令和4年12月02日中野区議会子ども文教委員会(第4回定例会)

中野区議会子ども文教委員会〔令和4年12月2日〕

 

子ども文教委員会会議記録

 

○開会日 令和4年12月2日

 

○場所  中野区議会第5委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後4時52分

 

○出席委員(7名)

 森 たかゆき委員長

 甲田 ゆり子副委員長

 河合 りな委員

 羽鳥 だいすけ委員

 加藤 たくま委員

 内川 和久委員

 白井 ひでふみ委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 子ども教育部長、教育委員会事務局次長 濵口 求

 子ども家庭支援担当部長、子ども・若者支援センター所長、教育委員会事務局参事(子ども家庭支援担当) 小田 史子

 子ども教育部参事(子ども・若者支援センター児童福祉課長事務取扱、児童相談所長事務取扱、児童相談所児童福祉課長事務取扱) 古川 康司

 子ども教育部子ども・教育政策課長、教育委員会事務局子ども・教育政策課長、教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長 渡邊 健治

 子ども教育部子ども政策担当課長、教育委員会事務局子ども政策担当課長 青木 大

 子ども教育部保育園・幼稚園課長、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長 半田 浩之

 子ども教育部保育施設利用調整担当課長、子ども教育部幼児施設整備担当課長 藤嶋 正彦

 子ども教育部子ども教育施設課長、教育委員会事務局子ども教育施設課長 藤永 益次

 子ども教育部子育て支援課長 滝浪 亜未

 子ども教育部育成活動推進課長 細野 修一

 子ども・若者支援センター子ども・若者相談課長 菅野 多身子

 児童相談所副所長、児童相談所一時保護所長 神谷 万美

 教育委員会事務局指導室長 齊藤 光司

 教育委員会事務局学校教育課長 松原 弘宜

 

○事務局職員

 書記 若見 元彦

 書記 金木 崇太

 

○委員長署名


審査日程

○所管事項の報告

 1 中野本郷小学校の代替校舎へのスクールバスの運行について(学校再編・地域連携担当、学校教育課、子ども教育施設課)

 2 中野区子ども総合計画(素案)について(子ども政策担当)

 3 谷戸小学校増築工事について(子ども教育施設課)

 4 中野本郷小学校の新校舎整備について(子ども教育施設課)

 

委員長

 定足数に達しましたので、本日の子ども文教委員会を開会いたします。

 

(午後1時00分)

 

 本日はお手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、御異議ございませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 また、昨日確認しましたとおり、所管事項の報告1番と4番は関連しますので一括して報告を受け、報告を受ける順については4番を先に受けたいと思います。

 また、審査に当たっては5時を目途に進め、3時頃に休憩を取りたいと思いますので、御協力をお願いいたします。

 それでは、議事に入ります。

 昨日に引き続き所管事項の報告を受けたいと思います。

 1番、中野本郷小学校の代替校舎へのスクールバスの運行について及び4番、中野本郷小学校の新校舎整備について一括して報告を求めます。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 中野本郷小学校の新校舎整備について御報告します。(資料2)

 中野本郷小学校の改築につきましては、現在基本設計・実施設計を行っているところでございます。今般当該小学校について多くの民地と接していることや検討中の建物の形状等、建設に対して狭小な周辺道路等の状況から境界に係る各種調整や工事期間の長期化などにより整備スケジュールが当初に比べ遅れることが明らかになったため報告するものでございます。

 1番、新校舎整備スケジュールでございます。当初予定が左、右が変更後予定でございます。現在、基本設計・実施設計を実施しており、令和8年度中、9月頃新校舎供用開始を目指してございました。しかし、先ほど御説明のとおり、供用開始の時期が右の変更後予定のとおり半年ほど遅れ、令和9年度、具体的には4月供用開始、開校に延期となりました。

 2、スケジュール変更の主な要因ございます。

 (1)境界に係る各種調整でございます。中野本郷小学校は境界を接する民地が多く、これら民地との越境調査・調整や所有権境の確認手続などに時間を要するということが一つでございます。

 もう一つは、(2)工事期間の長期化でございます。隣接する道路が非常に狭く、工事車両の搬入などが限られるなどの敷地形状から、整備工事に時間を要するものでございます。

 今後の予定でございます。12月2日教育委員会となっています。これは午前中、日程の関係で報告してございます。12月13日、学校改築推進委員会を経まして、17日(土)、19日(月)、地域説明会を実施する予定でございます。

 報告は以上でございます。

渡邊教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 それでは、中野本郷小学校の代替校舎へのスクールバスの運行について報告いたします。(資料3)

 中野本郷小学校は、令和6年度より校舎の建て替え工事を行うこととしております。工事期間中は、旧向台小学校を代替校舎として使用するため、児童は現在の通学区域を超え、遠距離通学する児童も生じます。このため、旧向台小学校を代替校舎として使用する間も、児童が安心して通学し、これまでと変わらない学校生活を送ることができるようスクールバスを運行するものでございます。

 1、代替校舎に通学する児童でございますが、表のとおり、令和4年度時点におきまして、3歳児から小学4年生の児童が、令和6年度から令和8年度の間に代替校舎に通学することとなります。

 2、中野本郷小学校通学区域の通学児童数は、令和4年5月13日現在で304人、学年別は表のとおりでございます。

 3、通学距離及び所要時間等でございますが、中野本郷小学校通学区域で最も遠い地域は、本町六丁目43番で、中野本郷小学校までは直線距離で約0.9キロメートルですが、代替校舎までは約1.8キロメートルとなります。所要時間につきましても、現在の約2倍となり、一番遠い児童は徒歩で約45分程度かかる見込みでございます。

 裏面を御覧ください。4は、現在の中野本郷小学校と代替校舎の位置を示してございます。また、赤の実線は小学校の通学区域、グレーの網かけ部分は想定しているスクールバスの対象区域でございます。また、スクールバスの運行ルートはオレンジ色の点線と紫色の点線で表してございます。

 5、現時点での想定案でございますが、スクールバスの利用対象児童は、鍋横通りと中野通りより西側に居住する児童でございます。4の上の図では、黄緑色の線が鍋横通りと中野通りを示しておりまして、それよりも西側の地域のグレーの網かけ部分に居住している児童を想定しております。また、乗降場所ですが、朝の登校時は青梅街道と鍋横通りから乗りまして山手通りで降りることを想定しております。下校時はこの逆となります。運行ルートは4の図のとおり、登校時はオレンジ色の点線ですが、青梅街道に出まして中野通りを南下し、本郷通りを東に向かって、旧向台小学校を通り過ぎまして、山手通りで下車するものでございます。下校時は、山手通りから青梅街道を西に向かいまして、中野通り、そして鍋横通りに戻ってくるといった想定でございます。これにつきましては現時点での想定でございます。今後詳細等につきまして、中野本郷小学校改築推進委員会等で協議していきたいと考えております。

 今後の予定でございます。本日12月2日に教育委員会で報告をいたしまして報告済みでございます。また、13日には、中野本郷小学校改築推進委員会で説明いたしまして、17日、19日にも地域説明会を実施する予定でございます。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はございますか。

河合委員

 まず、最初に報告があった中野本郷小学校の新校舎整備についてお伺いいたします。

 中野本郷小学校は2年間これまでスケジュールが後ろ倒しになっているかと思っています。2年間後ろ倒しにしたからといって、調査とかを止めていたんですか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 今回報告して期間のかかる越境調査・調整等、また境界確認手続などについては、その期間では止めていたというか、実施しておりません。

河合委員

 何で実施を止めていたんですか。その止めていた理由というのは、普通に延期になっているからスケジュール感的に、この後からスタートしたら間に合うだろうというような感覚があったということですか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 止めていた期間については、このような調査をしても供用開始は延長しない、スケジュールどおりというふうな認識であったと思います。

河合委員

 この調査自体は、本来ここから始めれば間に合うだろうというところで再度スタートし始めたら、実は間に合わないということになったということですか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 境界の所有権境の手続というものは実施を予定していたものですけれども、越境調査・調整については、これまでは建築の工事の最中に行っています。平成30年、中野本郷小学校を止める前はですね。ただ、その後学校建設を続けていく中で、建築を進めながら工事の最中に越境調査と調整をやることにかなり無理があるということが分かってきました。それで今回、この設計期間中に実施するということを決めたものでございます。ただ、先ほど御説明しましたとおり、中野本郷小学校は、その用地の形状から周りが民地に囲まれて、実地を見に行ったところ、やはり越境その他が多いことが分かったため、それを早期にというか、建設ではなく、設計の事前の段階でやるというふうに決めたものでございます。

河合委員

 今、建設工事の中でやるのが普通だ、一般的であったと言って、一緒にやるのが無理と答えられたんですけど、それを一緒にやるのが無理の根拠というのも、やっぱり民地との隣接地が多いからということですか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 そのとおりでございます。今回、実地をしたところ、ほかのこれまでの学校に比べてやはり民地が多いこと、そして越境しているものが多いことということが発見されたため、それを事前にやると。それは経験則から重ねてやると。それが期間がかかるというものも一つの要因でございます。

河合委員

 何ていうか、昨日も同じような話をした気がするんですけど、早く手をつけておけばよかったんじゃないですかというところは思うところなんですけど、どう考えますか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 昨日も給食の件で1年手つかずの状態でそれをリカバリーしようとして動き始めたのが遅いということがございました。まさにこれも、2年間止めていた間にやるべき、そこを委託等を出さなくても職員が回ったり事前に測ったりとか、この状況の建設に向けての検討をやっていけばよかったと、結果としてはそういうふうになってしまうと思ってございます。

河合委員

 これは担当の所管というより、区全体としても、こういうことを、しかも、本郷周りで続いているというところは非常に責任が重いと思うんですけど、じゃあ、そこに関して御意見ありましたらお願いします。

濵口教育委員会事務局次長

 今回の中野本郷小学校新校舎整備の工事の遅延につきましては、今御指摘いただいたとおり、教育委員会事務局のいわゆる取りかかり、工事に係る調査等のスタートが少し遅れていたということの原因ももちろんございますし、区全体としてこういう校舎を整備していくというところについて、こういった課題等を共有していくというところの十分な連携や進捗管理ができていなかったということが課題であると認識してございます。児童、それから保護者をはじめ、地域の関係の皆様にも御迷惑をおかけいたしますことを大変重く受け止めているところでございますので、今後につきましてはこういったことが、区の取組の要因によります遅れということがないよう徹底してまいりたいと考えております。

河合委員

 地域の説明会はこれからというのが示されているかなと思っています。これはやっぱり御丁寧に真摯に対応して、やはり2年遅らせたというところで、かなり中野本郷小学校周りの皆さんには御迷惑をおかけしているので、そこの中で、この説明会でどういう対応を取るかというのはかなり重要になってくると思います。しっかりとそこは対応していただきたいなと思っています。

 この説明会では、このスクールバスの説明会の日付が一緒になっているということは、併せてこれは同時に地域に御説明されるということですか。

渡邊教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 同時に説明していく予定でございます。

河合委員

 ありがとうございます。ちょっと私からは、新校舎はこんなもんにしておいて、取りあえずスクールバスについてお伺いします。スクールバス、今示されているというのは、位置などや考え方みたいなところかと思うんですけど、これからさらに地域の人と相談しながら、もう少し柔軟活用、例えば鍋横及び中野通りの道路沿いにお住まいの方というのは、何かあの1本道路を渡れば自分たちは区域だったのにと思われる方も中にはいるんじゃないかなというのをちょっと懸念しているところで、そこら辺はどうしていくかというのは今からなんですか。

渡邊教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 こちらにつきましては現在区のほうが想定している地域でございますので、今後改築推進委員会等と協議しながら最終的にまとめていきたいと考えております。

河合委員

 今は、対象児童数のおよその割り出しをしていると思うんですけど、今から話すということは、例えばこの中で、自分はバスとか好きじゃないから歩いていきますという方がいらっしゃったら、それはそれで構わないということですか。

渡邊教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 そのような考え方につきましても今後協議して決めていくことになりますけども、現在想定しているのは登録制ということで、希望する児童ということになろうかというふうに想定しているところでございます。

河合委員

 登録制で、この児童全員を運ぶのは、バスは何台くらい要るんですか。

渡邊教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 そこにつきましても現在検討中でして、バスの大きさによって変わってきます。したがいまして、どのようなバスで運行するのかということも含めまして、台数ですとか回数、こちらのほうを詰めていきたいと考えております。

河合委員

 じゃあ、可能性としては巡回するとかもあり得るかなというところは、今からというところが大きいのかな。まずはバスを出しますよというのを定めたということなのかなと今ちょっと受け止めました。いろいろ注意しなきゃいけないこととか今後当然出てくると思うんです。今後の御配慮なんだろうなと思うんですけれども、今この斜線を引いているスクールバス利用対象地域の中で、この中の最短距離というのはどれくらいになりますか。

渡邊教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 最短というか、最長……(「最短です。最長は書いてあるから」と呼ぶ者あり)最短といいますと、代替校舎までの最短の方ということですか。そうしますと、こちらの赤い実線のところの地域になりますので、本町五丁目の中野新橋駅という文字が書かれている、本町五丁目の27番……(「斜線の中で一番近い」と呼ぶ者あり)ああ、斜線の中で一番近い。(「斜線の中でというか、斜線以外で一番遠いのはどこですか」と呼ぶ者あり)斜線以外で一番遠い。(「だから、バスに乗るときに一番遠い子どもはどこですか」と呼ぶ者あり)失礼いたしました。仮にバスをこの斜線のところで区切った場合の一番遠い児童ということになりますけれども、この地図上で見ますと、鍋横通りと中野通りが交わっているところ、このところが一番遠くなろうかと考えております。

河合委員

 それは当然距離的なところはどれくらいかというのは出ていると思うんですけど、そこのキロメートルを教えてほしいんですけど。

渡邊教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 直線距離で1.4キロから1.5キロメートル程度ということになります。

河合委員

 ありがとうございます。今ここに白桜小学校の名前も区立小学校のうち最も遠い通学距離というところで出していただいていると思うんですけど、そのお子様、現時点で通っている子どもたちがいる学校と比較すると、この斜線区域の最短距離の方はそれよりも遠くなるということですか。

渡邊教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 失礼いたしました。先ほど、一番遠い方が1.4キロから1.5キロと申し上げましたけれども、1キロぐらいの方が一番遠いということに、1キロから1.1キロぐらいが直線距離で遠い方となります。したがいまして、一番遠い方は、この白桜小学校の1.4キロ、1.5キロよりも近いということになります。

河合委員

 ありがとうございます。今懸念しているところとしては、統合でかなり遠くなっているところがあるという話を聞いております。その中で、代替校舎だからとは言いつつも、この本郷地域だけバスが出て、ほかの地域で遠い思いして通っていらっしゃるお子様に対しては整合性が取れるのかなというところはちょっと心配なんですけども、区としてはどういうふうに思っていますか。

渡邊教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 そのところがやはり区としても考えたところになります。そのときに、1.4キロというところを基準として対象区域を区切るという考え方ももちろんあります。ただ、今回この場所におきまして、バスを停留させられる場所というものを想定したときに、この鍋横通りというところが最適であるというところがありましたので、そういたしますと、その近くに住んでいる児童を乗せないということにつきましては非常に難しいということを考えまして、今回このような案にしたというところでございます。

濵口教育委員会事務局次長

 再編校の通学距離が長い学校との比較というような御質問かと思います。教育委員会事務局といたしまして学校再編を進めておりまして、第2次計画に基づいて今続けているところでございますが、学校再編に対する考え方としましては、統合することによりまして新たな学校を開設いたします。その学校については、そこに通っていただけるという一定の計画の中での判断がございますので、そこにつきましては遠い学校もございますけども、通学が可能という一定の判断がございます。対しまして、今回の中野本郷小学校につきましては新校舎の改築ということで代替校舎を、令和3年度になりますけども、その期間だけ別の校舎に行っていただくというような、そういった事情がございますので、特に今回の中野本郷小学校につきましては、通常の今までの学校から倍の距離ということで大幅に増えるというところにつきまして、その工事の間バスを出すという判断をしたものでございます。

河合委員

 先ほど白桜小学校の事例を出しましたけど、1キロメートル以上通っている学校はまだほかにもいっぱいあるんですか。

委員長

 ちょっと休憩しましょう。

 

(午後1時23分)

 

委員長

 では、再開します。

 

(午後1時25分)

 

渡邊教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 直線距離で1キロメートルを超える小学校の数でございますけれども、7校でございます。

河合委員

 やっぱりちょっと、当然今まではこういうバスを出すという考え方がない中で、ほかの学区のお子さんもある一定納得されていたんだろうなというところはあるんですけれども、ここがバスを出しちゃうと、ほかの学校で遠く通っている子ども、特に一番低学年の時に、親御さんがわざわざついていっているというお話も何度も聞いているところなんですよね。そういう遠い学校に通っていらっしゃる方から何か御意見とか今まで来ていたりしないんですか。

渡邊教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 特に遠い方からバスということを私が直接聞いたことはありません。

河合委員

 私どものほうには、今ちょっと周りからも声が上がりましたけど、遠い学校の方からはかなり、何か御配慮いただけないのかというところは数々御意見を聞いてきてお伝えしてきていたんではないかなと思っています。だからといって、この一番遠いところにバス出すなという話じゃなくて、いいほうに合わせればいいと思うんですよ。今回バスが出せないんだったら、もう少し配慮、じゃあ遠いところを通っている学校の子の配慮、御希望を聞いて配慮してあげる、何かやれることがないのか、希望に対してもっと改善できないのかとかいろいろやれることはあると思うんですけど、そういうことをやってほしいなと思うんですよね。それに対しては御意見ありますか。

濵口教育委員会事務局次長

 今回代替校舎へ通っていただく間のバスの運行ということで考えているところでございます。委員から御指摘ありました、通常の既存の小学校に通うお子さんに対しても、通学距離が長いというところの配慮や何かしらの区としての対応策はないのかという御指摘かと思います。今現在、先ほど御質問の中にありました1キロ以上の学校も複数ありまして、そういった学校を中心として通われている児童や保護者の方のお声をしっかり受け止めて聞くように引き続き努力をしつつ、区として今後どういった対応策が必要なのかということは、この案件とはまた別で様々考えていきたいというところでございます。

加藤委員

 先にスクールバスについてですけど、今の話を聞くと、結局、最も遠い通学距離である白桜小学校を超えないように、だから、直線距離じゃなくて、実際に歩く距離が1.5キロ以上になる場合にはバスを出しますという区全体の方針を出しているということと捉えられるわけですよ。だから、今後再編する際に、徒歩1.5キロ以上の、または25分、30分とかその辺を超えるところについては、今後バスを出すと約束しちゃうような話だと思うんですけど、そういう認識でいいんですか。

渡邊教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 今後の再編の中で1.5キロを超えるということにつきまして、現時点でのところで想定はされていないというところになります。

加藤委員

 ここを再編する中で、そんな距離になるのは全くないということですか。

渡邊教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 はい、そのとおりでございます。

加藤委員

 例えば、塔山小学校は再整備する際にどこが代替とかになるんでしょうか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 塔山小学校はまだ代替校舎は決定してございません。

加藤委員

 でも、考えると、また谷戸小学校のほうが先にできちゃうと、このぐらいクロスした学区になる可能性はあるわけですよね。例えば、九中跡地を使うとかなった場合に、そういうこともあり得る。まあ、どこになるか分からないですけど、そう考えると、何かここで決めると、今後まだ決まっていないところを含めてそういう方針でいきますというのを、だから前例になりますからね。ということになりますけど、まだ決まっていない中で、その1.5キロ以内に収まればいいですけど、もし超えるようなそういう代替校舎になった場合には、仮定の話には答えられないのかもしれないですけど、どうなんでしょうか。

渡邊教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 先ほど申し上げたのは学校再編においてというところで、今後予定されていないということを申し上げました。これが基準になるということについて、一つの基準を示したというよりも、今回のこの件について区として判断したというところになっております。

加藤委員

 でも、いずれにせよ、これが前例になってくるという中では、地域の方がそういう状況が落ち着いたときには、あそこでやったんだから、うちでやらないわけないよねという話にはなると思うんで、そこら辺のことを考えないといけないぐらい結構大きな今回の決定だと思うんで、その辺はよくよくそのルールみたいなものを区として持っていないと、うちもうちもとなってしまうと思うんで、しっかりとやっていただきたいなと思います。

 まだまだ先の話でしょうけど、台数とか予算とかは大体想定されているんですか。

渡邊教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 まだ、どのようなバスを運行するかというところについても様々調査しているところになりますので、具体的な数字が出ておりませんけれども、数千万円規模の金額にはなるだろうというふうには考えております。

加藤委員

 決まっていないことだらけなんで、スクールバスをやめて、中野本郷小学校の新校舎整備について伺います。

 境界のところはじっくり聞きたいので、先に工事期間の長期化というのが、確かに周りを住宅地に囲まれていて、ここに書いてあるところだと、「隣接する道路は非常に狭く、工事車両の搬入が限られるなどの敷地形状から整備工事に時間を要する」というのは、もう今の道路幅の中でやるけど、でかい車両が入れられないから時間がかかっちゃうということですか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 委員おっしゃるとおり、工事車両が限定されてしまうということが一つあります。周辺道路が狭小、工事車両の動線が狭くなるということです。土地形状も工事車両の出入口も少ないということです。あとまた、勾配がきつい部分もございまして、北の端と南の端の高低差が1.2メートル、これも工事の難易度を上げるものでございます。また、グリーンガーデンというものが中野本郷小学校にはあって、この整備、校地内に多数の樹木があります。この樹木をなるべく残すということを地域と御相談しているところでございますので、これも工事の難易度を上げるというものでございます。また、新校舎につきましては、延べ床面積が既存校舎に比べ1.7倍ほど増加していることも工事の難しさの一つというものでございます。

加藤委員

 いや、そんな、ちょっとグリーンガーデンのところは要望を受ける中で分かるんですけど、狭小だというのはもう昔から分かっていたことで、何で今さら、この事実で工事が長期化するなんて言い訳が出てくるのかがよく分からなくて、この検討をするのに何で今さら出てくるんですか、こんな話が。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 工事期間の狭小な道路については、従前からも同じものであるということは委員おっしゃるとおりでございます。ただ、この中の検討、またグリーンガーデンもそもそも検討を今進めている段階ということで、詳しく内部で検討していったところ、やはり本当のところは計画どおりの2年ということを目指していましたけど、難しいという判断に至ったもので、遅いと言われれば、申し訳ございません。

加藤委員

 いや、何か謝って済む話かというぐらいですけれども、何でそれが、何校も学校を建ててきてそれが分からないのかなというのが、それで、何で今さらそれに気づいたのかというのが、そのプロセスを教えてもらいたいんです。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 基本計画をしていく中でも、おっしゃるとおり、建設について時間がかかるのではないかというものも検討の中ではありましたけれども、2年半というものを念頭に置いてやってきたところでございます。その中で、ただ設計も進んでいく中で、それで状況も確認していく中で、やはり2年半という目標は難しいということを判断するに至って3年ということを今回御報告するものでございます。

加藤委員

 それでは、次に、「境界にかかる各種調整」というところですけれども、これは結局境界確定ができていないということを意味しているんですか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 委員おっしゃるとおり、先ほども御説明しました境界の所有権境の確認ができていない部分があるということで、これを実施することに時間がかかるというものでございます。

加藤委員

 2年前に中野本郷小学校の設計に関する工事を、コロナで予算がどうなるか分からないという中で、急に議会の了承もなく止めたというのがありましたけど、そのときに出ていたら同じ問題にぶち当たっていたわけですよね、境界が確定していないという。まずその確認。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 委員おっしゃるとおりでございます。

加藤委員

 そうすると、早くやっていないといけなかった作業なわけですけども、何でやられていなかったんですか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 委員おっしゃるとおり、この工事につきましては、基本設計・実施設計を令和2年に実施する予定でございました。その発注前に区の判断として停止したものでございます。設計する前に所有権境の確認は測量業務の中でやってございます。その中で、本来は所有権境を全部確認するということをすべきであったこと、時間的な制約や業務の中で出来切らなかったものが残ってございました。それを先ほどの河合委員のおっしゃるとおり、この2年間の間にリカバリーというか、もう一回やり直す機会があったんですけれども、そこは先ほど御説明しましたとおり、ほかの進捗する工事もありましたので、2年間そこに手つかずの状態でやってきて、今もう一回そのリカバリーをしているという状況でございます。おっしゃるとおり、この2年間の間に止めている間に何かすべきだったという、このことをやるべきだったのはそのとおりでございます。

加藤委員

 プロセスより、まず確定しなきゃいけない境界はどのぐらいあって、それで決まっているのはどのぐらい、全体の数とできているところはどのぐらいなんですか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 先ほど申しましたように、前回の確認作業で調査では40件超というもので土地所有者を見ていたものでございます。そのうち承諾を頂いたものについては30件弱というところです。それ以外のものは、土地の所有者の方々に会えなかったり、また所在が分からなかったりというものがございます。その後2年間確認作業を行い、もう一度その土地の状況を確認すると、土地の所有権移転がこの時点の中で行われていましたり、売買とか相続とか、またその当時、土地所有者として見ていなかったものもあったというもので、90件程度を土地所有者と今考えてございます。今、この確認作業を含めて、土地所有者と所有権境の合意を目指して今やっているところでございます。

加藤委員

 そうすると、10件ぐらいは確定していなかった上に、相続とかしてしまっているということで、また振出しに近い状況になっているところもあるということですか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 委員おっしゃるとおり、結局数量的には振出しに近いような状況でございます。

加藤委員

 それは、相続で土地が割れちゃっているというんですか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 そのとおりで、この時間の間に売買や相続等もありというところで、最初の40件、それと同じ数量の作業が発生しているというところです。

加藤委員

 確定する際に、測量は委託するとは思うんですけど、境界確定は委託なんですか、直営なんですか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 委託業務の中に入ってございますけれども、場合によっては職員が一緒に同行したりということもございます。

加藤委員

 40件分ぐらいあって30件までやっておいて、残り10件ぐらいが最後やり切らなかったというのはなぜなのか。それだけ一緒に測量業者さんとやってきていたのに、何で途中でやらなくなってしまったのか教えてください。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 契約期間というものが設定されてございまして、1年間の契約であったというところで、その間に現在確認できる資料として、不立会者一覧表というものがございますけれども、これによると、例えば何回も、5回、6回訪問したけれども、いらっしゃらなかったとか、長期入院されていたとか、そもそもその場所が特定できなかったとかいうところで、相手方のあるところで接触できない、また合意ができなかったというものでございます。ただ、それではよくなくて、先ほども一番最初に御説明したとおり、当該学校の立地上の問題として民地がすごくたくさんあるということがもう分かり切ってございます。である以上、例えば、前回は平成30年に実施した確認作業ですけれども、次の年にもう一度引き継いで、平成31年度にもう一回立会いを、期限が切れてできなかったということをリカバリーするような追っかけをやり続けるということをすべきだったところですが、実際それができていなかったというところでございます。

加藤委員

 いや、できていなかったじゃなくて、なぜやらなかったのかというところなんですけど、なぜやらなかったんですか。引継ぎになかったということなんですか。なぜやられなかったのかというのをちょっと。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 当時としては、これもちょっと難しいんですけれども、境界の確定をしない場合、一つはその境界の条件を合意しない状態で建築することは可能で、それを建築面積から外すという作業があります。そうやって下げていって、言い方はあれですけれども、校舎をすごく小さく造ればできるというものもあります。ほかの学校の件でいえば、1件2件合意に至らず、建築面積を少し下げている部分もあると聞いておりますが、今回の場合は、やはり先ほどの十何件で、もう一度調査するところによると、もっと相続が増えているという状況から設計の段階に入って、これをこのままにしておくことは難しいという判断で、やっとというか、今その確認作業を実施しているということが事実でございます。

加藤委員

 いや、全然質問に答えてもらっていないんですけど、何で追っかけなかったのか、その当時でということですよ。2年半たって今さら境界確定のために動き出したのか。なぜ2年半何もしなかったのかという理由を聞いています。

濵口教育委員会事務局次長

 当時のそういった調査で、まだ十分な確認ですとか合意に至っていないというところのその後の再調査といいますか、合意に至るまでの投げかけといいますか動きが、私どもとしましては、結果的にはその中の内部でのそういった課題認識の甘さですとか、情報を確認しながら早め早めに対応するといったことが十分できていなかったということが原因であるというふうに考えてございます。基本設計・実施設計をする中で、改めてそういった測量の確認といったところの課題が浮き彫りになったということで、今回のこういった対応に至ったということでございますので、本来であれば、委員御指摘のとおり、そのときにしっかりとそういう課題の共有ですとか、認識を持って早期に着手をするということが前提であったということで、大変申し訳なく思っているところでございます。

加藤委員

 いや、なぜそれが共有されていないのか。それは隠してしまった人がいたのか分からないですけど、なぜ共有されないのか、引継ぎされなかったのかというのが、原因は分かりますか。

濵口教育委員会事務局次長

 原因と、それが明確にそのことだけということではないかと思いますが、当時の職員も含め、そういった状況にあるということがきちっと職員間で共有をされ、あるいは課長、部長、組織の中でそういった課題をしっかり持ちながらどういった対応を、いつの時期に動くべきかといったことが、しっかりと引継ぎなり報告なりができていなかったのではないかというふうに考えております。

加藤委員

 全く何を言っているか分からないんですけど、だから、こんな大きい案件で、さっき何か答弁、ちょっとおかしいなとは思いますけど、境界確定されていないから学校を小さくすればいいやと当時職員でそういう認識があったかのごとく、何か放っておいたかのような答弁にも聞こえたわけですけど、そんなわけじゃないですよね。確定しないといけない前提でやらないといけないもんですよね、基本的に。その辺の認識を教えてください。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 申し訳ありません。本来であれば全て境界を確定し実施するところが、建物、校舎の建設には重要でございます。

加藤委員

 それで、境界確定していないのは問題だと認識されているから今回のこういう報告だとは思うんですけれども、もちろん。いや、だから、この2年半何をやっていたのかなというのが、だって、設計をかけるときに境界が決まっていないのに絵を描けないじゃないですか、設計図を。令和2年の止めてしまったときに遡っていったら、想定の話ですけど、どうなっていたと思いますか。境界がこんな何件も決まっていない中で設計の工事をしていたらどういうことが起こっていたと想定されますか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 仮定の話でちょっと難しいんですけれども、やはり設計作業に入って設計作業が止まるか何かして、もう一度このリカバリーの境界確認作業を実施することになっていたと思います。

加藤委員

 ですよね。学校を建てるのにやっておかないといけないことですよね。何でやっていなかったのかなと。担当じゃなかったからか分からないですけど、例えば測量の業務を出されていたということですけど、それで境界確定もですけど、報告書が上がってきますよね。完了検査で、その辺でチェックしますよね、もちろん。こんな中途半端な業務で仕上がって、それは協議の中で全部相手があることですから、測量以外の合意のところに関してはなかなか難しかったで、委託業務の発注期間が終わっちゃっているのかもしれないですけど、その報告書をもって、何か次の令和2年で設計業務をかけようという前提の中で、全員というか、かなり100%に近い合意が得られていないと、その業務にかけられなかったわけじゃないですか。そこら辺何で、完了検査としてそれがどうなっていたのかというのは分かりますか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 前回の確認作業等々を実施する測量業務委託の仕様書を確認していますが、所有権境、境界確認作業の部分が特に、先ほど申しましたとおり不十分な部分、不十分というか、相手方がいることで合意に至らなかった期間がそこまでにいかなかったというものがございます。その以外の多角測量、水準測量、高低測量等々の測量業務は実施してございます。その部分で相手方がいるものが不十分であったという状態で時間が終了した。もちろんそのときに、担当者が委託事業者とやり取り等々もしているんですけれども、それでもやり切れていない。委員おっしゃるとおり、それはやはり引継ぎなり何なりして、その問題意識を持ち、次の年に補正でも取って実施すべきものであるんですけれども、そこが結果としてはやっていないという状況で、今この段になってもう一度、建設が近くなり実施しているというところが現状でございます。

加藤委員

 完了検査は基本的にどなたがサインするんですか。その人数とかも教えてもらって。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 検査は当該担当の係長等々が実施するものでございます。

加藤委員

 係長だけなんですか、完了検査は。課長は入っていないんですか。いや、この業務に関しては分からないんですよね。

委員長

 ちょっと休憩しますか。

 

(午後1時53分)

 

委員長

 では、再開します。

 

(午後1時55分)

 

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 当該業務については、金額の多寡に関わらず、検査員は係長、の立会いは係員でございます。

加藤委員

 いや、まあ、犯人を特定するような言い方はあれですけど、そうすると係長が終わっていないことをちゃんと共有できていなかったということになるのかなと思っているんですけど、当時の課長は分かっていたのかなとか、それはどうなんですか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 すみません。そこまではちょっと調査してございませんけれども、委員おっしゃるとおり、大きな業務でございますので、相手方があるため、確認まで全部取り切るということができない。それが直ちに問題ということにはならないにしろ、やっぱり仕事が残っている、やるべき合意ができていないということは課全体で共有すべき問題でありますし、係長が認識し、課長等々で認識し、次の年に異動があったのかちょっと分からないですけれども、引き継ぐべき組織としての問題だとは思います。

加藤委員

 ちょっとその辺の共有の、何ですかね。ほかの業務もそんな適当にやっているんじゃないかと疑わしくなっちゃうぐらい、仕事が終わっていないのに終わったような状態で、引継ぎも何もされていないというのがほかの業務にもあったりするのかなというぐらいちょっと、検査というのがもう少ししっかりなされて、その中から引き継がないといけない事項というのが、この件に限らずあるのかなというのがすごい疑義を生じさせるような案件だなと思っていますし、子どもたちの新校舎を造ることだったり、いろいろ災害の中においては拠点にもなってくるような重要な施設でこういったミスがあるということは本当に看過できないなということで、ちょっと長くなったんで一旦終わります。

白井委員

 それでは、まずバスのほうからいこうかな。これまでの学校再編計画のいわゆる前期と言われた部分から後期のもので通学路の変更が多々あったんですよね。統合校の問題というのはたくさんあって、先ほどバスを出してほしいという、通っている保護者の話ではあったんですけど、本当にお声を聞いていませんか。個人的に聞いていないなどという感想を聞いているんじゃなくて、教育委員会としてこの要望というのはなかったのかと、先ほどの答弁だと僕は思っているんですけども、その声というのは届いていませんか。いかがですか。

渡邊教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 改めて調査をしたいと思います。

白井委員

 間違いなくあります。確認するまでもなく。というか、今回バスの運行をしますという報告に当たって調査していないにもかかわらず、よく答弁に臨んだなと思いますよ。

 それで、ここに出てくる白桜小学校というのは、もともと中野昭和小学校と東中野小学校の統合ですよ。白桜小学校と言っていますけども、旧東中野小学校のエリアのところです。1.4キロとか1.5キロと書いてありますけども、直線と最短距離というものです。実際はこれぐらい、最短と言い方をするとこうかもしれないですけど、ぎりぎりこんなもんかなと。もうちょいあるかもなと思っていたんですけど、恐らく東中野五丁目小滝町会の先のほうまで行くとこれぐらいかなと。この声は間違いなくあったんですよ。現実的に何が起こったかというと、こんな遠くまでは通えないといって、隣の新宿区の落合のほうの小学校に通う子どもたちも多々出たんですよ。一人や二人じゃない。集団で出たんですよ、もはやと。さらに、主要幹線道路をまたぐというところから、早稲田通り、山手通りとこんな大通りをまたいだ上で子どもたちを往来させるのかというところからで、私が初当選したときには既に前期計画というのは確定で、もはや既定路線で動いていると。最後の予算が通るか通らんかぐらいのタイミングではありましたけども、当時の統合委員会の人たちが賛同して組み上げたにもかかわらず、統合委員会の地域の人たちが、やっぱりもう一回再検討してほしいというところから、一体誰が進めてきた計画なんだと訳が分からん状態になって、とはいえ、今取れるのは安全対策だというところから、苦肉の策で僕が考えたのが、早稲田通りと、それこそ山手通りの交差点、上落合二丁目交差点の地下鉄があるんですけど、その地下鉄の使われていない空間がまだあるというところから、これをつないで、地下横断通路をせめて造ろうという提案をして、こんな費用、莫大な予算がかかるので、中野区に出せと言っても無理だろうというところから、その直前に山手通りの拡幅が行われたことから、東京都が起因ですよと。道路がさらに広くなったゆえに交通安全上課題があるというところは、工事費用を全部東京都に持ってもらったわけです。直談判しに行って組み上げてやったんです。そのときに、本当はバスを走らせれば一番いいという声はたくさんあったんですよ。それがかなわないというところから落合へ通っているというやつなんですよ。

 だから、単純に遠い子どもたちがいますよというんじゃなくて、そのときから言われているのは、一体区は何キロ離れたら子どもたちのためのバスを走らせてくれるんですかというお話はあったんですよ。ここに1.5キロと書いてありますけど、さも1.5キロだったら出さないという基準に書いてあるように見えますけど、僕はそうは思っていなくて、これは現実を書いただけでしょう。今回は、代替校舎までが直線で1.8キロで、最短距離で2.2キロと。これで45分ぐらいかかると書いてあるんですけど、これだったら今回走らせるという結論を出したわけでしょう。それで、先ほどの話だと、いわゆるバスに乗れない子どもたちだと1キロぐらいで、最長でと言うんだけど、当然この近くの人たちを乗せなきゃならないだろうし、ここまでは見ますよとやったからという話なので、一概に何キロ以上はという話じゃないんでしょうけど、先ほどから、1.4キロとか1.5キロと出てくるんですけど、今までも何キロだったらバスを走らせるなんて話はしていないでしょう。これだったらやりますと基準を示したようにも見えなくて、ただ一概に言えるのは、今回2.2キロは走らすわけですよ。でしょう。ここはもう事実なんで、確定としていいでしょう。あとは個別のケースだというんでしょうけど、これは考え方をどうするのかというところは、あくまでも個別なケースと言い切りますか。でも、前例として言えるのは、少なくとも2.2キロだと思うんですけど、今までも声はあったって、確認しないと分からないような話なのかと思うし、その上で今回走らすと言ったことで、区はどう責任を感じているのかというところも考えてほしいと思う。単純に個々のケースの、この中野本郷小学校の件だけですよと言うんじゃなくて、ずっとあったんですよ。じゃないかな。その上での結論が今回このエリアを走らすというふうに決めたということじゃないと、なかなかほかのエリアの人たちの話を聞いてくださいとならないと思うけど。ずっと再編をやってきたわけでしょう。それで今回走らすという結論に至ったわけでしょう。走らせるなと言っているんじゃない。だから、そこの、どの範囲だったらやるんだというのと、これ以上は無理だというところを今回初めてやると言ったわけだから、その基準を明示するまではいかないかもしれないけど、この結論に至ったというところを話すべきであって、ここを走らせますよという報告よりも、まずそこじゃないかなと思うんだけど。違うかな。どうでしょう。

渡邊教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 過去の経緯等も含めて、地域の方には丁寧に説明はしていきたいと考えております。バスの運行の走らせるその考え方についても、区が今回の考えに至った部分については説明責任を果たしていきたいと考えております。

白井委員

 それで、ここからですよ。今までの再編のときは、やりませんという答弁しかしてこなかったわけだから。それで実際に今回運行させるとなると、最短で約1キロ。もはや平均よりも短い距離でもバスに乗れる子どもたちが出てくるわけでしょう、一方で。そうすると、ほかの子どもたちがエリアのところでだとか、先ほどの計算で7校と言っていましたか。1キロ超えるという、声が上がってくるというのが出てくるかもというものなんでしょう。それを分かった上で、ほかの対応をどうするのと考えてあげなきゃいけなくて、逆に言うと、いや、今回は2.2キロの遠い子どもたちがいるからバスを走らせるという話に至った。じゃあ、何キロだったらバスを走らせるんだという考えは絶対確認される。その上で、ある程度どの通りを走らせるかというところで、このエリアの子どもたちも入れるというのが出てくるでしょうから、そうすると、乗れる子どもたちと現に通っている子どもたちの公平感というのはどうするのかというところも区は考えてあげないといけない。いや、いや、今までのものは、もう既に結論済みですからやりませんよと言い切るのかどうかですよね。全体として、スクールバスどうするのかという考え方を、本当はきちっと明らかにした上で、ここを走らせますという報告じゃないと、今までの積み重ねの答弁を確認してみないと分からないという答弁からスタートされると、じゃあ今までの議論なんだったんだよと私はまず思いますよ。というのが筋じゃないですか。検討もそうだし、確認もそうですけど。その報告ありきから本当はスタートしてもらわないと筋が違うと思うんですけどね。もう一回聞いておきますか。

渡邊教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 本来であれば、スクールバスの運行の考え方を明確に、そういったものがお示しできれば一番ふさわしいというふうには感じております。現時点で大きく具体的なものがお示しできるわけではありません。今回のこの件についても、距離のこと、あるいは停留所のことを総合的に判断したというところになります。確かに斜線のところが一番ふさわしいかどうかということについても、やはり区として決定することはできずに、地域の方と一緒にこちらについてはやっぱり検討していきたいというふうに考えているところであります。ですので、協議を重ねながら、区としての考え方についても整理していきたいと考えております。

白井委員

 要は、おおむねこの距離を歩かせるには、さすがに教育委員会として忍びないと、申し訳ないというところからバスを走らせるという結論に至ったわけでしょう。その概要の、いろいろな検証の上での結論だと言うかもしれないですけど、そこの基準ぐらいは、概要でもいいと思うんですけど、明らかにしておくべきじゃないですか。例えば、どこか分かりませんよ。2キロ以上というのかもしれないし、1.8キロというのかもしれないですけど、何かこれだと、さも白桜を超えたら走らせるみたいな書きっぷりに見えるけど。じゃあ、白桜の1.5キロはどこに基準があるんだよと確認したくなる。そのときにすら明示しなかったわけですから。これまでは走らせないという基準が1.5キロだったわけでしょう。最長でもって。これだと、走らせるというのが最長の子どもたちが2.2キロになっているんですよ。いや、2キロだったら走らせないんですか。検討の結果だけだからというんじゃないですけど、やっぱりある程度ここはというところは示す必要があるんじゃないですかね。だって、結論だけ走らせるとなっているでしょう。検討の中身は言えませんと。基準は明確にはできないですけど、今回走らせますと結論だけですよ。どうやったら走らせるのかという運行の在り方とかを示さないまま結論だけ出てきているという報告にしか僕には見えないんですけど、どうですかね。

濵口教育委員会事務局次長

 今回の中野本郷小学校のスクールバス導入につきましては、通常の学校のスクールバスとして導入するというのは中野区としては初めてでございます。特別支援学級で一部利用するようなバスがあったものでございますけども、今回につきましては、代替校舎ということで2キロを超える、遠くまで通われるお子さんが想定されるということもありまして、区として様々いろいろ検討を進めた中で導入を判断したものでございます。白井委員が御指摘の、これまでの学校再編におけます統合校においても、かなり通学距離が変わるですとか、あるいは幹線道路を渡らなきゃいけないといったような、そういった御意見、御要望が様々あったというところもございますので、今後につきましては、今回のこの導入をある意味目安といいますか、導入については距離だけではなく様々、大きい通りを渡るですとか、周囲の安全性はどうかといったことも要素としてはありますので、この導入をしっかり検証もしつつ、学校の中での御意見なども伺いながら、区としてどういった対応を基準とすべきかということは改めてまた考えていきたいというところでございます。

白井委員

 もう先に走らせますと結論が出ているから、これから出すしかないのかもしれないんですけど、本当は先にそっちですよね。こういう検証だとかこういう課題があると。さすがにこの課題が残っている部分は、もう走らさざるを得ないんだという結論に至ったというのは分かるんだけど、取りあえず走らせるので、これからその内容について示すと言われたら、後出しじゃんけんにしか聞こえなくて、もうこれに合わせて基準をつくるだけじゃないですか、あとは。もちろん、踏まえた上でこの最終結論になっているんでしょうけど、まずそこですよね。それと、単純にこの中野本郷小学校だけの代替の校舎の話ではなくて、学校再編の前期から後期を踏まえた上での統一した考え方、物の言い方というのをしてもらわないと筋が通らないですよと思います。

 もう一つのほう、次は新校舎の整備について、中野本郷小学校。昨日の給食施設の話もしましたけど、大事な課題が本当に漏れているというか、課題認識があったのかどうかも含めてだし、どうして放置期間があるんだと思う。今回もこれは初めから分かっていて、しかも、放置期間がやっぱりあって、今頃になってという話でしょう。これはそもそも学校の敷地が、いわゆる道路で区画されているんじゃなくて民地との境がたくさんよく分からん状態になっているというのは明らかに分かる。ほかの学校と比べても異色だよね。確定できないという。現状はどうか分からないですけど、平成30年とか平成31年のときに測量は一応したんですか。このときに要は確定できていないということでしょう。にもかかわらず、その後図面が出てくると。それが1か所や2か所なら分かりますよ。最終的にどう調整するかという、設計しながらというものなんでしょうけど、そんな簡単にいかないよというところがあるにもかかわらず、どうしてずっと放置期間があって、その間普通に基本設計・実施設計という予算だけ出てきているんですか。本当は境界確定の予算というのをがっちり取って取り組んで、それについての報告も上げないと駄目だったんじゃないですか。我々は、基本的にこの予算は学校の設計の予算だけだとばっかり思っていましたけど、いまだにこんな問題が解決されずによくやってきたなと今回初めて思ったんですけど、どうですかね。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 委員がおっしゃるとおり、この境界確定の問題について、それを修正するというか、きちんとその手続をするという機会は実は何度もありまして、先ほど申しましたとおり、加藤委員がおっしゃるとおり、最初の境界確定の次の年にやるべきですし、それも不適切でございますが、放置した2年間がありまして、もう一回設計業務に入るという段、予算を確定させる段の昨年秋頃にこの境界が難しいという問題は庁内では議論になってございました。ただ、その際に、委員おっしゃるとおり、もう現状を説明して、明らかにして、補正予算でもお願いして、もう一度これを確認作業を実施したいということを言うべきところを、それもせずに当初予算に組んでいると。それで御説明もしていないということは、先ほどの放置の問題と同じく非常に大きな問題、議会に対しての説明も全然していないという状況でございます。

白井委員

 役所というか、執行部と言ったらいいのかな。いわゆる境界確定がされていないものが大半で、このままではもはや工期が間に合わんと気づいたのが昨年の秋ですか。そこまで報告が上がっていなかったんですか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 聞き取りではそのように聞いてございます。

白井委員

 調査自体は平成30年、平成31年のときにやっていた。いわゆる測量だよね。確定までいっていないんだからね。測量として概算的なものは行っていたというのでいいんですか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 測量業務という名前でございますが、その委託の中に、先ほど申しましたとおり、水準の測量、高低測量、面積の測量、真北測量等々ありまして、その中に現況測量というものがありまして、敷地境界の確認作業というものがあります。この部分について実質的な、先ほど来申し上げているとおり確認作業、承諾等々が行われていないものが放置されていたという状況でございます。

白井委員

 そこから放置状態というのが続いているという話なんで、だから、現場で知っている人は知っていたんだけど、もはや放置状態が続いた上に、その現状すら見落とされていってしまうという、課題が重い。こんなの放置したら問題になるのは明らかじゃないですかと。よくこれでと。その後に出てくる予算が基本設計・実施設計と。何の説明もないまま、実はそれは境界確定の作業はまだ続いていたという話なんでしょう。もう言葉を選ばずに言うと隠蔽に近いですよ。事実、我々は報告を聞いていないから、こんなもんだと。ちゃんとしてくださいとか、早く取り組んでくださいじゃなくて、本当にいいかげんにしろよと言いたくなるぐらいひどいんじゃないですかね。昨日は、あってはならないことだという言い方をしましたけど、これも同じじゃないですか。どうでしょう。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 委員おっしゃるとおり、繰り返しですけど、やはりこれは、昨日の報告にあった事業の放置ということもありますし、加えて先ほど白井委員からも御説明のとおり、何ら議会に対して説明せず、そのことを含めた予算を計上しているという状況は本当に重大なものでございまして、これについては今後もうないようにしなければならないと認識しています。

白井委員

 もはやこれは、変更のスケジュールでいくと、令和5年度で基本設計・実施設計となっていたものが、取りあえず令和6年度までというので期間を大きく設けてあるんでしょうけど、でも、これは基本設計・実施設計の話じゃなくて、要は境界確定にどのくらい時間を要するかというのがメインでしょう。どこまでだったら建物を建てられるかという了承を頂いた上で学校の設計が入るという話に至るわけで、だから、委員会の資料としても、こうやって根掘り葉掘りみんな聞いたから、ようやっと見えるわけなんですけど、これだと単純に何か設計が遅れているとしか聞こえなかったわけでしょう。報告を見たってそうじゃないですか。内容をもう少し、何の落ち度があったんだというのをちゃんと明示しないと、みんな1個1個聞いてなるほどなとなるわけでしょう。これは残る資料にしても、これで分かりましたか。今のたくさん時間を取っての質疑をみんなやっていましたけど。明らかに、どこに課題があるのかと、何が問題だったのかと分かる資料にしてもらわないと、委員会質疑の中でぽろぽろ出てくるのを積み上げてこうなんだなとなる話じゃないんですよ、これ。じゃないですかね。と思いますけど。

 その上で、先ほど加藤委員からありましたけど、大体、隣接の民地が40件ぐらいなんですか。当初は30件ぐらい承諾をもらっていた。あとは未確認が10件ぐらいという話だったんですけど、もう一回振出しという言葉を使われましたか、さっき。これをもう一回40件やらないといけないんですか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 当初、最初の契約で測量をやっていた件数が40件というところでございます。そこから30件弱が承諾をもらって、残り10件ぐらいのところだったというところですけども、時間がたつことによって売買やまた中身の精査等々をしているところ、現状で確認しなければならないというところが90件程度になっている現状でございます。

白井委員

 これはだから、相続人が増えたり分筆が進んでということでなんでしょう。残り10件だったものが90件になったって話ですか、今のは。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 そうですね。承諾された方の相続についても、その権利を継承するみたいな文言を入れる場合もあるんですけど、今回それをつけていない部分もあって、また増えている部分もございます。

白井委員

 もう聞くのが怖くなってきた。いや、だから、要は承諾が取れていないということだよね。そういうことだよね。ちょっと話がそれるかもしれないですけど、うちの所管じゃないんだけど、やっぱり、こういう学校関係も特にそうなんですけど、いわゆるその後、境界確定を絶対しなきゃいけないというときには、単純な測量じゃなくて、やっぱりもう前提とした境界確定の測量をかけないと、こんなことになる。測りました。了承は何となく口約束っぽい状態にしかなっていないというか、現地で会えませんでした。契約期間は終了ですというんじゃなくて、もう絶対やらなきゃいけないというときには、初めから境界確定の費用なんですよ。これは公共嘱託のいわゆる土地家屋の人たちから言わせると二度手間になると。我々からすると、一般の測量の費用とそれから境界確定の費用というのは両方の話で受けることができるんですけど、初めから境界確定はどうしてもやらなきゃいけないというのが分かっているんだったら、その費用をそのまま投げてくれたほうがいい。要は1回測量したものが全部無駄になるという話なんです、今の。やったことがあって、お金かかりますよ、さらにと。何でこんな無駄な金を使ったんだというふうにも振り返ってくる。だから、やれなかったというのだとか放置だというだけじゃなくて、二度手間になるような、2回税金をつぎ込まなきゃならないようなやり方はしちゃいけない。ちょっとうちの担当じゃなくて、それは総務だとか契約のほうになるのかもしれないけど、発注段階から、その結果を受けていないからこうなるわけで、明らかに学校を建てると。もはやそこを確定しないと、どの規模の大きさの建物が建てられるのかというのができないときには、やっておかないと無駄。ましてや、それが放置期間があって、10件が90件になって確認作業が必要ですと言われると、もう開いた口が塞がらなくなるという感じじゃないですかね。

 今となってはやるしかないという話なんでしょうけど、いやもう本当に襟を正してもらいたい。ましてや、昨年の秋に知っていたんだったら、もっと早く報告してください。1年たっているんじゃないですか。執行部が知ってからここに出てくるまでもという話でしょう。役所側は1年間知っていたって話ですよ。所管はもっと前から知っていたって話でしょう。委員会への報告の内容についても、これはちょっと本気で襟を正してくださいよ。じゃないですかね。

濵口教育委員会事務局次長

 今回の中野本郷小学校の新校舎整備の工事の遅れにつきましては、当該の小学校の児童、それから保護者の皆様、改築推進委員会で様々協議もいただいておりますので、そういった地域の関係の皆様にも多大なる御迷惑をおかけすることになりまして大変申し訳なく思っております。また、先ほどから様々御質疑いただく中で、私どものそういった課題の認識の甘さ、それから進捗管理や危機管理の徹底の至らなさ、それから組織の中での情報の共有ですとか連携の不備、また御指摘いただきました予算措置などの手続、それから議会の適切な報告といったところも含めまして、大きな問題であったという認識を持ってございまして、重く受け止めているところでございます。

 今後こういったことをしっかり襟を正してという白井委員の御指摘もございましたので、きちっと今回の問題の検証もいたしながら、問題を区役所で共有することで、こういった組織的な問題による遅延ということが二度と起こらないように改善をしっかりと図ってまいりたいと思っているところでございます。

白井委員

 もうやめますけど、先ほどもちょっと言いましたけど、委員会資料のこれだけ読んでも、今言ったお話、全然分からないですよ。細かく聞いているからだから。多分に落ち度があったんだというところの反省から、本当にその報告の内容にしてもらいたいと思う。これは1個1個聞いてこんなに時間を割いているから分かるけど、これだけ読んでいると単純に設計が遅れているとしか見えない。こんな報告を見ても。と思いますので、報告の内容についてもだし、しっかりと。どうも、何て言うのかな。隠蔽という言葉をさっき使いましたけど、隠そう隠そうとニュアンスを非常に感じる。本当に反省するんだったら、やっぱり報告内容も反省したものにしてもらいたいなと思います。最後は感想にしておきます。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 すみません。今のこの報告についても考えていきたいと思っております。あともう一つ、委員がおっしゃった測量業務についてでございます。この事案が起こってからもう一度庁内でも再発防止について検討しているところでございます。おっしゃるとおり、測量業務というものが何なのか。それをどこまできちんとして区としてできるのか。おっしゃるとおり、土地家屋調査士の仕事にすごく密接するというところで、ほかの区を見当たると、例えば道路関係の経験した土木職を一席用意して、そういうようなことをやっているというところもあると。道路職についてはそういう土木職の経験を持っていたりもあります。ちょっとこの件もありますし、今後建設が続きますので、区としての体制も調整しながらやっていきたいと思っています。申し訳ございませんでした。

羽鳥委員

 スクールバスについてちょっとお聞きしたいと思います。想定案のところで、乗降場所などありますが、これは、「直行便のため、巡回運行(途中下車)は想定していない」となっていて、乗降場所は1か所ではなく何か所かそういう乗降場所があるんですか。

渡邊教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 乗降場所につきましては、鍋横通りで1か所、青梅街道で1か所取れればいいかなというふうに考えているところでございます。

羽鳥委員

 さっきもどうこの123名の子たちを、登録制でやっていくということなんですけれども、どう運行するかという話もありましたけれども、これは登録した子ども、児童というのは必ず毎日乗っていくということですか。

渡邊教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 まだ具体的に、細かなところにつきましては、今後の検討ということになります。想定されるものとして、一定程度登録をしないと、安全確保という観点から難しくなるだろうということがございますので、そのような考え方を今持っているというところになります。ただ、今委員おっしゃったような、じゃあ一度登録したらずっと乗らなければいけないのかということになりますと、またそこは詳細を詰めていかなければならないかなというふうには考えております。

羽鳥委員

 今後の検討のことが多いかと思うんですが、例えば、帰りの便とかは、時間によって何便かあるみたいな、そういった感じになるんですか。

渡邊教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 下校時につきましては、学年によって時間が変わりますので、複数便は必要になるだろうというふうには想定しております。

羽鳥委員

 例えば、キッズ・プラザとか利用した子どもたちが、学年によって乗る便が決まっているのか。それともキッズ・プラザを利用した子たちが後ろの便になる、そういうのではないんですか。

渡邊教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 今は、下校の時間が低学年と高学年で変わりますので、そのために複数必要だろうというふうに想定しているところです。

 それからもう1点、中野本郷小学校につきましては、現在キッズ・プラザは配置してございませんので、現在考えているのは登下校時の時間の差によるものというところです。

委員長

 休憩します。

 

(午後2時29分)

 

委員長

 では、再開いたします。

 

(午後2時31分)

 

 他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了いたします。

 次に2番、中野区子ども総合計画(素案)についての報告を求めます。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 それでは、中野区子ども総合計画(素案)につきまして、資料(資料4)に沿って御報告させていただきます。

 第3回定例会の当委員会におきまして、総合計画(骨子)を御報告し、御意見、御議論を頂き、それらも踏まえながら、総合計画の策定に向け検討を進めてきたところでございます。このたび、子ども・子育て会議及び子どもの権利委員会での審議等を踏まえ計画(素案)を取りまとめましたので御報告いたします。

 1番、構成でございますが、第1章から第5章、参考資料という構成でございます。

 2番、総合計画(素案)でございますが、別添資料を御覧ください。まず第1章、計画の基本的な考え方でございますが、1ページから4ページにかけて、1、計画策定の背景・目的、2、計画の位置付け・他の計画との関連、3、計画期間・計画の対象を記載してございます。

 次に第2章、子どもと子育て家庭、若者を取り巻く状況でございますが、5ページから、1番、子ども・子育てをめぐる動き、2、中野区の状況、48ページからは、3、子どもへの意見聴取を記載してございます。

 次に第3章、計画の展開でございますが、55ページから、1、計画の基本理念、2、基本理念を実現するための目標、3、計画を推進するための視点、4、計画の体系を記載してございます。計画の体系につきましては前回お示ししているところでございますが、基本理念を実現するため、五つの目標を設定し、それぞれの目標を達成するための取組の方向性、主な取組を掲げ、主な取組に合致する事業を記載するという形でございます。

 60ページからは目標ごとの記載となりまして、最初が「目標Ⅰ 子どもの権利を保障し、子どものすこやかな成長を支援する」でございます。

 構成としましては目標ごとに背景がございまして、次のページには、取組の方向性、(1)子どもの権利に関する理解促進となり、取組の方向性ごとに現状と課題、方向性、成果指標と目標値を記載してございます。

 さらに62ページからは、主な取組①子どもの権利の普及啓発となりまして、主な取組ごとに事業を記載する形でございますが、その中でも特に重点的に取り組んでいく事業を重点事業として位置付け、重点事業については事業の成果指標と目標値を記載してございます。

 以下同様に、65ページからは取組の方向性、(2)子どもの意見の表明・参加の促進、68ページからは、取組の方向性、(3)子どもの居場所づくり、学び・遊び・体験の支援、76ページからは、取組の方向性、(4)子どもの権利侵害の防止、相談・救済となります。

 84ページからは、「目標Ⅱ 子どもが安心して育つための家庭への支援を推進する」でございます。

 同様に85ページからは、取組の方向性、(1)妊娠から子育てにかかる切れ目のない支援、93ページからは、取組の方向性、(2)生活に困難を抱える子育て家庭への支援、98ページからは、取組の方向性、(3)子どもの発達・成長に応じた支援となります。

 102ページからは、「目標Ⅲ 子どもと子育て家庭を支える教育・保育環境を整備する」でございます。

 同様に103ページからは、取組の方向性、(1)幼児期から学童期の教育・保育施設の整備、107ページからは、取組の方向性、(2)質の高い教育・保育サービスの提供となります。

 112ページからは、「目標Ⅳ あらゆる若者の社会参画を支援する」でございます。

 同様に113ページからは、取組の方向性、(1)すべての若者のすこやかな成長支援、117ページからは、取組の方向性、(2)若者の課題解決に向けた支援となります。

 122ページからは、「目標Ⅴ 子ども・若者の成長を地域全体で支える環境づくりを推進する」でございます。

 同様に123ページからは、取組の方向性、(1)地域における子育て支援活動の推進、126ページからは、取組の方向性、(2)子育て世帯が住み続けたくなる環境の整備となります。

 次に第4章、子ども・子育て支援事業計画(第2期)中間の見直しでございますが、こちらにつきましては、子ども・子育て支援法に基づき、令和5・6年度の2か年の教育・保育施設等の需要見込みと確保方策を明らかにするものでございます。

 137ページからは、(1)幼児期の教育・保育となり、教育・保育施設の需要見込みと確保方策を記載してございます。

 141ページからは、(2)地域子ども・子育て支援事業となりまして、子ども・子育て支援法で定められた13事業の需要見込みと確保方策を記載してございます。

 最後に第5章、計画の推進でございますが、157ページから、1、計画の推進体制、2、計画の点検・評価の実施を記載してございます。

 それでは、最初の報告資料にお戻りいただきまして、3番、意見交換会等の実施でございますが、(1)意見交換会の日程につきましては、記載のとおり計6回を予定してございます。米印が記載されている回につきましては子どもも参加しやすい形式で実施いたします。

 (2)関係団体等からの意見聴取でございますが、意見交換会のほか、ハイティーン会議を含む関係団体等から意見を聴取いたします。

 (3)意見募集でございますが、電子メール等で区民から意見を募集します。

 (4)周知方法でございますが、区報のほか、中野区ホームページ等により周知をいたします。

 最後に4番、今後のスケジュールでございますが、これまでの御報告から変更はございませんが、意見交換会等の実施結果を踏まえまして、令和5年1月に計画の案を取りまとめ、2月上旬にパブリック・コメント手続を実施いたします。その結果を踏まえ、3月に計画を策定することを考えてございます。

 御説明については以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はございますか。

河合委員

 子ども総合計画、大変厚い冊子の中にたくさんのことが記載されていて、昨日の夜に楽しく読ませていただきました。中で、子ども・子育て会議と権利委員会の審議と、まずこの表紙にこれまでの審議を踏まえてと書いてあるんですけれども、そもそもこの計画自体は区の中だけじゃなくて、この二つの委員会を外部の組織として意見を聞いてきたということでしょうか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 この子ども総合計画の素案を取りまとめるに当たりまして二つの附属機関がございまして、一つは、子ども・子育て会議、こちらについはて計7回審議を頂きました。もう一つは、子どもの権利委員会でございまして、こちらについては当委員会にも中間答申を御報告したところでございますが、計5回実施をしまして、これらの附属機関の審議を踏まえて、区のほうで素案のたたき台を作成し、さらに、こちらの附属機関に対して、それに対する具体的な意見をもらい、意見の反映に努めて、素案のほうを取りまとめてまいりました。

河合委員

 ありがとうございます。意見交換会の中でも、子どもを対象として意見を確認していくというところがあって、子どもの権利を踏まえた総合計画だからそういうふうな丁寧な御対応なのかなというのは思っているところです。関係団体のほうにはハイティーン会議が含まれているんですけれども、小学生はハイティーンに含まれていないと思うので、そういう小学生は基本的には児童館で御意見を伺うというようなことで子どもの意見として聴取する予定でしょうか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 御指摘のとおり、団体意見交換会としまして実施するのはハイティーン会議になりまして、こちらについては中学生・高校生が参加しているものになります。これに加えまして児童館、また、今回は中野東図書館のティーンズルーム、こういったところも活用しまして、小学生をはじめ、多様な子どもの声を計画に取り込んでまいりたいというふうに考えてございます。

河合委員

 子どもの声というのは、基本的にはそういうところでランダムに取り入れていくというところになるんですかね。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 素案の意見交換会としてはそのような形で取り入れてまいります。ただ、素案を取りまとめるに当たりましても、個別で意見聴取をしたりして、そこでの意見も素案に反映されておりますので、今回はそのような形で、子どもの声を多様に取り入れて計画をつくってまいるということを進めてきております。

河合委員

 以前から学校さんに御協力していただけることはないのかというのを、子どもの権利のときには言っていた気がするんですけど、今回はそういうことはやる予定ですか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 今回は素案の意見交換会という形になりますので、開かれた児童館や図書館においでいただいた方に対して説明をするというような形になります。ただ、情報の発信としまして、今回は区立小学校の4年生以上と中学生についてはタブレットにチラシのほうを配信して、児童・生徒に対して意見交換会の内容について周知していく予定でございます。

河合委員

 ありがとうございます。意見交換会の周知は大事だと思うので、そういうふうに丁寧にやっていただける、また学校さんに御協力いただけているというのは非常にありがたいなと思いました。丁寧に子どもたちの意見も取り入れていただきたいなと思っております。

 その上で、なるべく簡潔に終わらしていきます。子ども総合計画の本編に入ります。

 まず、23ページに、幼稚園利用者、保育園利用者の推移というのがこれまで載っています。これは、これまでの子ども計画にも載っていたページかと思っています。これまで私のほうでも未就園児のほうの支援というところで、未就園児は区内にはどれくらいいるんだろうというのを把握する中でここの数字をよく使っていたんですよね。今後、未就園児というところを区としてもしっかり、もう少し支援の幅を広げていく必要があるのではないかというところは、様々御指摘あるかと思うんですけど、なかなか接続していないから未就園児というところで、数を把握していくのは難しいんではないかなとは思うんですけども、今後、そういう意味では、やはり数字の把握というか実態把握というのを、ちょっと未就園児に関してはきっちりしていかなければいけないと思っております。そこに関してはどう考えますか。

藤嶋子ども教育部幼児施設整備担当課長

 未就園児の把握につきましては、委員御指摘のとおり、確かに難しい面はございますけれども、保育園・幼稚園課としましては、一定推計というところはしてございまして、実際に未就学児の人口から保育園・幼稚園課のほうで把握しております保育園ですとか幼稚園、それから認可外の保護者補助、こちらのほうを受けている方については、一定そういった認可外の保育施設に通園されているということになりますので、そういった方を引いた、その残ったところというところで未就園児である可能性が高いお子さんというところで、人数のほうは一応推計はしているというところでございます。

河合委員

 これまでそういう未就園児という方々は、どこまできちんと追っかけていたのかなというのはあるかと思うんですけど、おおよそは、やはり児童館であったりすこやか福祉センターであったりというところで、保育園・幼稚園に行っていない方の御支援というか、接続先はそういう場所になってきていると思うんですよね。今後この未就園児に関しての実態の把握やその支援の在り方も含めていろいろ御検討されていく中では、当然実態把握のほかにどこがちゃんと支援していくか、どこで把握していくかというのも大事になってくると思うんですよね。それは、実態把握も含めて今後どうやっていくか確定していくということになるんですか。

古川児童相談所長事務取扱

 今、私ども児童相談所の前身の子ども家庭支援センター時代から、年間まれにお子さんの養育が心配だというようなお声を頂いて調査をすることがございます。その調査の中で、お子さんの養育というところに課題があれば、今でいえば、私ども児童相談所や、あとすこやか福祉センターのほうと連携をしながら適切な養育できるかどうかといったところの支援は行っていけるかなというふうに考えてございます。

河合委員

 心配があってから接続するんじゃなくて、大事なのは心配なことが起きる前から状況を知って把握しておくことだと思うので、これはしっかり今後、どういう取組を行っていく必要があるのかというのは検討していっていただきたいなと思っているところなんですけど、いかがですか。

小田子ども家庭支援担当部長

 今、児童相談所長のほうからもお話がありましたが、課題があれば当然児童相談所のほうで対応していたり、以前であれば子ども家庭支援センター、すこやか福祉センターなりで対応しております。それ以外に国のほうから毎年、いわゆる調査依頼というものが来ております。その中で、先ほど藤嶋課長のほうから答弁させていただきましたが、まずいろんな園につながっている子、いろんな補助金を受けている子から除いて、さらに、例えばすこやか福祉センターでケースの関わりがある。それ以外に、例えば病院なりの通院記録があるというようなことでどんどん、いわゆる関わりがある、私たちのほうである程度データが取れている子をまず引いていきまして、最終的には、ほとんど十数名ですね。そこのどういう、いわゆる何かがあるのかがよく分からないという場合には、子ども・若者支援センターの子ども・若者相談課の職員なりが現地を訪問して、実際行ってみて、家庭内保育であったりして元気でいらっしゃるというようなことをしておりますので、そこで居所不明児と言われているものはないというふうに把握をしております。日常から確かにおっしゃるように、児童館ですとか様々、子育てひろばなどで、家庭内保育の中で関わりがあるお子さんが多いというふうには認識してございます。

河合委員

 ありがとうございます。これは、私、過去に一般質問で、保育園のほうで登録保育園をつくって全児を把握するということもしていくとか、そういうような接続先をきちんと確定させておくということは、実態把握のためにも必要じゃないかということを指摘させていただいております。これはぜひ今後、未就園児の接続というところもしっかりと御検討を頂けたらと思っています。

 続きまして子どもの権利、62ページのところに参ります。これは、普及啓発はパンフレットの話が書かれています。この間の子どもの権利委員会のシンポジウム、あれはすごくいい、すごく楽しい内容で聞かせていただいてよかったなと思っていたところで、ああいうシンポジウムというのは、興味関心が高い方は見られるんですけど、やっぱり興味関心がない方にどれだけ普及させていくかという、一般の方に子どもの権利をどう普及させていくかという視点をもう少し持っていただいたほうがいいんではないかなと思っております。普通の一般に過ごしている方をどう巻き込んでいくか。それが、例えば児童館に来ている人に何かうまく接続していくとか、今であれば、プレーパークというのは子どもの権利をかなり具体化しているところだから、そういうところでももう少しそういう関わりを持っていけるようにするとか、いろいろやれることはまだあると思うんですね。ぜひそういう普及啓発を、一般のリーフレットを配ったから普及啓発、興味関心ある方にお届けしたから普及啓発ではなくて、一般の過ごしている普通に生活されている方にいかに浸透させるかという視点をもう少し加えていただきたいと思っているんですけど、いかがでしょうか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 実際に子どもの支援に携わっている方だけではなくて、一般の区民の方に対しても子どもの権利を普及していくというのもとても大事な視点かなと思っておりまして、ここの普及啓発事業としまして、リーフレット以外に様々な手法、様々な立場の人や所属を想定していろいろな手法で周知していくというのが子どもの権利委員会の中間答申でも御指摘されているところでございまして、区として様々な方を想定した上で、様々なチャンネルで普及のほうをしていくことが重要かなというふうに考えてございます。

河合委員

 ぜひ関わる人をどんどん多くしていって普及啓発というところに努めていただけたらと思っています。

 次のページに、子どもの権利に関する学習機会の充実というページがあるんですけど、私これは再三言っているんですけど、子どもの権利を一番普及しなきゃいけないのは庁内だと思っているんです。庁内が子どもの権利のことをどれだけ分かっているのかなというのをずっと言っています。ここにその視点が抜けているんじゃないかというのを心配しています。もう少し庁内で普及させるというところは、ここに必要ないものなんですか。入れたほうがいいんじゃないですか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 まず、中野区の中で中野区の様々な施策の中に子どもの権利の視点を入れていくというのが重要になるのかなと考えておりまして、ここの64ページの重点事業、「子どもの権利」に関する研修・講座という項目がありまして、その中のまず最初に、区の職員、あと学校の教職員、こういったところに対する研修や講座の実施というのが我々も重要かなと思っておりまして、こちらの事業の中に記載しているところでございます。

河合委員

 ありがとうございます。私、結構、昨日の教育ビジョンで不安に思っているんですよ。子どもの権利をせっかくつくったのに、あまり反映されないんじゃないかなとすごく思っていて、この講座でそれが本当に、その担保になるのかというのは心配しているんですよ。取りあえずこれぐらいにしておきますけど、講座をすれば本当に普及啓発なのか。その意識浸透まで本当にたどり着く指標になるのかなというのを心配しておりますので、ちょっといろいろ具体的に進めていく中でしっかり取り組んでいただきたいと思います。

 67ページです。ハイティーン会議について。この間、若者会議とハイティーン会議が一緒になってやっていたという、誰でも参加できる場みたいなのに行ってまいりまして、何かすごくいい取組だなと思って、今中野区がハイティーン会議の中身をどう変えていくかというのを、これまで議論されてきた中で、外に対する広がりというのを目指してきたんだなというのを体現させていただいたなと思っていて、このハイティーン会議というのが、一部の人じゃなくて、もっともっと多くの人が関わっていける取組、仕組みなんだなというのを、それは実体験で思ったんですね。だから、子どもたちが何かを挑戦して、それに関わる子どもや大人が増えていくという取組は非常によいと思っていて、ここに「ハイティーン会議におけるチャレンジ件数」というのを挙げているというのが、もっともっとそういうことが広がっていくということを想定されているのかなと思うんですけど、それは一応そういうことでよろしいんでしょうか。

細野子ども教育部育成活動推進課長

 このチャレンジ件数につきましては、今委員おっしゃるような内容でございまして、今年度の報告会については、この後予定をしておりますが、現在は全部でプロジェクトが八つほど進行しておりまして、そういったことを今後もより拡充していきたい、そんなふうに思っているところでございます。

河合委員

 ありがとうございます。ハイティーン会議は中高生が今主になっていると思うんですけど、我が会派からも、もっと小学生の意見も生かすような機会があったらよいのではないかという話をさせていただいております。そういうのは、今後は検討されていくんでしょうか。いくんであれば、どこかに記載はされていないんでしょうか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 子どもの権利に関する条例第14条に基づく子ども会議につきましては、現在ハイティーン会議を条例で定める子ども会議として位置付けているところでございます。今後は子どもの権利委員会の中で、子どもの意見表明、参加の在り方について、深く御議論いただくことを予定しておりまして、そうしたものも踏まえまして、小学生を対象とする子ども会議の在り方について検討を進めてまいりたいというふうに考えてございます。

河合委員

 ぜひ在り方を検討するんだったら、目指すものとして、この方向性とか取組の中に入ってきてほしいなというのがありますけど、それはいかがですか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 こちらの67ページの主な取組の②で、子どもの意見表明・参加の機会の確保、また前のページの主な取組①、子どもの意見表明・参加の仕組みづくりという中で、どういう仕組みを整えていくのかというところを規定しておりますので、その中で具体的な在り方についてもお示ししてまいりたいというふうに考えてございます。

河合委員

 ありがとうございます。子どもといっても特に私たちとしては小学生も含めてというところがありますので、そういう文言が入ってくればいいなとも思いますので、ぜひ御検討ください。

 69ページに児童館について書かれています。今現状の指標として、児童館1館当たりの年間利用者数というのが出ているんですけど、これは今後はこういうふうに来館者数の増加を望んでいくという方向性でやってくということですよね。この成果指標を出しているということは。

細野子ども教育部育成活動推進課長

 より多くの方にお越しいただけるように、活用いただけるように年間利用者数を伸ばしていきたいという考えでございます。

河合委員

 魅力ある場所になれば、おのずと利用者も増えるでしょうし、これは児童館が今後どれだけその魅力や利用しやすさなど、またその情報を発信していったりというところの改善がかなり必要なんだろうなと思っていますが、やっぱりサードプレイスというところは、国としてもかなり今力を入れて検討していかなければいけないというところで、児童館の魅力向上というところにおいては、職員の皆さんの意識もかなりもっともっと外に出ていくなど、上げていっていただかないといけないと思っていますけども、そこについてはいかがですか。

細野子ども教育部育成活動推進課長

 児童館の運営につきましては、児童館は児童福祉法に基づく健全育成のための施設でございますが、そういった取組を進め、また事業の内容についても、より多くの方に御利用いただいて共感いただいて、いい場所だねというふうに思われるような、そしてそのよくなったといったところを実感できるような取組を進めていきたいというふうに考えております。

河合委員

 ぜひともよろしくお願いします。

 79ページに、いじめ、不登校についてが書かれています。ここの成果指標で、「不登校の児童・生徒のうち関係機関につながっていない子どもの割合」というのを出していて、すごく面白い数字だなと思いました。昨日の教育ビジョン、この数字を使えばいいんじゃないですかと思ったんですけど、そこはいかがですか。ぜひこの数字を使えばいいんじゃないですか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 教育ビジョンは、少し大きな桁で書かせていただいておりますので、こちらのほうに具体的な数字を示し、担任だけが関わっているということではなくて、関係機関ですとかスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー等がしっかりと関わっていけたらというふうに考えています。

河合委員

 この指標が分かりやすいから教育ビジョンにのせてほしいという意見なんですけど、どうですか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 指標としてはしっかりとこちらの数値で不登校対策には取り組んでいきたいなとは思っていますので、教育ビジョンにのせるかどうかにつきましては、またパブコメ等を受けながら、再度検討はしていきたいというふうに考えております。

河合委員

 ありがとうございます。全体を通して、昨日の示された教育ビジョンと整合性が取れて書かれているのかなと。見比べたわけじゃないので気にしているところです。せっかくいい子ども総合計画ができたんで、きちんと関連づいたもの、この中に入ってきているものが必ず向こうには入っていて整合性が取れているという状態にしておいていただきたいなと思っていますけど、教育ビジョンをつくっている側としてはどうでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 教育ビジョンにつきましては、あくまでも教育委員会のほうの権限の部分のところについて記載しておりますので、主に学校教育の部分ですとか、昨日も御質問のありました社会教育に係る部分について記載しております。ただ、こちらの総合計画のところに全くそんなことがないかというと、一部確かにございます。例えば就学前教育のところにつきましては、本来であれば、保育園は総合計画のところですけども、教育の観点がどうしても入ってきていますので、昨日の教育ビジョンの中にも入ってきているということになりますので、一部重なるところはございますけれども、対象とするところは基本的には変わっているものというふうには捉えております。

河合委員

 同じ区の方針の中であるので、違う課がつくっているからといって方針がずれていいのかな、考え方がずれていいのかな。まあ、ずれてはいないんでしょうけど、ちょっと気にはしているので、そこはきちんと大きな総合計画で示されているところ、教育ビジョンで示されているところは、整合性を取っておいてください。80ページのヤングケアラー支援が地域包括ケアだけになっているんですけど、昨日、教育ビジョンの中にはのってきているから学校教育も関わると思うんですけど、関わらないんですか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 学校としましては、ヤングケアラーの状況がかいま見えるような、完全に子どもから発信、そういう信号が出るケースもあると思うんですけど、なかなかやはり見えにくいところがありますので、学校のほうでは毎日の様子を見て、少しでも何か変化が現れているようなところは、しっかりと教員のほうで気づいて、関係機関と連携をしながら対応していけるようにという、その窓口といいますか、発見するということでは、学校のほうでもしっかりと対応していきたいというふうには思っているところでございます。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 計画の記載の仕方としまして、こちらの担当課につきましては、その事業を所管している主になるような課を記載しているというのがこの計画の構成でございます。当然、取組によりまして複数の課で取組を進めるものもあるかと認識はしてございます。

河合委員

 いや、でも、ヤングケアラーのそういう課題発見なんかは、今後学校で一緒にやっていくという話だったと思うんですよね。そういう意味では、ヤングケアラーに関してはもう少し学校も担当課の中に入って責任を持ってやっていくべきだと思うんですけど、それについて見解いかがですか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 学校でできる支援はしっかりとやっていきたいなというふうには思っているところです。ヤングケアラーのその子自身の家庭環境ですとか保護者への支援というところでは、なかなか学校のほうで十分な対策なり手だてが打てないところもございますので、ぜひいろんな課と連携をしながら、学校は学校でできることをしっかりと行いながら関わっていきたいというふうには考えております。

委員長

 一旦休憩します。

 

(午後3時05分)

 

委員長

 では、再開します。

 

(午後3時25分)

 

 引き続き、子ども総合計画(素案)について質疑ございますか。

河合委員

 先ほど伝えましたヤングケアラー支援、やっぱりこれは所管、学校を入れるべきだと思います。ぜひこの学校を入れる方向性で検討していただきたいと思っていますが、いかがですか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 ヤングケアラー支援につきまして、主となって今進めております地域支えあい推進部とも協議した上で、区としてどのように進めるのかというところを再度検討していきたいと考えてございます。

河合委員

 では、ちゃんちゃん進めます。87ページで、予防接種と母子手帳の発行について書かれております。これをもらっていない人、母子手帳を実はもらっていない方というのもかなりいらっしゃるというお話を聞いています。また、予防接種を、ワクチン忌避とかではなくて、もう打たせていないという、ネグレクトにつながる、発見になる可能性があるという話も聞いております。ここら辺の対応というのは、ここは漫然と母子手帳とか予防接種の事業として実施していくことではなく、そういう観点からも、もう少しここの2か所に関しては、そういう視点を入れるべきではないかなと思うんですけど、それはいかがですか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 母子手帳の交付につきましては、交付申請に来ないケースにつきましては、現在すこやか福祉センターにおいて医療機関など多様な機会を捉えた通報体制を整えまして、年間110件程度対応を図っていると聞いてございます。こちら、確かに母子手帳を取りに来ないケースというのは、かなり様々なリスクが高いということで、すこやか福祉センターとしても重要な視点であるというふうに認識しているというふうに聞いてございます。

河合委員

 ありがとうございます。これは、この話もそうなんですけど、ここら辺に、リプロダクティブ・ヘルスやセクシャルヘルスという観点が、なかなかここまで細かい話になってくると計画にはのせにくいかなとは思うんですけど、もう少しそういう観点からもしっかりとした記載の検討はいただきたいなと思っていますので、これはあくまで要望で結構ですので、ちょっととどめおいていただけたらと思っています。

 100ページに医療的ケア児に対しての記載がございます。これはかなりコーディネーターの連携支援の場をつくっていただいたりするということが、この間、厚生委員会のほうでも報告されていまして、すごくありがたいなと思っているんですけど、その議論を待つんではなくて、やっぱり保育のほうで、さらに受入れ体制の拡充支援というところはしっかりとやっていってほしいと思っているんですね。多分協議の場からまた課題が出てきて、それの対応というところはあると思うんですけど、もう現時点で分かっている課題に関しては、我々からも一般質問などでかなり指摘させていただいていると思うんです。こういうところの目指す範囲に、そういうところでの解消が書かれていないんじゃないかなというのを気にかけているんですけれども、それについては今後、頑張っていくことに対してもう少し記載していただけないものですか。

半田子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 医療的ケア児につきましては、今、区立保育園のほうで3園で受入れのほうをしているところでございます。委員御指摘のとおり、受入れの保育園の数ですとか、またその後の学校への連携、またさらには地域保育園での受入れですとか、あと受け入れる医療的ケアの種類につきましても様々御要望のほうを頂いているところでございます。ただ、医療的ケア児につきましては、お子様の安全確保が第一になるかと思いますので、あくまでも安全を確保した上での受入れということになるかと思いますので、その辺りにつきましては、今後慎重に検討を進めていきたいというふうに考えてございます。

河合委員

 既にほかの自治体で実施できていることが中野区でできないことはないと思いますので、ぜひそういうところをしっかりと研究して改善にすぐに至っていただきたいなと思っています。

 106ページの学童クラブに関してお伺いします。整備・運営というのが拡充がどんどんされているところだと思っています。公設民営園以外に中野区では私立、足りない、不足に関しては民間の園というのも誘致してお願いしているかと思うんですけど、その民間園に対しての質の担保というところは今どういうことをされていますか。今後そういう民間園の質の担保というところをもう少し、保育の質の中でざくっと言うんじゃなくて、しっかり学童クラブとして目指すべきではないかなと思っているんですけど、いかがですか。

細野子ども教育部育成活動推進課長

 民設民営の学童クラブにつきましても、保護者の方が、うちの学童クラブの利用案内に基づいて、そこから選んでいただいた施設というふうに認識をしております。民設の学童クラブにつきましては基準を定めて、そこに運営費補助もしているところでございまして、区としても運営に対して一定の責任を持っているというふうに認識してございます。したがいまして、こちらにつきましても、その質の担保につきまして指導をしていく立場にもあるというふうに考えておりますので、そういった質の担保につきまして、これから施設の巡回やあとはヒアリングやそういったこともより進めていきたいと考えております。

 なお、現在でも、民間学童クラブではありますが、情報交換会等を定期的に開催をし、その質の確保に努めているところでございます。

河合委員

 ありがとうございます。今のこの書き方が、基本的に現時点の子どもたちの遊ぶ状況としての質というところの視点では書かれているとは思うんですけど、例えば保育である巡回指導みたいな意味での質の担保というところの記載が見受けられないのかなというのを心配しているので、やっぱりその視点はきっちり学童のほうにも入れていただかないといけないのかなと思っています。なので、要望で結構ですけど、お願いいたします。

 114ページです。若者の情報発信事業の指標がツイッターのフォロワー数になっているんですけど、これはツイッター、もしかしたら今後なくなる可能性もちょっと何かにおわせがあるわけじゃないですか。これはいいのかな、指標として、ツイッターでと思って。例えば、ホームページを作るというところを言っていらっしゃったと思うんですけど、閲覧数とか、もう少しこの全ページに関わっていく人数みたいなのがあったと思うんですけど、もう少し何か違う指標もなかったもんかなというのを思っているんですけど、これは大丈夫ですか。ほかの指標は何か見当たらないですか。

細野子ども教育部育成活動推進課長

 発信事業の成果としては、どれだけ見ていただけたか、浸透したかということだというふうに考えています。確かにツイッターが永遠にこれでというのは御懸念されるところは理解しますが、現時点ではこの指標が適切と考え、ホームページよりはツイッターのほうが若者の受け止めにはふさわしいのかなというふうに考え、示したところでございます。

河合委員

 ありがとうございます。先ほどホームページの指摘もさせていただいておりますので、一応再検討ぐらい中で話すぐらいはしておいていただけたらと思います。

 120ページです。ひきこもり支援がされるというところで、厚生委員会のほうでひきこもりサポーターというのが主な取組の中で出てきているという話を聞いたんですけど、多分細かいことは分からないかなと思ってはいるものの、9年目に30人しか増えないのかというのが気になっているんですけど、これぐらいの人数は、1回の受講数からしたらこれぐらいなもんなんですか、人数。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 こちらのひきこもり支援事業の成果指標につきましては、地域包括ケア推進課所管ということで、今後こういったサポーターの登録のほうを進めていくということで、5年後の令和9年度の1年間の目標値というのが30人というふうに伺っております。ちょっと詳細については別途確認のほうをさせていただきます。

河合委員

 ありがとうございます。これは普通に1年間でならしたら5人とか6人になるんじゃないかなというところが、何かこの数字だとそういうふうに見えるので、本当にそうなのか、1年間で何人受けられて、そうしたら9年度の目標はこんな感じにならないんじゃないかなとちょっと思ったので、確認しておいてください。

 129ページに子どもの犯罪というところ、安心・安全や犯罪というところがあります。こういうところに、もう少し性犯罪とかに巻き込まれるというところの懸念とか、全体を通して思っているところなんですけど、やっぱり包括的性教育視点とか、そういうのが抜けているんじゃないかなというのを心配しています。情報モラルだけにとどまらないと思うんですよね。性犯罪は本当に、この間も同じことを言っていますけど、加害者側にもなり得る話だと思うので、ちょっとこれは情報モラルとかとは視点が違うと思っています。ほかに、もう1ページどこかに、子どもが犯罪に巻き込まれるとかのページがあったと思うんですけど、そういうところにはきちんとそういう視点での事業内容、事業検討していっていただきたいと思っているんですけど、いかがですか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 こちらの内容は、多分どんどん子どもたちが身につけなければいけない力というのも変わってくるだろうというふうに我々も思っているところです。情報モラルというふうな書き方をしておりますけど、当然被害者にも加害者にもならないというような視点を持って取り組んでおりますし、セーフティ教室の中でも、そのときそのときにタイムリーな話題を取り入れて指導を行っていきたいと考えております。

河合委員

 ありがとうございます。先ほど申し上げましたとおり、全体的なところでリプロダクティブ・ヘルスなどの話もさせていただいているんですけど、そういう視点が欠けているのではないかというところは指摘しておきますので、そういう視点からも課題の中でどこか取り入れられるところがないかというのは、ちょっと引き続き御検討いただきたいと思っています。

 最後に保育園の需要の数が137ページ、保育の需要、これはいつも、子ども・子育て支援事業計画に載っている数字だと思うんですけど、前回の子ども・子育て支援事業計画では、計画どおりの数字で進んだんでしょうか。

藤嶋子ども教育部幼児施設整備担当課長

 実績といたしましては、需要見込みと確保方策というところも、実際の見込みよりも下回った数値というふうにはなってございますけれども、施設数につきましては、おおむね計画どおり施設のほうを整備したところでございます。

河合委員

 ありがとうございます。これまでの乳幼児の子どもの数しかり、こういう保育の数字、あくまで想定人数であって、この数字がやっぱりどんぴしゃで当たるということはないわけなんですね。あくまでこれは計画の中で数字を取りあえず示さなきゃいけないからというところで書かれているとは思うんですけど、柔軟に対応していける体制というのをきっちりと考えていくことが大事だと思っています。これは今後の区立の保育園を考えていく上でも大事な視点だと思っていて、なくしてしまったら本当に動かせなくなっちゃうというところはあると思うので、この幅というところは、取りあえず確定数値は出しているものの、やっぱりある程度柔軟性というのをきちっと見込みながら、いろいろ様々今後も進めていっていただきたいなと思っておりますが、それに関してはいかがですか。

藤嶋子ども教育部幼児施設整備担当課長

 委員御指摘のとおり、私どもといたしましても、できるだけ精緻な予測に基づいて施設整備等を行っていきたいというふうには考えておりますけれども、やはり需要推計、推計というところでございますので、実績との乖離というところはどうしても生じてきてしまうというところがございます。そういった部分につきまして、しっかり実績等を踏まえてきちんと補正しながら、今後もこういった保育の計画のほうを進めていくことが重要というふうに考えてございます。

加藤委員

 まず、2ページになりますけど、計画策定の背景・目的というところで、目的は何か最後のほうに計画的かつ総合的に推進するためにつくるというので、このまとめるというのが3ページのほうで、子どもの権利条例推進計画、子ども・若者計画とか、こういったものをまとめていくということなんですけど、ちょっといまいち、そうしていく理由というのを教えてください。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 これらは法で定められている、今回は法定の四つの計画とあとは条例に基づく子どもの権利条例の推進計画というのを一つにした総合計画として策定するものでございます。なぜ総合計画化するかといいますと、それぞれの計画の中で重なり合う部分等が多分にあるということで、それぞれ別の計画を複数立てて進めるよりも、一本化して重なり合う部分も含めて総合的に進めていくというのが子どもの権利を保障する観点からも重要だということで、今回は一本化しているというところでございます。

加藤委員

 物によっては重複してしまう事務作業とかも出てきてしまうということなんですかね。そうすると、子ども・子育て支援事業計画は第4章に入っているので特出しされますけど、ほかの計画というのはもうこれに溶け込んでしまって、この計画自体は今後なくなるということでよろしいんですか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 この五つの法定計画と条例に基づく計画が子ども総合計画の中に性格として内包しているというような形になりまして、外側から見ると一つの中野区子ども総合計画という名称ですが、中身を見てみると、この五つの計画が包含されていると、そういったような理解でよろしいかなというふうに考えてございます。

加藤委員

 子ども・子育て支援事業計画自体は一つの章として残っているわけですけど、ここの理由は何なんですか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 こちらの子ども・子育て支援事業計画につきましては、子ども・子育て支援法という法律で義務付けられている、自治体がつくらなければいけない計画となっております。こちらの計画については、法の中で保育、幼児施設等の需要見込みと確保方策を法で指定された計画期間についてつくりなさいというような内容になってございまして、いわゆる事業量計画というものでございます。ですので、こちらについては第4章に子ども・子育て支援事業計画の中間の見直しということで、別建てで需要見込みと確保方策を計画として位置付けているといったようなことでございます。

加藤委員

 それで、大体計画の区における位置付けというのは理解したんですけど、そのつくる目的というのは理解したんですけど、何かやはり全体としての目標みたいなもの、個別計画のその指標とかで目標はあるんですけど、区としてどういう子ども政策をやっていく、どこを全体に、それは出生率だったり何かそういうでかいところの数字とか、何かそういったところの目標が、全体としてどこを目指すかみたいなのがちょっと明記されていないんで、それが基本計画に示されていたのかな。それに「基づき」とありますけど、どういうふうなイメージを持たれているのか。ちょっと何回も出された質問かもしれないんですけど、改めて伺います。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 この子ども総合計画につきましては、中野区基本構想と中野区基本計画に基づく子ども・子育て領域における個別計画というような性格でございまして、何を目指していくのかといいますと、まずは中野区基本構想で掲げられたまちの姿、こちらの実現を目指していくための計画といったところでございます。

加藤委員

 それをちょっと具体的に教えてください。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 56ページに計画の基本理念ということで記載を一部してございますが、こちらの中野区基本構想の中で10年後に目指すまちの姿の一つとして、「未来ある子どもの育ちを地域全体で支えるまち」というのを掲げてございます。その将来像を実現するために、さらに中野区基本計画において、「子どもの命と権利を守る」、「社会の変化に対応した質の高い教育を実現する」等々を政策として位置付けているというのが、この計画の上位概念に当たるものでございまして、これを着実に実施するために今回の計画を立てて、この目標に向かって進めていくといったような、区の中の計画の位置付けでございます。

加藤委員

 そうすると、子どもたちにとか関連する人たちの質をよくしていこうというようなのが主だと思うんですけど、やっぱり子どもが産みやすいとかそういったところというか、結局人口のところとか、そういった区としての目標みたいなところ、資料の前半なんてその辺の人口のことがよく書いてあって、区としては意識せざるを得ないわけじゃないですか、結局は、資料にこう載っていて。でも、そこは、計画の中でどうしていくかというのは描かれていないのが、本当はここを目指したいけど、そこには言及していないように見えてしまって、そこら辺は、書いていないけど、こう思っているんだというのはあるんですか。考えないといけないことだと思うんですけど。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 当然、区を取り巻く課題としまして少子高齢化というのは重要な課題であるというのは認識してございます。今回の計画は、基本構想・基本計画のまちの姿を一度踏まえながら、57ページに書いてありますとおり、子ども・子育て会議や子どもの権利委員会での審議も踏まえまして、五つの目標を定めて、この目標に資する取組を体系的に整理するといったようなことで素案のほうをつくってございます。

加藤委員

 子どもがどのぐらいいればいいのかというのは、なかなか目標は立てづらいと思うんですけど、12ページを見ると、年少人口0歳から14歳というのは右肩上がりに上がってきているわけですよね。14ページを見ると、転入・転出、0歳から4歳で5%ぐらいが出ていくけど、それ以降はプラマイゼロぐらいということで、そうすると区の子どもの人口というのは、やっぱり出生数がかなり、子どもの14歳以下の人口に大きな影響を与えるわけですよね。自己増殖していかないといけないというのが見れるわけですけども、こういった現状を考えると、やっぱり出生、まあ、率は言わなくてもいいんですけど、出生数というのは非常に子どもの増減を考えたときに一番ダイレクトにくるものだと思うんですよね。だから、これを増やすためには、中野区で産み育てるとこんないいサービスがありますよみたいな、そういう区民に訴えかけるような総合計画というのがあっていいのかなと思うんですけど、質問しづらいですけど、そういうふうに、これをつくったといって満足するのではなくて、いや、うちの区ではこういう子育てサービスをやっているんですよと自信を持って言って、それで中野区で産み育てたいなと思わせないといけないと思うんですよね。そういう中で、表に出さないものの何かそういう目標みたいなものをしっかりとつくらないといけないと思うんですけど、御担当としてはどう思いますか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 今回の計画につきましては、当然出生数という数的なものも含めて、あとは質ですね。数だけではなくて質も含めて向上を図ってまいりたいというふうに考えてございまして、ただ、委員御指摘のとおり、子どもの数がどれぐらい生まれたのかとか、合計特殊出生率がどうなっているのかと。その辺りはやっぱり中長期的にモニタリングしていく必要はあるのかなと考えてございますので、今回の計画の中に具体的な指標としては記載ございませんが、我々としてはそこのところを意識して見ていきたいなというふうに考えてございます。

加藤委員

 あと最後1点だけ。成果指標をいろいろぱあっと見たら、やっぱり相談件数を多くしようみたいなのがちょっといまいち、何か相談件数が多いからいいというわけじゃなくて、目指すは0件になる区なわけであって、そういう理想でしょう。実際はゼロにはならないという中において、例えば、ちょっと違いますけど、歌舞伎町に防犯カメラを設置しましたと。つけた直後すごい犯罪数になったわけですよね。今まで見えなかったものが見えたから。ただ、防犯カメラがあったことによって、逆に抑止力が強くなって犯罪件数がかなり下がったみたいな、多分相談窓口をつくると、最初にがあっと上がるけど、そのうち下がるとか、そういうこともあり得るのかなと考えたときに、何か数を増やそうといって無理やり相談させることはないと思いますけど、相談件数だけというのはちょっと違うと思って、そういう中でいいなと思った指標が、79ページとかのいじめの解決率みたいなのがあったんで、相談があったけど、それを解決できた率はどのぐらいだったみたいなところが、1件1件丁寧に仕事をしたかどうかみたいなところで、件数によらない、そういった努力の姿勢みたいのが見えるのかなと思ったんで、その辺指標として、何か件数を増やせばいいというんじゃなくて、その質を問うような成果指標にしていくべきだと思いますけど、担当としてどう思いますか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 当然、事業を取り組むに当たりまして、その課題に対してどう捉えていくのかというのは様々な考え方があるかと思います。予防をまずはして、生まないというのが一番望ましいことでもありますが、まず相談件数というのが書かれている理由としましては、やはり今困難に陥っている方々を誰一人取り残さず支援につなげていくというところを区としても力を入れていきたいと考えてございまして、今回の計画では、そういった、まずは周知や支援対象者をきちんと拾い上げて、それに対してその後の支援につなげていくといったところの指標を多く記載しているといったような考え方でございます。

加藤委員

 いや、だから、そこで、いっぱい相談しに来たけど、何か受けたけど、解決できなかったみたいのだったらあんまり意味ないなと思っているので、何かそういったのも、括弧書きとかでもいいんですけど、何かそういったところも入れたほうが本当の質のよい子どもの環境というのがつくれるんじゃないかなと。これは要望にしておきます。

白井委員

 たくさんの計画を今回束ね直して、新しく総合計画になったので、聞こうと思えば全ての事業が該当するので、それはさすがに、時間が幾らあっても足りないので、大きな柱の聞き方からしたいと思います。

 五つの柱を組まれているんですけど、見ていてやっぱり、もともとの骨子の組立てのときからずっと言っているんですけど、Ⅳ番ですね。若者支援の組み上げというのが、やっぱりほかの五つ組み上げた中でも見劣りがする。中身の事業展開が非常にニッチで、これの取組だけで本当にいいのかなと思うところです。タイトルこそ「すべての若者のすこやかな育成支援」と書いてあるんですけど、じゃあ、中野区の若者の全ての本当の支援になっているのかというと、中の取組はというと、今取り組んでいるものを挙げていて拡充となるから、この表現にしかならざるを得ないだろうと思うんですけど、ハイティーン会議、若者会議が第1番に来てしまうという、もうこのタイミングで非常にニッチ。行政の関わりある若者って、中野に住んでいる若者と一体どのぐらいの人数差があるんだろうと思います。大学連携、これも大学に通っている若者と中野区のつながりですよね。以下、中高生向けの施設を整備するだとか中高生交流事業だとか、若者フリースペースの運営とかと書いてあったりとか、二十歳(はたち)のつどいとか、最後は区民文化国際課のほうで、消費者トラブルの掲載というので、以上となってしまうんですよね。個々の取組は何となく見えるんですけど、これでタイトルが「すべての若者のすこやかな育成支援」、以上ですと言われると、全ての若者の何割ぐらいカバーできているのかなと思います。

 重点事業として、先ほど河合委員からありましたけど、ツイッターの情報発信のフォロワー数でカウントをして、これで制度の成熟を見極めていくという指標なんですと言われると、しかも五つしかない柱の中での総合計画の若者施策がこれですと言われると、うーん、いかがなものかなと思うんですけど、取組全体、今やっているものをどうしてもカテゴリー分けするとこうなるんだろうなと思うんですけど、ここはよく練ってもらわないと、正直言うと、初めのタイトル負けしている。行政の関わりのある若者だけの支援だったらこれでいいと思うんですけど、「すべての若者」と言った限りには、もう少し受皿だとか取組を広げていかないと非常に苦しいかなと。指標にしても、この指標の取組で一体何が分かるのかなと思いますけど、どうですか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 この計画の前身である子ども・子育て支援事業計画の第2期の計画につきましては、子ども・若者計画という位置付けはなくて、今回の計画で初めて子ども・若者計画としての子ども・若者計画の内容を盛り込んだものになります。若者施策については、やはりひきこもりや不登校など様々な社会問題というのが若者を取り巻く課題としてありますので、区としてそこに対してきちんと施策を講じていくというのは重要になるのかなと思っております。ただ、やはり、委員御指摘のとおり、まだ取組を始めたばかりというか、黎明期でございまして、まだまだ取組の内容としては薄いというところはあるのかなというふうに認識してございますので、こういった取組を進めながらも、今後どのように若者施策を推進していくのかというのは、引き続き検討のほうをしていきたいというふうに考えてございます。

白井委員

 もう今の答弁しか答えようがないとも思うんですけど、「すべての若者の支援」とうたって、成果指標の目標値のイの一番に出てくるのが、若者がチャレンジできる環境が整うと思う区民の割合というところを引き上げるというんですけど、じゃあ、この引き上げるための施策というのは、中身、あったかなと思います。一方、この成果指標の下を読んでいくと、NPOに参加した若者の割合だとか、ボランティア活動に参加した中高生だとか出てくるんですけど、何となく地域活動だとかボランティア活動に参加しろというふうに行政が促しているようにしか見えなくて、果たしてこれで、この成果指標の取り方でも全ての若者育成支援だって言えるのかなとも思います。もうちょっと、役所らしくない、ざっくばらんな取組があってもいいのかなとも思います。

 中野区はなかなか特殊な人口構成比がある、人口流入がある区だと僕は思っているんです。いわゆる18歳まではどんどん子どもたちが減っていくという中で、18歳を超えると一気に若い人たちが本当に中野区に入ってきて、一方で、御結婚して子どもが生まれて、子ども部屋が欲しいというタイミングでまた減り出していくという、若い人たちが常に入ってくるという構成比の中で、うちの区は常に若者がいるというのが成り立っていて、普通はこんな自治体はなかなかないんだろうなと思います。よく青春の1ページで、昔中野に住んだことがあるというお話をたくさん聞くんですけど、なかなか定着しない。一方で、たくさん入ってくるからこそ、中野らしいのかと思います。そういう人たちの、本当に夢を見て中野に来る人たちもたくさんいるんでしょうから、そんな人たちの受皿になるような取組があっても面白いのかなと思います。単純に中野区に自分の意見表明をするだとか、政策反映をしたいとかという、ありがたい人だと思うんですけど、なかなかそんな奇特な方ばかりじゃないかなと思います。もっとざっくばらんな取組での支援策だとか、中野に来たらこんなことができたよ、なんていうようなことがあるほうが面白いのかなと思います。ぜひ御検討いただければと思いますけども。取組の方向ぐらいかな。また同じようなことを聞いている形なんですけど、いま一度、もう一回答弁頂きたいと思います。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 委員御指摘のとおり、中野区の人口動態を見ますと、20歳前後のところがかなりボリュームゾーンであり、そこが常に流動しているといったところは中野区の人口の特性だと思いますので、そういったところを強みとして生かしながら、若者の声が区政に対して何らか反映できるような仕組みというのも考えていきたいなというふうに考えてございます。

羽鳥委員

 私からも幾つかお聞きするんですが、やっぱり気になるのは、取組の方向性としては非常に共感をして、ぜひとも進めてほしいというものがある一方で、成果指標なんかで、あるいはその事業内容で、それでその成果指標や取組の方向性が達成できるのかなというものが幾つかあるなというふうに思いました。

 例えば66ページ、子どもの意見表明・参加の仕組みづくりというところで、ここで私も常々、子どもの権利に関する条例の制定の際から子どもの意見表明・参加の仕組みづくりの中では、学校とも協働した日常的な取組が非常に必要なんだということを強調してきました。また、この前の第3回定例会では、教育大綱のところで主権者教育の観点なんかを入れることが重要じゃないかと質問をして、それはこの事業の中の児童・生徒への選挙啓発のところで主権者教育推進しますというところで少し入ったのかなというふうにも思って、それはよかったかなと思います。

 一方で、この事業内容というところで見ると、模擬選挙なんですよね。主権者教育は非常に大事だとは思うんですけども、模擬選挙が、この主権者意識を育てるという上で役に立つのかと言われればかなり懐疑的な思いです。実際の政治というのは限られた論点ではなくて、本当に様々な複雑なものの中から取捨選択をするわけで、模擬選挙のように、何かここに空き地がありますと。そこに対して何を造りましょうか。こっちの候補者は何か公園を造ろうと言っています。こっちの候補者は、福祉施設を造ろうと思っています。どっちがいいでしょうかみたいな、こうしたところでは現実には役に立たないと思うんですね。そうした中で、区としては、これは担当課が選挙管理委員会事務局なのでちょっとお答えしにくいかと思うんですけれども、模擬選挙を実施することによって、区としてはどういう重要性があると、どういう効果があると考えていらっしゃいますか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 模擬選挙だけをやって主権者教育をやっていますよというふうな思いは、私もそれだけでは不十分であるというふうに思っています。子どもたち一人ひとりがしっかりやはり考えを持つ、その自分の考えを周りの友達に伝えるですとか教員に伝えていったときに、何かが変わっていくというふうなことを実感として感じるような場面というのをつくっていく必要があるのかなというふうに思っているので、この模擬選挙をやる場合でも、その内容がちゃんと子どもたち自身が理解をして、本当に自分がそれが必要だと思っているようなものを題材とできるならば、多少効果はあるかなとは思うんですけれども、一つの切り口としては、模擬選挙というような場面を通して、その1回だけで主権者教育が成り立つものではないと思っていますので、計画的に行っていきたいというふうに思っています。

羽鳥委員

 日常的な取組という中で、私、加藤委員のお話なんかをやっぱり聞いて、子ども権利に関する条例の話なんかで児童会の話を何回も言っているんですけども、いや、私、本当に感銘を受けてというのは何回も言っておきたいんですけども、いろいろ意見を上げたら児童会が潰されてしまったというような衝撃的なこの体験、本当に深く私の記憶に刻まれていますけども、やっぱりそういったことがあると、子どもたちがやっぱり意見を出そうというのが失われてしまうと思うんですよね。今回うちの小杉議員も本会議で、仕組みづくりが大事じゃないかということを質疑させていただきましたけども、やっぱり日本の子どもたちの中では、自分の意見が社会に影響しているのかどうかということについて、肯定的な意見というのは物すごく少ないんですよね、諸外国と比べても。内閣府が2018年に行った我が国と諸外国の若者の意識に関する調査という中でも出ているんですが、政策決定過程への関与、諸外国比較という図表を見てみますと、「子どもや若者が対象となる政策や制度については子どもや若者の意見を聴くようにすべき」、子どもがですよ。子どもが聴くようにすべきだというふうに言っているかどうかというのも、日本は各国比較の中で最下位。これは少し談合みたいなところはあるんですけども、明確に違うのは、「社会をよりよくするため、私は社会における問題の解決に関与したい」というのは、諸外国は大体3割くらいが「そう思う」と。「どちらかといえばそう思う」という子どもを入れれば、6割近い子どもが、「そう思う」、「どちらかといえばそう思う」と言っている中で、日本の子どもは「そう思う」は10.8%で、「どちらかといえばそう思う」も31.5%、5割にも満たないという状況なんですよね。これは多分、中野区でもそんなに状況は変わらないんじゃないかと思うんです。

 私は、この成果指標の中で、「区が子ども会議に意見を求めた件数」とか、「子どもの意見聴取の実施回数」というものを成果指標として掲げたということは大事かなと。区の姿勢を表すものとして大事かなと思います。

 一方、子ども自身が、聞きおかれただけじゃなくて、きちんと取り上げてもらったんだと思うためにも、私はこういう、今紹介をしたような項目を成果指標に掲げて、子ども自身が関わりたいと思っているという区を目指していくべきじゃないかな、そういう成果指標を加えるべきじゃないかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 成果指標についてでございますが、今回は取組の方向性ごとに成果指標を定めておりますが、これは取組の方向性の区民価値としての成果がはかれるようなものをまず指標として設定しているということと、あと主な取組や事業の成果が反映されるものが望ましいと考えて設定してございます。ただ、成果指標として現段階で区が持っている指標の中で一番合致するものを設定しておりまして、必ずしもこの取組の方向性全体をはかるような指標となっていない部分も一部ではあるのかなというふうに考えてございますので、今後、様々な実態調査等を行っていくことを予定していますので、その中で成果指標についても区としてきちんと指標のマネジメントというのをしていく必要があるかなというふうに認識してございます。

羽鳥委員

 今持っていない指標でも取組の方向性をきちんと達成をするために、じゃあ、こういった調査をしたほうがいいかなという視点で積極的な取組をやってほしいと思います。スウェーデンなんかでは、主権者教育、民主主義を教えようということで、小学生の段階から積極的に、議論の仕方であるだとか、あとはそうした中で先生たちが政治的中立というものを――政治的中立、すごく大事です。政治的中立をきちんと立場を保持しながら、どうやって現実の政治を教えていこうかということなんかも物すごく実践的にやられていて、これはすぐに日本で実践できるかというと、またこれは難しいところはあろうかと思いますが、私は今見た事業だけではちょっと大きく変えるというところまではなかなか難しいんじゃないのかなと感じてしまいます。ぜひとも積極的な、これまでにない取組を、せっかく新しい計画を立てられるわけですから、やってほしいと思います。

 あと、ちょっと成果指標のところでお尋ねしたいのが68ページのところで、「授業が『よくわからない』と感じる子どもの割合」ということで、現状値と目標値が掲げられているんですが、小学生については10%から5%に半分にしようというのに対して、中学生は19.4%を15%にしようと。半減ではないということで、これは中学生にこの授業が分かったなと思ってもらうというのはなかなか難しいという現状が反映しているのか。どうしてこう、小学生で半減なんだから中学生も半減じゃないのは何でなんだろうということは、ちょっとこれは思ったんですけども、なぜなんでしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 この辺りの数字はそれぞれの発達段階に応じまして我々のほうで検討して出したものというふうな形になります。小学生のほうは、やはり分かったというふうな感覚を持ちやすい部分があるかなと。中学生のほうが、取り組んでいる内容がやはり難しくなってきておりますので、分かっているか、分かっていないかで、分かっていないということが分かっているというところがまずスタートかなとは思いますので、その上で、きちんとした理解だったり定着というところにつなげていくということが大事かなと思っていますので、この辺りはしっかりと取組をしながら、子どもたちに力をつけていきたいなというふうに考えています。

羽鳥委員

 分かりました。あと79ページのところで、主な取組②のいじめ、不登校、困難に直面する子どもへの支援ということで、成果指標の現状値の不登校の児童・生徒のうち関係機関につながっていない子どもの割合をなくそうということで、非常に大事な目標かなと思いますが、現状の12.8%がつながっていないというのは、これはどういう結果から分かったんでしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 こちらは毎年国が行っております問題行動調査の中で見ている数字であります。全ての子どもたちが担任や学校の教員が関わってはいるんですけれども、より多くの大人たちと関わることで、その子の興味関心だったり、改善のきっかけというようなところにつながると思いますので、なるべく多くの方に関わってもらいたいというふうに思っております。

羽鳥委員

 じゃあ、この現状値というのは国の調査で中野区のではないということなんですか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 こちらの数字は中野区の数字になります。

羽鳥委員

 分かりました。あと、96ページのひとり親家庭への支援の中で、子ども・子育て家庭実態調査では、ふたり親に比べてひとり親についてはかなり経済的な悩みが、そういう結果が出されていたかなと思いますが、ちょっとそれについて、まず区の認識をお答えいただけますか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 第2回定例会の当委員会に御報告させていただいたひとり親家庭支援に係る区の考え方の中でデータとして示させていただいたとおり、当然、ひとり親家庭とふたり親家庭を比べた場合に、ひとり親家庭のほうがなかなか生活に困窮しているという現状がデータとしても読み取れたかなというふうに認識してございます。

羽鳥委員

 これを解消していきたいということを目標として掲げられているかと思うんですが、事業名の最初のところで、自立支援教育訓練給付金、高等職業訓練促進給付金というものがありますが、これについてちょっと中身を御説明いただけますか。

滝浪子ども教育部子育て支援課長

 これらの給付金につきましては、特定の講座を受けた場合に給付金がもらえる制度となっております。

羽鳥委員

 これはあくまでやっぱり、職業訓練、就業に関わるものということですよね。

滝浪子ども教育部子育て支援課長

 それにつながるものの講座というところでございます。

羽鳥委員

 ちょっとこれは、ひとり親家庭だけじゃないと思うんですけど、やっぱり一般に低所得の御家庭になると、大学や専門学校の進学率が下がるということもあろうかと思います。現状、今たしか一般家庭だと、大学・専門学校進学率8割ぐらいになったかと思いますが、生活保護だと半分、4割くらいになるということで、経済的な状況が大きく影響していることが示唆されています。そうした中で、この事業メニューの中に大学への進学支援とかというのがちょっとないんじゃないかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 現段階で区が実施している事業の中で大学への進学支援のための現金給付等の制度はございませんので、計画の中でもそういった記載はないというのが状況です。

羽鳥委員

 貧困の再生産ということがよくありますけれども、希望すれば学べる社会にして、希望を持てる社会にしていかないと、さっきも、社会に対して関わろうという気力も失われてしまうと思うんですね。そうした点では、事業にこれがないというのはちょっと、いや、就業訓練で給付金を支給しようということは、これはいいと思います。ただ、一方で、もっと学びたいという子どもたちを支援しようというのはどうしても必要かなと思います。今年の1月だかのニュースですけども、かなり限定はされているんですけども、神奈川県横須賀市なんかでは、虐待で困窮しても生活保護を利用できない大学生を支援しようということで、18歳から19歳の大学生や専門学生のうち自立援助ホームに入所し、市が認めた生活困窮者に対して生活保護基準相当額を最長18か月支給するという制度なんかが行われたり、先日も足立区で奨学金の、成績優秀者という限定はついていますけれども、奨学金の返済をかなり肩代わりするような制度なんかも発表されたかなと思います。やっぱりこういう、学習支援で学力を高めていこうというのは重要です。でも、私たちの党区議団が実施した区民アンケートなんかでも、子育て世帯の要望として出されているのは、特に高等教育の経済的な負担があまりにも重いということなんですよ。ここにきちんと目を向けてほしいなと。ぜひ素案から案にする段階では、何らかの形で、こういった給付でも返済免除でもいいですけれども、そうしたものを設けていただきたいと思います。これはちょっと要望にしておきたい。ぜひとも検討していただきたいと思います。

 あと、116ページ、若者の居場所の充実というところで、これは現状値をちょっとお聞きしたいんですけれども、昨年度、11月29日以降の若者フリースペースの利用者数(延べ)とあって、29人になっていて、ちょっと寂しいかなと思っていて、この現状値についての認識と今年度に入って利用状況というのはどうなっているかというのをちょっとお聞かせいただきたいんですけれども、いかがでしょうか。

菅野子ども・若者支援センター子ども・若者相談課長

 フリースペースにつきましては、実際委託により実施を開始したのが今年の6月ということになりまして、まず実績のほうから申し上げますと、登録者数は10月末現在で14人となっております。延べ利用者数は286人というような状況になっております。やはり始めてからまだ間もないということがありまして、まだちょっとやはり認識としては利用者数は少ないというふうに考えておりますので、現在も、登録者数、利用者数が増加していくような取組について検討しているというところでございます。

羽鳥委員

 もっと利用してもらいたいなと思うのと同時に、実際に来てくれた方たちがどのような感想を持っているのかなというのもちょっと気になるんですけども、御意見として挙がっているものがあれば幾つか教えていただけたらと思うんですが、いかがでしょう。

菅野子ども・若者支援センター子ども・若者相談課長

 このフリースペースにつきましては事業委託により実施をしておりまして、プログラムの実施でありますとか、参加をしていただけるような形のプログラムを実施したりですとか、あとは日頃からその利用者の方のお声をお聞きしながら、それを反映させていくというようなことも、中では取組を行っておりまして、また登録していない方でも利用できるようなプログラムも実施しているというところですので、利用される方の声を反映しながら寄り添った支援をしているというふうなことで区としては認識をしているところでございます。

羽鳥委員

 ぜひともそうしたより多くの人たちの居場所になるように運営していっていただきたいなと思います。

 あと、127ページ、子育て世帯が住み続けたくなる環境の整備の中の、ちょっとこれも所管が違うのでお答えしづらいかと思うんですが、子育て支援住宅の普及促進と居住支援体制の推進ということで住まいへの支援というものがあるんですよね。これも第2回定例会のところの子どもと子育て家庭の実態調査の中で、たしか、特にひとり親家庭なんかでは住まいが悩みとして出されていたかなと。また、中野には住み続けたいけれども、住み続けられないのはどうしてかといったら、これは住まいがかなり大きい理由になっていたかなと思うんですけども、ちょっとまずその点について認識を頂ければと。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 ひとり親家庭につきましては、当然住まいの問題というのは課題の一つとして、特に家賃負担等が大きな負担として捉えられているかなというふうに認識してございます。

羽鳥委員

 今、子育てしやすいまちづくりで挙げられているこの二つの事業というのは、こういう家賃負担とかの軽減だとかにつながるような、そういった中身なんでしょうか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 こちらは都市基盤部のほうで所管している事業になりますが、直接家賃負担をするというよりは、特に居住支援体制の推進のところの中身としましては、子育て世帯等の住宅確保要配慮者、ひとり親家庭については、この住宅確保要配慮者に当たるというふうに聞いてございまして、それに対して、不動産の事業者等を紹介するなどの取組をしているというふうに聞いてございます。

羽鳥委員

 この中身、事業内容を見ていますと、子育て支援住宅の普及促進というのでは供給を促進するというだけで、また居住支援体制の推進というのも相談体制を推進ということで、具体的な、今お答えがあったように、家賃の軽減をするだとかそういうものではないんですよね。幾ら相談に乗ってもらっても、ない袖は振れないというか、出ない家賃は出せないわけで、やっぱり住み続けられない状況は変わらないかなと思うんです。先日ニュースで見たんですけども、世田谷区なんかではJKK(東京都住宅供給公社)と世田谷区が連携協定を結んで、ひとり親世帯向けに住宅セーフティネット制度を活用した専用住宅を提供という、こういった事業もされています。この中では、国の家賃低廉化事業を活用して最高4万円まで家賃を下げようという取組を区がやっているんです。そうした、やっぱり具体的に家賃を下げて住めるような取組というのを、やっぱりこれもきちんと事業を設けてもらわないと、これは住み続けられないんですよ。ぜひともこれは設けていただきたい、検討していただきたいと思うんですけれども、いかがでしょう。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 住宅施策においてどのように子育て家庭をサポートしていくのかという観点で、我々も子ども・子育て支援の充実という観点から、住宅の担当と連携してどういった支援ができるのか、支援の在り方などについて協議のほうをしてまいりたいというふうに考えてございます。

羽鳥委員

 ぜひともそういった具体的な経済的な支援をもっと検討していただきたいなと思いますし、私は、やっぱりこの中に、区営住宅をもっと増やそうだとか、そういった抜本的な住宅政策を掲げてほしかったなと。住宅マスタープランでそういうのがないから、なかなか掲げにくいかとは思うんですけれども、現実の大変だと思っている人の悩みにしっかり向き合えば、さっきの大学への進学の支援、経済的な支援だとか、住宅への支援だとか、そういう具体的な悩みにもっともっと目を向けて対策を取っていっていただきたいなと思います。

河合委員

 すみません、1点だけ簡潔に。先ほど羽鳥委員からもひとり親のところがあったかと思うんですけど、今後の中で、困り事を抱える方に関してはいろんな接続先があったほうがいいというところは、これまでも指摘させていただいているかと思います。今後、NPOとかピアサポートとか、さらにひとり親家庭の孤立化を防いだ連携体制というところは目指していくべきであると思っていて、この中にそこが触れられていないのはちょっと課題があるんではないかと思っています。そこに関してはこういう記載を今後ぜひしていっていただきたいんですけど、いかがですか。

滝浪子ども教育部子育て支援課長

 ひとり親に関しましては、昨日報告いたしました令和5年度の主な取り組み(案)の中にも記載していたとおり、支援のほうの強化と情報提供の強化を進めていく予定でございまして、その中で他関係機関、NPOも含めたところの関係強化というところも進めていこうというところは考えております。

河合委員

 じゃあ、考えているんだったら、きちっとここをやっぱり取組の中に載せていってほしいし、目指していってほしいし、マネジメントの中に入れていっていただきたいと思うので、記載いただきたいと思うんですけど、いかがですか。

小田子ども家庭支援担当部長

 ただいま課長が申し上げたことを補足させていただきます。96ページのほうで、ひとり親家庭の支援というところで、ここのところで、例えば、伴走型の相談支援体制のことであるとか、ひとり親家庭を総合的に支援するためにしおりの作成であるとか、その下のところでは、具体的に実質的なひとり親家庭の支援とか、養育費確保支援事業ということで、ひとり親支援の具体的な取組につきまして記載を入れているところでございます。主な取り組みにも載せさせていただいておりましたが、その辺のところを総合的に受けまして、関係機関との連携等を進めていければというふうに考えております。

河合委員

 ですから、私、その関係機関との連携は目指すべきなんだから、そこをきちんと記載してほしいと言っているんですけど、それに関してはいかがですか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 今、委員から御指摘いただいた点も含めて、今後区民との意見交換会等もございますので、そういったところの意見も踏まえて計画のほうをまた見直していくといったような作業をしてまいりたいというふうに考えてございます。

甲田委員

 子ども総合計画をつくるに当たっては、中野区の基本計画ということもありますけど、やはり子どもの権利に関する条例というのができたことによって、これだけの施策が検討されてきたということは大変うれしいなと思っています。細かいところはもう様々質疑してきたので、私の考えだけちょっと述べさせていただくと、1点だけ質疑させていただきたいんですけども、この基本理念のところに、先ほど加藤委員のほうが触れられたところですけども、最後のところに、「条例に基づき、だれ一人取り残すことなく、全ての子どもが幸せに生きていけるよう子どもの権利を保障する」というところが、私個人としてはここを一番重点に置いていただきたいところであり、人口が増えるとか出生数が増える、また転入者が増える、住み続けられるということも大事なんですけれども、その中でもより困難を抱えている家庭、また、子ども・若者が幸せに生きていけるというところに観点を置いていただきたいと思っています。

 その観点でいきますと、子育て支援はいろいろとこれまでも質疑してきたんですが、今、様々触れられていました若者支援のところで、私、今地域を歩いていると、20代、30代ぐらいの若い方々からいろんな御意見をお聞きすると、本当に皆さん悩んでいる。悩んでいることは何かというと、やっぱり仕事だと思います。仕事が続かないとか、職場でトラブルが起きて、何らかの問題を抱えて病んでしまったとか、または奨学金のことだとか、借金をつくってしまって、それを返せないで悩んでいるとか、そういった様々な、それはやっぱり働くということによって、働き続けることによって解決していく問題でもあるかなと思いますので、そういう人たちに本当に何をしてくれるのかというところがこれからの子ども・若者相談センターに求められてくるのではないかなと思っていまして、事業としてはいろいろ書いてあることも大事なんですけれども、面白い取組や楽しいことも、癒やされるスペースづくりも大事ですけれども、就労への支援というところも観点にぜひ入れていただきたいなと思っていまして、他区の取組なんかでも、やはり若者相談というと就労への連携というか、ジョブカフェとかの連携とか、そういう場にきちんとそういう専門家がいるとか、いろんなことをやっているところもありますので、そういった窓口を広げていますということを見えるようにするとか、今ホームページを見ても、子ども・若者相談センターで何でも御相談くださいとは書いてあるんですけど、何でもといっても、何をしてくれるのかというのがやっぱり見えないところもありますので、そこら辺の就労というところに関してもう少し検討が必要ではないかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 今、計画の118ページのところの子ども・若者支援センター若者相談事業という中で、就学や就労などの課題に対して助言支援をするというような取組は記載しているところでございます。ただ、就労そのものに関する支援というのが、確かに今、現時点での計画には記載がないところでございますが、健康福祉部のほうで就労準備支援やハローワークと連携した就労支援というのも現在行っておりますので、こういった取組についてはこの目標を実現するために、これらの取組と連携するというのは非常に重要な視点になるかと思いますので、計画に記載できるかどうか、所管と調整のほうを行って調整してまいりたいと考えてございます。

甲田委員

 もちろん健康福祉部のほうの中野くらしサポートとか、そちらと連携はいいんですけれども、やはり困窮しているとか、本当に仕事が絶たれた場合に、そこに行っても解決しないことは相当ありますので、その辺もよく研究していただいて、どんな仕事が合っているのかとか、そういったことまではなかなか相談できない部分もありますので、その辺はもうちょっとチャンネルを増やしていただきたいなと思っていますので、これは要望にしておきます。

委員長

 他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了します。

 次に3番、谷戸小学校増築工事についての報告を求めます。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 谷戸小学校増築工事について御報告いたします。

 谷戸小学校におきましては、ここ数年学級数が増加傾向にあり、既存校舎内を改修して普通教室を確保してきたところでございます。しかし、今後も学級数の増加が見込まれることや、少人数指導のための予備教室を確保する必要があることから、令和5年度より増築工事を予定しているところでございます。

 1、工事予定期間でございます。令和5年(2023年)7月から令和6年(2024年)8月までの1年1か月でございます。

 2、工事場所は谷戸小学校でございます。

 3、工事概要でございます。(1)校庭東側の倉庫・児童福祉施設棟(キッズ・プラザ棟)の横に鉄骨2階建ての校舎棟を新設するものでございます。延べ床面積は約713.9平米、普通教室4室を新設し、そのほかトイレなども配置します。(2)既存校舎棟と増築する校舎棟をつなぐ渡り廊下を新設いたします。また、(3)既存校舎棟、倉庫・児童福祉施設棟(キッズ・プラザ棟)のサッシの一部、増築する校舎棟に面する部分を防火性の高いものに改修するものでございます。

 このほか、増加する学級数に応じた給食提供のために増築工事に併せて給食室の改修を予定してございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はございますか。

内川委員

 時間が余りありませんけれども、近くの学校ですので幾つか聞いていきたいと思います。

 今、報告の中に、若干の増加が見込まれるということになりました。既に今年の夏に校舎内の増築工事が終わりまして、さらに校庭に今度4教室造るということで、若干の増加が四つも教室を増やすというのは、実際どのぐらいの子どもたちが増えるんですか、これ。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 現在、令和4年時点で学級数は14ございます。委員おっしゃるとおり、今西側の体育館棟の校舎に改修をかけて普通教室を3教室増加させる予定でございます。これで17教室でございます。ただし、今後の児童数の増加の予定が、令和4年で14学級でございますが、令和5年で15、令和6年で16、令和7年で17、令和8年で18、18教室が令和9・10年というふうに予定されています。現行の生徒児童数が428人で、令和8年にピークの予定ですが、505人まで増加しますので、それを入っていただく普通教室、あと予備教室のために今回4部屋増築し、令和7年には21教室を用意するものでございます。

内川委員

 子どもが増えることはうれしいですよ、正直言って。ただし、学校再編計画を進めるときに、もう何回も言っていますけれども、中野区は子どもが減ることがあっても増えることはありませんよと言っていたのがこういう状況ですよね。先ほど、一つ前の報告でも子どもが増加傾向にあるということで、30代から40代の世帯は、転出が多いとは言いますけれども、最近中野区からなかなか皆さん引っ越さないと。中野区は交通の便がいいということと、今注目されていますので、なかなか引っ越す方が、今までどおり出ていかないと。多少住環境が狭くても、狭いところで我慢しようという方が結構多いみたいですね。さらに、比較的大きな敷地の土地が空くと、そこに建て売り住宅が幾つもできるということで、なぜ谷戸小学校の周りに子どもが増えたのかということは謎だということも、担当の方もおっしゃっていました。それで、やはり問題となってくるのは、校庭を潰してしまうということですよね。谷戸小学校はただでさえ校庭が狭いんですよね。多分中野区の学校の中で一番狭いぐらいじゃないですか、校庭が。さらにこれだけ潰してしまうということで、通常の体育とか、運動会はもう多分できないと思いますし、通常の体育に与える影響はないのかどうなんでしょうか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 委員おっしゃるとおり、本日の資料の一番後ろの別紙4で仮囲いの図が入っていますけれども、校庭の大部分が覆われてしまうというところです。先ほども申したとおり、今年度については西側をやっていて西側の校庭が仮囲いでできていないという状況でございます。学校の子どもたちにも負担をかけているところでございまして、近くの谷戸運動公園を学校の運動の授業の時間に充てていただくという調整をやってございます。学校のほうからは、やはりかなり苦しいというところで、来年度も希望が出てきており、来年度も今年度より少し増加できるかどうかというところで調整しているところでございます。学校に仮囲いを含めた工事期間中の負担をかけているところもございますので、運動環境の調整というのを進めていきたいというふうに考えてございます。

内川委員

 幸い近くに谷戸運動公園がありますので、そこへということなんですけれども、この近隣の方も学校に対する理解がありますので、ああ、また、谷戸小学校の子どもたちが使っているわと。もうそれが頻繁に来年度も、またその先もとなってくると、地域の住民が谷戸運動公園を使えなくなると、かなり学校側とひずみが出てきちゃうんじゃないのかなと。それはちょっと私も心配で、この状況というのがいつまで続くのかなと。先ほど、令和8年度ぐらいで人数が頭打ちになるということなんですが、その先急に子どもの数が減るということは多分ないわけですよね。ですから、校庭に造るこの校舎、これはこの先多分かなり中長期的に残っていくのかな。そうすると、この狭い校庭の環境が一体いつまで続いていくのかなと。改築された新しい学校と既存の学校で教育環境があまりにもかけ離れるのはよくないという話も出ていますよね。これはもし谷戸小学校が学校選択制だったら、多分こんな学校選ばないですよね。こんなに狭い校庭で、体育のたびに近くまで歩いていかなきゃない。これは根本的に解決するには谷戸小学校の改築を早める。今、どういう経過になっていますか、谷戸小学校の改築は。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 今、委員おっしゃった御指摘ですけれども、今の生徒数の推計は令和10年度まで出ていますけれども、18学級で変動ございません。それから、生徒数も480人ということでそれほど落ちていないということを考えると、急速に落ちることというのはすごく考えにくい状況です。とすると、鉄骨2階建ての増築はずっと存在し、この鉄骨2階建ての増築があったときの運動場の面積は20%が失われている状況は変わらないと。委員おっしゃるとおり、これが抜本的に変わるということであれば改築以外ないと思いますけれども、改築の今の計画の中には谷戸小学校はございません。具体的な年度は落としていませんので、その次のときにどう考えていくかということでございます。そこの状況のときに、やはり今の状況等々も鑑みて検討していくというところでございます。

内川委員

 そうですよね。工事概要のところを見たら鉄骨2階建てとあるので、ああ、かなりこれはしっかりしたものを造るから、しばらくこれは撤去するつもりはないなと思いました。プレハブじゃないですもんね。谷戸小学校は非常に中途半端な改修をやっているんですよね。校舎の半分だけ改修して半分は古いまんま。谷戸小学校の改築計画なんですが、半分残っている古いほうというのは、築何年ぐらい今たっていますか。

委員長

 休憩します。

 

(午後4時43分)

 

委員長

 再開します。

 

(午後4時44分)

 

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 約50年経過している校舎でございます。

内川委員

 改修されていないところはもう50年もたっているということで、でも、現時点では谷戸小学校の改築の計画はない。区としては、大体70年ぐらいを目途に改築していくんだということなんですが、そうすると、あと20年以内には改築の必要性が出てくる。20年以内に改築するとなると、近隣の、まず桃二が一番最初かな。その後はたしか桃花小学校になっているんですが、桃花小学校の改築が終わったタイミングあたりと谷戸小学校があと20年ぐらいもつとして、どうなんでしょうか、そこら辺のバランス感覚は。桃花小学校と谷戸小学校の改築、どっちが優先的なのか、どっちを先にすべきなのかというのは、今は桃花小学校のほうが先になっていますけれども、谷戸小学校の古い校舎から考えると、そこら辺の順位というのはどう変わってくるのか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 現行の計画では、やはり桃花小学校のほうが先にというふうに考えてございます。桃花小学校も桃花小学校で子どもの数もいっぱいになっているというところもございますし、現行では桃花小学校が計画どおり行って、その後に計画でまだ配置されていない学校、谷戸小学校というところもなってくると思います。

内川委員

 非常に子どもたちにとっては、周りの新しい学校に比べちゃうと自分が通っている学校がどうなのかなと多分思ってくると思うんですよね。多分保護者もそう思ってくるでしょうし、早くその状況を解消してあげたいとは思っています。

 それと、その下の4番、その他のところに給食室の改修工事も出ていますけれども、昨日の報告で給食室の在り方についてもあったんですけれども、調理するところとバックスペースの広さというのがたしか昨日問題になっていたと思いますけれども、今の給食室のトレンドは、これは谷戸小学校も改修工事をすることによって満たしていくということですか。

委員長

 休憩します。

 

(午後4時47分)

 

委員長

 再開します。

 

(午後4時47分)

 

内川委員

 当分は谷戸運動公園に移動しなきゃいけないということで、近いといえども移動に対する安全面というのはしっかり守ってもらいたいと思いますので、そこら辺の配慮も含めてよろしくお願いします。

委員長

 他に質疑はございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了いたします。

 休憩します。

 

(午後4時48分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後4時52分)

 

 本日はここまでとしたいと思いますが、御異議ございませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定します。

 次回の委員会は、12月5日(月曜日)午後1時から当委員会室で行うことを口頭をもって通告します。

 以上で本日の日程は終了しますが、各委員、理事者から何か発言ございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本日の子ども文教委員会を散会いたします。

 

(午後4時52分)