令和2年10月07日中野区議会子ども文教委員会(第3回定例会)

中野区議会子ども文教委員会〔令和2年10月7日〕

 

子ども文教委員会会議記録

 

○開会日 令和2年10月7日

 

○場所  中野区議会第5委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後5時16分

 

○出席委員(8名)

 高橋 ちあき委員長

 斉藤 ゆり副委員長

 吉田 康一郎委員

 小杉 一男委員

 いでい 良輔委員

 中村 延子委員

 平山 英明委員

 むとう 有子委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 教育長 入野 貴美子

 子ども教育部長、教育委員会事務局次長 戸辺 眞

 子ども家庭支援担当部長、教育委員会事務局参事(子ども家庭支援担当) 小田 史子

 子ども教育部子ども・教育政策課長、教育委員会事務局子ども・教育政策課長、教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長 永田 純一

 子ども教育部子ども政策担当課長 青木 大

 子ども教育部保育園・幼稚園課長、子ども教育部保育施設利用調整担当課長、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長 渡邊 健治

 子ども教育部幼児施設整備課長 藤嶋 正彦

 子ども教育部子ども教育施設課長、教育委員会事務局子ども教育施設課長 塚本 剛史

 子ども教育部子育て支援課長、子ども家庭支援センター所長 古川 康司

 子ども教育部児童相談所設置調整担当課長 半田 浩之

 子ども教育部育成活動推進課長 細野 修一

 子ども教育部子ども特別支援課長、教育委員会事務局子ども特別支援課長 石濱 照子

 教育委員会事務局指導室長 宮崎 宏明

 教育委員会事務局学校教育課長 板垣 淑子

 

○事務局職員

 書記 松丸 晃大

 書記 本多 正篤

 

○委員長署名


審査日程

○陳情

 第11号陳情 保育園建設計画について

○所管事項の報告

 1 令和3年度国・都の施策及び予算に関する要望について(子ども教育部、教育委員会事務局)

 2 中野区基本構想改定検討素案について(子ども教育部、教育委員会事務局)

 3 旧中野刑務所正門の取扱いにかかる意見について(子ども・教育政策課)

 4 中野区立図書館指定管理者候補者の選定結果について(子ども・教育政策課)

 5 ブックスタート事業の開始について(子ども・教育政策課)

 6 中野区立明和中学校の通学区域及び新校舎整備期間延長に伴う指定校変更の取扱いについて(学校再編・地域連携担当)

 7 中野区立保育園における医療的ケアが必要な子どもの保育拡充について(保育園・幼稚園課)

 8 今後の小中学校施設整備の基本的な考え方(案)について(子ども教育施設課)

 9 令和2年度(2020年度)健康福祉サービス等に関する意識調査及び意向調査の実施結果について(子ども特別支援課)

10 中野区立南部障害児通所支援施設の指定管理者候補者の選定結果について(子ども特別支援課)

11 (仮称)中野区いじめ防止等対策推進条例の考え方について(指導室)

12 教育管理職の異動について(指導室)

13 「GIGAスクール構想」における学習用端末の配備について(学校教育課)

14 教職員のストレスチェックについて(学校教育課)

15 その他

 (1)児童虐待防止推進月間の取組について(子ども家庭支援センター所長)

 (2)2021年中野区成人のつどいについて(育成活動推進課)

 (3)区立学校の儀式的行事等について(学校教育課)

 

○地方都市行政視察について

○所管事務継続調査について

○その他

 

委員長

 それでは、定足数に達しましたので、子ども文教委員会を開会いたします。3日目でございますが、よろしくお願いいたします。

 

(午後1時00分)

 

 本日もお手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 では、そのように進めます。

 なお、審査に当たっては5時を目途に進め、3時頃に休憩を取りたいと思いますので、御協力をよろしくお願いいたします。

 議案に入ります。

 陳情の審査を行います。

 第11号陳情、保育園建設計画についてを議題に供します。

 委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後1時01分)

 

委員長

 それでは、確認をさせていただきましたので、委員会を再開いたします。

 

(午後1時02分)

 

 それでは、お諮りいたします。第11号陳情を閉会中も継続審査すべきものと決するに御異議ございませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 では、御異議ないので、そのように決します。

 以上で第11号陳情についての審査を終了いたします。

 次に、いよいよメインになってまいりまして、所管事項の報告を受けたいと思います。

 1番、令和3年度国・都の施策及び予算に関する要望についての報告をお願いいたします。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 それでは、令和3年度の国・都の施策及び予算に関する要望につきまして、お手元の冊子(資料2)によりまして御報告をさせていただきます。

 令和3年度の施策及び予算に関する要望につきましては、国への要望事項が22項目、8月7日に要望を行ってございます。東京都への要望につきましては23項目、8月25日に要望を行ってございます。

 それでは、令和3年度国の施策及び予算に関する要望につきまして御説明をさせていただきます。

 冊子の4ページをお開きいただきたいと思います。2、外国人労働者受け入れ拡大に伴う環境整備につきまして、(3)日本語学習、教育環境の整備に対する財政支援を求めてございます。

 5ページでございます。3、子育て支援策の充実といたしまして、(1)子ども・子育て支援新制度への対応、財源確保、財政支援などの支援を求めてございます。

 6ページをお開きいただきたいと思います。(2)は東京都認証保育所等を含めた保育施設に対する財政支援等でございます。(3)は保育士等の処遇改善に要する財源確保、(4)子育て世帯の経済的負担の軽減では、ひとり親家庭への支援、中学生までの医療費助成などを求めてございます。

 次に、7ページを御覧いただきたいと思います。4、児童相談所設置の促進では、(1)児童相談所の円滑な設置・運営に向けての児童相談所及び一時保護所の整備費の拡充等を求めてございます。

 9ページをお開きいただきたいと思います。(2)児童相談所設置市の事務の範囲、実施体制を含めた児童相談所の在り方についての検討を求めるものでございます。

 次に、16ページをお開きいただきたいと思います。9、医療保険制度の充実、(2)子育て世帯への支援といたしまして、区市町村の補助制度に対する財政措置を求めてございます。

 18ページでございます。10、国有財産の活用では、(1)未利用国有地等の優先的使用の拡大、(2)活用に向けた制度の見直しなどを求めてございます。

 19ページ、11、地域医療の充実では、特定不妊治療費助成の拡充を求めてございます。

 31ページでございます。20、学校施設の整備促進では、(1)学校施設に係る財政支援の充実・強化、(2)学校ICT環境の充実として、GIGAスクール構想に基づく補助等についての対応を求めてございます。

 次に、33ページからが22、新型コロナウイルス感染症対策でございます。

 35ページの(9)各種手続きの財政支援及び簡素化等、また、36ページの(10)学校ICT環境の整備促進では、オンライン学習等の環境整備の早期実現を求めてございます。

 続きまして、令和3年度都の施策及び予算に関する要望につきまして御説明をさせていただきます。

 冊子の5ページをお開きいただきたいと思います。4、外国人労働者受け入れ拡大に伴う環境整備を求めてございます。

 6ページでございます。5、子育て支援策の充実では、子ども・子育て支援新制度への対応につきまして記載のとおりを求めてございます。

 7ページの(2)です。待機児童対策に係る特別区の独自施策への財政支援の拡充等を求めてございます。(3)は子育て世帯の経済的負担の軽減という内容でございます。

 次に、8ページ、9ページをお開きいただきたいと思います。6、児童相談所設置の促進です。こちらは促進のための財源移譲、児童相談所の立ち上げ支援、課題が生じた際の協力を求めるものでございます。

 次に、12ページ、8、障害者施策の充実の(3)医療的ケア児等受入れ施設に対する支援の充実、これは医療的ケア児等の受入れ施設に対する報酬見直しの国への働きかけなどを求めるものでございます。

 15ページをお開きください。10、都有財産の活用といたしまして、貸付料の無償化など、負担軽減等の支援制度の拡充を求めてございます。

 次に、18ページでございます。12、配偶者暴力の防止と被害者保護の充実といたしまして、関係機関との連携強化による支援体制の構築を求めてございます。

 34ページ、35ページの22、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開催延期に伴う対策の強化ということで、(4)スポーツ振興の基盤づくりなどを求めてございます。

 36ページからは、23、新型コロナウイルス感染症対策についてということで、38ページの(7)各種手続きにおける簡素化、(8)学校ICT環境の充実といたしまして、継続的支援と活用しやすい制度への改善を求めてございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ありがとうございます。

 ただいまの報告について御質疑ありましたらお願いいたします。

小杉委員

 国のほうの8ページですね、⑥にある里親委託のところですけれども、里親委託への国庫補助は児童相談所がない自治体にはなかったということだと思うんですが、児童相談所が来れば国庫補助が増えるということというふうに、これを読んだらそう感じたんですけども、どれほど増えるのかなと思ったんですが。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 里親委託につきましては、今、児童相談所のほうで行っている事業につきまして、補助金のほうが来ているというふうに聞いているところでございます。具体的にどういった事業に幾らつくのかというのは、申し訳ありません、今、予算編成の過程で情報収集しているところでありまして、金額について幾らというのはちょっと今ここで申し上げるのはできないという状況でございます。

小杉委員

 児童相談所に伴って、そのほか何か国庫補助が増えるとか、そのほかには何かあるんですかね。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 児童相談所につきましては、かなり幅広く国庫補助とか、あと、まず一番大きなものといたしましては、今後児童を措置した場合の措置費というものが必要になってございまして、こちらにつきましては基本的には国庫負担が2分の1ということで、残りの2分の1につきましては区負担ということになります。またそれ以外にも、補助金のメニューにつきましては、先ほども申し上げましたとおりかなり手広いメニューがございまして、そちらにつきまして、予算編成の段階でどういったような国庫がつくものなのかについて、今、情報のところを収集しているところでございます。

むとう委員

 毎年、国に対して、東京都に対して、なるほどなと思えるいい内容の要望書を出しているのかなという印象を持っているんですけれども、参考までに、昨年要望して要望がかなったというような、区としてもうれしいみたいなものが何例かあれば御紹介ください。

委員長

 分かりますか。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 一例として申し上げますけれども、一時保護所の整備費につきましては、これまでも国のほうに、整備費のほうが実態とかけ離れている状況等もございまして、要望のところをしてきたところでございます。メニューそのものは変わっておりませんけれども、基準単価の引上げ、また個別対応のための整備につきまして加算上限額の引上げ等ございまして、今現在、区のほうでも一時保護所につきましては整備しているところでございますので、こちらにつきましては若干の歳入増を見込んでいるところでございます。

委員長

 よろしいですか。ほかには大丈夫ですか。(「1個しかないの」と呼ぶ者あり)

 子ども・教育政策課長のほうで分かりますか。別に、なければないで、あればある。

 ちょっと待ってね、今答弁待ちですけど、ないですか。よろしいですか。児童相談所だけ。

 よいですね。ないそうです。

吉田委員

 この要望事項、当委員会が、まあ教育委員会でも所管しているわけですけど、「子育て」という項目はあるけど、「教育」というところはないものなんですか。要望、何にもないんですか。

委員長

 後ろのほうにあるよね。(「あ、あった。ごめんね」と呼ぶ者あり)

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 教育の関係で申しますと、学校施設整備でありますとか、ICTの充実、またオリンピック・パラリンピックに伴う国際理解教育等でございます。

委員長

 後ろのほうに――。

 よろしいですか。

斉藤委員

 ありがとうございます。国にも、都にも、両方とも6ページのところで、保育士の人材確保、安定的確保のところです。新型コロナウイルス感染症で顕在化した問題として保育士の給与の問題があって、休園中に休んだ保育士に給与が支払われなかった園がありました。これに関して区として全園に文書で通達して指導したということは聞いておりますけれども、それについてここに記載がありませんが、何か区として考えていることなどございましたらちょっとお聞かせください。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 臨時休園に当たりまして、区のほうから何度か保育施設のほうにはメール等で通知をしております。まず、4月13日の段階で臨時休園が始まったときに、必要な職員数を確保して、それ以外の職員については自宅勤務ということを通知いたしまして、その後、人件費分について、適正な給与の支払いに充てるようにということで、4月30日に通知したところです。その後、給与等を支払っていない園等がありましたので、改めて6月にも適正な給与を支払うということで通知をしたところです。

 区としてその後の対応なんですけれども、2園につきまして特別指導検査というものを行いました。7月に1回、それから8月に1回行いまして、現在、改善状況報告書というものを求めているところでして、まだ完了はしていないんですけれども、どちらも支払っていなかった賃金につきましては支払いましたという報告と今後支払っていきますということの報告を受けております。ただ、証拠書類がまだ整っていないので、その辺を今詰めているところでございます。

斉藤委員

 区として一生懸命してくださっているというのは聞いております。でなくて、基本的にここに保育施設への委託費の弾力運用のシステムの問題があるのではないかなと思っているのですけど、それに関して何か御意見があったらということで御質問しました。

委員長

 ちょっと待ってね。休憩します。

 

(午後1時16分)

 

委員長

 再開いたします。

 

(午後1時17分)

 

 そぐった質問をよろしくお願いいたします。

 では、よろしいですか。

 

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 では、以上で本報告については終了いたします。

 次に、2番、中野区基本構想改定検討素案についての報告をお願いいたします。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 それでは、中野区基本構想改定検討素案につきまして、お手元の資料(資料3)によりまして御報告をいたします。

 本報告は、全ての常任委員会におきまして御報告をさせていただくものでございます。当委員会に関連するものを中心に御説明をさせていただきます。

 中野区基本構想検討素案につきまして、改定をいたしましたので、その内容についての御報告ということでございます。

 1、改定の主旨でございます。

 一つ目の丸でございます。新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、産業構造や働き方、人と人とのコミュニケーションのあり方の変化など、新しい生活様式への移行が進んでいるところでございます。今後、様々な分野におけるデジタル化を加速するなど、社会の変化を見据えた質の高い行政サービスを提供していく必要がございます。こうした新型コロナウイルス感染症による影響を踏まえまして改定をするものでございます。

 また、検討素案に関する区民意見交換会、関係団体等からの意見聴取、電子メール等で区に寄せられた意見等を踏まえまして改定をいたします。

 2、改定素案に係る区民意見交換会等の実施結果でございます。

 (1)区民意見交換会でございます。令和2年2月23日に桃園区民活動センターで区民意見交換会を実施いたしました。当初全8回の実施を予定してございましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、2回目以降の実施を中止いたしました。

 (2)関係団体等からの意見聴取でございます。52回実施し、延べ参加者数は704人となってございます。意見聴取を行いました主な団体は記載のとおりでございます。

 (3)電子メール等で区に寄せられた意見でございます。56件の御意見をいただきました。

 (4)意見の内容につきましては、別紙1を御覧いただきたいと思います。

 検討素案に対する主な意見の概要及びそれに対する区の考え方・改定検討素案への反映状況といたしまして、56項目ございます。このうち、子ども教育部、教育委員会事務局の関係項目につきまして御説明をいたします。

 別紙1の3ページを御覧いただきたいと思います。24番の項目でございます。子どもの命と権利を一番に守るということを記載すべきとの意見につきまして、10年後に目指すまちの姿が実現した状態という形での表現を用いているとしてございます。

 25番、被虐待児へのケアについて盛り込むことにつきまして、被虐待児へのケアも含めた姿を描いているとしてございます。

 26番、「つながり」という言葉は具体性に欠けるという意見につきまして、記述を見直ししてございます。

 27番、地域だけでなく「家庭」という言葉を盛り込むことにつきまして、記述を見直してございます。

 28番、子どもにとって大事なことは、子どもが自ら取り組める環境があることという意見につきまして、まちの姿で子どもたちが主体的にチャレンジしながら成長している姿を描いているとしてございます。

 29番、まち全体の子育ての力を高めるためには、学校が地域に開かれ、児童館が拠点の役割を果たすことが欠かせないという意見につきまして、「地域と連携・協働する」という表現を用いて描いているとしてございます。

 30番、子どもと若者の元気が何よりのまちの活気という御意見につきまして、まちの姿の(2)で子どもや若者がチャレンジする姿を描いているとしてございます。

 31番、子どもの声があふれる街にこそ未来があるという意見につきましては、まちの姿(2)の「子どもたちは、未来に向けて、チャレンジしながら成長しています」という文章で描いているとしてございます。

 32番、障害児やインクルーシブ教育という表現がないという意見につきまして、全ての子どもを対象に「子ども」という表現を用いているとしてございます。

 次に、4ページ、38番と39番でございます。社会教育、学びの自由につきましては、「生涯を通じて楽しく健康に過ごせる環境をつくります」というふうにここで記載をしているとしてございます。

 続きまして、6ページの54番でございます。若者など単身者への参加促進が大切という意見につきまして、若者も含めたつながりやチャレンジ支援で描いているとしてございます。

 それでは、元の資料の3、改定検討素案の(1)検討素案から改定検討素案への主な変更点といたしまして、別紙2を御覧いただきたいと思います。子ども教育部、教育委員会事務局の関係項目につきまして御説明いたします。

 2ページを御覧いただきたいと思います。表の左側が新たに作成しました改定検討素案、右側が検討素案でございます。変更箇所には下線をつけてございます。その3段目の(2)未来ある子どもの育ちを地域全体で支えるまち、7番、5ページでございます。社会の変化に対応した質の高い教育を実現しますのところでございます。いただきました御意見を踏まえまして、「自分のことを大切にする」を「自分と他者を大切にする」とし、「よりよく」を漢字といたしました。そして、「学校や幼稚園、保育園などがつながり、地域と連携・協働することで」を「学校や幼稚園、保育園などの円滑な接続や交流が行われ、家庭や地域と連携し、協働しながら」というふうに改めてございます。

 それでは、最初の資料にお戻りいただきたいと思います。

 (2)本文でございます。さきの変更点を反映いたしました改定検討素案の全文は別紙3のとおりでございます。後ほど御覧いただければと存じます。

 4番、区民意見交換会等の実施でございます。

 改定検討素案に係る区民意見交換会を、「区民と区長のタウンミーティング」といたしまして、10月18日から11月1日の間において全8回実施を予定してございます。実施に当たりましては、事前申込制とするなど、新型コロナウイルス感染症拡大防止策を講じた上で実施をいたします。

 (2)意見募集でございます。電子メール、ファクス、郵送で、11月2日まで意見を募集いたします。

 (3)周知方法でございます。区民意見交換会等の実施に当たり、なかの区報10月5日号や中野区ホームページへの掲載等により周知をいたします。

 5、その他でございます。

 改定検討素案で描くまちの姿につきまして、現在の中野のまちに対する区民の実感を把握するため、「2020中野区区民意識・実態調査」におきまして調査を行います。

 6、今後のスケジュール(予定)でございます。

 基本構想につきまして、区議会での御議論や区民意見交換会等の意見を踏まえまして、12月に検討案を作成し、議会へ報告をさせていただきます。その後、パブリックコメント手続を実施し、令和3年第1回定例会におきまして基本構想の議案を提出させていただきたいというふうに考えてございます。

 なお、基本計画及び区有施設整備計画につきましては、令和3年8月の策定を予定してございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ありがとうございます。

 ただいまの報告について御質疑ありましたらお願いします。

平山委員

 まず、この1ページ目の電子メール等で区に寄せられた意見というのが56件となっていますよね。先ほどこの別紙で御紹介をいただいたのが56件ですので、恐らくこれであろうと思うんですが、区民意見交換会や関連団体からの意見聴取で寄せられた意見というのはあったんですか。それはこちらには載っていないんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 区民意見交換会でいただいた御意見は、こちらに同じ、類似の項目としてまとめさせていただいてございます。

 また、関係団体からの要望につきましても、同様に基本構想に関する御意見はこちらに反映をしてございまして、その他の事項についてはまた別で整理をさせていただいてございます。

平山委員

 その他の事項というのは何なんですか。基本構想の意見聴取をやったんじゃないですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 失礼しました。その他の事項と申しますのは、基本構想とは別に、例えば個別具体の事業であるとか、何か具体的な要望などがあったものということでございます。

平山委員

 分かりました。

 ということは、これ、メール等で寄せられた意見というのが56件ですけど、たまたま56で一緒だということなんですかね。ここをどう見ればいいですか。いや、この数がぴったりだから、この56種類の要望がそれぞれ寄せられたのか、それともこの56件の中にも例えば同様の意見があったりしてそれは集約をされているのか、それはどっちなんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 この56件として集約をさせていただいてございます。

平山委員

 56件と集約をしているということは、たまたま数が同じであって、このメール等で区に寄せられた意見の56件は、例えば集約すると56件よりも少なかったというふうに考えていいんですよね。要は、全てがちゃんと反映をされたものかどうかというのを、どういうふうに反映されているかというのを確認したかったので。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 委員御指摘のとおり、いただいた御意見につきましては全て集約した結果、数が56ということで、それが偶然一致をしたというものでございます。

平山委員

 そういうことなので、そういうことでしょう。

 もう一つ、先ほど若者に関することも当該委員会に関することとして御報告をいただきましたけども、基本構想で示す若者の定義を教えてください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 若者につきましては、中学生から39歳までということでございます。

平山委員

 中学生から39歳でいいんですね。

 それで、中学生から39歳までの若者は全てこの子ども文教委員会の所管になるんですか。そこが……。いや、要は、ほかの委員会でも同様にこの若者というものについて論じられるのか……。今、区はこの若者政策というものに少し力を入れようとされている節もあるじゃないですか。それはどこの委員会で論じられるのか。子ども文教委員会なのか、子ども文教委員会だとすると根拠は何なのかということを知りたいんです。

小田子ども家庭支援担当部長

 基本的には、子ども教育部のほうで、今、若者の支援策ということで、特に積極的な若者に対する支援であったり、またいろいろ御相談であったりということで、議論で取り上げている部分はあると思います。ただ、例えばすこやか福祉センター等に関しましては、あらゆる年代に対する支援ということでございますので、内容によりましては当然厚生委員会のほうでも取り上げていただく部分だというふうに理解しております。

平山委員

 聞き方を変えます。若者政策を担当するところはどこですか。

小田子ども家庭支援担当部長

 子ども教育部のほうでございます。

平山委員

 それは組織条例の中に載っていますか。だって、組織条例にそれぞれのこの所管は何を担当するとちゃんと明記されて、皆さんはそれに基づいた仕事をしなきゃいけないじゃないですか。

 いや、それでいいのかな、駄目だったらちゃんとそこから変えていかなきゃいけないんじゃないのかなと。何か中途半端に扱われているような気がしてお尋ねしているんです。

小田子ども家庭支援担当部長

 すみません、ちょっと。例えば育成活動推進であるとすると、地域での若者の活動の支援ということを一つ内容として挙げてございますし、今回新たに設置されます子ども・若者支援センターにおきましては、その相談窓口を所管して運営をしていこうというふうになってございますので、当該部のほうでの所管だというふうに認識はしてございますが。

平山委員

 要は、所掌事項に入っているかどうかは非常に大事なことなので、もう一回ちょっと確認をして、整理をしたほうがいいんじゃないのかなと。

 例えば若者に関することという言葉は最近増えてきていて、それが悪いわけではなくて、じゃあ、それをいろんな委員会でばらばらに審査するよりも、きちんとどこか所掌事項を持つ御担当のところでやられたほうがいいのかなと思ったので。あったらあったでいいんですよ。

委員長

 分かりますか。

小田子ども家庭支援担当部長

 申し訳ございません。部のほうの所掌ですと、例えば、子育て、教育支援に関することで、地域支えあい推進部に属するものを除くというようなかなり大きいくくりでございまして、個別の項目で条例の中では「若者」という単語でくくっているところは部にはないというふうに認識してございます、他部にも。

平山委員

 いや、別に部じゃなくて課でもいいんですけど。課だと細かい所掌事項があるんですけど。

 もうこれ以上聞きません。もうこれ以上聞きませんけど、要するに、皆さんは条例に基づいてお仕事を進めていただかなくちゃいけないので、そのよって立つところの所掌事項に今やっている仕事があるのかないのかということはものすごく大事なことですから、仮にね、仮に現在の組織条例ではそこが曖昧だなというのであれば、組織条例自体を見直されたほうがいいかと思うんです。

 それは当該委員会の所管の話ではないんですけど、あえて若者についてここで今後もずっと議論していいのかという問題があるので、そういう疑問がありましたということをお伝えいただけませんか。

小田子ども家庭支援担当部長

 委員御指摘のとおり、ちょっと庁内でもきちんと担当部署なり議論の場というところで整理させていただきたいと思っております。ありがとうございます。

委員長

 よろしくお願いします。

むとう委員

 区民意見交換会なんですけれども、8回を予定していたけれども、新型コロナウイルス感染症の影響でできなかったということなんですけれども、8回目、最後は何日を予定していたのでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 区民意見交換会の日程でございますが、2月23日から3月24日まででございます。

むとう委員

 ちょっと不思議に思ったのは、その下のところで、関係団体等からの意見聴取ということで、実施回数52回で、この回の中のうち集会形式もあったという記載になっておりますけれども、この集会形式、電子メールでの意見交換会も含むということなので、回数が分からないんですけれども、集会形式では何回で、いつからいつまでの間に行われたのでしょうか。

委員長

 大丈夫ですか。よろしいですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 団体の意見の聴取につきましては、2月5日から3月25日までの期間におきまして、各団体との意見の交換であるとか定期的な会合といったような場を利用いたしまして意見交換を実施してございます。(「回数は」と呼ぶ者あり)

委員長

 回数は分かりますか。

 ちょっと休憩します。

 

(午後1時35分)

 

委員長

 再開いたします。

 

(午後1時36分)

 

むとう委員

 これを全部まとめているのが企画ということなので、ここで詳しく聞いても答えられない、所管以外になってしまうのかもしれないんですけれども、普通に考えたときに、区民の意見交換会は2月23日から3月24日までの8回を予定していて、新型コロナウイルス感染症の影響で1回しかできなかった。だけれども、この各団体からの、集会形式というのも、区が意見交換会を中止していた時期、2月5日から3月25日までの間に行われたということがちょっと違和感というか、その各団体が何かの集まりがあった際についでに聞いたことなのかもしれないんですけれども、それにしても、ここで延べ参加人数が704人もいたということですから、それなりの人数の方が集会形式の中に参加されていたのではないかと想像するわけなんですね。そうした場合に、だったら区民意見交換会も新型コロナウイルスの感染を予防、3密を避けるような形でできなかったのかなという気も、こっちができなくて各団体の集会形式が同じ時期中止にならず行われたというところが、この報告から所管外のことになるのかもしれませんけれども、ちょっと私、違和感があったもので、分かる範囲のところでお分かりになればお答えいただけたらと思います。

青木子ども教育部子ども政策担当課長

 子ども教育部と教育委員会事務局の所掌の関係の団体に関しましては、今回、意見聴取をしたのが6団体になりまして、2団体、小学校PTA連合会と中学校PTA連合会についてはメールで意見聴取をさせていただきました。その他の4団体につきましては、2月の上旬から中旬という設定時期でございまして、新型コロナウイルスの感染拡大がそこまで拡大されていない時期に意見聴取したということで、実施しております。

むとう委員

 ということは、区のほうで2月23日の1回目はやったけれども、その後は中止になった。でも、団体からの教育委員会絡みでは4団体から意見聴取をしたというその4回は、3月23日以前だったということでよろしいですか。2月だ。ごめんなさい。2月23日以前ということですか。

青木子ども教育部子ども政策担当課長

 委員のおっしゃるとおりでございます。

委員長

 ほかには。よろしいですね。いいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 では、ないようですので、ただいまの報告は終了いたします。

 次に、3番、旧中野刑務所正門の取扱いにかかる意見についての報告をお願いいたします。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 それでは、旧中野刑務所正門の取扱いにかかる意見につきまして、お手元の資料(資料4)によりまして御報告をいたします。

 旧中野刑務所正門の取扱いにつきまして、文化財的価値並びに保存及び公開、平和の森小学校新校における良好な教育環境の確保につきまして、昨年12月に区長から教育委員会に対しまして意見聴取がございました。これを受けまして、意見の申出をいたしましたので、御報告をさせていただくものでございます。

 1、文化財保護審議会の答申についてでございます。

 教育委員会は、区からの意見聴取を受け、本年1月に文化財保護審議会に対しまして、正門の文化財的価値並びに保存及び公開について諮問を行い、7月30日に答申を受けました。

 答申の内容につきましては、別紙1を御覧いただきたいと思います。

 主な内容といたしましては、1、文化財的価値といたしまして、極めて重要であることとしてございます。

 2、保存のあり方といたしまして、復元して保存をすること。また、曳家を選択する場合の留意点が述べられてございます。

 3、公開のあり方といたしまして、随時見学できるような公開活用を実現することとしてございます。

 4、保存公開の留意点といたしまして、保存と公開を一体として捉えるとしてございます。

 詳細につきましては、別記となってございますので、後ほどお読み取りをいただければと存じます。

 次に、2、教育委員会の意見についてでございます。

 教育委員会におきましては、上記の答申を踏まえまして、教育委員会定例会の議決を経て、9月4日に区長に対しまして意見の申出を行いました。

 別紙2を御覧いただきたいと思います。

 一つ目が文化財的価値について、二つ目が保存のあり方について、三つ目が公開のあり方についてといたしまして、答申の内容を踏まえた上で、特に保存や公開に当たりましては、平和の森小学校新校舎の建設や教育活動に影響が出ないように配慮を求めてございます。

 そして、四つ目が平和の森小学校新校における良好な教育環境の確保についてということでございます。正門を現在の場所で保存・公開するとなると、新校舎建設のための校地面積や地形が確保できず、適切な教育活動を遂行することが難しくなること。また、正門の保存・公開の場所は、真正性を失わない範囲で、学校予定地以外で確保されたいということ。なお、場所を移動することとなった場合は、新校舎開設時期に影響が生じないように配慮を求めるというものでございます。

 また、五つ目に、その他の要望事項といたしまして、新校舎竣工までの期間につきましても、良好な教育環境確保への配慮を求めるとしてございます。

 恐れ入ります。1枚目の資料にお戻りください。

 3、今後のスケジュール(予定)でございます。

 令和2年12月に正門の取扱いにかかる方針(案)につきまして議会報告を予定してございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ありがとうございます。

 ただいまの報告について御質疑ありましたらお願いいたします。

平山委員

 お尋ねをします。通常この文化財保護審議会の答申を求められる場合というのは、どういう場合で、どういうタイミングと聞けばいいのかな。――なのか教えていただけますか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 区では、文化財の保存及び活用に当たって、適正な運営を図るために文化財保護審議会を置いてございます。したがいまして、そうした内容について、教育委員会として検討するという必要が生じたときに、この審議会に対して諮問を行うものというふうに考えてございます。

平山委員

 諮問は区長からですよね。違うの。諮問は区長からですよね。

 いや、一つだけ疑問なのは、要するに、スポーツとか文化は本来教育委員会の所管じゃないですか。だけど、当区ではいわゆる委員会とか組織としては分かれている。これは他自治体でもままあることなので問題はないんですけども、言ってみれば、最終的に本当は教育委員会が責任を持たなきゃいけない分野であるわけで、区長が就任された後にこの門を保存したいということをおっしゃられて、しばらくの間、一向にこの文化財保護審議会に対して答申が行われないまま物が進んできたように思うんですけど、専門家を入れたりなんだりということで。これまでの文化財の保護だとか、そういったことの経緯から考えて、ちょっとタイミングが遅いし、異常なんじゃないかなと思っているんですけど、所管としてはどうお感じになっていますか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 今回の文化財保護審議会への諮問の流れとしましては、12月19日付で区長から教育委員会宛てに意見聴取がございました。教育委員会としましては、区長に対して意見を申出するに当たりまして、文化財保護審議会に対しまして諮問するということにつきまして、1月10日、教育委員会定例会におきまして議決をいたしまして、諮問をいたしまして、そして7月30日付で答申をいただいた、そういう経過でございます。

 それで、これまでのことでございますが、この門のことにつきまして区長から文化財的価値についての意見聴取といったものがございませんでしたので、そのような機会がなかったというふうに考えてございます。

平山委員

 いや、そのような状態の中で、いわゆる当時は文化スポーツだったのかな──他の所管で文化的価値があるのないのという議論がなされていたということが私はちょっと考えにくいなと思うんですけど、そういう点について所管としてはどのようにお感じになっていましたかという質問なんです。

戸辺教育委員会事務局次長

 確かに、中野区におきましては文化財保護審議会という附属機関がございますので、一定のもの、有形、無形を含めて、文化的な価値があるかどうかというものを判断するとき、そこに諮問して、答申を参考に教育委員会として、もしくは区としての判断をそれから行うということについては、当然していく必要があるものでございまして、その点について、当時、専門家の意見は聞いたんですけれども、この文化財保護審議会の意見は通していないということについては、今から思えば、やはり文化財保護審議会に対して、そうした附属機関としての役割を軽視したというか、失念しているというか、その部分について、一定、通さなかったことについては、非難されるところがあったのかなというふうには認識してございます。

小杉委員

 ちょっと経緯がよく分からないんですけども、前に設計の図面が出てきていたと思うんですが、それは文化財保護審議会の答申を受けなかったからあの案というのはやめになったという考えでいいんですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 今、委員おっしゃられた設計の案というのは学校の案ということで認識した上でですが、現在、門を現地に保存して、その周りに新しい平和の森小学校の新校舎を建てる、そういった基本計画案というものをつくっているところでございます。その考え方としては、当時、文化財保護審議会に諮問する前の状態においての現地保存、その考え方に沿った上での基本計画案でございます。

小杉委員

 じゃあ、今回の意見を踏まえて、次のまた段階にどう進めていくのかという形になるという考えでよろしいですかね。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 今後の学校設計の在り方としましては、現在、門の取扱いについては再検討するということで整理されてございますので、その取扱い、しっかり決まった上で、それに基づいた形でもう一度学校のほうの基本計画であったり設計のほうを作業を進めていく、そういった流れでございます。

小杉委員

 じゃあ、この別紙2のところで伺いたいんですけれども、保存のあり方のところで、ただし、平和の森小学校の新校舎に影響が出ない範囲での保存を条件とするというのが書いてありますが、この想定している影響というのはどういうふうに考えているんでしょうか。既に影響が出ているとすれば保存しないでもいいということなのかなと思ったんですが、これはどういう影響と考えているでしょうか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 新校舎建設に影響が出る出ないというところにおきましては、あくまでもやはり建築敷地としての状況をしっかりと考慮する必要があるというふうに考えております。ですので、今回、文化財保護審議会からの答申の中でも、例えば門を活用する上ではこういった面積を確保すべきだとか、そういった答申がございましたので、それが果たして平和の森小学校の新校舎にどのような影響が出るか、果たして建てられるのかどうか、そういったところはしっかりと、いわゆる新しい校舎として子どもたちの良好な学習環境を確保する上で影響が出ないものなのかどうかというところはしっかりと判断する必要があるというふうに考えてございます。

小杉委員

 面積と言われましたけど、具体的にこれ以上とか、最低これだけとか、そういうのは何かあるんですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 いわゆる指針として、児童数がこれぐらいだとこれぐらいの面積が望ましいというような、そういった数値、指標のようなものはございますけれども、実際に、中野区、こういった都心部でございますので、そういったものとは超越した形で、地域の事情、事由に合わせた形での新校舎設計を考えているところでございます。

 面積として十分なのかという点もそうですし、あと土地の形ですね。当然、建物だけ建てればいいというわけではなくて、校庭とのアクセスの仕方ですとか、児童の安全・安心を最大限に考慮した上での新校舎建設をする必要がございますので、そういったところを総合的に勘案して判断するものだということでございます。

小杉委員

 4番のところでは、この「また」以降ですけれども、「真正性を失わない範囲で、学校予定地で確保されたい」とあるんですけども、文化財保護審議会の中身を見ると、曳家の場合、その理由を明確にし、真正性を重視し、旧中野刑務所敷地内で保存するとありますけども、旧中野刑務所敷地内で学校予定地以外という、そういった場所がそもそもあるんですかね。よく分からないなと思って。こっちの教育委員会では学校予定地以外でと言っていますけども、旧中野刑務所敷地内で、なおかつ学校の予定以外でというのが場所としてあるんですか、どうですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 学校予定地ということでございますれば、今回、旧矯正研修所跡地を今後区として取得をしていきたいというふうに考えてございますけれども、その中のうち、学校の建設に使っていくいわゆる敷地の部分はどこまでとするかというのは、あくまでもやはり門の取扱いがどうなるかによって変わってきてしまうので、今の時点でここからここまでが学校の用地ですよということは明言はできない状況でございます。

 今、委員の御質問にあったように、例えば学校の用地以外で旧刑務所の敷地ということであれば、平和の森公園も全て旧刑務所の敷地という捕らまえ方は可能であるというふうなところでございます。

小杉委員

 ちょっとまだまだこれから動くようなところもあるということですね。

 じゃあ、今後の見通しとして、曳家にするとかなり時間がかかるし、お金もかかるということですけれども、今後、12月の議会に方針が出されますが、そこには区としてどこまで方針を出していくとかというのは、そういうのは見通しとかはありますか。

委員長

 課長じゃないんじゃない、それは。

戸辺教育委員会事務局次長

 こちらにつきましては、区長部局としての御判断ということになりますので、教育委員会としてそこまで詳しく把握している状況ではございません。

委員長

 そういうことです。

小杉委員

 曳家にすると6年かかるということで、そうすると工事も入れると8年かかるということでね。その曳家にする理由も明確にするとなると、なかなか非常に大変だなと思いました。小・中学校の敷地整備の考え方も見直されるようですが、結構、今後どうするのかというのは、例えば平和の森小学校の移転については、沼袋小学校なんかも活用できたらいいんじゃないかなんて考えたりいたしますが、十分今までのものを一度清算していただいて考え直していただきたいなと感じております。十分な検討をお願いしたいと思います。要望とさせていただきます。

むとう委員

 今日報告があって、内部的にこういう検討がされているということは把握しているんですけれども、表向きというか、区民に対しては、現地保存というふうに決めて、現地保存を前提とした基本計画案を教育委員会がつくって、それを基に区民説明会、意見交換会ですか、なさったというところで止まっているという認識でよろしいですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 まず、現地保存という区の考え方が以前示された以降、区民部のほうとしても、その考え方、取扱いの方針を再度検討しますということは、これまでも議会で御報告をしてきたところでございます。それに合わせまして、学校の設計のほうも一旦は中断をさせていただいてございますので、そういった内容につきましては、学校の保護者の方々にもこういった経緯をお知らせしているところでございます。

むとう委員

 ということは、一度現地保存と2018年の11月、12月あたりに決定をされて、基本計画案をつくり、説明会も開いた。その後、2019年度の1月ぐらいには、何か調査の段階でいろんな可能性も検討するというようなことも答弁の中であったので、そのあたりからまた再検討というふうに移っていったようなんですけれども、その一旦区長決定をして、記者会見までして、再検討にまた気持ちが変わったというのは、どこで誰がどう決定して再検討になったんですか。

委員長

 それはここでは……。むとう委員、ここでは答弁できないことですから。

むとう委員

 じゃあ、教育委員会としては現地保存と一旦決定を受けて基本計画案をつくったわけですから、その段階では教育委員会としては現地保存ということを承諾していたという認識でよろしいですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 現地保存を承諾したという言い方だとちょっとあれなんですが、そういった区の方針を受けて、教育委員会事務局としましても、最大限学校環境を確保できるような、そういった設計案を考えてきた、そういった経緯でございます。

むとう委員

 今そのときの図面が手元にないので分からないんですけれども、そのときの図面からしても、今回の文化財保護審議会のほうで出している図面、資料の5ページですか、門を中心に現地保存・公開に必要な面積というのがここに書かれているんですけれども、これは現地保存を決めたときに基本計画案をつくったときに必要とする面積からどれぐらい増えているんですか。当時は、その基本計画案だと何とか、決していい設計だったというふうには評価は全くしていないんですけれども、それでも門もそこで現地保存をしつつ学校面積も確保できる図面を基本計画案として示されていたと思うんですけれども、今回は、審議会のほうで、公開のために、ここで公開もし、必要な面積はこれだけだよとここに示されているんですが、そのとき門として必要としていた敷地からどれぐらいこれは増えちゃっているんですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 当初の現地保存の考え方をしていたときに、門の周りに確保していた空間としましては約550平方メートルで、今回、文化財保護審議会から示されている公開必要面積としては約1,548平方メートルでございますので、3倍弱ぐらいの面積差が生じているというところでございます。

むとう委員

 そうすると、3倍になっちゃったということだと、これだけの、これを基にこれ自体がこうするかどうかというのもこれから検討するところだと思うんですけれども、この審議会の答申どおりの1,548平方メートル、約3倍になってしまうと、学校の面積には支障ができて必要な床面積が造れなくなっちゃうということなんでしょうか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 今回の文化財保護審議会の答申を踏まえてこの敷地に学校を計画しようとしますと、いわゆる敷地面積というところもそうなんですが、それ以上に土地の形が非常に、よりいびつになってしまうと。学校としての機能が、この敷地に学校に建設するとなると、極めて不整形な形の中なので、新校舎に求められるような必要かつ十分な機能が確保できないというふうに現在では考えているところでございます。

むとう委員

 土地がいびつというのは、そもそもこの敷地自体がいびつなんですよ。ですから、そのいびつさはどうしても直せないんだけれども、面積としてはどうなんですかということを聞いているんです。当初の考え方の現地保存のときにそちらが出された基本計画案の中では、いびつはいびつですけれども、門を残して学校に必要な一応床面積は確保できるような図面をそちらが作って出されて区民説明会もしていたじゃないですか。だから、いびつという条件は同じなんだけれども、面積的には今回の答申をそのまま踏襲すれば3倍になっちゃうということで、そうするとやっぱり学校に必要な床面積が取れなくなってしまうという判断でしょうか。そこはどうなんでしょうか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 土地の形状が不整形というところは、これは同じことではなくて、非常に今回示された門のために必要であろう面積を考慮したときにより、より不整形であると。ちょっと言葉で説明するのが難しいんですが、くさび形になってしまうわけです。

委員長

 学校としてあり得ないと。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 はい。もう面積の問題ではなく、土地の形状からして学校建設としては不可能であるというふうな考え方を今持っているところでございます。(「不可能」と呼ぶ者あり)不可能といいますか、極めて不適であるというふうな捕らまえ方をしているところでございます。

むとう委員

 それだけ広い面積を取るわけですから、なお一層いびつさが際立つということなんだなというふうには分かりましたけれども。

 それで、先ほどの小杉委員の質問ともちょっと重なるんですけれども、「学校予定地以外で確保されたい」ということで、繰り返しになりますけど、現地保存を決めたときに基本計画案を示されたときには、学校用地として当初考えていなかったまちづくり用地の部分でしたっけ、そこも含めて学校用地として使うんだというふうな案だったと思うんですけれども、今回の場合に、「学校予定地以外で確保されたい」という表現の中に、当初そこも学校用地に含めると言っていた部分については、学校予定用地なのか、予定用地ではなくなったのか、そこの指定はどうなっちゃうのかというのはどう判断されているんでしょうか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 今、委員御紹介ありました、もともとまちづくり用地ということで捕らまえていた西側の部分でございますが、こちらにつきましては、門を現地保存するといった区の判断、考え方が示されたときに、その分、代替の部分として西側の用地を学校用地とするという、そういった前提の下、学校用地に組み入れているものでございます。ですので、今回、門の取扱いがまたそういった前提から変わるものであれば、その西側の部分も学校用地として使うか使わないかというところの判断もまた当然変わってくるというふうに認識してございます。

むとう委員

 そうすると、今回、教育委員会として区長に意見を出された、意見の提出をされた部分の中の4番のところに書かれている「学校予定地以外で確保されたい」というこの言葉は、今おっしゃったまちづくり用地の部分は含まれていない、学校予定用地ではないからそこは含まれていないという認識に立ってよろしいんでしょうか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 仮に西側の元まちづくり用地として捕らまえていた部分を学校予定地とするかしないかは、現時点でははっきりはしていないところなんですけれども、そういった可能性としてはあり得るというふうに考えてございます。

むとう委員

 まだ全然よく分からないんだけれども、そこはあのまちづくり用地としていたところを学校予定用地にしていた、西側のあの土地というのを学校予定用地として考えているのか考えていないのかで、この文章の読み取り方というのが大きく変わってきてしまうんじゃないかと私は思うので、そこの考え方というのは今の段階でも教育委員会としてははっきりすることができていないということでしょうか。

 この文言をそちらが使ったわけだから、その文言を使って区長に対して意見を提出されたわけですから、その際に、「学校予定以外」と言った際にまちづくり用地の部分が入っていて書いているのか、入っていないで書いているのかは、どういう立場に立ってこの意見の中にこの文言が入っているのかというところは、この文章をつくられているわけですから、明確な考え方があってのことだと思うんですけれども、そこはどうなんでしょうか。

戸辺教育委員会事務局次長

 基本的には改築して移転する。この敷地は、それぞれ、自治体の首長のほうが判断するということになります。最終的には区のほうで決定したというところで、少なくとも学校用地として、敷地として計画する中にこうしたものがあると、基本的には学校の敷地、設計についても困難が大きく生じる──ここに書いてある理由のとおりですけれども、そうしたことから学校敷地というものの中には少なくとも旧刑務所正門については保存しないでほしいというものでございます。

むとう委員

 私がちょっと理解力なくて申し訳ない。よく分からないので、もうちょっと私にでも理解できるようにお答えをしてほしいんですけれども、つまり、繰り返しになりますが、これまでそちらが示されていた現地保存を前提とした基本計画案のときには、西側のところのまちづくり用地を学校予定用地とするという前提があったと思うんです。ところが、今回は、ここに書かれている──普通に読み取ればですよ。あの段階であそこの西側のまちづくり用地も学校の予定地というふうに区は示していたわけですから、今回の意見の中に書かれている学校予定地というのはそこも入るのかなというふうに読み取れちゃうんだけれども、それ自体がそもそも現地保存を前提としてつくった基本計画案だから、現地保存の前提が崩れればあそこのまちづくり用地の部分も学校の予定地には含まないという前提でよろしいのかどうか。そこを明確に教えてください。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 西側用地については、あくまでも現地保存した場合という前提でございますので、その前提がなくなれば、今、委員おっしゃったように、西側の部分も学校用地ではないといった考え方になります。

むとう委員

 やっと分かりました。

 同じく4のところで、新校舎開設時期に影響が生じないよう配慮を求めると書いてあるんですけれども、そもそも新校舎開設時期というものの計画がずれにずれている中で、これ、いつのことを言っているんでしょうか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 「開設時期に影響が生じない」というところでございますけれども、新校舎開設時期、今まさしく委員おっしゃったように、スケジュールがかなり当初の予定からは遅れているところでございます。場所を移動することとなった場合において、新校舎の開設時期が遅れるという影響が出ないようにというふうにこちらとしては認識をしているところでございます。ですので、当初の予定がこの新校舎開設時期ということではなくて、できるだけ新校舎開設時期に対して曳家、移築をするといったことの影響が極力生じないようにするというふうに受け止めているところでございます。

むとう委員

 そうしたら、ここの日本語は、「時期に影響が生じないように」と「時期」と書いちゃっているから、どう理解していいのか。そもそも遅れちゃっていて、新たな開設時期というスケジュールは示されていないですよね。だから、いつだか分からない時期に影響が生じないように配慮を求めるという意見を区長に出されても、区長は頭のいい方だからお分かりになるのかもしれませんけれども、私にはとてもこの教育委員会が出された意見というのは理解できないんですよね。だから、結局、いつでもいいのね、なるべく早くしてねという程度のことなんですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 決していつでもいいということではなく、当然できるだけ早期にという意味合いが込められているものと認識してございます。

中村委員

 すみません。御報告ありがとうございます。いろいろ皆さん聞かれているので、端的に聞きます。

 前回、平成31年の3月に基本計画案が出ていて、今回、この5ページのところで出てきている保存・公開必要面積というもの。これだと、今、平成31年3月に出した基本計画案では無理という理解でよろしいですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 現在の基本計画案では計画ができないものでございます。

中村委員

 ありがとうございます。

 ということは、新たにこれまた方針が出てからになるのかもしれないんですけれども、新たに基本計画、それから基本設計、実施設計というふうに作業が進んでいくことになると思うんですけれども、これの期間、教育委員会として基本計画を策定するまでにどれぐらいかかって、基本設計、それから実施設計を作成して工事着手までにどれぐらいの時間を要するのかというところ、もし見込みが分かれば。例えばほかの学校とかでもやってきていると思うので、大体のどれぐらいの見込みかというところが分かれば教えていただけますでしょうか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 通常、校舎の建替えにおきましては、まず、基本構想、基本計画というものを1年間かけてつくります。その上で、基本設計、実施設計の作業で2年間時間を要するところでございます。今回、もし仮に今の基本計画案が見直しが必要となった場合におきましては、基本構想の部分は変わることではないと思いますので、基本計画についてのみ見直しを行う。そうすると、1年はかからず、半年ぐらいの見込みかなというふうに考えます。ですので、基本設計と実施設計で2年ですので、おおよそ作業を開始してから2年半ぐらい、いま一度設計作業完了までかかるものというふうに考えてございます。

中村委員

 ありがとうございます。

 ということは、2年半、この方針が出てそこからになるので、令和3年度からになるのかなという想像がつくんですけれども、そこから2年半実施設計までかかって、そこから工事着手して、工事の期間というのは大体どれぐらいになる予想がつくんでしょうか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 あくまでも門のことは考えないとすれば、通常、現在ある、今、矯正研修所の跡施設の解体と含めて、2年半ぐらいの期間は。あとはいわゆる発注方法、工事と設計の発注方法の見直し等によって、先ほど2年半と申し上げましたが、そこの短縮という取組自体は可能かなというふうには考えてございます。

中村委員

 ありがとうございます。

 今おっしゃったように、様々これまでの学校施設建設でも短縮の工夫もされてきていると思うんですけれども、ただ、ここで多分、もうこの委員会で聞けないと思うんですけれども、土地の門のほうがどれぐらい期間がかかってくるのかというところと、そこのもし曳家をするならば、そことの兼ね合いが出てくるわけですよね。工事を一緒にできるのか否かというところも含めて、そこの期間というのは影響が出てくると思うんですけれども、そこに関してはもう本当に今後の話になってしまうので要望とさせていただきますが、文化財の担当部署、それから契約のところも関わってくるのかなというふうに思いますが、しっかりと調整をして、なるべく本当に影響というか、影響は出るんですが、開設時期が早期にできるような工夫を進めていただきたいなというふうに思っております。

吉田委員

 御報告ありがとうございます。ちょっと大変私としては理解、同意しにくいプロセスが進んでいるなと思っているんですけれども。

 そもそも、国の重要文化財とか登録文化財、それから都道府県指定の文化財というものの移築というものは、場所を越えて当たり前に行われるものであります。愛知県犬山市に明治村という場所があります。これは公益財団法人かな──がやっているんですけど、ここには国の重要文化財などがいっぱい、明治の遺物、遺構が移築されていて、代表的なものは、帝国ホテルの中央玄関、フランク・ロイド・ライトという大変有名な建築家が設計したもの。帝国ホテル、改築のときに、これを壊してしまうのは世界の損失だということで大変な運動が起きて、愛知県に中央玄関だけ移築したものであります。これ、真正性が失われるんですかね。この明治村には、例えば、山ほどありますけれども、西郷従道邸、聖ヨハネ教会堂、品川灯台、菅島燈台附属官舎、札幌電話交換局、呉服座、三重県庁舎、東山梨郡役所、宇治山田郵便局、旧西園寺家興津別邸とか、日本中の重要文化財とかがあって、登録文化財とか、こういうものが移築をされているわけであります。

 この教育委員会の答申、意見、これを見ますと、「真正性を失わない範囲で、学校予定地以外で確保されたい」と。私にはこの文章が大変奇異に感じまして、移築をすると真正性を失うのかと。私は、きちんとした説明と保存、管理があれば、その遺構の重要性とか価値とか、そういうものは、真正性は失われないと、このように当たり前に世界中で考えられていると思うんですね。

 一方、小学校なり中学校なりというのは、地域の人口とか分布とか、そういうものによって適正に、距離とか、そういうものに応じて配置をしなければいけないもので、これはなかなか遠くの場所に引っ越してその目的が達せられるものではありませんので、地域の公共の利益のためには配置がきちんと適正に小学校なりは行われることが大事で、これをどこかに移築するというのは、建設の意味がなくなる、設置の意味がなくなるわけですね。

 こういう平和の森小学校の敷地、区の限られた予算の中で新たに土地を買い増すこともなかなか難しい中で、ここの用地で小学校をきちんと地域のために提供しなければいけないのであれば、これについてはその行政目的が優先されるべきであります。そして、日本の建築史のために意味があるというものについては、もうちょっと公開にふさわしい場所に移築をしても少しもその価値を損ずる、減じることはありません。

 ですので、ここで最低限「新校舎開設時期に影響が生じないように配慮を求める」と。ここは本当にそのとおりでありまして、真正性などというものは、この刑務所の跡地であったかないかによって影響を受けないと私は理解しますので。あるいは、曳家でなくてもいいぐらいですよ。どんな形でもきちんとしたその遺構が──しかも、それは、小学校などは、子どもが1年1年どんどん成長していく、人生の一番貴重な時期を過ごすところを区が提供するわけで、これはないがしろにできない。けれども、この歴史的遺構は、今年見なければ人生が変わるとか、そういうものではありません。年月をかけてもしっかりしたものをつくっていく。これは時間的な優先度というのはそんなには急がない。小学校を最優先で考えて、この旧中野刑務所正門の遺構の移築なりなんなりというのは、そんなに、場所に全くこだわる必要なく、どちらかというと慎重に年月をかけてきちんとしたものを残して、きちんと将来公開すると、このように判断するのが区の当たり前の姿勢であると思うんですけれども、今回の教育委員会なりの答申を受けて区の見解を伺います。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 移築をする際の真正性を確保する、その範囲であるとか考え方につきまして、文化財保護審議会の答申といたしまして、旧中野刑務所敷地内での保存を図るということでいただいてございますので、教育委員会といたしましては、それが専門家の方々の見解であるというふうに受け止めをいたしてございます。

 しかしながら、一方で、平和の森小学校としての良好な教育環境を確保するということにつきましては、こちらのほうについても非常に重要なことであるというふうに考えてございますので、その教育の環境を確保すること、また、確保するために、真正性を失わない範囲で、学校予定地以外で確保されたいというふうに考えているものでございます。

むとう委員

 お尋ねし忘れたのでお尋ねしたいんですけれども、平和の森小学校の現地、ここに移った場合に、跡地の活用というのはまだこれからで、何か考えられていることはあるんですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 教育委員会として特にあそこをどうこうという考え、計画はないので、区長部局のほうで、跡施設の活用等も含め、現在検討しているというふうに聞いてございます。

むとう委員

 何回も言いましたけれども、ここの今造ろうとしている土地というのは、本当に使い勝手の悪い地形をしているんですね。地形があまり学校の用地としてはいいというふうには何かなかなか考えづらい。だからこそ、そういう土地だからこそ、建築家の方の、設計の方の技能が問われるところだと思うんですけれども、今の平和の森小学校のあの土地も含めて平和の森小学校の新築という校舎を考えると、この平和の門についても、うまいこと融合した形で学校と門と、歴史ある門と学校と融合した形で造ることも可能なのではないかというふうに私は思うんですよね。

 ですから、まだ使い勝手が分かっていないのであれば、もともと使い勝手の悪い地形の土地に新校舎を造るわけですから、今建っている平和の森小学校の土地も学校の用地として手放さないで使えるようにということを教育委員会として区長部局のほうにお願いをしてはいかがかなと思うんですけれども、そういったお考えはないですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 現在の平和の森小学校の施設利用については、当然、今後、企画のほうで検討していくところでございます。区有施設整備計画の中でそういったところは明らかになってくると思います。その際には、当然、教育委員会、我々とも協議の上で、適切な配置、利用方法等を検討していくこととしてございますので、そういった協議の中でまた改めて考え方を整理していきたいというふうに考えてございます。

むとう委員

 ぜひ、せっかく教育委員会が持っている土地なわけですから、本当に地形の悪いところに新校舎を造るわけですから、あそこの部分もそのまま新校舎を造る際に教育委員会として使えるようにということを強く要望してはいかがかなということを要望しておきます。

いでい委員

 今回の旧中野刑務所正門の取扱いにかかる意見について、子ども文教委員会に係るものしか質疑ができないということなので質問が制限されてしまうんですけれども、ちょっとはみ出したことがありましたら指摘をしていただきたいと思います。

 今までも議会の中でも様々議論がされてきましたが、まず、この旧中野刑務所正門の取扱いに係る教育委員会事務局としての変遷というんですか、それについて今はどのようにお考えなのかなと。当時、数年前までは、中野区も、教育委員会も、この旧中野刑務所の正門を矯正研修所跡地を取得する際には不要だということで一貫してあったものが変わったと思うんですが、その変わった理由について、区長部局のことについてはお答えできないと思いますけど、教育委員会の御見解が変わられたことについて、いつ、そしてどのように変わられたのかお答えください。

戸辺教育委員会事務局次長

 委員おっしゃるように、当初、教育委員会としては、旧中野刑務所正門については、取得・購入予定地の中にある正門については、学校用地の中に必要のないものという認識で来たわけでございます。ただ、その後、田中区長から酒井区長に替わって、旧中野刑務所正門についてのやっぱり文化的な重要性ということをもう一度しっかり見極めて保存できないかと。保存するのであれば学校用地の中にそのまま置きたいと。その代わりに、学校用地のほうが基本的に狭くなりますし、建築設計上も一定の制限を受けるということもあって、当初まちづくり用地にと考えていたところも校庭の一部として当面の間使っていいんじゃないですかというような御提案を受けて、そこまで言うのであれば一定それを取り入れた形で設計を考えてみていくということが変わったわけでございます。

 そのときに条件としていたのが、この刑務所正門は建築物ではないという前提の下でやっていたわけでございます。ただ、今回の場合、耐火、耐震化等を施して修繕しなさいということまで言われていますし、そうなった途端、手を入れた途端に建築物になってくるわけですね。そうすると、一定の敷地と道路の接道要件を満たさなければならない。それから、その敷地境界からの斜線制限も新たに加わってくるというような諸条件の変化がございました。また、基本的にはこちらの答申にありましたように、ただ保存だけではなくて、公開して広く区民の利用に寄与する、つまり文化的な資産について区民のほうに開放すべきだということも併せて御提案を受け、そのために、周辺について、当初、教育委員会で考えていた以上の面積の確保が必要になってきたというような変化要素もございました。

 こうしたことを踏まえて、今回、そうした大きな変更点があるので、教育委員会としてはやはり学校という用途を鑑みて、こうした先ほど御紹介した意見の内容にまとめ直したというのが今までの経過でございます。

いでい委員

 直近の、最近のことまではまだ伺ってはいなかったんですけれども、一昨年のちょうどこの第3回定例会のときですよね、旧矯正研修所のところに旧中野刑務所の門があって、それを保存していくと。その根拠は何かといったら、学識経験者からお話を伺った、それを基に区でそういう方針を決定した。こういった話から議論がリスタートしたわけです。

 当初、教育委員会としては、取得するための用地は平和の森小学校の改築に充てる土地の取得だという話であったにもかかわらず、その政策決定に何の相談もなかったというものが過去の質疑からも明らかになっています。

 それから、一昨年の年末になって、改めて区長部局から教育委員会に、教育委員さんのほうに御意見をということで、意見聴取の機会がありました。第4回定例会で議会に入野教育長という人事案件が提案をされて、私たちは同意をさせていただいて、1月1日から新しい教育長さんとして、平成31年になるのかな──の1月1日から就任されるという手続がそこで行われていたにもかかわらず、新教育長が不在時、まだ、人事案件としては通っては、承認はされているけれども、1月1日から就任する数日前ですよ、年末のぎりぎりのときに、区長部局から教育委員会の意見を聴取したいということであって、当時、今もそうですけど、教育委員会事務局次長が教育長の職務代理としてそれぞれの教育委員さんから意見を聞いたと。

 議事録を見る限り、それぞれの教育委員さんからは、新しい小学校の建設予定地に旧中野刑務所の正門を保存するということになると学校生活というものに影響が大きいのではないか、こういった意見がたくさん出ていました。しかし、取りまとめのときには、一旦議事録はそこで休憩になって、休憩が再開になった途端におおむね賛成みたいな、なぜか、理解がし難い、そういった教育委員さん方の御判断があったそうです。入野教育長が就任されるまで意見聴取、また教育委員会としての答申を待たないで、なぜ急いだのでしょうか。教えてください。

戸辺教育委員会事務局次長

 いでい委員の御質問の中に1点ちょっとお間違いがございまして、職務代理はあくまで教育委員の伊藤委員が職務代理でございます。私は事務局次長という立場で教育委員会の会議の中で取りまとめの作業に関わったものでございます。

 今の御質問については、一昨年度の予算特別委員会の総括質疑でも御質問あったわけでございます。そのときもお答えいたしましたけれども、基本的には、この門の取扱いとしての教育委員会としての意見を早急に取りまとめる必要があったということと、制度的にも職務代理という制度があって、そうした教育長不在時にも適宜運営し、意思決定できるような制度設計であるということから、12月中に意見を取りまとめるということとしたものでございます。

いでい委員

 先ほど職務代理が戸辺教育委員会事務局次長だと申し上げましたけども、それは訂正します。伊藤職務代理を立てて、しかし、入野教育長が選ばれた後に、就任する前にこういった重要な、多くの子どもたちや、また教育環境に対して影響があることに対して答申を急ぐというのは、とても恣意的に私には見えるんですよね。

 何が言いたいかというと、教育委員会は独立した機関であるというふうに私たちは認識していますが、もちろん中野区の行政の上で行政と一緒に教育委員会、動いていくものだというのも当然分かっています。しかし、区長部局に恣意的に政策を押しつけられて、それになびいてしまう教育委員会というのは、私は問題があるのではないかなと思っています。しかも、新教育長さんが選ばれているにもかかわらず、教育長さんが就任される前の期間、その間隙を縫って教育委員会からの答申を引き出していこう、そういった姿勢が大変おかしいと私は区長部局に対して思っているんです。また、それに伴って教育委員会が引っ張られていく、こういった構図が本当に正しかったのかなと、甚だ疑問に感じています。何か感想があれば伺います。

戸辺教育委員会事務局次長

 委員の御発言でございますけれども、その当時はその当時として、教育委員会の独立・中立性というものについては十分認識し、教育委員会が課せられた使命を全うすべく、各委員それぞれ御努力されて全力を尽くされていたというふうに認識してございます。その中で、やはり一定教育委員会の判断が求められるといったところから、教育長が就任される前に一定結論を出さなくてはいけないというようなこともありまして判断したということでございます。区長部局のほうから恣意的に干渉され、もしくはそうしたことを忖度してというようなことはないというふうに信じてございます。

いでい委員

 そうすると、じゃあ、今までの中野区の方針と中野区の教育委員会の方針では、旧中野刑務所の正門は旧矯正研修所跡地を取得する際には必要がないと言っていた。だけれども、区長さんが替わられて改めて考え直しましょうといったときに、教育委員もその方針が変わる。それについては、今、次長がおっしゃった答弁とちょっと食い違いがあると思いますけど。それは次長に伺ってもどうかと思いますけれど。じゃあ、当時は教育長としては任命をされていましたけども、就任するまでのタイムラグ、この時期にこういった重要政策決定、または重要な諮問が行われたことに対して、入野教育長はどのようにお感じなんですか。

入野教育長

 このことにつきましては、就任してからるる御説明を受けている中で認識していったところでございます。その後もいろいろなときに応じて教育委員さんとこの平和の森小学校のことについては話し合う機会がございました。その中で、教育委員の方々については、今回の意見を区長にお返ししたときと同じで、子どもたちの良好な教育環境を第一に考えるということについてはずっと変わらずに考えていてくださったということを私は感じております。これからもそれを第一に平和の森小学校も、ほかのことについても考えてまいりたいというふうに思っております。

いでい委員

 そうですよね。入野教育長は、就任当初から、ここの平和の森小学校の予定地、旧矯正研修所の跡地取得のことについては、与えられた環境の中で、与えられた資源の中で最大限良好な環境をつくっていくことに努めていきたいというお話を繰り返しされていました。

 そして、今回、旧中野刑務所正門の取扱いが──やっとここの資料の話に行くんですけれども、教育委員会事務局次長からもお話がありましたが、今回は工作物という形から──あ、そうか。

委員長

 そう、建築物。

いでい委員

 建築物という形になったんですけども、この子ども文教委員会ではそういった話についてはあまりふさわしくないんですものね。ないので別の話を伺いますけれども、教育委員会がこの意見について、この別紙2のところですね、意見として取りまとめられたことについて、先ほども同僚議員からも様々議論がありましたが、私からも伺いたいと思っています。

 保存の在り方について、ただし書き、「ただし」の後の「平和の森小学校新校舎建設に影響が出ない範囲での保存を条件とする」とありますけれども、平和の森小学校新校舎建設に影響が出ない範囲というものは一体どこからどこまでの範囲のことをおっしゃっているんでしょうか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 新校舎を計画する際におきまして、この門の存在があるなしにおいて、どの程度児童の学習環境、そして安全・安心が確保できるか、そういった視点でこの部分についても判断をしていくものと認識してございます。ですので、明確にここから先はいいとか悪いとか、そういう取扱いは難しいのかなというふうに考えているところでございます。

いでい委員

 それでは、明確な基準がないままに教育委員会としての意見を取りまとめたということなんでしょうか。

 この文章を見ると、保存の在り方については、「平和の森小学校新校舎建設に影響が出ない範囲での保存を条件とする」と、重要な条件提示までしているにもかかわらず、条件の基本線というものは設定がされていないということになりますけど、今の御答弁でよろしいですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 こちらについては保存の在り方について述べたところでございまして、具体的には同じ意見書の4番のところのまた書きのところですね、2段目、「旧中野刑務所正門の保存及び公開の場所は、真正性を失わない範囲で、学校予定地以外で確保されたい」ということと連動しているという理解でございます。したがいまして、この保存の在り方についても同様に学校の敷地外での保存ということで御理解いただければと思っております。

いでい委員

 今回示された報告の中で、工作物というものが建築物ということになったことというのは、すごく、今までの議論が一変するぐらい大変大きな話になってくるんですよね。今まで東京都の道路用地として、区画街路というのかな、区域道路というのかな、そういったものについても区の勝手な判断で、ここはまちづくり用地として使う予定のところに学校用地としても使うんだと、当時、小田子ども家庭支援担当部長がそんな答弁をしていたのを今思い出しました、そういうのをね。東京都から何を根拠にそういった答弁があったのかという見解を求められたという話も聞いていましたけれども。

 今回、こういった報告があった中で、建築物として敷地が今までの数倍必要になってくると。ただでさえ旧刑務所の正門は、現地での保存、または違う場所に保存された場合においても、かなりそのスペース的なものについて制限が多かったものですから、皆さん、計画案をつくりながらも、それを進めることができなかったという話になっていました。

 今回、必要な用地が、1,548平米必要だというような面積が出てきましたけれども、現在、教育委員会が考えているこの1,548平米は大体どこを想定しているんですか。現地の保存を考えて……。

 これは、教育委員会としては、現在の計画案として現地保存というところからは出ていません。議会からの意見がついた予算、一昨年の──去年か。おととしか。去年の3月の……

委員長

 そうそう。平成31年度予算だね。

いでい委員

 平成31年度予算に対する……

委員長

 意見をつけた。

いでい委員

 そう。意見を、ほかの方法も考えなさいということで、考えられるんじゃないかということで。現在、区が曳家とかいろんなことを検討していると聞いていますけれども、現地保存で考えたときに、1,548平米は教育委員会が意見をつけたような校舎の建設について影響が出るもの、または教育活動に影響が出ないよう十分配慮されたいというふうに意見を出していますけれども、十分な教育環境としてこれは担保されるんですかね。どのようにお考えですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 門の位置もそうなんですけれども、当初より学校予定地として考えていた東側の部分において確保されることが必要な面積というか、土地の形状であるというふうに考えております。ですので、門の移設先というものは区長部局のほうで判断することになろうかと思いますので……

委員長

 まだ決まってはいないんだよ。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 そこについてはまだ、今後、区長部局のほうからお示しできるものというふうに考えているところでございます。

委員長

 気をつけないと。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 門の取扱いについて、今後、改めて区長部局のほうから御報告をさせていただく予定でございます。

いでい委員

 すみません、私がはみ出した質疑をしたのがいけなかったのかなと思っています。

 じゃあ、別の話を伺いますけれども、平和の森小学校の建設予定地として、新しい中野をつくる10か年計画(第3次)だったかな──に記載されていた、旧矯正研修所跡地を取得して平和の森小学校をあそこに改築をされる予定というのは、当初はいつ頃でしたか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 平和の森小学校新校舎の建設予定地として初めて御報告をさせていただいたのは、平成20年の2月に、法務省の矯正研修所が移転をするという情報の上で、今後その用地を学校用地として考えていきたいという御報告をさせていただいたのが一番初めでございます。

いでい委員

 それから、平成27年ですか、その矯正研修所が移転をするときに様々な問題があって、移転することが遅れたということもスケジュールに対して大きな影響を与えていたと思います。当初、平成27年のときには工事が始まるというような予定ではなかったかなと思いましたけど、いかがですかね。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 今、委員御案内のとおり、矯正研修所の移転が事情によって大幅に遅れてしまっていたというところでございます。もともと一番初めの平成20年に矯正研修所跡地で新校舎を建てるという御報告をしたときにおきましては、平成28年度当初には新校舎が完成しているという考え方でございました。

いでい委員

 今現在もそうなんですけども、その地域で平和の森小学校に通っている児童の方々、または卒業された生徒の皆さん、あとは学校の統合にも関わってきた多くの地域の皆さんの気持ちというものがたくさんあって、今、平和の森小学校は沼袋小学校と野方小学校が一緒になってできた統合校なんですよね。統合校ということで、学校の敷地も狭くて、子どもたちの数も非常に多くて、今、教室が足りなくて、隙間隙間にプレハブを建てて教室を増やしているような段階がずっと続いているんです。

 当初、平成28年に完成をして、この学校に通うんだと想定されていた小学校1年生の子どもさんも、今年もう卒業される年になっているのかな。違いましたっけ。もう卒業しているか。今年6年生か。(「5年生」と呼ぶ者あり)今5年生か。そういった年になってくるのかなと。また、その地域の方々も、矯正研修所の跡地を取得して、門の話は別として、学校の教育環境として区は早急に動いていただきたいという思いは強烈に、やっぱり教育委員会の方々の中にも届いていると私は思っていますし、議会にもそういった声が届いています。

 しかし、そういった教育環境のことについて最大限配慮してほしいと、しかも、新しい学校について急いでほしい、そういったことよりも、区は文化財としての価値があるので刑務所の門を残していくんだというほうに大きくかじを切ったように見えるんです。今まで計画どおりに物が進んでいたらそこに通っていたであろう子どもたち、伸び伸びとした、広々とした校庭を使えていたかもしれない子どもたち、教育環境にはやっぱりすごく影響が出ていたし、今も出続けているんです。

 この状況を早期に解消するためにどういった努力が必要なのかなというところについて、私は教育委員会の努力があまり、与えられた環境の中で最大の効果を生むために教育環境を守ってまいります、こういったきれいな答弁はもらえるんですけれども、どういった努力をされているのかというのは全く見えてこないんですよ。

 当該子ども文教委員会についても、報告されたことはそんなにないですよね、このことについては。今回初めてでしたっけ。今期になって初めての報告ですよね。もっともっといろんな方々の── 一部の声だけじゃなくて、様々な声をやっぱり聞くということが大切なのかなと思っています。

 それで、先ほどもむとう委員のほうから御質疑がありましたけれども、今現在の平和の森小学校の跡地を第2校庭として残すべきじゃないかと、刑務所の正門を残すのであればこの校庭も学校用地として残すべきじゃないかというお話がありましたけれども、今現在の計画ではどのようになっているのか伺います。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 現在の10か年計画の中の位置付けでございますけれども、平和の森小学校の跡地については、地域のまちづくりに資するような形での活用を考えていくという、そういった表現になっていたかと思います。

いでい委員

 もうちょっと分かりやすく言ってもらえますか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 そこの中の記載においては、例えば売却するですとか、区として保有し続けていく、そういった具体的な取扱いの方針は示されておりませんで、はっきりした形ではないんですけれども、基本的にはまちづくりに資するような形でということで記載がされていたものと認識してございます。

いでい委員

 そうか、また話がちょっとはみ出てしまうので違う質問になりますけれども、区はそういった計画を持っていて、しかも、これから、今定例会でも様々議題になっていますけれども、施設の配置計画、全体の配置計画がなければこの先のことも決められないんじゃないかという話を私も今定例会でも、以前の定例会でもずっと質問をし続けていますけれども、年明けにお示しをいただく施設の配置計画の中で、この平和の森小学校の改築後の土地の利用というんですか、それについてはどういった形で記載がされるのでしょうか。まだ分からないか、それは。──まだ分からない。では、教育委員会としてはどのように使われるのが一番望ましいと思われていますか。

戸辺教育委員会事務局次長

 教育委員会といたしましては、新たに平和の森小学校の新校舎ができますので、周辺の静かな住宅環境というものと調和して学校環境を守れるものであればよろしいかなと思っております。ただ、むとう委員がおっしゃられたような使い方も想定できるところでございますので、教育委員会としても、そういった意見も御紹介しながら、企画部のほうと意見として述べて調整をしてまいりたいと考えてございます。ただ、昨今、かなり財政条件も悪いということでございますので、その辺についてはそうした将来展望も含めてしっかりとした議論が必要というふうに認識してございます。

いでい委員

 もう終わりにしますけれども、今現在、ほかの、昨日は総務委員会でも議論があったようです。第4回定例会で、区は矯正研修所の跡地の土地の取得に対して方針を固めて、議会に対しても同意を求めていく、そういった議案が出てくるのだろうと、こんな話になっていますけれども、何のために土地を取得していくのかと。私は、もともと平和の森小学校の新校舎の予定地として取得をしていく、それは平成20年の当初に区から示された方針と今までも変わっていないと思っているんですよ。だけれども、今回、刑務所の門を取得するために土地を購入するのか、または学校用地として土地を取得するのか、こういった態度ははっきりしてほしいと私からも、これは要望なんですけども、教育委員会としてもそこら辺ははっきりと区長部局に対して意見は伝えてもらいたいなと思っています。この正門の取扱いに係る意見と土地取得に対する意見、これはまた僕は別物だと思っているので、教育委員会から申入れという形がいいのか、諮問されなきゃ意見を言いませんよという話ではないと思いますので、議会での議論を踏まえて、そういった要望というか、意見を届けていただきたいなと思っています。これは要望ですから答弁は結構です。

委員長

 要望だそうですので、よろしくお願いしたいと思います。

 ほかにはよろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 それでは、3時ちょうどになりましたので、この報告は以上で終了いたしまして、休憩に入らせていただきます。

 

(午後3時00分)

 

委員長

 では、委員会を再開いたします。

 

(午後3時20分)

 

 報告事項を続けます。

 次に、4番、中野区立図書館指定管理者候補者の選定結果についてお願いします。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 それでは、中野区立図書館指定管理者候補者の選定結果につきまして、お手元の資料(資料5)によりまして御報告いたします。

 令和3年度からの新たな指定管理者を選定するため、「中野区公の施設に係る指定管理者の指定手続に関する条例」に基づきまして、区立図書館全館を一括して管理する指定管理者候補者の募集及び選定を行いました。

 1、指定管理者候補者選定までの経過でございます。7月から8月にかけまして、記載のとおり、募集説明会、審査、財務診断等を行いました。

 2、応募申請状況ですが、1事業体からございました。

 3、選定方式は、公募によるプロポーザル方式でございます。選定委員会を設置し、書類審査、面接審査を行うとともに、外部専門家による財務診断を行った上で選定をいたしました。

 4、選定結果でございます。ヴィアックス・紀伊國屋書店共同事業体ということで、現在の指定管理者でございます。選定理由といたしましては、公立図書館の管理運営の実績を踏まえ、図書館の設置目的及び維持管理を実現していくものとして、審査項目の全てについて適切であったということでございます。

 5、指定管理者の指定期間につきましては、令和3年4月1日から令和8年3月31日までの5年間でございます。なお、中野東図書館につきましては令和3年11月1日から令和8年3月31日まで、本町図書館、東中野図書館につきましては令和3年4月1日から令和3年10月31日までといたします。

 6、今後の予定でございます。第4回定例会に指定管理者の指定に関する議案を提出させていただく予定でございます。令和3年2月から3月にかけまして基本協定、年度協定を締結いたしまして、4月から指定管理者による業務開始を予定してございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ありがとうございます。

 ただいまの報告について御質疑ありましたらお願いいたします。

平山委員

 一つだけ。このプロポーザルで1事業体のみ応募となっていますよね。通常、プロポーザルの場合、複数の事業者が応募しないとというふうに設定される場合もありますよね。要はきちんと競争を働かせるために。でも、まれに、もうほとんどこれに該当するような事業者がないからという場合なんかは1事業者のみという場合もあり得るかと思うんですけど、今回、これは1事業体でもオーケーと判断をされたのはどうしてですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 まず、今回の募集に当たりまして、応募事業者数が1者の場合ということについて、特にそのことを理由といたしまして選定をしないということはしてございませんで、1者であっても、その基準を満たした場合には、その順位、候補者とするということでございます。

平山委員

 質問をちゃんと聞いてくださいね。1者でもいい場合と複数者がない場合は公募をやり直す場合があるじゃないですか。今回のは1者でも可ということになっていたわけでしょう、1事業体でも。そのようにされた理由はどうしてですかとお尋ねしているんです。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 区の指定管理者の制度のガイドラインによりまして、まず、事業者は複数なければならないということとはされてございません。そのことと、あともう一つは、今、この図書館につきましては、この選定委員会におきまして定めた基準を満たした場合には対象とするということで決定したものでございます。

平山委員

 ごめんなさい、質問をよく聞いてください。ガイドラインではそうなっているんですけど、実際公募の際にプロポーザルで複数者ないと駄目だというふうになっている場合もあるわけなんです。それは競争を働かせるため。中野区役所のプロポーザルだってそうでしょう。でも、この図書館の指定管理については、特に複数者じゃないと駄目だということにされなかったのはどうしてなんですかと。ガイドラインは知っているんですよ。基準を満たしたと、それはそうでしょう。そうじゃなくて、そもそもそ複数にしなかったのは何でなんですかと聞いているんです。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 事業者を募集する段階では、もちろん複数の事業者を想定しておりましたが、委員お尋ねの複数の事業者でなければならないということにつきましては、この中野区の公立図書館を運営していくということにおいての公正性や競争性を確保するためということでは、特に複数であるということについては必須ではないというふうに考えたものでございます。

平山委員

 公正性はよく分からないですけど、競争性は関係あるでしょう。いや、そんな難しいことを尋ねているわけじゃなくて、こういうまだ共同事業体を組めるところは少ないのかな、どうなのかと思っているんです。でも、いや、最初は複数を想定していましたというんだったら、2者以上ということにして、できるだけ応募してもらって、競争を働かせて、1者だったらもう一回やり直して、やり直すときに複数という制限を外すとかはプロポーザルではよくある話じゃないですか。はなからなのはどうしてですかと聞いているんです。

 それは何でかというと、今後もこういうことが、状況が続いていくんだったら、もう今の業者さんがずっとやっていくということも考えられるわけじゃないですか。そうなると、努力はしていただけると信じていますけど、やっぱりサービスが低下するんじゃないかとか、あるいは価格がそういうことについて競争が働きにくい分、高くなってしまうんじゃないかとか、いろんな懸念があるわけなんですよ。だけど、いや、もう募集したって集まってもよくても2事業体です、3事業体ですというだったらまた話は違うのかもしれないけど、そこら辺が分からないからお尋ねしているんですよ。答えられそうですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 まず、競争性の確保、これは大事だと思っておりまして、そのことを目的としてプロポーザル方式を採用しているというところもございます。

 当初複数者と申しましたのは、そういった意味でプロポーザル方式で募集をいたしましたということでございます。しかしながら、そうした受けていただける事業者の可能性は複数あるというふうには考えてございますが、やはり今回1者しかなかったということについては、中野区の図書館の全ての区立図書館を一括して管理をするという規模についても、相当程度の人員の配置等が必要となるといった要素を考えますと1者の応募ということも想定をされますことから、そうした1者の応募であっても、そのことをもって失格とはしないという規定としたものでございます。

平山委員

 分かりました。そう答えていただければ全然大丈夫な、そんな難しい質問のつもりはないので。

 そうなるとそうなったで、なるほど、あまりないのかと。じゃあ、次のステップを僕らも考えなきゃいけないわけですよ。全部一括がいいのか、分けるほうがいいのか、それとも求める内容をもう少し上げていったほうがいいんじゃないかとか。何とか価格で抑えるような努力ができるんじゃないかとかと考えていけるじゃないですか、それが分かれば。なので、お尋ねをしたのと、委員会が長くなって、我々がたくさん質問させていただいているというのもあると思うんですけど、聞かれたことになるべく端的にお答えをいただければなと思いますので、よろしくお願いします。

小杉委員

 4番の選定結果についてです。ここの米印のところに選定理由が書かれていて、「審査項目の全てについて適切であったため」と書いています。基本的に、既存の事業者なので、協定とか要求水準書ですか、そういったものはしっかりやっているんだと思うんですが、審査項目というのは、その中にとどまるような内容なんですか、それとも特別何かチェック項目とか。そういうのは、どのようなことでチェックされて適切だったのかとかというのはありますか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 評価する項目ですけれども、職員体制であるとか、自主事業についての提案などでございます。特に職員の体制ということで申しますと、例えば配置予定の全ての館長が勤務年数5年以上であり、司書の配置についても60%を維持していくと、こういったような人的な体制が取られるということから質の高いレファレンスサービス継続が見込めるといったようなことがございます。また、自主事業等につきましては、地域の事業といたしまして、今年度導入いたしました学校図書館システムと連携した区立図書館システムの運用について、専門の職員を配置して、さらに各学校も巡回する、定期的な車の運行をしていくといったようなことによって、区立図書館と学校図書館、一体的なサービス向上を図っていくということ。また、子どもの読書活動をさらに推進していくということで、ブックスタート事業や地域開放型学校図書館等の事業について具体的な提案があったということでございます。

小杉委員

 今後、予定については、2月、基本協定の締結、年度協定の締結とありますが、これはガイドラインにあるものと同じものと考えてよろしいんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 そのとおりでございます。

小杉委員

 その後、業務要求水準書というものも作られると思うんですが、それとの関係というのは、協定と業務要求水準書というものとの位置付けの違いというのはどういったものなんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 指定管理者との間で取り交わす基本的なものとしましては、基本協定と年度協定でございます。またさらに、今、委員おっしゃいました業務要求水準書につきましては、個別事業について具体的にさらに詳細を設定する場合におきまして、そうしたものを取り交わしていきたいというふうに考えてございます。

小杉委員

 指定管理者を順次更新していく中で、この業務要求水準書の中身が、情報公開とか、法令遵守とか、個人情報保護とか、利用者要望とか、項目がどんどん減っていくということを区民から寄せられました。何かこれについて、水準を落としているんじゃないかとか、そういう不安が寄せられていますが、そういった懸念はないんでしょうか。協定書にあるから大丈夫だということなんですか、どうなんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 業務要求水準書につきましては、今回、募集に際しましては、募集要項の中で全て法令遵守等につきましてはうたってございます。したがいまして、その内容に基づきまして協定を締結するということになります。

小杉委員

 その協定でも業務要求水準書にも載っかっていないものとして、図書館運営協議会が昔あって、利用者懇談会があったんだけども、そういった利用者の要望の反映ということについて、協定書でも業務要求水準書の中でもどんどんなくなっている状況です。これについては、会派としてもこういった区民が参加して図書館をつくっていくという協議会をしっかり位置付けろというのは求めてきましたが、これはしっかり位置付けるべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 利用者の声を聞くということにつきまして、今回、募集要項におきまして、まず、毎年実施をしておりますものとしましては、利用者懇談会を実施をして、直接対面で意見を伺うこと。それから、利用者アンケートを実施すること。さらに、今回、新たに第三者評価を実施することといったものを付け加えまして、さらに区民の意見などを伺ってサービスの改善に努めるということとしてございます。

小杉委員

 今、第三者評価を付け加えると言いましたけども、どういったところに評価していただくような形になっているんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 評価をしてもらう団体のことですよね。それは図書館のことについて評価をするということができる、そうした事業者ということでございます。

吉田委員

 所管からずれたら御指摘ください。

 そもそも指定管理者制度というのを入れるのは、財政の効率化、それから住民サービスの向上が目的であるわけで、第三セクターがよくチェックが行き届かなくて破綻したとか、そういう反省もあってこういう制度がどんどん入ってきているわけですけれども。

 それで、ここにあってしかるべきかなと思うんだけども、今の段階で示せないならばいつ示していただけるかちょっと教えていただきたいんですが、このプロポーザル方式だと契約の想定される金額がどれぐらいのものになるのか。それから、それが今示せないのであればいつ示されるのか。区が直営でやった場合に比べてどれぐらいの財政効果があるのか。これ、やっぱり議会に示さないと議会は判断できない案件だと思っているんですが、ちょっとそれについて答えられますか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 まず、指定管理者の募集に当たりましては、その指定管理料の想定価格を募集の段階でお示しをしまして、それと比較する形でその価格点の評価をいたします。区が想定している額よりもどれだけ安くやっていただけるかということです。そうした形で募集の段階からその経費については明確にさせていただいているところでございます。

委員長

 比較してでしょう。

吉田委員

 だから、ちょっと別の議会の経験からすると、ここのどこかに金額が書いてあって、それが短く書いてあって、それについて突っ込んでいくと、いや、想定価格はこれぐらいでした、区が直営でやったらこれぐらいのはずだったんです、だからこれぐらいの効果があるんですみたいなことを、こういう質疑ができるみたいな資料が……

委員長

 決算の後ろになかったっけ。(「契約だからできないんじゃないの」と呼ぶ者あり)ここではできないか。要するにここではやらないものなのかしら。

委員長

 ちょっと休憩します。

 

(午後3時38分)

 

委員長

 再開します。(「今回お示しをした想定価格はお答えできます」と呼ぶ者あり)

 

(午後3時39分)

 

委員長

 あ、そうなの。だそうです。

吉田委員

 じゃあ、答えられる範囲で答えてください。

委員長

 答えられる範囲で。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 今回、応募いたしました募集要項の中におきまして、令和3年度から令和7年度につきましてのそれぞれの指定管理料を参考価格として上限額として示してございます。例えば令和3年度におきましては8億1,998万9,432円でございます。(「年間でですか」と呼ぶ者あり)はい、そうです。

吉田委員

 これは、区が直営でやるよりもどれぐらい効果があるはずだみたいなこともここで聞いていいですか。

委員長

 それは答えられますよね。ざっとで。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 すみません、ちょっと直営の職員でやった場合の単純に金額の比較はしてございませんので、今、金額ではお答えできないんですが、その人件費については、直営で実施した場合よりも相当今指定管理者の経営努力でコストは抑えられているというふうに認識をしてございますが、すみません、金額については今お答えできません。

吉田委員

 いろいろ難しいところありがとうございます。

 それで、今、他の委員の御質問とも趣旨がちょっと重なるんですが、今回1者だけプロポーザルに応じてもらって、競争性というところが担保されているのかという問題意識をやっぱり持つわけですが、今後この方式で指定管理者選定をしていくときに、どのようにして効率性とか、あるいは企業努力というか、そういうものをシステムの中に担保していくというか、どういうインセンティブがあって指定管理者がそういう努力をしていくのか。ほかに応じる人がいないと、あぐらをかいちゃう可能性があるという懸念はどうしても感じるわけですよ。どのように制度的に工夫をされているのか教えてください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 まず、この図書館運営全体の経費、事業の経費の妥当性、これにつきましては、やはり予算を積算する段階から、人件費もそうですし、それぞれの事業を実施していくその事務費等々の経費、これをしっかりとまず予算の段階で積み上げまして、そして、その決算報告でありますとか、定期的に報告を受けていくといったような形としてございます。また、最終的にその収支の状況によりましては精算するといったような方法もございますので、その辺については徹底をしているということでございます。

 それからもう一つ、先ほどの第三者評価と申しましたけれども、経費の面について、効率的に、効果的にサービス提供がされているか、そうしたことにつきまして、第三者の専門の目でチェックをしていただくといったような方法となってございます。

吉田委員

 この委員会で、レビューというか、ほかのと一緒なのかもしれませんが、いつ頃それは、今回についてはこういう結果でしたと、このような効果がありましたと、そういうのは、報告はいただけるんですか、ここでいただけるんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 指定管理事業の評価と決算の仕組みでございますが、決算については、基本的に年間、年度ごとに年度協定に基づいて報告を受け、精算をしてございます。ですので、年度単位での御報告ということになろうかと思います。

むとう委員

 結果的に応募申請数が1事業体だったということなんですけれども、応募の説明会には何者か見えたんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 説明会には3者来られました。

むとう委員

 せっかく3者も説明会には来てくれたということですけれども、応募の申請にはならなかったというあたりで、その間に説明会に来てくださった他の2者は区のほうに何か御相談とかというようなことはあったんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 先ほども少し触れさせていただきましたが、今回の中野区の図書館の指定管理事業は、区立図書館全施設ということで、それを受けるに当たっては、やはり職員の手配であるとか──今回5年間ですので、向こう5年間を見通した手配ができない限りはやはりプロポーザルには参加が難しいといったような申出がございました。

むとう委員

 そうすると、参加が難しい原因が何かということを区は把握しているわけですよね。今後よりよい方にやっていただくためには、先ほどから問題となっている、競争原理がどこまでいいのかはちょっと問題としてはあるかとは思いますけれども、よりよい図書館にするために、今後、募集要項の見直しとか……。せっかく3者も説明会に来たけれども応募申請まではできない理由が分かっている中で、今後の何か改善策みたいなものは考えられているんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 今回そのような申出がありましたことと、あともう一つ付け加えますと、今回、新型コロナウイルスの感染拡大が進んでいる状況において、今後そうした人的な体制を取ることが難しいということもございました。ただ、今回、募集に当たりまして、この中野区におけます募集要項とその仕様が他の自治体に比べて特にハードルが高いとか難しいといったようなものではないというふうに考えておりますので、今後、改善、工夫の検討はいたしますけれども、今、特にこの点で課題があるというふうには考えてございません。(「ハードルは高いほうがいい」と呼ぶ者あり)

むとう委員

 そう、ハードルは高いほうがいいんですよ。やっぱりいい図書館になってほしいので、ハードルは下げる必要は全くない。ハードルを下げてまで申請の数を増やす必要は全くないというふうには私も思っています。

 同じところが今回も選定されたということなんですけれども、これまで同じところがやっていく中で、利用する区民の方から図書館の運営について苦情というのは寄せられているのでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 例えば図書館のサービスにつきましては、利用者アンケートを取ってございます。その中で、例えば図書館職員の対応についてどうですかという質問に対しては、満足とやや満足というふうに答えていただいた方が93.7%ということでございました。また、図書館で自主事業で行っております講演会、映画会等についての内容についての満足とやや満足という方が91%、資料展示はどうでしたかということについても79%の方が満足、やや満足といったようなことで、全体としては非常に満足度の高いサービスを提供していただいているというふうに考えてございます。

むとう委員

 満足度が高いということは、それにこしたことないんですけれども、少数かもしれませんけれども、苦情等はないんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 もちろん苦情につきましては私どものほうにも報告を受けてございます。それは日常的な、例えばカウンターでの対応でありましたり、あるいは閲覧席での利用者との間でのやり取りであったり、そうしたことが図書館から苦情が来る場合と、それから利用者の方から区民の声という形でいただく場合もございます。そうした場合は、できるだけ早期に各館におきまして対応をいたしてございます。

むとう委員

 それは直接寄せられた苦情ということのようなんですが、先ほどの満足度が高いというアンケートの結果ですけれども、アンケートの中からの苦情というのはないんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 もちろんお褒めをいただいている意見もございますし、またよくないという意見もいただいてございます。例えば蔵書についてでは、蔵書が少ないとか古いとか、あるいは施設が古くて使いにくいとか、閲覧席が少ないとか、そういった御意見はいただいてございます。

むとう委員

 別にあらを探しているわけではないんですけれども、アンケートの取り方によっては満足度が上がる結果も出るし、全体からしては少数かもしれませんけれども、運営そのものについてやっぱり問題があるかないかというところはしっかりと見極めていく必要があるので、ちゃんと運営に関わる──例えば施設が古いだとかというのは、もうそれはしようがないので、そういうことではなくて、運営の在り方、図書館の在り方についての厳しい意見というのはないんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 日常的なところでの運営の御意見等はいただいておりますが、特に大きなというものについては、特にはないというふうに考えております。

むとう委員

 じゃあ、その言葉を信じて、それならそれでよかったかと思いますけれども……

委員長

 信じてあげてください。

むとう委員

 区のほうに直接来る苦情についてもきちんと対応し、業者に改善を求めているということで、改善はなされているというふうに受け止めてよろしいんですかね。

委員長

 しっかり答弁して。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 これまでもそのように対応してきておりますし、またこれからもそのように努力してまいります。

むとう委員

 それで、図書館というのは、そもそもこの中野区における知的財産ということでもありますので、そういう意味では、そもそも論としては図書館の運営というのは指定管理者になじまないという、私はそういう立場に立っておりますので、これからも厳しく見ていきたいというふうには思っているところでありますけれども、よりよい図書館というふうになっていただきたいので、本当に貸本業ではないので、区立の図書館というところのなりわいを区も踏み外さないようにしっかり見ていっていただきたいということを要望しておきます。

委員長

 要望ですね。

むとう委員

 はい。

委員長

 ほかにないですね。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 では、先に進みます。

 次に、5番のブックスタート事業の開始についての報告をお願いいたします。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 それでは、ブックスタート事業の開始につきまして、お手元の資料(資料6)によりまして御報告いたします。

 区立図書館では、乳幼児の読書活動を推進するため、0歳児とその保護者を対象に、絵本をひらく楽しい「体験」と「絵本」をセットしてプレゼントするというブックスタート事業を開始いたしましたので、御報告をいたします。

 1、事業開始は、令和2年10月1日から配布を開始いたしました。

 2、対象者は、今年の6月1日以降に生まれた区内在住の0歳の赤ちゃんです。通知は、3~4か月健診の案内に同封をして発送してございます。対象者数につきましては、年間で約2,400人を想定してございます。1月当たり約200人ということでございます。

 3、配布方法等でございます。

 (1)配布物は、ブックスタート・パックといたしまして、①絵本2冊と②布製のバッグ、③アドバイスブックレット──と申しますのは、赤ちゃんと一緒に絵本を楽しむためのアドバイスが書かれた小冊子というものでございます。

 (2)配布方法でございます。各図書館におきまして、毎月1回開催する「ブックスタートおはなし会」で配布をいたします。しかしながら、この10月につきましては、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、ブックスタート・パックお渡し会という形に変更して実施をいたします。また、その日に限らず、ふだん来館がなかなか難しいという方につきましては、都合のよいときに各図書館カウンターにおいでいただければ、随時受け取りができるように対応いたします。

 (3)配布(引換え)の期限につきましては、満1歳になる誕生日の前日までということでございます。

 (4)配布場所は、区立図書館の8館でございます。

 (5)持ち物。お持ちいただくものにつきましては、母子手帳と「ブックスタート事業のおしらせ」──案内のチラシでございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ありがとうございます。

 ただいまの報告に御質疑ありましたらお願いします。

むとう委員

 図書館に来てもらいたいということもあって、図書館に来ていただいてお渡しするということなんだけれども、どうしても来られない方、働きながらお子さんを育てていらっしゃる方も多くいるわけですから、どうしても来られない方にはあげないというのはあまりにも不公平だと思うんですけれども、どこかでどうしても来られない方には郵送してあげるとか、何らかのことを考えてあげないんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 想定しておりますのは、例えば病気であるとか障害があるといったような、保護者や子どもにそういった事情があるといったようなことは想定してございます。そうした場合には郵送なども対応しようというふうに考えてございますが、いずれにしましても、そういった方は図書館に御連絡をいただければ個別に御相談させていただきたいと思います。

むとう委員

 そのことはきちんと対象者への通知の中に書かれているんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 詳細に個別に書いてはございませんが、いずれにしましても、その各図書館に御連絡をいただきたいというふうに書いてございますので、御連絡いただければそのような対応をさせていただきます。

むとう委員

 書き方なんですけど、事情があって来られない場合は図書館に連絡くださいとか、どういう場合に図書館に連絡くださいと書かれているんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 まず、ブックスタートおはなし会とその受渡しの会場ということで各図書館の住所と電話番号を記載してございます。今お尋ねのどうしても来られない方などにつきましては、その周知の仕方につきましては、もう少し検討させていただきたいと思います。

むとう委員

 ということは、書いていないんですね。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 今の、今月発送したものにつきましてはまだ記載してございませんので、このチラシの記載ですとか、あるいは図書館のホームページで詳細の御案内をしてございますので、そうしたところで御案内をさせていただければというふうに考えてございます。

むとう委員

 ちゃんと、これに参加できないともらえないと諦めちゃうのは残念なので、来られなくても、絵本をおうちで、家で読むことで、やっぱりそこからだって入り口として絵本に関心を持つ親子は出てくるわけですから、こんな来なければ絶対あげないよなんていうのはすごい狭い考え方なので……

委員長

 そんなこと言っていないでしょう。

むとう委員

 何にせよ、絵本と触れてもらいたいというのがブックスタートだと思いますので、やっぱりきちんとホームページに書くんだったら、やむを得ず来られない場合はこうということをしっかりと分かるように書いていただけるようにお願いいたします。

委員長

 要望ですね。

むとう委員

 はい。

委員長

 絶対あげないとは言っていませんから大丈夫ですよ。

吉田委員

 絵本2冊の名前をちょっと教えてください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 絵本につきましては、まず一つが「いないいないばあ」、松谷みよ子、「がたんごとんがたんごとん」、安西水丸、これらをお持ちの方につきましては代わりの別の本を用意してございまして、「しろくまちゃんのほっとけーき」、わかやまけん、「じゃあじゃあびりびり」、まついのりこ、となります。

委員長

 ほかには。よろしいですね。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、6番、中野区立明和中学校の通学区域及び新校舎整備期間延長に伴う指定校変更の取扱いについての報告をお願いいたします。

永田教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 それでは、中野区立明和中学校の通学区域及び新校舎整備期間延長に伴う指定校変更の取扱いにつきまして、お手元の資料(資料7)によりまして御報告をいたします。

 まず、1、中野区立明和中学校の通学区域についてでございます。

 令和3年4月1日、第四中学校と第八中学校を統合いたしまして、明和中学校を設置することに伴う通学区域変更を行うための当該規則の改正でございます。

 改正内容として、「通学区域の変更」とございますが、従来の第四中学校と第八中学校の通学区域を明和中学校の通学区域として規定するというものでございまして、区域の変更はございません。

 施行日は、令和3年4月1日でございます。

 次に、2ページで通学区域図をお示ししてございます。

 2、明和中学校の新校舎整備期間延長に伴う指定校変更の取扱いについてでございます。

 旧若宮小学校の位置に開設する新校舎の整備期間延長に伴いまして、統合から新校舎移転の前年度まで、以下のとおり指定校変更を認めるというものでございます。

 まず、下の通学区域図を御覧いただきたいと思います。

 全体の概要といたしましては、令和3年度から新校舎移転の前年度までの期間につきまして、図の左側のほうのAとCとDの地域につきまして、北中野中学校への指定校変更ができるように、これを認めるというもの。

 それから、図のBの地域につきましては、第四中学校への指定校変更の期間を延長するというものでございます。

 それぞれの地域についての指定校変更の理由などにつきまして、3ページのほうで記載をしてございます。

 まず(1)です。AとBの地域につきましては、既に令和元年度入学の分から指定校変更を認めてございます。今回、新校舎の工事期間延長に伴いまして、この期間を延長するというものでございます。

 次に、(2)Cの地域につきましてでございます。これは西中野小学校の通学区域になりますが、やはり北中野中学校をCの地域だけ選べないという状況でありまして、同一の中学校に進学できるようにするということも考慮いたしましての措置でございます。対象は新入生と在校生となります。

 (3)Dの地域につきましては、第四中学校の位置の統合新校までの通学期間が在学期間を超える4年以上の見通しとなったことから、その影響の大きさを勘案いたしまして指定校変更を認めるというものでございます。対象は新入生と在校生でございます。

 なお、今回、AとCとDの地域に在住する児童・生徒の数、推計いたしますと、全学年で最大で40人、2クラスの増と見込まれますが、北中野中学校におきまして受入れは可能というふうに確認ができてございますので、このような対応を行うというものでございます。

 3番、今後の予定でございます。10月から11月にかけまして、該当する学校の保護者への説明会を行います。12月に新小学1年生への就学通知、1月に新中学1年生への就学通知を発送予定でございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ありがとうございます。

 ただいまの報告に御質疑ありましたらどうぞ。

平山委員

 すみません、短くいきます。まず一つ、新校舎の整備が遅れるから指定校変更を認めますという報告なんですけど、新校舎の整備が遅れなかった場合は、これは指定校変更は認められない予定だったんですか。

永田教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 新校舎の整備の遅れ、これにつきましては昨年の11月に決定をいたしましたが、統合を予定どおり行うということでございますが、それまでの間におきまして、特に指定校変更の特例を、このようなことを行うかということについては決まっておりませんでした。

平山委員

 まとめて伺いますけど、もともとこの第八中学校区域の子が第四中学校で学ぶという予定は、当初の計画ではなかったわけなんですよ。それが2年こういうことになった。何か話を聞いていると、学校を造るのが遅れるようになったから指定校変更を認めますよ、だけど、いやいや、もともとの2年間は関係ないですよみたいに言われているような気がして、中学生は3年間しか通わないんですよ。だから、影響は同じじゃないかなと思ってお尋ねをしたのと、もう一つだけにします。このA、C、Dの指定校変更云々という話がありましたけど、あくまで指定校変更ができますよという話ですよね。学区域を変えますという話ではないですよね。だから、当然このAの地域から現在の第四中学校がある位置まで通学をされる生徒がいるということが想定されますよね。我々が求めてきたのは、そこの根本的な安全対策なんですよ。それについては具体的にどうなっていますか。

永田教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 まず一つ目の、第四中学校と第八中学校の統合におきまして、当初計画が旧若宮小学校の位置での統合の予定であったものが第四中学校に変わったという経緯がまずありました。そして、今回、新校舎の工事が延期されたということがございます。こうした経緯も踏まえましてということで考慮したものでございます。

 それからもう一つ、通学の距離から来る負担や健康、そして安全の課題についての対応でございますが、これにつきましては、今回、この指定校変更の特例を認めさせていただくということと、それから第四中学校まで通うということにおきましては、必要に応じて公共交通機関を使っていただくということと併せまして、そうした子どもの──公共交通機関を使うことについて、学校長の許可を得られた場合、そうした通学を認めるということでございます。そして、特に通学につきましては、特にそうした生徒の健康面について、特に学校のほうで配慮していきたいというふうに考えてございます。

平山委員

 もう長くなるので要望にしますね。もともとこのA、C、Dのエリアから第四中学校が現在ある位置まで通学をするということがなかなか困難であろうと、いろんな課題があるであろうと判断されたから指定校変更をその期間認められるわけですよね。だけど、指定校変更するかしないかというのはあくまで本人の権利なわけであって、しない方々のことを考えてほしいんですよ。本来学区域の中にあるけども通学が遠い、そのことによって懸念される様々な事柄をしっかり教育委員会としてケアしていくということにもう少し力を入れていただきたいと思いますので、これは要望にしておきます。

委員長

 要望ですね。

平山委員

 はい。

斉藤委員

 ありがとうございます。本当にこの地域、大変な課題であったのが、このような規定ができましたこと、本当にありがたいと思います。平山委員の御質問もありましたので、簡単に。先ほど新入生だけではなくて在校生をということでよろしかったでしょうか。

永田教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 今回の指定校変更の特例につきまして、先ほど平山委員からもお話がありましたとおり、昨年度の時点におきましてはこのような措置は取ってございませんでしたので、現在、1年生の方については、今回、この措置について対象と、1年生と2年生について対象というふうに考えてございます。

斉藤委員

 ということは、途中で転校になるということだと思いますので、制服等々いろいろ御配慮をお願いしたいということと、もう一つ、令和6年には鷺宮小学校と西中野小学校の統合校が第八中学校の位置に置かれると思います。ということは、少なくとも令和6年、令和7年以降、数年に関しては、同じ小学校から二つの中学に行くというような状況になると思います。それは今も西中野小学校、鷺宮小学校も同じなんですけども、そういう子どもたちへの教育的配慮はしっかりとしていただきたいと思いますので、これは要望で結構です。お願いいたします。

委員長

 要望でいいんですね。

斉藤委員

 はい。

委員長

 ほかには。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、次に進みます。

 以上で本報告は終わります。

 次は、7番、中野区立保育園における医療的ケアが必要な子どもの保育拡充についての報告をお願いいたします。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 それでは、中野区立保育園における医療的ケアが必要な子どもの保育拡充についてを御報告いたします。(資料8)

 1、目的でございます。区では、令和2年度から沼袋保育園及び白鷺保育園において医療的ケアが必要な子ども各1名の保育を開始したところでございます。区の中央及び南部地域のニーズに対応するため、さらに1園適切な環境を整備し、医療的ケアが必要な子どもの保育を実施いたします。

 2、対象の区立保育園は、本町保育園でございます。

 3、受入れ開始年月日は、令和3年4月1日でございます。

 4、対応可能な医療的ケアの範囲でございますが、(1)口腔内、鼻腔内、気管カニューレ内部の喀たん吸引並びに排たん介助のための薬液の吸入及び気管切開部の管理でございます。

 (2)胃ろう、腸ろう、経鼻経管栄養による経管栄養でございます。

 (3)定時の導尿でございます。

 5、受入れ人数は、1名でございます。

 6、保育時間は、8時30分から17時でございます。

 報告は以上でございます。

委員長

 ありがとうございます。

 ただいまの報告で御質疑ありましたら。

中村委員

 御報告ありがとうございます。端的に伺います。決算のところでも来年度からもう1件南部のほうでということで、本町保育園で来年度から始めるというところで、それはすごくうれしいことだと思っております。1点、保育時間なんですけれども、8時半から17時という設定をされている理由というのをお聞かせいただけますでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 時間につきましては、特に安全に保育する必要があるというふうに考えております。今回の看護師の配置につきましては1名を配置いたしますので、本来、標準時間ですと11時間なんですけども、対応するためにはさらに必要な人員体制ということになりますので、現時点では8時半から17時にしているところでございます。

中村委員

 看護師さんの配置というところで、なかなか時間を長くするというのが難しいというところも理解はしているんですけれども、通常、保育園に預けられる方というのは、保護者の方は働いていらっしゃっていて、なかなか17時にお迎えに行くというのが難しい状況もあるのかなというふうに思っています。そこのところも鑑みて、今後、もう少し長い時間預けられるような仕組みというところもしっかりと検討していっていただきたいと思いますけれども、そこら辺はいかがでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 時間につきましては、昨年度から課題であるというふうには認識しておりますので、研究してまいりたいと思っております。

むとう委員

 なかなか余分に配置というのはできないことだと思うんですけれども、この1名を受け入れるために看護師さん1人ということなんだけれども、そうなると、この看護師さん、御病気になったときも休めないということになっちゃうのか、どうしても来られないときに受け入れた1名はどうなるのか、そこの対応はどうなるんでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 医療的ケアの子どもを受け入れている園につきましては、看護師複数配置としておりまして、本町保育園につきましても、現在1名看護師がおりますけれども、2名配置ということにして対応していくということになっております。

吉田委員

 結構体制を取るのは大変かと思うんですが、中部、南部のニーズに対応するためとありますが、この1園の増加で区全体とか、あるいは中部、南部のニーズは満たされると考えるのか、それともまだまだ本当はニーズがあるのか。そして、この受入れ人数、1名なんですけど、この1名はどのように決められているんですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 医療的ケアが必要な子どもというのは、区で把握している人数は現時点では26名いらっしゃいます。そのうち、現時点で区のほうに問合せが来ている、今、保育園の入園について問合せが来ている方につきましては2名いらっしゃいます。まだ保護者の方から正式な申請が出ているわけではないんですけども、1名の方は北部のほうです。1名の方が南部のほうということになっております。したがいまして、潜在的にはまだいらっしゃるというふうに思っております。それから、まだ本町保育園で医療的ケアのお子さんを受け入れますということを公表しているわけではなくて、まだ南部地域でということで公表しておりますので、公表することによってさらなる需要が出てくる可能性はあるというふうには認識しております。

吉田委員

 その1名はどうやって。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 順序がありまして、まず申請していただきまして、医師の指示書ですとか診断というのが必要になりまして、集団保育が可能であるということをまず確認していきます。その上で、判定会を行いまして、実際に受入れが可能かどうかということを判定していきます。その後、健康診断等を行っていただきまして決定をしていくという手順になっております。

委員長

 ほかには。よろしいですね。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ……。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 すみません、追加で答弁させていただきます。複数いる場合は、その後に利用調整ということになります。

委員長

 よろしいですね。

 では、ただいまの報告は終了いたします。

 次に、8番、今後の小中学校施設整備の基本的な考え方(案)についての報告をお願いいたします。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 今後の小中学校施設整備の基本的な考え方(案)につきまして御報告いたします。(資料9)

 まず1、中野区立小中学校施設整備計画の改定でございます。

 区立小・中学校につきましては、これまで平成26年に策定いたしました中野区立小中学校施設整備計画に基づきまして改修や改築を進めてまいりました。

 この計画自体は策定から6年が経過してございまして、また新型コロナウイルス感染症の影響等も含めまして、社会情勢は大きく変化している。

 そういった中で、これからの学校教育や今後の区行財政運営の方向性などを見据えながら計画の見直しが必要であるというふうに考えてございます。

 そこで、現在検討を進めております新たな基本計画、そして区有施設整備計画、これらと整合を図りながら、この小中学校の施設整備計画についても来年度に改定を行いたいというふうに考えてございます。

 改定する小中学校施設整備計画につきましては5年ごとに見直しを行うこととし、その都度変化していく社会情勢を反映しながら計画の改定をしていきたいというふうに考えてございます。

 2、学校施設整備の基本方針でございます。

 まず(1)良好な教育環境の整備。これからの学校施設に求められる対応をしっかりと行いながら、適切な改修と改築を進めてまいりたいということでございます。

 (2)計画的な施設整備。学校が改築されるまでの期間、改築し終わった学校との間に著しい格差が生じることのないように、適切な維持管理と改修を計画的に行ってまいります。その際には、事後対応とならないように、予防保全の考え方を持った計画的なメンテナンスを行い、改修経費の分散化も図ってまいります。なお、改築前の学校につきましては、施設の規模や、そして機能、これらを大きく変更するような大規模改修、こういったものは原則として行わないことというふうに考えてございます。

 (3)財政負担の平準化でございます。新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、今後の厳しい財政状況が見込まれている中、学校施設整備におきましても、財政負担の平準化と軽減に向けた取組が必要となってございます。今後は複数の学校改築が集中することにより、単年度当たりの過度な経費増を避けるために、学校施設の改築につきましては1年に1校程度という目安の中で工事着手をしていきたいというふうに考えてございます。結果として財政負担の平準化を進めていきたいということでございます。

 (4)学校施設。改築時期の考え方でございますが、現在、現行の施設整備計画におきましては、築50年を迎えた学校について改築に着手していく、そういった考え方でございます。一方で、適切に維持管理を行い、コンクリートや鉄筋の強度が確保されていれば、学校は七、八十年程度の耐用年数がある、そういった考え方が文部科学省のほうから示されているところでございます。今後改築が集中してしまうことを避けていくためにも、こういった50年という改築時期の考え方についても一定程度見直しが必要であるというふうに考えてございます。この際、施設整備計画を見直しするに当たりましては、こういった文部科学省の考え方も踏まえて進めていきたいというふうに考えてございます。

 3、改築の進め方でございます。

 まず、(1)改築校の決定でございますが、それぞれの学校の改築時期や改築していく順番、順序につきましては、それぞれの学校の建築年数だけではなく、工事期間中に利用する代替校舎の状況でありますとか、児童生徒数の動向、それぞれの地域事業等、そういったものも全て総合的に勘案した上で判断してまいりたいというふうに考えてございます。そして、小学校と中学校が隣接しているような場合におきましては、改築の時期や、そして施設そのものについても、一体的な改築の手法についても併せて検討していきたいというふうに考えてございます。

 (2)代替校舎の活用についてでございますが、校舎の改築期間中は既存の校舎を代替校舎として活用していくことを原則といたします。代替校舎の活用によりまして、良好な学習環境の確保、そして改築期間の短縮、改築費用の削減、そういったものが併せて図れるものというふうに考えてございます。

 最後、4、今後のスケジュール案でございますが、こちら、資料記載のとおりでございますが、こちらにつきましては区の基本計画策定のスケジュールと同様の流れで進めていきたいというふうに考えてございます。

 報告は以上でございます。

委員長

 ありがとうございます。

 ただいまの報告で御質疑ありましたらお願いします。

平山委員

 何点か伺っていきます。

 財政負担の平準化と言いながら、先送りにならないのかということが非常に心配なんです。財政負担の平準化を言うのであれば、今回の決算でも指摘されたとおり、何で起債をかける予定だったものを基金でやっちゃうんですかという話なんですよ。平準化を考えるんだったら起債をかけておけば、それだけで平準化されていくんですよ。だから、書いていらっしゃることと今やっていらっしゃることが、まあ、それは財政当局がやっていることとはいえ、非常に矛盾しているんですね。

 でも、それは分かりやすいんですけど、いわゆる財政の指標にこだわって、そこを悪く見せないためにそういうふうにやっている、可能性があるけども、でも、こっちが必死に頑張ってこう並べましたよと言っても、財政当局にそんなことをやられちゃったら全然平準化なんかできなくなっちゃうと思うので、そういう部分は非常に懸念をしています。

 その上で何点かだけお伺いをしますけど、新型コロナウイルス感染症の影響で学校施設を取り巻く状況は策定時から大きく変化をしているとおっしゃっているんだけど、全体を読む限り、これまでの想定は、すごく先までは示されていませんけど、これまで想定をさらに長く延ばしていきますよというふうにしか読めないんですね。新型コロナウイルス感染症の影響によって社会情勢が変化して学校を取り巻く環境も変わっているんだったら、早く旧校舎から新校舎に変えてあげたほうがいいわけなんですよ。ここの矛盾はどう思いますか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 当然、新しい学校施設にしていくことが比較すればいいものだというふうに考えております。ただ、様々財政のこともございますし、あと、改築したいタイミングで、こちらの都合だけで改築をするということも、しっかり進めていけるかどうかというところもございますので、一旦今の時点ではしっかりと先を見据えた方向性を改めてお示しをさせていただいた上で、地域の方、保護者の方、皆様に御理解をいただきながら、計画的に進めていきたいというふうに考えてございます。当然、古い学校だから駄目だねということにならないように、そういった点についてもしっかりと改修を行っていきたいというふうに考えてございます。

平山委員

 そこの予防保全もしっかりやっていきますし、古い学校については新しい学校と差がないように手を入れていきますと書いてある。これ、実際のもう少し具体的なものが出てこないと何ともジャッジがしようがないけども、それは短いスパンじゃなくて長いスパンで見たときにもちゃんと財政負担が軽減されてるような内容にしてほしいんですね。聞こえ方によってはよけいお金がかかっちゃうようにも聞こえてしまうので。

 ということと、もう二つだけ。文部科学省が言うには70年から80年耐用年数がありますよと。中野区はこれまで50年としてきました。ここは非常にぼやかして書いていますけど、要は50年を延ばしたいんだろうということだと思うんです。近隣他区の状況を教えてください。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 近隣他区の状況としましては、それぞれの自治体でやはりこういった計画ものを持っている自治体もございます。そういったところを拝見しますと、例えば70年ですとか80年、そういった記載がある中で、実際にその50年と具体的に示している近隣区はない状況でございました。

平山委員

 そうではなくて、改築のタイミングを70年とか80年まで引っ張っているところはありますか。まだそんなにたっていないか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 既にそういった改築の考え方の計画を定めている自治体の中においては、70年、80年持たせた上で改築をしていくということ位置付けている、そういった自治体もございます。

平山委員

 ちなみに、どこですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 今、具体的に思い当たるのが、北区などではそういった考え方が示されてございます。

平山委員

 これは慎重に考えてほしいんです。70年から80年と文部科学省が言っている。ただ、学校の校舎というのは単に耐用年数だけで考えちゃいけないんですね。校舎というのは、いわゆる施設も含めて教育ですから。それが70年間、80年間変わらないということが中野区の教育方針に合うのか、それとも、ある1世代が──50年というのは一つの世代が交代するわけですよ。価値観もものすごく変わっちゃうわけですよ。そういうときにやっぱり施設もリニューアルをして、そのときに合った中野区の教育方針に合わせていくほうがいいのか、そういうこともちゃんと考えてほしいんですね。そうしないと、単に延ばすだけということになっちゃうと、区の目指す教育と施設がリンクをしないことになってしまうので。と思っているんですけど、どうですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 まさしくハードだけの問題ではないと。実際に運用のことですとか、そういったところも、我々子ども教育施設課としても、学校教育の場、あと指導室等ともしっかりと、使い勝手、今後の新しい学習環境に求められるものというものをしっかりヒアリングをした上で、改修、施設の衣替えというか模様替えなんかも進めていきたいというふうに考えてございます。

平山委員

 これで最後にします。一つだけ気になる文言が「連続した一体的な改築手法」と。これは何ですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 こちらで触れておりますのは、具体的に言いますと、例えば緑野小学校と緑野中学校のように道路1本挟んで施設が隣り合っている、そういった施設においては、同じタイミングで改築をする、同じ敷地で改築をする、そういったことで何かしら大きなメリットが生まれるのではないかということも頭に入れながら、今後の施設整備の改築のタイミングなんかも図っていきたいという、そういった考え方でございます。

平山委員

 施設を一体化するということではないということでいいですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 施設として一つの建物という考え方というものは今の時点で排除はしておりません。可能性としてなくはないものなのかなというふうに考えてございます。

平山委員

 そこも中野区の教育方針と照らして慎重に検討してくださいね。いろんな検討をしてきて、そのたびごとに一つひとつ結論を出していきながら今の中野区の教育方針というのがあるので、施設面だけで考えてしまうとちょっとよろしくないかなと思うので、そこはそれでお願いします。これは要望でいいです。

小杉委員

 小・中学校の施設整備についてということで、これは事後保全だったものを予防保全に転換をさせるということでよろしいですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 これまで例えばちょっと雨漏りしちゃったので直してください、直しますよというところから、もうそろそろ雨漏りしそうだねというところを常に点検、チェックした上で、事前に、そういったことが起きる前に改めていこうという、そういった考え方でございます。

小杉委員

 50年の寿命の考え方だったものを大規模改修させずに80年間持たせるということが実際にはできるということなんですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 そもそも50年間が寿命だったのかというところも。考え方としては、あくまでも50年の根拠となっているのが、減価償却の考え方、RC造の建物は50年かけて減価償却をしていくそう、そういったところに基づいての示し方でございました。ですので、実際にこれまでしっかりと改修工事をしつつ、あと毎年点検もしてございますので、今の時点で50年たったからもう持たないという、そういった状況にはございません。ですので、今後も引き続きしっかりと必要な改修を行うことで、70年程度までは保てることというふうに考えてございます。

小杉委員

 減価償却というと税金の話じゃないですか。じゃあ、今まで何だったのかなというか、使えるけれども壊していたというのは、やっぱりそれは先ほども言われていた教育とか、考え方が違っていたんだということだと思うんですけども、それは持つけれども新しいものがいいとかという、そういった考えだったということですか。50年と考えているのは、70年ぐらいは持つけれども、今までのやっぱり考え方が事後処理だったからそういう50年というふうに決めていたということですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 決して50年という考え方がふさわしくなかったとかそういうことではなく、今後改築が必要になってくる学校の状況等も踏まえると、50年というところは一旦見直しをして、しっかりと使い切る──使い切るといいますか、ちゃんと使わせていただくというような考え方で、それに伴う改修。先ほどもございましたように、果たしてコスト的なメリットがしっかりあるのかどうかというところも踏まえて判断をし、考えていきたいというふうに考えてございます。

小杉委員

 他の先進自治体では長寿命化することで11%ぐらいコストを下げたという事例も聞きましたし、区営住宅なんかだと70年ですし、橋だと90年とかというのがありますのでね。今後、1月以降については、全部は、やっぱり近々で50年をめどにしたところの小・中学校の施設だけの予定が出てくるという感じですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 現時点でどういった形の今後の示し方をしていこうかというところは検討中でございますので、それはお示しするときにまた改めて御報告、御説明したいというふうに考えてございます。

小杉委員

 これによってやっぱり財政的にどうなのかというのを、私もぜひ明らかに試算をしていただきたいというふうに思いますので、要望ですけれども、ぜひお願いいたします。

むとう委員

 これまで本当に十分メンテナンスを逆にしてこなくて放置していたきらいがあるというふうに私は思っていて、最悪の事態になって慌てて補修するみたいな印象を持っていて、これまで区はメンテナンスに膨大なお金をかけるよりも建て替えちゃったほうが安くできる、補助金も多く来るみたいな考え方もおっしゃっていたように記憶しているんですね。ですから、これからきちんと計画をつくる際に、本当にどこまでをメンテナンスし、大事に大事に予防保全をしていきつつ、そうすると幾らかかるというところもしっかり分かるような形で建て替えたほうが、本当に大規模なことをするより建て替えたほうがもしかしたらいいという場合もあるかもしれませんので、その辺は私も素人で分かりませんが、そこもちゃんとトータルに考えてここはここまで延ばそうとかという金額にも裏付けしたような計画をきちんと出していただきたいということをお願いしたいということが1点と、それから、先ほどの平山委員がおっしゃっていた「連続した一体的な」という部分で、小学校のときも工事が入っていた、中学校に行ってもまた工事が入っていて、ずっと自分は工事中の学校ばかり行っていたみたいなことにならないように、落ち着いて勉強できる環境を整えていただきたいので、そういったこともしっかりと加味した計画づくりをしていただきたいということを要望しておきます。

委員長

 要望ですね。

むとう委員

 はい。

委員長

 ほかにありますか。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で報告は終わります。

 次の報告です。9番、令和2年度(2020年度)健康福祉サービス等に関する意識調査及び意向調査の実施結果についての報告をお願いします。

石濱子ども教育部、教育委員会事務局子ども特別支援課長

 令和2年度(2020年度)健康福祉サービス等に関する意識調査及び意向調査の実施結果について御報告いたします。(資料10)

 本事業は、健康福祉部との共同で実施しておりまして、本資料にて厚生委員会でも報告をいたします。

 本委員会では、主に所管の障害児施策部分について報告をいたします。

 なお、今回の結果報告の本事業は、本年第1回定例会中の委員会で実施について報告したものでございます。

 1、目的です。健康福祉施策等に係る区民等の実態とニーズを把握いたしまして、今後の事業の見直し・改善、目標の達成度を測る指標として活用するとともに、各サービスの利用実態や今後の利用意向等を把握し、各計画等の検討に資するものでございます。

 2、調査の概要です。健康福祉に関する意識調査、高齢福祉・介護保険サービス意向調査、障害福祉サービス意向調査の三つの調査を実施いたしました。本委員会所管の発達支援等調査ですが、対象は0歳から18歳までの発達支援の対象児童及び身体障害者手帳等を所持している児童のうち650名を抽出して行い、337人、51.8%の回答が得られました。

 調査期間は、令和2年5月8日から5月29日までです。

 調査方法は、郵送配布、郵送回収でした。

 調査結果でございます。前回の調査結果と比較して変化が大きかった項目ということになります。

 次に、3ページでございます。

 本委員会所管として、(3)障害福祉サービス意向調査報告書の三つ目の丸、居宅訪問型児童発達支援の利用意向につきまして、「利用したい」が5.9%で前回調査時より21.6ポイント減少し、「利用したくない」が74.8%で40.3ポイント増加をいたしました。

 四つ目の丸でございます。障害児に対する地域の理解は「十分に進んでいる」、または「ある程度進んでいる」が21.7%で、前回調査時より5.4ポイント増加し、「あまり進んでいない」、または「全く進んでいない」が35.3%で13.8ポイント減少しました。

 別冊の令和2年度障害福祉サービス意向調査の結果報告書107ページからが本委員会の該当部分でございます。

 ただいま御紹介した居宅訪問型児童発達支援の利用意向につきましては、134ページに記載がございます。

 そして、162ページに地域の理解についての記載がございます。

 163ページをお開きいただきまして、こちらには、充実してほしい施策・サービスとして、「利用できるサービスについての広報・周知」が5割を占めておりまして、前回調査時も同様の結果でございました。今後きちんと対応すべき事項と考えております。

 それから、164ページから自由回答を記載しております。前回、自由回答141件を2ページにわたり御紹介していたものを、今回、自由回答152件を5ページにて御紹介をしておりますので、後ほど御覧ください。

 資料のほうにお戻りいただきまして、6、今後の予定です。調査結果を区ホームページに掲載いたしまして、調査報告書を区政資料センターや区民活動センター等に備え、区民の閲覧に供します。また、報告した結果に基づいて障害児福祉計画の改定作業を進めており、その中に反映させ、素案決定後、議会に御報告をいたしまして、関係団体、区民意見交換会を経て、案の決定、パブリックコメントの手続、計画作成と進めてまいります。

 御報告は以上です。

委員長

 ありがとうございます。

 ただいまの報告について御質問ありましたらお願いします。

むとう委員

 今の報告の中で、居宅訪問型児童発達支援の利用意向なんですけれども、「いいえ(利用したくない)」という方が74.8%もあって、利用したくない理由というのは伺わなかったんでしょうか。なぜ利用したくないのかというところが何か私はすごい政策をつくっていく上で必要なことじゃないかなと思うんですが、どういう理由からなんでしょうか。

石濱子ども教育部、教育委員会事務局子ども特別支援課長

 134ページをお開きいただきたいと思います。今、委員の御指摘ございました。詳細については、その調査票では聴取しておりませんので、はっきりしたことは申し上げられませんが、問10というところを見ていただきますと、身体障害者手帳(重度)をお持ちの方につきましては50%が利用したいというふうになってございます。ですので、全体の経年変化、それから全体の数からいきますと利用意向が少なくなっているというふうな結果でございましたが、実際に手帳をお持ちの重度の方につきましては50%が利用したいということと、それから児童発達支援施設に通所している保護者の方からはやはり利用したいという意向がございます。ただ、中野区におきまして、今、居宅訪問型児童発達支援というのはやっておりませんので、今後、それを導入するという方向で検討していきたいと思います。現在は2名程度の方が他区のものを利用しているという結果になってございます。

委員長

 ほかにはよろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 では、以上で本報告は終了します。

 次に、10番、中野区立南部障害児通所支援施設の指定管理者候補者の選定結果についての報告をお願いいたします。

石濱子ども教育部、教育委員会事務局子ども特別支援課長

 それでは、中野区立南部障害児通所支援施設の指定管理者候補者の選定結果について御報告いたします。(資料11)

 本報告につきましては、本年第1回定例会で当該施設の指定管理者候補者募集について御報告をしてございます。

 令和3年3月末をもって指定管理期間が終了する中野区立南部障害児通所支援施設指定管理におきまして、令和3年度からの指定管理者候補者を下記のように選定しました。

 1、指定管理者候補者は、名称、社会福祉法人正夢の会でございます。所在地はお読み取りください。

 2、応募状況でございます。応募事業者は1事業者でございました。

 3、選定方法につきましては、公募によるプロポーザル方式で、庁内に設置した中野区立南部障害児通所支援施設指定管理者候補者選定委員会におきまして、応募書類審査及びヒアリング審査を行った上で、指定管理者としての適性を審査し、候補者として選定いたしました。

 4、指定期間の予定でございます。令和3年4月1日から令和8年3月31日までの5年間です。

 5、選定までの経過につきましては、お読み取りください。

 6、今後の予定でございます。第4回定例会に指定管理者の指定について議案を提出させていただき、その後、基本協定、年度協定を締結いたしまして、来年の4月から指定管理者による業務を開始してまいりたいと思っております。

 報告は以上です。

委員長

 ありがとうございます。

 ただいまの報告で御質疑ありましたらお願いします。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 では、以上で本報告は終了いたします。

 次に、11番、(仮称)中野区いじめ防止等対策推進条例の考え方についての報告をお願いいたします。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 6月8日の委員会にて御報告いたしましたいじめ防止対策の条例化につきまして、今後の条例制定に先立つ(仮称)中野区いじめ防止等対策推進条例の考え方について御報告いたします。資料(資料12)を御覧ください。

 まず、1の条例の目的でございますが、これまで区では、「中野区いじめ総合対策」「中野区いじめ防止基本方針」などを定め、いじめ防止等に取り組んできたところでありますが、児童・生徒に対するいじめの防止等に係る基本理念、区や区立学校等の責務などを明らかにするとともに、いじめの防止等を図るための基本となる事項を定めることにより、いじめの防止等のための対策を総合的かつ効果的に推進することを条例制定の目的とさせていただきます。

 2の条例に規定すべき主な項目につきましては、後ほど御説明いたします。

 3、意見交換会の実施、4、今後のスケジュール(予定)でございますが、この後、11月に3か所で意見交換会を行いまして、その後、皆様にも御報告をしながら、パブリック・コメント等も行い、最終的には第1回定例会にて条例案を提出していく予定でございます。

 では、別添の(仮称)中野区いじめ防止等対策推進条例に規定すべき主な項目の概要を御覧ください。

 まず、1、基本理念といたしましては5点ございます。(1)といたしまして、まず、いじめの発生は学校内外を問わないこと。それから(2)といたしまして、いじめ防止等の取組は、区民等の一人ひとりが、人権が持つ価値や重要性を直感的に感受し共感的に受け止める人権感覚及びいじめが児童等を取り巻く社会全体の問題であるとの認識の下に行われること。また、いじめを生まない、いじめを許さない、いじめを放置しないとの意識を高め、区民等や関係機関が主体性を持って取り組めるよう推進すること。(3)といたしまして、区、教育委員会、学校及び教職員、保護者等、区民等、関係機関等がそれぞれの責務を果たし、相互に連携すること。(4)といたしまして、学校はいじめ防止に学校全体で組織的に取り組むこと。(5)といたしまして、児童等がいじめの防止等に主体的に行動できるよう、いじめの問題について児童等の理解を深めていくことなどを挙げてございます。

 2の区、教育委員会、学校及び学校の教職員、保護者等、区民等、関係機関等の責務といたしましては、(1)区、(2)教育委員会、(3)学校及び学校の教職員、(4)保護者等、(5)区民等、(6)関係機関等の六つの立場について、それぞれの果たすべき責務を定めてございます。学校では、いじめは重大な人権侵害であるとの認識の下、いじめ防止に取り組むこと。保護者等につきましては、これまでどおり家庭教育が尊重され、家庭等に任せて区や学校の責任が軽減されることではないことなどを挙げてございます。また、他の立場との連携を重視しているところでございます。

 3、区及び学校におけるいじめの防止等のための対策に係る基本方針の策定につきましては、区は国の定めるいじめ防止基本方針を、学校は区の基本方針を参酌して、いじめ防止のための基本方針を策定することを定めてございます。条例化に先立ちまして、教育委員会では去る3月に新しい基本方針を策定し、学校にも学校基本方針の見直しを指示したところでございますが、今後も区は国や都の基本方針、そして学校は区の基本方針を参酌しながら見直しを図ってまいりたいと思います。

 4、いじめの防止等のための対策を実効的に行うための組織等につきましては、これまでも行ってきたところでございますが、いじめ等に関係する機関、団体が情報を共有し、連絡調整や協議を行うなど、関係機関が連携を図っていじめ防止に取り組むための組織である「(仮称)中野区いじめ問題対策連絡協議会」を条例に位置付け、一層充実を図るとともに、教育委員会の附属機関として、学識経験者や各方面の専門家から構成される「(仮称)中野区教育委員会いじめ問題対策委員会」を条例に位置付け、区や教育委員会のいじめ防止の取組等について御意見をいただき、さらに実効性のある取組ができるようにしてまいります。

 5、いじめに対する教育委員会の措置といたしましては、教育委員会が学校からいじめの報告を受けた場合は、指導主事や心理、福祉などの専門家による支援を行ったり、必要な調査を行ったりしてまいります。

 6、重大事態への対処等のための調査を行う組織といたしましては、子どもの命に関わるような事態など重大事態が発生した場合は、教育委員会はその重大事態への調査等を先ほどの(仮称)中野区教育委員会いじめ問題対策委員会に行わせることについて定めます。また、区長がさらなる調査が必要と判断した際には、区長は「(仮称)中野区いじめ問題再調査委員会」を設置することを定めております。

 最後のページになりますが、参考といたしまして、重大事態を規定したいじめ防止対策推進法第28条第1項や、先ほど申し上げた各組織の関係を図にしたものを上げさせていただきました。

 御報告は以上でございます。よろしくお願いいたします。

委員長

 ありがとうございます。

 ただいまの報告について質疑ありましたらお願いします。

小杉委員

 全体として、こういったいじめ防止対策の推進条例については、本当に非常に喜ばしいところだと思います。中野区については、こういった組織ができることというのは、これもいいこととは思いますが、ほかのニュースになっているような事件なんかを見ると、なかなかやっぱり、じゃあ、二重になっているから安心なのかというと、非常に心配するところもあるなと。教育委員会が調査の主体となるというところは基本的に変わらないと思うので、その辺はいじめをどう防止するのかという教育委員会としての職員の質というか、姿勢というか、そこがやっぱりこれからも問われるのかなと思いますが、そういった意味での体制なり、仕組み、ものの記述というのは何かありますか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 今お尋ねのことにつきましては、区の教育委員会、それから学校及び学校の教職員の責務として書いてございますが、この考え方の中には、教育委員会につきましては、「いじめ防止等のための必要な措置を講じ、それを実施します」と書いてございます。

 具体的に申し上げますと、8月24日にお示ししましたいじめ対応の状況等についての中で四つの大きな点を挙げさせていただいております。1点目は、新しい中野区いじめ防止対策方針に基づく取組の実行。それから、2点目として、児童・生徒が自らSOSを出そうとする気持ちをつくっていくこと。それから3点目といたしましては、児童・生徒の円滑な人間づくりを支援していくこと。それから4点目といたしましては、教職員、保護者への啓発を推進していくこと。具体的に申しますとちょっと時間がかかりますので、大きなものとしてはそのようなものを教育委員会として強力に推進していくということでございます。

むとう委員

 いじめ防止等対策推進条例をつくっていくということで、これはこれで進めていただきたいものというふうに受け止めているんですけれども、今、同時に、教育委員会の中で子どもの権利擁護条例もつくろうとしているわけで、ふと思ったことは、やっぱり子どもの権利のほうが本当を言えば先にあって個別的ないじめの条例だったのかなという印象をちょっと私は持ったりするんですけれども、この子どもの権利擁護条例、これからつくっていこうとしている条例とこのいじめの条例との関係性というか、関連についてはどういうふうに考えていらっしゃるんでしょうか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 今申し上げたとおり、このいじめの条例の中には、これは中野区の特に特徴になりますけれども、子どもの人権というものが強く打ち出されておりますので、当然それは関係のないものではないという認識はございます。ただし、この条例自体は、平成25年に制定されましたいじめ防止対策推進法のその趣旨、特に人権の中でいじめを防止していこうというところに主眼を置かれた、その流れで制定されておるところでございます。もちろん今後様々な整合やそれから関連を図ってまいらなければいけないと思いますが、そもそもはそのような流れでございます。

吉田委員

 子どもの権利の条例化のときもちょっとお話があったんですけど、今、中野のいじめの状況というのはどういう状況で、令和2年3月にはこれまでの総合対策や旧基本方針を統合して「中野区いじめ防止基本方針」を改めて定めたという状況の中で、新たに条例にしないといじめが防止できないのか。あるいは、これによってどれぐらい効果があるのか。従来の取組では何がいけないのか。ちょっと教えていただけますか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 まず最初のお尋ねの数字的なものでございますが、8月24日に本委員会で示させていただきましたので、詳しくはそこを見ていただければと思いますが、状況といたしましては、平成28年頃から急激な増加に転じ、平成29年、平成30年と、これは本区だけではなくて東京都でも全国的にも増えているところでございます。件数等につきましては後で資料を御覧いただければと思います。平成30年度から令和元年度についてはほぼ横ばい状態でございます。これは全国的に同じような傾向でございます。

 それから、今お尋ねの、じゃあ、これによってということだったんですけれども、そもそも本条例を提案した理由は、もちろん今、複雑化して、場合によっては、これは中野区のことではないんですけど、深刻な状況が日本各地で報道されておりますが、そのようなものを絶対に起こさないという強い決意、そういう中で、まずそういう決意を条例化すること──基本方針ではもう定めさせていただいているんですけども、そこで新たに整理し、さらに条例化することによって、区内外にやはり中野区としての決意を強く示してまいりたいと思ったからでございまして、何か数字的なものが悪くなったからこれを課題を解決するために制定したということではございません。

吉田委員

 逆に、じゃあ、これを条例化することでどういうふうに──いろいろ書いてあるのであれなんですけど、どういうふうな強制力がつくというか、いじめはどのように防止されるんですかね。これまでもいろいろ教育委員会がいじめの問題に直面したときに、いじめはなかったともみ消したり、いろんなことが起きているじゃないですか。この新しい条例をつくったり、いろんな関係の機関をつくることで、そこでどのように防がれていくんですかね。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 まず、やはり条例化するということは、区内外に対して区の決意やその思いを広く示し、そして公約するものだと思っております。そういう意味で非常に大事なことだと思いますので、まず、これがあるから、罰があるからと、そういうことではなくて、中野区としての決意をやはり中野区の全区民、そして学校等に示していくことが何より大事だと考えております。

 その上で、先ほどから申し上げているとおりに、じゃあ、それぞれ関連するところがどういうことをするのかということになりますと、基本方針や条例案で示していますとおりに、学校や教育委員会や保護者等、区民の立場についての責務を示させていただいているところでございます。その中で、学校に対しては、今回、先ほど申し上げましたし、もう書いてあることですから詳しく申しませんけれども、先ほど来、学校でそれでも悲惨な事件が起こっているとかいろんな御指摘がある中で、何よりも大事なことは、特に学校におきましては組織的に対応していくことだと思っております。特定の教員が抱え込んでしまったり、一部の教員に、担任だけに任せ切りになるとか、そういうことではなくて、やはり中野区がこのような条例を制定することによって、中野区は区を挙げて、そして組織では組織を挙げて取り組んでいくという、その決意を示すものだと考えております。

委員長

 ほかには。よろしいですね。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、12番、教育管理職の異動についての報告をお願いいたします。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 教育管理職の異動について御報告いたします。(資料13)

 資料にありますとおり、中野東中学校の成一郎副校長が令和2年9月1日付で杉並区立松溪中学校の校長に昇任したため、西東京市立明保中学校、西田知之主幹教諭が昇任し、新しい中野東中学校の副校長として9月1日付で着任いたしました。

 そのことについて御報告いたします。

委員長

 ありがとうございます。

 本報告で御質疑ございますか。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 では、以上で本報告について終了いたします。

 ちょっと委員会を休憩します。

 

(午後4時57分)

 

委員長

 では、再開します。

 

(午後4時57分)

 

 では、引き続き報告を受けます。

 13番、「GIGAスクール構想」における学習用端末の配備についての報告をお願いいたします。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 「GIGAスクール構想」における学習用端末の配備について御報告いたします。(資料14)

 「GIGAスクール構想」における区立小・中学校全校の児童・生徒1人1台の学習用端末の配備についての御報告です。

 1、選定した端末でございます。iPad(ディスプレイ10.2~12.9インチ、内部ストレージ32ギガバイト以上)。

 2、選定理由でございます。

 (1)操作性。①児童・生徒がなじみやすい、直感的な操作性であること。②在宅学習のための「持ち帰り」に向く軽重量であること。

 (2)保守・管理面。①セキュリティ及び運用管理において、ウイルス感染リスクが低いこと。②端末の大規模運用実績が既にあり、管理運用に要する作業がウィンドウズ端末より少ないことから保守費用を抑えた運用管理が可能であること。

 3、選定方法でございます。教育委員会事務局及び教育委員会情報システム委員会で検討いたしました。

 4、使用予定。学校の授業だけでなく、家庭に持ち帰り学習クラウドサービス等を利用した家庭学習にも使用いたします。

 5、今後の配備スケジュール(予定)でございますが、令和3年2月末に納品完了、3月、運用開始を予定しております。

 報告は以上でございます。

委員長

 ありがとうございます。

 ただいまの報告で御質疑ありましたらお願いいたします。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 よろしいそうですので、以上で終わります。

 次に行きます。14番、教職員のストレスチェックについての報告をお願いいたします。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 教職員のストレスチェックについて御報告いたします。(資料15)

 まず、1、ストレスチェックの概要でございます。

 労働安全衛生法によりまして、事業場の業種・規模等に応じ、安全衛生管理体制整備の観点から事業者が講ずべき措置が定められておりますが、常時10人以上50人未満の教職員を使用する学校におきましては、衛生推進者の選任等が義務付けられているとともに、平成27年12月からは、教職員50人未満の学校におきましては、心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック)を行うことが努力義務とされております。

 ストレスチェックの結果、高ストレスであり医師による面接指導が必要と判断された教職員から申出があった場合には、学校の設置者は医師による面接指導を実施させなくてはならないとなっております。

 なお、学校で働く教職員のストレスチェックは、平成30年度までは東京都が実施しておりましたが、各自治体で予選措置し実施するよう通知があり、平成31年度から区で実施することとなりました。

 2、ストレスチェックの意義でございます。

 ストレスチェックの意義は、教職員のストレスへの気づき及びその対応の支援並びに職場環境の改善を通じて、メンタルヘルス不調となることを未然に防止する一次予防目的としております。

 また、面接指導は、ストレスチェックの結果、高ストレス者として選定され、面接指導を受ける必要がある教職員に対しまして、医師が面接を行い、ストレスその他心身の状況や勤務状況を確認することにより、当該教職員のメンタルヘルス不調のリスクを評価し、本人に指導を行うとともに学校長等による適切な措置につなげるものであります。

 しかし、教職員のストレスチェックの結果は、本人の同意がなければ学校長等へ通知することが禁じられているため、学校長が必ずしも把握はできておりません。

 平成31年度につきましては、医師の面接を要する教職員からの申出に対応するため、面接指導の委託経費を予算計上しておりましたが、学校長に申出のあった教職員はおりませんでした。このため、面接指導の委託経費が執行残となったものでございます。

 3、ストレスチェックにおける今年度以降の対応についてでございますが、ストレスチェックの結果、医師の面接指導を受ける必要がある教職員が学校長に報告しない場合も想定されるため、医師の診断につなげられるよう、昨年度から結果の通知に「メンタルヘルス相談窓口一覧」を同封し案内をしているところでございます。

 今後は、メンタルヘルス不調の未然防止だけでなく、働きやすい職場環境の改善のためにも、医師の面接指導を受ける必要があると指摘された教職員は、医師の面接を受ける旨、学校長に申し出ることを促してまいります。

 報告は以上でございます。

委員長

 ありがとうございます。

 ただいまの報告について御質疑があればお願いします。

小杉委員

 東京都の実施が区の実施になったこととか、医師による面接の委託経費が執行残になったことは理解できました。

 学校長に言わなければこの医師の面接指導が受けられないとちょっと思っていたんですけども、確認ですけど、メンタルヘルス相談窓口に電話をすれば別に学校長に言わなくても医師の指導を受けられるという認識でいいんですよね。だけども、600人ぐらい受けたのにゼロだったということでいいんですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 もし学校を休んで受ける場合には、それも休む理由は別に告げる必要はないわけで、医師の面談を自分で受けたいと思って受ける。そのことについては、特に学校長に言ってもいいし、言わなくてもいいというふうなことになっておりますけれども、やはりそこは学校長は把握をしたい部分かなというふうに思っております。ですので、一番最後に書きましたように、教職員はなるべく、もし面談を受けるのであれば、しっかり学校長のほうへも申し出てほしいということを促していきたいというふうに考えているところです。

小杉委員

 あと、決算のときに出ていた数字は申込みで、実際受ける人というのはちょっと少ないんだよということなんだと思うんですが、申し込んだのに提出をしないというのはやっぱり極力なくすべきだと思うんですけども、いかがでしょうかね。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 確かにストレスチェックを受ける受けないというのも、職員の自由といいますか──かなというふうには思いますけれども、職場のこういった教職員のストレスへの気づき、それから職場環境の改善につなげる、そのためにもなるべく皆さんに受けてほしいというふうに思っておりますので、そこもしっかり周知はしていきたいというふうに考えております。

委員長

 ほかには。よろしいですね。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 では、ないようですので、以上で本報告は終了いたします。

 次に、15番、その他で、理事者から何か報告はございますか。

古川子ども家庭支援センター所長

 私から、児童虐待防止推進月間の取組につきまして御報告申し上げます。

 来月、11月は、児童虐待防止推進月間でございます。今年度、厚生労働省が公募により決定いたしました標語は「189(いちはやく) 知らせて守る こどもの未来」でございます。

 例年行っておりました中野駅でのオレンジリボンキャンペーンは、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため中止いたしますが、養育家庭体験発表会や児童虐待防止推進月間標語入りポスターの配布や掲示等の取組を実施してまいります。

 区議会議員の皆様におかれましても、この期間はオレンジリボンの着用につきまして御協力いただければ幸いでございます。

 なお、事業の詳細につきましては、別途改めて個々御案内させていただきますので、よろしくお願いいします。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ありがとうございます。

 ただいまの報告について御質疑ありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告を終わります。

 ほかにございますか。

細野子ども教育部育成活動推進課長

 それでは、私より2021年成人のつどいについて口頭にて御報告申し上げます。

 8月の本委員会において、2021年1月11日の開催について御報告申し上げました。本日はその開催の方法につきまして口頭にて御報告申し上げます。

 今回は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、式典の時間を短縮した上での2部制として開催をさせていただきたいと考えております。

 内容につきましては、限られた条件の下ではありますが、新成人の思い出に残るように、実行委員会と共に準備を進めてまいります。

 このことにつきまして、なかの区報10月5日号、また既に区公式ホームページにて御案内をさせていただいております。

 対象の新成人への御案内につきましては、12月中旬に案内状を発送する予定でございます。

 御報告は以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

委員長

 ありがとうございます。

 ただいまの報告で御質疑ありましたらお願いします。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 では、以上で本報告は終わります。

 ほかにもございますか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 私からは、区立学校の儀式的行事について御報告いたします。

 まず、周年行事でございますが、今年度、ひがしなかの幼稚園の50周年、鷺宮小学校の140周年の記念の行事が予定されておりましたが、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、次年度へ延期することといたします。

 それから、令和小学校の開校式でございますが、こちらにつきましては現在11月28日(土曜日)の開催を予定しておりますが、規模を縮小して実施する予定でございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ありがとうございます。

 ただいまの報告で御質疑ありましたらお願いいたします。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 では、予定に入れておいてください。

 ほかにありますか。ないですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 では、所管事項の報告がないようですので、以上で所管事項の報告を終了いたします。

 次に、地方都市行政視察についてですが、9月7日の委員会で10月19日、20日に行うことを決定しておりましたけれども、年内の視察は他の委員会も実施しないということでありますので、子ども文教委員会も取り止めにさせていただきたいということで、御承知おきください。

 次に、所管事務継続調査についてお諮りをいたします。

 お手元の文書(資料16)に記載されました事項について、引き続き閉会中も調査を要するものと決するに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 では、そのように決定いたします。

 次に、審査日程その他に入ります。

 次回の委員会を決定するために暫時休憩をさせていただきます。

 

(午後5時09分)

 

委員長

 それでは、委員会を再開いたします。

 

(午後5時12分)

 

 では、休憩中に確認をしていただきましたとおり、次回の委員会は11月9日(月曜日)午後1時からということで御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 では、そのように決定をいたします。

 以上で予定した日程は終了しますが、各委員、理事者から何か御発言ございますか。

小杉委員

 一つ確認させてください。指定校変更の承認に関する基準についてちょっと伺いたいんですが、基準の中で小学校の場合なら申請ができるけど中学校では申請ができない項目が三つあって、その二つは、幹線道路、踏切を回避するなど通学の安全確保に配慮する必要があるということと、通学距離が指定校より近い場合と、2項目があります。中学校ではこの通学についての配慮が申請できない理由を確認したいんですが、いかがでしょうか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 確かに、今の承認基準の中で、距離による要件ですね、指定校までの距離による要件というのは中学校には入れていないということです。ごめんなさい、理由という……。

委員長

 中学生だから歩けるということだろう。学校教育課長、中学生だから歩けるだろうと。さっき聞いてほしかったなと、小杉委員。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 すみません。まず、体力的に中学生はある程度の距離が歩けるという判断が一つあるのかなというふうにも思いますし、小学校の場合は通学への配慮が必要な者というものが入っているんですけれども、中学校はその項目がないので、理由としてはそういったことです。

小杉委員

 学校の統廃合で、例えば自宅から近い中野中学校ではなく自宅から遠い緑野中学校に通う生徒もいます。しかし、今般の異常気象、特に夏に加え、今、コロナ禍というこれまでにない状況です。中野区においても、この気象異常とかコロナ禍の下で、指定変更の基準において、中学校の通学配慮という項目において、見直し、検討の余地があるのではないかと思いますが、いかがでしょうかというところなんですが。

戸辺教育委員会事務局次長

 通学区域の話は、基本的には一応ルールがあって決めている話なんですけれども、いろんな状況によって変更せざるを得ない場合は想定できます。例えば大きなマンション群が建ったりとか、それで児童・生徒数の上限が超える状況もございますので、そういった状況を日々我々はきちんと捕らまえております。基本的に一番最適な通学区域となるような形で、変更の必要性があれば都度、教育委員会に一応議題として上程して御判断を仰ぐというようなことでやっておりますので、決めたのでもうあとは知りませんという話ではございません。

委員長

 よろしいですね。

小杉委員

 はい。

委員長

 では、他に御発言がなければ、終わりますがよろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

 以上で、子ども文教委員会を散会いたします。

 

(午後5時16分)