平成16年06月04日中野区議会本会議(第2回定例会)
平成16年第2回定例会本会議第3日(6月4日)
平成16年(2004年)6月4日、中野区議会議事堂において開会された。
1.出席議員(42名)
1番 いでい 良 輔 |
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2番 伊 東 しんじ |
3番 佐 野 れいじ |
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4番 北 原 奉 昭 |
5番 久 保 り か |
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6番 酒 井 たくや |
7番 奥 田 けんじ |
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8番 近 藤 さえ子 |
9番 小 堤 勇 |
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10番 大 内 しんご |
11番 伊 藤 正 信 |
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12番 きたごう 秀 文
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13番 吉 原 宏 |
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14番 高 倉 良 生 |
15番 やながわ 妙 子 |
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16番 平 島 好 人 |
17番 むとう 有 子 |
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18番 はっとり 幸 子 |
19番 長 沢 和 彦 |
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20番 か せ 次 郎 |
21番 山 崎 芳 夫 |
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22番 小 串 まさのり |
23番 高 橋 ちあき |
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24番 市 川 みのる |
25番 岡 本 いさお |
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26番 こしみず 敏 明 |
27番 飯 島 きんいち |
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28番 佐 伯 利 昭 |
29番 佐 藤 ひろ子 |
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30番 来 住 和 行 |
31番 岩 永 しほ子 |
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32番 若 林 ふくぞう |
33番 篠 国 昭 |
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34番 伊 藤 岩 男 |
35番 斉 藤 金 造 |
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36番 大 泉 正 勝 |
37番 斉 藤 高 輝 |
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38番 江 口 済三郎 |
39番 藤 本 やすたみ |
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40番 昆 まさ子 |
41番 江 田 とおる |
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42番 池 田 一 雄 |
1.欠席議員
な し
1.出席説明員
中野区長 |
田中 大輔 |
助役 |
内田 司郎 |
収入役 |
山岸 隆一 |
教育長 |
沼口 昌弘 |
区長室長 |
田辺 裕子 |
まちづくり調整担当部長 |
那須井 幸一 |
総務部長 |
石神 正義 |
区民生活部長 |
本橋 一夫 |
子ども家庭部長 |
柳澤 一平 |
保健福祉部長 |
菅野 泰一 |
保健所長 |
清水裕幸 |
都市整備部長 |
石井正行 |
教育委員会事務局次長 |
金野 晃 |
総務担当参事 |
橋本 美文 |
政策計画担当課長 |
鈴木 由美子 |
本会の書記は下記のとおりである。
事務局長 |
正木 洋介 |
事務局次長 |
飯塚 太郎 |
議事調査担当係長 |
大谷 良二 |
書 記 |
黒田 佳代子 |
書 記 |
巣山 和孝 |
書 記 |
永田 純一 |
書 記 |
荒井 勉 |
書 記 |
廣地 毅 |
書 記 |
西田 健 |
書 記 |
岩浅 英樹 |
書 記 |
鳥居 誠 |
書 記 |
杉本 兼太郎 |
書 記 |
松本 桂治 |
書 記 |
吉田 哲郎 |
議事日程(平成16年(2004年)6月4日午後1時開議)
日程第1 第34号議案 中野区基本構想審議会条例を廃止する条例
第35号議案 中野区事務手数料条例の一部を改正する条例
第36号議案 中野区防災会議条例の一部を改正する条例
第37号議案 中野区特別区税条例の一部を改正する条例
第38号議案 清掃車の買入れについて
第39号議案 パーソナルコンピュータ等の買入れについて
第43号議案 専決処分の承認について
日程第2 第40号議案 中野区印鑑条例の一部を改正する条例
第41号議案 中野区産業まちづくり調査会条例を廃止する条例
日程第3 第42号議案 中野区立知的障害者更生施設条例の一部を改正する条例
日程第4 議会の委任に基づく専決処分について
日程第5 議員派遣について
午後1時31分開議
○議長(山崎芳夫) 定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。
昨日の会議に引き続き一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 伊 藤 正 信
1 今後の保育行政について
2 清掃事業について
3 電柱の地中化について
4 その他
○議長(山崎芳夫) 最初に、伊藤正信議員。
〔伊藤正信議員登壇〕
○11番(伊藤正信) 平成16年第2回定例会に当たり、自由民主党・民社クラブの立場から一般質問をさせていただきます。
質問をさせていただく前に、昨日、中野区内で大きな事故が発生いたしました。午後3時40分ごろ、ちょうど本会議最中でございますけれども、中野二丁目大久保通り沿いにある自動車修理会社の屋上駐車場から、ワゴン車がフェンスを突き破って、約10メートル下の路上に転落いたしました。この事故で落下したコンクリート片の一部が、近くを自転車で通行していた桃園第三小学校の男児に当たり、男児は頭蓋骨骨折、脳挫傷など全治1か月の重症を負いました。また、ワゴン車を運転していた男性、66歳の方も、車ごと落ち、右手を骨折いたしました。事故に遭われた方、そして御家族の方々に心からお見舞いを申し上げたいと思います。
事故当時は交通量が少なかったため、これ以上の被害がありませんでしたが、もし万が一、時間帯によって交通量の多い時間であれば、大惨事になりかねない事故だと思っております。このような事故が今後起こらぬようお祈りを申し上げたいと思います。
それでは、質問に入ります。通告順でいきますと、1番からになるんですけれども、まず、最初にその他の質問から入らせていただきます。その他の質問で、区長の区政運営について伺います。
昨日も斉藤高輝議員から「トップリーダーに求められる資質について」の質問がございました。私も若干重なるところもありますけれども、御理解いただきたいと思います。
この2003年中野区職員アンケート調査結果報告書、これを私も見させていただいて、「田中区長の区政運営を評価いたしますか」の問いに、「評価する」はわずか5%、「評価しない」が53%、「どちらとも言えない」が31%と、区政運営のパートナーシップが成立できない数字であるとも言われております。また、田中区長が取り組んでいる改革についても、「区民との直接対話の推進で評価する」が27.5%と最も高かったが、「事業部制や組織のフラット化」と「財政再建築」については5%未満の評価で、半数を超える職員が「問題がある」という積極的否定の回答を選択したとも言われております。田中区長にとっては大変厳しい調査結果が出されたと思います。区長はこの調査結果をどのように受けとめているのですか、お伺いをいたします。
区長は区民に対して、いろいろなパフォーマンスを駆使して区政の実情を明らかにしていこうという努力は評価いたしますが、その負担を職員に求め過ぎることはいかがかと思います。このたび目標シートというものを職員に課し、職員自身の目標を明らかにし、その達成度を評価に加えようとしている。その達成度によっては昇給の時期が変わるなど、職員の処遇にかかわることが決定されるようです。区長は、職員全員に対してその目標シートを課すというが、区長自身がその目標シートを書くとするならばどのように書くのか、具体的に示してはいかがでしょうか。また、その内容を公開してはどうでしょうか。管理職職員がその評価をするというが、逆に職員から管理職や直属の上司あるいは区長を逆評価する機会を設けてみてはいかがでしょうか、お伺いをいたします。
今回多くの同僚議員からも質問がありました。国民健康保険事業特別会計で約3億7,000万余の歳入不足の問題ですが、これは適切な補正予算を区長が行わなかったためと私は考えております。民間の上場企業の感覚からすると、株主である区民に対する背信行為であると思いますが、区長はどのように考えているのでしょうか。どのように責任をとる考えなのか、また、関係する職員の処分はいかなるものなのか、区長の考えをお聞きします。
予算編成のミスは、他の特別会計、老人保健医療事業特別会計や介護保険事業特別会計にもあるのではないかと疑問を持たないわけにはいきません。他の特別会計の決算は大丈夫なのでしょうか。実情を説明いただきたいと思います。
田中区長が就任後、この2年間で今までになかったような事件が多発していると思います。区長がいろいろな提案を職員に行い、その提案に対し職員が応えようとします。しかし、負担に思い、そのため本来業務に対する集中力をなくし、さまざまな事件につながっているように思いますが、区長はどのように分析をしているのでしょうか。また、責任は誰にあると思いますか、伺います。
区長は就任以来、職員の声を聞く姿勢を強く打ち出し、職員参加の手法に力を入れると、当時申しておりましたが、現在はどうでしょうか。区長と職員との間で信頼性が保たれていると思いますか、伺います。さらに、職員の規模を2,000人と公言しているその理由と根拠について、具体的に示していただきたいと思います。
区長は、改革について発言する際に、基本構想と10か年計画を策定するときに明らかにするといった発言をされています。区長自身、中野区の将来像はどうあるべきか、まちづくりと区の施設配置を含めて、考えをお聞かせください。
以上でこの質問の項は終わります。
次に、今後の保育行政についてお伺いをいたします。
平成15年3月、少子化対策推進関係閣僚会議において、政府における次世代育成支援に関する当面の方針が取りまとめられました。あわせて、地方公共団体及び企業における計画的な取り組みを推進するため次世代育成支援対策推進法、及び地域における子育て支援の強化を図るため児童福祉法の一部を改正する法律についても、同年4月に成立したことは既に御承知のとおりだと思います。
現在、区ではこれを受けて、次世代育成支援地域行動計画を策定中のことと思います。また、中野区基本構想や10か年計画についても、子育てのしやすい中野のまちを将来像としながら、策定準備に余念がないことと思います。
さて、改めて申し上げるまでもなく、少子化の進行がさまざまな形で社会に与える影響が指摘されております。平成14年度の特殊合計出生率は、国が1.32、都が1.02に対し、中野は0.77という低さであります。この要因には、非婚化や晩婚化傾向の進行のほか、結婚しても子どもが欲しくないという夫婦の増加など、時代の流れによるさまざまな価値観の変化があり、なかなか歯止めをかけることは困難だと思います。
しかし、一方でこれを放置していくわけにはまいりません。既に指摘されているように、少子化に伴う人口減によって、国内市場の縮小や労働力人口の減少がもたらす経済成長率の低下という深刻な問題が横たわっております。また、子どもが少なくなることにより高齢者の割合を高め、社会保障制度についても働く世代の負担を増大させることになります。
一方、社会的な影響としては、子ども同士の交流の機会の減少などにより、子どもの健全な発達への影響が懸念されています。人間関係を築けない子どもたちがつくる未来は、どういう社会になっていくのか、心配になってくるのは私だけではないと思います。それにはまず、だれもが安心して産み育てられるまちをつくっていかなければなりません。
そこで、中野区としても積極的に子ども施策に取り組んでいかなければならないと思います。子育てしているすべての家庭のための施策、次世代をはぐくむ親となるための施策など、あらゆる対象に目を向け、知恵を絞って、積極的に計画化していただくよう、この場で私は強く要望いたしておきたいと思います。
ところで、区では、保育サービス充実のため、区立保育園の民営化を進めてきました。既に平成15年度にはとちの木保育園、野方さくら保育園、16年度は中野みなみ保育園が私立保育園として運営を開始し、産休明け保育や2時間の延長保育といったサービス拡充が図られています。このほか、指定管理者制度を活用して、宮園、宮の台保育園の保育サービスの充実を図るとともに、職員の再配置によって、区立保育園の延長保育実施園を一気に9園から15園に大幅にふやす努力もされてまいりました。また、17年度の民営化については、大和北保育園とあけぼの保育園の2園が既に決まっております。この引き継ぎのための準備が始まっているとのことです。こうした民間活力の活用によって、効率的、効果的な行政運営に努め、保育サービスの向上を図り、区民ニーズに迅速にこたえようとしています。区の姿勢については大いに評価するものであります。これら一連の区の取り組みは、さきに述べた地域行動計画の内容を先取りしたものと受けとめています。
そこで、幾つかお尋ねいたします。第1点目は、地域行動計画の策定に当たって、昨年度、子育て支援に関して幅広いニーズの調査を行ったと聞いていますが、調査の結果、保育サービスに関して区民要望の高かった内容にはどのようなものがあり、これを区はどのように実現していこうとお考えなのでしょうか、お伺いいたします。
2点目は、待機児との関係で、認可保育園の総量をふやすのか、それとも他の手法を考えているのか、どういう見通しを持っているのでしょうか、伺います。
3点目は、これまで民営化あるいは指定管理者制度による公設民営を進めていますが、18年度以降も民営化を進めるお考えなのかどうか。もし進めるとしたら、それは民設民営なのか、それとも公設民営なのか、あるいはその両方なのか、方針をお聞かせください。
4点目は、認証保育所の活用については、今後どのように考えているのか、お伺いをいたします。
以上4点について、お答えください。
次に、清掃事業について伺います。
清掃事業をめぐっては、昨年の7月の区長会で、特別区における一般廃棄物の中間処理について3項目の方針が出され、私も昨年の第3回定例会でこれについて一般質問をさせていただきました。またその後、11月には区長会は、特別区における安定的な中間処理のあり方についての方針を確認されています。その中で各区の自主・自立、23区の協調・連携を基本的な考えとし、さらに中間処理は効率的、効果的なものであること、工場運営のアウトソーシングを推進していくこと、中間処理のあり方については不燃、粗大ごみ、し尿も検討対象とすること、中間処理にかかわる区間のアンバランスの是正を検討することを基本原則とする確認を行っております。
清掃事業の移管を受けて4年が経過し、清掃事業の現状を踏まえて検討した結果、中間処理は平成18年度以降も当分の間、清掃一部事務組合による共同処理によることとなりました。そうした中でこれからの23区の清掃事業の方向がなかなか見えにくくなっております。
そこでお尋ねをいたします。清掃事業をめぐるさまざまな課題について、23区の助役会などで検討されていることですが、検討状況と、いつまでに結論を出すのか、お答えをください。
平成18年度には清掃事業に従事する職員の身分が、都から区への移管をされることになっています。これによって平成12年に行われた清掃事業の区への移管は完成するとも言われておりますが、清掃事業に従事する職員の身分切りかえ問題はどのようになっているのでしょうか。「労使交渉が本格化」と都政新報にも出ていましたが、いつごろまでに結論を出すつもりなのか、あわせてお答えをください。
次に、集団回収についてお聞きします。新聞報道による情報ですが、荒川区では資源ごみのリサイクルを住民による集団回収に移行するため、希望する地域で区による行政回収を停止するモデル事業を行っているとのことです。モデル事業では、町会の集団回収で資源ごみを統一して集めるとのことです。集団回収は今、地域のコミュニティが衰退していると言われている中で、近隣の人々の協働の取り組みとして、リサイクル意識を高めるとともに、地域の人々の結びつきを強化し、地域づくりにも貢献するのではないかと思います。現在、中野区の町会連合会も資源ごみの新集団回収制度をスタートさせ、特に回収回数をふやすなどして、古紙の行政回収は廃止に持っていきたいとのことのようです。一部には、行政回収はもうなくなるのですかという声も聞かれたりします。
そこでお尋ねいたします。区はこの町会連合会の集団回収への取り組みについて、どのような認識を持っているのか、行政回収はいつ廃止するのか、伺います。
次に、家庭ごみの有料化についてお聞きします。最近の報道によりますと、環境省では、一向に減らない家庭ごみ対策として、自治体によるごみ処理について、全面的に有料化を目指す方針を固め、市町村に導入を促すことを考えているとのことです。多摩地域では、最終処分場の逼迫が背景にあるようですが、家庭ごみの有料化の方向が市長会で確認され、既に幾つかの市が実施しています。有料化はごみ減量の動機づけにもなりますし、また家庭によって排出量が異なりますから、費用負担の公平化も図れると言われております。課題も多くあろうかと思いますが、この問題に関する検討状況はどうなっているのでしょうか、お答えください。
この項の質問は以上で終わります。
次に、電柱の地中化について伺います。
質問項目では「電柱の地中化」と記載しておりますけれども、今は「電線類の地中化」と言うそうです。初日の一般質問でも岡本議員がなされておりましたけれども、電柱や電線類がなくなると、道路の見通しがよくなり、信号機や道路標識が見やすくなるなど、交通の安全性が向上します。また、歩道が広く使えるため、歩行者はもちろん、ベビーカーや車いすを利用する人にも安全で利用しやすい、バリアフリー化の歩行空間が形成され、安全で快適な通行空間が確保されます。地上に張りめぐらされた電線類が道路の下におさめられるため、美しい町並みが形成され、都市の景観を向上します。台風や地震といった災害時に電柱が倒れたり、電線類が垂れ下がるといった危険がなくなり、都市の災害を防止します。今後ますます発達していく情報化社会に、情報通信ネットワークは広がる一方です。電線類を地中化することにより、地震などの災害が起きたときの被害を軽減することができ、情報通信ネットワークの信頼性を向上します。
我が日本の都市に比べ、欧米の都市の町並みが美しい。その要因の一つに、立ち並ぶ電柱と空を横切る電線類がないことが挙げられます。ロンドンやパリでは100%、ベルリンやハンブルクもほぼ100%、ニューヨークでは72%、無電柱化を達成しております。それに比べ日本では、東京23区の場合わずか5.2%と、大きく立ちおくれております。特に身近な生活道路での無電柱化が低く、電線類地中化は安全で快適な都市空間を形成するために必要な道路施策であり、積極的に進めていかなければならないと思います。
日本の各都市における幹線道路、いわゆる一般国道、都道府県道ですけれども。非幹線道路、これは区市町村道路。この幹線道路と非幹線道路別の無電柱化率--市街化区域などにおける電柱のない道路の割合といいます--2003年3月末の国土交通省調べの状況を見ましても、千代田区では、幹線道路は94.7%、非幹線道路は23.6%。中央区では、幹線道路は69.4%、非幹線道路では29.6%。お隣の新宿区では、幹線道路は68.1%、非幹線道路では5.1%。大阪市では、幹線道路は14.9%、非幹線道路では1.1%。名古屋市では、幹線道路は11%、非幹線道路は1.6%。全国を見ましても、幹線道路は7.1%、非幹線道路は0.9%であります。
国が今年度から平成20年度までの5カ年を目標に無電柱化推進計画を策定し、推進することとしております。これまでも国は電線類地中化計画に基づき、関係者間のもと、積極的に推進を図ってきましたが、特に平成11年度以降の新電線類地中化計画では、それ以前の2倍のペースで整備を図ってきており、幹線道路は一定の整備が図られているようです。しかし、非幹線道路、いわゆる区道について見ると、23区どこでもそうでしょうが、どうも実感として電線類の地中化が進んでいるとは言いがたい状況ではないでしょうか。
23区議長会として、主要大都市の幹線道路の電柱・電線類地中化率50%の早期実現や商業地域や住居系地域、観光地域などの非幹線道路の地中化計画策定などを盛り込んだ要望書を国に提出する予定と聞いております。中野区においても、区役所周辺や中野駅南口の千光前通りなどでは確かに電線類の地中化が行われておりますが、区内全体から見れば、ごく限られた実施状況であります。しかし、今後のまちづくりを考え、実施していくためには、どうしても電線類の地中化の検討が必要であり、整備の要件として欠くことができないものであると考えます。
地中化によるメリットについては、先ほど冒頭でも申し上げましたが、国の無電柱化推進計画にも記載されております。従来からの電柱が立ち並び、電線が張りめぐらされたまちの状況から、景観の向上を図ることができます。また、歩行者空間のバリアフリー化や防災対策上の観点からも必要です。歩行者が安心して通行できるよう、バリアフリー化と一体となって整備が可能であること、さらに防災対策としての緊急輸送道路の確保や同じく避難路の確保、地中化により可能となります。また、良好な住環境の上からも電線類の地中化が要請されているところであります。このように電柱はできるだけなくし、着実に電線類の地中化を図っていただきたいと思います。
そこで、お聞きいたします。中野区では今年度、東大附属西側道路の整備にあわせ、電線類の地中化を行うため、実施設計の予算が盛り込まれております。この西側道路の電線類の地中化は、どのようなスケジュールで整備を図るのか、お伺いいたします。
また、西側道路以外においても電線類の地中化を実施していくためには、地域住民の理解とともに、電力や通信の電線管理者等の協力が必要であり、何よりも整備のための財政的な措置が必要となります。国の補助等がなければ、区独自で進めていくことは難しいと思いますが、今後この事業をどのように推進していくのか、その見通しについて区の考えをお聞かせください。
また、中野区内の幹線道路、いわゆる都道の電線類地中化計画として、東京都あるいは第三建設事務所からどのような情報を得られているのか、おわかりでしたらお聞かせください。
以上で私の質問は終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 伊藤議員の質問にお答えをいたします。
職員のアンケートを見ての御質問でありました。職員の意識をくみ上げての御質問ということでありまして、職員を預かる立場として敬意を表するものであります。
働き方も私たちの意識も変わらなければいけないというふうに職員にも呼びかけ、大きな改革を進めているところであります。そうした中であればこそ、職員アンケートの結果については、職員の考え方が一定反映されているというものでありますので、素直に受けとめていきたいというふうに思っております。区政改革を進めていく上では、そうした職員の理解や意識改革が不可欠ということでありますので、これからもあらゆる機会をとらえて、職員との意思疎通を図りたいというふうに思っております。
それから、区長が目標管理シートをというお話でございましたが、なじまないというふうに思っております。政治家である区長でありますから、公約として目標を区民に示しているところであります。4年間の任期でその実現を図るべく、全力を挙げて行政運営に当たっているわけであります。具体的な進行管理につきましては、毎年度の予算の編成や決算などの形でお示しをして、区民の代表たる議会の審議、議決を仰いでいるところでございます。その評価について、最終的には区民が判断するものである、そのように考えております。
職員参加と職員との信頼関係ということであります。区長として、区の進むべき方向や方針を明確に打ち出し、職員との対話と職員参加によって区政を運営していくことが必要だというふうに考えております。そのためさまざまな機会を活用して、職員との信頼関係を強固なものにしていきたいというふうに思っております。
それから、管理職に対する職員からの評価制度ということでございますが、これについては前々から私どもで、私の方でも実施をしたいということで検討しているところでございまして、今年度実施に向けて現在検討しております。
それから、国民健康保険の繰り上げ充用ということであります。この件については事務処理上のミスから発生をした問題であります。総合的に判断をして、懲戒処分の対象となるような法令違反でありますとか、職務上の義務違反はないというふうに判断をしています。通常の勤務評定の中で勘案をしていくということになるわけであります。区長としては、今後こうしたことがないよう万全の対策と指導を行っていくということが、責任を果たすことであるというふうに認識をしております。
老人保健、介護保険の特別会計については問題がなく、進んでおります。
それから、事件が発生しているといったようなことであります。原因、どのような分析ということですけれども、中野区政において、従来から全体として事故や損害の発生要因に対する分析と備え、すなわちリスクマネジメント、これに不十分な点があるという認識を持っているところであります。日ごろから業務の問題点や陥りやすい事態を想定をし、それらを事前に防止、また発生してしまった場合の対処方法といったことについて、組織的な対策を講じていきたいというふうにしているところであります。
2,000人体制については、組織や執行体制の改革や事務改善によって、十分に区政運営に対応できるものを構築できると考えております。職員数の削減は重要問題でありまして、地方公務員法によりまして、その手段が退職不補充にほぼ限定をされている中、年齢構成のバランスなど、組織運営に不可欠な一定数の採用確保をしつつ、行える最大限の削減規模、この数字から2,000人を割り出したというものであります。
中野の将来像をどうしたいのかということであります。すべての区民が生きがいと喜びを持って暮らせるまち、助け合い、支え合う喜びが心の豊かさを生み出すまち、また生き生きとした区民の活動や生き方が世界に新しい価値を発信しているまちといったことを目指して、子育て、健康・福祉、産業・まちづくり、環境・リサイクルなど、各分野の施策を強化、発展させていきたいというふうに思っております。
私からは以上であります。
〔子ども家庭部長柳澤一平登壇〕
○子ども家庭部長(柳澤一平) 今後の保育行政につきまして、4点の御質問がございました。
まず、要望の高い保育サービスとその実現についてでございました。ニーズ調査の結果として、区民の要望が高かったものは、一時保育事業、それから延長保育事業、病後児保育事業などでございました。これら区民が必要といたします保育サービスへの対応につきましては、この調査結果も踏まえまして、現在策定中でございます地域行動計画の中で明らかにしていきたいというふうに考えてございます。
次に、待機児の解決方法でございます。中野区の平成16年度4月1日現在の待機児数は48人となっております。今後の待機児解消策といたしましては、認可保育園の定員の弾力化、また待機児が多い地域での認証保育所の新規開設などによる手法を考えているところでございます。
三つ目でございますが、民営化についてのお尋ねでした。民間にできるものは民間に任せていくという考えを基本にいたしまして、保育園の運営もその一つであると、まず考えてございます。今後もこの考えにのっとり進めていくことといたしまして、具体的な手法につきましては、民設民営によるか、指定管理者制度の導入にするか、これにつきましては、施設の状況も踏まえ、より効果的な手法を選択しながら進めていく考えでございます。
四つ目でございます。認証保育所の活用についての御質問でした。認証保育所は待機児解消策にとどまらず、夜間保育ですとか一時保育など、多様な保育ニーズに対応している保育施設であるというふうに認識をしてございまして、認可保育園で直ちに対応できない保育サービスを、区民が良好な保育環境の中で利用しやすくできるよう、必要に応じて設置を考えていきたいというふうに思ってございます。
以上でございます。
〔区民生活部長本橋一夫登壇〕
○区民生活部長(本橋一夫) 清掃事業についてのお尋ねでございました。清掃事業の課題の検討状況についてですが、現在、清掃事業に関する課題とされた清掃一部事務組合の改革のあり方、財調や人事に関する課題、清掃事業の統一ルールなど、24項目につきまして、助役会、部課長等の指定会議体等で検討を進めているところでございます。おおむね9月ごろを目途に考え方を整理する予定でございます。
次に、資源回収についてでございます。集団回収は地域の人々が主体となって行い、リサイクル意識やコミュニティ意識も高まるなど、すぐれた資源の回収方法であると考えておりまして、一層の促進を図っていきたいと考えております。このため町会連合会の取り組みにつきましても、支援を行っているところでございます。
行政回収の廃止につきましては、集団回収による古紙回収が定着し、行政が回収する必要がなくなったと判断できる地域が出てくれば、考えていきたいと思っております。
次に、23区の清掃事業をめぐる課題として整理されました24項目のうちの一つに、家庭ごみの有料化の問題がございますが、これについて清掃協議会において現在検討が行われているところでございます。また、中野区といたしましても、本年1月に中野区廃棄物減量等推進審議会に、ごみゼロ都市中野を目指す具体的な戦略について諮問をしておりますが、家庭ごみの有料化もその中の一つの課題として御審議をしていただく予定でございます。区といたしましては、これらを踏まえて検討していきたいと考えております。
以上でございます。
〔総務部長石神正義登壇〕
○総務部長(石神正義) 私からは清掃事業に従事する職員の身分切りかえに関する質問にお答えさせていただきます。
職員の身分切りかえにつきましては、23区の統一交渉事項といたしまして、ことしの9月には結論を出すことを目的に、区長会、特区連、清掃労組によって、現在鋭意協議を進めているところでございます。
以上でございます。
〔都市整備部長石井正行登壇〕
○都市整備部長(石井正行) 電線類の地中化についてのお尋ねでございました。南台一丁目、東大附属西側道路の拡幅整備にあわせて、今年度詳細設計を行いまして、17年度から19年度にかけまして、共同溝の本体工事、それから街路整備工事を行う予定でございます。また、地中化事業につきましては、事業費規模が大きいということから、国の補助金を活用しながら実施をしてまいりたいという考えでございます。街路事業、それから各種のまちづくり関連事業に電線類地中化が含まれてございまして、今後地域関連事業を計画的に組み立てる中で、地中化事業を推進してまいりたいと考えてございます。
なお、都道の関係でございますけれども、現在、中野通り、青梅街道、環状7号線の一部区間で地中化の整備が終わっている部分がございます。また、大久保通り、それから方南通りの一部区間では現在事業中の状況ということでございます。
以上でございます。
〔伊藤正信議員登壇〕
○11番(伊藤正信) 再質問をさせていただきます。
国保の件で、公的な処罰というんでしょうか、は無いと申しましたけれども、これは大変大きな問題だと私は認識しております。また、総務委員会のときにも報告をいただきましたけれども、基本中の基本を怠ったということで、15年度予算とすれば、やはり区長が就任をして、14年の6月、ちょうど2年前ですよね。だから、15年の予算編成には区長はもちろん携わっているわけですから、区長の責任というのは大変大きなものだと思います。ですから、事務処理上の問題だとは言いますけれども、今後再防止に努めるということでいいのでしょうか。もう少し突っ込んだ、盛り込んだといいますか、考えをお伺いしたいと思います。
それから、ほかの特別会計、老人保健医療特別会計、また介護保険、問題はなかったという一言でしたけれども、どのように検証されたのでしょうか。15年度の決算はもう9月に始まります。決算をやっていると思いますけれども、もう少し細かい--問題はないと思いますけれども、その辺、検証されたのかどうか、再度お伺いいたします。よろしくお願いします。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 繰り上げ充用ということでございます。私、区長としての責任、こうしたことが再び生じないようにということで、万全の対策をというふうに申し上げたところですけれども、基本的に事務処理のあり方、それから予算編成あるいは執行段階でのさまざまなチェック、またキャッシュフローのチェック、そうした執行段階でのさまざまな仕組みをもう一度きちんと点検をして、そうしたことが起きないような仕組みを強化していくということがあるというふうに思っております。また、仕組みだけではなく、職員がきちんと責任を持って職務に当たっていくという環境をつくること、またそうした指導、監督を行うことということが私に課せられた責任であるというふうに感じているところであります。
〔総務部長石神正義登壇〕
○総務部長(石神正義) 特別会計等のチェックについて、決算に当たってのチェックについてお答えさせていただきます。
5月31日、出納閉鎖が終わりますと、歳入、入ってきたお金と、出ていくお金、これがしっかり合っているかどうかという、歳出超過になっていないかどうか、これはチェックしなければいけない内容になります。31日が終わりましたので、この部分について歳入総額と歳出総額、それぞれ会計ごとにチェックをさせていただきまして、問題ないということで、今、事実上決算の手続に入っているということでございます。
○議長(山崎芳夫) 以上で伊藤正信議員の質問は終わります。
中野区議会議員 池 田 一 雄
1 警察大学校等跡地利用を中心としたまちづくりについて
2 少人数学級の実現について
3 地域住民がかかわるまちづくりについて
4 その他
○議長(山崎芳夫) 次に、池田一雄議員。
〔池田一雄議員登壇〕
○42番(池田一雄) 第2回定例会に当たり、日本共産党議員団の立場から一般質問を行います。
最初に、警察大学等跡地を中心としたまちづくり計画についてお聞きします。
警察大学跡地は、区内に残されている最大の公共用地です。300年前、徳川5代将軍綱吉の生類憐みの令により、16万坪に及ぶお犬屋敷がつくられてから、近年の警察大学に至るまで、中野の民によって見守られてきた土地です。いわば国民の財産であるとともに、区民の財産と言ってよいものです。
この14ヘクタールに上る広大な土地の開放が具体的な課題として上がってきたのは、東京の過密化が大都市問題として浮上してきたもとで、その一極集中を解決するための方策の一つとして、国の機関の分散配置の方針が出された時期でありました。警察大学や警視庁警察学校など、返還された調布の米軍基地跡地へ移転させて、その跡地を一極集中の解決策として有効に使うための利用計画を立てることが、地元自治体にゆだねられたものでした。
既にこの当時、中野区民は、長年の区議会、区との一体の運動で、中野刑務所を開放し、平和の森公園として獲得する経験を積んでいました。そこで、当時大きな問題であった高校不足、その解消のため、警察大学等に照準を定めた住民運動を展開していたときでもありましたから、国の動きはこれに沿ったものとして、当時歓迎されました。
中野区の人口密度は全国トップクラス、緑や公園面積は23区最低クラス、道路も細く、自動車交通量も大変多い地域です。そんな状況からいえば、警察大学跡地は国の方針どおり、都市に潤いを与え、都市化の防波堤になり、震災時には区民の命を守ることのできる、緑豊かな防災公園にするのが最もふさわしいはずです。
しかし、中野駅周辺まちづくり計画検討素案は、複合機能ゾーンとして高層住宅を想定していますから、定住人口も相当増加するはずです。そうなれば、教育施設を初め、新たな区負担が生じるとともに、環境負荷も一層増大するでしょう。また、業務・商業の中野の顔となる職・住・遊の超高層ビル、これは今都内で進められている都市再生の合い言葉にもなっている用語でありまして、これは盛んに調査検討委員会の中でも新都市建設公社から紹介をされていたところであります。この職・住・遊の超高層ビルを建てることも計画されていますから、大幅な昼間人口増加も予測されます。中野駅周辺まちづくり調査検討委員会でたびたび説明のスクリーンに映し出された六本木防衛庁跡地再開発計画あるいは汐留再開発のように、容積率を大きく緩和させて建設する超高層ビルが林立するまちを出現させることは、今以上の人口過密と都市集中を招くものです。これでは国の一極集中排除の当初の目的にも反するものではありませんか。お答えください。
2001年6月、国へ提出された警察大学校等移転跡地土地利用転換計画案は、中野区、杉並区、東京都の3者によって取りまとめられたもので、その構想が発表されてから、実に13年間もの月日をかけ、区民も参加して取りまとめられたものであります。焼却型清掃工場の建設計画など、一部の施設整備計画についての異論はありましたが、中央防災公園を核とした、緑と広場の避難場所という基本的なコンセプトにおいては、区民の合意を得てつくられたものであります。
ところが、03年7月、焼却型清掃工場の建設中止が区長会で決定されたことを受けて、区は焼却型清掃工場のかわりに何をつくるのかという検討ではなく、その他の計画もすべて御破算にして、全く新しい計画をつくるため、03年度1,500万円の予算をつけ、再開発計画づくりを専門とする、東京都の外郭団体である新都市建設公社に調査を委託したのです。これでは行政の継続性はどこにも見えません。住民参加を尊重すると言いながら、足かけ3年の月日をかけて利用計画案の基本をつくった区民参加の成果はどこにも見られません。跡地利用計画に関する行政の継続性について、一体区長はどう考えているのか、お伺いします。
新都市建設公社の調査委託に当たっては、まちづくり調査検討委員会なる組織を委託事業の中に取り込み、あたかも区による住民参加が行われているかの装いを施しました。区も事務局に入っていましたけれども、4回開かれた検討委員会の報告はもちろん、区民フォーラムでの報告もすべて新都市建設公社が取り仕切るといった状態でした。委員会の構成も、都の都市計画関連部長、財務省の官僚、再開発の専門家が動員され、数の上でも区民委員をしのぎ、区と都の意向を受けた新都市建設公社の提案の方向で、会議を圧倒的に押し切っていく推進力となっていました。新都市建設公社の考え方に異論を持つ区民委員の意見は、要点筆記の議事録で紹介されるのみで、結論には反映してもらえなかったと報告されています。このようにたった半年間、わずか4回の会議でまとめてしまった計画素案は、新都市建設公社の意向に基づいてまとめられたものと言って過言ではありません。
4月には検討委員会の素案そっくりの中野区素案が出されましたが、その発表と同時に区民検討会が設置されました。ところが、この組織は委員の公募をすることもなく、新都市建設公社への委託事業のもとで活動した調査検討委員会のうち、区民委員だけで組織され、他の区民の参加は一切認めないというものです。しかも、区素案のみに対し意見を求めるというもので、これもやはり区素案について区民参加をやりましたというアリバイづくりであるようにしか見えません。01年の跡地利用計画策定過程の住民参加と比べても、現在の区民参加の進め方は全くおざなりではありませんか。お答えください。
01年跡地利用計画案は、土地利用の基本方針の核となる中央防災公園及び清掃関連施設を中央部に配置するとしていました。また、中野区都市計画マスタープランでも、防災公園の整備を中心に据え、緑豊かな土地利用転換計画を掲げていました。みどりの基本計画でも4ヘクタールの公園を都市計画決定し、都市の基盤となる大規模な緑地をつくることでの重要性を強く主張しています。
ところが、今度の素案では、計画対象区域を01年跡地利用計画よりも20ヘクタールも広げた50ヘクタールとし、警察大学跡地については、01年跡地利用計画で4ヘクタールとしていた防災公園を、普通の1ヘクタールの公園に縮小しています。超高層のビルとビルの谷間につくられる空地を緑道でつなげて、オープンスペースを確保するので大丈夫と言いますが、平和の森のように防災公園として設計されたものではない普通のオープンスペースが、いざというときに区民の命を守れるとの保障はありません。それどころか、超高層のビルが巻き起こす震災時の激しい旋風は、火炎となって、避難してきた区民を襲う悪魔の炎になるかもしれません。
素案では、公開空地をつなげて3から4ヘクタールの空間をつくり、これを囲む耐震不燃化建築によって、避難してきた区民の命を守るとしています。不燃化建築で火災を防ぐことができないことは、阪神淡路の大震災で実証済みではありませんか。
東京都が革新都政の時代につくった白鬚防災拠点の都営住宅は、建物と建物の間を巨大な扉で閉鎖するとか、外部に面したビルの壁面に屋上の巨大な水槽から水を建物の壁に沿って落下させる。さらに建物の下部から道路に向かって強力な放水をして火炎の温度を引き下げるなど、費用のかかる特別な仕掛けがあって、初めて成立しているものです。何の工夫もない、ただの高層ビルで、震災時の物すごい火炎を防げることが検証されているでしょうか。多くの実験と実際の災害からの経験により、緑を科学的に配置した防災公園こそ、人々の命を守ることのできることが実証されています。
区の素案でいけば、高層あるいは超高層の建物は、その配置も大きさも、そしてデザインも、開発企業の思惑が中心になることは目に見えています。なぜなら区の策定する地区計画は、地権者すなわち大手開発企業が同意しなければつくれません。多額の資金を投入する企業は、元手を取るだけではなく、開発利益を上げるために、それに最もふさわしい建物をつくろうとすることは当然です。検討委員会で再開発のモデルのように取り上げられてきた六本木防衛庁跡地再開発は、東京一の高さの超高層ビルが計画され、途方もない容積率の緩和がなされたことに見られるように、企業の都合で計画が切り回された様子がはっきりうかがえます。このような再開発のまちづくりでは、区民の命を守る緑の公園はできません。素案を白紙に戻し、防災公園を基本とした跡地利用計画を再検討してください。答弁を求めます。
区にはお金がないから、跡地を大手のディベロッパーに払い下げ、開発者負担で再開発する道しかないと、区は言ってきました。しかし、財源が乏しくても、01年跡地利用計画に沿って防災公園をつくるためには、どうしたらよいかという検討、努力を区はやってこなかったと言って過言ではありません。我が党が数年前から提案してきた都市基盤整備公団による防災公園街区整備事業の活用についても、具体的な検討を区はしませんでした。
杉並区では、この制度を使って、荻窪警察の北側の工場跡地に4ヘクタールの防災公園をつくるための事業が進行中です。周辺の賃貸住宅や大手開発企業のマンションも、高さを抑えたものになっています。目黒区では、97年から99年までの3年間に、合計6.8ヘクタールの公園を取得しましたが、財政計算上は目黒区の負担はありませんでした。区の負担なしに買えたとの考え方もできるのです。財政規模が中野区とほぼ同じ目黒区でも、このように積極的な公園づくりに取り組んでいるのです。中野区でさえ、北部防災公園については、4ヘクタールの用地を49億9,000万円で購入しましたが、負担した一般財源は5億7,000万円で済んだではありませんか。
ところが、事警察大学跡地となると、ほかのやり方には目もくれず、最初から大手開発企業に払い下げさせ、開発者負担以外には考えられないという図式を、繰り返し繰り返し検討委員会や議会に示しています。なぜ他の方法を検討されないのですか、お尋ねします。
01年跡地利用計画案は、大きな目標に緑豊かな循環型社会のコアづくりを掲げつつ、スポーツ・福祉施設の整備をあわせて打ち出しています。区外スポーツ広場を目指していた上野原が中止となった今、区内にグラウンドが欲しいとの声は、潜在的には大変根強いものがあります。また、現在1,000人もの待機者を抱えている状況の特別養護老人ホームは、極めて高額な入所費用が必要な有料ホームとは異なり、だれでも入れる老人ホームとして一層の建設が待たれているものです。警察大学跡地にこれらの施設をつくることは、中野区民にとって欠かすことのできないものではないでしょうか。しかし、区の素案ではそれには全く目がいっていないようです。
公園が確保できれば、工夫によってグラウンドの可能性も模索できます。高齢者福祉事業体の参入を図れば、高齢者福祉施設の設置も可能性が出てきます。それを素案の段階から区民要望を取り上げないのでは、実現の可能性も全くないではありませんか。再検討すべきです。御答弁ください。
素案は、警大跡地とともに駅周辺の再開発についても非常に大規模な計画を打ち出しています。サンプラザと区役所の跡地には、にぎわいの拠点として新たな中野の顔となる商業・業務の超高層ビルをつくる計画のようですが、サンプラザも区役所も企業に払い下げることになる可能性があります。当初、区は、サンプラザを区の所有にすれば、民間ではできないまちづくりを進めることができると宣伝していました。ところが、計画に取りかかる前からそれは崩壊してしまいました。それどころか、貴重な駅前最重要地を企業が安く手に入れられる道を開いたとも言えます。しかも、将来の再整備については、企業の意向に沿う形になる可能性も強いと言えます。サンプラザ、区役所用地という公共用地の利用が、今まで区民に説明してきた内容とはかけ離れたものになってしまっています。こんなやり方が許されると考えているのですか、御答弁ください。
区役所、サンプラザ跡の超高層ビルを中心とした駅近くの再開発には、膨大な区の財政負担が予想されます。都市計画決定によって実施される交通広場、ターミナル、道路、それに付随する基盤整備、南北駅の自由通路、駅北口広場、駅南口広場、さらに新庁舎などなど、素案に盛られているものだけを拾い上げても相当なものになります。素案に星マークがつけられた交通広場は、立体化を目指しているようですが、かつて計画された立体バスターミナルと似たようなもののようです。そのときの試算から推測すれば、これだけで事業費500億円を超えるでありましょう。
これらに開発者負担を見込むことはできないでしょう。中野区にとってかつてない財政負担がのしかかってくる可能性が強いのです。開発者負担が原則と言い続けてきた警大跡地でさえ、素案で跡地内の新規道路、公園などについては、開発者負担を原則との新たな考え方を出して、既に都市計画決定済みの新規道路ではない区画街路を開発者負担から外そうとしています。区画街路の土地代は、新都市建設公社が概算64億円と見積もっているように、大変な負担になりかねません。整備費も同様に大変な負担になると思われます。これら膨大な負担について、素案では一切触れられていませんが、一体どうしようとされているのか、お聞きします。
計画のこれからの進め方についてお聞きします。4月21日の委員会資料では、ことしの9月に中野駅周辺まちづくり計画を決定し、05年の夏ごろまでには地区計画方針の都市計画決定を行い、06年の秋までには地区整備計画を都市計画決定することになっています。地区整備計画は、容積率や地区計画道路、建築物の指定など具体的な計画で、地区計画の方針の後に発表されることに手続上はなっていますが、実際は地区計画方針の基礎となるもので、整備計画づくりも地区方針づくりも同時作業的に行われるものと聞いています。しかも、それらの基礎となる開発容量フレーム設計は、都において作業が進められています。開発フレームが決められた後は、開発企業の協力がなければ具体的な整備計画策定は進まないのではありませんか。中野区に策定権限があるはずの地区計画が、これほど他力本願では、区の主体性が極めて乏しいことになってしまいます。都や開発企業にリードされるような整備手法はとるべきではないと思います。お答えください。
さらに、01年跡地利用計画を策定するに当たって、中野区は杉並区と協議を進め、計画案をつくった経緯があります。ただ一片の杉並区の関係部長への連絡で事足りるとする中野区の態度は、今までの計画の実現を期待している杉並区民に対しても、責任のない行動であります。先日の杉並区民に対する説明会は、その点で中野区の不誠実な態度が追及されました。この点についても見解をお聞きします。
この項の最後の質問ですが、区民の皆さんの強い要望で、跡地見学会が何回かにわたって行われています。そこで異口同音に言われていることは、こんなに緑あふれる伸びやかな空間は今すぐにでも開放してほしいという声です。取り壊しが始まる前、あるいは現在のようなその間の期間、一時開放を国に要望してほしいと思います。見解をお聞きします。
次に、30人以下学級、いわゆる少人数学級についてお聞きします。
区内の小・中学校の学級編成の状況は、31人から40人の学級は、小学校で123クラスで、全体の37.8%。中学校では同じく60クラスで、51.7%となっています。国立教育政策研究所の行った02年4月の調査では、20人以下の学級はほかよりもうまくいっていると報告されています。調査に当たった同研究所高等研究部長は「多人数の学級には力のある教師を担任として張りつける場合が多いが、それでも支えられないということだと思う」と、取材に答えています。
今や全国的に見て、少人数学級を取り上げていない自治体は、ごく少数派となっています。その結果、依然として実施していないのは、東京都を含めた5都県だけとなったからです。文部科学省も昨年の4月1日、1学級の人数について、国の標準である40人を下回ることを認める通知を各都道府県に出しました。財源さえ確保すれば、無条件で一律に少人数学級の実施が全面的に可能となったのです。まさに全国レベルで検証され、国も認めざるを得ない少人数学級の効果について、どのような見解をお持ちですか。
我が党は少人数学級について一貫して取り上げてきました。区教育委員会としては、望ましい学級の規模についての考え方はさまざまあって、教科によっても異なり、中学では数学や英語において習熟度別授業が少人数で行われているので、十分だという答弁をしております。教科ごとの少人数習熟度別指導を充実することの方が重要との立場をとっています。
しかし、習熟度別少人数指導は重大な問題を抱えています。少人数学級は、単純に40人を20人ずつの2クラスに分けます。教師から人間として大切にしてもらえるという条件が2倍に広がったことになりますから、いいことばかりです。ところが、習熟度別はできる子とできない子とに分けるのですから、優越感や劣等感を子どもに与えることになります。さらに学力の差を際立たせていくことにもなります。それはどのクラスに入るかを子どもの判断に任せたとしても同じことです。これらのことは子どもたちの心に言いようのない深い傷をつけることになります。このようなことから、習熟度別授業を主な授業形態にすると、子どもの人間的発達、成長に必要な学級の役割を崩してしまうと言われています。また、子どもの心をゆがめ、保護者の学校不信を招き、学校教育を荒廃させかねないとも指摘されています。それが固定化し、拡大されるならば、むき出しの競争と選別教育に陥る危険をはらんでいます。
本来子どもの人間的成長にとって不可欠で、教育基本法第2条にも定められているところの自他の敬愛と教育--自分と他人ですね--がゆがめられ、排他的な競争とランクづけが強いられます。競争に加熱をしていく子どもとともに、やる気を失う子どもも少なくないでしょう。子どもに優越感や劣等感を植えつけ、子どもの心をゆがめ、傷つけるだけでなく、一層子どもたちから学習することの価値を見失わせ、できる子もおくれがちな子もますます勉強と学校から遠ざけてしまいます。
ヨーロッパ先進諸国では、習熟度別指導、進路別指導制を残している国はごくわずかです。そのごくわずか残っている国では、現在学力問題で深刻な危機を迎えています。
習熟度別指導による弊害が世界的規模で立証されたのが、2000年に行われたOECD(経済開発機構)による、15歳の生徒を対象にした世界32か国での国際学力比較テスト調査の結果です。この調査は、21世紀に必要とされる読解能力--これでは「読解リテラシー」という言葉を使っておりますけれども、日本語に訳します--、数学及び科学分野における創造的能力を設定し、各国の学力が21世紀の社会にふさわしいレベルに到達しているかどうかを調査しています。21世紀の社会は、知識が高度化し、複合化し、流動化する社会です。その社会に15歳の子どもたちがどの程度到達しているかの水準を調査したものです。
この結果は世界を驚かせました。フィンランドが断トツで世界一の学力を示したこと、これまで高学力と思われていたスイスとドイツが平均以下の惨憺たる成績だったことです。いち早く能力別、すなわち習熟度別教育制度を脱したフィンランドを初めとする--これはもう1970年と言われておりますが--イギリス、カナダ、オーストラリア、ベルギー、アイルランドなどで実践されたのが、21世紀の知識社会と生涯学習社会への対応として、教育内容の水準を高め、創造的思考や批判的思考、コミュニケーションを重視した学びへの転換を図った教育だったのです。教育長は、この調査におけるフィンランドの成果と没落したドイツなどの対照的な結果について、どう認識されているか、御見解をお聞きします。
さて、欧米諸国においては、習熟度別指導について20年も前からその欠陥が明らかにされる実践的研究が進み、習熟度別指導は姿を消しつつあります。そのかわり、少人数学級における協力学習、共同学習が目覚ましい成果を上げています。欧米の小学校では、もはや一つひとつの机が黒板と教卓に向かって整然と並べられた教室は、ほぼ消滅しているそうです。私たちがテレビのドキュメント番組やニュースで見る教室風景からも、それがうかがえます。学びの共同と協力を促進させるために、教室は幾つかのテーブルで構成され、四、五人ずつ学び合う教室へと変貌しています。当然のことながら、20人程度の少人数学級です。
OECDの調査で第1位のフィンランド、第2位のカナダ、第4位のオーストラリアに共通の特徴があります。これらの国は人口密度が低いため、学年にまたがって構成される複式学級の教室が多いのです。これらは多様な能力や習熟度の子どもたちがともに学ぶ共同学習の有効性が、これらの国の実践で実証されております。複式学級では、学びの量や効率性においては劣っていても、学びの質や発展性においてすぐれています。複式学級では当然のことながら、能力と習熟度に大きな差異が生じます。この差異が共同学習というスタイルを媒介として、一人ひとりの学びを刺激し、豊かにしているのです。習熟度別指導の失敗の要因は、効率性と競争に縛られて、学びを個人の問題としてしまったところにあります。その結果、共同と協力による学びの発達の可能性を見失ったところにあると、欧米では位置付けられています。
一方、日本国内においても、02年7月の世論調査では、理解がおくれている子が減るから、習熟度別事業がふえた方がいい思っている親が32%で、最も多い数字となっていました。従来の詰め込みと落ちこぼし教育に対する父母や国民の強い不満と不安、そしてどの子にも行き届いた教育をしてほしいとの願いから、そんな回答になってしまったのだと思います。
しかし、習熟度別指導が持っている弊害は、意外に早く保護者と教師に認識されてきているのではないかと思わせるのが、03年に文部科学省が行った学校教育に対する意識調査の結果です。「子どもの学力差が広がるのではないかと不安」に「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と答えた保護者は42%、教師は57%に及び、「子どもたちの間に優越感や劣等感などが生まれる」に「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と答えた保護者は45%、教師は47%。さらに「習熟度別指導より、いろいろな考え方の子どもが一緒に学ぶ機会も大切」には「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と答えた保護者は89%、教師は49%にも達しています。
国民の教育の現状への不安の解消と、どの子も伸びる教育への願いは、せいぜい20人くらいの少人数学級でこそ、初めて解決の展望が見えてくるのであって、今の40人学級はそのままで、できる子とできない子を分けて、別々に教える習熟度別指導では、かえって問題をこじらせて、もっと子どもを苦しめることになるのです。その気配を国民はいち早く察しているのだと思います。
以上述べてきたように、習熟度別指導にしがみつくのではなく、少人数による協力的な学びこそ、当面する学力のおくれを解決する最も科学的で有効な処方であります。
山形県では、少人数制を導入して取り組んだこととして、個に応じたきめ細かな指導、学習内容に応じた机の配置の工夫が一層推進されていると、教育庁義務教育課の報告書が紹介しています。まさに少人数学級での協力学習への取り組みが実践されているのです。山形県では当初、01年度に実施した「やまびこプラン」に対し、保護者からは講師の常勤化、30人学級を望む声が寄せられ、02年度からは「教育山形『さんさん』プラン」として少人数学級が進められました。小学校1学年から5学年までに21人から33人の少人数学級編成が導入されたのです。今年度からは6学年にも導入され、小学校全学年で少人数学級が実施される運びとなりました。
都教育委員会は、少人数指導と習熟度別指導を抱き合わせにして、それを条件に教師の加配をしています。ところが、全国的には、学力の格差を縮め、学力の向上を図る学校改革は、30人以下の少人数学級のもとで達成することができるとの確信が、圧倒的な学校関係者と保護者に広がっています。これに学び、区教委として都教委に対し、30人以下の少人数学級編成のための教師の加配を求めていただきたいと思います。答弁を求めます。
さらに、昨年11月、都教委は文部科学省からの少人数学級の研究指定校の希望状況調査に対し、各区に問い合わせることなく「なし」の回答をして、大問題になりました。ことしも文部科学省からの問い合わせがあるとの情報も流れています。そのような場合に、区への問い合わせを都が怠らないよう、あらかじめ申し入れる必要があるかと思いますが、いかがでしょうか。
長野県の田中知事が、橋や道路の1本や2本あきらめたとしても、教育の予算を削るわけにはいかないと述べ、少人数学級を実現させたことが、県民の支持を得た大きな理由の一つと言われています。勇気を持って、中野区において、習熟度別ではない、正真正銘の少人数学級を実現させていただきたいと思います。
最後に、地域のまちづくりについてお聞きします。
ワンルームマンションの建設が急増し、改めてこれからのまちづくりの課題となっています。都内では年間7,000戸を超える建築が続いており、10年前と比べて5倍のペースでふえています。ワンルームマンションは、建築業者が投資用として幅広く宣伝し、勧誘するために、地方に住む人が実物を見ることもなく購入するケースもあり、管理責任があいまいになっている場合も生じています。実態として、住民票を移さない単身者や契約とは異なる居住者が住んでいるなどの例があり、特にごみ出しのルールを守らないことや、自転車やバイクの路上駐車、騒音などで、地域の住民との間でトラブルになるケースが多い状況です。この問題は、最近テレビ等でも取り上げられ、周辺住民でなく、町会自治会にとっても悩みの種になっていることが報じられていました。中野区でもそうした問題を抱えるケースが生まれています。
こうした問題に対処するため、いろいろな取り組みが始まっています。豊島区では、狭小住戸集合住宅税条例を制定。床面積29平方メートル未満の住宅が9戸以上あるマンションの新築や増築をする場合、1戸当たり50万円を課税して、ワンルームマンションの建設を抑制しようとしています。中央区では、10戸以上の共同住宅を建設する場合、住宅面積の3分の1以上を40平方メートル以上の定住型住宅にすることを求めています。千代田区では、区内8カ所でワンルームマンションの建設を禁止するために、地区計画区域内の建築条例を改正することにしています。ワンルーム形式が10戸以上ある4階建て以上のマンションを規制し、家族向けのマンションに誘導することをねらいとしています。新宿区の場合は、ワンルームマンション等の建築及び管理に関する条例を制定。総戸数30戸以上のワンルームマンション建設を対象に、その1割に手すりの取りつけや床の段差をなくして、高齢者対応の住戸にすることを義務付けでいます。
中野区は、1991年にワンルーム形式共同住宅の建築に関する指導要綱に代えて 、共同住宅等建築指導要綱が定められました。全戸の5分の1については、39平方メートル以上にすることや、管理人室の設置と巡回及び常時駐在を求めていること、駐車駐輪場やごみ置き場の設置など、当時としては先進的な内容でした。
しかし、最近の投資を目的とした高層ワンルームマンションの建設が増加する中で、改めて問題が浮上してきています。昨年、議会に陳情が出された江古田四丁目の共同住宅の場合、8階建て総戸数45戸、うちワンルーム型36戸のマンション建設が、業者の当初の計画どおり進行中です。良好な住宅地であるのに、建設予定地の65%が近隣商業地域であることを利用して、高層マンションを建てるものです。周辺住民は日照被害や目の前に8階建てがそびえる威圧感を問題にしていましたが、同時にワンルームマンションであることから生じる住環境の悪化を問題にしていました。したがって、住民は階数を減らすこととあわせ、全体に占めるワンルームの比率を下げ、ファミリー型をふやすように要求しましたが、業者は頑として受け入れませんでした。今後高層の投資型ワンルームマンションはさらにふえると予想されています。中野区においても、住環境を守るための新たな対策を考えるべきだと思います。
そのためにはこのようなワンルームマンションについては、他区が策定しているように、目的を明らかにした条例を設置する必要があります。現行の要綱を土台にしながら、必要に応じた行政指導が可能な条例とすべきではないでしょうか。特にワンルームの部屋数を一定以上規制すること。さらに建築業者、販売業者の分譲後の管理責任を明確にする協定書の締結と、それに基づく入居後のごみの管理や自転車駐輪、バイク駐車などの問題が発生した際の問題解決の手だてが盛り込まれた内容にすることが求められます。見解をお聞きしたいと思います。
以上で私の質問はすべて終わります。ありがとうございました。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 池田議員の質問にお答えします。
警察大学校の跡地は、東京の一極集中を排除するために提案したものだと。今の考え方では新たな集中が生まれるのではないかということであります。警察大学校等跡地については、交流とにぎわいを生む機能を導入すること。環境、共生に配慮した緑あふれるまちを形成すること。そうしたことを通じて、中野の新たな顔となる拠点をつくることを目指しております。こうしたことが必要だというふうに判断をしているところであります。このようなまちの姿は、中野駅周辺だけではなく、中野のまち全体にとっての必要性というところからの考え方であります。
御指摘のありました多極分散型国土形成促進法といったような、一極集中を排除しようという考え方でありますが、これが昭和63年のものでありました。第五次の首都圏基本計画というのがありまして、これが平成11年から平成27年まで。これは我が国の活力創出に資する自由な活動の場の整備を首都圏において行うという認識のもとに、東京都市圏においては低未利用地の有効活用等、都市空間の再編整備を示しているものであります。
また、国有財産の中央審議会の報告でありますけれども、これを見ますと、今後の国有地の管理処分のあり方についてということで、平成11年、大規模国有地は民間が保有したメリットが認められる場合は、開発条件を付して売却すべしとの方針であります。また、東京の新しい都市ビジョンでは、集積のメリットという形での明示が行われているということでありまして、バランスを考えて、都市の機能をどうつくっていくかというビジョンのもとに、一定の集中というのはむしろ必要であるというような認識が生まれつつあるのではないかといったような考え方を持っているところであります。
それから、土地利用転換計画案では、防災公園の整備が示されていたと。行政の連続性の観点から問題があるのではないかということですけれども、清掃工場の整備の中止など、前提となる状況が大きく変化をしたので、現在根本的な見直しをしているというところであります。見直しをするというのは、行政の連続性を踏まえてのことであります。現在、広域避難場所としての機能を十分確保できるようなまちづくり計画をつくっているということでありますので、連続性が保たれているのではないかというふうに思っています。
それから、住民参加ということでありますが、4月以降、区長と区民の対話集会でありますとか、まちづくり区民検討会を開催するといったようなことを行っているところであります。検討委員会においても検討委員会としての区民の意見の聴取といったようなことが行われてきたわけであります。今後一層継続的に意見をお聞きするなど、十分な区民参加の機会を設けていきたいというふうに思っているところであります。
それから、前の構想の中での中央防災公園にかわって、民間開発でオープンスペースをつくるということで、防災機能は確保できるのかということであります。都市計画法による地区計画等の導入によって、土地の高度利用を図りながら、必要な道路、通路、それから公園及び公開空地などを確保することによりまして、広域避難場所としての機能を確保することは、十分可能だろうというふうに考えているところです。
それから、財源の問題であります。何の努力もしていないということでありますが、跡地については原則として開発者の応分の負担によって、道路や公園などを整備をしていくという方針であります。区として直接事業をする必要があるというものについて、直接事業をすることになった場合、これは当然可能な限り、あらゆる財源確保策を講じていくというのが、当然のことだということであります。
それから、総合スポーツセンターや特別養護老人ホーム等の導入が今回は考えられていないという質問です。御指摘の施設などの整備については、警察大学校跡地の立地でありますとか、社会経済の状況などから、この場に計画する必然性は薄いと考えています。これらを含んださまざまな施設のあり方や配置については、現在基本構想策定の中で、中野区全体を見据えて、必要性や施設の配置方などを検討しているところであります。
それから、サンプラザについて区のイニシアチブによるまちづくりはどうなるのかということです。サンプラザ、区役所は、中野の新たな顔となるにぎわいの拠点として、今後再整備していく必要があるというふうに考えています。そうした意味で、区のイニシアチブがしっかり発揮できるようにということで、区がかかわった形での購入、その枠組みをつくってきたものであります。
それから、中野駅周辺の南北自由通路あるいは駅前広場等々、莫大な負担が生じるではないかということ。また、警察大学校跡地での開発者負担の考え方等どうなのかといったようなことでありました。警察大学校等跡地については、開発者の応分の負担として、公共施設の整備を求めるというものであります。中野駅等の整備については、JRと協議を始めているところですけれども、地域の利便性向上を目的として整備をする施設等については、中野区としても必要な負担は生じるというものであります。当然そうした事業を行うに当たっては、さまざまに御指摘をいただいておりますような国の事業でありますとか、都の事業、さまざまな財源確保策を講じながら、事業を進めていくということは、これもまた財政運営上、当然のことであります。
それから、中野駅周辺のまちづくり。東京都でありますとか、企業の意向に大きく左右されるではないかということであります。現在、区が主体となって、都市計画手法である地区計画制度を活用して、良好なまちが形成できるように検討を進めているところでありますので、区が十分な主体性を持って、まちづくりを進めていきたいと考えています。
それから、杉並区との関係でありますが、杉並区については、昨年の中野駅周辺まちづくり調査検討委員会による調査、検討を新たに開始する前に、中野区の考え方を説明したのを初め、これまで必要な連絡や情報提供などを十分行ってきたつもりでございます。また、本年度に中野駅周辺まちづくり計画を策定するということについても、5月7日、杉並区に出向いて説明をしてきているところです。今後とも必要な協議、調整を適宜行っていきたいというふうに思っております。
それから、暫定利用ということですが、これは国に確認をしております。国としては、土地利用が決まっていない土地の暫定利用というのは認めていないということでありますので、現在のところ進みにくいという状況にあるわけであります。
〔教育長沼口昌弘登壇〕
○教育長(沼口昌弘) 少人数学級についての見解でございますが、望ましい学級規模の考え方、これについてはさまざまあるということは承知しておりますが、教科等によっても異なると認識してございます。教育委員会では、社会性をはぐくむ重要性も踏まえた上で、学習効果が期待できる教科につきまして、少人数の指導を行っていくということが望ましいと考えています。今のいろいろとお話を聞きますと、少人数指導について誤解があるようにも思います。指摘されていますドイツなどにおけます進路別指導というものと違いまして、あるいはエリート教育的なものではございません。子どもの理解に応じて指導するものでございまして、基礎的な理解が不足している、そういう子どもたちの水準を引き上げていくものでございます。広くこの少人数指導が進む中で、子どもたちもわかりやすいと言っていますし、保護者の理解も得られています。評価は非常に高くなっていると、そのように理解しています。わからない子どもをそのままにして進むということの方が、やはり教育上問題があると、そのようにも思っております。
次に、OECDの学習調査についての見解ということでございますが、この調査の結果については承知していますが、中野区教育委員会として、特段の分析はしてございません。この調査の結果は、日本はトップグループに入っているということでございますけれども、ただ例に出されましたフィンランドやドイツを初め諸外国は、さまざまな教育制度を有しておりますので、国によっては地方ごとに違うという例も多分あると思います。また、教育の成果というのは、学級の子どもの数だけでなくて、教師の指導力や集団の構成、あるいは場合によっては社会の仕組み、さまざまな要素で成り立っているものではあると思います。その結果、学級の子どもの数や、あるいは指導形態だけでその成果を結論できないと、そのように考えてございます。
それから、少人数学級の教員の加配を東京都に求めることでございますが、区の教育委員会といたしましては、少人数学級よりも、教科の特性に応じまして柔軟に対応できる少人数指導の充実を図るといった方針は変えてございません。また、特別区の教育長会といたしましても、少人数指導のための、これを充実するための教員の加配、これは要望しておりますが、少人数学級についての要望は一切しておりませんので、我々としては今のところ、少人数学級について東京都へ要望する考えはございません。
それから、昨年行いました少人数学級の研究指定校の調査、これは文部科学省からの少人数学級の研究指定校の調査でございますが、第1回の定例会でも申し上げましたように、この昨年度の調査は、都道府県を対象にして、少人数学級の研究を行うかどうか、そういうことを調査したものでございました。今年度の調査の実施については、内容がどういうふうになるか、これは不明でございますけれども、昨年と同様な調査でございますれば、あるいは東京都も同様の考えを持っているとすれば、特段その情報を区に提供することをあらかじめ求める必要はないと、そのように考えてございます。
〔都市整備部長石井正行登壇〕
○都市整備部長(石井正行) ワンルームマンションにかかわる指導要綱についてのお尋ねがございました。現在の近隣住民との建築紛争でございますが、主に建物の高さ、それから日照、通風、景観といったような、建築物の形態による問題からその紛争が起きているという場合が多いというふうに認識をしてございます。現在の要綱は、先ほど御指摘もございましたように、住戸の専用床面積、それから居室の天井高さ、それから管理人室の設置といったようなこと、建物の内部の規定といったようなものが主なものでございます。そうしたことから、条例化をしたといたしましても、形態規制を行うということは難しいものというふうに考えてございます。有効な管理体制については、今後研究をしてまいりたいというふうに考えてございます。
〔「時間ないからいいです」と呼ぶ者あり〕
○議長(山崎芳夫) 以上で池田一雄議員の質問は終わります。
議事の都合により、暫時休憩いたします。
午後3時19分 休憩
午後3時40分 開議
○議長(山崎芳夫) 会議を再開いたします。
一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 佐 野 れいじ
1 人件費と超過勤務手当について
2 区長の在任期間について
3 やりがい・生きがいのある管理職について
4 出退勤管理について
5 老朽化マンションの建替え容積率について
6 その他
(1)神田川の治水対策について
(2)東京メトロ(丸ノ内線)のバリアフリー化について
(3)CTN5chによる議会放映について
(4)その他
○議長(山崎芳夫) 佐野れいじ議員。
〔佐野れいじ議員登壇〕
○3番(佐野れいじ) 第2回定例会において最後のバッターとして、TOKYO自民党中野区議団としての立場から質問をいたしますので、議員並びに理事者におかれましては、お疲れでしょうが、もうしばらくお時間をいただきたいと思います。
質問は六つありますが、私の(2)番目と(6)番のマル3、質問順番を変えさせていただきますので、御了承をいただきたいと思います。したがいまして、1番目に、人件費と超過勤務手当について。2番目に、CTN5チャンネルによる議会放映について。3番目、やりがい・生きがいのある管理職について。4番目、出退勤管理について。5番目、老朽化マンションの建てかえ容積率について。6番目、マル1として、神田川の治水対策。マル2として、東京メトロ(丸ノ内線)のバリアフリー化について。マル3、区長の在任期間について。以上をお伺いさせていただきたいと思います。
思えば1年前のこの二定において、私は初めて議員として質問をさせていただきました。早いもので、あれからもう1年が過ぎました。この1年間、これまでとは全く別の世界の数多くの人の温かい心に触れることができ、また議会活動など、いろいろなことを経験させていただきました。やはりその中でも一番大切なことは、初心を忘れることなく、区民の目線をもって今後も活動を続けていくべきだということでありました。したがって、今回の質問も以上のような趣旨をもって質問をさせていただきますので、区民の立場からという観点でお答えをいただきたいと思います。
それでは、まず第1点目、人件費と超過勤務手当についてお伺いをさせていただきます。
私が昨年議員となって驚いたことの一つに、中野区の人件費率の高さがございます。それは民間企業に長い間いた私にとって考えられない、非常に高い数字でありました。昨年もこの問題についてお尋ねをしましたが、御承知のように、人件費は平成13年度、総額305億円、人件費率33.6%。平成14年度に至っては、総額299億円、人件費率31.9%と、人件費が約6億円、1.7%減少いたしました。これは主に徹底した採用の削減と自然退職者増によるものであると思います。そうした面では、区長を初め、全職員の方々の努力の賜物であると思っております。
しかし、まだまだ今後も中野区の財政は厳しい面がございます。それを考えれば、支出の中で人件費率が31.9%として、依然として3割を超えている大きな割合、これは大きな問題です。それは23区の人件費率の平均が27%であり、中野区が31.9%と、23区平均より高いことからもはかり知ることができます。
そこで、まず中野区の人件費率31.9%と、23区平均27%の対比について、お伺いをしていきたいと思います。さらにあわせて、人件費率を中野区として今後どのように下げ、何年後にどのような数値に持っていこうとしているのか、区長のお考えをお伺いさせていただきます。
もう一方で大切なことは、人件費は単に下げればよいというものでは決してありません。納得性がない賃下げは、労働の退化につながります。田中区長は、今後目標と成果による区政運営を目指すと、はっきりと公言しておりますが、成果の達成には、その裏づけとなるものが必要です。目標を達成した人にはそれに報いるという精神です。目標を達成した者も達成しない者もほぼ同一の賃金ならば、努力した者がばかを見ます。真の公平な賃金制度とは決して言えません。ノーワーク・ノーペイの原則をもとに、やった人とそうでない人への配分を見直すべきだと思います。目標を超えた人に賃金面でどのように中野区は報いようとしているのでしょうか。お伺いをいたします。
次に、超過勤務手当についてお尋ねいたします。
現在の職員数を見てみますと、平成13年度4月現在で3,227人だったのが、平成14年では3,062人と、165人減っております。そして、将来的には2,000人規模にしていきたいと、はっきりと区長は明言しております。
しかし、一方で超勤額を見てみますと、平成13年度総支払い額が4億1,720万円だったものが、平成14年度には4億3,950万円、約2,300万円も伸びております。これはどういうことでしょうか。総額では人件費率は1.7%、せっかく工夫をし、減っているにもかかわらず、その一部での超勤手当が増加傾向にあるという現象だと思います。人数が165人減れば、仕事量はふえるというのは、単純な図式かもしれませんが、常に工夫をし、考え方を変えなければ、従前のようなやり方では決して中野区の向上はありません。人が減ったなら、なおさら仕事内容をそれぞれの部署が知恵を出し合わなければなりません。例えば各職場ではワークシェアリングや仕事内容の合理化を早急に考えるべきです。また、せっかく中野区はITを導入したのに、仕事は減らない。こういう姿勢では中野区は今後伸びていきません。各職場ではワークシェアリングを導入し、できるだけ仕事がたくさんあるはずです。そして、そのできるだけ多い仕事をどのように工夫をしてワークシェアしていくか、それをまず考えるべきだと思います。まずモデル職場で試行することが必要と考えますが、いかがでしょうか。区長のお考えをお伺いいたします。
労働基準法では、超勤代は平日の22時までが基本給の1.25倍、22時を過ぎると1.5倍、休日出勤は1.35倍、同22時を過ぎると1.6倍と定められております。なかの区報第1610号によれば、職員の給与の公表ということで、中野区の職員の平均年齢と平均給与が発表されております。それは43歳5カ月で平均給料月額は36万5,000円。手当を入れた平均給与月額は45万7,000円と公表されております。これを仮に40万円としまして、1週40時間、4週160時間で計算をしますと、職員の平均の時間給は2,500円。これに残業分の数値1.25倍を掛けますと、1時間当たりが3,125円になります。22時を過ぎれば、当然ポイントは上がりますので、時給3,750円。休日の22時を過ぎれば4,000円にもなります。
労働基準法では、超勤は役職者(所属長)の命令によるものと定められております。また、中野区の事案決定規定の服務に関する部分にも、休日勤務、超過勤務について、職員については課長、課長については部長、部長については区長と、はっきり命令権者が記載されております。したがって、命令を出す所属長は、超勤代の費用対効果、超勤によってどれだけの効果、寄与があったのか、そのような現象をしっかりと捉えなければならない思っております。そして、同時にコスト管理もしっかりと認識すべきです。もちろん超勤をするなということでは決してありません。必要な超勤は行い、よりよい成果を上げるべきです。しかし一方で、区の管理職が、超勤手当が一体自分の部署は何割増しになっていて、その金額が幾らになっているのか。そして、その上で命令を出しているとしたら、やはり正しい姿をとらえていかなければいけないと思います。
そこで、改めてお聞きいたします。中野区の現在の管理者全員が、労働基準法に基づく割り増し数字、超勤の割り増し数字を認知していると、区長はお考えでしょうか。管理職研修などを通して、徹底した超過勤務に対する費用対効果、コスト管理意識の徹底を図るようにすべきだと思いますが、いかがでしょうか。
さらに、管理職だけでなく、全職員の勤務に対する意識、幾ら上司が命令しても、不必要なこと、理不尽なことは決してしないという意識、ノーと言える意識、こうした強い意識を職員自身も持ち、そして管理職にそれをはっきりと言うべきではないでしょうか。区長のお考えをお伺いいたします。
また、この問題は職員の健康問題にも関係いたします。昨年、総務委員会で質問した中での話ですが、超過勤務手当の一番多い人で年間227万円。驚いたことにこの額は、この人の基本給総年収の約4分の1に当たります。この人の年収の約25%が超勤代、いわゆる残業代なんです。年間の超勤時間は576時間。1か月に直しますと、平均48時間。1日当たり2.4時間です。明らかにこの人は労働超過と言えると思います。本当にこれだけの超勤をする必要があったんでしょうか。
仕事は1人に偏ることのないように、所属長は考えなければなりません。例えば四半期ごとに超勤の多い職場や職員を抽出して、その原因を調査すべきだと思いますが、いかがでしょうか。また、超勤時間と健康についても、あわせて区長のお考えをお伺いしたいと思います。
次に、2番目として、CTN5チャンネルによる議会放映についてお伺いをさせていただきます。
中野区のCTNを使って、今回から議会を放映し、少しでも区民の皆さんに議会を知っていただき、身近なものと考え、理解をしてもらいたいとの目的であり、また画面を通して区のPRをしたり、防災防犯等の啓蒙も図ろうという意図が、今回はあるわけでございます。そういう意味で、CTN5チャンネルを区民放送と位置付けても過言ではないと思います。
しかし、そうした区の考えとは逆に、中野区民約16万世帯のうち、約1万6,000世帯が今回の議会放映を見ることができないことを知っておりますでしょうか。全区民のために放映するという趣旨、目的に反し、さらに区民の税金を使って放映したにもかかわらず、同じ住民税を払っている1万6,000世帯もの人たちが、この番組、このテレビを見ることができません。そういう人たちが平等に享受することができない現実があるというわけです。同じ区民として、同じ情報が得られないということは、公平・公正の原則に反すると私は思います。一日も早く情報の格差是正をすべきです。議会放送を見たくなくても見られる条件が整っている区民と、見たくても現実として見ることができない区民が、中野区には混在しております。よく選挙の用語に「出たい人より出したい人」と言われますが、まさに「見られる立場の人より、見たい立場の人」をどうするかを考えるべきです。見たくても見ることができない1万6,000世帯もの人たちに対して、区はどのように考え、この議会放送をしているのか、まずお伺いいたします。
次に、この問題の解決には、これまで原因者負担や電波障害解消策の経緯、費用など、大変困難な問題があることも事実だと思います。昨年の私の質問に環境部長は、行政、TCV、CTN3者に情報格差のないように今後働きかけ、区民チャンネルとして解消に努めてまいりたいというふうなことをお答えいただきました。しかし、どのようにこの1年間、その解消に努めてきたのか。また、公平に議会が見られないという区民の立場に立って、今後中野区として、どのようにいつまでにこの問題に取り組み、解決を図っていくのかを、あわせてお聞かせいただきたいと思います。
3番目としまして、やりがい・生きがいのある管理職について御質問をさせていただきます。
中野区の管理職数は、平成14年度81人、平成15年度79人、平成16年度74人と、年々減少傾向にあります。男女比率で見ますと、例年男性8に対して、女性2の割合で推移をしております。また、年齢別の分布においては、平成14年度は40歳未満が7人に対し、平成15、16年ともにたった1人となっております。さらに55歳以上の管理職は、平成14年度に比べて5人もふえてきております。年齢別分布では、40歳代が25人、50歳代が53人と、年を増すごとにふえているのが現状です。これは区職員の平均年齢が年々上がってきており、年齢からくる処遇のバランスの問題とあわせて、男女ともに若手の職員自身が管理職に対する魅力がなくなっているのではないでしょうか。
例えば中野区と23区特別区の管理職選考実施状況を見ますと、14年度中野区は、Ⅰ類Ⅱ類合わせて、有資格者1,025人に対して、受験者数はわずかに27名、2.6%と、特別区の有資格者2万4,256人、受験者数1,020人、4.2%に比べて、大変に低い数字であります。しかし、合格者数は、中野区は18.5%、特別区では10.6%と、約8%も中野区は上回っております。これは何を物語っているんでしょうか。これは受験者数が23区よりも低いが、一たん受験すれば、中野区の職員は優秀であるとの数字的なあらわれだと、私は思っております。
その一方で、中野区の管理職選考試験に対するモラールもまたわかります。受験者数が23区平均と比べて1.8%も低いあらわれの一つとして、なぜか管理職といっても魅力がなく、裏を返せば、労苦の多い割には、報酬の面からも報われず、それならば一般職にいた方がよいという、ネガティブな安定した考えに立つ職員が多いのではないでしょうか。
例えば女性の場合はもっと顕著です。15年度では受験者参加率は、14年度と同じ2.6%ですが、女性の受験者が26人中、中野区はたった3人であります。合格者に至っては女性はゼロでありました。また、約2%という中野区の管理職の数値からもうかがえるように、現実として女性は家庭、子育て、さらには仕事の両面をこなさなければなりません。しかし、もっと仕事面で何らかの魅力があれば、頑張ろうとする意欲は生じるはずです。そこには男女差や学歴、年齢というものは一切関係ないと思います。
中野区の女性でも優秀で子育てを行いながらも頑張っている役職者の方も、既に皆さん御承知のように、多く現実としておられます。管理職として安心して働け、努力した者には必ず報いるという、よりインセンティブなシステムや風土の確立が中野区には必要ではないでしょうか。職員のそれぞれが上司の背中を見て育ってきております。それが職員のやる気につながり、今、中野区が目指そうとしている、目標と成果による区政運営の基本となるのではないでしょうか。区長の御意見をお伺いさせていただきます。
4番目として、次に出退勤管理について、次の6項目についてお伺いをさせていただきます。
まず1番目。現行では、出勤だけの打刻であり、超勤をしなかった職員の退出、例えば早退、外出で直帰等は、全庁でどのように指導、管理を行っているんでしょうか。
2番目。超勤については、10日前に超退勤務予定命令簿に各職員が勤務予定を出し、それを所属長が判断するということになっております。実態はほぼ提出された者の申告どおりで承認されておりますが、よく「予定は未定」と言われます。10日も前の超勤がわかるものなのでしょうか。また、直前等の変更はどうするのでしょうか。
3番目。超勤の額の算出は、勤務の月間時間を累計し、30分単位で切り上げ、切り捨てを行うこととなっております。打刻は申告と連動しておらず、このシステムだと5分超過してでも累計されることになります。現実として、果たしてどうなっているんでしょうか。
4番目。さらに累計時間を月ごとで締めたとき、切り捨て時間が発生した場合は、労働基準法上サービス超勤となり、問題となりはしないのでしょうか。
5番目。事業部制の導入により、各部で人件費予算を管理し、それを把握することはよいことであります。したがって、超勤は各部で各超勤者の時間をもとに金額を算出するわけです。しかし、すべての部署をコントロールし、全庁の総体時間把握ができていないのはどういうことでしょうか。健康チェックなど管理面から、また統計上や全体の指導面からも、当然超勤時間を全庁的に把握する部署が必要であると思いますが、いかがでしょうか。
いずれにしても、6番目として、現行の出退勤制度では問題が多くあると、私は思っております。人間はすべて性善説ばかりでは決してありません。性悪説に立った上でのルールや制度も必要です。現行の出退勤管理システムでは、打刻の事実が超勤や出勤の実態と連動しておらず、問題が残ります。早急に出退勤管理システムの見直しをすべきだと思いますが、いかがでしょうか。
次に、5番目として、老朽化マンションの建てかえどきの容積率についてお尋ねをいたします。
国土交通省によりますと、昨年末までに供給されたマンション戸数は約447万戸。例えば建築後30年以上のものは、2001年末には約17万戸だったのが、2011年には約100万戸になると推定されております。一方、これまでに老朽化による建てかえを成功された例は、過去30年間でわずかに約80件と言われております。
現在、中野区において築30年以上、昭和49年以前の分譲マンションは115棟あり、また用途地域の見直しなどにおいて建ぺい率や容積率が変更となり、既存不適格マンションとされている建物は163棟であると伺っております。この用途地域の見直しは、5年ごとに行われております。過去の見直しの方法は、区民にとって非常に一方的と感じられ、建ぺい率や容積率の変更により、将来にわたってマンション財産を大きく削られるマンション所有者に対し、用途地域変更について具体的な直接の連絡もなく、単に地域センター等の説明会を行い、結果だけをなかの区報に掲載するくらいではなかったかと思います。
そのため、老朽化したマンションを建てかえようと思っても、現在住んでいる建物がそのままの大きさに建てかえられないという現実にぶつかり、建てかえを断念しているのが現状であります。建物が老朽化することは自明の理であり、そのことを勘案せずに見直しをされるのはいかがなものでしょうか。一体区は住民の意向を酌んで見直しをしているのでしょうか。区全体の地域計画に基づいて、将来にわたっての住宅施策を展開しているのでしょうか。用途地域の変更により、一方的に既存のマンション所有権の財産権が削られることについて、まず中野区としての見解をお聞きいたします。
中野区では、ことし5月6日から総合設計制度が改正されましたが、マンション建てかえの場合、前面道路の幅員が6メートル以上必要であり、また一定規模以上の敷地面積がないと有効ではなく、かつそれらを満たしたとしても、日影規制のために有効な運用ができない現状であり、問題となっております。したがって、現在の不適格マンションをすべて総合設計で建て直すことは困難と考えます。現に総合設計制度では、中野区において1棟しか建てかえされていないのが現状です。
中野区内のある地域で、築30年以上の老朽化したマンションの建てかえ事業が計画されましたが、従来の土地のみで建てかえますと、現マンションの床面積の53%となり、現在8階建てのものが5階までとなってしまい、建てかえ計画そのものができなくなっていると聞いております。さらに耐震性や免震化の補強工事をするについて数億円の工事費がかかり、区分所有者がその負担に耐えられないということでもあります。
30万区民で人口密度東京一の中野区において、活用できる道は高層化という方法があろうかと思いますが、ゆとりある住居スペースを提供すれば、より多くの住民が中野区に流入し、中野区の人口増加とあわせて、同時に住民税等区税にも大きく寄与できるものと考えます。また、経済面からも、波及効果の非常に大きい建築の建てかえにより、内需の拡大に大きく寄与する規制改革に、まず中野区から立ち上がり、中野区の50年先、100年先を見据えての政策を、区当局と議会が一体となって、民間の力を活用しながら考えていくべきであると思います。
そこで、老朽化マンションや既存不適格マンションの建てかえがスムーズにいくように、建てかえについてはその容積率及び日影規制率を思い切って緩和する必要があると思いますが、いかがでしょうか。区の考えをお聞かせください。
次に、その他といたしまして、マル1神田川の治水対策、マル2東京メトロ丸ノ内線、中野新橋、中野富士見町、新中野駅各駅のバリアフリー化、及び中野坂上の宝仙寺側の出入り口の開設のことについてお伺いします。そして、マル3として、区長の在任期間についてもお伺いをさせていただきます。
まず、マル1、マル2の諸問題については、昨年の二定で私が質問をさせていただき、その後この1年間、どのような進展、推移をしてきたのかをお伺いさせていただきたいと思います。
マル1について、昨年の二定の議事録によれば、今後の中野新橋から上流の寿橋間についての河川改修の今後の取り組みとしては、平成15年3月の第8回説明会で地権者等の御理解が得られたので、その後都は測量等を実施し、平成15年度中に50ミリ改修の事業認可を受けて、おおむね5か年で整備する計画であるとの回答でありました。また、区としても、治水対策は現在の50ミリ対応で十分であると考えていない。東京都の治水計画においても、将来目標を100ミリに対応できる計画としている。そこで今後とも環七地下調節池のより一層の整備や河川改修などを進め、75ミリ対応となるよう努め、将来100ミリ対応が達成できるよう、区としても都と連携をし、治水安全度を高めていくよう今後努めてまいりたいとの回答でありました。75ミリ、100ミリと、どのように治水安全度を高めていくように努めていくつもりなのか。また、中野新橋・寿橋間の5か年で整備すると答えたことについて、1年たった今、その後の検討、進捗状況をお尋ねさせていただきます。
次に、マル2についてお尋ねをさせていただきます。昨年の二定で区は、帝都高速度交通営団では交通バリアフリー法及び鉄道利用者の安全と利便性を考慮し、平成25年までに整備を進める10か年計画を進行中である。階段幅の不足からエスカレーターの設置が難しく、用地取得の困難さからエレベーターの設置が進まないといった点があるという制約条件を踏まえつつ、早期に整備すべき重要な課題として認識し、営団を含め、公共事業者等で構成する交通バリアフリー連絡協議会の席上などで、あらゆる機会をとらえて設置の要請を今後継続していくということをお答えいただきました。1年たった今、新中野駅、中野新橋駅、中野富士見町駅のその後の、現東京メトロとの進捗状況をお答えいただきたいと思います。また、中野坂上駅の宝仙寺側の駅舎の開設についてもあわせてお願いをいたします。
そして、マル3として、最後に中野区長の在任期間についてお尋ねをさせていただきます。
平成16年3月25日、中野区長の在任期間に関する条例議案が、5名の中野区議会議員が提出者となり、中野区議会議長に提出されました。御承知のように、現在議員提出議案第2号として、総務委員会で審議をしております。その提案理由は、地方分権時代を迎え、地方公共団体の長の権限がますます大きくなってきており、同一の者が長く地方公共団体の長の職にあることに伴う弊害を防止し、選挙の公正を確保するとともに、地方自治の一層の活性化と進展を図る必要があるとしており、そして第1条では「この条例は人事権、予算編成権、許認可権等、権限が集中する地方公共団体の長の地位に同一の者が長期にわたりつくことにより生ずるおそれのある弊害を防止するため、中野区長の在任期間について定め、もって区政の一層の活性化と区の自治のさらなる進展を図ることを目的とする」となっております。そして、第2条では「中野区長の職にある者は、連続して3期(各任期における在任期間が4年に満たない場合も、これを1期とする)を超えて在任しないよう努めるものとする」ものであります。
いわゆる趣旨は、同一の者が長期にわたって地方公共団体の長につくことによって生じる弊害の防止であり、以前にも同じような条例案が出されたやにも聞いております。しかし、以前は全体的な禁止規定であり、今回は努力目標、努力規定となっており、連続して3期を超えないよう努めるものとするということになっております。いろいろな皆様も御意見があろうかと思います。これからまたいろいろ議論をしていく問題であろうかと思っております。
そこで、区長にお聞きいたします。この条例案の趣旨、目的、努力規定とする考え方について、どのように田中区長はお考えなんでしょうか。また、田中区長は区長選のときの公約として、2期8年との発言がありましたが、この条例案は3期12年とする案でございます。したがって、現在の田中区長だけを対象としているわけではなく、今後の中野区の将来を見据えて条例化を図りたいとのことのようですが、この点についても中野区長としての見解をあわせてお聞かせください。
以上で私の質問を終わりますが、区長初め理事者各位におかれましては、真摯に正対したお考えをお願いしたいと思います。ありがとうございました。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 佐野議員の質問にお答えをいたします。
人件費と超過勤務手当について。区の体力に見合った事業運営を行うためには、抜本的な財政構造改革による歳出の削減が必要であります。その中でも大きな要素となる職員について、今後とも削減をしていく必要があるというふうに認識をしています。中野区の人件費比率は、23区平均に比べて高いという認識を持っております。一番上から、昨年のデータで3番目という数字になっているというふうに認識をしています。
人件費の比率をどういう数字を目指すかというのは、人件費比率は財政規模によって若干異なってまいりますので、人員削減の目標といたしましては、人数で目指すというようなことが適当ではないかというふうに考えております。そういう意味で、職員については現在、16年の4月1日現在で2,870人まできているんですが、これを2,000人程度まで削減したいと考えているところでありまして、削減の具体的なステップについては、10か年計画の中で明らかにしていきたいというふうに思っております。
それから、人件費と超過勤務手当についてであります。目標と成果による区政運営をするためには、成果にきちっと報いられる仕組みがなければいけないということであります。全く御発言のとおり、私も認識をしているところであります。管理職については、昨年から目標管理シートを導入して、仕事の成果を昇給などに反映するほか、成績主義を明確に反映するため、成績率を勤勉手当に反映をしているというところであります。一般職員につきましても、職種に関係なく、ことしから目標による管理を実施して、目標管理シートを導入しました。仕事の成果は昇給など処遇に反映をさせていきたいというふうに考えています。
各職場でワークシェアリングをもっと進めて、超過勤務手当の平準化等を図るべきではないかということであります。仕事の進め方あるいは役割分担を適正化することによって、特定の職員に過大な超過勤務が集中したり、結果として人件費が増大あるいは能率が低下するといったようなことにならないようにということで、是正をしていきたいと思っております。
事業部制におきましては、現場の職員をその事業の忙しい、暇--繁閑というんでしょうか--これに合わせて、比較的自由に融通をきかせながら動かしていくということも、一つの目標としているところでありまして、職員間の仕事のワークシェアリングということにしっかり取り組んでいきたいというふうに思っております。
それから、人件費、超過勤務手当の管理者のコスト意識等々の質問であります。管理職がまず超過勤務手当の割り増し率等についてしっかり認識をしているかということでありますが、当然認識をしていなければならないと考えております。また、超勤に限らず、費用対効果、コスト意識といったようなものは、経営者として必須でありますので、研修等を通じて徹底をしていきたいと思っております。また、管理職ばかりではなく、職員もコスト意識を持つべきでありまして、仮に超過勤務を行うにしても、必要最小限の超勤で成果を上げることができるようにすると、このことが大事だということであります。仕事が一部の職員に偏ることを防ぎ、全体に仕事量を均等にしていくということは、御指摘にもありました、職員の健康保持でありますとか、超過勤務手当の削減ということからも、重要だというふうに考えております。仕事の偏りがないか、各部で定期的に調査をし、見直しをしていくということをやっていきたいと思っています。
それから、CTN5チャンネルによる議会放送についてであります。
現在1万6,000世帯が視聴できないという状況にあること、このことについては十分認識をしております。できるだけ区民が公平、公正にこの議会中継を視聴できるということが望ましいわけでありまして、課題だというふうに考えております。しかしながら、御発言にもありましたように、幾つかの難しい点があるわけであります。少なくともチャンネルリースというやり方は、技術的には可能でありまして、施設いかんの問題だけではなく、関係者と可能性を検討していきたいというふうに考えているところであります。
それから、やりがい・生きがいのある管理職についてということであります。
先ほどの御答弁にもありましたけれども、管理職についてはチャレンジシートということで、目標管理を実施を既に行っているところです。評定の結果を特別昇給や人事異動などにも反映させるなど、管理職が納得する評定を行って、自信を持って働き、職員から信頼される環境づくりを行っていきたいというふうに考えております。
それから、出退勤管理についてであります。
まず、出勤だけの打刻であって、職員の退出はどのように管理しているのかということですが、御指摘のありましたとおり、職員の退出については、出勤をした場合以外はタイムレコーダーの打刻は行っていない現状であります。年次有給休暇などの休暇や出張、研修などの職員の勤怠状況については、別途命令、承認等の手続を行って、管理をしているということであります。
超過勤務予定命令簿につきましては、所属長による時間外勤務の計画的管理を目的としたものでありますが、事前に予定していた勤務に中止や変更がある場合、これも当然あるわけでありまして、変更理由を明記して、改めて命令を受けることになっているということで、事前事後の変更には対応できる仕組みであるということであります。
超過勤務手当の算出が30分単位で切り上げている。打刻と申告が連動しておらないというようなことでありますが、打刻は退庁する時間ということでありますので、超過勤務時間は打刻ではなくて、上司が確認をした実勤務時間によっているというものであります。月ごとに集計をいたしまして、累計時間に1時間未満の端数があるときは、切り上げ、切り捨てで処理をしているということであります。30分を基準に端数処理を行うということですが、労働基準法の解釈でも妥当であり、問題はないと考えているところです。念のため、担当者に労働基準監督署に確認をとらせました。問題がないということでありますので、御了承いただきたいというふうに思います。
それから、事業部制の導入によって、各部で人件費予算を管理することはいいけれども、全庁的に把握する部署も必要ではないかということであります。超過勤務のあり方は、人事管理や事業の進行管理にかかわる重要な経営事項でありますので、部長や管理職が責任を持って管理するということであります。もちろん御指摘のとおり、区全体としても時間外手当総額の把握あるいは時間数の把握といったようなこと、そうしたことについては、総務部人事担当で把握をし、対応していくべきだというふうに考えております。当然人事担当では、職員の福利厚生といったようなことも担当しているわけでありますので、健康管理といった面からの管理も行っていかなければならないということであります。
それから、出退勤システム、打刻の事実が出退勤の実態と連動していない、これを見直す必要があるのではないかという御指摘であります。出退勤管理、これはまさに職員管理の基本中の基本であります。管理職の責任は本当に大きいというふうに思っております。出退勤システムはそのために開発した重要なものですから、適正に運営できなければならないわけであります。現行では出退勤システムが部分的にしか機能していないということもありまして、庶務システムとの整合性にも課題があるわけであります。出退勤システムの見直しも含め、出退勤管理をより厳正に行ってまいりたい、このように考えております。
それから、在任期間についての御質問でありました。現在審議中の条例について、私の立場で意見を申し上げるということは差し控えなければならないと思いますので、一般論としての私の考えということでお話をさせていただきたいと思います。
自治体の長は、地域の行政を自主的かつ総合的に実施する役割を担っているわけでありまして、権限は幅広いのであります。この権限が集中する地位に特定の者が長期間在職をするということは、弊害を生じるというふうに認識をしているところであります。また、これを禁止するといった場合に、参政権の一つであります被選挙権の規定との関係で、法律違反になるおそれがあるのではないかといった指摘についても、考慮をする必要があるのかなといったような認識を持っているところであります。
私自身のことであります。私自身については、従来申し上げてきた考え方に変わりはありません。仮に条例などの形で規範をつくると、規範とするという場合には、一般的な規範になりますので、一定の幅を持つことは必要なのではないかというふうに思っているわけであります。
私からは以上でございます。
〔都市整備部長石井正行登壇〕
○都市整備部長(石井正行) 私から老朽マンションの建替えの関連で、用途地域地区の見直しの手続についてお尋ねがございました。この見直しに当たりましては、御指摘の地域センター及び区役所での説明会のほか、素案及び最終的な見直し原案取りまとめの時点で、区報の特集号を発行しますとともに、区のホームページに掲載するなど、広く区民に周知をしてまいりました。また、説明会では、見直しに関しまして御意見、御要望をいただいたり、説明会に来られない区民の方などに対しましては、区報特集号を活用し、意見募集を行ってきたところでございます。このように都市計画法上の所定の手続は行っているものと考えているところでございます。
次に、総合設計制度の活用のお尋ねがございました。この総合設計制度は、まちの環境を整備、改善するため、敷地内に日常一般に開放された公開空地を設けた場合に、容積率などを緩和するという制度でございます。適用要件は、敷地内に建ぺい率の制限値に応じた空地があること。それから、敷地面積が用途地域に応じて一定値以上あること。それから、交通上、安全上、防火上及び衛生上、支障がないことなどでございます。この制度は建築基準法の規定によるものでございまして、区にこの要件を変えるという権限がございません。したがいまして、御指摘の問題につきましては、一定地域の住民の方々の合意によります地区計画等の活用が望ましいものというふうに考えてございます。
次に、神田川の治水対策についてでございます。東京都は平成16年5月11日に、神田川の新橋・寿橋間の50ミリ改修、これの事業認可を受けてございます。今後この事業認可からおおむね5年間で整備をする予定というふうに聞いてございます。なお、既に平成15年度中に現況の測量、それから基本設計を完了いたしまして、今年度は用地測量や新橋・氷川橋間の詳細設計を実施するということでございます。このように、まずは河川改修によりまして50ミリ対応ができるように計画をされております。さらに環七の地下調節池の現在2期工事をやってございます。そういった整備や下水道幹線の整備などで75ミリにも、今後目指すところの100ミリに対応できるよう、徐々に治水安全度を高めているところでございます。
次に、東京メトロ各駅のバリアフリーの取り組み状況ということでございます。まず、新中野駅につきましてでございますが、平成17年秋の完成を目指しまして、下りホームにエレベーターの設置が具体化をしてございます。同時にトイレ改修も予定をしているということでございます。それから、中野新橋駅につきましては、平成20年の駅舎のリニューアル化計画にあわせまして、エスカレーターの設置の検討を行っているということでございます。それから、中野富士見町駅でございますが、ここはエレベーター設置を目指し、周辺用地の調査をしている段階ということでございます。また、中野坂上駅につきましては、エスカレーターを設置済みではございますが、宝仙寺側の出口、2方向避難の確保に向け検討をしているところでございます。適当な用地が確保できない状況と、現在そういう状況であるというふうに聞いてございます。
以上でございます。
〔佐野れいじ議員登壇〕
○3番(佐野れいじ) ただいまの御答弁に対して、再質問をさせていただきます。区長の御答弁の中で3点ほどお願いしたいと思います。
まず1番目、人件費の件でございますけれども、区側としましては、23区の平均と比べて、実際的には高いと、3番目であるという数値までお示しになりました。そして、現在人員の削減等によって、人件費を今後下げていきたいんだという御発言もございました。そして、その詳細は10か年計画の中で明らかにしていくということをおっしゃいました。私がお聞きしたのは、人件費をどのように下げるのか。そして2番目として、何年後にどのような数値を行おうとしているのかということをお尋ねしたわけです。
まず1番目の人件費をどのように下げるのかということにつきましては、まさしくおっしゃったような、人を減らすというか、職員の自然退職等も含めた中で人件費が減っていくというような御発言だったわけですけれども、2番目の何年後にどのような数値をしていこうとしているのか、またそれを目指しているのか。2,000人規模というふうにおっしゃいました。これには私はやはり行政としては、先ほど区長がおっしゃいましたように、財政の規模ということが大きく関係してまいります。民間でいえば、売り上げの増減です。例えば民間でいえば、1年先、2年先の売り上げを立てます。そして、その中で人件費率の割合はどうなっていくのかという計算をします。簡単にいえば、10万円の売り上げがことしあれば、3万円の人件費、これは少なくとも30%の人件費率になります。これを来年は売り上げを20%にしようと。それによって15%に、人件費は今の人数でやればできるじゃないかというような計算を立てて、会社というのは先の経営を立てていくわけです。それを思うと、行政の場合は、売り上げというものがないわけですから、当然交付金のことだとか、それから区税のことだとか、税収入のこと、こういったものを立てながら、当然この先の目安、見通しを立てていくことだと思います。そういうことからすると、やはり中野区におきましても、この財政規模をどう今後展開していくのか、これを明らかにすることによって、私は人件費率が明らかになっていくんではないかというふうに思っております。
そういうことからすれば、私の質問である、何年後にどのような数値を行っていくのかと、ここについてはやはり大切なことでありますので、今後の課題としてでも、これはやはり何年先ということの見通しを、2,000人ということであれば、財政規模もあわせて、これは何%になるという数字がすぐ出るわけですから、そういったことを御検討するのが正論ではないかというふうに思う次第であります。この辺について、まず区長のお考えをもう一回お聞きしたいと思います。
2番目としまして、労基法上の残業の数値について、当然私自身はそれを管理職は知った上で、全体の金額というものを把握しながら命令を出すということが、やはりコスト意識、そういったものが出てくるのではないかということでお話を申し上げましたところ、区長自身もそのとおりであるということをおっしゃっていただきました。そして、その中のお答えで、当然その数値は、全管理者は認識していなければならないという表現でございました。いなければならないということは、少なくとも受け身の表現であると、私は思いました。それはなぜかといいますと、べきということで、当然そうすべきであるということであって、全くそこには受け身の姿勢である。少なくともそういうことが、実態として全管理職が認識しているということをはっきりと明言できない、そこに私は現在の問題があるのではないかというふうに思っております。したがいまして、これは私自身は、もしそういったコスト意識を持たせる必要があるんだということを区長自身がお考えであるならば、少なくとも当然認識している。認識していなければならないということではなくして、認識してもらいたいということではなくして、認識すべきである、あるいは認識を少なくとも現在みんな持っているという強い自信、そうしたもののあらわれが必要ではないかと思いますけれども、この辺についていかがかと思います。私が少なくとも、大変失礼な言い方かもしれませんけれども、ヒアリングをさせていただいた中では、全員がそういう姿勢ではなかったというふうに、私自身は認識をしております。
3番目としまして、出退勤管理につきまして、もう一回確認をさせていただきます。区長のお答えの中では、現行の庶務システムの見直しを行い、出退勤をより厳正に行っていきたい。その中で出退勤勤務を見直していきたいということを御発言があったと思います。ということは、現行の出退勤管理に問題があるということを認識されているということだと思いますけれども、そのとおりということであれば、その出退勤管理を早急に見直す必要があると思います。そういう意味で問題があるということであれば、今の御発言の中では出退勤管理を見直すということなのかどうかを、庶務システムの見直しを行いということになりますと、庶務システムというのはいっぱいあると思うんですよね。そういう中で、この出退勤管理を見直すということをもう一回、再度御答弁をいただきたいと思います。
以上3点について、再質問をさせていただきます。よろしく御答弁をお願いいたします。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 再質問にお答えをいたします。
何年後にどのような数まで削減するかということで、言葉足らずだったと思いました。10年後に2,000人規模にしたいと。10か年計画の終了時点において2,000人の職員数にしているということを目標にしたいというふうに申し上げているところであります。
また、財政規模をどう展開していくかということにつきましても、財政の裏づけを持った基本構想10か年計画ということでございますので、三位一体改革の行方でありますとか、さまざまな不確定の要因はあるものの、そうした要因の中で見きわめられる要因をしっかりととらまえて、財政規模の推移といったようなことについても、的確な計画をつくってまいりたいというふうに思っておりまして、10か年計画とあわせて、そうした財政の見通しということについてもお示しをしていきたいと考えているところであります。
それから、超勤の割り増し率について、管理職が認識しているとお答えできずに、いるべきだというようなことでお答えを申し上げました。再質問の中で、御自身が調べられた中で、そうじゃない向きもあるようだというような御発言も出てまいりました。私自身、御質問の通告を受けてから、確認をするといういとまがございませんでしたので、こういうお答えになりました。ただ、私は自分の経験などからも考えましても、このことは少なくとも管理職である以上、知っているのが当たり前だというふうに思っておりますので、実は当然全員認識しているとお答えしたかったところでございます。もしそうでない要素があるとすれば、これは徹底して認識を深めさせていきたいというふうに思っております。
それから、出退勤システムについては、庶務事務システムの見直しと申し上げたのかもわかりませんが、自分としては出退勤システムの見直しも含め、出退勤管理をより厳正に行っていくというふうにお答えを申し上げたつもりでございますので、もし違っておりましたらば、訂正をさせていただきたいと思っております。
以上でございます。
○議長(山崎芳夫) 以上で佐野れいじ議員の質問は終わります。
以上をもって質問は終了いたしました。
これより日程に入ります。
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第34号議案 中野区基本構想審議会条例を廃止する条例
第35号議案 中野区事務手数料条例の一部を改正する条例
第36号議案 中野区防災会議条例の一部を改正する条例
第37号議案 中野区特別区税条例の一部を改正する条例
第38号議案 清掃車の買入れについて
第39号議案 パーソナルコンピュータ等の買入れについて
第43号議案 専決処分の承認について
○議長(山崎芳夫) 日程第1、第34号議案から第39号議案及び第43号議案の計7件を一括上程いたします。
理事者の説明を求めます。
〔助役内田司郎登壇〕 ○助役(内田司郎) ただいま上程されました第34号議案から第39号議案まで及び第43号議案の7議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。
第34号議案、中野区基本構想審議会条例を廃止する条例は、中野区基本構想審議会を廃止するため、条例を廃止するものです。この審議会は、幅広い区民の意見を反映した、新たな基本構想の策定を目的として、基本構想に盛り込むべき内容を調査、審議するため、区長の附属機関として設置していましたが、本年4月7日に答申を得たことで、その目的を達したことにより、廃止するものです。この条例の施行時期は、公布の日です。
第35号議案、中野区事務手数料条例の一部を改正する条例は、次の2点につきまして規定を改めるものです。
第1点目は、東京都都市整備関係手数料条例の改正に伴い、開発行為許可申請手数料、建築物に関する確認申請手数料等の額を改定するものです。
第2点目は、密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律の改正に伴い、条例で引用している条文の番号を整備するものです。
この条例の施行時期は、第1点目につきましては平成16年7月1日、第2点目につきましては公布の日です。
第36号議案、中野区防災会議条例の一部を改正する条例は、区及び関係機関等との連携の強化を図るため、防災会議の委員として、陸上自衛隊の隊員を追加するものです。この条例の施行時期は、公布の日です。
第37号議案、中野区特別区税条例の一部を改正する条例は、主に次の3点について規定を改めるものです。
第1点目は、均等割の納税義務を負う夫と生計を一にする妻に対する均等割の非課税措置を廃止するものです。
第2点目は、老齢者控除を廃止するものです。
第3点目は、居住用財産の買いかえ等をした場合の譲渡損失の繰越控除について、他の所得との損益通算に関する規定の整備等を行うものです。
この条例の施行時期は、第1点目及び第3点目につきましては公布の日、第2点目につきましては平成17年1月1日です。
第38号議案、清掃車の買い入れについては、財産の取得に当たり、議会の議決をお願いするものです。取得する財産は、一般廃棄物の収集運搬に使用する清掃車3台で、予定価格は2,274万2,580円です。
第39号議案、パーソナルコンピュータ等の買い入れについては、財産の取得に当たり、議会の議決をお願いするものです。取得する財産は、区立小学校における学習用パソコン315台、プリンター31台、複合機2台、ヘッドホンマイク574個、及びパソコンディスク等108点で、予定価格は6,741万円です。
第43号議案、専決処分の承認については、平成16年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算について、地方自治法第179条第1項の規定により専決処分をいたしましたので、同条第3項の規定により議会に報告し、その承認をお願いするものです。
この補正予算は、平成15年度の中野区国民健康保険事業特別会計において、歳入が歳出に不足したため、平成16年度の歳入を繰り上げ充用するに当たり、本年5月31日までに平成16年度中野区国民健康保険事業特別会計予算の補正について議決をいただく必要がありましたが、議会を招集するいとまがなかったため、専決処分をしたものです。
この補正予算の内容は、歳入歳出にそれぞれ3億8,000万円を追加計上するものです。これにより、既定予算との合計額は275億9,200万円となります。歳出予算の内容は、前年度繰り上げ充用金3億8,000万円を追加計上するものです。歳入予算といたしましては、国民健康保険料3億8,000万円を追加計上するものです。
以上7議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○議長(山崎芳夫) 本件について御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(山崎芳夫) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
上程中の議案は、会議規則に従い、総務委員会に付託いたします。
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第40号議案 中野区印鑑条例の一部を改正する条例
第41号議案 中野区産業まちづくり調査会条例を廃止する条例
○議長(山崎芳夫) 日程第2、第40号議案及び第41号議案の計2件を一括上程いたします。
理事者の説明を求めます。
〔助役内田司郎登壇〕
○助役(内田司郎) ただいま上程されました第40号議案及び第41号議案の2議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。
第40号議案、中野区印鑑条例の一部を改正する条例は、印鑑登録申請者に対する本人確認を厳格に行うため、申請者に持参させる本人確認の書類として、郵送等による文書照会に対する回答書のほかに、区長が適当と認める書類を追加するものです。この条例の施行時期は、平成16年7月1日です。
第41号議案、中野区産業まちづくり調査会条例を廃止する条例は、中野区産業まちづくり調査会を廃止するため、条例を廃止するものです。この調査会は、区の地域特性に合った産業の発展とまちづくりに資することを目的として、区の特性と区内産業の実態及び新たな産業の発展の可能性等を調査、研究するため、区長の附属機関として設置していましたが、本年3月30日に報告を得たことで、その目的を達したことにより、廃止するものです。この条例の施行時期は、公布の日です。
以上2議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○議長(山崎芳夫) 本件について御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(山崎芳夫) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
上程中の議案は、会議規則に従い、区民委員会に付託いたします。
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第42号議案 中野区立知的障害者更生施設条例の一部を改正する条例
○議長(山崎芳夫)日程第3、第42号議案、中野区立知的障害者更生施設条例の一部を改正する条例を上程いたします。
理事者の説明を求めます。
〔助役内田司郎登壇〕
○助役(内田司郎) ただいま上程されました第42号議案、中野区立知的障害者更生施設条例の一部を改正する条例につきまして、提案理由の説明をいたします。
第42号議案、中野区立知的障害者更生施設条例の一部を改正する条例は、かみさぎこぶし園について指定管理者制度を導入するに当たり、指定管理者の管理の基準及び業務の範囲を規定するものです。この条例の施行時期は、平成17年4月1日です。
本議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○議長(山崎芳夫) 本件について御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(山崎芳夫) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
上程中の議案は、会議規則に従い、厚生委員会に付託いたします。
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議会の委任に基づく専決処分について
○議長(山崎芳夫) 日程第4、議会の委任に基づく専決処分について報告いたします。
本件については、地方自治法第180条第2項の規定に基づき、6月2日付をもって区長からお手元に配付の文書のとおり報告がありましたので、さよう御了承願います。
16中総総第607号
平成16年(2004年)6月2日
中野区議会議長 山 崎 芳 夫 殿
中野区長 田 中 大 輔
議会の委任に基づく専決処分について(報告)
区を当事者とする和解及び損害賠償額の決定について、議会の委任に基づき次のとおり専決処分したので、地方自治法第180条第2項により報告します。
記
1 和解(示談)当事者
甲 記載削除
乙 記載削除
丙 中野区
2 事故の表示
(1) 事故発生日時 平成16年(2004年)3月9日 午後2時30分
(2) 事故発生場所東京都中野区新井二丁目12番13号前中野通り路上
(3) 事故発生状況中野通り沿いの歩道を進行していた丙の職員の運転する自転車が、中野通りを横断しようとして、上記場所で歩道から車道に進入し牟ところ、中野通りを南から北へ直進してきた乙車(原動機付自転車)の左側面後部(に追突し、転倒した乙車が、信号待ちで停車していた甲車(自動車教習所送迎用マイクロバス)のリヤバンパー左部分に衝突した。この事故により、甲車のリヤバンパー左部分が破損し、乙車のハンドルの左ウインカーカバーが破損した。
3 和解(示談)条件
(1) 甲は、本件事故により、甲車の修理費、修理期間中の代車費用及び甲の教習生の輸送費(タクシー代)として合計159,190円の損害を被った。
(2) 乙は、本件事故により、乙車の修理費として合計18,500円の損害を被つた。
(3) 乙は、乙の上記損害額18,500円を自ら負担する。
(4) 丙は、甲に対し甲の上記損害額のうち甲車の修理費及び修理期間中の代車費用156,450円を本件示談成立後2週間以内に甲の指定する方法で支払い、乙に対し甲の上記損害額のうち乙が立替払いした上記タクシー代2,740円を本件示談成立後2週間以内に乙の指定する方法で支払う。
(5) 以上のほか、本件事故に関し、甲と乙と丙との間には、何らの債権債務がないことを確認する。
4 和解(示談)成立の日
平成16年(2004年)4月14日
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議員派遣について
○議長(山崎芳夫) 日程第5、議員派遣について報告いたします。
お手元に配付の文書のとおり、5月13日付で申請のありました議員の派遣については、会議規則第122条第1項ただし書きの規定に基づき、申請どおり承認いたしましたので、さよう御了承願います。
平成16年5月13日
中野区議会議長
山 崎 芳 夫 殿
中野区議会議員 大泉 正勝
篠 国昭
岩永 しほ子
高橋 ちあき
藤本 やすたみ
むとう 有子
はっとり 幸子
議 員 派 遺 承 認 申 請 書
中野区議会会議規則第122条第1項ただし書の規定により、下記のとおり議員の派遣を承認されるよう申請します。
記
1 派遣目的
第42回東京河川改修促進連盟総会及び促進大会に参加
安全で水害のない水と緑豊かな潤いあふれる生活環境を創るために、河川改修の早期完遂と内水対策の早期実現を図ることを目的とするこの総会及び大会に議員を派遺する必要がある。
2 派遣場所
日本青年館
3 派遣期間
平成16年5月25日
4 派遣議員
議長において決定する25人以内の議員
この際、陳情の訂正についてお諮りいたします。
お手元に配付の文書のとおり、陳情の訂正の申し出がありますので、これを承認いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(山崎芳夫) 御異議ありませんので、さよう承認するに決しました。
陳 情 訂 正 願
平成16年5月25日
中 野 区 議 会 議 長 殿
陳情者 住所 中野区
氏名 中野区民
平成16年3月19日付をもって提出した次の陳情を、下記のとおり訂正願います。
第22号陳情 娘の編入学不許可及び第四中学校焼却炉による煙害について
記
(訂正内容)
理由中、2行目の「平成6年2月」を「平成7年1月」に訂正する。
(訂正理由)
誤記のため
次に、陳情の特別委員会への付託について申し上げます。
お手元に配付の陳情付託件名表1に記載の陳情につきましては、記載のとおり、中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会に審査を付託いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(山崎芳夫) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
陳情付託件名表(I)
《中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会付託》
第23号陳情 警察大学校等跡地の広域避難場所及び環境について
次に、陳情の常任委員会への付託について申し上げます。
お手元に配付の陳情付託件名表2に記載の陳情につきましては、記載のとおり、それぞれ所管の常任委員会に審査を付託いたします。
陳情付託件名表(II)
《総務委員会付託》
第24号陳情 緊急地域雇用創出特別交付金の継続・改善を求めることについて
《区民委員会付託》
第25号陳情 消費生活相談の充実について
《建設委員会付託》
第26号陳情 野方駅北口の開設及び駅舎のバリアフリー化について
本日はこれをもって散会いたします。
午後4時45分散会