中野区議会防災まちづくり特別委員会〔平成19年7月2日〕
防災まちづくり特別委員会会議記録
○開会日 平成19年7月2日
○場所 中野区議会第5委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後5時06分
○出席委員(14名)
酒井 たくや委員長
白井 秀史副委員長
いながき じゅん子委員
北原 ともあき委員
吉原 宏委員
大内 しんご委員
きたごう 秀文委員
やながわ 妙子委員
長沢 和彦委員
山崎 芳夫委員
江口 済三郎委員
藤本 やすたみ委員
佐藤 ひろこ委員
岩永 しほ子委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
副区長(経営室) 石神 正義
危機管理担当課長(防災担当課長) 志賀 聡
区民生活部長 大沼 弘
子ども家庭部長 田辺 裕子
保健福祉部長 金野 晃
保健所長 浦山 京子
生活衛生担当課長 飯塚 太郎
都市整備部長 石井 正行
南部地域まちづくり担当課長 角 秀行
中部地域まちづくり担当課長 上村 晃一
北部地域まちづくり担当課長 市川 求
土木・交通担当課長 遠山 幸雄
建築担当参事 佐藤 幸一
教育委員会事務局次長 竹内 沖司
○事務局職員
書記 永田 純一
書記 菅野 多身子
○委員長署名
審査日程
○委員会参与の紹介
○議題
水害対策について
避難場所の整備について
災害に強いまちづくりについて
危機管理対策について
○調査事項の経過並びに現状について
1 水害対策について(防災担当、土木・交通担当)
2 避難場所の整備について(防災担当)
3 災害に強いまちづくりについて(建築担当、南部地域まちづくり担当、中部地域まちづくり担当、北部地域まちづくり担当)
4 危機管理対策について(危機管理担当、保健福祉部)
○所管事項の報告
1 中野区国民保護計画(概要版)の配布について(危機管理担当)
2 ボタン電池破裂事故に関する調査について(危機管理担当)
3 大雨・洪水注意報等の発令に伴う職員態勢について(防災担当)
4 平成19年度風水害対応訓練の実施結果について(防災担当)
5 平成19年度中野区総合防災訓練の実施について(防災担当)
6 中野区耐震改修促進計画(素案)について(建築担当)
○その他
委員長
それでは、定足数に達しましたので、ただいまから防災まちづくり特別委員会を開会いたします。
(午後1時00分)
委員長
審査日程についてお諮りいたします。
本日は、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては、3時ごろの切りのいいところで休憩を入れ、5時を目途に進めてまいりたいと思いますので、よろしく御協力のほどお願いいたします。
それでは、議事に入る前に、本日は正・副委員長互選後初めての委員会となりますので、委員会参与の紹介を受けたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
石神副区長
それでは、特別委員会の参与の紹介をさせていただきます。(資料2)紹介は各部長によりまして、関係する課長について説明するという形でやらせていただきたいと思います。
私の方からは経営室関係の紹介をさせていただきます。
まず、私は副区長の石神でございます。よろしくお願いいたします。
続きまして、危機管理担当課長、防災担当課長を兼務しております志賀でございます。
志賀危機管理担当課長
志賀でございます。よろしくお願いいたします。
石神副区長
以上でございます。
大沼区民生活部長
区民生活部長の大沼です。よろしくお願いいたします。
田辺子ども家庭部長
子ども家庭部長の田辺でございます。よろしくお願いいたします。
金野保健福祉部長
保健福祉部長の金野でございます。よろしくお願いいたします。
また、保健福祉部関係の参与を御紹介いたします。
保健所長の浦山でございます。
浦山保健所長
どうぞよろしくお願いいたします。
金野保健福祉部長
生活衛生担当課長の飯塚でございます。
飯塚生活衛生担当課長
飯塚でございます。
金野保健福祉部長
以上でございます。よろしくお願いいたします。
石井都市整備部長
都市整備部長の石井でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。
まず、うちの部関係でございますが、南部地域まちづくり担当課長、角秀行でございます。
角南部地域まちづくり担当課長
角でございます。よろしくお願いいたします。
石井都市整備部長
次に、中部地域まちづくり担当課長、上村晃一でございます。
上村中部地域まちづくり担当課長
上村でございます。よろしくお願いいたします。
石井都市整備部長
北部地域まちづくり担当課長、市川求でございます。
市川北部地域まちづくり担当課長
市川です。よろしくお願いします。
石井都市整備部長
土木・交通担当課長、遠山幸雄でございます。
遠山土木・交通担当課長
遠山でございます。よろしくお願いいたします。
石井都市整備部長
建築担当参事、佐藤幸一でございます。
佐藤建築担当参事
佐藤でございます。よろしくお願いいたします。
石井都市整備部長
なお、この南部・中部・北部の区域割りでございますが、南部と中部の境といたしましては青梅街道、それから、中部と北部の境といたしましては早稲田通りということで、基本的にそのエリアを責任を持っていろんなまちづくり関係の事業を進めていくと、こういうことでございます。よろしくお願いいたします。
竹内教育委員会事務局次長
教育委員会事務局次長の竹内でございます。よろしくお願いいたします。
委員長
それでは、議事に入ります。
水害対策について、避難場所の整備について、災害に強いまちづくりについて、及び危機管理対策についてを一括して議題に供します。
それでは、調査事項の経過並びに現状について順次説明を求めます。
初めに、水害対策についての説明を求めます。
志賀危機管理担当課長
それでは、私の方から、防災担当所管の水害対策につきまして御説明させていただきます。
まず、本日お手元に中野区地域防災計画を準備していただいたと思いますけれども、この中身につきまして少しだけ御説明をさせていただきたいと思います。
まず、この地域防災計画につきましては、災害対策基本法の第42条の規定に基づきまして、中野区防災会議が作成したものでございます。
計画の性格でございますけれども、中野区の区域にかかわる防災に関し、区及び防災関係機関が処理すべき事務または業務を集大成する総合的かつ基本的な計画となってございます。つくりといたしましては、本編、それから別冊の資料編、2冊の構成になってございます。なお、最初にお断り申し上げなくてはいけないんですが、この計画につきましては、平成17年の修正となってございます。その後の修正が行われておりません関係で、多少データが古くなっております。多少これから御説明する中身と違うところが出てくるかもしれませんけれども、御了解いただきたいと思います。
なお、平成18年の5月に首都直下地震の被害想定に基づきまして、ことし5月に地域防災計画を東京都が修正したところでございます。それに基づきまして、今年度、中野区もこの地域防災計画を修正する次第でございます。修正の内容につきましては、この委員会におきまして随時御報告をしていきたい、このように考えてございます。
それでは、恐れ入ります。地域防災計画のまず8ページをごらんいただきたいと思います。8ページに河川と書かれてございます。委員の皆様方、既に御承知のことでございますけれども、旧桃園川を含めまして、中野区内には五つの河川が流れております。その代表が記載されているところでございます。
続きまして、恐れ入ります。136ページをお開きいただきたいと思います。河川の現況でございます。区内を流れます神田川、善福寺川、妙正寺川、江古田川の4河川につきましては、荒川水系に属します一級河川でございます。この4河川の総延長が11.3キロとなってございます。4河川につきましては、東京都が中小河川対策といたしまして、1時間30ミリ規模の降雨に対応いたしますように、昭和50年代前半に改修につきましては完了いたしましたけれども、流域の市街化ですとか、それから、河川の流出量の増加によりまして、流達時間の短縮等によりまして都市型水害が発生しているところでございます。
それで、東京都では、総合的な治水対策、あるいは平成5年の台風11号の神田川一帯の浸水被害ですとか、17年8月、9月の大雨による被害、これによりまして、神田川、妙正寺川、善福寺川の各河川の河川激甚災害対策特別緊急事業といたしまして、現在、1時間50ミリの降雨に対応できますよう改修工事を進めているところでございます。局地的な集中豪雨の例を除きますと、近年では河川の改修や環七の地下の調節池などの整備によりまして、河川の溢水はあまり見られなくなってきているところでございますけれども、排水能力を超えます関係から、下水道、あるいは内水はんらん、そういったいわゆる都市型の水害が取り扱われる被害は毎年のように発生しているところでございます。より一層の都市型水害の対策の推進が求められているというようなところでございます。
138ページの第4節、都市型水害のところでございます。こちらではただいま御説明いたしました都市型水害の例が記載されておりますが、平成11年6月に福岡市において1時間79.5ミリという豪雨によって、また、同年7月には東京都において1時間131ミリ、中野区では127.5ミリという局地的な集中豪雨によりまして、地下街、地下室の浸水被害が発生いたしました。これによりまして、死亡事故を生むという新たな形態の水害が発生しているところでございます。さらに、平成12年9月の名古屋地方を襲いました豪雨、東海豪雨でございますけれども、最大114ミリ、総雨量といたしまして589ミリを記録してございます。死者10名、浸水棟数6万棟以上の大水害となっております。
参考ではございますけれども、お手元の資料(資料3)の2をごらんいただきたいと思います。近年の中野区の水害被害の一覧をごらんいただきたいと思います。資料の中ほどに、平成11年7月21日のところでございます。先ほどの127.5ミリの雨量観測地点は江古田でございます。また、131ミリというのは、お隣、練馬区役所に設置してございます雨量観測局でございます。なお、下から3段目の平成17年8月15日の大雨の際には、鷺宮で総雨量126.5ミリ、1時間124ミリ、10分で41ミリ、江古田では総雨量が118ミリ、1時間112ミリを記録しております。また、10分では36.5ミリでございます。さらにその下の平成17年9月4日の大雨のときにも、鷺宮で1時間104ミリを記録しているところでございます。
お手数でございますが、地域防災計画の資料編の170ページをお開きいただきたいと思います。こちらに気象庁の発表しております注意報ですとか警報の基準が記載してございます。東京23区西部あるいは東部の大雨注意報のレベルにつきましては、1時間30ミリ、3時間で70ミリ以上、さらに大雨洪水警報レベルは、1時間50ミリ、3時間で90ミリ以上でございます。これらの基準から照らし合わせましても、まさにこれまで体験したことのない雨が都市部において降ったと。まさに局地的な集中豪雨というような状況になってございます。
恐れ入ります。本編の138ページにお戻りいただきまして、中野区ではこのような状況を背景といたしまして、区民の方々が居住地区付近の浸水実績からそれぞれの地域の危険性を認識していただきたいということから、みずからが対策を講じることを目的といたしまして、平成元年から平成11年までの浸水実績図をお示ししたところでございます。
139ページをごらんください。また、東京都では、東京都都市型水害対策検討会の検討結果を踏まえまして、平成13年8月に洪水ハザードマップの基礎となる浸水予想区域図を作成し、公表したところでございます。これを受けまして、中野区でも平成14年9月から、中野区洪水ハザードマップの公表を行っているところでございます。内容といたしましては、神田川流域浸水予想区域図のデータを活用いたしまして、神田川流域で大規模な洪水があった場合に、区民が迅速に避難できるように、また、洪水による被害を最小限にすることを目的といたしまして作成したものでございます。なお、シミュレーションに基づきます浸水予想区域ですとか、浸水の深さ、避難所、情報伝達の方法、そういったものも記載してございます。この洪水ハザードマップと申しますのは、平成12年の9月の東海豪雨と同程度の雨が東京都全域に降ったという想定のもとで作成したものでございます。
続きまして、139ページの上から5行目のところでございます。平成17年10月から、災害から区民の暮らしを守る目的といたしまして、中野区ケーブルテレビの画面に区内の河川情報ですとか雨量情報、そういったものを配信する、表示する河川情報提供システム、「L-Window」システムでございますけれども、そういったものも導入しております。またさらに、こちらの防災計画には記載されてございませんが、現在、委員の皆様方も御加入されているかと思いますが、レスキューナウでございますとか、それから、御自宅のパソコンあるいは携帯電話で情報を入手できる中野区防災情報メール、そういったものもこの5月1日から新たに構築いたしまして、提供させていただいているところでございます。
それから、続きまして、144ページをごらんいただきたいと思います。中野区の活動態勢でございます。こちらの防災計画では、区の地域に災害が発生し、または発生するおそれがある場合において、区の地域並びに住民の生命、身体及び財産を災害から保護するために、区及び防災関係機関が一体的な効果を発揮し得るよう必要な態勢を確立し、災害応急対策を実施して万全を期するものだというふうに定めております。これで、中野区では風水害態勢を6段階の態勢を構築してございます。
恐れ入ります。資料の1をごらんいただきたいと思います。
まず初めに、夜間・休日連絡態勢でございますけれども、大雨注意報の発令に関係なく、この夜間・休日態勢と申しますのは、防災担当職員と危機管理担当職員、このメンバーのローテーションによりまして、毎日3名ずつ態勢を確立しているところでございます。東京23区に大雨洪水注意報が発令されましたら、この職員はすぐ防災センターに参集いたしまして、気象情報の収集をいたすものでございます。それで、気象情報の状況によりましては、私と連絡をとりながら、次の態勢への移行の準備というような形をとってございます。
続きまして、情報連絡態勢でございますが、こちらにつきましては、平成17年の8月、9月の大雨の教訓を生かしまして、大雨洪水注意報から警報発令までの間に職員100名の態勢を確立いたしまして、気象情報の収集と伝達、それから、河川等の情報収集に当たる態勢でございます。
次の段階の初動配備態勢につきましては、非常配備態勢の前段階といたしまして組織する態勢でございます。こちらは各地域の警戒監視、それから広報活動を主とした態勢でございます。態勢による人数は203名ということになってございます。またさらに、区長は、災害が発生し、または発生するおそれがあり、明らかに応急対策を行う必要がある場合には、職員の動員指令を発して災害対策本部を設置し、応急対策を実施するとなってございます。それによりまして災害対策本部を設置いたしまして、第1次非常配備態勢から第3次非常配備態勢までの態勢を組織しているところでございます。態勢の組織の内容につきましては、お読み取りいただきたいと思います。
続きまして、158ページをお開きください。第9章の避難でございますけれども、ページの中ほどでございますが、避難の勧告及び指示を発令する場合が1から5まで記載されてございます。河川が警戒水位を突破し、洪水のおそれがあるとき、またはがけ崩れの危険が切迫しているとき、それからその他、住民の生命または身体を災害から保護するため必要であると認めたときと書いてございます。
続きまして、避難所でございますが、一次避難所といたしましては、地域センターの集会室、それから高齢者会館、その他の施設といたしましては、児童館等を予定してございます。また、避難誘導に当たりましては、消防署、警察署、それから地域の防災会の皆様方と協力いたしまして、区の応急班と呼ばれる組織が避難誘導を行うことになってございます。また、大規模な洪水といたしまして、東海豪雨のような場合におきまして、そちらの避難につきましては、洪水ハザードマップに記載してございます各小学校が避難所となるようになってございます。また、近年では集中豪雨によりまして車両の被害が大変多くなってきておりますことから、159ページに記載されています、車両避難と書かれてございますけども、車両の避難場所を準備しているところでございます。
以上が防災担当が所管しております水害対策についてでございます。
以上で説明を終わらせていただきます。
遠山土木・交通担当課長
それでは、私ども土木・交通分野が、この水害対策につきましては、規模、それから期間、その他、大規模にわたるということから、ほとんどのものが東京都事業ではございますが、私どもの所管がその調整の窓口になっているということで、本日、資料を御用意させていただきまして、都事業につきまして概略を御説明させていただければと思ってございます。
まず、妙正寺川の激甚災害対策特別緊急事業、いわゆる激特事業でございます。これは東京都建設局の第三建設事務所が所管をしているところでございます。今回、第三建設事務所が説明会等で使用するチラシもあわせて添付してございますので、あわせてごらんいただければと思います。先ほど防災担当課長の方からもお話がありました、平成17年の9月4日から5日未明にかけましての集中豪雨によりまして、妙正寺川・善福寺川の流域では大規模な水害が発生してございました。このため東京都は、妙正寺川・善福寺川におきまして緊急かつ重点的な河川の整備を実施するため、この激特事業の採択要望書を国に提出し、平成17年11月18日に採択されたというものでございます。区は5年間の期限つきで実施されるこの激特事業に対しまして、区民への十分な説明の保障と理解に基づいた状況のもとで事業が順調に進行するよう協力あるいは調整を行っているところでございます。
妙正寺川激特事業につきましては、期間、5カ年と限定されて定まっているところでございます。平成17年度から平成21年度の事業期間でございます。
主な事業内容といたしましては、河道整備、これが約3,650メートルを予定してございます。護岸整備、これは約1,250メートルでございます。それから河床の掘削につきましては、約3,650メートルを予定しているところでございます。それから、橋梁のかけかえも予定されてございます。北原橋から新橋間の7橋のかけかえが予定されているところでございます。なお、この北原橋につきましては、現在工事が進んでございますが、当初の予定より期間が延びまして、今年度末まで工事がかかるという情報が来てございまして、このことにつきましては建設委員会でも報告しているところでございます。なお、橋梁の拡幅分につきましては、費用負担として区が負担をするものでございます。
この激特事業の中で、あわせて環七の地下調節池の整備が行われることになってございます。神田川・善福寺川の洪水約54万立米を貯留しまして、水害の被害を軽減するため整備をするというところでございます。神田川・善福寺川取水施設につきましては、既に工事が終わりまして取水を開始しております。野方五丁目6番先に建設中の妙正寺川取水施設につきましては、完成は平成20年夏ごろの予定と聞いてございます。なお、取水は平成19年3月から開始しているところでございます。
それから、2番目でございます鷺宮調節池につきまして、これは都市整備局、具体的な実施は建設局ということになろうかと思います。都営鷺の宮アパートの建てかえ計画に伴いまして、区は妙正寺川下流の治水安全度が確保される容量の調節池建設を要望いたしまして、今年度から区と都による検討に入る予定でございます。現在想定されている広さ、1ヘクタール、3万5,000立米を現段階では想定しているところでございます。
3番目でございますが、地下河川建設でございます。これは東京都の下水道局が担当しているところでございます。神田川及び善福寺川沿いの浸水被害の軽減を目的に整備するものでございます。神田川流域の下水道の改善対策につきましては、昨年度末、ことしの3月に和田弥生幹線が整備が終わってございます。貯留量12万立米でございます。
それから、これは建設委員会で御報告申し上げましたが、下水道局の3カ年計画に盛り込まれているものでございますが、中野一丁目、中央二丁目付近の浸水被害を軽減するために、貯留管、貯留量キャパが約5,000立米を整備するという計画を今進めているというふうに伺っております。
その他の調節池と貯留総量につきましては、中野幹線以下、ここに記載してございます約2万4,800立米のキャパをもって浸水被害の対策をいたしているところでございます。
なお、私ども、先ほど防災課長の方からも一部説明がございましたが、河川情報システムといたしまして、水防活動に資することを目的として、現在、水位局、警報局、雨量局、端末局、それから河川監視カメラで構成しまして、河川監視や警戒及び河川の情報を収集するシステムを設けているところでございます。第三建設事務所や下水道局からの情報提供を受けると同時に、他区への水位、雨量情報を提供し、河川流域に住む人々にはいろいろな形態に加工して現在配信しているところでございます。
雑駁ですが、以上でございます。
委員長
ただいまの説明に対し、質疑はありませんか。
江口委員
ちょっと下水道のことなので、お答えできるかどうかわからないんですけども、河川の流域なんかのはんらんでは結構意識が高いんですが、そうじゃない部分の内水はんらん、下水、中野の場合100%設置されているわけですね。ところが、下水道の場合は、下水道局が直接工事したところは下水道局がデータを持っているんですが、今はパソコンでもデータが公開されて、自分のうちは何ミリが入ってというのがわかるんですが、本当に私道の中で、下水道局がやらないで、御自分たちが指定業者の人にお願いして、私道舗装の際にやっているというところは、下水道局にデータがないんですね。そういうものは、私道でも下水道局が直でやったところはデータを持つけども、民間の業者にお願いしたところはあくまで民間の業者がデータを持つということになっているようなんですけど、これはすべて下水道局で、私道であってもつながっていくわけですから、データということは持てないんでしょうか。わかりますか、答えられますか。
遠山土木・交通担当課長
申しわけございません。ちょっとそのことに関しましては、詳細な情報を把握してございませんので、下水道局等に問い合わせをしたいと思います。
長沢委員
環七の地下調節池の方でちょっと伺いたいんですね。ここに入っている神田川・善福寺川、おととしの水害の際に、たしか善福寺川のところはやっぱり取水の施設の設置そのものはまだできていなかったんだけども、しかし、あれだけの規模のものなので、中に機材とかあるけども、判断して入れた。たしかそうだったかなと思うんですね。その判断は正しいと思っているんですが、その後にいわゆる施設としてつくったと思うんですね。つまり施設としてでき上がったというのは、善福寺川のはいつなのかというのをお聞きしたいんですね。まずそこからちょっと教えてください。
遠山土木・交通担当課長
昨年度末というふうなことです。
長沢委員
今度、妙正寺川の方は、これも20年の夏に、そういう意味では取水の施設も、野方の方からもこれはできると。ただ、1年前倒しして、要するに取水そのものは今年度からというお話だった。ここで、取水がことしの3月から開始しているという書き方は、これは、この間に多少雨が多かったときなんかは、調節池の方にもう水を入れているという理解でいいんですか。
遠山土木・交通担当課長
すみません。表記がちょっと不適切だったかもしれません。取水が可能な状態にはなっているということでございます。
長沢委員
仮に、もちろんこれだけじゃなくて、さまざまな激特の今の河川の改修、護岸の整備や河床の掘削や、下水のそういうのもやられているから、総合的に判断しなくちゃいけないことではあると思うんですが、仮にここのところで、つまりおととしのような規模、また、地域的にも中野全域というか、妙正寺川も神田川も、あの辺一帯の水害と考えて、確かに神田川の方はこれを活用した、また善福寺川の方もそういうこともあったから、一定の被害を抑えることができたというふうに、そういうふうに認識していますね。あのときに54万トンのこの施設の中で40何万トン水が入ったと。同じように、じゃあ、今回というか、仮にことしなって、取水の方が妙正寺川の方が入るけど、キャパの54万トンは変わらないわけですね。取水の施設とあるのは、当然ながら制御があるのかなと思っているんですけど、暫定的なものはそれはないと。そうすると、制御しているところ、していないところというところで、水はどこから入ってきたかわからないというのは、たまった水がどこの水かなんていうのは当然わからないんだけども、そういうのというのは、水害状況を見てなんだけども、どういうふうに考えられるということになりますか。仮におととしのような規模のがあった場合、制御できるできないというところをどういうふうに考えられているのかなと思ったんですけど、いかがですか。
遠山土木・交通担当課長
詳細について三建から伺ったわけではございませんけども、基本的には降雨の状況で、あるいは下流、川の水の量等々の判断で、どこから優先的に限られた施設の貯留機能を働かせるかということは、全体見合いといいますか、その時々の状況で、つまりすべて、妙正寺川も、神田川、善福寺川も、それはその時々の判断で、建設局が判断をしながら取水についての決定をするものというふうには伺っているところでございます。
長沢委員
これは取水の施設ができたというのは、取水、入れることもそうだけども、そこで何らかの制御みたいなもの、今言ったようにあると思いますし、また、そこ自身はおさまってきたら、そっちから出すこと自身もある。しかし、暫定的なものはそれはない。今現在の状況としては、妙正寺川の野方の方は、水を出す、くみ上げるというんですか、それ自身は今現在はないと見ていいんですか。
遠山土木・交通担当課長
委員のおっしゃったように、最終的なところというのはポンプ施設の完成ということだとは思うんですね。ですから、現在、例えば妙正寺川の野方の今、設置工事をしてございますが、そこで優先順位が、取水する必要があるといった場合は、そこからの取水を始めると。ただし、そこのポンプ機能を使って、つまり地域がおさまれば、排水ということは現段階ではまだ完成していないということだと考えています。
岩永委員
1点、「L-Window」のことでお尋ねをします。たしか一度、委員会かどこかで問題になったのかなという思いもしながらなんですが、先ほど、河川情報システムによって、区民に「L-Window」で情報の提供をしているということですが、現実の問題として、雨が降っていても傘が閉まっているマークが出ていたり、私がわかるのは神田川ですが、神田川の水位が上がっていても、通常の水位ですという案内というか、情報提供があって、そんなに早く変わらない。要するに降っていても、いつまでもそういう情報提供の状況が続いていて、もう少し機敏に状況に合った提供ができないものかと思うんですけれども、それはどうですか。
志賀危機管理担当課長
雨量データにつきましては、「L-Window」で御案内を差し上げているところでございますけれども、大変時間が、タイムロスといいますか、かかっておりまして、大変御迷惑をおかけしているところでございます。原因といたしましては、東京都の建設局のデータ、あるいは中野区の河川情報システムのデータ、そういったものを取り込んだ上で、株式会社ウェザーニューズというところに情報を提供してございます。そちらに情報提供いたしまして、「L-Window」の形にデータ加工して、それで配信される。そのデータを加工して流すまでの間に約7分かかってございます。その関係で、皆様方がテレビでごらんになるときには、約7分から10分タイムロスを生じているというのが現状でございます。現在、その状況を改善するように、ウェザーニューズの方に申し入れをしているところでございますけれども、なかなか時間を短縮するのは、現状のところでは難しいというようなお話を伺っていますが、さらに改善をするように今申し上げているところでございます。
岩永委員
そうしますと、ウェザーニューズのところの加工、情報の提供の仕方に一番大きな問題があるということですね、タイムロスを生むという。なかなかそれが難しいという状況だというのは、ウェザーニューズができる技術というんですか、提供するまでの技術がなかなかない、追いついていないという状況ですか。それから、そういう意味でいえば、ウェザーニューズだけが配信できるのか、もっと早くに配信できるようなところがないのか、そのあたりはどうでしょう。
志賀危機管理担当課長
詳しい仕組みはちょっとわからないんですけれども、東京都の端末のデータ、また中野区の河川情報システムのデータ、それを配信するのに7分程度の時間がかかっていると、ウェザーニューズの方に届くまでに。それで加工しているということでございますので、ウェザーニューズの加工の処理あるいは仕組みとして問題があるということではない。あくまでも東京都のデータあるいはうちのデータを集約してウェザーニューズの手元に届いて、それから加工するものですから、それに時間がかかってしまう、そういった状況でございます。
岩永委員
わかりました。ちょっと1点誤解をしていましたが。そうすると、ウェザーニューズに情報を届けるまでの時間の短縮というのが必要になってくるとなれば、東京都の端末、それから区の情報提供の仕方ということになるわけですね。それは例えば、もっと監視状況をどうにか改善するとかなんとか、もっと区としてもう少し早く提供ができて、配信ができるような努力というのは、じゃあ、それは可能なのかどうか。可能なのかどうかというよりも、ぜひ改善をして、7分から10分というのは、相当強い雨が降ったときなんか、その間で一気に状況が変わってしまうものですから、もう少し早くに、敏速に対応できるようにしていただきたいというふうにして思うんですけれども、ごめんなさい。もう一度そのところ答えてください。
志賀危機管理担当課長
先ほども申し上げましたけれども、私もちょっと細かいシステムの仕組みのところはわかってございませんので、細かく申し上げられませんが、至急調べまして、そのようなことで短縮できるように仕組みを考えていきたいと思います。また、これはまた別の問題ですけれども、そのようなことのサポートといいますか、カバーする仕組みといたしまして、今回、防災情報メールといったものも構築いたしましたので、それとあわせまして御利用いただければと思っております。
いながき委員
資料1の災害対策本部の非常配備態勢なんですが、ここに、「被害が拡大するおそれがある又は被害の拡大が見られ」というところで、救援などの応急活動を強化する態勢ということで何百人もの数字が書いてあるんですけれども、これはこの方々が実際に集まって現場で救援活動するということなんでしょうか。もしそうだとすれば、水害、大雨・洪水で交通網が麻痺した場合でも迅速に集まることができる態勢になっているんでしょうか。
志賀危機管理担当課長
当然、区役所開庁時でございましたらば、この人数すべてがすぐそろってこのような態勢がとられるということでございます。ただし、夜間・休日でございますけれども、この間のときもそうでございましたけれども、大雨・洪水警報が注意報から切りかわって発令されるまで20分、30分しかなかったと。そのときがちょうど帰宅の時間に重なっておりました。そういったときには、この態勢がすぐとれるかと申し上げますと、実際には難しいかなと。ただ、それでありましても、すぐ連絡態勢をとりまして、この態勢を確立して応急活動に当たるというのが原則でございます。
北原委員
水害に係る事業等のところで、激特のことなんですけれども、橋梁のかけかえで、区道橋の北原橋から新橋間の7橋のかけかえということになっておりますけれど、この橋の名前がわかりましたら教えていただきたい。
遠山土木・交通担当課長
今回、添付資料としてついていると思いますが、都の資料のこちらの場面で7橋、箱でくくっているところでございます。
北原委員
それで、今回、環七の下までの改修事業を行うというふうに聞いているんですけれども、この中で、三谷橋が含まれておりませんけれども、これは何か理由があるんでしょうか。
遠山土木・交通担当課長
詳細については承知していないところがございますが、この激特事業について、区間あるいは事業内容を設定するときに、三谷橋につきましては除かれたという結果は聞かされてございますが、その理由については詳しくは承知してございません。
北原委員
橋梁の拡幅分は区が費用負担するというふうになっているんですが、前回の17年の夏の集中豪雨のときに、三谷橋周辺も極めて広い地域に浸水被害をもたらしたわけですけれども、こういう状況の中で三谷橋だけ除かれたというのがいま一つ地域の人には見えないというような話もお伺いするものですから、説明する何らかの材料がありましたらと思ってお聞きしたんですけれども。
遠山土木・交通担当課長
繰り返しになりますが、委員お話しのとおり、この橋の近辺については大変な被害を受けたというのは承知してございます。今お尋ねは、橋のかけかえにつきまして、つまり橋をかけてからの年数とか、そういったものを考慮して、この箱でくくったところの橋が選定されたのかなというふうには承知してございます。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本説明について終了いたします。
それでは、次に、調査事項の経過並びに現状の2番、避難場所の整備についての報告を求めます。
志賀危機管理担当課長
それでは、避難場所の整備につきまして御説明いたします。(資料4)
恐れ入りますが、地域防災計画の76ページをごらんいただきたいと思います。
地域防災計画では、局地的な火災等の災害に対して、住民が被害を受け、あるいは受けるおそれがあるもので避難しなければならない、または大災害等によりまして被災した住民、あるいは火災延焼等により避難せざるを得ない住民の避難所のため、区、警察、消防関係機関が一体となって避難誘導等の避難対策を講じると定めてございます。これによりまして、中野区では現在、避難所を50カ所整備しているところでございます。二次避難所につきましては、43カ所を指定してございます。また、東京都では、避難場所、広域避難場所でございますけれども、中野区内に9カ所指定しているところでございます。
災害時におけます人的被害を最小限にとどめるために、避難には事前避難と避難勧告または指示によるものがございます。事前避難につきましては、災害が発生するおそれがある場合でございます。このようなときには、区、警察、消防などが早目の避難勧告あるいは避難指示をいたしまして、避難誘導に努めるものでございます。また、災害の状況によっては自主避難が有効だと、このように考えてございます。
76ページの中ほどでございますけれども、大地震時に同時多発的な火災の延焼が拡大いたしまして、人命に及ぼす危険性が著しく大きいと予測がされました場合には、あるいはガス等の流出拡散によりまして広域的に人命の危険が予測される場合、その他の生命または身体、災害から保護するために必要と認められた場合、このようなときには、災害対策本部長、区長でございますが、警察署長、消防署長が協議いたしまして、正確な情報の収集、それから、避難先を定めまして避難勧告指示をすることになってございます。避難誘導に当たりましては、先ほど来から申し上げておりますけれども、警察、消防、あるいは地域防災会の皆様方の協力を得まして、的確な避難誘導を行っていきたいというふうに考えてございます。
恐れ入ります。78ページをお開きいただきたいと思います。避難所でございます。避難所に避難するときというのは、自宅が倒壊、消失、自宅で生活できない区民の生活の場となってございます。あるいは地域の救援・救護活動の活動拠点となるものでございます。また、自宅で生活が引き続きできる場合でも、給食あるいは給水、このような提供を受けなければならない場合の機能、そういった提供の拠点というふうになってございます。また、この避難所には、あらかじめ定められました地域防災会の皆様が単位として指定してございます。
お手数でございますけれども、資料編の102ページをお開きいただきたいと思います。避難所の一覧が102ページから104ページにわたりまして記載してございます。学校別の地域防災会の割り振りが記載してございます。また、学校名の横に星印が記載されているところがございます。これにつきましては、中野区医師会様と協議をいたしまして、拠点医療救護所として指定させていただいたところでございます。また、50カ所の避難所のうち、区立小学校が29校、中学校が14校、その他は国立・私立学校、あるいは鷺宮体育館、そういったところが指定してございます。
続きまして、同じく資料編の105ページをごらんいただきたいと思います。こちらには避難所施設収容人数と書かれてございます。短期収容と、あるいは長期収容ということでそれぞれ人数が記載してございます。こちらの長期収容と書かれてございますのは、家屋が倒壊あるいは消失してしまった場合に、避難所生活を送るための方々が、最高でこのぐらいの人数が避難して避難生活が送れる、そういったものを長期としてあらわしてございます。また、短期と書かれてございますのは、地域の中で火災の延焼等、あるいは余震で建物等の倒壊の心配がある、そういった場合に、一時的にグラウンドに避難していただくわけでございますけども、そのときの収容人数というふうになってございます。
恐れ入ります。131ページをごらんいただきたいと思います。中野区内にございます備蓄倉庫といたしまして、二中をはじめとした7カ所に備蓄倉庫がございます。また、避難所備蓄倉庫としては48カ所の小・中学校に、各避難所に備蓄倉庫がございます。避難所の備蓄倉庫に入ってございます資機材といたしましては、そちらの下に書いてあるとおりでございます。
ページをおめくりいただきまして、132ページでございます。備蓄倉庫のところに整備されております備蓄物資の一覧がこちらに表記されてございます。ここでちょっと1点だけ御訂正をしておきたいんですけれども、一番上の備蓄物資一覧の乾パンと書いてございますが、現在、乾パンは備蓄物資として対象としてはおりません。昨年からセーバークラッカーといったクラッカーを導入してございます。これにつきましては、これまで乾パンは保存期限が5年間だったんですけれども、このセーバークラッカーにいたしまして、10年の保存期間が可能ということになりました。
恐れ入ります。本編にお戻りいただきまして、80ページをお開きいただきたいと思います。二次避難所でございます。災害時において、避難所の方に避難をしていた被災者の方々が引き続き避難所での生活を続けることが困難になった場合、あるいは高齢者、障害者の方々が避難所での生活ができない場合、このような場合を想定いたしまして、区内の高齢者施設あるいは障害者施設、そういった施設を二次避難所として指定してございます。指定されている施設につきましては、こちらの中段から下のところに書かれているとおりでございます。
恐れ入ります。77ページにお戻りいただきたいと思います。77ページの広域避難場所の指定でございます。広域避難場所につきましては、東京都が指定しておりますけれども、この広域避難場所につきましては、地震発生時におきまして、同時多発的に火災の延焼が拡大、あるいはガス等の流出が拡散して危険が及ぶ場合、このような場合には広域避難場所に避難していただくわけですけども、中野区内には、先ほど申しましたように、9カ所の公園や学校、あるいはこうした住宅の一帯が指定してございます。また、中野区外に3カ所の広域避難場所が指定しております。場所といたしましては、新宿中央公園一帯、百人町三丁目一帯、それから立正佼成会の大聖堂となってございます。
それぞれの避難所につきましては、地域防災計画の資料編のところに、101ページに記載してございます。こちらの資料編101ページの収容予定人口のところをごらんいただきたいんですけれども、収容予定人員、括弧内の数字が中野区の避難人口でございます。この避難人口を合計いたしますと、29万9,000の避難人口が想定されてございます。この広域避難場所につきましては、現在、東京都におきまして5年に一度の修正を加えるということでございます。その修正のことしは5年目を向かえてございます。現在、東京都におきまして、各区の不燃化率、あるいは道路の整備状況の調査をしておりまして、現行の広域避難場所の避難者数の拡大ですとか、それから、遠距離避難の解消のための見直しを東京都で調整作業を行っているところでございます。東京都から区に対しましてこのような情報がございましたら、当特別委員会におきまして随時御報告を差し上げたい、このように考えてございます。
以上で避難場所の整備について御報告でございます。
委員長
ただいまの説明に対し、質疑はありませんか。
江口委員
本会議で区長が、避難所の井戸の学校、水質検査をしていないということなんですけど、これはなぜでしょうか。
志賀危機管理担当課長
現在、水質調査、基本的に井戸につきましては、生活用水というふうに考えてございます。そのため、飲料水とは考えてございませんので、水質等の調査はしていないところでございます。
江口委員
この問題は、私どもが当初、学校を避難所にしている中で、井戸水、井戸を絶対掘るべきだというので、全校と、それから私立校だとか、公園なんかも掘っていったんですね。この計画書の中には、井戸の水は浄水器をかけて飲むというふうに書いてあるんですよ。当初は、中野の場合というのは、道路状況からしても多分、給水車だとかそういうものの難しさ、それから道路の狭さからも含めて、給水管、水道、これも破壊される可能性があるということから、水の確保ということで、とりあえず少しでも避難所で水が利用できるようにと。確かに何日もたてば、今、いろいろ協定もしていますから、ペットボトルだとかそういうことで水は届くわけですけども、当初の何日間は非常に難しいということから、最悪のことも考えてやっているわけで。だというふうに私は認識していたの。ところが、この間、区長はしていませんというけども、別に水質検査なんてそんなお金のかかることじゃないんだから、これは飲める飲めないという、それから、井戸水提供の家という形で、区民の方が御利用して、そこも飲める飲めないということがはっきりしている部分があるんですね。そういう意味で、それが例えば飲めないものなら、やっぱり飲めないということで生活用水に使うと。飲料水で飲めるのだったら、こういう浄水器にかけて飲めるなんて言葉は外して、一切飲料には使わないというふうにしないと、私どもとしては当初からそういう形で、最悪の場合にその水が飲めるという、そういう認識なので、違うということですね。
志賀危機管理担当課長
避難所におきまして浄水器等を整備しまして、井戸の水を飲むということの前提ではなくして、例えばプール用水ですとか、そういったものも含めて、浄水器を使いまして飲むような措置を考えて、浄水器等の整備はしてきているところでございます。井戸につきましては、現在の小学校、中学校に整備しております井戸が、大体深さが10メーターから15メーター、大変浅い井戸になっております。そういった意味からしますと、現在の東京の井戸の事情からいいますと、重金属等のものが混入されている可能性があるというふうに考えております。そういった意味では、飲料水には適さないというふうに考えてございます。また、現在、それを飲料水として飲める可能性のあるものとするためには、約100メーター近くの深井戸を掘る必要があろうかというふうに考えてございます。
江口委員
そうすると、水質検査をしたということでしょう、そういうデータがあるわけだから。区長はしていないというふうに答えているんだけど、その辺はどうなのかということなんです。
志賀危機管理担当課長
すみません。推測でございます。重金属等が含まれるのではないかという私の推測でございます。失礼しました。水質検査等はしておりません。
江口委員
保健所長がいるから、水質検査はそんなお金、高いものなんですか、年に1回ちょっと水をとって検査するのは。
浦山保健所長
一般的な飲用に適するかどうかという水質検査に関しては、大体数千円から数万円程度でございますが、私自身、他区におりましたときに、いわゆる区内の井戸の飲用に適するかどうかという検査を保健所で行いましたが、実際には10メートルから15メートル程度のいわゆる浅井戸は、すべて通常の飲用には適しません。必ず雑菌が出てまいりますので、その場合には飲用には適さないという判断になります。ただ、緊急時のときに浄水器を使ってとか、煮沸してとかということは、また別のことであろうかと思います。
江口委員
どっちにしたって、そういうことを明確に出すならば、こんな1カ所とるとか、1カ所とか数カ所ポイントだけとってやれば出るわけだから、はっきりそれはさせた方がいいと思うんですよね。今、学校に大体端っこの方についていて、井戸水があるわけですけど、災害時に飲料に適しませんと書いてありましたっけ。
志賀危機管理担当課長
たしか、この水は飲料水として使わないでくださいというふうに御案内差し上げているところでございます。
江口委員
だけど、調査する考えはないですか。きちっとデータを出すという考えはないですか。
志賀危機管理担当課長
学校用の井戸につきまして、数カ所調査等を行っていきたいというふうに考えております。
岩永委員
避難所の設置基準が、一時集合の空き地では1平米当たり1人、収容所では居室が3.3平米当たり2人というふうに基準がありますが、資料編の105ページの小・中学校等の収容人数というのは、この基準に基づいて出されているものですか。
志賀危機管理担当課長
おおむねそのようになってございます。
岩永委員
そうしますと、今、学校再編の計画が進められていて、学校の状況が変わってくることになるんだと思うんですが、ここに書かれている短期・長期の収容人数に対して、この基準というのはどういうふうになるのか。この基準でいえば、それこそ収容人数の方がどうなるのか、そのあたりの方は危機管理の方ではどんなふうに考えていますか。
志賀危機管理担当課長
学校再編の問題につきましては、私どももいろいろと頭を悩ませているところでございますけれども、学校の再編後におきまして、すぐその土地がどのようになるかということはまだ聞いてございませんので、そこら辺につきましては、本会議の中でもございましたが、今年度中に検討して詰めていきたい、このように答弁があったかと思いますが、現在想定されている場所といたしましては、例えば六中あるいは富士見中学校が再編の対象として挙がっております関係で、一昨年から中野工業高校あるいは富士高校と避難所協定の御相談に伺っているところでございます。
岩永委員
例えば近くに、今出た富士見中でいえば、富士高がすぐそばにあって、避難所指定になっていないので、新たに避難場所として確保できないかという話も出てくると思うんですが、全体的に見ていくと、そううまいぐあいに近くに避難所として利用できるところがあるというふうにもならない、そういう再編計画の状況になってきているんだろうと思うんですね。こういうふうに見ていくと、結構この収容人数の見込みは大きいですね。この人たち、いわゆる見込んでいる人数が現実に必要とされる基準との関係でどう確保していくのかというのは相当大きな問題だと思うんですが、今年度中に検討して一定の方向を出していくということは、全体を見たものを出してくるというんですか、それともとりあえず当面のものとして出してくるということなんですか。
志賀危機管理担当課長
まず前提といたしまして、昨年の5月に出ました首都直下型の被害想定でございます。現在こちらに書かれておりますのは、長期の収容で約10万1,750名を想定してございます。この段階では平成14年のときの被害想定で、避難所生活者と言われておりますのが約4万5,000人、これに対しまして、中野区の防災計画では約10万の収容ができる施設を確保するということで計画してございました。しかしながら、今回出ました平成18年の5月の被害想定によりますと、冬の夕方6時でマグニチュード6.9、その被害想定の避難者数、それが約6万5,000人、また、マグニチュード7.3の場合につきましては、10万2,000人という被害想定が出ております。それにいたしますと、いずれにしてもこの長期収容は不可能というような想定でございます。現在、どちらの被害想定をとるかというのは問題として上がりますけれども、いずれにしても全体的な見直しが必要ではないかというふうに考えてございます。
岩永委員
いざ災害、避難が必要という場合の想定というのは、やはり最大数が受けとめていける方向で想定をしていくということは大事なことだと思います。ですから、例えば状況に合わせて想定を小さくしていく、見ていくなんていうことはあってはならないことだと思うんですね。この地域の人たちにしてみたら、近くにあった避難場所が遠くになっていくとか、避難場所の数が減っていくことによって、避難場所でのいざというときの避難生活が大変窮屈というのか、そういうふうになるということも、これはまた避けなければならないことだというふうにして思いますので、やはり教育委員会がどういうふうに考えているのかという問題は、教育委員会の問題にとどまらず、こういう防災計画のところにまで影響してくるわけですから、そのあたりは危機管理のところでは十分必要な体制や広さを確保していくための手だてをとるべきだと思うんですが、いかがでしょう。
志賀危機管理担当課長
区内の公共施設と言われるところにつきましても、施設収容数の限度といいますか、そういったものもございますので、いずれにいたしましても小学校以外の施設、そういったものも今後は活用する方向を検討しなくてはならないのではないかというふうに考えてございます。
やながわ委員
避難場所の件で何点か伺います。公立の小・中学校が主体でやっているんですが、南中野でしたら東京大学、東大附属ですね。東部の方だと宝仙学園、あるいは東京文化学園とか大妻、そういうところも避難場所に指定され、備蓄倉庫も設置していただいて、御協力していただいているわけですけども、中野区内の小・中学校ですと、いろんな意味で交流があるわけなんですけれども、こういう東大附属、私は地元ですから、ところなんかはかなりの、四つか五つの町会が避難場所に指定しているわけですね。当時、避難場所を指定したときに、やはり備蓄倉庫もなく、後から設置していただいたという経緯があるんですけれど、ふだんの交流は区内の施設だとあるけれど、こういった場合、区内じゃないところ、私立の学校とか国立の学校ですから、こういった場合の、多分、恐らく、地元の町会との、防災会とのテーブル等々をつくりなさいという提案もした経緯もありますから、あると思うんですが、区側としてはどんなアクションを起こして、いつもかかわりを持って、あるいは、ここを指定したからここにみんな集まってくるのよということだけじゃ済まされないと思うんです。そういうかかわり合いを定期的にやっているのか、あるいはどうされようとしているのか、もしありましたらお聞かせください。
志賀危機管理担当課長
委員お話のございましたとおり、私立中学校あるいは国立の学校等に対しましては、日常的には避難所運営会議の中での交流ということでとどまってございます。また、それ以外におきましても、区の職員の方が、訓練担当の職員が、学校での避難訓練等が、あるいは防災訓練がございましたら、その時々には派遣をいたしまして、そこで交流させていただいているところでございます。ただ、なかなか学校と直接やりとりをしたり、私どもが積極的にかかわってどうのということはできていないところが現実でございます。今後、そのようなことで、地域の方々と、あるいは学校の方々と連携をとってやっていきたい、このように考えております。
やながわ委員
これは大変大事なことだと思うんですね。万が一のことを想定しての避難所ですから。地域の地元の小・中学校ですと、何かの形で私たちも、地域の皆さんたちも行ったり来たりして、あそこにトイレがある、あそこに何がある、あそこに生き物がいるとか、そういうのは比較的、町会の人やさまざまな人たちが認識している。だけど、こういう区内の施設じゃないところというのは、ほとんど入ったことがない。私は自慢じゃないけど、宝仙も大妻も文化も行ったことないわけですよね。恐らくまちの人だってそうだと思うんです。やっぱり一番何かあったとき行くところなので、私たち区側、行政側も、町会がやっているんだろうというんじゃなくて、年に1回でも2回でも、そこに危機管理も出ていって、きちっとしたテーブルを私はつくっておくべきではないのかなというふうに思うんですけど、その都度というんじゃなくて、こういうテーブルならテーブルをきっちり、特に区外施設の避難所においては、いろんなところの避難所の報告が来ると、かなりやっぱりストレスになるわけですね、日常の生活、3日でも4日でも1週間でも。そういうところでやっぱり知らないという、みんながわからないとなると、もっと混乱するので、これも事前の対応として大事だと思うので、定期的にとか、そういうふうにつくるべきだと私は思いますが、再度。
志賀危機管理担当課長
私も以前防災におりまして、避難所の協定等を結びに行ったとき以来、足を踏み入れたことがないというのが現実でございます、恥ずかしい話。そういった意味では、各学校の先生方と、いざ災害があったときに顔をしっかり知っていてお話ができる、そういったような状況が必要かと思います。また、避難所運営会議、そういったところにおいても、各担当の職員がしっかり行って、各学校の先生方とお話がきちんとできている、そのような状況が必要かと思います。そういう意味で、東大附属につきましては、いろいろと地区まつりですとか、コンサート等お呼びしていただいて、区の職員も出席をさせていただいているところではございますけれども、他の学校につきましては、そういった状況もなかなか難しいようでございますので、今後そういったところでは積極的にこちらから年1回程度、そういった会議等ができるようにしていきたいというふうに考えます。
やながわ委員
これで最後にしますが。指揮命令系統というんですか、東大なんかは国立ですから、国の施設ですよね。何か災害があったときに、先生たちは国家公務員になるのかな。指揮命令系統があるじゃないですか。中野はやっぱり区長が対策本部長になって、区長の指揮命令系統があって、あっちは国があって、この辺の交通整理も大事じゃないかと。あるいはまた私立の学校だったら、私立の学校理事長なり、命令系統が必ずあると思うんですね。一般の職員の人が勝手に、逃げてくる人たちは地元の中野の区民なわけですよね。そういうときに命令系統が乱れないように、きちっと私はつくっておくべきではないかとかねがね言っているんですが、その辺も結構大事なところだと思うんですね。いざとなったら、どっちの言うことを聞いて動くのかと、こうなったときに大変混乱しますので、その辺もちゃんと計画に入れてやっていただきたいなと、これは要望にしておきます。
佐藤委員
80ページの二次避難所のことです。高齢者、障害者、乳幼児の方を対象に二次避難所の指定がされておりますけれども、これは高齢者、障害者、乳幼児の中野区内の施設を全部指定しているわけじゃないですよね。指定の基準とかは何かあるんでしょうか。
志賀危機管理担当課長
各地域にどの程度の特養の施設、それから障害者の施設というのがあるか、あるいは保育園、児童館というのがあるか、そういったことで、各地域センター管内にあるところから搬送、誘導できるところで、一番施設的にいいところと言うとおかしいですけども、適しているところ、そういったところを基準に選定したというふうに認識しているところでございます。
佐藤委員
じゃ、各地域センター管内に何カ所という形での指定になっているんですか。とすると、例えば高齢者、障害者、乳幼児施設、それぞれ何カ所ずつ地域センター管内に指定しようという計画で指定されているんでしょうか。
志賀危機管理担当課長
各地域センター管内に何カ所ということではなくて、これを指定させていただいたときには、この施設が各避難所から避難誘導して二次避難所に搬送といいますか、輸送といいますか、そういったのが一番場所としては適切であるというところを考えまして指定したというふうに認識しておりますけれども。
佐藤委員
災害が起きると、もともと障害を持っていた方だけじゃなくて、もちろんその時点で歩けていた高齢者の方が、またそのときのさまざまな状態によって非常に移動が不自由になったりとか、それから、これから高齢化社会の中で、非常にそういう意味でのフォローが必要な方たちがふえてきますよね。だから、二次避難所の指定というのをどんな基準でどんなふうにするのかということをもちろんきちっと再検討していただきたいんですが、ある程度ふやしていくということもこれから必要になってくると思いますけれども、それはふやしていく方向で検討されているのでしょうか。
志賀危機管理担当課長
二次避難所の問題につきましては、いずれにいたしましても今年度、地域防災計画の修正がございます。現在の手挙げ方式で登録されている方々が人数的に約900名いらっしゃいます。現実的な問題といたしましては、登録されていない方がかなり大勢いらっしゃるというふうに認識しております。そういった方々がすべての二次避難所に収容できるかといった場合には、人数的に不可能ではないかというふうにも認識しているところでございます。そういったところから、本年度、地域防災計画を修正していく中で検討していきたい、そのように考えております。
佐藤委員
ぜひふやしていく方向で検討していただきたいと思いますが、それとともに、二次避難所には、各避難施設には災害のためのさまざまな備蓄倉庫があって、さまざまな備蓄がされておりますけれども、二次避難所にはそういういわゆる災害要援護者の方たちのための最低の備蓄みたいなのはされているんでしょうか。
志賀危機管理担当課長
現在、二次避難所におきます備蓄物資等の備蓄はしていないと思います。こちらにつきましては、7カ所ございます備蓄倉庫から災害弱者用の物資等を輸送するというふうに考えてございます。
佐藤委員
7カ所から運び込まれるということですけれども、さまざまな緊急事態であるから、災害時のときのさまざまな態勢が組まれているわけで、できるだけそういう避難先に最低限のものが備蓄されていることが安心につながると思いますけれども、二次避難所の最低限の備蓄といいますか、それをこれから検討していただきたいと思いますけれども、それはいかがでしょうか。
志賀危機管理担当課長
施設のスペースですとか、中には民間施設の場所もございますので、どの程度の備蓄のスペースが確保できるかわかりませんけれども、このような内容につきましても今年度検討していきたいと思います。
佐藤委員
高齢者も障害者も、それから乳幼児施設もそうですけれども、これから新しい施設等も、もちろん民間の力を活用してつくられていきます。そのときにやはり災害要援護者、高齢者も乳幼児も避難する場所であるということも想定したつくり方とか、あるいは最低限の食糧とか、特別なもの、そういうものを備蓄できるようなつくり方、あるいはもう既につくられているところにはそういうことをお願いするなりの検討をしていただきたいと思います。要望です。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本説明について終了いたします。
3番目に、災害に強いまちづくりについての報告を求めます。
佐藤建築担当参事
私からは住宅等の耐震化促進事業について御報告いたします。(資料5)
後ほど、耐震改修の促進計画の素案について御報告いたしますけども、重複いたしますので、できるだけ概要で御説明したいと思います。
まず1点目は、相談の受け付け関係でございます。これは木造、それから鉄筋コンクリート造、鉄骨造、構造にかかわらずすべての建築物につきまして相談を受けております。それから、ブロック塀、がけ・擁壁、ビル落下物、こういった工作物につきましても、耐震性、安全性に対する相談を受けております。
2番目の無料の簡易耐震診断でございます。これは昭和56年5月31日以前、新耐震基準以前の建物でございますけども、木造2階建て以下の住宅を対象に、区に登録されています診断士を派遣して無料で診断を行っております。
さらに、一般耐震診断と3に書いてございますように、総合評点1.0未満の場合、やはり同じように診断士を派遣しまして、一般耐震診断を無料で行っております。この結果につきましては、補強計画まで報告ということで、具体的な補強箇所を図面によって御説明しております。
4点目が、耐震診断士、それから耐震改修施工者の登録ということで、今もちょっとお話ししましたけども、区独自で診断士さん、それから改修施工者を登録しまして、紹介、活用をしております。
5点目は、同じことでございまして、改修工事を行う方につきましても、耐震改修施工者を紹介して改修をしていただいています。
6点目の資産活用型の耐震改修助成でございます。これは60歳以上の方が対象でございますけども、住宅金融支援機構、これがリフォームの融資をしておりまして、この融資を受けて耐震改修をやる場合に、区としましてはやはり土地建物を担保に、そういった融資の諸費用と毎年かかります利息、これを無利子で貸し付けるというもので、お亡くなりになったときに一括返済という仕組みでございます。
7点目が、木造の共同住宅の耐震改修工事の補償型助成でございます。これは木造2階建て以下の共同住宅を対象にしておりまして、改修工事をやった後、10年以内に震度6強以下で全損したといった場合に、後づけになりますが、全額補償するということでございます。
8点目が、家具転倒防止器具取りつけでございます。これは65歳以上のみの世帯、それから身体障害者のみの世帯、こういった取りつけの困難な世帯を対象にしておりまして、器具の取りつけを無料でやっております。器具代はいただいております。それから、対象にならない方にも取りつけの施工者は紹介しております。
それから、非木造共同住宅――これは分譲、それから賃貸マンションを含みます――の耐震診断をやっておりまして、750万を限度ということになりますので。750万という想定は1万平米の規模のものでございまして、中野区では1万平米を超えるものが56年以前は5棟しかございませんので、実質ほとんど無料で診断をやっているということになります。
それから、建てかえ助成、これにつきましては今年度から始めましたけども、木密地域、それから危険が高いということの地域がありますけど、区内の4割地域につきまして、建てかえのときに、80万円の限度ですけども、費用助成しています。
それから、改修助成と書いてありますが、これは補強設計費です。補強設計費を5万円、これを助成しております。
それから普及活動ということで、広報活動ということで、啓発のチラシの全戸配布とか、それから新聞折り込み、ホームページ、文字放送、こういったものを活用しまして普及啓発に努めているものでございます。
以上でございます。
角南部地域まちづくり担当課長
それでは、お手元にお配りしております防災まちづくりの取り組みについて、3地域連名で書いてございますが、私の方から説明させていただきたいと思います。
資料の裏面をごらんいただきたいんですが、実施中の地区計画ということで、南部・中部・北部地域まちづくり担当所管という図柄が載せてございます。先ほど部長の方からも説明申し上げましたが、まず、南部地域まちづくり担当としまして、地図の下側が南になっておりますが、点線、丸ノ内線のすぐ上のところ、青梅街道と書いてありますが、その青梅街道から南のところを所管しております。そこの青梅街道から北、それと、あと中野駅のちょっと上にあります早稲田通りまでが中部地域まちづくり担当の所管、それから、早稲田通りから北が北部地域まちづくり担当の所管ということになってございます。
それでは、資料の表に戻っていただきまして、中野のまちの現状と課題について概略を説明させていただきます。
中野区は御案内のとおり、新宿・渋谷・杉並・豊島・練馬区に接し、切れ目なく連続した住宅密集市街地となっています。中野区の78%が住居系の用途地域で占められており、住宅都市の性格が強いというふうに言われております。そして、全体的に木造住宅が密集しておりまして、地域によっては木造賃貸アパートなども多いと。それから、都市の骨格となります幹線道路だとか、主要生活道路の幅員やネットワーク、公園、広場などの空地が量的にも配置の面でも不十分な状況にあると言われております。このような都市の構造を防災まちづくりの観点から改善し、総合的な居住環境水準のレベルアップを目指すとともに、良好な住環境やにぎわいなど、まちの魅力を向上させる必要があるということが課題となってございます。
次に、これまで中野区で進めてきましたまちづくりについて、地区ごとに概略を説明させていただきます。
まず、私の所管しております南台地区整備についてでございます。
中野区では、昭和59年に策定しました安全で住みよいまちづくりを目標とする南部地域防災まちづくり構想というのを具体的に推進し、これの実現を図るために、南台一・二丁目及び四丁目地区の整備を計画いたしました。そして、翌60年度から南台四丁目地区を先行地区としまして、まちづくりの検討が始まったということでございます。5年後の平成元年には、関係住民とか住区協議会、町会などと意見交換を行いながら整備計画を策定し、平成4年3月から防災まちづくり事業を開始したという経緯でございます。また、同年6月には地区計画の都市計画決定を経て、これらまちづくりのルールを担保する建築条例を制定し、7月から施行しているという状況でございます。
次に、南台一・二丁目地区でございますが、平成6年に発足しました地元のまちづくり検討組織であります南台まちづくりの会というところを中心に、防災まちづくりを推進するため、道路整備だとか、個々の建物たてかえルールなどについて話し合いを行いました。それとあわせて平成7年10月には、南台一・二丁目、弥生地区も含みますが、防災生活圏促進事業を導入して、耐火建築物への建てかえなどに対して助成を行っているということでございます。なお、この事業はことしの3月で終了したということでございます。
これらの検討を踏まえまして、平成12年2月に防災街区整備地区計画というものを定めまして、3月には建築条例を制定し、地区の整備を進めているという状況でございます。
また、今回の一般質問でも出ましたが、広域避難場所であります東京大学教育学部附属中等学校敷地内に、仮称ではございますが、南部防災公園の整備を検討しているということです。このほか、一般質問でも質疑がありましたが、本町二丁目郵政宿舎跡地の利活用を含めたまちづくりについても、南部地域まちづくりで所管しております。
次に、平和の森公園周辺地区整備についてでございますが、平和の森公園というのは平成10年3月に広域避難場所に指定されました、広さ約9.4ヘクタールということですが、周辺地区については、地区住民との話し合いを踏まえまして、災害に強く、緑豊かで住みよいまちに整備するために、平成5年11月から地区計画によるまちづくりが進められております。同年12月には建築条例が定められ、この地区計画では、土地の利用方針や地区施設・建築物の整備方針を定めまして、第2期整備地区を除く61.4ヘクタールで道路の整備計画や建てかえルールなどを決めているということです。同時に、耐火建築物の建てかえなどに対応して助成をしているという現状でございます。
それと、3番目ですが、環七沿道地区整備ということで、御存じのとおり、環状7号線、大変交通量が多く、1日に10万台を超えているというふうに言われております。沿道住民の方々につきましては、騒音、振動などの公害を受けているということで、この対策のために、昭和55年に幹線道路の沿道の整備に関する法律というものが制定されました。これに基づきまして、区では昭和60年に沿道整備計画、平成9年には沿道地区計画を策定しまして、建築行為などの事前届け出制度により、こういった沿道地区の方々に対して遮音化、防音化を図っているという事業を進めております。
一方、環七通りというのは、先ほど避難場所への避難というお話も出ましたが、大震火災時の重要な延焼遮断帯及び避難経路となっております。区ではこれらの機能の向上を図るため、平成10年から沿道地区に建築物不燃化促進事業というのを導入して、これらの整備を進めているという現状でございます。
以上、簡単ではございますが、これまで中野区で取り組んできました防災まちづくりの取り組みについて説明とさせていただきます。
以上です。
委員長
ただいまの説明に対し、質疑はありませんか。
きたごう委員
1点お尋ねします。南台地区整備でございますけれども、防災生活圏促進事業、これは19年3月に終わったということですけれども、この地帯一帯はまだまだ木造住宅がかなり密集して、危険な地域ですね。この事業はどうなっていますか。
角南部地域まちづくり担当課長
防災生活圏促進事業による建てかえ促進というのは今年度の3月で終了しましたが、新たに国で不燃化事業というのも計画されております。そういったところに、平成21年度、それらの不燃化事業導入のために作業を進めているという状況でございます。
江口委員
防災のまちづくりという立場でちょっとお答えいただきたいと思っているんですけど、建設委員会でも何度か言っていました、要は42条2項道路、狭隘道路、この整備は結構進み始めている。これは皆さん方もそれだけの評価をされていると思うんですけど、建設委員会でも言ったんですが、電柱が、せっかくそこの方たちがセットバックしていながら、電柱だけがまたもとの位置にそのまま残っている部分が最近特に目立ち始めた。防災ということからすると、例えば可搬ポンプの搬入だとか、そういうことを考えれば、そこに下がってもらえれば大変助かるのに、あえてずっとそこに電柱がある。これは車の通行を避けたいという意味もあるんでしょうけど、全然広げた意味がないということが1点、これはどういうふうに考えているのか。
それから、例えば狭隘道路なんかの電柱で、トランス等を積んでいる電柱じゃなくて、もっと細くてもいいんじゃないかというふうに思うんですね。あんな大きな電柱、太い電柱を狭隘の中に何で中野の場合設置しているのか、その辺が非常にわかりにくい。例えば最近、幹線道路でも大変細い電柱を使って、できるだけ景観的にも、それから面積的にも考えているまちがあります。そういうことも踏まえて、防災ということからどういうふうに考えているのか。
石井都市整備部長
確かに42条2項、特に狭隘道路にそういう状況があるわけでございますが、電柱の移転先といいますか、移設先が、地先の方の了解がなかなか得られないというのがよく聞かれる話ではございます。ただ、そこについては、当然目的が、なぜ狭隘道路、42条2項の後退をさせるかといった目的が、なかなか趣旨が十分理解されていない状況にあるのかなとも考えられますので、この辺は東電とも十分今後話をしながら、せっかく後退はしても電柱だけが残っているという状況では、当然目的が達せられないわけでございますので、今後十分に検討していきたいなと思っております。
江口委員
ぜひお願いをしたいなと思っています。特に狭隘道路の場合は、建築基準法でのセットバックということの方が強いので、どうしても建てかえるときに下がらなきゃいけないという形の方が住民の人たちは非常に高い。何でそこを拡幅するのという意味よりも、要は建築基準法の中でそれが該当するのでセットバックせざるを得ない。それから、今、部長が電柱の確かに場所ということを言われましたけど、もともとそこについていたところがセットバックしているわけですから、やっぱりセットバックするに当たって住民の方に御理解いただいて、下がった部分を電柱も一緒に移設をそのまま並行してさせてもらいたいと、本来狭隘の協議のときにやっておかなきゃいけないことなので、後でやらないために、じゃあ、うちのところに移ったら困るという、そういう議論がなってくるという問題があります。もう一つは、さっき言ったように、もう少し電柱の、安全上の問題は僕ら素人でわからないんですけども、この間ある市へ行ったら、すごい幹線道路なんだけど、電柱だけが全部細いんですよね。中野の場合、地中化という、それから東京都も地中化、国も地中化といっても、そういう狭隘のところの地中化というのは、これは本当に半永久的に難しいという部分があるので、そういうような努力もできないのかということもあわせてちょっと御検討いただきたいんですが。
石井都市整備部長
その辺につきましても、細くとも十分な強度が得られるということなんだろうと思いますが、その辺も含めまして、東電とも話をしたいと思っております。
やながわ委員
防災まちづくりの取り組みについて今、御説明があって、また、この地図を見て、北部・中部・南部と大変わかりやすいなというふうに思っているんですね。やっぱりこの視点、防災まちづくりというからには大変重要な政策だと思うんですね。担当の方も3人つきましたので。私は区民にやっぱり情報提供というんですか、これをどういうふうにこれからしていくのか、大変大事になってくると思うんです。特に南、今、東大附属中学・高校、あるいは海洋研究所の移転が決まりましたね。南中野の住民は、ここともう1カ所ぐらいしかないんですが、注目、関心度は極めて高いんですね。特に密集している地域ですので、ここが本当に早く防災公園が整備されるといいというのは、南中野に住んでいる人間としては関心を持っていない人はいないというぐらい、大変関心が高いわけです。
それで、今回の質疑、一般質問でもどなたかやっていましたけれど、せっかく西側の道路が拡幅され、本当に木も、あの木を残しなさいと言われて、2年ぐらいかけて残して、あの木は大変すばらしい木に、あのまちが一変したぐらいに変わったんですね、すっきり。電柱の地中化ということもあの一帯の中では初めてのことですし。ただ、なかなか交互通行にならないと、あれは一体どうしてということをいろんな方から聞かれます。今回、10月ぐらいにというふうに答弁されましたが、本会議の質問でそういうことが出て答えるというんじゃなくて、やっぱりせっかくあそこまできれいになってきて、ここは何でこうなんだろう、ここは今度は南側、方南通り側も大変きれいになりましたね。全部石塀を取っ払って、フェンスか生け垣にしたらどうかと私も以前申し上げましたけれども、大変中身の問題も周りも関心もあって、あそこがきちっとできたら、南中野のやっぱり防災拠点として大きく変わるんだろうと、こう思っています。こういった情報提供をもっと細かにわかるように住民に提供するべきだと常々思っているんですが、その辺いかがでしょうか。
角南部地域まちづくり担当課長
今、お話がありました、特に南側の事業が進んでいるところの情報提供の仕方についてですが、実は昨年11月ごろに、地域センターで一度、南中野地域のまちづくりの進捗状況についてということで、区民の方々に説明会をしております。また、3月にはまちづくりニュースということで、それぞれの事業の進捗状況についてPRをしているところですが、議員御指摘のとおり、もっともっと、担当が三つの地域に分かれたということで、今後そういった情報提供については充実していきたいと考えております。なお、町会長会議が中心になるかと思うんですけども、そういったところでいろいろなまちの方々の会議に合わせて、逐一、今の進捗状況を伝えるとともに、地域の課題なども一緒に検討していきたいというふうに考えてございます。
やながわ委員
地元なので、大変ちょっとしつこいので申しわけないんですけれど、防災公園、今、区は計画というか、案があるんですが、あそこは渋谷区とやっぱり隣接していて、渋谷の区民も中野の区民も、広域避難場所は中野の区民だけだけれど、あそこの隣接地に郵政宿舎があって、それを売りに出ていると言ったら変ですけど、今住んでいる人もいらっしゃいますから、すぐ簡単にはいかないんだと思うけれど、やっぱり渋谷の区長さんは、そこの土地を一日も早く買い求めたいということで、本年度も昨年度も実は予算をつけているわけですね。毎回未執行で終わっているらしいんですが、大変積極的にあそこを公園として整備していきたいと、その跡は。こういうふうに、渋谷の議会でもそうおっしゃっているんですね。うちも公明党の幹事長が、そのことを通して、中野と渋谷が一体となった公園、防災公園をこちらが考えている、向こうも公園として整備をしていると。本町は特に中野と全く同じように大変人口密度が高くて、密集地なんですね。私はやっぱりここも、渋谷区本町、そして中野の南台、この情報交換というのはこれから大変大事になってくると、こうしたテーブルもやっぱり整えていかなければいけないんじゃないかなと。どうせなら、道を隔てて、こちらは防災公園を考えていると、向こうは公園用地として取得したいと、こう断言しているわけで、ここまで一致しているんだったら、やっぱり積極的にこのことも含めて区民に情報公開、今は住んでいるから大きくは言えないかもしれませんが、しかし、渋谷区はそうやって予算をつけているというのは、かなり積極的に考えているということですので、こういったことも踏まえて、渋谷と中野区のこういったまちづくり、あるいは防災まちづくりの共同の、共有の検討会というような名称でもつくって検討すべきだと思いますが、この点いかがでしょうか。
角南部地域まちづくり担当課長
今、お話がありましたとおり、東大附属の避難場所の南側は渋谷区の本町ということになっております。当然、東大附属周辺の避難場所の安全性を高めるという意味では、渋谷区本町の不燃化というのも大変重要になっております。この間、数年前から、東京都、それから渋谷区、中野区、三者でこういった避難場所の機能を充実させることについて検討する機会を設けてございます。なお、ことしの6月、先月ですけども、木造密集地の担当課長会というのが東京都の方でございましたが、そのときにも私が渋谷区の課長と情報交換もしております。なお、近々、渋谷区の担当者と中野区の担当者が一緒にそういった事業の連携をどうしていくかという話し合う機会というのを予定しておりますので、今後は、議員から御指摘がありましたとおり、渋谷区との連携というものを充実させていきながら、ここの避難場所の機能の充実をあわせて図っていきたいというふうに考えてございます。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本説明について終了いたします。
次に、4番、危機管理対策についての報告を求めます。
志賀危機管理担当課長
それでは、危機管理担当につきまして御説明させていただきます。
お手元の資料(資料6)をごらんいただきたいと思います。危機管理対策についてでございます。
中野区の危機管理ということで、危機管理とはでございますけども、そもそも危機管理ということで、地震や台風などの自然災害だけではなく、児童・生徒をねらった犯罪ですとか、高病原性鳥インフルエンザをはじめといたしましたリスクの高い感染症や、有毒物質の漏えいなどによる健康危害、そういったものまでさまざまな危機が発生するおそれがあると。そういったものに対しまして、危機を未然に防止する、あるいは被害を最小限に食いとめてその拡大を防ぎ、鎮静化に向かわせることが危機管理であるというように言われているところでございます。
2番目の危機管理対策会議でございますが、区民に重大な影響を及ぼします事件・事故、健康被害、あるいは武力攻撃事態・緊急対処事態の危機に的確に対処いたしますために、危機管理等対策会議を設置いたします。この危機管理等対策会議におきましては、迅速な情報収集、それから情報共有を図るために設置するものでございます。所掌事項といたしましては、重大な事故、武力攻撃事態、緊急対処事態の危機情報の共有、あるいは危機の対処方針、危機に対処するための総合調整となってございます。
3番目の危機管理ガイドラインでございますが、中野区には震災あるいは風水害をはじめとした幾つかの災害対策マニュアルがございますけれども、それだけでは不十分であるということで、平常時から危機への対応、対策を講じておかなければならないことから、中野区では、区民の方々の安全・安心を脅かす事態を未然に防止し、災害や事件・事故が発生した場合に、被害をできる限り最小限にする体制を構築することを目的といたしまして、危機管理ガイドラインというものを定めてございます。
また、4番目でございますけれども、区役所の危機管理でございます。全庁的な危機管理に対応するために、中野区の危機管理ガイドラインやこれまでの取り組み、対応方針を再検証いたしまして、また、既に危機管理に向けました取り組みを実施しておりますガイドライン等を整備した担当所管の情報等を収集いたしまして、危機管理等のマニュアルを整備していきたい、また、さらに危機管理ガイドラインの充実を図っていきたいというふうに考えてございます。また、不当要求行為、行政対象暴力と申しますが、その対応マニュアルの点検なども徹底して行い、研修等も実施していきたい、このように考えてございます。
続きまして、国民保護でございます。
国民保護といたしましては、1番目の策定の経緯と書いてございますが、こちらは国民保護計画のことでございます。平成16年9月に施行されました国民保護法と平成17年3月に閣議決定されました国民の保護に関する基本指針に基づきまして、東京都国民保護計画との整合を図りながら、中野区といたしましては、ことしの3月に国民保護計画を策定したところでございます。
この国民保護計画の国民の保護とはというところでございます。日本に対します武力攻撃が迫った場合に、国民の生命、身体及び財産を保護することが国民保護ということで、このときには、国といたしましてその情報を把握し、国民に対してラジオ、テレビ、あるいはJアラート等を利用して警報発信する役割がございます。また、国は、避難の必要があると認めた場合におきましては、避難の措置の実施につきまして、都道府県知事に対して指示を行うことになってございます。この指示によりまして、都道府県知事は各区市町村を経由して避難の指示を行うとともに、消防署などと連携いたしまして避難誘導を行うこととなってございます。
3番目の区の責務でございますが、区民の協力と関係機関と連携いたしまして、国民の保護のための措置を迅速かつ的確に実施するとなってございます。この国民保護のための措置と申しますのは、警報の伝達、それから、避難の実施要領の策定、救援の実施、安否情報収集、それから、警戒区域の設定や水の安定的な供給、それから災害復旧となってございます。
続きまして、区の体制、職員の参集基準でございますけれども、これは武力攻撃事態が発生し、または発生しようとした場合に、初動対応に万全を期するための体制でございます。表の中にございます体制といたしましては、危機管理情報収集体制、危機管理等対策会議体制、区国民保護対策本部体制などとなってございます。参集基準や会議の構成につきましては、表に記載されているとおりでございます
隣のページになります。事態認定あり・なしという書き方がされてございますけども、これは事態に応じました初動体制の確立でございます。それぞれの体制をとります基準が記載してございます。それぞれの基準につきましては、お読み取りいただければと思います。
続きまして、今後の運用でございますけれども、これは今年度実施すべき事項といたしまして、任務分担の指定、参集職員への連絡手段の確保、それから、武力攻撃事態等に対処するための必要な職員の参集体制の整備、それから、24時間即応の情報連絡体制の確保、避難実施要領のパターンの作成でございます。このようなことを今年度実施していきたい、このように考えてございます。
国民保護につきましては以上でございます。
続きまして、ページをおめくりいただきたいと思います。地域の生活安全でございます。
こちらは、中野警察署、野方警察署との連携によりまして、空き巣、すりなど犯罪の発生の減少や、子どもの安全・安心のためのパトロールを行っているものでございます。
マル1の青色灯防犯パトロールカーの運行についてでございますが、パトロールにつきましては、子ども施設の近辺、路地の周辺地域、あるいは特に狭小路地を巡回しております。子どもの安全を守るとともに、地域の犯罪抑止力を高めるということを目的としているところでございます。運行開始は平成18年4月からでございます。日曜・祝日を除きます毎日、南部・北部の地域を2台の青色灯防犯パトロールカーで巡回しているところでございます。毎日野方警察署に立ち寄りまして、さまざまな情報交換をいたしまして、その日の重点地域を定めまして巡回をしているところでございます。
なお、区立小・中学校において実施されておりますセーフティ教室につきましても、積極的に参加させていただいて、情報交換を行っているところでございます。
また、2番目といたしまして、地域の生活安全対策の推進でございますが、これは地域で防犯活動を展開しております151の防犯パトロール団体や小・中学校のPTAの皆様方の意見・要望等を取り入れながら、防犯活動の支援を行っているものでございます。
マル1の支援でございますが、裏面に添付してございます資料の方をごらんいただきたいと思います。中野区防犯パトロール団体に対する防犯資機材支給数一覧表でございます。こちらに記載されておりますとおり、パトロール用品といたしまして、パトロール用上着、それから誘導灯、防犯ブザー、腕章、たすきなどを支給してございます。
また、マル2、中野区防犯啓発用品といたしましては、自転車かご用プレートをはじめとした5種類の防犯グッズを支給しているところでございます。
さらに、保険料の助成の額でございます。こちらにつきましては、防犯パトロール団体の方々が加入しております防犯ボランティア保険に対しまして、1人当たり350円を限度といたしまして助成しているものでございます。
もとにお戻りいただきまして、これ以外の事業といたしましては、防犯ブザーの配布、それから防犯パトロール団体との意見交換会の開催、それから、野方・中野防犯協会に対します補助金の支給などを行っているところでございます。
今後の取り組みといたしましては、区民の方々が行っております防犯活動によりまして、平成16年度にかなり高い犯罪発生率があったわけですが、それにつきましては大変減少しておりまして、効果が高まっております。また、区内の防犯意識が高まりまして、大きな成果が上がっております。このことから、今後もさらなる成果が上がるように、区民の皆様方と意見をお聞きしながら防犯対策事業に取り組んでいきたい、このように考えているところでございます。
以上で危機管理対策について御説明を終わります。
金野保健福祉部長
危機管理の中で健康危機管理につきましては、特に指針を定め、対応策を用意してございますので、御報告申し上げます。
健康危機管理についてという、今の資料の一番後ろのところですが、ごらんください。
まず、健康危機というのはどういうものかということ、1番でございますが、食中毒や感染症、飲料水、毒物・劇薬、医薬品などによって、区民の生命及び健康を脅かす事態ということでございます。大規模な食中毒ですとか、SARSや新型インフルエンザなどの感染症、また、毒物・劇薬ということでは、過去には地下鉄サリン事件などが発生したところでございますが、そうしたものについての対策をとることを定めているものでございます。
次に、大きな2番、健康危機管理対策の基本的な考え方でございます。これは、こうした事態が起きたときのみではなく、ふだんからの対応ということで定めているものでございます。区民の生命と健康の安全確保の最優先、また、発生予防と被害の拡大防止、関係機関との情報交換や協力体制、プライバシーの保護、日ごろからの情報提供、こういったものを基本的な考え方としております。
大きな3番、危機管理レベルでございます。危機の重要度に応じて三つのレベルに区分して対応させていただいております。ここでは省略してございますが、レベル1ということにつきましては、通常業務の中で対応するというものでございます。
通常業務の対応を超えたもの、一つはレベルの2というものでございますが、被害の社会的影響が比較的大きい、例えば学校で大規模な欠席になるような感染症等が広がっているというような場合がこれに想定されるわけですが、そうした場合、関係分野との連携による対応が必要ということで、健康危機管理連絡調整会議を設置して対応することにしております。これは保健所、保健福祉センターを中心にして関係部と連携を図るという対応でございます。
次に、レベル3でございます。レベル3は、より重大な事態が発生、または発生のおそれがあるということでございまして、この場合は、区長を本部長とする健康危機管理対策本部を設置し、全庁的に各部からの参加を得て体制をとるというものでございます。
こうした体制に基づきまして、保健福祉部ではそれぞれ訓練などを行って対応を進めているという状況でございます。
以上でございます。
委員長
委員の皆さん、すみません。3時になりましたので、質疑の方は休憩明けということでよろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、3時20分まで休憩とさせていただきます。よろしくお願いします。
(午後3時00分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後3時21分)
休憩前に危機管理対策についての説明を受けました。ただいまから質疑に入るところではありますが、先ほど水害対策について、長沢委員からの質問に答弁を訂正されたいということで発言がございます。
遠山土木・交通担当課長
失礼いたしました。先ほど水害対策の中で、長沢委員から、野方に工事、施設整備を今行ってございますが、これについて訂正をさせていただきます。私、ポンプ施設と申しましたが、当場所にはポンプ施設は設けず、これからゲート工事に入るということで、訂正をさせていただきます。補足いたしますが、ポンプ排水につきましては、神田川取水施設で行う。それから、ゲート操作につきましては、完成の暁、3カ所のゲート操作につきましては、善福寺川取水施設で集中管理を行うということでございます。訂正させていただきます。
委員長
ただいまの説明に、質疑はありませんか。
長沢委員
いいです。
委員長
よろしいですか。
それでは、続きまして、危機管理対策について、先ほどの説明についての質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本説明について終了いたします。
それでは、調査事項の経過並びに現状についてを終了いたします。
それでは、所管事項の報告を受けたいと思いますが、御報告の方、説明の方は簡潔、そして丁寧に、難しいかと思いますが、よろしくお願いいたします。
それでは、1番、中野区国民保護計画の概要版の配布についての報告を求めます。
志賀危機管理担当課長
それでは、中野区国民保護計画の概要版の配布につきまして御報告させていただきます。
お手元に配付してます中野区国民保護計画の概要版をごらんいただきたいと思います。(資料7)
この国民保護計画の概要版につきましては、ことし3月作成いたしました中野区国民保護計画を広く区民の皆様にお知らせするためのものでございます。
内容といたしましては、中野区国民保護計画の位置付けや想定される事態、平素からの備え、武力攻撃事態や大規模テロなどへの対処につきましてまとめたものでございます。
印刷部数につきましては1万部、配布につきましては、下の表に書かれているとおりでございます。なお、7,000部余りにつきましては、町会・自治会の回覧を活用させていただきたいと考えているところでございます。
配布時期につきましては、7月、今月初旬を考えてございます。
以上、簡単ではございますが、御報告を終わらせていただきます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございませんか。
長沢委員
先ほどの報告の中でも国民保護のがありましたので、ちょっとあわせて伺いたいんですね。先ほど、今後の運用ということで、今年度のところだけ4点紹介されました。私は前も総務委員会だったのでいろいろ伺ったところはあるんですが、これは今年度はこういうことだということですが、この計画をもとにして、今年度以降についてはどういったことが今後、計画に基づいて行われていくということになるんでしょうか。
志賀危機管理担当課長
先ほど今後の運用というところで、区の組織体制の整備、あるいは迅速な参集体制の整備、それから24時間体制の整備、また、避難実施要領に基づくパターンごとの避難要領の策定ということをお話し差し上げたかと思いますが、今年度以降、そういったことを中心に考えてございます。さらに、この計画の中身につきまして、より具体的な中身にしていくために、詳細な検討を含めまして、計画に基づいた実効性のある計画にしていくためのさまざまな取り組みを進めていく、そのように考えてございます。
長沢委員
大変武力攻撃とか、大規模テロとか、そういうものなので、こういったこと自身はないことが望ましい、実効性をということではありますけど、ないこと自身を、これは当然のことかなと思うんですね。それで、先ほどの今年度のところで、専ら職員のところのそういった体制をとったり、またあるいは今年度予算についたものだと思いますが、避難実施要領、これをつくるということですね。この中では、高齢者、障害者、乳幼児に配慮しながらということで、こういった人たちも対象にしたものをつくるということになっていますけども、これがつくられた後は一体どういうふうに、例えば住民と、区民との関係においては何をされることになるんですか。
志賀危機管理担当課長
まず、避難実施要領のパターンごとの作成をいたしました後に、また、近隣区との、こういった災害といいますか、こういった武力攻撃等事態というものは、局地的なものを想定してはございませんので、ある一定程度のエリアを想定しなくてはいけないと考えてございます。そのためには近隣区との調整も必要と思いますし、また、その避難実施要領に基づきますパターンごとの避難訓練、住民の方々、あるいは消防・警察との連携によります訓練等が必要になってこようかと思います。
長沢委員
近隣区との調整も図りながら、それで訓練なんかもしていくというお話ですね。それは今年度じゃなくて来年度以降になるのかもしれませんけれども、そういった訓練自身をこういった国民保護の計画に基づく訓練、あるいは武力攻撃事態の云々、大規模テロに対する、そうした訓練として住民の皆さんに周知して行うということになるんですか。
志賀危機管理担当課長
武力攻撃事態あるいはテロ、また、この中には生物兵器を使ったもののテロ等も想定してございますけれども、そういったことのパターンごとの避難実施要領等を作成するわけですけども、そういった各事項に基づきました避難訓練等が必要であるというふうに考えております。
長沢委員
それと、これは先ほど御説明いただいた17年に修正したものですね、地域防災計画。これは国民保護計画ができる前の話になりますけど、この中でも167ページのところで――ごめんなさい。これは地域防災計画だけども、この中で一定のテロとか、そういったもの自身を、167ページのところ、前提として触れていますよね。こういったものとの関係、現在、これは今年度また修正をされるということだけど、現在のこの関係と国民保護の関係、これはどういうふうに見ればいいんですか。
志賀危機管理担当課長
この地域防災計画が修正されましたのは、先ほど申し上げましたように、平成17年ということでございます。その後に国民保護計画ができておりますので、そういった意味では、国民保護計画につきましては、この地域防災計画に載っている事項を参考にしながら、この間策定されてきたと思います。それで、今年度は新たに国民保護計画が策定されているわけですから、今年度の地域防災計画の修正ともあわせまして、それぞれの役割を明確にしていきたい、そのように考えております。
長沢委員
今後はそういうふうなところで整合性というか、整理をされていく、調整を図るということなのかもしれない。例えば117ページのところで、テロ事件による災害に対しても、災害対策基本法の適用を排除しないと。だから、こういうふうなこと自身を一定の規定をしているんだというふうに読み取ったわけです。こっちができました、国民保護の方。だから、現在修正をかけるとかいうのはあるんだけども、現在のところでは、今後はどういうふうに整理をすればいいんですか、要するに読み取ればいいんですか。
志賀危機管理担当課長
双方の計画が生きているわけですから、どちらを優先ということであるかどうかというところでございますけれども、国民保護計画ができまして、テロ等に対する事件、災害につきましては、国民保護計画を中心に考えていきたい、そのように考えております。
長沢委員
国民保護計画自身は、法律上というんでしょうか、中野区独自のお考えでもいいんですが、これ自身はどういう形で一定ローリングしているような話になるんでしょうか。
志賀危機管理担当課長
国民保護計画につきましても、東京都の計画を参照、あるいは基づきまして作成しているところでございます。また、当然、国等の指針に基づきまして策定しているところでございますので、その方針等が変更になりましたら、当然修正が必要になると思いますし、軽微な修正につきましては、独自の修正を要するということであれば、中野区独自に、東京都の相談等、指示、指導のない部分につきましては、随時修正することもあると思います。
大内委員
この国民保護計画なんですけれども、先ほどの前の説明にもあったんですけども、区の職員の責務というか、任務というのは、災害、テロだとか何か、そういった情報が入ったときに、本庁舎あるいは出先機関に参集するということになっているんだけども、警察・消防・自衛隊等のはっきり言って命をかけて仕事についている人たち、そうした人たちと同じ扱いになるのか。要するに危険なところ、もっとあれすると、中野がテロ攻撃に遭っていますよというときに中野に集合するんですか。
志賀危機管理担当課長
想定の中でお話しかと思いますが、当然、私どもの区の責務として、住民の方々の避難誘導ということが役割としてございます。そういった役割がある以上、私どもはこちらの区役所、あるいは指定された避難所に集合して、そういった措置をとる、それが役割だと認識しております。
大内委員
わかりました。要は警察・消防、そういった方たちと同じぐらい強い意識を持って災害時には取り組むということで、みんな黙っているけど、いいんですか。要はそのぐらい重たい責務を負うんですよと、この保護計画の中では。自分の家族を置いて、中野が災害、中野を含めて近辺がそういったテロに遭いそうだということであれば、そういう危険なところでもやってくるのは、今までもそういった責務というのはあったんですか。わかりますか。別に責めているんじゃなくて、そのぐらい、言ったら、もっと給料を上げろとかじゃないけども、そのぐらいの強いあれは持っているということでいいんですか。
志賀危機管理担当課長
私どもはこの国民保護計画ができる以前から、防災を、いざ災害が起きたときの役割といたしましては、当然、まず私のお話からさせていただきますと、例えば大震災が起きまして、家族が下敷きになって仮に死亡していると、目の前で。それであっても、私は防災担当課長として当然こちらに参集するというのが任務だと心得ております。また、こういった計画ができた以上、区の職員として当然の役割だというふうに認識いたしております。
大内委員
ぜひほかの方も、川が決壊したら川を渡って東京までやってこなきゃいけないんだけど。それと、あともう一つ、一応これは区に、本庁舎に参集すると書いてあるんだけども、本庁舎が攻撃を受けたときの場合はほかのところに参集するんですよという、そういった計画は当然できているんですか。参集場所が、攻撃の的になっているところに参集するわけないでしょう。だから、そういった場合はどこかほかのところに参集するということは、ちゃんと想定のマニュアルであるんですか。
志賀危機管理担当課長
申しわけございません。現在の国民保護計画の中では、まだそこまでの具体的な、第2次、第3次的な集合場所等は定めてございませんが、そういったところも含めまして今後検討していかなくてはならないというふうに認識しております。
やながわ委員
大内委員とちょっと関連するんですが、やはり先ほども、職員の体制というんですか、対応、ここにも書いてありますよね。「武力攻撃やテロが発生し、又はまさに発生しようとしている場合の職員の参集基準を定め、24時間即応体制を確保します」とか、本当にできるのかなということがここに書いてあるわけですね。あるいは先ほどの説明の危機管理対策の中で、危機管理ガイドラインを、マニュアルを作成するとともにと、「職員は危機管理を日常業務の一環と考えるようにならなくてはいけない」という、私はこれは大変重要なポイントだと思っているんです。起こるか起こらないかわかりません。しかし、テロだとか、ほかからの武力攻撃、そういう想定も含め、災害のときも含め、いろんなことを考えると、これは当たり前のことなんですね。ただ、この国民保護法を、概要版を皆さんにお配りするんですけれど、この点に関して、職員の危機管理意識、どうしたらそうなるのかと。
最近やっぱり議会の報告にも、事故の報告がたくさんあるんですね。私も所管の委員会で申し上げましたが、あってはならない事故が起きている。保育園、終わる間際の時刻で指を挟んじゃった。子どもがいるのがわからなかったと。想像を絶する状況で言うわけですね。これだってまさに危機管理意識の欠如だと。子どもがそばにいるのがわからなくてライティングデスクのふたを閉めちゃうなんていう、本当にあってはならない。これも危機管理意識の欠如じゃないかと私は思うんです。まして区民のそういう何かあったときというときに、リーダーシップを握る、あるいは示さなきゃならない職員に対するこういった、「一環と考えるようにならなくてはいけない」なんて、これはどういうことでこんなふうに書いているのかなというのは私はわかりませんが、この辺をどう考えてこれから意識を高めていくのか、一環にしていかなければいけないのか、考えていらっしゃるんでしょうか、お聞かせください。
石神副区長
仕事を進めていく上では、いろんな場面にいろんな形でリスクは発生するということはあります。それを当初計画する段階で、そういったリスク、いわゆる危機管理という意識を持って、さまざまな視点から、そういうことが起きないような対策を立てた施策なり、事業を行っていかなければならない。また、それが発生した場合には、それがより広がらなくて、被害が最小になるような形での対応をしていかなくちゃいけないということが今、職員に求められていることだというふうに思っております。それをこのところ、常に最初の段階で、いわゆるこういったことをやればこういうことが起きるのではないかという意識が薄れているということと、起きた場合に、それを迅速に対応するということがちょっとルールとしておくれているのではないかということが指摘されております。車の事故の場面も同じように、他人事のように考えてしまうということが、ここのところ総務委員会でも指摘されておるところでございますが、そういったことがないように、日常業務の一環としてということはそういうことでございます。
また、区民の方に対してさまざまなリスクの想定をしているわけでございます。今回の武力攻撃の事態に対しても、そういうことが起きた場合にどういう形で対応したらいいのかということを、日常からそういうものを持っていなくちゃいけないということでございます。また、今回の国民保護法に基づく体制については、幾つかのパターンに分かれながら、意識としては、課長が大内委員の質問に答えたような意識を持っておりますが、実際の場面では、職員自身が区民全員を何らかの形で手助けする、安全な方向に導くということが難しいということから、このパンフレットに書いてあるように、避難準備の時間に余裕がある場合には、こういう形で職員が集まって、こういう態勢をとるということが想定されるということで対応していきます。また、避難準備の時間がなかった場合にはどうかということで、区民の方にこういった対応をしてほしいということを日常から啓発していく、そういったことを重ねていかなくちゃいけないということだと思っております。
これを絵にかいたもちのように、つくったまま何もしないでいれば、区民の方はどうしたらいいのか右往左往してしまう結果になってしまうということから、日常的にそういうことに対して区民の方と情報を十分共有しながら、自分たちがどういうふうに動いたらいいのか、また、行政側も職員がどういうふうに動いて区民の方と連携したらいいのか、こういったことに対して訓練なり、いろんな形での想定の議論をしていく、また会議をしていく、積み重ねていくということが必要だというふうに思っております。
やながわ委員
いざとなったら何ができるかわかりませんけれど、でも、やっぱりふだんからの意識の啓発は、職員はプロとしてやっておかなきゃいけないと。おもてなし運動等やっていますよね。私は最終、究極はそこに来るんだろうと。常に区民のことを、区民をお客様と呼びましょうとか、いろいろ言われていますよね、おもてなし運動等々。だけど、いざとなったときに本当に区民をどう守るか、どうリードしていくかという、この意識を養うことだと。区民サービス、行政サービスはそういうことだと私は思うんですよ。やっぱりこういう、でも、日常の中に最近、本当に考えられないこういう事件、事故が起きているわけですよね。書類がどこかへいっちゃったとか、なくなっちゃったとか、わからないとか、考えられないと。これは本当におもてなしサービスを一番としなきゃいけない職員の皆さんが大事にしていないわけですね、区民を。だから、これを、こういう一つひとつ、いろんな、誤報に関しても、あるいはすべてに関しても、職員の求められるものは多くなると思うんですね。
私は、区民に応援してもらわなきゃできませんとここにも書いてあるけれど、その前に、やっぱり職員の意識啓発も、危機管理室だけが叫ぶんじゃなくて、全庁的にこういったところから、職員のプロ意識をつくっていかなきゃいけないということも、一つひとつ成功させていく、あるいは何かあったときに生きてくる展開ができるんじゃないかと思うので、ぜひそれは常々、最近特に感じておりますので、こういう保護法ですか、計画等々ができたとしても、肝心の主体者である人たちがほかに気がいっていれば、これは本当に今、副区長がおっしゃったように、絵にかいたもちになってしまうという、区民置き去りの計画をつくっても意味がないと、こう思いますので、どうかそれは全庁挙げて職員の意識啓発を高めるように、同時にやっていただきたいなと思います。
石神副区長
そういったことに対して、日常からそういうことがないように、いろんな場面での反省がありますので、そういったことを職員と共有して、主役は区民でございますから、区民だったらどうなるかということを常に考えながら、みずからが仕事をやる上で何が課題かじゃなくて、区民がサービスを受ける上で何が課題かという考え方を変えながら、しっかり進めていきたいというふうに思います。
山崎委員
せっかくそうしたいい答えが出ているときにちょっと水を差すような質問になっちゃうかもしれないけど、先ほどうちの大内委員が質問しましたけれども、課長は家族を捨ててまで来ていただいて、区民を守りたいと、こういう大変立派なお言葉をいただいたんだけれども、危機管理というのはそんなに実は課長、簡単じゃないんですよね。組織立ってやらなくちゃいけない。今、目の前で出ていること、あるいは中・長期的にやらなきゃいけないこと、自分の置かれている立場、さまざまに瞬時に判断しなくちゃいけない。この人がかわいそうだからどうこうというような気持ちはなかなか持ちにくいと。その一つがやっぱりトリアージなんていうことに出てきているわけですから。意識の改革は持っていただくのは結構だけれども、そういう意味で、皆さんが背負っている任務というのは非常に重い任務を持っているという思いで受けとめていただきたいと思うんです。
それで、一つお伺いするんですが、これは記憶ですから、ちょっと私の記憶が間違っているかもしれませんが、いつぞや新井薬師の方で火事が出たんですね。そのときに、火事のもとはペンキ屋さんだったんです、いろいろ調べてみたら。それで、非常に危ないという、内容物がかなり延焼に通じるようなものがたくさんあるということで、消防車がものすごく出たという事件があったんですね。実はこのときに僕はうちへ帰れなくて、歩いて帰って大変だったんですが、そのときに、どういう原因かわからないけれども、大変そうだといううわさが区会議員の中では飛んだんですね。しかし、どうしてこんなにすごいのかというようなことが私たち区会議員に、あるいは区民にまで来ない。何だかえらい消防車が多いと。尋常じゃないというのだけ伝わったんですが、何とそのときに区長さんがいらしたんですね。私はどういうことなんだろうと。何と情けないことだろうと。丸腰でたった1人で見ているんですね。調べているんですよ、火災を。こんなことで中野の区長が務まるのかなと思ったんですが、こういう意識と、皆さんが何とか中野の区民の一つひとつの命を助けたいという思いと、同じなんだけれど、さっき言ったように、しょっている荷物はそんなに軽くないんですよ。こういう意識を管理職の皆さんにも持っていただきたいし、きょうは区長さんはいらっしゃいませんが、区長さんにもぜひ持っていただきたいと。区長は1人しかいないんです。対策本部の本部長なんです。本部長が原因がわからない。消防士さんがうんうんうなってたくさん来ているときに、ふらふら丸腰で行くなんていうのはとんでもないことだと。この辺の考えはいかがですか。
石神副区長
災害のときには、個人個人がどういう意識を持つかということも大事ですが、組織としてやるべきこと、住民の安全を守るということから、避難をさせるのかさせないのか、そういったことを含めて判断をしていくための情報収集というのは必要だというふうに思っております。そういう中で、近くにいて、緊急的にそこのところへ行って状況を聞いたらば、こういったことだったということで、大ごとにならないという判断をした上で、そこで、いろんな被害が出るかどうか判断したというふうに聞いております。私どもも、これは防災担当の方から情報を聞いて、その情報を収集した上で、危ないということであれば、本部を立ち上げるために指示をするということはあったわけですが、たまたま早い時期にそういう必要がないということがわかったので、こういうことになっておりますが、やはり言われるように、組織として十分対応していかなければ、救えるものも救えていかないということについては、その後、さまざまな形で意見をいただいておりますので、反省して、今後の対応について生かしていきたいというふうに思っております。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本件の報告について終了いたします。
次に、所管事項の2番目、ボタン電池破裂事故に関する調査についての報告を求めます。
志賀危機管理担当課長
まず、御報告の前に、この事故におきまして、委員はじめ、関係議員の皆様方、並びに区民の皆様方に多大なる御心配をおかけしましたことをおわび申し上げます。申しわけございませんでした。
それでは、ボタン電池事故の調査につきまして御報告させていただきます。
お手元に配付してございますボタン電池事故に関する調査について(資料8)をごらんいただきたいと思います。全体で18ページにわたる調査の報告となっております。ちょっと長くなってしまうかもしれませんが、よろしくお願いいたします。
まず、1ページ目でございますが、平成18年10月ごろに、当時の事業担当をしておりました区民生活部地域活動分野生活安全担当が、平成16年度に購入いたしました防犯ブザーの電池の寿命が切れますことから、電池3万4,000個を購入し、区立小・中学校の児童・生徒に配布することを計画したものでございます。ことしの1月に購入のための事業起案を起こしたところでございますけれども、予算が不足いたしますことから、財務分野に予算の追加配当等を申請しましたところ、不承諾となりまして、購入目的、それから、電池の購入個数も1万200個に減らしまして、主管分野で購入契約できます事業起案に内容を変更いたしまして、決定をとってございます。
2ページ目でございます。3月8日には納品業者から3万4,000個の電池が納品されておりますが、このときに電池の取り扱い説明書や作業上の注意書き等がございませんでした。納品後でございますけれども、3月8日から13日にかけまして、地域活動分野の職員数名で学校別に仕分けの作業をしておりました。そのときに電池の発熱を感じましたことから、その後は電池を接触しないように作業を進めたところでございます。3月14日・15日の両日に、電池と小分け用のビニール、それから電池の入れかえ手順書を各学校に職員が直接、または交換便を利用して配布をしたところでございます。
3ページをごらんください。電池配布後に複数の学校から、電池が熱くなっている旨の連絡を受けたところですけれども、電池をショートさせないように配布してくださいということで御案内したところですが、他の学校に対しましては連絡をいたしませんでした。
2の事故の概要でございます。
事故の発生日時は、平成19年5月24日、9時30分ごろでございます。発生場所は、区立中野富士見中学校でございます。
事故の概要でございますけれども、前段の部分につきましては、先ほど述べましたので省略させていただきます。
事故の発生の概要の中段になりますけども、電池を配布されました中野富士見中学校では、3月16日以降にボタン電池の仕分け作業をしていましたところ、配布前に2年生のクラスで電池の発熱を感じましたことから、2年生への配布は行わず、塩化ビニール製のトレイに、100個入りのトレイでございますが、それに入れ直しまして職員室のそで机の上に保管してございました。
5月17日に職員がボタン電池を確認いたしましたところ、マイナス極の金属ぶたが外れておりまして、内容物が飛び出してございました。教員は液漏れだと認識しておりましたが、5月24日の9時ごろに中野富士見中学校の教員が、ボタン電池の付近から破裂音がしましたことから周囲を確認いたしましたところ、ボタン電池が破裂していたものでございます。同日9時30分ごろに電池破裂の電話を受けました私ども危機管理担当が中野富士見中学校に出向きまして、破裂いたしましたボタン電池と残りのボタン電池を回収したところでございます。
4ページをお開きください。事故への応急対策でございます。
応急対応といたしましては、社団法人電池工業会、国民生活センター、独立行政法人製品評価技術基盤機構、それぞれに情報提供をいたしました。
5月25日の11時には危機管理等対策会議を立ち上げまして、早急に安全な回収をすること、直ちに電池の検査を実施して原因の究明をすることの緊急対策の方針を決定いたしました。危機管理対策等会議におきましては、全体で13回実施しております。そのときの協議、決定事項につきましては、14ページから16ページのところに記載してございますので、後ほどごらんいただきたいと思います。
次、緊急対策の方針に基づきます対応でございますが、全小・中学校に対しまして事故の発生を周知するとともに、同日中のボタン電池及びブザーの回収を依頼したところでございます。また、防犯ブザーの回収につきましては、配布いたしました電池を既に交換している可能性がある、既にブザーの中に配布しました電池を入れている可能性があるということから、念のために防犯ブザーも回収するということでお知らせしたところでございます。なお、保護者に対しましても同様のお知らせをいたしたところでございます。
回収いたしました結果につきまして、お手数ですけれども、17ページのボタン電池及び防犯ブザーの回収状況一覧をごらんいただきたいと思います。各学校ごとの回収状況は表の中に記載されているとおりでございます。表の一番下の部分をごらんください。合計欄でございます。児童・生徒数1万2,632人、電池の配布対象数は全体で、こちらに書いてございませんが、8,448人となってございます。ボタン電池の配布数は3万3,792個です。電池の回収数は2万1,117個、回収率といたしましては、そこの下に書いてございますけども、約62.5%、ブザーの回収率は、7,603個で、回収率が約60.2%となってございます。なお、ボタン電池の破裂数は全部で80個ございました。小学校では18校、中学校で4校となってございます。また、回収いたしました防犯ブザーの中から、433個の交換用電池が確認されたところでございます。
恐れ入ります。5ページにお戻りください。対策の2番目といたしましては、中野区議会への御報告でございます。5月25日にボタン電池破裂事故の発生につきまして、それから、6月8日にボタン電池破裂事故の途中経過についてそれぞれ御報告をさせていただいたところでございます。また同日、報道機関への情報提供も行っているところでございます。
対策の4番目といたしましては、5月27日から3回、納品業者と今後の対応について協議しております。
5番目といたしましては、同型の防犯ブザーを購入いたしまして、再配布するということを決定いたしました。
続きまして、防犯ブザー用交換電池の検査と原因の究明でございますが、まず、中野消防署の調査でございますけれども、中野消防署にも事故の一報をしましたことから、中野消防署署員の調査員が来庁いたしまして、破裂した電池の調査を行いました。その結果、火災ではないとの判断をいただいたところでございます。
続きまして、検査機関の依頼でございますが、民間検査機関へ電池破裂の原因の検査の依頼をいたしました。検査の結果でございますが、今回購入いたしました電池はアルカリマンガン電池LR44型、中国製でございます。
6ページをお開きください。(イ)の試験結果、マル1、外部ショート試験のところをごらんいただきたいと思います。この試験は、JISC8514、日本工業規格に基づきます試験でございます。目的といたしましては、電池を取り扱うときに起こりがちな誤使用を想定したものでございます。試験の前提といたしまして、今回購入いたしました中国製電池を電池A、それから、防犯ブザーに使用されておりました電池を電池B、日本製電池を電池Cといたしました。試験方法は、電池を1回ショートさせまして、その電池を10日間放置して経過を観察するものでございます。もう一つの試験といたしましては、電池を継続的にショート状態にいたしまして、4日間経過を観察するというものでございます。
試験結果といたしましては、どの電池もJISの外部ショート試験の要求基準を満たしておりました。しかしながら、ショート後、ボタン電池の膨れの度合いを比較いたしましたところ、7ページの試験結果表のところの膨れの経時変化というところの表がございますが、ごらんいただきますとわかりますように、電池Aにつきましては平均で0.1ミリ、電池Bは0.06、電池Cにつきましては0.02という明らかに大きな差が生じております。その後の変化を見ますと、ショート2日目以降、電池Cには膨張が認められておりませんけれども、電池Aにつきましては、10日後も継続的に膨らんでいるのがわかるかと思います。10日後には0.3ミリという膨張の度合いを示してございます。
続きまして、さらに電池Aをショートさせたままのものにつきましては、一度ショートさせたものより40%から50%程度の膨れの度合いが大きくなっているというのがわかりました。さらに、この結果から、今回購入いたしました電池につきまして、ショートの状況により膨れの差はあるんですけれども、一度でもショートさせた電池は膨張が継続するということが時間の経過とともにわかったものでございます。さらに、このショート試験を実施しましたところ、このボタン電池というものをショートさせますと、日本製の電池であっても最高温度が60度、今回購入いたしました中国製の電池につきましては、最高で73度もの熱を発するということがわかりましたので、大変そういう意味では、ショートさせると危険だということがわかったところでございます。
次に、気候-温度サイクル試験でございますが、この試験につきましても、JISC8514に基づく試験でございます。目的といたしましては、温度変化による電池の破裂や膨張の変化を観察するものでございまして、結果といたしましては、この試験におきましても破裂や膨張は見られませんで、JISの温度サイクル試験の要求基準を満たしているところでございます。
続きまして、7ページ、水分付着試験でございますけども、目的といたしましては、水分付着による破裂や膨張の変化を観察するものでございます。結果といたしましては、この試験によりましても破裂に至ることはございませんでした。
続きまして、8ページでございますが、放電特性試験でございます。この試験の目的は、電池Aと他の電池の放電特性を比較いたしまして、一定時間経過後に放電のしやすさを確認するものでございます。検査の結果といたしましては、電池Aが最も放電時間が長く、次いで電池B、Cの順で放電時間が継続いたしました。特に電池Aは電池Cの2倍程度の放電が継続されているということでございます。
9ページをごらんいただきたいと思います。右の表のところでございますが、右の表の一番下の段のところ、50オームの放電後というところでございます。ここでも膨れは電池Aが最も大きく、0.3ミリ、次いで電池Bが0.16ミリ、Cが0.1ミリということで、電池Aの膨れの度合いが顕著であるということがお読み取りいただけるかと思います。
続きまして、成分検査でございますけれども、目的の1番目といたしましては、電池の内容物に破裂の原因となります不純物が混入しているかどうかという検査をしたところでございます。検査の結果といたしましては、異物の混入は確認されておりません。
2番目といたしまして、膨張の原因となるガスの発生を抑える効果があります水銀あるいは鉛を含有しているかどうかを観測するものでございます。検査の結果といたしましては、膨張の原因となるガスの発生を抑える水銀は検出されませんでした。
さらに3番目といたしまして、10ページになりますけれども、電池トレイにつきまして調査をいたしました。電池トレイにつきましては、ショートの危険性の有無を検証するために、成分検査と通電検査を行いました。その結果、トレイについては通電性がないということがわかりました。
続きまして、破裂の原因に関する考察でございます。区担当者による電池の仕分け作業時に幾つかの電池同士を接触させたこと、それから、学校配布後に幾つかの学校で開封時と仕分け時に電池を接触させたこと、また、接触があった電池に発熱が確認されたこと、電池同士の接触によるショートがあったことが考えられています。
この各試験の結果から見ますと、今回の購入いたしました中国製ボタン電池をショートさせますと、日本製の電池に比較いたしまして、先ほど来から申し上げておりますように、膨張の度合いが著しく大きく、経過観察により膨張が継続するというような特性が認められました。またさらに、ショートの頻度が増しますとさらに膨張が進むということも認められております。このことから、今回購入いたしましたボタン電池につきましては、接触等によりショートが発生いたしますと、ショートの度合いに応じて破裂の危険性が増すものと考えられます。このことから、区といたしましては、今回の中国製のボタン電池の破裂の原因は、ショートの度合いにより多少の差はありますけれども、数週間から2週間程度で電池が破裂に至ったものであるというふうに判断をしたところでございます。
11ページになります。11ページの当事故の発生原因でございますが、1番目といたしまして、さきの試験結果等に記載されておりますとおり、当該電池につきましては、JIS規格の基準内であるというものの、日本製の電池と比較いたしまして品質の落ちることや、取り扱いの過程においてショートが起こったこと、また、納品業者が電池の納品時に取り扱い説明書をつけず、電池に対する説明や注意喚起を一切行わなかった、そういったことが起因して今回の事件が発生しているということから、区といたしましては、納入業者が東京都条例等で定めております事業者の責務や努力義務を怠っていたというふうに判断したところでございます。
また、生活安全担当職員も電池に対する意識が希薄なままこの事業を進めましたことによりまして、各学校に電池に対する注意喚起や具体的な仕分け、保管の方法について十分な説明を行っておりませんでした。仕分け作業中にもみずから発熱を感じて、さらに学校からも連絡を受けていた、そういった状況ならば、なおさら全学校に注意を促すべきであったと。そうすれば、今回のこのような事件は発生する可能性が低かったというようなことが推測されております。
12ページをごらんください。今後の対応でございますが、防犯ブザーの再配布につきましては、先ほども少し触れましたが、先月の22日までに防犯ブザーを回収しました児童・生徒に対しまして、同型のブザーを先月ですか、6月中に配布を完了したところでございます。なお、区といたしましては、納入業者に対しまして、電池の購入代金の返還を求めることといたしたところでございます。
最後になりますけれども、この経緯を調査していく中で、事務処理上の問題が何点か出てきたところでございます。今回のボタン電池の回収をする上で、内容といたしましては、2カ年にわたります分割契約を予定していたこと、それから、年度内処理をするに当たりまして、主管分野で契約できるように、当初の目的を変更いたしまして電池を購入していること、その結果として、電池の処分に困った納品業者から電池を寄附受領している、そういったことがございました。また、そういったことは契約事務規則上、あるいは事案決定規則上の問題点が明らかになってきた、そういったところでございます。これらの問題に対しまして、それぞれの専門分野によります適切な指導、それから、管理監督者の執行管理責任の徹底をしてまいりたいと思っております。また、各部門分野におけます事務処理の早急な点検を指導いたしまして、今後の再発防止につなげていきたい、そのように考えているところでございます。
以上でボタン電池の事故に関する調査についての報告を終わります。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
岩永委員
何点か、特に今、御報告をいただきました事務処理上の問題点及び再発防止に向けての、このあたりを中心にしてお尋ねをしたいんですが、その前にまず、この事業にかかわる予算が18年度に計上されたと思うんですが、18年度のときにはこの事業は区民生活部で、ことしの4月からは危機管理の方になったというふうに聞いてはいますが、まず、この事業に関する予算上、議会に説明をいただいた事業名と予算額を教えてください。
志賀危機管理担当課長
区民生活部地域活動分野の当時の予算といたしまして、生活安全、地域生活安全という事業名称でございますが、予算額といたしましては、一般需用費954万1,000円でございます。その中には、防犯パトロール団体の支給用資材、それから、帽子ですとかたすき、のぼり旗、それから、小学校1年生の児童にお配りしております防犯ブザー、それから、防犯用の立て看板等の経費がトータルで954万1,000円というようになってございます。
岩永委員
私が今聞いたのは、この防犯ブザーではなくて、電池の購入に対してです。というのは、私も18年度の予算書を見てみましたが、防犯ブザーの配布ということで75万円出ていまして、その説明は今年度新1年生と転入生などへの防犯ブザーの配布用というふうに出ていて、電池を買いかえる、先ほど、60何万を払ったというふうにあったと思うんですが、それがこの中からは読み取れなかったものですから。先ほど、事業名を変えたということもありましたね。この事務処理上のところの関係で、事業名を変更しというようなことがありましたから、すみませんが、もう一度、どういう予算でどういう事業名に変えたのかも含めてちょっと教えてください。
志賀危機管理担当課長
申しわけございません。ちょっと説明の仕方が悪くて申しわけありません。このボタン電池を配る、こういった予算は当初計画してございません。それで、当初の児童・生徒用防犯ブザーの電池交換の実施について、そういった起案を起こしまして、このボタン電池の購入を計画したところでございます。その後、財務担当の方に相談に行ったところ、追加配当等については認められないというような判断がありましたことから、主管課契約でできる範囲の内容に事業名称も変更いたしまして、事業名称は、防犯パトロール団体を対象とした警察署等の事業及びセーフティ教室で使用する教材購入、このように事業名称を変更いたしましてボタン電池を購入しているところでございます。
岩永委員
この購入計画がなかったものを購入するために起案をしたというのは、どうしてですか。年度途中ですよね、起案をしたということは、そうすると。年度初めの予算のときには計画がなくて、だけど、必要だということで起案をしたということになるわけですよね。計画がなかったものが計画されて、購入にいったというわけですから、年度途中そういうふうになったということで。通常、電池を使う防犯ブザーであるならば、もう買いかえの時期だとか、取りかえの時期だとかと、年度当初に所管のところでは思っても普通だと思うんですが、それがどうして途中でそういうことになったんですか。
志賀危機管理担当課長
この調査報告書の中でも先ほどお話し差し上げましたけれども、この防犯ブザーを配布いたしましたのが、平成16年に配布いたしました。それから3年を経過いたしましたことから、防犯ブザーの中に入ってございます電池の寿命が3年を迎えて、大体切れるころだろうということの心配から、当時の担当がこのような新しい事業を計画したものです。
岩永委員
私が聞きたいのは、だから、当然それは年度当初に計画をされて当たり前でしょうと。それで議会に説明があって、事業が執行されていくということが通常でしょうという私の思いがあるわけです。それが、2年だ3年だという途中でそうなったという、そのやり方が妥当だったかどうかという問題が起きてくるわけですね。そのことについて、そういうことは、それならば、よくあることなんですか。
志賀危機管理担当課長
事業の進め方といたしましては、適正な執行の方法ではないかもしれませんけども、例えば予算を流用いたしまして新しい事業を起こす、そういったことは考えられるというふうに認識しております。
岩永委員
それでは、この事業にかかわって、事業者とかいろいろ書かれてあります。それで、輸入業者、契約業者、納入業者が同じならばどこなのか、違うのであればそれぞれどこなのか、教えてください。
志賀危機管理担当課長
現在御報告するのが適切かどうか、ちょっと判断しかねるんですけれども、中国製のボタン電池でございますので、輸入元からしますと、納品業者まで、中国の製造元、ヌヲシン電子公司というところでございまして、そこから輸入業者が入ります。それから、流通経路に乗りまして納品業者までの間、3社経由してございます。
岩永委員
税金が使われていますので、やはり執行されて、契約をされて事業が実施されていますから、製造元はわかりましたが、輸入元、契約、納入、ましてやこの納入業者からは寄附を受けているわけですね。それは議会にきちんと報告をしてほしいんですが。
石神副区長
区として契約をした相手先、納入先は、株式会社ナカネという会社でございます。
岩永委員
契約と納入が同じ業者で、株式会社ナカネというところですか。
石神副区長
そのとおりでございます。
岩永委員
それで、この再発防止に向けてのところでは、契約に当たっての仕様書が作成されていなかったということがわかったということですね。これは本当に、事務上こういうことというのは、仮に少額であっても、契約をするのに仕様書がないというのはちょっと考えにくいんですが、こういうこともよくやっていることなんですか。
石神副区長
物品購入の場合に、限られた場合には、そういう伝票の形で、そういう場合もありますが、こういったものについては、本来であれば、どういう性能で、どういう形のものであるか、そういったものが仕様書という形で示されないといけないと。単なる物品ではない、鉛筆を買うわけではないということから、今回指摘したものでございます。
岩永委員
やはり今回は、人のけがとか、そういうことに至らなかったと、本当にそういう意味でいえば幸いだったというふうにして思うわけです。先ほど来、危機管理等々の話がありましたけれども、やはり契約をしていく上で、当然あるべき仕様書がなかったなどということになると、結局何かが起きたときに、その問題を解明していくための手だてもないし、区民にも議会にも明らかにできないという問題があると思うんですね。ですから、所管のところがなぜこういう仕様書なしで契約をしたのかということについては、大事なことだと思う。単なる事務ミスではないというふうに思わざるを得ないんですが、そのあたりはなぜ仕様書がなかったんですか。
石神副区長
この経緯を追う中でというか、今回、事故の原因調査をするに当たって、幾つ、どこから買ったのか、どういう形での買い方だったのか、それから、配布はどのように行われたのか、これを調査するに当たって、所管で買った個数の確認、これをしましたところ、ここに書いておるような形で、買った個数と寄附された個数、合わせて3万4,000個であったと。なぜ寄附されたのかということを調査しましたところ、やはり買うに当たっての契約の手続、これが決まった、規定どおりの手続で行われていなかったと。当初は学校の生徒のブザーの交換用の電池ということで買う予定であったということだったわけですが、その事業が新しい事業ということで決定されていなかった。また、予算が組まれていなかったということから、今度は物品の電池を購入するということで、事業名を変えて買ったという経緯があります。当初頼んだのは、3万4,000個もう既に頼んでしまって、会社の方から輸入業者の方へ手が回って、船便に積んでしまったということから、さまざまな形での解決策がとれなかった。そのために事後的ないろんな処理が行われてしまったということが原因だったわけでございます。手続上決まった形で事業決定をして、それに応じた購入決定をしてやっていくという手続が、先に購入を先行させて、いわゆる配る時期に合わせた事業決定をせずに、配る時期を決めちゃったために、先に物を頼んでしまった。そこから事後手続に入ってしまったということから、今回、今言われたようなさまざまな矛盾が起きた手続になってしまったというふうに判断をいたしました。
岩永委員
本当に事業の継続性だとか、担当のところで責任を持ってこの事業をどう効果的に進めていくのか、それから、区がよく言う税金の使い方、どう効果的に使っていくのかということなんかを考えますと、今回のやり方はまさに計画性のないやり方だったというふうにしか映ってこないわけですね。そして、こういう事故になってきて、調べてみたら、さまざまな、本来とるべきではない方法をとったり、とらなければならない事務手続をとらなかったりという問題を含んでいて、特にこういう業者契約との関係なんか、十分気をつけていかなければならないというふうにして思うわけですね。本当にさっきも言いましたが、今回、子どもたちやほかのところ、先生たちや含めて、人の事故には至りませんでしたけれども、この再発防止に向けてということについて、きちんと検証してやっていかなければならないというふうにして思いますし、必要なものであれば、やっぱりきちんと計画して、年度当初に予算化しておくということがものすごく大事だと思いますが、そのあたりはどうでしょうか。
石神副区長
今、委員言われますように、この事業は一度やると毎年度経費が必要になってくる事業のあり方でございます。そういったことについては、さまざまなことから事業を検証していかなくちゃいけないということがございます。これは防犯ブザーを維持していくために、すべて区の公的な部分が、電池から何からを常に買っていくものであるのか、役割分担として、やはりそれはそれぞれ保護者が負担していくべきものなのかということで、議論した上で決めていかなくちゃいけないわけですが、当初これを予定したときには、もう電池をかえる時期だから買いましょうということで所管部は言ったわけですが、素案ができた段階では、これは最初は啓発事業として、ブザーは配るけども、維持管理は保護者にしてもらうということで、役割分担を持ってやってきたことでございます。その結果、予算を組んでいなかったわけですが、そういったことを含めて、事業部制にして、各部で判断ができる、そういったことをした結果、マイナス部分が出てしまったというふうに思っております。こういう部分についていえば、事業は先行きずっと続くわけですから、単純に今年度かえたからいいや、予算を組んでいなくてもかえたからいいやという話ではなくて、継続的にやっていかなくちゃいけない、毎年度予算がかかってくる事業ですから、当然そういったことについては、新たな事業として、金額ではなく、事業として必要な事務手続をすべきであったというふうに思っております。
そういうことを含めて、今回の中でいうと、それぞれ事案決定規程であるとか、物品の購入に当たっての各部長に任された範囲、いわゆる金額での範囲、契約する範囲、こういった部分について、間違った形で判断をしてしまうということがないように、一部は事案決定について、もう少し明確にすべきことがあるのではないかというふうに反省もしております。また、財政的な面から、予算がなければ流用してしまうとかなんとかするとかという話についても、目内流用は各部長に任せているわけですが、その辺の範囲についても、部長がそういう権限を持てば、その権限に応じた責任があるということを十分周知して、やったことに対する解決策だとか、そういったものに対して、みずからが音頭をとって進めていくということも徹底していきたいというふうに思っております。今回は、今、委員がいろいろと指摘されたことについて、すべてそういった部分でいうと、仕事の進め方、ここから問題であったというふうに反省しているところでございます。
岩永委員
最後にしますが、今、副区長のお答えいただいた中に1点気になることがありまして、電池、どういうふうに電池代を見ていくのかということですが、もともと防犯ブザーは区が今の小・中学生に配るということ、ある意味政策的な分野として実施されたわけですね。そして、今回、電池を区として配布するというふうにされたわけですから、今後どうしていくのか、電池代についてどうするのかというようなことを今もし言われたのだとしたら、それはやっぱり今までの方向からいけば、そのままにはいかないだろうと思いますし、十分保護者と相談をするとか、議論するとかやっていかないと、今の状況は、防犯ブザーと電池は区が配布するという形になっていますから、そういうものだというふうに保護者の方でも受けとめて、大部分はそういうふうな形で受けとめているわけですから、そのあたりについては、やはり区民との間での相談なりを含めてきちんとやっていく必要があるだろうというふうにして思いますので、そのことについてはそういう指摘をしておきたいと思います。
石神副区長
この事業は、防犯ブザーを配って、登下校時の子どもの安全を守るということから、啓発事業として、また、地域の方にも同じように防犯ブザーを配って、音が鳴ったときには出てもらってということで、地域の安全・安心ということでの事業で、一つは啓発事業の一つの形として取り組ませていただきました。そのために毎年度、新1年生になった方に全部配っています。電池については、さまざまな使い方でだめになることもあります。それから、一度鳴らしちゃうと、それで終わってしまうものもあるわけですし、今回うちでやっている部分については、あけて電池を交換すれば使えるという形にしました。
そういうことでいうと、この事業を、今回私どもが反省しなくちゃいけないのは、どのくらい継続的にもって、効果があったのかどうか、その辺の判断も十分しないまま、3年たったから電池をかえる時期じゃないかとやってしまった。やはり本当にこれが安全・安心のそういう事業に効果的に使われているかどうか、使われていないとすれば、それに対してどういうふうな形で周知をしていくのかということを再度事業検証した上で、電池をどうするかという話になればよかったわけですが、そうではなかったということから反省をしているということでございます。また、こういったものについて、配れば終わりということではありませんので、この辺については、ここで事務処理上の問題を出しましたが、今後のことについては十分所管部で反省をしてもらい、今後どうしていくかということを決めていきたいというふうに考えてございます。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本件報告について終了いたします。
次に、大雨・洪水注意報等の発令に伴う職員態勢についての報告を求めます。
志賀危機管理担当課長
それでは、大雨・洪水注意報等の発令に伴う職員の態勢につきまして御報告をさせていただきます。
お手元に配布してございます大雨・洪水注意報等の発令に伴う職員態勢についてごらんいただきたいと思います。(資料9)
ことしの4月から6月までの3カ月間に発令されました大雨・洪水注意報あるいは警報への対応でございます。大雨・洪水注意報のみの発令が4回、警報までの発令が5月31日と6月10日の2回になってございます。この6回に対しまして職員の態勢をとっておりますけれども、いずれの被害も発生はございませんでした。
この資料につきまして少しだけ御説明をさせていただきたいと思います。
区分と書いてございます。気象情報につきましては、それぞれの気象情報が発令または解除されました時間が記載されているところでございます。
また、次に雨量局と書かれてございます。これは中野区の河川情報システムによりまして収集いたしましたデータでございます。雨量観測局につきましては、中野区役所をはじめといたしまして、弥生、鍋横、江古田、鷺宮の各地域センターの屋上に設置しているものでございます。
表中の5月31日の鷺宮の欄をごらんいただきたいんですけれども、31.5と書かれておりますのが総雨量でございます。右の横の括弧内に数字が書いてございますが、それが1時間当たりの雨量の18ということでございます。
このように、今回は被害がなかったわけでございますけれども、今後このような御報告の仕方をしていきたいというふうに考えてございます。またさらに、今後被害が発生しましたときには、1件ごとの御報告をさせていただきたいと思ってございます。
以上、簡単でございますが、大雨・洪水注意報等の発令に伴う職員態勢につきまして御報告でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本件の報告について終了いたします。
次に、平成19年度風水害対応訓練の実施結果についての報告を求めます。
志賀危機管理担当課長
続きまして、それでは、平成19年度風水害対応訓練の実施結果につきまして御報告させていただきます。
お手元にございます平成19年度風水害対応訓練の実施結果をごらんください。(資料10)
実施日時は、5月23日、午前9時から午前11時30分まででございます。
訓練対象職員数は、84名となってございます。
3番目の訓練想定でございますけれども、平成17年8月と9月の鷺宮で時間100ミリを超します雨が降りました。このときの区の職員態勢、あるいは被災現場までの到着の時間、あるいは避難勧告指示を出したわけでございますが、その時々の避難所の開設のおくれ、そういったことを踏まえまして、今回の風水害訓練を実施したところでございます。
早朝、注意報が発令されまして、浸水被害が発生したという想定の訓練でございます。午前4時45分に23区西部に大雨・洪水注意報が発令されまして、7時35分には大雨・洪水警報が発令、また、降雨量が最大で80ミリ、総雨量が100ミリを超えるという想定でございます。その後、河川の警戒水位を超えまして、警戒サイレンが吹鳴する。また、その後、河川が溢水して、道路冠水、床上浸水、床下浸水の被害が入ってくる。その後、また区民の方々からの要請で、土のうの要請、排水要請、それから、災害弱者の方々からの救援要請、また、車両避難所の開設要請、消毒の要請のそれぞれ時系列を追った訓練の想定になってございます。
訓練の概要でございますが、注意報の発令に伴いまして情報連絡態勢がとられまして、その後、風水害初動配備態勢をとって応急対策をとる、このような内容になってございます。その後、注意報から警報に変更されまして、災害対策本部を設置して、第1次非常配備態勢をとる、このような流れになってございます。今回の訓練を通しまして、平成17年のときの先ほど申しましたさまざまな問題点につきましては解消するべく、訓練を実施したところでございます。
以上、簡単でございますが、平成19年度の風水害訓練の実施結果につきまして御報告でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
江口委員
時間がないので簡単に、次でいいですけど、お答え。こういう結果をやりましたけど、その結果どうでしたというのが欲しいのよ。こんなことをやりましたのなんか必要ないから。こういう訓練をやったけど、総合的な評価はこうだったというのが欲しいのでね。次回もし報告できれば、お願いします。
志賀危機管理担当課長
今回の訓練を通しまして、平成17年の反省点を含めまして、今回、先ほど報告いたしました、6回ほどの参集等を行っておりますけども、防災担当職員としましても、的確な参集手段の方法、あるいは伝達方法がかなり充実したのではないかというふうに認識しております。さらに今後、よい結果を御報告できればと思います。
大内委員
これは年に何回かやっているんですか。
志賀危機管理担当課長
風水害訓練につきましては、梅雨の前の時期に1回ほど実施しているところでございます。
大内委員
夜はやっていないんですか。
志賀危機管理担当課長
夜につきましては実施してございません。
大内委員
というのは、平成17年の9月はたしか夜だったんですよね、夕方から夜にかけて。だから、昼間だめだとかいうんじゃないけども、次回、やっぱり夜やらないと、全然想定が違うと思うので、大変かもしれないけども、そういったことも考慮に入れていただきたいなと思います。
志賀危機管理担当課長
私も平成17年の記録を見まして、注意報につきましては、たしか3時ごろにもう発令されておりました。その後、たしか7時か8時ぐらいに警報になりまして、このときに職員参集をかけているところでございますけれども、その時点においてはもう間に合わなかったというような状況になっております。そこに今回、その反省を踏まえまして、職員100名態勢を組んだところでございますので、そういったところも含めまして、夜の訓練等実施できるように、ちょっと検討してみたいと思います。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本件の報告を終了いたします。
次に、平成19年度中野区総合防災訓練の実施についての報告を求めます。
志賀危機管理担当課長
それでは、平成19年度中野区総合防災訓練の実施につきまして御報告させていただきます。
この防災訓練の御報告につきましては、第1回定例会におきまして、総務委員会あるいは防災対策特別委員会におきまして御報告しているところでございますけれども、その後の経過も含めまして御報告させていただきます。
お手元に配布いたしました資料をごらんいただきたいと思います。(資料11)
実施日時は、9月2日の日曜日、午前9時から午後1時までを予定してございます。
目的につきましては、お読み取りいただきたいと思います。
実施場所は、南中野地域センター管内及び野方地域センター管内の2カ所でございます。
今年度は昨年度までと違います。訓練内容といたしまして、地域センター管内の全避難所が一斉に避難所を開設いたしまして、各防災会様がそれぞれの避難場所を開設いたしまして、訓練メニューを実施する、そのような中身になってございます。
なお、訓練の中身といたしましては、発災型の対応訓練、そういうことで初期消火対応訓練、避難誘導訓練では、各地域から避難所への避難誘導訓練、それから、避難所開設・運営訓練では、地域内の全避難所を開設いたしました情報収集伝達、避難所の運営活動、それから、緊急患者搬送訓練といたしましては、こちらは野方の地域センター管内のみの訓練となりますけれども、平和の森公園で自衛隊のヘリコプターを使用いたしました患者搬送訓練を実施いたします。このほかには、各地避難所の炊き出し訓練、医療救護訓練、各防災会との関連の訓練を実施することになります。
実行委員会と書いてございますのは、これは各地域で住民の方々が中心となりました実行委員会を設けまして、ここでの話し合いによりまして訓練内容などが決定して、実施していくというもので、実行委員会というふうに書いてございます。
訓練参加の機関につきましては、お読み取りをいただきたいと思います。
最後になりますが、各委員並びに議員の皆様方には別途御案内を差し上げているところでございます。
以上、雑駁でございますが、御報告にかえさせていただきます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本件報告について終了いたします。
次に、6番、中野区耐震改修促進計画(素案)についての報告を求めます。
佐藤建築担当参事
それでは、中野区耐震改修促進計画(素案)について御報告いたします。(資料12)
本文としまして別冊も用意させていただいておりますけども、一応概要版も作成しましたので、概要版に沿って御報告したいと思います。
1点目のまず耐震改修促進計画の目指す方向でございます。
(1)の目的と位置付けでございますが、耐震改修促進法、これは平成18年1月に改正で施行されております。それに基づいて作成するものでございます。住宅・建築物の耐震性の向上を図ることによりまして、震災から区民の生命と財産を守るとともに、災害に強い安全なまちを実現することを目的とするものでございます。策定に際しましては、東京都もやはり耐震改修促進計画をことしの3月につくりましたので、それを踏まえるものでございます。それから、新しい中野をつくる10か年計画、それから、中野区の地域防災計画との整合、こういったものを図ってまいります。
対象区域と建築物でございますが、区域は区内全域でございます。対象でございますが、新耐震基準、昭和56年6月1日施行なんですが、その導入以前に建築されました住宅・建築物でございます。
計画期間と検証年次でございますが、平成19年から平成27年度までが期間でございます。この27年度までというのは、国も東京都も27年度までとしております。この計画は定期的に検証しますということで、おおむね3年ごとに検証して、計画を変えていきたいと思っております。
2番の耐震診断と耐震改修の実施に関する目標でございます。
まず1点の想定する規模・被害の状況でございますが、想定いたします地震、これは東京都の北部地震、マグニチュード7.3で、発生が冬の朝の5時、これを想定しております。これが被害が中野区では一番大きいということで想定しております。建物被害による死者数が47名、それから、建物全壊が1,800棟ということで、これは東京都の防災会議の被害想定でございます。
耐震化の現状と目標でございます。大きく分けて三つございますが、住宅でございますが、耐震化率が現状が75なんですが、これを90%、民間の特定建築物、これが耐震化率84%、結構高いんですが、これを90にします。それから、防災上重要な区有建築物、これは耐震化率、現状が66とちょっと低いんですが、これは100%を目標にするということでございます。
裏面の2ページ目をごらんいただきたいと思います。耐震診断、改修の促進を図るための施策でございます。
1点目の基本的な取り組み方針としましては、耐震化につきましては、自助・共助・公助の原則を踏まえまして、所有者によって行うことを基本とします。区としましては、所有者が主体的に耐震化に取り組むことができるような技術的支援、それから、公共的な観点から必要がある場合の財政的支援、こういったことを行ってまいります。
2番目の促進を図るための施策でございます。
まず、住宅でございます。施策によりまして耐震化を図る住戸数約3,000戸と書いてあります。ちょっといきなり3,000戸とありますが、これだけはちょっと本文を使わせていただきまして報告します。10ページ目をちょっと見ていただきたいんですが、図柄がございます。住宅の目標設定の考え方でございます。17年末で16万1,200戸の住戸数があるんですが、満たしていますのが12万300戸、不十分が4万900戸ございます。したがいまして、75%でございます。これを計画の期間の中で90を目指すわけでございますが、まず、下にいきますと、老朽化による建てかえ戸数2万1,000とあります。これは既に古い建物でございますので、平均30年ぐらい建っております。したがいまして、自然更新といいますか、建てかえを予想としまして2万1,000戸ございます。この建てかえによりまして、木造のアパート等を建てかえてマンションにした場合、戸数がふえてまいりますので、左側に8,600という、建てかえに伴う増加分が飛び出しております。こういった分で分母が変わってまいります。それから、今回助成の施策によって3,000、これをやることによって全体が、分母もふえますが、90%になるということでございます。残り未耐震ということで、まだ1万6,900戸が残ってしまいますけども、これにつきましては引き続き促進、それから家具転倒防止対策、こういった普及で安全の向上を図っていくということでございます。これが今の3,000戸の内訳でございます。
具体的な施策としましては、先ほど事業の中でも御説明しましたけども、木造住宅、それから非木造の共同住宅の無料の耐震診断をまず行っていますし、これからも続けます。それから、住宅の建てかえ助成、これも4月から木造密集地域でということで、お話ししましたように建てかえ助成をしてまいります。それから、地域まちづくりの取り組み、これも先ほど報告があったと思いますが、南台とか弥生町、平和の森周辺で建てかえをやっておりますが、さらに東大附属周辺、そこも不燃化促進事業、こういったもので建てかえを促進していくと。それから補強設計の助成。それから、資産活用の助成でございますが、先ほど御説明の中でありましたけども、議会の一般質問でも御質問がありまして、実績がないものですから、これについては見直しをしていきたいと思っておりまして、住宅金融支援機構の融資ではなくて、区が貸し付けようじゃないかと。それから、60歳の年齢制限がございますが、これもちょっと見直そうではないかと。それから貸し付けの金額とか、それから返還も、死亡時ということになっていますけども、これはあくまで財産が変わるときということで、売却もあるだろうし、建てかえのときもあるだろうし、相続が発生したときもあるだろうということで、そういったことの条件もちょっと見直しまして、何とかこれを、資産活用を使っていただきたいという見直しも考えております。それから、共同住宅の耐震改修の工事費補償型助成、それから家具転倒防止器具取りつけ助成、こういったもので、住宅につきましては3,000戸を耐震化を図っていくという施策でございます。
民間の特定建築物の耐震化、これは現在のものを90にするためには、あと10棟を耐震化を図りますと90%になります。こういった民間の特定建築物につきましては、所有者に対しまして耐震化を強く要請していきたいということで、指導・助言の段階から指示、場合によっては公表、そういった形も考えていきたいということで、何とか10棟を耐震化を図っていただきたいという強い姿勢で臨みたいと思っています。
それから、防災上重要な区有建築物の耐震化、これにつきましては、88棟を耐震化しないと100%になりません。これにつきましては、区有施設の耐震改修計画、これを早期に作成ということになっておりまして、一応ことしの8月に案を策定したいというふうなスケジュールになっています。それに基づきまして、計画的に耐震改修を進めていきたいということでございます。
それから、地震発生時に閉塞を防ぐべき道路沿道建物耐震化ということで、東京都が今年度、19年度はモデル路線として3路線やっております。中野で近いのは甲州街道部分がございます。そういったモデルでやりまして、これから区の方に指定していきたいと言っておりますので、区としてはそういった経過を見ながら、20年度に検討していきたいと思っております。それによって、520戸につきましては耐震化を図っていきたいということで考えております。
それから、耐震化の促進を図るための環境整備の中では、区に耐震診断士・施工者がおりますので、これを活用ということで、耐震改修の促進検討会、これを立ち上げたいということで、今週中にもう立ち上げる準備をしております。それから、御相談の中で、そういった施工者なり診断士さんが耐震の実際の実績を上げていただいたら、褒賞も考えようじゃないかということで、これも会合の中で具体的な話を進めていきたいと思っています。それから、町会・自治会との連携、それから、普及啓発・情報提供があります。それから、既に促進税制がございます。所得税とか固定資産税、そういった税制を活用、そういったものをPRしていきたいと思っています。それから、耐震改修の工法・装置の普及、これにつきましても、東京都との連携も図りながら、普及につきまして場所提供等しながら、これについても普及していきたいと思っています。
4点目の普及啓発ということの中で、1点目が地震のハザードマップでございます。現在、東京都の危険のハザードマップがあるんですが、ちょっともう一回、11月ぐらいに東京都が何か見直しということも考えておりますので、もうちょっとわかりいいものを、東京都の報告を受けながら、ハザードマップとして見やすいものをつくっていきたいなと。これは防災担当と協力しながら考えていきたいと思っています。
それから、相談体制の関係でございますが、引き続き相談窓口で充実を図っていきたいということと、パンフレット等の作成によりまして情報提供充実を図っていきたいと思っております。
あと、関連施策でございますが、地震時の安全対策としましては、落下物とか、それからブロック塀、それからエレベーター等の閉じ込め等がございますので、こういった施策につきましても総合的に考えていきたいと思っております。
今後のスケジュールでございます。8月下旬に区民の方との意見交換会を予定しておりまして、平日と休日の2回開催を予定しております。そういった意見を踏まえまして、9月の上旬には計画(案)を策定しまして、また当委員会に報告したいと思っています。その後で、9月下旬からは今度はパブリックコメントをやります。こういったパブリックコメントが終わりましたら、11月上旬に計画になりますので、決定というようなスケジュールを考えております。
以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
岩永委員
1点、10ページで、耐震化の目標設定の考え方というところに、向こう、今年度から9年間の間に取り組んでいくんだけれども、その間にまだ1万6,900戸が未耐震住戸数として残るという、こういう区の考え方が示されています。9年間の間に確かに100%をどう目指すかということを考えていくというのは、大変大きな取り組みではありますけれども、区の意気込みとしては、やはりこうしたことを含めて100%にしていく、この8ページに書いてある住宅の耐震化率を90%ではなくて100%にするという、そういう姿勢を持ってこの計画をつくっていく必要があるのではないか。特に中野の南の方を含めて、東京都からも中野区の危険度が高いと指摘されている区ですから、そういう姿勢が必要だったのではないかと思うんですが、どうですか。
佐藤建築担当参事
資料編で、資料2のところに東京都の耐震改修促進計画の概要がございます。そこにやはり東京都も目標を定めております。耐震化の現状と目標がありまして、住宅につきましては、現状の76を90というような、こういった東京都としての目標を定めておりますので、先ほど、東京都の計画を踏まえということになりますので、この90%も、その前にございます国の基本方針、この中でも、資料1に戻りますけども、資料編の中の1になりますが、やはり国も一応27年度までに少なくとも9割ということで、大きな枠としては全国的に9割を目指していこうという中で、東京都も9割です。今のうちのやれる範囲といいますか、その中では9割という目標設定をさせていただいたものでございます。
石井都市整備部長
御指摘のように、目指すは100%でございますが、この計画期間内に何とか90%まで行きたいというのがこの計画でございまして、当然に我々は目指すところ、区も目標としては100%であるということは間違いございません。
岩永委員
私たちは常々、特に中野でどう耐震化を進めていくのかというふうに考えた場合には、建てかえも当然必要なことだし、それぞれの事情によってリフォームをする中で耐震化を進めるとか、そういうこともあるわけですけれども、とにかく安全性の確保をまず第一に掲げれば、簡易な補強工事、これが効果があると。この簡易耐震補強工事について効果があるというのは、いろんな自治体でも実証されてきているわけですね。例えばそういうこともきちんと位置付けていけば、100%に近い取り組みを何らかの形で進めていけるのではないか。特にこの10ページの説明にあるように、診断の促進、家具転倒防止策の普及等によるというふうに書かれてありますけれども、ここに簡易耐震補強工事なども位置付けていけば、さらに進めていけるんじゃないかと思うんですが、いかがですか。
佐藤建築担当参事
確かに今お話の中に出ました、白い部分の中には、ほどほど耐震といいますか、1に満たない方もこの中には入ってくるかなと。要するに耐震性を満たしたものが90ということになりますので、そういった、1部屋だけ補強しようとか、または避難通路の部分だけ補強しようとか、その方の事情によりますので、そういった方はどうしてもちょっと漏れますので、この90から外れる方もこの中には、ほどほど耐震の方はここにはいると思うんですね。そういった部分もここには入っていますので、部長が言いましたように、目標は100なんですけども、国なり東京都を踏まえて、一応27年度までには9割を目指したいという目標値でございます。
岩永委員
ぜひそうした積極的なPRもしながら100%も、この計画数値からより成果を上げていく、耐震化のために成果を上げていくというのはとても大事なことなので、東京都と足並みをそろえる必要はありませんから、ぜひ区として、区が抱えている独自の事情の中で積極的に取り組んでいくということが大事だと思いますし、そういう意味でいえば、簡易耐震補強工事などの助成制度もぜひこの中で考えていただきたいというふうにして要望しておきます。
長沢委員
1点だけ、また機会はあると思うので1点だけに。16ページで教えてください。休憩前に現状ということであったので、そこでお伺いしてもいいんだけど、ここでせっかく出ているので。1から8まで出ていますね。ここに出ている事業は、すべて国あるいは東京都なりで何らかの今、補助金、交付金として出ているというふうに理解していいんですか。
佐藤建築担当参事
まず、耐震診断助成につきましては、国と東京都から出ております。そういう意味では、木造に限らず、非木造につきましても出ております。ただ、割合が大分違ってまいります。それから、4番の建てかえ助成につきましても、一応、補助金という形じゃなくて、住宅の交付金という形なんですが、これも国と東京都から出ております。ただ、中野は若干地域を広げておりますので、出ない地域もございます。整備地域は出るんですが、東京都が整備地域だけしか補助しませんということになっていますので、東京都の中で出ない部分、木密地域の中でもちょっと区域を中野区は広げましたので、出ない部分もあります。それから補強設計費、これは出ます。国と都が出ます。資産活用型と共同住宅の補償型は、助成はございません。それから、家具転倒防止器具の取りつけ助成、これにつきましては東京都から助成が出ております。これを具体的にちょっと17ページで、年度間に割ったような数字で、実施目標ということで年度割りしましたので、これについて国なり東京都に計画を出しまして、お金をいただいていくというような流れになろうかと思います。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本件報告について終了いたします。
7番、その他の報告はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
次に、その他ですが、各委員、理事者から発言はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、次回の日程を協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩いたします。
(午後5時00分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後5時05分)
休憩中に御協議いただきましたとおり、次回の委員会は9月11日(火曜日)13時から当委員会室において開会することとしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
以上で本日予定した日程は終了しますが、委員各位から何か発言はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の防災まちづくり特別委員会を散会いたします。
(午後5時06分)