平成17年03月15日中野区議会厚生委員会(第1回定例会) 平成17年3月15日厚生委員会 中野区議会厚生委員会〔平成17年3月15日〕

厚生委員会会議記録

○開催日 平成17年3月15日

○場所  中野区議会第3委員会室

○開会  午後1時02分

○閉会  午後4時34分

○出席委員(8名)
 かせ 次郎委員長
 北原 奉昭副委員長
 酒井 たくや委員
 近藤 さえ子委員
 やながわ 妙子委員
 若林 ふくぞう委員
 江口 済三郎委員
 昆 まさ子委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 子ども家庭部長 柳澤 一平
 子ども家庭部経営担当課長(男女平等担当課長) 竹内 沖司
 子育て支援担当課長 新井 一成
 子ども健康担当課長 大久保 仁恵
 保育サービス担当課長 榎本 良男
 子ども育成担当課長 小平 基晴
 保健福祉部長 菅野 泰一
 保健所長(保健予防担当参事、結核予防担当参事) 清水 裕幸
 保健福祉部経営担当課長(保健福祉担当課長) 寺嶋 誠一郎
 衛星環境担当課長(生活衛星担当課長) 遠藤 由紀夫
 健康づくり担当課長 今 恵里
 中部保健福祉センター所長(北部保健福祉センター所長) 瀬田 敏幸
 南部保健福祉センター所長 佐々木 美枝子
 鷺宮保健福祉センター所長 石崎 泰江
 高齢福祉担当課長 冨永 清
 障害福祉担当課長 田中 政之
 生活援護担当課長 浅野 昭
 保険医療担当課長 奥山 功
 介護保険担当課長 藤井 康弘

○事務局職員
 書記 巣山 和孝
 書記 杉本 兼太郎

○委員長署名


○審査日程
議案
 第28号議案 中野区ひとり親家庭等の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例
 第29号議案 中野区子どもの医療費の助成に関する条例
 第30号議案 中野区保育所条例の一部を改正する条例
 第31号議案 中野区結核診査協議会条例の一部を改正する条例
 第32号議案 中野区国民健康保険条例の一部を改正する条例
 第33号議案 中野区国民健康保険高額療養費資金貸付条例の一部を改正する条例
 第38号議案 平成16年度中野区一般会計補正予算(関係分)
 第39号議案 平成16年度中野区老人保健医療特別会計補正予算(関係分)

委員長
 定足数に達しましたので、ただいまから厚生委員会を開会いたします。

(午後1時02分)


 それでは、今定例会における審査日程について御協議をいただくため、委員会を暫時休憩いたします。

(午後1時02分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後1時03分)

 それでは、本定例会における委員会の審査日程についてお諮りいたします。
 本定例会では、常任委員会の日程が3日間設けられております。本委員会には、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり審査すべき案件がございます。そこで、3日間の割り振りについてでございますが、本日は議案8件の審査と、時間があれば所管事項の報告をできるだけ受け、2日目は陳情10件の審査と所管事項の報告をできるところまで行い、3日目は残った所管事項の報告以下を行いたいと思いますが、御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めさせていただきます。
 なお、審査に当たりましては、3時ころの切りのいいところで休憩を入れ、5時を目途に進めたいと思っておりますが、よろしく御協力をお願いいたします。
 初めに、議案の審査を行います。
 第28号議案、中野区ひとり親家庭等の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例を議題に供します。
 報告を求めます。
新井子育て支援担当課長
 補足説明させていただきます。
 お手元に条例の新旧対照表(資料2)をお配りしてございますけれども、今回の改正につきましては、事業の中身が変わるということではなくて、第2条第3項に里親というものがあるんですけれども、この定義でございますもともとの児童福祉法の条文が改正になったということでございます。これまで児童福祉法の「第27条第1項第3号」に規定していたものを改正によりまして「第6条の3」というところに規定がなったということでございます。
 以上、簡単ですけれども、補足説明とさせていただきます。よろしく御審議をお願い申し上げます。
委員長
 これより、本件に対する質疑を行います。質疑ございますか。
江口委員
 もう1回確認するけれども、全然変わらないで、ここの条文のところの6条の3に入ったということだけが変わったということなんでしょう。そういう説明でいいんだよね。
新井子育て支援担当課長
 法律の中身としては若干変わっておりますけれども、我々の条例上の事業内容は全く変わってございません。
委員長
 他にございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後1時06分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後1時06分)

 他に質疑ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、質疑を終結します。
 委員から意見の開陳を行いたいと思いますが、ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、委員の意見の開陳を終結いたします。
 次に、討論を行いますが、ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、討論を終結します。
 これより、本件に対する採決を行います。
 お諮りいたします。第28号議案、中野区ひとり親家庭等の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例について、原案どおり可決すべきものと決することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 以上で、第28号議案の審査を終了いたします。
 続きまして、第29号議案、中野区子どもの医療費の助成に関する条例を議題に供します。
 報告を求めます。
新井子育て支援担当課長
 補足説明させていただきます。特に補足資料は用意してございませんので、口頭にて説明させていただきます。
 今回新たに小学生の入院にかかわる医療費の自己負担分に関しまして、助成するという新しい事業を始めるに当たりまして、今回、条例を提案しているものでございます。
 第1条で目的、第2条に定義ということで、この場合は子どもとはということで、6歳に達する日の翌日以降の最初の4月1日から12歳に達する日以降の最初の3月31日までの間にある者を言うということで、いわゆる小学校1年生から6年生までということでございます。
 第3条で対象者について規定してございます。対象者は保護者なんですけれども、保護する子どもが中野区内に住所を有するということと、いわゆる健康保険に加入しているということが条件になります。
 助成の範囲ですけれども、健康保険にかかわる自己負担分を助成するということです。ただし、入院時食事療養費にかかわる標準負担外に相当する額は除くということでございます。
 助成の具体的な方法については、いわゆる現金給付による方法ということで、今までやっている乳幼児に医療証を交付して、医療機関でそれを提示することによってお金を払わないで済むということではなくて、入院したことの領収証等証明するものをお持ちいただいて、後で口座に振り込むというような形をとります。
 なお、この事業につきましては、平成17年10月1日から施行するということで、その10月1日以降の入院医療にかかわる医療費の助成を行うというものでございます。
 以上、簡単ですけれども、補足説明とさせていただきます。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
委員長
 本件に対する質疑を行います。質疑ございますか。
若林委員
 全部の子どもたちにどういうふうにこの条例を知らしめるんでしょうか。知らないで入院していて、助成をいただかなかったというようなこともあり得ることですよね。ですから、できるだけ、親御さんでしょうけれども、それをどういうふうな方法で。
新井子育て支援担当課長
 区報とかホームページに載せるのはもちろんのこと、各病院にもポスター等を張っていただこうということで考えております。
昆委員
 新しい制度ということで、予算にも盛り込まれております。入院のときの医療費の助成ですけれども、23区を見たときに、他の区でも実施しているところがありますよね。そこの状況はどのようにつかんでいらっしゃいますか。
新井子育て支援担当課長
 今現在実施している区が三つございます。来年度、4月とか10月とか時期の違いはあるんですけれども、来年度から始めるというところについては、中野以外では6区です。ですから、中野区を除きますと、前からやっているところも含めて、来年度は9区ということです。ただし、中身については、その対象が中学生までとか、外来も含めているだとか、そういう中身の違いはもちろんございます。
昆委員
 今回、中野が入院時の食事療養費といいますか、食事代は除きますよというふうな形ですけれども、実施しているところ、または今後実施を検討しているところ、そこのところで入院時の食事も含めたそういう助成というのも何区か、何自治体か、東京の場合、市も含めてですけれども、何自治体かあったかのように記憶しているんですけれども、10月からの実施ということですから、その状況を見てということも含めまして、今後の区の考え方として、入院時の医療費の助成ということを考えるときに、入院時の食事代、その助成ということも今後は検討をしていく方向で考えるべきではないかというふうに思うんですけれども、その点についてはどのようにお考えなんでしょうか。
新井子育て支援担当課長
 今の御質問に関しましては、何度かこれまでも本会議等で御質問いただいているところですけれども、食費につきましては、入院・在宅ともに共通する経費でございまして、そういった平均的な家計における食費を勘案した額の負担を求めることは、在宅との費用負担の公平化を図るということからも、食事代に対する助成については、実施する考えはございません。
昆委員
 何度も同じことを聞き、同じ御答弁が出ているので、なかなかと思うんですけれども、例えば入院時の食事代を医療費に含むか含まないかということは、老人保健法の改正のもとでそれが除かれてしまったという経過も重々承知しております。ただ、高齢者の方も含めて、どういう方であっても、病院に入院しての食事というのは、いろいろな病気、症状に応じた食事のあり方といいますか、そういうものになっているだろうし、ぜひ子どもの入院時の医療費の助成の中に食事代も含めるような、そういう検討をぜひ中野としてもやっていただきたいというふうに思うんです。それがいろいろな形で子育て支援だとか、いろいろなことを言われていますけれども、たしかこの予算でいいますと、274人だったでしょうか、ちょっと予算書の数字を今きちんと記憶していないんですけれども、たしか274人か247人かどちらかだと思ったんですけれども、10月からですから、その人数でということで掲げられておりますけれども、その人数の試算の中に食事代もということをぜひ今後検討していっていただきたいというふうに思います。これは要望ですので、よろしくお願いいたします。
江口委員
 この財政のない中、本当に一歩前進の制度ができたということで、大変評価しているんですけれども、一つ、この助成の仕方の中で、同じ委員会ですからお聞きしたいんですけれども、やはりお金を1回納めなければいけないという形で、申請してオーケーになるとお金が出ると。その間の問題で、応急資金との連動というのは、これはどういうふうに検討されたか、即応急が使えるのかどうかですね、その辺は一度検討した部分がありますか。
新井子育て支援担当課長
 ただいまの件については、特に検討したことはございません。
江口委員
 ちょっと応急の方にあれしてしまうんだけれども、こういう制度で内容的に請求が来てわかる部分がありますけれども、その場合は、応急というのは対応になりますか。
浅野生活援護担当課長
 応急資金の対象としては、ケース・バイ・ケースの場合であると思うんですが、1件1件お話を伺わないと、状況によって、例えば保証人の問題ですとかいろいろありますので、そこら辺のところがわかりませんと、はっきり貸せるというふうには言い切れないと思います。
江口委員
 この条例がまだスタートということでいるわけですから、ただ、10月からということであれば、本当に人に優しいというか、気持ちが乗っかった制度ということであれば、庁内でその辺の検討を、例えば高額療養費なんていうのはそういう形で中野は全国に先駆けて貸付制度をやった区でもあるわけですから、そういうことも含めて、ぜひ検討してほしいのは、例えば入院の場合に、症状によっての問題もあるけれども、この年齢層というのは、そんな高給取りではないんですね、所得が。だから、そういう意味で、それを1回払ってから申請するという、そのつらさもあるので、その辺は柔軟な姿勢で連携をとって、高額療養貸付制度的なものの判断で、そういうものは基金がないからできないので、例えば当面応急で処理ができるような、そんな方法はとれないんでしょうか。
新井子育て支援担当課長
 今お話しいただいたこと、今まで考えていなかったものですから、庁内で関係するところで一度考えさせていただきたいと思います。
やながわ委員
 今回の中野区子ども医療費の助成に関する条例、新たな条例なわけで、また新たな制度がこの10月からスタートするということで、お母さんやお父さんたちにとって大きな喜びだと思っております。
 ただ、先ほど若林委員の質疑の中で、新たな、いわゆる次世代育成の中においてもこの事業は位置付けられているんだと思うんですが、そう考えると、区報とホームページと病院でのお知らせというと、やはり限りがあると思うんです。今回新たな対応ということで、小学校全生徒ということなので、区立・公立のお子さんも含めて、私立のお子さんも含めて、周知の徹底をしてあげることがこの制度を新たに開始した意義があるのではないかなと思うんです。その辺、学校に来ているお子さんたち、毎日通っているわけですから、10月スタートだということで、そういう周知の方法を検討した方がよろしいのではないかなと思うんですが、いかがでしょうか。
新井子育て支援担当課長
 私立に通っているお子さんは、ちょっと難しい面もあるかもしれませんけれども、公立の学校に対する周知につきましては、工夫して考えてまいりたいと思います。
やながわ委員
 難しいですか、私立のお子さんは。何らかの方法があると思うんです。中野区の子どもたちですから、私立に行っているとか、公立に行っているとかという隔てがあってはならないし、結構知らない人も多いと思うんです。そういう意味では、こちらの工夫次第というか、努力次第で、たくさんいるわけではありませんので、そういったところに中野の子どもたち全員をどう守り育てていくかというところにあると思うので、その辺も検討に入れていただきたいと思います。
新井子育て支援担当課長
 今の委員御指摘のことも踏まえて、どれだけ広く皆さんにお知らせできるかということについては、検討して、実行してまいりたいと思います。
委員長
 他にございますか。よろしいですか。
 質疑がなければ、取り扱いを協議したいと思います。委員会を暫時休憩いたします。


(午後1時23分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後1時23分)

 他に質疑ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、質疑を終結いたします。
 次に、意見の開陳、いかがでしょうか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、意見の開陳を終結いたします。
 討論ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、討論を終結いたします。
 これより、本件に対する採決を行います。
 お諮りします。第29号議案、中野区子どもの医療費の助成に関する条例について、原案どおり可決すべきものと決することに御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 以上で、第29号議案の審査を終了いたします。
 次に、第30号議案、中野区保育所条例の一部を改正する条例を議題に供します。
 本件について、理事者から補足の説明を求めます。
榎本保育サービス担当課長
 それでは、お手元にある資料(資料3)に基づきまして、第30号議案、中野区保育所条例の一部を改正する条例につきまして、御説明させていただきたいと思います。
 この条例の改正につきましては、既に御案内のとおりの民営化に伴うものでございます。これにつきましては、念のために申し上げますけれども、民設民営ということで私立保育園に生まれ変わるということでございます。あけぼの保育園につきましては、先般の厚生委員会でも既に御報告してございますが、名称につきましては、あけぼの保育園はそのまま、私立園となりましてもあけぼの保育園、大和北保育園につきましては七海保育園に生まれ変わります。東京都へは、認可申請を3月1日付でそれぞれ法人の方から申請が出ておりまして、3月末には認可がおりる予定でございます。
 この2園の民営化につきましては、行財政5カ年計画、最後の園というようなことで、これで5カ所の予定が終了するということになります。参考までに申し上げますと、中野区内には37カ所の保育園がございますけれども、これをもって27の直営、それから2カ所の指定管理者園、それから私立園が8カ所になります。その8カ所のうちの5カ所が民営化園、このようなことでございます。この民営化に伴いまして、この条例の中から区立園としての名前を削除するというふうなことになるわけでございます。
 なお、現在、1月から始まった引き継ぎにつきましては、ほぼ終了に向かっておりまして、円滑に引き継ぎにつきましては、私もきのうですか、現場に参りまして、確認にも行ってまいりまして、最後まできちんと遺漏のないようにというようなことで職員にもその旨を話してきたところでございます。
 簡単ですが、以上をもちまして、中野区保育所条例の改正に関しての議案の御説明を終わります。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
委員長
 これより、本件に対する質疑を行います。質疑ございますか。
昆委員
 民営化の保育園ということで出されております。民設民営なんですけれども、本当に基本的なことで申しわけないんですが、議案の審議ということで、基本的なところから若干質疑をさせていただきたいんですが、民設民営の保育園になった2園について、区はどのような責任をお持ちになるんですか。
榎本保育サービス担当課長
 民設民営全体にかかわるお尋ねだというふうに思います。区としましては、区立園の運営のみならず、保育政策全般に対して責任を負ってございます。この私立園に対しても、予算特別委員会でも他の委員からお尋ねがありましたけれども、扶助費という形で、いわゆる一般的には委託料でございますが、お金を支出すると。これは、ただ単にお金を支出するだけでなく、またそのお金が適正に使われたかどうかを監査したりするだけでなく、保育所としての職員配置や、それから保育内容が適正に行われているかどうか、こういったことについても民営化後、いわゆる私立園になった後も、私どもとしては引き続き認可園としてふさわしいかどうかというふうなことについて、私どもとして責任を負って監視していくと。言葉は少しきついかもしれませんけれども、監視していくというような責任を負ってございます。これにつきましては、その点においては、保育政策全般を運営するという中での一環のことではございまして、その点においては変わりはないということでございます。
昆委員
 民設民営の保育園になったとしても、区の責任としては、運営だけではなくて、保育内容だとか、人事、保育士さんの質の問題だとか、いろいろなことも含めて認可園としてふさわしいかどうか監視していくというふうに御答弁がありました。それで、例えば今まで既に民設民営の認可園になっているところ、それから指定管理者制度導入のもとでの保育園運営をされているところを含めてございますよね。既にそういうふうな形で移行した保育園について、区が先ほどの御答弁でありますように、ふさわしいかどうかとか、保育内容はどうかとか、子どもたちの状況はどうかとか、いろいろなことを区としては既にやったところのそういう実態等をつかんで、現時点でどこを改善していったらいいかとか、そういうお話し合いは、園とはされているんでしょうか。
榎本保育サービス担当課長
 私どもで特に民営化園への見守りといいますか、その後のフォローについては、やはり保育の質ということが中心になろうかというふうに思いますので、私どもの保育指導というところ、元園長で保育士でございますけれども、その者が中心となって見回っているわけであります。そういった中で、改善すべきところがあれば、その旨、その都度、具体的に指示やアドバイスを行っていると。そのほか、私の方では、毎月1回ではありますけれども、私立保育園の園長会、昨年は公立と私立の合同園長会も開催いたしましたけれども、そういった場を通じて、また全般的なこと、保育士からはなかなか言いにくいような全般的なことにつきましては、私の方から指導を行っているというところでございます。
昆委員
 例えば、これまでの民設民営でやられているところ、指定管理者制度をやられているところ、そういう保育園のところで三者協議という、そういうものは既に持たれていらっしゃるんですか。区と園と、それから保護者という形の三者協議の場というのは、どのようになっておりますか。
榎本保育サービス担当課長
 三者協議会につきましては、趣旨としましては、今お尋ねの中にもありましたように保護者と事業者と中野区の三者を指しております。この目的は、やはり保護者の意向が適正に反映されるかどうか、またきちんとした運営がなされるかどうか、こういうようなことについて、保護者から直には言いにくいこともあるだろうというふうなことから、中野区もきちんと中へ入って、責任を持ちながら運営していこうと、こういうものでございます。
 したがって、この三者協議会につきましては、いわゆる指定管理者園は区立園ですから、これについては私どもの、私立園の方が責任が軽いとかというようなことはありませんけれども、区立園であるということでは直接的な責任があるわけですから、そういった意味では、指定管理者園について三者協議会を設けて、私もそうですけれども、職員ともども出席して、そこで保護者からのいろいろな要望についてお聞きしていると、こういうふうな状況でございますが、民設民営につきましては、三者協議会、要するに私立園の自立的な運営を損ねないというふうな範囲で、私どもでは助言・アドバイスはしますけれども、三者協議会は民設民営については設けてはおりません。
昆委員
 どんなに私立保育園になっても区が責任を持つ、指定管理者制度の保育園になっても、それは区が中野の中での保育園ということでいえば責任はあるというふうに言われているんですけれども、結局、私立になった場合には、事業者の保育方針ですよね、そういうものだとか、人の配置の問題だとか、なかなかそこまで区の方が口を出せないというふうな御答弁に聞こえるんですけれども、でも、どちらにしても、そういう園に通う子どもたちは、中野の子どもたちであり、これまで中野の区立園としてのそういう利用をしていた保護者ですよね。ですから、私立園だからということで、区はなかなかそこまで口を出せないと言うんだけれども、将来的に中野の中で保育行政をどうするかということのいろいろな視点から見たら、区が保育に対する質の問題だとか、いろいろなことを向上させるという点では、区の方がきちんと関係を持っていかなければいけないんだろうというふうに私は思うんですけれども、その辺については、どういうふうになっているんでしょうか。
榎本保育サービス担当課長
 責任の持ち方にはいろいろな持ち方があろうかなというふうに思ってございます。指定管理者園につきましては、区立園ですので、民間活力の活用を生かしていくとは申しましても、区立園ということの継続性を一方では失わないようにというふうなことから、その三者協議会を設けた経緯がございます。ただ、一方で、三者協議会の中でも、区が余りに干渉し過ぎといいますか、そういうふうな形になっては、民間のよさ、メリットが生かせないのではないかと、そういうふうな声を保護者の方から三者協議会の場でいただいたりしているわけでございます。ましてや、民設民営の法人が自主自立の中で、都知事の認可を受けてきちんと運営している限りは、私どもがその場に入っていって、毎月のように私どもともども話し合うとか、そういうふうなことは必要ではないであろうと考えております。
 ただ、責任については、先ほど言いましたように、場合によっては私どもの立ち入り調査なども含めて、きちんと運営されているかというふうなことについては、責任を持ってまいります。ですから、そういった違いがあろうかというふうに思ってございます。
昆委員
 区の考え方は、5カ年計画で5カ所と言っていた民設民営の計画は、ここで達成したというふうにおっしゃっているんですけれども、しかし、中野の次世代育成支援行動計画素案の中では、今後の保育園のあり方として、区立保育園の民営化新規拡充ということで、これは中野のこれからの保育行政がこういう形で民設民営化、まさに私立の保育園をつくっていくというふうな、そういう方向の個別目標と主要事業のそういうものを示しているではありませんか。そこを考えたときに、民営のところがどうだというふうなことは、私は言いません。それは本当に努力して、民営であろうが、私立であろうが、それぞれのところが努力されて保育行政をやっているわけですから、そういう努力は努力としますけれども、ただ、行政の責任から言ったならば、やはり公立の保育園を数を減らして民設民営、私立の方向にゆだねるという、そういう方向の示し方をしているところに非常に危惧をしているんです。
 例えば、これは私どもの方で調べた資料なんですけれども、ことし1月22日現在のところで見た場合に、中野は99年には38園、04年のところでは31園ですね。7園減っていると。現在は、いろいろな形の保育園も含めてのことですけれども、99年には41園、それから04年には37園、しかし、それでも数があったときに比べたらマイナス4園、保育園が減っているんですよね。これは来住議員の一般質問でも出させていただきましたけれども、待機者は約200人程度でしょう、中野の保育園に入れない子どもたちが。待機児というのが。そういうのが出ている中で、新しい区民の多様化したニーズを十分賄えるような形で民設民営等の保育のあり方ということを区がずっと進めてきているわけですけれども、しかし、私はやはり、公設の保育園の果たしている役割というのは非常に大きいわけだし、そこのところをきちんと据えた今後の保育行政というのは、中野としてもとっていくべきだというふうに思うんです。
 それで、石原都政になってからの保育のあり方、先ほども都知事の認可がおりましたというふうに言われましたけれども、それでもやはり認可保育園を全体で、23区のところを見ると39園、認可保育園がふえているんです。それは、やはり認証保育園だとか民設民営だとか、いろいろな形態を示して、これからの保育行政はそういう流れだと言うけれども、しかし、それでも公の保育所の果たす役割と、それをきちんと守らなければ待機児の数が減少しないというふうなことも、これも実態だと思うんですよね。ですから、次世代の方向で示している区の考え方というのは、区立の保育園を本当に減らしながら、認証保育だとか民設民営だとか、私立の方向ですよね、そういう方向にゆだねるという、その考え方は、保護者等のいろいろな説明会で出ている声などを聞いても、これからの中野の保育行政にとってプラスになるんだろうかと、そういうふうに思っておりますけれども、その点についてはどのようにお考えなんでしょうか。
榎本保育サービス担当課長
 次世代の中に書かれていることも含めてのお尋ねでございますけれども、私どもは、認可保育園を減らそうとか、少なくしようとかというような考えでやっているわけではございませんし、少なくとも、先ほど、なぜ数を申し上げたかというと、その37カ所については必要数であろうというふうなことで申し上げたわけであります。ただ、それをこれから、場合によっては将来、今の見込みですとそれで足りるというふうに思っておりますけれども、人口の大幅な、あるいは需要の大幅な変動でもあれば、私どもとしてはこの認可保育園をふやす、そういうことについても、当然ふやさないということではなくて、ふやしていかなければならないというふうに思っております。ただ、そのふやす際に、民活でやるか、あるいは公がみずから建てて、そこに公の職員を入れて、公務員を入れて運営するかというふうなことになりますと、中野区の今のあり方としては、やはり民間の力、あるいはメリットを生かしながら、そういった区民の方々の需要に応じていくというのが私たちの基本的な考え方でございます。
昆委員
 そこまで言われますと、また言わなければいけないんですけれども、確かに民間、私立の保育園にゆだねていくと。そこのところで区民の多様なニーズを、そこで本当に吸い上げていくんだというふうな考え方なんですけれども、ただ、やはりこれまで民設民営になったところとか、移行するときの保護者等の区民の声というのは、いろいろなことを心配されていますけれども、私立、民設民営の保育園になるときに何が一番心配かと言ったら、例えば職員体制等の層を見ても、熟練されている保育士さん、それから若い新人の保育士さん、いろいろな人たちがバランスよく配置されて、そこでの保育の内容が非常に、横のつながり、保護者とのつながりを含めて、いろいろな形でいい効果を発揮していくと、そういうふうに保護者の人たちも言っていたんですけれども、しかしやはり、ある保育園の、私も開所式に行ったんですけれども、非常に若い層ですよね。主任さんだけは少し熟練された保育士さんかなというふうに思ったんですけれども、そういう現実を見せられたときに、保護者の人たちが心配していることを目の当たりに見るというふうな状況があったんです。だから、若い保育士さんでだめだとか、そんなことは一言も言いません、これから経験を積んでいくわけですから。しかし、最初に、初めのところにそういう、本当に人件費を抑えたような形の保育士さんだけが配置されるということは、区でやっている保育園のときのように、いろいろな経験を積んだ人、それから若い人、そういうふうな層が一つの集団となって保育に当たるという、そういうふうなことが果たしてできるんだろうかということが保護者のところでも心配の声として上がりましたよね。そういうふうな状況もありますので、いろいろな面から、私立になったとしても、区のそういう役割というのは、そこできちんと発揮していかなければいけないだろうと思うし、その辺のところを私は非常に危惧するところなんです。その点についてはどう考えていらっしゃるんでしょうか。
榎本保育サービス担当課長
 先ほど指定管理者園が2カ所で、民設民営の数も申し上げましたが、民間の活力という意味では指定管理者園も変わらないわけであります。せんだって指定管理者園でアンケートを区が行いました。多くの方々からいろいろな声を、数をただいいとか悪いとかということではなくて、そういうアンケートではなくて、具体的にどこがいいとか、どこがよくなって、どこが変わったのかというふうなことを具体的に全部出してもらったんです。この指定管理者園でありますけれども、宮園、南台については、両方とも若い保育士さんだから最初は確かに心配だったが、話してみて、きちんした対応ができるので驚いたと。きちんとした対応ができて、それから柔軟な対応に変わったということで、保護者の方々に公表するということを前提にやっていませんから、きょうはお見せできませんけれども、本当にお見せしたいくらい、これは全部いいことづくめ、私自身が驚くくらいきちんとした内容ばかりだったんです。ですから、最初は、確かに御心配されるというのはわかります。ただ、やって見て、意欲だとか、明るさだとか、対応のよさだとか、柔軟性だとか、そういったことについて、一部の方々がまだ御心配でいろいろなこと、それは100%ということはないかもしれませんけれども、かなりの方々が、多くの声を寄せていただいたので、非常に私もびっくりしたくらいなんです。ですので、コピーがあったら配りたいぐらいですけれども、そのくらいいいことづくめに書いてあったんです。これは、まだ1年たっていないんです。そういう中でこれだけ変わった、もっとこれをやってもらいたい、こういうことをやってもらいたいと、本当に驚いたという声ばかりなんです。ですから、そういったことからしまして、私は公立がいいか私立がいいかということを比較論で言っているのではないんです。公立がだめだとか、私立の方がすぐれているとか、そういうことを言っているのではないんです。ただ、御心配のようなことは少なくともないのではないかと。
 それから、誤解があるといけないのでつけ加えさせていただきたいんですけれども、私立園だけをレベルアップしていくということではなくて、これに合わせて区立の充実というのも忘れずに並行してやっていく、そういったことを私の方は考えながら、職員配置も含めてやっているわけですので、合わせてつけ加えさせていただきたいと思います。
やながわ委員
 今、保育課長からお話がるるありまして、私も江口委員もみなみ保育園にも民設民営ですか、視察へ行ってきまして、大変感銘を受け、多くの方々に、東京都本部のうちの女性議員も視察に来ていましたので、異口同音に、やはり私立園でなくてはならない特徴、あるいはそうした園の考え方、あるいは園長の思いとか、むしろ本当に新鮮に受けとめさせていただきました。先ほど保育課長は、指定管理にしても民設民営にしても、行政としてどうするのか、監視するという言葉、私は撤回してほしいなと思っております。今、保育課長は、やはり公立の園が上で、私立の園が下でという、そういう監視なんて言うと、行政の役割はあるとは思うんです。それはそれとしてやらなくてはいけないけれども、園を運営していくということに関しては、同レベルであるし、むしろ公立の園と私立の園が交流しながら、子どもたちにとって本当にいい保育、またいい保育が提供できるように、中野は他区と比べると、かなり私立の民営化が進んでいると思っています。そういう意味で、これが進んだことによって、公立の園が今まで以上のこういったところが成果が出てきたとか、むしろまたそういうふうにもなっていかなければ、やった意味がないと思うんです。ですから、公立があって、私立があって、これを監視していくんだと。そうではなくて、どんどん公立・私立の保育園の園長、あるいは保育士の交流、学習を含めて、展開していった方がいいのではないかと思うんですが、これからのそういう検討があるのだったら教えていただきたい。
榎本保育サービス担当課長
 私どもの考えていることも、まさにそういうことでございまして、やれ私立だ、区立だということではなくて、中野区の保育全体を底上げしていく、レベルを上げていくということが一番目的なわけで、その際、具体的には合同の研修、あるいは情報交換によって、こっちにある課題をこっちにも知ってもらうというようなことで、合同の園長会もやったというのは、これから回数をふやしていきたいと思いますが、そういったこともございます。それから、研修をやる際には、必ず私立保育園、区立保育園の両方にも呼びかけて、全体のスキルアップをしていく、そういうふうなことの観点を失わずにやっていきたいと、このように考えてございます。
やながわ委員
 そういうスキルアップに関して、区の保育サービス担当の所管がいろいろ情報提供するとか、大事な点だと思うんです。先ほど若い保育士だからという話が出ましたが、私も学校を出てすぐ保育園に、公立に勤めました。だけれども、7年やってきましたけれども、最初と退職するとき、7年、中堅になるわけですけれども、では気持ちが変わるかといったら、そういうとらえ方自体が失礼だなと。若いは若いなりに、どうスキルアップしていくかと真剣に考えているはずですので、そういった意味で、他園の保育士との交流などで、区が積極的に育てていくということが、本当に子どもたち自身が大きく変わるところのポイントだと思いますので、重ねてお願いしたいと思います。要望です。
近藤委員
 これは復習という感じなんですけれども、指定管理者制度と民設民営とは、区の保育園だということはわかるんですけれども、どこが大きく違うんですか。
榎本保育サービス担当課長
 指定管理者園は公設民営ということですので、責任元、いわゆる委託元というのは、あくまで区であるということでは、それは責任は免れないということです。指定管理者園としては、受託したという意味においての責任です。民設民営の場合は、みずから運営しておりますので、そういった保育内容につきまして、いろいろな事故が起きた、そういうふうなことについては、基本的にはそこの法人が負うと、こういうことになっています。運営面につきましても、民設民営の場合には、具体的には事業者の独自の判断でいろいろなことができるというふうなことでございます。指定管理者園につきましては、私どもが基本的には区立園の継承というようなことも、全部ではありませんが、一部お願いしてございますので、運営の仕方も区立を継承した運営がなされていくと、そういった面が違いでございます。
近藤委員
 そうしますと、私なんかは指定管理者制度と私立保育園とがすごく中途半端だなと思うわけなんです。中野の保育園で全部を見ていくのは当たり前のことであって、ある程度、私立にしたら伸び伸びやらせてあげなければ、いつでも行政が肩に、ここにいるみたいな感じで、自由ではない感じだと思うんです。私立に任せたならば、きちんと本当に責任を持ってやっていってくださることを見ていくというか、監視ではなくて、本当に広い目で見ていく見方をしていかないと、とても中途半端で、違いが何か全然わからないと思うんです。そうでなければ、私立の保育園をわざわざしていくという、私立の持っているよさを生かして、だけれども、区として中野の子どもたちはどういうふうに育てたいというものがばんとあって、事故や何かの対応はという、そういうきちんとしたものがあれば、ある程度、私立に任せたならば任せたところできちんとやっていくというのがなければ、何だかとても中途半端で、任された人たちもやりにくさというのはあると思うんです。
 いい悪いは別として、それはお母様方やお父様方が選んでいく、子どもたちが選んでいくことであって、わざわざこの三つがあるんですから、区の方向でとか、いろいろな意見を聞いていると中途半端になって、どこも生かされないような状態がとてもよくないと思うので、そこのところはいかがですか。
榎本保育サービス担当課長
 私どももそういったところは否めないところがあるかなというふうに思ってございます。民間に任せたところがよいところは任せていくと、そういうふうに考えて、責任は持ちつつも、やはり民間のメリットを生かしていく、そういうふうなことについて、もう少し私どもも整理してこれから臨みたいというふうに思っているところです。
近藤委員
 この17年度の2園の募集状況というのは、いかがですか。
榎本保育サービス担当課長
 まだ最後の入所の状況というのを、最後の詰めをやっているところでございますので、きょう、本来そういったことを御報告したかったんですが、まだ未定のところがございます。ただ、ほぼ前年並みというようなことで感触としてはとらえてございます。
近藤委員
 ですから、やはり中野の保育園はどこも大事で、声が届く仕組みをきちんと確保しながら、それぞれの個性を生かした保育園を保護者、子どもたちに選んでいってもらえる、そしてよりそれが連絡を取り合っていいものにしていくという方向で、やはり広い目で行政が見ていただけたらと思います。
昆委員
 1点は、若い保育士さんだからどうだということを私は一言も言っておりません。ただ、やはりそういう人事のあり方、保育士さんの層がそういう人たちだけということを見たときに、やはり保護者のところもとても心配しておりましたけれども、経費、コスト、そういうものを優先とするような保育園で果たしていいんだろうかという声も上がりましたけれども、そういうことからいって、私は、もちろん若い方もいれば、中堅の方もいる、それから熟練された保育士さんもいる、バランスがとれたような、そういう保育士さんがいるということは区民にとっても非常に安心な保育園というふうになるのではないかと。そこには、やはりお互いに質の向上だとか、そういうことを学び合いながら、いい保育をしていくということはできるわけですから、そのことを言っているんです。
 もう1点は、今度のあけぼのと大和北、あけぼのと七海保育園に名称が変わるわけですけれども、ゼロ歳未満児の措置費の補助、それぞれが83万8,000円ずつですけれども、このゼロ歳未満児の今の申し込み状況はどうなっていらっしゃるんでしょうか。
榎本保育サービス担当課長
 きょう現在でわかっておりますのは、ゼロ歳は、あけぼのの方が定員が9名に対して9名ということで、これは埋まりました。七海の方ですが、9名に対して5名ということで、4名あきがございます。こういった状況です。
 それから、年齢バランスのお尋ねが先ほどございましたけれども、年齢バランスは私どもも非常に大切なことだというふうに思っております。現在、役所の、区立保育園の年齢バランスというのは崩れていまして、全体的に高齢化していますので、これも非常に課題であるというふうに思ってございます。これについても、将来的に保育士だけではなくて、中野区全体的に職員の年齢というふうなこと、職場における年齢というのは考えていかなければいけない、こんなふうに思ってございます。
江口委員
 保育園問題、民営化、それから指定管理者制度、議会もさまざま大きく意見が割れてきていることは事実ですよね。ただ、やはり運営の事実というのはもうちょっと区側も、議会でもこうやって議論してきているわけですから、責任持って報告を区民にしていくということはしてほしい。例えば、大きく騒がれて不安、それは当然新しいものですから不安があるけれども、実際、民営化の保育園、それから指定管理者の保育園の保護者の、全員に聞いたわけではないですけれども、区立のときよりよかったという声が圧倒的に返ってくるわけです。それはなぜなのかということは、それだけ真剣にやっているわけでしょうし、それこそ民間のうまい方法を取り入れた形をとっているのかなというふうには思うわけですけれども、一つは、今こういう問題が時代のニーズですから、ただ、基本的には希望者全員を行政として保育所に入れていくというのがまず一つだと思うんです。もう一つは、内容をどう充実させていくかと。今、このときにあった、例えば一時保育の充実だとか、病後児保育の充実なんていうのは、これからまだやっていかなければいけないことも中野にはたくさんあるわけですから、そういうような予算もそちらの方に回せるような体制をとっていくとか、やっていくんですけれども、お願いしておきたいのは、そういうあおられた形で大変だ、大変だ、そうなるというケースが多い、民営化になるとこうなる、指定管理者になるとこうなる、実際なってみたらみんな逆、だから学校給食の民営化と一緒ですよ。だけれども、それは区側もそういう意見が出たけれども、実質こうだったということはオープンに発表していった方がいいと思うんです。これは保育所に通うだけではないんです。私たちの税金を使っているわけですから、みんな区民の税金を使ってやっているわけですから、区の一つの事業でこういうことがあったけれども、基本的にこれだけ今うまくいっていますと。例えば、始まって一つのいい例は、大変だ、大変だと言っていながら、保護者にとってはだんだんなじんできて、なかなかいいところだと。よくなったという声も、私も直に聞きましたけれども、その後、保育士さんがどんどん変わるとかといったら、実際そこへ行って、調査へ行ってみたら、とんでもありませんと。募集の電話が来ると、断っておりますと。うちとしてはもういっぱいなので、新たな保育士さんは入れられないということでお断りしましたと、この新年度は。そういう報告もあるわけですけれども、そういうものが一人歩きして、どんどんしているわけですから、そういうものを聞いたら、それをきちんと訂正できるようにしていくということをしないと、これから次世代育成の中で、保育行政というのはすごく重要になってくるわけです。それがあることによって、初めて安心した子育てができるという御両親は出てくると思うので、そういう意味からすれば、ますます重要になりますから、ますますサービスが多様化してきますから、それに合わせていかなければいけないということも含めて考える。
 もう一つは、ぜひ聞きたいのは、何で区営直営でやっていたときより、指定管理者、民営化になった方がよかったと言われるのは何が理由なんですか、逆に。そういう声が圧倒的ですよ。利用している人は、区で直営でやっているときより、不安は不安で、ずっと呼び込んできたけれども、実際に子どもたちと会話してみたり、園と対話したり何かしたり、区のときよりはいいですという声を聞くんです。それはなぜでしょうか。
榎本保育サービス担当課長
 情報提供、あるいは報告の点については、私どもも今まで十分とはいえない点もございましたので、きちんとやらせていただきたいと思ってございます。
 今お尋ねのなぜよくなったと言われるのかというふうなことで、一言で言えば、運営の柔軟性というふうなことだというふうに思います。それから対応の迅速性、そういったことが、これは私にまたはね返ってくることでございますけれども、区立園を運営してございますので、そういったことを私の方にも、自分自身への管理者としての反省も含めて、そういったことも生かしていかなければいけないということですが、お尋ねの件については、そういった点に要約できるのではないかと、こういうふうに思っております。
江口委員
 先ほどやながわ委員も言っていましたけれども、そういうことになれば、区の職員だって、それに負けずに子育て支援ということで頑張ってもらわなければいけない分野ですよね。まして、そういう例が、区から渡した五つの民間保育園、それから指定管理者が二つ、そういう事実の例があるわけです。そういうこともまたお互いに研修しながら、柔軟性だとか迅速性だとか、そういうことができなかった理由というのははっきり示していかないと、では今度は直営の保育園に預けている親、民間の方でやっている、私立保育園等指定管理者、要は俗に言う民営化と言われたところに行っている、差が出てきたら困るわけです、さっきやながわ委員が言ったけれども。その辺のレベルアップというか競争、お互いにいい意味での競争ですよ、それが過剰な労働だとか、それでは困るけれども、子どもたちにとっていい環境づくり、そのことがお互いに直営の保育園も民営化も、はっきり言って申しわけないけれども、今、民営化の方がリードしていますよ。だけれども、それをどう並べていくか、そして追いつき追い越していくかという、その辺はどういうふうに考えているんですか。
榎本保育サービス担当課長
 差が出てきては困るということは、まさにそのとおりでございまして、ある保育園で私が保護者とお話をしたときに、上のお子さんが区立園、下のお子さんが民営化園にいらっしゃる方から、区立園の大変いろいろな苦情を言われまして、対応が全然違うということで、私はそのときにおわびしたんですけれども、そういうことのないように今後は職員がみずから、大変職員数が多いのでなかなか難しい点もあるんですが、自分の世界にいるということでなくて、気づきといいますか、そういったことができるような研修、あるいはそういう交流ということを体験を直にさせていかないと、私の説教話みたいな形では進みませんので、そういった場を多くふやしていくというふうなことで、みずから職員がやらなければというふうなことで力を出していかないといけないと、そんなことを、17年度の研修の中にはそういう気づきの研修なんかも職員の中に、新しい研修を取り入れて、計画を既にしております。そういった中では、私立保育園の職員も入れるように、入れて一緒にやるようにと、そういうふうなことの、オーバーですけれども自己革新的な面の研修も計画を既にしておりますので、そういった中で、一歩ずつですがやっていきたいと思っています。
江口委員
 その辺、大変なところだと思うんですけれども、もう一つお聞きしたいのは、逆に職員に対する励まし、それから顕彰、激励、本当に子育て支援という中での重要な現場にいるわけです。地域の最先端にいて、将来の子どもたちをそこで見守り、また思い出づくりをしていくということで、特にそういう幼年期の教育というか、育ち方というのはこれから非常に大事だということは近年言われてきているわけで、その思い出を持って青年になり、また壮年になり、家族を持っていくという形をとるわけではないですか。そういうことでは非常に重要な部分ですよね。昔は本当にごく一部の人たちが保育園を使っていたんですけれども、今は男女共同参画の中で、ほとんどが当然のごとくそこにお願いをし、親は社会に出ていく時代になってきました。ますますこれから、もっとそうなるでしょう。そういう意味からすれば、もうちょっと現場の職員の激励、励まし、その辺はどうやっていますか。
榎本保育サービス担当課長
 いろいろな形で職員とは合う場とか、そういったこともございます。職員につきましては、担っている職務の、委員御指摘のように重さといいますか、そういったところ、根本のところから気がつかないといけないというふうに思っております。やはり責任の重さ、将来の、人づくりということでありますので、そういったことを担っているということにみずから誇りを持って携われるように、そういったことで激励もしていきたいというふうに思っています。
委員長
 他にございますか。

〔「進行」と呼ぶ者あり〕

委員長
 他になければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後2時11分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後2時12分)

 他に質疑ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、質疑を終結します。
 次に、意見を開陳します。意見ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、意見の開陳を終結します。
 次に、討論を行います。討論ございますか。
昆委員
 第30号議案、中野区保育所条例の一部を改正する条例に反対の討論をいたします。
 きょうの質疑の中でも、区は民間の活力を大いに活用して、そして区が保育水準を確保するために民設民営の保育園をというふうにお答えになっております。それから、これまでのいろいろな議論の中でも、そういう区の考え方が示されておりますけれども、しかし、公立でいろいろなことが、課題があったということも言われておりますけれども、私はそういう公立保育園での課題をどう改善していくのか、それからどう向上させていくのか、その辺のところの検証といいますか、検討を区民の皆さん方に示してこそ、中野区が区民に対する保育行政の責任を示していくと、そういう考え方に立つものでなかったのかというふうに思います。
 もう1点は、中野の次世代育成支援行動計画素案ですけれども、この中に今後の保育園のあり方について記述されております。それは区立保育所の民営化、区立保育所を民営化することにより、保育サービスの拡充に努めるとともに、多様なサービスを安定的かつ効率的に提供していく。もう一つは、区立保育所の民営化に当たり、優良な事業者の選定に努めるとともに、円滑な移行を図りますという、そういう記述がございますけれども、しかし、この方向というのは、保護者、実際に今保育園を利用している保護者、それから区民の皆さん方に今後中野区がどのような保育行政をしていくのか、そういう考え方をきちんと示す、そのことによって、中野の保育行政がますます、今、区民が求めているような子育て支援にしっかりとかみ合うような、そういうものとして区の責任で向上させていく、そういうことが見えない、その中でのこのように民設民営の保育所にするということについて、私は反対をいたします。以上です。
委員長
 他に討論ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、討論を終結します。
 これより、本件について挙手により採決を行います。
 第30号議案、中野区保育所条例の一部を改正する条例について、原案どおり可決すべきものと決することに賛成の方は挙手を願います。

〔賛成者挙手〕

委員長
 賛成多数、よって本件は可決すべきものと決しました。
 以上で、第30号議案の審査を終了いたします。
 次に、第31号議案、中野区結核審査協議会条例の一部を改正する条例について、議題に供します。
 本件に対する補足説明はございますか。
清水保健所長
 それでは、第31号議案、中野区結核審査協議会条例の一部を改正する条例についての補足説明を申し上げます。(資料4)
 御案内のように、かつては国民病と言われました結核でございますが、昭和30年代前半には死亡原因の第1位で、近年は大分患者数も減ってきたわけでございますが、ただ、無視できない感染症の一つとして、結核予防法に基づいて適切な対応を図っているところでございます。今般、結核予防法の一部を改正する法律が4月1日から施行されます。それに基づきまして、いわゆる結核審査協議会、中野区も設置されているわけでございます。条例設置でございますが、これについて、法に基づく一部改正をするということでございます。
 新旧対照表がございますが、それに入る前に、もともと結核審査協議会がどういった趣旨かということを申し上げますと、日本の場合は、結核予防法に基づきまして、いわゆる結核の治療というものが登録管理の中で全数把握しまして、登録管理された上で適切な医療の管理化と、それを裏づけする医療費の公費負担制度と2本の柱で、患者数が減ってきたという経緯がございます。この審査をする機関として結核審査協議会が設けられているわけでございます。
 これのどういったものが変わるかということでございますが、新旧対照表で大きく2点ほどございます。まず1点、これは名称でございますので、第1条、左側の改正案のところに書いてございますが、「中野区結核の審査に関する協議会」というふうな名称で、これも国が示したものでございますので、そのとおりに文言調整をするということになろうかと思います。
 もう1点が、先ほど申しましたいわゆる公費負担制度と登録管理ということの裏づけとなります考え方として、いわゆる排菌陽性者、他者へ感染性のある患者さんにつきましては、表現は法律の用語に残っておりますけれども、入所命令を行うということになってございます。これは都道府県にあっては都道府県知事、政令市にあっては政令市長、それから特別区にあっては区長ということになりますが、実際、適正に入所命令を行うための審査をするという目的がこの審査会に1点ございます。入所命令を下すということは、当該の本人あるいは保護者にとっては行政手続法上不利益処分ということになるわけでございまして、この点につきましては、今回の法改正について三つほどの条件を、入所命令を行う際の適正手続ということで三つほど掲げてございます。一つは、いわゆる入所命令を受けた側の方に弁明の機会が与えられること、2番目として審査協議会で医師以外の法律に詳しい行政経験、あるいは法律に詳しい学識経験者が加わった協議で審査を経ること、3点目が国が通知しました入所命令に関する基準というのがございます。これに十分合致しているかどうかということを適正にしんしゃくして、その上、入所命令の決定を下すというふうになってございます。
 そういうことで、新旧対照表の第2条の委員の構成・組織というところが、従来は医師だけの委員構成で5名でございましたけれども、今般4月1日からは医療以外の学識経験を有する者3人という、第2条の(2)が入ってございます。ということで、総計7人でもってこの委員会は構成されるといいうことで、ここで適正に不利益処分についての法的な解釈を行うということで、この2点、主には組織ということが非常に強く変わるわけでございますが、組織をこういったものにするために条例改正をお願いするということでございます。
 ちょっと長くなりましたけれども、どうぞ十分に御審議いただいて、お認めいただくようにお願い申し上げたいと思います。以上でございます。
委員長
 本件に対する質疑はございますか。
江口委員
 参考までに、私も知らなかったものですから、今までの5名の委員さんというのはどういう方がなっていたんでしょうか。
清水保健所長
 行政では保健所長が入ります。あと4名の医師ですが、うち2名は学識経験の専門医師です。例えば中野区で申し上げれば、結核研究所附属の複十字病院の専門医が1名、それから国立中野療養所で結核治療に当たられた先生が1名と。それ以外に地区の医師会から2名御推薦をいただいているということで、2・2・1、計5名ということで、過半数が参加すると会が成立するということになってございました。
酒井委員
 この協議会の、昨年とか何回開かれたのかなというのをお聞かせください。
清水保健所長
 これは医療費公費負担申請の協議がございますので、滞りなく事務をはかどらないといけないということがございますので、これは規定でございまして、月2回ということで決まってございます。ですから24回ということになります。
酒井委員
 参考までに、例えば委員さんの謝礼というのはあるんですよね。どれくらいか、ちょっと嫌らしいですけれども、すみません。
清水保健所長
 これは区の一般的な規定でございまして、1万8,000円というふうに聞いてございます。1回につきです。
昆委員
 何点かあるんですけれども、第2条、ここのところで、医療以外の学識経験者の3名というふうになっているんですけれども、先ほど御説明の中で、法的な解釈が必要だというふうにおっしゃっているんですけれども、内容を知らずにいるものですから、法的な解釈をするという、そういう事例というのはどういう場合に出てくるんでしょうか。
清水保健所長
 この3名というのは、中野区の場合には全員弁護士ということになってございます。法的な解釈というより、先ほど申しましたように、排菌陽性者の場合には入所命令というのを区長が下すということになるわけです、審査会の協議を経て。意見を聴取して。実際には審査会そのものの意見ということになるわけですけれども、命令とすると、入所命令の場合は区長権限ということになってございます。これをかけるということは、御本人にとっては必ずしも利益にならない、いわゆる不利益処分に該当するということが指摘されているわけです。これは行政手続法の第2条第4号に規定する不利益処分に該当するということになってございます。これが本人の適正な医療管理化と社会防衛上の隔離収容ということ、これと合致するかどうか、この辺をきちんとチェックしていただくということになろうかと思います。つまり、医療費を公費でもって見て差し上げると。そして、他者にうつさないという社会防衛上の問題と、それから本人がそれに基づいてそういう措置を受けることで不利益を被る可能性が出てくるわけで、この三者をしんしゃくした上で、入所命令をかける、入所命令をするということが妥当かどうかという、ここの適正な判断をいただくということになっております。
昆委員
 そうしますと、これまでの5名の方のときには、そういう判断は当然されておりましたよね。同じような形でいろいろな審査をして、命令による入所等のそういう問題だとか、そういうものをやられてこられたというふうに思うんですが、弁護士の3名の方が入るということによって、例えば法的な解釈をというときには、考えられることの一つとして、本人の不利益なものをどう守るかとか、どうするかとか、そういうことが弁護士の3名というふうになるのかななんて思うんですけれども、弁護士の配置ということの考え方というのは、どういうふうにとらえたらよろしいんでしょうか。
清水保健所長
 医師だけで構成された現行の5名で十分にそういったことを審査したかどうか、この辺は、現行、私も審査会の委員ということになってございますが、どうしても医療者側の立場に立った判断というのが優先したという嫌いはあるかと思います。大体年間50名前後の新たな排菌陽性者が出るわけでございます、中野区の場合。そのうち、年間1名程度はどうしても入院は困るということで、やはり拒否される患者さんがいます。ただ、そのときには、要するにきちんと治療を継続していただいて、菌の検査をしながら他者に会わないという条件で、これは罰則規定はございませんので、現状としては入院しないという状況があるわけでございますが、そういう場合に、法的にどういうことになるのかということは、必ずしも私ども十分法に照らし合わせて今までは検討してこなかったという嫌いがございます。そういう意味で、その辺の法的な解釈、特に行政手続法上の解釈をきちんとやっていただいて、法的にも十分審査をしたという手続をとっているということになろうかと思います。
昆委員
 あと1点なんですけれども、委員長の選任について、第4条のところですけれども、協議会に委員長を置き、委員長の互選によってこれを定めるというふうになっているんですが、これまではこの審査会の委員長は保健所の所長さんというふうになっていらしたのかなというふうに思うんですけれども、これは3人の弁護士の方も入るということになれば、委員長というのはそういう医療の専門的な立場ではない方も、そこの互選によって決まれば専門的な方がそこに座るというふうな、選ばれるというふうなことにもなるんでしょうか。
清水保健所長
 多少現行の状況でも、実は保健所長は委員の1名ではあっても、学識経験者のうちの、どちらかというと年長の方が委員長をされているという状況はございます。ですから、保健所長は招集はしますけれども、委員長そのものには余り、ほかの区を見ても、通常は学識経験者の中の1名がなっていたということでございました。
 それから、今般4月以降のお話でございますが、当然これは法律関係者、それから医療者、両者の互選ということになりますので、適正な方が委員の構成のメンバーの中で互選して委員長についていただくということになりますので、当然、医療者だけではない委員長が出てくる可能性は十分あり得るということになろうかと思います。
昆委員
 もう1点、第2条の1項のところの4名の医療に関する事業に従事する者というふうになっていますが、これは先ほど御答弁の中で出されております例えば医師会とか国立療養所等、そういう医師の方たちがまたここに委員として選ばれるというふうに考えてよろしいんでしょうか。
清水保健所長
 おっしゃるとおりでございまして、現行の5名の中の保健所長を除く4名というのが原則この4人に該当します。学識経験者2名については継続をお願いしてございますし、医師会御推薦は医師会に適切な人材を2名いただきたいということで、4月以降については現在交渉中でございます。
近藤委員
 結核の審査に関する協議会という会というのは、私たちなんかにしてみれば、余り日常生活に、よくわからないところの話なので、保健所長さんが専門で、今まで5名でやっていらして、それを新たに7人にするという、それも弁護士さんが3名加わるという必要性というのは、月に2回、1回1万8,000円を出して、その価値が十分おありだという判断で、弁護士さん3名ということは解釈してよろしいんですか。
清水保健所長
 おっしゃるとおり必要で、意義のあることだと私ども思っております。かつては、まだ名残が残っていますように、入所命令という言葉自体が適切かどうか、これは法律の結核予防法上残っているわけですが、実態はそうではなくて、かなり任意に基づいて、十分御本人も了解した上で、通常の病院の中に入院していただくということが実態としてはそういう話なわけですが、法律用語としては残っているわけでございまして、こういうことを適正に判断するというのは、一方的な医療者側だけではなく、やはり人権にも配慮したような、人的な専門性を十分発揮していただくような場というのがやはり必要だと思います。平成10年でしょうか、いわゆる感染症協議会というのが新たに発足して、感染症予防法で、これもかつての隔離収容という部分を法律関係者を入れて十分患者の人権に配慮した適切な対応をしていくということで、新たに法律関係者が入ったわけでございます。それに準じたような、結核についても同じようなことが言えますので、医療者だけではなく、法律関係者がきちんと配置されて、適切な協議をしていくということは十分必要なことだと私ども認識しております。
近藤委員
 法的にきちんとした方がいらっしゃるのはいいということはわかるんです。ただ、全回にこの3名が出るというわけではないようなんですけれども、3名も要るのかなという疑問があります。この審査会というのは、傍聴はできるんですか。
清水保健所長
 3名というのが、これはなかなか難しいところでございまして、24回という、月2回という回数を御判断いただければ、いわゆる固定的な方が1名でカバーするというのは、実は弁護士の方々にとってはかなりヘビーな感じですね。デューティーとしては重いということが実は指摘されたわけです、私どもお願いに行ったときですね、こういったことがございました。ということで、一応3名ということで中野区の場合にはお願いしたということを御理解いただければと思います。
 傍聴でございますが、傍聴は必ずしも、例えば医学生ですとか、そういった方々が来た場合に、研修の中で傍聴といいますか、会に参加していただくということはございました。ただ、個人の医療情報、いわゆる個人情報でも非常に大事といいますか、漏れてはやはり困るような内容でございますので、原則、傍聴というのは無理だと私は判断しておりますが。
北原委員
 現行案の方で、招集は第3条で「協議会は、保健所長が招集する」となっておりまして、改正案の方では「協議会は、委員長が招集する」というふうに変わっておりますけれども、この辺は何か意味があるんでしょうか。
清水保健所長
 もともと結核審査協議会は保健所の附属機関みたいな形で位置づけがあって、法的にも十分独立した形では考えていなかったというのが現行だと思います。今般、法律関係者も入れて、外部委員だけで構成したということになりますので、そうなれば、委員長が互選で選ばれるわけですから、やはり会の招集というのは委員長の権限ということで、法的に整備したと、そういう判断だと思います。
委員長
 他にございますか。
 なければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後2時37分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後2時37分)

 他に質疑ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、質疑を終結いたします。
 次に、意見の開陳を行います。意見はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、意見の開陳を終結いたします。
 次に、討論を行います。討論ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、討論を終結いたします。
 これより、本件に対する採決を行います。
 お諮りいたします。第31号議案、中野区結核審査協議会条例の一部を改正する条例案を原案どおり可決すべきものと決することに御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 以上で、第31号議案の審査を終了いたします。
 次に、第32号議案、中野区国民健康保険条例の一部を改正する条例を議題に供します。
 本件に対して理事者から補足説明を求めます。
奥山保険医療担当課長
 それでは、中野区国民健康保険条例の一部改正に関しまして、説明させていただきます。お手元の資料(資料5)、まず先に内容について概略を御説明申し上げますので、3ページをお開き願いたいと思います。中野区国民健康保険の保険料率等の改正内容についてという資料でございます。
 まず、保険料率についてでございます。保険料につきましては、被保険者の高齢化などによりまして、医療費が年々増大してございます。来年度も増大する見込みとなってございますので、保険料の改定をお願いするものでございます。この内容でございますが、まず保険料率のところをごらんになっていただきます。基礎賦課額の料率等ということで、これは医療費分の保険料でございます。これにつきまして、太線で囲ってある部分が今回改定する内容でございます。まず均等割についてでございますが、現在3万200円になってございますが、これを3万2,100円と改定いたします。賦課割合、これは保険料を賦課するときの所得割・均等割、いわゆる応益応能の割合でございますが、これにつきまして、16年度は64対36になってございますが、17年度は61対39に改めるものでございます。なお、所得割、これは16年度と同率、据え置きでございます。また賦課限度額につきましても、53万円で据え置きでございます。
 次に、下段に行きまして介護納付金賦課額の料率等でございます。これはいわゆる介護の2号被保険者、40歳以上の方々の保険料でございますが、介護分ということで、これも太枠で囲ってある部分が改正の内容でございます。所得割、これが現行100分の33を100分の39、それと均等割につきましては1万800円を1万2,000円に改定するものでございます。なお、賦課割合につきましては、これは50対50ということになってございますので、変更ございません。また限度額につきましても、8万円で据え置きになってございます。
 次に、下段の表でございますが、保険料の減額でございます。これは減額後の保険料ということではございませんで、減額する額を掲げてございます。まず6割減額でございますが、医療分、介護分、当然減額の対象者は均等割の世帯ということになります。この均等割の世帯について、16年度、6割減額が1万8,120円を17年度、1万9,260円に改定するものでございます。また介護分につきまして、16年度、6,480円を17年度、7,200円に改定するものでございます。
 また、4割減額がございまして、これにつきましてもそれぞれ医療分、介護分につきまして、16年度、医療分が1万2,080円を1万2,840円に、介護分が4,320円を4,800円に改定するものでございます。
 次の4ページをごらんいただきたいと思います。こちらの資料は、基準基礎保険料率に係る基礎数値(特別区:中野区)ということで、23区は統一保険料方式をとってございまして、共通基準ということで保険料率を定めてございます。その内容、特別区全体での内容について説明している資料でございます。右側に、それに対して中野区がどうなるかということで示してございます。
 それぞれ一般被保険者数、また保険者負担分医療費、賦課率、賦課総額、賦課割合ということで掲げてございます。それぞれの項目については、中野区についても掲げてございます。
 下段の太枠のところでございますが、これが先ほど申し上げました改定する中身でございますが、この資料で掲げてございます上段の数値を用いまして、23区の医療費の需要額を算定いたしまして、それに対して、賦課率と申しますのは医療費の総額に対して保険料で50%見ますと、そういう意味でございます。残りの50%は公費負担してございます。保険料の賦課率は50%、賦課総額については、特別区全体で2,455億円ということで、16年度と比べますと61億円の増額になるという予測でございます。医療費がそれだけふえるという予測でございます。これに対して、賦課割合、これは先ほど申し上げました所得割と均等割、この割合について、16年度は61対39になってございます。これについて、中間所得者層、いわゆる子育て世代層について、かなり負担が厳しくなってございますので、その負担をできるだけ緩和したいというふうなことで、この賦課割合を均等割に2ポイント、特別区総体としては改善を図るということで考えてございます。それで、特別区全体として、この保険料率を下の太枠の中でお示ししていますような料率を定めたものでございます。これに基づきまして、中野区といたしまして、右側に書いてございますように、それぞれこういった数値で試算してございまして、賦課割合のところが中野区の場合には、この保険料率で計算しますと61対39というふうになります。そういったことで資料に掲げてございます。
 次の5ページの資料でございますが、こちらは介護納付金、いわゆる40歳以上の2号被保険者の介護保険料の部分でございます。これは中野区の数値ということでごらんいただきたいと思います。これにつきましては、特別区の共通基準では、均等割額のみを共通基準で定めてございます。これに基づきまして、それぞれ区ごとに所得割の料率を定めておるものでございます。この料率を定めるもとになった数値です。保険者数、また一人当たりの納付金、介護納付金、賦課率、賦課総額、賦課割合ということで計算いたしまして、こういった結果になってございます。
 最後のページの6ページでございますが、こちらは平成17年度特別区国保(基礎分)、これは医療費分ということでございますが、給与収入階層別の保険料の比較というふうになってございます。これはモデル世帯というふうなことで、これ以外にもさまざまな世帯がございますが、一応モデル的な世帯ということで、1人世帯、2人世帯、3人世帯というふうなことでの保険料の比較をお示ししたものでございます。給与収入の階層ということで、それぞれ階層のランクを100万円、あるいは200万円ごとに区切りまして、括弧書きにつきましては給与の所得でございます。控除後の所得ということで、こういった階層につきましてこういった保険料になるということで、参考までにお示ししたものでございます。
 新旧対照表に戻らせていただきたいと思います。1ページの方をごらんになっていただきます。今御説明申し上げた内容で今回条例の改正をお願いするものでございます。
 まず15条につきましては、地方税法の改正によります文言の訂正ということでございます。配当割額及び株式等譲渡所得割額、以下「利子割額等」ということで、従前は利子割額だけでございましたが、改正するものでございます。
 次に、15条の3項の下から2行目でございますが、「利子割額等」ということで、これも文言の整理をさせていただいたものでございます。
 次に、15条の4、これは一般被保険者に係る基礎賦課額の保険料率についての条文でございます。先ほど申し上げましたように、所得割については100分の208、括弧の中につきましては賦課割合、先ほど申しました所得割と均等割の賦課割合のことを示してございます。賦課割合が100分の61、(2)のところにまいりまして、被保険者均等割、3万2,100円、括弧の中が同じように賦課割合100分の39ということでございます。
 次に、16条の4でございます。介護納付金の賦課額の保険料率についてでございます。同じように所得割について100分の39ということ、次の2ページにまいりまして、均等割については1万2,000円ということで改正してございます。
 19条の2、保険料の減額について掲げてございます。こちらの中段ほどをごらんいただきたいと思います。1万9,260円、これは6割減額の医療費分の金額でございます。次の7,200円、これは介護分の6割減額の金額でございます。
 ずっと下にまいりまして、(2)のアのところでございますが、こちらにつきましては4割減額につきまして、医療費分が1万2,840円、介護分が4,800円というふうに改定する内容でございます。
 なお、この条例につきましては4月1日から施行する予定でございます。
 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。以上でございます。
委員長
 これより、本件に対する質疑を行います。質疑ございますか。
近藤委員
 以前のことを教えていただきたいんですけれども、2年に一遍改正があるんですよね。
奥山保険医療担当課長
 2年に1回改正するというふうな定めはございません。毎年、医療需要額、そういったものを試算いたしまして、それで最終的に保険料を改定するべきかどうかということを判断いたしまして改定をお願い申し上げてございますので、ここのところ、二、三年はたしか毎年改定というふうな内容になっていると思いますが、その前は2年に1回というふうなことで改正していた時期もございました。
近藤委員
 何年に一遍というのは特に決まっていないということで、これは大体、所得割・均等割、50:50に向かってきているわけなんですか。
奥山保険医療担当課長
 国の方の政令等におきましては、均等割・所得割の賦課割合については、基本的には50:50ということで定められておりまして、それに基づいてさまざま、国庫金なんかについても算定されるというふうなことになってございまして、23区といたしましても、これまで賦課割合の改善をずっと行ってきたという経過がございます。
近藤委員
 子育て世代が緩和されるということなんですけれども、低所得者に対してこれだと重くなっていってしまって、滞納率といいますか、そことの兼ね合いは大丈夫なのかなという心配があるんですけれども、いかがですか。
奥山保険医療担当課長
 滞納者の発生との関係ということで見ますと、低所得者の中でも、滞納されている世帯がかなりあるのは事実でございます。ただ、これは未申告、住民税の未申告世帯等が非常に多く滞納されているという傾向がございまして、それ以外のところで比べますと、それほど大きな差は出ていないという状況でございます。また、滞納額総額につきましては、当然、保険料が全然額が違いますので、中堅所得者層とか、そういった層の滞納額ですね、そういったものは割合的に非常に大きくなっていると、そういった実態にございます。
近藤委員
 低所得者にとっては、わずかな増でも大変なことで、それが滞納につながっていくことになると、改正した意味もまるでなくなってしまうというか、どんどん滞納者が出てくるような現実になってしまうと大変なことなので、ここのところは本当に気をつけないと、50:50というのが本当にいいのかなという問題も含めて、よく考えなくてはいけないのではないかという思いなんですけれども。
奥山保険医療担当課長
 この資料の中にも、6割減額、4割減額という制度がございます。これは、いわゆる低所得者の救済措置ということでやっているわけでございます。特別区、23区においては、この条例改正でお願いしますのは国の基準で条例改正してございますが、3ページの下段にちょっと書いてございますが、これについては1割ずつ上乗せして減額するという措置をとってございます。ですから、条例の中にそういった措置をとることができるという条文がございまして、それに基づきまして区長が決定するということで、区長会、いわゆる23区の統一保険料の共通基準の中で、7割、5割ということで各区が1割ずつ上乗せして軽減しているものでございます。そういった上乗せ措置をするということもやっておりますので、また行く行くは均等割・所得割が5割・5割に限りなく近づいた際には、2割減額という層も新しく生まれてきます。そういった仕組みになってございまして、そういったことで、低所得者については救済措置というか、措置が一定されているというふうに私どもは理解してございます。
昆委員
 今の減額の話なんですけれども、6割減額、4割減額というふうになっておりまして、中野ではそれぞれ1割を加算して7割、5割の減額をしているというふうに言われておりますけれども、7割、5割の減額になる対象者というのはどのぐらいいらっしゃいますか。数字はわかるんでしょうか。例えば、中野独自の7割は何人、5割は何人という数字はわかるんですか。
奥山保険医療担当課長
 ちょっとすみません、答弁を保留させてください。
委員長
 答弁保留の申し出がありますけれども。
昆委員
 後で御答弁ください。所得割と均等割を50:50にしていくというのが23区共通の考え方で、いずれはそうなるんだというふうにおっしゃっていますけれども、均等割の方たちというのは、なかなか所得が、ここに書いてありますように33万円ですか、そういう所得の人たちなのかな、非常に所得の低いといいますか、そういう人たちの均等割ということですよね。そこのところを50に持っていったときに、幾ら7割減額、5割減額があるんだから、そういう人たちには減額の措置があって、負担がそんなに重くないんだというふうにおっしゃるような、そういう答弁の仕方をしているんですけれども、それにしても、保険料の値上げを見ますと、02年から上がっているんですよね。ずっと上がっているんです。02年、平成14年度ですけれども2万7,300円、03年2万9,400円、04年3万200円、今度05年は3万2,100円というふうに毎年上がっているんですよね。こういう値上げの仕方というのは、23区の区長会のところでそういう統一した考え方で一致したという御報告も受けているんですけれども、余りにも今の経済的な状況を見たときに、町の人たちの暮らしの実態を見たときに、このように毎年毎年保険料が上がるという、これは異常だと思いませんか。
奥山保険医療担当課長
 保険料の算定につきましては、先ほど御説明の中でも触れましたが、医療費について、半分は保険料、半分は公費負担、いわゆる税金を充てるという、全体の制度設計はそういうふうになされているわけでございます。仮に保険料を、では据え置いたらどうなるかということを申し上げますと、この分は中野区が一般財源を繰り出して充てなければなりません。ですから、そういった意味で医療費が、医療制度の改革ということで国もいろいろ議論していますが、そこのところが確かに御指摘のように課題というふうに私どもも認識はしておりますが、現行の国民健康保険の制度の中では、現行の算定方式に基づいて医療費増見合いの応分の負担を被保険者に求めるという以外に、これに対する保険者としてだけの対策は現在のところ見当たらないという状況でございますので、そういったことで我々も医療費が増大する部分についてはやむを得ないのかなという、現行の制度の中ではそういったふうに考えておるところでございます。
昆委員
 確かに今議会でも国民健康保険に対する一般財源の投入といいますか、そういう繰り入れというものが幾つかの質問で出されておりました。確かに一般財源からの繰り入れというのは、非常に大きい額になりますから大変な問題ですけれども、しかし、それでは国の国庫補助ですよね、その推移はどうなっていますか。例えば、私、02年からの保険料の額を先ほど申し上げましたけれども、こういう国の財源が、国庫補助として国民健康保険会計に入ってくる、そういう推移というのも非常に大きいものがあると思うんです。それは一体どうなっていますか。
奥山保険医療担当課長
 先ほど申し上げたいわゆる公費負担、これについては、基本的に国が負担するという仕組みになってございます。一部、調整的にそのうちの一部をいわゆる低所得者が多い地域だとか、そういったところの不均衡を是正するとか、そういった意味で調整財源がつくられてございますが、基本的には50%の公費負担分については国の方で算定されているという状況になってございます。
昆委員
 やはり今の国民健康保険特別会計の状況を見たときに、それぞれの区民、被保険者に負担を求めていくという、その道をずっとこれからも、中間層の負担が軽くなるように均等割に対して50対50にするんだというふうに23区のところで、区長会等でそういうふうな結論を出されましたけれども、しかし、やはりこれは社会状況が、経済状況がもう少し上向きになっているというふうな状況があるならば、その道というのもある一定の考え方の一つかなというふうに思いますけれども、経済状況なんて全然上向きになっていないんですよ。それに、国民健康保険の加入者というのは、例えば地域の商店等の自営業の人たちだとか、そういう人たちですよね。そういう人たちのところの経済状況が本当に上向きになっていないときに、国民健康保険料を均等割のところ、そういうものをこういうふうに毎年毎年値上げしていくという、その考え方を区もそれに甘んじるといいますか、その方向しかないという、その考え方というのは、区民の目から見たら、とても納得いくものではないんです。では、財源をどうするかということでいえば、やはり国の負担だとか、そういうものがきちんと、もう少し国民健康保険特別会計に対する補助の額を、割合を多く出すような、そういうものをきちんと求めていくということが今は重要なのではないのかなというふうに思いますけれども、そういうことはどういうふうに考えているんでしょうか。
奥山保険医療担当課長
 医療保険制度全体についてでございますが、今、国の方で厚生労働省が中心になって議論しているところというふうに聞いてございます。早ければ、18年度じゅうにも医療保険についての改革の中身が示されているというふうに聞いてございます。国の方が目指しております方向は、広域化ということでございます。都道府県単位の広域化というふうなことで、都道府県に一定の責任を求めて、そういった調整を図るというふうなことで、制度改正についてもさまざまな動きがございますので、中野区といたしましては、そういった動きを踏まえながら、どういった対応ができるかということについて検討してまいりたいというふうには考えてございます。
昆委員
 もともと特別区では、低所得者対策として全世帯から一律に徴収するという均等割という負担を定めてきたという経緯がありますよね。そういうところを毎年のように上げて、いずれは50対50にするという、その考え方そのものが当初の低所得者対策として全世帯から一律に徴収する均等割料率を低目に定めてきたという、この考え方からいって、全く今はそういうものに基づいていないと、そういうふうに言わざるを得ないというふうに思うんですよね。なぜこれまでの均等割料率を低目に設定してきたというそもそも論が全くなし崩しになっていると言わざるを得ないんですけれども、そういうものは区長会等、関係課長会等ありますけれども、その辺の議論というのはどういうふうになってきたんでしょうか。
奥山保険医療担当課長
 同じことの繰り返しの御答弁になろうかと思いますが、保険料の改定につきましては、低所得者だけの負担増ということではなくて、金額的には非常に中間所得層が何万円も上がっていくというふうな経過の中で、非常に負担が重くなっているという実態があるわけでございます。ですから、本来保険料と申しますのは、二つの側面があろうかと思います。相互扶助という制度でございますから、やはり平等割というところでの御負担は、一定程度は御負担していただく、無理のない範囲でということになりますが、区長会、また特別区のいろいろな協議の場におきましては、今回の均等割の料率改定につきましては、金額的に見ますと、率的には確かに大きい数字に、もとの金額が小さいですから大きい数字になりますが、金額的には無理な御負担というふうなことではなくて、対応していただける範囲内ではないかということで、こういった改定率をお願いしているわけでございます。
昆委員
 無理な負担ではないし、払える金額だというふうにおっしゃいますけれども、実際に例えば介護保険の均等割、ここのところだって、先ほど申しましたように02年から上がっていますよ。7,800円が9,000円になり、1万800円から1万2,000円になっていくわけですよね。国民健康保険料だけではないんです。介護保険料だって上がるんです。医療費だってそうなんです。実際に窓口に行ったときの医療費の負担だって、それこそ上がっているんです。そういうことからいえば、区民の皆さんにとってみたら、年金等からも介護保険料を引かれるけれども、年金はふえないわけだし、むしろ減りますよ。減ってきましたよ。そういうもとから、こういうふうに負担を求められるということに、とても耐えられないと、そういう声というのはあるわけです。それと同時に、幾らこういうふうに均等割を上げて、保険料を高くしたとしても、それが滞納となって出てくるということになれば、当初、医療費が高くなって大変だから保険料を上げましたと言うけれども、納める方だって納められないという状況になったときには、繰り返し同じような状況になってしまうのではないかなというふうに思うんです。区に入ってくる保険料が考えたとおり入ってきていますか。徴収率だってなかなか、この間も議論しましたけれども、5カ年計画では91.5%ですよ。だけれども、実際には80何%でしょう。その差というのは、やはり大きいではありませんか。その実態を見たときに、保険料だけを上げるというやり方というのは、なかなか考えたとおりにはいかないというふうに思うんですけれども、その辺についてはどういうふうに考えをお持ちなんでしょうか。
奥山保険医療担当課長
 収納率との関係のお尋ねでございますが、収納率につきましては、ここ数年で改定に合わせて毎年下がっているという状況では、中野区ではございません。ただ、大体85%とか86%ぐらいで横ばい状態という、そういう状態は続いてございます。私どもも、できるだけ徴収率については上げたいということでさまざまな御答弁を申し上げていますが、そういった対策を、これからも十分対策を講じ、またどうしてもいろいろな家庭の事情とかおありの方もいらっしゃいますので、そういった方についてはきめ細かな御相談とか、そういった対応を当然しながら収納率の向上に努めていきたいというふうに考えてございます。
委員長
 他にございますか。

〔「答弁漏れがあるんだから」と呼ぶ者あり〕

奥山保険医療担当課長
 先ほどの減額世帯でございます。15年度の実績で申し上げます。7割減額の世帯が2万2,554世帯、5割減額世帯が1,139世帯となってございます。
委員長
 よろしいですか。他に質疑ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、取り扱いを協議したいと思います。委員会を暫時休憩いたします。

(午後3時13分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後3時13分)

 他に質疑ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、質疑を終結いたします。
 次に、意見の開陳を行います。意見ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、意見の開陳を終結します。
 次に、討論を行います。
昆委員
 第32号議案、中野区国民健康保険条例の一部を改正する条例に反対の立場から討論をいたします。
 先ほども質疑の中で申し上げましたけれども、この国民健康保険料の保険料率というのは、02年から毎年値上げされております。国民健康保険料、そして介護保険料、どちらも値上げになっております。今、国民健康保険に加入している人たちの生活実態から見ますと、なかなか経済状況が上向きになっていない、むしろ負担が多く求められるという、そういう状況の中で、この均等割の1,900円という値上げですけれども、しかし、これは区民の皆さんにとっては大変負担がますますこれから重くなる、その道に大きく道を開くものというふうに考えます。
 23区のところでは、所得割・均等割、今後50対50にしようというふうな考え方をお持ちのようですけれども、しかし、国民健康保険、23区の中で、なぜ均等割という料率を定めてきたかといえば、それは低所得者の世帯に対する料率の設定を低く抑えるということが原点にあったというふうに思うんです。そのことが今大きくなし崩しにされようとしております。そういうものに対して、この条例の一部改正には賛成することはできません。反対の討論といたします。

委員長
 他に討論ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、討論を終結いたします。
 これより、本件について挙手により裁決を行います。
 お諮りいたします。第32号議案、中野区国民健康保険条例の一部を改正する条例について、原案どおり可決すべきものと決することに賛成の方は挙手をお願いいたします。

〔賛成者挙手〕

委員長
 挙手多数、よって本件は可決すべきものと決しました。
 以上で、第32号議案についての審査を終了いたします。
 委員会を暫時休憩します。

(午後3時16分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後3時37分)

 第33号議案、中野区国民健康保険高額療養費資金貸付条例の一部を改正する条例を議題に供します。
 本件について、理事者から補足説明を求めます。
奥山保険医療担当課長
 それでは、中野区国民健康保険高額療養費資金貸付条例の一部を改正する条例につきまして、御説明申し上げます。お手元にお配りしてございます資料(資料6)の2枚目をごらんいただきたいと存じます。この条例改正につきましては、新たに出産資金貸付事業を行うために改正を行うものでございます。
 まず出産資金貸付事業について、概略を御説明申し上げます。
 目的でございますが、被保険者が安心して出産育児が行えるよう出産資金の貸付事業を実施し、出産にかかる事前の資金準備を支援するものでございます。
 対象者は、国民健康保険出産育児一時金の支給が見込まれる被保険者。貸付は世帯主に対して行います。
 貸付の時期でございますが、原則としまして出産予定日の1カ月前以降でございます。なお、妊娠4カ月以上9カ月以内の場合は、医療機関等から出産に要する費用の請求があった時点以降に貸付を行うこととしてございます。
 貸付の額につきましては、国民健康保険の出産育児一時金支給額35万円の80%を限度としてございます。
 貸付利子は、無利子でございます。
 1ページの方に戻っていただきまして、新旧対照表で改正条文を御説明申し上げます。
 まず一番上の行の改正案のところでございますが、条例の名称をこのように改正いたします。「中野区国民健康保険高額療養費資金及び出産資金貸付条例」というふうに改めます。
 第1条の目的のところでございますが、高額療養費資金貸付条例、これは従前の条例でございますが、これに出産資金貸付を目的に追加するということで掲げた内容でございます。
 第2条の基金の設置でございますが、これは基金に基づきまして貸付を行います。この基金の名称につきまして、高額療養費資金及び出産資金ということで改正を行います。また、その下の行の改正も、同じような趣旨で出産資金貸付基金ということで改正するものでございます。
 基金の額でございますが、従前は2,500万円でございますが、これに1,000万円を積み増して3,500万円にするものでございます。
 第6条の借り受けの資格でございますが、文言整理をまず行いまして、第2項のところで、出産資金の貸付の要件につきまして定めてございます。「出産資金の貸付を受けることのできる者は、次に掲げる要件を備えている世帯主でなければならない」ということで、(1)貸付けの申込み時において中野区の区域内に住所を有していること、(2)自己又は自己と同一の世帯に属する者の出産について、出産育児一時金の支給を受ける見込みがあり、かつ、次のいずれかの要件に該当すること、アは出産予定日まで1カ月以内であること、イは妊娠4カ月以上で当該出産に要する費用について医療機関等から請求を受け、又はその費用を支払ったことということでございます。(3)につきましては、前号に規定する出産に必要な費用の支払が一時的に困難であることというふうに要件を定めてございます。
 第7条につきましては、文言の整理でございます。
 次のページにまいりまして、第7条の下段のところでございますが、出産資金の貸付額につきまして定めてございます。支給見込額の80%以内の額ということでございます。
 第8条は文言整理でございます。第9条も文言整理をしてございます。
 第11条、償還の方法でございますが、高額と出産の両方がありますので、その点について文言の整理をしてございます。それぞれについて、条文を規定するという改正を行ってございます。2項、3項、4項まで同じように文言整理を行ってございます。        
 また、第12条につきましても、文言の整理をさせていただいておるものでございます。
 以上、簡単でございますが、補足説明とさせていただきます。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
委員長
 これより、本件に対する質疑を行います。
やながわ委員
 この出産育児一時金についての貸付事業については、我が党が何回か議会でも提案してまいりました。少子化対応、あるいは子育て支援の充実という視点で、安心してお子さんが産めるようにと、そうした一時金のあり方を柔軟な対応にということで、大変喜ばれることなんだろうと思っております。
 貸付時期の点ですが、原則として出産予定日の1カ月前以降、いわゆる生まれる予定日から1カ月以降ということですね。その下に、妊娠4カ月以上9カ月以内の場合は医療機関等から当該出産に要する費用の請求があった時点以降、もう少し具体的にどんな事例なのか教えてください。
奥山保険医療担当課長
 この4カ月以降と申しますのは、いわゆる早産、また御不幸に死産ということもあろうかと思いますが、そういった場合におきまして、発生する費用につきまして、1カ月以内でなくても貸付を行いますというふうな内容の規定でございます。
やながわ委員
 そういうふうには文言は入れられないでしょうからこういうことになるんでしょうが、ほかにも、例えば妊婦健診は物すごくお金がかかるんです。臨月間近になってくると、やたらいろいろ検査をされたり、状況が芳しくなくなるといろいろと、1万円、2万円、3万円と、かなり高額な健診費用がかかる、そういう声も聞いていますし、現実、私も10年前ですが、かなり健診費用はかかったなというのが記憶にあるんです。こういった高額な妊娠中の健診費用がやはり出せないとか、そういう方々もいらっしゃると思うんですが、これは当てはまらないんですか。
奥山保険医療担当課長
 これは、あくまでも出産に要する費用ということで、事前の健診、特に妊娠中の健診につきましては対象にしてございません。
やながわ委員
 出産といっても、妊娠があって、経過があって、出産になるわけで、生まれるだけのことを想定しているわけではないと思うんです。原則として出産予定日の1カ月前以降なんだから、生まれていないわけですよ、この1カ月間は。だとすると、1カ月間というよりも、本来ならば2カ月前以降でもいいのではないかと、うちの会派もそういうふうに提案してきたわけなんですが、そうではないとすると、ここでの後段の対応をもう少し出産にかかわらなければだめなんだというのではなくて、そういった高額の妊婦健診に対する費用等々、あるいは出産にかかわる準備等々、お金がかかるわけですから、そういったことも踏まえて、もう少し柔軟な対応方にしてよろしいのではないかなと思うんですが、どうですか。
奥山保険医療担当課長
 ただいまの御質問につきましては、本会議でも御質問いただきましてお答えしたところでございますが、現在の条例の運用につきましては、先ほど申し上げたように1カ月前、または早産等の場合の4カ月前ということで考えてございます。時期の前倒しということでございますが、これにつきましては本会議でもお答え申し上げましたように、制度発足後の状況を見きわめた上で考えさせていただきたいというふうに考えてございます。
昆委員
 私も今のところなんですが、例えば出産の4カ月とか1カ月とかというふうな、そういうことで医療機関は言いませんよね。例えば、周期というんでしょうか、第何週とかという形で医療機関の専門用語で何カ月になっているとかということでの、そういうあらわし方を言われるんですけれども、第何週になるんでしょうか。例えば、非常に具体的な例で申しわけないんですけれども、私自身は高齢出産だったんです。非常にリスクを背負った子どもの出産の確率が非常に高いというふうに言われまして、大体200人に1人、今はもっと多くなっているかもしれないというふうなことで言われて、第何週目かに羊水検査をするというふうなことになったんですけれども、それは保険もききませんし、自己負担というふうなことでの検査になりますが、そういう費用というのは、医療機関からの請求ということでの出産に伴う経過の中での費用ということで、そういうものは当てはまるんですか、当てはまらないんですか。
奥山保険医療担当課長
 先ほどお答え申し上げましたように、条例で規定していますのは、出産に要する費用ということで、事前の妊婦健診、そういったものについては対象にしてございません。
昆委員
 妊婦健診とはまた別に、私ほど高齢で出産する方はそんなに多くはいないと思うんですけれども、よく理事者の方たちが晩婚が多くなってきたから子どもの数が少ないとか、いろいろなことを言われますけれども、中には高齢で出産される方もいらっしゃるんですよね。そういう方というのは、医療機関の方から、これは患者に必ずそのリスクについて告げなければならない義務があるんだということで告げられることがあるんです。それはダウン症の子どもさんの出生の確率が高いということで言われるんですけれども、検査等のときの費用というのは実費で支払うという額からしますと、かなり高額なものになって、実際、私は、羊水検査はできないというふうに言われたんです。だから、しませんでしたけれども、2回挑戦、医療機関の方からやった方がいいというふうに言われて、それはある周期の期間しかできない検査なんです。だから、中にはそういう方もいらっしゃるだろうなというふうに思うんですが、そういう方に対する請求というのは、これには該当しないということになるんですね。
奥山保険医療担当課長
 繰り返しになりますが、これは出産の費用ということで、事前のそういった羊水の検査、そういったものについては対象にしてございません。
やながわ委員
 聞き忘れました。これも新しい事業なので、周知の方法はどう考えているんでしょうか。
奥山保険医療担当課長
 周知につきましては、区報、また被保険者に対するさまざまな通知の際にお知らせするほかに、妊産婦につきましては母子手帳の配付だとか、さまざまな機会がございますので、そういった際も情報提供できるようなチラシの作成等を行ってまいりたいというふうに考えてございます。
委員長
 他にございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後3時53分)

委員長
 再開いたします。

(午後3時53分)

 他に質疑ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、質疑を終結します。
 次に、意見の開陳を行いますが、意見ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、意見の開陳を終結します。
 次に、討論を行います。討論ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、討論を終結いたします。
 これより、本件に対する採決を行います。
 お諮りいたします。第33号議案、中野区国民健康保険高額療養費資金貸付事業の一部を改正する条例について原案どおり可決すべきものと決することに御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 以上で、第33号議案についての審査を終了いたします。
 次に、第38号議案と第39号議案についてでございますけれども、関連しておりますので、一括して議題に供したいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、第38号議案、平成16年度中野区一般会計補正予算(関係分)、第39号議案、平成16年度中野区老人保健医療特別会計補正予算(関係分)を一括して議題に供します。
 理事者から補足説明を求めます。
奥山保険医療担当課長
 それでは、第38号議案、平成16年度中野区一般会計補正予算及び第39号議案、平成16年度中野区老人保健医療特別会計補正予算につきまして、一括して御説明申し上げます。
 初めに、一般会計補正予算について御説明いたします。4ページ、5ページをお開き願いたいと思います。老人保健医療特別会計の歳入のうち、国庫支出金に不足額が生じる見込みとなりましたので、歳入の17款繰入金中、基金繰入金を2億2,960万2,000円増額補正し、歳出の5款保険福祉費中、保険医療費を同額増額補正するものでございます。
 補正後の予算内容につきましては、13ページをお開きいただきたいと存じます。平成16年度一般会計補正予算説明書第4次の次のページの14ページから23ページまでに記載のとおりでございます。
 次に、老人保健医療特別会計補正予算について御説明申し上げます。10ページ、11ページをお開き願います。老人保健医療特別会計につきましては、平成17年2月17日に補正予算を議決していただいたところでございます。その後、国庫支出金につきまして、補正予算で見込んだ額を大幅に下回ることが確定的となりました。歳入不足が見込まれることから財源構成を行うものでございます。まず歳入の2款国庫支出金中、国庫負担金を2億2,960万2,000円減額して51億7,801万3,000円とし、4款繰入金中、一般会計繰入金を同額増額して、16億1,517万4,000円とするものでございます。
 補正後の予算内容につきましては、25ページをお開き願いたいと思います。平成16年度老人保健医療特別会計補正予算説明書第2次に記載の次のページの26ページから37ページに記載のとおりでございます。
 ここで、本議案に関連いたしまして、老人保健医療特別会計の歳入に関します事項について、若干触れさせていただきたいと存じます。老人保健医療特別会計の歳入のうち、最も大きな額の支払基金交付金、これは国保とか健康保険組合等の保険者負担分ということでございます。26ページをごらんいただきたいと思いますが、一番上に書いてある1款の支払基金交付金、これについてでございます。これにつきましては、3月末に交付額が確定すること、また過去の交付率がほぼ100%ということになっていますので、今回は補正を行ってございません。この支払基金交付金につきまして、万一、今後予算で想定している交付率を下回りまして、収入が支出に不足する事態が生じた場合には、予算流用等必要な措置を講じ、対応する考えでございます。
 なお、この老人保健医療特別会計の国庫負担金、都負担金、支払基金交付金ともに、当該年度の負担すべき額に不足が生じた場合は、翌年度に精算されることになってございます。このため、2年間で見ますと、区の財政負担とはならない仕組みになってございますので、申し添えます。
 以上で補足説明を終わらせていただきます。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
委員長
 念のために申し上げます。補正予算は総務委員会に付託されていますが、厚生委員会関係分について当委員会で審査し、意見があれば、賛成多数となった意見を総務委員会に申し送ることになっておりますので、御承知おきください。
 それでは、本件に対する質疑を行います。本件について質疑ございますか。
昆委員
 この間の第1次補正は、たしか2月だったと思うんですよね。それで、またこの時期に第2次の補正ということで、非常に異例なことではないのかなというふうに思うんです。その原因が国庫補助交付金が、予定していたものが来ないということが2月8日ですか、補正が内示されたのが1月26から28日ですよね。その後に補正が議決されたのが2月17日の議決になっているんです。それで、またこの時期に国庫補助の金額が、予定していたものが来ないからということで補正を組むということは、とても異常というべきことかなというふうに思うんですが、なぜこういうふうな見込み違いになっているんでしょうか。
奥山保険医療担当課長
 第1次の補正の審議の時期に国の交付額の内示が来たという経過がございまして、これにつきましては、昨年度におきまして、国の内示後に都を通じまして国に追加の要望をしたという経過がございます。それで、交付額が増加されて配分されたということがございました。今年度につきましても、区市町村の状況を踏まえまして、東京都が国に追加の要望をしてございます、この内示後に。そういったことで、追加の要望をしていたわけでございますが、2月18日になりまして、東京都から文書で国との調整の結果、追加交付については今年度は困難だというふうな回答を得たということで通知がございました。2月8日の時点で内示額がわかっていたということから考えますと、補正予算の審議の際に触れておいた方がよかったのではないかということで、反省しているところでございます。
昆委員
 これは03年ですよね。昨年度ということですけれども、この国庫支出金ですけれども、これは予定どおり来ているんですか。どのぐらい来ているんですか。
奥山保険医療担当課長
 昨年度は、最終的に98.5%の交付ということでございました。
昆委員
 98.5%というのは、区が当初見ていた金額として98.5%来たんですか。それとも、だってこちらの方で98.5%ですよね。交付率が95.75%というふうに見ていたでしょう。98.5%ということは差があるではありませんか。だから、03年の国庫支出金が当初見込んだくらい来ているのかということを聞いているんですけれども。
奥山保険医療担当課長
 昨年度につきましては、先ほど申し上げたように、最終的に98.5%ということで交付されてございます。今年度につきまして、第1次補正予算を組む段階で、昨年度の98.5%という実績がございましたので、その98.5%で過日議決いただいた補正予算では国庫金の歳入額を見込んでございました。ただ、結果としまして、今回、内示額が確定した交付率が95.75%ということで、その差額分が不足額が生じたという結果になったということでございます。
昆委員
 03年度分の98.5%というのは、最終的に国の支出金として来た金額ですよね。それはベターな金額なんですか。それにプラスして、もう少し国の支出金が入る予定になっていたのかどうか、それはどう見たらいいんですか。
奥山保険医療担当課長
 我々といたしましては、やはり毎年度100%、法定の交付率に基づいた100%交付されることを当然前提として考えております。ただ、国の方の予算の範囲ということがございまして、最終的に国の方の予算が見込み違いをして不足額が生じた、それによって中野区だけではなくて、全国的にそういった交付率で算定されたという経緯でございます。
昆委員
 だから、とにかく何を言いたいかといったら、国が本来なら100%国庫支出金としてのお金をそれぞれの自治体に出さなければならないということになっているわけでしょう。それが03年でも98.5%しか来ない、それで今年度の国庫補助交付金は、区としては前年度の実績という形で98.5%来るはずというふうに見込んでいたから、補正の額を少なく組んでいたわけでしょう。それが実際には、最終的に95.75%しか来ないというふうな状況で今度の補正の額になっているんですけれども、だから、そこのところ、国民健康保険特別会計もそうだし、老人保険医療特別会計もそうなんですけれども、国が出すべきものを出さないという、よこさないということから生じるこういう一般財源からの繰り入れというふうなことで計上せざるを得ないわけでしょう。そこのところに非常に大きな矛盾を感じなければ、足りないから補正を組めば、それはそれで何とか帳じりを合わせられるということではないと思うんです。国に対してきちんと、当初予定しているような国庫支出金を出しなさいということを言わざるを得ないのではありませんか。それは中野区だけではなくて、歳入不足が生じる区が23区中22区あるということだから、ほとんどの区がそうですよね。だけれども、これを黙っていて、それで一般財源からの繰り入れだとか、予備費の充当だとか、繰り上げ充用だとかといろいろな形で足りない分をそこに入れざるを得ないというふうに、ただ単に考えるということではだめなんだと思うんです。ここのところをきちんと区がその立場に立たなければ、補正でこの間第1次組んだのに、また同じような補正で何日もおかないうちに出てくるなんていう、こういう自体になるわけだから、それは区の責任ではありませんけれども、来るものが来ないということから生じて、こういう補正を組まざるを得ないということなんですけれども、しかし、それはきちんと国に対して物を言っていかなければならないだろうということを私は言いたいんですね。そのことについて、どうでしょうか。
奥山保険医療担当課長
 先ほども申し上げましたが、東京都を通じて23区、また市町村部、多摩地区もすべて含めて、また全国的に申し上げますと、これについては16年8月に14大都市主幹課長会からも要望を出してございます。また、東京都の方から16年5月に国の担当の方に要望書を出してございます。なお、国の交付金についての不足額については、冒頭で御説明の中で申し上げましたが、翌年度に清算されます。ですから、昨年度の分については、今年度に残りの分の清算は受けてございます。ですから、今年度分については額が、割合がちょっと大きくなっていますけれども、来年度に清算されるということでございます。
江口委員
 先ほど担当課長が報告した2月8日でしたか、都の方の内示でわかったと。そのころ、我々はたしか補正を審査していたころなんです。今回、この補正でやはり一つ問題があるのは、議会の中で区長部局との関係を含めて、情報の共有ということの問題がちぐはぐであったり、俗に言う議会軽視、そういう問題が多々あると思うんです。今回の補正について、その時点で都から内示が来ていれば、実はこういうことで内示はもう来ていると。内示が来ている以上、それを覆せるわけではないわけですから、そういう段階でさらに追っかけ補正をお願いせざるを得ないというようなことがあるならいいんですよ。そうではなくて、それをどこかで回避しようと思ったのか知らないけれども、議会の方には黙りこくって、こういう形で最終的には補正をお願いしたいと。果たしてこんなことでいいんだろうかと。両輪と言われてきているわけですから、いい悪いはともかく、情報は一緒に共有して、区民のためにどうあるべきかということを議論するところがこの議会であって、そこに大事なことを全然通さないで、最終的にごめんなさい、すみませんけれどもよろしくお願いします、そんなことが繰り返されていては、議会と行政というのは絶対うまくいかないですよ。そういうことで、ここのところ続いている中で、また今回もこういうことが起きるというのは、私はちょっと解せない。ただ、もう起きてしまったことに対して云々と言ってもしようがないけれども、今後のことも含めて、きちんとそういう点は、本当に議会と両輪と言うならば、議会軽視せず、細かなことも含めて、ともに区民のためにやっていこうという、そういう中で来ている区ですから、ぜひ報告を願いたい。また、そういうことを隠しているような体質はなくしていただきたい、そのように思いますが、いかがでしょうか。
奥山保険医療担当課長
 2月8日に内示を受けてございます。そういった点では、一言情報を提供すべきだったかなということで、反省しているところでございます。ただ、この内示を受けた際に、昨年と同様に、中野区として、所管として、東京都の方に国に増額の要望をしてほしいという要請をしてございます。その結果について、何日か経過がございまして、最終的に2月18日になって、文書で東京都の方からそれについての結果が知らされたということで、そういった経過がございましたけれども、我々としましては、議会の審議の際に一言触れておくべきだったかなということでは反省してございます。申しわけございません。
江口委員
 反省しているのはわかるんだけれども、言いわけを言われてもしようがないのよ。要は、都から内示があったけれども、それではあれだということで文書で都の方にさらに全額出すようにということで要請したと言ったけれども、それで10日後、18日に文書で来てしまったと。議会の最中に、まして補正をやっている最中にそういう問題が起きてきたら、そこでとりあえずの情報として、都からの内示がこうでございましたと。区としては今こういう動きをしていますというのが本来の報告であって、それがこうこうこうだから、ああだからというのは、説明でも何でもないので、こういうことで大きな予算が補正として組まざるを得なくなってしまっているわけですから、本当は大きな問題なんですよ、これ。ただ、補正を組まないと運営ができないというのがあるから私たち我慢しているので、今後こういうことが、いつもいつも議会と行政との間で情報の共有といっても、なかなかそれが出てこない、特に最近多いので、御存じのとおり総務委員会なんか、それでぎくしゃくしているわけだから、他の委員会だからともかく、まさかこういうところでそういうことが起きないようにしていただきたいということで言っているので、本当に反省すべき点はきちんと反省して、二度とこういうことのないようにお願いしたいと思いますけれども、さらに答弁をいただきたい。部長からいただきたい。
菅野保健福祉部長
 言いわけはいたしませんが、私どもとしては、情報管理とか、そういったところに問題があったと思っております。担当の方ではわかっていても、上まで上がってこなかった部分がございまして、このようなことになったことがございました。そういう意味では、こういうことについての政治的な意味合いとか、そういうものを全体の中で、組織の中で敏感に共有するような、そういった組織体質が必要だと思っておりまして、本当に申しわけないと思っております。以後このようなことにつきまして、二度とないように努力したいというふうに考えております。
委員長
 他にございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、質疑を終結します。
 次に、総務委員会に申し送るべき意見ということになります。第38号議案と第39号議案、一括して考えたいと思います。両議案について、意見ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、当委員会としては、第38号議案と第39号議案について、総務委員会に意見なしということで申し送りたいと思いますが、御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 以上で、第38号議案と第39号議案についての審査を終了いたします。
 ちょっと休憩させていただきたいと思います。

(午後4時16分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後4時33分)

 他に質疑ございますか。御意見ありますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、本日については終了しますけれども、あす午後1時から当委員会において、次回委員会を開催することを口頭をもって通告いたしておきます。
 以上で、本日予定していた日程は終了しますが、委員各位、発言ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本日の厚生委員会を散会いたします。

(午後4時34分)