平成19年10月03日中野区議会決算特別委員会
平成19年10月03日決算特別委員会(第6日)
1.平成19年(2007年)10月3日、中野区議会第一・第二委員会室において開会された。
1.出席委員(42名)
1番 内 川 和 久 2番 ひぐち 和 正
3番 白 井 秀 史 4番 平 山 英 明
5番 つぼい え み 6番 いながき じゅん子
7番 林 まさみ 8番 山 口 かおり
9番 せきと 進 10番 いでい 良 輔
11番 伊 東 しんじ 12番 佐 野 れいじ
13番 北 原 ともあき 14番 南 かつひこ
15番 小 林 秀 明 16番 の づ 恵 子
17番 奥 田 けんじ 18番 近 藤 さえ子
19番 牛 崎 のり子 20番 小 堤 勇
21番 吉 原 宏 22番 大 内 しんご
23番 伊 藤 正 信 24番 きたごう 秀 文
25番 久 保 り か 26番 やながわ 妙 子
27番 酒 井 たくや 28番 佐 伯 利 昭
29番 むとう 有 子 30番 長 沢 和 彦
31番 か せ 次 郎 32番 山 崎 芳 夫
33番 斉 藤 金 造 34番 篠 国 昭
35番 市 川 みのる 36番 岡 本 いさお
37番 飯 島 謹 一 38番 江 口 済三郎
39番 藤 本 やすたみ 40番 佐 藤 ひろこ
41番 来 住 和 行 42番 岩 永 しほ子
1.欠席委員
な し
1.出席説明員
中野区長 田中 大輔
副区長(経営室)石神 正義
副区長(管理会計室) 沼口 昌弘
副区長(政策室)西岡 誠治
教育長 菅野 泰一
計画財務担当課長長田 久雄
区民自治推進担当課長 小田 史子
調査研究担当課長(政策研究機構副所長) 区民自治推進担当課長兼務
情報化推進担当課長 白土 純
平和・人権・国際化担当課長 区民自治推進担当課長兼務
政策室特命担当課長 奈良 浩二
経営担当課長 川崎 亨
経営室契約担当課長 経営室特命担当課長兼務
報道・秘書担当課長 浅野 昭
人事担当課長 合川 昭
財産管理担当課長豊川 士朗
用地・管財担当課長 冨永 清
危機管理担当課長志賀 聡
防災担当課長 危機管理担当課長兼務
経営室特命担当課長 篠原 文彦
評価・改善推進担当課長 田中 政之
経営分析・公会計改革担当課長 相澤 明郎
税務担当課長 中井 豊
未収金対策担当課長 若槻 磐雄
管理会計室特命担当課長 伊東 知秀
管理会計室特命推進担当課長 管理会計室特命担当課長兼務
会計室長 村田 宏
区民生活部長 大沼 弘
区民生活部経営担当参事 服部 敏信
地域活動担当課長中部地域担当課長兼務
南地域担当課長 波多江 貴代美
中部地域担当課長遠藤 由紀夫
東地域担当課長 横山 俊
北地域担当課長 戸辺 眞
西地域担当課長 鳥井 文哉
戸籍住民担当参事奥山 功
産業振興担当参事鈴木 由美子
環境と暮らし担当課長 納谷 光和
ごみ減量・清掃事業担当参事 橋本 美文
清掃事務所長 斎木 正雄
車庫長 清掃事務所長兼務
子ども家庭部長 田辺 裕子
子ども家庭部経営担当参事 榎本 良男
子育て支援担当課長 馬神 祥子
子ども家庭支援センター所長 子育て支援担当課長兼務
子ども健康担当課長 原田 美江子
中部保健福祉センター所長(保健福祉部兼務)鈴木 郁也
北部保健福祉センター所長(保健福祉部兼務)中部保健福祉センター所長兼務
南部保健福祉センター所長(保健福祉部兼務)深山 紀子
鷺宮保健福祉センター所長(保健福祉部兼務)嶋﨑 江美
保育園・幼稚園担当課長 藤井 康弘
幼児研究センター所長 保育園・幼稚園担当課長兼務
幼児教育担当課長保育園・幼稚園担当課長兼務
子ども育成担当課長 野村 建樹
地域子ども施設連携担当課長 吉村 恒治
男女平等担当参事子ども家庭部経営担当参事兼務
保健福祉部長 金野 晃
保健所長 浦山 京子
保健福祉部経営担当参事 岩井 克英
保健予防担当参事本保 善樹
結核予防担当参事保健予防担当参事兼務
生活衛生担当課長飯塚 太郎
健康・高齢担当課長 尾﨑 孝
地域ケア担当参事保健福祉部経営担当課長兼務
中部保健福祉センター所長 鈴木 郁也
中野地域包括支援センター担当課長 中部保健福祉センター所長兼務
北部保健福祉センター所長 中部保健福祉センター所長兼務
南部保健福祉センター所長 深山 紀子
鷺宮保健福祉センター所長 嶋﨑 江美
障害福祉担当課長辻本 将紀
障害施設担当課長大橋 雄治
生活援護担当課長瀬田 敏幸
保険医療担当課長柿内 良之
介護保険担当課長今 恵里
都市整備部長 石井 正行
都市計画担当課長登 弘毅
南部地域まちづくり担当課長 角 秀行
中部地域まちづくり担当課長 上村 晃一
北部地域まちづくり担当課長 市川 求
土木・交通担当課長 遠山 幸雄
公園・道路担当課長 安部 秀康
建築担当参事 佐藤 幸一
住宅担当課長 都市計画担当課長兼務
拠点まちづくり推進室長 谷村 秀樹
拠点まちづくり担当参事 秋元 順一
中野駅周辺整備担当課長 松前 友香子
西武新宿線沿線まちづくり担当課長 都市整備部北部まちづくり担当課長兼務
教育委員会事務局次長 竹内 沖司
教育経営担当課長小谷松 弘市
教育改革担当課長青山 敬一郎
学校教育担当課長寺嶋 誠一郎
指導室長 入野 貴美子
教育センター所長指導室長兼務
生涯学習担当参事村木 誠
中央図書館長 倉光 美穂子
選挙管理委員会事務局長 柳澤 一平
監査事務局長 石﨑 新一
1.本会の書記は下記のとおりである。
事務局長 山下 清超
事務局次長 髙橋 信一
議事調査担当係長 大谷 良二
書 記 黒田 佳代子
書 記 永田 純一
書 記 荒井 勉
書 記 菅野 多身子
書 記 廣地 毅
書 記 松本 明彦
書 記 丸尾 明美
書 記 鳥居 誠
書 記 杉本 兼太郎
書 記 岡田 浩二
書 記 松本 桂治
午前9時59分開議
○吉原委員長 定足数に達しましたので、ただいまから決算特別委員会を開会します。
認定第1号から認定第5号までの計5件を一括して議題に供します。
初めに、前回の委員会終了後に開かれた理事会について報告します。
1点目は、本日の委員会運営についてです。
前回は酒井たくや委員の質疑まで終了しましたので、本日は、1番目に大内しんご委員、2番目に北原ともあき委員、3番目に佐藤ひろこ委員、4番目にむとう有子委員、5番目に近藤さえ子委員、6番目につぼいえみ委員、7番目に林まさみ委員の順序で7名の質疑を行うことを確認しました。
2点目は、資料要求の追加についてです。
お手元の決算特別委員会資料要求一覧追加分に記載されているとおり、資料要求することを確認しました。
追加分
◆建設分科会関係
18 都市整備費のうち調査業務委託(前年度までの5年間) <公>
19 23区の緑化推進事業補助一覧 <公>
20 東京都及び都内区市町村耐震診断助成制度一覧 <公>
21 東京都及び都内区市町村耐震改修等助成制度一覧 <公>
◆文教分科会関係
65 若宮小学校の校庭使用可能日数(芝生化による影響)(前年度までの2年間)<自>
3点目は、既に提出を受けた資料3件、総務8、厚生76、文教45について、差しかえの申し出がありましたので、これらの差しかえについて確認しました。本日お手元に配付していますので、御確認ください。
4点目に、当委員会を欠席、または遅参する場合には、事前に委員長に申し出ることを徹底することについて確認しました。
以上が理事会についての報告ですが、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○吉原委員長 なければ、ただいまの報告のとおり行うことに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉原委員長 御異議ありませんので、さよう決定します。
それでは、ただいま御確認いただきました要求資料のうち1件が届いていますので、配付のために委員会を暫時休憩します。
午前10時00分休憩
午前10時01分開議
○吉原委員長 委員会を再開します。
昨日に引き続き総括質疑を続行します。
大内しんご委員、お願いします。
○大内委員 おはようございます。全体会総括質問、本日最後ということで、楽しい総括質疑ももうちょっとで終わりますので、ぜひ頑張っていただきたいなと思います。
きょうは最終日ということで、理事者の方もかなり来ていただいて、質問等の話もしっかり打ち合わせしてありますので、やらせていただきたいと思います。ちなみに、きょうの朝、地元の小学校の運動会が雨で順延になりまして、指導室の担当の方も来ておりました。朝からラジオ体操をやってきましたので、私の方は元気ですので、しっかりやらせていただきます。
では、まず、その学校に関してということで、質問通告は小・中学校の統合について最初に質問させていただきます。
区立小・中学校の再編について、さきの第2回定例会で学校設置条例の改正も行われまして、いよいよ来年4月には中学校、小学校、それぞれ最初の統合新校緑野中学校と桃花小学校が開校することになります。その中で、統合の対象となっている各学校は、これまで築き上げてきた伝統といいますか歴史、そういったものをやはり新しい学校をつくるに当たってしっかりと統合される対象校は残していきたいと、そういった考え方があるようです。都内の有名なというか、歴史ある学校についてはしっかりとそういったものが伝票で残っていたり、写真で残っていたりといろいろな形があると思います。当該中野区において、そういったもの、学校によっては同窓会組織がしっかりとあって、いろいろなものが今までの歴史あるものが残っているという学校もあると聞いております。そういったものを含めて、新しい統合校ができた場合に、統合された学校といいますか、新しく設置される側の学校、そういったものについてのそういった資料等の保存についてはどのようにお考えでしょうか。
○青山教育改革担当課長 私どもとしましても、統合の対象となっている各学校のこれまで築き上げてきた伝統を大切にするということは、非常に重要なことだというふうに認識しております。具体的には、統合する各学校の記念品あるいは同窓会の記念の品などにつきましては、教育活動に支障のない範囲で統合新校の校舎内に場所を確保して保存していきたいというふうに考えてございます。
ただし、スペースの関係から、すべて保存するというわけにもいかないということもございますので、そういったものにつきましては、例えばデジタル化してデータで保存するというようなことを考えてございます。
○大内委員 これは、第1回かな、篠委員の方からも予算委員会のときに若干質疑が出ておりました。そのときにもある程度お答えいただいたんですけれども、いよいよ間近に迫っておりますので、そういった学校の校旗だとか校章、そういったものをいかに保存していただけるかということが、やはり今話題になっているようですので、しっかりとお願いをしたいと思います。
続きまして、この学校再編による再編計画によれば、「平成20年度をめどに計画を策定し、中期及び後期の再編における統合新校の位置、時期を定めることになっている」と書いてあります。その中で再編計画は、平成16年度に教育委員会が行った人口推計がベースになっておると聞いております。その後の人口の推移、そういったものがあったのかどうか。要するに、計画が変更するほどの人口の推移、各地域によって新しい子どもがたくさん住めるようなマンションが、大型ができたと、それによって子どもが100人、200人、そこまでいかないでしょうけれども、ふえることによって、この計画自体が変更する場合が出てくると思うんですけれども、そういった事例はありますか。
○青山教育改革担当課長 学校再編計画につきましては、平成16年度時点の推計では、平成19年度、今年度の児童・生徒数につきまして小学校が全体で9,624人、それから中学校が全体で3,661人というふうに推計してございました。これに対しまして、同じ平成19年度、今年度の実績値でございますが、小学校が9,107人で、517人の減でございます。中学校が3,379人で、282人の減となっております。これは、推計値に対しまして小学校で約5.4%、中学校で約7.7%の減少となっております。計画策定時の推計よりもさらに実数が少なくなっておりまして、学校再編が必要な状況というのは変わっていないというふうに認識しております。
○大内委員 では、今のところ当初の予定どおりということでよろしいかと思いますけれども、平成20年度をめどに計画を中期以降策定をするということでありますけれども、学校の組み合わせは示されているんですけれども、同時に、通学区域、今までもいろいろ議論が出ておりました。通学区域を廃止した方がいいのではないかとかいう議論も今までなされたこともありましたけれども、とりあえず、ある程度の組み合わせができるまでは通学区域というものは守っていかなければ、入ってくる子どもの人数の把握ができないということで、通学区域は一応、現在の通学区域をある程度生かした形の統合をやるということの前提だったと思いますけれども、重なりますけれども、要するに、中・後期の計画の中では、そういった通学区域の変更も含めて見直していく考え方なんですか。
○青山教育改革担当課長 通学区域につきましては、基本的に現行の通学区域を尊重してまいります。ただし、統合新校の位置を定めるに当たりまして、幹線道路ですとか鉄道の横断、それから小学校と中学校の通学区域の整合性、それから通学距離あるいは地域コミュニティとのつながりですとか、そういったことを総合的に判断して、必要があれば通学区域の変更も行ってまいりたいというふうに思っております。
○大内委員 柔軟に対応していただきたいと。そしてまた、話が戻りますけれども、当初示された学校の再編計画、そういったものを、やはり一度決めたことですから、着実に計画どおり進めていただきたい。平成20年度にある程度の計画をまた改定しなければならないということでありますので、あと1年、来年の夏ぐらいには、また大まかな計画が出てくるんだと思います。そういったものをしっかりとやっていただきたいと思いますが、御見解は、大丈夫でしょうか。
○青山教育改革担当課長 先ほど申し上げましたとおり、児童・生徒数については、計画策定時の推計から大きな変動はないという状況でございます。そういった事情がございますので、前期計画の考え方を基本として進めてまいりたいと思っております。今後の計画策定に当たりましては、特に統合新校の位置ですとか、統合の時期などにつきましては、さまざまな条件を考慮しまして、区民の皆様の御意見を伺いながら計画の改定案を策定していきたいというふうに思っております。
○大内委員 よろしくお願いします。
それと、この前期の今再編を行っている中で、新しい新校になる学校についてはいろいろと工事が行われていると思います。その中で、前期の再編において、夏休みの期間を中心に、今、校舎整備あるいは体育館の整備を行っておりますけれども、工事中の学校、これが教職員や生徒からほこりや騒音の中で授業を受けたり、あるいは勤務しなければならない。そういった環境があまりよろしくない。そういったことも聞いております。夏休みだけではなく、かなり秋にも実際は工事がかかるといったことで、学校の使用にもいろいろ支障を来すということが出ております。そういったものを今後はなるべく、もうちょっと工夫をして、あまりずれ込まないように工事等の工夫をしていただきたいと思いますけれども、お願いできますでしょうか。
○青山教育改革担当課長 統合新校の校舎整備につきましては、学校教育に支障がないように、また、児童・生徒の皆さんの安全が確保できるようにという配慮から夏休みを中心に行っているものでございます。しかし、実際の工事を行っていく中で、ただいま委員が御指摘されましたような状況が生じていることも事実でございます。
今後、中期、後期の計画策定に当たりましては、新校の校舎整備に伴う児童・生徒や教職員への影響なども考慮して検討してまいりたいというふうに思っております。
○大内委員 それでは、この項の最後に、十中と六中あるいは仲町、桃が丘、桃三、そういったところで、初めて4月から、新しい学校を統合するための統合委員会を設置しているわけですけれども、そういったところで、中野区としては初めて学校名あるいは子どもたちの洋服等のいろいろな検討をしてきたと思います。その統合委員会におけるある程度の評価、そういったものを、この時点である程度、大体ああいったものは名前をつくるということが一番時間がかかることでして、私も見ていましたけれども、大体名前をつくるのに半年から最低1年ぐらいかけて、大体名前が決まると、あとは中学校の場合は制服、小学校の場合はそれぞれの体操着とかそういったことが、あるいは通学路等が問題になってくると思うんですけれども、その統合委員会、二つ、そろそろ役目が終わる時期に来ておりますけれども、そういったものの評価をひとつお聞きしたいと思います。
○青山教育改革担当課長 学校統合委員会につきましては、昨年度、小学校と中学校それぞれ一組ずつ初めて設置をいたしまして、ただいま委員がおっしゃいましたような形で、校名ですとか校章、それから学校指定品などさまざまな事項について熱心に御議論いただいております。何分にも、委員の皆様にとっても、また担当の職員にとっても初めてのことで、手探りで回数を重ねて議論してまいりました。そうした結果、統合委員会の運営ですとか検討方法についてはかなり練り上げられたものになってございます。こうした成果についてでございますが、例えば、今年度新たに設置しました第一中学校、中野富士見中学校の学校統合委員会におきましては、先行しております第六中学校、それから第十一中学校における校名の募集方法などを参考に実施して、検討を従来よりも早く進めることができております。その結果、当該の学校や地域に固有の課題についても、時間やエネルギーをかけて協議や検討を行うことができております。
こうした先行事例のよい点につきましては、今後も積極的に生かしてまいりたいというふうに思っております。
○大内委員 続きまして、野方駅について質問させていただきます。
この野方駅については、今回の定例会、第三セクターの設置とともに出資金として300万円の補正予算を議決をいたしました。反対されたところもありました。この出資に反対したというよりも、全体の枠で反対したんだというふうに大きな心を持つとそうなりますけれども、この300万円含めた補正予算、反対したことによって、反対したら大変なことになったんだということをこれからちょっとそれも含めてお話をしていきたいと思います。
もともとこの三セクをつくるのは、平成18年度、ことしの3月には行われる予定のものでありました。実際、これが半年おくれたと。この半年間、区と西武鉄道、駅前広場への店舗の設置をめぐる議論等いろいろ行ってきたことも聞いております。結果、半年おくれるといった事態を招いたようです。この半年おくれたというのも私も全然知らなくて、私たちの自民党の北原建設委員長の方から、先日こういった資料を配られましたと、大内さん、もう半年おくれているよと、計画が。野方の議員懇談会でも一切報告もないし、一体どこの場でおくれているのかなと。何でおくれたのかなということをいろいろ原因を探ってまいりました。
そもそもこの事業は、野方駅の北口の整備とバリアフリー、これは公明党さんが出した資料に、区内鉄道駅舎バリアフリーの状況が出ているんですけれども、ちょっといい資料なのでお借りをいたします。これを見ると、整備ができていないのは野方駅だけで、新井薬師もスロープ整備済み、沼袋もスロープ整備済み、都立家政も整備済み、鷺ノ宮駅についてはエレベーターの整備済み、野方駅については設置予定ということになっております。これを見るだけでも、いかに区民といいますか、地域の要望が高いかということがわかっていただけると思うんですけれども、今回、いろいろ区の方も頑張っていただいているということは当然認識をした上でお聞きをしますので、怒らないで。区は、この早期実現がやはり地元の願いであり、区も西武もこのことは忘れないでいただきたい。早期実現するということをまず最大の目標として実施をしていただきたいと思っております。そして、これまでの区の説明によりますと、この野方駅については、国の駅・まち一体改善事業、これが新しく国が定めた整備手法なんですけれども、これを使ってやると、本来5年かかるところが3年でできるといったことで、非常にいい手法だということで、他の駅でも実際に行っているこの駅・まち一体改善事業、南北自由通路とその町を一緒につくるといったことの整備手法だと思うんですけれども、この南北自由通路と駅舎の整備を行うとされる中で、中野区と西武と第三セクター、今回補正で組まれました第三セクターの役割について、それぞれお聞きをしたいと思います。
○登都市計画担当課長 中野区と西武と第三セクターの役割でございます。南北自由通路と広場につきましては中野区が整備をするということでございます。したがいまして、南北自由通路部分につきましては中野区が保有をするという形になります。
駅舎部分でございます。改札から中の方の駅のことでございますけれども、これにつきましては、区と西武鉄道が出資をして第三セクターをつくります。その第三セクターが建設をして保有をするという、こういう役割になっております。
○大内委員 それでは、この第三セクター、駅舎をつくって駅舎を保有するということですけれども、この第三セクターと西武との関係、第三セクターは中野区と西武が出資をお互いにするんだけれども、その第三セクターがお金を借りたりして、要するに、駅舎、改札口から向こうにおりる部分を第三セクターがつくるということになるんですけれども、この第三セクターと今度それを使う西武との関係はどういうふうになるんですか。
○登都市計画担当課長 第三セクターが駅舎をつくって保有するということです。第三セクターが持っているその駅舎につきましては、西武鉄道に貸すという関係になります。したがいまして、通常の駅舎の維持管理は西武の方がやるという関係になります。西武鉄道は第三セクターから駅舎を借りるという関係になりますので、賃料を払うという関係になります。
この三セクは、当初、建設資金につきましては補助金のほか西武鉄道の方から預託金、要するに無利子の貸付金になりますけれども、預託金を借りるという関係になります。それは後で返すわけでございますけれども、その返すに当たっては、西武鉄道から毎年もらう賃料で借りたものを返済すると、そういう関係になります。
○大内委員 後ほど、またこの中身についてお聞きしますけれども、区と西武というだけならわかりやすいんですけれども、三セクをつくるとなると、ちょっと普通の方は理解するのが簡単ではないと思います。この三セクをつくる理由として、国の補助金の受け皿を用意しなければいけないということで、第三セクターをつくるんですけれども、この同じ手法、駅・まち一体改善事業、そういったものの同じ手法を使って行っている駅、それが下井草や、あるいは池袋線の東長崎で行っていると思うんですけれども、そういったところ全く同じ手法、やり方ということでいいんですか。
○登都市計画担当課長 そのとおりでございます。この事業スキームが第三セクターをつくるということになっております。
国の方としまして、国の補助金の財源につきましては、公債発行による財源が充てられるということから、国の方は補助金の交付対象をあくまでも地方公共団体が出資する三セクに限定をしているというものでございます。したがいまして、この事業を使って整備した下井草駅や東長崎駅につきましても、同様に第三セクターを設置して行っているというものでございます。
○大内委員 ということは、第三セクターを設置しないとこういった事業は進まないと。第三セクターを設置することによって初めて駅舎部分、改札から向こうの部分、ホームにおりる部分は国から補助金が出て、そして事業が進んでいくと、そういったことでいいんですか。
○登都市計画担当課長 そのとおりでございます。やはり国の補助金がございませんと、鉄道事業者の方でこの事業に取り組むということがなかなか困難かなというふうに思います。
○大内委員 ということは、この第三セクターに関して、今回300万円の補正予算を組んでいますけれども、これがもし否決になったら、第三セクターはつくれない。そうすると、駅・まち一体改善事業ができないということなんですか。
○登都市計画担当課長 そのとおりでございます。野方駅の整備ができないということになります。
○大内委員 ということは、私は皆さんに賛成していただきたかったけれども、反対されているところがあった。そういったところは、この野方駅のものに関して、せめて修正案ぐらい出してもよかったんじゃないかなと。それも出さずに反対して、ちょっと私は理解に苦しむ。人のことですから、勝手にしろということかもしれませんけれども。結構です。非常に残念だなと思っております。
野方駅全体の整備の建設費、土地代を除くと幾らぐらいになるのか。まだ、実施設計はこれからですから、大まかな建設費についてお聞きをしたいと思います。
○登都市計画担当課長 建設費でございますけれども、委員、御指摘のとおり、まだ詳細な設計をやっておりませんので、正確な数字ではございませんけれども、おおよその数字でございますけれども、自由通路と広場部分、区が行う部分については約8億円程度、それから駅舎部分につきましては約9億円程度はかかると見込んでおります。
○大内委員 それで、この今言った自由通路については、基本的に中野区が責任を持って整備をする。そして、駅舎部分については、中野と西武が協力して第三セクターをつくって整備をすると。全然別の事業だと思うんですけれども、国の補助金、そういったものも絡んできます。その第三セクターに対するだけではなくて、自由通路に対してもそういった補助金等が出てくると思います。東京都の財調等の問題も含めてその辺のところの補助金について、中野区の出資分とあわせて聞きたいと思います。
○登都市計画担当課長 補助金も含めて全体の経費の案分ということだろうと思います。自由通路と広場につきましては中野区が施行をしまして、負担をするということでございますけれども、そのうち3分の1が国の補助金でございます。したがいまして、3分の2が区の負担ということになります。
駅舎部分につきましては、国と区が5分の1ずつ補助金を出すということになっております。残りが5分の3ということですけれども、それにつきましては第三セクターが負担をするということになります。その5分の3の三セクの負担分につきましては、西武鉄道が預託金を出すという形になります。
区の負担部分でございますけれども、財調等はどうなっているかということでございますけれども、財調の基準財政需要額には算定されるものというふうに聞いております。
○大内委員 要するに、区の持ち出しが自由通路で大体5億円か6億円、駅舎が1億円か2億円程度出てくるということになるんですけれども、もう一度、これは財調等の仕組みではどうなっているのか。
○登都市計画担当課長 今、御答弁申し上げましたように、基準財政需要額には算定されるものというふうに聞いております。
○大内委員 では、次のことで、この第三セクターの今回設置が3月当初予定したものが半年おくれることになった。これによって、野方駅の整備、完成時期が、頑張って今月中に三セクをつくるとしても、大体半年ぐらい、計算でいくとおくれるんだけれども、もっと早くなるとか、とりあえず当初の計画では半年おくれる、当初の計画どおりというわけにはいかないわけですか。
○登都市計画担当課長 当初の計画では、平成21年度中に完成させるという目標でございました。しかしながら、半年間、着手がおくれたということから、その分おくれてしまうということになるわけですけれども、おくれた部分につきましては、可能な限り短縮を図っていくというつもりでございます。
○大内委員 それではもう一度、この三セクの話をしますけれども、この野方駅と同じ整備手法をとっている杉並区、西武新宿線の下井草駅、あるいは西武池袋線、豊島区にあります東長崎駅、こういったところでは、三セクをつくるに当たって、まず西武と区が協定書をつくって、協定をして、そしてから一緒に出資をして第三セクターをつくる。その第三セクターが国からの補助金を受け取って、事業を行っていく。全部ではないですけれども、ある程度、3分の2か、国から補助金をもらって運営をしていく。その分に関しては、西武が、その三セクがつくった駅舎部分を借りて毎年お金をまた返していくということになると思うんでけれども、この設計の発注あるいは区の補助金の受け入れなどを行っていく三セク、野方駅も今回の補正予算でこの第三セクターをつくるということになったと思います。この区と西武鉄道との事業実施の基本協定、この締結を迎えなければ、第三セクターがつくれない。第三セクターをつくる前に協定を結ぶということだと思うんですけれども、そういった手順でよろしいんでしょうか。
○登都市計画担当課長 手順としては、西武と中野区が合意をして、協定を結んで、その上で三セクの設立ということになろうかと思います。
○大内委員 それでは、三セクの補正が通ったばかりですからまだそういった協定書、西武と区が結ぶ協定書についてはこれからと、まだできていない、これから早い時期に結ぶということでよろしいんでしょうか。
○登都市計画担当課長 現時点ではまだ協定自体は締結しておりませんけれども、協定書の案文等につきましては、今、西武鉄道の方と詰めているという段階でございます。
○大内委員 そうすると、三セクをとにかくつくらないことには前に進まない。その三セクをつくるためには、まず西武と区で協定書をつくらなければ、またさらに話が進まない。となると、本月中にその協定を結ばなければ、また1カ月、2カ月、3カ月、半年とおくれていくと思うんですけれども、早い時期にこの協定を結んでいただきたいと思いますけれども、予定としてはどうなっていますか。
○登都市計画担当課長 おっしゃるとおりです。できるだけ早い時期、できれば今月中に協定を締結したいと思っております。
○大内委員 そして、その後の三セクの立ち上げはいつごろになりますか、予定で。
○登都市計画担当課長 協定が締結されれば、すぐにでも設立したいというふうに思っております。したがいまして、できれば今月中には設立をしたいと思っております。
○大内委員 今、今月中にできれば結びたい、そういうふうに課長はおっしゃっていますけれども、もしこの三セクが今月中に協定書も結べない、三セクもつくれない、そういった場合に、野方駅の整備、これも順繰りに工事の着工がおくれると、そういうことなんですか。
○登都市計画担当課長 おっしゃるとおりでございます。協定書の締結、三セクの設立というのは事業着手の最初の段階でございます。
したがいまして、これがおくれればおくれるほど、当然、完成の方もおくれるということになりますので、できるだけ早くやりたいと思っております。
○大内委員 ですから、今回、三セクの補正予算、何度も言いますけれども、通ってよかったと思っております。1日も早く協定を締結して、三セクをつくっていただき、そして完成がおくれることがないように、これ以上、21年度中が22年の上半期になったんだよね、たしか。地域でも、ついこの間の選挙までは21年度末にできますよと言っていて、半年もたたないうちに、もう半年おくれますなんていうことを言わなければいけない。何でおくれたんだといったときに、いろいろな事情があると思います。広場の整備等いろいろ西武とのやりとりの中であったのは仕方がないと思いますので、これ以上もうおくれさせないでいただきたいと思います。責任者であります方のそういった御答弁をいただきたいと思いますが、いかがでしょう。
○田中区長 中野区民の特に北部に住まれる中野区民にとっては、本当に野方駅の開かずの踏切問題というのは、本当に長い間の悲願というか、大変な問題でありますので、非常に待たれているということもよく認識をしております。とにかく、できるだけ早く実現できるようにということであります。しかし、土地の取得ということもありますし、それから鉄道事業者さんもなかなかしたたかというか、いいわいいわと言っていますと、向こうの思うようになってしまうというようなところもありますので、やはり区がきちんといい条件で整備できるようにということで、こちらとしてもきちんと取り組みをしながら、最大限早く実現をしていきたいと思っております。
○大内委員 ぜひ、区長のおっしゃることも何となく酌み取れます。ただ、何でもかんでも早く設置しろと言うつもりはありませんけれども、ある程度、ほかが譲れるところは譲っていただいて、三セクを早く立ち上げていかなければ、次のステップに進まないということでありますので、ぜひ区長、在任中に完成できるよう頑張っていただきたいなと思います。
次に、今回、各委員会等で報告されている施設使用料の見直しですけれども、これをやる前に、先にその他をやってしまいたいと思います。
その他では1点。中野まつりについてお聞きをしたいと思います。この中野まつりについて、今回、総務資料93で、中野まつりに係る支出内訳ということで資料を要求をさせていただきました。この区の予算執行の内訳について、もうちょっと詳しく説明をお願いいたします。
○川崎経営担当課長 平成18年度の区の経費の内訳でございますけれども、会場使用料につきましては、なかのZEROの使用料が附帯設備も含めまして148万2,600円、芸能小劇場が3万2,700円、中野体育館、これも附帯設備を含めてでございますが、71万9,450円で、合計がそこにありますように223万4,750円となっております。
次の会場設備工事費でございますが、囲町公園でありますとか都営駐車場などの電気設備工事費ということで、総額105万5,000円となっているものでございます。
○大内委員 これを見ると、指定管理者になってからしっかりと、今まで区長がおっしゃったように、かかった経費をしっかりとわかっていただくということで、明確に、平成17年度までゼロだったものが平成18年度ZEROホールの使用料で223万円余計上されている。会場電気設備工事だけでも100万円のお金が支出されているということで、悪いとか言っているのではなくて、しっかりと幾らかかっているか認識をしていただいて、こういった祭りも開催していただかなければいけないなということでよろしいかと思うんですけれども。ただ、この土・日に開催されるということで、私の記憶では、職員の方もかなり出勤をされている。その職員の方たち、例えば今回のこの施設使用料の見直しの中で、人件費が大体八百何十万円出ていますよね。多分それを出勤日だから二百五、六十日ぐらいで割って、一人の人件費を出して、その施設のお金を出している。そうなると、大体一人3万円ぐらいかな、1日。3万円前後のお金が出ている。この中野まつりでも、職員の方かなり多く出ている。これからお聞きするんですけれども、土・日延べ100人出ていると300万円経費がかかっているといったことになると思うんですけれども、この土・日2日間でどのぐらいの職員が出勤をされているんでしょうか。
○川崎経営担当課長 この中野まつりにおきましては、私ども経営分野が事務局を務めるほか20の専門委員会、これにつきまして区の各分野から区の職員が幹事ということでかかわっております。これらがこの土・日に従事をするわけですけれども、2日間の延べ人数は約240人となっております。これは、今申し上げましたまつり実行委員会に直接かかわる者ということでございまして、このほかに報道であるとか国際交流であるとか、本来の業務で従事する者もおります。
○大内委員 延べ240人。ちなみにどういったところの方が一番多く出ているんですか。わかりますか。
○川崎経営担当課長 各部の各分野から出ておりますけれども、分野の数で言いますと、私ども経営本部の3室で9分野から出ております。
○大内委員 だから、どこのところが一番人手を出しているのか。
○川崎経営担当課長 経営分野が事務局を務めている関係で、一般職員が53名、管理職が4名、計57名がこの2日間で出勤を予定しております。
○大内委員 余計なことかもしれないけれども、管理職の方も代休はつくんですか。
○川崎経営担当課長 その当日の勤務の状況によります。当然、1日勤務ということになれば代休ということになります。
○大内委員 仕事ということでしっかりやっていただきたいと思いますけれども。では、当然、職員は代休がついたりするということでいいんですよね。わかりました。
この中野まつりにおいて、北口の駐輪場をかなり移設といいますか、移動している。そういった部分の経費がここには出ていないんですよね。あの広場を全部使うから、土・日ですから自転車の数が少ないにしても、そういった移動をしている。そういったものの経費はどこに入っているんでしょうか。
○遠山土木・交通担当課長 中野まつりの開催に伴います自転車駐車場の一時閉鎖、それから委員のお話にございました臨時の一時保管場所の運営等に要する業務委託を中心とした臨時経費約41万4,000円ほど用意してございます。
○大内委員 それは本来中野まつりの経費にかかる費用だと私は考えるんですけれども、どこの部分の支出、決算書を確認していないからわからないけれども、分野に入っているんですか。
要するに、その四十何万はどこの支出になっているんですか。
○遠山土木・交通担当課長 私ども、土木・交通分野の自転車駐車場運営に伴う経費に入ってございます。
○大内委員 いや、別に責めているんじゃない。じゃあ、運営のこの中の今度何になっているんですか。だから、放置自転車撤去代なのかとか、例えばあるでしょう、人件費だとか、そういった部分。要するに、あんまり細かくやりませんけど、40何万円のうち何が40何万円なんだと。
○遠山土木・交通担当課長 主な41万の内訳のお尋ねと思いますが、大きいところでは、先ほどお話しいたしました臨時自転車置き場の管理業務、それから、その臨時置き場の案内業務等の委託費、これが19万9,000円ほどかかってございます。それから、周知をするという意味で、看板等で、いわゆる消耗品費で11万4,000円ほどかかっていると、これが主なところでございます。
○大内委員 だから、そういったもの、先ほどの人件費までこの支出について入れると、人件費というか、延べ何人手伝っていますぐらいを入れるとか、あるいは、この駐輪場の移設は間違いなくこれにかかっている経費だから、しっかりとそのまつりの支出に入れてもらって、これだけお金をかけて中野区も頑張っているんですと、逆に見せた方がよろしいかと思いますけども、どうでしょう。
○川崎経営担当課長 今回御提出をした資料につきましては決算上にあらわれる直接経費のみを記載しておりますけれども、事業のコストを考える場合には、委員のお話にありましたように、間接コストを含めた総コストの把握に努めなければならないと考えてございますので、ただいま御指摘をいただいたような明確なコストについては、十分意識をして、今後事業展開を図っていきたいというふうに考えます。
○大内委員 それと、この駅前広場なんですけれども、駅前広場の使用について、いろいろな方から質問を受けたりするので、はっきりさせておきたいと思います。
中野まつり以外の目的でも自転車置き場の部分まで広げて貸してもらえるのか。今、自転車置き場あるところのサンプラザ側の細長い部分だけしか貸してもらえないのか。要請があった場合はあの広い部分まで、普通の方、一般の方というのかな、そういった者は貸してもらえるのか。こういった団体はだめですよ、こういう事業、中野区と共催、あるいは、後援事業だったら構わないですよと、そういったものの一つの指針というか約束といいますか、そういうものはあるんですか。
○遠山土木・交通担当課長 中野駅北口広場、今、委員のお話の、1日利用で自転車駐車場として設けてございますが、こちらを移動するといいますか、使って利用するという場合には、中野駅北口広場の利用に関する運用指針というのを設けてございまして、区などの地方公共団体や区長が認める公共的団体、それから、区が後援する者が主催する行事につきましては、その他要件がございますが、北口広場を利用できるというふうになってございます。要件のうち主なものといたしましては、自転車駐車場運営に影響が及ぶおそれがないもの、例えば、週末ですと、今、大体1日利用で600台ほど利用されてございますが、それがほぼ半減いたしますので、現在、1,300平米の中の3分の2を使ってございますが、そちらの3分の1ぐらいは移動できるといったような要件とか、それから、車どめ等の撤去等の現状復帰をしていただけるようなところとか、こういった要件がございますが、そういった場合に利用ができるというふうになってございます。
○大内委員 わかりました。また改めて書類を見させていただきたいと思います。
この中野まつりを含めて、地区まつりも、やはり同様な趣旨といいますか、同様な考え方で行っていると、そういったことでよろしいんでしょうか。
○遠藤中部地域担当課長 地区まつりにつきましては、中野まつりの一環として各地域で取り組まれているものでございます。
○大内委員 今、中野まつりについての人件費と、その他かかっている経費等をいろいろお聞きしました。その中で、地区まつりでも、やはり同様に協力をしてやっていくと。区としてはそういう立場だということでよろしいんですか。
○遠藤中部地域担当課長 そのとおりでございます。
○大内委員 それぞれ中野まつりも地区まつりも自主性を重んじてやっていくということで、そのお手伝いをやっていただけるということでいいかと思うんですけど、とにかく、今週の週末、中野まつりがあります。別に水を差すつもりはありません。しっかりと楽しんでいただきたい。区民の方、あるいは、交流のあるいろいろな地方から来るお客さんにも楽しんでいただいて、中野のよさをぜひアピールしていただきたいと思います。
ただ、1点、私も週末、江古田のおまつりがありまして、ほとんど行ったことがない。この10年間で1回か2回ぐらいしか行っていませんので、ぜひ来年は日程等についていろいろ御協議をいただいて、みんなが参加できるようなおまつりにしていただきたい。そして、これも早く決定をしないと、ほかのいろいろ諸団体も日程等の都合があると思います。ただ、中野区はこれだけ、今お話ししたように、人手も出している、いろいろなもので協力をしている。そういった以上、幾ら自主的に区民の方に運営をしていただいているとはいえ、日程についてこれだけ中野区が助けをしているんですから、中野区の意見もはっきり述べていただいてよろしいかと思いますので、その辺はよろしくお願いをいたします。
重なりますので、この点についてはもう結構です。
それでは、私の時間があと若干30分ほど残っております。北原委員が60分しかないものですから。ただ、北原委員には私の少しを譲ってあげなければ、北原委員の質問もちゃんとできないと。ただ、今回、この施設使用料の見直しについては、決して反対しているとかそういう立場ではなくて、わからないところはしっかりと聞いていかなければいけない。また、区民説明にも、11月になったらパブリックコメントをやったりいろいろしていくわけですから、もうある程度の中身は決まっているんだろうと思っていますので、しっかりとお聞きをしていきたいと思っております。
最初に、私もずっとこの施設使用料、昨年は総務委員会にいましたので、資料をいただいたりして見ていたんですけれども、つい先日の平成19年の7月13日の総務委員会資料では、平成20年4月からこれを施行するとなっていたんですね。1カ月半たった9月7日にはいきなり7月に施行が変更されている。それで、その施行日だけ違っていて、後のそのパブリックコメント等の日にちはすべて変わっていないんですね。何でこういうふうにいきなり3カ月おくれたのか。だれが計画を変更、どういった話し合いの中でこの3カ月をおくらせることになったのかをまずお聞きしたいと思います。
○相澤経営分析・公会計改革担当課長 今回の施設使用料の見直しにつきましては、施設の性質別の利用者負担割合を設け、団体に対する減額免除を原則として行わないこととし、助成金などの仕組みを設けることになります。制度変更の区民に対する十分な周知期間をとる必要があると考えまして、当初の予定から3カ月間延ばしまして、7月から施行としたものでございます。
○大内委員 だから、じゃあ、当初は周知期間を設けないつもりだったのかという話になっちゃう、4月からやるときは。そんなことはないんでしょう。だから、もうちょっとちゃんと説明してください。
○相澤経営分析・公会計改革担当課長 当初からそういった区民に対する周知期間というのは十分とるということを考えてございました。しかしながら、要するに、新たな仕組みでこうやるということで、具体的に言いますと、例えば、助成金の仕組みなどにつきましては、その助成金を受けるための団体登録をしなきゃいけないとか、そういったこと。そういったことから、当初は区切りのいい4月というふうに考えておりましたが、やはりもう少し慎重に、また、区の方の受け入れの体制というのもきちんとしなければいけないということも勘案しまして、先ほどのような日程に変更させていただいたものでございます。
○大内委員 ということは、僕は7月の総務委員会を傍聴しませんでしたのでわかりませんけど、かなり意見が出た中で、8月の期間、暑い中皆さん集まって、ちょっと4月じゃ無理なんじゃないかといったことで7月に延びたということ、わかりやすく言うとそういうことなんですかね。文句を言っているんじゃないんだよ。何でなったのかと聞いているだけです。
○相澤経営分析・公会計改革担当課長 うちの方で十分検討して当初予定を出しておりましたけれども、先ほどの繰り返しになりますけど、やはり慎重に詰めて、区民に十分周知した上でこういう制度の周知を図るということがまず必要だろうと。そのためには、区切りのよい4月というよりも7月というふうに3カ月延ばしてやった方が、よりこの制度の趣旨も十分伝わるし、区民に納得いただけるんではないかということを勘案しまして、このようにしたものでございます。
○大内委員 もうあれなので、何となくわかったということで、前に進みますけど。前に進まないから。
それでは、この使用料の見直しの基本方針で、団体に対する減額免除を行わないことにしたと。助成金の仕組みはどのような仕組みで考えているのかと。現在の30%の免除と50%の減額になっている助成、こういったものが書いてあるんですけれども、ちょっと早口で言いましたが、それをわかりやすく言ってもらえますか。私が言っちゃうと答えちゃうことになるから。
○小田区民自治推進担当課長 今回の助成金は、活動内容に着目した助成金といたしまして、先に活動内容の登録を行っていただきまして、それから施設の使用申請と助成金の交付申請を同時に行っていただく仕組みというものを考えてございます。施設の使用承認と助成金の交付申請をあわせて行っていただくということで、申請者の方の利便性に配慮した制度になるように工夫していきたいというふうに考えております。助成率につきましては、現行の減額免除の率を参考に、助成金制度の趣旨を踏まえまして助成率を設定するということで、今、考えてございます。
○大内委員 今回のこの手数料条例の施設使用料見直しの一番の課題は、私は、この減額免除制度の見直しということがやはり一番大変というのかな、重要なところだと思っております。その他については、今回、職員の人件費、あるいは、減価償却費等を入れた計算等がありますけれども、それはそれとしてまた後ほど聞きますが、やはり、要するにこの減額免除制度、基本的になくすと。これからはすべて助成金の制度にするといったことが今回のこの条例の中で一番厄介なことだと思っております。これについてちょっといろいろもう一度詳しくお聞きをしたいと思いますけれども、今まではいろんな窓口で――ここにも書いてありますが、今までは減額免除の基準が区民にわかりにくい。また、団体の活動内容に対してではなく団体の性格により減額免除をしている状況もあり、透明性や公平性を確保する手だてを構築し、でき得る限り使用料等を収納することが必要である。このことから団体に対する減額免除を次のとおりに見直すということで、いろいろ書いてあります。現在行っている団体に対しての使用料の減額免除は原則的に行わないこととし、そして、団体の活動内容に着目し、公共性・公益性がある活動については助成金の交付、区との共催、事業の委託により支援をしていくということなんです。これはどういうことなんですか。わかりますか。
○小田区民自治推進担当課長 原則としてということで減額免除制度を廃止させていただくことになるわけなんですけれども、今までは、団体の性格によって減額免除がかかっていて、または、ある一方では団体の活動内容で減額免除がかかっていたというような部分があるというふうに理解しております。今回は公益的な活動をするというような視点で助成の制度の方を組み立てていきたいというふうに考えております。
○大内委員 だから、そうすると、今までと物の見方が変わってくるということでしょう。今までは団体の性格により減額免除していたと。これからは活動内容に助成をするということなんですか。内容によって助成するか。
○小田区民自治推進担当課長 委員のおっしゃるとおりでございます。
○大内委員 書いてあることを言っているからそうなんだけども、要するに、この活動内容と団体の性格というのは、どこがどう違うんですか。団体の活動内容に対してではなく団体の性格に――ちょっと、そのぐらい混乱しちゃうんですよ。だから、今までは減額・減免をしていた。これからは減額・減免はしませんよと。これからは助成金ということで対応しますよと。その助成金に対しては、見直しを考えて、今まで減額・減免をやっていた団体だとかそういった者に対して一律にやるんじゃないですよと。助成金を出すに当たってはそういったところの見直しをかけていくんですよということ、その辺をもうちょっと。今までの減額・減免と助成金の違い、要するに、どういった団体、どういった活動内容に対してやっていくとか、そういったもの、わかりますか。わからないから聞いているんだけど、だから、どういうふうに違うんですかと。
○小田区民自治推進担当課長 例えばでございますが、地域活動をしている団体ですとか青少年の育成活動をしている団体の方が仮に趣味的な部分で施設を御利用になる場合には助成の対象にならない場合もあるというようなことを考えております。
○大内委員 ということは、仮に、今、育成団体と言ったけど、その方たちが趣味でやっている場合でも認める場合もあるということですか。認めないというんじゃないんですか。
○小田区民自治推進担当課長 趣味でという――すみません、私の例えが悪かったのかもしれないです。失礼いたしました。
団体制ということではなくて、あくまでもその団体が行っている活動内容、活動性に着目した助成金というふうに整理させていただきたいというのが今回の助成金の制度の趣旨でございます。
○大内委員 要は、だから、例を出すと非常に難しいんだけども、ある公の団体、何とか団体とか、基本的に区がお願いをしてやっているような団体、そういったところは基本的に無料というか対象なんだけれども、ただ、その団体が違う目的で、違う会合で使う場合は、その名前を使ってもだめよということなんでしょう。それで、今まではそういうのも地域センター等の窓口ではこういう団体ですからということで、活動内容に着目しないで団体ということで何でも減額免除したと、そういうことなんですか。
○小田区民自治推進担当課長 今回の助成金制度に関しまして、地域センターのいわゆる本来無料の活動についてはそのままでございますので、地域センターであれば、それ以外についての活動に対しまして助成をしていくというふうに考えてございます。
○大内委員 だれか、もうちょっとわかりやすく答えられる方がいたら。もうちょっと、もっと簡単に答えてくれればいいんだけど。
○沼口副区長 従来のというより、今までのこれまでの減額・減免制度、これにつきましては規定の仕方がいろいろ条例によって違っていまして、単なる団体で、こういう団体ならば減免ですよとか無料ですよとか減額ですよとか、そういう決まりもありますし、やっているその活動の中身をとらえて減免をしているという、そういうこともありました。今回は、そういう団体だからすべて減免制度になりますよということの考え方をやめて、活動だけをきちんととらえていこうということに切りかえていく、そういう趣旨でございます。
○大内委員 だから、今まではおかしかったんじゃないかと。今まではひどいことをやっていたんだという意見も多分出ると思います。実際出ておりますけども。そういった意見が出ているみたいですが。だから見直すんだと、そういったことをはっきり言ってくれればいいんです。ごまかそうとすると、今までも正しかったんだと。考え方が変わったという以前の問題だということだと思います。
それで、この助成の対象、今、減額・減免を行っている対象団体、幾つぐらいあるんですか。
○相澤経営分析・公会計改革担当課長 区の施設ごとにそれぞれ減額免除制度がありまして、かなりの数のものが実際には対象になっていると思ってございます。具体的なものについてはちょっと時間をいただきたいと思います。
○せきと副委員長 委員会を休憩いたします。
午前11時04分休憩
午前11時04分開議
○せきと副委員長 委員会を再開いたします。
○村木生涯学習担当参事 教育委員会にかかわりまして指定管理者で減免を行っている団体ということでよろしければ、私から御答弁させていただきます。
○大内委員 いや、全部。
○村木生涯学習担当参事 全部ですか。
○せきと副委員長 委員会を休憩いたします。
午前11時04分休憩
午前11時05分開議
○せきと副委員長 委員会を再開いたします。
○大内委員 要は、100や200じゃない、1,000以上の団体があるということだと。多分村木さんのところでもかなりの、100ぐらいあるのかな、もっとあるんだよね。聞いておけばよかった。聞いておけばよかったんですけど、要はたくさんあると。そういった団体について、これからは活動内容に着目して助成金を与える。どこの部署でその活動内容の審査をするんですか。
○小田区民自治推進担当課長 活動内容の登録についての審査につきましては、その活動を所掌しております分野で審査することを考えております。
○大内委員 ということは、その部署というのは全庁にまたがっているということですか。
○小田区民自治推進担当課長 関係のある分野にわたっているということでございます。
○大内委員 となると、ここで、例えば、地域センターでも、その助成金の対象だということの認定はするんですか。要するに、部長権限じゃなくて課長の権限になるんですか。要するに、例えば、地域センターでいう所長、係長級ですよね。その人が助成金の対象ですよと言ったら認めるのですか。どこでやるんですか。
○小田区民自治推進担当課長 分野の統括で審査しようとは思ってございますが、現在の段階でそれが部長決定であるか統括係長の決定であるかというところまでの決定はいたしておりません。
○大内委員 それでは、地域説明会に行ったときに、地域の団体の方が、これからは減免・減額じゃなくて助成金に新しくなりますよと。これからはお金の交付ですよと。そういったものの申請はどこでやるんですかと言ったときに何と答えるんですか。もう説明会に入るんでしょう。
○小田区民自治推進担当課長 活動内容の登録審査は各所掌分野で行いますが、施設の使用承認等につきまして、まして、助成金の交付申請につきましては、各施設で行うことを予定しております。
○大内委員 だから、基本的に区役所に来てやるということですか。
○小田区民自治推進担当課長 各施設の窓口にお客様が来ていただくことを想定してございます。
○大内委員 ということは、各施設の――そうしたら、中野体育館は指定管理者ですよね。あそこは区の職員じゃないですよね。あそこの場合はあそこの窓口の人がどうやって判断するんですか。
○小田区民自治推進担当課長 指定管理者が管理しております文化・スポーツ施設に関しましては、現在のところ、まだ考えの段階でございますが、年間の予定表等をあらかじめ団体の方に使用予定を出していただきまして、それを束ねた形で当該所掌します分野の方で審査したいというふうに考えてございます。
○大内委員 じゃあ、指定管理者が行っている施設については、年度の始まる前に申請をしなければ、年度の途中からでは助成の対象にはならないということになるわけですか。
○小田区民自治推進担当課長 団体の規模によりまして、年間計画をあらかじめ立てておられてある団体と、また、ある程度直近にならなければ計画が立てられないというような団体の方がいらっしゃるというふうに考えておりますので、おおむね四半期ごとの予定をお出しいただければというふうに考えてございます。
○大内委員 じゃあ、そういった団体については四半期ごとにやると。最初にそういうふうに言ってくれれば2回質問に答えなくて済むのに。
○小田区民自治推進担当課長 すみません。
○大内委員 わかりました。
じゃあ、もう一度戻りますけども、あんまり長くやりたくないんだが、では、地域センター等、今まで多分何千という団体がこの減免あるいは減額の措置を受けているんだけども、こういったものをすべてなくすと。これからは助成金という対象で見るんですよと。規則によって減免のもとから対象になっているところは全然違うんだろうけども、今まで減免・減額といわれる措置を行っていた団体についてはこれからは助成ということで行っていくと。
もう一度聞きますけども、地域センターと、それから、多いと思うもの、そういうところでは地域センターの窓口の職員が判断するんですか。地域センターも四半期ごとにやるんですか。毎回そういった判断をしていただけるんですかということ。
○小田区民自治推進担当課長 大変申しわけございませんが、実は、地域センターは、地域センター条例の第4条の第1号から第4号までで御利用している団体の方がほとんど98%ぐらいでございまして、今回の助成金の対象となられる方は非常に少ないという状況でございますので、本来無料ということで、この助成金の手続は不要というふうに私どもは考えてございます。
○大内委員 地域センターの部分に関してはこういった対象のところが少ないんですか、本当に。
○小田区民自治推進担当課長 現在地域センターで減額免除を受けておられる団体は、青少年を構成員の中心とする団体と高齢者の方を構成員とされている団体が地域センターの集会室を使われるときに減額免除を受けていらっしゃっておりまして、地域活動をされている団体ですとか健全育成にかかわっている団体の方は地域センターは本来無料という考え方でございまして、減額免除ではなく、施設本来の目的として無料という形で対応させていただいております。
○大内委員 だから、それはもうわかっている。じゃなくて、そういう団体じゃなくて、助成金の対象となる人は来ないんですか。
○大沼区民生活部長 地域センターの集会室の利用状況、区民の資料5をちょっと見ていただきたいと思います。その中で、これは先ほど区民自治推進担当課長が申し上げたように、地域センター条例4条の1項から4項は、地域自治とか子ども、あるいはリサイクル、福祉、そういったものは無料で扱ってございます。4条の5項の有料については、これは趣味的活動ですね、についてはお金をいただいてございます。その中に、この減免というのは、例えば、センター条例の話なんですけど、子ども団体、18歳未満の児童が半数以上占めている場合には減免しています。それから、もう一つ、高齢者の集会室についても、これは、平日については高齢者が一人ひとり御利用なさっています。ただ、夜間、土日については高齢者団体ということで、それは減免しています。この減免の数がここの減免の数です。ですから、センターの使い勝手としては無料がほとんど。それから、有料の場合についても、お金をいただいて、その中での減免というのはこの数のものだということです。
○大内委員 だから何だという――要は、そのぐらいややこしいということをひとつわかっていただきたいなと、私たちも理解するに当たって。そちら側の説明を聞いていると、どこまでわかっていて――本人はわかっているんだろうけども、聞いた人にわかるように答えてくれないことには、それは説明したこととはならないので。今、大沼さんの言った資料で僕も見たんだけども、これは公明党さんと共産党さんが出した資料なのであまりしっかりとは見ていなかったんですけれども、例えば、減免でゼロというところがあるんですよね。東部と東中野と鷺宮。減免件数と人数がゼロなのね。ほかのところは、桃園なんかは1万件近くやっていると。東部と東中野と鷺宮というのは今言った活動をしていないんですか。
○服部区民生活部経営担当参事 ただいま部長の方が申し上げた地域センター条例施行規則に基づきまして使用料の減免の規定をしてございます。先ほどもお答えした形で、子ども団体、あるいは区との共催、または、特に必要がある場合にというところで、高齢者団体が高齢者集会室の利用に供さない時間帯、土日、夜間、それから平日の夜間ですけども、そういったところを使われる場合には、そういういわば減免の件数、団体に当たります。たまたま委員御指摘の方のこの区民の5の資料の関係の東中野・鷺宮につきましては、センター内に高齢者集会室がございません。したがって、そういった高齢者団体のいわば目的外と申しますか、高齢者集会室の利用時間外の碁とか将棋の、そういった趣味の活動がないといいますか、そういうところで実績としてゼロでございます。
また、もう1点、東部地域につきましては、平成17年度まではゼロでございますけども、18年度、一定の件数の減免のデータ・実績がございます。
○大内委員 だから、多分、この地域センター、減免・減額免除の仕組みが出ている。その有料の中でも、規則に定める減免対象の18歳未満の児童の団体と区と共催の事業と特に必要があるときというのはまたは免除するということなんでしょう。だから、それはわかったんだけど、地域センターに高齢者対応がないところもたくさんありますよ。野方もないと思うよ。でも、ちゃんと使っているけど。言っては悪いけど、じゃあ、鷺宮の皆さんのところでは区との共催事業はゼロなんですかという言い方になる。だから、高齢者室を使って――でも、高齢者室を使ったら目的外使用になるから、やっぱりつくんじゃないですか。でも、ゼロということはないんじゃないんですか。だから、これは地域センターのカウントの仕方がそれぞれ違っているんじゃないんですか、もっと言うと。そうなってくると、さっき窓口で言った助成金のものは窓口によっても違っちゃうんじゃないですか。統一しているつもりでも、私の憶測で言えば、要するに、減免の対象に本来入れるところを入れていないんじゃないんですか、このセンターは、と思っちゃうんです。そうすると、これから助成金の申請に行ったときに、センターによって対応が違っちゃわないかなと。今までは団体によってすぐ減額・減免をぱあっとやったんだけど、これからは活動内容で判断しなきゃいけないから、かなり――今まではある程度公のような団体だったらば、すぐ減額・減免にぱあっといっていたんだが、今度はその団体じゃなくて活動内容を見て判断しなきゃいけないから、ちょっと大変なんじゃないのかな。だめだというんじゃないですよ。やる以上はその辺をきっちりやらないと、地域センターごとでやったときにそういった判断ができないんじゃないのかなと。センターの窓口でも人によって実際言い方も違うしニュアンスも違ってくるから、その辺をしっかりやっていただかなければいけない。この件はもう結構です。要は、その辺をきっちりやっていかなければ、今回のこれはなかなか前に、区民に周知ができないと思うので、しっかりやっていただきたいなと思います。服部さん、もう結構です。
それで、先に進みますけれども、もし、区民活動センターになった場合はどうなるんですか。
○小田区民自治推進担当課長 (仮称)区民活動センターに移行した場合でも現在の地域センターで行っているのと同様な手続でできるような制度設計を現在考えております。利用者の方には手続面で御負担を生じないような方策を検討していきたいというふうに考えてございます。
○大内委員 たしか、区民活動センターになると、区の職員が1名ないし2名、まだ決まっていませんけども。そうなってくると、この人件費の計算もかなり違ってくると思うんだよね。要するに、算定基準で今回人件費でいっているわけでしょう、800何十万円という、1人の職員に対して。今、地域センターは4人から5人いる。もっといる。少ないとか多いとかがある。それで、そういったものの見直しも行っていくという。地域センターが少なくとも区民活動センターになることによって、当然安くなるということでいいわけですか、計算上。
○相澤経営分析・公会計改革担当課長 使用料の積算に対しては職員人件費を積算しておりますが、実際に施設の業務にかかわった数、これを正確に案分して、その数を入れております。これから区民活動センター等になりまして、その業務を見直しすることによりまして、そこにかかわる金額というのも変わってくるというふうに考えてございます。
○大内委員 そこの項で、たしか、昨年の資料によりますと、区の職員の人件費を854万円で計算していると書いてあるんですね。ことしの平成19年度の資料については、その人件費について出ていないんだよね、人件費、金額が。これはどうして出ないんですか。変えているのかな。
○相澤経営分析・公会計改革担当課長 資料には直接数字は記載してございませんが、今年度につきましては898万2,000円をもとに積算してございます。これは、平成18年度の決算数値を使いまして、退職給与繰入金等を含めた金額でございます。
○大内委員 その退職金とかいろいろなものを入れているから、高くなるのは仕方ない。ただ、昨年と比べて50万円高くなってくると、また計算するとどんどん高くなっちゃうんじゃないのかという気がするので、多分去年とことしの計算の書式が違う――いきなり50万円も上がらないでしょう。
○相澤経営分析・公会計改革担当課長 先ほど申し上げたとおり、昨年は退職給与繰入金の額が入っておりませんでした。大体その分が、おおよそですけれども、40万円余、この中に入ってございます。
○大内委員 このままいくと、じゃあ、何で入れたんだという話になるんだけどね。去年入れていなくてことし何で入れたんだと。それを聞いていても時間がなくなるので聞きませんけど、これはもう分科会でやっていただくということで。
それで、アルバイトと非常勤。この人件費についてはどういうふうに見ているんですか。
○相澤経営分析・公会計改革担当課長 実際に使用料積算の各施設のを見ますと、アルバイトや非常勤の人件費を積算しているところはほとんどないわけですけれども、幾つかの施設でございます。そこにつきましては、区の職員人件費と違いまして、1人当たり幾らという金額ではなくて、実際に施設の維持管理、管理業務に係る人の分を積算して、例えば年間200万円とか、そういうように個別に使用料の原価に算入してございます。
○大内委員 次に、この積算方法をいろいろ出していただきました。その中で、ZEROホール、指定管理者を行っているところですね。そういったところの管理運営している施設については、使用料を算出する際の人件費は、職員じゃないわけですから、指定管理者にすると区の職員がやるよりもより効率的に、より安い人件費で運営できる、そういったことでたしかやっていると思うので、区の平均の897万円と違った算出方法になっていると思うんですけれども、この指定管理者に出している中野体育館、ZEROホール、上高田球場等、それぞれ指定管理者に委託しておりますけど、人件費等はどうなっているんですか。
○村木生涯学習担当参事 まず、総務95という資料をごらんいただきたいと思います。
指定管理者から18年度の決算報告におきます人件費・管理経費等の区分に基づきまして算出をしております。なお、企業が負担すべき退職給与引当金は含まれておりません。それで、この算出によりますと、節の総経費中、職員人件費相当分は1億4,212万6,000円余でございまして、貸し出しに係る部分を案分したというところ、これを55%を掛けまして、人件費の算入額が7,817万円となってございます。1人当たりに直しますとおおむね490万円程度でございます。
○大内委員 わかりました。
それでは、続いて、先ほど言った地域センターや学校、そういった施設、その減価償却ですね。それは仕方ないんだろうけども、あと5年で建てかえなければいけない施設とことしできた施設が多分使用料が同じになると思うんですよね、同じ目的の施設に関しては。そういったものの計算はどうしているんですか。
○相澤経営分析・公会計改革担当課長 減価償却費の計算ですけれども、所得税法の定額の算出の根拠としまして、建物の取得金額をもとに利用する面積、時間案分等を反映させて算出してございます。なお、地域センター、学校等については、一つずつ使用料を積算しているわけではございませんので、類似施設として全施設を取りまとめて計算してございます。
○大内委員 それで、この使用料を積算するに当たって稼働日数というものがあるんだろうけれども、例えば小学校の場合だと年間何に使えることになっているかとか、あるいは中野体育館だともっと複雑な、この間夜まで使えるようになりましたよね。そうすると、稼働時間がふえるんですよね。そうすると、1時間に対する人件費等のあれが減ってくるのか、あるいは夜間ふやした分手当がつくから高くなるのかとか、いろいろ非常にややこしい計算になってくると思うので、その1個1個を聞いてもわかりませんけれども、そういったもの、減価償却費等はどうやって見ているんですか。
○相澤経営分析・公会計改革担当課長 ホール、集会室等の使用料を計算する際には、各施設が100%稼働とすることを前提に、使用料が収入されたという前提で維持管理等の経費を割り返し、引き上げ率を算定してございます。先ほど大内委員の方からありましたように、施設によってその稼働日数を計算して、実際の引き上げ率を計算しているということでございます。
○大内委員 わかりました。
時間も間もなく終了いたしますけれども、この施設の性別負担割合、利用者がゼロで、税が100%という福祉施設、区民自治の施設、そして利用者50%、50%の集会室、70%、30%のホール、スポーツ施設、あるいは100%利用者が負担する自転車駐輪場等がありますけれども、この利用者からすると、50%負担と70%負担と100%負担になっているんだけれども、これは何でこう、30%負担とかないの。ゼロと5割と7割と100か、この段階について、何でこの数字が出てきたんですか。
○相澤経営分析・公会計改革担当課長 利用者の負担割合でございますが、利用する方の選択性が強いとか、あるいは民間類似施設の利用機会、文化・スポーツを振興するという政策的な観点などを総合的に勘案して設定したものでございます。まず、施設の負担割合を利用者と税で半分ずつを見るという施設がございます。また、100%負担という施設もございます。その中で、またもう一つの基準を設けたということでございます。
今回の見直しでは、施設に係るコストを全額算入することとしましたが、すべて利用者負担、税で負担する部分も考えなければいけないということで、そのように決めたものでございます。
○大内委員 だから、言っている意味がよくわからないんだけれども、だから、何で、その5割負担、7割負担、この施設は7割負担ですよ、この施設は5割負担ですよ、3割施設はないんですか。1割施設、そこまで細かくとは言わないけれども、4段階でいいのかな、ゼロ、5割、7割、10割、そういったもの、3割とか、あるいは7割5分だとか、そういったものはだれが決めてしまったのかな。決めて悪いというんではないです。どういう考え方で決めたのかということを示してもらわないと、ただ単に何となく決めてしまったんだというのではだめだから、それをもうちょっと、しっかりそういったものに関して記述がないんですよね。これは5割負担だ、7割負担だということでは書いてあるけれども、何でそもそも5割負担という考え方、7割負担、3割負担というものは今回そういったものでなくしたという考え方が出ていないんだけれども、その辺はどうなんですかということを聞いているんです。
○相澤経営分析・公会計改革担当課長 まず、今回の利用者負担を考える際には、昨年の議会の審議なども参考に決めさせていただきました。まず、税で負担する割合も当然あるだろうということで、それもあまり利用の区分を細かくしないで、区民にわかりやすいようなものを考えるべきだというような意見もございました。確かに、30とか50とか75とかいろいろな考え方があるんですけれども、そういった意味で、まずは税の負担と利用者の負担の半分ずつというような考えがございまして、次に利用者が全部払うという100%も考えました。その中で、100%ではない、ただ、公共性や先ほど言いましたような視点から50ではない、そういう間で、わかりやすい数字ということもあります。また、現実に、今の減額の制度の中で3割免除という、5割免除ということもございます。言ってみれば、そういったことも区民になじみやすい数字というようなことも総合的に勘案しまして、このように考えたものでございます。
○大内委員 だから、最初にもう利用者5割負担、7割負担ありきという前提で資料がいきなり出ちゃってるから、その間に総務委員会等で議論が多少は、議事録読みましたけれども、そんなに出ていない。いきなり5割、7割負担という前提でものが全部走り出しちゃっているので、そこのところの説明をまずきっちりと最初の段階で受けていないので、聞こうと思ったんですけれども、なかなかいい答えが出てこないというか、わからない。あとは、総務委員会等でもうちょっときっちりやっていただけると思うので、いいです。ただ、最後にちょっと質問なんだけれども、相澤課長は、あなたは経営分析・公会計改革分野管理会計室ですよね。あなたがこれをつくっているんですか。あなたの分野でつくるものなの、組織の中で。よくわからないんだけれども。
○相澤経営分析・公会計改革担当課長 これは区にとって非常に大きな見直しの一つになるということで、いわばPDCAサイクルのチェック、アクションの部分にもなるということもございます。
また、今回の使用料の見直しでは、今までコストとして入れてこなかった、いわば発生主義会計に基づきました減価償却費、また職員給与の人件費の中に退職給与繰入額というものも算入してございます。そういう意味で、私の方の分野で担当しているものでございます。
○大内委員 だから、全然それじゃよくわからなくて、後ろの人にもわかるように説明した方が。後ろというのはあなたの後ろね。何であの人がやっているのかなというふうに。例えば、これでいう計画財務分野だとか、かなりこれは大きな仕組みの変化、変わることだし、助成金をやる等に関してかなり全庁にまたがってしっかりとやっていかなければいけない。周知徹底をして説明をしなければいけない。あなたが悪いというんじゃないですよ。ただ、前の副収入役みたいなものなんでしょう、あなたの分野は。また、それと違うの。そういった、何かそういうときの答弁に出てきているような、何かいろいろなところで登場してくるから、だから何でかなと思っているんだけれども。
○相澤経営分析・公会計改革担当課長 これは、今までの組織を経営本部体制ということで変えて、管理会計室の中の組織としてつくったもので、前のそういう組織と同じ、副収入役とちょっと違いまして、経営分析と公会計改革を行う部署ということで、新たに設けられた組織でございます。
○大内委員 別に文句を言っているんじゃないんです。特命何とかとかたくさんいらっしゃるから、そういう方たちがこれを専門に取り組むぐらい、これは結構、何度も言いますけれども、この助成金の仕組みについてはかなり混乱するから、しっかりとした一筋の考え方を出さないといけないと思うので、これ専門でやる方がいるぐらい、かなり私は重要なことだと思っているので、別にあなたがやって悪いと言っているんじゃないんですよ。ただ、いろいろなところに出てくるから。今回決算だから出てくるのかもしれないんだけれども、もうちょっとこれに専念にする、もう全部答えられる人ぐらいやっていただいた方が、これからよろしいのかなと思いまして、すべての質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○吉原委員長 以上で大内しんご委員の総括質疑を終了いたします。
次に、北原ともあき委員。
○北原委員 大内委員、配慮をいただきましてありがとうございます。
午後から予定しておりましたので、実は質問の順序を少し変えさせていただきます。決算特別委員会に当たりまして、自由民主党の立場から質問をいたします。
まず、その他の分野に入らせていただきます。
その他の1点として、自治と参加のもとに発展する区政運営についてお尋ねいたします。
ちまたでは今さまざまな形で都市経営のランキング付けが行われております。それはなぜかと申し上げますと、まず地方分権の流れ、あるいは地方の時代、こういうことがあるわけでありまして、それに対する国民あるいは区民の関心が高いという、そういう時代に入ってまいりました。中野区でも、自治基本条例あるいは区民公益活動推進条例、こういうものを制定して、区民力に期待する施策展開を目指しているところであります。実は、私、同僚議員の紹介で、住みやすさランキングが公表されております講談社発行の月間現代10月号、これを読ませていただきました。私も自分のふるさと中野、そして第二のふるさと長野県の伊那市に大変関心があるわけでございまして、そんなところで非常に関心があるわけです。恐らく私たちの世代は関心があるだろうと思いますが、特にこの月間現代で、団塊の世代に限定して住みやすい町のランキングを特集したわけであります。団塊が重視する幾つかの項目があるわけですが、その一つに仕事があります。この仕事、恐らく定年退職した後、地域に戻って何かやってみたいという、こういうことであろうと思います。そして、重視する2項目めには医療があります。やっぱり身近なところに病院があるということは、大変重要であろうと思います。そして、当然、福祉、これも入っております。さらに、この世代に多いのが住宅取得費であります。どこに住んだらどれだけのお金を払って住宅を購入したらいいんだろうかという、やっぱりそういう制限もありますので、これも大きな項目の中に入っております。そして、これから高齢化時代でずっと自分が住み続けていくために、自治体サービスを受けなければなりませんから、当然、自治体の財政健全度、これも大きな物差しになってくるわけであります。こうした団塊世代が注目する項目の統計データをとりまして、これに偏差値を算出しました。そして、ランク付けをしたということであります。これによりますと、中野区は首都圏202の市と区がありますけれども、この202市区中200位となっております。しかし、これで失望することはないんですね。まだまだいろいろな統計データのやり方があります。これはあくまでも月間現代の10月号に限ったことであります。ちなみに、日経グローカルに昨年度掲載された行政サービス度ランキングにおいて、中野区は何と38位であります。そして、さらに、行政改革度ランキングにおいては14位となっているわけであります。それぞれ独自の視点をもって評価を行っておりますので、中野区の順位はまちまちでありまして、一概に住みやすい町を表現しているとは言えません。しかし、今回の団塊世代に限った住みやすい町ランキングも、発行部数の関係では、日経より講談社の現代の方が多いわけですので、何らかの精神的な影響を与えているのではないかなと、少し心配もあります。
そこで、本論に入らせていただきます。
しかし、この主要施策の成果から読み取れる政策分野の目標と成果において、成果目標として挙げられている「ずっと住みやすいと思う区民の割合」、これがあるわけですけれども、実は、このずっと住みやすい、住み続けたいという区民の割合は、平成16年度では32.2%、そして平成17年度では31.7%、さらに平成18年度では28.2%と、後退をしているんです。実は、平成21年の目標には40%を掲げているんですね。
また、さらにここのところで、この1年で地域活動やボランティア活動に参加した区民の割合、これについても記載されております。平成16年度は18.4%、そして17年度が17.7%、そして平成18年度は未調査となっているわけです。そして、それは平成21年度の目標として20%あるんです。こうしたことを考えて、これらの指標は中野区の住みやすさをあらわすものとして、10か年計画において区の目標とされているものですから、これが後退していることは大きな課題であります。この指標を向上させていくためには、どのような取り組みを進めていくのか、御見解をお伺いいたします。
○長田計画財務担当課長 10か年計画では、少子・高齢化社会など日本の社会全体の構造の変化に伴う課題を中野のまちから解決していくことを目指しているものでございます。委員、御指摘のように、成果指標は現状では大変厳しい内容を示しておりますが、中野のまちの全体の活性化をしていくために、四つの戦略で取り組んでおりますが、今後、この戦略的な取り組みを強めてまいりまして、効果を出してまいりたいというふうに考えております。
○北原委員 18年度に団塊の世代の可能性みたいな調査を行いました。その調査報告が出ていると思うんですけれども、その調査報告を私もざっと目を通しましたけれども、やっぱり中野区が期待している団塊の世代あるいは区民の皆さん方が社会参加をしていって、きのうも答弁の中にありましたけれども、小さな区役所ということを目指していくと、それなりに区民が社会貢献をする、あるいは中野区政に参加をしていくということが大変重要になってきているわけですけれども、しかし、区の目指す今の四つの戦略がありますけれども、それと、区民の意識の間に相当な差があって、当初、この目標を設定したとき、これがかなり高い理想的な目標を達成したのかどうか、それはちょっと存じ上げませんけれども、このままいきますと、非常に、飛行機にたとえれば片羽飛行みたいになってしまうだろうと。片方のエンジンはしっかり回転してプロペラが回っているんですけれども、もう一方で、この区政を推進していく力というのは、行政ともう一つは区民の力もあるわけですから、そこの回転数が合わないと、これはますますうまくない。もし、例えば、少しずつ上昇していくにしても、やっぱり二つがしっかりと歩調を合わせたような、そういうふうなプロペラの回転数を上げないといけないと思うんですけれども、再度、この取り組みに関しまして御見解をお伺いしたいと思います。
○長田計画財務担当課長 まさしく、委員の御指摘のとおりだというふうに思います。10か年計画では、区が提供いたします公共サービスだけで中野のまちの全体が豊かなものになるというふうには考えてございません。区の活動と合わせまして区民の力、それから民間事業者の力を合わせて、中野区全体の活性化をもたらしたいというふうに考えてございます。そういう意味で、委員の御指摘は大変厳しいものとして受けとめさせていただいております。区からの情報発信、区からの具体的な取り組みが区民の方たちに受けとめられるように、今後も努力を続けてまいりたいと考えております。
○北原委員 課長の力強いお言葉をいただきました。私たち行政に携わる者として、議員一人ひとりも大変重要な役割を担っているわけであります。ぜひとも、住みやすさランキング、講談社であろうと日経ビジネスであろうと、どこであろうと、中野という自治体がぜひとも上位にランクされるように、今後も皆さんとともに、私どももその責任を果たしていきたいと思っております。
○吉原委員長 12時ちょっと前ですが、ここで昼食休憩をとらせていただきます。再開時刻は1時といたします。
午前11時45分休憩
午後12時59分開議
○吉原委員長 委員会を再開します。
午前中に追加要求を確認しました残りの資料4件について提出を受けましたので、お手元に配付しています。
以上ですべての資料について提出を受けましたので、御確認ください。
それでは、休憩前に引き続き総括質疑を行います。
北原ともあき委員、お願いします。
○北原委員 それでは、入札についてお尋ねいたします。
東京都などが発注する公共工事において業者が辞退するなどの事情で入札が成立しない、入札不調がふえております。都発注の建築工事で見ますと、平成18年度は前年度の3倍近くに急増しております。また、都内の市区発注工事でも同様の減少が目立ち始めております。中野区は、契約分野の施策目標として、透明性の高い公正な競争の確保を掲げ、入札、契約過程等の公表、不正行為徹底排除、電子入札の導入、そして特命随意契約のあり方について見直し、可能な限り競争入札を基本とする契約方法に切りかえるとしております。平成18年度における総契約件数に対する入札件数の割合は、平成17年度から5.5ポイント高くなっており、随意契約から競争入札への見直しが行われ、競争性が向上したと自己評価しております。
そこで、まず、契約不調についてお尋ねいたします。
最近、建築工事契約において、契約不調となる場合が多いと聞きますが、中野区の工事契約における不調状況はどうなっているでしょうか。
○篠原経営室特命担当課長 契約不調の状況でございますが、18年度におきましては、工事契約において不調になった件数が12件ございます。そのうち不調後に最低価格で応札した業者と契約した件数、いわゆる不調随意契約と呼ばれるものでございますが、これが9件でございます。それから、19年度におきましては、8月末までに工事契約で不調となった件数が6件ございます。そのうち不調後に最低価格で応札した業者と契約した件数が2件というような状況になっております。
○北原委員 その原因は何でしょうか。
○篠原経営室特命担当課長 区が積算いたしました予定価格でございますが、これに人件費、それから燃料費、原油高による燃料費、それから建築部材の高騰、こういったことが反映されていなかったのが原因ではないかというふうに考えております。
その結果、業者との価格の差が非常に大きかったといったことが不調の原因というふうに考えてございます。
○北原委員 他区の状況はどのようになっているでしょうか。
○篠原経営室特命担当課長 最近の事例で申し上げますと、本年6月に特別区の経理課長会、これは契約事務を所管する課長会でございますが、こちらで行った調査でございます。平成19年度の23区の学校耐震補強工事の落札状況調査でございますが、これによりますと、耐震補強工事を行ったのが11区ございます。そのうち9区で不調があったというような状況でございます。
なお、多いところでは、品川区が21件の工事契約に対して5件不調になってございます。また、葛飾区が14件中6件というような状況でございます。
○北原委員 結構不調が多いわけですけれども、特に品川区、今聞きましたら21件中5件というような話で、葛飾区の方も多かったということでありますが、これらの不調の原因はどこにあるでしょうか。
○篠原経営室特命担当課長 私どもの聞き取り調査によりますと、鉄鋼材、これは中国等からの輸出、輸入の関係でございますが、鉄鋼材の高騰、同じように原油の高騰によります、そういったような価格差、それからあと、学校の工事というものが夏休みに集中して行われますので、夏休み工事の作業員の確保ができないといったことから、入札自体を辞退した業者が多いというふうに聞いてございます。
○北原委員 区でも、これから学校の耐震補強工事が行われるということになっております。特に来年度、20年度は、学校の体育館を中心に19施設、そして21年度には校舎や、あるいは保育園など13の施設が改修予定となっております。三鷹市の例ですけれども、この耐震改修工事において、昨年ですか、2回の入札不調があった。さらに計画を見直したけれども、再度、また不調に終わったというようなことがあるわけですけれども、他部のこういったことをかんがみて、私どもの中野区においても、そういった厳しいことが予測されるわけですけれども、適正価格の積算や、あるいは工期の設定が必要ではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○豊川財産管理担当課長 工事価格の積算につきましては、建設資材の価格の動向等を踏まえまして、国や東京都の示す最新の基準に基づきまして、中野区として毎年積算標準及び単価を定め、積算を実施しているものでございます。
したがって、これにより積算された価格は適正な価格であるというふうに考えておりますが、今後も、引き続きまして、最新の基準に基づきまして市場動向等を踏まえながら取り組んでいきたいというふうに考えております。
それから、工期設定でございますが、今、委員、御指摘のように、発注時の建設受給の動向、こういったものを見きわめながら適切な対応をしていきたいというふうに考えております。
○北原委員 特に学校の耐震改修の場合は、夏休みという一定の期間の間で行わなければならないということであろうと思います。そうした意味でも、来年度に19施設というのは大変なことだと思いますので、ぜひ学校経営上問題がないように、支障がないように、ぜひ工夫をいただいて、そして耐震性ということでありますから、ぜひ順調にこの計画が実行されるように希望しておきます。
それでは、次に特命随意契約について御質問いたします。
特命随意契約ができる契約案件について御説明をお願いいたします。
○篠原経営室特命担当課長 特命随意契約ができる契約案件でございますが、こちらにつきましては地方自治法施行令の167条の2で随意契約ができるものが制限列挙されているような状況でございます。その幾つかを御紹介させていただきます。
まず一つに、不動産の買い入れ、それから借り入れ、そういった契約。それから、物品の製造、加工の契約。あと、その他契約などにおきまして、その性質又は目的が競争入札になじまない、適さないような契約というのが一つございます。
それから、障害者自立支援法に規定いたします障害者支援施設、それから作業所におきまして製作された物品を買い入れる契約。それから、高齢者等の雇用の安定等に関する法律に基づくシルバー人材センター、それから、母子及び寡婦福祉法に規定いたします、母子福祉団体から役務の提供を受けるような契約、これも特命随意契約の一つになってございます。
また、災害復旧など、緊急の性質上により、競争入札ができない場合、この場合も特命随意契約が結べることになってございます。
また、その他、入札に付して入札者がないとき、また、再度入札に付して落札者がないとき、いわゆる不調随契と呼ばれるものでございますが、こういった契約について随意契約をするということが規定されてございます。
○北原委員 よくわかりました。ところで、18年度、それから19年度の8月までの業務委託、あるいは物品、それから工事契約の特命随意契約の状況はどのようになっているでしょうか。
○篠原経営室特命担当課長 18年度につきましては、委託契約で539件中261件、それから物品購入につきましては79件中21件、それから工事契約につきましては139件中3件というような状況でございます。
それから、19年度につきましては、8月末までの数字でございますが、委託契約で521件中238件、物品購入で59件中16件、それから工事契約で51件中2件というような状況でございました。
○北原委員 今、お伺いしたところ、委託契約が多いと思いますけれども、この3年間の特命随意契約の推移はどのようになっているでしょうか。
○篠原経営室特命担当課長 委託契約ということでお答えいたしますが、17年度につきましては合計で285件ございました。それから、18年度につきましては261件でございます。19年度につきましては8月末までに238件というような状況でございます。ただ、この委託契約につきましては、当初契約がほとんどでございまして、19年度につきましては、恐らくこれを少し上回る、238件を少し上回るということから、年々、この3年間では微増の傾向にあるというような状況でございます。
○北原委員 どのような委託契約案件が特命随意契約となっているのでしょうか。
○篠原経営室特命担当課長 主には、特殊技術を保有する機器、それから製作者以外では履行ができない機器の保守点検、エレベーター等もございますが、こういった機器の保守点検、それから特有のパッケージによりますシステムの開発、それからその後のシステムのバージョンアップ等の業務委託、こういったものが大半でございます。
○北原委員 区民に説明しにくい特命随意契約は極力避けるべきだと思いますが、契約担当のお考えをお聞きしたい。
○篠原経営室特命担当課長 現在でも、この契約手続につきましては、その透明性、それからその公平性の確保の観点から、その審査に当たりましては厳正に対応しているところでございます。今後も、この特命随意契約につきましては、極力件数を減らしていきたいというふうにも考えておりますし、その審査につきましても、これまでどおり厳正に対応していきたいというふうに考えてございます。
○北原委員 ぜひ、区民の皆さんに説明責任が果たせる、そういう立場でやっていただきたいと思います。
それでは、契約制度の見直しについてお伺いします。
現在、中野区では、契約制度の見直しを検討しているようですが、主な見直し点の視点は何かお尋ねいたします。
○篠原経営室特命担当課長 現在も契約制度の見直しを行っていますが、その主な視点という御質問でございます。私どもでは、現在、総合評価制度や企画提案型設計施工一括契約の創設、それから一般競争入札の対象金額の見直しや電子入札の導入、そのほか入札監視機能の強化、こういったことを視点に今検討しているところでございます。
○北原委員 なかなかわかりにいく専門的な話だと思いますけれども、この総合評価方式というのはどのような入札方法か、簡単に御説明をお願いいたします。
○篠原経営室特命担当課長 総合評価方式でございますが、これは平成17年に施行されました公共工事の品質確保の促進に関する法律、いわゆる品確法と呼ばれる法律でございますが、これによりまして、これまで落札価格を重視した契約から価格以外の多様な評価要素を考慮いたしまして工事の品質が最も優れた契約、これを行うための方式でございます。今、自治体の方に国の方から導入が求められておるというようなものでございます。
この評価方式の利点でございますが、まず一つといたしまして、価格と品質が優れた調達が行われることによりしまて、優良な社会資本の整備ができること。それから、二つ目に、ダンピング防止、それから不適格な業者が排除できること。それから、3点目に、業者の技術向上の意識が高まりまして、結果、業者の育成につながるといったことが挙げられてございます。現在、総合評価方式の評価項目の設定、それから落札基準の策定、こういった基準の策定のほか、学識経験者からの意見を聴取いたします第三者委員会、これを設置することになっておりますので、この設置の検討をしているところでございます。
○北原委員 なかなか大変難しい話ですぐには理解できないわけですけれども、また何かの機会に聞きたいと思いますが、説明の中に評価項目について触れられておりましたけれども、この評価項目にはどのようなものがあるのでしょうか。お尋ねします。
○篠原経営室特命担当課長 評価項目には、業者の経営状況、それから技術力、それから技術者の資質でございます。それから、これまでの施工実績や成績、そのほか高齢者や障害者の雇用状況やISOの取得などの環境に配慮した取り組み、それから災害時の協力など社会貢献など、こういった多面にわたりました評価項目を設けることを考えてございます。
○北原委員 今の項目の中に挙がっておりませんでしたが、区内事業者などの地域性とか、あるいは地域雇用という評価項目はないのでしょうか。なければ、加えるべきだと思っていますけれども、いかがでしょうか。
○篠原経営室特命担当課長 私どもでは、これまでも指名競争入札におきまして、例えば中野区内の業者を選定するに当たっては、こうした評価項目を設定いたしまして、入札参加業者の選定を試行的に昨年度から行ってきております。現在、区内業者へのこういった適用に当たりまして、その地域性とか地域雇用などの評価項目の設定の可能性も含めまして、現在検討しているところでございます。
○北原委員 検討中だということでありますけれども、災害時の協力ということを考えますと、これはどうしても地元の業者でなくてはならないところがあるわけでございます。ぜひとも、こういった視点に立っていただいて、この区内業者の地域性とか地域雇用、この辺をしっかりと項目に加えていただきたいということを強く要望しておきます。
ところで、企画提案型設計施工一括契約はどのような工事契約を指すのでしょうか。
○篠原経営室特命担当課長 今段階、まだ検討中でございますが、私どもでは、施設の新築、それから改築、それから耐震などを含みます大規模改修工事、こういったものを想定しているところでございます。
○北原委員 大規模工事をこの企画提案型設計施工一括契約にしますと、当然大手のゼネコン業者が入り込んでくる。そして、区内業者の方の参入が疎外されてしまうのではないかという懸念もありますけれども、その辺はいかがでしょうか。
○篠原経営室特命担当課長 通常であれば、1億8,000万円を超えるような大規模な工事につきましては、当然、一般競争入札という形でなってございます。
したがって、大手業者も自由に参入が保障されているわけでございます。
しかしながら、企画提案型の設計施工一括方式ということであれば、さまざまな提案を受けて事業者を定めていくということになりますので、その際、大手事業者と区内事業者のジョイントの考え方とか、また、区内業者の活用の方法、そういった提案も受けられることになりまして、結果的には区内業者の参入の機会の確保につながるかなと、私どもは考えてございます。
○北原委員 これが最後の質問になりますけれども、介護と医療の分野を除いて、中野区ではすべての分野で中野区の事業所が減少しております。こういう中で、今、地方分権の時代が進んでいくというこの時代の中では、これは中野区にとって必ずしもよいことばかりではありません。むしろ、マイナスがあると思います。ぜひとも、区民益と、それから全体のバランスを考えて、入札制度の改革に取り組んでいただきたい。このことを申し上げて、この質問を終わらせていただきます。答弁は結構です。
次に、生活保護についてお尋ねいたします。
生活保護法は、この法律の目的として、第1条に、「この法律は、日本国憲法第25条に規定する理念に基づき、国が生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とする。」と定めております。中野区は近年、経費の抑制や未収金対策の強化などにより、財政債権に取り組んでおります。しかし、年度別一般会計歳出決算額、性質別に見られるように、生活保護費は増加の一途をたどり、平成18年度では歳出に占める割合はおよそ12%にもなっております。ワーキングプアーの問題、あるいは北九州市方式、さらには高齢化時代への対応など、生活保護に関する区民の関心は高いものがあります。中野区においても、この制度の適正な運用は長期的に見て極めて重要な政策課題であります。
生活保護法第1条後段、自立支援の観点からお尋ねいたします。
初めに、生活保護世帯の最近の状況・特徴についてでありますが、皆さん、お手元の厚生資料50から54を参照していただきまして、区・都・国の動向を踏まえてお答えをお願いいたします。
○瀬田生活援護担当課長 まず、最近の生活保護の状況・特徴についてお答えいたします。
近年の人口の高齢化、あるいはまた、景気の本格回復の低迷、さらには、地域間の雇用情勢ですとか所得格差の拡大などを背景にいたしまして、1990年前後のバブルの時期を超えた以降、一貫して生活保護世帯は増加基調にございます。
国の状況、それから、東京都の状況、そして、当区の状況の順に簡単に概況を御説明させていただきます。
まず、全国ベースでございますが、先日の新聞報道の最新情報によりますと、2006年度、昨年度の全国での生活保護世帯は100万世帯を超える状況にございます。月平均でございますが、107万5,800世帯、対前年比で3万4,300世帯増となってございます。被保護者の人数でございますが、これが約150万人。この数字は、平成5年(1993年)の58万6,000世帯を底にいたしまして、それ以降一貫して増加基調にございます。現在、過去最多を更新している状況でございます。
次に、東京都の状況でございますが、東京都のことしの6月統計によりますと、6月現在、都内全体での保護世帯数は15万343世帯となってございます。被保護者数は19万9,000余、約20万人、保護率が15.6‰、1,000人当たり15.6人という計算の保護率になってございます。
それから、当区の状況でございます。資料にもお示ししてございますが、今年度の8月までの月平均ということで出してございます。8月末現在、中野区の生活保護世帯数は4,390世帯、被保護者数は5,453人でございます。保護率は17.6‰。先ほどの数字と照らし合わせまして、23区平均が17.1‰という数字でございますので、23区の平均を若干上回る状況でございます。当区、東京都を含めまして増加基調ということで傾向がございます。
それから、特に最近の二、三年でございますが、生活保護費の増加基調にあるとはいえ、ここ二、三年で確実に伸び率は鈍化の傾向にございます。ちなみに、16年度から17年度にかけましては、対前年の伸び率が5.3%、17年度から18年度、昨年度にかけては4.0%という形で鈍化してございます。また、生活保護費の決算状況でございますが、18年度決算におきまして、法内保護費のトータルは109億7,000万円となってございます。このうち、法定受託事務ということで、国庫負担金が4分の3という形で約81億7,000万円ほど国庫からの助成を受けてございます。
それから、世帯累計の当区の特徴でございますが、48.7%の方が65歳以上の高齢世帯、約2人にお一人が高齢世帯ということ。それから、単身世帯が83.9%ということで8割強の方が単身世帯であるということが特徴になってございまして、東京都、あるいは、全国のこの比率に比べて、中野区はやや上回っている状況にございます。
○北原委員 資料の中で、生活保護の相談件数は平成15年度から減少しているんですね。ところが、一方、保護世帯数や保護人員、あるいは、保護率が上昇しているんですね。このことについて、この相談件数の減少の理由は何かあるのでしょうか。
○瀬田生活援護担当課長 お手元の厚生資料51にもございますように、生活保護での生活相談件数、これは、生活保護だけの相談ではなくて、生活全般にわたりまして経済的な困窮以外のさまざまなお悩みの方も御来所いただいてございますが、そういった方々を含めまして、2003年度がたしか5,166件ということでピークになってございまして、今年度は3,594件、前年比で751人減、17.3%の減となってございます。この主な要因でございますが、住所不定、ホームレスからの来所相談件数が大きく減少していることによります。ちなみに、ホームレス関連の来所相談件数が、このうち、17年度から18年度にかけまして、資料には数字が出てございませんが、約670名の減、40%の減という形になってございます。この背景には、ホームレス対策ということで、東京都と特別区23区が共同事業として展開してございます地域生活移行支援事業、あるいは、アウトリーチ、こちらの方から相談に向かうといったような形での巡回相談事業、こういったものをより積極的に進めてきてございまして、そうした対策による自立支援策を強化しているということで、その効果が相談件数の減にも結び付いていると考えられます。
○北原委員 今、高齢者の方の保護率がおよそ半分ぐらいという話がありましたけれども、一方、稼働年齢層というんですか、その辺は今後どうするか、どう対応するかということが長期的に見て大変重要な政策課題であるというふうに考えますが、現在、就労支援プログラムの取り組み状況と効果はどんなように今なっているか。さらに、就労支援員の人件費、これはどのように手だてをしているのか。さらに、先ほど申しましたように、稼働年齢層へのアプローチはどのようになっているのでしょうか。
○瀬田生活援護担当課長 今お話がございました就労支援プログラムにつきましては個別支援プログラムの一つでございまして、ちょっと、この背景について若干触れるとともに、取り組み状況をお答えさせていただきます。
このプログラムにつきましては、これまでの生活保護のさまざまな対応の中で、課題となっている大きく三つの対応が必要になってきていると。1点目につきましては、被保護者の方が抱えるさまざまな問題が出てきてございまして、そういった問題に的確に対応し、解決に結び付けていくといったような多様な対応。2番目には、生活保護に一たん入りますとなかなか抜け出せない方というか、長期にわたる期間保護を受けられる方もおりますが、そういった方を早い段階で防ぐとともに、被保護者の自立を容易にする形での早期の対応。それから、3点目といたしまして、これまでケースワーカー個人の経験ですとか努力のみという形での業務の依存の部分もあったわけですが、さらに組織的な形での取り組みの強化という形でシステム的な対応と、こういったものを背景に個別支援プログラムを立ち上げてきてございます。
お尋ねの就労支援プログラムでございますが、このプログラムは、被保護者の処遇につきまして就労支援の視点から見直して、安定した日常生活の再構築、あるいは、就労への再挑戦、こういったことを目的に18年度から本格的に実施しているものでございます。18年度から就労支援員1名を新たに配置いたしまして、新宿公共職業安定所(ハローワーク新宿)との連携などに努めつつ、より効果的で一貫した就労支援、そしてまた、質の高い処遇向上に努めてきてございます。18年度につきましては、この就労支援プログラムに結び付けたケースの数ですが、79世帯、そのうち、就労による自立、生活保護廃止までつながった方が73世帯という形になってございます。それから、この就労支援員の経費でございますが、人件費として約300万円かけてございますが、この経費につきましては、国の方のセーフティーネット対策等事業補助ということで、10分の10の助成制度を活用して充ててございます。
また、稼働年齢層へのアプローチのお尋ねがございました。今申し上げたプログラムの中で、昨年の6月から8月にかけまして、所内全体で16歳から59歳までのいわゆる稼働年齢層約1,600名、全体の3割に当たります、この方々を対象に稼働能力調査を行いました。御本人の申告ですとかケースワーカーからの所見、それから、さらには、嘱託医、通所されているような病院等の主治医の御意見等も踏まえた形で、そのうち17.4%に当たる280名の方をこの稼働年齢層への自立へのアプローチの対象ということで絞り込みました。その方を対象に大きく三つのメニューに分けまして取り組みを進めたわけでございますが、一つ目が、ハローワーク連携メニュー、これが全体の280名のうちの約3割でございます。先ほど申し上げたハローワーク等を中心に、トライアル雇用ですとか公共職業訓練のあっせん、あるいは、職を探す前段の技能習得のための経費の補助も含めまして対応。それから、2番目に、就労指導の推進メニューということで、ここが一番多いのでございますが、全体の65%、181名の方をつなげてございます。ニートから脱するためのプログラムですとか、あるいは、この中での比較的高齢の方に対しての生きがい支援の対策、そういったものに取り組み、つなげてございます。それから、最後に、三つ目に、就労意欲形成メニューということで、全体の5%、20名の方、なかなか就労意欲というようなところまで結び付かない方につきましても、セミナーの開催ですとか、そういった形をとりまして全体として取り組んできているところでございます。現在、今年度も引き続きこのプログラムを中心に支援を展開中でございます。
○北原委員 大変詳しくお答えいただきましてありがとうございました。
それでは次に、自立指導、あるいは、助言による自立世帯数の把握と、それから、効果はどのようになっているでしょうか。
○瀬田生活援護担当課長 統計上、自立世帯数といった形で定義しカウントしているものは現在のところ正確なものはございませんが、今申し上げました就労支援プログラムでの支援の結果の方々を中心に、全体といたしまして約440世帯ほどの方々がこの自立世帯層ということで把握してございます。この数は、自立に結び付いて達成したという方よりも、例えば、今年度から進めています精神保健の福祉プログラムによりまして、対象世帯を精査し、そういった方々への訪問ですとか、さまざまなアプローチで日常生活の自立や社会的な生活、地域参加、こういったものを促すなど、そういった概念を含めまして、先ほどの就労支援プログラムの対象者が280世帯、それから、精神保健プログラムによる対象者が45世帯、これは今年度のプログラムでございますので、数値的には今年度の取り組みになります。その他、個々のケースワーカーがケアアプローチということでさまざまな形で自立支援を促してございます。こういった方々が45。等々を含めまして、全体の約1割に当たる方々を自立支援の対象としてとらえてございます。
○北原委員 現代社会というのはなかなか生きていくのに大変な時代になってまいりましたので、精神的なものというか、心の病ですよね。こうした人たちも結構おられると思いますけれども、特に、精神保健福祉プログラムということを行政側が考えているということは、これも現代社会にとって大変いいことだと思いますが、この取り組み状況と成果、あるいは、その経費についてもお尋ねいたします。
○瀬田生活援護担当課長 先ほどお答え申し上げましたように、このプログラムは19年4月から着手しているものでございます。このプログラムにつきましては、被保護者の中におきまして、特に精神障害の方、あるいは、精神疾患の可能性のある方々を対象にいたしまして、御本人への説明と御同意を基本にいたしまして、専門資格を持つ精神保健福祉士を被保護者の御自宅等に訪問派遣するような形をとりまして、居宅生活の安定、あるいは、社会復帰の促進、さらには、退院の促進などに対しまして相談・助言を進め、担当ケースワーカーと連携いたしまして実施して、個々に対応したきめ細かな自立支援を促す目的で進めているものでございます。このプログラムの実施に当たりましては、現在業務委託をしてございまして、精神保健福祉士の資格を持つ支援員2名を週2回、定期的にまず所に来ていただきまして、ケースワーカーとの定期的な調整会議、カンファレンス等を踏まえまして訪問に当たってございまして、現在のところ、まだちょうどこれは半年間の実績という形になりますけれども、約45世帯の方々をこのプログラムにつなげさせていただいているところでございます。具体的な支援の例としましては、訪問面接をはじめ、医療機関との連携強化、それから、服薬管理の指導、見守り、それから、社会資源の活用、地域参加の機会の発掘、こういったものを業務として取り組んでいるところでございます。
○北原委員 生活保護はまさに最後のセーフティーネットだと思います。また、この事業を担当する職員の皆さんには大変御苦労なところが多いと思います。皆さんに敬意を表するとともに、ぜひとも自立支援のために頑張っていただきたいと思います。もし何か決意がありましたら。
○瀬田生活援護担当課長 昨今、格差社会の是正をめぐる全国的な動向等もございますが、こういったものにも注視しながら、生活保護におきましては、生活に困窮する区民の最低生活保障につきまして、引き続きしっかりと担いつつ、法に基づく生活保護全般のより一層適正な実施に努力するとともに、セーフティーネット機能の役割をしっかりと堅持していきたいと思っております。
また、今回お示ししてきました各種の個別支援プログラムの展開ですとか、関係機関とのより緊密な連携、サポート体制が求められてございますので、こういった点にもしっかり対応し、サービスの質に着目した処遇の向上、それから、本人、個々の生きる意欲といったものも引き出すといった形で、メンタル面でのサポートも含めて自立支援にさらに取り組んでいくということでございます。
また、一方、扶助費においては、お話にありましたように、多額の公費による財源投入が行われている点につきましても、しっかりその重みを認識いたしまして、業務システムのさらなる活用ですとか職員の専門研修の充実、こういったものにも取り組み、より一層効率的、さらには、効果的な改善見直しにも取り組んでまいりたいと考えてございます。
○北原委員 大変ありがとうございました。
次に、西武新宿線の連続立体交差化についてお尋ねいたします。
この件につきましては、既に篠委員、そして、久保委員からもお尋ねがありましたが、改めて質問いたします。
我が自民党議員団は、松本文明自民党衆議院議員、そして、川井しげお都議会自民党政調会長とともに、西武新宿線連続立体交差化の実現に向けた取り組みを強化しております。
9月26日、都議会本会議における自民党の代表質問と建設局長の答弁を御紹介します。
自民党の都議会幹事長、吉野議員からの質問であります。「知事は、鉄道の連続立体交差事業について、第1回定例会の施政方針で、今後10年間に事業中の8路線10カ所の立体化を完了させると表明されました。都は、新規事業化に向け、踏切対策基本方針における鉄道立体化の検討対象区間となっている20区間について、道路ネットワークの形成やまちづくりへの寄与などの事業効果を調査していると聞いています。連続立体交差事業は、交通渋滞の解消に加えて、道路と鉄道双方の安全性の向上や、まちづくりにも資するものであります。都民が安心して暮らせる快適な東京を早期に実現するために、新たな区間を積極的に事業化していくべきであると考えます。そこで、今後の連続立体交差事業の新規事業化に向けた取り組みについて伺います。」
この質問に対しまして、東京都建設局長の答弁であります。「連続立体交差事業の新規事業化に向けた取り組みについてでありますが、このたび、踏切対策基本方針における鉄道立体化の検討対象区間20区間のうち、骨格幹線道路と交差し、まちづくりへの取り組みの熟度も高い、京王線の代田橋から八幡山駅間と西武新宿線の中井駅から野方駅間について、新規着工準備採択を国に要望いたしました。都は、この2区間の事業化に向けて、今年度、構造形式の検討などに着手いたします。今後とも、必要な財源の確保に努めるとともに、沿線区市、鉄道事業者など関係者間の連携を強化し、連続立体交差事業を一層推進してまいります。」こうした答弁が9月26日の都議会本会議であったわけでございます。
これを踏まえまして、何点か質問をいたします。
まず、中野区は、構造形式のうちどの形式が都市基盤の整備上、また、中野の将来に利益をもたらすのか。都に任せるだけではなくて、地元自治体としての考えを都や国に示す必要があります。改めてこの事業の要件をお尋ねいたします。
○市川北部地域まちづくり担当課長 ただいま、この事業の要件についてのことだと思いますけれども、連続立体交差事業は、駅前広場や道路整備等の沿線まちづくりを一体的に行うことであると認識しております。その意味では、沿線のまちづくりの検討を進め、構造形式の選定に反映していくことが重要と考えております。
○北原委員 今回、この2区間の事業化の検討が決定するに当たり、その選定理由に、「まちづくりへの取り組みの熟度が高い」。これは篠委員も質問されて触れておりました。こうしたことから、このまちづくり構想たたき台はいつどこにどのようなものを提出されたのか。そして、この提出されたまちづくり構想の一押しは一体何だったとお思いでしょうか。
○市川北部地域まちづくり担当課長 このまちづくり構想たたき台でございますけれども、これにつきましては、平成18年度に新井薬師前駅~沼袋駅につきましては2駅間、及び、平成18年度には、野方駅・都立家政駅・鷺ノ宮駅の3駅についてそれぞれ区民説明会を開催した後に、東京都及び西武鉄道に提出しております。また、一押しとのことでございますが、ポイントと認識しておりますけれども、これにつきましては、地域の方々や沿線まちづくり勉強会の方々のまちづくりに対する取り組みや熱意が、今回東京都が国に要望した選定理由の一つであります「まちづくりへの取り組みの熟度が高い」ということの評価につながったと考えております。
○北原委員 わかりました。
それでは、この事業の事業主体は東京都であります。今年度中に構造形式の検討などに着手するとした都の答弁は大変重いものがあります。今後さらに具体的なまちづくり計画が求められるわけでありますけれども、区はどのような手法で進めていくのでしょうか。
○市川北部地域まちづくり担当課長 区は今後、そのまちづくり構想をさらに具体的な計画として、例えば、基本計画整備計画などを地域の方々の意見を十分に反映させながら段階的に策定していく中でまちづくり計画を進めていきたいと考えております。
○北原委員 ぜひそうしたことを念頭に置いて、さらにこの事業化が進むように、区としてもしっかりその責任を果たしていただきたいと思います。
最後になりますけれども、区長が、今週の初めのころだと思いますが、庁内放送でこの西武新宿線のことについて触れられておりました。最後に区長の御決意をお伺いしたいと思います。
○田中区長 この西武新宿線の連続立体交差については、議会も挙げて取り組みをしていただいたところです。また、区民の皆さんも挙げて、期成同盟をつくるなどして取り組みをしていただきました。そういうふうな取り組みをするという中野区にとって、本当に最も重要なまちづくりの課題の一つということであります。この20区間に挙がるというだけでもなかなか大変だったものが、今度は2区間ということで確実に次には事業化されるという、そういうところに乗ってきたというふうに思っております。この連続立体交差化の事業を中野区にとって本当によりよい形で進めていくということが、まさにこの中野というまちの50年後、100年後を決する大変重要な課題だというふうに思っております。これからも、議会の皆さん、また、区民の皆さんとともに、この事業の推進に全力を挙げていきたい、こう思っているわけであります。
○北原委員 大変力強い御決意、ありがとうございました。
それでは、最後の質問に参ります。高齢者の虐待についてお伺いいたします。
昨年4月、高齢者虐待防止法が施行されました。この法律が施行されてから厚生労働省が初めて行った全国調査によりますと、高齢者に対する虐待が、昨年度、家庭内で1万2,575件、施設内でも53件あったことがわかりました。また、家庭内における虐待者は息子と夫で半数を占め、被害者の8割が女性でありました。社会の認識が高まり、被害の実態が掘り起こされれば、虐待の件数はさらに深まる可能性が高く、高齢化社会の進捗とともに深刻化するおそれもあります。市区町村の9割以上に対応窓口が設置されておりますが、まだまだ自治体の課題も多いと思います。
そこでお尋ねをいたします。高齢者虐待防止法施行後初めての調査でありますが、高齢者虐待防止法の目的、それから、自治体の役割について、説明をいただきたいと思います。
○尾﨑健康・高齢担当参事 高齢者虐待防止法、正式名称は「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」といいます。この法律の目的は、高齢者虐待の防止に関する国及び地方公共団体の責務、虐待を受けた高齢者に対する保護のための措置、家族などの養護者の負担軽減を図ること、養護者に対する支援のための措置等を定めることにより、その施策を促進し、高齢者の権利・利益の擁護に資することを目的としております。地方公共団体の責務といたしましては、高齢者虐待の防止及び虐待を受けた高齢者の保護のため、高齢者及び養護者に対して相談・指導・助言を行うこと、また、虐待の通報や届け出を受けるとともに、当該高齢者の安全確認や通報等の事実を確認するための措置を講ずること、それから、地域包括支援センター、その他関係機関や民間団体等々、連携協力体制を整備し、対応について協議すること、生命または身体に重大な危険が生じるおそれがあるときは、立入調査や一時的に保護するため施設等に入所させる等、適切な措置を行うことなどが区市町村の責務となっているところでございます。
○北原委員 それでは、この法律における虐待の行為はどのようなものがあるでしょうか。
○尾﨑健康・高齢担当参事 この法律における虐待の行為は五つ規定されております。身体に外傷またはそれが生じるおそれのある暴行を加える身体的虐待。衰弱させるような著しい減食、食事を減らすということです、または、長時間の放置など介護・世話の放棄・放任。著しい暴言または拒絶的対応をするなどの心理的虐待。わいせつな行為をするまたはわいせつな行為をさせる性的虐待。本人の同意なしに財産を不当に処分するなどの経済的虐待があります。
○北原委員 それでは、この高齢者虐待の区の窓口はどうなっているでしょうか。
○尾﨑健康・高齢担当参事 区としての高齢者虐待の窓口は地域ケア分野の権利擁護推進担当でございます。ただし、通報や届け出・相談は地域包括支援センターや保健福祉センター、そのほか、保健福祉部の障害者や生活援護の相談担当も窓口になっているところでございます。
○北原委員 昨年度における区の高齢者虐待の状況について幾つかに分けてお伺いしますけれども、件数でありますので。最初が虐待の通報あるいは届け出・相談の件数、虐待の種類の件数、虐待者の性別、虐待者との関係、それから、虐待者との同居・別居の状況がわかりましたらお知らせください。
○尾﨑健康・高齢担当参事 平成18年度の通報や相談の対象者は65人でございます。このうち、事実確認により虐待を受けたと判断したケースは51人でございます。虐待の種類別では、身体的虐待が34%、30件、心理的虐待も同じく34%、30件、介護・世話の放棄・放任が22%、19件、経済的虐待が10%の9件でございます。性的虐待はございません。なお、件数は、1人で複数の虐待を受けているケースがあるので、重複してカウントしているということで多くなっております。それから、虐待を受けた方の性別でございますが、51人中45人が女性、88%になります。虐待者との関係では、息子が40%、夫または娘がそれぞれ15%、息子の配偶者が10%などとなっております。虐待者との同居・別居別では、86%、44人が同居であるということでございました。
○北原委員 今、さまざまな数字が出てきたわけですけれども、こうしたことは比較的表に出にくい、家の中の問題ですから恥ずかしさもあって出せないというようなところで、なかなか難しい問題であろうと思っております。
ところで、通報者が全国調査ではケアマネジャーが41%を占めております。中野区ではこうしたことについてどのようになっているのか。また、こうしたこの高齢者虐待の窓口とかこの制度そのものがまだ施行されて間もないわけですけれども、中野区はどのようなPR活動をしているのでしょうか。
○尾﨑健康・高齢担当参事 虐待の通報者は、中野区の場合、介護保険のケアマネジャー等からが40%でございます。御本人からというのも17%という数字になっております。また、家族・親族からが14%、そのほか、近隣住民や知人、民生委員、区の職員、それから、警察からなどがございます。
それから、虐待防止のPRについては、区民への周知の方法や啓発事業実施などを検討しているところでございますが、この11月22日に、午後でございます、高齢者虐待防止の講演会をなかのZERO小ホールで開催いたしますので、お時間があればぜひ御参加していただきたいと思っております。
○北原委員 質問者の責任として、ぜひそれには行ってみたいなと思っているところであります。
最後になりますけれども、民生委員さんというのは高齢者のところに一番近く身近なところにいるわけですが、ひとり暮らしの調査というのはあるんですが、なかなか、複数、あるいは、親戚がちょっと離れたところにいるとか、そういうところになりますと調査が行き届いていかないという、そういう仕組みになっているわけであります。そうした中でこの問題が取り残されていってしまうんじゃないかなという、そういう懸念もあります。そうした意味で、高齢者虐待の早期発見のための見守りネットワークなど、虐待が深刻化する前に支援の手を差し伸べる仕組みが必要だと思いますが、最後に区としてのお考えをお尋ねいたします。
○尾﨑健康・高齢担当参事 高齢者の虐待は養護・介護施設などでも起きることがありますけども、一般的には家庭内の出来事であり、外部からはなかなか気付くことができない、そういった状況があります。それだからこそ、日常的な地域での見守りやさりげないつき合いが虐待防止、また、早期発見につながるというふうに考えております。区としても、本年1月、高齢者虐待に関する連絡協力体制の整備などのため、医療、福祉、警察などの関係機関と高齢者虐待対応連絡会を設置したところでございます。さらに今後、地域の団体や民生委員などと連携し、地域の支え合いネットワークを築いていけるよう取り組んでまいりたいと、そのように考えております。
○北原委員 今、こういった新しい制度がうまく機能するということが大変大事だと思います。今後、高齢化が進んでいく中で、この虐待の問題、これは被害者・加害者とも大きな悩みを抱えていくわけであります。そして、新聞を見ますと、小さなところを見れば、必ず1週間で何回かこうした中で悲惨な事件が起きていくということは、やっぱりこの時代の中で私たち一人ひとりが考えなきゃならないことであろうし、そして、行政がしっかりした仕組みをつくって、1人でも多くの人たちを救っていくということがこれから求められているのではないかと思っております。新しい制度、しっかりとした仕組みづくりをして、そして機能させていきたいと思っています。皆さん方の御健闘をぜひお祈りするとともに、私たちも頑張ってまいります。
それでは最後に、必ず先ほどの講演会の方には出席させていただきます。
以上をもちまして私のすべての質問を終わります。どうもありがとうございました。
○吉原委員長 以上をもちまして北原ともあき委員の総括質疑を終了いたします。
次に、佐藤ひろこ委員。
○佐藤委員 2006年度決算に当たり、総括質疑をさせていただきます。
中野区政の評価と課題について、まずお伺いいたします。
北原委員の続きになってしまいます。先ほど北原委員からも御紹介されました、日本経済新聞社と日経産業消費研究所が全国の自治体の行政革新度と行政サービス等を評価し、全国優良都市ランキングとして2年に1度発表しております。これが4回目、2004年の調査結果の本です。昨年、5回目の2006年の調査結果が出されました。まだ本にはなっておりません。日経グローカルという雑誌に発表されております。最も進んだ都市が一目でわかるということで、行政サービス度、子育て環境や教育・福祉施設の充実など暮らしやすさを示す項目と、それから、行政革新度、情報公開や住民参加度など政策の先進性・効率性を示す項目などに基づきランキングがされております。同じ指標で継続的に全国779市23区の自治体を比較したデータとしては、多分唯一のものではないかと思います。先ほど、北原委員の方からは月刊現代の方の調査が報告されました。
この全国ランキングに注目したのは、2003年に、新しい基本構想策定に向けてさまざまな立場の区の職員の方約80人が参加した職員プロジェクトチームがつくられました。基本構想改定に向けての提案書です。それに、参加された区の職員の方もこの場にたくさんいらっしゃると思います。その中の提案の一つに、選ばれるためのシステム構築の中で、日経新聞社の自治体ランキングで23区トップを目指すということが提案されているからです。2000年の行政比較調査のときは、中野区は行政革新度も行政サービス度も100位以内に入っておりませんでした。しかし、昨年度の調査結果では、先ほども御紹介にあったように、行政革新度では全国14位、行政サービス度では全国38位、そして、行政サービス度を図る項目の一つ、子育て環境では全国で10位へということで、急速にランキングを上げてきました。財政面でも最悪の状態にあった中野区を6年間ではい上がらせ、また、この職員の提案書にも書かれておりました「苗を育てよう」、「新しい苗を育てていこう」、その新しい苗を育てていく努力が評価された結果だと思います。行政革新度で連続トップは三鷹市、2位は板橋区、3位は杉並区、中野区は東京都下では杉並区に次いで第4位となっております。行政サービス度でのトップは千代田区、2位が三鷹市、中野区は都下で20番目、23区では13番目で、サービスの点ではまだ努力が必要ですが、行政革新度と子育て環境では23区トップ、あるいは全国トップにも届くところまで駆け上がってきたのではないでしょうか。ランキング評価結果への感想はいかがでしょうか。さらに上位を目指すためにも、上位にランキングされた自治体と比べ中野区の不十分な点がどこにあるのか、検討して改善していくことが必要だと考えます。いかがでしょうか。お伺いいたします。
○田中評価・改善推進担当課長 ランキングにつきましては、これまでの取り組みが評価されたものと受けとめてございます。ただ、アウトプット中心の調査でございますので、アウトカムとしての成果も求めていかなければいけないと、このように考えてございます。
それから、上位自治体との差についてでございますが、調査の質問事項から内容を分析いたしますと、例えば、まちづくり関係条例の有無、それから、証明書のコンビニへの事務委託、それから、調査時点でのISO14001の取得の有無、こういったようなことなどにより差がついたと考えてございます。ただ、一方、中野区は、自治基本条例の制定など評価されている部分もあると考えてございますので、そういった意味ではそれほど差があるとは考えてございません。ただし、今後、他の先進自治体の事例を学びながら、中野区に必要とされる施策をさらに推進していきたいと、このように考えてございます。
○佐藤委員 行政革新度は、市民参加度、利便度、効率化・活性化度、透明度の四つの項目で総合的に評価されています。市民参加度は5年前は219位、そして昨年は8位、利便度は3年前は146位、昨年は35位、効率化・活性化度は5年前は406位、そして昨年は41位へ、それぞれ大きくアップいたしました。しかし、透明度だけは5年前20位にアップしていたものの、3年前も昨年も100位に届かない状態で下がっております。市民参加度はもっとも順位の高い項目ですが、しかし、その項目に当たる中野区の行政評価結果は、区民の意見、要望などが区政に反映されていると思う区民の割合は悪化し、昨年85.3%が区政に意見が反映すると思わないという結果になっております。大いに問題があるということで、行政評価もよくありません。
自治基本条例やNPO支援条例、パブリックコメント制度など、参加の仕組みは中野区ではつくられてきても、区民に参加している手ごたえが感じられていないのではないでしょうか。参加とは何か、あるいは参加の意味や指標など、要因を分析する必要があると考えます。
先ほど、北原委員の御質問を聞いていて、「片肺飛行である」という表現、本当にもっともそうなんだなと思いました。片方で制度や仕組みはいっぱいつくって一生懸命エンジンが回っている。しかし、そのエンジンが回っている一方の受け手である区民の方にそのエンジンが届いていないという状態になっているのではないかと私も質問を聞きながら思いました。要因を分析する必要があると考えますが、いかがでしょうか。
○小田区民自治推進担当課長 区民が区政に参加する仕組みについては整っていると評価されておりますけれども、その仕組みが区民にとって十分に活用されている状況ではないという内容であるというふうに受けとめております。今後、より多くの区民の方々が自分たちの意見、要望が区政に反映されていると実感できるような取り組みについて検討していきたいというふうに思っております。
○佐藤委員 ぜひ区民に制度が届くような形を考えられるということと、あと、参加というのが要望や意見を言うだけが参加ではないということで、また別途の参加の仕組みの指標も検討される必要があると思います。
透明度は6年前、中野区は唯一上位にランキングされていた項目でした。しかし、昨年は上位100位にも入っていない状態になっております。透明度の指標になっている項目は、情報公開制度の知る権利の明記、行政評価結果の公開、市長交際費の使途の公開、指定管理者の選定プロセスや結果の公開など、中野区ではすべて実施していると思われるのに、なぜ低くなっているのか。やっていることが伝わっていない、あるいは政策が見えるようになっていないのではないかと思います。その意味では透明度が足りないとも言えます。どう改善されていくのか、お考えをお伺いいたします。
○田中評価・改善推進担当課長 調査項目となったものには、実際にはきちんとやっているものが多く、制度を整備することよってさらに透明度を高めることができると考えてございます。また、こうしたきちんと行っていることに対しまして適正な評価を受けられるように外部への積極的なアピールにも取り組んでいきたいと考えてございます。
○佐藤委員 これが全国一律の評価ですので、つまりその制度がつくられているかつくられていないかが評価基準になっているわけです。自治基本条例ができているかできていないか、いわゆる外側から見えることが評価基準になっております。それが区民のところにどこまで届いているのか、あるいは住民の満足度ではどうであったかということはこの評価のところには反映されておりません。したがって、中野区の行政評価では区民満足度がどうであったかということも行政評価の中の項目、指標の中に入っているわけです。その意味で区民のところにどう届いているのかということが中野区の行政評価では確かめていくことができるので、ぜひそこのところを頑張っていただきたいと思いますし、
例えば区民に対していろんな質問が来ます。御要望も来ます。それに行政評価の指標の中では1週間以内に答えられた検討というのが指標に入っております。しかし、1週間以内に答えることができる期限を定めた規約が、先ほど申し上げました日経新聞の指標の中にはそれが見えるように規約化されているかどうかというのが、例えば一つ問われているわけです。だけど、それが別にどこかの規則に入っているわけでもない。ただ行政評価の指標として入っているわけです。区民に1週間以内に実は答えを返すことになっているんですよということが多くの人にわかるようにやっぱり伝えていく仕組みづくりが必要ではないかと思いますので、よろしくお願いいたします。
PDCAサイクルによる区民満足度の高いサービスを持続的に提供するのは経営改革分野の目標です。行政革新度を高めてきた原動力は、地道にPDCAサイクルを回してきたからだと思います。計画、実行、評価、改善のサイクルをしっかり進め、区民にとってより価値のあるサービス、より価値のあるサービスをつくっていくことがPDCAサイクルの目標だと思います。
昨年、副区長を3人とする条例が成立し、部長職も兼任し、かつ政策に対する責任をより多く背負う政治的任用職としての特別職が新たに設置されました。3人目の副区長が任命されたところです。PDCA体制をさらに強化するための3人の副区長の体制だということが説明されておりますが、その役割がよく伝えられておりません。3人の副区長の役割について説明をしてください。
○川崎経営担当課長 本年4月に新たなトップマネジメント体制といたしまして経営本部を設けました。この経営本部には政策室ほか3室を置きまして、PDCAサイクルのうち、計画を政策室、実行を経営室、評価、改善を管理会計室が担っております。この3室は事業部全体に関与をしていくわけですが、3人の副区長がそれぞれの室を直接担任することとしております。具体的には、政策室をに西岡副区長、経営室を石神副区長、管理会計室を沼口副区長が担任することとしています。このように、特別職である副区長が3室を担任することによりまして、事業部に対するより強いリーダーシップを発揮し、区政全体のPDCAサイクルの推進をより確かなものにしていく、そういったことをねらいとしているところでございます。
あわせて、3人の副区長は、区長の指示によりまして複数の部を横断する重要な政策課題を担当し、その責任と権限によりまして事業部を指揮しながら課題解決に取り組むこととしております。具体的には、この4月から取り組んできたものといたしましては、中野駅の周辺のまちづくりでありますとか、国家公務員宿舎の跡地活用、区有施設の耐震補強計画、さらには総合公共サービスセンターの整備構想など、こういった具体的な重要課題に取り組んできているところでございます。
○佐藤委員 よく区長が言われております区民の価値に基づく仕事をつくっていくことだということです。PDCAサイクルの強化というものが区民の価値に基づく仕事をつくっていくということにぜひ結びついていくようによろしくお願いいたします。
職員プロジェクトの基本構想改定に向けた提案書の中に、その当時の職員の方々の意気込みや熱意が散りばめられております。例えば提案のまとめに当たってというところで、私たち職員も従来の行政の役割や行政運営のあり方をベースに物事を考えるのではなくて、新たな時代の要請に見合った仕組みをつくり出すことが求められている。前例踏襲から前人未到へ確かな一歩を踏み出さなければならないということが書いてあります。区民の価値に基づく仕事を前例にとらわれずにつくっていくことは、言うはやすく行うはかたし、まだまだ区民の立場に立てず、役所の都合で物事を進めてしまったり、新しいことに踏み出せなかったりすることがなるのではないのでしょうか。中野区の課題の一つだと思います。この課題に対しての区長の御見解をお伺いいたします。
○田中区長 先ほど話題に出ておりました雑誌等が主催をするランキングなどを見ましても、そのランキングを上げるためにその取り組みをしたのではなくて、取り組みをした結果ランキングが上がるという形になりました。ランキングに上がっているから区民にとっていいサービスが提供されているのではなくて、その形を区の組織が、職員がしっかりと生かす活動をできるから区民にとっていい結果になっていくということだと認識をしております。形をつくることも大切でありますし、その形をしっかり動かしていく、それは、職員が本当に区民起点の価値観で、区民起点の物の見方で、本当に区民のために区は何をやっていくのか。自分は区の代表、区の職員として何をやっていきたいのかというふうに職員が区民起点で情熱を持って仕事に取り組んでいくということが大事なんだというふうに思っております。
○佐藤委員 ぜひ区民の価値に基づくそういった成果をしっかりと生み出していただくように、そこに価値を置くということでの御決意を聞かせていただきました。よろしくお願いいたします。
次に、高齢者等への住宅施策についてお伺いいたします。
高齢化社会に伴い、先ほどの質問にもありましたように、扶助費が大変ふえてきております。福祉分野だけに頼ることなく、歳をとっても地域で暮らすことができる政策を全事業部で進めていくことが必要だと考えます。その観点から高齢者等への住宅施策の充実と雇用支援についてお伺いいたします。
まず、高齢者等への住宅施策についてです。
先日、区営福祉住宅の入居者募集が行われました。昨年度の高齢者用の福祉住宅への応募者は181人で、入居できた割合は7.7%、障害者への応募者は17人で、入居できた割合は11.8%と、応募者はふえていますが、毎年入居率は低く、多くの人が入居できない状態が続いております。今後の福祉住宅の整備についてはどのように考えられているのか、お伺いいたします。
○登都市計画担当課長 確かに、応募者が非常に多くて、その割には入れる方が少ないという状況は続いております。しかしながら、区がこれらの住宅をすべて直接整備していくということについては、整備費用や後年度負担の問題を考えますと、あまり現実的ではないというふうに思います。今後、民間活力を活用した形でそうした福祉的な住宅を誘導していくという方向を考えております。
○佐藤委員 民間活用で住宅をふやしていくということです。その方法でぜひふやしていっていただきたいと思いますが、10か年計画の目標では高齢者向け住宅の誘導は1棟50戸となっています。これは本町四丁目の区有地の民間活用で建設する高齢者向け有料賃貸住宅のことだと思いますが、この本町は高齢者用は20戸の予定ではないでしょうか。あと30戸はどこにつくるのでしょうか。あるいは1棟ではニーズに追いつけないと思います。さらにふやす考えはあるのでしょうか。今後の予定についてお伺いいたします。
○登都市計画担当課長 本町四丁目に予定しております高齢者向け住宅につきましては20戸を予定しております。高齢者向けとしては20戸。ファミリー向けとしては30戸程度ということでございます。50戸と書いてありますけれども、それは高齢者等の住宅という意味でございます。また、それ以外でございますけども、新井四丁目、都営住宅から移管となった区営住宅がございます。その土地につきましても同様の民間活力を活用した賃貸住宅を整備するという考えでございます。
○佐藤委員 10カ年で1棟ということでは、これからの高齢者のふえる数を見ますと、なかなか追いついていけないのではないかと思います。高齢者向け民間住宅を整備する方法をさらに考えていく必要があると思います。高齢者円滑入居賃貸住宅の登録戸数が昨年度は200戸になったということですが、協力店舗の数の割には登録戸数はまだ少なくて、実際空きはほとんどありません。10か年計画の目標は500戸ですが、どのようなやり方で目標を達成していくのか、お伺いいたします。
○登都市計画担当課長 高齢者の居住安定支援事業でございますけども、住みかえ支援の協力店につきましては109店の不動産屋が登録しているという状況でございます。引き続き、それらをふやすと同時に、債務保証サービス等の活用を推進しまして円滑入居の登録戸数をふやしていきたいというふうに考えております。
○佐藤委員 ありがとうございます。幾つか質問を続けようと思っておりましたけれども、時間がないのであとは割愛させていただきます。ぜひさまざまな手法で高齢者の人が地域で住んでいける住宅の確保に御努力をいただきたいと思います。
最後に就労支援についてお伺いいたします。
先ほど福祉の分野、生活援護分野からのお話がありました。就労支援というふうにタイトルを書きましたけれども、私は受入側の企業支援、雇用支援についてお伺いいたします。
先ほどもお話にありましたように、総合評価入札制度の本格導入に向けて、昨年度は高齢者、障害者雇用や環境配慮など、評価項目に入れた選定を行ったということです。障害者雇用について条件を満たせる事業者の状況はどうであったのか、実施状況についてお伺いいたします。
○篠原経営室特命担当課長 昨年度、試行的に指名競争入札の区外業者選定の際に高齢者、障害者の雇用状況について参考にして行ってまいりました。高齢者につきましては、半数近くの事業者においては雇用率を達成してございます。しかし、残念ながら、障害者につきましては、2割程度の業者でしか採用がされていないというような状況がございました。こういったような状況でございます。
○佐藤委員 いわゆる社会的貢献度、入札のところでも問うていくためには、障害者雇用についての2割程度ということで、条件を満たせる事業者をふやすための努力も必要だと思います。
雇用就労政策を先進的に進めている大阪府豊中市を視察いたしました。就労困難者――障害者だけではなくて母子家庭の母あるいは中高年、若年層の就労困難者への支援策を中心に、地域を切り口にした雇用就労施策を行っています。市民生活部が所管し、就労困難者からの相談、カウンセリングなどを行う地域就労支援事業と、昨年末からは「豊中しごと相談ひろば」という無料職業紹介事業を開始しています。市内企業の求人情報の収集を通して、求人開拓、各種助成制度の説明などを行い、市内の中小企業の人材確保や地域就労支援のマッチングを行っています。福祉からのアプローチだけではなく、企業支援を行う立場からのアプローチは雇用の発掘につながりやすいというメリットがあるということです。
9月は障害者雇用月間でしたが、産業振興分野で何か取り組みはされたでしょうか。中野区においても産業振興分野で事業主へ障害者など、就労困難者の雇用に関する情報の提供など、働きかけをしていくことが必要ではないかと思いますが、いかがお考えでしょうか。
○鈴木産業振興担当参事 9月の雇用強調月間のときに、私ども産業振興として、とりたてて事業主への啓発活動は行ってございません。
それから、9月20日に求人就労支援サイトというものを開設しましたので、そういった中で事業主さんへの情報提供としてこういった障害者雇用促進にかかわる啓発というものをやっていきたいというふうに考えてございます。
○佐藤委員 来年度の障害者雇用月間では何か取り組みをしていっていただきたいと思いますけれども、今までの質問の中でも若年者への就労対策というのが産業振興分野に求められておりました。今、福祉の分野でも、先ほど御紹介にあったように、生活援護にかかわる分野あるいは母子家庭にかかわる分野でさまざまな就労支援策をやっております。企業側に働きかける窓口として総合的に企業側への働きかけの窓口になっていくということで、これからの産業振興分野での仕事をもう一度組み立てていくということを考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○鈴木産業振興担当参事 さまざま区内事業者が社会的貢献という視点がさまざまに取り組む必要性があるというふうな時代になってきていると思います。障害者の雇用に限らず、環境あるいはライフワークバランス、そういった視点からも、私ども産業振興が事業主さんに対して啓発できることについては積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○佐藤委員 よろしくお願いいたします。
中野区政策研究機構の研究テーマの一つに、障害者の雇用促進策を取り上げています。大切なテーマだと思います。このテーマに取り組もうとした問題意識と目標についてお伺いいたします。
○小田区民自治推進担当課長 区はこれまで障害者の就労を促進するためにさまざまな施策を推進してまいりましたが、生活を支えるに足る収入を得ている障害者の方が少ないというのが実情でございます。このような状況におきまして、障害者の自立を進めるために身近な地域の中で企業等による一般雇用を促進させ、就労の場をつくることは区として重要な課題であるというふうに認識しております。今年度、中野区政策研究機構は、障害者の地域における一般雇用を促進させるために、障害者、事業者双方に動機づけを持ったメリットのある政策を提示することを目的として研究に取り組んでいるところでございます。
○佐藤委員 先ほど契約のところでのお話もありましたように、これからそういった社会的な貢献度をどんなふうに事業者が取り入れていくのか、取り入れていくときに一つ、障害者雇用という視点は、今、国の法律も挙げて求められているところであると思います。しかし、なかなか現実的にはハンデがある、同じ仕事に同じ形でつくとしてもどうしてもハンデがある、そこのところをどんな形で埋めていくのか、そこのところをどうしていくのかについては、本当にそれを解決する方策がまだなかなか見えていない状態だと思います。そういう意味で言うと、新しいこれからの自治体政策をつくっていく研究分野だと思っております。いつまでにその研究結果が出されるのか、またその研究結果はぜひ中野区の政策にちゃんと使えるものにしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○小田区民自治推進担当課長 障害者の雇用促進に関してのテーマは、今年度、19年度のテーマというふうに考えてございます。来年3月までに政策の方向性が示せるようなものを出したいというふうに考えております。
○佐藤委員 ぜひ自治体に使える政策を生み出していくことを期待しております。
以上で質問のすべてを終わらせていただきます。大変駆け足でありましたけれども、これからの行政にとって、本当に区民に対してしっかりと届くそういった役割が必要であるということと、それから、ただ福祉を福祉分野の方にお任せにはしない、すべての事業部が一斉に福祉の分野のさまざまな自立支援策に共同で取り組んでいっていただきたいと思います。
どうも長い間ありがとうございました。
○吉原委員長 以上で佐藤ひろこ委員の総括質疑を終了いたします。
次に、むとう有子委員。
○むとう委員 ここ数年来、予算、決算を見ていますと、セーフティーネットをどのように構築すべきかという視点が欠如しているように思えてなりません。そこで、区民の方から寄せられました御意見をもとに質疑いたします。
1番目、ひとり親家庭の保育料算定の見直しについてお尋ねいたします。
厚生労働省は保育料滞納調査結果を9月14日に再発表しました。それによれば、2006年度の滞納額は83億7,000万円で、保育料全体に対する割合は1.7%、滞納者は8万5,120人で保護者全体での割合は4.3%、滞納理由は保護者の責任感、規範意識の問題が65.9%、保護者の収入減少が19.4%だったそうです。どこにでも不心得者はおります。それも問題ですが、ここでは収入減少のために払えない保護者を取り上げたいと思います。
先日、私の娘の友達から連絡がありました。彼女の話によれば、離婚をして2歳の娘を引き取り、アパートを借りるお金がないので、実家に安く住まわせてもらい、区立保育園に子どもを預け、とりあえずアルバイトをしながら自立への道を探っているということでした。しかし、ここで大きな問題に直面しました。それは保育料です。彼女は前年度所得がないため、同居させてもらっている祖父母の課税額で保育料が算定され、とても彼女の収入では払えない額になってしまいました。
ちなみに、離婚が成立する前の別居期間中は夫の収入で保育料が算定され、月額1万7,000円だったのもが、離婚後、月額4万2,000円に値上がりしました。彼女は祖父母に光熱水費程度の金額で間借りを許してもらっている上に、保育料まで祖父母に負担を求めることはできません。厚生資料79にあるように、ひとり親世帯241件中、26件が祖父母の課税額で算定されています。そのうち25件が母子家庭です。
改めて確認いたしますが、中野区ではひとり親家庭で父母に課税がない場合、扶養家族にならずに別世帯であっても同居すると同一世帯とみなし、祖父母のいずれかの課税額で保育料を算定するということでよろしいでしょうか。簡潔な答弁を求めます。
○藤井保育園・幼稚園担当課長 中野区では、父母に税が課税されていない場合には、祖父母の所得税額等で保育料を算定しております。
○むとう委員 区報の9月20日号の12ページに「ひとり親家庭のみなさんを応援します」と書かれていますが、これが応援することなんでしょうか。逆に、これでは自立を阻害することになり、子育て支援とは言えません。だれも離婚しようと思って結婚する人はいません。不幸にして離婚となり、それでも我が子を育て上げようと決意し、自立に向けて努力している若いお母さんを支援しなくてよいのでしょうか。そこで、近隣区に電話取材をしてみました。このような事例では、杉並区、渋谷区、新宿区、練馬区では保育料は無料でした。4万2,000円と無料とでは天と地の差です。このように、同居しても祖父母の扶養になっていない場合は、保育料算定の際に祖父母を巻き込まない区があることを御存じでしたか。
○藤井保育園・幼稚園担当課長 保育料につきましては、児童福祉法で児童の保護者またはその扶養義務者から保育料を徴収するということになっていまして、中野区の場合、扶養義務者といっても一緒に住んでおられないような生計を一にしていない祖父母から徴収するということはいたしておりません。あくまでも、お子さんと一緒に住んでいらして生計を一にしているというふうに認められる場合、今、事例を挙げていただいたものも、お母さんはお金を払って別世帯だというふうに考えていらっしゃるんだとは思いますけれども、同一の住居で実質的に祖父母の方に扶養されている状態というふうに考えられますので、祖父母の方の扶養の一環として、保育料についても世帯全体で負担していただくということが必要かと思っています。
○むとう委員 私が聞いたのは、無料のところがあると、中野と同じような事例でも無料のところがあるということをあなたは知っていますかと聞いたんです。きちんとした答弁を求めます。知っていなかったんですか。
○藤井保育園・幼稚園担当課長 先ほど言いました保育料の基本的な算定の仕方については児童福祉法で決まっていまして、基本的には同じ考え方でしている。ただ、先ほどの生計を一にしているということについて、区によって細かな部分では解釈、運用に違いがあるということだと思います。
○むとう委員 知っていなかったのかしら。そのことの御答弁がないんですけれども。私は中野区の事例をもとに、これは本当に近隣区に電話したんですけれども、1件について15分ぐらい担当者と事例も具体的に挙げて説明をしたんですよ。結局、同居をしても、若いお母さんをこれから応援していくという意味で、分離世帯ではなくて同じところに同居をしていても――二世帯住宅とかじゃないですよ、台所やおふろやトイレは共有です。それでもやはり扶養家族になっていない。もしくは若いお母さんが頑張って働いているというような実態をもとに、これからの自立を目指して無料にしているんですよ。これは、多分中野区は原理原則だと思いますけれども、こういうことはよその区の状況を踏まえてやっぱりきちんと改善をしていくべきではないでしょうか。ひとり親家庭になって間もない親子の自立を支援するという意味において、中野区のような原理原則を押し通すのではなくて、杉並区、渋谷区、新宿区、練馬区のように、同居していても扶養家族でないことや自立に向けて仕事をしていることなどの事情も踏まえた上で保育料の算定となるよう、私はあきらめないで見直しを求めます。簡単に答弁してください。
○藤井保育園・幼稚園担当課長 他区と個々の事例について協議をするというふうなことはしておりませんので、言われた事例について他区が対象としない扱いにするかどうかについては確認はしておりません。ですが、保育料の算定につきまして、基本的な考え方につきましては児童福祉法の本則にのっとった考え方でどの区も処理をしているというふうに確認はしております。その運用の細かな部分で違いがあるということはあろうかと思っています。現在の中野区の運用について特段問題があるというふうには考えておりません。
○むとう委員 問題があるというのではなくて、やはり1人で子育てをしている母子家庭を応援するという視点が中野区にはないということですよ。セーフティーネットという考え方がないということですよ。他区にできていることがどうしてできないのでしょうか。これでは中野区で1人で子育てをするにはお金がかかり過ぎるので、隣の杉並区や練馬区に引っ越そうかなという話になってしまいます。「ひとり親家庭のみなさんを応援します」という姿勢が見えません。
再考を求めてこの項の質問を終わります。ありがとうございました。
続きまして、産業振興についてお尋ねいたします。
産業振興分野は私の記憶する限り、外部評価Cが続いているかと思います。区内産業を活性化させるには事業所の主体性にゆだねる部分が多くあり、なかなか成果を出していくのは難しい分野かと御同情いたします。しかし、2006年2月の予算特別委員会で、区民生活部長は、区民生活費の説明の中で2006年度は特に区外産業の活性化を1番目に挙げ、(仮称)産業振興ビジョンの策定について力説しておられたことを覚えていますので、お尋ねいたします。
主要施策の成果別冊100ページの自己評価のところに産業環境基礎調査を踏まえた政策立案、(仮称)産業振興ビジョンは産業振興プログラムとして調整中というふうに書いてあります。これでは調整中と書いてありますので、ビジョンは策定されていないというふうに読めるわけですが、隣の101ページ、主な取り組みの実績として、産業振興ビジョンが策定され、達成度100%というふうに書かれています。記述に矛盾はありませんか。
○鈴木産業振興担当参事 101ページの産業振興ビジョンの策定100%、これについては記述の誤りでございます。申しわけございません。
○むとう委員 こういうものは一体何人の方が目を通してつくられているのかなというふうにちょっと思うんですけれども、何人でこれをつくっているんですか。これに出ちゃうまでにミスが気づかれなかったというのはどういうことなのかしら。
○鈴木産業振興担当参事 産業振興ビジョンの策定に先立ちます調査が100%終わったということで、私ども勘違いしてこういう記述になってしまったということでございます。担当者、それから執行責任者、私も含めて関与していることでございます。
○むとう委員 何か素直に認められちゃうと次の質問がなくなっちゃうんですけれども、本来ビジョンを策定するという目的があって、そのための手段として必要な調査をしたはずですが、いつの間にか、説明もなくビジョンの策定という目標をやめてしまって、目標達成のための手段であったはずの調査を民間へ委託して行っていただいたというだけなんですね。それなのに、はばからずと言うと、素直に認められちゃったから言いにくいんですけれども、実績達成度100%と自己評価してしまう姿勢というのはちょっと疑問を感じておりますので、以後注意をしてください。
当時、私は区民委員会に所属していましたが、2007年1月19日の委員会資料、産業振興ビジョン策定の進捗状況についてによれば、産業環境基礎調査が8割方終わっており、産業振興ビジョンの構成案として、第1章何々、第2章何々というぐあいに、章立てまででき上がって示されておりました。産業振興担当参事が産業振興ビジョンを2月中に冊子としてまとめたいという説明があったと思います。1月の委員会で2月中につくるというふうに言っていたわけですから、本当に1カ月前のことなんですけれども、そのときそういう説明だったのに、その段階で当然見通しが立っていたと思うんですけれども、どうして策定に至らなかったのか、お答えください。
○鈴木産業振興担当参事 大筋についての構成案というところまでは行っておりましたけれども、その後、庁内で検討した結果、まだまだ不十分な点が多いというふうなことで、策定についてはもう少し時間を要するという結論に至ったものでございます。
○むとう委員 今回、産業振興ビジョンは途中でやめてしまって、説明を読みますと、産業振興プログラムを策定するというふうに書いてありますけれども、ビジョンとプログラムの違いは何なのか、そして今年度、このプログラムづくりに、この調査は約1,000万円ですよね、これがどのように生かされているのか、進捗状況を簡単に御説明ください。
○鈴木産業振興担当参事 (仮称)ビジョンというふうなことで予算要求をさせていただいてきております。ビジョンといいますと、非常に将来をにらみながら大きな構想というふうなイメージで受けとめられるというふうに考えておりますが、私ども、そもそももくろんでおりましたのは、基本構想、それから10か年計画に示されましたさまざま産業振興がかかわる戦略、それを産業振興から見た施策を体系化するということをこのビジョンのもくろみとしてございましたので、そういう意味では、具体的な施策の進捗というか、取り組む方向、取り組むメニュー、そういったものをお示しするプログラムとした方がより適切になるのではないかというふうに考えを修正したものでございます。
○むとう委員 調査費に1,000万円なわけですよ。ですから、ビジョンをつくるためにどういうことが必要かということは、当然のことながら、考えて考えて予算化されたと思うわけですよね。ところが、本当に8割方、9割方できた状況で、ビジョンじゃなくてプログラムなんだと、今ごろになってそんなことを言って、じゃあこんな1,000万円をかけた調査は着手する前にどうして慎重に考えなかったのというふうな素朴な疑問を持ってしまうんでけれども、どうしてなんですか。
○鈴木産業振興担当参事 10か年計画で戦略の中で示されておりますのは、新産業の創出、それから企業誘致の可能性、そういったものを探っていくというふうなことが戦略の方向としてお示ししてあるところでございます。私どもは、これをするに当たって必要な情報収集、中野がどういうふうにこれらに関して優位性を持つのかということを含めて、産業環境基礎調査ということを実施したわけでございます。それらを含めてこれからの政策づくりの中に反映していくという意味では、意義のある調査であるというふうに認識してございます。
○むとう委員 区民の皆さんの生活に直結した予算が本当に削られ、先ほどの質問のように、ひとり親家庭の苦しいところからも保育料を取っちゃうような中野区ですから、やはりこの1,000万円をむだにされては困るわけです。きちんとこの1,000万円の調査内容を、ビジョンからプログラムをつくるという、そのプログラムにしっかり生かしていただくということをお約束していただきたいんですが。
○鈴木産業振興担当参事 さまざまな有効なデータというふうに認識しておりますので、十分に活用してまいりたいというふうに考えております。
○むとう委員 ありがとうございました。1,000万円なんですよ、この調査。この調査報告書が果たして1,000万円の価値があるのか、私は甚だ疑問を持っています。本来であれば、産業振興ビジョンを策定するための産業環境基礎調査だったはずです。この分野はこれまでも民間に委託してさまざまな調査を行ってきました。しかし、多額を投入しての調査結果が産業振興に役立っていないと思います。外部評価結果どおり、直ちに抜本的に見直しをしていただきたいと思います。今回の1,000万円の調査費をむだにすることなく、今度どのように生かしていかれるのか、しっかり今後を見させていただきたいと思っています。
この分野に限ったことではありませんが、効果のない調査が目につきます。安易に民間委託で調査委託をしないよう要望して、この項の質問を終わります。
続けまして、3番目、保育園、小・中学校の食器の改善についてお尋ねいたします。
現在、保育園では21園がポリプロピレン、8園が強化磁器・陶器を使っています。文教資料28にありますが、小学校では13校がメラミン、16校が強化磁器、中学校では3校がメラミン、11校が強化磁器となっています。そこで気になるのは、ポリプロピレンとメラミンの食器がいまだに使用されていることです。ポリプロピレンもメラミンもプラスチックです。プラスチックはその製造過程でさまざまな触媒や添加剤が使われています。添加剤は1,000を超える種類があり、人体に危険なものが含まれていますが、どのような添加剤が使用されているかは企業秘密で公開されていません。つまり、プラスチック食器の不安は何が入っているかわからない点にあります。
また、溶質量の規制があるものもありますが、ないものもあります。以前、ポリプロピレンの食器から添加剤として使用されていたBHTという酸化防止剤の溶出が大きな問題になりました。BHTは発がん性物質です。そこで、ポリプロピレンより安全性が高いとして、次にプラスチックの一種、メラミン樹脂を使ったメラミン製食器が導入されました。ところが、メラミンからは原料の一つであるホルムアルデヒドが溶出することがわかりました。ホルムアルデヒドは毒性が強く、日本では毒物劇物取締法の劇物に、アメリカでは発がん性物質に指定されています。日本でもメラミン樹脂のホルムアルデヒド溶出を規制していますが、その規制はイギリスなどと比べると大変低く、甘い規制となっています。また、製造工程で1,300度もの高温で焼成される磁器や陶器、ガラスなどの伝統的な食器と異なり、実際に使用される条件と大差のない非常に低い温度で製造されたプラスチックは、本来的に化学物質が食品中に移行しやすい性質を持っていると言えます。
ひところ話題となった内分泌攪乱物質、いわゆる環境ホルモンの危険性も解決できていません。さらに、油や酸、アルコールなどに溶けやすい性質があり、日常的に使用する温度、95度以下であっても、ppbレベルで溶出する可能性が高いので、学校給食のように毎日熱風消毒をしたり、傷がつきやすい場合には溶出量がふえる結果もあり、見栄えは大変よくなっているもの、心身の成長期にある子どもたちにとって好ましくない食器であるということは言うまでもありません。
中野区でも同様の認識を持ち、強化磁器へと改善を図ろうとしていたはずです。子どもたちが毎日使う食器だからこそ、計画的に早急に安全な強化磁器へと改善を進めていくべきです。忘れません、今でもはっきり覚えています。この3月で退職された当時の担当課長が、調理業務を民間委託する際に、委託により削減され浮いたお金は学校給食全体の質の向上に使うので、食器の改善をしますと区民に約束をしていたはずです。しかし、小・中学校においては2001年から改善が進んでいません。
そこでお尋ねいたします。保育園、小・中学校を合わせて、改善が進んでいない理由と進捗状況、そして今後の計画について、簡単にお答えください。
○藤井保育園・幼稚園担当課長 保育園の取り組み状況についてお答えいたします。
保育園では、18年度に5園、強化磁器に切りかえました。今年度、19年度は3園切りかえております。来年度は2園から3園切りかえる予定で、計画的にすべての園について切りかえたいというふうに考えております。
○寺嶋学校教育担当課長 小・中学校についてお答えいたします。
小・中学校の強化磁器への切りかえにつきましては平成3年度から行われております。現在、きりかえ済みは、小学校は29校中16校、中学校が14校中11校でございます。平成20年度に統合新校であります桃花小学校で導入を予定してございます。それ以外の学校につきましては、附帯設備の整備に合わせて検討し、条件が整ったところから逐次切りかえを進めていきたいというふうに考えております。
進まない理由ということでございますが、食器の切りかえにつきましては、単に食器だけではなく、その食器を運ぶかご、それから配膳車、配膳台、さらにはその保管庫等の問題がございます。さらにはその保管庫のスペースも含めまして、給食室そのもののスペースの問題もございまして、そういったことがネックになっているというふうに思われます。
○むとう委員 そういうことはわかっておりますけれども、本当に子どもたちが毎日使う学校給食の食器ですので、今までストップしていましたが、きちんと保育園のように小・中学校も計画的に着実に進めていただきたいというふうに思います。統廃合の計画と合わせてということなので、それに合わせるとなかなか進みませんので、それとは別に切りかえていってほしいと思います。
そして、全体の切りかえが進まないのであれば、小・中学校では御飯わんしかなくて、汁わんがありません。よって、伝統的な日本食である焼き魚と御飯とみそ汁などのメニューのときは、浅皿に御飯と焼き魚を盛らざるを得ません。給食というのは単に食べさせればよいというわけではなく、食文化や食べ方、マナーを教える場でもありますので、せめて汁わんを早急にそろえるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○寺嶋学校教育担当課長 食器の種類につきましては、そのメニューによりまして適切なものをということが考えられるところです。これまでも食器の種類も順次充実してきたところでございまして、今後ともそういう充実を図っていきたいというふうに思っています。
○むとう委員 図っていきたいということで、じゃあ早急に汁わんを来年度の予算でふやすということをぜひ取り組んでいただきたいというふうに思います。ありがとうございます。
食育の必要性が声高に叫ばれている中で、乱暴に扱っても割れないプラスチック食器は、しょせん陶磁器に似せてつくられたまがいものに過ぎません。命と健康が二の次になっているような安易を食事をただし、食についての正しい知識を身につけていく教育としての学校給食にしっかりと予算をつけていただくことを要求したいと思います。来年度の予算を確保する意気込みをお答えください。
○寺嶋学校教育担当課長 しっかりした重さ、質感を持った食器でおいしくいただくということは食育の観点からも重要かと思います。そういうことも踏まえながら、予算編成に向けて十分に考えていきたいというふうに思います。
○むとう委員 ありがとうございました。考えるというのではなくて、実現に向けて取り組んでいただきたいということを再度要求します。
それでは、最後の質問です。
廃プラスチックの資源化のモデル収集の説明会についてお尋ねいたします。
先日、モデル収集の説明会に参加し、区の説明に驚きました。容器包装プラスチックを分別回収し、資源化を進めるには、プラマークをよく見て、物によってははがしたり洗ったりと、区民に理解と協力を本気で求めるべきところを、汚れているものは可燃ごみに出してくださいと、いとも簡単に説明していました。さらに、マンションの管理人をなさっていらっしゃる方が、大量に出されるペットボトルを近所のスーパーの店頭回収に持っていっていたが、そのスーパーが閉店し、困っているとの質問についても、可燃ごみに出してくださいと、いとも簡単な答えでした。区民の方はけげんな顔をしていましたよ。帰りがけ、手間かけずに可燃ごみに出してしまえばいいのねという参加者からの会話が聞こえてきました。
最初が肝心です。区の本気とやる気が見えません。なぜ協力を求めず、区民にもあきれられてしまうようないい加減な説明をするのでしょうか、お答えください。
○斎木清掃事務所長 プラスチックの容器包装につきましては、資源として回収するわけですから、当然汚れを落として出してくださいという説明をしてまいりました。そういう説明の中で、その後の質疑として、あれはたしか人の弁当のからだと思いましたけれども、汚れているものについてどうするのかということの質問に対して、それは自分で洗ってもらうということは基本ですけれども、他人の弁当箱を洗えとは言えませんので、その場合は可燃ごみで出してくださいと、こういう言い方をしたかと思います。
それから、ペットボトルにつきましては、ちょっと説明が不足したかと思いますが、いずれにしましても、私どもの基本的な考え方は、店頭回収をしていますので、店頭回収するようにお願いしていたところでございます。
○むとう委員 私もその場にいましたからこれだけ言っているんですけれども、多分この方もマンションの管理人さんだったんじゃないかなと思うわけですけれども、ごみの集積所がマンションにはありますよね。確かにお弁当箱とか汚れて出すという状態はわかるんですよね。だけど、そこで汚れているものはいいんですよ、可燃ごみでと言うべきではなくて、やはりマンションの管理人さんとしても、住民の方々にきちんと洗って資源の方に出してくださるよう、協力を求めるよう、管理人さんとしても取り組んでくださいねと言うのが本質的な答えではないですか。
汚れていたらいいんですよというのじゃ、これはだれもやりませんよ。区が本当に容リ法に基づくプラスチックを本当にリサイクルする気持ちがあるんですか。もう面倒くさいからいいよ、可燃ごみで、分担金でやってしまえという気持ちが心のどこかに潜んでいませんか。
○斎木清掃事務所長 具体的な話の中でそういうお答えをしたんですけれども、もしそういう指導の問題ということであれば、この説明会とは別の話として、私どもの指導班がそういう場所、集積所へ行って、そういう指導をしていきたいと、こういうふうに加えて説明すればよかったのかなということで、これからの説明会にはそういう反省を持って望みたいなと、こんなふうに思っています。
○むとう委員 ありがとうございました。これから全区展開していくわけですから、最初が絶対肝心ですので、今後の説明会は慎重に、手間と暇と協力を求める説明にしていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
きょうは既に10月になっていますから、私が住んでいるエリアもそうなんですけれども、新たな地域でモデル収集が始まりました。どれだけの方がプラスチックの資源化に協力してくれるのか、可燃ごみに容リプラが混入しないよう、指導の徹底を再度私は求めていきたいと思います。
4本質問させていただきましたけれども、なかなか納得できる答弁はいただけませんでした。特に私はこれからも執念深く言いますよ。ひとり親家庭の若いお母さんを応援していくという姿勢は必要ですよ。どうしてよその区でできて、よその区では無料ですよ、それが中野区ではこの事例では4万2,000円ですよ、どう思いますか。53秒あるので、区長さんどう思いますか、ちょっと一言お願いします。
○田中区長 担当課長がお答えしたとおりです。
○むとう委員 聞くだけ本当にやぼでしたね。区長に聞いても何もらちが明かないというか、やはりセーフティーネットをどうするか、若いお母さんをどう支援していくかということは、しっかり頑張って取り組んでいただかなければいけないんじゃないですか。口だけで少子化対策、少子化対策と言っていても始まりません。きちんとした子育て支援、充実をお願いして、私のすべての質問を終わります。ありがとうございました。
○吉原委員長 以上でむとう有子委員の総括質疑を終了いたします。
3時休憩をとります。
午後2時58分休憩
午後3時19分開議
○吉原委員長 委員会を再開いたします。
休憩前に引き続き、総括質疑を行います。
近藤さえ子委員、お願いします。
○近藤委員 無所属の近藤さえ子です。よろしくお願いいたします。
1番、監査についてです。
区民は納めた税金がきちんと使われているか、そのチェック体制が十分であるかがとても気になるところです。18年度財務監査結果報告と財政援助団体等監査の結果をもとに、区のチェック体制について質問させていただきます。
中野体育館の施設使用料に係る業務上の横領やかかりつけ歯科医療連帯推進事業、障害児(者)歯科医療事業に対する不適切な委託料の取り扱いについて、なぜ長年にわたる不適切な処理を監査はチェックできなかったのでしょうか。
○石﨑監査事務局長 歯科医師会に対する不適切な委託料の取り扱いについては、全体像の把握まではいきませんでしたが、平成8年度の財務監査において、委託料の額を超えて経費支出が行われ、かつ経費支出の確認が不明確であったと指摘しております。また、中野体育館の使用料横領については、その犯罪事実そのものについては、監査が書類を中心としたものをとっているということがございまして、把握は困難でございましたが、そのような事実を生み出した背景に対しては、平成15年6月11日の業務上横領事件報告書には次のように書かれております。平成11年度の監査として、文書による指摘ではないが、中野体育館の収納業務にレジスター(金銭登録機)を使用すべきだと、監査委員の命を受け、事務上の指摘や指導がなされている。これを受けて、中野体育館では、平成12年4月からレジスターを使用しているが、個人利用のみレジスターを使用して、金額が多い団体利用については、利用可能であったにもかかわらず、適用せずに現在に至っている。監査の指摘を真摯に受けとめる姿勢がなかったと言わざるを得ないというふうに事故報告書では記されているところでございます。
○近藤委員 平成8年度の財政監査の結果に関する報告で、今の歯科医療事業の委託料についての取り扱いなど、経費の取り扱いの支出範囲を明確にして、事務手続を適正に行うようにと監査は指摘しているんですよね。しかし、執行機関においても、その後も改善されずに不適切な処理が続きました。このような事務処理の改善を指摘されたのにもかかわらず、なぜ放置されたか、不適切な処理が続いたのでしょうか。また、監査報告に対して速やかな改善措置がなされていれば、委託先の歯科医師会の長年にわたった不適切な委託料の処理などはもっと早くに防げたのではないでしょうか。
○尾﨑健康・高齢担当課長 障害児(者)歯科医療事業につきましては、御指摘のとおり、平成8年度の財務監査において、委託料の額を超えて経費支出が行われ、かつ経費支出の確認が不明確であるとの指摘を受けております。その内容は、会計処理及び覚書により診療報酬を充当することは問題はないが、委託料を超過して支払った場合の処理として、契約変更が行われていない問題があり、この点を解消するため、平成9年度に契約書の内容を一部変更する措置を講じております。
しかし、この財務監査の指摘を契機として、契約内容及び業務全般を見直すことがなかったため、区と歯科医師会に事務手数料や消費税の精算などの取り決めについてそごが生じた状態や、関係書類の提出を義務付ける契約内容がないために証拠書類との突合検査が行われない状態が続き、委託料の超過支払いが生じたものでございます。
このときの改善が十分でなかったと認識しておりますが、本件は昨年、調査委員会を設置し、問題点や改善について取りまとめ、議会に報告し、本年度は契約全般について見直しを完了しているところでございます。
○近藤委員 監査委員の指定に対して各部署が検討して措置状況を監査委員に通知することになっていると聞いていますが、それを取りまとめる部署はどこなのでしょうか。また、監査の指摘に対して速やかに措置状況を提出しているのでしょうか。提出した状況を説明してください。
○田中評価・改善推進担当課長 監査での指摘事項につきまして、措置を講じた場合には、地方自治法の規定に基づきまして、その旨を監査委員に通知しております。区長部局につきましては、平成19年度からは管理会計室、評価・改善推進担当が取りまとめを行ってございます。また、監査の結果報告がすべてそろうのが当該年度末ということでございますので、指摘事項措置の通知につきましては、おおむね監査結果の翌年度に提出をすることにしてございます。現在、17年度までに指摘された事項に対する措置につきましては、時間を要したものもございますけども、すべて既に通知済みでございます。18年度に指摘を受けました事項につきましては、今後、速やかに改善措置を行い、事務手続を進めてまいりたいと考えてございます。
○近藤委員 18年度財務監査結果報告と財政援助団体等の監査の結果を見ると、手続にかかわる単純なミスもありますが、民営化による新たに開設した私立保育園に対しての補助金についてなど、公の施設でなく、区の事業でもないのに、根拠規定もなく補助をしています。この補助金についての指摘に対する検討状況はどうなっているのでしょうか。監査委員の指摘や報告に対して真摯に検討を行っているのでしょうか。
○藤井保育園・幼稚園担当課長 監査委員の指摘を真摯に受けとめまして、それまで包括的に決められていました補助対象基準の見直しを行いました。今年度から要綱を一部改正し、対象経費を明確にしたところです。また、補助金に係る取り扱いについて事務処理の要領を定めまして、対象となる私立保育園に対して補助金対象経費と補助項目を細かく示しながら説明を行い、事務改善を図りました。また、前年度事業を補助確定していたようなものがあったんですが、それについては確定の対象から除く処理を行いました。
なお、修正処理後の対象経費の合計金額については、既に補助確定額を超えていたため、確定額の修正は行っておりません。
○近藤委員 また、コミュニティバス「なかのん」に対する補助金の交付に当たって、年度を超えた事務処理を行い、対象となる計画書の提出がないまま補助金を提出したと指摘しています。このような事務処理を行ったことに対してはどのような認識を持っていますか。
○遠山土木・交通担当課長 出納整理期間に補助金の交付決定をいたしまして、支出ができるという誤った認識のもとに行われたものでございます。もとより出納整理期間は現金出納そのものの整理をする期間であるため、既に経過した年度の支出負担行為などは行うことができません。事業者の申請がおくれたなどの理由で事務処理がおくれたことが原因ではございますが、これも区には事業者の申請を促し、期限内に申請をするよう、適切な助言をする責任があったということから、弁解の余地はないものでございます。不適切な支出であるので、十分反省をいたしまして、今後、再び同様の処理を行わないよう、適切な事務処理を行ってまいります。
○近藤委員 今、たった二つの例を挙げただけなのですけれど、この財務監査結果報告、あと18年度の財政援助団体監査報告、たったこれだけのものを見ただけでも、今、区が置かれている状態がどんな状態かがわかります。皆様も帰られて見てください。目まぐるしく制度改革や変化の中で業務の委託協定などを見ても、その一つひとつの基準づくりが間に合っていないのではないでしょうか。目まぐるしく変わっていく行政の改革に対して、職員が業務をこなしきれていないような気がします。この背景には2,000人体制に向かっての人員削減があり、職員が疲弊し切っているのではないでしょうか。2,000人体制に向けてのしっかりとした条件整備、基盤整備を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。
○合川人事担当課長 2,000人体制ということで、新しい中野をつくる10か年計画の中でも区民満足度の高い小さな区役所を目指しまして、民間活用などを方針として掲げ、区民サービスの向上やサービスの多様化を図ってきてございます。事務処理の体制につきましては、区全体として、あるいはそれぞれ事業部におきましても、必要な人材、あるいは適正な事務処理、こういったものを行うべく人材を育成する戦略をそれぞれ計画してございまして、この戦略の中で適正な事務処理を行う職員の育成を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
○近藤委員 18年度の財務監査報告では、組織改正により検討改善内容が十分に引き継がれていなかった状況が見られると書かれています。その後も区の組織体制は引き続き変更されており、このような状況では、仕事の改善検討が十分に継続されずにミスが出やすい状況を生んでいるように見えます。このことに対してはどのような御配慮を考えていらっしゃいますか。
○合川人事担当課長 職員につきましては、常に制度や組織の改正に伴う事務処理の変更を理解し、またこれを的確に対応するということとともに、変化に即応したチェックの仕組みづくということが求められるというふうに考えてございます。今年度の実務研修におきましては、職員の基礎的実務能力の向上を図るとともに、具体的な事例に即しまして、事務処理の原則や考え方の理解に重点を置き、ミスを発生させる背景を検討いたしまして、各職場の業務改善に役立てるというような視点を加えまして、研修を実施してございます。
○近藤委員 主要施策の成果の別冊45ページ、財務分野の外部評価結果の記述では、財務監査は監査事務局により法令にのっとって行われているが、約1,000億円を扱うにもかかわらず、公認会計士の関与が皆無という点では、正式な会計監査がないことになり、恐らく会計ルールも土台が不十分ではないかと危惧している。財政分野のコスト増は職員2人の増員によるが、増員予算分を監査法人の費用に払い、合理的な会計ルールを作成し、適宜チェックを受けた方が職員の専門能力向上と効率のよい財務体制ができるのではないかと記されています。しかし、区では個別外部監査契約に基づく監査に関する条例が平成17年3月に成立しましたが、いまだ実例はなく、今年度当初予算にもその経費を計上していません。監査にさまざまな方法を使うことは区民の信頼を勝ち得るためにも必要と考えますが、区としてはどのような認識を持っていらっしゃいますか。
○田中評価・改善推進担当課長 個別外部監査につきましては、条例によりまして、区民や議会が監査を請求する案件のほか、区長が個別監査契約に基づく監査を求めることができる制度でございます。これまでに実際に外部監査を行った例はございませんけれども、外部監査人の高度な専門性を活用できる事例がある場合には、法で定める手続を経て実施をしていきたいと考えてございます。
なお、実施する場合には、速やかに予算措置を講じていきたいと考えてございます。
○近藤委員 たった本当にこれだけのことでたくさんのミスというか、こんなことが引き継がれていってほしくないなということが書かれています。中野区では、田中区長をはじめ、職員の皆様さまざまな改革が行われています。さまざまな計画、民間の活力の導入、区民の自治力を伸ばす試み、それらはもちろん大切でしょう。しかし、そちらを束ねる小さな政府の土台をしっかり固めて、より効率的な行政の仕組みを整えることが、今とても大事なことだと私は思っています。しかし、施設使用料の見直しなど、新しい仕組みを見ても、とてもスリムで効率的な仕組みになっているとは思えません。ぜひ監査の指摘を真摯に受けとめ、スリムで効率的な行政の仕組みづくりの検討をお願いして、この項の質問を終わります。
次に、施策の成果について、2点お聞きいたします。
小・中学校の防犯カメラと施錠システムについてです。
18年度の予算総括質疑で、私は小・中学校への人的配置がないままの防犯カメラと施錠システムの配置は、先生たちを忙しくし、子どもたちと向き合う時間を減らすのではないか、開かれた学校づくりに逆行するのではないかという質問をいたしました。先日、久保委員の質問で、課長は、順調であるとのお答えでしたが、このシステムの対応に追われて振り回されているという副校長の声、学校に入りづらくなったという地域の方の声、副校長先生が忙しそうで気の毒になるという保護者の声が私のところには届けられています。施策の成果という点からは、機械の設置が完了したことにとどまらず、現場の声に耳を傾けることも必要であると思います。困っている学校があれば、支援するために校長会や副校長会などの場を使って情報交換を行ってはどうでしょうか。現場が利用しやすい仕組みを考えてほしいと思いますが、いかがですか。
○小谷松教育経営担当課長 この施錠システムにつきましては、基本的にはなれの問題だというふうに考えております。やはりこれは学校における接客の――本当に区民の方に接する第一のところでございます。それぞれの学校がいろんな工夫を重ねながら現場の知恵を工夫を生かしてほしいと思っております。
それで、委員お話がございましたけれども、確かに年度当初はいろいろ各学校で混乱があったということは聞いてございますし、承知してございます。それは、これまで全くなかったものが新しく出現したわけですから、当然学校の方でも、また学校を訪れる保護者や区民の方にも戸惑いがあったということはわかります。また、委員お話しの中にありましたけれども、特にこういった対応につきましては、現場の実務責任者といいますか、副校長先生がいろんな意味で忙しいというようなこともありまして、年度当初は副校長会――副校長先生方は例月、自主的な会を持ってございます。そういった中で、いろんな情報交換といいますか、そういったものを行われたというふうに聞いてございます。ただ、だんだんそれもやはりなれといいますか、なれてきて、最近ではほとんどそういった集まりの場の中でも話題にも出なくなったというふうには聞いてございます。
ただ、すべての学校が初めから全部スムーズに行っているということはもちろんないと思います。私も御質問を受けて、副校長会とか、ちょっとお尋ねしてみました。今言ったような状況でございますけれども、なおいろんな現場の中で、各学校が来客対応の中でいろいろ困っていることとか、あるいは工夫を重ねてきたこと、そういったことを積極的に、もしできるようであれば情報交換してくださいという、これは教育委員会の統一的な形で指導をするというようなものではないと思います。現場のそういった中での工夫というか、その経験が生かされて対応をスムーズにしていくものだというふうに思ってございます。副校長会の方でもまた話題にして、いろいろ情報交換をやっていきたいということでございましたので、その中でまた今後の工夫が重ねられるというふうに思っております。
○近藤委員 私は、この通告をしたときから、とても教育委員会が冷たいというか、そう言ったら現場の努力だと、とにかく現場の努力だとおっしゃるんですね。私は、現場が努力して、今困っているからそういう場などを設定できませんかとお聞きして――もう、じゃあ、できないならできないし、現場の努力で絶対にやってくださいとおっしゃるなら、そうです、それでいいです。ですけれど、じゃあ、そのできない先生を雇っていらっしゃるのも教育委員会というか、管理しているのは教育委員会で、まるで自分たちには関係なく、施錠システムを全部つけたことが何%といって評価されている。それが私には、現場でおばあさんで入れなくて門の前で困っている方がいる、それをやっぱりお伝えして、とても不便になっていた。そこで、先生たちが情報交換の場を与えられないのかと、何もそんな無理なことを言っているわけではないのに、とても、それは学校学校でやってくださいという言い方が、私はこの質問通告をしたときにびっくりして、じゃあ、そういうやれる先生たちを育ててくださいと本当に思いました。そういう点について、いかがですか。
○小谷松教育経営担当課長 各学校のこともいろいろ話は伺っております。ただ、各学校でも状況が異なります。例えば校門の近くに事務室とか主事室があるというような場合の対応と、それからインターホンを通しての対応が非常に校門から離れている場所と、いろんな形でのやり方がございます。そういった中で、各学校現場に即した工夫をやっております。そういったことを副校長先生方の集まりの中で情報交換をしていらっしゃると、これまでしてきたということでございます。ただ、最近は落ち着いてきたけれどもということですが、なおまだ工夫の余地もありますでしょうから、そういった中での情報交換をさらにやってくださいということで、こちらの方からもお願いして、ぜひそうしましょうということで対応しているところでございます。
○近藤委員 ぜひお願いします。やっぱり入れなくて困っている人がいても、もうそれは現場の努力だ、それで現場がとっても困って、それが対応できない。じゃあ、それはそれでもういいんだと言われてしまったら、本当に中野区は住みよくない区になってしまうというか、本当に学校が開かれた学校なのに入れない人が出てもいいのかという、そういうことになってしまうので、本当に生活しやすい目線というか、そういうことも考えて成果ということを大事にしていくと、やっぱりこの学校に行っていてよかったと私は思う。本当に中野区の学校が今よりもっとよくなると思って、そういう目線を教育委員会には持っていただきたいと思います。
次に、青色灯防犯パトロールカーの運行について伺います。
一般質問で内川議員もおっしゃっていましたが、子どもたちは塾や習い事などで夜行動することが本当に多いです。そして、この事業の成果ということについても、子どもたちの安全を守るという施策の効果をより出すためには、昼間は子どもたちは防犯カメラと施錠された学校の中で守られています。むしろ、子どもたちが帰宅するときや帰宅後の時間から夜に向けての方が事業の効果が出ると思いますが、いかがでしょうか。
○志賀危機管理担当課長 青色灯の防犯パトロールカーの運行につきましては、平成18年の4月から運行を開始しているところでございますけれども、日曜・祝日を除く毎日、朝の9時半から夕方5時まで運行しているところでございます。青色灯の防犯パトロールカーの運行の目的といたしましては、区内の防犯パトロール、それから犯罪の抑止、そして子どもの安全・安心といったところを目的としております。また、犯罪が発生いたしました場合には、現場に急行いたしまして、地域の皆様に対して注意喚起を促すとか、あるいは風水害の体制をとっているときには管内巡視を行っていたり、注意の広報活動をしているところでございます。このように、災害対策や事件発生時におきまして、地域の実情に応じまして時間延長を行っていたり、柔軟な対応をとっているところでございますので、現在におきましては夜間のパトロールを実施する考えは持ってございません。
○近藤委員 職員の体制など、すぐには夜は無理だということもわかるんですけれど、やっぱりこれも同じことで、子どもの目線というか、施策の成果が区民によりよいものになるにはどうしたらいいかという視点、そこがやっぱり中野区の考え方でちょっと抜けている点ではないかなと私は思って、そこのところを温かく考えていける、まずそこを考えるようにすると、本当に中野区に住みたいなという人が多くなると思いますけれど、いかがですか。
○志賀危機管理担当課長 先ほど申しましたように、その時々の事件発生ですとか、あるいは不審者情報等が入った場合におきましては、緊急に青色灯の防犯パトロールカーを現場に急行させて対応をとっているところでございますし、これからも、引き続きさまざまな防犯活動に対して積極的に取り組んでいきたいと、このように考えております。
○近藤委員 それは本当にそのとおりだと思うんですけれど、学校は施錠と防犯カメラで安全にしました、それは先ほどの、そのために安全にしたんですから、やっぱりここのところを、きちっと夜は安全に守られていないところも考えていただいて、なおの検討をお願いいたします。
○志賀危機管理担当課長 先ほどの繰り返しになりますけども、これからも地域の防犯、犯罪防止のために積極的に取り組んでまいりたいと思います。
○近藤委員 ぜひ本当に区民の目線でその施策の成果が出るような方法をとっていただきたいと思います。
これで私の質問を終わります。
○吉原委員長 以上をもちまして近藤委員の総括質疑を終了いたします。
次に、つぼいえみ委員。
○つぼい委員 初めまして。国民新党のつぼいえみです。初質問ですが、頑張りますので、よろしくお願いいたします。
それでは、まず初めに、自動二輪の駐車場についてお伺いします。
お手持ちに配付されている資料の建設5、自転車駐車場別利用料と利用率一覧とを照らし合わせながら質問をさせていただきます。また、資料建設6、区の自転車駐車場の月別利用率も参考にお目通しください。
まず初めに、中野区内での自動二輪の登録台数は幾らでしょうか。
○中井税務担当課長 登録台数は、平成19年度で原動機付自転車、これが1万6,408台、軽二輪車、これが6,044台、二輪の小型自動車、こちらが4,110台、計2万6,562台でございます。
○つぼい委員 ありがとうございます。それでは、自動二輪の登録台数はどのような傾向にありますでしょうか。
○中井税務担当課長 登録台数につきましても、平成18年度まではわずかに伸びておりましたが、平成19年度には2%ほど減ってございます。登録台数の傾向といたしましては、過去16年度からの経年変化を見ますと、原動機付自転車が減ってまいりまして、軽二輪がふえる傾向にあります。
○つぼい委員 ありがとうございます。それではお伺いしますが、中野区が所有している自動二輪の駐車場の数は、中野駅北口中央自転車駐車場、中野南自転車駐車場、鷺宮南自転車駐車場、沼袋第一自転車駐車場と、4カ所お伺いしていますが、これらそれぞれ何台とめることができるでしょうか。
○遠山土木・交通担当課長 まず、中野駅北口でございますが、こちらが30台でございます。中野駅南口、中野南が50台でございます。鷺宮南が50台、それから沼袋第一が14台ということで、合わせて、委員のお話のように4カ所、合計144台でございます。
○つぼい委員 やはりこれでは自動二輪の駐車場を利用されている方は大変不便ですし、実際、駐車場がないとよく耳にします。そこで資料建設5をごらんいただきたいのですが、まず、利用率の低い自転車置き場である東中野駅自転車駐車場が利用率67%、東中野南自転車駐車場が28%、鷺宮東自転車駐車場が48%、沼袋地下自転車駐車場が50%、中野新橋駅自転車駐車場が79%、都立家政南自転車駐車場が32%、中野坂上駅自転車駐車場29%、新井薬師南自転車駐車場14%、また、この資料には記載されていませんが、野方東自転車等駐車整理区画(北)が70%、そして野方東自転車等駐車整理区画(南)が72%、そして最後に沼袋南自転車等駐車整理区画は14%と、100%に満たない箇所が約11カ所ありますが、ここに自動二輪の単車を置ける場所を確保することはできないのでしょうか。
○遠山土木・交通担当課長 まず、お答えする前に、中野区の基本的な考え方でございますが、自転車の駐車場に関しましては、私ども自転車法に基づきまして駐車場を整備してございます。バイクは四輪車と同様と考えてございますので、本来は民間の駐車場にとめるのが必要かなというふうに考えてございます。今、委員の御質問にございました利用率の低い、あるいは100に満たないというところでございますが、仮にこれをバイク置き場にという御質問ということでお答えさせていただきますと、それぞれハード面、ソフト面でいろいろ考えますと、例えば80%を超えているようなところは、これは1年分の日数で割った利用率でございますので、利用が多い平日、通勤・通学者の利用するところでは80%を超えるようなところはほぼ満杯状態であるとか、あるいは住宅街の中に位置している駐車場とか、あるいは地下ということもございまして、そういう面でも、バイク駐車場としてはなかなか厳しい状況かなというふうには認識してございます。
○つぼい委員 今お答えいただいた中で、まず、地下ではなぜとめることができないのかお答えください。
○遠山土木・交通担当課長 仮に地下にバイク駐車場を整備するといった場合、消防法に基づく、例えばスプリンクラー等の消火設備あるいは排気設備を設けなくてはございません。それから、バイク駐車を前提とした施設の構造になってございませんので、そういった施設の改善が必要かなということで、新たな経費もかかるかなというふうに考えてございます。
○つぼい委員 それでは、あまりにも利用率が低過ぎますと、今の時点でも自転車をとめていらっしゃる方も少ないですし、このままほったらかしにしておくのもおかしいと思うんですが、その点では、改善して、例えば単車をとめられるようにエレベーターの設置や、もしくはもう少しとめられるような工夫をされるとか何か、考え方はないでしょうか。
○遠山土木・交通担当課長 バイクということではなくて、自転車駐車場としての利用率が低いということは私ども非常にふだんからよく考えなければいけないというふうに思ってございまして、いろいろな創意工夫を凝らしながら改善を図ろうと思っているところでございますが、今、委員の御指摘のようなものについては、先ほど来の施設にかかる経費等も考えまして、なかなか難しいのかなと考えてございます。
○つぼい委員 それでは、別の理由で住宅街とおっしゃられていましたが、沼袋第一と沼袋南というのはさほど離れていないのですが、なぜ置けないのでしょうか、お答えください。
○遠山土木・交通担当課長 先ほど、なかなか難しいという理由の中で住宅街に位置するということでお話を申し上げましたが、これは、端的に言いますと、バイクの騒音に対する地域の方々の御理解を得るのはなかなか難しいかなと思ってございます。ちなみに、住宅街に設けている駐車場でも、現に、例えば夜遅く自転車を引き取るときの音とか、そういった近隣の方の苦情もあるということから、なかなか難しいというふうに考えてございます。
○つぼい委員 それでは、例えば手押しで道まで単車を押してください、そしてエンジンをおかけくださいとか、看板や張り紙などを立ててみるのはどうでしょうか。
○遠山土木・交通担当課長 バイク利用者が近隣の環境に考慮してそういった行動をとられるということはなかなか望ましいと思ってございますが、殊住宅街に位置している自転車駐車場をバイクの駐車場に利用するということについては厳しいかなというふうに思ってございます。
○つぼい委員 それでは、先ほど話にはなかったんですが、野方東自転車等駐車整理区画の北と南と、あと沼袋南の整理区画に対しては、これはどこが所有されているところでしょうか。
○遠山土木・交通担当課長 所有自体は東京都でございます。
○つぼい委員 それでは、管理者はどこでしょうか。
○遠山土木・交通担当課長 これは、整理区画ということで、中野区が管理をしてございます。
○つぼい委員 それでは、私が東京都の方に担当の係長にお伺いしたところ、原付ならば置いてもいいというお考えをお聞きしたんですが、中野区では原付の方は置けないのでしょうか。
○遠山土木・交通担当課長 先ほど税務担当の課長からもお話がございました。原付自転車ということですが、少々取り扱いが異なってございまして、私どもは自転車法、道路交通法、駐車場法でいう原付自転車というのは50cc以下ということでございまして、これは私どもの守備範囲として対策を講じなければいけないかなというふうには思ってございます。そういうこともありまして、現在バイクの置き場を、数は少ないですが、設置をしているということもございますが、このお話にありました整理区画におきましては、私も都と確認してございますが、道路法上もバイク一般ということでは難しいということでございますので、これが50cc以下の原付とそれ以上のバイクを分けてということもなかなか難しいかなというふうには思ってございます。
○つぼい委員 それでは、バイクの方は置けないということですか、原付だけでも。
○遠山土木・交通担当課長 基本的には都から借りている整理区画を自転車駐車場として設けるということで、現在の利用率の関係もございますが、先ほど来お話ししてございますように、50cc以下の原付自転車につきましては、私どもも対応についてはこれからも検討をしていかなければならないというふうには思ってございます。
○つぼい委員 それでは、ぜひとも、今現在見に行った段階でも、バイクは必ず置かないでくださいという看板は設置されていても原付はとまっていたりしていましたので、やはり置く場所に困っているんだなというのは実際感じましたので、ぜひともバイク、原付だけでもとめられるように検討してみてください。
最後になりましたが、区民の皆様のお声を本当によく耳にします。本当に駐車場がなくて路上駐車をせざるを得ません。そうなると、道は狭くなり、通行の妨げとなり、事故やけが人が出るおそれも十分考えられます。自転車と違って単車は重いですし、簡単に動かすことでできないので、緊急車両が通る際には本当に迷惑になってしまいます。けが人や事故が発生してからでは遅いので、早急な対応をしてください。よろしくお願いします。
○遠山土木・交通担当課長 初めにもお話し申し上げました。バイクにつきましては四輪車と同様と考えてございます。区といたしましては、現在の4カ所以外には整備する考えということは現在ないわけでございますが、今後は民間事業者によるバイク駐車場整備につきまして、区の補助制度もございますので、これらを活用しながら、助成制度の周知などで支援を行ってまいりたいと思ってございます。よろしくお願いいたします。
○つぼい委員 ありがとうございます。この項の質問を終わります。
続いて、在外選挙制度について質問させていただきます。
まず初めに、在外選挙制度とはそもそも何かといいますと、外国に単身赴任で行かれたり、留学をされたり、語学学校に通われたりと、目的は異なりますが、外国で投票ができる制度のことです。ちなみに、平成12年度に比例区での投票が可能となり、何とことしから選挙区も投票ができるようになりました。
そこで、事前に選挙人名簿登録者数の調べという、このような資料が各先生方にお配りされているかと思いますが、この資料の5ページに在外選挙人名簿の登録者数が平成11年からことしの9月現在までで数字が出ていますが、年々増加傾向となってきています。そこでお伺いいたしますが、まず、区としてはどのような国外転出をされた方へのPRをされていますでしょうか。
○柳澤選挙管理委員会事務局長 在外選挙の制度改正が1月にございました。それに伴いまして、それをとらえまして、在外選挙人の制度についての周知用のパンフレットを区役所と地域センターの窓口等に配布をしてございます。また、選挙管理委員会のホームページでも在外選挙について詳しく掲載はしております。そのほか、中野区から転出される方に配布をいたします「中野区から転出される方へ」というチラシの中で在外選挙の登録についてPRを行っているところでございます。
○つぼい委員 先ほどお話しされていたのはこの用紙でよろしかったでしょうか。あと、こちらのパンフレットの方も配布されているということでよろしかったですか。
○柳澤選挙管理委員会事務局長 はい。
○つぼい委員 この用紙ですけれども、裏面の下の方にすごく小さく「国外転出された方へ」と書かれてあるんですが、ここは連絡先等も全くほかの項目とは違って書かれていないんですね。そうすると、どこに連絡をしていいかが全くわからないのですが、この点について、どうお考えでしょうか。
○柳澤選挙管理委員会事務局長 在外選挙制度というものの投票方法というのはかなり複雑な内容になっていまして、このチラシになかなかそのすべてを書くのは難しいということもあって、「選挙管理委員会までお問い合わせください」というふうに載せています。それなのに電話番号がないというのは大変失礼をいたしました。記載はそこまででとめてあるんですが、できればそのチラシの中に、もう少し選挙管理委員会としての在外制度を書くようなところも設けてもらいたいなと思っていまして、今後、担当分野と相談をいたしまして、よりわかりやすい掲載方法を検討したいというふうに考えてございます。
○つぼい委員 何よりも一番大切なのは、私が一番伝えたいのは、登録をすると3カ月必要だということがあまり区民の方に知られていないのが現状でして、このパンフレットの下の中にも「3カ月を経ていない方は投票ができません」ということを書かれているんですが、実際外国に行かれて、いざ選挙になって選挙に行こうと思ったときに、3カ月の登録が必要なので投票はできませんというのは、選挙に行く意味――選挙には参加できなくなってしまいますので、必ずそのことを、3カ月前には必ず登録が必要だということを中野区の方で事前にきっちりと、もう少しわかりやすくPRをしていただきたいのですが、その点ではどうでしょうか。
○柳澤選挙管理委員会事務局長 確かに3カ月、大事な条件なんですけれども、今中野区の、先ほど申し上げましたホームページの中でも触れてはいるんですが、御指摘のように、いろいろPRを今後してまいりますが、その中で3カ月要件というものをよくおわかりになるような表記の方法などを検討してまいりたいと思っております。
○つぼい委員 それとあと、つけ足しで、ホームページの方も非常にわかりにくいような内容になっていまして、外務省は国会の方になってしまうんですが――のホームページでもちょっと参考にしていただいて、できれば3カ月前に登録が必要だということをもう少しわかりやすくホームページでも掲載していただければと思っております。よろしくお願いします。
最後、その他についてですが、地域防災力向上についてお伺いいたします。
先日、中野富士見中学校にて防災訓練が行われました。中野富士見中学校では、防災教育の一環として、生徒だけの防災隊、16名を発足されました。防災隊は中野消防署の指導のもと、みずからの防災力及び家庭や地域の防災力向上、さらには将来における防災活動の担い手として期待されていますが、まず、このような防災隊の誕生はほかの学校ではありますでしょうか。
○志賀危機管理担当課長 このような中学生によります防災隊ということは今回が初めてでございまして、中野富士見中が初めてでございます。ただ、日ごろやっております軽可搬ポンプの操法大会なんかにおきましては、中学生隊が参加することもございます。
○つぼい委員 そうしたらば、ポンプ隊の方じゃなく、普通の防災隊の方はこの中野富士見中学校のみということでよろしかったですか、今のところ。
○志賀危機管理担当課長 今回の中野区総合防災訓練におきましてこのような形をとりましたのは、東京都の重点事業であります南台・弥生地区が防災力の向上ということでモデル地区として選ばれました。今回、このモデル地区として指定されましたのは中野、それから豊島区、荒川区、墨田区、それから立川市でございます。この中で、中野消防署の取り組みの一つといたしまして、中学生隊を中野富士見中学校の先生の協力のもと、また、夏休みの間子どもたちに参加していただいて中学生隊を組織した、このような形になってございます。
○つぼい委員 ありがとうございます。それでは、今後、ほかの学校でもこのような防災隊を発足される予定はございますでしょうか。
○志賀危機管理担当課長 災害時におきまして、このような地域の若い力といいますか、行動力のある中学生あるいは高校生に対しましては、今後とも防災意識の啓発を含めまして、各学校と連携をとりながら積極的に取り組んでいきたいと、このように考えております。
○つぼい委員 ぜひとも一人でも多くの若い人たちに興味を持ってもらい、参加をしてもらえるようなPRをしていただきたいと思っております。地域防災力向上が拡大していくことを強く要望して、少し早いですが、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。
○吉原委員長 以上でつぼいえみ委員の質疑は終了いたします。
次に、林まさみ委員。
○林委員 中野生活者ネットワークの林まさみです。総括質疑をさせていただきます。
まず、1番目に、財政健全化に向けて。その中で、人件費について伺いたいと思います。
中野区は、職員2,000人体制の実現に向けた取り組みを行っています。歳出に占める人件費の割合を2000年度と2006年度の決算分を比較してお答えください。
○相澤経営分析・公会計改革担当課長 一般会計ベースの人件費の構成比でございます。平成12年度、2000年度は34.8%、平成18年度、2006年度は28.9%でございます。
○林委員 職員が削減されるということで区民サービスが低下します。そのサービスを維持するために民間委託に頼ることになります。2000年から比較して民間委託料はふえているのか、またどのくらいふえているのかお答えください。
○相澤経営分析・公会計改革担当課長 先ほど申し上げましたとおり、職員の人件費率は減ってございます。職員人件費は平成12年度、2000年度で比較しまして、平成18年度は54億3,000万円減ってございます。一方、御質問の委託料の総額、これは、民間事業者に委託する場合は、人件費のほかに管理運営費など、さまざまなものが入っているものでございます。また、区のさまざまな事業の委託経費も含んだものでございますが、単純に比較しますと、平成12年度、2000年度と平成18年度、2006年度では約22億7,000万余ふえてございます。
○林委員 総務資料81の中に委託料と賃料の総額が出ています。賃金と委託料と分けられていますが、その委託料は物件費に入れられているそうです。しかし、本来は人件費と思われます。人件費が抑えられ、財政が改善していると単純に評価するのではなく、より深く考察することが必要と感じ、1番目の質問を終わらせていただきます。
では、次に、組織と人員体制についてお尋ねします。
職員2,000人体制の根拠はどこから出ているか、お答えください。
○合川人事担当課長 新しい中野をつくる10か年計画におきまして区民満足度の高い小さな区役所といったことの実現を目指しまして、民間活力などの活用を方針として掲げまして、区民サービスの向上などを図ってきているところでございます。区の職員として担う役割を、質的な変化をいたしまして、庁内外を問わず、提携業務についても今後とも積極的に民間活用を進め、2,000人体制を目指していくということでございます。
○林委員 中野区として果たさなければならない役割があります。そのための人員は確保しなければならないと思います。2,000人体制でできるのでしょうか。
○合川人事担当課長 先ほども御答弁を差し上げましたけれども、計画立案、それからサービスの質の確保あるいは区民の権利保護などの業務の調整、あるいは進行管理、公権力の行使にかかわる業務など、中野区として基本的に果たさなければならないこういった役割については人員を確保していく考えてでございます。しかしながら、提携業務等の民間活用が可能な業務につきましては、積極的に民間活用を行いまして、職員2,000人体制を目指しているところでございます。
○林委員 職員をふやせということではなく、区民満足度を考えて職員体制を考えるべきと思います。18年度の行政評価14ページ、ずっと住み続けたいと思う区民の割合が32%から28%に減っています。16ページにある外部評価にも、成果指標は向上しているのに満足度が低下しているとあります。2,000人体制が最終目的ではなく、最終目的は区民の満足度と思います。2,000人体制で区民満足度が上がるように努力していただきたいと思います。
次に、中野の職員年代別構成比を見ますと、29歳以下は全体構成比で3.52%です。専門職に関しては、福祉系は685人中、6人の0.88%、技能系は2人の0.38%です。50歳台、40歳台の全体構成比率は79%となり、数年で専門職等が激減することが予想されます。そのことに対して、具体的施策がありましたら、お聞かせください。
○合川人事担当課長 年齢構成ということに関しましては、大きな課題だというふうに考えてございますが、例えば専門的な知識や経験を有する人材を仕事に生かす経験者採用ですとか、任期つき職員の採用など、今後ともそういったものを活用しながら行っていき、的確かつ柔軟な人材の確保を図ってまいりたいというふうに考えてございます。新規採用者、経験者採用者、また退職後の再任用職員を含めた人材活用等によって、職員に必要な経験や知識の伝承を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
○林委員 では、最後に、担当課長などが1年ぐらいでかわっている人が少なくないと見受けられますが、その体制で仕事を覚え、執行できるのでしょうか。3年程度の期間を標準としたらいかがでしょうか。また、1年ぐらいでかわることにより、責任がだれにあるのかがわからなくなってしまうような弊害があります。お考えをお聞かせください。
○合川人事担当課長 1年で異動というのはごくまれなケースというふうに考えてございます。基本的には3年程度を人事異動の基準としてございまして、そういった中でスキルの伝承等も行えるというふうに考えてございます。
○林委員 きのう、実はこの質問を、この2年間で1年でかわった管理職の人数を教えてくださいということに変えようとお願いしましたところ、ちょっとそれは時間がかかると言われました。その意味の真意はわかりませんが、ぜひとも3年を標準としていただきたいと思います。
では、2,000人体制とともに、ことしから始まります経営本部体制について質問させていただきます。
経営本部体制はPDCAサイクルを徹底されることに基づき、政策室、経営室、管理会計室の3室が設けられました。また、事業部の横断的な調整も行い、事業部への支援体制を強める組織と聞いております。そのような広範な体制で、副区長定数条例の付帯意見にある事務配分の工夫や事務執行の効率化が最大限に進み、なおかつ責任の明確化がなされるのでしょうか。新しい体制が順調に機能するように議会としても注目しています。一般質問では、区長が行政評価を見てくれればわかってもらえるとのお答えでしたが、新しい体制が付帯意見のように運営しているかということを、1年後に、行政評価以外に何かしら検証をし、また、報告してほしいと思っておりますが、いかがでしょうか。お答えください。
○田中評価・改善推進担当課長 執行機関の組織のあり方につきましては、区政運営がどれだけ効率的・効果的に施策を前進させることができたかで判断をされるべきものだというふうに考えてございます。経営本部体制がうまく機能したか否かにつきましては、区政全体の進展の中で評価されるべきものだと考えてございます。
○林委員 しかしながら、新しい運営というものが軌道に乗るには1年、2年見なければいけないと思います。行政評価というのは、機能がきちんとなされた後にされるものだと思います。例を出してみれば、銀行など、新しいシステムになったとき、必ず障害などが起こります。経営本部体制のときにあるかどうか、ないとは言い切れません。そのようなときにきちんとフォローし、私たち議会が条例を通したという責任を持って、順調に機能しているかを私たちの目できちんと確かめなければいけないと思います。いかがお考えでしょうか。
○田中区長 担当課長がお話ししましたように、区政の進展がどのように進んだかというようなことで判断をしていただくということでありまして、行政評価で決まるというふうな言い方に聞こえたとすれば、私の言い方が悪かったのであって、区政がきちんと進展していたかどうかということは、区民の皆さんや、また、中心的には議会が判断をされることであると思っております。1年たって必要なことがあれば、議会の場で御質問をいただければいいと思います。
○林委員 では、じっと見つめ続けていきたいと思います。
では、次の質問に移らせていただきます。
中野駅まちづくりについて。今年度、都市再生機構に委託を行った中野駅周辺まちづくりにかかわるコーディネート業務の中に警察大学校跡地の地区計画変更の委託項目がありますが、4月に都市計画決定したばかりの地区計画について、区としてこの内容を発注した目的はなんでしょうか。区として見直す理由は何かを踏まえ、この具体的内容をお示しください。
○秋元拠点まちづくり担当参事 警察大学校跡地の土地利用転換に当たりましては、再開発等促進区を定める地区計画の制度を活用いたしまして、開発の具体化に合わせて2段階で地区計画を決定し、開発を誘導していくこととしております。本年4月に都市計画決定をいたしました中野四丁目地区地区計画につきましては、この第1段階に当たるものでございまして、財務省から土地を取得する事業者が遵守すべき項目を定めたわけでございます。今後は、第2段階といたしまして、規定の地区計画の定めに即して開発計画の具体的内容を評価し、容積率や建ぺい率の最高限度など、まだ決定していない事項を定めるため、開発事業者の企画提案に基づき、東京都決定による地区計画の変更を予定しているものでございます。この企画提案に当たりまして、跡地の一体的な開発を実現するため、複数事業者が共同で提案できるよう調整を図ることが今年度の委託項目の内容となっているわけでございます。
○林委員 では、この委託契約に東京都の広域避難場所としての調整項目が入れてあるのか、お答えください。
○秋元拠点まちづくり担当参事 中野四丁目地区の地区計画の変更に向けて開発事業者が行う企画提案に当たりましては、広域避難場所としての機能の確保についても地区計画の方針として定められておりますので、避難所有効面積の算定等も当然調整項目に含まれているものでございます。
○林委員 では、昨年度、まちづくり交付金を使って地域の勉強会に専門家を派遣していますが、派遣した専門家を選んだ基準とはどのようなものか、また、派遣しているまちづくりの専門家である講師はどのようなことを行ったのか、お答えください。
○秋元拠点まちづくり担当参事 専門家の派遣につきましては、警察大学校等跡地の南側にございます囲町地区のまちづくり勉強会で行っているものでございます。昨年度は専門コンサルタント、今年度につきましては独立行政法人都市再生機構に勉強会の運営やまちづくりの専門的アドバイスを委託しているものでございまして、特定の人物を区として派遣しているというものではございません。
○林委員 どのようなことを行ったのかは、今お答えしていただけましたでしょうか。
○秋元拠点まちづくり担当参事 再度のお答えになりますが、実際行った勉強会の運営あるいはまちづくりの専門的なアドバイス、こういったものを実際に行っていただいたというものでございます。
○林委員 とても時間が余ってしまったんですが、その他の質問に移らせていただきます。
中野駅周辺まちづくりでは、本年度、総合的コーディネート業務を都市再生機構URに委託しています。ただ委託するというのではなく、業務の委託発注、執行管理などに当たっては、その業務の管理能力を有し、しっかりと行政としてチェックのできる職員を確保し、育成する必要があると思います。先ほどの総務81の委託料の資料においても、2000年と比較してお答えいただきましたが、その前の平成9年から11年の間は委託料が20億高くなっています。委託しているところがないのに委託料が20億も高くなっている、これは行政がどのような姿勢で委託をしているのかということが問われると思います。ただ民間に委託するというのではなく、チェックできる職員を確保し、育成する必要があるということ、今後、職員数の削減を進める中で高いスキル、専門性を持った職員の確保、育成を図っていくに当たって、区はどのように取り組んでいくのか、お聞かせください。
○合川人事担当課長 職員の専門性の確保、またその人材育成ということでございますけれども、先ほども御答弁を申し上げましたが、専門的な知識や経験を有する人材を仕事に生かすという経験者採用の制度ですとか、任期つき職員の採用、こういったことを通じて、今後とも必要に応じて行いつつ、的確かつ柔軟な人材の確保を図っていきたいというふうに考えてございます。また、中野区の全体的な人材育成計画に基づいて、各部でそれぞれが人材育成計画をつくってございまして、その中で専門性を持った職員の確保、育成等も図っていきたいというふうに考えてございます。
○林委員 ありがとうございました。
最後に、18年度の各分野の行政評価結果を読ませていただきます。
19ページにある政策分野に対しての外部評価の結果で、4番目に、職員全体に区民満足向上を意識づけるとともに、区民満足度が悪化傾向にあることを危機感として浸透させることが求められる。特に幹部職員への根本的な顧客満足度に対する意識改革、啓発が必要である。また、16ページにも、経営分野に対して、成果指標は上がっているのに満足度が低下しているなど、行政評価としてとてもすばらしい本です。この評価をきちんと踏まえ、行政の方でまた新たな政策、PDCAサイクルを機能させていただきたいと思います。以上で質問を終わらせていただきます。
○吉原委員長 以上で林まさみ委員の総括質疑をすべて終了いたしました。
以上で総括質疑はすべて終了いたしました。
ここで、委員長から委員各位にお願いいたします。明日4月からは各分科会が予定されています。本日の委員会終了後、会場設営を行いますので、各委員がお持ちになりました資料は、机の中のものも含め、すべてお持ち帰りいただくようお願い申し上げます。
次回の委員会は、10月11日(木曜日)午後1時から当委員会室において開会することを口頭をもって通告します。
以上で本日の決算特別委員会を散会します。
午後5時19分散会