中野区議会区民分科会〔令和2年3月2日〕
区民分科会会議記録
○開会日 令和2年3月2日
○場所 中野区議会第2委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後4時56分
○出席委員(8名)
羽鳥 だいすけ主査
市川 しんたろう副主査
木村 広一委員
いさ 哲郎委員
石坂 わたる委員
近藤 さえ子委員
伊藤 正信委員
森 たかゆき委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
区民部長 青山 敬一郎
区民部区民生活課長 古屋 勉
区民部戸籍住民課長 辻本 将紀
区民部税務課長 矢島 久美子
区民部保険医療課長 渡邊 健治
区民部産業観光課長 堀越 恵美子
区民部観光・シティプロモーション担当課長 桜井 安名
区民部文化・国際交流課長 藤永 益次
環境部長 岩浅 英樹
環境部環境課長 波多江 貴代美
環境部ごみゼロ推進課長 伊東 知秀
清掃事務所長 川本 将史
○事務局職員
書記 鎌形 聡美
書記 立川 衛
○主査署名
審査日程
○議案
第6号議案 令和2年度中野区一般会計予算(分担分)
第8号議案 令和2年度中野区国民健康保険事業特別会計予算(分担分)
第9号議案 令和2年度中野区後期高齢者医療特別会計予算
主査
定足数に達しましたので、区民分科会を開会します。
(午後1時00分)
第6号議案、令和2年度中野区一般会計予算の分担分、第8号議案、令和2年度中野区国民健康保険事業特別会計予算の分担分及び第9号議案、令和2年度中野区後期高齢者医療特別会計予算を一括して議題に供します。
初めに、審査の進め方と審査方法について協議したいと思いますので、分科会を暫時休憩いたします。
(午後1時00分)
主査
分科会を再開します。
(午後1時01分)
休憩中に協議したとおり、当分科会の進め方は、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)に沿って進め、補足説明については、総括説明を受けているため、これを省略することでよろしいでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
主査
次に、3日間の割り振りですが、1日目は一般会計歳出の地域支えあい推進費までをめどに審査を進め、2日目は一般会計歳出の残り、一般会計歳入、特別会計の審査を行い、3日目は意見の取りまとめを行いたいと思います。
また、審査の方法は、一般会計歳出については、予算説明書補助資料に従い、原則として目ごとに質疑を行い、一般会計歳入については、区民分科会分担分歳入予算説明書補助資料により一括して質疑を行い、特別会計については各特別会計ごとに一括して質疑を行いたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
主査
御異議ありませんので、そのように進めます。
次に、修正動議の審査方法ですが、原案の該当部分で提案会派所属委員及び理事者に対して質疑を行うこと、また質疑の順序は、1巡目は原則大会派順とすることが確認されております。審査の進め方として、該当する目の原案の質疑を行った後に、修正動議に関する質疑を行いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
主査
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては5時を目途に進め、3時頃に休憩を入れたいと思いますので、御協力をお願いいたします。
それでは、質疑に入りますが、関係人件費については、特殊勤務手当、時間外勤務手当、休日給及び職員旅費、会計年度任用職員(区民分科会分担分)が当分科会の分担分になりますので、御承知おきください。
また、質疑を行う際には、事務事業名や事業メニュー、資料のページ等を明らかにして質疑をお願いいたします。
それでは、一般会計歳出について目ごとに質疑を行います。
予算説明書補助資料109ページ、1目広聴・広報費、事務事業7シティプロモーションが当分科会の審査の対象となります。
なお、修正動議の該当箇所があります。
初めに、原案の質疑を行います。質疑はありませんか。
伊藤委員
シティプロモーション事業、今、委員長がおっしゃったように、修正案も出させていただいておりますけれども、何点かこの原案について伺いたいと思いますが、今年度を含めて、シティプロモーション事業は大体1億円ぐらいの予算で執行されておりますけれども、検証結果を求めてきたところでありますけれども、この間の総括質疑で、今年度の総括というか、検証は来年度の9月、いわゆる決算で示すということの答弁でした。
それで、この間、2月4日に報告をされました取組の状況の報告が、現在の最終検証の結果であると思っているんですけれども、これをもって令和2年の予算事業の判断をしてくださいということでいいんでしょうか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
取組の効果につきましては、先日の委員会で御報告しましたところが取組の効果、実績というふうに考えてございまして、そちらで予算案のほうを御審議いただければというふうに考えてございます。
伊藤委員
2月4日の報告でいろいろな取組状況ということで、最終結果が私は見えてこないなと思ったんですよね。そこで、来年度は、シティプロモーション事業はこの所管じゃなくなりますよね。今審議しているように広報課に異動しますけれども、その理由ですよね。それから、それに伴い、観光シティプロモーション担当の部署というのはなくなるんでしょうか。今現在の区民部の部署というのはどうなるんでしょうか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
事務が広聴・広報課に移管予定ではございますけれども、情報発信事業というところが広報のほうと重なる部分というか、相乗効果じゃないですけれども、効率的に運営するには広報のほうに事務を移管したほうが、より人的なリソース面が一番大きいと思うんですけれども、同じ広報、同じような情報発信をするのであれば、効率性が高まるという目的。あとは、他区ですね、23区のほかの区を見ても、広報課にシティプロモーションを置いているところがほとんどでございますので、そういった情報共有とか、他の事例を調べるにも効率性が高まるというところから移管をしました。
観光事業としては、今ある観光係がそのまま来年度も残る予定でございます。
伊藤委員
そもそもこのシティプロモーションは、広報との連携というのは、私もかなり密になっているなとは思ったんですよね。そこで、今言ったシティプロモーション担当の部署というのは、何らかの形で残るということなんですか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
シティプロモーションの事業としては来年度、広聴・広報課の中の一事業、係として残して、事業を進めようというふうに考えてございます。
伊藤委員
今年度7,797万7,000円で、来年度予算は1,763万円ですよね。大幅に減額した理由というのをお聞かせ願えますか。見直しされたという理由もお願いします。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
見直しでございますけれども、今年度様々な取組をしていく中で、取組内容の基礎ができた。そういった中から取組内容を整理してきたところでございます。あと、ナカノミライプロジェクトはワークショップをやってきましたけれども、そこでの協力関係が大分できてきましたので、委託しなくても区の直営という形で実施できそうだということを判断しまして、実施方法の見直しなどを行ったところでございます。
伊藤委員
来年度の事業の1,763万円の詳細というのを教えていただけますか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
内訳でございますか。(「はい」と呼ぶ者あり)失礼いたしました。内訳でございますけれども、シティプロモーション事業は、シティプロモーションの情報発信の部分ですけれども、事業委託として1,487万1,000円、ナカノミライプロジェクトは、区の直営でありますけれども、講師をお呼びしようというふうに考えてございまして、48万円、あと、ちょっと一旦事業者を公募し直したいと考えてございまて、数か月情報発信のほうも区の直営になりますので、スマートフォンのリース料が9万6,000円、あとは、シティプロモーションの事業助成が200万円と、あとは事務費として消耗品費、印刷費が15万円と、あとチラシ等の郵送として郵送料が3万3,000円でございます。
伊藤委員
今、御説明した詳細の内訳以外が、いわゆる今度委託事業ですか。要するに、1,544万7,000円の中での委託される事業というのは。今まで大手広告会社にやられていましたよね。今度はまた委託事業というのを見直すということで変えちゃうわけでしょう。その辺、どうでしょうか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
事業者は一旦見直したいというふうに考えてございまして、その事業者の委託費としては1,487万1,000円の予算を見込んでいるところでございます。
伊藤委員
前の大手広告会社、いわゆる博報堂さんは今年度で終わって、次年度からまた新たな事業委託。今言われた予算、事業費ということでよろしいんですよね。違いますか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
また事業者選定を企画提案公募型事業、プロポーザル方式で実施したいと考えてございまして、そこに一事業として現在委託している博報堂が応募する可能性はございます。
伊藤委員
なぜそういうふうになったんでしょうかね。それと、今まで博報堂さん、広告大手会社の区の評価というのはどのように捉えていますでしょうか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
なぜそうなったかというところでは、やはり今年度の予算規模に対する区民の皆様等に御納得いただけるような大きな成果までが、予算規模に合った成果までがお示しできていないというところもございましたので、取組内容を整理し、また実施方法も見直すことで、限りなく3か年計画の事業としてお伝えしていましたので、それが続く形でできる方法をということで見直したところでございます。
今年度の取組につきまして、昨年度から博報堂に委託してございますけれども、プランの策定から実施まで博報堂にお願いしてございまして、そこは様々な御意見がある中で一定の効果はあったというふうに考えてございます。
伊藤委員
一定の効果というのは、どのように評価されているんでしょうか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
細かいところになってしまうかもしれませんけれども、フォロワー数自体が3,000程度ということで、その数は少ないんですけれども、例えばフォロワーの人がその発信に対して反応してくださるエンゲージメント率といった数値があるんですけれども、その数値が10%程度で推移しているというのがSNS上では愛着が湧いているというふうに言われていますとか、また、それだけじゃなくて様々な取組をして、情報発信には、御意見はいろいろあるんですけれども、中には協力してくださるグループが出来上がっていること。また、ナカノミライプロジェクトワークショップでも、協力してやっていこうというふうに言ってくださるといったところ、そういう取組があったからこそ、協力関係とか応援の言葉もあったのかなと。そういったところに一定の効果というふうに区としては捉えてございます。
伊藤委員
先ほど、この予算であまり効果が見られなかったというのがあるということを認めたわけですけれども、この事業の適正予算規模というのはまだ分からないということなんでしょうかね。どういうことなんでしょうか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
この適正な予算規模というところでございますけれども、来年度については、こうやってやる取組の仕組みの基本ができている中では、御提案させていただいている1,700万円余が我々としては必要な経費ということで、予算案をつくったところでございます。
伊藤委員
それから、担当部署をなくして、予算を削減した区の事業の評価というのをお示しいただけますか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
担当部署をなくすというよりは広報への移管というところで、業務改善の視点からも、繰り返しになってしまいますけれども、人的なリソースの効率的な活用という意味では、移管することで効率性が増すというところはあるかなというふうに考えられます。
伊藤委員
いずれにしろ、私どもがこの修正案を出しているという意味で、大変私は効果がどうなのかなというのも疑問で思いますし、結構御苦労はされているとは思いますけれども、やっぱり見直しはするべきかなとは思っていますし、再検証なんかもしてほしいなと思っています。
そこで、この事業の具体的な事業効果の目標をお示しできますか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
そちらは、この事業がスタートするときに、平成30年8月でございますけれども、委員会報告してございますが、そこで、事業の評価指標として、主要指標としては区への愛着度というふうにしてございます。補助指標としては、区への推奨度といったところでございます。
伊藤委員
その目標は、どの程度達成されたというのは、区担当としてどう思われますか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
区への愛着度は、区民意識調査の質問項目に含めて、区の推奨度もそうなんですけれども、調査を行ってございますが、担当所管からはまだ数字が確定していないということで、まだその数字を持っての検証というのができていない。間もなく出るとは聞いてございますけれども、できていない状況でございます。
伊藤委員
間もなく出るというのは、今年度で出るということですか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
本定例会の常任委員会で所管のほうが報告した上で、確定値として公表するというふうに所管からは聞いてございますので、その数字をもって検証していきたいというふうに考えてございます。
伊藤委員
令和2年度予算編成方針で、新たな課題に対応した政策立案を行うに当たっては、政策の検討段階から区民の声の把握につとめるとともに、統計や業務データなどを収集・分析し、客観的な論証となるエビデンスベースの議論を経て、事業効果や確実な経費の試算等、精度の高い検討を前提することを求めるものであるとありますよね。それで、今、その事業効果の目標の実現というのは客観的な論証によるものでしょうか、お伺いいたします。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
先ほど申し上げた事業の評価指標、区への愛着度ということでよろしいでしょうか。(「来年度です」と呼ぶ者あり)来年度……。
主査
来年度の事業が、委員が言ったような精度の高い……。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
失礼しました。来年度取組を進める上で、客観的なエビデンスデータというところでは、先日の委員会でお示ししたような取組の状況しかお示しできていないところでございますので、その委員会での報告の取組状況は事業に参加していただいているような人の状況ですので、それに関わってこなかった人をどう捉えているかというところまではお示ししてきていないというふうに考えてございます。
伊藤委員
ずっと質疑させていただいて、令和2年度予算の事業報告が一生できないのかなと。私にはまだ届いておりません。そこで、昨年9月の報告で、広告効果を広告換算費として9月までに1億4,000万円と試算されましたよね。そういう報告がありましたよね。その換算は事業者が決めた計算ということで、効果の信憑性はどうかなとは思います。たしかそう答えましたよね。
最近のメディアでは、ナカノさんにネガティブな記事が散見されます。SNS上でも同様の評価も増えてきております。中野のマイナスイメージに何かつながるような感じで、本当に中野区のためになっているのかなと思うんですけれども、その辺はどのようにお考えでしょうか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
最近の報道は、確かにネガティブな印象を与えてしまう内容ではございましたけれども、それに対して初めてナカノさんというのを知ったという、それが中野らしいじゃないかというようなコメントも出ているのはあります。
伊藤委員
ナカノさんが駄目だと言っているわけじゃないんですよね。ナカノさんを活用して中野区のシティプロモーションをするんだということなんですけれども、どうもナカノさんのシティプロモーションのほうが多くなっていて、そういった疑問もあるんですけれども。
それで、1,763万円を来年度かけてやる事業ですけれども、これを続けることで、今までのメディアで騒がれた記事、またマイナスイメージなんかが逆転するというか、プラスイメージに転換することができるんでしょうかね。例えばフォロワーされているインスタグラムとかツイッターの数、3,000とかありますけれども、それを来年度の事業で2倍ぐらいできるという根拠はあるんでしょうか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
2倍かどうかというのは、ちょっとなかなかお答えづらいところではございますけれども、様々な意見がある中でも、ナカノさんだけじゃなくて、シティプロモーションの事業を少しでも御理解いただき、推進できるような状況にしていきたいというふうに考えて、来年度の予算を御提案させていただいているところではございます。
伊藤委員
いずれにしろ、この事業一般を中止して再検討するように要望させていただくんですけれども、そのためにはやっぱりちゃんとした議論、区民もそうですけれども、我々議会と行政がシティプロモーションに対しての議論を重ねて、いかに中野区を愛着のあるまちにするためにはどうするか。やっぱりもう一回再検討するべきだと思います。要望とさせていただきます。
いさ委員
ちょっと事実確認からしたいんですけれども、シティプロモーション事業が最初にこの議会で出てきたのは、2018年8月30日の建設委員会でしたよね。このときには、前区長のもとでグローバル都市戦略というのがあって、その事業の方向からの方向転換であったというふうに僕は認識をしています。
そのときに、グローバル都市戦略事業の中で、デジタルサイネージと法人設立というのはこの事業の見直しがあって、その後予算は執行されなかったということだったんですけれども、まずこの事業がどんなものを目指していて、見直しをどうしてしたのかというのはここで言えますか、この所管で。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
御質問のグローバル都市戦略のまず目指していたところでございますけれども、中野区における集客力や発信力の強化に向けた取組を行うことにより、都市の魅力や付加価値の向上を図り、もって持続可能なグローバル都市形成に寄与することを目的とするとして、推進していたところでございます。
こちらを取り組んでございましたけれども、平成30年度にグローバル都市戦略を見直しまして方向転換、シティマネジメントの推進を目的とした法人は設立せずに、区の事業としてシティプロモーションの推進を行うこととしました。また、そのため、法人が行う予定だったデジタルサイネージの設置もやめて、経費はその部分は補正を行っているという状況でございます。
いさ委員
今聞いても、改めてすごく曖昧模糊として分かりにくい戦略だったなというふうに思うんですよね。その中でグローバル都市戦略協議会というのがあったと思うんですけれども、これって何をしていたんでしょうか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
グローバル戦略推進協議会ですけれども、産学公金が一体となった産業文化等の振興に関する連携のプラットフォームを構築し、グローバルな視野で展開するビジネスの活性化や活動基盤の整備を図ることを目的として設立したものでございます。
いさ委員
それは予算が幾らぐらいついていて、どのぐらい執行しているんでしたっけ。分かりますか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
グローバルビジネス推進につきましてですが、平成29年度の当初予算では6,027万円の予算がついてございます。その後、5,000万円の補正をした結果、決算額は4万6,030円でございまして、執行率が0.4%となってございます。
いさ委員
そういうことなんですよね。正直、この事業自身は何をやってきたのかよく分からないというのが印象で、上がってきた項目も例えば法人設立ですよね。これ自身が、やっぱり区の事業として、法人といえばお金もうけの機関ですから、これでよかったのという思いはずっとあって、それが転換して、その中でシティプロモーションというのが残って、今に至っているというところだと思うんです。
これって結局、そういう区政の転換があったということで、単純にそういう無駄な削減だけじゃなくて、行政が本来やるべき仕事のほうに戻ってきたのかなというふうに私は受け取っているんです。このことは大きな転換だったなと。これがまずこの土台にあったなということだけ確認しておきたいと思います。
改めて、本来の今回のシティプロモーション事業の話なんですけれども、予算が6,000万円ぐらい削減された理由は、今出てきたとおりですよね。広告会社さんがなくなって、区が主体的に直営で行うということで大分削減されている。そうなると、来年度の本予算の中ではどんな事業を行う予定でしょうか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
取り組む事業内容でございますけれども、来年度、情報発信事業と、あとナカノミライプロジェクトと、シティプロモーションの事業助成を取り組んでいきたいというふうに考えてございます。その中で区民の皆様と一緒に考えながら、これまでの取組を生かして主体的な活動に移していければというふうに考えてございます。
いさ委員
主体的な動きに変わった中の一つが、ナカノさんをめぐるお話だと思うんですよね。当初から賛否はあったものの、今現在は、ナカノさんに対する評価、区民だとか地元の理解ってどうなっていますか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
様々な御意見がある中でも、ナカノさんを通じた情報発信という目的の趣旨に賛同してくださっている人が、グループになって取り組んでくださっているようなものも見えてきたところでございます。
いさ委員
そうですよね。この間の報告の中でも、かなり区民とか地元の皆さんを巻き込んで一緒に情報発信しているというのがちょっと見えてきたなと思って、そういう意味では、何となく今までの懸念の部分が、例えば事業が育つ芽が出てきたんじゃないかなというふうに思っているんです。今まで観光のキャラクターで、中野はクルトン中野というキャラクターがいたと思うんですけど、いろんなイベントで着ぐるみを見かけるんですけれども、区民の中から発信するというのは一個もなかったと思うんですよ、正直に言うとですね。
僕自身も、これは中野に一体どこにかかっているのかなといつも疑問に思っていたわけなんです。そういう意味で言うと、今回の中野大好きナカノさんというのは、ちょっとやっぱり今までと変わってきた。そういう芽が出てきたのかなと改めて思っているところです。ありがとうございました。結構です。
森委員
大体出たので簡単に伺いますけれども、予算の規模で言うと、今年度から2割弱ぐらいまで縮減をしていただいたという中で、削減の努力はいろいろしていただいたんだと思うんですが、本年度もるる申し上げてきたとおり、やっぱり費用に対しての効果がどうなんだというのはずっと疑問に思っているところです。今、いさ委員から少し話があったとおり、担当さんがせっかく始めた事業だからといって、地域を回っていただいて少しずつ芽も出てきたところかなとは思うんですが、やはり来年度の予算の執行に当たっては、しっかり効果が出るような進行管理というのをしていかないといけない。2割弱にしたから、もうそれでいいよとは手放しでは言えない状況かなというふうに思っておりますが、その辺り、担当さんのお考えはいかがでしょうか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
来年度の事業も委託する部分はございます。そこについてはさらに進行管理を徹底する形で、例えば事業報告の機会を増やすとか、そこでそういうことをしっかり契約の中に落とし込んで、随時やるべきことというか、その効果も含めて見ていくというような形で、さらに進行管理が徹底できればというふうに考えていますし、また助成事業につきましても、今も審査会の中でしっかり不要な費用とかは削減しているところでもございますし、それも継続して行っていきたいというふうに考えてございます。
森委員
ごめんなさい。今年度やった助成事業で、たしか応募があったところで、1か所は合格にならなかったという言い方でいいんでしたっけ、というようなことがあったかと思うんですが、それで間違いないでしたっけ。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
おっしゃるとおりです。でも、先ほど私の回答は、採用した事業の中でも必要経費をしっかり精査しているというところでございます。
森委員
助成事業でいえば、選定の段階で今回みたいにしっかり見ていただくのと、個々の事業の中で無駄な費用が発生しないようにというのは、よくお願いをしたいと思います。
それで、事業の目標なんですけれども、先ほど伊藤委員のほうから、例えばフォロワーが2倍になるのかどうかみたいな話がありましたけれども、こういうのって、キャラクターをつくると、そのキャラクターの知名度がどうとかに目が行きがちなんですけど、本末転倒なわけですよ。そのキャラクターが有名になるのが目的ではなくて、中野が外に向けて魅力的なまちだと思ってもらえる。もしくは、中野区民が自分が住んでいるまちっていいまちだねと思ってもらえるというところが本来的な目標なのかなと思うんですね。
それで、愛着自体が、これまでの区民意識実態調査から見ても相当中野区民は高いので、行政がどこまでやるのかなというのは少し疑問を持ちつつも、キャラクターの知名度とか、変な方向に事業の目的が行かないようにというのは重々注意をしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
おっしゃるとおり、キャラクターの知名度を上げたいわけではなくて、キャラクターを通じて区の魅力を皆さんに知ってもらいたい。その目的で始めてございますので、しっかりそこは認識を誤らないように努めていきたいというふうに考えてございます。
木村委員
今回のシティプロモーション事業の課題としては、要は、昨年度、今年度2年間で1億円以上の税金を使って、それに対する費用対効果があったのかというところが一番大きいというふうに思っています。その費用対効果に対する区の回答が、先ほどの伊藤委員の質疑からいくと、2月4日の区民委員会での報告だということでしたが、先ほど課長も言ったとおり、予算規模に合った成果を出していないというのが区の評価ということでございました。
要は、費用対効果を出せるかどうかというのが大きなテーマになってきているわけなんですけれども、来年度、先ほどから来年度の話がありました、今、森委員からも話がありましたけれども、実際何を費用対効果とするかというのを明らかにしないと、今までやってきた課題というか、問題を解決したのかどうかというのが問われるわけですよね。つまり、来年度、実際具体的に費用対効果として皆さんに分かりやすく出せるものがあるのかどうかということになります。
ですから、例えば今持っている事業の目標とか、先ほどのフォロワー数とか、それは別に区の判断でどういうふうにするかはお任せしますけれども、具体的などういう数値目標を持って来年度の事業を考えているのか、お答えいただけますか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
来年度事業を進めるに当たりましては、まず早期にこれまでの取組がどうであったかというような効果測定を行いたいというふうに考えてございます。区民意識調査で区への愛着度という質問項目がございますけれども、この事業そのものを知って愛着が湧いたかどうかとかいうのも分かりません。なので、この事業の効果測定として、この事業を知って愛着が湧いたとか、区の取組に自身も参加したいと思ったとか、そういったところを確認した上で、来年度協力いただける方とともに進めていこうというふうに考えてございます。
木村委員
質問に答えてください。具体的な数値目標があるのかどうか。あるのであれば、答えてくださいというふうに質問したんです。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
目標としましては、指標の中で示してございます事業評価指標、区への愛着と区の推奨度の目標値は来年度もございます。(「数字」と呼ぶ者あり)失礼しました。数字は、来年度は区への愛着度が90%、中野の推奨度が80%ということで示しているところです。
木村委員
それは意識調査の結果の数字ですか。要は、あとは目標と、持っている数値のその二つだけということでよろしいですか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
あと、もう一つの指標としては、表にありますけれども、中野区内全駅の利用者1日平均の人数で、来年度は89万5,000人というのを目標として設定してございます。
木村委員
その89万は、もうちょっと具体的な、どういった効果目標なんですか、それは。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
区への愛着及び人口の増加によってまちの活力を高めていくという事業目的がございましたので、その後者の人口の増加のところを見る参考の指標として、駅の利用者数というのを挙げてございます。
木村委員
先ほど伊藤委員の質疑の中で、予算編成方針には、事業を組み立てるには、しっかりとしたエビデンスに基づいた効果を出していくべきだというふうな当然の方針がございます。今いった数値目標というのは、何らかのエビデンスで、こうすればこの数値が出るというふうな、そういった根拠というのはお持ちですか。
青山区民部長
木村委員の御質問の関係で、確かに最終的な目標としては、区への愛着度とかそういったものもございますけれども、それを高めるために、例えばフォロワー数がどのぐらいとか、それにつながっていく数値というのを特に設定しているわけではございません。そのようなこともございますので、この間、様々議会の皆様をはじめ、区民の方からもいろいろな御意見を頂いておりますので、もちろんフォロワー数ですとか、先ほどお尋ねのあったメディアへの露出の時間とか、そういった具体的な結果の数字というのは持っております。ですから、その辺は今後、例えば行政評価ですとか、外部の方の目ですね、そういったもので客観的に評価していただけるような形でやっていきたいというふうに思っています。
今の時点でということですと、先ほど御指摘があったとおり、どういう根拠で今までの数千万の予算が1,700万円ほどになってきたのかというと、それが目標と直結した積み上げの計算でというような形ではなくて、やり方の見直しをして、職員ができる限りのことをやって、事業者の選び方というのも多数の事業者が参加できるような形にするというような必要最小限なやり方をやった場合に、どのぐらいの経費になるかというようなことで積み上げてきたものでございまして、御指摘のとおり、何か目標数値に連動してこの予算ができてきたというような形ではちょっとないというところでございます。
木村委員
これで最後にします。先ほど来言わせていただいたとおり、今回のこの事業は、いわゆる費用対効果が本当に臨めているのかどうかというのが、ずうっと年間を通して質疑があったかというふうに思っております。それに対しての答えが、来年度の事業であるというふうには思っていますけれども、今質疑させていただいたとおり、来年度の事業が、ではそれに応えた、ちゃんと積算も含めた、また効果も含めた、また区民の皆さんの税金1,763万円も使ってやる事業として、私たちはこうやりますよというふうにおっしゃれる事業なのかどうかというのが、今の答弁からすると、なかなか私としては区民の方に説明しにくいというふうに正直思っております。そういった意味では、先ほど伊藤委員も言いましたとおり再検証して、もう一回出し直しをしていただければというふうに要望させていただきます。
石坂委員
何点か伺いますが、そもそもシティプロモーションというところが今回広報のほうに移るという話ではありますが、シティプロモーションに関しては、割と第一人者と言われる東海大学の加藤教授が、地域を持続的に発展させるために、地域の魅力を地域内外に効果的に訴求し、それにより人材、資金、情報などの資源を地域内外で活用可能としていくことという形でシティプロモーションを定義しています。
そういう状況でありながら、どうしてもシティプロモーションのほうが内向きになってしまっている。地域内外の外のところが本当にできているのかなと思うところではこれまでもありましたけれども、ただ、そこが観光を位置付けているところにあるがゆえに、外に目を向けていくということに今後可能性も厳しくありつつ残すのかなと思っていたんですけれども、これが広報に移ることによってますます内向きになってしまうのではないかという懸念があるんですが、その辺はいかがお考えでしょうか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
広報に移るといって、事業の取組内容が変わるというふうな認識はございません。シティプロモーションの進め方として、まず中の人の愛着を高めて、そこから発信され、そして外へというところで、来年度は外向きの発信。日本語だけではなくて、例えば英語での発信なども見積りに入れておったところなんですけれども、その事務移管に伴う内向きという認識はございません。
石坂委員
そこは意識をして進めていただければと思います。あと、先ほどいさ委員や木村委員の質問の中で、費用対効果の話ですとか、中野区民にどこまで愛されているのかというところとかが出てきましたが、私自身、次の部署のほうになってしまうのでここでは深く触れませんが、ナカノさんよりはクルトンのほうが、割と区民から愛されているようなイメージはあります。様々な場所で目にし、また、LINEスタンプなども結構使うといろんな方から好評を頂いたりですとかもしています。
そうした中で、どうしてもナカノさんというのは、つくるためのコストがすごくかかっていて、一方でクルトンは本当にほとんど、全くとは言わないまでも、すごく小さな予算でやれてきたということを考えると、やっぱり費用対効果という意味だと、ちょっとどうなのかなと思うところではあります。
そうしたところですと、ナカノさんに対して私は疑問があるところではもちろんあるんですが、シティプロモーション事業の中でナカノさんにスポットが当たるわけですけれども、ナカノさん以外の予算と考えると、シティプロモーション事業としてどのぐらいになるのかということと、もし可能な範囲でこれが例ですというような事例を挙げていただければと思うんですけれども、いかがでしょうか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
来年度の予算で考えてございますのが、ナカノさんの関連事業としては、ナカノさんのSNSでの発信が主となります。それの見積り上の金額ではございますけれども、事業費の中のうちの880万円を考えていまして。それ以外はその関連というか、全く出ないわけではないですけれども、事業助成でも、主催者がナカノさんの画像を使う場合もありますけれども、お金をかけるところではナカノさん関連の880万円、それ以外はシティプロモーション事業全体とか、またナカノミライプロジェクトの事業助成というところで考えてございます。
石坂委員
今、例としてナカノミライプロジェクトが出ましたけれども、ナカノミライプロジェクトの金額と、もうちょっと詳しい内容を教えてください。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
今、ナカノミライプロジェクトは、講師謝礼として48万円を予定してございまして、あとは区の直営というふうに考えてございます。(「内容は」と呼ぶ者あり)
内容でございますか。今まで参加してくださった方を中心に、そこでできた協力関係を生かしながら、まちの活力を高めるという共通目標を持って、企業とか民間による自主的な活動を生み出すための意見交換の場というふうにしたいと思ってございます。
石坂委員
その意見交換は、どういうふうな活用をされるんでしょうか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
今年度参加している企業の皆様にヒアリングをしたところ、企業が既に持っているまちの活力につながるような事例を出し合って、そこで連携できるものはするとか、また、ここで地域と連携したいという要望があれば、そこを職員がコーディネートして連携の道筋をつけるとか、意見を出し合いながら、何か連携で地域を盛り上げるような取組につなげていきたいというふうに考えてございます。
石坂委員
ありがとうございます。また別のところで、シティプロモーション事業助成が今回200万円上がっています。去年この記載はなくて、去年は何があったかというと、シティプロモーション事業補助がありました。この違いを教えてください。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
去年は、シティプロモーションの事業助成に予算が300万円。また、情報発信をしてくださった方の謝礼として40万円予算が計上、合計340万円として補助はされていましたけれども、実際に謝礼とかは必要なく、自ら発信してくださる区民の方が多くいましたので、謝礼というような意味合いの補助は予算計上としてしませんでした。また、事業助成も300万円でしたけれども、ナカノさんの認知度が上がってきていることから、また、助成金を使わずに取り組んでくださっている民間事業者もいらっしゃるので、その辺を精査して、全体の事業助成の予算額を200万円に下げたところでございます。
石坂委員
ありがとうございます。謝礼なくて発信してくださっている方がいるというのは、とてもすばらしいことだと思います。もちろん民間の事業者でやってもらうのもありますが、費用対効果で考えれば、もちろん区民の方が率先して無料で活動してくださることはとてもありがたいことだと思います。
そうしたことを行う上で、そこの部分、謝礼は要らないよと言ってもらえたとしても、発信してもらうということに関しては、事務サイドでやるというのかな、要は担当部署のほうでは、事務費とかは一定はかかっているという理解で大丈夫でしょうか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
発信に伴う事務費で……(「推進していくための」と呼ぶ者あり)そうですね。シティプロモーション事業全体を推進していくためには、今こういった取組をしていますというチラシを作ったりとか、そういうのもございます。地域に説明に行くにも、レジュメというか、説明書みたいなものを用意してございますので、そういった事務費はかかってまいります。
石坂委員
ありがとうございます。ということで、事務費のところを見ると、現年度は6万円かな、計上されていて、令和2年度、翌年度予算は18万3,000円が計上されています。先ほど中身の話はありましたので中身は聞きませんが、中身に関して全体を聞くんじゃなくて、6万から18万円に増えた増要因を教えてください。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
今年度、やはりもっと地域の人に、イベントをやるときに区報等も活用したんですけれども、できればチラシとかも用意したかったんですが、ちょっと6万円という予算ではなかなか難しい。本当は商店街と一緒になってやる取組なんかも今後もしあるとしても、小学校とかにも配りたいと思ってございまして、そういったところをちゃんと精査して、印刷費を少し増やしてございます。
あと、事業助成の制度の案内とかも、学生さんとかにもっと広く知ってもらいたいので、学校にも御案内したいと思っておりますので、そういう意味で、郵便料というのを3万3,000円計上させていただきました。
石坂委員
そうした紙とか郵送料とかも入っている中ではありますけれども、事務費というのは、括弧で「(消耗品・印刷等)」と書いていますが、何かを始めるとか、何かをやめるとか、何かを変更するという場合に、紙だとか、印刷だとか郵便等が必要になるわけですけれども、そうしたものも含めた事務費であるという認識で大丈夫ですね。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
何かをやめるまではまだ想定してございません。何かをやるときに、やはり地域の魅力が伝わるものであれば、多くの人に周知したいというふうに考えてございまして、そういったところの印刷費を想定しております。
いさ委員
ちょっと今のやりとりを聞いていて、改めて少し確認したくなったんですけれども、先ほどから成果指標という数字の話が出てきますね。これなんですけど、私、個人的には、「いいね」の数が増えるとか、そういうことで本当に判断していいのかなという気持ちでいます。というのは、先ほどもちょっとだけ触れました、区民の皆さんの中から自主的な動きがあるということですよね。ナカナカ会だったり、SNSも言ってみれば勝手に中野区のいいところをナカノさんを使って紹介してくれると。そういう自主的な動きがあるからこそ、予算が削減できたわけですよね。
そうなると、当然この事業の成否というのは、目に見える分かりやすい数字だけじゃなくて、こういう区民の皆さんの中のこういう動きも加味して評価されるべきものと私は思うんですが、いかがでしょうか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
おっしゃるとおり、例えばナカノミライプロジェクトは、まちの活力を高めるために参加してくださる人を増やしていきたいという目的があるので、その中から連携の事業が生まれれば、それが何個生まれたかというのも、成果の一つになるのではないかなというふうに考えております。
いさ委員
見える数字の費用対効果そのものを否定するつもりもないんですけれど、こういうものってやっぱりそういうのではかりにくい事業なんじゃないかなと改めて思うんです。しかも、これは始まったばかりで、現年度が今1年目で、今の予算審議が2年目ですよね。これが3年の事業だというところでは、当然私は、これは3年終わってみてから評価すべき話じゃないかなと改めて思ったりもするんです。
今の区民の皆さんの中でも評価が変わってきているということや、自主的にやってくれる人が出てきているなんていう話。それこそ区民の皆さんにそういう部分も知らされていないと思うんです。先日も新聞でかなりネガティブな記事が出ていましたけれども、そういうプラス部分ってなかなか出てこないですよね。さりとて、中野区がこんな人もいるんですと出すのもちょっと違うなと思うし、これはなかなか難しいんですけれど、こういう動きもあるよと何らか知らせていく、区民の中にやっていくこと自身も僕は必要だと思うんです。この点はどうでしょうか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
様々な応援をしてくださる声もあるのも事実なので、そういった声を集約してお見せできればというふうには考えてございました。あとは、ナカノミライプロジェクトの活動も、やったことの発信、そこからできた成果物も掲示したり、お見せできるようにしてきましたけれども、やはりまだまだ浸透し切れていない部分もあると考えてございましたので、次の区報では1年間取り組んできたことというのをお見せして、御理解いただけるように予定はしてございます。
市川委員
いろいろありがとうございました。最後に確認させていただきたいんですけれども、シティプロモーション事業自体ですが、もともとの事業の成り立ちにちょっと問題があったのかなと思うんですけれども、先ほどから愛着を持つ方とか、区民に主体性を持って発信をしてくれる方が増えてきていると。大変ありがたいことだと思います。しかし、これによって逆に愛着を持てないという方ももちろんいらっしゃると思うんですけれども、その辺どう思いますか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
シティプロモーション事業の取組によって、愛着を持ていないという人がいるということでよろしいですか。
市川委員
シティプロモーション事業全体の話ではなくて、ナカノさんの事業ですね。そういったものを見て、愛着を持つ方もいらっしゃると思うんですよ。それはいると思います。だけど、逆な方もいらっしゃると思います。それをどう思いますか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
おっしゃるとおり、地域の方とお話をしていると、やはり両極端の御意見があるということは認識しています。ただ、お話を聞くと、ナカノさん自体そのものを共感できないというふうに言っているので、私たちはナカノさんを売り出したいのではなくて、区の魅力を発信していくための一つのキャラクターにすぎないということを御説明して、御理解をいただければと思って日々取り組んでいるところでございます。
市川委員
シティプロモーションと聞くと、今、皆さん、委員が質問されてこられましたけれども、大体ナカノさんのイメージになってきているんですね。区民もそういうイメージになってきて、ポスターも様々貼られておられて、先ほど、予算編成方針の中で客観的な事実といったものをしっかり検証してエビデンスをつくっていく。そういった記述があるという御案内もございましたけれども、また、青山部長からの御答弁の中にも、客観的な意見、そういったものを取り入れてのという御発言がありました。また、先ほどいさ委員からもお話がございましたように、新聞で報道がされました。週刊誌でも報道がされたと。週刊誌とか新聞が報道すれば、それが全てなのかというわけではないんですけれども、そういったものが東京だけで500万部配布されているわけですね、新聞なんかで言うと。そういった中で、それを見て、本当に中野区に対して興味を持ってもらう。例えば、先ほど指標の中で来街者の増加とかございますけれども、そういったものに本当につながると思いますか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
担当としましては、イベントを行うと、区民の方だけではなくて、区外から、都外からも参加してくださる人がいます。そのきっかけは、話しているとナカノさんがきっかけにすぎなかったけれども、区民の方がここまで一生懸命魅力の発信について取り組んでいること自体に共感を持って、その人は都外の方であっても何回もイベントに参加して、この魅力発信に協力してくださっている人もいる。そういう声も聞いてございますので、全く来街者の増加につながっていないとか、そういうふうには認識してございません。
市川委員
だから、かなり二分化しているという話ですよね。いいと思っている人と、よくないと思っている人が2分化されていると。ですから、先ほどから伊藤委員、そして木村委員が申し上げているように、事業の見直しをして、先ほど事業効果が、1億円余かけてきてまだちょっと効果が分からないというようなお話もございましたけれども、だから、もう一回しっかり検討し直して、事業を見直しするということが必要だと、そういうふうに申し上げているんだと思いますけれども、改めていかがですか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
賛否両方の御意見があるというのは認識してございます。こうやってナカノさんが目立つような形で取組が進んできてしまっているのも事実というのも認識していますので、来年は中への愛着というよりは、もっと来街者増加に向けて何ができるかというところをしっかり議論して取り組んでいきたいというふうに考えてございました。
市川委員
それで、今後、中野区のほうに主体性を持って、区民が主体を持って発信をしていく事業に変わっていく。そういったお話もございましたけれども、主体となっていくということは、客観的な立場ではなくなってくるということですよね。自ら発信をしていく、その事業を自ら行っていくという方たちになっていくわけです。そういう御協力をいただいている区民の皆さんというのは、大変ありがたいことなんです。先ほども申し上げているように。
しかし、先ほどから御答弁のあるような客観的な意見、そういったものはそういう方からは得られなくなってくるわけです。ということは、またほかに客観的な事実を求めていかなければならないので、それはどうなんですか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
私どもは、区民の方々の主体的な活動が推進されてあっても、やはり区民の皆様のためにこのシティプロモーションをやっているという認識でございますので、事業を進める中で様々な御意見を聞く機会を設けて、客観的な意見も吸い上げていきたいというふうに考えてございます。
近藤委員
皆様の議論を聞いていて、ナカノさんは本当にいろいろなことを言われ続けて、ある意味脚光も浴びてきたのかなと思います。それで、どういうふうにシティプロモーションというのをやっていったらいいのかなと、とても難しいと思うんですね。来年度に向けては、今年度はいろいろな御批判もあったので、予算もかなり減らして見直したというところなわけですよね。かなり見直しをされたと。
それで、私が思うのは、やっぱり企画広報というか、広聴のほうに入って、それで予算のほとんどがSNSのお金だというところが、やっぱりちょっと客観的ではないかなという。やっぱりこういうものを見ない人たちもたくさんいますし、民間の人たちが盛り上がってきたということはすごくいいことで、区民の方がやっていくというのはとてもいいことだと思うんですけれど、来年度そこら辺を、広聴の方にお伝えするという意味でしかここでは言えないですけれど、広聴活動を進めていけばいいという考え方にしていっては駄目なんじゃないかなと思って、ここの部署でやったみたいに皆さんの中に入って、とにかく努力をしたということがいいことであって、広聴でばあっと発信すれば、それがみんなに伝わっていくかという考え方だと、よっぽどいいキャラクターならあれですけど、どんなキャラクターをやっても駄目なのかなというふうに思います。
ですから、やっぱり区民の中に浸透するということが本当に大事なことで、そういう事業を予算もかなり減らして、来年度はそういうふうに区民の中に伝わっていくものという考え方で進めていっていただきたいと思いますけれども、そこはここがお返事できるのかな。お伝えいただきたいんですけれど、どうですか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
来年度は広聴・広報課のほうに移管はしますけれども、シティプロモーション事業としては、取組は情報の発信だけになるというふうな認識はございません。しっかり足を使って、皆様とともにアイデアをいただきながら取り組んでいきたい、そういうふうに考えてございます。
近藤委員
そうですね。ですから、そこの部分がすごく大事で、そうやって区の職員とかみんなが、とにかく中野区をよくしようと、中野区を売り出そうと自分たちが思わないと、どんなにいい広告媒体でやっても、すてきだなとそのときの画面とかはそう思っても、内容が行ってみたら違うじゃないみたいなことになったら一番まずいのであって、そういうツールに頼ってやるということより、やっぱり区民の中でやる気あふれるような事業展開を、今回はお金を見直した、今度はそこの部分をどういうふうに育てていくかということを私はやってもらいたいと思いますけれども、いかがですか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
おっしゃるとおり、地域に出させていただくと、想定外のところからもアイデアをもらったりとか、様々な資源というのは地域にはあると思っています。そういったところでアイデアをいただきながら進めていくのが、やはり浸透というところでは一番効果があるのかなというふうに考えております。
主査
よろしいですか。他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
質疑がなければ、次に、修正動議に対して質疑はありませんか。
森委員
提案会派さんにお伺いをしたいんです。先ほどの質問の中でも出ていたんですが、シティプロモーション事業を削った理由を改めて御説明ください。
木村委員
削った理由は、質疑をお聞きすれば分かるかと思います。伊藤委員も最後に、私も要望とさせていただきましたので、それを参考にしていただければと思います。
森委員
費用対効果が不明だ、まだ明確な結果が出ていないというところが主なのかなというふうに聞いていて理解をしたんですが、それでよろしいでしょうか。
木村委員
それも大きな理由の一つであるというふうに思っております。
森委員
それで、区民委員会に事業が移管をしてからの議事録を全部読み返したわけですが、みんな費用対効果については疑問を投げかけていて、一方で誰もやめろと言ってこなかったわけですね。先ほど来話が出ています2月4日の「シティプロモーションの取組状況について」については、こっちはまだ議事録ができていないので確認ができなかったんですが、私の記憶だと、ここの報告の際にも、提案会派さんからも、それから他の委員からも、やめろとまでの声は出ていなかったように記憶しているんですが、いかがでしょうか。
木村委員
2月4日、もしくはその前に特別委員会で同様の報告がございました。むしろそちらのほうで様々な質疑がございました。主にやはりその費用対効果ということが検証されておりまして、結局はこちらの報告で出ているもの以上の成果は区としてはないということが確認されましたので、それを踏まえた上で、やはり来年度は見直しをしっかりとしたほうがいいんじゃないか、出し直しをしたほうがいいんじゃないかというふうな判断に至りました。
森委員
今回、皆さんの御提案がゼロ円なんですね。つまり、事務費もついていない。再提案をするということは、何がしかの結果、先ほどの担当さんの御答弁だと、区民意識実態調査がどうなっていますかみたいな情報も含めて、もう一度考えて再提案をする。つまり、仮にこの修正案が可決をされ、当初予算から省かれたとしても、その後検討をし、エビデンスを持ってくれば、シティプロモーション自体は、提案会派さんとしても、そのときの説明がちゃんと根拠があれば継続してもよいというお考えなんでしょうか。
木村委員
すみません。質問をもう一度確認させていただければと思うんですけれども、ちょっと長かったもので、最後のところが、要は検証がしっかりできていれば、シティプロモーション事業をある意味でリスタートというか、もう一回始めてもいいという認識かどうかということでよろしいですか。
森委員
はい。
木村委員
先ほど来お話ししていたとおり、今回見直しをしていただいたほうがいいというふうに言っているのは、要は、費用対効果がよく見えない事業に1,763万円を払うのはどうかというところに疑義を言っているわけで、事業の中身に関して特に何か言っているわけでございません。ですから、ゼロ円でできるのであれば、同じ事業をやればいいわけですよね。別にナカノさんも否定はしておりません。ですので、必要であれば、当然その検証がよく出ている、よかったということであれば、もう一回それに対して予算措置をして、もう一回復活させればいいですし、その検証とか費用対効果に合ったものをしっかりと出していただければ、それは賛成するものでございます。
森委員
そうすると、次の事業展開を考えるときに、先ほど来話が出ているように地域で協力していただいている方が出てきているという中で、こういう人たちと、ちょっと事業がこういう状況になったので、改めて次の展開を考えたいと言って、会議をするとか、ワークショップをするとか、ないしは少し先進自治体を視察に行こうですとか、そういうものの積み重ねがあって、新しい事業展開の内容というのも進化していくという部分があるのかなと思うんです。
ゼロ円で提案をされているので、もうやめてしまえという主張だと理解をしていたんですが、今日お話を聞くと、そうではない。ということは、やはり、言ってもしようがないのかもしれないけれども、事務費ぐらいは残しておくべきだったんじゃないですか、そういう主張だったら。
木村委員
事務費を残したらどうかというお話でございますが、仮にこの事業がなくなった場合、事務費がどれくらいかかるかというのは、ちょっとお尋ねさせていただきますけれども、今、試算されていますか。理事者のほうに伺います。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
事業が残った場合の……(「なくなった場合」と呼ぶ者あり)、なくなった場合の事務費については、まだ試算はしてございません。
木村委員
理事者のほうでも試算をしていないので、下手にこちらが例えば何十万というふうに予算を残した場合、それが適正に使われるかどうか分かりませんので、もし事務費が必要なのであれば、もう一回予算措置を取っていただければというふうに思っております。そういうふうなことで今回は一旦ゼロにして、しっかりと検討していただけるのであればそうしていただければと思っております。
森委員
いずれにしても、ゼロ円でというのは相当厳しいんじゃないかと思います。資料代ぐらいは、絶対駄目だというのでなければ、つけてあげるべきだったんじゃないかなと思います。
それから、もう一点伺いますが、費用という意味で言うと相当削減されているわけで、ここの点についての評価はどうかという点を聞かせてください。
木村委員
1,763万円が削られたことに対する評価ということですか。それは、やはり1,763万円あれば様々な事業もできますので、それは大きな削減効果というふうに思っております。
森委員
金額から言うと、今年度がものすごく多いわけですが、今年度予算の段階では、これは必要な事業だという御判断をされていたのでしょうか。
木村委員
当初聞いていたところによると、これは必要というか、3か年ということで様々な取組をしていきたいということで、それは予算を私たちも賛成させていただきました。ただ、先ほど来お話しさせていただいたとおり、7,000万円以上かけて、今年度の成果というのがその2月4日の報告のみであるということであれば、しっかりやはりそれは検証して、出し直しをすべきだというふうな判断に至りました。
いさ委員
先ほど来費用対効果の話が出てきていますが、提案者さんにお聞きしたいんですけれども、私、今言いました数字に表れにくい部分の指標なり、事業の進捗の度合い、そこは今回は勘案されているのでしょうか、いないのでしょうか。
木村委員
ちょっと確認なんですけれども、勘案というのは、今回のシティプロモーションの事業を全部なくしたということの判断に対してということでよろしいですか。ちょっと確認です。
いさ委員
そのとおりです。予算がゼロになっているということについては、数値を先ほどから述べられている。ここで判断をされているのかなと思って、そのことをお聞きしています。
木村委員
先ほど来お話しさせていただきましたが、私たちは事業自体を否定しているものではございません。その費用対効果ということを話ししているので、仮にこの事業がゼロ円で、いろんな地域の方の協力をできるのであれば、そういった事業をどんどん進めていただければというふうに思っております。費用対効果というところに関して問うということでございます。
いさ委員
今のことでちょっと理事者に聞いてもいいですか。この予算が落ちてしまうと、シティプロモーション全部の事業がなくなってしまう。まずその認識でよろしいですか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
事業費全体、全額がなくなるということで、今の想定しているシティプロモーションの取組は、やるのは難しいという考えでございます。
いさ委員
そうなると、例えばナカノミライプロジェクトの中の地元の企業さんと一緒にやっている取組なんかもあったと思うんですけれども、これもなくなってしまうということになると思うんですね。ちょっと先にお聞きしたいんですけれども、地元の事業は10社でしたっけ。キリンさんなんかを含めた、その皆さんとお話合いをされている中でどんなお話が出てきているのか、ちょっと教えていただけませんか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
参加の企業の皆様は、今年度は10社ですけれども、昨年度は19社で、昨年度の企業様も含めていろいろ情報共有しているところでございますけれども、当初やっぱり3か年計画ということで、1年目はこういうこと、2年目はこういうこと、3年目は、こういう方向でこの予算を出すに当たっても話していて、それで皆様のお力をお借りしながら、まちの活力を高める、それにつながるような取組をしていきたいというようなお話をしたところでございます。
いさ委員
企業さんとのいわゆる信頼関係ですね、ここも大分変わってきたんじゃないかなというふうに思っているんです。ミライプロジェクトの中で言うと、大学とか地元の専門学校、それから地元商店街とか、そういうところでも連携があったと思うんですが、ここでの評価というのはどうなっていますか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
例えば専門学校につきましては、最初、助成事業で関わった学校ではございますけれども、逆に学校のほうからナカノさんを使ってこういうことをしたいというような提案が出ていたり、あと、商店街も今年、その商店街を舞台にして取り組んだイベントをきっかけに、次のイベントでも一緒にやっていきましょうよとか、そういうお話はさせていただいていたところでございます。
いさ委員
やっぱりこれ、1年ちょっとの間で大分信頼関係というのが結べてきて、これから何をやっていこうかみたいな話になってきたのかなというふうに私も認識していて、地元でお話を聞いていても、最初は「あんな人形、何だ」と言っていた地元の商店の人たちが、割と乗り気になってきたりとかいう変化も見えてはいるんですよ。なので、単純にこれが成果指標で捉えられるのかというのは常々僕は疑問があります。
もう一つ、先ほど来の地元の皆さん、ナカナカ会だったり、SNSを通じて紹介をしてくれている皆さん、この辺りではどういう声がありますか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
最初は、「中野が好きです会員」のキーホルダーとか、ちびナカノさんを使って個々で発信していたんですけれども、最近ではグループになって、いろいろな御意見があるということも踏まえて、だけど、シティプロモーションの趣旨を理解していただき、それを浸透させるために、我々がやっているようなことも自主的にやっていただいているような発信が見られているところでございます。
いさ委員
そういう変化はやっぱり言ってもらわないと、なかなか見えない部分だと思うんです。でも、これって、自然に起きたんじゃなくて、職員の皆さんも相当努力されてきたと思うんですよ。この間、どういうお話合いをされてきましたか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
そもそもこのシティプロモーションは、こういう目的、区への愛着を持ってもらって、改めて区民の人に魅力を感じてもらいたい。また、シティプロモーションのイベントによって初めて区のイベントに参加したという人もいて、こういう区への参加意識がいろんな人に広めていきたいというような話はしておったところでございます。
いさ委員
そういう皆さんの努力もあったんだろうとやっぱり思うんですよね。委員会当初からどんなキャラクターでも好き嫌いはあるよねという議論はしてきているわけですよね。当初はやっぱりハレーションもあれば、単にお人形さんが好きだという人はたくさんいたけれど、やっぱり今そういう感じでもなくなってきていると僕もちょっと思っているんですね。
特に、自主的に区民の皆さんが情報発信してくれるということがあるから、事業見直しと予算削減を迎えたというところでは、割と狙ったレールのところにそうはいっても行っているのかなというふうな気がするんです。この間のやりとりでは、どっちか分からない、どこに向かっているんだみたいな議論がある中で、そんなに難しい話かなと僕は思っていて、最初は力を合わすのは大変だったけど、レールができちゃえば、あと弱い力でも押していける。そういうふうに乗っかってきているんじゃないかなというふうに、そんなイメージを持っているんですね。
こういう皆さんと努力して結んできた信頼の部分、僕が一番気がかりなのはここなんですね。これがなくなったとしたら、今までの地元の事業者の皆さん、商店街とか、区民の皆さんとの信頼ってどうなってしまうと考えますか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
3か年計画ということでの取組で行きますということをお伝えしていたものですから、こちらの予算が削減されてしまった場合は、そのできた信頼関係を失うのは大変もったいないことでございますので、職員がまた話に行って御理解をいただき、そこで今までの協力、そして、これから何ができるかというようなお話をするのかなというふうに考えてございます。
いさ委員
そうなんですよ。ここも僕は見えない数字だと思っています。これまでの努力があって、結んできた各方面の信頼関係に芽が出始めた。その部分に対して冷水を浴びせるじゃないですけれど、止まってしまったら、またゼロから話をするのかといったら、そうはならない。これはマイナスからの出発です、次に進めるとしたら。またそうはいっても途中で挫折するんじゃない、駄目になるんじゃないのという話になるんじゃないかと思う。少なくとも、この事業が3か年の計画でまだ1年ですから……(「2年」と呼ぶ者あり)2年目。評価をするなら、その先でもいいんじゃないかなというふうに改めて私は思っているんです。
それで、次に提案者さんに改めてお聞きをしたいんですけれども、この事業自身がそうはいっても僕は育ってきているという認識は持っているんです。このことについてはどのような認識でいらっしゃいますか。
木村委員
育っているというのは、何がどうなっているとお答えしたらよろしいですか。ちょっとよく質問が分かりません。
いさ委員
そうですか。それは困りました。この間、今もお話のやりとりの中であったのは、区民の皆さんの中に自主的な動きが生まれているということや、シティプロモーションの事業を通じて、3か年の計画の中で、地元の商店、事業者の皆さんの期待感もある。そういう結んできた信頼関係の部分ですね。それは今、何らかの数字で成果指標みたいなものを求められるのはちょっと厳しいかなという気もするんですね。今まで使ってきた予算の過多については、当然批判はあってしかるべきだと思う。
しかし、これは3か年の事業の中でこうやって修正してやっていくものでしょう。今、この段階で途中ですぱっと止めてしまうとしたら、中野区のこれまでの信頼に関わる話じゃないかなと、そういう認識でお聞きをしているんです。これを止めてしまうと、育ってきたこの事業、信頼の部分はどうなるとお考えでしょうか。
木村委員
先ほど来伊藤議員の質疑の中で、今回、これまでのシティプロモーションの成果、指標だけじゃないですね、全て含めて2月4日の区民委員会への報告が最終ですと。全てですと答弁されました。今おっしゃったことがその中に少しは書かれているかもしれませんが、私たちは、その報告を、それをもって来年度の予算が必要かどうか判断してくださいと先ほど確認しましたので、それをもって判断させていただくものですけれども、仮に今そういった人間関係というか、様々つくってきました。
それは、要は予算をかけることに私たちは疑義を言っているだけであって、それはちゃんと人間関係を続けられる、予算をかけずにできるのであればぜひやっていただいて、必要であれば、また予算化というか、検証の上でこういうこともやりたいというふうにもう一回出し直ししてくれればいいかというふうに思っております。現時点で、来年度の予算に1,763万円を、その信頼を失わないために、もったいないからというために1,763万円を使うのがどうかということを私たちはおかしいというふうに言っているわけです。
いさ委員
だとすれば、この修正案そのものがやり直すべきじゃないかなと私は思うんですね。というのは、結局、今回の見直しについては、今もやりとりありましたけれども、議会の内外からいろいろな評価があって、それを受け止めて、できる見通しも立ったから、その予算を大幅見直しをした。これについては私は評価すべきことと思います。むしろ3か年の計画が途中で止まってしまうことで、今申し上げました区政の信頼を失墜させる。このことを私は大きく懸念しています。これは地元に顔向けができなくなるというか、こんな話にもなりかねないというふうに思っているんです。
それで、先ほど来もお話ししています好き嫌いというのは、どんなキャラクターでも生まれてくる。話題性そのものがプロモーションの当初の目的にかなっているという見方もあるんじゃないかと思うんですよ。さっきから引き合いに出して申し訳ないんですけど、クルトン中野が好き嫌いでこんなに話題にはならなかったんですよね。これ自身がプロモーションの方向を、少なくとも話題性になっているというところは、僕は大きな捉えなきゃいけない価値だと思うんです。
このまま事業が立ち消えになれば、私は、中野区に対してのマイナスイメージだけが残るんじゃないかなというふうに思っています。結局、何か新しいことをやろうとして失敗した中野区という評価が、この後どんな新しいプロモーション事業をやろうとしてもついて回ることになるんじゃないかと、そのことを懸念申しています。
また、この修正をこのまま許してしまったら、別のところ、区職員のモチベーションを低下させることになるんじゃないかなというのもちょっと指摘をしたいなと思うんです。今後、新しいチャレンジがやりにくいという前例をつくり出してしまうこと。私、これも怖いなと思っています。これ自身も区政運営にとっては大きなマイナスじゃないかということだと思っています。酒井直人新区長が時々おっしゃっていた、前区政において職員のアイデアが生かされない、ボトムアップができない区役所の風潮があるということをおっしゃられていたんですよね。
まさしく今回のこのやり方、いろいろやりとりしていく中では、その前区政のやり方からの転換になる事業の一つじゃないかなという認識でいます。今までのような、グローバル都市戦略のようなやり方、よく分からなかったですけど、こういうところに戻っていいのか。改めてこのことは同僚議員の皆さんも一緒に考えてほしいなと思います。
それで、やっと地元の協力をこぎ着けて、応援してくれるファンの皆さんも生まれて、方向としてはいい方向に動き始めたという事業が、取りやめるのがこのタイミングなのかというのは、私はとてもそうじゃないというふうに思うんです。改めて、3か年の計画なので、やってみての評価でいいのではないかなと。3か年を通して事業をやってみて、それからの評価でいいんじゃないかなと思うんですが、提案者さん、この点はいかがでしょうか。
伊藤委員
今まで聞いていますと、さも我々が執行機関側にいじめをしているような感じで取られたんですけれども、そうじゃなくて、やっぱり3か年目、1,763万円かけていますよ。今まで1億かけてきましたよ。その効果が本当に目に見えて現れたのかというのはやっぱり一番の疑問であって、そして、さらにまた1,763万円を投入して、先ほど来議論をさせてもらったように、本当に効果が現れるのかどうか。今ここで止めないと、私は、本当にこの1,700万円も税金の無駄遣いになると思うんですよ。
先ほどから聞いていますと、信頼とかありますけれども、その信頼をやっぱりお金だけじゃなくて、だって、ミライプロジェクトに参加している企業さんだとか、自ら今度自分たちが財源を広告費だとか集めて、それでやっていけばいいじゃないですか。別にお金かけなくてもできることはいっぱいあると思うんですよ。そう思っていますけど。
いさ委員
となると、シティプロモーションそのものの全否定のように聞こえないことはないんですけれども、先ほど来費用対効果の話はやり尽くしたというか、出てきた数字で見えないものがたくさんあって、その中に宝物がたくさんある。少なくとも今この場で分かったんだったら、僕、引っ込めていいんじゃないかと思うんですよ。どの方向から見ても、やっぱり私は、来年度予算を削って事業を取りやめとする合理的な理由があるとは思えません。逆に大きなマイナスが懸念されるばかり。この修正案には賛成できません。
伊藤委員
やることが私は逆にマイナスになるかなと思っています。中野に対しての愛着度。
近藤委員
この成果が見られないということで、提案者の方にお伺いしたいんですけれども、全くゼロにしないで、あとかかる部分というのは見直せばいいじゃないかということをおっしゃったんですけれども、そのタイミングというのはいつなんでしょうか。これは修正案なので、やっぱりお金を残さないと、全くここでぶっつりゼロで切ってしまうということは、ちょっとまずいのではないかなと思うんですけれど、これは見直して、後から修正してお金をつければいいんじゃないかという、そのタイミングというのはいつのことを言っているんでしょうか。
木村委員
それは、区が適切に判断したときでいいと思います。それは、私たちがいつがいいとかというふうに言えるものでもないので、現場のほうで本当に必要であれば、必要な時期に必要な分を提案していただければというふうに思っています。
近藤委員
ですから、区はこのお金が必要だと思って、1,763万円出したんですよね。私もそんなには出さなくてもいいなと思う部分は確かにあります。それでも、全くのゼロで事務費も何もないと、それを区に区のタイミングでやってくださいと言われても、ちょっと区はどうしていいか分からないし、必要なものを区が積算をこれから、どうしても必要だと、このプロモーション事業に必要なものを区が積算して、また予算が変わるということなんですか。予算審議が終わってから、どういう形になるんでしょうかね。
伊藤委員
必要であれば、補正予算を組んだりする場面が出てくるんじゃないかなと思っています。あとは、議会側との議論もやっぱり詰めていかなきゃいけないなと思っています。私ども、今回の予算をゼロにさせてもらいましたけれども、先ほども木村委員が言ったように、逆に事務費だけ残して、さあ次何をやろうかというと、その辺も不透明なので、しっかり再検討する。やっぱりゼロに戻して再検討するということが必要かなと思っていますので、その辺のタイミングは理事者側が考えていくのだろうと思います。
近藤委員
そうなると、再検討というのをしていただく時期というのが、もうちょっと早くにこの予算のタイミングで再検討された金額が出るとよかったなと。私たちなんかは、今までずっと予算審議の中で見てくるとちょっとそう思うんですけど、修正案が通った後にすぐに補正がいろんなところから出てくるという形になるんですか。そういう理解のやり方になっていくということでよろしいですか。確認させてください。
木村委員
それは、先ほどお話ししましたとおり、この3月で補正が必要であればそうかもしれないですし、それは区のほうで適切なときに適切な内容を検討していただければということを申し上げています。
石坂委員
先ほどからのほかの委員の質問の中で、ボトムアップ、トップダウンの話なんかも出てきたりはしましたけれども、キャラクターに関して、この所管じゃないキャラクターですけど、うさごはんは中野区の小学生が発案したという形になっていますが、クルトン中野とナカノさんの発案をした人は誰ですか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
ナカノさんにつきましては、人形作家の清水真理さんという方に制作をお願いしたところでございます。クルトンにつきましては、公募でデザインを募集したというのを認識してございます。
石坂委員
そうすると、トップダウン、ボトムアップといったときに、やっぱりうさごはんやクルトンと比べて、ナカノさんはボトムアップ性は弱いのかな。しかも、そこに来年度もSNSで880万円かというのは、ちょっと正直思うところではあります。そこの部分は、ナカノさんの部分は私も正直見直してもらいたいなと思うところではありますが、ただ、この部分は、先ほども質問しましたように、ナカノさんだけではなくて、ミライプロジェクトも入ったりしています。ナカノさんに関して見直すというか、お金をなくす理由は、先ほど他の委員が提案者に質問されていたので、私のほうからは別に提案者に聞きたいんですが、ミライプロジェクトのほうを含めて外す。要は、ミライプロジェクトをなくす理由があれば教えてください。
木村委員
ちょっと先に理事者に確認ですけれども、今年度、ナカノミライプロジェクトというのは、委託費はどれぐらいかかっていますか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
今年度のナカノミライプロジェクトの委託費は1,723万円余でございます。
木村委員
先ほど来お話しさせていただいていたとおり、費用に合った効果が得られているかどうかというところが私たちが一番議論にしているところであって、今年度ナカノミライプロジェクトに1,723万かかっているということでございます。これに対して、その評価もしくは効果というのがまだ払われていないというか、まだ報告としては出てきていないので、これもちゃんと見直すべきではないかということで、ナカノミライプロジェクトも取りあえず一旦取り下げたほうがいいのではないかという判断をさせていただきました。
石坂委員
ただ、先ほどの修正の部分じゃなくて原案に対する質疑の中で、1,723万円と先ほどの答弁がありましたが、原案のほうで来年度は48万円まで減るというところなので、そこもさすがにゼロというのはちょっと厳しいのかなと思うところではあります。
仮にナカノさんとか、ミライプロジェクトのほうも、いろんな企業さんとか、いろんな方と連携はしたりしているわけですけれども、もしこれを3月31日末ですぱっと切りますということになった場合に、御担当のほうとして、先ほどの質問の中で事務費のところでやめる場合の想定はありませんという話がありましたけれども、実際にこうやって修正案が出ている中で、すぱっとやめるということになったときに、お金をかけてやらなければいけないような残務作業的なものがあれば、全部挙げ切れないと思いますし、金額も出ないと思いますが、郵便であるとか、あるいは何かプリントを作るであるとか、そういったところにかかるであろうもの、こういう作業にお金がかかりますというものを二つ三つでもいいので、挙げていただくことは可能でしょうか。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
細かいところでございますけれども、ナカノさんの画像を使って民間事業者さんが商品を作ったり、チラシを作ったりしているところ、その申請を受けたときの申請に対する承認の通知を送るところでも、印刷費や郵送料というのがかかるところでございます。
あとは、今後、もしこの予算が全額ないということであれば、企業様に誠実に説明しなきゃいけないとは思ってございますけれども、そこに紙を使うか使わないか、そういうところで変わってくるかと思いますけれども、通知を出すか出さないかとか、そういうので事務費がかかるのかなと思っています。
石坂委員
通知を作る場合は、紙を印刷して郵送するようなイメージということですかね。
桜井区民部観光・シティプロモーション担当課長
紙を印刷するのが正式というか、結構大きな判断になりますので、必要かなと思います。
主査
よろしいですか。他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ、進行いたします。
それでは、次に、予算説明書補助資料147ページ、1目区民総務費について質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
よろしいですか。なければ、進行いたします。
次に、予算説明書補助資料148ページ、2目区民相談費について質疑はありませんか。
いさ委員
148ページ、ここに出ている通訳システム運用業務委託のところをちょっとお聞きしたいんですけれども、前提として、この間お話が出てきた台数を増やすというAI翻訳機ですよね、言われていた。それと通訳システム、現行のもの、どういうものでどういう違いがあるのか、ちょっとお示しをいただけませんか。
古屋区民部区民生活課長
現在使用しております通訳システムのほうは、いわゆるタブレット形式で、そこに各言語に応じた通訳者を呼び出しして、来庁者の方、通訳の方、職員という三角の関係の中で通訳をして、相手方に意思を伝えていくという、このような形でございます。
また、後でご説明があるかと思います、新しい来年度導入していくというAIの通訳機もそうですけれども、こちらのほうは、通訳者を介在する場合にさらに加えて、AIのほうで言葉を字に変換をして、画面に出力していくというタイプだというふうに聞いております。
いさ委員
ここは、まず私、最初にちょっと勘違いがあったといいますか、委員会の議論の中でもポケトークという言葉もあって、こういう翻訳端末みたいなものをイメージしていたんですけれども、どうもそうではないと。ここで言っている、これまで議論してきたAI翻訳機というのは、やっぱり物理的にはタブレットがあって、そこで文字情報で自動翻訳でやりとりをする。そして、そこでネットワーク越しの通訳者も呼び出すこともできる。今までのシステムがここに入っている、そういうシステムの理解でよろしかったでしょうか。
主査
分科会を休憩します。
(午後2時48分)
主査
分科会を再開いたします。
(午後2時48分)
いさ委員
お金の話、通訳システム運用業務委託が昨年度322万円余から大分削減をされているようですが、これはどうしてでしょうか。
古屋区民部区民生活課長
今回の金額47万9,000円、こちらのほうは、これまでの使用しておりますタブレット型のシステムにつきまして、期間を2か月間、かつ台数は2台に限定して予算を計上させていただいているものでございます。その理由は、4月から新しく文化・国際交流課のほうで運用を開始いたしますAI型の通訳機も、4月から1階の総合案内のほうにも1台の配布予定ということで聞いてはおりますけれども、全庁的に新しいシステムがうまく稼働すれば、もちろんそれで結構なんですけれども、場合によっては何かの障害が発生するとか、あるいはなかなかうまく配布が行き渡らなくて、例えばほかの運用の面でも支障が出るとか、そういうようなことが全く考えられないわけではございませんので、そういうリスク対応ということで、この2か月間に限定いたしますけれども、安心のために計上させていただいているというものでございます。
石坂委員
(1)の総合案内の中の総合案内業務委託のところで伺います。業務委託に民間の方が入って、すごくクオリティーも上がってというところではあります。ただ、現年度が4,570万円から5,258万円に予算としては上がります。これというのが人数の関係なのか、クオリティーの関係なのかというのがあると思うんですけれども、やはりこれって、よりクオリティーを高めていって、よりいろんな質問ですとか、いろんな来庁者に対応できる方向であればと思うところでありますが、これの増要因について詳しく教えていただけますでしょうか。
古屋区民部区民生活課長
現在の総合案内の業務委託につきましては、この3月で一旦5年間の契約といいますか、4回更新して5年までできるという契約につきまして一旦終了いたします。それに伴って、来年度4月以降につきましてはまた、既に済んでおりますけれども、企画提案公募型の事業者選定というのを実施しております。そこでまた選定された事業者にまた4月以降委託していくというようなことになります。
それで、今回、委託更新に当たって仕様書の内容を見直ししております。どういう内容にしたかといいますと、例えば今回、多文化共生ということもございますので、外国人の方が非常に増えているということを踏まえまして、責任者の方については必ず外国語、英語になりますが、配置をお願いする。また、従事者につきましても、必ず1名以上英語ができるというか、一応外国語にしていますけれども、できる方を必ず配置するということですね。
あるいは、これまでは窓口案内ということが主流だったんですけれども、それ以外にも、これまでもいろいろ御指摘がありましたけれども、クレーム対応であるとか、あるいはいろんな事業の案内につきましても、まず事業者のほうで最後まできちんと責任を持って対応するというような形にさせていただきました。その後で難しい案件につきましては職員のほうに引き継ぎますけれども、そんなような形で仕様書の見直しも行った。
それからまた、最近の社会・経済情勢から人件費が非常に高騰化しているということがございます。それらのことと、あとは社会保険負担といいますか、そういうことも一応促進しなきゃいけないということもございますので、そのようないろんな情勢を一応財政課のほうとも御相談させていただきまして、標準額の見直しを図らせていただいたということで、今年度よりか来年度の予算額、約687万円ほどですけれども、増になっているということでございます。
いさ委員
法律相談謝礼のところなんですけれども、微増していますよね。これは、件数みたいなことは、この記録は取られているんでしょうか。
古屋区民部区民生活課長
件数は取っておりますが、法律相談につきましては、1回当たりに弁護士の方2名に来ていただいて、そのときの相談者の数は一応12名までなんですけれども、そのニーズの利用状況というのはほとんど変わらない状況でございます。件数はもちろん取ってございますけれども、30年度と比較して、31年度はまだ今1月で途中なものですから、数での比較がちょっと難しいんですけれども、利用率はほとんど変わっていないところでございます。
いさ委員
すみません。増になる理由をもう一回。今、お話しいただきましたっけ。予算が増える理由をもう一回お願いします。
古屋区民部区民生活課長
今回の予算が少し増えているということでございますけれども、これまで法律相談につきましては月8回ということで、一応回数で行ってきました。それを回数に関係なく、曜日で判断すると。月曜日と水曜日は行う。毎月1回、第3日曜日に実施するということで、ただし、第3日曜日の翌日の月曜日はお休みさせていただくということで、利用者が今月何回目かというのは全く意識しないでいただいて、要はその曜日だったら、あるいは第3日曜日だったら必ず実施しているということで、ある意味利用者の方にとって利用しやすくさせていただいたということでございます。そのために、今回はカレンダーどおりで行きますと、去年よりは一、二回増えているということでございます。
主査
よろしいですか。他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ、進行いたします。
次に、予算説明書補助資料149ページ、3目消費生活費について質疑はありませんか。
近藤委員
消費生活相談なんですけれど、金額はすごく減っているんですけれども、この理由を教えてください。
古屋区民部区民生活課長
これまで消費生活相談の項目には、消費生活センターには5人の相談員の方がいらっしゃいます。その方々の報酬につきましては消費生活相談の中で計上しておりましたけれども、来年4月からは、非常勤職の方々につきましてはいわゆる会計年度任用職員ということで、人件費の支払いの方法が全く取扱いが変わったということでございます。
それで、前のほうに戻りますけれども、147ページを御覧いただきますと、そこの事務事業1番の区民文化国際関係人件費等、この中の(5)番のところに会計年度任用職員というのがございます。この金額の本年度1,673万4,000円、この中に付け替えるというか、項目が変わったところで計上されているということでございます。そのために、消費生活センターの予算書のほうではその分減っている、そんな御認識でよろしいかと思います。
近藤委員
そうしますと、相談体制とかは今までどおりというか、落ちるというようなことはないという考え方で大丈夫ですか。
古屋区民部区民生活課長
そのとおりでございます。
近藤委員
消費生活相談は今、本当に詐欺や何かでいろいろ相談があって、中野区の相談に行くと、本当に解決するんですよね、そこでね。大体のことを分かっていらっしゃるベテランの方とかがいらっしゃって、しっかりとしたことを答えてくださるということで評判もいいので、これはますます充実させていっていただきたいと思いますけれども、いかがですか。
古屋区民部区民生活課長
今委員の御指摘のとおり、昨今、特に高齢者への悪質商法によるトラブルに巻き込まれているケースがどんどん増えております。架空はがきなどがかなり去年から多く出ております。また、2022年の4月になりますけれども、成人年齢が引き下がるということで、18歳になります。そうすると、20歳から18歳になりますと、今だったら法律行為が未成年で取消しができますけれども、今後は18歳から19歳の方々は取消しができなくなってしまうということになります。そうすると、さらに若い人も消費者のトラブルに巻き込まれるということが考えられます。
今後も、さらに相談業務、もう一つは啓発になりますけれども、こちらのほうにかなり力を入れていく必要が出てくるだろうというふうには考えております。したがって、体制のほうもきちんと確保していく必要があるだろうという認識でございます。
近藤委員
本当に若い方ですとか、お年寄りですとかは、身近なところに相談があるということがとても大事なので、どこかまで行って相談するというのではなくて、区役所の中にあるというのはとても大事なことなので、よろしくお願いします。
いさ委員
今、啓発に力を入れるというふうにお話しいただいたんですけれども、消費者啓発事業は昨年度から比べると半減しているようなんですが、これはどうしてでしょうか。
古屋区民部区民生活課長
こちらにつきましては、また明日の審査の対象になります歳入の関係になってくるんですけれども、補助資料ですと52ページに記載ございますが、消費者行政の推進交付金というのが東京都のほうから頂いていますけれども、こちらの都の支出金につきましては、消費者行政について幾つか補助金の対象になるメニューがございます。その中で、啓発事業に対するメニューにつきましては、過去、7年間とプラス首長──区長が宣言すると2年間プラスになって、通算9年間の補助期間があったんですけれども、それが今年度で終了になりました。それで、来年度は、その部分の東京都からの支出金がなくなってしまいます。
したがって、事業のほうも一般財源のほうで負担していくということになりますので、できるだけ事業につきましては縮小を求められてきたわけですけれども、そうはいっても、やはり啓発事業は非常に重要ですので、例えば今まで配布していたグッズの単価を下げるとか、あるいはチラシなどの印刷費を落とすとかといういろんな工夫をして、何とか確保できた啓発事業の金額がこの60万4,000円いうことでございます。
いさ委員
東京都の補助がなくなるというのは結構大きな金額の動きだなと思うので、改めてこれは東京都に継続を求めてもいいんじゃないかと思うんですね。この間も実は生活相談を幾つか頂いているんですけれども、やっぱり詐欺はあるんですよね。この間聞いたのは、京都の何とか百貨店からの連絡で、お宅のカードが不正に使われていると、出しなさいということで、1時間後ぐらいに金融機関から連絡があってみたいので出しちゃった。それで、結構な額を使われたとかがあるんですよね。それは区内の話です。やっぱりこれは力を入れてほしいところではあります。若い人たちの詐欺も昔からありますよね。絵画の詐欺とかね。東京都に対しては今求めているのを出しているんでしょうか。補助を継続しろという話。
古屋区民部区民生活課長
先ほど申し上げた交付金につきましては裏メニューがあって、残っているものがちょっとありますので、それはまだ残り年数が少しありますので、それは継続して行っていくとして、国のほうからは、さらに消費生活の取組を強化していくための補助金というのがまた新しく設置されていますので、そういうものをもう一回見直して、できるだけ活用できるように扱っていって、啓発事業にさらに力を入れていきたいなというふうには考えております。
いさ委員
今の話と別に受けた前の相談では、被害額が300万円を超えていたんですよ。カードが10種類ぐらいだったかな。全然詐欺そのものが減っているわけじゃなくて、むしろ増えているような実感もあるので、そこはぜひ必要な財源を求めていくことを改めて国や東京都に求めていただきたいなと思います。要望です。
主査
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
では、区民分科会を休憩いたします。
(午後3時03分)
主査
分科会を再開いたします。
(午後3時24分)
次に、予算説明書補助資料150ページ、4目文化・国際交流費について質疑はありませんか。
伊藤委員
事務事業、文化・国際交流の(3)番、国際化推進。友好都市・諸外国との交流事業、派遣と受入れとそれぞれありますけれども、今年度もまだあれですけれども、ほとんど執行されていませんよね、今年度は。来年度、このように667万2,000円と372万4,000円予算づけしてありますけれども、これは派遣は多いんですけれども、どこの国にというのは何か御計画はされているんでしょうか。
藤永区民部文化・国際交流課長
来年度につきましては、派遣としては2自治体、受入れとしても2自治体を想定していますけれども、具体的にどの国であるのかということについては、年度が始まってから、国際情勢等ございますので、そこで計画していくというところでございます。
伊藤委員
今年度の予定では、台湾とかが入っていましたよね。固有名詞の自治体が入っていましたけれども、今はまだあれだということで、西城区さんなんかは、再来年ですか、35周年というふうに聞いておりますけれども、やっぱりそれの足固めじゃないんですけれども、やっぱり事前の交流というのは必要かなとは思うんですが、今、このように新型コロナウイルスの感染のあれだとかありますけれども、どこまで収束するのか分かりませんけれども、その辺、考えてみてはいかがでしょうか。
藤永区民部文化・国際交流課長
委員おっしゃるとおり、中国の北京市西城区や陽川区等、節目節目で交流が行われているところでございますので、それまでの地固め等々はやらなければいけないところでございますが、一般質問でもございましたとおり、今、西城区につきましては、新型コロナの影響でかなり難しい状況であるということは聞いてございます。北京市の情勢等々を聞きながら、今後はコミュニケーションを取って、友好都市との継続というのを考えていきたいと考えてございます。
伊藤委員
ニュージーランド子ども交流事業、これも予算化されていますけれども、隔年で行ったり来たりで交流を重ねていると思うんですけれども、これはいつも8月でしたっけ、9月でしたっけ、その辺どうでしょうか。(「答弁保留を」と呼ぶ者あり)
主査
答弁保留ということで、他に質疑はどうでしょう。伊藤委員、ありますか。
伊藤委員
いいです。
いさ委員
150ページですね。棟方志功サミット in 杉並、これはどんな事業なんでしょうか。
藤永区民部文化・国際交流課長
棟方志功サミットにつきましては、棟方志功にゆかりのある5自治体が集まって、棟方志功についてのシンポジウムのような事業をやっているところでございます。5自治体は、青森市、倉敷市、南砺市、杉並区、中野区でございまして、今年度は実際には倉敷市が担当だったんですけれども、西日本台風の影響で中止になってしまって、今年は実施されなかったところですけれども、来年度について杉並という予定で、杉並で何かしらのシンポジウム、サミットが行われ、それの情報交換会等に参加する経費でございます。
いさ委員
改めてここで聞きます。AI翻訳システムのお話です。先ほど聞きかけたところから、このシステムというのは、基本的な理解としては、今まではタブレットを介して、向こうにいる人間の相手と通訳を介してやりとりをするものだった。新しいシステムは、それに加えて文字の翻訳システムも一緒に入っている、そういう理解でいいですか。
藤永区民部文化・国際交流課長
基本的に委員おっしゃるとおりで、タブレットを開けると、今までのようなテレビ電話機能で人的に人が出てきて通訳をするのと、あと、機械のモードがあって、機械に言葉を発すると、それをAIが変換してくれて、外国語で返してくれると、その二つの機能があるものです。
いさ委員
そうすると、例えば使い方といいますか、どの時点で文字の翻訳システムを使い、どこから通訳者を介したシステムになるのか。その基準というか、そういうものはあるんでしょうか。
藤永区民部文化・国際交流課長
まず運用の中でそれを決めていかなければいけないと思っていますが、基本的には、全ての契約において人的な翻訳は月200時間という上限がついてございますので、56機入れる予定ですが、56機を全て使ってしまうとすぐにパンクしてしまいますので、基本的には機械翻訳を利用していただいて、どうしてもそれが難しい場合に人的翻訳という運用になるのかなと思っています。
いさ委員
今のところそれぐらいの話だと思うんですが、使う現場の皆さんにとっては結構重要なお話じゃないかと思うんです、今のって。システムが来たけど、基本的には使わないでねみたいな話だと、どうするのみたいなことになると思うんです。その辺りは、やっぱり今使っている現場がどういう意見を持っていて、どうしたいのかというのが大事なんじゃないかと思うんですが、そういうものの聞き取りというのはできているんでしょうか。
藤永区民部文化・国際交流課長
今年度に入りまして、関係課長会というのはつくってございます。多言語というか、国際化をどう進めるのか。その中で、この翻訳機は特に需要の多いものとして上がってきたものでございます。そこで意見を聞いているということはあるんですけれども、ただ、意見の中で強いのは、やっぱり人的翻訳を使いたいという話なんですけれども、これが膨らむと委託経費が上限なく上がっていってしまうので、どこをラインにするのかというところが難しいんですけれども、現状では月200時間という限られた予算の範囲内で運用を考えていきたいと考えてございます。
いさ委員
今のお答えでやや不安になってきたんですけれども、基本的にはこれが増えると現場がうれしいというようなものだとまず思うんですね。翻訳システムが増えるんだから、現場は助かるというようなものだと思うのですが、それが現場の皆さんの意向とマッチしていないんだとすると、果たしてどうなのかなという気持ちがあるんですね。200時間という上限の設定は、具体的な何か根拠というのはあるんでしょうか。
藤永区民部文化・国際交流課長
まだ機械翻訳自体を中野区で使ったことがございませんので、とはいえ、今年に試作機は事業者から提供を受けまして、一定各所管には試作機を使っていただくということをやっていただいています。まだまだちょっと難しいという部分はありますけれども、運用にはある程度堪えられるという手応え的なものは考えてございますので、来年度使ってみて、そして、これでどうしても運用が回らないということであれば、再来年度、この時間数をある程度増やしていく。ただ、それでもそれがやっぱり委託費用とか、あと受託者側のパワーにもよってきますので、そこは事業を進めながらと考えてございます。
いさ委員
ここって前から外国人が増えていると。その中で、区に対する相談も増えているという前提がある中のことですから、200時間というのがどういうふうに考えていいのか、ちょっと僕も指標がありませんから何とも言えないんですけれども、じゃあ、これ、本当に超えちゃうようなうわっと問合せが来たときに、これ以上使うななんていう話になるのかと思うと、それが現場の職員の皆さんに逆に混乱を招くんじゃないかという懸念もあって、そこはしっかり現場の皆さんの意見を聞き取れる、聞いてフィードバックできる仕組みはどうしても必要になってくると思うんです。また予算措置についても、翌年度とかじゃなくて、必要なら途中で補正を入れるなりということも考えるようなことじゃないかと思うんですが、そういう運用の中で変えていくという点はいかがですか。
藤永区民部文化・国際交流課長
機能的には、最初入る画面でAIか翻訳かを選んでいただきます。繰り返しですけれども、関係課長会を開いてございますので、そこで多分今月、使用はどうですかとか、そういうフィードバックはすぐにできると思いますし、また数字的な面でも、どっちの機能を使っているのかとか、どういう言語を使っているのかは、事業者が決まってからの相談ですけれども、そういうのも取っていこうと考えておりますので、そこは適宜聴取しながらやっていきたいということで、今、中野区の現状はそういう機械翻訳すらも全くない状態で、出先も何もない状態で、小・中学校に今回全機入れますので、そこでもかなり変わるのかなと思っていますので、そこがまず一歩かなと思います。
いさ委員
このシステムを否定しようというつもりで聞いていないので、それだけ。課長会を否定するつもりじゃないんですけれども、やっぱり現場で使った実感をダイレクトに、こんなだったよ、こうしてほしいというのは収集できる仕組みというのは必要なんじゃないかなと思って、検討いただきたいんですけれども、それに加えて、新しく入れるものですから、先ほどの運用基準もそうだし、使い方ですね、単純に使用方法、マニュアルみたいなものの整備が必要だと思うんですけれども、この点はいかがでしょうか。
藤永区民部文化・国際交流課長
この事業者の委託契約の中で、マニュアルとか、あと説明会等々も実施していただくみたいな仕様も作ってございます。操作方法もそんなに複雑ではなくて、開けて、しゃれば翻訳が出るという話になっています。一番大事なのは、むしろ昨今言われている「やさしい日本語」というんですか、難しい言葉を言うとあまり辞書が反応してくれないので、むしろ、職員としてこの機械に堪え得るような、それは外国人対応に対してもそうなのですけど、そこら辺の意識をうちがどうするのか、人事がやるのか分からないですけれども、そういうところをしていくことが大事かなと思います。
いさ委員
そこはまさしくおっしゃるとおりで、だから、何らかマニュアルとか慣れが要ると思うんですよ。翻訳されやすい言葉、言い方というのがあるから。僕らも自動翻訳をもちろん使うわけですよね。グーグルの翻訳とか、やってみたらとんでもない翻訳になるというのは実感としてもあるわけで、そこにすごく不安があって聞きたいのは、誤訳のケースです。調べたら、江戸川区ですか、災害情報の連絡を外国人の皆さんに対して、水害があるときに川の方向に逃げろというようなアナウンスを誤って出してしまったケースがあったというふうに、ネットで調べたら出てきたんですね。誤訳の問題についてはどう考えるのかなと思って。
AIだから学習していくのかもしれないけれども、現場では誤訳があるかどうかと分からないわけですよね。多分英語ですら分からない。一番触れている英語ですら分からないけど、ほかの言語だとなおさら分からないんじゃないかなと思って、このことで何か悪いことが発生しました、今のような誤った案内だとか、そういうケースがあった場合は、区は責任を問われることになるんですよね、きっと。
藤永区民部文化・国際交流課長
一応、この仕様では総務省のシステムを使うように指定してございますし、実際には誤訳等々が今回のテストケースでもちょっと出てきて、難しい言葉ですと変換しないとか、そういう話が出てきているんですけれども、そこはフェイス・トゥ・フェイスで話していますので、ある程度分からなければもうちょっと易しい言葉に組み替えるとか、そういう話は出てくるんだと思います。現状AIのほうも、行政用語を積み重ねるたびにAIも進化していきますので、そこら辺のところは事業で使っていきながらというところだと思っています。
いさ委員
それしかないのかもしれませんけれども、やっぱり一抹の不安といいますか、いろいろ調べたらやっぱり、例えば翻訳業の人たちが自動翻訳に対する懸念を示しているんですね。ネットで見るとね。それは分かります。やっぱり人間の訳だからニュアンスが分かる部分があって、機械をそこまで信用していいのかというようなこともあると思うので、そういう事態も想定をしておかなきゃいけないんじゃないかなと思うんです。この辺りって、職員の皆さんにどうやってアナウンスしたり、普及したり、使ってくれというのが本当に難しいと思うんですね。
改めて導入に当たって、課長会も大事だけど、そういう意味でも、現場の皆さんの不安は払拭されているのかなと、ちょっと想像しながら聞いているんです。いきなり新しいものが入ってきて、どうしようどうしようとならないようにする必要があると、改めてそういうことだと思うんです。この点については、改めて現場の職員の皆さん、特に忙しい、よく使いがちな職場はつかんでいると思うんですよ。そういうところの皆さんの直接の声は、何らかやっぱり聞いたほうがいいんじゃないかと思うんですけれども、どうでしょうか。
藤永区民部文化・国際交流課長
すみません。委員の御心配もあるんですけれども、一応テスト機を配ったときにも、現場の職員は今すぐ欲しいと。今は何もしゃべれない状態で対応がある。何台もやっぱり欲しい。この台数じゃ足りないぐらいのことを言われていますので、これが配置されて、学校職場では特に今も困っている。あと、例えば指導室に聞けば、中学生の進路指導のところでそれが全然できていないというところからすれば、もちろん誤訳の不安はありますけれども、まずは一日も早く、年度が切り替わったらすぐ4月1日から配備することを考えてございます。
いさ委員
その点は分かりました。やっぱり当初の懸念である、じゃあ、文章が駄目だったときの対人間の翻訳者のシステムの上限200時間。ここがどうもやっぱり引っかかるので、今後はしっかりと現場の声を聞いて、それをどうしていくのかというのは、流動的というか、柔軟に対応していただきたいなと思います。要望です。
森委員
(1)の文化事業運営の一番上の文化事業情報発信業務委託というのがあるんですが、これは何のことですか。
藤永区民部文化・国際交流課長
名称を今年度、文化・国際課というところで、名前を文化事業情報発信と言っていますけれども、昨年度で言えば生涯学習事業業務委託でして、内容的には、今回の2,000万円のうち、60%ぐらいが「ないせす」が占めています。また、総括でもありましたまなびばネットとか、スポーツガイドブックとか、情報発信がメインにありましたので、名称をちょっと変更させていただきました。
森委員
ありがとうございます。それで、今年度は文化芸術の実態調査をやっているわけですが、それはまだ当初の予算には反映されていないんですよね。
藤永区民部文化・国際交流課長
ちょうど今調査中でして、最終の取りまとめになってございますので、一定程度のもくろみというか、調査結果はある程度予想していた部分はありますけれども、調査結果を踏まえて予算に反映したかといえば、ちょっと現状、予算編成は去年のうちですので、あまりできていないというところです。
森委員
結果をちゃんと分析した後に根拠を持ってというのも分かるんですが、来年度はオリンピック・パラリンピックイヤーで、ずっとここで言っているんですけれども、オリンピズムはスポーツ・文化・環境なので、何がしかやっぱり来年度欲しかったなというふうに思うわけです。当初予算案の概要を見ても、文化として何かというところが見当たらないわけで、これはちょっと非常に残念だなと思っているんですが、予算編成に当たってそういう辺りの議論はあったのかどうか、お聞かせください。
藤永区民部文化・国際交流課長
調査を始めている段階で、次年度は計画をつくって、そしてシステム体制も変わってございますので、そういうことは基本計画、基本構想でちゃんと改めて議論してから出していくというのが基本でございます。それが第一かなと。ただ、総括でもお話ししましたけれども、先ほどの「ないせす」の情報発信のところは既存の部分ですけれども、予算の積み増しはしてございます。実は「ないせす」は12回ですけれども、1回増加させて情報発信のほうの強化というのはやっていきたいと思います。基本計画、基本構想を定めて、また新しい調査の反映して事業は計画していくのかなと思います。
石坂委員
(3)の国際化推進と(4)の国際交流協会支援と、あとは、予特資料の区民の4番も関わって幾つか質問いたしますが、最初に、先ほど話にも出てきたので、誤訳のことですけれども、基本的にAI翻訳をやっていく中で、もちろんAIで学んでいく部分があるわけですけれども、日本語を英語とか中国語にしづらい部分というのが当然あって、英語や中国は必ず主語がなければ文意が成り立たないのに対して、日本語だとか、ギリシャ語だとかは、主語がなくても文意が成り立つような言語であったりするわけですけれども、そのときに職員が何気なく使う言葉に主語が抜けてしまうと、機械翻訳でうまく翻訳はできないだろうとかいうことがあるなど、言い回しを工夫することでAI翻訳ができる場合もありますので、その辺り、機械を使う、職員が使っている日本語の翻訳しやすさとかというものも、しっかりと職員に徹底させる必要があると思うんですが、その辺というのは何かお考えはあるんでしょうか。
藤永区民部文化・国際交流課長
そこのところは、いさ委員の質問と同じですけれども、やはりそこら辺の基本的な周知という部分をしっかりやっていくのかなと思います。事業を今年進めている中で、東京都生活文化局ともやりとりしましたけれども、東京都のほうは、職員全体に基本的な知識というか、意識としてそういうことを義務付けているみたいなこともございますので、それを職員研修にするのか。もちろん説明会等々でも注意しますけれども、そういうところを意識づけていくのかなと思っております。
ただ、一方で、AI翻訳機を使って、多分難しい言葉を言ったら全然翻訳しない場合もありますので、物体が来てからそれを意識するということもまた一つありますので、それは進めながらやっていくのかなと思います。
石坂委員
それに加えてですけれども、私たちも、例えば日本語と英語レベルであれば、自分がしゃべった内容とか、書いた内容を英語にAIで訳した。それを見たときに、自分で英語に訳すことはできないんだけど、その英語のおかしさに気づく場合というのが当然あるわけで、そのときに、職員が無自覚にこれが翻訳した結果ですよ、通訳した結果ですよというだけではなくて、やはりその人自身が易しい日本語で伝えることもすごく重要だと思いますし、また過去に、どこの自治体かは言いませんけれども、聞いた例として、役所に行ったんだけど、言葉が分からないと追い返されちゃったというのを日本語で言われたことがあったんです。要は、職員の側が英語は分からない、外国語が分からないというモードでいたので、あったことと、あとは向こうが使う言葉が非常に難しくて、お互いにかみ合わなかった。だけど、ゆっくりと易しく言ってくれば通じたのにという例もあったんですね。
やはりそうしたときに、もちろん機械も重要なんだけど、機械を使うのと同時に、職員もどうすれば伝わるのかとか、どうすれば易しく分かるのかというところの意識がないと、あくまでタブレットを使ったAI翻訳は、あるいは通訳を介した翻訳もですけれども、それがメインになるんでしょうけれども、あくまでも意識としては副次的なツールとして考えていただくような意識も必要だと思うので、その辺も徹底していただくことは可能でしょうか。
藤永区民部文化・国際交流課長
繰り返しですけれども、今年度につきましても、区民部の研修、東京都の生活文化局の課長補佐さんを呼んで、易しい日本語の研修は実施してございます。これを区民部だけでなく、56全庁にばらまきますので、そこでどうするのかというのは検討事項だと思っています。
石坂委員
ぜひお願いいたします。それから、区民の4番の資料のほうで外国人の国籍別の人口が出ていて、これだと、住民登録上は、1位が中国で7,000人以上、2位の韓国が3,000人以上、3位がベトナム、4位のネパール、5位の台湾が1,000人以上という形になっています。これはあくまで大人も含めた数になっています。今も子ども日本語教室はありますし、今後、中学生の日本語教育も担当のほうで拡充していくという話がかつて委員会のほうでありましたが、国際交流協会での子どもの日本語教室に通う方の国籍の順位はまたこれとは違うのではないかと思うんですが、1位から5位とか、どうなっているか分かりますでしょうか。
藤永区民部文化・国際交流課長
子ども日本語クラスは、主に小学生ですけれども、27名。中学生が2名ほどイレギュラーで入っているんですけれども、27名のうち、1番が中国、13名、ネパールが2位で6名、フィリピンが3名というところでございます。中学生の講座につきましては、全員で18名。1位は同じく中国9名、ネパールが6名、タイ、ルーマニア、サウジアラビアが1人ずつというところでございます。
石坂委員
そうすると、外国人登録で見ると、ネパールは4位なんですけれども、日本語教育の場面で子どもという意味ではネパールが2位に上がってくる形になっています。区の様々な施策を考えるときに、どの分野でどこの人数が多いんだろうということも、しっかり視野に入れることが必要であると思います。こうした国際交流協会との連携をして、いろんなサポートを得ていく中で、やはりネパール語の対応とかを強化していく必要もあるんじゃないかと思うんですが、今後、ネパール語については何か考えなどありますでしょうか。
藤永区民部文化・国際交流課長
日本語教室につきましては、基本的には日本語を習得していただくというところでございます。それで、ネパールの方々にどう対応していくのかですけれども、ここの予算に生活ガイドブックというのがございますけれども、現在、これも委員の御指摘のとおり、ネパール語はカバーしてございませんけれども、今年度はまだ予算がついていないですけれども、次年度以降もしできれば、ネパールとか、タガログとか、フィリピンの方とかの言葉を対応していかなきゃいけないのかなと思ってございます。
石坂委員
あと、今年度の中身のものですけれども、日本語教室関係の区役所の1階にあるチラシとかで、あれは多分中野区側じゃなくて国際交流協会が作っているものだと思うんですけれども、そのチラシの言語がやっぱりネパール語とかがなかったりするので、その辺もいろいろと今後工夫を国際交流協会と一緒に考えていっていただければと思います。これは要望で結構です。
あと、今お話が出ました在住外国人向け生活ガイドブック作成委託。今回委託で作るということですけれども、2008年度ぐらいの時期に区役所の外国人登録の窓口で、その当時、多分区が直で作った生活ガイドブックを配布していて、その後数年たった段階で予算の都合とかもろもろでなくなったと聞いていますが、今回もせっかく作るものであれば、やはり継続していくこと、長く使っていただけるようなものにしていくことが必要であると思いますが、過去に作られていたものがどうして継続できないか。もちろん予算の都合であればあれなんですけれども、どうすればより継続できたのかとかということもしっかりと考慮した上で作成に当たるべきだと思いますが、その辺は大丈夫でしょうか。
藤永区民部文化・国際交流課長
前に外国語版はあったということと、それが予算の都合上なくなってしまったということは聞いてございます。ただ、国際施策なんですけれども、現状として、今おっしゃられるとおり、この5年で中野区の外国人は急増してございます。そういう状況であれば、やはりそれが今後重要性を持つということはあると思いますので、そこら辺はそこと情勢がちょっと、それまでは本当に外国人の方はそんなに増加していなかったので、そこの状況と今の状況を考え合わせて、今後、この事業は継続していくのかなと思っております。
石坂委員
外国人の方が増えているのでニーズがありますという話ではありました。所管はあれですけれども、外国語版の広報紙が紙のものがなくなっていく状況の中で、このガイドブックが結構必要な情報を届けるツールになると思いますので、そこはしっかりと進めていただければと思います。これは要望で結構です。
木村委員
棟方志功サミット in 杉並ですけれども、先ほど今年度倉敷市が中止になったということでしたが、その後、倉敷市は今後どういった予定になるでしょうか。開催予定です。
藤永区民部文化・国際交流課長
来年度が杉並区で、その次の令和3年が一応倉敷市の予定でございます。
木村委員
そこの倉敷市で多分一通り回ったということになるかと思うんですが、棟方志功サミットというのは、やはり自治体間交流というのを、棟方志功を通してそれをやるというのが一つの目的だったと思うんですけれども、例えば中野区でしたら、杉並区、青森市はいいとしても、南砺市とか倉敷市と、それ以外の交流があったりするのか、それとも、ほかの都市が要は棟方志功のサミットを通して交流というのが深まっているかどうか。要は、このサミットの効果というのはどういったものでしょうか。
藤永区民部文化・国際交流課長
棟方志功サミットから派生して、現状として今、南砺市や杉並区や倉敷市として、ほかの発生事業というのはまだ全然できていない状況でございます。
木村委員
倉敷市が終わったら、もう一回りするのかどうかも多分検証が必要になっているかと思うので、そこはしっかりとお願いしたいというふうに思っております。
先ほどありました友好都市の派遣交流事業ですけれども、派遣が2都市分ということでしたが、昨年度の様子を見ると、交流事業の派遣が429万6,000万円余、あと台湾と交流事業が336万円余というふうに、これは、要は昨年度も台湾を含めて2都市を予定していたということでよろしいですか。
藤永区民部文化・国際交流課長
そうです。台湾と、もう一つの友好都市と、あとニュージーランド、3国です。
木村委員
ここの数字429万円というのは1都市分ということでよろしいですね。今回の667万2,000円は2都市分ということなんですけれども、単純に計算すれば、今年度、台湾の分が333万6,000円なので、これを単純に2倍した数ということになっておりますけれども、いわゆる台湾の分を今回2都市計算しているということで、そもそも台湾じゃない可能性は十分あるんですけれども、要は削減されているわけですよね。この数字で2都市仮に行った場合、これで十分なのかどうか。
藤永区民部文化・国際交流課長
昨年度の予算説明書補助資料の177ページの3行目の委員がおっしゃっている4,296の派遣でございますけれども、これは、推定では、予算を組んだときには中国の北京か陽川区という話でしたが、陽川区の中で、実はその前年に町会やスポーツ関係の町の方々を一緒に派遣していくかもしれないというお話があって、そのために96万円が加算されてございまして、通常それはあまりないことですので、それが今年計上されていないというところでございます。
木村委員
台湾の2都市分で来年度は十分に賄えるということの確認でございます。
あと、最後に一つ、この目の特定財源なんですけれども、一番上に1,828万1,000円と書いてありますけれども、一つ下のグレーのところが1,528万1,000円、これは本来は同じにならなきゃいけないんじゃないですか。
藤永区民部文化・国際交流課長
大変申し訳ございません。ここの表記が足し上げがちょっと誤ってございまして、正確にはその上の18,281でございます。足し上げが入っていないのは、(3)国際化推進の300万円の特定財源が抜けてございました。大変申し訳ございません。
主査
他に質疑はありませんか。
藤永区民部文化・国際交流課長
ニュージーランド子ども交流事業は例年、7月後半から8月上旬にやってございますが、来年度につきましてはオリンピックの開催を少しずらして、8月に訪問する予定でございます。
伊藤委員
そうですよね。たしか7月か8月、どっちかなと思ったんですけれども、オリンピックがあるので、子どもたちはあれかなと思ったんですよね。それで、今回、去年の予算よりも522万5,000円ということで、200万円万弱予算が多くなっているんですけれども、これはこっちから派遣するということでの予算なんでしょうか。
藤永区民部文化・国際交流課長
委員おっしゃるとおり、来年度はこちらから行く番ですので、経費が旅費分増えてございます。
伊藤委員
いつも何名ぐらい行っていましたっけ。20人ぐらいかな。ちょっと人数を教えていただけますか。
藤永区民部文化・国際交流課長
20名程度でございます。
伊藤委員
この事業はずっと長くなり続けられていて、参加された子どもたち、また保護者の方なんかも非常に成果があったというか、思い出がこの時期にしかできないことで、大変評価されているんですけれども、担当としていろいろなお声を聞いていると思うんですけれども、主に印象深い成果があったら教えていただきたいんですけれども。
藤永区民部文化・国際交流課長
私自身も今年度の交流、今年度は来ていただく時期でしたので、学校での発表会に参加することもできましたし、日本の子どもたちと外国の子どもたちがとても交流して、例えば私が行った学校では、ニュージーランドの子がお琴を演奏したりして、一緒に楽しんでいた姿が印象的でした。
また、これは偶然となるかもしれないけれども、向こうの派遣団の団長さんは、かつて何十年か前に中野区に留学していた方で交流がまた続いていることもございます。子どもたちの教育の中でも、国際化としての理解を深められる重要な事業だと思っていますので、これからも継続していきたいと思います。
伊藤委員
本当多くの子どもたちがこういう交流事業を通じて国際的な人材が増えていけばいいなと思いますし、またこの事業は継続する意味があると思うので、ぜひお願いしたいと思います。要望です。
主査
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ、進行いたします。
次に、151ページ、5目文化財費について質疑はありませんか。
石坂委員
(2)の歴史民俗資料館管理運営の中の歴史民俗資料館常設展示図録作成があります。これはリニューアルに伴って作成されるものかなと思うんですけれども、これは常設展示図録となっています。歴史民俗資料館はすごくいろんなものが収蔵されていたりして、これまでのリニューアル前の歴史民俗資料館でも、いつ行っても展示されているものもあれば、たまに、あるいはシーズンによって展示されるもの、あるいは展示されず、なかなか日の目を見ないものなどもあるわけですけれども、常設展示図録作成は、常時展示されているもののみになってしまうのか、もっと幅広くカバーされるものなんでしょうか。
藤永区民部文化・国際交流課長
これにつきましては、基本的には常設展示をリニューアルするものです。4月1日にオープン予定ですけれども、それの内容を本に残して、関係各機関に見ていただいて、いつでも行かなくても図録で見られるようにするというものでございます。
石坂委員
やはりリニューアルすることで広くなる部分とかもあるわけですが、やはりせっかくいろいろと収蔵されていて、日の目を見ないが文化的な価値があるものもあるので、そこに関しても、この図録でなくても、どんなものがあるのかということをやはり見える化していくことも、来年度すぐじゃなくても行く行くは必要であるかと思うんですが、その辺は御担当の考え方としてはいかがでしょうか。
藤永区民部文化・国際交流課長
基本的に文化財として、細かいことを含めれば、歴史民俗資料館に所蔵しているものはとてつもない数がございますので、それ全部が見える化というのは難しいのかなと思いますけれども、一方、企画展であれば、毎回季節を替えて、収蔵しているものとか、地域からもう一回集めて展示するもの等がございますので、今後は、常設展はリニューアルしましたけれども、企画展をどう発信していくのかというところは考えていきたいと思います。
石坂委員
いろんな企画をしていただくとともに、どんなものがあるのか、やっぱりそれも一覧になっているほうがいいのかなと思いますので、そこはまたいろいろと方向を考えていっていただければと思います。これは要望で結構です。
木村委員
今、質疑のあった常設展示図録作成ですけれども、これ、前回はいつ作成したものですか。
藤永区民部文化・国際交流課長
今の歴史民俗資料館が建てられたときでございます。(「それをもうちょっと詳しく」と呼ぶ者あり)それは調べます。
主査
では、答弁保留ということで。
森委員
歴民の管理運営の費用が、去年に比べると光熱水費も施設維持経費もかなり増えているということで、やはりリニューアルしたものを運営していくと、今後もこのくらいお金がかかっていくということなんでしょうか。
藤永区民部文化・国際交流課長
来年度につきましては3,505万1,000円なんですけれども、中身的には委託費用の運営委託が3,250万円でございますので、残り250万円は、来年度が歴民の委託期間の最終で、プロポーザルをかけて切り替えの時期、業者が代わった場合の引継経費が250万円入ってございます。ただ、3,200万円はこのぐらいの経費がかかっているというところでございます。
ちなみに、今年度につきましては、歴民の運営業務委託そのものは2,300万円で、実は半分閉館していましたので、そこの経費が今年度3,200万円で平年度化しているというところでございます。
森委員
運営委託のほうは分かったんですけれども、施設維持管理経費というのがぽこっと増えているのが気になるんですよ。これはもうこれからこのくらいかかるんですか。それとも、今年度が閉まっていた影響で極端に安くなっているのか。
藤永区民部文化・国際交流課長
この経費は、清掃管理や、維持補修や電信料、施設管理、廃棄物処理やトイレ殺菌、AEDなどがあるので、この1,400万円は今後も必要となる経費でございます。
森委員
それは、要するにリニューアルをして立派な施設になったから、その分お金がかかるということなんですかね。
藤永区民部文化・国際交流課長
警備管理や清掃などの経費は増えてございますけれども、基本的にはやっぱり平年度化した部分でこのぐらいの経費がかかるものでございます。
主査
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
先ほどの答弁保留はいかがですか。
藤永区民部文化・国際交流課長
平成元年10月にオープンしたものでございます。
木村委員
ということは、30年前のやつをずっと持って、今でもストックがあるのかどうか。それを破棄して、また新しいものにするのかということになりますね。
藤永区民部文化・国際交流課長
平成元年10月に常設展のを作って、それ以降1回もリニューアルしてございませんので、それもずっと使っていたというものでございます。今回それがリニューアルで変わるので、それを新しく作って、もちろん区民頒布ですね、歴民で売るということもしますけれども、各機関に送るということもします。
木村委員
それは何部作ることになっているのか。次のリニューアルまで何年それを使うか分からないんですけれども、そういった内容ですか。
藤永区民部文化・国際交流課長
3,000部用意するつもりでございます。1回作って、関係機関に配りながら、一定期間は大丈夫なのかなと。ただ、頒布の状況によれば、増刷ということも考えると思います。
主査
よろしいですか。他に質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ、進行いたします。
152ページ、2項の戸籍住民費の1目戸籍住民管理運営費について質疑はありませんか。
いさ委員
152ページ、ここでマイナンバーの業務のことが出ています。今現状の状況を知りたいんですけれども、発行枚数と普及率はどうなっていますか。
辻本区民部戸籍住民課長
1月末現在ということでございますけれども、交付率20.54%、交付枚数は6万8,133枚というところでございます。
いさ委員
発行に当たって、区は何か目標は持っていたりするんでしたっけ。目標と比べてはどうなんでしょうか。
辻本区民部戸籍住民課長
年度予算を立てるに当たりましては、目標ということで積算はしているところでございます。本年度1万5,000枚ほどを予定してございます。まだ年度は終わっていないので何とも言えないんですけれども、若干下回るのかなというふうに見ております。
主査
よろしいですか。他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ、進行いたします。
続いて、153ページ、2目戸籍費について質疑はありませんか。
石坂委員
(1)の戸籍事務の戸籍情報総合システム改修委託のところで伺います。マイナンバーカードはなかなか普及が進まないということがあります。そうした中の理由の一つとして考えられるのが、当初、あれりができるようになります、これができるようになりますと言われている中で、なかなかそれが進んでいないというところもあるかと思います。
今回、戸籍情報総合システム改修委託がありますが、この改修は、戸籍法の関係で、自分が住んでいない自治体にいるときでも、マイナンバーカードを持っていれば戸籍の証明が取れるようになるという、その法改正の中身がこれによって実現するという理解でよいのでしょうか。
辻本区民部戸籍住民課長
委員のおっしゃるとおりということなんですけれども、マイナンバーを活用いたしまして、国が一元管理をする戸籍情報連携システムというものを導入する考えでございます。これは、先ほど委員から御紹介ございました法改正がございまして、どこの自治体に対しても戸籍を請求できる、戸籍を取ることができるというようにすることに伴う改修ということでございます。
石坂委員
国のほうのがあってということで、もちろん法改正がそうなんですけれども、国のほうの定めとして、新たなシステムの稼働というか、戸籍の発行を違う地域でもできるようにするのは、国のほうの方針としては、いつまでにできなければいけないとかというのはあったりするんでしょうか。
辻本区民部戸籍住民課長
昨年法改正がございまして、5年以内ということでございます。
石坂委員
5年以内ということで、しばらく期間はあるわけですけれども、やはりこれが使えるということが区民のサービス向上にもつながりますし、カードの普及が即それがいいかどうかといういろんな議論はありますが、やはり区としては、マイナンバーカードを普及させていくという方針も持っているところではありますので、それはなるべく5年以内の中でも早く進めていく努力というか、考え方が必要かなと思いますが、その辺はなるべく早く、5年を待たずに進めていくという理解で大丈夫でしょうか。
辻本区民部戸籍住民課長
国が一元管理をするということで、システム改修に当たりましても国が音頭を取るというんでしょうか、指導しまして、順序立てて行っていくというふうに聞いてございます。これに沿って区としても着実に進めていきたいということでございます。
主査
よろしいですか。他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ、進行いたします。
それでは、次に154ページ、3目住民記録費について質疑はありませんか。
いさ委員
こっちにもマイナンバーのことが出ていますね。それで、新規で一つあります。マイナンバーカード窓口受付等業務委託、これは何でしょうか。
辻本区民部戸籍住民課長
マイナンバーカードの交付申請が増えてくる。また、その申請に対しまして安定的に受けていくということを目的といたしまして、マイナンバーカード交付申請に係る受付交付事務及びカード交付に係る受付業務につきまして、委託により行うということでございます。併せまして、マイナンバー普及促進事業ということで、これまでシルバーパス更新時でありますとか、「税を考える週間」におきまして啓発事業を行ってきたところでございますが、申請サポート事業ということで強化を図っていくということで、地域事務所におきましても、各地域事務所で2回ずつ無料の交付申請を受けていくというようなことを考えてございます。
いさ委員
前の質問で普及率を聞いたんですけれども、20.54%ということですよね。今回、復旧促進も新事業が入っているということなんですが、なぜこれをやらなければいけないのかというと、普及率が上がらないからだと思うんですね。目標なり、こちらが思っていることに対してですよね。ですから、普及促進の新事業をやるのだと思うんですけれども、ここで区民の皆さんが引っかかっているものというのがあると思うんです。
これはこの間、委員会でもずっとやりとりしてきたシステムそのものに対する信頼性といいますか、情報が漏えいする危険性というのがずっと指摘をされている。それが利便性と比較してどうなのというところで、やっぱり納得できない方がたくさんいらっしゃるということだと私は思っているんです。だから、普及促進やるのはいいんですけれども、それで本当にこれが払拭できるのかというと、ちょっと疑問なんです。
何が聞きたいかというと、思ったより普及ができない、普及しない。今も現状はそうだと思っているんです。そうなると、どんどんないといけないかのような話にもなってくるんじゃないかと思っていて、結局、持っていない人も今までどおりサービスが受けられるという大前提は残しておかなきゃいけないと改めて思っているんですが、いかがでしょうか。
辻本区民部戸籍住民課長
御心配をいただいている区民の方もいらっしゃるという御指摘かと存じます。これにつきましては、私どもとしましても、マイナンバーカード、マイナンバー制度の普及というんでしょうか、安心いただける制度であるということにつきましては、普及啓発に今後も努めていきたいと考えてございます。
その上で、区といたしましても、情報管理、個人情報の保護につきましては徹底をしてまいる。そのような確実な運営をすることによりまして、この制度の利活用を進めていきたいというのが区の方針でございます。
いさ委員
必要な人は使えばいいと思うし、身分証が欲しいという人もいますから、それはそうだと思うんですが、一方で、これってマイナンバーカードだけじゃなくて、やっぱりインターネットを介したシステムそのものに対する不信感というのがどこかあると思うんです。この間もシステムのトラブルがあったばかりだし、そういう意味では、やっぱりどうしても乗れないという人たちは絶対一定数はいる。そういうことでは、とにかくマイナンバーカードを持たないことで不利益が生じないように、改めてそれだけ重ねて要望しておきます。
木村委員
マイナンバーカードの普及についてですけれども、総務省の発表からいくと、マイナポイントはマイナンバーカードを収得した方だけなんですけれども、これは来年度の8月までが申込みで、それを想定して、国としては3,000万枚から4,000万枚までマイナンバーカードが増えるんじゃないかという想定をしております。
さらに、来年度の3月末ですけれども、健康保険証の運用が開始されるということで、国のほうはそれを想定して6,000万枚から7,000万枚。ということは60%とか。つまり、来年度は、今20%ぐらいの交付率と言っていますけれども、それが倍々に増える可能性があるというような国は試算をしているわけなんですけれども、これはちょっと所管がここになるかどうか分からないんですが、こういった対応が打ち出された場合、マイナーカードの受付というのは、所管は戸籍のほうで受けるのか、今の予算の中で増えた分を受けていこうとするのか、それともまた別に予算を組んで対応しなきゃいけないのか、どちらなんですか。
辻本区民部戸籍住民課長
マイナンバーカードの交付自体は戸籍住民課が今担っておりますし、今後もそのような方針というか、来年度につきましてはそのようなことで予算立てをさせていただいております。この予算立てに当たりましては、今、委員が御指摘いただきました国の方針というんでしょうか、そういった数値も踏まえた上で、区としてどれぐらい伸びるかということを分析というんでしょうか、検討いたしまして、その数値を予算積算のベースとしているところでございます。
私どもとしましては、私どもの分析結果がおおむねそのとおりに推移するものと考えているわけなんですけれども、そのために窓口の補強等を考えているわけなんですけれども、仮に予想を超えてお見えになるような場合については、それはそれで別途考えなくてはいけないと考えております。今のところ、予算の範囲内で対応できるのかなと考えております。
主査
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ、進行いたします。
次に、155ページ、4目証明費について質疑はありませんか。
森委員
本年度から電子マネーの取扱いを始めたということで、去年の予算審査の中ではそれなりに話題になっていたんですが、その後全く音沙汰がないというか、どうなっているのか見えない状況なんですが、今年度の活用されている状況とか、成果とかあったら教えてください。
辻本区民部戸籍住民課長
電子マネー連動レジスターの賃借料ということで、今年度も予算計上させていただいてございます。現状なんですけれども、実は機器自体はこの日曜日から稼働してございまして、電子マネーにつきましては、本日から受けているところでございます。当初、第三・四半期から稼働の予定だったんですけれども、消費税導入に伴いますレジスター需要がちょっと厳しいものがございまして、今般の事態になったということで、安定的に運営をしているということでございます。
森委員
今日から運営ということは、この数時間安定している運営が始まったという状況ということですね。去年の予算審査の中でもお話をしたんですけれども、ここが時代的に、ちょっと今回やったからうまくいかなくてやめましたという話にはならない分野だと思っているんですね。いろんな分野で方向性としては拡大をしていく方向にどうしたってなっていくんだろうと思います。なので、電子マネーの取扱いに対する信頼性とか、あと利便性とかをしっかり確保して今後取り組んでいっていただかないといけないと思っております。その辺り、お考えがあればお聞かせください。
辻本区民部戸籍住民課長
電子マネーの促進ということでは、国においてもかなり力を入れているということでございます。区としましても、区民の利便性の向上、さらには迅速な取扱いができるということで、間接的ではございますけれども、窓口混雑の緩和にも資するものであると考えてございます。これを安定的に運営することによりまして、可能な範囲で拡大なども考えていきたいというところでございます。
森委員
例の新型コロナの話で、例えば施設の利用料なんかもお返ししないといけないみたいなところも今後出てくるかもしれないわけです。そういったときのやりとりなんかも今後電子化されていくと、非常に効率的かつ漏れなくできるようになっていくかなというようなところも期待をしておるんですが、ちょっと今日からということなのであれなんですが、どこかのタイミングで、導入してこうなりましたという経過というか、その時点での状況の報告とかを、運用期間を一定取って、一定の利用が出てきた段階でぜひ議会にも御報告をいただければと思うんですが、いかがでしょうか。
辻本区民部戸籍住民課長
今般、電子マネーの導入につきましては、戸籍住民課窓口が区では初めてということでございます。そういった意味からも、今委員御指摘のとおり注目されているということもございますので、適宜議会にも報告をさせていただきたいと思ってございます。
いさ委員
ちょっと今急に思い出したんですけど、決算のときに発行する証明書のOCRのやりとりをたしか森委員がやっていたと思うんですよね。あれ、覚えていますか。出力したOCRそのものをちゃんと使えるか、エラーがないかのチェックをするのに3か月かかる、数か月かかるというような話で、これどうするのというやりとりをした記憶があるんですけれども、その話って今どうやって決着しているんでしたっけ。
主査
それは、所管は税務費のところじゃなかったでしたっけ。ここでしたっけ。所管ではあるんですが……。(「ここではないんですか」と呼ぶ者あり)
休憩します。
(午後4時26分)
主査
分科会を再開いたします。
(午後4時26分)
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
質疑がなければ、進行いたします。
次に、156ページ、5目地域事務所費について質疑はありませんか。
石坂委員
このページ及び予算特別委員会の予特資料の区民の5を使いながら質問いたしますが、そちらのほうは各地域事務所別の諸証明発行状況となっていまして、印鑑証明が5か所の計で30年度に3万5,410件、住民票が30年度に5か所合わせて4万9,452件、戸籍のほうが5か所合わせて1万1,658件という形になっています。
この数字だけ、万と聞くと大きな感じもあるんですが、参考までにというか、予算のほうのファイルを抜き刷りのほうの歳入の5ページにそれぞれ件数が上がっていて、そっちのほうが、本当に戸籍のほうは6万とか、住民票のほうは15万8,000とか、そういう形でかなり数が多くなっています。印鑑登録は8万4,000とかを超えているわけです。
これを見比べたときに、やっぱり地域事務所の発行というのがもっと伸びてもいいのかなと思うところではあります。実際に自分自身、自分の最寄りの南中野の地域事務所を使う場合もあれば、区役所を使う場合もあります。区役所で住民票発行とかをするときに、定型のものでも何か追加で足してもらう場合もかなり待つんですけれども、地域事務所に行くと、基本パターンのものであればすぐ出ますし、ちょっと形が特殊なものでも、役所とのやりとりが生じますからお待ちいただくけど大丈夫ですかと言われて、大丈夫ですと言うと、役所で普通のものを待つよりもすごく早く出てくる。
すごくありがたい状況であるわけですけれども、やはりそこというのが、知っていれば地域事務所を使う人はもっと増えるんじゃないかなと思うところではあります。場所も最寄りの場所が区役所に近い場合もありますし、やっぱり待ち時間の差というのが大きいと思うんですね。待ち時間が短いのであれば、移動時間を考えても地域事務所のほうがいいと思う方も伸びると思うんですけれども、その辺りというのが地域事務所でもっと住民票の証明だとか、戸籍の証明だとか、印鑑証明の発行を促していくというか、そっちで取っていただくような告知の工夫とかももっと考えられるのではないかと思うんですが、その辺はいかがでしょうか。
辻本区民部戸籍住民課長
地域事務所のPRというんでしょうか、そういったものも力を入れていく必要はあろうかと存じます。ただ、例えば今、区民の5の資料でございますけれども、一方で、先ほど来出ておりましたマイナンバーカードを活用していただきますと、コンビニで取れるようになる。今は印鑑と住民票のみでございますけれども、来年度予算を認めていただきましたら、戸籍の証明、また税証明も取れるようになるということがございます。こういったものも併せてPRをしていきたいと考えております。
石坂委員
実際に区民の方から聞いた声で、鍋横区民活動センターエリアの中でも南のほうに住んでいらっしゃる方が、区役所まで一々取りに行くのは大変とおっしゃっていて、南中野の地域事務所で取れますよと教えてあげたら、そうなんですか、そっちを使っていればよかったという方もやはり過去にいたので、マイナンバーカードを使ったコンビニ交付もですけれども、様々な機会、様々な形で発信して知ってもらうような形で進めていただければと思います。これは要望で結構です。
主査
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
質疑がなければ、進行いたします。
それでは次に、予算説明書補助資料157ページ、3項の税務費の1目税務管理費について質疑はありませんか。
いさ委員
何となく自分で思っても、重箱の隅のような感じもしないことはないんですが、ちょっと聞きますね。エルタックス対応のASPサービスなんですけれども、ASPということは、ネットワークが生きていることが前提のシステムということだと思うんです。遮断するようなケース、いわゆるネットワークのトラブルとか、機器のトラブルのケースは、ローカルで運用して業務を止めない仕組みみたいなことは用意されているのかどうか気になって、ちょっとそれだけ知りたいんですけど。
矢島区民部税務課長
一応システムですので、安全対策の基準、取扱いの定めみたいなものが設けられております。その段階でシステムが停止したときにどう対応するかは、今すぐ資料をちょっと用意できていないんですけれども、エルタックスはかなり大きなシステムでございますので、止まればかなり影響が大きくなる。特に今の時期、止まったら大ごとですので、代替措置というのは用意されているものと承知しております。
いさ委員
ぜひ確認も含めてお願いしたいなと。この間も大きな障害があったばかりですから、いろいろなことを想定してほしいのと、ネットワーク前提だと、例えば構内、最終的にどういう仕組みになっているか分からないけれども、例えば部屋の片隅に最後のハブがあるなんていうケースもあると思うんですが、これを蹴っ飛ばしたら切れますし、熱に弱いですから、夏暑いときとかはやっぱりトラブルが起きかねない。結構温度が上がると平気で止まるので、何らか対策というか、改めて要望したいなと思います。
主査
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ、進行いたします。
次に、予算説明書補助資料158ページ、2目課税費について質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ、進行いたします。
次に、予算説明書補助資料159ページ、3目納税費について質疑はありませんか。
伊藤委員
滞納整理ということで、納税案内・調査業務委託費(拡充)ということで、これはたしか来年度の主な取組だと思うんですけれども、具体的にこの拡充する内容というのを詳しく教えていただけますか。
矢島区民部税務課長
大きく四つございます。一つは、納税案内センター業務の拡大でございます。滞納者のところに訪問納付勧奨に伺っているんですけれども、その地域を、他区でございますね、近隣6区まで広げて行うということでございます。それから、あともう一つは財産調査、特に30万円未満の未納者でございますけれども、財産調査がなかなか進んでおりませんので、ここのところを業務委託を行います。
それから2点目でございますが、SMSによる納付勧奨でございます。
3点目は、区外転出者の状況調査等の強化でございます。今年度100件行っておりますけれども、来年度からは年間2,000件に増やして、区外滞納者──区外滞納者は今でも全体の4割ぐらい割合を占めておりますので、そこのところの納付案内、状況調査を行います。
最後、4点目でございますけれども、預貯金の照会の電子化サービスでございます。これは今、滞納者の預貯金照会に1回行うと60日ぐらいかかっているものでございますけれども、これは電子化で行うということで、3日に短縮できるというものでございます。この4点を拡充事業として行います。
伊藤委員
区外に転出された方の納税、滞納というのは結構多いなという、決算でも多かったんですけれども、今、2,000件と言いましたね。この2,000件に対して督促状か何かを行われるということなんですか。
矢島区民部税務課長
今考えておりますのは、2,000件のうち、おおよそ7割ぐらいが首都圏に在住されている方と承知しておりまして、この方については納付案内の委託を行います。それ以外、かなり遠隔地の方につきましては、状況調査で御自宅の状況とかそういったものを調査する予定でございます。
伊藤委員
首都圏だけで7割ということで、首都圏だと神奈川、千葉、埼玉ですよね。そういう方法でそこまで突き止めできるんですか。
矢島区民部税務課長
今、参考見積りを聴取する準備をしているところでございますけれども、やれるという事業者がおりますので、実施できるものと考えております。
伊藤委員
そういう方もいらっしゃいますけれども、今度、外国人の納税義務者数も増えていると思うんですよ。その辺の状況なんかはどうなんでしょうかね。また、外国人の滞納者、収納率なんかはどのように把握されているのか伺います。
矢島区民部税務課長
外国人でございますけれども、所得割の納税義務者が直近で約7,200人いらっしゃいます。日本人を含めた納税義務者全体の割合として3.8%でございますが、20代から30代の方が約75%ぐらい占めていらっしゃいます。滞納者ということですと、滞納者全体の約21%が外国人の方で、所得割の納税義務者同様、20代から30代の方が約90%ぐらい占めております。収納率のところで見ますと、外国人の方は、日本人の収納率に比べて約13%ぐらい低い状況にございます。
今講じている措置でございますけれども、督促状をお送りする封筒にやさしい日本語、それから多言語で「納付の御案内です」というような表記をして送る工夫をしてございます。
伊藤委員
本当に外国人の方もどんどん多くなってきていますし、課税される方も多くなっていますので、その辺をきちっと把握されて、収納率の向上に努めていただきたいなと思っています。
また、納付期限を過ぎての督促状の発付期間は、たしか今まで30日だったのかな。これを早めるような話をしていた、取り組むという話をしていたんですけれども、具体的にどのようにされるんでしょうか。
矢島区民部税務課長
来年度、令和2年度の普通徴収第1期の督促状から現行30日を10日間短縮して20日にいたします。法定では20日という定めになっておりますので、法定に沿った督促状の発付ということになります。
伊藤委員
やっぱり今まで中野区は30日で送付されていたと。他区なんかは法定内の20日というのをきちんとやっているところもあったと思うんですけれども、やっと中野もそうなったということで、他区との違いはまだまだありますよね。他区で30日のところもあるわけですよね。その辺はいかがでしょうか。
矢島区民部税務課長
第4ブロックの近隣区は、おおよそどこの区も30日と承知しております。ただ、収納率の高い文京とか、あとは江戸川でございますか、そういったところは20日で発出していると承知しております。
伊藤委員
特別区民税というのは、大事なこれからの区の財政を安定させるために必要な、確実に収納するということが重要な目的なので、きちんと把握して収納率向上に努めていただきたいと思います。これは要望でよろしいです。
森委員
伊藤委員から詳細な御質疑があったのであれなんですが、ぜひ収納率が上がるように取り組んでいっていただきたいと我々も思っているんですが、この新型コロナの状況で経済が今後どうなっていくか、相当冷え込むんじゃないかというような話もされています。やっぱり景気動向と収納率というのは一定関連してくるのかなと思っているんですが、過去の経験等、数字等から、その辺りはどのように御覧になっているのかお聞かせください。
矢島区民部税務課長
ここ数年、給与所得者の給与収入が上昇しているという状況にあって、やはりそういう状況ですと課税額も上がって、現在、給与所得者は特別徴収という徴収方法が原則ですので、そういった意味では安定していたのかなと思っておりますが、森委員が今おっしゃられたとおり、コロナの問題というのは、やはり収納率を向上させるこれから取組をさらに強化していく上で、いろいろな自治体、国も含めて情報収集しながら、注視してまいりたいと考えております。
森委員
そこはぜひよろしくお願いをします。総括の冒頭でも言ったんですけれども、こういう混乱した状態になると、社会的弱者の方にしわ寄せが行くという傾向がやっぱりどうしても出てくるんじゃないかと思うので、多分納付しろ納付しろだけじゃない丁寧な対応が必要な方、相談に乗ってあげたり、猶予なのか、何か対応が必要になってくる部分も出てくるのかなと思うので、ぜひそこはお願いしたいと思います。
それで、今回から補助資料の作りがちょっと変わっていて、行政評価対象事業というのになっているんですね、税務費の特別区税収納率向上対策というのが。そうすると、皆さんがやった事業と、今お話ししたような経済の動向とでなかなか評価が難しくなっちゃうのが、始まる前からちょっと心配されるんですよ。
なので、評価するに当たっては、そこが外的要因、経済的な要因でどうなっちゃっているという部分と、皆さんの取組の部分で成果が出る部分と、はっきり分けるのはなかなか難しいんだと思うんですが、ある程度そこはちゃんと評価ができるような数字の取り方とか、そういうのも大事なんじゃないかなと思うんですが、いかがでしょうか。
矢島区民部税務課長
委員おっしゃるとおりだと思いますので、行政評価の進め方も含めて検討してまいります。
いさ委員
今出尽くしたんですけれども、重ねて滞納の問題では、新型コロナの今の問題よりも前に、昨年の10月の消費税増税の話ですね、あそこら辺りから、特に地元商店街の皆さんから何とかしろという声が相次いでいるわけなんです。やっぱり景気動向がそんなに悪い。コロナが起きる前からそういう状況はあったと思うんですね。
そうなると、やっぱりそこの整理滞納というのは簡単に考えないで、それぞれの個別の状況を見るというのはすごく大事な話になってくると思うんです。本当にお店にとっては死活問題ですよね。個人でやっているお店なんかは、支払いが迫ったらどうしようどうしようの話しかしていないところもあるんですよ、実際に。なので、丁寧にやることと、必要な区の事業にこういうこともできますよということで案内していくという、横に渡っていくことはすごく大事だと思うんですが、この点はいかがでしょうか。
矢島区民部税務課長
委員おっしゃるとおりだと思いまして、納税相談については、日頃から丁寧に相談者の立場に立って御相談を受けるようにというような形で、研修なんかも再三にわたって行っております。それで、いろんな他の所管なんかで行っているサービスに御案内するということも、承知している範囲、連携を取っているようなところの事務についてはチラシなんかを窓口に置きまして、該当しそうな方にはお渡しするようなことも行っておりますので、今後、ちょっとそういった辺りを中心に、不足している部分があれば見直してまいりたいと思います。
いさ委員
もうやっていらっしゃるとは思うんですけれども、重ねて丁寧な対応をぜひお願いしたいというふうに思うんです。駅前をにぎやかにこれからしていくという景気のいい話がある中では、個人商店が取り残されたり、中野区の魅力であるここの部分、にぎわいのところをつくっている商店のところに本当に気を配っていただきたいなと重ねて要望しておきます。
主査
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
ちょっと確認で休憩します。
(午後4時47分)
主査
では、分科会を再開いたします。
(午後4時52分)
いさ委員
昨年の決算のときに話題になったOCRの件でお伺いしたいんですが、そのときにOCRの試験に6か月かかるということで森委員のほうから問題提起があって、議論があったと思いますが、この件は今どうなっているでしょうか。
矢島区民部税務課長
ペイジー収納につきましては、予定どおり今年の1月から運用を開始させていただいて、テストもぎりぎりになりましたけれども無事終了して、運用開始の運びになりました。一方、ゆうちょ銀行のOCRの読り取りテストに最低でも6か月かかるという話で、他の金融機関等に比べてものすごく長い期間を要しますので、どうしてそれだけ長い期間を要しているのかという原因と言ってはあれですけれども、そういったことも含めて課題認識して、これにつきましては、税のほうでは近隣区でブロックというものをつくっておりまして、中野区は第4ブロックということになっておりますので、これは森委員からお話がありまして、昨年中に第4ブロックの課長会で問題・課題提起を申し上げました。ただ、ペイジー自体、導入している自治体は第4ブロックですと少ない状況にございますので、全体としてすぐ問題が分かるということではないんですが、課題を抽出しながら課題解決に向けてどういったことが必要かということを含めて検討する予定で取扱いが行われました。
いさ委員
今年度、うまく1月からの運用が間に合ったということでよかったんですけれども、毎年変わっていくという意味で、毎年この課題が出てくるというところで、来年、区民の業務に影響が出ないようにぜひしっかりやっていただきたいなと思います。要望にしておきます。
主査
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
質疑がなければ、進行いたします。
次に、予算説明書補助資料160ページ、4目諸税費について質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ、進行いたします。
それでは、分科会の運営について協議したいので、休憩をいたします。
(午後4時55分)
主査
では、再開いたします。
(午後4時56分)
質疑の途中ですが、5時になりましたので、休憩中に御協議いたしましたとおり、本日の審査は終了し、残りは次回分科会で質疑を行うことに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
主査
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
それでは、次回の分科会は、明日3月3日(火曜日)午後1時から当委員会室において開会することを口頭をもって通告いたします。
以上で本日の区民分科会を散会いたします。
(午後4時56分)