中野区議会区民委員会〔令和7年1月29日〕
区民委員会会議記録
○開会日 令和7年1月29日
○場所 中野区議会第2委員会室
○開会 午前10時00分
○閉会 午前11時30分
○出席委員(8名)
市川 しんたろう委員長
細野 かよこ副委員長
武井 まさき委員
武田 やよい委員
甲田 ゆり子委員
小宮山 たかし委員
石坂 わたる委員
酒井 たくや委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
文化・産業振興担当部長 高村 和哉
区民部区民サービス課長、区民部新区役所窓口サービス担当課長 小堺 充
区民部戸籍住民課長 白井 亮
区民部税務課長 滝浪 亜未
区民部保険医療課長 宮脇 正治
区民部産業振興課長 国分 雄樹
区民部文化振興・多文化共生推進課長 冨士縄 篤
環境部長 浅川 靖
環境部環境課長 伊東 知秀
環境部ごみゼロ推進課長 鈴木 康正
清掃事務所長 秦 友洋
○事務局職員
書記 細井 翔太
書記 砂橋 琉斗
○委員長署名
審査日程
○議題
区民相談及び消費生活について
戸籍及び住民基本台帳等について
区税について
国民健康保険及び後期高齢者医療等について
産業振興について
シティプロモーション及び観光について
文化、生涯学習及び国際化について
環境、地球温暖化対策及び緑化推進について
清掃事業及びリサイクルについて
○所管事項の報告
1 中野区産業経済融資の拡充・見直し等について(産業振興課)
2 名勝哲学堂公園の再整備に係る進捗状況について(文化振興・多文化共生推進課)
3 配電地上機器を活用した行政情報発信の実証実験について(文化振興・多文化共生推進課)
4 その他
(1)リユース古着の展示・提供事業の実施状況について(ごみゼロ推進課)
○その他
委員長
定足数に達しましたので、区民委員会を開会いたします。
(午前10時00分)
本日の審査日程ですが、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査は12時を目途に進めたいと思いますので、御協力お願いいたします。
それでは、議事に入ります。
区民相談及び消費生活について、戸籍及び住民基本台帳等について、区税について、国民健康保険及び後期高齢者医療等について、産業振興について、シティプロモーション及び観光について、文化、生涯学習及び国際化について、環境、地球温暖化対策及び緑化推進について、清掃事業及びリサイクルについてを議題に供します。
所管事項の報告を受けます。
初めに、1番、中野区産業経済融資の拡充・見直し等についての報告を求めます。
国分区民部産業振興課長
それでは、中野区産業経済融資の拡充・見直し等について御報告いたします。(資料2)
区では、中野区産業経済融資制度、経営力強化支援事業及び人材確保支援事業を実施しております。
これらについては、中小企業を取り巻く社会経済状況を踏まえるとともに、経済団体や事業者のニーズを捉えながら適宜見直し、改善を行い、実効性を高めていくことが求められております。
そうしたことを踏まえ、産業経済融資制度について、令和7年度より拡充、見直しを行うとともに、
経営力強化支援事業及び人材確保支援事業について、昨年11月より一部制度の変更、対象の明示を行ったので、御報告いたします。
1、中野区産業経済融資制度等の拡充・見直し、(1)区内商店街出店者優遇の拡充でございます。
区内商店街に出店及び加入している事業者を対象として、優遇措置、具体的には利子補給率の引上げを実施しておりますが、事業主が区内へ住所を有する場合に、さらに利子補給率の引上げを行います。引上げ後の利子補給率等は下の表に記載しておりますので、後ほどお読み取りいただければと思います。
実施予定時期は令和7年4月1日でございます。
恐れ入ります、2ページ目を御覧ください。(2)小規模事業者経営改善資金、通称マル経融資と言われている融資の利子補給の拡充でございます。
東京商工会議所中野支部の推薦により、日本政策金融公庫が実施するマル経融資を受けた事業者に対し、区が当該融資に係る償還金利子の50%を補助しているものでございます。令和3年度から6年度においては、時限的に補助率を100%に引き上げております。
この時限措置が終了し、令和7年度から50%に戻りますが、東京商工会議所中野支部の会員については、令和7年度も引き続き100%への引上げを行います。
実施予定時期は令和7年4月1日でございます。
(3)ICT・コンテンツ事業者支援資金、ライフサポート事業支援資金の見直しでございます。
こちらの制度概要につきましては表に記載のとおりでございますが、令和5年度事業の行政評価における評価結果に基づき、令和6年度末で当資金を廃止いたします。
恐れ入ります、3ページ目を御覧ください。2、経営力強化支援事業及び人材確保支援事業の一部変更、(1)経営力強化支援事業の一部変更でございます。
本事業は、中小企業者の経営力の強化に資する取組に要する経費の一部を補助している事業でございますが、補助対象となる経費について、一部追加、対象を明示いたしました。
下の表を御覧ください。下線部が変更箇所でございまして、子育て環境施設整備支援を追加、明示したほか、創業期の広報力強化支援において、ホームページ改修経費など一部追加、明示しております。
恐れ入りますが、4ページ目を御覧ください。(2)人材確保支援事業の一部変更でございます。
本事業は、中小企業者の人材の確保に資する取組に要する経費の一部を補助している事業でございますが、こちらも同様に、補助対象となる経費について、一部追加、対象を明示いたしました。
下の表を御覧ください。定着支援(雇用環境改善)において、従業員用設備の整備に係る経費、それから、育成支援(リスキリング)(資格等取得)において、業務上必要な資格等の取得に係る経費を追加、明示しております。
報告は以上でございます。
副委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
武井委員
1番の中野区産業経済融資制度の拡充・見直しについて御質問します。
区内商店街出店及び居住者の方にさらに利子補給を上乗せするということ、とてもいい案だと思います。
ただ、もともと居住している方にも優遇されるのはいいと思うんですけれども、どこに、お店の近くに住むかという選択肢のときに、これをきっかけに中野区内に住むという選択をしていただくのがベストかなと思うんですけれども、これを知るきっかけというか、周知方法を今までと変えるとか拡充していくとか、考えはあるのでしょうか。
国分区民部産業振興課長
周知方法につきましては、来年度から産業振興センターが、指定管理者が新しくなって新たな体制でやっていくということもございまして、ホームページの充実なども検討しているところでございます。
そうしたホームページでの周知を図っていくほか、来年度から、伴走型中小企業経営支援の試行なども始まってございますので、伴走型で相談していく中で、しっかり案内だとかをしていきたいと考えております。
武井委員
居住していなくても区内商店街に加盟していて、こういった創業支援とか利子補給が受けられるという制度を知ったから、今まで加盟していなかったけれども商店街に加盟したという店舗が、実際私の商店街でも数店舗ありますので、本当にいい制度だと思うんです。
ただ、そういう方々の話を聞くと、まだ周知不足というか、必要な人は調べて知っているのかもしれませんけど、こういった制度があると紹介すると、知らない方は本当に皆さん喜んでいるので、これからもっともっと周知していただくことが区内経済の活性化につながると思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
小宮山委員
3ページのところですけれども、これは国か都かの補助金によって何か枠組みが決まっているとか、そういうものですか。
国分区民部産業振興課長
こちらは区独自の、単独の事業でございますので、都の補助などはついていない事業になってございます。
小宮山委員
では、子育て世帯の利用を想定した店舗の整備に係る経費を新たに補助していただけるそうなんですが、これはどういった理念に基づいて、なぜ子育て世帯の利用を想定した店舗だけを対象にしてやるのか、教えてください。
国分区民部産業振興課長
こちらはもともとある事業メニューで多様性への対応支援というところで、障害の方だとか、様々、性別だとか、そういったところで見ていく予定ではございましたが、多様性への対応支援だけだと、メニュー名だと分かりづらいということもあって、子育て環境施設整備支援ということで、新たに事業メニューを追加したものでございます。
中野区としては、子育て先進区を掲げているということもございますし、また、人権及び多様性を尊重するまちづくり条例であったり、ユニバーサルデザインを推進しているところもございますので、そういった意味合いからこうした経費を対象にしているものでございます。
小宮山委員
一番下に、おむつ替えスペース、トイレのベビーキープとか例えが載っていますが、新たに子育て世帯を対象としたお店、例えば、私も以前経営していましたが、子ども服のリサイクルショップとかを立ち上げる人に対してはどのような補助が想定されるのか、教えてください。
国分区民部産業振興課長
店舗のおむつ替えスペースの設置の経費だとか、そういった子育て世帯の利用を想定した設備に係る整備費用といいますか、経費を対象としているものでございます。
小宮山委員
私がやっていたのもこのテーブルぐらいの狭いお店でしたけれども、おむつ替えスペースを設置できるお店というのは結構な規模のお店で、結構な体力とか資本力のあるお店だと思うんですよね。同じく、トイレのベビーキープ――ベビーキープぐらいは狭いトイレでも置けるかもしれませんけれども、キッズスペースの設置ができるお店なんか、個人商店でキッズスペースを提供できる体力とか資本力とか広さのあるお店なんか、本当に限られると思うんですよ。
既に体力とか資本力のあるお店に対してさらに補助をしていくのではなくて、もうちょっと個人商店、小さなお店をやっているような個人に対しても優しい補助であってほしいと思うんですが、いかがでしょうか。
国分区民部産業振興課長
こちらの補助金の応募要項で例示させているものの中では、例えば、店舗等で使用する子ども用の机、椅子の購入経費なども対象経費としてお示ししているところでございます。
大きな店舗だけを想定してつくったメニューではございませんので、様々なお声を頂きながら、どういったものが対象になるか、それからどういったものを明示していけば分かりやすいか、改善していきながらやっていきたいと考えております。
小宮山委員
今例えに挙げられた子ども用の机と椅子を設置することで、設置するとしても、子どもが机と椅子に座っちゃったらお店のスペースの邪魔ですから。邪魔と言ったらよくないですけれども、売上げにそこまでプラスになるとは思えない。スペースを割くことによってやっぱり売上が下がっちゃうわけなんですよ、小さなスペース、限られた個人商店のスペースをそこに割くということは。だから、今の例えではよく理解ができないんですが。
あとは、いわゆる創業支援のメニューはほかにも区であるんでしょうけれども、今回のこれについては、お店を立ち上げる際の不動産に関わるものとか創業支援的なメニューは少なくて、改修に係る費用が目立つなと思うんですが、創業支援的なことまでは考えていない、既存のお店の整備を想定しているということでよろしいでしょうか。
国分区民部産業振興課長
創業期については、下の創業期の広報力の強化支援などで補助していることもございます。
また、創業支援という意味合いでは、融資制度も新たに令和6年度からつくったものとかもございますので、そういったことで総合的に支援をしていきたいと考えてございます。
小宮山委員
今まで申し上げたように、これは、個人が小さなお店を子ども、子育て世帯向けに立ち上げるときにはそこまで役に――ゼロとは言いませんけど、とても大きく役に立つものとはまだ思えないので、ぜひ、内容をもうちょっと精査して、個人が小さなお店を立ち上げるときにもうまく使えるような制度に見直していただきたいと要望しておきます。
石坂委員
何点か伺いますけれども、まず最初に、1ページ目の区内商店街出店者優遇の拡充の中に、区内商店街出店及び居住優遇という形で、居住優遇が入っています。一方で、似たようなところといいますか、次のページの小規模事業者経営改善のほうですと、なかなかそこが読み取れないところであります。
商店もそうなんですけれども、やはり小規模事業者に関しても居住優遇ということを考えていくべきではないのかなと思うんですが、その辺はいかがなんでしょうか。
国分区民部産業振興課長
今回、この商店街出店者優遇の拡充の中で、居住優遇を入れて、区民増加の促進を図る目的でまずここを実施させていただいたところでございます。
区民の居住優遇については、様々なメニューでどんなふうにできるかというのは、いろいろ選択肢があるかと思いますので、様々な影響だとか財政負担とかも考慮しながら今後検討していきたいと考えております。
石坂委員
商店街の様子なども見ながら、小規模事業者のほうも考えていっていただけたらなと思います。
それから、今回、ICT・コンテンツ事業者支援資金、ライフサポート事業支援の見直しという形になっています。これまでやってきた実績や成果ですとか、あるいはほかの産業との関係の中での見直しというふうに認識はしているところであります。
つい先日なんですけれども、国の総務省自治財政局財政課が出した「令和7年度の地方財政の見通し・予算編成上の留意事項等について」の中で、一節だけ取り上げますと、「農林水産業の持続可能な成長、文化芸術・スポーツ及びコンテンツ産業の振興、交通・物流インフラの整備、観光立国に向けた取組を推進する。」という一文が入っています。
この中でコンテンツという言葉が入っているわけですけれども、今回、このICT・コンテンツ事業者支援資金などは見直しになるわけですけれども、区内の一般的な産業としては、重点ではなくても、必要があればそこは必要な支援が受けられるという理解でよろしいんでしょうか。
国分区民部産業振興課長
委員御案内のとおりでございまして、こちらの制度のメニュー自体としてはなくなるんですけれども、ほかにも融資の制度、メニューがございますので、当然そちらのほうは利用可能でございます。そうしたことを案内していきたいと考えております。
石坂委員
そこがうまく伝わるような形で、今後、既存のものをうまく使いながらやっていっていただければなと思います。
それから、3ページ目の経営力強化支援事業及び人材確保支援事業の一部変更の中で、多様性への対応支援。こちらで、今回変更なしということですけれども、従前のものの中に多言語対応、食の多様性対応、店舗のバリアフリー対応に係る経費とありますけれども、まず確認ですが、バリアフリーに関しては、ソフトのバリアフリー、ハート、いわゆる心のバリアフリーも含まれているという理解でいいのかどうか、まず教えてください。
国分区民部産業振興課長
こちらのバリアフリーは、特段ハードに限定したものとは捉えてございませんので、ソフトに係る対応も経費の対象にはなってくると考えてございます。
石坂委員
総務委員会とかぶるところではあるんですけれども、今回、先般に人事異動があって、ユニバーサルデザイン担当だった課長が今こちらに来ているわけですけれども、今回、バリアフリーという言葉で、変更なしですけれども、今後ここをさらに一歩進めてユニバーサルデザインというような観点で考えていくことが必要であると思いますけれども、いかがお考えでしょうか。
国分区民部産業振興課長
区としてユニバーサルデザイン推進をしているところもございますので、そういった視点も捉えながら、案内などは工夫していきたいと考えております。
石坂委員
その上で、今回変更がかかる創業期の広報力強化支援というところで、ホームページについて、作成以外に改修の委託費なども含まれる形になりました。
この改修、売上げにつながるような改修ももちろんですけれども、やはりお店によってはユニバーサルデザインに配慮したホームページ改修なども考えられると思いますけれども、その辺はいかがでしょうか。
国分区民部産業振興課長
そうしたホームページの改修経費についても対象になるものと考えてございます。
石坂委員
ぜひ、その辺り、今後この変更がスタートしたときに事業者の方に分かりやすいような形でされていっていただければと思います。これは要望としておきます。
武田委員
4ページの人材確保支援事業の変更のところで伺います。
今回、全体的に拡充、見直しをされているところについては、利用者さんというか相談者さんの意向や何かを把握されて直していかれたんだろうなということなので、そのことはすごくいいことだなと思っています。
その中で、人材確保支援事業については、実際に、今までの利用の実績というのはどのような感じなのでしょうか。
国分区民部産業振興課長
こちらの申請数が、先週の時点での数字になりますが、今のところ7件申請が来ているといった状況でございます。
武田委員
7件というのはこの事業メニューのうちのどれに対してか、教えていただけますか。
国分区民部産業振興課長
上から二つ目の定着支援(雇用環境改善)で4件来てございます。こちらは全て就業規則の作成に係る経費で、4件申請がございます。
それから、四つ目の育成支援(リスキリング)で3件申請が来てございまして、こちらは研修などの実施に係る経費ということで、3件申請が来てございます。
武田委員
そのほかの採用支援であったり、定着支援のうちの子育て支援、それから育成支援で資格取得というのは今のところ申請がないということでよろしいですか。
国分区民部産業振興課長
委員御案内のとおりでございます。
武田委員
そうすると、現時点で申請がなかったり、もともと今申請されている件数は、当初想定をされていた件数と比べてどうなのかというのは、どのようにお考えでしょうか。
国分区民部産業振興課長
令和6年度予算としては600万円ほど計上してございまして、それぞれのメニューで何件とか何百万円とかと想定してございますので、件数というのは今持ち合わせていないんですけれども、予算上限まで来たらその年度は終了としているんですけれども、終了になる見込みは今のところ立っていない状況でございます。
武田委員
この事業のメニューの設定と実際の事業者の要望との乖離が原因なのか、周知が足りていないのか、その辺りはどうなんでしょうか。
国分区民部産業振興課長
補助金を創設したときには、東京商工会議所と連携して実施している事業者アンケートなどを参考にして、どういった支援メニューが必要かを経済団体とヒアリングを重ねながら検討してきたものでございます。
今、結果としてまだ申請がない状況でございますので、周知だとかを強化していくとともに、より何か改善が図れないかについては常に検討しながら進めていきたいと考えております。
武田委員
こちらも伴走型支援のほうで御相談を受けながら、的確なものがあれば御案内をしていく予定でいらっしゃるということでいいですか。
国分区民部産業振興課長
委員御案内のとおりと考えてございまして、今後、伴走型経営支援が始まっていくと、より深く、より長く関わっていくことになるかと思いますので、そこでの御案内であったり、そこでまたニーズを聞き取ったりして改善を図っていくものと考えてございます。
武田委員
1点、ある事業者さんが、若い人に仕事に定着してもらおうというところで、奨学金の代理返済みたいな形で、二つあるうちの無利子のほうは基本的に払うよ、相当額を支援するよということであるとか、一定の手当みたいな形で奨学金の返済に充てられるように支援をして、若い人たちの負担を減らしていこうということを始めたという記事をちょっと見たのですが、例えば、事業者のほうから奨学金の負担をすることについて何か活用できる補助金みたいなものはあるかというような御相談は受けられるのでしょうか。
国分区民部産業振興課長
ピンポイントでそういった御相談というか要望があったことは認識していないんですけれども、そういった御相談があった場合は、東京都の助成金も様々なメニューがあったり、それから国のほうでも中小企業庁で様々な補助メニューなどもございますので、そういったものを案内していく形になると考えてございます。
武田委員
奨学金の問題については、これから、うちもやはり教育、学習の格差が出ないようにというところで給付型の奨学金を求めているところではあるんですけれども、既に奨学金を受けて返済に当たっている人たちについては、何らかの形の支援というのが、金額が大きいので簡単に入れられる話ではないかと思うんですけれども、ちょっと検討いただけるとありがたいなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
国分区民部産業振興課長
奨学金の返還につきましては、東京都のしごと財団のほうで一部そういった助成事業をやっているといった事情もございます。
そうしたことも捉えながら、基礎自治体でやるべき補助メニューだとか、東京都で、広域自治体でやるべきものを要請していくのかどうかとか、その辺を総合的に踏まえて様々なことを検討していきたいと考えております。
甲田委員
1点だけですけど、全体的に、必要があって調べるのにたけているような人はかなり利用できると思うんですけれども、どう相談したらいいか分からない、どう調べたらいいか分からないけど、経営に行き詰まっているとか創業したいという方がすぐに分かりやすいものが必要だと思うんです。
先ほど、ホームページの改修とか伴走型支援の中でというお話だったんですけれども、国のほうの支援でも、何とかナビとかという形でウェブの中でQ&Aとか、そういったものがあるかと思うんですが、そういったものをつくっていくという想定はないんでしょうか。
国分区民部産業振興課長
具体的にQ&Aにするかどうかとかは、今後の検討とは考えてございますが、ホームページを見たときにすぐに分かるようにする工夫であったり、あとは、伴走型の相談につなげるためにまずは相談しやすい環境づくりで、相談に来ていただければいろいろ御案内ができるみたいな、そういった環境づくりも行っていきたいと考えております。
甲田委員
ぜひよろしくお願いします。
伴走型支援の相談に入る入り口のところを広くアピールするような、いろんな質問とか、相談というか問合せみたいなものが蓄積されていっていると思いますので、そういうことも含めてQ&Aみたいなものを入り口に、ぜひ分かりやすい形で発信をしていただきたいと思いますので、要望としておきます。
武井委員
すみません、先ほどの質問にちょっと追加させていただきます。
1番の区内商店街出店及び居住優遇の制度なんですけれども、我が会派加藤議員の、やはり住民税を中野区に払ってくれる方を優遇したいというアイデアを形にしてくださったこと、まずありがとうございます。
もし事業資金を借りた方がこの制度を知って、途中で中野区に、返済、何年かありますよね、1年後に引っ越したとか、そういった、途中で引っ越しても対応可能なのでしょうか。
国分区民部産業振興課長
こちらは融資を実行したときの条件になりますので、既に借りられていてという方が途中からこの利率に変更することはできないことになってございます。
武井委員
分かりました。
もしそういった途中からでも可能ということであれば、他区に住んでいたけれども、やっぱり中野区、お店の近くがいいという方も出てくるとは思うんですよね。そして、直接中野区に税金を払ってくれる方を優遇することはいいことだと思うので、そういったことも考えていただけたらと思います。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、2番、名勝哲学堂公園の再整備に係る進捗状況についての報告を求めます。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
名勝哲学堂公園の再整備に係る進捗状況につきまして、資料(資料3)のとおり御報告させていただきます。こちらにつきましては、本日の午後予定されています建設委員会でも同様の資料を用いまして御報告するものでございます。
まず、哲学堂公園は令和2年度に国の名勝に指定されまして、令和4年度に名勝哲学堂公園保存活用計画を策定し、続きまして令和5年度に名勝哲学堂公園再整備基本計画を策定してきたところでございます。現在、これらの計画に基づきまして、再整備に向けた各種設計等の作業を進めてございます。
現時点での進捗状況を御報告するものでございます。
まず初めに、様々、再整備に向けた検討の在り方としまして、1番の名勝哲学堂公園整備検討委員会の設置でございます。
文化財等に関する専門的知見を踏まえまして、国の名勝として歴史的、文化的価値を考慮しながら再整備を行っていくため、名勝哲学堂公園整備検討委員会を設置いたしまして、同委員会の継続的な指導や助言を受けながら各種取組を進めているところでございます。
構成員につきましては、こちらにありますとおり、学識経験者、我々区の職員、あとオブザーバーとしてここに掲げられているそれぞれの関係者が参加しているものでございます。
続きまして、(2)実施経過ですけれども、これまで、第2回まで、9月と11月にそれぞれ実施してきているところでございます。
次に、大きな2番、令和6年度の主な協議・検討事項について御説明いたします。大きく分けまして(1)から(5)まであります内容を、順次、並行して協議、検討してきたところでございます。
まず初めに、(1)再整備基本設計に関することでございまして、こちらは造園の内容となってございます。
細かい内容ですけれども、哲学堂七十七場の一部修復等でございますとか、植生、植栽、舗装、門、埋設施設等の劣化に対する更新、柵、手すり、階段、照明等の改善、園内のバリアフリー対応、ベンチ、サイン等の再配置、意匠の統一等、防災及び防犯施設の設置、園内トイレの改修、これらの基本設計について進めてきているところでございます。
(2)管理棟の再整備基本計画でございます。
文化財の保全や景観への配慮とともに、施設利用者の利便性の向上を図る観点から、現在と同等の位置、範囲で、地上2階、地下1階の建物へと建て替えを行うところで検討してきているところでございます。
このうち1階部分に、国の名勝としてのガイダンス機能ですとか、公園ガイドの活動拠点等を有する公開・普及・活用室を整備するというところで検討してきているところでございます。
これらにつきましては、建て替えを行うに当たっても面積に限りがあるものですから、園内の古建築物との役割分担の下、展示ですとか見学の在り方、イベント等の活用を図っていく必要があるものと考えているところでございます。
続きまして、(3)古建築物の活用方針でございます。
古建築物につきましては、内部が定例公開されている古建築物のうち、四聖堂、宇宙館、絶対城については都の名勝時代に既に修復をしているところでございますが、六賢台ですとか無尽蔵、髑髏庵、鬼神窟については今後本格的な修復を予定しているところでございます。
また、名勝哲学堂公園保存活用計画におきましては、これら古建築物のさらなる利用の促進ですとか改善、また教育や学習等への活用が求められているところでございます。
こうした背景と個々の建築物の特性を踏まえまして、展示ですとか見学の在り方、イベント等に関する今後の方向性について現在検討を行っているところでございます。
本方針を今検討しているところでございますが、この方針が、今後の修復等に当たりまして、耐震補強ですとか設備類の拡充等を検討する際の判断材料となるものと考えているところでございます。
続きまして、常識門の修復実施設計でございます。
哲学堂の七十七場の一部をなす常識門につきましては、こちらの写真にありますとおり、柱の根元部分ですとか扉が腐っていたり、金物類の欠損、聯の風化など、全体として激しい劣化が確認されているところでございまして、これらについてはやはり早急な修復が必要と考えてございまして、早急な修復に向けて実施設計に取り組んでいるところでございます。
最後に、(5)独断峡等の診断調査になります。
こちらも哲学堂七十七場の一部をなします、斜面地の部分に位置する独断峡につきましては、この写真にございますとおり石積みがございまして、こちらの安全性を確認するため、文化財の耐震診断の指針等を用いまして、その中における予備診断ですとか基礎診断に相当する診断調査を行っているところでございます。
その結果、一部の石積みにおきましては、土の流出ですとか基礎の露出、近接する樹木等の影響等々によりまして亀裂やせり出しが確認されており、適切な対処が必要であると認識しているところでございます。
最後に、3番、今後の予定でございます。
1月31日に検討委員会の第3回を開催いたしまして、続く3月に区民説明会、それを経まして再整備基本設計等を取りまとめていきたいと予定しているところでございます。
続きまして、来年度、令和7年度でございますが、再整備実施設計、埋蔵文化財の試掘調査、常識門修復工事、独断峡等の診断調査、独断峡のほうの診断調査につきましては専門診断に相当するものでございますが、より詳しい調査を行いまして、そのほか、六賢台の耐震診断ですとか修復の実施設計、そのほかの古建築物の修復に係る小委員会等を設置いたしまして、それぞれの修復の内容等々について検討していきたいと今予定しているところでございます。
これら予定につきましては、名勝哲学堂公園再整備基本計画で示しております事業スケジュールに沿いまして進行していくと考えているところでございます。
なお、それぞれの施設の位置状況につきましては、次のページにございます事業位置図等々を御参照いただければと思います。
私からの御報告は以上となります。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございますか。
武井委員
この哲学堂公園、令和2年に国の名勝に指定されたということがありますけれども、改修で国から予算が出るとか、そういったことはあるのでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
公園全体の再整備というところでは、全体としては国の補助はないんですけれども、それぞれの文化財の修復ですとか文化財に関わるところの再整備につきましては、国の補助金とともに、東京都の随伴補助というようなものが予定されているところでございます。
武井委員
ぜひ、そういうのがあればどんどん使っていただけたらと思いました。
あと、この説明書を見せていただいて、次ページの5番の独断峡の写真を見せていただいたんですけれども、写真を見る限りだとすごく危険そうな感じがするのですが、現状では、近づかないようにとかそういうのは整備されているのでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
現状では、近づかないようにとは、今のところなってございません。
武井委員
今、本当に地震とかが増えていまして、あと大雨の影響でよく崖崩れなどありますので、もしものことがあると思うので、ここは本当に早めに対処したほうがいいのかなという気がしますので、ぜひよろしくお願いいたします。
小宮山委員
1枚目の一番下、古建築物の活用方針ですけれども、ここに例として挙がっている建物のうち、恐らく一番区民が利用しやすい建物は鬼神窟だと思うんです。鬼神窟というのは霊明閣とも呼ばれているところだと思うんですが、井上円了が迎賓館として活用していたという、古民家のような建物でして、畳敷きの部屋がいっぱいある。
だから、区民は非常に利用しやすい場所だと思うんですが、ここは網戸もついていないし、エアコンもついていないんですよね。あの立地ですから、網戸がついていなかったら虫がたくさん入ってしまう。となると、利用できる季節は非常に限られてくると思うんです。さらにエアコンもついていないとなると、暑過ぎるとき、寒過ぎるときはやはり利用もできない。年間、まともに利用できる期間というのは1か月、2か月ぐらいしかないんじゃないかと思うんです。
そういった現状をより変えていくべきではないかと思うんですが、今回のここに書いてある活用方針の中では、今言った点については何か考えられているでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
鬼神窟につきましては、今委員御指摘のとおり、様々そういった課題といいますか現状がありまして、その一方で、貸出しも行われている施設というか場所だというふうに認識しているところでございます。
古建築物の活用につきましては、全体を通じてさらなる活用ですとか、鬼神窟ではないかもしれませんけれども、周知ですとか、そういった視点で、保存活用計画にもそのことが言われていますので、さらなる、鬼神窟についてどういった活用が図れるのかを踏まえまして、今後の整備についてもそれを生かしていきたいと考えているところでございます。
小宮山委員
今言いそびれましたけれども、あそこは撮影も不可というふうに入り口の貼り紙には書いてあるんですよね。
あそこを、例えばテレビのドラマなんかで、何か活用のしがいが非常にあるような場所だと思いますので、そういうところも含めて見直しをぜひしていただきたいなと、要望にしておきます。
石坂委員
今回、植生、植栽に関してもやられていくというところです。実際に、写真を見ましても、樹木の影響で石積みに亀裂が生じたりが出ているところです。
哲学堂公園、以前区の学芸員の方からお話を伺った際に、もともとこちらの地域はアカマツの疎林だったという話があったりもしています。現状はかなりアカマツが減ってしまっている中で、植生についても昔の状況をなるべく取り戻していくことも必要になると思うんですけれども、その辺はいかがお考えでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
文化財の保存というか復元につきましては、今委員がおっしゃられたとおり、往時の形に戻していくという考え方がある一方、ここにつきましては、100年とかという長い年月を経まして今の自然といいますか植生が育まれてきたというような現状があるものでございます。
ですので、アカマツをどこまで復活させていくのか、具体的には、今検討したり進めているところでございますけど、一定、植生を改めたり改善していく中でそれがどこまでできるのかは検討していくところかなと考えているところでございます。
石坂委員
限界はあると思いますけれども、可能な範囲でアカマツを考えていっていただけたらなと思うところです。
それから、今回、古建築物の活用方針の中で、六賢台については修復を予定しているところでありますけれども、東洋の6人の賢人という形で、道家思想の荘子、儒教の朱子、インド仏教の僧である龍樹、インド哲学者の迦比羅仙、聖徳太子や菅原道真といった6人の方が祭られているわけです。
これに関して、見に行くと、ああ、こうした方々なんだと分かるところでありますけれども、そうした人たちがどういう人たちだったのかもより詳しく分かると、より、建物を戻すというだけじゃなくて、井上円了の思想、考え方にも触れていく形になると思いますので、その辺り、説明の在り方とか、それは必ずしも物理的なものじゃなくてオンライン的にということもありますし、また、場合によっては今回管理施設をやっていく中で考えていくことなどもできると思うんですけど、いかがお考えでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
今委員おっしゃったそれぞれの案内というか周知のところにつきましては、当然、国の名勝になって、それぞれの施設ですとか置かれているものの意味合いをさらに広めていく、周知していく必要性は、もちろんそのとおりと認識しているところでございます。
個別にどういうふうな説明をしていくか、その手法なんかにつきましては、まさに今検討して、これからも続いていくことと考えていますので、どういうふうにしたら哲学的なところがより認知されるのかというところも含めまして、検討していきたいと考えてございます。
甲田委員
まず、哲学堂公園、いろいろな経緯があって今ここまで来たわけですけれども、管理棟に関しては、この再整備基本計画のところを見ると、「施設利用者の利便性向上を図る観点から、現在と同等の位置・範囲で、地上2階、地下1階の建物へと建て替えを行う。」ということです。
これは、どういうふうに、どうしてここの場所に建て替えるのかとか、なぜ地上2階、地下1階にするのかとか、その辺、詳しく教えていただきたいんですけれども。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
まず、建て替えの場所ですけれども、国の名勝ということで、全体が文化財ということで網がかけられていて、景観性、それぞれの場所から見た景観、特に七十七場から見た景観といったものについては十分配慮していく必要があるものでございます。
そうした観点から、それを動かしてまた景観が変わってしまう――現在の位置というのは、時空岡という、七十七場に入ったところから見たときにそんなに目立たないようなところにあるような位置になっておりまして、そこについてはなるだけ景観に影響を及ぼさない今の位置で考えているところでございます。
また、地上2階、地下1階の規模につきましては、今御説明した内容と少々かぶるんですけれども、要は、景観性を配慮すると、機能的な面を足す場合に、単純に建物の広さ、大きさを変えればいいとか、例えば上に付け加えればいいとか3階建てにすればいいとかといったところも案としてはあるところでございますけれども、やはり景観に配慮する必要があるということで、現状の大きさぐらいで2階建てで地下を足すといったところで検討したところでございます。
甲田委員
分かるんですけれども、今の管理棟はすごく狭いので、地下をつくったところでそんなには大きくならない中で、国の名勝としてのガイダンス機能や公園ガイド――この公園ガイドの活動拠点というのもちょっとよく分からないんですけれども、こういった機能を十分に果たせるとお考えなんでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
国の名勝としてのガイダンス機能ですとか公園ガイドの活動拠点等、そういった活用につきましては、保存活用計画の中でそういった機能が必要だということで取りまとめられているところでございます。
一方で、今委員がおっしゃるとおりここで十分なのかにつきましては、あそこの管理棟につきましては、公園を管理している者の事務所ですとか利用者の受付、あと、実際テニスコートだとか野球場を利用している人の着替えだったり休憩場所にもなっているところですので、いろんな機能が合わさっている建物というふうに認識しているところでございます。
この下の括弧書きにありますとおり、面積、大きさに限りがありますので、現在定例公開をされている四聖堂ですとか宇宙館とかの案内だとかも踏まえて、公園全体として、文化財全体としてそういった機能が果たせるものと考えているところでございます。
甲田委員
古建築物との役割分担という部分はそういうことなのかもしれないんですけど、テニスコートだとかを使われる方の休憩場所とか、国の名勝だということで見学をされる方々の休憩とか、少し休める場所とか、そういったものもやっぱり必要なんじゃないかな。
昔は観光拠点にという話があったんですが、そういう性質はなかなか、ちょっと違うふうに今方向性としてはなってきているのは分かるんですけど、それでもやっぱり国の名勝ということで訪れる方々が、何らか、カフェ的なものというか、そういうものもあってもいいのかなとは思っていたんですけど、そういうものは全くないというような方向性なんですかね、ちょっとそこはよく分からないんですが。この管理棟の中ではないけど、そのほかに何か考えているのかとか、もしあるのであれば教えていただきたいんです。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
カフェを設置するかどうかにつきましては、今の段階ではまだそこまで俎上に上がってきていないところだというふうに認識しております。
ただ一方で、ガイダンス施設等は一応必要で、その一方で、今使われている公園利用者、要はテニスコートとか野球場を使われている方々の設備ですとかが不足しているというところもございます。
そういったところを与条件といたしまして、今、地上2階、地下1階という建物を、大きく範囲を広げて管理棟を検討しているところでございます。
甲田委員
分かりました。
検討委員会が行われて、検討がされている内容がよく分かっていなかったのですけれども、3回で一応終了していくということなんですが、検討の内容というのはどこかホームページとかで見られるようになっているのでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
検討委員会で話し合っている内容につきましては、今取りまとめている再整備基本設計の内容でございます。ですので、再整備設計の内容ができたら、その内容をまとまったものとしてホームページ等で区民等に公表されるというか公開されるものでございます。
甲田委員
この間、様々意見交換会だとかが行われていて、いろいろ区民の意見も分かれている公園だと思いますので、その検討会の中でどういう意見が出たのかということがもう少し分かるといいなと思ったんですけれども、そういったものは公開されないということですか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
出された意見を集約させてできたものが、まさに今度取りまとめます再整備基本設計の内容になってきますので、意見が出された内容を反映させたものがそういったところですので、それをもって個々の委員というか学識経験者等々の意見が反映された基本設計になるというふうに認識しているものでございます。
甲田委員
あまりにもまとめられ過ぎているので、どういった意見が出ているのかというのが分からないところもありますので、もう少し何か私たちにも分かるように出していただけるといいなと思います。要望にしておきますので、検討いただきたいと思います。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、3番、配電地上機器を活用した行政情報発信の実証実験についての報告を求めます。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
それでは、配電地上機器を活用した行政情報発信の実証実験につきまして御報告させていただきます。(資料4)
中野区では、文化・芸術振興、産業振興及びシティプロモーションなどの行政情報の発信の一環といたしまして、民間事業者との連携、協力により、配電地上機器、電線の地中化に伴い設置された路上変圧器、四角いボックスのようなものになりますが、こちらを活用した実証実験を行うこととしたので、御報告するものでございます。
まず初めに、1番、実証実験の目的でございます。
配電地上機器による行政情報の発信(公共広告)及び商業広告により、中野区の取組や協力事業者、広告を出す事業者でございますが、こちらの事業者をアピールするとともに、これらの効果測定を行いまして、当事業の継続性ですとかさらなる拡大の可能性を検証するものでございます。
2番、実証実験の内容(スキーム)でございます。
まず、配電地上機器につきましては、東京電力パワーグリッド株式会社が所有するものになりまして、そこに中野区と協力事業者と共同で中野区の行政情報(公共広告)と、協力事業者の商業広告を掲出するといった内容でございます。
実証実験の実施期間でございますが、令和7年4月1日から令和8年3月31日までの1年を予定してございます。
(2)実施場所、こちらは中野駅周辺に設置された配電地上機器を対象として考えているところでございます。詳しくは、アスタリスクのところにありますけれども、中野区役所の西エリアですとか駅前・中野通りの北、南エリア、駅前・千光前通りエリア、大久保通りエリアのいずれか、または複数のエリアで実施を想定しているところでございます。
(3)掲出の内容でございます。行政情報(公共広告)及び商業広告を配電地上機器にラッピングするような形で掲出するものでございます。その内容につきましては、こちらの中ポチ三つございますとおり、中野ミューラルプロジェクトやアールブリュットなど中野の文化・芸術に関する情報、中野区デジタル地域通貨ナカペイなど中野区の産業振興に関する情報、また、協力事業者の商業広告を掲出内容と考えているところでございます。
なお、配電地上機器に掲出する広告のスキームとイメージにつきましては、こちらのイメージ図のほうを御参照いただければと思います。
続きまして、2ページ目に移りまして、(4)実施主体・事業運営者・協力事業者になります。
本来は、配電地上機器には、屋外広告物法や東京都の屋外広告物条例によりまして商業広告の掲出には制限があるものでございますけれども、公共広告と組み合わせること、東京都の広告物審議会の審査を経ることによりまして、公共広告を掲出した配電地上機器1基に対して商業広告を掲出した配電地上機器1基の設置が可能となるといったものでございます。
関係する3者の役例分担につきましては、以下の①から③のとおりになっておりまして、実施主体は中野区、事業運営者は東電タウンプランニング株式会社、協力事業者、商業広告の広告主については今調整中でございますが、そういった3者が関わるような役割分担になってございます。
役割分担のイメージにつきましても、こちらのイメージ図を御参照いただければと思います。
(5)協力事業者ですけれども、事業運営者、東電タウンプランニング株式会社が中野区と連携して募集するといったところになります。
(6)費用負担につきましては、実証実験における中野区の費用負担はないところでございます。
(7)主な検証項目でございます。まず、行政情報の発信の効果を検証するものでございます。表示内容の訴求性などが考えられるところでございます。また、商業広告につきましても、同じように情報発信の効果を検証するものでございます。さらに、屋外広告物でございますので、景観性の評価、ラッピングで掲出するような形になりますので、こちらが景観にどのように影響するのかについても検証していくところで考えてございます。さらに、事業の継続性ですとか拡大可能性、協力事業者の見込みをはじめ、広告収益による事業モデルの成立可否などを検証していくといったところになります。
大きな3番、その他になりますけれども、こうした実証実験の結果を踏まえまして、令和8年度以降の当事業の実施の有無などについて明らかにしたいと考えてございます。
4番、今後のスケジュールになります。
令和7年2月になりますが、関係の中野区と東京電力パワーグリッド株式会社、東電タウンプランニング株式会社による実証実験に係る協定を締結する予定でございます。続きまして、3月ですが、屋外広告物特例許可の取得及び実証実験の準備に移っていきまして、令和7年4月から実証実験の実施、併せて実証実験の結果の検証を令和8年3月までの間で行っていくものでございます。
御報告は以上になります。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございますか。
武井委員
今説明いただいた主な検証項目というところで、行政情報発信の公共広告の効果、商業広告の情報発信の効果を検証していくとありましたが、本当にこの効果の検証というのはとても大切だと思うんですけれども、どういった方法で効果の検証をしていくとか、考えがあれば教えてください。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
検証の手法というんですか、その方法についてはまだ検討中というか、実際やるのが、事業運営者のほうで基本的にはやることになってございますので、そういったところと今まだ調整中でございます。
武井委員
選挙前とかにも、中野区で小さな車で「投票に行こう」とかいった広告が出ていると思うんですけれども、今回で広告の検証ができれば、ああいったものの効果とかいろんな効果が検証できると思うので、とてもいいことだと思うので、もし検証方法などが分かったら教えていただければと思います。要望です。
小宮山委員
配電地上機器の有効活用というのは私が令和2年の建設委員会で提案したことでありまして、私の意見を採用していただきまして、ありがとうございます。
配電地上機器というのは電線の地中化とも密接に関係するものなんですが、所管は建設委員会じゃなくてこちらの委員会でよろしいでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
今回、実証実験を行う担当としましては、文化振興・多文化共生推進、シティプロモーションのところで今やっているところでございます。
小宮山委員
分かりました。
今回、実証実験ということなんですが、配電地上機器に子どもの絵とかデザインされた絵とかを描いてある自治体は結構、杉並区でも新宿区でもやっていますから、そういう自治体はあると思うんです。
ただ、広告を載せている自治体がどれだけあるかは私は知らないんですけれども、広告を載せる自治体というのはほかにはないことを中野区でやろうとしていることなのかどうか、御存じでしたら教えてください。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
こちらはまさに実証実験ということで、国の、これまで商業広告が載せられなかったものに対して載せられるというようなスキームを活用して、商業広告にも活用できるとなったものでございまして、今回は、ほかの自治体ですとか、私どもが把握しているところですと港区などで既に同じような実証実験を行っていると把握しているところでございます。
小宮山委員
港区のほか、どこでやっているかはよく分かりませんけれども、港区にヒアリングをちゃんとすれば実証実験は要らなくなるかなという気持ちもあるんですけれども、あまり多くはないんでしょうから、実証実験も必要なのかなと理解はいたしました。
実証実験に係る中野区の費用負担はないそうなので、これはいいことだと思うんですけれども、ただし、商業広告も載せるということですから、その商業広告は広告料がどこかしらに発生するものなのかどうか、教えてください。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
今回のスキーム、行政広告を出すための費用を実際商業広告を掲出するほうが負担するというようなスキームになってございます。ですので、そういった中で、行政情報を出すところには費用負担が出ないというようになってございます。
小宮山委員
行って来いみたいな、そんな感じなのかなと理解をいたしました。
さっきも例に出しましたけれども、新宿区では子どもの絵を配電地上機器に描いてある。杉並区に行きますと、区民から公募したデザインコンテストを開催して、そのデザインコンテストで入賞した絵が描いてある。
で、中野区に入ると広告になっちゃうというのは、それはどうなのかな、いかがなものかなと私は思うんですが、その点についてはいかがでしょうか。
高村文化・産業振興担当部長
委員御案内のものは、いわゆる行政のほうの情報発信の広告ということで、行政側がお金を出してやるということに対しての、行政情報の発信は今までもできるというものなんですね。御案内があった新宿区ですとか杉並区はまさにそうで、行政側がお金を払って、今、子どもの絵とか、ああいう啓発のものを出している。これは今の法令の中でできるものになっています。
今回実証実験するものは、商業広告とセットにする形でやるという意味合いになっていまして、それによって行政側の費用負担がないというものですので、スキームとしては違うものになってございます。
小宮山委員
少し理解できないところもあったんですが、行政側の公共広告として、子どもの絵を載せたりもできるのでしょうか。
高村文化・産業振興担当部長
それは行政情報の発信ということですので、現在もできるものであります。
小宮山委員
理解しました。
今回の実施場所が、中野駅周辺になっています。
青梅街道辺りも電線の地中化がされていまして、あそこは都道なので都が管理しているものだと思うんですけれども、青梅街道、私もよく新宿区から歩いてくるんですが、新宿区から歩いてくると、新宿区には子どもの絵がさっきも言ったように描いてある、中野区に入った途端何もなくなったり落書きが描いてあったり、そういうふうになってしまいます。
青梅街道辺りも既に地上機器があちこちにありますから、都道ではありますが、その辺りもどうにかならないものか、あるいは将来的に検討はしているのかどうか、教えてください。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
今回、実証実験ということで、この実証実験のスキームが行政情報と商業広告2基を一組にして、合わせて出していくというようなスキームになってございまして、あくまで実証実験の検証のあれを高めるためには人流が高いところとなりますと、やはり中野駅周辺がある種人流、人の集まりがあるところですから、その辺りで有効な実証実験ができるといったところでこの場所を考えたところでございます。
今後、ほかの電線の地中化が進んでいるような地域で、それが同じようなスキームで可能かどうかとかいったところにつきましては、検証結果を見ての検討かなと考えているところでございます。
酒井委員
今まで、無電柱化に伴う配電地上機器に対して商業広告が出せませんでしたよ、公共広告は出せるんだけれども、費用負担がある中で、なかなか区として自前の費用をもってそういう公共広告を出すというところはちょっと控えておったところもあったのかなと思うんですね。
今回、この資料の中にある屋外広告物法及び東京都屋外広告物条例があって、この中で商業広告の掲出に、制限はあるけれどもと書いているんですけど、これは内容がちょっと改正されて公共広告と商業広告を組み合わせれば掲示できるようになったのか、解釈の関係でなったのか、簡単にその経緯だけ教えてください。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
基本的には商業広告のみというものが認められていなかったんですけれども、運用の中で、ガイドラインが改正されていますので、その中で、行政広告と合わせることによってそういうものが可能になったというふうに改正されたと認識しているものでございます。
酒井委員
それはいつですか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
ちょっと時期については把握をしていないところでございますが、港区なんかでは2023年から行っているということもありますので、その前頃に改正されたのかなと把握しているところでございます。
酒井委員
ガイドラインが改正された中で、さきには小宮山議員が質問されて、そういう流れの中で、我が会派では間議員もこのような仕組みを提案させていただいたところです。
区の負担なしで、しかも、アールブリュットだとかミューラルプロジェクトや、ナカペイなどの産業振興に関する広告が出せるというのは非常に大きいのかなと思っているんです。
他方、今回実証実験ということですので、まずは試してみて、もしくはスモールスタートのような形だと思うんですけれども、だったらば、その内容を教えていただきたいんですけれども、例えば配電地上機器は区内にどれくらいあるかは把握していますか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
全体では把握していないところでございますが、今回、中野駅周辺につきましては57基程度のものがあるというふうに把握しているところでございます。
酒井委員
区内には幾つかあると思うんですけれども、今、中野駅周辺の57基を把握されているということは、まずは中野駅周辺から実証実験で考えておるんだと思うんですけれども、来年度、57基丸々やるんですか、どれくらいを考えていらっしゃるんですか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
今、57基配電地上機器があるというふうにお答えしましたが、その中でも今回の実証実験としてできる対象のものは、さらに狭まって50基弱ぐらいになってございます。
最大数としてはそこまでになりますけれども、個々の個数につきましては、多分、事業協力者だとか、どの程度そこに賛同してくれるかというところもございますので、それによって基数は変わってくるかなというふうに認識しているところでございます。
酒井委員
57基中野駅周辺にあって、可能なのは50基ぐらいだろう、他方、当然費用負担してくださる事業協力者との関係があるので、その中で検討していくということだと思うんですけれども、中野区にも様々な企業があって、中野区に貢献されたいという企業もたくさんあると思うんです。
当然、これに関しましては協力事業者のほうで努力するところもあろうかと思うんですけれども、産業振興課としても様々なパイプがある中で、そういったところに関してはどのようにお考えですか。――要するに、当然東電タウンプランニングがやるのが主だと思うんですけれども、一方、産業振興課としても様々な区内事業者とのパイプもある中で、できる範囲でマッチングというのはすることができるのか、そういったことはできないのかというのをお尋ねしているんです。
高村文化・産業振興担当部長
当然、今委員御案内のとおり、東電タウンプランニングのほうで協力事業者を探していくのが基本にはなりますが、文化振興のほうでいえば、ミライプロジェクトなどをやって公共貢献しているところもありますし、産業振興という視点では、区内の中小企業でかなり貢献していただいているところもあります。
また、そういうところのネットワークもありますので、そういったことをうちのほうで東電タウンプランニングにお伝えしてマッチングするというようなことは考えてございます。
酒井委員
区の負担なくて、しかも文化・芸術の振興を発信できる、広告を出せるということです。種をまかれた小宮山委員のおっしゃるように、今後は、例えば子どもの絵を掲示したいねとか、いろんな可能性があると思うんですよね。
ですから、この実証実験が大切だと思いますので、より広がっていくように取り組んでいただけますと、要望で。
石坂委員
今回、掲出内容、区のほうでミューラルプロジェクトやアールブリュットなどという形で例示されておりますけれども、これは情報ということなので、こうしたものがありますよという情報になるのか、あるいは、ミューラルプロジェクトに関して言えば改めてこれ用に描いてもらうとか、アールブリュットだったら著作権などをクリアした上で作品そのものをという形になるのか、どちらなのかよく分からないので、教えてください。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
委員がおっしゃるとおり、絵とかいったものにつきましては著作権の関係がございますので、その辺をクリアしてそういった絵をラッピングしたものを掲出するといったところでして、あと、ナカペイにつきましては、そういうものがあります、さらにそれを広げていくための広告というかお知らせというか、そういうものの掲出になろうかと考えてございます。
石坂委員
特に、ミューラルプロジェクトに関しては、既存のものの複写的なものになるのか、あるいはこれのために改めて作品をとかという話になるものなんでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
今回はあくまで実証実験になりまして、そこに、これだけの期間がございますので、なかなかそう新しいものは難しいと思うので、恐らく既存のものとなっていくかというふうに今のところ考えているところでございます。
石坂委員
あと、ナカペイなど中野区産業振興に関する情報というのは、ナカペイの普及というような話なのか、ナカペイが使えるお店に関する情報とかという意味なのか、どちらなのでしょうか。
高村文化・産業振興担当部長
協力事業者のほうの広告とセットになっていますので、その時期ですとか内容と合わせて、またナカペイの進行状況にも合わせて、例えばコミュニティポイントの導入の時期であればそういう形にもなると思いますし、それに合わせた形で、時期や協力事業者の広告とうまくマッチングする形で内容を決めたいと考えてございます。
石坂委員
今回、実証実験ということなんですけれども、本格的にやっていく際に、今、時期という話もありましたけれども、その時期、時期に応じてラッピングする内容というのは変更できるものなんでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
当然、恐らく掲示の内容が更新されたり、新たにブラッシュアップして内容を変えて掲出していくというのが考えられるところでございますけれども、ある程度普遍性を持ったというか、それが1年なのか何年なのか、時期については今のところ把握していないところでございますけれども、ある程度継続した期間掲出できるような内容になろうかなというふうに捉えているところでございます。
石坂委員
そうした際に、掲出に関しては、役割分担のイメージに書いてあるように、東電タウンプランニングのほうがやってくださる、お金に関しては協力事業者が出してくださるということですけれども、掲出する中身のデザインというんですか、ラッピングするものを作るというんですか、そうした部分の負担はどういうふうになるんでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
今回のスキームの中では、デザインの作成とかも東電タウンプランニングが行って、そういった費用、経費につきましては商業広告の広告料から捻出するというような、含めて負担してもらうというふうに認識しているというか、そういう内容になってございます。
石坂委員
認識しているというところではありましたけれども、この実証実験が終わった後に関しても区が負担しなくても大丈夫なのか、あるいはそこはまだ見込みということなんでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
あくまで実証実験におきまして広告の効果ですとかいったものを把握してからの話になってきますので、実証実験ではそういった費用負担は発生しない。
ただ、今後それを本格的にやっていくとき、事業ベースに乗っかっていくときにまたどのような費用が発生してくるのかにつきましては、今後詰めていく内容だというふうに認識しているところでございます。
石坂委員
そうしますと、実証実験した結果、本格的にやっていく際はそうしたコスト面も考えて、もちろんパフォーマンスがそれを上回ればいいわけですけれども、コストパフォーマンスをしっかりと考えていっていただけたらなと思います。
あと、今回の主な検証項目の中で、行政情報発信(公共広告)の効果、表示内容の訴求性とありますけれども、これはどういった形で図られるのでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
先ほども御答弁しましたとおり、具体的な検証方法については今検討中でございますが、一つ考えるものとしては、基本的にその広告というか媒体をどの程度の人が見ているのかどうか、そういったいったところから区としての行政広告としての効果みたいなところを測っていくのかなと考えているところでございます。
石坂委員
見たというところに加えて、どの程度そこによって普及する効果があったのかなども、様々な手法があると思いますので、検討していただければと思いますし、また、本格実施するに当たりましては、どのぐらいのコストがかかるのか、どういった効果があったのかをまた改めて委員会等の場で御報告いただければと思います。これは要望としておきます。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、4番、その他で何か報告はございますか。
鈴木環境部ごみゼロ推進課長
区役所本庁舎で実施しましたリユース古着の展示・提供事業について、口頭をもって報告いたします。
去る1月15日、区役所1階のシェアノマにおいて、リユース古着の展示・提供事業を、エコフェアで実施後初めてごみゼロ推進課の単独事業として実施しました。
参加人数は149人、提供した点数は約450点になります。平日の11時から15時まで開催でしたが、区役所に別の用事でお越しになった方など、事業を知らなかった方にも多数参加していただけたと認識しております。
リユース古着の展示・提供事業につきましては、8月の閉会中の区民委員会で報告したとおり、来年度以降も出張形式で実施し、3Rの普及啓発を推進していきます。
報告につきましては以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございますか。
武田委員
すごくいい取組だと思うんですけれども、149人、450点持っていかれたということで、もともと用意していた点数というのは何点ぐらいなんでしょうか。
鈴木環境部ごみゼロ推進課長
用意していた点数は550点ほどになってございまして、そのうち450点ほどが提供できたという状況でございます。
武田委員
大体、いらした方の傾向であるとか、例えば男性物、女性物、お子さんのものとか、いろいろな、今の時期だと冬物がメインで置いてあったのかな、そういうところではどういったものが残ってしまったとか、平日でしたよね、平日の設定だったというところでちょっと想定と違ったところはあったんでしょうか。
鈴木環境部ごみゼロ推進課長
今回、リユース古着の展示・提供事業で初めてアンケートを取らせていただきました。その中で、年齢層でいいますと、60代ですとか50代ですとか40代の方が多く参加していただきました。また、平日ということもありまして、なかなかお子様連れの方とかというのは参加が少なかったかなというところはございます。
その点を踏まえまして、古着の提供につきましては、大人物のコートですとか、そういうものがとても人気でございまして、逆に言うと、子ども服が残ってしまったという状況でございます。
武田委員
そうすると、今後、引き続き展開をされるというところでは、曜日の検討というのは、土日祝日なんかも含めてやるというふうな御予定ではいらっしゃるんでしょうか。
鈴木環境部ごみゼロ推進課長
今回平日にさせていただきましたので、続いて土曜日とか祝日とか、そういうところも検討しながら、参加する世帯とかの傾向を見つつ、いろんな方にリユースの事業を知っていただくことが大事だと思っていますので、今後そういうふうに展開していきたいと考えてございます。
武田委員
今回、このリユースの古着の展示・提供は、日頃町内会単位で収集している古着ではなくて、直接リサイクルセンターに持ち込まれたものだけで行ったということですよね。
鈴木環境部ごみゼロ推進課長
委員おっしゃるとおり、リサイクル展示室で回収させたものを提供しているという状況でございます。
武田委員
リサイクル展示室自体が、早稲田通りを超えてさらに西武新宿線を超えてという、清掃事務所の位置にあるというところからすると、持っていける方、南のほうの方が何か持っていきたいなと思ってもちょっと距離があるかなと思うんですけど、今回のこの場所で逆に受入れみたいなものはされたんでしょうか。
鈴木環境部ごみゼロ推進課長
古着の回収事業につきましては、今回実施はしてございません。
集団回収との兼ね合い等々もこれから検討していかなきゃいけないと考えてございますので、その点については、今のところリサイクル展示室で考えているところでございます。
武田委員
あまり民業を圧迫してもいけないのかなとは思うんですけれども、気軽に持ってきてもらって、使ってもらってということを考えると、回収も併せて展示のときにできればいいのではないかなと思うんですが、その辺りはいかがでしょうか。
鈴木環境部ごみゼロ推進課長
回収自体も検討はさせていただいたんですけれども、やはり集団回収との兼ね合いというところで、引き続き検討していきたいなと考えてございます。
武田委員
先ほど、集団回収のものはリユースの展示のほうには使わないとおっしゃっていたので、その検討というのは、集団回収でしたものの中でもリユースのほうに回すということも含めて、今のやり方自体を検討されるという理解でよろしいですか。
鈴木環境部ごみゼロ推進課長
集団回収につきましては、やはり古着の選別にすごく手間がかかってしまいますので、やっぱりどうしてもそこからこういうふうに古着の提供というところまではなかなか難しいのではないかなと考えてございます。
ただ、リユース古着の提供をするときに回収するところは一部検討はできるのかなと思ってございますので、今、中野区役所でやってみましたけれども、ほかの場所でやったときには回収をするよとかは今後考えられるんですけれども、一応集団回収との兼ね合いとかもございますので、引き続き検討させていただきたいと考えてございます。
武田委員
ぜひ、リユース古着として、この事業として展示して提供していくものとして、やはりそこでも受入れができるよというところも考えてもらえればなと。
集団回収との兼ね合いとおっしゃっていたんですけれども、集団回収で集めたものはリユースの展示に回すとかの判別が難しいのでとおっしゃられたということは、多分、別々のものとして動かされるというところは変わらないわけですよね。
鈴木環境部ごみゼロ推進課長
こちらで集めてしまいますと、集団回収で集める回収量が減ってしまいますので、そういうところを考慮して検討していきたいという趣旨でございます。
武田委員
減ってしまうと。集団回収のほうで減ってしまって、集団回収のものはリユースで使ってくださいというところには回らないわけですよね。集団回収で回収をされたものが減ってしまうということと、リユースに回って新たに着てもらうということとのメリットとかを考えた場合に、どちらを優先させたほうがいいとお考えなんでしょうか。
鈴木環境部ごみゼロ推進課長
メリットという点につきましては、リユースさせていただいていますので、今回、リサイクル展示室で回収したものについてはこうやって展示をしたり海外に渡したりウエスにしたりというところになっています。
集団回収につきましても、回収したものについては海外に行ったり工業用のウエスになったり、実際の提供ができないだけで効果は一緒だと考えてございます。
武田委員
そうすると、今の違いだと、集団回収のものはリユースには回らないということですよね。
鈴木環境部ごみゼロ推進課長
そのとおりでございます。
武田委員
リユースを促進させたいというところであれば、リユースの展示・提供というところでやはり回収もしてリユースのほうに回すほうがよりいいのではないかと思うんですけど、その辺りはいかがでしょうか。
鈴木環境部ごみゼロ推進課長
そういう点につきましては、集団回収のほうは、回収しましてリユースの提供という形で直接区民の方に分別するという手間がございますので、できないところがございます。リサイクル展示室で回収しているものについてはリユース古着の提供という形で提供できますので、引き続き検討していきたいとは考えてございます。
武田委員
改めてなんですけど、なるべくリユースで回るようにというところで、リサイクル展示室で回収したものはリユースに回しますよ、出張して区役所の1階とかでやるときに、そもそもリサイクル展示室のある地理的な場所を考えたときに、もうちょっと南側の人なんかもこれはリユースに回したいなと思うようなところで、提供するときに回収もしてもらえるというところをぜひ積極的に検討いただきたいと思います。要望にします。
小宮山委員
今の議論を聞いていて思ったんですけれども、私も子ども服のリサイクルショップを経営していたことがありまして、やっぱり捨てるにはもったいないから、ただでいいから引き取ってもらって有効活用してくださいという気持ちを持っている方はいると思うんです。
今、集団回収もリユースには全く回されないでそのままストレートに処分されてしまう。ウエスにしたり海外に発送したりして、そういった形での有効活用はされているんでしょうけれども、区内でのリユースには回されないということで、そういう事実を私もあまりきちんとは認識していませんでした。
恐らく、集団回収に出す人もあまり認識しないで、いつかどこかで誰かが有効活用するんだろうなと思いつつ集団回収に出していたりすると思うんです。燃えるごみには出さないで集団回収に出すというのは、そういう気持ちがある方が出してくれると思うんです。
しかし、やっぱり今のままではそういった方の気持ちも無駄になりがちですので、その辺りも区民に周知して、よりよいものはリサイクル展示室に回してください、そしたら区内でリユースします、そういったことを区民にも周知して、より積極的なリユースを図ったり、よりよいものはそっちに持っていくという体制を整えたらいかがかと思いますが、いかがでしょうか。
鈴木環境部ごみゼロ推進課長
リユース古着の回収事業をリサイクル展示室でやってございますので、それについては積極的に周知させていただきたいと考えています。
小宮山委員
あとは、集団回収に回したらリユースには回りませんよということもぜひ周知していただきたいと要望しておきます。
石坂委員
先ほどの説明の中で、来年度も出張の形で行うという話がありましたけれども、これは区役所以外の場所も何か考えているのか、区役所のみで考えているのか、まず教えてください。
鈴木環境部ごみゼロ推進課長
区役所の場所につきましては、来年度以降も実施していこうと考えてございます。
区役所以外の場所につきましては、なかなか、今回実施してみて混雑したりちょっとたまってしまうというところがありまして、場所の選定にちょっと、今検討をしているところでございますので、どこからしらではやりたいとは考えてございますけれども、場所のほうは選定ができていないという状況でございます。
石坂委員
なかなか難しいところもあるようですけれども、もしほかでやるのであれば、地域バランスなども考えながら、いろんな地域の方が来られる方法などを考えていただければと思います。
それから、今回、もちろん中野区として排出するごみを削減するという効果もあるわけですけれども、やはり3Rを進めていく中での啓発というところもすごくあると思うところでありますけれども、参加された方に対して、3R、特にリユースについて知ってもらうとか、意識の啓発を、促すようなことを何かされたりとかというのはあったんでしょうか。
鈴木環境部ごみゼロ推進課長
今回、エコフェアのときと比べ、実施したところとしましては、提供するに当たって、掲示のパネルを見てもらったり、アンケートをする中で、アンケートの取組で3Rの推進を周知するような文言を入れたり、そういう工夫をさせていただきました。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
他に報告はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
審査日程のその他に入ります。
委員会を暫時休憩いたします。
(午前11時29分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午前11時30分)
休憩中に御確認いただきましたとおり、次回の委員会は第1回定例会中として、急を要する案件が生じた場合は、正副委員長から招集させていただきたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
以上で本日予定した日程は終了いたしますが、各委員、理事者から何か発言はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の区民委員会を散会いたします。
(午前11時30分)