平成24年10月16日中野区議会子ども文教委員会(第3回定例会)
平成24年10月16日子ども文教委員会
中野区議会子ども文教委員会〔平成24年10月16日〕
子ども文教委員会会議記録
○開会日 平成24年10月16日
○場所 中野区議会第5委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後5時02分
○出席委員(9名)
酒井 たくや委員長
岩永 しほ子副委員長
木村 広一委員
石坂 わたる委員
小林 秀明委員
奥田 けんじ委員
近藤 さえ子委員
高橋 ちあき委員
篠 国昭委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
教育長 田辺 裕子
子ども教育部長、教育委員会事務局次長 髙橋 信一
子ども教育部副参事(子ども教育経営担当)、教育委員会事務局(子ども教育経営担当) 白土
純
子ども教育部副参事(学校・地域連携担当)、教育委員会事務局(学校・地域連携担当) 荒井
弘巳
子ども教育部副参事(子育て支援担当)、子ども家庭支援センター所長、
教育委員会事務局副参事(特別支援教育等連携担当) 黒田 玲子
子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)、幼児研究センター所長、
教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当) 海老沢 憲一
子ども教育部副参事(子ども教育施設担当)、
教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当) 伊藤 正秀
教育委員会事務局副参事(学校再編担当) 石濱 良行
教育委員会事務局副参事(学校教育担当) 宇田川 直子
教育委員会事務局指導室長 川島 隆宏
教育委員会事務局副参事(知的資産担当)、中央図書館長 天野 秀幸
○事務局職員
書記 丸尾 明美
書記 香月 俊介
○委員長署名
審査日程
○陳情
〔継続審査分〕
第13号陳情 「中野区立小中学校再編計画改定」について
○要求資料の提出
1 中野区立学校におけるいじめ総合対策について(指導室長)
○所管事項の報告
1 平成25年度国・都の施策及び予算に関する要望について
(子ども教育部、教育委員会事務局)
2 中野区軽井沢少年自然の家指定管理者候補者の選定について(学校・地域連携担当)
3 中野区保育サービス利用者負担額適正化審議会委員の委嘱について(保育園・幼稚園担当)
4 今後の保育需要への対応方針(平成24年度改定版)について(保育園・幼稚園担当)
5 認可保育所入所に係る選考基準の見直しについて(保育園・幼稚園担当)
6 和解及び損害賠償額の決定について(保育園・幼稚園担当)
7 中野区立小中学校再編計画(第2次)【素案】について(学校再編担当)
8 採択された請願・陳情及び主な検討事項の処理状況について(学校教育担当)
9 平成24年度 中野区学力にかかわる調査の結果について(指導室長)
10 教育管理職の異動について(指導室長)
11 中野区立図書館指定管理者候補者の選定について(中央図書館)
12 その他
(1)旧中野区常葉少年自然の家の貸付について(学校・地域連携担当)
委員長
それでは、定足数に達しましたので、本日の子ども文教委員会を開会いたします。
(午後1時00分)
それでは、昨日保留しておりました所管事項の報告の7番ですね、中野区立小中学校再編計画(第2次)【素案】についての質疑を行いますが、よろしいでしょうか、皆さん。
小林委員
休憩をお願いします。
委員長
進行に関して御発言があるんですね。
小林委員
はい。
委員長
休憩したほうがよろしいですね。休憩いたします。
(午後1時01分)
委員長
再開いたします。
(午後1時19分)
休憩中に、本日の進行についてさまざま御議論いただきました。昨日、13号陳情が保留になっております。それから、また7番の所管事項の報告も保留になっております。これを後ろに回し、まず要求資料の提出、そして所管事項の報告を1番、2番、3番、4番と受けてまいりたいと思いますが、皆さんよろしいですか。(資料1)
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、要求資料の提出を受けます。中野区立学校におけるいじめ総合対策についての報告を求めます。
川島教育委員会事務局指導室長
それでは、私のほうから、中野区立学校におけるいじめ総合対策についてというもの、資料で3枚のものがお手元にあるかと思いますので、ごらんいただければと思います。(資料2)
1枚おめくりいただきまして、平成20年の9月に教育委員会のほうで、いじめについて、どういうふうに対応していくかということを取りまとめたものが、今、別紙1でごらんいただいているものです。
大きく柱としては三つに分かれていまして、学校・行政の取り組みが一つ、それから、保護者・家族の皆さんへのお願いが二つ目、三つ目として、地域の皆さんへのお願いということで、前回の委員会でも申し上げましたが、いじめというのは学校現場だけで解決できるものではなくて、保護者や地域の方たちと同じスクラムを組んで対応する必要があるということでお出ししているものです。
1番目の学校・行政の取り組みの中で、例えば一つ目の丸、毎年度アンケート調査を実施するというのは、前回の委員会でも御説明したものであります。それから、ずっとごらんいただいて7番目に、問題発生時に専門家を学校に派遣するサポートチームということで、こういうものもこのときに結成しているものであります。全体として、こういうことで取り組んでいくという姿勢をきちんとお示しすることで、いじめの未然防止、それから、たとえ発生したとしても、早期解決をということでつくったものです。
3枚目が、その内容について区民向けに、これは平成20年の9月20日号「教育だより」でお示しをしているもので、今お話しした三つの柱、それから、最後に一番左下にあるんですが、「こども110番」の周知についても、このときに行っているものでございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございませんか。
高橋委員
取り組んでくださっているということがすごくよくわかったと思うんですけれども、学校と、それから保護者・家族の方々には、こういうものが配布されれば目に見えますけれども、地域の皆さんに協力を得るためには、地域に何らかの発信をしていかなくちゃいけないんですけれど、どういう発信の仕方をしているんですか。
川島教育委員会事務局指導室長
この平成20年の段階では、地域まで細かい発信というのはしていなかったように思います。今回、緑色のA3判のプリントでお配りをした総合対策につきましては、学校、保護者だけでなくて、地域の教育施設などにも配布して、そちらで掲示してもらうことで区民の方たちの目に触れるような工夫をしております。
高橋委員
もっと公にしても私はいいんじゃないかなと思うんですね。いわゆる、こういうものは地域が大事だっておっしゃっているわけだから、また町会を使うと怒られちゃうんだけれど、回覧板で回してもらったりとか、あとは活動センターにも置いておくとか、公共施設が結構あるじゃないですか。そういうところに、目の届くようなところに置かせてもらうとか、置いておくとかというふうにしておいたほうが、やっぱり地域の力がすごく出てくるんじゃないかなと思うんですけれど、いかがお考えですか。
川島教育委員会事務局指導室長
たくさんの方に知ってもらうことで意識を高めていくということが肝要かと思いますので、残り部数が限られてはいますが、可能な限り努めていきたいというふうに考えます。
近藤委員
ボランティア等の協力を得て、児童・生徒の見守りを行うというのがあるんですけれど、このボランティア等というのは具体的にはどういう人を指しているのかということと、あと、どのような見守りを行うのかを教えてください。
川島教育委員会事務局指導室長
このボランティアの想定は保護者になるかと思います。いじめ等が発生していく場合には、多分、学級がその前に荒れてくるというか、ざわざわしてくるところから始まってくるというふうに考えますので、そうしたときに、現在でもクラスが少しざわついたときに保護者の方が入っていただいて、子どもたちの見守りをしていただくこともありますので、学校の中ではそういうものを考えております。
近藤委員
学級が荒れてきて、確かにそういういじめや何かがあることもあるんですけれども、本当にだれも知らないところでひそかにいじめられているという、その学級の崩壊とは関係なく起こっていることもあるんですけれども、そういったときにはどういう対策を考えていらっしゃいますか。
川島教育委員会事務局指導室長
今日も実は午前中、定例の副校長会があって、副校長先生方にもお話をしたんですが、アンケートももちろん大切なんですが、それは一つの補助手段だというふうに考えています。大切なのは、先生がきちんと子どもたちを見て、子どもたちと話をして、例えば給食を一緒に食べるとか、お掃除も一緒にするとかということも含めてですね、そういうことで子どもたちの心の機微をつかむ必要があるかというふうに思っていますので、まずそういうところから子どもたちの様子をつかむ。それで、隠れているのをどこまで見つけられるかというのは、いろんな情報、手段が必要ということで、アンケートもそれを補う手段の一つだというふうに考えております。
近藤委員
それで、この「こども110番」というのは、どこにかかるんですか。
川島教育委員会事務局指導室長
これについては、区の教育機関の一部分で受けております。詳細については控えさせていただきたいというふうに思います。
近藤委員
はい、わかりました。
奥田委員
今おっしゃった見守りであるとか対策については、現象として学校の中で把握できるものについての対策ということだと思うんですけれども、今般の状況で一番、潜在的なものとして問題になりやすいのは、インターネット上での書き込み等によるいじめもあろうかと思うんですが、この中では、問題としての設定も具体的にされておりませんし、対策というようなことについても具体的に書かれておりません。また提言や、つくられているチラシの中にも、そういった課題認識とか対応についての表記が見受けられないようなんですが、このあたりは、特に中学生ぐらいになってくれば、携帯電話の所持率も上がってきますし、適切な対応というのは必要ではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
川島教育委員会事務局指導室長
まず、今日お配りしている資料は平成20年度の段階での資料ですので、その段階では、今、委員がおっしゃったようなインターネット等のいじめということがあまり大きな問題になっていなかったかと思いますが、現在、学校名にかかわった不適切な書き込みがあった場合に、東京都教育委員会から、各区市の教育委員会に連絡がもらえる形になっています。そういった形で、例えば、○○中学校についての何か書き込みがあった場合には、中野区さん、○○中学校さんに関してこういうようなものが来ていますよということは連絡をいただく形になっていますので、それに対応して学校のほうで指導しているというところです。
奥田委員
ということは、この総合対策、今これ示していただいたのはどういう理解をすればいいんですか。最新の対策ではなくて、20年の段階での対策が書かれているということなんでしょうか。
川島教育委員会事務局指導室長
これは前回の子ども文教委員会で私の説明の中で、平成20年度にこういうようなものを中野区としては示していますということで、その内容について、どういうことだったんでしょうかという御質問を受けての今日の資料提供という形でございます。
奥田委員
つまり、要求に応じて出していただいただけで、最新のものがこれだということではなくて、最新のものは別にあるということなんですね。
委員長
よろしいですか。はい。他に質疑はありますか。
石坂委員
いじめ総合対策の真ん中ほどに書いてあるボランティア等の協力、先ほど近藤委員も聞きましたけれども、このボランティアには、学校地域連携担当でやっていらっしゃる学校ボランティア制度のほうを活用してというのはあまり考えていない――過去にはなかったんでしょうけれど、今後考えられているのかどうなのかというところも伺えればと思うんですけれども。
荒井子ども教育部、教育委員会事務局副参事(学校・地域連携担当)
お手元にございます資料3枚目でございますけれども、こちら中段の括弧の中でございますが、右から四番目の丸というところで、学校支援ボランティア等の協力も得てということで、見守りを行うということで考えてございます。
石坂委員
それと、もう1点なんですけれども、予防するためにということで、平成20年からの取り組みで、教材を工夫しながら、生命や人権について深く考える人権教育を充実しますですとか、読書活動の中で、優秀な読書感想文について表彰していくというようなことはされてはいるわけですけれども、実際問題、例えば学校の授業の中で、自閉症の子どもについて理解しましょうというような指導実践があって、そこで、自閉症の子どもというのはみんなとこういうところが違ったり、できなかったりするけれども、同じ友達なんだから仲よくしなきゃとか、いじめちゃいけないとかという教育はなされるとは思うんですけれども、そうした形で、明らかにこの子は自閉症ですって周りの子が知っていればいいですけれども、それこそ発達障害の疑いがある子どもも含めて、ほかの子とちょっと違っているぐらいにしか周りの子はとらえていない場合ですと、幾ら障害理解教育をやっても、そこは実際の実践に結びつかない場合等も多々あると思うんですけれども、そうしたところ、ただ人権教育をやりました、読書活動をしましたというだけじゃなくて、そこをやはりいかに日ごろの、まあ、教員のあり方にもなってくるわけですけれども、日ごろの子ども同士の関係性に落としていくのかとか、そういったことの工夫がやはり必要だと思うんですけれども、この書き方だけですと、そこの部分がすごくうかがいにくい感じなんですけれども、現状の認識としてどのようにお考えか、教えていただけますでしょうか。
川島教育委員会事務局指導室長
今おっしゃった内容につきましては、本当にお子さんの状況ですとか保護者の考え方だとかということが大きく影響するので、一律にこういう対策をするという形で書けないかと思うんですね。例えば、川島君という自閉的傾向が強いお子さんがいて、その子に対してクラスとしてどうかかわっていくかとかということは、当然学校の中でも話し合いますが、保護者とキャッチボールをしながら一番いい方法を見つけていくので、一律にこういう形でお示しできるものではないというふうに考えています。
石坂委員
文書に示すのは確かに難しいと思うんですけれども、ただ、ここに書いてあるような、人権的な教育をしました、読書感想文をやりましたというだけではなく、その後も、もちろん外に出せるもの、出せないものはあると思うんですけれども、そうしたものが実際に子どもにうまく反映していけるような工夫をしていただきたいというのを要望としてお伝えしておきます。お願いいたします。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、所管事項の報告に入ります。1番、平成25年度国・都の施策及び予算に関する要望についての報告を求めます。
白土子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
それでは、平成25年度国・都の施策及び予算に関する要望のうち、子ども教育部、教育委員会事務局の所管に関係する事項について御報告をさせていただきます。(資料3)
平成25年度国の施策及び予算に関する要望書をごらんいただきたいと思います。
表紙をめくって、2枚目に要望事項の目次がございます。このうち、3、子育て支援策の充実、8、国有地の活用、16、学校教育の推進が所管に関係する要望事項でございます。
まず、子育て支援策の充実について、6ページをお開きください。地価や賃料の高い特別区では、認可保育所の整備は財政負担が大きく、民間事業者にとって参入が困難であることから、次の3点を要望してございます。
まず、(1)認可外施設を含めた保育施設への財政支援でございます。ここでは、特別区に特に多い待機児童の解消を図り、多様な保育需要にこたえられるよう、全国画一的な認可保育所制度の改善と、区独自の基準による認可外施設も含めた保育施設への財政支援を求めてございます。
次に、(2)子育て支援対策臨時特例交付金事業の継続と補助対象の拡充でございます。ここでは、子育て支援対策臨時特例交付金事業――安心こども基金でございますが――の25年度以降の継続及び多様な保育施設の整備促進のための補助対象の拡充を求めてございます。
次に、(3)子ども・子育て新システムへの対応でございます。ここでは、子ども・子育て新システムの導入に当たっては、地方と十分な協議を行い、区の実情に応じた裁量権と財源を保障するとともに、実施時期をはじめ、早期に情報を提供することを求めてございます。
なお、(1)、(2)につきましては、昨年度も同様の要望をしてございますが、(3)については新規の要望事項でございます。
続きまして、12ページをお開きください。
8の国有地の活用でございます。昨年度は国有地の積極的貸付として要望したところでございますが、今年度は広く国有地の活用について、次の2点を要望してございます。
まず(1)として、未利用国有地等について十分な情報を提供することを求めてございます。
次に(2)として、優先的使用や売却・貸付に当たっては負担軽減を行うなど、支援の拡充や制度の見直しを図ることを求めてございます。
続いて、22ページをお開きください。
16、学校教育の推進でございます。小中学校における学校教育の充実を図るため、次の3点の方策を積極的に講じるよう要望してございます。
まず、(1)区立小中学校教職員の人事権等の移譲でございます。ここでは、区立小中学校教職員の人事、教職員定数に関する権限を、財源とあわせて特別区へ移譲することを求めてございます。
次に、(2)特別支援教育の充実を図るための財政措置でございます。ここでは、特別支援教育の充実のために、専任教員等の配置に必要な財源措置を講じることを求めてございます。
次に、(3)老朽化校舎改築等に係る財政措置の充実でございます。ここでは、耐震補強への支援、老朽化の進む校舎等の改築、大規模改修等の施設整備に対する財政措置の拡充及び35人学級制度の導入に伴う施設整備に対する必要な財源措置の三つを求めてございます。
以上3点のうち、(1)と(3)は昨年度も同様の要望をしてございますが、(2)は新規要望事項でございます。
次に、平成25年度都の施策及び予算に関する要望書をごらんいただきたいと思います。
表紙をめくって、2枚目に要望事項の目次がございます。要望事項の4、多様な保育環境の整備と、7、都有地の活用が所管に関する要望事項でございます。
まず、4ページをお開きください。
4、多様な保育環境の整備でございます。地価や賃料の高い特別区では、認可保育所の整備は財政負担が大きく、民間事業者の参入が困難な状態にあるため、次の2点を要望してございます。
まず(1)として、認可外保育室整備など、区独自の待機児童対策に対する財政措置を行うことを求めてございます。
次に(2)として、障害児の放課後の居場所づくりとして、学童保育クラブ等をさらに充実させるための財政支援等を行うことを求めてございます。昨年度は特別区の実態に即した支援を行うことを要望してございますが、今年度は、より具体的な要望をしたものでございます。
次に、7ページをお開きください。
7、都有地の活用でございます。この中で、地価や賃料の高い特別区では、待機児解消のための保育所整備がなかなか進まない状況にあることを挙げ、都有地の活用を促進するため、次の2点を要望してございます。
まず(1)といたしまして、未利用都有地について十分な情報提供を行うことを求めてございます。
次に(2)として、都有地の貸付料は50%の減額、保証金は貸付料月額の30カ月分となってございますが、活用の推進を図るため、減額率の拡大及び保証金を廃止することを求めてございます。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございませんか。
小林委員
国のほうの国有地の活用の部分で、未利用国有地等について十分な情報を提供するということで、これ、1点は中野区でこうした国有地があるのかどうか。そしてまた東京都のほうの部分に関しても、この7ページのところなんですが、都有地の活用ということで、現状で、この未利用都有地については十分な情報を提供するということもありまして、国有地、また都有地を利用した土地は現在あるんでしょうか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
ただいまの情報提供といたしまして、国のほうでございますが、公共、公用利用を優先して情報提供するということになってございまして、情報提供は優先して行われるということになってございますが、ただいまのところはございません。
岩永委員
国への要望で、6ページの子育て関係のところですが、一つは、(2)の安心こども基金である子育て支援対策臨時特例交付金事業で、中野で子ども文教にかかわる事業で、この安心こども基金を利用した事業というのはありますか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
保育園・幼稚園の所管といたしましては、区立保育園建て替え・民営化による民間施設の建設の補助、あるいは私立保育園の補助といったところに活用されているということでございます。
岩永委員
はい、わかりました。
それから、(3)子ども・子育て新システムへの対応での新規の要望になっておりますが、8月にこの法案が成立してという状況の中であるんですが、何か新しい情報はありますか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
新システムの関連法案につきましては、8月10日に成立しているところでございますが、その後、10月10日に東京都主催で市町村向けの説明会があったところでございます。ただ、説明の内容といたしましては、いまだ未定の部分が非常に多いというところでございまして、順次、内容としては都のほうから説明があるということでございました。平成27年の本格実施に向けて、順次さまざまな情報が東京都から出てくるというふうに考えております。
岩永委員
そうしますと、この新規の要望との関係で、例えば十分な協議を行い云々というようなことになりますが、こういうことについては、本格的には来年度ということになるんでしょうか。それとも、今年度の中でもかなりこれが本格的に始まっていくというような、そのあたりの見通しはどうですか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
法律は成立いたしまして、来年度から一部分実施に移すということにもなってございますので、今後、来年度までの間、幾つかの情報が出て整理をするという形になるというふうに考えてございます。
岩永委員
要望になりますが、なかなかこの新システムとの関係の情報も今のところ、先ほどお答えいただいたように、マスコミなどでもあまり載ってこないし、伝わってきていないというようなこともあるんですが、今言われたように、来年度に向けての動きの中で具体的なことなども示されてくる可能性が出てくるとなれば、ぜひそういう情報も積極的に迅速に出していっていただきたいと思うんですけれど、いかがですか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
東京都から情報提供がございましたら、適宜御報告申し上げたいと思っております。
奥田委員
この要望書の作成にかかわる要望先というところを教えていただきたいんですけれども、国に対しての要望、16番で学校教育の推進というのがあって、教員人事であるとか、財源の移譲といったところを求めているんですが、もう一つの都の要望のほうでは、具体的に学校教育の推進であるとか、教育に直接かかわるような部分、所管で言えば、恐らく教育長に関連した部分というのが、震災対策の推進しか見当たらない状況ではあるんですが、これは当然、東京都も関連した取り組みとしてやっていくものになろうかなと思うんですが、要望の出し方としては国のみというような形の整理になっているのはどういう考え方になるんでしょうか。東京都もかかわる要望になろうかと思うんですけれども、これは国だけに要望として出している。例えば、ほかの所管の部分では、関連するところは項目を並べて、国では財源を保障し、東京では推進するというような形に構成としてつくっているように見受けられるんですけれども、教えていただけますか。
白土子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
国に対する要望事項が法律に基づく制度に関係するものであることから、国のほうに要望しているということであると考えております。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次、2番、中野区軽井沢少年自然の家指定管理者候補者の選定についての報告を求めます。
荒井子ども教育部、教育委員会事務局副参事(学校・地域連携担当)
お手元にございます資料に従いまして御報告申し上げます。(資料4)
当委員会、6月12日でございますが、子ども文教委員会のほうで、中野区軽井沢少年自然の家指定管理者の募集についてということで御報告を申し上げました。その後、その御報告に従いまして、25年度以降の中野区軽井沢少年自然の家の指定管理者の候補者につきまして、以下のとおり募集及び選定を行ったので、御報告を申し上げます。
選定までの経過といたしましては、ごらんのような日時、日付で募集、説明会、審査等行いまして、最終的に10月9日に最終審査を行ったところでございます。
募集申請事業者につきましては、6事業者ございました。すべて株式会社でございます。
選定の方法につきましては、一番上にございます条例等に従いまして、中野区軽井沢少年自然の家指定管理者選定委員会を設けまして、企画提案の審査、事業者のヒアリングを行いました。また、事業者の運営能力、信頼性・社会性、提案価格などを総合的に評価して選定したものでございます。
選定結果といたしまして、第1順位、名称が株式会社旺栄でございます。この事業者につきましては、現在の指定管理者でございます。所在地はごらんのとおりでございます。
指定期間は平成25年4月1日から3年間を予定してございます。
今後の予定といたしましては、当区議会のほうに指定についての議案を提出させていただいて、御審議をお願いしたいというふうに思っているところでございます。4月1日から業務開始ということで予定してございます。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、3番、中野区保育サービス利用者負担額適正化審議会委員の委嘱についての報告を求めます。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
それでは、中野区保育サービス利用者負担額適正化審議会につきまして、委員の委嘱を行いましたので、報告をいたします。(資料5)
先の第2回定例会におきまして条例化いたしました同審議会につきましては、7名以内の委員をもって構成するとさせていただきましたが、1のとおりの委員を委嘱して審議を開始させていただいたところでございます。
委員の内訳といたしましては、学識経験者の立場から白梅大学の教授でございます無藤先生と、嘉悦大学准教授でございます和泉先生にお願いしてございます。無藤先生につきましては、子ども・子育て新システムの基本制度ワーキングチームに参画されているというところ、また、中野区次世代育成推進審議会の前座長を務められたということで、子育て行政に知見を豊富に持っておられる方でございます。また和泉先生につきましては、川崎市の保育サービスの利用のあり方検討会の委員を経験されておりまして、社会保障を研究領域としておりまして、保育料体系についても知見を豊富にお持ちの方でございます。
次に、子育て支援関係者の立場から、新渡戸文化短期大学教授の汐見先生にお願いしてございます。汐見先生につきましては、御案内のとおり、中野区次世代育成推進審議会の座長を務められておりまして、中野区の子育て施策についての知見をお持ちの方でございます。
さらに事業者の立場からは、学校法人常盤学園理事長の小山氏と、区立宮の台保育園長の上原氏にお願いしてございます。小山氏につきましては、中野区内のやよいこども園の理事長ということになってございまして、今回、幼稚園と保育料の負担の比較についても、一定、議論の対象とさせていただきたいと考えておりますことから、認可保育園と認可幼稚園双方の運営をしているという知見を生かしていただきたいと。また、上原氏につきましては、区立の宮の台保育園、指定管理者園でございますが、コンビウィズ株式会社の方でございまして、認証保育所の運営も経験されているということから、審議に生かしていただきたいというふうに考えてございます。
区民の公募につきましては、7月上旬でございますが、区報、ホームページで告知して募集をいたしました。選定委員会を設置いたしまして選定を行わせていただきまして、お二人ともお子さんを保育園に通わせた経験をされておりまして、その経験を審議に生かしていただきたいというふうに考えてございます。
2の任期でございますが、本年度3月31日までとし、平成25年の2月には答申をいただく予定というふうにさせていただいております。
3番、審議事項でございますが、5月21日の子ども文教委員会で御報告したところでございますが、中野区の認可保育園保育料につきまして、平成17年1月に改定を行って以後の国の制度改正ですとか、そういったことを踏まえての改定の考え方について、及び認証保育所などの多様な保育サービスが提供されるなど状況の変化を踏まえまして、幼稚園も含めて、さまざまな利用者負担についての適正化について検討してまいりたいというふうに考えてございます。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございませんか。
岩永委員
この委嘱メンバーですが、今御説明をいただきました。特に具体的な保護者や子どもたちのことに日常かかわっておられるということで言えば、常盤学園、それから宮の台ということになってくるんだろうと思うんですが、今御説明をいただいたところで考えると、常盤学園は幼稚園、保育園のやよいのところをやっている。宮の台は認証保育園も運営されているということですが、いわゆるじかに保育園だけ、保育園運営ということで考えると、保育サービス利用者負担と言いながらも、一つは認可保育所の保育料の改定ということですから、当然、幼稚園、認証に加えて、保育園をやっている人も入ってしかるべきだったんだろうと思うんですが、なぜそこは入っていないんですか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
常盤学園、やよいこども園につきましては、幼保連携型ということでございまして、認可保育園の位置付けということになってございます。ここのやよいこども園の方につきましては、私立園長会等の私立園、保育園の集まりの中にも参画してございますので、その中で当然、認可保育園についての知見といいますか、知識も豊富に持たれているということで、十分その中で議論ができるというふうに考えてございます。
岩永委員
常盤学園は中野で事業を始められてまだ期間が浅いですね。今言われたように、幼稚園、保育園、確かに認可保育園ではありますけれども、事情が他の保育園とはまた異なる運営状況にありますね、施設の状況だとか。そういうふうなことを考えると、やはり保育園というところで1人入るべきではなかったのか。特に現場の声がもっと反映されるようにするべきではなかったのかと思うんですけれども、そのあたりはどのように考えましたか。その保育園の事業者が入らなかったということについて。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
今回の審議会の一つの目的として、保護者の状況ですとか、保育料に関係することですので、中野区のそういった利用者の状況というのをわかっている方ということでございます。認可保育園については、先ほども申しましたように、認可保育園も運営しているという立場で、いろんな知見がおありというふうに考えております。また、宮の台保育園の園長につきましても、やはり中野の区立園を運営されているということで、十分、認可保育園の状況についても理解されて知見をお持ちだというふうに考えてございますので、そういったお二人のメンバーの中でいろいろ意見が出されて議論ができるというふうに考えてございます。
岩永委員
この常盤学園と宮の台の方々に対しては、区は個別にここにお願いをしたんですか。それとも、例えば私立園長会に諮るというか、相談してお願いをするとか、そのあたりはどんなような手続でここになったんでしょう。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
今回の審議の趣旨にのっとりまして、個別にお願いをしたということでございます。
岩永委員
やはり中野の中で、例えば今、私立保育園が増えてきています。認証保育所も増えてきています。そういうことから考えると、個別に依頼するということもあり得ますけれども、今後どうしていくのかということですから、本来であれば、そうした集まりがある中で相談をするというようなことなども考えられたんだろうと思うんですが、そういう方法をとらなかったのはなぜですか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
今回の審議の趣旨にのっとりまして、そういった知見を生かしながら内容を審議していくということでございますので、そういった審議が適正かつ有効に行われるということでメンバーを選んだということでございます。
岩永委員
今後のこともあるんだろうと思いますので、心配になるのは、そういう個別にお願いをした場合、もちろん個別じゃなく、そういう関係する団体などに相談してお願いをした場合でも起こり得ることではあるかもしれませんが、同じようなことを区内でやっていて、相談をするというのがそこの、まあ、責任を持って参加するということにはならないにしても、でも一定、例えば常盤学園がそういう認可保育園のほかの園などとも相談するとか、意見を交換するとか、いろんなことができる中で、例えばここにそうした状況や意見も反映するということがあれば、よりこの審議会の審議の内容が深まるのではないかというような思いもするわけです。そうすると、個別に、たくさんある中でここに個別に委嘱したということで、そういう期待にこたえられるような状況がつくれるのかどうかというのがすごく気にもなるところです。必ずしも関係する団体に相談しなきゃいけないということではありませんけれども、その協議が成功していく、実を結んでいく、より反映していくということがやっぱり大事なことだと思いますので、今後こういう委嘱などがある場合には、ぜひそのあたりも考慮していただきたいというふうにして思っておりますので、一言そのことを指摘しておきたいと思います。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、今後の保育需要への対応方針(平成24年度改定版)についての報告を求めます。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
それでは、今後の保育需要への対応方針(平成24年度改定版)につきまして、お手元の資料(資料6)に基づきまして報告させていただきます。
別紙に本編をつけておりますが、内容が細かくなっておりますので、主要な部分を抜粋した資料をもとに説明をさせていただきます。
区は、新しい中野をつくる10か年計画(第2次)におきまして、平成26年度までに待機児をゼロにするということを目標に、区立園の建て替え・民営化による定員増を中心とした取り組みを進めているところでございます。平成20年度から主にゼロ歳児から2歳児の低年齢児につきまして、保育需要が大きく増加しておりまして、毎年ですが、方針を改定いたしまして待機児対策を計画して行っているというところでございます。昨年9月に策定した23年度改定版によりまして、定員増対策を実施いたしまして、今年4月の保育施設の入園者は前年度よりも246人増加したというところでございますが、保育需要の増加が上回ったということで、平成24年4月の時点で、昨年度よりも若干減少したということですが、依然114人の待機が生じているということでございます。この結果を踏まえまして、改めて来年度から27年度までの3カ年の保育需要につきまして、今年度の実績をもとに予測いたしまして、対応方針の改定版を作成したということでございます。この方針につきましては、現在需要が大きく変動しているということですので、毎年度、必要な見直しを行うことを前提として進めてまいりたいというふうに思っております。
それでは、1枚ものの資料の1をごらんいただきたいと思います。
これまでの保育需要の推移を示したものでございます。保育需要といいますのは、人口に対する保育の希望者の比率ということでございます。表では、平成22年度から平成24年度までの3カ年の保育需要につきまして、実績を示したものというふうになってございます。全体として増加傾向が続いておりますが、(1)3歳未満の低年齢児につきましては、表中の①と②を比較していただきたいと思いますが、32.3%から34.2%、2ポイント程度増加しているということでございます。内訳といたしまして、1歳児の需要はあまり大きく増加していないということでございますが、③と④の比較でわかりますように、ゼロ歳児の需要が大きく増加しております。育児休暇中の方が早期に入所して職場復帰するという傾向にございまして、1歳児の待機が多いということで入所希望が低年齢化しているという傾向にあるということでございます。
(2)番、3歳児以上の保育需要についても、⑤と⑥を比較していただくとわかりますように、0.8ポイント程度の増加ということになってございます。低年齢児の保育需要が高まっているということで、進級によって保育需要が徐々に伸びているという形になってございます。
これにつきましては、本編の6ページから7ページに掲載されておりますので、後ほどお読み取りいただきたいというふうに思います。
次に、2番をごらんください。この結果をもとにいたしまして、平成27年度までの保育需要の予測を改めて行ってございます。3歳児未満の保育需要の推計でございますが、裏面の表をごらんください。図表の①をごらんいただきたいと思います。昨年度は24年度4月時点で、保育需要を33.7%と予測しておりましたが、実際はこの上段に書かれている34.2%となりまして、0.5ポイント程度予測を上回ったということでございます。そこで、平成25年4月の保育需要の予測値は、これを踏まえまして、②のところ、昨年度推計値34.4%よりも0.9ポイント上乗せをいたしまして、35.3%というふうにいたしました。今年度4月の実績値でございます34.2%よりも1.1ポイントの増加ということになります。
一方で、3歳児以上の保育需要の推計でございますが、これまでの傾向から、進級によって前年度の保育需要をそのまま引き継ぐという傾向にございます。例えば、再度、表面の表でございますけれども、3段の表になってございますが、その①の左側の数字でございます。それが平成23年の2歳児の保育需要42%でございますが、これを引き継ぎまして、②の右側の数字でございますが、翌24年度の3歳児の保育需要は41.7%になっているということでございます。このように、進級によって保育需要は次の学年に引き継いでいかれるというふうに見込んでございます。
これによりまして、平成24年4月から保育定員の増加を行わない場合、もう一度、裏面の上段の表でございますが、表の一番下の欄のとおり、平成27年4月の段階では3歳児未満で133人、3歳児以上で250人が待機するであろうというふうに推計をしております。これにつきましては、本編の11ページになります。本編の11ページには、ゼロ歳児から5歳児まで年齢ごとに掲載されておりますので、お読み取りいただきたいというふうに思います。
次に、3番、推計した保育需要に対しまして今後どのように対応していくかの方針でございますが、未就学児の人口につきましては、現在増加傾向を示しておりますけれども、出産期にある女性人口の減少ということが予想されておりまして、今後減少傾向を示すものと推測されております。また、保育需要につきましても、潜在的な需要を含めましても、区の調査あるいは23区の調査の平均を見まして、人口の45%を目安として一定になるだろうというふうな推測をしております。
長期的な対策といたしましては、区立認可保育園の建て替え・民営化をこれまでどおり着実に進めて、これを基軸といたしまして定員増を図りまして、保育定員を増やしていきたいというふうに思ってございます。将来的な需要の減少に当たっては、区立施設の定員を調整してまいりたいというふうに考えてございます。
一方で、急増する保育需要に対応する短期的な対策といたしましては、認可保育園の分園の開設の検討ですとか、あるいは認証保育所の誘致、あるいは家庭福祉員の個人や、新しい仕組みとして立ち上げてございますグループ型の家庭福祉員の制度、あるいは幼稚園の預かり保育の拡充等によりまして需要にこたえたいというふうに思ってございます。
現在進めている、または想定している、検討している対応策の内容を表にしてございますので、お読み取りいただきたいと思います。詳細につきましては、別紙本編の14ページ以降に掲載させていただいておりますので、お読み取りいただきたいというふうに考えてございます。
報告については以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございませんか。
奥田委員
需要予測をされて対応していくという基本方針が継続してされてきたわけでありますけれども、昨年出された需要予測の中でも、潜在的なものについての考慮が十分ではないのではないかという指摘をさせていただいて、昨年の考え方では、恐らく今年度、同等程度の待機が出てしまうのではないかということで御指摘申し上げたんですけれども、残念ながら、結果的には需要が上回ったということになって、それを受けて、今回は潜在的なものも考慮に入れて需要予測をされたという意味では、大きな一歩かなというふうに考えております。ようやく潜在的なものも考慮に入れた上での需要予測に基づいた対策が始まったなということだと思います。
しかし、詳細のほうの別紙の4ページのところで指摘されている④ですね、3歳未満の待機児対策については、ミスマッチが起こっているんですね。具体的には、ゼロ歳児で施設の定員の空き数が37に対して、待機児が38と。これ、ミスマッチがなければ、待機児は本来はほとんどない状況まで来ているものであります。1歳、2歳については、ミスマッチというほどの大きなものではないかもしれないですけれども、ゼロ歳については、相当程度これについては考慮しなければならないだろうということだと思います。
一方、ゼロ歳児については、財政的な負担というのが自治体にとって重いものだということも十分にわかっておりますので、ここについて財政的に措置していこうと思うと一定の覚悟は必要なんだろうとは思いますが、ここについて、既にミスマッチがあるということはここで認識された上で、今後の需要に対しての対応方針というのは今回出されているんだろうということを考えますと、1枚ものの裏面で出していただいている25、26、27年の今後の対策で、3歳未満の定員増数というところについては、25年の認証保育所、プラス88というところが大きな対応のあり方となっているわけですけれども、特にミスマッチの大きいゼロ歳児の状況がどのようになっているのか教えていただきたいんですが、今既にゼロ歳児については、認証を中心とした、恐らく価格といいますか、費用面でのミスマッチによって、施設的にはもうあいているという状況でありまして、認証を大幅に増やすことで必ずしもこのミスマッチ、地域的なものという対応ももちろん含まれていると思うんですけれども、解消というのがされていくのかどうかというところは考慮されなければいけないと思うんですが、いかがでしょうか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
この認証保育所と申しますのは独自事業でございますので、誘致していくに当たっては、こちらの誘致に当たっての条件というのを出しているわけでございます。それを前提とするんですが、なかなかこちらの要望どおりの定員の数になっていないというところが1点としてございますけれども、その中で、認証を誘致するに当たっては1歳児、とにかく1歳児のところの待機児をいかに減らすかということは、この待機児問題の大きなかぎになっているというふうに考えていますので、誘致するに当たりましては、その1歳児の定員をできるだけ多くすると。まあ、ゼロ歳児をとらないということは認証として成り立たないので、できないんですが、1歳児をいかに多くとるかということについて考慮してもらって、誘致をしているという現状でございます。
もう1点といたしまして、認証保育所のあきがあるのに、なかなかそこが埋まっていないという現状もございます。そういったところで、やはり認可保育所と認証保育所の一番大きな問題として、保育料の差ということが挙げられてございますので、今回の保育料の審議会の中の一つのテーマといたしまして、そこの子育てにかかる費用の負担というところを一定埋めていきましょうということで、できるだけ認証保育所について、その保護者の方に選択していただいて、認可保育所、認証保育所と並立的にしっかり待機児対策の中で施策として生きていくということも目指して、進めていきたいなというふうに考えているところでございます。
奥田委員
そうですね。審議会を立ち上げられて、対策、検討の課題の中に当然入っていますから、このあたり、財政的な部分で少し課題としては重いものがあろうかと思いますけれども、10か年計画第2次の取り組みで、26年には待機児ゼロといったところを目標にしていくに当たっては、ここの部分のミスマッチの解消がなければ達成できないわけですから、具体的な御検討をいただきたいんですけれども、現在の案の中では、この認証保育所の誘致について、今年度ですか、24年度については、費用的なもの以上に地域的な需給ギャップの部分を考慮されて、中心的にこの地域とこの地域についての募集をしますよというようなことだったと思うんですけれども、そういった地域的なミスマッチは24年度で一定程度解消されてきているんじゃないかなと思うんですけれども、今年度も対応の考え方としては、地域的なミスマッチの解消を中心に誘致をされるというものなのか、あるいはそうではなくて、総量を補っていくという考え方なのか、どちらでしょう。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
この待機児の問題で、問題を複雑にしているところというのは、総体としての推計としてはほぼ、そんなにはずれていない。予測と実際の数字とそんなにはずれていないんですが、年齢ごとの需要がかなり隔たりが出ているということがございます。年齢ごとにしっかり推計をつくって、需要に対してこたえていくということが必要ですし、もう一つは、地域的な偏在というところがやはり一つの課題として認識しているところでございまして、本編の中でございますが、8ページをごらんいただきたいと思いますが、図の11でございますが、この印をつけたところが、人口あるいは保育需要に基づきまして、定員的には少ないところです。全体的に100%以上にならないとというところがあるので、全体的にも整備していかなきゃいけないということはあるんですが、一方で、少しバランスが悪いというところもございますので、そういったところをやはり考慮しながら、今後の待機児対策というのも進めていきたいというふうに考えてございます。
奥田委員
そうですね。私も、8ページの図11は拝見させていただいた上でお伺いしていまして、その対応の恐らく成果だと思うんですけれども、Dの部分について、非常に充足率が低かったものが、若干改善するといったこともあるわけでありますけれども、逆にCについては、むしろ需要を超えた集積といいますか、供給ができているにもかかわらず、依然として待機があるという状況からすると、偏在の対策をしてもなお待機というのは、現状のままだと残るということがここからは読み取れるわけでありまして、恐らく、まずは明らかに足りないというところについて集中的な誘致というのをされていくんだと思いますけれども、今年度そういった対応をした際に、恐らく一番大きく待機として残ってくるのが、ここのミスマッチの部分になってくると考えているわけですけれども、そこの部分の手当てがないと、数の予想から待機児が減るという推計については、若干、潜在的な需要を見込んでの数字にはなっていますけれども、今度はミスマッチへの対応ということの部分での予想との違いというのが予想されるんですけれども、どのように考えていらっしゃいますか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
例えば民間施設を誘致する等につきまして、この需要予測に基づいた、やはり地域として少ないところに誘致していくという考えは持ってございますけれども、なかなかその思惑どおり場所がとれなかったりということがございます。このCのエリアといいますのは、中野駅、中央線沿線エリアということでございまして、やはり人口的にそこに集中していくと。通勤において人口が集中していくという部分でございますので、地域の定員よりも多くとったとしても、現実問題として、実際、保育園としては十分活用されているという実態がございますので、このCのエリアというのは、特別に集積があるということも考慮しながら考えているというところでございます。
奥田委員
交通の利便性からして、この地域の集積があっても、ほかの地域からも十分利用が可能だということでの御指摘だろうと思います。それは妥当だと思うんですが、であれば、ここの利用については、空室というんですかね、ここについても準備しているものに対して、空き室というのも発生していると思うんですが、ちょっとごめんなさい。どういう状況でしょうか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
一園一園、ちょっと資料が手元にございませんですが、空き室につきましては、平均的に発生しているというふうに考えてございます。
奥田委員
総体的にはここの利用率は高いということなんだと思うんですけれども、今後の審議会の議論なり提言を踏まえてということになろうかとは思うんですが、改めてその需給ギャップにつきましては、この予想の中に、今回については十分な考慮がなされているとはちょっと読み取れない部分もありますので、やはり来年度に向けて、そういった部分の読み込みですね、ぜひしていただきたい。昨年お願いした部分については十分反映していただいたというふうに思っておりますので、次回についてはそういった部分も生かしていただいて、需要予測をした上での対策というのを考えていただきたいなと思いますが、いかがでしょうか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
この保育需要の推計、あるいはその対策の検討につきましては、さらに精度の高いものに改善していくということについて、努力を続けていきたいというふうに考えております。
奥田委員
そうですね。ぜひよろしくお願いします。
それで、ここの最終的な総体としての需要予測は45%程度というような数字を示していらっしゃるわけですが、東京都についても44%という数字があって、中野区としても45%程度ではないかという数字をお持ちなんですけれども、近い将来、3歳から5歳については45%まで行きますよね。それに対して、ゼロ歳、2歳について二、三割台でずっと推移していくということになっていまして、そうすると、45%を目指すということは、ゼロ歳、2歳についても、どこかの時点で45%というところまで持っていって、全体が45%になるような考え方を持っているという理解でよろしいんですか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
45%というのは、全体の平均として45%というふうに認識しておりまして、預ける時期といいますのは、やはりゼロ歳から少しずつ増えていくという状況にもございますので、全体としてはピラミッド型になるような形になるかなというふうには考えてございます。ピラミッド型というか、砲弾型といいますか、こういう形になるかなというふうに考えてございます。3、4、5歳につきましては、ほとんど新規入園というのはございませんので、需要としては2歳児までの中で充足していくと。徐々に増えていって、2歳児で充足。それが3、4、5歳の需要となっていくというふうに考えてございます。
奥田委員
先ほどの御説明でも、基本的に、前年度の2歳児なら2歳児の定員がそのまま3歳児にもおおむね持ち越していくような動きだということで御説明いただきましたけれども、ただ、ゼロ、1歳については持ち越すという形ではなくて、大幅な需要増になるわけですよね。それが潜在的なものがあるのではないかということで、その数字を少し織り込んで今回対応されるということでありますから、そこの潜在的な織り込み方が将来的にどうなのかということをお伺いしたいわけでありまして、今後、今の御説明ですと、例えばゼロ歳が35%ぐらいのところまで最終的に持っていって、5歳児のところ、3歳から5歳のところについては50%ぐらいに持っていく考え方で平均すると45%なんだというようなことのように聞こえたんですけれど、そうでなくて、潜在的には、ゼロ歳、1歳についてもう少し高いものがあって、例えば35%か40%ぐらいからスタートして、緩やかに2歳児までに42、3、4%となっていくような考え方を持っているのか、そのあたりの考え方を教えていただけますか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
ゼロ歳、1歳につきましては、ベースの部分が少しずつ潜在的なものがだんだん顕在化していくという中で増えていくということを考えてございます。それによりまして、ベースの部分が増えていきますので、当然、3、4、5歳のほうも増えていくという形になるかというふうに思います。
奥田委員
つまり、最終的な考え方としては、3歳から5歳についてはもう45%前後で今後も推移していくということの考え方で、ゼロ歳、2歳については緩やかなカーブを描いているというような考え方ということでよろしいですか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
そのように考えてございます。
石坂委員
ちょっと確認なんですけれども、表面の表のところで保育需要のところですけれども、これ、通園プラス待機者割る人口%となっていますけれども、これだと分母が人口%で、分子のほうは通園者プラス待機者ということでいいんですよね。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
これにつきましては、通園者プラス待機者、要するに保育を希望している方が分子という形になっております。
石坂委員
細かいことになるんですけれど、すみません。これっていうのは、そうすると、通園者と待機者のところを括弧でくくって表記すべきだと思うんですけれど、そうではないものなんですかね。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
そのとおりでございます。失礼いたしました。
石坂委員
それとまた別で、裏面の今後の保育対策のところですけれども、将来的な需要の減少に当たっては、区立施設の定員を調整するとあるわけですけれども、これは、そうしますと、認証保育とかそういったものに誘致して来てもらっている状況であるということも考えたときに、子どもが減っていったときには、区立の認可園のほうを先に定員を減らしていく可能性がここで出されているということなんでしょうか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
全体的なボリュームとして、今後の人口減少に基づいて子どもが減っていく場合につきましては、区立の認可園のところの需要の調整をしていくというふうに考えてございます。
石坂委員
そうした場合に、やはり認可保育所と認証保育ですと、保育料の関係ですとか施設の面で、認可に入れなくて認証に入っている方というのもいらっしゃる中で、積極的に区立の認可保育園を減らしていくということが、保護者にとってどうであるのかというところがあるかと思うんですね。もちろん、じゃあ、認証保育所がつぶれていいのかということでもないとは思いますので、例えばですけれども、他の区で、理由はちょっとわからないんですけれども、民設民営の認可保育所だったか認証保育所だったか、どっちか記憶は定かじゃないんですけれども、完全に公設公営の認可保育所とそこを統合する形で、もともと民間だったところに区立だった保育所に入ってもらって、そこを公設民営にしていく形で、民間のほうも残しつつ、なおかつ区立のほうは減らしてというようなことをしていた例もあるんですけれども、そうした方法などもいろいろと今後検討できると思うので、この段階で区立施設の定員を調整すると言い切ってしまうのはどうなのかなと。まだ先のことですので、もうちょっと検討するほかの方法もあるんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
認証保育所につきましては、低年齢児向けの施設ということで、基本的に3、4、5につきましては、ほとんど少数の預かりという形になってございます。ということで、3、4、5の幼児につきましては、やはり認可保育所の役割というのは今後も大きいというふうに考えておりますので、そういった中でどうやって需要の調整をしていくかということでございますが、やはり区立施設というのを一つの調整弁として活用していくという考えではございますが、その調整の仕方につきましては、今後の検討というふうに考えてございます。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、5番、認可保育所入所に係る選考基準の見直しについての報告を求めます。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
それでは、認可保育所入所に係る選考基準の見直しにつきまして、資料に基づきまして御報告いたします。(資料7)
認可保育所の入所につきましては、入所可能な人数を超える保育に欠ける方の申し込みがあった場合、中野区児童福祉法施行規則第7条によりまして入所の選考基準を定めまして、保育が困難な状況を指数化いたしまして、指数が高い方から順次入所の承諾を行っているというところでございます。
この選考基準につきましては、平成20年10月に改正を行って以来、改正をされてございません。一方で、平成20年度以降でございますが、全国的に保育需要が増加しているということは御案内のとおりでございます。入園待機になる状況となりまして、他区におきましては、これまでの間、状況に応じた基準の見直しを行ってきたところでございますが、中野区におきましては実施されてこなかったということでございまして、申込者の指数が同点となる事例が多く起こりまして、別途、児童の状況や親族の状況、あるいは世帯の経済状況などの細目を定めまして選考を行っておりまして、区民の方から見ればわかりにくい状況ということになってございます。
つきましては、選考基準につきまして、項目を詳細にする見直しを行いまして、これを規則に定めまして、より実態に即した選考が行えるようにしたいと考えてございます。
本規則の改正につきましては、本年度でございますが、保育システムのリプレースを実施いたしますので、その稼働とあわせまして、平成25年の1月の入園選考から適用したいというふうに考えてございます。
それでは、資料のほうでございますが、1番の見直しの概要でございますが、大きく2点ございます。1点目といたしましては、常勤の方――常勤の方と申しますのは週5日、1日7時間以上の勤務ということでございますが――の保護者1人につきまして、基本指数は現在10点満点ということでございますが、これを20点といたしまして、就業の実態を詳細に反映できるというふうにしたいと考えてございます。
別紙をごらんいただきたいと思いますが、認可保育所の入所選考の主な見直し点についての説明でございますが、1の基本指数につきまして、①をごらんいただきたいと思います。これまで居宅外労働5日以上、昼間7時間以上ですね。週5日以上で昼間7時間以上の就労をされている方、フルタイムの方、常勤の方でございますが、これを保護者1人の指数は10点としておりましたが、これを20点とすると。つまり、両親がフルタイム、共働きの場合、満点の40点ということになるわけです。これによりまして、1日7時間未満の就労の方の点数を細分化いたしまして、保護者の就労状況を細かく基準にしていこうというものであります。
2点目といたしまして、これまで同一点の場合、別途細目を定めまして選考を行ってございましたけれども、これを規則上に記載いたしまして、区民から見てわかりやすい選考という形にさせていただきたいと思います。
別紙の3のところをごらんいただきたいと思いますが、指数が同点の場合の優先順位でございますが、表のような順序で選考を行っていくということといたしたいというふうに思います。
その他の主な変更点でございますが、別紙1の基本指数のところでございますが、②をごらんいただきたいと思います。これまでは、危険業種以外の一般の自営業等の方、居宅内労働者につきましては、居宅外労働者と比べまして低い指数になってございましたが、経営者または事業主については、居宅外労働者と同一指数とするということの見直しをしてございます。
また、2の調整指数でございますが、調整指数と申しますのは、児童や保護者などのさまざまな状況を踏まえて選考を行うというために指数を調整するためのものでございますけれども、これまでの調整指数に新たに項目を追加してございます。主なものといたしましては、記載の4点になりますが、①につきましては、就労実績を選考に反映していくというものでございます。②につきましては、これまで同点の場合に判断要素としていた認可保育所以外の保育施設に既に通所している児童につきまして、その保育に欠ける状況を選考に反映できるものにするためのものでございます。③でございますが、5歳児までのクラスがない分園等につきまして、待機児対策のため暫定的に設置している保育所もございますが、その児童の他の認可園への転園を円滑にして、5歳までの保育を保障していくというものでございます。④でございますが、例といたしまして、第2子の出産に伴いまして育児休暇を取得した際に、これまでは第1子の方をそのまま保育園に通園させ続けるということを選択される保護者が多いということでございますが、第2子の育児休暇が終了したときに、2児とも、2人とも保育園に入園がしやすくするということで、一たん退園を促すというものでございます。
それでは、1枚目に戻っていただきまして、見直しの効果、3番でございますが、既に長時間就労している方で、なかなか認可保育園に入所できないケースなどが、就労状況を反映するということで改善につながるというふうに考えてございます。また、同点の場合の基準が明確になるということでございまして、区民の方がわかりやすくなるというふうに考えてございます。
4番、今後のスケジュールでございますが、規則改正を10月中に実施いたしまして、10月20日号の区報に掲載、またはホームページを通じて周知に努めたいというふうに考えてございます。新しい入園申し込みの案内資料につきましては11月から配布をいたしまして、来年の1月からこの基準を適用したいというふうに考えてございます。
報告については以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございませんか。
奥田委員
確かに、これまで保護者の方からの御指摘の中で、同点だった場合の取り扱いで公平な取り扱いがされているのかというような、これ、透明性の部分から心配の声が上がってくるというようなことに対応されたということは、非常に意味のあることだなというふうに感じているわけですけれども、現状を教えていただきたいんですけれども、この同一点というものの発生状況というのはどの程度なんでしょうか。詳細がおわかりになれば教えていただきたいんですが、わからなければ大づかみなものでも結構でございます。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
現状、今年の4月の状況でございますが、20点以上の方が75%でございます。
奥田委員
つまり、基本指数での比較をした場合は、今の75%の方が同点ということになるということでしょうか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
20点といいますのは、基本指数で20点未満の方が調整指数で足されて20点という場合もございますけれども、基本的には両親ともに共働き、フルタイムで共働きという方が20点でございますので、そういった方が非常に多いということでございます。
奥田委員
調整指数が加わった場合でも、20点を上限とした数字の持ち方になってしまうということでしょうか。例えば調整指数が加点する項目になっているのであれば、20何点という形での差が出てこようかと思いますが、そうではなくて、全部20点になってしまう。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
基本指数で最大20点という形になっていまして、調整指数のところで加点をするわけでございますので、22点、23点という方もいらっしゃいます。
奥田委員
その20何点というような数字になった場合には、ほかの方とは明らかに違う扱いになりますけれども、そうでない、横一線に並んでいる方、20点の方が75%になるということでしょうか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
20点以上の方で76%というふうに認識しておりますけれども、その76%のほとんどの方が20点という形になります。
奥田委員
ちょっと、できれば簡単な数字が出るのであればお願いしたほうがわかりやすいなと思うんですけれども、要するに、今回の改善をすることで、現在の同一点でわかりにくい状況がどの程度解消されてくるのかなというところがわかれば、今回の価値というのがよく伝わってくると思ってお伺いしているんですけれども、具体的にわかればちょっとお願いしたいんですけれども、逆に、この取り組みをすることで、どの程度解消されてくるという数字をお持ちですか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
基本指数が20点の方というのは、そのまま40点になるということでございますので、フルタイムの方の基本指数としては変わらないということでございますが、この基本指数20点以下の方でございますが、今までの基準で行きますと、4時間以上7時間未満の方がすべて9点という形になってございまして、そこの方というのは、いろいろな就労状況がやはり含まれているということでございます。そこを細かく20点にすることで見ていくということでございまして、そこのところの点数の差がかなり出てくるという形になってございます。
奥田委員
わかりました。供給量も相当程度増えてまいりますので、そういった部分については、共働きの中でフルタイムでない方の間での違いが出てくることで、一定の説明ができるようになってくるというお考え方かなという理解をいたしました。
さらに、なお同点になった場合、どういうところで優先順位を出され――今回出されたわけでありますけれども、この別紙の3のところで書かれたものですけれども、1から9まで項目がありますが、これについては、同価値の基準ということになるわけですか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
優先順位としては、1から9に向かって優先をつけていくという形になっております。
奥田委員
そうすると、この1から9に向かって、上から満たしている項目が多い方を優先していく。例えば、1、2、3に該当している方と、2、3、4、5に該当している方であれば、1というのがあるので、当然1を含んでいる方がいいというような、数字の小さいものを1個でも含んでいる場合には、その方が優先というような考え方に――多く含んでいるということでなくて、上位のものを含んでいるということですか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
同点の場合に、上位のものを含んでいるところで優先順位をつけていきます。
高橋委員
ちょっと確認なんですけれど、調整指数、別紙のところの2番の④、この育児休暇取得によって一たん認可保育園を退園しって、これ、退園をしなくちゃならないお約束になるわけ、今後。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
これは退園しなくても、そのまま保育を継続するということも選択できると。
高橋委員
もう一回確認なんだけれど、そこが大事なところであって、通常は上のお子さんを通わせて、第2子を産むときに、産休、育休をとります。しかし、上の子は保育園に入れていますという感じだけれど、これを見ると、第2子が、第3子でも生まれた場合に、育休をとったら1回やめなくちゃいけないという表記なのか、いや、今までどおりやめなくてもいいんですよという理解でいいのか。それによっては、やめちゃって、もし、加点をいただいても、育休明けの場合、申し込んだはいいです、加点されました。でも、あいていません。ごめんなさい。入れませんという状況になりかねないかなってちょっと心配なんですけれど、どうなんですか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
育児休業を取得している方というのは就業されているとみなしているので、それは働いているときと同じ状況というふうな評価をさせていただいております。ですから、退園する必要はないんでございますけれども、中には、御自宅で保育をされていますので、上の子もあわせて御自宅で保育をされたいという……(「御自身で」と呼ぶ者あり)御自身でそういう要望というか、お気持ちを持たれている方も中には相当数いらっしゃるというふうな認識を持ってございまして、ただ、そういった、やめてしまうと、次、入れないんじゃないかというリスクを負ってまで、なかなか退園できないというふうな声を聞いているところでございますので、そういった声にこたえたいというふうに考えております。
高橋委員
そうすると、そういうことでこたえるために新たに5点の加点をするんでしょうけれど、それって、現状大丈夫だから5点なのかなとは思うけれども、万が一入れませんよとなった場合はちょっと厳しいかななんて思ったりも、よけいな心配かもしれないけれど、そういう考慮は考えてほしいなと思っていますけれど、どうですか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
物理的な状況もございますので、100%ということではございませんけれども、これ、5点加点というのは非常に大きな数字でございまして、ほぼトップになると。優先順位としてはトップになるということでございますので、かなりの確率で入れるということでお約束していきたいと。
近藤委員
すみません。ちょっと1点確認させていただきたいんですけれど、3のところで、指数が同点の場合の優先順位についてというものの1が中野区民なんですけれども、これ、基本指数の、例えば40点共稼ぎというのは、中野区民じゃなくてもいいということですか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
中野区に転入して来られる方、もう予定している方というのも、今住んでいる住所としては他区であっても、基本指数を20点とします。
近藤委員
ちょっと私が勘違いしていた。中野区民じゃなくても、満点をとれば、ほかの区の人でも入れるということなんですね。ですから、結局中野区民が少なくなっちゃうということもすごくあるわけですよね。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
今後、中野区に引っ越してくるということが条件で中野に入る。(「隣接区」と呼ぶ者あり)隣接区の区民でございましても、管外協議という形で入れるということでございます。
近藤委員
わかりました。それでも現状がもう76%ということは、中野区民が多く入っているということでよろしいということですよね。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
区境の方等もございますので、中野区民は基本的に入っていただきますけれども、越境して入るというパターンというのは、例えば中野区の方も新宿区へということもございますので、そういうことはございます。
岩永委員
確認ですが、この基本指数のところです。これまでは居宅外と居宅内労働では指数の違いがあったんですが、今回見直したことによって、居宅外も居宅内も新基準では同じ指数になるということでよろしいんですね。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
居宅内労働者につきましては、これまで基本指数が少ないということになってございましたが、今回の見直しによりまして、居宅内労働者のうちでございますが、経営者及び事業主については同一指数というふうに、今回の見直しでやってございます。
岩永委員
①が居宅外労働者週5日以上就労の場合の新基準ですね。②は、今御説明があったように、経営者または事業主は居宅外労働と同一指数ですね。だから、上の新基準と同じということですね。同時に、居宅内労働週5日以上就労の場合の新基準も①と同じなんです。だから、経営者または事業主って、例えば夫婦で働いている場合、どちらか1人で、どちらかは従業ということになりますね。この新基準の数値は同じなので、だから居宅内労働の場合でも、週5日以上就労の場合は居宅外も同じ、これ同じですから、同じなんですねという確認でお聞きしたんです。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
居宅外労働者、居宅内労働者につきましてですが、居宅内労働者のうち経営者、事業主については居宅外労働者と同じ。それで、協力者につきましては、その基本指数より少し少ない基本指数という形になってございます。
岩永委員
それでは、経営者または事業主ではない方の指数は、ここには載っていない別基準があるという、例えば旧基準のままでいきますとか、何かそのあたりはどうなんですか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
新基準のところに掲載されている、20点、19点、18点、15点の1点減点という形になってございます。
岩永委員
そうすると、今御説明があったように、②のここの表は、経営者または事業主であって、従事者、いわゆる妻かもしれない、従事者は、ここの指数引く各1点ということ――ここには書かれていないけれど、各1点ということになる。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
そのとおりでございます。
岩永委員
今聞いて、1点マイナスなのかなと思ったんですが、例えば、私、一緒になったからよかったなと、これは個人的に思ったんですが、ああ、そうではなかったんだと今の確認でわかったんですが、申込者には、せっかくこういう基準ができた。渡します。だけど、協力者や従事者についてはそうではないですよというのがちゃんとわかるようにはなっているんですか。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
これにつきましては、申し込み、あるいは案内書の中に一覧表等をつけまして、わかりやすく表記したいというふうに考えています。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、6番、和解及び損害賠償額の決定についての報告を求めます。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
それでは、お手元の資料(資料8)に基づきまして、和解及び損害賠償額の決定につきまして報告いたします。
本件につきましては、第65号議案に係るものでございますが、関連委員会として報告させていただくというものでございます。
まず、報告の前に今回の事件が発生したことにつきまして、相手の方、区民、区議会の皆様に対しましておわびを申し上げます。申しわけございませんでした。今後十分に注意の上、保育園運営を行っていきたいというふうに考えてございます。
それでは、資料のほうでございますが、1番、事故の概要についての説明でございます。
本事故につきましては、平成23年5月18日午前10時10分ごろ、杉並区和田三丁目55番30号、蚕糸の森公園内の歩道上で発生したものでございます。
区立野方保育園の4歳児、5歳児の園児31人が徒歩で公園内を訪れた際、公園の散策後、香りの散歩道と呼ばれる歩道を集団で走り始めたということでございます。そのうちの幼児の1人が、同散歩道をつえを用いて歩いていた相手方に接触をいたしまして、これによりまして相手方が転倒し、左橈骨遠位端、手首の部分でございますが、骨折をしたということでございます。
状況をもう少し詳しく説明いたしますと、3名の保育士が引率をいたしまして、散歩を行っておりまして、蚕糸の森公園には1年間に数回訪れておりまして、同公園の危険箇所については認識しておりまして、また、香りの散歩道と申しますのは、ジョギングコースの一部になっているということで、車も入らず安心という認識を持っていたため、当日初めて気軽に走らせてしまったということでございます。しかしながら、31人の子どもたちが走り出しましたら間隔があきまして、長い列になってしまったということで、3人の保育士が列の全体を確実に把握できない状態になっている中で事故が発生してしまったということでございます。
2番の和解の要旨といたしましては、本年9月20日に成立しておりまして、相手方、児童がこうむった損害額は4番のとおりでございますが、内訳といたしまして、治療費が11万6,371円、通院交通費が1万7,320円、通院慰謝料が45万3,600円及び後遺症慰謝料が70万と、合計で128万7,291円でありまして、区が全額賠償扱いということでございます。
うち、相手方は後期高齢者医療給付を受けたため、2万1,721円を同広域連合に支払いまして、控除した126万5,570円を相手方に支払うということでございます。
また、賠償金は全額、特別区自治体総合賠償保険で補てんされるという見込みでございます。
区の賠償責任といたしましては、保育中の事故でございまして、判例等にかんがみまして、区の監督責任は、特別な事情がない限り保育全般に及ぶということでございまして、免れないものというふうに判断しております。
備考でございますが、今回の事故は保育士による散歩場所の事前の安全確認、散歩時の児童の指導方法や引率者の適切な連携を怠ったために発生したものでございまして、当該園の園長、職員に再度現場検証を指示いたしまして、危険箇所や児童の危険行動のシミュレーションなど、原因と改善策を検討いたしました。
また、今回のような事故を繰り返さないために、私から保育中の管理について直接注意を行うとともに、これを機会にいたしまして、改めて散歩場所に応じた適切な引率方法について、全員に対しましてマニュアルの確認作業を行うとともに、周知徹底したところでございます。
以上で報告のほうは終わらせていただきます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございませんか。
高橋委員
こういうことであまり聞いちゃ悪いかなとか思うんですけれど、治療費とか交通費とか通院費ってわかるんですけれど、後遺症って、じゃあ、よっぽどひどい重症になられちゃったということなんですかね。
海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
骨折が治癒する過程で、変形したくっつき方をされたということで、左手関節が変形治癒しているということでございまして、その程度としては大きくないということでございまして、神経症状を若干残しているというふうに判断いたしまして、自動車損害賠償保険の保険の基準を適用いたしまして、傷害の賠償金を支払ったということでございます。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
皆さん、3時になりましたので、一たん休憩を挟んでよろしいですかね。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、3時20分まで休憩といたします。よろしくお願いします。
委員会を休憩いたします。
(午後2時59分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後3時20分)
休憩前に引き続き所管事項の報告を受けたいと思います。
8番、採択された請願・陳情及び主な検討事項の処理状況についての報告を求めます。
宇田川教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
採択された請願・陳情及び主な検討事項の処理状況について御報告いたします。お手元の資料に沿って御報告いたします。(資料9)
23年第6号陳情、給食から受ける子どもの内部被ばくを防ぐ対策についてでございます。陳情の主旨につきましては、真ん中の欄に記載しております。中野区に対し、福島第一原子力発電所での事故の収束まで次の事項の対策を求めますということで、4項目陳情をいただいております。こちら、1項目ずつ、処理状況とあわせて報告をさせていただきます。
まず、1番の、子どもの内部被ばくを防ぐための給食食材の選定と給食献立を実施すること。こちらにつきましての処理状況ですけれども、給食食材は、原則として都内の市場を通った食材を使用することとしております。各学校では産地を把握して、国の出荷規制品目等に該当していないかなどを確認しております。また、国や東京都等が公表している自治体別の放射性物質の測定結果の確認も日常的に行っております。そうした中で献立を作成しているというところでございます。
2番目、給食食材の安全を確認するために、区内での給食食材の検査をすすめること。こちらにつきましては、東京都の教育委員会が今年度、国の安全・安心のための学校給食環境整備事業を活用して実施する検査の活用について検討してまいりましたけれども、現在の国の新たな基準のもとで生産地や流通過程での検査の実施状況ですとか、検査結果をもとに安全性の確認が行える状況であるということで、現段階では、区内の給食食材の検査については実施しないということでございます。
3番目、給食食材の産地を公開すること。こちらにつきましては、従来より各学校で保護者の皆さんの御要望におこたえしながら取り組んできたところですけれども、区のホームページ、それから教育委員会のホームページを活用しまして、学校給食の情報発信とあわせて、主な食材の産地を公表するということを実施しております。各学校の給食の取り組み、それから献立というのを紹介するコーナーを設けておりまして、その中で、使用している食材とあわせて産地を公表するという形をとって、公表するということを実施しております。
4番目、栄養士を対象に、内部被ばくに関する勉強会を開催すること。こちらにつきましては、7月に全部の学校の栄養士も含めた学校給食関係者を集めて実施する学校給食衛生講習会の中で、放射性物質と食の安全確保をテーマとして取り上げまして、その中で内部被ばくについても扱わせていただいたというところでございます。
私からの御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
篠委員
我々がこの陳情を通したんですが、検討状況をいつまで報告するつもりですか、これ。今まではこんなに丁寧な説明はあまり聞いたことないんですけれどね。要するに、永遠にやり続けるような丁寧さを感じるんですが、どうですか。
宇田川教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
こちらの陳情につきましては、今回、御報告が最後ということで考えております。
岩永委員
処理状況の4番目、学校給食の講習会の中で実施をしたということですが、実際には参加した栄養士というのはどの程度でしたか。
宇田川教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
全栄養士が参加しております。
石坂委員
2番についてですけれども、前回報告を受けたときに、東京都のほうと中野区の条件がなかなか合わない中で、今すぐ行われる状況ではないということでしたけれども、今回ここではもう実施をしないというふうに言い切ってしまっていますけれど、これは何か状況の変化があったことなのかどうか、教えてください。
宇田川教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
一つには、こちらの処理状況にもお示ししましたけれども、4月から実施された国の新たな基準に基づく検査体制で、検査結果等が公表もされてきております。検査体制も整ってくる中で、安全が確認できるということが一つ大きな変更要素です。
それから、実際のこの東京都の制度につきまして、1学期の間、他区等で実施した結果等を確認しておりましても、こちらの制度が最低下限値が25ベクレルなんですけれども、実際にはこれを超えたというのはレンコンかな、1品目ぐらいで、基本的にはもう超えないというような検査の状況だということも確認し、東京都のほうにもその旨確認しましたので、こちらの検査について行っていくということについては、条件を整えて無理をしてやっていくということの必要性はないだろうという判断をしたということでございます。
石坂委員
そうしますと、以前ですと保育園のほうが対応できないとか、あるいは費用負担が、大量な食材を用意しなければならないからかかるということではあったんですけれども、そうした基準を東京都のほうが全く――なかなか難しいんでしょうけれど、東京都のほうの負担でできるとか、あるいは保育園のほうも対応が可能になってくる段階で、区のほうで負担する必要ですとか、そういったものがなくなってきた際には、やはり陳情の主旨から考えると、ぜひやっていただきたいと思うところではあるんですけれども、これは積極的に、区が負担をかけてまでということかもしれませんけれど、区の負担がない状態であっても、これはしないのか、あるいは、そうなった場合には検討の余地があるのかというのはどうでしょうか。
宇田川教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
現在の国等が公表しております検査結果を確認している範囲では、25ベクレルを最低下限値とした検査というものを現在やるということ自体が必要かどうかというところの判断が一つあるかと思っています。こうした検査の状況で大きな数値的な変化ですとか、そういったものが見られる中で、再度検討するということはあるかというふうには思っておりますけれども。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、9番、平成24年度 中野区学力にかかわる調査の結果についての報告を求めます。
川島教育委員会事務局指導室長
それでは、中野区学力にかかわる調査の結果について御説明いたします。
配付させていただきました資料(資料10)に基づいて説明をいたします。まず、本調査の趣旨ですが、3点あります。1点目が、各学校が子どもたちの状況をきちんと把握して教育課程の改善を行う。二つ目が、児童・生徒自身が自分がどの教科をどのぐらいできるかということをきちんと認識して、その後の学習方法について考える。3点目は、教育委員会サイドとして、今後の教育政策にどう反映させていくかということを目的としています。
調査の実施の概要については、小学校2年生から中学校3年生までです。中学校1年生に英語がないのは、4月実施のために前年度の学習内容ということになっています。
3番目の方法・内容のところなんですが、問題によって目標値を設定していて、その目標値をクリアした児童・生徒の数が7割を目指すという形で実施していますので、7割がクリアできていれば、おおむね満足である状態というふうに考えています。平成24年度の大きな特徴なんですが、小学校が若干、少し目標値のクリアの率が下がっています。中学校が大分、10ポイントぐらい挽回したというところがあります。
4番目、調査の分析・公表については、そこにある3点です。
おめくりいただきまして、各教科別です。
まず国語ですが、下のほうに観点が、話す・聞く、書く、読む、言語という形でなっています。話す・聞くは見ていただいておわかりのように、大体目標値をクリアできている。一番右側の言語に関する部分については、これもおおむねできているんですが、学年が進行すると少し下がっていく傾向が見られます。
課題となるのが、書く力のところです。特に小学校低学年、2、3、4ぐらいの学年が7割に満ちていないというところで、例えばどんな問題が出ているかというと、小学校4年生では、あなたは自分のクラスをどんなクラスにしたいと思いますか、作文をしなさいということで、大体160字程度の作文を求めています。対応としては、そのページの一番下の行にあるように、テーマを決めて日記を書かせるなどの工夫を日常的に行う必要があるだろうというふうに考えます。
続いて、社会科です。社会科については、社会的な事象についての知識・理解が少し課題が見られるかなというふうに思っています。例えば、問題で国旗の問題が出ていまして、オーストラリアとカナダの国旗と、それから地図の場所というところがあるんですが、こういうような基本的な知識・理解をきちんと教えていく必要があるということが特徴として見られます。
それから、一番下の段になりますが、観察・資料活用の技能・表現については、そこに書いてあるように、中学校3年生では昨年度を4ポイント上回っているということで、複数の資料から結論を導き出すような、そんな学習を進める必要があるかと思います。
続いて、算数・数学です。算数・数学は、論理的な思考の部分、数学的な見方や考え方というところがやはり一番大切になってきます。文章の真ん中ぐらいに書いてあるんですが、言葉や式や図や表をきちんと使って考えることができる。例えば文章の問題があった場合に、それを図や式にイメージできるかどうかというところがポイントになってくるかというふうに思います。
続きまして、理科です。理科は社会と同様、中学校になると少し低下する。その折れ線グラフを見ていただいても、右肩にちょっと下がってしまうという、そういう傾向が毎年見られています。ただ、今回は中学校3年生がV字回復をしているというところで、観察・実験を中心にした授業の展開が見られた成果かなというふうに思っているところです。
それから、最後、英語です。英語につきましては、理解の能力のところについては身についているというふうに言えるかなというふうに思っています。ただ、英語というのは知識ではなくて、やっぱりコミュニケーションをいかにとるかというところが大切になってきますので、そういうようなところの力を伸ばす授業のあり方が必要になってきます。ALTの活用なども効果的に活用していきたいなというふうに考えております。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございませんか。
奥田委員
継続的に子どもの学習状況を把握していくという取り組みについては、非常に価値のある取り組みとして以前から評価させていただいているんですが、昨年の報告でも御指摘をさせていただきました。今の指導要領の中でも、特に国語の読む力といいますか、コミュニケーションの中でのここの位置付けというのが非常に重要だということについては、既に御承知のことと思いますけれども、国語の中で特段の御説明があったのが、小学校2、3、4年生の書く力について、無回答が多かったために、総体的に点数が低いような状況としてあらわれたという御報告があったんですが、読む力についての言及がほとんどない状況であります。若干の改善傾向は確かにあるものの、読む力については、高学年に向かってなかなか成果が十分でないという傾向は以前から続いておりまして、ここの部分をしっかりと押さえていかないと、他の教科の高学年の文章理解であるとか、論理的思考といったところにやはり課題が出てくるというふうに考えております。ここの部分ですね、なぜこうなったか、対応をどうしていくかといった、いわゆるPDCAサイクルの言及がもう少し欲しいところだなと思っているんですけれども、実際にはどういった理解をされて、どういうことを実施される予定ですか。
川島教育委員会事務局指導室長
国語の読解力については、指導要領の中では、要約ということが大切だというふうに述べられています。話の中心は何かですとか、またはキーワードは何か。それで、だんだん学年が上がっていくにつれて、それを例えば30字程度の短い文章であらわしたりと、そういうことの積み重ねが正確な読解力を育てる形になるかと思いますので。まあ、そういう部分、各学校で工夫はしているんですが、なかなかそれが成果として結びついていないところも一部見られますので、基本に立ち返って、要約から始めていくことが大切かと考えます。
奥田委員
ここの部分について、特段の工夫というところは恐らくやろうと思えばできる部分で、こういった部分に特化した教材なりというのが既に市場でも、世の中でもありまして、例えば朝の時間であるとか、そういったものについても、読書という取り組みはされているとは思いますけれども、さらに一歩進めて、要約というところを明確に強化していくという位置付けをしないと、なかなか授業時間の中でこういったものを強化していく取り組みというのは難しいかなというふうに感じているんですけれども、このあたりも、もう何年見ていてもなかなか改善というものが遅い、見えてくるのが遅いなという状況なんですけれども、取り組みとしていかがでしょうか。
川島教育委員会事務局指導室長
朝の時間の活用については、各校いろいろ工夫をしているところで、今、委員おっしゃったような朝読書もありますし、また、基礎・基本を押さえるための朝学習ということで取り組んでいるところもあるかと思います。これにつきましては、朝の時間をどう使うかについては、学習だけやっているわけではなくて、例えば体力づくりで縄跳びをやるなんていうことも必要になってきますので、それは各学校の校長先生の判断、自分の学校のデータで細かく行っていますので、それに基づいた授業改善推進プランの中で取り組んでいただく形が望ましいかと考えます。
奥田委員
同様に算数・数学についても、御説明ありましたとおり、分析の中段のところの論理的な思考というところが一番重要、積み上げとして重要だというところの御指摘がありますけれども、数学的な見方や考え方の部分の、やはり同じように高学年の部分で課題が多く、特に高校につながっていく中3の段階では非常に厳しい状況になっていて、低学年の応用的な部分が少ない段階については、ここは数字であらわれにくいわけでして、高学年にかけて急にこういったものが顕在化してくるということであります。今の御説明でもありました、特段の強化時間を設けたり、強化策をつくっていくということは簡単ではありませんし、校長先生並びに学校の現場に任されている部分かとは思いますけれども、やはりここの部分でも既に問題集というような一般的な取り組みだけではなくて、御承知かもしれませんけれども、例えば花まる学習会のようなところでは、一つの論理的な思考を必要とする問題を多くの成分に分解して、要素ごとの理解、文章題なら一気に文章題まで解くのではなくて、文章理解、その文章を図にする、図を式にするというような、すべての問題を論理的に思考のプロセスに、多く要素に分けて、それを繰り返し学習するような取り組みの中で成果を上げるような形のやり方というのも、既に世の中的には出てきておりまして、そういったものも具体的にやっていかないと、ただ単に応用問題の反復といったようなことでは、できる子は確かにできますけれども、事前の段階でつまずいてしまっている子については、そこがなかなかケアしていくのは簡単ではないというふうに考えているんですけれども、やはりそういった部分についても、何らかの具体策というのが必要になってくると思いますが、いかがでしょうか。
川島教育委員会事務局指導室長
今、委員がおっしゃったことは、算数・数学の部分の下半分ぐらいに書かれているんですね。言葉や図や表などと関連づけながらとか、また、下から3行目には、具体的なイメージを広げるという。問題を、その問題は一体何を訴えているのかということ、何を求めているかということを、いきなり数字の式に落とすのではなくて、図だとか絵とか、または数直線を使うとかというところですね。そのあたりがやはり算数の数学的な考え方を伸ばすために一番必要ですので、そのあたりに力を入れてくださいということは一応ここでは私どもは訴えているつもりです。
奥田委員
ぜひ、教育現場は非常に忙しい中で、世の中で広がりつつあるような新しい取り組みというのを確実につかまえていくということも、できている現場とそうでない現場というのがやはり濃淡出てくるかと思いますので、教育委員会のほうからも適宜情報提供するなり、具体的な改善策に落とし込めるような支援体制をとっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
川島教育委員会事務局指導室長
そうですね。指導主事というものがいまして、各学校で行っている校内研究ですとか、それから年次別の研修など、授業を参観して適切な指導助言をしています。4月、5月に御紹介しましたミニマムスタンダードがありますので、それにはそういうところに力を入れたものが記述されていますから、そういうものを使いながら、わかりやすく学校現場に伝えていきたいというふうに考えます。
近藤委員
国語のところで、無回答の児童が増えたことによるという、この無回答というのがとてもやっぱり問題で、私、ちょっと小学校2年生の授業参観をしたときに、学校の若い先生が出した問題がとても難しくて、さあっと書いている生徒と、本当に何も書けずにもうそこでとまってしまう生徒がいたんですね。その後の研究会みたいなところで、外部の先生もいらして、ああ、ちょっと出題が難しかったねって、若い先生を育てる意味でもそういうお話をなさっていたところがあるんですね。本当に2年生でももう割と差がついている状況なんだなというのをちょっと感じました。
それで、国語の力ができていくということで、とても国語の力がついた学年にちょっとお話を伺ったときに、先生が毎日のように交換日記のように、ほんのたった一言なんだけれど、やりとりをしていたと言って、それで本当にいじめや何かの早期発見や、その子どもが何を考えているかがわかったり、本当にいいことだなって、その保護者の方も、すごくよかったのよって。先生方はすごく忙しいので、毎日とは言わないですけれども、やっぱりそういう日常の中で、ここには日記を書くということもありますけれど、本当に短い一言一言でも、その先生とのやりとりですとか、そういった何か工夫をされていくと、子どもたちが本当に身近に、親と書かせるのでも何でもいいですけれど、そんな工夫をして国語力を日々の生活の中でつけていくような工夫がいいんではないかと思いますけれど、いかがですか。
川島教育委員会事務局指導室長
無回答があったということについては、先ほど、テーマを与えられてそれについて書くというような問題について無回答があったということで、そういうことを日ごろあまりやっていないというところの裏返しかなというふうに受けとめるので、例えばここで書いたのは日記という手段なんですが、毎日それを続けるということもなかなかどうかなというところもありますので、それについては、各学級ですとか、学年の取り組み。例えば私が経験した中では、月曜日に必ずあります朝会での、校長先生の話、それを教室に戻って、3分程度で2行ぐらいに、要約じゃないですけれど、こんなお話だったということを積み重ねていくと、またきちんとした文章をつくることのベースにもなっていくかなというふうに思いますので、取り組みについてはその学校の工夫で取り組んでいってほしいと思いますが、こういう課題があるということはきちんとお伝えをしているところです。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、10番、教育管理職の異動についての報告を求めます。
川島教育委員会事務局指導室長
10月1日付で教育管理職の異動がございましたので、御報告をさせていただきます。(資料11)
北中野中学校、前任が鶴貝秀明副校長ですが、10月1日付で大田区立矢口中学校の校長に昇任いたしました。それに伴いまして、北中野中学校の副校長ですが、調布市立第六中学校の主幹教諭から昇任、井出芳江先生が着任いたしました。
以上、報告をいたします。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、11番、中野区立図書館指定管理者候補者の選定についての報告を求めます。
天野中央図書館長
それでは、お手元の資料に基づきまして、中野区立図書館指定管理者候補者の選定につきまして御説明いたします。(資料12)
本年4月23日の当子ども文教委員会におきまして、中野区立図書館指定管理者の募集について御報告いたしました。今回、それに基づきまして募集及び選定を行ったものでございます。
まず、選定までの経過につきましては、5月26日から6月26日まで応募申請の受け付けを行いまして、7月5日に一次審査、7月19日に二次審査、8月29日に最終審査をそれぞれ行いました。
応募状況は、応募事業者は3事業者で、共同事業体が2団体、法人単独が1法人でした。
これら3事業者につきまして、中野区立図書館指定管理者選定委員会において、審査及び財務診断を行って候補者を選定いたしました。
選定の結果、第1順位者はヴィアックス・紀伊國屋書店共同事業体を選定いたしました。
指定管理者の指定期間は平成25年4月1日から平成28年3月31日までの3年間でございます。
最後に今後の予定ですが、12月の第4回区議会定例会で指定に関する議案を提出し、議決をいただきたいと考えております。
私からの御説明は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございませんか。
小林委員
選定結果ということで、ヴィアックス、それから紀伊國屋書店共同事業体ということなんですが、このヴィアックスというのは、もともと紀伊國屋との連携をとっている会社でしょうか。
天野中央図書館長
現在の実績で申しますと、ヴィアックスと紀伊國屋書店の共同事業体でございますが、23区におきましては、二つの区で七つの図書館におきまして、共同事業体で指定管理者制度を実施しております。
小林委員
いろんな形でちょっと大手の形なんですけれど、この会社を選択した特色というか、そういうことをちょっとお伺いしたいと思います。
天野中央図書館長
例えばレファレンス制度などにおきまして、レファレンスセンターの仕組みが充実していること、あるいは職員の人材育成につきまして、例えば資格取得を支援するとか、あるいは職員計画がしっかりしている、そのようなことがございました。あるいは各種サービスにおきましても、提案内容につきまして、それぞれ独自の工夫がございまして、それらの事情を勘案しまして、第1位として選ばれたものでございます。
小林委員
この会社は要望、例えば、あるテーマで本をピックアップしてくれと、例えばの話ね。そういうことに関して、その辺のコンピュータのシステムとか、そういう部分というのはかなりできているかどうか。ちょっともう一度確認させてもらいたいんですけれど。
天野中央図書館長
コンピュータとして大もとといたしまして、区のシステムですね、これをそのまま使います。今、本の要望とか、このようなことにつきましては、当然そういう御要望は受け取りまして、例えばアンケート調査とか、そういう要望、予約とか、そういうものを受け取っていくことになると考えております。
岩永委員
3事業者が応募してきたということです。このほかに、あと共同事業体1団体、それから1法人、これはそれぞれどこでしょうか。
天野中央図書館長
第2位以下、事業者名につきましては、これを公表いたしますと、例えば不利益が発生するおそれがございますので、そのために今回も第1順位者のみ報告しているものでございます。
岩永委員
不利益が発生するというのはどういうことですか。
天野中央図書館長
例えば、ライバル企業におきまして、中野区だけではなく、他区の自治体などにおきましても、指定管理者の募集など行っている場合に、例えば、結果を見まして、今回第2順位者以降、落ちてしまったということを知られた場合に、不利益が発生するおそれがあるということでございます。
岩永委員
こういう募集の場合には、今御紹介があったような理由で、中野区としてはどこも公表はしていないですか。
天野中央図書館長
これにつきましては、例えば経営室のほうで行っておりますものにつきましては、結果につきましては公表しております。ただ、指定管理者の主管分野において行う募集につきましては公表していないということでございます。
岩永委員
この前、この指定管理者の報告があったときに、選定基準や選定内容等の公表のことを求めたときに、選定の後にそういう公表等は考えているということでしたが、それはどのようになりますか。
天野中央図書館長
選定結果の、今回のように順位につきましては御報告いたします。ただ、この選定の例えば基準の中身、得点、どのような点についてどういう基準で得点をつけたか、そういうことにつきまして公表いたしますと、事業者に対して不利益が発生いたします。そのために、今回、公表することは考えてございません。
岩永委員
選定基準の内容も報告にならないというのは至って不透明ですよね。税金を使って事業者を選んで、そこで税金で指定管理者の委託をしていくわけですから、それが基準さえも報告できないなんていうのは、何がその不利益だ、一体どっちの立場に立っているんですかと言いたくなるんですが、それはどうですか。
天野中央図書館長
説明が少し足りなかったかもしれませんが、既に募集の際に公表している募集の要項、この中におきまして、評価の項目につきましては具体的に項目は列挙されてございます。また、その中に評価・選定の基準についても書かれてございます。ただ、この詳しい内容について、得点などについては公表できないということでございます。
岩永委員
得点は公表できないけれども、募集要項の中に載っている、どういう基準で事業者を決めていきますよという中野区の選定基準は載っていて、その基準にのっとって選定した結果、第1順位として、この共同事業者が決まったということですね。その応募要項の中に載っているもの以外で、要するに選定基準の中に入れたとか、選定をする側、いわゆる区の側の参考に何かがあったとか、そのあたりはありましたか。
天野中央図書館長
例えば、今申し上げた企画提案の内容につきまして、この部分につきましての評価項目などは募集要項の中に具体的に列挙されてございます。ただ、これ以外にも、これに書かれてございますけれども、第一次審査(書類審査)とか、そのような中身につきましては、別に項目など評価はございます。
岩永委員
この第1順位のところで選んだのには、具体的にほかの2事業者と比べて、先ほどの質問に対する御説明で、人材育成等の支援等、幾つか述べられましたが、その先ほど御紹介あった内容がほかの2事業者に比べて特出していた。突出していたでもいいし、要するに、ここが大変安定的な運営がやっていけるという判断であったというものは何ですか。
天野中央図書館長
先ほどの繰り返しになってしまいますが、例えばレファレンスなどの仕組みにおきまして、レファレンスセンターが充実していること。これにつきまして、現場の職員に対してのバックアップ体制、これがすぐれているという点。それ以外につきましても、各種のサービスの部分、例えば児童サービスとか、障害者のサービスにしても、担当職員を養成するための講座を整えているとか、そのような点がすぐれているという点を総合的に判断して、第1順位者が選ばれたというふうに考えてございます。
岩永委員
今のそのレファレンスセンター等の充実というようなことを含めて、もう一度教えてください。それから、レファレンスセンターが充実しているというのは、今度受ける事業で中野区の中でやる図書館事業の中でレファレンスセンターを充実させていくのか、それとももともと持っている、例えば、ヴィアックスよりは紀伊國屋かなとも思ったりするんだけれど、いわゆる本体の会社のところがそういうものを持っているのか。もし持っていて、じゃあ、どういう具合にこの指定管理事業の中でそれが役に立っていくのか、そのあたりはどうですか。
天野中央図書館長
もともと、このレファレンスセンターの仕組みというものは既に持っているものでございます。これにつきましても、例えば、現場でレファレンスが来た場合、非常に難しい高度な専門的な内容というのがございます。これにつきまして、例えばレファレンスセンターに照会すれば、そちらのほうで現場の職員に回答する。それによって迅速に利用者へのサービス提供が早くなる。そのような利点が考えられると思っております。
岩永委員
今のレファレンスセンターの充実はわかりましたが、そのほかに、先ほど述べていただいた幾つかの事業をもう一度、書きとめられる程度の速さで、すみません、お願いします。
天野中央図書館長
例えば、障害者サービスとか、児童サービスなどにつきまして、職員の人材育成のための担当職員の専門の養成講座を持っているとか、これは例でございます。それ以外につきましても、職員の研修のバックアップ体制がすぐれている。先ほど申しましたが、例えば司書資格などを取るための支援する仕組みが充実している。そのようなことがおおむね考えられるということでございます。
岩永委員
ちょっと、ほかの2事業者がどこなのかがわからないので、比較のしようがありませんけれども、例えば共同事業体となっている紀伊國屋書店となれば、それは当然規模も大きいし、今言われたようなことがそこについているのもうなずける。特段秀でているというふうにもなかなか、今言ったように、ほかの2事業者がわかりませんから、特段秀でているというふうにもちょっと、うーんという感じではありますが、この2事業者、ヴィアックスと紀伊國屋書店の、指定管理者としての八つの中野区内の図書館を運営していく上で、役割分担というのはどういうふうになるんでしょうか。
天野中央図書館長
これにつきましては、正式に議会におきまして指定の議決を受けた後の話でございますけれども、このヴィアックスと紀伊國屋書店の中におきまして、協定を取り結ぶということでございます。この中で役割分担とか、そのようなものを具体的に決めていくということでございます。
岩永委員
そうしますと、それぞれの、例えばヴィアックスはどちらかというと人材派遣会社ですから、役割分担をどういうふうにやっていくとか、中野の図書館をどういうふうに運営していくとかというのはこれからになる。それについて、区としてはどのようなかかわり方をしていくことになりますか。
天野中央図書館長
既に募集要項とか業務要求水準書など、募集の際に示した条件の中に、中野区が取り決めてきた、例えば中野区の図書館の新しいあり方とか、あるいは中野区が定めている基準とか条例とか要綱、そういうものは当然踏まえた上で行います。ですから、一から行うようなものではございません。それを踏まえて、今後具体的な中身について、例えばこの共同事業体の中で役割分担を定めていくという考え方でございます。
岩永委員
要するに、これからということになるわけですね。実際にこれからのスケジュールですが、4定に指定管理者の指定に関する議案を提出されるということですから、その前に契約についての話し合い等も行われていくんだろうと思うんですが、契約ということについては、いつごろ、どういうふうになりますか。
天野中央図書館長
これにつきましては、4定で指定管理者の議決を受けなければ、正式に決定したことになりません。この後、区と事業者の間で正式に協定というのを結びます。これにつきましては、1月中に基本的な協定は定めていく予定でございます。
岩永委員
募集要項の中に、それぞれの区の条件というか、区の期待するもの、例えば図書館長はこうであるとか、職員はこうであるとか、そういうのが示されましたが、それについては、この3事業者のそれぞれはどういう状況でしたか。区が期待するというものに対してのそれぞれの応募された3事業者からはどのような状況でしたか。
天野中央図書館長
これにつきましては、業務要求水準書において定めている水準は当然すべて満たしてございます。これ以外につきましては、それぞれ特徴がございまして、その内容については、詳しく申し上げることはやはり差し支えがあるかと考えてございます。
岩永委員
じゃあ、この第1順位になったところについては、もう少し詳しく話をしていただけますか。
天野中央図書館長
これにつきましては、例えばでございますけれども、提案の中身といたしましては、最も利用者アンケートなどにおきまして利用者の方の要望が多いのが、やはり開館時間の延長とか、あるいは開館日の拡大でございます。この点についておおむね、例えば30分から1時間半ぐらい、時間については延長するとか、あるいは休館日につきましては、より少なくして、より多い日数を事業として開館して実施するというような提案が具体的になされました。
岩永委員
人の配置のところではどうですか。全館、図書館長が司書だとか、例えば職員の割合はどのくらいになっているとか、雇用関係はどうなっているとか、そのあたりはどうですか。
天野中央図書館長
これにつきましても、業務要求水準書におきまして、少なくとも図書館司書の割合は50%以上となってございます。これを大きく上回った提案がなされてございます。
岩永委員
司書率が50%という区の期待に対して、大きく上回っていると。大きくというのは。
天野中央図書館長
これにつきましては、60%程度の司書をそろえたいという提案がなされてございます。
奥田委員
簡単な質問です。この御報告ですと、審査のプロセスで、どの事業者がどこまで進んだかというところがわからないんですけれども、3事業者ある中で、一次審査、二次審査、最終審査。財務診断というのはどこに入るかわかりませんけれども、どういうプロセスで選考が絞られていったかというのを教えていただけますか。
天野中央図書館長
こちらに、選定までの経過のほうをごらんいただきたいんですけれども、7月5日に一次審査というか、書類審査を行いました。これにつきまして、その結果を踏まえまして、それをクリアしたところにつきまして――すべて3事業者、これはクリアいたしました。それで7月19日に二次審査ということで企画提案していただきまして、それについてプレゼンテーションしていただく。それに対して、こちらのほうで質疑応答、ヒアリングを行い、これについて点数をつける。
今、御質問にありました財務診断でございますが、それはその後行いまして、8月29日の最終審査には、一次審査と二次審査と、その財務診断の結果を総合的に判定して、最終的に決定したという流れでございます。
奥田委員
一次審査は3事業者とも通過をされて、二次、財務審査はどうであったのでしょうか。
天野中央図書館長
財務診断につきましては、第1順位者と第2順位者について行いました。これにつきましては、専門の監査法人に委託して行いました。この結果、問題はないと、指摘するような点はないということでございました。
奥田委員
つまり、二次審査の段階で2者に絞って、その2者を財務審査して、問題なかったので、2者で最終審査をしたというプロセスだという御説明でいいんでしょうか。
天野中央図書館長
考え方といたしましては、あくまで財務診断をかけたのは第1順位者と第2順位者ということでございます。最終診断においては、今回申し込みました3事業者すべてにおいて、総合的には最終的に判定するということになります。ですから、第1順位者と第2順位者だけで最終審査という考え方ではないと。
奥田委員
よくわからないんですけれど、二次審査も3者とも一応パスしたけれども、財務審査は1、2者しかしていなくて、最終審査で3者の中から選んだという御説明ですか。ちょっとよくわからないんですけれど。
天野中央図書館長
一次審査をクリアしたところが二次審査に進みます。今回すべて通りました。二次審査について、終わった後、財務診断は1位順位者と2位順位者しか行わないわけなんですね。それで、最終審査はこの1位順位者と2位順位者だけで最終審査を行うという考えではないという意味です。つまり、第1順位者、第2順位者、それから、すべて3事業者について総合的に判定した結果、最終審査において、今回、第1順位者を選んだということでございます。
委員長
休憩しますか。(「わからない」と呼ぶ者あり)わからないでしょう。休憩します。
(午後4時03分)
委員長
再開します。
(午後4時05分)
奥田委員
すみません。改めて伺います。一次、二次、三次について、一次は3者ともオーケーだったということで、二次については、その3者について順位づけをされたということでよろしいと思うんですけれども、その3者の順位づけに対して、上位2者の財務審査をして、問題がなかったので、二次の順位どおり、上位の1位の会社を最終的な判断としたというような御説明でよろしいでしょうか。
天野中央図書館長
そのとおりでございます。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了します。
次に、12番、その他で何かございませんか。
荒井子ども教育部、教育委員会事務局副参事(学校・地域連携担当)
口頭ではございますが、御報告申し上げます。
旧中野区常葉少年自然の家の貸し付けについてでございます。旧中野区常葉少年自然の家につきましては、御報告申し上げている機械警備によりまして管理を行っていたところでございます。このたび環境省のほうから、福島第一原発の半径20キロ圏内の田村市の除染作業、これをより早急に進めるために、作業員用宿舎として借り受けたいというような申し出がございました。これを受けまして、除染作業が市民の生活基盤を回復するために必要である緊急的な公益的事業であるということにかんがみまして、環境省に施設の無償貸し付けを行うということにしたものでございます。期間につきましては、契約締結より平成25年の3月31日を予定してございます。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございませんか。
高橋委員
期間は、もう一回確認ですけれど、はっきり。
荒井子ども教育部、教育委員会事務局副参事(学校・地域連携担当)
期間につきましては、契約締結より平成25年3月31日までを予定してございます。
高橋委員
確認なんですけれど、人数的にはどれくらいの方が入るとか聞いていらっしゃいますか。
荒井子ども教育部、教育委員会事務局副参事(学校・地域連携担当)
150名程度の方の宿舎として御利用いただくというふうなことで聞いてございます。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、戻ります。所管事項の7番ですね。中野区立小中学校再編計画(第2次)【素案】についての改めて質疑を行います。質疑はございませんか。
小林委員
昨日もちょっと触れていると思っているんですけれども、最初の第2次のこの素案についてということの5番目の意見交換会等ということで、11月10日、そしてまた11月15日、11月16日、この3点に関してはメーンになると思うんですけれども、10月から12月の間に20カ所、関係団体への説明等を含めて、学校を会場にして意見交換会をするということなんですが、これはスケジュールは決まっていますでしょうか。それで、最初はどこかというのをちょっと教えていただきたいんですけれど。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
スケジュールにつきましては、今、調整中でございます。最初が10月29日ごろからということで予定しております。最終的に学校のほうと調整をして詰めているところでございます。
小林委員
そうしますと、区報の10月20日号に御案内が書けるのはどういう内容でしょうか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
区報の10月20日号で案内をするのは、今既に決まっています3カ所の説明会、それから、学校を会場にして説明するということ。具体的な内容につきましては、ホームページ、もしくはその後に発行します、11月5日に発行を予定しております「教育だより」、こちらをごらんいただきたい、そういった内容でございます。
小林委員
今回、大事なものだと思います。学校の会場に来た方の意見をいただくという形になるんですけれど、この内容、この声を再編計画(案)に反映されるのでしょうか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
意見交換会等で寄せられた意見につきましては、教育委員会へ報告いたしまして、教育委員会でこれから素案から案にしていく形の協議をしていただきます。その中で協議の参考にしていただきます。
小林委員
これをおまとめいただきまして、この意見交換会の結果というものを、私たちのこの子ども文教委員会に報告をしっかりとするんでしょうか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
意見交換会で出ました意見等を取りまとめまして、子ども文教委員会のほうにも御報告をしたいというふうに考えております。
小林委員
これは当然、今現在、案となっていますけれども、その策定前に報告をするということでよろしいですね。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
今お示ししているのは素案でございます。これから案にするということになると思います。案を報告する前に、意見交換会の内容につきましては、子ども文教委員会のほうにも御報告をしたいというふうに考えております。
木村委員
ちょっと関連しまして、すみません。今度12月には4定がありますけれども、例えば、恐らく進行中ではあると思うんですが、最初行われている三つの説明会、意見交換会で出た意見とかを、例えば途中経過で報告するということとかはありますか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
第4回定例会の子ども文教委員会のことだと思われます。その時点で、すべての意見交換会の内容について取りまとめが終わっていないかもしれませんが、途中経過といいますか、終わった段階でまとめられたものについては報告したいというふうに考えております。
木村委員
もうちょっと確認。終わった段階じゃなくて、4定のときには、途中経過でも報告するのか、それともすべて終わってから、例えば1月の閉会中にやるのかと、そういう質問なんです。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
失礼しました。説明がつたなくて申しわけございません。4定の子ども文教委員会には報告をいたします。
小林委員
続いてなんですけれども、今回のこのいただいた第2次の素案についても、10ページのところなんですけれど、若干、言葉のほうも含めて、具体的にちょっとお願いしたいと思うんですけれど、10ページの1番のところなんですが、通学区域の見直しということで、町会のラインが考慮されていないということと、また地域行事や行政関係区域等で整合性がとれないのかというような話もあるんですが、この辺ちょっと伺いたいなというふうに思いますけれど。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
町会の区域につきましては、全く無視したということでなく、なるべく尊重するという方向で考えました。ただ、町会の数も非常に多くございます。それで、現状の通学区域と一致しないところも数多くございます。そういったことで、必ずしも町会の区域で通学区域を区切るということは難しかったということでございます。
小林委員
大事な要素もあると思いますけれど、この町会のラインに関しても、それなりの形で整合性を図っているということでよろしいですね。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
町会の区域につきましては、できる限り尊重はいたしました。
小林委員
5番目なんですが、再編に当たって、この幹線道路や鉄道の横断などに配慮して、安全誘導員の配置等という言葉があるんですが、この安全誘導員の配置等というのは、具体的にどのような方が配置されるのか。
荒井子ども教育部、教育委員会事務局副参事(学校・地域連携担当)
現在も再編校等につきましては、手厚い形での安全誘導員を配置しておりますけれども、現在はシルバー人材センターのほうに委託するという形になってございます。
小林委員
ということは、ボランティアではないということですね。
荒井子ども教育部、教育委員会事務局副参事(学校・地域連携担当)
ボランティアではございません。
小林委員
次、細かくてすみません。6番には、改築、あるいは(新築)というふうに書いてあります。どのような現状、建物の状況になるのかということですね。工事の規模とか、想定金額がどのぐらいなのか。もう一つ、7番とまた比較してもらいたいんですが、7番は改修・改築という言葉を使っていらっしゃるんですが、この6番の改築(新築)との違いは、工事想定金額というのがわからないので、ちょっと説明していただきたいと思います。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
再編に当たりまして、統合新校の校舎につきましては、基本的に改修を考えております。改修が困難なものにつきましては、改築ということを考えております。改築(新築)と書いてありますのは、一般的に建築用語で改築と言っているものですけれども、一般の方になかなかわかりにくいので、新築という言葉を説明の意味でつけているものでございます。改築と新築は、ここでは同じ意味で使っております。
想定金額なんですけれども、昨日も概算としてお示しをしました。改修の場合は大規模改修を考えておりますので、約12億円程度、改築の場合は、小学校で概算30億ぐらい、中学校で35億ぐらいを想定しております。詳細については今後の積算ということになると思います。現状ではあくまでも概算ということで御理解いただきたいというふうに思います。
小林委員
今度14ページなんですけれども、すみません。14ページの(2)の③番ですけれども、上高田小学校と新井小学校の統合ということで、校舎を改築工事なのか、全面的な今言った新築なのか、その辺ちょっと伺います。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
先ほども説明しました現行の新井小学校の敷地に建て替えますので、これは改築工事でございます。
小林委員
次に、5番ですね。鷺宮小学校、西中野小学校の統合のときに、ここのところが校舎を改築なので、全面新築という形でよろしいですね。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
鷺宮小と西中野小につきましては、現在の第八中学校の位置に校舎を改築いたしまして、統合新校を設置いたします。
小林委員
あと、5番の現在の八中の位置に――位置という形か、八中を使って学校の編成をやるという形があると思うんですけれど、小学校と中学校の改築というか、使い方なんですけれども、小学校の子どもたちが中学校の学校を使えるのか、あるいは中学校の生徒は小学校の改築のときにそこでできるのか、その辺は両方ともできるのかできないのか、ちょっと伺いたいんですが。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
小学校と中学校で校舎の規模が若干違います。例えば階段の高さ、そういったものが違いますので、小学校の校舎を中学校が使うことは可能ですけれども、中学校の校舎を小学生が使うことはできません。したがいまして、八中の位置につくる統合新校につきましては、改築をして鷺宮小と西中野小の統合新校にしていくということになります。
小林委員
続いて、またちょっとお話は違うんですけれども、前期の再編計画におきましては、計画期間が平成17年度から平成31年までの15年間という形になっております。二つ目には、この計画期間を5年ごとに前期、中期、後期に分けている。その中で、前期5年間については具体的な再編スケジュールを明らかにして、中期、後期については、再編の対象となる学校名を掲げております。再編の時期、また統合新校の位置、手順など、具体的な計画については、今後の児童・生徒数の推移等も勘案しながら、5年ごとに計画を大きく改定する中で明らかにしております。そういった中で、今回は中後期の考え方をやめて、テーマとして今回、第2次とした理由はどういうことなんでしょうか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
今回の改定におきましては、小・中学校の通学区域の整合を図る。それから、区立学校の施設全体の改修・改築を見通す必要があること、そういったことから、今回、学校再編に必要な統合の組み合わせ、このすべてについて明らかにして計画を策定したということになります。
小林委員
現実的に5年ごとに計画を改定するとしていたものが、今回いきなりこの10年の計画ということになって、非常に緻密でもないという状況だと思うんですよね。そういう意味で、今回のこの素案の場合においては、これからそういう細かい計画になっていくということで、まずはお答えください。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
今回お示しした素案、これにつきましては、計画期間をきちんと示しております。統合の組み合わせもきちんと示しております。それから、統合新校の位置、これについてもきちんと示しております。したがいまして、この素案をもって説明をして、その後、案、それから、第2次の再編計画、そういったものを策定していきたいというふうに考えております。ただ、具体的な統合の年次、改修の年次、そういったことについてはお示しをしておりません。昨日からも説明しておりますけれども、来年度、校舎の調査、それから診断を行います。その結果、大規模改修でできるのか、改築をしなければいけないのか、そういった判断ができると思います。その時点で来年度、具体的な統合スケジュールについては来年度お示しするというふうに考えております。ただ計画としては、今示している素案、それから、これが案になって、第2次の再編計画、これを今年度中に策定したいというふうに考えております。
小林委員
また質問なんですけれども、今回新たに再編の目的として、通学区域の見直しが入りました。これは連携の教育を目的とするもので、そういう目的でこういう再編の通学区域の見直しをされたということか、確認します。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
中野区の教育におきまして、小学校と中学校の教育の連携、これが大きな課題となっております。これからの取り組みを強化していくために、小学校と中学校の通学区域の整合を図る、これが必要なことだということで、今回の再編計画改定の大きな柱といたしました。
小林委員
失礼かもしれないんですけれど、区の全体の、区の中の中央部の地域、これに関しては3カ所、桃二と、また白桜と平和の森ですよね。このエリアはまさに小学校区を分断して中学校のほうに行くという形になるんですが、この3エリアの連携教育、もちろんそういう形になっているわけだから、この連携教育をどのように示していくんでしょうか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
今、委員御指摘のとおり、小学校で3校、通学区域がそろわないところがございます。この3校につきましても、進学先は2校の中学校という形になります。連携教育につきましては、中野区全体でやっていくもの、それから個別の組み合わせでやっていくもの、いろいろありますけれども、二つの中学校に進学することになるので、組み合わせが少なくなります。1校から2校進学になりますので、この小中連携のやり方の工夫、これで対応できるというふうに考えております。
小林委員
1点、連携教育ということに関すると、各エリアって同じものではないですよね。中野区全区で同じものをやるんでしょうか。
川島教育委員会事務局指導室長
現在、小中連携教育の検討委員会でその中身について詰めているところです。今、石濱副参事がお話ししたように、中野区全体でやっていくのは最終的な目標としては、どのエリアでも同じような小中連携教育を目指していきたいと思います。ただ、再編のスケジュールとかにもかかわってきますので、区全体の取り組みと、それから、そのエリアごとの取り組みと、最初はエリアごとの取り組みのパーセンテージが高くなります。だんだんと外的要因が整った段階で、オール中野としての一つの小中連携の取り組みに変えていきたいというふうに考えています。
小林委員
ちょっと今の、推進の仕方はわかるんですけれど、2校が違う中学校区に分かれるということになると、違うんだけれども、そういうところの連携のやり方というのはどういうような形で、どういう思いでやっていくのかというのをもう一度確認したいんですけれど。
川島教育委員会事務局指導室長
現在まさにその状況がありまして、例えば、ある中学校にすると、ある小学校から全部来るわけではないというような状況があるんですね。その中でも一応連携教育というのを始めているところですので、当面、最初の走り出しの段階ではそういう不一致が起きます。それについては、全体で取り組むパーセンテージを少なくして、その学校ごとの取り組みを大きくする形で問題はクリアできるというふうに考えます。
小林委員
具体的になっちゃうんですけれど、学校再編の大きな目的の一つが、適正規模ということですけれども、今回、白桜小学校は、13ページの(1)に、学校の小規模の状況の中において、平成24年度現在で望ましい学校規模となっていない学校とされております。そういう意味で、その原因について、どう考えていますでしょうか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
統合時想定していた規模の児童数が、白桜小学校に通うことができなかったというふうに考えております。
小林委員
やっぱり、その学校区のつくり方をミスしたということでいいんですかね。予想が外のほうに行っちゃうのか、その辺どういうような反省をしているんですかね。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
白桜小学校周辺の、中野区の周辺の部分にある学校で、不定形な形をした学校区になっております。したがいまして、他の学校への指定校変更ですとか、区域外通学、そういったことが起きたというふうに認識しております。
小林委員
ここも、結局は再編の中にまた入らなきゃいけないという部分というのはあると思うんですよね。ちょっと今、我が会派のほうの白井議員が、平成20年ですけれど、定例会で一般質問をしているところをちょっと話したいと思うんですけれど、学校と地域社会との多岐にわたる密接な結びつきに触れて、この結びつきをさらに発展させるためにも、地域コミュニティの核としていくことが期待されると、前期のこの再編計画を挙げています。そしてまた、学校が小規模になり過ぎると、保護者の数も減少し、子どもたちを核とした地域コミュニティにも影響が生じるとあります。学校と地域との結びつきの重要性や、また小規模化による地域コミュニティへの影響については同感でありますが、学校そのものがなくなってしまう。地域に学校が小学校も中学校もなくなっていく、その影響は比ではないと考えますと。学校の地域立地の視点に立って、この検討も大事な課題であると考えます。同一地域の小学校、中学校がすべてなくなるとなれば、その影響は地域でも甚大なものになります。この点をよく検討すべきであると考えますが、そういう地点が今回も生まれていると思っていますけれども、その辺はいかがでしょうか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
統合によりまして、学校に関連するコミュニティは広がったというふうに考えております。地域との連携はより一層拡充できるというふうに考えております。町会ですとか、自治会の子ども会、それから地区委員会の活動など、地域コミュニティへの配慮は行っていきたいというふうに考えておりますし、御指摘の白桜小学校につきましても、学校現場からは、白桜アンサンブルの活動の機会が増えたこととか、それから地域の外部人材の活用に当たっても、地域から広く協力が得られるようになったとか、そういったメリットもあるというふうに聞いております。新たな学校を核としたコミュニティ、そういったことの拡充に努めていきたいというふうに考えております。
小林委員
そういうお話で済むのかどうか。きちっと地域のお話を聞いていただきたいというふうに思っておりますし、今言ったように、そういうのが広がったということかもしれないですけれど、あそこの地域って、結構町会のほうも小さい町会であって、やっぱりそこは大きなエリアでもないんですけれど、本当に特色のある、いわゆる東中野という、そういう特色があるということはみんなわかっているんですよね。そういう意味で、広がったというのはなかなか聞きづらいなという部分がありますので、ちょっとまたいろいろと御意見をいただければというふうに思います。
前期の再編計画と中期再編計画が折り重なる組み合わせとなった場合、小学校では統廃合を経験した子どもたちが、中学でまた友達や先生、なれ親しんだ学校と別れを繰り返す、そういうケースが出てくる。中野区の学校教育を、将来豊かなものにしていくためにも、以上指摘した課題や方向を踏まえて、十分な時間をかけて、経験に学びつつ中期の再編計画を策定すべきであると考えます。
これはもう前回の平成20年のときに質問したことでございます、我が会派の白井議員がですね。それに対して当時の教育長は、「計画の改定に当たりましては、さまざまな点について、総合的に判断してまいりたいと考えております」と答弁されました。この指摘した課題をどう総合的に判断されたのか、その点を伺います。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
学校再編は、学校をなくすことが目的ではございません。基本的に、子どもたちによりよい教育環境を提供していく、そのために行うものでございます。その大きな柱として、適正な規模の学校の確保、それから、今回は小学校と中学校の連携のための通学区域の整合を図ること、この2点を考えたものでございます。そのほかにも、通学の安全ですとか地域コミュニティの話ですとか、いろいろと配慮しなければならない問題はございますけれども、そういったことを総合的に判断いたしまして、今回の素案を取りまとめたものでございます。
小林委員
統合の学校の位置の決定について、判断基準に、昨日言われたと思うんですけれど、統合の位置の決定について、面積とか地形とか、また教室の数とか、あるいは距離とか、用途地域と答弁されたんですが、前期計画の実施によって生じた地域課題とか、先の我が会派の指摘というのは全く基準としていないのかどうか、ちょっと伺いたいと思います。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
先ほども御答弁いたしましたけれども、学校再編の一番の目的は、子どもたちへのよりよい教育環境の確保、提供でございます。それは一つには、学校施設、これをよりよい学校施設を提供していくことでございます。そのためには敷地の問題、校舎の問題、そういったことを主に判断いたしました。地域の方の思いは十分伝わっております。教育委員会の協議の中でも、地域の方の思いについては十分配慮すべきだという意見もございました。しかしながら、学校再編の目的を考えると、統合新校の位置の確定に当たりましては、そういった施設面での規格、そういったことで位置を決めたというものでございます。
小林委員
大規模改修についてですけれども、予定しているこの統合対象校については、学校施設の調査とか診断の後に、校舎の改修なのか、改善、改築を判断されるということでしょうけれども、この大規模改修後、昨日お話があったんですけれども、30年間施設が維持できるという話があったんですけれども、これはどんな根拠に基づくものかということです。
伊藤子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当)
基本的に学校施設調査を行いまして、躯体のコンクリートですけれども、コンクリートの強度、中性化の調査を行いまして、それが要は30年間もつかどうか。それと設備関係ですね。設備関係も基本的に耐用年数がありますので、15年とか30年という期間がありますので、それを更新してもたせる方向で考えております。
小林委員
一度、20年間と聞いてはいるんですが、昨日、30年間という年数を言われているんですけれども、30年というのは訂正ですか。20年、どうなんですかね。スーパーリフォームという形で。30年。
先ほどいただいています資料1の想定のスケジュール、年次計画もステップもないという、そういうことなんですけれども、先ほど最初に言ったんですけれども、いわゆる5年度のスケジュールじゃなくて、おおむね平成31年という年度がちょうど真ん中あたりにあるだけなんですけれど、来年のいわゆる耐震なり、調査の結果を受けて、詳細なスケジュールが確定する場合、そのときに今回のこの実施計画が定まると考えてよろしいのでしょうか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
学校再編計画につきましては、学校の再編、今回は統合と通学区域の変更でございます。それを定めるものでございます。統合につきましては、統合校の組み合わせ、それから統合新校の位置、そういったものを定めるものでございますので、今回の素案、それから、これが案になって、それで確定していく計画、それが学校再編計画(第2次)だというふうに考えております。
具体的なスケジュールについて、来年度お示しをしていくというふうに考えております。
小林委員
いわゆる調査等も含めて、要は、時間軸がある程度できるようになるわけですよね、来年。それが本当の案じゃないかなというふうに思うんですけれど。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
繰り返しの答弁になりますけれども、統合校の組み合わせ、統合新校の位置、それから通学区域の変更、内容、そういったことをお示ししておりますので、さらに計画の年度としては25年度から35年度まで11年間という年度を示しております。この中でやるということですので、これをもって素案、それで、これを進めて第2次の学校再編計画ということにしていきたいというふうに考えております。
近藤委員
これを昨日見させていただいて、やはり一番私が驚いてしまったのは、中学校二つが統合して小学校のところに入るというのが、ちょっと驚いてしまったんですよね。今、小林委員から質問があったときに、階段の幅とかが違って、中学校が小学校に入ることはできる。それで、改築ではなくて改修だということなんですけれども、小学校は小学校としての建てられ方をしていると思うんですね。この面積の問題や、距離の問題や、連携の問題、規模の問題、それらはすべて若宮小学校に入ることでクリアするんですけれども、やっぱり一番のよりよい学校環境という点で、小学校ですと、やはりスポーツ、グラウンドですとか、まあ、四中でしたらすごく広いグラウンドがあって、テニスコートがあって、外にバスケットコートもあるというような状況が、若宮小学校の芝の校庭で養生期などもあり、かなり運動ができなくなると思うんですよ。これが中学生で、やはり皆さん保護者の方や、お子さんもそうなんですけれど、中学といったら、本当に部活をさせたいという思いがすごくあるんですね。そこのところはどのように考えていらっしゃいますか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
今、敷地の問題等ございました。若宮小の敷地、約1万3,000平米ございます。中野区の中学校の敷地は、一番小さいところで9,000平米、広いところで1万6,000平米となっております。若宮小の敷地1万3,000平米というのは、緑野中、それから、先ほど委員の指摘がありました四中、これに続く3番目の広さになります。敷地的には十分な広さを持っているというふうに思っております。
それから、校舎面積ですけれども、こちらも今の若宮小の校舎面積、約5,000平米ございます。中学校の校舎面積は、一番小さいところで4,500平米、広いところでは8,600平米というふうになっております。小学校は小学校の建て方をしているという話でございますけれども、スーパーリフォームや大規模改修というのは、躯体だけ残してすべて外して改修するという形になります。したがいまして、それを使うことによって、中学校の校舎として整備をしていくことは可能だというふうに考えております。
近藤委員
校舎は私も可能かなとちょっと思うんですけれども、運動の環境というのがかなり違ってしまうと思うんですよね。そこに対して、やはり現在の四中みたいな、本当に環境もよくて、緑が多くて、すばらしい場所なんですよ。それを失ってしまうというのは、とても、本当に重々その連携や規模のことや何かを頭に入れて考えても、もったいないなという感じがするんですけれど、それは区民の方も本当に思うと思うんですよね。これから中学生として通わせるという環境が、若宮小学校であるのかというのが、ちょっと中学生を行かせるグラウンド的な整備、テニスコートもあり、バスケットコートもありという、そういうやっぱり部活などをやらせたいという親や子どもにとっては、これは、本当に私、ひっくり返したいとか、そういう思いじゃないですよ。ただ、四中のほうがベストなんではないかという意見が多いと思うんですけれど、いかがですか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
四中と八中、両方とも、統合しますと校区の外れになります。仮に四中を統合新校とした場合、通学距離、一番長いところで2,200メートルになります。八中を統合新校にした場合は2,500メートルとなります。それで、若宮小はこの校区の比較的真ん中の地域にありますので、通学距離、1,800メーターということになります。そういったことからも、この位置がベストかなというふうに考えております。
校庭の話なんですけれども、校庭につきましては、若宮小の校庭をそのまま使うということは想定しておりません。当然、中学校にしますし、統合新校にしますので、校庭の整備も含めてそういったことを考えておきますので、今の校庭のイメージとはまた異なる。その整備ができるだけの広さを若宮小の敷地は持っているというふうに考えております。
近藤委員
ここの点は、やはり区民の方に理解をしていただくのにはかなり御苦労されるというか、本当に中野区が小中の連携を決めたということと、規模と通学距離ということなんですけれども、小学生であれば、やはり距離というのは本当に大問題ですけれど、中学生であったら、その環境的なものというのは、どうなんだろうなという思いはあります。その辺はいかがですか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
確かに、小学生よりも中学生のほうが通学距離が長くても大丈夫だろうというのはございます。しかしながら、校区の片方に寄った学校よりも、校区の真ん中、できるだけ真ん中で、どの通学区域から、どこも同じぐらいの距離で行けるということも配慮する必要があると思います。したがいまして、今回は若宮小というところを中学の統合新校というふうにしたいなと考えているところでございます。
近藤委員
本当に、こういうふうに決められて進められるんですけれど、その後の跡地がどうなっていくかとかいうことはここではまだわからないですし、意見を申し上げないんですけれど、やはりあの四中の空間といいますか、本当にいい環境なので、これは本当に区民の方の理解を得るのは結構難しいと思います。それを重ねて申し上げておきます。
それと、あと、小中連携ということに中野区がとてもかじをとっていますけれども、再三皆さんがおっしゃっている、地域に学校が小学校も中学校もなくなってしまう。コミュニティのために、コミュニティの核として学校が欲しいという方がとても多いと思うんですよね。それに中高の連携ということが、中野区はそこをメーンとして進んでいくようですけれども、それよりもやっぱり、例えば三中とかの場合、ここに三中を残したいという気持ちは本当に皆さん、すごく地域でも多いと思うんです。学校が何もなくなってしまうということで。その小中の連携ということよりも、やっぱり地域に学校を残したいという思いの方には本当にそれに見合う説明をきちっとしていただかないと、理解は得られないと思いますけれど、いかがですか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
地域から学校がなくなることについての思いは、教育委員会にも寄せられております。先ほども申し上げましたけれども、教育委員会の協議の中でも、地域の方の学校に対する思いは大変重いということは教育委員の方もおっしゃっておりました。しかしながら、学校再編計画、適正な規模の学校を確保していく、そういったことも必要なことでございます。そういったことを考えますと、どうしても各地域に一つずつ学校を置いておくという形は難しいのかなというふうに考えています。
近藤委員
適正な規模ということは重々理解しているんですよ。適正な規模でも、やっぱりそこに学校がなくなる地区がないようにしてもらいたいというのが、区民の方の、地域の方の声であると思うんですね。適正な規模にしないとはだれも言っていないんですよ。それで、白桜のように適正な規模に、統合したけれど、ならなかった学校もある。その状態を見ても、適正な規模、適正な規模と言って進んでもならない場合ももう出てしまったし、やはりその地域に学校が一つでもあるという思いは、私は重ねてお伝えしておきます。
それと、あと三中においては、外国語教育がとても盛んで、中野の三中と言えばとても有名な学校でした。そういったいいものを、ここで統合してもやっぱり十中に残していくという、三中のいいものを引き継いでいっていただきたいと考えますけれど、いかがですか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
統合につきましては、統合対象校二つを統合して新しい統合新校をつくっていくことになります。統合校の伝統等で引き継ぐべきものは当然引き継いでいく。大事にすべきものは引き継いで、新しい学校に受け継いでいくというふうに考えております。
奥田委員
統合の際の仮校舎についてお伺いします。基本的な考え方としては、前期の課題でありました、休み中にやるのが非常に子どもたちの活動であるとか、地域の活動に支障が出ざるを得ないような状況もあったという反省を受けての今回の新しい提案ということで、それは一定の反省を受けての取り組みだなということで、評価はできるんですけれども、一方で、やはり規模が十分でなかったところについては使わずに、一定の規模が確保できるところを新校としていこうというような方針の中で、例えばですけれども、私の地元に近いところで言うと、新山小学校というのは相当小規模な学校ですよね。そこに対して、これは仮校舎として、神明小学校の仮校舎としても使っていくし、多田小学校の仮校舎としても使っていくということのようであります。これ、恐らく時期はずらされるんだとは思いますけれども、相当小規模な新山のところに、2校分の子どもの受け皿として十分なものになるのか。既存の校舎だけで足りるのかどうかという、今の見込みですけれどね。まず伺いたいのと、もし足りないような状況であれば、プレハブかわかりませんけれど、仮設のようなものもつくっていくような考え方をとっていらっしゃるのか、どうなんでしょう。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
詳細につきましてはこれからの検討になると思いますけれども、中野神明小と新山小、それから多田小と新山小の統合になりますので、丸々2校分の生徒という形ではなくて、1.5校分の生徒という形になっていくと思います。現段階では、その仮校舎として新山小を使うということで対応できるというふうに考えております。対応できない場合には、委員おっしゃったとおり、仮設のものなりなんなりという手段は考えていかなければいけないというふうに考えております。
奥田委員
私ちょっと、地元の近いところで一番の小規模校に対してそういう話が大丈夫かなというので心配したんですが、ほかにも仮校舎というような検討をされているところが複数あるわけですけれども、現状でこういった仮校舎を使っていくときに、キャパといいますか、受け皿が十分でないというような見込みが既に立っているようなところというのはあるんですか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
現状では、基本的には仮校舎として対応できるというふうに考えております。
高橋委員
昨日からさまざまいろんな意見が出ていて、それで固有名詞まで出ていますけれども、それはさまざま自分たちのかかわっている地域にかかわる学校が万が一そうなっちゃうことになったら、それは地域の人も腹が立つでしょうけれど、私たちだって困っちゃうかなという感じはありますよ、確かに。だから、大変デリケートな部分だと思うんです。これから地域に説明に出て、中学校が統合しちゃって――小学校の跡地に中学校が行くとか、今までかつてない発想だったところの人たちはもっとすごい衝撃を受けると思うんですよ。だけど、今まで教育委員会は地域と連携して、地域に根差した学校というのを挙げてきて、なおかつこの再編をするに当たっては、小中連携、それから適正規模、そういうことで中野の子どもたちのために考えてこれから第2次をやっていきたいんだという、そういう思いが説明会で心底伝わらないと、非常に難しいと思うんですよ。だから、2次でばあっと出ますよね。きっと、説明会へ行くわけだから、これを使うわけでしょう。そうすると、年次が入っていないにしても、ああ、ここがこうなっちゃうんだ、ああなっちゃうんだってなると、全く関係ない地域の人だって、ああでもない、こうでもないって言い出すかもしれない。だけど、やっぱり教育委員会が責任持ってかかわるわけだから、きちんと、説明会に出たときに、えーとなんていうような答弁というか、話をするのでは困ります。
そして、もう何回でも日参するぐらいの、ひざを交えてぐらいの、でも、また来たのかよって言われるぐらいな感じにしなくちゃ、絶対進んでいかないと思うよ。だから、担当の石濱副参事は大変だと思うけれど、石濱副参事だけじゃないんですよ。教育委員会全体が同じ目で見られるわけだから、すごいそれはもう重いことをしょってこの10年間をやっていってくれないと困るなというのが、まず第一、お願いです。
そして、結構――こんなの言っちゃいけないかなと思うけれど、安易に職場、皆さん変わっちゃうじゃないですか。だけど、これに携わったらもう絶対変わらないんだよ、しばらくはいるんだぞというような意思を持ってやって取り組まないと、本当に、白桜がどうたらこうたら言っているけれど、それだって、地域の人たちは協力しますよ。そして今、まあ、なかなか難しかったから、へそを曲げている人たちもいるかもしれない。だけど、どんどんこの2次が進んでいけばまた変わってくると思います。だけど、その変えていくのも、私たちの役割もあるけれど、教育委員会の役割がもっと大事だと思うので、そこのところどうですか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
学校再編に向けての心構えを尋ねられたことだと思います。先ほどから何回か答弁しておりますけれども、学校再編計画、学校再編は子どもたちによりよい教育環境、これを確保していくためにまずやるものだと。その柱として適正規模の話と、それから、小中連携の話とか出しております。その総論部分と、それから具体的な統合の部分、これでなかなか結びつきがたい、説明も難しいかと思います。地域に出ていってきちんと説明して御理解をいただくように、心がけていきたいというふうに考えております。
石坂委員
今回統合するに当たって、やっぱり統合後には教員の加配ですとか、心理士を多く配置するなど、いろんな工夫はあるわけですけれども、統合がうまくいったかどうか、事後いろいろと調査していく中で、子ども全体に調査をして、全体の何割がこうだから大丈夫というふうに見がちですけれども、ただ、特に今回の統廃合ですと、小さな学校が、学区も分割されて二つに分かれたりもしてきますので、そのときにやはり多数を占めている側の子どもだけじゃなくて、数が少ないほうの子どもたちですかね、そちらのほうの傾向というのも別に探っていく必要があると思いますので、そうしたところはやはりそれなりの工夫をしていただきたいと思うんですけれども、そうした対応についてどのようにお考えか、お知らせいただけますでしょうか。
石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当)
まず、学校を分割して吸収されていくということではございません。二つの学校を統合して新しい学校をつくっていくと、そういう意味で、我々は学校の廃止だとか吸収だとか、そういった言葉は使っておりません。あくまでも今ある学校二つを、二つないし3校を統合して新しい学校、統合新校をつくっていくという、新しいもの、よりよい教育環境の提供のために新しい学校をつくっていくというのが基本的な認識でございます。
それで、その子どもたち、統合に当たって子どもたちに影響が大きい。それは重々承知しております。ただ、やはりよりよい教育環境の提供のために、子どもたちのためにも統合は必要だというふうに考えております。したがいまして、統合に当たってのフォロー、そういったことについてはきちんとしていくつもりでございます。
石坂委員
今、答弁いただきましたけれども、やはり小さな学校の子どもたちが、数がより少ないほうが見落とされないように、気をつけながらいろいろと進めていただければと思います。これは要望で結構です。
委員長
5時となりました。皆さん、質疑を続行するのか、それとも、ここで切ってあすに持ち越すのか、また陳情の審査もありますので、そのあたり、ちょっと皆さんと協議したいので、一たん休憩させていただきます。
(午後5時00分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後5時01分)
5時となりました。休憩中に御協議させていただいたとおり、本日も所管事項の7番、それからまた第13号陳情を保留とし、また明日、10月17日午後1時から子ども文教委員会を開催させていただくことを口頭をもって通告いたしますが、皆さん御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、本日の案件終了いたしますが、何か御発言はございませんでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、以上で子ども文教委員会を散会いたします。
(午後5時02分)