中野区議会建設委員会〔平成19年9月10日〕
建設委員会会議記録
○開会日 平成19年9月10日
○場所 中野区議会第4委員会室
○開会 午前10時00分
○閉会 午前11時27分
○出席委員(8名)
北原 ともあき委員長
のづ 恵子副委員長
ひぐち 和正委員
南 かつひこ委員
伊藤 正信委員
久保 りか委員
むとう 有子委員
かせ 次郎委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
都市整備部長 石井 正行
都市計画担当課長(住宅担当課長) 登 弘毅
南部地域まちづくり担当課長 角 秀行
中部地域まちづくり担当課長 上村 晃一
北部地域まちづくり担当課長(西武新宿線沿線まちづくり担当課長) 市川 求
土木・交通担当課長 遠山 幸雄
公園・道路担当課長 安部 秀康
建築担当参事 佐藤 幸一
拠点まちづくり推進室長 谷村 秀樹
拠点まちづくり担当参事 秋元 順一
中野駅周辺整備担当課長 松前 友香子
○事務局職員
書記 松本 明彦
書記 杉本 兼太郎
○委員長署名
審査日程
○議題
安全で快適に住めるまちづくりについて
○所管事項の報告
1 施設使用料の見直しについて(都市整備部)
2 中野区耐震改修促進計画(案)について(建築担当)
3 警察大学校等跡地の道路・公園に係る用地売払い申請等について(拠点まちづくり担当)
4 その他
(1)中野区区有施設耐震改修計画(案)について
○その他
委員長
定足数に達しましたので、ただいまから建設委員会を開会します。
(午前10時00分)
本日の審査日程について、お諮りいたします。
本日はお手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めてまいりたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めさせていただきます。
なお、審査に当たっては、12時を目途に進めてまいりたいと思いますので、よろしく御協力をお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
安全で快適に住めるまちづくりについてを議題に供します。
所管事項の報告を受けたいと思います。
1番、施設使用料の見直しについての報告を求めます。
登都市計画担当課長
それでは、施設使用料の見直しについてを御報告させていただきます。本資料(資料2)につきましては各常任委員会共通の資料でございます。
施設使用料の見直しにつきましては、昨年の議会での論議を踏まえまして、公費負担をどのように入れていくのかといった視点で改めて再検討しまして、本資料のとおり基本方針をまとめてございます。
まず、基本方針でございます。三つの柱がございます。
一つ目は、使用料算出の基本的な考え方を見直すというものでございます。
具体的には、マル1、「職員人件費」と建物の「減価償却費」を含めた、施設の維持管理・貸出業務のすべての経費を原価とするというものでございます。
マル2としまして、すべての施設の積算方法を統一する。
それから、マル3としまして、その上で、施設の性質別による利用者負担割合を設定するということでございます。
(2)でございます。施設利用者の急激な負担増を緩和するということでございます。
次の(3)でございます。団体に対する使用料の減額・免除は、原則として行わないこととし、新たな助成などのしくみを構築するということでございます。
次に、施設使用料の算出方法でございます。これにつきましては、今申し上げましたように、人件費と減価償却費を含めるという考えでございます。
裏面の2ページをごらんいただきたいと思います。
施設使用料の原価に算入する経費というものがここに掲げてございます。人件費とか光熱水費等々、こういった項目が算入されるということでございます。
次に、(3)になりますけれども、施設の維持管理・貸出業務のすべての経費を原価として、積算方法を統一した上で、施設の性質により利用者負担の割合を設定して使用料を算出するというものでございます。
お手数ですが、別紙1、5ページをごらんいただきたいと思います。
施設によりまして、利用者の負担割合を変えるということでございます。例えば、Aと区分された施設でございます。障害者福祉会館ですとか地域センター等でございますけど、これはすべて税で賄うというものでございます。Bですと、集会室でございますけれども、これは利用者と税の割合が半々というものでございます。地域センター・高齢者会館といいますと、例えば、地域センターも、スポーツとか音楽活動、あるいは趣味的な活動で利用する場合は有料ということでございますけれども、この場合は利用者に半分負担してもらうという考えでございます。それから、C、Dの施設です。ホールとかスポーツ施設等でございます。これにつきましては利用者の方が70%の負担。それから、E、これは駐輪場でございますけれども、こういったものについては利用者が100%の負担ということでございます。
考え方としましては、区民が日常生活を営む上で基本的に必要なものとして整備したところにつきましては全額公費で負担する。ただ、個人による選択性が高く、専ら利用者の便益に資する施設につきましては利用者負担を原則とするというものでございます。ちなみに、本建設委員会が所管する施設というのは、Bの中ですと、学習室、集会場(江古田の森、哲学堂公園)とか、こういったところでございます。それから、Eの自転車駐車場でございます。
それから次に、2ページに戻りまして、3、急激な負担増の緩和ということで、引き上げの上限でございます。原価計算をしまして、かなり上がるものもございます。ただし、今回の改定額につきましては1.5倍を上限とするというものでございます。
次に、4番でございます。減額・免除制度の見直しでございます。
区の施設というのは有料での利用を原則としたものでございましても、いろいろ地域自治活動等の活動につきましては使用料が減額または免除を行いまして、団体の活動支援をしてきました。しかしながら、非常に減額・免除等の基準についてはわかりづらいということもございます。また、透明性を確保するということから、今回、見直すというものでございます。
3ページに移りまして、(1)通常の有料施設でございます。
現在、行っている団体に対しての使用料の減額・免除は原則的に行わないこととしまして、団体の活動内容に着目して、公共性等のある活動につきましては助成金の交付等で支援をしていくというものでございます。
それから、(2)で施設の目的外使用に対して使用料を徴収している施設でございます。これにつきましても、今、申し上げました通常の有料施設の使用形態と同様の利用方法でございますので、同様の扱いとさせていただくということでございます。したがいまして、減額・免除は原則行わないということでございます。
それで、5番目、使用料見直しの対象施設でございます。通常の有料施設としまして、地域センター以下、こういうところがあるというものでございます。地域センターにつきましては一部有料と、こういう考えでございます。
それから、(2)の方で、行政財産使用料条例の別表で使用料が定められている施設、目的外使用でございますけれども、商工会館以下、こういった施設が該当するということでございます。
次に、4ページでございます。
6の施設使用料改定額の試算結果でございます。これは6ページをごらんいただきたいと思います。
別紙2でございます。6ページの上の方が、A、引き下げとなる施設ということでございます。これは原価計算をしまして、それから区民と税の負担割合がありますので、それを勘案して設定しますと、現行料金が左側になりますけれども、真ん中の黒く太線で囲った部分が改定予定額ということでございます。これらの施設につきましては逆に使用料が下がるというものでございます。
それで、6ページの下の方がBでございます。引上率1.5倍未満の施設ということでございます。これらにつきましては、計算上は若干上がるないしは据え置きというものもございます。建設委員会所管の施設ですと、15霊明閣、それから16江古田の森公園学習室、こういったところでございます。これは現行使用料よりも若干上がるというものでございます。
それから、7ページになりますけれども、一番下の方、28番目に有料制自転車駐車場というのがございます。駐輪場につきましては、ほぼ現在の使用料と同じ程度の経費、原価で運営されているということから、据え置きということでございます。
それから、8ページの方がCとなっていますけれども、引上率1.5、つまり上限の施設ということでございます。地域センターですとか、こういった施設がそれに該当するというものでございます。
続きまして、4ページの7番でございますが、助成金交付制度でございます。これにつきましては、別紙3がございます。9ページになります。
先ほど申し上げましたように、区の施設使用料の見直しに伴いまして使用料の減額・免除制度を行わないということになります。その場合、区民団体の公益活動を支援するために、簡便な仕組みにより使用料への助成を新たに行うというものでございます。
9ページの2の方で制度の概要がございます。
では、どういう仕組みで施設使用料の助成を行うのかということでございます。
2の2段落目で、具体的な方法でございます。まず、使用料の助成金を希望する団体は登録申請書に団体の規約等を添えて事前に登録をするということでございます。登録を終えた後、施設を使用する場合には施設の利用の申請書と同時に助成金の交付申請も行うということでございます。それで、区長、つまり区の方は施設の使用承認と助成金の交付決定を同時に行うということになります。その際、区長が助成金を代理受領し、それを使用料に充当する仕組みということになります。ですから、公益的な活動で利用されている場合、今までですと減免制度で、例えば無料で使っていた。今回はそういう減免制度がなくなりますので、どうやるかということで、その場で助成金をもらって、それを使用料に充当すると、そういう仕組みにするということでございます。したがいまして、その場での現金のやりとりというのは必要なくなるというものでございます。
それで、申請できる団体の要件としましては、以下の条件でございます。一番上として、区民が自主的に組織し、区民を対象とした公益活動を行う非営利の団体であるということ。それから、2としまして、主たる事務所、連絡場所が区内にあること。それから、規約、会員名簿等を有すること。それから、団体に任意に加入、脱退ができる等、運営が民主的に行われているものであると、こういったことでございます。
それから、助成の対象とする活動の要件としましては、あくまで公益的な、かつ非営利の活動であるという点でございます。それから、区の政策目的に整合している活動であること、宗教、政治、選挙活動を目的としない活動であると、こういった要件が助成の対象というものでございます。
次に、4ページに戻りまして、8、今後の日程でございます。
今回、総務委員会及び各常任委員会に「施設使用料の見直しについて」という報告を行うというものでございます。これは9月上旬になっております。それで、9月下旬になりますと、区報に掲載をすると同時に各部による関係団体への説明を行います。それから、10月中旬、これは第3回定例会中の常任委員会になりますけれども、パブリックコメント(案)を御報告するということになります。それを踏まえまして、11月の中旬になりますけれども、第4回定例会に施設使用料条例の改正案を御提案するということになります。予定としましては、平成20年の7月に、施設使用料改正条例を施行するというものでございます。
簡単ですけれども、以上でございます。
委員長
委員会を暫時休憩いたします。
(午前10時14分)
委員長
委員会を再開します。
(午前10時15分)
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
伊藤委員
基本的な考え方というか、今後の日程のスケジュールは伺って答えられますか。(「はい」と呼ぶ者あり)これは何で20年の7月に条例施行、4月からやらないのかなと思って、今、聞いていたんですけれども、4月からやったらいいんじゃないのかな、どうなんでしょうか。
登都市計画担当課長
仮に、第4回定例会で条例案が改正されるということになりますと、その後、関係団体とかあるいは区民にいろいろ周知等を図る必要があると思います。それから、団体登録という手続もございます。そういったことから一定の周知期間が必要であるというふうに考えまして、4月ではなくて7月からという考えでございます。
ひぐち委員
助成金の交付制度というものがございますけれども、これは全額、100%の助成にする予定があるのでしょうか。
登都市計画担当課長
細かい点についてはちょっと、制度について所管しておりませんので、わからないところがございますけれども、基本的には現在公益的な活動をやられている場合、ほとんどのところが免除という扱いでやられていると思います。ですから、例えば500円が使用料だとします。それが現在500円免除されているという格好になります。それで、今回の助成制度につきましては、仮に引き続き500円が使用料だとすれば、その分が助成金として支払われると、そういう考えでございます。
むとう委員
基本的な考え方の三つの柱のところの1番目の1番のところで、職員の人件費と建物の減価償却費を含めるという考え方なんですけれども、これだけ読むと、区民は、例えば建物をつくるにせよ、区の職員に対してにせよ、税金という形で納めているわけですから、これを新たに施設を使うたびにその部分のお金まで経費を組み入れられるというところで、ちょっと違和感を持つんですね。税金が二重取りされているんじゃないのかというような違和感というのは、前回にこういった考え方を示されたときにも、私自身もそういう違和感を持ちましたし、区民の方からもそういう意見が届けられていたかと思うんですけれども、それが前回は一度見直しをするということで先送りになって、今回また新たに提出されたわけですが、そこの部分の考え方というのは、1回示されて、これまでの間の中でどういう議論なりが経られて、またこういう基本的な考え方をお示しになられているのか、お答えいただけたらと思います。
登都市計画担当課長
今回、昨年と違う点の一つで、新たに施設によって性質別の経費の負担割合を定めたということがございます。ですから、かなり公益性の強い活動をされている場合はすべて税で負担をすると、こういう考えを示したところでございます。それで、専ら利用者の便益に資するような施設につきましては負担割合を例えば50%ですとか70%、あるいは駐輪場のようにものによっては100%まで利用者負担という考えでございます。その点が昨年度と少し考えを変えたと、そういったところでございます。
むとう委員
その考え方はわかっているんですが、その考え方の、そこにいく前に基本の1番目に、繰り返しになりますけれども、人件費と減価償却費を含めたということはどういう考え方なのでしょうか。そこのところをお答えください。
登都市計画担当課長
やはり施設の整備とか維持管理については一定の経費がかかるということですから、それを明確にした上で、どの程度税で負担するか、あるいは利用者が負担するかと、そういったことをはっきり透明性を確保していくということが大事なことだというふうに思います。そういう点で、これだけこの施設については経費がかかっていると、これを明確にする、そういった意義があるというふうに思っております。
むとう委員
確かにそうなんですけれども、そういうことを含めて区政というか、区役所というのは、私たちが税金を払ってゆだねている部分と、一致しちゃうわけですよね。建物をつくる減価償却費、それから維持管理費、人件費という部分は、これまで区役所というのは税金で賄う考え方を持っていたのではないかなと思うんですよね。だって、区民は税金を払っているんだもの。ですから、それが税金じゃなくて、組み入れられるという考え方ですよね。それは、区役所とはとか、私たちの税金とは何のために払っているのかというところまで問いかける大転換だと思うんですけれども、その辺のところをもう少し明確に答えていただけませんか。
登都市計画担当課長
これは恐らく最終的には政策判断であり、区民のコンセンサスだろうというふうに思っています。要するに、施設は全部無料で利用できるというふうなのがいいのか、あるいは、多少は利用されている方が負担した方がいいのではないかと、そういった判断だろうというふうに思います。
それで、今回につきましても、例えば、土地代につきましては算入はしておりません、あくまでも建物の減価償却費ということでございます。ですから、そういったいろいろな、どこまでを含めるか、あるいは負担というものをどこまで導入してやるのかということにつきましては、およそその時代のその時々の判断だというふうに考えております。
むとう委員
ただではなくて、どれぐらいかかっているのか、やっぱり区民が知った方がいいということなわけですよね。それで、全部ただじゃない方がいいだろうという。私も全部をただにしろなんということは一言も言っているわけではなくて、少なくともそのお部屋なりを借りるときに必要な光熱水費等はやはり自己負担という考え方は当然出てきていいだろうというふうに思っていますので、何も私は全部を無料にしろというような視点で質問しているわけではないんですけれども。やはり自分で多少なりとも区民がただではなくて負担した方がいいというようなお考えを区の方でお持ちであるならば、なぜ逆に、一層無料で使える団体がいて、そうじゃない団体が出てくるのかというところの考え方、それは公益性があるかないかで違うんだというふうに言いましたが、基本的な考え方の中でただではないんだということを区民に知っていただくということがあるんだとするならば、逆に、助成金などがもらえたりとか、あるいは公益性が高いから無料だとかという団体があるという考え方自体と矛盾が出てきませんか。
登都市計画担当課長
きょうは一定の考え方を示したというものでございます。いろいろな御意見があろうかと思います。本案の作成に当たっては、さらに今言った御意見も含めましていろいろ検討していきたいというふうに思います。
むとう委員
ここで答えていただけるのかどうなのかちょっとわからないんですけれども、こういった形で使用料の見直しが行われて、逆に、先ほどの御説明の中では、安くなるところもあれば、据え置きのところもあり、ちょっと上がるところもあったりという、この表が示されたわけですが、このことによって、大体これまでの使用料との比較でどれぐらい区に収入が上がるというような、当然計算をされていると思うんですけれども、きちんとした数字ではなくていいんですが、およそこういう、今、説明があった試算によって過去の使用状態をかんがみて、どれぐらいの入り繰りがあるというふうに試算されているんでしょうか。
登都市計画担当課長
まだどれだけ細かく積算されているかはちょっと別としまして、私どもが聞いているのは、大体トータルで見ますと4,000万円程度は使用料のこの改定に伴って影響を受けるのかなというふうに思います。つまり、4,000万円程度は歳入が増えるという考えでございます。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終了します。
次に、2番、中野区耐震改修促進計画(案)についての報告を求めます。
佐藤建築担当参事
それでは、中野区耐震改修促進計画(案)について御報告いたします。資料(資料2)に基づきまして御報告をさせてもらいます。
ことしの6月18日に策定いたしまして、6月28日には当委員会に報告しております計画素案、これを8月2日区民に公表しまして、その後、区民意見交換会を2回開催いたしました。また、この間、意見募集も行ってまいりました。この区民意見等を踏まえまして、計画素案を修正し、計画案として策定いたしました。
まず、1番でございます。区民意見交換会でございますが、2回の日付ですが、8月20日と25日です。それから、意見募集が8月2日から28日の期間募集いたしました。
それで、2番にございます区民からの主な意見でございます。
まず一つは、木造住宅の部分的な補強に対し、改修助成制度を設ける予定はないのかと、これは質問とプラス意見という感じになります。
それから2点目が、診断結果の評価が低い住宅、これについては高齢者のひとり世帯が多いと、こういう方たちに対し、危ない、危険だということで怖がらせるだけではなくて、安全対策などの対応を知らせることも区の仕事ではないのかというようなことでございます。
3点目は、民営化しております私立の保育園4園がございます。これの耐震診断・耐震改修の支援、これについて耐震改修促進計画に盛り込んでほしいんだという意見でございます。
3点目が計画案への主な変更点でございます。
1点目は、本文、別添資料がございますのでちょっと見ていただいて、申しわけないです、計画(案)、本体がございます。この14ページ、最初のところに、「(2)施策の取組み」というところがございます。ここに木造住宅の無料耐震診断のことが書いてあるわけでございますが、その途中、真ん中ぐらいのところにあります「耐震改修計画を作成し、具体的な補強方法のほか、」の後に、「リフォームに合わせた補強、部分的な補強、安価な工法、家具転倒防止対策、家具の移動による安全対策、建替えなど、所有者が自らの命を守るための対策について説明しています。」を追記したわけでございます。
次に、ページが変わりまして、18ページ目もごらんいただきたいんですけれども、「2-2民間特定建築物の耐震化」という項目がございます。これのところの最後の2行、なお書きのところでございます。「なお、今後地震発生時に道路閉塞を防ぐべき避難道路沿いの建築物や防災上重要な建築物等については公共的観点から必要な支援を検討します。」ということを追記いたしてございます。
また、同じページでございますが、「2-3の防災上重要な区有建築物の耐震化」というところでございます。この囲ってあるところでございますけれども、「防災上重要な区有建築物について、区有施設耐震改修計画を」、素案のときは「早期に」と書いてございましたが、これはもう既に現在検討しておりまして、19年度中には策定するという予定でございますので、「19年度」というふうに明記いたしました。
こういった3点が変更点でございます。
最後の5の今後の予定でございます。
今後は、9月下旬から10月中旬にかけましてパブリックコメントを実施いたします。それを受けまして、11月上旬に計画として決定するという予定でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
むとう委員
それぞれの区民意見交換会に何人ぐらいの方が参加されたのか。それから、下に書いてあるような主な意見というのは、そのときに出された意見なのか、意見募集で出された意見なのか、その辺がちょっとわからないんですけれども。
佐藤建築担当参事
第1回目の意見交換会、第2回目の意見交換会とも3名ずつの参加でございました。ただ、1回目は、意見等や質問もあり、2時間たっぷりやりました。
それで、主な意見の中の上の二つは意見交換会でございまして、最後の民営化しました私立保育園、これにつきましては意見募集の中で寄せられた意見でございます。
むとう委員
意見募集には何件の意見が寄せられたのですか。
佐藤建築担当参事
意見募集は1件でございます。
むとう委員
この意見ですか。
佐藤建築担当参事
はい、そうです。
むとう委員
では、そういたしますと、意見募集で寄せられた貴重な1件の意見なわけですけれども、私立保育園4園の部分については、この案の中ではどこかの中に組み入れられているんでしょうか。
佐藤建築担当参事
18ページのところが民間の特定建築物の耐震化ということでございますので、保育園が入ります。したがいまして、ここにございますように、公共的観点から必要な支援を検討するというところの追記の中で意見に答えたという形になっております。
むとう委員
それでは、意見交換会で寄せられた意見というのも今の変更点の中に入っているということでしょうか。
佐藤建築担当参事
意見交換会の1点目の部分的補強に対しての助成制度についてはお答えしたということでございまして、2点目の評価が低い住宅への対応ということで、危ないということで怖がらせるだけではなく、ということがございました。それで、安全対策の対応を知らせることも区の仕事ではないのかという意見に対して、変更点の中で、14ページのところに、「リフォームに合わせた補強云々」という記述がございますけれども、そこで、補強計画をつくった後に具体的にこういった説明をするということを付記したということでございます。
むとう委員
一つ目の口頭で答えたということなんですけど、改めてお尋ねしますが、木造住宅の部分的な補強に対して改修助成制度を区は設けるんですか、設けないんですか。
佐藤建築担当参事
4月からこの補強に対して助成しておりますのは補強設計費の5万円だけでございまして、そのことをまずはお答えしました。
それから、改修の部分的補強に対する助成制度を設ける予定はないというお答えを言いました。今現在もそういうスタンスでございます。
むとう委員
設計費の5万円を出してくださるということもありがたいことですけれども、実際には設計をしても改修を具体的にしなければ意味のないことなわけですが。これは私も一般質問などで再三取り上げさせていただいているんですけれども、予定はないというふうに――区民からこういうふうに、貴重な方ですよね、3人しか来なかった中でこういう意見が出されているわけですから、やっぱり区民の願いは、危険だとわかっていてもなかなか改修するお金が出せないという苦しさの中にあるわけですので、何らかの助成金制度というのは、私はもう検討すべきではないかというふうに再三申し上げているわけですし、区民からもこのような意見が出ているのに、その点については、区は相変わらず予定なしということで終わりなんでしょうか、検討にはなってこないんでしょうか。
佐藤建築担当参事
この部分的な補強への助成制度の中で、区民の方にお答えした中で一つありますのは、例のリバースモーゲージといいますか、資産活用型の助成制度があると。それで、今、条例があるんですが、活用されていないということなので、これについては計画には盛り込んでおりますけれども、今度はわかりやすい融資制度といいますか、そういったことで見直したいと。その中では部分的な補強についても当然できますので、あくまで資産ということで、やはり今の資産活用は土地とか担保するものが金額が大きいんですね、借りる100万、200万円に対して。それでは、あまりに借りにくいということですので、資産をお持ちの方に対して今度は融資という形で、しかも今は住宅金融支援機構の方が融資したものの利息と手数料は無利子で貸し付けておりますが、今度は区自体が融資をするというか、本体になりまして、利息とか手数料は無料というかたちに改善します。そういった今の条例の見直し、これを本体にも書いてございますけれども、していきたいということで、そういう意味では全くないわけではなくて、活用されやすい制度にしていきたいというふうに考えております。
ひぐち委員
今、むとう委員がおっしゃった内容とちょっと重複するところがございますけれども、やはり改修補強制度を設ける予定はないのかということで、予定はないという返事だったんですけれども。もう少し前向きに――大金でなくていいと思うんですよ、何十万円だ、何百万円だという考え方でなくて、例えば、部分的な材料費を少しでも区の方で負担するとか、何かしらもっと具体的な細かいところを区民の方に少し宣伝をしながら、リフォームを安心してできるようなシステムをつくっていただきたいなと思っているんですけれども、もうちょっと前向きな考え方というのはないんでしょうか。
佐藤建築担当参事
国、それから東京都の補助金をいただく仕組みの中で、やはり耐震診断結果で総合評点1以上にしなければ補助金が出ないというのが国と東京都の立場でございます。そういう意味で、今、むとう委員の質問に対してお答えしましたけれども、やはり部分的な補強、こういった需要もあるということで、1.0以上にこだわらない補強方法も考えたいということで、今、リバースモーゲージの制度がございますので、これを見直して、この中では部分的な補強もできますので、その中で使いやすい形に。これが100万円ぐらいの融資になるか、ちょっと今、金額は詰めてございませんけれども、そういったある程度融資金額を定めまして、できるだけ補強していただくような形への取り組みという意味では現在の条例にこだわらずに使いやすい制度にしたいということで、見直しということはこの計画にも入っておりますので、そういう柔軟な対応は考えているところでございます。
ひぐち委員
改修補強となりますと、住宅をお持ちの方は相当の金額が支出されるというふうに大体の方が思うと思うんですけれども、例えば、壁1枚を補修するということで、先ほど1.0という数字が出ましたけれども、1.0でなくても、例えば、0.5の方が0.8ぐらいまでに上がることであれば、壁1枚を補強する費用によって耐震性能はかなり上がってくるということだったら、少しでも助成する可能性というのはあるのでしょうか。
佐藤建築担当参事
そういう意味では、厳格にいうと助成ということではなくて、今、考えています融資ということで、無利息でお金をお貸しして、それをお返しいただくというような仕組みという形で、やはり今の考えというのはリバースモーゲージということでございますので、資産をもとに無利息で借りて、それで補強なりをしていただいて、その資産を処分するとか、譲り渡すとか、お亡くなりになったときに一括で返していただくというような制度の活用というふうに現在は考えているところでございます。
かせ委員
まさに今のところは非常に大事なところでありまして、結局はいろいろ制度をつくっても使われなければだめなわけで、特に高齢者の場合には、実際に危険な家屋にいても、もう老い先がないんだとか、それから実際に資金的にも厳しいとか、そういったことでできないわけですけれども。そういった住宅がもしもつぶれた場合にはその住宅だけではおさまらないわけで、いろんなところに波及してくるということになります。今、盛んに報道されているのは、家屋が倒壊したり、そうした場合の復旧よりも、今、御意見もありましたけれども、補強をすることの方がはるかに安いんだというのがもう定着しているわけですよね。それで、随分頑張っていらっしゃると思うんですけれども、やはりここまで来たら、私としても、耐震改修の助成、これはもう踏み切るべきだというふうに思っております。
それから、今、安価な工法というのがありましたけれども、これについてもいろいろやりとりがありました。融資という制度も考えているということですけれども、融資ということになりますと結局は返さなければいけないということになりますから、なかなか使いにくいというところが一緒だと、これについては助成をすべきだというふうに私は考えておりますが、そういった方向での検討というのは今後はやられるのでしょうか。
佐藤建築担当参事
今までの実績の中では、参考資料の5ページの中でも、3年間やってきた実績を一覧として載せさせていただいております。こういった実績を前にも御報告しておりますけれども、他区と比較しましても診断だけではなくて、まあ診断が一番多いからこういうふうにして上がってくるんですが、補強工事につきましても非常に伸びておりまして、18年度も助成制度はないけれども58件していただいているということで、前にもお話ししたかもしれませんが、この件数は23区でトップでございます。広い範囲の世田谷区さんとか杉並区さんも頑張っておられますけれども、そういった件数もさらに上回っている。それで、当然世田谷区さんなり杉並区さんも助成制度はあるんですけれども、なかなか件数が伸びないという中では、先ほどお話しの1.0というのがどうしても一つのネックになっているかと思います。補助金が出ないという、国と東京都がそういった方針を変えませんので、なかなかそれについてできないということで、一部、葛飾区さんのように、ほどほど耐震の助成等も考えておられる区もありますけれども、中野も、そういった意味ではリバースモーゲージ、この制度の見直しによって対応していきたいという方向で今考えておりまして、部分耐震に対して助成金を出すということは現段階では考えていないということでございます。
かせ委員
これについて私も何回も総括質疑とかやっておりまして、今と同じような議論になっているんですけれども、結局、確かに言われるように1.0という基準というものがあるんだけれども、実際に、今回の中越沖地震なんかの場合、大変大きな被害は出ているんですが、2年前に同じような地震があったということで手が入っていたり、何か地震に対するなれとかあったようですけれども、一気につぶれるという家は意外と少なかったのかなというふうに思うんですね、もちろんつぶれてしまったということもありますが。そういった中で、命にかかわることといいますと、もちろんしっかりとした建物というのが基本ですけれども、少なくともぺっしゃりとなるということを防ぐだけで相当の費用はかかるというのは既に常識になっていますよね。そういうことでほどほど耐震というものが今注目されているわけですけれども、そこは1.0という国の基準を超えなければだめというんじゃなくて、総合的に考えた場合には、復興のことまで考えた場合には命を助ける、そのためにほどほど耐震についても助成をして、生命を守るんだということの方がはるかに安上がりだし、また、自治体としてそういう態度をとるべきだと、そういう方向に行くべきだというふうに思うんです。ですから、もう葛飾区でもそういう方向にいっているということですから、中野区としてもそういう方向での検討というのは真剣にやるべきだと思うんですが、再度お伺いします。
佐藤建築担当参事
さきほどの中越沖地震の状況を踏まえまして、国もやはりそういった部分補強的なことも考えているようでございまして、今度の概算要求の資料を見ますと――これは、中野区もいろいろリバースモーゲージの話をしていましたので、国から聞かれています。それで、これを見ますと、やはり国としてはリバースモーゲージ、この活用を図るために不動産鑑定費用の負担分、それから利息分、こういったものの助成も対象にしようということで明記されておりますので、中野区はもう先行しておりますけれども、これは全国バージョンですが、国もそういった方針でやっていこうということで概算要求の中に、助成の拡充の中に項目が1点入っております。そういう意味では、さらに中野区はこれを一歩進めて、今度融資として、使いやすい仕組みにしていこうと考えておりますので、これを一歩先をやっていこうと思っていますので、国の示しました方針の先を今は検討しているというふうに思っております。
それから、東京都の方ではやはりフレームですか、一部屋だけでもお年寄りの安全を守ろうということで、一部屋やるとやっぱり30万円ぐらいの費用でできそうだというような業者との打ち合わせがありまして、それについての助成、要するに、区、国、都、3分の1ぐらいずつの負担割合で何とかできないかということで、家具の転倒防止と似たような金額ですね、30万円ぐらいですと。そういった意味で、今検討をしているんだということでちょっとまだ、国の方針にこれが盛り込まれなかったということはまだそれが詰め切れていないと思うんですが、東京都の方ではそういったことも今検討中だということを受けていますので、場合によってはそういった推移を見守りながら、助成についても、もし東京都がそういったことを考えるのであれば、我々も検討していきたいなと思っております。
かせ委員
ぜひお願いしたいと思いますけれども、その際に、耐震補修ではいろいろなやり方が提案されていますよね。だから、東京都で一部屋だけを強固にするというのも大いに結構なことだと思うんですけれども、さまざまな方法について、それに対する助成、メニューですね、いろいろ考えた方がいいのではないかと。だから、状況に応じて、そのメニューを選択してより安全なうちをつくれるんだと、そのために行政が支援をするんだという、そういう検討というものをお願いしておきます。
久保委員
先ほどからリバースモーゲージということで言われているんですけど、このリバースモーゲージの考え方なんですが、不動産鑑定云々という話がありましたが、土地・家屋すべてについての資産の状況を出してということなんでしょうか。耐震補強がそもそも必要な家屋に資産価値がどのぐらいあるかわからないんですけれども、その場合はあくまでも土地に対してという対象になっていくのでしょうか、その辺を教えてください。
佐藤建築担当参事
建物の方は、今、25年もたつとほとんど価値がないという想定になっていますので、昭和56年以前の建物が対象ですので、もう既に25年というのはたちますので、どんなに新しくても26年になるんですかね、ですから、もうほとんど価値がない。ただ、税法上は1割ぐらいは何かかかっているようでございます、ゼロではなくて。ですから、我々が考えている資産というのはやっぱり土地がメインになろうかと思います。それが資産ということになりますが、やはりそれがあまりに、中野区の場合は土地単価が高いものですから、借りるお金に対しての資産の担保が大き過ぎるんですね。それを全部担保にするというのはおかしくないかということでちょっと不安がられていますので、それではなくて融資という形に今度切りかえた方がいいではないかというふうに考えているのが、その制度の見直しの趣旨でございます。
それで、年齢制限もやはり今あるんですけれども、65歳ですか、あるんですけれども、そういった年齢のことも再度見直してみた方がいいんじゃないかということで、その辺の見直しの具体的なことは、15ページの6のところに資産活用の見直しのところがありまして、「見直しの内容は以下のとおり」ということで「早期に検討し実施」となっている中で、まず、独立行政法人の住宅金融支援機構の制度、今、国もそうなんですけれども、使うということになっていますが、区がやろうではないかと、区によって直接貸し付ける方法にした方がいいではないかとか、それから手続の簡素化、それから――すみません、さっき、65歳と言いましたが、60歳以上という年齢制限、こういったもの。それから、限度額。それから、保証、これがまさしく今御質問にあるんですけれども、保証のあり方という中で担保等の考え方ですね。現在考えているのは、保証人をつける程度ぐらいにして、あまり土地の価格にとらわれないでと、そういったもの。それから、返済時期も、あくまで相続というんじゃなくて、建てかえとか売買も当然あるだろうということを具体的な項目に挙げまして現在検討しているところでございます。
久保委員
それから、18ページのところで、今回、素案から案で加えられた部分がありますよね。それで、避難道路沿いの建築物ということなんですけれども――すみません、ざっとしかまだこの案に目を通していなくて申しわけないんですが、「避難道路沿いの建築物」という言葉がここ1カ所のように思うんですが、これはどういったものを想定されているんでしょうか。
佐藤建築担当参事
18ページに初めて言葉としては「避難道路沿い」が出てまいりますが、具体的には19ページを見ていただきますと、ここに、2-4という中に(幹線道路沿い建築物の耐震化)というところで、地震発生のときに道路閉塞を起こすことで緊急車両等が入ってこられませんので、その沿道沿いの建物の耐震化を図ろうというのが2-4で具体的にあります。避難道路という意味ではそれも当然その中には入ってまいりますが、まだ具体的に――候補としては何点か挙げております。例えば、都が指定するという中で山手通りとか環七、青梅街道等があります。区の中でも本郷通りとかもみじ山通りとか、全部載せておりませんけれども、16路線あります。こういった中で具体的に指定して、その部分について、耐震診断、それから耐震改修についての助成をしていこうと。
この避難道路沿いについては、大分前の区長答弁になりますが、診断だけではなくて改修助成もしていくという方針を答弁しておりまして、これについては指定されるのが――東京都が現在19年度はまだモデル路線3路線だけやったものですから、まだ具体的に指定の段階になっていません。それで、今、大分詰めの段階に入ってまいりまして調査データ等がまとまっておりますので、今年度中にはそれなりの路線が決まってまいりますので、そういった東京都の指定道路の結果を受けまして、20年度になりますけれども、具体的なこういった区の中の道路を指定していきまして、それに対して支援をしていくというような考えでございます。
久保委員
ということは、20年度に道路指定が行われるということで、現在ではこの避難道路というのは特定されていないというふうに考えてよろしいんでしょうか。
佐藤建築担当参事
避難道路自体は指定はされております。これはもう防災計画の中で指定されていますので、それはあります。ただ、その中でさらに選別といいますか、絞り込んで、道路閉塞を防ぐべき道路を指定するという段階を来年度検討しまして、具体的に指定していく。早ければ20年度にできるかもしれませんけれども、場合によっては21年度にかけて指定していきたいと。指定した場合は、これについての支援は当然していくという方向でございます。
久保委員
すべての避難道路が対象なわけではないということですね。それで、公共的観点から必要な支援というのは、そういったことを踏まえた上で、公共的な観点でまさしく20年度には道路指定を行うというようなことでよろしいんでしょうか。
佐藤建築担当参事
19ページの3に書いておりますのは、「指定した道路のうち、特に重要な道路の沿道の対象建築物に対しては」ということになりますので、まずは、来年度なり、おそくなれば21年度になりますけれども、指定をします。それで、当然指定しましたならば、そこの沿道の対象になった建築物に対しましては公共的な観点から必要な支援を検討しますということで、これは現段階では、区長が昨年、耐震診断、それから耐震改修についても当然やっていく方向で検討しますというような答弁をしていますので、そういう方向で検討しているところでございます。
久保委員
避難道路自体を私もすべて把握しているわけではないのですが、避難道路の中には幹線道路でないものも含まれておりますでしょうか。
佐藤建築担当参事
まず、一時避難場所といいますか、学校等がありますので、そうなると、当然そこから始まりますし、当然信濃町ですか、新宿とか代々木でしたか、そっち側の指定した道路につながるんでしょうし、北部の江古田とか練馬の方に行くという流れの中では、そこに至るまでの間で指定されていない部分がたしかあったと私は記憶していますので、イコールではないというふうに考えております。当然、避難道路と重なる部分は当然多いんですけれども、そうでない部分も生じる路線があるというふうに考えております。
久保委員
これについては、どこがそういった該当するところなのか、それで、場合によっては幹線道路だけではないということになりますと、道路そのものがどうなのかというようなものも入ってくるのかもしれませんけれども、そうした意味ではこれはきちっと調査を行うということでよろしいんでしょうか。すべての避難道路について調査を行っていく、これは今、2-2の方を伺っております。
それで、2-4に関しては、先ほど言っていらっしゃったように、ある程度の道路ということが位置付けられていらっしゃるかと思うんですけれども、その辺もきちっと20年度に調査等を行ってから指定するというふうに考えてよろしいですか。
佐藤建築担当参事
ここに挙げた路線の中で、都が指定する路線等については具体的にどの程度の建物があるかという調査はもう既に今年度、今始めております。そういう中で、いきなり東京都がすべてを指定しないという想定の中で、都が指定する主要な建物がまず第1段階になろうかというふうに想定しておりますけれども、その想定のもとに、現在、この路線沿いの建物につきましては定期報告でそれなりの資料が報告されてまいっておりまして、そういったデータがございますので、そういったデータを活用しながら、どのぐらいの建物が対象になるかということも具体的に調査中ということでありますので、もう既に調査は現在行っているということになります。
南委員
例えば、アーケードとか、そういった建物といいますか、構造物に関しては、2-2の民間特定建造物の耐震化というところに入るということの理解でよろしいでしょうか。
佐藤建築担当参事
一番身近ではサンモールのアーケードがございます。やはりこれも民間の特定建築物の中に入ってまいりますので、そういう意味では、今、委員が御質問された、2-2の民間特定建築物の中にアーケード部分も含まれるというふうに考えております。
南委員
私、個人的に4名の同僚議員と一緒に、この8月の中旬にボランティアとして柏崎の方に行ってまいりまして、それで、その町並みを見たときに非常にショッキングな――アーケード自体がやはりごそっと、ここはもともとあったんですよというところがすべて取り外されて全くなかったとか、そういったこともありましたので、ぜひそういったあたりのことも行政の方としてしっかりと見ていっていただきたいということをここで要望しておきたいと思います。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
他に質疑がなければ、以上で本報告については終了します。
3番、警察大学校等跡地の道路・公園に係る用地売払い申請等についての報告を求めます。
秋元拠点まちづくり担当参事
それでは、お手元の方の、警察大学校等跡地の道路・公園に係る用地売払い申請等について御報告を申し上げます。(資料4)
これは、今年度予算措置をしていただきました警察大学校等跡地の道路・公園用地の用地購入の手続を開始したということでございまして、この説明にもございますように、土地所有者でございます財務省に対しまして用地売払い申請及び用地貸付申請を行ったので、報告をするものでございます。
まず、1番でございます。売払い・貸付申請用地ということでございます。
まず、中野区画街路1号線、同2号線ということでございまして、これは平成15年度に既に都市計画決定をした都市計画道路でございます。面積が1万6,286.04平方メートル、このうちの3分の1が無償貸付ということで決まってございまして、残りの3分の2についてこの手続に入るというものでございます。
それから、二つ目は(仮称)中野中央公園、これは本年4月にやはり都市計画決定をしていただいた都市計画公園でございます。面積が1万5,000.17平方メートル、このうち、旧囲町公園の付替え分と、残りの3分の1が無償貸付というふうに決まってございまして、残りの部分について売払い申請を行うというものでございます。
今後の予定でございますが、この手続に入りまして、9月から財務省と土地価格評価条件等に関する調整を開始いたします。この「調整を開始」というふうに申し上げましたのは、この二つ下に、11月に「財務省から価格の提示」がございますが、この価格の提示後につきましては価格の変更は一切しないということを聞いてございまして、その価格を提示する鑑定評価に入る前に、その鑑定評価のための条件、これをやはり双方で調整でする必要があるというふうに思ってございまして、中野区としてはこの9月からこういった調整を行いたいというふうに考えているものでございます。
10月になりますと、この無償貸付に当たりましては道路認定及びその区域決定が条件になってございますので、そのための手続、中野区画街路に関する道路法に基づく路線認定及び区域決定を行いたいというふうに考えてございます。
11月には、先ほど申し上げました、財務省からの価格の提示がございまして、それを受けて、平成20年1月以降になりますが、用地購入を進めていきたいというふうに考えてございます。
ただ、今年度中にこの用地購入をいたしませんと、無償貸付の優遇措置、これの適用期限が平成19年度末に切れますので、何とかそれまでにこの手続、用地購入を済ませたいというふうに考えているものでございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
かせ委員
何点かあるんですけれども、まず、土地の評価の問題ですが、既に民間開発部分についての売却が成立しましたよね。それで、路線価の倍、それから警察病院を購入したときの約8倍という値段になっているわけですけれども、こういう土地の動きと今度のこの土地の評価というのはどういう関係になってくるんでしょうか。
秋元拠点まちづくり担当参事
土地の鑑定となってまいりますと、市場、土地の動き、こういったものが非常に影響してくるというふうには思ってございます。ただ、私どもは、そうはいいながら、この調整に当たってはできるだけ低い評価ができるような条件設定をしていきたいというふうに考えてございまして、その調整に9月から入るということでございます。
かせ委員
できるだけ低い、まあ当然だというふうに思いますけれども、その場合に何かルールといいますか、特別自治体が購入する場合には安くなるんだとか、そういうような決まりというのはあるんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
国有財産法の中では、自治体だから優遇措置をするというようなことはございません。要するに、価格に関して優遇措置をするということはないわけでございまして、あくまでも、その市場取引の中での条件、こういったものをできるだけ低減できるような調整を私どもは進めていくという考えを持っているわけでございます。
かせ委員
そうしますと、かなり影響が出てくると。それで、既に、予算では土地、道路・公園用地として86億円という見込みをしているわけですけれども、その値段ではだめだというのはもうはっきりしてきましたかね。それで、これから先どれだけ上がるかということについても、自治体だからといって特別安くなるというものはないと、とにかく交渉次第だというふうなことなんでしょうか。
秋元拠点まちづくり担当参事
答弁の繰り返しになるかと思いますが、この土地価格の評価につきましては、鑑定評価、国の方で評価が決定をいたしますと、もうそれ以降金額は動かないということでございますので、その前段である評価に関する内容、これについて調整をしていくというものでございます。一般的には、変形土地をうたってあり、それから無接道敷地だったりということになりますと、当然、鑑定上評価は低くなる、そういったようなことを引用しながら、できるだけ価格低減につながる評価の調整をしていきたいということでございます。
かせ委員
杉並区側の特養ホーム等高齢者施設について売買契約にはなったのかなというような情報もちょっとあったんですけれども、そのときの値段というのはご存じですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
国から杉並区に価格提示がされたということは伺ってございます。今、委員のおっしゃった特養ホーム用地、これにつきましては平方メートル当たり77万円、それから、その他の用地、やはり公園等の用地が杉並区の方にもあるわけでございますが、そちらの方が平方メートル当たり72万円というような提示を受けたというふうに聞いてございます。
かせ委員
杉並区では、中野区と同じように、警察病院跡地を取得したときの値段を基準にして考えたというような情報があります。そうしますと、それは平米当たり50万円、中野区と同じなんですけれども、それで77万円ないし72万円ということになりますとかなりの値上げになるということになりますね。50万円ですから27万円、だから5割近い上昇なんですかね。そのぐらいに引き上げがされるというふうに、大ざっぱな話ですけれども、見ることができます。あるいは、先ほど言いましたように、これから購入の条件として道路認定が必要だということですよね。それで、杉並区の場合にはまだ道路認定がない状態での売買だというふうに思うんです。そうしますと、道路がつくと、また値段は引き上げられるということになりますよね。その辺の見通しはどうなっていましょうか。
秋元拠点まちづくり担当参事
先ほど申し上げましたように、財務省が価格を提示いたしますとその後の変更はないというふうに聞いてございます。
かせ委員
だから、先ほどの説明は聞き違えかどうか、訂正願いたいんですけれども、用地購入のためには道路認定が必要だというふうにおっしゃいましたでしょう。それで、道路認定というのは、つまりはF字道路ですよね。それで、まだ認定されていないわけ、都市計画決定はしたけれども、これを道路として認定するんだという手続は済んでいませんよね。それで、これが条件になってくると、道路があるとないとでは用地の価格はもう全然、格段に違うわけですから、これを条件にするということは、さらに杉並区よりも高いということになるのではないのでしょうか。
秋元拠点まちづくり担当参事
国の説明では、都市計画決定した道路、これについては道路ありきで評価をするというふうに伺ってございますので、杉並区の土地評価の提示に当たりましても設道ありき、道路ありきということで評価をしたというふうに伺っております。
かせ委員
さらに、この道路認定の問題ですけれども、今、都市計画決定だからそれをもう見直すんだということですが、では、この道路認定というのはどういう手続をするんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
この説明の中でも申し上げましたが、この土地の無償貸付、道路の3分の1は無償貸付というふうに申し上げましたが、その要件として道路法に基づく路線認定及び区域決定が必要であるということでございます。これにつきましては、当然、手続上は議会の議決が必要であるというふうに認識しております。
かせ委員
ちょっと聞き方がまずかったのかもしれませんけれども、まだ道路はないわけですよね、都市計画決定で絵をかいただけでしょう。それを道路として認定するためには今のままじゃできないんでしょう。例えば、測量して、ここからここまで道路だと、ないけれども、ここにつくるんだというような実態のあるものにしなければどうしようもないんじゃないかと思うんですが、もう都市計画決定をしているんだからそれはいいんだと、こういうことになるんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
ここにも地籍等が詳細に載っかってございますように、もう既に都市計画決定をした道路あるいは公園、こういったところにつきましてはもう測量は済んでいるわけでございまして、こういった数値が出てくるということでございます。当然測量がもう既に終わっているということで、この道路法に基づく道路路線認定、区域決定をしていくということになるわけでございます。
かせ委員
では、認定というのはどういう手続なんですか、もういいんですか、まだされていないんでしょう、そのところをお聞きしたいんですけれども。
秋元拠点まちづくり担当参事
道路認定に当たりましては道路法に基づく告示が必要になってくるわけでございまして、その前提として議会の議決が必要であるということになるわけでございます。
かせ委員
では、そのスケジュールを教えてください。
秋元拠点まちづくり担当参事
今年度中に購入をする、あるいは無償貸付の手続を行っていくということになりますので、先ほどのお話で申し上げたように、10月にはこういった決定が必要になってくると。したがいまして、第3回定例会の方ではそういった手続についてお願いをしなければいけないというふうに思ってございます。
むとう委員
ちょっと改めて復習で教えていただきたいんですけれども、この道路というのは、基本的には開発者負担で新たに土地を買う民間の方に買っていただくんだという御説明をさんざん受けていたかと思うんですけれども、やはりそれはそういうふうにはならないで、今回、区が買うということになった経過を教えてください。
秋元拠点まちづくり担当参事
当初、全然違う手法というんでしょうか、区画整理を前提としていろいろ検討してきたというふうには伺っているところでございます。その段階では、いわゆる都市基盤施設、道路・公園、こういったものについて開発者負担というお話でずっと進めてきたということでございます。ところが、区画整理、これについてはこの当該土地、警察大学校等跡地には適用できないというような国のお話を受けて、整備手法を変更してきた。それで、今回、都市計画に基づく再開発等促進区を活用して、改めて開発計画を作成してきたということでございます。
それで、この整備手法の変更に伴いまして、ここの開発に当たっての都市基盤、これにつきましても当然その経費、これの捻出について我々もできるだけ負担にならないような検討を行ってきたということでございまして、その結果、まちづくり交付金ですとか都市計画交付金、こういったもので賄っていくという考えを持ったわけでございます。
それで、当初から申し上げておりました開発者負担、これにつきましては、やはり当該土地を取得して開発することによって当然受益を受ける。それで、今、申し上げましたように、計画道路、計画公園につきましては、そういった一定の国庫補助等を受けて整備ができるということになってまいりましたので、その開発者負担――当然受益を受けるわけでございますから、開発者負担をしていただくわけでございまして、その負担の費用につきまして中野駅周辺の整備、いわゆる今後の、これから整備をしなければいけない駅前広場、あるいはその他の都市計画道路、こういったものについて、今後整備をするための基金として積み立てさせていただく、そういったようなことで開発者負担の原則をやはり貫いていくということでございます。
むとう委員
さまざまな手法があるんだと思うんですけれども、当然、そういったことは検討された上で、当初、区画整理事業でいこうと思ったんだと思うんですよ。ところが、国からだめと言われたと。それは、こういう手法でやるということでさんざん説明しちゃった後に国からだめだと言われたというのはすごく納得のできない話で、こういう手法を使おうと思ったときに、その辺は十分調査検討した上で、いけるという見通しがあった上で示された道路整備の開発者負担ではなかったのですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
そういう結論が出るまでにはいろいろ経過があったんだろうというふうに思ってございます。国の方も最終的に決断をするまで中野区が動けないということではございませんで、中野区としては、最終的な決定が出るまで、やはりできるだけ最善の努力として計画づくりあるいは計画推進のための努力、こういったものを続けてきたということでございます。
むとう委員
そうですか。
それで、今回、3分の1は無償で借りられると、あと3分の2について一体幾らになるのかというのはこれからだということなんですけれども、でも、今の御説明だと、3分の2の部分についてもさまざまな補助金などを活用して、区の負担がなくて済むようなことを検討されているという御説明でしたが、具体的には、その3分の2の中野区の負担をなるべくなしにしていくためにはどのような補助金があって、その部分で何分のいくつぐらいずつそれが見込まれていて、実際には中野区の負担は何分の1になるというような計算になっているのか、もう少し詳しく御説明ください。
秋元拠点まちづくり担当参事
これは、今年度予算要求をさせていただいたときの試算でございます。当時、私どもの考えておりましたのは、国の補助でございますまちづくり交付金、こちらの方の制度が約40%、国庫補助が出るというふうに試算しております。それから、東京都の都市計画交付金、これがやはり制度上満額で25%、それで残りの75%が起債ということでございまして、この中では中野区の負担は生じないという試算をしてございます。
むとう委員
ほぼそういった形でいけるというふうに思っているわけですね。
では、もう一回確認しますが、区の負担はなくていけるという判断でよろしいんですね。
秋元拠点まちづくり担当参事
予算要求の段階ではそういう試算をしてございまして、現在もそのような方向でいっているのではないかというふうに思っております。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
他に質疑がなければ、本報告については終了いたします。
その他の報告はありませんか。
登都市計画担当課長
前回、9月3日の本委員会で御報告いたしました中野区区有施設耐震改修計画案について、資料の表がわかりにくいとの御指摘がございました。口頭ではございますが、簡単に補足させていただきます。
耐震診断を行って耐震補強が必要だとされた施設の数、これと、今後行われる耐震改修のスケジュール、これに載っている施設が違っているということでわかりにくいという御指摘でございました。これは、耐震診断をした施設の中に学校再編などで閉鎖予定施設があって、それの改修を行わないということからそういう数字になったということでございます。例えば、診断結果が一番厳しいDランクについては施設が5カ所ございました。ところが、改修計画の方では2カ所をやるということになっています。具体的に言いますと、5カ所というのは、六中体育館、七中体育館、中央中体育館、中野富士見中体育館、西中野小の体育館と、この5カ所でございました。このうち、改修計画があるのは六中と西中野小ということでございます。他の3校につきましては閉鎖となるということから改修しないというものでございます。そういう点で数字が異なったというものでございます。Cランクにつきましても、以上のような考えで、22施設が耐震診断を行いましたけれども、計画上、改修計画があるのは17施設というものでございます。
簡単ですけども、以上でございます。失礼しました。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
ほかに報告はありませんか。
〔「ありません」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、以上で所管事項の報告を終了いたします。
次に、審査日程の「その他」に入ります。
各委員、理事者から何か発言はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、次回の委員会の日程を御協議いただくため、委員会を暫時休憩します。
(午前11時27分)
委員長
委員会を再開します。
(午前11時27分)
休憩中に御協議いただきましたとおり、次回の委員会は第3回定例会中としたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
以上で本日予定していた日程はすべて終了いたしましたので、本日の建設委員会を散会します。
(午前11時27分)