中野区議会子ども文教委員会〔令和2年12月3日〕
子ども文教委員会会議記録
○開会日 令和2年12月3日
○場所 中野区議会第5委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後5時00分
○出席委員(8名)
高橋 ちあき委員長
斉藤 ゆり副委員長
吉田 康一郎委員
小杉 一男委員
いでい 良輔委員
中村 延子委員
平山 英明委員
むとう 有子委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
教育長 入野 貴美子
子ども教育部長、教育委員会事務局次長 戸辺 眞
子ども家庭支援担当部長、教育委員会事務局参事(子ども家庭支援担当) 小田 史子
子ども教育部子ども・教育政策課長、教育委員会事務局子ども・教育政策課長、教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長 永田 純一
子ども教育部子ども政策担当課長 青木 大
子ども教育部保育園・幼稚園課長、子ども教育部保育施設利用調整担当課長、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長 渡邊 健治
子ども教育部幼児施設整備課長 藤嶋 正彦
子ども教育部子ども教育施設課長、教育委員会事務局子ども教育施設課長 塚本 剛史
子ども教育部子育て支援課長 滝浪 亜未
子ども家庭支援センター所長 古川 康司
子ども教育部児童相談所設置調整担当課長 半田 浩之
子ども教育部育成活動推進課長 細野 修一
子ども教育部子ども特別支援課長、教育委員会事務局子ども特別支援課長 石濱 照子
教育委員会事務局指導室長 宮崎 宏明
教育委員会事務局学校教育課長 板垣 淑子
○事務局職員
書記 松丸 晃大
書記 本多 正篤
○委員長署名
審査日程
○所管事項の報告
1 令和3年度予算で検討中の主な取り組み(案)について(子ども教育部・教育委員会事務局)
2 中野東図書館施設・運営の概要について(子ども・教育政策課)
3 中野区立小中学校再編計画(第2次)改定案に係るパブリック・コメント手続の実施結果及び中野区立小中学校再編計画(第2次)の改定について(学校再編・地域連携担当)
4 第四中学校・第八中学校統合委員会の検討状況について(学校再編・地域連携担当)
5 中野区子ども・子育て支援事業計画の達成状況及び評価について(子ども政策担当)
6 子どもの貧困対策に係る取組の方向性について(子ども政策担当)
7 中野区子どもの権利擁護推進審議会について(子ども政策担当)
8 地域子ども施設整備の基本的な考え方について(育成活動推進課)
委員長
定足数に達しましたので、子ども文教委員会を開会いたします。
(午後1時00分)
本日は、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、そのように進めます。
なお、審査に当たっては5時を目途に進め、3時頃に休憩を取りたいと思いますので、御協力をお願いいたします。
それでは、昨日に引き続きまして、所管事項の報告を受けます。
まずは、1番、令和3年度予算で検討中の主な取り組み(案)についての報告をお願いいたします。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
それでは、令和3年度予算で検討中の主な取り組み(案)につきまして、お手元の資料(資料2)によりまして御報告いたします。
こちらは、令和3年度の予算編成で検討中の新規・拡充・推進や見直し事業などの主な取組につきまして、現在の検討状況をお示しするものでございます。
なお、当該内容を基に、区民と区長のタウンミーティングを12月10日の夜に開催する予定でございます。このほかに、郵便、ファクシミリ、メール等によりまして区民からの御意見をいただきたいというふうに考えてございます。
令和3年度予算は、現在検討中の基本構想におきまして描いております四つのまちの姿に沿った政策体系を想定して編成を進めているところでございます。また、区政運営の基本方針に係る事業についても掲載をしてございます。各取り組みにつきましては、これまでの実績等を検証するとともに、関連する既存事業の見直しに努め、予算化を検討してございます。検討中の主な取り組み項目を基本構想において描く四つのまちの姿に沿って、さらに新規・拡充事業と引き続き推進していく事業に区分をしてございます。
まず一つ目の1の(1)人と人とがつながり、新たな活力が生み出されるまちへの取り組みにつきまして、5項目を掲げてございます。二つ目の(2)未来ある子どもの育ちを地域全体で支えるまちへの取り組みにつきまして17項目、三つ目の(3)誰もが生涯を通じて安心して自分らしく生きられるまちへの取り組みにつきまして9項目、四つ目の(4)安全・安心で住み続けたくなる持続可能なまちへの取り組みでは14項目、五つ目の(5)区政運営の基本方針では2項目を掲げてございます。また、持続可能な区政運営の実現や厳しさが増す財政状況を見据え、短期的には財政的な節減を行うため、構造改革の観点から事務事業の効率化、合理化等の検討を進めてきたところでございます。検討に当たりましては、八つの視点を設定し、経常的な事業や業務の手法の見直しを行ってございます。今後は、中・長期的な視点に立ちまして、施策、施設、組織の三つの再編を視野に入れ、八つの視点に基づいてさらに検討を深め、構造改革実行プログラムを定めるなど、区政運営のシステム自体の改革を進めてまいります。この考えに基づきまして見直しを行った事業を検討中の主な見直し項目として18項目掲載してございます。
それでは、当委員会の所管事項といたしまして、子ども教育部、教育委員会事務局の関係事項につきまして御説明させていただきます。
表の2ページを御覧いただきたいと思います。(2)未来ある子どもの育ちを地域全体で支えるまちへの取り組みということで、新規・拡充事業、6項目でございます。
まず、1、地域学校協働活動の推進〔新規〕としまして、地域と学校が相互に連携・協働して行う地域学校協働活動の制度導入に向けて、意見交換、導入の手順等の検討を行うものでございます。
二つ目の2、地域型保育事業(小規模・家庭的)、認証保育所の減収に係る補助〔新規〕としまして、施設の経営の安定と保育定数の維持を図るというものでございます。
次に3、就学援助〔拡充〕としまして、就学援助につきまして認定基準の見直しを行うものでございます。
4、インターネットを通じた子育て等情報の発信〔拡充〕といたしまして、子育て支援情報のLINEによる配信、子ども総合相談窓口の受付待ち人数等をインターネットで配信するというものでございます。
次に、3ページを御覧ください。
5、子ども・若者支援センター及び児童相談所等開設準備・事業等運営〔拡充〕といたしまして、子ども・若者支援センター等複合施設の開設準備、児童相談所及び一時保護所の開設準備・運営のほか、児童相談所設置市事務について準備・運営を行うものでございます。
6、区立療育センターにおける保育所等訪問支援の実施及び保育ソーシャルワーク事業等の実施〔拡充〕といたしまして、保育園等巡回訪問指導を保育所等訪問支援に転換するとともに、保育園等への支援を行う保育ソーシャルワーク事業や発達支援研修と相談支援を実施するものでございます。
次に、引き続き推進していく事業といたしまして10項目ございます。1、子どもの権利擁護に係る条例の検討、2、区立学校の再編等、3、保育入園事務の効率化、4、区立保育園民営化・民間保育施設新規開設支援、5、GIGAスクール構想の推進、6、区立学校の環境改善に向けた計画的な改修、7、子ども施設各種改修工事等、8、子ども配食事業、9、病後児保育事業委託、10、子ども施設の拡充でございます。
次に、(3)誰もが生涯を通じて安心して自分らしく生きられるまちへの取り組みでは、引き続き推進していく事業といたしましての1項目に、中野東図書館の開設がございます。
次に、(4)安全・安心で住み続けたくなる持続可能なまちへの取り組みでは、新規・拡充事業の2番目でございます、学校情報配信システム〔拡充〕といたしまして、災害等緊急時等の対応のため、双方向性の機能を追加したシステムを導入する準備を進めるものでございます。
次に、6ページでございます。引き続き推進していく事業といたしまして、1番目、新型コロナウイルス感染症対策がございます。
次に、8ページ目を御覧いただきたいと思います。検討中の主な見直し事業でございます。構造改革の八つの視点を8項目掲げてございます。(1)公民役割分担の明確化、(2)協働・協創による事業展開、(3)事業成果に基づく事業の廃止、縮小、(4)財政負担の大きい事業の見直し、(5)事業手法の選択、(6)職員配置の適正化、事業執行体制の見直し、(7)計画的な区有施設の配置と管理、(8)歳入確保の取り組みでございます。
そして、9ページの表を御覧いただきたいと思います。見直しの項目が7番から次のページの12番まででございます。
まず、7番でございます。保育士宿舎借上げ支援事業につきまして、保育士宿舎借上げ支援事業に係る区の財政負担縮減のため、国・都制度に準拠した執行方法に見直しをいたします。
8番、民間保育施設ICT化推進事業補助、安全対策強化事業補助につきましては、国・都の制度改正を踏まえ、民間保育施設に対するICT化推進事業補助及び安全対策強化事業について見直しを行います。
9番、定期利用保育事業につきましては、定期利用保育事業については利用者が減少傾向であるため、事業を廃止いたします。
10番、海での体験事業につきましては、実施回によっては定員に余裕があるため、実施回数及び1回当たりの定員を見直します。
次に、11番でございます。妊娠・出産支援事業につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大防止を踏まえた講座の開催方法などを検討するため、令和3年度は休止といたします。
12番、中高生ライフデザイン応援事業・中高生活動発信応援助成につきましては、中高生ライフデザイン応援事業につきましては、全区立中学校で事業実施が終了したため、事業を廃止いたします。中高生活動発信応援助成につきましては、区民公益活動に関する助成制度にて代替とし、休止いたします。
次に、3、区民からの意見募集ということでございます。本件につきまして、区報12月20日号及びホームページに掲載いたしまして意見募集を行うとともに、区民と区長のタウンミーティングを12月10日に実施いたしまして意見交換を行う予定でございます。
御報告は以上でございます。
委員長
ありがとうございます。
ただいまの報告について、御質疑ありましたらお願いいたします。
平山委員
毎年恒例の御報告ですけども、昨日ちょっと申し上げたのですが、今回のこの分け方が基本構想での目指すべき方向性というか、そういったものに即したものに変更されているんですね。変更されたのは当該所管ではないと思いますので、ただ、こういう議論があったということはまずお伝えいただきたいなと思って伺わせていただきますけど、昨日も申し上げたように、区長は、就任当時に区政運営の今後4年間の柱だというふうに設定をされたものがあった。これまではその柱に沿って、一部変更があったものの、柱に沿ってやられてきた。それで、今回、基本構想が3月に提案されるということを見越して、それに沿ったような内容に変更されたのかなとは思うんですけど、区長が施政方針で述べられる、いわゆる区政運営の方針と基本構想というものは全く性質が異なるんですね。簡単に言うと、基本構想というものは議決事項だからです。区長が区民の負託を受けて、今後中野区をこういうふうにやっていこうということをデザインされる。これに対して議会は、物を言うことはできますけども、否定をするというのはなかなか難しい話なんです。だけども、基本構想というものは、一度議会にこれで行きたいということで提案されるもので、議会の判断を仰ぐべき事項なはずですので、そこに載せられるものと全く同じ内容の仕分にされてこういった形で提案をされるというのは、私は不適切だと思うんです。そうでないとすれば、議会の議決について非常に軽視されていらっしゃるとしか思えない。あくまで提案をされた議会側も、まあ可決になるか否決になるかですけど、議会側も可決をしたということになれば、これはもうきちんとした基本構想として成立をするわけじゃないですか。それまでの間というのは、議決を経ていないものというものをこういった形で出されていくということについては一度改められて、これをもう区民に示していくというふうにされているんですけども、これまでどおりの四つの柱に沿って区民の皆さんには示していかれるべきでないかと考えるんですけど、あくまでお伝えしてほしいという趣旨の下でお尋ねしているんですけど、いかがですか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
今回の令和3年度予算で検討中の主な取り組みにつきましては、委員お話しのとおり、基本構想において描く四つのまちの姿に沿った政策体系に沿ってお示ししているわけでございますが、これにつきましては、基本構想あるいは基本計画に基づいて区としてこのような事業を進めていきたいと、そのことを区や議会の皆様に分かりやすく御説明するという意図を持って、今回このような形にしたというふうに聞いてございますけれども、今、委員がおっしゃいましたように、議会の議決の手続や手順、そうしたことについての配慮等ですね、そうしたことにつきまして、こちらを検討、原案作成しております企画部門のほうにそのような御意見を議会のほうからいただいたということにつきましてはお伝えさせていただきたいと思います。
平山委員
基本構想・基本計画で示すところの方向性に基づいて提案をしたいというお考えは分かるんですけど、ただ、さっきも言ったように、それは区長御自身が、例えば区政運営の柱を、この新型コロナウイルス感染症の影響もあって変えますとおっしゃるものであれば構わないんです。だけど、議決事項のものを、さも決定事項のようにして取り扱われるというのはこれまで例がないんです。しかも、まだ議論の最中ですよね。確定しているわけではないんですよね、基本構想のそちら側の最終案は出ていないですよね。もう今後、区民や議会から何を言われても変更はしませんと言っていらっしゃるに等しいんですよ、これ、対話の区政が。だから、そこの重みというものを十分に考えていただきたいと思ってお尋ねしたので、お伝えいただけるということだったので、重ねてそのことも含めてお伝えいただければなと思います。本当にやめた方がいいと思いますよ。禍根を残しますよ。
その上でお尋ねしていきます。
これ、今年からまた新しくなっているところがあって、「新規・拡充事業」に加えて、「引き続き推進していく事業」というものが加えられたんですね。引き続き推進していく事業ってたくさんある。ほとんどの事業が引き続き推進をしていくはずなんですね。この引き続き推進していく事業が加えられたのはなぜですか。これもちょっと所管でお答えづらいかもしれませんけど、でも、ほら、項目を出しているわけじゃないですか。何でこの項目を設けたかと言われたことにお答えしにくかったら、この引き続き推進をしていく事業にはどんな事業を充てるような指示がありましたか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
まず、この全体の区分につきましては、財政担当のほうで分類をされたということでございまして、私ども所管といたしましては、新規・拡充であっても、あるいはこれまで取り組んできた既存の事業であっても、さらに充実を図っていきたいということで考えてございますので、いずれの事業についても重要なものであるという認識は、そこは変わらないところでございます。
平山委員
ごめんなさい、質問にお答えいただきたいんですけど、企画側から、引き続き推進していく事業というものについては、新規・拡充事業は分かりますよ、新しく「引き続き推進していく事業」についても上げてくださいと言われたのだと思うんです。違うのかな。皆さんが上げたものを企画が分けたのですか。どっちですか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
財政担当のほうが全ての予算の内容を把握してございますので、全ての事業についてこの区分けをしたということでございます。
平山委員
じゃあ、どういう事業を出すように言われたのですか、ここには。そうではなくて、全く皆さんはノータッチなのですか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
この区分は、企画部のほうで区分を決めて、選定、各事業の区分けを決めて整理をされたというものでございます。
平山委員
じゃあ、ここに載っている事業のピックアップをしたのは、子ども教育部でも教育委員会でもなく、企画部なのですか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
はい、そのとおりでございます。
平山委員
いいんですか、そんなことで。ボトムアップじゃないんですか。皆さんから、来年度はこれをやりたいという話を整理して載っけてあるんだと思ったら、じゃあ皆さんにしてみれば大変ですよね。あら、こんなものが新規で載っちゃって、拡充で載っちゃってみたいなことになっちゃうわけですよね。それはもう下からの革命を起こしたほうがいいんじゃないですか。あまりにも企画部主導で、何か現場がなおざりにされているのが、これまでの報告もそうですけど、ものすごく多いように感じちゃう。まあ、そこはもうしようがないですね、そういうことだったというのであれば。でも、議論が難しいですよね。(「できないですよね」と呼ぶ者あり)皆さんとしては、いや、別にこれが載るかどうか知らなくて、ある日出てきたわけですものね。それを委員会で報告しろと言われたわけでしょう。一つひとつの事業については質問できるのかもしれませんけど、なぜこれが新規なのか、なぜこれが拡充なのか、なぜこれが引き続き継続する事業なのかということについては、そうなると皆さんはお答えできないということになりますよね。とんでもないんじゃないかなと思うんだけどな。
ちょっと何か質問が難しいので、引き続き聞きます。それは、主な見直し事業についても同様ですか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
主な見直し事業につきましては、新規に要求するものと合わせまして、当然見直しをする事業を出すようにということがありまして、それでこれは各所管で検討した案を財政担当と精査をいたしまして整理をしたものでございます。
平山委員
こちらについては、別途、提出の指示があったということですか。それとも、今のお話を聞くと、予算の折衝がありますよね。審議とか、いろいろ査定をしていくわけじゃないですか。それで、こういうものを新規でやりたいと出していくわけじゃないですか。そういうプロセスはあったんだけど、この事業の仕分というか、どの事業をそこに持ってきてというピックアップについては企画がやったと。見直しについても、そういう折衝はあった。だけども、ピックアップは企画がやったのですか。それとも、このピックアップは当該所管でやったのですか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
予算要求する事業につきましても、見直しにつきましても、まずはそれぞれの所管で考えます。そして、それにつきまして財政担当とヒアリングを行いまして、その予算の査定の結果として、新規・拡充事業にしていくのか、どういう扱いにしていくのかというのは企画部門との折衝の中で最終的に扱いを決めていくと、そういうような流れでございます。
平山委員
何か質問するのがむなしくなっちゃったんですけど、何で聞こうと思ったかというと、この引き続き推進していく事業って、これまで拡充事業というものは、予算は減っていても、でも施策としては推進するんですというものが拡充事業だったんですよ、これまではね。ただ、ここに載っているものは何かそういう位置付けでもないようなものも載っているので、ちょっと今までと全然違うなということと。要するに、このコロナ禍の中で新規事業って明らかに減っているわけじゃないですか。財政的にちょっと厳しくやっていかなきゃいけないと。本来は予算、新規の事業をやるときにはスクラップアンドビルドですよという予算編成方針が3年前からあるんですけど、2年間ほとんどの部署が守らずにこれをやってきた。それで財政が肥大化してしまっているという状況は、これ、間違いなくあるわけなんです。だけども、今回は、そうはいっても、そんな状況でもないからということでこれだけの見直しを出されていらっしゃる。ただ、受け取る区民にしてみれば、あら、なんか新規は少ないし、やめちゃうものがこんなにあるの、縮小されるものがこんなにあるのというふうに見えちゃうと思うんですけど、でもそれが正直に今の中野区のいわゆる財政状況を区民の皆様にも理解していただいて、この難局を力を合わせて乗り越えていこうと。区としては、もう可能な限り区民サービスの低下ということを招かないように真摯に努力をしていきますということを区民の皆さんにお伝えすべきものだと僕は思っているんですね。なのに、この「引き続き推進していく事業」というものが入ってしまうことによって、何か新規・拡充が少ないからほかも載っけましたよというふうにやっぱり見えちゃうんですよね、今までなかったから。だから、このつくりはどうなのかなと思ったんですけど、これを分けられたのが企画だということなので、そこについては質問ができないなと思います。
まず一つ、この新規・拡充の6番の区立療育センターにおける云々とありますよね。これは、内容としては拡充になるのでしょうか。支援を受けられている方々にとっては、サービス自体の変更なんですけども、拡充とは受け取れないような、そういう側面もあるんじゃないかなと思うのですが、それはいかがですか。
石濱子ども教育部、教育委員会事務局子ども特別支援課長
この6番の拡充の意味でございますけれども、今回、巡回訪問指導の事業そのものは法内サービスに変えていきますが、拡充といたしましては、保育ソーシャルワーク事業、発達支援研修、それから私立幼稚園の大学連携ということで新しく始めるということで拡充というふうにしてございます。
平山委員
それについては、また議論の場があると思うんですけど、要は縮小する部分と拡充する部分があってという中身に近いのかなと思うんですよ、そのサービスを受ける側にとってですよ。そこのミスマッチをよくほぐしていかなきゃいけない話じゃないですか。だから、「拡充」と載せられたことに対してより丁寧な説明をしていかれるようにしなくちゃいけないんじゃないかなと思って、あえて伺いました。
もう一つだけ、これで最後にします。見直し事業を6項目挙げられていますよね。先ほどの子ども・教育政策課長の御答弁では、これについては当該部局と企画とで調整をしながら決定しましたというお話がありましたよね。それで、今回、この見直しに当たって構造改革の八つの視点を踏まえてやっていくというふうにも書かれているんですが、この7、8、9、10、11、12、それぞれがこの(1)から(8)のどの視点に基づいて行われたものかということを番号でいいからお答えいただけますか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
構造改革の八つの視点というものを示されておりまして、私どもはこの八つの視点から見直しを行いましたが、必ずしも、今、この説明の文の中で具体的に何々のためというふうに記載をしているものが主たる理由ということでございますが、要素としましてはこの八つの視点のそれぞれが複数関わるものがあるというふうに考えてございます。
平山委員
その複数を教えていただくことはできませんか。と言うとちょっと困られるかもしれないですけど、せっかくそういう視点をつくってね、視点って見直していくための指標ですよ。これで見たとき引っかかる事業は何なんだ、これで見たとき引っかかる事業は何なんだといって見直していくわけじゃないですか。複数を見てなんて言うと、いつもの「総合的に」みたいな区の答弁と一緒でね、本当にどれに基づいているかということをやったのかなというふうに不安に思っちゃうわけなんです。構造改革って突如出てきて、私は構造改革っていまだに抵抗がありますけどもね、本当にそこまでのことをやる必要があるのか。というか、手法についても、ただ具体的な手法というものがよく分からない中で、この八つの視点というものが示されたわけじゃないですか。このコロナ禍の財政危機の当面の3年間を構造改革をもって乗り越えていくと宣言されたじゃないですか、区長御自身が臨時会を開いて、行政報告を行われて。であるとするならば、やっぱりこの構造改革って庁内においてものすごく重いものであるべきなんですよ。まだ具体的なものがよく示されていない、ぺら2枚ぐらいでしか報告がない構造改革ですけど、見直しについてはこの八つの視点というものを明確にされていらっしゃるわけですよね。それで、この八つの視点に基づいて本当にちゃんと見直しをやったかどうかというものを我々はジャッジしたいわけなんですよ。だから、お尋ねしているんです。分かりますか。いやいや、必ずしもこれ、どの項目というわけではなくて、複数のものがなんていう答弁になってしまうと、何かこれは絵に描いた餅なんじゃないのかなというふうにも思わざるを得ないんですよ。だけど、区は、この構想改革をやらないとこの3年間で中野の財政はもう本当に非常事態に近い状態にまでなっちゃいますよということをおっしゃっているわけだから、これを履行しないという人が、わざわざ臨時会を開催してまで区長に行政報告をしていただいた議会側としてはちょっと看過できないなというふうに思っちゃうわけなんです。
それで、改めて伺いますけど、今回の見直しってどういうプロセスで行われたのですか。これに当てはまるものを全事業の中から、だって、何か言っていましたよ、もう本当にたくさんの事業をやったんですといって自慢されていましたよ。これだけ全部事務事業を見ていったんですよということで、財政当局は何かすごく張り切っておっしゃっていましたけども、いざ所管に聞いてみると、いやいや、この八つの視点というものがそのままみたいなことが返ってきちゃうと、あれというふうに思っちゃうんですけど、どういうプロセスで見直しは行われたのですか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
予算編成に当たりまして、まず企画部のほうから、この見直し、これまでも事業の見直しはうたわれておりましたが、特に新型コロナウイルス感染症に伴う財政の悪化という、これを受けて、構造改革の八つの視点、こうした観点からさらに踏み込んで事業の見直しを行うようにという指示がございました。これを受けまして、各所管におきまして事業の見直しを行いました。また、そのヒアリングの過程におきましては、財政担当のほうから、さらにこの事業については見直しが必要ではないかといったようなやり取りがございまして、そうした財政担当との見直しの内容や方向性、そうしたやり取りを何度かさせていただいた結果として、このようなものとして整理をしたものでございます。
平山委員
ちっともよく分からないんですけど、もう質問はこれで終わります。最後は要望でいいですけど、まだ予算を編成されていません、調整の途中ですよね、調整中ですよね。予算が調整されるまでの間も本当に区民に必要な事業は何かと探していかなきゃいけないと思いますし、まだまだ絞れるものはないのかということで見直しをかけていかなきゃいけないと思うんです。家庭なんてみんなそうしているんですから。だから、ぜひ改めて、この八つの視点で見たときに、まだ区民に大きな影響を与えることなく絞り込めるものはないか、未来に対して少しでも財政負担を軽くしておくために今我慢できることがないかということを、最後までぜひ取り組んでほしいなというふうに思います。それはちゃんと、この八つの視点が示されたんだったら八つの視点で堂々と答えられるような、そういう努力をぜひやっていっていただきたいなというふうに思います。これはもう要望でいいです。
委員長
要望ですね。
小杉委員
2ページの新規・拡充事業の地域型保育事業のところなのですが、施設の経営の安定と保育定数の維持を図るために、定員未充足が生じた部分を補助するということですが、これ、具体的にはどういうふうな形で補助をする形でしょうか。定員が割れた人数分を例えば入れるとか、そういったイメージなのでしょうか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
定員に対して、まず80%を掛けまして、そこに基本単価分、それを最低基準といたします。その金額が実績額との差額が生じている場合に補填するというものでございます。
委員長
ちょっと休憩します。
(午後1時35分)
委員長
再開いたします。
(午後1時35分)
気をつけて答弁をお願いします。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
定員割れが生じている保育園に対して、一定の基準を設けまして区のほうから一定金額を補填するというものになります。
小杉委員
趣旨は分かるし、必要であればいいんじゃないかなとは思うのですが、ただ、例えば、認可保育園とかも同じような状況があるでしょうし、公平性の確保からすると、例えば誘導しているという意味で考えたら、介護サービス事業計画なんかでも目標を掲げて施設の誘致を進めていますよね、区全体からして、そういうふうに誘導を進めてやってもらっていると。減収になれば、私どもは新型コロナウイルス感染症の減収の補填しろと求めてはいますが、公平性の観点でいうと、ふさわしいのかどうなのかというところでは、これはどういうことでしょうかね。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
認可保育所等との公平性の確保ということでございますけれども、認可保育所のほうの入所率というものにつきましてはそれほど下がってきていないという、今、状況があります。微減ではあるんですけども、小規模ですとか家庭的保育事業所に比べると、まだ下がり方としては少ないということがありまして、特に近年下がってきている小規模保育事業所ですとか認証保育所、こちらのほうの補填をしていくという考えでございます。
小杉委員
今、定員割れしているので、かなり厳しいということの実情を踏まえての対応だというところだというのは理解いたしました。
その上の地域学校協働活動の推進ということなのですが、これ、コミュニティスクールということだと思うんですけれども、昔沼袋小学校とかがやっていたコミュニティを全区に広げるということなんですか。ごめんなさい、どういったことなのかというものを教えていただければと思います。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
地域学校協働活動につきましては、地域住民が学校と協働してその学校の様々な事業に協力をして運営していくという活動のことでございます。また、推進をしていくということに向けまして、来年度、学校運営協議会制度の在り方も含めてそうした検討を進めていくということで、これは文部科学省のほうで、今後、全国各学校で導入に向けて進めていくようにというガイドラインが示されておりますので、これにのっとって検討を進めていくというものでございます。
中村委員
御報告ありがとうございます。幾つかあるので、端的に聞いていきます。
まず、2ページの新規・拡充事業の、今、小杉委員も聞かれた、地域型保育事業、認証保育所の減収に係る補助のところなのですけれども、今回、これ、来年度から始められて、やっぱりどれぐらい続けていくのかなというところが気になるところなんですが、それは今の時点でどう想定しているのかというところまでお答えできるのか分からないのですが、もしお答えできれば教えていただきたいのですが。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
現時点では、来年度と再来年度ということで想定しております。
中村委員
ありがとうございます。認証保育所も小規模・家庭的というところも中野区の保育のところで今まで頑張ってこられたというところで、経営支援というところは非常にありがたいことですし、一旦そこの経営が成り立たなくなると一番被害を被るのは子どもたちだと思うので、そこの支援という部分では非常にいいことだとは思っているんですけれども、それを考えると、例えばですけれども、区の幼児教育を担ってきているのは私立幼稚園だったりするわけじゃないですか。そこの公平性の観点からすると、ずっと続けていくというのはなかなか難しいのかなというふうに思っております。今、小規模保育事業者なんですけれども、各地で経営が成り立たなくなって急に閉じてしまったとかという案件が幾つか出てきています。具体的に言うと、千葉の印西市で出てきた小規模保育事業者に関しては、中野区でも3園経営をされている。こういったところがある中で、今後についてしっかりと経営の支援というか、支援というのはお金ではなくて、今後、少子化が進んでいくに当たって経営困難というのは考えられることだと思うんです。中野区においては、保育園の区立保育園の報告のときに、今後10年は保育需要というものは下がらないというふうに御報告されていますけれども、こういったところが出てくる、地域のところもあると思うんですけれども、出てくるというところが可能性はあると思うんですね。そういった意味で、保育施設の閉じ方といったらおかしな話なんですけれども、そういうところまでしっかりと今後検討していかなければいけないと思うんですが、そこら辺は、区としては今の時点でどのように考えていらっしゃるのでしょうか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
委員おっしゃるとおり、今後少子化が進んでいったときに経営が難しいところは一定程度出てくるというふうには認識しております。今回のこの事業につきましても、補助金交付に当たりましては経営改善計画書というものを出してもらいまして、どのように安定的な経営につなげていくかということの計画は出していただく予定になっております。その中の経営改善の項目としては、あるいは定員の減ということを考えながら固定費を抑えていくということの提案もあるというふうには想定しております。
中村委員
ありがとうございます。すごく今後大切になってくるところだと思いますので、ぜひそこはよろしくお願いいたします。
その下の3番の就学援助なのですが、認定基準を見直すというふうにありますが、これ、うちのひやま議員が一般質問でも取り上げさせていただきましたが、もし今の時点でお答えになれるのであれば、どれぐらい見直すのかというところをお答えいただきたいのですが。
板垣教育委員会事務局学校教育課長
一般質問でもお答えさせていただきましたけれども、23区の状況ですね、そういったところを見ながら今後検討してまいりたいと思っております。
中村委員
分かりました。予算のところで出てくるという理解でよろしいですかね。
次、4番のところの子育て支援情報について、LINEによる配信を実施するとあるのですが、これはどういったイメージを持っていらっしゃるのかなというところがちょっとこれを見ただけだと分からなくて、今、メールマガジンも配信していると思うんですけれども、そことの兼ね合いだったりとか、どこまでの情報を、子育て支援情報ってありふれてもういっぱいあるわけじゃないですか。それがどこまでの情報となるのか、Q&Aとかはあるのかとか、プッシュ型なのかとか、ちょっとそこら辺、もし今の時点で分かることがあれば教えていただきたいのですが。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
LINEによる配信についてですが、今既にメールで配信しているものをLINEのほうに変更することを想定しております。内容としては、変わらないものを想定しております。
中村委員
ということは、メールマガジンはやめちゃうのかな、そういうことですかね。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
併用期間を設けますが、LINEのほうに一本化する予定でございます。
中村委員
それは来年度中にやるんですか。というのは、メールマガジンをやめるのであれば、それはそれで見直しに入ってこないといけないのかなとちょっと思ったのですが。それは、来年度は移行期間で再来年度ぐらいにメールは廃止するのか、それとも来年度中に移行をして来年度中に廃止をするのか、そこら辺を教えていただけますか。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
来年度中に移行期間を設けて、来年度中にLINEのほうに一本化する予定でございます。
中村委員
それであれば、もうちょっとメールマガジンはやめるとかという記載もあってよかったのかなというふうに思いますので、そこは区民の皆さんにお知らせをするときには、今、メールマガジンに登録されている方々も移行が必要になってくると思うので、そこはぜひ丁寧に進めていっていただければというふうに思います。
次、3ページの6番のところの区立療育センターにおける保育所等訪問支援の実施及び保育ソーシャルワーク事業等の実施のところなのですが、これ、斉藤議員の一般質問のところでもお尋ねさせていただきましたが、やっぱり未了解の子どもたちが制度のはざまに落ちないようにしなければいけないというところで我が会派としても求めてきているところですけれども、それはカバーできるという理解でよろしいですか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
来年度、今、予定をしておりますソーシャルワーク事業につきましては、転換から漏れた乳幼児を対象といたしますので、対応できるものと考えております。
中村委員
ありがとうございます。やっぱり小学校への接続というところが非常に重要となってくると思いますので、そこのところもしっかりと取り組んでいただければというふうに思います。
あとは、5ページの学校情報配信システムのところなのですけれども、これは今まで1方向だったものが双方向になるということだと思うのですが、これは返信ができるようになるということでよろしいですか。
板垣教育委員会事務局学校教育課長
まず、今まで1方向なので、その人が見ているかどうかも確認ができなかったんですけれども、それが分かることでありますとか、それから例えばお迎えは何時に来られますかとかと簡単な質問をポチってして返信できるとか、その辺の機能は加えたいというふうに考えております。
中村委員
例えばですけれども、お休みの連絡というものはできるようになるのでしょうか。
板垣教育委員会事務局学校教育課長
詳細な点については、まだ今検討しているところです。
中村委員
分かりました。ぜひそこは十分に検討していただければというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
最後に、見直しのところで伺います。9ページの保育士宿舎借上げ支援事業のところなのですが、区の財政負担縮減のため、国・都制度に準拠した執行方法に見直すとあるんですけれども、これ、今、国とか都の状況というものは把握されているのでしょうか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
国につきまして、来年度につきましても宿舎借上げ事業のほうは実施していくということになっております。東京都のほうから正式な通知はまだ来ておりませんけれども、継続するものと想定しているところでございます。
中村委員
ということは、国と都が変わらないというところでいうと、今、区が負担している事業者分のところを事業者に負担をしていただくことになるということですか、これは。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
そのとおりでございます。都・国の基準ですと8分の1につきましては事業者が負担するということになっておりますけれども、中野区独自で今まで10割補填しておりましたので、来年度につきましては8分の7ということで想定しております。
中村委員
分かりました。ありがとうございます。
次、10ページの11番の妊娠・出産支援事業なのですが、新型コロナウイルス感染症の拡大防止を踏まえた講座の開催方法などを検討するため、令和3年度は休止とするとあるんですけれども、これは、開催方法などを検討して、その翌年にはつなげていきたいということなんですかね。というのは、私が一番心配しているのは、この事業を活用して性教育を実施している学校があります。そこに関して、その機会が失われないようにしていただきたいなというふうに思っているんですけれども。これは指導室長になっちゃうのかな、御担当になるのかな。ちょっとそこら辺をすごく懸念しているんですけれども、そこはどうでしょうか。要は、機会を失ってほしくないなというふうに思っています。
宮崎教育委員会事務局指導室長
別の機会にも答弁させていただいたと思いますけれども、性教育、その他につきましては学習指導要領に従って各学校で行っておりますし、そのときに学校によっては学校の予算等で助産師の方を呼んだりして進めております。それから、この前のときにも御指摘いただきましたいろんな都の事業のほうも応募することができますので、そのようなことで推進してまいりたいと思っております。
中村委員
ぜひ、この事業、この妊娠・出産支援事業を活用されている学校に対しては、この機会がなくなったとしても大丈夫、大丈夫というか、ほかの機会があるというところはしっかりと伝えていただきたいなというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
最後に1点。今回、こうやって主な取り組みというふうに出てきていますけれども、前回6月に新型コロナウイルス感染症の関係で、今年度実施しようとしていたけれども、中止した事業、止めた事業があると思います。その中で一つ、地域子育て支援に関する調査・研究というものがあって、これ、一時保育だったりとかというところだったと思うんですけれども、そのときの答弁、私の記憶ですと、調査・研究は自前でできるからお金をかけないでできるというふうに御答弁されていたと思います。それで、今回、来年度取り組む主な取り組みのところに、そういった一時保育だったりとかというところの記述がなかったのですごく気になっていますが、その状況というものを教えてください。
細野子ども教育部育成活動推進課長
調査・研究については、引き続き進めているところでございます。一時預かり事業の方法については、まだ検討しているところでございます。
中村委員
ぜひその調査・研究をしっかりと施策に反映をしてほしいなというふうに思っています。本当に一時預かりの場所がないというところで子育て家庭の方々で困っていらっしゃる方が多くいらっしゃいますので、そこはもうずっと調査・研究しているのではなくてしっかりと前に進めていただきたいなという、これは要望とさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
いでい委員
今回お示しいただきました、令和3年度予算の検討中の主な取り組み(案)ですけども、昨日の当委員会の中でも様々な質疑がありましたけれども、構造改革を行っていきます、または基本構想・基本計画の策定を進めます、あとは施設の更新とか再編の計画をつくります。いろんなものの考え方がたくさんあるんですけど、一つとして整合性が取れているものってないんですよ。今回お示しいただきました、この検討中の主な取り組み(案)についても、先ほど平山委員から質疑があって私も驚いたんですけど、これ、教育委員会や子ども教育部が上げたメニューではないと、区の企画部、財政当局のほうから、これについてはこうしなさいと、これについてはこうなんだ、これについては新規・拡充で、これについては取りやめだと、中止、見直しです、こういったことがピックアップをされてきたと。その理由については、企画部が決定した話なのでそれについては答えられませんという、先ほど答弁があったかと思いますけど、もう一度そのことについて御答弁いただけますか。
戸辺教育委員会事務局次長
先ほど子ども・教育政策課長のほうから御説明したものにつきましては、基本的には新規・拡充事業、それから見直し事業とも、それぞれ教育委員会や子ども教育部のほうで実際一つひとつの事業を点検して、区長とその内容についていろいろ議論しながら方向性を確認していったというものでございます。ただ、先ほど課長から答弁しましたが、引き続き推進していく事業をどれにするかというようなものとか、新規・拡充、いろいろ細かいものから大きなものまであるんですけど、その中のうちどれをこの中に寄せていくのかといったものについては、企画部のほうで案をつくって、当該部が確認するという作業で進めていったものでございます。少し説明が分かりづらかった点につきましては、そうした趣旨でございますので、全部を企画部のほうで点検・評価して上げたというものではございません。
いでい委員
当たり前の話だと思いますよ、それが。だけど、こんなことを委員会の中でまた出されるというほうが、それこそ問題なんですよ。本来来年度予算のために積算を行っていくと、しかもこの厳しい財政状況が見えているということで、それぞれの事業についての見直しや効率化について取り組むのは、これは別に財政状況が厳しくなくてもやるべき話なんですね。それで、私たち議会は、基本構想や基本計画、区が今現在目指していく10年後の、5年後のまちの姿、それに向けてどういう計画を立てていくのか、それは子どもの教育のことについても一緒なんですよね。今、誰にお話を伺ってもぼやっとしたものだけで、または耳障りのいいもの、それで中身についてはまだ決まっていないので説明できません、こういったことが2年半ずっと続いてきました。今回、この新型コロナウイルス感染症の影響もあって様々な日常生活がストップする中で、もちろん子どもを取り巻く環境というものも生活の環境も大きく変わってきた中で、来年度予算について取り組んでいかなくちゃいけないこと、優先順位というものが私は変わってくるのかなと思っています。
今回の構造改革という視点の中で取り組まれたものについて、私は、最後の9ページのところから伺いますけども、海での体験事業、実施回によっては定員に余裕があるため、実施回数及び1回当たりの定員数を見直すとありますけど、これ、どういう意味なんですかね。まだ検討されていない、中身のことについてよく意味が分からないんですけど、これは見直しに入るんですか。お答えください。
板垣教育委員会事務局学校教育課長
海での体験事業につきましては、もともと今年度の行政評価の対象の事業となりました。その理由としましては、経費が増大していること、それから参加人員ですね、こういったものを含めて見直しの余地があるのではないかということで、一旦行政評価の対象になったものでございます。ここに書かせていただきました、「実施回によっては定員に余裕がある」という書き方ですけれども、昨年度は8クールで各回が80人の定員ということで募集させていただいたわけですけれども、一クールは40人ちょっとのクールもありました。そういったことから、余裕がありますので、全体として参加できる子どもの人数といいますか、その時、昨年度の人数は確保できるような形で実施のところを少し見直しさせてもらいたいということで、1回当たりの人数を少し膨らませることとか、そういったことを考えて、より効率的な執行ができないかということで今検討を進めているところでございます。
いでい委員
この事業については、もともと臨海学校ということで、千葉県の岩井海岸ですよね、あそこに中野区の子どもたちが高学年になって向こうに宿泊をして勉強していくというのが中野区にはずっとありました。2011年の東日本大震災の後にこういったことが中止となって、しかし、海での体験ということについては保護者からも地域の方からもまた子どもたちからも望む声が多かったので、区が海での体験事業という形で復活というわけじゃないんですけど、規模をかなり縮小して、希望者の方だけに手挙げ方式で参加を促している、こういった事業だと思います。それで、今回、行政評価の対象事業になったというお話でしたから、それでは、海での体験事業というものを根本から見直して、臨海学園、もう1回それをゼロからスタートさせる、そういった検討も私は必要だと思っています。今、それを聞いても答えられないと思うので、これは要望ですから、海での体験事業という貴重な、子どもたちが何かを体験したり経験したり、こういったことについて、中野区としては、教育委員会として背中を押してあげるような、誘導するような、そういった施策を展開していってほしいなと思っています。これは要望です。
その上の7番ですね、保育士宿舎借上げ支援事業、先ほどもほかの委員からも質疑がありましたので伺いますけども、区の財政負担縮減のためとこういうふうにありますけれども、皆さん御記憶かどうか分かりませんが、私たちはしっかり覚えています。議事録も載っていますけども、今年度、区立の保育園の土地の使用料に対して無料にしますと、年間の影響額が約3,000万円ぐらいですと。これ、10年で3億円ですよと、そういった議論がありました。それについては、公平だ、公平じゃないとか、いろんな話がありましたけれども、区は、私立保育園の土地の使用料、駅に近いほうが、面積が広いほうがそれは高いに決まっていますよ。そこに濃淡があるにもかかわらず、最大で1年間の家賃の負担、800万円でしたっけ、600万円でしたっけ、土地の使用料、というところもあれば、年間100万円というところもある。それを保育の質の向上に向けて使ってほしい、そういった答弁があって、土地の使用料を無料にした経緯がありますよね、今年度。それについて、その御判断が間違っているのではないかと議会からのこういった質疑があったにもかかわらず、来年度予算の主な取り組みのことについて、構造改革が必要ですと、財政的に厳しい状態が続いていきます。それについて議会からも指摘があった。ということは、なぜ来年度予算の主な取り組みのところでその考え方を改めるというものが示されなかったのか、それについて検討はされたのか、伺います。
戸辺教育委員会事務局次長
今年度から、公有地を使っての民間保育園、つまり区立園から民間園へ転換を図るというときに、取っていた土地の賃借料につきまして無料にするということを決めたところでございます。その理由として、その時点でも御説明いたしましたが、株式会社の参入を国基準で認めたこととともに、今までは社会福祉法人でしか入れなかった保育園についてはそもそも無償ということで取り扱ってきたものを、株式会社が入ってきたということで土地代の一部を負担してもらうということで、ある時点、株式会社が参入する前と後で社会福祉法人の取扱いが変わってしまったということから、やはり参入時期によってそういった差が生じているということにつきましては公平性の観点からいかがなものかということで見直しを図ったものでございます。
今回の見直しにつきましては、特にその復活ということで庁内的に議論を深めたというものではございません。今後、保育の内容について十分精査していくということで、しっかり保育の質を高めてまいりたいと考えております。
いでい委員
無償にした保育園の公有地の土地の賃借料とおっしゃいましたけど、私は使用料かなと思っていますが、そこで不公平がないようにとおっしゃいましたけども、園によっては、先ほど申し上げましたが、年間に数百万円の土地の使用料の経費がかからなくなった、または一方では年間100万円の負担が軽くなった、こういったところがあってそもそも不公平なんですよ、それは。これから保育の質の向上に対して、浮いた経費800万円を使えるところと100万円を使えるところと、公平じゃないでしょう、それは。もっと言うと、平成27年から株式会社が参入できるようになった、この保育園事業ですけれども、そのときに社会福祉法人と株式会社と同等に、中野区の中で待機児童解消のために裾野を広げる、こういったことのためにいろんな取組があったのはそのとおりであります。私たちもそれは応援をしてきました。しかし、応分の負担というところについては、いっせいのせで社会福祉法人だけは土地の使用料を取りませんよという決断は、私は本当に拙速だったと思いますよ。なぜかというと、公平だ、不公平だという話を今おっしゃいましたけども、じゃあほかの社会福祉法人の方々が中野区の事業、今、指定管理や委託で担っていただいているところから家賃、家賃というか、土地の公有地の賃借料とか施設の使用料、取っていますよね。それについては、公平とか不公平とかという話じゃなくなっちゃうんですよね。だから、もっと大きな視点で話を考えなくちゃいけなくって、今年度、その土地の使用料を無料にしました。その分保育の質の向上にその費用を使ってくださいと曖昧な説明がありましたけれども、一体それ、今年度どなたが保育の質の向上にそのお金が使われたということを判断されて、来年度の決算でどうお示しになるんですか。それ、普段の取組のことを教えてください。していない、していなかったらしていないでいいですよ。
藤嶋子ども教育部幼児施設整備課長
土地の無償化分の賃料、土地の使用相当額について、保育の質がどのように向けられているかというところにつきましては、事業者のほうから計画を出していただいて、そちらを当課のほうで取りまとめているところでございます。その内容について精査いたしまして、実際に土地の、保育の質の向上というところで当てられたかというところにつきましては、改めてこちらのほうで取りまとめて御報告したいと思っております。
いでい委員
分かりました。引き続きそれは取り組んでいただきたいなと思います。しっかりそれはチェックしていただきたいと思っています。
それで、今回、廃止の、見直しの中に定期利用保育事業とありますけども、これ、一時保育事業のことですか。9番。
藤嶋子ども教育部幼児施設整備課長
定期利用保育事業は、一時利用保育のことではございませんで、認可保育園の定員の空いているところを利用して、保育園に入れなかった方について単年度限りで保育のほうを行うという事業でございます。
いでい委員
これ、廃止をするのはいいんですけど、じゃあ定員が空いたまま放っておくという話なのでしょうか。それとも、その代わりの事業を何かお考えになっていることってあるんですか。
藤嶋子ども教育部幼児施設整備課長
新規の代替事業というところでは検討しておりませんけれども、今後につきましては、やはり保育の需要の見込まれる地域への新たな保育園の新規誘致、また既存の施設の活用というところで定員のほうを少しでも増やしていただいて、改めて保育を受け入れていただくように事業者のほうに働きかけてまいりたいというふうに考えてございます。
いでい委員
ちょっと意味が分からないんですけど、今はもう幾ら聞いてもそういった答弁しかないのかな。空いている定員のところに待機児童の方々が入れるようなスキームをつくって、それを認可保育園の皆さんに協力していただく、こういったことなのでしょうか。
戸辺子ども教育部長
定期利用保育というのは、幼児施設整備課長からも御説明しましたように、面積的に定員拡大の余地があるところについて、その部分を委託という形で定員を拡充する。ただ、1年限りの話なので、次の年、この人は別の園を探さなくちゃいけないということになってしまうんですね。ですから、そういうことでも入りたいという方は入れるんですけど、なかなかやっぱり希望者の数もここ数年減ってきておりますし、そこで無理して委託という形で膨らませなくても、今年度については、そもそも定員が拡充できるところについては極力お願いしてその定員枠を拡充してもらうという働きかけを現在もやっているところでございます。今後とも園の状況によってそうした対応を臨機応変に取って、待機児童解消に向けて取組を進めてまいりたいと考えてございます。
いでい委員
分かりました。
では、3ページの引き続き推進していく事業、これを最後に伺いますけれども、6番、区立学校の環境改善に向けた計画的な改修とあります。小・中学校の体育館の冷暖房化、校庭整備などを進めるほか、第二中学校の体育館棟大規模改修を行うなど、様々な対応を図ると、こういうふうにありますけれども、今現在の小・中学校体育館の冷暖房化の進捗状況について教えていただけますか。
塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長
現在、区立小・中学校体育館には全て冷暖房設備が設置済みでございます。こちらで御紹介している冷暖房化でございますが、こちらについてはリースで設置しているエアコンを本設、より機能の高い器具に取り替える、そういった考え方を進めていきたいというところでございます。
いでい委員
例えば、改築だとか統合だとかって予定があるところについては、体育館の冷暖房化をまだ行って、できていないというところはないということですか。
塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長
全ての学校の体育館に設置済みでございまして、ただ、今、委員御指摘のとおり、今後改築を予定していた学校については、いわゆるリースで設置していた学校がございました。そういった学校については、今後、改築予定が先送りになった学校もございますので、そういった学校についての体育館の冷暖房の効果を高めるために本設工事を行いたいというような考え方でございます。
いでい委員
それ、間違いなく行われるんですよね。これ、主な取り組みで引き続き推進していく事業となっていますけれども、結局、学校施設整備の計画が先送りになったり、また変更になるという報告があるにもかかわらず、今リースじゃなくて本設という形で設置の工事をしていきますよというお話がありましたけど、それはスケジュールにのっとってやっていたものがそのスケジュール自体が変わってくるということですけれども、その工事を行うことには小・中学校の体育館の冷暖房化については必ず行うということでいいですか。というのも、学校施設の整備計画と同時に、非常災害時に一時避難所となり得る体育館というのは共同で避難生活を強いられるところでもあるんですよ。普段ね、通常時というんですかね、非常事態じゃないときにはあったらいいなというぐらいの施設かもしれませんけれども、いつ災害が起きるか分からないので、そういったことについては不断の努力というか、計画を先送りすることなく、せめて前倒しにしていくんだぐらいの気持ちでやっていただきたいなと思います。これは要望ですので。以上です。
むとう委員
これを基に12月10日に区民からの意見を聞くということでタウンミーティングを行うということなのですが、その際にはこれと同じ資料が配られるという前提でしょうか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
そのとおりでございます。
むとう委員
これ、前書きのところを見ても、今後厳しさが増す財政状況を見据えてということですから、大変な状況になるのかなという中で、そういう中でも進めていく事業とか見直し事業があるんだなということを区民に理解をしていただきたいということだと思うんですけれども、その際におおよそであっても、これを進めるにはこれぐらいお金がかかるとか、この事業を見直すことによってこれだけ削減できそうだみたいな感じの。あくまでもこれ、来年度の予算ですから、予算、お金に関わることなんですけれども、ある程度大ざっぱでもいいのですが、数字というものは全く入ってこないのでしょうか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
この主な取り組みの資料といたしましては、予算額そのものをお示しはしてございませんが、区民の皆様にできる限り分かりやすく説明をするという意味では、そのようなできる限り分かりやすくなるような工夫をしてほしいといったような要望をいただいたということで所管にもお伝えさせていただきたいと思います。
むとう委員
やはりいいことであってもこんなにお金がかかるのだったら今やる必要ないのにねと思うこともあれば、これをせっかくやめてもこれだけしか削減にならないんだとかって、やっぱり幾らかかるのかというのが区民にとっては、なかなか普通の生活の中では分からない規模の予算ですから想像がつかないので、およそ幾らぐらいこれによってどうなのかというところが、ちょっと目安として幾らかでも示していただけると、より区民の皆様の理解が得られるのではないかなというふうに感じておりますので、説明会の中でこれを使うんだとしても、区民の方から質問が出たときに、多少これをやることによってこれぐらい削減できますとか、この新規事業はそういう中でも苦しいけれどもやりたいと、それがこれぐらいかかりますみたいなことが、聞かれたらある程度お答えしていただけるような準備をしていただけるとありがたいかなということをちょっと要望しておきます。
それで、すみません、分からないことでお尋ねしたいんですけれども、ほかの議員の方もお尋ねになられていて重複する部分もあるんですが、ちょっと私が理解できなかったので改めて何点かお尋ねさせていただきます。
まず、2ページのところの新規・拡充の1のところなんですけれども、地域学校協働活動の推進ということで新たな制度を導入するということで、これまでも保護者、地域の方の参画を得ていろいろやってきたかと思うんですけれども、そんな中で新規として新たに何か制度を導入するということで、もうちょっと分かりやすい説明をお願いいたします。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
地域学校協働活動につきましては、これは社会教育法第5条に規定されるものといたしまして、地域住民等が学校と協働して行う様々な活動、これによりまして地域とともにある学校の運営をしていくということを国のほうで示してございまして、これについて全国の全ての学校で導入について検討をしていくようにという指示があり、これまで中野区としても学校支援ボランティア制度をはじめとしてそうした取組を進めてきているところでございますが、新たにそうした国のほうで示してきております実施の形態につきまして検討を行うというものでございます。
むとう委員
これまでやってきていたことと、今回国が全国の自治体にやりなさいと言っていることの違いというか、制度として、これまで中野がやってきたことと違う部分の、この制度というのはどういうことが違ってくるのか、そこを分かりやすく教えてください。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
この地域学校協働活動を進めていく、まず本体として「地域学校協働本部」という組織を設けまして、そこに地域の方々に参加をいただきまして、学校でどのような、学校の活動であったり、あるいは環境の整備であったり、そうしたことについて地域の方々のどういった内容の支援をいただきたいかということを学校からお示しし、また地域の方々がどういうふうに学校を支えていく活動に関わっていただけるか、そうした御相談をさせていただく。また、それを地域の人材を結びつけていくコーディネートの活動などを行っていくといったようなことで、地域学校協働本部という形をまず設置して、それを運営していくといったようなものが一つのモデルとして示されている形でございます。
むとう委員
確認です。その本部というのは、区の教育委員会の中に本部をつくるということで、全ての学校にコーディネートを教育委員会がする、その本部がするということですか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
この本部の設置の仕方とか運用の仕組みは自治体におきまして様々でございまして、教育委員会の中にそうした本部をつくる場合もあれば、学校ごとに一つひとつの全ての学校にそうした組織をつくっている例もございます。また、中学校・小学校の一つのエリア、ブロックごとにつくるですとか、様々ございますので、それらの自治体によってどのような仕組みが最もいいか、地域の実情に応じてつくっていくというものでございます。
むとう委員
じゃあ、それを来年度まず検討するところからスタートというわけですね。でしたら、もう本当にお願いですが、各学校にまた新たな仕事をお願いするというのは、もうそうじゃなくても大変なのに負担が増えるだけですから、ぜひそういう方法ではない、学校にさらなる負担をかけるような本部の設置の在り方というものは避けていただく方向で私は検討していただけたほうがいいかなというふうに、今初めて聞いただけの浅はかな考え方ではありますけれども、ちょっと思いました。何だか分からないけど、本部って、そこには人が必要なわけで、そこのコーディネートをするとかという、その人材については、きちんと人的手だてを――、人件費の手だてもあってきちんとなされることなのでしょうか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
この本部の運営に関わっていただく方につきましても様々でございまして、つまり区の職員、学校の職員が中心になる場合もあれば、地域の方々がコーディネーターになるという場合もございますので、どのような形態としていくか、そういったものも含めて検討していきたいというふうに考えてございます。
むとう委員
これからということなんだけれども、各学校ごとで地域にどういう人材がいてどんなボランティアをやってもらえるかしらみたいなことは、これまでも各学校ごとに規模の大なり小なりはあるにしてもやってきていたことですので、それをもっときちんと制度化してやっていくのであれば、本当に学校にさらなる負担がかからないような形でぜひやっていただけたらというのを改めてまた強く思いましたので、お願いしたいと思います。
あと、次に3ページの6番のところがちょっとなかなか先ほどの説明で理解できなかったんですけれども、現行の保育園等巡回訪問指導を保育所等訪問支援に転換するということがまず前段であるので、ということは、巡回はしない、指導はしない、支援をするというのはどういうことなのかよく分からないので、まずそこから教えてください。
石濱子ども教育部、教育委員会事務局子ども特別支援課長
本定例会で御報告をさせていただく予定でございますが、今まで保育園等でやっていた巡回訪問指導というものを児童福祉法内の保育所等訪問支援に転換をするという意味でございます。今まで区立の療育センターの職員が、保育園と幼稚園からちょっと気になるお子さんがいるから見てくれないかということで、すこやか福祉センターに連絡が行く。すこやか福祉センターが当該の保育園・幼稚園に行って、そのお子さんを見る。そして、ああ、このお子さんは療育センターにつなぎましょうということになって、すこやか福祉センターが療育センターに書面で届出を出す。その書面を基に療育センターが当該の施設に連絡を取って、そしてそこへ訪問をし、そしてお子さんに対してどのような支援が必要なのかといったことでサポートをする。それが今まで、今、現行の巡回訪問指導、30年来、1990年代から中野区がやってきた事業でございます。その後、平成24年に児童福祉法が改正されて、今回転換を予定しています「保育所等訪問支援」という事業が創設されました。こちらについては、保護者が希望されて、児童福祉法の法内のサービスとして当該の施設へ伺って、療育センターの職員がそのお子さんに対する支援、それから当該の保育園保育士・幼稚園教諭に対する支援、そしてさらにそれを保護者に対して説明をしたり報告をしたりして、施設とそれから保護者との間でそのお子さんをどのように支援していくか見守っていくかということを進めていく、そういった事業でございます。今までやっていた事業を児童福祉法内の事業に来年度から転換をすると、そういったことでございます。
むとう委員
すると、今度は保護者のほうから支援してほしいという要望があって動くということで、これまではむしろ保育園側からということだったかと思うんですけれども、そこはちょっと変わってくるということですか。
石濱子ども教育部、教育委員会事務局子ども特別支援課長
もともとの本来の現行事業につきましても、保育園側が気になるということがあったとして、それを保護者にこういう事業がありますけども、どうでしょうかということで、保護者の了解を取って進めていくというのが本来の趣旨でございました。ただ、近年、保育園の数も増えましたし、対象のお子さんも増えてくる中で、やはり障害があるかどうかは別にして、課題のあるお子さんが非常に見え隠れするような時代になってまいりまして、なかなか保育園・幼稚園のほうから保護者にこの事業の説明をしたり、いかがですかと推奨したり、そういったこと自体がもうなかなか保育園のほうも難しい、あるいは保護者のほうもなかなかその了解が得にくい、そういった保護者も増えてきているというような中で、それが全てが本来の趣旨のもとに了解を得て進んでいくという事業には現在はなかなかなっていないということでございます。
むとう委員
そういう状況の中で、(仮称)地域連携推進員という方を配置して、その方々が、今おっしゃった、なかなかできていかない部分を担っていくという理解でいいのでしょうか。それは違うんですか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
(仮称)地域連携推進員というものは、ソーシャルワーカーということになりますけれども、基本的には保育園に対する支援ということになります。保育士に対しての助言・指導というものを行っていきますけれども、場合によっては保育園の了解の下に、保護者に対して、今、話のありました未了解の保護者に対して助言等をすることも想定しているところでございます。
むとう委員
ということは、違うんですか。転換して、保育所等訪問支援を行う人は(仮称)地域連携推進員ではない。違う、別枠なんですか。そこがちょっと理解できない。もう一度教えてください。
石濱子ども教育部、教育委員会事務局子ども特別支援課長
保育所等訪問支援につきましては、今現在、療育センターの職員が行っている、同じ療育センターの職員が法内事業として伺うことになります。ただ、その場合は、先ほど委員の御指摘のとおり、保護者が希望をする。そして、保護者の理解の下に療育センターの職員が園に伺う。受給者証が必要になりますので、あくまでも障害児支援というフレームの中で行うことになります。
それで、今、保育園・幼稚園課長からの説明のソーシャルワーク事業というものは、いわゆる受給者証が必要かどうか分からない、あるいは保護者がお子さんに対してどのように思っているか分からない。だけど、保育園としては気になる、このままじゃちょっとどうしたものかなと悩んでいる、そういった場合に活用していただく事業ということになります。
むとう委員
ありがとうございました。丁寧な説明でやっと分かりました。ということは手厚くなるということですよね。これまで以上に手厚くなって、新たに地域連携推進員の方が配置されて、新たな事業もやってくださるということで拡充するということで、拡充ですからね、手厚くなると受け止めてよろしいんですかね。違うか、二人ともあれっていう顔をされている。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
これまでの事業が転換されて、そこから漏れる方はいないということになります。そういう意味で法内転換する部分については手厚くなりますし、これまで心理職だけが対応していましたけれども、ソーシャルワークとして保育園を支援していきますので、そういう部分において手厚くなっていくというふうに考えております。
むとう委員
ありがとうございました。やっと私も理解できました。
すみません、もう1点だけお尋ねしたいのですが、10ページのところの中高生ライフデザイン応援事業なんだけれども、これは全区立の中学校で事業実施ができて、終了したから廃止するということなのですが、何か私の記憶だと、結構このライフデザイン応援事業の中身はすごくよかったような印象を持っているんですけれども、全中学校で事業の実施が終了したとはいえ、生徒は次々入れ替わっていっちゃうわけですけれども、廃止というのはどういうお考えの下で廃止なのでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
こちらについては、年間四つの中学校で事業をやらせていただいてきました。ここに書かせていただいたとおり、一通り事業が全校で行わせていただけたので、財政面等を様々考えて、ここで廃止を提案させていただいたものでございます。
むとう委員
それは書いてあるから分かるんだけれども、全部の中学校で終わったとしても、これ、子どもたちは卒業して、新しい子どもが入ってくるということだから、一通りの学校で終わっても、新しい中学生っていう子がいるわけだけれども、やめちゃうというのはどうしてって、そこのところの説明をしてほしいんですけど。
細野子ども教育部育成活動推進課長
この事業でございますけれども、事業の目的として、将来に向けて自らの意味や進路について考え、その夢の実現に向けた道しるべとなる各分野の先駆者を講師として招きということがこの事業の趣旨でございました。これまで実施をしてきたところでございますが、中学生さんなど、自らほかの手段によってもこういったことというのは学べるかなということも考え、また財政状況も考え、全校で事業が終了したことから廃止ということを提案したものでございます。
むとう委員
お答えにくいかもしれないけれども、やってみたけれども不評だったということなのでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
必ずしも不評ということでもなく、喜ばれた声もいただいているところでもございますが、様々検討させていただいて、今回廃止を提案させていただいたものでございます。
むとう委員
参考までにこの事業は年間幾らかかったのですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
今年度は150万円の執行の予定でございます。予算額は160万円ですが、150万円ほどの執行の予定でございます。
斉藤委員
御報告ありがとうございました。むとう委員からも御質疑があった2ページの地域学校協働活動の推進のところなんですけれども、来年度検討されるということで、「関係団体との意見交換を行い」と書いてありますが、お答えできる範囲でどんなところとどのように検討するのか、教えてください。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
例えば、地域の団体として町会・自治会関係、また次世代育成委員、青少年育成委員などを想定してございます。
斉藤委員
分かりました。なぜお伺いしたかといいますと、先ほど地域住民や学校と協働していく学校、地域とともにある学校ということで御答弁があったと思うんですけれども、実際のところ、地域とともに進めていく学校って本当に難しいと思うんです。学校の中に人が入るということはやはり人選もしなければいけないですし、今の学校支援ボランティア制度のほうもなかなかうまく制度化していくということに関しては難しい。先ほどむとう委員からもお話がありましたけれども、先生の、教員の働き方改革につながるようでありながら、実は地域と協働していくことで先生方の負担も大きくなるという側面があったりいたします。ということですので、この教育委員会、そして今、お話がありました地域の様々な方々との検討のほかに、もちろんそうなさると思うんですけれども、やはりぜひ学校の現場の声を聞いた、学校の現状に沿った形で進められたらと思うんですが、いかがでしょうか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
中野区では、これまで学校支援ボランティア制度などをはじめとしまして、地域の方々の非常に献身的な御協力をいただいて、そのおかげで学校の運営ができているというふうにも考えてございますので、そうした取組に関わってこられた方々の御意見をしっかり伺いながら、また現状がよりよく改善されていくようなものとなるよう検討していきたいというふうに考えてございます。(「学校も入れろと言っているんだよな。学校の意見も」と呼ぶ者あり)
斉藤委員
はい、学校の意見も聞いていただきたい。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
失礼しました。当然学校の教職員なども含めて検討してまいります。
斉藤委員
文部科学省の考え方としましては、先ほど御紹介のあった地域学校協働本部以外に、これが各学校での学校の運営方針を考える場として、先ほどお話もありましたけれども、学校運営協議会制度というものも一体化して進めるというふうに考えられていると思いますが、そちらも一緒に検討されるということでよろしかったでしょうか。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
今、委員から御紹介いただきましたとおり、学校運営協議会制度、これにつきましても地域学校協働活動と一体的に推進していくことが望ましいというふうに言われておりますので、そのことにつきましても併せて検討を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
斉藤委員
地域とともにある学校、本当に理想はそうで、今も中野区の学校はそういうふうに進められていますけれども、制度化するのは本当に難しい、配慮もいることだと思います。ぜひ議論を尽くしていただきたいと思うのと同時に、先ほどむとう委員のお話の中から、区民に意見を求めるときにこの資料を使うとおっしゃられていましたが、ぜひ一緒に学校の運営を考えていく学校運営協議会制度の名称も入れられたらどうかと思うんですけれども、いかがでしょうか。資料の中にです。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
その名称を入れるかどうかにつきましては、また所管のほうにお伝えさせていただきたいと思います。
委員長
ほかによろしいですね。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、2番、中野東図書館施設・運営の概要についての報告をお願いいたします。
永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
それでは、中野東図書館施設・運営の概要につきまして、お手元の資料(資料3)によりまして御報告いたします。令和4年2月の開設に向けまして検討を進めているところでございますので、その概要につきまして御報告をさせていただくものでございます。
まず、1、施設概要といたしましては、記載のとおり、延床面積3,021平方メートル、蔵書数は17万冊、閲覧席等は313席、その内訳といたしまして、閲覧のみを108席、自習やPC・タブレット利用等ができる席が148席、会議室内の席が57席というふうに予定してございます。また、比較の参考といたしまして、中央図書館の例を御紹介しますと、延床面積が4,400平米、蔵書数が50万冊、閲覧席が150席ということでございます。新図書館につきましては、閲覧席が約300席ということで、滞在型で、閲覧でありますとか自習等の機能の充実を図るものとしてございます。
(3)開館時間・日等でございます。開館時間につきましては9時から21時、中央図書館と同じといたします。また、1階返却口は自動返却機により24時間対応といたします。
(4)開設は、令和4年2月1日を予定してございます。
2、運営の基本的な考え方でございます。課題解決支援型図書館として、区民による様々な課題の発見や解決に向けた深い思索や探求などの主体的な活動を支援し、区民の学びと自立を支えることを目指してまいります。これを踏まえまして、以下の五つの項目を重点として運営を行ってまいります。(1)子ども・子育て支援、ビジネス・コミュニティ支援をテーマとし、図書館員が相談、案内、事業展開を推進いたします。(2)図書資料の収集は、ノンフィクションに重点を置きます。(3)閲覧スペースにつきましては、児童・生徒等の学習やパソコン等の利用など、多様な利用を推進します。(4)利用者の特性に配慮し、子どもたちの会話や乳幼児親子の読み聞かせ、簡易な打合せなどができるゾーニングや運用を工夫いたします。(5)自動貸出機、自動返却機、予約室等の整備によりまして図書館員と対面しないセルフ対応の機能を確保し、利便性の向上を図ります。
次に、3、各階の構成等でございます。
なお、配置につきましては、別紙レイアウト図がございますので、併せて御参照いただければと存じます。
(1)1階、エントランスにつきましては、自動返却機、デジタルサイネージなどを置きまして、エレベーターで7階、8階、9階まで上がっていただくということでございます。
(2)7階、子どものフロアにつきましては、子ども向けの蔵書数が約4万冊、閲覧席が67席でございます。対象としましては、乳幼児親子や児童・生徒などを想定してございます。また、おはなし室のほか、授乳室や子ども用トイレ、飲食も可能なラウンジ、グループ室などを設置いたします。予約室と申しますのは、インターネットなどで予約をしていただきました図書の受取りがカウンターを通さずにセルフサービスで貸出しができるという場所でございます。
次に、(3)8階、一般サービスフロアにつきましては、蔵書数約6万冊、閲覧席が126席でございます。また、特別展示コーナーといたしまして、中野区ゆかりの作家である芹沢光治良氏のコレクションを中心に展示を考えてございます。このほか、ブラウジングコーナー、ラウンジといたしまして、新聞・雑誌の配架などを予定してございます。
次に、(4)9階、ビジネス・コミュニティフロアにつきましては、コワーキングスペース、プレゼンテーションコーナーといたしまして63席を設けまして、おおむね高校生以上の利用を想定してございます。学習やPC利用のほか、簡易な打合せ、プレゼンテーション、講演会等の利用などを想定してございます。このほか、ミーティングルーム、オンラインデータベースコーナーなどを予定してございます。
御報告は以上でございます。
委員長
ありがとうございます。
ただいまの報告について、御質疑ありましたらお願いいたします。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
ないようですので、以上で本報告は終了いたします。
次に、3番、中野区立小中学校再編計画(第2次)改定案に係るパブリック・コメント手続の実施結果及び中野区立小中学校再編計画(第2次)の改定についての報告をお願いします。
永田教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長
それでは、中野区立小中学校再編計画(第2次)改定案に係るパブリック・コメント手続の実施結果及び中野区立小中学校再編計画(第2次)の改定につきまして、お手元の資料(資料4)によりまして御報告をさせていただきます。
本件につきましては、鷺宮小学校と西中野小学校の統合時期の見直しにつきまして、6月8日の当委員会におきまして御報告をさせていただきました後、区民意見交換会の実施結果につきまして、8月24日に御報告をさせていただきました。このたび、パブリック・コメント手続を実施し、その結果を踏まえまして、中野区立小中学校再編計画(第2次)を改定いたしましたので、御報告をさせていただくものでございます。
初めに、1、中野区立小中学校再編計画(第2次)改定案に係るパブリック・コメント手続の実施結果についてでございます。
(1)意見募集期間は、令和2年10月20日から11月9日まででございます。
(2)提出方法別意見提出者数は、電子メールが1件、郵送が1件でございました。
提出された意見の概要及びそれに対する区の考え方でございます。
教員が大変忙しくなっているため、子どもとよく話し合い、いじめや自殺が増えないようによい方法を考えてほしいという御意見につきましては、教員が児童・生徒と向き合う時間を十分に確保し、学校教育の質の向上を図るため、中野区立学校における働き方改革推進プランを策定し、教員の負担軽減などに取り組んでいるとしてございます。
それから次に、適正規模、適正配置についての審議会答申が生かされることなく、一方的に小規模校の解消等が進められ、検証もされていない。また、鷺宮小学校は、立地条件がよいのに統廃合を進める理由が疑問であるという御意見につきましては、審議会の答申を受け、教育委員会事務局内でさらに検討し、小・中学校の望ましい規模を定めました。再編計画については検証を行い、施設整備計画の検討、通学区域の変更や一部見直しを実施してきてございます。鷺宮小学校と西中野小学校については、適正規模を確保するため、通学区域のほぼ中央に位置する第八中学校の位置で統合を行うとしてございます。
以上のパブリック・コメントの実施結果を踏まえまして、改定を行いましたものが別添のとおりでございます。「中野区立小中学校再編計画(第2次)【改定】現行計画からの変更点」という資料がございます。こちらが新旧の対照表になってございます。
改定の箇所、3か所ございますが、改定内容につきましては、いずれも統合時期を令和5年度から令和6年度にするというものでございます。一つ目が、33ページの令和6年(2024年)3月末とするところ。二つ目が同様に、令和6年(2024年)4月以降というところ。それから、三つ目も鷺宮小学校と西中野小学校の統合の時期、これを令和6年(2024年)とするというものでございます。
また、このほか、年号の表記につきまして、平成から令和、また西暦との併記等の整理をさせていただいてございます。
これらを反映しました計画本体の冊子につきましては、後ほどお読み取りいただければと存じます。
御報告は以上でございます。
委員長
ありがとうございます。
ただいまの報告について、御質疑ありましたらお願いします。
平山委員
この第四中学校・第八中学校の統合後の、いわゆる明和中学校になるのかな、新校がありますよね。これの竣工時期って、令和6年でもう確定でいいんでしたっけ。
塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長
第四中学校・第八中学校の統合新校、明和中学校でございますが、そちらの現在の整備完了予定は令和6年度いっぱいですので、令和7年度以降の供用開始を今のところ想定してございます。それで、こちらの鷺宮小学校・西中野小学校の新校舎の供用開始時期は令和6年度を予定してございます。
平山委員
僕がちょっとよく分かっていない。改定内容のほうの④統合時期の統合新校の校舎、この統合新校というのは鷺宮小学校と西中野小学校ですよね。第四中学校と第八中学校の統合後、第八中学校の校舎を改築して設置します。改築工事が完了するって、これ、第八中学校の改築時期ということですね。
塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長
そうです。
平山委員
大変失礼しました。
小杉委員
この資料の裏面ですね。学校再編の問題点や課題について検証されていないのではないかということについて質問に対して回答が、2回、前期計画の検証を行っているよと答えていますが、具体的にこういった問題や課題についてどのような検証を行ったのかというものをもうちょっと教えていただけませんか。
永田教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長
この学校再編計画の趣旨につきましては、適正規模を確保するということ、そのために学区域の見直しを行うというものでございますので、まずその後の、実施した結果として児童数、生徒数、学級数等がどのように推移をしてきているかといったようなことをはじめとしまして、学校の通学の安全の確保など、様々そうした点で検証を行ったということでございます。
小杉委員
適正規模、適正配置の考え方があって計画は成り立っていると思うんですが、その範囲内で児童数の推移とか通学の安全とかということの状況を再確認したみたいな形だということですね。
永田教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長
教育委員が実際学校に足を運んで子どもたちの様子を見るなども含めまして、学校の状況を随時把握しているというところでございます。
委員長
ほかにはよろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、ほかに質疑がないようですので、以上で本報告は終了いたします。
次に、4番、第四中学校・第八中学校統合委員会の検討状況についての報告をお願いいたします。
永田教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長
それでは、第四中学校・第八中学校統合委員会の検討状況につきまして、お手元の資料(資料5)によりまして御報告をさせていただきます。
令和3年4月1日に開校予定の明和中学校の校章、校歌、校旗及び学校指定品等につきまして、統合委員会におきまして取りまとめがされましたので御報告させていただくものでございます。
まず、1、校章につきましては、デザイン案を募集いたしまして、下の図のとおり決定いたしました。校章の説明といたしまして、この校章は、生徒や関係者などから広く募集し、統合委員会での検討を経て定められたものです。「学校生活が微笑みにあふれ、親和と友愛の心を育んでいってほしい」という願いから、「微笑み」の花言葉があるツルハナナスの花をイメージしてデザインしました。4本のラインは、鷺宮・白鷺・若宮・大和の4地域を表し、それぞれの地域が協力し合う様子を表現しています。花を照らす太陽の光には、学校・家庭・地域からの温かなまなざしに包まれながら、生徒たちが明るく健やかに成長し、希望に満ちあふれた未来へ高く飛躍していってほしいという思いを込めましたというものでございます。
次に、2、校歌につきましては、作詞と作曲を尾崎亜美氏に依頼することとなりました。10月22日に御本人と打合せを行いまして、現地の視察や意見交換などを行ってございます。
次に、3、校旗につきましては、校章と校名を入れることといたしまして、生地の色などにつきましては学校と教育委員会で協議して決めることといたしました。
次に、4、学校指定品等でございます。標準服につきましては、標準服検討部会を設置いたしまして、業者からのデザイン提案を受けまして、生徒のアンケート、プレゼンテーションなどを行った結果、最も評価の高かったものとして決定をいたしました。その上衣といたしましては、濃紺を基調とした男女兼用ブレザー、下衣はチェック柄のスラックスとスカート、冬夏兼用のものでございます。体育着につきましては、全開のジャケット、ストレートパンツ、半袖シャツ、クォーターパンツということでございます。
御報告は以上でございます。
委員長
ありがとうございます。
ただいまの報告について、御質疑ありましたらお願いいたします。
斉藤委員
ありがとうございました。一応準備が進められていてよかったなと思っております。
校歌については、尾崎亜美氏ということでお名前が出ているんですけど、前にこれは令和小学校のときも御質問させていただいたのですが、校章については専門家というふうになっていますが、どなたがなさったのでしょうか。
永田教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長
校章のデザインにつきましては、今回、デザイン会社に委託をしまして作成していただきました。
委員長
ほかにはよろしいですね。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、ないようですので、以上で本報告については終了いたします。
若干3時前ではありますけれども、委員会を暫時休憩して、再開したいと思います。
(午後2時55分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後3時18分)
それでは、引き続き所管事項の報告を進めていきます。
次に、5番、中野区子ども・子育て支援事業計画の達成状況及び評価についての報告をお願いいたします。
青木子ども教育部子ども政策担当課長
それでは、中野区子ども・子育て支援事業計画の達成状況及び評価につきまして、資料(資料6)に沿って御報告させていただきます。
本報告につきましては、地域包括ケア推進調査特別委員会にも報告するものでございます。
1、趣旨でございますが、子ども・子育て支援事業計画に基づく施策の令和元年度における実施状況等につきまして、中野区子ども・子育て会議の意見を踏まえ、達成状況及び評価を事業実績として取りまとめたので、報告するものでございます。
なお、昨年度末に、子ども・子育て支援事業計画(第2期)を策定したところですが、今回は、令和元年度の事業実績としまして第1期計画の最終年度の達成状況及び評価となります。
2、令和元年度における事業実績でございますが、別添の冊子を御覧ください。
目次を御覧いただきますと、大きく二つに分かれておりまして、一つ目が1、各目標における取組みの柱と主な取組みの事業実績、二つ目が2、需要見込みと確保方策の事業実績となっております。
まず、一つ目の各目標における取組みの柱と主な取組みの事業実績でございますが、三つの目標に対しまして、それぞれ取組みの柱を立てておりまして、柱ごとに事業実績を整理してございます。例えば、1ページ目を御覧いただきますと、事業計画で定める目標、取組みの柱、目指す姿が記載されておりまして、この柱の成果指標としまして、産後うつアンケートにおけるハイリスク者の割合が設定されておりますが、その成果指標の状況、それを受けて要因分析・評価を記載してございます。さらに主な取組、取組内容、こちらにつきましては平成30年度の実績との比較が分かるように記載してございます。
以下同様に、取組みの柱単位で記載してございますので、お読み取りいただければと存じます。
二つ目の需要見込みと確保方策の実績でございますが、子ども・子育て支援法に基づきまして、教育保育施設、地域子ども・子育て支援事業に関しまして需要見込みと確保方策を定めるものでございます。例えば、23ページ目を御覧いただきますと、(1)幼児期の学校教育・保育の需要見込みと確保方策を記載してございまして、令和元年度における需要数と確保数について実績として記載しておりまして、3,041人の需要、それに対して3,851人分の確保というように記載してございます。
以下同様に、事業ごとに記載してございますので、お読み取りいただければと存じます。
31ページにつきましては、今回、第1期計画の最終年度ということで計画の総括をしておりますが、こちらにつきましては後ほど御説明させていただきます。
32ページにつきましては、指標結果を一覧として記載してございます。
それでは、最初の資料にお戻りいただきまして、3、計画の総括でございますが、区は、平成26年度に本計画を策定しまして、これに基づき、平成27年度から5年間にわたり子ども・子育て支援施策に取り組んでまいりました。この間、子どもと子育て家庭を取り巻く環境は変化し、多様化、複雑化したニーズに対応するため、妊娠・出産・子育てトータルケア事業の推進などに取り組んでまいりました。一定の効果を得られた取組がある一方、目標を達成した項目ばかりではなく、改善を要する取組も存在します。
需要見込みと確保方策の実績では、認可保育所の誘致等を積極的に行ったことなどにより、需要全体を上回るサービスを確保し提供することができました。ただし、認可保育所の誘致等に関しましては、地域偏在があり、待機児童の解消に至っていないため、需要が高く伸びている地域等に対し対応を図ってまいりたいと考えております。
本計画の実績を踏まえまして、子どもたちが伸び伸びと健やかに成長し、安心して子育てができるまちの実現を目指してまいります。
最後に、4、実績の公表でございますが、本報告を行った後に、中野区ホームページに掲載するほか、子ども総合相談窓口、すこやか福祉センター等にて公表いたします。
報告内容については以上でございます。
委員長
ありがとうございます。
ただいまの報告で御質疑ありましたら、お願いいたします。
平山委員
「目標ごとの主な成果指標を踏まえると、目標値を達成できた項目ばかりではなく、改善を要する取組も存在する」ということで書いてありますけど、ここでいうところの成果指標というのは、32ページに載っている指標結果一覧で全部見られると思っていいんですか。これで見ると、ちょっとね、ざっと見た限り、合計で何項目あるのかな。まず、目標を達成できたと言えるものが、3歳児健康診査における「う歯」罹患率が減少で、これは減少で達成できたかなと。あとは見当たらないんですよ、一つも目標を達成できたというものが。それで、逆に指標が後退をしているものが、ぱっと見る限り半分ぐらいは見受けられるのかなと思うんですね。この目標を達成した項目ばかりではなく、改善を要する取組も存在するという表現がちょっと甘いんじゃないんだろうかなというふうに見ちゃうんですけど、率直に御担当としての感想はどうですか。
青木子ども教育部子ども政策担当課長
32ページのところの指標結果一覧で参りますと、目標を達成した項目につきましては、委員御指摘いただいた、虫歯の罹患率、それと取組みの柱3の6のところですね、子育てに困難さを感じている乳幼児の保護者の割合というところが20%の目標設定のところを16%ということで、こちらも達成。あとは、下から二つ目の項目で、地域子育て支援拠点事業の利用によりというところが目標を上回っています。
それで、確かに全体でいいますと、15の指標があるうちの三つの指標が今回達成されたという状況で、逆に言いますと、それ以外は目標に届かなかったというところでありまして、こちらにつきましては、当然目標を設定していますので達成できたかどうかということがまず一義的には必要な視点とは考えておりますが、目標設定時から比べて数値が改善されたかとか、あとは経年で見たときに改善傾向にあるかなどの多角的な視点から評価していくということも大切であると考えておりまして、今後の実績評価にもそういった視点を活用してまいりたいと考えております。
平山委員
目標を達成しないと駄目なのかというとそうでもないとは思うんですけど、これ、表現が「目標値を達成した項目ばかりではなく」と書いてあるので、ちょっと膨らましちゃったような表現になっているなというのと、やっぱり全体的に後退しているものがかなりの数見受けられるんですよ。だからといって何なんだというのは、この数値だけでは決して分析できないとは思うんですけども、やっぱりそうはいっても、この結果を踏まえた表現が望ましかったんじゃないのかなということで。
冒頭でもおっしゃられていましたけど、いわゆる子ども版の地域包括ケアの構築を目指していらっしゃるわけじゃないですか。これって、いつできるんですか。
青木子ども教育部子ども政策担当課長
全世代型の全世代、全区民を対象とした地域包括ケアシステムにつきましては、地域支えあい推進部が中心となり検討しているところでございまして、基本計画の策定に合わせて計画を策定するということを聞いております。
平山委員
多分それ、無理だと思うんですよ。だって、アンケートをこれから取るみたいな話をされているので。それで、重点プロジェクトの中にこの5年間の中で地域包括ケアの完成みたいなことが書いてあったわけですよ。だから、恐らく基本計画には載らないと我々は思っているんです。それはジレンマもあると思いますよ。子ども版だけ先につくるわけにもいかないというところはありますけど、ただ、これまで四つの柱の一つとして、やっぱり地域包括ケアということをずっと区長がおっしゃられてきている中で、中野区って、皆さん認識していらっしゃると思うんですけど、遅れているんですよ、ほかと比べると随分と。(「イエス、イエス」と呼ぶ者あり)中野が先んじて地域包括ケアを構築しようとしているんじゃなくて、ほかは構築しているのに中野ができていないというのが現実なので、ここはちょっと踏ん張っていただきたいというか、御担当のところで一刻も早く子ども版の準備をもう仕上げていただいて、お尻をつついていただくぐらいのことをね。せっかく、ほら、優秀な担当部長さんも呼ばれてやっていらっしゃるわけだから、ここはもうちょっとねじを巻いてスピードを速めるぐらいのことをやっていただかないと、少し前は「地域包括ケア」という言葉で全てが、それは地域包括ケアの中で、それは地域包括ケアの中でというふうにくくられてきていたんです。それで、中野版のいわゆる全世代型の地域包括ケアが完成すれば本当に区民サービスが向上するようなことがずっと語られてきたんだけど、いまだに片りんも見えないんですよ。ということは、本当に構築を急いでいかないと、他の自治体の住民の皆さんに比べて、中野区の区民の皆さんがそれだけ良好なサービスを受けづらい状況になっているというふうに取ることもできるので、あくまでも御担当の御決意でいいので、ちょっとねじを巻いて頑張っていただきたいなと思うんですけど、どうですか。
青木子ども教育部子ども政策担当課長
今、委員から御指摘いただきましたとおり、この子ども・子育て支援事業計画を推進していくということも地域包括ケア体制の充実に当然資する取組も入っておりますので、そこも含めまして地域支えあい推進部と協議しながら、早急に中野区の地域包括ケア体制のほうの構築に向けて検討を進めていきたいと考えております。
委員長
ほかにはよろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、ないようでしたら、以上で本報告は終了いたします。
次に、6番、子どもの貧困対策に係る取組の方向性についての報告をお願いいたします。
青木子ども教育部子ども政策担当課長
それでは、子どもの貧困対策に係る取組の方向性につきまして、資料(資料7)に沿って御報告させていただきます。
1、背景でございますが、平成26年1月に子どもの貧困対策の推進に関する法律が施行されまして、同年8月に子どもの貧困対策に関する大綱が策定されました。国は、大綱に基づきまして、子どもの貧困対策を総合的に推進してきたところでございますが、令和元年6月に法の一部が改正されまして、子どもの「現在」及び「将来」がその生まれ育った環境に左右されることなく、全ての子どもに教育の機会均等等が保障され、夢や希望を持つことができるよう、児童の権利に関する条約の精神にのっとり、子どもの貧困対策を総合的に推進すること等が明記されるとともに、区市町村における計画策定が努力義務とされました。
2、検討の経過でございますが、令和元年度において「中野区子どもと子育て家庭の実態調査」を実施しまして、区における子どもの生活実態等を実施結果として取りまとめいたしました。区の子どもの貧困対策に係る考え方の取りまとめに向けまして、実態調査の実施結果を踏まえ、区の現状と課題、それに対する取組の方向性等に関して、学識経験者からの意見も参考にしながら検討を進めてきたところでございます。
3、取組の方向性でございますが、こちらにつきましては、別紙にて御説明させていただきます。子どもの貧困対策に係る現状と課題から、それに対する取組の方向性を整理したものでございます。
まず、(1)学び・体験の支援ですが、1ページから関連するデータを掲載しておりまして、これらを6ページにまとめて整理してございます。生活困難度が高くなるほど授業の理解度が低くなる傾向にある。学習環境が整っていない傾向がある。こうした現状・課題を踏まえまして、取組の方向性としましては、子どもの学習の機会の確保が必要であると考えております。
次に、8ページでございますが、約1割の子どもは話し相手がいない状況でございまして、子どもの心に寄り添う相談支援の充実が必要であると考えてございます。
次に、10ページですが、生活困難度が高くなるほど、経済的な理由により、子どもの経験・体験の機会が少なくなる傾向にあるという状況でございまして、子どもの体験・交流機会の充実が必要であると考えてございます。
次に、(2)生活の支援でございますが、14ページ目になりますが、栄養バランスの整った食事を取ることができていない子どもがいる。子どもと過ごす時間は、保護者の就労時間帯と関連しているという現状・課題を踏まえまして、取組の方向性としましては、子どもと子育て家庭の日常生活を応援する取組の推進が必要であると考えております。
次に、17ページでございますが、放課後の時間を一人で過ごし、保護者や他者の関わりが希薄になっている子どもがいる。居場所の活用意向があるという状況がございまして、子どもの居場所づくりの推進が必要であると考えております。
次に、19ページ目でございますが、生活困難度が高くなるほど、相談相手のいない保護者の割合が高くなる傾向があるという状況がありまして、子育て家庭の孤立を防ぐための仕組みづくりの強化が必要であると考えております。
次に、22ページでございますが、共働き、ひとり親家庭ともに、生活困難度が高くなるほど、正社員でない世帯の割合が高くなる傾向にあるという状況がございまして、困難を抱えやすい家庭を支える生活支援の充実が必要であると考えております。
次に、(3)体制づくりと連携促進ですが、25ページ目になりますが、生活困難度が高くなるほど、支援サービスの存在を知らなかったために利用しなかった保護者の割合が高くなる傾向にあるなどの現状・課題を踏まえまして、支援が必要な家庭を支える体制の強化、行政・地域・民間事業者の連携の強化、子どもを支える団体への支援の充実が必要であると考えております。
それでは、最初の報告資料にお戻りいただきまして、最後に4、今後の予定でございますが、令和3年1月に子どもの貧困対策に係る区の考え方を取りまとめるとともに、令和3年度に策定を予定している基本計画と整合を図りつつ、子どもの貧困対策に係る計画の策定を検討していくことを考えております。
報告内容については、以上でございます。
委員長
ありがとうございます。
ただいまの報告について、御質疑ありましたらお願いします。
中村委員
御報告ありがとうございます。以前にもこの実態調査の全体のところでは御報告をいただいていたと思うんですけれども、こうやって子どもの貧困に係る現状と課題とかという、こういったクロス集計までしていただいて、こういった実態が見えてきたというところは本当にすごく評価をさせていただいております。実際にいろいろ詳しく見ていくと聞きたいところが山ほどあるんですけれども、絞って聞きます。これを見て、今後どういう取組をしていくのかが肝なのかなというふうに思っております。
今後の予定のところで、子どもの貧困対策に係る計画の策定を検討していくというふうにあるんですけれども、計画ができるまでの間というのはどのように対策を進めていくのかというところをお聞かせいただけますでしょうか。
青木子ども教育部子ども政策担当課長
委員のおっしゃるとおり、今回はあくまでも取組の方向性を示すものになりまして、具体的な事業につきましては、基本的に今検討中であります新しい基本計画、こちらに新規・拡充事業のほうは載せていくということが基本になるかなと思います。ただ、早急に対応すべき事業につきましては、議会でも御議論いただいた後に予算に計上していくということも必要になるのかなと考えております。
中村委員
ありがとうございます。来年度の主な取組のところでは、就学援助のところで基準の見直しとかというところも出てきてはいますけれども、ぜひ本当に今取るべき対策というものは早急に取り組んでいただきたいなというふうに思います。今回、この新型コロナウイルス感染症の影響でひとり親の方々に対しての支援というものがすごく重要だというところで考えています。国のほうで児童扶養手当のところにまた臨時給付金が出るようなことも話し合われておりますけれども、今年度中野区ではひとり親の相談支援だったりとか拡充をしています。それはすごく評価しているんですけれども、やっぱり肝は養育費のところだったりとかというところも含めて、しっかりと区としても対策を考えていかなければいけないと思いますので、こういった計画の中にも取り組んでいただきたいなというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
青木子ども教育部子ども政策担当課長
子どもと子育て家庭の状況を見ながら、また国の動向等も踏まえながら、区としてできることを着実に、また迅速にやっていきたいと考えております。
平山委員
貴重なこの結果を見せていただいて、後でまたゆっくり見させていただきたいと思いますけど。
あんまり自分の話をするのは好きじゃないんですけど、我が家ってひとり親なんですね、子どもが3人いて、かなり貧しかったという記憶があるんです。海水浴なんか行ったこと、まあ自分で泳ぎに行きましたけどね、近くに海があるので、もう遊園地とかは行ったことないし、何はないしという。それで、これ、一つは実体験に基づいてということで、キャンプに年に1回、町会の青年部みたいな人なのかな、連れていってくれたんですよ。それがものすごく記憶に残っている、楽しい、楽しいっていう。もちろん親と行ったことはない、母は忙しかったので。他方、昔は学校で、例えばひとり親の家庭の子どもだけ残されてとかというものがあったんですよ。僕のときはあった、僕の田舎で。何度もあったりするんですよ。それがものすごく嫌な友達もいたんです。僕は、そういうものをもらって帰ると、母に「お母さん、こういうものをもらってきた」と言うと、「よくやった」と言う。でも、そういうふうな目で見られているということがものすごく嫌だという友達もいたんですよ。
それで、何を言いたいかというと、本当に貴重なアンケート結果でこれからいろんな対策を講じられていくと思うんですけど、やっぱりマスで見るんじゃなくて、一人ひとり置かれている環境は、同じような環境の子がいたとしても、一人ひとり違うんだということを意識しながらぜひ政策を練り上げていただきたいということと。もう一つは、何て言うんだろうな、そういうことですね。次のは、いいや、また今度こっそりお伝えしますけど。
いや、それは本当に思うんです。子ども心に、ああ、僕と彼は違うんだと思っていましたからね。でも、それって、多感な世代の子どもたちの中ではやっぱりいろんな思いがあると思うので。いや、変な話ね、キャンプに行けない子どもがいるんだ、じゃあみんなキャンプに連れていってあげるよと言って、全員喜ぶかというとそうじゃないかもしれないということを重々やっぱり気をつけながらやっていっていただきたいなと思っていますけど、どうですか。
青木子ども教育部子ども政策担当課長
当然貧困対策というものは、新規・拡充事業をやっていくことだけが子どもの貧困対策ではなくて、今、委員がおっしゃられたような一人ひとりに対応したきめ細やかな配慮も含めて進めていくことが必要だと考えておりますので、今御指摘いただいた点に留意しながら進めていきたいと考えております。
平山委員
ありがとうございます。そういう対策のほうが見えないんですよ、地味なんです。一方で、マスに対して何かするというのは、自治体としては見栄えがいいんですよ。だから、こっちに惑わされないでくださいねということ。これも必要なのでしょうけど、こっちのほうが大事だからという。こっちというと、議事録に「こっち」としか残らないから、個別の対応のほうが大事なんだということ、地味だけど、そっちのほうが大事だと思いますということですので、ぜひよろしくお願いします。答弁は結構です。
委員長
要望ですね。
ほかにはよろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、ないようですので、本報告は以上で終了いたします。
次に、7番、中野区子どもの権利擁護推進審議会についての報告をお願いします。
青木子ども教育部子ども政策担当課長
それでは、中野区子どもの権利擁護推進審議会につきまして、資料(資料8)に沿って御報告させていただきます。
1、所掌事項でございますが、区長の諮問に応じ、子どもの権利擁護に係る施策を推進するために必要な事項を調査・審議し、答申するものでございます。
2、審議会委員でございますが、14名を委嘱予定者としておりまして、具体的に裏面のとおりでございます。公募による区民、関係団体が推薦する者、学識経験者という構成になります。表面にお戻りいただきまして、任期につきましては委嘱日から答申を行った日まで、委嘱予定日につきましては、第1回の審議会を予定している、本年12月21日でございます。
3、審議会への諮問事項でございますが、子どもの権利擁護に係る条例制定を見据えた、子どもの権利擁護の考え方、区・地域団体・事業者等の役割、相談支援の仕組み及び子どもの権利擁護を推進するために必要な方策等に関する考え方についてでございます。
4、今後のスケジュール(予定)でございますが、令和2年12月から翌年6月頃まで審議会を開催し、審議会の答申を踏まえ、令和3年度に子どもの権利擁護に係る条例の検討を進めまして、年度内の条例の取りまとめを目指し、検討を進めていきたいと考えております。
報告内容については以上でございます。
委員長
ありがとうございます。
ただいまの報告について、御質疑ありましたらお願いします。
中村委員
ありがとうございます。1点だけ。区民公募は何名応募があったのでしょうか。
青木子ども教育部子ども政策担当課長
14名の応募がありました。
中村委員
すごいですね、14名の応募があって4名選出されたというところなんですが、どういう基準で選出されたのでしょうか。
青木子ども教育部子ども政策担当課長
子ども教育部の中に選定委員会を設けまして、複数の人間が応募者の個人情報を排除した形で採点をするという、作文を評価するというような公平性を確保した方法によりまして選定を行ったところでございます。
吉田委員
委嘱予定者の国籍を教えてください。
青木子ども教育部子ども政策担当課長
国籍に関しましては、委員の要件にしていないことから収集していないという状況です。
吉田委員
国籍が個人情報だとかいう考え方は、僕は間違っていると思いますね。国の政策あるいは自治体の政策を国のあるいは自治体の構成員の発意でもってきちんと形成していくという前提として大事な情報なので、こういうことはきちんと開示する必要があるという意見を申し上げます。以上です。
委員長
意見でよろしいですね。
ほかにありますか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、ないようですので、以上で本報告は終了いたします。
次に、8番、地域子ども施設整備の基本的な考え方についてをお願いいたします。
細野子ども教育部育成活動推進課長
それでは、所管事項の報告8番、地域子ども施設整備の基本的な考え方について、御報告申し上げます。(資料9)
区は、子どもの権利擁護に係る施策を推進し、区立児童相談所の開設や子どもと子育て家庭を対象とした地域包括ケアシステムの推進に向けた取り組みを進めるとともに、「子どもたちがのびのびとすこやかに成長し、子どもを育てる喜びを感じながら、安心して子育てができるまち」を目指して、地域子ども施設の整備を進めているところでございます。一方、持続可能な区政運営を進めていくために、児童館、学童クラブ、キッズ・プラザ、子育てひろばが果たす役割や運営等について再構築を図る必要があります。これまでの様々な議論や学校施設整備計画の見直し等の諸条件の変化などを踏まえまして、改めて施設整備計画の考え方を取りまとめさせていただいたので、御報告申し上げます。
1、地域子ども施設整備の状況、課題を挙げてございます。一つ目の丸でございますが、学童クラブには待機児童が依然発生しております。また、小学校の整備計画の見直しから、キッズ・プラザの全小学校への設置は当初より遅れる見込みでございます。二つ目の丸です。学童クラブの整備やキッズ・プラザの充実が求められる一方、放課後は学校の外で過ごしたいと望む小学生や区立小学校以外に通学する小学生の居場所を確保する必要がございます。三つ目の丸です。児童館は、施設の老朽化が進んでおり、児童の安全確保に向けた適切な対応が求められています。そのため、維持管理費用や改修費用等に係る財源の確保が必要です。四つ目の丸です。限られた財源の中で持続可能な運営体制を構築し、いじめや不登校、ひきこもり、貧困、虐待等といった子どもと子育て家庭の置かれている社会的課題に対応する必要があります。五つ目の丸です。社会的課題に対応した児童福祉施設としての児童館のさらなる機能拡充を目指した国の改正児童館ガイドラインが示されました。配慮を必要とする子どもへの適切な対応、乳幼児を対象とした活動の実施や家庭・学校・地域との連携など新たな取り組みに対応した児童館運営が求められています。
次のページに行っていただいて、2、地域子ども施設整備の方針でございます。これまで申し上げました現状の課題を踏まえまして、学童クラブ、キッズ・プラザ及び児童館が連携しながら、子どもの安全、かつ多様な体験ができる放課後の居場所づくりを推進していくとともに、地域の子育て支援のネットワークの支援をしてまいります。また、子育て家庭の孤立感や不安解消のため、乳幼児親子が交流し、相談できる場を設けてまいります。地域子ども施設は、子どもと子育て家庭の課題の発見と予防など日常の状況把握に努めるとともに、支援が必要な子育て家庭の身近な相談支援機能を担い、すこやか福祉センターや子ども家庭支援センター、児童相談所と連携し、問題解決を図り、継続的な見守りを行ってまいります。
以下、個々の施設について、その方針を申し上げます。
(1)キッズ・プラザの整備です。一つ目の丸でございますが、こちらは、校庭や体育館を活用し、学年を越えた交流、豊かな体験ができる「放課後の子どもたちの安全安心な遊び場」として、中野区立小中学校施設整備計画における学校施設改築にあわせて全ての小学校に放課後子ども教室であるキッズ・プラザを設置してまいります。二つ目の丸でございますが、キッズ・プラザの未整備校において、学校施設改築にあわせた整備までの間、それまで時間のかかる学校もございますので、その間、暫定的な放課後の居場所確保事業の実施を検討してまいります。三つ目の丸です。キッズ・プラザのニーズを検証し、より魅力的な事業を展開することで利用者増も図ってまいりたいと考えております。
(2)学童クラブの整備です。一つ目の丸でございます。保護者の就労等によって放課後に適切な保護を受けられない児童が安全・安心に過ごせるよう見守り、遊び、活動などを通して健やかに成長できるよう援助するため、需要数に応じた角度から学童クラブを整備してまいります。二つ目の丸です。国の新放課後子ども総合プランにおいて、放課後児童クラブと放課後子ども教室の小学校内での一体的な実施を推進されています。そのことから、学童クラブについてはキッズ・プラザ内で一体的に行うことを基本としてまいります。三つ目の丸です。待機児童が発生する場合でございます。学校から学童クラブまでの移動時の児童の安全を考えて、極力学校から近い位置に民設民営学童クラブを誘致してまいります。また、児童館の一部を学童クラブの専用施設に転用して待機児童の解消も図ってまいりたいと考えております。四つ目の丸です。校舎建て替え時に代替校舎を活用する場合がございます。そういった場合の学童クラブの対応については、別途検討してまいりたいと考えております。
3ページ目でございます。(3)児童館の再整備です。一つ目の丸です。児童館は、児童福祉法に基づく施設でゼロ歳から18歳を利用対象とし、「児童に健全な遊びを与え、健康を増進し、情操を豊かにすること」を目的として、主に以下の機能を担ってまいります。機能の内容は、四角囲みの中で左側に機能の名前が書いてございますが、遊びの場、子育て支援活動、地域の見守り、ネットワーク支援を主な機能として考えております。
四角の下を御覧ください。二つ目の丸でございますが、今後策定予定の「基本計画」及び「区有施設整備計画」に基づいて、最終的には、全ての児童館・ふれあいの家を、学校外に居場所を求める児童や乳幼児親子、中高生の居場所機能、子育て支援活動機能、地域の見守り機能、ネットワーク支援機能を強化した「新たな機能を備えた児童館」として運営してまいります。三つ目の丸のところでございますが、児童館及びふれあいの家の配置についてでございます。こちらについては、地区懇談会の開催など、これまでの地域での子どもと子育て家庭を取り巻く支援・見守り活動等が中学校単位で行われてきたことなどから、中学校区に1館の配置としてまいる考えでございます。具体的な配置につきましては、キッズ・プラザ及び学童クラブの整備に合わせ、待機児童の状況も勘案しながら、順次中学校区に1館の配置としてまいります。四つ目の丸です。児童館内の学童クラブスペースが他の事業への活用が可能となる施設については、「乳幼児一時預かり」や「中高生向け」等の新たな事業を構築してまいります。また、開館時間の拡大など、利便性の向上も図ってまいる考えでございます。次の五つ目の丸でございますが、児童館には福祉職を配置することを基本として、その地域の学童クラブ、キッズ・プラザ、子育てひろば等に対する運営支援体制を強化してまいります。六つ目の丸でございますが、新たな取り組みを進めていくために、知識・技能の承継などを見据えた職員の集約化、福祉職の積極的な職場間交流によって子育て支援施策全体のさらなる質の確保・質の向上を図ってまいります。また、民間活力も導入した効率的な施設運営も考えていきたいと検討しております。
(4)乳幼児親子の居場所の整備ということで、子育て家庭を孤立化させずに支援していけるように、子育て家庭の親子が集える身近な場において、子育てについての相談、情報の提供、助言などを行うなど、子育て家庭が交流や子育ての相談を気軽に行える環境を整備してまいります。来年3月に(仮称)仲町保育園併設の子育てひろばを開設予定でございますが、こちらの整備は進めますが、それ以降の子育てひろばについては当分の間、新たな場所への整備を行わないことといたします。
3、中高生施設の整備でございます。こちらにつきましては、中高生の自立、活躍できる社会の実現に向けた総合的な取り組みを区で検討してまいります。その中で、中高生のニーズに対応した施設の確保も考えてまいります。
4,今後のスケジュールでございますが、昨日報告させていただいた区有施設整備の考え方に基づいて、今後素案がつくられる予定です。そのスケジュールに沿って進めてまいります。令和4年3月には、この区有施設整備計画に基づいて、それができたという仮定ですが、一部児童館の用途変更等を行ってまいります。また、令和4年4月には新しい令和小学校が竣工予定です。その時点で、仮称ですが、キッズ・プラザ令和及び令和学童クラブを開設する予定でございます。最後のところに、令和5年度以降と書いてございますが、こちらも区有施設整備計画ができたらということですが、それに基づきまして、順次、新たな機能を備えた児童館の事業を実現できるような施設改修を開始していきたいというふうに考えてございます。
現時点での地域子ども施設整備の基本的な考え方を御説明させていただきました。
御報告は以上です。
委員長
ただいまの報告について、御質疑ありましたらお願いします。
平山委員
少なくします。昨日大分聞いたので。
最初に、ちょっと基本的なことの確認なんですけど、キッズ・プラザの今後の展開というのは基本的に学校の改築に合わせて行っていくということでよろしいのでしたか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
委員のおっしゃるとおりでございます。
平山委員
それって、いつ決まったのでしたか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
現状の10か年計画(第3次)の中でもそのことに触れられていて、各校に進めていくというふうにしていると認識しております。
平山委員
改築時にキッズ・プラザを設置するって書いてありますか。ちょっと確認してもらっていいですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
10か年計画(第3次)の表現でございますが、このように表記されています。「キッズ・プラザを全小学校内に整備するとともに、学童クラブを適正配置し、放課後の子どもたちの安心・安全な活動拠点を整備します」と書いてございます。
平山委員
だから、「改築時」って書いていないですよね。確認ですけど。
細野子ども教育部育成活動推進課長
改築時とは、明記はしていないです。
平山委員
それでね、最近は学校の改築が多かったから、何か私なんかももう錯覚していて、ああキッズ・プラザは学校が新しくなったらできるんだろうなと思ったんですけど、昔のキッズ・プラザって既存の学校にどんどんつくっていっていましたよね。(「でも、ここに書いてあるよね」と呼ぶ者あり)書いてありますか。(「全小学校内に整理するとともにって」と呼ぶ者あり)ああ、そうそう。いや、改築したらって書いていないですよね。(「改築したらとは書いていないけど、全小学校」と呼ぶ者あり)そうですよね。だから、要するに、今キッズ・プラザがないところに今後キッズ・プラザを持っていくのは、現行、何となく今度の学校の改築に合わせてみたいにいつも答弁されているように思ったんですけど、それって何に基づいてなのかなと思ったんですよ。別にそこを細かく突っ込むつもりはないんですけど。
それで、今度学校の改築計画についても何か変更されるような話がありましたよね。ということは、随分改築が延びちゃう学校も出てきちゃう。ここ最近のやり取りのように、改築時にキッズ・プラザを持っていくということになると、例えば、あと10年も15年もキッズ・プラザがないエリアの学校というものが存在することになるわけですよね。この点についてはどう考えているんですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
具体的な施設の整備は、これから先のことを考えて学校等改築に合わせてというふうにやってきたところでございますが、確かに今は半分の学校でキッズ・プラザがありますが、逆に半分ぐらいがないということなので、できるまでの時間が長いということについては課題として認識しています。そのために、以前校舎内への仮の施設を検討したり、様々な検討をしてきたところでございますが、既存の校舎の配置状況から、なかなかその学校の中に新たな場所を見つけてつくるのは難しい状況があります。そういったところは引き続き検討はしていきたいと考えていますが、当面の間ずっとそこには放課後事業が足りないというのは課題なので、今回御報告申し上げた学校改築の整備までの間の暫定的な放課後の居場所事業はやっていきたいと考えています。
平山委員
要は、学校改築まで待ちますよということになると、その期間がものすごく長いものになってしまうかどうかというのはこれから出していただかないと分からないんですけど、そうすると、暫定の期間というものがものすごく長くなっちゃうんですよ。それはどうなのかなみたいな。仮にですよ、区が目指す姿が、僕はね、少し整理して考え直したほうがいいと昨日言ったとおり思っているんですよ。それは、改築をしてもキッズ・プラザが入るかどうか分からないようなスペースの学校もあるから、具体的にありますよね。そこにまで無理やりということが本当に正しいのだろうかと思うので。ただ、今のそちらの部局のお考えで行くと、キッズ・プラザがあり、その中に学童クラブ機能もあり、学童が収容できない場合には近くに学童館があり、収容できる場合には学童館がなし。こういう学校が基本二つあって、その二つの学校の校区の中に中学校って、基本二つでしょう、新たな機能を備えた児童館がありますよ。これが区が目指す姿ですよね。キッズ・プラザのオープン、設置が先が読めないとなると、この区が目指す姿というのが完成するのって10年後なのか、20年後なのか、はたまたもっと先なのかということになる可能性もありますよね。しかも、20年もたてば、時代って変わりますよ。もしかしたら、本当に、いや少子化ですね、子どもがいませんねという時代になっているかもしれませんよ。そんな壮大なストーリーで本当に大丈夫なのかなと思うんですけど、その辺ってどういう認識ですか。ちょっとね、マスクで答弁が聞こえにくいので大きめにしゃべっていただけますか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
委員おっしゃったように、たしかに全校の改築がさらに出来上がるまでというのは時間を要するところも想定されます。それまでの間暫定的な事業もやっては参りますが、本体の校舎の改築によらない居場所の確保についても検討していきたいとは考えております。
平山委員
もうこれでこの件については、本当はいっぱいあるんですけど、最後にしますが、要は課題山積なんですよね。課題山積の中で決まっていないことが多過ぎる。昨日も申し上げたように、なんとか9館の児童館を残すためにということにあまりにも注力し過ぎて、その周辺との整合性が取れないままに突っ走られているように思うんですよ。結果、仮に地域ごとに不平等が生まれてしまったり、新たな機能を持つ児童館というものが、いや俺のエリアにはあるけど、俺のエリアにはないよみたいなことになってしまったりということが本当はあってはいけないわけじゃないですか、移行期間に少し存在するというものはあるかもしれないけど。今度はその穴を埋めようとすると莫大なお金がかかるんですよ、それを強引に別なサービスで埋めようとすると莫大なお金がかかるんですよ。だから、昨日言ったように、まずは絵をきちんと描くことから、施設じゃなくて、絵をきちんと描いた上でどういう施設をどういうエリアにどれぐらいの数を持ってくるのがベストなのかというふうに考え直したほうが、僕は今の子どもたちが大きくなる中野区の未来にとって絶対いい結果を導くと思っているんです。御答弁は難しいでしょうけど、どう思いますか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
そうですね、今後の地域子ども施設の課題は、委員おっしゃるように、児童館だけのお話ではございません。キッズ・プラザがずっとできていかないという、そういった課題もございますし、学童クラブについてもまだ十分ではないという状況もあります。キッズ・プラザも学童クラブも児童館も全て安心・安全な放課後の居場所の提供ということでは同じなので、それら施設が全体を見渡して一番いい形での整備計画を今後考えていきたいというふうに思っております。
平山委員
ありがとうございます。ありがとうございますって話でもないけどね。あまり縛られ過ぎずに、現状よりもより最良の政策、より最良の方法が見つかるのであれば、私は勇気ある方向転換って、ひいては区民のためになると思っているのであえて申し上げましたので、ぜひもう少し長いスパンで見てどうなのかということについて、我々にも示していただいてきちんと議論ができるようにお願いをしたいなと思っていますので、これは要望でいいです。
委員長
要望ですね。
小杉委員
児童館の機能とか役割とかが整理されながら検討されているということは分かりました。いいことだなと思います。
1ページ目の下のところに、改正児童館ガイドラインを示されたということですけども、実際の現場で働く方からもこのガイドラインはすばらしいと話を伺いました。私も拝読しましたけれども、このガイドライン、2年前に変わったということなのですが、具体的にどのように改定がされた内容なのかというものをもう少し御説明いただけますか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
平成30年に児童館ガイドラインの改正についてということがありました。主な改正の観点ということなのですが、児童福祉法改正及び児童の権利に関する条約の精神にのっとり、子どもの意見尊重、子どもの最大の利益の優先等について示したこと。児童福祉法改正及び児童の権利に関する条約の精神にのっとって、子どもの意見の尊重、子どもの最善の利益の優先等について示したこと。子どもの理解を深めるため、発達段階に応じた留意点を示したこと。児童館の職員に対して配慮を必要とする子どもへの対応として、いじめや保護者の不適切な養育が疑われる場合等の適切な対応を求めたこと。あと、子育て支援の実施について乳幼児支援や中・高生世代と乳幼児の触れ合い体験の取組の実施内容について加筆したことなどを視点として、児童館ガイドラインの改正が行われました。
小杉委員
加えて、児童館の特性が三つあるんだと、拠点性、多機能性、地域性に整備されましたが、これっていうのはどういうことでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
そのガイドラインの規律の中に、児童福祉施設としての役割に基づいて、児童館の施設特性を示し、というのが、今委員がおっしゃったところで、そこには、①拠点性、②多機能性、③地域性の3点ということがございます。それを御紹介すると、拠点性というところでは、児童館は地域における子どものための拠点であるということで、その地域の居場所となり、地域の拠点となるということです。二つ目は、多機能性ですが、児童館は、子どもが自由に時間を過ごし、遊ぶ中で子どものあらゆる課題に直接関わることができるということで、その課題、これらのことについて子どもと一緒に考えて対応することで、必要に応じていろんな機関に橋渡しすることができるということを多機能性というふうに言っています。そして最後に、地域性というところですが、児童館では地域の人々に見守られた安心・安全な環境の下で自ら成長していくことができ、子どもの発達に応じて地域全体への活動を広げていくことができるということで、地域性というような表現がされています。
小杉委員
ありがとうございます、すみません、いろいろ。これは2年前に変わったんですけれども、今やっている事業の範囲内でしょうけども、既に現場では多くがこういった、この国のガイドラインに基づいて仕事をされているというふうに考えてよろしいのでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
こういった関係法令を考慮して仕事をしておりますので、こういったガイドラインについても意識して仕事をしております。
小杉委員
児童館長がキッズ・プラザや学童クラブの所長を兼務している、今だと思いますが、そもそもそれはどういった経緯とか理由があってそういう役割を担っているのでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
確かに児童館長が学童クラブの所長、キッズ・プラザの所長を兼務する形で運営をしています。学童クラブには、日々の運営に加えて、クラブの利用募集を行って、それに基づいてこちらから利用承認というような行為がございます。そういったことについて区として判断をしているので、クラブについては所長を置いて対応をしています。キッズ・プラザについては、キッズ・プラザと学童クラブは一体とした運営でございますということ、対外的な対応等、あと学校等の連絡調整等々が様々あることもあり、キッズ・プラザの所長についても区の職員が兼務しているということでございます。
小杉委員
学童クラブは、利用募集の手続を担っている。キッズ・プラザは、学校などの地域の中での連携をいろいろやるために所長になっているということですが、やっぱり先ほどのガイドラインにあるように、地域性、地域の住民と子どもが関わる関係機関との連携や地域における子どもの健全育成の環境づくりを行ってきていたからこそ、やっぱりそういう児童館が一手に担っているのかなという現状、そういうことで考えちゃってよろしいのですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
対外的な対応または区としての承認行為等々があるので、区の職員を所長として置いて対応しているということでございます。
委員長
小杉委員、質問の前ですけど、この報告事項にのっとった質問をしてください。児童館のことを詳しく知りたいのであれば個別にお尋ねください。
小杉委員
地域の中で、やはり子どもの健全育成の最前線に児童館長や職員が担ってきたんだという現状をちょっと確認させていただきました。
4ページ目に、民間活力も導入した、効率的な施設運営を図るとあります。国のガイドラインもあることを民間に委ねることが本当に果たして妥当なのか、ちょっと私は疑問なんです。ガイドラインでも児童館には社会的な責任があると、その活動内容をサービスに置き換えることはやっぱり無理があるのかなと思います。これについて、ほかの自治体でこういった任せている事例というものはあるのでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
様々な運営形態がございますが、児童館を、例えば指定管理により行っているところもございます。
小杉委員
これ全部、今、中野のような児童館を指定管理に任せているというところがあるということなんですか。(「基本的な考え方だね」と呼ぶ者あり)
細野子ども教育部育成活動推進課長
運営形態は様々なので、今、中野区では、館の運営に加えて、地域の育成活動の拠点的な役割も担っていますので、直営の職員、区の職員でやらせていただいています。今後なんですけれども、「民間活力も導入した」というふうに先ほど報告の冒頭に申し上げたのですが、今後の持続可能な区政運営を進めていくためには様々な見直しも必要だと考えています。今後の運営についていろんな役割に沿って民間の力をお借りできるところはお借りしながら、より効率的な運営を図っていきたいと考えています。
中村委員
御報告ありがとうございます。確認なんですけれども、2ページの地域子ども施設整備の方針という、2番と書いてあるところの説明文のところには様々書いてあって、4行目のところに、「また、子育て家庭の孤立感や不安解消のため、乳幼児親子が交流し、相談できる場を設ける」、その次のパラグラフのところに「支援が必要な子育て家庭の身近な相談支援機能を担い」という記載があるのですが、3ページの囲いの児童館の再整備の機能の内容のところに「相談機能」という表記がないんですけれども、非常に大切な機能だと思っているのですが、これ、表記がないのはどういったところなのでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
2ページ目の冒頭で「相談」という言葉をずっと申し上げているのは、地域子ども施設全体でこういったことを担っていきたいという考え方からです。なので、児童館においてこういった機能がないということではないのですが、3ページの四角囲みの中では、地域の見守りの二つ目の丸のところが、地域子ども施設の活動支援等を通じた状況の把握、要支援者の発見や虐待の疑いについて、子ども家庭支援センターや児童相談所等へのつなぎをしていくというようなことを書かせていただいていますが、こういったことと相談機能がつながって運営をしていくというふうに考えております。
中村委員
分かるんですけど、やっぱり区民目線からすると、相談ができる場所というところが、これだと児童館目線なんですよね。区役所目線で、区民目線じゃないんですよね。ぜひそこは、区民に説明する際にはこういったところは気をつけて表記をしていただきたいなというふうに思います。窓口をつくれとか、そういうことを言っているわけではなくて、いつでも相談を担うよというところの姿勢というものがやっぱり見えるべきだなというふうに思っているので、ぜひそこはお願いしたいと思います。
それから、やっぱり児童館のネットワーク支援のところにも関わってくるんですけれども、地域の子育ての人材育成というところの表記もないのですが、そこら辺はいかがお考えなのでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
「育成」という言葉は使っておりませんが、ここのネットワーク支援のところの機能の内容は団体の育成につながるというふうに考えておりますので、今後、区民への御説明の際等には記述についてはより検討してまいります。
中村委員
ありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。
それから、ちょっと確認です。3ページのこの囲いの下の一番最初のところなのですが、今後策定予定の「基本計画」及び「区有施設整備計画」に基づき、すべての児童館・ふれあいの家を、省略して、「新たな機能を備えた児童館」として運営していくというふうに記載があるんですね。その後に、順次、中学校区に1館の配置としていくということなんですけど、ということは、一旦全ての今ある児童館、18館なのか、スタート段階が幾つなのか分からないですけれども、ごめんなさい、4ページのスケジュールのところに、令和4年3月に区有施設整備計画に基づき一部の児童館の用途変更等とあるので、きっとここで幾つか、そこで児童館じゃなくなるところが出てくるのかなというふうに思うんですけれども、ということは多分令和4年4月になるのか、そこの時点では将来的に新たな機能を備えた児童館になるところでも、今の児童館機能を有している、児童館機能プラス新たな機能という形になるということでいいですか。ごめんなさい、私の今の言葉で分かりにくいのかもしれないですけれども、よろしいですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
昨日ちょっと説明が、いろいろそごがありまして、大変失礼いたしました。
改めてですが、児童館における新たな機能でございますが、こちらについては、この四角に掲げたようなところを強化していくということを申し上げています。この機能強化したことについては、全館でそれを担っていくことが最終形というふうに考えています。その最終形はそのような形なのですが、それを実現するためには体制の整備や、場合によっては事業に合わせた施設の改修等も必要というふうに考えております。そういったことを、全館で新たな機能を実現できることまでの移行の時期について、その運営形態や機能を実現するための具体的な事業については今後さらに検討していきたいと考えています。そうはいっても、ここに掲げた中では社会的要請のある機能も多々あります。例えば、地域の見守りや子育て支援活動やネットワーク支援などについては、これは早急にやっていかなければいけないというふうに考えております。現時点でもやっていないわけではないのですが、より分かりやすい事業を構築した上で、今想定しているのは、令和4年度からは新しい事業を構築した新体制で進めていきたいと考えていますし、その上でさらに学童クラブのスペースも活用した事業ができるところについては、施設改修も行いながら、その改修に合わせて新たな事業もやっていきたいと考えています。
中村委員
ごめんなさい、もうちょっとクリアにしたいんですけど。ということは、昨日、施設整備計画の中で示された、新たな機能を持った児童館というものは最終形であるということでよろしいですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
最終形ということで申し上げました。
中村委員
ということは、移行期間中があって、その移行期間中は一部、例えば学童クラブが入ったまま、新たな機能を備えた児童館も存在することがあるということでいいですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
移行の時期については、そういったこともございます。
中村委員
一旦新たな機能は全ての児童館に入って、そこから順次、必要に応じて学童館に転換していくのか、それとも学童クラブを抜いた新たな児童館の完成形になっていくのか、それとも廃止をしていくのかというところは、順次、キッズ・プラザ及び学童クラブの整備に合わせてやっていくということでいいですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
まだ施設整備計画が確定していないので、現時点での考えですが、現状の児童館から学童専用館に移行するところは想定としてございますが、一旦新たな機能を備えてから学童クラブになるのではなく、そこの間については学童館、現状から学童クラブの専用施設に転用してまいります。それ以外のところは、様々な制約はありますが、新たな機能を備えた児童館の機能になっていくということでございます。
中村委員
分かりました。昨日もお伝えしたんですけれども、ここにも待機児童の状況も勘案しながら、順次中学校区に1館の配置をしていくというふうにあるんですよね。学童クラブのニーズ、保育園にも言えるんですけれども、なかなか社会情勢だったりとか民間のマンション建設とかで大きく左右されたりとかってあるわけじゃないですか。一旦廃止と出してしまうとなかなか後戻りできないわけですよね。そういった中で、やっぱり改めて出し方に関しては重々柔軟に検討をしていただきたいなというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
区有施設整備計画はこれから定めていくところですし、公表の仕方につきましては庁内でよく検討してというふうに考えています。直接こちらで全部を決め切ることはできないのですが、そういった意見があったことは庁内で共有してまいりたいと考えております。
むとう委員
昨日も随分このことについて質疑させていただき、今の中村議員の質疑で確認できたんですけれども、つまり「新たな機能を備えた児童館」という、これが今目指している最終形ということの確認が中村議員の質疑からできました。ということは、この前に示されていた、「機能」がついていない「新たな児童館」という考え方は、もうこれが進化して「新たな機能を備えた児童館」ということになったということでいいんですよね。
それで、それを前提にして、4ページの一番上のところで、「児童館には福祉職を配置することを基本とし」というのは、今回新たな機能を持った児童館のところで明確に書かれたということでよろしいでしょうか。この新たな機能を備えた児童館の前に示されていた「新たな児童館」という考え方の中には「児童館には福祉職を配置することを基本とし」という言葉はなかったように記憶しているのですが、ここは改めて「新たな機能を備えた児童館」の中には福祉職を配置することを基本ということが加わったという理解でよろしいでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
これまで報告させていただいた時期から、より地域子ども施設には社会的課題に対応するための役割が強くなったと認識しております。そのために、この新たな機能を備えた児童館では、より専門性を生かす、専門性知識を持った福祉職を配置して、そういった要望に応えていきたいというふうに考えています。
むとう委員
それはよかった。限りなく今の現状の児童館に近づきつつある新たな機能を持った児童館になったのでよかったかなというふうに思うんですけれども、ここでいうところの福祉職を配置するということは、これ、区の職員なのか、民間で福祉職の資格を持っている人のことを言っているのか、これは区の直営の職員という理解でよろしいのでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
専門知識を持ったという意味で、ここでは区の職員を想定しています。(「そんなにはっきり言っちゃっていいの」と呼ぶ者あり)ただ、今後についてですが、ずっと全館直営という考えではないので、様々な状況があるので、必ずしも全館に置くかどうか、それから民間活力の導入の仕方についても事業のやり方や役割分担によって様々な考えがあるので、これから様々検討していきたいということでございます。(「本当ですか。大丈夫か」と呼ぶ者あり)
むとう委員
私は、やっぱり区の福祉職の職員をきっちり配置してほしいというふうに思っていますので、そこを「基本とし」というこの文言はしっかりと守っていっていただきたいなというふうに思います。そういった区の職員の福祉職がいる中にある「新たな機能を備えた児童館」の中で、部分的には民間活力を導入していっても致し方ないかなという部分ももしかしたらあるのかもしれないというふうには理解しますが、児童館には区の職員である福祉職を配置するということを基本としということを決して覆さないようにここで念を押させていただきたいと思いますが。まだ私の発言です。そこを否定したいわけですか。
小田子ども家庭支援担当部長
すみません、ちょっと課長の答弁が明確でございませんでしたので。
ここは、あくまでも福祉職という特性を持った職員の配置を考えているということで、むとう委員のおっしゃるような、必ずしも区の、ということはないです。(「ないの」と呼ぶ者あり)当面はですけど、区の職員がおりますので当然区の福祉職が配置されますが、将来的には館によっては民間委託であったり指定管理をするような運営も考えられるというふうに考えてございますので、そこのところは未来永劫といいますか、将来にわたって区の直営の職員というような表現ではなくて、今の現状の部分と将来にわたっては福祉職の特性を持ったような職員ですね、専門職。民間委託の場合もそういう職種で委託をかけたりいたしますので、ケースワークであるとか、また様々現場の対応では。そこのところはちょっと整理させていただきたいというふうに思います。
むとう委員
いいかげんにしていただきたいんですけれど、昨日と同じですよ。昨日も課長が言っていることを部長が覆してね、一体どういうことなのかとすごく思いますよ。これを普通に読めば、「福祉職」と書いてあれば、区の職員の福祉職を意味しているというふうに理解できるじゃないですか。それを部長はまた否定するんですか。もうね、いいかげんにしてほしい。私は本当にこだわっていますよ。児童館に区の直営の福祉職を置いてほしいというのは、私の強い強い願いです。それを課長の答弁から引き出して、ほっとしたらば、すぐあなたが否定する。どっちが本当なんですか。しっかりしてください。
小田子ども家庭支援担当部長
大変申し訳ございませんが、きちんと整理をさせていただくと、将来にわたっては当然各館によっては民間に委託をしたり指定管理をするということもございますので、そういう場合にはそこには区の直営の職員は配置がされないということも想定はされます。ということで、すみません、お答え申し上げたところでございます。
むとう委員
将来って本当にいつのスパンで。今回、今初めて出された施設整備の基本的な考え方、ここに、昨日から初めてですよ、新たな機能を備えた児童館ということで、本当にこれ、出来たてのほやほやの報告をいただいて、これがもういつ変わっちゃうか分からないって、そんな。これ、どこまで責任を持って出しているものなんですか。区が言っているこういった考え方というのは、もう今日言ったけど、またすぐ明日は変わっちゃう、そんな程度の基本的な考え方なんですか。どれだけのスパンで考え方って出しているの。さっさと三日坊主で考え方が変わっちゃうって、そういうことですか。(「そういうこと」と呼ぶ者あり)三日もかからないね。今、1日だよね。(「1日で変わっちゃうんですよ」と呼ぶ者あり)それ、ちょっと本当にいいかげんにしてほしいよね。どうなんですか。
委員長
とおっしゃっておりますが、どなたが答弁されますか。
むとう委員
どうなの。課長だって、こんなに部長に、言うところからすぐ否定されて、あなた、仕事していて本当にがっかりでしょう。どう思いますか。課長に答弁をもう1回聞いてみたいと思います。
細野子ども教育部育成活動推進課長
大変失礼いたしました。今回御報告している基本的な考え方については、こちらをお示しさせていただいて、この場でいろいろ御意見をいただいた上で今後の区有施設整備計画等に反映をしていきたいというものでございます。そのための基本的な考え方をお示しさせていただきました。
それで、福祉職のところなんですけど、現時点でのところと、あと将来にわたっての施設運営というところがございますので、今後の未来に向かった施設運営の中では民営ということも一つの考え方にはあるので、こういったやり取りをさせていただきました。現時点では、この現状では児童館には今いる福祉職を配置していきたいと考えていますが、今後様々な、館の中でも業務の分担や仕事の内容等々によっては一部民間活力も導入させていただきたい、そんなことを考えています。将来形で絶対に民間の児童館がないかと言われると、それはまだ決まっていない、そんなふうに申し上げたところでございます。
むとう委員
今日いただいたこのペーパーの限りにおいては、「児童館には福祉職を配置することを基本とし」というのは、区の福祉職、区の職員である福祉職を配置することを基本としということで、確認でよろしいですね。
細野子ども教育部育成活動推進課長
ここで想定しているのは、そういったことでございます。
委員長
よいですか。
むとう委員
もういいです。
いでい委員
今回、基本的な考え方について御報告をいただきましたけれども、昨日、今日で二転三転、1周したみたいな感じが質疑の中でありましたが、今回の基本的な考え方のことについては、昨日からもずっと申し上げていますとおり、構造改革の視点だとか、基本構想や基本計画との整合性、または、ここにも書いてありますけど、区有施設整備計画の素案が来月策定、策定というか、示されるというふうになっていますけれども、どこの施設がどうなりますかというようなスケジュールのことにも触れていない中で、今日の御報告の中でもこの程度しか明らかにならない。委員から質問を受けても、課長と部長から異なった答弁が出てくる。将来のことについては分かりませんみたいな、そういった曖昧な報告が続いているというのは、私たち委員もそうですけど、理事者の皆さんもよくお感じになられていることかなと思っています。こういった議論がなされていても、結局、これ、時間の無駄になっちゃうんですよ。私たちが求めているのは、区が一体この、区長の公約がこうだったという話はよくありますけども、児童館を廃止しない、いやいや、廃止しますと、いろんな話、この委員会でもこの2年間にわたってありましたよね。今回、この「新たな機能を備えた児童館」という新しい言葉が出てきました。これは児童館なんですか、児童館ではないんですかって、また議論が去年と同じような形になってくるのかなと思うと、どこを目指しているのかなと。本当に地域の子ども施設を整備していく基本的な区の考え方というものがぶれにぶれているから、こういった施策のことも決まっていかないのだろうし、方向性を示しても、考え方がまた変わりました。示した当初から、これは変わる可能性がありますよと、課長じゃなくて部長が答弁する。これね、この委員会の中でこの報告がなされていても、また来月、子ども教育部育成活動推進課のほうから区有施設整備計画にのっとってこれの報告があるんだと思うんですよ。そのときに、昨日と今日と各委員から質疑があったことについて御答弁ができるのか、ちょっと不安なんですよね。そのときにまだどこの施設をどうして、年次計画、こういったものも示されていないので、私たちは質問もできないし、答弁もできないのかなとちょっと心配なんですよね。
まず一つ目から伺いますけど、今回のこの基本的な考え方につきましては、構造改革のプロジェクトチームというものが区に立ち上がっているというふうに聞いていますけれども、そのプロジェクトチームから何か指摘があったのか、またその考え方がここに反映されているのか、伺います。
細野子ども教育部育成活動推進課長
プロジェクトチームとの直接の議論はしておりませんが、この考え方について、庁内で政策調整会議等を行い、検討してまいりました。
いでい委員
プロジェクトチームからは、これについては、地域子ども施設整備のことについてはノータッチだと。20%のマイナスシーリングを各部各課でかけなさいという事業の効率化だとか、そういったことについて努めなさいと言われていても、ここについてはノーチェックだった、そういった話ですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
この資料そのものがということで申し上げたのですが、現状の施設の運営等、また今組んでいる編成中の予算等々については見直しに対する議論はありました。ただ、ここでは今後の整備の基本的な考え方についてのみを申し上げていますが、この報告自体についてはプロジェクトチームとのやり取りはありませんでした。
いでい委員
そうすると、来年度予算の主な取り組みの中にもこういった記載がやっぱりありましたよね。今の御答弁だと、私が昨日から伺っている、ほかの基本構想・基本計画や来年度予算の考え方、施設整備計画のことについても全く異なった答弁になってしまうと思うんですけど、それって子ども教育部としていかがですか。そういうことでいいのかな。
細野子ども教育部育成活動推進課長
主な取り組みでも地域子ども施設のことに触れています。予算の検討の中では、先ほど御報告させていただいた八つの視点も考慮した予算の編成はしております。
いでい委員
分かりました。何が分かったんだか、分かりました。
それで、何が言いたいかというと、これから区有施設の整備計画の素案を来月示しますよとスケジュールには出ていますよね。そこには、スケジュールが出たとなると、ここの施設のことについてはそのまま児童館として残ります。こっちは新たな機能を備えた児童館となります。新たな機能を備えた児童館には記載が山盛り、てんこ盛りぐらいありますけれども、全世代型の地域包括ケアの拠点だとかアウトリーチチームの拠点だとか、いろんな提案がありましたが、そういったものも全く、今まで言ってきたこと、この考え方についても全く抜け落ちてしまっていますけども、来月、どこの地域にあるどこの施設がどのような形で転用されていくという、そういった中身のことまでお示しされるわけですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
来月、区有施設整備計画の素案を示す予定で、その中では具体的な名前についてもお示ししていくというふうには聞いておりますが、まだ計画は策定中でございますし、先ほど申し上げたとおり、具体的な名称の提示についてはこの後庁内で議論していきたいと考えています。
委員長
ちょっと休憩しましょう。
(午後4時44分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後4時58分)
細野子ども教育部育成活動推進課長
今後のスケジュールについて、改めて申し上げます。
今、想定しているのは、令和3年1月に区有施設整備計画(素案)を策定していきながら、その後8月に計画策定を考えています。ただ、昨日と本日の様々な議論も踏まえながら、今後の計画の策定のスケジュールも含めまして庁内で今後検討させていただきたいと考えています。
いでい委員
庁内で検討させてもらうと話がありましたけれども、明日の委員会ではそういう御答弁をいただけるのですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
明日の委員会でもこちらの考え方をお示ししたいと考えています。
委員長
それでは、この報告事項の途中ではございますが、本日はここまでといたしまして、明日また引き続きこの報告から始めさせていただきたいと思います。
では、以上で本日予定した日程は終了しますが、各委員、理事者から特に発言はありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、次回の委員会は、明日1時からここ、当委員会室にて開会いたします。
以上で子ども文教委員会を散会いたします。
(午後5時00分)