中野区議会区民委員会〔令和5年12月4日〕
区民委員会会議記録
○開会日 令和5年12月4日
○場所 中野区議会第2委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後4時47分
○出席委員(8名)
市川 しんたろう委員長
細野 かよこ副委員長
武井 まさき委員
武田 やよい委員
甲田 ゆり子委員
小宮山 たかし委員
石坂 わたる委員
酒井 たくや委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
文化・産業振興担当部長、区民部シティプロモーション担当課長事務取扱 高村 和哉
区民部区民サービス課長、区民部新区役所窓口サービス担当課長 小堺 充
区民部戸籍住民課長、区民部マイナンバーカード活用推進担当課長 白井 亮
区民部税務課長 滝浪 亜未
区民部保険医療課長 宮脇 正治
区民部産業振興課長 松丸 晃大
区民部文化振興・多文化共生推進課長 冨士縄 篤
環境部長 松前 友香子
環境部環境課長 永見 英光
環境部ごみゼロ推進課長、清掃事務所長 阿部 正宏
○事務局職員
書記 細井 翔太
書記 髙橋 万里
○委員長署名
審査日程
○所管事項の報告
1 戸籍制度を取り巻く近年の状況と今後の対応について(戸籍住民課)
2 マイナンバーカード普及にかかる今後の取組について(戸籍住民課)
3 訴えの提起について(保険医療課)
4 中野区産業振興方針(案)について(産業振興課)
5 中野区デジタル地域通貨事業の考え方等について(産業振興課)
6 次世代育成に資する文化・芸術の鑑賞・体験機会の充実策(案)について(文化振興・多文化共生推進課)
7 今後のシティプロモーションの取組について(シティプロモーション担当)
8 脱炭素社会の実現に向けたアンケート調査の実施結果及び脱炭素ロードマップの作成に向けた考え方について(環境課)
9 その他
(1)新庁舎1階区民交流スペース等の愛称の決定について(シティプロモーション担当)
○地方都市行政視察について
○所管事務継続調査について
○その他
委員長
定足数に達しましたので、区民委員会を開会いたします。
(午後1時00分)
本日の審査日程ですが、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおりに進めたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査は5時を目途に進め、3時頃に休憩を取りたいと思いますので、御協力をお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
前回に引き続き、所管事項の報告を受けたいと思います。
初めに1番、戸籍制度を取り巻く近年の状況と今後の対応についての報告を求めます。
白井区民部戸籍住民課長
それでは、戸籍制度を取り巻く近年の状況と今後の対応について御報告をさせていただきます。(資料2)お手元の資料を御覧ください。
近年における主な戸籍法の改正等についてでございます。別紙に年度単位のスケジュールをおつけしておりますので、併せてお読み取りをいただければと思います。
戸籍法の一部を改正する法律が令和元年5月31日に公布され、同法施行は令和6年3月1日となっております。この改正に伴いまして、自らや父母等の戸籍について、本籍地以外の市区町村においても戸籍謄本の発行が可能となります。また、戸籍の届出や各種社会保障手続における戸籍謄抄本の添付が省略可能となります。また、戸籍法の改正を含みます「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」、以後「マイナンバー法」といいますが、こちらの一部を改正する法律が令和5年6月9日に公布され、戸籍の記載事項に「氏及び名の振り仮名」、また、住民票等の記載事項に「氏名の振り仮名」を追加することとなりました。こちらは、公布の日から2年を超えない範囲内で施行となっております。また、マイナンバーカードの記載事項等に「氏名の振り仮名及びローマ字」を追加いたします。こちらは、公布の日から3年を超えない範囲内での施行となっております。
2、戸籍謄本等の広域交付の開始に伴う中野区事務手数料条例の改正についてとなります。令和元年の戸籍法改正に伴い、本籍地以外での戸籍謄本の交付事務等を追加することから、「地方公共団体の手数料の標準に関する政令」の改正に伴って、中野区事務手数料条例の改正を行う必要があるため、現在その準備を行っております。
3、戸籍に記載されている者に係る「氏及び名の振り仮名の」の収集及び戸籍への記載となります。本籍地の市区町村長は、令和5年の戸籍法の改正を含むマイナンバー法の改正に伴い、令和7年度に見込まれる戸籍法改正の施行日後、戸籍に氏及び名の振り仮名を記載することとなります。一方で、市区町村では、氏及び名の振り仮名の情報を保有していないため、中野区を本籍地としている者、以後「区本籍人」といいますが、こちらに対して、次のとおり氏及び名の振り仮名の収集及び戸籍への記載を行う必要があります。
まず、令和5年10月31日時点での区本籍人口数は32万1,520人となっており、こちらに氏及び名の振り仮名の記載を行うこととなります。市区町村長は、戸籍法改正の施行日後に、区本籍人に対し、戸籍に振り仮名として記載しようとする文字を通知いたします。戸籍に振り仮名として記載しようとする文字は、各自治体の住民記録システムに保有されている氏名の振り仮名情報を基に仮登録することが想定されております。通知を受けた区本籍人は、施行日から起算して1年以内に限り、通知に対して氏及び名の振り仮名の届出をすることができます。市区町村長は、届出があった場合、審査を終えた後、戸籍への記載を行います。1年以内に届出をしなかった者については、職権によって戸籍へ記載をすることとなります。市区町村長は、戸籍法改正の施行日から起算して1年を経過した日までに、氏及び名の振り仮名の届出のなかった者に係る戸籍について、職権で管轄法務局の許可を得て氏及び名の振り仮名を記載いたします。なお、職権により戸籍に振り仮名が記載された者で、その振り仮名と現に使用している氏及び名の読み方が異なる者は、1度に限り戸籍の振り仮名を現に使用している読み方に変更する旨の届出をすることができ、届出があった場合、審査を終えた後、戸籍の記載を行います。
振り仮名の追加に伴う戸籍情報システム及び関連システムの改修についてとなります。戸籍住民票等への振り仮名の追加に当たっては、アからエにお示しのシステムについて改修が必要となります。しかしながら、ア、戸籍情報システムの改修につきまして、令和5年度中を予定していましたが、国からの詳細なシステム要件の提示に遅れが生じており、いまだ改修に着手することができておりません。また、イからエにお示しの関連システムにつきましては、システム要件の提示が令和5年7月以降、順次行われております。一方で、戸籍情報システム及び関連システムの改修経費は、令和5年度に入ってからその全額または一部が国庫補助の対象となることが順次示されており、その申請に当たっては令和5年度中の予算措置を求められてございます。このため、改修に必要な経費の予算措置について現在検討を行っております。
3ページ目、今後の予定につきましては、法の施行日の一部が確定していないため、変更を要する可能性がございます。詳細は後ほどお読み取りいただければと思います。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し質疑はございますか。
石坂委員
今回、振り仮名が戸籍につくというのが大きな改正、変わるところになるかなと思うところで、かなり作業も大変だと思うんですけども、似たような例としてというんですかね、これまでマイナンバーの通知カードを郵送した際に、こちらも点字などがつけられる関係もあってか、振り仮名がついた形で郵送されてきて、それで私の周りでも振り仮名が違っていたことにそこで気づくなんていうケースがありましたけども、過去のマイナンバーカードの際にどの程度そうした振り仮名の変更、訂正しなければならないケースがあったかなどは分かりますでしょうか。
白井区民部戸籍住民課長
委員御指摘のこういった取扱い以外にも、パスポートの記載等に当たって、振り仮名が思っていたものと違うといったところが一定数あるということは承知しておりますが、ちょっと現在手元に正確なそういった数字は持ち合わせてございません。
石坂委員
そうしますと、かなりの量、今回これ、特に法律できちんと決められて全員につくわけですから、多くの作業が生じるかなと思うところですけども、その辺りどの程度の作業量が想定されるのかという、あるいは、人を増やさなければならないとかということも生じると思うんですけど、その辺りどのようにお考えでしょうか。
白井区民部戸籍住民課長
委員お話がありましたとおり、今回、中野区に本籍登録がある者ということで32万人余というところがございます。一方で、そのうち中野区に住民登録がある者というのが12万7,000人余というところで、全体の40%未満というような状況でございます。そうなってきますと、その残りの60%以上の方は、区以外に在住している方に対しての照会を行っていく必要があるということで、相当数の郵便または電子申請等でのやり取りになってくるということを想定してございますが、相当の事務量になるということを想定しております。定数等については総務部のほうとも調整をしているところでございますが、主となる作業の部分につきましては、所管である法務省が許す範囲の中で業務委託等を考えていきたいというふうに考えております。
石坂委員
そういう形で乗り越えていかれる予定であるということですね。それで、出てくる例として、恐らくキラキラネームであったり、あるいは、読みづらい名前であるケースで、読んでもらいやすい振り仮名に変更されている例ですとか、あと、トランスジェンダーなどで、例えば漢字で「優しい」という漢字の「優」の部分ですかね、男性でもともと「優(マサル)」という名前だったのが、戸籍変更(性別)するところまでいかなくても、振り仮名だけでもというところで、それは「優(ユウ)」という中性的な名前に変えたりですとか、「安泰」の「泰」に「子ども」の「子」で「泰子」という名前だった、戸籍上女性の方が「泰子(タイシ)」などという形に変えられている例などが想定されるんですけども、そうした際に、今回戸籍のほうに載っかってくると、実家に断りなく変えているケースなどで、それなりにトラブルとかが生じる可能性があると思うので、その辺は何かしらお考えなんでしょうか。
白井区民部戸籍住民課長
まず、一般的な読み方をしていないようなケースにおきましては、読み方を届出人が証明することになるというふうに示されてございます。こちら、ちょっとどのような書類によって証明することが想定されるのかという部分については、詳細はまだ示されてございませんが、先般ありました説明会の中ではパスポートや保険証の例などが挙げられてございました。また、戸籍の中で想定しない名の振り仮名があるようなケースについてどのように取り扱うか等につきましては、今後詳細が示されていくものというふうに存じてはおりますが、そういった国の基準の中で私ども審査をして、記載をしていくということになろうかと考えております。
石坂委員
今回、本人が例えば実家を離れて生活をしている場合に、戸籍上は実家のほうの父親なりが筆頭主になっていたりする場合のほうは、実家のほうに何らかの形で本人以外のところにも知られてしまうような機会というのがあるのか。もちろん戸籍であればあるわけですけども、それ以外にもあったりするんでしょうか、この手続の流れの中で。
白井区民部戸籍住民課長
現段階で示されております手続の方法としまして、通知におきましては、同一戸籍・同一世帯の方については一括で通知をするということになっておりますので、同居されていて、同一の世帯の中で戸籍が同一であれば、当然に通知のほうは一つの中で行くというところで想定をしてございます。一方で、委員がお話しになりました別居されているようなケースにおきましては、別途通知が行くような形になりますので、当然戸籍記載後におきまして戸籍を取得すれば把握は可能となりますが、手続はそういった世帯の単位になろうかというところで現在は考えているものでございます。
石坂委員
その辺り、かなりこれに当たって該当する方が心配されたりするであろう中で、やはり場合によってはそれまでに、間に合ううちに戸籍を分籍するというんですかね、戸籍を個人単独にするとかということを考える方もいらっしゃると思います。そうした状況にもかかわらず、やはりこの戸籍制度が変わるというところ、いまいちよく知られていないところでもあるかなと思うところなんですけども、これはやはり間に合わなくなる前の段階で、ちゃんと今後こうしたことが起こるんだということの周知を、まあ、国がやるべきことかもしれませんが、やはり区のほうでもしっかりとするべきだと思うんですが、その辺いかがお考えでしょうか。
白井区民部戸籍住民課長
今回の戸籍法の改正におきましては、区民の方々への影響というのも非常に大きいものと、区としても認識をしてございます。実際、同法の施行につきましては、令和7年度に入ってからを区としては見込んでおりますが、そういったこともございますので、来年度からこちらのほう、事業を様々着手していきたいというふうに考えております。準備等について着手していきたいと思っております。その中におきまして、広報におきましても区として考えられることは行っていきたいと、現在鋭意検討しているところでございます。
武田委員
来年の3月1日に予定されている、他の地域の本籍の証明が取れるというところでちょっとお伺いしたいんですけれども、ここで取れる戸籍の範囲というのは、現在戸籍だけなのか、それとも、遡って除籍であるとか改製原戸籍とかも取れるのか教えていただけますか。
白井区民部戸籍住民課長
今回、広域交付の対象となりますものは、現在戸籍、また、除籍、改製原戸籍の謄本のほうになってございます。ですので、一部事項証明であったり、個人事項証明というところは対象外にはなりますが、原則過去に遡っても取得は可能となるものです。
武田委員
そうしますと、これ、とても便利だなというところでは、現在戸籍だったらパスポートとかいろいろあるんだと思うんですけど、除籍も含めて取れるということになると、相続の関係で生まれてからずっと取りたいというときに請求があるというところでも便利になるのかなと思います。ただ、一方で、これ、遡って取るということになるとかなり時間がかかるということと、これを、戸籍の中身を読んできちんと追える人がいないと対応ができないんじゃないかと思うんですが、その辺りは、窓口としては庁舎だけになるのか、地域事務所でも可能なのか教えていただけますか。
白井区民部戸籍住民課長
今、委員御指摘のとおり、戸籍を過去に遡って取得するというところについては、かなりプロフェッショナルといいますか、専門的な読み取りの能力等を有するところでございます。ですので、今回、まず地域事務所において戸籍を取得する場合には、現在戸籍のみというふうにさせていただいておりますので、地域事務所においても広域交付の対象は、広域交付の範囲の中ではやりますが、現在戸籍のみになろうかというところは想定してございます。本庁におきましても、交付の際にすぐその場で出すというところは、広域交付においてはかなり難しいところが想定されますので、まだ現在詳細は検討しているところではございますが、例えば窓口にお越しいただいた場合には、要件をその場で聞き取りさせていただいた上で、後日郵送交付であったり、あと、例えば、ちょっとまだ検討中なんですけれども、事前に予約をしていただいて、ある程度区のほうで取得をした上で、窓口でその場で一緒に確認をさせていただくといったところが、やり方としては考えられるかというふうに現在は検討しているところでございます。
武田委員
そうすると、やはり急に行って、相続で使うので遡ってずっと生まれてからの、例えば自分のものであればまだしも、御両親のものだったりすると、かなり遡って違うところに行っていたりという可能性もあるので、基本的には、場合によっては後日郵送になるかもしれないということとか、できれば事前に連絡くださいという形になるという理解でよろしいでしょうか。
白井区民部戸籍住民課長
今、委員がお話しいただいたとおりでございまして、やはり即座に対応するというところはかなり厳しいというふうに考えておりますので、原則そういった対応を取らせていただきたいと。一方で、現在除籍であったり改製原戸籍というところは、コンビニ交付に国のシステムのほうが対応していないという事情もございますので、そういった点におきましては、この広域交付というところ、非常に区民の方たちにとっての有益性が高いのかなというふうに考えているところでございます。
武田委員
そうしますと、特に相続や何かで遡ってという戸籍の場合、これ、おくやみ相談窓口でこれを出してくださいといった場合にも対応はしていただけるという理解でいいですか。
白井区民部戸籍住民課長
詳細のところは、現在所管します区民サービス課と詰めていく段階でございますが、当然証明書類等といったところは、おくやみ窓口の中に入っているという認識はございます。また、おくやみ窓口につきましては、事前の予約を原則とするといったところも情報提供を受けておりますので、そういったところを十分に連携して、手続の一体化を図っていきたいというふうに考えております。
武田委員
あと1点、体制なんですけれども、やはりこれ、かなり読み解くのに時間もかかるというか、ベテランの方で戸籍を見慣れている方というところが必要なのかなと思っているんですけれども、もう3月1日というのは来年すぐなので、いらしたときにそういった即時対応できるような体制というのは、もう既に考えられているということでよろしいですか。
白井区民部戸籍住民課長
委員御指摘のとおり、かなり厳しい事務量の増加かなというふうには想定してございます。現在の体制の中で何とかできないかというところで、後日の郵送交付であったり、事前に予約をしていただくということで、職員が都合のいい時間といいますか、そういった中で対応していけるような事務の在り方というところを検討していきたいというふうに考えています。
武田委員
あと、ちょっと聞き落としていたら申し訳ないんですけれども、これ、広域交付で申請できるのは、御本人もしくは戸籍に名前がある方だけなのか。お仕事でやられている、例えば弁護士さんだとか、行政書士さんとか、委任を受けて申請をするという場合でも対応していただけるのかどうか教えていただけますか。
白井区民部戸籍住民課長
広域交付ができる親族の範囲でございますが、こちらは、本人、配偶者、父母、祖父母などの直系尊属、また、子や孫などの直系卑属というところに限定されてございまして、現状士業であったり代理申請といったところは対象外となってございます。
武田委員
これ、本当に経験がある方は、みんなすごく便利になるなと思うと思うんですね。やっぱり郵送で、定額小為替を買いに行って、委任状を書いて間違えないようにというのはかなりの労力なので、これが本当にスムーズにいくといいなというふうに思っています。やっぱりおくやみ相談窓口というところでも、この対応ができるような形で整えていければというふうに思います。
1点だけ。振り仮名を入れていくというところでちょっと教えていただきたいんですけれども、先ほど区に本籍が置いてあるところで住民登録がある方が大体4割というお話だったんですけれども、住民登録がない方の戸籍に振る振り仮名というのはどういう形で取得されるんですか。
白井区民部戸籍住民課長
住民登録がないというのは、海外にいらっしゃるとか、そういった方ですか。住民登録がないというのはどういったところを指していらっしゃるか。大変申し訳ありません。
武田委員
ごめんなさい、言い方が。中野区に住民登録がある方は、中野区のシステムの中で振り仮名が拾えるかなというふうに思うんですけれども、中野区に住民登録がない方の振り仮名の取得方法を教えていただけますか。
白井区民部戸籍住民課長
大変失礼いたしました。こちらのほうにつきましては、現在示されていますのは、住民基本台帳ネットワークシステムのほうから氏名の振り仮名情報をあらかじめ収集しまして、こちらのほうを戸籍システムに仮登録した上で通知をしていくといったところを想定してございます。
武田委員
そうすると、さっきお話があった海外に、今日本に住民票を置いていない方の場合はどういった形になるんでしょうか。
白井区民部戸籍住民課長
そちらについて、まだちょっと事務の手法のほうが国のほうから示されておりませんで、これから分かり次第、適宜こちらのほうでも整理をして進めてまいりたいと考えております。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に2番、マイナンバーカード普及にかかる今後の取組についての報告を求めます。
白井区民部戸籍住民課長
それでは、マイナンバーカード普及にかかる今後の取組について御報告をさせていただきます。(資料3)お手元の資料を御覧ください。
マイナンバーカードの普及について、令和5年10月末現在、中野区では保有枚数が22万692枚、保有率が約66.2%となっております。今後、国では健康保険証との一体化など、マイナンバーカードを持っていることを基本としたサービス展開を予定しており、区民生活の様々な場面での活用がより一層広がっていくこととなることから、区ではさらなる普及に向け、継続した取組を行ってまいります。
1、国による主な取組ですが、インセンティブを伴うマイナポイント事業が令和5年9月30日に終了し、今後は令和5年12月に予定されています顔認証マイナンバーカードの開始や、スマートフォンを利用したコンビニ交付が開始されます。また、令和6年秋には健康保険証との一体化が予定されてございます。
2、区でのこれまでの主な取組となりますが、これまで戸籍謄本、税証明等のコンビニ交付の拡大、中野サンプラザでの臨時交付窓口の開設、ぴったりサービスの拡充、引越しワンストップサービスの開始や令和5年度に実施しております商業施設等を活用した出張申請サポートなど、広く区民への普及を図る取組を実施してまいりました。
3、今後のマイナンバーカード普及に係る課題となります。別紙にマイナンバーカードの保有状況や年代ごとの交付率など、参考となるデータをお示ししておりますので、併せてお読み取りをいただければと思います。(1)年代別に見た課題です。マイナンバーカードの交付申請に当たっては、申請時または交付時に必ず1度は行政による本人確認が必要となります。そのため、20代までの低年齢層並びに高齢者を中心に、来庁が困難である、来庁が手間であると考え、申請・交付に至らないケースが散見されます。特に小中高生などの年齢層は、学業優先などにより本人の来庁が障壁となっていることが考えられます。令和5年4月から小・中学生や高齢者に係る代理申請の要件が緩和されており、保護者が代理で手続できるようになっておりますが、こういった周知が進んでいないことが考えられます。また、有料老人ホームやケアハウス等に代表されます高齢者長期滞在施設の入居者など、来庁しての交付が難しいケースもございます。続いて、(2)マイナンバーカードに対する不安感でございます。令和5年度に入って発生いたしました、マイナンバーカードを利用したコンビニエンスストアでの住民票誤交付や健康保険証の誤ったひもづけなど、マイナンバーカードを不安に思った区民の方が申請や交付を控えている現状がございます。3、申請後未交付となっているマイナンバーカードについてとなります。マイナンバーカードの申請があり発行されているものの、交付に至っていないマイナンバーカードが多数存在しており、令和5年10月末時点で1万3,112枚となっております。
4、これらの課題を踏まえた今後の取組の方向性でございます。申請・交付に係る区民の利便性の確保や、令和7年度から本格化するマイナンバーカードの更新に対応するべく、区役所、地域事務所における申請・交付の場の提供は継続して提供してまいります。令和5年度末に交付率が70%を超える見込みであることからも、今後は交付率が低い低年齢層などを対象とした取組を強化してまいります。また、地域にてマイナンバーカードの申請・交付の支援や、不安の解消の機会の場を拡充して展開してまいります。
5、令和6年度以降の具体的な取組でございます。まず、区役所への来庁をきっかけとした申請機会の提供を行います。手続の煩雑さや申請・交付時の手間から申請に至らないと思われる区民を対象に、新たに区役所へ来庁時の待ち時間を活用した申請手続の勧奨、支援を行います。(2)申請済みであるが交付に至らない区民に対して、健康保険証との一体化の案内などを同封し、引き続き個別の勧奨通知の発送を行います。(3)地域事務所、区民活動センター、高齢者会館を活用し、出張申請サポートやマイナンバーカードへの不安に対する相談の場を展開いたします。(4)出歩くことや写真の撮影などが難しいことで、マイナンバーカードの申請・交付に至らない方がいると見込まれる有料老人ホーム、ケアハウス等に赴き、交付までを含めた出張申請サポートを行います。(5)区報、ホームページ、SNS、地域掲示板への案内掲示を活用し、健康保険証との一体化のメリットや、代理申請の要件緩和に伴う就学児や高齢者への勧奨の広報を行います。
6、今後の予定でございます。令和5年12月より顔認証マイナンバーカードの申請・切替え、並びにスマートフォンを利用した証明書自動交付が開始されます。令和6年7月より転入・転居時の申請手続勧奨・支援を開始いたします。同年8月より高齢者施設への出張申請サポートの開始、10月より区有施設における出張申請サポートの拡大を行います。令和6年秋には、健康保険証との一体化が予定されてございます。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し質疑はございますか。
小宮山委員
全国平均の保有率が72%に対して、東京都は69.8%、中野区はそれに対して66.2%で、中野区はちょっと低いなという感じがします。就学児への交付割合が低いようですが、ここに書いてある令和6年度以降の具体的な取組を見ても、あまり就学児への申請なりを促すような策には見えないのですけれども、どの辺りで就学児への申請を促されるとお考えでしょうか。
白井区民部戸籍住民課長
今、委員から御指摘ありました具体的な取組の中でございますが、5番の(5)の広報のところは力を入れていきたいというふうに考えてございます。具体的には、やはりこの就学児であったり未就学児の方たちというのは、親御さん、御家族の方の代理申請というところをしっかり促していく必要があるのかなと。要は、お子様だけで交付に至るといったところはなかなか難しいのかなと思っておりますので、来年度ちょっと新たに、地域掲示板といったところは、非常にそういった親御さんの世代に対して訴求力も高いということも考えておりますので、こういったところの広報といった部分に力を入れてまいりたいというふうに考えてございます。
小宮山委員
うちはマイナンバーカードを持っているんですけども、ちょっと忘れてしまったんですが、これは受け取りなり申請なり、どちらかに本人、就学児本人、子ども本人が行く必要があったんでしたっけ。
白井区民部戸籍住民課長
令和5年の4月前でありますと、本人が必ず来る必要がありましたが、今年の4月以降、そこら辺の要件が緩和されたというところでございます。
小宮山委員
やっぱり本人が行くというふうに思っていると、平日の昼間でなければ区役所はやっていないでしょうし、ハードルが非常に高くなったんだと思います。今、本人が必ずしも行かなくても、親が行けば済むのであれば、その辺の告知もきちんとこの5番のとおりにやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
白井区民部戸籍住民課長
繰り返しになりますけれども、中学生・小学生及び未就学児、また、75歳以上の高齢者につきましては、こちらの疎明資料といいますか、実際受け取りに来られないといったところの資料というのが不要になりまして、御家族等の代理人が受け取り可能になっていますので、その点は丁寧に広報してまいりたいというふうに考えております。
甲田委員
令和6年以降、具体的な取組をたくさん考えていただいていると思うんですけども、(1)の区役所の来庁をきっかけとした、待ち時間を活用した申請手続の勧奨というのは、具体的にどういった機会というのを想定されているのか。イメージとしてあれば教えてください。
白井区民部戸籍住民課長
こちらにつきましては、主には中野区への転入手続の際を想定してございます。転入手続の際におきましては、戸籍住民課では必ずその前段として、マイナンバーカードを既にお持ちの方は住所の書換えが発生しますので、こちらもシステム上等でマイナンバーカードをお持ちであるかどうかという確認を取るようなプロセスになってございます。その中で、当然転入時の手続においては、こちらのほうでシステムへの入力等の待ち時間が発生してございますので、そういった待ち時間を活用してお持ちの方には勧奨していくと。転入時、必ず本人確認書類を持ってきていただくようなことになってございますので、その際に運転免許証等の写真つきの本人確認の書類を持っていらっしゃるお客様につきましてはその場の本人確認が取れますので、交付時については私どもから簡易書留での御自宅への郵送が可能となります。そういったところを活用することで、交付率のアップにつなげていきたいと考えているものでございます。
甲田委員
あと、4番ですけども、高齢者施設に出向いてサポートを行うということなんですが、ちょっと有料老人ホームは分からないんですが、老健施設だとか、そういったところもありますけども、かなり弱っているお年寄りの方だと、なかなかちょっと判断も難しかったりとか、難しいケースも多いかなと思うんですけど、これ、そういった入所型の施設だけではなくて、例えば高齢者会館とか、そういったところはもうやっていらっしゃるんでしたっけ。区内の高齢者が通う場所というところにはどうされているんでしょうか。
白井区民部戸籍住民課長
現在、代理申請等で伺っていますのは、地域事務所が年2回という形になっておりますが、5の(3)で記載をさせていただいていますとおり、令和6年度から区民活動センター並びに高齢者会館といったところにも、出張申請サポートという形で区の職員が直接伺って、そういった機会の場、相談の場を提供してまいりたいと考えております。
甲田委員
そういったところに通われている高齢者の方々はネットワークがあると思いますので、口コミも広がっていくと思うので、ぜひ頻繁にそういった機会を設けていただけるといいのかなと思いますので、要望しておきたいと思います。
石坂委員
今回もやはり普及させていくという観点の中で、来年度新庁舎にも移る中で、現在は1階のほうの区民部のほうの、戸籍住民関係の窓口のほうでよく使っている「書かないサービス」ですね、書かない取組のほうにおいても、やはりマイナンバーカードは便利なわけですので、その辺り、やはり「書かないサービス」のほうの周知と併せてマイナンバーカードの普及につなげていくということが――課がまたがりますけど――とても重要であると感じています。また、実際に庁舎に来たときに、先ほど他の委員の答弁の中で転入の方という話もありましたけども、やはり転入以外でも「書かないサービス」を使える方に関しては、やはりぜひ、「書かないサービス」を使えますのでマイナンバーカードもという感じの声かけなど考えられると思います。その際に、区の職員もですけども、フロアマネジャー等にも協力してもらう方法もあると思いますので、その辺いかがお考えでしょうか。
白井区民部戸籍住民課長
委員御指摘のとおり、そちらにつきましては区民サービス課と連携をしまして、丁寧な広報を本庁舎の窓口等においても行ってまいりたいと考えております。
石坂委員
もう一度確認ですけども、フロアマネジャーさんのほうの契約の内容的に、それも協力いただける理解で大丈夫なのか、あるいは、それは契約上難しいのかなど、もしあれば教えてください。
小堺区民部新区役所窓口サービス担当課長。
当然フロアマネジャーのほうにおかれても、当然「書かない窓口」の御案内をさせていただくという前提がございますので、そこら辺も併せ持って、フロアマネジャーのほうから日常的に御案内させていただくということになろうかと思います。
武田委員
普及に係る課題のところにある、2ページ目の3番の、申請後未交付となっているマイナンバーカード、令和5年10月末で1万3,112枚というふうになっているんですが、これの未交付の主な理由を教えていただけますか。
白井区民部戸籍住民課長
取りに来ていただけないということで、なかなかその御本人様たちに私どももアクセスができていないというところが正直なところですが、こちら、主に推察するに、一つは、申請をしたもののその後不要となったと申しますが、本人が要らなくなったと判断したものであったり、また、お忘れになられているような方も一定数いらっしゃるのかなというところを推測してございます。
武田委員
これは勧奨のようなものはされているんでしょうか。
白井区民部戸籍住民課長
今年に入ってからも勧奨は行っておりまして、今年度におきましてはおよそ7,000人余という方に対しまして、はがきによって交付の催促をしているところでございます。
武田委員
これ、このまま、未交付のまま置いてあるということになると、例えば保存年限であるとか、御本人が、保存年限にもよるんですけれども、必要になったというときに取りにいらっしゃるということができるのか、一旦もう廃棄というか、手続を1回終わらせて、改めてという形になるのか、どちらになるんでしょうか。
白井区民部戸籍住民課長
従前は、発行の後3か月経過した場合には廃棄が可能ということになってございました。一方で、令和2年3月に総務省のほうから、マイナンバーカードの保管期間の延長に関する通知がございまして、以降は、原則は廃棄ができないというところになってございます。現在をもって廃棄を行うケースにつきましては、おおよそが、発行の後、転出または死亡してしまったようなケース、また、外国の方の場合で在留期間が切れたようなケース、そういったケースについては廃棄をしてございますが、中野区に継続してお住まいのような場合については、現在は廃棄ができないという状況でございます。
武田委員
何か5年で更新をしなければいけないところに当たっている方がちょうど取りに来たという場合には、1回お渡しをすることは可能なんでしょうか。
白井区民部戸籍住民課長
5年の更新というのが、既にマイナンバーカードをお持ちの方の電子証明書の更新になってございまして、カードそのものの有効期限ではございませんので、今ちょっと委員御案内のようなことは難しいかと考えております。
武田委員
今のところは、その令和2年3月の通知で廃棄しないようにという形になっているというところで言うと、ずっと保管をし続けるという形になるという理解でよろしいですか。
白井区民部戸籍住民課長
現在は、戸籍住民課において保管をしているという状況でございます。
武田委員
これ、普及のための課題というふうなところで書かれていらっしゃるので、これに対しては、この勧奨以外に何か解消していくための方策というのはお考えになっていることはありますか。
白井区民部戸籍住民課長
委員御指摘のとおり、非常に大きな課題というところで捉えてございますが、なかなか御本人様へはがき等による勧奨以外に現状難しいところもありますので、いかにそのはがき等による勧奨を効果的に行っていくかという部分について、例えば来年度の保険証の一体化を併せてお知らせするであったり、そういったところで力を入れていきたいというふうに考えております。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に3番、訴えの提起についての報告を求めます。
宮脇区民部保険医療課長
それでは、第94号議案、訴えの提起につきまして、議案審議の所管は総務委員会ではございますが、当委員会では報告事項として御報告をさせていただきたいと思います。(資料4)
それでは、資料を御覧ください。
まず初めに、1の事案の概要でございますが、埼玉県内の保険医療機関について、令和2年2月に関東信越厚生局が実施した施設基準等に係る適時調査におきまして、入院病棟の夜勤看護職員の必要人数が不足していたことが指摘されました。この指摘を受けまして、当該保険医療機関が基準を満たしていなかったにもかかわらず、不当に国民健康保険の診療報酬を請求し、受給していたことが判明いたしました。これにより、当該診療報酬について中野区に過払いが生じていることから、過払いとなった診療報酬の返還を請求しましたが、支払われないため、当該医療機関の開設者及び管理者である相手方を被告としまして、返還などを求める訴えをこのたび提起するものです。
次に、資料の2番、経過概要でございます。令和4年9月、中野区は、当該保険医療機関に対する診療報酬の返還請求手続を行うようにとの通知を東京都から受領いたしました。その翌月の10月には療養給付費に係る診療報酬を、令和5年の2月には高額療養費に係る診療報酬の返還請求を行いましたが、当該医療機関からの支払いはなく、現在に至っているところでございます。
請求の要旨が3にございますが、過払いの診療報酬の合計686万6,827円の支払いなどを求めるものでございます。
補足説明は以上でございます。御審議のほどよろしくお願いいたします。
委員長
ただいまの報告に対し質疑はございますか。
石坂委員
過払いの返還請求をしたというところですけども、これ、1回だけだったのか、何回か請求したのか。また、この請求に関して何らかのリアクションがありつつ支払われていないのか、全くリアクションもないのか、分かれば教えてください。
宮脇区民部保険医療課長
返還請求は、資料にございますとおり2回に分けてやってございます。その後、何かしらのリアクションがありましたかということですが、先方からは、医療機関のほうからは、特に払えないとか、特段の返事があったわけではございません。
武田委員
訴えをされるということなので、お答えいただける範囲で構わないんですけれども、この過払いの診療報酬というのは、期間としてはどのぐらいの期間の……。六百何万になっていらっしゃるので、教えていただければ。
宮脇区民部保険医療課長
過払いの期間です。こちらは、平成28年6月から令和2年1月の期間でございます。
武田委員
たしかこの期間の分が累積でこの金額になるということで、これはそれまで、返還請求をするまでというのは事実として分からなかったということで、時効の起算日というのはこの2022年9月という理解でよろしいんでしょうか。
宮脇区民部保険医療課長
時効の起算日ですけれども、令和4年9月に返還請求をしておりますので、こちらが起算日になります。
武田委員
この債権、多分時効、私債権で5年かなと思うんですけど、訴えの提起をすることによって債務名義が取れて、勝訴すれば時効としては10年間になる。その間請求ができるという理解でよろしいですか。
宮脇区民部保険医療課長
判決が確定しまして、債務名義が取れましたということになりますと、時効は10年に延びます。その間請求が可能になります。
武田委員
もともとがちょっと不正でというのがあったものの、債権については時効が完成してしまったということがないように、確実に対応していただけるようにということで要望にします。
酒井委員
これ、後期高齢者医療保険のほうでもあったような気がするんですけど、その辺どうなっていますか。
宮脇区民部保険医療課長
後期高齢者医療保険のほうですけども、中野区のほうではその対象はありませんでしたが、広域連合のほうですね、そちらのほうで幾つか、こちらの病院に入院されていた方がいらっしゃって、実際に返還請求をしたところ、まだ払いが済んでいないという状況で、訴訟の提起を議会のほうで御承認いただいたと、そういった経過がございます。
酒井委員
これ、中野区だけじゃなくて、もう相当数あるんじゃないですか。分かる範囲で教えてください。
宮脇区民部保険医療課長
病院側の説明によるところなので、正確なところではないのですが、約50団体ほどそういった団体があると聞いてございます。
酒井委員
これ、訴えの提起を起こしたとしても、なかなか返ってくるのは厳しそうだなとか思いながら、そういう中で順番とか、僕、あるのか分からないんですけれども、区としてもっと早くにこういった対応を取るべきだった。その辺はどうお考えですか。
宮脇区民部保険医療課長
今順番というお話がありましたけれども、実際には訴えの提起を起こした後、各団体の訴えが集まります。その後、実際どのような形で裁判所がこの病院に対して訴訟を進めていくのか、そういったところの手続については私どもがあずかることはできません。早めにやることによって何か特段の有利な状況が生まれるということはないと考えまして、こちらについてはしっかり請求内容が確定した状況で訴えを起こさせていただくと、そのような段取りを踏ませていただきました。
酒井委員
よく分かりました。請求内容が固まってからとおっしゃるんですけれども、令和4年10月と令和5年2月で、一部は1年過ぎて、一部は10か月程度も、今回訴えの提起を行ってから過ぎているんですよ。当区の私債権で、こういうふうになった際の訴えの提起に行くまでの手続だとかルールはあるんですか。
宮脇区民部保険医療課長
当区のというよりは、地方自治法のほうでそちらは定められております。ちょっとお待ちください。恐れ入ります。訴えの提起を起こすというときには、地方自治法の第96条というのがございまして、こういう訴えの提起をしなければならない案件の中に、訴えの提起に関することというのを議会に諮って議決せねばなりませんというようなことがあります。なお、専決処分でやれるものについては100万円以下ということで、別の条例の定めがございますが、今回は100万円を超えるということで、こうした手続を踏んでの訴えの提起というような流れになってございます。
酒井委員
すみません、基準額といいますか、要するに10月と2月に返還請求されて返事がないわけですよ。でしょう。(「はい」と呼ぶ者あり)そこから訴えの提起に行くまでの期間がちょっと長いところもあるのかなと思ったり、いやいや、通常だったらこれぐらいだよというのも僕は分からないので、そういう債権管理においてのルールはあるんですか、当区として手続のというのを聞いているんです。分かりますか。
宮脇区民部保険医療課長
訴えの提起をするまでの期間ということになりますけれども、どのくらいの期間をかければ、それ以内に訴えの提起をしなければならないというようなルールは特にございません。要は、それぞれの状況を踏まえまして、必要な情報が整ったときに、訴えの提起の準備ができた段階で手続に入ると、そのようなことです。
酒井委員
債権管理対策会議か何かでかけて、このような手続を今されているんですか。
宮脇区民部保険医療課長
庁内では、こういった中身について、まずは訴えの提起をするときには、法務担当を交えた争訟事務会議というのを内部会議としてやってございます。その中で訴えの提起の必要性、是非、そういったところも議論されます。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に4番、中野区産業振興方針(案)についての報告を求めます。
松丸区民部産業振興課長
それでは、中野区産業振興方針(案)について御報告させていただきます。(資料5)第3回定例会でお示しいたしました中野区産業振興方針(素案)を基に、区内経済団体等とのヒアリングをさらに重ねてまいりまして、このたび中野区産業振興方針(案)がまとまりましたので御報告するものでございます。
初めに、1、中野区産業振興方針(素案)に対する主な意見の要旨でございます。別紙1を御覧ください。この中からさらに主なものを御紹介させていただきます。ナンバー6、創業希望者からすると、実際に創業して成功した体験を聞くことは貴重である。創業希望者と創業者とで交流することにより、創業に対するイメージをつかむことができるといった御意見。ナンバー9、中高生への創業教育の必要性を強く感じている。経営者のネットワークづくりと並行して、現役経営者たちによる次世代に対する創業教育を実施したい。また、その場や機会づくりを区に支援してもらいたいといった御意見。ナンバー10、コーディネーターを中心とした支援体制はよいと思うが、アドバイザーグループにつなぐ役割を担う人材は複数である必要がある。また、経営者のネットワークができれば、その人たちがコーディネーターを後方支援することができると思うといった御意見。ナンバー13、一部の商店街で夜の客引きが増えており、治安が悪化していると聞く。中野区商店街連合会で浄化作業をしようにも限界がある。新宿区や渋谷区のように行政の力も借りたいといった御意見がございました。恐れ入りますが、このほかの御意見につきましてはお読み取りいただければと思います。
かがみ文にお戻りください。
次に2、中野区産業振興方針(素案)から中野区産業振興方針(案)への主な変更点でございます。別紙2に一覧にして示させていただきました。恐れ入りますが、別紙3の方針の案と併せて御覧ください。
初めに、4ページでございます。背景②の社会経済情勢ですが、世界経済と日本経済のトレンドを直近の情勢を踏まえて更新いたしました。
次に、12ページを御覧ください。商業・商店街の現状でございますが、課題認識・ニーズの中に、中野駅北口エリアの飲食店街の治安に対する懸念を追記いたしました。
次に、13ページ、商店街の活力維持の中に、商店街の防犯等の環境向上については、関係機関や関連部署が連携して対応していくことを追記いたしました。
次に、18ページを御覧ください。中小企業振興策の主な取組案ですが、信用保証料補助の実施、人材確保・定着支援の見直し、大学との連携事業の実施のスケジュールを整理し、実施計画と整合性を図るものといたしました。
次に、20ページを御覧ください。コーディネーターを中心とした支援体制ですが、左下の緑の菱形の部分、経営者グループを追加し、コーディネーターへの支援と経営塾などの先輩経営者としての支援といった役割を明示いたしました。
次に、22ページ、こちらは商店街支援の主な取組案でございますが、データ活用による学公連携事業のスケジュールを整理し、実施計画と整合性を図るものといたしました。また、沼袋地区などで検討しておりますモデル商店街の出店あっせん事業に関連しまして、地元金融機関との連携強化を追記いたしました。
次に、25、26ページに記載しております、沼袋・区画街路4号線の着実な用地取得と沿道のにぎわい創出におきまして、「リノベーション検討」と記載していたところを「リノベーションスクール」に修正いたしました。
また、28ページまでの本編と併せまして資料編をつけさせていただきました。中野区の人口、就労状況、区内産業の状況、中小企業のIT化、現在直面している経営課題、人手不足の問題、物価上昇による影響、経営課題解決に向けた取組、事業所継続や競争力強化のために求められる支援、区内商店街の状況、区内、都内商店街の業種別店舗割合、景況、環境の変化、商店街の現状と課題、都市型農業の保全・振興といった内容となっております。恐れ入りますが、詳細につきましてはお読み取りいただければと思います。
恐れ入ります、再度かがみ文のほうにお戻りください。
4の今後のスケジュールについてでございます。来年2月には産業振興方針を策定いたしまして、第1回定例会では策定した中野区産業振興方針を御報告させていただく予定でございます。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し質疑はございますか。
武井委員
20ページ基本方針1の、経営者グループがコーディネーターに追加されましたが、これはどういったグループを想定されていますか。
松丸区民部産業振興課長
こちら、経営者グループでございますけれども、区内で経営している方を中心といたしまして、区内事業者への支援やネットワークづくりに賛同していただける経営者の方を考えております。自ら創業者1代目や様々な業種の方など、多種多様な属性の方にお願いしたいというふうに考えております。
武井委員
このコーディネーターというシステム、とてもいいと思うんですけども、こちらの創業したいとかいう方への周知方法はどのように考えているのでしょうか。
松丸区民部産業振興課長
こちら、区のホームページですとか、アドバイザーグループにも協力していただきましてチラシの配布ですとか、また、創業や経営のセミナー、中野区でも実施しておりますけども、こういったところに参加された方に直接御案内するですとか、様々な機会を捉えまして丁寧に説明をさせていただきながら、支援体制を周知してまいりたいというふうに考えております。
武井委員
実際中野区で創業を考えている方ですと、私自身の経験ですと、お店で修行して働く方とか、ほかの区から中野区でテナントを探している方とかが多いと思うので、こういった商工会とか中野区とかのホームページをあまり見ていない方が多いような気がします。なので、そういった創業を考えている方が一番先に行く金融機関やテナントを探す不動産屋さんなどに周知をお願いするのはいかがかと思いますが、いかがでしょうか。
松丸区民部産業振興課長
委員御案内のとおりでございまして、確かに起業したい、もしくは独立したいとお考えになられた方につきましては、恐らくまず第1に金融機関さんですとか不動産屋さん等に相談する機会というところが多くなろうかというふうに考えております。今回、アドバイザーグループの中にも「金融機関」というキーワードを入れさせていただいたのは、そういった機会を捉えてということでございますけれども、創業者視点に立ちまして、経済団体と連携しながら効果的な場所で情報提供ができるように、今後検討してまいりたいというふうに考えております。
武井委員
ぜひ、創業される方が知っていればよかったということがないように、よろしくお願いいたします。
小宮山委員
この手のお話になるといつも言っていることなので、もうそろそろ言い飽きてきたんですけども、今中野区、上位計画にもあります、「遊び心あふれる文化芸術」についてだんだんと力を入れ始めてきたところでございます。中野区の産業の中には、エンターテインメント産業というのも非常に中野区ならではの産業の一つであると私は考えておりまして、区内には小さいライブハウスとか小さい劇場とかたくさんありまして、毎日のようにお笑いライブが開催されたりしている。その中には中野芸能小劇場のような公立の劇場もありますし、あるいは、南口へ行きますと小さな劇場群があったりします。そういった自治体というのは、世界を探してもそうそうないんじゃないかと。だから、中野区ならではのエンターテインメント産業と位置付けて、きちんと区としてバックアップしていくことこそが、上位計画にある「遊び心あふれる文化芸術」の実現にもつながっていくんじゃないかと思いますが、今回のこれを見てもほとんどそれについては触れられていない。その点についていかがお考えでしょうか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
今、委員御指摘の点につきましては、基本方針の4のほうで、いわゆる都市観光という位置付けの中で明示しているものでございます。当然産業としての育成という側面もありますけれども、かなりいろんな活動ができていたり、事業者さんもかなりビジネスとして成功していたりしますので、その動き自体のほうを都市観光という捉えからできるだけ発信していくということで、基本方針4のほうでその部分も示しているところでございます。
甲田委員
1点だけ。施策、主な取組③の、基本方針3のところで、沼袋などのリノベーションスクールですか、「リノベーション検討」から「スクール」という形に変えたというのはどういうことなのか、もう少し具体的に御説明いただけますでしょうか。
松丸区民部産業振興課長
こちら、「リノベーション検討」から「リノベーションスクール」ということで、少し具体的に書かせていただいたところでございますが、こちら、今沼袋・区画街路第4号線の中でまちづくりの検討をする場で、様々議論が進んでおるところでございます。その中でも少し出てきたキーワードを基に、「リノベーションスクール」というところを検討してきたところでございますけれども、こちら、「リノベーションスクール」というのは、エリアの価値を上げ、豊かな未来を築くことに真摯に向き合う実践型スクールということでございまして、建物単体の再生を超えて、どうすればそのエリア、こちらでいうと沼袋でございますけれども、そのエリアの価値を上げてまちを生まれ変わらせることができるのか。その有志が集いまして、豊かな未来を築く、未来のビジョンを描くというところに真摯に向き合う場、そういったところがこの「リノベーションスクール」というふうに考えております。
甲田委員
じゃ、まちづくりの実践型というので、そういった何かアドバイザーみたいな人がそこに入って、有志が集ってスクールをする。その辺がちょっと、もう少し具体的にお願いします。
松丸区民部産業振興課長
こちら、アドバイザーでございますけれども、日本国内で様々な事例に携わられている学識経験ある方ですとか、様々な方がいらっしゃるかと思いますけども、そういった方を有志に交えまして――有志でございますけれども、まちの方、町会の方、それから、商店街の方、住民の方、様々な方を有志ということで捉えさせていただきまして、このまちづくりに興味のある方というところで幅広く考えております。
甲田委員
今、西武新宿線連続立体化事業で上部空間の話があったり、協議会があったり、また、市街地再開発事業なんかもあるところに関しては、地権者の方々の組合という形になっていたり、一つひとつが閉じられたというか、その中で話し合われているような気もするんです。商店街のそれぞれの店舗の方々とか、住民の方とか、いろんなニーズを把握するのはすごく難しいなと思います。また、それぞれの会議体で話をするときに、いろんなほかの要素のことを情報提供してくれる人とか、その議論をもっと活発化させてくださる方とか、まちをよく分かっている方がそのような往復作業をしていただいて、せっかくそういうところに集まって学識経験者と話合いがされるのであれば、波及効果が出るような形でまちづくりの検討の機会にしていただきたいなと思うんですけども、そういったまち全体に及ぼすというか、そういうふうなことも想定されるんでしょうか。
松丸区民部産業振興課長
まさに今、議員御案内のとおり、各種団体、協議会さんですとか、様々ございます。我々所管しておりますのは商店街の支援というところでございますけれども、様々な団体さんの意向だとかを横串を刺すような形で調整するような場というところでも、リノベーションスクールというのは活用できるというふうに期待しておるところでございます。
甲田委員
ちょっと私もはっきり分からないんですけども、ただ、やはり持続可能なというか、まちにしていくため、また、活性化させていくためには、やはりそこに住む住民のニーズがしっかり反映されていかなければいけないんじゃないかなと思いますので、その辺がよく反映されるような形で進めていっていただきたいと思っています。要望です。
武田委員
里・まち連携事業の見直しのことを伺いたいんですけれども、見直し検討とあって、22ページ、施策、主な取組案2の基本方針2、22ページのところでなかの里・まち連携事業の見直し検討というのがあって、その下に連携先以外の自治体の意向調査等実施というふうにあるんですけれども、これは今連携をされている自治体はそのまま残されて、さらに対象を広げていくということなのか、1回ゼロにして改めて検討されるということなのか、教えていただけますか
松丸区民部産業振興課長
こちら、なかの里・まち連携事業でございますけれども、今年度で15周年を迎えたということで節目の年でもございます。将来に向かってどのような里・まち連携の在り方がよいのかというのを今検討する時期、見直しを検討する時期に来ているというふうに考えておりまして、当初、里の魅力、まちの魅力、それぞれ掛け合わせられるような事業ということで期待しておったところでございますけれども、近年経済交流の部分につきまして少し弱いところがあるかなというところもございましたので、見直しの検討というところでもございます。また、この里・まち連携以外の自治体の意向調査でございますけども、様々な魅力のある自治体、里の自治体もございますので、そういったところを研究してまいりまして今後に生かしていきたいということでございます。
武田委員
そうすると、基本的には、今あるところは、たしか15周年で何かこの間もやっていらしたなと思うんですけど、そこは経済交流が弱くなっている、経済的な側面を弱くなっているというところをどういうふうに補完していくかというか、強化をしていくかということを考えていくということと、加えて、そのほかの要素じゃないですけど、ほかにもいろいろな自治体と連携をしていくということを具体的に考えていく。2年間かけて考えていくという理解でよろしいですか。
松丸区民部産業振興課長
まさにこれ、里・まち連携事業でございますけれども、経済交流以外に、環境交流、それから、観光交流といった形で、様々な角度から交流を目指すというところでございます。現在検討しておるところでございます事業といたしましては、子どもの体験交流といったところも軸に置きながら、今後検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
武田委員
今おっしゃっていただいたので、そこはぜひ入れていただきたいなと。例えば農業体験であるとか、林業体験であるとか、文化・芸術のほうでも何回かちょっとお話をさせていただいたというところでは、やはり貧困家庭というところではどうしても体験の機会が減ってしまうと。それは、もう先々同じような傾向が続いてしまうというところがあって、それをいかに補完していけるのかというところは、一つ行政の役割なのかなというふうに思いますので、そういった視点で、特に環境面と農業の体験であるとか、やっぱり食料の自給率の問題だとか、そこら辺からも、食品ロスの問題とか、いろいろ根っこが同じだと思いますので、そういった体験を身近でできるというようなことをぜひ取り組んでいただきたいなというふうに思っています。要望で。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に5番、中野区デジタル地域通貨事業の考え方等についての報告を求めます。
松丸区民部産業振興課長
それでは、中野区デジタル地域通貨事業の考え方等について御報告させていただきます。(資料6)これまで産業振興課では、物価高騰対策とキャッシュレス決済のさらなる推進を目指しまして、ポイント還元事業を実施することにより一定の成果を上げてまいりました。一方で、付与したポイントが区内消費活動に還元されていない懸念ですとか、決済手数料の負担感などの課題もございますので、これらの課題を解決するとともに、区内経済の活性化、区内事業者の経営力強化と、また、構築したプラットフォームを活用した地域コミュニティの形成・円滑化を目指しまして、現在検討を進めております中野区デジタル地域通貨事業の考え方等について御報告させていただくものでございます。
1、事業目的です。大きく分けて、(1)の区内経済の活性化・区内事業者の経営力強化と、(2)区の政策・施策の側面的促進(地域通貨をプラットフォームとした展開)の二つの目的がございます。
初めに、(1)では3点ございまして、①の中小事業者を中心とした区内事業者のデジタル化の促進と経営力の強化ですが、地域通貨を導入することにより、キャッシュレス決済の推進、決済手数料の負担軽減、DX化の促進につなげるというものでございます。②の付与ポイントの域内還元による区内経済循環の促進と区民生活を支援ですが、ポイント還元事業やコミュニティポイントの付与により、区内経済の循環促進による地域経済の活性化や区民生活への支援につなげるというものでございます。③の既存の地域通貨(区内共通商品券)の紙媒体からの電子化を支援ですが、導入したプラットフォームを活用して、中野区商店街振興組合連合会が発行しております区内共通商品券の電子化の検討を支援していくというものでございます。
次に、(2)では2点ございまして、①の公益活動などの取組にポイントを付与することで行動を変容ですが、様々な地域の課題に対してデジタル地域通貨のプラットフォームを活用して解決する契機をつくることですとか、中野区への愛着の醸成といったことにつなげていくというものでございます。②の区独自の給付金支給等に活用することで構築経費の削減、機動的な対応の実現ですが、各課で経費を積算して構築する必要がある事業を、プラットフォームを活用することにより都度の構築経費の削減と迅速な対応につなげていくというものでございます。
次に、2、事業の方向性でございますが、(1)プラットフォームの構築ですが、アプリケーションは利用者、店舗双方にとって使いやすいものとする。区内共通商品券や区の事業と連動したコミュニティポイント付与の運用など、機能の拡張性があるものとする。使用期限を定め、短期間で消費に回るようにする。こういった視点での構築を検討しておりまして、検討している機能の例といたしましては、加盟店舗が販売記録を管理できる機能ですとか、発行したコミュニティポイントが1ポイント1円相当として利用できる機能、地域通貨やポイントの利用条件を設定できる機能といったものを検討しております。
次のページを御覧ください。(2)加盟店の拡大については、区内経済団体と連携したPR、決済手数料、換金手数料など店舗側の負担が過度にならない設定、プレミアム付デジタル地域通貨の発行等のキャンペーンの実施。(3)利用者の拡大については、使用感がよいものとする。同じくプレミアム付デジタル地域通貨の発行等のキャンペーンの実施。このような視点での構築を検討しております。どちらにも「キャンペーン」というキーワードがございますが、利用できる店舗がなければ利用者も広がらず、利用者がいなければ加盟店も拡大していきませんので、両軸で捉えた上で浸透させていく必要があると考えております。
次に、(4)その他でございますが、発行主体は区とする。デジタルに不慣れな方への対応を丁寧に行うということでございます。
次に、3、事業実施により期待される効果でございます。区としましては、政策や施策の推進、地域課題の解決、給付等事務の効率化といった効果、事業者といたしましては、経営力の強化、店舗側手数料の負担軽減、キャッシュレス決済の普及、販売機会の増加といった効果、区民、利用者といたしましては、地域への愛着の醸成、プレミアムの享受、コミュニティ活動等へのポイントの付与、利用といった効果を想定しております。
次に、4、経過・今後のスケジュールでございます。これまで産業振興課といたしましては、渋谷区などの他自治体での地域通貨の事例の視察やヒアリング、区内経済団体等との意見交換、庁内検討を行ってまいりました。今後のスケジュールといたしましては、12月以降、区内関係団体との意見交換をさらに深めてまいりまして、年明け1月には、中野区デジタル地域通貨事業について改めて議会報告させていただきたいと考えております。ここから先は予算の御承認をいただけましたらということになりますが、令和6年度にはデジタル地域通貨の導入と普及促進、令和7年度にはさらに普及促進するとともに、各所管部署におきまして区の施策と連動させたコミュニティポイントの検討、令和8年度には区の施策と連動させたコミュニティポイントの実施ということで、令和8年度には二つの事業目的がそろうというものでございます。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し質疑はございますか。
武井委員
区内経済団体と意見交換とありましたが、これはどんな団体だったのか。そして、どのような意見交換が行われたのか教えてください。
松丸区民部産業振興課長
こちら、中野区商店街連合会ですとか、東京商工会議所中野支部さんですとか、中野区工業産業協会などの経済団体と、産業振興方針と併せてお話を伺ってまいりました。地域通貨事業で多く寄せられた意見としましては、ポイント還元事業における店舗側の負担軽減を求める声、地域内経済を活性化してもらいたいといった声、それから、他自治体の事例を参考に区内中小事業者を支援してもらいたいといった声がございました。
武井委員
確かに他自治体の成功事例、そして、失敗事例なども耳にすることはありますので、ぜひそれを参考に進めていってください。
そしてまた、金曜日にお尋ねしましたが、商店街に加入する条件は努力義務とのことでしたが、こういった地域通貨なども利用して商店街のメリットを打ち出して、商店街への加入促進につなげてみてはどうでしょうか。
松丸区民部産業振興課長
こちら、地域通貨事業では、キャンペーン等を行う際に対象店舗を限定することができるという仕様を検討しておりまして、例えば商店街へのチャレンジ事業補助金につきましては、各商店街さんで今利用していただいておるところでございますけれども、こちらもイベント事業実施時に配布している商店街独自の金券に代わる販売促進への利用ですとか、モデル商店街における活性化策として活用が可能となるということもございますので、商店街さんにとってもメリットは大きいものというふうに考えております。
武井委員
ありがとうございます。ぜひ、期待しているのでよろしくお願いします。
甲田委員
先週の、1日目の委員会のときにも少し言いましたけども、基本計画にはこのデジタル地域通貨のことは載っていなかったというところから、実施計画には載せてきましたけれども、また、産業振興方針にも、今「案」でありますが、載せていますが、その案の段階でようやく載ってきたことが、もうすぐ来年度導入されるということについては、今日初めてこの考え方が示されて、少し拙速ではないかという意見もあります。そのことにやはりもう少し丁寧に、どういった議論を庁内でしてきて、このデジタル地域通貨を導入しようというふうに至ったのかという経緯を具体的に説明していただきたいと思います。
松丸区民部産業振興課長
こちら、基本計画におきましては、電子商品券事業とキャッシュレス化推進事業を進めた後に、地域通貨事業への移行ということで想定しておりました。今年度当初に中野区商店街連合会から電子商品券化事業の検討状況の報告をいただきまして、また、様々な御意見をいただいたところでございますけれども、区がプラットフォームを構築したところに、中野区商店街連合会のほうで電子商品券化事業をどう展開していくのかというところを合わせていくようなスキームに転換したほうがスムーズだということでございましたので、検討を少し、地域通貨というところで今回お示しさせていただいたというところでございます。
甲田委員
この事業の目的というのは、今おっしゃっていただいたような中野区商店街連合会を中心とした区内経済の活性化というところが一つありますけども、ただ、もう一つの事業目的、ここに書かれているように、区の政策・施策の側面的促進ということで、ポイント制度などで区民の行動を変容させていくとか、そういったことが書いてあります。その行動変容というところがすごく重要なのかなというふうに思っていまして、以前から公明党議員団としても、また、私個人としても、このポイントというところで、環境であったり、健康であったり、そういったところのポイント制度はすごく重要だということもお話を、質疑もさせていただいたこともありまして、特に健康という部分では、医療費の削減というところがあれば、相当やっぱり区の財政に影響を及ぼすものでありますので、そこがプラスマイナス、本当にプラスになっていくことにつながるのではないかなと思っています。健康ポイントなんかでは、ただ努力したものもいいですけれども、結果として表れるような、例えば糖尿病になりそうな方に、5年ほど治療していない方に呼びかけて、きちんと治療を開始していただくことによって透析になるリスクがかなり減っていくというような、そうすると医療費がかなり削減になるということがはっきりと表れていくような政策もあります。
ただ、今そういった政策に対して、区民の、特に健康に関心がある方よりも無関心層に働きかけていくことがすごく重要なんですけど、その無関心層に働きかけていこうみたいな、これはここの部署じゃないですが、そういった政策がすごく薄いような気がするんです。そういった取組をやっていこうという機運が高まっていないのに、こちらのデジタル地域通貨のほうのポイントができますよ、各部署にポイントを付与してもらいたいような政策があったら言ってくださいみたいな、先日、区民委員会で視察をしてきましたような魚津市でもそういったことがあるやに聞きましたけれども、そういうふうに呼びかけると、あまり効果のないものにポイントを付与したいというふうなことが出てきてしまうかもしれない。それをどうやって精査するのかなというのもありますので、やはり政策がきちんと構築されているということも両方重要なこと。この目的の一つでありますので重要なことではないかなと思うんですが、全庁的にどういうふうにそこら辺話し合われているのか、検討されてきたのかというところが見えないんですけれども、その点についてはどうお考えでしょうか。
松丸区民部産業振興課長
これまで対外的、経済団体からの御意見については、先ほど申し上げさせていただいた次第でございます。また、庁内での議論につきましても、庁内の政策を調整する場におきまして、機会を捉えて御説明させていただきながら、中野区全体の施策として幅広く捉えながら進めていくというところを調整してきているところでございます。また、重点プロジェクト推進会議におきましても、同様の意見があったところでございます。今回、今、委員御案内のような健康推進というところでございますけれども、デジタル地域通貨を検討していく中で、健診受診者へのポイント付与ですとか、データ連携しやすい歩数ポイントとの連動などの話題には、庁内議論の中でもそういった話題にはなっておるところでございまして、健康増進や医療費抑制につながるなど、区民にメリットがあって、区の施策目的に資するコミュニティポイントの導入というところはよいということで、庁内議論にもなっていたところでございます。今後検討を進めていく中では、今回いただいた議会側の意見も踏まえまして、庁内での議論をさらに進めてまいりたいというふうに考えております。
甲田委員
順序として、どうして先にプラットフォームをつくらなければいけないのかというところが、やはりちょっとまだ落ちない部分もありますし、それに対してどれだけの予算をつけていくのかということによっては、やはり、もしこれがうまくいかなかった場合に取り返しがつかなくなってしまうし、インセンティブ付与についても、やはり1回始めたら、なかなかそれはやめるわけにはいきませんので、慎重なやっぱり検討が必要だと思うんですね。なので、本当に持続可能なデジタル地域通貨の効果的な推進を我が会派としては求めてきていますので、しっかり検討、慎重に検討していただきたいとは思っているんですけれども、このコストという部分について、継続していくために、今回一般質問でも質問させていただきましたけれども、やっぱり導入当初から多くの利用者がいなければならないと思います。それを増やせる見込みというのはどの程度立てられているのかということで、1回質問もさせていただきましたけれども、改めてお考えをお伺いします。
松丸区民部産業振興課長
こちら、コストについてでございますけれども、持続可能な施策を展開していくためには、コストをどこまで抑えていけるのか、また、地域通貨の流通量をどこまで増やしていけるのかといったところは課題だというふうに認識しておるところでございまして、導入当初から多くの利用者を増やしていきたいというふうに考えておるところでございます。導入初期の段階でございますけれども、期間限定のプレミアム付デジタル地域通貨を発行いたしまして、初年度につきましては利用可能店舗数を800店舗、そして、利用者登録を2万人ということを仮の目標といたしまして、それを実現するための手法については検討しておるところでございます。
甲田委員
これまで23区の、中野区以外のところで導入されているところも見られていると思うんですけれども、他区ではどのようなコストで導入されたかという事例を教えていただくことはできますか。
松丸区民部産業振興課長
他区のコストの比較につきましては、様々仕様によって異なるものでございますので、コスト面につきましては何とも申し上げにくいところではございますけれども、目標の設定の仕方につきましては参考にしておるところがございまして、例えば渋谷区の目標数値というところでございますと、当初利用店舗数としましては800店舗、当初利用ユーザー数としては2万人ということで伺っておるところでございます。
甲田委員
イニシャルコスト、ランニングコストで大体どのぐらいかかっているか、予算規模も教えていただくことはできるんでしょうか。渋谷区とかほかの区の。
松丸区民部産業振興課長
こちら、渋谷区の令和4年度の費用でございますけれども、イニシャルコストといたしましては約9,200万円、ランニングコストといたしましては約2億200万円ということでございまして、初年度につきましては2億9,400万円ということで伺っておるところでございます。
甲田委員
今、渋谷区のことだけでしたよね。ほかは、あと板橋区と世田谷区でしたっけ、やっているのは。それは分かるんですか。
松丸区民部産業振興課長
世田谷区につきましては今手元にございませんが、板橋区につきましては、イニシャルコストが約4,800万円、ランニングコストが約8,600万円というふうに伺っております。
甲田委員
かなり膨大なコストがかかるということですけども、先日見てきた魚津市はかなり少額で始めたということで、どの辺がどう違うのか、ちょっとよく分からない部分があるので、その辺もちょっと御説明いただきたいなと思うんですけれども、中野区としてはどういう規模で考えていきたいと思っているのかということは、お答えできる範囲でお願いできますか。
松丸区民部産業振興課長
こちら、コストの比較によりまして自治体間で差が出てきておるところでございますけども、こちらが異なる理由といたしまして、例えば入金方法のバラエティー度がございます。こちらは、例えば先日富山の魚津市を視察させていただきましたけども、そのときには専用のチャージ機を設けているというお話でございましたが、専用チャージ機以外にも、クレジットカードとのひもづけですとか、また、コンビニATMでのチャージを可能にしたりですとか、様々入金方法を重ねていくことによりまして、コストが積み重なっていくというところもございます。また、コールセンターの有無ですとか、それから、取扱店舗数が多ければ多い分、手数料の負担ですとかもございますので、様々なものが積み重なっているということでございます。
甲田委員
いきなり大きく広げずに、最初小さく始めるということはなかなか難しいことなんでしょうか。その辺はどうお考えでしょうか。
松丸区民部産業振興課長
今回検討しておる内容につきましては、拡張性を持たせていきたいというところでもございまして、利用者が利用しやすいというところも一つポイントになろうかと思います。どこまで利用しやすい環境を整えていくのかというところはございますけれども、そこはバランスを取りながら進めてまいりたいというふうに考えております。
甲田委員
そうですね。利用しやすいということはすごく大事なことで、普及も全然変わってきますので、そこは大事かなと思うんですけれども、一方で、やはりどんなに利用しやすくても取り残されてしまう方がいらっしゃると思うんですけども、デジタルデバイドとか、そういった部分についてどういうふうな、このデジタル地域通貨を入れることによって何か変わるのか。その辺も、もしあれば教えていただきたいんですが。
松丸区民部産業振興課長
デジタルに不慣れな方への対応ということでございますけれども、今回キャッシュレス決済、ポイント還元キャンペーンの中でも、機会を捉えて御説明をする場というところは提供させていただいておるところでございますが、今回の課題も踏まえまして、地域通貨を導入する際には、デジタルに不慣れな方にどのようにアプローチするのかというところは研究してまいりたいというふうに考えておるところでございます。また、この地域通貨を導入することを一つの契機といたしまして、デジタルリテラシーの向上というところも進めてまいりたいというふうに考えておりますので、そういったところで前に進めてまいりたいというふうに考えております。
甲田委員
ありがとうございました。ちょっと端的に全部お聞きしていきますけれども、やはり最初に申し上げたように、こちらの部署が本当に先行しなければならないんでしょうけれども、やはり全庁的な政策の広がりのイメージがつかない中で、この目的、二つある中の政策的な側面がやはりまだ置き去りにされているような感じがしますので、そこら辺をしっかりと区としても説明できるようにしていただきたいなと思っています。これに対してお答えできる方はいらっしゃいますか。
高村文化・産業振興担当部長
委員の御指摘と趣旨、よく理解しているつもりです。まず、3ポイント制の導入をして過去にうまくいかなかったというところの検証から入り、やはりそのときにプラットフォームをしっかりつくれなかったということと、それから、事業者だったり、地域で活動している人たちの声をしっかり聞けなかったという、この2点が大きかったというふうに考えています。そこで、プラットフォームづくりがまず大事だというところから、今回御提案をしているところです。一方で、コミュニティポイントについては、やはり対象となる大まかな想定、先ほど委員のほうから医療費削減につながるような例がありましたけども、話題にはなっていますが、まだ具体的に掘り下げているわけではありません。ただ、具体的なのは、やはりその関係団体ですとか、実際利用する人の声を聞きながらやるのがいいとは思っているんですけども、とはいえ、スタートする時点で一定の想定はやはりお示しする必要もあるというふうに考えておりますので、今日の御意見を踏まえまして庁内で議論をして、あとは予算審議の前にある程度仮の想定みたいなものがお示しできるように検討してまいります。
小宮山委員
即答できなかったら結構なんですけども、今、区内の商店街で独自のスタンプを発行している商店街が幾つあって、実態のある形で運用している商店が幾つあるか、御存じのところだけでも教えていただけたらと思うんですが。
松丸区民部産業振興課長
今、委員御案内のスタンプカードにつきまして、商店街独自のということでよろしいでしょうか。商店街独自でどのようなスタンプカードを行っているかにつきましては、当課で全て把握しているものではございません。
小宮山委員
去年かおととしぐらいに南台が「南台スタンプ」というのを廃止しまして、昭和時代はスタンプチップを発行する商店街というのはいろいろありまして、その中の、多分区内でもいろいろあったんだと思います。今も残っていて、一応実態ある形で、10店舗ぐらいですけど、運用しているのが川島商店街です。川島商店街で福引にそのチップが使えますので、福引をやったりすると、今から10年も20年も前の台紙に貼られたチップが出てくるんですね。なので、それも地域通貨として今までずっと使われてきたわけなんですが、商店街に体力があった時代に配ったチップがお客さんの手元に眠っているはずなので、そのチップをやめようとしてもなかなか怖くてやめられない。今度デジタル地域通貨事業が始まるに当たって、そういうところに乗り換えたいという商店街もあると思うんですが、しかし、やめるにやめられないスタンプも抱えているわけでして、その辺り、例えば互換性を持たせるとか、何らかの融通を、多少低い比率でもいいから交換するとか、何らかの融通を利かせていただけると、既に独自の地域通貨を発行している商店街もこっちに乗り換えやすくなると思うんですが、いかがでしょうか。
松丸区民部産業振興課長
こちら、デジタル地域通貨事業のプラットフォームを構築するに当たりましては、今後事業者の選定ですとか、その後に契約ということになりますので、その仕組みの詳細の内容につきましては、今後の課題ということになってくるとは思いますけれども、今、議員御案内のとおり、様々商店街ごとに事情があろうかと思いますので、そういったところは捉えながら今後事業を進めてまいりたいというふうに考えております。
石坂委員
何点か伺いますが、まず事業目的のところの(1)の②と③のところで、コミュニティポイントのところで、まずこれ、付与の仕方ですね。QRコードなどで読み取る形とかというのだと、かなりシステム的なものも求められますが、コミュニティポイントというのは民間の小さい団体なんかですと、なかなかそうした専用のものなんか作れない中で、どういうふうに付与していくのかであるとか、あと、既存の地域通貨、区内共通商品券の紙媒体からの電子化というところの中で、現状でもお年寄りの方なんかが多く集まる機会などで参加賞みたいな形で、あるいは何かの景品みたいな形でギフト券的に使えている部分があると思うんですが、そうした場合の取扱いというのは、魚津市なんかですとカードを配って、そのカードを直接使ってもいいし、読み取ってアプリのほうに入れてもいいしみたいな形になっているというのを、先日視察でも聞いてきましたけど、その辺いかがお考えでしょうか。
松丸区民部産業振興課長
こちら、今、委員御案内のありました既存の地域通貨の中で、紙媒体で今お配りしているような事業があるんじゃなかろうかというところでございますけども、産業振興課といたしましても、今現在の商品券がどのように流通しているのかというところは把握しておりまして、将来的にそういった事業でも互換性があるような形で、今回のデジタル地域通貨事業を進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
石坂委員
受渡しなんかがしやすい形で考えていただけたらと思います。
あと、事業の方向性として、(1)のプラットフォームの構築の中で、使用期限を定め、短期間で消費に回るようにするというふうにあります。既存の民間の事業者がやっているポイントなんかでも、長く使えるポイントと期間限定のポイントがあったりしますけども、そうしたイメージなのか。あるいは、全部が短期化なのか。短期間であればどの程度の期間なのかというのが気になるところです。要は、もともと買物目的でチャージしたとか、そうしたものであればある程度期間があってもいいと思うんですけども、例えばいろんなコミュニティポイントをちょこちょこためていって、大きく増やしたら使おうかみたいな利用の仕方もあると思うので、そうした場合に使用期限があると難しくなってしまうと思うので、その辺いかがお考えでしょうか。
松丸区民部産業振興課長
こちら、使用期限を定めて短期間で消費に回るようにするというところでございますけども、こちらは区内経済活性化というところを主眼に置いて、こういったところに配慮していったほうがいいんじゃないかというところで検討してきたところでございます。今、委員御案内のとおり、コミュニティポイントの付与期限ですとかにつきましては、今後検討を重ねていく中で、さらに今回いただいた御意見を参考にさせていただきながら進めてまいりたいというふうに考えております。
石坂委員
そう考えていただけたらと思います。特に子どもなんかがためていって、ジュースとかお菓子を買うなんてこともできたらいいのかなというふうにも思いますので、お願いします。
あと、裏面のほうの3の、事業実施により期待される効果の中で、区のところで、給付等事務の効率化というところがあります。こちらについては、するしないは本人の選択なのでしょうけども、やはりこれは給付事務にも使う形を考えると、今すぐじゃなくても、将来的にマイナンバーカードとのひもづけもできるようにしていくことが必要かなと思うんですが、その辺いかがお考えでしょうか。
松丸区民部産業振興課長
こちら、給付事業で使う際には、様々個人情報とのひもづけというところが一つポイントになってくるというふうに考えております。今、委員御案内のマイナンバーカードにつきましても、手段の一つということでございますので、今後の構築の検討の中で少しポイントとさせていただきたいなというふうに考えております。
武田委員
まず対象者というか、利用してくださる方をどうやって増やしていくかというところでちょっとお伺いしたいんですけれども、やはり在住の方だけということではなくて、中野の場合だと、例えば大学もありますし、在勤者の方たち、それから、来街者の方たちというところで、在学とか在勤の方たちが、じゃ、中野の電子通貨を使ってみようと思うような、登録してみようと思うような仕掛けというのは何か考えていらっしゃいますか。
松丸区民部産業振興課長
こちら、2ページといいますか、裏面のほうに少し記載させていただいております、利用者の拡大というところに「使用感がよいもの」ということで書かせていただいておるところでございますけども、例えばではございますが、愛着のあるキャラクターの利用ですとか、決済音ですとか、少しゲーム性を持たせるですとか、様々ございますけれども、他区の事例を参考にいたしながら使用感がよいものを構築いたしまして、区内に通われている学生さんですとか、区内企業に通っている通勤の方ですとか、様々な機会を捉えて配布できるような形で、ダウンロードしていただけるような形で構築してまいりたいというふうに考えております。
武田委員
ちょっとできるかどうかというところが分からないんですけれども、例えば包括連携協定であるとか、学校さんなんかとの連携で学割的なものがあるとか、何かちょっとお得だよということがあるようなものというのが考えられるのかどうかをちょっと聞きたいんですが。
松丸区民部産業振興課長
学校を対象にした割引制度につきましては、ちょっとまだ事業者選定前でございますので、どういったスキームになるのかというところで、はっきりしたところで再度検討させていただきたいというふうに考えておりますけれども、例えば学内の店舗とかには、当然中野区内の事業者になりますので、そういったところには利用可能店舗というところで開拓をさせていただきまして、少し利用環境を整えさせていただきたいなというふうに考えております。
武田委員
もう1点が、区の施策と連動したコミュニティポイントの検討ということで、これ自体は再来年度に検討されて、その後に実施ということなので、検討期間を設けていらっしゃるんだと思うんですけれども、先ほどやはり甲田委員が御指摘されていたみたいに、どうやって区の施策をポイントに反映させていってこの事業に結びつけていくか。区として目指すべき方向に乗っかっていってもらうために、どうやって区民の皆さんの行動を変えていけるのかということを考えるということがすごく大事だなというふうに思っています。これ、手挙げしてください、手挙げしてくれた所管と話し合いますよというところでは進まないんじゃないかなというふうに正直思っています。ある程度この事業を、例えば医療費の抑制、介護費用の抑制、それで巡り巡って保険料の抑制につながっていくというところもありますし、やはり全体の歳出を抑えていくという必要性、例えばジェネリックを使ってくれればやはりそこも医療費が抑えられるよというようなこととか、幾つかあると思うので、区の予算の中でも特に検討していかなければいけない、区として課題であるというものについてはある程度頭出しをして、もうやっていくよというようなところが一部あったほうがいいのではないかなというふうに思っています。
一般質問で久保議員が区民健診のことを御質問されていて、利用料を受益者負担と答弁されていたんですけれども、私は決して受益者負担だとは思っていなくて、むしろ積極的に受診していただいて、御自分の健康に注意を、関心を持っていただいて、早い段階で必要な医療にかかっていただくということを考えれば、むしろポイントを付与する対象にしてもいいぐらいなんじゃないかなと。すみません、ちょっと所管外なので、詳しい業務の中身というところではないんですけれども、やはりそういったもので、利用率が低迷しているものであるとか、予算に関わる、削減効果のあるものであるとかというところをピックアップした形でのアプローチというのも併せてやっていっていただきたいなと思うんですが、その辺りどのようにお考えでしょうか。
高村文化・産業振興担当部長
先ほど甲田委員からも御意見がございましたが、コミュニティポイントの付与というのは、やはり区の重要施策というところの視点が不可欠だというふうに思っていますし、先ほど具体的な分かりやすい例をお示しいただきましたけど、武田委員からもそうですけども、区民にとっていいもの、健康ですとか、それから、区の施策として大事なものという視点は絶対大事だというふうに思っています。本日御意見いただきましたので、まずは前回の3ポイントのときの反省から、それもあってプラットフォームづくりが大事だというところから今回入っていますが、当然コミュニティポイントをどう展開していくかというところの検討も令和6年度以降深めてまいりますが、その前段として庁内でしっかり議論して、ある程度こういうところに重点を置いていくということもお示しできるようにしてまいります。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に6番、次世代育成に資する文化・芸術の鑑賞・体験機会の充実策(案)についての報告を求めます。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
それでは、次世代育成に資する文化・芸術の鑑賞・体験機会の充実策(案)につきまして、資料(資料7)に基づきまして、これまで報告してきたところからの変更点ですとか重要な点、これに絞って御報告をさせていただきます。
区では、これまで本充実策の骨子のほか、その前の文化芸術基本方針の策定、このような機会ですとか、ほかにも様々事業の機会を捉えまして、文化・芸術団体や参加者、こういった区民などから文化芸術振興策についてそれに関わる意見を伺ってきました。これに基づきましてこの充実策としてこれまで報告してきましたが、当委員会でも御意見を様々いただきました。これら意見を踏まえまして、今回この充実策の案ということで取りまとめましたので御報告いたします。
まず1番、中野区の子どもたちの文化・芸術に関する現状と課題につきましては、こちら、第2回定例会において報告しました骨子案にも記載をしておりましたが、基本的に1から5までは同一のものとしてこちらに記載させていただきまして、そういった中野区の抱えます文化・芸術に関する現状と課題を分かりやすく把握いただくために、再度記載させていただいております。この中で(6)、中野区のこういった文化・芸術に関する現状と課題、こちらを捉えまして、23区における文化・芸術に関わる財団ですとか基金、これらを設けていない区は中野区を含めて僅かであるという、こういったような現状を追記させていただいております。
次に、裏面の2、基本的な考え方ですけども、こちら、(1)から3に掲げますとおり、子どもたちの豊かな心の形成に資する文化・芸術の鑑賞・体験を増やす。こちらを肝として考えておりまして、そのために様々、例えば次世代を担う子どもたち、若者の文化・芸術活動を促進するための環境整備ですとか、それに付随します文化・芸術活動や作品の情報発信、こちらを強化していきたいということで、こちらの考え方についても変更はございません。
3、取組案です。こちら、(1)といたしまして、子どもの育成文化・芸術事業認定制度、こちらは(区公認制度)というふうにしておりますけども、こちらにつきましても、子どもの豊かな心の形成に資する文化・芸術の鑑賞ですとか機会となるような事業のうち、実績や事業の創造性、波及効果などを総合的に審査いたしまして、こちらを子どもの育成文化・芸術事業という形で認定しまして、文化施設の利用料金を減額すると。これと併せまして、認定事業として区及び指定管理者の広報媒体で広く情報の発信をしていくというような事業の内容になってございますけども、これによりまして、実績がある質の高い文化・芸術だけではなくて、将来性のある文化・芸術についても子どもたちに触れる機会を創出してまいりたいというふうに考えてございます。
こちら、具体的な内容としましては、下のアからキまでに掲げてございますけども、こちら、変更・追記した点としましては、ウの想定団体(事業)数、事業規模ということで、大体3~5団体(事業)ぐらい、こちらを想定しているところでございます。続きまして、エの認定の基準ですけども、ここに①、②という形で、これまでもこういった視点で認定をするという基準を書かせていただいておりましたけども、具体的に①のほうですと、子どもの参加しやすさですとか事業の継続性、実行可能性、将来性などを基準といたしまして認定していくということを想定しているものでございます。②のほうに移りますと、アーティストの経歴ですとか実績などを主な基準といたしまして認定していくということを想定しているものです。それ以外につきましては、特に変更点はございません。
続きまして、2の子どもの文化・芸術活動等を活性化するための施設利用料金の減額のところになりますけども、こちらについても先日来報告させていただいております検討状況のところからは変更ございませんで、こちらは子どもの文化・芸術活動や区立・区内私立学校における部活動に対して、ホールなどの区有文化施設全ての利用料金を減額することで、活動の活性化を図るということを考えてございます。
(3)「(仮称)子ども文化芸術振興基金」の創設でございます。こちらにつきましては、様々当委員会でも御意見をいただきまして、基金の設置理由につきまして特に整理をいたしまして、考え方を記載してございます。こちら、中野区の現状や課題、こちらを捉えまして、子どもが文化・芸術に触れ、体験する機会が少ないということがあります。そのためには持続的な取組が必要不可欠であるというふうに認識しているところでございます。基金を創設しまして、活用した事業を行っていくという仕組みをつくることで、安定的かつ継続的な取組が可能となるというふうに考えてございます。また、このような取組に対しては、寄附ということも一定程度期待できるというふうに考えておりまして、実際にそういったお声もいただいているところでございます。さらに、区の文化・芸術を通じた子どもの次世代育成に資する取組、区の姿勢のアピールにつながるだけではなくて、文化・芸術の情報の収集ですとか区への愛着、誇り、シビックプライドの醸成にもつながるものというふうに考えております。これらのことから基金を設置していきたいというふうに考えているところでございます。
続きまして、イ、基金を活用した事業でございます。こちらにつきましては、従前よりお示しをしております子どもの育成文化・芸術のアウトリーチ事業というものを現在中心として考えているほか、②といたしまして、新庁舎1階の区民交流スペース等を活用した事業を展開することによりまして、子どもを対象とした文化・芸術の発表や交流の場、こういったものに活用して、そういった場の提供を促進していければというふうに考えております。
続きまして、(4)情報発信の強化というところでは、従前その魅力が伝わるような情報発信の強化を進めていくというところで御説明させていただいたところですけども、SNSの積極的な活用、これはもちろんですが、実際に鑑賞や体験をした子どもたちの声をいかに情報発信として届けられるかということにつきまして、ナカノ観光レポーターなどによるレビューの発信、こういったものも通じまして、そういった実際に体験した子どもの声を情報発信として強化していければというふうに考えてございます。続きまして、アーティストバンクの創設によるアーティストや団体の情報発信というところにつきましては、こちらにつきましては、まず本充実策の取組に参加した団体やアーティストを中心として情報発信を行っていくということを考えておりまして、これによりましてアーティストや団体の区内における活動の活性化にもつなげていきたいというふうに考えてございます。
4、スケジュールですけども、こちらについて変更はございませんが、来年1月には充実策を決定いたしまして、その後議会にも御報告できればというふうに考えてございます。2月には「(仮称)子ども文化芸術振興基金設置条例」を議案として提出を考えてございまして、7月には文化施設の利用料金の減額の運用を開始していきたいというふうに予定しているところでございます。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し質疑はございますか。
石坂委員
御報告ありがとうございます。今回、テーマとして次世代育成というところの中で、2ページ目の基本的な考え方の中で、(2)で「主に次世代を担う子どもたちや若者の文化・芸術活動を促進するための環境を整備する」とあります。この中で気になるのが、子どもに関していろんなものが出ているんですが、やはり若者に関してほとんど入っていない印象を受けるんですけども、これというのは、やはり若者に関するものがものすごく不足しているんじゃないかと思うところであります。例えばですけども、「(仮称)子ども文化芸術振興基金」で「子ども」と入ってしまっていますけど、「仮称」なので触れますが、基金を活用した事業の②とかで、新庁舎1階の区民スペースを活用した事業の展開、これは「子どもを対象とした文化・芸術の発表や交流の場として」と書いていますけども、大学生であるとか若者に展開してもいいようなものを、何で子どもに限定してしまうのかなと思うところではあります。やはり若者向けというのは、もうちょっと何かしら配慮できないのかと思うんですが、いかがなんでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
基本的には、こちら、次世代を担う子どもたちの、若者も含めまして、そういったところの文化・芸術活動を促進するための場を提供していきたいというふうに、この事業の中で考えてございますので、ところどころ対象としております、例えば文化施設の減額ですとか、こういったところは18歳以下というところで考えてございますが、そのほか、発表の場ですとか、自分の活動の場ですとか、そういったところについては子ども・若者、ものによっては子どもとそういった若者が一緒にコラボレーションしながらやる事業なんかもあるかと思いますので、そういったところで子ども、若者も含めまして文化・芸術の促進のため、活動の支援を行っていきたいというふうに考えているのがこの充実策でございます。
石坂委員
そうしますと、もうちょっと若者に関して文章の中に組み込んでいただきたいなというのと、これは実際に取組を始めていく段階で、若者も対象であることをうまくPRいただくことが必要であると思いますが、ここはいかがお考えでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
こちらにつきましては、今後また、こちら、御意見いろいろいただきまして検討していきますので、その中で検討していきたいというふうに考えてございます。
委員長
委員会を暫時休憩いたします。
(午後2時57分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後3時20分)
甲田委員
今回、そんなに変わっているところがたくさんあるわけではないかなと思うんですが、前回の質疑で、「(仮称)子ども文化芸術振興基金」の創設のところをしっかりと説明できるようにということをお話しさせていただいたんですが、この基金の設置理由というのがあるんですけれども、その下に基金を活用した事業が書いてありまして、これが全てだとすると、ちょっと「子ども文化芸術振興基金」というのは何のためにあるのかなというのが、やはりちょっとまだ疑問が拭えないところです。文化・芸術という意味で言うと、かなり広い、それぞれの価値観に応じてたくさんの文化・芸術があると思いますが、この充実策に書かれているものというのは、やはり区内で活動する団体を育成していく観点がすごく強く出ていまして、そういった団体を通じた体験機会の充実というところがすごく濃く出ているので、そういったものにしか使えない基金なのかなというふうに、これだけの、このペーパーだけを見るとそういうふうに見えるんです。なので、この「子ども文化芸術振興基金」の理念、どういう理念で子どもたちに文化・芸術を体験させていきたいかというところがちょっと抜けているような気がするんですが、その辺でお答えがあればお願いします。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
今、委員から、「子どもの文化芸術振興基金」を創設する理念なんですけども、こちら、基本的には、2の基本的な考え方というのがその理念に当たるものなのかなというふうに考えてございます。文化・芸術の鑑賞・体験機会を増やすとともに、若者の文化・芸術活動を促進することによりまして、子どもたちの豊かな心を形成し、さらに身近に触れることができる文化・芸術が増えることで、より文化・芸術の活動が活発になる。このためにこういった基金を設置するというふうに考えておりまして、この理念についてもこの中でお示ししているというふうに考えているところでございます。
甲田委員
そうですね。基本的な考え方のところに沿っているということであればまだあれなんですけども、この基金を活用した事業の、この事例だけを見ると、やはりアウトリーチ事業ができる団体も限られてくるでしょうし、やはりこの公認制度に伴って、そういった公認を受けた団体などがアウトリーチをしてくれて、そういったところの活動を支えていくみたいな、そういうふうにも見られてしまうんじゃないかなというふうに思います。②にしても、新庁舎1階のスペースを活用した事業というようなものにしか使えないのかなと思うと、やはりすごくすばらしい文化・芸術に触れさせてあげたいという思いは、これだけではないのではないかなというふうに、それはこの一部ではあるんですけども、これは別に否定はしませんが、もう少しリングの広いというか、その文化・芸術にも触れさせてあげるような中野区の基金なんだというふうなアピールというか、それができなくなってしまうのではないかという懸念があるんですけども、その辺はいかがお考えでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
子ども育成文化・芸術事業認定制度と、基金を活用した事業というのは、基本的には別物というふうに考えてございますけども、まずは身近によいものに触れるとか、あるいは、身近な場所で活動できることが重要であるというふうに考えているため、当然そこは重なる部分があるかなというふうには認識しているところです。一方で、ここで言う文化・芸術というものは、文化芸術基本法にもありますとおり、文化・芸術というのはより幅広い範囲といいますか、ものが示されておりますので、より幅広い取組が必要なのかなというところで想定しているところでございます。そういった御意見も踏まえまして、今後その検討を深めて、表現や例示についても追記・修正する方向で検討をしていければというふうに考えてございます。
甲田委員
区内で活動していなくても、やはり区民の方で芸術・文化を日々振興されている方々も多いと思いますので、そういった方々が誤解されないようなこの基金の設置理念をしっかりと掲げていただくように、それはもう一度次の機会で伺うこともできると思いますけども、その辺しっかりとした理念を持って進めていくというふうなことでお願いしたいと思います。
小宮山委員
文化・芸術活動をしている方に対して減免措置を取るなどするわけですが、ただ、一方的に区がおまけしてあげるという話だけじゃなくて、向こうからも何か、例えば新区役所のロビーで1時間何かやってもらうとか、商店街に来て何かやってもらうとか、そういうギブ・アンド・テークの、ウィン・ウィンの関係になれたらいいんじゃないかなと思います。ただ単に区が料金を安くしてあげるだけじゃなくて、向こうからも何か提供していただくような仕組みを考えてみてはいかがでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
当然そういった、どういったことができるのかとか、そういった御意見は、活動している団体ですとか、それぞれ自分で表現をしている子どもたちとか、そういったところからも聞きながら、どういったことができるかというところで考えながら、事業のほうを進めていければなというふうに考えているところでございます。
酒井委員
まず1ページの(6)、23区において文化・芸術に関わる財団や基金を設けていない区は僅かであると。どれくらいですか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
こちらにつきましては、規模感というか、大体ですけども、例えば文化・芸術に係る財団を持っていないところでいいますと、中野区を入れて5区程度、文化・芸術関係の基金のところですと、中野区を入れると10区あるかないか、10区ぐらいというところで把握しているところでございます。
酒井委員
23区において、文化・芸術に係る財団を設けていない区は5区程度で、文化・芸術に関する基金を設けていないのは10区程度、そういう理解でいいんですか、今の説明だと。それぞれ分かりやすく説明してください。文化・芸術に関する基金を設けている自治体は、23区で幾つですか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
文化振興基金というような形で設けている区、あと、個別の基金というものもあるんですね。そういったものを含めて今大体そのぐらい。10区ぐらいの区が持っていないということになります。
酒井委員
私は、文化に関する基金を設けている区は幾つあるんですかと聞いたんです。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
文化・芸術に関する基金を持っているところでいいますと、8区程度といったところになります。
酒井委員
文化・芸術に関する財団を設けている区は幾つぐらいあるんですか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
文化・芸術関係の財団でいいますと、引き算というか、なりますけども、中野区を含めて5区程度が持っていないというような形になります。
酒井委員
要するに、文化・芸術に関する財団を設けているところは18区ありますよ、23区中。基金に関しては15区設けているということですか。それとも、基金に関しては8区設けているということ。どっちですか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
8区程度持っているというところです、文化芸術基金を。
酒井委員
今回、基金の話なので、ちょっとこの書き方はどうかなと思うところもちょっと感じているところです。そのうち「子ども文化」というふうな「子ども」もつけて基金を設けている区は何区ありますか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
「子ども文化」という形で持っている区はございません。
酒井委員
僕、この区の考え方に関しては、非常にいい考え方なんだなというふうに思っているんです。子どもたちが文化・芸術に触れ合う機会というのは、当然増やしていっていただきたいと思っているんですけれども、前回私も指摘させていただきましたが、この基金を設けるところが、条例によって設置するわけですから、そこのところの理由が少し弱いんじゃないかというふうなことも指摘させていただきました。そういったことがあって、今回、(6)のところで、文化・芸術に関する基金を設けていない区は僅かであるというような記述をされていると思うんですけども、今回中野は子どもと文化というふうに特化しているんですよね。そういうところはなかなかないのかなというのが、今の質問の中でちょっと分かりました。
それで、この取組案の(1)のところで、子ども育成文化・芸術事業認定制度というものがあって、これが認定されますと利用料を減額するわけなんですよね。その後ろの基金を活用した事業を見ると、アウトリーチ事業になっているので、基金の考え方とこれはまた別物、そういう理解でいいですよね。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
委員おっしゃるとおりでございます。
酒井委員
これは、前回説明されていたときから同じ考えですか。
酒井委員
以前の検討状況の報告のときから変わってございません。
酒井委員
それで、やっぱり何でもかんでも認定するわけにいきませんし、3~5団体というふうなことなんですけれども、これは年間どれくらい、そういう施設においての文化・芸術のイベントというんですかね、そういうのはできそうなんですか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
こちらで今3~5事業というふうに掲げさせていただいているところは、区の公認制度ということで、区の文化施設を活用した、そういった子どもの文化・芸術に資する事業というところで考えているところです。
酒井委員
これで結局、減額したことによって、利用料、例えば子どもたちが、対象は当然子どもになるんでしょうから、子どもたちの利用料は減額されるとかというのがまずあるんですか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
こちらにつきましては、なかなか事業によりまして全部が全部子どもに関して減額ができるかどうかというのは、ちょっと今ここではできませんけども、そういった観点も含めまして審査をして、子どもにどういった形で還元できるのかというような申請も、認定する際の基準としては考えているところでございます。
酒井委員
ただ、これ、年間3~5事業ということで、多くの子どもたちがその恩恵を受けられるのかというのは難しいと思うんですよ、まず。それと、あわせて、低所得世帯のお子さんほど文化・芸術に触れる機会が少ないというふうな調査結果もある中で、はて、これが本当にそういう文化・芸術に触れることが少ない子どもたちに寄与できる事業なのかな。あわせて、現状入場料という形で子どもたちは多少安価になるとかというのも、まだちょっとどういうふうにできるか分からないというのであるならば、結果、文化・芸術の団体を育成するという観点だったら分かるんですけれども、これ、そうじゃないんですよ。子どもたちに文化・芸術を楽しんでもらいたいという趣旨とは、なかなか合致しないところもあるんじゃないのかなと思うんですけど、担当さん、どうお考えですか。
高村文化・産業振興担当部長
前回も委員からそういった御指摘があったというふうに思っています。多くの方に文化・芸術の体験をしてもらうという点では、学校に対する予算をつけて事業を展開するとかということを考えています。また、ここで3~5事業としているのは、実際にアウトリーチが入っていますので、実際にその使用料として下げるだけじゃなくて、先ほどもありましたけども、ほかの場面でも、新区役所の1階ですとか、いろいろ、区民活動センターに出張っていくとかという形で、できるだけそういうのに触れていただくということ込みの、そういう認定事業でございます。
酒井委員
いや、先ほどこの認定事業と基金を活用した事業のアウトリーチは別物とお答えになったんですけれども、違うんですか。
高村文化・産業振興担当部長
(1)と(3)の事業は別です。ただ、こういった認定事業をやる中で、アウトリーチというのも当然入ってくるので、重なる部分はあります。それから、委員からお話があった子どもに対する利用料金、例えば入るときの入場料を下げるとか、そういったことはまだ決まってはいませんが、一応そういう想定で検討はしています。
酒井委員
じゃあ、さっきお尋ねしたときにそう答えていただければというふうに思います。
次に、3番の振興基金の創設の理由のところで、次世代育成に資する文化・芸術の鑑賞・体験機会の充実には持続的な取組が必要不可欠。だから基金をつくるんですと。じゃ、ほかの区の事業で持続可能な取組が必要不可欠なものはたくさんあると思うんですけれども、1番目の理由はそう思うんです。次も、安定的かつ継続的な取組、これ、1番ともある種重なっていますよね。だけど、区の経常的な事業というのは全部そうだと思うんですよ。3点目、このような取組に対する寄附が期待できる。じゃ、ここだけお尋ねしますけれども、基金なければ寄附はできませんか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
基金がなくても寄附は、そういった制度はございますので、寄附していただくということはできるかというふうに考えています。
酒井委員
その後は取組のアピールということで、これは大きいのかなとは思うんですけれども、記述はなくてもよかったのかなというようなところはちょっと感じているところです。
それで、例えばこの基金の規模感というのはどれぐらいでお考えですか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
そちらにつきましては、今、企画部財政課とも鋭意協議をしているところでございますけども、大体、初年度というんですかね、アウトリーチ事業を行っていくに当たりましては、三つから四つぐらいの事業ができるような規模かなというところで初年度は考えているところでございます。
酒井委員
いや、基金の金額の規模はどれぐらいでお考えなんですかと聞いているんですが。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
金額につきましては、予算のときにお示しできればというふうに考えてございます。今その辺を詰めているところでございます。
酒井委員
いや、金額は、中身に踏み込むと事前審査になりますけど、金額は今まだ精査中。そんなに大きい規模にならないのかなと思うんですよ。そういう中で、ほかにも持続可能な取組が必要で、この基金をどう設置するのかというところが……。子どもに特化して、これ、非常に区の取組のアピールには、僕は非常に大きいと思うんです。他方、文化・芸術というのは、中野区で、子ども向けじゃなくて残していかなきゃならない伝統・文化・芸術なんかもあって、それを子どもにわざわざ狭くして特化しておりまして、他区の基金であったりだとか財団の取組を見ると、むしろそういった文化・芸術、もしくは観光であったり、区のそういう大きなまとまりの中でつくっているんですよ。それをどうしてこういう少額のところをつくっていくのかというのがなかなかちょっと理解できなくて、その辺りをもう少し教えていただけますか。
高村文化・産業振興担当部長
委員の御指摘は、先ほど甲田委員からあったお話と重なるところかと思います。やはり2の基本的な考え方、ここを踏まえたものというところで、要はこの基金の設置目的というよりは理念ですね。設置理念が基本的な考え方のところにあるかなと。やはり文化・芸術の鑑賞・体験機会を増やすとともに、若者の文化・芸術活動を促進することが子どもたちの豊かな心を形成して、さらに、身近に触れることができる文化・芸術が増えることで、より文化・芸術の活動が活発になると。こういった理念の下にこの基金を設置すると。ですので、この辺をやはりしっかりお示しするように、今後も検討していきたいというふうに考えてございます。
酒井委員
いや、理念は分かりますし、僕も同調しているんですよ。なぜ基金なのかというところが、やっぱり少し気になるところなんです。基金に関しては、これまで、例えば子どもの貧困がある中で、奨学金に関しては基金をつくって、奨学金だけじゃなくて子どもの貧困に対して支援しようよというふうな議論が議会からもあって、そういうことは何も見えなくて、他方、少額で子どもと文化に絞ったところの基金をつくるというところが……。じゃ、もっと広く貧困に対する基金をつくれば、そういった子どもたちが文化・芸術に触れる機会も僕は増えると思うんですよ。そういうところの考え方は庁内ではないんですか。
高村文化・産業振興担当部長
委員からの御指摘は前回もあったかというふうに認識してございます。その御意見も踏まえて、庁内でもう一度議論したところです。先ほどおっしゃっていたような、いわゆる子どもの貧困に対する対応というのは、いわゆるセーフティネット的な要素が多いので、区としてしっかり予算を組んで対応すべきだというのが庁内での議論です。一方で、こちらについては、先ほどの基本的な考え方でお示ししたところや、今回基金の設置理由でお示ししたところで、他区においてはもう少しレンジが広いですけども、しっかり財団を持っていたり、基金をつくってそういう動きを見せている。要は、こういう動きを子ども・若者に関する文化・芸術を振興するという一つの姿勢として、しっかり見せていくことが必要だろうというところで今回お示ししたところでございます。
酒井委員
セーフティネットであれば、しっかりと予算を組まなきゃならないとおっしゃいますけれども、予算を組むには金目が必要なんですよ。それこそしっかりそういったことに基金を創設して対応するほうが形じゃないですか。(「休憩してもらっていいですか」と呼ぶ者あり)
委員長
休憩します。
(午後3時42分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後3時42分)
酒井委員
ちょっと所管が違うということで申し訳ありません。先ほどセーフティネットのところはしっかりと予算措置しなきゃならないから予算で対応するというところも、僕はちょっと、それはなかなか理解されないのかな。必要なものだからこそ基金でしっかりと設ける。例えば、学校施設の更新には教育施設整備基金というのを計画的にやるために設けているんですよ。ですから、区の姿勢というところだったら多少理解はするところですけれども、条例で基金を設置するというところはちょっとまだ薄いのかなというところも感じるところがあります。ただ、区がこういった文化・芸術だとか、子どもたちにという姿勢のところは理解するところです。
それで、もう最後にしますが、このアウトリーチというのは、非常に僕はいいと思うんです。出張ってあげて子どもたちに様々な文化をやっぱり体験させてあげたいんだというのが、酒井直人区長のカラーにも合っているところもあるのかな。もしくは、現場の皆さんが様々どういったことをやってあげよう、新型コロナの中で子どもたちが文化・芸術に触れる機会であったり、様々な活動がない中でやってあげようよと。これはもう本当に理解もしておりますし、感謝もしているんです。他方、スポーツの部で何か、アウトリーチであったりだとか、そういうことも考えてあげられないのかなというのは、やっぱりこれを見るとそう感じてくるんですけれども、そういうのは必要ありませんか。(「ちょっと休憩を」と呼ぶ者あり)
委員長
休憩します。
(午後3時44分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後3時44分)
酒井委員
今回、施設使用料の改定があって、スポーツ施設に関しては半減しますよ。これは一定スポーツをしている子どもたちにも還元されているんだと。ここは理解しておるんです。それは場所の話なんですよね。今回、文化・芸術のアウトリーチが入ってきています。これもやっぱり文化・芸術だけじゃなくてスポーツのところにも、この基金でやるのか、それとも、各学校であったりだとか、幼稚園や保育園であったりだとか、そういった機会を与える、それをつくりたいんだというふうになったときには、やっぱり一定考えていかなきゃならないのかなと思いますので、ぜひ庁内の中で議論していただきたいと思いますが、いかがですか。
高村文化・産業振興担当部長
確かに文化とスポーツ、親和性は高いところですし、今おっしゃったようなアウトリーチを進めるという視点で、施策の見直しだったり、検討ということを進めていきたいというふうに考えてございます。
酒井委員
これ、場合によっては、「子ども・文化・スポーツ振興基金」とかでもいいと思うんですよ。広くやることも場合によってはあるのかなと思いますので、どういうやり方がいいのかというのはちょっと庁内で議論していただきたいと思います。要望です。
石坂委員
今の議論を聞いていて、やはり今回、まだ「仮称」ということで、「子ども文化芸術振興基金」という形なので、名称は変え得るという意味での「仮称」なのかなと思うところなんですが、それこそ先ほど酒井委員と理事者の間でのキャッチボールを見ていても、基本的な考え方の目的というところがすごく入ってくる中で、やはり名称の中で、せめて「子ども・若者」とか、あるいは「次世代育成文化芸術振興基金」とかのほうがいいのかなと思ったので、その辺、何か「次世代」とか「若者」というようなニュアンスをもっと強めた名称というのを考えるべきと思いますが、その辺はいかがでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
先ほどの石坂議員の御質問の御答弁とちょっと重複するかもしれませんけど、若者の観点、こういったところを先ほどこの中に入れてはというところもあったんですけども、そういったところ、先ほどの基金の名称も含めましてもう一度検討してみたいというふうに考えてございます。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に7番、今後のシティプロモーションの取組についての報告を求めます。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
それでは、今後のシティプロモーションの取組について報告いたします。(資料8)中野駅周辺の再整備が進む中、「NAKANOサンプラザシティ」の竣工に向けて、中野の魅力を発信し、にぎわいを創出していくことが必須であると考えております。また、昨年度まで区民委員会の所掌でなかったこともあり、今後の取組を検討、実施していくに当たり、経過や全体像をお示しすることが必要であると考え、報告するものでございます。
中野区のシティプロモーションは、令和2年7月に、区内事業者、団体、区民のつながりや絆づくりに焦点を当て、情報の発信や取組の支援を行うことを基本とする事業に再構築し、取組を進めてまいりました。今後は、令和2年に見直しした考え方を継承する一方、以下の背景やこれまでの取組を踏まえ、今後のシティプロモーションの展開を検討していく考えでございます。
1、背景についてですが、特に6点お示ししております。中野駅周辺再整備が進展し、イベントの増加、来街者が回復・増加していることは、委員の皆様、御承知のとおりでございます。
2、令和2年7月以降の取組(成果)でございます。四つの取組について説明いたします。
まず、(1)ナカノミライプロジェクトワークショップですが、区内に本社・事業所を有する事業者と中野区が連携して、中野を元気にする企画とその発信を実施しております。令和4年度は、中野駅周辺のまちの移り変わりを記録する「中野のオーラルヒストリー」を制作。年々参加事業者数が増えておりまして、令和5年度は14事業者に参加いただいております。参加企業や参加者からは、企画は充実しており、事業者のアピールにもつながっているが、映像など、さらに情報発信力を高めていきたいとの御意見をいただいているところです。
(2)身近な文化・芸術の展開でございます。まず、①シティプロモーション事業助成の実施でございます。令和2年度から文化・芸術、子育て・教育に関する事業を対象に、各年度3~4事業について助成を行ってまいりました。アウトリーチする内容が増えており、参加者の満足度は高いものとなっております。次に、②中野ミューラルプロジェクトの実施でございます。令和3年度に民間との協働で、中野駅北口駅前の広場に壁画を制作し、その評判から、企業から1,000万円の寄附を得て、令和4年~5年度に合計で5か所の壁画を制作しております。壁の所有者や地域住民、子どもたちが参加したワークショップによりデザイン等を決定しているところです。区に対して、壁画制作を希望する問合せは20件を超えており、もっと数を増やせないかという要望をいただいているところです。
(3)補助的ツール(中野大好きナカノさん)による情報発信等でございます。中野区シティプロモーションキャラクター「中野大好きナカノさん」のSNSによる中野の魅力発信のほか、区民参加型イベントを実施しております。イメージ利用は累計160件を超えており、継続的に問合せがあるなど、認知度が向上していると認識しております。
(4)その他でございます。本年10月に、中野区ホームページに都市観光のサブサイトを作成し、区内在住・在勤・在学のレポーター(ナカノ観光レポーター)による発信を行っております。また、区内の事業者との連携により、ふるさと納税の返礼品開発とその情報発信を行っております。なお、今年度のふるさと納税の寄附は、前年度比で3倍を超える見込みとなっております。
1、背景と、2、これまでの取組を踏まえた、3、今後の展開に当たっての重点的視点でございます。こちらにお示しした8点を意識して、今後事業や取組を企画・実施していく考えでございます。
4、今後の展開(案)でございます。
(1)ミライプロジェクトのワークショップについては、情報発信力を強化するため、中野区をプロモーションするショートフィルムを制作するほか、公募によるフィルムコンテストを実施したいと考えております。さらに、中野駅周辺以外の地域や資源をアピールし、中野のまちへの期待を向上させる「ご当地本」の発行を企画することを考えております。
(2)シティプロモーション事業助成ですが、文化・芸術、子育て・教育に関する事業を対象としたシティプロモーション事業助成を継続する一方、別途検討しております(仮称)子ども文化芸術振興基金による事業助成への転換も検討していきたいと考えております。
(3)区民に身近な文化・芸術の推進ですが、①中野ミューラルプロジェクトの自走化でございます。当プロジェクトは、今後事業者主体での壁画制作を促していく考えです。また、身近に触れられる壁画を広く捉え、工事中の壁などへのアート創出などを促し、また、区として後方支援したいと考えております。②プロジェクションマッピングの実施でございます。ア、今年度の取組としては、中野サンプラザ外壁へのプロジェクションマッピングを中野サンプラザのレガシーとして、また、サンプラザの最後を飾る機会として、「身近な文化・芸術を育む中野のまち」を発信するとともに、内外から注目を集める地域イベントとしての経済効果を図り、実施いたします。投影日時、投影場所、想定来場人員、実施内容、投影のイメージ等はこちらにお示ししたとおりでございます。3月22日~24日の週末の夜間に、安全対策に十分に配慮しながら企画を進め、実施してまいります。イ、今後のプロジェクションマッピングでございます。アニメや区政課題などのテーマ性を有したコンテンツとするとともに、イベント等と連動した実施を、特定財源の確保が見込まれることを条件として検討していきたいと考えております。
(4)でございますが、「中野大好きナカノさん」のSNSによる発信を一層行うとともに、引き続き区民参加型のイベントを企画・実施していくとともに、イメージ利用を二次創作を含め、さらに促していく考えです。
最後に、(5)その他でございます。ナカノ観光レポーターによる情報発信を強化するとともに、中野区観光協会やインフルエンサー、発信力のある事業者と連携した情報発信に努めていく考えです。また、既に着手しておりますが、フィルムコミッションや中野区認定観光資源を見直ししてまいります。さらに、区内の事業者のアピールにつながる、ふるさと納税の返礼品開発を引き続き進めるとともに、新区役所1階のイベントスペースなどにおける文化・芸術を中心としたイベントなどの企画・実施をする一方、四季の森公園などの中野駅周辺のイベントと連動した企画の調整や後方支援を行っていく考えでございます。また、シティプロモーションの取組は、今後中野駅周辺エリアマネジメント活動との連携を図っていきたいと考えております。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し質疑はございますか。
小宮山委員
ミューラルプロジェクトについて、もう済んでしまったことを指摘してもしようがないんですが、カサ・デ・オリーバに壁画を描いて、その後に鍋横区民活動センターに壁画を描きました。両方の場所というのは、徒歩1分、2分程度の非常に近い場所であります。さらに、鍋横区民活動センター、令和8年とか令和9年とか、あと数年で取り壊されてしまうところであります。そういうところに壁画を描いて、あと数年で壊されてしまうようなところに壁画を描いたりして、ちょっと場所の選定としてあれが本当によかったのかなと思っているんですが、いかがでしょうか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
場所の選定については公募という形にして、実際に審査会を組織内に設けて決めたところでございます。カサ・デ・オリーバと、それから、鍋横区民活動センターは、ある程度連動したものにするかというような意見もあったところと、あと、鍋横区民活動センターはもう少しまだ建物として残っているということもあって、実際にあそこに壁画を施したものでございます。
小宮山委員
しかし、公募で決まったということですが、まだ希望が20件も今はあるようですし、当時どのぐらい希望があったのか分かりませんけれども、もうちょっと別の場所のほうがよかったのかなと思いますと伝えておきます。
あとは、プロジェクションマッピング、私はもともと反対していたんですが、これにまた今後も、特定財源が確保できれば継続するというふうに考えていらっしゃるようでございます。このプロジェクションマッピングは、本当に数分、5分、10分ぐらいで終わってしまう打ち上げ花火じゃないですか。その一方で、今、中野区内でイルミネーションが非常にきれいな場所というのはとても少ないと思うんですね。レンガ坂商店街と、あとサンモールも、よく見れば上にイルミネーションを飾ったりしていますけども、よその自治体を見ると、多分どこの自治体でも一自治体につき1か所ぐらいは非常にすてきなイルミネーションが飾ってある。特に駅前ですよね。駅前とかにすてきなイルミネーションを飾ったような自治体があると思うんです。しかし、中野駅前はイルミネーションを飾っていない。イルミネーションは1か月とか2か月とか長期的に、しかも、たくさんの方が目にするものです。だから、今後もいろいろ継続していくのであれば、打ち上げ花火のように10分で終わってしまうようなプロジェクションマッピングよりも、イルミネーションとかに力を入れていったほうがいいんじゃないかと私は思うんですが、いかがでしょうか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
今回のプロジェクションマッピング、今年度やるプロジェクションマッピングにつきましては、中野サンプラザの最後を飾るということで、こういった実施になっています。また、委員が御指摘のとおり、通常商店街が中心となって、いわゆるイルミネーションだとかライトアップみたいのをやるんですけども、そのきっかけにしたいと考えてございまして、今回このプロジェクションマッピングと併せて、今、中野区観光協会等と桜のライトアップも考えております。そういった流れの中で、できるだけ、どうやったらにぎわいを創出できるかということも考えていきたいですし、今後のプロジェクションマッピングについては、通例は短いもので象徴的なものも多いんですけども、長い時間照らしているものもあります。規模を小さくして、先ほど御説明したような、例えばイベントと連動したような形の前振りだとか、そういった形もできますので、にぎわい創出に資するような企画を、規模をちっちゃくして展開していきたいというふうに考えてございます。
小宮山委員
今、観光協会の名前も出ましたけども、中野区の観光協会というのは、御存じのとおり民間の団体で、資金力もそんなにない団体でございます。2013年頃に、中野区の観光協会で中野通りを桜のイルミネーションで飾る、その最初の1本としてイルミネーションを飾りましょうといって、1本だけイルミネーションをやったことがあったり、その前後に区内の四つか五つぐらいの商店街とかでイルミネーションを飾ったりといった、そういった試みをしていた時期はありました。中野区の冬の彩りが少ないという思いが当時はあったようでございます。でも、それは結局今に続いていない。それは何でかというと、やっぱり資金力の問題であったり、人手の問題とかがあったり、あるいは、区がちゃんとバックアップしてくれなかったりといった、そういった問題があったんだと思います。なので、今後観光協会と組んでいろいろやっていくに当たって、いろんなバックアップをきちんとやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
昨年度、都市観光の施策方針を策定して、それに基づいて中野区観光協会と区で連携協定を今年の3月に締結しております。今回の桜のライトアップに当たりましても、実際にうちのほうで後方支援をしておりまして、いわゆる5分の4の補助金が確保できるような形にしたり、あるいは、エリアマネジメントの活動をしているような施工事業者との連携みたいなものも図っているところです。委員御指摘のようにバックアップが必要だというふうに認識していますし、また、一緒にやることでより広がりが出るというふうに考えておりますので、今後もそういった取組を進めてまいります。
武田委員
2ページ目の今後の展開に当たっての重点的視点というところでお伺いしたいんですけれども、中野駅周辺以外の地域や資源のアピールという項目があります。様々なところで、やっぱり中野駅中心にいろいろなイベントを組まれたりということが多いかと思うんですけれども、中野区内にあるそれ以外の駅での何かしらのイベントというものは、すごく極端にないなというふうに思うんですが、具体的にどういった形でこの資源のアピールを考えていらっしゃるんでしょうか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
委員御指摘のとおり、そこがすごく課題だというふうに考えていまして、当面、今考えているのが、4、今後の展開、(1)のワークショップ、ナカノミライプロジェクトのところでございます。ここでいわゆる「ご当地本」を制作したいというふうに考えていまして、この「ご当地本」というのが、各自治体を隅々まで取材して取り上げるようなものになっています。また、人だとか、イベントだとか、グルメというものを実際に掲載するような本になっていますので、これをきっかけとしてアピールをしていきたいというふうに考えてございます。
武田委員
そうすると、その「ご当地本」というのは、区として発行されるんでしょうか。それとも、何かに乗っかるような形でやられるんでしょうか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
民間が発行する、いわゆる「ご当地本」に広告代金を払って、区のアピールのものと、それから、実際にいろんなところに取材に行っていただくということで、ミライプロジェクトの事業者とかなりいろんなノウハウというか、情報を持っていますので、そういうものをこちらのほうで提供して、いろんな取材をして本を制作していただきたいというふうに考えております。
武田委員
そうすると、民間が発行するということは、何か書籍のような形でいろいろな本屋さんに並ぶというイメージでいいですか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
そのとおりでございます。
武田委員
ぜひ中野駅以外の地域のこともPRをしていただきたいなと。
あわせて、中野区認定観光資源なんですけど、私、ちょっと桃園川緑道のことを調べようと思ったらこれが出てきたんですけど、これを見ているとものすごく濃淡があって、何を基準に、これが今活用されているのかどうかとか、どう動いているのかなというのがちょっと見えなくて、これの課題と、どういった形で見直しを考えていらっしゃるのか教えていただけますか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
委員御指摘の点も、昨年度都市観光施策の見直しの中でも議論したところですけども、ちゃんと基準を決めて、実際に委員会を開いて認定したところではあるんですが、認定しっ放しというところが一つと、それから、やはり、いわゆる所有者ですとか、実際にそこにいる方、要はその資源に関わっている方たちの御了解が得られないと認定できないということがあります。ですので、必ずしも発信性の高いものばっかりが集まっていなかったというような問題もあって、実際に今認定のそのマークみたいなものも、ほぼ知っている人がいない――アンケート調査したんですけれども――というような状況がありますので、今回のこの「ご当地本」の企画も一つきっかけになると思うんですけども、今ちょっと1から見直しをしています。一方で、文化資源の中で文化財登録できていないものだとか、そういったこともありますので、その掘り起こしも含めて1から見直しをしているところでございます。
武田委員
「ご当地本」と併せて、ぜひ中野駅周辺以外の、中野区にある魅力のあるものというのを見つけて発信をしていただけるといいなというふうに思います。
あと1点だけ。ミューラルプロジェクトの自走化というところをお伺いしたいんですけれども、私もちょっとガード下、中野駅ではなくて、谷戸ガードというのが中野六丁目と中野一丁目の間にあるんですけど、やっぱり落書きや何かがあってすごく暗いんですね。今度桃園第二小学校が建て替えになって、旧中野中学校の跡地に通うということになると、あそこを通学路としてお使いになる生徒さんたちが出てくるんじゃないかなと思って、防犯上とか、子どもたちが明るい道を通って通えるようになるといいなというふうに思っているんですが、事業者が主体で壁画制作を促進していく、促していくという形になると、区としての関与は、どういったところに対してどういう関わり方をしていただけるようになるんでしょうか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
実際にミューラルプロジェクトで関わったものとして七つ、区が直接というのは五つなんですけども、そこで塗装事業者さんですとかアーティストさんなどとの関わりが非常にありますので、そういった方を御紹介するというのが一つになります。あと、実際に法的な問題のクリアの仕方だとかというのがあります。さらに、実際に自走化という形になりますので、御自身たちで事業費を集めたりする必要があるんですけども、その場合のクラウドファンディングの仕方ですとか、場合によっては区のほうから、後方支援という形でそれをアピールするというようなことができるかというふうに考えてございます。
甲田委員
プロジェクションマッピングのところですけれども、投影日時が3月22日(金曜日)、23日、24日と。これ、この時間に設定したのはまずなぜでしょうか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
2点ございまして、まず、非常に映える時間であること。それから、実際にバス利用者が非常に多いので、特に金曜日ですが、御高齢の方を含めて多いので、そこを配慮した形で時間を設定したものでございます。
甲田委員
バス利用者が多い時間を避けたということですか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
そのとおりでございます。
甲田委員
全部で、金曜日が1時間、土曜日・日曜日が2時間ですから、全部で5時間で、想定来場人数10万人程度ということで、5時間で10万人というのは相当なイベントだと思うんですけど、区としてこのような規模でのイベントはこれまでにやったことがあるんでしょうか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
まさになかの東北絆まつりみたいなものが規模としては大きいですが、これだけ短時間の中で人の流動も含めてというのは初めてでございます。
甲田委員
そうですよね。駅前だけですし、この短時間で相当な人が流動してくるというところで、本当に安全対策、大丈夫かなというのが一番気になるところですけど、どういった警備を検討しているのか教えてください。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
委員御指摘の点が最初からの一番の懸念でして、かなり長い期間かけて、バス事業者、それから、交通管理者、警察とも協議してきたところです。警備に関しては1,000万以上かける形で配備するのと、職員の、いわゆる経験のある人間を配備するという形でやる予定です。さらにこれ、要は人を動かしていかなきゃいけないという点でどうするかということがありますので、先月までは個別に、例えば区と警察、区とバス事業者という形で調整をしていたんですけども、今月からは一堂に会する形で月に2回以上の打合せをする形で、よりその安全対策ということを考えていきたいと。要は、単純に警備の話だけではなくて、バスをどう流していくかとか、人を流すための誘導を、仕掛けをどうしていくかとか、全て関連しますので、そこを一体で考えていこうというふうに考えております。
甲田委員
今新型コロナが終わって、本当に予想外にイベントに多くの人が集まり過ぎて、大変な状態になっているところも多く聞きますので、ぜひしっかりと警備していただきたいと思うんですが、この期間、中野通りの桜も多分満開に近い状況で、新井薬師公園では多分桜まつりも3月に前倒しをするのではないかということも聞いていますので、かぶってくる期間だと思いますので、そことの連携とかは何か考えていることはありますでしょうか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
当初からそれを考えておりまして、むしろこちら側からアプローチをしたところでございます。桜まつりの関係もそうですし、商店街に対してもそうです。先ほど小宮山委員にもお話ししたとおり、桜のライトアップみたいな形で一連でイベントを実施することで、かなりのにぎわい創出になるのと、逆に安全対策にも一つなるかなと思っています。さらに、やはり人が集まるだけではなくて、地元に、いわゆる地域経済に貢献する、また、中野を知っていただくというところが一番ですので、そういった意味で連動したイベントというふうにこちらから考えてアプローチし、また、快諾いただいたというところでございます。
甲田委員
本当に双方が盛り上がって、とにかく一にも二にも安全第一で行っていただくように要望しておきます。
石坂委員
3ページのほうの(5)その他の中の、「「コト消費」やコンテンツを中心として、区内事業者のアピールにつながる、ふるさと納税の返礼品開発を進める」という形で、「コト消費」はどんなものを今の段階で想定しているのかが気になるところです。自治体によっては、それこそ地元のスポーツチームとかと一緒に何かできるみたいなことをやったりとかもしていたりしますし、中野区内の大手の企業なんかですと、活動場所ではないけども、中野に本社があってスポーツチームを抱えていたりとか、障害者スポーツのアスリートを抱えていたりする様々な企業などもある中で、この「コト消費」というものに関して、私としては、文化とか、そうした芸術的な面も当然ですけども、やはりスポーツ的な部分なども含めた「コト消費」ができるといいのかなと思うところでありますけど、その辺はいかがお考えでしょうか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
「コト消費」、広く捉えておりますが、今、委員がお話しになった話も、区内のスポーツクラブでの体験というものを想定していたり、あと、ボクシングジムでの体験みたいなものも既に返礼品というふうになってございます。
石坂委員
そこをさらに広げていっていただければと思うところと、加えて、区内事業者のアピールにつながるというところで、様々な事業者、中野区内にあるとか、あるいは、中野区内の伝統工芸品などを使っていますけども、障害者の福祉施設なんかも区内事業者の一つかなと思うところで、大量生産とか大量受注は難しいながらも、すごくいい製品なども時折見かけるところなので、その辺なども視野に入れて検討いただければと思うんですが、その辺はいかがお考えでしょうか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
その視点を持って検討している一方、先ほど委員から御説明があったとおりでして、返礼品とするには一定のボリュームが必要になります。安定供給というところが一つネックになっていますが、今後も実際に返礼品にできないか検討はしてまいります。
石坂委員
あと、その下の「新区役所1階のイベントスペースなどにおける文化・芸術を中心としたイベントの企画・調整を進める」というところで、どこまで幅広くというのもありますが、文化・芸術という形で書かれているところがあり、今回のあれが、すみません、前のページの3のところで「「NAKANOサンプラザシティ」が整備されるまでの中野駅周辺のにぎわい創出」というふうに書かれているので、これはそれまでの期間の取組なのかもしれませんけども、過去に中野サンプラザで学会が開かれたときに、地元の商店街に協力してもらうとか、そのときは産業振興センターのほうで、学術系の方ではない一般の方向けの教育などもされたりしていたことがありました。やはりその辺うまく中野サンプラザのほうとも連携しながら、中野サンプラザのほうで例えば学会とか誘致したんだったら、区民向けのものも何か区役所の1階のほうに引っ張ってくるとか、様々な中野サンプラザと連携したような1階のイベントスペースなどの使い方もあると思うんですけども、その辺はいかがお考えでしょうか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
中野サンプラザが閉館するまでにやっていた事業をこちらでやるということは、一定想定があるところです。一方で、ここに記述した文化・芸術を中心としたイベントというのは、そういったものであれば、営利性のあるものもイベントホールで実施できるという規定にしていますので、そういうものがいわゆるシティプロモーションに資するんじゃないかということで、ここに記載したものでございます。
石坂委員
ぜひそういう形で幅広く受け止めていただければなというところです。
あと、ナカノミライプロジェクトワークショップのところで、中野区内に本社・事業所を有する事業者と中野区が連携してというところで、様々事業者さんの状況は変わりつつありますし、そこは連携できるとき、できないときなどあるかと思うんですけども、ちょっと及び腰になってしまった事業者なども最近あると聞くところです。経済の状況からして、企業側だけに負担をお願いするとなかなか乗ってくれないようなものもあると思うんですけども、その辺何か企業のほうにとっても中野区にとってもウィン・ウィンになるような、企業が負担感だけではない形の連携というものをうまく模索していただければと思うんですが、その辺はいかがお考えでしょうか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
委員御指摘の点は、全体としてはあるかというふうに思っています。一方で、今回御報告したとおり、令和2年7月のときにシティプロモーションの考え方を見直しまして、このミライプロジェクトもそこで見直しをしたところです。そのときに事業者さんの、いわゆる役員の方ともかなりヒアリングを重ねて、要は企業のPRにもつながること、具体的な成果があること、それから、社員同士の、特に若手社員同士の交流になって育成の場になること、この3点を実現してほしいということでやってまいりました。実際にそこから始めて、今1社だけはちょっと御事情で途中でお辞めになったところはあるんですけども、毎年継続して、さらに人数も増えて、かつ事業者数も増えるという状況でやっていますので、このミライプロジェクトに関して言えば、ウィン・ウィンという形で進められているかなというふうに評価してございます。
酒井委員
プロジェクションマッピングのところで教えてください。事業者をどういう手法で選んで、どういう事業者になったか、まず教えてください。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
いわゆる公募の提案型という形で事業者を選定しました。実際に大規模なプロジェクションマッピングを実施して、いわゆる安全対策などもしっかり講じて、失敗が非常に少ないという事業者を選定したところでございます。
酒井委員
そこにはやはり警備なんかも入っていて選ばれたということでしょうかというのが1点と、どういう事業者が選ばれたんですか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
警備の経費も入っております。それから、シムディレクト。実績でいいますと多数あるんですが、姫路城のプロジェクションマッピングを実施したところでございます。
酒井委員
何社来ましたか、ちなみに。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
問合せは非常に多かったんですが、手続的なものもあって、最終的に1社だけの応募でした。
酒井委員
こちら、今年度予算で6,400万円程度計上されていたかと思うんですけれども、今年度予算はどうなっているのか。それから、そちらの特定財源はどの程度見込めるのか教えてください。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
プロジェクションマッピング自体は5,000万円強です。サンプラザの3D化が1,000万円程度入っていますので、そのうちの2,000万円を東京観光財団からの寄附、それから、約100万円を見込んでいるんですけれども、いわゆるふるさと納税の充当という形で考えているところでございます。
酒井委員
ということは、プロジェクションマッピングに関しましては大体5,000万円ぐらいが費用で、警備費込みで、そちらに関しては、都だ、国だの、いわゆる都支出金、国庫支出金のような補助金ではなく、違う形での補助で2,000万円ほど獲得できそうだ、そういう理解でいいですか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
そのとおりでございます。
酒井委員
よく分かりました。それで、ちょっと気になったのが、令和6年度以降のプロジェクションマッピングというところで、やっぱり中野サンプラザというふうな、大きな投影できるところがあるというのが一つ大きかったのかな。それからまた、中野サンプラザがある種取り壊される中で、中野区民の皆さんにやっぱり最後の思い出を感じていただき、令和10年度末の新しいサンプラザシティへつなげていくという考えが当然あったかと思うんですよ。他方、来年度以降も特定財源の確保を前提に検討するとおっしゃるんですけど、どういう候補地があって、この特定財源も先ほどおっしゃっていたような特定財源になるのか教えてください。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
来年度はもう考え方を一つ変えまして、例えばアニメのイベント事業の前振りだったりですとか、先ほど小宮山委員からもありましたけれども、結構長い期間当てられるものもありますので、規模を小さくして、例えば明治大学のところでダイバーシティのイベントをするとすると、そこの壁に告知として当てるとか、新区役所の壁に当てるとか、そういった小さい規模での、いわゆるイベントとかと連動した、そこを引きつけるようなものを何百万単位というぐらいの小さい規模にしてやるということでございます。特定財源の確保の前提というのは、先ほど委員がお話ししたとおりで、東京観光財団がプロジェクションマッピングに力を入れていますので、そこから半分もらえるということと、今回実際にこのプロジェクションマッピング、中野サンプラザということもあるんですが、ふるさと納税の充当先で1,000万円以上集まっていますので、一定こういったものに対して、例えば100万円とか200万円の規模であれば、その半分ぐらいの、いわゆるふるさと納税の寄附が期待できる場合、その企画がしっかりしていて、そういった場合についてはそういったことも考えていっていいかというふうに考えてございます。
小宮山委員
今の話に出ましたサンプラザの3D化、3Dマッピングというのは、プロジェクションマッピングとセットであるかのように、閉館イベントとしてセットであるかのように受け止めていましたが、この紙を見ても3Dマッピングについては載っておりません。3Dマッピングというのはシティプロモーションとは違う文脈で行われるんですか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
シティプロモーションの文脈で実施しているものですが、既に実施を終えておりまして、今年度入札で事業者を選定して、実際に内部、それから、外からの、航空写真ですけれども撮って、今その3D化の編集作業をしているところでございます。既にこれについては、そういったものを新年度にオープンデータとして出すということも御報告しているところでありますので、ここには特に記載しなかったことでございます。
小宮山委員
分かりました。
もう1件、別件ですけども、公募によるフィルムコンテストを実施するそうです。フィルムとかショートフィルムともここに書いてありますけども、いろいろありますが、どういうタイプのフィルムコンテストを想定していらっしゃるんでしょうか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
まずはこれ、ナカノミライプロジェクトで情報発信をもっと強化したいねという話からスタートしています。それと、シティプロモーション事業助成の中で、いわゆるショートフィルムコンテストをやりたいというような御提案があったりというところがきっかけです。実際にそういうところからスタートしたものなんですが、ミライプロジェクトの企画の中でも、いわゆる中野をアピールする動画をつくります。要は、中野をアピールできるような5分程度のフィルムだったり動画であれば、何でもいいというふうに今のところは考えています。そういったものを公募で集めて、かなりクリエイターさんですとかアーティストさん、中野に貢献したいというような、中野にお住まい、あるいは働いていらっしゃるアーティストやクリエイターさんとの関わりがありますので、そういった人たちに審査員になっていただいて、かつ、実際にはワークショップなども事前にやって、要は初めてやるような方でも動画が撮れるようなものもやった上で作品募集をして、予備審査、最終審査みたいな形で、さらに、決定したら新庁舎の1階だとか、それから、公式ユーチューブとかでどんどん発信していく。そんなことを今考えてございます。
小宮山委員
2015年ぐらいに中野区歌ができまして、中野区歌の動画コンテストというのをやったことがございます。それで、その動画を今見ると、再生回数が多いもので1,500回ぐらいと、あまり伸びていない。あの動画コンテストは失敗であったなと今になって思うんですが、同じようなことをまたやるに当たって、本当にうまくいくのかなというのはちょっと心配ではあるんですけども、今お話しいただきましたが、本当に大丈夫でしょうか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
実際に足立区で、御存じかもしれませんが、「あだワングランプリ」という企業参画によるプロモーション動画制作コンテストというのを結構継続的にやっていまして、それなりの成果が上がっているというところや、実際に発信力のあるようなアーティストさんとかクリエイターさんが来て審査をやるというようなこと、それから、ワークショップ形式でやるというようなところ、あと、自由度も結構高いのと、発表する場が増えているという点で、かつ、東京都のコミュニティ助成を実際利用して、そういった特定財源の期待もできるところですので、そういった中でこういった企画をやれば、一定以上の成果が上げられるというふうに考えてございます。
委員長
他に質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に8番、脱炭素社会の実現に向けたアンケート調査の実施結果及び脱炭素ロードマップの作成に向けた考え方についての報告を求めます。
永見環境部環境課長
それでは、脱炭素社会の実現に向けたアンケート調査の実施結果及び脱炭素ロードマップの作成に向けた考え方について御報告をいたします。(資料9)
1番、アンケート調査の実施結果でございます。(1)調査の目的。中野区の二酸化炭素の削減ポテンシャル等の分析に当たりまして、区民及び事業者のエネルギー消費状況や省エネ・再エネ等の取組状況、意識等を把握するために実施いたしました。(2)対象者。区民向け調査といたしましては、無作為抽出した満18歳以上の区民2,000名、事業所向け調査といたしましては、無作為抽出した500事業所を対象といたしました。(3)回答方法は、郵送またはWebフォームでございました。(4)実施期間は8月28日から9月11日まで。(5)集計結果。①回収数及び回収率。区民向け調査については452人で回収率22.6%、事業所向け調査は140件で回収率28.0%でございました。
②アンケート調査の内容及び集計結果。別紙1を御覧いただければと思います。家庭における省エネルギー等に関する実施結果でございます。問1、問2では日常的な省エネの取組について伺いまして、問3から問6につきましては家電製品の省エネ化について伺いました。この中では、LED照明については使用が進んでいることでございますとか、家電製品の買換え理由は、「故障したとき」というのが約9割というような傾向が分かりました。問7から問10につきましては、住宅の省エネ化について伺っております。この中では、窓・ドアの断熱化は3割以下にとどまっていることですとか、給湯器はガス給湯器が6割以上を占めていること、また、ZEH、こちらはネット・ゼロ・エネルギー・ハウスでございますけれども、こちらに関する認知度がまだ低いという状況なども分かりました。また、問11から問15では、移動について伺いまして、自動車を運転しない方が約半数を占めてございますけれども、運転する方の7割以上がガソリン車を運転されていることなどが分かります。それから、問16から問18については、再エネ等の利用について伺っておりまして、設備の利用状況、また、再エネ電力の認知度がまだ低いというような状況が分かっております。問20から問22では、ゼロカーボンシティに関する取組について伺っておりまして、中野区がゼロカーボンシティを宣言したことの認知度、まだ2割程度にとどまってございますが、半数以上の方が取組への関心は持っていただいていることが分かりました。また、区に求める施策としては、徒歩や自転車で移動しやすいまちづくり、普及啓発や情報提供、省エネ機器の導入支援、こういったものが多く挙がっております。
続いて、別紙2を御覧いただければと思います。事業所における省エネ等に関する実施結果でございます。こちら、問1から問5では、省エネに関する取組について伺いまして、クールビズ、ウォームビズの推進、照明のLED化、エアコンの適温運転などが多く取り組まれておりますが、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)、こちらに関する認知度はまだ低い状況が分かってございます。問6として移動手段について伺いまして、自動車を日常的に使用していない事業者が約半数を占めておりますが、電気自動車等の利用はまだ低い水準であることが分かりました。問7から問10では、再エネ等の利用について伺っておりまして、設備の利用状況はまだ低い状況ではございますが、事業者の課題認識といたしましては、コスト面であるとか情報量の少なさ、そういったところが挙げられております。問11から問16では、ゼロカーボンシティに関する取組について伺いまして、中野区がゼロカーボンシティを宣言したことの認知度は3割程度にとどまっておりますが、約半数程度の事業者が取組への関心は持っていただいていることが分かりました。また、区に求める施策としては、普及啓発や情報提供、省エネ機器の導入支援、徒歩や自転車で移動しやすいまちづくりが上位の三つでございまして、家庭と順位は異なりますが、3項目というところで家庭と同じ項目が挙げられてございました。これらの調査結果も踏まえて、今後取り組むべき施策について検討を進めていきたいと考えおります。
初めの資料にお戻りいただければと思います。
2番、脱炭素ロードマップの作成に向けた考え方でございます。現在、区の二酸化炭素排出削減の目標達成に向けまして、脱炭素ロードマップ作成の検討を進めております。本ロードマップには、主に以下の内容を記載する考えでございます。(1)2030年度の二酸化炭素排出量将来推計。環境基本計画で定めた目標の実現に向けまして、電力排出係数の変化に伴う削減効果や国及び東京都の施策等による削減効果を推計することで、区が取り組むべき削減量の推計を示します。(2)2030年度の削減目標の達成に向けた区の取組。(1)で示した区が取り組むべき削減量を着実に達成するために、環境基本計画のアクションプログラムに記載した取組を基本としつつ、さらに追加で実施する取組についても検討を進め、その取組内容及び削減効果を示します。(3)ゼロカーボンシティ実現に向けた区の取組。現在研究や開発が進められている技術や、今後研究・開発が進められることが想定される技術等を踏まえた上で、現時点で想定される取組の方向性を示します。(4)ゼロカーボンシティ実現に向けた区民や事業者の取組。先ほど御紹介したアンケート結果等も踏まえまして、区民や事業者が取り組むべき取組について示して、効果的な普及啓発を進めてまいります。
3番、今後の予定でございます。来年3月、脱炭素ロードマップ(案)を作成いたしまして、6月にロードマップの作成ということで考えております。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し質疑はございますか。
石坂委員
今回の調査の結果を詳細にまとめていただいてありがたいんですけども、例えばですけど、別紙1の5ページのような断熱窓・ドアの導入とかについて、恐らく、戸建てであるのかとか集合住宅なのかとか、持っている物件なのか、賃貸なのかによっても大分変わってくるところなんかもあるのかなと思うところです。私は、多くの方が分譲で買っていらっしゃるマンションに賃貸で入っているんですけども、あるとき一斉にマンション全体で断熱の窓を導入したりとかということもあったので、その辺の状況によってかなり事情が違うのかなと思うんですけども、その辺、今回はこれであれですけども、その辺の違いなども今後うまく把握をされたほうが、次の展開につながるのかなと思うところでもあります。その辺はいかがお考えでしょうか。
永見環境部環境課長
今、委員から御指摘いただきました住宅の種類とか形態とか、そういったところについても把握はしてございますので、今後クロス集計とか行って詳細の分析を行っていきたいと考えております。
石坂委員
調査は既にされているということでよかったです。うまくクロス集計などの形で生かしていただければと思います。要望としておきます。
武田委員
このアンケート調査、アンケートをされたこと自体はすごくいいことだなと思うんですが、回収率が、普通の一般的な区の意識調査なんかだと、大体5割ぐらいが区の回収率じゃないかと思うんですが、そこからすると2割というのはちょっと低いんじゃないかと思うんですが、この辺りは、やり方とか何かでちょっと課題のようなものというのはありますか。
永見環境部環境課長
区の調査で、例えば区民意識調査などは5割を超えるような回答率と。また、近年実施した子ども関係とか福祉関係の調査では3割を超えるぐらいの回答ということで、御指摘のとおり想定よりもちょっと回収率が思うように伸びなかったという状況はございました。こちらにつきましては、単に調査票を発送したのみではなく、途中の段階で督促といいますか、回答をお願いしますというようなはがきをお送りしたりとか、そういった工夫も行ったところではございますが、ちょっと関心をなかなか持っていただけなかった部分もあったのかなと思っておりますので、こういった結果も踏まえて、いわゆるデータのみではなく、より環境に対して関心を持っていただくような普及啓発を、より一層力を入れていきたいと考えているところでございます。
武田委員
全体的に、ちょっと設問の中で、例えば問2の「家庭の省エネルギー診断を受けたことはありますか」というのがぽっと出てきているんですけど、そもそも家庭の省エネルギー診断というのを区として何かの形、ホームページとかいろいろなところで出して推奨していたりとか、どこかに行けば家庭の省エネルギー診断というのはこういうもので、どこで申し込めばいいですよというものがまず前提としてあったのかなというのが、ちょっと私がホームページとかで見つけられなかったので、ここはもしやっていらっしゃるということであれば教えていただきたいんですが。特に「受けるつもりはない」ですとか、あと、ほかのところでも「やれない」「できない」ということに対して、じゃ、やれない場合とか、受けるつもりはないといった場合に、それはどうしてなのかということまでさらに質問を、結局その後の対策に結びつけるためには、何でやらないと言っているのかということの分析が必要かなと思うんですが、その辺りは、ここには出てきていなくても取っていらっしゃるとかというのはありますか。
永見環境部環境課長
この設問に関しましては、委託している事業者とも、どのぐらいのボリューム感とか、どういった設問がよいかということについて打合せを重ねながら設定したところでございます。個々の項目について、そういった理由を聞いていくということも検討の段階で考えたところでございますが、結果としてかなり設問数が多くなってしまうことにより回収率が上がらなくなるのではないかとか、そういったところも踏まえまして、一つひとつについて、その理由について伺うというような形は取らなかったというところがございます。こういったお答えを踏まえて、なかなか認知度ですとか実施状況が芳しくないところについては、区が力を入れて情報提供や普及啓発を行っていくというところで実施をしていきたいと考えております。
武田委員
この省エネルギー診断自体については、何か区としてPRしているところはありますか。
永見環境部環境課長
現状、省エネ診断に関してPRをしているというところはございません。ですので、こういった結果も踏まえて、実施していく内容の一つとして考えていきたいと思っております。
武田委員
何度も調査できるということではないかとは思うんですけれども、もっと簡便な形でもいいんですけれども、じゃ、なぜそういうふうな行動を思いつかないのか、やろうと思わないのかということの理由が分からないと、対策は立てようがないと思いますし、具体策がつくれないんじゃないかと思うんですね。ですので、例えば断熱の窓なんかについては、興味があるとかやりたい、ただ、できない御事情が賃貸なのかとか、そういったところも出てきている中では、この間補正を組まれたように、実績としては上がっているというところがあるかと思うので、そこら辺の分析というのはやはり丁寧にしていかないと、本当に環境対策、実効性のあるものにならないかと思いますので、ぜひこれは、さらにちょっと深掘りをした形でやっていただきたいと思うんですが、その辺りいかがでしょうか。
永見環境部環境課長
今の御指摘を受けまして、今後普及啓発を実施していくに当たっては、どの辺りが課題なのかということをより分析をして、実施をしていきたいと考えております。
武田委員
ちょっと最後に、特にゼロカーボンシティの宣言についても約8割が知らなかったということが返ってきています。これを知らなかったというところの中でいろいろな策が出ていても、皆さんぴんとこないんじゃないかなと。まずこれ自体を、やはり区として真剣に取り組んでいくんだよということをアピールしていく。それがあってのロードマップなんだということを結びつけていくためにも、まずこのゼロカーボンシティ宣言をしているということの周知徹底というところも、ぜひ併せてやっていただきたいと思います。要望で。
小宮山委員
こちらも既に済んでしまったことを指摘してもしようがないんですが、このアンケートの、特に前半の設問の幾つかは、例えば「LED照明を使っていますか」とか、あるいは「給湯器はいつ買いましたか」とか「どんな給湯器を使っていますか」とか「断熱がどうなっていますか」とか、そういう設問というのは、中野区の特性というのがそこまで表れない設問なんじゃないのかなと思いました。だから、世の中でこういうアンケートを探せば多分あるはずなので、わざわざ中野区がお金を出して「LED照明を使っていますか」という質問をしなくても、世の中に多分探せばあるようなデータなんだと思います。取りあえずその点について、本当にこれ、アンケートを、まあ、一部ですけども、取る必要があったと思われるかどうか教えてください。
永見環境部環境課長
中野区の環境基本計画の中で、二酸化炭素排出量46%削減を目指していくということもございまして、具体的に中野区内の区民や事業者の状況について把握をしていくということにより、どのような施策、情報提供を打っていく必要があるのかというところをより具体的に検討していく必要性があるということで、日本全国、東京都内と大きく異なるかどうかというところはあるかもしれませんが、やはり区の基礎的な情報として必要ではないかということで把握をしたということでございます。
甲田委員
私もちょっと重なるところもあるかもしれないんですが、他区で、23区の中でゼロカーボンシティ宣言をしているところは一部だと思いますけど、同じような、こういったことについてアンケートを、近年というか最近取っているような区というのはほかにあるんでしょうか。
永見環境部環境課長
すみません、あまり詳細に把握はしていないのですが、あまり取っている区は多くはないかなとは思っております。
甲田委員
東京都は取っているんでしたっけ。
永見環境部環境課長
計画策定の段階などでアンケートを実施していたかなとは思っておりますが。
甲田委員
ということは、じゃあ、中野はかなり先駆的な取組をしたということなのかと思いますけど、まだクロス集計とかもしていなくて、まだ分析はこれからだと思うんですが、ただ、出てきた中で中野区の傾向性というのは、近隣他区に比べてどういうところが一番浮き彫りになったと担当のほうでは感じていらっしゃるんでしょうか。
永見環境部環境課長
中野区といたしましては、やはり民生家庭部門、民生業務部門というところがCO2の排出量が非常に多いというところがございます。そういった中で、家庭でいいますと断熱化であったり、給湯器であったり、再エネ機器の利用状況であったりとか、そういった、いわゆる住宅または事業所に係る部分の取組がまだまだ進んでいない部分があるというところが、改めて認識できたかなというふうに思っておりますので、そういった部分について今後どのような施策を打っていくのかということを検討を深めていきたいと考えております。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上でただいまの報告を終了いたします。
次に9番、その他で何か報告はございますか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
新庁舎1階の区民交流スペース等の愛称の決定について、口頭にて御報告いたします。第3回定例会の当委員会において、新庁舎1階の区民交流スペース等の機能及び運用について報告いたしました。その中で、区民への周知を図りながら利用を促進し、また、愛着の醸成を図ることを目的として、多目的スペース、イベントスペース、西側広場の三つの空間について愛称を募集することを報告したところでございます。新庁舎1階の機能や情報発信スペースと多目的スペースにわたるエリアを、ふらっと来たくなるみんなの居場所、屋内の庭というコンセプトから、名称を「ナカノのナカニワ」とすることなどを示した上で、10月23日から11月10日までの間公募し、総数256件の応募をいただきました。その後、組織内で審査委員会を設置し、さらに部長級以上の職員が集まる会議にて各スペースの愛称を決定したものでございます。「ナカノのナカニワ」が片仮名で表記していますので、三つのスペース全て片仮名となります。西側広場は「ナカノのソトニワ」、イベントスペースは「ナカノバ」、多目的スペースは「シェアノマ」という名称にそれぞれ決定いたしました。選考結果につきましては、12月20日号の区報や区ホームページに掲載し、その後も機会あるごとに周知を図ってまいります。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
他に報告はございますか。
宮脇区民部保険医療課長
保険医療課長から答弁内容の修正について御案内いたしたいと思います。恐れ入ります。先ほど訴えの提起の項目のところで、報告した内容の一部に誤りがありましたので、この機会を通じて訂正させていただきます。訴えの提起の質疑の中で、武田議員からの過払い金の時効の起算日について質問がございました。その中で、令和4年9月に返還請求の通知を送付した日が起算日であるとの回答をさせていただきましたが、誤っておりました。正しくは、時効の起算日は、医療機関から返還同意書が提出され、関東信越厚生局に到着した日の翌日、具体的には令和4年1月13日ということになります。以上、訂正の内容でございます。
委員長
ただいまの答弁訂正に対し質疑ございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
他に報告はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
次に、審査日程の地方都市行政視察についてに入ります。10月30日、10月31日に行いました当委員会の地方都市行政視察について、お手元に配付の調査報告書(案)(資料10)のとおりに議長に報告をしたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
以上で地方都市行政視察について終了……(「休憩してください」と呼ぶ者あり)
休憩いたします。
(午後4時45分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後4時45分)
その他よろしいでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
以上で地方都市行政視察について終了いたします。
次に、所管事務継続調査についてお諮りいたします。
お手元の文書(資料11)に記載された事項について、引き続き閉会中も調査を要するものと決するに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
審査日程のその他に入ります。
委員会を暫時休憩いたします。
(午後4時45分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後4時47分)
次回の委員会ですが、休憩中に御協議いただいたとおり、1月30日(火曜日)午前10時から開会することとし、渋谷区のデジタル地域通貨事業「ハチペイ」についての視察を行うことに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
以上で本日予定した日程は終了いたしますが、委員、理事者から何か発言はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の区民委員会を散会いたします。
(午後4時47分)