平成17年06月08日中野区議会建設委員会(第2回定例会)
平成17年6月8日建設委員会
中野区議会建設委員会〔平成17年6月8日〕
建設委員会会議記録
○開催日 平成17年6月8日
○場所 中野区議会第4委員会室
○開会 午後1時02分
○閉会 午後4時33分
○出席委員(7名)
きたごう 秀文委員長
平島 好人副委員長
いでい 良輔委員
岡本 いさお委員
伊藤 岩男委員
江口 済三郎委員
池田 一雄委員
○欠席委員(1名)
市川 みのる委員
○出席説明員
都市整備部長 石井 正行
都市整備部経営担当参事 服部 敏信
土木担当課長 尾﨑 孝
公園・道路担当課長 野村 建樹
建築担当参事 佐藤 幸一
住宅担当参事 岩井 克英
警察大学校等跡地整備担当課長 豊川 士朗
中野駅南口周辺整備担当課長 上村 晃一
○事務局職員
書記 黒田 佳代子
書記 廣地 毅
○委員長署名
審査日程
○委員会参与の紹介
○議案
第48号議案 中野区自転車駐車場条例の一部を改正する条例
○陳情
(新規付託分)
第10号陳情 警察大学校等跡地の利用計画の凍結などを求めることについて
第11号陳情 「中野駅周辺まちづくり計画」について(1項、2項、3項)
第13号陳情 警察大学校等跡地利用について
第16号陳情 警察大学校等跡地の広域避難場所等について
第17号陳情 区民参加を大切にし、警察大学校等跡地の利用計画を進めることについて
第21号陳情 警察大学校等跡地の利用計画について
第24号陳情 警察大学校等跡地を防災緑地「原っぱ」として整備することについて
第26号陳情 警察大学校等跡地に高層ビル建設を誘致しないことについて
第28号陳情 子ども達のことを考えた警察大学校等跡地利用計画を求めることについて
第29号陳情 中野駅周辺まちづくりの推進について(5項)
第30号陳情 「中野駅周辺まちづくり計画素案」について
第31号陳情 警察大学校等跡地の利用計画に関する慎重な審議などについて(2項)
第32号陳情 警察大学校等跡地の利用計画に住み慣れた住環境の維持を求めることについて
第33号陳情 警察大学校等跡地についての利用計画について
第34号陳情 杉並区との区界道路ほか警察大学校等跡地の利用計画について
第35号陳情 警察大学校等跡地にペットのための施設を造ることについて
第36号陳情 中野の文化伝統を生かした警察大学校等跡地利用計画について
第37号陳情 警察大学校等跡地についての利用計画について
第38号陳情 警察大学校等跡地の利用計画について
第39号陳情 中野駅周辺まちづくり計画変更に関する情報開示を求めることについて
第40号陳情 警察大学校等跡地利用計画について
第41号陳情 警察大学校等跡地の利用計画について
第42号陳情 警察大学校等跡地利用計画を防災公園中心にすることについて
第43号陳情 警察大学校等跡地利用計画から長年住み慣れた住環境の維持を求める陳情
第44号陳情 中野駅周辺まちづくり計画について
第45号陳情 警察大学校等跡地についての利用計画について
第46号陳情 警察大学校等跡地は防災公園にすることについて
第47号陳情 「中野駅周辺まちづくり計画」の凍結について
第49号陳情 警察大学校等跡地に防災公園をつくることについて
第50号陳情 警大跡地の利用方法について
第51号陳情 警察大学校等跡地の防災公園の整備方法について
第52号陳情 警察大学校等跡地を杉並区に防災緑地公園として整備してもらうことについて
第53号陳情 警察大学校等跡地利用計画のすすめ方について
第54号陳情 警大跡地利用計画と中野駅周辺まちづくりについて
第55号陳情 警大跡地の貴重な樹木を残すことについて
第57号陳情 警察大学校等跡地に計画している公園について
第58号陳情 中野駅周辺まちづくり計画素案にある中野区役所本庁舎移転について
第59号陳情 警察大学校等跡地の土地利用転換について
第60号陳情 「中野駅周辺まちづくり計画」の見直しについて
第64号陳情 警察大学校等跡地の活用について
第65号陳情 警察大学校等跡地の利用について
第66号陳情 警察大学校等跡地の利用について
第67号陳情 中野駅周辺まちづくり計画について(5項、6項、7項)
第71号陳情 警察大学校等跡地に「土地利用転換計画案」のとおり4ヘクタールの防災公園を造 ることについて
第72号陳情 警察大学校等跡地は防災公園にすることについて
第73号陳情 「中野駅周辺まちづくり計画」の中の警察大学校等跡地利用計画素案のパブリック コメントについて
第74号陳情 「中野駅周辺まちづくり計画」の区画道路1号について
第75号陳情 警察大学校等跡地の利用方法について
第76号陳情 警察大学校等跡地の利用計画について
第77号陳情 警察大学校等跡地の利用計画の決定延期について
第78号陳情 警察大学校等跡地を防災緑地公園にすることについて
第79号陳情 警察大学校等跡地についての利用計画について
第80号陳情 杉並区との区界道路ほか警察大学校等跡地利用計画の中止について
第81号陳情 2001年の「土地利用転換計画」案の見直しを中野区民に問うことについて
第82号陳情 警察大学校等跡地利用計画について
第83号陳情 警察大学校等跡地の利用計画の再検討について
第84号陳情 警察大学校等跡地利用計画を防災公園にする事について
第85号陳情 警察大学校等跡地の利用計画の策定及び決定について
第86号陳情 警大跡地計画について
第87号陳情 警察大学校等跡地を広域避難場所にすることについて
第88号陳情 警察大学校等跡地利用について
第89号陳情 補助金、交付金などを使って警察大学校等跡地を取得した時どのぐらい区の持ち出 しになるか区民に提示することについて
第90号陳情 警察大学校等跡地を中心とした都市計画公園の計画について
第91号陳情 警大跡地の民間売却計画について
第92号陳情 警大跡地の民間売却計画について
第93号陳情 警察大学校等跡地の見学会について
第95号陳情 中野駅周辺まちづくり計画素案について
第97号陳情 警察大学校等跡地の利用計画について
第98号陳情 警察大学校等跡地の利用について
第99号陳情 警察大学校等の跡地利用について
第100号陳情 警大跡地に関して区と住民の話し合いを開催することについて
第101号陳情 「中野駅周辺まちづくり計画素案」について
第103号陳情 警察大学校等跡地(警察病院建設予定地は除く)を全面的に緑地として整備する ことについて
第104号陳情 警察大学校等跡地を緑豊かな防災公園にすることについて
第106号陳情 警察大学校等跡地を公園にすることについて
第107号陳情 警大等跡地の利用について
第108号陳情 警察大学校等跡地利用について
第110号陳情 地元説明会では回答に窮しまた防災専門家による検証がなされていない警大跡地 計画の全面見直しについて
第111号陳情 少子高齢化を考えた都市計画にもとづく警察大学校等跡地利用について
第112号陳情 「中野駅周辺まちづくり計画」素案の警察大学校等跡地の利用について(2項)
第113号陳情 警察大学校等跡地を区民のための防災公園にすることについて
第114号陳情 警察大学校等跡地の防災公園について
第115号陳情 警察大学校等跡地利用を中央防災会議報告に基づいて進めることについて
第116号陳情 「中野駅周辺まちづくり計画」における「警察大学校等移転跡地エリア」のまち づくり実現のために決定される地区計画について
委員長
定足数に達しましたので、ただいまから建設委員会を開会します。
(午後1時02分)
委員長
また、傍聴希望者が15名を超えておりますが、希望者全員の傍聴を許可することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
審査日程の御協議をいただくため、委員会を休憩いたします。
(午後1時02分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時04分)
それでは、本定例会における委員会の審査日程についてお諮りいたします。
本定例会では、常任委員会の日程が3日間設けられております。本委員会には、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり、審査すべき案件がございます。
休憩中に御協議いただきましたとおり、本日は、最初に委員会参与の紹介、議案の審査、さらにその後、付託がえとなりました警大跡地関係の陳情の審査を行います。2日目は、新規付託分の陳情2件、継続審査分の陳情1件の審査及び事業概要の説明を受け、その後、所管事項の報告ができるところまで、3日目は、所管事項報告のとおり、残り、以下終了までとしたいと思います。
中野駅周辺整備交通対策特別委員会から建設委員会に付託変更となりました陳情の審査の進め方につきましては、後ほど陳情審査の際に、改めて御協議させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議がありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては、午後5時を目途にそれぞれ進めてまいりたいと思いますので、よろしく御協力をお願いいたします。また、途中3時になりましたら、休憩を入れたいと思いますが、よろしいでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、本日は正副委員長互選後初めての委員会ですので、委員会参与を理事者の方から紹介をしていただきたいと思います。
石井都市整備部長
それでは、建設委員会参与の紹介をさせていただきます。
私、都市整備部長の石井でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
次に、都市整備部経営担当参事、服部でございます。
服部都市整備部経営担当参事
服部でございます。よろしくお願い申し上げます。
石井都市整備部長
次に、土木担当課長、尾﨑でございます。
尾﨑土木担当課長
尾﨑でございます。よろしくお願いいたします。
石井都市整備部長
次に、公園道路担当課長、野村でございます。
野村公園・道路担当課長
野村でございます。よろしくお願いいたします。
石井都市整備部長
続きまして、建築担当参事、佐藤でございます。
佐藤建築担当参事
佐藤でございます。よろしくお願いします。
石井都市整備部長
続きまして、住宅担当参事、岩井でございます。
岩井住宅担当参事
岩井でございます。よろしくお願いいたします。
石井都市整備部長
次に、警察大学校等跡地整備担当課長、豊川でございます。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
豊川です。よろしくお願いします。
石井都市整備部長
続きまして、中野駅南口周辺整備担当課長、上村でございます。
上村中野駅南口周辺整備担当課長
上村です。よろしくお願いいたします。
石井都市整備部長
以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
委員長
以上で、委員会参与の紹介を終了します。
それでは、議案の審査を行います。
第48号議案、中野区自転車駐車場条例の一部を改正する条例を議題に供します。
質疑に入る前に、理事者からの補足説明を求めたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ございませんので、そのように進めます。
尾﨑土木担当課長
第48号議案、中野区自転車駐車場条例の一部を改正する条例の補足説明をさせていただきます。
今回の条例改正は、現在弥生町二丁目24番に、無料の自転車置き場として使用されている中野新橋仮設自転車駐車場を、有料制の中野新橋駅自転車駐車場として位置付け、開設するための改正でございます。
場所は、地下鉄丸ノ内線、中野新橋駅の近く、神田川の新橋から1本上流にかかる氷川橋、そんなに距離はございませんけれども、氷川橋の南側にございます。この場所は、昨年新橋から中野通りの寿橋間が、河川改修の事業認可を受けたことに伴い、用地の一部が河川改修事業に利用されることになりましたので、これを期に本格的な自転車駐車場として整備し、開設するものでございます。
それでは、資料の中野区自転車駐車場条例、新旧対照表(資料2)をごらんいただきたいと思います。
別表第1、第2条関係、種類が有料制駐車場となっている区分のうち、野方第二自転車駐車場の下に、中野新橋駅自転車駐車場、中野区弥生町二丁目24番を加え、改めます。
また、この条例は公布の日から施行するとともに、有料制の中野新橋駅自転車駐車場としての利用開始は、本年10月1日からとするものでございます。
この改正によりまして、区が設置した自転車駐車場は、すべて有料となります。
有料制自転車駐車場にする考えについて、若干説明をさせていただきたいと思います。
区は自転車駐車場を安心して利用していただくために、必要な整備をし、管理をしております。その経費につきまして、利用者に適正な負担をしていただく必要があると考えております。
また、駅に隣接した無料駐車場は、無秩序な自転車利用を誘発し、近距離利用の抑制はできず、結果的に放置自転車増加の一因になっていることが挙げられております。
さらには、自転車駐車場の利用が一方で有料、一方で無料では経費負担の公平性が損なわれるものとなります。
そこで、中野新橋駅自転車駐車場についても、有料制といたしますが、地域や駐車場利用者への説明やお知らせの時間等が必要となりますので、9月30日までは従来どおり無料で利用していただくように考えております。
以上が、条例改正の内容と、有料制についての御説明でございますけれども、このほかに本条例が議決されれば、できるだけ利用の少ない時期に、現在砂利を敷いた程度でございますけれども、この駐車場、路面整備やラック設置などの工事をしていきたいと考えております。
なお、参考資料として、この対照表の裏側でございますけれども、利用料等について、若干御説明申し上げます。
利用料については、定期利用と1日利用とに分けまして、定期利用につきましては、収容台数200台、3カ月利用が5,100円、1カ月利用が1,900円、1日利用は50台で100円と考えております。また、定期利用の事前登録につきましては、受け付けを9月20日から実施したいと考えているところでございます。
委員長
これより、本件に対する質疑を行います。
質疑はありませんか。
江口委員
これに関連する質問になると思うんですけれども、これを有料化すると、この辺の中野新橋駅周辺の放置自転車対策というのはどうなるんでしょうか。
尾﨑土木担当課長
現在、放置自転車対策として、臨時的な撤去等を行っております。今回有料制になりますと、やはり規制区域、そういった形で、駅の周辺、商店街もございますけれども、規制をかけさせていただくというようにしたいと考えております。その中で、放置自転車対策をより一層進めてまいりたいというふうに考えているところです。
江口委員
区で定期的に調査している中野新橋駅周辺の放置自転車というのは、何台ぐらいですか。
尾﨑土木担当課長
区が委託をした自転車整理員が、朝2時間程度、この駐車場並びに周辺の整備に当たっておりますが、放置自転車について調査をしているということではありませんが。放置自転車のデータとしては、東京都が毎年発表しております秋の平日の1日をとらえてカウントした資料がございます。それによりますと、中野新橋周辺で放置自転車は、130台余りというデータがございます。
江口委員
そうしますと、予定台数が250台ということでいくと、中野新橋周辺からは放置自転車がなくなると見ていいんですか。
尾﨑土木担当課長
1点お話ししなければならないのは、今は無料でございますから、かなり近い方もこの自転車駐車場を利用しているというケースがございます。一般的には、駅から500メートルより遠い方について利用をということを考えておりますので、その分で利用される対象が、ある程度絞られるというふうに思います。それで、一時利用も当然ございますから、そういったものを利用していただくことによりまして、かなり自転車利用については適正化が図られるのではないか。その上で、放置自転車等については、適切な対応をしていきたいというふうに考えています。
江口委員
質問と要望と重なるかもしれませんけれども、御案内のとおり、中野新橋駅周辺というのは大変狭いところだし、それと商店街、住宅地と隣接している地域ですよね。中野新橋通り自体も狭いし、歩道も狭いしということと、それから奥に入ったところも、そんなに広いところではないという場所だと思うんですけれども、そういう中で、この徹底の仕方、商店街の御協力もなきゃならないし、それから町会の皆さんの御協力もなきゃならないし、あそこは飲食店だとか、パチンコ屋さんのところとか、もうさまざまな形で、俗に言う放置自転車的な存在というか、その利用している間の期間というか、営業期間中が相当すごい状況が続いていることは、多分区もつかんでいると思うんですけれども、その辺の問題ですね。例えば、喫茶店等でその間周辺にどうしても自転車を置かざるを得ないというようなことも考えられるというまちづくりの形態からして、相当これを徹底し、理解を求めないと、結局有料駐輪場をつくったとしても、まちはきれいにならないということの繰り返しになってしまうんですが、その辺はどう考えているか。
尾﨑土木担当課長
先ほども申し上げましたけれども、この有料制に当たっては、10月1日を予定しております。その間に、地元の町会や商店街、そして弥生地域を中心とした住区協議会の方には、御説明に上がりたいというふうに考えています。
また、利用者への周知ということにつきましては、看板等を設置いたしまして、十分に周知を図ってまいる所存でおります。
江口委員
最後に、弥生だけど、本町五丁目は管内が鍋横になっちゃうんで、特に町会からすれば千代田町会関係ですね。あの辺なんかもきちんと徹底しないと、結局それが周知徹底されないままに撤去されたという苦情は、皆さんもよく受けていると思います。10月1日実施ということは、そんなに時間がないわけですね、だから両地域センターを中心に、しっかりとその辺は伝えていただきたい、こういう方向でお願いします。
委員長
要望でよろしいですね。
岡本委員
先ほど課長の方から、中野区が設置した自転車駐車場はすべて有料化になったというお話なんですが、かつて沼袋駅に無料の駐輪場があったと思ったんです。沼袋駅から南へ下って、橋を越えて右の方へ入った奥の方に、住所で言うと新井三の38番地ぐらいだったと思いますが、そこは今どういうふうになっていますか。
尾﨑土木担当課長
沼袋には、四つの区が設置している駐輪場がございます。沼袋第一、第二、沼袋地下、それから沼袋南整備区画で、いずれも利用料、手数料、そういった形で料金の設定をし、今有料化されております。
岡本委員
この資料で言うと、私が言わんとしている場所がおわかりかどうかわかりませんが、妙正寺川沿いの南側の平和の森公園の裏側と言ったらいいのでしょうか。そこに無料の駐輪場があったと思いますが、それはこの表でいくとどこになるんでしょうか。
尾﨑土木担当課長
この表の中では、南側といいますと沼袋第一等があるんですが、今委員がおっしゃったのは、道路上のところに無料の駐輪場があったという話だと思います。それは整理区画というような形で定めまして、そこの部分を、現在は年間で御利用いただくというような形で、正式な名称をさっき申し上げましたけれども、沼袋南整理区画ということで有料化しているところでございます。
岡本委員
その有料化になったのは、いつからでしたか。
尾﨑土木担当課長
昨年の11月だったと思います。
池田委員
私がふだん活動している地域から、今回の駐輪場は遠いものですから、現地へ直接行ったことはないんですけれども、一応住宅地図で確認をさせていただきました。本当は、説明に、こういう住宅地図を添付された方が、今まではどうも前回の資料には添付されているようでしたので、江口委員のように、地元をよく御存じの方はいいんですけれども、我々はちょっとわかりませんので、そういう配慮をしていただければと思います。この自転車駐車場用地は、250台が駐車できるということで、事前にお聞きしましたら、308平米ほどあるそうですが、なぜ中野区の用地になったのかという、その辺からちょっと説明してもらえませんか。
尾﨑土木担当課長
ここがなぜ中野区の用地になったかという御質問なんですが、平成元年に開設をしておりまして、将来的には、明確にはお答えできないんですけれども、自転車駐車場として位置付けるために、仮設で開設したというふうに考えております。
池田委員
先ほど神田川の改修のことに関係をして、その改修が終わったんですか、これから始まるんですか。何かそれと関係あるんじゃないかと思うんですけれども。
尾﨑土木担当課長
確かにそのとおりかと思います。神田川の中野新橋から下流については、河川改修が既に済んでおります。それで中野新橋から上流にかけて、いろいろと地元の方と調整してきた結果、昨年事業認可ということで、改修工事が進むような状況になっております。そして、ここの駐車場用地でございますけれども、川に接するような形の用地でございますので、現在の改修工事の進め方として、河川を拡幅する、両側1メートルずつ広げる、そして3メートルの管理用通路をとる。それが確認されましたので、それ以外の用地で正式な自転車駐車場を設置したいという経緯でございます。
池田委員
そうすると、この自転車駐輪場を設ける場所は、これから工事が始まるということですか。
尾﨑土木担当課長
昨年、地元に対しまして、用地説明会等が東京都からなされております。下流から整備を図る、あるいはこの計画案の途中からということもあり得ますけれども、用地交渉を現在進めておりますので、これから工事が行われるというような状況でございます。
池田委員
そうすると、最初から自転車駐車場の用地として中野区が購入したということではなくて、神田川の改修工事に、何らかの用に供するだろうということで、手に入れた用地というふうに考えてよろしいですか。
尾﨑土木担当課長
河川改修というのは、下流から進めてまいりまして、現在神田川については、中野新橋までたどり着いているわけです。河川を管理するために、管理用通路というのが当然必要になってきます。それにこの用地は河川に接しておりますから、該当する部分があるということで、その辺の整備を昨年度させていただきました。用地の形状、そういったものが確定しましたので、駐車場として本格的に整備をするということでございます。
池田委員
ちょっと余りはっきりしませんが、推察するところ、恐らく自転車駐車場を目的として購入されたということよりも、河川改修にかかわって、とりあえず確保しておくということで、平成元年だから、もう20年ぐらい前にやられたということかなというふうに理解しているわけですが、ここの地下鉄中野新橋については、中野区自転車等放置防止条例の第7条ですか、「鉄道事業者は、その鉄道の利用者のために、積極的に鉄道駅周辺に自転車駐車場を設置するよう努めなければならない」というのがありますね。これは自転車法に基づいているわけですね。努力義務ですから、必ずしなければならないということではありませんけれども、国の法律でも、中野区の条例でも、鉄道事業者に対しては、そういう努力をしなさいよということを言っているわけですね。そういう点で、今東京メトロと、中野新橋近辺の自転車駐車場について、向こうから言ってきたにしても、こっちから言ったにしても、この自転車駐車場問題についての協議というのは、今までなされたことがありますか。
尾﨑土木担当課長
東京メトロとの関係でございますけれども、地下鉄の駅というのは中野新橋だけではなくて、その先の中野富士見町駅というのがございます。富士見町の駅はどうなっているかといいますと、かつての帝都営団でございますけれども、そことの協議のもとで、土地の一部を提供していただいています。現在駐車場になっているのは、東京メトロの中野技術区というところの用地の一部を提供していただいて、駐車場にしているという経緯がございます。中野新橋については、従前どおり仮設の駐輪場を用意しておりましたので、ここについては、今回正式な駐車場にしていくということで考えているところです。
池田委員
富士見町の方は幸いそういう形でやられているわけですが、仮に中野区が用地をその駅の周辺に持っていたとしても、将来の予測というのはわからないわけですから、地下鉄事業もこれからますます鉄道、線路が延長されるわけですね。それから、JRや他の民間会社線との連絡も、これからいろいろ計画されているようですね。ですから、将来予測、乗客の乗降予測というのは、ふえればこそ、減るということはないはずですよね。したがって、自転車利用者についても、それは将来予測というのは、かなりふえるという方向で、具体的に数を予測するのは難しいにしても、ふえるというふうに思うんですが、そういう点で言えば、やはりこの条例や法律に基づいた鉄道事業者との積極的な協議の場を設けて、相手に努力を要請するということは、今までも、それからこれからもやらなければいけないことだというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
尾﨑土木担当課長
駅周辺に適切に自転車駐車場を用意し、自転車利用者の利便を図っていく、そういったことは大切かと思っております。現在中野区でも、自転車駐車場のない駅もございます。そういったところにつきまして、鉄道事業者等の協力も得なければならないというふうにも考えておりますので、整備ができていないところについては、積極的に協議をしてまいりたいというふうに考えています。
池田委員
今までは、ここは何台ぐらい入っていたんでしょうか。自転車整理員の方が、朝2時間ですか、地元の議員に聞きますと、かなり丁寧に整理されていたというふうにお聞きしますし、また、先ほど答弁もありましたけれども、地元商店街での放置自転車対策についてのさまざまな運動も、区と地元商店街との協力で、それなりに進展していたというふうに聞くんですが、そのことも含めて、まず第1には、今まで何台ぐらい入っていたのかということ。それと地元の放置自転車対策についての対策が、どのように進められていたのか、ということについてお聞きします。
尾﨑土木担当課長
自転車整理員は、ここの駐車場だけではなくて、駅周辺の整理にも当たっております。ですから、2時間ずっとそこにいるわけではございませんけれども、自転車のとめ方について、整理をしている役割を持っています。これも先ほど申し上げた、データとしては東京都が調査し、まとめたものがございますけれども、あそこの駐輪場については300台程度が駐車されているということがございます。すべて乗れる状況であるかというと、若干はごみ状になっているケースもあるかもしれませんけれども、トータルとしては、そのぐらいの数値になります。
それから、あと地元と駅前放置自転車クリーンキャンペーン、そういったことも実施しております。商店街ということではないかもしれませんけれども、この間も私も行きましたけれども、自転車の乗り方、そういったものを含めまして、交通安全の啓発もしてきましたし、また具体的に、これから放置自転車のクリーンキャンペーンという形で、地元とタイアップするような形で、実施していこうというふうには考えております。
池田委員
300台だと。今度は、ここにも書いてありますように、定期利用200台、1日利用50台、250台ということで、平置きのラックを入れるということから、結果的に何もなしでどんどん詰めていくよりは、台数が50台分少なくなったわけですが、これは大丈夫ですか。今まで300台置いてあったわけですよね。中にはくずもあっただろうと。しかし、今度は250台になったということで、入り切らなくなる自転車が出てくるということはないですか。
尾﨑土木担当課長
自転車利用については、やはり駅近くの方については、御遠慮いただくというようなことを考えています。そこでほかの地域でも、同じように無料から有料制にしたんですけれども、パーセンテージとしては、それぞれの地域で多少特徴があると思いますが、5割、6割方の利用というような感じの利用になっていると思われます。要するに、300台のうち対象から外れる方が、場合によっては多少出ると。6割程度想定しても240台、そういったことで、面積的にも250台のラックが置けますので、何とかなるのではないかという想定をしておるところです。
池田委員
6割という数字は何かに基づいて出された数字ではなくて、何とかなると思われることから出てきた数字だろうというふうに思うんで、果たして250台でおさまるかどうかということは疑問だなというふうに思うんですが、今までこの18年間ですか、無料で使えたわけですよね。それが今度は有料になると。1日で使う場合は100円ですし、3カ月の場合は5,100円払わなければいけないということで、そういう意味では相当利用者のええっという思いがあるんじゃないかと思うんですが、そういう利用者の声というのは、ここの利用者について、今まで聞かれましたか。
尾﨑土木担当課長
利用者に具体的に聞いたことはございません。私どもが先にその料金設定でお知らせするというふうになると。議会に条例改正を提案し、議決していただかないと、中野区としての決定にはなりませんので、そういったところは配慮し、例えば地元の町会長さんの会議では、手続的なお話はさせていただきましたけれども、利用者に直接そういうようなお知らせはしておりません。
池田委員
先ほど江口委員からも御指摘がありましたけれども、結局有料制になって、1日券でいくのか、定期券でいくのかというのは、なかなか難しいところがあるんですね。私、きょう沼袋の、先ほど岡本委員から質問のあった、昨年11月に有料になった駐輪場をずっと見てきたんですけれども、1日券で利用されている、妙正寺川のすぐ北側にある、ほんの小さな十数坪ぐらいのところにある1日券置き場、聞きましたらほとんど定期利用者だそうですよ。そこは定期で使うと1カ月1,900円、1日の場合は100円、月曜から金曜まで勤めたとして、1日券でも2,000円なんだけれども、間に雨が降りますよね。そうすると自転車を使わないと、結局定期で買うよりも、1日券で毎日自動販売機で券を買わなきゃいけないから面倒くさいんですけれども、それでも1日券で、買って利用されている定期的な利用者が多いんです、そう整理員の方からお話を聞きました。やっぱりこれだけ何でもかんでも、税金が上がる、何が上がるは、年金は下がるはという中で、利用者の方も自己防衛という形で、少々手間はかかっても1日券で買った方が、月何百円かは定期で買うよりも安くなると、そういう計算をされているんだなというふうに思ったんですよね。
それと沼袋駅の場合には、平和の森公園の駐輪場がありますから、その平和の森公園の駐輪場もずっと見てきましたけれども、恐らく通勤者が今公園利用者を装って、こっそり置いてきていると思われるのは、北側の入り口のところに左右に分かれて置かれている駐輪場だろうというふうに思うんですよね。私が行った10時の時点で、西側が16台、東側が15台、バイクがそれぞれ5台ずつぐらいありましたけれども、全部が全部そういうものじゃなくて、時間も10時ですから、公園利用者の自転車もあっただろうというふうに思うんですが、あそこの近くの人の話ですと、背広を着た人が置いていくということですから、やっぱり黙って置いていっている人が、それ相応にいるんだなというふうに思ったんですね。相当抵抗があるということですね。その上、ここは自転車放置禁止区域になりましたよということが、十分行き渡らないうちに、どんどん持っていかれちゃうと。この場合ですと、10月1日からということになって、3カ月しか、実質期間がないわけですね。毎日、毎日同じ場所へ持ってきている人はともかくとして、たまに使う人とか、そういう場合、あるいはまた、そういうことについて余り注意を払わないような人の場合、そのことを見逃して、故意ではなくて、つい置いていっちゃうというような人も出てくるだろう。相当それはきちんと通知をしなければいけないんじゃないかという問題は出てくるんじゃないかなというふうに思うので、同じくそれは要望したいんですが、やはり無料を一気に有料にするという点では、問題が出てくるというふうに思うんですけれども、そうお思いにはなりませんか。
尾﨑土木担当課長
無料でずっと経過してまいりましたけれども、無料によるデメリットというのも、見逃せないものがございます。私どもが先ほど申し上げたとおり、有料制をとりますけれども、当然今まで無料だったわけでございますから、周知の方法については、十分にいろいろな機会を通じて展開してまいりたいというふうに考えております。そのために4カ月程度時間がありますので、利用者の方にもわかるようにしていきたいというふうに思います。
それともう一つは、指定区域をかけてまいりますので、そういった中で、放置自転車の撤去作業も、十分にやっていこうというふうに思っております。自転車の適正な利用の仕方ということで、整備を図りたい、そういうふうに考えています。
それから、先ほどの用地の件ですが、仮設の自転車駐車場として開設しましたということでございます。区の用地でございます。目的が当然あるわけでございますが、自転車駐車場用地として購入しております。
池田委員
中野区の自転車等駐車対策協議会というのがありまして、そこの答申に、料金の問題については、高齢者等の利用に配慮して、利用料金の段階化を図るということが、施策の提案として述べられているんですね。私は高齢者だけではなくて、高校生、中学生、最近結構鉄道通学をしている子どもたちもいるわけですから、高校生、中学生に対しても、ランク分けの駐車料金の設定というのが必要だろうというふうに思うんですけれども、そういうことはお考えになっていないですか。
尾﨑土木担当課長
料金につきましては、利用料は4段階に現在分かれております。駅からの距離、あるいは駐車場の設備、屋根がついていたり、そうでなかったり、あるいは地上であったり、地下であったり、場合によっては2階駐輪もあります。そういったことで、料金の設定については4種類ある。そういう有料制の駐車場の料金にしてあります。
もう一つは、条例上は上限が決まっておりますけれども、それよりも安い定期料金に設定をし、そして3カ月定期になりますと、さらに割安にするような料金設定をとっておりますので、このような形で、今後とも御利用いただきたいというふうに考えております。
なお、利用料、登録料の免除というのがございまして、それに該当する方は、当然申し出ていただければ免除というふうになります。
池田委員
今、課長が答弁されたことは、規則に載っていますよね。条例では、1日利用券については200円になっていますよね。規則で1日100円にしています。今言ったように、各自転車駐車場の形に応じて、値段に差はつけられています。それはもうわかっているわけですね。私が申し上げているのは、利用者の実態に応じて、高齢者、高校生、中学生というふうに差をつけるお考えはないのかということをお聞きしました。
尾﨑土木担当課長
先ほど申し上げましたような割引価格も設定しておりますので、そのような考え方は、今のところございません。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
他に質疑がなければ、休憩して取り扱いを協議したいと思います。
暫時休憩します。
(午後1時44分)
委員長
それでは、委員会を再開します。
(午後1時45分)
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結します。
次に、意見の開陳はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結します。
次に、討論はございませんか。
池田委員
上程中の議案について、反対討論を行います。
質疑の中でもお伺いをいたしましたように、この駅利用者の自転車駐輪場問題については、97年の中野区自転車等駐車対策協議会の中でも、高齢者への配慮、利用料金の段階化などが提起されております。それは、特にこの中野新橋の場所のように、今まで無料だったものが、ある日を境に、突如として有料化するといったような場合、利用者の抵抗感というものは、やはり相当なものがあるわけですから、仮に有料化するにしても、この対策協議会の答申のような配慮が必要であったろうというふうに思いますが、そのようなことをお考えになっていないということでありました。
また、同じ東京メトロの富士見町については、この条例や自転車法など法律の適用に基づいた交渉、協議がやられて、それなりの自転車駐輪場が、鉄道事業者の責任によって確保されているということがありますけれども、この中野新橋駅については、東京メトロ側からも、また中野区側からも、そういう努力はされなかったということで、本来的に法律の立場からいっても、鉄道を利用する方々が置かれる自転車置き場でありますから、それは無料であるというのが本来的なあり方なのであって、ましてや、それが鉄道事業者の努力が、法律や条例で求められているにもかかわらず、そういうこともなしに、結局その利用者の負担になってしまうというのは、やはり実態的に、鉄道事業者の責任を免罪するということにつながるのではなかろうかというふうに思います。
今、地球環境保護京都議定書の実践ということが言われて、ますます排気ガスのない乗り物として、自転車利用というのは進められているわけですから、これからは利用がふえることはあっても、減ることがないと思われるのが、この自転車でありまして、自転車利用が駅の鉄道利用者の利便をもっともっと図られるという方向で、実施されなければならないというふうに思っております。そういう意味から、今回の無料から有料への移行というのは、無料のままで置いておいても、これは実態的には問題はないはずでありますし、放置自転車の対策も、先ほどの質疑の中で、地元商店会との協力の中で改善されているということでありますから、そういう点からも、私はこの議案に反対を表明したいと思います。
委員長
以上で、討論を終結します。
それでは、これより本件について、挙手により採決いたします。
お諮りいたします。第48号議案、中野区自転車駐車場条例の一部を改正する条例を原案どおり可決すべきものと決することに賛成の方は、挙手願います。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手多数。よって、本件は可決すべきものと決しました。
以上で、第48号議案の審査を終了いたします。
続いて、陳情の審査を行います。陳情の審査の進め方について、御協議したいことがありますので、委員会を暫時休憩いたします。
(午後1時50分)
委員長
それでは、委員会を再開します。
(午後2時03分)
第10号、第11号の1項、2項、3項、第13号、第16号、第17号、第21号、第24号、第26号、第28号、第29号の5項、第30号、第31号の2項、第32号、第33号から第47号、第49号から第55号、第57号から第60号、第64号から第66号、第67号の5項、6項、7項、第71号から第93号、第95号、第97号から第101号、第103号、第104号、第106号から第108号、第110号、第111号、第112号の2項、第113号から第116号の各陳情を一括して議題に供します。
なお、第21号陳情には38名から、第104号陳情には123名の方から署名が提出されておりますことを御報告いたします。
委員会を休憩いたします。
(午後2時05分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後2時14分)
質疑を受けます。
池田委員
今の囲町町会の方への質問と関連してお聞きするんですが、いろいろ囲町町会の皆さん方も、自分のまちがどうなるのかということを、非常に心配されて、活発な勉強会などをなされているということなんですが、今お聞きした221号の拡幅に伴う移転住民の用地というのは、この間区が出されたまちづくり計画の中で、可能性があることなんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
ただいま委員御指摘の件でございますが、具体的に警大跡地の中に、そういった土地が確保できるかどうかということについては、まだできるというふうに申し上げられる段階ではございません。ただ、今後はこの221号線の進捗状況ですとか、あるいは警大跡地の周辺のまちづくりの進捗状況、そのあたりをにらみながら、しかるべき時期に判断していきたいというふうに考えております。ただし、この221号線の整備に関しましては、環状7号線までつながっておりますので、これは当然中野区だけではできません。したがいまして、杉並区とも十分連携をとりながら整備を図りたいと。その中で、この陳情に御指摘のような移転用地などについても、判断させていただきたいというふうに考えてございます。
池田委員
かつて221号線の拡幅については、清掃工場問題のときにも、当議会へ高円寺の皆さん方から、たしか反対の陳情が出されたように記憶しているんですよね。今度は警察大学の中に南北道路を、当初は貫通するというふうに示されていなかったんだけれども、最終的には貫通させるというような意思表示がなされましたし、地図上でもそういうふうに書いてありますよね。そうすると、中野駅と環七の自動車交通だけではなくて、221号を通って、一般的に考えれば、今度は早稲田通りとの自動車交通が当然ふえますよね。となれば、高円寺側の住民の方の反対の意思というのは、ますます強くなるということが予測されるんですけれども、そういうことは想定に入れていますか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
その道路計画に関しましては、確かにその道路だけをとらえるのではなくて、周辺の道路ネットワーク、そういったものをすべて総合して考える必要があろうかと思います。したがいまして、今委員御指摘の杉並区境道路、まだまだ具体的にこうするというところまでお示ししているわけではございませんが、その辺の整備に当たりましては、通過交通量の配分ですとか道路の構造、そういったことを含めて、今後杉並区、それから地域の皆さん方と御相談をさせていただきながら、整備の方策を探っていきたいというふうに考えてございます。
池田委員
南北道路と直接関係する道路の問題ですよね。それが、今の答弁のように、できるんだかできないんだか、全然あやふやですよね。それが警大跡地と直接リンクしている問題として、住民の皆さん方からも提案されているのに、ああいう計画の内容じゃ、とてもじゃないけれども、一体どうなるんだというふうに、中野区民の皆さん、これに接する杉並区民の皆さん方の心配というのは、今の課長の答弁を聞いたら、余計に募るばかりじゃないですか。だから、これは計画とは言えない代物だと、本会議で言ったわけですよね。その辺は全然東京都とも協議されていないんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
東京都の方とは、主に警大跡地の敷地内の地区計画、そのあたりについて現在協議をしているところでございますが、そういった中で、警大跡地の範囲外ではありますが、今委員御指摘の杉並区境の道路、これについては一定の必要性という議論も出ております。ただ、この道路といいますのは、現在想定しております警察大学校等跡地を中心とした地区計画の範囲外のものでありますので、これはむしろ南側の囲町地区のまちづくりの進捗状況、それからそれにT字型に交わります補助221号線の整備、こういったことをとらまえながら、整備に向かって検討する必要があるんではないかというふうに考えてございます。
池田委員
この囲町の皆さん方が、仮にこの221が拡幅になると、それが事業決定をするという段になって、この警察大学の跡地に移転用の住居を求めたいという御希望が強いわけですけれども、それはさっきそういうことを考えてもいいようなことをおっしゃったけれども、具体的にはどういうことで考えられるんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
これはもし仮にというお話でございますけれども、仮にこの警大跡地の中に、そういった補助221号線の移転用地を確保するということになりますと、これは道路事業を行う主体、つまり東京都がするのであれば東京都、中野区がするのであれば中野区が、土地を警大跡地に求めるというようなことになろうかと思います。しかしながら、警大跡地につきましては、現在財務省が土地を取得しております。財務省の土地の処分方法、そのあたりともかなり密接に影響してまいります。それから、もちろん処分時期等も影響してまいります。そういったことから、現在確実に警大跡地の中で確保するということは申し上げられません。むしろ、この補助221号線の事業実施に当たります移転用地といいますのは、警大跡地に限定するのではなく、それも含めた周辺地域という、少し選択肢を広げて考えると。しかも、これは単なる用地買収ということよりは、むしろまちづくり、そういった観点から道路沿道の環境改善をしながら、しかも道路を整備するといった方向が望ましいのではないか。そのためには、これは地区計画制度、あるいはその他の事業制度、そういったものと連動させながら、住環境改善を図りつつ道路整備する、そういった方向がよろしいんではないかと、現在考えているところです。
池田委員
私は認めていませんけれども、計画でも警大跡地は今のままじゃ広域避難場所として不十分だということを、あなた方は今までもおっしゃっていましたよね。そのためには、隣接する高円寺地域などのまちの不燃化が必要だっておっしゃっていたわけですよ。この11号陳情によれば、少なくともこの陳情に賛成をされた囲町の皆さん方は、それに協力をしようというわけでしょう。さっき陳情者の方もおっしゃいましたよ。やっぱり警大跡地の計画とは別個で、自分たちはここのまちを安全なまちにするために、勉強会もやり、そういう方向で努力したいということをおっしゃいましたよね。これはやっぱり自立した地域住民の考え方だというふうに思うんですよ。区の計画に巻き込まれるということじゃなくて、みずからやっぱりこの囲町地域を安全なまちにしたいという。ということは、区側から見れば、積極的な住民の協力が得られるということじゃないですか。それを警大跡地に限らず周辺の、この周辺のというのがくせ者なんですよ。周辺というと本当に広がっちゃいますからね。大和町に行ったって、恐らく周辺という言葉を使うんじゃないかと思うんですけれども、でも、具体的に、さっき私が確認したように、警大跡地の中に欲しいということをおっしゃっているんですから、そのことについて、やっぱり地元の皆さん方との協議をすべきじゃないですか。そこまでの協議をされていないわけでしょう。早速した方がいいと思うんですが、いかがですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
繰り返しになりますが、中野区は跡地だけに限定しますと、選択肢が少なくなりまして、なかなか考える上で難しくなるということも想定される。したがいまして、そういった跡地の中だけに限定するのではなくて、やはりもう少し範囲を広げて、あるいは共同化、小規模の共同化、そういったことも目線に入れながら、しかもこの陳情にあらわれていますような、災害に強い安全で快適なまち、そういったものが実現できるように、今後十分地元の方々ともお話し合いをさせていただきながら、まちづくりを進めたいと考えてございます。
池田委員
長い答弁なので、どこをとったらいいのかわかりませんけれども、要するに、この陳情で求められている移転住民のための用地を隣接する場所、すなわち警大跡地の中に欲しいと願っているわけですから、そのことについて地元住民の皆さんとの協議を始めるというふうに受けとめてよろしいんですね。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
まだ、道路の事業計画自体具体化しておりませんので、そういった中で、移転用地だけの話を先行するというのはなかなか難しい話ではございますけれども、そういったことも含めて、今後このまちづくりについて、順次地元の方と御相談をさせていただきながら、徐々に進めていきたいと考えております。
池田委員
この陳情全体に言えることなんですが、この陳情のほとんどの趣旨は、区が計画を報告したということで、かなりそういう状況で言えば、現在のところではなかなか難しい陳情内容になっているわけですが、しかし、それが本当に決まるのかどうかということは、今後にかかっているわけですよね。建設委員会にこの陳情が来たのも、都市計画審議会とのかかわりがあるということで、それも一つの理由だったんだろうというふうに推察をしますけれども、まず、中野区の都市計画審議会があり、今までの理事者の報告から言えば、そこで素案がつくられて、東京都都市計画審議会に送られて、そこで原案がつくられ、来年の春にはそれが東京都都市計画審議会として決定すると。その間、東京都都市計画審議会から原案について、中野区都市計画審議会に対して意見を求められる時期があると。その際には、中野区都計審としての意見を東京都都計審に出すことができるという経過を通じて進められるわけですけれども、それが今私が言ったように、すんなり進むかどうかということがあるわけですよね。その経過の中で、並行して財務省が、この警大跡地の払い下げについて、関東財務局におろして、そこの国有財産関東地方審議会での審議が行われる。それも、この都計審での審査の状況と並行して進められるというのが、今まで我々が報告を聞いて知っているところですよね。でも、それもそのとおりスムーズにいくかどうかはわからないわけですよ。今までだって、随分計画自身が延びに延びて、3回も4回も延ばして、最後はもう何が何でも5月9日に報告するというんで、ぎゅっと圧縮されちゃって、区民の皆さんは裏切られましたけれども、なかなか思うようには進まないわけですから、この八十何本の陳情の趣旨が、あるいはすっと通るような見通しも、開ける時期が絶対来ないとは言えないというふうに思っていますから、そのために全力を尽くしたいと思うんですけれども。
ただ、そういう審議会の進め方というのは、今言った程度しか私たちは報告を受けていないわけですよ。もっと詳しい内容を知りたいんですよね。後で報告があるんでしょうけれども、5月9日の委員会のときに資料要求したのは、こんな簡単なスケジュールじゃないんですよ。こんなのは今まで出ていることだから、わかっていることですよね。もっと細かいものをというふうに要求したつもりなんですけれども、どうもそういう疑問に答えてくれるようなスケジュールにはなっていないというふうに思うんですが、そういう今後の都市計画審議会の進め方、あるいはその関係で、財務省が中野区との協議をどのように進めていくのか。財務省の検討状況については、当委員会などにどんなふうに報告をされるのか。その結果の財務省としての案をつくると財務省はおっしゃっていましたから、中野の計画などを参考にしてつくると言っていましたから、そういう点について、詳しく報告を、今わかっていることについてお聞きしたいんですけれども、いかがでしょうか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
まず、都市計画審議会の状況でございます。これは後ほど、今委員おっしゃいましたように、要求資料の報告の際に、若干御説明いたしますが、これは基本的に警大跡地の地区計画、これは再開発促進区を想定しておりますが、地区計画の決定は東京都知事でございます。ただ、これは中野区が案をつくって、それを東京都が都の案として決定するというような流れになってございます。現在詳しいスケジュール等について、東京都と協議中でございます。そういった意味からも、具体的な年月日をお示しすることにまだ至っておりません。これを近々決めたいというふうに考えております。ただ、私たちの思いといたしましては、これは以前から申し上げておりますように、おおむね今年度中に地区計画、再開発促進区の方針を都市計画決定できたらと。それで来年度以降、それに基づいて財務省が土地を売り払うとことができればというふうに考えてございます。
それから、財務省の方の協議事項でございますが、これも現在の段階で、財務省の方から、正式にこれが財務省の案だというものを受けとっているわけではございません。現在、財務省の方でさまざまな検討を加えているというふうに聞いてございます。その辺も今後、財務省の方とは、また緊密に打ち合わせをしたいと考えております。
それから、この跡地を処分するに当たりましては、国有財産処分の地方審議会というものを開く必要があります。国有財産処分地方審議会と都市計画審議会、これは密接に関連しておりまして、この辺のスケジュール調整も、今後都計審のスケジュール等が確定した時点で、また再度調整をして進める必要があるかなというふうに考えてございます。いずれにしましても、現在のところは、まだ具体的に何月何日というふうなことをお示しできるまでには至っていないという状況でございます。
池田委員
ちょっと今ぱっと出てこないんですけれども、区長がことしの新年のあいさつ、仕事始めのあいさつで、また改めて情報を徹底して区民に公開をすると。それで住民参加を徹底するということを、よくも言ったりと私は思うんですけれども、一応そういうふうに表明しているわけですよ。それは中野区の方針でも一応あるわけですから、今課長が答弁されたことについては、きちんと発表していただけますね。当委員会は定例会を除くと1カ月に一遍ぐらいになっちゃって、その間に発表されることだってあるわけですから、これだけたくさんの方が傍聴に来て、五百何十本ものパブリックコメントがあるというふうに、この問題はかつてない関心ですよ。したがって、委員会でなければ報告をしないというのではなくて、随時ホームページなんかでも報告できるわけですから、警察大学校等跡地利用計画の進展についてみたいなホームページに連載ページを設けて、そこに逐一明らかになったら、すぐ情報を公開するというふうにしていただきたいんですけれども、具体的なやり方はともかくとして、要するに区民にすぐにそういう情報を明らかにするということを希望したいんですが、それはいかがですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
必要な情報の提供につきましては、今後とも検討させていただいて、しかるべき公開方法で公開したいと考えてございます。
池田委員
特に、今おっしゃった財務省との協議で、財務省案が出されると。これはやはり私個人的にもですけれども、相当多くの区民の皆さんが、一体財務省はどんな案を出すのだろうかというふうに、非常に見守っていると思うんですよ。ですから、この財務省関係、なかなか一般区民が財務省の考えていることを引き出すなんてということは難しいことですから、財務省のホームページにもこんなものは出てきませんから、これは直接かかわっている区が、やっぱり情報公開するということが極めて重要だというふうに思うんですが、この財務省の関係も大丈夫ですね。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
対財務省に関しましては、これは相手のある話でもありますが、一方必要な情報の公開ということも、これまでも求められてきました。ですから、なかなかすべての交渉過程を明らかにするということは、場合によっては困難かもしれませんが、必要な事項については、適宜情報については提供させていただきたいと考えてございます。
池田委員
去年の財務省と中野区との協議に、日建がまだ契約をしていないうちから参加して、特別委員会でも大問題になりましたけれども、あれは情報公開で財務省が報告を発表したものではありますけれども、発表してくださいと言えば、財務省だって発表するわけですよ。伏せ字が大分ありましたけれども、それは国として、これは公にしたくないということを伏せ字にするのは、我々がやめてほしいと言ったってそうするでしょうから、それはそれでしようがないことなんですけれども、それにしても国民には発表できることなんですから、本来情報公開請求しなければ、ああいうものが出てこないという情報公開ではしようがないわけですよ。今後の中野区と財務省との協議というのは、特に注目されるわけですから、やはりやったら即公表するということをお約束していただきたいんですが、いかがですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
その協議内容にもよりまして、恐らく今後は、特に土地の処分というお話になりますので、かなり微妙な問題、つまり土地利用というより、むしろ土地の値段ですとか評価、そういった部分に及ぶ話が、場合によっては出るかもしれません。ですから、そういったものを公開するというのは特に影響が大きいですから、なかなか困難だと思いますが、そういったことも踏まえながらも、必要な情報については、公開するように努めたいと考えてございます。
池田委員
評価額なんていうのは、これはどうなんですかね、専門家じゃないからよくわからないけれども、一般的な評価額なんていうのは公表されてしかるべきだと思うけれども、それが競争入札に深くかかわるということになると、それは当然公表しないでしょうから、それはやむを得ないと思いますけれども。例えば、処分するブロックですね。公社の支援業務報告書によると、このブロックに分けて処分するというような考え方も出されていますし、それに財務省が従うかどうか、財務省は財務省の考え方をするわけですから、それはわかりませんよ。でも、一遍に平成18年4月1日に12ヘクタールすべてを、ばんと競争入札にかけるということは考えられないことですよ。やっぱりブロック、ブロックに分けて、時期は若干ずれると思うんですよ。したがって、どういうブロック分けをしたのか、そのブロックごとの競争入札の時期は、大体いつごろを想定しているのか。その程度のことは報告してもらわないと、本当に我々は何とか桟敷に置かれちゃうことになるわけですから、そういうのは公表できますね。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
そういったことにつきましても、未確定の段階で公表するというのはなかなか難しいかもしれませんが、ある程度確定した段階で発表することができる状態になれば、当然これはいち早く公表させていただきたいと考えてございます。
池田委員
それと、肝心の中野区都市計画審議会との関係はどうなるんでしょうか。もうちょっと詳しく、先ほど私の方からも大ざっぱに示しましたし、課長も大ざっぱに答弁されましたけれども、今想定されていることで、特に当委員会は、中野区都市計画審議会との関係は深いわけですから、もう少し丁寧に御答弁ください。
服部都市整備部経営担当参事
それでは、私の方から、当面の都市計画審議会の流れ、先ほども担当課長の方から概略を御説明させていただきました。6月に1回、24日を予定してございますが、都市計画審議会の開催を予定してございます。そこの中では、地区計画の流れといいますか、基本的なところについて、各委員の方に御理解を願うべく、いわば勉強会といいますか、させてもらおうと考えてございます。
7月に入ってですが、その後に今般の中野駅周辺まちづくり計画に基づきます地区計画の整備方針に至る御審議を願う、そう考えてございます。今のところ、各委員の方にお伝えしてございますけれども、7月5日を予定してございます。7月5日以降につきましては、まだ詳細は未定でございますが、先ほども担当課長が申し上げたように、年度内にさまざまな決定ができますような形で進めていきたいと考えてございます。
池田委員
都計審全体に通じることで、一つお願いがあるんですが、都計審に出される資料というのは結構膨大なんですけれども、ですから傍聴者全員にこんなに厚いやつを全部渡すというわけにはいかないのかもしれませんけれども、せめてその都計審をやっているときに、都計審のメンバーに配付されている資料は、傍聴者用として後ろの方のテーブルに二、三冊置いて、見たい方が見ることができるとか、あるいは都計審が終わるなり、休憩中なりに、コピーできるような、そういうものも1冊置くとか、何しろ聞いていても、ほとんどわかりません。我々議員でも、手元に資料がなければ、今何を説明しているのか、難しい言葉も次々と出てきて、整・開・保なんていったって、ほとんどの人はわからないと思うんですけれども、本当にわからないですから、資料を一人ひとりに渡すというのは難しいとしても、そういう形で傍聴者の方が見られる資料の提供というのが、教育委員会では教育委員会の委員の皆さん方に渡される資料を傍聴者もいただけるようになっていますけれども、あれはあれで経過があってそうなったものですが、せめて今私が申し上げたような形に、資料を提供するというようなことはできないでしょうか。
服部都市整備部経営担当参事
現段階で、都市計画審議会のいわば審査日程といいますか、その程度につきましては傍聴の方々にもお配りしてございますし、今後ともその方向でいきたいと思ってございますが、今委員がお話しにございます審議内容についての資料につきましては、都市計画審議会は都市計画にかかわるさまざまな審議をさせていただいているところでございますので、資料の量の分厚さ、あるいは審議内容等をかんがみれば、現段階直ちにこれをお配りするまでには考えてございません。
池田委員
お配りしなくてもいいんですよ。傍聴者の皆さんがお座りになっている後ろの方にテーブルを一つ置いて、そこに二、三冊置いておくと。自由に傍聴者の皆さんが見られるようにできませんかということをお聞きしているんです。
服部都市整備部経営担当参事
都市計画にかかわります言葉とか、なかなか難しいところがございます。先ほどの整・開・保、整備、開発、促進に関する方針といいますか、まちづくりの基本的な考え方を短くした言葉でございますが、今後とも、そういう意味では、私ども事務局並びに説明する場合におきましても、なるべくわかりやすく傍聴の方々におきましても、御理解願えるべく表現を工夫していきたいと考えてございます。そういったところで取り扱っていきたいと考えてございます。
池田委員
私の知人が、もう亡くなられましたけれども、ワシントンに平和問題の情報収集に、約3年間アパートを借りて行かれた人がいるんですよ。その方がアメリカの上下両院の委員会の傍聴をされましたけれども、テレビに出てくるようなそうそうたるアメリカの高級官僚が、柵一つ隔てた向こう側に、背中を向けて座っている。その理事者の後ろ側に傍聴者が座るんですね。傍聴者は傍聴席に入るときに、理事者が持っているものと同じ資料、場合によってはこんなに高く積んであるそうですけれども、そういう資料を自由に傍聴者は、必要な人は持って傍聴席に着くことができるというふうなことを報告されて、そういう意味では、アメリカは民主主義国家だというふうに、非常にびっくりされていましたけれども。日本の行政機関というのか、非常に秘密性というのが高くて、未だに都市計画審議会は公開されているものであるにもかかわらず、そこでやりとりされている資料についても、中野だけじゃありませんけれども、その場で傍聴者が見ることができないといったような閉鎖性が、依然として残っているというのは大変残念に思いますけれども、今後ともまじめに検討していただければなと、この場ではそういうふうにだけ申し上げておきます。
この第1回、7月5日に開かれる都市計画審議会でありますけれども、ここでは何がやられるんですか。
服部都市整備部経営担当参事
先ほどもお答え申し上げました。6月24日に地区計画にかかわります勉強会といいますか、基本的な流れ、あるいは今後どういう御審議をいただくのかというところのお話をさせていただいた後、都市計画審議会の区長から諮問に対するお答えを、答申ということでお願いしているわけでございますので、7月5日におきましては、地区計画にかかわります整備方針にかかわります御審議を願う、そういう予定で考えてございます。
池田委員
そうしますと、7月5日の都計審に出される素案づくりのための資料というのは、この前の委員会でも申し上げましたけれども、新都市開発公社の地区計画検討支援業務報告書、これに基づいてつくるんじゃないかと申し上げたんだけれども、これそっくりじゃありませんと課長はおっしゃいましたけれども、大体こういう内容を持った素案というものを提示されるんですか。それとも同じく新都市開発公社から出ているところの、これも前回の委員会で申し上げましたけれども、参考図書というのがありますね。あの程度の内容のものが都市計画参考図書ですね、これが本案として出され、それこそ参考資料として、この支援業務報告書の中身が添付資料として出されるというような形をとるんですか。どういうふうになりますか。
服部都市整備部経営担当参事
そのあたりは、まだ今後少し検討の余地がありますが、形としては今委員がお示しされたような参考図書、それから添付資料、そういったものを中心に御議論をしていただきたいと考えてございます。ただ、内容につきましては、前回の特別委員会で申し上げましたけれども、当然そのままということではなくて、内容に検討を加えまして、修正すべきところは修正、追加すべきところは追加、削除すべきところは削除などをして出したいと考えてございます。
池田委員
そうしますと、かなり膨大な内容になりますよね。地区計画の方針そのものは、本当に五、六枚のぺらぺらなんでしょうけれども、そういう方針をなぜつくるかということの添付資料は、相当膨大なものになるというふうに思うんですが、となれば、一般的に考えて、1回の都市計画審議会ではとても済まない内容だというふうに私なんかは思うんですけれども、東京都に原案というか、中野区でつくった案を出す時期はいつごろと踏んでいるわけですか。それまでに何回ぐらい都計審をやる予定ですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
これもまだまだ東京都と十分詰めなければいけませんが、例えば今年度中に都市計画決定をしたいと想定いたしますと、東京都の都計審といいますのは、本年度は年に4回しか開かれません。第171回東京都都市計画審議会、本年12月下旬に開催の予定と聞いております。第172回が平成18年2月上旬に開催の予定と聞いております。例えば、171回東京都都計審に諮ったといたしますと、都市計画決定の告示が平成18年1月下旬、それから172回、すなわち2月上旬に開かれます都の都計審に諮ったといたしますと、都市計画決定告示が18年3月上旬と聞いております。したがいまして、171回か172回にのせられれば、年度内には何とか都市計画決定ができるということでございます。
これを逆算いたしますと、171回都計審に出すということになりますと、その間さまざまな手続等がありますので、これはおおむね7月下旬ぐらいには東京都に区の案として上げる、それから172回の場合には8月下旬ごろ上げると。そういったスケジュールかと思います。ただ、現在東京都の内部事情で、なかなかスケジュール調整が困難な状況にあります。その辺を踏まえながら、
それから、先ほど申し上げましたが、財務省が開きます土地処分の地方審議会、このスケジュールとも密接に関連してきます。したがいまして、7月に都計審を開いた後の予定につきましては、東京都ですとか財務省、その辺の状況を見計らいながら、また決めていきたいと考えてございます。
池田委員
そうすると今決まっているのは7月5日、中野区都計審。服部参事、7月下旬に171回都計審に間に合わせるとすると、7月下旬に出すということになれば、7月5日以降に入れる予定はあるんですか。それとも5日で一発で決めちゃおうということですか。
服部都市整備部経営担当参事
先ほども何回も御答弁してございます。7月5日に審議案件として都計審に諮る、それは決まってございます。それ以降はまだ未定でございます。都市計画審議会の各委員の審議の進捗を見ながら判断すべきものと考えております。
池田委員
そうすると、東京都都計審の方は、年に4回だから、3カ月に一遍しかやられないということですよね。仮に172回、18年2月上旬に開かれる都計審に区案を間に合わせるとした場合は、8月下旬までに出すんだということでしたが、東京都都計審の方は、そうすると告示されるのが18年3月ということだと、1カ月ちょっとしかないわけですよね。そうすると、この1回だけという予定を、東京都としては組んでいるわけですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
とりあえず今年度内の都計審も169回、170回というのも、実際に動いていますが、今後動く171回、172回については、先ほど申し上げたようなスケジュールで、今後東京都として動かしていくというふうなことを聞いておりますので、それにもしのっけられるのであれば、先ほど申し上げたようなスケジュールで進めなければいけないということでございます。したがいまして、このあたりは、再三申し上げますが、特にこれは財務省の土地処分地方審議会との関連などもありますので、そのあたりは、もう少し今後詰めていきたいと考えてございます。
池田委員
今のやりとりで、区も都も都市計画審議会における審議について、その中身は非常に膨大なものがあるにもかかわらず、以外と時間的にも短時間しか予定をとっていないんじゃないかというふうに、率直に思いました。それが区や都が思うように、そういうことが進むのかどうかということは、大変疑問だというふうに思っているんですけれども、先ほども陳情者の方からお話があったように、中野区の50年、100年の計画を決めるわけですよね。そういうものを決める都市計画審議会としては、私流に言えば、余りにも粗末というか、そういう扱いしか予定していないんだなというふうに思わざるを得ません。これではとてもではないですけれども、区民の考えていることとは進め方自体もかけ離れているかなと。もっときつい言葉で言えば、民主主義の路線というのは、一体どこに敷かれているのかなというふうに思わざるを得ません。特別委員会の答弁では、途中で公告縦覧などもあって、地域住民の皆さん方の意見は、十分述べる機会があるとか何とかとおっしゃいましたけれども、これで言うと地区計画の方針を決めるまで、本当にわずかな期間、わずかな機会しか住民には残されていないということで、大変不安を感じるわけですけれども、こんな決め方でいいんですか。それとも法律にのっとっているから、もうこういうことで十分だというふうにお考えになっているんですか。
服部都市整備部経営担当参事
都市計画審議会に関する御質問でございましたので、私の方から、お答え申し上げます。区の都市計画審議会で、これまでもまちづくり計画につきましては、計画素案あるいは計画案、最終的に計画ですか、その時点ごとに絶えず情報提供させてもらってきました。したがって、今委員が粗末な審議という御発言でございますが、これまでも繰り返しその時点ごとのタイムリーな情報提供をしてきてございました。さらに追加しますと、先ほども6月ごろに勉強会といいますか、これは都市計画審議会の委員の方からも、全体の流れがよく見えない、あるいは地区計画とは何ぞやといいますか、そういったこともございました。したがって、通常ならば即審議に入るところでございますが、前段階で勉強会をあえてさせていただいて、改めて7月5日に審議事項の審議案件をしていただこうといいますか、そういう構図を、手順を踏んでやってきた経過であることを御理解いただきたいと思ってございます。
池田委員
私から言わせれば、よくわからない都市計画審議会の委員の方がもしいらっしゃったら困るから、事前によく説明をして、スムーズに7月5日の都計審を進めようという教えではないかなというふうに理解してしまいますし、適切な情報公開と言われても、先ほど配付されている資料について、後ろの方で見ることもできない、そういうことも今は考えられないというような答弁があって、何で適切な情報公開なのかなというふうに思わざるを得ませんが、もうそのことについては結構です。
第13号陳情の関係でお聞きしたいんですけれども、これは前回補足説明で、説明者の方に、いろいろお聞きして、ここにはかなり専門的に樹木の関係が書いてあるんですが、中野のまちづくり計画において、盛んに緑、緑ということを言っているんですけれども、警大跡地の緑化計画というのは、どういう基本というか、理念というのか、あるいはみどりの基本計画というのは中野区にありますけれども、そのどういうところをとらえて、やられようとしているのかということを、今まで全く報告ありませんでしたのでお聞きします。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
これは特別委員会でも若干お話をしておるかもしれませんけれども、基本的な方針といたしましては、警大跡地の中にある既存の樹木、緑、こういったものにつきまして、すべて残すというのは建築をする以上難しいことではありますけれども、可能な限り残すと。しかも、新たにつくります防災公園、それから新たにつくります道路、こういったものにつきましては、植樹をするといったことから、警大跡地全体としては緑豊かなまちとする。さらには、周辺の哲学堂公園ですとか、もみじ山公園、平和の森公園、そういった既存の緑の資源と、警大跡地の緑を、例えば中野通りの街路樹ですとか、その他緑道、そういったものを通じまして、結ぶことによりまして、緑のネットワークをつくると。それによって、まち全体を緑豊かなまちにしたいというふうなことで考えているところでございます。
委員長
池田委員の質疑の途中ですけれども、3時になりましたので、ここで休憩に入りたいと思いますが、再開後にまた質疑を続行いたします。
休憩いたします。
(午後3時06分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後3時17分)
池田委員
陳情13号に関して、この方は中野区の樹木であるスダジイを初めとして、いわゆるドングリの木を大事にしなければいけないと。それが200本も生育しておりますということを指摘されて、特に旧警大正門付近のスダジイ、クスノキの大木、高さ10メートルを超えるケヤキの並木及びイチョウの並木ということで、イチョウも30本以上大木が生えているということをおっしゃっていましたけれども、こういう緑を大事にするということの重要性を指摘されているんですが、課長の先ほどの答弁は精神的努力というのか、とても具体的には聞こえないんですよね。例えば、この陳情にあるところの旧警大正門付近のスダジイの木などは、この支援業務報告書でいけば、区域4の商業系の600%のビル、20%の建ぺい率でいけば30階建てですね。それから区域1の超高層住宅、これも100メートルぐらいになるんでしょうか。95メートルですか、この報告書で出されているのは、26階建て95メートル、これに挟まれたちょうど中間あたりになって、相当伐採しなければ、これらの超高層ビルは建てられないというふうに、素人考えですけれども思うんですよね。
去年7月24日の見学会の参加者の感想の中に、門を入ったらぐっと涼しくなったというのはあそこなんですよ。そういう木がなくなっちゃう可能性が、この支援業務報告書の図面からいくと、あるんですよね。それ一つとってみても、豊川課長が残します、極力残しますと言っても、一番重要なところが奪われちゃって、極力残すということになるのかなという思いがあるんですけれども、そういう点では、確かに計画は本当に具体的でなくて、かなりの分野を東京都都計審にお任せするという内容になっちゃっていますけれども、それだったらば、やはりここの緑は残すべきだ、ここについてはこれこれこういう樹木だから、樹齢100年、200年だから、ここについては残すべきだという積極的な区の意見があってしかるべきなんじゃないでしょうか。相手任せで、民間のディベロッパーがどういう建物をつくるかわからないと、もうつくったところで考えますよというのでは、余りにも追従主義というんですか、成り行き任せというんですか、そういう感じがしてならないんですよね。やっぱり区として、警大跡地の重要な100年、200年の古木を残すという立場であるならば、積極的に物を言うべきじゃないですか。みどりの基本計画とか、いろいろあって、みどりの基本計画では、警大跡地についてのこういう図面もありますから、こういうものに沿って、13号陳情で言われているところの武蔵野に昔からあるドングリの木、ここで言えば、具体的にはスダジイ、クスノキの大木、こういうものは残していただきたいということを、やはりきちんと方針の中に入れるべきじゃないでしょうか。緑地1とか緑地2というのは、かなり正確に面積まで入れて、位置も入れて、緑地1号、2号なんかについては、警大跡地の中で、ここは何もないところなんですよね、木がないところなんですよ。ただの更地のところなんだけれども、こんなことを書いているぐらいなんだから、スダジイとクスノキについては、きちんと残してほしいというふうに、場所、場所を指定して、やっぱり緑を大切にするという区の方針を、民間開発者にもわかってもらう事前の準備が必要なんじゃないでしょうか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
この点も、前回、あるいは前々回、それ以前の特別委員会で御指摘をいただいていることかと思います。基本的には、現在まだ土地利用計画の段階でありまして、建物の配置が決まっているわけではありませんので、必ずこう残しますということは言えませんが、しかも新都市建設公社の示しました建物配置、これも一つの例ですので、これになるというわけではありません。したがいまして、現状ではどこにある木を残すというふうな確定的なことは言えませんが、ただ、今後再開発等促進区などを決めて、具体的に地区整備計画、建築計画、そういったものを定めるに当たっては、これは事業者はもちろんのこと、東京都、中野区等とも協議が必要になります。そういった中で、実は促進区の考え方といたしましては、確かに日影規制の適用除外というのはありますが、何をやってもいいかということではありません。やはり、促進区の規定の中にも、敷地内の環境について十分配慮するというふうな条項もあります。そういったことから、区といたしましても、具体的なそういった協議の段階になったときに、樹木の残し方などについても、よりあるべき姿というものを探っていきたいと考えてございます。
池田委員
東京都の緑の計画というのがあるんですよね。これに3メートルのサンゴ樹、きょう葉っぱを持ってきたんだけれども、平和の森から1枚失敬したんですけれども、サンゴ樹というのは極めて火事に強いんですね。ドングリのなる木は、その葉っぱが出てくるのは、大体3メーター以上ですから、その下を埋めるのには、サンゴ樹がすごくいいんですよ。そういうものを計画的に配備しないと、防災公園にならないんですよ。ましてや1.5ヘクタールなんていうんじゃね。ところが、今までの都市再生のまちづくりを見てきていますと、北欧型の針葉樹系の、要するに見た目はすごくさわやか、格好がいい、色もいい、そういうヨーロッパ型の樹木がすごく多いんですよ。これは防災には余り役に立たないというふうに、防災系の植物学者の方はおっしゃっていますけれども、それに比べて、この陳情で言っているところのスダジイとか、シイの木だとか、こういうのは火災に物すごく強いわけですね。葉っぱもすごい密なわけですね。風があると相当揺れます。私の住んでいるところから、大和町にはまだ畑があるんですけれども、畑を経てカラスの巣になっている大木がありますけれども、もう10メートルぐらいの風が吹くと、かなり枝が揺れるんですね。あの枝の揺れ方を見て、これが火に強い木としての大きな役割を果たすんだと、いつも感心して、8ミリビデオなんかにおさめていますけれども、そういう木というのは、一方では格好が悪いんですね。民間開発業者が好まない木なんですね。周辺を暗くしちゃうんですよ。暗くなるからこそ、CO2 も吸収するし、日影もつくるし、炭酸ろ過作用も非常に活発にやる木になるわけですけれども、これは業者の好む木ではありません。民間業者がつくった大規模な住宅地に、ドングリの木がぼこぼこ生えているところなんて1カ所もないですよ。もし、あなたが御存じたったら教えていただきたい。そういう場所があれば、見学に行きます。1カ所もありません。そういう開発業者の嫌な木をたくさん残さないと、防災公園にはならないんですよ。ですから、それを積極的に、緑を大事にするというのであるならば、そしてこの支援業務報告書のようにはならないよと、これは一つの例なんだよというんだったら、なおさらのこと、区として、こういう樹木については、今国有財産の台帳にしっかり記載されているわけですから、この木については残してほしいという計画を出したらいいと思うんですけれども、出せませんか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
今の時点では、具体的にこの木は残す、残さないというところまではなかなか踏み込めないと思います。ただ、やはりほかの地区の民間開発と、この地区の開発が一番違うのは、ここは防災公園を整備する必要があるということであろうと思います。したがいまして、中央部に設けます防災公園、これをつくる際には、今お話のあったような樹木の種類、その辺なども十分参考にしながら、計画してまいりたいと考えてございます。
池田委員
超高層住宅はかなり高級なマンションになるんでしょうから、そういう黒々とした常緑広葉樹というのは、恐らくそういうビルの商品価値を落としますよ。ですから、私は伐採されてしまうんじゃないかなというふうに恐れているんですけれども、だからこそ区が積極的な役割を果たすべきだというふうに思っています。
24号陳情なんですけれども、跡地を防災緑地を原っぱとして整備することと言うんですね。ここでは、やっぱり震災が起きたときに、跡地がどういうふうに使われるかということ、テントを張る、あるいは仮設住宅をつくる、そういう場所として考えた方がいいのではないかということをおっしゃっていて、こういう考え方をされる陳情というのは、ほかにも幾つもあるんですけれども、今までの特別委員会の審議の中で、理事者の答弁ですと、広域避難場所というのは3日間だけ使うところだから、それ以上のことは考えていないんだと。それは中野区地域防災計画に基づいて、他のところでテントだとか、仮設住宅とかというのはやるんだという形どおりの答弁なんですけれども、本当にそれでいいと思いますか。
国の中央防災会議の去年12月に発表したデータを分析したことによれば、全壊1万戸ですよ。この間本会議で質問したように、昭和45年以前の非常に地震に弱い建物というのは、中野にまだ2万1,000棟あるんですよね。だから、それらが全部倒れたっておかしくないんだけれども、地盤の関係があるから、全壊1万棟というふうに中央防災会議は踏んだんだと思うんですね。それから、焼失面積、これは東京都でも1万9,000戸と踏んでいるけれども、中央防災会議は3万5,000戸ぐらいは焼失するだろうという予測ですよ。
ところが、今中野区地域防災計画で、仮設住宅をやれるところとして、指定されているものを全部合計しましたけれども、5万4,800平方メートルしかないんですね。これは1戸あたり30平方メートル、29.78だったかな、それで計算していますけれども、これでやっても1,826戸分しかないんですよ。そうすると、今言った数字から倒壊する家屋、あるいは焼失する家屋からいったら、現実問題として、ここに逃げてきちゃったら、ここに居ついちゃうと思うんですよ。ここは3日間しか使わないところなんだから、出ていきなさいということで、逃げてきた区民が言うことを聞くと思いますか。それとも何か警察力か何かを発動して、無理やり追い立てるんですか。そんなことは今までの震災でもなかったことだから、多分そんなことはないと思うんですけれども、これだけの区民が自分の住居を失って、そのかわりの住居を、とりあえずでも建てる場所が欲しいというふうに24号陳情でもおっしゃっているんだけれども、それは当然じゃないかと思うんですけれども、中野区のまちづくり計画では、オープンスペース3から4ヘクタールと言っていますけれども、本当にそういうものを使えるかどうかという検討をされたんでしょうか。その辺、本当にお聞きしたいですね。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
これも委員御指摘のとおり、特別委員会でいろいろお話をいただいたところでございます。確かに、現在中野区の地域防災計画によりますと、今御指摘の数ぐらいしか仮設住宅ができないという現状がございます。しかしながら、もし仮に、この中央防災会議が想定する倒壊、あるいは火災によって焼失、滅失する家屋、これに相当する仮設住宅をつくるとなりますと、かなりの土地それからもちろん費用等もかかります。
これはまだまだ新聞報道でございますが、政府の中央防災会議は、これは東京直下型ということではありませんが、ことしの3月東海地震と東南海・南海地震、これにつきまして、死者数と経済被害額を10年以内に半減することを減災目標といたしました地震防災戦略というものを策定したと聞いております。これによりますと、これまでと一番変わった方針といたしましては、これまでは災害後に重点を置きましたそれまでの震災対策から、方針を180度転換いたしまして、震災前、事前の備えを重視した震災対策、減災対策といって災いを減ずる減災対策に力を入れていくことになっていくということで聞いております。すなわち、そもそも建物が倒れないようにすべきであると、燃えないようにすべきであるというふうなことかと思います。
したがいまして、こういった仮設住宅、これはもちろんまだまだ不足しておりますので、これを拡充するというふうなことがある反面、今後こういった震災対策の主体となりますのは、やはり既存の建物の耐震改修、あるいは耐火化、防火化、そういったことが中心になろうかと思います。そういった流れというものを踏まえますと、今回の警大跡地につきましては、この御指摘のような仮設住宅をたくさんつくるということではなくて、むしろ今申しましたような政策、方針にシフトしていくことが防災対策のやり方としては、適切なのではないかというふうなことで考えているわけでございます。
池田委員
政府防災会議の戦略目標というのは、それはそれなりに今までのことを考えれば、貴重だというふうに思うんですよね。積極的な対策だというふうに思うんですね。ただ、これには解決しなければいけない大問題が一つあるんですよ。せんだっても、本会議で地震のための耐震工事についての区の助成制度を設けるべきだということに対して、個人の財産を助けるようなことは公共としてはできないという答弁でしたけれども、それをしない限り、この2分の1にする戦略はできないんですよ。国民が勝手におやりなさいということでは、何しろ東京直下地震に限って言っても、中央防災会議は10年で3割の可能性がある、30年で7割の可能性があると。いつ起きてもおかしくないということでしょう。東海・東南海については、中央防災会議で配付された資料を見ると、いつ起きるかということについては、もうグラフの一番上のところに来ているわけですね。東海・東南海はいつ起きてもおかしくない、ただ、これは東京の震度は、震度5強ぐらいですから、さほどのことはない。しかし、超高層ビルに与える長周期地震動は、東海・東南海が同時に起きるという可能性が、スーパーコンピューターなんかの診断でいきますと、最近は盛んに言われていますけれども、この長周期地震動が起きて、超高層ビルに深刻なダメージを与えるかもしれないということは言われています。
ですから、非常にこの戦略をあれするには、大変な発想の転換と、お金が必要なわけですよ。まさに国家戦略的に財源を投入しなければ、建てかえは不可能なわけですから。要するに、燃えない建物をつくるというよりも、倒れない建物をつくるというのが、この戦略の中心をなしているわけですよね。それはやっぱり相当な時間がかかることですし、燃えたらどうするのかということの方を考える方が、より現実的であることは、こういう地震の想定からいって、明らかだというふうに思うんですよ。
警大には、そういうスペースはないと、お金もかかると。だから、考えないというんじゃ、それじゃあ、もうあるか、なしかという二者択一の考え方になっちゃうわけですね。やっぱり住民が望むのは、たとえどんなスペースであれ、仮設住宅ができるところには全部仮設住宅ができるような発想を持ってほしい、計画を持ってほしいというのが願いじゃないですか。お金がかかる、そんな1,800戸は用意してあるけれども、あと1万戸だとか、数千戸だとか、そんなものはありませんよ。ですから、やりませんと。これじゃあ、本当に行政としての責任を果たすということにはならないというふうに思うんですけれども、やっぱりやれることについては全部やると。3日間の広域避難場所じゃなくて、仮に中野区のまちづくり計画に沿ったとしても、3から4ヘクタールのオープンスペースができるわけでしょう。その4ヘクタールのオープンスペースに、テントだとか、もうちょっと長期になったら仮設住宅だとか、そういうものをきちんと建てられるということを、あらかじめきちんとしておかないと、所有権は3から4ヘクタールの半分以上は、民間のディベロッパーが持つわけですから、そこが嫌だって言ったら、利用できないわけですよ。個人の土地ですから、ですからそれを最初から明らかにしておく必要というのは、あるんじゃないですか。ないから全部むだということにはならないんじゃないですか、いかがですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
このあたりの話になりますと、本日防災担当課長が出席しておりませんので、少し詳しいお話はできかねますが、いずれにしましても、現在の段階では、まだ建築計画が定まっているわけではありませんので、例えば建物の周囲の空き地にしても、どこにどういう形でというところが、確実にお示しできるわけではありません。ですから、現在の段階としては、警大跡地について、こういった当初から仮設住宅を想定した土地利用計画はしないということでございますけれども、これは今後警大跡地の開発が進んで、周辺の整備も進みまして、年々行われます地域防災計画の改定、そういったものの中で、そういったスペースが、もし仮に確保できるという見通しがあれば、これは当然そういったことも視野に入れながら、仮設住宅なども検討していく必要があるということは当然であろうかと思います。いずれにしましても、現在のところといたしましては、あくまでも仮設住宅の敷地ということを前提とした土地利用計画ではないということは、御理解いただきたいと思います。
池田委員
3から4ヘクタールのオープンスペースということは、あなたたち何千遍も言っていることじゃないですか。ですから、それについてきちんと使える、そういう確約を得ておかなければ、土地の所有権はディベロッパーにあるわけですから、そういうところが持つわけですから、それを途中からやってくださいなんてお願いしたって、それはなかなか難しいことになっちゃいますよ。計画の最初の段階から、3から4のオープンスペースについては、もう仮設住宅なり、テント村なりをつくるような、そういう用地になりますよということを言っておかなければ、これはとてもじゃないけれども受け入れられないと思いますよ。途中から、そんな要求を簡単に相手がのむと思いますか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
繰り返しになりますが、そのあたりにつきましては、相手がのまないんじゃないかというお話もありますが、そういったことではなくて、その時々に応じた適切な協議、交渉、そういったものが必要だと思います。現在想定しております大学の立地、跡地の西側に立地を想定しております。例えば、こういった大学などにつきましても、これは千代田区で現にやられておりますけれども、区と大学で協定を結びまして、災害時にはスペースの提供ですとか、備蓄の協力、そういったものも行われております。そういった事例も踏まえながら、跡地全体として、災害時に何ができるかということを、事業者が決まった段階で、区の方とは協議する必要があるんじゃないかと考えてございます。
池田委員
3から4ヘクタールのオープンスペースというのには、大学の用地というのは、もう当然入っているはずだと思いますよ。それが特別利用として有利だとか、何だとかということにはならないと思うんですよ。これは全部3から4の中に入っているんですから。
それで、次に進みます。31号陳情なんですけれども、この2項が当委員会にかかっておりますが、これはいわゆる都と杉並区と中野区の三者協議会ですね。この三者協議会は現行どうなっていますか。5月に1回か2回開かれたとかと聞いていますけれども、その後委員会も開かれておりませんでしたから、我々も全然聞いていないんですけれども、この三者協議というのは、どのように行われているんでしょうか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
これは年度をまたいで開催しておりますけれども、4月の終わり、28日にやりまして、その後5月30日に三者協議会を行っております。ここで、やったことといいますと、主には土地利用転換計画案の取り扱いについて、三者で話をしたということでございます。現在の状況といたしましては、この三者によります話し合いの中で、まず、一番大きなテーマであります警大跡地を中心とした中野区役所一帯の広域避難場所としての機能の確保、つまり避難有効面積の確保につきましては、これは中野区が想定しました土地利用計画によれば、開発する増加の人口を加味したとしても、おおむねとれているようであるというふうなことが、三者の間で確認されております。
現在のところ、最終的に、文書等の詰めを行っている段階でございまして、近々内容については、明らかにできるんではないかというふうに考えてございます。
池田委員
4月28日の経過というのは見た記憶があるんですけれども、その時点だったか、その前だったか忘れましたけれども、2001年利用転換計画に基づく4ヘクタール以上という防災公園の確保を中心に、基本的にこの計画について、守ってほしいというような趣旨の要望というのが、杉並区からあったというふうに思うんです。そうすると今の答弁ですと、三者だから都も入っているんですね。5月30日、協議で杉並区の言ったこと、そしてそこで了承に達したことというのを、もう少し詳しくお話ししてください。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
やったことといたしましては、先ほど申し上げました避難有効面積の確認、それから土地利用転換計画案を見直しするに当たりましては、跡地のうち中野区の部分については、中野区のつくりました中野駅周辺まちづくり計画、それから杉並区の分につきましては、杉並区が考えております土地利用計画、これを合わせたものを土地利用転換計画案にかわるものとして、再度財務省に土地利用の要望という形で提出するということで、三者とも了解したというところでございます。
池田委員
そうしますと、先ほど文書の詰めとおっしゃいましたけれども、三者における従来の2001年利用転換計画の見直しをされる文書というのが、今準備されているというふうに考えてよろしいんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
そのとおりでございます。
池田委員
それから35号陳情なんですけれども、跡地にペットのための施設をつくることについてとあります。この陳情もそうですし、それから前の方の陳情、ちょっと今ぱっと陳情の号数が出てこないんですけれども、公園として人の寄る公園というんですか、そこで収益の上がる公園というんですか、そういうものを考えるべきじゃないかと。そうすれば、少しでも中野区の負担も考えられるという御提案がありましたね。それからクラインガルテン、日本語訳すれば市民農場ですけれども、これは99号陳情に出ていますけれども、都市における緑と同時に、35号陳情で言っているところのドッグランとか、2項で言っているところの東京で一番のペットのための総合ケアセンターをつくってくださいなんていうのは、これは相当な名案じゃないかというふうに思うんですよ。今、ペットブームというのは、大変なものですから、こういう収益の上がるという点については、中野区の今の計画にはほとんどありません。
それからクラインガルテンについては、こういうものを区民からいただいたんですよ。これはドイツのミュンヘンですね、ミュンヘンというのは、ドイツでも、相当大きな都市ですよね。そのミュンヘンの町のど真ん中に、こういうクラインガルテンができているんだそうです。非常に喜ばれている、小屋までついていて、ここに泊まり込んだりすることもできるということで、大都市の中の本当に潤いの場所ということになっているんですが、こういう発想というのが、今度のまちづくり計画には、ほとんど見えないんですけれども、これは前から、相当区民からもいろいろ意見が出ていたわけですから、こういうものを企画されないというのは、どうしてなんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
この公園につきましては、中央部には防災公園というふうなことで現在考えておりますけれども、もちろん防災公園ですので、防災機能を付加することは当たり前でございますけれども、防災公園を含めた跡地全体の緑のあり方、そのあたりにつきましては、事業者などが決まった段階で、かなり具体的に詰める必要があるかなというふうに考えてございます。したがいまして、こういった御指摘などにつきまして、そのまま実現というのは、なかなか困難かとは思いますが、考え方といたしまして、そういったものを駅前という立地を生かしながら、さまざまな要素を持った緑、そういった視点でもって公園、緑地を整備するということも一つのあり方ではないかというふうに考えております。そういったことから、今後緑のあり方については、検討したいと考えてございます。
池田委員
47号陳情ですけれども、ここでは専門家の話では、高層ビルが建ち並べば、火災旋風等で火柱が立ち、重大な被害が出ると言われています。これは特別委員会でも、たびたび区民の皆さんからも発言されておりましたし、私も発言をいたしましたけれども、陳情者との質疑の中でも、専門家からそういうこともあるかもしれないというような御答弁もいただいているところなんですよね。そこで、これだけ言われているんですから、やっぱり研究すべきだと思うんですよ。この支援業務報告書のようにはいかないんだろうけれども、変わり得る可能性が、財務省の案や、実際にどこのディベロッパーが手に入れるか知りませんけれども、入れたところでの計画の違いとか、いろいろあるでしょうけれども、でも、一応これは日建が一生懸命つくった、それで去年の3月に報告された報告書から、基本的には変わっていないわけですから、これならこれで、火災旋風についての研究を行うべきじゃないですか。
テレビでは、簡単な実験ですけれども、超高層ビルが火災旋風を呼び込むというのを、実際に画面でやってみせたわけですから、そんなに難しい実験とも思えません。それから、スーパーコンピューターを使えば、かなりの程度の実験が、こういうCGの時代なんですから、できるはずですよ。理事者の皆さん方が、ただ、安全です、安全と言われたって、具体的にテレビや何やらでもって、超高層ビルの危険性を我々は見せられているわけですから、やっぱり安全ですという確証を出してもらわなければ、安全だとは認められないですよね。そういう点についての研究をするおつもりはないですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
これは今後中央部に防災公園を具体的に計画、整備していく段階になりまして、どのような形で整備するのがいいかということについて、少し検討する必要があろうかと思います。そういった中で、ここにあります模擬実験とか、風洞実験、そういったものまではいかないかもしれませんが、防災公園の安全性、そういったものについては、一定の検証が必要ではないかというふうに考えております。
なお、高層ビルだから危険であるというふうな御議論でございます。そういった議論があることも承知しておりますが、一方、こういった高層ビルによって有効な空地をたくさん生み出すと、オープンスペースを生み出す、そういったことによって、安全性を確保されるということも事実でございまして、そういったことも加味しながら、計画を進めてまいりたいと考えてございます。
池田委員
模型を使った実験でもなく、コンピューターを使った実験でもなく、どんな実験があるんですか。どんな検証の方法かあるんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
そのあたりについては、今後少し検討をさせていただきたいと思いますけれども、いずれにしましても、防災公園としてつくるわけですから、防災公園足り得るような機能、それから安全性を持ったものをつくるべきだと考えてございます。ですから、それに沿うような一定の検証は必要ではないかと考えてございます。
池田委員
日本にも地震に危険な原発があるというふうに、科学者から指摘されていますけれども、つくってからじゃ、幾ら指摘をされたって、なかなか改善なんかできないですよね、もう現にあるわけですから。それと同じで、やっぱりつくる前に、計画ができる前に、そういうことはやるべきなんじゃないですか。そんな実際につくる建物の実態がわからなくたって、少なくともここには九十何メートルだとか、百何メートルだとか、大ざっぱな計画は出ているわけですから、これに基づいて、そんなに精密な検討ができるはずないわけですから、この程度の大ざっぱな配置図でも、十分可能だと思うんですよ。そういうものを最初にやっておかなきゃ、実施設計ができてから、実は危険だったんですなんて、恐らくそうなったら発表もしないでしょうけれども、わかったって始まらないと思うんですよね。やっぱり基本計画をつくる前に、こういうものというのは、やるべきことなんじゃないですか。でなければ、区民は安心できないですよ。
委員長
傍聴者の方に申し上げますけれども、お静かにしてください。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
整備の手順といたしましては、すべてが決まった後に検討するということではございません。現在はまだ、土地のいわば区割りをやっと決めているという段階でございますので、今後は具体的に事業者が決まって、公園等の詳細な設計をすると。それから事業者の方では、建物の配置、外構計画などをする。そういった時期をとらまえて、安全な防災公園のあり方を一定検証する必要があるのではないかというふうに考えているところでございます。
池田委員
専門家は50分の1の模型をつくってやるのがいいというふうに言っているんですよ。50分の1の模型というのは、100メートルだったら2メーターですよね。大した模型じゃないというふうに思うんですけれども、テレビもその程度の模型の実験でした。火災は3センチぐらいのろうそくみたいなものをあちこちに置いて、それを火災と想定して、実験したやつですけれども、火災旋風の起き方なんて、すさまじいものがありましたよ。およそ2メートルぐらいのビルに仮定した模型の数倍の高さに火煙が立ち上りましたから、雑誌などに紹介されている絵、火煙旋風がビルよりもはるか高く立ち上っているというのは、実際にこういうふうになるんだなということを、その実験では確認できましたけれども、この程度の実験というのは、そこまでおっしゃるんだったらやるべきなんじゃないですか。でなければ、防災公園としての安全性というのは確認できないんじゃないですか。そんな程度の実験もやらないと、どうして今から決められるわけですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
ここで今、そういったことやる、やらないという議論をしているわけではないと思います。すなわち、現在は土地の区割り、つまり中央部には1.5ヘクタールプラス0.5ヘクタールの防災空間をつくると。それから、その周辺には、住宅地ですから大学等跡地を確保するというふうなことで、現在検討を進めているわけでございます。これが東京都、あるいは財務省の方から都市計画的にも、これでいけるという話になれば、次の段階として、具体的な検討をするといった中で、必要に応じて必要な検討をするということを申し上げているわけでございまして、そういった検討も、もし必要であるということがあれば、当然これはやるべきだと考えてございます。ただ、現在の段階では、建物配置にしましても、これは一つの想定としてお示ししたものでございますので、そういった中で、かなり細かな検討をするということではなくて、段階を追って必要な検討をすべきであるということを申し上げているわけでございます。
池田委員
不十分ではありますけれども、検討されることをお約束していただいたというふうに理解します。
57号陳情、ここではやはり超高層ビルによる風の吹き抜けなど、せっかく公園をつくっても、強い吹き抜けのビル風で、しかもビルの日影で、とても安らぎや憩いの場所、多くの人が魅力的だと思える公園にはならないだろうということを指摘されているわけですよね。これはもっともだというふうに思うんですけれども、前、那須井部長は「ビルは細いビルだから、日影になるのは最小限にしているので、公園は日影になりません」なんていう詭弁を言っていましたけれども、そんな感じだけじゃなくて、せめて今キャドで簡単にできるわけですから、日影の想定ぐらいはすべきだろうというふうに思うんですけれども、そういうこともやられていないですよね。もしやられていて、その上で公園は日影にならないとおっしゃっているのかどうかお聞きします。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
これもたびたびの答弁でありますけれども、公園を冬至の日であっても、全く影が落ちないようにするということは、特に都心部に近い場所の都市利用では、なかなか困難ではないかというふうに考えてございます。むしろ、そういった日影という要素だけではなくて、周辺の総合的な環境、こういったものをとらまえながら、快適な公園として位置付けられたらというふうに考えてございます。そういった中には、当然先ほど言いました緑のあり方、そういったものを一つ大きな要素として入ってこようとは思います。
この陳情にありますような、公園のすぐ側に高いビルがあると、公園の環境が悪化するんじゃないかという御指摘かと思いますが、確かにそういった一面もあるかもしれません。ただ、一つ都市的な空間のあり方としては、先ほど来申し上げておりますが、一定の高度利用をすると。それで、その周辺には高度利用によって生じた空地が連担してあるといった姿も、一つの都市的な土地利用のあり方ではないかというふうに考えているところでございます。
池田委員
そういう日影の想定なんていうのは、一体どの時期にやられるんですか。要するに、個別の具体的なビルの計画に基づく日影については、ビルをつくる前には、当然周辺の住民との関係もありますから、出されるのは当たり前のことなんですけれども、今やっぱりまちづくり計画全体として、この陳情に指摘されているような問題点はあるのか、ないのかということを、区民の前に明らかにする必要があるわけですから、今の時期に本来そういうことが考えられてしかるべきだし、陳情者の中には、建築屋さんのコンピューターで、3時間、4時間日影などということについても、既に図面で、委員会の資料としても出されたような気がするんですが、示されているわけですよね。3時間、4時間ぐらいの日影は、冬至のころはほとんど公園を総なめにするという状況が出ているわけですから、環境問題、環境問題とおっしゃるならば、一体超高層ビルの北側につくられる公園の環境はどうなるのかということを、こういう時期に、はっきり区民の前に出すべきなんじゃないでしょうか。超高層ビルは細いから日影になりませんなんて、ああいう答弁では、とてもじゃないけど納得できないと思うんですよ。そういうことをやるつもりはありませんか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
先日4月22日の特別委員会でお配りいたしました昨年度の委託調査の成果物、地区計画検討支援業務報告書、例えば、この中の8の2というところに、これは建物を想定した場合の等時間日影曲線が描かれてはございます。ただ、これは建物がまだ一つの想定であること、それからこれはあくまでも2時間、3時間という等時間の複合日影であります。つまり、日影規制を設定いたします午前8時から午後4時までの冬至の日の日影の時間、2時間日影になるところはこの辺、3時間はこの辺というようなことを、参考までにお示ししてございます。
池田委員
これは余りにも日影を少なく見せるために、作為的につくられていますね。やっぱり普通のビルの説明会などに出されるような3時間、4時間を含めた日影図にすべきだと思うんですよ。かなり被害を少なく見せようという意図がありありで、こういうのは余り参考にならないわけですから、通常の日影図を出していただきたいというふうに思うんですけれども、それは頼めば簡単にできるんじゃないですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
別にそういった作為的な意図を持ってつくったのではないと思っております。むしろ、現在の建築基準法では、複合日影という制度はありません。単体の建物の日影規制のみが対象になります。ただ、今お話をしたものは、跡地全体の建物複合日影としてお示ししたものでございます。したがいまして、むしろ現状の建築基準法の範囲よりも、厳しい条件でお示ししているということだろうと思います。
池田委員
それが今大問題になっているんですよ。日本閣のツインタワーのビルでは、あそこでは今課長がおっしゃったように、単体の日影を出してきて、大丈夫ですと説明しているものだから、北側住民の人たちを中心に、実際に影が二つのタワーで来るんじゃないかということで、反論されているわけですよ。それは業者のやることであって、地方自治体のやることじゃないですよ。やっぱり実際にどういう日影が与えられるのかということを、きちんと示すのが責任ある行政の立場だろうというふうに思います。
67号陳情では、リサイクル施設、これは杉並区から申し入れがありましたね。それに対して、中野区は、リサイクル施設については、区内の適切なところにというふうなことを言っていますよね。しかし、区内の適切なところは中野にほかにあるのだろうかと思うわけですよ。少なくとも、この警大跡地は2001年計画において、清掃関連施設ということで、合意が得られているわけですよね。それ以外のところで、何かリサイクル施設、相当大規模なものにならざるを得ないですよね。こういうリサイクル施設のプラスチック容器を初めとして、プラスチック製品がほぼ8割を占めるというふうに、区民委員会では説明がありましたけれども、そういうことを考えると、中野区全体の排出量を考えると相当なものになって、区内のどこかというようなことで、50坪、100坪でできるようなものではないわけですから、この67号陳情については、そのことを問題に書いていますね。「容器リサイクル法の施行により、地方自治体は資源ごみに対して、今後ますます大きな責務を負うことになる」と。「現在中野区の資源ごみ一時保管所は区内を流浪し続けている状況で、どこに定着するかという話は一向に聞かれていませんと。そして、2001年計画の中で資源ごみの一時保管所や資源化工場を警察大学校等移転跡地に整備する方針は今も変わっていないことです。不要であることが決定したのは、清掃関連施設ではなく、焼却型清掃工場なのであって」云々かんぬんというふうに、この陳情には書いてありまして、私もこのとおりだというふうに思うんですけれども、区内の適切な地域と言われると、また適切な地域でございますという答弁が返ってくるのかもしれませんけれども、少なくとも適切な地域と言うからには、こういうところが適切だと思われるという具体名じゃなくても、条件とか環境とかということについて考えていないと、適切な地域ということが言えないと思うんですよ。そういうことをお考えになっていますか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
まず、2001年、平成13年の土地利用転換計画案で示された清掃関連施設でございますけれども、ここで言う焼却型清掃工場以外の清掃関連施設といいますのは、これはびんや缶のストックヤード、そういったものが中心であったのではないかというふうに聞いてございます。またその後こういった関係につきましては、かなり状況の変化などもございまして、中野区としては、資源化センターを中心に、現在中野区内で立地等を含めて検討しているという状況でございます。
池田委員
2001年計画でもびん、缶ストックヤードなんて書いていないですよ。資源循環型の清掃関連施設と書いているわけですから、当然もうその時点で、プラスチックがごみの主体を占めているということは、十分わかっていることですから、資源循環型の施設というのは、こういうものが資源循環型だというふうに確定もされていないだろうとは思いますけれども、まだまだ将来的に、科学技術的にも、開発すべき余地がある、そういう施設だろうというふうに思うんですけれども、ごみの内容自体は、びん、缶だけじゃないですよ。びん、缶なんていうのはごく一部であって、今やその主力はプラスチックですよ。これをどうするのか。びん、缶でも中野を放浪し続けたわけですけれども、ましてやプラスチックなんていうことになれば、杉並区の奇病、風土病が発生したといわれた下井草だったかのところ、杉並区はあそこをやめると宣言しましたよね。山田区長はそのかわりを中野区に持てとは、そこまで具体的には言っていないようですけれども、かなり明確な立場で、中野区は焼却工場がないんだから、それにかわる清掃関連施設を責任を持って立地すべきではないかという要求をしているし、それは中野区民だって肩身が狭いわけですから、何らかのそういう関連施設、今で言えば資源循環型の施設を、やっぱり中野区内に置くべきではないかと考えいてる区民の方は多いわけですよ。それは一体どこにつくるのか。適切なところにつくりますと言われたって、住宅街の真ん中につくるわけにはいかないわけですから、それはやっぱり2001年の計画を全部御破算にするというわけにいかないわけですから、その辺を中心に皆さん考えるわけですよね。適切な地域と言うからには、適切な地域の条件というのがあると思うんですよ。環境、条件というのがね。それも何も考えないで、ただ適切、適切と言ったって、それは区民としては受け入れがたいんじゃないですか。やっぱり区が具体的な地名じゃないにしても、適切な地域の条件というものについて示さない限り、適切が適切じゃなくなっちゃいますよ。その辺はいかがなんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
ちょっとこのあたりの状況になりますと、少し私が答えるべき問題ではないような気もしますが、お答えできる範囲でお答えいたします。まず、先ほど申し上げましたことを若干補足いたしますと、土地利用転換計画案で示されました環境資源センター、これは先ほどちょっと概略を申し上げましたが、びんの回収事業を、安定的、継続的に推進するためには、びんの選別ですとか、容積を減らす減容、それから破砕及び一時保管、そういった機能を持ちます容器包装リサイクル法に基づく指定保管施設を確保する必要があります。そういった関連施設をこの跡地に設けたいというふうなことを想定していると。したがいまして、まとめて言えばストックヤードということでございます。ですから、したがいまして、この段階では、それ以上のものを環境資源センターというのは、それ以上のものは想定していなかったというふうなことを聞いております。
ただ、その後これは繰り返しになりますが、それだけではないというふうなことがだんだんと状況としては明らかになってまいりましたので、そういったことを踏まえながら、どのような施設をどこに立地すればいいかということで、現在検討を重ねているということでございます。
池田委員
89号陳情ですが、これは財源問題について提案を今までも随時されてきましたけれども、ここでも目黒方式──目黒方式というほどのことはないんですよね。普通の一般的な公園取得方式ですから、でも、住民の皆さん方が目黒方式ということで、公園を区が安く買い取る具体的な方法というのを提起されてきたわけですね。大変不思議に思いますのは、中野区が開発者による負担方式を選ぶに当たって、これこれこういう根拠であるから選ぶんだという根拠を、数値として全く示していないということだと思うんですね。財政計画も去ることながら、なぜこの方式を選んだのかということが、区民にわかるように示していないわけです。本当は計算をされたけれども、発表していないだけなんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
これも前回までの特別委員会で御指摘をいただいているところでございます。まず、警大跡地の土地利用でございます。これは基本的にお金があるから、ないからというお話が第一優先で来たわけではないというふうに申し上げてきました。すなわち、こういった駅前という立地条件のよさ、しかしながら、土地基盤施設の未整備のために、なかなか有効に活用できない土地、大規模な土地、このようなものを有効に、しかも迅速に、効果的に土地利用するというふうなことになりますと、これは公共施設等を実際に使う事業者、こういったものが整備するといったことが、この事業手法としてはふさわしいのではないかというふうなことで、現在検討を進めてまいったところでございます。したがいまして、単に安いから、高いからというふうなところではないというふうに考えてございます。
この陳情にございます目黒方式というふうにお示しをされてございますけれども、方式というものを確立しているわけでは決してございません。例えば、財政調整制度、東京都と目黒区、そういった協議の中で、結果として、このような負担割合で公園ができたという結果論であろうかと思います。当然、これは財政調整制度ですから、単に公園だけではなくて、その他区の財政全般にかかわることと深くかかわってまいります。ですから、単に公園の部分だけをとって安い、高いという話はなかなか厳しいかなという気がしております。
ですから、むしろこういったことではなくて根本の、つまり開発者の負担をさせて公共施設を整備するといったことの有効性といいますか、そういったことをこれまでもお話をしてきたところでございます。
池田委員
やっぱりこの財政問題というのは、非常に不明瞭ですよね。青空の会や私どもも提案しましたけれども、防災公園街区整備事業については、新都市建設公社の報告書でも想定スキームの見直し、土地利用計画の再検討等を行った上で、区の意思決定をすれば不可能ではないというふうに書いてあるわけですけれども、全然不可能じゃないんですよ。これでやればできるはずなんですよね。検討する、検討すると本会議で何度も答弁しましたけれども、最終的に落っこちちゃった。しかし、何でこの方式を取り入れなかったのかということについては、財政面からのチェックを行った数値というのは、全然発表されていないわけですよね。お金があるから、ないからじゃないとおっしゃるけれども、それも大きな理由の一つに、あなた方はずっと掲げられていたわけですから、にぎわいの心にするということとともに、お金がないということをずっと言い続けてきたわけだから、今さらお金があるから、ないからで決めたわけじゃないなんて言ったって、それは区民をだましたということになるわけですから、余り言わない方がいいと思いますよ。
それから101号陳情、ここではどういうイメージが描かれるのかと。今やコンピューターで写真と絵を合成することが手軽にできる時代です。イメージ画面であっても、もっと現実味のある場面を登場させてくださいということで、新都市建設公社が地元の説明会で示したスライドの写真について、この方は批判されているわけですよ。「いずれも樹木の緑色ばかりが目立ち、背景というか、遠景というかは、白い雲や青空としてありました。その中に現存する高層建物や、素案の中の建物等の輪郭のみが細い線で描かれていましたが、現実離れを大きく感じました」というふうに書かれているわけですが、今それこそCGの時代なわけですから、あれは人間がかかれた絵のようですけれども、少なくとも支援業務報告書のような計画でいけば、どういうふうなまち並みになるのかということは、キャド、便利なコンピューターグラフィックをかけるプログラムが、今幾らでもあるわけですから、日建がやれば、いとも簡単にできると思うんですよね。そういうのが全然示されない、平面図ばっかし、平面図というのは、素人が見てもわかりません。やっぱり一番わかりやすいのはCGなんですよ。だから、ありとあらゆる建物についてのCGが今テレビで紹介されているじゃないですか。きのうは原爆の後のCGもテレビで出されていましたよね。広島の平和公園になっているところのまち並みがどうであったかというのを、CGで見事に復元されていましたよね。そういうことを何でお示しにならないんですか。簡単にできることが。そうやって、やっぱり区民の理解を得るということがすごく重要だと思うんですよ。しかし、区民がわかりやすいような絵については、101号陳情で指摘されているように、全然お出しにならないということは、一体どういうことなんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
これもたびたび御指摘をいただいておりますけれども、現在のところ、確かに建物の想定というのは一つできますけれども、例えば階数にしても、配置にしても、ここで決めるというところではないという中で、そういったものをすべて総合してこうなりますという絵柄が、現在なかなか見せにくい状況にはございます。しかしながら、今後はもう少し具体的な検討などをする過程で、もう少し立体的なイメージなどが示せる時期が来れば、お示ししたいというふうに考えてございます。
池田委員
そうするとあれですか。今まで出されてきた人間の手でかいた絵というのは、あれはみんなうそっぱちですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
そういうことではなくて、例えば道路、公園などは想定している場所と広さなどをかいております。それから、背後の建物についても、恐らくこれぐらいになるのではなかろうかという想定をしまして、概略を書いたというふうな絵でございます。
池田委員
あの絵を、後ろに薄く書かれている高層建築物を辛抱強く、下の緑のところは想定しながら、1、2、3、4と階高を計算したんですよ。たしか23階か24階ぐらいありましたよね。日建は最低でもこのぐらいの建物を道路沿いに建てるつもりなんだなというのはわかりましたけれども、この支援業務報告書を見たら、100メーターと書いてあるから、ああ、それはもう二十何階になるのは当たり前だなというふうに思いましたけれども、そこまではっきりしているわけですよ。わからない、わからないと言ったって。そういう支援業務報告書の図面にあるようなものを想定して、あの絵をかいているわけでしょう。そうしたらCGでかけない理由はどこにあるんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
かけないということではなくて、パースをお示しした部分、これはある程度具体的にお示しできるかなというところでお示ししたわけでございますけれども、その他の部分で、まだまだ具体的に決め切れない部分もあります。そういったところが跡地すべて総合的に概略が決まって、そういった絵柄がお示しできる状態になれば、具体的にお示しして、イメージをつかんでいただければというふうに考えてございます。
池田委員
もう、ただ、ただ計画を議会に報告したいという一心のみで何かやっているんじゃないかというふうに思わざるを得ないですね。
111号陳情、ここでは今後の中野の都市像について、中野区として、どういう将来見通しを持って進めなければならないのかという問題提起をこの陳情はされていて、中野のまちづくりにとって、極めて重要な提起を、この陳情者の方はされているというふうに思うんですよ。ここに書かれているように、中野に限らず今の都市再生に基づく超高層のまちづくりは、当面の利益だけが目標なんですよね。だから、非常に無計画に、そのこと自体は一つひとつ計画は立てていますけれども、この東京をどういうまちにするのか。この中野をどういうまちにするのかというかなり長いスパンのもとにまちづくりを考えていくという視点にないんですね。それは民間の業者ですから、民間の業者がやる場合には、やっぱりもうけだけを基準にしますよね。だから、そういうことになっちゃう。都市計画があってなきがごとしというのが今の東京のまちづくりの実態だと思うんですよ。
この111号陳情では、それを中野のまちづくりという形で、非常に心配されている。そして、「そんな明確な都市像を持たず、都市の将来を民間ディベロッパーの利潤追求にゆだね、その問題のツケを一体だれが支払えというのでしょうか」というふうに指摘されていますよね。こういうことを本当は考えなきゃいけないのは、中野区という行政、まちづくりだと思うんですよ。一方で、どんどんどんどんにぎわいの心だといって超高層ビルをおっ建てて、一方では、ビルがつぶれるということじゃなくて、営業としてつぶれていく、あるいはだれもいないビルができていく、今の臨海副都心みたいなものですよね。この間、フランス凱旋門のビルから都心部にNTTドコモが撤退しちゃいましたよね。また、コミュニティービルでしたか、フランスの凱旋門を模した第三セクターのビルですけれども、そういう状態が次々と出てきている。2003年問題が、今現実の問題として動いているわけですよ。そういうまちづくりになってしまうのではないかということを、この111号の陳情の方は憂いているわけですけれども、本当にこんなまちづくりでいいのかという思いは、中野の今後の将来を考えるまじめな立場に立つ区民の方々は、みんな思っていると思うんですよ。そういう視点で、中野のまちづくりを考えるという部署は、この中野区役所の中にはないんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
まず、こういった民間がやると、利潤追求でやり放題じゃないかというふうなお話かと思います。私たちも、そういうことを避けたいからこそ、地区計画といった一定の縛りをかけて、ある程度のコントロールを図りたいと。それによって、区が目指しますまちの姿を実現したいというふうに考えております。ただ、それに当たっては、行政側、公共側がすべて土地を取得するということではなくて、こういったところは、むしろ民間の力を活用しながらも、一定の法的な規制、そういったいわば力を使って、民間をコントロールしながら、あるべきまちにしていくということが今後のまちのあるべき姿ではなかろうかというふうに考えております。したがいまして、決して野放図に再開発をさせるということではなくて、むしろ行政と民間とで、うまくパートナーとして役割分担しながら、まちをつくる必要があるんじゃないかというふうに考えてございます。
池田委員
さっき御指摘いたしましたように、一つひとつの計画のことを言っているんじゃないんですよ。中野の全体のまちづくりをどう進めるかということについて、あなた方は、本当に目先のことしか考えていませんよということを、この111号陳情は指摘しているわけですよ。中野の本当の将来のまちづくりを考えるであるならば、やはり警大跡地は緑豊かな水辺の防災公園として、全体を残すということが、少なくとも最低でも4ヘクタール以上の防災公園を置いて、区民の願う施設をつくるならば、そういう施設を配置するという2001年計画が、そういう意味ではよりベターな計画であったという認識を、たくさんの区民の皆さん方が持っているのであって、それを幾ら地区計画をかけようが、何をかけようが、その地区計画も再開発促進区なんていう一番新しい計画は、そのブロック、ブロックでもって、決まり次第決めていきますなんていう、どうでもやり放題なそういう手法を取り入れて、100メーター以上のビルを何本もつくるというようなことでは、とても中野の現状からいって、望ましいまちづくりであるということは、中野の将来を憂う区民の皆さん方は思っていません。そういう象徴的な陳情が、この111号陳情であろうというふうに思っております。
大変長くなりましたけれども、一応保留となっておりました陳情に対する私の質疑を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
他になければ、この陳情の取り扱いを協議いたしますので、委員会を休憩いたします。
(午後4時29分)
委員長
委員会を再開します。
(午後4時31分)
お諮りいたします。
休憩中に確認したとおり、 第10号、第11号の1項、2項、3項、第13号、第16号、第17号、第21号、第24号、第26号、第28号、第29号の5項、第30号、第31号の2項、第32号、第33号から第47号、第49号から第55号、第57号から第60号、第64号から第66号、第67号の5項、6項、7項、第71号から第93号、第95号、第97号から第101号、第103号、第104号、第106号から第108号、第110号、第111号、第112号の2項、第113号から第116号の各陳情を継続すべきものと決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
休憩します。
(午後4時32分)
委員長
委員会を再開します。
(午後4時33分)
次回の委員会は、明日。6月9日木曜日、午後1時から、当委員会室にて開会することを、口頭をもって通告いたします。
散会いたします。
(午後4時33分)