平成18年03月22日中野区議会防災対策特別委員会(第1回定例会)
平成18年3月22日防災対策特別委員会
中野区議会防災対策特別委員会〔平成18年3月22日〕
防災対策特別委員会会議記録
○開会日 平成18年3月22日
○場所 中野区議会第5委員会室
○開会 午前10時02分
○閉会 午前11時45分
○出席委員(14名)
来住 和行委員長
近藤 さえ子副委員長
伊東 しんじ委員
酒井 たくや委員
きたごう 秀文委員
吉原 宏委員
やながわ 妙子委員
小串 まさのり委員
岡本 いさお委員
伊藤 岩男委員
斉藤 金造委員
斉藤 高輝委員
昆 まさ子委員
江田 とおる委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
区長室長 寺部 守芳
総務部長(未収金対策担当参事) 石神 正義
総務担当参事 橋本美文
防災担当課長(危機管理担当課長) 斎木 正雄
区民生活部長 本橋 一夫
子ども家庭部長 田辺 裕子
保健福祉部長 菅野 泰一
保健所長 清水 裕幸
保健予防担当参事(結核予防担当参事) 深澤 啓治
生活衛生担当課長 飯塚 太郎
都市整備部長 石井 正行
教育委員会事務局次長 金野 晃
○事務局職員
書記 杉本 兼太郎
書記 永田 純一
○委員長署名
審査日程
○議題
防災対策について
○所管事項の報告
1 首都直下地震による東京の被害想定の概要[中間報告]について(防災担当)
2 平成17年度図上訓練の実施結果について(防災担当)
3 (仮称)地域安全・安心連絡員について(防災担当)
4 東京都国民保護計画案(概要)について(防災担当)
○その他
委員長
それでは、定足数に達しましたので、ただいまから防災対策特別委員会を開会いたします。
本日の審査日程についてお諮りしますので、委員会を休憩します。
(午前10時02分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午前10時03分)
本日は、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては12時を目途に進めたいと思いますので、御協力をお願いします。
それでは、議事に入ります。
防災対策についてを議題に供します。
それでは、所管事項の報告を受けたいと思います。
まず、1番、首都直下地震における東京の被害想定の概要[中間報告]について(資料2)の報告を求めます。
斎木防災担当課長
それでは、お手元に配付の首都直下地震による東京の被害想定の概要[中間報告]について御報告いたします。
これは、さきに、1年前ですが、中央防災会議の地震部会が首都にかかわる地震18を想定しました。その後、1年後ですけれども、東京都防災会議の地震部会が、その18のうち東京に極めて影響の大きい、それから発生確度の高い地震二つについて被害想定を行ったものでございます。今回は中間報告ということですが、この3月の末にはこれよりさらに被害想定を加えたものを最終報告として発表するという手はずになってございます。
それでは、資料に基づきまして御説明いたします。
まず、目的でございます。東京都、それから区市町村の震災対策の一層の推進を図るということで、都民の防災意識の向上に寄与するための基礎資料とするんだということ、それからこの被害想定をもとにして、都の地域防災計画の修正を加えるということでございます。それによって、都民の生命と財産を守るため、首都直下地震への備えをより確かなものとしていくことを目的とする、こういう内容でございます。
2番目は、そういうことで今回中間報告の位置付けということでございます。後々、じゃあ、最終報告でどんなものが加わるのかということをあわせて御説明したいと思います。
3番の被害想定の前提条件、先ほど言いましたとおり二つの地震、これは東京湾北部地震、それから多摩直下地震、これが一番東京、首都に影響を及ぼす地震、それから確度が高い地震と、こういうことでございます。それで、これのマグニチュード6.9とマグニチュード7.3の二つの規模について被害想定を出したということでございます。中央防災会議はマグニチュード7.3だけですけども、今回マグニチュード6.9というのは、やはりこれも発生頻度が、このマグニチュードの規模が一番大きいだろうということで加えてございます。それから、震源の深さが約30から50キロメートル、時期・時刻、冬の夕方18時、風速が秒速6メートル、こういう内容で被害想定を出したものでございます。
先ほど言いましたとおり、これは中間報告で、最終報告につきましてはこれに冬の朝5時というものが加わります、気象状況として。それから、風速が冬の平均風速の3メートル、それから中央防災会議で出してございます15メートル、この二つについて加わるということでございます。
それから、4番目の想定項目、どういった内容を分析したかということでございます。地震動としまして、震度の分布面積はどうなっているのか、それからその揺れによって急傾斜地の崩壊危険箇所がどれぐらい出るのかということ。それから人的被害は、死者数、負傷者数、それから物的被害としましては建物壊棟数、全壊、半壊ということになります。火災状況は、出火件数と、それに焼失面積、それから焼失棟数ですね、そういったものが出ます。それから、ライフライン被害、電気、通信、ガス、水道、下水道、こういう内容です。それから、発生直後の避難者数がどれぐらいなのか、それから帰宅困難者発生数がどれぐらいなのか、エレベーター閉じ込め台数はどうなのか、この最後の3点についてはいわゆる都市型災害ということで、都の場合はこういったものを出してございます。
この想定項目の中に、今回中間報告なんですが、最終報告ではこれに加えて、人的被害としまして屋内収容物の転倒、落下等によって負傷者数がどれぐらい出るのか、それから落下物等による死傷者数はどれぐらいになるか、交通被害による死傷者数はどれぐらいになるかということが加わるということでございます。
それから、交通の部分では、ライフラインの交通のところですけども、交通は今回入っていませんけども、交通では道路の状況、主要道路の被害はどうなるのか、それから緊急交通路の発災部の渋滞状況はどうか、それから細街路の閉塞状況はどうなっているのかということ、それから鉄道では、鉄道の被害がどれぐらいあるか、それから港湾、岸壁、建物の被害、これが加わって最終的な報告が出るということでございます。
それから、5番目、その4番目の想定項目に伴う数値がこの表であらわしてございます。まず、全体というわけにいきませんので、その東京湾北部地震のマグニチュード7.3、これが一番被害が大きいだろうということですので、そこの部分だけ説明させていただきたいと思います。
まず、地震動、揺れですが、一番強い6強が都内では17.1%に及ぶということでございます。それから、崩壊危険箇所が2,702、揺れによってさまざま崩れたりと、こういうことでございます。それから建物被害は、全壊棟、半壊棟、そこに数値が書いてあるとおり、全部で約47万棟ぐらいがそういう被害が出るということになります。それから火災は、出火件数が1,145、焼失棟数が31万16棟、焼失面積が97.75平方キロメートルです。それから人的被害が、死者数が4,662、負傷者数が8万9,037。ライフライン、電気、通信、ガス、水道、下水道、それぞれの停電率、不通率、供給停止率、断水率、管きょ被害率、ここに書いてある数値のとおりでございます。パーセントでございます。それから都市型災害ということで、避難者発生数が287万2,413、それから帰宅困難者発生数が391万8,359、エレベーター閉じ込め台数が9,161と、このようになってございます。
あと、それぞれマグニチュード6.9はどうなっているのか、それから多摩直下地震のマグニチュード7.3、それから6.9の数値については、ここに書いてございますのでお読み取りいただければなと、こんなふうに思います。
裏面をごらんいただきたいと思います。今のが都内全域の数量ということになりますが、裏面はそのうち中野区の被害想定を出したものでございます。これも東京湾北部地震が一番影響が大きいということですので、この表の項目の隣のとこのマグニチュード7.3の列のところだけを説明させていただきたいと思います。
まず、揺れでございます。揺れは、マグニチュード7.3になりますと、中野区全域が6弱という震度になります。それから、急傾斜地崩壊危険箇所は14カ所ということになります。ちなみに、中野区地域防災計画で危険箇所といわれる擁壁、それからがけ、そういったところは全部で35ございます。建物被害は、全壊棟数が1,855、半壊が1万1,509でございます。それから、火災の出火件数が21件、焼失棟数が1万8,772棟、焼失面積が4.55平方キロメートル、そういうことになります。それから人的被害が、死者数は224、負傷者数が2,573。それからライフライン、先ほど言いました率ですけれども、そこに書いてあるとおりでございます。それから、都市型災害としまして、避難者発生数が13万8,961人、帰宅困難者発生数が4万1,581人、エレベーター閉じ込め台数が174、こういうことで数字が出されてございます。
その下、参考ということで、今、中野区の地域防災計画の被害想定は、平成9年の東京における直下地震の被害想定に関する調査報告書によるもので出してございますけども、それを参考に載せてございます。比較ができるかと思いますので、参考までにお知らせします。
雑駁ですけども、以上で報告を終わります。
委員長
ただいまの報告に対しての質疑はございますか。
江田委員
最終報告が3月末ということですので、そこで細かく出るんでしょうけど、図面を、以前はたしかメッシュで切って出していたと思うんですが、そういうものになるんでしょうか。
斎木防災担当課長
そういった被害想定を出すときの手法でメッシュで切ってございます。今回も中間報告の報告書の中には、資料編、それから手法編という形で冊子になって出ています。そこには細かいメッシュにはなっていませんけど、図は書いてあるものはございます。
江田委員
そうすると、中野の想定が大分細かく出ているんですが、さらに中野区内でもどの地域がどういう問題があって、どういう傾向が強いという、そういうとこまで読み取れるような資料になるんでしょうか。
斎木防災担当課長
今のメッシュのお話は、多分火災危険度だとか、それから建物危険度、避難危険度、こういったものを5年に1回東京都が危険度調査をして出している中身でございます。
今回のこれについては、例えばどこどこの箇所が、急傾斜地が14カ所とございます。こういったところの箇所は当然具体的な地名等が出ますけども、焼失するところ、そういったところは住所では出しにくいんですけども、地図の上でそういう形では出てくると、こういうふうに思っています。
昆委員
裏面の方の中野の被害想定のところなんですけれども、平成9年の被害想定ということで数字が出ているんですけれども、例えば建物被害というところで、この9年のときには全壊の棟数ですね、465棟というふうになっていまして、今回の中野の被害想定では全壊棟数が1,855という数字になっておりますよね。これは、どういう調査でこういうふうに数字が変わったのかなというふうに思ったのが1点。それと同時に、避難所の生活者数ですね、これも9年のときには4万5,063人というふうになっているんですけれども、今回の想定では13万8,961人という数字が出ていますよね。この辺、そうじゃないんでしょうか。その辺の数字の違いが出てきたというのは、どういう調査のもとでこういう数字の違いが出てきたのか、その点をちょっとお答えいただけますでしょうか。
斎木防災担当課長
まず、全壊棟数ですね。これは今回の地震が、震源が30キロから50キロということ、それから震源地が新宿という想定でございます。したがいまして、中野に極めて近いということで、当然その分揺れが強くなって倒壊数がふえたということでございます。
それから、避難所生活者数でございます。これは、この前回のは避難所の生活者数という形で出してございます。今回は避難者発生数ということなので、避難所に来る人の想定と実際に避難者が発生する数というふうなことで、その辺の違いがございます。
昆委員
そうしますと、例えば避難者の発生数ということで、生活する人たちの数とは違ってきたということなんですけれども、これ、実際に7.3という地震のときには、避難者というふうな数で見たときに、これは避難者で生活する人の想定ということではなくて、実際に避難者発生数というもののとらえ方は、どういう考えを持ったらいいのかなと、その辺の理解がちょっとできてないんですけれども、いかがでしょうか。
斎木防災担当課長
ちょっと説明が不足したかと思います。下の参考のところをごらんいただきますと、1日後と括弧書きで書いてございます。確実にこの避難所で生活する人の数をうたっている。上の場合は避難者発生数で、とりあえず、例えば半壊、倒壊、焼失面積の数値が出ています。それに伴って、当然そういう人たちは避難所へ来るだろうと、こういう想定ですので、ちょっとその辺の想定も違いますし、それから避難者発生数というのは、1日後じゃなくて、その当日の、例えば1時間でも2時間でも行く場所がなければ来るだろうという想定ですから、当然数値的には多くなってございます。
昆委員
そうしますと、実際に避難所で生活するというふうに見込まれる数というのは、この13万8,961人、この数字を見ておけばいいというふうな考え方なんでしょうか。
斎木防災担当課長
そうですね、一時的にはこれぐらいの数が避難所で発生するだろうということです。ただし、避難所生活したときに例えば食料とか水の供給をしますので、その備蓄の関係についてはやはりその1日たった後を想定するべきだろうというふうには考えてございます。
昆委員
それからもう1点、全壊してしまうというふうに想定されている建物の数なんですけれども、9年のときには465棟というふうになっていて、今回1,855というふうに数字が出ているんですけれども、この今回出されている数字に対する、倒壊をしない対策といいますか、そういうものは区の方としては何か対策を講ずる、またはそういう建物に住んでいる方のところで倒壊防止をするとか、そういうふうな考えでよろしいんですか。
斎木防災担当課長
この数値を基礎資料として地域防災計画に反映したいと、当然これをもとに施策を考えなきゃいけないということだろうかと思います。ただ、中野区は今、建物倒壊に対する耐震化診断をやっています。3万棟ぐらいある木造の家屋、56年以前の建物について全部相談を受けて、そういう形で耐震化を進める事業を進めているということでございます。
斉藤(金)委員
ちょっと教えてください。マグニチュード7.3というとどういう地震なの、普通こういう地震。それで、6.9というのと7.3というのとどう違うの。
斎木防災担当課長
マグニチュード1違うと30倍のエネルギーの違いがあるということですので、かなり地震の揺れ、地震の持つエネルギーが違うということは言えると思います。
斉藤(金)委員
違うんだよ。聞き方悪いんだけど、7.3というとどんな地震なの。6.9というとどのぐらいの地震なのということ。
斎木防災担当課長
7.3というのは、阪神大震災が7.2ですから、それよりちょっと、0.1多い。それから、この6.9というのは、今回東京都の防災会議の地震部会が出したのは、中央防災会議が18の地震の想定を1年前に出したんですけども、そのうち一番発生する確度の高いというのが6.9ということで、7.3まではいかない、6.9ということなんですね。それで、この6.9の地震が、じゃ、これまでどうだったかというと、例えば北海道の奥尻地震、あれは多分6.9ぐらいだと記憶してございます。それから、宮城県沖地震のあれも6.9ぐらいかなというふうに記憶してございます。
斉藤(金)委員
それで、向こうへも言ったんだけど、何で変えちゃうの。こうやっていろんなもの。例えば避難者発生数がこうですとかって、そのとり方を何で変えちゃうの。統計、何か予測するなら、ずっと同じのがあって、こういうことをしていたから、こう改善したよとか、ここが弱いからもっと増えるんですよとかというんじゃなく、もとの7.2から7.3に変えちゃったり、それから出すのも、被害のあれも変えちゃうというのはどういうわけなの。
斎木防災担当課長
この辺は、その数値のとり方というふうなことになると思うんですが、東京都の防災会議の地震部会の説明というか、直接は聞いていないですが、都からの説明を聞きますと、やはりこれまで地震の教訓、それから知見、その後の研究、そうした形で、やはり一番被害想定をする上で現実、実態に即したデータに基づいた想定をしなきゃいけないだろうということがありまして、変えてきたというふうには聞いてございます。
斉藤(金)委員
そうすると、今までは実態に即してないことをやっていたと、そういうふうにきりとれないんだよ。だから、やっぱり出すのは、ちゃんと、一番実態に即したところを毎年こうやって、せっかく出すんだったら、想定するっていうんだったら、やらなかったらわかりづらいんじゃないの。それで、やるたびに実態に即しましたと言ったら、じゃ、前のは実態に即してないということなんだよ。そんなばかのことはないんで、やっぱり考えられるんだったら、7.3というのはさっき言った関西のあれです、それで6.9というのは一番被害の大きいのでこうですというんだったら、何でそこでずっと統一して出せないの。
斎木防災担当課長
やはりこういった自然現象なので、なかなか人知が及ばないというところもあるんだろうと思いますし、それから、その後、阪神大震災の後に新潟の中越地震、それから福岡の地震、さまざまな地震を経験して、その積み重ねという、そういったこと、それから東京都の説明というか、そういったものをそのまま申し送りますと、先ほど言いましたとおり、より実態に即したデータをベースにしたということでございます。
斉藤(金)委員
もういいけど、そういうところはやっぱり実態に即しているんだったら、もっとわかりやすくやらないと、私、そんな変なこと言っているつもりないんだよ。よく調べたらこういうふうになりましたとか、こういう数値の方が正しくなりますとかっていうのは、もとが同じじゃなかったら出てこないじゃない。大体7.2が7.3になっちゃったというんじゃ、これもおかしな話だし、どう考えたって帰宅困難者がこうなんですよというとこだって、わかりづらくない、自分たちで。だから、やっぱり出すなら、幾ら出すったってそれが親切ってもんだと思うんだよね。それで、そうじゃなかったら、何年前と比べてここがよくなったとか、ここはもっと直していかなきゃいけないだとか、区なら区でこういうとこは、区民なら区民へどうしても被害が大きいというあれが出ていますから、こういうふうにしてくださいとか、こういう防災意識を持ってください、また防災の地域の活動なり何なりも頻繁にしてくださいというのは、そこから出てくるんじゃないの。だから、もう少しそういうのをちゃんと言ってもいいんだと思うんだけど、どうでしょうね。
石神総務部長
今回、中間報告ということで、先ほど昆委員も言われましたが、例えば避難所生活者と、それから避難者発生数、だったら避難所をどういうふうに運営するのかということの疑問が出てくるわけでございます。これについては、最終報告が出た段階で、どういうふうにうちの計画に反映させていかなくちゃいけないのか、研究させていただきたいというふうに思います。
課長が言いましたように、どんどん研究が進んできて、地震の波の伝わり方によっても被害が多く出たりなんかするということで、どこの深さで地震が発生するか、そういうことによっても大分、同じマグニチュード7.3でも大きさが違ってしまうとか、いろいろな形になっております。そういうことを、うちの中では、中野区として一番大きな災害が発生する、それを想定した計画につきかえていきたいというふうに思っております。
最終報告が出た段階でそういった検討をさせていただいて、また報告させていただきたいというふうに思います。
昆委員
ごめんなさい、関連しますのでもう一言質問させていただきたいと思うんですけれども、今、斉藤(金)委員の方からもいろいろ出ているんですが、例えば全壊の棟数の数が多くなっているというふうな状況の中で、例えば人的被害の死者数ですよね。ここも9年のところで見ると516人という数字が出ていたんですね。それが、今回人的被害のところの死者数は224というふうな数字になっていて、そういう全壊の棟数が多くなっていて危険が高まっていて、そういう数字が一方で出ていながら、被害の方ですよね、人的被害、そういうところの数が少なくなっているとかというのを見るときに、どういう調査のもとで、どういう数字がここに出てくるのか、この数字によって災害対策といいますか、震災対策をどうやってとっていこうかという計画のはずなのに、ここら辺のところがなかなか、どの数字を正確に読み取ったらいいのかというのが見えないような気がして、同じような質問になるんですけれども、まとめる段階のところではその辺もきちっとした方がいいなというふうに思うんです。実際には、だって区民の皆さん方がこの数字を見て、中野はこれだけの被害が出るという想定がある、これだけの状況になる、だからこういうふうにしなきゃいけないんだと、そういう考えを持たなきゃならないものだと思うんですよ、計画というのは。その辺のところをもう少しきちっとされたらどうなのかなということをちょっと要望として申し上げておきます。
石神総務部長
確かに、言われるように数字だけを見ても、焼失面積がふえているのに、焼失棟数、こういったところについては余り変わりがないとか、これは建物、簡単に考えれば不燃化が進んでいるとか、いろんなことがあると思いますが、そういった検討させていただいて、最終的には皆さんにわかるような形、区民の方にわかるような形にしなければ理解が得られないと思いますので、検討を十分させていただきたいというふうに思います。
斉藤(高)委員
私も予特で、この中間報告の中で帰宅困難者とエレベーターについて質問させていただきました。私も報告を見て、非常に数字が出てきても本当に実感がわいてこないわけですよね。例えば話題になっていました建物被害ですけど、全壊とか半壊とあります。建物といっても、木造とか非木造、いわゆるビルですよね、鉄筋の。この分け方を見ると、これは木造で見るんでしょうか。非木造、両方合わせてこの数になってくるんでしょうか。そこをお聞きしておきますけど。
斎木防災担当課長
木造、非木造という形で示されてございますので、特に木造だけということではございません。
斉藤(高)委員
それで、私、もしマグニチュード7.3だったら、中野区だってすごい数ですよね、昭和56年以前の建物。それで今、中野区も一生懸命、無料で耐震診断をやるということでPRをしておりますけども、今の中野区の数、すごい数だったですけど、その数からいったらこの数字、もし7.3、あの阪神淡路考えたら、この数字ではおさまらないと思うんですけど、余りそういうことは思ったことないですか。
斎木防災担当課長
実際に、ただ、阪神淡路の大震災のときのことで建物の話を言いますと、やはり向こうの方が震災に対する意識が薄い、そういったことでは建物も少し弱さがあったのかなと。実際に、新潟の中越地震で同じ震度でも、新潟の方はやはり雪国ということで建物自体が強固につくられているということで、建物の倒壊はほとんどなかったということですので、その辺の木造家屋の揺れによる倒壊の件数だとか、そういったものはそれぞれ違っていまして、今回もそういう形の計算をして出しているわけでございます。
ただ、現実どうかと言われますと、ちょっと今、私がここで答えるということもできませんので、御了解いただきたいと思います。
斉藤(高)委員
それから、最終報告には交通避難というような言葉で報告があると、さっきありました。私もよく思うんですけど、建物の耐震の中で、中野駅を初め、中野区にも幾つかの駅がありますけども、あの駅舎というか、駅というものは耐震診断をしたことがあるかということですね。一番我々が--帰宅困難者もそうですけど、電車を利用する人たちが、あの建物が本当に大丈夫かということと、そういうよく相談を受けることがあるんですけども、あの駅について、中野区はこういう耐震診断をしているのかどうか、そういうことは聞いたことはあるんでしょうか。
石井都市整備部長
その辺の確認を、これまでは私どもから例えばJR等に対してしたことはございません。当然、そういう公共施設は、半公共施設になりますけども、そういう施設のことでございますので、JR自身がそれなりのチェックはしているんだろうというふうには思います。ただ、そのデータについては私は承知をしておりません。
ただ、ここのところ、国の動きといいますか、私鉄等の駅舎についても耐震補強が必要だという認識から、耐震の補強を目的としていろいろ制度もできてきつつあるという状況は仄聞しておるところでございます。データについて、私どもこれから駅周辺の事業も進めていく上で当然必要なデータになりますので、この辺は情報を得たいというふうに考えております。
斉藤(高)委員
ぜひ聞いていただきたいと思います。
最後に、これがいよいよ3月ですか、最終報告がまとまってきたときに、今度は区民の方にも、またさらに区外の方、いわゆる帰宅困難者、そういう方たちに中野区の実態というものを、この被害状況ですよね、そういうのをお知らせしなくちゃならないと思うんですけども、そういうときはこれから区民にはどのような形でPRをしていくんでしょうか。
斎木防災担当課長
中野区としても、この被害想定をもとに地域防災計画の見直し、これに反映させたいと思っております。これについてはホームページ等へ載せたり、それから別途、防災だより等にも載せなきゃいけないなと、こんなふうに思っています。
ただ、区域外の方、区民以外の方のお知らせ、周知方法については、きょうの御意見を受けて、ちょっとどういう工夫ができるのか検討させていただきたいと、こんなふうに思っています。
伊東委員
先ほどの避難者発生数について、御答弁をお聞きしてちょっと疑問に思ったんですけど、まず最初に、今、これ冬の夕方午後6時という微妙な想定なんですけれど、昼間人口で算定するべきなのか、夜間人口で算定すべき、微妙な線引きだと思うんですけれど、中野区の昼間人口というのは何人でしたっけ。
斎木防災担当課長
27万2,250人になります。これは平成12年の国勢調査によるところです。
伊東委員
そういたしますと、約半数ですか、帰宅困難者も含めると6割ぐらいになるんだと思うんですけれど、要するに避難を必要とする方がそういう割合になると思うんですけれど、先ほどの被災者のとらえ方、備蓄の考え方なんですけれど、私が考えますに、幾ら家庭内備蓄があったところでライフラインがとまってしまっていたらば、そうそうは生活を建物の中で営めるという状況ではないと考えるんですが、その辺のお考えはどうなんでしょうか。
斎木防災担当課長
先ほど申し上げましたのは、ここの避難者発生数というのは、やはり地震が発生して、これぐらい大きな地震になると住める状況じゃない、行く場所がないということで、そういった全部ひっくるめて今回は数字を出していると。それで、前回の平成9年は、そこの括弧書きにも書いてあるとおり、1日後ということで、当然とまっている状況、この辺の数字の差があります。したがいまして、その13万幾つというトータルをこの手法のあれで見ますと、例えば1時間後にどれぐらい、2時間後にどれぐらいと、きめ細かく足した集計を出しているわけでございます。したがいまして、そのうちすべてが、13万何がしが避難所へ一気に来るという想定ではございません。したがいまして、それに対する、じゃ、実際にそういったときに、その場で食料を提供するのか、水を提供するのかということになりますと、その全部にそういうことはないだろうということで、先ほど御答弁させていただきました。
伊東委員
その辺なんですけれど、例えばこの報告をいただきましても、平成9年度、都市ガスの機能支障率0%、今回もガスが0%と、要するにガスについては全然問題がないのかということは考えられるんですけれど、実際は余震があるというような状況の中で、たとえガスが出たとしても使いたくない、建物の中ではと考えるのが普通じゃないのかな。また、水がとまってしまった、濁ってしまったということで、家庭内で備蓄があるといっても、3日分の備蓄は普通はないはずなんですよ、どんなお宅でも、水にしても。お米なんかは3日分ぐらいはあるかもしれませんけれど、煮炊きできなければ、お米を生でかじるわけにいかないんですから。そういうことを考えると、この避難者発生数というのはもうちょっと広い視野でとらえていただいた方が--というのは、寝泊まりは、大勢のところで寝泊まりするとかえってストレスがたまるから自宅で行うけれど、食事のときは情報を求めて避難所に集まってきて、情報交換しながら、ですから、昼間はお互いに助け合いながら、避難所で集って何らかの作業をしながら過ごすかもしれませんけれど、夜寝る段階になったらば三々五々散っていくかもしれません。だから、そういうとらえ方をもうちょっと真剣にしていただかないと困るかなという気がしてならないんですね。
先日も一般質問の際に水の心配をさせていただきましたけれど、そういう意味では民間の受水槽、高架水槽等を算定には入れていませんけれど、そうそう受水槽、高架水槽を持っている建物というのは最近はどんどん減る傾向にあるのも事実なんですよ。水道直結型の加圧ポンプによって--かつては受水槽を備えることによって安定した水の水圧を確保していたんですけど、今は水道管から直接高い建物でも水を給水するような施設が整ってしまっているのも事実なんですから、そういう意味では民間の水の備蓄傾向というのは漸減していっているはずなんですよね。ですから、そういうことも踏まえてもうちょっと対策を密に考えていただけたらなと思っております。
それと、先ほども質疑ございましたけれど、建物の被害想定なんですけれど、ぜひ中野区で出すときは木造家屋の何%倒壊、鉄筋コンクリート家屋の何%倒壊というものを出していただかないと、せっかく今、中野区がやられている耐震補強、あるいは家具の転倒防止器具の取り付けということで、要するに負傷者、死傷者を減らすためにそういう施策を行っているんですから、その施策に基づいてどれだけ被害が軽減できますよということをバロメーターとして出せるような、それは難しいんだと思うんですけれど、せめて根拠となる数字というのを分けて出していただけたらなと思っております。この先、最終報告では家具の転倒による圧死、あるいは負傷という数字も含まれてくるということですから、当然この数字は変わってくると思いますし、その数字の出し方も多分分かれて出てくるんじゃないかと思うんですけれど、その辺を踏まえて、もっと中野区の震災対策、緻密に、備えあれば憂いなしということで、ぜひやっていただきたいなと思うんですが、御見解を。
石神総務部長
ただいま言われましたように、さまざまな形で、例えばガスの管についてはメッシュによりまして、揺れがあったときには全部遮断されるとか、いろんな形でそれぞれ災害対応が進んできております。そういった状況を合わせながら、今言われましたようなことを十分想定をして、区としてどういった形がいいのか検討していかなきゃいけないんだろうというふうに思います。
また、東京都と中野区との備蓄物資についての協定もあるわけですが、そういったところについても再度確認をしてやっていきたいというふうに思います。
また、先ほど斉藤(高)委員からも言われましたが、PRの仕方について、よく理解をしてもらうような形にということについては、先だって区報等の広報の関係で、外部評価委員によります災害時の広報のあり方ということで答申をもらっております。その中では、災害の前、事前にどういう周知をするのか、今、委員が言われたような形での周知の仕方、やはり関心のある情報の提供の仕方、またわかりやすい、お年寄りの方が見てもわかりやすい形、そういったものが必要だということ、それから災害時の広報のあり方、こういういったことについて、それから災害後の広報のあり方、こういったことについても提案をもらっています。例えば、災害時になりますと、もう事前に区報等のパターンをつくって、災害の1号、2号という格好でもう逐次出していくやり方、ただ、その場合には印刷する場所が、中野区内と、それから都心の中で契約していた場合には機械が使えない場合があるということから、もう少し離れた災害に影響ないところとの契約が、事前の契約、それから自治体間の協力が必要だとか、いろんな形で答申をもらっております。そういうものを合わせて全体の見直しを図った上で、皆さんに報告させていただきたいというふうに思っております。
吉原委員
東京ですと、関東大震災が一番大きい地震だったということであるんですけども、関東大震災のときはマグニチュードはどのぐらいだったんですか。
斎木防災担当課長
7.2でございます。
吉原委員
じゃあ、阪神淡路大震災と同規模ということなんですかね。
斎木防災担当課長
はい、そのとおりでございます。
吉原委員
今まで有史、この関東大震災と阪神淡路ありまして、記録が残るようになってから我が国で最大規模の地震となると関東大震災と阪神淡路、それ以外にはありませんか。
斎木防災担当課長
済みません、先ほどのちょっと、関東大震災のときには8でありました。
吉原委員
関東大震災8、じゃ、関東大震災が一番大きかったということですね。
斎木防災担当課長
有史上、ただ、安政大地震というのも何百年前にあって、それもかなりでかいということは言われております。ただ、そのときにはそういった概念がありませんので、マグニチュードがどれぐらいあったのかということはわかりませんので、とりあえず有史上は関東大震災が一番大きいということです。
吉原委員
そのときのあれはマグニチュード測定の機械もないでしょうけど。ただ、関東大震災がマグニチュード8という記録が残っているとなりますと、我が国最大の地震が記録の中では関東大震災ということになりますよね。そういう意味では、二つの基準、マグニチュード7.3と6.9、二つよりもこの東京で現に起きた地震、マグニチュード8というのも基準に加えるべきじゃないのかなと思うんですが、いかがでしょうか。
斎木防災担当課長
これのところは、地震学の専門家が集まって、中央防災会議でもそうですし、都の防災会議でもそうした学識経験者によってどういう地震を想定するかということで、一番確度が高いと先ほど言いましたけど、それとあわせて一番影響の強いというところを出しているわけでございます。そういったことで、私どもからぜひ8出してくれというようなこともなかなか言いにくいこともあるんですけども、いずれにしましても7.3という、何せ7.3という地震はかなりの被害をもたらすということで、それを基準にしたということでございます。
吉原委員
全体的に考えてみれば不思議な話ですよね。現に8というのがこの東京であったわけだから、数十年前に。出したらどんな被害想定になるのか、もう目も覆いたくなるようなものかもしれませんけども、やはり我が国は地震大国と言われている国ですよね。地震大国と言われている国というのは、そう余りほかには聞かないんだけど、そういう国というのは史上最大の地震がいつ起こってきても不思議じゃないと思いますので、やはり起きる可能性が高いというよりも、現にこの東京で起きた地震のマグニチュード8というのを、やはりつけ加えていく必要がどうしてもあるんじゃないかと思いますけど、いろいろの問題もあると思いますが、そういうふうに、実際に起きた地震のマグニチュードでこういう数字、ランクをいろいろ、データを出していくのがベターじゃないのかなと思いますが、これは要望にしておきます。
石神総務部長
地震の場合には、マグニチュードだけで災害の大きさがわからないというのがあります。それは、深さだとか、震源がどこにあるのかということによっても大分違うわけでございます。都心に起きる地震の場合には、断層だとか、そういったところからどのくらいの規模が起きる想定ができるのかという中で、今回の分については6.9と7.3ということで、新宿であるとか多摩であるとか、そういったところでも起こる可能性があるということが出てきたわけでございます。これまでは、関東大震災を中心とした災害対策をずっととっていたわけですが、それよりも大きな被害が出るということで、今回このような形での報告があって、これまでつくってきた地域防災計画も見直しをしていくということにしたわけでございます。
今、言われるように、さまざまな形での地震の発生状況があるわけですが、現在は、課長が言いましたように、この今の状況からいうと、ここ新宿であるとか、この近場で発生する部分が非常に大きくなってきている、また、地震の状況を見ても、茨城であるとか千葉の北であるとか、そういったところに集中してきているとか、そういった状況の中で報告された内容でございますので、そういった状況も踏まえながら、また委員が言われるようにこれまであったことを踏まえながら、計画については反映させていきたいと思っております。
委員長
よろしいでしょうか。質疑がなければ、以上で本件報告を終了いたします。
次に、2番、平成17年度図上訓練の実施結果について(資料3)の報告を求めます。
斎木防災担当課長
お手元に配付の平成17年度図上訓練の実施結果について御報告いたします。
まず、日時・会場でございます。ことしの2月13日月曜日午前8時40分から11時30分、約3時間にかけて行いました。場所は防災センターと庁議室でございます。
それから、訓練の目的でございますけども、震災初動時における中野区災害対策組織の「危機管理」能力の向上・習得を図り、もって被害の局限に資するということを目的としてございました。
それから、訓練のねらいでございます。図上訓練のそのままの調査といいますか、そういったことを記載してございます。被災状況と災害情報の収集・伝達を迅速かつ的確に行うようにすること。それから、応急対策を講ずる状況判断や意思決定を適時・適切に行うこと。それから、災対本部と災対各部の役割や活動に対する理解・認識を深めること。こういったことを目的に図上訓練を実施してございます。
訓練の方法でございますが、幾つか図上訓練の方法がございますけども、一番高度な「ロール・プレイング方式」ということを採用しまして、状況付与型訓練を実施いたしました。これを3時間の間に、どういう災害が発生して、どういう情報が収集できて、それを伝達できるのか、こういったことの訓練でございます。ちなみに、この状況付与については約400件ぐらい作成して実施したと、3時間の間に400件をやったということでございます。それから、訓練を実際に行う職員、これを演習部といいますけども、それと状況付与を行う職員、統制部、これによって進行いたしました。
5番目の発災及び被害想定としましては、2月13日の8時20分に発災ということ、したがいまして、当日月曜日、朝、ちょうど職員が出勤するころ発災して、その3時間の間の訓練を行ったということでございます。それから、被害想定が、平成9年の東京における直下地震の被害想定に関する調査報告書による被害想定で行いました。
今回、これに加えて、東京ガスの協力をいただきまして、延焼火災については風速15メートルでどうなのかということ、この平成9年のときの延焼は風速6メートルでしたけども、今回中央防災会議が出した15メートルということを取り入れて実施いたしました。
それから、訓練従事者でございますけども、先ほど言いました演習部、統制部、それぞれ41、21、計62名で行いました。
なお、今回、昨年に続いて2回目ということになりますけども、見学といたしまして野方警察署、それから野方消防署、東京電力、東京ガスが視察に見えていたと、こういう状況でございます。
委員長
ただいまの報告に対しての質疑ございませんか。
酒井委員
御苦労さまです、皆さん。これ実際、課長、3時間で400件等々されて感想といいますか、ちょっとそのあたりを聞かせていただきたいんですが、前回も職員参集訓練の実施結果の中で、こういうふうな訓練をしたと、この中で今後こういうふうにつなげていくだとか、こういうようなことが職員の方からの声があったんじゃないかという報告も多少するべきじゃないかという指摘もあったと思うんですよ、他の委員の方から。その中で、結果やりまして、もちろん今後防災計画だ、いろいろな対策につなげていくんだと思うんですけれども、そういったのがちょっとお聞きすることができなかったので、その1点だけ、ちょっと教えてください。
斎木防災担当課長
今回の図上訓練は2回目ということで、まだ数が少なく不慣れな点がございます。前回行った反省を踏まえて今回取り入れたものとしましては、やはり状況付与がたくさんあります。当然そういうことになるだろう、混乱が生じる、こういうことも当然想定できる。そういう中で、やはり情報のトリアージというか、情報を選別することが必要だろうということで、今回はこういうことを取り入れました。これは前回の反省を踏まえてやった。
それから、実際に去年の7月23日に都内で震度5の地震があったときに、エレベーターの閉じ込め、こういった事態がございました。したがいまして、今回もエレベーターの閉じ込めということも被害状況の中に含めて今回訓練をしたということでございますので、今回の2回目の図上訓練の反省を踏まえて次回に生かしたいなと、こんなふうに思います。
まだ、その間の反省会は4月になってやるつもりですけども、まだしてございません。ただ、アンケートの中では、やはり状況付与が数ありまして、その情報伝達、収集がやはり混乱を生じて、それから災害対策本部へいろいろ報告があるんですけども、どういう人間がどういう立場で報告しているのかというのがなかなか見えにくい、明確じゃなかった。これは、実際に訓練のときにちゃんとした書式で、きちんと書いて報告するんですけども、実際に口頭でやるときにはそこまで言ってないものですから、その口頭の中でもそういった、どういう立場の人間がどういうことで言っているのかということをきちんと言うようにというような、アンケートの中では意見がありましたので、こういったことを含めて次回に生かしたいなと、こんなふうに思っています。
伊東委員
まさにそうだと思います。情報の伝達ということは大切かなと思っておりまして、ここに書かれていますのは、日時はともかくとしまして、場所が防災センター、庁議室ということで、これは幹部の方々が集まっての訓練ということなんですけれど、この状況付与というのは、これは末端でこういう状況が生じたときのことをある程度付与条件として与えたことだと思うんですけれど、それらを実際に現場で動いてくださる職員の方々にどう伝えるかということが、訓練が生きる道だと思うんですよね。かつての映画で、事件は会議室で起こっているんじゃないんだということがありますので、ぜひとも末端で動いてくださる方、そして区民にどう防災の被害を最小限にとどめるかということをPR、先ほども部長の方から答弁いただきましたけれど、その辺を今回のロール・プレイング方式の反省を生かして工夫していただきたいなと考えております。これはもう要望で結構です。
委員長
要望ということで。
よろしいですか。以上で本件報告を終わります。
次に、3番、(仮称)地域安全・安心連絡員について(資料4)の報告を求めます。
斎木防災担当課長
18年度から始めます地域の安全・安心の防犯パトロールを主にした事業ということなんですけども、それの連絡員についての御報告をさせていただきます。
まず、設置目的でございます。区内の子どもたちを犯罪から守り安全を確保するとともに、各種防犯活動を支援する、こういうことにより地域の防犯力を高める、こういう目的をもって地域安全安心連絡員を設置するということでございます。
業務内容につきましては、小学校通学路の近辺路地や児童館周辺地域の巡回パトロールに関すること、それから町会、自治会、それから既に防犯団体、登録を区にされてさまざまな資材を配備していますけども、そういった防犯団体に対する防犯の相談や支援に関すること、それから小中学校で行われているセーフティ教室、そういったところの支援、それから警察等からの不審者情報の収集、それを学校、PTA等へ連絡、そういったことに関すること、それから加えてパトロール中、災害が、集中豪雨ということになりますけども、そういった状況にあるときには車を活用する、こういうことでございます。その他必要な防犯業務を行うということが業務内容でございます。
それから、3番目の任用要件・人員でございます。当然、防犯の相談、それから支援、こういったことを行いますので、ある程度経験がなきゃいけないということでございます。そういったことで、それとそういった防犯の知識、理解をもって、それからもちろん熱意がなきゃいけないということで、そういったことを要件にしまして退職警察官3名を任用する予定でございます。これに加えて職員3名と、合わせて6名でパトロールを実施したいということでございます。
それから、4番目の勤務態様、非常勤職員ということで、勤務日数、月14日、2日勤務後1日休みという形態でございます。勤務時間は1日8時間、少しずらしまして、夕方の部分を多くするために9時半から6時15分ということで勤務時間を設定してございます。
勤務条件は、中野区に勤務する非常勤職員の勤務条件等に関する要綱に定めるところによるということでございます。
委員長
ただいまの報告に対する質疑がございますか。
岡本委員
子どもの安全、犯罪から守るということについて人的な配置をするということに対して評価をしたいと思っておりますが、ちょっとよくわからないのは、地域安全・安心連絡員と、この3番目の任用要件の人員が3名、これは安全・安心連絡員が中野区全体で3名という意味なのか、この人たちがリーダーとなって、何か、例えば学校区単位にいろいろ連絡員をふやしていこうというのか、その辺の仕組みをちょっと教えてください。
斎木防災担当課長
新たに非常勤として退職警察官を雇うということでございます。そのための名称として、(仮称)地域安全・安心連絡員、こういう名称で雇いたいなと思っています。
それから、防災会には訓練の担当の防災普及指導員、こういう形で3名雇っていますけども、それと全く同じような考え方でございます。
それで、実際に仕事をする際には、区の職員と一緒にこういった業務内容を行っていただくということでございまして、当面この6人体制で実施したいと、このように考えてございます。
岡本委員
今、中野区狭しといえど、小学校29あり、子どもさんたちも少なくないわけですが、たった3名の安全・安心連絡員で、パトロール中心にするんでしょうが、何かもっと具体的にこの方から地域性を持った安全・安心の連絡体制ができてないと、十分な機能を果たさないような気がするんですが、今後この体制でずっと行くのか、この安全・安心連絡員を核としてそういう地域展開を図ろうとするのか、その辺の今後の計画を含めてお答えください。
斎木防災担当課長
地域の安全・安心防犯パトロールとなりますと、例えば時間帯の問題とか、今おっしゃった人数の体制の問題とか、いろいろあるかと思いますけど、区としては当面、この6名によるパトロール体制で進めたいなと、こんなふうに考えているところでございます。
それから、全域をこの数ではというような話がございますが、このパトロール仕様、白と黒のツートンカラーのパトロール仕様車を毎日運行して、目につくことにより、犯罪抑止力を高めたいなというふうに考えてございます。ただ、今言った人的な配備で、きめ細かくということではなくて、やはり学校周辺の路地裏の、いわゆる危険箇所だとか、それから不審者情報があって巡回要請があったところ、こういったところを重点的に回って、先ほど言いました犯罪抑止力を高めていきたいと、こんなふうに考えてございます。
岡本委員
どんな組織でどうするかというのはわかりましたが、いざ、何かあったときに、緊急通報システムとして、この安全・安心連絡員と連絡がとれる体制をつくらないと、とにかくどんなに区内を回っても、せいぜい1日に1回、回ることさえ困難なくらいな状況の中で、何かあったときにこの方たちに連絡をするような体制は必要なような気がするんですが、あるいはこの方じゃなくても、今いろんな学校の中でも校内緊急通報システムの、もう18年度やる予定ですが、何か人的配置の上に情報を伝達したり収集したり、緊急性があったときの体制は必要ではないんでしょうか。
斎木防災担当課長
現場に出ているものですから、それを例えばこちらで何かそういう情報が収集できて、すぐに伝えなきゃいけない、そういった手段、例えば携帯を使って連絡したり、それから、これは当然警察にその運行届けみたいなこともしなきゃいけない、それから運行するための所定の手続、そういった意味では警察との連携も強めているところでございます。そういったところで、連絡体制の方は、中にいる職員もいますので、それとの情報のやりとりは十分できるかなと、こんなふうに思っています。
石神総務部長
学校であるとか、幼稚園であるとか、保育園、こういったところに対する情報網については現在整備しておりまして、それぞれが警察だとか地域から得た情報があれば、それぞれ関係する所管に回して、それで連絡網を持って行うと、学校の関係は教育委員会で携帯に対するメール配信をするとか、そういう形で情報体制はとっております。
また、今回の安全・安心連絡員につきましては、災害というよりも抑止力のために回ってもらうということで、警察との連携を十分とっていこうということから退職警察官ということで採用しているわけでございます。この方が災害そのものに対して対応するというよりも、抑止力をつけてもらうということで、地域になるたけくまなく回ってもらうというようなことです。
それから、区民生活部の方で行っております地域での安全・安心の各団体との連携であるとか、そういったことを含めながら、中野区全域で安全・安心に生活できる地域をつくっていこうという活動の一環としてやっていきたい。今後、いろんな問題が出てくれば、その段階で一つずつ解決しながら充実を図っていきたいというふうに思っております。
やながわ委員
区内くまなく路地裏まで回ってくださるということで、どんな車が登場するのかわかりませんが、車の車種と、それからこの方々、職員が3名ついて6名体制でやると。この3名は、職員、どこから出ていくのかということと、あと抑止ということを考えると、この人たちの制服なんかはどんなふうに考えているか。
斎木防災担当課長
区役所から出発して、南北に分かれて運行したいなと、こんなふうに考えてございます。
それから、制服等につきましては、当然サイズ等がありますので、採用してから採寸してということなんですけども、そういったそろいの制服といいますか、そういったものは考えてございます。それに合わせて、腕章をまいて、何をやっている人なのか明確にわかるようにしたいと、こんなふうに考えてございます。
石神総務部長
ちょっと追加してお話ししますが、車は軽の少し高い、雨の中でも行けるようにということで車高の高い車でございます。軽自動車でございますので、区内のほとんどの道は入れるというふうに思っております。
また、この車を運転するに当たりましては、講習を受けなければ運転できないということで、野方警察で講習をしてもらうということで、これは陸運局の方へ届けを出して行くということになります。車は、普通の方が見ているとパトカーの仕様になっていますので、あの車で事故を起こしたら大変なことになりますので、そういうようなことを含めて今対応しているということでございます。
車の内容につきましては、前々回の区報にちょっと載せたと思いますが、下の方にもう既にありますので、もしよろしければ見ていただければというふうに思います。
やながわ委員
どうしてそんなことを言うのかというと、世の中すごく悪い人がいっぱいいるじゃないですか。そういうことを、制服とか、やっぱり中野区役所のことが、区でやっている事業だと。大体わかるけど、でもね、その上を行く悪い人っていっぱいいるので、私がこういうことにかこつけて悪さをされたらかなわないなということで、この人たちがどうのというんじゃないんですよ。それを見ていて、うんと、みんな安心感を持って声をかけたり、上がらせたりと、こうなってしまってはいけないし、やっぱりこういうことがまちまちに徹底するように、区報等で、制服はどんなのかとか、色がどんな色とか、そういったことも含めて、やっぱり区がやっているからといってすぐ安心しちゃうという、そこをつけねらってくる悪い人たちのことも考えなきゃいけないので、あえてお話をしたわけですが、こういったことに関して、特に子どもたちにも徹底をして、こういうおじさんたちが私たちを守ってくれるんだよという、いろんな形で、このセーフティ教室にもお入りになっていくというふうに書いてありますので、この辺の徹底をどういうふうにされようとしているのか、ちょっと聞かせてください。
斎木防災担当課長
そういったことは、何か写真よりも現物を見てもらった方がいいのかなと思っていますので、そろった段階で、例えば学校へ行って紹介するとか、そういったことは考えてございます。
斉藤(金)委員
非常に心配して、悪い人がいっぱいいるというので、確かにそのとおりなんだけど、せっかくやるんだから、提案なんだけど、やっぱりこんな名前じゃだめなんだと思うよ、地域安全・安心連絡員なんて。生徒のところへ行って、このおじさんは地域安全・安心連絡員ですなんて、そんなばかなあれはないので、何か、やっぱりせっかく車もつけたり人も配置するんだったら、愛称をそれこそ募った方がいいと思うよ。それで、そうすればもっと親しまれて、中野区でも、ああ、一生懸命安全・安心に取り組んでいるんだなというような、何かわかるようなあれを考えた方がいいと思うんだけど、どう思いますかね。
石神総務部長
これは、今回報告させていただきましたのは、要綱として、職員を採用するに当たって地域安全・安心連絡員という名称で採用するということでの報告でございます。
今、言われましたように、わかりやすい言葉、これは必要なんだろうと思いますので、今、先生の方から言われた内容も含めてちょっと検討させてください。
斉藤(高)委員
先ほど、やながわ委員も質問していましたけど、この車に乗る人は本当に緊張して毎日やってもらわなきゃ困るというのは、私はちょうど中野と杉並の区境に住んでいるせいもありまして、去年杉並でこういうことがあったんです。このパトカー、杉並は民間の方がやっていますので、道路の途中に車をとめながらたばこを吸っている、そこで何か缶ジュース飲んでいる、その姿を見てすぐ杉並の区民が役所に電話したので、その後はその業者はそのまま別な会社になったようですけども、本当によく見ていますので。
私、心配しているのは、警察OBですよね。ここに3名いますけど、1日、どんな感じで車に乗っているかということなんです。なぜかというと、ここにセーフティ教室の支援とか、町会、自治会の防犯相談、一体どっちを専門にやるかということですよね。車にずっと1日乗るのか、それとも、時間があれば各学校に、このセーフティ教室ですね、そこに行って子どもたちにそういう訓練を見せるのか、どういう形を思えばいいんでしょうか。
斎木防災担当課長
当面は、やはりパトカー仕様の車を地域に運行することによって、さっき言いました犯罪抑止力を高めたいと思っていますので、そういうところを重点にやっていきたいなと思いますが、当然その間、そうした団体から相談を持ちかけられたり、例えばセーフティ教室か何かでお話をしてくれということになろうかと。そういったところへ出かけていきたいなというふうに思っております。
それから、この車を運行するに当たっては、警察で講習を受けなきゃいけないことになってございます。今、おっしゃっていただいたようなことを警察の方から運行上の注意、留意事項という形できめ細かく指示をしていると。実際に、既に講習を受けましたけども、今おっしゃったような、このパトカー仕様に乗っていることの重要性、これを認識するようにということで、それぞれの警察のそれぞれの講師からその都度そういったことの指摘を受けましたので、この車を運行する人たちについてはその講習を受けさせますので、そういったことを徹底したいなと、こんなふうに思っています。
斉藤(高)委員
そうすると、この退職警察官3名になっていますけども、1日おきということになるんでしょうけども、どういう動きになるんでしょうか。
斎木防災担当課長
6名で回ります。退職警察官のOBは非常勤ですから、2日来て1日休みということで、車が2台、ですから南北1台ずつ運行すると、それで月のローテーションをつくって運行させたいなと、こんなふうに思っています。
伊東委員
この地域の防犯パトロールについて、先日も地域の防犯パトロールの支援をということでお話しいただきましたけれど、現状、警察のパトロールの状態というのはどうなっているんでしょう。今、放送を流していただいて、下校時刻に合わせて地域の防犯パトロールを強化していただけたらということでお願いはしているところでしょうけれど、警察はその時間帯に合わせてパトロールはしていただいているのか。といいますのは、きのう、学校は休みですけれど、2時半前後にパトロールカーは回っているわ、自転車に乗った警察官の方は回っているわというのを目にしたので、そういう協力体制はとっていただいているんじゃないかと思うんですけれど、中野区としてはその辺の状況は把握していらっしゃるんでしょうか。
斎木防災担当課長
実際にこの運行をするときには、警察のパトロール広報、そういったところと当然連携してやらなきゃいけないなと思っていますが、今の段階では、警察の仕事としてパトロールは実際にやっていますが、それはいつ、例えばどこへ回って、どういう形で巡回しているかということまではちょっと今、私は把握してございません。
金野教育委員会事務局次長
昨年に子どもの通学途中の事故が連続して起こった以降に、野方、中野警察署それぞれに通学路等のパトロールの強化を教育委員会としても要請をしております。警察の方でも、通学路のパトロールを強化するということで対応していただいておりますが、詳しく何時にどこかというようなことについては聞いておりません。
伊東委員
確かに警察の情報ですからあれですけれど、こうして中野区としての対応をするんでしたらば、こちらからも情報を積極的に提供して、1でやるよりは2でやった方がはるかに効果が上がると思いますので、その辺の連携を密にとっていただけたらと思うんです。
それともう1点、これからパトロールしていただくに当たっての地域の危険情報というのをどうとらえていくのかということが大切だと思うんですけれど、変質者がどのあたりに出ているかと。今、地区委員会、あるいはPTAではひやりマップということで、危険箇所をピックアップする地図をそれぞれ地域ごとにつくっていますけれど、そういうものは中野区として情報を収集、でき上がったものをちゃんと集めて整理しているのかどうかということをまずお聞きしたいんですが。
斎木防災担当課長
実際にこれからパトロールするに当たっては、先ほど言いましたとおり重点的に回らなきゃいけないということを考えなきゃいけないし、それぞれそういった効率のよい戦略を考えなきゃいけないということですから、当然それぞれの学校でつくっているようなマップだとか、それから地域センターでつくっているマップもございます。そういったものを収集して、巡回パトロールに当たる戦略を考えたいなと、こんなふうに思っているところでございます。
伊東委員
それに当たっては、通り一遍の情報収集ではなく、積極的に情報を求めるという姿勢をいろんな媒体を使って、あるいはいろんな団体に対して情報を求めるお知らせを出すべきではないかなと思うんです。それはなぜかといいますと、具体的には変質者が出た、子どもが何かいやな目に遭ったと、それが必ずしも警察に情報が行っているか、学校に情報が行っているか、地域センターあるいは児童館に情報が届いているかというと、そうではない部分が結構あるはずなんです。現に、PTAにおきましても変質者が出た、それは警察に届けましたかというと、いや、そこまでは子どもがそういう報告を寄せてきただけだから躊躇している、それは困るので、ちゃんと警察の方にも届けを出しといてくださいというようなことをお願いしないと、情報を発信してくださらないという場合もありますので、ぜひともその辺は積極的に情報を集める。情報というのは、新鮮なほど効力を発揮しますので、常にどうやったらば情報が集まりやすいのかというのも工夫していただけたらなと思いますけれど。
斎木防災担当課長
そのように、あらゆる情報を収集して、それをうまく提供できるようにしたいなと思っています。その一つでは、警察官から配信する不審者情報だとか、侵入盗だとかといった防犯のメール配信があります。それに登録をして、パトロールをする人間にはそういったものに登録して情報を収集するようにしたいと思っていますし、担当者全員にそういった登録をするように今考えているところでございます。
昆委員
この連絡員の方たちは、区の組織のところでいいますと、この危機管理という組織のところに配属といいますか、勤務といいますか、どこに所属するんですか。
斎木防災担当課長
危機管理分野に配属する予定でございます。
昆委員
そうしますと、この区の職員3名ですよね。それから退職された警察官の方が3名ということで、そこの6名がこの危機管理の組織ということになるのか、そうじゃなくて、危機管理の中のこの6名が地域安全・安心分野を担当する部署になるのか、その辺についてはどう考えたらよろしいですか。
斎木防災担当課長
6名でそういった業務を行いますけども、それに加えて危機管理分野というのを新たにつくる予定で、そこには担当の課長と、それから執行責任者という係長、ですから、危機管理分野の職員体制としましては8人体制で行うということでございます。
昆委員
組織編成についてというものが手元にあるんですけれども、17年度、今年度までは危機管理担当課長が防災担当課長兼務というふうな形になっておられたと思うんですけれども、これがまた別な、先ほど8名体制といいますけど、別な方がこの危機管理担当という形で配置されるというふうに考えてよろしいんですか。
斎木防災担当課長
そのとおりでございます。
昆委員
そうしますと、防災担当と危機管理担当と、二人の統括責任者がそれぞれ担当するということでよろしいんですか。
斎木防災担当課長
そのとおりでございます。
昆委員
それで、この連絡員の方たちの業務内容なんですけれども、今までの質疑応答の中で内容がわかりましたけれども、例えば災害時の応急活動に関すること、それからその他必要な防犯業務というふうになっているんですけれども、これは具体的にこの方たちはどういう職務を果たす役割を持つのか、その点についてはどのように考えたらよろしいでしょうか。
斎木防災担当課長
人事異動に伴いまして、災害対策組織というか、その人的配置、そういったことを毎年修正を加えているわけでございます。今回、そういう形に新たな分野ができたということで、その災対組織のなかにどのように加えるかということを今検討している最中でございますが、今考えているところは、その危機管理分野の職員は情報班に入れるように考えてございます。
昆委員
そうしますと、退職警察官の方、3名の方もその情報班というところに組み込まれるということになるんでしょうか。
斎木防災担当課長
非常勤職員については、災対組織には入れてございません。ただ、実際に勤務時間内に集中豪雨等が起きるような状況になったときには、その現場にもし出ているとしましたら、そこへ連絡して情報収集するように、当然こちらの方から指示してそういう業務を行ってもらおうと、このように考えてございます。
昆委員
もう一つ、防犯業務ですね、これはどういうふうな内容になるんですか。
斎木防災担当課長
今回、そういった意味で新しい業務を行うということでございます。それで、今、ここに載せてあります5項目以外にも、細かい防犯業務というのは出てくるということが想像できることでございまして、つくりとしましては、やはり、その他必要な防犯業務ということで項目を入れさせていただいたということでございます。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
よろしいでしょうか。質疑がなければ、以上で本件報告を終了いたします。
次、4番、東京都国民保護計画案(概要)について(資料5)の報告を求めます。
斎木防災担当課長
それでは、お手元に配付の東京都国民保護計画案(概要)について御報告いたします。
本件につきましては、昨年の9月に東京都から国民保護計画の概要版ということでリーフレットができまして、お配りしたところでございます。これをもとに、昨年の9月に東京都がパブリック・コメントを行ったと。その後、都の国民保護協議会の方で11月に計画案を策定して、今現在国へ協議中ということでございます。結果的には、3月の末に協議が調って都議会の方へ報告するという運びになってございますが、ただ、都議会の報告の方は、都議会が終了しちゃう関係もありますので、今の情報では6月の都議会に報告して公表されると、このような内容でございます。
その東京都国民保護計画の中身について、概要ですけども、ここでお知らせしたいということでございます。
つくりとしましては、1、計画の基本から、最後の5、テロ等への対処、計画の基本は第1章、それから2番目の想定する事態が第2章、3番目の平素からの備えが第3章、4番目で事態の対処が4から6章、5番目にテロ等への対処が7章、こういう形の計画案になってございます。
まず、1章の基本的な考え方、この計画の大枠ということで、事態に応じた対処、平素からの備えの大枠を示す指針であるということをここでうたわれてございます。
それから、その地域に合わせた特性を踏まえつつということで、東京の特性、人がたくさんいるというようなこと、それから中枢機能が集中的に集まっている、こういった特性を踏まえつつ、訓練成果の反映等により実効性に配慮したんだということでございます。
それから、既に地域防災計画ができてございますけども、それによって構築された災害対策の仕組みを最大限に活用する、これは職員体制だとか、それから備蓄物資、こういったことを想定してございます。
それから、2番目、特に配慮すべき事項、これは国民保護法の基本的な事項ということでもございますけども、日本国憲法が保障する国民の自由と権利を尊重するんだということ、それから高齢者、障害者、その他特に配慮を要する者の保護に留意すること、それから国民保護措置に従事する者や協力する者の安全確保に十分配慮すると、こういったことが第1章の基本的な考え方の中でうたわれているということでございます。
それから、2番目の想定する事態、これはこれまでもお示ししましたので簡単に申し上げたいと思います。まず、武力攻撃事態、この四つのことが想定されています。それから、実際には上の武力攻撃事態というのはなかなか想像しにくいということですけども、緊急対処事態ということの方はより確率が高いんだろうということは、こういうことで示されてございます。まず、1番の危険物質を有する施設への攻撃ということでは、ガス貯蔵施設等、こんなことが想定できております。それから、大規模集客施設への攻撃、これは駅だとか列車、それから劇場、こういったことの想定でございます。それから、3番目の大量殺傷物質による攻撃は、炭疽菌とかサリン等生物化学兵器、いわゆるそういったことが言われるものでございます。4番目の交通機関を破壊手段とした攻撃、これは航空機による自爆テロ、アメリカのビルが爆破されたあの自爆テロ、こういったことを想定してございます。この中で、東京都はやはり特に留意すべき事項としては、大規模テロ等ということがここでうたわれているところでございます。
それから、平素からの備え、都の体制整備として対処マニュアルを整備していくということ、それから24時間即応可能な体制を整備する。ここでも、さっき言いましたとおり、災害対策組織、こういったものの仕組みを活用するということでございます。
それから、連携協力体制の構築、これも都の特性ということで、2番目になりますけども、都内に集中する大規模集客施設に関して、施設管理者や関係機関との協力関係を構築する。それから、危機管理の強化促進を図るんだということでございます。
それから、3番目としましては、都民、地域の団体、事業者等に対する普及啓発、これもしっかりやるということでございます。それから、具体的な事態を想定したシュミレーションや訓練の実施、それから5番目は、食品、生活必需品等の備蓄、これは災害対策用を活用したらと。ただ、そうした武力攻撃事態に伴う備蓄というのはまた別途ありますので、そういったことも考慮していかなきゃいけないんだろうということが言われています。
それから、4番目、事態への対処でございます。1番目が、都の国民保護対策本部の設置・運営、この本部の関係する運営事項について、ここで示してございます。
それから、措置の実施、実際にはどういった措置があるのかということでございますけども、住民の避難、それから救援、武力攻撃災害の最小化、国民生活の安定、こういったことがこの4から6章の間で示されてございまして、実際にはこれをさらに実施要領というものを策定して、これをお示しするということになってございます。
それから、5番目、テロ等への対処、ここが最初に話した大都市東京の特性ということで、ここを章立てして計画の中に盛り込んだというところでございます。
それから、続きまして裏面でございますが、その都の計画ができて、じゃ、都の国民保護の計画と防災に係る部分の計画ではどのような相違があるのかということを対比させた表でございます。
ここには書いてございませんけど、一般的には防災と国民保護の関係で申し上げますと、防災の方は局地的、一過性というふうなことが言われています。それから、武力攻撃事態、こういうことになりますと、継続性や範囲が広範、こういうことが大きく相違点として対比されるわけでございます。そういった意味で、簡単に触れさせていただきたいと思います。
防災の方は、これまでずっとそういった説明もお聞きになっているでしょうから、国民保護の方は今どういうことなのかということを先に説明させていただきます。
災害形態としましては、武力攻撃、テロだとか、悪意ある相手により引き起こされる、さらなる警戒が必要ということで、継続性があるんだというふうなことでございます。
それから、事務の性格としましては、法定受託事務、国の責任ということが第一義的にある。ただ、地域に起こる、住民の生命や財産を守る、これは地方自治体の責務であります。そういったことに全体で総合的に推進する、そういった意味で法定受託事務ということになってございます。
それから、対応主体は、国、都、区市町村ということで、一体的な対応をしなきゃいけないということで、そういう仕組みになってございます。
それから、費用負担は、国の責任ということでそういった事態が起こるだろうということでありますので、費用負担は国だということになっています。
それから、対策本部はばらばらに設置するということではなく、国の指定によって設置する、こういう枠組みになってございます。
これが防災と国民保護の一般的な相違事項ということでございます。
それから、今回できた都の国民保護計画と地域防災計画がどうなのかということで、下の表に示してございます。これも同様に、国民保護計画案の方について説明させていただきます。
まず、根拠法でございますけども、国民保護法が根拠法になってございます。
それから、目的、読み上げますけども、武力攻撃事態等から都民等の生命、身体及び財産を保護し、都民生活や都民経済への影響が最小となるよう、避難、救援、武力攻撃災害の対処などの措置を的確かつ迅速に実施すると、こういうことを目的にしてございます。
作成者が、東京都知事、中野区の計画になりますと中野区長ということになろうかと思います。
それから、警報等の伝達は、知事が国からの警報等を区市町村長を通じて住民に伝達する方法ということでございます。
それから、避難指示ですが、これも国の指示に基づき、知事が区市町村長を通じて避難指示を出すということでございます。これは、さっき説明した対応主体ということで、国と区市町村と、こういう流れでございます。
それから、避難方法は、事態類型に応じた基本パターンを提示、先ほど言いましたとおり、この辺のところは新たに実施要領をつくって、そこでお知らせするということになろうかと思います。
それから、避難所の開設、運営、これは区市町村が開設、運営いたします。
それから、避難施設の指定は、避難施設を知事が指定します。
警戒区域、区市町村が設定するということになります。
安否情報の収集等、これは区市町村が収集、都は都施設等から収集、いずれにしても、これはそれぞれが収集して提供する形になってございます。
救助・救援ということでございます。国民保護計画では救援ということになってございます。知事が救援ということでございます。それで、分担は災害対策と同様ということでございます。
それから、住民の協力、これは自発的な協力の努力義務がうたわれてございます。強制はしないということで、強制の禁止ということもあわせてうたわれてございます。
それから、備蓄でございますけども、災害対策の備蓄と兼ねられるということですが、国民保護特有の物資・資材は別途備蓄しなきゃいけないだろうというようなこと、こういったことが今回できた都の国民保護計画では、地域防災計画との違いがこういうところで明確になっているということでございます。
委員長
それでは、ただいまの報告に対しての質疑はございますか。
特によろしいですか。質疑がなければ、以上で本件の報告を終了いたします。
5番、その他で何か報告がございますか。
ないですね。なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
審査日程、その他に入りますが、各委員から何か御発言ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
ないですか。では、なければ次回の委員会日程を協議しますので、委員会を休憩いたします。
(午前11時43分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午前11時45分)
休憩中に御協議いただきましたとおり、次回の委員会は5月8日月曜日午後1時から、第2委員会室において開会することとしたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
以上で本日予定した日程は終了しますが、各委員から何か御発言ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の防災対策特別委員会を散会します。御苦労さまでした。
(午前11時45分)