平成16年01月22日中野区議会建設委員会
平成16年1月22日建設委員会
中野区議会建設委員会〔平成16年1月22日〕
建設委員会会議記録
○開会日 平成16年1月22日
○場所 中野区議会第4委員会室
○開会 午後1時01分
○閉会 午後2時30分
○出席委員(5名)
伊東 しんじ委員長
来住 和行副委員長
はっとり 幸子委員
こしみず 敏明委員
佐伯 利昭委員
○欠席委員(3名)
山崎 芳夫委員
伊藤 岩男委員
市川 みのる委員
○出席説明員
環境部長 寺部 守芳
環境消費生活課長 環境部長事務取扱
資源循環推進課長 大杉 規子
清掃事務所長 遠山 幸雄
都市整備部長 石井 正行
まちづくり調整担当部長 那須井 幸一
都市計画課長 服部 敏信
まちづくり課長 久保田 浩二
住宅課長 高野 祐二
指導課長 遠藤 由紀夫
建築課長 秋元 順一
道路課長 尾崎 孝
交通対策課長 登 弘毅
公園緑地課長 大谷 則章
○事務局職員
書記 荒井 勉
書記 吉田 哲郎
○委員長署名
○審査日程
議題
安全で快適に住めるまちづくりについて
所管事項の報告
1 第二期中野区廃棄物減量等推進審議会委員の選任について(資源循環推進課)
2 平成14年度東京二十三区清掃一部事務組合一般会計歳入歳出決算について
(資源循環推進課)
3 区部における都市計画道路の整備方針(案)について(都市計画課)
4 中野区木造住宅等耐震診断士及び耐震改修工事施工者登録制度について(建築課)
5 妙正寺川から神田川環七地下調節池への暫定取水について(道路課)
6 東京都・特別区駐車場整備基金の見直しについて(交通対策課)
7 その他
その他
委員長
定足数に達しましたので、建設委員会を開会いたします。
(午後1時01分)
本日の審査日程についてお諮りいたします。お手元に配付の審査日程(案)(資料1)により進めていきたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、さよう進めてまいります。
なお、審査に当たっては5時を目途に進めたいと思います。また、3時ごろに15分程度の休憩を入れたいと思いますので、よろしく御協力をお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
安全で快適に住めるまちづくりについてを議題に供します。
所管事項の報告を受けたいと思います。
1番、第二期中野区廃棄物減量等推進審議会委員の選任について、理事者の報告を求めます。
大杉資源循環推進課長
それでは、第二期中野区廃棄物減量等推進審議会委員の選任について御報告させていただきます。
当審議会の設置につきましては、平成15年第4回定例会の本委員会において御報告したところでございますが、このたび委員を選任しましたので報告いたします。
具体的には、お手元の資料(資料2)にございますとおり、区民委員、公募委員4名を含めて9名、事業者委員4名、学識経験者委員3名、計16名といたしました。
その内容でございますけれども、区民委員としまして、中野区立小学校PTA連合会からオオバ久美子さん、中野区消費者団体連絡会から羽賀育子さん、中野区商店街連合会から三ツ矢守男さん、中野区町会連合会婦人部から吉川栄子さん、中野区清掃協力会から吉成武男さん、公募区民といたしまして、大橋美紀さん、川瀬明美さん、喜治賢次さん、早川正夫さんの4名でございます。
事業者委員といたしましては、区内大規模店舗事業者といたしまして、スーパー「サミット」から石田一さん、区内集団回収受託事業者の中から高岡和敏さん、東京商工会議所中野支部から高俊興業の高橋俊美さん、区内一般廃棄物収集運搬事業者といたしまして、中野運輸の松原長治さん、4名でございます。
学識経験者委員といたしまして、東京学芸大学教授、小澤紀美子先生、ジャーナリスト・環境カウンセラーの崎田裕子先生、早稲田大学教授の寄本勝美先生の3名でございます。
委員の委嘱につきましては、1月28日(水曜日)に第1回委員会を開催いたしまして、その冒頭で委嘱をする予定でございます。
委嘱期間は2年としてございます。
委員長
委員のお名前について、ちょっと確認させてください。最初のPTA連合会から選出されている方、これはオオバさんですか。
大杉資源循環推進課長
大園さんです。
委員長
大園さんですね。
ただいまの報告について質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、ただいまの報告は以上で終了いたします。
続いて2番、平成14年度東京二十三区清掃一部事務組合一般会計歳入歳出決算について、理事者の報告を求めます。
大杉資源循環推進課長
それでは、平成14年度東京二十三区清掃一部事務組合一般会計歳入歳出決算について御報告申し上げます。
これにつきましては、昨年12月25日開催の平成15年第4回東京二十三区清掃一部事務組合議会定例会において認定されたものでございます。
お手元の資料(資料3)を1枚おめくりいただきまして、一般会計決算額、歳入につきましては、収入済額815億2,668万4,562円、収入率96.2%となってございます。
もう1枚おめくりいただきまして、4ページ、5ページが歳出でございますが、歳出につきましては、支出済額783億2,256万5,789円、執行率92.5%でございました。
内容につきまして、もう少し補足させていただきたいと思います。恐縮ですがお戻りいただきまして、2ページ目、3ページ目でございますが、こちらは歳入になってございます。
その主なものでございますが、1款、分担金及び負担金といたしまして、1項の分担金、これは各区からの分担金でございますけれども、390億円。なお、中野区からは14億円余りを支出してございます。2款といたしまして使用料及び手数料ですが、2項の手数料といたしまして廃棄物処理手数料、事業者が持ち込むごみ処理の手数料等が主なものでございますが、こちらが154億円余。3款、国庫支出金といたしまして、廃棄物処理施設を整備する場合におきます国庫補助金といたしまして50億円余。6款、諸収入といたしまして、清掃工場における電力・熱エネルギー売却収入等を始めとします雑入が43億円余となってございます。歳入につきましては以上が主なものとなってございます。
続きまして歳出でございますが、次の4ページと5ページをお開きいただきたいと思います。
主なものといたしましては、2款、総務費の1項、総務管理費、こちらが一組の本庁職員の人件費でございまして、約43億円。3款の清掃費といたしまして、1項、清掃費で、こちらが清掃工場等施設の職員の人件費及びごみ焼却、不燃ごみ、粗大ごみの処理施設の運営費等、合わせまして約406億円。2項といたしまして施設整備費、こちらが新江東清掃工場ほか3工場の建設に要した経費が約1億7,000万円、多摩川清掃工場ほか4工場のプラント更新に要した経費が約187億円、練馬清掃工場ほか5工場のダイオキシン類削減対策工事費として約54億円を始めといたしまして、合計で280億円となってございます。歳出についての主なものは以上でございます。
委員長
ただいまの報告について質疑はございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、ただいまの報告は以上で終了します。
続いて3番、区部における都市計画道路の整備方針(案)について、理事者の報告を求めます。
服部都市計画課長
それでは、区部における都市計画道路の整備方針(案)について御報告申し上げます。お手元に2種類資料(資料4)がいってございます。区部におけるきょうの委員会資料のほかに概要版をお配りしてございます。あわせまして報告申し上げます。
このたび東京都並びに東京23区は、区部の都市計画道路が果たすべき役割や整備の基本的方向性について検討してきたわけでございます。その整備方針案がまとまりましたので、報告させていただきます。
大きい1の方を見ていただきますと、これが経緯でございます。この委員会の中での報告、昨年9月にも「中間まとめ」以降、中野区といたしまして中野区内における都市計画道路、都施行分並びに区施行分につきましての考え方、それを都に出したということを報告させていただきました。また、1の(4)におきましては、それらを踏まえて昨年の12月19日に東京都が「整備方針(案)」を公表し、意見募集を始めたところでございます。その際、各委員におかれましては、1日前の12月18日に概略の御説明と資料の御送付をさせていただきました。
なお(5)と(6)、東京都並びに中野区内の関係の広報はそういう内容でございます。また、東京都のホームページの方でもこの概要を載せてございます。
大きい2の方の内容の御説明をさせていただきます。資料をおあけいただきたいと思ってございます。見開きで、「区部における都市計画道路の検討にあたって」というところでございます。今回その検討に当たりましたというところで、そこに8行ぐらい載せてございます。昭和56年以来、2次にわたり都市計画道路の「事業化計画」を進めてきたわけでございます。しかしながら、経済情勢の急激なバブル崩壊等々による悪化によりまして、なかなか「事業化計画」が進まなかったという経過がございます。そういう中で東京都と東京23区は、首都東京を魅力と活力あふれる都市へと再生すべく、区部における都市計画道路全体の新たな整備方針の策定に取り組むことといたしたわけでございます。
検討の過程の中では、昨年もそうですけれども、現在、最後の方でパプリックコメントのお話をさせていただきますが、広く都民・区民の方の御意見をいただいてございます。そういった御意見を参考にして、都市計画道路の必要性の検証、優先路線の選定、これが来年度からわたります第3次事業化計画が一つの項目に入ってございます。そういった優先整備路線の選定、また、長期にわたります未着手になっております区間への対応方策を検討した経過でございます。
今あけていただいていますように整備案の内容は、また資料の内容の方に戻っていただきますと、丸が五つつけてございます。首都東京の新しい道づくりに向けてという項でございます。そこでは、今るる申し上げてございます社会情勢の変化、首都東京が目指すべき将来都市像を踏まえながら、区部におけます道路整備の推進に当たりまして、そこに三つの基本理念と四つの基本目標を挙げてございます。
読ませていただきますと、東京の目指す都市づくりに資する道路整備。社会的要請を踏まえた、重点的かつ効率的な道路整備。その項の最後ですけれども、都民のニーズに対応した利用者・生活者の視点からの道路整備という基本理念を踏まえて、それを具体化するための四つの基本目標を今回挙げてございます。
活力。都市再生と国際競争力の向上。人、ものの流れの円滑化、土地利用との連携、IT、他の都市基盤施設との連携等でございます。
二つ目の項としては、安全。安全で安心できるまちの実現。都市防災の強化、交通事故の減少等でございます。
3点目が環境でございます。快適な環境の創出。地球環境の改善・地球環境の保全、景観形成等でございます。
最後ですけれども、4番として暮らし。生活の質の向上。質の高い生活環境の創出、ユニバーサルデザインの推進、公共交通との連携強化等でございます。
そういった東京の道づくりに向けてというところで、基本理念と基本目標を掲げたところでございます。
そして、見開きのページの方を見ていただいて、二つ目のところですけれども、区部における都市計画道路の必要性の検証というところで、二つ目の要素を御説明申し上げます。
資料の方を見ていただきますと、「区部における都市計画道路の整備方針(案)」の主な内容として、今私が申し上げようとしております区部における都市計画道路の「必要性の検証」というところで挙げてございます。区部における都市計画道路につきましては、東京の目指すべき都市づくりにおきまして、今後とも必要性があるかどうかという観点を今申し上げた目標で整理した内容でございます。
具体的に、四つの基本目標の中の活力、安全、環境、暮らし等々の関係で、きょうお手持ちの資料の方の参考資料を見ていただきましょうか。参考資料1ページの上段でございます。区部における必要性の評価項目として、抽出項目として六つ、チェック項目として四つ、合計10挙げてございます。先ほども申し上げた四つの部面、活力、安全、環境、暮らしという観点、いわば抽出項目の上六つ、抽出項目の要素と背景としては、活力、安全、環境という面を関連して挙げてございます。
それから、下の方のチェック項目は、暮らしという観点を整理して四つ挙げてございます。そういう関係でまとめさせていただいたものでございます。
そして、今回都市計画の見直し候補の区間ということで、大きい資料の方をもう1枚めくっていただきましょうか。左側の方でございます。総論の方の関係でございまして、そこで今申し上げた四つの基本目標をより具体化した評価項目を選びながら、必要性の検証をしたところでございます。中野区の路線は入ってございませんが、その結果として見直しをする路線を東京都内で5路線判断したといいますか、今後これらの区間、そこに補助92から合計5路線ありますけれども、来年度以降、地域の方々から寄せられます意見を参考にさせていただきながら、地域のまちづくりを進めていく上でどのように都市計画の見直しを行うのが最も適切なのかを検討していきます。都市計画見直しの方向性が定まった後に、都市計画変更等の必要な手続を行っていきます。端的に申し上げれば、都市計画道路から廃止する方向での路線という考え方のくくりでございます。
下の方に具体的な例として幾つか挙げてございます。日暮里・谷中地区の例とか挙げてございます。御参考にしていただきたいと思ってございます。
続きまして、大きい要素の関係のいよいよ第3次事業化計画の関係でございます。優先路線の選定の項でございます。先ほども途中で引用いただきました参考資料の1ページの中盤でございます。
優先路線の選定評価項目として、そこに広域的課題に資する路線、これは幅員が16メートル以上、起終点が複数区の広域的な課題に資する路線として、くくりで四つ挙げてございます。定量的な評価項目として、自動車交通の円滑化。交通混雑の緩和、渋滞ポイントの解消、走行性の向上。二つ目が防災性の向上。骨格防災軸の形成、主要延焼遮断帯の形成、木造密集地域における防災性向上でございます。あと二つが物流を支える道路ネットワークの形成、もう一つがまちづくりの支援という項でございます。
二つ目の要素といたしましては、地域課題に資する路線として地域課題との整合、そういうくくり方で優先路線を判断してきた内容でございます。
その結果、参考資料の3番の方へ行っていただきますと、優先路線として、全体として整備目標年次、今般、第3次事業化計画はそこに2015年と書いてございます。来年度から12年後の2015年、平成27年度に最終年次のレンジを落としてございます。そういう中で優先的に整備すべき路線を208区間、約130キロ、そこの表に挙げた内容でございます。今、参考資料の方で申し上げた定量的な評価項目に従って取り上げたものでございます。
今般申し上げたところで具体的な整備のイメージとして、後ほどまた中野区内の関係でも触れさせていただきますけれども、全体の方からまず申し上げますと、全体で交差点の改良によります渋滞解消を図る路線が27区間、都市間の連携を強化する路線として6区間、まちづくりにあわせまして道づくりに取り組んでいく路線が25区間、最後に、沿道の民間開発の一体として道づくりに取り組んでいく路線が30区間というところで挙げてございます。
この辺の検証につきましては、現在のネットワークに加えまして現在事業中の路線、今第2次の最終年度でございますけれども、16年度からの第3次事業化計画の優先整備路線が完成したときの効果を、アウトカムという手法に基づきまして試算した内容でございます。合計九つの項目で挙げてございます。自動車の平均旅行速度、物流の主要地点間の所要時間、なるべく短時間で主要区間の所要をやること、また沿道の土地の高度利用促進効果等々の内容、また骨格防災軸、安全な歩行者の環境の確保、自動車の走行によります二酸化炭素排出量の削減、これは環境に負荷が少ないという観点でございます。緑の創出効果、緑をふやしていくような効果があるかどうかというところ、都市景観の改善等でございます。そういった内容で優先路線を全体として、今繰り返して申し上げますけれども、1ページの資料の中盤から23区全体で208区間、130キロでございます。
資料の方の2ページをあけていただきますと、中野区内の優先路線の一覧を載せてございます。
簡単に申し上げますと、昨年9月に中野区としてその時点で要請いたしました内容、それの結果としてこういう方向で向こう12カ年間、都並びに区としては力を合わせながら道路整備、あるいは周辺整備をやっていこうというところで挙げてございます。
中杉通り、区内全区間、残りまだ1,320メートル。練馬区、杉並区の方が完了してございます。そこに評価として1、2があります。これは前のページの定量的評価項目の項の1番、自動車交通の円滑化に供するはずだ、あるいは2番、防災性の向上という観点、その二つの観点から該当するという判断で挙げたものでございます。
また、早稲田通りにつきましては環七から中野通りまで、これが今回第3次として入れ込む形でございます。同じように評価の項目を挙げてございます。延長は1,000メートル。これはちょうど中野駅周辺整備のところのエリアとも合致しますし、区といたしましては環七から環六まで相当区間を整備願いたい。その間は相当あっちこっちで交通渋滞が多いんじゃないかということで要請したわけでございますけれども、当面、第3次事業化計画の中では環七から中野通りまでという判断でございます。
中野通りにおきましては、新青梅街道と目白通り、これは途中で道が消えているというところもございますので、その間500メートルを整備するという判断をしてございます。
最後のページの方に図面が載ってございます。失礼しました。中杉通りは、次のページの参考資料2の方では都-67という引用でございます。それから、二つ目の方で御説明した早稲田通りは都-57でございます。中野通りは都-47。右端の方でございますけれども、これは蓮華寺のところでございますね。その辺ちょうど中野通り、これは主要幹線という判断をいたしました。その間、間があいていますので、これを整備すべきという判断をしてございます。
あと五差路、これも資料3ページを見ていただきながら御説明したいと思ってございます。都-46と83、これは大久保通りと中野通りの2方向について交差点改良で進めていくという判断でございます。
また杉山交差点の方におきましても、図柄の方では都-5、都-45という記載があろうかと思ってございます。中野通り、青梅街道、いずれにしましても4方向について、交差点改良によって渋滞解消等々の改善を図るという内容でございます。
続きまして、上落合交差点でございます。これも都-56というところでございます。先ほども早稲田通り、環七から環六まで一体的にというところでございますが、都といたしましては環六の整備を今行ってございます。環状六号線が整備されますと、早稲田通りに抜けます全体の交通量の増ということも勘案しながら、全線までは難しいといたしましても、交差点改良を行うべき、そういう判断でこういうくくり方をしてございます。
続きまして中野坂上交差点、これは都-4という項目でございます。同じように環状六号線の関係もありますし、青梅街道との関係では1方向、青梅街道側の方の交差点改良を行うというところでございます。
続きまして、区施行の関係がもみじ山通り、それから中野区画街路、これは既にこの委員会でも報告していますように、警大跡地の中に2路線置いてございます。さらに本郷通り、これも区施行でございます。
合計で7,490メートル。
また、一番最後の升目の中では東中野駅付近広場として、そこに所要面積を載せてございます。
以上が今回の中野区内におけます第3次事業化計画の優先路線の総括一覧表でございます。向こう12カ年間に整備すべき路線として挙がったものでございます。
なお、これ以外でも計画路線がございますが、地域の動きを見ながら、あるいはまちづくりの動きを見ながらというところで、計画路線の廃止までは至ってございませんが、改めてそういった動きを見ながらという判断をしてございます。
あと2点ございます。今、参考資料等々でるる説明してまいりました。また大きく戻っていただきまして、見開きの右の方のページの大きい3番でございます。都市計画法第53条に基づきます「都市計画区域内における建築制限の緩和」という項でございます。これまでも同法によりまして都市計画道路の沿道については一定の制限がございました。その制限緩和を今回図るという内容でございます。
資料を見ていただきますと、第3次事業化計画の優先路線に位置付けられた区間以外の箇所につきましては、3階までの建築を可能とする新たな基準を設けることとしてございます。新たな建築制限緩和の基準(概要)として、当該建築物が次に掲げます要件に該当し、かつ容易に移転し、または除去することができるものであることでございます。
Ⅰ、当該区間の事業の実施が近い将来見込まれていないこと。つまり第3次事業化計画路線以外のものでございます。II、市街地開発事業(区画整理、再開発など)等の支障にならないこと。III、階数が3階、高さが10メートル以下であり、かつ地階を有しないこと。Ⅳ、主要構造物が、木造、鉄骨造、コンクリートブロック造、その他これらに類する構造であること。最後に、建築物が都市計画道路区域内の内外にわたる場合は、将来において、都市計画道路区域内の部分を分離することができるよう設計上の配慮をすることとなってございます。
全体これを読み上げても詳しいこと、前に比較というところで御案内がわからないかと思います。従前は近隣商業地域もしくは商業地域のみに限定してございました。今般は用途地域地区の指定を外してございます。したがって、どの地域でもここに挙げたように路線に位置付けられた区間以外の箇所、先ほども例えば大和中央通りとか、上鷺の215号線ですか、その辺であれば条件の緩和ができる。今までは近隣商業地域、商業地域でなかったところは該当しなかったわけでございますが、そういったところも条件が緩和できるという理屈でございます。
最後の項でございますけれども、資料の方の大きい4でございます。概成道路における「新たな整備手法」の提案でございます。これも9月のこの委員会でも報告してございますけれども、道路整備は大変時間もかかりますしお金もかかります。そういう中で新たな形での整備を進めてはどうかという提案でございまして、緑の方の、薄くなっていますけれども、税の優遇をインセンティブとした歩行者空間の新たな整備手法の検討という内容でございます。そこに実施前、実施後があろうかと思いますが、例えば、セットバックによりまして既に歩道上の空間が実質的に確保されているような路線につきまして、所要の条件を満たした場合における税(固定資産税・都市計画税)の優遇によりまして、いわば沿道の皆さん方の協力を得まして歩行者空間の整備を推進する、そういった制度の検討をしてはどうかという提案でございます。
もう一点が、そこにありますように可能性がある場所としては、東京都内では愛宕下通り、明治通り、桜田通り、外苑東通りなどを想定していると言っております。
この項の最後ですけれども、立体都市計画制度を活用した歩行者空間の新たな整備手法の検討でございます。これも絵柄がありますように、立体都市計画制度によりまして、1階部分を歩行者空間として確保する新たな整備手法を検討して、結果としてこういう協力をいただければ用途地域、容積の緩和等々のインセンティブを提供しましょうという内容でございます。
以上、大変雑駁でございましたけれども、昨年の12月19日に東京都の案がまとまりました。
そして最後でございますけれども、資料の一番最後のページを見ていただきましょうか。そこに御意見・御提案をということで、これはパブリックコメントしている最中でございます。本年1月30日、再来週までに必着で、郵送またはホームページに所定の様式によりお寄せいただきたいということでございます。そういう内容でこの資料はなってございます。
なお、全体の都市計画道路の考え方の本文、きょうは概要版でございますが、そこにありますように東京都のインターネットのホームページ、または東京都の都市計画局の該当する課、また手前ども中野区の方でも閲覧用に何部か御用意いたしてございます。大変厚うございますので、各委員におかれましてもお配りできません。概略版で恐縮でございますが、区民の方はそういった御案内をしてございます。
以上、大変長々と報告させていただきましたけれども、区部における都市計画道路の整備方針の案について報告を申し上げました。
委員長
ただいまの報告について質疑はございますでしょうか。
佐伯委員
今の服部参事からの御説明の中で、区としての要請というような言葉が出てきたんですけれども、今回選定されたこの区間について、東京都が決定に至るまでの区とのかかわりというのはどういう形であったんでしょう。
服部都市計画課長
これも9月の委員会でも概略を報告したと思ってございますが、表題を見ていただきますと、今回、東京都・特別区共同ですね。一緒にやってきたといいますか、東京都と特別区の合同の検討会、部長級並びに私も課長級で入ってございますが、都区の検討会、部長級、課長級、そのほかに実務担当者の会議がございます。そこの中で具体的に、昨年9月はその時点の中野区の要請を一覧にまとめてこの委員会でもお出ししてございます。そういった地域の特性を私たち十分つかんでいる立場でございます。そこの中で都に出してきた。そういう経過はありますけれども、結果として東京都も全体の中、あるいは私たちもそれはそれで全体の中の位置付けとして、今回全部の要望が実現しなかった、あるいは実現していない。まだこれは案ですからあれですけれども、そういう経過でやりとりを部長級、課長級、実務担当者の中でもやってきて、その辺は遺漏なくやってきたつもりでございます。
佐伯委員
ちょっと自分の方のかかわりのあるところで中杉通りなんですけれども、西武新宿線をまたぎますよね。今、西武新宿線についてはこの28日にも踏切渋滞緩和の期成同盟が結成されるということで、地元にとってみると踏切問題と中杉通りの拡幅問題、これは本当に二つ大きなテーマになっているわけなんですけれども、その辺のかかわりがどうなってくるのか。
それともう一点、先ほどの説明の中で杉並、練馬は完了しているということだったんですけれども、練馬区部分はまだ完了していないんじゃないですか。
服部都市計画課長
まず1点目でございます。西武新宿線の踏切問題との整理でございますが、これも昨年の都区の協議の中でも協議をしてきた経過がございます。ただ結論から申し上げますと、西武新宿線、中野区としては今全線地下化を求めてございますが、どの整備手法をとりましても10年、20年、渋滞解消は解決まで時間がかかりますので、当面、踏切問題は問題で鋭意都も、これは都の事業でございますが、区としては今委員からも御紹介いただきましたけれども、期成同盟をつくる、あるいは沿線まちづくりを行いながら進めていくというところでやっていくわけでございます。それはそれといたしまして、日常的な道路整備、あるいは交通渋滞解消というところの判断から中杉通りを今回優先整備路線として入れる経過でございます。その辺で何ら不都合はないと判断してございます。
それから、今私の方も少し言葉が足らずに、報告の中で中杉通りにおきましては隣接する練馬区、杉並区は完了というお話でございますが、練馬区の方は工事が着工でございます。着工というのは既に完了に至るまでのスタートでございますので、いわば整備が進んでいるという認識でそう言ったまででございます。失礼いたしました。
佐伯委員
この説明会、きのうは区役所でやったんですよね。きのう出た意見の中のおもだったものがもしあれば教えてもらいたいのと、きょう鷺宮地域センターであるわけですけれども、区報と東京都広報には出ていたんですが、私きょうはあの周りあたりの区の掲示板とか見てきたんですが、全然掲示板にも張っていないし、直接かかわるこの沿道に面した方には、きょうの説明会についてはどういう周知をしたのか、それについてちょっと教えてください。
服部都市計画課長
大変失礼しました。全体的な報告の中で少し最後のところのまとめを忘れていました。先ほどるる御説明申し上げました。最後の方で東京都のホームページでこの辺のパブリックコメントのまとめをしておりますということで、1月末まででございました。その間、区といたしましてもこの委員会の報告、きょうやらせてもらいました。
日程の関係で昨晩、それから今晩、2回に分けまして中野区主催の説明会を考えてございます。なお、この説明会は計画の決定に至る説明会で、特に義務付けは全くございません。今回ほかの区の様子を伺うと、中野も含めて3区だけでございます。任意にやっているといいますか。通常、事業化を決めれば当然それはもう義務的に、今委員がおっしゃっていますように沿道の住民とか地権者の方々を含めて、ポストに投げ入れたり、それをやらせてもらいながら周知を願うわけでございますけれども、計画路線の選定というところのまだ前段階でございます。したがって、通常ほかの圧倒的多くの区におきましては報告する機会といいますか、その区の区報とか、東京都の広報、また東京都のホームページ等々でとどめているのが実態でございます。
最後の方のまとめとして、区といたしましてはそういう義務付けはございませんけれども、いろいろな機会に情報提供するという立場から、あえて2回、昨晩並びに今晩やらせてもらうことでございます。たまたま委員会の1日前にやらせてもらったことをおわび申し上げます。日程的に前後詰まってございましたので、昨晩やらせていただきました。おわび申し上げます。
なお、昨晩の御意見の中の何人かの方は、今委員がお話しされましたような住民のどこまで周知したのかというところでの、住民の方々は事業化が既に決まったごとく、あるいはあすでも工事が始まるごとくのような御質問の中で、どこまでやったかということでございました。私たちはそうじゃなくて、これは事業化する以前の計画を第3次の計画としてのせるべきかどうかという段階での決定だといいますか、それに至るまでの説明というところで御理解いただきたいと思ってございます。そういった御質疑が若干ございました。
佐伯委員
地域の住民の皆さんからもいろいろな御意見もありますし、もちろんこういったことというのは賛否両論分かれることだと思います。しかし、私は区として地域の意見を聞きながら東京都と折衝して、これだけの路線を選んだということについてはぜひ推進をしてもらいたいという立場でのお願いなんです。例えば、地域においてはこういう何か同じような活字でいろいろなビラが出ているようですけれども、白鷺の方のバイパスには52%が反対しているなんていうビラが既にまかれてしまっているんですよね。すると、区が今地域の皆さんの声を聞いて、しかも、これについては鷺宮地域の住区協議会名で推進をお願いしている、東京都に要請している、こういう文章まで出ているにもかかわらず、極めて、何と言ったらいいかわからないですけれども、本当に民意というのをどういうふうに感じてこういうビラをまいているのかわからないんですが、こういうものが既に出回ってしまっているという時点においては、確かに説明会は義務付けられていないかもしれませんけれども、区として都と折衝したわけですから、区はしっかりとしたリーダーシップを持って、方針を持って住民の皆さんに対してしっかりと説明していく必要があるんじゃないかと思います。
これだけ見たんだと、何で52%も反対していることを区は東京都に要請してやるんだという話になってしまいますよね。ただ、私が地域の方の話を聞いた限りでも、ここに関しては商店街についても、やるんならとにかくやってほしいんだと、しっかりとした方針を出してほしいんだという声をお聞きしています。そういった中でやはり区の毅然とした態度、姿勢をお願いしたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
服部都市計画課長
ちなみに今お手持ちのビラ、私も昨晩の説明会の中である区民から、こんなものがありますよということで--違う号ですか。それは第何号ですか--第4号をいただきました。きょう午前中にその方がたまたま見えて、実はお宅に第3号も入っていたので、それも参考に区に渡しますと、先ほど午前中にいただきました。私もそれを初めて拝見しました。地域にはいろいろなお立場の方がいらっしゃいます、今委員がおっしゃっていますように。それはそれでいろいろな活動、お考え、それはもう御随意でございますが、区といたしましては先ほど申し上げたような形も含めて、あるいは委員の方がお話しされていましたけれども、都と一体となって、あるいは区といたしましても明確に中杉通りを整備すべきというところで、その目的としては西武新宿線前後の踏切渋滞解消もありますけれども、全体として先ほど来申し上げていますように、さまざまな観点からの課題を中杉通りは抱えてございます。そういった改善のために全力を尽くしていきたい、あるいはいろいろな機会に都と協力しながら地域に入っていきたい、そういう覚悟でございます。
こしみず委員
一つ教えてもらいたいんです。整備方針(案)については今説明していただきましたので、大まか了としなければいけないのかなと思ったんですが、問題は、ここにも書かれてありますけれども、第3次事業化の中の中野通り、新青梅街道から目白通りの方に抜けていく計画路線、これは本当に僕も中野へ越してきてからずっとあそこのお寺さんの真ん中をどんと、地図上についてはあの道路の線がぴしっと入っているんです。当時、中野通りができたときになぜそれができなかったのかなという問題が一つと、今回改めてこの路線の中に明示された中において、本当に12年間の中できっちりこの計画道路が実現できる可能性というのはどうなんですか。
服部都市計画課長
中杉通りにつきましては、昭和41年の都市計画決定でございまして……。
こしみず委員
中野通り、蓮華寺のところ。
服部都市計画課長
大変失礼しました。中野通りにおきましては、今の参考資料2番の方の都-47という項目でございます。これは、これまでの2回にわたります事業化計画の中にも必要性という観点から実は落ちてございました。ですから、線が入っておらなかったところでございました。今回これが入った理由といたしましては、東京都は中野通りを都内の中の幾つかの優先ネットワークの軸として考えてございます。したがって、今の上の方に延ばしていく道、あそこも哲学堂を巻いていけば行けるわけでございますが、真っすぐ蓮華寺さん付近を通しまして計画道路を整備することによって、先ほど来るる申し上げていますように、道路全体の性能が高まるといいますか、そういう判断で今回都としては幹線道路の全体の強化という観点から入れてございました。この辺につきましては、特段区としては申し入れていなかった内容でございます。参考までに。
こしみず委員
ということで、この12年間の路線の選定ということで12年間優先的に整備すべき路線の選定をした。ですから、これから12年間かけて計画道路は本当に実現できる可能性があるのかどうか、そこら辺ちょっと教えてください。
服部都市計画課長
失礼しました。今回第3次の事業化計画の前提につきましては、平成16年から向こう12カ年間におきまして、工事完了もしくは着工という段階でございます。したがって、今委員の方で12カ年間にすべての路線が完了とまでは自信を持って言えない状況でございます。財政状況、あるいはこれからの12カ年間のどのレンジで、どの年限で当該路線を取り組むかどうか。具体的な関係はこれからでございます。したがって、向こう12カ年間で実現可能性はと問われても、都も区も努力する、あるいは都施行におきましては努力するように区としても求めていきたいと思ってございますが、場合によりましては完了に至らず、あるいは着工を始めて進捗しているというところにとどまる場面もなくはないと思ってございます。その辺はまだ断言できませんけれども、いずれにしましても今回の考え方は、向こう12カ年間に完了もしくは着工というところでくくりをさせてもらってございます。
こしみず委員
そこで問題は、既に計画道路の線は地図上はあるんですけれども、現実の生活の中では、お寺さんもそうですけれども、我が家がきちんと建ってしまっているところがあるんです。区の建築課の方にも、家を建てかえをしていきたいという場合については、条件があるわけですよね。取り壊しがすぐできるような構造でやってくださいよと。それ以外はという条件があって、ましてこれが今回また改めてこんな形でしっかりと明示された場合については、12年間の中でうちの地域もやっと、そういった路線の上に家があるんだけれども、これは路線を引いた中に建っているんだから、じゃあ協力していきましょうかと。でも実際にそう思っていても、確約が本当に12年間の末でもうきちんとこれは計画道路として整備していきますよ、そのときはお願いしますということになれば、今住んでいる住民の皆さんについても、もともと線がついているんですから、いいですよという方向性にはなり得るのかなという思いがあるんですけれども、そこら辺の話の持っていき方はどのように考えていらっしゃるんですか。
服部都市計画課長
今の参考資料2番におきます都-47といいますか、中野通りの蓮華寺付近の500メートルの路線の延長整備、その関係で東京都も、先ほども申し上げていますように中野通りをある面で基幹的な幹線道路として位置付けてございまして、それを全体として整備を図るという判断から、今回この500メートルに手をつけるといいますか、ですから、それはそれなりに都としても整備の目算があるという判断を踏んだものと私は理解してございます。したがって、その辺は具体的に直前といいますか、協議の中では区の方の提案にも入ってございませんでした。しかし、最終段階で中野通りにおきましては、中野駅周辺の北の方においては交差点改良等で当面の渋滞解消を図るという、大体区としての要望をある程度満たしてございますが、当該の路線の部分につきましては区でも求めていませんでしたけれども、最終段階でこれが入れ込まれた。それはそれなりに都としての最終判断がありまして、繰り返しになりますけれども、基幹的な幹線道路という判断で、何としてもこの12カ年間に一定のめどをつけたい、そういう判断であると認識してございます。
来住委員
まず1点は、先ほど説明会の話もありましたので、きのうときょう開かれるということなんですが、2カ所というのはどういうことでその2カ所にされたのかというのが一つ。自主的なものだということで判断なさったと思うんですけれども、説明会が必要だという立場でお聞きしているわけですが、その2カ所はなぜなのかということと、ちょっと聞き漏らしたので、どの範囲にどういう形で説明会の周知をされたのか、その2点についてお聞きします。
服部都市計画課長
先ほども他の委員の方にお答えしてございますけれども、今回の優先路線を選定すべく計画の案の段階での説明会でございます。これは特に義務付けもございませんで、よろしいんですが、区といたしましてはやはりいろいろなチャンネルで情報提供すべきという判断で説明会を考えました。その場合に、中野区内も広うございますので、南北で2カ所ぐらいという考えを想定しておりました。ただ1月のこの時期、正月明け、外の比較的大きい人数を収容できる地域センターも会場がなかなか難しい。したがって、そのうち1回は中野区役所、あと1回は北部の方という判断でさせていただきました。
2点目におきましては、先ほども事業化説明とかそういう段階ではまた別途の個別な周知PRがありますけれども、現段階では計画の段階での任意の説明会でもございます。したがって、なかの区報、これは12月28日号の区報でお出ししている内容、同時にまた中野区のホームページでもその旨お出ししていますので、そういった媒体を通しましてやらせていただきました。また、場合によっては地域センターの方にお問い合わせがあれば、地域センターの方でその旨の御案内をしていただいたと思ってございます。したがって、主な媒体はなかの区報と中野区のホームページ、その2種類でございます。今回はそういった沿道とかの方々の個別広報はやってございません。
来住委員
やはり特定された場所なわけですから、例えば今、中杉通りの話も出ましたけれども、中杉通りの沿道であるとか、それから今47番ですか、500メートルの話がありましたけれども、直接そのことによって事業化が進むことによって影響が及ぶであろうというのは、それぞれの計画の場所によって、その影響の範囲というものも当然異なるわけですから、やるとするならばやはりその場所に応じた説明が丁寧なやり方だし、そういう説明会があるべきだというふうに思います。
ちょっと戻りますけれども、昨年の3月10日に「中間のまとめ」でしたか、建設委員会に報告があったということで、その後幾つか紹介いただいたんですが、この整備方針(案)になる過程の中で、区が評価した--東京都を含めて評価したわけですが、評価する段階で今回、中杉通りからずっと挙げられているこれを優先の路線として評価した。その評価の段階で、都市計画決定自体は相当前に行われているわけですから、これを改めて向こう12年間の中で整備していくんだと。それを区が東京都と評価して挙げていくという過程の中での説明なり、沿線なり、特定の影響を受けるだろう地域を含めて、そういう説明会というのはこの中では示されておりませんので、それは行ってこなかったということですか。
服部都市計画課長
区といたしましては、特定路線の関係、中杉通りは昭和41年に路線としては都市計画決定してございます。決定する以前のはるか前の道路をどうするかというところの中では、そういう過程の中で説明会等々があることもあるでしょうけれども、今般は既に昭和41年の段階で都市計画決定されてございます。そのされてございます路線をどう扱うかというところでの今回計画案でございますので、その間で区も都も途中経過について、現在こうなっておりますよというところでは、時間的なこともありますけれども、あえて出さなかったというのが私たちの率直な考えでございます。それぞれ都と区の協議の中で、区といたしましても責任を持ってその地域のさまざまな動き、先ほども佐伯委員の方ですか、紹介いただきました。地域の方々でもいろいろなお立場があって、御要望書の写しもさっき載ってございましたけれども、町会連合会、商店街連合会、住区協議会等々からも中杉通りの推進、あるいは片方、昨年9月には南側のバイパスの反対という方の陳情もあったと記憶してございます。そういったいろいろなことはありますけれども、そういったことも全部私たちは情報を得ながら判断してきたわけでございますので、そういう中で個別に地域説明会等々は考えておらないで対応してきました。
来住委員
その計画の中でそれぞれの意見、進めてほしいという意見ももちろんあるでしょうし、それについてのまたそうでない意見もあって、それで成り立っているわけですが、昭和41年の都市計画決定した時期、そのときに説明してきた時期、それから、そのときにいろいろ見通し、例えば車の量にしても交通量にしても、いろいろな見通しが当然住民の中に説明されて決定されてきた経緯があるんだと思うんです。したがって、その当時よりも今は経済状況の見通しを含めて、道路事情に寄せるいろいろな考え方がまた現時点であろうかと思うんです。そういう意味では、区が評価してそれを優先する道路として挙げる上で、やはり現時点での区が考えている評価、それから見通し、そういうものを改めて説明して、区民に対しての区が評価する決定をする上で参考にすべきではなかったかというふうに考えているということです。
きょういただいた2ページの「評価」というところで、中杉通りから東中野駅付近広場までの評価がマル1、マル2でずっと示されているんですが、先ほどの説明でちょっと理解できなかったというか、ちょっと聞きそびれたので改めてお伺いします。この評価のマル1、マル2というのは、マル1からマル10までありましたけれども、1ページに示された評価項目のマル1からマル10に関係する評価ということでマル1、マル2と理解していいのかというのが1点と、評価の中で「地域」という評価がありますけれども、これの関係を教えていただきたい。
服部都市計画課長
先ほども報告させてもらって、私の方の説明が十分じゃなかったのであれでしたけれども、参考資料の2ページの方の各路線ごとの「評価」の欄でございます。マル1、マル2、これは前のページにございます優先整備路線を選定する評価項目の中の広域的課題に資する路線として定量的な評価項目、それをここに当ててございます。その辺、御理解いただきたいと思ってございます。
この広域的課題という路線としては、幅員が16メートル以上のところ、また起終点が例えば中野区内に限らず、練馬、杉並等々につながる路線を示してございます。地域課題はそれに該当しない路線でございますので、そういう中での地域課題としての扱いとして評価してございます。御理解いただきたいと思っています。
なお、先ほど委員の方から現状と将来の予測の中でのそういった御質問だと思ってございますけれども、今回、都といたしましても、ここにありますように定量的な評価を行って、いわば客観的な評価を行ってございます。そういう中での優先路線の選定でございます。御理解のほどお願い申し上げます。
来住委員
定量的評価ということは数字で示されているということで理解していいのか。あわせて将来的な評価、いわゆる向こう12年間の中で着手なり完成なりを目指しているわけですけれども、それを考えますと50年先とか30年先とか、そういうことも含めた数字的な数量で評価が行われているということが一つ。それから、その評価については、きょういただいているのは概要ですので、数字的なものというのはお持ちの資料の中にあるということなんですか。区の方にあるということでしょうか。
服部都市計画課長
参考資料1番の方の上段に、区部における必要性の評価項目の、先ほどもちょっと委員が誤解されましたけれども、その項目が入って、一番上段に、例えば自動車交通の混雑緩和への貢献といいますか、推計交通量1日6,000台以上、これが一つの定量的な評価といいますか、データを都が把握いたしまして、東京都内、今回の計画路線全路線の数字をとらまえてございます。そこの中で、推計6,000台以上あるかないかというところで、自動車交通の円滑化という評価の一つの要素にこれをしてございます。中野区内広く見てみますと、上鷺の215号線につきましては6,000台を下回ってございますが、他は6,000台を上回っている内容ということで、今細かい数字という御質問でございますが、区の方にはアウトカムの関係、こういった出てくる数字は6,000台以上かどうかというところで丸というチェックの一覧はもらってございますが、例えば中杉が実際1日平均何台かというところまではデータは持ってございません。
来住委員
そういうデータはないということですね。そういう中で評価をされたというふうに伺いました。
最後にしますけれども、東中野駅付近広場というのが今回、整備優先路線になっているんですが、この広場については向こう12年の中の一つとして考えていっていいのか。そうなれば、広場についての今回示された整備路線に対する意見を2月いっぱいでしたか、寄せることができますね。この案に対しての意見を、開いていただいている説明会でももちろん区民の方が意見を述べることはできるんでしょうし、説明会に出られなくても、いろいろな形での意見を寄せることができるんだと思うんですが、東中野についても同じような、中杉通りからずっとありますけれども、区民の方がそれについての意見を出すことができる。整備に対して今回の案に対して区民の方が意見を出すことができる。その中の一つというふうに考えてよろしいんですか。
服部都市計画課長
資料の2ページの(3)番、中野区の優先路線の一番最後の項に東中野駅付近広場がございます。これは街路事業という位置付けで広場を位置付けてございます。区の事業、区-65番として今回の全体の中の位置付けにはなってございますけれども、ほかの区も幾つか駅前広場事業等々の例示もありますように、一応くくりとしては街路事業の一環として整備路線の項に入ってございます。したがって、そういう意味では区施行、区が責任を持って施行すべきところでございますけれども、御要望としては都施行だろうが区施行だろうが、1月末までに御意見というのは対象としてはこれは間違ってございません。いただいている御意見、最後は区が責任を持って判断して仕分けする内容でございますけれども、くくり方はそういう扱いで入れてございます。御理解いただきたいと思っています。
委員長
他に質疑ございますでしょうか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、ただいまの報告は以上で終了いたします。
続いて4番、中野区木造住宅等耐震診断士及び耐震改修工事施工者登録制度について、理事者の報告を求めます。
秋元建築課長
お手元の資料(資料5)に基づきまして御説明させていただきます。
まず、この制度でございますけれども、昨年12月の当委員会で御報告申し上げました木造住宅等の耐震性確保に係る支援事業の検討経過の報告の中でも御説明申し上げたわけでございますが、その中の一部分、耐震診断士及び施工者の登録制度を今年度中に立ち上げるという御報告を申し上げました。その詳細が定まりましたので、本日御説明を申し上げる次第でございます。
この制度の立ち上げの目的でございますけれども、区内にございます古い木造建築物等の耐震診断及び耐震改修工事を適切に行うことのできる者の養成を図りまして、区民の皆様が安心して木造建築物等の耐震診断、改修工事といったものが実施できる体制を整備していこうということが目的でございます。
制度の内容でございます。耐震診断士の認定・登録でございますが、これはまず区長が耐震診断士といたしまして必要な講習会を行い、その後に筆記考査を行いまして、優秀な成績をおさめた方を耐震診断士として認定します。当然、認定した方には認定証を交付いたしまして、認定した方については中野区に登録をしていただくということになります。
この講習会の制度ですが、これは既に東京都の方で東京都木造住宅耐震診断講習修了者--こういった講習会をやってございまして、東京都の行われている講習を受講した者については筆記考査は免除していこうと。東京都の制度との連携を図っていく、そんなことを考えているものでございます。
マル2の方でございますけれども、これは登録です。
それから、この対象者でございますが、建築士法第2条に規定される一級建築士、二級建築士、木造建築士を対象といたします。さらには中野区内で営業所等を有する方で、建築士法第23条の規定に基づく、報酬を得て設計等を行うことを業とする登録を受けた者、これは設計事務所等が該当するわけでございますが、その登録を受けた者及びそこでの従業員の方々ということで、この耐震診断士につきましては個人を対象に行うというものでございます。
2番目でございますが、耐震改修工事施工者の登録でございます。こちらの方は必要な講習会を受講した方の中から適当と判断できる者を選考いたしまして、耐震改修工事施工者登録簿に登録するというものでございます。こちらの方は認定行為は特段設けていないということでございます。
裏のページをごらんいただきたいと思います。施工者の方の対象者でございますが、これは中野区内に営業所を有する方で、建設業法第3条の規定に基づきます建築一式工事の建設業許可を受けている方ということになります。こちらはどちらかというと営業所単位で登録をしていくということになるわけでございます。
その次の方は区長の責務でございまして、こういった診断士、施工者の方々の育成を日ごろから図っていくよう努力しなさいということでございます。
それから、この登録者の方々でございますけれども、一応5年ごとに登録の更新をお願いする。この段階では講習を受けていただく、こういったようなことを考えているものでございます。
この制度の施行でございます。3番でございますが、この制度の施行に際しましては、耐震に関するフォーラム『耐震補強は中野のまちを安全にするか』といったテーマでフォーラムを開催する予定になってございます。2月12日に予定してございまして、このフォーラム開催日に登録制度を施行していきたいと思ってございます。
今後の予定は、2月12日に耐震フォーラムを開催いたしまして、この登録制度を施行いたします。それ以降、2月20日には耐震診断士の講習会の開催を予定してございます。これが終わりますと認定・登録作業に入る。それから3月3日には耐震改修工事施工者の講習会を予定してございまして、この講習の終了次第、登録作業に入るということでございます。
その次のページでございますが、耐震フォーラムの開催について若干PRをさせていただきたいと思ってございます。
昨年の御報告の中では、実は1月28日にシンポジウムを開催いたしたいということで御報告をさせていただいたわけでございますが、この1月28日には西武沿線の期成同盟の結成大会、あるいは夜間にまちづくりのフォーラム、こういったものが重なってしまった関係上、ちょっと私どもの方で遠慮申し上げました。このフォーラムも非常に重要なわけでございますけれども、譲りまして、2月12日に変更させていただいております。
あわせまして、当時考えていましたものはシンポジウムということで御報告しております。一つのことに対して議論の場を設けるということで考えていたわけでございますけれども、議論にあわせまして展示会、これは新しい耐震改修工法なども次々開発されておりますので、こういった新しい工法の展示会も一緒にやる。そういったことからフォーラム形式でいきたいということでの御報告になってございます。
日時は今申し上げましたように2月12日、午前9時から午後5時半。会場はゼロの小ホール(西館)。ここでは基調講演、パネルディスカッションを行います。これが午後2時から4時半ということです。それから、1・2階美術ギャラリーを使って行われる展示会、こちらの方は午前9時から午後5時半までやっているということでございます。
3番の内容でございます。テーマは先ほど申し上げましたように『耐震補強は中野のまちを安全にするか』ということで、まず基調講演を行っていただくことを考えてございます。この基調講演でございますけれども、これは昨年も中野区で講演をお願いして好評を博しました東大の目黒先生にお願いしてございます。
それから、基調講演をやっていただいた後パネルディスカッション、コーディネーターには今のところ考えているのが東大の木造建築物の構造の大家でいらっしゃいます坂本教授にお願いしてございます。パネラーでございますけれども、こちらの方は田中区長にも御登壇をいただくことで今考えてございます。そのほかに東京都建築士事務所協会会長の五味さん、都の防災建築まちづくりセンター理事長の小関さん、この方は以前、中野区の建設部長でもいらした方でございます。それから民間のゼネコンの方で、これは田園都市線沿線のまちづくりを手がけてございます民間の方です。寿乃田さんという方、こういった方々でパネルディスカッションをやっていただくということでございます。
それから、マル3の木造住宅耐震工法等の展示会、これは財団法人日本建築防災協会におきまして、かなり効果があるという確認をさせていただいた木造住宅耐震工法を展示いたします。現在、17社が私どもの呼びかけに応じておりまして、各社がゼロの1・2階美術ギャラリーで展示をします。そのほかには建築相談会、これは中野区の3団体を含める団体の中で建築相談会も実施していこうというふうに考えてございます。
その下の参考という部分は、耐震診断士講習会、それから耐震改修工事施工者講習会、こういったものにつきましてもこの日程で開催するということで、あわせて御報告をさせていただくものでございます。
委員皆様方の御参加をお願いいたしまして、御報告とさせていただきます。
委員長
ありがとうございました。
ただいまの報告について質疑ありますか。
こしみず委員
ちょっと1点だけ教えてください。フォーラムの開催のところのマル3の工法等の展示会のところなんですけれども、ここに括弧して17社予定というふうにお書きになっております。これは木造住宅耐震工法の展示というふうになっていますので、各社それぞれ耐震診断した結果、耐震の方法としてはこういう観点からこういうふうな工法がありますよというように、わかりやすくここに展示していただくような形になるということでしょうか。
秋元建築課長
これは各メーカーさんがそれぞれ工夫していただいて、区民の皆様にできるだけわかる形での御展示をお願いしているということでございます。
こしみず委員
例えば、今回こういう診断士を区の方としては養成して、区内業者、あるいはこういった関係の人たちが数多く診断士になっていただければ、より中野区民としては安心して、来年の予算には反映されているように、耐震診断の無料相談みたいな形が網羅されるような形になりましたが、具体的に木造にお住まいになっている区民の皆さんの中でも、無料相談なんだけれども、じゃあ実際に診断していただきました。ところが具体的には、あなたのうちはということになったときに、この展示の中で一つの工法だけじゃなくて、うちの診断してもらったときにはこんな工法がより有効なんですよというような目に見えるような形で説明してくれるような形になれば、より安心して区の無料診断にお願いできるのかななんていう思いがあるんですけれども、それはどうなんですかね。
秋元建築課長
この展示会の中でそこまで詳しく御説明できる時間があるかどうか、ちょっと疑問でございますけれども、私どもも来年度以降この制度を立ち上げができた暁には、こういった新しい制度もストックをしながら、区民の皆様方の御紹介、こういったものを当然やっていくということは考えているわけでございます。
佐伯委員
この耐震診断士について、こういう制度があるということを一般の区民の皆さんにはどういうふうにこれから広報していくんでしょう。
秋元建築課長
1月18日にこの制度も含めまして広報はさせていただいたわけでございますけれども、今後このフォーラム等の中でもお話を申し上げますし、地域ニュースあるいはホームページ、こういった中でも御紹介はあらゆる段階で区民の皆様方にお知らせして、活用していただくような工夫をしていきたいと思っております。
佐伯委員
これは要望なんですが、実は先日ある建築関係の組合のところでこの話をしましたところ、とにかく今セールスでいろいろな人が来ると。屋根がわらが曲がっていますよとか、いろいろな人が来て、本当にこれはどういう関係の業界の人なんだろうということが問い合わせが来るというんですよね。ですから、せっかく区としてこういう認定を行うわけですから、本当に安心して、この認定証を持っている人でしたら大丈夫なんですよということを区として積極的にPRしてもらいたいと思いますので、よろしくお願いします。
委員長
他に質疑ございますか。ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、ただいまの報告は以上で終了します。
続いて5番、妙正寺川から神田川環七地下調節池への暫定取水について、理事者の報告を求めます。
尾崎道路課長
妙正寺川から神田川環七地下調節池への暫定取水について(資料6)御報告いたしたいと思います。
背景になることをまず申し上げます。神田川環七地下調節事業は都の事業でございますが、現在第2期事業が実施されております。野方の妙正寺川発進立て坑から第1次事業の杉並区の梅里発進立て坑に向け、2.5キロメートルのトンネル工事が進められているところでございます。しかし、このトンネルが完成しても第2期事業では妙正寺川からの取水のための施設建設が計画にありません。洪水時に直ちに妙正寺川から取水することができない状況にあります。
妙正寺川の治水対策については、護岸改修工事や調節池の整備により取り組んでいるところでございますが、近年、1時間当たり100ミリを超える降雨が発生しており、都市水害の新たな対応が必要となってきているところでございます。妙正寺川の流域に住む区民の方からも、妙正寺川取水施設の早期建設が強く望まれておりますし、また議会の一般質問等でも同様の御要望をいただいているところでございます。
区といたしましても再三、東京都に対して要請してきたわけでございますが、早期の妙正寺川取水施設の整備が図られるよう、昨年11月17日、区長、都市整備部長、担当の私どもが東京都を訪ね、資料の裏面でございますけれども、妙正寺川から環七地下調節池へ取水することに関する要望書を提出してきております。
これに対しまして、昨年12月19日に都から回答がございました。その内容は、表の資料でございますけれども、妙正寺川から暫定取水するとの内容でございます。都は暫定取水の必要性として、マル1として、近年、浸水被害が多発し、資料には本年とありますけれども、昨年の6月25日の豪雨時にも浸水被害はなかったものの、護岸天端まで水位が上昇していること。2といたしまして、地元より環七地下調節池への取水を強く要望されていること。3点目として、護岸整備には長時間を要することから、早期の水害軽減対策が必要であることを挙げておりまして、環七地下調節池の計画規模54万立方メートルに影響を与えないことを基本に、妙正寺川より暫定的に洪水の一部を取水することといたしたものでございます。
整備につきましては、取水規模、取水方法等について検討中としていますが、平成16年度に詳細設計を行い、施工中の妙正寺川発進立て坑の工事に合わせて実施する予定であるとの回答でございます。
委員長
ただいまの報告について質疑ございますか。質疑ございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、ただいまの報告は以上で終了いたします。
続いて6番、東京都・特別区駐車場整備基金の見直しについて、理事者の報告を求めます。
登交通対策課長
それでは、東京都・特別区駐車場整備基金の見直しについて(資料7)御報告いたします。
まず、この駐車場整備基金の設立の目的でございますけれども、今から10数年前になりますが、東京都内に瞬間違法駐車台数が約20万台、これは平成2年当時でございます。その1割に当たる2万台の駐車場を緊急に整備するというために、23区内において駐車場を建設する事業者に対しまして、低利融資により建設支援を行うと。これによって道路交通の円滑化と都市環境の向上を図ることを目的に、平成3年度に都と特別区が東京都駐車場公社に資金を貸し付けるという形で設置したものでございます。したがいまして、基金そのものは東京都駐車場公社が設置しているというものでございます。
2番目としまして、基金積み立ての経過でございます。平成3年度に発足したときは各区当たり4億3,500万円を公社に貸し付けをいたしました。それから平成4年、6年と積み上げていったという経過がございます。
ところが、その後平成6年度以降でございますけれども、この基金の低利融資の利用が低迷してまいりました。その結果、それほどの積立金は必要なくなったということから、平成10年、12年と取り崩しをやっております。各区に貸付金を返還したという経緯がございます。
現在でございます。今年度末の残額は総額で154億500万円ということです。1区当たり3億3,500万円貸し付けを行っているというものでございます。
3番目としまして、見直しの方向性でございます。東京都と特別区駐車場整備基金は、現在までに約1万2,000台の駐車場の台数を整備いたしまして、一定の成果を上げてきたということでございますけれども、平成7年度以降は利用が低迷しておりまして、23区全体で年間1件から4件程度にとどまってまいりました。また低金利によりまして、基金の運用利回り自体の低下もございます。したがいまして、基金を積み立ててそれを活用するという機能自体がなかなか発揮できなくなってきたというものがございます。このため、都と特別区は平成15年度末をもって本制度を終了するという方向で調整を図ることといたしました。
下の方に(1)でございますけれども、東京都駐車場公社との資金貸付契約は平成15年度末をもって終了する。2番目としまして、したがいまして、平成16年度にはこの貸付金を各区に返還するというものでございます。1区当たり3億3,500万円の返還ということになります。これは来年度予算には23区すべて歳入予算を計上するということになっております。3番目としまして、本制度を活用して現在融資を受けている駐車場事業者につきましては、従来どおりの取り扱いができるよう、東京都駐車場公社が利子補給積立金をこれに充てるということでございます。したがいまして、現在融資を受けている事業者につきましては影響がないというものでございます。
簡単ですが、以上でございます。
委員長
ありがとうございました。
ただいまの報告について質疑ありますか。ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、ただいまの報告は以上で終了いたします。
その他で何か報告はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、以上で所管事項の報告を終了します。
その他ということで、次回の委員会日程について協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩いたします。
(午後2時29分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後2時30分)
次回の委員会は第1回定例会において開会することとし、何か緊急の案件があった場合には招集させていただくということで御異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、さよう決定いたします。
以上で本日予定した日程はすべて終了しますが、委員から何か発言はございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の建設委員会を散会いたします。御協力ありがとうございました。
(午後2時30分)