平成16年05月18日中野区議会基本構想調査・江古田の森整備特別委員会
平成16年5月18日基本構想調査・江古田の森整備特別委員会
中野区議会基本構想調査・江古田の森整備特別委員会〔平成16年5月18日〕
基本構想調査・江古田の森整備特別委員会会議記録
○開会日 平成16年5月18日
○場所 中野区議会第2委員会室
○開会 午後1時04分
○閉会 午後4時56分
○出席委員(13名)
こしみず 敏明委員長
近藤 さえ子副委員長
酒井 たくや委員
大内 しんご委員
高橋 ちあき委員
やながわ 妙子委員
はっとり 幸子委員
山崎 芳夫委員
小串 まさのり委員
斉藤 金造委員
大泉 正勝委員
藤本 やすたみ委員
江田 とおる委員
○欠席委員(1名)
岩永 しほ子委員
○出席説明員
区長室長 田辺 裕子
まちづくり総合調整担当部長 那須井 幸一
政策計画担当課長 鈴木 由美子
計画担当課長 川崎 亨
総務部長 石神 正義
財務担当課長 村木 誠
区民生活部長 本橋 一夫
江古田地域センター所長 安部 秀康
子ども家庭部長 柳澤 一平
保健福祉部長 菅野 泰一
高齢福祉担当課長 冨永 清
障害福祉担当課長 田中 政之
都市整備部長 石井 正行
公園緑地担当課長 斎木 正雄
教育委員会事務局次長 金野 晃
○事務局職員
局長 正木 洋介
書記 鳥居 誠
書記 永田 純一
○委員長署名
議題
基本構想について
防災公園の整備について
所管事項の報告
1 「基本構想・新しい中野をつくる10か年計画」検討素材(NO.2)について
(政策計画担当)
2 (仮称)北部防災公園基本計画について (公園緑地担当)
その他
委員長
定足数に達しましたので、基本構想調査・江古田の森整備特別委員会を開会いたします。
(午後1時04分)
本日の審査については、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、御異議はありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めさせていただきます。
なお、審査に当たっては、午後3時ごろの切りのよいところで休憩を入れ、午後5時を目途に進めたいと思いますので、御協力をよろしくお願いを申し上げます。
それでは、議事に入ります。
基本構想について及び防災公園の整備についてを議題に供します。
それでは、所管事項の報告を受けたいと思います。
報告を受ける順番について御協議をいただきたいと思いますので、委員会を暫時休憩いたします。
(午後1時05分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時05分)
休憩中に御協議いただきましたように、(仮称)北部防災公園基本計画についての報告を最初に求めていきたいと思います。
では、初めに(仮称)北部防災公園基本計画についての報告を求めます。
斎木公園緑地担当課長
(仮称)北部防災公園の整備に係る基本計画を策定いたしましたので、その概要につきまして御報告いたします。(資料3)
本件につきましては、これまでも随時進捗状況等を報告する中で、公園整備に対する考え方をお示ししてきた経緯がありますので、既に説明が及んでいたり重複する部分が多々あろうかと思いますが、区切りの報告としてお聞き取り願いたいと思います。
それでは、お手元の基本計画28ページの公園基本計画図をごらんいただきたいと思います。見開きの図になってございます。
赤の実線で囲まれた部分、約4.3ヘクタールを、そこに記載してございます土地利用をもって整備しようとするものでございます。それぞれの土地利用規模、面積につきましては、前のページの27ページの表に記載のとおりでございます。後ほどごらんいただければと、こんなふうに思っています。
では、28ページの絵柄によりまして、左側の入口広場から右回りで順次具体的なイメージを申し述べさせていただきます。
初めに入口広場は、北江古田橋のところを合わせて3カ所設置いたします。図の左側の慈生会病院側とその反対側の2カ所をメーンとし、エントランス部にふさわしい空間として整備いたします。園内は原則自転車乗り入れ禁止にいたしますので、入り口付近に駐輪場を設置したいと思っています。また、防災公園としての役割に配慮し、災害時の避難を想定した広さを確保するとともに、停電時に備えた入り口照明の導入を検討しているところでございます。
次に管理・学習棟です。公園管理のための倉庫や会議室、園内の動植物の解説や諸活動の紹介スペースを確保いたします。災害時の拠点として必要な機能を配備します。
次に駐車場は、維持・管理車両などに限定した利用対象とすることから必要最小限の整備を考えています。
次に、ハナミズキの丘、苗圃の並木とお茶の木の生垣は沼田苗圃時代の歴史を継承する空間づくりとともに、地域の社会学習の場となるよう整備するものでございます。
次に草っぱらは、現況の草地環境を生かし、虫や草花と自然観察の場といたします。
森の小広場は、樹林に立ち入った利用者が豊かな自然の中で憩える空間を形成し、森の体験活動等に伴うガイドの話を聞いたりするスペースとして確保いたします。
次に里山の樹林は、既存の樹木を最大限保全するとともに、江古田の由来であるエゴノキを植栽するなど、江古田の森の自然や歴史的な背景による里山的な整備・管理を行います。一方、老木が多いので倒木対応の検討も必要と考えています。
次に池(ビオトープ)ですが、水生植物の群生や小動物の生息を期待し、より多様な自然環境を形成するよう設置いたします。近くに井戸を堀り、災害時には生活用水とし、平常時は池の補給水に利用したいと思っています。
次に森の入口広場は、保健福祉施設と森の入り口の結節的な機能を有し、シンボル的な空間として、野外活動の場となるような整備をいたします。
次に芝生広場は、利用者同士の交流ができる開放的な空間として整備いたします。災害時には、活動拠点となるように、貯水槽や緊急用照明灯など防災関連施設の配置を検討します。
次に保存樹林は、現況の動植物の保護・増殖のため、フェンスで囲うなどして人為的な影響を避けるようにします。自然観察会や動植物の保護・増殖活動などの利用に限定して開放することを考えています。
次に南側小広場は、ほぼ現況による利用として、公園として快適性や利便性が向上するよう部分的な整備をします。ベンチや照明など既存施設を再整備するほか、駐輪場と備蓄倉庫の配置を考えています。
次に園路は、主軸園路と副軸園路により構成します。既存の小道を踏襲するなど、樹木の伐採を極力抑える動線を考えながら路線選定に当たりたいと考えています。幅員は、4メートルと2メートルを考えています。そのほか、江古田川沿いに敷地境界柵、急傾斜地などに転落防止柵を設置しますが、景観や地形に配慮した柵といたします。
そして、給排水設備や電気設備、防災関連施設の整備方針につきましては、29ページから33ページに記述してありますので、お読み取り願いたいと思います。
以上のとおり公園整備のイメージを申し上げましたが、こうした背景となる基本的な考え方は、一つ、区内最大規模の樹林をできるだけ残し、自然と調和した景観とすること、二つ目が、保健福祉施設との相互利用やバリアフリーに配慮すること、3番目に広域避難場所として機能するよう防災用施設の整備を検討すること、4番目に公園施設の特性として歴史の継承、自然環境を学習する機能を有することを掲げています。加えて計画のテーマを申し上げるならば、一つ、住宅地の中に残された貴重な緑をはぐくむ、2、子どもが緑に触れ合う、3、歴史を継承する、4、北江古田公園と一体性を持つ、5、周辺地域の防災の拠点とすることであります。
次に、基本計画策定に合わせた環境特性に関する調査結果といたしまして、植物相284種、動物相は昆虫類が205種、鳥類17種、爬虫類3種が確認されています。なお、動植物の種類・分布といったことの詳細は、11ページと15ページから18ページに記述をしていますので御参照願いたいと思います。
次に、本件に係る今年度事業といたしましては、土壌汚染調査と埋蔵文化財試掘調査に続きまして、実施設計を予定しているところであります。
最後に、17年度から18年度にかけての工事につきましてですが、概算工事費は約5億6,000万円を算定してございます。財源に、国庫補助や都市計画交付金、財調を見込んでいます。年間維持管理費は約3,300万円を想定しているところでございます。
以上、雑駁でありますが報告を終了いたします。
委員長
ただいまの報告について、質疑はございますか。
江田委員
防災関連のところですが、33ページの「防災関連施設の整備方針」ということで少し表がつくられているんですが、例えば仮設トイレで、避難面積から約40穴と。このうち常設を除く30穴は仮設トイレで整備するというふうに書いてあるんですが、例えばこれは具体的にはどういうふうなことになるのか。もうちょっとこの防災関連施設の部分について説明いただけませんか。
斎木公園緑地担当課長
今こういった公園整備をするに当たり、防災公園としての機能を持たせるために防災関連施設としてどんなものがあるかということで、防災課と協議して、こうしたものが必要だろうというふうなことで挙げられてございます。それは当然、避難人数等の関連で施設の規模が決まってくると、こういう状況の中で、では具体的にどんな簡易トイレを設置するか、そういったことについては今後、防災課との協議によって決定していきたいなと、こんなふうに思っていまして、今のところトイレの具体的なことについてはちょっと答えられる状況ではございません。
江田委員
そうしますと、今のは端的な例としてお聞きしたんですが、その他の問題も含めて、これらは基本設計の中では明らかになってくるんですか。
斎木公園緑地担当課長
基本設計というよりも、これは別途、防災課の方でこういったことの決定をいたしますので、実施設計の中に反映させるということよりも、それと合わせてお知らせできればなと、こんなふうに思っております。
藤本委員
考え方としてはわかるんですけど、駐車場が4台分というようなことで、この中は車が入らないというのは理解できるんですけども、これだけの自然というと中野区内ではここしかないですよね。そうすると、南の地域の人たちはどういう交通機関で来たらいいのか、そういったことも全く考慮に入れないのか。その人たちはバスで来なさいということなのか。あるいは、これだけの自然のある公園ですから、学校が何か見学というかそういうような場合に、バスとかそういうことのスペースもなくて十分対応できるのか、その辺がどうも。行くまでの交通機関というのが、一応原則として考えていませんということなんですけれども、そうすると南の地域の人たちはどうなんでしょう、その場合。その辺をどのように考えていらっしゃるのか。
斎木公園緑地担当課長
もちろん学校の方の見学が来るかと思いますし、また、こういった自然の団体の方がグループで来ると、こういうことでございます。今言った駐車場のお話というのは公園の中の駐車場のことでございまして、こうした方々が来て駐車するというのは、入口広場がありますので、そこに置いていただけるかなと、こんなふうに思っています。
それから一般的には、原則どこから来るにも公共交通機関を利用して来ていただく。ですからマイカーで来るというのはちょっと御遠慮願いたいというのが、今回この公園の開設に当たってのお願いになるんだろうと、こんなふうに思いますし、その利用者、マイクロバス、それからバスということであれば、そういった広場にとめて見学をいただく、こういう形を今のところ考えてございます。
藤本委員
もう一度、その入口広場というのがどこに……こちら。
斎木公園緑地担当課長
今この図面をごらんいただいて、左側の入口広場とございます。そこが区画がないものですからどれぐらいの広さかちょっとわからないんですが、その前のページを見ていただければ、西側、東側それぞれ350、250平米、敷地をとってございますので、バスの何台かはそこにとめられると、こういうことで考えてございますので御理解いただければと思います。
藤本委員
何となくだけども、その辺もある程度明確にしておいた方が、「ありますよ」と言われても、ないですよね、ここにはね。だからその辺は明確にしておいた方がいいのかなという。利用する方からすると、原則マイカーはということにしても、そういった利用のときに駐車できる場所がここにありますよということは必要なんじゃないかなと思うのと、あと保健福祉施設用地、この前もちょっとお尋ねしたんですけれども、ここは逆に言うと、かなり車が利用するケースというのがあるんじゃないかと思うんですけれども、その辺をどうやって区分していくのかということとあわせて。
冨永高齢福祉担当課長
この1ヘクタールの中の保健福祉施設予定地、この1ヘクタールの中では民間事業者が特養をはじめ障害者施設をつくっていくと、こういうことでございますけれども、付置義務がございまして、その施設については大体30台から35台というようなことで計画がございます。この敷地の中でスペースを確保します。
斎木公園緑地担当課長
前段の御質問です。これから利用ルール、それから管理・運営を含めて、そういった協議する場をつくっていきたいと思いますので、それは工事の始まる前から考えなきゃいけないなと、こんなふうに思っておりますので、遅くとも17年の初めにはそういったことを協議する場で、今の問題を確定していきたいなと、こんなふうに思います。
斉藤(金)委員
ちょっと教えてもらいたいんですけど、保健福祉施設と公園との境というのはどういうふうにするの。
斎木公園緑地担当課長
その辺のところも、今回の基本計画の中で課題となっているところでございます。それで今バリアフリーという形で柵をつくらないで行き来ができる、その設置部分を、ではどういうふうにつくろうかということで、これから、6月に保健福祉施設の事業者、PFI事業者が決定します。その事業者が決まった段階で、保健福祉部を含めた協議をして、その設置部分を具体的にどういうふうにするかを協議していこうと、こんなふうに考えてございます。
斉藤(金)委員
それと、それも含めてなんだけど、維持費は3,300万と言っていたけど、ここの管理はどういうふうに考えているの。
斎木公園緑地担当課長
管理人がいて常に警備している状況がつくれれば一番いいのかなとは思いますが、これまでも平和の森公園、そうした大きな公園を管理した実績を積み重ねてございます。そういったことで、管理人を置かない方法、警備委託、それからそれ以外のグループによる管理、そういったことも含めて、今後の課題として考えていこうというふうに思ってございます。
斉藤(金)委員
あとは要望みたいになるんですけれども、北江古田公園が今開設されていても、やはり夜、ふらちな者が多い、はっきり言って。それで、今度の場合は防災公園であることも含めて、保健福祉の施設も一緒にあるというところで、管理やなんかが大変なのかなというふうに思うんですよ。どっちが管理するにしてもね。だから十分そこのところをやはり気をつけないと。まして広いし、段差もあるし、危ない面があったり、また花火でもやられると事故や事件になると大変だと思うので、そこのところは十分気をつけて、関係するところとか、また地域なら地域に投げかけるということで、徹底してそこのところはやっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
斎木公園緑地担当課長
公園の場合はつくった後の管理というのが大変大きな問題になって、それぞれ近隣の方等へのいろんな影響が出てくる。こういったことは十分承知していますので、今、委員がおっしゃったような意に沿うようにそういった管理をしていきたいと。あわせて、保健福祉部と協議しながら管理の問題を検討していきたいなと、こんなふうに思います。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告は終了いたします。
次に、「基本構想・新しい中野をつくる10か年計画」検討素材(NO.2)について報告を求めます。
川崎計画担当課長
それでは、お手元の「基本構想・新しい中野をつくる10か年計画」検討素材(NO.2)(資料2)について御報告を申し上げます。
前回、当委員会で、基本構想と10か年計画の検討素材ということで(NO.1)をお示しをしましたが、その後、検討を進め(NO.2)ということで作成をいたしましたので、御報告を申し上げます。
なお、本資料をもとにいたしまして、前回、当委員会で御報告いたしました区民の皆様との意見交換も進めていきたいというふうに考えているものでございます。
初めに、「基本構想の構成案」でございますが、これは前回の資料との違い--後ほど具体的にごらんいただきますが、前回お示しをした「中野のまちの将来像」、これを具体的に実現していくために区がどのような取り組みをするか。「新しい中野をつくる10か年計画」でどのような事業を想定しているかというものを加えてございます。この内容については、今後のさまざまな御意見あるいは財政上の見通しをもとに検討をさらに進め、場合によっては内容を加除修正していくというようなものとなっております。
二つ目の資料でございますが、「施設配置の基本方針案」ということで、前回お示しをした資料を、さらに具体的な検討を加えてお示しをしてございます。
下に参考として、前回御報告をいたしました意見交換会の日程を、改めて日時、場所ということでお示しをしてございます。
それでは、それぞれの資料をごらんいただきたいと思います。
初めに、「基本構想の構成案」ということで、A3の横に前後にA4の紙がついている資料でございます。これは前回、A4縦でホチキスどめをしてお示しをした資料、これを、構成を変えたといいますか、編集を変えてお示しをしているものでございます。
まず初めに、1枚目の紙のところで構成案(検討素材NO.2)としてありますが、そこの四角く囲ってあるもの、これはその構成案、前回お示しをした構成について、改めて概略できるように目次建てをしたものでございます。
次に、「表の見方」ということで書いてございますが、これは具体的に資料の方をごらんいただきたいと思うんですが、A3の横の資料をごらんいただきますと、「中野のまちの将来像」ということで、前回御説明をいたしました四つの領域ごとに「中野のまちの将来像」、そして「10年後に実現するまちの姿」、そして右側に「想定される取り組み例」ということで表組みにしたものでございます。前回は冊子ということでとじてありましたので、「中野のまちの将来像」と「10年後の姿」というのがページがかなり離れていてなかなか見にくいということもありましたので、今回は表にして並べることによってお示しをしてあります。
「想定される取り組み例」は、先ほど申し上げましたように、ここに描いてあります将来の姿を実現するためにどのような取り組みをしているかということで具体例を記したものでございます。この取り組み例については、向こう10年間ということで、10年間といいましても、その中で前期に取り組むもの、後期5年で取り組むものということがございますが、現時点ではこういったものを10年間で取り組みたいということで、その例ということでお示しをしてございます。表紙に戻っていただきますと、今御説明したような事柄を表の説明として書いてあります。
そして、裏面に移っていただきますと、「中野のまちの基本理念」、これは前回お示しをしたものと変更がございません。そしてまた、後ろの方に飛んでいただきますと、やはりA4、1枚で「基本構想の実現のために」ということでついていますが、これについても前回と内容については変更がございませんので、きょうはA3横のこの表を中心に御説明をさせていただきます。
まずその表の見方ですが、先ほど申し上げたとおりで、ここで描いてあります将来像と「10年後に実現するまちの姿」、これも基本的には大きな内容の変更はございません。前回以降、明らかに抜け落ちている点、あるいは表現が適切でなかったものについて一部加除修正を加えております。これにつきましてはアンダーラインでお示しをしてありますのでごらんいただきたいと思いますが、まず2ページでございます。
ここでは、「中野のまちの将来像」のところで、「I-1 産・学・遊・住」のところでございます。「さまざまなタイプの良質な住宅が確保され」というふうに書いてありますが、前回、ここでは住宅に関することが抜け落ちていたということで、将来像と、あと右下の方に行きますと、「世帯向け、高齢者・障害者向け」という、10年後の姿ということも合わせて加えてございます。
なお、その上のアンダーライン、「世帯向け、高齢者・障害者向け」の上に「さまざまな世代が活発に活動して」というところは、少し表現を改めたものでございます。
同じページの下にいきますと、「屋上や壁面の緑化など」ということでアンダーラインが引いてありますが、前回はここに計画的な緑地の保全ということで、都市基盤に関することも入っていましたので、ここでは一人ひとりの取り組みに切り分けて表現をしてございます。
次に3ページに移っていただきまして、ここでは中ほどにアンダーラインが二つ引いてありますけれども、ここでは前回、二つの丸を一つの行で表現してあったものを二つに分けて、あと「緑の計画的整備」という、都市基盤整備の視点からの緑の保全について書き込んだものでございます。
あと左側、「子どもをはぐくむ家庭」のところでは、表現の整理を少ししております。
なお、「想定される取り組み例」を右欄に書いてございますが、これは項目が多岐にわたりますので、恐縮ですが、同時にお読み取りをいただければというふうに思います。
続きまして、4ページでございます。ここでは、2番目の「領域」、「自立してともに成長する人づくり」の続きでございますけれども、最初のところで、前回「保護を必要とする子ども」ということだけだったものを、「保育」という言葉を加えてあります。
あと左側の欄、「中野のまちの将来像」のところでは、「誰もが中野らしい芸術・文化に親しみながら、生活の質を向上をさせ、生活にゆとりがもたらされている。」という項を新たに加えてございます。「10年後に実現するまちの姿」のところでは、前回も「芸術・文化」という記述があったわけですが、将来像のところにそれが落ちていたということで加えたものでございます。右側の「想定される取り組み例」には、種々それの実現に向けての具体的な取り組み例を記述をしてあります。
続きまして5ページです。「適正配置された学校が生かされるまち」、ここでは特に修正部分はございません。
6ページについても現時点での修正部分はございません。右側に「想定される取り組み例」というものを記述してございます。
7ページに移りまして、「10年後に実現するまちの姿」、「自治のしくみが効果的に機能するまち」のところで、「地域では、町会や自治会などのさまざまな団体や活動主体により、地域課題解決についての話し合いや」ということで、課題解決に向けて行動している主体を、具体的に町会や自治会、その他さまざまな団体ということで例示をしてございます。
8ページにつきましては、変更したところはございません。
以上が前回お示しをした将来像について若干の修正を加えたということと、あと、その将来像に向けて、現在こんな項目について取り組み例として考えていますという内容でございます。
続きまして、「施設配置の基本方針案」、こちらをごらんいただきたいと思います。右上に「検討素材NO.2」としてあります。1、2、3、4ページまでは、内容的には前回と変わりませんが、2ページ、3ページのところで、「将来必要な機能」ということで、前回機能をずらずらと列挙してあったんですが、なかなかわかりにくいと、少しくくった形で示したらどうかという御意見がありましたので、見出しをつけて関連部分をまとめて表記してございます。4ページについても、現時点では変更はございません。
次に、またページを改めまして、「新たな施設展開について」ということで、ここからが検討素材NO.1からさらに具体的に記した部分でございます。
初めに「時代の変化に伴う施設対応のあり方について(学校を中心に)」と書いてあります。まず一つには、「少子高齢化の進展」ということで、その背景が書いてあるんですが、そこに書いてありますように、小学生の児童数、これがピーク時に比べて現在3分の1に減少しています。クラス数も大幅に減ってきていると。また一方で高齢者人口、65歳以上の高齢者人口は、人口の割合に対して、昭和35年が4.0%だったものが、現時点では18.4%ということで5倍近くに上ってきているという、そのような人口構成の変化によりまして、学校の少人数化ですとか空き教室の出現ということがあります。一方で、高齢者福祉施設の不足でありますとか、少子化に伴うさまざまな新たなニーズの出現があるといったこと、これらに十分こたえられていないという状況があります。
そういった状況を踏まえまして、下に矢印を伸ばして、「区立小・中学校の再編」ということがあります。その効果として、一つには、右上でございます。「再編による望ましい教育環境の実現」ということで、適正な規模による教育の活性化ということ、2点目に選択教科や部活動の充実、十分その指導の先生を確保することによってこれらのことも充実ができると。それによって魅力ある授業が展開をされるというようなこと。あと、あわせまして、地域人材を生かした特色ある課外活動を展開したり、あるいは、後ほど申し上げます、現在の児童館の機能の一部を学校に取り込むことによって、子どもたちが放課後も場所を分断することなく安心して遊べる環境ができる。また、そのようなことにも通じまして、学校を中心に地域の子育ての連携が強まっていく、そんなことが期待をされるということでございます。
次に、下の四角にいきまして、小・中学校の再編により生まれる学校の土地・建物、使わなくなる学校の土地・建物、これを新たな地域資産に展開をしていきたいということで、一つには、(仮称)総合公共サービスセンターというものをつくっていきたいというものでございます。ここでは、子育てに悩む保護者などのための相談や、遊びを通じた乳幼児親子のための子育て相談ですとか、高齢者、障害者への相談や保健・福祉サービスの提供ということで、今、保健福祉センターで行っているようなサービスを中心にここへ機能を持ち込むということ。あるいはデイサービスやふれあい喫茶など、さまざまな民間活動の展開というようなこと。現在、区内でさまざまな事業者あるいは区民の団体の方が保健福祉の活動を展開されていますが、そういったこともここで展開をできるのではないかということ。あと、地域の活動支援ですとか、届出・証明などの窓口サービス、現在地域センターが担っているような機能もここで担っていくというようなイメージでございます。場所数については、区内に3ないし4カ所程度ということで考えております。
次に、地域スポーツ・健康づくり施設ということで、学校の体育館・グラウンド・プールという広大な施設、これを活用してスポーツ活動を展開できる、そんな施設をつくっていきたいと。そこでは、競技スポーツなども展開されることになりますし、また、あわせて保健・医療機関と連携をした、例えば筋力向上トレーニングなど健康づくりの支援、そういった取り組みも進めていきたいというものでございます。そこでの運営は、例えば地域スポーツクラブによる自主運営などということを考えておりますが、このほか、さまざまな運営形態による自主運営ということが考えられるかというふうに思います。
次に、ふれあいと潤いの公園ということで、学校という広い敷地を生かして、公園づくりということで、仲間づくりの拠点ですとか、親子が家の近くで安心して遊べる場がそこにでき上がるというような、そのようなことを考えております。
そのほか、新たな保健福祉施設ということで、高齢者小規模多機能サービス拠点とありますが、例えばデイサービスセンターとショートステイを組み合わせたような、そういった高齢者施設ですとか、グループホーム・グループリビングというようなことが考えられるということで、ここでは四つの施設を例示してございますが、各自治体の取り組みの中では、このほかにもいろいろ産業の拠点をつくってみたり、さまざまな複合施設をつくっているというようなこともありますので、そういったこともさらに検討を加え、施設のあり方について考えていきたいというものでございます。
次に、2ページをお開きいただきたいと思います。
ここでは、「地域における区民活動支援とサービス提供の新たな展開」ということで、まず地域センター、15の地域センターはすべて(仮称)区民活動センターに転換し、自由度の高い運営が可能になるということ。あと、地域センターの窓口サービスは(仮称)総合公共サービスセンターへ移行し、より専門的な相談やサービスの提供も可能になるというものでございます。地域センターから矢印で、「市民のひろば」と言われる部分については、そのまま地域センターが(仮称)区民活動センターということに生まれ変わりまして、そこの運営につきましては、町会などの地域団体によって構成をされる運営委員会で運営をされる、委託をするというようなこと。その委託に当たりましては、公正・公平な運営基準ということはもちろんのこと、さまざまな地域活動への支援も含めていくというような内容。その結果、地域活動の場として、自主的な活動や交流がさまざまに広がり発展をしていくことですとか、あるいは、区民の皆さん自らの企画・運営による地域事業の展開などが期待をされるというものでございます。
次に、窓口サービスですけれども、一つには、コンビニエンスストアなどでの諸証明の発行ですとか、あるいは自宅からのインターネットを利用した電子申請ですとか電子納付・電子収納、マルチペイメントと言われるもの、こういったものの展開ですとか、あるいは、先ほど申し上げました(仮称)総合公共サービスセンターでの窓口サービスの提供というようなことを考えております。この(仮称)総合公共サービスセンター、さまざまな機能を集約することによりまして、従来地域センターで行っていた相談をより専門的な、そしてさまざまな分野について総合的に相談が受けられる、そんな体制をつくり上げていきたいというものでございます。
以上、1、2ページは主立ったものについてイメージ図としてお示しをしました。
次に3ページからは、ここでは主立った施設についての考え方を文章で表現をしてあります。
初めに、「新たな小・中学校」でございますけれども、前段に書いてあることは先ほど申し上げたようなことでございます。学校の小規模化によるデメリットを、適正規模・適正配置により改めていくということで、その学校再編の基本的な考え方というのが、1番から6番までということで示してあります。
一つは、望ましい規模ということで、小・中学校については、そこに書いてあるような学級規模ということでございます。二つ目として、小学校ですと2学級未満、中学校ですと3学級未満となる学年のある学校については再編をし、通学区域についても見直しをするというようなこと。再編に当たっては、最小限度の改修工事を行い、既存の校舎を活用するということ。4番目に、再編後については、全体的なバランスを考慮しながら、広い面積が確保できる学校のところに設置をするということ。5番目に、通学区域については、そこにありますように、マル1、2、3、幹線道路を避けるというようなこと、3点を基準として考える。6番目、再編を行いました場合には、「該当校をいずれも廃止し」というのは、例えば二つの、A校とB校が統合した場合には、A校かB校かということではなくて、統合校を新しい名称の新設校として設置をするという考え方です。以上のような基本的な考え方に基づいて再編をすると、小学校については21校程度、中学校については7校程度になるのではないかと現在想定をしているところでございます。
次に2点書いてあります。再編後の小・中学校は、地域全体で子どもたちを見守り、地域の健全育成の拠点、地域全体の学びの場として新たな機能を生み出す施設に進化をさせるということ。あと、図書館と学校図書館との連携というようなことも書いてございます。
以上が「新たな小・中学校」ということで、再編についての考え方を具体的にお示しをしたものでございます。
次に、「(仮称)総合公共サービスセンター」ですが、これについては、先ほど図の中で御説明をしたとおりでございます。
4ページをめくっていただきたいと思います。4ページのところでは、「地域スポーツ・健康づくり施設」ということで、ここでも、先ほど申し上げたように身近なスポーツ拠点をつくっていく、またそこは健康づくりの拠点ともしていくというようなことを改めて記述してございます。
続きまして、「新しい子ども施設-発展し分化する児童館-」ということで、現在区内に28館展開をしております児童館でございますけれども、その中で放課後児童の保護ですとか、遊ぶための機能、子育て相談などの機能は小学校に取り込むと。その結果、現在の児童館については、特色のある新たな子ども施設や中高生対応の施設へ転換をしていくということでございます。
下に3つ括弧してあります。一つは、小学校へ入り込む機能ですけれども、児童館が小学校に入ることによりまして、放課後も学校内で校庭や体育館を使いながら安心してのびのびと過ごせると。あと、その学校を中心に、保護者や地域活動団体等が連携をして子どもたちを見守り、育ちを支援すると。放課後の子どもたちの過ごす場が二つに分かれるということではなく、子どもが過ごすところは1カ所、そこをめぐって地域の皆さんも連携をしていくというようなことです。その結果、学校に多くの目が注がれることによって安全性も高まってくるのではないかということです。また、子どもへのかかわりをきっかけとして、地域のコミュニティ活動の活性化も図られるというようなこと。あるいは、教員と地域との連携ということが期待できるということで、そこに書いてございます。
そして現在の児童館ですけれども、その中で、施設設備の整ったものにつきましては、一つは「特色のあるこども施設」ということで、囲碁や将棋の趣味活動ですとか、情報技術ですとか、科学や天文あるいは音楽の練習など、子どもの創造性をはぐくむ専門的な設備・機能を備えたものに生まれ変わる。あるいは、その運営については、地域活動団体やNPOなどを含め多様な主体により運営されるというようなことも想定されるということでございます。
次に、「中高生対応の施設」ということで、現在の児童館、中高生まで利用できることにはなっているんですが、施設設備の制約条件ですとか、小さい子がたくさんいるということでなかなか思い切った利用ができません。そういった意味で、そこに書いてありますようなバンドの練習ができるというようなことを初めとした、中高生をターゲットとした施設をつくっていったらどうかと。その際には、その運営に中学生自身が参加をするという、そのようなことも考えております。
最後、5ページに移っていただきまして、「(仮称)区民活動センター」でございます。この(仮称)区民活動センターについても、先ほどの図示の中でお示しをしたとおりでございます。
次に、「図書館」でございますが、図書館については現在、中央館と七つの地域館の8館で展開をしておりますけれども、これについても適正配置を考えていくということで、これまで地域館については、どこの地域館に行っても同じような蔵書体系ということだったかと思いますけれども、これをそれぞれ、例えば平和ですとか男女協働参画など、各館ごとに特色ある蔵書をしていってみたいというようなこと、あるいは学校図書館との連携ですとか、歴史民俗資料館、平和資料展示室との連携などもさらに充実していくというようなことを考えております。
次に、「保育園・幼稚園」でございますが、「同年齢の幼児が施設の種別によらず」というのは、保育園・幼稚園、どこに通っているからということによって、そこで受けられるサービスの差が少ないようにしようというようなことでございます。また、運営についても、現在進めていますような指定管理者制度ですとか民営化、こういったことを進めて、保育時間の延長など利便性の向上を図っていくということです。
最後に高齢者会館でございますが、例えば(仮称)「高齢者いきいき会館」ということで、健康づくりの拠点ということ、区の保健福祉事業と連携していろいろなサービスも展開できるというようなことを目指していきたい。これについては、既に今年度からも一部取り組みが進んでいるところでございますが、これを全区的に展開をしていきたいというものでございます。
以上、大変雑駁で恐縮でございますが、検討素材NO.2についての報告を終わらせていただきます。
委員長
ただいまの報告について質疑はございますか。
斉藤(金)委員
おとといかなんかのテレビで、中野の出生率は23区で下から3番目だと、そういうのを聞きながら今、基本構想をこうやっていて、まちづくりだとかなんとかの面でファミリーのところをふやしたいんだというようなことを言っているんだけど、何で出生率って少ないの、中野区は。笑っている場合じゃないんだよ。
川崎計画担当課長
その出生率、1人の女性が生涯に産む子どもの数ということで、統計的な数字ではあるかと思うんですけれども、中野区が23区の中でなぜ少ないかということでございます。一つには、中野区の人口構成というのがあろうかと思います。独身女性が多いですとか、そういったことが一つあるのかと思います。あともう一つは、子どもを産み育てる環境についてどうかということ。といいますのは、子どもを産む数というものはどういったことによって左右をされるか。出産数というのはどういったものによって影響されるかというのは非常に難しくて、なかなか説明し切れない部分があるんですけれども、一般的によく言われることといたしましては、今子どもの数がどんどん減っている理由として、一つには晩婚化というようなことが言われています。あと、結婚されても子育てに対する不安感あるいは負担感。経済的な負担であるとか、子育てそのものに対する不安というようなことで、なかなか子どもを産んで育てるということにならないというような、そんなような状況があろうかと思いますが。今言ったようなことで、では中野区がその中で特にどこの部分がどうであるので23区の中でかなり低いところに、3番目というようなところにあるかというのは、大変申しわけございません、今この時点で明確なこういう理由によりというようなところまでは申し上げられません。
斉藤(金)委員
今とりあえずわかったのは独身者が多い。それは確かだよね。もう一つ聞きたかったのは、高齢者の構成というのは、人口の構成というのは、中野区23区で見ると上位の方なの、下位の方なの。
菅野保健福祉部長
ほぼ平均並みということでございます。
斉藤(金)委員
そうすると、この基本構想を見ていても、小・中学校は統合するんだと、減るから。かといって、今お答えになられたとおり、減っている子どもの施設は何とか充実させなければならないと。考えるとちょっと矛盾するんだよね、どう考えても。だからそういうようなところを、子どもを23区並みにふやすような施策をした上で、小・中学校がまだ多いんですよ、こういうふうに統合するんですよということを考えているのか、もう鼻から、大体このぐらい減るんじゃないか、だからこういうふうにしちゃうんだと。どういうふうに考えているの。
川崎計画担当課長
今の御質問は大変重要な御質問かと思います。今回の基本構想の中で、あるいは10か年計画の中で、子育て支援は充実をしていくと。そのねらいというのは、やはり中野のまちに子どもの笑顔がふえていくということをねらいとしているわけですので、当然将来の人口推計といったときにはそういったことも想定をしていかなければならないかというふうに思っています。学校の配置についても現在、教育委員会の方で将来の必要数ということを考えているところでございますが、当然その際には、将来の子どもの数というのもある程度見通してということになるんですけれども。ただ、それを統計的に、じゃあ具体的に10年後の子どもの数を、こういう施策を展開したことによってここまで伸ばせるという、どういう数字であらわせるのかというのは今まだ研究中でございまして、具体的に今、じゃあ将来、10年後、10年これだけ子育て支援をしたんだから、例えば年間に生まれるお子さんの数、今は2,000人ぐらいだったと思うんですけれども、例えばそれを2割増し、3割増しにするというところまで計画であらわせるかどうかというのは今、検討を進めているところでございます。
斉藤(金)委員
もう余り長くはしませんけどね。するとやはり、ファミリー世帯をふやしたいというんだったら、一般常識的に考えて、独身で産む人もいるけれども、大体ファミリーで産むよね。そうすると、ファミリー世帯が住みやすい、住んでみようかなという中野区にするというのが大変重要な施策の一つだと思うのよ。あわせて、その持っているいろんな書いてあるようなこともあれだけれども、実際、中野区にどのぐらいやはりいないとまずいんだと、バランス的に。そういうのをやはり持っていないとね。ただ、重要だけどよくわからないと言われちゃうと、なかなか計画にならないのかなと、そういうような気が非常にするんですよ。だから、やはりある程度そういうところを--大変難しいのはわかるよ。わかるけど、ファミリー世帯ならファミリー世帯が住みやすいような環境も一生懸命中野区としてはつくっていくんだとか。そういうのがないとね、だんだん減っちゃうどころじゃなくて、もっと減っちゃうのかなと。まして大体頼りないんだから。今言ったとおり。頼りがいのある施策があれば、こんなに減らなかったのかもしれないし。だからそういうようなところも、やはり同じ計画をつくるなら考えた方がいいんじゃないかなと思うんですけど、どうでしょうかね。
川崎計画担当課長
まず人口の構成、人口のピラミッド、将来的に持続可能な人口のピラミッドというのは、いろいろな考え方が示されるかと思うんですけれども、中野区の場合は、そういった理想的なピラミッドよりかはるかに形がいびつになっているということで、そういった意味で子育て支援施策というのが非常に重要だということだと思います。
それで先ほど申し上げた、子育てをためらう要因として幾つか、経済的な要因でありますとか、あるいは本当に子育てそのものに対すること、あるいは住宅問題等いろいろな要素があるかと思うんですけれども、一つには、例えば住宅問題で言えば、区が直接これから住宅を建設していくということは今後は考えられないと思いますけれども、良質な民間住宅を誘導する、あるいは既存の公営住宅の活用ですとか、そういった面での住宅施策。あるいは、日々の子育て不安にこたえるということでは、先ほど申し上げた(仮称)総合公共サービスセンターに、子育てに関する、出産・育児に関する相談。これは今、保健福祉センターでも行っているわけですけれども、そこに民間の子育て支援のグループが同居することによって、専門家が相談をして、その結果、そんなに不安だったらちょっと仲間と話したらいかがですかというようなことで、そこに同居をしているそういう民間のグループに紹介をするというような、そういった総合的な中で子育て不安を解消していくというようなことが考えられるかと思いますが、そのほかにもいろいろなところで子育てをめぐる問題については取り組んでいかなければならないというふうに考えております。
大内委員
この基本構想の「小さな区役所」、「小さな区役所」ってどういうこと。
川崎計画担当課長
従来は公共サービスというのは、ほとんど行政サービスとイコールととらえられているような面がありまして、そのために区役所、行政の方には多くの職員がいてさまざまな仕事を行っていたと。そういった時代から、民間で提供できるサービスについては極力民間にゆだねていくことを目指しまして、その中で区役所としては、その全体の公共サービスが適切に提供されるようなこと、そのための監視ですとか制度の維持、あるいは行政でなければできないそのほかの業務、そういったものに集約をしていくことによって小さな区役所を実現していくと、そのような考え方でございます。
大内委員
じゃあ聞くけど、小学校とか統廃合していくよね。その後いろんな施設をつくっていくんでしょう。それはだれがやるの。
川崎計画担当課長
例えば先ほど申し上げた(仮称)総合公共サービスセンターでございますけれども、これは一部については区の職員。ただこれにつきましては、地域センターで、今15カ所で展開をしている窓口サービスが4カ所に集約をしていくというようなことで考えておりますが、そのほかに、先ほど御紹介をした民間のサービス。先ほど子育ての例を申し上げましたが、そのほかの高齢者のためのデイサービスですとか、そういった民間の力を十分導入したような施設運営、展開をしていきたいというふうに考えております。
大内委員
じゃあ、あなたたちの考え方というのは、民間に委託していれば小さな区役所なの。自分たちが、職員が少なくて、残りは民間に委託していればそれが小さな区役所と、そういう考え方なの。
川崎計画担当課長
小さな区役所というのは、端的に表現すると先ほどのような考え方になるんですけれども、決して民間に任せて、それで自分たちのやることを少なくするということではなくて、あくまでも民間と行政の役割分担を明確にした上で、効率的に--当然やることを少なくして、残った部分を従来と同じやり方をしていたというのでは、これは決して小さな区役所とは言えないと思いますので、行政領域として残った部分についても効率的に運営をしていくと、そういったことも含めてということかと思います。
大内委員
効率的だとかいろいろ言っているけれども、要は、あなたたちが、区の職員がやっていると非効率だから、民間に委託するのは全部民間に委託すると、そういうこと。何を言っているかちょっとわからないんだけれども。
田辺区長室長
この基本構想を策定する前提といたしまして、前回もお話しをさせていただいたかと思いますが、国全体が財政状況が非常に厳しくなっている、中野区だけでなく、国全体が厳しくなっているという中で、中野区も財政運営を毎年毎年それなりに苦労して運営をしているわけですが、今後それが改善するというよりは--少しでも改善していく努力はしていかなければいけないんですけども、いかに区民の方々がいろんな形でサービスの提供を受けながら、私たちも区としてできる限りのことがどこまでできるかということで、この基本構想を、財政的な裏付けのある計画ということで、10か年計画もあわせてつくるということで、新たに策定をするものです。そういう財政状況や、それから区民の方々、それぞれ状況が違って、いろいろなサービスを提供しなければならないという状況になりましたときには、区として、従来のような画一的なサービスを公務員という限られた条件の中で提供するということではなく、委員がお話しになりますように、民間の力を活用して提供することによって、従来区が行ってきたサービスが民間で提供される。反対に区としては、そうしたサービスがきちんと流通したり、品質というか、サービスの質が維持されるというようなことについて、制度の維持や監視をしていくということで、性格も変えていく。そのことによって持続可能な区役所というものを実現していくことによって、区民の生活を安定していきたいというふうに考えております。
大内委員
持続可能だとかいう言葉を途中に入れられても全然意味がわからないから、どこで持続可能--何でそんなところに出てくるのかよくわからないんだけれども。要は国がね--勘違いしていると思うの。国が今、小泉さんとかがやっているけれども、あれは規制緩和によって、国はもうタッチしませんよ、民間でやってください、全部。あなたたちの場合は違うでしょう。自分たちで箱物は用意します、それで民間に委託する。違うんだよ、国のと。国はもう規制は取っ払います、自由にやってください。道路公団だってそうでしょう。全部それをなくそうと。全部民間に、もう国はタッチしません。あなたたちは、箱物はつくります。学校をなくして、箱物は用意します。それを民間に委託します、あるいは職員が何人か出向きます、あるいは地域の人にやってもらいます。違うんだよ、規制緩和とかそういうのと。国がやっている、民間主導型とかと考え方は違うと思うよ。自分たちは、言っちゃ悪いけれども、これは箱物行政に戻るような形だよ。ただ、小学校をなくしてほかの施設をつくろうというだけなんだから。そうでしょう。学校をその後なくして、いろんな地域の施設をつくろう。それは結局何、それ。それが規制緩和じゃなくて、何と言うの。民間主導型とか言っているけど。
国がやっている規制緩和、それとちょっと違うんじゃないの。国がやっているのは、すべてそういった業務は民間にやってもらう。あなたたちは手を出さない。でもあなたが今言っていることは違うでしょう。民間にやらせる。自分たちはあくまでも監督官の上にいてやらせるということじゃない。それだと外郭団体にやらせるのと同じことだよ、結局は。それで小さな区役所と言っているの。基本構想ちょっとおかしいんじゃないの。私の言うこと違う。その後の箱物行政が残るという言い方だよ。国の民間主導型、民間の活力というのは、規制をなくして民間に全部やらせるんだよ。あなたたちのは違うじゃないか、言っていることは。
田辺区長室長
説明が十分でなかったかと思いますが、国がやっていることは、国は法制度全体を形づくっていくという役割がございますので、民間に対するものというのは、委員おっしゃるように規制緩和ということで、今まで規制があったものを外すことによってさまざまな分野で活性化をしていくというようなことがあるかと思います。
ただ、区でできることというのは、今までの条例や規則の中でやるということではなく、民間の自由な発想でやっていただくということは一点あるかと思いますが、それだけでなく、箱物行政というお話でしたけれども、施設を提供することによって区に新しいサービスを誘導していくというようなこともできるかと思います。限られた財政状況や資源というものが、区にはそれしかありませんので、そういう中では、施設の活用ということも有効な手段かというふうに考えています。
大内委員
じゃあ、先ほど斉藤(金)委員の話もあったけれども、10年後の中野の人口構成もこれから検討していくというのに、10年後こういった施設をつくっていってどういうことになるの。10年後の人口構成。さっき言ったように、これから若い--若いという言い方はよくないかもしれないけれども、要するに子どもを産み育てる、そういった方たちをたくさん呼ぶ。でもどのくらいになるかわかりませんよ。でも施設はつくりますよ。それ計画と言えるの。自分たちである程度どのぐらい、今30万人の人口がいるけれども、35万人ぐらいになるだろう。これからマンションがいろいろできるだろう。そうしたら若い人たちが来るだろう。そうした場合こういう施設が必要だからこういうものをつくっていくとか、そういう考え方じゃないの。今必要だからつくるの。10年後を見据えてやるんじゃないの。10年後の計画、10年後の人口構成も全然わかりません。それで何、統廃合だってそうだよ。今の人数で言っているんでしょう、これ。10年後の人口構成がどうなるのか計算して出しているの。21校と7校って。
金野教育委員会事務局次長
教育委員会としましてまだ検討の段階でございますが、10年後の小学生、中学生の数の推計を出して、その推計によって学校規模を割り出して検討を進めております。小学生については微増、それから中学生についてはほぼ現状並みというような形ではないかということで、現在推計を詰めている状況でございます。
川崎計画担当課長
先ほど私の方から、10年後の数については検討しているという言い方をさせてもらったかと思いますけれども、そこで、当然その人口の将来推計というものはございます。それについて、どれだけの施策による、それに対する影響度を見るかというところで今考えているところでございますけれども、先ほど申し上げましたように、教育委員会としてもその内容について検討しているということで、それが今、次長の方からお答えを申し上げたとおりでございまして、私の方としても、人口全体の到達目標というものについては明らかにしていきたいというふうに考えております。
大内委員
だから、向こうでは今の人口が推移するという考え方でやっていると言ったじゃない、学校の人たちは。あなたたちは、施設をつくるのに、まだ検討中だと。どっちが本当なの。あなたはこれからまだ考える。でもあっちは具体的に、今の数字を考えていって学校の数を決めたと言っているわけでしょう。そっちは考えていないの。計画中だかなんだかわからないけども。もういいけど、言っていること、私は違うと思いますよ。あっち側とニュアンスが。あっちはそうやって施設の数を考えていくと言っているんだから、あなたたちだってそうやって考えていって、その後のいろんな施設配置。例えば、これからもっと高齢者がふえるので高齢者の施設をふやすだとか、若い人たちが来るんだったら若い人たちの施設をつくるだとか、そういうことを考えるんじゃないの。
田辺区長室長
今全然、私ども数字を持っていないということではございませんで、先ほど次長がお話ししたように10年後、さまざまな手法がございますが、今まで使ってきた手法によりまして、10年後小・中学生がどのくらいに推移するかという推計は持っております。きちんと確かな手法を使いまして数値は持っております。また、高齢者についても10年後の推計というのは持っております。こうした推計をもとに今、御提案をしております取り組みをすることによって、どういう人口構成になるのかというのを、それぞれの施策を検討しながら、あわせて、総合的に最終的な姿をお示ししたいというふうに考えておりますので、計画担当課長からはそうした立場でお答えをさせていただきました。
大内委員
総合的に答え--総合的、そんなの総合的に答えてもらわなきゃ困る。総合的--言葉じりは問いませんけれども。要は、その後いろいろ出てくる。地域の方にいろいろ参加をしていただいて--これ全部で地域の方に参加してもらう事業は幾つあるの。
川崎計画担当課長
済みません。今、委員おっしゃられたように、この基本構想の中には「地域の人々の参加による」ということが各所に記述しておりますが、その数が幾つというのは数え上げてございませんので、後ほどお答えしたいと思います。
大内委員
要はそのぐらい出てきているということなんだよ。地域の人、地域の人が参加する、地域の人に児童館に来てやってもらう、地域の人に地域センターをやってもらう、地域の人--そんなに地域の人いると思っているの。そんなに地域の人がたくさん出てこれると思っているの、今の状況見て。そんなに中野って区民参加が進んでいると思っているの。あなたたち、自分たちが手を抜こうとしているわけじゃないだろうけれども、余りにも地域の人に期待し過ぎなんじゃないの。今までだって区民を育てる自主講座だとかいろんなことをやってきて、今度その計画を変えるわけだよね。いいところだけとっちゃって、地域の人に何でもお願いする。地域の人たちを、これは信用できないと言っているわけじゃなくて、地域によってもむらがあるわけですよね。これだけ地域の人にああだこうだと、地域の人に、地域の人に。できると思っているの、そんなの。どうやって声かけをしていくの。
川崎計画担当課長
地域にはさまざまな団体、特に町会・自治会を中心に活動されています。児童館をめぐっても、運営委員会とかいろいろな展開があるかと思うんですが。それは委員おっしゃるとおり、地域によって事情も異なりますでしょうし。また、本当にここで描いていることがすべて、「地域の皆さんお願いします」、「はいわかりました」といってすべて引き受けていただけるかどうか。これについても十分、今後御意見を伺いながら素案までまとめていきたいと思います。
大内委員
今後御意見を伺っていくって、もう動いているじゃない。施設の配置から何から。これから意見を伺っていって間に合うの。そんなこと言っていて。センターの所長だって、今いろいろやっているよね。今度3・4カ所。その数について多いとか少ないとかいうことは言いませんけれども、進んでいるじゃない、しっかりと。地域の方に入っていただくの、これからまた検討していただくって、何それ。こんな基本方針をつくりましたと、でもやったけどできませんでした。だれが責任とるの。
あなたたち、たしかことし組織編成をするときに、自分たちの仕事がちゃんと何パーセント達成したかはかると言ったよね。だめだった人は首になると言ったよね、廃止するか。そのぐらいの覚悟を持ってこれをやっているの。
田辺区長室長
この基本構想でございますが、委員がおっしゃいますように、今までの区役所の役割も相当大きく変えますし、区民の方々にも、今までは区役所がやっていたサービスも、これからは区民の方々にやっていただく、あるいは民間のサービスを御利用いただくという形で、相当大きく、中野区の地域の生活自体大きく変わるものだというふうに思っています。そのために私たちとしては、できる限り議会にも御理解をいただきたいと思っておりますし、地域の方々にも十分御理解をいただきたいということで、NO.1、NO.2という形で進めさせていただいております。この先8月まで、できる限り意見を聞いて、取り入れるものは取り入れる、提案しても見直すべきものは見直すということで、より区民の方々と理解し合ったものを基本構想としてまとめていきたいというふうに思っておりますので、この時期にこういうものを出す意味というのは、そういうことで御理解をいただきたいと思っております。
大内委員
理解なんか--全然わからないから聞いているんだけども。地域の方の意見を伺うって、何人ぐらい聞けば地域の方の意見を聞くことになるの。今まで区長はいろいろやっているわね、対話集会。延べ、では同じ人は抜いて、新しい人たち何人の方たちと会っているの。それで地域の意見聞いたと思っているの。これから夏の間にどうやって地域の意見聞くの。簡単に言うけど。議会の意見だってちゃんと聞けないのに、地域の意見どうやって聞くの。議会は42人しかいないけれども、議会の意見だってまともにちゃんと反映させられることができないのにどうやってやるの。そんな簡単に地域の人、地域の人というけど、地域の人、だれを地域の人と指しているの。町会だとか、あるいはそういう人たち。PTAの人、だれを言っているの。
田辺区長室長
今月末から地域説明会ということで5回実施をしておりますが、これは広く一般の方に区報等でお呼びかけをしているところです。それ以外に、この基本構想は、それこそ乳幼児から高齢者の方々までさまざま生活に影響のあることですので、関係ある団体の方は一般的にお呼びかけするとともに、児童館の関係の方とかPTA、それから町会・自治会の方、また老人クラブ等、あるいは民生委員等、幅広く、地域で活動している団体にはお声をかけて御説明の機会をできるだけ多くしていく。何人ということではなくて、かかわる方については、こちらからもお呼びかけしますし、お招きがあれば、ぜひ出かけていって御説明の機会をより多くつくっていきたいというふうに思っています。
大内委員
では、うちは子どもが小学校、中学校に行っているけど、学校から通知が来るということね。PTAに来るということは。
田辺区長室長
PTAにどういうお呼びかけをするかということについては、これから検討いたしますが、個別のPTAということもあるかもしれませんけれども、広くお知らせするには区報ということになるかというふうに思っております。
大内委員
だったら、そうやって何かいろいろ細かい団体を言わないで、区報だけって言ってよ。区報だったらだれだって見るわけだから。だれとは言わないけれども。個別に今出したじゃない、名前。出したから聞いたの。区報だけでやるんでしょう、要は。区報でお知らせをするということなんでしょう。
今、いろいろ始まったと言ったよね。何人ぐらい来ているの。
田辺区長室長
20日から説明会を開始しますので、まだ何人という実績はございません。
大内委員
20日からどういう話し合いをするの。議会もまだ全然不安定な状態で地域に持っていって、地域の人がああいいですね、これ。でも議会で反対されました、変わったら。議会でいろいろクレームつきましたから、ここは修正しましたと。だから地域にどういう持っていき方をするの。ただ、うちらに出したもの。きょう説明しました、それを持って行くの。地域にどういう説明を。はっきり言ってまだこれから検討していくとかいう内容もあるのに、地域に持っていってどう説明するの。
川崎計画担当課長
この内容につきましては、先ほど室長の方からもお話しをしましたように、現在の検討段階の案、従来の形で言えば素案ということで、これでほぼ案が固まりましたというところで区民の皆さんに広くお知らせをするという形をとっておりますが、今回はそのずっと手前の段階ということでございます。それで、こういった形で御意見をお聞きをして、その御意見によって改める部分と、あと冒頭申し上げましたように、今後の財政見通しなどもさらに検討を進めて、場合によっては、これについては項目が10年間の中に出てこないというような中身も出てくるかもしれません。そういったことにつきましては、区の方としては素案というものが区民の皆様にお示しをする最終段階になりますので、その段階で、それまでどういった御意見があってどういうふうにつくり上げてきたかということをお示しをして、その素案に対しても、また改めて区民の皆様から御意見をいただき、最終的に区議会に御提案をさせていただく基本構想の案という形で取りまとめていくと、その過程を御説明すると。
大内委員
皆さんもいるから、もうやめますけど、これはいつ、8月とかじゃないの、素案出すの。今何月よ。もうすぐ6月よ。そんなのんびりしたこと言っていられるの。2カ月でまたつくり直せるの、簡単に。それで意見を吸い上げると、ちゃんとしたものができるの。議会にだってちゃんと出していないのに。議会の意見をこれから吸い上げて、これから区民に区報を出して、来てくださいとやって。大変だと。頑張ってやっていただきたいと。もういいですけど、答弁は。
まだほかの方がいらっしゃるだろうからほかの方にもうお譲りしますけども。要は、ちょっと内容的にこんなのでできるのかなと、大分不安があります。
小串委員
ちょっと関連してなんですけど。前回も休憩中だったと思いますが、ちょっとよくわからないということは話させていただいたんですけど。今の大内委員の質問に関連してというか、要するによくわからないんですよ。今までセンター--地域センターのことですよね。きょうセンター所長っているんでしたっけ--いますよね。現行行われている地域センター制度というものをどう変えようとしているのかというのをまず示して、それに基づいて、今後これをこうしようと思いますという議論から入って、それでこれに出てきて、じゃあどうだという議論をするんなら議論のしようもあるんですよ。この前も同じことを言っているんですけどね。全く新しいものが出てきちゃって、どう変わっていくのか。
例えば、今行われている地域センター、あるいは住区協議会というのがありますよね。町会、地域の町会というのと住区協議会というのがうまくいっているところもあるし、うまくいっていないところもある。今出てきている地域団体が今後何とかやるという話なんだけれども、じゃあ、これはその住区がそのままなるものなのか。今まで中野の長い歴史の中でなかなかうまくいかなったものをとりあえず清算をして、新しい団体をつくってそこがやっていくようになるのか、さっぱりわからないんですよ。だから、我々がわからないのを区民に説明に回りますといったって、混乱しちゃうだけでね。だから少なくとも、現行こうなっているものを、こういうふうにしていくんだという部分を、もうちょっとわかりやすい形で示してもらわないと、議論すらできない。漠然としたもの以外のなにものでもないと。だから、すごく気持ち的には共通するものがあるんですよね。
急にこういうものを出してきて、あるいは児童館のことにしたってそうですよね。恐らく学校の統廃合というものがあって、それを進めるに当たって空き学校が生まれますよね。じゃあそれをどうしようかという問題から、児童館の話も出てきたのかなと。児童館を今現在でも学校とは別のところでやっている。学校の中でやっているところって両方ありますよね。そういうものを例えば、こういう場合にはこういういいところがあって、こっちの場合にはこういういいところがある。でもこの場合にはこういう悪いところがあって、こちらの場合にはこういう悪いところがある。そういうようなことをさまざま検討した結果、こういう意見、今度は学校に一緒にしますみたいなことが出てきたなら、そういうきちっとした説明をしてほしいんだけれども。何か、要するに空き教室が先にありきで、あるいは新しい学校統廃合というものありきでそうなってきているような、どうもそちらもそういうふうに感じてならないんですよ。そちらはちょっと余談になりましたけれども。
いずれにしても、地域センターを今後どうしようとしているんですか。まずそこからちょっと教えてもらわないと議論ができないんですよ。
本橋区民生活部長
現在この案の中でお示ししておりますのは、現在あります15の地域センター、これにつきまして、検討素材NO.2の中で「施設配置の基本方針」の次の資料「新たな施設展開について」の2ページ目、「地域における区民活動支援とサービス提供の新たな展開」という資料があります。こちらをごらんいただければと思います。これが一応概念図といいましょうか。現在、左上にあります地域センターの機能といたしまして、市民のひろば、それから地域の区長室という役割を持っています。このうち、市民のひろばという点では、いろいろな集会機能ですとか、あるいはまた交流のためのさまざまな事業等を行っております。これらにつきまして、いろいろな活動の場の提供の部分については、そのまま基本的にその場を維持しながらも、その管理・運営について、現在地域センターの職員が担っておりますけども、これについて、地域団体によって構成される(仮称)運営委員会、こういったものに委託をしていくというようなことを考えております。ほかの自治体では、よくコミュニティセンターという形で、コミュニティセンターの管理運営委員会に委託をするという形で地域のいろいろな活動の場の運営をしていただいているところもありますけれども、かなりそれに近いような形で試行していこうかということで一つは考えております。
それともう一つ、地域の区長室としての機能の部分ですが、この中で、基本的に二つの役割が中にあろうと思っております。一つは、いろいろな公共サービスの提供というところでありまして、例えば証明書の発行等々、窓口業務に代表されるようなもの、それと地域のいろいろな活動支援としての情報の提供であったり、相談、調整の機能があります。この証明等の部分につきましては、全体的に見て、公的個人認証ですとか、住基ネット等々も含めて証明書の持つ役割というのは社会的に大きくこれから変わってくるだろう。また、発行のやり方としても、いろいろな工夫ができるだろうということで、上にあります丸で囲んだようなコンビニエンスストアでの活用とか、あるいは自宅からの電子申請等々も考えられる。そういった意味で一定程度件数的にも少なくなってくる。そういうのも含めて考えまして、証明等の窓口サービス等については交通の便のいい、そういうところに一定程度集約化していく。それによって対応する職員の削減ということも図られていくだろう。そういった点で、集約していくところとすると、施設的に見ると、新たに学校の統廃合等によって生まれてくるところを活用しての(仮称)総合公共サービスセンター、そういったところでの窓口の集約ということが考えられるだろうと。また、そこに一定の職員も置いて、それぞれの地域での企画や事業の調整等々についても対応できるようにしていくということを考えています。
ただそうしていきますと、この公共サービスセンターでということになりますと、15のセンターで今やっているいろいろなサポート機能が、その総合サービスセンター、区内に3・4カ所ということで想定しますと、そこの部分ではかなり距離が遠くなってしまうな、不便が出てくるな。そこの部分で(仮称)区民活動センターの運営を委託するに当たっては、そういう地域の中でのさまざまな活動支援ができるような--活動支援といいましょうか、相談ですとか情報の提供、そういったことができるような一定程度の機能、どういう体制にするかは、まだこれからさらに地域の意見などもいただきながら工夫していきたいと思うんですけれども、そういう議論も含めて、委託ができるような、そういう工夫をしていきたいというふうに思っているところであります。とりあえずこれが、今現在、一つのたたき台として提示をしていこうという考え方でございます。
小串委員
要するに、これ配られているからね、その程度の説明はこれを見ればわかるんですよ。そうじゃなくて、これについての、じゃあどういう議論が今まで提案がされて、それについて区民委員会等で意見、議論があったんですか。それと、予算特別委員会の中でも、この問題が何か提案されていればかなり突っ込んだ議論があったと思うんだけれども、余り議論されたという記憶が私にないんですよ。その辺を聞きたいんですよ。こういう考え方が前からあったのをある程度肉付けされたんですか。例えば学校統廃合についてはさまざまな議論をしてきましたよね。そういう中で、この構想の中できちっとしていこうと。そういう意味ではすごくよくわかるんですよ。どうしていくかはまだ今後の課題としてもね。この問題に関して言えば、そういう記憶が私にないの。だから、すごくわからないというのはそういう意味なんですけど。今までの経緯、この地域センターを今後どうしていこうということについての議論を、経緯を教えてもらいたい。
本橋区民生活部長
まず一つには、窓口業務について見ますと取り扱い件数が地域的にかなり偏在している。比較的交通の便のいいところに立地している地域センターと、それからその便の悪いところ、あるいは担当エリアの狭いところ、そういったところで大きな差があります。そこの中で、対応とすると均質なサービスということで、人数はちょっと違いますけれども、機能的にはいろいろなIT機器等も含めて設備投資をしております。それらはもう少し効率化できるのではないかということからすると、窓口業務の集約ということがありました。
ただ、当初の案の中で、以前の地域センター部の中で部内検討としてまとめられた案が一定程度ありまして、それがまだ公表されたということではなくて、内部的な検討段階ではあったんですけども、今回基本構想の関係で、施設の配置見直しという中で、それを一つのベースに置きながら考えております。一つは、窓口業務について、既存のセンターの中からどこかピックアップして、そこにその機能を集約するという点では、事務所機能、事務所スペース等々の面でなかなか制約があるということから、そういった点では、学校の統合等によって出てくる施設の活用ということが一つ有効ではないかと、これが窓口関係で一つありました。
それから、活動の支援の部分につきまして見ますと、住区協議会等々、いろいろな地域での活動をしている組織、検討の場がありますけども、それに対する対応として、かなりほかの自治体と比べても濃密なといいますか、きめ細かなサポートをしているかなと。ただ、それが一方で、いろいろな区民の方々による主体的・創造的な取り組みに行政の発想で枠付けをしていった面も少なからずあるのではないか。そういった点で、もっと自由な発想でいろいろな工夫ができるように、センターがあまり前面に出ないで、もっと振り向いたときにセンターがあるというような形でのサポートの仕方というのに変えていくのが望ましいのではないだろうか。住区協議会の問題につきましても、これまで参加の機軸として位置付けてはおりましたけれども、やはり全体的に見て高齢化、固定化というふうな傾向も否めないということはあります。そういうのも含めて、これから新しい参加の仕組み、手ごたえのある参加といいましょうか、そういった中では、住区協議会のような形だけではなくて、さまざま具体的な活動を通じての参加というのも出てきますので、それらも含めてサポートできるようにしていこう。そういう意味で、あまり区の職員、センターの職員が濃密にかかわるというのではなくて、少し距離を置きながらサポートできる、そんな仕組みも考えていってもいいのではないか。
ただそのときに、総合サービスセンターのところに集約するというだけではちょっと、いろいろ何か具体的な問題があったときに、センターに行ったときに人がいるからそこで相談ができる、あるいは情報の交換ができるという、そこの部分を丸々抜いちゃって、単なるコミュニティーセンターではなかなか進まないかな。そこの部分をどういうふうにしていくのか。このあたりが一つの論議のポイントになっています。まだ具体的に結論として出てくるところではございませんが、その相談ですとか、あるいはいろいろな情報提供という部分で、必ずしもセンターの職員、区の職員ということにこだわらなくてもいいのではないかなと。ある程度、中立性といいましょうか、公平性を持ったような対応ができるような仕組みがあれば、例えばかつて地域活動推進員というのもいましたけれども、そういったのも含めていろいろな工夫の仕方があるのではないか。これらも地域の方々の御意見などもいただきながら中身をまとめていきたいということで、まずは提起をしてみようと考えているところでございます。
小串委員
質問したことに全然答えてくれないで、ほかのことを言っているんだよね。私は議論をしてきた経緯について説明をしてくださいと。地域センターという現行行われている制度をこう変えようと、いつ提案されて、ここに載せようということを提案してきたんですか。少なくとも我々は、予算を通して、賛成したよ。賛成しちゃった後に、4月に人事がぼんと出て、地域センターの所長は3カ所兼務ですと。地域センターに行ったって、私1回も会ったことないよ、地域センターの所長に。どこで何しているんだかさっぱりわからないよ。それはそうでしょう、3カ所も持たれて、行けば「ほかに行っています」、「ほか行っています」ですよ。もう事実上スタート切っているんじゃないですか。何の説明もしないで。そこに不信感を持っているんですよ。質問したことに答えてくださいよ。どうしようという。その以前の問題ですよ。我々に対する説明が何も今までないということに、大内委員もそうだけど、私も腹が立つんですよ。だから、今後こうしていきたいという中で議論をしたいですよ。したいけど、そこに入れないんだよ。わからないから。質問したことに答えてくださいよ。
本橋区民生活部長
その点につきましては、基本的に、これまで部内での検討をして、それを庁内論議に供するというというところまではいっておりましたけど、議会や区民の方に対して、区としての考え方をお示しして議論するというところまでは至っておりませんでした。その意味では、今回この施設配置の見直しという中で初めて見たという形にはなってくるかと、そういうふうに受けとめられる方は多いと思います。
小串委員
私ももうやめますけれども。要するにそこが問題なんですよ。その点を我々に説明して、あるいは区民に対して説明会を、ばっと来週ですか、やっていきますよね。説明したと。説明責任だけで、もうこれがすっと通っちゃう。場合によってはこれがだめになっちゃうことだって考えていいということですか、我々は。どう意思表示をしたらいいんですか。まだそんな段階なんでしょう。それが急にこういうところに出てきちゃって、何の議論もしていなくて、また議論もできない、これだけの内容で。それでどうなっちゃうんですか、今後。現行のがいいという結論になったら現行でいいんですか。そういうような基本構想という理解でいいですか。最後そこだけ。
川崎計画担当課長
今回こういうことで御提案を申し上げました。この結果、区議会の御意見で、全くこれは受け入れがたいというような御意向がもし示される部分があるとすれば、それについては区としても見直しをしていきたい。これは先ほど申し上げましたように、素案に至る手前の、そういった意味では今回、初めて基本構想の答申を受けて、そして施設の基本方針案を示して、今回はこれを初めてお示しをするものですので、当然これでいかせていただきますという内容ではございませんので、その点は御理解いただきたいと思います。
江田委員
幾つかお尋ねしておきたいんですが、いきなり質問が佳境に入ってきましたので、ちょっとそれとの関連で先に聞かせていただきます。素案の手前としてこれが出されているということなんですが、そうすると、素案はいつ発表になって、成案はいつなのか、その日程を教えてください。
川崎計画担当課長
区の素案として発表する、区民の皆さんに広く発表するのは8月中旬の区報をもって発表したいというふうに考えております。当然その前に当委員会には御報告ということを考えておりますが。あと、その成案、成案といいますのは、区議会に御提案をする議案として固めるのは、11月までには固めまして、第4回定例会に御提案を申し上げたいと考えております。
江田委員
前回の委員会のときに、どなたか、さっきから大問題になっている地域センターがどのように変わっていくのか、それをもっとわかる資料を出してほしいと。私の方からは図書館の問題を中心に、これでは全く何を考えているのかわからないということで質問をしました。それで、それらについては、もう少し明確な物の考え方をまとめて示すことになっていたというふうに思うんですが。きょうのこの資料の中では残念ながらそこら辺はまるっきりわかりません。地域センター15がどのようになっていくのか。15の地域センターは管理を地域に委託して、地域の自主管理に任せて、それからあと四つの(仮称)総合公共サービスセンター、これは学校を転用して三つから四つの(仮称)総合公共サービスセンターをつくるということのようですが、その関係が一体どうなっていくのか。それから学校との関係が、じゃあ四つの公共サービスセンターを転用するというふうに言っているけどもどうなっていくのか。そういった関連がまるっきり見えないんですよね。
もちろんそれ以前に、今までどういうことを考えてきているということが我々には一切示されないままに、この特別委員会で、それこそ突如としてこういう形で示されているわけで、そういうものが提案されるに至った資料というのは何もなくて、これだけのものしかないわけだから、質問しようにも、議論しようにも、材料が余りにもないというのが率直なところなんですが、どうしてこういうことになるんですか。なぜもっと資料が出されないんですか。
川崎計画担当課長
まず、地域センターと(仮称)区民活動センターの関係につきましては、現時点では先ほど図示をしてお示しをしたところでございますけれども、それぞれの時期がどうなるかということにつきましては、これは、一つは(仮称)総合公共サービスセンターが学校の統廃合を受けて、それによって生み出される学校を活用するということもございまして、全体のことが決まっていきませんと、その時期というものについては明らかになりませんので、そこまでは現在まだ結論付けが行われていないということで、その時期とか展開についてはお示しし切れておりませんけれども。ただ地域センターについては、15カ所を(仮称)区民活動センターに改めていきますということ。あと、その今後の活動の展開については、先ほど区民生活部長からも改めて補足の説明をしたとおりでございます。
では具体的に今後どういうふうに展開をしていくのかということにつきましては、次回、この検討素材のNO.3という位置付けの資料の段階では、具体的に箇所数ですとか、地域の展開のあり方、これについても、その時点ではお示しをしていきたいというふうに考えております。
江田委員
先の話ばかりが出てくるんですけれども、なぜこういう提案になってきたのかというのがまるっきりわからないんですよね。私自身何度か、基本構想をつくるということに対して区がどういう考えを持っているのかということを本会議等でただしてきました。その際、施設をゼロベースから見直していくんだというのがありますよね。区長の基本的な方針としてこれがあって、まずゼロベースから見直すということが出発点になっていると。いわば、皆さん流の言い方をすれば、身の丈に合ったという言い方になるんだと思うんですが、施設のあり方、職員配置のあり方、そういうものを見直していくということがまず出発点になっていて、それで、では地域センターをどういうふうにしたらいいか、自主管理にしよう、それから職員のいる、今までのような地域センターは15も必要ないから、総合公共サービスセンターという名前でもっと集約しようというようなね。どうも問題が、最初からゼロベースで見直しをして、ゼロベースから見直すためにはどういうふうにしたら施設を減らすことができるか、職員を減らすことができるかというところから発想されているように思えるんですね。ですから、なぜ地域センターを地域の自主管理にするのか、そのことが理にかなうのか、そういうことが質問されても、今までの経過も含めて納得のいく説明が得られない。ある日突然、こういう物の考え方をまとめましたということでいきなり議会に出されてくる。議会は、そういう経過は全然説明を受けていないわけですから、納得がいかないということになるんだと思うんですが、そこら辺は一体どのように考えているんですか。
川崎計画担当課長
今回、基本構想を策定する、これにあわせて10か年計画をつくるということで今作業を進めているわけですけれども、その中で施設配置が重要な問題ということで、まずはその考え方の基本方針案ということで固めて、それは前回の委員会でお示しをしたところでございます。
それで今御質問がありました、地域センターをなぜそのような自主管理に変えていくのかということにつきましては、その背景となる考え方につきましては、「基本構想の構成案」あるいは「施設配置の基本方針案」の中でも述べているところですが、具体的にこの地域センターということについて言えば、(仮称)区民活動センターに転換をして、区民の皆さんの自主運営ということにすることによってその施設運営の自由度が高まるのではないか、そういう期待感を持って自主運営に変えていくと。
一方、現在行っているサービスについても、繰り返しになりますけれども、新たなサービス提供、コンビニですとか、あるいは電子申請などの新たな提供手段もあわせながらサービス提供していきたいというふうに考えて、そういった意味で今回、初めてお示しをしたわけなんですけれども。これが、お示しをして、具体的に--これもまた繰り返しになりますけれども、素案としてまとめていくのは8月という、この間について十分、まだ現時点では不十分な点もあろうかと思いますが、しっかりしたものにしていきたいと考えております。
江田委員
町会や自治会あるいは住区協議会、そういったところに地域センターからは職員を引き揚げて、地域の自主運営にしたいという、そういう構想が区にあるけれども、それに対して皆さんの意見なり考えを聞きたいという、そういう投げかけをしたことはありますか。
川崎計画担当課長
これにつきましては、先ほど室長の方から申し上げましたが、今後、地域でそれぞれ説明に入りたいと。先ほど区報だけかという改めての御質問もありましたけれども、具体的には、例えばPTAでも、個別単位PTAのところまでは説明がなかなか難しいかと思いますけれども、PTA連合会でありますとか町会連合会、そういったところ、あるいは個別の地域については、地域センターなどを通じて、区の考え方については御説明をしていきたいと考えております。
江田委員
そういう説明はしていないということの裏返しの説明だと思うんですが。図書館ですね。これは前回も聞いて、今回、資料が出ている--資料とは言えないですね。文書が出ているんですが、まるっきりわからないんですね。一体これはどういうふうに考えているんですか。
金野教育委員会事務局次長
図書館につきましては現在、教育委員会事務局の方でも、全体の施設のこういった再編の考え方を受けまして、具体的にどういうような配置あるいは機能を持ったらいいかということで検討を進めております。現在の段階では、学校図書館との連携というふうな大きな課題が出ていますので、それについても具体的にどういう形でやるかというようなこと。それから、今の図書館の機能がそれぞれ各館とも横並びといいますか、同一であるというふうなことについても特色付けをしたらどうかと、ここに書いてあるような内容で議論を進めている状況でございます。
図書館について、具体的な配置の考え方ですとかそういうことについては、まだ教育委員会としても論議の途中でございますので、こういった検討素材の出し方になっているというものでございます。
江田委員
これから図書館のあり方というのは社会的には非常に大きな脚光を浴びてきます。まして中野が、これだけ地域の区民の力ということを強調すればするほど、やはりそれぞれの地域にどういう図書館機能が整備をされるかというのは裏腹の関係で重要ですし、それに見合うような整備を中野区としてしていかなければならないという、そういう責任を負っていると思うんですね。
それで、地域図書館を同じようなサービスをする図書館から、もっと特性を持たせた図書館にするという考え方があるようですけれども、地域の人たちは別にそれを求めているわけじゃないんですよね。もっと、やはり近くに図書館というのがなければだめなんだと。まして、人口の年齢層が高くなってきているわけですから、近くに図書館があるということが何よりも重要だというふうに言っているし、それはどこの図書館のあり方の文書を見ても共通しているんですよ。ただ、この図書館はそういう基本的なサービスに加えて、ITの部分では非常に設備が整っているとか、さらに基本的なサービス以外に、この部分はここの図書館が充実しているよということはあり得ても、図書館そのものを目的別に特化していって分けていくという、そういう考え方というのは、図書館の本来の今求められているあり方からいっても私は納得できないし、区民の求めとも違うというふうに思うんですが。どうも現在、教育委員会が考えているのは、地域図書館の統廃合、それから学校図書館を一つの拠点として、今までのような地域図書館のサービスを保障していく必要はなくなってきているというふうに考えているのではないかということが思われてしようがないんですよ。そのことを何度聞いても、まだ検討中だ、検討中だとしか答が返ってこない。これでは審議できないじゃないですか。どういうふうに考えておられますか。
金野教育委員会事務局次長
図書館につきましては、確かに地域図書館という考え方自体を変えて、一定の特定目的に純化してしまうような図書館をつくっていこうということではなくて、地域図書館としての機能を確保しながら、個性や特色をつけていってはどうかというような方向で考えております。
基本的に身近なところで本に接することができる、そこで基本的な読書の場として利用できるということについては地域図書館の機能ですから、それを確保した上で、ただ、どの地域図書館も全く同じ顔というわけではなくて、それぞれが個性のある蔵書の配列を持ってとか、そういった形で考えております。
それから、現在の地域図書館はそんなように考えておりますので、数についても今のままでというように具体的には考えておりませんが、一定の地域図書館の数というものは必要だというように考えて検討しているところです。
江田委員
そういうところになりますと、正直に言って、恐らく相当程度、皆さんのことだから、優秀な皆さんがそろっているわけだから、こういうふうにしていこうというのは恐らく私はあると思うんですよ。だけども、今の段階では議会に考えを示すということはもう少し抑えていようというふうに考えているのではないかと思われてしようがないんですね。そこら辺も私は、区の考え方が示されてこない非常に大きな不信の一つです。
先ほど言いましたように、何度か本会議でも、総括質疑でも基本構想問題を取り上げてきましたが、地域にゼロベースから施設を見直すことによって、地域施設がそれぞれの地域にどれだけあればいいのか、中野区全体でどれだけあればいいのかというのを早い段階で示すということを、審議会に示すということをたしか言っていたはずなんですよ、答弁でね。もし違っていたら訂正していただければと思うんですが。私の記憶では、審議会に示すと。審議会でも議論をしていただくというふうに答弁はなっていたはずなんですが、その点については、審議会では一体どういう議論がされたんですか。
川崎計画担当課長
その本会議の答弁につきましては、後ほど確認の上、お答えをしたいというふうに思っておりますが。その基本構想審議会での審議の過程で、その具体的な配置基準、例えば今話題となっている図書館については、半径何百メートルにという、そのような示し方というのはしておりません。
江田委員
そういう答弁をいただいているはずですので、それは確認していただきたいと思うんですが。
問題は、皆さんは恐らく、例えば学校の問題では、小学校何校、中学校何校と出ましたね。数字だけは出ましたね。もちろんまだ校名は抑えられているんですが。既に皆さんがこれだけのものを文書でまとめておられるわけだから、それぞれの施設がどれだけ減るのか、それによって職員がどれだけ減らすことができるのかということの試算というのはされていると思うんですが、その点についてどうですか。
田辺区長室長
ほかの委員からも、この資料の示し方についていろいろ御質問いただいております。先ほども私がお答えをしておりますように、検討素材ということで何回か、これからも御意見をやりとりしながら、なるべく素案に近いものにつくり上げていこうという手法で、今回、この基本構想の策定に取り組んでいるところです。ですので、私たちに区の方にもう検討してあらあら固まっているんだろうという御質問をいただくんですけれども、現在のところ私どもとしては、考え方について、これでこうした方向でいきたいんだがどうでしょうかという投げかけを議会の方にもさせていただいておりますし、これから区民の方々にも御意見をいただきたい。それをもとにもう少し精度の高いものにしていきたいと。そのやりとりをする中で、中野区として基本構想を策定していこうというふうに考えております。ですので、今御指摘がありましたように、配置の基準であるとか数といったものについては、現段階で、この施設はこの数でといったものについては、区として確たるものを今まだ持ってはおりません。
ただ、配置の検討をしていく中で、お気づきかと思いますが、やはり一番大きく影響があるのが学校でございますので、学校については、先に教育委員会に投げかけをして検討していただいておりまして、数だけではございませんで、配置の考え方、施設配置の基本方針の4枚目にあります配置の考え方を固めまして、それに基づいて校数を出してきているという状況です。それに基づいて、それぞれ施設がどれだけ必要なのかということだけではなくて、施設で展開しなくてもよいサービス、民間でできるサービス、あるいは事業として行えるサービスというようなことに振り分けをしながら数を固めていきたいという段階でございまして、今回のこうした資料の出し方についてはそういう意味で御理解をいただければというふうに思います。
委員長
暫時休憩します。
(午後3時01分)
委員長
委員会を再開させていただきます。
(午後3時24分)
質疑を続行いたします。
江田委員
あと二、三質問させていただきたいと思います。
これ全体を見ますと、施設の機能を変える、あるいは配置を変える、そういったものはたくさんあるんですが、逆に高齢者、障害者の方々の毎日の生活をどのように支えていくのか、そういう福祉施設の関連についてはどのように考えているのかというのが余り見えてこないんですが、これについてはどのような記述になっているのか、具体的な部分も示しながら教えていただきたい。
菅野保健福祉部長
主なものということでございますので、高齢者・障害者施設についてすべてこの中で例示しているということではございません。検討素材NO.2というところの一番下のところに、先ほど御説明したところもありますけれども、学校等の跡地を利用いたしまして、高齢者の小規模多機能サービス拠点でありますとか、グループホーム、グループリビングなどについても……。
〔「どの資料」と呼ぶ者あり〕
菅野保健福祉部長
失礼いたしました。「施設配置の基本方針案」の3枚目でございます。「新たな施設展開について」というところの表がございますけれども、これの一番下に、「学校を新たな地域資産に」というところの一番下に、「新たな保健福祉施設」といたしまして、高齢者小規模多機能サービス拠点、グループホーム・グループリビングなどというふうなことがございます。区といたしましては、今後こうしたものにつきまして、区がみずから整備するということではないと思いますが、民間に土地をお貸しするなりしてこういうものを整備していくということについて検討しているところでございます。
あと、現在進めているさまざまな、例えば江古田の森を初め、施設整備とかそういうものにつきまして、今後長期計画というんですか、新たな10か年計画の中で明らかにしていく予定でございますが、そういうことにつきまして、すべてここの中に書いているということではございませんので、今後また新たに明らかにしていきたいというふうに考えております。
江田委員
基本構想はいろんな性格があろうかと思うんですが、私どもの立場からすれば、基本構想は、少なくとも行政が今回10年間と言っているわけですから、10年間の間に区民の生活をどのように支えていくのかと、そういうことで、今までと違った福祉のあり方ということが当然視野に入ってくるでしょうけれども、同時に最低限これだけはきちっと行政として責任を持っていくと。民間の力を活用するということもその中には当然入ってこようと思うんですが、そういうものが入っていなければ基本構想としての体をなさないというふうに私は思っております。その点は申し上げておきたいと思います。
それで次ですが、実は、前回の第1回目の当委員会が開かれたとき、区がつくったこの検討素材ですね、その大もとになるのは当然これだと思うんですよね、審議会答申。長い時間かけてこれだけのものにまとめたわけですから、その審議会答申が当然たたき台になって、中野区の考え方というのをまとめられてくるというふうに私は思っておりました。この審議会は区民参加でつくられているわけですが、当然ここには区のスタッフが参加をしているわけですから、区の考え方がベースにはきちっと盛り込まれているわけですね。今までのいろんな文書を読ませていただきましたけれども、審議会が開かれるに当たって、区が今どういう課題を抱えているのか、財政問題も含めましてね。繰り返し繰り返しそうした区の現状報告がなされた上で審議会の活動が発足していますし、ワークショップの場合も同じことだったというふうに思うんですね。ですから、この審議会答申が区の皆さんの考えと全くかけ離れた中身で出てきたということではないと思うんですね。
その審議会答申のこの文書が、今回示されている区のこの基本構想の構成案あるいは施設配置の基本方針の中にどのように反映されているのかというのが見えてこないんですね。私は委員会でまず最初にこの答申の中身が報告されて、その答申を区としてはこのように取り組んできたと、このように生かされているという形で出てくるんだと思ったんですが、必ずしもそういうふうにはなっていないように思うんですが、そこら辺の考え方というのは一体どういうふうになっているのかお聞きしておきたいんですが。
川崎計画担当課長
基本構想審議会の審議の経緯については前回、御報告をした答申の附属資料ということで経過が載っております。ここをごらんいただきますと、区としてどのような資料提供をしてきたかということはそこに示してあるわけですけれども、そういった資料、区としての基本的な資料をお示ししながら、これはあくまでも中野区基本構想審議会ということで、審議をしていただいた内容でございます。区の職員も参加をしておりますが、あくまでも幹事ということで、審議をしていただく主体は委員の皆様ということでございます。
その審議結果がどのように反映をされたかということでございますが、前回、御報告しましたとおり、そこで提言をされた内容については、基本的には網羅されているというふうに思いますが、幾つか、例えば「生活都市」という言葉であるとか、あるいは「セルフガバメント」というような言葉、そういったものが今回の構成案の中ではないというようなこと。あるいは10年後の中野の姿ということで、そこで書かれている見出しの立て方が少し変わっているというようなことはありますけれども、総体を見比べていただきますと、内容については盛り込まれているというのが御理解いただけるかと思います。また、それを具体的に示す資料として、前回は基本構想の基本的な考え方ということで横組みの表をお示ししているところでございます。
江田委員
それではこれが、住民参加でつくられたこれが、区がつくった今度の基本構想の構成案あるいは基本方針の中にどれだけ反映しているのかということについて、私は相当な乖離があるというふうに思っております。
改めてもう一度聞きますけれども、先ほど地域センター部長が答弁の中で、先ほど小串委員でしたか、これまでの経過についていろいろ質問があった中で、内部でいろいろ議論したものをこういう形で出してきたという答弁がありましたね。私は、この答申の中身と、それから今回出されている(仮称)区民活動センターあるいは(仮称)総合公共サービスセンターでしたか、そういう構想というのはこの中には入っていない、恐らく部内での構想がそのまま出てきているのではないかと思うんですが、その点はどうですか。
本橋区民生活部長
今回お示ししている施設配置の案のところでの考え方は、基本的には部内、前の地域センター部の中で議論してきたものをベースにしております。基本構想審議会の中では必ずしもその部分、丸々取り入れられてということではございませんでした。むしろ審議会の中では、区民ワークショップの方からも提起された問題でもあるんですけれども、地域セルフガバメントというふうな形で、むしろ今の住区協議会よりももっと一定程度の権限を持った形で地域のことを決定できるような、そういう仕組みをつくっていってはどうだろうかというようなことが、区民ワークショップからも提起されておりました。これに対して審議会の中では、そういうのも一つの今、地方制度調査会の報告の中にも提起されていることではあるんですけれども、一つの背景の中には、合併等による広域化、それによる自治体と住民との距離が少し拡大するという、それの補いという部分が、一つの背景として提起されているものでもあるんですけれども、やはり中野に当てはめて考えると、そこでの地域というものの一定の権限を持ったときの代表性、そこで決めることがどれだけ地域の方々の合意ということで言えるのか、そういう意味での代表性ですとか、また具体的な、そこで決めるべき課題というのはどういうような、本当に地域で、それぞれの地域ということで限定できるのか。かなり事案によって、地域をまたがる事案とか、フレキシブルな形で変わってくるというふうなこともあるのではないか。そういった点で見ると、直ちに地域セルフガバメントというものを制度化するということは難しいかな。それらも含めていろいろな工夫をする必要があるだろうということで、審議会の方ではちょっと幅広になっております。
ただ、全体として見たときに、地域施設がかなりきめ細かくということではあるんですけれども、小規模のがかなりあると。その辺での職員をかなり食っている、施設維持運営ということでコストもかかっている、このあたりは見直しが必要だということが提起されておりました。
そんな中で、ここの中では、これまでの部内での検討なども踏まえながら、地域センター自体の機能の再編ということで、窓口等々の機能を、また区職員によるサービス提供の対応の部分を集約化していく。地域施設としての集会機能等々を含めて、地域に密着した活動の場という部分については、むしろ自主管理というような方向で柔軟性といいますか、地域の需要数によっての運営ができるような、そんな工夫をしてみてはという形でまとめられた。そういった意味では、審議会の方と今回の案とでは少しずれがあるということは事実でございます。
江田委員
誤解のないように言っておきますけども、私は、地域セルフガバメントが可能性があるのかどうか、今の制度との関係とか、議会との関係とか、地域にそういう権限が付与することが可能なのかとか、そういうさまざまな懸念を持っていますから、あれがそのまま提供できるとは私自身も思っていないんですが。しかし、職員も参加してあれだけのものを文書にまとめながら、出てきたものは全然違うものが出てくるという、こういうやり方というのは、これまでの経過からしても、それから審議会との関係からしても私は納得できないということを申し上げておきたいと思うんです。
大分時間をいただいておりますので最後にしたいんですが、実は前回、岩永委員も質問し、私も質問したんですが、「中野のまちの基本理念」の冒頭に出てくる区民憲章の問題です。これについて最後お尋ねしておきたいと思いますが、もともと区民憲章というものは、その性格はどういうものなんですか。
川崎計画担当課長
この区民憲章というのは、自治体で、さまざまなそこの住民のお約束事、そういったものを憲章という文章化をすることによってあらわしていくということで、憲章そのものについての明確な定義というものはございませんけれども、住民相互の約束、そういったものを文章化してあらわしていく。今、全国では約600を超える市で、そういった形で憲章ということで定められているというふうに理解をしております。
江田委員
これが基本構想の中に盛り込まれるということの必然性といいますか、なぜここに盛り込まれなければならないのかというのは、その点についてはどのようなお考えですか。
川崎計画担当課長
この基本構想、中野区の目指す将来像を描いております。そこに向かっていくために、区民がともに進む道を具体的に示していく、それを基本構想の冒頭に掲げていくというものでございます。
江田委員
この基本構想は10か年を一応ターゲットに入れていますよね。そうすると、区民憲章は区民の約束事ですから、私は本来、区民憲章というのはそんな期間限定のものではないだろうと。もっと区民がお互いに理解し合い、協力し合う、そういう共同の目標として書かれているわけですから、そういう意味では期間限定のものではないだろうと。それが、なぜこの基本構想の中に盛り込まれなければならないのかというのがわからないんですが。その点、もう一度。
川崎計画担当課長
基本構想、10年後の具体的な姿を描くということにしておりますけれども、そこにあるからといって、この区民憲章が同じ10年かということでは決してないというふうに考えております。ただ一方、区民憲章といえども、それは永遠不変ということでもない。いろいろな社会状況の変化ですとか、事によって変わっていく。これは絶対不変という意味でも考えてはおりません。
江田委員
私は絶対不変などと言っているわけじゃなくて、区民憲章というものの性格から言って、10年という期間限定のものの中に盛り込むのが妥当なのかどうかということを言っているんですよ。私、区民憲章を定めるということ自体はあってもいいというふうに思うんですが、区長がみずから、10年間をスパンに入れた基本構想というふうに言っているわけですから。ですからそれとの関係で、ここに持ち込んでくることが妥当なのかどうかということを申し上げております。これについてはぜひ検討していただきたい。区民憲章として定めるのであれば、区民憲章は区民憲章としてきちっとしたものに、いろんな自治体持っているわけですから、それ自体を持つということに私は反対するものじゃありませんから、そういうものとして分けて考えたらどうかということを申し上げておきたいと思うんです。
それで問題は、前回も質問いたしましたけれども、5番目「私たちは、自己決定と自己責任によっていきいきとしたまちを形成し」という、ここなんですね。自己決定と自己責任は、前回示された文書の中では何回か出てまいりましたけれども、きょう示された文書の中では余り見つけられなかったんですが、どことどこに出てきていますか。
川崎計画担当課長
まず一つ目は、6ページ、きょうのA3横長の6ページでございます。「地域で支えあい安心して暮らせるまち」のところで、一つ目の丸のところでございます。「地域でしっかりと支える自己決定・自己責任による地域社会が形成されている」ということ。そしてまた次のページ、7ページに行っていただきまして、「地域を基盤に、区民自らまちづくりに取り組むまち」、「中野のまちの将来像」のところでございますが、ここで「自己決定・自己責任を原則とし、区民が主体となって地域のことを考え、地域の経営を実践している」というところに書いてございますが、これにつきましては、前回からその言葉を減らしたとかそういうことはございませんで、置いてある場所は変わっておりません。
江田委員
その冒頭の理念、憲章の中での自己決定・自己責任、これはどのレベルで自己決定・自己責任を言っているのか。それから、6ページの今示された「地域で支えあい安心して暮らせるまち」のところの自己決定・自己責任というのは、だれが自己決定して、だれが自己責任をとっていくのか。7ページの「地域を基盤に、区民自らまちづくりに取り組むまち」というところでの自己決定・自己責任というのは、それぞれ主体はだれなのか教えてください。
川崎計画担当課長
この自己決定・自己責任という、もともとどこから出てきた言葉かというと、これはもとをたどっていけば、地方自治の基本の考え方、この間、国の地方分権推進の検討の中、あるいは地方制度調査会の検討の中でも重ねて出てきている言葉ですけれども、そこで言われていること、また、私どもが考えていることというのは、まさにみずからのことはみずから決め、責任を持って行動をすると。そのときに、では自己というのはだれなのか。自己というと、おのれ自身という、対個人というとらえ方がされがちですけれども、ここで申し上げているのはさまざまなレベル、個人としての自己責任・自己決定もありますでしょうし、またあるいは、一定の地域の団体としての自己決定・自己責任、さらには団体としての、地方自治体としての自己決定・自己責任という、そういった意味で、その事柄に応じて、さまざまな意味での自己決定・自己責任というものがあるかというふうに考えておりますが、基本的には、地域のことについては自分たちで決定をし、そのことについては責任を持って行動するという、そのような考え方です。
江田委員
そういうあいまいなことを聞いているんじゃなくて、その区民憲章の中で言っている自己決定・自己責任というのは、一体だれが自己決定し、自己責任をとるのか。今いろんなことをおっしゃったんですが、地方分権の流れの中でという話ですが、要するに、自治体の独自性とか、そういうことを言って--ここで言っているのはあくまでも区民のことを言っているわけですから、そういうわけじゃないですよね。自治体の独自性とか、自治体の自己決定の問題を言っているわけじゃないですよね。それから、その後で出てくるのも、これは地域の問題を言っているわけで、地域の問題をそれぞれが自己決定し、自己責任を持つというふうに言っているわけだけれども、一体地域の問題をだれが決定して、だれが責任を持つのかという、その決定する範囲とか、責任をとるべき人たちとか、そういうのは一体何を指して言っているんですか。
川崎計画担当課長
まず今、私の説明の中で、自治体のレベルまで話を広げてしまった点については申しわけなかったんですが、ただ、その地方分権、地方自治を考えたとき、やはりそこの原点は一人ひとりの住民ということになるんですけれども、今の御質問について申し上げれば、その範囲というのは、例えば地域でコミュニティーを形成をして、そこであることをしようと決めたならば、それについてはしっかりその構成員がその内容について責任を持って行動する。例えば地域の環境問題について、みんなで話し合いをしてこういうふうにして進みましょうと決めたら、その内容については自分たちで責任を持って取り組んでいく、そういったことだろうというふうに思います。
江田委員
地域の問題に対して、決定をして、それぞれに責任をとらせるというのは、一体どういうシステム、どういうプログラムでやろうとするんですか。そういうことが大体可能ですか。
川崎計画担当課長
その仕組み、システムというのは今現在も地域の中には存在をしているというふうに思っています。
〔「何ですか、具体的に」と呼ぶ者あり〕
川崎計画担当課長
例えば団地の自治会で、皆さんで自分たちのルールを決めて、それをみんなで責任を持って守っていくというようなことがございます。そういったことで、そういった取り組みを地域のさまざまな場面で行っていく。話し合って、例えばだれかに要望するということだけではなくて、やはり自分たちで決めて、それの内容については自分たち、それは個人である場合もあるでしょうし、団体である場合もあるだろうと。そういった意味で申し上げております。
江田委員
今たまたま自治会の話が出ましたけれども、例えば自治会がこの日に清掃しましょうとか、あるいは自治会費は幾らにしましょうとか、こういう行事に取り組みましょうとか、そういうことを相談して決めて、会員同士がお互いに協力し合ってやると、これはありますよね。それはいろんなレベルでそういうことというのは確かにありますよ。そのレベルのことを、こういう基本構想の中に、地域の自己決定・自己責任という形で、地域全体の問題の中に盛り込んでくること自体がどだい無理な話じゃないですか。まして、そういうあいまいなものを区民憲章の中に盛り込んでくるということ自体に私は本当に怒りを覚えますよ。どこからこの話が出てきたのか想像はできますけれども、余りにも現実とかけ離れている。しかも、余りにも区民に対して、区民の自主性とか自発性という問題とはかけ離れた発想だというふうに思うんですよね。
それで、この審議会答申の冒頭は一体どうなっているかというと、「私たちは参画と協働によって中野の自治を発展させます」となっているんですよ。5項目あるうちの4項目は、順番は違うけれども、ほぼ皆さんの書いたのと同じ。一つだけ違うのは、「参加と協働によって」という文章が、皆さんの区がつくった文書の中では「自己決定と自己責任」に変えられているんですよ。なぜこういうことをしたんですか、最後にこれをお聞きしておきたい。
川崎計画担当課長
参加についても、その自治の仕組みの一つ、表現の仕方だというふうに思っておりますが、これは前回の委員会でも御答弁申し上げましたが、区としてはそれをより明確な形、自己決定・自己責任、地域の自立、それぞれの生活の自立という点、またさらにはその自治という広い意味も含めて、自己決定・自己責任という、そういう言葉を使わせていただいているところでございます。
江田委員
最後にしますけれども。「参加と協働」というのは、それはそれぞれの区民の発意に基づいてお互いに努力し合って、協力し合う、そういうものですよね。ですからそういう意味では、私は区民のそういう善意の努力をさらに高めていく言葉としてとてもふさわしい文言だと思いますよ。ただ、「自己責任・自己決定」を区民憲章の中に盛り込んで、それを区民に要求するということは、あなた方は、参加と協働とつながりがあるかのような言い方をしているけれども、全然本質的に違うし、区民に対して求めるものが全然、「参加と協働」と「自己決定・自己責任」では異質なものだということを申し上げておきたいと思います。これはどう皆さんが説明しようとも私は納得できないし、恐らく区民の方々もこの点については厳しい批判が出るだろうということを申し上げておきたいと思います。
以上です。
はっとり委員
先ほどから小さな区役所ということで議論がありました。改めてお聞きしたいと思うんですけれども、地域センター、住区協議会構想がつくられたときに、20年後には中野区では地域センターが本当に区民のものになっていて活動が大きく広がっているんじゃないかというようなことが想定されていたと思うんですけれども、その当時、できた当時に想定されたその状況と現在の状況についてはどのようにとらえていらっしゃるんでしょうか。
本橋区民生活部長
確かに中野の自治の一つの特徴といいましょうか、地域に自治の原点があるという認識で今現在あります構想ができております。また、地域センター構想がつくられ、新しく地域センターをつくっていったときにもそういう認識でありました。ただ、実際に動いていく中で見ていったときに、一つの反省として見ますと、やはりそこで論議されたものが区政にどういうふうな形で反映されるのかということについては、やはりそれぞれの所管の部に対して意見を言い、その所管の部がそれを斟酌しながら政策決定していくというような形、あるいはまた、区の政策決定に当たって区の案を地域に対して問いかける、そういう形でかかわっていた部分がかなりの部分、多かったなと。やはりそこで決定されたことが一定程度具体的な施策につながっていくという点での、具体的な担保というのがちょっと乏しかったというところが一つあろうかと思います。そんなこともあってか、だんだん住区協議会でのいろんなかかわる方々についても固定化し、高齢化してきたということも否めない事実であるというふうに思っております。
また、具体的に地域の中での利害が対立するような事案については、やはり住区協議会という中での論議がなかなかしにくいということもありまして、そういう意味で、切実な地域での課題というものが、実は住区協議会の中ではなかなか議論がしにくかったというふうなこともあろうかと思います。
それらも含めて、これからの参加のあり方、新しい自治ということを考えていったときに、一方で、先ほどからもお話がありますけれども、小さな政府ということがあるんですが、一つは、自分たちが決めた事柄については自分たちで実施していくという、そういう形で持っていけばいろいろな工夫ができるのではないか。区に対して要望するというだけではなくて、みずからがその実施の主体としても対応していくという中ではいろいろな創意工夫も出てくるのではないか、そんなことも考えながら、新しい公的なサービスの担い手、地域の中で町会や自治会もそれぞれ活動されています。また新しいNPOだなんだというふうな形での対応も出てきております。それらも含めていろいろな取り組みの主体、これらもそれぞれに活躍できるような、区としてのパイプを持っていけるような、そんな形に持っていきたいというふうなことがあります。
そういう中で、今回の中では新しい自治といいましょうか、手ごたえのある参加ということで持っていったときに、そこで一つは自立--自治の本当の基本になる部分では自立というところだと議論されております。そういう点では、基本構想の審議会の中でもやはり同じような議論で、小さな政府を実現していくためには、やはりそこでの、一方で地域の課題について自分たちで決めて、自分たちで実施していくというようなそういう工夫が必要だろう。そんなことが背景にありながら、今回の提案になってきているわけですけど。
ただ一方で、ではこの住区協議会にかわる一つの仕組みという点ではどうなのか、そこのところでのいろいろな地域での合意形成の仕組みというものを、一方で自治基本条例とか、そういう中で仕組みづくり、新しい仕組みづくりを工夫してみようというふうな議論もありながら今回の御提案をさせていただいているというものでございます。
はっとり委員
ちょっと私の質問の仕方が悪かったのか、ちょっと聞きたいことをお聞きできなかったんですけれども。地域センターが区民のひろばとしての機能と、それから窓口としての、地域の区長室としての機能ということで、大きく二つあったわけですけれども、その区民のひろばとしての地域センターがどうだったのか、それをどうとらえているのかということをお聞きしたかったんですね。
先ほどから小さな区役所とはどういう意味なんだということの御答弁の中で、やはり財政的な縮小状況の中で職員の削減、それからさまざまな事業のアウトソーシングが行われることだという、そういう意味の御答弁があったと思うんです。私はそれだけではなくて、今、国の地方分権の流れの中で、やはり自治体として、一つの中野区という基礎自治体として、自治体が行政としての機能を、自治をさらに大きく進めていくために住民に分権をしていくということが非常に重要だというふうに思うんですけれども。その辺についてはどのようにお考えでいらっしゃるんでしょうか。
川崎計画担当課長
その点につきましては今、委員がおっしゃったとおり、公共と民間--民間というのは区民の方も含めてということですけれども。その区民の方を含めるといった意味の中には、区民の皆さんのみずからの活動、それが地域社会を豊かにしていくと、そういったところに期待をしつつ、行政としてやるべきことはしっかりやっていって、区民の皆さんの活動を支援していくと。そういった取り組みが必要だろうと思います。
はっとり委員
先ほどからもお話があるんですけれども、区民により豊かな、地域の中でさまざまなニーズが出てきている中では、新たなサービスをつくっていかなければならないし、それをやはり今までの行政だけのやり方ではできないということで、改めて豊かな活動、豊かなサービスを地域で展開していくためには、その区民の力ということがすごく重要になってくるんだろうと思うんです。そうした場合に、先ほど大内委員のお話にもありましたけれども、本当に地域の中で担い手が育っているのかどうかということも含めて、いろんな場での活動、その活動の場で、よく言われるような金太郎あめというような状況というのもあるということも実態だと思うんですね。
そうした中で、いろんな今までの行政の手法というか、やり方、行政のあり方を、これから新しい基本構想をつくって、中野区としてそういうやり方に変えていくんだということの中では、やはり住民の方との十分な話し合い、議論ということがすごく重要になってくるんだろうと思うんです。そこのところについてはどういうふうにお考えになっているんでしょうか。本当に地域展開と言いながら、住民にいろんなことをやってもらわなくちゃならない状況の中で、まだまだそういうところで、本当に人づくりが十分でなかったということも含めて、やはりまだまだ課題は大きいと思うんですけれども、その辺についてはいかがでしょうか。
川崎計画担当課長
そういった地域活動団体の支援ということでは、これまで情報の提供や場の提供、そして機会の提供ということで行ってきていますが、例えば場の提供というのは、これまで話し合いの場を提供しますよというようなことであったわけですけれども、先ほど来お話をしています、例えば(仮称)総合公共サービスセンターの一画を利用して具体的な子育てサービス、あるいは民間の新しく生まれてくるNPOが高齢者のデイサービスを展開するだの、そういったような新たな場と、あわせて機会の提供、こういったものをしっかりしていきたい。あわせて、NPO活動支援センターというようなものも想定をしておりまして、そこでは幅広い情報の提供、お互いの団体と団体が結びついて、またお互いに高め合いながら地域の活動が広まっていく、そんなことも想定をしております。
はっとり委員
地域センターを区民のひろばとしてとらえる中では、これまで新しい時代を想定して、地方自治の本旨に基づいたありようということを考えられてきた、そうした仕組みもつくられてきたにもかかわらず、やはりそれが十分でなかった。そのことから、やはりこれからの時代に本当の意味での区民活動センターとしての地域センターが機能していくような形での充実ということが非常に大事な問題になってくるんだろうと思うんですね。大きな課題だろうと思うんですけれども。地域自治を進めていくための、そうした機能の、今度は区民活動センターという名称になるんでしょうか。そこでの機能を、地域自治を進めていくということの観点に立って進めていく場合に、やはり地域の中での住民との議論ということが非常に、先ほどとのあれで重なってしまうんですけれども、本当に議論をしっかりとしていくということが大事だろうと思うんです。
私なんかもやはり地域の中で町会の方とお話をしているときなんかでも、本当に区が今までの責任をすべて放棄して、みんな住民に押しつけてくるんじゃないかというようなとらえ方をして、これからの区政を今回の基本構想ですとか、10か年計画というものをとらえがちだと思うんですね。そこのところをきちんと、区としてどういうふうにこれからの区政を進めていくのか、区政の担い手、今まで行政ですべて持ってきたものを、こういう形で地域に移行させていくということの議論をやはり十分にしていかないと、区民の方がこれを、基本計画を説明されて、内容を受けとめたときには、やはり受けとめ切れないんじゃないかということを今すごく心配するんですけれども、その辺については、今後についてどういうふうにお考えになっているでしょうか。
田辺区長室長
ほかの委員からの御質問の中でも感じたことなんですけれども、やはり今までの区の姿勢とこれから区が進むべき姿勢というのが、ここで基本構想を示すことによって大きく--基本構想は、区民を入れた審議会で議論していただいたものを踏まえてはいるんですが、区として新しい提案を今回させていただくというふうに考えています。その中では、先ほどからもありましたように、小さな政府の、どうして小さな政府にしていかなければいけないのか、あるいは地域の中での自己決定・自己責任というのはどういうことなのか。それから、民間の活力を活用するといった民間の担い手というのが、どういう場でどういう形で育っていくのかというようなことについて、きちんと説明をしていく必要があるというふうに思っています。
このことを乗り越えなければ、これからの中野区役所もなかなか存続が難しいのではないかという状況に至って、私たちはこういう提案をしているということもありますので、こうしたことについては十分議論をしていきたいというか、提案をして、意見交換もしていきたい。その上で、基本構想を素案までに固めていきたいというふうに、何度も議論を重ねていきたいというふうに思っております。
先ほど大内委員の質疑の中で、それぞれの小学校のPTAには知らせに来ないのかというお話があって、なかなかそこまではという答弁をさせていただいたんですけれども、やはりきちんと区民に情報提供をしていかなければならないというふうに考えております。
はっとり委員
「区」という言葉を使って、「区と区民」というようなことをよく使っているんですけれども、その「区」というのはどういうふうなものとお考えなんでしょうか。
川崎計画担当課長
従来「区」と言っていたときには、行政体、区役所ということで意味することが多かったんですけども、これからは中野区というのは、これはあくまでも区民が主体のもの、区ということで、そういった意味では、この基本構想の中でも、区民と行政とか、あるいは行政と区民団体というようなことで分けておりますけれども、あくまでも我々自治体で働く職員も、区民の皆様のもとに立っているということで、「区」ということを、単に行政体ということではなくて中野区そのものというとらえ方をしていると。
はっとり委員
行政という言葉をどういうふうに使っているのかということも含めて、この中で使われている言葉が非常にあいまいといいますか、どういうふうにでもとられるようなところで使われて、このまま進んでいくということは、やはりちゃんとした議論というのができなくなると思うんです。大事な言葉については定義をはっきりさせる。明確にその言葉をどういうふうに使うのかということをはっきりさせて、議論する際にお互いの認識をきちんと共通にしていくということが非常に大事なんじゃないかなというふうに思います。
「共有する理念」ということで最初に出てきますけれども、こういうところでも、本当に区民にわかりやすい、本当に共感できる言葉とか、フレーズとか、そういうものを使ってやはり示していくということが必要なんだろうというふうに思います。
区民憲章なんですけれども、区案の二つ目の黒丸と四つ目の黒丸が、「一人ひとりの個性を大切にし、みんなの幸せを考えて暮らします」、それから、「誰もが自分の力を発揮し互いのため行動します」というところが、同じような意味というふうにとらえてしまうんですけれども、この点についてはいかがでしょうかということ。先ほどの共感できる言葉やフレーズということとあわせて、済みません、お伺いしたいと思います。
川崎計画担当課長
二つ目と四つ目の黒丸でございます。二つ目については、今申し上げましたように、一人ひとりの個性を大切にはするんですけれども、みんなの幸せ、公共の福祉を考えて暮らしていきますということ。四つ目については、「誰もが自分の力を発揮し」というのは、本文の中にもいろいろ出ております、障害のある方や高齢者の方もさまざまな形で社会参加をして力を発揮していくというようなことが出ておりますが、そういった意味で、だれもが自分の持てる力の中で互いのために行動するという、そういった意味でございます。みんなのためにという意味合いでは少し似ているところがありますけれども、一つ上の方は行動の規範、下の方はみんなのために行動しますということで、確かにおっしゃるとおり似ている感じはあるかなというふうにも思いますので、今後、文章については、そのほか今後またいろいろ御意見もいただくと思いますので、それらも含めて考えていきたいと思います。
はっとり委員
それから、自己決定と自己責任ということも先ほどから議論がありましたけれども、やはりその自己が決定することと責任を持つということをできるように、それをカバーできる体制というものが必要だろうというふうに思います。そういうこともぜひ考えていただきたいと、これは意見として申し上げておきたいというふうに思います。
それからまた別の質問なんですけれども、この基本構想は、区民全体の契約という言葉が使われております。これはどういう意味なのか。だれがだれと契約をするのかということも含めてお尋ねをしたいと思います。
川崎計画担当課長
これは、中野区に住む30万人の区民の方がお互いの約束事としていくということを、「契約」という言葉であらわしたものでございます。
はっとり委員
本来、普通だれもが契約という言葉の意味を考えるというところではちょっとわかりにくいというふうに思うんですけれども。また、この辺も言葉の使い方もぜひ検討をしていただけたらと思います。
済みません、ちょっと戻って申しわけないんですけれども、自己決定と自己責任ということでは、そのこと自体、その認識自体が、区民全体で共有されているという、そういう状況ではないと思うんです。やはりこの検討素材の中にも幾つかその言葉が使われているんですけれども、認識を共有していくために、改めてもう一度、御答弁をいただきたいというふうに思います。どういうふうに使っていくのか。
川崎計画担当課長
ここでいう自己決定・自己責任といいますのは、そこで暮らす人々が自分たちで決定をして、その責任も自分たちが負うという、そういった意味合いです。それについては、先ほど来御質問がありましたように、自分たちでというときが、いろいろなレベルがあろうかと思いますけれども、あくまでも自分たちのことを自分たちで決定をし、そのことについては責任を持って行動すると、そういう意味で自己決定・自己責任ということで表現をしております。
はっとり委員
要望としてお伝えをしたいと思いますけれども、先ほどから申し上げているように、ぜひ素案までの段階で、もう少しわかりやすい言葉を使って素案をつくっていただきたいなということがあります。
それから、きょう想定される取り組み例ということで事業がいろいろと出されてきましたけれども、この中でも、まだ外来語として日本語の中に定着していないような言葉が本当にたくさん使われていると思うんです。こういうことも多分、このまま区民の方々に説明会でお示しをしたらやはり相当反発は来るだろうなというふうに思うんですけれども。そうしたことも含めて、本当に区民が共感できる、わかりやすい言葉での素案づくりに向けてぜひ議論をし、検討をしていただきたいというふうに思います。
高橋委員
時間も押し迫っておりますので、私が感じたことをちょっと伺いたいと思っておりますけれども。それぞれの委員の皆さんが御質問されている中を聞いていまして、私もこの間のいろいろな自分の質問に対して答弁をいただいたときに、すべてはゼロベースから始まりますというようなお答えをいただいておりましたので、ゼロベースから始まって、きちんと区の考えをあらわして、そしていろいろ今まであった過去の基本構想とか流れを整理して、新しいこういう基本構想に移行していくんだろうなと思っていたんですけれども、何かそういうところがきちんとできないままに、時間がないからどんどんこの基本構想の新しいものだけが先行して走っているような気がしてならないんです。
それで、きょうも話を伺っておりましたところ、施設に関しましても学校の統廃合が先にありきみたいな感じなんですけれども、適正配置については、基本構想が立ち上げられる前から検討されてきたことでありますので、そのことを表に出して、基本構想においての施設配置を考えているんだというふうに表に出すと変に誤解を受けるような気がしてならないんです。ですから、基本構想を新しく策定するにおいては、中野の考え方はこうなんです、施設配置はゼロベースから考えましたからこうなりました。それによって、学校においてもこういうふうにするんです。その学校において、新しい空間があいているところはこういうふうに使いたいと思っているんですというような思いを伝えないと、たとえこういうふうに書面に出しても、絶対に区民の皆さんたちには伝わっていかないと私は感じるんですね。
それで、既存の、ずっと長いこと積み重ねてきた地域住民の方たちの協力を得ながら、今まで地域センターだって、住区協議会だって、町会だって、いろいろさまざまに問題があったにしても、それが上手に、皆さんが相まって、今までの区政に対して協力をしてきたわけですよ。だから、今までのことをきちんと区民の人たちに整理をして話をしていかないと、こういうのを立ち上げました、それではお願いしますと言っても、絶対に理解できていないかなというふうに思って、それが心配です。ですから、今まで協力してきてくれた人たちの力が大事なんですと。だから新しい基本構想を立ち上げて、どうか皆さん協力をしてくださいというふうに持っていかないと難しいかなというのをちょっと感じ取ったんですけれども、いかがでしょうか。
田辺区長室長
申しわけありません、誤解を招くような答弁をしたかと思いますが。数について、もう全部できているんだろうというような御質問がありましたので、検討の順序を申し上げて御説明をしたわけでして、そのことを区民の方々に説明するというつもりは毛頭ございません。また、学校ありきというような考えでもございません。
おっしゃるように施設配置、数とか、それから地域割というようなことで考えるのではなく、施設がそれぞれ持ってきたもを、その役割といいますか、果たしてきた機能ということで考えましょうというのがゼロベースでございました。そのときに、地域の区民の方々の状況も踏まえ、地域センターにしても、それからそれ以外のいろんな施設にしても、20年から30年経過しています。その中では区民の状況も変わってきております。人口の構成も変わってきております。そういうことを踏まえましてゼロベースで検討してきた。その中では、地域センターですとか学校を中心にした活動も十分展開をしてきた、それはそれなりに、区としても役割を一定果たしてきて、また区民の方もそれ以上に活動してくださったと思っております。そうした状況を背景に今回見直し作業を進めています。
そのことの御説明がなかなか、きょうも私たち知恵を絞って、学校とそれから地域センター、(仮称)区民活動センターにはちょっと示させていただいたんですけど、まだ不十分な点もあるかと思います。また示せていない、そうした考え方も、図書館ですとか児童館についてもございますので、今回いろいろ議論させていただいた、御質問いただいた点を踏まえまして、NO.3という形で次回お示しをしたいと思いますが、これにつきまして、あさって以降、区民の方に説明していく際には、きょういただいた御意見等も十分踏まえて、わかりやすい御説明をさせていただきたいというふうに思っております。
高橋委員
やはり区民にわかりやすく説明するのも本当に大事なことなんですけれども、期間がないゆえに、そして先ほどもいろんな委員から指摘がありましたように、最近本当に私たちを置き去りに--置き去りにというのは失礼な言い方ですけれども、私たちに何の話もなく進んでしまうことが大変多過ぎるかなというのを感じます。ですから、もっと充実した委員会の中身になるところが、途中でとまっちゃって、そして皆さんが、こういう資料もくださいよとか、こういうことをお尋ねしているんだと言っても、なかなか上手に意思の疎通ができていないということが一つの原因かなと思っているんですよね。それはこの基本構想、江古田の委員会だけでなくして、常任委員会においても、最近特に感じることが多いです。ですから、そういうところからまず、この短い期間ですけれども、すごく配慮していただいて、私たち議員が区民にも説明ができるくらいの思いというか、皆さんの思いが伝わってこない限り、私たちだって外に出て、こうなんですよ、ああなんですよと絶対言えないんですよ。ですから、そういう思いを委員会で伝えてくれるような対応をしてくださらないと、基本構想を立ち上げようと思っても大変難しいかなという思いがあります。ぜひそういうふうにして持っていってもらいたいと思います。
田辺区長室長
今の御意見十分踏まえまして、この特別委員会だけでなく、これからは関連する常任委員会等にも随時御説明もしていかなければなりませんので、十分資料や、それから説明の方法に留意させていただきたいと思います。
藤本委員
ほかの方々が大分議論されているので、ちょっと区長との意見交換会ですかね、説明をされるということで、ちょっとその辺でお尋ねをしたいんですけども。これを持っていかれますよね。区民の方に、やはり基本構想とはなんぞやというところからもう少し丁寧に説明する必要があると思うんですよね。それと今ある基本構想。それで今、新しく基本構想をつくろうとしている。なぜ基本構想をつくろうとしているのかというところのものが、やはり口頭じゃなくて、きちっとした形で資料として提供されてでないと、基本構想って何なのというところが--私たちは、ある程度議論している中ではそれを前提にしながら議論しているけども、区民の方に持っていかれても、基本構想と長期計画、いろんな区が計画を出していますよね。みんなそれがとんざして、凍結してみたいな、また区は同じことをというような部分があると思うんですよ。基本構想とはなんぞやということをまず説明をきちっとする。それから今ある基本構想。それでなぜ今、新しく基本構想をつくり直そうとしているかというようなことをきちっと説明をする。それから、相違が当然出てきているわけですよね。相違がなければつくり直す必要はないわけですから。今ある基本構想と新しい基本構想の相違というのかな、あるいは受け継いでいるものと。どこは受け継いで、どこは変えているかというようなところから説明をしていく必要があるんじゃないか。いきなりこれを持っていっても、結局同じことを繰り返しているというような形でしか受けとめられないんじゃないかと思うんですけども。その辺について、どんなふうにお考えになっていますか。
川崎計画担当課長
先ほど資料の説明で言葉が足りず申しわけございません。区民の皆様に説明するときに、新しい内容としてはこのNO.2ということでございますが、前回の委員会で御報告をしましたこれまでの経緯とスケジュール、あと今、委員がおっしゃった基本構想というものは何であるのか。区の中で計画としてどういうふうに位置づけられているのか、そういった参考となる資料については1枚程度にまとめて区民の方にはお示しをしたいというふうに考えております。
藤本委員
その基本構想とこの10か年計画というのがありますね。当然、前にも長期計画という基本構想に基づいてというのがありますね。その辺のこともつながりをきちっと説明をしていかないと、やはりなかなか理解というか、受けとめてもらうことが難しいんじゃないかなというふうに思います。
それから、先ほど来から質問が出ている中で、やはり結局いろんな構想というか考え方がある。そういうものが議会で議論される前に、やはり人事が先に行われてしまっているという部分にあるわけですね。例えば地域センターで言えば、こういうような形の考え方でというものが示されて、確かにそういう方向に進んでいっていいなというようなものになる前に、もう地域センターの所長さんが3館受け持ちますよというような、人事が先にいっているところに、どうしてなのというのが、さっきの質問の趣旨だと思うんですよ。だって従来は、地域センター、地住構想そのものの中でやってきていたわけでしょう。地域センター構想と住区協議会構想。地域センターがまさに最初の政府であり、地域の区長室という考え方で、そこではどう考えても、3館を一つの所長さんが兼ねるというのは考えられないんですよ。とすると、当然こういうような考え方が出されてきて、議論を踏まえて、確かにもうそういう方向にいってというような形の中で人が動いていかないと、やはり考え方としては、ちょっと行政だけがどんどん走ってしまっているんじゃないかなというような部分が、やはり反省というのかな、していかないと、なかなか議会と行政のギャップというのは埋まっていかないような気がするんですけども。どうなんですか、そこは。
今さら言ってもおそいかもしれないけれども、実際に、やはり地域の人が見る場合は、確かに所長さんいないんですよ、そこにね。前は、例えば地域センターでなくても、児童館も、各児童館の館長を--地域センターの中に職員の人がいて、3館の仕事を兼ねているというような時代がありましたね。でもそれは顔が見えない。やはり児童館に各館長を置いたというような形の中で児童館の活動がかなり--人があって一定程度、児童館の活性化というか、本当に子どもたちが来るようになっているという、そういうようなこともあるわけですよ。だからそこの部分が、そういう方向と違うというか、活動センターなら活動センター、そこのところが逆転というかな、先に行政が走ってしまってこう投げかけられているから、そこのギャップがなかなか埋まっていかないというようなことは、やはりかなり行政としてきちっと受けとめていかないといけないんじゃないかなというふうに思うんですけどね。
田辺区長室長
地域センターを(仮称)区民活動センターとするということで、きょうお示ししたような考え方につきましては、前回の基本構想特別委員会で初めてお示しをしているものです。内部で検討している状況は、区民生活部長の方からも先ほどお話しをさせていただきましたけれども、基本的に区で決めたという方向ではありませんし、ここでもこうした考え方を提案をしていまして、それを区民の方々にこれから、議会等も含めまして御意見をいただくという状況でございます。それと、それから今回4月1日の、今お話しのあったような地域センターの人事配置というのは別の流れだというふうに私たち思ってはいるんですけれども。ただたまたま時期が重なったというようなこともありますし、考え方としては、形として似ているということがありますので非常に誤解を招いたというようなことになっていて、それはきちんと説明をしていかなければいけません。
ただ、地域センターと(仮称)区民活動センターについての考え方については、先ほど来御説明をしておりますように、20年いろいろ活動の場所として提供してきておりますが、かなりいろいろな形で皆さん方、活発に活動もしていただいていますし、それを今度は地域の手にゆだねていくという、そういう状況でもあるだろうと。ただ、地域センターが果たしてきた地域の区長室としての役割ということにつきましては、やはりそれは私どもにとりましても、区にとりましても重要な機能だったというふうに思っておりますので、こうしたことについては、何らか(仮称)区民活動センターの中にも残し、また(仮称)総合サービスセンターの中にも担保をしていく。それ以外にも、各部がどういう形で地域と展開をしていくかというようなことについて十分検討していきたいと思っています。ただ、時期がたまたま重なったということでは、大変誤解を招いた状況についてはきちんと説明をしていきたいと思っております。
藤本委員
行政のスリム化というのは、私はそういう方向というのはしていくべきだろうと思っていますし、そういう形の中で区が取り組んできているいろんな--やはり区民の貴重な税金というか、やはりそれをより有効に生かしていく。例えば学校警備にしても、学校給食にしても、図書館にしても、実際には区の職員ではなく民間に委託をしていく。それによってサービスは低下をしていない、むしろ逆に経費が削減されて、サービスは向上していくという形なら、そういう形のスリム化は当然していくべきだろうと思っていますし、その方向というのはそうだろうと思うんですね。
ただそこのところで、住民にきちっと、こういう形をとってもサービスは低下していかないという部分がきちっと説明し切れないと、地域にお願いしますよといっても、なかなか本当に地域に受けとめるだけの力があるかどうかというのは、やはり地域だってできるかなというのが当然あると思いますよね。そういうものの考え方はいいけども、今までやってきた部分とそことが本当にうまくマッチしてできるかどうかというのはなかなか難しい課題だと思うんですよ。そこのところが、非常に急いだ形で考え方を出されているので、その集会室をというような部分は確かにほかの区でもやっているからそこの部分はできるだろうし、あるいは証明書の発行なんかは、郵便局とかコンビニとか、そうすれば職員がいなくてもという部分は当然ある。だからそういうものを本当にきちっと、そうしても地域住民としてのサービスは低下しない、地域住民とむしろ一緒になってやっていく、自立していくというような部分が十分に発揮できるというようなものが、今の段階ではなかなか見えないんですよね。正直言ってね。どこが担うのか。町会があって、町会が果たして担い切れるのかどうかというのもわからないし、NPOがといっても、NPOが果たしてそこまでできるのか。そうすると民間のということを皆さん方は期待してるわけじゃないわけですよね。当然地域センターは地域でという部分があるとしたら、やはりその辺が本当にきちっと分析されて、十分できますよというところまでいっているのかどうかというのがちょっとわからないんですね。どういう判断しているかというのがね。その辺はどうなんですか。本当に十分対応できるというふうにお考えになっているのかどうか。
川崎計画担当課長
私も地域センターの所長を4年やっておりました。そこで地域の皆さんの活動状況をさまざま見させていただきまして、御協力をいただいてきました。そういった経験を振り返り、また今現在の市民活動とか区民の活動を見ていきますと、それにこたえていただけるところもあるでしょうし、また、委員が御懸念、御心配されているような、本当にそれが15の地域全部そろってさあできるのかというところについては、今この段階で、間違いなくいつの時点でできますというところまでは申し上げることができませんけれども、十分そういう力は地域にあるだろうと。ただ、それをしっかり確認をした上で計画ということで固めていく必要があるだろうというふうに考えております。
やながわ委員
いろいろ皆様方の意見を聞いて、一番感じることを何点か伺いたいなと思います。
この基本構想に盛り込むべき内容についてということの中で、序論の中に、「生活都市なかの 住むまちから生きるまちへ」という、このページからずっと始まっているんですが。ここを読んでいくと、うんなるほどなという、納得するところもあるんですが。これを踏まえて、今回のこのきょう出してくれたA3のプリントなんですけれども、大分違うのかなというふうに感ずるんですね。
新たな基本構想ですので、これから中野は何をしたいのか、どういう方向に持っていきたいのかという、そういう発信するべきものが大変弱いんじゃないかなというふうに感じます。言葉の面で、さっきはっとり委員も、これから考えていった方がいいんじゃないかというふうにおっしゃっていましたけど、私も十分それは必要だろうと。「中野のまちの将来像」ということで「多彩なまちの魅力と支えあう区民の力」、こういうふうに言っても何のこっちゃって、何って、何が多彩なのというね、全然イメージがわかないし、そして抽象的な言葉、本当に21世紀のこの時代にそぐわないなというふうに思うのですよ。こういうことからして、今回の基本構想をどういうふうに区を持っていきたいのという素朴な、やはり区民から疑問が出てくると思うんですね。いろんなことが書いてありますよ。中野はこの小さい面積に30万人口いると。もう環境も何も、小さなこの土地で右往左往しながら我々が生きている。しかしこの町が、本当にこの狭いところで、人々が活気ある生活、あるいは元気な生活ができるようになったら、私はむしろ中野から東京へ、東京から世界へと発信していかれるだけの力は持てると思うの。また、そういう方向に持っていこうよという熱い思いが伝わってこないなというのを感じるのね。
やはりそれだけの要素があって、これからも、この序論をずっと読んでいくと、そういう方向になり得るし、またなっていかなければいけないというふうに書いてあるわけですよ。だけど、このA3の内容を見ると、そうじゃなくて、何か先細りになるような感じすら思わせちゃう。もう少し元気のあるね。例えばこの「多彩なまちの魅力と支えあう区民の力」なんて言われたってピンともこない。むしろそういう中野という地域性を考えたら、中野は東京のへそなんですよね。東京のへそと言われている中野のこの地の利や、そういう懐の大きさをいよいよ世界にというぐらいな思いになって、まずこの辺を。中野のまちの将来像を語るにした方がいいんじゃないかなと思うんだけど。こういうのって、考える余地というのはまだまだおありでしょうか。
川崎計画担当課長
はい。まず中野の目指す道ということでは、基本理念のところで記してあるんですけれども、問題はその表現の仕方ということだろうと思います。たしか基本構想のいただいた答申については、1行1行丹念に練り上げられた文章。それに対しまして、今回示しています構成案というのは、そこに書かれているエッセンスを箇条書きにしているということで、なかなか表現が十分行き届いていないという点があろうかと思います。そういった意味では、素案にしていく過程で、十分その内容について--内容がまず内容あるものであることが第一だろうと思いますが、その上で、それを十分区民の皆さんに訴えられる、そのような文章表現について工夫をしていきたいと思います。
やながわ委員
わかりやすさというのはキーワードですから。やはり区民が見て、ああそうなんだ、だから基本構想を変えるんだというような、まずそうですね、目も心も飛びつくような、そういう表現をちょっと工夫した方がいいんじゃないかと。これは要望しておきます。
それから、まちづくりの方向へという、住宅都市から生活都市ということでうたっていますよね。この辺なんかも大きなポイントになっているんじゃないかなと思うんです。この中で、「環境の中野という付加価値を生活都市への転換の戦略機軸とすべきである」と、こういうふうに書いてあります。環境モデル都市なかのということが書いてあるんですけれども、その割りにはここの中で、「一人ひとりが環境に配慮し、快適な暮らしの文化をともに育てるまち」ってずっと書いてあるのに、想定される取り組みも古紙の集団回収とか、容器包装、プラスチックの回収だとか、こんな程度なのかという、違うんじゃないのという、環境に配慮する区民生活が根付くまちってね、だれも根付かないよね、こういう表現とこういう内容じゃ。これが戦略の機軸だとするならば、やはり「持続可能な」というふうに言っているんだから、環境、憲法でももしかしたら環境権が付加されるかもしれませんし、わかりません。だけど、これから持続可能なといったら環境も大きな大きな柱になる。その柱になる、新たな基本構想を今変える大きな目的はここじゃないのって、私なんかはそう思うんですが。余りにも希薄じゃないかなと感じるんですが、どう思いますか。
川崎計画担当課長
今、委員が引用された部分とこのA3の部分ということが、確かにインパクトという点では違いがあるかと思います。そういった意味で今、委員が御指摘になったような形、本当に「持続可能」というのは何も経済的に持続可能ということだけではなくて、環境の面でもさまざまな面で将来に向かって持続可能ということでありますので、その大事な柱である環境問題については十分書き込みをしていきたいというふうに考えます。
やながわ委員
もう1点だけちょっとお話しさせていただきます。今、環境問題もそうなんですが、もう1点、やはり新たな基本構想の柱の中で、平和への創出、こういった意味で本当に物--「物より心へ」というふうにうたっていますね、ここにも。その心というのは何かといったら、やはり区民が取り組まなきゃならない、やはり活動もしなきゃいけないところでの新たな平和の創出という、そういう方向性が全く取り入れられていない。資料室で展示したり、何か催しをやったり、これがこの平和の創出では--それも大事な分野かもしれませんが。本当に区民一人ひとりが人を大切にする、他者と共有していくというような、そういった少し哲学性のある、この平和に関しては、新たな平和を創出していくべきものをちゃんと明示しないと。これで、今変えていくこの大きな柱にはなり得ないんじゃないかと思うのね。そういう意味では、全くここには触れられていませんので、こういう大事な、本当にどうやってそういうものを創出していくか、それは芸術であり、文化でありと、いろいろあるんですが。そういう取り組みの姿勢が余りにも希薄だというふうに感じますが、この点。ちょっと芸術・文化のプログラムの策定等々が盛り込まれていますけれど、違う視点での新たな平和への創出なんていう点をどうお考えになっておりますでしょうか。
川崎計画担当課長
平和への取り組みというのは、いつの時代にも変わらず大切な中身であると。それは地域での地道な日々での草の根からの取り組み、また、世界へ発信する取り組みという、さまざまなレベルでの取り組みがあろうかと思います。憲章の中では「平和な世界を築く」という言葉で表現をしてありますが、その将来像の中で、今言ったような、各レベルでの平和の取り組みについてどのように書き込めるのかについては今後検討していきたいと思います。
やながわ委員
時間がないので、もうやめますけれども。そういう基本的な人権云々という、憲章にも一番最初に載せる以上は、今度、具体的なみんながわかる、理解できやすい、なるほどなという、そういう方向に持っていくのが基本構想だと思うので、少しそういった観点を真剣に考えていただければと思っています。
それと、これは感じた点なんですが、理事者の皆様の答弁を聞くとかなり齟齬があるなというふうに感ずる点も多々あります。やはりこういった中野が、新たな10か年計画にせよ、町の中ではもう統廃合のことで頭がいっぱいな人たちもいます。そういうことも踏まえて、やはり理事者の人たちが、本当に中野をこうしていくんだという、そういう熱い思いが、やはりだれに会っても、聞いても伝わってくるような、そういう姿勢を持っていただきたいなというふうに思うんですね。それが、何か変わるんだなというぐらい、他人事であるような姿勢をうかがえるところがあります。これは、事務作業じゃありませんので、それこそ区側が考えなきゃならない、この熱い思いを、それがあって中野の基本構想が区民の生活に息づいてくるんだという、こういう姿勢を皆さんみずからの姿勢で示していただきたいと思うんですが、その辺、御決意を。
田辺区長室長
重要なアドバイスだというふうに受けとめております。私どもも、決してその事務作業の上でやっているんではありませんで、先ほどから申し上げておりますように、中野をこれから変えていく、これを示していかなければ、中野の未来はないというふうな思いでおります。検討のレベルで、それぞれの立場で御答弁させていただいておりますが、思いは全理事者一緒でございますので、そうしたことを、議会だけでなく、区民の方々にも十分理解していただくよう努力していきたいと思います。
酒井委員
対話集会についてちょっとお聞かせいただきたいんですが。私も一定で、対話集会の意義と周知のやり方をちょっと質問させていただいたんですが。今回この基本構想、「新しい中野をつくる10か年計画」ということで、20日から5日間、区民と区長の意見交換会されますが、基本構想は30万区民の全体の共通目標であり、区民全体の契約というふうに書いているのであれば、たくさんの方に来ていただいて、たくさんの方の意見交換をする必要があると思うんですが、これの周知は、今回の5日間のやり方というのは区報だけだったんでしょうか。ちょっともう一度お聞かせさせていただきたいんですが。
川崎計画担当課長
区報でお知らせをして、ほか、チラシを各施設で配布したこと。それとあと、インターネット上の区のホームページ、さらには基本構想のメールマガジンというのを発行しております。この受信をされている方も含めてお知らせをしているところであります。
酒井委員
ちょっと私も先日、区長と区民の対話集会に参加させていただいたんですが、皆さん非常に熱心に中野区政のことを考えられて、議論されていたんですが、いつも同じ方が来られているような感は否めないと思いました。それで私も地方から中野の方に来まして、まして中野は非常に人口が入れかわるのが激しいですよね。そういった場合なかなか区政の方には参加することができないと思うんですよ。いつもの区報、もしくはホームページだけではなく、ほかの方法もあると思うんですよ。例えば鷺宮でやるのなら、鷺宮の近くを車で--できるのかどうかわかりませんが。「きょうやりますよ」と車で回ったりもできると思いますし。やはりただ区長と区民の意見交換会を開いたらいいわ、内容はもちろん大事だと思いますが、とりあえず開いてというのではなく、その前の姿勢で、よりたくさんの方に来ていただくという考えがないと、私はやっても意味がないと思うんですよ。全体の契約というふうに言うのであれば、やはり多くの方に来ていただくという考えで、もうちょっと広報活動を考えていただきたいなと思うんですが、どうでしょうか。
鈴木政策計画担当課長
対話集会のPRに関しての御質問というふうなことで私の方からお答えさせていただきます。基本的には、区報だとかホームページ、それから地域センターを会場にする場合は、そこの「地域ニュース」、そういったものも活用させていただきながらPRをしております。ただ、今委員の御指摘のとおり、宣伝カーというような形まではなかなか至らないというところです。ただ、役所を会場にする場合などは、1週間ぐらい前から入口のところに立て看板をつけるというようなこともございまして、それは地域センターでやるときも御協力をいただいているというふうなところです。なかなかいろいろ工夫をしなくてはいけないなというふうに思っておりますので、やっているときに次のお知らせをするとか、多様な方法で今後も多くの方にこのメッセージが伝わるような、アナウンスできるような方法を工夫してまいりたいというふうには思ってございます。
酒井委員
基本構想ですね、「新しい中野をつくる10か年計画」、非常に大事なものだと思いますので、まずもって皆さんに本当に来ていただくと。これは対話集会だけの話になるかもわかりませんが。ぎょうさんの人に周知して、皆さんの意見を聞くという姿勢が私は絶対に大事だと思うんですよ。ですからもう一度、これは近くに迫っておりますが、こういった周知の方法、もしくはもとの姿勢というんでしょうかね、ちょっと言葉の言い方が悪くて申しわけないんですが、より考えていただきたいと思います。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告は終了いたします。
その他、所管事項の報告は理事者の方、ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
ないようですね。
それでは、以上で所管事項の報告を終了いたします。
次に、その他に入りますが、各委員、理事者から何か発言はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、次回委員会について協議したいので、委員会を暫時休憩いたします。
(午後4時53分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後4時56分)
休憩中に御協議いただきましたように、次回の委員会は6月11日、午後1時から第2回定例会中に第2委員会室で開会したいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ございませんので、そのように決定をさせていただきます。
以上で本日予定していた日程はすべて終了いたしますが、各委員から特に発言はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の基本構想調査・江古田の森整備特別委員会を散会します。
(午後4時56分)