平成17年06月13日中野区議会防災対策特別委員会(第2回定例会) 平成17年6月13日防災対策特別委員会 中野区議会防災対策特別委員会〔平成17年6月13日〕

防災対策特別委員会会議記録

○開会日 平成17年6月13日

○場所  中野区議会第5委員会室

○開会  午後1時03分

○閉会  午後2時47分

○出席委員(13名)
 来住 和行委員長
 近藤 さえ子副委員長
 伊東 しんじ委員
 酒井 たくや委員
 きたごう 秀文委員
 吉原 宏委員
 やながわ 妙子委員
 小串 まさのり委員
 岡本 いさお委員
 伊藤 岩男委員
 斉藤 金造委員
 昆 まさ子委員
 江田 とおる委員

○欠席委員(1名)
 斉藤 高輝委員

○出席説明員
 区長室長 寺部 守芳
 総務部長(未収金対策担当参事) 石神 正義
 総務担当参事 橋本美文
 防災担当課長(危機管理担当課長) 斎木 正雄
 区民生活部長 本橋 一夫
 子ども家庭部長 田辺 裕子
 保健福祉部長 菅野 泰一
 保健所長 清水 裕幸
 保健予防担当参事(結核予防担当参事) 深澤 啓治
 生活衛生担当課長 飯塚 太郎
 都市整備部長 石井 正行
 教育委員会事務局次長 金野 晃

○事務局職員
 書記 杉本 兼太郎
 書記 永田 純一

○委員長署名



審査日程
○委員会参与の紹介
○議題
 防災対策について
 震災対策について
 危機管理対策について
○調査事項の経過並びに現状について
 1 防災対策・震災対策について(総務部、都市整備部)
 2 国民保護について(防災担当)
○所管事項の報告
 1 平成16年度風水害対応及び被害状況、平成16年火災発生状況について(防災担当)
 2 平成17年度風水害対応訓練の実施結果について(防災担当)
○その他

委員長
 それでは、定足数に達しましたので、ただいまから防災対策特別委員会を開会いたします。

(午後1時03分)

 本日の審査日程についてお諮りいたします。
 お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ございませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めます。
 なお、審査に当たりましては3時ごろに休憩を入れまして、5時を目途に進めたいと思いますので、御協力をよろしくお願いいたします。
 それでは、議事に入る前に、本日は正・副委員長互選後、初めての委員会となりますので、委員会の参与について紹介を受けたいと思いますので、よろしくお願いいたします。(資料2)
 区長室長より順次、お願いいたします。
寺部区長室長
 区長室長の寺部でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
石神総務部長
 総務部長の石神です。よろしくお願いいたします。後は自己紹介でやらせていただきます。
橋本総務担当参事
 総務担当参事の橋本でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
斎木防災担当課長
 防災担当課長の斎木です。どうぞよろしくお願いします。
本橋区民生活部長
 区民生活部長の本橋でございます。よろしくお願いします。
田辺子ども家庭部長
 子ども家庭部長の田辺でございます。よろしくお願いいたします。
菅野保健福祉部長
 保健福祉部長の菅野です。よろしくお願いいたします。
清水保健所長
 保健所長の清水でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
深澤保健予防担当参事
 保健予防担当参事の深澤です。よろしくお願いいたします。
飯塚生活衛生担当課長
 生活衛生担当課長の飯塚でございます。よろしくお願いします。
石井都市整備部長
 都市整備部長の石井でございます。どうぞよろしくお願いします。
金野教育委員会事務局次長
 教育委員会事務局次長の金野でございます。よろしくお願いいたします。
委員長
 どうもありがとうございました。
 それでは、議事に入ります。
 防災対策について、震災対策について及び危機管理対策についてを一括して議題に供します。
 それでは、調査事項の経過並びに現状について、順次、説明を求めます。
 まず、防災対策・震災対策についての説明を求めます。
斎木防災担当課長 
 それでは、お手元に配付してございます資料(資料3)に基づきまして、説明させていただきます。
 まず、防災対策・震災対策についてでございます。これにつきましては、災害対策基本法の36条の規定により、中野区の地域防災計画をつくるように決められてございまして、その中に総合的な防災対策を述べていると。これに基づきまして中野区、それから防災関係機関がそれぞれの役割分担に応じ、業務大綱を作成して、それに基づいて実施すると、こんなふうになってございます。
 それで、今回はそのうちの中野区が行う防災対策・震災対策についてということで、総務部の防災担当分野の部分と、それから都市基盤整備をする都市整備部の部分、それから建築防災と言われる部分の三つに分けて説明させていただきたいと、こんなふうに思っています。
 まず、私の方からは総務部の防災担当ということで、防災分野の部分の主要事業と、それから平成17年度の重点事業、こんなことを説明させていただきたいと思います。
 それでは、1ページをお開き願いたいと思います。
 まず、防災分野の主要事業ということでございます。
 まず1番目が、防災会議等の運営。防災会議は、中野区の地域防災計画を作成する仕事が主な仕事になってございまして、それ以外に全体的な中野区内の災害における総合調整、こういったことを行うところであります。幹事会を設けてございます。これまでの様子ですと年2回、大体10月と3月に行い、その間、幹事会も年2回行っていると、こんな状況でございます。
 それから、防災対策連絡協議会。これは要するに防災関係機関の長という以外に、防災住民組織の皆さん方、それから区議会の先生方、そういった方々を入れた民間本位の連絡協議会ということで、さまざまな意見をいただいて、年1回実施しているところでございます。
 それから、災害医療運営連絡会の運営につきましては、医師会の先生方との協議会でございます。
 それから2番目、災害対策組織の整備・運用。
 災害対策本部態勢の整備ということで、災害時に迅速な対応、的確な対応をするために、災害対策本部態勢を整備しているところでございまして、そのために災害対策マニュアルを震災編、それから風水害編の2編をつくってございます。それ以外に大事故の対応、それから警戒宣言の対応、これらにつきましてはそのマニュアルを準用して行うと、こんなふうに考えてございます。
 それから、24時間警戒態勢の確保。これは防災行政無線情報連絡員を2名配備しまして、大きな災害もそうですが、一般的な火災、小災害、これの対応も実施して、収容等の連絡等に当たっているところでございます。
 それから、3番目の防災情報システムの整備、これはいわゆる固定系、パンザマストによる情報提供、それから移動系、それから地域防災系、これは総合通信ができる無線ですけれども、そういったところによる情報伝達システムを確立しているところでございます。それ以外としましては、高所カメラによる災害の現場の状況、そういったものも運用してございます。
 それから、地震計を設置して、震度5以上の対応に地震計を使って情報連絡するようになってございます。それ以外に、河川の情報としましては河川情報システム、こうしたことで、防災情報システムの運用をしてございます。
 なお、後で説明いたしますが、これ以外の情報システムとしまして、ケーブルテレビを使ったエルウインドーの情報、それから携帯電話を使ったメール通信、こういったものを考えてございます。
 それから、4番目は備蓄体制及び給水体制の確保。それで、備蓄倉庫は現在七つございます。食糧や生活用品、それから衛生関係用品等40品目ほど備蓄してございます。そうしたところの管理を行っています。
 それから飲料水、生活用水の供給体制の整備ということで、飲料水自体は東京都が2キロメートル半径のメッシュにより、充足を考えてございまして、現在、都は1人1日3リットル、1,200万人分、4日間の給水体制を整えていると、こんなようなことでございます。それから、生活用水といたしましては、区の方で防災用井戸を65カ所設置して、それを生活用水に使うと、こんなふうに考えてございます。それ以外には民有井戸との協定で大体80カ所と協定していると、こんな状況でございます。
それから、避難所設備の整備。
 避難所の備蓄倉庫については48カ所ございます。それで、その避難所の資機材がございますけれども、発電機の保守や維持管理、何かあったときにはそういった備蓄物資を利用するように管理していると、こんなふうなことでございます。
それから、広域避難場所に関する協議としましては、都が見直しを5年に1回行いますが、それに対する区の意見を申し述べる、こうした協議を進めているところでございます。大体5年に1回の協議のときに、遠距離避難を解消してきた、こういう経過がございます。
 それから、災害救助。災害があったときには見舞金の支給。これまでに水災害で見舞金を支給してきた、こんなことでございます。それから、災害救助法の運用ということで、適用基準としましては、区内の住家の滅失した世帯が150世帯以上出た場合には、災害救助法の適用があると。それ以外にもありますが、ここでは省略させていただきます。
 それから、7番目の消防団等活動支援。消防団運営委員会がございます。これは都知事から諮問をされ、答申する。それで、諮問事項については毎年変わってございます。消防署が事務局になって実施していると、こういうところでございます。それ以外に、消防団に対する装備品の支給や補助金の支援を行っていると、こういうことでございます。
 それから8番目、防災意識の普及啓発の推進。これについては年4回、防災だより等を発行してございます。それから、いろいろ提案があります意識啓発の資料について今後つくっていきたいと、こんなふうに考えてございます。それから、そういった意味ではビデオ等の貸し出しをして、意識を高揚していると、こういうことでございますけれども、実際にはビデオ等の貸し出しは、ビデオ自体が古くなっていることもありまして、年間そうそうないということでございます。
 それから、防災講習会の開催。主に防災会のリーダーの方を対象に講習会を実施してございます。昨年は大体75人に参加していただきまして、まち歩きだとか図上訓練を実施していただいた。こんなことでございます。それ以外に、防災座談会というのを開催いたしまして、家具等の転倒や落下防止対策の啓発を行っているところでございます。これはもう年間に20回ぐらい実施してございます。
 それから、9番目の地域防災住民組織の活動支援。申しわけありませんが、組織の「織」がおかしな字になっています。御訂正願いたいと思います。
 それで、地域防災住民組織活動支援につきましては、それぞれに防災活動拠点を設けてございます。そこに倉庫を貸与して、そうしたところの支援を行っている。それ以外に、防災活動に対する支援・助成ということで、去年の実績で言いますと、大体1組織に約4万円が支給されたと、こんなふうになってございます。
 次に10番目、地域自主訓練支援。地域自主訓練につきましては、防災会が中心に行っていますが、昨年の実施回数は162回、延べ参加人数が7,094人、117防災住民組織がございますけれども、そのうちの89組織が実施したと。実施率は大体76%ぐらいになる。こんなような状況でございます。そうした各種訓練への支援、それと町会連合会が主催します軽可搬消火ポンプ大会への支援ということで行っています。軽可搬消火ポンプ大会につきましては、20数年続いている結構、歴史のある大会でございます。去年も16チーム、バケツ隊は25チームが参加されました。そんなような実績がございます。
 それから、起震車震度体験。これも16年実績で申し上げますが、100回運行をしました。それで、体験した人数は5,005人、このような状況になってございます。
それから11番目、総合防災訓練等の推進。ことしの総合防災訓練については、8月28日に鍋横地域と大和地域センター管内で実施する予定でございます。そのために既に実行委員会等を立ち上げ、何回か会議を開催して、徐々に概要ができ上がっているところでございます。また、全体像がわかり次第、御報告させていただきたいと、こんなふうに思っています。
それから、災害医療救護訓練の実施。これにつきましては、11月20日に南中野で実施するというところでございます。それ以外の訓練で、職員訓練でございますが、風水害対応訓練を5月23日に行いました。これについては、後ほど所管事項のところで報告させていただきたいと思います。それから参集訓練、図上訓練をそれぞれ2月中旬ぐらいに実施しようと、こういうところで計画しているところでございます。
 次に、裏面をご覧ください。12番目の災害要援護者支援態勢の推進。現在、登録者数は884人、全体の数からすればかなり少ないということでございますので、引き続き登録するよう、防災会と連絡しながら推進しているところでございます。それから、災害要援護者支援の啓発は、マニュアルを見直したり、それから周りの方々にそうした支援の大切さ、こういったことを啓発していくと、こんな内容でございます。
それから、13番目の初期消火設備の確保は、街頭消火器が6,212本ございます。これはどうしても中野区の特性といいますか、消防車が入れない狭い道路が多い。それから、木造家屋が密集している。こういうことから街頭消火器を密に設置すると。こういうのがずっと中野区の防災対策の主流をなしているところでございます。したがいまして、それに合わせて中型消火器も403台を整備することに至りました。それ以外に町会連合会、防災会へ軽可搬ポンプを貸与していると。これは合計204台、こういったことで初期消火設備を確保していると。このような内容でございます。軽可搬ポンプを使うに当たりましては、防火水槽、5トン槽と言われるわけですけれども、そういったものの管理をしていると。現在、5トン槽が63基ございます。
 次に、大きな2番目としまして、平成17年度の重点事業でございます。
 情報提供伝達システムの一環でございますけれども、緊急防災情報提供システム、ケーブルテレビを活用しまして、各家庭のテレビ画面、5チャンネルの一部にL字型画面に気象情報、河川情報等を表示して、区民に適切な情報提供を行う。それで、これについては現在、仕様を調整しているところでございまして、6月末には契約したい。それで、7月から運用できるように今進めているところでございます。
 それから2番目の緊急一斉情報伝達・収集システム。これも同じように情報伝達の関係のシステムの確立のために行うところでございます。これは携帯電話のメールを利用して、災害対策本部員や区議会の先生方を初め、防災関係機関等に災害情報を伝達・周知すると。それで、そこで安否、所在、活動の可否、それでメールですから、メールの交換もできるということで、情報収集もできるようにするというような内容でございます。これにつきましても、現在、仕様を確定するところでございまして、7月には運用したいと。そのためには、その対象者の方々に説明をして、登録してもらう。こういう作業がございます。これは個人情報の関係で、この説明をして同意していただいた方が、所定の手続に基づいてそのサーバーへ登録する。これについては後ほど文書で先生方にお送りしたいと思いますし、またどこかの時点で説明会を開きたい。こんなふうに考えてございます。
 それで、対象は今のところ区議会議員の先生方、それから医師会の先生方、それから防災住民組織の皆さん、消防団の皆さん、それから関係機関、こんなところを予定しているところでございます。もちろん、中野区の災害対策各部の幹部の職員にはぜひ入っていただきたい、こんなふうに考えてございます。
 それから3番目は、外国人向け「中野の防災」の発行。既に中野の防災については、日本語版ができ上がってございます。これに英語と中国語とハングル語の外国語版をつくりたいと、こんなふうに考えてございます。
 それで、作業を始めるに当たりまして、国際交流協会等とお話ししましたところ、今度の総合防災訓練にぜひ外国人の方を参加させてほしい、こんな話がございました。それで、参加を経て、それらを踏まえた意見を反映できるようにしてもらいたいということでございますので、総合防災訓練の後、反省会を開いて意見聴取したい。これを踏まえて、中野の防災に反映させるように考えているところでございます。
 それから4番目は、新たな知見の反映。これは昨年の災害実例がかなり多くありましたけれども、そういったことの教訓、それから中央防災会議の新たな被害想定、それに基づき今秋示される大綱、こうしたものを踏まえて、東京都としても見直す旨の発表があったばかりでございますが、中野区としても整合性を保つ、そういった観点から見直すというふうなことで考えているところでございます。
 それから、職員訓練の充実等。これもやはり迅速な、的確な対応ができる。要するに机上の問題に終わらないように、本当に実態としてできるのかどうか。こういったものを検証しながら職員訓練を充実していきたい。この後、参集訓練や図上訓練を行う予定でございますので、そういう中でこういった問題を考えながらやっていきたい、こんなふうに思っています。
 それから、避難所の指定の見直し。これは主に学校を避難所に指定しているわけでございますけれども、そういった再編に伴う避難所の指定の見直しを早い時期からやって、災害対策態勢をきっちりしたいと、こんなふうに考えているところでございます。
 それから次に、災害要援護者対応マニュアルの整備。これは先ほどとちょっと重なるところでございますが、登録者制度の推進とともに、マニュアルの見直しを行って、災害に弱い部分を強化したい、こんなふうに考えているところでございます。
 それから、避難生活支援策の推進。今まで避難生活向上のためのというのは余りなかったんですが、やはり実際に災害の教訓を受けると、なかなか乾パンじゃお年寄りには無理だと、こういったこともあります。そういったことで、順次、食糧を乾パンからアルファ化米というような形で、食べやすいものにしたい。こんなようなことと、それから実際に避難所運営訓練をやったときに、トイレを組み立てたときに必ず問題になるのは、このトイレでどうなのか。こういった問題がございます。そういった意味で、下水のマンホールを活用したトイレ、こういったものを導入できるように今、検討しているところでございます。そうした意味の改善を図りたい、こんなふうに考えてございます。
 それから、地域防災の連携づくりの推進。これも、防災住民組織自体はそれぞれ先ほどの訓練を毎年やっていただいていますし、その積み重ねがございます。しかしながら、防災行動力ということになりますと高齢化も進んだり、リーダーの方もお疲れになっている、こんなような状況ですので、そういったところなどを打開するために、地域の中にある事業所や、それから商店街、NPO、それから個人といったような形の連携を図りながら、地域の防災構造力を高めたいと、こんなふうに考えているところでございます。
 それから、資料が3枚ついてございます。防災・震災対策については、実際に災害が起きたときに大変なことになる。そのときにいかに対応できるか。こんなことが中心になるんだろうと、こんなふうに思ってございます。そういった意味で、中野区の災対本部体制をごらんいただきたいということで、震災編と風水害編の体系図を載せてございます。そして、資料2にはこうした災害時にどういう体制がとられるのかといったことの基準で、それからそれに伴う職員動員数、それで、その下の枠につきましては、それぞれ災対各部での動員数の内訳ということで、後ほどごらんいただければと、こんなふうに思ってございます。
 それから、最後の資料の3枚目になりますが、災害各部の業務大綱ということで、こんな内容でそれぞれが役割分担に応じて実施するというところで、後ほどお目通しをいただければと、こんなふうに思ってございます。
 防災担当分野の方からの防災対策・震災対策については、以上でございます。
委員長
 御苦労さまでした。
 では、引き続き、都市整備部所管分をお願いします。
石井都市整備部長
 それでは、引き続きまして、都市整備部から木造住宅等の耐震性確保に係る総合支援事業、それから地域まちづくりの取り組み状況といった、この2点につきまして御報告をさせていただきます。
 初めに、木造住宅等の耐震性確保に係る総合支援事業でございます。
 これは平成16年からスタートをしております。それで、既存建築物の耐震診断、それから耐震改修に関します相談窓口の開設ということでございます。ここで扱うものといたしましては、木造住宅だけではなくて鉄筋コンクリート造、鉄骨造などすべての建築物、それからブロック塀、がけ、擁壁、ビル落下物等の工作物等の耐震性について相談を受け付けております。
 次に、簡易耐震診断の実施ということでございます。これは職員が行ってございますが、木造住宅の耐震性について、区民に対し旧方式の簡易耐震診断及び職員が行う訪問診断を実施するということで、総合評点が1.0未満の場合は、区登録耐震診断士による一般耐震診断の説明を行い、一般耐震診断の申し込みを受け付けると。初めに簡易なものをやって、そこで余り評点が低いといったその住宅に対して、その次のステップに行けるような御相談をさせていただくと、こういうことでございます。
なお、この旧方式と言いますのは、2004年7月12日にその評価のリーフレットが出ておりまして、これは国土交通省からものすごく簡易なものが出ております。ただ、私どもがこの制度を検討していた時代といいますか、時期がちょうど旧式のその1.0ですとか、そういう数字を用いた評価の方法、これを使っておりましたので、ここで旧方式ということで呼んでおります。
 それで、次に、その簡易耐震診断が終わりました後の一般耐震診断助成につきましては、昭和45年以前に建築された木造住宅の一般耐震診断の費用を負担するということで区では無料ということで扱ってございます。
 それから、その一般耐震診断でございますが、これを耐震診断士、それから、耐震改修施工者の区登録制度の実施ということで、区独自の登録制度を活用して、区民の要請により紹介・派遣を行うといった制度をつくりました。
 それで、区登録耐震診断士の派遣でございますが、相談窓口での旧方式での簡易耐震診断によって、総合評点が1.0未満の場合は、一般耐震診断を希望する区民の申し込みを受けまして、区登録耐震診断士の派遣を行う。なお、現在、登録診断士が110人おります。
次に、区登録耐震改修施工者の紹介でございます。いよいよ改修をしようという方に対しての紹介でございますが、一般耐震診断の結果、耐震改修工事を希望する区民に対しまして、区登録耐震改修施工者を御紹介すると。それで、この登録施工者は現在71社、71人でございます。
次が、この助成の一つでございます資産活用型耐震改修助成ということですが、60歳以上の区民で、住宅金融公庫のリフォーム融資などを受けまして、一戸建て住宅の耐震改修工事を行う場合に、土地・建物を担保にした形で、区が住宅金融公庫融資の諸費用と利息返済分などを無利子で貸し付けいたします。それで、死亡時に一括返済をしていただくというようなスタイルでございます。
なお、これにつきましては、なかなか今、金利が低い中で利用される方がなく、現在のところ、実施例がないという状況でございます。
 8番でございますが、建替え助成、これはアからエの条件を満たす建築主に対しまして、40万円を限度に工事費の助成をするということでございます。建替えに対する助成ということで、都の条例に基づく新防火規制区域内にある建物で、既存木造住宅等の耐震診断の総合評点が0.7未満の状況、それから新築住宅等の主要構造部が木造と。それから、新築住宅等について、区建築主事の確認済証と完了検査済証を交付されたものという条件で、40万円を限度に助成しているというところでございます。
9番でございますが、家具転倒防止器具取りつけ助成、これは65歳以上のみの世帯、それから身体障害者のみの世帯、一人親世帯などを対象に、地震発生時に家具の転倒を防止する器具の取りつけ費用を助成するというものでございます。転倒防止器具の代金は自己負担ということです。これも取りつけ工事については区登録耐震改修施工者が行うというところでございます。
なお、裏面をごらんいただきたいと思いますが、ここには平成16年、2004年4月19日からことしの5月20日現在までの状況がそこに一覧になってございます。かいつまんで申し上げますと、予約の申し込みは、電話、窓口等での申し込み件数は481件ございました。それで、そのうち簡易耐震診断が361件ということでございます。なお、この361件のうちでございますが、1.0以上、つまり安全であるといったような建物が41件、1.0未満というのは320件ということで、木造の場合は、昭和45年以前に限ってみますとかなり老朽化をしておりまして、耐震上、大体問題がある建物が多いと、こういうことでございます。
それから、その次が簡易から次のステップの一般の耐震診断でございますが、これは申し込みが170件でございます。それで、診断士を派遣したのが108件で、実際に診断を行いまして、その内容の把握ができます報告書受理と結果が出ているもの、これが89件でございます。そのうち補強工事で相談中のものは37件、実施しておりますのが17件ということでございます。
 それから、建替え助成でございますが、これは6件が相談中というところでございます。その他は、そこにございますような数値ということでございます。
 これにつきましては、以上でございます。
続きまして、地域まちづくりの取り組み状況ということで御報告をさせていただきます。
 これにつきましては、既に事業をずっと継続して実施しておりますし、委員の方々も御案内のことかと思いますが、簡単に触れたいと思います。
初めに、南台四丁目の地区整備でございます。ここの地区は、地区計画をかけまして、建築条例によってその実質を担保しているという状況でございます。事業内容につきましては、地区施設道路の整備、それから木造賃貸住宅建替え助成と、それの利子補給といったようなところでございます。
 それから次は、平和の森公園周辺地区整備でございます。これも同じように地区計画、それから建築条例を設けまして、実質的な担保をしているというところでございます。ここの内容におきましても、地区施設道路の整備、それから木造賃貸住宅建替え助成、これは共同住宅の建替えのみというところでございます。それから、利子補給、耐火建築物建築に対する助成も行っております。
それから南台一・二丁目、弥生町地区でございます。それで、初めに南台一・二丁目地区でございますが、防災街区整備地区計画、それから同じように建築条例をかけております。ここにおきましても地区施設道路の整備、それから木造賃貸住宅建替え助成、利子補給といったような内容でございます。
 それから、最後になりますが環状7号線、これは環七の沿道でございますが、中野地区整備ということで、沿道20メートル及び30メートルの区域というということでございます。耐火建築物建築に対します助成を行っていると。これは30メートル。そこにありますように、地区計画については沿道地区計画を沿道20メートルの区域にかけており、耐火建築物建築に対する助成については、30メートルの範囲まで対象にしておるという状況でございます。
委員長
 それでは、ただいまの説明に対しての質疑をお受けしたいと思います。
吉原委員
 最初の委員会なので、中野区はこういうものなのかなと何となくわかるんですが、やっぱりこれからの有事のときは、どうしても自衛隊の活躍に期待しなきゃならない部分があるんですが、その自衛隊との関連をわかりやすくちょっと説明していただけますか。どういうようなプロセスで、どういう形で出動願えるのか。いろんなあれがあると思うんですよ。今までの中ではその辺が全然わからなかった部分がありますので、それをちょっとわかりやすく、できる範囲で結構です。
斎木防災担当課長
 自衛隊の派遣につきましては、例えば災害救助法の適用により、区がもし要請するときには都知事に要請をして、総理大臣を経由して派遣されると。こういうシステムになると思います。
 それから現在、中野区と自衛隊との関係で申し上げますれば、総合防災訓練に自衛隊の部隊を派遣していただいて、その連携をとると。こんなような状況で、特に区と自衛隊の関係で何か協定を別途結んでいるというふうなことはございません。
吉原委員
 今、お話があって、防災訓練ですね。自衛隊の方々がいらっしゃったのを私は覚えているんですが、ただ、あのときに一度私が経験したのは、テントを張って、そのデモンストレーションというのは余りなくて、掲示するものとか、そういうものだけで終わっていたような気がするんですね。それで、やっぱりデモンストレーションをやってほしいなという希望も区民の中にあったんですが、これからその辺は、自衛隊の方々にやっていただけるんですか。
斎木防災担当課長
 もし自衛隊がそういった実動部隊で訓練をするということになると、物資の搬入という形でヘリコプターを使わなきゃいけないと思います。それで、これまでの東京都の訓練等を見ますと、河川敷を使って、全く住民がいないところでやっている。そういう状況ですから、そういったヘリコプターの要請ができるんですが、もし中野区内のこうしたところでやるとしたら、自衛隊のヘリコプターを持ってくるということは多分できないだろうと。もし、どうしてもやるということであれば、相当高いところから学校の屋上へ物資をおろす。こういう訓練になるだろうと思います。
 ただ、そうなりますと中野区も自衛隊だけでなく、警察とか消防等の関係も訓練をやってございます。それで、これまでも消防のヘリコプターが、消防のヘリコプターは自衛隊に比べると小さいですから、割合、風圧も少ない。そういったことで、一度、経験したことがございます。それでもやはり屋上の30メートル付近でホバリングして、そこから備蓄物資をおろすと。こういう訓練でした。ですから、もしそういう訓練ということであれば、結局ヘリコプターの大きさ等を考えると自衛隊ではなくて警察や消防の方になるのかなと思いますけれども、いずれにしても、そういった要望を地域の方からも受けていますことは承知していますので、今後の検討課題にしたいと、こんなふうに思っています。
吉原委員
 中野駅周辺のまちづくりで防災公園ができますよね。そこでそういうシステム、段取りを組むことは検討してみた方がいいんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
斎木防災担当課長
 先ほど言いましたとおり、相当な広さがあれば可能だと思いますので、そういったことも検討しなければいけないと、こんなふうに思います。
伊東委員
 ただいまの質問に関連してなんですけれど、今、区内で自衛隊のツインローターヘリが災害時に着陸できる場所というのは認識されておりますか。
斎木防災担当課長
 上高田球場と、それから江古田の森公園の2カ所だと思います。
伊東委員
 ありがとうございます。上高田の球場は一時期、できた当初は広域避難所としていまして指定がなかったというのは、災害時に自衛隊が積極的にそこを活用するという目的だということをちらっと聞いたようなことがありましたので、確認させていただいたんですけれど、そのほかに防災体制ということで考えますと、いざ災害が起こってきてしまった場合に、区の職員だけでは活動に限りがあるという認識を強く持っているんですけれど、ですからそういうことで言いますと、本日の資料で17年度の重点事業ということで、9番目に「地域防災の連携づくりの促進」ということで書かれていますけれど、この辺を具体的にどういう方向で考えていくのかと思いまして、さらにお聞きしたいと思っているところなんです。
 と言いますのは、上高田で町会青年部がアマチュア無線を活用した防災連絡体制を組織するために、若手の人たちに無線資格を取りませんかと勧誘するという動きがあるんですけれど、そういうものに対しての区の支援体制というものも、ちょっと確認しておきたいなと思いました。
斎木防災担当課長
 現在のところ、そうした個人の関係とか任意の団体への支援というのは、具体的に何もしてございませんが、今後はそうした連携は必ず必要だろうと、こんなふうに思っています。また、地域にある人材を活用すること。それ以外に選択肢がかなりあると思いますけれども、そういった方にも、まずは訓練に参加していただいて、何が地域の中で問題があるのか。こういったことを検証しながら次の一手を探していこうと、こんなふうに考えてございます。
 それで、実は南中野の方でそうしたNPOグループが避難所運営訓練に参加していただいて、シミュレーション的に今までの訓練とは違ったやり方をして、かなり好評を得ました。そういう中で、地域の方々もその人材活用というようなことに気がついたようで、やはりそうした防災会だけという訓練だけでなくて、それ以外のそうしたボランティアの方々、それからNPOの方々、それから地域にある事業所の方々と一体になった訓練をしようということは、機運としては盛り上がっている、こういう状況でございます。
やながわ委員
 今、御説明を聞きまして、主要事業あるいは17年度の重点事業等々があったんですが、今回、私も2定で、災害の救援・復興に女性の視点、あるいはもっと女性の参画をという御質問をしました。かなり前向きな答弁をいただいたと認識しているんですが、今、課長の説明の中では、そういう分野に当てはまるのかなという、この重点事業の4番目ですか。「新たな知見の反映」ということで、新潟県、福井県やあるいは新潟県中越地震において、そういうお話が出たんですが、女性の参画あるいは視点をどう取り込んでいこうかというような、お話はなかったと思うんですが、その視点はどの辺できちっと盛り込むんでしょうか。
斎木防災担当課長
 防災会議等に女性の委員をというのは、やはり構成上、なかなか難しいということでお答えしているかと思います。しかし、そうではない会議もございます。例えば防災対策連絡協議会、それから避難所運営会議、こうした防災に関係する会議がございます。その防災対策連絡協議会につきましてはそういったことを踏まえて、前回、その構成については女性を多く委員として選ぶようにしましょうという確認をしたところでございます。ついては、今年度、委員の改正がございますので、そういったことを踏まえて生かしたいと、こんなふうに考えているところでございます。
 それから、女性の視点というのは、今まではどうしたのかということでございますけれども、これについては災害の教訓だとか、それからそうした学説だとか、その学者さんが言っている言葉、そういったものを情報収集してございます。それで、そういう中には、女性用の備蓄物資のこともあるでしょうし、それから避難所でプライバシーが守れない。そんなようなことも当然、承知していますので、そういったことをそうした会議の席で情報提供しながら、議題に供して考えていきたいと、こんなふうに思ってございます。
やながわ委員
 今、そういう議題を供していきたいというお話なんですけれども、防災計画あるいは災害復興に関して、やっぱり日中、避難所にいる人は女性や子どもが多くて、男性がどっと出ていっちゃうと。そういう細かい視点とか、生活全般にわたって女性の視点というのは、生活する被災者というんですか。男性は表に出ていっちゃうという、そういう全体的なことを考えると、やっぱりきちっと文言にして盛り込んでいくような、積極的な対応が大事なのかなと思うので、そこであげますよと、こういう視点は言われているからわかっていますよと。そういうことではなくて、きちっと提示すべきだと、こう思っております。これはもう要望になるかと思いますが、そういう方向でやっていただければなと思っております。
昆委員
 17年度の重点事業ということで挙げられているんですけれども、新たな知見の反映ということで9点挙げているんですけれども、これは例えば東京都の防災計画が見直されて示されてくる。それに基づいて中野区の地域防災計画を合わせてつくるという、そういうふうにおっしゃっておりますよね。しかし、中央防災会議等で指摘されているように、中野区という区の今の現状から見て、例えば木造住宅の密集地だとか、それから消防活動困難地域だとか、いろんな特徴がありますよね。中野区として、そういうものを踏まえて、区として東京都の防災会議が示されるものに中野区の防災計画を合わせるという、そういうふうに考えていらっしゃるようですけれども、今現在、既にその中央防災会議の被害想定が示されて、いろんなことを指摘されているわけだから、それに基づいて区としては新たな地域防災計画の中にこういう形のものを反映させたい、こういう対策を反映させたいとか、そういうものというのはまだ検討はされていないんでしょうか。
斎木防災担当課長
 中央防災会議で示された被害想定も、それから5年前に東京都が示した被害想定も、やはり環状6号線から環状7号線の間の、要するに住宅密集地域については相当な被害が出るという想定をしてございます。それで、その比較は何かと言いますと、6メートルという風で想定したのが東京都の想定。それから、中央防災会議は15メートル。これはもう台風並みの想定。したがいまして、被害が5割増しぐらいになっていると。ただし、そこの中央防災会議で示した被害想定は、中野区とか杉並区とか豊島区とか、こういう区を想定しているわけじゃないんです。環状6号線と環状7号線の間について想定してございますので、それでその原因については今言ったようなことで、共通事項でございます。ですから、そのまま数字を動かせば、地域防災計画に取り入れられることはできますが、中央防災会議の専門部会が発表した被害想定で、今後、その中央防災会議全体の大綱が出ますので、やっぱりそれを踏まえて見直していく。今でも見直そうと思えばできるんですが、そうした方がより混乱が起きないだろうと、こんなふうに考えているところでございます。
昆委員
 先ほど、自衛隊等が訓練において、どういう役割を果たすのかとか、いろんなことが質疑の中で出されておりますけれども、例えばそういう木造住宅密集地というふうな条件になっている中野区として、その被害想定があくまで被害想定だと言えばそうなんですけれども、しかしやはりそれに備えるというふうなことで言えば、例えば消防署のそういう機能といいますか、そういうものを充実させてほしいだとか、国や都に要望するものというのも区としてありますよね。そういうものというのは独自の、やはりその検討の結果、東京都、または国に対して要望されるというふうなことが、通常なんじゃないのかなというふうに私は思うんですけれども、そういう消防署等の体制で、中野区として今、こういうことを望みたいとかというものは、何か検討していることはあるんでしょうか。
斎木防災担当課長
 消防署の整備という関係は、都全体で優先順位をつける。その優先順位の中には、そうした被害想定は当然、盛り込まれてございます。したがいまして、中野区の場合は木造家屋が密集して、そういった意味の火災危険度は高いということですから、そういう初期消火の対応、そういった装備が他の自治体に比べて重点的にやられていると、このように認識してございます。
昆委員
 そうしますと、今現在、そういう対応になっているというふうに受けとめてよろしいんですか。
斎木防災担当課長
 消防署の今言った体制を考えますと、それぞれの地域特性に合った、それで、これは東京都全体が消防署の区域を考えるときには、そういった点が考慮されてしかるべきだと、こういうふうに考えているところでございます。
昆委員
 それから、もう1点なんですけれども、この新たな知見の反映というところで、ここに述べられていることだけではないというふうに思うんですけれども、例えば中越地震の状況の中で、長岡市の防災対策課長がお話ししていたのは、やはりその周辺自治体との連携といいますか、そういうものが非常によかったというお話をされておりました。それで、私も質問等で取り上げたんですけれども、中野区は現在、常葉町--合併になりましたから田村市ですね。名称は変わりましたけれども、そことの連携をとっている。1カ所ということですよね。そういう周辺の自治体との緊急のときの連携ですよね。そういうものなんかもどういうふうに盛り込まれていくのかなというふうに思っているんですが、そういう検討はもうなされておりますか。
斎木防災担当課長 
 中野区が他の自治体と協定しているところは田村市でございます。これまでは常葉町ということで、合併により田村市になりました。ついては改めて協定を結び直す必要もあるんだろうと考えてございますけれども、田村市の方からは、その協定については生きているので、引き続き協定をお願いしたいということの連絡が入ってございます。ただし、改めてやるということも大切なんだろうと思っています。
 それから、それ以外のところの自治体との協定については、今、じゃあ、どこがふさわしいかというようなことを検討中でございます。それで、今ここで特に内部の問題としてやっているだけですから、接触してございませんので、名前は出せませんが、そういった検討はしているところでございます。
昆委員
 それからもう1点、地域まちづくりの取り組み状況というのも報告されました。これもたびたび私、質問で取り上げさせていただいているんですが、南台一・二丁目、弥生町地区整備ですね。この事業期間ということで19年度までというふうになっておりまして、ほかの二つの南台四丁目とか平和の森地区の整備のところは、これは延伸中とは期間を延ばすということですよね。それが南台一丁目、二丁目、弥生町地区というのは19年度までという事業期間が決められていて、何度も申し上げるんですけれども、この期間では区の事業の目標を達成できないというふうな、そういう状況にあるんですよね。ですから、そこのところはどういうふうに考えているのか。ちょっとまた確認の意味でお尋ねします。
石井都市整備部長
 確かに御指摘のような内容になってございます。それで、現在10か年計画を策定していく途中というところでございまして、これを延伸すべきかどうかを含めまして、現在、検討中というところでございます。
昆委員
 そうしますと、耐火建築物建築に対する助成も同じように検討中ということで、二つとも検討中ということで、お答えなんでしょうか。
石井都市整備部長
 不燃化事業でございますが、これは18年度末で都の事業を廃止ということで、15年度で制度が廃止になっておりまして、3年間の経過措置の中で18年度まで延びていると。それで、私どもとしては18年度末で廃止をしたいという考えでございます。
昆委員
 その18年度で廃止というふうにお考えだということなんですけれども、でもこれは防災生活圏促進事業ということで、耐火建築物建築に対する助成なんですけれども、まだまだあの地域というのは、こういう建替えのときに耐火建築物にするということでの建物というのはあるわけでしょう。18年度でもう中止ということになったら、その後はどうなるんですか。木造住宅がそのまま残されてしまって、そこのところが震災時における火災の発生みたいなところになったら、どういうまちになるのかということを、皆さん方のところはどんなふうに検討されているんでしょうか。
石井都市整備部長
 費用対効果という点も合わせ、それから財政のフレーム等も総合的に勘案しながら、この事業の見きわめが必要だろうというふうに思いますが、地域的には新防火規制の対象地域に入っておりまして、スピードを上げるためには助成をしながら改善していくという方法もありますけれども、自力でその新防火規制の地域の中で、不燃化の機能を向上させていっていただければというような点も含めて、今後その辺を10か年計画策定の中で、検討して結果を出していきたいと思っております。
昆委員
 最後にしますけれども、新しい地域防災計画をつくり、それで震災時の防災の観点から、中野区としての新たな対策を進めていくということですけれども、この南台一・二丁目、弥生町地区というのは、そういう点ではまちづくりを進めるときも木造住宅密集地であり、また狭い道路がいっぱいあって、それこそ消防活動困難地域と。そういう状況の中で、この事業が都や国の補助、また中野区もそういう考え方のもとに地区計画で定めたところというふうに私は認識しておりますけれども、その事業がやはり限られた期間ででき上がるということは、当初からなかなかそううまくいくのかというふうな状況だったわけです。しかし、それは、これが期間が来たからもうやめますということでやめていくということは、なかなかそこの地域の震災時における災害の面から見ましても、本当にどうなるんだろうかという思いですよね。道路だってまだまだ整備がされていない。そういう状況の中で期間が来た、費用対効果というふうな考え方だけでそういう物事を決めていいのか。または、10か年計画、10か年計画と言うけれども、10か年計画の中にこれだけ費用のかかる計画を組み込むことができるのか。それはまさに都や国の補助がつかなければ、進めていけない事業だというふうに私は思うんですよね。
 だからこそ、区の姿勢はそういう事業を進めるに当たって、住民の立場に立って、この事業がやはり年度が限られた、もう期限が来ているということだけれども、延長を都や国に求めるべきだというふうに私はずっと思っているんです。その立場がなかなか見えないものですから、一体どう考えているのかなというふうに思うんですけれども、その点についてはどのような御答弁を出していただけるんでしょうか。
石井都市整備部長
 先ほど申し上げました防災生活圏促進事業、この不燃化事業でございますが、これについては先ほど御答弁申し上げたとおり、制度そのものが15年度で廃止という状況でございまして、これについては存続は難しかろうというふうに考えておりますが、一方、この一・二丁目、弥生町地区でございますが、これについては先ほど申し上げましたように10か年計画の中で御指摘の趣旨も踏まえて結果を出していきたいと考えております。
岡本委員
 総務部防災担当の主要事業の中の8番目の防災意識の普及啓発の推進というところについて、質問したいと思います。
 大変これは大事な分野であろうと思います。私どももこの一環として、高倉議員とかやながわ議員がポケットマニュアルをつくるような提案もしているところでございますが、一つ気になることは、先ほど課長のお話の中で、ビデオ等の貸し出しのところで、古いのでほとんど貸し出しはないということでございまして、これはいつつくられて、区でつくられたのか。古くてということの言葉の中身を、ちょっと説明をお願いします。
斎木防災担当課長
 古いというか、例えば阪神淡路大震災のそれをシミュレーションしたビデオだとかということですから、あれからもう10年もたっていると。ただ、地震の場合は、その阪神淡路大震災のときの地震のビデオも、それから昨年起きた中越地震のものを見ても、やはり家が倒れることによって被害が起きて、それから家具が転倒して傷ついている。こういう状況ですから、実際にその被害の状況というのは決して古いも新しいもないんですが、どうしても表題がそういう形でついているものですから、もうさんざん見ていると。こういう意味で古いということを申し上げました。
 それから、子どものうちからそうした地震に関する教育というのは、防災に関心を持たせるということなので、児童館や保育園が借りに来るということがここ数年、何件かあるということでございます。
岡本委員
 課長の方から古いので、貸し出しが少ないような言い方をされていますから、担当としてはそういう言い方ではなくて、本当にこれは普及するという意味では、むしろちゃんとできているビデオであればどんどん見ていただいて、そういう意識を高めてもらうことは続けなきゃいけないかと思っておるんです。
 実は、本所の消防署に3Dの画面に映しだすものがありました。それは、阪神・淡路大震災前のものですが、大変印象に残るもので、あれは古くてももう本当に震災の怖さ、それから準備をしなきゃいけないということがよくわかるようなビデオになっていまして、古いから貸し出しが少ないからじゃなくて、本当にタイトルが悪ければタイトルを変えていいのかどうかわかりませんが、映像の時代ですから少し工夫して、それをまた編集し直すなりして、やっぱりこういう今、直下型の地震の想定をされている時代ですから、早急に検討してはどうでしょうか。
斎木防災担当課長
 説明の仕方がまずかったようで申しわけありませんでした。今のような形で、ビデオによる普及というのも大変大切だと思っていますし、それから先ほどちょっと触れましたとおり、子どものうちからそうした防災に関心を持っていただく。そういった意味では、映像で見てもらった方がよりわかりやすいし、子どもにとっても大変興味深いものになるだろうと思いますので、そんなことを含めながら今後の参考にして、ビデオの貸し出し事業を充実していきたいなと、このように思っています。
酒井委員
 済みません、主要事業の消防団活動支援で、ちょっと1点だけお聞かせさせていただきたいんですが、消防団員の募集の広報についてなんですけれども、よろしいでしょうか。
 奉仕と献身の心で日夜、励んでいらっしゃる消防団員の皆さんの高齢化や団員数の減少なんかをよく聞いたりするんですけれども、それで私も以前、一般質問で消防団員の募集を広報、区報なんかでやってはいかがでしょうかという質問をさせていただきまして、積極的に支援していきたいといった、たしか前向きな御答弁をいただいたと思うんですが、区報の方にそういったのが載った記憶がないのでお聞きしたいんですけれども、それからほかの先輩議員の皆さんからもこういった質問があったと思うんですが、現状はどのようになっているのか。ちょっとお聞かせさせていただいてよろしいですか。
斎木防災担当課長
 消防団員の募集といったことの全体的な話は、消防署の所管になっているという区分けができてございます。ただし、今おっしゃったような消防団がまだ定員割れを起こしていると。こういう状況で、積極的に区としてもそういう支援をする上で区報を使った周知をしたらどうか。それで、これについては、ちょっと今、私はどういう状況になったか存じ上げていませんので、お答えができないんですが、きょう、いただいた御意見を所管の方へお伝えしたいと、こんなように考えてございます。
酒井委員
 済みません。何か担当の方が違い、申しわけございません。
 千代田区なんかでしたらたしか1面で大きく、何年か前だったと思うんですけど、そういうふうにありましたし、例えばほかにホームページなんかも活用できると思いますので、ぜひとも御検討いただきたいと思います。
委員長
 要望でいいですか。
酒井委員
 はい。
吉原委員
 先ほどの伊東委員の質問の関連なんですが、自衛隊のツインローターヘリ、これは中野区では上高田野球場と江古田の森、この2カ所に着陸が可能ということですよね。そうなりますと、この上高田野球場か江古田の森で総合防災訓練を行えば、自衛隊のデモンストレーションの見学もできるというふうに考えてよろしいんですかね。
斎木防災担当課長
 先ほど申し上げましたが、一度、消防のヘリコプターが来たと言ったときも、たしか第五中学校が会場になったときにやったと思います。と言いますのは、近くに上高田球場があって、そこへ緊急時に避難できると。こういう状況でやった経過がありますから、もし今言った訓練を本当に中野区内でやるということになれば、おのずとその場所に限られるということで、やろうと思えばできないことはないのではないかということで、今のところお答えさせていただきます。
吉原委員
 本当に地震も最近は多いですし、いろんな大震災も近年ありますので、それで、区民の方々もすごくその辺の防災に関しては敏感になっている時代だと思いますね。そういう面で、自衛隊のデモンストレーションがもし見られると、有事のときはこういう形になると、そういう機会が設けられれば、かなり区民の方々も、ああ、実際にはこういうふうになるんだと。安堵する部分が出てくるんじゃないかなと思いますので、ぜひとも検討していただきたいなと。これは要望にさせていただきます。
委員長
 他にございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、よろしいでしょうか。以上で本説明についての質疑を終了いたします。
 次に、国民保護についての説明を求めます。
斎木防災担当課長
 調査事項は危機管理対策についてということでございます。危機管理対策ということになりますと、かなり広い範囲のことになります。それで、今回はこの中の、今ちょうど進めなければいけない部分の国民保護についての説明をさせていただきたいということで、お示ししてございます。(資料4)
 ページをお開き願いたいと思います。ページと言いましても、すぐ裏ですが、表紙の裏という形になります。
 それでは、その国民保護の位置付けというのが今どういう状況なのか。この全体像を承知していただきたいということで、まず初めにこの説明をさせていただきます。
 まず、国の示した枠組みでございます。左側ですが、有事3法と言われるうちの中核をなす事態対処法、これが平成15年6月に成立してございます。それで、この成立に当たっては附帯決議が示されて、1年以内に国民の保護のための法整備を行うということで、国民保護法制整備本部が設置されました。それで、この本部で国民保護法について法案を検討してきた。これが1年後、平成16年6月に公布、それで、9月17日に施行された国民保護法でございます。国民保護法につきましては、次のページのところで概要を説明したいと思いますけれども、今のところはこの枠組みについてを先に説明させていただきます。
 それで、国民保護法ができまして、それをさらに具体的にどうすることによって国民の保護に関する措置を計画するか。こんなようなことを基本指針にまとめ上げてございます。これが平成17年3月25日に閣議決定されてございます。
 その主な中身でございますけれども、3本の柱で成り立っているというところで、まず1つは国民保護措置の基本的方針がここで示されてございます。これも国民保護を説明するときに順次お話をしたいと思います。それから、武力攻撃等の事態想定提示、これはどういうものが武力攻撃ということを、範囲を決めたと、こういうことでございます。これについても後ほど説明させていただきます。それから、避難、救援、武力攻撃災害の対処に係る措置、これがいわゆる国民保護計画のうちの3本柱をなす部分でございますけれども、これに対する措置・留意事項がこの基本指針で示されてございます。
 それで、これをもとに、都道府県が国民保護計画をつくるに当たっての都道府県モデル計画を、次の週の3月31日ですけれども、総務省が提示してございました。それで、これは都道府県が国民保護計画を作成するための参考としてくださいということで、提示されたものでございます。それで、国の枠組みがこういう形になりまして、それを受けて、都として国民保護計画をつくるということです。
 それで、それをつくるに当たって、ちょうど国の国民保護法が成立した後、1カ月後に計画をつくるための策定検討会議というものを立ち上げてございます。それで、その検討会議の中で国民保護協議会の条例だとか、国民保護対策本部の設置条例だとか、そういった法整備が平成17年2月に一括して都議会に付議されまして可決されたと。そういう中で計画案の原案を検討している最中でございます。
 それで、この計画原案につきましてはことしの8月にできると、こういう予定で今進めているところでございます。それで、策定に当たっては、これも国民保護法に決められているところでございますけれども、この計画原案の諮問と審議については、国民保護協議会で行うことということで、この国民保護協議会が設置されてございます。それが右側でございます。それで、第1回を5月25日に行ったところでございます。
 第1回目の中身としましては、計画作成の基本的考え方及びスケジュール案等が国民保護協議会に示されたということでございます。そして、その8月にできる原案について第2回の国民保護協議会で審議すると、こういう予定になってございます。それで、それを踏まえてパブリックコメントを行いまして、計画原案から計画案を作成すると。それで、国民保護協議会の方はパブリックコメントの意見、そうしたものを踏まえながら意見の取りまとめを行うということで、平成17年、ことしの11月に計画案ができ上がって、これを国と協議していく。それで、その期間が3カ月間ぐらいございますけれども、そういう中で計画が決定されると。これが18年2月に予定しているところでございます。決定次第、都議会へ報告し、公表されると。これが国の示した枠組みと都の動向ということでごらんいただければと思っています。
 それで、こうした都の動きに合わせて、区はその1年後、18年度に中野区国民保護計画を作成すると。それで、市町村の場合は都道府県知事と協議すると。こういうことで、平成18年度作成というようなことが示されているわけでございます。
 では、次のページをごらんいただきたいと思います。
 それでは、先ほどの国民保護法の概要について御説明します。この国民保護法は、1条から195条という膨大な量の条文がございます。したがいまして、ここでは本当にかいつまんで説明したいと思います。
 まず、正式名称でございますけれども、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律と。これも長い正式名称になっています。先ほどの事態対処法についても、かなり長い正式名称がついています。
 それから目的は、武力攻撃事態等における国民の生命、身体、財産の保護、国民生活・国民経済に及ぼす影響の最小化ということを目的として、法が制定されているというところでございます。
 それから、この保護法の中身の部分でございますけれども、国民の保護のための措置が法で示されていると。それで、武力攻撃事態等における国、地方公共団体等の責務や役割分担を明確にして、国の方針のもとで、国全体として万全の国民保護措置を講ずると。とにかく全体でそうした措置を講ずるんだということが書かれてございます。それで、措置を実施するに当たっては、日本国憲法の保障する国民の自由と権利が尊重されなければならないという明記がございまして、その一つに、そうした措置をするに当たって、制限が加えられるわけですけれども、その制限については必要最小限の制約でなければいけないということが明記されて、それで、その手続については公正かつ適正な手続が保障されなければいけないということでございます。それから、その措置を実施するに当たっては差別的な取り扱い、思想・良心の自由、表現の自由を侵すものであってはならない、こういうことが明記されているものでございます。
 これが国民保護法の概要でございまして、それではその保護法自体の構成ということでごらんいただきたいと思いますが、1章から第11章まで、先ほど言いましたとおり195条の条文でございます。
 それで、1章の方の総則で、ここに書いてあるとおり、国・地方公共団体等の責務、それから国民の協力。この国民の協力と言いましても、これは強制的なものではなく、自主的な国民の協力ということが明記されてございます。それから、基本指針、国民保護計画・業務計画をこの法にのっとってつくらなければいけない。こういうことが示されてございます。それから同様に国民保護協議会、それから国民保護対策本部、これもこの法に示されて、こうしたものをそれぞれが保護計画の中につくって条例化すると、こういうことで示されてございます。
 それから、2章、3章、4章、これについては実際に国民の保護のための措置ということの3本柱ということでございます。一つは避難に関する措置。中身は警報の発令、それから避難の指示、避難住民の誘導など、こういったことがこの中身に書かれてございます。それから、救援に関する措置。救援の指示、救援の実施、安否情報の収集など、こういった中身がこの3章で書かれてございます。それから、第4章は武力攻撃災害への対処に関する措置としまして、危険物質等に係る武力攻撃災害の対処、それから生活関連施設等の安全確保、消防、保健衛生の確保、被災情報の収集など、こういったものが書かれてございます。それから、5章では国民生活の安定に関する措置としまして、生活関連物資等の価格安定等国民生活の安定を措置するというふうなこと、それからライフライン等生活基盤の安定などがここに盛り込まれてございます。
 それから、6章から第11章までは、そうしたことが起きたときの後の措置として、復旧や備蓄の話、その他の措置がここに書かれてございます。それから、それの財政上の措置、損失だとか損害補償、費用負担のことについて述べられているのが国民保護法の構成という形でお示しをさせていただきました。
 それから、次のページをごらんいただきたいと思います。
 それでは、これまでに出てきた話の中で、国民保護協議会というのは何なのかというところで、ここで示させていただきました。
 まず、設置目的でございます。区の区域に係る国民保護措置に関して広く住民の意見を求め、区の当該措置に関する施策を総合的に推進することを目的に設置する。こういった目的も国民保護法の中に書かれてございます。それから所掌事務は、これは区に置きかえて今、書かせていただきましたので、区長の諮問に応じて国民保護措置に関する重要事項を審議する。それで、当該重要事項に関し、区長に意見を述べる。それで、当面18年度は新たに作成する中野区国民保護計画を審議する。こういう仕事がこの中にあるということでお示しをさせていただきました。
 それから、国民保護協議会の会長としまして、中野区でいえば区長ということになります。それから委員の構成は、そこに書いてございます八つで成立しているということでございまして、この人数的なことや、それから細かい任命の仕方、これらについては国民保護協議会条例でもって示すということになりますので、今後、条例の中でこうしたことをお示しして委員の審議を仰ぎたいと、こんなふうに考えているところでございます。
 それから次に、国民保護対策本部、これは武力攻撃事態という場合には国民保護対策本部ということになりますが、武力攻撃以外の緊急対処事態、これに対しては緊急対処事態対策本部。本部について、事態の想定によって二つに分かれるということで、括弧書きをさせていただきました。それで、所掌事務はそういうことでございます。国民保護措置の総合的推進に関する事務を行うということと、それから本部長は区市町村長、区でいえば区長ということになります。それから、本部員は助役、教育長、消防長等。それから、本部長権限はこんなことが書いてございますが、これについても対策本部条例をつくって、この中で細かく決めるというふうなことになってございますので、これについても条例を提案するときに御審議いただく、こういう話になろうかと思います。
 それから次に、これは参考という形になるかと思いますが、先ほどからお話ししてございますように、武力攻撃事態というのは何なのか。それで、国が3月25日に閣議決定した基本指針の中にこのことが示されているわけでございます。八つの種類に分かれてございまして、四つ、四つということで、大きく分けると武力攻撃事態、それと緊急対処事態ということで、事態の定義がそこに書かれてございます。それから事態の類型は、武力攻撃事態の方はこの類型で示されたとおりの報告でございますが、緊急対処事態については例示を載せてございます。こんなことで御理解いただければと思ってございます。
 それから事態が発生した場合の本部の立ち上げというか、設置の方法でございます。それを流れとして図でお示しいたしてございます。
 事態が発生すると、先ほど言いました二つの事態によって分かれて、本部の体制がそれによって設置されるということでございます。それで、これについては閣議決定が必要ということで、上の方に書かれてございます。それで、国が閣議決定して本部を設置すると、都道府県に国が指定して本部を設置することになりまして、それが区市町村の方へ回ってきて国の指定がされると。それで、例えばでは、区市町村がそうした本部を立ち上げるという場合には、都知事を経由して要請すると、こういう話でございます。それで、本部が設置されますと、その大きな右下の矢印でございますけれども、3本柱の措置、避難、災害への対処、救援、こういったことが措置されるということで、図のとおりに示させていただきました。
 それから、次の一番後ろのページをごらんいただきたいと思います。
 それでは、実際に区市町村が国民保護計画を策定するに当たってどんな準備が必要なのか。これを策定表ということでお示しをさせていただきました。
 まず、平成17年度中には関係条例の整備。一つが国民保護協議会の設置条例、それから国民保護対策本部の設置条例、それからこれは関連すれば一部改正をして、武力攻撃災害等派遣手当の支給根拠になる条例を整備すると、こういうことがございます。それから、17年度中に国が区市町村国民保護計画のモデル計画を提示するということになってございますので、それを踏まえて計画を作成していくということになろうかと思います。それから、現在、東京都が進めている国民保護計画が平成18年2月にできますので、これの通知が17年度中に来ると、こういう中身でございます。それを受けて区市町村が国民保護計画の原案を策定して、それからその原案について計画案にするための国民保護協議会に諮問をする。そして、国民保護協議会ではそれを審議するということになります。その協議会の意見を踏まえて計画を作成しましたらば、それをもって東京都に正式協議する。正式協議というのは、その間に東京都とのやりとりがありますので、ここでは正式協議ということで限定させていただきました。それからその正式協議が整った段階で計画が決定されると。
 それで、東京都の例で申し上げるならば、1年後ということになりますので、19年2月ごろに策定するというふうなことにこのフローではなってございます。それで、策定次第、議会へ報告、公表をすると。もちろん議会の方にはこの特別委員会がございますので、その間のタイミング、タイミングで御報告いたしまして、御審議をいただかなければならないと思っています。
 それから、一番右側の枠ですけれども、計画づくりと並行して、国民保護対策本部等の実施体制の整備を進めなきゃいけない。こんなふうに考えているところでございます。それで、こうした全体像で、この国民保護計画をつくっていこうというようなことを考えているところでございます。
委員長
 それでは、ただいまの説明に対する質疑はございますか。
 特によろしいですか。
江田委員
 これは23区、もちろん23区に限らずでしょうけれども、全国どこの自治体でも同じような中身で、説明の資料として使われているんでしょうか。
斎木防災担当課長
 全国の資料については把握していないんですが、これについては、この保護計画をつくるに当たっての、都が学習会というか、勉強会を開いた資料を少し読みやすく加工してつくらせていただきました。
江田委員
 それで、4ページの国民保護協議会のところですが、委員の構成が制限列挙されています。これはもう全部国が決めているものなんですか。
斎木防災担当課長
 これについては、国民保護法で決められている構成でございます。
江田委員
 いろんな機関の代表が参加する場合に、議会の代表というのは通常、参加しているんですが、この場合は議会の代表というのは対象になっていないんですが、そこら辺は何らかの説明はあるんですか。
斎木防災担当課長
 特にこの資料をつくるときには、そうした学習会でもらった資料で、それと国民保護法の中身を突き合わせして確認したんですけれども、その中で議会代表という形の明記はございませんでした。それで、これについては特に一度の説明ですので、質問の機会もなかったものですから、その辺のところの質問はしておりませんが、どうしてないのかというところの回答は、今は私のところに資料がありませんので申しわけないと思いますが、回答できません。
江田委員
 一番最後の策定フローから見ていきますと、ここには特別委員会がありますから、当然、随時といいますか、適宜、報告はされるんだろうというふうに思うんですが、報告を受けるだけで、間接的に理事者の皆さんに議会側の要望等が伝えられる程度で、直接的に議会が意見を述べる場というのはないわけですよね。それで、結局ここで制限列挙された人たちに協議会の中身、あるいは計画決定に至るまでのいろんな議論はそこではされるんですが、このつくり方からして、中野区としてはこういう点が重要だとか、こういう計画にしていこうとか、そういうところでの中野区の独自性といいますか、そういったものがどの程度、盛り込んでいけるものなのか。ここまで国の方針として法の中に明記をされて、メンバーまで制限列挙されてきているということからいえば、ほとんどそれぞれの自治体のオリジナリティというのはなくなってくるんではないかという気はしているんですが、そこら辺はどのように理解しておられるんでしょうか。
斎木防災担当課長
 国の枠組みが示されて、都が国民保護計画をつくるに当たって三つの基本方針を示しました。それで、これについては当然、議会の方へ報告していますから、そういったことを踏まえて計画原案を作成しているところなんだろうと思いますので、区としましても、都のモデル計画が示された段階で、そうした区としての基本指針をお示しするということになろうかと思います。
 それで、この計画を作成するに当たっての都が示した基本方針というのは、国の方針や指示に応じて、迅速、的確に措置を行うための行動指針とするということと、それから都民の理解と協力を確保する。それから、武力攻撃事態等、8類型全体に通じる対処の基本を提示。あわせて事態類型ごとの対応の違いや類似区を特記しようと、こういうことです。
 それから、2番目は東京都の地域実情が示されているんだろうと、こんなふうに思います。政治、経済、社会機能が集積する首都東京の特性を踏まえた対処、それから区部の人口密集、昼間都民、米軍基地、島嶼地域など、東京特有の課題に対応する。それから、都が実施したNBC災害訓練やシミュレーションの成果を反映する。
 それから、3番目の指針としまして、地域防災計画等で構築された仕組みを十分に活用する。それから、区市町村関係機関、近隣自治体との緊密な連携・協力を重視する。それから、3番目が都の総力を発揮し得る全庁的な実施体制を構築する。こういうことで、全国共通の国民保護計画ということでつくり上げていくわけですけれども、やはり東京都は自分のところの地域特性や社会情勢、そういったことを踏まえた基本指針を示してございます。したがいまして、区としましても中野区の特性、そういったものを考慮しながら基本指針でお示しして、基本計画に反映させていく。こういう考え方で進めなければいけないと思ってございます。
江田委員
 概要しか示されていませんから、どういうふうになっていくのかというのはまだ見えてきませんが、国民保護法の概要の中でも、基本的人権の尊重の明記ということで先ほど読み上げていただきましたけど、これが明記されている。逆に言えば、ここがやっぱり一番制限される、さまざまな問題が起きてくるところだというふうに思うんですね。それだけに議会代表が直接入らないということですので、皆さんの報告を通じて我々の意見を述べるということしかないわけですので、報告等は適宜、早目早目にお願いしたいということを申し上げておきたいと思います。
委員長
 要望でいいですか。
江田委員
 はい。
委員長
 ほかにございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、ただいまの報告についての質疑を終了します。
 引き続き、所管事項の報告を受けたいと思います。
 まず、平成16年度風水害対応及び被害状況、平成16年火災発生状況についての報告を求めます。
斎木防災担当課長
 それでは、所管事項の報告ということで、昨年度の風水害対応及び被害状況について御報告させていただきます。お手元に配付しました表をごらんいただきたいと思います。(資料5)
 災害発生が6件ございました。それで、そのうち1回だけ床下・床上の浸水、被害がありました。合計、小規模事業所と合わせまして33件ということでございます。
 それで、職員態勢につきましては、そこに掲げてあるとおりです。この中では一番大きい第1次非常配備態勢を2回とりました。
 それから、下の表でございます。これは消防署の発表でございます。したがいまして、消防署は暦年ということなので、平成16年の火災発生状況ということでお示しをさせていただきました。
 中野消防署管内、それから野方消防署管内で合計25件の火災が発生し、そのうち死亡者が1人出たということで、内訳はそこに書いてあるとおりでございます。
委員長
 ただいまの報告に対する質疑はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、質疑を終了します。
 続きまして、平成17年度風水害対応訓練の実施結果についての報告を求めます。
斎木防災担当課長
 それでは、次の所管事項の報告をさせていただきます。(資料6)
 平成17年度風水害対応訓練の実施結果について。
 実施日時はことしの5月23日、午前8時から午前11時50分、午前中の半日ということでございました。
 訓練規模につきましては、総勢308名の参加を得ました。内訳はその括弧内のとおりでございます。
 それから、3番目の訓練想定等でございます。
 1番目の訓練想定、これはここ数年、中野区の風水害の被害状況と申しますか、そうした状況は川があふれるということではなく、下水が逆流するというような形の被害でございます。それで、それが大体起きる状況というのはどういうことなのかということで想定してございます。
 それで、23区西部に大雨・洪水注意報が発令されまして、警報がその後、発令される。それで、時間雨量が60ミリ程度の集中豪雨によって河川が警戒水位を超える。このときには河川が警戒水位を突破するということで、サイレンの吹鳴があるということで、あふれはしませんが、下水の方がいっぱいになってくると。そういうことで、それとちょうど低いところの道路に水が集まってきまして、道路が冠水する。それによって床下・床上浸水が発生した。こういう訓練想定でございます。
 それから、訓練概要は、後先になりましたけれども、今言った注意報の発令に伴いまして情報連絡態勢がとられ、それから風水害初動配備態勢をとって応急対策を開始すると、こういう状況でございます。
 それから、その後の降雨状況や警報の発令によって災害対策本部を設置して、第1次非常配備態勢に切りかえて、状況に応じた災害対策活動を展開すると。それに従いまして、災対各部が行動する。こういう訓練の中身でございます。
 それから、被災想定は道路冠水による被災。被災地域は2カ所を想定してございました。
 それから、4番目の災害対策本部と災害対策各部の訓練内容ということで、これは先ほど資料3でお示ししました業務大綱に基づきまして、それから中野区の風水害対応訓練マニュアル、そういったものを踏まえまして、それぞれの各部がそれに応じた訓練を実施したということで、その項目について挙げさせていただきました。
委員長
 ただいまの報告に対して何か質疑はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 よろしいですか。なければ、報告を終了します。
 それでは、その他の所管事項の報告はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
 審査日程のその他に入りますけれども、各委員、理事者からの何か御発言ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、次回の委員会の日程を協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩させていただきます。

(午後2時43分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後2時46分)

 休憩中に御協議いただきましたとおり、次回の委員会は9月5日(月曜日)午後1時から第2委員会室において開会することとし、学習会も含めまして相談し、相手方ともそのように準備を進めたいと思いますので、講師などについては決まり次第、正・副委員長の方から御連絡したいと思いますが、御異議ございませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ございませんのでそのように決定します。
 以上で本日予定した日程は終了しますけれども、委員各位から何か御発言ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本日の防災対策特別委員会を散会いたします。ありがとうございました。

(午後2時47分)