地域包括ケア推進調査特別委員会〔令和2年7月28日〕
地域包括ケア推進調査特別委員会会議記録
○開会日 令和2年7月28日
○場所 中野区議会第1・第2委員会室
○開会 午前10時00分
○閉会 午前11時30分
○出席委員(13名)
来住 和行委員長
内川 和久副委員長
日野 たかし委員
河合 りな委員
加藤 たくま委員
小宮山 たかし委員
白井 ひでふみ委員
石坂 わたる委員
近藤 さえ子委員
浦野 さとみ委員
高橋 ちあき委員
森 たかゆき委員
むとう 有子委員
○欠席委員(1名)
間 ひとみ委員
○出席説明員
子ども教育部長 戸辺 眞
子ども家庭支援担当部長 小田 史子
子ども教育部子ども・教育政策課長 永田 純一
子ども教育部子ども政策担当課長 青木 大
子ども教育部児童相談所設置調整担当課長 半田 浩之
地域支えあい推進部長 鳥井 文哉
地域包括ケア推進担当部長、 地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長事務取扱 藤井 多希子
地域支えあい推進部地域活動推進課長 小山 真実
地域支えあい推進部アウトリーチ調整担当課長、南部すこやか福祉センター所長 濵口 求
健康福祉部長 岩浅 英樹
健康福祉部福祉推進課長 石崎 公一
○事務局職員
書記 細井 翔太
書記 若見 元彦
○委員長署名
審査日程
○議題
地域における見守りや支えあい活動の推進及び地域包括ケア体制について
地域の子ども・子育て支援について
児童相談所の整備について
○所管事項の報告
1 (仮称)地域包括ケア総合計画策定に向けた今後の取組について(地域包括ケア推進課)
2 その他
(1) (仮称)総合子どもセンター分室の整備について(児童相談所設置調整担当)
○その他
委員長
それでは、定足数に達しましたので、地域包括ケア推進調査特別委員会を開会します。
(午前10時00分)
本日の審査日程ですが、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては12時を目途に進めたいと思いますので、御協力をお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
地域における見守りや支えあい活動の推進及び地域包括ケア体制について、地域の子ども・子育て支援について、児童相談所の整備についてを一括して議題に供します。
所管事項の報告を受けます。
1番、(仮称)地域包括ケア総合計画策定に向けた今後の取組についての報告を頂きます。
藤井地域包括ケア推進担当部長
(仮称)地域包括ケア総合計画策定に向けた今後の取組について御報告をいたします。(資料2)
このたび報告する事業は、令和2年度予算の主な取組に挙げられていたものです。第2回定例会の全ての常任委員会で報告がございましたとおり、この事業につきましての執行内容を再検討することとなっておりましたが、検討の結果、今回御報告する内容で執行する方針を決定いたしました。
本事業は予算に関係することではございますが、地域包括ケアの推進に関し非常に重要な部分であると判断いたしまして、事業を開始する前にこの委員会で御報告させていただくものです。なお、本報告は30日の厚生委員会でも報告する予定です。
それでは、報告いたします。
1、(仮称)地域包括ケア総合計画策定に向けた取組でございます。中野区地域包括ケアシステム推進プランの対象を全世代、全区民へ拡大し、発展、充実させた総合計画を策定いたしますが、この総合計画は、現行の高齢者向けの推進プランと同様に、中野区地域包括ケア推進会議が策定主体となりまして、区と区内関係団体が一体となってアクションプランとして策定するものです。このため、今年度には、この総合計画策定のための調査、分析を行います。
この概要でございます。令和2年度中に総合計画策定に関わるアンケート調査を行います。
対象は、15歳から64歳までの区民1万人を対象といたします。
発送時期は、令和2年11月以降を考えております。
内容とテーマにつきましては、地域包括ケアシステムの構成要素、重点取組事項に関することをまず考えております。構成要素とは、具体的には八つの柱のことでございます。一つ目の柱は本人の選択・権利擁護、二つ目が住まい・住まい方、三つ目が健康・社会参加・学び・就労、四つ目が地域の見守り支えあい、五つ目が生活を支えるサービス、生活を豊かにするサービス、六つ目が医療、七つ目がセーフティネット、そして八つ目が、高齢者、子どもと子育て家庭、障害者などそれぞれに特有の課題で、高齢者であれば認知症対策、そのほかについては今後決定してまいります。また、重点取組事項につきましては2点ございます。一つ目は、多様な担い手の形があり、誰もが担い手になれる社会の実現。二つ目は、孤独で苦しむ人がいない社会の実現でございます。
アンケートの設問は、これらの構成要素を重点取組事項に沿ったもののほか、今回の新型コロナウイルス感染症の拡大は、地域の見守り支えあいの在り方や人とのつながりの在り方などにも大きな影響を与えております。そこで、ウィズコロナ、アフターコロナ社会の在り方に関することも、状況を見ながらではございますが、そういった内容についての設問も盛り込んでいければと考えております。
4番目、獲得目標でございます。ア、区民、区内関係団体とともに新たな取組を「協創」、共につくり上げていくという根拠を獲得したいと考えております。
二つ目、イ、1万人という規模を活用した区の取組のPR。これはどういうことかと申しますと、1万人という、しかも若年層、中年層を対象にした方々にアンケートをお送りすることで、そのアンケートに回答することによって、中野区が今進めている地域包括ケアがどのようなものであるのか、相談体制などはどうなっているのかということを知ることができるような仕組みにしていきたい。アンケートに回答することでPRにもしたいというふうに考えております。
ウ、中野区が進める地域包括ケアシステム構築に関する区民意見の聴取。エ、総合計画における新たな指標の検討材料。これにつきましては、1月に過去3年間の指標の結果を御報告したところでございますが、3年間の指標としては、ちょっとこのままの指標で行くのが難しいというふうに考えられるものもあったことから、今回のアンケート調査の結果をもちまして、指標の検討材料にしたいと考えております。
⑤番、調査結果の活用について。調査内容につきましては、総合計画の策定主体である中野区地域包括ケア推進会議の意見を反映するとともに、調査・分析結果についても皆さんと共有し、総合計画を策定してまいります。また、今回の調査だけではなくて、今後も継続的に測る必要があると判断される項目につきましては、経年で行われているほかの区の調査に編入することも検討したいと思っております。
(2)番、データ分析技法の活用でございます。全世代向け地域包括ケアシステムの構築には、福祉の推進という視点だけではなく、対人支援につながる基盤の整備や、一人ひとりの多様な参加の機会の創出、そして地域社会の持続という観点も非常に重要になっております。
現在、様々な地域資源や支援に関する情報は対象・分野別に集約されて体系立てられていたり、区内でも地域差があるなど、総合的・多面的な分析が困難な状況にあります。また、行政、事業者、区民という枠を超えて課題を共有し、連携して解決していくためには、そのような情報や分析結果を分かりやすく「見える化」していくことが必要です。
各制度、各地域、産学公民のそれぞれの取組や実績などを分析し、不足する支援やサービスの種類や量を明らかにした上で、政策立案、または産学民の政策誘導につなげることのできるエビデンスベースの総合計画を策定していくために、統計分析や地理分析に資するシステムを導入して、データ分析技法を活用してまいります。
(3)番、地域包括ケアシステムの周知、理念共有に関する取組です。今年度行う事業の三つ目としましては、アウトリーチ活動や地域ケア会議を中心とした地域包括ケアシステムのPRと理念共有のための取組を推進し、総合計画の策定に、より多くの主体の参加を促したいと考えております。ただ、これもコロナウイルスの感染の状況を見ながら適切な方法で実施したいと思います。
2、他の計画との関連です。今年度は、これから申し上げるとおり、総合計画と関連性の高い計画の策定も進行中です。これらを策定していく中で、地域包括ケアシステムの推進に係る重要課題について区の考え方を決定してまいります。
まず最も重要なものとしては、新しい中野区基本計画でございます。当然、基本計画の内容を総合計画における区の考え方、施策に反映してまいります。
二つ目に重要なものとしましては、現在、健康福祉審議会のほうで検討が進められております地域福祉計画でございます。関連法令の改正により、対象や年代を問わない「包括的な支援・相談体制」など、地域包括ケア体制、地域共生社会の推進に係る地域福祉計画の策定が市区町村の努力義務となっておりまして、補助事業も今拡充されてきているところでございます。
中野区では、健康福祉総合推進計画の一部である地域福祉計画の改定過程におきまして、全世代向け地域包括ケアシステムに関する区の考え方や基本施策を取りまとめて明らかにしてまいります。
そのほかの重要な計画としては、御覧のとおり、介護保険事業計画などがございます。
3、今後の予定でございます。先ほど御説明申し上げました調査なんですけれども、この調査内容の詳細につきましては10月に決定いたしまして、11月以降に調査を実施します。そして、来年の3月には総合計画の骨子を決定し、また、6月には調査の結果及び分析結果を御報告したいと考えております。その後、8月に基本計画や地域福祉計画が改定されますので、それを受けて11月に総合計画の案を策定し、そして、令和4年3月に総合計画を策定したいというスケジュールで考えております。
基本計画や本事業の執行時期が今回変更になったことを受けまして、本年1月の委員会で報告したときよりも4か月から5か月ほど総合計画の策定が後ろ倒しとなっております。
御報告は以上です。
委員長
それでは、ただいまの報告に対しての質疑はありませんか。
加藤委員
地域包括ケア総合計画策定ということで、冒頭に書いてある2025年以降の未来を見据えながら、こういった計画を策定するというところではありますけれども、一番最初にあるアンケートにおいて、ウィズコロナ、アフターコロナの社会の在り方に関することがアンケート調査内容に入っておりますけれども、これというのは、言ってしまうと、ウィズコロナに関しては2年ぐらいで収まるのかなみたいなイメージがあるところですけれども、2025年で今から5年後にこのものに関して中長期戦略で考えるべきなのかなというところですけれども、ウィズ感染症みたいなところで大きく捉えるなら分かるんですけれども、現状、今取る調査が地域包括ケア全体のところに大きな重みを持つべきではないと考えるんですが、その辺は担当としてはどう考えているんですか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
おっしゃるとおりでございまして、長期的なものについては、短期的なコロナの影響みたいなものをあまり重大視して入れ込むべきではないと思うんですけれども、ただ、今回この時期に調査を行うことで、人々の意識や生活に関することなどをお聞きするとき、コロナの影響を排除することはやはりできないと考えております。
なので、コロナそのものについてどう思うかということよりも、今の人々の意識を分析する視点の一つとして、コロナに関するものも設問を入れておかないと、クロス集計などをしたときに結果が出てこないのではないかというふうに考えております。なので、長期的なものではなく、今回の分析の視点として入れるというような位置付けでおります。
加藤委員
クロス集計ということですけれども、何と何を掛け合わせるイメージなんですか、コロナのあるなしにおいて。
藤井地域包括ケア推進担当部長
まだ細かい設問項目については精査しておりませんが、何かしら、例えばコロナの影響に関する設問と属性であるとか、働き方であるとか、人との関わり方であるとかといったような設問については恐らくクロス集計をしていく。あるいは何らかの方法で入れ込んでいく必要があると思っています。ちょっとこの場ではまだ設問の内容が固まっていませんので、具体的にはお示しはできないんですけれども。
加藤委員
このアンケートは、今年の1月に報告された推進プランにおける指標の達成状況の御報告がありましたけれども、ああいったものを質問する意図ではないということですね。この獲得目標の中にその指標を新たに検討する材料をつくるためのアンケートということは、ああいうアンケートではないということですね。例えば長期療養が必要になったときに自宅で過ごしたい人の割合とかといったアンケートをするわけではなくて、こういったアンケートでいいのかというのを確認するためのアンケートということですか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
まず、既に区民意識調査であるとか、健康福祉調査であるとか、ほかで行っている設問と重複して行うということは考えておりません。また、今回の調査項目は、あくまでも今まで進めてきた地域包括ケアを全世代向けに進めていくに当たって、その柱に沿ってそれぞれの項目で重要であると考えられるような設問を設定したいと考えているものですので、それがそのまま即指標になるということではないと思います。すみません。まだそこまで煮詰めて考えているものではございませんが、今後数か月かけて設問内容や指標について併せて考えていきます。
加藤委員
質問内容のイメージがついていないということで、こちらも少し質問しづらいところではありますけれども、継続的に測る必要があると判断されるものについては、経年的に行われる調査に編入することも検討するということなので、指標として初めて出すようなものがここの中に入ってくるのかもしれないということを考えますと、ここで指標に関するアンケートも込みになる。
これまでしてきた質問、これでいいのかという質問も出てくるということになるわけですけれども、このコロナの間に起こる状況でアンケートを取るということが、例えば内閣府の統計局の資料なんかを見ますと、2011年は東日本大震災があった年ということで、ただし書で、「ただし、この年はちゃんと調査できていませんでした」みたいなニュアンスが書いてあって、今年アンケートを取るということが非常にエラー含みというか、いろんなただし書が入ってくるような状況下でアンケートを取ることになるんじゃないかなということで非常に危惧するんですけれども、その辺の様々な要因を、アンケート調査で出てくるところで通常だったらこういうふうに答えないなというところを今年だからこそこう答えてしまうかもしれないなというのを除去することまでは考えられているのかということをお聞きします。
藤井地域包括ケア推進担当部長
その点は非常に重要なポイントだと思っております。ただし、コロナの影響はやはり除去できないとも思っておりますが、どの部分がコロナの影響なのかということを、できる限りその影響については特定していきたいというふうに考えております。例えば一つの方法としては、幾つかの設問についてはあえて区民意識調査などほかの調査と同じ項目をそろえておいて、その回答傾向の違いなどを比較するですとか、そういうようなやり方で何かしらの方法を考えていきたいと思っております。
加藤委員
そういうことでというわけじゃないですけれども、今年やるべきなのかどうかというのが非常に悩ましいなというところで、全体のスケジュール的にこのスケジュールをこなそうとしたら、今年やらざるを得ないのかとは思いますけれども、そこまで急いで調査して、やっぱりあのときはこういう状況だったから、アンケート結果が当てにならなかったよねとか、例えば今回のアンケートから新しく指標が入ったとして、初年度の2020年度に取った調査というのは、何かしらの要因であまり正しくない情報かもしれない。2021年度取りました、2022年度取りましたと傾向を捉えようとしたら、結局3年は取らないといけなくなっちゃう。
そうしたら、結局は来年から取っても結果変わらないのかなみたいなところで、この総合計画策定に向けてアンケートがそもそも本当に必要なのかというところに立ち返る必要もあるのかなと思うんですけれども、そこまでしてアンケートがないと駄目なのか。これまで積み重ねてきた知見では足りない理由というか、アンケートが必要な理由というのをもう一度教えてください。
藤井地域包括ケア推進担当部長
資料の④番の獲得目標のところに相当する部分なんですけれども、総合計画は形であって、やはり重要なのは、区と区内団体とかが一緒につくり上げていくというプロセスそのものも非常に重要なものだと考えております。その意味では、今のコロナというのは、もしかしたら確かに、エラーという言い方が正しいかどうかは分からないんですけれども、通常とは違う状態ではあるかもしれませんが、間違いなくこの社会に大きな影響を与えた出来事であって、今この時期に中野区民の方がどういうことに孤独を感じ、何を困っているのかということを今の時点で把握するということは非常に重要なことだと私自身は思っております。
そこで、その結果をもって、今、例えば医師会、歯科医師会、薬剤師会、町会・自治会、民生委員の皆様などと一緒に必要な施策を考えていくための根拠にするということは、これほどの大々的なアンケート調査はやはり区でなければできないことですので、この結果を皆さんと共有して、今後の未来のために皆さんとつくり上げていくための根拠にしていきたいというのがまず1点目です。
それから2点目に、なぜ今やるのかということなんですが、今のこの時期だからこそ、孤独に陥ってしまっている区民の方が非常に多いんじゃないかというふうに思っています。なので、今こそ孤独に苦しんでいる人はどのような方なのかということをこの調査によって少しでも糸口を見つけるためのきっかけにしたいというふうに思っているのが一つです。
また、このアンケートをお配りすることで、区が今こんなふうに取り組んでいるんだよ、もし悩んでいるんだったら、こういうところに相談機関があるんだよということを知らせるためのPRにもなると思っておりますので、これは少し総合計画のためというよりは、今、区民の方に対して情報を提供するといいのかもしれませんけれども、いいPRの方法になるのではないかというような、以上3点が主な目的で今年度やるべきだというふうに考えております。
加藤委員
今、自らおっしゃいましたが、総合計画のためとは言い切れないようなニュアンスのことを言われていたので、そういうことなんですか。総合計画のためのアンケートなのか、コロナにより社会状況が一変してしまったことを調査するのをごっちゃにしちゃうと大変なことになるんじゃないかということなので、やるなら分けてやるべきなんじゃないかなと考えるわけなんですね。これは一緒にやらないといけないものなんですか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
先ほどと少し重なってしまうかもしれませんが、総合計画というのはアクションプランでございます。なので、アクションプランというのは、区と区民が一緒になってつくり上げていくというプロセスそのものがプランであるということなので、アンケートを取り、区民の方々がどういうことが必要となっているのかということをみんなで共有してつくり上げる。そのプロセスそのものがプランにもなるということであれば、総合計画を策定することに、調査を用いて施策に結び付けるというプロセスそのものが総合計画に埋め込まれている必要がありますので、調査が必要だと考えております。
加藤委員
ここの獲得目標に「区民、区内関係団体とともに新たな取組を「協創」していく根拠の獲得」とありますけれども、読み替えると地域包括ケアをやる根拠を獲得するというふうに読み取れますけれども、根拠がないと地域包括ケアシステムの推進をしないのかというふうに考えられるんです。この根拠を得る必要があるんですか。根拠がないと地域包括ケアシステムを進めないということなんですかというふうに思えるんですが、このアンケートというか、ここでアの獲得目標を得る必要があるのかな。得ないと前に進めないというようなものではないと思うんですよ。
藤井地域包括ケア推進担当部長
地域包括ケアシステムそのものを進めていくための根拠ではなく、アクションプランを策定していくための根拠だと考えています。つまり、通常──通常と言ったらおかしいんですが、ほかの自治体の多くでは、地域包括ケアシステムは介護保険事業計画の中で策定されています。しかし、中野区では介護保険事業計画とは別の区と区民のアクションプランとして、行政計画としてではなくつくっているものでございますので、このアクションプランをなぜつくるのかといえば、地域包括ケアは区民や区内団体と一緒にみんなでつくり上げるものなので、区内の人々に意見を聞いてからみんなで施策をつくり上げるというような意味での根拠でございます。
加藤委員
それだったら、どうすれば競争してこの取組がうまくいくかというようなことを得るという切り口じゃないと何かうまくいかないのかなと思うので、アがこの獲得目標の中では一丁目1番地なんでしょうけど、少し論点がずれている気がするので、やるのであれば、どうやったらうまくいくのか。そういったところを切り口にしないと駄目だなと思うんですけど、いかがですか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
おっしゃるとおりだと思います。この目標につきましては、もう少し設定を考えてみたいと思います。
加藤委員
そうすると、ちゃぶ台返し的にも感じちゃうんですけれども、アンケートを取ること自体もゼロから考えていただいて、このタイミングでアンケート自体が必要なのかどうか、分けてやったりとか、全体的な総合計画策定に向けてのプロセスをもう少し、こんな状況だからこそやれることもあるかもしれないですけれども、当初と状況が違う中でもう少し抜本的に考え直したほうがいいのかなということで、これは要望とさせていただきます。
森委員
御報告ありがとうございました。半年前の復習を兼ねてということになるかもしれませんが、この地域包括ケア総合計画、冒頭に申し上げておきますが、これを総合計画と呼ぶのはやめてほしいなと思っています。一般名詞としての自治体の総合計画というのは、基本的には中野区で言うところの基本構想・基本計画のことなので、非常に混乱をするので略称は考えていただきたい。これは冒頭お願いをしておきます。
それで、この計画は区がつくるんじゃないんですね。地域包括ケア推進会議というところが策定主体だと書いてあるんですが、このことの趣旨をお聞かせください。
藤井地域包括ケア推進担当部長
地域包括ケアシステムは、繰り返しになりますけれども、住み慣れた地域で最後まで自分らしく、様々な支援やサービスを一体的に提供する仕組みというふうに言われておりますけれども、結局それは行政の計画だけでは推進することができませんので、必ず民間であるとか、住民の方々であるとか、行政以外の方々が果たす役割が非常に大きいものになっています。それはフォーマル、インフォーマルなサービス全てを合わせたものです。その上で、行政計画として策定するものではやはり足りず、みんなでつくり上げていくという意識を形にするという意味で、アクションプランの意味があると思っております。
森委員
ということなのですが、この地域包括ケア推進会議は条例上の根拠はなく、要綱でやられているということですよね。果たしてそれでいいんですかということを前回お伺いしたわけですが、その後何か検討は進められましたか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
御指摘を受けました後、要綱がいいのか、それとも条例がいいのかということについては検討を進めているところでございまして、まだ結論が出ておりません。
森委員
ありがとうございます。引き続き検討いただければというふうに思っています。
それと関係するのかなと思うんですが、今回はアンケートを取りますという報告がありますよね。アンケートを取ることの意義も今のやりとりの中で様々説明されていましたよね。他方、総合計画案を策定されてから総合計画策定までは、意見交換会とか、パブリック・コメントとかというのはないわけですよね。この辺りをどう考えればいいのかなというふうに思うんです。
アンケートで意識を探る、要望を探ることと、できたものに対する区民の意見を聞くというのは、同じ区民参加であっても全然意味が違うと思うんですね。そういう意味で言うと、果たして計画案策定後の意見交換会、パブリック・コメントというのがなくていいのかどうか。私はやったほうがいいと思っているからこうやって聞いているんですが、その辺りの考えはいかがでしょうか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
前回ももしかしたら御説明したかもしれないんですけれども、現行の高齢者向けのプランにつきましては行政計画ではなく、区と区民団体がみんなでつくるものなので、区民の御意見を聞かない手続でそのまま策定されているんですけれども、前回の委員会でも委員の皆様から御指摘がありましたので、今後どのように扱うべきなのかということについては、考えを庁内でも取りまとめて、地域包括ケア推進会議の中で決定してまいりたいと思います。
森委員
これは、策定主体が区でないとはいえ、区も一体となってとここに書いてありますけれども、一体となってやっているわけですよ。自治基本条例の区民参加の手続の14条のところも「行政運営への区民の参加は」という書き方をしているんですね。明らかにこれは行政運営の範囲だと思うんですよ。なので、そこはしっかりやったほうがいいかなというふうに思っていますので、御検討のほどお願いいたします。
それから、少し気になるのが、他の計画との関連のところで地域福祉計画のことが書いてあります。3ページの上のところを見ると、全世代向け地域包括ケアシステムに関する区の考え方、基本施策は、地域福祉計画の改定の中で明らかにすると書いてあります。ここがすごく不思議で、要するに、今回の報告のようなタイミングで、地域包括ケア全世代向けシステムに関する区の考え方、基本方針は、こういう報告の中で明らかになってくるんじゃないんですか。何で地域福祉計画の中で明らかにするとなっているんですか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
地域福祉計画なんですけれども、その中身としましては、明らかに全世代向けの丸ごと地域包括ケアシステムそのものの考え方が地域福祉計画の中身とほぼ重なっているような状況でございます。それで、行政計画としての地域福祉計画は、全世代型の地域包括ケアを進めていく上では、法的根拠のある施策としては地域福祉計画が基本になっているものです。
そして、そのほかに介護保険事業計画ももちろん含まれているんですけれども、それに加えて、民間ですとか、住民の方々の活動ですとかが加わっているという関係にありますので、行政の範囲内の中ではあくまでも地域福祉計画に沿って考え方を取りまとめていくという区分というか、仕掛けになっております。
森委員
仕組み的なところは今のお話で大体分かったんですけれども、そうすると、令和3年8月に地域福祉計画改定と書いてあるじゃないですか。この手前に改定作業があるわけですよね。どのタイミングでどういうことが行われて、区の考え方、基本施策を明らかにしていくと言っているのは、実際のところどのタイミングになるのか、それをちょっと教えてください。
藤井地域包括ケア推進担当部長
地域福祉計画につきましては、現在、健康福祉審議会の中の地域福祉部会で審議を重ねているところでございまして、つい昨日も第3回目の地域福祉部会が開催されたところです。そこで、この秋には素案を策定し、その後、来年の8月に計画を改定するという中身になっておりますので、スケジュール的には、この秋には基本的な素案が固まるというような内容になっております。
森委員
ありがとうございます。そうすると、今度気になっちゃうのは、今回取ると言っているアンケートを実施する頃には骨子ができている、考え方の骨子ができているということで、そこはどう考えればいいんですか。要するに、区の考え方というのは別に調査の結果がどうあろうとあって、具体的な施策の進め方とか、内容とか、指標の取り方とかというのがアンケートによって変わってくる。こんなようなイメージなんでしょうか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
このアンケートなんですけれども、具体的に地域福祉計画そのものについて聴くアンケートではございませんが、地域包括ケアに関わる区民の方々が、例えば何に困っているのかとか、制度の隙間はどこにあるのかなどを発見するためのアンケートだというふうに考えております。あるいは、区民の方々が御自分で例えば何か力を発揮して担い手になれるような分野というのはどの辺りにあるのかというようなことを発見するためにもアンケートは使えると思っておりますので、地域福祉計画そのものに資するものではないと思っております。むしろ介護保険事業計画のほうの中身になるかもしれないんですけれども、高齢者調査につきましては5月に既にアンケートが済んでおりますので、その中身については入れ込むことができると思っております。
森委員
別に地域福祉計画に反映するという話をしているのではなくて、ここに書いてあるのは、地域福祉計画の改定過程において全世代向け地域包括ケアシステムに関する区の考え方、基本施策を明らかにしていくと書いてあるから、ここで言う区の考え方、基本施策とアンケートの関係を聞いているんですね。分かりますか。要するに、区の考え方、基本施策は、これまでの知見から、あるいは関係する法令等から、調査の結果がどうであろうと基本は変わらない。ただ、個別の施策についてはアンケート結果でやっぱりこういうことをやったほうがいいねとか、こういう指標の取り方をしたほうがいいねというのは十分あり得ると思うので、そういうことだったら理解ができるんですけど、そういう理解でいいですか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
言い方が悪くて申し訳ございません。そのような理解でよろしいかと思います。
森委員
ありがとうございました。最後にもう一点だけ伺います。データ分析技法の活用のところで最後のところですかね。「様々な統計分析、地理分析に資するシステムを導入し」と書いてあるんですが、これは、何かこういうものに使える既存のものがあって、それを活用していくということなんでしょうか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
統計分析に関しましては既に手法も確立されていることから、様々なパッケージ製品がございます。また、地理情報システムに関しましても幾つかございますので、新しくゼロから構築するということはないと思っております。
小宮山委員
私も統計学にそんなに詳しいわけじゃないんですけれども、今回1万人を対象にアンケートをされるそうです。統計学でよく言われるのは、鍋1杯の味噌汁の濃さを確かめるのに丼1杯飲む必要はなくて、スプーン1杯飲めばいいと言われています。中野区の人口は今33万5,000人ですけれども、1万人というアンケートは非常に多過ぎるのではないかなと思っています。
例えば、中野区で行っている各種アンケートの中でも重要度が高いと思われる区民意識実態調査のアンケート、これは毎年行っていますけれども、対象者2,000人、有効回答数1,000人。1,000人のアンケートでも中野区は活用して行っているわけですね。それに対して1万人の規模のアンケートというのは、これまであまり中野区内て聞いたことがないような気がしています。なぜ1万人なのかを教えてください。
藤井地域包括ケア推進担当部長
なぜ1万人かと申しますと、二つの観点から1万人というふうに今考えております。まず一つ目の観点は、誤差率の関係で、15歳から64歳という年齢層のうち、特に20代、30代というこれまでの区民意識調査であるとか、健康福祉に関する調査では回答率が低い世代に多く回答してもらいたいと思っております。そうしますと、例えば今までの調査では、全体としては30%ちょっとの回答率かもしれないんですけれども、20代、30代に関しましては20%を切るような、そのぐらいの回答率になってしまっておりますので、この世代から多くサンプル数にした場合には、恐らく1万人ぐらいの無作為抽出でやらないと、この世代に限った場合のサンプル数が十分に取れないというふうに考えたためです。
最終的に、全体として2,000人に配り、1,000人からもらった場合の誤差率というのは恐らくプラス・マイナス3%ぐらいだと思うんですけれども、それを年齢別のカテゴリーにしてしまうともっと誤差率が大きくなってしまいます。そこで、今回は、若年層、中年層がどう考えているかということをもっと詳しく分析したいと考えておりますので、あえて1万人というサンプル数に設定したということがまず一つ目です。
もう一つは、1万人というのは、先ほどの繰り返しになりますけれども、やはり区の取組を若年層などに対してPRをしたいということがありますので、できるだけ多くのサンプル数をお送りしたいというふうに考えた次第です。
小宮山委員
半分は分かりました。PRをしたいという目的もあるんでしたら、PRはPRとして行ったほうがより有効に行えるのではないかなと思いますので、その辺も再検討していただくよう要望しておきます。
石坂委員
まず今回、内容、テーマとして挙がっています中に「ウィズコロナ、アフターコロナ社会のあり方」とあります。実際計画が2025年に向けてということではあるので、ワクチンができたり、治療薬ができてくると、世の中はアフターコロナというムードになってくるのかもしれませんけれども、ただ、地域包括ケアの対象になる方々はやはり感染症に弱い方々も多い中で、それこそインフルエンザにおいても、予防注射があろうが、特効薬があろうが、亡くなられる方がたくさんいる状態ですので、アフターコロナという言葉がありますけれども、やはり収まった後もコロナということを意識することが必要な状態が、リスクではないと思いますので恐らく続くとは思っています。
また、今言いましたようにインフルエンザで亡くなる方もいれば、今後も新たな感染症の可能性もあると思われます。先ほど加藤委員の質問の答弁の中でも、今の状態を把握したいという言葉がありましたけれども、今もそうですし、将来に対してもやはり今後、今回のコロナ騒動で日本の社会とか福祉はいかに感染症に弱いかということも分かってきたところだと思いますので、これはやっぱりコロナに限らず、感染症についてどう考えていくのかということもしっかりとアンケートの中で把握していくことが必要だと思うんですが、その辺についてはいかがお考えでしょうか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
このコロナの影響で確かに感染症全般に関する知識や関心も非常に高まっているように感じますので、それが社会に与える影響などについても盛り込んでいきたいと思います。ありがとうございます。
石坂委員
ぜひお願いします。あと、それからなんですけれども、3ページ目のほうでその他の計画との整合性を図りながら計画を実施していくというところがあります。やはりこうしたものを同時並行でというか、整合性を図りながらつくっていく形ですけれども、どう進めていくのかというときに、ばらばらになってしまわないような形を取ることがとても重要だと思っています。
これに関して進めていく上で、過去の組織であれば、経営本部の中に地域支えあい推進室があってという形だったのが地域支えあい推進部で行われるようになっている中で、これらの計画との整合性をつける上でどこがイニシアチブを取っていくのかということを考えていくことが必要だと思うんですが、その辺というのはいかがお考えでしょうか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
まず、地域包括ケアの最も関連性の高い地域福祉計画と介護保険事業計画の二つにつきましては、健康福祉審議会の部会のそれぞれに私どもの地域包括ケア推進課も事務局の一部として関わっておりまして、その運営に関して一緒に進めているところでございます。また、ほかの計画につきましても、策定のときの審議会に必ず担当として出席しておりますので、意見交換しながら進めてまいりたいと思っております。
石坂委員
そうした意味では、こちらの地域支えあい推進部の地域包括ケアの担当のほうがイニシアチブを取って進めていただけるのかなと今の答弁を聞いて思ったところではありますけれども、アンケートをこうして行うことに関して、様々な計画をつくる上で様々な部署がやはりアンケートを取っていくと思うんですね。
その際に、似たようなアンケート項目があったりですとか、あるいは同じものを丸っと聞くのは意味がないですけれども、逆にほかの部署が聞いたことでもここはもっとより深く聞きたいということもあり得ると思いますので、そうしたアンケートの在り方ですとか、あとは、アンケートを別々に取ったときに、より後に取ったアンケートのほうが直近の結果になりますので、ほかの部署が取ったものでもより直近のものがあればそれを反映していくですとか、そうした意識が必要だと思うんですが、その辺というのは、このアンケートを取ってしまったらそれで固定的なものではなくて、やはりほかの部署との連携をしながら、あるいは場合によっては、アンケートの項目をどうするのかというのを部署を超えてアンケート項目を検討するなんていうことも必要だと思うんですが、その辺はいかがお考えでしょうか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
ぜひそのような視点で様々なアンケートを活用しながらやってまいりたいと思います。ありがとうございます。
近藤委員
私も、先ほど加藤委員がおっしゃったように、今なぜアンケートなのか。そして、コロナの中ですから、状況はあと2年ぐらいするとまたいろいろ様々変わってしまう中で、ここに1万人規模のアンケートをやる必要があるのかなという思いはあります。ただ、これをやるとされるのでしたら、これが有効に生かされるようにしていただかないといけないと思います。
それで、先ほど、15歳から64歳までの方はなかなかアンケート調査というのをしていなくて、この人たちにどんな課題があるのかなということをおっしゃっていたんですけれども、この方たちが様々な課題を言われたときに、私はこれが困っていますみたいに言われても、区はとてもそんな対処をできませんよね。
私たち議員でいつもいろんな問題を、それこそひきこもり一つでも、みんながどうするんだ、どうするんだと言っていても、何の解決もまだなかなかできない。そこには人を充てていかなきゃならないとか、行政側がやってくれなくてはならない問題がいっぱいあるんですよね。それを解決しないのに、どんどん問題が表面化して見える化してきたとしても、それが成果だとしてもなかなか対応できないと思うんですけれども、その辺はいかがお考えですか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
今委員がおっしゃったことはとても厳しい御意見だと思っております。ただ、もしそこでなかなか行政サービスがないような、手が届かないような御意見があった場合に、それを地域包括ケア推進会議のほかの区の関係団体などと一緒に共有することで、行政のサービスはないけれども、ほかの団体だったらこういうことができるとか、こういうサービスが民間ではあるですとか、そういうものを併せて支援できるような体制ができるんじゃないか。そういう考えのきっかけになれるんじゃないかとは思っております。まずはそういうことをみんなで共有しながら、すぐに解決には結びつくことができなかったとしても、まずは問題を顕在化させることが重要だというふうに思っております。
近藤委員
でも、それはいつも議員の皆さんも提案しているわけですよ。大体どんなことが課題になっているかというのは、自分たちの後ろにいる方たちとか、意見を毎日のように言われて困っているみたいなことを言われているので、それを質問して、こういう課題が困っていますよと言っても、なかなかそれが解決しない。この1万人の方のアンケートで進めていきましょうということができるぐらいなら、もっと早くに課題というのは整理して進めていただきたいなと思いますけど、その辺はいかがですか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
しっかり今の言葉の重みを受け止めて、区と区民全体のアクションプランとして、みんなで取り組むような仕組みを考えてまいりたいと思います。
近藤委員
それで、そこは本当にそうしていただきたいんですけれど、ただ、担い手を発見という部分では、申し訳ないと言いながらも、きっと担い手を発見することが一番の皆さんの思いだと思うんですよね。そこだけじゃ言えないからという部分もあって、悩みも聞こうみたいなこともあるんでしょうけど、担い手を発見したいんだと思うんですよ。
それは確かに有効かもしれません、うまくやれば。担い手を発見するんですけれども、その発見の仕方、質問が、もちろん1項目にあってもいいですけれども、例えば「町会活動に入りたいですか」とか、いつもと同じ質問ではなく、どうすればあなたが担い手になってくれるのかということを1万人に問いかけることはとてもいいことだと思います。
どういったことならやってくれるのか。例えばお隣のおばあちゃんちのごみを出してくれるのかとか、病院に行くときに連れていってくれるのか、そういうことが可能なのか。それがどういう組織として回っていれば、あなたは参加してくれるのかとか、そういったような具体的な1万人の方がどういうことなら動いてくれるのかということが少しでも見いだせる設定になれば、これは無駄ではないと私は思うんですね。
そこのところを、設問の仕方もやっぱりすごく難しいと思うんですけれども、例えば高齢者のアンケートなんかだと、年を取ったときに、体が動かなくなったときに家で過ごしたいか、病院なのか、介護施設なのかみたいな設定で、本当は家だけれども、それで具合が悪くなったら特別養護老人ホームとかに入れるんだったら特別養護老人ホームに入りたい。でも、特別養護老人ホームは入れないし、有料老人ホームはお金がかかって入れない。だから在宅だみたいなので、マルを「在宅」としていると、皆さん、在宅が多いんですよねという結論になるんですよ。
それは、本当は有料老人ホームに入りたいのかもしれない。そういうような本当の気持ちが見える質問じゃないと、大ざっぱに自分にはもうその選択しかないから「在宅」とマルをつけてしまうような質問ではなく、括弧をつけて気持ちを聞けるみたいな設定にして、本当にこの人たちやその周りの人たちがどうしたら動いてくれるのかを少しでもつかめる。
いろんな推進会議やいろんなところの方たちというのは、高齢者の困った現状は知っていますよ。障害者のところだって困った現状は知っている。高校生たちのところは少し分かりにくいかもしれません。高校とか大学ぐらいの人たちの困っていることというのは少し分かりにくいかもしれないですけど、ほかの部分の困っていることは分かっている。それをどう解決していくのか。この人たちがどう動いてくれるかということを聞き出せる設問をつくっていかないと本当に意味がないと思うんですけれども、その辺はいかがですか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
全くおっしゃるとおりだと思います。設問の内容につきましては、本音が透けて見えるような設問の構造をしっかり考えて、工夫してまいりたいと思います。ありがとうございます。
近藤委員
それで、私なんかはITとかにとても疎いので分からないんですけれども、若い人たちとかになると、とても簡単な方法で解決しようとする部分があるんですよ、いろんなIT機器を使って。でも、それはこれからの世の中だからそうやっていかなきゃならないんですけど、行政は、今までは本当に町会の方なんかの一人ひとりの自分の生活を全部なくしてまでも地域を支えてきた人たちの時間をかけた活動によって支えられているわけですよ。それがこれからはできない時代になっていくと思うんですよ。感染症か、あとは担い手不足とか、そういうところにおいてどんなやり方があるのか、できるのかということを行政からも提示していただきたいし、聞き取れるような設問をしていただきたいんですね。
本当に町会費一つ集めるのでも、とても大変な苦労をして町会の方なんかは集めて、自分のところにお金を置いておくのは心配だからって、1か月ぐらいの町会の会費を集める時間を皆さんに提供して、自分はその間ずっと受け付けているわけですよ。御自分のところに置いておくのは不安だからといって、2日に一遍に信用金庫に払いに行くみたいな本当に手間がかかって地域を支えてきている人たちの活動というのがいっぱい今までもあるわけですよ。
そういうことができなくなっていく社会に向かってどうやってこの地域包括ケアを、もっと高齢者が増えていく中で、最低限と言ってはおかしいですけど、そこの部分を守っていけるかということを少しでも手がかりになるアンケートにしていただきたいと思いますけど、いかがですか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
そのような最低限の手がかりとおっしゃいましたけれども、やはりコロナの影響で地域の見守り、支えあいがどのようになるべきかということも含めてアンケートの設問を考えてまいりたいと思います。ありがとうございます。
近藤委員
ぜひその他ですとか、設問、設問に意見を書けるところをいっぱいつくっていただいて、どんなふうに思っているかというこちらからのやってもらいたいことや、本当のアンケートのいつもの項目の同じようなことだけじゃなくて、意見が聞き取れる形にしていただきたいと思います。
白井委員
まず確認から。今回のこの報告は、1月16日の当委員会の「中野区における全世代向け地域包括ケアシステムの推進に関する基本的な考え方について」の後を受けての報告ということでいいんでしょうか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
そのとおりでございます。
白井委員
中身が全然つながっていなくて、一緒の報告とは思えなかったんですけれども、まず前回、この委員会の中で、そもそも中野区が目指す地域包括ケア、全世代向けのやつは一体何をどうするんですかというのがさっぱり見えない、よくもう一度検討してと私もそういう話をしたつもりです。見えませんと。区が掲げている四つのまちの姿だとか、八つの柱だとかというのは本当に必要ですかと言っていたんですけれども、今回それの中身が何も書いていないんですよ。考え方であれだけ委員会から意見がたくさん出ていたにもかかわらず、何でいつからアンケート調査、しかも1万人をやりますという話になっているんですか。全然つながりが見えないんですけれども、どう考えていますか。前回からこの半年間の経過について。
藤井地域包括ケア推進担当部長
その基本的な考え方の中身につきましては、地域包括ケア推進会議などで決定するものでございますけれども、実は、言い訳めいて聞こえてしまうかもしれないんですけれども、1月の後、2月から6月までコロナの影響もございまして、全くその中身についての会議を開催することができず、この委員会で報告するような検討ができなかったということは事実でございます。
ただ、この冒頭に申し上げましたとおり、第2回定例会におきまして、事業自体が執行を検討するというものになっていたということは全ての委員会で御報告をしたところでございます。なので、予算に計上されておりました事業内容が今止まっているという状況の中、今回、やはりその内容につきましては調査であるとか、分析手法の導入であるとか、そういったことを実施していくということが決められましたので、本来であれば予算に関することですので、そちらの厚生委員会だけというふうには思いませんけれども、委員会で報告する必要があると思いまして、この委員会でも報告をするというものでございます。
白井委員
私が聞いているのは、前回の報告の中であれだけたくさん意見があった。それで検討すると。今言ったことは、検討はできていませんという話なんですよね。にもかかわらず、アンケートをやりますって。中身の検討ができていないのに、何でアンケートをやるという前提になっているんですか。しかも前例のない1万人って。PRとしか見えなくて、しかもそのPR自体も中身がないじゃないですか。一体何をやろうとしているんですか。
これだけ見ると、単純にアンケートをやります、数は1万人です、その分析手法ですと言っているだけで、地域包括ケア全世代向けの取組の考え方を受けての取組ですか、これ。アクションプランだと言うんですけれども、いつからアンケート調査がアクションプランになっているんですか。全然つながりが見えない。肝煎りですよと言っているんですよ、これ。前回もようやっと出てきたって。
ようやっと出てきたんだけど、一体区が何を取り組もうとしているのか、柱すら見えない。何でこの四つしか出てきていないのに、この四つにこんなものが入っているんだと私は前回質問した。よく検討してくれと言った。にもかかわらず、そこができていませんと言うんだけど、出てきたアンケートですって、予算を消化しようとしているしか見えなくて、本当に必要ですか、こんなの。
中身が見えないんですよ。かくかくしかじかこういう取組をやります、だからアンケート調査ですと。しかも、これは少人数では駄目で、大規模をやる必要があるんですというのは分かるんですけれども、さっぱり見えなくて、何でここだけ1万人という話が出てくるんだと聞いているんです。
藤井地域包括ケア推進担当部長
これまでに高齢者向けに進めてきた地域包括ケアの中身を全世代向けに進めるということですので、実際に今まで取り組んできた内容というのは、1月にもこの3年間の総括として御報告をした内容でございますが、それをこれから進めていくに当たってということですので、全くゼロというわけではないという認識でございます。
今進めている様々な取組を全世代向けに進めていくということでございますので、確かに1月の時点では柱や目指すべきまちの姿ということではございましたけれども、様々な細かい施策につきましては、ここに書いてある様々な取組がございます。こういったものを踏まえての全世代向けへの拡大というふうに考えております。
白井委員
ちゃんと私の言っている質問が分かりますか。前回のを踏まえていると言うんですが、そうしたら、今やっている施策と変わらないと言っているんですよ、今の話だと。それを広げるだけです、今の施策をPRしているだけですと言っているんですよ。そうしたら、分析は必要なくなるじゃないですか。現状をやっているのはよく分かりますよ。だから、それが高齢者に特化しているところだから、対象をどこまで広げられるか。ただ、これが本当に全ての人を包括しようとなると、本当に細かい施策をたくさん打たなきゃいけなくなっちゃうので、限界があるんですよ。
どこまで手を打ちますか、何を優先的にやりますかというところは、アンケートじゃなくて区が考えるんですよ。違いますか。それを受けて皆さんの意見を聞く。行政だけではできないから、関係団体にも協力を仰がなきゃいけない。その取組を決めていくのがアクションプランだというのは分かるんですけれども、何でここがありきで始まるんですか。中身が見えなくてアンケートというのは、アンケートをやるためのアンケートに取り組んでいるとしか見えないと言っているんです。
にもかかわらず、様々な施策がありますから、それを広げるだけですと言われると、アンケートすら必要ないですよ。そもそも全世代型って、何を目指しているんですか。抜本的に聞きますよ。区は一体何をやろうとしているんですか。全世代型のって言葉だけは躍っている。どうでしょう。
藤井地域包括ケア推進担当部長
ちょっと語弊がありました。今というものは、そのもの全部全世代に適用できるとは思っておりません。当然高齢者向けの施策は高齢者に有効であって、それがそのまま子育て世代に適用できるわけではないからです。そこで、1月の委員会では、目指すべきまちの姿四つ、そして柱について細かい点のことを御提示しまして、様々な御意見を頂きましたけれども、それにつながる様々な取組を全て今提示した上でこれで行きますというふうに言うことができません。なぜかというと、地域包括ケアというのは、行政がやはり主導であるかもしれませんけれども、みんなでつくっていくものだと思っています。(「それは責任転嫁でしょう」と呼ぶ者あり)
やはり行政計画ではございませんので、みんなでつくり上げていくものだとすれば、ここでこれで行きますというふうに行政が言ってしまっては、もうアクションプランではなくなってしまうと思っております。なので、アンケートでみんなでつくり上げていくプロセスが重要だと思っております。
白井委員
全然かみ合わないんですけれども、行政が決めるんですよ。何を言っているんですか。主体としてですよ。ただ自分勝手に決めるというだけじゃないんですよ。区民の皆さんが決めたから、区民の皆さんがやってくださいと、区民の皆さんが取り組むアクションプランを皆さんが決めなさいと言っているんじゃないんですよ。行政が決めるんですよ、様々な各種団体の協力を仰ぎながら。それに当たって、皆さん、案を出してくださいというアンケートなんですか、これ。全世代型向けの地域包括ケアって、誰が一番よく考えているんですか。個別の要望を聞くだけだったら、ここまでの話じゃないんですよ。違いますかね。
前回の報告もだし、今回の報告もだし、聞いていて、一体何を考えているんだとだんだんいらいらしてくるんですよね。抜本的によく考えてほしい、本当に。様々な報告案件、それぞれの議会の中で委員会案件があるんですけれども、これだけ議会側の意見と食い違っている報告ってなかなかないんですよ。みんな頭を傾げたくなるくらい。
だって、今まで質問の中でありましたか。いいですね、賛同ですという声が一つも聞こえてこないんですけど。よく本当に検討してもらいたい。アンケートよりも前にまず中身ですよ。区として、こういうことを取り組みたいんだという柱ができた上でみんなにアンケートならまだ分かるんですけど、何でいつからこんなアンケートをやる話になっているんだと思います。よく検討してください。
高橋委員
私は、何も聞かないで今日は皆さんの話を聞いてようかなと思ったんですけど、やっぱり白井委員の質問もありましたし、うちとしても加藤委員が最初に質問しましたけど、なぜアンケートか。そして、この流れが全く議会をばかにしているというか、特別委員会としての私たちと取り組んでいる皆さんの考え方が全然分からなくなってきたというところがあります。
白井委員がおっしゃったように、1月に報告された中では四つのまちの姿と八つ柱、これは「(案)」と載っています。今日報告されたものの中にはその(案)がどうしちゃったんだろうかという報告もないままに、結局この計画をみんなに知ってもらいたいがためにアンケートを取るんですよというような感じにしか聞こえないわけですよ。それっておかしいんじゃないとやっぱり誰しも思いますよ。
地域包括ケアプランというのは、計画の中でステップ4まであるわけでしょう。今、ステップのどこにいるんですか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
現在、ステップ2でございます。
高橋委員
ステップ2でしょう。そうすると、ステップ2であって、これからまだまだしっかりと高齢者の地固めをしてから全世代型に向かっていくというのがステップ3、4なんだと思うんですけど、基本的なステップ1ができてもいないのに、ステップ2、3、4と行こうというのが間違っていると私は思っています。どう思いますか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
過去3年間、高齢者向けの主に地域包括ケアを進めていく中で、高齢者だけの問題ではないものがたくさん絡んでいて、複合問題と言われるようなものが多いということも気づいております。また、高齢者だけに注目した施策というのはうまくいかないのではないか、全世代向けに一緒に進めていくほうが結果としてうまくいくのではないかというふうに思う事案もたくさん出てまいりました。
その意味では、高齢者ができてから次というのではなく、既にそれぞれの分野でできているものをしっかり総合的に捉えた上で、制度の隙間に落ちている方を発見し、包括的なシステムというものを構築する必要があるというふうにとても強く感じています。
高橋委員
制度ができているできていないじゃなくて、高齢者の人たちがこの地域包括ケアシステムをどこまで理解してくれているかというところがまず必要だと思うんですよ。だけど、理解している人なんて僅かしかいないんじゃない。そこを全体的に考えたら、全世代型にしたほうが分かりやすいと言っていることのほうが私は違うと思う。
だから、このアンケートだって、地域包括ケアシステムを分かってもらいたいがための1万人アンケートだとしたら、だって、ここに目的みたいのが書いてあって、1万人アンケートをやると、そういう目的に捉えられちゃうわけですよ。だったら、ここの委員会に理事者が来ていらっしゃいますけど、教育的な立場から生徒たちに地域包括ケアシステムはこうなんですというのを教えるような冊子、プリントでも何でもいいわ。あとは、高齢者会館にも地域包括ケアシステムについての詳しい話をしたりとか、まず行政自らがいろんなことをやるのが当然じゃないのと思うんだけど、どう思いますか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
まずアンケートの目的なんですけれども、第1番目の目的がPRではございませんので、そのためだけというふうにおっしゃられるのは少し誤解があるかと思いますが──ごめんなさい。すみません。何でしたっけ。
高橋委員
だから、私たちが1月に聞いた委員会での経過から突然こうやって報告されると、地域包括ケアシステムをPRしたいがための1万人アンケートとしか捉えられませんよと。もっと行政サイドで地域包括ケアシステムをお知らせする活用の仕方ってあるでしょう。それは考えたことがないの。
藤井地域包括ケア推進担当部長
地域包括ケアシステムを区民の方々にお知らせすることにつきましては、今年度の事業の(3)の地域包括ケアシステムの周知などで別途取り組んでまいる予定でございます。
高橋委員
書き込んでいくんじゃなくて、自ら知ってもらいたいと思っていらっしゃる立場の人たちがいっぱいいるとしたら、アウトリーチチームがいたりとか、結構いろんな人たちが役所で一生懸命活躍しているんでしょう。この間も報告がありましたけど、だから、そういう人たちを活用されて、自ら中野が今一生懸命総合計画に向けていろいろやっているんですよということを行政がまずやらなくちゃ。様々みんなが決めるんですって、そのみんなって、一体誰が決めるの。
藤井地域包括ケア推進担当部長
まずこのアクションプランの策定主体につきましては、地域包括ケア推進会議のメンバーに名前を連ねている関係団体と区の二つになっております。
高橋委員
でも、それだって、やっぱり白井委員が言ったように、区が主導を取らないと何も決められないわけですよ。だって、これだって最初につくったときから3年以上たっちゃうわけでしょう。それでも、中野区が始めたことすら分かっている人が数が限られている、少ない。そこをよく踏まえて、これからこういう計画を立てていくんですといっても、別にまずアンケートとかを取る必要ないし、行政が自分たちでいろいろなお知らせをしていく。もしアンケートがどうしても必要だったら、15歳からだったら、15歳の年齢の人たちに協力してもらう。学校とかいろいろあるじゃない、施設とか。わざわざ、これ、委託でしょう。委託して、そして回収して、調査結果まで全部委託してやるからこんなにかかるんでしょう、日数が。
藤井地域包括ケア推進担当部長
基本的にはクロス集計ぐらいまでは業者さんにお願いをし、それ以降の深い分析はこちらで行うというふうに考えております。
高橋委員
でも、まずアンケートもあまりよくないんじゃないかという話もありましたけれども、この取組についていま一度整理整頓していただいて、1月に報告をされた(案)がついたままではよろしくないというふうに思います。そして、きちんとまとめ上げた上でこの計画を進めていきたいんですというふうに、特別委員会だからこそ言うべきじゃないの。厚生委員会は予算がかかっていますからじゃなくて、何の特別委員会だと思っているんですか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
地域包括ケアです。
高橋委員
なので、やっぱり指摘されたところは真摯に受け止めてくれて、前回言われたところはこうやって検討してきました、でも、こういうふうに思うんですとやりとりするところが特別委員会でしょう。何か私たちが前回言ったことは全部すっ飛んじゃって、だからやるんですって、これじゃ何の意味もないと思っています。これは要望しておきますけど、今回のは見直していただきたいと思います。
むとう委員
先ほどの白井委員の質疑の中で、1月16日の報告後、コロナの状況もあり、十分検討することができなかったというような御答弁があったやに記憶しているんですけれども、十分検討ができなかった中でアンケートをやろうとしたそこの理由は、検討できなかったのにアンケートという結論のところの説明をちょっとしてくれますか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
検討できなかったと申しましたのは、例えば基本計画が今策定をしている過程の中で、基本計画の内容と連動する内容で地域包括ケアも進めていくべきでございますので、その意味で内容的に地域包括ケアだけこれで内容を固めていきますということは先行してやはりできないものだと思っております。その意味で検討できなかったというような言葉になっておるんですけれども、やはり全世代向けに進めていくに当たっては、どういう状況に区民の方が今いるのかということを調査するために調査が必要だというふうに判断をした次第です。
むとう委員
なかなか検討できなかったけれども、アンケートが必要だという結論を出したというところが飛んじゃうからなかなか分からないんです。そこの理由をもう少し明確にしていただきたいというふうに思うことと、1万人のアンケートは業者委託ということで、これは幾らの予算なんでしょうか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
この予算につきましては、調査の予算としましては約750万円となっております。
むとう委員
750万円って、すごい高い金額ですよね。それだけのお金をかけてやる必要がどこにあるのかというところが分かるような説明が欲しいということが1点と、それから、回収率をどれぐらいというふうに、いろいろアンケートをしてもなかなか回収できないでいますけれども、このアンケートの取り方形式、お若い方から回答してもらうための工夫とかはどういうことを考えているのか。2点お答えください。
藤井地域包括ケア推進担当部長
今までの回収率を見ますと、やはり30%ぐらいが一般的だというふうに思われておりますので、1万人に対して3,000人ぐらいが回答するのではないかと想定しておりますが、やはり若い人ですと回収率が低くなる傾向もございますので、できればインターネットによる回答なども可能にできるような仕組みを考えていきたいと思っております。
むとう委員
もう一つお答えが抜けていたのは、750万円かけてアンケートするということの費用対効果も含めて、どうしてアンケートなのかというところの明確な説明をお願いします。
藤井地域包括ケア推進担当部長
またこれも繰り返しになってしまうんですけれども、地域包括ケアを区と区内関係団体が進めていくためには、区民の方々の今の状態を共につくり上げていくということの、これも私の説明がうまくなくて届かないんですけれども、根拠としたいというふうに思っています。皆さんにアンケートを取って、どのような状況に今あるのかということをしっかり捉えた上で計画をつくっていますというような、そういうつくりにしていきたいと思っています。また、具体的な施策の中身につきましても、それに資するようなアンケートにしたいと思っています。
むとう委員
かなり相違があるので、言い続けていてもらちが明かないんですけれども、これまでも様々区はお金をかけてアンケートを取っているんです。いろんな分野で、ここの分野だけじゃなくて。でも、そのアンケートに一生懸命答えた区民、自分のところにこういうアンケートが来たわよなんていうのをたまに聞くことがあるんですけれども、今まで私のところに一回もアンケートが来ていないのが残念でならないんですけれども、アンケートに答えた区民が、それがどういうふうに反映されたのかが見えないというのが、これまでずっとそうなんですよ。
だから、本当に今回、誰も今この時期、このアンケートをする必要があるの、ないんじゃないのという意見が大半の中で区はやるんですよね。この意見交換をしてもね。だから、やるんだったら、750万円の費用対効果というのをちゃんと見える形で成果が出る、本当に分かるように、皆さんから頂いたお声がこういうふうな施策につながりましたとか、分かるような形で返していただけるようにお願いしたいと思います。
加藤委員
白井委員の御質疑の中で、いろいろ当時1月の委員会のことを思い出して、指標の中で改善していない数字、むしろ悪化している指標というのがたくさんあったと。何でそうなってしまったのかとか、そういったことが分析できていないのに、次に進むのはいかがなものかという話です。
それで、その指標を上げるために何か政策を打っているんですかと言ったら、打っていないみたいなことで、打っているものもあるかもしれませんが、バリアフリーとかはむしろこちらじゃないかもしれないような数字は上がっていますけれども、長期療養したい人の数字が下がっているとか、すこやか福祉センターに対して安心する場所としてみたいな指標に対して数値が下がっているとか、そういう数値が上がるための施策をこれまで打ってきていなくて、達成度がむしろ下がっているという中において、次の施策、さっきの近藤委員のときの質疑にもありましたけれども、それにもかかわらず新しく全世代向けにして指標がもっと増える。まともにこれまで高齢者用の施策の達成度が全然満たされない中でさらに手を広げて、達成度がどんどんむしろ下がってしまう指標をつくっていってしまうのではないかということを皆さんが危惧しているのだと思うんですね。一例を挙げるとすると。
言ってしまうと、区政はPDCAサイクルで回すと言って、その失敗、反省がないのに前に進んでいいのかということで、どうやったらその数字が上がるのかというのを検討してくださいということ。それが検討もないのに次のステップに行こうというのは、また失敗するんじゃないか、数字が上がらないんじゃないか、指標だけ増えて、アンケートばかり増えて、何も数字が改善しないんじゃないか。どうやったら数字が改善できるのかというのをまず示してもらわないことには前に進めないと思うんですが、その辺いかがですか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
加藤委員御指摘の悪かった指標というのは、主に地域の見守り支えあいに関する指標と、あとは長期療養については横ばいだったかと思うんですけれども、その中身につきましては、実は長期療養に関しましては、実際に介護をしている人とそうでない人に分けて考えた場合、今、介護をしている人については、この3年間で非常に数値が上がってきているという結果があります。
なので、この中野区の全体的な20代、30代の年齢構成が多いということを考えますと、実際に介護が必要な状況になったときのことを考えると、実は状況はよくなっているのではないかというふうに考えておるんですけれども、それはその先の分析であって、ただ、やっぱり長期療養が必要になったときにどう思いますかということの指標を上げるための努力は続けてきているところです。ただ、その反省は、反省の反省でしているところではございます。
ただ、どのように指標が悪くて、それに対してどういう施策を打っているというようなまとめた報告を今までしていないというのも事実でございますので、どこかでまとめて、その指標に関してどのように区が取り組んでいるのかということを御報告する必要があるかとは考えます。
加藤委員
報告というよりは、報告も必要なんですけれども、報告をした上で、その数値が改善するのでは、そもそも指標が駄目かもしれないですし、その指標でよかったのかというもともとの話もあるかもしれないし、改善をしないんだったら、今までやっている政策は駄目だということを認めて、PDCAサイクルの中でちゃんと変えていかないと改善していかないじゃないですか。同じことをずっと繰り返して、無駄に税金を使っていることになる。改善もしない。それを前に進めようとしている。
それが改善しないにもかかわらず、次のステップに移行するというのが、非常にまた新たに何も進まないことが出てくるんじゃないかという。まずは限られたところで数字が改善するところを成功体験を持って次のステップに行く。こう行かないと、指標を増やすだけで何もできないまま、私たちは何もできませんという数字がどんどん増えてくる。
まずは成功させるというところに力点を置かないと、無駄に手を広げて、何もできませんという。すごい広く浅く、何もできない、何も解決できないという区政ができてしまうんじゃないかなと。そういうのが表面化してしまうんじゃないかというのが先ほどの近藤委員のイメージだと思うんですけれども、そのためにも今やっておかないといけないと思います。
そういう中において、先ほどの答弁の中にあって、物によっては高齢者に限ってしまっていたから前に進まなかった。全世代型じゃないと駄目だという反省もあったというのも出てくるかもしれないんですけれども、だから、そういうふうに一個一個問題を詰めて、だから全世代型なんだという展開にならないと、次のステップに行くべきじゃないと思うんですけれども、その辺どうですか。
藤井地域包括ケア推進担当部長
加藤委員のおっしゃるとおり、一つの問題を突き止めて、それを改善し、PDCAサイクルを確認した上で次のステップに行くというのは、形としては非常に理解いたしますし、重要性も理解いたします。しかし、問題外のそこも発生しておりまして、同時に進めていかなければいけないという状況があるのも事実だと思っております。なので、反省と、改善と、そして新しいことを組み合わせるということを一緒にやっていく必要が今の時期こそあると思っています。
加藤委員
さらに失敗が増えてしまうんじゃないかということで、スケジュールどおりこなしたいというんだったら、報告も改善も全部タイトで出してください。このスケジュールをこなしたいんだったら。そうじゃないと前に進めるべきじゃないと思います。
白井委員も言っていましたけれども、誰も納得していないですよ。この特別委員会に出てきて、地域包括ケアシステムの今後の在り方について誰もいいねとなっていない中で、じゃあ、何でいいねと言われないのかということが分かっていないじゃないですか。なのに前に進めようとしているから、このままだと誰も納得しない。つまりは、区民の代表の我々が納得しないということは、区民で構成される地域包括ケアシステム全体が前に進むのかということ自体が危ういんじゃないかなと思うんですよ。その辺、要望でお願いいたします。
内川委員
すみません。副委員長としてもちょっと一言言わせてもらいたいんですけれども、大変厳しい意見が出ましたよね。1月の報告から半年もたって7月なんですが、その結果としてアンケートをやりたいんだ、調査をやりたいんだ。しかも、委託ですよね。ちょっと情けないなと私も思ってしまいます。
それと、部長は区民の皆さんと一緒にとさっきからおっしゃっていますけれども、それも行政の責任逃れとしか聞こえないですよね。行政としてはこういうことをやりたいんだ、何をやりたいんだ、だから、皆さん、アンケートに協力してくれ、そうじゃないと回答なんて出てこないですよ。1万人というのも単なる回答数を増やしたいがための数字にしか見えなくて、もっとやっぱり行政としてはこういうことを考えていて、こういうことをやりたいから、皆さん、アンケートに協力してください。そういうふうに持っていかないと失敗しますよ、正直言って。
これから常任委員会でも同じ報告がされると思うんですけれども、予算も絡んできますので、もっと厳しい質問、意見が出ますよ。そのときにきちんと論破できるぐらいのことを今からやっぱり準備をしておいてください。意見です。
委員長
完璧な準備をしてください。答弁はいいです。求めていません。
藤井地域包括ケア推進担当部長
すみません。先ほどの私の答弁の中で修正がございましたので、申し上げます。先ほど、健康福祉審議会の地域福祉部会の中で、地域福祉計画の素案は秋頃というふうに申し上げたんですけれども、2月の予定でございます。申し訳ございませんでした。
委員長
訂正ということで承りました。
質疑は以上でよろしいでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、質疑がなければ、以上で本報告について終了します。
次に2番で、その他で何かございますか。
半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長
それでは、私からは、(仮称)総合子どもセンター分室の整備につきまして、口頭にて御報告申し上げます。
(仮称)総合子どもセンター分室の整備に係る工事期間につきましては、令和2年8月中旬から令和3年10月下旬を予定してございます。工事に先立ちまして、令和2年7月31日金曜日の午後6時30分より、東部区民活動センターにて工事説明会を開催いたします。説明会の開催に当たりましては、マスク着用のお願い、アルコール消毒液の設置、座敷間隔の確保など、新型コロナウイルス感染予防対策を行います。
なお、(仮称)総合子どもセンター分室につきましては、工事終了後、備品の調達等を行った後、令和4年2月に開設を予定しているところでございます。
御報告は以上でございます。
委員長
ありがとうございます。それでは、ただいまの説明について御質疑ありませんか。
石坂委員
やはり施設としては、利用される方に関して、区民の方にどこまで出せるのかというのは難しいところだと思いますので、しっかりと混乱がないような形で進めていただければと思いますので、要望で結構です。
委員長
要望として承りました。
他に、質疑はありませんか。
それでは、以上で所管事項の報告を終了します。
次に、審査日程のその他に入ります。
委員会を暫時休憩します。
(午前11時29分)
委員長
それでは、委員会を再開します。
(午前11時29分)
休憩中に御確認いただきましたとおり、次回の委員会は第3回定例会中とし、急な案件が生じた場合は正副委員長から招集させていただきたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
以上で本日予定した日程は全て終了しますが、各委員、理事者から特に御発言ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で地域包括ケア推進調査特別委員会を散会いたします。
(午前11時30分)