本方針、これにつきましては、できるだけスケジュール感もわかるようにお示しをする必要があるというふうには考えてございますが、具体的な年次という形でお示しをするかどうかにつきましては、検討させていただきたいというふうに考えてございます。
平山委員
じゃあ、ゴールまでに何年という想定もされていないということですか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
昨日、小田部長からも答弁させていただきましたが、おおむね5年間を目途として進めていきたいという考えは持ってございます。
平山委員
おおむね5年間ということになると、先ほどの主指標というのは、もう全てこの基本方針に載っていることが終わった状態で図られる、そういうことになるんですね。ほかの区のいわゆる方針だとか計画だとかビジョンだとかというのは、中間年度で1回とったりとか、そういったことがあって、そこでさらに更新を図っていくというものでもあったりするわけなんです。あくまでもそういうものではなくて、イメージとして、おおむね5年を目指したものという方針で考えているということでいいですか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
ステップの第1段階から第2段階、これについて、おおむね5年で第3段階を目指していきたい……(「決まっていない」と呼ぶ者あり)失礼しました。指標の設定は、おおむね5年で評価していく考えでございます。
平山委員
ですから、このステップについての年次はない。まだ決まっていないし、決めるかどうかもこれから検討されるということですけども、そうではなくて、この指針で目指すべきゴールがあるわけじゃないですか。それをいつまでに達成しようとか。要するに、全ての仕事ってゴールからの逆算だと思うんですね。ゴールが定まらないことには、いつまでたったって目標に到達できない可能性のほうが高かったりするわけなんです。だから、ゴールの年次というのはおおむね決めていらっしゃらないんですかということをお尋ねしているんです。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
そうした意味で、第3段階に到達していくのをいつごろと考えるかといったような意味合いで、おおむね5年間を考えてございます。
平山委員
いや、そうではなくて、第3段階まであるわけでしょう。第3段階まで、第3段階というのは永遠に続いていくものなんですか。これはもうなかなか達成が難しく、ずっと区が恒常的に取り組んでいく、そういう理解でいいんですか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
これは、まず、どういう取り組みをしていくかということを描いたものでありまして、第3段階が、まず当面向かうべき目標というふうに考えているところでございます。
平山委員
第3段階が当面向かうべき目標、当面なんでしょうね。でも、その先まで、だって、これ書かれているじゃないですか。この第3段階をクリアできると、子どもと子育て家庭は、区の子育て環境に対し高い満足を得ており、他の家庭に対し、区での子育てを奨めている云々ということが書かれているじゃないですか。この第3段階がおおむね達成ができた場合の姿という意味でしょう、これ。ここはいつを目指しているんですかというのを聞いているんです。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
そうした状態を、5年ぐらいで何とか第3段階の最初の状態に目指していきたいと。
平山委員
これは、じゃあ、ごめんなさい。ここに書かれていることをもう一回説明してほしいんですけど、私の理解ではですよ。こういう取り組みをやります、こういう――こういうって、これ議事録に残らないな。資料の左に書いてあるような取り組みをやります。そうすると、右のような姿が実現していきますという理解をしているんです。だから、変な話、第3段階のこの政策というのは、単年度で終わるようなものでもないと思っているわけなんですよ。でも、第3段階の入り口に来た時点が、今のところおおむね5年で、そこが一つのゴールみたいな話をされているので、じゃあ、この第3段階を行っていく中で、目指すべきゴールというものについては、ここは年次が定まっていないんですかということを聞いているんです。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
先ほど申し上げましたとおり、その第3段階、まあ、第2段階から第3段階にステップアップしていくのを、5年後あたりを目途と考えてございまして、さらに、そこから、この第3段階の取り組みを進めることによって、より改善を図っていくということにつきましては、さらにその後の年次まで相当の時間がかかるものであろうかというふうに考えてございます。
平山委員
今、区がつくっている基本方針だとかなんとかって、全部調べてみてくださいよ。ゴールが決まっていますよ。だって、基本構想だって、区の最上位に位置付ける基本構想だって、10年後のまちの姿を描いているんですよ。その基本構想の下に来る基本方針が10年先の姿を描いていいんですか。上位の構想よりさらに先の未来を描いていいんですか。そう考えると、私は10年以内なんじゃないのかな。でも、それは5年なんだろう、7年なんだろうというふうに考えていたんですけど、今の御答弁だと、5年後からまた相当の時間がかかりましてという答弁になっちゃうじゃないですか。で、決まっていなかったら決まっていないでいいんですよ。どっちか答弁をはっきりしていただければなと。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
第3段階は、5年後には第3段階に到達して、そうした取り組みをスタートしていたいというふうに考えてございますが、その到達、実現する年度につきましては、現時点では、その期間、時期についてはまだ確定はいたしてございません。
平山委員
はい、わかりました。
それで、そこもまた5年と答えられたので、どうかなと思うんですけど、そうすると、いわゆる施設整備や仕組みづくりというのは5年先まで行わないということになっちゃうでしょう。それまでは準備段階の取り組みを形にするとか、体制を構築するとか、計画準備に着手するとか、ネットワークづくりを行うとかということしか書かれていないんです。じゃあ、具体的な、本当のある意味具体的な事業というのは5年後から、要するに、中野区の「子育て先進区」としての姿が見えてくる、見え始めてくるのはやっと5年後からですというふうな御答弁になっちゃうわけですよ。それでいいんですか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
これは全体のステップとして御説明させていただいてございますが、個別具体の事業につきましては、それぞれの実情に応じて、実施していく時期やその内容につきまして、都度、検討の上、お諮りをさせていただきたいというふうに考えてございます。
平山委員
じゃあ、質問を変えます。この基本方針が策定された場合のこの基本方針の位置付け。当然、基本構想や基本計画よりは下に来るのかなと思うんですよ。ただ、ほかのさまざまな計画と比べたときに、どのような位置付けになるというふうにお考えですか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
他の基本構想・基本計画、個別計画との関係ということでございますが、この取り組みは「子育て先進区」の推進といったような観点で、現行の計画でありますとか、既存の事業などにつきましても、こうした観点から、より全庁的な取り組みを推進していくといった趣旨で策定するものでございますので、特に他の計画と比べて上位であるか下位であるかといったような位置付けではないものというふうに考えてございます。
平山委員
上位じゃないんですか。だって、区長は本会議の御答弁で、これから中野が行う全ての事業等について、この六つの基本姿勢に基づいて行うとおっしゃっていましたよ。それは当然、中野区のユニバーサルデザインという考え方も一つ。これもやっぱり常に中野区がこれからさまざまなサービスや施策を構築する際に、ここをしっかりと踏まえてやっていかなきゃいけないものということになってくるわけですよね。それと同じように、「子育て先進区」のこの基本方針だって、これから中野が行っていく全ての事柄について、この着眼点を持っていこうということで区長はおっしゃっていたんじゃないんですか。となると、何番目か、何番目かという議論というのは難しいのかもしれませんけれども、少なくとも私は――私はそうあるべきだとは言っていないんですよ。ただ、そちら側から出されているこの「子育て先進区」の基本方針については、全ての計画を更新や改定する際に、この基本方針を踏まえなきゃいけないものなのかなと思っていたんですけど、そうではないんですか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
失礼しました。計画としての上位、下位ではないというふうにお答えをさせていただいたつもりでございます。方針ということでございますので、また六つの基本姿勢、これは区の計画に基づいてさまざまな事業を実施していく。それを実施していくに当たっての区の姿勢という意味では、他のさまざまな取り組みや計画などにも影響を及ぼすものだというふうに考えてございます。
平山委員
となると、今度はまたさっきの話に戻るわけですよ。じゃあ、全てこの基本方針に基づいて、やっぱりいろんな施策を考えていかなきゃいけないということにまた戻るわけです。そうなると、このステップって大事じゃないですか。個別の事業に関しては随時行っていくべきだというふうに御答弁されましたけども、当然、区はこのステップに応じて物事を進めていくということでやられないと、何のため方針を定めたのかわからなくなっちゃいますよね。なので、お伺いをしていたんです。そうなってくると、5年後まで具体的な施設整備は行いませんよということを懸念しているんですよ。これ、御答弁難しいでしょうから、指摘にしておきます。そこをちゃんと整理されないと、これ、方針としての実効力を持たないものになっちゃいますよということが一つ。
もう一つ、先ほどいでい委員もおっしゃっていましたけども、この六つの基本姿勢、よくわからないなと。どんなものにでも当てはめることができるし、じゃあ、具体的にどんなことかと言われると難しいというものになっている。いや、日本一健康な子どもを育てますとか、日本一学習環境の整った中野区をつくりますとか、私はそういうことのほうが子育て先進区としてはふさわしいんじゃないかなというふうに思うわけなんです。
で、これだけを見ると、じゃあ、子どもの健康ということについては何を基準にすればいいんだろう。わからないんですね。体力向上のためのいわゆるスポーツの分野が担うべきところというのは、これはどこに該当するんだろうというのが、ぱっと見わからない。ぱっと見わからないということは、逆に、何にでもこじつけてしまうことになるんじゃないかという懸念があるわけなんですよ。だから、ここはもっとより具体的に書かれたほうがよろしいんじゃないのかなというふうには思いますけど、それ、どう思われますか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
この六つの基本姿勢につきましては、区のさまざまな課題に対して、区としてどういう基本姿勢で臨むかということでございますので、今、委員お話しございました、区民の皆様にとってわかりやすいとか、具体的であるとか、あるいは内容がしっかりと伝わるといったようなものである必要があると思いますので、そのあたりにつきましては、また改めて検討してまいりたいと思います。
平山委員
検討しちゃっていいんですか。区長、答弁しましたよ。じゃあ、区長答弁も訂正されるわけですね。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
失礼しました。これは区の基本姿勢ということでありますので、これを訂正するということではなくて、区民の皆様にお示しをする際に、区としてどのような姿を目指していくのかとか、どういう姿を実現するのかといったような、いわばビジョンでありますとか、その姿につきましては、どういうふうな表記をするかにつきまして検討してまいりたいと思います。
平山委員
もうそろそろ終わります。いっぱい聞きたいことはあるんだけど。本当は、この6の「次の時代を創る子どもたちの未来に重点的に投資する」、ここを掘り下げてもよかったのかなという気もしなくもないんです。だって、結局財政措置ですからね。だから、それはそれで指摘しておきますということ。
最後に、昨日の質疑の中でも出ていましたし、先ほど来も出ていましたけども、ここから案をつくっていくに当たって、具体的な施策のようなものも載せていくという御答弁がありましたよね。それはそれで間違いないですか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
5ページの8番の子育て環境整備の方向性のところで、実態調査などから抽出した環境整備の課題ということで御紹介させていただきました。ただ一方で、その課題や事業の内容を示すということと、この基本姿勢としてお示しをするということは、おのずと異なるものであるというふうにも考えますので、そこをどういうふうに取り扱っていくかにつきましては、今後も検討してまいりたいと思います。
平山委員
検討するって、もう次の定例会で案が出るんですよ。そこすら決まっていないんですか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
すみません。この基本方針と、この基本方針に基づいて、今後どのような取り組みをしていくかという方向性という項目でございますが、その具体的な内容であるとか事業については、ここで方針の中で入れるべきものか、その構成につきまして再度検討させていただきたいということでございます。
平山委員
方針の中で入れなかった場合は、どういう出し方をされるんですか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
その事業の出し方についてでございますが、そうした取り組みを、子育て先進区に向けた取り組みの、例えば令和2年度における取り組みを例示させていただくとか、そういった方法もあろうかというふうに考えてございます。
平山委員
その例示をするというのはわからないんですけど、具体的にどう示される。盛り込まない場合ですよ。別建てで示されることもあり得るということなんですか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
今回、各子育てを取り巻く環境の分野別に分類して、どういった課題があるかといったようなことを今後分析・整理をしていく予定でございますので、そうした課題に沿って、どんな取り組みが必要であるかといったような、例えば施策の体系でありますとか、具体的な取り組みの事例といったような形でお示しをすることも、一つの案としてはあるのではないかというふうに考えてございます。
平山委員
角度を変えます。中野区の子育て支援策ということについての強みは何ですか。これは区民から高い評価をいただいている、そういったものがありますか。
小田子ども家庭支援担当部長
中野区におきましては、かんがるープラン、これの適用に当たりましては、子育てカフェでもそうですし、さまざま区民の方から、非常に有用だといいますか、他区に比べて使い勝手がいいということを御意見としてはいただいているところでございます。
平山委員
マーケティングの話になるんですけれどもね。子育て先進区を目指すに当たって、一遍に重点的に投資をするといったって、中野区にはそこまで潤沢な資金はないわけなんですよ。その中で満足度を高めていく。子育て先進区として実効的な政策を打っていくということになったときに、強みを伸ばしていくのか、それとも、弱点と言われるところをカバーしていくのか、これぐらいの方針は決めておかないと進まないと思うんですね。圧倒的に強みを伸ばすほうがお金がかからないんです。弱みをカバーしていくというのは時間もお金もかかっていくわけなんです。ただし、それなりの効果もある。が、子育て先進区というものを見たときに、23区で20番目ぐらいのものが例えば10個ぐらいあるけども、この三つだけは、23区どころか、東京でも、日本でも、いや、これはもう中野にはかなわないというようなものがあったとしたら、当然マスコミは取り上げますよね。で、ここに書かれているような指標のイメージというのはアップしていくと思うんです。そういったこともきちんと考えていただきたいんですよ。
今ここに書かれているものだけを見ると、何か、いや、これが困っていると言われたこと、こんなことがあったらいいなと思われたこと、そこを何とか手だてをしていこうというふうにしか見えないんです。ドラえもんがいたらできちゃうんですけどね、区にはそんなドラえもんはいないわけで。じゃあ、中野が許す財政体力の中でどうしていくかということをしっかり御検討いただきたいなと思うんですけど、どうですか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
区民の皆様から多くの御意見、御要望、そして課題が提起されてございます。そうしたものを区として精査いたしまして、また、その事業の必要性や緊急性、重要度など、そして費用対効果でありますとか、区の財政等も勘案した上で、どういった政策を実施していくことが適切であるのか、それにつきまして、しっかりと今後検討してまいりたいというふうに考えてございます。
平山委員
これが本当の最後の質問にします。とうとうとやりとりをしていると、これからその施策も示していく云々ということを考えると、これは子ども教育部の仕事じゃないんじゃないですか。だって、全庁的な調整が必要になるわけでしょう。子ども教育部としてやっていたら、さっきのかんがるープランだってできないですよ。健康にかかわることだってできないですよ。今、人事があって、都市基盤部長がアドバイザー的な役割で子育て関係に入っていらっしゃるというのはありますけども、でも、それはあくまでもアドバイザー的なポジションですから、都市基盤部全体とのやりとりというのは、それはきちんとしたそれなりの部署がやられるべき仕事だろうということを考えると、これって企画の仕事なんじゃないですか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
この子育て先進区の取り組みにつきまして、現在、子ども教育部が子どもの施策を所管しているということで担当しているところでございますが、今後、全庁的な調整、部をまたがる調整が非常に重要になってまいりますので、そうした庁内の体制のあり方につきましては、企画部、担当所管ともしっかりと調整して検討してまいりたいと思います。
平山委員
いや、そうではなくて、これはもう子ども教育部の仕事の範疇を超えているんじゃないですかと言っているの。企画と調整しますじゃなくて、子ども教育部ではもうここから先に進むことは僕はできないんじゃないかと思うんですけど。具体的な施策なんていう話もされていたし。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
庁内におけます調整でありますとか、あるいは意思決定なども今後必要になってまいりますので、そうした組織の所掌事項や組織のあり方につきまして、所管と調整をさせていただいた上で、今後どういう庁内の体制をとっていくか、そうしたことについて検討はさせていただきたいと思います。
(「休憩していただいていいですか」と呼ぶ者あり)
委員長
休憩いたします。
(午後2時06分)
委員長
では、委員会を再開いたします。
(午後2時09分)
小杉委員
すみません。5ページ目です。重複していたら本当に申しわけないんですけども、丸の二つ目、優先的に取り組むべき環境整備を牽引する「プロジェクト」の設定というふうにありますけど、このプロジェクトというのは組織ですか。文書、計画ということでしょうか。審査会みたいなものをつくって何か検討していく感じでしょうかね。牽引するということだから、どういった形なのかちょっと聞きたいんですけども。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
ここで申しておりますプロジェクトですけれども、ある取り組みの課題についての事業の塊であったり、その担当のチームというようなイメージでございまして、それについても、具体的にどういうものであるかについて、今後またお示しをさせていただきたいと思います。
小杉委員
区の職員の内部でその担当が集まってプロジェクトをつくって、事業遂行に当たっていくということということですよね。それで本当に牽引できるのかどうかというのがちょっと心配だなと思って。もし牽引するのであれば、それなりのやっぱり第三者を入れるなりしたほうがいいんじゃないかななんて思うんですけども、ちょっと牽引させるためには、例えば当事者、保護者とか、お母さん、お父さん、そういった当事者も入れて、あとは専門家、学識経験者も入れるとかしたほうが、しっかりと進むんじゃないかなと思うんですが、いかがなんでしょうかね。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
ここで申し上げますプロジェクトは、各課題ごとに、例えば一つ目の、公園の遊具・設備等を改善していくプロジェクトとかですね。例えばですけれども、そういったようなプロジェクトと、それから、そのプロジェクトチーム、それをつくっていく執行体制、そういったようなイメージでございまして、そうした取り組みは、恐らく課や部の組織をまたがるような取り組みになるだろうという想定をしてございますので、庁内でそうした関係のある所管の職員を、チームをつくって取り組んでいく、そういったようなイメージでございます。
委員長
よろしいですね。まだ決まっていないんですから、いろいろ聞いても答弁はありませんよ。
ほかにありますか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、以上で本報告を終了いたします。
次に移ります。次は、所管事項の報告の2番目と7番目を一括して受けたいと思います。
2番目、第四中学校・第八中学校、鷺宮小学校・西中野小学校統合新校の新校舎整備及び統合時期の取扱いについてと、7番目、第四中学校・第八中学校統合新校の新校舎整備についての報告をお願いいたします。
塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長
では、私からはまず、報告事項7番、第四中学校・第八中学校統合新校の新校舎整備について御報告いたします。(資料5)
第四中学校・第八中学校統合新校の新校舎整備につきましては、今年度策定いたしました基本構想・基本計画に基づき、現在設計作業を進めているところでございます。この設計作業とあわせまして、統合新校の敷地内、旧若宮小学校、現美鳩小学校でございますが、こちらの既存擁壁の安全性につきましても、構造調査等により確認作業を進めてきたところでございます。今回、この確認作業の結果としまして、既存擁壁については関連する現行基準等を満たさない項目があり、新校舎を整備する際には、新たな擁壁を整備する必要があることが判明いたしました。
加えまして、昨今の働き方改革への対応といたしまして、今後は建設現場においても土曜日が休務日となる週休2日制の導入など、当初の予定よりも工期が延びることが見込まれてございます。こうした点を踏まえ、新校舎整備スケジュールの見直しを行いましたところ、当初の予定よりも約2年間の整備期間延長が見込まれる状況にあることが判明いたしました。
また、敷地近隣地で実施中の妙正寺川改修工事や、今後予定されてございます都営第2鷺の宮アパートの建てかえ工事の進捗状況によっては、工事車両の運行等にも影響が及び、さらに整備期間が延長することも考えられるところでございます。
資料の1番の表に示してございますように、当初の予定では令和3年から既存校舎の解体を始め、新校舎整備を令和4年まで行い、令和5年度から新校舎の供用開始を予定してございます。しかしながら、変更後の予定といたしましては、既存擁壁の解体及び擁壁の新設工事、そういったことを追加することなどから、新校舎の供用開始が、早くて令和7年度からとなるものでございます。
これらのことにつきましては、保護者の方や地域の方々への影響も大変大きいことから、地域での説明会開催も予定しているところでございます。
なお、添付の資料1番では、既存の擁壁、こちらの場所と状況を示してございます。既存の擁壁は、敷地の北側から西南の角まで現存してございまして、最大の高低差といたしましては4メートル以上あるものでございます。
資料の2番は、先ほど説明させていただきましたスケジュールの考え方をお示ししてございます。
私からの報告は以上でございます。
委員長
ありがとうございます。
伊藤教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長
私のほうからは、第四中学校・第八中学校、鷺宮小学校・西中野小学校統合新校の新校舎整備及び統合時期の取扱いについてにつきまして御報告を申し上げます。(資料2)
第四中学校・第八中学校の新校舎整備において、ただいま報告がございましたけれども、工事期間が延長になり、旧若宮小学校の位置に設置する予定の統合新校新校舎の供用開始が2年以上おくれることになったことから、中野区立小中学校再編計画(第2次)で統合時期を令和3年4月としている第四中学校と第八中学校の統合時期を延期するべきかどうかを検証いたしました。
検証の結果でございます。まず、学校の統合時期につきましては、第四中学校・第八中学校につきましては、当初の計画のとおり、令和3年4月に第四中学校の位置で行います。また、第八中学校を統合新校の新校舎の位置に予定している鷺宮小学校・西中野小学校の統合時期の変更はございません。
次に、考え方でございます。中野区立小中学校再編計画(第2次)で目的とする学校教育の充実の実現を図るには、児童・生徒が一定規模の集団で活動することとあわせて、一定規模の教員集団が必要となります。統合時期を延期した場合でも、第八中学校の生徒数は一定の増加が推計されますけれども、予定した時期に第四中学校と第八中学校を統合する場合の効果に比べると少ないということでございます。
鷺宮小学校・西中野小学校についても、統合がおくれることにより、適正な学習環境の整備がおくれることになることから、計画どおりの環境整備が必要となるということでございます。
なお、建設業における働き方改革の工期に及ぼす影響につきましては、工期短縮の方策を検討する必要があり、別途協議するということでございます。
次に、資料の説明でございます。こちら、資料1から6までございますけれども、こちらにつきましては、教育委員会に提出した資料をそのまま添付してございます。
まず、資料1でございます。統合・移転スケジュール案の比較ということで、A案につきましては、統合時期は変更せずに、新校舎移転時期を2年延長したもの、B案は、統合と新校舎移転時期を同時期にしたもので、第四中学校・第八中学校と鷺宮小学校・西中野小学校に分けて作成しております。
次に、資料2でございます。統合新校時期の変更に伴う影響等の比較で、第四中学校・第八中学校と鷺宮小学校・西中野小学校に分けて、メリット、デメリットを記載してございます。
次に、資料3でございます。過去5年間の第四中学校と第八中学校の在籍生徒数を記載してございます。
次に、資料4、中野区における小・中学校の学級数の適正規模・適正配置の基本的な考え方を記載してございます。
資料5、平成31年度中学校及び義務教育学校後期課程教職員定数配置基準表で、東京都が作成したもので示されてございます。
資料6は、第四中学校・第八中学校の新入学生徒数への影響推計でございます。
報告は以上でございます。
委員長
ありがとうございます。ただいまの二つの報告について、御質疑あればお願いいたします。
平山委員
ごめんなさいね、たくさんあるもので。すみません、一つひとつ伺っていきます。
まず、第四中学校・第八中学校の新校の整備についてと、再編の時期について、統合時期についての考え方をお示しいただきましたが、お聞きする限り、第四中学校・第八中学校のいわゆる新校舎の供用開始は、ここでは令和7年となっておりますけども、御説明では最短でというような表現もあり、また文章中には、さまざまな理由により、さらなる整備期間の延長も考えられるとあるんですけど、これでは、説明される保護者も不安が解消できないと思うんですけども、どうしてこういう表現になっていますか。
塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長
先ほど、御説明の中にも入れさせていただいてございますが、近隣で東京都が今実施してございます妙正寺川の改修工事と、あわせて都営住宅の建てかえ、都営住宅の建てかえ工事におきましては、現在のところ、近隣住民の方との調整がまだ済んでいないというところで、建てかえの具体的なスケジュールが定まっていないということで東京都から聞いてございます。結果としまして、都営住宅の敷地内を通過する工事動線を考えてございますので、都営住宅の建てかえのスケジュールがはっきりしない時点で、今回このようなあいまいな表記とさせていただいているところでございます。今後も東京都のほうには適宜情報提供を求めていくところでございますが、現在お示ししている最短でというのは、あくまでも一番学校改築に都合のよいスケジュール感で工事を進められた場合においては、2年間の延長で工事が終わるという、そういった考え方の示し方でございます。
平山委員
であるならば、保護者にはきちんと説明をするためには、この新校舎供用開始、令和7年度なんていうスケジュールは書かずに、あくまで未定とすべきではないですか。
塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長
確かに、令和7年が現時点で確定したものではございませんので、あいまいな御説明というところでは、若干御不安を残してしまうのかなというふうには想定しているところでございます。一方で、そうはいっても、一定程度の目安といいますか、そういったものはお示しする必要があろうかなというふうに考えているところでございまして、今回このような表記とさせていただいてございます。
平山委員
幾ら都の動きがわからないとはいえ、その一定程度の目安が一番甘い案になっているというのはどういうことなんですかということなんですよ。平和の森小学校で学んだじゃないですか。どれだけ児童や保護者が苦労されるのか、その反省に全く立っていないじゃないですか。簡単に、安心しちゃいますよ、令和7年と書かれていたら。2年間だけなのねって。これ2回目ですからね、何回も言うように。1回、2年延ばしているんですから、で、また2年なのね。この先また延ばされるというようなことがあったら、これは僕は行政の姿勢としてはあまりにもひどいと思いますよ。なのに、現時点で決まっていないという現実を踏まえながらも、言葉ではいろいろ言われていますけども、スケジュールという一番目に映るものには、令和7年に新校舎供用開始というふうに書かれている。改めて言いますよ。ここは正直に未定と書くべきじゃないですか。
塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長
説明の仕方につきましては、確かにおっしゃるとおり、未定という部分、要素が非常に大きいものですので、未定という表現の仕方と、現時点で考え得る、想定できるスケジュールというものもあわせてお示しできるようにしてまいりたいと思います。
平山委員
そうでないなら、少し譲って、最短でここ、いや、でも、これぐらいの場合も想定されます、せめてそこまで記載しないと、誠実性を欠くと思いますよ。それはやっていただけますか。
塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長
東京都の工事ということで、しっかりと、最短では令和7年度、もう一つ考えられる最悪といいますか、未定という情報については、お示しできる情報がどこまでなのかをいま一度東京都とも調整した上で、しっかりした間違いのない情報をお伝えできるように引き続き調整を図ってまいりたいと思います。
平山委員
仮にそこで具体的な示せるようなものが出ない場合は、最短も書くのをやめてくださいよ。未定にしてくださいよ。そうしないと、あまりにも不誠実です。どうですか。
塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長
はい、未定という前提の中でも、一応最短としてはというお知らせはさせていただきながらも、保護者の方、地域の方々に誤解を生じないように、そこについては十分留意しながら御説明したいと思います。
平山委員
最短になる可能性は低いわけでしょう。今それぐらいの情報は把握していらっしゃるわけでしょう。それで最短を書く。令和7年になる可能性なんて極めて低いにもかかわらず、希望的観測で示して。これ、さっきの「子育て先進区」の方針に反しちゃうんじゃないですか。まあ、それはいいけど。それはやめてくださいよ。何度聞いても同じ答弁だと思うので、これは本当に強く指摘しておきますからね。同じような表現がまちに出回ったら、私はちょっと許せないなと思っていますね。
そのまま引き続きいきます。あと、働き方改革なんて書くのやめてくださいよ。じゃあ、ほかの建築物も全部おくれるんですか。中野駅前もおくれるんですか。区役所もおくれるんですか。全ての建設がおくれるんですか。違うでしょう。取ってつけたような理由をしないで、働き方改革がなかったとしてもおくれるんだから、こういうことやめてくださいよ。どうですか。
戸辺子ども教育部長、教育委員会事務局次長
影響等もはっきり見込まれておりませんので、説明会その他に使う資料については、委員御指摘のとおり、不明な点について誇張するというような誤解もありますので、基本的には、その辺の表記について十分注意して、働き方の影響ということについては、例えば具体的にどのくらい延びるんだといったところでも、明確にちょっとお答えできないところもありますので、その辺の表記については十分注意していきたいと思っております。
平山委員
第1次の再編の後、総括をされたじゃないですか。そのときに、さまざまな課題があった。そこをもう一回確認していただきたいなと思うのと、要するに、これはどうしようもない事態ですから、いや、僕は可能な限り誠実に保護者に接するべきだと思いますよ。こんな働き方改革とか取ってつけるとか、最短のスケジュールを書くとか、そういうことではなくて、もう正直に保護者の皆さんにお話をすべきだと思いますよ。できないことはできないんですから。
それは申し上げておくのと、じゃあ、いよいよこの統合の時期について伺っていきます。適正規模・適正配置なんて非常に懐かしくて、適正規模・適正配置と言いながら、適正配置については何も議論がされていないというところから一歩も前には進んでいないんですけど。すみませんね、この件はちょっといろんな感情がありますので、言葉が強くなるかもしれませんが。で、教育委員会に二つの案を示されて、でも結局、教育委員会は統合の時期は変えるべきではないという結論に至った。その主たる理由は何ですか。
伊藤教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長
こちらの考え方にも示してございますけれども、学校再編計画(第2次)につきましては、児童・生徒がやはり一定規模の集団で活動するということとあわせて、一定規模の教員集団が必要であるというようなところがメインとなってございまして、やはりそちらのもともとの計画の趣旨は崩すべきではないといったようなところで議論されて決定してございます。
平山委員
四・八中については、通学距離と通学の問題というのがかねてより懸念されていますよね。そのことは特段問題にはならなかった、あるいは、それを踏まえた上ででも、適正規模をつくるほうが先である、こういう判断だったということでいいですか。
伊藤教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長
教育委員会の議論の中でも、通学の距離については、大体どれぐらいの距離でどのエリアだということは議論がなされてございます。そちらにつきましては、十分配慮するようにということでございまして、現時点で、今、通学につきましては、一時的に通学距離が長くなる。遠距離になる場合につきましては、学校長の判断で公共交通機関も利用できるといったようなところもございますので、そういったところを十分配慮してといったようなところは議論されてございます。
平山委員
それは2年間であれば一時的なんだったんでしょうけど、もう一時的という期間を超えてしまうわけですよ、これ。最短で4年でしょう。でも、実際は5年かかるのか、6年かかるのか、7年かかるのかわからない。擁壁の工事自体が長引く可能性もありますからね、そもそもの。そこだって設計し直してみないとわからないわけですから。となると、5年や10年というのが一時期というふうには僕はどうしても思えない。でも、それぐらいのリスクもあり得るということも踏まえた上で、教育委員会は、それでも、かつ適正規模を優先すべきだというふうに判断されたということでいいですか。
伊藤教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長
こちらにつきましては、一時的ということで御答弁させていただきましたけれども、その内容について適用ができるようなところも含めて十分配慮するようにといったようなところで議論がございました。
平山委員
一時的と言っても、中学校生活って3年間なんですよ。その一時的の間に入っている子らにとってみれば、全然一時的じゃないわけなんですよ。その子どもたちの中学校生活の全てがそこにあるわけなんですよ。だから、一時的なんていう表現はやめていただきたいと思ったので、あえて申し上げましたけども。
じゃあ、長い期間がかかるかもしれない。それでも、なおかつ通学距離の課題よりは適正規模のほうが大きいと教育委員会が判断された。その通学の課題については、さまざまな策を講じて安全策を講じていけば、何とかそこは解決できるであろうという判断をされたということですよね。
伊藤教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長
はい、そういったことでございます。
平山委員
であるならば、何で旧若宮、今の美鳩小学校の位置以外での新校舎を検討されないんですか。
伊藤教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長
そちらにつきましては、今回の教育委員会の中では議論として出てきてございません。
平山委員
全てのことを想定してやってくださいよ。子どもたちの学校生活がかかっているんですから。そこの期間を短くするというのであればですよ――それ、いいとは言いませんよ。いいとは言わないけども、ある一定期間の子どもたちには、その通学に関しても安全を確保できるから、まあ、いいであろうという判断をなされたのであれば、一度、八中に子どもたちを連れていって、四中の建てかえをやって、四中に持ってくれば、いつ完成するかわからない学校を待つことってなくなるわけですよね。これが最善だとは思わないですよ。だけど、そういったことまで含めてぎりぎりの検討をされたんですかということをお尋ねしているんです。
伊藤教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長
議論の中では、さまざまなケース、今おっしゃった若宮の移転についてはございませんでしたけれども、さまざまな議論をしてこういった結果となってございます。
平山委員
何でないんですか、そこが。いつできるかわからないんですよ、学校の校舎が。聞いたことないですよ、そんな話。あ、平和の森があったか。
戸辺子ども教育部長、教育委員会事務局次長
平和の森公園につきましては、国有地の払い下げということもあり、ほかの要素もいろいろあって、いまだ、いつの段階で入手できるかというのも明確になっていない状況でございますけれども、再編計画を立てた際には、八中の生徒さんを四中のほうに移動していただいて、そこで統合し、そして旧若宮小の位置で統合新校を建築して、できた暁にはそちらに移っていただくと、四・八中のちょうど真ん中に新しい学校ができるということで、教育委員会で議論しながら、地域の方へも御説明し、そして議会にも御説明した上で決定したという経緯がございます。委員御指摘のように、四中の位置で統合して八中を建てかえる、もしくは八中の位置で統合して四中の位置に統合新校を建てるといった場合については、そうしたことを最初の再編計画の中で検討して、最終的に若宮小の位置で決めたという経緯がありますので、そこから今回再検討ということは確かにしていなかったところでございます。
平山委員
それがいいと言っているわけではないんです。言いたいのは、もうそれぐらいの検討をしてほしいというか、もう必死に悩んで、どうすれば最善かということを、可能性を追求してほしいなというふうに思っているんです。そうでないと、私の正直な考えで言うと、私は再編のスケジュールをおくらせるべきだというふうに思っておりますからね。ただ、もう来年度以降、再来年から新校ができるという中でここまで進んでいって、今いろんなことがぐちゃぐちゃになってしまうということは、あまり望ましいことでもない。だから、ここから引っ張っていくというのは、ちょっとなかなか難しいなと思いながらも、いろいろ考えなきゃいけないわけなんですよ。
で、何が何でも適正規模なんだという決め方はどうなのかな。私は、その他の全ての環境だって、それは十分検討を、まあ、検討されたんでしょうけど――に値するんじゃないのかなというふうに思っているわけなんです。
その上で聞きますよ。たしか条例で、教育委員会の意見交換会に関する条例ってありましたよね。最近実施された意見交換会はいつですか。
戸辺子ども教育部長、教育委員会事務局次長
地域での教育委員会ということで、五中を会場に教育委員会を開催し、そこで参加者のほうから、教育委員会を一旦休憩して御意見を聞いているということは11月8日にやってございます。
平山委員
今おっしゃったことというのは、条例に基づく行為ですか。いわゆる教育委員会の意見交換会の開催に係る条例みたいなものだったと思いますけど、あとはパブリック・コメントもあったな。
戸辺教育委員会事務局次長
意見交換会につきましては、ちょっと資料を確認させていただきたいと思いますが、パブリック・コメントにつきましては、自治基本条例のもとに、教育委員会のほうも執行機関として、その実施方法についての詳細を規則で決めているというもので、そちらについての実施はしてございません。
平山委員
違うんですよ。別建てで条例がありますよ。条例を設置しているんですよ。
委員長
どなたですか、御答弁は。保留ですか。(「ちょっと」と呼ぶ者あり)
はい、答弁保留だそうで。
平山委員
ちょっと、この条例のことについて中身を伺っていこうと思ったんですけど、今じゃないほうがいいですか。どなたかお答えになれますか。
伊藤教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長
教育委員会におきましては、中野区教育行政に関する区民参加に関する条例というのがございます。意見交換会につきましては、中野区教育委員会意見交換会に関する規則、中野区教育委員会パブリック・コメント手続に関する規則ということで、パブリック・コメント、意見交換会については定めてございます。
平山委員
失礼しました。上が条例でしたね。で、条例に基づく規則が二つあるんだ。ただ、しかしながら、先ほど申し上げたような区民参加の手続というのは条例によって教育委員会も定められているわけなんです。意見交換会やパブリック・コメントを行う場合というのは、どんな場合になりますか。
戸辺教育委員会事務局次長
基本的には、区民参加において直接個別に懸案となっている事項、いろいろな課題について、直接区民の方から御意見を聴取するという課題についてでございます。
平山委員
この四中・八中の件について、あるいは鷺小・西中野小の件について、意見交換会を実施されましたか。それとも今後実施される予定はございますか。教育委員会としてです。
戸辺子ども教育部長、教育委員会事務局次長
事前には意見交換会を実施して意見は聞いてございません。それから、今後につきましては、こうした結果が教育委員会で決まりましたので、その結果について、当該校の保護者、それから近隣に対しまして御説明する、そうした場は設けていく予定としてございます。
平山委員
これを見ても、説明会というのは書いてあるんですけど、意見交換会というのは書かれていないんです。そういう手続は踏まれない、この場合は。私はこれ、教育委員会が定める計画のいわゆる改変だと思っていますよ。改定だと思っていますよ。スケジュールが変わるわけですから。だけど、それは別に意見交換会を実施するほどのことではないという判断ですか。
戸辺子ども教育部長、教育委員会事務局次長
基本的に再編統合の時期を変えるということになれば、教育委員会で議決した中学校再編計画(第2次)の改定、それについて教育委員会で決議しなければいけないということになりますので、そうした場合については、計画の改変について意見交換会、それから自治基本条例上のパブリック・コメント等については、手続的にしていかなければならないと考えてございましたが、基本的にこちらの再編計画につきましては、計画内容に変更はなかった。基本的に統合についての、新校建設についての計画は施設整備計画、そちらの中の内容変更なので、それについて再編の時期を変えるものではないということから、特に意見交換会ということについて実施してございません。
平山委員
いや、施設改修計画だって立派な計画ですからね。で、そこを聞きたかったんですよ。要は、再編計画の中にもスケジュールが示されているんですよ。いいですか。今、そこは学校の改築計画でとおっしゃいましたけど、学校再編計画の第2次をつくった後に、改定されていますよね、再編計画自体を。それは、例えばこの四・八中にしたら、統合の時期は変わっていないけども、順番が変わったからですよね。新校ができるタイミングが2年おくれたから。その間、四中に八中の生徒に来てもらうようになったから。このときは、学校再編計画を改定しているじゃないですか。なぜ今回は改定の必要はないという答弁になるんですか。
戸辺子ども教育部長、教育委員会事務局次長
この学校再編計画(第2次)につきまして、何度か確かに改定してございます。通学区域の一部変更、それから、統合校の通学区の変更等についてでございます。今回につきまして、再編計画(第2次)におきましては、基本的に、統合について、統合新校を設置するというところと、統合の時期について、平成33年3月末に第四中学校、第八中学校を閉校し、同年4月に統合新校を開設しますというところが、この再編計画に定められております。で、どういった学校をどこにつくるかというのは、施設整備計画という別の計画で定めてございますので、こちらの再編計画については、変わったときには決議をし、重要な区民生活、学校生活に重要なものについては、当然そのとき意見交換会、パブリック・コメントをしていくということになってございますが、こちらの施設整備計画につきましては、いろいろな事情で工事の時期の変更、修正というのはあり得るということで、こちらについて意見交換会というのは今までやってこなかったということもあり、今回については意見交換会は実施していないということでございます。
平山委員
要するに、前回は最初の統合の場所の位置が変更になったから改定したと、今回は統合の位置が変更になるわけではないから改定されないということですよね。で、平和の森小学校で同じようなことが起きているわけです。どういうことかというと、学校再編担当は、もう学校再編が終わったら終わってしまうんですね。これ、今回の再編の中でも、校舎が改築される校舎に関しては言ってきたんですけど、だけど、その先、新たな新校にということまでセットで保護者には説明しているわけじゃないですか。だから、僕はここまで責任を持たなきゃいけないと思うんですよ。お役所の考えでいけば、いや、もう再編はここで完了しました、ここから新校を建てるのは全く別な話ですというふうになるかもしれませんけど、通う子どもや保護者にとってみれば、それは一体のことですよ。なので申し上げているんです。
その上で、第2次の再編計画をつくるときに意見交換会をされているんですね、やっぱり。四・八中については、通学のエリアの課題について問題があるので、ここに関しては早急に対策を打っていくということを行政側が示されているんですね。このときは、まだ位置が決まっていない状態ですよ。平成25年ぐらいかな。現在、何かしらの対策ってあるんですか。
伊藤教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長
第四中学校・第八中学校につきましては、平成28年になりますけれども、第四中学校と第八中学校の統合時の校舎の位置変更に伴う指定校変更の取り扱いというのをやってございます。その同時期で学区域の変更を行ってございまして、西中野小学校のエリアを北中野中学校のエリアから第八中学校のエリアに同時期に変更したといったようなことでやってございます。
平山委員
私が言っているのは、中野区立小中学校再編計画(第2次)【素案】に関する区民と教育委員との意見交換会というのが実施されているんですよ。だから、平成25年と申し上げたんですけど、平成25年1月18日です。この中で、第四中と第八中の統合新校を――これは決まっているか――若宮小の位置にするということだがということが書かれていたり、鷺小のところで通学の面が書かれていたり、いろんなことが書かれているんです、平成25年の段階で。じゃ、何かしらの手だてを打たれているかというと、先ほど来の答弁を聞いている限り、ないわけじゃないですか。ここで区民からの意見聴取をしておきながら、まだそれが具体的になっているわけでもないという現状をもう何とかしましょうよ。かわいそうですよ、このまんまだと。
いろんなことを申し上げましたけども、とにかく、私は今でも統合の時期をおくらせるべきだというふうに思っていますけど、ただ教育委員会の決定でもありますので、議会としても、一つそれは重く受けとめなければいけないというふうには思っていますよ。で、もう説明会とかに入っていかなきゃいけない時期ですから、とにかく誠実に、ありのままを保護者の方に伝えていただいた上で、その上で保護者からの意見をよく踏まえて、子どもたちにとって、この統合が違う意味で負担とならないような対策をぜひ講じていただきたいと思いますけど。最後の質問ですけど、どうですか。
入野教育長
これからも子どもたちの最良な学習環境というのは大事にしていきたいと思います。あわせまして、これまでの再編ですとかということでは考えられないこともこれから先も起こってくると思いますので、それは保護者とも地域とも説明をしっかりとしていきまして、誠実に対応していけるようにしていきたいなというふうに考えております。
小杉委員
四中・八中の統合ということで、2年後の予定が4年以上おくれるということで、非常に当事者の保護者やお子さんにとって本当にかなり重たい話だなと想像いたします。インターネットで検索しても、八中の生徒の奥のほうから四中まで歩くとなると、27分歩くという形で出ました。適正な学習環境の整備がおくれるということですけれども、天秤にかけると、子どもの最良の、最大の利益ということを考えたら、やっぱりこのB案なのかなというふうに私は思いますし、保護者の方なんかもそう考えるのではないかなと考えますけれども、通学路がかなり、2年が4年以上かかるということで、かなりの長時間歩くようなことになると思うんですけども、その辺はどのように議論があったんでしょうかね。
伊藤教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長
こちらについても、先ほども申し上げましたように議論がございまして、やはり遠距離通学については、先ほどの答弁とちょっと重なることになりますけれども、きちっと対応すべきであると。必要に応じて、今現在は一時的であるけれども、遠距離通学者への公共交通機関等の利用についても配慮する必要があるといったようなことでございます。当然、中学校につきましては、通学路というのはございませんけれども、推奨ルートというのは学校のほうで今後定めていくことになってございますので、学校、PTA、地域等の連携により、安全対策については十分確認するとともに、警察等からも事故・事件発生現場等の情報提供を受けるなどして、関係機関とも協力しながら対応していきたいと考えてございます。
小杉委員
そういうふうにするにしても、それとあと、適正な学習環境とかいろいろ書いてありますが、今の現段階においても保たれていない状況だと思うんですけど、八中とかでしょうかね。私の娘が沼袋小学校の卒業生で、もうなくなりましたけれども、小規模で、非常に不適切な学習環境だったとは全然思っていなくて、本当に小さな学校で、保護者も地域で本当に支えて、いい学校だったなと、本当にありがたかったなと思っていますけど。適正な学習環境の整備ということですが、そこのところについては、別に今までもそういった小規模校でずっと来ているわけですから、今後それが4年間、4年以上ですか、延期されても、別に問題ないと思ったんですが。具体的に教員を減らしたりとか、そういった効率化というのはわかるんですけども、子どもの学習環境という意味では、いろいろ読みましたけど、親としてもちょっと理解がなかなかできないなと思うんですが、その辺について、具体的にこういったようなことが不利益だとかというのが、よく私は理解できないんですが、何かありますか。
宮崎教育委員会事務局指導室長
まず、子どものことで申し上げますと、一般的に人数が少なくなるとアットホーム的な雰囲気になって、全校生徒に、児童とかに目が届きやすくなるという利点はある一方で、非常に適度な競争がなくなって、切磋琢磨する場面が少なくなったり、あと学校行事とか部活動がどうしても制約を受けるという欠点があります。それから、今、委員のほうから聞かれたように、うまくいっている状態だったらいいんですけども、クラスが少なくなりますと人間関係が固定しやすくなって、例えばクラスがえがなくなりますと、ずっと卒業までその人間関係を背負っていかなければいけないという、そういう面もございます。
それから、教員の人数のほうですけども、今現在、例えば第八中学校は6学級なんですけども、中学校のほうで特に教科の面で影響が出てくるのは、専任の教員が少なくなってしまうという面で、第八中学校は6学級で、国語と理科と音楽は1名ずつしかいなくて、さらに美術、技術・家庭科が完全に講師対応になります。講師対応になりますと、専任の教員じゃありませんから、基本的にその時間しか授業に来ませんので、例えば曜日によっては来ない曜日があって、美術なんかで文化祭の準備なんかにも基本的にはそういう方は使いにくくなったりすることがあります。
そのほかにOJTが行いにくくなるとか、例えば小学校で1学年1人の先生で、その先生が若手ですと、教員は大体同じ学年にベテランの先生と若手が組むと、その先生を見ながら自分の経験を積んでバロメーターにしていくんですけど、そういうものも行いにくくなるという面があります。主なこととしてはそのようなことでございます。
小杉委員
マイナス面はわかりますけど、プラス面もあると思いますので、そういうのを含めてですね。これ、A案、B案と出されていますけれども、教育委員会としてはA案だということですが、B案も含めて、この説明会で十分地域の、今後の地域との連携が本当に非常に大切になってきますので、十分区民、保護者の方からの納得を、できる限り説明していただいて、必要な対応をしていただきたいと思います。要望とさせていただきます。
委員長
要望ですね。
吉田委員、長くなりそうですか。
吉田委員
じゃあ、休憩後にしましょうか。どちらでも。
委員長
短いんだったらいいですよ。
吉田委員
じゃあ、なるべく短く。今回の議案というか、聞いてちょっと驚いているんですね。いろいろお聞きしていると、これはそもそも、この資料にありますように、確認作業をした結果、既存の擁壁においては、関連する現行基準等を満たさない項目があり、新校舎整備の際には擁壁を解体してつくり直す必要があると。これ、さらっと書いてあるんですけれども、これはつまり、この既存の擁壁というのは、法令に違反している状態でやったということですか。
塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長
あくまでも、この擁壁は現状では新しく新校舎を整備する際においては現行の基準を満たしていないということでございまして、今この時点で危険があるとか、そういったことではございません。造成した当時の基準というものは当然適合であったといったものでございます。
吉田委員
つまりこれ、新しく工事をするに当たっては違反するということは今わかったということですね。もともとこの統廃合の計画というのは、随分前に計画が立てられているものですよね。この確認作業をもっときちんと早めにやっておけば、どんどんほかに伝播していくスケジュールのおくれで子どもたちにも親御さんにも地域にも迷惑をかけるということは、早い認識があればなくて済んだんですかね。
塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長
新しい新校舎の構造ですとか規模、配置、そういったものは今回この4月に策定しました基本計画の中で示されました。それに基づいて新たな配置等を反映した上で、既存の擁壁の構造調査を行う必要がありましたので、今回このようなタイミングとなってしまったところでございます。
吉田委員
つまり、既存の擁壁をいじる必要がなければ、そのまま、新しい基準だったらば違反になるような擁壁のままでいたということなんですか。
塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長
施設整備計画及び再編計画を策定した当初におきましては、こちらの擁壁、当然認識はしていたところでございますが、当初は改修で、必要に応じて改修をすることで、擁壁を新しい校舎においても問題ない形にするという考え方であったところでございます。ですが、改めて新しい新校舎の配置を考慮して調査した結果、今回このような結果となってしまったというところでございます。
吉田委員
いや、ちょっと説明がよくわからないんですが、東京都だと、こういう、調べてみたらだめだったからつくり直さなきゃいけない。その結果、いろんな計画がどんどん玉突きでおくれていくというような資料を私は議案で審査したことがないんですよ。政治的に、築地の市場を突然移すのを知事の判断でとめたから計画がおくれたとか、あるいは地権者が動かないから道路が開かないとか、あるいは大規模開発しようと思ったら、弥生時代だかの遺跡が出てきたから計画がとまったとか、こういうのはあるけれども、区が管理しているものが、ちゃんと調べてみたらやり直ししなきゃいけないから、統合計画とかいろんなものが全部おくれにおくれて、地域の人みんな困りますなんていう、そういうものを東京都の資料では見たことがない。
しかも、私、たった半年しか区議会にいませんけど、調べてみたらだめでしたというのが結構さらっと出てくるわけですよ、びっくりするような。じゃ、何でちゃんと調べておかなかったのと。今後、二度と同じようなことがないように、計画の細部にわたって、後々の計画に玉突きでおくれが出ないように、今後も再編計画とかいろんな計画が出てくると思うんですが、そういうことをちゃんと、よくよく準備して、計画を立てたときに、後に齟齬が出ないようにしていただきたいんですが、一課長さんじゃなくて、全体のちょっと、こういうことは二度とありませんというふうに意見が欲しいんですけど。
戸辺子ども教育部長、教育委員会事務局次長
吉田委員がおっしゃっていることも、ごもっともなことでございます。ただ、当時の状況でそこまでというところも今回あったわけでございますが、今後、学校改築というのもこれから予定されているところでございます。想定される課題、障害について、それが工期にどのくらい反映するのか、そうしたことについては、きちっと整備計画の手直しも含めて、今回改めて全体見直ししようというふうに考えているところでございます。当然、そうした計画の変更につきましては、保護者、地域の方に多大な御迷惑をおかけするということは十分認識してございますので、今後につきましては、しっかり日程と工事過程等を精査しながら、精度の高いものにしていきたいと考えてございます。
委員長
3時過ぎているので、質疑の途中ですけど、委員会を休憩いたします。
(午後3時05分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後3時25分)
斉藤委員
四中・八中の統合の時期並びに新校舎の移転の件、平山委員ほか皆様方の御質疑、大変、私の思いも似たものがございまして、私自身も、統合の時期をおくらせたほうがいいと思っているところではございますが、既にPTAほか、統合についての準備も進めており、地域のほうも閉校の準備等、委員会が立ち上がっている状況では、あともう数カ月遅ければという思いもございますが、統合時期、令和3年、予定どおりということは致し方ないのかなというちょっと思いではおります。
ちょっと方向を変えまして、鷺宮小・西中野小の統合のほうから2点ほど、数点お伺いさせていただきます。
鷺宮小・西中野小の統合のほうが、四中・八中統合新校の移転よりも先になりますので、遠いところからやはり通う子どもたちが出る場合においての指定校変更が継続されることになる――現在はそうなっているのですけれども、統合後もそれが継続されるのかどうかお伺いいたします。
伊藤教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長
鷺宮・西中野小学校につきましては、現時点で教育委員会で具体的に議論してございませんけれども、延期の延長というか、それが継続する方向で考えていきたいと……
戸辺子ども教育部長、教育委員会事務局次長
基本的には、取り扱いについて教育委員会の議論を待って、きちっと判断していきたいと考えてございます。副委員長がおっしゃる趣旨については十分理解してございます。
斉藤委員
ありがとうございます。統合新校、同じ学校の中で北中、八中、進学先が分かれてしまう。混乱になるのではないかと少し心配をしているところでございました。そして、今回の統合、鷺宮小・西中野小の統合新校の統合の時期におきましては、大きな変更に値しないということで、値する理由がないということで、統合時期の見直しはせず、このまま現行のとおりといきましたけれども、鷺宮小・西中野小とも、それほど入学児童数の減少が明らかに見られているわけではないということもございまして、スケールメリットというのはございますが、いま一度、鷺宮小・西中野小の統合時期について、変更することを検討する可能性はないのでしょうか。余地はないのでしょうか。お伺いいたします。
伊藤教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長
現時点では、教育委員会として統合時期についての延期ということは結論が出てございませんので、現時点ではそのような方向でいきたいと考えてございます。
斉藤委員
これは通学距離の問題も、四中・八中の統合校が新校に移ってからの統合にすることで、大分解消されることもございます。こちらの資料にもありますように、跨線橋の検討も十分時間を持ってできることが可能です。検討することも可能です。ぜひ御検討いただければと思います。検討することを検討していただければと思います。これは要望です。
最後もう一つ、こちらの地域、学校施設整備計画において、北中野中学校の建てかえがこちらの地域ではございます。鷺宮小・西中野小が統合した後の西中野小跡地に北中野中学校の仮校舎を置くという計画になっております。この際、四中・八中の統合校の新しい校舎ができることがおくれることもございますので、そういう事情もあるので、総合的に判断して、八中位置を北中野中学校の建てかえの仮校舎にするということも一応検討していただけないでしょうか。お伺いいたします。
塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長
現在の施設整備計画の中では、今、委員御案内のような位置付けがございます。さまざま計画、スケジュール感の見直し等が必要になっている件がございますので、改めて点検作業をした上で、また今後の方向性を考えてまいりたいと考えてございます。
戸辺子ども教育部長、教育委員会事務局次長
ただ、今、副委員長がおっしゃった八中の跡につくるのは、鷺宮小と西中野小の小学校の統合新校なんですよね。で、北中は中学生ですから、小学生の基準の校舎と中学校の基準の校舎の例えば踏み上げ、階段の高さとか踏みしろとか、いろいろ基準が違うんですね。ですから、簡単にそのかわりというわけにはいかないと思います。
斉藤委員
私が申しましたのは、鷺宮小・西中野小の統合をおくらせて、八中の既存の校舎、八中跡地になる既存の校舎を北中野中学校の仮校舎にすれば、同じ中学校で校舎基準も同じですし、遠い上鷺宮地域から線路を渡って西中野小跡地に行くよりも、メリットがあるのではないかという御提案です、一つの。大変難しい、これは決断をしなければならないと思います。
あとちょっと、長くなりますけれども、こちらは鷺宮小学校と西中野小学校の統合した後、鷺宮小学校跡地では、またさらに別な施設計画もあるところで、全てに、全体的に変更が紐付いている、変更される可能性もあります。さまざまなことを考えて、一度検討してみる可能性もあるのではないかということで、御提案として申し上げておきます。
委員長
答弁はいいですね。
斉藤委員
はい、結構です。
いでい委員
さまざま、他の委員からも御議論ありましたけれども、私も、今回、区長がかわって、基本構想・基本計画をつくるんだという中で、もう何度もこの委員会でも申し上げてきましたけれども、今現在、無理だと思うものについては、一旦見直して、新たにつくり直す必要があるんじゃないかと。そういったことについてやっぱり努力するべきだという話をしてきました。四中・八中のこの統合のことについてもそうなんですよ。明らかに、これはもうできませんよと言われて、今までの計画どおりいかないよというのがわかっていながら、なぜそこで教育委員会は、教育委員が延期をするのかというのと、このまま現行の計画のままいくのか、そこのさまざまな議論もあって、メリット、デメリットもあった。それでもこっちに決めた。そのことについてもう一回伺いたいと思いますけど、いかがですか。
伊藤教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長
教育委員会の議論といたしましては、幾つか議論がございまして、例えば、擁壁のやりかえは再編計画当初から見込んでいなかったのか、あるいは第八中学校の学級数の今後の推計はどうか、中野区における望ましい学級数は何学級となっているのか。その他、スケールメリット、小規模化のデメリット、それから、当然のことながら、統合が延期されることによって、第八中学校地域の一部生徒が4年間仮校舎へ通学することになるけれども、その対策についてはきちっと考えているのかとか、安全対策と、単学級である西中野小学校についての影響、あるいは西中野小学校と鷺宮小学校の統合、その後の計画等、いろいろ考慮した中で議論がされてございます。
で、最終的に、繰り返しになりますけれども、中野区立小中学校再編計画(第2次)では、児童・生徒が一定規模の集団で活動することとあわせて、一定規模の教員集団が必要となると。こちらについては、まず計画の第一義的なところをきちっと実施していくべきだといったような議論に基づきまして、こういった結論になった次第でございます。
いでい委員
それは、今、急にこの四中・八中のことで始まった議論じゃなくて、第1次小中学校の再編計画、計画の段階からそれを実行に移した段階から、今、統合がされて、それぞれ新しい学校もできてきている中で、それぞれスケジュールのおくれが出たんですよ。皆さんもよく御存じだと思いますけども。その計画どおりいかないことについて、当初中野区が、教育委員会が示してきたスケジュールどおりにいかなかったからこそ起きた混乱というものが数多くあるんですよね。そういったことをこの次の計画の中で少しでも少なくしなきゃいけないんじゃないかという反省はどこにあるのかなと。いやいや、計画はこのままでいくんですよと。で、おくれたことについてはそんなに大きな影響はないんですよ。メリットとデメリットとありますけど、役所がつくったスケジュールが第一優先なんですよ、そういうふうにしか聞こえないわけ。
もっと言ったら、もう施設ありきで、ハード優先なのか、そんな話も聞こえてくる中で、やっぱり子どもたちの教育環境の整備が一番だというふうに考えているのであれば、ここは一旦、過去の経緯も検証しながら、新しい情報を全て入れながらも、再編計画、統合計画、施設配置計画、変えるチャンスだと僕は思っているんです。それをなぜ教育委員が、教育委員会事務局から提示された、このまま計画どおりいくのと、一旦ちょっと立ちどまってスケジュール延期させるのと、どちらかといったときに、今までどおりのこの計画のままいくと、そういった判断に至った経緯というのが全くわからない。教育委員の決定の中でどんな話し合いがあったのか教えてください。
伊藤教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長
ちょっと繰り返しになりますけれども、さまざまな議論があった中で、先ほど申し上げました内容……
いでい委員
さっき聞きました、それは。だから、どういう話が、教育委員会でどんな話があって、どうしてこっちを選んだのか、そこにまとまったのかというその真意が聞きたいんですよ。もう一回、答弁お願いします。
伊藤教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長
教育委員会の中でも、やはり子ども、児童・生徒の教育環境を最優先にするということは十分議論がされてございまして、これまで再編計画に基づいて、四中・八中、あるいはそれに関連する鷺宮・西中野小学校につきましても、準備を進めてきているところであって、それについて、既に地域の皆様、あるいは小・中学校の対象者、PTAも含めて進めてきている中で、その計画を延期したりとか、中止したりというところは、当然あるべきではないといったようなところはございます。
一方で、当然、工事の延期に伴って統合の時期、あるいは新校舎の開校の時期がおくれるといったようなところにつきましては十分議論がされてございまして、統合の時期につきましては、先ほども申し上げましたように、当初の計画どおりである場合と、新校舎の移転の時期といったようなところでございましたけれども、子どもたちのいわゆる教育環境であるとか、あるいは、これまでの準備の状況を考えると、やはり統合は現行どおり進めたほうがいいだろうといったようなことでなったことでございます。
いでい委員
だから、そういった結論に至る経緯というものは、本当に教育委員の先生たちが苦渋の決断だったと思いますよ。だけど、教育委員会事務局としても、事務手続だとか、今までやってきた仕事だとか、その提示した中で、ここに落ちついたというのかな、そこに決まったということについては、僕たちも最大限の配慮はしたいなと思っていますけど、でも、本当にそれが子どもたちの教育環境の整備が一番なんですよと言っている教育委員会の姿勢かと。こういった理由でスケジュールがおくれるんだということがわかっていながら、一旦立ちどまる、あと、過去の経緯を検証して、今までどれだけスケジュールのおくれで子どもたち、また地域にとっての影響が大きかったのか。そういったことがあるならば、考える時間はまだあったんじゃないかと、決定するまでに。
この再編計画も統合も、きょうここにいらっしゃる中でも何人かの委員は御存じだと思いますけど、これ、始めたときからもう10年ぐらいずっとやっていて、やっとここに来て日の目を見ている学校もあったり、それぞれ地域の中ですごく混乱が起きたりとかしていて、僕たち議会も、そのときそのときの最良の決断を迫られて、やっぱり地域では、私たちの賛成や反対の意見に対して、そうじゃないという方たちもいた。それでも、子どもたちの教育環境のためにということで、さまざま御理解、それぞれの立場で御理解をいただいて今日まで来ているという経緯もあるわけ。だから、これと同じ轍を、わざわざ混乱が起きますよということをわかっていながら、そこに導き出す答えというのが教育委員会から示された。それについては、本当に残念と言うしかないよね。やっぱり教育委員会だからこそ、ここで一回立ちどまってほしかった。特に今、子育て先進区だ何だかんだって言っているでしょう。たとえポーズでも、一度やっぱり立ちどまってみるべきだと私は思いますよ。
これ、第3回定例会の総括質疑の中でもさんざんやっているけれども、自分たちの計画をやっぱりそのまま続けることにしました。どこの声を聞いてこういう政策判断をしたのか。きょうの子ども文教委員会の進め方もそうだけど、ここにいる、区民の負託を受けてここに来ている代弁者である議員たちが、それぞれの地域の立場でものを言ったり、それぞれの政党の立場もあるかもしれませんけど、それはやっぱり区民の声なんだよ。それについては真摯とした聞くという姿勢、それで変えていこうというその姿勢を見せていかないと。何を言ったって、どんな話を聞いたって、いやいや、私たちがやっている計画をそのまま続けるんですよ、そういうふうにしか受け取れない。これについて指摘しておきます。何か答弁ある人はいますか。
委員長
どなたが答弁しますか。
戸辺子ども教育部長、教育委員会事務局次長
いでい委員の今お話につきましては、昨年の第3回定例会でいろいろ御質問を受けて、そのときから、施設の整備計画については、やはり――ことしですね、ことしでございます――いろいろ変更事項もあるということから、整備計画の見直しについては、全体的にきちっと検証しながら、新しく基本計画の内容として定められるようなスケジュール感で進めていくというお話はさせていただきました。
しかし、ほかの委員に対するお答えも同様でございますが、再編計画の目的、学校の教育環境というのはハードの面の教育環境もあれば、やはり教育内容の充実という面もございます。再編計画にとって一番重要な児童・生徒の一定の数における適正な教員の数、その中で求められる教育活動ができる規模というのをやはり早期に実現していくことが、いろいろ委員おっしゃられたように、解決すべき課題、それから地域、保護者に対するきちっとした説明責任を果たしていく、そういったことは必要でございますが、そういったことをまず第一義的に考え、そちらを優先していきたいというのが教育委員会の御議論の結果だというふうに認識してございます。保護者、児童・生徒にはそういった面で御負担をおかけする部分というのは当然出てくるだろうと考えてございますが、その辺については、きちっと教育委員会としてできる対応をさせていただきたいと思っております。
いでい委員
四中・八中のこのことについてはわかりました。それぞれの計画の中で、そのとおりやっていくんだという話はわかりました。この後もまた違う学校のことについて報告があると思うので、もう一度そのときに改めて、今、御答弁でいただいたようなことと同じような話を聞かせてもらいたいと思います。
委員長
ほかにございますか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、ないようですので、以上で本報告については終了いたします。
次に、中野区保育の質ガイドライン(案)についての報告をお願いいたします。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
それでは、中野区保育の質ガイドライン(案)につきまして御報告申し上げます。(資料3)
幼児教育・保育の無償化や、女性の就労がふえる社会状況等に対応していくため、引き続き保育所等を整備し、定員拡大を図っていく必要がございます。一方、保育ニーズの多様化により、保育の質の確保、向上が一層重要となっておりまして、こうした状況を踏まえ、中野区保育の質ガイドラインを策定するものでございます。
資料1、ガイドラインの目的でございます。
(1)ガイドラインに行政や事業者の果たすべき責任と役割を定め、保護者の参加・参画を推進し、包括的な仕組みを構築して保育の質の確保、向上を図る。
(2)保育者等一人ひとりが日々の保育の振り返りにガイドラインが役立てられるよう保育者等を支援し、連携を図る。
(3)保護者、地域、事業者、区がガイドラインを共有し、それぞれの立場、役割を意識し、各施設における保育の内容や取り組みについて理解を深める。
以上でございます。
2のガイドライン(案)の内容につきましては、恐れ入りますが、別添の資料で御説明をさせていただきたいと思います。別添資料、ガイドライン(案)の表紙をおめくりいただくと目次がございます。もう一枚おめくりいただきまして、そちらの1ページ、こちらに中野区保育の質ガイドライン策定の背景としてございまして、子ども・子育て支援新制度開始から5年の間に、中野区では約4,700人の保育定員拡大を図るとともに、保育の質向上の必要性についてといった記載をしてございます。
隣の2ページにつきましては、ガイドラインの位置付けを図示してございます。
恐れ入ります、3ページをごらんください。こちらに本ガイドラインの見方・使い方の説明をしてございます。各項目の最初に、子どもたちの姿を示しておりまして、これは子どもたちを中心とした保育の大切さを伝える目的で設定したものでございます。その下の網かけ部分が、子どもたちの育ちを支える保育者の姿勢、続く下の文章では、中野区の考え方や取り組む姿勢を記載してございます。また、各項目の最後に、保育者がみずからの保育を振り返る視点として、チェックリストを設けてございます。
4ページから、中野区の保育として9項目設けてございます。
まず、4ページは子どもの権利でございます。子どもの権利を守ることを一番大切にし、十分に配慮することが重要であるとしてございます。
続きまして5ページは、養護と教育を一体的に展開するという項目でございまして、養護と教育を一体的に展開することによりまして、子どもの命を守り、情緒の安定を図りつつ、乳幼児期にふさわしい経験が積み重ねられるよう援助することが可能となると考えているものでございます。
7ページでございます。7ページは保育環境、人、物、場などの環境が相互に関連し合い、計画的に構成、工夫することの大切さを記載してございます。
続きまして、9ページでございます。教育・保育計画、こちらにつきましては、子どもの発達を見通しながら、計画性のある教育・保育の実践が必要であることや、PDCAサイクルについてお示ししてございます。
続いて、12ページをごらんください。こちらは保育の内容です。指導計画に基づき、子どもの心情、意欲、態度を考慮しながら、必要な内容を経験できるようにし、結果として狙いが達成できるものとしてございます。
続きまして、18ページでございます。子どもの健康支援と健康教育・食育でございます。子どもの健康状態、発育・発達状態に応じた心身の健康の保持増進や感染症対策等を記載してございます。
続いて22ページは、安全管理として、設備や遊具等の安全管理や事故の未然防止等をお示ししてございます。
25ページでございます。こちらは、特別な支援を要する子どもへの対応でございます。家庭、関係機関、地域等との連携の大切さや、その子の個性、特性が認められ、施設において、子ども同士がともに育ち合うことの重要性を記載してございます。
28ページ、こちらは子育て支援と地域との連携でございます。就学前教育・保育施設の保護者、地域の保護者、それから地域との交流や連携についてお示ししてございます。
ここまでが中野区の保育についてでございます。
続いて、30ページをごらんください。保育者等の資質向上の取り組みといたしまして、区の合同研究や研究保育等を紹介してございます。
続いて、32ページでございます。施設の運営体制といたしまして、事業者に対し、人材確保と人材育成の重要性をお示ししてございます。
34ページでございます。保育の質の向上のため、それぞれに求められることといたしまして、事業者、保育者等、保護者、地域、区、それぞれが果たすべき役割や責任をまとめて記載しているものでございます。
ガイドライン(案)の詳細につきましては、後ほど御確認いただきたいと思います。
恐れ入りますが、委員会資料の最初の資料にお戻りください。
資料3、策定までの経過でございます。平成30年11月20日に中野区子ども・子育て会議にガイドラインに盛り込むべき基本的な考え方等を諮問しまして、同会議が部会を設置して、計5回検討を重ねてまいりました。検討に当たっては、部会委員に私立保育園園長会の代表者がおりましたので、私立保育園園長会に適宜説明と意見聴取の機会を設けながら検討を進めてきたものでございます。
令和元年11月12日に同会議から答申を受けまして、今回のガイドライン(案)を策定したものでございます。
4、ガイドライン(案)につきまして、資料に記載のとおり、3日ほど意見交換会の日程を予定してございます。
最後に、今後の予定でございますが、令和2年3月までにガイドラインを策定いたしまして、次年度に向け活用を開始いたします。
報告は以上でございます。
委員長
ありがとうございます。ただいまの報告について御質疑ありましたらお願いします。
中村委員
御報告ありがとうございます。何点か伺わせていただきます。
このガイドラインの目的として、3点例示をされています。質を確保していくというところはすごく大切だと思っておりますし、今、保育施設をどんどんふやしている中で、しっかりと区として質を確保し、ちゃんと全ての園で安全に子育て、保育の環境が保たれるということは、区としてこういったガイドラインをつくっていくという姿勢としてはすごく重要だと思っています。これ、適用される範囲というのは、もちろん認可とか、認可外とかもあると思うんですけれども、どこまで適用されるのか、そこを教えてください。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
適用といいますと、就学前の教育・保育施設全てを対象といたしたいと考えてございますので、ガイドライン、案をとった策定後は、冊子としてまとめて、各施設に配付したいと考えております。ただ、今回の内容につきましては、まずは保育所の保育者についての質の向上といったことをウエートとしては多く盛り込んだ内容になっておりますので、今後改定を進める中で、より教育的なところも加味していければなというふうに考えているところでございます。
中村委員
認可外もですか。例えばベビーホテルとか、区が把握しているところは全てというところなのかなと思うんですけれども、なかなか全てを把握できていないところもあるのかなと思っているんですけれども、そこら辺はいかがでしょうか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
御指摘のとおり、認可外施設につきましては全て把握できていないというところもございますけども、可能なところで全ての施設について提供したいと考えてございます。
中村委員
ぜひそこはしっかりとお願いしたいと思います。
それから、重要なところは、このガイドラインをつくって、じゃあ、どうこの質を担保していくのかというところだと思うんですね。そこら辺はどのように考えていらっしゃるんでしょうか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
当然、つくって終わりというわけにはいきませんで、いかにこのガイドラインを活用いただけるかというところが大変重要だと考えてございます。一つ、各施設につきまして、こういったガイドラインを活用いただくということをお願いしていくんですが、あわせて、区で主催します研修で、このガイドラインを活用した研修といったことも考えてございますし、あと、今現在、区の職員が巡回して施設の必要な助言等を行っておりますけども、そういった機会をとらまえて、このガイドラインの中の保育についてどういった取り組みができているとか、していただくことがどう難しいのかといったところを確認していきたいと考えてございます。
中村委員
わかりました。巡回の機会だったりとか研修の機会だったりとかというところは重要だと思うんですね。ただ、今やっぱり巡回されていると思うんですけど、なかなか人も足りないような状況だというふうにも伺っていますし、プラスその民間の施設に関して言えば、研修にもなかなか人を出せないほど人が足りていないような民間の施設もあると思うんですね。そういったところについてはどのようにお考えですか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
研修につきましては、例えば保育の終わった夜間ですとか、時間を少し工夫するような形で、参加しやすいような取り組みもしているところではございます。ただ、なかなか全ての方がそういう研修という機会が十分確保できないということもございますので、今回このガイドラインを提供させていただくことで、各施設、各保育士の方がそれを活用する中で、みずからのスキルアップというんでしょうか、それを生かすことで質を向上させるような取り組みもあわせてお願いしたいと思ってございます。そういった点で、先ほど御報告いたしましたとおり、私立保育園の園長会のほうに御意見をいろいろいただきながら、フィードバックをして、どういった内容ならば、保育士の方が使いやすくて有効なものになるかということを議論してきましたので、そういう点でも活用いただけるものと期待しているところでございます。
中村委員
ぜひそこはよろしくお願いいたします。
4番のところの区民意見交換会なんですけれども、3日間行われるというところで、土曜日の日中と平日の夜というところで、保護者の方々も参加しやすい時間帯ではあるとは思うんですけれども、やっぱり保育園に預けていらっしゃる保護者の皆さんって、とても忙しい方が多いと思うんですね。そういった意味でも、意見聴取に関して、例えばメールとかを活用するとか、そういったところは考えていらっしゃらないんでしょうか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
本委員会での報告の後に、ホームページでもこのガイドラインの案は掲載したいと考えてございます。そういった中でごらんいただいて、意見も頂戴いたしたいと考えておりますし、あわせて各保育園のほうに、閲覧用というんでしょうか、ごらんいただけるようなものも提供させていただいて、そこで見ていただいて御意見もいただければというふうに考えてございます。
中村委員
ぜひそこは周知のほうはお願いしたいと思います。
それから、今後の予定のところで、ガイドライン策定が令和2年3月予定となっていまして、その後、ガイドラインの見直しはおおむね3年を目途というふうにされているんですけれども、まだ具体的に決まっていないところはあると思うんですけど、見直しの体制というのは今後どうしていくようなおつもりがあるのか、お聞かせください。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
見直しに向けての検討につきましては、まだ今後の調整といったところだと思ってございます。お示ししたとおり、3年使う中で、課題ですとか必要な変更というものは出てくると思っておりますので、そういった見直しも予定はしてございますが、その前に、資料に記載のとおり、制度改正などがあった場合は、そういった修正は適宜行っていきたいというものでございます。
中村委員
これ、つくったことは非常にすばらしいことだと思いますので、しっかりと実効性があるものにしていただきたいのと、しっかりと保護者の皆さんにも共有していただくような工夫もぜひしていただきたいなと思っております。世田谷なんかでは、配付資料としてちょっとわかりやすいようなものも、制作物もつくったりとかして配っていたりとかもします。今、23区では足立と世田谷だけですかね――という状況ではありますけれども、そういった先進区というか、こういったところを取り組んでいるところの例も含めて、しっかりと今後取り組んでいただきたいなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
小杉委員
保育の質ガイドライン(案)を読ませていただきました。中身については、本当に専門職の方がしっかり書かれていますので、より一層拡充していっていただきたいなと思いました。
気になったのが、チェックリストとあります。保育者自身の保育を振り返る視点を示していますので、御活用くださいということですが、例えば、このチェックリストについては、どのように日常の業務の中で活用されていくことを想定されていますか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
各保育施設ですとか、その保育士の方の活用の仕方だというふうに思ってございますけども、日々保育に携わる中で、このシート、ガイドラインを活用することで、自分の保育が、ここはよくできている、自分の強みだというところのチェックですとか、あるいは、ここはもう少し自分としてはレベルアップが必要じゃないかという、そういう確認のまず項目として使っていただくということを想定してございます。あわせて、そういったものを各園の中で持ち寄りながら、職員全体の職員会議なりミーティングの中で、自分たちはこういうことができるけど、ここは弱いんだけれども、どうしたらそこは改善できるかといったような職場内でのそういった意見交換などにも利用いただければ、よりこのガイドラインが生きてくるのかなというふうに思ってございます。
小杉委員
そういう事業者単位で研修、能力を引き上げるために研修なんかでし合える、学び合いながら質を上げていくという趣旨だということと捉えましたけれども、単純に、中には毎日毎日、例えば記載を求められたりとかして、チェックしなさいということで、やられる、単純化される危険性もあるんじゃないかなと思ったりとか、なかなか保育の現場は、特に区立じゃないところは低賃金だと一般的に言われていますので、そんな中でこういったことを押しつけられたらとんでもないみたいな話にも、心情的になる可能性はあるんじゃないかなと。本旨は当然違うわけですけれども、そうならないために、単純なチェックリストというよりも、そういうものなんだということなわけですから、例えばほかの地域の、武蔵野市なんかはチェックリストはないですし、さっき、世田谷区なんかを見ても、チェックリストはあるんですけれども、このチェックリストという見出しは抜けているような状況なので、最低限この見出しの、例えば「(子どもの権利)チェックリスト」と書いてありますけれども、これは抜かすぐらいしたほうがいいのではないかなと思いますが、いかがでしょうか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
検討する中で、このチェックリスト、それから、このガイドラインの活用について議論がいろいろございました。今、委員御指摘のとおり、このガイドラインを押しつけて、現場の保育士さんの、保育者の方の負担になったり、あるいは、そこでの評価だったり強制といったものが、すごく保育現場を縛りつけるものになるのではないかという懸念も議論の中では当然ありまして、そういったものではない形にしていこうというのが本ガイドラインの趣旨になってございます。ということで、先ほど御説明したとおり、保育者の方に担っていただくものと、運営の事業者、それから行政、あるいは地域、保護者の方にもお願いする、理解をいただくといったこともあわせてこのガイドラインに載せておりますので、全体としてそれぞれの立場で取り組むべきことを記載しながら、全体で保育者さんたちも保育しやすいような環境にしていこうというふうに考えているものでございます。
小杉委員
先ほど、園長会で意見をいただいたということだったんですが、これは、せっかくこんな立派なものだと思うので、案ということになっていますので、保護者や保育者にも見てもらって、意見をいただくようなことになっていくんだと思うんですが、その辺は意見交換会に出されますけれども、それを通じて反映がされていくということで、それで3月に決定するということですね。ぜひそういった現場の声とか、今言ったような趣旨、先ほどの趣旨を当然わかるように、現場の人が当然理解して、保護者もバックアップするということだと思うので、しっかり充実したものになっていただきたいなと考えました。
それとあと、それは、そういったものになってほしいと思いますが、現場の声を生かすという意味では、特別この意見交換会以外は何か考えられていることはありますか。先ほどは園長会に投げるみたいなことを言われていましたけども。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
検討の段階では、各保育園からの意見をいただいて、そこを反映させてきたというふうに考えてございます。意見交換会を3日開きますので、そこで、さまざま地域の方や保護者の方から意見をいただきたいと思っておりますし、先ほど御説明したとおり、ホームページですとか、各施設にそういったガイドラインの案をお示しすることで、そういった機会を捉えて御意見をいただければと考えてございます。
小杉委員
ほかの他自治体のものを見ると、例えば保育の質自体、保育士だけが問題じゃなくて、やっぱり環境整備をしっかりしていくという意味で、それは区の責任も本当に大きいんだと思います。配置基準を世田谷区なんかは載せていたりとか、有識者の問題、あと大体の声なんかも資料として載せていくことが必要なんではないかなと思ったんですが、いかがでしょうか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
他の自治体ですとか、さまざま資料として盛り込むべきものというものも選択肢としてはあるかとは思いますけども、今回、策定に当たっては、まず来年度4月のスタートに向けて活用いただけるために、保育の現場、保育の内容、それからお子様たちとかかわりをする中で大事にしていくといった内容について重点的に盛り込んだというところでございますので、さまざま意見をいただきながら、今後見直しの中で、必要なものについてはまた検討していきたいと考えてございます。
小杉委員
ぜひそういったものも踏まえていただきたいなと思いますし、あと、例えば保育施設を整備するときの運営事業者の決定なんかもやられていると思うんですが、そういったものは、世田谷区なんかだと財務状況を含む法人の運営状況なんかも審査していますよみたいな話も載せてあって、区として頑張っているんだなと感じましたけども、その辺はむとう委員なんかがずっと質問されていましたけれども、そういったのもぜひ、十分ガイドラインに載せてほしいと思いますが、いかがでしょうか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
世田谷区で事業者の選定ですとか、そういった項目を載せているということは承知してございます。ただ、中野区については、そういう事業者の選定については選定基準を定めておりますし、あるいはその中で財務診断ということもしっかり確認しながら事業者の選定を行っておりますので、今回は、先ほど申し上げたとおり、保育の内容といったところをメインに策定しましたので、その項目は検討の中で落とすという判断をしたものでございます。
小杉委員
いろいろ意見を言わせていただきましたが、充実した内容になるように、ぜひよろしくお願いいたします。
平山委員
すみません、時間がないので何点かだけ。
まず、このつくられた保育の質ガイドラインは、目指すべき質なのか、それとも、ここまで来て初めて中野が求める保育水準なのか、どちらですか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
これは基本的には、目指すべき質だという認識でございます。
平山委員
じゃ、逆に、中野の教育の水準は、せめてこれは満たしていかなきゃいけない、そういったものは今回つくられなかったということでいいですか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
基準として、ここまでが平均といったようなものについては想定してございません。
平山委員
いわゆる民営化に伴って、民営化をしていくに当たって、まず保育のガイドラインをつくることがというような議論もなされた。それは一定、業者選定に当たっても、そういったこと、この保育の質ガイドラインというのは生きてくるのかなというふうに思って、そういったものができ上がるのかなということも考えていたんですが、そうではないんですか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
事業者選定については、一定の選考の基準がございまして、それを数値化した判断基準、標準というものがございます。ただ、この保育の質ガイドラインについては、その数字を示して、ここまで達成せねばならぬというものにしてしまうことで、逆に保育の現場に負担を感じさせたり、縛ってしまうということも一方では懸念されましたので、今回はまず、理想としてここまで皆さん目指しましょうというふうな形のガイドラインにしたということでございます。
平山委員
じゃあ、今度は受ける側として、この質の向上を図ることによって、このガイドラインに基づいてですよ。何か得られるメリットというのは、行政側からのメリットというのはあるんでしょうか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
当然、質の向上があれば、保護者の方の満足、それから、子どもたちの保育環境がよくなり、子どもたちの成長にもつながると思ってございますし、区としてもそういった保育施設がふえていくということで、区としての子育てしやすい環境、区としてのイメージアップというものにつながると考えてございます。
平山委員
いや、そうではなくて、民間の事業者がこれを受けた場合、民間の事業者として保育の質が向上した。もっと言っちゃえば、このガイドラインを全て達成しましたというふうになったときに、何かしら行政側からのメリットってあるんでしょうかということ。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
現段階で行政側から、何か達成したときに特段のメリット、それから、何かの、今、委員御指摘のようなものを今検討しているかと問われれば、まだそういったことは考えている段階ではございません。
平山委員
何かニンジンぶら下げるみたいでというのは好きではないんですけども、ただ、やっぱり区がつくったガイドラインに沿って努力をされて、よい園を築かれたところに対しては、区としてもそれなりの評価をすべきではないかなというふうに思いますので、そこはぜひ御検討いただきたいのと、私立園、要するに保育園の民営化ということがあって、全園民営化なんてどこの計画にも書いていないようなことが議論にもなったりもしましたけども、区は一定区立園を残していきますよと。それは保育の質を担保するためでもありますよというこれまで御答弁もされてきていますよね。ということは、区立園こそ、一日も早くこの保育の質のガイドラインの目指すべきところに到達すべきだと思いますけど、どうですか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
当然、区立保育園につきましてもこのガイドラインを活用して、全園が、全ての保育者がこれに向けて活用していくということを促していきたいと思ってございますし、区全体のレベルを上げるということにつきましては、率先して区の職員がそういったことに取り組んで、質向上を図っていくということは重要だと考えてございます。
平山委員
そうですよね。区立園が範を示していかなきゃいけない。そのための具体的な手だてというのを考えていますか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
例えばですけど、区立保育園の係長級の主査会というものがございまして、今、主査会のほうで、例えば中野区が策定した運動遊びプログラム、これを実践しながら、課題ですとか、成果としてどういったものが子どもの成長につながったかということをいろいろ検証してございます。今度はガイドラインができた段階では、このガイドラインを今度活用することによりまして、各区立保育園で活用したものを持ち寄りながら検証を進めるということも、今後検討ができるかなと考えてございます。
平山委員
いや、そういう甘いものじゃなくて、なかなかこのガイドラインに向かって到達ができていない区立園に対して、これはどうするんですか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
区立保育園の中で一定のレベルに達していない、あるいは課題があるといったことにつきましては、当然、各園の中の状況を確認する、あるいは園長会ですとか、今の巡回の中の施設を見に行く中での助言や改善を促していくというようなことを徹底したいと思います。
平山委員
もうこれで最後にします。先ほど申し上げた、いわゆる頑張った私立園に対する一定の評価と、公務員なんですから、範を示すべき存在ですから、区立園がいかにこのガイドラインを遵守していくかということに対する、ある意味、身内だからこそ厳しいチェック、この二つが、僕はこの保育の質のガイドラインが実効性があるものになるのかどうかということを決定づけると思いますので、ぜひそこはよく御検討いただきたいと思いますけど、どうですか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
区立保育園を一定数残すということにつきましては、さまざま区立が担ってきた役割ですとか、今後担うべき責任といったものがあるというふうに考えてございまして、今、委員御指摘のとおり、区立の保育園が率先してこのガイドラインを活用して、地域の保育の質を上げていくという取り組みを近隣園にも影響させていくといったことが必要になるかと思ってございますので、そういったことを含めて、十分に周知徹底をしていきたいと考えてございます。
吉田委員
このガイドラインは、今回初めて策定するものですか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
そのとおりでございます。
吉田委員
この資料にありますけれども、中に、教育基本法、児童福祉法、それから、幼稚園教育、あるいは幼保連携型認定こども園といろいろ書いてありますけれども、このガイドラインの対象は、幼稚園や幼稚園型こども園も含まれるのか。別な言い方をすれば、児童福祉法だけじゃなくて、教育基本法にもこのガイドラインはぶら下がるものですか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
先ほども御答弁いたしましたが、就学前の教育・保育施設全てというふうに想定してございますので、幼稚園、それから認定こども園、保育所、地域型保育事業、認可外の保育施設、全ての施設にこのガイドラインはお送りさせていただきたいと考えてございます。ただ、内容につきましては、保育所の保育といったところを重点的に盛り込んだ内容になっておりますので、不足している教育内容等については今後の課題だと認識しているものでございます。
吉田委員
それでしたら、私は少なくともこのタイトルは非常に問題があると思っています。もう日本全体で幼保一元化というのが政府の定める課題になっていて、なかなか進まないけれども、幼稚園と保育園、それがなかなか融合化しないで、こども園という制度もつくってと、それが現場でうまく進んでいないけれども、世界の潮流の中で、就学前児童についても保育だけではなくて教育が必要だ。子どもの可能性を広げるためには、保育だけじゃなくて、今、日本では幼稚園だけで教育が行われているということになっていますけれども、保育園でも教育に類することを一生懸命やっていながら、就学前児童についての教育を一生懸命やろうと。多分、中野区もそういう方針なのであろうと思います。だから、子ども文教委員会になっており、子ども教育部になって、保育園・幼稚園課と一つの課にしているんだと思うんですけれども、そして内容においても、例えば13ページに幼児教育という言葉があったり、教育・保育とあったり、就学前教育・保育とあって、とにかくこの中身は、就学前児童についての幼稚園も含めた教育を国全体として施すべきと思っている子どもたちについてのガイドラインで、中野区の子どもたちのガイドラインであるわけです。
教育の内容については、今不足しているから後でプラスするということであるならば、それをきちんと明記した上で、このタイトルは、就学前教育及び保育の質ガイドライン、中身がそうであるならばそうであるべきですし、これが保育園だけについての対象のものであるのであれば、今後、保育の質のガイドラインだけではなくて、教育及び保育のガイドラインを別途定めますと、こういうことを書くべきだと思うんですが、いかがですか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
私は教育の部分が不足ということで、ちょっと誤解を招いてしまったかと思いますけども、2ページのガイドラインの位置付けのところでお示しをしてございますが、中野区の保育の質ガイドラインのところに、右側のところから線を引っ張ってございまして、中野区の就学前教育プログラム、こういったものが中野区教育ビジョンの下に位置付いてございます。こういった、区が持っておりますプログラム等とも連携を図りながら、教育的な要素を盛り込んでございますので、決してそういったところが入っていないということではございません。
また、教育につきましては、保育所についても教育といった要素が当然入ってございますし、5ページにありますように、養護と教育を一体的に展開するというのは、保育施設にとって保育の重要な役割、機能だというふうに思っております。また、対して幼稚園につきましても、もちろん教育機関ではありますけども、お子様に接する部分については保育というような言われ方をされておりますので、そういった意味では、委員御指摘のところについては網羅されているのかなというふうに考えておるわけでございます。
吉田委員
御説明を聞いて、目標とするもの、認識はかなり一致していると思うんです。それであればこそ、このガイドラインの名前は、保育の質ガイドラインという化石のような名前ではなくて、就学前教育及び保育の質ガイドラインであるべきだと思います。これは意見です。答弁は必要ないです。
むとう委員
本当に保育の質の向上ということを日ごろ私も何度も質問させていただく中で、一定、目指すべき質ということでガイドラインをつくるということで、どういう案が示されてくるのかなということはちょっと楽しみに待っておりました。全てを読み切れていないので、中身についてなかなかお尋ねすることはできないんですけれども、外から見たところだけでちょっとお尋ねをしたいんですけれども、子ども・子育て会議にガイドラインに盛り込むべき内容等を諮問したということなんですが、このメンバーを改めて教えていただけますか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
ガイドライン策定に向けた検討につきましては、平成30年12月6日の子ども文教委員会で報告を一度させていただいておりますが、学識経験者2名を含む8名の委員で構成してございます。メンバーとなっていただいた方につきましては、私立保育園の園長会の代表、それから、区立保育園の園長会から1人、私立幼稚園の園長会の代表者、区立幼稚園の園長から1人、私立保育園の保護者、第三者評価機関から1名ということで、都合8人となってございまして、うち3人が子ども・子育て会議のメンバーも兼ねてございます。
むとう委員
私立保育園の保護者も入られていたということですが、区立保育園の保護者は入っていらっしゃらなかったんですか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
区立保育園の保護者は入ってございません。
むとう委員
それはどうして。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
保護者というくくりで言いますと、私立も区立もなく、保護者の方の御意見をいただけるものと考えたものでございます。
むとう委員
そうでしたか。はい、わかりました。
それで、このガイドラインはやはり役立てていただきたいというだけの制約しかないんですよね。せっかくつくっていただいて、先ほど来の議論の中で、これによって縛りつけちゃったりとか、負担に思われてもいけないということの兼ね合いがすごく難しいというところだろうというふうに思いますけれども、つくった以上、生かしてもらわなければ全く意味のないことなので、ある程度これに基づいて、他の委員からも質問がございましたけれども、これに基づいて努力してくださっている園について、それがわかるような形で保護者に、区のホームページを見ると、保育園の一覧表とかがありますけれども、そういったところにやっぱりきちんと、このガイドラインに沿って努力されている園であるとか、取り組んでいる園であるということがわかるような形というのは、やっぱり、新たに保育園の入園を考えていらっしゃる保護者にとっては、一つの目安になるかと思うんですけれども、そういうこともあわせて検討していただきたいんですが、いかがですか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
先ほど平山委員からも御指摘がありましたとおり、一定のレベルアップがされた施設についてのインセンティブ的なものといったところは今後検討しながら、より活用を促していけるような策を考えたいと思います。
むとう委員
園を選ぶ保護者にとってもわかるような形ということを努力していただきたいというふうに思います。
それから、やっぱり区立の保育園もそうですし、認可、認証そうなんですけれども、認可外の保育園の質の向上というのが一番重要なところかなというふうに思えていて、残念ながら死亡率とか、事故の率も認可外のほうが圧倒的に多い。全体の数がわからない中ではありますけれども、多いわけですよね。ですから、その認可外に対してきちんとしたアプローチが必要かと思うんですけれども、先ほどの御答弁だと、全部の認可外について把握できていないということですけれども、たしか東京都に対して、開設する際には申請が必要かと思うので、東京都の協力も得て、中野区内にある全ての認可外に対してこれをお届けして、努力をしていただきたいという御説明に上がるということは重要なんじゃないかと思うんですが、その努力はしていただけるんでしょうか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
御指摘のとおり、東京都が把握している施設も多くございますので、東京都のほうにそういった情報提供をお願いしつつ、認可外施設についてもガイドラインの提供を考えたいと思ってございます。
むとう委員
提供だけではだめなので、それをきちんとこれに向けて努力していただきたいということの、やはり提供と同時に、このガイドラインを活用して質を上げていくことにぜひ参加していただきたいということを説明し、お願いしていただけたらというふうに思うことと、これだけ渡されても、日々忙しい中でいちいちこれを見ながら保育なんかできませんし、いちいち検証の時間をなかなかとれないかと思うので、チェックリストが、もうちょっとチェックリストだけをぱっと1枚の紙ぐらい、厚紙、自分で、いちいちチェックしなくても心の中でチェックできるように、常に保育士さんが持てるような、何ていうか、これ1冊は全然持ち歩けないし見られないし、何か一目でわかるような形のあらわし方――せめて区立の保育園なんかは、それが張ってあるような形とか、何か常にちょっと目に入るような、で、これを心がけなければというふうに思えるような仕掛けというか、ものも考えていただかないと、1冊ガイドラインができましたって渡されても、なかなかこれをしょっちゅう見るわけにはいかないかと思うので、自分自身が、保育士さんお一人お一人が常に心がけられるような仕組みというか、見せ方というか、チェックしやすさとか、何かそういう工夫も考えていただきたいんですけれども、いかがですか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
策定に向けての思いとしては、各保育者の方へ1冊ずつは持っていただいて、自分のものとして大事に使って、ある意味、冊子がすり切れるぐらい読み込んでいただければというふうに思っているところはございます。今、委員御提案のそういうチェックリストだけとか、張ってというような活用については、さまざまいろいろ方法があるかと思いますので、また園長会等でいろいろ議論をしながら、どういった活用が有効なのかという事例を紹介するなど、工夫してまいりたいと考えております。
むとう委員
区立の保育園については本当にこれ、しっかりと保育の質、ここまで到達してもらわなければだめだという区としての強い考え方を示していただきたいんですよね。保育士さん一人ひとりに持っているようにというふうにおっしゃられたので、それぐらいの数は刷り増しをして、きちんと渡される用意があるということでよろしいですか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
はい、今年度予算で、各お一方お一方に渡る部数は用意したいと考えているところでございます。
むとう委員
じゃあ、その部数は区立の保育園だけじゃなくて、全てに対してと思っていいんですか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
はい、そのとおりでございます。
むとう委員
じゃあ、本当に、まず区立の保育園からこの質の達成をしっかりしていただかなければいけないので、ある程度、何ていうか、区立の園についてはちょっと大変かもしれませんけれども、縛りも必要だというふうに思いますし、区がしっかりとガイドラインを配って、例えば1年後であるとか、取り組んでいただけたかどうかのことも含めて、達成率、取り組んでいただけた園については、どの程度達成していただけたかという、拘束力はないにせよ、区のほうでつくってつくりっ放しではなくて、きちんと1年後には、配付し終えた1年後には区が把握するという、どの程度取り組んでもらえたか、どこまで達成できたかぐらいはきちんと各園に出向いていって、きちんとそこを確認するぐらいのことはやっていただきたいんですが、いかがですか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
当然、使う中で課題や、どういう活用がされているかということは確認することが大事だと思ってございますし、そういった場を設けながら、状況は把握してまいりたいと考えているところでございます。
斉藤委員
最後に一つだけお願いいたします。34ページ、保育の質の向上のために求められるところで、事業者、施設側、そして区以外にも、保護者と地域の視点があるということがとても大事だと思っております。子どもを預けるだけではなくて、保護者に関しても、その理解の啓発というのが大事だと私は一つの視点で必要だと思っております。保護者に対して、でき上がった後に概要版を配るとか、こういうふうなことで、施設側で保育の質のガイドラインを持って保育者が行っているというようなことを計画しているかどうか、最後に一つお伺いいたします。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
保護者の方へも当然ガイドラインの案の段階でお示しをして、御意見をいただきたいというふうに思ってございますし、このガイドラインを活用いただくには、当然、園の保育者等だけではなく、地域や保護者の方の参加・参画といったところも重要だと思ってございまして、今回の策定の目的にもそういったところの要素も入れてございますので、そういった趣旨も御理解いただきながら、さまざまな御意見も出していただきたいと考えているところでございます。
斉藤委員
ぜひ保護者へ、このような、区は保育の質ガイドラインをつくったということを啓発していただきたい。そしてチェックもしていただきたいと思います。お願いいたします。
委員長
要望ですね。
ほかにありますか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、先に進みます。ただいまの報告は以上で終了いたします。
次に、認可保育所の開設事業者等の選定結果についての報告をお願いいたします。
板垣子ども教育部幼児施設整備課長
認可保育所の開設事業者等の選定結果について御報告いたします。(資料4)
2019年11月7日時点におきます認可保育所の開設事業者等の選定結果について御報告いたします。
1、開設予定の認可保育所及び事業者の概要でございます。
施設名(仮称)、さくらさくみらい弥生町、所在地は弥生町一丁目43番、以下未定でございます。定員はゼロ歳から5歳まで、記載のとおり。開設当初、60名を予定しております。
法人名は株式会社さくらさくみらい、開設予定は2021年4月1日でございます。
認可保育所の開設事業者募集に応募のありました事業者に対して、事業提案書類、運営保育施設の視察及びヒアリングの結果等を総合的に評価し、選定いたしました。
さくらさくみらい弥生町は、2022年4月に4歳児定員を15名、5歳児定員を9名の定員67人に変更し、2023年4月には4歳児、5歳児定員をそれぞれ15名に変更し、最終的な定員は73人となる予定でございます。
報告は以上でございます。
委員長
ありがとうございます。ただいまの報告について御質疑あればお願いします。
いでい委員
民間の事業者だけじゃないんですけど、このさくらさくみらいさんというところ、ソーシャルレンディングだとか、クラウドファンディングだとか、そういった形で賃貸型運営者みたいな形をとられるときがあると思うんですけれども、今回のこのさくらさくみらい弥生町については、どのような形態で運営をされると聞いていますか。
板垣子ども教育部幼児施設整備課長
こちらにつきましては、建物自体は有料の老人ホームといった施設を建てる事業者でありまして、その中に施設を一部借りて、ここで保育所を運営するといった中身での提案でございます。賃貸型といった形になっております。
いでい委員
中野区内には、ほかにもそういったソーシャルレンディングみたいな形で運営されている民間の保育園というのはあるんですか。
板垣子ども教育部幼児施設整備課長
新規開設事業につきましては、ほとんどが賃貸型ということで、事業者がみずから建てるというよりは、建てた建物を借りるといった賃貸型という形での運営が多い中身になっております。ごめんなさい。こちらの用語では建設型か賃貸型かという言い方をしていますけども、場所を借りて運営をするものが新規誘致のほうでは多い状況になっております。
むとう委員
以下未定というのは、有料老人ホームの一部を借りるために、その場所が確定していないので未定になるんですか、所在地。
板垣子ども教育部幼児施設整備課長
地番につきましては、建物がきちんと建設確認がされた段階で付番をされるということで、大体の呼称ということですけど、43番までということになっております。
むとう委員
この認可保育園は園庭はあるんですか。
板垣子ども教育部幼児施設整備課長
園庭につきましては、いわゆる土の園庭はございません。ベランダのような形で、一部園庭といった形で、予定では70平米弱でございますけれども、十分に満たすというわけではございませんが、一部園庭を用意していただくといった形になっております。
むとう委員
そうすると、近くに園庭がわりの保育園ということの申請みたいなものはありますか。
板垣子ども教育部幼児施設整備課長
代替園庭といった形で、あわせて申請をいただきますけれども、こちらの施設につきましては、区立弥生こぶし公園が徒歩2分の予定でございますので、そちらを使っていただくといった中身になっております。
むとう委員
弥生こぶし園については、ほかの園との競合はあるんですか。
板垣子ども教育部幼児施設整備課長
ごめんなさい、今、手元に資料がございません。申しわけありません。
委員長
答弁は保留……
むとう委員
やはり、その園庭があるなしで、幼児のときの運動能力が小学校に行ったときのもう差が出てきているというようなデータもあるので、新しく新設される保育園については、私は園庭があってほしいなって思いがございまして、園庭のことがどうなっているのかというのは新設される保育園のたびに、私はとても心配になりますので、お尋ねしているというところでございます。やっぱりこの保育の質と、子どもを育てていくということにおいて、園庭もしくは代替の公園というのはすごく大事な要素というふうに私は思っておりますので、お尋ねをしているところですが、わからないということですので、時間を引き延ばしてもしようがないので、後で個人的にお教えいただければと思います。
板垣子ども教育部幼児施設整備課長
確かに、最近、新規で開設しております保育園につきましては、代替の遊戯場ということで公園を指定してという開設が多くなっておりますけれども、中野というこの地域的な状況から、園庭を十分に確保した土地、土地を十分に確保して保育園を開設するというのはなかなか難しい状況があるというふうにも考えております。
また、中野区では運動遊びプログラム、そういったものも用意しまして、室内でも十分に運動遊びができるようなこと、そういったことも進めておりますし、あとは公園の利用につきましては、ちょっとここについては把握してございませんが、近隣の園で協力し合って利用するといったことで進めているところでございます。
委員長
ほかには。よろしいですね。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、ただいまの報告は、以上で終了いたします。
というところで、ちょっと委員会運営について御相談したいので、休憩いたします。
(午後4時38分)
委員長
では、委員会を再開いたします。
(午後4時40分)
それでは、きょうの報告はここまでといたします。
残りは3日目ということで、明日、12月4日(水曜日)の午後1時から、当委員会で開会することを口頭をもって通告します。
以上で本日予定した日程は終了いたしますが、各委員、理事者から特に御発言ありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で子ども文教委員会を散会いたします。あすもよろしくお願いいたします。
(午後4時41分)