平成23年10月14日中野区議会子ども文教委員会(第3回定例会) 平成23年10月14日子ども文教委員会 中野区議会子ども文教委員会〔平成23年10月14日〕

子ども文教委員会会議記録

○開会日 平成23年10月14日

○場所  中野区議会第5委員会室

○開会  午後1時03分

○閉会  午後1時24分

○出席委員(9名)
 酒井 たくや委員長
 岩永 しほ子副委員長
 木村 広一委員
 石坂 わたる委員
 小林 秀明委員
 奥田 けんじ委員
 近藤 さえ子委員
 高橋 ちあき委員
 篠 国昭委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 教育長 田辺 裕子
 子ども教育部長、教育委員会事務局次長 村木 誠
 子ども教育部副参事(子ども教育経営担当)、教育委員会事務局(子ども教育経営担当) 白土

 子ども教育部副参事(学校・地域連携担当)、教育委員会事務局(学校・地域連携担当) 荒井
弘巳
 子ども教育部副参事(子育て支援担当)、子ども家庭支援センター所長、
 教育委員会事務局副参事(特別支援教育等連携担当) 伊藤 政子
 子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)、幼児研究センター所長、
 教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当) 海老沢 憲一
 子ども教育部副参事(子ども教育施設担当)、
 教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当) 中井 豊
 教育委員会事務局副参事(学校再編担当) 吉村 恒治
 教育委員会事務局副参事(学校教育担当) 宇田川 直子
 教育委員会事務局指導室長 喜名 朝博
 教育委員会事務局副参事(知的資産担当)、中央図書館長 天野 秀幸

○事務局職員
 書記 丸尾 明美
 書記 永見 英光

○委員長署名

審査日程
○議案
 第83号議案 教師用指導書の買入れについて
○所管事項の報告
 1 小学校教師用指導書の購入に係る事故の再発防止策について(学校教育担当)
 2 その他
  (1)職員の懲戒処分について

委員長
 それでは、定足数に達しましたので、子ども文教委員会を開会いたします。

(午後1時00分)

 本日の審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めます。
 本日の委員会の審査の進め方を協議したいので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後1時00分)

委員長
 それでは、委員会を再開します。

(午後1時02分)

 本日の委員会審査の進め方については、本議案を議題に供した後、一たん保留し、所管事項の報告を受けたいと思いますが、御異議ありませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めさせていただきます。
 議事に入ります。
 第83号議案、教師用指導書の買入れについてを議題に供します。
 ここで第83号議案を一たん保留といたします。
 それでは、本議案に関連する所管事項の報告を受けたいと思います。
 所管事項の報告、1番、小学校教師用指導書の購入に係る事故の再発防止策についての報告を求めます。
宇田川教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
 お手元の再発防止の資料(資料2)に沿いまして御報告させていただきます。
 小学校教師用指導書の購入に係る事故の再発防止策についてでございます。教育委員会事務局として再発防止策を講じることといたしました3点、御報告いたします。
 1点目は、特に金額の大きな契約案件等についてでございますけれども、予算の段階から洗い出し等を行って、手続ですとか執行時期ですとか、そういったものを確認していくということを行っていきます。それをもとに事務の進行管理を行いながら、予算の執行管理を行っていくということが1点目でございます。
 2点目としまして、教育委員会事務局を挙げて事務処理のマニュアルというものを作成していくということに取り組みたいということでございます。事務処理について、これをつくることによって、常に確認をしたり点検をしたりということが組織的にできる状態をつくっていくということでございます。
 3点目は、こちらも教育委員会事務局としまして、職員の基本的な知識、それから事務処理についてのスキルですとかそういったものを、定期的に研修を行いながら徹底を図っていくということを考えております。
 こちらの再発防止策につきましては、参考のほうで資料として配らせていただいています区の取り組みとあわせて取り組んでいくということで考えております。
 最後になりますけれども、再発を防ぐということだけではなくて、区として、また教育委員会として、今後も信頼を回復できるようにということで、関係部署と連携をとりながら、また、分野を挙げて取り組んでいきたいというふうに考えております。
白土子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
 それでは、2のその他でございます。1件、口頭で報告をさせていただきます。
 第83号議案に関する事故に関しまして、職員の懲戒処分が行われましたので、口頭で御報告するものでございます。
 本議案に係る事故に関し、一昨日、10月12日(水曜日)に教育委員会臨時会を開催いたしまして、管理監督責任を理由とする教育長の懲戒処分を決定いたしました。同日付で、教育委員会名で処分発令を行ったところでございます。懲戒処分の内容は、給料の10分の1を1カ月間減給するというものでございます。
 なお、教育長は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第16条第2項の規定に基づき、教育委員会が任命する職員であることから、任命権者である教育委員会が懲戒処分を行ったものでございます。
 報告は以上でございます。
委員長
 2件一括して質疑を受けたいと思います。質疑はありませんか。
篠委員
 再発防止策でございますが、問題の大きさで、自民党は先頭に立って保留という意見を言わせていただいたんですが、しっかりとした再発防止策が出てきたようにも思うんですが、我々が求めたものは、議会の承認を得なければ進められない案件についてということで、処分もそうでしょうが、体制がしっかりと組まれた防止策ができたと、こういうことを理解するわけですが、参考にいただいた経営室のほうの1番を見ますと、議会に報告すべきものについて、要するに教育委員会の出したものをほとんど意味のないものにしているような、第1条に載っているように思うんですけど、そうは思いませんか。
白土子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
 経営室のほうでも再発防止ということで、議会の議決を要する契約案件については、経営室の契約担当が処理するという検討を行っているということでございます。本件に即して言えば、契約予定価格2,000万円以上の物品の購入の案件につきましては、教育委員会事務局次長に委任を行わないと。したがいまして、経営室のほうに契約締結請求をするということで、再発防止に努めていきたいという検討がなされているということでございます。
篠委員
 ですから、教育委員会のほうには、我々が大きな問題として取り上げた2,000万円以上の案件というのは、今後一切ないという形でしか残らないか、それを確認したいんです。
村木子ども教育部長、教育委員会事務局次長
 例えば、契約事務規則の別表には、この他のものですと、「予定価格20,000,000円未満の区立図書館に属する図書(資料を含む。)の買入れ契約」については、私、次長に委任をされておりますが、これがもし2,000万円以上である場合には、議会の議決を要するということになります。したがいまして、今回の副読本・指導書等の買い入れにおきましても、現在は、予定価格を設定していないということが、一つの誤解と申しますか、その原因にもなっていることから、こうしたものにつきましても、いわゆる中央図書館におけます図書と同様の取り扱いを行うことによりまして、2,000万円以上の図書の指導書等の購入の場合には、きちんと議会の議決を要するために、経営室契約担当のほうに、その契約締結依頼をするという手続を今回はっきりと定め直すという内容であるということで理解してございます。
篠委員
 そういう御説明をいただければ、取り組みの全体像が見えてくるんですが、要するに、2,000万円を超えるものについては、もう一切任せませんと、すべてについてそうですという縛りを当てられたら、余計、気楽になっちゃったよという状況下を呈しちゃうのではないかと。この二つを比べると、中野区全体の体制はそう読み取られちゃいますよと。それでも、そうじゃないんだというのが、次長の今の御説明ですか。
村木子ども教育部長、教育委員会事務局次長
 そのとおりでございまして、すべて取り扱いを区別せずに統一して、その統一した金額等の取り扱いに基づいて、今後は厳正に契約事務の対応をしていくということでございます。
近藤委員
 再発防止策で、2番のところで、「教育委員会事務局をあげて事務処理マニュアル等の作成に取り組み、事務処理について常に確認や点検ができる状態とする」となっているんですけれど、私も先日保留のお時間をいただいて、総括質疑もさせていただきましたが、そのお答えとして、データ上は3年間残るということでしたので、やはり前回の回がせめてわかるようにお願いできないかということを総括質疑でお願いしたところ、それは、執行責任者、教育委員会の中でできるというお答えをいただいたんですけれど、そういうところをはっきりと示していかないと、「事務処理について常に確認や点検ができる状態とする」というあいまいな言葉では、ちょっとどのようにするのかわからないんですが、その辺はいかがですか。
宇田川教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
 近藤委員おっしゃるとおり、このマニュアル等の作成の中で、事務のことについては見直しを行っていくということを考えております。保存年限等につきましては、先日のご質問の中で、経営室のほうも最低の年限を定めているということで、今回の件につきましては、単に契約の年限ということで3年とか5年という年数を定めていましたけれども、基本的には教科書採択とセットで行われる事務という整理をし直して、それをきっちりマニュアルの中にも書き込みながら、保存年限等も見直していくということは考えております。
近藤委員
 そうなんですよね。そういったことで、決まりがかなりあるんですよ。それをやっぱりしっかりとデータ保存にして引き継ぎをしていかないと、こういったことはまた起きてしまう可能性も出てしまうので、再発をやっぱり防止するという点からも、きちっと過去を理解するということでやっていただきたいんですけれど、私は前回の子ども文教委員会でいろいろお聞きしても、議決を得ていない13年度と16年度において、データがないから過去の契約についてはわからないことだらけだったんですね。そこで、教育委員会でお尋ねしてもわからないので、仕方なく教科書会社にお聞きしましたところ、指導書は東京都第一教科書供給会社から新宿・渋谷・杉並・中野区が購入していました。そして、4区が同じ購入方法をとっていて、中野区だけが別の購入方法であるとは考えにくいことがわかりました。そういった点もやっぱり抑えていていただいて、そこで、事務局にお願いして調べたところ、3区は一括の契約でした。そういったことは御存じでしたか。
宇田川教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
 この処理をした時点でということでよろしいでしょうか。この処理をした時点では、今回の22年度の処理をした時点では、契約方法等については担当のほうも確認しながら進めてはきております。
近藤委員
 過去のことについては、確認はしていらっしゃらないということですか。
宇田川教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
 おっしゃるとおりで、過去については正式な保存文書も残っておりませんでしたので、担当としては、近隣区とか東京都に制度を確認しながら手続を進めたということでございます。
近藤委員
 それで、この間、わからないとおっしゃって、いろいろな買い方があるのでとおっしゃっていたんですけれど、そこも調べたところ、上巻は採択の年に購入して、下巻はその翌年に購入する方法になっているそうです。そして、学校単位で購入するということも、かなり昔はやっていたけれども、学校単位で購入するということもないということです。そういったことは御存じなかったんですか。
宇田川教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
 学校単位で購入する方法というものがあるということは、担当も含めて、そういう購入の仕方をしている区があるということも承知はしておりました。
近藤委員
 ですから、それはもうかなり昔に――教科書会社の方がおっしゃるんですよ、そういう方法は今はとっていないということです。そして、みんな教育委員会から買っているということなんですけれど、いかがですか。
宇田川教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
 私どものほうで把握している状況としましては、区によって購入の仕方は幾つか方法はありまして、やはり学校単位で購入しているという区も現在もございますので、それは各区で選択をしているというふうに認識して、22年度の処理はしたというふうに考えております。
近藤委員
 ですから、もうこういった間違いがないようにするには、どういうふうな仕組みになっているかということをやっぱり検証されないと、間違いが起こってしまって、データがないから何もわからないということでは、やっぱり全然説明になっていないと思うんですよね。我が家に保存してありました13年度予算分科会の資料を見ましたところ、教科書指導書購入で3,375万8,000円とありました。教科書は、児童は無料配付ですから、恐らくこの教科書は教師用ではないかと思ったわけです。それで、教科書会社の方にお聞きしたところ、教科書会社の方は、教員用の教科書代が1,000万円することはあり得ないので、3,375万8,000円買っているので、13年度も2,000万円を超えてはもちろん買っているということで、書き方としても、そうはなっているけれども、これは2,000万円を超えた契約をしているんですねという話にはなりました。ですけど、データがなくなってしまったんですから、過去のことはどのようになっているか、今となってはわからないんですけれども、やっぱりどういった決まりがあるのかということは確認していかなければ、今後、どうしていくこともできないと思うんですよね。その辺を教科書会社の方に確認したりはされましたか。
宇田川教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
 教科書会社にということよりも、基本的には東京都ですとか、それから近隣の区の方法を確認しながら、22年度につきましては、過去の資料等もなかったということもありますので、そういった、都ですとか近隣の区の購入方法を参考にしながら手続を進めていったということです。
近藤委員
 そのように、私が本当に保留のお時間をいただいてからちょっとの間で調べても、調べれば調べるほど、過去について、どうなっているんだろうなという疑問が出てきているような形になってしまっています。やっぱり区民に説明ができない状態なんですね。ですから、やっぱりどんな購入方法であったか、きちっと教科書会社に確認したりする必要が、私は説明するときにあったんではないかと思うんですけど、いかがですか。
宇田川教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
 22年度の処理につきましては、書類等で確認はしましたけれども、最終的に区として正式な文書をもって、やはり確認をして、御説明をしていくということが筋というふうに考えておりましたので、その点については、教科書会社等へ確認する必要というか、確認するということは行いませんでした。
近藤委員
 正式な文書が、データがなくなってしまったんですから、区民に説明するにはどのようにしたらいいかというと、やっぱり普通考えられるのは、そういった形で、販売元に確認するとかいう方法だと思います。それで、この事案は、何といっても教育委員会の事務決定規則、中野区契約事務規則第3条の5に、「金額に限度を設けないで委任するもの」ということで、「教育委員会事務局次長に委任する契約」というところがあって、そのアに「区立小学校及び区立中学校で使用する副読本及び指導書の買入れ契約」と示されているので、本当にこれは間違えやすい案件だと思うんです。誤解されかねない案件だと本当に思うんですよ。それで、いろいろ調べてみまして、チェック体制はもちろん、反省をしなくてはならないことはあれなんですけれど、今回の処分を受けた職員に対しては、本当に気の毒でならないという気持ちがありまして、区民の方でもそう言っている方がいらっしゃるんですけれど、その辺はいかがお考えですか。
宇田川教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
 今回、文書の保存年限ですとかマニュアルを徹底してつくっていく、それからマニュアル作成等をして、事業の適正な手続等を確認するということを通しまして、今後につきましては、そういったマニュアル等、それから保存年限を延ばすことによって、過去の文書等を確認しながら業務できるようにということで、再発の防止に取り組んでいきたいというふうに思っております。
近藤委員
 ぜひ今回の反省から、引き継ぎ体制、これをきちっとしていただきたいと思います。そして、やはり皆さん、教育委員会はチームで動かれているんですから、個人的な問題ではなく、システムが回っていくような、そういった改善をして、中野区の子どもたちに恥ずかしくないようなお仕事をしていただきたいと思いますけれど、いかがですか。
宇田川教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
 ごもっともというふうに思っております。先ほども申しましたけれども、再発防止をするだけではなくて、適正に、さらに効率的に事務を進めることができるような体制をつくって、区民の皆さんからの信頼を回復していくということに努めたいというふうに思っております。
近藤委員
 今、過去を振りかえらなければ、また起こったとき、今回が過去になって反省にならないというふうになってしまいますので、きちっと過去を振り返っていただきたいと思います。これは要望です。
委員長
 他に質疑はございませんか。よろしいですか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で所管事項の報告について終了いたします。
 それでは、先ほど一たん保留といたしました第83号議案を改めて議題に供します。
 これより本件に対する質疑を行います。質疑はありませんか。よろしいですか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、休憩して取り扱いを協議したいと思います。
 委員会を休憩いたします。

(午後1時23分)

委員長
 それでは、委員会を再開します。

(午後1時23分)

 質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、質疑を終結します。
 次に、意見の開陳を行います。意見はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、意見の開陳を終結します。
 次に、討論を行います。討論はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、討論を終結いたします。
 これより本件について採決を行います。
 お諮りします。第83号議案、教師用指導書の買入れについてを原案どおり可決すべきものと決することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、このように決します。
 以上で第83号議案の審査を終了いたします。
 本日予定した審査は以上のとおりですが、その他、委員、理事者の皆さんから何か発言はございませんか。よろしいですか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本日の子ども文教委員会を散会いたします。

(午後1時24分)