平成16年09月29日中野区議会決算特別委員会
平成16年9月29日決算特別委員会(第3日)
1.平成16年(2004年)9月29日、中野区議会第一・第二委員会室において開会された。
1.出席委員(42名)
1番 い で い 良 輔 2番 伊 東 し ん
じ
3番 佐 野 れ い じ 4番 北 原 奉 昭
5番 久 保 り か 6番 酒 井 た く や
7番 奥 田 け ん じ 8番 近 藤 さ え
子
9番 小 堤 勇 10番 大 内 し ん ご
11番 伊 藤 正 信 12番 きたごう 秀 文
13番 吉 原 宏 14番 高 倉 良 生
15番 やながわ 妙 子 16番 平 島 好 人
17番 む と う 有 子 18番 はっとり 幸 子
19番 長 沢 和 彦 20番 か せ 次 郎
21番 山 崎 芳 夫 22番 小 串 まさのり
23番 高 橋 ち あ き 24番 市 川 み の
る
25番 岡 本 い さ お 26番 こしみず 敏 明
27番 飯 島 きんいち 28番 佐 伯 利 昭
29番 佐 藤 ひ ろ こ 30番 来 住 和 行
31番 岩 永 し ほ 子 32番 若 林 ふくぞう
33番 篠 国 昭 34番 伊 藤 岩 男
35番 斉 藤 金 造 36番 大 泉 正 勝
37番 斉 藤 高 輝 38番 江 口 済 三
郎
39番 藤 本 やすたみ 40番 昆 ま さ 子
41番 江 田 と お る 42番 池 田 一 雄
1.欠席委員
な し
1.出席説明員
中野区長 田中 大輔
助役 内田 司郎
収入役 山岸 隆一
教育長 沼口 昌弘
区長室長 田辺 裕子
経営改革担当課長 合川 昭
経営改革推進担当課長 経営改革担当課長兼務
危機管理担当課長 経営改革担当課長兼務
政策計画担当課長 鈴木 由美子
政策担当課長 政策計画担当課長兼務
計画担当課長 川崎 亨
まちづくり総合調整担当部長 那須井 幸一
まちづくり総合調整担当参事 まちづくり総合調整担当部長兼務
まちづくり総合調整担当課長 中野駅周辺整備担当課長兼務
総務部長 石神 正義
総務担当参事 橋本 美文
広聴広報担当課長 鈴木 郁也
平和人権担当課長 広聴広報担当課長兼務
平和担当課長 広聴広報担当課長兼務
人権担当課長 広聴広報担当課長兼務
財務担当課長 村木 誠
営繕担当課長 秋元 順一
人事担当課長 長田 久雄
情報化推進担当参事 鈴木 勝明
防災担当課長 納谷 光和
税務担当課長 若槻 磐雄
区民生活部長 本橋 一夫
区民生活部経営担当参事 西篠 十喜和
地域活動担当参事 区民生活部経営担当参事兼務
南中野地域センター所長 中村 正博
弥生地域センター所長 南中野地域センター所長兼務
東部地域センター所長 柿内 良之
鍋横地域センター所長 南中野地域ンター所長兼務
桃園地域センター所長 東部地域センター所長兼務
昭和地域センター所長 蛭間 浩之
東中野地域センター所長 昭和地域センター所長兼務
上高田地域センター所長 昭和地域センター所長兼務
新井地域センター所長 東部地域センター所長兼務
江古田地域センター所長 安部 秀康
沼袋地域センター所長 江古田地域センター所長兼務
野方地域センター所長 江古田域センター所長兼務
大和地域センター所長 大橋 雄治
鷺宮地域センター所長 大和地域センター所長兼務
上鷺宮地域センター所長 大和地域センター所長兼務
戸籍住民担当課長登 弘毅
産業振興担当課長高橋 信一
地域生活支援担当課長 みどりと環境担当課長兼務
みどりと環境担当課長 大杉 規子
ごみ減量・清掃事業担当参事 寺部 守芳
ごみ減量担当参事ごみ減量・清掃事業担当参事兼務
清掃事務所長 遠山 幸雄
子ども家庭部長 柳澤 一平
子ども家庭部経営担当課長 竹内 沖司
子育て支援担当課長 新井 一成
子ども健康担当課長 大久保 仁恵
中部保健福祉センター所長 瀬田 敏幸
北部保健福祉センター所長 中部保健福祉センター所長兼務
南部保健福祉センター所長 佐々木 美枝子
鷺宮保健福祉センター所長 石崎 泰江
保育サービス担当課長 榎本 良男
子ども育成担当課長 小平 基晴
男女平等担当課長 子ども家庭部経営担当課長兼務
保健福祉部長 菅野 泰一
保健所長 清水 祐幸
保健福祉部経営担当課長 寺嶋 誠一郎
保健予防担当参事 保健所長兼務
結核予防担当参事 保健所長兼務
衛生環境担当課長 遠藤 由紀夫
生活衛生担当課長 衛生環境担当課長兼務
健康づくり担当課長 今 恵里
保健福祉担当課長 保健福祉部経営担当課長兼務
高齢福祉担当課長 冨永 清
障害福祉担当課長 田中 政之
生活援護担当課長 浅野 昭
保険医療担当課長 奥山 功
介護保険担当課長 藤井 康弘
都市整備部長 石井 正行
都市整備部経営担当参事 服部 敏信
都市計画担当参事 都市整備部経営担当参事兼務
土木担当課長 尾崎 孝
交通安全対策担当課長 上村 晃一
公園緑地担当課長 斎木 正雄
建築・住宅担当参事 佐藤 幸一
地区整備担当課長 岩井 克英
地域まちづくり担当課長 地区整備担当課長兼務
中野駅周辺整備担当課長 豊川 士朗
副収入役 村田 宏
教育委員会事務局次長 金野 晃
教育経営担当参事 教育委員会事務局次長兼務
部門経営担当参事 教育委員会事務局次長兼務
教育委員会担当参事 教育委員会事務局次長兼務
教育環境担当参事 教育委員会事務局次長兼務
教育改革担当課長 小谷松 弘市
学校教育担当課長 篠原 文彦
学校教育管理担当課長 学校教育担当課長兼務
学校健康推進担当課長 学校教育担当課長兼務
指導室長 小林 福太郎
生涯学習担当参事 大沼 弘
生涯学習推進担当参事 生涯学習担当参事兼務
生涯学習施設担当参事 生涯学習担当参事兼務
知的資産担当参事(中央図書館長) 石﨑 新一
選挙管理委員会事務局長 山下 清超
監査事務局長 細木 博雄
1.本会の書記は下記のとおりである。
事務局長 正木 洋介
事務局次長 飯塚 太郎
議事調査担当係長 大谷 良二
書 記 黒田 佳代子
書 記 巣山 和孝
書 記 永田 純一
書 記 荒井 勉
書 記 廣地 毅
書 記 西田 健
書 記 岩浅 英樹
書 記 鳥居 誠
書 記 杉本 兼太郎
書 記 松本 桂治
書 記 吉田 哲郎
○ 委員長署名
午前10時00分開議
○平島委員長 それでは、定足数に達しましたので、ただいまから決算特別委員会を開会いたします。
認定第1号から認定第5号までの計5件を一括して議題に供します。
それでは、本日の委員会運営を確認いたします。
既に9月27日の理事会で協議し、全体会で御確認いただいておりますが、念のため、改めて確認させていただきます。
本日は、統括質疑の1日目となります。1番目に江口済三郎委員、2番目にきたごう秀文委員、3番目に来住和行委員の順序で、3名の質疑を行います。
また、委員会の開会及び再開、休憩、終了目途等については、既に御確認いただいておりますとおりですので、よろしくお願いいたします。
本日の運営は、以上のとおりであります。
なお、お手元に総括質疑一覧を配付してございますので、参考にしていただきたいと思います。
次に、要求資料の配付について申し上げます。
9月27日の委員会で要求した資料につきましては、お手元に配付のとおり、要求した259件のうち258件の資料が提出されておりますので御確認ください。
資料作成に当たられた職員の皆さん、本当にありがとうございました。
残りの資料につきましては、理事者も鋭意作成に努力しておりますので、御了承いただきたいと思います。
それでは、ただいまから総括質疑を行いますが、理事者にお願いがございます。答弁される理事者におかれましては、委員長席から職名が判別できない場合がありますので、答弁前に大きな声で職名を述べていただくようお願いいたします。また、答弁はマイクに向かい、はっきりとお答えいただくようお願いいたします。
それでは、質疑に入ります。
江口済三郎委員、お願いいたします。
○江口委員 おはようございます。決算総括、公明党議員団の立場で質問をさせていただきたいと思います。
久しぶりの総括なものですから、張り切りまして大変な項目を上げてしまいまして、これも聞きたい、あれも聞きたいということでおりましたが、自分の時間内でおさまらない場合は、理事者の皆さん、大変恐縮ですが、控室で質疑応答をやりましたので、それをお答えにさせていただければと思っておりますので、よろしくお願いします。
それでは、初めに、区長の政治姿勢について簡単に伺っておきます。
実は、先日シティテレビを見ておりまして、たまたまチャンネルを変えたら区長が出ておりました。その番組は、最後の方だったものですから、タイトルは「区民参加のあり方」ということで、JCの方と対談というか、質問をされているところだったんですが、最後に総括というところをちょっと見たものですから、その前後がちょっとわからなくて恐縮なんですが、大変私として気になったのは、区民参加のあり方につきまして、区長は総括で、行政も、さらに議会もという形で問題があるというようなことを、議会のことを触れたような気がしておりました。もしそうであれば、議会のことをそこで触れるのはいかがなものかなというふうに私は思ったものですから、もしそういうふうにお話しされたのでしたら、その本質をお聞かせ願えればと思っております。
○田中区長 議会というふうに言ったのではなくて、行政の側にも政治の側にもという言い方でお話をしています。内容というのは、市民参加ということを考えるときに、市民の参加--市民という立場には三つの立場があるということを申し上げております。一つは、サービスを負担する税の負担者としての納税者という立場、それから、サービスを受けられるサービスの受益者という立場があると。ですが、市民参加として行政に意見を言い、行政の主体として発言をしていただく上に立っては、もう一つの主権者という立場が大変大事だと。行政全体をきちっと見渡して、それこそ私たちが言っております「持続可能な区政」にならなければいけないということで、主権者としての立場で参加していただくことが大切だというようなことを申し上げました。で、ともすれば、そこのところでの行動が余りない。受益者としての行動が多かったり、あるいは、納税者としての行動が先に立ったりというようなことがあるとすれば、主権者として皆さんが判断をされるような材料を提供していく努力が、行政の側にも政治の側にも足りなかった面があるのではないかというようなことを申し上げたわけであります。あそこで言った行政の側というのは、当然私を初めとして区役所、区の職員、組織のサイドだと思いますし、政治の側といった場合には、私でありますとか、ほかの多くの政治に携わっている皆さんというようなことも含めての発言というつもりでありました。
○江口委員 私自身がはっきり聞いていなかった部分もある。やっぱり政治ということで、ほかの人というのは私たちも入るわけですから、ぜひその辺は、私たちに対する区長の発言ということになれば、相当慎重にしていただかなきゃいけないというふうに思っておりましたので、あえて質問をさせていただきました。
次に、これも、区長は就任されて2年以上たちましたが、今、多分区民が区長に素朴な気持ちで質問したいと。区民対話集会とかやっておりますけど、そういうところではなかなか聞きにくいことなんでしょうけど、私なら聞いても大丈夫かなと思って質問するんですが、職員と区長はうまくいっておりますか。
○田中区長 江口委員のみならず、多くの方からいろんな場所でその質問はいただくところであります。その質問をいただくということ自体が、私自身にとって一つの反省材料かなというふうに受けとめなきゃいけないと思っております。職員と区長という立場というのは、必ずしも100%うまくいく、一致するということではないだろうというふうには思っておりますが、区政が目指すところのもの、区の組織が目指すところのものについては、やっぱりぴったり一致をしていなければいけないということは常々心に命じているところでありますけれども、私の区政として行っていきたいということで進めている改革について、まだまだ職員の中に戸惑いがあったり、あるいは逡巡があったりといったようなことも事実あるというふうにも受けとめておりますので、職員との対話をさらに深めていくとか、あるいは、庁内でのさまざまな勉強の機会や議論の機会をつくっていくとかいうようなことをこれから意識的に行い、職員との意思疎通に努めていきたいというふうに考えているところであります。
○江口委員 大変謙虚なお答えで、その気持ちを忘れずにと。
もう1点は、ここで区長は目をつぶってもらって、管理職に手を挙げてもらえばいいんでしょうけど、そういう質問は失礼ですから、管理職とは、区長、うまくいっているんでしょうか。
○田中区長 先ほど申し上げたような意味での職員の代表というのが管理職でありますので、管理職との意思疎通、意見交換というのは特に大事だというふうに思っております。管理職については、比較的他の一般の職員に比べて日ごろの意思疎通の機会が多く、また、議論するテーマも多いということから、一般職員全体よりはやはり当然意思疎通や意見交換といったようなことはできているというふうには思っておりますが、そういう意味では管理職の守備範囲がそれぞれに多く、責任も重いということから、一般職員とはまた別の意味でより深いコミュニケーションをしていかなければいけないというふうに思っております。
○江口委員 今、区長の立場は、最高責任者としてすべて包容しながら、そして、区民本位の政治をという、それを目指しているわけですから、その辺の意思疎通をしっかりとやっていただいて、区長の思い過ごしとか、そういうことじゃなくて、対話集会等を区民とやっているわけですから、職員、特に管理職も含めてしっかりとした対話を続けていただきたいと、そういうふうに思っております。
それでは、基本構想の改定についてから伺います。
現在、この課題については議会としても特別委員会を設置して議論を進めています。ここでは、平和、環境、文化などの課題について具体的な事例を取り上げて、概括的に伺っておきたいと思います。
初めに、平和について、現在の基本構想は「平和を愛す」との書き方です。受動的な計画です。今回改定しようとしている構想では、基本理念としての区民憲章として、平和について「平和な世界を築く」と改定しています。現行の構想より能動的な改正に変更してあります。私は、区民憲章を構想で定めることについてはいかがと考えておりますが、理念としては評価をしております。
私どもは、かねてより平和と環境の融合した政策をと述べてまいりました。この抽象的な政策課題として、「蛍の里構想」が私どもの提案であります。このことについてから伺います。
都市開発などで減少している蛍の復活を提案してまいりました。都市空間においては、失われた自然を復元し、再び生命が宿る場所となるビオトープを設置しなければなりません。蛍とそのえさになる巻き貝は、水質と土壌環境が良好な場所を求めるための環境づくりがされないといけないと言われております。その後どのように検討されているのか、経過を教えてください。
○斎木公園緑地担当課長 お答えいたします。蛍のことにつきましては、これまでも御提案いただき、実現可能との確信を得られるならば取り組みたい旨、お答えしてきたところでございます。果たして厳しい都会の環境で蛍が生育し、世代交代を進められるか、難しいと考えていました。しかしながら、最近研究結果として成功事例の紹介がありましたので、これを見学してきたところでございます。このような事例が区内の公園で実現できるかどうか、適地を含めた可能性を探っていきたいと、こういうふうに考えています。
○江口委員 そういう方向づけがされてきたということは大変評価したいんですけど、適地というか、区は今のところどこに計画を予定したいということで、その適地を探っているのかどうか。その辺をお聞かせください。
○斎木公園緑地担当課長 蛍の生育ということになりますと、区内の公園でも相当限られるというふうに考えてございます。当面考えられますのは、平和の森公園か、新しくできる北部防災公園になるかなと、こんなふうに考えていますが、その中でも、じゃあ、果たしてすべてのところが適地かといいますと、やはり木陰がなくてはいけないという環境も必要です。そんなことで適地を探っていると、こういうことで申し上げました。
○江口委員 ぜひ検討する。場所的な問題というのはそんなに難しいことではない。ただ、地域との連携というものが必要になってきますから、それは進めていただきたいと思うんですが、ただ、今、平和の森公園、私どもは最初に平和の森公園ということを提案させていただいておりますが、北部防災公園もそろそろ工事に入るという段階に来ておりまして、場所的にも大変すばらしいところだと思うんですが、全部北側に寄っているわけですね。そうすると、南だとか中とかいうことも含めて、やはり将来的にネットワークづくりですか、そういうことを考えていかなきゃいけないと思っているんですね。特に、蛍はそこに生育しますけど、それ以外の生物というのは、ビオトープの場合は大体転々としていくということがよく言われています、生物は。そうなりますと、ある程度、例えば将来の南の海洋研究所跡だとか、ないところには学校とか幼稚園だとか、さまざまなところのビオトープを使いながらやっていくとか、考えていかなきゃいけない。例えば、本郷小学校のところには菜園がありますよね。そういうことも考えるというふうに私は思っているんですけど、区としてはどういうふうに考えているのか。
○斎木公園緑地担当課長 蛍に限定しているわけではございませんが、現在ビオトープの計画づくりを進めております。その中で、やはり一遍に手をつけるということは大変難しいというふうに考えていますので、1カ所拠点整備をして、それをもとにネットワーク化が図れればいいなと。そういった中に、今、委員御指摘の--御指摘というか御提案のようなことで考えていければよろしいのかなと、こんなふうに考えています。
○江口委員 ぜひ、今、10か年の計画も準備されているわけですから、そういう中にやっぱりそういうビオトープ等も含めた計画も入れていただきたいと。これは要望しておきますので、これはこの点で終わっておきます。
次に、緑化推進で、特に中野区では「みどりの保護と育成に関する条例」がございます。最初にお聞きしたいんですが、保護指定樹木等の現在の本数と、それから、区の木、区の花がありますよね。この本数というのはわかりますでしょうか。
○斎木公園緑地担当課長 お答えいたします。かなり古いデータで恐縮ですけども、平成5年にみどりの実態調査を行いました。その中で、区の木・シイノキが1,147本あるという記録が残っております。なお、区の花のツツジの方は、株物ということもありまして調査対象になっておりませんので、記録は残っておりません。
○江口委員 指定樹木は。
○大杉みどりと環境担当課長 保護樹木の本数でございますが、平成16年3月31日現在、332本が指定されてございます。
○江口委員 それと、モデル地区というのを指定したことがございますね。その推移はどうなっているのかということと、それから、ついでにお聞きしたいのは、多分これ、樹木にしても区の木にしましても、減っていると思うんですね。ふえているということはないと。その辺の、もし減っているのであれば、その理由をお聞かせいただければと思います。
○大杉みどりと環境担当課長 保護樹木の件数でございますけれども、平成10年度末339本でございまして、5年間で7本程度の減少となってございます。また、モデル地区の推移でございますが、緑化推進モデル地区は、平成4年度から平成6年度にかけまして本町一丁目地区を指定してございますが、以後モデル地区の指定はしてございません。こちらにつきましては、おおむね3,000平米以上、30個以上の街区を対象にしているため、規模が大きく、なかなか地域でまとまって指定を受けてくれる地区がないためであるというふうに考えてございます。
○江口委員 この10か年の中でも、やっぱり緑比率をふやしていきたいという、その数値的なものを出すということを述べているようですけど、非常に中野の場合は、この緑化問題というのは、推進というのは難しいということを前々から申し上げて、その都度推進事業をしていくべきだと言いながら、都市化の影響でだんだん緑が少ないと。この条例につきましては、昭和53年につくられた条例なんですね。このことが本当に生かされているのかどうか、そのこともあわせて伺いたいと思います。
○斎木公園緑地担当課長 お答えいたします。みどりの保護・育成は、区と区民と事業者が一体となって推進するものとして、当該条例により緑化努力や建築行為を含めた開発行為を行う場合の緑化計画書の提出を義務付けている根拠にもなっております。昨年実績で見ますと、緑化計画書の提出が200件近くありますので、一定の成果を上げているというふうに考えてございます。
○江口委員 建築に関するものに制約をするということで、それは生かされているのはわかるんですが、区民がこの緑化推進をすると。そういうことに関して生かされているのかというのを聞きたいんです。
○斎木公園緑地担当課長 区民、個人ということになりますと、先ほど言いましたように緑化努力ということで、努力目標ということになります。ただし、緑に対する関心も環境問題を含めて高くなっておりますので、そういった意味ではこちらの方もそういったことを周知して、区と一体になって緑をふやす方向で努力してまいりたいと、こんなふうに考えております。
○江口委員 どちらにしましても、これは本腰を入れてやりませんと、中野区から緑がそれこそ減っていくということは現実だと思います。その中で、特にまた屋上緑化だとか、ヒートアイランド現象対策、そういうことで壁面緑化ということもまた区は力を入れ始めたことでございますけど、現在の進捗状況というのはどうなっておりますか。
○斎木公園緑地担当課長 屋上緑化の見本園につきましてということでございます。今、実施設計が完了したところで、近く発注の予定でございます。今年度中には完了するように進めているところでございます。
○江口委員 屋上緑化が進んでいるところ、公共施設しかわからないと思うんですけど、その辺をちょっと教えてほしいんですが。どこがやっているのか。どこの場所でやっているのか。ありますか。
○斎木公園緑地担当課長 公共施設ということは、区立の小・中学校の屋上で実施しておりまして、15年度以降の確認といたしまして、私どもが確認していますのは、小学校3校、中学校1校の屋上が緑化されているということを確認してございます。
○江口委員 小学校3、中学校1ということで、公共施設的なものはまだまだ進んでいないわけですよね。さらに、これは民間の協力を得てということで、私どもは補助金を出すべきだということも含めて提案をしているわけですけど、その中で、私も提案をさせていただいたこの見本園、ぜひ直接区民の皆さんに屋上での緑化のあり方を見ていただいて、参考にしていただく。また、育て方もそこで教わっていくということで、直接見た方がいいんじゃないかということで見本園を提案して、今その準備に入っているようなんですが、実は私が提案したのは、この財政難ですから、場所の提供は区がやると。しかし、やっぱり緑に関する業者さんたちはたくさんいるものですから、区内でも、そういう芝だとか庭園的なものとか、そういうのは全部業者さんにやらせたらどうかと。で、メンテナンスも業者がやって、説明も業者さんがやっていくことによって、例えば芝生に関しては、こういう育て方をうちはやっておりますとか、我が社の場合はこういう育て方をやっているんですとか、芝に関してもさまざまな育て方があるわけですね。そういうことを区民が見本にして、そして、自分たちでやってみるということがいいのではないか。そうすれば経費もかからない。場所提供と防水等も含めての経費がかかるけども、それ以降はかかっていかないということで提案したんですが、今回区は全部すべて区の発注で、業者にそれをお願いして庭園をつくるという、そういうことを考えているんですね。こういう財政難ですから、ぜひそういう業者さんにお願いして、自分たちのPRも兼ねてということでできるんだろうということで、私は提案しました。
実は、先日、葛飾区がオープンしたんですね、区役所に。そこはそういうやり方で見本園をオープンしました。ですから、区が場所を提供するだけで、あとは全部関係業者がやると。それも区内業者がやっていくということになったようですけど、その辺はなぜそうなったのか、お聞かせください。
○斎木公園緑地担当課長 中野区の見本園は、総合窓口の屋上の部分、つまり3階の部分につくるわけなんですけども、そうした工事の中で見本園本体の工事のほかに、構造上の工事として全面防水工事、それから、見学者の安全を確保するためのフェンス設置工事、そして、階段がございますので、安全を確保するという意味の手すりの工事があります。そういったことがありまして、建築工事主体の発注ということでそういう手法をとらせていただきました。なお、その見本園自体は、やはりメーカーの協力がないとできないということで、その事前の打ち合わせ等によっていろんな提供を受けるということで進めてございます。
○江口委員 聞くところによりますと、メーカーに提供を受けるということは事実だと思うんですが、基本的にはお金を払うわけですよね。ある程度お願いして、これでやってくれということでしょう。私は、そういうことじゃなくて、そこにはお金を使う必要はないんじゃないかという提案をしているんですね。それから、区民にお見せする説明ですね。こういうふうに私どもとしては育成をしているんですとか、こういうやり方でやれば簡単ですとか、この場合は防水にそんなに力を入れなくても大丈夫ですとか、いろいろあります。特に芝の場合ですね、最近は。その場合はどなたが説明するんでしょうか。
○斎木公園緑地担当課長 まず、見本園の案内という話から先にお答えさせていただきますけども、これにつきましては、今のところ区の職員がついて説明したいと、こんなふうに考えてございます。
それから、メーカーに無償提供という話でございますけとも、見本園自体が、最初のころにやったところについては、メーカーの方もそういった提供というようなことはありましたけども、やはり中野の場合、その後、後発組ということでもございます。そういった意味では、メーカーとしてもそれほどメリットはないということもありました、その話の中で。いずれにしましても、経費をかけないというわけにもいきませんので、そういう中でどんな工夫ができるかということで、今やった方式で、建築工事が半分以上ありますので、そういったことを主体で発注させていただきたいと、こんなふうに考えているわけです。
○江口委員 案内、説明も職員がやるということ。これは、それでできるなら結構ですけど、区民側としては、例えば家族でだとか、御夫婦でとか、見学をしたい、自分の家に取り入れたいので見たいという場合には、やっぱり基本的には土日を利用したい。そうなると、土日に職員を使うということになれば、それだけの経費がかかるということは当然ですよね。その辺の、やっぱり配慮した見本園を運営していかないと、本当に財政がない、ないという中でこれだけのものを実行するのは大変すばらしいことなんだけども、やっぱりそういう努力、知恵というのは出していかなきゃいけないと思うんですね。それで、実際、後発といっても葛飾は中野より後からスタートしたんですよ、動きは。でも、現実に先にオープンしちゃった。先日オープンしているんですね。そういう点では、やっぱり区内の業者に、メーカーというよりも区内の中ではさまざまそういう方たちがいるはずなんですね。そこまで多分相談していないで、メーカーとの話し合いだからそうなったんでしょうけど、ぜひその辺、もう一度よく考えて、これ、見学会を平日にやったって来ませんよ、土日にやらないと。そこに職員を使うなんて到底無理。そんな財源をふやしていくというのは到底無理なので、もう一度その辺だけは考える余地はありませんか。
○斎木公園緑地担当課長 見本園の進捗状況につきまして、先ほどお答えさせていただきました。そういった中で、既にかなりの部分、話が進んでおりますので、改めてということになると、ちょっとこの場ではなかなか難しい問題かなということで答えさせていただく以外ないんですが、今後開園した後の、今言った案内業務、そういったところにつきましては、工夫できるものについては工夫して、区民の方が利用しやすい、そういったものにしたいと、このように考えていきたいと思っています。
○江口委員 せっかくつくられたものが緑化推進につながるようにしていただきたいと思っているんですが、経費が本当に最小でできるような、そういう運営の仕方をぜひ考え、また、取り入れていただきたいと。これに本当に莫大なお金を使うようであれば、意味がないというふうに思っていますので。なぜかというと、ほかの自治体でもできていることを区はやっていないという。そのことだけを指摘しておきたい。
次に、もう一つは、緑化の推進ということで緑化フェア、これ、造園緑化業協会を中心に区民の皆さんが、年2回かな、今。これはもう補助金も打ち切られて、自分たちで自主的にやっているようですけど、この中でしか今のところ緑化相談というのはないんですね。で、区の方に問いかけますと、課長の方の課でとか、緑の関係で、職員が、もしあった場合は電話等で受けるという形だけど、緑化の、緑の育て方というのはそんな、区役所に電話して、この木、どうやって育てたらいいですかと、なかなかそういう簡単なものじゃないと思うんですね。そういう意味で、やっぱり1階に、例えば増築だとか建築だとか、それから宅建だとか、不動産関係の相談を設けておりますけども、ぜひ造園緑化業協会と話し合って、せめて月1回ぐらいは区役所の1階ピロティーで緑化相談コーナーというのをきちっと設けて、啓発運動というのをやられたらどうかと思うんですけど、その辺はどうでしょうか。
○大杉みどりと環境担当課長 相談コーナーの設置につきましては、事業者の協会等と協議いたしまして、実施について検討していきたいと思います。
○江口委員 ぜひその辺も含めて御努力願います。
次に移ります。中野坂上地区の課題につきまして伺わせていただきます。
幾つかの問題は本会議でもいでい議員が紹介をしておりますが、私は、たびたび申し上げますけども、ビル風害につきまして再度質問をさせていただきたいと思います。
何人の方が御存じかどうかわかりませんが、中野坂上は再開発のビルによりまして大変な、交差点は風害、風の影響で、横断歩道で自転車にそのまま乗っていても倒されるぐらいな強風が吹きますし、傘なんかはすぐにおちょこになると。どんな丈夫な傘でもだめという。それこそ損害賠償したいぐらいな区民の怒りがあるわけです。しかし、現在の地下高速道路の工事ということで、住民の方たちは相当我慢をしてきているんですね。しかし、そういう中で私は、東京都、それから公団等に申し入れをして、風害対策を何とかしてほしいということで、東京都を含めて答えはいただいているんですが、完成時じゃないとできないんだということ。確かに今さまざまな形で、歩道も設置されておりませんし、車道も移動しているということで、できないことはよくわかるんですが、誠意を示してほしいということで再三区の方に言って、できれば早目に風害に対する対策の図面を住民の皆さんに提示していただいて、その中でこうだ、ああだということのやりとりをしながら、完成時に、もうあそこの道路がすべて下の工事が終わって、上ができると同時に風害対策もできているようにしてほしいと。なぜかというと、行政というのは、都の方が完成してその後にやりますというケースが多いものですから、必ず完成の後の1年おくれとか、そうなってしまう。そうすると、何年待つかわからないということで、議会でも何度か言っているんですが、この辺は、私が質問してもう大分たちますけど、東京都と今詰めていただいているんでしょうか。
○服部都市計画担当参事 お答え申し上げます。山手通りの整備につきまして、都並びに公団、中野区と協議しておりますが、その一環の中で今の御指摘の坂上の関係の風害対策、それもあわせまして検討してございます。
○江口委員 検討されているようですから、今のところの進捗状況、私が言っているように早目に、ここの坂上地区の環状六号、それから青梅街道、そこの付近の風害対策はどういうふうにやると。バス停はどこに置いて、バス停の風害対策はどうする。例えば、サンプラザと区役所の場合には、こういう樹木を囲ってやりましたよね。当初はひどかったわけですけど、木が成長することによって相当防げるようになった。そういう事例もあるわけですね。そういう意味では、どういうふうに検討が、今のところの進捗はどこまでいっているんでしょうか。
○服部都市計画担当参事 まだ環状6号線、山手通りの完成が、平成18年度末でございまして、先ほど委員も完成を待つまでもなくというお話もございますけども、議論としてはされてございますが、具体的に図面等につきましては、現段階ではまだ作成には至ってございません。ただ、課題認識としては持ってございますので、区といたしましても改めてそういった事前対応型の取り組みといいますか、それにつきまして都等に対しまして働きかけをしていきたい、そう考えてございます。
○江口委員 住民の方たちにやっぱり誠意を示してほしいのは、今こうやっていると。それで、皆さん方に1日も早く、18年度末ですからまだ期間があるにしても、こういう対策で東京都と、それから公団も含め、管理組合も含めて、それから区側もそこに入ってやりますよと。ですから、皆さんの御意見も聞かせていただきながらということで、そこに住む方たちにやっぱり希望と期待を持たせるのも行政の仕事だと私は思うんですね。で、何にもやっていないんです、はっきり言って。だから、風が強いときに、じゃあ、区がだれか係の人を立ててくれるとか、そういうこともなし。警察がそこを直接警備するということもなし。ただそこに風が舞うという。特にことしの夏は台風の影響ですごかったんです。普通、夏は季節風、冬がこの風害はこれからすごいんですけど、ことしの夏は本当に大変な、やはりまちの中で風害の話題がまた出ておりました。本当に我慢強い住民だと私は思っておりますし、偉いなというふうに思っています。普通だったらもう関係者に、大阪なんかはビルで、2003年度には風害の賠償請求で勝っていますよね。そういうことも起こさないでやっているんですから、やっぱり誠意を示していただきたいということで再三これはお願いしているんです。
そこで、まだ進んでいないようですから提案もしておきたいんですけど、ぜひこの風害対策と、それから、さっきの緑化の問題も含めて、あそこの交差点を森みたいにできませんか。全体を木で囲んじゃう。周りが本当に、何でこの交差点はこんなに樹木が多いんだと。普通はある程度の間隔しか置いていないわけですけど、それを風害対策でただ詰めるだけというのがどうも東京都の考えらしいんですが、そうじゃなくて、もう少し全体を森にしてやる。木の場合は、やっぱり10年、20年、ある程度育たないと風害対策に役に立たない部分もあるので、できれば生い茂ると、そんな考えはできませんか。
○服部都市計画担当参事 ただいま御指摘の、坂上の交差点のところの歩道の取り扱いでございますけども、一般的に交通安全上の視認性、安全上確認することの確保が基本でございまして、余り密度が高い植栽、高密度な植栽、なかなか難しいと考えてございますけども、警視庁、交通管理者の意向を確認した上で、有効な植栽が可能かどうか検討していきたいと思ってございます。
なお、歩道の植栽につきましては、本年8月に改めて山手通りの整備意見交換会を立ち上げてございます。沿道住民を初めとして、中野区、そして、公団、東京都で構成するところでございますが、そこの中で歩道の構成並びに歩道における植栽のあり方、そういった検討をしてございます。そこの中で、今、御提案のような形、なかなか可能かどうか難しいところがございますけども、風害対策という観点からも植栽のあり方、提案していきたい、検討していきたいと思ってございます。
○江口委員 もう一つ、やはり毎日の生活の中で、これから冬場を暮らす住民のために、これはぜひ早急に暫定的に検討できないかという、また、その声もまちから出ているんですが、特に環状6号線、青梅街道を中心とした、南北でいくと南側に最初の交差点というか路地があります。要は、両方とも組合ビルのちょうど南側になるわけです。そこまで歩いてくると、結構風害、風がおさまるんですね。結局、一番は青梅街道と環状6号線の交差点に風が舞うというところの、突風が吹くということで風が強いんですけど、ずっと歩いてくることによってもちろん風が弱まってくるわけです。あそこで信号待ちしているときに、本当にほとんど髪形が乱れます。特に、結婚式に行かれる女性なんかは本当にかわいそうです。せっかくセットしたのがすべて乱れてしまうという、そういうケースもあります。そういう意味で、ずっと南の方に戻っていきますと、両方道があるわけですが、多分御存じだと思うけど、そこに仮設の信号ができないかという声があるんですね。そこまで行って信号を渡りたいと。そうすれば、そこにじっと待っていなくても、すぐにあの地域を抜けていけるという声があるし、また、特に本町一丁目方面は、大変今高齢者の住民が多くなりまして、本当に出歩けないという者があって、地下道をつくってと皆さん言っていますけど、地下道に入れるぐらいだったら全然問題ない。地下道に行くまでが大変なんですから、風が強くて。ですから、そういう意味での暫定的なものを、至急、緊急に相談してもらうことはできませんか。
○服部都市計画担当参事 今、委員御指摘の、坂上の交差点からおおむね南側に100メートルぐらいのところの場所をお考えだと思ってございますが、セントラルビルとかハーモニータワーを結ぶところでございますよね。それにつきまして、いわゆる新たな横断歩道の設置につきましては交通管理者との協議が必要でございます。委員の方、今、指摘されてございますけども、坂上交差点におきましては、既に横断地下道が供用されて御利用されているところでもございますし、また、当該の場所、交差点から南側100メートルぐらいの場所でございますけども、交差点から大変近いところにございますので、交通の安全上、交通環境の確保という観点で見れば、新たに、暫定でありましても横断歩道橋、信号をつくることはなかなか難しい。そう考えてございます。
○江口委員 難しいというお考えのようですけども、どこまで詰めて難しいという答えが出たのか残念でなりませんが、これは時間的な問題もありますから、いずれまたこの問題をやらせていただきます。ありがとうございます。
次に、ポイ捨ての問題についてに移ります。
これも私の方で、中野区の吸い殻、空き缶等の散乱防止に関する条例につきましては、もうなかなか実効性がないんじゃないかということも含めて見直しをということと同時に、その中に、歩きたばこの規制も行うべきだということで申し上げてまいりました。これは本会議でも答弁がありましたけど、どうも新たな条例の準備がおくれているわけですが、その辺はどういう理由でこれだけの時間がたっているのか、再度お答えいただければと思います。
○大杉みどりと環境担当課長 条例改正の状況でございますけれども、条例改正につきましては、効果的な啓発活動の方法やその推進体制、歩行者の安全確保のための路上喫煙の禁止地区の設定、禁止地区内での喫煙場所確保などの課題がありまして、区民等の意見を聞きながら、また、他の自治体の取り組みも調査しながら検討を進めているところでございまして、来年の第1回定例会に条例改正案を提案したいと考えてございます。
○江口委員 当初、私は中野駅から始めたらどうかという提案をしたんですが、規制区域はどの辺だと検討していますか。
○大杉みどりと環境担当課長 現在、禁止地区につきましては、特に人通りの多い地区で危険防止を図ることを目的として設定するということで、当面は中野駅周辺を禁止地区に指定するということで検討を進めているところでございます。
○江口委員 ここで、これを規制している各自治体の事例なんかを見ますと、例えば区民の場合には徹底しやすいんですけど、区外から来た人たち、その人たちが気づかなかったとかいう例がよく報道されたりなんかしているわけですね。そういう意味で、中野区らしく徹底するならば、例えば新年度にこの提案をするということで、中野の場合は駅周辺はだめですという、全駅を指定しちゃったらどうなんでしょうか。その方がわかりやすいし、それから、特に散乱防止に関する条例ですから、危険だとかそういうことじゃなくて、最近は駅から50メーターぐらい先の住宅地にたばこがたくさん落ちているんですね。それはなぜかというと、駅でおりてたばこを吸われて、帰ってくる途中に捨てるという、そういうケースが多くて、そういう苦情を私なんかもよく聞かされます。また、現場へ行ってみますと、確かに駅のすぐそばというのは余りないんです、今は。なぜかというと、灰皿もなくなりましたし、駅までたばこを吸って歩いてきてという逆のケースはなくて、我慢して駅をおりて、そこから吸い出すという方の方が多くて、そういう形で近隣の苦情というのは結構多いんですね。そうすると、この散乱防止ということですから、中に入っているわけですから、汚さないという。ですから、危険だとかそういうことじゃなくて、全駅を中野は規制し、指定しますと言った方が、区民も、それから、区外の人でも、中野は駅をおりた瞬間に周辺はだめなんだというふうに徹底しちゃった方がよりわかりやすいし、罰則規定もつくるとか何か言っておりましたので、その辺の考え方も定着するんじゃないかというふうに思っているんですが、その辺はいかがでしょうか。
○大杉みどりと環境担当課長 現在のところというのは、先ほど申し上げましたとおり、当面中野駅周辺を禁止地区に指定いたしまして、他の駅周辺の地区につきましては、中野駅周辺の実施状況やそれぞれの地域の方の声を聞きながら、指定を検討していきたいと考えているところでございます。今後、条例での規制内容ですとか、推進の方策等の検討を進めていくことになってございまして、そういったものの内容も踏まえまして、御指摘の点なども参考に検討を進めながら、地区指定の考え方についてはさらに検討していきたいというふうに考えます。
○江口委員 ぜひ前向きに、周辺の方たちの声も聞かなきゃいけないというならば、駅周辺というのは大変ですから、すべての駅ですから、早目に、新年度に提案する前に手を打っていただいて、お声を聞いて、その辺の区民の考えをと。多分、今はもう歩きたばこの規制は当然だというのがまちの声ですから、それは確かに愛煙家の中では、えっ、という声もあるにしても、そこまでして吸うのはやめようというケースもあるわけですし、私もこの質問をするためにたばこをやめましたから。それをやらなきゃいけないなと思っておりましたので、ぜひ効果的な運営を期待しております。結構です。どうもありがとうございました。
次に、国際交流、時間がないのでどんどん行きます。
区の窓口はどこが行っていますか、国際交流。
○橋本総務担当参事 区の国際交流の窓口は、総務分野が担当してございます。
○江口委員 国際交流協会がございますね。そこの役割というか、中野区は今、総務でやっていると。それと国際交流協会がやっている。その辺の役割はどうなっていますか。
○橋本総務担当参事 まず、中野区の役割についてお話をさせていただきたいと思います。総務分野では、諸外国の自治体との交流、それから、行政内の国際化施策とか、地域での国際化のための事業、こういった事業につきましての調整を担ってございます。
一方、協会におかれましては、地域における外国人の支援ということに着目をいたしまして、民間レベルでの活動、こちらに重点を置いているところであります。
○江口委員 中野区の場合は、最初に述べたのは諸外国の交流ということですけど、北京市西城区だけですよね、今のところ諸外国の交流というのを実質やっているのは。例えば、教育委員会でやっているウェリントンとの、学校でのホームステイ交流、これは今、教育委員会と同時に国際交流協会に行っちゃっていますよね、仕事というか事業が。この辺で私は、一つは、明確になっていない。区民から見れば、国際交流協会がすべてをやっているということで、区の中に国際交流をやっている仕事があったのかというふうに思うぐらいな仕事の量じゃないかと思っているんですね。そういう中で、後で述べますけど、まず最初に、3年前から法人でなくなった国際交流協会、これは大事な組織ですし、私も今、評議員会に参加させていただいて、少しずつ中身を勉強しながら、ボランティアの皆さんを含めて大変な活動をしていることは事実です。そういう意味で、もう一度この辺を、法人を外すときから話題にはなっていたんですけど、協会の今後はどういうふうにしていくかということも余り明確にされないまま、今日まで来ているような気がしているんですね。この辺はどう考えているのか。
○橋本総務担当参事 先ほど申しましたように、国際交流協会では地域における住民と外国人の交流、それから、外国人の生活支援、こういったことを担っていただいているところです。で、この国際交流協会が地域に根差した自主的な交流活動、それを安定的に、また、継続的に展開できるように、やる気と熱意、また、やる力を持った、そういった区民に支えられた運営がこれから必要になってくる。そのように考えております。
○江口委員 ぜひこの国際交流協会を支援する。また、その国際交流協会に事業をお願いしていくと。そのためには、やはりもう少し区がしっかりとした、区側の国際交流の窓口がしっかりとした柱を立てて、ただ外国との交流だけではなくて、区側としての国際交流というのをもう少し進めていかないと、中野の場合は大変国際的な交流というのはおくれているというか、姉妹交流が北京市西城区だけという、そのケースがある。
で、もう一つお聞きしたいのは、例えば、中野区議会には日韓議員連盟、それから、日朝議員連盟という形で、議会レベルで友好促進を進めている。グループとして動いている組織を議会は持っていますね。そういうところなんか、議会はやっているのに、区は何にもやっていない。つながりはない。たまたま、例えば日朝の場合は、私が今、会長をさせていただいていますから、特にその辺の実情を言えば、そういうさまざまなイベントには、区長は出ていただくことがあるんですけど、担当の方たちが出てきたことは1回もない。ないんです、1回も。ということは、呼びかけがされていないのは、交流がないからわからないんですね、団体の方に。ですから、区長さんの方だけ呼びかけをするというケースになっている。それから、民団という組織がありますね、韓国の方の、在日の。そこにもやっぱり新年会とかそういうのは区長さんが出てくるけど、区の職員は出てこない。ところが、隣の杉並なんかは、もちろん三役が政治的な形の絡みで出てくる場合もありますけど、職員も出てくる場合もあるという積極性がある。ところが、中野の場合それがない。ということになると、やはり今までは国際交流協会にすべてを託して、中野区の場合はちょっと一歩下がったままで、ただ国際交流の窓口はありますよとやってきただけであって、私はそうであってはいけないと。本来行政がもう少し積極的であって、そのボランティア中心の国際交流協会を今度は支えていく立場の中野区としては、もっとしっかりとしたものの国際交流の窓口があるべきだと私は思って質問しているんですけど、いかがでしょうか。
○橋本総務担当参事 区としては、日本に住まわれる外国の方、また、中野区で生活をされている外国の方々、その方々の団体、グループ、そういった方々と交流を深めていく、連携をする、このことは非常に大切なことだと思ってございます。で、これまでもさまざまな機会をとらえながらそういう形でのつながりに努力してございますが、中野区の現在の体制、先ほど申しましたように、窓口は、区としては総務担当というところで、組織的にもまだ十分とは言い切れない部分もございます。今後そういった団体等々とのつながりが図れるように、組織の充実などを考えていきたいと思っております。
○江口委員 今、橋本さんの方からお答えいただいたとおり、ぜひ区ももう一つ、やっぱり国際交流協会も一部そういう仕事をして、そういう外国の方たちとの交流も、個人的な、日本語的な、ボランティアで教えるだけじゃなくて、そういう諸団体との交流もぜひ協会としても図っていただけるようにできればなと思っているんです。今、協会は完全な民間組織ですから、法人じゃありませんが、ただ、変則的に職員の人件費の援助だとか事業費の援助だとか補助とか、それから、評議員会、理事会を持っているという特異的な団体なんですね。だから、そういうことも含めて発展するため、今後どうあるべきかということで、国際交流協会をさらに充実させていく、もっと前面に出していくということになれば、今、区の役割と同時に、国際交流協会もそういう団体との交流を図ることは大事なんじゃないかと思って、両輪のごとく進んでいくというふうに私は思っているんですけど、その辺は、協会の仕事というのはなかなか言いにくいと、今は。ということもありますが、ただ、今、理事会、評議員会という制度があるうちに、そのことができればなというふうに思っているので発言しているんですけど、いかがでしょうか。
○橋本総務担当参事 先ほど委員からお話のありました、平成14年度、国際交流協会は任意団体になりました。任意団体という性格から、自由な活動を目指すこともできると思っております。区と、それから協会でそれぞれの役割分担、きちんと認識し合いながら、相互に連携、協力を図って、国際交流の推進に努めていきたいと思っております。また、協会の組織の問題につきましても、充実を図る必要があるかと思いますが、これ自身は協会そのものの問題でもありますし、私どもも一緒に考えていきたい、そのように考えております。
○江口委員 ありがとうございます。ぜひ、事業部制になっているわけですから、国際交流の窓口もしっかりと、中野区らしい国際交流を進めていただきたい。これは要望しておきます。
それでは、やっぱり同じような窓口で、今度は文化芸術振興について。
これも私たち公明党議員団としては、中野区の文化芸術振興というのは大変おくれている、そういうことを指摘しながら、本会議、また、議会活動をしてまいりました。まだまだこの辺が進んでいないわけですけど、やっぱり今言った窓口なんですね。区民の方の相談、それから、活動や支援のための窓口となっているのはどこなんでしょうか。
○大沼生涯学習担当参事 区民の文化芸術に関する問い合わせ等については、生涯学習担当の方で一応担ってございます。
○江口委員 生涯学習課でやっていると。それでは、区民の方から都とか文化庁の助成金に対する問い合わせ、それはまずどのように答えているか。生涯学習課ですね、窓口。それから、区内で活動している団体や文化芸術活動を行っている方々の掌握は、生涯学習課としてどうなっているのか。
○大沼生涯学習担当参事 国及び都、それから法人、財団等の助成制度については独特なものがありますので、場合によっては直接その団体等にお尋ねをお願いしているところもございます。一般的には生涯学習の企画担当の方でお答えしています。
それから、団体の把握でございますけれども、生涯学習団体、あるいは、サークル登録については文化・スポーツ振興公社の方で、情報ロビーで把握してございます。文化芸術団体としては約300団体を把握しているところでございます。
○江口委員 今の300団体ということでしょうけど、これ、今のお答えについてまた質問が出てきているわけですけど、例えば文化庁が助成だとかそういうことを最近頻繁に行い始めて、文化芸術振興に力が入ってまいりました。そういう制度がありながら、区民の方から問い合わせがあった場合に職員の方がわからない。窓口でありながらわからないということが多いんですね。その辺は担当でありながらわからないということは、どういうお仕事をされているのか非常に疑問なんですけど。じゃあ、例えば生涯学習課で設置していた人材登録バンクというのがありますよね。これ、現在どういうふうに生かされていますか。
○大沼生涯学習担当参事 人材登録バンクについては、今現在文化・スポーツ振興公社の方で担っております。その中に情報ロビーというのがありまして、そのスタッフがいろいろな問い合わせに対応しているというところでございます。
○江口委員 ですから、生涯学習課では、そういうことも含めてきちっと文化芸術に関するものの内容というのはつかんでいないというふうに私どもは思わざるを得ないんですね。例えば、今までの答弁で確かにそういう流れがあって、窓口があったとしても、先ほど私が述べたように、区民の質問、問い合わせに関しては、逆にそちらから聞かされるという形で後追いというケースもあったりしていることは事実のようですから、実際に振興政策を先取りして区民に情報を流す、そういうこともやってはいないというふうに思うわけですね。そういう中で、今後の課題というか要望として、文化芸術の施策担当というのをきちっと設置して、中野区は取り組んでいかなきゃならないんじゃないかというふうに思うんですけど、いかがでしょうか。
○大沼生涯学習担当参事 区民の文化芸術活動の支援については、文化芸術の振興の観点からやはり取り組んでいかなきゃならないとは思ってございます。
○江口委員 ちょっと今よくわからないけど、その担当を置くということは。もう一回答えていただけますか。
○大沼生涯学習担当参事 担当、係とか、組織についてはやはり全庁的な観点からいろいろ検討しなきゃならない問題だと思っていますので、推進体制についてはそういうところでいろいろ議論しながら組み立てを考えていかなきゃならないかなと思っています。
○江口委員 例えば、そういう担当を置いて進めていただきたいというのは、一つは、今、各自治体で文化芸術振興の条例化をして、我がまち、我が地域ということで進めているところが多くなったんですね。それは、文化庁が相当力を入れ始めたということで、さまざまな事業に助成金がつくということも含めたこともあるようですので、各自治体で始まったということですが、中野の場合、それがまだ行われていないんですね。しかし、やっぱり区民が文化芸術に親しんだり、それから、活動を行っていくというのは当然なことなんですね。そういう保障をするために、やはり先ほど申し上げた担当をつくるということが一つでしょうし、もう一つは、やはり芸術文化振興条例というものをつくっていかなければ進んでいかないんじゃないかというふうに思っているんですけど、その辺はどうでしょうか。
○大沼生涯学習担当参事 確かに東京都文化振興条例、あるいは目黒区にもございます。で、中野区も文化芸術のあり方の中で、他の自治体の条例などを調べながら検討しなきゃならない問題だと思ってございます。
○江口委員 ぜひ積極的な芸術文化振興についてお願いしたいと思っています。
次にお聞きしたいことは、指定管理者制度による今後の文化・スポーツ振興公社のあり方、それによって区民の活動への影響はどうなりますか。お答えください。
○大沼生涯学習担当参事 これまで文化スポーツ事業については公社が担ってきたところです。指定管理者制度に移行した際に、今現在生涯学習分野の方で生涯学習の事業のあり方を検討しているところでございます。そういった中で、今後の文化スポーツ事業の展開について検討しているところです。指定管理者制度というのは、区民の多様なニーズにこたえるものですから、そういう影響を与えるものではないという認識でございます。
○江口委員 区民に影響を与えることはないと。心配しないで大丈夫だと。そういうふうにとらえてよろしいわけですね。わかりました。
それじゃあ、この項で最後に、課長も御存じのとおり、お隣の杉並区の取り組みで、ジャズのまちとかプラスチックのまちとかアニメのまち、にぎわいをもたらすようなテーマでまちのイメージアップを図っていますよね。さらに、産業振興にもそれを生かしているということをやっているわけですが、中野区ではこういう話題性のある取り組みというのは何か行われているんでしょうか。
○大沼生涯学習担当参事 確かに、お隣の杉並区ほどではないんですけども、中野区では今、ZERO西館でストリートダンスを行っておりまして、そのコンテストについては多大な話題を呼んでいるというようなところでございます。
○江口委員 中野というのは、いわば文化とか、そういうイメージが強い区だったわけですね、過去は。教育といえば中野と言われたぐらいにそういうイメージがありました。しかし今は、確かに文化人、芸術家の人も多い中には、行政としてはこの振興施策というのはおくれているなと思います。そういう意味で、ぜひ積極的に皆さん方の意識改革をして取り組んでいただきたい。これは要望しておきますので、よろしくお願いします。
この項のその他では、毎年9月20日から26日、これは毎年決まっているんですが、動物愛護週間になっていますね。区としては、この趣旨に沿った行事というのは何が行われているんでしょうか。
○遠藤衛生環境担当課長 平成14年度より区は動物愛護及び管理思想の普及啓発事業の一環としまして、動物愛護週間事業を実施しておるところでございます。今年度につきましては、中野駅ガード下ギャラリー「夢通り」におきまして、東京都獣医師会中野支部と飼い主の協力によりまして、動物愛護パネル展を9月21日から30日の間、実施しております。
○江口委員 毎年という、これは動物愛護の条例で決められているようですけど、これ、例えば中野のホームページ、9月20日から26日までは動物愛護週間なんだと。動物愛護の精神というのはこういうものだというようなことはされていますか。
○遠藤衛生環境担当課長 このパネル展の御案内はしておりますけども、そういったところまで細かくは、現在のところやってはございません。
○江口委員 動物愛護条例には、行政としては努力をしなきゃいけないということまで触れられているわけですよね。中野の場合というのは、非常に動物に関しては冷たい区だなというふうに私は常々思っていますので、この辺も、毎年こういうふうに定められている日ですので、徹底しながら、やっぱり動物との共生というのを区民の皆さんに伝えていただきたいと、そういうふうに思っているんです。
そこで、わかりました、今度は犬の問題です、私がいつもやっている。平和の森公園のドッグランですね。前任の課長さんは大変すばらしい答弁をされておりました。私も広場に行ってまいりました。大型犬が入るとすぐに出てきちゃうという、非常に小さな広場でございまして、小犬がそこに座っていればいいなという雰囲気の広場でございまして、大型犬には何ら役に立たない場所でございましたけど、それがドッグランのかわりということで主張しておりました。しかし、議会の中でやはり藤本委員もこういう質問をされたりして、ドッグラン、平和の森公園に東京都と話をしてつくっていきたいという答弁がありましたけども、その辺の進捗状況はどうなっていますか。
○斎木公園緑地担当課長 お答えいたします。平和の森公園の第3期工事で開園する部分のところに犬の広場をつくるということでございますが、これにつきましては議会の陳情採択を受けて、そういった方向で候補地の一つとしてこれまで考えてきたところでございます。つきましては、来年度下水道局から中野区の方へ受け入れができる状況になりましたので、そのことについて地域へこれからお話を持っていくところでございます。まず、地元に話を、あした実は説明に行ってまいろうかと、こんなふうに思っています。ただ、そういう状況の中で、この話を地域の方へお話ししたところ、なかなか難しいという話も聞いていますが、いずれにしましても、あした行って初めて地域にそういったことをお伝えするということですから、その後、それを踏まえて検討していかなきゃいけないかなと、こんなふうに考えています。
○江口委員 中野みたいに都市部、それから過密なところで犬が生きていくという、本当にこういうドッグラン的なものがないと犬もストレスというものが発生して、それが逆に迷惑をかけるという部分もあるんですね。それから、犬との交流ということによって、やっぱり区民との交流ができるということで大切なものなので、ぜひこれ御努力いただきたい。
で、本会議ではできなかったんですが--できなかったというのは、一問一答ができないので、ここで。中野区は公園で犬の出入りを禁止しています。動物で禁止しているのは犬だけです、中野区は。猫もハトも全部入っていいようになっているんですが、どこかの看板は「犬は入れません」と書いてあるんですね。これ、犬は見えないんですけど、入ってはいけないという、そういう状況をつくっているんですが、これはどういう根拠でつくられているのか、もう一度お答え願います。
○斎木公園緑地担当課長 中野区立公園条例の3条に、制限の行為という中に、迷惑をかけないことというような抽象的な文言がございます。それで、犬を原則禁止したという経過でございますけども、やはり犬が嫌いな人も多くいることや、それから、ふんの始末をしないマナーの悪さも多く見られた。こういったことがありまして、これまで公園の中に犬を入れないということで禁止した経過がございます。それで、あとは、公園は不特定多数の人が平易に利用できるがゆえに、利用者同士の話し合いを持つことが大変難しい。こういうことですから、現在は犬を飼っている人も多くふえてきていますし、そうした要望も実感しているところで、そういったことも認識してございますけども、今言ったような話し合いはなかなか持てない状況ですから、その辺で今後の課題ということで今は考えているところでございます。
○江口委員 公園条例の、今3条を言われました。次の各項に掲げる行為をしてはならないという条文があって、今言われたのは、他人に迷惑を及ぼす行為をすることと。10項にあるんですね。で、9項に、ごみその他の汚物を捨てること。これはさっき言ったふんの問題。実際にそれを処理する、実際に迷惑をかけない犬、それが入った場合はどうなるんでしょうか。
○斎木公園緑地担当課長 もちろんすべてがマナーが悪いということを言っているわけじゃございませんが、ただ、そういうまじった場合に、じゃあ、どこで判別するかというのは、それこそ管理上の問題という意味では難しいということで、原則禁止ということで来たというふうに理解してございます。
○江口委員 本会議等でも言ったんですけど、条例の中にそういうものは入っていない中に、あえて立て札だけはつくっちゃっているんですね。例えば、今言ったように、この3条の行為に対して違反をするとなれば、管理者、犬を管理している者、わかります。しかし、そういう事実がないのにもう最初から犬は入れませんという看板が出ているわけですね。そういうこと自体が、この条例にはそういうことを打っていないんですね。迷惑しなきゃいいとなっているんですね。ところが、最初から迷惑だと決めつけているんですよ、中野区の場合は。だから、最近は、例えば杉並の公園なんかも、それから、新宿の中央公園もそうだけど、北新宿公園なんかも、自然とそういうものを受け入れて、迷惑は困りますよと。その場合はだめだけども、どうぞという感じの、自然体で使えている公園が多くなった。それは、非常にマナーもよくなってきたことも事実だし、そういうところに集まる犬というのはみんなおとなしい犬しか集まってこないですね。当然それもわかっているわけです、管理している者は。そういうことでは、今、中野にあれをつける自体がもう大変古い考えというふうに私は思うんですね。
なぜかといえば、例えば散歩をしながら、中野の場合は都内でも一番公園が多い区ですから、面積は少ないけど、休憩をしたいというときに入れないんですね。それから、例えば犬の散歩をしているときに、水飲み場がありますからそこで水を少し犬にあげたいと。人間はそこで飲めます。しかし、犬はそこに入れませんから飲めないという現状があるわけですね。そういうようなことで、今まで中野はそういう体質で来ているわけですけど、ぜひこの辺は、ああいう看板はまず撤去して、それに違反するんだったらこの条例で逮捕すればいいわけであって、そうじゃなければ、それこそ散乱防止の方がもっとひどいですよ。ごみ箱が山のようになっているとか、そっちのモラルの方がもっとひどいのに、犬だけが入っちゃいけない。犬は一時的にも入ることはできない。ぜひその辺は、もう変えるべきときに来ているんだと思うんですね。この辺で、例えば一部利用だとか、1日は利用できる、その日だけというような、例えば犬の交流の場だとか、そういうことはできないんでしょうか。なぜかというと、中野の場合、ドッグランをたくさんつくれというのは不可能な地域ですから、せめて地域の公園で、ゆっくりそこで犬との触れ合いができるような時間を持ちたいという区民もいるわけです。その辺は、区としては今どのように考えているのか。再度お答えいただければと思います。
○斎木公園緑地担当課長 これまで長い間、原則犬を禁止ということで進めて--進めてというか、そういうルールで来たものですから、これをすぐに犬許可、オーケーというわけにも、なかなか難しいかなとは思っています。ただ、今の御提案で曜日を指定して、その日は許可するというような話でございます。そういった工夫も、今後どういう形で話し合いをしてそういうルールづくりができるかということも含めまして、工夫を含めまして検討させていただければなと、こんなふうに思います。
○江口委員 ぜひ、検討に私は値することだと思いますので、お願いしたいと。先ほどからトイレの問題が出ておりましたけど、最近は犬のトイレということが各自治体で普及しておりまして、ふんをそこにしまって堆肥にしてしまうという。それは、犬を愛好する人たちが管理をして、きちっと堆肥にするまで責任持ってやると。特にこの近辺では群馬県の水上市が有名で、全国的な視察が相次いでいるそうですけど、水上の場合なんか全部路上に置いているわけですけど、私はせめて、そこまでしなくても公園を、そういう1日使えるとか、一時的に使えるところにはそういうことを、犬を管理する人たちとの協議の中で管理してもらってやれば、そういう問題も解決できるんじゃないかというふうに思っているんですけど、その辺、まず犬のトイレということを認識されていますか。
○斎木公園緑地担当課長 たしか「ご近所の底力」というようなNHKの番組で取り上げたのかなと、こんなふうに思い出していますし、また、そこで、大変すばらしい作品だったなというふうに感心もしていたところでございます。そこで、犬の「ワンワントイレ」ということでございますけども、犬の関係で一番の難問題はふんの始末ということが言われているわけです。犬を反対する人たちの中も、犬のふんの始末のマナーが悪いということで反対の主な主張になっていますし、そういう指摘もこれまでもずっと受けてきたところでございます。御提案の「ワンワントイレ」がこの問題を解消する一助になるということは思っています。ただし、公園に置くことの抵抗や、それから、実際にはその装置が結構難しいというか、堆肥化するためにはアケビのエキスを入れたりだとか、それから、いろんなそういった層を積み重ねなければ機能しない。それから、1回そこにふんを入れますと、最低1日1回はかきまぜなきゃいけない。そうしないと堆肥として発酵しませんので、肥料化されない。このような問題を含めまして管理上の問題もあります。ただ、今、委員御提案のとおり、その管理上のことを検討できないかということの問題提起でございますので、それについて今後研究できればなと、こんなふうに考えています。
○江口委員 例えば、兵庫の方なんかはもっと簡単なやり方をされているようですね。各自治体としてはその研究が進んでいまして、できるだけそういうもので市民の便宜を図ろうということも努力しているので、だめだ、だめだなんて考え方はしないでお願いをしたいということと、特に犬のふんの始末云々という、再三区側は言いますけど、そのために散乱防止条例の中にもわざわざ犬のふんということを入れているわけですよね、条例の中に。そういうことを破ってはいけません、やってはいけませんよということを区民に求めているわけですから、常識ある区民はそんなことをしていないわけで、するという前提で答弁をいつもされているようですけど、ぜひその辺は、私たち愛犬家はきちっとそれを守りながら犬との共生を図るということをやっているんですから、ごく一部の人にそういうものがあって、それだけが目立つようなことはぜひしないようにしていただきたいというふうに思っています。結構です。
で、犬の最後は、ワンワンパトロールを御存じでしょうか。担当はどこになりますか。
○西條地域活動担当参事 お答えいたします。私どもが始めました防犯パトロール団体の中で、ワンワンパトロールということで資機材の支給の申請をしていただいて、活躍していただいている団体でございます。
○江口委員 その辺ちょっと私の認識と若干違うのは、防犯パトロールに登録している人たちがワンワンパトロールというんじゃなくて、ワンワンパトロールだけで単独で登録している人もいるのがワンワンパトロール隊だと思っているんですけど、中野署管内、それから、野方署管内で両方できておりますし、私の犬も登録をさせていただいています。これは、犬の散歩のときにパトロールを兼ねていただきたいという要請のもとで、別にグループをつくっているわけじゃなくて、自主的に自分の散歩の時間だとか、そういうときにやってほしいということでやっているので、防犯パトロール隊として編成している中からワンワンパトロールが出ているような答弁を今されたんですけど、そうなんでしょうか。
○西條地域活動担当参事 ちょっと言葉足らずで申しわけございませんでした。今、委員がおっしゃったような形で活躍していただいている団体でございまして、別の形でやっていただくものでございます。
○江口委員 そのとおりだと思うんですね。防犯パトロールの中でワンワンパトロールも兼ねてやるという人もいらっしゃるけど、実際、ワンワンパトロールというのは野方署、それから中野署管内中心で、そこからスタートしてやっているということが私の認識だったものですから聞きました。
実は、野方の方はまだよくわからないんですが、野方の方は、たしか防犯パトロール隊の腕章を持っているところは腕章をして、それから、犬には三角のものをつけているようですが、中野の場合はライオンズクラブの寄附で犬に防犯グッズをつけて、「防犯パトロール隊」という、これは中野警察とライオンズの名前が入っているのを、当初、最初の登録時では大型犬、それから中型犬ということで寄附をしてくれたんですね。小型犬のやつはないんですけど、もうそれが今不足しているということが一つと、それから、布でつくっていただいたものですから、夏場はすごく暑いんです。ですから、犬が通常の散歩時間ではへばってしまうものですから、メッシュでできないのかと言ったら、いや、そんなお金がありませんということを言われました。
今、中野区の防犯パトロール隊、ことしからスタートして、市民に呼びかけているのは、ジャンパーと、もう一つ選べるのはベストのメッシュがありますよね。あれだと下を厚着さえすれば冬でも、夏はそれでできるという便利なものをつくっているわけですけど、防犯パトロール隊の人数に応じて防犯の資機材を今提供していますよね。ぜひワンワンパトロール隊にもそこまで、ワンワンパトロール隊というのは毎日出動していますから。防犯パトロールというのは月2回以上なんですね。ワンワンパトロール隊というのは必ず毎日出動しています。ですから、そういう意味で、ぜひ同じように助成を少し出していただいて、そういうものが着れるような形で、せっかくやっているのにただリボンをつけているだけじゃ一般の人はわからないんですね。ただ、本当におしゃれをして犬が歩いているというだけじゃなくて、ちょうどこの五丁目の方も登録されている人がいまして、区役所周辺も歩いていますよ。やっぱりその意識があって、まちの人たちも防犯に関する啓発をやっているわけですから、その辺はできないんでしょうか。
○西條地域活動担当参事 今お話しのワンワンパトロールのグッズについてでございますけども、今までいろいろとお話を聞いてございますと、飼い主の方々のいろんな好みがありまして、多様だということがございまして、サイズも含めてグッズの統一化が、飼い主にとりまして適当なことかどうかということが一つ課題がございますし、用品につきまして市場でまだ製品がほとんど少ないということがございまして、そういったいろんな、ちょっと検討しなきゃいけない課題が幾つかございます。そんなところから、今後は活動されている方々の御意向なども少しお聞きしながら、いろいろと研究させていただいて考えさせていただきたいというふうに、現在のところは考えているところでございます。
○江口委員 ぜひ御検討をお願いしたいという。余りそのものができていないと言っておりますけど、区の資機材のグッズを仕入れているメーカー、そこではつくっているようですから、ぜひ御相談してみてください。よろしくお願いします。結構です。
次に、交通対策の中での交通網の整備について伺わせていただきます。
初めに、鷺宮方面と区役所周辺へのアクセスについて伺っておきます。この問題は、私が議員になる前から南北交通ということの懸案事項でありまして、同僚の久保りか議員も今、積極的に取り組んでおりますけども、私も交通対策特別委員ですので、これを伺っておきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。
最初に、鷺宮方面から中野駅に直接乗り入れるバス路線についての検討状況は、現在はどうなっているんでしょうか。
○上村交通安全対策担当課長 お答えいたします。この3月にバス事業者から新青梅街道、環状7号線、早稲田通りを経由する北西部方面から中野駅周辺へ直接乗り入れる幹線道路ルートの提案を受け、事業化への検討を行ってまいりました。これまでの経過としましては、基本構想、新しい中野をつくる10か年計画策定の中で検討をしてまいりました。検討素材ナンバー4では、資料4、区の施策と事業展開の中で、地域交通の整備、バス路線新設と掲げてございます。区としましては、最終的な検討案の中で明記していく方法で進めております。所管としましては、前期5か年の早い時期、できれば17年度中の運行開始を目指し、準備を進めているところでございます。
○江口委員 今、幹線道路という話が出ました。この場合のメリットは何なのか。また、利用者の見込みはあるのか。その辺お答え願います。
○上村交通安全対策担当課長 長年の課題であります北部の交通不便地域の解消については、まず、区が余り過度の財政負担にならなく、交通規制の面でも住民調整、また、警察調整が少なく、区民の要望に早くお答えできるという観点から、実現可能という意味で幹線道路を走る路線の新設を区としては選択したいと考えております。これまで実現してこなかった理由の大きな要素は、需要調査などの結果から、利用者数が余り見込めないということが一番のネックでございました。初めから赤字路線ということで、バス事業としては踏み出せなかったということでございます。今回は、行政からの一部経費の補助が予定されていることとあわせて、平成20年3月末に開設が予定されています警察病院が、利用者数の増加につながるのではないかとバス会社側でも考えていると聞いております。
○江口委員 今、財政のことも触れました。で、区の負担はどの程度を考えているのか。また、国や都の補助金の制度は活用できるのかどうか。その点についてお伺いします。
○上村交通安全対策担当課長 お答えいたします。財政的裏づけとなる経費につきましての詳細は、平成17年度予算を審議いただく第1回定例会で御審議をお願いすることとなると考えております。現時点で予定している補助の内容は、東京都の福祉改革推進事業、旧高齢者いきいき事業でございますが、それを活用し、その範囲内での区の負担を考えております。具体的には、車両購入費の上限が3,600万、運行経費の上限が1,500万で3年間となっております。区の負担額はそれぞれ2分の1でございますので、車両購入費1,800万、運行経費750万で、計2,550万ということでございます。
○江口委員 今までやってきたこの事業に関する都の補助金の見込みはどうなっているんですか。
○上村交通安全対策担当課長 平成17年度の補助事業の募集がありまして、都に対しまして事前調査表を提出しているところでございます。明年春にヒアリングがありまして、早ければ夏、遅くても秋には補助事業の決定があるという予定でおります。
○江口委員 今、補助金の見込みの話がありました。そこで、17年度予算化された場合、運行までのスケジュールはどうなりますか。
○上村交通安全対策担当課長 現在のところ、想定しているところでは、事業者の決定については、区としまして17年度の早い時期に一定の手続を経て事業者を決定したいと考えております。その後はバス会社のスケジュールとなりますけども、事業者の話ではバス停の調整、運行関係の各種申請の準備、免許申請など含めまして、最低6カ月必要と聞いております。運行は、早くても11月ごろと考えております。
○江口委員 最終的にバス会社としての準備は6カ月ということになっていますね。それで、11月ごろというスケジュール、そのまま順調にいけばですね。その間の地元住民との調整はどのように行っていきますか。
○上村交通安全対策担当課長 バス事業者等と課題整理などを行いながら、正式には予算確定後、平成17年当初からいろいろな形で地元調整に入っていきたいと思っております。
○江口委員 もう一つ、このバス路線で大事なことというのは、定時運行ということが非常に、幹線道路を通りますので大事だと思っているんですが、それがまた理想なんですけど、バスロケーションシステムを導入するつもりというのはありますか。
○上村交通安全対策担当課長 バスロケーションシステムは、目的のバスの接近状況を表示及び音声案内等で知らせるものでございます。都バスでは、今12.8%ぐらいの導入状況で、京王バスでは区内では3カ所で導入してございます。ただ、いろいろ経費等もかさむことでございます。バス事業者については、利用者要望を受けて増設していく方向ですけども、経費的な問題から年間数カ所ずつの設置が限界であると聞いておりますが、この路線につきましてバスロケーションシステムというのは非常に必要性は認識してございますので、要望としてバス事業者に伝えていきたいと考えております。
○江口委員 ぜひよろしくお願いしたいと思います。
その他で、今度は南の方ですけど、南部の交通で、京王バスの新路線の見込みはどうなっているんでしょうか。
○上村交通安全対策担当課長 南部地域の新路線につきまして、具体的には中野駅南口を出発しまして、大久保通り、公会堂通りを経まして、青梅街道に出、そして、中野新橋通りに入り、川島通りを経由して方南通りに出て、南台五丁目方面を回っていくというルートでございます。昨年までの説明では、当初16年度の下期、10月から3月までの間の運行を予定してございましたけども、本年4月に京王バス側から中野営業所の建てかえ及び中野車庫整備工事が二、三カ月おくれるという理由から、平成17年度の上期、4月から9月の日程に変更したいとの申し入れがございました。これが一応運行の見通しでございます。この路線が開設になりますと、現在の川島循環路線が廃止となります。
○江口委員 ぜひこの、40数年ぶりに復活した路線ですから、よろしくお願いしたいと思います。
次に、今後の問題として、高齢者等の足の確保というのはますますこれから必要になり、また、問題になってくると思うんですね。で、バス交通以外にも新たな交通システムというのはやっぱり検討していかなきゃいけないと思うんですが、その点はどうでしょうか。
○上村交通安全対策担当課長 高齢者の足の確保策としまして、まだ交通不便地域もございます。コミュニティバスやワゴンタクシー、いわゆる乗り合いタクシー、また、デマンド交通など、新たな交通システムについては、先進事例など今後とも積極的に研究してまいりたいと考えております。
○江口委員 よろしくお願いします。
次に、自転車問題に移ります。自転車の利用者のマナーは最近特に悪いと言われておりまして、自転車が絡んだ交通事故の件数というのはどのぐらいですか。
○上村交通安全対策担当課長 平成15年度統計で見ますと、区内の事故件数が1,624件ございました。そのうち自転車が関与したのが575件で、35.4%に上ってございます。
○江口委員 大変多くなって、全国的にも自転車事故ということが最近報道等でとらえるようになりまして、確かに道交法という問題は警視庁、警察の管轄ですから、行政としての難しさがあるんですけど、自転車に対する道路交通法の適用というのがございますね。これ、どうなっているかわかりますか。
○上村交通安全対策担当課長 道路交通法上は、第2条で自転車は軽車両という規定がされておりまして、ほとんど車両と同じ扱いになっております。信号無視や安全不確認、歩道通行時における歩行者の通行妨害、夜間の無灯火走行などは立派な交通違反でありまして、罰金刑も定められております。
○江口委員 確かに飲酒運転で逮捕されたり、2人乗りで罰金とか、最近悪質な自転車の摘発強化ということになってきているわけですね。その辺のマナーということも含めて、例えば中野署の交通課なんか、「危ないよ、無灯火、携帯、2人乗り」なんて、こういうチラシを配ったりなんかしているんですけど、ほとんどこれ、守られていないからこういうのを配っているわけでありまして、警察もなかなか取り締まりをしないということが実情です。昔は、無灯火なんかですとすぐ職務質問がかかったわけですけど、今、警察官がいないせいもあったり、そのまま通り過ぎていってしまうという。これは最近ひったくりの問題で、原動機付自転車の場合もありますけど、自転車でのひったくりもあって、これは無灯火、それから、無灯火で出てくる出会い頭の事故というのは非常にあるわけですね。だから、そういうことで、区として安全対策はどのように行っているのか、自転車に対する。その辺をお聞かせ願いたいと思います。
○上村交通安全対策担当課長 交通安全全体の啓発としましては、中野区報で年4回ほど啓発記事を掲載してございます。そのほか、各小学校で交通安全教室ですとか、自転車点検を行っております。区にも自転車利用のマナーが悪いとの声が多く寄せられておりますので、最近も警察署に強く申し入れをいたしました。小学校だけじゃなくて、中学校、高校へも出向いて、生活指導の観点から時間をとって全校生徒への啓発をさらに行っていきたいと、警察の回答をいただいております。また、大人へは、中野署管内では、昨年度から月1回マナーキャンペーンを駅等で行っておりますけども、そのほか、今回秋の交通安全運動に伴いまして、北口自転車駐輪場利用者へ野方警察署から全員に、夕方、呼びかけチラシと黄色いリボンの配布を行っているところでございます。
○江口委員 特に自転車の場合の事故というのは、自賠責がありませんから、被害者の方が非常に困るという例があるんですね。もちろん加害者もそうでしょうけど。そういう点で、これ、やっぱり道交法からいえば警察の仕事であるけど、やっぱり区民の命という面から見れば、もうちょっと積極的に区側がやらなきゃいけないんじゃないかと。確かに2人乗りで2万円以下の罰金なんていうのはほとんど知らないケースが多いし、一時停止違反だと3カ月以下、懲役もあるんですね。携帯電話も安全義務違反。ほとんどの人がやっている。傘を差して走ることも違反だというのは、私も知らなかったですね。これもだめ。2人乗りはいいけど、3人乗りはだめなんですね、お子さんを。大人の2人乗りはだめなんです。小さいお子さんの場合、1人はいいんです。3人はだめなんです。そうなりますと、幼稚園に通っている子とか保育園は全部だめになっちゃう。そういう問題も出てくるんですけど、ただし、やはり事故が起きたときの処理という問題を考えたときには、やっぱり区側が積極的にこれをやっていかなきゃいけないなというふうに思っていますので、交通安全週間です、現在、30日まで。そういう期間を通じながら、自転車が今一番多いわけですから、放置も含めてというのがあるでしょうけど、そういう安全運行の体制は厳しくやるということも、区側、それから警察にもお願いしたい。
特に、最後に無灯火の問題、非常に苦情が多いんです。出会い頭、出てきたときにわからないとか、犯罪性にもつながっていきますし、この辺はやっぱり本当に、夜電気をつけようというぐらいのマナーは徹底していかないといけない。特に、お子さんたちじゃなくて親がつけていない。これは非常に残念です。前にも議会で話した、「防犯パトロール中」なんてついた、小学校のPTAの看板がついている人が無灯火で走っている。本当に残念なんですけど、そういうものをきちっと徹底していくということはぜひお願いをしたいというふうに思っているんですけど、この辺の無灯火対策は今後どう区はとっていくか、その辺お答え願いたいと思います。
○上村交通安全対策担当課長 自転車の前照灯は、前方を照らすのみでなく、その存在を目立たせて相手の注意を促す役目を持っております。この秋の交通安全運動でも、車だけでなく自転車についても、夜間、夕暮れ時の点灯を呼びかけているところでございます。防犯上の観点からも指導強化が必要であると考えますので、改めて両警察へ申し入れていきたいと考えております。
○江口委員 もう時間がなくなりましたから、この問題について一つだけ。自転車問題。
再三言っています鍋横交差点、本当にこの歩道は、健常者にとっても障害のある方にとっても、横断歩道の周辺、青梅側の、都道なんですね。もう放置自転車で1メーターもないんですね。ですから、前もお話ししているとおり、ぜひ歩道の周辺だけでも自転車を置かないようにしていただいて、安全通行の妨げにならないような規制ができないのかと再三申し上げているんですけど、今まではそれができず、ずっと来ておりました。本当に区民の安全を守っていくということと、それから、どなたでも自由に歩ける、それこそバリアフリーの社会ということになりますと、あの自転車というのは、鍋横の周辺というのは非常に危険です。この辺の対策は本当にできないのかどうか、お答えいただきたいと思います。
○上村交通安全対策担当課長 鍋横交差点付近を含め新中野駅周辺は、放置の状況が大変厳しい状況であることは認識しております。駐輪施設がないため規制区域に指定できず、即時撤去は現在のところできておりません。現在は、7日以上放置している自転車を撤去する長期撤去を月1回程度行っております。条例上は、大量の放置により危険な状態または危険な状態になるおそれが大きいと認められるときの撤去として、臨時撤去という制度があります。区としましても撤去の必要性は感じておりますので、他の地域の経験からこれを行うについては、地元商店街や町会など、地域の強い要望が後押しになりますので、そのような声を背景に行っていく状況をつくっていきたいと考えております。
○江口委員 ぜひ、地域との話し合いの中で早急にこの対策をお願いしたいと。時間がないので大変恐縮です。課長、警察と区の役割についてはちょっと割愛させていただきますので、先ほど申し上げた、控室で答弁は聞いておりますので、ありがとうございました。
次に、カーブミラー、これもごく1点です。この設置基準というのはどうなっていますか、カーブミラー。
○尾崎土木担当課長 お答えいたします。道路の附属物のカーブミラーの件でございますけども、カーブミラーの設置基準として規定しているわけではございません。区として設置に当たっての要件についてお答えさせていただきたいと思っております。
交差点付近の見通しが悪く、目視、肉眼では十分でないこと、それから、一定量以上の交通量があること、それから、原則として公道の交差点であること、設置することによりミラーが交通の障害にならないこと、設置について地元の承諾が得られることなどが挙げられます。これらの要件に基づきまして、現場の状況を詳細に調査して、設置できる、あるいは、設置できないということで決定をしているところでございます。
○江口委員 いろいろ条件があるようですけど、これはほかの同僚議員もいろんな相談を受けてというのがあるんですけど、一番設置ができないというのは、地元の同意ができないという。非常にこれ、解せないのは、区道につけるのに同意が必要だという、その問題がありますけど、これは今まで長い間行政としてそれをずっと貫いてきたということは事実なんですが、区民の方からこういう声があります。カーブミラーというのは、やっぱり安全上の問題として非常に必要で、区に求めると。しかし、だめだと言われた場合に、なぜかという理由がはっきり明確になってこない。明確になってこないというのはおかしいですけど、例えば近隣の反対でできませんとか、それから、交通量が少ないからできませんとか、さっき言ったいろんな理由が、ここは見通しがいいから必要ありませんとか、そういう理由をきちっと文書で欲しいと。なぜかというと、やっぱり自分1人が要望するんじゃなくて、いろんな人たちの希望で、ここにカーブミラーがあったら非常に安全だな、確認できるな、車も人も自転車もということも含めて要望しているのに、ただ単にこういう理由でだめですだけでは、やはり責任問題というのはどこにあるんだろうと。区がだめだったら、自分たちの自己責任で守るしかないという部分もあるので、きちんと文書で、この要請された地域にはカーブミラーは設置不可能ですと、そういう声があるんですけど、この辺はできませんか。
○尾崎土木担当課長 先ほど申し上げましたように、カーブミラーの設置については、現地調査をして、設置について総合的に判断をしております。不設置の場合には、御要請があれば今後理由を付して文書で回答することも考えてまいりたいと思います。
○江口委員 なぜできないのかが特に大事なことになりますので、そのことによって地域の人たちも、ここにはカーブミラーが設置できないから自分たちで努力していこうと。自分たちで安全確認をしっかりしなきゃいけないということも出てくるので、ぜひその辺をお願いします。結構です。
次に、もう時間があれですね。区内業者の育成について。これ、簡単にお聞きします。
最近、公明党議員団としては毎年のように各種団体との懇談をさせていただいてきているわけですけど、この数年、必ず各種団体の方が言われるのは、区内業者の指名が少ないと。区内業者の育成という中で区内業者の指名参加ということがよく言われているわけですけど、区内業者の指名というか、比率といいますか、他区が結構入ってくるということで、私もちょっと昨年の1カ月のデータというのを、細かくじゃないけどとらせてもらいましたら、やっぱり他区が結構とっているところもあるんですね。それは何かということじゃなくて、物品にしましてもすべてが。そういう意味で、簡単に言います。区内業者を、この時期ですから、こういう景気の悪い、また、財政的に区が発注をしていない、大きな仕事を出していないわけですね。この数年間の間でも区内だけを優先するというような、指名ができるというような方式はとれないんでしょうか。
○村木財務担当課長 官工事についての中小企業者の受注の確保に関する法律というものがございまして、この第7条の規定により、地方公共団体も中小企業者の受注の機会を確保するために必要な施策を講ずるよう努めなければならないと、このような規定がございます。現在、当区で公表しております、例えば工事関係の選定基準表によります選定枠につきましては、作成時点での契約実績、これを踏まえて設定をしておりますが、中小企業者が多い区内業者がより公平に幅広く指名、入札参加できるよう、こうした選定基準の枠組み及びその指名業者数等の設定などについて、契約事務の新たなあり方にあわせて見直しを図る考えを持ってございます。
また、物品関係の指名基準につきましても、これは現在、公表はしてございませんけれども、作成した時点というのは平成4年度ということで、もう10年以上経過をし、社会状況も大きく変化しておりますので、これにつきましても見直しを図っていく考えを持ってございます。
なお、現在近隣区の状況等につきましても調査をしてございまして、こうしたものも参考に、しっかりとした検討をしていきたいと、このように考えております。
○江口委員 ありがとうございます。ぜひ、こういう時期ですから、ここ数年間ぐらいの暫定的でも契約のあり方を変えて、区内の中小・零細の企業体、指名参加を希望している人たちが優先的に入っていけると、そこで競い合っていくという制度にぜひ変えていただきたいというふうに思っております。
次に、生業資金、これ、私、厚生なものですから所管なんですが、実は区長に聞きたいもので、再三これは生業資金のあり方について、残すべきだということと、生業資金自体が今のやり方で果たしていいのか。例えば、1年以上だとか、単身家族はだめだとか、だんだん条例改正されて借りにくくなってきたという形とか、それから、さまざまな制度ができたために、生業資金に行かれてもそこの窓口ではなくほかのところへ回されるというケースがあって、この数年生業資金の借り手がいない。希望者がいないとなっているんですね。ただこれは、長い伝統で福祉資金という形で気楽にできるということと、もう一つは、もう少し制度的に借りやすさを思考していけば、やっぱり借りる区民というのは多くなると思うんですね。そのことを考えて、一時これをなくしたいというような声があったものですから、きょうは、細かなことは分科会でやりますので、区長に、いきなりで申しわけないんですけど、生業資金というこの制度は残すべきだと思っていますけど、いかがでしょうか。
○田中区長 大変厳しい経済環境でありますから、事業を継続したり、あるいは、事業を起こしたりということのために努力する方に対する支援というものは必要だというふうに考えております。ただ、生業資金そのものについては、委員が今、御指摘になったいろんな状況もあると思いますけれども、やっぱり利用率でありますとか、償還率が極めて低いといったような問題も抱えているのも事実でありまして、そういったこと、また、使いやすさの点についての御指摘もあったこと、さまざま勘案しながら引き続き検討を行っていきたいというふうに思っております。
○江口委員 ありがとうございます。これはまた分科会の方で少しやらせていただきます。
次に、学校教育について、学力の格差是正についてちょっと伺わせていただきます。
最近、児童・生徒の学力格差の拡大が進んでいるという報道や報告がされております。中野の小学校、中学校では、平成13年度から習熟度別授業を取り入れておりますけど、どの教材を中心に指導しておりますか。
○小林指導室長 区立小学校における少人数による習熟度別指導の実態でございますが、習熟の程度に差異が見られやすい教科、例えば、小学校では算数、中学校では数学や英語などの授業を中心に習熟度別指導を実施しているところでございます。
○江口委員 その授業というのは、どのような教員で、また、どのような方法で行っていますか。
○小林指導室長 少人数指導等を目的に、東京都教育委員会が加配している教員が指導に当たっております。また、指導の実際でございますが、基本的には2学級を3グループに分けるなど、習熟の程度に応じたきめ細やかな指導を行っているということでございます。
○江口委員 実施をしてから2年が経過していますね。効果はどうなんでしょうか。
○小林指導室長 児童・生徒におきましては、授業中質問や発言がしやすいとか、また、例えば教科、算数が好きになったとの声が多く上がっているほか、保護者の方からも意欲的に授業に取り組めるようになったと、好意的に受けとめられております。さらに、教員には授業の工夫・改善が一層求められるわけで、充実したきめ細やかな指導を図っていく上で大変効果があるというふうに言えると思います。
○江口委員 先日、国立研究所の分析で、この少人数の指導、確かに効果という報道がされておりました。ただ、これからの進め方としまして、今、経過がまだ2年ですけど、多分、充実をさせていくためには教育の確保というのがまた非常に重要になってくるんじゃないかと思うんですね。これは今後どのように取り組んでいくのか。
○小林指導室長 議員御指摘のとおり、この習熟度別指導を充実、さらには拡大していくためには、多くの複数の教員が必要となるため、実態に即して少人数指導を担当する教員の配置について東京都教育委員会に積極的に働きかけてまいりたいと思っております。
○江口委員 ありがとうございました。5分前になりましたね。
その他に入ります。これも簡単です。中野区では分別の回収をして、びん・缶をやっていただいて、長い間地域の方たち、特に町会を中心に御協力いただいて進んできております。当時、プラスチックの回収容器、これは今、中野は固定されているのを三つ置くわけですね。当時、杉並区は折り畳み式をやったわけです。中野の議会でもそれを提案したんだけど、経費の問題があるということで、取り入れなかった。しかし、住宅事情で、あの大きな容器を重ねて三つにするんですけど、置く場所がないんですよ。それで、それを断りたいと。なぜかというと、置く場所がないものですから、どうしても協力したいんだけど、困ると。で、道路に出すことはいいんですけど、しまうときに困る。そういうことで、今、折り畳みのやつがどんどん普及しているんですけど、これに全部切りかえるということはないでしょうか。
○寺部ごみ減量担当参事 15年度から新たに購入している容器から、折り畳み式を購入しております。順次切りかえていきたいと考えております。
○江口委員 もう一つ、古紙の回収の問題で、本会議でも出ていました。これ、ちょっと通告していないから答えにくいかもしれないんですけど。
盗難の、他業者が持っていくという問題があって、各自治体がいろいろ規制したりなんかしていますね。で、町会なんかで独自にやっているところはいいんですけど、今、古紙なんかはまちに通常の集配のときに出ております。そこでやっぱり問題が出てくるのは、出した権利がどうかということでいつも争っていますね、杉並なんかも。これは、出たんだから業者が持っていったっていいんだということがありますので。できましたら、中野区でステッカーをつくっていただいて、例えば朝日新聞だとか読売新聞だとか、新聞紙用の紙をくれますよね。あれを外に置いただけでは、権利はどこにあるかという問題が出てくるんですけど、中野区の考え方として、「中野区」というステッカーを張っておいたらどうでしょうか。
これは中野のものであるということを、義務付けるというか、規定をすれば、今後取り締まりだとかいろんな問題でトラブルは起きてこないと思うんですね。別に大した予算じゃなくてできるはずなので、町会、自治会に協力いただいてそれを張るということになれば、業者は持っていけない。これは中野区のものなんですというようなことをしたらどうかと思っているんですけど、その辺は、ちょっと提案なんですけどいかがでしょうか。
○寺部ごみ減量担当参事 今回条例改正を提案させていただく予定でございますけども、今、委員の御指摘の点も含めて考えていきたいというふうに考えております。
○江口委員 ありがとうございました。すべてというか、幾つか残っちゃったんですが、やらせていただいて、御協力感謝申し上げます。
もう一つは、これはもう時間がないのでお願いをしておきます。道路の状況が非常に悪いという区民の声が聞かれます。先日、私の町内の祭りで、草履で歩きました。道路でつまずくんですね。私が年をとったからかなと思ったら、いや、私もというのが、何しろでこぼこしていまして、それから、最近の夏の、要は俗に言うゴム草履を履いて歩くと痛いんです。沈んじゃうんですね。私は体重があるからと思ったら、そうじゃなくて、でこぼこしている道路というのが結構多いんです。そういう意味で、財政的にないというのはわかりますが、ぜひこの道路のことは何とかしてほしいということを、これ、要望だけしておきますから、お願いしたいと思います。
以上で、時間になりましたので、私のすべての質問を終わります。ありがとうございました。
○平島委員長 以上で江口済三郎委員の質疑を終了いたします。
ここで休憩にいたしたいと思います。午後1時まで休憩いたします。
委員会を休憩いたします。
午前11時58分休憩
午後1時00分開議
○平島委員長 委員会を再開いたします。
休憩前に引き続き総括質疑を行います。2番目にきたごう秀文委員、お願いいたします。
○きたごう委員 我が自民党・民社クラブからは、今回の総括質疑で3名が質問いたします。その1番バッターとして質問させていただきます。
ちょうどお昼が終わって、議員の皆さん、理事者の皆さんには、眠くなるのかな、そんな時間帯かと思いますけれども、ぜひとも御協力をいただきたい、こんなふうに思います。そしてまた、いつもながら区長を始め理事者の皆様には、わかりやすい答弁をいただきたい、このように思います。
それでは、質問に入ります。
まず、区の組織改正についてお伺いいたします。
中野区では、この4月1日に組織改正がありました。その改正の目的と主な内容を聞かせてください。
○合川経営改革担当課長 今回、組織改正をした目的と内容についてお答えを申し上げます。
組織活動の目標を明確にいたしまして、従前の例にとらわれない、区民に対して価値のある行政サービスを効果的・効率的に提供いたしまして、区民満足度の向上を図ること、また、その成果についての評価を明らかにいたしまして、責任の担える組織にすること、これが組織改正をした目的でございます。その内容につきまして、各部が予算あるいは人事、組織などの権限を持つ事業部制を導入いたしまして、経営資源を効率的に活用できるようにしたこと、それから、部内の課を廃止いたしまして、目標と役割に応じて責任者等を配置することによりまして、従来の課の枠を越えた柔軟な業務の執行が行えるようにしたこと、また、階層の簡素化と権限委譲、情報の共有を図ることによりまして、区民に接する職員が責任を持って対応できるようにしたこと、これが内容でございます。
○きたごう委員 それでは、区民からの御意見といいますか、反応、何かありましたらお聞かせください。
○合川経営改革担当課長 区民からの反応でございますけれども、いろいろなところで御意見をいただいてございます。その一つとして、おもてなし運動のアンケート等で、区民の皆様方の声をちょうだいしております。また、大方は好意的な反応をいただいてございますけれども、一部に厳しい御意見もいただいているところでございます。それらを真摯に受けとめまして、現場職員の創意工夫を生かして、積極的に改善に取り組むことによりまして顧客満足度の向上を図る、こういったことが今回の組織改正のねらいの一つであるというふうに考えてございます。
○きたごう委員 職員の間ではどうなんでしょうか。
○合川経営改革担当課長 職員の反応につきましては、制度の導入初期でもありまして、一部理解が不十分なところもあるというふうに認識してございますが、全職員が個人の目標設定に際し、管理職と目標の確認を行うなど、周知を図っているところでございます。
○きたごう委員 スタートしまして約半年ちょっとですか、過ぎました。その成果といっても、出ていないのかなと思いますけれども、もし何かその成果が出ていましたらお聞かせください。
○合川経営改革担当課長 委員御指摘のように、半年という短い中で成果を検証するというのはなかなか難しい面もございますけれども、施策ですとか事業を検討する際にしても、顧客の視点に立った検討が身についてきたというふうに認識をしてございます。また、子どもに関する施策を総合的に行えるように組織改正をしました子ども家庭部では、子どもに関する総合相談窓口を開設いたしまして、好評を得ていると認識してございます。組織改正の目的というのは、組織の形を変えるということではなくて、組織の仕組みですとか組織文化、組織風土をより顧客本位のものに変えていくことにあるというふうに思ってございます。皆様方の意見をいただきながら、これからも改革を継続していきたいというふうに考えてございます。
○きたごう委員 厳しい財政状況の中で、区民の皆さんにとって価値のあるサービスを提供していくために、区が進めている経営改革の取り組みもその一つであると思います。区民の方の満足度を実現するためにも、区長を先頭に職員の皆さん、ぜひとも頑張っていただきたい。これは要望です。
それから、通告順なんですが、ちょっと一つだけ変えます。この5番のシェモア仙石の民営化については、私がこれを所管する区民委員会に所属してございますので、その他の前に変更いたしますので、よろしくお願いいたします。
2番目に、教育問題についてお伺いをいたします。
最初に、2学期制についてお伺いいたします。平成17年度から小学校2校、中学校2校で2学期制の試行が行われることになっていると聞いています。まず、試行される学校名を教えていただきたい。
○小谷松教育改革担当課長 今、委員の方から試行を行うということでちょっとお話がございましたけれども、正確に申しますと、試行に向けて必要な研究を行っていく研究推進校が決まったということで、これは文教委員会の方に御報告をさせていただいたものでございます。したがいまして、ちょっと先に研究推進校について少し補足でお話をさせていただければと思います。
研究推進校とは、2学期制における教育過程等に関する実践的な研究をいたしまして、2学期制導入による効果や課題をより明確にするための研究を行う学校としてございます。研究推進校では、平成17年度から2学期制の試行を行うとした場合に必要な、学校行事あるいは評価などの研究を行いまして、教職員の共通理解を図るとともに、児童・生徒・保護者への説明を行いまして、試行実施に向けての理解を得ていくということとしてございます。それで、この研究推進校でございますけれども、ただいまお話がございました4校でございますが、啓明小学校、沼袋小学校、以上小学校2校、それから、中学校につきましては、第五中学校及び第七中学校でございます。
○きたごう委員 今の課長の答弁で、文教委員会で報告をしたと聞きましたが、その試行校の保護者の内諾を得ているのかどうか、その辺をちょっとお聞かせください。
○小谷松教育改革担当課長 ただいま申し上げました4校の中には、既に2学期制への移行を視野に入れて評価等々を実施している学校もございまして、それらの学校につきましては保護者への説明を行っているところもございます。ただし、今後試行に向けて研究を進めていくわけでございますが、その過程におきまして教育委員会も協力をいたしまして、試行に向けた説明というものをやってまいりたい、そのように思ってございます。
○きたごう委員 今後、保護者へ説明し、理解を得ることでしょうけれども、文教委員会に報告したことにより、区は試行を強行すると思っている保護者が多いと思います。どの程度保護者の理解が得られれば実施するのか。私は保護者の大多数が賛成しなければ試行すべきではない、こういうふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○小谷松教育改革担当課長 保護者の理解を得るということは大変大切なことでございます。各研究推進校が平成17年度に2学期制の試行を行うということにつきましては、保護者の理解が得られ、また、教育過程の編成方針を確立することが必要になってまいります。そういったことを経まして、具体的に申しますと、説明を行いました後、ことし12月ぐらいを目途に各研究推進校におきまして、具体的に実際に試行に当たるかどうかという御判断をいただく予定となってございます。
○きたごう委員 ことしの中学2年生は来年度に高校受験を控えておりますね。なぜうちの学校で試行するのかと、生徒も保護者の方も環境が大きく変わることに大変不安を抱いていると思うんですね。ですから、区内全校一斉に行うのであればある程度仕方がないと思う保護者もかなりいらっしゃると思いますが、2校の生徒が犠牲になるというようなことがあってはならない。少し時間をかけて議論し、本当によい制度である、そういう理解が得られた段階で一斉に実施すべきではないか、こんなふうに思うんですけど、いかがでしょうか。
○小谷松教育改革担当課長 今、少し高校入試の話が出ましたので、それにつきましてもちょっと触れさせていただきたいと思いますけれども、既に実施しております他の自治体の例を見ましても、2学期制によりまして入試が不利になるといったような事例は報告されてございませんので、これらも参考にしながら中野区での試行をしっかりとやってまいりたいと思います。
それから、この評価の方法につきまして各学校で一層工夫しまして、生徒や保護者が十分に納得できるような説明を行った上で、その理解を得ながら着実にその試行というものを拡大していきたい、そんなふうに思ってございます。
〔「やめますとは言わないんだな」と呼ぶ者あり〕
○きたごう委員 今、聞こうと思っていましたが、どなたかからもありました。どうですか、課長、どうしても2学期制の試行を実施しますか。
○小谷松教育改革担当課長 2学期制につきましては、まず試行を行った上で、それをしっかりと検証しながら着実にその拡大を図ってまいりたいと、そのように思ってございます。
○きたごう委員 この2学期制の導入の意義、これをちょっと教えてください。
○小谷松教育改革担当課長 2学期制を実施する意義でございますけれども、これにつきましては、今まで固定的にとらえられておりました3学期制度を見直すことによりまして、子どもと教師双方が時間的、精神的ゆとりを取り戻す中で、各学校がみずからの学校運営の改善を推進できるということがあろうかと思います。また、具体的なメリットということでも申し上げたいと思いますけれども、長期にわたります単元構成が可能になるといったこと、それから、授業時間数を確保することで、子どもたちに対してしっかりとした指導ができる。そして、長期休業を途中に挟む学期構成になりますので、学期末の評価だけでなく単元ごとの評価など、評価の改善が図れると、こういったメリットが考えられます。
○きたごう委員 授業日数が増え、子どもたちにゆとりを生むとの答弁でした。日数にしてどうなんでしょう。四、五日程度のメリットと聞いています。2学期制で、子どもたちの環境が大きく変わることのリスクと比較しても、とても意義のある施策とは思えない。納得できる成果はきちんと検証されていますか。
○小谷松教育改革担当課長 それにつきましては、既に先行実施しております自治体の事例報告等ございます。教師や児童・生徒との対話の時間が増えるなど、ゆとりある教育活動ができるという検証がされてございますし、また、教職員や児童・生徒・保護者におおむね肯定的に受け入れられるということもございますので、中野区といたしましてもこれからさらに試行に向けまして研究、検証を進めてまいりたい、そのように思ってございます。
○きたごう委員 もう一、二点お聞きします。私は、その成果についてよく理解できない。このような状況で来年度から試行することについては、もう少し議会、そしてまた保護者との議論を深めていくべきと思いますが、いかがですか。
○小谷松教育改革担当課長 試行実施に至るまでは、今後もさらに検討、研究を進め、その結果につきまして、成果につきましては、適宜これは議会の方にも御報告をさせていただきたいと思いますし、また、保護者への理解もしっかりと図ってまいりたい、そのように思ってございます。
○きたごう委員 それでは、これで最後にいたしますけれども、どうしても試行するお考えのようですから、最後に教育長、この試行校の生徒が犠牲にならない、そういうことのないようにするための教育長の決意のほどをお聞かせください。
○沼口教育長 この2学期制につきましては、ただ導入すればそれでいいというものではなくて、やはりこれを契機に教育課程全般を見直していただいて、そして、真に子どもたちが楽しく通えて、そして学力の向上を図っていくと、そういう目的でやっているものでございます。したがいまして、先行自治体の一定の成果ももう出ているところでございます。ただし、区といたしましても研究を十分に重ねながら進めていきたいと、そのように思っております。
○きたごう委員 ありがとうございました。この取り組みにあたっては、今も言いましたように、生徒が犠牲にならないようにしっかりと取り組んでいただきたいと、こう思います。
次に、学習指導補助員の今後についてお尋ねをいたします。
これについては、昨年の決算特別委員会の総括質疑で区立学校の学習指導補助員について質問いたしました。そのときに指導室長からは、補助員の配置により少人数指導や個々に応じた学習指導など、きめ細かな指導が進められており、大変な効果があるとの答弁がありました。その効果についての認識は、ことしに入っても変わっていないかどうか、それをまずお伺いいたします。
○小林指導室長 学習指導補助員につきましては、少人数指導やチームティーチングなどきめ細かな学習指導や、課題のある児童・生徒への対応などに活用されまして、本年度も昨年同様の効果を上げているものと考えております。
○きたごう委員 この学習指導補助員は、学校の現場において今や欠かすことのできない存在であると思います。この制度の国からの交付金が今年度でなくなる。そして、同時にこの制度が廃止されることを非常に危惧するところでございます。効果がある事業には貴重な財源を使ってでも、さらに拡充していくべきと思います。そこでお伺いいたしますが、国からの交付金が受けられなくてもこの事業を継続していく、そういう考えはおありでしょうか。
○小林指導室長 この事業につきましては、学校の実態に応じて多くの成果を上げております。また、配置を希望する学校も多いことから、国の緊急地域雇用創出事業としての予算がない来年度におきましても、本事業の継続について前向きに検討したいと存じます。
○きたごう委員 今、学習指導補助員の機能は何らかの形で維持するような御答弁があったように思います。そして、学校現場でも1人でも多くの人材が求めている、こう思います。仮に何らかの代替制度を考えておられるなら、現在のように7人を14校に配属する。こういう中途半端な--と言っては申しわけないんですが--ことではなく、真に必要な学校、例えば小学1年生で人数が多い学級、こういったところに優先して学習指導補助員を配置するなどの配慮があってもいいのかなと思いますけども、いかがでしょうか。
○小林指導室長 今後、本事業を継続していくとすれば、議員御指摘のとおり、個々に応じた学習指導を積極的に導入しようとする学校、また、進級時に1学級当たりの児童・生徒数が前年度に比べ著しく増加した学級を有する学校等、真に必要な学校に優先的に配置していくことが必要であると考えております。
○きたごう委員 私は、将来を担う子どもたちには十分過ぎる予算をかけていただき、育成していくべきと考えております。この学習指導補助員のような、真に効果のある事業であればなおさら制度の灯を消してはいけない、こう思います。そして、貴重な区の財源、税金を十分活用すべきと思いますが、最後に、区長の御見解を伺いたい。
○田中区長 子どもたちの学力がしっかりと定着するということは、我が国の国力を保っていくという上でも大変重要なテーマだというふうに考えております。そういう意味で、教育委員会が一定の成果が上がっているという立場で努力をしてくれているわけでありますから、そうした成果についても私どもの方でも検証をしながら、これからも教育委員会と協議をしていきたいというふうに思っております。
○きたごう委員 ありがとうございました。この学習指導補助員については、我が会派の大内議員から後ほど質問があろうかと思いますので、私はここで終わりにいたします。
3番目に、子どもたちの職業意識を高める職業教育、これについてお尋ねをいたしたいと思います。
実は、9月12日の読売新聞に、中学3年生の7割の方がお父さんと同じ仕事は嫌だと言っているということが載っていました。ちょっと披露いたしますと、中学3年生の約7割が親と同じ仕事につきたくないと考えていることが、お茶の水女子大の耳塚寛明教授らの研究グループの調査でわかっているんですね。東北大で11日に開かれた--11日ということは9月11日ですね--日本教育社会学会で発表された拒否反応は、小学生よりも強く、親の仕事を知らない生徒も見受けられた。調査は、昨年秋、関東地方のある市で、公立の小学3年生、同6年生、中学3年生の計約3,300人を対象に行われ、将来父親や母親と同じ仕事をしたいか、どんな仕事がしたいかなどを聞いたわけですね。その結果、中学3年生では72%が父親と同じ仕事につきたくないと回答があったんですね。母親の仕事についても、64%が否定的にとらえている。同じ項目についての調査結果が小学3年生では60%と50%で、学年が上がるほど数値が高くなっている。理由は、つまらなさそう、夜遅く帰ってくるからなどがトップなんですね。自分の道を行きたい、ほかにやりたいことがある、などがこれに続いております。父親の仕事がわからない、知らないと答えたのは、中学3年生で5%、母親の仕事も3%の生徒が内容を知らない。一方、つきたい仕事はといいますと、小学校3年生でスポーツ選手、パンや菓子の製造作業者など身近な職業が上位にきております。中学3年生は、保育士、教師、デザイナーなどが人気で、リストラなどで首にならないから公務員といった現実的な声もあるんですね。中学3年では、未定・何もしたくないも7%に上がり、進学校や高校の専門学校を希望する生徒に比べて、一般的に普通科高校を希望する生徒にこの傾向が強かったようであります。
驚いたなと、正直そう思っています。そこで、中野区でもこういった職業教育というんでしょうか、こういったことは指導されているんでしょうか。お聞かせください。
○小林指導室長 ただいま議員御指摘のような中学生の実態を考えると、改めて小学校、中学校において児童・生徒一人ひとりに勤労観、職業観を育てる教育が重要であると言えます。各学校においては、児童・生徒一人ひとりの勤労観や職業観を育てるために、地域の事業所の協力を得て、地域の実態や子どもの発達段階等にあわせました職場体験などが、進路指導等を通しまして実施しているところでございます。
○きたごう委員 ありがとうございました。この質問は終わります。
次に、3番目に入りますが、治安対策についてお伺いをいたします。
中野区でも昨今、犯罪が増加しており、いつ被害に遭うかわからない。空き巣や通り魔、外国人犯罪などに対して行政も、区民も、治安に強い意識を持つことが必要ではないかと、このように思います。
まずお聞きします。ことしに入ってからの犯罪状況、そしてまた発生の件数、あと検挙率でしょうかね、これは難しいのかな、もしおわかりでしたら、直近で結構ですから教えてください。
○西條地域活動担当参事 お答えいたします。犯罪の発生状況でございますけれども、昨年の区内犯罪発生の認知件数は6,850件でございましたが、ことしの7月まででございますけれども、中野区内では3,800件余りということでございまして、昨年の7月と比べますと、昨年が4,000件ぐらいでございましたので、若干の減少傾向でございます。また、検挙率でございますけれども、平成15年度におきましては32.9%でございます。都内全体では28.7%でございますので、中野区の検挙率は高い方でございました。ことしは7月まででございますけれども、中野区では41%というふうになってございます。また、空き巣等につきましては、ことしの6月から8月まで減少傾向でございまして、特に8月につきまして、4月からパトロール団体の活動が始まったことも影響しているかと思いますけれども、昨年の79件から25件ということになってございまして、50件余りの減少の傾向でございます。
○きたごう委員 減っているということですから結構なことですけれども、当区では4月1日に、安全で安心なまちづくりを推進する条例、これがスタートしておりますね。施行されました。そして、さまざまな対策を講じていると思います。その一つに、小・中学生に防犯ブザー、これが支給されていますが、最近このブザーを携帯しない生徒が目につくということを耳にしているんですね。そういう状況はどうなんでしょうか。
○小林指導室長 本年度、区内の全小・中学校におきまして、家庭、地域、学校、警察が連携いたしまして、子どもたちの安全や健全育成を目指してセーフティー教室を開いております。このセーフティー教室におきましては、警察から防犯ブザーの使い方を子どもたちに説明していただくとともに、その音を保護者や地域の方々に聞いて覚えてもらうようにしております。今後とも防犯ブザーの携帯の必要性、重要性を含めまして、安全指導の徹底を図ってまいりたいと思っております。
○きたごう委員 せっかく--せっかくと言ってはおかしいですけど、防犯ブザーは携帯するようにということで配布されております。やっぱりこれは犯罪から子どもたちを守ることもありますので、ぜひこれは徹底するように御指導いただきたいと思います。
それから、防犯パトロールを行う地域団体に資機材を支給されておりますけれども、現在の団体数、そしてまたその構成を、例えば女性の方だけで構成しているとか、その辺ちょっと教えていただけますか。
○西條地域活動担当参事 お答えいたします。防犯パトロールの資機材の支給状況でございますけれども、9月中旬までで81団体になっているところでございます。年齢につきましては、ちょっと情報の収集がないわけでございますけれども、申請書の名簿から約3,100名ほどいらっしゃるわけでございますが、男女比率でいきますと、男性が55%、女性が45%でございます。PTA等につきましては、割と女性の方が多い傾向がございます。
○きたごう委員 ことしの第1回定例会の一般質問でこの治安体制について質問させていただきましたが、区役所の車や自転車に「パトロール中」のステッカーを張ってはどうか、また、郵便配達のバイクにも張ってもらうよう郵便局に協力を求めてはどうかという質問をいたしました。そのときに、区長でしたかな、答弁いただいていますけれども、犯罪発生状況や地域の主体的な取り組みを見ながら今後検討していくとの答弁をいただいております。その後、どのような検討を進めているのか伺います。
○西條地域活動担当参事 区の方の対応でございますけれども、現在は職員も外に出ることもございますので、腕章だとか、あるいは、お話のようなステッカーをつけた対応ができないかということも今後検討していきたいというふうに考えているところでございます。
それから、ことしの第1回定例会で御質問がありました新聞販売店、あるいは郵便集配の関係でございますが、この連携につきましては、新聞販売店につきましては警察署の方の働きかけもございまして、一部の新聞の販売店では協力をいただいているということでございます。それから、郵便集配関係でございますけれども、バイクに「パトロール中」のステッカーを張るということにつきまして、ことしの5月ごろから中野郵便局の集配バイク、100台ほどでございますけれども、「犯罪防止パトロール中」といったステッカーをつけていただいているところでございます。これを実施するにあたりまして、郵便局としてもいざというときの対応など、いろいろと警察署との連携も必要ということもございますので、今後南の方につきましても、中野郵便局に対しまして中野警察署とともに協力をお願いしていきたいと考えているところでございます。
○きたごう委員 区役所の車や自転車につけることはそんなに難しいことじゃないと思うんですよね。ちょっと他区のことを調べたんですけど、八王子市だったかな、たしか進めていると思うんですよね。ぜひ取り組んでいただきたいと要望します。
そこで、他区の例をちょっと紹介させていただきますけれども、板橋区ですが、警察を初め郵便局や新聞販売店と協力して、セーフティーネットワークというものを立ち上げているんですね。そこで、ピッキング防止などの犯罪抑止に大変効果が上がっているようであります。中野区でもさまざまなところに協力を求めて、積極的にこの対策を講じていく、そういう考えがないのかどうか、お聞かせください。
○西條地域活動担当参事 いろいろと資機材を支給させていただいている団体も増えてきているということでございますので、また、先ほど申し上げましたように、郵便局や新聞販売店等、いろいろと協力していただける団体もあるということでございます。今後は、今、委員のお話のとおり、ネットワーク化していくことがこれからの課題だと思います。当面、ことしにつきましては団体を増やしていくことに取り組んでまいりたいと思ってございますが、次のステップとしてそのようなことも進めていくように取り組んでいきたいと考えてございます。
○きたごう委員 ありがとうございました。先日の今定例会の一般質問で、公明党議員団のこしみず議員でしたか、事件情報などを小学校の親御さんに携帯電話で送信する。こうした対策への取り組みはどうなっているのかとの質問に対して、教育長の答弁では、17年度の4月から実施していきたい、こういう答弁だったと思います。これは実施するという理解でよろしいのかどうか。そしてまた、区立幼稚園、それから、保育園での実施も考えているのか、あわせてお伺いいたします。
○篠原学校教育担当課長 お答えいたします。学校情報配信システムにつきましては、来年度実施に向けまして準備に着手したところでございます。
○榎本保育サービス担当課長 続けてお答えいたします。安全性の確保については、必要性について十分認識してございますので、小学校の実施状況を見ながら区立幼稚園・保育園についても検討してまいりたい、このように考えてございます。
○きたごう委員 ありがとうございました。次に、ちょっと杉並区の例を御紹介しますが、学校内に侵入した不審者から児童・生徒を守るために、区内の小・中学校、幼稚園、保育園、児童館で働く全教職員に、ポケットに入れたり、首からぶら下げたりできるような、催涙スプレーというんですか、これを年内に配布する、そういう発表をされているんですね。私は、学校は安全な場所でなければならないと、このように思います。これまでも常識を超えた事件が起きており、安全確保のためのさまざまな対策を講じることが必要かと思います。この辺、どうですか。当区のお考えをお聞かせいただきたい。
○小林指導室長 先ほど申し上げました全小・中学校で行うセーフティー教室を始め、教師は校内研修会等におきまして警察等の協力を得て、学校の安全点検や不審者への対応の仕方を実地に行っているところでございます。中野区教育委員会としても、生活指導主任の研修会や安全指導研修会等におきまして、安全確保をねらいとした研修を積極的に行っております。御指摘のとおり安全確保の対策についてはさまざまございますので、今後とも警察や保護者、地域との連携を強めるとともに、研究をしてまいりたいと思っております。
○きたごう委員 ありがとうございました。この項の質問は終わります。
次に、4番目の防災情報等告知機つきの自販機の設置について。
これについては、私、3回目の質問になろうかと思います。昨年の決算特別委員会でも質問をさせていただきました。防災状況の提供手段として、現在は、防災無線が主なものであり、視覚的な提供手段はないと思うんですね。特に、視覚情報は聴覚に障害のある方にとっても大変貴重な情報の入手手段であります。また、この告知機は、平常時はさまざまな行政情報も提供できる。そういう仕組みになっております。このような提供手段があれば区民にとっても大変望ましい、こう思います。既に練馬区では庁舎とか区有施設ですね、こういうところに29台設置済みであります。去年まで31でしたけれども、現在、これちょっと減ったんですかね。また、そのほかに千代田区、それから世田谷区も設置をされております。昨年の決算特別委員会のときの答弁では、前向きに調査研究を進めていくとのことでした。それが進んでいるのか、そうでないのか、お伺いいたします。
○納谷防災担当課長 お答えさせていただきます。この御提案につきましては、私どもも従来より何回も事業者と話し合いを持ち、その枠組みについて協議を行ってきたところでございます。この導入の枠組みには、いろんな形態がございます。また、事業者によってその枠組みもいろんなケースがございます。そのためいろんな事業者と協議、あるいはヒアリングを行ってきたところでございます。ただし、現在、問題が幾つかございまして、一つは、この災害情報システムを運用するシステムの維持管理経費の問題で、区の負担が一切ないものを考えてございます。あるいは、自動販売機の整備に関しましても、区が使用料の徴収をできる、すなわち区の歳入の確保ができるというような形を考えてございます。しかし、そのような私ども自治体にとって有利な提案をされている事業者は1社しかございません。今後、このシステム導入に向けて、将来の自販機設置台数の拡大を考えますと、やはり数社を確保したいという希望が私どもにございます。また、加えまして、環境面への配慮を考えますと、新規だけではなく、既存の自販機に機能を付加するということも必要かと思います。その他に、福祉事業関連の自販機の問題もございます。こういうところは一定の収益を上げる必要もあろうかと思います。この収益の確保につきましても、現在事業者と細かい詰めを行っているところでございます。このような課題解決に向けて、現在も検討を行い、取り組んでいるという御理解をいただきたいと思っているところでございます。
○きたごう委員 先日、防災の日でしたか、NHKの朝のニュースの「街角情報室」、その中で、シリーズ防災「災害情報を地域に伝える」というものが放映されていました。これは練馬区の取り組みでしたかね。(「練馬区」と呼ぶ者あり)練馬区、ちょっとそれについて、課長、知っている範囲で結構ですから、お話しいただけますか。
○納谷防災担当課長 今月初めの防災週間に報道された番組だと記憶しております。私も拝見しました。そのコンセプトは災害情報を地域で共有すると、そういうものでございました。委員から御紹介がありましたように、シリーズ防災「災害情報を地域に伝える」というタイトルでございました。地域の中で、自治体あるいは住民が災害情報を共有する仕組みの取り組みの紹介が二つほどございました。
その一つが、先ほど委員からお話のあった練馬区の取り組み事例でございます。繰り返しになりますが、練馬区ではまちの中に電光表示板がついた自動販売機を20数カ所、まあ、29カ所ということでございますが、設置しております。整備費を練馬区が持たないで、業者が全部維持管理を行う。これは、例えば気象警報あるいは避難情報等を伝える目的を持つとともに、地域へのきめ細かい情報の提供もできるというようなものでございました。二つ目には、さきに豪雨災害に遭った新潟県の事例でございますが、その中でも、三条市でございますが、そこで災害時にNPOの方々がお互いに携帯電話でもって災害情報を収集し、携帯電話のカメラ機能を使い、情報を共有するというような事例が紹介でされてございました。二つとも、地域での災害情報の共有と、そういうことについては新たな取り組みとして期待ができるというような感想が、その報道の中で述べられておりました。私もこの新たな取り組みについては、注目をしていきたいというような感想を持ったところでございます。
○きたごう委員 ありがとうございました。今、課長に御答弁いただきましたように、今、設置されている、この機械を取り替える。新たに設置するというのは、民間のところではスペース等の問題があるでしょうからなかなか難しいのかなと思いますけれども、公的な場所で、既存の自販機をチェンジする。これはそんなに難しくはないのではないかと思うんですけれども、ちょっと部長、聞かせていただけないでしょうか。これには何がネックなのか。そんなに難しいの。設置するのに経費もかからない。逆に、大した金額にはならないでしょうけど、収入にもなるんですよね。ちょっと聞かせてください。
○石神総務部長 お答えいたします。今、課長が答弁したように、幾つかの会社と協議を行っておりますが、全体的に満足できるような形で配置ができるような提案がございません。幾つかの会社と話し合いをしておりますが条件が折り合わない。区の負担が必要になるという提案も出てきておりますので、そういったことを全体として調整をさせていただいているということでございます。
○きたごう委員 いろいろ難しい点もあるのかと思いますけれども、ぜひ積極的に取り組む方向で進めていただきたい。これは要望であります。
それでは、次に入りたいと思います。
耐震診断、耐震改修についてお伺いをいたします。相談は4月19日に開設いたしておりますけれども、それ以来100件を超えている、相談件数が。これは簡易耐震診断でしょう。その結果、68%が倒壊の危険があるということですけども、診断を受けた方に区はどのように対応されているのか。その辺ちょっとお聞きしたい。
○佐藤建築・住宅担当参事 簡易耐震診断を行いまして、総合評点、これが1以下のものでございますが、これにつきましては、一般耐震診断を申し込んでいただくことになります。その診断は、現在、昭和45年以前に建てられた建物につきましては無料で実施しております。現在70件申し込みがあります。それから、有料での申し込みも8件ございます。この申し込みをいただいた方には、耐震診断士を現地調査派遣いたします。現在53件は現地に派遣しておりまして、診断の結果報告書11件を受理しているところでございます。
○きたごう委員 今の課長の答弁ですと、耐震診断、耐震改修の準備作業という理解でいいんですか。
○佐藤建築・住宅担当参事 派遣しました耐震診断士の報告書を、今、11件受理しておりますけども、その結果を見ますと、すべて補強工事が必要であるということです。そして、その中では補強方法の提案もいただいております。したがいまして、申し込まれた方にはその補強方法も提案しながら補強工事を勧める。実施していただけるような話をしておりまして、既に補強工事を実施している件数が3件ございます。それから、これから補強工事をしたいという相談を受けているものが4件ございます。
○きたごう委員 この耐震診断ですね、東京都の建築士協会、これ、名前を上げますと中野支部さん、この御協力をいただいている。そして、その診断には78人の方に参加していただいている。そのうち、聞くところによると建築士の資格を持たない人が診断しているということを聞いているんですけど、その実情はどうなんですか。伺います。
○佐藤建築・住宅担当参事 耐震診断士の認定登録要件でございますが、中野区に勤務しておられます建築士の方に講習会、それから研修会を受講していただきます。そして、この中で一定の技術的水準に達した方を選考しまして、認定登録を行っているわけでございます。先ほどお話がありましたように、現在認定登録をされている方は78名ございまして、1級建築士、それから2級建築士、木造建築士、いずれかの資格を有している方になっております。
○きたごう委員 そうすると、こういう言い方をしてはいけないんでしょうけど、その資格のない素人というんでしょうかね、そういう方が参画しているということはないんですね。もう一度お聞きします。
○佐藤建築・住宅担当参事 今、御答弁申し上げましたように、1級建築士と2級建築士、木造建築士の資格、いずれかを必ず持っている方が78名ということでございますので、御指摘のようなことはございません。
○きたごう委員 はい、わかりました。次に、この建築士協会は、たしか都市計画審議会、これのメンバーに入っていると思います。例えば、中野駅周辺の開発とか区の所有地などの企画、これらの設計等の起案というんでしょうかね、案をつくる段階で専門家である建築士協会に参画をしていただく、これが重要ではないかと思うんですけれども、その辺のお考えがありましたらお聞かせください。
○服部都市整備部経営担当参事 お答え申し上げます。今、都市計画審議会のお話がございました。都市計画審議会のいわば区民委員といいますか、には、確かに委員御指摘のように、協会の方から専門家として入っていただいてございます。そういう中で、委員の定数は25名でございますけども、その一員といたしましてさまざまな観点から御指摘いただいてございます。
なお、委員の御質問にありますような施設整備とか、そういったところについての活用という観点とは、またちょっと観点が違ってございます。一般的に私ども区が、いわば施行する事業等につきまして、規模の大小あるいは専門性によりまして、区の職員で行う設計もございます。規模が大きいもの、あるいは専門性が大変高いものにつきましては、委員御指摘のように外部の専門家、建築士の方々あるいは事務所の方々への、いわば委託を通しましてそういった専門性の活用を図っているところでございます。
○きたごう委員 はい、ありがとうございました。
それでは、次に7番目の公衆浴場支援、これについてお伺いをいたします。
先日、我が会派でも区内の公衆浴場組合さんとの、来年度の予算要望といいますか、懇談会、これがございまして、いろいろお話を聞かせていただきました。というのは、自家用のおふろ保有者の増加などにより公衆浴場の利用者は年々減少している。その一方で、高齢者の利用割合が増加していると聞いております。浴場組合では、その経営に当たり高齢社会への対応や環境に配慮した施設整備を図っていらっしゃる。浴場施設の地域開放を推進するなど、地域に溶け込んだサービスを提供するために、生き生き入浴事業に取り組まれ、今後予定しているミニデイ事業というんでしょうか、にも区と協力して区民の福祉健康づくりに積極的に取り組んでいきたいと、そういう考えを持っていらっしゃいます。大変ありがたいことだなと思いました。
そこで、お伺いいたしますが、場所を提供している公衆浴場と区とのかかわりはどうなっているんでしょうか。お伺いいたします。
○冨永高齢福祉担当課長 中野区と公衆浴場とのかかわりという御質問でございますけども、今まで公衆浴場の皆さんに御協力いただきまして、長い間開放事業、いわゆる生き生き入浴事業を実施してまいりました。そのほか、入浴の際に、営業時間の前でございますけども、健康教室等を開催してございます。健康の増進・維持ということでねらいを持って開催してございます。そのようなかかわりを持ってやってまいりました。
○きたごう委員 さらに、浴場組合では、区民、高齢者の方のために、浴場を活用した健康体操やミニデイ、これらの介護予防、これらの事業を実施する考えを持っていらっしゃる。そのための施設のバリアフリー化、例えばスロープの改善、それから、今ほとんどトイレが和式なんでしょうかね、それを洋式に変えるとか、手すりをつけるとか、そういったバリアフリー化、これらに必要な改修費、また、備品購入、こういったことに対する補助金制度、こういったことを考えていらっしゃるでしょうか。お聞かせください。
○冨永高齢福祉担当課長 ただいま委員御指摘のように、健康増進だとか介護予防という視点から、より身近な、あるいは、親しまれている公衆浴場で、何とかそういった場所を活用してミニデイ事業ができないかということを考えているところでございます。これは何分公衆浴場の皆さんの考え方、意向があってこそだというふうに思っておりますけども、在宅サービスの拠点整備といたしまして、もしミニデイ事業を実施するということになれば、既存の公衆浴場の設備では不都合が生じるといった場合には、改修をしていただくということになるんだと思いますけども、バリアフリー化のためのトイレ、手すりの設置だとか、そういったことについてミニデイサービスの事業を実施する上で必要が生じた改修費用につきましては、必要な支援をしていく必要があるのではないかというふうに考えてございます。今後、都の補助制度の活用などを含めまして、実施方法等も詰めなければいけません。今後検討してまいりたいというふうに考えてございます。
○きたごう委員 ぜひひとつよろしくお願いを申し上げます。
次に行きますね。浴槽内湯水及びレジオネラ菌、この検査についてお伺いします。
浴場組合は、中野区保健所と協力して、毎年2回、浴槽内の湯水とレジオネラ菌、この検査を実施している、そのように聞いております。平成15年の3月には、残留塩素濃度等の測定記録もより綿密にするよう、国や東京都から、保健所からも通達があったようであります。そこで、浴場組合では利用者の健康と衛生のために、自動塩素滅菌装置--こういうものがあるんですね--や、配管洗浄器などを整備したい、そういう要望をしていらっしゃいます。このレジオネラ菌が発生したときは、その浴場、おふろ屋さん、また、当然区の行政責任というんでしょうかね、それが問われるのではないかと思いますけども、どうなんでしょうか。
○遠藤衛生環境担当課長 レジオネラ症につきましては、平成14年に宮崎県の温泉施設などで死亡事故が発生し、大きな問題になったわけでございますけども、東京都におきましては、公衆浴場に関する都条例を改正いたしまして、平成15年4月から、公衆浴場におけるレジオネラ症発生防止のためにろ過器等を定期的に清掃及び消毒し、浴場施設の清潔保持をするとともに、レジオネラ属菌について浴槽内の水質検査を1年に1回以上行うことを事業者に義務付けたわけでございます。保健所といたしましては、公衆浴場におきましてレジオネラ症が発生することのないよう、行政検査といたしまして公衆浴場の水質検査を行い、環境衛生の保持に努めているところであります。事業者が1年に1回、自主的に行いますレジオネラ属菌の水質検査につきましては、行政といたしまして浴場組合の自主的な衛生管理活動に対する技術的支援として、評価分析を行っているところでございます。今後とも公衆浴場において事故が発生しないよう努力してまいります。
○きたごう委員 ここで、浴場組合の設備助成制度、これについてお伺いします。中野区にも助成制度があるのは承知しております。これは、区民委員会の要求資料No18、これを今見ておりますけれども、大田区ではレジオネラ菌対策のための設備投入、これをはっきりうたっていますね。それで、聞くところによりますと、港区だったと思いますけれども、区内の全浴場に、自動塩素滅菌装置というんですね、これ、1台47万円するそうです。これが助成されている。この制度を御存じでしょうか。
○高橋産業振興担当課長 お答えいたします。大田区では、通常の設備助成事業、ボイラーとか給湯とか煙突の改良の助成事業とは別に、今年度よりレジオネラ菌対策のための設備助成を、経費の3分の2、30万円を上限として行っております。また、渋谷区では、通常の設備助成とは別に、浴場組合の要望によりまして、全浴場、22浴場でございますが、レジオネラ菌対策の設備を今年度全額助成で導入するということを伺っております。
○きたごう委員 渋谷区さんも裕福な区ですから、中野区でまねをしろといっても、今の財政難からは確かに難しいのかなと思いますけれども、浴場組合さんは区民のために、高齢者のために頑張っていらっしゃる。ぜひ支援をひとつ、支援といってもいろいろあると思いますけれど、浴場組合にできる支援をぜひしていただきたい。前段で述べたように、年々この公衆浴場を利用される方は減少していることもあって、廃業されていかれるところがある。つい先日も、私の家から300メートルぐらい行ったところのおふろ屋さんが廃業されました。ですから、何とか頑張っていただきたい、営業を続けていただきたい、そういう思いを持っています。そのためにも公衆浴場への設備支援、先ほども言いましたけれど設備支援ですか、必要かと思います。そこでお尋ねしますけれども、現行の設備助成制度はどうなっているのか、お伺いします。
○高橋産業振興担当課長 現行の区の設備の助成制度につきましては、公衆浴場の経営の安定、区民の公衆浴場の利用機会の確保、公衆衛生の向上などを目的としまして、給湯設備の改善並びに浴室棟内の設備に対しての助成を行っているところでございます。助成率は経費の2分の1で、助成限度額は1浴場当たり30万円でございます。なお、先ほど申しましたように、現在レジオネラ菌対策の装置については助成の対象とはなっておりません。
○きたごう委員 今、レジオネラ菌対策の装置については助成の対象となっていないという、答弁ですけれども、どうなんですか。これは全く無理なのかしら。もう一度聞かせてください。
○高橋産業振興担当課長 現在のところ、給湯設備等に対する助成の要望が大勢を占めているところでございます。今後、レジオネラ菌対策等に関する設備の助成等の要望が数多く寄せられた場合には、他区の状況も勘案しながら考えていきたい、そのように思っております。
○きたごう委員 ありがとうございました。それでは、自動塩素滅菌装置、これを購入することになった場合、現行の設備助成制度、これに加えることはできるんでしょうか。
○高橋産業振興担当課長 区の全体の予算が200万円ということになります。毎年8件ぐらいの要望がございまして、限度額30万円で、30万円もいかないところも含めまして8件。その中で今一番多いのは、煙突とか給湯、ボイラー等の、経営の根幹にかかわる部分の要望が多くございます。したがいまして、要綱改正等を行い設備助成に自動塩素滅菌装置の購入を含めた場合に、そちらの方が先に要望で出てしまいますと、根幹にかかわる給湯設備とかの部分が欠落する場合がございます。したがいまして、それらの状況も考えながら今後の方向を考えていきたいと、そのように思っております。
○きたごう委員 ひとつ課長、いろいろと御苦労いただきますけども、よろしくお願いいたします。
それでは、次に入りたいと思います。
8番目の、ワンルームマンション税導入、これについてお尋ねをいたします。この質問については、ことしの第1回定例会の一般質問で質問をさせていただきました。そのときの答弁によりますと、「課税による効果がどれだけあるのかという実効性の問題、また、他の建築主との公平性などの課題が多いというように思っております。そうしたことから、区として検討したことはございません。ゆとりある住環境という点につきましては、他のさまざまな手法を用いて良好な住宅ストックの拡大に努めてまいりたい」というような答弁をいただいていますが、この「さまざまな手法」とは、どのような手法なのか、教えていただきたい。
○佐藤建築・住宅担当参事 第2次の住宅マスタープランでは、良質で多様な住宅ストックの形成を基本目標の一つにして挙げております。その目標達成のための手法の例としましては、地区計画制度を活用いたしました敷地の細分化の抑制、国や都の補助制度を活用しました木造賃貸住宅の建てかえ促進を行っているところでございます。また、良好な共同住宅等の確保及び居住環境の改善を目的としました、中野区共同住宅等建築指導要綱による指導も行っております。
○きたごう委員 私の家のすぐそばにもワンルームマンションがあります。今は大分よくなったようですけども、非常に苦情が多い。例えば、ごみの出し方、それから、夜遅くまで音楽を聴いたり、騒ぐなどして、睡眠がとれないと、こんなことも伺っています。また、治安、そんなことが不安だという声があると聞いております。そこで、伺いますが、中野区にそういったワンルームマンションへの苦情やそういった情報は入っていますでしょうか。
○佐藤建築・住宅担当参事 先ほど答弁いたしました中野区の共同住宅等の建築指導要綱によりまして指導をしておりまして、これは主に建物の内部についての事前指導をしております。それについての対応にはほぼ従っていただいておりまして、今の管理問題についての苦情といったものは、この指導とは別に伺ってはおります。ただ、指導要綱の中では、そこまでは規制できないというような状況でございます。
○きたごう委員 中野区の世帯構成は豊島区とよく似ているんですね。中野区の全世帯数は16万5,808戸、それから、単身世帯が9万3,636戸、56.47%といった偏った状況になっているんですね。そして、区内の住宅、30平方メートル未満の共同住宅の占める割合は6万5,806所帯で、39.68%、これは23区でも豊島区と並んで一番高いんです。それで、この豊島区では、この間新聞にも出ていましたが、この6月に総務省の同意を得て、狭小住戸集合住宅税、通称ワンルームマンション税を導入したようでございます。それで、今申し上げましたように、中野区は非常に豊島区と似ている。どうでしょうか。当区でも導入に向けての検討されたことはないでしょうか。また、今後検討されていかれないでしょうか。その辺をお聞かせください。
○佐藤建築・住宅担当参事 今お話にもありましたように、豊島区におけます住宅事情、これは、30平米未満のものが4割を超えているということで、ファミリー向けの住宅が極端に少ないという状況を聞いております。そういった状況の中で、多様な人々が区内で長く住み続けるために、住宅ストックのアンバランスを是正しまして、将来の健全なコミュニティを維持する政策目的から、ワンルームマンション税を導入されたというふうに聞いております。中野区としましては、先ほどからお話ししていますように、良好な共同住宅の確保、それから、居住環境の改善のために、中野区共同住宅の建築指導要綱による規制指導、これを行っております。また、基本構想・10か年計画の中では、快適に暮らせる住まいづくりのための総合的な相談体制の立ち上げ、また、良好な住環境形成のための支援制度、そういったものを検討しておりまして、現時点ではこのワンルームマンション税の導入は考えておらないところでございます。
○きたごう委員 考えておらないと、一言の答弁でございましたけれども、いろいろと難しい面もあるのかな。豊島区の通称ワンルームマンション税では、専有面積が29平方メートル未満の狭小住宅が8戸を超える場合に、狭小住戸1戸につき50万円を課税する。こういう内容になっているんですね。そして、豊島区ではこの税収を約3,700万円見込んでいるということです。私は、今、課長の答弁の中にございましたように、いわゆる住環境、これをやっぱり大事にしなきゃいけないなと、良好にしなきゃいけないなということから、大変難しいこともあるんでしょうけれども、ぜひ取り組むような方向にお考えを改めていただきたい。これ、要望しておきます。
それでは、先ほど冒頭に言いましたように、もう1点、5番目にやる予定でしたシェモア仙石の民営化について。これは私の所属している区民委員会でいろいろ質疑応答がありましたけれども、もう一度確認の意味で質問をさせていただきます。
まず、民営化の目的、内容をお伺いします。
○大杉地域生活支援担当課長 シェモア仙石の民営化についてでございますけれども、区立保養所の運営につきましては、平成15年度行政評価におきまして、外部評価委員から、利用規模に対して区の負担が大きいことから直ちに廃止も含めて抜本的に見直すべき施策であると評価された事業でございます。このため、区の財政負担を抑制しながら施設の有効活用を図るため、区民が優先的に利用できる宿泊施設として運営することを条件に、施設を民間事業者に貸し付け、事業者の責任と負担で運営することにしたものでございます。
○きたごう委員 今、課長の答弁で財政負担を抑制する、これも一つだと思います。現在、年間約1億5,000万円でしょうか、財政負担をしている。これは民営化になってどのぐらいでおさまるのか、教えていただきたい。
○大杉地域生活支援担当課長 現在、事業者を募集中でございまして、財政負担の抑制効果は事業者の提案内容を見ないとわからないところでございますけれども、所管といたしましては5,000万円以上の負担軽減が図れるのではないかと見込んでいるところでございます。
○きたごう委員 これから事業者の選定に入って--今入っているんでしょうかね、と思いますけども、事業者の決定、これまでのスケジュール、簡単に教えてください。
○大杉地域生活支援担当課長 この後10月4日に提案募集を締め切りまして、区民生活部長などを構成員とする事業者選定委員会を開催いたしまして、貸付予定事業者を11月中に選定する予定でございます。その後、区立保養施設としては廃止するため、第4回定例会に保養施設設置条例の廃止の条例案を提案いたしまして、議会で御審議、および可決していただいた後、事業者を決定したいと考えてございます。その後、中野区報等で区民の方に周知し、平成17年4月から民営化に移行したいと考えているところでございます。
○きたごう委員 利用料金、これはたしか区民委員会での説明では、事業者が決定するということを聞いておりました。そうですか。
○大杉地域生活支援担当課長 施設を貸し付けることになった事業者の設定した料金が利用料金となるものでございます。
○きたごう委員 現行の利用料金、これより高くなってはよくないと思います。事業者としては、利益を出さなければやっていけない。これは当然ですね。採算がとれるように設定する額が、現行利用料金と隔たる場合、どうなるんでしょうか。
○大杉地域生活支援担当課長 事業者の設定した料金が現行料金と隔たりがある場合には、利用する区民の負担軽減のために補助制度を設けることを検討する予定でございます。
○きたごう委員 そうすると事業者が決まって、事業者が料金設定して初めて検討をするんでしょうか。それはちょっとどうかなと思うんですけれどもね。それじゃあ、事業者への運営補助、まあ、検討するということですけれども、その補助金はどのぐらいを見込んでいるんですか。
○大杉地域生活支援担当課長 補助金につきましては、事業者が今後設定した料金を見た上で、現行料金との隔たりを埋めるという観点での対応を考えてございまして、現在のところは未定でございます。
○きたごう委員 次に、事業者との契約ですね。これは5年だったかしら。ちょっとその辺をもう一度確認したいんですけど。
○大杉地域生活支援担当課長 当初5年間で契約いたしまして、運営状況により更新ができるというような内容にする予定でございます。
○きたごう委員 更新は何年。
○大杉地域生活支援担当課長 現在のところは2年の更新ということを考えてございます。
○きたごう委員 じゃあ、事業者が、どうしてももう採算がとれない、やめるといったらどうなるんでしょうか。
○大杉地域生活支援担当課長 事業者の方から辞退の申し出があった場合には、改めて選定をすることになろうかとも思いますけれども、区といたしましては、5年間の事業収支予測や集客方法等を企画提案の事項にしてございますので、提案内容の審査の際にしっかり経営できる事業者を選びたいと考えてございます。
○きたごう委員 現在区立ですけれども、民営化になれば区立じゃなくなる。でも、土地・建物は区の所有という理解でよろしいんですね。
○大杉地域生活支援担当課長 はい、そのとおりでございます。土地・建物は区の所有となります。
○きたごう委員 今後、10年、15年経過したときに、建物はやっぱり多少なり傷む。そして、修理が必要となった場合、区で負担するのか、それとも事業者で負担するのか。その辺ちょっとお聞かせください。
○大杉地域生活支援担当課長 1件当たり1,000万円以上にわたるような大規模な改修は、財産所有者ということで区が負担するという条件で現在事業者を募集しているところでございますけれども、10年後、15年後等につきましては、その時点での施設の状況等により改めて判断したいと考えてございます。
○きたごう委員 いろいろお聞きしました。民営化になっても今まで以上に利用される方、区民の方に喜ばれるような施設であっていただきたいなと、こう思います。ですから、その業者の選定をしっかりとやっていただきたいと。これは要望です。ありがとうございました。
それでは、ちょうどいい時間になってきました。うんとうなづいている方もいますけれども、その他の項で、これは端的にお聞きします。2点お聞きしたいと思います。
これは、この間スポーツニッポンに載っておりましたけれども、青少年の性行動、これについてちょっとお聞きしたいなと思います。ちょっと読ませていただきます。東京都の青少年の性行動について考える委員会で、中学生以下の性行為を都条例で禁止するべきだとの意見が出たことについて、石原慎太郎知事は24日の定例会見で、「中学生の性行為が好ましくないのはわかるが、いかがなものか」と述べていらっしゃいます。禁止する考えはないことを明らかにしているんですね。都庁内には、性行為禁止ではなく、中学生以下が安易な性行動をしないよう、保護者に努力義務を果たす規定を都の青少年健全育成条例に設けるべきだとの意見が出ている。22日の委員会初会合で--22日というから今月ですね--その際、委員の産婦人科医が、10代女性の性感染症の増加のデータを示して、中学時代までは性行為は絶対だめだ、そういうリスクを理解させるべきという意見を出した。こんな記事が載っていました。
私も、何日ぐらい前でしょうかね、ある新聞に今の20代、22歳ぐらいの方で結構な数の方が性感染症にかかっているという記事を読みました。感染率はちょっと忘れましたけれども、非常に症状が出にくいそうです。これは広がっていったら大変だなと、そんな感じがいたしました。
中野区でも、当然、小中学生に対して、性に関する指導はなさっていると思いますけれども、その辺ちょっと聞かせていただけますか。
○小林指導室長 学校におけます性にかかわる指導につきましては、学習指導要領や児童・生徒の発達段階に応じて、保健体育等の時間に組織的・計画的に進めているところでございます。また、中野区におきましては、文部科学省のエイズ教育・性教育推進地域指定を受け、家庭、地域と連携を図りながら、適正な性教育を推進しているところでございます。
○きたごう委員 本当にこれは笑い事じゃないと思うんですよね。大変重要なことですから、その辺しっかりと子どもたちに教えていただきたい。これは要望にいたします。
もう1点、これは昨年の決算特別委員会の総括質疑でも質問をさせていただきましたけれども、(仮称)南部区民ホールについて伺います。私の地元でございます。おまえ、地元のことを一つぐらいやれということがありましたので、まだ時間内ですから、1点だけ、(「地元が一緒だからしっかりやって」と呼ぶ者あり)そう、副議長を含め、何人かいらっしゃいますね。昆委員もいらっしゃいます。この南台のテーマでございます、(仮称)南部区民ホールの施設建設予定地、今、自転車の保管場所になっていますけれども、これはもう間もなく終了するんですか。その辺ちょっとお聞かせください。
○上村交通安全対策担当課長 お答えいたします。南部自転車保管場所は9月末をもって終了する予定でございます。
○きたごう委員 済みませんね、これ、通告していなかったのでね。それで、その後はどうなるんですか。どういうふうに使われるの。わかっていましたら教えていただきたい。
○川崎計画担当課長 お答えいたします。現在、策定中の10か年計画の中で、中野区の施設配置及び遊休未利用地につきまして、その活用方法を検討しているところでございます。その中で明らかにしていきたいというふうに考えております。
○きたごう委員 そうすると、まだ何も予定していない、決まっていない、そんな状況なんですね。
○川崎計画担当課長 失礼しました。現時点では、お示しできる内容は定まっておりません。
○きたごう委員 もう一度。今よく聞き取れなかった。ごめんなさい。お願いします。
○川崎計画担当課長 失礼いたしました。現在、中野区全体の土地あるいは施設について検討を進めているところでございまして、この南部区民ホール用地として当初取得をいたしました土地につきましても、現時点では具体的にどういう内容であるかというところまでお示しできる段階に至っておりません。
○きたごう委員 それでは検討していないのと一緒ですよね。前にも質問しましたように、中野区北部や中央部には立派な施設があるんですよね。ところが、南を見てください。南部公会堂、それから、南部青年館、今はファミリーマートになっちゃったのかな。
(仮称)南部区民ホールの施設建設については、恐らく聞いても今の財政状況からは無理と、そういう答弁しか返ってこないと思いますし、区長からも前に、今はゼロベースということでご答弁いただきましたが、南部地域に公共的な施設を、ということについて、また、この土地をどうするのか、もう一度区長に伺います。
○田中区長 計画担当課長がお答えしましたように、現時点ではいずれの施設についても白紙なんですね。どこの地域にはこれがある、また、どこに行けばこれがあるということで、どんどん施設をつくっていけば、当然区の財政が破綻するということにもなりますので、そういう意味では、長期的な見通しをきちんと持ちながら、どの地域にどういう施設があるべきかということを今検討しているわけであります。南中野の地域に行きますと、地域の方からも盛んに、ただいまの委員からの御発言のようなことを言ってこられるわけでありまして、そうしたことは痛切に感じているところではございますけれども、今の時点ではまだ決まっていないということで御了解いただきたいと思っております。
○きたごう委員 ありがとうございました。くれぐれも売却なんていうことはなさらないで、私も議員をやっている間は粘り強くお願いしていきますので、ぜひお願いします。
もう1点、南中野地域センターについて端的にお聞きします。これは人件費を含めた経費が、年間約9,700万円と伺ったと思いますが、この契約期間はいつまでだったでしょうか。もう一度お聞きしたい。
○中村南中野地域センター所長 お答えいたします。期間は、平成20年、2008年4月30日まででございます。
○きたごう委員 地域センターのことは基本構想・10か年計画の素案の中にもいろいろと出てきていますが、その後はどうなんですか。契約が切れる2008年以降のことは考えていますか。
○中村南中野地域センター所長 これにつきましては、基本構想並びに10か年計画の中で明らかにしていくというふうに考えております。
○きたごう委員 とにかく区民の方は、特に南の地域の方は、年間約9,700万円という家賃をよく中野区さんは払っていますねと感心していますよ。これを借りた当時は私も議員じゃありませんからよくわかりませんけども、地域センターについても、やっぱりしっかり考えていかなければならないと思います。再契約なんていうことはないと思いますが、いかがですか。
○川崎計画担当課長 先ほど所長の方からも、南中野地域センターのこの後につきましては、10か年計画の中で明らかにということでお答えを申し上げました。また、ただいまは南中野地域センターを例に出されての御質問でございますが、現在、区の施設についてゼロベースでの見直しということをしております。これから必要となる施設、また、使わなくなる施設、そして、さらには現在使っていない土地、そういったものがございますので、それらをトータルで考えた上で、ほかの区有施設すべてについて最小の経費で最大のサービスが提供できるような、そのような施設展開を考えていきたいというふうに考えております。
○きたごう委員 質問しても切りがないですから、ここでやめます。時間ももうちょうどよくなりましたので、これをもちまして私の総括質疑を終了いたします。ありがとうございました。
○平島委員長 以上できたごう秀文委員の質疑を終了いたします。
若干早いですが、ここで休憩にしたいと思います。3時5分まで休憩いたします。
委員会を休憩いたします。
午後2時45分休憩
午後3時06分開議
○平島委員長 委員会を再開いたします。
休憩前に引き続き、総括質疑を行います。3番目に来住和行委員、お願いします。
○来住委員 日本共産党議員団を代表して、総括質疑をさせていただきます。
区長の政治姿勢について伺います。
まず、区政運営の基本について伺いますが、ずばり区政運営の基本とは、中野区における平和行政の基本に関する、この条例ではないでしょうか。中野区は、世界の平和を求める区民の意思を表明した憲法擁護・非核都市の宣言の精神に基づき、日本国憲法の基本理念である恒久平和の実現に努める。ここにこの区政運営の基本があると思います。私たち議員団は、常にこの区政の運営の基本という立場から、平和問題については区長の所見を伺ってまいりました。今、御存じのとおり、イラクにおいての米軍等の無差別攻撃によって、連日多くの市民の命が絶たれております。そんな中で、この15日、パウエル米国務長官が、大量破壊兵器は将来も見つからない、また、国連のアナン事務総長も、イラク侵略戦争は国連憲章に照らして違法であると断定をされました。この点から見まして、区長は、最近のこれに関係している国々の、また、国連そのものの動きや発言に対してどのように受けとめておられるのか、まず伺いたいと思います。
○田中区長 御紹介のあった発言については、それぞれに責任のある立場の方の発言でありますから、それはそれで重いものだろうというふうに思っております。イラクの状況が大変厳しい状況になっているということは、これは周知の事実でありまして、国際社会が国連を中心とする枠組みの中できちんと対応していくべきだというふうに思っております。
○来住委員 既にイラクから撤退を始めている、シンガポールなどもそうですが、7カ国以上の国が撤兵をいたしました。日本は、このアメリカの侵略戦争、いわゆるこの戦争に対しての自衛隊の派兵の前提としてきたのが、大量破壊兵器の保有、また、いずれこれが見つかるということであったと思います。したがって、この理由としてきた根拠が崩れたというふうに言えます。区長は、昨年、第1回定例会で、私どもの質問に対しまして、このときにはイラク侵略戦争、まだ戦争の直前ということでありましたけども、このように答弁をされました。「核兵器を初めとする大量破壊兵器の廃絶というのは、人類共通の願いであります。それを実現する努力を人類を挙げてしていかなければならないというふうに考えています。しかし、その手段として戦争に訴えるというのは、これはやはり最悪の選択であるというふうに考えているところであります」というふうに御答弁をされていますが、このいわゆる最悪の選択が、最悪の誤った情報によって引き起こされている。そして、今、今日イラクの状況を連日テレビ、新聞で見る限りにおいても、極めて困難な状況に立ち至っております。こういう点から、この答弁との関係でどのようにお考えか、お聞かせください。
○田中区長 自衛隊をイラクに派遣したことが、大量破壊兵器の云々というふうにおっしゃったようでありますが、私は必ずしもそういうふうには受け取っておりません。イラクの戦後復興の支援を行うという目的で派遣をしたというふうに理解をしているところですので、その点の認識の違いがあったということをまず一つ申し上げておきたいと思います。
それで、現在の状況ということでありますけれども、結果として、今の混乱したイラクの状況というものを国際社会の協力の中できちんと対応していくというようなことが、国際社会に求められている大きな責務だというふうに私は考えております。
○来住委員 国会の議論等々で、小泉首相が繰り返し、このアメリカまたはイギリス等のこういう根拠についての、いわゆる大量破壊兵器についての根拠を示す、または、そういう情報をもとにして国会でのいろんな議論が行われました。その際の、やはりそこに基づく根拠とされてきたというふうに、それはもう区長がおっしゃるように認識の違いということになろうかと思いますので、次に行きたいと思います。
この区政運営の基本に照らして、中野区の行政が、この平和の役割、区民のそういう平和に求める気持ち、それをどうくみ上げて行政の中で発揮していくかということだろうと思います。来年は、広島・長崎、60周年といいますか、節目の年を迎えるということになりますが、中野区でも1982年8月15日に憲法擁護・非核都市宣言を行いました。この中身は、もう皆さん御存じのとおり、「私たちの憲法は、暮らしを守り、自由を守り、恒久の平和を誓う。私たちはこの憲法を大切にし、世界の人々と手をつなぎ、核を持つすべての国に核兵器を捨てよと訴える」本当にこの宣言、私たちは誇りに思います。今、憲法についてはさまざまな議論が行われておりますけども、やはり戦後60周年を迎えるという中で、憲法9条に対しての思い、「九条の会」ということも全国的に広がって、大江健三郎さんや井上ひさしさんなどがそういう呼びかけをされているところです。そこで、この節目の年に当たりまして、私はこの間の、戦前のこういう苦い教訓にどう学んでいくのか、そして、次の世代にどう引き継いでいくのかということが非常に大事になっていると思います。そういう意味で、この平和事業の、特に広島・長崎の節目と、敗戦の節目ということから、具体的な取り組みについてお考えをお聞きしたいと思います。
○鈴木広聴広報担当課長 ただいま委員の御指摘にもございましたけれども、来年は原爆投下60年という節目の年に当たります。被爆者や戦争体験者の高齢化も進んでいる中、平和の意義の普及・啓発は重要であるというふうに考えております。具体的には、例年の取り組みに加えまして、地域での平和パネル展、そして、平和トーク事業、こういったものを区民の皆様と手を携えて行っていきたいというふうに考えております。また、平和資料展示室やホームページ上のバーチャル平和資料館の充実、こういったものなど、さまざまな平和事業に力を入れてまいりたいというふうに考えております。
○来住委員 ぜひ積極的な事業を展開していただきたいと思います。
それでは、次に、幹部職員の出勤簿偽装事件について伺います。
中野区では、中野体育館における公金横領事件、また、中野文化・スポーツ振興公社における公金盗難事件等々、相次いでいる中で、区民の区政に対する信頼を損ねております。今回の偽装事件は、出勤していない部長級職員のタイムカードを、2月16日から4月1日までの1カ月半もの間、2人の幹部、まあ、大幹部と言った方がよろしいですね、2人の大幹部職員が本人に成り済ましてカードを打刻し、66万円もの給料を支給させたというものであります。この点でも区民の皆さんの不信は広がっておりますが、まず第1に伺いますが、押さなくていいタイムカードをなぜ打刻したのかということが、区民の皆さんにとって大変不思議な、また、この点での説明が大変不十分だろうというふうに思っております。ここについてまず第1点、お伺いしたいと思います。
○長田人事担当課長 お答えをいたします。各所属では、毎月月末の指定期日までに休暇等の勤怠情報の漏れ、すなわちデータ上の空白がないかどうかを点検した上で、職員の出勤状況を総務部人事担当に報告することになっております。こういう意味で、報告の時点で空白になっているということは、基本的に認められないというものです。病気のため出勤できない職員から速やかに休暇等の届け出が提出されず、届け出を待つ間、空白のままにしておけないので、当面の処理として仮に打刻をしたものでございます。
○来住委員 今回のこのケースは、今、説明いただいたとおりですけども、こういう処理がほかでも、職員間でも行われているということですか。
○長田人事担当課長 出退勤の管理というのは厳格に行われなければならないものでございますので、それぞれ所属長が職員の出退勤管理をした上で、事務の処理担当者が先ほど申し上げた手続によって、人事給与担当、人事部の方に報告をすると、そういうことになっているわけでございます。
○来住委員 いわゆる職員を管理する、いわゆる出勤簿を保管し、管理をする立場にある方の行為という点で、極めて重いというふうに思います。
それでは、この懲戒処分の内容とその理由について伺います。
○長田人事担当課長 まず、法令の関係でございますが、地方公務員法第32条、法令等及び上司の職務上の命令に従う義務及び地方公務員法第33条、信用失墜行為の禁止についてでございます。それから、内部規定についてですが、職員服務規程第6条、出勤記録に該当するものとして処分を決定したものでございます。
○来住委員 結果として66万円の給料が支払われたということになるわけですが、職員服務規程、ここで、その面からの調査といいますか、処分の検討ということは、今、御説明いただきました。
それでは、刑法第161条がございますが、既に御存じだと思いますが、電磁的記録不正作出及び供用という刑法の161条の2です。これによりますと、要約しますが、マル1、人の事務処理を誤らせる目的で電磁的記録を不正につくった者は、5年以下の懲役または50万円以下の罰金に処する。マル2、前項の罪が、公務員によりつくられるべき電磁的記録に係るときは、10年以下の懲役または100万円以下の罰金に処するという刑法がございますが、明らかにここに抵触するというふうに思われますけども、この点での検討は行われたんでしょうか。
○長田人事担当課長 先ほど御説明いたしました地方公務員法、それから、職員服務規程のほかにも、刑法上の問題点についても職員懲戒分限審査委員会において審議をいたしましたが、本件が刑法上の罪に直ちに該当するとは言えないと、このように判断したものでございます。
○来住委員 それは、何を根拠にそういう結論を出されたんですか。
○長田人事担当課長 法令の内容、委員御指摘の刑法161条の2を詳細に検討したことと、それから、懲戒分限審査委員会において事情聴取等、必要な調査を行いましたが、これと照らし合わせた結果、こういった結論に至ったものでございます。
○来住委員 法律の解釈になりますが、これは電磁的記録の不正作出・供用罪ということで、一般に判断をするものとして出されているものです。これによりますと、「電磁的記録を不正につくるときは、権限なく、または権限を汎用して電磁的記録をつくるということである。すなわち、電磁的記録の作出過程に関与する行為者において当該記録がつくり出されるべきシステムを、設置運営主体との関係で記録の作出に関係する権限がないのに、あるいは、そのような権限があってもこれを汎用して記録をつくった場合には、不正に当たることとなる」というふうに断定をしています。したがって、どういう法律的な判断を、どこと相談してなさったのか、それにお答えください。
○長田人事担当課長 先ほど来の答弁の中でも御説明させていただいていることでございますが、あくまで出勤簿の事務処理上の事柄として、当面の処理として仮に打刻をしたという点が1点ございます。それから、法律上の解釈につきましては、私ども特別区の方の専門機関に法律的な相談をいたしまして、その上で懲戒分限審査委員会としての最終的な判断をしたものでございます。
○来住委員 法律の判断の仕方、これが極めて大事だと思います。今回のこのケースの場合には、一般職員でなく幹部の職員が行った行為であります。私どもは、既に6月の段階で区長に対して真相の解明、そして、適切な職員の処分を、申し入れを行いました。私自身も東京都の人事担当の責任者に会ってまいりました。本当に考えられないケース、なぜあり得ないことが起こったのかということをしきりにおっしゃっております。先ほどの説明でも、まだそこが理解できません。その行為に至るまでの説明としては大変不十分です。そこで、私たちは、これまで申し入れも行いましたが、今回の総務委員会に示された職員の処分についてというところで、「当該職員の出退勤管理や昇給などに関し、人事事務上の混乱を招き、庶務事務システムの信頼性を損なった」というふうにありますが、区政全般、いわゆる区民の目から見たときに、事務上の、システム上の信頼性を損ねたということにとどまらないというふうに思うんですが、そこについてはいかがですか。
○長田人事担当課長 私ども職員の懲戒分限審査委員会で、あらゆる角度から調査、審議をした結論として、これは内部事務管理に関しての不適正な処理であったと、そういう判断をしているところでございます。公務員が本来定められたルールに従わずに処理を行ったということ自体、これはやはり戒められるべきであるということから懲戒処分を行った。このことによって区民の皆様にそのことの内容を、おわびをするといいますか、こういうことでけじめをつけると、そういうものだというふうに認識しております。
○平島委員長 ただいま傍聴希望者が15名を超えましたが、希望者全員の傍聴を許可することに御異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○平島委員長 御異議ございませんので、そのように決しました。
なお、本日は非常にたくさんの傍聴者がお見えになっておりますので、お互いに譲り合いながら傍聴されるようお願いいたします。
○来住委員 事務上の処理の範囲の問題ではない。やはり区民の皆さんの目から見たときには、本当に処分の内容も含めて区政に対する信頼、区政全体に対する信頼に結びついてしまう。そういう声になっています。したがって、この項で最後に区長にお尋ねいたしますけども、私はホームページ上の掲載という範囲の中で、この件については区民に知らせがありますけども、やはり事の重大性からいいまして、本来ならばやはり告発に値するものだというふうに考えるわけです。したがいまして、少なくとも区長がこの経過と、そして、区民に対する謝罪、これについては誠意を持って区報で区民にそのことを、区長としての、責任者としての謝罪を行うということが、この件に関しては今一番とるべきことではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○田中区長 刑法上の犯罪を構成しないという判断が一つあるわけであります。そして、直接区の財政に被害を与えたというところには至らなかったということがあるわけであります。そうしたようなことから、事務運営上の過ちということで、組織内部の懲戒で処理をすると、処分をするということを決めたわけでございます。そういう観点から、組織内部の問題として私どもが現在行っている基準に従って、庁議で報告をし、また、中野区ホームページに掲載をし、区議会の総務委員会でも御報告をしているところであります。区民の皆様からいただいた多くの御意見に対しても、その都度対応をさせていただいているところでありまして、区長としての説明責任は果たすことができていると考えているところであります。
○来住委員 直接的な被害を与えていないということですが、66万円を支払われて、後で返したという結果ですよね。後で返したからいいんだという、そういう区長の感覚、これは区民との大きな乖離があります。そういうことでは済まないと思うんです、やはり。特に区のトップですね。本当にナンバー3、ナンバー2という方々が行った行為。後で返したからいい、そういうことは、私や区民はとても納得しない。しかも、謝罪の仕方も、言い方があれですけども、お茶を濁すような謝罪ではとても済まないというふうに思います。そのことを申し上げて、次に行きたいと思います。
次に、警察への職員告発問題について伺います。
庁内LANから中野区職員が、中野サンプラザ取得・運営等の事業者選定に関する有識者委員会等の情報、実質的、区が言う「秘密の情報」をインターネット上の掲示板に掲示したこと。これらの行為が地方公務員法の守秘義務に違反したというのが、警察への告発の理由になっています。区役所の内部が今どうなっているのか。区長と職員の関係は一体どうなっているのかということも含めて、そういう声が私たちのところに届けられております。私たちは、職員を告発する前に庁内で独自にやるべきことがあったのではないか。区長が告発されるまで約2カ月間あるわけですね。その間、どのような職場議論が行われたのか。そこが、本当に告発までの庁内での努力が、残念ながら見えません。まさに突然告発に至ったというふうに、大きな疑問を持っております。
第1に伺いますが、なぜ秘密だと区が言う情報が、一般職員がアクセスできる状態になっていたのか。また、庁内でのルールは確立されていたのか。いかがですか。
○橋本総務担当参事 お尋ねの件は、職員がどうアクセスできたか、そういった形でのお尋ねだというふうに受けとめさせていただきます。委員お話のありました情報、これは、中野サンプラザの取得・運営等に係る運営事業者等の選定に関する有識者会議の評価結果、いま一つは、雇用能力開発機構に対する譲渡条件の緩和要望に関する、この二つの情報であります。これら情報につきまして、職員の守秘義務違反に当たるということで今回告発をしたわけであります。これら情報につきましては、庁内LANにおけます新着情報、つまり庁内LANの掲示板ですべての職員が閲覧でき、また、プリントアウトできる、情報を共有し、業務の効率化を図る、そのための掲示板、そこに載せたものではございません。つまり、文書管理システムにおきまして決定権者までの意思決定過程、そうしたレールに乗せた文書でありまして、容易にアクセスし、検索できる、そのような内容のものではありません。
○来住委員 では、そういう情報がアクセスできたのはなぜですか。アクセスされたわけですよね。
○橋本総務担当参事 基本的に、この庁内LANにレールで引かれました文書管理システム、ここでは、この情報にアクセスするためには、例えば文書の具体的な件名であるとか、この文書を起案しました担当職員の名前、こういったものをキーワードにし、検索しなければ、そこに対してアクセスをすることはできません。
○来住委員 それは、何人の方がこの情報に関してその権利を有していたんですか。
○橋本総務担当参事 現在まだ調査中でありますが、複数の職員がある一定期間にアクセスをしております。起案を起こしました職員の属する当該分野の職員、それから、私ども文書管理システムを管理しております法規担当、それから、財政分野、幾つかの限られたところでアクセスをすることができますが、基本的には起案を起こしました職員が属する当該分野であります。
○来住委員 いずれにしても、秘密だということであれば、その秘密を守る、いわゆる情報の管理の責任者、その方はどなただったんですか、それに関係して。
○鈴木政策計画担当課長 お答えいたします。ただいま御質問のありました二つの文書についてでございますが、1点目の有識者の審査の公表、これにつきましては区長室長が決定権者でございます。それから、もう一つ、雇用能力開発機構に対する要望文に対しては、政策計画担当課長の私が決定権者でございますので、その双方が管理者ということでございます。
○来住委員 その情報を管理する責任者の責任はないということですか。
○鈴木政策計画担当課長 こうした情報が適切に、決裁に至るまでの間に十分に取り扱われるかどうかということについては、1点注意義務があるというふうには認識してございます。
○来住委員 そういう情報の管理のルールというのは、ちゃんと備わっていたんですか。
○橋本総務担当参事 御案内かもしれませんが、御紹介しましたこれらの情報につきましては、区の意思決定過程にあった情報であります。また、契約に係る内容を含んだ起案でもありました。こうした情報につきましては、これまでの取り扱いで契約等が締結をする、あるいは、公開することで事務に支障が生じない、そういう判断の上で公開をする、これがこれまでの取り扱いでありました。今回、この情報につきましてその当時の所管委員会であります総務委員会におきましても、選定等に関するお尋ねにつきましては報告を控えさせていただきまして、御理解をいただいているところでもありました。情報の持つ性格による扱い、あるいは、未確定な情報の公開については、おのずと制約のあることは職員として承知しておかなければならないものだと思っております。情報の共有化とは別に、情報の管理をさらに徹底するということは、今回の事件を契機に十分認識しているところで、情報漏洩のリスクを管理し、守秘義務の範囲を明確にするなどの、今後そのルールの確立をしていきたい、そのように考えております。
○来住委員 結局、ルールがなかったんですよ。そういう中で起きているわけですから、当然この文書を管理する、いわゆる意思決定をなさる範囲の人たちの情報の管理がルーズだったということです。これはもう結構です。
あわせて、そのことによってどのような損害が区に発生したんですか。
○鈴木政策計画担当課長 有識者委員会の公表につきましては、私どもは選定する該当者がないというような公表結果をいただいてから、区として今後中野サンプラザの取得に向けてどういう方策をとり得るかということの検討をしているところでございました。その段階では、もう一度、全くさらから再募集、その2社に限らないで広く募集をするという方法も選択肢の一つでした。それから、もう一つは、この2社に対して提案された内容をやはり改善する努力、そういったことを含めた再提案という方法があるというふうに判断してございました。そういう前提で、一定の情報は提案者に対しても、該当者なしという結果だけはお伝えしましたが、なぜそうなのかという理由については、そういう方策の2通りがあるので、仮にここで提案者たちにその理由までお示しすることは、その方たちが優位になる可能性があるということで、情報は開示しないという方針をとってまいりました。そうしたことが一面で、情報が一部インターネットの中で漏れたということは、区が言っていたことが本当なんだろうかというような、ある意味では事業者の信頼といいますか、そういったものを損なうことになったということと、現実的には二つの選択肢のうちの一つがほぼ難しくなったということがあるというふうに考えてございます。
それから、もう一つ、雇用能力開発機構に対する要望文でございますけれども、これは文書を送りつけて回答をもらうという話だけではございませんで、文書を送る前に長い間かけて、実は条件の緩和についてはどうなんだろうかというような、まさに交渉を始めていることも並行してございました。そういうお互いの信頼関係に基づいた交渉を再度やろうというときに、一部ではこういった情報が漏れている。そういったことは、やはり中野区に対する信頼を損なうことになったというふうに考えてございます。
また、かねがね議会でも情報開示は時期を見なければできないという旨をお話ししてまいりました。区民に対してもそういうふうなお答えをしていたところでございましたので、そういう意味では広く区民、区議会に対しての信頼、そういったものを損なうことになったというふうに考えてございます。
○来住委員 雇用能力開発機構に対して、いつ条件緩和を求めたのか。そして、それに対していつ機構から、文書で来たと思いますが、それに対する回答があったのか。そして、あわせてお聞きしますが、庁内LANがアクセスされた、いわゆる秘密とされる情報がアクセスされたのはいつですか。
○鈴木政策計画担当課長 雇用能力開発機構に要望したというのは、先ほど申し上げましたけれども、口頭レベルで何度も直接お会いしたり、電話で交渉をやっておりました。それは6月7日の有識者の結果を経てからスタートしてございました。そういったやりとりで、一定先方の感触というのがつかめ始めた段階で、このやりとりを一定整理しようということで、文書にしたためましたのが6月15日付の文書でございます。(「回答」と呼ぶ者あり)はい。それから、機構からそれに対して文書の回答をいただいたのが6月22日です。また、23日には厚生労働省、それから雇用能力開発機構の御担当の方が私どもの方に正式に文書を持って来庁されたということでございます。
それから、アクセスにつきましては答弁をかわらせていただきます。
○橋本総務担当参事 アクセス、記録をとったものとしては、6月21日、22日、その両日、複数のアクセスが記録として残されております。
○来住委員 その理由の中に、先ほどおっしゃったように、いわゆる条件緩和への影響ということが言われております。中野区と雇用能力開発機構との条件緩和の話し合いがされてきたのは存じ上げておりますが、機構側から緩和ができないという返事が22日、23日ですか、あったということですね。この条件緩和については、できないという極めて厳しい事態があったというふうに思うんですが、参議院での決議が行われていることについては御存じですか。この時点で御存じでしたか。
○鈴木政策計画担当課長 はい、それについては承知してございました。
○来住委員 内容、お持ちじゃないですね。極めて参議院の決議は重いものです。これは、6月2日に決議が行われております。内閣に対し、参議院の議長名で出されたものですが、次のとおり警告をすると。「内閣は適切な措置を講じ、その結果を本人に報告すべきである」ということで、「一部の勤労者福祉施設の譲渡に当たって柔軟な公共性要件により大幅に減額にして譲渡した結果、雇用保険事業の資産への回収金額が少なくなったことは極めて遺憾である」ということで、年金保険料の適正な使用の観点から看過できないということで、これらの処理については、国としては非常に厳しい条件緩和はできないということを、私たちも既に6月17日の段階で、この決議が出されていることが前提となって、厳しいということはもう既に伺っておりましたけども、この6月22日、23日の段階まで区としてはこのことも御存じなかったということですか。
○鈴木政策計画担当課長 先ほども答弁させていただきましたが、文書を送りつけて要望しただけではなくて、6月の上旬から機構と厚生労働省に対しては条件緩和がわずかでもいいから可能性はないだろうかということを再三協議をさせていただいておりました。その折に、厚生労働省の方からも国会の決議に対する意見、こういったものが厳しい旨の意向は再三示されていたことは承知してございます。ただし、私ども中野区と雇用能力開発機構との、このサンプラザ譲渡に関する基本的な合意というのは、もう昨年の夏にあったというふうに理解しておりますので、そういった一定の国会の動きは承知しておりますけれども、基本的な合意の線に沿って双方売買の締結、譲渡に向けて努力しているというような経過を踏まえて、引き続き私どもとしては可能性をかけて協議をしておったというふうな状況でございます。
○来住委員 そういう国会の決議などもあって、既にもうこの時点で機構側、厚生労働省側はそういうことを決めていたということははっきりしています。したがって、今回のことが直接厚生労働省との信頼関係、または条件緩和できないという理由に結びついたというふうにはとても思えません。私たちは、この事件はやはり、最初にも述べましたように、職場の信頼、区長を初め職員との信頼関係が本当に今損なわれているという中で残念な結果になって、先ほどのタイムカードを含めましてそういう事態になっていますので、そういう立場から職員の皆さんのやる気を本当に引き出すために努力すべきだということを申し上げておきます。結構です。
次に、基本構想と10か年計画について伺います。
策定中の基本構想と新しい10か年計画、ここでは冒頭にまちづくり、特に中野駅周辺の整備等が挙げられています。ここでは10年後に実現するまちの姿ということをイメージしているわけですけども、私たちは、基本的には、このまちづくりは区民の意思、住民の願い、これが本当にこの中に反映して進められるべきだということを提案しておりますし、このことで指摘をしてまいりました。
まず最初に、警察大学校の跡地問題について伺いますが、これについてはもう既に御存じのとおり、東京都と中野区及び杉並区が検討委員会を設置して、検討をずっと重ねてまいりました。そして、2001年の7月11日、土地利用転換計画案を共同の案として財務省に提出をいたしました。この計画案、いわゆる転換計画案ですね、これに込められた区民の皆さんの願いというのは、警察大学校等跡地の土地利用については、核となる中央部防災公園を整備するとともに、諸施設の空地分を連担させるなどして有効なオープンスペースを確保する必要があるということで、いわゆる核となる中央部防災公園の整備ということが、長い時間をかけ、いろんな方々の知恵をいただいて、3者でまとめたこの転換計画であります。
それでは、この転換計画の位置付けでありますけども、財務省との関係、東京都との関係、杉並区との関係になりますが、この計画案そのものは、まだその関係で出した段階で今も存在をし、これがもとになっていると、関係上そうあるということでよろしいんでしょうか。
○豊川中野駅周辺整備担当課長 3者で取りまとめて財務省に提出いたしました土地利用転換計画案についてですが、清掃工場建設の中止など、その後の大きな環境変化によって、内容的にそのまま実施するのは不可能となっております。現在、杉並区、東京都と連絡をとりながら、この土地利用転換計画案につきまして内容の変更など検討しているところでございます。
○来住委員 大きく変わったといったって、清掃工場関連施設がなくなったということだけはおっしゃるとおりであって、全体のこの計画案段階での防災に関する、いわゆる中心的な核となる防災公園について変更する必要はあるんですか。何をもってあるとおっしゃいますか。
○豊川中野駅周辺整備担当課長 土地利用転換計画案は、公園、清掃工場その他公共施設など、相互の施設の関連性をもちまして配置などを検討しているものでございます。したがいまして、その中の一つがなくなったということは、計画の全体の前提が崩れるということになりますので、実施することは不可能というふうに考えております。
○来住委員 ちょっと皆さんわかりにくいので、私の整理の意味もありますが、いわゆるこの土地利用の転換計画がこれです。したがって、この計画段階では中央部防災公園を囲町公園との関係で位置付け、さらに清掃関連施設があったわけですね。しかし、清掃関連施設との関係では、F字道路が検討されていました。しかし、もう既にこれは都市計画決定をしています。したがって、この段階で変更が来たのは、警察病院はもう決まりました。関連施設だけということではないでしょうか。
○豊川中野駅周辺整備担当課長 ただいま申し上げたことと繰り返しになるかもしれませんが、やはりこれはさまざまな施設、そういったものの相互の関連性を持ちまして配置などを検討しております。したがいまして、この中の、特に中核となります清掃工場、こういったものの計画が中止になった以上、全体の計画としての前提が崩れたというふうに考えております。
○来住委員 本当に説明になっていないんですね。清掃関連施設がなくなったというだけでありまして、いろいろ私たちは当初から問題にはしましたが、いわゆるF字道路も区としては決定したわけです。したがって、その清掃関連の施設をどうするかという問題が、この転換計画の中でいえば、それをどうするかというだけにすぎないというふうに考えます。
そこで、まちづくりについてですが、非常に考えなければいけないのは、やはり中野区の都市計画マスタープランだろうというふうに思います。これは、2000年の3月ですかね、つくられています。御存じのとおり、区内の15の地域センターを中心にして、いろんな区民の方々の協議をもって策定をされました。ここの地域、いわゆる警察大学校の跡地の地域は、桃園地域ということでこの冊子の中に位置付けられております。ここでは、周辺地域、関係機関などと調整を図りつつ、緑豊かな中部防災公園を整備するということがこのマスタープランの中でも位置付けを明確にしています。マスタープランについて、この位置付け、いわゆる桃園地域のマスタープランについてはそういう認識をしておりますが、間違いありませんか。
○豊川中野駅周辺整備担当課長 中野区都市計画マスタープランは、中野区の総合的なまちづくり推進のための方針を示しているものであります。中野区都市計画マスタープランにおけます桃園地域のまちづくりの方針の策定につきましては、その当時取りまとめに向けて検討しておりました、先ほど出ました土地利用転換計画案の内容が前提となっております。したがいまして、都市計画マスタープランは、現在策定を進めております中野駅周辺まちづくり計画の内容を踏まえまして、整合を図っていくものと考えております。
○来住委員 都市計画法とこのマスタープランの関係はどういう位置付け。都市計画法上との関係でいうと、都市計画マスタープランの方が私は上位だと思うんですが、そういう位置付けになっているかと思うんですが、いかがですか。
○豊川中野駅周辺整備担当課長 都市計画法におきましては、市街化区域及び市街化調整区域の整備・開発・保全の方針というものがございます。これと中野区都市計画マスタープランとの関係につきましては、整備・開発・保全の方針、これが都道府県レベルの広域計画として大まかな方針を示したものでありますが、区の都市計画マスタープランは一定の範囲の都市計画の基本的な方針を示すことを目的として策定をしております。
○来住委員 都市計画法では、基本的な方針ということでマスタープランを位置付けておりまして、当該市町村の都市計画に関する基本的な方針を定めるものとするということに位置付けて、かつ、その基本的な方針は都道府県知事に通知しなければならないというふうにも定めています。しかも、市町村が定める都市計画は、この基本方針、いわゆるマスタープランに即したものでなければならないという位置付けをしていると思うんですが、その意味においてもこのマスタープランの役割というものは極めて重いというふうに思いますが、いかがですか。
○豊川中野駅周辺整備担当課長 確かに今御指摘のとおり、都市計画マスタープランは中野区のまちづくりの基本的な方向を示すものであります。しかしながら、中野区都市計画マスタープランにも記述をしておりますが、状況の変化などに応じて随時見直しをするというふうなこともございます。今回はそういったことに当たるかと考えております。
○来住委員 このマスタープランについては、皆さんが今協議をされている財務省の方も、マスタープランの方が上位計画だというふうに言っていますし、また、財務省自身がそのことについては区に対して心配をしているように見受けられるんですが、そのやりとりの記録の中で、財務省は区に対してマスタープランとの関係で説明を求めているというふうに思うんですが、説明はもうされたんですか。
○豊川中野駅周辺整備担当課長 まだ説明はしておりません。
○来住委員 それはやはり、国の方もマスタープランが持つ本来の、いわゆる都市計画の上位としての位置付けがあるからこそ、今の計画のままでいいのかと。マスタープランの問題を置いて、今進めている計画のままでいいのかということを指摘しているというふうに思うんですね。そこはまだ説明もされていないということですし、どの時点でされるのかわかりませんが、やはり区民との関係、これは行政間の、国と区との関係ではなくて、そのマスタープランをつくる過程に参加した区民との関係でどうするのかということが非常に大事だと思うんですけども、それについてはいかがお考えですか。
○豊川中野駅周辺整備担当課長 今後はそういった説明などもしていきたいと思います。
それから、今回の計画、現在取りまとめをしております中野駅周辺まちづくり計画、これと現在の中野区都市計画マスタープラン、これが全く整合していないということではないと思います。ですから、現在の都市計画マスタープランから大きく外れたことをしているわけではないというふうな認識ではおります。
○来住委員 大きく外れているか、外れていないかは、あなたたちが判断するものではなくて、区民みずからが判断するものだと思うんですね。区民がつくってきた計画ですから、その計画に対して違う方向、違うものを出す以上は、当然先にそのことを区民に示して、マスタープランに参加した人に限りませんけれども、協議をして、それがまず前提だというふうに思うんです。先に形を決めて、そして、それを結果として説明するというやり方は、説明の仕方としても合意をとるやり方としてもおかしいというふうに思います。
次に、具体的な問題を一つお伺いしますが、財務省との協議についてでありますけども、5月12日から8月25日まで5回にわたって関東財務局との打ち合わせが行われているということを知ることができました。これは間違いないですか。
○豊川中野駅周辺整備担当課長 はい、そのとおりでございます。
○来住委員 この打ち合わせの席にコンサルタントの日建設計が出席しているということでありますが、これは、日建設計との契約は整っているということですか。
○豊川中野駅周辺整備担当課長 中野区と日建設計の間に直接の契約関係はございません。
○来住委員 そうしますと、契約もしていない会社が国と中野区との会議、会合、しかも、この限定された跡地の計画の協議に参加しているということですか。
○豊川中野駅周辺整備担当課長 少し経緯を申し上げますが、平成15年度に中野区は中野駅周辺まちづくりに関する調査委託を、財団法人東京都新都市建設公社に行いました。この受託いたしました東京都新都市建設公社は、株式会社日建設計に対しまして一部専門性の高い部分について協力を求めたということでございます。したがいまして、同席した本年5月の打ち合わせにつきましては、平成15年度、前年度の調査検討内容の細部の確認などのために財務省が必要とし、同席させたものでございます。
○来住委員 財務省がその場に呼んだということですね。これで間違いないですか。
○豊川中野駅周辺整備担当課長 そのとおりでございます。
○来住委員 財務省の理財局国有財産業務課のこの件での担当に取材をしました。それは全くそういう事実とは違う回答ですけれども、間違いないですか。
○豊川中野駅周辺整備担当課長 私どもが直接依頼をしたということはございません。
○来住委員 国会議員を通して、その秘書を通して確認をしています。財務省が直接そういうコンサルの企業をその場に呼んでいないと明確に答えています。こういう契約のない関係の事業者が区との話し合いの場に出席をするということは、極めて利益誘導的な、そういうふうに受け取られてもおかしくないような事態だというふうに思うんですが、財務省が呼んだということでよろしいですね。
○那須井まちづくり総合調整担当部長 今、課長から答弁をさせていただきましたけども、質問の前後関係で課長の方の答弁、少し訂正ということをさせていただきたいと思いますけども、これにつきましては、先ほど5回の財務省との検討がございますけども、この5月の分につきましては、財務省の要望によりまして中野区が日建設計の出席を求めたということがございます。その後、3回目以降は、これは新都市建設公社が区から調査委託を受けて、その一部の専門的なところを日建設計に協力を求めたということで、新都市建設公社が日建設計を作業上の都合で呼んだというふうに理解をしております。
○来住委員 全然違うじゃないですか、答弁が。最初から財務省が呼んだという答弁でしょう。ところが、5月に3回協議を行って、その3回の席にコンサルが出席をしているじゃないですか。区のどなたがお呼びになったんですか。
○那須井まちづくり総合調整担当部長 先ほども申し上げましたように、国の要望によって区が日建設計の出席を求めたということでございます。
○来住委員 そういう問題じゃないと思うんですね。3回、先に契約もないのに出席を、その場にいるということは、当然そことの6月以降の契約が、今、部長がおっしゃったように自動的にそこと契約をすると。それはならざるを得ないでしょうね。事前の打ち合わせに出ているわけですから。それは、直接区がそこと契約を6月にしなくとも、間接的にはもうその事業者がその計画段階からコンサルとして出席をするということを、財務省から百歩譲って話があったとしても、区がみずから日建設計に声をかけたということ、これは大変大きな問題ですよ。
○那須井まちづくり総合調整担当部長 区として日建設計と契約をいたしておりませんし、日建設計の契約、新都市公社が一部契約したことについて区は関与しておりませんので、先ほどの御質問のような点は当たらないと思います。
なお、財務省が日建設計を呼んでほしいと言った理由でございますけれども、財務省の土地処分の中で、過去唯一、地区計画制度を活用して防衛庁跡地を委託しております。これ、日建設計に委託したわけですけども、その辺のノウハウを財務省が必要に応じて聞きたかったというようなことが、財務省として区に呼んでほしいという話があった理由だというふうに理解をしてございます。
○来住委員 であれば、財務省が直接日建を呼べばいいのであって、契約もない関係にある中野区が呼ぶという関係は、全くこれは、幾ら伝令をされても通らないというふうに思います。いずれにしても、こういう状況の報告ですね、特別委員会に財務省との協議、かなり回数行われていますが、きちんとした特別委員会への報告は行われていますか。
○豊川中野駅周辺整備担当課長 これまでの財務省と中野区のやりとりにつきましては、警察大学校等跡地の土地利用につきましてさまざまな可能性などについて意見交換をしている段階でございます。したがいまして、こういった段階のものを公開することは、協議を進める上で適切ではないというふうに考えております。なお、今後区として一定の方向がまとまった事項については御報告をするというふうな予定でございます。
○来住委員 特別委員会はそういうためにつくられていますし、区長自身も計画段階で基本的にはすべての公開をしていくということも所信表明でもおっしゃっています。ましてや今のような、日建設計のような、そういう本当にどうなっているんだろうというような疑問や不信が生まれるようなことになるからこそ、すべての情報を基本的には議会に報告をし、きちんとした、議会に対する責任を果たすということだと思うんですが、いかがですか。
○豊川中野駅周辺整備担当課長 同じ答弁になるかもしれませんが、やはり今後の一定の方向を決めることからになろうかと思います。そういった時点、御報告したいというふうに考えております。
○来住委員 それでは、この跡地に対していろいろな区民の皆さんの願いが議会にも届けられておりますし、とりわけこの跡地への、防災公園を中心としながら既存の樹木を生かして緑と青空の公園をというのが長年の、この跡地に対する区民の皆さんの共通した思いだろうというふうに思います。今後、具体的なこの跡地への計画を進めるということを区はおっしゃっていますけども、私たちが既に提案をさせていただいております防災公園街区整備事業という手法、これを用いた公園の確保、そして、財政面からも内容面からも、この手法が極めて効果的だということを申し上げてまいりました。
まず伺いますが、この防災公園街区整備事業ですが、目的は、地震・災害時に対して脆弱な構造になっている既成市街地において、防災公園の整備を推進することにより都市の構造的な防災機能を強化するというのが目的です。それでは、この事業の効果についてどのように区は認識されていますか。
○豊川中野駅周辺整備担当課長 今、委員御指摘の防災公園街区整備事業でございます。この事業は、旧都市基盤整備公団、これはことし7月に機構改革がありまして、都市基盤整備公団が都市再生機構になりました。その都市再生機構の設計ということでございます。で、今の御指摘の事業でございますが、効果といたしましては、旧都市基盤整備公団、現都市再生機構は、地方公共団体などの要請を受けまして 防災公園を整備するというふうなことでございます。それから、都市基盤整備公団が管理者になりかわりまして工事を行う、というふうなことと認識をしております。
○来住委員 極めて、この土地の取得、しかもそれを迅速に確保できるという面ですね。それから、財政負担の面でも、当面はおっしゃったように5年据え置きでこれをすべて購入できるということ。それから、手続等についても、また、事務上の処理、また、国との関係、工事、監督、検査についても全部都市再生機構が行うというものです。既に御存じかと思うんですが、この手法を用いた杉並での大きな事業が進められております。桃井三丁目地区の開発ですけども、ここは9.1ヘクタールの土地に4ヘクタールの防災公園を確保いたしました。私たち、ここを視察いたしましたけども、本当に私たち、皆さんも含めて、この防災公園の確保と、それから住宅の確保、それから老健施設の確保等々、十分区民の声や行政の意向も取り入れられる、そういう手法として、今、住宅部分はかなりでき上がっております。今後4ヘクタールの公園の整備が進められるというふうに聞いております。しかも、財政負担も、これは杉並の区報なんですが、区長みずからが区報の中で、これは柏の宮のグラウンドの公園をつくったときなんですが、基本的には財政負担、これはこのときのものですけども、いわゆる区財政への負担という点では、今回のこの都市再生機構を使ってのやり方と基本的には同じです。したがいまして、区長みずからが都市計画の中で都市計画税を取り込む、財調を取り込むという中で、今回の、これも基本的にはほとんど、柏の宮の公園の場合も負担としては本当に軽いものです。今、桃井の方も積算をされているようですけども、当面の区の負担としては事務費のみが考えられるというふうに区の方では説明をしております。
そういう点で、この手法をこの跡地にどう生かして取り込んでいくかということが、極めて大事だというふうに思います。これから事業手法について具体的に計画をされていきますが、この防災公園街区整備事業についてはどのように位置付けをされておりますか。
○豊川中野駅周辺整備担当課長 防災公園街区整備事業につきましては、民間開発の事業手法の一つという認識をしております。警大跡地を整備する際の一つの手法であると考えております。しかし、一方で、中野区が考えておりますにぎわいと環境が調和した中野駅周辺のまちづくり、これを進めていく際に、さらに多くの手法があることも事実でございます。現在は、開発者負担による公園を含む基盤整備を想定しているところでありますが、今後さらに具体的な検討を行う中で、最終的に最も有利で合理的な整備手法を確定していきたいと考えております。
○来住委員 この整備手法も含めてシミュレーションをしていくということだと思うんですが、当然専門的な方も含めてあらゆる角度からシミュレーションしていくということを求めたいと思いますが、いかがですか。
○豊川中野駅周辺整備担当課長 現在のところ、この検討に関しましては、区と、それから都市機構、これがじかに検討しているという段階でございます。今後もこの状態を続けたいと思います。
○来住委員 最後、確認の意味ですが、この防災公園街区整備事業も一つの手法として今後検討の対象にすると。ちょっと先ほど聞きそびれたのか、確認できなかったので、改めてその点だけ。
○豊川中野駅周辺整備担当課長 繰り返しになるかもしれませんが、さまざまな手法がございます。現在こういった具体的な検討を行う中で、最終的にどの手法が一番有利で合理的かということを検討していきたいというふうに考えております。
○来住委員 ぜひ積極的に、財政面からも極めて有利な手法ですので、取り組んでいただきたいと思います。シミュレーションをきちんとして、区民の全体の理解、合意、そして、区民の願いにこたえる中身にしていただきたいと思います。
次に、小学校の統廃合問題について伺います。
小学校29校を21校、中学校14校を7校ということで、区としては出されております。時間の関係もありますので、ちょっと質問を圧縮してまいります。今回のこの計画は、基本的には施設展開の観点から学校問題、教育問題が検討されているというふうに伺います。子どもたちの生活、学習面から、本当に検討されているのだろうかというふうに思わざるを得ません。で、私は、学校問題を検討する際に大事なのは、2000年の1月に出された適正規模・適正配置審議会の答申、これが極めて大事なベースだというふうに思っていますし、これが区民の総意としていろんな角度から出されたものだと思います。
そこで、伺いますが、この中で少なくとも当面の考え方としてまとめられたのがございます。この数字でいくと、生徒数が小学校で130人ですね。それから、中学校では170人ですか。この一つの数値を出してまとめていますけども、この数値でいったときに、今現在の学校で該当する、これ以下という学校はございますか。
○小谷松教育改革担当課長 今、委員の方から御質問がございました、2000年に出ました答申、その中で、最後に最小学校規模ということで、当面存続する学校ということで数値が出てございます。小学校で6学級120人程度以上で、ただし、20人を下回る学年が複数存在しないことということ。それから、中学校では6学級130人程度以上という数値でございます。で、これに該当する学校は現在あるのかということでございますけれども、小学校で1校、20人を下回る学年が複数存在する学校がございます。
○来住委員 基本的には120人を下回る学校ということですか。
○小谷松教育改革担当課長 小学校の場合、120人程度以上なんですけれども、ただし書きがありまして、「ただし、20人を下回る学年が複数存在しないこと」ということになってございます。先ほど申しました中野区内に該当する学校は1校あるという、その1校につきましては、複数の学年で20人を下回っているということで、それに該当するものが1校でございます。
○来住委員 120人を基本的には超えている学校になるんですが、適正配置については、私どもは、先ほど申し上げましたように、施設の展開という観点からしか見ていないということを指摘しているわけですが、いわゆる1クラスの定数ですね、子どもの数、それを基本的には40人ということで検討の土俵にされていると思うんですが、既に、先ほど紹介した答申でも、そのことについては提言を出しております。その提言は、ちょっと詳しく御紹介できませんが、いわゆる教師1人当たりの児童・生徒数の観点からは、経験的ではあるが、その数を20人程度とすることが望ましいというふうに言われているということで、最後のまとめで提言をしております。
それでは、質問を、途中を飛ばしますが、定数問題でいいますと、いわゆる30人学級ということに仮定した場合に、今の学校、現状の学校で何学級、それぞれ小学校、中学校で出ますか。
○小谷松教育改革担当課長 今年度、平成16年度現在の中野区内の区立小・中学校の児童・生徒数、これを30人学級で再編成した場合、どのくらいの学級数になるかということでございますけれども、まず小学校でございますが、現行40人学級ということで編成を行ってございますが、現在中野区内、すべて合わせて325学級ございます。これを仮に30人学級で試算をいたしますと、397学級になります。それから、中学校でございますけれども、現行の40人学級でのクラス編成は、すべて合わせて116学級でございますが、これを30人学級で組みかえて試算を行いますと、139学級となります。
○来住委員 1クラスの子どもの数については、もう既に43の自治体が30人学級の方向に踏み出しております。政府の方も事実上それを容認する、認める方向で新しい年度から一歩踏み出すということになっております。私たちは、この学校問題、配置問題を考えるときに、将来的にずっと40人学級でいくというふうな考え方、そういう立場に立ち続けるということは、今の全国的な、世界的な流れからいって、極めてこれは、正直言って時代から取り残されているというふうに思わざるを得ません。極端に言うと、東京都だけがそういう状況に近い状況がまだ存在しているわけですけども、そのことをやはり提言の中でも求めているわけですから、地域の中になくてはならない学校、いろんな角度からの検討がありますけども、やはり子どもたちの育ち、教育という視点から、定数面から、子どもの1クラスの数という面からの視点でこれをきちんと見ていくということは、世界の流れだというふうに思いますが、最後にそのことだけ伺って、この項の質問を終わりにします。
○小谷松教育改革担当課長 1学級の定員をどのくらいにするのが適切かということで、確かにいろんな議論が行われてございます。しかしながら、今現在におきましては、国の法律によりましてその標準を40人とし、都道府県でその基準を定めるということになっているわけでございます。東京都はこれを40人基準といたしまして、他の区におきましても今いろんな形でその再編というものが進められてございます。いずれの区におきましても、この東京都の40人基準というのを現時点におきましては一つの標準といたしまして、それをもとに将来設計を立てているということもございます。中野区といたしましても、現時点におきましてはこの40人学級を前提にこれからの再編というものを考えてまいりたいと、そのように思ってございます。
○来住委員 10年、50年、100年先を描く以上は、本当にそこは考えをぜひ改めていただきたいというふうに申し上げておきます。結構です。
ちょっと順番が変わりますが、次に、東中野の駅周辺のまちづくりについて伺いたいと思います。
まず、この東中野の日本閣の建設計画についてでございますが、東京都の再開発審査会に既にこの開発許可の取り消しを求める請求が行われております。これは、田中区長に対しての取り下げを求めるということで、住民の代表の方々が行っております。したがいまして、口頭審査が終わって決定が下る段階でございますので、そういうこともございますので、その部分を考慮しまして何点か伺いたいと思います。
まず、この日本閣の建て替えなんですが、御存じかと思うんですけども、33階と32階の2棟の建物を、超高層のマンションを建てる計画になっています。それで、この計画の前段として、開発の許可が申請をされて、中野区が許可をしたというものでございます。まず伺いますが、この許可の段階で、中野区としてこの土地に建つであろう建物の全体的なといいますか、細部はもちろん建築基準法上になりますから、開発許可の段階でそういう認識があったんでしょうか。
○服部都市計画担当参事 お答え申し上げます。開発行為の許可というところで、1点御説明申し上げますけども、建築物の建築等の目的で行います土地の区画変更でございます。そして、今回開発許可、私どもでやらせていただいてございますが、審査の対象として、いわば着眼点でございますけども、そこの中ではございませんが、規模等につきましては、階数とか戸数、それにつきましては書類を添付してございましたので、認識はしてございました。
○来住委員 2棟合わせて466戸、217台の駐車場という、極めて、この東中野の地域にとっては異状なというまでの大きなものであります。その日影は、中野第三中学校や東中野幼稚園にも大きく落とされます。本当に深刻な環境の破壊という状況に至ることになります。で、時間の関係上要約しながら伺いますので、お答えを簡潔にお願いしたいんですが、この建物に、むしろ生命線とも言っていいような道路の取りつけが行われます。これは、東中野駅からこの超高層マンションの、1、2、3階が店舗になっておりますけども、この店舗の部分に東中野駅からデッキを通して、この大型店に人を呼び込むという、そういうものになっています。これは、開発許可の段階で区としては認識をされていたんでしょうか。
○服部都市計画担当参事 先ほどもお答えしてございますが、開発許可の対象ではございませんけども、当然ながら、書類添付してございますので、デッキを設置いたしたいという意向は認識してございました。
○来住委員 実は、この専用デッキについては、住民の方々への説明会が事業主から行われたんですが、4月30日の説明会では、このデッキについては、住民の方の質問に対して、地元商店街の問題に影響するということから、これは設置しないということが、その場で回答がありました。区の関係者もお見えでしたので、お聞きになったというふうに思います。そこで、この間、この専用ブリッジについては、住民の会や共栄会という商店街の方々、飲食店街を含む3者連名で、区に対して、区長に対して要望がされていると思いますが、その要望の内容、それから、回答について、あわせてお答えください。
○服部都市計画担当参事 地元の商店街から5月7日付で、日本閣の高層ビルの建築計画に伴いまして、東中野駅東出口より日本閣へ直結する専用通路--デッキでございます--を設置する計画につきましては容認できず、区が許可しないよう要望する旨の文書をいただいてございます。これに対しまして、同5月18日付でございますが、区長名によりまして、連絡橋の設置について協議を受けておりますけども、先方より十分な考え方の説明や関係書類等の提出を求めているところでございまして、結論は出ておりませんが、地域の理解を得るよう日本閣に要請していくという旨の回答をしてございます。
○来住委員 その後、商店街の会長からの抗議というような形での文書は届いていますか。
○服部都市計画担当参事 同じ地元商店街の会長より、7月26日付でございますが、地域の理解を得るよう日本閣に要請するといった中野区が、JRに対しまして連絡橋に関し土地利用の要請があったことを知った。これは、区の誠意ある説明と、今回の申し入れを撤回するよう求める旨の文書をいただいてございます。これに対しまして、同8月5日付におきまして、区長名で、日本閣とJRとの間でどのような話し合いがなされたかを確認するために、JRを訪問したことは確かでありますけども、区として連絡橋に関する土地利用の要請があったとすることは事実に反します。引き続き、日本閣に対しましては、地域の理解を得られるように要請していく旨の回答を行ったところでございます。
○来住委員 区長も、昨年の10月6日と12月10日の午後、日本閣社長とお会いになっておりますけども、その場での日本閣側からの、何かこの件に関しての話があったのか、差し支えなければ区長にお聞きしたいと思います。
○田中区長 10月には日本閣の、社長はたしか来られなかったと思います。で、幹部の方が来られまして、お考えになっている計画のごくあらあらのこととか、それから、今後日本閣がそれに伴ってどういうふうになるのかといったようなことについての、非常に大ざっぱな御説明をいただいたということで、私としてはその場はそういうふうにお聞きをしたということであります。12月には、そのとき社長が来られなかったということもあったのかどうかわかりませんが、社長が私のところに来られてごあいさつをされた。この場合は、単なる表敬といったような訪問であったというふうに記憶しております。
○来住委員 12月は社長と会ったということですね。10月は、区長の動きの中に、6日、日本閣社長とありますけども、これは間違いですか。
○田中区長 日程をとったときには社長がおいでになるという予約だったと思います。実際には、社長は来られなかったというふうに私は記憶しております。
○来住委員 そうしますと、いずれにしてもこのデッキについての話がこの2回行われたと。社長みずからと幹部の方が見えて、全体的な、大ざっぱな話であったけども、あったということでよろしいんですか。
あわせてお聞きしたいんですが、その後区長は、ことしの6月24日にJR東日本本社にも訪問されていますけども、その中では特にこの件での話はなかったのかどうか。
○田中区長 デッキというんでしょうか、連絡橋というんでしょうか、その話はございませんでした。
それから、JR東日本とお話をした中で、この件についてのお話は一切ありません。
○来住委員 先ほど課長から、抗議に対して区の回答は、いわゆる日本閣のデッキの件でJRに行った、その経過については、依頼をしに行ったのではないということですが、あわせて、その際、区だけの参加だったのか、関係する事業者も同席したのか、まずそこを確認したいと思います。
○服部都市計画担当参事 区の職員だけで参りました。基本的に、JRと商店街とどのような話をしたかどうかの確認のために参りました。
○来住委員 それについては、JRの東京支社企画室の副課長、コバヤシさん、これはもう名前を出していいと思うんですが、確認をいたしました。日本閣の関係者が同席したというふうにおっしゃっているんですが、これはJRの方が、それについては偽っているということになるということでよろしいですね。
○服部都市計画担当参事 御質問の意味がよくわかりませんが、同席している、していないというのではありませんで、先ほどの7月26日付の地元商店街長の抗議文でありますが、そこでも御紹介しておりますように、商店街長さんとしては、中野区がJRに対しまして土地の利用の要請を行ったという誤解をされたといいますか、そういったところの前提で抗議文があったと思ってございます。したがって、区といたしましてはそういったことも踏まえて確認に行った経過でございます。ですから、その段階では区職員だけで参りましたので、他の関係の方々は同席してございません。
○来住委員 ちょっと確認ですが、JRの方に住民の皆さんが、商店街の皆さんが行かれて、そのときに中野区はデッキについてつくると、区自身が関係するというようなことを、抗議文が出たその日ですね、JRに行かれたときには、抗議文のもととなったJRと住民の皆さんとの会合のときに確認したときに、中野区と、いずれにしても事業者とは同席を一切していないということは確認できるということでよろしいですね。それでは、JRの方が偽っているということになります。
先ほどの、区がデッキについて依頼に行ったのではないとおっしゃいますが、これは当日の住民の方が細部にわたって記録されたものです。読みます。まず、住民から、「日本閣よりつくる話を聞きましたので、話を聞きに来ました」、JR、「区の方から来ています」、住民、「いつごろですか」、「6月の末ごろ」、「区で貸してくれということですか」、これは住民です。JR、「区でつくるという話です。公共通路ということで私どもの方に来ています」、住民、「協議の申し入れがあったんですか」、JR、「そうです。私どもは個人でなくて、区道として公共事業の一環としてお受けするようになります」、JR、「趣旨はわかりましたので、また区が来ましたら地元と調整してくださるように言います」、国会議員の秘書、「JRには、区道として整備するので占有許可を求めてきたんですか」、JR、「うちは占有はないです。この道路の上を通っていないから。つまり、用地の--JRの用地ですね--提供です。でないとうちはお受けできません」というやりとりの記録があります。
区は、このデッキについてどういう状況であるかをJRに言ってきたというだけだというふうに回答を区長名でされていますが、このやりとりをJR東日本でされていないんですか。ここまで、これも、じゃあ、事実と違うということですか。
○尾崎土木担当課長 6月17日だと思いますけども、JRに行ったのは私と私の部下2人でございます。で、お会いしたのは、JR東日本の東京支社施設部企画課の副課長ほか、名刺を交換したのはほか3名いらっしゃいますけれども、会議をしている間に何人か途中から入ってこられたと、そういった状況でございました。で、私どもが言った趣旨は、商店街のデッキに対する反対という要請があります。それと、日本閣さんと、それから、JRの間でこの問題についてどういうような話がなされているか。その辺が区として情報として得られていない。そういった状況がありましたので、JRに行ってどのようなお話がされているのか、確認に参ったものでございます。ですので、今のやりとりが、御紹介ありましたけども、私どもの趣旨は、先行するような形でJRと日本閣の間で話が進んでいる。しかしながら、区道の上にかかる橋でございますから、私どもも当然関係するものとして情報を知り得なければならない。また、地元の商店街の皆さんのデッキに対する反対の要請もあると。そういったことから、事実関係をはっきり私どもも承知した上で、この問題について対処していくというような趣旨で、区の職員3人とJRの社員の皆さんとの話をしたわけでございます。ですので、今のように区がその場でJRの土地についてその使用の要請をしたというのは、事実に反しております。
○来住委員 それはわかりました。JRの方がそういうことだということであれば。JRはしかし、一企業から、いわゆる私の企業ですね、私立企業が来ても、この問題を話す窓口は基本的にないと。公、東京都とか、もしくは中野区、こことでなければこの話については対応できない。これはもう以前からそういうことを言っておりました。そのことは御存じでしたか。
○尾崎土木担当課長 私どもはそういう前情報みたいなものは一切なく伺いましたので、当日、JRとの話し合いの中で、実はJRの方から区とこの件について話をしていきたい、そういう発言を初めて聞きました。つまり、この土地について単に日本閣との間での交渉ではなくて、中野区さんとも話をしていきたいというようなことを、あちらのJRの担当の方からその場で話が出てきております。そこで初めて知りました。
○来住委員 JRの方はあくまでも、これまで都と区との話し合いの窓口しかないというふうに言っていました。それは課長のおっしゃることがそうであれば、一定の働きかけがどこからかJR側に行われたというふうに、今の話ではなります。そのように受けとめますが、JR側の私たちの確認、その辺については今後きちんとさせていただいて、改めてこれははっきりさせたいというふうに思います。
この項の最後にいたしますが、今、この建築にかかわって、いわゆる日本閣がサンプラザの一つのパートナーとして今後中野区との関係、独立した企業ではありませんけれども、グループの中の一つとしてパートナーとなるということが、方向が出ているわけですが、しかし、地元におきましては、残念ながら極めてこの説明のなさ、それから、住民との中での関係、それから、建物自体の住民への被害の度合い、こういうことからしまして、本当に共存共栄、企業としての日本閣の性格が、少なくとも地元では、東中野では今問われている状況にございます。今後、住民、官の問題、民民の問題ということになりますので、区の管理は極めて難しいというふうに思いますが、ぜひそういう事態を認識されて、商店街や地域の状況、これまで出された要望をきちんと認識されて、対応をしていただきたいというふうに思いますが、最後にその点だけ確認させてください。
○服部都市計画担当参事 日本閣の方から建て替え計画に関連いたしまして、法令によります周辺住民の方への説明会、また、個別に要望に応じまして説明を行っている旨の報告を逐次受けてきてございます。先ほど委員の方からございましたけども、企業のさまざまな活動につきましては、当該企業、日本閣の経営上の判断にもよるものでございますので、私たち区としてそれに対しまして論じる必要はないと思ってございます。
○来住委員 行政は区民の願いの、本当にそこにこたえて仕事をしていくという姿勢があってこそ、区民の信頼が得られるというふうに思いますので、重ねてこのことは申し上げておきます。
次に行きます。次に、東中野の駅広場についてお伺いをいたします。
これまで広場の整備につきましては、何回かこの議会でも提案や、また、問題を指摘してまいりました。特に2003年度の予算化された実態調査、490万ですか、これについては拙速な調査をすべきでないということも申し上げました。あわせて、広場の整備についての地元での住民の意見を広くくみ上げる場を求めてまいりましたが、この間、検討委員会がつくられて、行われてまいりました。しかし、なかなかこの委員会の、構成は決まったけども、運営の役員が決まらないであるとか、しかも、この間、この検討会の途中で区長や議長、それから、都市整備部長等に要望書、特に連名になっていますが、地元の六つの町会、商店街四つ、それから、住区協議会の委員の方4人、近隣の住民の方等々、地元での合意のつくり方について要望がなされました。こういう地域での計画を進めていく上で、どういう地域の合意をつくっていくかという検討会のあり方、つくり方、そして、いかにその地域の声を反映させるかということが問われていると思いますが、今回のこの委員会の、なぜこういうことになったのか、どのように受けとめていらっしゃいますか。
○服部都市計画担当参事 それでは、検討委員会の経過の中で御説明してお答えしたいと思ってございます。
昨年12月に地域の関係住民、これは町会、自治会、住区協議会、地元の商店街、それから、当中野区、あと、隣接の代表の方々も含めて、住民の方と区とで検討委員会をつくってございました。そして、駅前広場の整備に向けた検討をしてきた経過がございます。確かに、当初駅前広場に対します区の整備の考え方、これは、都市計画法上、交通広場という位置付けでございます。したがって、交通の結節線の中で有用な12号線、また、中央線、総武線、その連絡をうまくしながら、お年寄りや障害者にも安心して乗り降りができるような形、また、地元の方におきましては、交流の機能といいますか、そういった御説明をしてきた経過がございますけども、区の説明の中身と、当初住民の方々、委員の方々の広場に対します期待とか思い、そういったものにずれがあったことは確かでございます。その後、何回かの運営にかかわります御協議、また、検討委員会の後半では、幹事会という形で四、五人の方々に常時、次の検討委員会の話し合いの中身、あるいは協議の方向、それをやっていただきながら、本年5月末に第6回目の検討委員会で、ほぼ検討委員会の中での合意といいますか、そういう経過でございます。したがって、冒頭から途中までは一定の行き違いがありましたけども、中盤から後半にかけましてさまざまな運営の努力、それは住民の方々もしていただきました。私たちもさまざまな形で提案してきてございます。そういった中で、本年5月に第6回目を迎えて、ようやくまとまったという経過でございます。
○来住委員 委員会をつくって、こういう要望がその委員の方々を中心にして区長や議会に出されるということが問題だったのではないか。そのことについて今後にどう生かすかということが問われているというふうに思いますので、そこは御答弁は結構です。
それで、この広場の問題は、さらにふたがけの問題で、まだ途中という状況にあります。したがいまして、東中野の環六から駅までが全部ふたがけができないという状況に今ありますが、区としてJRとの交渉、見通し、どうなのか、今の段階での御答弁をいただきたいと思います。
○服部都市計画担当参事 今の御質問は、西口の改札口と環状6号線に設置いたします駅前広場予定地との間を結ぶ、いわば、そこに上空があいてございます。その上空利用の関係でございますけども、現在西口の改札口と駅前広場をきちんと結ぶような通路空間を確保できないかどうか、JRと協議を始めてきてございます。その中で、JR側といたしましては、区と協力して事業の展開をする意向も示してございます。まだまだ現段階、具体的な話まで行ってございませんけども、そういった方向で今後とも鋭意話を進めていきたいと思ってございます。
○来住委員 いずれにしましても、その方向が出たところでこの検討委員会に出席していただいた方々には、今は検討委員会は一応、もうしなくていいということですので、今後その方向が出た段階でこの検討委員をやられた方々を含む、地域に対するJRとの交渉の中身についての報告はどのようにお考えですか。
○服部都市計画担当参事 検討委員会の委員の方々につきましては、約6カ月間にわたりまして検討いただきまして、5月末の検討委員会が終わった後、礼状と申しますか、その中に、今の委員に対するお答えでございますけども、駅前広場の計画案に大きな変更があった場合におきましては、再度御説明の機会を設ける旨、そういうことでお話をしてございますし、最終回の検討会でもその旨のことで確認してございます。今後そういった場合におきましては、検討の場、あるいは、検討委員会を再度開催するかまだわかりませんけども、何らかの形の検討の場を設けまして、対応を図っていきたいと思ってございます。
○平島委員長 来住委員の質疑の途中でございますが、ここで委員会を休憩して理事会を開会したいと思います。
委員会を暫時休憩いたします。
午後4時59分休憩
午後5時02分開議
○平島委員長 委員会を再開いたします。
初めに、ただいま開かれました理事会の報告をさせていただきます。
理事会におきまして、本日は終了するとの確認をいたしました。以上が理事会の報告でありますが、何か御質疑ございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○平島委員長 それでは、ただいまの報告どおり委員会を運営していくことに御異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○平島委員長 御異議ありませんので、さよう運営させていただきます。
以上で本日の総括質疑を終了いたします。
次回の委員会は、9月30日(木曜日)午前10時から当委員会室において開会することを口頭をもって通告いたします。
開会時刻につきましては、本日と同様、厳守をお願いいたします。
以上で本日の決算特別委員会を散会いたします。
午後5時02分散会