平成24年06月12日中野区議会子ども文教委員会(第2回定例会)
平成24年06月12日子ども文教委員会
中野区議会子ども文教委員会〔平成24年6月12日〕
子ども文教委員会会議記録
○開会日 平成24年6月12日
○場所 中野区議会第5委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後4時53分
○出席委員(9名)
酒井 たくや委員長
岩永 しほ子副委員長
木村 広一委員
石坂 わたる委員
小林 秀明委員
奥田 けんじ委員
近藤 さえ子委員
高橋 ちあき委員
篠 国昭委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
教育長 田辺 裕子
子ども教育部長、教育委員会事務局次長 髙橋 信一
子ども教育部副参事(子ども教育経営担当)、教育委員会事務局(子ども教育経営担当) 白土
純
子ども教育部副参事(学校・地域連携担当)、教育委員会事務局(学校・地域連携担当) 荒井
弘巳
子ども教育部副参事(子育て支援担当)、子ども家庭支援センター所長、
教育委員会事務局副参事(特別支援教育等連携担当) 黒田 玲子
子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)、幼児研究センター所長、
教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当) 海老沢 憲一
子ども教育部副参事(子ども教育施設担当)、
教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当) 伊藤 正秀
教育委員会事務局副参事(学校再編担当) 石濱 良行
教育委員会事務局副参事(学校教育担当) 宇田川 直子
教育委員会事務局指導室長 川島 隆宏
教育委員会事務局副参事(知的資産担当)、中央図書館長 天野 秀幸
○事務局職員
書記 丸尾 明美
書記 香月 俊介
○委員長署名
審査日程
○議案
第47号議案 中野区保育サービス利用者負担額適正化審議会条例
第48号議案 中野区立小学校及び中学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に
関する条例の一部を改正する条例
○請願
〔新規付託分〕
第2号請願 区立学校における「常時国旗掲揚」を求める請願
第3号請願 学校教育の自主性を尊重することを求めることについて
○陳情
〔新規付託分〕
第6号陳情 区立小中学校に「常時国旗掲揚」することの是非について
第8号陳情 学校教育の自主性を尊重することを求めることについて
第9号陳情 中野区立図書館指定管理者の選定について
第10号陳情 中野区立学校の授業日に日の丸(国旗)を掲揚することに関わる陳情書
第12号陳情 区立小・中学校に常時国旗を掲揚する是非について
第13号陳情 「中野区立小中学校再編計画改定」について
第14号陳情 区立学校に常時日の丸を掲揚することについて
○要求資料の提出
1 平成23年度推計による年度別児童・生徒数及び学級数一覧(学校再編担当)
○所管事項の報告
5 中野区立小中学校再編計画改定における基本的な考え方について(学校再編担当)
委員長
定足数に達しましたので、本日の子ども文教委員会を開会いたします。
(午後1時00分)
傍聴者が15名を超えております。希望者全員の傍聴を許可することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
なお、本日は、非常にたくさんの傍聴者がお見えになっておりますので、互いに譲り合いながら傍聴されるようお願いいたします。
それでは、本定例会における委員会審査の割り振りについて協議したいので、委員会を休憩いたします。
(午後1時00分)
委員長
では、再開いたします。
(午後1時00分)
本定例会において審査すべき案件は、お手元に配付の審査日程(案)のとおりです。(資料1)
今定例会における委員会の審査日程についてお諮りいたします。1日目は、議案の審査と請願、陳情の審査を行い、関連する要求資料の提出と所管事項の報告を受け、2日目は、所管事項の報告をできるところまで行い、3日目は、残りの部分を行いたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めさせていただきます。
なお、審査に当たっては3時ごろに休憩を入れ、5時を目途に進めてまいりたいと思いますので、よろしく御協力をお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
議案の審査を行います。
第47号議案、中野区保育サービス利用者負担額適正化審議会条例を議題に供します。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
それでは、第47号議案、中野区保育サービス利用者負担額適正化審議会条例(案)につきまして、捕足説明をさせていただきます。
さきの常任委員会におきまして御説明させていただいたとおりでございますが、中野区の認可保育園の保育料につきましては、平成17年1月に改定を行っておりますが、その後、改定を行っておらず7年が経過しております。この間、国の徴収基準額表の改定や、あるいは認証保育所など多様な保育サービスが提供されるなど、状況の変化がありまして、各サービスにおける利用者負担額に格差が生じているなど認識してございます。
つきましては、幼稚園を含めましてさまざまな保育サービスにおける利用者の負担のあり方につきまして、審議会を設置して検討してまいりたいというふうに考えてございます。
条例案をごらんいただきたいと思います。条例案の第3条でございますが、審議会は7名以内の委員をもって組織いたします。内訳といたしましては、学識経験者、子育て支援の関係者、保育園の関係者及び幼稚園の関係者、公募による区民となってございます。区民の公募につきましては、7月上旬に区報、ホームページで告知いたしまして募集をいたします。募集の資格といたしましては、現在のところ、子育て世代の方から御意見をいただきたいというところから、区内在住の子育て中の方または子育て経験のある方、もしくは保育事業に関心のある方といたしまして、課題の作文等を求めまして、選定委員会を設置し、選定を行いたいというふうに考えております。
第3条第2項でございますが、任期は、答申を提出した時までとさせていただきたいと思います。
今後のスケジュールでございますが、平成25年2月には答申をいただく予定にしてございまして、答申内容を議会に報告し、その後、必要に応じて利用料の改定等の手続を進める予定でございます。
会議の運営でございますが、第5条第4項では、会議を原則公開ということで進めていきたいと思います。
また、第6条では、審議会は、必要があるときには、委員以外の者の出席を求めて意見を聞くことができるという規定を設けさせていただいております。
附則といたしまして、本条例は公布の日から施行するということにしております。
よろしく御審議のほどお願いいたします。
委員長
これより本件に対する質疑を行います。質疑はありませんか。
小林委員
第3条の審議会の委員7人ということでございますけれども、これは概要というか、もうちょっと詳しくできますか。できる限り。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
1番、学識経験者につきましては、現在、さまざまなところで子育てや保育にかかわる議論が行われているところでございます。国においても議論されているところでございますので、そういった現在の状況に詳しい方を、やはり審議会の学識経験者としてお願いしたいというふうに現在のところ考えております。
また、子育て支援関係者につきましては、やはり中野区の次世代育成の政策等に精通しており、中野区の子育て事情に詳しい方ということでお願いしたいというふうに考えてございます。メンバーといたしましては、次世代育成推進審議会のメンバーですとか、その他のそういった中野区の政策に詳しい方というふうに今のところ想定をしております。
それから、幼稚園関係者、保育園関係者につきましては、事業者からの意見ということで、実際の運営をしている方について選定をしていきたいというふうに考えてございます。
公募につきましては、先ほど説明したとおりでございます。
小林委員
3番目の保育園関係者及び幼稚園関係者について、今は認証保育園とか、あとは私立の保育園等も含めて、両方出していただきたいなというふうに思っているんですけれども。いろいろな意見があると思うので、その辺どうでしょうか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
今回の目的といたしまして、保育サービスをトータルに考えていきたいというところがございますので、いろいろな保育サービスを運営している方ということを目途にしておりますので、例えば認証の保育園を運営している事業者ですとか、あるいは保育園――両方運営している方もいらっしゃいますので、認可保育園も運営している方もいらっしゃいますので、そういった全体的に事業運営について詳しい方というのを選定していきたいというふうに考えております。
小林委員
この保育園関係、幼稚園関係は、7人のうち2人ですか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
今のところ2人を想定しております。
小林委員
そうすると、では、学識経験者、1、2、3、4で、それぞれ人数はもう決まって――大体入れて7人という形なんでしょうか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
現在の想定でございますが、学識経験者が2名、子育て支援関係者1名ということで、公募による区民は2名程度というふうに考えてございます。
岩永委員
審議会の設置目的は、保育サービスにかかわる利用者負担額のあり方について検討するということで、今後の中野区の保育料の金額等を含めた、いわゆる子育て世帯に深くかかわることになるわけですね。そうしますと、この第3条の委員ですが、今、小林委員へのお答えなどでも明らかになりましたけれども、現実に保育を必要とする、そういう区民の実態、それから、そうした保育を必要とする人たちの保育環境への期待や希望や要望や、そういうものなども含めた検討であるべきだと思うんですが、いかがですか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
保育環境等も含めてトータルで議論していくということについては想定しているところでございまして、公募につきまして、やはりリアルタイムでそういった状況にある方の募集について努力をしていきたいというふうに思っておりまして、区内在住の子育て中の方や子育て経験のある方ということで、認可保育園や認証保育所等々に広く募集内容を広報いたしまして、募集を充実させていきたいというふうに考えております。
岩永委員
今お答えがありましたが、先ほど私が言ったようなことをこの審議会の中でさまざまな意見として出していくには、やはり当事者――それは預ける側の、保育を必要とする側の当事者がいるのがいいだろうと思うんですが、先ほどのお答えの中では、実際に当事者がどのように入っていけるのかという、そういう場面が心がけられるということではあるけれども、保証されていないということですね。子育て支援関係者も、次世代だとか中野区の施策に詳しい人というふうになれば、子育ての当事者と言うにはちょっと苦しいかと思う。公募というふうになると、どういう方が応募してこられるのかもわからないというようなことでありますから、私は、審議会の設置はいたし方ないというふうにも思うわけですが、こういう当事者の声がきちんと反映されていく、そういう委員のメンバーで構成をしていくということが必要ではないかと思うんですが、どうですか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
中野区の状況に詳しい委員の方を選定していくということもございます。また、事業者の方についても、やはり中野区の状況に詳しい、保護者の方の状況にも詳しいということで、そのメンバーの中でも十分、例えば今の子育て世帯の家計における状況ですとか、そういったものが十分認識のある委員を選んでいくということで、現在の人数の中で、お話しした人員の中でも十分議論できるのではないかなというふうに思っているところでございます。
岩永委員
第3条の委員は、こういう形で審議会設置のメンバーとして出されてきていて、今副参事のお答えがありますけれども、私はやはり、設置目的から見ましても、当事者が絶対に入っていく、そういう条件をつくっていくべきだろうと思います。そういう意味でいえば、例えば第6条の委員以外の者の出席などの活用も含めて、ぜひそういう場をきちんと確保すべきだというふうに、それも1回だけとか、何か申しわけ程度とかではなくて、やはり審議会の答申が実のあるものになるような形で、そういう場を保証していく必要があるだろうと思うんですが、いかがですか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
今後審議会を組織いたします、その運営の中での話になるかというふうに思いますが、子育て世代等の生の声といいますか、そういった実情について把握しながら議論を進めていくということについては、必要であるというふうに考えてございますので、例えばアンケート調査を実施するですとか、あるいはそういったことが審議会の中で考えられることであるというふうには考えてございます。
高橋委員
おおむね副参事の話は理解しております。今、岩永委員が言ったように、現実、実際に子育てしている人たちがそういう会議体に出るというのは非常に難しい話かもしれない。副参事がおっしゃったように、審議会の中で多くの意見をとろう、じゃあ、アンケートをとりましょう、そういう話になっていけば、アンケートって、本当に簡単なアンケートで終わっちゃったりとかするので、まず、要望は、この7人のメンバーがきちんとした判断のできる人たちを選ぶ、それが庶務の大事な役割であるし、それから審議会の情報を適宜、議会にも発信する、これも大事な役割であるし、それから子育てしている方々または区民の皆さんに、こういう審議会を今行っておりますという情報提供も大事、ということの大事さをいつも頭に入れておいてサポートするのが庶務の役割だと思うので、それは忘れずにやっていただきたいと思いますけれど、いかがですか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
区民に対する広報ですとか、あるいは議会への報告といったものも十分に適宜行いながら、議論等を進めさせていただきたいというふうに思います。
近藤委員
私も、この審議会の設置の意味というのは、やはり区民の声が反映される、今保育を必要とする当事者の声が反映されなければ、審議会をつくって議論をする意味というのはあまりないと感じるんです。それで、この公募による区民というところに、今、高橋委員がおっしゃったように、保育を必要とする方が入るというのは大変なことかもしれませんので、ここの第6条の委員以外の者の出席と、ここを本当に活発に活用するようにしていただかないと、何のためにつくった審議会なのかわからなくなってしまうとまずいので、それをしていただきたいと思いますけれども、いかがですか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
十分、そういった子育て世代の意見というのはとれるようにということで考えていきたいと思います。審議会の中の運営といたしまして、そういったことが方向性として出てくるというふうに想定しておりますので、そのように運営のほうを進めていきたいというふうに考えております。
近藤委員
それで、もう一つちょっと思うのは、学識経験者が2名と今想定されているんですけれども、この7名の中に学識経験者が2名もいる必要があるのかなとちょっと感じます。2名もしないで、1名で、公募による区民を3人にしますとか、そういった区民の意見をとにかく反映できるようにしていかないと。学識経験者というのは、やはり強い――ここも1番に出ているように、区民が来たときにとても強い影響力があるので、この2名という考え方は1名というわけにはいかないんですか。いかがですか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
保育料の決め方というか、定義の仕方といたしましては、その国の基準額がございましたり、あるいは23区の状況等もございましたり、そういった技術的な観点から判断しなければいけない部分というのが多分に含まれておりますので、学識経験者の方の十分な知識というか知見をもとにした議論というのは当然必要だと考えておりますので、このような人数の構成にしていきたいというふうには考えてございます。
近藤委員
1名でも、しっかりとした意見を持っている学識経験者の方はいらっしゃるし、2名ここに置く必要というのを私は強く感じないということを申し上げておきたいのと、あと、学識経験者という方がいらっしゃると、ここに経費というのも発生しますので、やはりなるべく区民の声が届く仕組みにしていただきたいと思いますけれど、いかがですか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
繰り返しになりますが、技術的な視点というところで、審議会を立ち上げるという一つの目的というか意図もございますので、学識経験者の方に十分な知見を出していただきながら決めていきたいということで、2名というのは妥当かなというふうに考えてございます。
近藤委員
ここで、2名だ、1名だと言っていてもしようがないのであれですけれど、本当に区民の声が反映されるための審議会になるように要望したいと思います。
委員長
要望ですね。
石坂委員
今回、保護者ですとか、あるいは幼児教育、保育の運営事業者のほうから声を拾い上げていくときに、やっぱり中野の現状を考えたときに、認定こども園も恐らく選択肢に入ってくるかと思うんですけれども、この認定こども園のほうの保護者ですとか運営者のほうも、もちろん対象に含まれているということでよいでしょうか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
認定こども園と新しい仕組みにつきましても、保育料、保育サービスの利用者負担ということの中には当然入ってくるというところでございますので、事業者等とそういったところの見識の深い方ということで選定していきたいなと思っています。
石坂委員
やはり今、中野区で新しくほかに先駆けて始めていることでもありますので、やはり認定こども園の関係の方、特に、やはりいろいろな保育の仕組みを使われている方が混ざっている場所ですので、そういった意味では気づくこともあると思いますので、ぜひ積極的に登用を考えていただければと思います。これは要望といたします。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を休憩いたします。
(午後1時19分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後1時19分)
質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結いたします。
次に、意見の開陳を行います。意見はありませんか。
岩永委員
第47号議案についての意見を簡単に申し述べます。
先ほどの質疑等の中でも述べましたが、この審議会の設置の関係者という――この審議会の答申による影響を受ける関係者というのは、割と明確です。保育を必要とする区民ということですから、当然、この審議会の委員を考える場合にも、そのあたりを含めた委員を出すべきでした。しかし、こういう形の審議会設置条例の案という形で出てきておりますので、先ほども求めましたが、この審議会の検討過程の中で、十分当事者の意見を酌み取る場面や機会などをぜひ設けていく必要があるということを意見として述べます。
委員長
他に意見はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結いたします。
次に、討論を行います。討論ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結いたします。
これより本件について採決を行います。
お諮りします。第47号議案、中野区保育サービス利用者負担額適正化審議会条例を原案どおり可決すべきものに決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決します。
以上で第47号議案の審査を終了いたします。
次に、第48号議案、中野区立小学校及び中学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例を議題に供します。
それでは、本件について理事者の補足説明を求めます。
宇田川教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
私のほうから、第48号議案、中野区立小学校及び中学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例について補足の説明をさせていただきます。
お手元にございます資料(資料2)に沿って御説明いたします。
まず、この条例の目的でございます。こちらの条例ですけれども、この条例は公立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する法律の第4条で、この補償の範囲ですとか金額、それから支給方法、その他必要な事項は、政令で定める基準に基づいて地方公共団体が条例で定めるというふうに規定しております。この規定に基づいて、中野区の小学校、中学校の学校医、学校歯科医、学校薬剤師の公務災害の補償の範囲、金額、支給方法など必要事項を定めるということで制定しているものでございます。
次に、今回の改正の理由でございます。国が定めている公立学校の学校医等の公務災害補償の基準を定める政令では、学校医等の公務災害補償のうち、療養補償と介護補償を除く休業補償、それから障害補償、それから傷病補償、それから遺族補償、葬祭補償は、補償基礎額を基礎として算定を行うものというふうに規定をしております。この補償基礎額なんですけれども、こちらにつきまして、都立の学校の学校医、学校歯科医、それから学校薬剤師の公務災害補償につきましては、東京都の職員の給与に関する条例で定める医療職の給与表をもとに算定しております。中野区の学校医、学校歯科医、学校薬剤師の公務災害補償につきましても、この東京都の都立学校の学校医等と算定方式、それから算定の基準等を合わせていくということを前提としておりまして、今回、東京都の職員の給与に関する条例、それから都立学校の学校医、学校歯科医、学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部改正を受けまして、中野区においても条例改正をするというものでございます。
次に、改正の内容についてでございます。こちらにつきましては、お手元の資料をめくっていただきまして、別紙1の裏面をごらんいただきたいと思います。
こちらにお示ししましたとおり、補償基礎額というのは、経験年数によって、5年未満から25年以上まで6区分によって金額を定めております。今回の改正は、学校薬剤師の補償基礎額のうち、経験年数が5年未満を除く五つの区分について行うというものでございます。具体的な金額の改正部分につきましては下線をつけさせていただいております。すべて減額という形になっております。
お手元の資料の1枚目に戻っていただき、実施時期でございます。こちらにつきましては、公布の日からといたします。ただし、経過措置を設けております。この経過措置につきましては、別紙1をおめくりいただいて表面をごらんいただけたらと思います。
改正いたしました条例につきましては、施行日以後に支給する事由が生じた公務災害、それから施行日前に支給すべき事由が生じた傷病補償年金、それから、もう一つの障害補償年金、それから遺族補償年金の施行日以降の期間について支給すべき事由が出てきたものについて適用いたします。施行日前に支給すべき事由が生じたそのほかの公務災害補償については、従前の例に従うということで規定をいたします。
私からの補足説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。
委員長
これより本件に対する質疑を行います。質疑はありませんか。
小林委員
これはもちろん昨年も同様に、毎年毎年変えるという形にはなっているということですね。前回、昨年は上がったんでしたか、下がったんでしたか。変化があったと思うんですけれども、わかりますか。
宇田川教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
昨年度は何回か改正をさせていただきました。それで、給与に基づく改正につきましては、やはり同じように減額ということになっております。そのほか、介護保険ですとか、自立支援法の法改正に伴う改正というものも行っておりまして、こちらにつきましては金額等下がるというような改正ではございません。
小林委員
わかりました。
2点目なんですけれども、この公務災害の補償に該当したという話は聞いてはいないんですけれども、昨年もなかったということで、ことしもないということで。去年からのこの1年間あったのかないのか。
宇田川教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
23年度1年間も該当のような事例はございません。
石坂委員
こちらのほうは、毎回条例のほうを書きかえて金額を変えているかと思うんですけれども、基本的にこれは都のほうの給与月額等によって決まっていることですので、今回はこれでもちろん決めなければいけないことであれですけれども、今後の方向性として、自動的に算出されるものですので、東京都の基準と算定根拠を示すような形で条例に盛り込むことで、もちろん毎回毎回報告はいただきたいと思うんですけれども、その都度条例改正をする形ではない形というものも考えられるのではないかと思うんですけれども、それはいかがお考えでしょうか。
宇田川教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
23区のこの条例の定め方につきましては、石坂委員がおっしゃるような形で金額を盛り込まないという形で定めているというものもございますけれども、中野区の場合は、こちらの条例を制定した経緯もございますので、機械的な改定というところもございますけれども、現状の改定を行っていくということで現在考えております。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を休憩いたします。
(午後1時29分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後1時30分)
質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結します。
次に、意見の開陳を行います。意見はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結します。
次に、討論を行います。討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結いたします。
これより本件について採決を行います。
お諮りいたします。第48号議案、中野区立小学校及び中学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例を原案どおり可決すべきものと決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決します。
以上で第48号議案の審査を終了いたします。
続いて、請願、陳情の審査を行います。
審査の進め方について協議したいので、委員会を休憩いたします。
(午後1時30分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後1時32分)
請願、陳情の審査につきましては、ただいま休憩中に御協議いただいたとおり進めたいと思いますが、よろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、そのように進めます。
それでは、請願、陳情の審査を行います。
第2号請願、区立学校における「常時国旗掲揚」を求める請願、第3号請願、学校教育の自主性を尊重することを求めることについて、第6号陳情、区立小中学校に「常時国旗掲揚」することの是非について、第8号陳情、学校教育の自主性を尊重することを求めることについて、第10号陳情、中野区立学校の授業日に日の丸(国旗)を掲揚することに関わる陳情書、第12号陳情、区立小・中学校に常時国旗を掲揚する是非について、第14号陳情、区立学校に常時日の丸を掲揚することについてを一括して議題に供します。(資料3)
第6号、第8号、第12号陳情については、陳情者より補足資料配付の希望があります。また、各請願、各陳情について、それぞれの請願者、陳情者から補足説明の申し出がありますが、これを許可してよろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、委員会を休憩いたします。
(午後1時33分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後2時21分)
これより本件に対する質疑を行います。質疑はございませんか。
小林委員
皆さん、本当に御苦労さまです。いろいろと御意見がさまざまにありました。後半、本当に高齢の方々の御意見もありまして、日の丸を見て、本当に戦争のシーンとか、そういう思いもあると思います。それからまた、いわゆる戦争で親を亡くした子どもたち、その子どもは今、恐らく70歳ぐらいになっているんですね。今現在、そこにはたくさんの方がこの日本で暮らしているというふうに、今お話を聞きながらちょっと感じるところであります。そういう意味で、日の丸を見てさまざまな気持ちがあると思うんです。そういう意味で、皆様のこの意見をどうしようかなというような意味もありますけれども、そういうような話を聞かせていただきました。
一番最初に戻りたいんですが、役所のほうでちょっと伺いたいんです。第2号請願のところでございますけれども、区内の一部の学校、つまり中野区の一部の学校で、既に学校の裁量によって自主的に実施しているという形が現実にあるということなので、そこのところをちょっと。なぜそれができているのかということをお伺いしたいんですが。
川島教育委員会事務局指導室長
先ほども出ていましたが、教育課程の編成権は学校長にございます。小学校1校が常時掲揚ということをしておりますが、平成6年ぐらいから始まっているというふうに聞いております。その判断は校長先生の判断というふうに聞いております。
小林委員
そういう学校もあるということは、学校の裁量によってできるという現実があるということですね。
それから、2番目なんですけれども、先ほど大阪のほうのお話もありました。条例によって、昨年から大阪府の条例というお話を伺っておりまして、それを受けて、大阪市長ですかね――それで市の中の全校が実施していて、堺市では、教育委員会の指導のもとで既にこれも全校実施しているという部分で、今いろいろ、さまざまなお話があったんですが、現実に、この日本の中で、皆様が言っている部分があるんですが、こういうことというのは、なぜできているか、なぜそうなっているかというのをちょっとお伺いしたいんです。学校教育の中で、どうしてこういう形ができているのかというのをお伺いしたいんですが。
川島教育委員会事務局指導室長
まず、初めの御質問で、学校の判断でできるかということは、学校の判断でできるというふうに理解をしております。
それから、大阪、堺あたりのことなんですが、大阪府は、平成23年6月13日に条例で定めています。それから、大阪市は、平成24年2月29日に、大阪府の規定を準用するということで可決をしています。堺については、条例ではなくて、教育委員会からの指示が出たということです。それから、大分県の津久見市も同じように、条例はないんですが、教育委員会からの指示ということです。条例ができると学校はやらなければいけないかというところについては、私のほうではちょっとお答えできません。
小林委員
かなりパターンが幾つもあって、いろいろな方法であり得るということなんですけれども、現実的には、いろいろな意味での職場の教職員さんも含めてオーケーが出たからこそ堺市ではできたというふうにありますので、そういう意味で、やっぱりそういう自由な部分もあるのではないかというふうにも思うんです。そういう意味で、何らかやっぱりこの行政のほうで、権力とは言わないですけれども、そういう形でそこでまとめてしまうという部分というのもまたどうなのかなと、それもあると思います。そういう意味で、ちょっとこの3点を今、それで聞かせていただきました。ありがとうございます。
近藤委員
今、小学校1校が校長判断で常時掲揚しているということなんですけれども、どういった状態でやっていらっしゃるんでしょうか。例えば、校庭の真ん中にあるとか、そういった。
川島教育委員会事務局指導室長
その学校は、校庭にポールがありまして、そこに国旗を掲揚しています。
近藤委員
そうしますと、もしこの陳情文――もし全部掲揚するということに決まりましたら、こういった同じ形をとるということですか。それとも、その後、検討を。一番高いところ、見えやすいところにというんですけれども、どういうような方法がとられると考えていらっしゃいますか。
川島教育委員会事務局指導室長
学校によっては2本あるところ、3本あるところありますので、その中でどこで掲揚するかは校長が判断するべきだと思います。
近藤委員
そうしますと、現場の校長先生の話などを聞くと、本当に、先ほど陳情の方もありましたけれども、予算がない中で新たに何を立てたりすることはとてもあり得ないというぐらい、お金をそういうところではなくてほかのところに使ってほしいという校長先生も多いんですけれども、そういった予算というのはどうやって取るというか、予算は校割予算ではなくて設置されるということですか。
川島教育委員会事務局指導室長
仮にそういった設備を設けるということになれば、校割予算ではなくて、教育委員会のほうの予算措置ということになろうかと思っております。
近藤委員
先ほどの掲揚を求める陳情の方は、その予算措置のことを岩永委員がお聞きしたところ、余裕があったらというお答えの仕方をしていましたけれども、余裕というのはあるんですか。
白土子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
余裕があるかどうかということではなくて、必要な設備であれば予算措置をするということでございます。
近藤委員
そしてまた、管理職の方も大変お忙しいという中で、これはだれが毎日のように掲揚する形になるんですか。
川島教育委員会事務局指導室長
だれが上げるかということについては、校長先生が仕事の分担の中で命じられることになるかというふうに思います。
近藤委員
それと、現在、教育委員会のほうにも陳情といいますか、出ているということなんですけれども、その状況というか、今審議しているというところは事実なんですか。
白土子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
確かに、この関係の陳情は出されておりますが、この議会での審査の結果を踏まえた形でないと協議もできないと。出されたばかりで、教育委員会での協議はまだしていないということでございますが、それについてもこの審査の結果によると。それを踏まえて協議をしていくということになるかと考えております。
篠委員
平成6年から常時掲揚しているというのは、恐らく桃花小だと思うんですが。私の地元の鷺宮小学校も、屋上に日章旗が翻っているときもあるように思うんですが。要するに、中野区は小学校が25ありますよね。中学校は今11ですよね。それで、恐らくどこにもポールがあるわけでもないだろうし、あるかもしれないし、そういう現実というのは、我々一切わからないです。そして、もちろん学校ですから、校旗を先に上げるでしょうし、1本しかなければほかを上げようがないわけですし、その現状についてはお答えいただけるんですか。数が36にもなりますので、我々も、今出して、今すぐ出せとは申し上げませんが、調べればわかる範囲ですか。
川島教育委員会事務局指導室長
まず、小学校が、屋上にポールがある学校が13校、校庭が7校、両方ある学校が5校ございます。それから、中学校が、屋上が6校で、校庭が4校、両方が2校ということです。ただ、中学校の1校だけが、ポールがちょっと壊れていて上げることができないような状況になっているというふうなことは、一応数としてはつかんでございます。
それから、先ほどの小学校の1校は桃花小学校で間違いございません。
篠委員
このかなりの案件が出ているんですが、やはり切り込み方がまるで逆の方向から切り込んでくるわけです。あの戦争中を忘れてはいけないという発想からも出てくるだろうし、我々が応援しているほうは、いわゆるすべて、恨みを超えたところにしか本当のものはあらわれない。やっぱり宗教ではないですけれども、すべての恨みを離れたところから本物のことがあらわれるという、それが世界の流れに一番近いだろうと。両方で世界の流れに一番近いのは自分たちだと言っているわけですけれども、その発想がまるで違う案件。ですから、一つだめならばっと全部だめになっちゃう。ただ、かなり調査を入れないと、請願者が補足説明でおっしゃられたのを聞いている限りでは、こういう方向性をぜひとっていただきたい、ただ、強制的にすぐポールをつくるなり、何をするなりという行動をとることは要求しないと。この心の流れを受けとめてほしいというふうに私どもは理解しているわけですけれども、教育委員会でも、今のお話を聞いていて同じような感想でございますか。
委員長
どなたがお答えになりますか。
白土子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
確かに、非常にいろいろな立場の方がいらっしゃると、いろいろな考え方もあるという中で、難しい問題であるというふうに考えてございます。設備的なことも、全校一律ではございませんで、調べた範囲ではいろいろな状況にあるということでございますので、そういった点も考慮しなければならない問題だろうなというふうに考えてございます。
高橋委員
関連してお伺いするんですけれども、今、指導室長からお答えをいただきました。――その前に、本当に今日、何かすばらしく、傍聴というか、関心の多い方がこの委員会に来てくださって、本当に時間を割いてくださって、これだけ関心があるんだなということにびっくりしているところです。ポールの数を聞きましたらばらばらだということが現実的にわかったわけです、私たち。そうすると、基本的に学校を建てるときの条件とか、さまざまなことはあるでしょうけれども、中野の教育委員会として、各校、これだけは必要だというポールの数を定めていないという理解でいいんでしょうか。
川島教育委員会事務局指導室長
定めておりません。
高橋委員
基本的に、定めろとまでは言いませんけれども、屋上にはやっぱり1本は必要ですよ。校庭には2本ぐらいは必要だと思いますよ。だけど、狭くて――私も小学生のときに、当番として校旗を上げました。そして、大人になってきてからふっと、式典とかに出るときに気がついたのは、校旗があって、式典は国旗がありますよね――で、校旗があって、じゃあ、何で区旗がないんだろうと、大きくなったときに気がつきました。このような役割をいただいたときに、どうして中野区として区旗を上げないんでしょうかねと言ったら、区旗が上がるようになったんです。それは、中野区民の気持ちだったと思いますよ。何で中野区なのに中野は区旗が上がっていないのというのは、素朴な――御存じない方もいらっしゃるかもしれないけれど、国旗がそれは国の象徴になっているかもしれない、でも、私たちが住んでいるところは区です。まずは、区旗ぐらいは知っておいてもらいたいと思うけれど、今、指導室長は、区旗がきちんと、学校に、全校、式典のときに上がっているのを御存じですよね。
川島教育委員会事務局指導室長
入学式、卒業式の際、体育館には国旗と、それから区旗が出ております。
高橋委員
それから、確認なんですけれど、学校に掲揚されている旗は、基本的には大体何と何ですか。
川島教育委員会事務局指導室長
ごめんなさい、もう一度質問してください。
高橋委員
学校にポールとかあるじゃないですか。そこに旗を立てますよね。それは、校旗だけの学校もあれば、先ほど言ったように国旗をちゃんと上げているという学校もあれば、校旗、そのほか、区旗を上げてくださっている学校もあるとかいろいろあると思うんですけれども、現状把握されていますか。
川島教育委員会事務局指導室長
大変失礼しました。小学校では、校旗を上げている学校が現在23校ございます。それから、先ほど出てきました桃花小学校は、加えて国旗を掲揚しています。
中学校のほうはございません。校旗も掲揚してございません。
高橋委員
まずそこから頑張ってもらいたいかなっていう気持ちはありますね。だって、学校の旗ですよ。それぐらいは、教育委員会のほうで、学校の旗ぐらいは毎日上げたらどうでしょうかねということは指導できますか。
川島教育委員会事務局指導室長
子どもたちにとって一番身近な存在は学校でありますので、学校に対する愛校心だとか、大切にする心を育てる上でも、校旗を上げることはいいと思います。
高橋委員
現場で先生方が一生懸命お子さんの教育をやってくださっているというお話もありました。その一生懸命やっている中の、まずは校旗掲揚だって、一生懸命の一つになると私は思います。そういうことを忘れてもらいたくないということを、これは要望としておきます。
それから、先ほど教育委員会の方に陳情が来ているというお話でしたけれども、議会の様子を見なければ、教育委員さんたちは議論を始めることができないというお答えでしたけれど、本当にそうなんですか。
白土子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
陳情が出たのは昨日でございまして、まだ教育委員会はそれから開かれてございません。今後、この関係もございますので、それを踏まえてということでございますけれども、それがなければ協議ができないということではございませんで、こういった状況を踏まえて、しっかり協議をしていくということでございます。
高橋委員
私たちのサイドは中立じゃないと言われていますから、中立なところはそちらなわけですよ。ですから、中立なほうが一生懸命に議論をしていただきたいと思います。それで、私たちだって一生懸命議論をしているんですね。ですから、熱が入ったり、または相手のお話を聞いて好意を持ったり、反感を持ったりします。それは、今日聞いている皆さんもそう思うかもしれません。でも、やっぱり同じ中野区民として、日本で生まれて生活している一人として、一生懸命物を考えて、こうやって議論をする場は、中立を私たちも守っているつもりです。自分たちの主張は主張で言いますけれど。だから、世間一般から見られる中立の立場は教育委員会サイドですので、しっかりと、議会は議会、委員会は委員会で議論を進めていっていただきたい。昨日来たからという、それは仕方のないことかもしれないけれど、それを言いわけにしてくださるのはちょっとなというふうに思います。これから審議をしていく過程においてしっかりやっていただけますか。
白土子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
これについては、事務局として、しっかり協議がなされるように努めていきたいというふうに考えてございます。
石坂委員
現在、学習指導要領等では、もちろん儀式の際に国旗を掲揚するというのがあるわけですけれども、そもそもそのほかの場面も含めて、国旗について、教科ですとか領域さまざまあると思いますけれども、その中でどのような取り扱いになっていますでしょうか、教えてください。
川島教育委員会事務局指導室長
儀式以外のところですが、例えば小学校でいうと、社会科に記述がございます。小学校3、4年生社会科では、我が国や外国に国旗があることを理解させ、それを尊重する態度を育てるよう配慮をすると。5年生でも似たような表現がございます。6年生になると、国旗と国歌の意義を理解させ、これを尊重する態度を育てるとともに――ここからふえます――諸外国の国旗と国歌も同様に尊重する態度を育てるよう配慮をしなさいと。中学校ですと、公民の領域になりますが、国旗・国歌の意義並びにそれらを相互に尊重することが国際的な儀礼であることを理解させ、それらを尊重する態度を育てるというような記述がございます。
石坂委員
現在、儀式の際に国旗を掲揚するわけですけれども、また、その上げる際、あるいはふだんの社会科の中でその目的は達成――現状、中野区の学校では達成されているということでよいですか。
川島教育委員会事務局指導室長
達成できているかどうかは、私が一律に判断することはちょっと難しいんですが、例えば、これは小学校6年生の社会科の教科書なんですが、いろいろな国を調べましょうというような、そういう単元があります。その中に幾つかの国が出ているんですけれども、これは中華人民共和国なんですが、人口とか面積とか、そういうことのほかに国旗というものも出ていますので、総合的にいろいろな国があるということを学習をしているという事例もございます。
石坂委員
それから、ポールの話が先ほどありましたけれども、各学校、現状が何本あるという話もありましたけれども、国旗、あと区旗、校旗、3本整備をするとなると、施設のほうの関係として、屋上ですとか校庭に1本立てるのに幾らかかるかですとか、あるいは全校に3本ポールを立てる場合に幾らぐらいかかるのか、わかれば教えてください。
伊藤子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当)
大体、屋上に立てる場合ですけれども、ベース式といって、要は基礎部分をつくって、それの上に掲揚ポールを立てますけれども、1本当たりが15万6,000円ぐらいで、それに工賃ですね、建柱費用といいますけれども、材料費とか人件費含めて大体22万6,000円、1本当たりかかるということで。例えば、3本立てる場合ですと、工賃がある程度安くなりますので、3本当たりで、屋上に立てる場合で大体62万円ぐらいということになります。(「校庭は」と呼ぶ者あり)校庭に立てる場合ですけれども、校庭はベース式ではなく埋め込み式です。穴を掘って入れていくような形です。このポール代自体は13万円ぐらいなんですけれども、工賃も多少安くなりまして、1本当たりが18万円ぐらいです。3本立てますと、大体49万円ぐらいという金額になります。
石坂委員
そうしますと、先ほど陳情者の方からも、運営上可能な範囲ですとか予算があればという話でしたけれども、これを全部整えていくとなると、相当なお金と期間等がかかると思われるんです。今回の陳情の文章のほうで、国旗を大事にする精神ですとか、自国への認識、道徳心や自立心、国を愛する心ですとか、他国の立場を理解し尊重する、こうしたことはもちろん大切なことではあるとは思うんですけれども、ただ、これは中野区において、現状そうした形でポールをたくさん立てるのが難しい場合に、他の教科や領域の中でこうした目的は何かしらの形で達成することが可能な現在の学習指導要領――指導の中で可能かどうか教えてください。
川島教育委員会事務局指導室長
新しい学習指導要領では、伝統や文化に関する教育の充実というものがうたわれています。その中で、例えば国語であればことわざだとか、それから古典などを学習するだとか、それから算数でいうとそろばんなんていうのも出ていますし、それから音楽では和楽器とか、そういうことも入っている。当然、社会科においては歴史の中でということで、文化財や宗教などを通して広く伝統文化について学習をしましょうということになっています。
篠委員
もう1回ちょっと確認したいんですが、教育基本法で国旗とか、その細目に踏み込んだ部分は確かにないんですが、いわゆる学習指導要領ですね、国際的視野に立った子どもを育てるためにという視点から、何年生と何年生と何年生と公民で触れているとおっしゃいましたか。もう一度お聞きします。
川島教育委員会事務局指導室長
小学校の3年生以上の社会科。3年生、4年生、5年生、6年生の社会科。それから、中学校の社会科の公民的分野。それから、小学校、中学校共通しますが、特別活動。それから、音楽でも、小学校の低学年に「日の丸」という曲があるんですが、それは共通教材として取り扱うことになっております。
岩永委員
何点か確認をさせていただきたいんですが、先ほど来から、いろいろ各委員からの質問等に対して室長のお答えは、学校現場のありよう、それから運営等々については、校長が責任を持っていると。それで、どういうふうに学校の教育課程を編成していくかということについての責任も校長にあると。だから、そういう意味でいえば、教育委員会や指導室といえども、学校長の判断と学校現場の議論等を踏まえた学校長の判断ということが、これは保障されなければならないということを認識しておられるということを確認してよろしいですか。
川島教育委員会事務局指導室長
教育課程の編成権は校長にあります。ただ、何でもかんでも校長が勝手に決めていいということはないですので、当然、背景にある法律だとかそういうようなもの、それから都や区が出している教育施策、そういうものを総合的に踏まえて教育課程を編成するものというふうに理解をしております。
岩永委員
後半の部分はそのとおりで、そこから外れたことを学校や校長ができるものではないということはありますが、ただ、この間議論されてきておりますように、当然、例えば今出されている請願、陳情でいえば、国旗についてどういうふうに考えるのかとか、どういう態度で臨むのかというような思想信条や良心の自由というのは保障されていると。例えば今の例で言えば、そういうことが当然学校現場や校長にも保障された上で、現場の議論を踏まえて校長が責任を持ってやっていくということがあらゆる場面で保障されているというふうに理解してよろしいですね。
川島教育委員会事務局指導室長
校長は、先ほど申し上げたように、そういう法規だとか、それから都や区の施策を踏まえて意思を決定していきますので、そこで個人的な好き嫌いとかは反映するべきではないと思いますので、合理的にきちんと説明ができる形で教育課程を編成するというふうに理解をしております。
岩永委員
陳情や請願で出されている方々が、陳情だとか資料の中でも触れておられる一つに、憲法第26条の、いわゆる教育の子どもたちが持っている権利等についてが資料や請願の中で書かれてありますが、要するに、教育の基本的内容にかかわることは、公正中立な立場である教育委員会にゆだねられて、そこでは政治だとか、不当な介入だとか、そういうものは排除されるべきであるし、政治的な介入は極力抑制されるべきなんだということなんだと思うんですが、そのあたりの見解はいかがですか。
川島教育委員会事務局指導室長
介入云々というところについて、私はちょっと述べる立場にありませんので、各学校は教育委員会が示したそういう方針に従って教育課程を編成していくというふうに理解をしています。
奥田委員
陳情12号にかかわって、理由の3番のところで、国旗に対する教師や児童・生徒への対応が求められるのは明らかでありというようなことがあって、そうであったならば、憲法に違反する行為と言わざるを得ないというところが理由の一つとして書かれているわけですけれども、現状で、具体的な校名も挙がったんですけれども、実施校についてどういう状況になっているかというのは把握されていますか。
川島教育委員会事務局指導室長
桃花小学校で校務主事さんが上げているというふうに聞いております。
奥田委員
そうすると、この3番の理由について、教師、児童・生徒が対応を求められるという懸念について、現状ではそういった状況はないということでよろしいですか。
川島教育委員会事務局指導室長
校務主事さんをどう見るかなんですが、教師、児童・生徒ではないというふうに理解をします。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を休憩いたします。
(午後2時54分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後3時20分)
委員会を休憩いたします。
(午後3時20分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後3時24分)
お諮りいたします。第2号請願、第3号請願、第6号陳情、第8号陳情、第10号陳情、第12号陳情、第14号陳情を、本日のところ保留とすることに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決します。
以上で第2号請願、第3号請願、第6号陳情、第8号陳情、第10号陳情、第12号陳情、第14号陳情についての本日の審査を終了いたします。
次に、第9号陳情、中野区立図書館指定管理者の選定についてを議題に供します。(資料4)
本陳情について、陳情者より補足資料配付と補足説明の申し出がありますが、これを許可してよろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、委員会を休憩いたします。
(午後3時24分)
委員長
再開いたします。
(午後3時42分)
これより本陳情に対する質疑を行います。質疑はございませんか。
小林委員
最初に確認させていただきたいんですが、現在、この中央図書館の館長、それから各地域館の館長に関して、司書の資格を持っているのかどうか。現在の状況をちょっとお伺いしたいんですが。
天野中央図書館長
現在、中央図書館長、地域図書館長は、司書資格はだれも持ってございません。
小林委員
考え方によって、この図書館の館長自体が、いわゆる経営感覚とか、あるいはいろいろと人事も含めてまとめるという形で考えて、そういうような状況の配置をしているということでよろしいでしょうか。
天野中央図書館長
これにつきましては、中央図書館長は全体を統括する責任者ということで、運営については責任を持つということでございます。
地域図書館の館長は区の職員でございまして、この職員は中央図書館の中に2名おります。この2名が分担して地域図書館の責任者の館長という立場になっております。
小林委員
2番目なんです。図書館員の司書の資格者の割合を7割以上ということなんですが、この7割って、この数字を見ると厳しいような感じはするんですが、この7割というのは受けとめられるんでしょうか。
天野中央図書館長
現在、図書館法上などには司書資格者の割合についての規定はございませんけれども、現在、委託は、司書資格者4割以上を条件として運営しております。それについて、これを、例えば最初から条件づけとして7割以上というのは、非常に厳しいと受けとめております。
小林委員
一つひとつ質問して申しわけないです。
次、3番目、正規職員の割合を8割以上にしてくださいということなんですが、今、現状としてどうなのかということもちょっとお伺いしたいと思います。
天野中央図書館長
現在、4事業者に委託しておりますけれども、常勤職員は約54%でございます。
小林委員
この3点というのは、かなり人事の部分か、あるいは配置の状況などで、今お話しいただいたように、かなりレベルが高くなる。当然、陳情の方は、やっぱりすばらしい図書館にしたいという意味でこういうような内容を今回陳情されたと思うんですけれども、中野区としては、恐らく今までの中野区の図書館あるいは地域の図書館、あまりひどいということは――その状況でひどいということはなかったわけですけれども、今後どのような形で指定管理者として制度をやっていきながら、どういうような対応ができればいいのかなというのを、人事の部分も含めてお願いいたしたいと思います。
天野中央図書館長
まず最初に、毎年、図書館利用者に対してアンケート調査を実施しておりますけれども、約95%の方が「満足している」あるいは「おおむね満足している」という御回答をいただいております。ですから、現状においてもかなり高いサービスが提供できていると自負いたしております。今後、指定管理者制度に移行した後も、館長は司書資格は持ちませんけれども、副館長については司書資格を持つことを条件とする、公立図書館での業務経験3年以上の実務経験を持っているということを義務付けると、そのような形で展開していきたいと思っております。
また、ただいまお話がありました司書資格者でございますけれども、今回、司書資格者の割合は、今委託は4割以上の条件ということで先ほど申しましたけれども、今度5割以上を条件として募集をしたいと考えております。副館長とかレファレンス業務など重要な業務に従事する者については、司書資格を持っている職員をつけることを義務付けている。全体として、かなりサービスの水準は上がるのではないかと考えております。
小林委員
今言ったように、現状は95%の数字で、いいという図書館の環境だということで、その中で、また40から50%ということを努力をして、司書の資格の方を配置するという形なので、悪くはないんじゃないかなというふうに思います。ということで、ありがとうございます。
石坂委員
現在の図書館はさまざま業務があるかと思います。その仕事の中で、ここの部分は司書でないととか、あるいは司書であることが望ましいと思う業務の部分を教えていただけますでしょうか。
天野中央図書館長
これは、今申し上げたんですけれども、今後なんですけれども、これは副館長とレファレンス業務、特にレファレンス業務というのは司書が最も力を発揮する部分ですので、これについては司書資格を求めていきたいと考えております。
石坂委員
所管によって若干違いはあると思いますけれども、通常図書館を運営していく上で、職員のうちレファレンス業務を担う職員というのは大体何割程度の職員が標準なんでしょうか。
天野中央図書館長
特に標準とかは、定めはございません。
石坂委員
現状だと、館によって違うと思いますが、例えば中央図書館は何人も職員がいるかと思いますけれども、そのうちレファレンスでどの程度の職員がそこに割り振られているかどうか教えていただけますでしょうか。
天野中央図書館長
その数字は、今手元には持ってございませんけれども、ローテーションで回っていますので、かなり入れかわるんです。今は、そのレファレンス業務は司書資格を持っている者と決めておりませんので、かなり入れかわって、交互にそのレファレンスには対応している。ただ、レファレンスに従事できる職員というのは相当な本の知識がなければできませんので、おおむねどこの事業者もベテラン職員を配置していると考えています。
石坂委員
それと、各館につきまして、先ほどのお話の中で、今回5割という基準がある予定だということと、あと陳情の中で7割という数字が出ていますけれども、現状で、司書率が5割を超える館が何館か、あと7割を超える館が何館あるかがわかりましたら教えてください。
天野中央図書館長
司書率につきましては、例えば5割以下の館は1館でございます。それ以外はすべて5割を超えているということです、司書率につきましては。かなり高い司書率は、事業者さんが努力していただいている結果だと思います。
石坂委員
7割についてだとどうでしょう。
天野中央図書館長
7割につきましては、今のところ、3館につきまして司書率7割を超えてございます。
篠委員
我々に方針が示されましたのが1月31日でしたね。30日でしたか――31日。そして、そのスケジュールにのっとって、5月には募集要項の公表と受け付けの開始がもう始まっている段階という理解でよろしいですか。
天野中央図書館長
5月26日から公募を開始しております。
篠委員
この陳情を我々が審査するわけなんですが、もう業者に出してしまっている募集要項という理解でよろしいんですね。
天野中央図書館長
募集要項とか、最低の業務要求水準書、これについては既に公募の段階で公表してございます。
篠委員
もう歩き出してしまっているこの要項の中で、数字的に、4割あるいは8割等、この4点に触れる部分というのはどことどこがありますか、要項の中に。
天野中央図書館長
これにつきましては、主旨の中の一つ、二つ、三つが既に要求水準書の中に明記されてございます。4につきましても、既に選定のスケジュールには載ってございますので、今からこれを変更するというのは非常に厳しいと考えております。
篠委員
もう少し1個1個丁寧に言ってください。まとめてじゃなくて。1について、関連した要項で触れている部分はここである。主旨の2番については、要項ではこのように業者に提示していると。そういう答え方でお願いします。
天野中央図書館長
まず、1番につきましてでございますけれども、これは業務要求水準書の中に既に載ってございます。館長につきましては、特に司書又は司書補であることが望ましいけれども、その資格は必ずしも限定しないというような表現にのっとってございます。
また、2番目の司書資格者の割合を7割以上につきましても、また業務要求水準書に載ってございます。これにつきましても、要員に対する司書率を少なくとも50%以上となるようにするという表現をとってございます。
3番につきましては、正規職員の割合を8割以上にということは、このことについては募集には条件は定めてございません。
篠委員
具体的に理解できました。そして、要項ですから、法律に触れる行動はとれないわけです。正規職員の割合を何割以上にしてくださいというような要項を出した例はありますか。今回はもちろん出さないんですけれども、してくださいといっても、もう既に時期的に失しているんですが。何々を何割以上にしてくださいというような要項を出して、指定管理者の選定を行った具体例というのはありますか。
天野中央図書館長
正規職員の割合につきましては、そのような例は私の記憶している限りではないと認識しております。
小林委員
陳情者は、とにかく、本当にすばらしい図書館であっていただきたいという意味だと思います。そういう意味で、毎年アンケート調査というか、満足度とかという形のアンケートはきちっと、半年なのか1年なのか、その辺はちょっと伺いたいと思います。
天野中央図書館長
現在、1年に1回とっております。
小林委員
最初は、準備の部分もあるかもしれませんけれども、1年というのはもう規定だと思いますし、若干、早目に半年とか1年――1年、2年はしっかりとこの満足度が高くなっているかという部分で、その辺のアンケートをしっかりやっていただきたいなと。そして、私たちにもお示しをしていただければというふうに思います。万一、最悪な状況であれば、本当に今言っているこの内容を含めて努力をしていただきたいなと思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。
天野中央図書館長
アンケートにつきましては、とる回数とか、これは今後考えていく可能性はございますが、ただ、業務要求水準書などはかなりしっかりとつくり込んだと自負しております。これについてきちっと運営していただくことが前提になります。これにつきまして、運営した後、例えば評価・検証の仕組みというのはきちんと整えて、実際にその運営を確かに行ったかどうかということは検証していきたいというふうには考えてございます。
小林委員
またこの委員会のほうで、しっかりと御報告していただければというふうに思いますので、この評価の結果というか。よろしくお願いいたします。
天野中央図書館長
そのことにつきましても考えていきたいと思っております。
石坂委員
先ほど陳情者の方からも任せっ放しではなく検証をしっかり行って――任せっ放しになってしまうことが心配な声がありました。また、特に正規職員のことに関しても、恐らく実際に正規職員かどうかというところだけではなくて、職員がどんどん新しい人ばかりぐるぐる回転してしまうのではないかという心配も恐らくあると思いますので、そこについては、やはり区のほうから、もちろん経験のある職員が一定数確保できているかとか、司書の状況はどうなのかとか、あと、先ほどレファレンスのことを聞きましたけれども、レファレンスに対して区民の声はどうなっているのかですとか、そういったことをやはり常に検証し続けていっていただくべきだと思いますし、そうしてほしいと思うんですけれども。そうした検証を、特に任せっ放しではなく、ちゃんと検証をそうした面でもしていただけるということをどうお考えになりますでしょうか。
天野中央図書館長
雇用条件につきましては、既に指定管理者を選定する段階で、例えば書類にして出してもらう、あるいは企画提案してもらう、その中で慎重に見て、判断してまいりたいと考えます。それについても、先ほど申しましたけれども、運営が一定期間過ぎましたら、きちっと行われているかどうか、それは検証してまいりたいと思っております。
高橋委員
1点だけ確認なんですけれども、この指定管理者に図書館をゆだねます。その後、以前報告いただいた報告書には、導入後の体制整備というところがあって、それは区が責任を持って管理、検証等の業務をしていくという話なんですけれど、どういうかかわり方になっていくのか、ちょっとわかるところまで教えていただければと思うんですけれども。
天野中央図書館長
評価とか検証につきましては、一定期間で、25年度4月から開始の予定でございますので、その後、検証というのはかなり後になりますので、それについてはしっかり時間をかけて、ちゃんとした検証・評価にたえられる仕組みをつくってまいりたいと考えてございます。
高橋委員
その検証は、始まらないと検証できないんですけれども、いわゆる自分たちのところではない指定管理者になりました、そうすると、区は、今は中央図書館長がいらっしゃるんだけれど、区はどのような形でかかわっていくんですかということを確認したいんですけれど。
天野中央図書館長
指定管理者にしても、所管というのは必ず残ります。所管が責任を持ちまして、その評価・検証の仕組みを整えて、運営していくことになると考えております。
近藤委員
4月の委員会にこの指定管理者制度の報告があったときに、図書館運営協議会というのはまだ検討課題であるというふうになっていたんですけれども、それはまだ検討が続いてしまっていて、結論は出ていないんですか。
天野中央図書館長
図書館運営協議会は、任期が、指定管理者がスタートした後もかなり残ってございます。ということで、まだこれは、事も大きな問題だと認識しておりますので、これについては十分時間をかけて考えてまいりたいと思っております。
近藤委員
任期が残っているその任期のところは、どういうふうな扱いになるんですか。
天野中央図書館長
今現在は、やはり任期は全うしていただきたいということで考えてございます。
近藤委員
全く新しい指定管理者という本当に大きな方向性が変わるときに、やはり区民の方々からこのような陳情があって、正規の職員のことですとか、本当に司書資格も、今の図書館よりももっといいものにしてほしいという御希望の陳情だと思いますから、やはりそういった区民がかかわれるような委員会というのは本当に大事だと思いますけれども、いかがですか。
天野中央図書館長
図書館運営協議会とは別に、今回利用者懇談会というものを設置することということを募集の中に条件づけておりますので、これで幅広く区民の声を反映させていきたいと考えております。
岩永委員
この陳情の中に、業務要求水準書というものが書かれてあったので、ホームページから業務要求水準書と、それから募集要項を取り出して見てみました。確かに、この陳情に書かれてあるような内容にかかわる部分もあって、私たちこの委員会で、指定管理者制度の導入に当たっての報告を二度にわたって受けてきて――二度ぐらいにわたって受けてきておりますけれども、さらにその内容が細かく要求水準書等に書かれていることがわかりました。例えば、司書率を5割以上だとか、そういうことはこの間の議会の報告には具体的に示されてきていなかったので、この要求水準書等を事業者募集が始まってからしか具体的には区民も私たちも知り得なかったという状況だったのではないかと思うのですが、そこについてはいかがですか。
天野中央図書館長
業務要求水準書とか募集要項を作成することについては、繰り返し議会のほうでは御報告しているところでございます。この中身につきましては、選定委員会の中でたたきまして、内容が専門的なことでございますので、こちらの選定委員会の中でつくったという次第でございます。
岩永委員
どういう内容で事業者を募集しようとしているかという具体的な条件というのは大事なことです。ただ、募集をすればいいわけではなくて、やっぱり区として、よい図書館にしようとしているのであれば、どういう条件をつけて募集をしていこうとしているのかというのは問われるわけです。ですから、その5月26日に出された募集要項等を見て、こういうふうに区は条件づけたのかということは、私もそこでわかったということになっております。
それで、その中で一つ陳情されている第1番目との関係では、先ほど中央図書館長も御紹介されましたが、中央図書館長や地域館長、いわゆる館長は、「司書又は司書補であることが望ましい」となっています。これは、「望ましい」というのは、区として、やはり館長にはそういう資格が必要だと思って条件につけられたんだと思うんです。ところが、それをやると、先ほども言われましたけれど、応募者がないから、必ずしもそれにも限定しないというふうに事業者に有利に条件づけたというふうにしかここからは読み取れない。要するに、区は、望ましいんだけれど、それでは応募者がないから譲りますよというふうにしかここからは読み取れないから、ちゃんと司書ないし司書補が望ましいというのであれば、そこでとめてもよかったんじゃないでしょうか。いかがですか。
天野中央図書館長
図書館法上、館長には司書資格がやはり必要とはされてございません。館長は、図書館の安定的な運営に責任を持つ立場にございます。それにふさわしい人格、識見とか、リーダーシップとか、例えばビジョンとかがあれば、必ずしも司書資格を必要としないと考えているところでございます。
それで、先ほど申しましたが、館長を実際に補佐する実務の責任者であるところの副館長につきましては、司書資格を有していること、あるいは一定の実務経験を有していることを条件としておりますので、問題はないと考えてございます。
岩永委員
図書館でどういう事業展開をしていくのか、区民にどういう責任を果たしていくのかということから考えれば、やはり館長が代表するわけですから、館長が司書資格ないしは司書補の資格を持っているということが望ましいというとおりで、そこでぜひ、区としては事業募集を展開していただきたかったということが強く求められるところです。
それから、その陳情の2番目の司書資格の7割をということですが、このいただいた資料でいうと、まず、中野区が民間委託を始めた年度は何年でしたか。
天野中央図書館長
窓口を業務委託したのは平成16年度でございます。
岩永委員
そうしますと、このいただいた資料でいうと、前年度までは30%台だったものが、委託をしたことによって5割を超えたということで、その年度がその2004年度ということですね。私もあのときのことを本当に忘れられないんですが、委託をしたので司書の資格を持っている人がふえましたと、5割を超えましたと、たしか中央館長が議会に、委託をしたからこういうふうになったんですよという、そういう報告がありました。
それで、現在でも、図書館によっては6割、7割を維持している、頑張っている事業者もいるわけです。それをわざわざ、一括8館で委託をするというために5割でいいですよということは、現在6割、7割あるところも5割でいいですよということになるわけです。なぜそんなふうにして、わざわざ条件で割合を引き下げるというようなことにつながる5割という数字にされたんでしょうか。
天野中央図書館長
業務委託につきましては、先ほど来御説明しておりますけれども、司書資格者4割以上という条件で設定してございます。これについて、実際には事業者の努力によりまして、相当高い配置がなされているところでございます。これについて、やはり今後、指定管理者に移行するに当たって、これを5割に上げるということは、相当高いサービスが提供できるものと考えております。
岩永委員
今、それぞれ委託を受けている事業者は、規模の小さい事業者もあります。だけれど、今中央図書館長が答えられたように、事業者の努力によって高い司書率を維持できている。それは、やはり努力して、事業者自身が努力をしているということと同時に、やはり区民に質の高いサービスの提供をしていきたいということが示されているわけですから、そうした取り組みを区として評価するのであれば、やはり新しく一括で委託をしていこうという場合でも、一層のその事業者に対する条件としては、区として高いサービス水準が維持できるような条件にすべきだったのではないのかというふうに思います。
それから、4番目の選定委員会の関係ですが、選定委員会は今できているんですか、できていないんですか。
天野中央図書館長
既にもうできて、募集要項とか業務要求水準書などを策定するのも選定委員会の中で時間をかけて検討した上、つくったものでございます。
岩永委員
たしか選定委員会は教育委員会だとかということで、外部の人が入っていなかったというふうに理解しているんですが、いかがですか。
天野中央図書館長
確かに外部委員は入れてございませんけれども、教育委員会だけではなくて、例えば選定の段階で施設整備を専門とする施設担当とか、あるいは既に指定管理者を所管している学習スポーツ担当の管理職などを選定委員に入れますので、そういう形で適切な選考が可能であると考えてございます。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を休憩いたします。
(午後4時08分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後4時11分)
質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結します。
次に、意見の開陳を行います。意見はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結します。
次に、討論を行います。討論はありませんか。
岩永委員
第9号陳情に賛成の立場で討論をいたします。
先ほど来の質疑の中でも明らかにしましたし、この間、子ども文教委員会の報告の中でも明らかにしてきましたが、指定管理者制度の導入というのは、新しい図書館のあり方の中で示されていたものです。しかし、いつから導入をするかということについては、ことし、区議会でも、言ってみたら報告を受けたばかりで、区民との関係でいえば、十分な導入に向けての時期があったとは言えません。また、新しい図書館のあり方の中では、指定管理者制度の導入を実施するに当たっては、環境整備を整えるというふうに書かれてありましたが、それも開館時間の延長ということは示されましたが、それ以上のことは現段階では示されていません。
加えて、具体的なこの出された陳情との関係でいえば、区民がこれを知り得たのは5月26日の業務要求水準書等の募集要項が出されてからという状況で、結果的には、進められているものに間に合わないのは当然です。そういう形で進めていこうとしているという、大変やり方そのものにも、区民に対しては不誠実だと言わなければなりません。私は、本当に中野区の図書館がどのようになっていくのか、どういうサービス展開をしていくのかということについては、本当に慎重であらなければならないというふうにして思っておりますので、この指定管理者制度の導入にはもともと反対をしておりましたけれども、そういう立場も踏まえて、第9号陳情には賛成をいたします。
委員長
他に討論はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結いたします。
これより本件について挙手により採決を行います。
お諮りいたします。第9号陳情、中野区立図書館指定管理者の選定についてを採択すべきものと決することに賛成の委員は挙手をお願いいたします。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手少数。よって、本件は不採択とすべきものと決しました。
以上で第9号陳情の審査を終了いたします。
次に、第13号陳情、「中野区立小中学校再編計画改定」についてを議題に供します。(資料5)
本件に関連した要求資料の提出及び所管事項の報告を先に受けたいと思いますので、ここで本陳情をいったん保留したいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、第13号陳情をいったん保留といたします。
それでは、本陳情に関係する要求資料の提出、「平成23年度推計による年度別児童・生徒数及び学級数一覧」(資料6)及び所管事項の報告5番、中野区立小中学校再編計画改定における基本的な考え方について(資料7)を一括して受けたいと思います。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
それでは、5月21日の子ども文教委員会で要求のありました資料の提出でございます。お手元にピンク色のふせんがついているA4、1枚の資料があると思います。こちらの資料ですけれども、平成23年度推計による年度別児童・生徒数及び学級数一覧でございます。
本日提出いたしました資料は、平成24年度の学級編制基準に基づきまして、小学校1年生と2年生については35人学級で、中学校1年生については37人学級で、その他の学年については40人学級で想定をしております。したがいまして、全学年を35人学級として想定した推計と学級数に数値の差がございます。おおむね小学校で20学級程度、中学校で10学級程度の差が出ております。
続いて、中野区立小中学校再編計画改定における基本的な考え方についての説明をいたします。
お手元にもう一つピンク色のふせんのついた資料があると思います。クリップでとめてある資料です。資料は2点配付しております。1点目がA4判1枚で、中野区立小中学校再編計画改定における基本的な考え方についてというもの、2点目は、中野区立小中学校再編計画改定における基本的な考え方本文でございます。
それでは、A4判1枚の資料で説明をいたします。
初めに、策定の経過でございますが、基本的な考え方の案を報告した際にも申し述べましたが、繰り返しの説明になります。教育委員会ではこれまで、平成17年度に策定した「中野区立小中学校再編計画」に基づく再編を進めてまいりまして、平成24年4月の中野中学校の開校によりまして、同計画に示した前期の再編は完了いたしました。この間、現在の教育をめぐる状況を踏まえ、学校教育の充実に向けた新たな課題への対応のため、平成21年度に「これからの中野の教育検討会議」を設置し、今後の中野の教育の方向について報告を受け、さらに平成23年には、中野区教育ビジョン(第2次)を策定したところでございます。教育委員会では、こうした取り組みや前期の再編の検証、国・都の動向、それから意見交換会等での意見などを踏まえ検討を進め、中野区立小中学校再編計画改定における基本的な考え方をまとめました。
次に、協議経過でございますが、平成23年11月から本年の3月まで、11回にわたり教育委員会で協議を進め、基本的な考え方の案をまとめました。その後、関係団体の説明、それから意見交換会等を開催しまして、寄せられた意見等を反映して教育委員会で協議をし、基本的な考え方としてまとめました。
次に、基本的な考え方でございますけれども、こちらは、別添の資料のほうをごらんいただきたいと思います。
基本的な考え方(案)からの主な変更点でございますが、文言の修正、整理が何点か、そして項目の追加が1点ございます。
初めに、文言の修正、整理ですが、基本的な考え方(案)策定時からの時間の経過等に伴いまして文言整理を行いました。文言整理を行った部分については下線を引いてございます。例えば、1ページ目の3行目、9行目などです。
1枚めくっていただきまして、2ページ目、ここの特別支援教育への移行についてというところですけれども、ここは特別支援学校の制度が創設された経緯がよりわかりやすい表記に修正をしております。
次に、資料の6ページの中ほどをごらんいただきたいと思います。学校再編の効果の部分ですが、「前期の学校再編で明らかになった課題等が見えない」という意見が意見交換会でも寄せられました。前期の学校再編で明らかになった課題につきましては、7ページ以降の再編計画改定における基本的な考え方の中に個別に触れておりますが、まとめて記載をしたほうがよりわかりやすいということで、ここに「③前期の学校再編における課題と対応」としてまとめて、再度掲載をしております。
また、個別の学校に係る課題といたしまして、指定校変更や区域外就学などによりまして、統合しても想定した学校規模になっていないのではないかというようなこともございました。これらの課題を踏まえまして、素案の検討に当たりましては、基本的な考え方に基づいて進めてまいります。
通学距離や通学路の安全確保の課題につきましても配慮をいたしまして、慎重に検討を進めてまいりたいと考えております。この部分を追加したことに伴いまして、5ページの中ほどにお戻りいただけますでしょうか、(2)の項目名、これを「学校再編の効果」から「学校再編の効果等」に改めております。
次に、今後のスケジュールでございます。最初のA4、1枚の資料にお戻りいただけますでしょうか。
4、今後の予定のところです。教育委員会におきまして素案の策定に向けて検討を進めてまいります。素案につきましては、第3回定例会の子ども文教委員会で報告をし、その後、地域での意見交換会や関係団体への説明などを行いたいと考えております。本年12月には、再編計画(案)を策定し、子ども文教委員会への報告ですとかパブリック・コメントなどの手続を経まして、来年2月には再編計画を策定したいというふうに考えております。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
奥田委員
資料を作成いただきまして、ありがとうございました。これは「案」がとれて「考え方について」ということになったわけでありますけれども、6ページの(3)の適正な学校規模というところで、添付に資料1とあるわけです。この資料では、国・東京都の動向を踏まえて35人学級を前提とした数字をお示しいただいた上で、資料4でその数字が示されているわけですが、その前段の資料3で既に以前示された中後期の再編対象となっている学校というのが網かけというようなもので示されている状況であります。これと、今回作成いただいた資料を照らし合わせて比較いたしますと、当然ではありますけれども、全体としての学級数は減るということになるわけでありますが、その中でも、影響としては各校受けているわけですが、既に検討の素材――検討されている中後期の対象として示されているものについては、より学級数が減ってくる状況についても考慮されていくんだろうというふうに思うんですけれども、ここの数字の中で、具体的な違いとして出てくるのが、当然なんですけれども、啓明小であるとか、再編をした白桜小ですよね。この2校については、学級規模をどういう数字を持つかによっては適正な学級数に満たなくなるというような、数字の置き方によってここが違ってくるというようなところになるわけですけれども、このあたり、どのように検討を進めていかれるのか。これは、動向によってはこういった適正規模にかかわるものにつながってくるのではないかということで少し心配しているわけなんですけれども、いかがでしょうか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
お示ししました推計値、どういったものを――推計値以外にも学区域の問題とかございます。そういったことも考えながらこれからの検討を進めていくということで、具体的な校名等につきましては、現在の段階ではちょっと申し上げる段階ではないというふうに考えておりますので、御容赦いただきたいと思います。
奥田委員
学校区の再編等ということもおっしゃっていただいたんですが、検討素材を、一つの資料で検討していくのだ、混乱がないようにということでの御説明が前回ありましたけれども、やはり適正な学校の学級数、学級規模、学校規模ということも前提として検討していく。通学区域の整理とか、さまざまほかの要素というのは、検討内容としてはこの推計値とは関係なく検討を進めていけるわけですけれども、この数字によって影響を受けるところは学校規模なわけですから、どこがということは、私はこの数字で、結果的にそうなったところが出ているというふうに言っただけで、ここについてどうかというふうに言っていることではなくて。国の動向を見ながらやらなければいけない、国・東京都の動向を見なければいけないわけだけれども、現状としては、資料でつけていただいているものの現実的なものよりも、むしろ現状でいく、あるいは戻ってしまう可能性も含めて検討しなければいけないような政治状況ですから、そういった意味でいうと、ここについては、やはり資料の中でも検討していけるような形にしていく必要があるのではないかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
この間も申し上げましたけれども、お示ししている資料はすべてを35人で想定したものです。しかしながら、現状の推計というものもございます。基本とするのは35人で推計をしたものということで考えておりますけれども、その中で現状のものの場合にはどうなるか、そういったことも踏まえる必要があるかなというふうには考えております。
奥田委員
そうですね。資料の混乱を避けるという意味でおっしゃっていただいたものだというふうに理解しておりますから、やはり現実をしっかりと踏まえた上での議論をされた上で、現実的なものを含めて議論がどのようにされていたかということも含めて、やはり議会のほうにもわかるように示していっていただきたいと思います。これは要望でございます。よろしくお願いします。
石坂委員
基本的な考え方の資料の6ページです。
学校生活で心配なことについて云々のところで、ほとんどの児童・生徒、保護者が「心配なことはなくなった」という回答であったということですけれども、「ほとんどの」ということですので、やはり心配は継続しているケースもあると思うんです。このままの文章ですと、ほとんどの児童・生徒が心配がなくなったからよかれというように読み取れてしまうんですけれども、やはりこれというのが、実際にどういう声があったのかをしっかりと拾った上で、今後の統廃合に生かしていくということが必要だと思うんです。特に、これで統廃合反対とかそういう話ではなく、やはり統合後の一人ひとりに合ったケアをちゃんとしていくということを考えますと、やはりそこをしっかりと見ていくことが必要であると思うんですけれども、いかがお考えでしょうか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
アンケートの結果につきましては、アンケートをとった段階ですべて委員会にも報告しておりますし、ホームページ等にも掲載をしております。ここで、表記で出した段階では、まとめた形で表記をしておりますので、こういう形になっております。あまり心配している子どもがいないからそれでいいんだというつもりはございません。心配なことがあることに対しては、学校のほうで適切に対応していくことが必要だというふうに考えております。数が少ないからそういう声を無視していいというふうに考えているつもりはございません。
石坂委員
これで、出す資料としては固まるのかもしれませんけれども、やはりこれは今後、また保護者ですとかいろいろな方に提示していく際に、具体的な心配がどういうものがあって、どう対応していく予定なのかというようなことを聞かれた場合には、その場での話の中では対応は可能ということでよろしいでしょうか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
アンケートの結果につきましては、先ほどの繰り返しになりますけれども、公表しております。それをお示ししてお話しすることは可能です。具体的な対応につきましては、それぞれ学校現場等でも対応していくことになると思いますので、可能なことだというふうに考えております。
石坂委員
それともう1点なんですけれども、2ページのところです。特別支援教育への移行のところですけれども、統廃合をしていく中で特別支援学校の場所が移ったりということなどもあるかと思います。やはり特別支援学校――特別支援学級ですね、すみません。特別支援学級についてですけれども、特別支援学級がやはり現状でも数が限られているので通いにくいとか、そういった声があります。
また、その一方で、やはり今後、現在よりも特別支援が必要なお子さんに関しては、子どもの数が減る一方で、今後もますます増えていくということが想像できると思います。やはりそうした際に、部屋が足りなくて特別支援学級が立ち上げられないですとか、特に中野区にある中野特別支援学校などですと、去年なんか特に、一部屋カーテンで仕切らないと部屋が確保できないとかということが生じていましたけれども、今後、特別支援学級の学級増等も、もちろん状況によると思うんですけれども、対応できるような形で進めていくという認識でよいでしょうか。
宇田川教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
特別支援学級の整備につきましては、1月にまとめた方針の中で一定考え方を示しております。そちらに沿って、再編の中でも実現していくということで考えてはおります。
石坂委員
別の資料で出ているわけですけれども、今後学校の再編等で区民の方が見るときに、やはりこの資料が中心になると思いますので、もちろんここに全部書けということは言いませんので、そこは区民の方が不安を感じないように丁寧な説明をしていただきたいと思います。これは要望という形でお願いしたいと思います。
岩永委員
基本的な考え方の6ページの下線が引かれてあるところなんですが、先ほどの御説明では、各章にあった部分をここに課題と対応ということでまとめられたということでした。それ以外、要するに意見交換会等などを踏まえて出されたようなことなどについては、ここの中に入っているんですか、入っていないんですか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
意見交換会の中でもわかりにくいといった声がありましたので、ここにまとめて書いたという形でございます。
岩永委員
そうしますと、まとめたというだけですから、例えば意見交換会などで出された問題点や改善をしてほしいということについては、今後の課題として考えるというふうにはあらわされていないというふうにとっていいわけですか。この前の委員会で報告をされましたが、例えば質問と回答ということの2ページに、防災拠点が失われこととか、地域コミュニティなどがなくて地域の行事で苦労しているとか、そんなようなことが出されていて、あのときの委員会では、今後の検討の中で考えていくというお答えがありましたが、例えば、そういうことについてどうしたのかということが、ここの中に具体的に示されているんですか、いないんですか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
それは、基本的な考え方ではなくて、これからの具体的な素案の検討の中で配慮すべき課題だというふうにとらえております。
岩永委員
基本的な考え方ではなくて、具体的な問題として考えていくことという、その仕分けがよくわかりません。例えば、ここに出されている課題と対応だって、そういうことでしょう、基本的な考え方なわけですね。これは基本的な考え方だけれど、例えば地域コミュニティ等々のことは基本的な考え方ではなくて具体的な対応なんだという、その仕分けの意味がわかりません。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
地域コミュニティにつきましては、学校と地域、家庭との連携の推進ということで、7ページのところに書き込んでございます。再編に当たっての、例えば防災拠点の話、そういったものについては、庁内調整が必要なことでございますし、これからの再編計画の中で、素案の策定の中で具体的に調整をしていくことだというふうにとらえております。それから通学路の安全の問題、それから通学距離の問題、そういったことも具体的な再編計画の改定に当たっての検討の中で配慮すべき事項だというふうにとらえております。
岩永委員
例えば、もう一つ、この意見交換会の関係でいいますと、前期の学校再編についてというところでは、白桜小について、毎年区域外就学等々が起きているではないかと、こういう問題についてもどうするのかということが出されていて、区の回答は、一定規模の学校として運営できているというふうに答えてはいますけれども、問題は改善されていません。予定している児童等も学校に集まってもいません。いわゆる区が考えている適正規模にもなっていないという、そういう問題を残している。そういうこともこの中には書かれていない、反映されていない。そういう問題が、この先、生じないとも限らないというようなことも含めて、全然反映されていないというのはどうしてですか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
区域外就学、それから指定校の変更の問題につきましては、理由につきまして、通学路の安全の問題、それから通学距離の問題、そういったことによるものが大きいというふうに考えております。これは、これからの改定の素案づくりに当たっては、その辺のことも十分配慮しながら素案づくりをしていきたいというふうに考えております。
岩永委員
白桜小学校が示した問題と課題というのは、単に通学路の安全の問題だけではなくて、そもそも小規模校をなくすということでやった結果、生じたことですから、単に通学路の安全性の問題というものに集約できる話ではないわけです。通学区域だとか、地域の中での学校のあり方だとか、いろいろなことが示されて起きた問題ですから、今お答えいただいたように、通学路の安全という問題だけではない。そういうものをこの中で、改定をしていく上でのあり方として、基本的な考え方をどうしていくのかなどということが示されなければならなかったと――示されて、教育委員会がこう受けとめていて、こんなふうに考えていきますということがあって初めて、区民のほうは、教育委員会は区民の声をちゃんと一生懸命聞いているんだなというふうにもなっていくわけです。それを、具体的な対応にしますということでは、基本的に起きた問題の解決にはならないのではないでしょうか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
前期の再編で統合した学校はすべて小規模校でございます。すべての学校において子どもが減っている――指定校変更、それから区域外通学が生じているということにはなっておりません。特定の学校において起きた指定校変更、それから区域外通学、そういった問題については、やはり通学路の問題、それから通学距離の問題、そういったことによるところが大きいというふうに考えております。
岩永委員
今のお答えの中に、前期で起きた問題は特定の学校で起きた問題だと言われましたが、教育委員会がそういうとらえ方をすること自体に問題があると思うんです。小規模校を特定の学校というふうに見て、その小規模校を集めたら、小規模校だったからどっちも全部特定の状況だったという、そのとらえ方は訂正をするべきだと思うんです。やっぱり再編計画の中で起きた事象なんですから。それで、この先、中学校区に小学校区域を変更していくわけですからね。これからの改定の中で通学区域も変えていこうとしているわけですから、起きてこないとは限らないそういう基本的な問題を内包している。だから、そういうことについて、きちんとこのあり方の中で示していくべきではないですかとお聞きしているんですが、どうでしょう。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
委員が先ほどから申されている区域外就学、それから指定校の変更の問題、そういったことについては十分認識をしているつもりでございます。それについては、再三、同じ御答弁になりますけれども、これからの素案の策定に当たって十分配慮をしていきたいというふうに考えております。この基本的な考え方に盛り込んでいないからといってそのことをないがしろにする、そういったつもりは一切ございませんので、御理解いただきたいと思います。
高橋委員
質疑というよりか、この基本的な考え方についてはある程度文言も整理しました、そしてこのように御意見をいただいたから変えました、これはこれで受けとめます。それで、今、個別にいろいろと問題が出ているのは、これは単に、再編をしたときの経過がさまざまあるわけですよ。だから、学級数がうんと増えているところもあれば、こうやって、どうなっているのよと言われてしまうところもあるわけ。だけど、それはその過程の中においてさまざまあったわけですよ。だから、決して教育委員会だけが悪いわけではなくて、やっぱり再編したんだけれど、地域で学校区域外にしてしまおうかなという思いを起こさないようにするのも地域や保護者やというところが必要だと思う。そこが抜けているんですよね、こういうのね。いつも思うんですけれど、さもやりました、では、結果が悪い場合はそっちが悪いじゃないのよという感じになってしまっているわけ。すごく一生懸命やっても、結果、よいところはよしで当たり前になって、悪いと散々そちら側がいろいろ言われてしまうのは、すごく、説明があまりにも、何ていうの、配慮し過ぎちゃって上手じゃないというところがあるかなと、私は思うんです。だから、このように問題視されているところは、より一層これから教育委員会もバックアップをしながら、ここは置いていかないできちんと対応しますと。でも、さらに、新しい再編に向けてこういう計画でやっていくんですよというようなことをきちんと自信を持って言わないからいろいろ言われるんだと思うんだけれど、どう思いますか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
前期の再編で統合した学校については、すべて学校自体はうまく運営されているというふうに私は思っております。今回、再編計画の改定の話ですので、その部分についての説明はなかなかしにくいところなんですけれども、委員がおっしゃったとおり、学校運営そのものはうまくいっていると。地域との関係も良好に進んでいるというふうに聞いておりますので、そのことは申し添えておきたいと思います。
委員長
委員として質疑したいので進行を副委員長と交代します。
副委員長
暫時、委員長の職を行います。質疑はありませんか。
酒井委員
高橋委員からもございました、それから、岩永委員からもありました。今回のこの改定の基本的な考えの中で、やっぱりさまざま、学校を再編すると、みんながみんな、よかったねというのはなかなか難しいと私は思うんです。それはやっぱり子どもたちの問題、保護者の方々、地域の方々、卒業生さまざまありますよ。それで100点満点というのは難しいと私は思うんですよ。それでも、前期の計画がここまで進んできたというのは、やっぱり中野の子どもたちの教育環境を何とかしなきゃならないという中で、教育委員会が本当に強い姿勢でやられました。それから、また議会、そして、また小P連や中P連の皆さんの大きな理解があって進んできたと思うんです。100点というのは難しいんですよ。すると、今回の改定に関しても、前回の資料では、高橋委員がおっしゃられるまで再編のよいところしか出ていないわけなんですよ。前回の委員会で、今後また新しくこの案がとれるときに、新たなそういったところも出してくださいよと、再編によってこういった負の面もありますと――負と言っちゃったら悪いんですかね。そういったところもあるよと。そういうのをしっかり示してくださいというのがあったじゃないですか。それで、今回見ても、今まであったところを全部集めてここに示されているわけなんです。一方で、個別の学校名がありましたけれども、そういったところもあるわけなんです。やっぱり、しっかりと光の部分と影の部分も示していただいて、それで教育委員会として、それでもやっぱり進めていくんです、ただこういった面もありますよと、今後はこういった悪い面に関しては善処していきますよというのをやっぱりしっかり示していただかないと、なかなか議会も理解することができませんし、それからまた、関係各位の団体もなかなか理解することが難しいところもあると思うので、今回はこちら、こういうふうにはなっておりますけれども、今後の再編計画の素案を示されるときは、そういったところもしっかり示して、それで子どもたちのよい環境づくりのためにやっていくんだという姿勢をやっぱりしっかり示してもらいたいと思うんです。そのあたりはいかがでしょう。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
今、酒井委員からも御質問がありました。前期の再編計画において、まだまだ課題とすべき点があるのではないかという話もございました。具体的な再編計画の素案の策定に当たりまして、その点も踏まえまして策定をしていきたいというふうに考えておりますので、素案の段階で説明ができるという形になると思います。
副委員長
それでは委員長と交代します。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で要求資料の提出及び本報告について終了いたします。
それでは、先ほどいったん保留といたしました第13号陳情を改めて議題に供します。
本陳情について、陳情者より補足資料配付と補足説明の申し出がありますが、これを許可してよろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、委員会を休憩いたします。
(午後4時43分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後4時50分)
これより本件に対する質疑を行います。質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を休憩いたします。
(午後4時50分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後4時52分)
お諮りいたします。第13号陳情、中野区立小中学校再編計画改定についてを閉会中も継続審査すべきものと決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決します。
以上で第13号陳情についての本日の審査を終了いたします。
本日予定しておりましたところまで行きました。本日はここまでとしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
次回の委員会は、明日、6月13日(水曜日)午後1時から当委員会室で行うことを口頭をもって通告いたします。
以上で本日の日程は終了しますが、各委員、理事者から何か発言はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の子ども文教委員会を散会いたします。
(午後4時53分)