令和3年06月10日中野区議会中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会(第2回定例会)

中野区議会中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会〔令和3年6月10日〕

 

中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会会議記録

 

○開会日 令和3年6月10日

 

○場所  中野区議会第1委員会室

 

○開会  午前10時00分

 

○閉会  午前11時59分

 

○出席委員(14名)

 久保 りか委員長

 市川 しんたろう副委員長

 河合 りな委員

 斉藤 ゆり委員

 羽鳥 だいすけ委員

 高橋 かずちか委員

 吉田 康一郎委員

 内川 和久委員

 白井 ひでふみ委員

 いながき じゅん子委員

 山本 たかし委員

 南 かつひこ委員

 むとう 有子委員

 来住 和行委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 副区長 横山 克人

 企画部長 高橋 昭彦

 構造改革担当部長、企画部構造改革担当課長事務取扱 石井 大輔

 企画部広聴・広報課長 高村 和哉

 総務部長 海老沢 憲一

 区民部長 鳥井 文哉

 区民部産業振興課長 平田 祐子

 環境部長 朝井 めぐみ

 環境部環境課長 波多江 貴代美

 都市基盤部長 奈良 浩二

 都市基盤部交通政策課長 村田 賢佑

 まちづくり推進部長 豊川 士朗

 中野駅周辺まちづくり担当部長 松前 友香子

 まちづくり推進部まちづくり計画課長 千田 真史

 まちづくり推進部野方以西担当課長 工藤 虎之介

 まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長、

 まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長 小幡 一隆

 まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長 石原 千鶴

 まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長、

 まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長 石橋 一彦

 

○事務局職員

 書記 髙橋 万里

 書記 若見 元彦

 

○委員長署名


審査日程

○委員会参与の紹介

○議題

 中野駅新北口駅前エリアの再整備について

 中野駅西側南北通路及び橋上駅舎等整備について

 中野駅周辺各地区の整備について

 都市観光・地域振興の推進について

 脱炭素社会の実現を見据えたまちづくりについて

 西武新宿線連続立体交差事業及び各駅周辺整備について

 連続立体交差事業の区間の延伸について

 鉄道上部空間の活用・整備について

 高齢化社会における移動の安全・円滑化について

○調査事項の経過並びに現状について

 1 中野駅周辺のまちづくりについて(中野駅周辺まちづくり課)

 2 中野区の観光振興施策について(広聴・広報課)

 3 まちづくりと区内経済の活性化について(産業振興課)

 4 脱炭素社会の実現を見据えたまちづくりについて(環境課)

 5 西武新宿線沿線連続立体交差事業及び各駅周辺整備(連続立体交差事業の区間の延伸、鉄道上部空間の活用・整備)について(まちづくり計画課)

 6 地域における公共交通ネットワークについて(交通政策課)

○所管事項の報告

 1 中野駅新北口駅前エリアの再整備について(構造改革担当)

 

委員長

 定足数に達しましたので、中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会を開会いたします。

 

(午前10時00分)

 

 本日の審査の進め方について協議をしたいため、委員会を暫時休憩いたします。

 

(午前10時00分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午前10時00分)

 

 本日の審査日程ですが、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおりとし、調査事項の経過並びに現状については1番から6番まで一括して説明を求め、その後質疑を行いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、審査に当たっては、12時を目途に進めたいと思いますので御協力をお願いいたします。

 初めに、委員会参与の紹介についてです。当委員会の参与ですが、お手元の資料(資料2)のとおりとなっておりますので、御承知おきください。

 それでは、議事に入ります。

 中野駅新北口駅前エリアの再整備について、中野駅西側南北通路及び橋上駅舎等整備について、中野駅周辺各地区の整備について、都市観光・地域振興の推進について、脱炭素社会の実現を見据えたまちづくりについて、西武新宿線連続立体交差事業及び各駅周辺整備について、連続立体交差事業の区間の延伸について、鉄道上部空間の活用・整備について、高齢化社会における移動の安全・円滑化についてを一括して議題に供します。

 次に、調査事項の経過並びに現状についてです。質疑につきましては後ほど一括して受けたいと思います。

 1番、中野駅周辺のまちづくりについて、2番、中野区の観光振興施策について、3番、まちづくりと区内経済の活性化について、4番、脱炭素社会の実現を見据えたまちづくりについて、5番、西武新宿線沿線連続立体交差事業及び各駅周辺整備(連続立体交差事業の区間の延伸、鉄道上部空間の活用・整備)について、地域における公共交通ネットワークについて、以上6件について一括して説明を求めます。

小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 それでは、最初に、中野駅周辺まちづくりについて御報告をいたします。(資料3)

 中野駅周辺まちづくりについては、「中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3」に示す将来像「東京の新たなエネルギーを生み出す活動拠点」を目指して、各地区のまちづくりを進めてきております。

 グランドデザインVer.3につきましては平成24年6月に策定をしておりまして、これは中野四季の都市(まち)のまちびらきとともに、現在の北口駅前広場東西連絡路の整備が完了し、その後、中野二丁目から五丁目の、それぞれの個性に合わせたまちづくりの進展を図るに当たりまして、周辺整備の次の段階の方向性、そこを今後のまちづくりの指針とすべき内容として示しているものでございます。

 最初に、1番、中野駅周辺まちづくりの主な経緯(直近5年の動き)でございます。主なものを御説明いたします。

 まず、平成30年ですが、3月には中野四丁目新北口地区まちづくり方針を策定をいたしまして、7月には中野二丁目地区市街地再開発組合の設立が認可をされております。

 続きまして、平成31年でございますが、平成31年3月には中野駅新北口駅前エリアの都市計画決定変更がされております。

 あと、令和元年になりまして、こちらでは中野駅西側南北通路・橋上駅舎の工事の施工に関する協定が締結されまして、本体工事の開始ということが行われております。

 また、令和2年でございますが、1月には中野駅新北口の再整備事業計画が策定をされまして、9月には囲町東地区の市街地再開発組合の設立が認可をされております。

 令和3年に入りまして、1月には中野四丁目新北口駅前土地区画整理事業の事業認可がされまして、この5月には中野駅新北口駅前エリアの事業化推進に関する基本協定を民間施行予定者と締結をしたというところでございます。

 ここで、別添の資料を御覧いただきたいと思います。カラーのものでございますが、中野駅周辺各事業を一覧にしております。表面の上部の地図に、各地区11の事業を色分けして箇所図として示しております。また、下段には各事業のこれまでのスケジュール、それから今後の予定ということで記しております。裏面、次のページにまいりますと、各事業の事業概要と事業の特徴、それから完成予想図を記載しております。この後の、今後の取組の説明と併せて御覧いただけたらと思います。

 本旨に戻っていただきまして、直近の今後の取組を御説明いたします。

 (1)中野駅周辺まちづくり全体調整としましては、基盤整備に当たっての全体の施工調整ですとか、駐車場地域ルールの運用基準の検討、エリアマネジメント協議会の設置などを進めてまいります。

 (2)中野四丁目、五丁目地区でございますが、新北口西エリア、それから中野四季の都市(まち)北東エリアにつきましては、準備組合、それから地権者組織の支援をしてまいります。中野駅新北口駅前エリアにつきましては、土地区画整理事業の工事の推進、それから拠点施設の事業計画の検討、五丁目まちづくりにつきましては、まちづくり基本方針の策定に向けた検討を進めてまいります。

 (3)中野駅地区でございますが、南北通路橋上駅舎等整備につきましては工事を推進してまいります。また、新北口駅前広場につきましては、基本設計、それからデッキ等の接続の検討を進めてまいります。

 (4)囲町地区でございますが、囲町西地区につきましては再開発準備組合の支援、東地区につきましては再開発組合の権利変換計画の認可を予定してございます。

 (5)中野三丁目地区でございますが、土地区画整理事業につきまして、中野駅西口広場の実施設計、区画道路の整備、拠点施設整備の推進を予定しております。

 最後に、中野二丁目地区ですが、土地区画整理事業では駅前広場整備、主要区画道路の整備等、市街地再開発事業では再開発施設建設工事の推進、南口地区(B地区)のまちづくりでは地区整備計画の検討、こういった形で進めてまいりたいと考えております。

 御報告は以上でございます。

高村企画部広聴・広報課長

 中野区の観光施策の経過と現状について報告いたします。(資料4)

 1、背景ですが、観光振興は、経済効果に加え、区のイメージアップなどの様々な効果が期待されているものですが、施策の展開に当たっては区の特性を踏まえるとともに、感染症の影響なども鑑みながら進めていく必要があると考えております。

 2、観光施策のこれまでの主な取組でございます。

 (1)情報発信事業の実施について、2点ございます。

 まず、①中野区公式観光サイト(まるっと中野)の運営でございます。平成25年4月から専用サイトを立ち上げ、運営しております。中野区や専用サイトの運営事業者だけでなく、区民レポーターによる情報発信も行っております。平成31年にホームページを全面リニューアルするとともに、SNSによる情報発信を強化しております。令和2年度は、区内飲食店を支援する、お持ち帰り&出前推進事業を実施したところでございます。

 次に、アナログによる観光情報の発信、②多言語観光ガイドマップ等の作成でございます。平成26年、28年、31年度に、日本語と英語併記の都市観光ガイドマップ「びじっと中野」を作成し、観光情報を周知したところでございます。さらに、平成28年度と令和2年度に、日本語、英語、中国語、ハングル語の4言語で哲学堂公園周辺の観光パンフレットを作成し、哲学堂公園を中心としたエリアの観光情報をPRしております。

 (2)中野区認定観光振興の周知でございます。平成25年に区内の地域資源を中野区による実態調査や情報収集に加え、公募による情報提供を受け、それを集約し、学識経験者や区内経済団体等で構成する選考会を経て、「中野区認定観光資源」129件を決定したところでございます。その後、現存確認をし、現在123件の観光資源を、観光情報専用サイトを初めとする広報媒体を通じてPRしております。

 (3)なかのまちめぐり博覧会の開催でございます。平成25年度から、商店街、企業、学校、団体などが主体となり、区内の様々な地域資源を活用し、区全域を会場とした「なかのまちめぐり博覧会」を開催してまいりました。令和2年度は新型コロナウイルス感染の影響を鑑み、中止になったところでございます。また、行政評価を踏まえ、令和3年度は区の事業予算がゼロとなっております。今年度の開催は、今後実行委員会が検討し、内容を変更して実施する予定でございます。また、今年度の企画は、実行委員会からの依頼を受け、シティプロモーション事業で実施しているワークショップで検討することも考えているところでございます。

 (4)Nakano Free Wi-Fiの運用でございます。平成27年10月から、誰もが無料で利用可能なWi-Fiを、中野区役所や中野駅周辺など9か所のアクセスポイントで開始いたしました。平成29年10月にはアクセスポイントを拡大し、現在12か所で運営しているところでございます。

 次に、3、シティプロモーション事業の主な取組でございます。シティプロモーションは、平成30年度から、当時のグローバル都市戦略を踏まえ、区民の区への愛着を醸成し、定住人口や昼間人口を増加させ、まちの活力につなげる取組として進めてまいりましたが、昨年度、それまでの取組を検証するとともに、社会情勢を踏まえ、区内事業者・団体・区民のつながりや絆づくりに焦点を当て、情報発信や取組の支援を行うことを基本とする事業に再構築したところでございます。

 主な取組は3点でございます。

 まず、(1)ワークショップの実施でございます。平成30年に区に本社・事業所を有する事業者を中心に、中野の未来を考えるワークショップ「ナカノミライプロジェクト」を開始いたしました。令和2年度は、シティプロモーション事業の再構築の考えを踏まえ、区と区内6事業所が連携して「中野を元気にする活動とそのPR」をテーマにワークショップを開催し、成果物として区内飲食店のランチマップと中野のプロモーション動画を制作し、配信したところでございます。

 (2)シティプロモーション事業助成の実施についてでございます。平成31年度から、団体や事業者が実施するシティプロモーションとなり得る事業への助成を開始いたしました。令和2年度は12事業に助成したところでございます。また、ふるさと納税を活用したクラウドファンディングを試行的に実施したところでございます。

 (3)補助的ツールによる情報発信等でございます。平成31年度から、シティプロモーションキャラクター「中野大好きナカノさん」の運用を始め、SNSによる中野の魅力発信のほか、区民参加型イベントを実施いたしました。令和2年度からは、再構築したシティプロモーション事業の考えを踏まえ、区広報の補助的ツールとして運用することとし、区民や団体、区内事業者の活動などの情報を発信しているところでございます。

 最後に、4、今後の取組についてでございます。基本計画の改定素案でもお示ししておりますが、観光事業は、区民や来街者に身近な地域の魅力を伝えるため、区の歴史的資源やグルメなどの地域資源を発掘し、情報発信を強化するとともに、発信力のあるイベントの支援・誘導を進める考えでございます。また、人々の行動や価値観の変化を踏まえ、観光の在り方を検討し、再構築する予定でございます。その中で、アフターコロナにおける観光施策の方向性も検討していきたいと考えております。

 シティプロモーションは、昨年度再構築した考えに基づき、区民、区内事業者・団体の活動やつながりに焦点を当て、情報発信と活動の支援、区との協働を中心に展開していくこととし、また、これらは未来につながるものと考えていることから、これまでワークショップの名称であった「ナカノミライプロジェクト」としてシティプロモーションを中核事業と位置付け、内容充実して取組を進めていくことといたします。

 報告は以上でございます。

平田区民部産業振興課長

 それでは、お手元の資料に沿いまして、まちづくりと区内経済の活性化について御報告させていただきます。(資料5)

 まず、中野区では、現在、中野駅周辺の整備事業や西武新宿線沿線まちづくり事業が進んでいるところでございます。こういったまちづくりの進展に伴いまして、既存市街地が再整備されることになります。それに伴いまして、従来の商店街につきましては、地区を削られる場合、また建替えを余儀なくされる場合もございます。そういった状況におきましても、今後商店街を継続し、活性化、にぎわい創出につながるアクションを着実に起こすことが重要であると考えてございます。そういった地域振興の支援としまして、区、国、都によります様々な事業が用意されているところでございます。

 まず、1点目でございます。区、国、都による様々な支援事業の御紹介でございます。

 まず、(1)商店街ステップアップ応援事業でございます。これは都と区の補助事業でございまして、新たな取組にチャレンジしようとする都内商店街に対しまして専門家が派遣される事業でございます。この専門家によりまして、専門知識を生かした課題分析やアドバイス、また商店街の魅力向上や発展を支援するものでございます。また、専門家派遣事業を活用した商店街の調査、活性化計画策定についても支援を行うものでございます。

 (2)でございます。商店街チャレンジ戦略支援事業でございます。こちらも東京都と区の補助事業になってございます。

 内訳としまして、イベント事業、活性化事業がございまして、イベント事業につきましては季節のイベントや抽選会など、地域コミュニティの核としての商店街活動に補助事業を行うものでございます。こちらにつきましては、金額によって補助率が異なるものでございます。

 イの活性化事業でございます。こちらにつきましても、地域コミュニティの核としての商店街が、にぎわいと活力ある商店街づくりに寄与する施設整備、販売促進等の商店街活性化を図る事業に支援を行うものでございまして、キャッシュレス対応事業や多言語対応、街路灯の整備などがございます。

 続きまして、2ページでございます。

 ウの商店街国際化対応施設・設備設置事業でございます。こちらは商店街の負担が20分の1になっている事業でございまして、デジタルサイネージの設置やWi-Fi整備など、国際化の対応の補助事業になってございます。

 エの地域連携型商店街事業でございます。こちらは商店街の負担が5分の1になっておりまして、イベントと活性化に対する補助事業でございます。こちらの事業につきましては、商店街単独ではなく、商店街と町会などの地域団体とで実行委員会を組織し、その実行委員会が地域活性化に向けて行うイベントに対して補助を行うものでございます。

 続きまして、(3)政策課題対応型商店街事業でございます。これは東京都の補助事業でございますが、区は取りまとめて東京都に申請書を提出しているものでございます。

 福祉、物流等に対応した活動、また国際化に対応した活動、買い物弱者支援等に取り組む商店街に対して補助金を交付するものでございます。

 (4)東京都スマート商店街モデル事業でございます。これは、東京都のモデル事業として特別に補助率が高くなっているものでございまして、キャッシュレス等のデジタル化や無電柱化を行った場合に、10分の9が都補助となってございます。都の制度ですと商店街の負担が10分の1となってございますが、令和2年度、ブロードウェイ商店街につきましてキャッシュレス化を行いまして、この10分の1の商店街補助を区が補助をして、商店街の負担をゼロにして実施している事業でございます。

 (5)商店街空き店舗活用モデル事業でございます。こちらは東京都が4分の3、事業者の負担が4分の1となってございまして、空き店舗を活用して、地域課題の解決や商店街のにぎわい創出につながる先進的な取組を行う商店街に支援を行うものでございます。

 (6)地域商店街機能複合化推進事業でございまして、これは国と区の補助事業でございます。補助事業が事業主負担6分の1、ハード事業が事業主負担4分の1となってございまして、中小商業者等のグループ、これは単独では対象になりません。こちらが、商店街において来街者の消費動向等の調査分析や新たな需要の創出につながる魅力的な機能の導入等を行い、最適なテナントミックスの実現に向けた仕組みづくりに取り組む実証事業に対しての支援でございます。

 2番、今後の取組でございます。最初に申し上げましたように、それぞれのまちづくり事業の進展状況や地域からの要望等に合わせまして適切な支援を図っていけるよう、庁内各担当との情報共有や地域への情報提供に努めるとともに、国や都の連携調整も密に行っていきたいと考えているところでございます。

 御報告は以上です。

波多江環境部環境課長

 私からは、脱炭素社会の実現を見据えたまちづくりについて御説明いたします。(資料6)

 区は、平成28年に策定した「第3次中野区環境基本計画」において、「環境負荷の少ない低炭素社会の実現」に向け、「低炭素なまちづくりプロジェクト」として具体的な取組施策(アクションプログラム)を定め、低炭素なまちづくりを進めてまいりました。その進捗状況について、以下のとおり報告をします。

 これまでの取組ですが、低炭素なまちづくりプロジェクト、1番目にプロジェクトとして定めているものですけれども、都市の低炭素化に資する施設・機能等の整備・誘導に向け、「中野駅周辺におけるスマートな環境・防災都市づくり」などを推進しました。

 また、区民、事業者、区の連携・協働により、2019年エコフェアにおいて、次世代自動車等の展示による利用体験を含めた普及啓発を実施したところです。

 それから、公共交通の利用促進については、平成31年2月に開設した中野四季の森公園自転車駐車場の整備、都市計画道路の整備等に伴う自動車走行レーンの設置を行ったというものでございます。

 低炭素なまちづくりの具体的なアクションプログラムに沿った説明になりますが、1、低炭素まちづくりの推進でございます。中野駅周辺のスマートな環境・防災都市づくりの推進ということで戦略を定めたということ、それから、令和2年1月には「中野駅新北口駅前エリア再整備事業計画」を策定、環境性と防災性に優れた持続可能な中心拠点の形成を図るため、「都市の低炭素化に資する施設・機能」「BCD(災害時業務継続地区)構築のための自立分散型エネルギーシステム」「みどりのネットワーク」「地域防災力を高める施設」等、整備・誘導を図っていくということを基本方針に定めたところでございます。その後、中野駅新北口駅前エリア拠点施設整備に係る民間事業者の募集・選定手続の後、令和3年1月に施行予定候補者を選定したというところまで来ております。

 イ、地域まちづくりの推進でございますが、地域まちづくりの建物の更新で、高断熱化や高効率設備導入が進んで、建物の省エネ性能が向上し、CO2排出量が削減できるといたしまして、建物の不燃化促進というところでの令和2年度末の不燃化領域率を記載しております。南台四丁目地区等々で67%、その他木密地域60.2%、弥生町三丁目周辺地区66.7%、大和町地区49.8%となっております。

 西武新宿線連続立体交差化に伴う沿線まちづくりの推進でございますが、立体交差化で交通が円滑化することで渋滞時の自動車からのCO2排出量が削減できるというところで、それぞれ中井駅から野方駅間の工事に関する都と西武鉄道、区との3者協議が計10回、新井薬師前・沼袋駅前の拠点空間等の整備、また、新井薬師駅前周辺や区画街路第4号線沿道において緑化推進の検討が進められております。

 それから、2番目に公共交通の利用促進ですが、自転車走行レーンの設置、区道においてということですが、平成28年度けやき通り、それから自転車ナビマーク設置は平成29年度けやき通りと、平成30年度鍋屋横丁通りで進んでおります。

 イ、駅周辺の開発に合わせた自転車駐車場の再整備。平成29年1月、「中野駅周辺自転車駐車場整備計画」策定、平成31年2月、「中野四季の森公園自転車駐車場」開設。

 それから、ウ、区内公共交通網や駐車環境の整備。平成29年6月、「中野駅周辺地区総合交通戦略」策定、令和2年12月、「中野駅周辺地区駐車場地域ルール」策定。

 3番目に、建物の断熱化促進でございますが、こちらは環境課の制度になりまして、建物の断熱性向上の推進ということで、民間の戸建て住宅等を中心に、高断熱建築物認証件数101件という実績になってございます。

 今後の主な取組でございますが、環境基本計画の改定を進めているところでございまして、その素案の中に記載をした内容についても含まれておりますが、(1)が脱炭素社会の推進です。日常的な環境配慮の取組に加えて、都市開発や基盤整備、まちの大きな転換点において、都市の脱炭素化に向けた取組を推進する必要があります。実現に当たっては、都市計画マスタープラン等の関連計画に加え、都市開発や基盤整備における方針等により、環境に配慮した開発・整備を誘導し、脱炭素なまちづくりを推進していこうというものでございます。

 このアクションプログラムに関しましては項目を①から⑥まで記載しておりますが、①が建物の断熱化の促進、断熱性の向上の推進。②が環境形成型のまちづくり、省エネ住宅の普及や新たな緑の創出。③が総合的な交通政策の推進、自転車の活用や自転車走行環境整備の促進。④が補助第220号線、区画街路第4号線の整備、交通基盤を改善して都市の脱炭素化を目指す。それから、用地取得の推進・設計・工事。⑤が、中野駅周辺まちづくりの推進、環境負荷の低減やBCD(災害時業務継続地区)構築につながる、施設・機能の整備・誘導を推進すること。それから、中野駅新北口駅前エリアにおける拠点施設整備の推進。⑥、中野駅周辺の駐車環境の整備。ア、地域の交通環境を改善し、脱炭素社会を見据えた環境負荷の低減を図るということで、中野駅周辺の地区駐車場地域ルール運用基準の作成および同ルールに基づく駐車施設の整備・誘導。

 以上で説明を終わります。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 それでは、西武新宿線沿線連続立体交差事業及び各駅周辺整備(連続立体交差事業の区間の延伸、鉄道上部空間の活用・整備)について御報告いたします。(資料7)

 資料を御覧ください。なお、別紙として、西武新宿線沿線概要図も添付しておりますので、適宜併せて御覧ください。

 1、背景・現状でございますが、区内北部を東西に約5キロメートルにわたり横断する西武新宿線の沿線では、踏切による交通渋滞や地域分断など多くの課題を抱えております。こちらの課題を解決するため、東京都が中心となって連続立体交差化等の検討を行い、平成23年8月に中井駅から野方駅間の連続立体交差事業を都市計画に定め、平成25年4月に東京都が同区間の事業認可を取得し、整備を進めております。また、野方駅から井荻駅間の連続立体交差事業について、東京都は国から着工準備採択を受けているところでございます。区では、連続立体交差事業を契機に、沿線の交通結節機能の強化や駅周辺のまちの課題を解消するために、駅前広場やアクセス道路等の都市計画を定めるとともに、各駅周辺のまちづくりを進めております。

 次に、2、主な経緯でございますが、(1)西武新宿線沿線連続立体交差事業につきましては、昭和60年代から踏切による慢性的な交通渋滞や地域分断が深刻化し、平成9年から東京都・西武鉄道株式会社・区による検討委員会で、中野通りを地下化する単独立体交差案の検討を開始し、平成15年に3者による「西武新宿線沿線まちづくり及び踏切対策検討会」が設置されました。

 その後、平成16年に、区民、区議会、区が一体となって「西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟」を結成して要請活動を重ね、記載のとおり、連続立体交差事業が進行しているところでございます。直近では、令和2年に中井・野方駅間連続立体交差事業の事業認可延伸手続が行われました。

 次に、(2)各駅周辺整備についてですが、平成16年に町会・商店会など地域住民で構成された四つの「まちづくり勉強会」発足を皮切りに、記載のとおり取り組み、平成23年に区画街路第3号線・第4号線の都市計画を決定、平成27年に補助第220号線、平成29年に区画街路第3号線・第4号線の都市計画事業認可を受け、整備を進めているところでございます。直近では、令和2年に野方以西区間沿線で、都立家政駅、鷺ノ宮駅の2駅周辺のまちづくり整備方針を策定いたしました。また、中井・野方駅間沿線では、補助第220号線の事業認可を令和12年までの8年間延伸する手続を行いました。

 最後に、3、今後の取組ですが、(1)各駅周辺整備等として、(ア)新井薬師前駅周辺のまちづくり及び基盤整備、(イ)沼袋駅周辺のまちづくり及び基盤整備、(ウ)野方駅、都立家政駅、鷺ノ宮駅周辺の沿線まちづくり及び基盤整備について、認可事業による整備の促進と必要な広場・道路等の計画検討を記載のとおり行うとともに、(2)連続立体交差事業の区間の延伸、(3)鉄道上部空間の活用・整備についても各種調整を進めてまいります。

 私からの報告は以上です。

村田都市基盤部交通政策課長

 それでは、地域における公共交通ネットワークについての経過並びに現状について御報告申し上げます。(資料8)

 1番、背景と目的でございます。

 交通は、区民の自立した日常生活や社会生活の確保、活発な地域間交流や円滑な物流等を実現し、生活の安定向上と経済の健全な発展を図るための社会的な基盤であり、とりわけ鉄道や路線バス等の公共交通は区民にとって必要性が高いものでございます。中野区では、区内全域に鉄道や路線バス等による公共交通ネットワークが形成されておりますが、地形や道路幅員が狭いことなど様々な要因により公共交通ネットワークの構築が難しく、高齢者にとって鉄道駅やバス停留所までの距離が遠い地域が存在しております。これらの地域には、平成30年度に区が実施した「区民移動実態把握に関するアンケート調査」においても、交通手段の満足度が他の地域と比較して低いエリアも見受けられます。こちらにつきましては、別図に、高齢者にとって鉄道駅やバス停留所までの距離が遠い地域及び現在の交通手段の満足度について整理しておりますので、併せてお読み取りいただければと存じます。

 これらのため、新型コロナウイルス感染症の公共交通への影響等も鑑みながら、交通需要を的確に把握し、公共交通ネットワークの構築の可能性を検証することを目的としまして、令和4年度の実証実験の実施に向けた検討を進めているところでございます。

 2番、経緯でございます。

 平成30年度に区民移動実態把握に関するアンケート調査を実施、平成31年度には地域における公共交通に関する調査・検討を行いました。令和2年度にはこれらを基に、若宮・大和町地域でのコミュニティタクシー実証実験を見込んでおりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により執行を見送っております。なお、この間、他の自治体での状況調査、交通事業者へのヒアリングなどは継続して行っております。

 次のページに移りまして、3番、検討の進め方でございます。

 地域との協働で地域公共交通ネットワークを検討するため、若宮・大和町エリアにおいて勉強会を複数回開催いたします。勉強会では、新たな公共交通サービスの導入について、新型コロナウイルス感染症による影響を鑑みながら、必要性や導入に当たっての基本的な考え方、運営・運行主体や運行形態の在り方などを検討し、併せて令和4年度の実証実験の実施に向けた計画案を作成します。また、地域内の需要を把握するため、アンケート調査も実施いたします。なお、実証実験に向けましては、令和3年5月に設置した中野区交通政策推進協議会においで関係者調整を図ってまいります。

 4番、今後の予定でございます。

 令和3年6月に町会・自治会を通じて勉強会参加者を募集し、勉強会を開催してまいります。令和3年度内に実証実験計画の作成や実証実験運行に伴う手続の準備を進め、令和4年度に実証実験の実施・検証を行う予定でございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの説明に対し、質疑はありませんか。

来住委員

 1点確認させてください。今、中野駅周辺まちづくりについての事業一覧も御説明が添付されているんですが、これを見る限り、まず、中野四丁目西地区都市計画決定については、概要のほうでは令和3年度に予定となっているんですが、今後の予定、裏面では──裏面と表面がたしか違っているんですよ。「予定」と「決定」、それぞれ令和3年度にまちづくり事業。概要一覧では「予定」なのに、一覧のほうでは、この中野四丁目西地区については「決定」というふうになっているので、これは、この示された2021年(令和3年)5月現在ということが元になって示されているものが、「決定」と「予定」は大きな違いがありますけども、これはどういうことですか。

小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 本日、別添としてつけましたまちづくり事業一覧の資料でございますが、各事業の概要一覧のところでは、中野四丁目西地区について都市計画決定は「令和3年度(予定)」と記載をしております。一方で、ここの各事業の経緯・今後の予定のところでは、令和3年に「都市計画決定」と記載をしておりますが、ここのスケジュールについては、下のところに令和3年度以降は全て予定ということで、今後変更になる可能性があるということで記載をしているものでございます。

来住委員

 これが委員会に報告されたということになりますと、区民の皆さんも当然見て、手に入るわけですから、そうしますと、この表面のほうも、概要一覧のほうも、今後の計画によっては変更となる可能性がありますというものですね。さらに、事業一覧のほうも変更の可能性があるんだということで、では、今の現状の認識は、議会でのやり取りもありますけれども、変更の可能性ということで、この中野四丁目西地区についてはそういう認識でよろしいですか。

小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 中野四丁目西エリアにつきましては、現在都市計画決定に向けて事業の推進を図っているところではございますけれども、現在、昨年末の報告をさせていただいた時点よりも準備組合員数が減少したということでございまして、さらに組合で合意形成を推進しているというところでございます。区としましては、地権者の生活再建、合意形成が基本であるというふうに考えておりまして、それらを十分に図らなければ事業として推進できるものではないというふうに考えております。今後も、関係地権者の理解、合意形成状況などを適切に見極めながら進めていきたいと考えております。

吉田委員

 私からも、この中野四丁目西地区、今の御答弁はちょっと理解し切れないなと思っていて。私も、一般質問で質問したときに区長から御答弁があったと思うんですが、これ、合意形成が後退しているので、今の状況では都市計画決定はできないと思いますという認識を区長は示したと思うんですが、違うんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 区としましては、現在の組合の状況を踏まえて、理解、合意形成の状況というところを区として見極めているというような状況でございます。

吉田委員

 区長の答弁をもう一回ここで御披瀝いただいてもいいんですけれども、この段階で都市計画決定の予定だとここに書き込んでしまうことはちょっと、非常に区の姿勢を正確に表現していないと思うんですが。

小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 区としましては、あくまでも予定ということでこの資料は記載をしたということでございます。

吉田委員

 現状でも予定しているんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 現状では、組合での合意形成の推進というところで具体的な動きが見えてきていないというところもありますので、今の状況で進めるということは考えておりません。

吉田委員

 合意形成できていないどころか後退していると、今も御答弁あったとおりでありまして、そういう認識でここに「決定の予定」と書き込むことは、過去そのように思ったけれども現状は変わってしまいましたよという認識、新しい認識ではここに「決定」と、令和3年に「決定」と書き込むことは、過去の認識であって今の認識ではないんじゃないですか。ちゃんとフレキシブルにというか、現在の状況に照らした表記をすべきですけれども。

小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 今年度、これからどのような状況になっていくかというようなことはございますけれども、あくまでも今後の予定、変更となる可能性もあるということで記載をしたということでございます。

吉田委員

 ですから、もうここは「決定」と書くのはちょっとやめて、「決定に向けて調整中」とか何とか、ちょっと記載を改めるべきだと思いますが。

小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 あくまでも変更となる可能性がある予定ということで御理解をいただきたいと思っております。

吉田委員

 御理解しないので、検討をお願いします。

 別のことですけれども、観光振興施策の中で、私も商店会長をしていますので、中野区の商店街事業者、本当に、商店を含めいろいろな事業者さん、厳しい経済情勢、状況、本当に心配しているんですけれども。外国の方の対応、受入れ対応ということも、ワクチンの接種が進んでかなり新規感染者が減った国もある一方、新しい株でもって、変異株でもって爆発的に感染状況が逆に広がってしまっているような国もあり、国際的にまだらな状況でありまして、その中で、いろいろな議員の方も国会でも質疑していますけれども、入国の管理がもうざるだと。こういう認識も非常に多くの方が指摘されていて、ちょっと今、外国人への対応について、事業者に負担を求める。助成があるといっても100%補助ではないわけですから、今の段階でそういうことを区として進めるのは時期尚早であると思うんですけれども、ちょっとこの感染状況と、それから商店街の支援についてどういう認識なのか、ちょっと改めて。要するに、こういう施策を東京都がやっているからそれに乗りますみたいな、そういういい加減な判断ではなくて、きちんとした区の認識をまず教えてください。

平田区民部産業振興課長

 商店街への支援につきましては、コロナの影響も大きいことから重要なことだとは認識してございます。商店街への補助事業につきましては、東京都の制度と区の制度を融合して今やっているところでございますが、例を挙げて申し上げますと、今年度、第2回定例会で補正をお願いいたしました商店街感染症対策事業など、感染まん延防止への対策などにつきましても、10分の10として商店街の負担なく対策をしていただくことを推進していこうと、そういった事業を予定しているところではございます。

吉田委員

 ちょっと答弁になっていなくて、それは感染防止対策ですよね。それは分かっています。商店の方々、皆さん喜んでいます。そうじゃなくて、要するに外国人の受入れを増やすための事業というのがこれに書いてあるので、今年というか、今、まん防とか緊急事態とか、あるいは、私はオリンピックは感染をしっかり対策してやるべきだという立場ですけれども、オリンピックの開催ですら、何か世論調査だと半分以上の人が心配だからやめたほうがいいみたいなことを心配する方もいらっしゃる。つまり、感染状況、政府の対策、ここまでみんな万全だと思っていない。ではウイルスはどこから来るかというと、日本で発生しているんじゃなくて、何とか国株、何とか国の株と言って、要するに外国から入ってくるわけですよ。そこの入国感染をしっかりしていれば安心なんですけれども、そこがないから、つい最近も今度はベトナムで新しい株が出てしまって、6月1日に政府は水際対策をしっかりしますと言って、6日に新しい株が、国内で感染者は出ちゃったわけですよね。こういう状況なので、区としては、そういう状況でも区民・事業者を守らなきゃいけないという認識で、選挙対策とかそういうことじゃなくて、区がそんなことを考える必要はないので、きちんと区民と、あるいは区に来街される方と事業者と、全員が感染しないで済む経済の活性化、そういうことをきちんと考えてほしいんですよ。それで区はどういう認識なんですかとお聞きをしていて、それをお聞きしているんです。

平田区民部産業振興課長

 委員御指摘のように、感染防止を含めて、感染症対策をしっかり取りながら経済を回していくということは重要だと考えております。ただ、区、今単独で何か対策を持っているわけではございませんので、ワクチン接種ですとかそういったもろもろの対策を勘案しながら、区内経済をどうしていくかというところはしっかり商店街とも話し合っていきたいと考えております。

吉田委員

 まあ、なかなか歯切れのいい御答弁は難しいと思うんですけれども、ちょっと前のめりに、どんどん人が来ればということじゃなくて、まず感染が拡大しない、これを第一義的に考えてやってください。

むとう委員

 様々、本当にたくさん御報告があって、全部を今の御説明で理解はなかなかできないところではあるんですけれども、ちょっと気になったところでお尋ねをしたいと思います。

 最初の中野駅周辺のまちづくりについてという部分で、この説明の中で、組合施行で行っているところもあって、この間、私も駅周辺のまちづくりの審議をする委員会から離れていたので、経過がよく分かっていない部分もあるんですけれども、この間、区民の方々から、中野四丁目西地区の組合施行の問題であるとか、囲町東地区の組合の在り方とか、組合設立に向けても地権者にとってはすごく強引な進め方であったりとか、様々区民の方から御不満、不信感などお寄せいただいているわけですけれども、この今の御説明だと、区はこういうふうに進めていきたいということでお話があったわけですけれども、実際問題、地域でどういうふうなことが起こっていて、どういうふうに区としては問題認識を持っているのか、併せて説明を加えていただきたいというふうに思います。

小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 先ほど中野四丁目西エリアについての御質問がございましたけれども、中野四丁目西エリアにつきましては準備組合の中での合意形成というところで、そこがどのように進んでいくかというところを区として見極めているというようなところでございまして、そこの関係地権者の理解というところが進んだ段階で、この先の都市計画決定の手続、そういったところを進めていきたいと考えております。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 今、委員からありました囲町東地区を例に挙げたいと思いますが、今、囲町東地区は、昨年度9月に事業認可がされまして、今は権利変換に向けて、組合を中心に各権利者の合意を取れるよう動いているところでございます。まだまだ、一番大事な権利変換ということで、各権利者さんの財産に大きく関わることですので、まだ合意に至っていない、御理解いただけていない方がいる中で、区のほうにもそういった苦情というものが直接入ってくる場面がございます。組合で対応できないことというか、組合に話しにくいことは我々が対応して組合に伝えていくと。そのような役割分担をしながら、丁寧に丁寧に。我々もその声を、理事会等を通じて、スケジュール重視ではなくて、地権者の生活再建、その後のライフプランニングも含めた上で合意が取れるように、御理解いただけるように進めてほしいという形は、様々な場面を通じてお伝えをしているところでございます。一番大事な権利変換に向けての今の最後の場面でございますので、より丁寧な対応をさらに求めていきたいというふうに思っています。

むとう委員

 もともとそこに住んでいらっしゃる方にとっては、生活そのものが大きく変わるまちづくりなわけですから、やっぱり地権者の思いというのはしっかりと受け止めてほしいというふうに思うことと、それから、組合が設立した際に、区民の方からお話を伺うと、その組合の方々が結構乱暴な物言いをしているんですよね。だから、区の職員の方は丁寧にって区民に接してくださっていることは十分理解しているんですけれども、一旦組合ができてしまうと、その組合が区民に対する物言いというのが、聞いていて──私はその場にいないから分からないですけれども、受け止めた区民の方にとっては本当に傷つくようなやり取りがいっぱいあるように聞こえてきているので、組合に対して区はどういう御指導なりとか、指導する立場にあるのか、どういう関係になっているのか、そこをちょっと教えてください。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 囲町東地区の例でお話をさせていただきます。委員おっしゃるような御指摘も我々の耳に届いてきてはいます。まず、各権利者さんに対応しているのは、組合の代理という形になりますが、事務局を担っている事業者、やっぱりコンサルであったりします。ただ、組合は権利者の代表である理事の方が様々な苦労を重ねながらやられているということ、それはまず認識していただければというふうに思います。その中で、代理である事業者の方々が対応しているんですが、そのような声があるということは聞いていて、理事の方も共有しながら丁寧に対応するという形で繰り返しやるんですが、そういう声があるということ自体は、もうそれが全て事実なので──事実というか、現実なので、繰り返しになりますが、まだそういう声があるよと、感じ方はそれぞれなので、皆さんそう思っておられる権利者の方がいるよと。だから、もっともっと丁寧に、注意しながら言葉遣いを選んで対応してほしいと。やり方が違うのであれば、違うアプローチをしながら、様々人に応じて対応してほしいというようなことを、組合の事業者、それから組合の理事の方、併せて共有をして今取り組んでいるところでございます。そのような指導をさせていただいております。

むとう委員

 区のほうも十分把握しているかとは思うんですけれどもね、理事長の知らないところで組合の代理人の方が先走っていろいろなことをしてしまったりということも聞こえてきているので、何かこう、焦ってこの計画どおりに事を進めていく強引さというのが見え隠れしていて、とっても私も聞いていて、自分がそこに住んでいる地権者だったら不愉快に思うだろうなっていうことがここのところ多く耳に入ってきているので、やっぱり区はきちんと、代理の事業者に対してしっかりと指導をしていただきたいというふうに思うことと、やっぱり組合の代理の事業者だけに委ねるのではなくて、区がしっかりと地権者と組合の代理の業者の間に立って、本当に不愉快に感じることがないように、誰もが自分の住んでいるまちがよりよくなることには異論がないとは思うんですけれども、でもやっぱり、今本当にずっとここで、ついの住みかと思って住んでいる方にとっては本当に生活が変わってしまうことなので、十分理解してもらえるように、焦らないで丁寧に、間に入って調整をしっかりとしていただきたいというふうに強く思っているところです。何か御意見があれば。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 区が直接権利者の交渉に当たることは、それは役割としてあり得ないんですけれども、おっしゃるとおり、区が必要な役割を担った上で、間に入りながらとか、もしくは我々が直接だとかいうような形で声を聞きながら、より丁寧に対応していきたいというふうに思います。

むとう委員

 ぜひしっかりと、区民の立場に立って、むしろ地権者の立場に立って、しっかりと調整していただくことを強く要望しておきます。

 次に、まちづくりと区内経済の活性化について御説明を伺ったんですけれども、その中で様々、区、国、都と様々な事業支援があるということで、事業メニューがたくさんあって、御説明があったんですけれども、もう既にこの事業を行っているものと、これから行うものといろいろ混ざっているのかと思うんですけれども、実際に実施しているこの事業について、商店街にとっては100%負担してもらえなくて自分たちの負担という部分もあったりするので、こういうメニューがあっても進まない事業というのもあるのかなと思ったりもするんですけれども、これは実際それぞれの事業、どれだけの商店街が手を挙げてこの支援事業を実施されているのか、事業の実施の状況も併せて教えてください。

平田区民部産業振興課長

 令和2年度の実績について申し上げますと、まず最初のステップアップ事業につきましては、令和2年度は実績はございませんでした。こちらは時間のかかる事業だということもございまして、取り組むにはなかなかハードルが高いのかなと思っているところでございます。

 それから、2点目のチャレンジ事業でございます。こちらにつきまして、例年、イベント等、夏祭りですとか抽選会は行われているところですが、昨年度はコロナの状況によりまして、実施されたのが22件、それから中止が31点、合計で53件がもともとは予定していたというところでございます。

 それから、イの活性化事業でございますが、こちらは6件でございました。

 それから、ウの商店街国際化対応施設・設備設置事業でございますが、こちらは3件でございました。

 また、エの地域連携型商店街事業につきましては、実績は1件が実施、1件が中止ということで、予定してたものは2件でございました。

 それから、(3)の政策課題対応型商店街事業でございますが、こちらは2件の実績でございます。

 また、(4)のスマート商店街モデル事業でございますが、こちらは、無電柱化につきましては実績はございませんでした。

 先ほど申し上げましたように、キャッシュレス化につきましてはブロードウェイ商店街で1件の実績でございます。

 また、(5)の空き店舗活用モデル事業につきましても実績はございませんでした。

 また、(6)の地域商業機能複合化推進事業、これも複数のグループでやらなければならないというそういったハードルもございまして、実績はございませんでした。

 実績につきましては以上です。

むとう委員

 なかなか、ゼロというのは、すごい使いにくい事業なのかなというふうには思うので、これは区だけがやっている単独事業ではないから、なかなか区のほうで創意工夫というわけにはいかないのかもしれないんだけれども、せっかくある様々な支援事業も使われなければ意味のないことなので、例えば都に対してであるとか、こういう問題点があるので、この辺を改善すれば商店街が使いやすくなるとか、その事業そのものについて見直しをしていただけるような働きかけみたいなことも、むしろ必要なんじゃないかなと思うんですよ。国とか都とかというと、地域の商店街とはちょっと離れたところにあるわけだから、実態がなかなか見えにくいということもあるんじゃないかっていうふうに思うので、ぜひ商店街の実情を知っている区が、制度そのものについては中野のものではないんだけれども、より多くの商店街で使っていただけるような支援事業に、少しでも工夫していただけるような御意見なりを届けるみたいなことは必要なんじゃないかなと思うんですが、そういうことは可能ですか。

平田区民部産業振興課長

 制度につきましては、委員御指摘のとおり東京都が組立てをしているものでございますが、実施に当たっては区が直接商店街とやり取りしておりますので、そういった声を拾って東京都に届けるということにつきましてはやっていきたいと思っております。

むとう委員

 ぜひお願いしたいと思います。せっかくある制度でも使えなければ意味のないことなのかなというふうに思いますので、それはそういうふうにお願いしたいと思います。

 次に、脱炭素化社会の実現を見据えたまちづくりについての御報告なんですけれども、昨日、私、区民委員会にも所属しているので、こういった御説明は受けているんですけれども、あえて駅周辺とかのまちづくりのところでこの御説明があるということですから、区は今後しっかりと、中野区全体の様々なまちづくりに対して、低炭素なまちづくりということを環境部としても積極的にこれからは連携していくというふうに受け止めていいんでしょうか。これまで、それぞれの部署でそういう意識は持って行われていたと思いますけれども、より専門的なセクションとして、まちづくり分野のところにもこういった考え方をアドバイスするとか積極的に連携していくみたいなことは、これまでとは、プラスアルファそういうことを積極的にするというふうに受け止めてよろしいことなんでしょうか。

波多江環境部環境課長

 現在検討中の中野区基本計画の中でも、脱炭素のまちづくりという意味では重点プロジェクトに位置付けるというところで、中野区全体に対して脱炭素を目指していくという、一つの柱立てとしての環境というところでは、しっかり今後、またちょっと次元が違う形で取り組むという姿勢でやっていきたいと思っております。

むとう委員

 じゃ、ぜひお願いしたいと思います。

 ちょっと聞き忘れたので、ちょっとまた戻りたいんですけれども、区内経済の活性化のところで、いろいろイベント事業で実施できたところと中止したところってあって、実施できたところがあるわけですから、どういったか工夫をされて、このコロナ禍であっても実施されたんだと思うんですよね。たしか、中野の中で、コロナ禍でどういうふうにすれば積極的に事業が展開することができるのかということで、コロナに対する対策について相談に乗る係だか何かができましたよね。ありましたよね。つくりましたよね。コロナ禍でも、いろいろな事業をする際に、どうしたらば実現できるかということで、相談に乗るような係だか、たしか昨年、私の記憶違いじゃなければ、できたかと思う。あれは町会の事業ということだったのかしら。商店街の事業については違ったのかしら。何かそういうセクションがつくられたような記憶が私の中にあるんですけれども、そういうところが関わって実施できたイベントもあれば、中止しちゃったところのほうが多いんですけれども、そういうところの相談に乗りつつ、コロナ禍でもできる工夫って、実際にやったところがあるわけですから、そういう連携とかアドバイスとかというのはどういうふうになされているんでしょうか。

委員長

 今の御質疑について、所管の課長はいらっしゃいますか。所管の課の方はいらっしゃいますか。

平田区民部産業振興課長

 地域支えあい推進部の中に、そういった地域の活動の相談セクションをつくったということがございます。今回のコロナにおいての中止自体は、かなり早い時期に商店街のほうで見切ってしまったというところもございます。今後につきましては、そういったセクションとも連携を取って、できるだけ実施できるような工夫はしてまいりたいと考えております。

羽鳥委員

 今、経過並びに現状についてということなので、ちょっと現状についての確認ということをさせていただきます。

 脱炭素なまちづくりというふうなところの、④の補助第220号線という、区画街路第4号線の整備というところで、交通基盤を改善し、都市の脱炭素化を目指すということの意味合いなんですけれども、交通環境が改善されるというふうなことによって、渋滞が解消するということで脱炭素につながるんだということをおっしゃりたいのかなというふうに思いつつ、同時に、交通環境がよくなることによって流入交通が増えるのではないかというふうなことも懸念をされるわけですけれども、どうした意図から、この脱炭素なまちづくりにここの記述があるのかというのをちょっと、現状の認識というところで伺いたいと思います。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 こちらについては、冒頭委員おっしゃったとおり、渋滞解消によりCO2の削減が図られるというところを意図したものでございます。

羽鳥委員

 流入交通の増加というふうな懸念があるんですけれども、それについてはいかがお考えでしょうか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 交通量につきましては、各種都市計画道路等で、現状の交通量からさらに将来交通量というところで推計されているところで、個別のエリアでCO2がそれによって増加するというようなものの推計はないんですが、ただ、今回やはり削減するというところは、渋滞という本来解消すべきものを解消することで不要なCO2削減をなくすというのがテーマですので、そういった意図で設置しているというものでございます。

羽鳥委員

 分かりました。

 あと、ここはちょっとむとう委員と重なってしまうんですけれども、中野駅周辺のまちづくりの推進というふうなところで、環境負荷の軽減やBCD構築につながるということで、これも、要は環境性能がいいビルを建てて床面積当たりのCO2排出量が減ったとしても、大型なビルが建つことによって総量としては大きく排出されてしまうというふうなことが懸念をされるわけですけれども、こうしたことについてはどういったお考えで脱炭素との整合を図っていこうかと考えているのでしょうか。

小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 今後の計画に当たりまして、脱炭素という点では、再生エネルギーを活用していくというようなことと、エネルギー消費量をできるだけ抑えていくというところで、できるだけ脱炭素に向けて取り組んでいくということで考えているところでございます。

羽鳥委員

 分かりました。

 そうはいっても、再生エネルギーというふうに言うと、一つのビルが、超高層ビルが排出するCO2、二酸化炭素というのは本当に大量になるわけですから、それの差引きをゼロにするというふうなのはとても大変なことだというふうに思います。

 まず、その再生エネルギーで導入をして差引きゼロにするというふうなことの前に、やっぱり総量を減らしていかないといけないんだというふうな観点にもぜひ立っていただきたいというふうに思います。

河合委員

 御報告ありがとうございます。すみません、1点だけ。

 一番最初の中野駅周辺まちづくり事業の一覧におきまして、5番かな、街路事業、2029年完成予定となっていますが、これ、サンプラザの完成予定が、周辺がちょっと完成がついていないんですけれども、いつ頃になりますか。サンプラザの完成予定はぼやかして、4番のところですね。今、完了時期未定になっていると思うんですけれども、ここってまだ決まっていないということなんでしょうか。

委員長

 4番の、この三つ目ということですね。

河合委員

 そうですね、すみません、下の5番が決定している、事業完了が決まっているのに、4番が決まっていないことに対してのちょっと質疑なんですけれども。

小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 本日お示ししたスケジュールについては、事業認可の、事業上のスケジュール、事業として認可されているスケジュールを示しておりまして、新北口駅前広場については事業期間が令和11年ということです。新北口地区につきましては事業認可がこれからの予定ですので、事業認可の時期としてはまだ、全体の期間としては未定ということで記載してございます。

高橋委員

 手短にお伺いします。

 まず、観光振興の件なんですけれども、情報発信事業のことであったり、シティプロモーションということでの説明があったんですけどね。個別のイベントというか、それについてのここはきちんと整備されているというのは分かるんですけれども、では中野区が都市観光として何で勝負するのかというのが、その区の姿勢が見えないんですよ。例えば中野駅周辺を通ったときに、アニメなのかそうじゃないのかとか、サブカルなのかとか。まあ、それは、中野の魅力というのは、全部入りのごちゃごちゃ感がいいというのはもちろんあるんだけれども、区が、今後の予定にしても、イベントの支援や誘導を進めるとか、情報発信を評価するってあるんだけれども、情報発信なんていうのは、それぞれ民間のキャピタルが、今はウェブだろうがSNSだろうが好き勝手に幾らでも発信できて、その情報を欲しい人は自分で取りに行けるわけだから、それを中野がやるのが観光施策なのかと思ったら、やっぱりそれは間違いだと思うんですよ。例えば豊島区なんかは東アジア構想という中で、アニメというので区長が筆頭になって区が走り出して、いろいろなストーリー展開があるじゃないですか。そういう考え方という、戦略というか、そういうのはあるんですか。

高村企画部広聴・広報課長

 委員御指摘のとおり、平成24年のときには中野区の都市観光ビジョンをつくって、それに基づいて進めていくという考えでした。一応そのビジョン自体は残っているんですけれども、今回、観光がいわゆる企画部のほうに来たのは、委員御指摘のとおり、今後やはり政策として考えていく必要であるということがあると思います。今はシティプロモーション事業に乗せて情報発信と地域資源の発掘というところをまずやって、こちらにもお示ししましたけれども、そういうことをやりながら、アフターコロナも見据えて、観光の在り方というのを再構築する必要があるというふう思っています。なので、政策的な観点からもそういったものをやっていくという考えでございます。

高橋委員

 今、都市観光ビジョンっておっしゃったので、時間もないので言うのやめようと思ったんですけれども、その産学連携を基準にして都市観光ビジョンというのがあって、例えば哲学堂の位置付けとかもあったじゃないですか。駅から、いわゆるスカイラインも考えたりとか。それが、人の流れが大きく回遊して、新体育館あるいは中野駅に回ってくるような、そういう大きなストーリーというか展開、ロケーション展開もあったりとかしてね。そういうのが見えてこないという中で、課長は、広聴・広報担当でしょう。なおかつ情報発信というと、その情報発信にどんどん特化しちゃうんじゃないかなというのがすごく懸念しているわけ。区の観光施策ストーリーであったり、戦略であったり、区としての戦略というのがね。だから、これはもう要望にしておきますけれども、単発のいわゆる広報的な発信に偏ることなく、区の観光施策というのは、それは区民が喜ぶことであるし、区のステータスも上がることだし、来街者も喜ぶことなので、きちんとその辺を踏まえて、きちんと戦略性のある、そしてストーリー性のある観光施策を推進してほしいと思いますので、これは要望にしておきますので、よろしくお願いいたします。

 あと、まちづくりの区内経済の活性化についてなんですけれども、資料を見るとよくまとまっているんだけれども、結局、僕のイメージね、区と都の補助事業であったり助成事業に乗っかって、それをうまくまとめ上げているとしか思えないわけ。僕は何が言いたいかというと、いわゆるコロナ禍で、都心3区あるいは5区ありきでやったそうした集積、ストーリーというのが崩れつつあって、各事業者とか地域の人たちも大変疲弊しているんだけれども、でも、中野の、多摩と都心とのロケーションのアドバンテージであったりとか、逆に言うとチャンスにつなげなきゃいけないと思うし、その施策を展開するのがあなたの部署だと思うわけ。

 もう一つは、中野駅周辺のまちづくりが大きく進んでいくという中で、注目もあるし、大きな施設展開もあるし、人も増えるし、注目も浴びるという中で、これを生かさない手はないというのが二つ目。

 三つ目は、サンプラザ、区役所の解体という中で、数年間そこに何もなくなるわけですよ。そうしたときに、本当ににぎわい施策がそこで止まっちゃいけないし、それを進めるために、サンプラザと区役所がなくなって更地になって、周りの商店街だったりにぎわい施設が何かほかへ移っていっちゃうところから慌てて始めてももう遅いわけで、今、どういう、そこで区民が安心してにぎわいでここに来られるか、あるいは来街者が来られるか、そうした戦略をきちんとやってもらわなきゃいけないと思うわけ。そうすると、観光施策が何で広聴・広報課に行ったかって、ここはその議論は今しないけれども、そこは本当はパッケージで一緒にやらなきゃいけないと思うんですよ。そこはとにかく連携を取ってもらいたいのと、そこの考え方についてどう思うか教えてください。

平田区民部産業振興課長

 まず、コロナにおいて疲弊している区内商業について、区としてどう考えていくのかというところでございますが、区としましても商店街の独自性を尊重しつつ、やはり発展的なところに向けたビジョンが必要だと考えてございます。そういった方針等につきましては今年度検討を予定しておりまして、検討が進んだ段階では議会にもお示ししてまいりたいと考えているところでございます。

 それから、まちづくりとの関係でございますけれども、まちづくりにつきましては、確かに委員御指摘のとおり、この一帯が工事中となってしまったときに、まちのにぎわい、また商店、商店街としてのにぎわいをどうしていくかというのは大きな課題だと考えておりまして、まちづくり担当とも連携しながら、そういった課題について、また商店街の方々とも検討しながら、課題の洗い出しと、それからそれに対する対応については検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。

 それから、最後に観光との関係でございますけれども、やはり観光とそれから地域のにぎわいというのは非常に密接な関係にあるということは御指摘のとおりだと考えておりまして、庁内の所管部署である広聴・広報課とも十分連携を取りながら、まちのにぎわいの在り方、そういった検討を進めていきたいと考えております。

高橋委員

 ぜひよろしくお願いいたします。

 このコロナ禍でね、中野区内あるいは文化芸術であったり、イベントをする方々なんかは本当に大変な苦労をされていると思うんですよ。そういうところに、救いと言うとちょっとお上目線になっちゃうけれども、ちゃんと一緒に寄り添ってやっていく中で、区主導のというのかな、部の方々とブレーンストーミングして、どうしたらいいのかというのをいろいろ出して、そういうのもまた議会に提案してくださいよ。区のやる展開で、きちんと議会に報告をして了解を得て、それでやってみて、経済情勢であったりいろいろな情勢の中でうまくいかないとしたら、それがうまくいかない理由をちゃんと説明してくれれば納得すると思うんですよ。それは次に生かせるから。そういう形で、主体的に、能動的にぜひチャレンジしていただきたいというのは、これは要望です。ぜひよろしくお願いします。

南委員

 すみません、1点だけちょっとお聞きしたいんですが、地域における公共交通ネットワークについて、前回、私、交通対策調査特別委員会の委員長をさせていただいていた中で、コミュニティタクシーの実証実験、これが本来でしたら実施できていたんですけれども、コロナ禍の感染症拡大の影響で見送られたということで、これが令和4年度にもう一度実証実験をやっていく予定ということなんですが、今回、各常任委員会で、中野区区有施設整備のものがそれぞれの常任委員会で改定素案として出されてきたわけですけれども、その中で、区有施設の配置において、やはりここはどうしても、高齢者だとかお子様連れの方々にとっては非常に区有施設として使い勝手が悪いというような、そういう配置も示されているところがあります。例えば北部すこやか福祉センターとかがそれに当たってくるかと思うんですけれども、そういった区有施設との整備計画における不便性な点といったところも、調査対象になっていくんでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 区有施設整備計画につきましては、今後、これから先の施設の整備とかをどうしていくかといったところを書いているものだと思います。その中で、当然その施設に行きやすいとか、いわゆるそういう周辺の交通環境とかそういったところも踏まえて、その当該施設に例えば停めやすい駐車施設があるとか、そういったところは各施設ごとに考えていくものと思っております。

 今回この御報告をさせていただいた地域における公共交通ネットワークにつきましては、施設そのものをどうするとかということではなくて、今回は若宮とか大和町の地域、いわゆるバス停とかからちょっと遠い地域が結構広い範囲で広がっているということ。あと、御高齢の方が比較的そのエリアで比較すると多いとか、そういったところも踏まえまして、区内全体としてはバスとか電車とかが充実している部分はあるかと思うんですけども、地域的に見ると一部ちょっと充実していないとか、満足度が足りていないと、そういうお声がありますので、そういった地域におきまして、新しいコミュニティタクシーも含めてなんですけれども、地域の方が乗っていただけるような乗り物とか公共的な乗り物について今回は検討させていただく。それにつきまして令和4年度に実証実験という形で開始をさせていただきまして、それについてもちゃんとしっかりと検証をして、どういったところがよかったとか、こういうふうにしたほうがいいとか、そういったところは出てくるかと思いますので、施設整備計画とはちょっと別の観点になりますけれども、そこら辺はしっかり進めていきたいというふうに思っております。

南委員

 当然、若宮とか大和町とか、非常に狭隘道路で、そういったところにお住まいの高齢者とか、移動手段がないというところが非常に課題だったわけですね。そういう方々を、当然中野駅であるとか最寄りの駅であるとか、そういったところにアクセスしやすいような形で、コミュニティタクシーの実証実験をしてつくり上げていくというのは重要なことだと思うんですけども、また繰り返しになりますが、やっぱり区有施設整備計画の中で示されたそういった施設においても、そういう不便性とかといったものがどうしても出てくるところがあるというふうに私は思うんですね。ですから、そういったところも、同時期にとは言いませんけれども、そういったことも考えていく必要が今後あるのではないかなと思うんですが、その辺はどうでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 各地域、まちづくりとか進められていると思います。その中には、例えば都市計画道路のようないわゆる道路整備もありますし、ビルを建てるとか、そういったいわゆる建物としての開発もあるといったところもあるかと思います。そのほかの区有施設の整備もあろうかと思います。そのまちづくりとかそういう整備の中で、新しく創出される場所とかそういったところもあるかと思いますので、そこら辺につきましては適宜、まちづくりの進捗状況とかそういったものを共有しながら、その中で交通機能の導入につきましては一緒に検討していくといったところで考えているところでございます。

石井構造改革担当部長

 区有施設整備計画については、今般改定素案としてお示しをしました。この中でも、施設の状況に応じた整備手法検討の必要性という中で、施設・機能を適切に発信するため、地域の活動拠点としての機能やモビリティの確保など、様々な観点から検討していく必要があるというような認識を示してございます。特にそのモビリティ、移動の利便性、こういった観点は非常に重要な観点だと考えておりますので、施設配置を考えていく際にもそうしたモビリティの観点、これを視野に入れながら進めていきたいというふうに考えております。

来住委員

 すみません、1点だけ。先ほど囲町東地区の市街地再開発についてのやり取りがありました。この定例会で、長沢議員がうちのほうから、この市街地再開発については3点質問をさせていただきました。全体的には、まちづくりについては地権者や住民・地域の合意が前提になるという点では、行政側もそういう認識だという点では、私もお互い共通していると思います。その中の1点で、その囲町東地区の権利者の資産の評価額についても問いをいたしました。開発事業者にとって有利な方法で評価がなされているのではないかという質問に対して、答弁については、複数社の不動産鑑定士の評価を基礎としており、区としては適正な手続の下評価がなされているものと認識しているという答弁だったんですが、手続の在り方と、その評価額について適正だというのはまた別ではないかと思うんですけども、その点ちょっと確認をさせてください。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 まず、組合のほうが従前資産の評価を、鑑定士等を通じて、都市再開発に基づいて従前資産の評価をしたと。それを組合の中で決定をし、各権利者に提示をしたというような状況でございます。まず、評価額に当たっては、申し上げましたとおり、従前資産の評価といったところが、この権利変換による市街地再開発、それが求められているところでございますので、従前資産の評価を、ちょっと手法は細かくなるのであれなんですが、各路線ごとに標準値を設けて、そこが近傍価格だとか、いわゆる取引事例比較法だとか、あるいは工事価格だとか、あと収益還元法だとか、そういったものを用いて、プロの鑑定士の評価を3社ほど見積もって、その中から、それを基に組合側が評価したものなので、極めて客観的な、極めて適正な手続で評価をされたものだというふうに思っています。それを基に組合の中で意思決定をし、理事会で議決をし、各地権者のほうに、総会を通じて意思決定し、権利変換に向けて手続をしているので、その評価、それから手続、両方に当たって区としては適正なものだというふうに認識をしてございます。

来住委員

 手続する部分と、評価についての、その評価を誰がするかという問題で、これは不動産鑑定士ということで挙げていただいているんですが、では、区としてそのものを評価する、独自のチェックする機能というのはあるわけじゃないんだと思うんですよね。ですから、そこが、その額と手続の適正とは違うのではないかという、そこの確認なんです。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 この前の一般質問の回答でも同じ答えはしたんですが、確かに評価、評価の手続、評価そのものは、我々はプロではないので、鑑定士さんの評価が客観的なものであるというふうに認識しているだけであって、それが適正かどうかというのは、区は当然ですが判断はできません。そのプロセスですよね。その考え方とかプロセスは適正であると。その意思決定の手続も適正であるというふうに認識したものでございます。

来住委員

 分かりました。そういう確認ができたので。ありがとうございました。

白井委員

 本当は全ての項目に質問したいところなんですけれども、全然時間が足りないので、私も1点だけ。

 先ほど、我が会派の南委員が交通対策について質問をさせていただきました。この図面、駅やバス停から、おおむね高齢者、歩行がやや困難になりつつあって、75歳から84歳の方々の歩行速度、1分間に48.9メートル、約50メートル弱ぐらいで計算されていて、おおむね5分ぐらいにないところを赤く塗ってあるという図面で示されています。昨年の委員会の中では、たくさんの資料を示す中の一つなんですけれども、これだけ見ると、中野区のものの考え方は、いわゆる交通不便地域の解消は駅やバス停5分圏内でないところの解消というふうにも捉えられてしまいます。一つの尺度ではあると思うんですけれども、例えばいわゆる、本当は歩行圏内に、日常生活圏域の中、お医者さんがあったりだとか、スーパーがあったりだとか、全部充足していれば何の問題もないわけで、駅やバス停に行くのは移動が必要だから、どこか外へ行かなきゃいけないからなんですよね。なので、ものの考え方としては、区内の、本当は歩行圏内に全てが整っていれば一番だと思うので、一つの考え方ではあると思います。今後考えていかなきゃならないのは、いわゆる高齢者の方々の足の位置付けをどうしていくかという、そこをどう補うかという考え方だけなので、単純に駅やバス停に近いから、近くないから、ここを解消するんだというだけではなくて、区内でどう日常生活のサポートというところが今欠けているのかというところの視点も非常に大事かと思います。検証段階ではあるので、あくまでも今日は今までの経過の資料を一つ示していただいただけだと思うんですけれども、今後、その点の視点は非常に大事かなと思っているので、あえて指摘をさせていただきました。お考えをお伺いしておきたいと思います。

村田都市基盤部交通政策課長

 今回、250メートルといったところで、今一つの尺度で図を書かせていただいたところでございます。当然この250メートルというのが適切なのかどうかといったところは、今回、例えば学識経験者の方とか、他区の事例とか、そういったところを見ますと、必ずしも250メートルといったところじゃない尺度というのもあるかなと思っておりますので、そこら辺につきましては今後調査を進めて、改めてお示しできればなというふうに思っております。

 5分圏内──まあ、5分が適切なのかどうかといったところは、時間的なところも適切な部分がどうなのかといったところもあるかと思います。その5分圏内で、では全て成り立つかどうかというのは当然地域によっても違いますし、都市計画上の、今用途地域の部分でもありますので、そこは全ての地域で同じように5分以内で何でもそろうといったところはなかなか難しいのかなと思うんですけども、交通政策の観点から行きますと、なるべく区の、区民の皆様が、いろいろなところに行きたいといったところの公共交通の充実をさせて、いわゆる公共交通についても、これまで路線バスとか電車とかいろいろありますけれども、そういったところプラス何かできるのかといった、いわゆる交通の多様性といったところも併せて検討していって、そこでどう移動の利便性が高めていけるかといったところは今回この地域で一つ検証させていただきまして、そこについてはまた、どういった形がいいのかといったところは今後調べていきたいというふうに思っております。

斉藤委員

 ありがとうございました。私のほうでも1点だけ。西武新宿線沿線連続立体交差事業に関連することなんですけれども、これから中井駅~野方駅間が今事業化され、野方駅~井荻駅間もようやく進んでいくところかなと思います。本当に、区としてまちづくりをしていく中で、ここは都道、そしてまた妙正寺川、またさらに地域的には都営住宅JKKの住宅の改築、関連し、そして、こちらに出ておりますように上部空間、何より踏切対策のこととしては西武鉄道、本当に大変たくさんの関係機関が関連していくことでございます。今年度以降は何か定期的に──あと、それから、踏切の速効対策としては、時間の調整なども西武鉄道に要請していくこともできます。何か、今年度以降定期的に調整を、こういう関係機関と調整していくとか、何か今進んでいることがありましたらお聞かせいただきたいと思います。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 今委員からお話いただいたように、やはりこちらにつきましては区単独で進められないものばかりですので、それぞれ関係機関との連携、また区民との連携というのが重要になってくるというところがございます。

 こちらにつきまして今後ですが、今、今後の取組で記載のところ、こちらほとんどがやはり西武鉄道、東京都との連携が必要になるというところですので、今後これについて、例えばもう事業認可区間については円滑な事業を行うための会議体もできておりますし、今後、鉄道の上部空間活用、こちらについてもやはり具体的に進めるための必要な体制をつくっていくというところは考えておりますので、今後の取組に記載のところを協力してやっていきたいということで考えております。

委員長

 よろしいですか。

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で調査事項の経過並びに現状についてを終了いたします。

 次に、所管事項の報告を受けます。

 1番、中野駅新北口駅前エリアの再整備についての報告を求めます。

石井企画部構造改革担当課長事務取扱

 それでは、中野駅新北口駅前エリアの再整備について御報告申し上げます。(資料9)

 本報告につきましては、本定例会の総務委員会、また建設委員会において同様の報告をしているものでございます。

 それでは、まず1番、中野駅新北口駅前エリア再整備の経緯でございます。

 区は、中野区役所、中野サンプラザ、中野駅新北口駅前広場等を一体的に再整備し、新たな都市機能を備えた交流とにぎわいの拠点となるまちづくりを目指し、これまで事業化に向けた検討を進めてきたところでございます。主な経緯につきましては、平成20年以降ということで記載をしていますので御覧ください。

 次に、2番、本事業における区有地等資産活用の考え方でございます。

 区は、再整備事業計画におきまして、区有地等資産活用の考え方を示してございます。この考え方に基づきまして、権利変換等の資産を土地のみで所有することについて施行予定者にヒアリングを行うなど、区としての事業スキームの実現性の比較を検討したところでございます。こちらについては別紙をつけてございますので、別紙を御覧ください。

 別紙では、土地のみに権利変換する場合の事業スキームの比較ということで、前提条件を置いてございますが、その前提条件に基づきましてケースを二つ挙げています。左側のケース①については、一部転出と土地に権利変換する場合、右のケースが一部転出と土地及び床に権利変換をする場合ということで、それぞれまちづくりの実現、スケジュール、資産活用、権利者合意形成、こういった観点での比較検討をしたところでございます。結果的に、一番下に記載してございますが、まちづくりの実現、スケジュールの遵守などの観点から、資産を土地のみに権利変換するのではなく、土地と床への権利変換により、権利床を取得することを前提として、施行予定者として検討、協議及び調査を進めていく考えとしたことでございます。

 それでは、また頭紙にお戻りください。

 今のことがこの2番のところにも書かれておりますけれども、今後の権利変換により取得する権利床の活用についてということでございますが、民間事業者への貸付など、行政サービスの財源確保を目的とした資産の運行活用を図ることを基本とする考えでございます。

 次に、3番の今後の予定でございます。

 この6月、日程を具体的に申しますと6月17日の18時30分からになりますけれども、中野駅周辺まちづくり及び施行予定者提案に関する区民説明会を行います。区役所で行うものでございます。その後、秋頃となりますけれども、拠点施設整備計画案に関する区民説明会、その後、環境アセスメントの手続を経まして、令和4年度の都市計画手続を目指して進めてまいります。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。

斉藤委員

 報告ありがとうございました。建設委員会では企画課のほうからの御説明ではなかったので、伺いたいと思います。

 このたび、事業者との業務協定が締結され、資産活用についての整理が示されたということで理解をしております。コロナ禍、事業、様々な区民生活、影響ある中、こういう工事が進められるということは、区民に丁寧な説明が必要であると思っております。そこで質問なんですけども、こちらの別紙のところに、まず、「区有地等資産については、400億円分転出し」とありますけれども、これについてはやはり、新庁舎の整備やサンプラの借入金、また税金などの経費があり、財源確保が必要であるという意味もあると思うんですけれども、それでよろしかったでしょうか。

石井企画部構造改革担当課長事務取扱

 この今回つけました資料で、参考資料でおつけしたものがございます。こちらは、この再整備事業計画の一部を抜粋したものでございますけれども、その中で、もうここでの転出をする分については、新区役所整備の費用ですとか中野サンプラザの借入金の返済等に活用するということで、それを目的に転出をするというものでございます。

斉藤委員

 コロナの影響が様々ある中、こちらの400億円の根拠といいますか、そして、これを確定させて、この金額が確定されていくのは大体いつ頃と思っていてよろしいんでしょうか。

石井企画部構造改革担当課長事務取扱

 金額はこれから具体に、転出をどのくらいするか、あるいは権利変換をどのくらいにするかということをこれから事業者と協議をしていくということでございます。おおむね、今後、令和4年度に都市計画手続へと入っていきますけれども、そこまでには基本的な方針を定めていきたいということでございます。

斉藤委員

 こちらの裏のほうですか、従前評価額を二つ計算すると約560億円、そこから今の計算で400億円を引くと、およそ160億円が多分権利変換をすると価格となると思うんですけれども、こちらの、この別紙のほうの左側と右側、それぞれ比較がございます。それぞれメリット、デメリットがあるのかなというふうには思いますけれども、今回区のほうでこちらの方針にすると示された右側のほうで、権利変換により、土地のみだけではなく床で持つことというふうに進められていくのだと思います。それでよろしかったでしょうか。

石井企画部構造改革担当課長事務取扱

 今回の比較検討をした結果ということで、この右側の、一部転出と土地及び床に権利変換する、こういった方向で進めていきたいという考えでございます。

斉藤委員

 それで、この表紙のほうに、今御説明があったとおり、民間事業者への貸付など、行政サービスの財源確保を目的した資産の有効活用を図ることを基本とするというふうになっておりますけれども、権利変換で、権利床で持ち、貸付をすることというのは、具体的にどのような貸付をしていくイメージを今お持ちなのか。また、それによりどのくらいの財源が生まれるというふうにイメージされていらっしゃるのでしょうか。

石井企画部構造改革担当課長事務取扱

 どの床を持つかということが、これからにはなってまいります。この新たな施設では、事務所のほかにも商業の床ですとか住宅の床ですとか様々ございますけれども、どこを持つのが区として適正なのかといったこと、これについては今後、事業者のほうと、施行予定者と協議していく中で、よりよいところということで考えていきたいというふうに思っています。実際、どのくらいのボリュームになるかということも、今後の協議の中で示されるものと考えています。

斉藤委員

 どのような床を持つかということで、区が描く、この本当に大事な駅前の土地で、場所で、どのような戦略を持っていくのかというのはまちづくりに直接関係していくことだと思いますので、ぜひ検討を進め、方針を持って検討を進められていっていただきたいと思います。

 ちょっと気になるのが、「民間事業者への貸付など」と書いてあるんですけれども、この「など」というのは何か意味合いがあるのでしょうか。

石井企画部構造改革担当課長事務取扱

 民間事業者への貸付などということで、ほかに、貸付のほかにもいろいろな手法もあるのではないかということもありますので、様々な手法を、より適切な手法ということで考えていきたいということでございます。

斉藤委員

 すみません、理解不足かもしれない。貸付以外の方法っていうのは、例えば、お答えできる範囲でいいんですけれども、例えばどういうことかという質問だったんですけれども、いかがでしょうか。

石井企画部構造改革担当課長事務取扱

 今のところ想定していますのは貸付ということで考えていますけれども、そのほかの可能性も含めて、「など」ということで記載をしてございます。

斉藤委員

 このサービス、どのような貸付をしていくのかということも大事ですし、やはりここがサービスの展開によりというか、財を生み出す、多分すごく大きな、先ほどちょっと金額をおっしゃっていただけなかったんですけれども、とても大きな財源にきっとなっていくんだと思います。それはこれからの区の財政運営にも大変大きな影響のある金額になっていくのだと思いますので、その辺りはしっかりとこれから検討していっていただきたいと思います。

 最後に、この権利変換のスケジュールは、すみません、もう一度確認なんですけれども、先ほど、いつ頃とおっしゃっていましたでしょうか。令和4年、5年。方針等を決めていく経過とスケジュールを教えてください。

石井企画部構造改革担当課長事務取扱

 おおむねの権利変換がどのような形になるかということは、令和4年度の都市計画の手続の辺りには定まっていくものと考えていますが、その後、権利変換の計画の認可というのはその後になりますので、令和5年、先ほどのまちづくりの中にも事業認可というのがあったかと思いますけれども、そうした手続の中で事業認可があり、さらにその後に権利変換の手続に入っていくということで、今後はそのような流れで進むものと考えています。

斉藤委員

 ありがとうございます。本当に大事な場所でもありますし、また同時に、この財源にも大変関わってくる大事なことだと思いますので、これからしっかりと私どもも見ていけたらいいなというふうに思っております。ありがとうございます。

吉田委員

 建設委員会でも、これが初めて示されたときに包括的な指摘をしたんですけれども、細かく読ませていただいて、改めて、不思議なことばっかり書いてあるわけですね。

 まず、別紙のまちづくりの実現というところを見ると、左の欄ですね、一部転出、土地に権利換算すると、提案内容の見直しが必要となり、まちづくりの実現に影響があると赤字で書いてあるんですけれども、これ、1年半ぐらい前ですか、議員が何十人もお金を出し合って、定期借地でやったときにはどれぐらいの資産評価になりますかと。それを出したときに、区が必要とする資産の倍ぐらいの前払い地代がもらえるので、定期借地で十分その事業ができますということをお示しした上で、議員の調査をそのまま使うことはできないでしょうから、きちんと区としては調査をして判断してくださいと。定期借地でいくのか権利変換でいくのか、比較してくださいということを要望したのが1年半以上前なわけですよ。その時点で、事業の見直しについても検討してくださいと、こういう意味で、それを区として受けたから、プロポーザルには関係ないけれども、定期借地あるいは土地のみにおいてやったときにはどうなりますかということをプロポーザルと併せて、申し込んだ入札者には検討結果を出してもらったはずなので、提案内容の見直しが今になって必要となるように書いてあるのはおかしくて、そのときに、もう事業者は同時並行で見直しの事業を出しているはずなんですよね。だから、ここに「見直しが必要となり」と書いてあるのは間違いですよね。あるいは、そのときに議会の要請を受けて検討事業者にお願いしたというのは嘘だったんですか。ここに虚偽が書いてあるんですかね。まず、これが一つ目の不思議なこと。

 二つ目に、「整備スケジュールが遅延し」、これもおかしいですよね。今になって突然検討を始めたら遅延するでしょうけれども、少なくとも1年半以上前に、そのスケジュール案も当然事業者には聞いてもらっているはずなわけですよ。プロポーザルには関係なくても。だから、ここで「遅延し」と書いてあるのは、これは嘘ですよね。あるいは議会に嘘をついたのか。どっちなんですかね。

 そして三つ目に、この資産活用、左段のほうには「追加投資が必要となる可能性があり」とありますけれども、右の場合は「追加投資が必要となる可能性なし」と書いてありますが、要するにこれは、区の財産が地価の変動によっては減りますよと、区民の財産がどんどんなくなっていきますよと書いてあるだけで、要するに、資産として活用できるものが増えるとか減るとかいう話じゃなくて、区民の財産が減るということで、要するにバッファーにしていますと。だから、資産の活用に影響があるわけですよ。この書き方もおかしい。まあ、言うなれば虚偽ですよね。

 そして、最後、権利者合意形成について、左段ですね、「他の権利者の底地権が消失するため、合意形成が困難」。「他の権利者」って誰ですか。区と、まちづくり中野21と、それから公社と、あとは国と都だけでしょう。他者ということは、つまり国と都だけですよね。この「合意形成が困難」ということ、そして右のほうは「共有で底地を所有するため、合意形成が容易」。公共団体である国と都の合意形成もできないような、そんな阿呆な自治体なんですか、中野区というのは。これ、将来、要するに合意形成が容易と言って共有の土地にしてしまう。そしてその後、将来はマンションとして分譲する。そして土地所有者はどんどん増えていく。そうして権利もどんどん転換されていくから、捕捉も困難になっていく。将来を考えると、区で持っていて、また何十年後かの再整備をやるといったほうがよっぽど将来にわたって合意形成が必要ないというか、困難ではない。売っ払っちゃって土地の持ち主がどんどんどんどん増えていったほうが将来の合意形成は困難なわけですよ。ここにもおかしなことが書かれて、これはもう、この資料を議会に出してきたということは議会を侮辱しているのか、公務員法の倫理規定に反するんじゃないかと心配するぐらいの、虚偽に近い、捏造なのかごまかしなのか、時系列もでたらめ、論理性もない、倫理性もない、こういう文書を出してきたんですけども、これちょっと、きちんと、今申し上げたような視点も含めて、このスキーム評価、現時点あるいは過去の時点、将来の時点、どの時点についてどういう取組をちゃんとしてきたのか、してきていないのか、議会の要求どおりの仕事をしてきたのか、していないのか、それははっきりと書いてこの評価なるものを改めてするべきだと思いますけれども、どうですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 本事業に当たっては、この新北口駅前エリアの将来像である中野駅新北口駅前エリア再整備事業計画を、区民の方の意見も聞きながら将来像を計画として定め、その計画を実現すべく民間事業者を募集してまいりました。その中で、その条件に合った形であの提案をいただき、整備スケジュールもそれに合う形で提案をしていただいたというものでございます。その中で、条件としては、仮に一部転出して土地及び床に権利変換をするということで募集をしておりましたけれども、土地に権利変換する場合、定期借地権の場合等、そういったところも考え方としては事業者にお出しをしてくださいということで出していただきました。それを踏まえて、専門家の方々も入っていただいて審査をして、民間事業者を決定したということでございます。その民間事業者を、まちづくりを実現するために決定をしたということで、それに合わせて土地に権利変換をするというところの提案も考え方をいただいておりましたので、その考え方の内容を確認して、今回整理をして御説明しているということでございます。ですので、土地に権利変換する場合につきましては、その再整備事業計画に合致している内容、提案内容の見直しが必要になること、それから再整備事業計画に示しているスケジュール、それが遅延をしてくることということで示されております。

 また、資産活用につきましては、これは土地に権利変換する、土地及び床に権利変換する、それは形が違うだけで、区民の財産が一定の考え方の基に適正に権利変換されるというふうに思っておりまして、ここに記載をされているのは、①のほうにつきまして、底地権を全て区で持つという場合に、現在の残った資産の権利変換では全て持ち切れないということですので、追加投資が必要となる可能性があると記載しているものでございます。

 権利者合意形成のところですが、他の権利者については国及び都のことでございます。国及び都につきましては、これまで②の形で前提として説明をしてきたということもございますけれども、国や都の権利というところは、定期借地権付きの床になっていくということはなかなか合意形成が困難ではないかというふうに考えて整理をしたところでございます。

吉田委員

 いや、今聞いてもよく分からないんですけれども。というか、よく分からないというのは、論理性がないので分からないんですが。

 これ、もともと、この「スケジュールが遅延し」とか「見直しが必要となる」というのはおかしいんじゃないんですかと。もともと、もう1年半前に議会は要求したんだから、もう、見直しの提案内容というのは事業者が示してくれているはずでしょうと。プロポーザルとは別にと。整備スケジュールについても、定期借地あるいは底地全部、区というもので、その見直しをしたもののプロポーザルのときには提出してもらっているんでしょうってお聞きしているんですよ。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 民間事業者募集の際には再整備事業計画が前提となっておりまして、それに合致した形の提案内容、それから整備スケジュールということで提案をいただいております。ですので、土地に権利変換した場合というところも、そこの前提というところは同じでございます。

委員長

 吉田委員、一旦休憩させていただいてよろしいですか。

 委員会を休憩いたします。

 

(午前11時56分)

 

委員長

 再開いたします。

 

(午前11時57分)

 

吉田委員

 申し上げたとおり、この提案内容の見直しはもう既にしたものが提示されているはずなので、それを示してください。それから、スケジュールも、底地のときの見直しをしたものが既に事業者から出ているはずなので、それを示してください。そして、ここに書いてあることは、それに入れ替えて報告してください。どうですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 提案の際に、土地のみに権利変換した場合の考え方というところはいただいておりますが、そこの内容についても再整備事業計画を前提としたものでございます。ですので、土地のみに権利変換した場合の提案の改めての内容ですとか整備スケジュールというところは示されてはおりません。

吉田委員

 示されておりませんって、どういうことですか。示してもらって比較をするんですよね。示さないで比較したんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 土地のみに権利変換した場合はどういう考え方があるか、どういう影響、どういう計画になるか、そういったところの提案をいただいたということでございます。

委員長

 吉田委員の質疑の途中ではございますが、質疑はまだ続くのかと思いますが、委員会を暫時休憩いたします。

 

(午前11時58分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午前11時59分)

 

 本日の審査はここまでとしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定をいたします。ありがとうございました。

 それでは、本日の中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会を終了いたします。

 

(午前11時59分)