平成18年03月16日中野区議会建設委員会(第1回定例会) 平成18年3月16日建設委員会 中野区議会建設委員会〔平成18年3月16日〕

建設委員会会議記録

○開会日 平成18年3月16日

○場所  中野区議会第4委員会室

○開会  午後1時00分

○閉会  午後4時34分

○出席委員(8名)
 きたごう 秀文委員長
 平島 好人副委員長
 いでい 良輔委員
 市川 みのる委員
 岡本 いさお委員
 伊藤 岩男委員
 江口 済三郎委員
 池田 一雄委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 都市整備部長 石井 正行
 都市整備部経営担当参事 服部 敏信
 土木担当課長 尾﨑 孝
 公園・道路担当課長 野村 建樹
 建築担当参事 佐藤 幸一
 住宅担当参事 岩井 克英
 拠点まちづくり推進室長 石橋 隆
 中野駅南口周辺整備担当課長 上村 晃一

○事務局職員
 書記 黒田 佳代子
 書記 廣地 毅

○委員長署名


審査日程
○陳情
 (新規付託分)
 第5号陳情 「東京都建築安全条例第4条第3項認定基準」の情報提供の仕方について
 第6号陳情 「東京都建築安全条例第4条第3項」認定の透明さと公正さの確保について
 (継続審査分)
 (17)第142号陳情 江原町1丁目18番のワンルームマンション建設計画について
○所管事項の報告
 1 区営住宅におけるアスベスト検出と区の対応について(住宅担当)
 2 居住安定支援事業の実施について(住宅担当)
 3 高齢者アパート・身体障害者アパートの廃止に伴う入居者支援について(住宅担当)
 4 警察大学校等跡地の国の土地処分方針等について(警察大学校等跡地整備担当)
 5 その他
  (1)河川大会について(土木担当)
○所管事務継続調査について
○その他
(1)(仮称)北部防災公園改工事について


委員長
 定足数に達しましたので、ただいまから建設委員会を開会いたします。

(午後1時00分)

 本日の審査日程についてお諮りいたします。
 本日はお手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ございませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めます。
 なお、審査に当たりましては、午後5時を目途にそれぞれ進めてまいりたいと思いますので、よろしく御協力をお願いいたします。
 それでは、最初に陳情の審査を行います。
 第5号陳情、「東京都建築安全条例第4条第3項認定基準」の情報提供の仕方についてを議題に供します。
 本陳情は新規付託のため、書記に朗読させます。
書記

〔陳情文書表朗読〕

委員長
 陳情者から補足資料の配付と補足説明をしたい旨の申し出がありますが、委員会を休憩して資料を配付し、補足説明を受けたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、委員会を暫時休憩します。

(午後1時03分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後1時09分)

 これより本件に対する質疑を行います。
 質疑はありませんか。
池田委員
 今いただいたこの資料ですね。電話の回答も含めて、陳情文にも書いてありますが、1月4日に建築主から照会があったと。それで、これはどういう照会があったのか。なぜ1月4日であったのかということをお聞きしたいんですが。
佐藤建築担当参事
 区では、この建築主が10月に来庁されました。それで、このまま工事を停止している状態にしておくわけにはいかないので、この東京都の建築安全条例第4条3項に基づく認定を受けたいという旨の相談がありました。区としましては、区長が9月の議会答弁をしておりますように、認定基準を作成して、それによって運用していきたいということをそのときには回答いたしました。それで、区では内部で検討を重ねるとともに、東京都との協議、それから消防署さんとの打ち合わせ、こういうことをしてまいりまして、認定基準の作成に向けて検討してきたわけでございます。それで、12月に入りまして認定基準をつくりまして、東京都の方にこの認定基準案で内容について意見照会をしました。12月12日に照会をしました。それで、12月28日に東京都からは異存はないという回答を得ております。それで、消防署の方にも同様に意見の照会をしたいということで相談に伺ったんですが、消防署の方の回答は、基準法で建築の確認をする前に、消防署長に対して同意を求めております、基準法の中では。したがいまして、消防署の同意の審査項目には消防法令だけではなくて、この東京都の建築安全条例の4条3項についての審査事項も含まれておりますので、消防署としてはその認定基準の内容について回答するんではなくて、その個別案件について、確認処分に際して消防の同意を行うという形で回答したいということでしたので、わかりましたということになっております。
 大京からは、その10月に基準をつくって、それで運用するという回答をしていまして、相当期間がたちましたので、12月に入ってその認定基準が作成されたんですかという問い合わせが頻繁にございました。それで、12月の最後、28日にもあったと思います。そういう中で、年の明けた1月4日にも問い合わせがありましたので、その際には、1月4日のときには認定基準の決裁がおりておりましたので、その旨お伝えしたということで、それが公表できますので、一応大京さんにファクスで提供したということでございます。
池田委員
 今の答弁ですと、相当しつこく大京からは何度も問い合わせがあったようですが、その1月4日にこの基準がつくられ、その内容を相手側にファクスをしたということで、区以外の一般区民というか、第三者にその内容を公開したということになりますよね。それで、一般的な公開ではなくて、この中野三丁目の建築を中止をさせられている建主に対して公開したということですから、当然のことながら、今まで厳しく対決されてきた住民の皆さん方にも公開するということによって、バランスがとれるというふうに一般的には考えられるんですが、なぜ1月4日に大京から照会があったときに、住民の皆さん方に情報公開しなかったんですか。
佐藤建築担当参事
 この認定基準の公表につきましては、行政手続法の第5条に、行政庁は法令によりまして、当該申請の提出先とされている機関の事務所において備えつけですね。その他、適当な方法によって、審査基準を公にしておかなければならないということが規定されております。区では認定基準を作成しておりましたので、この認定の申請提出先ということは建築分野になるわけですけども、備えつけておりまして、公にしているわけでございます。大京からの求めに応じまして、それについて公表したということでございますので、近隣住民の方からそういった求めがあれば、どなたにでも公表できますので、公にするということですので、当然お知らせできたというふうに考えております。
池田委員
 その行政手続法の第5条の何とやらというのは、要するにそこの掲示板のところにチラシをきゅっと画びょうで貼って出すという、その行為ですか。
佐藤建築担当参事
 この行政手続法の第5条は基準ですね。審査基準を定めた場合に公にしておかなきゃならないという、そういう規定ですので、今、委員がおっしゃったような公告ということとはまた違います。
池田委員
 ですから、一方の当事者にそういう基準を明らかに公開したのであるならば、当然その情報の伝達が相手側に送られれば、問題が起きることはもうわかるわけじゃないですか。今までこれだけ厳しく大京と住民の皆さんが争ってきたわけですよね。もう対決というよりも争ってきたわけですよ。その争っている相手側にそういう情報を出して、それで住民側に出さなければ、いずれこういう問題が起きるということは、今まで1年半もの、議会も入っていろいろ議論してきた問題なわけですから、当然そういう結果は予測できるじゃないですか。そうしたら、やっぱり問い合わせに来た者だけに明らかにすればいいんだよという、そういうことじゃなくて、事件が特殊なわけですから、この問題は。当然のことながら、住民の皆さんにも教えるということがあったっていいんじゃないでしょうか。法律で決められていなければ教えられないという、そういう性格の問題じゃないと思うんですよね。陳情にまでなって、こういう問題の指摘が来るかどうかということは、それは予測はつかなかったかもしれませんけれども、でもいずれ、ましてや住民の皆さんの話によると、住民側に言ってきたのは建主の側からこういうその安全条例第4条3項の認定基準ができたよということが知らされてきたというわけですから、これはびっくりしちゃいますよね。何で区から来ないんだと。何で争っている相手側から来るんだと、当然そういうふうになりますよ。そういう予測はこれはできるわけですよ。急に起きた出来事じゃないんですから。もう1年半も何だかんだ何だかんだやってきている事件なわけですから、その辺の配慮は足りなかったんじゃないでしょうか。いかがですか。
佐藤建築担当参事
 この認定基準は公にできますので、1月4日以降はどなたの求めに応じてもできるわけですので、大京さんの求めに応じてそれは公開したということになります。
 それで、この認定基準が即、今の委員の御発言ですと、もう認定してしまうというような、直結するようなお話ですけども、そうではなくて、建築主は、この認定基準を使って具体的な認定できるような設計ですか、そういったものを書く作業に入ると思うんですね。それを区の方に認定申請してきて、その中でこの要件にあるものすべてを満たすほかに、あとは地域性もありますし、それから建物の構造、規模、そういったものをその図面によって審査しますので、そういったものが出てくると。その中で審査するというふうに我々は思っていますので、基準イコールもう認定してしまったというか、そういうふうに考えられてはいけないんじゃないかと思うんですね。我々はそれはあくまで基準で、それを使ってまず建築主がそれなりの計画をして、それで場合によってはそれを住民の方にお知らせするとかという手順があるというふうに想定していましたので、もう基準をつくったから即もう認定してしまったんだというのは、ちょっと我々はそれは想定していませんでしたので、そういうことであくまで認定基準だけを公表したというふうに思っております。
池田委員
 私は今回の定例会の一般質問で、この問題、へび玉問題を取り上げて、この東京都建築安全条例の第4条3項の認定基準が、余りにもこの三丁目のマンションの現状に合わせ過ぎていると。6メートル道路からの距離が235メートルであるわけですね。それに合わせて250メートルをつくったのじゃないか。周辺が4メートルあいていることに合わせて4メートルというふうにしたんじゃないか。40トンの水槽が250メートルメッシュの中に2カ所現在存在して、そういうことに合わせて40トン水槽があればいいというふうにしたんじゃないかと。状況証拠が余りにもそろい過ぎている。これは中野三丁目のマンションの建築規模もそうですね。今、中止をしているものを何とか生かしてあげようという、そういうことでつくったように、この状況からいって見えるじゃないかという質疑をさせていただきましたけれども、この問題を全然知らない区民の方が今までの状況を一応解説を受けて、こういう認定基準を区は、国に建主側が再審査請求をしていて、それを待つという区長が本会議で答弁をしていながら、こういうのをつくったんですよというふうに、そういうふうに説明してあげれば、上鷺宮の区民の方だってそれはおかしいねと、私は一般的に普通の方だったら言うと思うんですよ。それぐらい妙な認定基準ですよ、これは。この中野三丁目のマンションの現状に余りにも合わせ過ぎているという、そういう状況からいったら、この発表の公表の仕方にしたって、たとえ向こうから照会をしてきたにせよ、やっぱり区としてはきちんとその日のうちに大京からこういう問い合わせが来たので、私どもとしても住民の皆さんに直接関係の深い認定基準でありますので、お知らせをいたしますと。こういうふうに住民の方にもお知らせをするのが、やっぱりもうこれだけもめにもめてきている事件なわけですから、そういう親切さというのがあって当然じゃないかなと思うんですね。向こうから問い合わせしてきたんだから、問い合わせしてきた者だけにしてやればいいんだよという、そういうことじゃないと思うんですよ。そういうふうにほうっておいたから、結局建主側から住民の皆さんの方にこういう認定基準ができましたよというような、そういう連絡が行くという、本当に不自然な形に結果的にはなってしまったわけですから、これは一層住民の皆さんがそういう公表の仕方からいっても、区に対する不信を強めるんじゃないかというふうに私は思うんですけど。
佐藤建築担当参事
 大京からの報告で、住民の方にその認定基準を示したということは報告を受けました。我々もその報告の仕方としては、認定基準だけを持っていったという報告を受けました。大京に対しては、これはあくまで認定基準ですよと。認定を受けるに当たっては、先ほどお話ししましたように、当然図面等が要るんではないですかと。そういうものをお持ちして、住民の方に説明するのが筋ではないですかということをこちらからお話ししました。それで、早速大京さんはわかりましたということで、図面を作成して、その後、住民の方に図面を提供して話し合いをされているというふうに思っております。くどいようですけども、あくまでそれは先ほど言いましたように、認定基準でございますので、これでもう即認定ではございませんので、認定基準をもとに図面を作成して、それを我々の方に申請といいますか、事前に相談があってもよろしいんですけども、持ってきていただいて、具体的な認定に至るような、安全上支障がないかどうかの判断をさせてもらうというふうに思っていますので、認定基準イコール即認定したというふうには考えておりません。
市川委員
 わかりにくいんですよね。それで、今の答弁でも認定基準ですから、まだ認定の作業には入っていませんから、この認定基準を必要としているのは建主側なんですよと、こういうふうに言うとだんだんわかってくるんですけど、この認定基準なるものが公になった段階においては、それらの説明を抜きにして、ペーパーが1枚出回りますから、非常にわかりにくいというか、誤解を受けやすいものだと思うんですね。
 それで、先ほど建築主事が答弁なさった行政手続法の第5条第3項というものがありますね。私もこれをコピーを持ってきたんですけども、「行政庁は行政上、特別の支障があるときを除き云々」とこうありまして、「この審査基準を公にしておかなければならない」と、こうあるわけですね。その前段に「備えつけ、その他の適当な方法により」と、こうあるわけです。それで、公にしなければならないという部分のこの文言を見る限り、公にするということは、そうですね、私たちが俗に言うところの公表なのかな。公表ととらえていいですか。
佐藤建築担当参事
 この条文にあります公というところは、公表というふうに考えていいと思います。
市川委員
 そうしますと、この陳情文書の中に使われている文言なんですけども、趣旨の中に、「東京都建築安全条例第4条第3項認定基準の情報提供の仕方」と、こういうふうになっているんですね。これは陳情者の方にもちょっと指摘をしておきたいと思うんですが、公表について、一方に偏った情報提供が起こらないようにしてくださいといったような趣旨で受けとめて、審査を進めた方がいいのかなと、こう思うので、そういった観点から、この話をもう少し何点か伺いたいところがあるんですが、その前段に、先ほど紹介しました「備えつけ、その他の適当な方法により」とありますね。これは1月4日に都市整備部長決裁でこの第4条第3項の認定基準が公表されたわけですけども、その際に、公表と同時に備えつけといった作業は行われているんですか。
佐藤建築担当参事
 この公にという、その条文の中にありますように、「備えつけ、その他の適当な方法により」という条文があるんですけども、うちとしてはそれは窓口に一般に見える形で置く方法も備えつけでしょうし、職員が求めに応じて適用するというか、求めに応じて公表するということもここで言う備えつけ、その他の適当な方法に入るんではないかと思っていますので、そのような解釈でおります。
市川委員
 他区の事例を見ますと、例えば渋谷区とか、それから豊島区あたりの事例を見ますと、例えば建築担当分野のそのセクションのあるコーナーにこの認定基準が備えつけてある。要するに閲覧、だれが行っても手にすることができるといったように状況にあるやに伺っていますが、そこいらのところは把握をしていらっしゃいますか。
佐藤建築担当参事
 豊島区で、窓口カウンターのところに置いているというところは把握しております。
市川委員
 それらの例えば情報提供、いわゆる公表されたものを請求があった者に対して公にする。それから、請求があっても、なくても、備えつけをするというこの行為ですね。これはそれぞれ備えつけというと、「備えつけもしくは」とこの条文は「もしくは」になっているんですが、これは解釈によっては全く違うんですね。備えつけというのはだれでも行けば手にできるわけですね。それから、請求のあった者について公にするということは、あくまでも問い合わせがなければ公にしないわけですね。その違いをどう考えますか。
佐藤建築担当参事
 この建築相談につきましては、安全条例の解釈も含めて、具体的な相談ということで日々相談者が窓口に来られます。そういう場合に、当然この安全条例の4条についてということであれば、その辺の基準について、当然これがありますよということをお話するということがあります。それで、確かに見えるところにカウンターに置いておけば一番、どなたでもすぐ持っていけますので、具体的にその関係がなくても、参考までに持っていかれることもあるんですけども、具体的に個々の相談に見えられたときに、そういった対応ができるというふうに考えておりましたので、求めに応じてその基準については差し上げてというか、公表するということを考えておりました。
市川委員
 第4条第3項は特例なんですよね。それで、ましてやこの第4条第3項の認定を受けたいと申し出た建主側が扱っている物件は、国土交通省の側に再審査請求で上がっている物件だったわけですね。過去において今現在確認が取り消されているわけなんです。それで、そういういわゆる一つの工事として、特例の扱いを受けている中に特例を設けて、この工事を進めていきたいといったような趣旨の依頼があったわけですね。それに基づいて議会答弁もありましたから、明文化しましたと先ほどおっしゃいましたけども、やはり池田委員からも御指摘がありましたように、特例の中での特例の扱いなんですね。そういったときに住民の側に、いわゆるですよ、この再審査請求をされた、この物件を扱っている建主さんの周辺を取り巻いている住民の皆さんの側に、この認定基準なるものを特例として設けましたといった、それは一つの情報提供というのかな。情報提供といったようなものをしなきゃならんとか、しようとかというようなことをその際にお考えにならなかったですかね。建築主の側から請求があったからこれは公にしたと。これはわかります。請求があった者に対して公にしたことはよくわかるんですね。行政手続上法の、いわゆる第5条の第3項に基づいてというのは、それは確かにそのとおりです。備えつけはまだしていません。それはそれでいいでしょう。今後、どなたでも見えたら手にできるようなものとして今後は考えていきたいということであるならば、そういう方向にもなっていくかもしれない。それで、初めて認定基準といったものがあらわれるわけですね。特例として設けられたわけです。これを示されるわけです。そのときに、非常にこの特殊な例として、今扱われている物件に対して特例を適用しようという。それを請求のあった側に対して公にする。その際に、その請求をされた建主側さんの周辺を取り巻いている住民の皆さん方に、この認定基準を設けましたよといったたぐいの情報提供はしようといったような意思というのかな、そういうお気持ちというのはそのときはなかったですか。
佐藤建築担当参事
 大京がその認定を申請したいという相談に、10月に見えられたときからの流れなんですけれども、やはり区が基準をつくれば、それに基づいてまず図面を作成して、それで住民の方に説明にお伺いしたいというふうなことを言っておられました。要するに、先ほどの繰り返しになりますけども、基準が即認定ではございません。したがいまして、建築主がその認定基準に基づいて、それで図面を作成して、当然区にその認定申請をするんですが、大京からはその前に住民の方にまず説明して、それから区の方に認定の相談に来たいというふうな話がありましたので、いきなり基準だけが行くということは、区としては想定しておりませんでした。要するに大京は、その基準をもとにして、認定できるような図面をかいて、住民の方にお見せするんだというふうに想定していましたので、基準だけで認定するものでありませんので、しつこいようですけど、あくまで図面を持って住民の方に相談に行くんだと。その際に、どうしてこういう図面がつくれたのかという中で、区が認定基準をつくりましたと。これに基づいて図面を作成しましたというような手順でいくというふうに私は想定していましたので、その基準だけがひとり歩きするということは全く想定しておりませんでした。
市川委員
 この建築安全条例の、第4条第3項の特例を設けた場合の公告縦覧というのはないんですね。
佐藤建築担当参事
 はい、それはありません。
市川委員
 ということは、この認定基準を公にせよと言って請求をしたその大京さんが認定基準をいただきましたと。これはファクスをいただいたんですね。それを持って、いわゆる周辺の近隣の住民の皆さん方の側におふれを持ったようにして、お墨つきを持ったような形で回ってしまったといったところに、その手順の違いといったようなものがあったというふうにとらえておけばよろしいですか。
佐藤建築担当参事
 私たちはその基準だけが自分で勝手に示されるということは全く考えておりませんでした。
市川委員
 それでは、その認定基準に基づいて、先ほどの答弁のように、その図面を起こして認定を受けるといった作業に及んだときに、その近隣の住民の皆さん方の方から、この図面は何に基づいて図面を起こしたんですかと問われたときに、初めて認定基準を設けたんですよ、第4条第3項というのはこういうものなんですよといったものを示すことはできるというふうに解釈しておいてよろしいですか。
佐藤建築担当参事
 この認定基準は設けなきゃならないという規定ではございませんので、20区は今までなかったわけです。豊島区、それから渋谷区だけが基準を持っていたということです。それで、この基準はなくても認定はできるわけでございます。それで、中野区としてはその2区に倣ってやはり基準をつくろうということを決めまして、今回定めたわけですので、その基準で図面をつくって、それから動くといいますか、認定作業といいますか、入るというふうに想定しておりました。
市川委員
 じゃあ、建築主事のその想定の範囲の中では、住民の側からこの図面をその第4条第3項の特例に基づいて建築主の側が図面を起こした。それを周辺の住民の皆さん方に説明会を開いて説明した。その段階で、周辺住民の皆さんの側から、これは何に基づいてこの図面を起こしたんですかというその問い合わせに対してですよ、第4条第3項の認定基準に基づいてこの図面は起こしているんですよと。こういうことで初めて伝わるというふうに解釈をしてよろしいんですかと聞いている。
佐藤建築担当参事
 ですから、認定基準はあくまでその認定する基準でございますので、やはり図面等、具体的な物件といいますか、個々の建物の図面がなければ認定する、しないという判断は我々できないんですよね。要件は確かに五つ、要件として挙げましたけども、その前段にございますように、その要件はすべて満たすほかに、敷地の形状、それから建物の規模、構造、それから周辺の状況、それを総合的に判断するとありますように、それはすべてやはり図面を使いながら判断して認定するものでございます。大京さんは、こうすれば認定が受けられるのではないかという想定をして図面をつくり、説明されるんじゃないかと思います。ただ、それが即区が認定したわけじゃないですから、それを持って説明はされるでしょうけど、それをある程度了解を得た段階で区に来たいというふうに思っておられたと思いますので、それを今待っているという、区としては待っているという状況でございます。
市川委員
 通常ですと、建築主はこの第4条第3項の認定基準に基づいて図面を起こして、それを周辺の住民の皆さん方に提供して、それを皆さんといろいろと協議している中で、この図面は第4条第3項のこの認定基準に基づいて起こした図面なんですよといった説明をする。その段階で、ああ、第4条第3項の認定基準に基づいて起こした図面なんですねと。こういうふうなことが周辺の住民の皆さんにわかると。それをわかるまで、要するに認定基準なるものは周辺の住民の皆さんの側に伝わっても、何らその意義のないものであるといった解釈をしていいですかということなんですよ。
佐藤建築担当参事
 その認定基準が意義のないものとふうには思っておりません、確かに。当然図面を起こすための材料といいますか、基準に基づいて図面をこれから建築主が作成すると思うんですけれども、そういう意味では全く意味のないものとは思っていませんが、そういう手順の中で進むと思っていますので、認定基準だけを住民の方がお持ちになっても、どうしてこんな認定なんだという具体的な図面等をお示しというか、示されないと、住民の方も、我々もそうですけど、判断できないんではないかと思うわけですね。そういうふうに考えております。
市川委員
 長くなりますから、もうこれ以上はしませんが、一番最初に申し上げましたように、やはりよくわかりにくいですね。特例として初めてあらわれてきた認定基準ですから、初めてですからね。しかも、そうしょっちゅう周辺でマンションが建つわけじゃありませんし、皆さん初めてで最後の経験なんですね。その周辺の住民の皆さんにとっては最初で最後の経験だと思いますね。そのわかりづらいものが非常にその基準である段階、いわゆる認定基準である段階で、ひとり歩きをしてはまだならない段階で何かひとり歩きしてしまって、非常に大きな誤解を与えてしまったというふうに私には聞こえています。でも、ところが、やはりこれがひとり歩きをすれば、このようなものが建ってしまう。今、途中で工事はストップしているあの物件が、今後引き続き建物として建ち上がっていくには、これらの要件を満たしていれば、確かに建つなといったようなたぐいのこの疑念というのかな。そういうものを抱くんではないのかということをある予測をして、何らかのこの公表といったようなものではなくて、それこそ情報提供みたいなものがその近隣の住民の皆さん方の側にあったらよかったなと、私は思うんですね。
 それで、行政手続法上の公にするというその文言の解釈と、私が今申し上げました、いわゆる一つの親切心というのかな、というようなものに基づいたそれこそ情報提供というかな。そういうものはあってはいけないものなのかな。例えば、その行政手続法上、第5条第3項によれば、請求のあった者に対して公にすると。備えつけ、もしくは公にする、こうあります。だけども、それに関連している住民の皆さんの側に、これはこういうものを今、認定基準を定めましたよという情報提供を皆さんにしますよといったようなたぐいのことは、できないことなのかなといった疑問がちょっとあるんですが、その点についてはいかがですか。
佐藤建築担当参事
 今回の認定基準をつくっても、本当の数日のうちにその基準だけが大京さんから住民の方に渡ったということがございます。その後、数日してやはりうちの基準だけではなくて、近隣の住民の方からは豊島区とか渋谷区の基準があるようだから、それも参考にいただけないかという求めがありましたので、もううちの基準は渡っているということですので、そういった基準もファクスで送らせていただきました。そういう意味では、当然そういうふうに動いたわけですので、その中で我々はこの公表をすることについては当然ですので、しかも、もう日がそれこそ二、三日のうちにそういう問い合わせがありましたので、その中で公表しているということですので、それを公表することについてはやぶさかではないと考えております。
江口委員
 どちらにしても、この安全条例の解釈というのは非常に難解というか、難しいというか、それこそトップによってその判断が違ってくるという場合もあるようですし、私も過去にこういう安全条例のこれにひっかかった地主さんというか、建主さんがいて、当時は中野区の場合は4年ぐらいずっと審査を続けて、だめだ、だめだということで、たまたま周辺の地形が変わったので、安全上支障がないということで、確認がおりたというケースを経験しているんですけど、やっぱり今回の明文化というのは私は個人的には賛成です。それはなぜかというと、そういうことをきちっとしておかないと、この地域ではこれが建つ、この地域ではこれが建つということで、その地域地域によって格差が出てくるということは言える。建築基準法のもとでですね。
 ただ、今回の場合はやっぱり行政の一つの配慮ということで、確かにその大京から10月に相談があった。それで、3項を使って申請をし直したいということで、それに基づいて区は今、明文化を図っていると。区長もそういう答弁をしているということから進んだ。それで、12月28日に東京都に照会した意見が、東京都の方からゴーが出たという形で、たまたまその1月4日は仕事初めということになっているようですけども、建てたい建築主としては、それは一日も早くそういうのが欲しいわけですから、どういう基準ができたのかによって、これが建て直しができるのか、もうだめになるのかという、その判断は当然これはわかる。ただ、やっぱり今回そこに渡ったということになれば、行政手続法で渡したということになれば、どなたでも渡せるわけだから、その辺はやっぱり大京さんにも渡しましたと。それで、桃園の皆さん方にも大京さんにお渡ししたので、これをお渡しするか、とりに来ていただけるかということぐらい一報を入れていけば、こんなことにならなかったんじゃないかと思うので、その辺はどうなんでしょうか。
佐藤建築担当参事
 そういう意味では、大京さんへの渡した情報ですね。この情報提供をすれば、こういった陳情ということにもならなかったと思いますので、それについては今後、特にそういった審査請求がされていて、今、国の方に再審査請求されているという物件でありますので、そういう意味ではそういった情報提供もすればよかったかなという、今、その辺は考えております。
委員長
 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 他に質疑がなければ、本件の取り扱いを協議するため、委員会を休憩します。

(午後1時45分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後1時50分)

 休憩中に確認したとおり、第5号陳情、「東京都建築安全条例第4条第3項認定基準」の情報提供の仕方については、継続すべきものと決するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 以上で第5号陳情についての本日の審査を終了いたします。
 続きまして、第6号陳情についての審査を行います。
 第6号陳情、「東京都建築安全条例第4条第3項」認定の透明さと公正さの確保についてを議題に供します。
 本陳情は新規付託のため、書記に朗読させます。
書記

〔陳情文書表朗読〕

委員長
 それでは、委員会を休憩して補足説明を受けたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 委員会を暫時休憩します。

(午後1時59分)

委員長
 それでは、委員会を再開します。

(午後2時10分)

 これより本件に対する質疑を行います。
 質疑はありませんか。
池田委員
 東京都建築安全条例の性格、目的についてまずお伺いしたいんですが、この条例では、第1章第1節の趣旨第1条に建築基準法の第40条、それから第43条第2項、これに基づいてつくったんだと書いてあるわけですね。それで、そのことによってこの東京都建築安全条例の趣旨を、目的を述べているんですよ。それで、この建築基準法の第40条は、「地方公共団体の条例による制限の付加」と書いてあるんですね。だから、緩和しようじゃないんです。これは制限なんですね。それで、こう書いてあります。「地方公共団体は、その地方の気候もしくは風土の特殊性、または特殊建築物の用途もしくは規模に因り」、「因り」はこれは因縁の因なんですよ。単なる「より」じゃないんですね。「規模に因り、この章の規定、またはこれに基づく命令の規定のみによっては、建築物の安全、防火または衛生の目的を十分に達っしがたいと認める場合においては、条例で建築物の敷地、構造または建築設備に関して安全上、防火上、または衛生上、必要な制限を付加することができる」とありますね。それから、43条の2項におきましても同じような趣旨なんですけれども、この場合は建物の高さとか延べ床面積を述べた上で、そういう建物はこの法律で規定する敷地が道路に接しなければならないということが、これは後の方の第4節、第7節、別表第3で書かれているわけですが、しかし、前項の規定によっては、避難または通行の安全の目的を十分に達っしがたいと認める場合においては、条例で必要な制限を付加することができると。つまり、第40条では敷地や構造、それから第43条の2項においては避難、これは消火救助活動を含む避難、それから通行の安全の目的、これを達せられるように、それぞれの地方自治体で必要な制限を付加することができるよということを書いてあるわけですね。ですから、この東京都建築安全条例はこの建築基準法に基づいて、建築基準法の制限では東京都は過密なまちだから、また木造の密集家屋が特に多いところだから、そういうその地域の特性に応じて、この建築基準法をさらに厳しくしたというふうに考えてよろしいでしょうか。そのことがこの東京都建築安全条例の目的だというふうに考えてよろしいでしょうか。
佐藤建築担当参事
 東京都の建築安全条例の中では、今、委員御紹介のような付加する項目がたくさんございます。例えば、中野区では路地上敷地という物件が非常に沢山あります。こういったものは基準法の中には触れられておりませんで、2メーター接道すれば建築できますよしかないわけですので、こういった路地上敷地への特殊建築物、具体的には共同住宅が多いんですけども、そういったものは建てられませんよというようなものがあります。それから、接道の長さ的なものがあります。先ほど言いましたように、基準法の中では4メーター接道すればということが最大といいますか、最低の基準になっているんですけども、面積、要するに規模によってそれではいけませんよと。6メーター、8メーター、10メーターというような敷地への接道の長さ、そういったものを厳しく規定しております。それから、都市の特有なといいますか、車庫関係といいますか、そういった車の関係、タクシーとか、そういうのがあるんですが、そういったものへのやはり同じような道路幅員、これもやはり最低6メーター要るんですけども、この場合は解説を読んでも必ず道路は前面だけではなくて、路線として6メーター必要ということが書いてあるんですけども、そういったようなことが非常に厳しく規定されております。そういう意味で、東京都の建築安全条例が一番厳しいんではないかなと思っていますけども、そういった基準法にあります趣旨に沿って、東京都の条例は定められているというふうに思っております。
池田委員
 それで、この安全条例では、最初が角敷地の建築制限というのがあるんですけれども、その後からは敷地の形態とか、今、参事がおっしゃった路地上敷地の建築制限とかが第3条で出てきて、その次からは建築物の敷地と道路との関係、つまり第4条ですとか、長屋の主要な出入り口と道路との関係とかというふうに、敷地や道路の問題というのが前の方にがーんと詰まっているわけですよ。これはこの条例自身がそんなに長い条例じゃありませんから、非常にポイントの問題を、建物の構造やなんかについてももちろん第2章以下で触れておりますけれども、第1章の総則では、この建築基準法の40条あるいは42条の2項が指摘をするところの道路と敷地の関係、あるいは構造物との関係で、特に重要な避難、安全、衛生ということも書いてありますけども、そういうものを全部にぎゅっと詰め込んで出されている。そこをやはり非常に重視をしているというふうに私にはこれを、安全条例を読んで思えるんですが、どうでしょうか。
佐藤建築担当参事
 この4条は、今お話のような形というよりは、どちらかというと当初できたときは、この今4条の2項でいえば延べ面積が3,000平米、それからかつ建物の高さが15メーターを超えるというふうな規定をしておりますけども、できた当初の昭和25年から平成4年ぐらいまでは、ここが1,000平米だったんですね、規模的には。それが平成5年に改正されて、3,000平米を超えるというふうに、そういう意味では緩和されてきています。当初は1,000平米でしたけども、3000平米という形になっていますので、そういう意味では規模的には1,000から3,000平米に変わっています。それから、幅員は6メーターというのは昭和25年にあったんですが、昭和47年のときにその高さが15メーター超えるというのが加わってきています。そういう意味では、どっちかというと制限的には高さの方は別に、規模的には今よりどんどん厳しくなってきたというような流れでは、この安全条例4条については言えないんじゃないかと思っています。
池田委員
 そういうことをお聞きしているんではなくて、私は東京都がそうやって次々と規制を、せっかく設けた最初のよりも緩和をしていくということは間違いだと思いますけれども、条例の構成上、道路や敷地の問題が、建築基準法上の規制を強化しなければいけないよという趣旨に準じて、この前の方に周知をしていると。それは建築基準法上のそういう地方自治体の制限の精神というものを、この条例で前の方に集中してあらわしているんじゃないかと。第1章総則でね。第2章が特殊建築物、第3章が地下街等と、こういうふうになるわけですよ。この第1章の総則の特に前部、第3節はがけとか防災構造とかというふうに構造問題に触れていきますけれども、この第1節、第2節というところでそういうことを、その規制を非常に強化する条例を出している。特にその第4条には、大規模建築物の敷地との関係をきちっと書いていると思うんですね。そういうことをお聞きしているんです。だから、ここがこの条例の建築基準法上に基づく、地方自治体としての制限を具体的にあらわす主要な部分ではないかということをお聞きしているんです。
佐藤建築担当参事
 今の御質疑につきましては、最初の段階で今、具体的な路地上敷地を初め、お話ししたように、そういった都市の特有な土地柄といいますか、状況があると思っていますので、その中で代表的なものとして路地上敷地のこと、それから接道の長さのこと、今、委員がおっしゃったことを私は冒頭でお答えしたつもりでいましたので、そのことを重ねてお答えはできないと思いましたので、そういう答えになったんですが、今、委員がおっしゃったように、確かに都市特有のそういった土地柄がございます。したがいまして、路地上敷地にはアパートが建たないようになるとか、それから接道の長さが本来は基準法で4メーターでいいところを、接道の長さについて面積を細かく決めて、接道の長さを6メーター、8メーター、10メーターというふうに細かく細分化して規制しているというふうに考えております。
池田委員
 それで、この建築基準法でも具体的に出ている言葉は、最初に御紹介しましたように、安全上、防火上、または衛生上と40条では言っているわけですね。それから、43条の2項ではやはり避難、ここでは避難という言葉を使っていますね。避難、または通行の安全の目的ということがやっぱり主眼になっているわけですね。だから、この東京都建築安全条例の第4条について、ここで設置している道路の幅とか、それと高さとの関係というのは、この避難とか防災上とかという問題と極めて密接なつながりがあるわけですね。そういうことで規定をされているというふうに理解できますが、いかがですか。
佐藤建築担当参事
 基準法の40条、それから43条というふうに御紹介ございましたように、当然その中で地域性といいますか、都市の地域性を考えながら条例で定めなさいとなっておりますので、強い関連性があるとは思っております。それで、40条は主に建物の規模とか構造とか、そういった建物単体の方の厳しい基準を設けていまして、43条の方はどちらかといいますと接道といいますか、道路との接道の関係がメーンになっています。そういった意味で、先ほどそういうふうな流れの中で細かい、特に東京が一番厳しいと思っていますけど、そういった条例をつくっておりますので、そういう意味での関係はあると思います。
池田委員
 それで、中野区建築審査会の裁定なんですけれども、この一番のポイントが前面道路の幅を問題にしているわけですよね。それはこの東京都の建築安全条例とその解説によって、この前面道路の幅というものがどういう道路に設置していなければならないかということが、火災の際の避難、消火及び救助活動を迅速かつ適切に行う必要があるということで、こういう規定をしているというふうに、東京都のこの安全条例の東京都自身の解説書に書いてあるわけですよね。そのことが建築審査会では最大のポイントとなって判断をされたのだろうというふうに思うわけですが、今度のその認定基準でいきますと、一番最初に大京が出してきたのと同じ前面道路は6メートルの幅があればいいと。前面の道路だけですね。あとは、たとえ隣接する道路が3.6メーターであろうが4メートルであろうが、250メートル以内の距離で6メートル道路と接していればいいという、それではだめだという建築審査会の判定を覆すような認定基準が出てきたように私には思えてならないわけですけれども、先ほど陳情者の方からも質問がありましたけれども、私も全く同じ疑問を持っておりますので、中野区は区長が本会議において建築審査会の裁定についてはこれを尊重するという答弁をしているわけでありますから、新たな認定基準をつくった今の段階で、去年8月の審査会の裁定について、どういうふうに今考えられているのかお聞きしたいと思います。
佐藤建築担当参事
 40条2項につきまして、今、再審査請求をされているということで、これにつきましては経緯を見守りたいということは再三お話ししております。
 それで、今度は4条の3項でございますけども、条文を読みますと、この第4条1項、それから2項、この規定につきましては3項によって、区長が認定した場合は適用しないと、こう条文に書かれているわけです。ですから、この第1項、それから第2項、その判断とは3項は別のものだというふうに考えているわけです。
池田委員
 だから、そういう変な認定基準を、まるでこのマンションの現状に合わせるようにつくったわけですよ、現実問題としてね。私はせんだっての予算特別委員会のこの建設分科会で、こういう認定はもうやめた方がいいということを2度も3度も申し上げましたけれども、今言ったような非常な矛盾を持っているわけですよ。しかし、一方では去年の8月にまだ建築審査会がこのマンションの事例でそういうのは間違っていると。あのような大規模建築物の前面道路だけ6メートルの幅にして、あとは離れていてもいいよというような考え方は間違っているということを基本にした裁定を下しているわけですよ。それを区長は尊重すると本会議で答弁しているわけでしょう。まさにそのこと自体を争った国土交通省への裁定が、再裁定が申請をされていてまだ結論が出ていないわけでしょう。にもかかわらず、あのような矛盾した基準を出してくるというのは一体どうしてなのかという、これは深い疑問ですよ。だから、逆に言えば、今この時点であの審査会の裁定についてどういうふうにお考えになっているんですかということをお聞きしたいわけです。
佐藤建築担当参事
 安全条例の4条の1項につきましては、接道の長さだけを3段階に分けて区分しております。1,000平方メートルを超えて2,000平方メートル以下のものは6メーター、2,000を超えて3,000平方メートル以下のものは8メーター、今回は3,000平方メートルを超えますので、3,000平方メートルを超えるものは10メーター。接道の長さは10メーターというのが1項なんですね。要するに接道の長さだけを決めています。それで、2項は今度は接道の長さではなくて、3,000平方メートルを超えて、かつ高さが15メーターを超える建物の敷地の前面道路ですか。幅員は6メーター以上の道路とするという、その道路の幅員だけを書いてあるのは2項なんですね。ですから、1項は接道の長さ、それから2項については幅員6メーターのことが書いてあります。
 それで、中野三丁目でいえば、ここでいう1項の方は10メーター以上、当然のごとく接していますので、長さについてはいいわけですね、接道の長さ。それで、審査会の2項について、要するに6メーターが前面道路というところの定義の中で、我々はこの解説の中で、今、御紹介ありました解説を読んでいるんですけども、大規模中高層建築物が存する敷地の前面道路について最低幅員を規定したものという解説がありましたので、事前の相談のときには前面道路が開発道路によりまして6メーターになっていましたので、この2項は該当しますよということを、相談カードについて回答しているわけですね。それで、この1項、2項と、ですから3項は先ほどの繰り返しになりますけども、全部違うんですね。そういう意味では3項規定というのは1項、それから2項の特例といいますか、に該当しない、認定した場合は1項、2項について、場合によっては不足する。例えばこの1項でいえば10メーターでなくて9.5メートルとか、接道の方が足りない、そういった場合も3項の中でほかの条件が整えば認定することもあり得るんですね、その条文上でいえば。要するに、3項で区長が認定すれば、1項、2項については適用しないという条文ですので、それについては3項は違う解釈という、再三これは申し上げているところでございます。
池田委員
 決算の分科会でも申し上げましたように、私はそのときには30メートルの長さを持つはしご車がこの現場には到達できないということから、もしもあそこが火災になった場合には、特に上部に取り残された人たちを救助することは困難だと。参事は消防署に備えつけのはしごで可能だとおっしゃいましたけれども、下から燃えていって8階に取り残された人たちを、燃えているところにはしごを立てかけて救助するというのはできないですよ。実際、そんな火事現場はないですよ。もうテレビで見たって、みんな30メートルのはしご車が来るじゃないですか。今度だって8階建てで強行しようとしているわけでしょう。高さ24メートルですよ。現行だって15メートルですよ。今、建設が中止になっている建物であったって、屋上に取り残された場合には、この前も申し上げましたけれども、ポンプ車に備えつけの15メートルしか伸びないはしご車では、厳密にははしご車とは言わないですね。水槽つきポンプ車では救助できないですよ。ましてや、それが24メートルの高さの建物にしようとしているわけでしょう、ここは。それで、30メートルのはしご車が入ってこられない。そうしたら助けようがないじゃないですか。
 それで、私は一番最初に、この東京都の建築安全条例がこの建築基準法上の避難とか安全とかということを基本にしてつくられているんですねということを確認したんですよ。これはこの東京都建築安全条例の基本的な精神であるわけですよ。だから、中野区の建築審査会も、最終裁定の文章というのはそのことにきっちり触れているじゃないですか。「安全条例第4条2項の要請する火災の際の避難、消火及び救助活動、とりわけ緊急車両の円滑な進入条件が確保されているとは到底言えない状況にあると言わざるを得ない。よって、本件処分は安全条例第4条2項の要件を満たさない違法なものと言わざるを得ない」と、こう結論をして裁定を下しているじゃないですか。これはまさに建築基準法上の40条あるいは43条2項の精神をしっかり酌み取った裁定ですよ。しかも、東京都建築安全条例にしっかり基づいたものですよ。しかし、今度の認定基準というのは、殊さら一番問題になっていた前面道路と6メーター道路との距離の235メートル、このことをこの裁定の中でもたびたび言っていますけれども、一番問題になっていたところをわざわざ認定基準として出しているわけですよね。これが6メーター道路に接していなければならないという基準だったら、それは問題ないですよ、全然。ところが、6メーター道路から250メートル離れていてもいいということでしょう。
 私が総務省に問い合わせたところでは、普通はどんなにホースを伸ばしたって200メートルだと言うんですよ。確かに東京消防庁は250メートル、ホースを伸ばしても、ホースの出口で55キログラム/平方メートルだったかな。ちょっと数字が定かでなくなりましたけれども、一応の水圧は持っているから大丈夫だとは言っていますけれども、この前も御紹介したように、実際の火災の消火活動では、ホースを長く延長するとそれだけポンプの圧を上げなければいけないから、あのふくそうする現場の中で何か鋭い物を落としたり、人が踏んづけたり、上から物が落っこちてきたりしてホースに傷がつけば、そこから破裂しちゃうわけですよ、圧が高いから。だから、なるべくそんな最延長は使わないようにして、実際の消火活動はやっているというのが消防署の答えですよ。それをぎりぎりの250メートルにして、これでも圧はあるから大丈夫だというような考え方を説明されましたよね。それで、そういうものを基準にして、この東京都の安全条例4条の2項のところをなし崩しにしてしまう。中野区建築審査会の最も重視していた点をひっくり返してしまう。そこにすごい問題があるというふうに私はたびたびもうこの委員会でも申し上げていますけれども、言っているわけですよ。だから、3条の認定基準をつくれば1項、2項は関係ないんだと。あくまでも3項の認定基準の範域内で総合的に区長が考えればいいんだと。そして、その基準の中に4メーター道路から250メートルという、今ここで一番問題になってきたことをわざわざ入れたということは、結局東京都の建築安全条例4条1項、2項をなし崩しにするものじゃありませんかということをお聞きしたいんです。
佐藤建築担当参事
 認定要件の中に、確かに6メーター道路が250メーター以内に敷地があるというふうに書いております。これは実はほかに先駆例として豊島区、それから渋谷区で認定基準をつくっておりましたので、そこにもやはり参考にということで認定基準をいただいたりしています。同じ250メーターのこういった基準については、豊島区がやはり同じ要件を入れています。250メーター以内というふうな形にあります。我々もこれについて消防署と相談する中で、この中の消防水利が250メーター以内のメッシュという話も聞きましたので、豊島区さんとのその要件ですね。その辺も入れていいだろうということで、要件の中には入れたわけです。
 それから、はしご車の話がありました。確かにはしご車がこの中野区三丁目の例でいえば、入ってこられません。それで、はしご車については前にもお話ししたかもしれませんけど、6メーター道路が直角で交わっているような道路であっても、やはり1.3メーターぐらいの隅切りがないと、はしご車は入れませんよという、これもまた消防署でお聞きしました。ですから、消防署は何が何でもそこにはしご車がなければいけないんだというふうには言っておられませんでした。それで、今回のお答えの中でも、我々ははしご車ということよりは、ポンプ車が入ってこられるということをお話ししました。それで、消防水利が40トンありますから、そこで当然ポンプ車が入ってきますので、それを使って消火活動ができる。それから、6メーターのところに例えばはしご車が来た場合でも、そこにある多少軽い水槽でしょうけども、入ってこられないものであっても、例えばそこからホースを使って250メーター以内にあれば、消火活動に参加できるだろうということで、その全部が6メーター道路にとまってということは想定していないんですね。そういう車両も、大きな車はあるかもしれません。それはホースを使って消火活動ができるでしょうし、当然入ってこられる小型のポンプ車は入ってまいりまして、その敷地にある消防水利を使って消火活動をするというふうに考えていますので、全部が6メーター道路のところにとまって、ホースを使って消火活動をするんだということは想定していません。
 それから、救助活動とか避難関係ですけども、当然建物の中には屋外階段もあります。それから、消防隊が入ります3階以上の進入口ですね。これもあります。それで、その消防隊の進入口も、はしご車がなければだめということではないわけですね。要するに屋外階段から伝わっていきながら入るということも考えられますので、はしご車だけに限りますと、3階以上の進入口というのは何で要るんだという話になってきます。4メーター道路でも、3階以上は全部進入口は要ります。そういうときに、それじゃそこの4メーター道路のところにはしご車が入ってこられるんですかとなります。それは入ってこられません。したがって、消防隊はそういうような活動をしますので、はしご車が来なければ活動はできませんということはお答えいただいていません。
 それで、先ほどそのいろいろな意見をお伺いするために相談に行った中でお答えいただいたように、要するに消防同意、消防法上、それから建築安全条例の4条2項、それについて同意しているわけですね、消防署としては。消防署長で要するに確認の前に同意をしているんですね。要するに問題はないですよと言っているわけです。今回また3項を認定した後に、認定でもすぐこれで建築できるというわけではありません。認定があった後に、やはり同じように建築確認行為が必要です。それで、申請が出てきますので、我々は確認処分する前に消防署に同意を求めます。それで消防が、もし支障があるのならばそれに同意できないという答えが返ってくると思いますが、その中で判断させていただくと言っていますので、我々はそれで初めて同意を得た中で処分しているという今までの流れですので、最初に消防署に同意を求めたいと思っていますので、その中で消防署の見解を聞きたいと思っています。
 また、この基準につきまして、消防署は意見照会という形じゃなくて、今の同意という形で答えたいと言っていましたけども、あらかじめ東京都の方にもこの基準をつくるという中で意見照会しまして、東京都の方は異存ありませんという回答をいただいていますので、これの基準自体については異存がないと。ただ、東京都は別にそれは基準について異存がないと言っただけでございまして、認定するに当たっては東京都はまた違う、要するに東京都が認定するわけでありませんので、それについては意見ができないんじゃないかと。あくまで基準をつくるに当たっていいでしょうかという照会に対してお答えをいただいたんだと思っていますので、また区長が認定するものとは直接つながらないと思っています。あくまで基準についての意見照会について、お答えしていただいたというふうに考えております。
池田委員
 区民のある方が東京都に問い合わせをしたんですよね、消防庁に。それで、なぜ東京都は中野区がつくった認定基準についてこれをいいですよという、そういう返事をしたのかということに対して、消防署の同意が必要なので、はしご車が入れない場所では建築確認を出せない。したがって、消防の同意を得られない基準をつくっても無意味である。このため、都としては異議を唱えなかったという、もっとはっきりこういうことを考えているならばそういうふうに指摘して、こういう認定基準は認めないと言えばいいのに、こういうことを返事をしているんですよ。それで、この考え方と全く同じことが、中野区の建築審査会でも一番の判定の要件として出されていることは先ほど紹介したとおりですよね。だから、それを尊重すると言いながら余り尊重していない。そういう認定基準をつくられたわけですが、そうすると今はその建築審査会の裁定については、端的にどういうふうに考えているんですか。尊重するんですか、しないんですか。
佐藤建築担当参事
 安全条例の4条2項、それから安全条例の4条3項、これは別の条文というふうに我々は先ほどから御答弁しています。もし争われるとすれば、そういう形で審査会の中で争われるんではないかと思っております。
 それから、先ほどのその東京都への問い合わせについては、安全条例4条2項について、中野三丁目については確認処分、これは民間の指定確認検査機関ですけど、確認処分をしたわけですけども、当然民間も、指定確認検査機関も消防の同意は得ております。したがって、この4条の2項について、消防署の方は支障はないと。要するに同意しましたと答えているというふうに我々は認識しておりますので、先ほどの東京都さんへの問い合わせについては、よくわからないといいますか、確認させていただきたいと思っています。
池田委員
 3項に基づく認定基準をつくったから、建築審査会の裁定とは関係がなくなったというふうに、そんなふうに聞こえたんですけれども、しかしその3項の中の最も重要な部分が審査会の裁定の最も重要な部分、判断の基準になっているわけですよね。関係がなくなってしまったということは、審査会のそういうその意思決定についての判断基準にしたこの問題については、もう認めないというふうにでもお考えになっているんですか。
 それと、今答弁の中で、改めて建築審査会で裁定される際には、そのことが問題になるだろうとおっしゃいましたけど、それはどういう意味ですか。
佐藤建築担当参事
 その最後の2番目のお答えが、さっき答弁しましたのでお答えしますと、4条3項の認定によって、次の手順としては大京さんが考えていますのは、認定を受けたいと言っていますので、認定を受けて、その次に確認申請して処分されますので、当然その3項が争点になるということを私は申し上げたわけです、もし審査請求された場合は。3項の認定によって確認処分される。その処分について審査請求がされた場合ですので、そういうことが争点といいますか、審査請求の争点になるのではないかということを申し上げたわけです。
 これは、だから何回もお話しするようになってしまうんですが、あくまで1項は接道の長さ、さっきの10メーターが最大ですね。3,000平方メートルを超えたら10メーター、最低要りますよと書いてあるだけ。それから2項は、その前面道路の幅員が6メーター要りますよと書いてあるだけの条項なんですよ。ですから、それと3項は今言いましたように、その1項、2項という規定というのは、区長が認定すれば適用しないという条文になっていますので、これはくどいようですけど、もうそういうお答えしか私はできないと思っています。
池田委員
 それで、この陳情書の1項、2項についてはどういうふうにお答えになりますか。
佐藤建築担当参事
 陳情にございます1項の方が基準法と、それから安全条例ですね、これらの関連規定と立法趣旨を尊重した安全条例第4条第3項の認定がされることというのがありますので、ちょっとこの中で立法趣旨を尊重したというところが、どこまで詰めてお話しになっているかが図りかねますので、我々はその安全条例4条1項でいいですよといったところが分離解釈といいますか、前面道路が6メーターあればということで回答していますので、審査会が採決のときに「趣旨を」と言っていますので、その辺が若干食い違いが確かにありますので、この辺の分離解釈、趣旨解釈のところまで踏み込まれているとすると、その辺が若干今のところ不明ですので、この1項についてはわかりませんが、全体的な流れでいえば、この基準法とか安全条例を守ることは当然ですので、こういう全体の流れの中ではこの1項についてはこういうものなのかなと、我々は1項については思っています。
 それで、2項につきましては、ここもやはり趣旨と書いてあるんですけども、これも先ほどの答弁と重なってしまいますけど、採決がされた安全条例の4条の2項とは違うんですよね、4条3項というのは。ですから、ちょっと我々はこの考えを言われると、これは違うんではないかなと。ごちゃごちゃになっているんだと。安全条例2項と3項がごちゃごちゃに書かれているなということで、それが条文を整理された上で審議いただきたいなと思っています。
池田委員
 この今の2項の件については、審査会の採決の中で示された安全条例の趣旨を尊重して、先ほど陳情者はこの認定が違法というふうに決めつけているわけではないというふうにおっしゃっていましたから、この安全条例の趣旨を示したところの建築審査会の裁定に基づいた4条3項の認定、それが行われるようにという、そういう趣旨だというふうに私は先ほどの補足説明も受けて考えたわけですよ。そういう点でとらえてどうですか。
佐藤建築担当参事
 建築審査会の採決文を読みますと、この中で当該敷地の接する道路が全体にわたって6メーターの幅員を完全に確保されていなければならないとまでは解すべくはともかく、敷地が接する部分においてのみ6メーター以上が確保され、そのほかの部分はすべて6メーターに満たない幅員で上記の目的というのがあります。火災の際の避難、消火、救助なんでしょうけど、ない場合には、安全条例の第4条第2項の要件を満たしているとは言えないというようなことが採決の内容の中には書かれております。現在、確かにこの中野三丁目を見ますと、前面道路のみが6メーターでございますので、そのことを指してこのような採決の中に書かれていると思います。それで、この採決文の中ではその道路幅員のことだけなんですね。その採決文の中で述べられているのは。ほかの建物周囲のあきだとか、高さがどうとか規模がどうとか、そういう面について採決の中に述べられていません。したがって、これはあくまで敷地の前面道路の解釈、我々はそこを前面道路が6メーターあればいいということで、相談カードでも答えた解釈と、審査会が、いや路線全体が、6メーター全部とは言っていませんけど、近い数字が、寸法が必要ではないかというような解釈でございましたので、道路のことだけ言っています。どうしてかというと、安全条例の先ほどの言う4項2項というのは、その道路だけを書いた条文ですので、審査会としてもそこを述べられ、要するに採決文の中で述べられたんではないかと思います。
委員長
 他に質疑ありませんか。
市川委員
 あるけども、時間がかかるから、休憩入れてから。
委員長
 そうしますか。まだじゃあ続きますね。
 それでは、3時5分前ですけれども、ここで一たん休憩したいと思います。委員会を休憩します。

(午後2時54分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後3時15分)

 質疑ありませんか。
市川委員
 第4条の第3項の認定基準が示されると同時に、1項と2項はなくなるといった解釈をしてよろしいですか。なくなるというよりも、一たんそういうふうに私はじゃあ表現します。
佐藤建築担当参事
 先ほど4条3項の条文を御紹介させていただきましたけども、その4条の第1項とその2項の規定につきましては、3項によって区長が認定するということが生じた場合、1項と2項については適用しないという規定が条文上書かれておりますので、今、委員のおっしゃったことになると思います。
市川委員
 4条の第3項の認定がなされるときに第1項と第2項は適用しないと、こうなるわけですね。認定がなされるとき。そうですね。そうすると、今この陳情の趣旨第2項ですね、ここの文章の中の「採決で示された安全条例の趣旨を尊重」と、こうありますね。それで、採決で示された安全条例の趣旨というのは何を指すのかということは、どういうふうに考えますか。
佐藤建築担当参事
 中野区建築審査会の採決は、この安全条例の4条2項のことを言っております。それで、それの趣旨をというのがなぜ3項になるのか。先ほどの条文でいくと、ちょっと違うんではないのかなと。要するに、4条2項はあくまで道路幅、要するに幅員だけを規定しているんですね。6メーター以上の道路とするということだけ規定しておりますので、そこを尊重というか、これがですから今までその路線でというのも最近の審査会で初めて、実は中野区の前に文京区でもやはり路線では6メーターはなく、やっぱりへび玉的なものがありました。そこで初めてそういう判断がされた。これは東京都の審査会ですけども。それまでは余り路線でというものはなくて、判断といいますか、されていましたので、中野区でも過去に2件ほど同じような例で4条2項を適用して、確認処分したものがありますので、初めて文京区、それからうちが2件目ですけど、路線で6メーター内という中で、違法だというふうに指摘されたという、最近の例ですので、この趣旨というのは安全条例4条2項だけを言っているというふうに私は思っていますので、その3項の規定は認定すれば、2項については適用しないというふうに考えております。
市川委員
 そこをただしたのは、この採決で示された安全条例の趣旨というのは第2項でしょう。それで、3項の認定がなされるときに、第1項と第2項は適用除外になるでしょう。そうすると、この文章を読むと、適用除外になったものを尊重するということは、尊重する相手がいないということになるんじゃないですか。意味がわかりますか。尊重するということは、相手があってそれを尊重した上で第3項の認定がなされることと、こういうふうにつながっていくはずですね。ところが、採決で示された安全条例の趣旨を、今の答弁では第2項としてとらえていらっしゃいますね。そうすると、第3項の認定がなされるときには、1項、2項は適用されないわけですね。適用されない第2項を尊重して第3項の認定がなされることというのは、これはちょっと文章と、流れとして、脈絡がつながっていかないというふうに私はちょっと考えるんですが、その点はどんなふうに考えていらっしゃる、受けとめますか。
佐藤建築担当参事
 文章上は今、委員の御指摘のようにもなるんですが、これが書かれた趣旨は、恐らくその1項、2項は同じ4条ですので、確かに認定はされれば1項、2項、例えばですけども、接道が10メーター要るんだよと言っているところが9.8メートルとかになった場合も、3項の認定というのはあり得るんですね。その場合、近いからといいますか、その趣旨というか、先ほどのその2項も6メーターじゃないんだけど5.9メートルとか、何かその辺のことを書かれているのかな。要するに1項はぎりぎり、10メートルはないけど、9.5メートルのときに、当然3項ということで認定はあり得ますので、極端に例えば3,000平方メートルを超えた場合は10メーターと言っているのに、極端に4メーターぐらいとか、そういったようなものとか、その辺を私にはわかりませんけど、そういうふうにこれを読んだときには、その辺で私なりにはちょっと解釈させてもらいましたけど、確かにすらっと読んだときには、ちょっと矛盾しているかなという見方を私はしましたけど。
市川委員
 ちょっと休憩をして、陳情者にこの点を尋ねていいですか。
委員長
 はい。
 委員会を暫時休憩します。

(午後3時22分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後3時25分)

市川委員
 今の陳情者の方に伺った休憩中のお話では、この法律条例の条文というのかな、そういうものの解釈の違いというのがあると思うんです。今、答弁でいただいている3項が認定される場合、1項、2項が適用除外になるんですよといった答弁と、今、陳情者の方が持っていらっしゃるお考えとはかなり乖離がありますね。開きがありますね。
 それで、そのことなんですが、例えば安全条例の趣旨といった、その採決で示された安全条例の趣旨といえばその2項と、こうなるわけですね。それで、例えばこれを置きかえて、あくまでも想定ですよ。この採決で示されたというようなところを除外して、日常、中野区建築審査会で審査される安全条例の趣旨とか、そういったたぐいの文言にかえたとき、中野区建築審査会で審査されるべき安全条例の趣旨を尊重し、第4条第3項の認定がなされることと、もしこの文言を置きかえた場合、その尊重する相手というのは建築審査会の中で議論されている、いわゆる下された採決ではなくて、議論されている内容を尊重し、といったようなたぐいのものにこの文章を置きかえた場合です。そうなると、この尊重する相手としてそれがあり得るのかといったことをちょっとお尋ねしておきたいんですが。
服部都市整備部経営担当参事
 私の方は審査会のいわば担当をやっていますので、その辺で、今までの佐藤参事の御答弁を若干整理させていただきますと、この第2項におけます中野区建築審査会の採決のところの、いわばねらいといいますか、そこはやはり先ほども出ましたように接道条件でございまして、その中で4条2項が要請しますものは、とりわけ緊急車両の円滑な進入条件、それを審査会では判断の論拠にいたしました。したがって、今、委員の方でおっしゃっているような2項の、いわゆる一般的な安全条例趣旨となれば、当然それは問題はないと我々は思いますけども、この特定されますと、そもそも今、委員がおっしゃっているように第3項で取り扱いますと、1項、2項にかかわらず、判断の論拠がそこになりますので、矛盾をすると思っております。したがって、言わせていただくと大変恐縮でございますが、この第2項におきまして安全条例の趣旨をという一般的なお話があれば、当然建築安全条例に従って認定も行いますので、それは合致するものと考えます。
市川委員
 それと、前面道路なんですけれども、もう一回確認をしておきますけども、区側の判断、それから建築審査会の判断、これがやや違うかなと思うんですね。例えば、区側の判断は前面道路というのは敷地に面した道路、いわゆるその前面道路、建築審査会の側では1路線としてとらえてこの採決をしたといったような経緯があるんですが、その点についてはどのようにお考えですか。
服部都市整備部経営担当参事
 安全条例4条2項に関しまして、各委員の方でお手持ちだと思いますけども、採決文があります。4条第2項につきましては、全体にわたって6メートルの幅員を完全に確保されていなければならないと、一定幅の幅員が必要だと。先ほど申し上げましたように、とりわけ緊急車両の円滑な進入条件が確保されることが前提だという言い方をしてございます。そういったところが4条第2項に限りまして、そういう判断でございます。
市川委員
 かねてより指摘をさせていただている地区計画がありますね。この第4条の解説などを見ますと、「周囲の市街地の密集の度合いやその他都市計画等で、道路整備等が段階的に行われる場合などを総合的に判断して」と、こうありますが、こういう地区計画などは、この街区に網がかかっていれば、このような第4条第3項のその認定基準を示しても、非常に総合的に判断した場合、安全上支障がないと認められるものになっていくだろうといったような解説の文章があるんですが、やはり中野区が今まで地区計画というかな、そういうまちづくりに対してのその問題に手をつけないというのかな、非常に消極的であったから、こういう問題が発生したのかなというふうに私は当初から思ってはいるんですね。
 それで、例えば今後、この第4条の第3項の認定基準がここで示されたものが、中野区がゾーニングをして、住民の発意によって地区計画の学習会などを開いて、地区計画をかけていくといったような動きが出ていくことを想定して、今後この第4条第3項の認定基準があらゆる場面において適用されるんだということになりますと、これは地区計画の網をかけている場合はこれはいいとしても、その地区計画の網すらかけないで、今のままのような形で放置した街区にこの第4条第3項を適用したような建物を建てていこうと。これに基づいて建物を建てていこうといったような動きになっていくような懸念というのがあるやに伺っているんですが、そういうことについてはどういうふうにお考えですか。
服部都市整備部経営担当参事
 本件の当該地域をかんがみますと、近隣商業地域と住居系と、いわば背中合わせの地形でございます。近隣商業地域と申しますのは、そういった身近な商店を形成する路線といいますか、一定の高さ及び規模の建物の建てかえ等も十分可能でございます。今回そういったことを勘案して、事業主がそういった計画を立ててきた経過がございます。私たちも都市計画を担当する者といたしましては、当然事業としては基準法の範囲の中で、法の中で取り扱っていくものでございますけども、そういうことを勘案いたしましても、そういう近隣商業地域と背中合わせとなります住居地域の取り扱いは今後とも大きな、この場所に限らず課題でございまして、今、委員がおっしゃっているような地区計画、方法もありますけども、なかなかすぐに妙案といいますか、難しいところと思ってございます。課題認識は持ってございまして、いろんな提案等もさせてもらっているところもありますし、今般の請求の方々につきましても一昨年ですか、お話を賜ったときも、地区計画でのいわば地域の検討をやらせていただければというお話もした経過がございますけども、なかなかすぐに速効性があるとは限りませんで、非常に難しい問題と思ってございます。
市川委員
 それはそうですね。それはよくわかるんですが、今後、この第4条第3項が乱用されてしまうといったおそれもあるのかなと、こう考えているわけですよ。それで、もう片方ではこの第4条第3項は特例ですと。だから、この物件につき認定基準として設けましたというような物の見方もできるのかなとかいろいろ考えるわけですよ。けれども、この認定基準というのは、あくまでもこの物件に限ったものではありませんでしょう。その点はどうでしょうか。
佐藤建築担当参事
 認定基準を適用する例は、今回がこの安全条例の4条3項の認定基準を適用するのは初めてになります。今まで過去20年の中で、安全条例の4条2項を適用した物件が2件ということですので、この認定基準をつくった。さあ、それで認定申請がふえるかというのは、ちょっと過去の例からいってもそれほど急激にふえてくるとは想定しにくいんですが、それと第1種低層住宅専用地域には高さ制限がございまして、もう10メーターしか建たない。特に北側は、ほとんどそういった用途地域が中野区の場合では多い場所ですので、そこでは余りない。南の方は、割とそういう意味では近隣商業とか商業地域がありますので、そういう場所でこういった4条2項を適用する、または3項を適用するという事例は出てくる可能性はありますが、過去の例からいうと急激にふえてくるというか、そういうことは想定しにくいんではないかというふうに考えています。
市川委員
 あと3項の、この安全上支障がないと判断するに至った具体的な事由とか、要件が公表されるといったところがあります。この公表なんですけども、例えば第4条第3項の適用に当たっては、安全上支障がないと判断するに至った具体的な事由を公表することはできるんですか。
佐藤建築担当参事
 この3項にございます、適用に当たっての安全上支障がないと判断するに至った具体的な理由でございますが、先ほどお話ししていますように、この認定基準は当然公表もできますが、あくまでそれは認定基準でございまして、具体的に今、大京さんが図面等を作成していると思います。我々もその図面等を見ませんと、要件は明文化してありますから、要件のところは説明できますが、総合的な判断ですね。例えば敷地の形状、建物の構造、規模ですか、それから周辺市街地の密集の度合い等、これはやはり図面でありますので、図面によって審査しますので、これを特に今の確認もそうなんですけども、確認処分したものも図面を公表していませんし、あくまで概要書だけですか。権利概要書だけは公表していますけども、公表というか、請求を求められて置いていますけども、その図面等を使って具体的にお示しするというのは、やはり個人情報の保護の関係もありますので、できないのではないかと。ですから、言葉といいますか、一般的に例えば窓口等に来られてどういうような判断でとか、答えるとか、またはある程度質問書といいますか、等を受けて、それについて図面を使わないで書ける範囲のことはお答えできるかもしれませんが、ここでいう要件ですか。具体的な要件を公表するというのは、ちょっと難しいんではないかと思うんですね。この意味合いの公表というのは、何か先ほどの基準の公表と同じようにちょっと読み取れましたので、もしそうだとすればちょっと難しいかなと。基準はもちろん公表できますけども、そのような解釈をしています。
市川委員
 じゃあ、この第4条第3項の適用に当たってはということは、その認定作業をするときですよね。適用というと認定をするとき。その認定をする段階においての、その認定するに至るまで、例えば建主側と事業者側と区の建築行政当局といろいろやりとりをしますよね。これでどうだろうか、あれでどうだろうかと、いろいろと何遍となく行き来があります。そういう行き来というのは、細かい行き来があると思うんですよ。そういう図面を仕上げていくまでのやりとりというのか、そういうものについては、その一つひとつを具体的に公表していくわけにはいかないと。それで、認定を受けて、それが確認申請を受けて、確認がおりた段階において公表ができるという段階になるのかしら。その公表ができるというのは、どの段階で公表ができるということになるんでしょうか。
佐藤建築担当参事
 これは認定されて確認処分がされたという段階でも、今でも設計図書等は公表していません。概要書だけが請求というか、公開の対象になっていますので、この図面等は公表しておりません。
 考えられますのは、例えば審査請求されて、採決された段階といいますか、採決がおりた段階で公表といいますか、これでいう理由とか図面とかが出せるものは可能と思われますが、ここで言っておられるその公表という意味合いがちょっとわかりませんので、そういったものはその段階で出せるかもしれませんが、あくまでも建築確認の図面等を公表するということはできないと思っています。
委員長
 他に質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、本件の取り扱いを協議するため、委員会を休憩します。

(午後3時40分)

委員長
 じゃあ、委員会を再開します。

(午後3時46分)

 お諮りいたします。
 休憩中に確認したとおり、第6号陳情、「東京都建築安全条例第4条第3項」認定の透明さと公正さの確保については、継続すべきものと決するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 以上で第6号陳情についての本日の審査を終了いたします。委員会を休憩します。

(午後3時47分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後3時49分)

 それでは、池田委員の資料要求でございますけれども、次回の委員会でよろしいですね。
池田委員
 はい。
委員長
 それでは、引き続き陳情の審査を行います。
 平成17年第142号陳情、江原町1丁目18番のワンルームマンション建設計画についてを議題に供します。
 質疑に入る前に、前回の委員会以降の建設進捗状況などにつきまして、理事者の補足説明を求めたいと思いますが、よろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤建築担当参事
 それでは、その後の経過と現状をお話ししたいと思います。
 まず昨年、平成17年12月9日に指定確認検査機関でございます株式会社ビルディングナビゲーション確認評価機構、ここが確認済み証を交付しております。
 住民説明会は12月11日までに計4回開催されておりまして、12月15日には工事の施工者と近隣住民の方の間で工事協定が結ばれております。現在現場ですが、工事に着手しておりまして、基礎工事を施工しております。なお、12月の建設委員会での私の答弁の中で、住民説明会の実施状況を報告いたしました。その際に、平成17年11月6日に開催されました第2回目の議事録を紹介しまして、その中で住民の方の意見として3階建てを2階建て程度にしてほしいとの意見がありましたと紹介しました。しかし、第1回目の説明会の議事録を読みますと、3階建ては仕方ないが、ワンルームマンションはやめてほしいとの意見がありました。そこでその後、住民の方に確認させていただきまして、住民の方の意見としては3階建ては仕方がないということが趣旨ですよと言われておりますので、その件を今回紹介させていただきます。
委員長
 じゃあ、これより本件に対する質疑を行います。
 質疑ありませんか。
江口委員
 もうちょっと丁寧に説明してほしいんだけど、3階建てで総戸数23戸がそのままということでいいのか。
佐藤建築担当参事
 その総戸数というのは、当然ワンルームをファミリータイプにすると、場合によっては戸数は変わってくる可能性はあるんですが、要するにファミリータイプにしてほしいんだというのが大きな趣旨であって、別に今の3階を2階にワンフロア下げるということの発言はあったんですが、そういうことが趣旨ではないよという言い方なんです。
江口委員
 そうじゃなくて、その報告はわかった。そういう趣旨を住民が言ったということも、ちょっと違いを、ニュアンスを訂正したわけでしょう。そうじゃなくて、もう工事協定を結ばれて、基礎工事が入っているというわけだから、民間のその12月9日の確認は、この3階建てで総戸数23戸のワンルームマンションでいいんですかという意味なの。そのとおり行ったのかと。向こうが計画したとおり行っちゃったのかということ。
佐藤建築担当参事
 共同住宅の指導要綱によりまして、変更される場合は変更届が出てまいりますが、変更が出てこないということは前の届け出どおりということですので、戸数と階数は変更はないとふうに認識しております。
委員長
 他に質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 他に質疑がなければ、本件の取り扱いを協議するため、委員会を休憩いたします。

(午後3時54分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後3時56分)

 お諮りいたします。
 休憩中に確認したとおり、平成17年第142号陳情、江原町1丁目18番のワンルームマンション建設計画については、継続すべきものと決するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 以上で平成17年第142号陳情についての本日の審査を終了いたします。
 次に、所管事項の報告に入ります。
 最初に、区営住宅におけるアスベスト検出と区の対応について(資料2)の報告を求めます。
岩井住宅担当参事
 それでは、御報告いたします。
 区営住宅野方六丁目アパートでございます。委員長、大変申しわけございません。資料の差しかえをできればお願いしたいと思うんです。
委員長
 休憩いたします。

(午後3時57分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後3時58分)

岩井住宅担当参事
 それでは、御報告いたします。野方六丁目の区営住宅でございます。この天井吹きつけ材からアスベストが検出されたということで、1月23日にはその調査結果については御報告したところでございます。その後の対応につきまして御報告させていただきます。
 2の気中分析調査でございます。野方六丁目の3棟のうちの1、2階部分26戸のうちの25戸と、それからアパートの外側、外気の濃度についても調査をいたしました。期間は1月24日から27日までの4日間につきまして分析調査を行いました。その結果でございます。
 居室内からはアパートの外気は1リットル当たり0.5本未満という外気の状況でございましたけども、外気と同じように0.5本未満が9戸、それから0.5から1.0本までが10戸、1.1から1.7本までが6戸ということで、外気より濃度の濃い住戸が16ございました。その後の対応でございますけども、本来26戸を行う必要があるわけでございますけども、そのうちの25戸につきまして、2月27日から3月13日までにかけまして囲い込み工事を行ったところでございます。なお、未施工の部分のまだ実施していない1戸につきましては、今後居住者と相談をしながら実施していきたいというふうに思っております。
また、居住者の方に対しまして全世帯の方、特に既に独立された家族の方もいらっしゃいますけれども、そういう方たちも含めまして、2月9日から3月7日までの間で健康相談を行いました。希望された方は各棟の1、2階のうち、26世帯のうちの19世帯、36人の方が受診をされました。中野保健所で健康相談を行ったわけでございますけれども、アスベストによります健康被害、健康障害というものにつきましては、そういうような疑いが持たれる方は一人もいなかったということでございます。
 今後の対応でございます。先ほど御説明しましたように、各住戸の囲い込み工事を13日に終わりましたので、16日以降、その部屋につきまして改めて気中分析、空気中にアスベストがどのくらい飛散しているか、このような分析・調査を引き続き行っていきたいというふうに思っております。また、除去工事につきましては、今後入居者との話し合いを進めながら、来年度に実施していきたいというふうに考えております。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑ありませんか。
池田委員
 この0.5本とか1.7本とかというのは、多いんですか、少ないんですか。
岩井住宅担当参事
 具体的に分析結果のこの本数でございますけども、この本数をどのように評価していくかというのはなかなか難しいところでございます。これまで言われているものにつきましては、大気汚染防止法の規制というものがございまして、その中ではアスベストを取り扱う工場等の隣地境界の濃度については、1リットル当たり10本という、こういう数字が出ておりますけども、一般的な外気の中でこの周辺では0.5本、外気の中で1.7本というのはなかなか評価というのは難しいということでございます。ただ、いずれにしましても、区といたしましてはこういう状況がありますので、囲い込み工事、さらには今後居住者との話し合いを進めながら、除去工事ということも考えていきたいというふうに思っているところでございます。
委員長
 他に質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
 次に、居住安定支援事業の実施について(資料3)の報告を求めます。
岩井住宅担当参事
 御報告いたします。高齢者世帯の方であるとか障害者世帯の方、民間の賃貸住宅にお住まいになっている方でございます。こういう方たちが転居する際に、なかなか転居先住宅の確保が難しいという状況がございます。そういうことから高齢者住宅財団、これは国の支援を受けた財団でございますけども、この財団が債務保証制度というものを実施しております。この制度を利用した場合にその利用費用、利用料の一部を助成する。また、それを利用するのとあわせて訪問によって安否確認、これは民間のオーナーの方は、高齢者の方たちの健康上の不安などから、転居先住宅を提供するということについてなかなか難しいという状況がありますので、区が訪問による安否の確認を行うということで、転居先住宅が確保できるように支援していこうという考え方でございます。対象世帯は区内の民間の賃貸住宅に転居するという世帯の方で、次のすべての要件を満たしていただくものでございます。
 一つ目としましては、65歳以上の1人世帯、または65歳以上の方を含む60歳以上の方のみで構成される高齢者世帯、それから障害者世帯については身体障害者手帳が1級から4級、愛の手帳は1、2度、それから精神障害者保健福祉手帳1、2級の交付を受けた者を含む世帯ということでございます。
 2番目としましては、これまで区内の民間の賃貸住宅に2年以上居住している世帯、さらには所得要件でございますけども、前年の月額所得が20万円以下の世帯、これは公営住宅の入居収入基準以下の世帯ということでございます。
 居住安定支援事業の事業内容としましては、先ほど事業目的でも御説明しましたように二つございます。一つ目は、家賃債務保証制度利用に対する助成でございます。対象世帯の方が高齢者住宅財団の家賃債務保証制度を利用する場合、この利用料につきましては月額家賃の35%を御負担していただく。これによって2年間、その家賃債務の保証があるということでございます。そして、家賃の滞納があったときには、住宅財団から6カ月分を限度に滞納家賃が家主に支払われる。また、入居者は住宅財団から滞納家賃相当額が請求されると。このような仕組みでございます。こういう仕組みを利用する際に、その費用の2分の1を初回の契約時に限って助成していこうということでございます。限度額は1万5,000円ということです。なお、生活保護の方は、生活保護の事業の中でこのような同じような仕組みがございますので、この方たちは対象から除こうということでございます。
二つ目としましては、安否確認、見守りのサービスでございます。対象世帯の方が民間の賃貸住宅の転居後、その住宅を区から委託を受けました介護保険事業者、これは居宅介護支援事業者を想定しております。ケアマネジャーという形でございますけども、その事業者が月1回訪問いたしまして安否確認、身の回りの相談等を行おうということでございます。介護保険の居宅サービスを既に利用されている方は、定期的にケアマネジャーであるとかホームヘルパーが入りますので、こういう方たちは対象から除こうということでございます。事業開始時期はことしの4月1日、また区民への周知については区報並びにホームページへの掲載、また宅地建物取引業協会を通じまして、対象世帯の方、また家主の方に制度案内をしていくということでございます。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑ありませんか。
江口委員
 きょう現在で登録されている住宅、ホームページなんかに載っていますよね。今、中野区では何棟、何室あるんですか。
岩井住宅担当参事
 1月31日現在では62棟でございました。ただ、その後、本会議でも御答弁いたしておりますけども、区の職員が不動産協会を通じて直接オーナーの方を御紹介いただいて、オーナーのところへ直接この登録住宅の登録の働きかけをしているところでございます。このような取り組みがどこまで反映されたかわかりませんが、現在110部屋まで登録が伸びてきているということでございます。このような取り組みを継続的に行いながら、登録住宅の確保についての取り組みを引き続きしていきたいというふうに思っております。
江口委員
 これは事業開始が4月1日ということで、それだけの登録の部屋があると。もちろんあいている、あいていないは後の問題ですけど、これはこの対象する条件にあった区民の人がそれをする場合の申し込みは、そこに書いてある全部不動産業者が入っていますよね。そこへ直接申し込むのか、区の方へ申し込むのか、どちらなんですか。
岩井住宅担当参事
 まず、この債務保証を利用する場合には、高齢者円滑入居登録住宅に入ることが前提となります。そういう意味では、最終的には不動産協会の窓口で相談をしていただきますけども、債務保証のそれ自体の相談であるとか、そういう部分については区の窓口でも十分説明をしていきたいと思っております。
江口委員
 そうじゃなくて、最初に申し込む場合は、直接そこのあっせんされている宅建の方への業者か。
岩井住宅担当参事
 債務保証を利用するときには宅建業界ないし、そういう窓口でまず相談していただいて、そこでオーナーの方との調整をしていただくということになります。その結果、債務保証を利用したというようなことについて区に申請していただいて、その結果、保証料の2分の1を本人に支払うということになるわけでございます。
江口委員
 要はこの制度を利用する人たちというのは、もう債務保証を利用するという形で、そういう利用できる住宅ですよということで理解して申し込むんじゃないんですか。あくまでそこのあいているところは債務保証を受けない、これに該当しない人がいて、例えば所得が多いとかという場合に、そういう人たちが申し込めば入れるし、そうじゃない人も入れるという意味なのか。そういう意味での部屋の確保なんですか。
岩井住宅担当参事
 高齢者円滑入居賃貸住宅というのは、この債務保証制度を利用される方だけではなくて、一般的に高齢者の入居を拒まない住宅ですよということで、ホームページ等を通して区民の皆さん、住民の皆さんにお知らせしていると、そういう住宅でございます。ただ、我々としましては、一つは債務保証制度を区が創設することによって高齢者の方、また障害者の方の円滑な転居を支援していくということが1点ございます。あわせて、こういう制度をつくったことによって、逆にオーナーの方に高齢者円滑入居賃貸住宅への登録を促していきたいという、二つの目的がございまして、このような仕組みを立ち上げたということでございます。
委員長
 他に質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
 次に3番、高齢者アパート・身体障害者アパートの廃止に伴う入居者支援について(資料4)、理事者の報告を求めます。
岩井住宅担当参事
 委員長、たびたび申しわけございません。1点ちょっと記載に漏れがございましたので、訂正の文書、資料を訂正させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
委員長
 委員会を暫時休憩します。

(午後4時10分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後4時10分)

岩井住宅担当参事
 高齢者アパート・身体障害者アパートの廃止に伴う入居者支援についてでございます。
 高齢者アパート9棟93戸、それから身体障害者アパートは3棟24戸でございますけども、平成18年度から20年度までの間に順次廃止をしていきたいと思っています。入居者の方につきましては、次のような支援をしていくことで、民間賃貸住宅への転居を支援していきたいというふうに考えております。
 まず、年度別の廃止棟数と戸数でございます。18年度から20年度にかけまして、このような計画で廃止の手続を進めてまいりたいと思っております。戸数の括弧内は、現在入居されている方の入居者数でございます。戸数は117ございますけれども、3月1日現在では97世帯が入居されているということでございます。
 入居に当たっての支援でございます。1番としまして、転居費助成。敷金・礼金、また引っ越し費用でございます。二つ目としましては、転居後の民間賃貸住宅、これは限度額7万円と考えております。また、現在のアパートの利用料との差額を助成していきたいと思います。三つ目としましては、先ほど御説明しました家賃債務保証料の助成でございます。内容的には同様でございます。それから、四つ目としましては、同様に先ほど御説明しました見守りサービスでございます。ここも原則月1回、訪問による安否確認等を行っていきたいと思っています。
 訂正をさせていただいた理由でございますけども、「ただし」以下のことが先ほどの資料では抜けておりました。記載されておりませんでした。介護保険の居宅サービス利用者につきましては、既に定期的なサービスが入っておりますので、安否確認のサービスについては、除こうということでございます。
 支援の進め方でございます。現在入居者の方に対しまして戸別に説明に上がっているところでございます。アパートの廃止と、それから具体的な転居についての意向の把握のための訪問調査を行っているところでございます。そのような訪問調査の上、区民の意向などを把握しながら、転居先の確保について図っていきたいというふうに思っております。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕


委員長
 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
 次に、警察大学校等跡地の国の土地処分方針について(資料5)、理事者の報告を求めます。
石橋拠点まちづくり推進室長
 それでは、警察大学校等跡地の土地処分方針等につきまして、国有財産関東地方審議会での答申がなされましたので、報告をさせていただきます。2枚目以降に、国有財産関東地方審議会の答申結果がついてございますので、あわせてごらんいただければと思っております。
 まず、経緯でございますけれども、昨年8月に跡地等の土地利用転換計画案の見通し案、これを国に要望してまいりました。その後、8月に4者協議会が設置されまして、土地処分の方針等につきまして関係者で協議が行われてきたという状況でございます。
 それで、ことしの2月16日でございますけれども、第2回目の協議会が開かれまして、跡地の土地処分等の基本的な枠組みにつきまして、4者の関係者で確認をされたという状況でございます。こうした中で3月6日、今月でございますけれども、国有財産の審議会が開催されまして、跡地の土地処分方針等が諮問どおり答申されたという状況でございます。
 答申の内容でございますけれども、まず区の用地取得にかかわる部分について御説明させていただきたいと思います。
 まず、都市計画道路、通常F字道路と言っておりますけれども、都市計画道路及び防災公園につきましては、区が用地を取得し、整備を行い、会社から土地の利用状況等を勘案しながら応分負担をいただくというふうに考えております。道路の1.6ヘクタール、それから防災公園の約1.5ヘクタールにつきましては、それぞれ取得する面積の3分の1につきましては無償貸し付けを受ける。残りの3分の2につきましては、国から時価で取得を予想しております。
それから、統合中学校の予定地でございますけれども、これにつきましては小・中学校再編計画に基づきまして、統合中学校は現在の中央中学校及びその隣接した南側の国有地に予定しておりまして、そのために国有地約0.28ヘクタール取得する予定でございます。それから、将来の区役所の予定地でございますけれども、これにつきましては、現在の中野体育館及びその南側の国有地に予定しておりまして、そのために南側の国有地が約0.39ヘクタール、これを国から取得する予定でおります。それから、それ以外の土地の処分方針の状況でございますけれども、まず大学用地といたしましては、大学法人ということについては一応決まっておりますけれども、大学法人に約4.4ヘクタールを処分する予定になっております。それから、住宅及び商業・業務用地として約3.5ヘクタール、それから、警視庁の第四方面本部等の庁舎等用地として、約0.37ヘクタールの土地の処分を予定しております。なお、この処分に当たりましては、住宅及び商業・業務用地につきましては一般競争入札を、それ以外のところについては随意契約を予定しております。
それから、杉並区関連でございますけれども、杉並区及び社会福祉法人に対しましては、国有地の土地処分約0.86ヘクタールを予定しております。また、いろいろ御助力いただきました警察大学校等跡地の南側、囲町地区との境でございますけれども、ここに今現在、警察庁の南中野宿舎がございますけれども、これを移転した後に、その囲町との境に東西道路を整備するということで、土地の処分を進めていくということになっております。
 今後の予定でございますけれども、この処分方針の答申を受けまして今月中を目途に、財務省は土地の処分方針を決定する予定でございます。それで、区はこの処分方針等の決定を受けまして、これは来年度になりますけれど、地区計画の方針等を来年度を目途に、計画決定を進めていきたいというふうに考えております。計画決定そのものは東京都決定ということになる予定でございます。
 それから、それ以降でございますけれども、財務省は地区計画を決定した後、それ以降でございます。ですから、19年度以降になると思いますけれども、19年度以降につきましては、順次土地の処分をしていくというような予定になっております。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑ありませんか。
江口委員
 質疑の前に、この利用計画図を今いただいたんですけど、たしかこれは6日に審議会で答申されて決定して、この委員会では7日の分科会でしっかりした資料が集まって報告したいという報告で、このことは出てこなかったんですが、今、議会にこれを配られたこの利用計画図ですけど、6日以降、財務省から審議会の方からこれをいただいて、送られて、もらって、きょうの議会以外には事前にどなたかに渡っているんですか。
石橋拠点まちづくり推進室長
 この資料につきましては、6日あるいは7日以降に財務省からいただいたものでございまして、それをその後のいろんな情報収集をした上で、きょう御報告させていただいたというふうな状況でございます。
 それで、今申し上げました財務省から提供を受けました資料につきましては、例えば杉並区につきましては7日に予算特別委員会が開催されましたけれども、その場でこの資料の一部につきまして配付をいたしまして、簡単な報告を行っているというふうに聞いております。
 それから、東京都につきましては8日以降でございますけれども、中野区及び杉並区の地元選出都議に対してでございますけれども、関連資料につきまして送付をしたというふうに聞いております。
江口委員
 そうすると、中野区からこれが出ているのはこの委員会だけということのようですし、7日の日には杉並区議会に一部出ていると。それから、8日には東京都議会と。それで、私たちの中野区議会としては、6日の報告は決定したということは受けておりますけども、この利用図面はもらっているわけじゃない。ところが、9日の日のリフォーム中野というのがございますね。そこに提供者がいて、ぜひ掲載してほしいということで、この図面が出ているんですね。御丁寧にその方がつくったんですが、対比表までつけて、このカラー刷りの図面が出てきています。もちろん議会でまだ審議されていないということは、通常杉並区の区議会議員だって当然わかるでしょうし、東京都議会議員だったらまだわかるでしょうし、建設委員会でまだ報告されていないというものは、その旨大体伝わって渡されるというのは筋でしょうから、当然わかると。これは一体どうしてこういう形で議会のことを軽視した形が流れていくんでしょうか。
石橋拠点まちづくり推進室長
 本来であれば、まず議会に御説明をして、その上で情報等が出ていくというのが本来の姿かなと思っております。たまたま、これはおわびになりますけれども、今回議会に御報告する時期が杉並区あるいは東京都に比べて遅くなったということで、結果的にそのニュースソースがどこから出たかというのはちょっと確定しようがございませんけれども、結果的に私どもが議会に御報告する前に、そういった情報が出てしまったという結果になってしまったかなというふうに思っております。今後につきましてはできるだけ早く議会の情報を提供し、お話をさせていただき、いろんな意見をいただくというような形で進めていきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
江口委員
 いい、悪いはともかく、こういう文書が議会を優先せず流れるというのは、大変私としては解せないし納得いかないし、やった方はどういう形でやったかわからない。ところが、やった人のそのページは総務委員会資料がやたらに出てくるんですね。総務委員会で報告されて、委員長の許可をとったか委員の許可をとったかはわからないけど、あくまであれは資料であって、それが公表をされるのは果たしてどうかという問題は、また議会問題でしょうけども、意図的にやっているということは事実のようですから、そういう意味では、これはもし本当に調べられるものだったら調べてきちっとやっていかないと、やっぱり議会を軽視したような形で区民参加というのはあり得ないと思うんですね。やっぱり区長、区、部局、それから議会の両輪、そして住民と、そういう中で区政に対する住民参加という保障をしているわけですから、そういう点でどなたがやったかわからないにしても、勝手なことをやられて、いかにも得意げにやられても困ると。今後の問題、これだけじゃなくて、そういう意味で、調べられるんだったら調べて、これは要望です。
池田委員
 この1枚目の説明なんですが、ここの経緯のところに、一番下の3月6日のところに「警察大学校等跡地の処分方針等を」とありますね。この「処分方針等を」というのと、それから3番目の今後の予定に「関東財務局は、概ね3月中を目途に、土地の処分方針等を決定する」とあるんですが、これはどういうふうに違うんですか。
石橋拠点まちづくり推進室長
 3月6日の時点では、関東財務局がいわゆる跡地の処分方針等について審議会に諮問をし、結果として諮問どおり答申されたということでございます。ですから、6日の時点はあくまでも諮問し、答申がなされたという状況でございますので、基本的には関東財務局としては、この答申の内容を十分尊重して、最終的に処分方針を決定するというふうに聞いております。
委員長
 他に質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
 その他で、理事者から何かございますか。
岩井住宅担当参事
 江口委員の答弁保留をさせていただいていましたので、済みません。
 木造の共同住宅で、昭和56年以前に建築されたものの戸数なんですが、平成15年の土地・建物総計により、これは推計値ですけど、共同住宅が約4万戸ありますけど、そのうち1万7,500戸が対象になると思います。戸数です。
委員長
 他に、ございません。
尾﨑土木担当課長
 河川大会についてでございますが、第44回になります、ことしの東京河川改修促進連盟総会及び促進大会を、5月19日(金曜日)午後1時から日本青年館において開催いたします。河川改修している事業の早期達成のため開催しておりますので、御参加くださいますようお願い申し上げます。
委員長
 そのほか、理事者から何か御報告はございませんでしょうか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
 引き続き、所管事務継続調査についてお諮りいたします。
 お手元に配付の事項を調査事項とし、これを閉会中も継続審査すべきものと決することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 次に、議題、その他に入りますけれども、各委員、理事者から何か発言はございませんか。
江口委員
 またちょっとお聞きしたいんですけど、再三質問させてもらっている(仮称)北部防災公園、その後、協議会ではどんな今状況になっているのか。御報告できる範囲があれば教えてください。
野村公園・道路担当課長
 協議会は、次回があしたの夜ということで協議の場を設定しております。それでこの間、1月、2月というふうに各1回ずつ協議をしております。
江口委員
 基本的に練馬区、それから練馬の住民ですか、と中野区の担当とのその一致しない点というのはどこなんでしょうか。
野村公園・道路担当課長
 その不一致点というのが、私どもとしての理解はプライバシーに対してどこまで配慮ができるのかというところで御協議をさせていただいているというふうに理解しておりますが、先般練馬区のその関係住民の方々の、練馬区に対する要望書の写しを拝見いたしましたところ、護岸沿いに沿路と申しますか、そういったスペースができることについては理解したということでございます。あとは、その護岸の安全性について、まだ若干不安をお持ちだというようなことで理解しております。
江口委員
 そのプライバシーの問題というのは、これは当事者とやっぱりつくる側となかなか一致しない部分があると思うんですけども、どの辺まで先方の言い分という言い方はおかしいのかな。希望していることを取り入れていくのか。それとも区はあくまで今までそういう公共事業をやっている中で、この程度だということで進んでいっちゃうのか。たまたま住民からの公聴会に対する苦情の中でも、神田川なんかの側道で、夜中の2時ごろジョギングしていてうるさいというので、寝られないという苦情がありました。やっぱりそこが一般の自由通路になっちゃいますと、何でもできるという部分があったり、それからああいう場所ですから、照明の関係は暗くするわけにもいかないし、といって明るくしたものが住宅に影響するということもあるし、そういう非常に微妙な住んでいる方たちと運営側との違いがあるんですね。その辺なんかはきちっと詰めていけるという自信をお持ちですか。
野村公園・道路担当課長
 私どもとしては、そのあたりについては、関係の住民の方々の御要望について、聞けるものについては最大限お聞きしたいというふうに思っております。
 今、その夜中のジョギングのお話がございましたけれども、具体的には現時点では私どもとして問題状況があるというふうには認識しておりませんが、実際に公園を供用開始しまして、いろいろと不都合、問題というのは出てくることは間々あるのかなと。それに対しては適切に対応してまいりたいというふうに思っています。
江口委員
 大変申しわけないんですけど、開設してから変えるというのは非常に難しいんですね。例のドッグランもそうでしょう。犬が入っちゃいけませんと看板をつけちゃった後に、それをとれというのは非常に難しいわけ。後から問題があるから、それを規制しようとか緩和しようというのは簡単なんだけど、最初から決められたものを変えていく。だから、例えば神田川の側道 妙正寺川もそうでしょうけども、神田川の場合は50ミリ改修でやったところは非常に狭い側道帯です。私たちも散歩に使ったりなんかさせてもらって、非常に近隣というか、それから離れている人間としては大変憩いの場所になるんですけど、もうすぐ家ですから、ちょっと話し声をしたりきゃっと騒いだら迷惑だろうなというのはだれでもわかる。ところが、やっぱりそういう形の騒音だとかトラブルというのは必ず起きてくる。じゃあ、あそこを今からとめちゃうかと、そうはいかない。じゃあ、住民のモラルだけに期待するのかと。看板を立てればいいのか。そういう問題じゃなくなってくるわけ。だから、そういう意味では、もう想定されるような問題を事前に排除するというのも、事前の地域の人たちにも相談しながらやっていかない限り、後から問題が起きたら改善しようと。そういうのは私は無理だと思いますが、いかがでしょうか。
野村公園・道路担当課長
 ある程度のことについては当然想定のつくものもございまして、それに対しては私ども、例えば来年度、その公園の夜間のパトロールの予算を要求して認めていただくというようなことで進めているかと思います。
 あと、実際の具体的なことになりますと、例えば江古田の森の、既に開設しております北部の北江古田公園の部分でございますね。あちらについては、やはり子どもが夜中に集まって花火を上げたりということで、夏場、夜間閉鎖などもさせていただいております。そういった工夫については、適宜やってまいりたいというふうに思っています。
江口委員
 もう1点だけ済みません。ぜひその辺、役所的な発想で考えずに、できるだけ中野区民が利用する公園でもありますから、その利用する区民の立場、それから近隣に住む住民の立場と、両方のことを考えた中での対応をしてほしいと。
 例えば、一つのいい例は、神田川が50ミリ改修を終わったときに、最初の緑道帯ができたときには若干のベンチを置くという話があったんですね。近隣からそれは困るというので、私もそのとおりだと思ってそれをお願いして、それは置かなかった。結果正解なんですね。あそこで確かに家の真ん前で置かれて座ってしゃべられたら、これはたまったものじゃない。歩くことに関しては、一向に皆さんも問題ないですよと言っているわけだけど、ところが最初の役所の発想は、そういうところで少しは休憩できるのは必要だろうという発想、優しさの発想なんだろうけど、実際に隣接する住民のことは考えていなかった。それで、向台小学校の方に広場があるところ、そこには休憩場所をつくっていますから、大変これは有意義に、途中散歩しながら疲れたらそこで休む。お互いにそこでみんなで話し合う。広いところですけど、裏が学校ですから、近隣がちょっとあるんですけど、その人たちは結構理解があるので、それなりにやっているようですけども、そういう点の問題があるということもよくよく今までの経験で承知していると思うので、ぜひ、確かに後から言われて何だという気持ちもあるのは当然だと思います。それで、練馬区に要請したのに何も言ってこないじゃないかと。それも当然のことだと思います。しかし、現実的にそういう要望が出てきているということはやっぱりしっかり受けとめて、できる限りお互いが歩み寄るような形で改善をしていただければというふうに思いますので、よろしくお願いします。
委員長
 他にございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、次回の委員会日程について御協議いただくため、委員会を休憩いたします。

(午後4時33分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後4時34分)

 休憩中に御協議いただきましたとおり、次回の委員会は4月27日午後1時ということで御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 以上で本日予定した日程は終了いたしますが、委員、理事者から何か発言はございませんでしょうか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本日の建設委員会を散会いたします。
御苦労さまでした。

(午後4時34分)