平成16年02月25日中野区議会本会議(第1回定例会)
平成16年第1回定例会本会議第4日(2月25日)
1.平成16年(2004年)2月25日、中野区議会議事堂において開会された。
1.出席議員(41名)
1番 いでい 良 輔 |
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2番 伊 東 しんじ |
3番 佐 野 れいじ |
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4番 北 原 奉 昭 |
5番 久 保 り か |
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6番 酒 井 たくや |
7番 奥 田 けんじ |
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8番 近 藤 さえ子 |
9番 小 堤 勇 |
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10番 大 内 しんご |
11番 伊 藤 正 信 |
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12番 きたごう 秀文
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13番 高 橋 ちあき |
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14番 高 倉 良 生
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15番 やながわ 妙子 |
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16番 平 島 好 人 |
17番 むとう 有 子 |
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18番 はっとり 幸子 |
19番 長 沢 和 彦 |
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20番 か せ 次 郎 |
22番 小串 まさのり |
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23番 若林 ふくぞう |
24番 市 川 みのる |
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25番 岡 本 いさお |
26番 こしみず 敏明 |
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27番 飯島 きんいち |
28番 佐 伯 利 昭 |
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29番 佐 藤 ひろ子 |
30番 来 住 和 行 |
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31番 岩 永 しほ子 |
32番 篠 国 昭 |
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33番 柿 沼 秀 光 |
34番 伊 藤 岩 男 |
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35番 斉 藤 金 造 |
36番 大 泉 正 勝 |
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37番 斉 藤 高 輝
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38番 江 口 済三郎 |
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39番 藤本 やすたみ |
40番 昆 まさ子 |
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41番 江 田 とおる |
42番 池 田 一 雄 |
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1.欠席議員(1名)
21番 山 崎 芳 夫
1.出席説明員
中野区長 |
田中 大輔 |
助役 |
内田 司郎 |
収入役 |
山岸 隆一 |
教育長 |
沼口 昌弘 |
区長室長 |
金野 晃 |
総務部長 |
石神 正義 |
区民部長 |
本橋 一夫 |
地域センター部長 |
柳澤 一平 |
環境部長 |
寺部 守芳 |
保健福祉部長 |
菅野 泰一 |
保健所長 |
清水裕幸 |
都市整備部長 |
石井正行 |
まちづくり調整担当部長 |
那須井 幸一 |
教育委員会事務局次長 |
山下 清超 |
政策担当課長 |
鈴木 由美子 |
総務課長 |
田辺 裕子 |
本会の書記は下記のとおりである。
事務局長 |
正木 洋介 |
事務局次長 |
飯塚 太郎 |
議事調査担当係長 |
大谷 良二 |
書 記 |
黒田 佳代子 |
書 記 |
巣山 和孝 |
書 記 |
永田 純一 |
書 記 |
長崎 武史 |
書 記 |
荒井 勉 |
書 記 |
西田 健 |
書 記 |
岩浅 英樹 |
書 記 |
鳥居 誠 |
書 記 |
佐藤 雅俊 |
書 記 |
松本 桂治 |
書 記 |
吉田 哲郎 |
議事日程(平成16年(2004年)2月25日午後1時開議)
日程第1 第6号議案 平成16年度中野区一般会計予算
第7号議案 平成16年度中野区用地特別会計予算
第8号議案 平成16年度中野区国民健康保険事業特別会計予算
第9号議案 平成16年度中野区老人保健医療特別会計予算
第10号議案 平成16年度中野区介護保険特別会計予算
日程第2 (15)第42号陳情 「難聴・言語障害児等のための中学校通級学級の早期開設を望むこ
と」について
日程第3 (15)第52号陳情 本会議等における議員の一般質問等について
午後1時02分開議
○副議長(やながわ妙子) 定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。
昨日の会議に引き続き、一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 こしみず 敏 明
1 高齢者に関する新たな住宅施策について
2 ゴミ問題について
3 交通バリアフリー整備構想について
4 集中豪雨対策について
5 食の安全確保について
6 消防団の訓練場所について
7 その他
○副議長(やながわ妙子) 最初に、こしみず敏明議員。
〔こしみず敏明議員登壇〕
○26番(こしみず敏明) 平成16年第1回定例会に当たり、公明党議員団の立場から区長並びに理事者の皆さんに質問をいたします。
初めに、高齢者に関する新たな住宅施策について、提案を含めて質問をいたします。
中野区の高齢者にかかわる住宅施策は、これまで古くは高齢者アパート、高齢者福祉住宅、民間賃貸住宅あっせん事業等が実施されてまいりました。第2次中野区住宅マスタープランの中で、これからの住宅施策の課題として、高齢者のための住宅施策の方向を住宅確保と居住継続支援の二つを挙げています。中でも高齢者の居住の安定確保施策を重点的に取り組む施策として、高齢者円滑入居賃貸住宅登録制度や東京都の新たな身元保証制度を活用するとしています。
高齢者の住みかえ住宅あっせん制度にかかわる家賃補助制度は、現在のところでは18年度中に終了する予定になっていますが、現状では100名程度の方が激変緩和で継続しています。決して少ない数ではありません。制度終了に伴い、現行補助制度にかわる何らかの制度の創設が必要ではないでしょうか。
こうした動向に関連してかどうかわかりませんが、東京都のあんしん入居制度があるにもかかわらず、区独自の高齢者等保証人代行制度を開始する動きが出てきています。既に千代田区、新宿区、大田区、世田谷区、杉並区、豊島区、練馬区、江戸川区の8区が形はともかく、取り組んでいます。また、港区が検討予定としています。
私も先日、同僚の飯島議員と世田谷区に調査、視察に行ってまいりました。制度の内容は、民間会社の保証人代行制度の保証料助成がほとんどですが、東京都の制度の利用料や預託料が高い現在、制度創設の一定の必要性を認める説明でした。千代田区では東京都のあんしん入居制度加入助成を16年度から開始するようです。
そこで伺います。中野区として、高齢者の居住の安定確保について、取り組みを強化すべきだと考えますが、いかがでしょうか。また、入居保証制度についても検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。理事者の見解を伺い、この項の質問を終わります。
次に、ごみ問題について伺います。
中野区では、ごみ減量、リサイクル推進のため、平成11年から資源回収事業を実施しています。中野区の場合は、地域住民のリサイクルの取り組みが先行していて、行政が後からそれを追いかけるという構造であったことは周知のとおりです。
12年度の特別区制度改革により、清掃事業の移管を受けて、週1回の資源の回収事業として今日に至っていますが、最近特に地域で問題になっているのは、この資源回収事業に協力して、住民の皆さんが提出している資源、特に古新聞が持ち去られるということです。背景としては、古紙の値上がりがあるようです。私たちのところにも、「せっかく協力しているのに悪質な業者が苦労もなく持ち去るのは許せない、モラルの問題もある、何とかすべきだ」との声が多く寄せられています。これまでも同僚議員から同様の指摘もありました。こうした事態について、中野区はどのように事態を把握しているのでしょうか。この問題についての中野区としてのお考えを伺います。
次に、持ち去り対策について伺います。
23区で見ますと、平成15年はこの問題についての対処、取り組みが前進した年でした。15年3月には杉並区が、15年7月には大田区が、15年10月には江東区、15年12月には世田谷区が、それぞれ清掃事業にかかわる条例を改正して、持ち去りの事態に区独自の対処を始めました。その中身を検討すると、4区の取り組みは二つに分かれるようです。一つは、杉並区、大田区、江東区の方向で、集積所に出された資源の所有権が区にあるとして、回収は特定された事業者に限定し、それ以外の者が持ち去るときに窃盗罪の適用を想定したものです。一方、世田谷区の場合は、持ち去り行為を禁止する規定を清掃・リサイクル条例に設けて、さらにその79条に罰則規定を設けています。
そこで伺いますが、こうした条例改正による取り組みについてどのようにお考えでしょうか。私は、今後のまちづくりの上からも、モラル向上の大切さを考えると、中野区も条例改正をしてこの問題に対処すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
さらに、今後のリサイクル事業の展望も、こうした対策と同時に持つべきではないかと考えます。現在、資源回収については、行政と民間との両方で事業が行われています。私は、長期的には資源回収は住民の集団回収事業にシフトしていくのがよいのではないかと考えています。現行の報償金制度もそうなれば、かえって行政コストのカットにつながることも考えられるのではないでしょうか。
中野区として、資源回収事業の中、長期の展望について、どのようにお考えでしょうか。理事者の見解を伺います。基本構想と基本計画の策定の中でというお答えは結構です。行政としての役割を明確に果たす上からも、区としての見解をお示しください。
以上でこの項の質問を終わります。
次に、交通バリアフリー整備構想について伺います。
バリアフリーのまちづくりへの機運が各自治体の間で高まってきています。高齢社会の取り組みは、介護基盤の整備にとどまらず、総合的なまちづくりの次元での取り組みが必要とされています。中野区は、平成13年度に実施した交通バリアフリー実態調査を踏まえ、平成16年度には重点整備地区について整備構想を策定し、平成17年度から計画的に整備に入るようであります。
そこで伺います。重点整備地区選定に当たっての考え方はどのようなものか、伺います。
中野区バリアフリー実態調査によりますと、歩道の横断歩道部の段差解消については、構造基準によると、歩道縁端の段差は2センチが標準と定められています。対象地区で段差が2センチ以上ある歩道縁端を持つ割合を実態調査の図で見ると、沼袋地区が40%以上の割合で2センチを超えることが示されています。対象地区の中で、沼袋地区は中野区で一番高い割合であります。
そこで伺います。私は、平成15年第1回定例会で、歩道の横断歩道部の段差解消について、藤沢市の取り組んでいる実例を紹介し、質問いたしました。それに対し、理事者は、「今後とも道路整備や管理に当たりましては、創意工夫をしながら、段差を解消することを考えている」との答弁でした。あれから1年経過しましたが、横断歩道部の段差を解消するための創意工夫された歩道の状況はどのようになっているのか、伺います。
中野区の中で歩道の横断歩道部の段差整備が一番おくれているところが沼袋地区の新青梅街道の横断歩道部であります。障害者福祉会館がある歩道の横断歩道部だけは改善されておりますが、それ以外は2センチ以上の段差が続いています。ところによっては5センチ以上にもなっているところもあります。
そこで最近、歩道の横断歩道部の調査をされた佐賀市では、市内の歩道の横断歩道部の段差解消のために全国37都市の調査をされました。その結果、障害者団体の方に実際に幾つかのモデルをつくり、検討された結果、江戸川区方式を採用され、現在、工事に着手されております。
江戸川区方式とは、幅20センチ、長さ1メートル20センチ、横断歩道の2センチ段差を持つコンクリート縁石のことで、通常の縁石より幅を広くとり、勾配を緩やかにした、特に視覚障害者の方にも安全に歩いていけるように配慮してある縁石です。江戸川区方式のよい点については、縁石が安くできること、取りかえも簡単にできることとなっています。
そこで伺います。中野区でも江戸川区方式を検討され、横断歩道部の段差解消を図るべきと思いますが、いかがでしょうか。お考えを伺い、この項の質問を終わります。
次に、集中豪雨対策について伺います。
中野区ハザードマップにも明確に示されておりますが、必ず集中豪雨のときには浸水を繰り返している地区があります。江古田川沿いにある江古田一丁目の関東バス車庫前の新青梅街道の道路とその一帯であります。その中で、半地下の自動車の車庫がある家では、集中豪雨のときには家族で備えますが、急激な雨水の量に排水ポンプがはけ切れず、浸水してしまいます。そのたびに「区は浸水に対する対策はとれないのか、新青梅街道地下の下水道幹線は使用されているのか」と言われます。
そこで伺います。区としては、この地域の状況は把握されていると思いますが、現在までどのような対応をされてきたのか、伺います。また、新青梅街道地下の第二妙正寺川幹線については、どのような状況になったときに活用されるようになるのでしょうか、伺います。さらに、平成12年度から第二妙正寺川幹線の延長工事が行われておりましたが、工事が終了した場合、いつごろから使用開始ができるのか、伺います。
次に、CTNの活用について伺います。
水位情報の提供については、テロップで情報を流していますが、例えばL-Windowなど、今後はさらにタイムリーで災害情報の内容を充実させていくことが求められておりますが、いかがでしょうか、考えを伺います。
次に、雨水整備クイックプランの整備について伺います。
江古田川の合流式下水道については、雨水整備クイックプランの小規模対応箇所として整備されることは承知しております。今までは集中豪雨等で雨量が定められた量を超えると、雨水で薄められた汚水が川に放流されてきます。水が引いた後に汚物が残されるという状況もありましたが、現在、クイックプランの整備状況はどのようになっているのか、また、いつごろから使用開始になるのか、さらに、効果はどこまであるのか、伺います。
次に、臭気対策について伺います。
最近、住宅街において、雨が少なく乾燥しているせいか、下水道から発生する臭気に対する苦情が寄せられています。ビルビットの臭気対策については場所を特定できますが、住宅街の臭気に対する取り組みはどのように対処されていくのか、伺います。
以上でこの項の質問を終わります。
次に、食の安全確保について伺います。
最近、耳を疑うような事件が続発しています。アメリカではBSE感染牛が発見され、米国産牛肉の輸入が一時的に停止されました。日本でも京都府城陽市の山城養鶏生産組合が、昨年6月に採卵した約5万個の卵を冷蔵庫で保管し、採卵日や賞味期限を半年後に変えて、スーパーや生協などに出荷していたという事件がありました。消費者は、「食品の表示ラベルを信じて買い求めているのに、虚偽のラベルを張るとはとんでもないことである」と怒っておりました。
さらに、山口県の養鶏場では、鳥インフルエンザが発生し、多数のニワトリが死んだということがありました。消費者は「卵や肉を食べても人には感染しないという話だが、心配は募るばかりだ。卵は毎日使う食材だけに不安でいっぱいである」と不安を隠し切れない思いでおります。
こうした状況を踏まえ、平成15年、食品の安全性の確保に関する基本理念と、行政や事業者の責務などを明らかにした食品安全基本法が制定されるとともに、食品衛生法が大幅に改正されました。
そこで伺います。区は同法に基づいて、平成16年度の監視指導の実施計画案を策定されました。計画案について、皆さんの御意見をお寄せくださいと呼びかけております。意見はどのくらい来ているのか、どのようなものか、そして、区民の意見の反映方法についてはどうするのか、お考えを伺います。
2点目は、今後の監視指導の方向は、中野区の実情に合わせて行っていくのかどうか、伺います。さらに、食品の安全性についての正しい情報や食中毒などの緊急情報については、どのような方法で区民に提供していくのでしょうか。現在、ホームページでの情報提供はかなり充実しているようですが、この際、メールを使って情報提供を行ってはいかがでしょうか、見解を伺います。
次に、鳥インフルエンザへの対策について伺います。
昨年末からアジア各国に広まり、国内でも鳥への感染が確認された鳥インフルエンザについては、人への感染がベトナムやタイで報告されています。また、人インフルエンザと同時に、感染するとウイルスが変移し、人の間で新型インフルエンザとして感染が広まるおそれもあります。
そこで伺います。区はこれまでに区民の不安解消のためにどのような情報提供をされてきたのでしょうか。さらに、ホームページを活用して情報を載せたらどうでしょうか、見解を伺います。
中野区では、新型肺炎に対する対応をとっているようですが、この中で鳥インフルエンザに対する体制はどのようになっているのか伺い、この項の質問を終わります。
次に、消防団の訓練場所について伺います。
区内各地域の消防団は、区民の人々の生命、財産を守るために日々努力をされております。私たち区民は、防火意識を高めての生活はもちろんですが、消防団の皆様がそれぞれ本業のお仕事を果たしながら、区民を火災から守り、いざというときのため、日ごろからの訓練、点検など、時には夜間休日も怠りない、その活動があればこそ、私たち区民も枕を高くして安心して眠ることができるのだと感謝しております。
それにもかかわらず、各分団が実施しているポンプ操法訓練の大半は、公道や歩道を使用しての訓練であります。このため、区民の人の受傷や苦情等が毎年あると聞いており、早期に消防団の訓練場所の確保が必要であります。現状は、消防団員が独自に探して訓練場所の確保に苦労されているのが実情であります。訓練場所というのは、消防団員のコミュニケーションの場で、新しく入団した消防団員の操法技術習得の場でもあるわけで、消防団の運営にとっても大切なものだと考えます。
そこで、教育委員会に伺います。これまで小・中学校を利用して訓練をしている消防団は幾つあるのでしょうか。現在把握しているところについて伺います。これまでは学校の使用について、学校側が消極的だったのは、放水による校庭の荒れなどがあるようですが、夏休み、春休みなどの場合や放水を伴わない訓練などでは消極的になる必要はないと思われますが、いかがでしょうか、伺います。
いざというときの防災、防火の迅速な処置については、日ごろの訓練の成果が歴然とあらわれます。今後の訓練場所の確保については、例えば警大跡地の整備の中で工夫し、訓練に活用できるような場所を確保するなど、区としてこの問題に積極的に取り組む姿勢が必要と考えますが、いかがでしょうか、見解を伺います。
以上で私のすべての質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) こしみず議員の質問にお答えいたします。
高齢者の居住の安定確保、また、入居保証制度についての質問です。
高齢者の居住の安定の確保というのは、これから区政にとって大きな課題の一つであるというふうに認識しております。高齢者の居住安定確保の観点から、入居を敬遠されがちなひとり暮らし高齢者に対して、民間会社の保証人代行制度、また、引用されました東京都の安心入居制度、そうしたさまざまな仕組みの活用方法も含め、他区の取り組み状況、区の現状を分析しながら、取り組みの検討をしていきたいというふうに考えております。
それから、ごみ問題であります。
資源の持ち去り行為については、現在までのところでは、古紙の行政回収の分について行われる場合が多いように我々としては受けとめております。集団回収につきましてですが、所有権を明示するための標識の旗でありますとか、シートの貸し出しなども行っているところであります。しかしながら、こうした問題に対応するために、この集団回収を視野に入れた条例による規制、これについて現在検討を行っているところであります。
それから、今後の回収のあり方ですけれども、資源回収は区民による集団回収の拡充が望ましいというふうに考えているところでありまして、段階的に集団回収に移行するように支援方策に努めてまいりたいというふうに思っております。
それから、交通バリアフリー整備構想であります。
バリアフリーの重点整備地区の選定に当たりましては、区内の各駅周辺におけます整備の必要性、緊急性、また、駅舎や道路などの整備計画の有無といった全体の状況の実現可能性と事業効果といった観点から行っていく考え方でおります。
それから、横断歩道の段差解消であります。
横断歩道部の段差解消につきましては、現地調査でありますとか区民からの要望によりまして、改良すべき箇所を特定して実施しているところであります。特に歩道の勾配が大きいところは、歩道全体の改良とあわせながら、勾配をなだらかにするなどの工夫をしているところであります。
歩道の改良に関連して、15年度の実績といたしましては、大規模な改良工事として、弥生町五丁目本郷通りの舗道改良を行っております。また、そのほか4か所の改良を実施したところであります。現在、施工中の本郷通りの舗道改良におきましては、江戸川区の方式なども区としても調査いたしておりますが、車道との段差を少なくするセミフラット歩道というやり方を採用したところでありまして、こうしたやり方で整備をしているところであります。歩道の勾配をできるだけ緩和しながら、小さな段差で横断歩道と接続できるということを工夫しているところであります。
私からは以上でありまして、その他はそれぞれの所管の部長の方からお答えいたします。
〔都市整備部長石井正行登壇〕
○都市整備部長(石井正行) 集中豪雨対策につきまして、お答え申し上げます。
江古田一丁目新青梅街道付近におきます豪雨対策といたしましては、東京都と協力をしまして、江古田公園の一部を使用し、河川を拡幅して、より雨水が流れるよう改修工事を現在実施しているという状況でございます。
また、下水道の整備を要請いたしまして、第二妙正寺川幹線の整備を進めているところでございます。この第二妙正寺川幹線につきましては、マンホール内の水位が一定水準を超えますと、当該下水幹線に流れ込むというような仕組みになっております。また、第二妙正寺川幹線の延長工事でございますが、今年8月にトンネルの掘削を終えまして、その後、落合処理場との接続工事などがございます。したがいまして、供用開始は平成18年度ごろになるというように聞いておるところでございます。
また、雨水整備クイックプランの整備でございますが、マンホール雨水ますの設置やグレーチング化などの対策につきましては、おおむね整備を終わっているという状況でございます。現在進行中のものは、先ほどの第二妙正寺川幹線延長工事でございまして、さきに答弁をいたしましたように、平成18年度ごろに完成し、その貯留の規模でございますが、約1万3,000トン、これだけの水をそこに貯留していくという計画でございます。
また、下水道からの臭気対策でございますが、下水道局と協力しまして、対策が必要な箇所につきましては、雨水ますに臭気どめといった装置をつけまして、措置を講じているところでございます。
〔総務部長石神正義登壇〕
○総務部長(石神正義) 私からは、CTNを活用した災害情報の提供についての御質問にお答えいたします。
CTNを活用したテロップによる情報提供、これにつきましては、見やすいテロップにするというような改善を行ってきているところでございます。また、L-Windowの導入につきましてでございますが、16年度予算につきましては、財政的なことから見送ったところでございますが、この必要性については認識してございまして、早期に実現するよう努力していきたいと思っております。
また、消防団の訓練場所の確保ということでございます。
消防団訓練場所の確保の必要性については、十分認識しているところでございます。消防団の要望を踏まえまして、また、消防署との連携を図りながら、区全体の中で訓練場所の確保について取り組んでいきたいというふうに考えてございます。
〔保健所長清水裕幸登壇〕
○保健所長(清水裕幸) 食の安全確保について、大きく2点にわたる御質問に順次お答え申し上げます。
まず食品衛生監視指導計画でございます。
この食品衛生指導計画案に対する区民からの意見募集を1月30日から2月20日まで行ったところでございます。寄せられた御意見は2件、2団体、11項目でございました。主な内容といたしまして、まず食中毒を起こした店や問題のある店を公表してほしい、あるいは自主管理の指導に当たる実地指導員と食品衛生推進委員が自主管理の推進について一緒に話し合う場が欲しいなどがございました。お寄せいただいた意見を吟味しまして、計画反映ができるものは取り入れていきたいと考えております。特に具体的な施策の提案につきましては、大変参考になるものと考えております。3月中に計画を策定いたしまして、意見に対する回答とあわせて、区のホームページに掲載する予定でございます。
次に、食品衛生監視指導計画を各自治体ごとに策定することになりました。より地域の実情を反映した監視指導を実施していくことになると考えております。まず食の安全向上のため、これまでの監視指導に加えまして、食肉や乳製品などの食品群ごとに生産、流通、販売など、食品供給行程の各段階を通じたきめ細かい衛生管理の監視指導などを行う予定でございます。また、食の安心向上のため、消費者や事業者、行政間の情報、意見交換などの場を持つとともに、事業者の自主管理を支援し、消費者や事業者間の信頼をつくってまいりたいと考えております。また、これまでも食の安全につきましては、区民への情報提供は、区報への連載やホームページを通じて積極的に行ってまいりました。携帯電話を通じた情報提供につきましては、どのような情報を提供していくか、携帯電話の特性や、あるいは利用者のニーズを踏まえた検討を今後していきたいと、かように思ってございます。
次に、大きな2点目の鳥インフルエンザについてでございます。
まず区民の不安解消としまして、国や都からの高病原性鳥インフルエンザに関する最新情報やQ&Aなどを関係課で速やかに協議いたしまして、区民からの問い合わせに応じるなど、不安解消に努めているところでございます。さらに、保育園や小学校におけるニワトリの飼育などにつきましても、保育課や学校教育課と連携しまして、感染予防についての助言指導を行うなど、適切な対応を図っております。特に野鳥の死骸などの問い合わせにつきましては、都の産業農林水産部農業振興課などを紹介しているところでございます。さらに、鳥インフルエンザに関する区民への情報提供の一環としまして、区ホームページの活用について早急に検討してまいりたいと考えております。
さて、昨年のアジアにおける新型肺炎SARSの流行により、本区におきましても、SARSへの適切な対応を図るための体制を整備しているところでございます。今回の高病原性鳥インフルエンザはウイルス性の呼吸器疾患でございます。また、ニワトリとの接触歴や流行地域への渡航歴などの疫学情報が活用できるなど、いわゆる新型肺炎SARSとの類似点も多いわけでございます。こうしたことから、万が一人に鳥インフルエンザが発生しましても、現行の体制の中で適切に対応できるものと考えてございます。
現在のところ、高病原性鳥インフルエンザの人人感染は確認されておりません。したがいまして、鳥インフルエンザの流行が認められる鶏舎、いわゆるニワトリ小屋などへの立ち入りを避けることで十分に予防できるものと考えてございます。
〔教育委員会事務局次長山下清超登壇〕
○教育委員会事務局次長(山下清超) 消防団の訓練場所について、学校に関するお尋ねがございました。
現在、小・中学校の校庭を利用して訓練をしている消防団は2分団ございます。小・中学校の校庭は放課後や休日に校庭開放している場合が多いわけでございまして、利用調整が必要となってまいります。あらかじめ年間の訓練計画をお示しいただければ、訓練可能な日の設定あるいは水の使用方法等について調整ができるというふうに考えてございます。
〔こしみず敏明議員登壇〕
○26番(こしみず敏明) 再質問をさせていただきます。
一つは、交通バリアフリーの件なんですが、先ほど区長の方から答弁をいただきましたけれども、私が質問の中でお伝えしたのは、平成13年度に実施した交通バリアフリー実態調査を踏まえて、沼袋地区については一番割合の高い40%以上も横断歩道部の段差の解消がおくれている地域なんだということで、南の方の本郷通りの実態調査の分についてお示しいただきましたけれども、私は沼袋地域の新青梅街道の横断歩道段差の解消はどのようにされていくのか、どういう手だてをしていただくということが1点。
もう1点は、消防団の訓練場所のことなんですけれども、学校の方の状況、具体的になぜ夏休み、春休みが使えないのか、あるいは放水が学校の校庭を悪くしていくのか、そこら辺の理由、もうちょっと詳しく教えてください。よろしくお願いします。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 交通バリアフリー調査の再質問にお答えいたします。
沼袋付近で段差の多い横断歩道が多いという調査結果が出ているということでございます。調査結果に基づきまして、現地調査あるいは区民からの要望、現状を十分把握しながら、今後の歩道改良等の中で取り上げていきたいというふうに考えております。
〔教育委員会事務局次長山下清超登壇〕
○教育委員会事務局次長(山下清超) 学校の利用についてでございますが、校庭で水をまいて、そこに消防団の方はかなり固い靴をはいて活動されるというようなことがございまして、そのことで翌日以降の教育活動などに支障が出るというような例が過去にあったというふうに聞いてございます。そういったことなどを調整ができるかどうかというところが大きな課題の一つというふうに思っております。そこのところを十分に消防団の方々とお話し合いをしていけば、これは改善ができるのではないかなというふうには思ってございまして、そういう趣旨でお答えさせていただいたつもりでございます。
○副議長(やながわ妙子) 以上でこしみず敏明議員の質問は終わります。
中野区議会議員 きたごう 秀 文
1 治安対策について
2 防災対策について
(1)防災支援拠点について
(2)その他
3 資源ごみの回収について
4 その他
○副議長(やながわ妙子) 次に、きたごう秀文議員。
〔きたごう秀文議員登壇〕
○12番(きたごう秀文) 平成16年第1回定例会に当たり、自由民主党・民社クラブ議員団の立場から一般質問をさせていただきます。いつもながら、区長並びに理事者の皆さんにはわかりやすい御答弁をいただきたいと思います。
日本経済もなかなかデフレから脱却できないようですが、ここに来まして、景気もやや回復してきております。明るい兆しが見えてきているようであります。しかしながら、中野区の財政は16年度の一般会計予算で前年度に比べ0.6%増加しておりますが、予算もやっと組めたという、中身は大変厳しい状況であると思います。ほかにも警察大学校等跡地利用、サンプラザ取得を含めた駅周辺のまちづくり、江古田の森の保健福祉施設の整備等、また、区内を走る西武線の踏切の解消の問題、いろいろと問題、課題を抱えております。これら課題解決に向けて、リーダーシップをとる区長を先頭に、行政、議会が力を合わせて、元気な中野を取り戻すためにも頑張らなければいけない、このように思うわけでございます。
それでは、質問に入らせていただきます。
最初に、治安対策についてお伺いいたします。
昨今の社会状況は、親が子を虐待したり殺してしまうなど、痛ましい、悲しい事件が起きております。また、外国人による犯罪等々、さまざまな事件が発生いたしております。
中野の町は、その住みやすさを誇りにしてきましたが、昨今の犯罪発生の増加は中野でも例外ではない状況です。区内の犯罪認知件数は、10年前の平成5年が7,200件余りで、平成13年には8,100件余りと増加いたしました。また、犯罪検挙率は平成5年の35%から14年は26%に下がり、確実に区民の「体感治安」は悪化しております。
犯罪の少ない安全で安心なまちづくりの推進は、警察署等関係行政機関の取り組みだけに頼れる状況にありません。安全で安心なまちづくりには、防犯に対する一人ひとりの関心とその対策(自助)、お隣近所や地域での心がけ(共助)、行政からの働きかけと支援(公助)がそれぞれ大切なことと考えられますが、特に犯罪のないまちづくりを進めるには、この自助、共助、公助のすべての取り組みが必要と考えます。
凶悪犯罪などはもちろん警察署等が中心になって対応することですが、安全で安心なまちづくりは、まず区民や事業者の皆さん一人ひとりが「私たちの暮らす町の安全を守ろう」という意識に立ち、地域の中で互いに協力し合い、主体的に活動していただくことが必要と考えます。
中野区でも16年度に「安全で安心なまちづくりを推進する条例」を制定するやに伺っておりますが、条例に規定しようとする主な事項、そしてその考え方をお聞かせください。
東京都は、昨年12月に「東京の治安」をテーマに、インターネットモニターの都民500人を対象にアンケートが行われました。それによると、9割が不安を感じているようです。自分が遭うかもしれないと感じている被害では、空き巣77%、ひったくり68%、通り魔66.4%などとなっております。外国人犯罪対策への要望では、入国審査の強化61.1%、密入国・密輸の取り締まり強化57%を選んだ人が多かったようであります。
中野区でも、いつ何時起こるかわからない外国人犯罪などに対して、行政も区民も治安に強く意識を持つことが必要ではないでしょうか。当区では治安等に関する区民意識調査を行ったことがないようですが、今後、実施を検討すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
世田谷、荒川、練馬の3区では、悪化する治安を何とか回復させようとさまざまな取り組みをしております。
世田谷区では、16年度から区立小学校に通っている児童の周辺で、例えば連れ去り事件が発生したり、不審者があらわれたりした場合のような緊急時に、警察から情報提供や地域住民による情報をもとに保護者の携帯に学校側が一斉にメール送信する仕組みの制度を導入することを決めております。携帯電話を持っていない場合には、受信専用の端末を貸与するそうです。荒川区も世田谷区と同様に、16年度から導入することを決めており、さらに台風の接近のような自然災害やインフルエンザの流行などについての情報や学校の緊急連絡も行っていき、今後さらに保育園児の保護者などにも拡大していく考えのようであります。
練馬区では、16年度から購入した軽自動車に警察のパトカーのような白と黒の塗装をして実際にパトロールを行うほか、仕事に使う公用車としても使用、地域での犯罪に目を光らせて、安全で安心なまちづくりを推進していくようであります。
また、先日、新聞の見出しに「そば屋さんが出前パトロール」というのが出ておりました。それは、出前用自転車、バイクなどに「パトロール中」のプレートをつけ、この3月から防犯活動に乗り出すことになった目黒区のそば組合の方たちであります。中野区でも日本そば店や中華そば店等の組合に協力していただけるように交渉してみてはいかがでしょうか。また、公用車に区職員や教職員らが職場で乗る自転車に「パトロール中」と書かれたステッカーを張ったらどうでしょうか。また、郵便配達用のバイクにも張ってもらうよう郵便局に交渉し、協力をお願いしてみてはいかがでしょうか。
当区でも治安に対するさまざまな対策をとっていると伺っていますが、前段で御案内しました4区の取り組みはそれ相当の経費がかかります。が、中野区の治安を守る意味からも、できるところから取り組んでみてはいかがでしょうか、お伺いいたします。
次に、防災対策についてお伺いいたします。
2点ございますが、その1点、防災支援拠点についてお伺いいたします。
今年で9年目を迎えた阪神・淡路大震災は、多くの教訓を残しました。神戸市内ではひとり暮らしの多くの若者が壊れた下宿先で尊い命を落としました。震源に近い淡路島の北淡町では、倒れた家の下敷きになった住民の多くが顔見知りコミュニティの活躍で助かりました。また、全国からの多くの若者たちが駆けつけ、彼らの献身的なボランティア活動によって、多くの被災者の避難生活が助けられました。大規模災害が起きた際に住民が自らの命を守り、互いに助け合う自助、共助の精神を実践に移すために、官民一体の協働により何ができるのか考える必要があるのではないでしょうか。
国は、昨年の防災の日には、埼玉県入間市で南関東直下型地震を想定して、航空機を使っての初めての大がかりな広域支援体制による人命救助や消火活動の訓練をしました。また、訪米時に同時多発テロ事件を目の当たりにした東京都の石原知事は、危機管理監のポストを新設し、実践的な危機管理への取り組みに乗り出しました。武力攻撃を想定した有事関連法が施行され、有事の際に住民の生命・身体・財産を守る体制の整備が急がれています。
今、大地震や戦争、テロなどの国家的規模の緊急事態が発生して、火災や破壊が続き、鉄道や電気、通信などのライフラインもとまったとき、私たち住民は生き延びるためにどうしたらよいのでしょうか。避難所を求めて逃げまどう住民や土地勘のない足を奪われた通勤・通学者などの混乱を静め、安全な避難ルートを確保し、救援する手だてを常に考えていかなければいけない、このように思います。
そこで提案いたします。第1には、24時間営業のコンビニエンスストアを地域の灯台にすることです。今や生活のよりどころとして住民のだれもが知っています。災害時には大きな被害を免れたコンビニは、簡易自家発電装置の稼働により、周辺地域が停電しても灯台の役割を果たすことができます。そして、水や食料の当座の提供スポットとして活用ができるということです。また、ふだんの顔見知りによるコミュニティが、お年寄りなどの近隣住民の被災情報なども集まりやすくします。消防や自衛隊などの本格的な救助救援活動への橋渡し役としても期待できます。また、コンビニを区が地域防災支援拠点として指定することにより、ボランティアの人たちも集まりやすく、近隣被災住民への迅速な支援の手を差し伸べることも可能なことと思います。
次に、郵便局です。郵便局は単に通信や預貯金の出し入れだけではなく、情報端末や地域マップを常設することにより、町の案内所として日ごろの行政広報を含めた、いざというときの安全安否情報センターとして位置付けることができます。これは「何かあったら郵便局へ」を合言葉にした周辺の地域住民にとってのふだんの信頼と安心につながります。民営化への変身を目指す郵便局には、自治体の防災活動支援ブランチとしての機能を付加し、官民一体の街角支援拠点の役割を果たせることができると思います。
そしてもう一つは、駅です。沿線住民が乗りおりする駅は、災害時には避難したり、家路をたどったりする人たちで混雑が予想される場所です。電車が不通になっても、足を奪われた通勤・通学者にとって、駅は通いなれた目標物で、線路をたどればいつかは家に帰りつけると思います。また、周辺の商店街の協力による駅での安全情報の提供と水や食料などの支援は、被災者や帰宅困難者にとって大きな助けになると思います。
地震などの大規模被害に備えて、日ごろから区民と行政が一体となって協働して、初めて被害を最小限に食いとめ、住民の生命・身体・財産を守ることができます。災害時の身近な防災支援拠点の確保による安全情報や支援物資の迅速的確な提供は、区民の不安を和らげ、無用な混乱を防ぎ、冷静な行動をもたらし、ひいては速やかな復旧に結びつきます。まさに区民、事業者、関係機関への協働が自助、共助、公助の向上に結びつくと思います。
コンビニプラス郵便局プラス駅をいわば三位一体とした地域の身近な防災支援拠点の構築は、震災から地域社会を守るためにも欠かすことのできないことと思います。区長の御見解をお伺いいたします。
2点目の消防団活動のPRについてお伺いいたします。
消防団の団始式、操法大会、水防訓練、合同点検や日常の活動、訓練、また、団員の入団募集などについて、区報やホームページの活用をもっと図ることができないものでしょうか。特にホームページは、他区では消防団の紹介を区のホームページに掲載していると聞いております。当区でも積極的に支援をしていってはどうでしょうか。団員の使命感も強まるし、地域のためにと入団者もふえるかと思いますが、お伺いいたします。
以上でこの項の質問は終わります。
3番目の資源ごみの回収についてお伺いいたします。
この質問については、ただいまこしみず委員、そして、昨日の伊東しんじ議員、酒井たくや議員が質問されておりまして、大分私の質問と重複します。せっかくつくりましたので、確認を含めて質問いたしますので、よろしくお願いいたします。
荒川区では、集団回収を行っている団体数は昨年11月現在、222団体で、何らかの集団回収が実施されている地域は約70%に及ぶそうです。こうした地域の多くでは、集団回収と並んで行政も毎週の資源ごみの回収を行っていますが、資源ごみのリサイクルを住民による集団回収に移行するために、希望する地域で行政回収を停止し、資源ごみは町の集団回収で統一して集める事業が昨年1月に6町会からモデル地区として始まり、ことし1月までに15町会に拡大しております。区では順次、集団回収に移行し、06年度までに区内全域で行政回収をなくす考えで、実現すれば資源ごみに関する区の財政負担は、全体で現在の6割にも減り、また、町会にとっても資源ごみの回収量がふえるため、重量に応じて受け取る報償金も多くもらえる結果にもつながってまいります。
中野区でもごみゼロの町を目指し、ごみ減量に取り組んでいることはよく承知しておりますが、また、地域コミュニティが衰退し、集団回収をふやすのは難しいという声も聞きます。現在、中野区内109の町会・自治会があります。また、集団回収に参加している団体数は2月1日現在、173団体と聞いております。今後さらに参加団体をふやす方策を考えていかれるかと思いますが、いかがでしょうか。
しかし、以前、行っていた集団回収をやめたなどと難しい問題を抱える地域もあり、先行的に取り組んだ地域から、どうしたら町会に広げられるか、また、最近は区内でも町会に加入しない人が多くなっていると聞いております。そうした人たちに行政回収停止を理解してもらうことも課題の一つかと思いますが、いかがでしょうか。あわせて、当区の行政回収の財政負担は年間どのくらいかかっているのか、お聞かせください。
先日、私のところに、区民の皆さんがせっかく集めてくださった資源を回収場所から持ち去る業者がいるという連絡を受けました。そういうことですと、各団体のやりがいも薄くなってしまうのではないでしょうか。また、区の方へも連絡が入っていると思いますが、集団回収では、そしてまた行政回収では年間何件ぐらい苦情といいますか、連絡が入っているのか、おわかりでしたら、お聞かせください。また、区としては持ち去られない対応を何かお考えでしょうか、お伺いいたします。
世田谷区では、16年3月より罰則規定を追加、杉並、太田、江東の3区では窃盗罪に適用と資源持ち去り禁止条例を制定しております。条例化になってもすぐ解決するとは思いませんが、行政の取り組む姿勢が大事かと思いますし、また、それが区民に対する信頼感につながるのではないでしょうか。先ほどの答弁を聞いていますと、中野区では条例制定をするやに聞いておりますが、もう一度お聞かせください。
次に、その他の項で2点お伺いいたします。
最初に、ワンルームマンション税についてお伺いいたします。
平成12年4月の地方分権一括法の施行により、特定の費用に充てることを目的とした法定外目的税を地方自治体が独自に創設できることになりました。この税は、狭小な住戸を有する集合住宅の建築を抑制し、得られた税を良好な住宅供給の支援に投入することによって、ゆとりある住環境を実現しようとするものであります。
中野区内の最近の世帯構成は、全世帯数16万5,808戸のうち、単身世帯が約9万3,636戸で、約56.47%と偏った状況になっております。一方、区内の住宅で30平方メートル未満の共同住宅の占める割合は6万5,806世帯で約39.68%と、23区では豊島区と並んで最も高くなっています。偏った世帯構成の背景には、住みたくてもファミリー世帯向けの住宅が少ないという区内の住宅事情が反映されています。そこで、一定戸数以上の狭小な住宅を有する集合住宅を建築しようとする建築主へ課税するものであります。条例制定など高いハードルを越えなければならないと思いますが、当区のお考えをお聞かせください。
2番目に、区職員の応急処置技術習得についてお伺いいたします。
先日、私の所属する中野消防団第7分団の研修会がありました。その研修会で防災問題等、いろいろ話し合う機会がありました。そこで出た発言の中で、区の職員の中でも特にごみ収集や道路、公園の管理を担当する方々に人工呼吸、心臓マッサージ等の応急処置の技術を習得していただき、区内で交通事故などによる負傷者が発生した際など、その場に居合わせたとき、手当ができるように応急処置体制を整備することはできないものかという御意見がありました。私も住民の人命救助に少しでも役に立てればという強い思いであります。
消防署の協力をいただき、ぜひ取り組んでみてはいかがでしょうか、お伺いいたします。
以上ですべての質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) きたごう議員の御質問にお答えいたします。
安全まちづくり条例という質問であります。
区民の体感治安が非常に良くなくなってきているといったような状況について、私も常々感じているところであります。先日も都区協議会という場で都知事、副知事などと区長が懇談する場があったわけでありますが、その中でも東京都の強い取り組み、また、近隣区の取り組みといったようなことについても見聞してきたところであります。近隣の区がそうした取り組みを強めれば、犯罪が起きる要素は、取り組みの弱い区の方に向いてきてしまうといったようなこともその場でも心配されていたりしたところであります。中野区としても、それ相応の取り組みをしっかりしていかなければならないというふうに自覚をしたところであります。
提案する予定の条例案でありますけれども、区や区民、事業者などの基本的な役割を規定いたしまして、区民が地域で起きる犯罪に注意を払うことができるよう、犯罪発生状況などを周知するとともに、区民の地域での活動や組織づくりの支援、また、共同住宅の建築に当たっての犯罪防止に配慮した警察署長の助言、あるいは空き家の持ち主への適切な管理を促す規定といったようなことなども盛り込む考えであります。
それから、治安等に関しての区民の意識調査の実施ということでありますが、毎年実施しております世論調査に治安等に関する項目を新たに含めるなどいたしまして、区民の意向を把握して、今後の施策の推進に努めていきたいと考えているところであります。
それから、清掃車や区の車、民間団体などの「パトロール中」のステッカー表示対応ということでありますけれども、区、郵便局などといった公共機関のほかにも民間や団体の所有者、そうしたところで「防犯パトロール実施中」といったプレートステッカーを張るといったような取り組み、可能性として考えられるところでもありまして、それぞれの団体でありますとかの取り組み状況等々を勘案しながら、また、犯罪発生状況といったようなことも勘案しながら、検討をしていきたいというふうに思っております。
それから、駅、コンビニ等への防災支援拠点の構築という質問がありました。
区におきましては、現在、既に郵便局あるいは一部のスーパーマーケットとの間で災害時の食料品の供給、あるいは相互協力の協定というのを結んでいるところであります。また、駅の鉄道事業者については、防災会議のメンバーでもあり、官公庁代表者会のメンバーでもあるということから、防災関係機関という位置付けの中で連携を強めているというところであります。今後、コンビニなどとの協定締結の推進、あるいはその他事業者の協力体制の強化の可能性といったようなことも検討しながら、区全域としての支援体制の充実を図っていきたいというふうに考えております。
それから、消防団のPRということでございます。消防団の活動にとって、団員の確保というのが大きな課題になっているというのは常々感じているところであります。消防団活動のPRについて、区としても力を入れていかなければならないという認識を持っているところでありまして、これまでも区報や地域センター窓口等での啓発とか、さまざまな協力をしてきたところでありますが、今後さらに区報やホームページの活用というようなことも行いながら、さらに強めてまいりたいというふうに考えているところであります。
私からは以上でありまして、その他はそれぞれ担当の部長からお答えいたします。
〔教育長沼口昌弘登壇〕
○教育長(沼口昌弘) 携帯電話によります情報送信の件でございますが、導入した場合の有効性等につきまして、他地区の実績等も踏まえて検討してまいりたいと思っています。当面はホームページの活用なども考えていきたいと思っています。
〔環境部長寺部守芳登壇〕
○環境部長(寺部守芳) 資源ごみの回収につきまして、まず集団回収への移行についてお答えいたします。
区といたしましては、資源回収は区民による集団回収の拡充が望ましいと考えておりまして、集団回収の参加団体をふやすために、チラシを配付するなどのPRや町会・連合会が行っております集団回収拡充の検討への支援などに努めているところでございます。
なお、行政回収の財政負担は、平成14年度実績で約1億2,000万円でございます。
次に、資源の抜き取り対策についてでございます。
行政回収での苦情相談件数は月10件程度でございます。集団回収での苦情相談件数は年間通じて10件程度でございます。区といたしまして、これまでも集団回収につきましては、所有権を明示するための標識の旗やシートの貸し出しなどを行ってきております。現在、この集団回収も視野に入れた条例による規制について検討を行っているところでございます。
〔区長室長金野晃登壇〕
○区長室長(金野晃) ワンルームマンションの税についてのお尋ねでございます。
自治体の歳入の根幹である税のあり方ということにつきましては、主体的に考え、可能なことは行っていくべきであるというように思っております。いわゆるワンルームマンション税についてでございますが、課税による効果がどれだけあるのかという実効性の問題、また、他の建築主との公平性など課題が多いというように思っております。そうしたことから、区として検討したことはございません。ゆとりある住環境という点につきましては、他のさまざまな手法を用いて、良好な住宅ストックの拡大に努めてまいりたいというように思っております。
〔総務部長石神正義登壇〕
○総務部長(石神正義) 応急救命の講習についてお答えいたします。
現在、職員の応急救命の講習につきましては、保育園、学校、また詰め所、こういったところの事業所にかかわります直接区民と接する職員を中心に上級救命講習を毎年2回、継続的に行っているところでございます。16年度からは、御指摘ございましたように、緊急事態に適切に職員が対応できるように、全職員を対象に応急救命研修の取り組みを考えているところでございます。
〔きたごう秀文議員登壇〕
○12番(きたごう秀文) 再質問をさせていただきます。
区長、先ほど答弁いただきました。他区の例を挙げました。取り組みはどうかということですが、その中で板橋区、軽四輪をパトカーのように白と黒に塗ってどうかという質問をいたしましたが、その答弁がなかったように思いますけれども、お考えをお聞かせください。
もう1点、何かあったときの教育長の答弁がよくわからない。もう一度はっきりと御答弁をいただければありがたいと思います。よろしくお願いいたします。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 再質問にお答えいたします。
軽自動車に白黒の塗装などを施してパトロールするといった御提案でありますけれども、今のところ具体的にそうした検討をしていることはないわけでありますけれども、今後さまざまな対応を考えていく中での一つの方法として検討に加えてまいりたいというふうに思っております。
〔教育長沼口昌弘登壇〕
○教育長(沼口昌弘) 携帯電話による情報送信でございますけれども、システムの問題ですとか、経費の問題、それから、有効性がどこまでかというところにつきまして、検討して対応していきたいということでございます。できる限り前向きに対応したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○副議長(やながわ妙子) 以上できたごう秀文議員の質問は終わります。
議事の都合により、暫時休憩いたします。
午後2時20分休憩
午後2時37分開議
○副議長(やながわ妙子) 会議を再開いたします。
一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 か せ 次 郎
1 中野駅周辺まちづくりについて
(1)警大跡地等の土地利用について
(2)中野サンプラザの取得問題について
(3)その他
2 介護保険について
3 高齢者福祉について
(1)「元気でねっと」について
(2)24時間対応の緊急ヘルパー派遣制度について
4 「安全・安心まちづくり」について
5 「住基カード」について
6 その他
○副議長(やながわ妙子) かせ次郎議員。
〔かせ次郎議員登壇〕
○20番(かせ次郎) 日本共産党議員団の立場から一般質問をさせていただきます。
まず中野駅周辺まちづくりについてお伺いいたします。
1月18日、中野ゼロ小ホールで「中野駅周辺まちづくりフォーラム」が開催されました。駅周辺まちづくりに区民要望がどう反映されるのか、中野の町の将来像はどうなるのかとの関心の高さを反映いたしまして、盛況でございました。しかし、出席した区民の見方は厳しく、わずか3回の中野駅周辺まちづくり調査検討委員会の審議で中間まとめをし、3月には素案をまとめるというやり方は、余りにも拙速過ぎるといった怒りや、強引な会議の持ち方、計画の大きな転換に対する不満で収拾できない混乱ぶりでありました。
2001年に中野区、杉並区、東京都の三者連名で財務省に提出した「警察大学校等移転跡地土地利用転換計画案」は、各住区協議会の代表や青少年、女性、小・中学校PTA、福祉団体や商業関係者など区民が30人、区議会代表が4人、学識経験者が5人で構成されていました。議論も十分尽くせるように配慮され、12回の検討を重ねた末にまとめられたものです。
これに対して、今回の中野駅周辺まちづくり調査検討委員会は、都の外郭団体である財団法人東京都新都市建設公社を事務局とし、再開発事業を担当している都の都市計画局都市づくり政策部長を含む3人が参加し、学識経験者は4人、区民は公募の5人を含めても、わずか13人です。しかも、女性委員はたった1人だけで、男女共同参画社会の実現をという区の基本姿勢に照らしても、区民参加は名ばかりと言わざるを得ません。フォーラムでは、検討委員会のメンバー自身から、事務局、すなわち新都市建設公社主導で話がまとめられているといった発言がありました。また、いみじくも、都の都市づくり政策部長は、港区の六本木防衛庁跡地計画が当地に最もふさわしいと紹介いたしました。この計画は、三井不動産が中心になって開発するもので、高さ250メートル、57階建ての超高層ビルを中心にして5棟のビル群を建設しようという計画です。
このことからも、今度の中間のまとめは、区民の声や願いを無視し、都市再生の名による大規模再開発で、中野駅周辺を超高層ビルの町に変えようというねらいであることがはっきりしたではありませんか。
一方、区民からは、せっかくの緑と広い空間をどう生かしていくのか、防災という視点からも公園にしてほしいといった要望が次々と出されました。これに対して、ゲストとして壇上に並んでいた検討委員からも、できることなら公園にしたいという発言まである状況でした。今はまだ検討委員会の中でも議論が尽くされていない、意見がまとまっていないという状況ではありませんか。
次回3月の検討委員会では、事務局の主導によって強引にまとめ上げるといったことは決してすべきではありません。この際、次回の素案の取りまとめを延期すべきと思いますが、いかがでしょうか。
次に、「警察大学校等移転跡地土地転換計画案」を生かすことについて伺います。
この土地利用転換計画案では、土地利用の方針に中央防災公園と既存の囲町公園と合わせて約4ヘクタールの公園を整備する計画になっております。
先だって、財務省の担当課長からお話を聞いてまいりました。それによりますと、中野区からは土地利用転換計画をペンディングにしてほしいという話はあったが、廃止したという話は聞いていない。中野区の財政が厳しいということで、国として以前、防災公園街区整備事業の手法が考えられると紹介したことがあると言っておりました。私たちからは、都立公園や区立公園の可能性はないのかと質問いたしました。これに対し、国有地の処分方法として、もしも区立公園を整備するということならば、3分の1は国の無償貸与で、3分の2は都・区間の協議によって決められる。交渉によっては、区の持ち出しは極めて少なくとのことでありました。このことは現に平和の森公園整備の経過で証明されていることです。
土地利用転換計画案を生かし、中央防災公園を整備しようという努力はしたのでしょうか。公園整備に向けた検討や関係機関への働きかけもまともにしないで、最初から開発者負担の原則の都市再開発事業しかないといった考え方で警大跡地を切り刻み、超高層ビルの町に変えてしまえば、中野駅周辺を安全と憩い、交流の町にしてほしいという区民の願いは永久に奪われてしまいます。
財務省からは、期限を設けて、期限内に計画案を作成しなければ、他に売却してしまうといったスタンスではない。国有財産の処分については、地元が土地利用計画案をつくることが基本だと言っているんです。急ぐ必要はありません。
私たちは、超高層ビルの立ち並ぶ町ではなく、土地利用転換計画案に示されているように、防災公園を中心に置き、樹木を生かし、区民の切実な願いである緑豊かな計画になるよう再検討すべきだと思います。区長はこのことについてどういう見解を持っているかを伺います。
次に、中野サンプラザ取得問題にお聞きします。
新年度予算では、中野区の活性化と中野駅周辺まちづくりの推進を図ることを目的に、区と民間事業者が出資する新会社を設立し、中野サンプラザの取得・運営等を行うための予算案2億円余を計上しています。しかし、サンプラザを保有し、維持管理を行うとしていますが、おおむね10年間の話であって、新会社の唯一の目的は、中野サンプラザを再開発の種地にすることではありませんか。しかも、区役所を警大等跡地に移転することも含め、区役所と中野サンプラザを合わせた用地を活用し、警大跡地との一体的な再開発事業に乗り出そうということが明らかになってきました。
これまで第三セクターを使った再開発事業が全国各地で進められてきました。しかし、それらは行き詰まり、既に破綻している事例が各地で生まれております。そのために、地方では、これ以上再開発事業を進めることができなくなってきました。その結果、都市再生の名による再開発事業が大都市部に集中してきているのが現在の特徴であります。もしこの道に突き進めば、中野区の将来に重大な禍根を残すことになります。私たちは、そのことを繰り返し主張してきました。改めて中野サンプラザの取得をやめることを求めます。見解を伺います。
次に、介護保険について伺います。
介護保険が実施されてから4年、早くも来年には抜本改正の年を迎えようとしております。保険給付の削減や介護報酬の見直し、保険外負担の拡大、現在40歳以上となっている加入年齢をさらに引き下げる、支援費制度を介護保険制度に統合するなどの議論がされ、次の通常国会には改正案が提案されるとのことであります。このままでは、介護保険制度が高齢者と国民にとって一層の負担となってくることが予想されます。
そこで、区民、関係者から求められている数点についてお伺いいたします。
まず、ホームヘルプサービス利用料の軽減策について伺います。
介護保険法では、経過措置として、介護保険制度実施前から区のホームヘルプサービスを利用していた高齢者や特定疾患による介護認定を受けている世帯の生計中心者の住民税が非課税の低所得者の訪問介護について、本来10%の利用料負担があるところ、03年6月までは3%、05年3月までは6%の負担に軽減するとしてきました。
中野区は、公平性を確保するために、区の独自施策として、新たな利用者に対して同様の支援策をとってきたところですが、このままでいけば、来年の4月からは国の制度では1割負担となります。「これ以上引き上げられたら、はってでも自分のことはしなければならない」といった人も大勢いるんです。こういった所得水準の低い高齢者世帯の状況を考えるならば、これ以上の負担増を求めるわけにはまいりません。
区は、国に対して、ホームヘルプサービス利用料の軽減策を継続するよう強く求めるべきであります。いかがでしょうか。
次に、介護報酬の改定について伺います。
先だって、社会福祉協議会(社協)に伺いました。介護保険の実態について聞いてまいったわけであります。社協は、苦情対応の仕組みづくりやサービスの質の向上のために設立された「中野区介護サービス事業者連絡協議会」、いわゆる事業者協議会の事務局の役割を担っています。したがって、事業者の実態を知る上で大変参考になりました。
事業者連絡協議会には、ケアマネジャー部会やホームヘルパー部会などが設けられ、研修や課題別の意見交換会などを企画しているようです。4月の制度改定以来、参加者が極端に少なくなったとのことであります。ケアマネジャーには月1回以上の訪問が義務付けられるなど仕事がふえているのに、介護報酬が低く抑えられているため、人員増を望むことができず、出席するゆとりがなくなったとのことです。また、ホームヘルパーは9割が登録ヘルパーのため、安い介護報酬では生活を維持できない。また、区内で立ち上がった小規模の事業者はどんどん淘汰されているとも聞いています。
介護サービス事業者の経営が安定し、安定した介護力が保持できなければ、介護保険制度は継続できません。その意味からも、一方では社会福祉協議会への支援を強めるとともに、介護労働の実態に合った介護報酬とするため、国に改善を強く求めるべきです。
介護保険を支えるのは、介護の最先端で働いているケアマネジャーやホームヘルパーです。こういった介護労働者の生活が守られ、誇りを持って働き続けることができる介護報酬とするよう、区は国に働きかけるべきと思っております。見解を求めます。
次に、保険料の問題について伺います。
介護保険制度発足以来、第1号被験者の所得段階別被保険者数は年々増加し、特に第1段階と第2段階は顕著であり、中野区の統計によりましても、14年度末現在では約2万人で、全体の36%を占めています。徴収方法は、第1段階では73%が、第2段階では26%が普通徴収です。普通徴収の所得段階別収納状況を見てみますと、第1段階と第2段階は年々悪化し、02年度では第1段階の4.5%、第2段階の13.6%で、900人もの人が未納者となっております。
介護保険は、未納者には厳しく、介護サービスを受けようとしても、全額自己負担となるなどのペナルティーが課せられています。この900人もの人が介護保険を申請しても全額負担をしなければサービスが受けられなくなったり、または受けるためには滞納した保険料を払わなければならないといった状況にあるということです。
現在、高齢者世帯の生活実態は深刻です。「1食分の食事を2回に分けて食べ、病院に行く回数も減らしている」、「区に申請の相談に行ったら、たまった保険料を払ってくださいと言われた。おいそれとは相談もできない」という話を何人もの人から聞いています。
中野区では、昨年4月から区独自の介護保険料の減額制度を実施しています。減額措置の対象者は、生活保護受給者を除く保険料区分が第1段階の被保険者と第2段階の被保険者というのはよくわかりますが、減額の基準になっている収入設定が第2段階のひとり暮らしの場合は、生保基準に合わせて150万円と設定する点など、基準の設定が低く設定されていることです。年間150万円の生活は、月々には12万円ほどの収入ということです。ここから部屋代やら医療費などを引けば、手元には5万円から6万円しか残らないということです。また、70万円のラインについても同様であります。
経済的な理由による未納者をなくすため、減額制度をさらに改善すべきと思いますが、いかがでしょうか、伺います。
次に、小規模特養ホームの整備について伺います。
先だって、ある民間の在介センターを訪問しました。そこで伺ったのは、在宅介護の大変さでありました。特に高齢者が高齢者を介護する、いわゆる「老老介護」は深刻です。介護する側が倒れてしまうという例もあり、特養ホームに入所させようとしても、区内には7施設530床しかなく、ショートステイも6施設36床、それも常に満床で、介護プランをつくるのに大変苦労しているとのことでした。
現在、中野区の特養ホーム入所希望者は1,000人を超えており、2年待ち、3年待ちが常態化しています。しかも、特養ホームでは要介護度が高くないと利用しにくく、「介護保険はサービスを選択できる制度だという約束が守られていない」、「約束が違うではないか」といった不満も出ております。
中野区では、江古田の森の保健福祉施設の整備が進んでいるものの、それでも介護施設の不足は深刻です。特に特養ホームについては、施設の用地確保が困難であり、小規模特養ホールなど小規模施設を整備する方向で検討してはいかがでしょうか、見解を伺います。
次に、高齢者福祉について伺います。
まず、「元気でねっと」についてお聞きします。
今、ひとり暮らしの高齢者の孤独死が社会問題になっております。最近、本町四丁目で84歳のひとり暮らしの女性が亡くなっているのを早朝、ヘルパーさんに発見されました。前日の夕方までお元気だったそうです。また、南台一丁目では、77歳のひとり暮らしの男性が、新聞がたまっていることから知り合いの人が息子さんに連絡して発見されました。死後1週間だったそうです。こういった状況から、ひとり暮らしや閉じこもりがちのお年寄りには地域社会の中で見守り、支え合うというシステムが必要であり、待たれていると思います。
新年度予算では、高齢者見守り支援ネットワーク「元気でねっと」に1,079万円が計上されています。この事業は、地域住民などが見守りや声かけなどを行うことにより、ひとり暮らしなどの高齢者の日常の安否を確認するとともに、異常を発見した場合には速やかに在宅介護支援センターにつなげ、高齢者が安心して地域で自立した生活ができるように支援する制度です。この制度を定着、充実させるためには、ボランティアの協力員をどう募るのか、どれだけの人に協力してもらえるのかがかぎになります。
ところが、協力員として期待されてきた民生委員からは、「地域の高齢者を公平に見守るという活動は、もともと自分たちの仕事だ。特定の人の協力者にはなれない」という意見が出され、町会・自治会からは、「これまで自分たちがやってきたことを区は手柄話にするのか」、「区が本来やるべき仕事を簡単に人に任せるな」といった不満も噴出したと聞いております。
これで本当に円滑な運営ができるでしょうか。心配です。今後、協力員をどう確保していくつもりなのかをお聞きします。
さて、ここで大切なことは、ひとり暮らしの高齢者などが急に倒れ込んでしまったり、そのまま孤独死させないということです。特に夜間、土日の対応が重要であり、ボランティアの協力だけでは対応できません。区の説明では、在介センターに転送電話を置き、受託した支援事業者に連絡できるとのことですが、それでは対応できません。また、消防庁の緊急通報システムの活用も考えられているようですが、それも協力会員が不在のときは適応できません。
そこで、24時間対応の緊急ヘルパー派遣の制度についてお伺いいたします。
世田谷区では、高齢者の24時間・365日の不安を解消することを目的として、1月から北沢地域を対象に「24時間・365日の安心」モデル事業を開始しました。この事業は、二つのプログラムがあります。その一つは、厚労省のモデル事業で、「ナイト・ケアパトロール(在宅オン・コールシステム)」です。事前登録制で、夜間の介護に不安を抱く要介護高齢者に緊急通報システムのペンダントを支給、オペレーションセンターの看護士、介護福祉士が応答し、必要に応じて巡回ヘルパーが即時に対応するというものです。二つ目は、16年度から区単独事業として新規実施するもので、「高齢者安心コール(24時間・365日の安心コール)」という制度です。24時間、365日対応のコールセンターを設置し、ひとり暮らし、高齢者のみ世帯全員を対象にして、だれでも日中、夜間を問わず、24時間いつでも緊急時に電話を受け付け、必要に応じてヘルパーやケアマネジャーが自宅を訪問するというものです。
世田谷区では、諸経費として新年度予算に2,820万円を計上していますが、一つには定時提供の介護サービスの併用で、在宅で入所施設並みの介護を提供できること、二つ目にはいざというときの不安を解消して、ひとり暮らし、高齢者のみ世帯が安心して在宅での生活を継続できるという二つの効果を期待しております。
中野でもこのような事業を実施すべき時ではないでしょうか、見解を求めます。
次に、安全・安心まちづくり条例についてお聞きします。
東京都は、「東京都安全・安心まちづくり条例」を7月に公布しました。これは近年、都内の犯罪件数が増加していることから、警察による取り締まりや行政機関の協力だけではなく、都民や事業者との連携した一体的な取り組みで犯罪に強いまちづくりを進めるというものです。これは警察力が弱くなったから、都民や事業者にも責任の一端を担わせようというものです。
中野区の条例の考え方でも、警察署等との連携、協力、助言が各所に散見されています。今、子どもたちが犯罪に巻き込まれないようにと、登下校時にPTAの方が見回り活動したり、町会・自治会の方が自主的に巡回パトロール活動に取り組まれています。しかし、条例によって半ば強制されたり、警察力の補完のために組織されるようなことになれば、本末転倒です。
自主的なパトロールが警察主導のもとで犯罪防止活動に取り込めなければ、何の訓練も受けていない区民を危険にさらすことも心配されます。また、今後、警察の助言によって町の隅々に防犯カメラなどが設置されるようになれば、結果的に住民が住民を監視し合うということになりやしないかと危惧しております。わざわざ条例を制定する必要がどこにあるのでしょうか、お聞きします。
犯罪の増減は、その時々の社会・経済状況に左右されやすく、今日の犯罪増加や体感治安の低下は、深刻な不況や相次ぐ社会保障の切り捨てなどで、将来に見通しを持てないといった社会不安が大きな原因と考えられます。したがって、自治体がまずやらなければならないことは、医療や福祉、暮らし、営業を守るための施策を充実させ、安心して暮らせる町を実現させることではないでしょうか。
都は、おまわりさんを減らし、警備に回していますが、こうした公安・警備警察中心から刑事・防犯活動を中心に切りかえ、とりわけ、交番・派出所やパトロールなど現場体制を強化することが必要です。実際、区内にある派出所の多くは無人で、「御用の方は電話してください」といったチラシや案内板が机の上に置かれているだけです。これでは何かあったときに間に合いません。住民の不安にこたえることもできません。
区民の安全を守り、不安を取り除くためにも、無人の派出所をなくし、いつでも区民からの相談に応じられるよう都に対して求めるべきであります。見解を伺います。
次に、住基ネットについて伺います。
まずは住基ネットの安全確認について伺います。
昨年12月、長野県は「市町村ネットワークの安全性調査について」の中間の取りまとめを発表しました。この調査は、長野県が阿智村、下諏訪町、波田町の3町村の協力を得て実施したもので、住民基本台帳ネットワークシステムの一角を占める住基CS(コミュニケーションサーバー)に一般の人でも容易にアクセスすることができるということを実験によって証明したものです。
一方、1月27日には、全国市長会が総務省に対し、「電子自治体推進に関する意見書」を提出しています。この意見書では、セキュリティーの問題にも触れています。紹介いたしますと、「地方自治体のセキュリティー対策については、自主的な取り組みに任せるだけでは地域格差が生ずる可能性がある。一部団体の脅威が全体に影響する可能性もあるため、全団体が迅速に的確な水準の対策を講ずることができるよう、国、地方自治体及び専門事業者による支援チームを編成して取り組む等の措置が必要である」というものです。これは、一自治体が強固な防御システムを構築しても、全国のどこかの自治体で脆弱な環があれば、そこから住基ネットにたやすく侵入することができ、その被害は全国に及ぶということです。
長野県の調査の結果や全国市長会の主張からも安全性は崩れています。国に対して安全性を確保するための迅速な対応を求めるべきですが、いかがでしょうか。
次に、住基カードについてお聞きします。
昨年8月の住基ネットの第2次サービスの開始に伴い、交付が始まった住基カードは公的な身分証明書になるということで、希望者には顔写真が添付できるICカードになりました。中野区では、今年度、カード購入に要する経費として2,100万円もの予算を組みましたが、現状では申請数はわずか1,000件程度でしかありません。
一方、このカードの発行手続は問題があり、佐賀県鳥栖市では虚偽の申請に基づいて、全く別人に住基カードを交付するという事件が起きました。総務省の山口副大臣は「本人確認の際、はがきを持ってきてもらうやり方プラス何かできないか、今後検討したい」と見直しの必要性を述べています。
中野区では、鳥栖市の事件を教訓にどのような対応をするのかをお聞きします。
公的個人認証カードについてお聞きします。
本年1月から、「いつでも、どこからでもインターネットで電子申請」のうたい文句で公的個人認証サービスが始まりました。電子申請については、当面、国税申告の手続、社会保険関係の手続に限定されておりますが、将来は旅券の申請、法人税の確定申告、婚姻届や転出届などにも利用される予定です。さらに自治体によっては独自サービスを追加するという動きもあります。
インターネットでの申請は目には見えません。ICカードとパスワードの活用により、成り済ましやデータの改ざんを防止するとしていますけれども、パスワードを解読することは難しいことではないと言われるように、100%安全ではありません。サービスを拡大すればするほど、危険性は増すということになります。
カードに新たな機能を付加することは慎重であるべきと思いますが、いかがでしょうか。
そのことをお聞きいたしまして、私の質問、終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) かせ議員の質問にお答えいたします。
警察大学校跡地の土地利用に関連しての御質問です。
調査検討委員会の素案のまとめを延期すべきだということでありますが、調査検討委員会については、区民の意見や要望等を参考にいたしまして、3月末までに計画素案をまとめていただくということを予定しております。その素案を踏まえて、区としては来年度、さまざまな形で区民の御意見や御議論をいただきながら、区の計画案を策定していく考えでありまして、3月までの検討委員会を中心とする素案のまとめを延期する考えはありません。
それから、警察大学校等跡地土地利用転換計画案についてですけれども、これについては、清掃工場がそこに存在するということを前提につくられているものということもありまして、当然これの見直しが必要ということについては、東京都、国、それから、杉並区の了解も受けまして、現在、警察病院、それから、区画道路の第1号、2号、これ以外のもの、防災公園も含めた見直しを行っているというところであります。
敷地内の既存の緑を十分に生かすことを配慮していきたいというふうに思っております。また、オープンスペースにつきましても、不燃化建築物に囲まれました防災空間が必要ということでありまして、オープンスペースを十分に確保しながら、防災空間として機能するものをつくっていきたいというふうに考えているところであります。
それから、サンプラザの取得をやめるべきだというようなことであります。
サンプラザの取得というのは、中野の町が現在のにぎわいを維持し、さらに将来にわたってにぎわい、活力を高めていくということを守るために一つは行っているものであります。また、区の中心でもあり、中野駅直近であります中野サンプラザの立地については、今後のまちづくりの中でも極めて重要なものという認識を持っております。中野の将来に対する区民の意向を反映したまちづくりをする必要があるということから、区が関与した形でこれからもあり続けることが必要だということでありまして、サンプラザの取得については、これからも進めてまいりたいというふうに思っております。
それから、介護保険についてであります。
ホームヘルプサービス利用料軽減の継続については、国のホームヘルプサービス利用料軽減策というのは、制度施行時における利用者負担の激変緩和措置として実施しているものでありまして、区として継続要望する考えはありません。
それから、介護報酬の改定要望についてであります。
介護報酬の地域別単価については、今後の賃金、物価等の動向を踏まえながら、必要があれば特別区長会等を通じて国に要望していきたいというふうに思っております。
それから、保険料減額の要件の緩和ということでありますけれども、保険料の独自減額制度の財源というのは、他の第1号被保険者の保険料を財源としていることであります。そうしたことから、対象者については、生活保護基準同等程度ということにしているわけでありまして、現在の時点で要件を緩和する考えはありません。
それから、特別養護老人ホームについては、国は介護保険制度全般の見直し検討を行っております。その中で小規模、多機能なサービス拠点の整備についても議論がされているところでありまして、今後の特別養護老人ホームの整備に当たりまして、これらの国の動向を見きわめながら、第3期の介護保険事業計画策定の中で詰めていきたいというふうに思っております。
その他については、それぞれ担当の部長の方からお答えいたします。
〔保健福祉部長菅野泰一登壇〕
○保健福祉部長(菅野泰一) 「元気でねっと」についての御質問でございます。
「元気でねっと」につきましては、民生委員等の説明におきまして、御指摘のような意見も多く出されておりました。ただし、皆様、委員もおっしゃいましたように、必要性については十分御理解をいただいているところでございます。このシステムにつきましては、民生委員を初めといたします地域で現に活動している方々の協力なしでは成り立たないものというふうに考えております。区といたしましては、地域の方々が気持ちよく取り込めるよう、寄せられた御意見なども踏まえまして、内容について手直しを加えているところでございます。
それから、緊急ヘルパー派遣制度につきましての御質問でございますが、世田谷区でモデル実施しておりますこの事業につきまして、現実にはこれから始まるというふうに聞いております。今後その成果等を参考にしてまいりたいというふうに考えております。
〔総務部長石神正義登壇〕
○総務部長(石神正義) 私からは、「安全・安心まちづくり」についての御質問にお答えします。
昨今の社会情勢を反映しまして、犯罪の増加、また、悪質、複雑化によりまして、従来の警察署等を中心とした枠組みだけでは、区民の安全を守れないのではないかというような時代になってきたと認識してございます。犯罪の少ない安全で安心なまちづくりを進めるためには、警察官の増員や無人交番を解消していくことは大切なことだと思います。警察官の増員につきましては、都も積極的に検討するというふうに聞いております。区といたしましては、犯罪の発生状況を見ながら、状況に応じたパトロールの強化、また、警察署員の増加などを要請していきたいというふうに考えてございます。
また、区民による防犯などのパトロールというのは、区民同士の監視の強化ということではなくて、地域の安全を守ろうとする区民の主体的な活動というふうに考えております。こうした取り組みによりまして、地域の住民の連帯感が向上すると、また、犯罪の抑制につながり、安全で安心なまちづくりが進むというふうに思ってございます。
次に、住基カードに関連したセキュリティー対策に対する国への要望でございます。
すべての自治体が一定水準のセキュリティーレベルを確保するということは極めて重要であるというふうに認識してございます。これまでにも中野区として区長が参加しております全国市長会を通じまして、国等に対して情報化施策の推進等に関する要望事項の中で、安全性確保のための措置について要望してきております。また、さまざまな機会を通じまして、セキュリティー強化についての働きかけを国に対して行ってきているところでございます。今後も必要に応じて対応していきたいというふうに考えてございます。
〔区民部長本橋一夫登壇〕
○区民部長(本橋一夫) 住基カードについてのお尋ねで、長野県の安全調査と安全点検についてでございます。
長野県の調査では、住基ネットの本人確認情報に対する危険性は確認されませんでしたが、庁舎内に無法な物理的な侵入がされた場合には、庁内LANにある住民の個人情報について一定の危険性が存在することが示されたものと受けとめております。
住基ネット自体の安全性は高いものの、住基ネットと接続している庁内LANが物理的にインターネットと接続している区市町村におきましては、セキュリティーレベルの維持向上が課題であります。総務省や指定情報処理機関では、こうした区市町村を対象にセキュリティー診断を実施すると聞いているところでございます。
なお、当区では物理的にインターネットとは切断しておりますので、侵入の余地はございません。中野区では本年、庁内LANや住基ネット等の情報システムの安全性を点検するための外部監査を予定しており、今後ともシステムのセキュリティーには万全を期していきたいと考えております。
次に、本人確認の関係であります。
中野区ではこれまでも写真が張られた身分証明書などで本人確認ができないような場合には、郵送した照会書による本人確認等をしておりますが、その際には持参された照会書の確認に加えまして、健康保険の被保険者証の提示を求めるなどしておりますし、また、必要に応じて窓口での聞き取りをするなど、より確実な本人確認を実施しているところでございます。
公的個人認証などの機能を住基カードの方に活用していくということの安全対策についてですが、公的個人認証サービスは、インターネットを使った行政機関での申請や深刻などの際に他人への成り済ましとか内容の改ざんなどを防止する仕組みであります。このシステムの整備、運用につきましては、国の技術基準やセキュリティー対策指針を明記した処理要領が基本になっております。十分な安全対策が講じられているものと考えているところであります。
住基カードには広範な活用ができるような形で高度なセキュリティー機能が備わっております。そういった意味でシステム面で安全性は確保されているものと考えているところでございます。
○副議長(やながわ妙子) 以上でかせ次郎議員の質問は終わります。
以上をもって質問は終了いたしました。
これより日程に入ります。
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第6号議案 平成16年度中野区一般会計予算
第7号議案 平成16年度中野区用地特別会計予算
第8号議案 平成16年度中野区国民健康保険事業特別会計予算
第9号議案 平成16年度中野区老人保健医療特別会計予算
第10号議案 平成16年度中野区介護保険特別会計予算
○副議長(やながわ妙子) 日程第1、第6号議案から第10号議案までの計5件を一括上程いたします。
理事者の説明を求めます。
〔助役内田司郎登壇〕
○助役(内田司郎) ただいま上程されました平成16年度各会計予算に係る第6号議案から第10号議案までの5議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。
初めに、第6号議案、平成16年度中野区一般会計予算について説明いたします。
第1条は、歳入歳出予算です。歳入歳出総額は893億9,600万円で、前年度に比べ0.6%の増となっています。しかし、平成16年度と平成15年度の当初予算の規模を比較する上で、それぞれの年度に特別に増減の大きい要因があります。それは、平成15年度に計上していた土地開発公社経営健全化計画に基づく公社からの用地購入費61億800万円余が平成16年度では皆減となっていること、また、平成7年度及び平成8年度に発行した住民税減税補てん債の借りかえに伴う元金の一括償還額73億8,200万円余が平成16年度では皆増となっていることです。これら特別な要因を除いた実質的な前年度比較では、7億2,900万円余、0.9%減の予算規模となるものです。
それでは、まず歳入予算から説明いたします。
特別区税は、平成15年度の決算見込みを基礎に、平成16年度の納税義務者数や課税対象所得の推計を行い、前年度に比べ3.3%減の261億6,800万円余を計上いたしました。
特別区交付金は、平成16年度都区財政調整フレームに基づき見込んだ普通交付金の額に特別交付金1億円を加え、前年度より3.1%減の265億8,400万円を計上しました。
その他、利子割交付金、地方消費税交付金、地方特例交付金などについては、国や都の予算及び今年度の実績を勘案し、見込みました。
なお、平成15年度の金融・証券税制改革に基づき、配当割交付金及び株式等譲渡所得割交付金を款として新設し、それぞれに8,000万円を計上するとともに、国の三位一体改革の関連から、地方譲与税の中に所得譲与税の項を新設し、科目存置としました。
分担金及び負担金は、保育料の改定に伴う増などにより、3.8%増の6億8,100万円余を計上しました。
使用料及び手数料は、道路占用料の改定に伴う増などにより、2.4%増の22億5,500万円余を計上しました。
国庫支出金は、生活保護費や密集住宅市街地整備費などの増により、11.3%増の113億7,0000万円余を計上しました。
都支出金は、参議院議員選挙費や木造住宅市街地整備費の伸びなどから、11.3%増の38億1,800万円余を計上しました。
財産収入は、財源対策としての用地売払収入は見込まず、9,100万円余を計上しました。
繰入金は、財政調整基金からの繰入金や廃止する公共料金支払基金からの繰入金など総額13億2,400万円余を計上しました。
諸収入は、土地開発公社からの用地購入に伴う貸付金返還の減などにより、23.5%減の16億8,300万円余を計上しました。
特別区債は、平成16年度に新規発行する住民税減税補てん債及び平成7年度及び平成8年度に発行した住民税減税補てん債の借りかえ債の合計82億200万円余を計上しました。
続いて、歳出予算を説明いたします。
平成16年度予算は、区の組織に事業部制を導入することを踏まえ、その区政目標体系に合わせた歳出予算科目の再編を行いました。予算編成上、すべての歳出予算科目を皆減、皆増の扱いとし、予算書を作成しております。したがいまして、増減の説明につきましては、便宜上、平成15年度当初予算額を平成16年度の科目に合わせて再編したものとして説明いたします。
まず議会費ですが、前年度とほぼ同額の7億8,100万円余となりました。
総務費は、土地開発公社からの用地購入費が皆減したことなどにより、前年度に比べ42.4%減の88億3,800万円余となりました。
区民生活費は、ごみ収集・運搬経費の減などにより、0.6%減の94億8,800万円余となりました。
子ども家庭費は、児童手当や保育委託費の増などにより、0.6%増の133億1,400万円余となりました。
保健福祉費は、生活保護費や支援費制度に係る経費の増加などにより、1.3%増の281億1,800万円余となりました。
都市整備費は、南台一・二丁目、弥生地区整備に伴う経費の増などにより、8.9%増の55億4,200万円余となりました。
教育費は、職員人件費や小学校耐震補強などが減となったことにより、7.9%減の88億5,900万円余となりました。
公債費は、平成7年度及び平成8年度に発行した住民税減税補てん債の借りかえに伴う元金の一括償還額73億8,200万円余が皆増となったことから、総額128億3,500万円余となり、前年度に比べ、著しい増加となっています。
諸支出金は、基金への積み立てがふえたため、1.3%増の15億1,700万円余となっています。
以上の歳出予算を性質別に見ますと、人件費が7.1%減、扶助費が7.2%増、公債費が120.6%増で、これらを合わせた義務的経費は570億7,900万円余となり、前年度より60億8,600万円余、11.9%の増となりました。しかし、公債費には減税補てん債の借り換えに伴う一括償還額73億8,200万円余が含まれていることから、これを除いた実質的な比較では、公債費が3億2,000万円余、5.5%の減となり、義務的経費も総額496億9,600万円余で、前年度より12億9,500万円余、2.5%の減となるものです。
また、投資的経費については、土地開発公社からの用地購入費の減により、総額は22億8,600万円余で、前年度より71.9%の大幅な減となりました。
その他の経費については、300億2,900万円余で、前年度より1.1%の増となっています。
第2条は、債務負担行為について定めるものです。これはOA機器等の借り上げ、中野区土地開発公社の借入金に対する債務保証などを定めたものです。
第3条の特別区債は、起債の目的、発行限度額などを定めるもので、住民税減税補てん債8億2,000万円余を計上しました。なお、減税補てん債の借りかえ分73億円余につきましては、発行年度当時の議決内容の範囲内で借りかえとなるため、改めて議決の必要がないものです。
第4条の一時借入金は、その最高額を100億円としました。
第5条の歳出予算の流用は、職員の人件費に過不足が生じた場合、同一款内の各項間で流用することを御承認いただくものです。
以上が第6号議案、平成16年度中野区一般会計予算の概要です。
続きまして、第7号議案、平成16年度中野区用地特別会計予算について説明いたします。
第1条の歳入歳出予算の総額は、10億3,9000万円で、前年度に比べ29.4%の増となっています。
歳出については、公債費で江古田の森保健福祉施設用地に係る利子償還額8,200万円余を計上するとともに、用地費として中央五丁目林野庁跡地の福祉関連施設用地の購入費9億5,600万円余を計上しました。
歳入については、繰入金が8,300万円、特別区債は公共用地先行取得債9億5,600万円を計上しました。
第2条の特別区債は、起債の目的、発行限度額などを定めるもので、9億5,600万円を計上しました。
次に、第8号議案、平成16年度中野区国民健康保険事業特別会計予算について説明いたします。
第1条の歳入歳出予算の総額は272億1,200万円で、前年度に比べ3.0%の増となっています。
歳出については、被保険者数の増を反映したことなどから、保険給付費は7.3%増の163億1,400万円余を計上しました。
また、老人保健拠出金は、老人保健医療の対象者の減を反映して、10.9%減の75億3,800万円余を計上しました。
歳入については、保険給付費等の増に対応し、国民健康保険料は8.6%増の106億9,400万円余、国庫支出金は82億3,000万円余、療養給付費等交付金は34億7,700万円余、繰入金は38億7,100万円余を計上しました。
第2条の債務負担行為は、OA機器等の借り上げ及び国民健康保険料の収納委託を定めたものです。
第3条の一時借入金は、その最高額を10億円としました。
第4条の歳出予算の流用は、保険給付費に過不足が生じた場合、同一款内の各項間で流用することを御承認いただくものです。
次に、第9号議案、平成16年度中野区老人保健医療特別会計予算について説明いたします。
第1条の歳入歳出予算の総額は235億1,200万円で、前年度に比べ、11.2%の減となっています。
歳出のうち、医療諸費は、医療制度改革による対象者減を反映して、11.2%減の234億3,200万円を計上しました。
歳入については、支払基金交付金は157億6,100万円余、国庫支出金は51億1,300万円余、都支出金は12億7,800万円余、繰入金は12億7,800万円余を計上しました。
次に、第10号議案、平成16年度中野区介護保険特別会計予算について説明いたします。
第1条の歳入歳出予算の総額は140億6,100万円で、前年度に比べ、2.4%の増となっています。
歳出のうち、総務費については、平成16年度から介護保険に係る職員の人件費を本会計で経理することとしたため、137.8%増の6億3,000万円余を計上しました。
また、保険給付諸費は、前年度並みの131億6,500万円余を計上しました。
歳入については、介護保険料は23億8,300万円余、国庫支出金は33億8,900万円余、支払基金交付金は43億6,200万円余、都支出金は16億4,500万円余、繰入金は22億7,600万円余を計上しました。
以上5議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
○副議長(やながわ妙子) 本件について御質疑ございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(やながわ妙子) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
上程中の第6号議案から第10号議案までの計5件は、議員全員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに審査を付託したいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(やながわ妙子) 御異議ありませんので、上程中の第6号議案から第10号議案までの計5件は、議員全員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに審査を付託することに決しました。
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(15)第42号陳情 「難聴・言語障害児等のための中学校通級学級の早期開設を望むこと」について
(委員会報告)
○副議長(やながわ妙子) 日程第2、平成15年第42号陳情、「難聴・言語障害児等のための中学校通級学級の早期開設を望むこと」について、を議題に供します。
平成16年(2004年)1月22日
中野区議会議長 殿
文教委員長 岡本 いさお
(公印省略)
陳情の審査結果について
本委員会に付託された陳情を審査の結果、下記のとおり決定したので、中野区議会会議規則第94条の規定により報告します。
記
受理番号 |
件 名 |
審査結果 |
決定月日 |
意見 |
措置 |
(15)第42号 陳情 |
「難聴・言語障害児等のための中学校通級学級の早期開設を望むこと」について |
採択 すべきもの |
1月22日 |
願意を了とし、趣旨に添うよう検討されたい。 |
|
○副議長(やながわ妙子) お諮りいたします。上程中の陳情に関する委員長報告は、会議規則第40条第3項の規定により省略いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(やながわ妙子) 御異議ありませんので、委員長報告は省略いたします。
本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(やながわ妙子) 御異議ありませんので、これより採決いたします。
上程中の陳情を委員会報告どおり採択するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(やながわ妙子) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
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第52号陳情 本会議等における議員の一般質問等について
(委員長報告)
○副議長(やながわ妙子) 日程第3、平成15年第52号陳情、本会議等における議員の一般質問等について、を議題に供します。
平成16年(2004年)2月12日
中野区議会議長 殿
議会運営委員長 大内 しんご
(公印省略)
陳情の審査結果について
本委員会に付託された陳情を審査の結果、下記のとおり決定したので、中野区議会会議規則第94条の規定により報告します。
記
受理番号 |
件 名 |
審査結果 |
決定月日 |
意見 |
措置 |
(15)第52号 陳情 |
本会議等における議員の一般質問等について |
不採択と すべきもの |
2月12日 |
|
|
○副議長(やながわ妙子) 議会運営委員会の審査の報告を求めます。
〔大内しんご議員登壇〕
○10番(大内しんご) ただいま議題に供されました平成15年第52号陳情、本会議等における議員の一般質問等についての議会運営委員会における審査の経過及びその結果について御報告いたします。
本陳情の趣旨は、本会議等における議員の一般質問等については、すべての議員に持ち時間に差をつけることなく、同等の権利を保障してくださいというものでございます。
本陳情は、平成15年12月4日に受理され、同年12月9日の本会議において当委員会に付託されました。そして、当委員会では、本陳情の審査を2月12日に行いました。
まず本陳情を議題に供した後、委員会を休憩して陳情者から補足説明を聴取いたしました。その後、委員会を再開して、本陳情に関して質疑を求めましたが、質疑はありませんでした。
以上が当委員会における審査経過でございます。
その後、委員会を休憩して取り扱いを協議した後、委員会を再開いたしました。そして、本陳情の保留について、挙手により採決を行いましたが、賛成少数で保留は否決されました。
そこで、本陳情の議事を続行し、さらに質疑を求めましたが、質疑はなく、質疑を終結いたしました。
次に、意見の開陳を求めましたところ、意見はなく、意見の開陳を終結いたしました。
次に、討論を求めましたが、討論はなく、討論を終結いたしました。
そして、本陳情について、挙手による採決を行ったところ、賛成少数で不採択とすべきものと決した次第であります。
以上で平成15年第52号陳情に関する議会運営委員会における審査の経過及びその結果についての報告を終了いたします。
○副議長(やながわ妙子) ただいまの報告について御質疑ございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(やながわ妙子) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(やながわ妙子) 御異議ありませんので、これより起立により採決いたします。
上程中の陳情を採択するに賛成の方は御起立願います。
〔賛成者起立〕
○副議長(やながわ妙子) 起立少数、よって、上程中の陳情は不採択と決するにいたしました。
本日はこれをもって散会いたします。
午後3時40分散会