平成19年06月27日中野区議会文教委員会(第2回定例会)
平成19年06月27日文教委員会
中野区議会文教委員会〔平成19年6月27日〕
文教委員会会議記録
○開会日 平成19年6月27日
○場所 中野区議会第5委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後3時07分
○出席委員(9名)
牛崎 のり子委員長
佐伯 利昭副委員長
平山 英明委員
いながき じゅん子委員
いでい 良輔委員
伊東 しんじ委員
小堤 勇委員
大内 しんご委員
江口 済三郎委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
教育長 菅野 泰一
教育委員会事務局次長 竹内 沖司
教育経営担当課長 小谷松 弘市
教育改革担当課長 青山 敬一郎
学校教育担当課長 寺嶋 誠一郎
指導室長 入野 貴美子
生涯学習担当参事 村木 誠
中央図書館長 倉光 美穂子
○事務局職員
書記 黒田 佳代子
書記 岡田 浩二
○委員長署名
審査日程
○委員会参与の紹介
○議題
第48号議案 中野区立学校設置条例の一部を改正する条例
○事業概要の説明
○所管事項の報告
1 区立小学校における子どもをめぐる状況について(教育委員会事務局)
2 議会の委任に基づく専決処分について(教育経営担当)
委員長
定足数に達しましたので、ただいまから文教委員会を開会します。
(午後1時00分)
本定例会における審査日程について御協議をいただくため委員会を休憩いたします。
(午後1時00分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時00分)
本定例会における委員会の審査日程についてお諮りいたします。
本定例会では、常任委員会の日程が3日間設けられております。本委員会には、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)どおり審査すべき案件がございます。本日は、最初に委員会参与の紹介を受けた後、日程(案)の順に議案の審査、事業概要の説明と進め、さらにその後、所管事項の報告をできるところまで受け、2日目には、残りの所管事項報告を受け、3日目には、審査の状況を見ながら改めてお諮りしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議がありませんので、そのように進めます。
なお、審査は、午後5時を目途に進め、途中で3時になりましたら休憩を入れたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、本日は、正副委員長互選後初めての委員会ですので、本委員会の参与(資料2)を理事者から御紹介いただきたいと思います。
菅野教育長
教育長の菅野でございます。よろしくお願いいたします。
竹内教育委員会事務局次長
教育委員会事務局次長の竹内でございます。よろしくお願いいたします。
あとの参与については、私の方から紹介させていただきます。
まず、教育経営担当課長の小谷松弘市でございます。
小谷松教育経営担当課長
小谷松です。よろしくお願いいたします。
竹内教育委員会事務局次長
続きまして、教育改革担当課長の青山敬一郎でございます。
青山教育改革担当課長
青山でございます。どうかよろしくお願いいたします。
竹内教育委員会事務局次長
次に、学校教育担当課長の寺嶋誠一郎でございます。
寺嶋学校教育担当課長
寺嶋でございます。よろしくお願いいたします。
竹内教育委員会事務局次長
指導室長の入野貴美子でございます。
入野指導室長
入野でございます。よろしくお願いいたします。
竹内教育委員会事務局次長
生涯学習担当参事の村木誠でございます。
村木生涯学習担当参事
村木と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
竹内教育委員会事務局次長
中央図書館長の倉光美穂子でございます。
倉光中央図書館長
倉光でございます。よろしくお願いいたします。
竹内教育委員会事務局次長
以上でございます。
委員長
以上で委員会参与の紹介を終了します。
それでは、議案の審査を行います。
第48号議案、中野区立学校設置条例の一部を改正する条例を審議に供します。
質疑に入る前に理事者からの補足説明を求めたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議がございませんので、そのように進めます。
青山教育改革担当課長
それでは、第48号議案、中野区立学校設置条例の一部を改正する条例の議案(資料3)につきまして、御説明させていただきます。
同議案は、桃園第三小学校、仲町小学校及び桃丘小学校を廃止し、桃花小学校を新設するとともに、第六中学校及び第十一中学校を廃止し、緑野中学校を新設するために御提案するものでございます。
平成17年10月に策定いたしました中野区立小・中学校再編計画に基づき、先ほど申し上げた二組の学校統合につきましては、昨年度にそれぞれ学校統合委員会を設置して、来年4月の統合に向けてさまざまな検討を進めてまいりました。このたび御提案する議案の中の桃花小学校及び緑野中学校という校名につきましては、両統合委員会での検討結果として、本年1月に教育委員会に対して報告されたものでございます。これを受けまして教育委員会では、本年3月16日の教育委員会定例会において、このたびの中野区立学校設置条例の一部改正手続について議決いたしました。そして今回、中野区立学校設置条例の一部を改正する条例につきまして御提案させていただくものでございます。
お手元の資料をごらんください。
新旧対照表でございます。この新旧対照表の右側、現行とされているところの1番、小学校の部分でございます。下線を引きました中野区立桃園第三小学校の項、中野区立仲町小学校の項及び中野区立桃丘小学校の項を削除いたします。そして、左側、改正案の1小学校の一番下、下線を引きましたとおり、中野区立桃花小学校、東京都中野区中央五丁目43番1号を加えます。
続きまして、中学校でございます。新旧対照表の右側、現行の2中学校の部分をごらんください。
下線を引きました中野区立第六中学校の項及び中野区立第十一中学校の項を削除いたします。そして、左側、改正案の2中学校の一番下、下線を引きましたとおり、中野区立緑野中学校、東京都中野区丸山一丁目1番19号を加えます。
なお、本条例につきましては、平成20年4月1日からの施行となります。
また、今回の改正に伴う通学区域の変更につきましては、本議案議決後、教育委員会におきまして、規則の改正を行う予定でございます。
以上、御審議のほど、どうかよろしくお願い申し上げます。
委員長
これより本件に対する質疑を行います。質疑はありますか。
小堤委員
取り組み状況について少しお聞きしたいんですけれども、現在の桃園第三小学校の跡地に新校の桃花小学校ができると。また、同じく中学校では、十一中の跡に緑野中学校ができると。小・中学校両方とも聞きたいんですけれども、新校になることによって児童数・生徒数とクラス数がそれぞれどれだけふえるのか、それをお聞かせください。
青山教育改革担当課長
まず、小学校の方でございますが、本年4月7日現在の児童数でございます。まず、桃園第三小学校でございます。児童数は441名となっております。それから、仲町小学校でございます。仲町小学校は79名でございます。それから、桃丘小学校でございますが、91名でございます。来年4月の統合新校開校時の推計の児童数でございますが、445名と推計してございます。学級数は13学級と推計してございます。
それから、中学校でございます。中学校につきましては、第六中学校が本年4月7日現在73名でございます。それから、第十一中学校が212名でございます。来年4月の統合時の推計でございますが、生徒数が277名、学級数は9学級と推計してございます。
小堤委員
クラス数で見ますと、小学校の方は現在の13クラスから13クラス、中学校の方は6クラスから9クラスということなんですね。これ自体、統合新校でも小学校は13クラスと、これは40人学級を前提としているクラスなわけなんです。ただ、私たちは、この間ずっと学習面、生活面で効果のある30人学級の早期実現ということを主張してまいりましたけれども、こういう計算でいきますと、小学校の場合、学級数18が必要という計算になるわけなんです。あわせて、これから特別支援教育が開始されるという問題とか、また学童クラブ、児童館の遊び場機能を学校に移行させるというようになりますと、施設的に大変厳しくなるのではないかというふうに思っているんですけれども、その辺はいかがなんでしょうか。
青山教育改革担当課長
統合の事前準備といたしまして、現在の桃園第三小学校につきましては普通教室を18教室とれるように整備をしてございます。また、第十一中学校につきましては、普通教室を15教室とれるように整備をしてございます。
先ほど申し上げました統合の小学校の方につきましては、来年度、推計13学級ということですので、13学級に対して18教室用意をいたします。中学校につきましては、9学級と推計しておりまして、9学級に対して15教室用意をいたしますので、その辺の教室の施設的な部分については十分対応できるというふうに思っております。
小堤委員
今、課長の答弁から、小学校については普通教室の整備として18学級を用意しているから大丈夫というお話でした。先ほどの私の質問の中で、30人以下学級を将来、何せ全国の都道府県で少人数学級をやっていないのはこの東京だけですから、早期に私は実現していく方向で進むと思っておりますけれども、そういう30人以下学級という点でいうと、現在でも18クラスと。しかし、近隣でファミリータイプのマンションなんかも建設されてくると、将来、この学校でも児童数の増加ということが予想されるわけです。そういう点をしっかり見据えて準備をしていくという点でどうなのかということを指摘したいと思います。
もう一つ、通学距離の問題なんですけれども、特に小学校低学年に対する安全対策、この点ではいかがなんでしょうか。
青山教育改革担当課長
まず、学校施設、教室の点につきましては、そういった児童・生徒数の推移を見守りまして、対応してまいりたいと思っております。
それから、もう一つの御質問の小学校の通学の安全対策でございますが、現在、こちらの学校統合委員会を開催しておりまして、通学区域につきましては、この統合する3校の校長を中心として検討しているところでございます。次回、7月に統合委員会を開催いたしますが、そのときに通学路の案を提示いたしまして、その案につきまして、その地域の方々ですとか、あるいは保護者の方々に安全面の点検をしていただくと、そういう予定になっております。
小堤委員
続いて、いわゆる一人当たりの運動面積についてちょっとお聞きしたいんですけれども、特に小学校の場合、これはどうなんでしょうか。児童一人当たりの面積というのは決まっていると思うんですけれども、特に桃花小学校で、児童が少しでもふえるわけですけれども、そういう基準との関係ではどうなんですか。
委員長
質疑の途中ですが、シティテレビ中野から広報番組再編集のための委員会の撮影の許可を求められております。これを許可するに御異議ありませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、撮影を許可することといたします。質疑を続行いたします。
青山教育改革担当課長
運動場の面積につきましては、平成14年に文部科学省令として、小・中学校の設置基準というのが示されておりまして、それで児童・生徒数の人数の幅に応じた目安となる面積が示されております。ちなみに、桃園第三小学校でございますが、統合時の児童数の推計が445人ということで、先ほど申し上げました基準に当てはめますと、必要な運動場の面積は4,450平米以上という形になります。実際の桃園第三小学校の現在の運動場の面積につきましては5,250平米ございますので、その辺は十分クリアしているということでございます。
小堤委員
小学校の方はそういうことです。ただ、中学校の方は、先ほど212名から277名と、約1.3倍ですね。そういう点では、やはり生徒一人当たりの運動面積というのが今よりも小さくなるという問題があります。
それと、トイレの関係で、数の問題等々はどうなんですかね、ふえることによって。
青山教育改革担当課長
まず、トイレの面につきましては、必要な数は十分整っているところでございます。また、今回の統合に合わせまして、改修を夏休みに予定しておりまして、特に女子のトイレは様式のトイレの割合をふやすという予定でおります。
小堤委員
それともう一つ、最後ですけれども、特に中学校の方で1.3倍に生徒がふえるということで、例えば学校給食なんかね、やはりそれなりの対策が必要だと思うんですよ、限られた時間の中で温かいものを用意するという点で。この点での取り組みというのはどうなんですか。
小谷松教育経営担当課長
今回の統合に向けまして、今年度、桃園第三小学校につきましては給食室の改修の工事を行ってございます。新たに、統合に向けまして十分必要な給食数を配備できるような形での体制整備を行っているところでございます。
小堤委員
では、あわせて、十一中の方はどうなんですか。
小谷松教育経営担当課長
十一中におきましても、必要な供給体制は整ってございます。
江口委員
例えば、教員がそこに集まってくる、子どもが集まってくるというだけで一つの学校ができるということだけでは済まないと思うんです。例えば、さまざまな学校の伝統があった中で、PTAにしても、その伝統を引き継いでずっと来たのが、そこで統合されて2校、小学校の場合は3校がそろうということとか、やっぱり教員の体制も含めて、いきなり4月1日から動いたときに、じゃあ今までの教員数という形だけでいいのかとか、さまざまな問題が心配されると思うんですけれども、その辺のフォローの体制はどうなっているのか、ちょっとお聞きしたいと思います。
青山教育改革担当課長
統合に当たりまして、まず保護者の皆さんの関係でございますが、現在、統合委員会に各校のPTAからも委員になっていただいておりまして、そこで統合に向けたさまざまな協議をやっていただく中で、それぞれの学校の事情、伝統を引き継いでいけるような話し合いがなされてございます。
また、児童の皆さんの関係なんですけれども、それにつきましても、統合する前に、学校相互でさまざまな交流事業をやるということになっておりまして、そういった形で、統合したときにスムーズに同じ学校の児童ということになれるような配慮をしてございます。
あと、教員につきましてですが、こちらにつきましては、東京都の方の統合に向けた支援策というのがございまして、教員の加配を一定期間行うということで、私どもの方で手続をやってございます。
江口委員
一番心配するのは、そうやって確かに統合委員会の中でやっているといっても、学校というのは生きた場所ですから、4月1日から新しい体制になって、もともとそこに通っている子どもたちというのはもうなれている、それから、交流をやるからといって、そんななれるものじゃない。やっぱり違った学校で教室に座ってくるということで、さまざまな心理的な状況だとか、それからPTA活動についても、確かに今統合委員会で議論しているといっても、多分出ているのは役員だけですから、通常のPTAが出ているわけではないので、そういうようなことも含めたスタートをしたときが一番肝心だと思うんです。まして半年間ぐらい、夏休みぐらいまでをどう軌道に乗せていくかということが大事なので、その辺のフォロー体制をもう一度聞きたいんですけれども。
青山教育改革担当課長
今現在、各学校に心の教室相談員というものを配置してございますが、統合後も引き続き、それぞれの統合に伴って廃止になった学校におりました心の教室相談員も統合新校に配置できるような形で考えてございます。
あとは、統合に向けまして、各学校相互の教員の連携というものも既に行っておりまして、そういう点でも、例えば今までいろいろな学校行事が学校ごとに違っていたりとか、そういうこともございますが、その辺もすり合わせて、新しい学校に来る児童の皆さんがスムーズに入っていけるような形で、学校としても考えている状況でございます。
江口委員
その辺もうちょっと具体的に聞きたいんです。例えば、4月1日から新しい体制になる。子どもたちがそこへ登校して、入学式からだと思うんですけれども、スタートする。教室に入っていよいよ授業を開始するということになりますよね。だけれども、例えば今までの小規模学校の場合は、例えば一クラスしかなかったとか、そういう経験しかない子どもたちもいるわけでしょう。そういうことで、大きなクラスになりますよね、学年にしても。例えば、最初のころから全体的に動く行事をちょっとふやして、その学校全体にみんななじんでもらうとか、そういうことを考えているのか。そういうことを聞きたいんです。通常の、子どもたちを受け入れた、いつものように授業をやって進みますよと、毎年のように運動会をやって、何をやって、学芸会をやってというスケジュールでいくのか、それとも全体的な動きをまず全面的に出した上で個々にやっていくのかとか、そういうところはどうなっているか聞きたいんです。
入野指導室長
今、それぞれの学校が、先ほど教育改革担当課長からお話がありましたように、今のメンバーで集まりまして、来年の教育課程を検討しているところでございます。それぞれそういう意味では、スタートは開校式というところからスタートいたしまして、十分一つにまとまるということを念頭に置いてつくっているところでございます。
さらに、そういう部分での話し合いの中には、必要があれば、退職した校長がコーディネーターとして関わったり、指導主事が加わるなどしており、円滑な統合が進められるように今検討しているところでございます。
伊東委員
まず、簡単なことからお聞きしますけれども、4月1日、この条例施行ということですけれども、実際のこの2校の開校日というのはいつになるんですか。
青山教育改革担当課長
4月1日に設置ということですので、その日が開校という形になります。
伊東委員
今、御答弁の中にありました開校式というのはどういう時期に行われるのかについてお聞きしたいんですが。
青山教育改革担当課長
開校式につきましては、それぞれの学校と、あと教育委員会事務局の方で今後詰めていくところでございますが、今のところ、いつそれを実施するということではまだ決まってございません。
伊東委員
4月1日開校日ということで、この先、学校が開校記念日等をどう扱っていくか、まだはっきりしませんけれども、4月1日といいますと、通常でいきますと春休みの期間中ということもありますし、先ほど開校式を段取りをして、一つの学校の大きな行事として位置付けるということですと、それなりの準備期間が生徒にも必要になってくるのではないかと。その点を考えましたので、お聞きさせていただきました。
次の質問に移ります。
今、小学校3校が1校にということでお話をいただきましたけれども、この学校再編が発表された時点から、生徒数の推移について伺いたいと思うんです。要するに、再編によりまして、指定校変更をして、どのように児童が学校を変えていったかについて、それは中学校についても同じでございます。その答弁をお願いします。
寺嶋学校教育担当課長
生徒数自体の推移は、全体として若干減っているかということがあります。いわゆる統合の対象になっている学校についてというお尋ねでございますが、やはり学区域、指定校制度というものがございますが、そこである程度統合を見据えて変更を認めているという経緯がございます。そういったような観点から、やはり再編に伴いまして若干の増減というのはございます。
伊東委員
若干ということでなく、なるべく詳しく御答弁いただけたらと。例えば、この先、中央中学校と第九中学校の再編の計画がありますけれども、中央中学校の跡地に新校舎を建築してというような予定もあると思います。そうした場合に、施設が新しくなるということだとか、そういう要素も、これからその学校に通う児童の推移というものに大きく影響してくるのではないかと思いますので、これから中野区はどんどん学校の再編を進めていかなければならない中で、そういう情報、あるいは状態を細かく分析しておくことが必要ではないかと思いましてお尋ねしています。
寺嶋学校教育担当課長
数字のところを少し詳しく申し上げますと、必ずしも言えないということがあるんですが、例えば六中につきましては、18年度と19年度を比べました場合には、72名減っております。十一中は36名ふえてございます。こういったようなところは、再編に伴う影響ではないかと思います。
伊東委員
質問の理由を述べさせていただきました。今後、先ほど言った施設の内容によっても、今は指定校変更は割と緩やかというか、実質的に指定校という意識が保護者の中にはなくなってきつつある現状を踏まえて、さらに細かく分析をされること、また、こうした指定校変更という制度も十分に検討していっていただけたらと思っております。
あと1点、質問させていただきます。先ほどの再編によります新校への教員の配置、一定期間加配があるということなんですけれども、従来、再編前の学校にいた教員の方は、新校に移る際にどのような扱いになるのか、東京都の方としてある一定の基準を持っているのかどうか、その辺をお聞きしたいんですが。
入野指導室長
東京都の方針といたしましては、今のところ、勤務年数を分けて考えないということになっております。つまり、現任校に3年おりまして、新校に移ると4年目という計算になるというふうに考えるというふうに意見はもらっております。
加配でございますが、従来は、今までは統合になりました年1年のみの加配、配置ということでございましたが、現在、統合になる前に、今講師という形でございますが、加配がついてございます。
それから、統合しましてからも、今のところ2年間ほど加配はつく予定になっております。そのような状況になっております。しかるべく、東京都の方にも要望はしてまいりたいというふうに思っております。
伊東委員
旧校、古い学校がありまして、新しい学校に移る。そうした場合に、例えば小学校でいえば、この場合は三つの学校が一つになるわけで、先ほど江口委員の方からも質問がありましたけれども、子どもたちそれぞれに個性がございます。その個性を把握しているという教員が、3校にそれぞれいらっしゃると。そうした場合に、例えば、仲町小学校に少なくとも担任の先生は6人いらしたはず、桃丘小学校にも6人の担任の先生がいらした。その先生方は、子どもたちの個性というものをよく知っていらっしゃる。そうした方々が、今度三つが一つになった場合に、どれだけの割合で新校に配置されるのか。そうしたそれぞれの個性に対する配慮というのは、中野区というのは、この2校が初めてですけれども、先進自治体等でどのようにそういう配慮がなされてきたか、御存じでしたらお答えいただきたいんですが。
入野指導室長
3校統合の場合、それぞれの児童数の割合もございますし、学級数の現在の割合に合わせた教員の配置がございますので、必ずしもピタッと1対1対1というふうにはならないかとは思いますけれども、それなりの割合で3校から教員が行くということと、それから、全く外から、当然定期異動ということで入る教員もいるというような状況を今までもとられているというのが普通の状況でございます。
伊東委員
質問という形でさせていただきましたけれども、それぞれに個性があります。また、今の時代は大変厳しい時代になってきておりまして、子どもの個性だけではなく、保護者の個性というのも、学校現場を抱える方々、重々承知していらっしゃると思います。その辺をこれから先十分に配慮した計画の進め方をしていただけたらと思います。これは要望にしておきます。
大内委員
まず、メモリアルルームというと言い方がよくないので、墓地になっちゃうから。要は、学校のものをある程度保管しておくというのかな、捨ててしまうのか。これは1定かなんかでうちの会派の自民党から質問が出たと思うんですけれども、そういったものについて、飾っておくかどうかは別にして、そういったものを、例えば、新しい学校で、3校だったら3校分のそういった校旗だとか何か記念になるようなものというのは保管しておくということは、この統合に当たって考えておいていいんですか。
青山教育改革担当課長
それぞれの学校の記念となるようなものですとか、あるいは、卒業生の卒業制作等があると思うのですが、その辺につきましては、統合するそれぞれの学校でちょっと協議をして、不公平にならないような形で残せるものはまとめて残していきたいというふうに考えてございます。
ただ、スペースの問題もございますので、現物として残せないものについては、例えば電子的な記録――デジカメで撮るですとか、そういった記録として残すというようなことも考えてございます。
大内委員
それとあと、その学校にはそれぞれ同窓会みたいな地域とのつながり、あるいは学校との深い接点そういった団体があるんだけれども、そういったものは、例えば新しい学校になることによって解散させるのか、あるいは、存続をしていく場合には、新しい学校と連携をとっていって同窓会をつくって残していかなければいけないんだけれども、具体的に何をしてほしいとかいうことではなくて、教育委員会としては、そういうところと十分協力をとって新しい学校をつくっていくという気持ちはありますか。
青山教育改革担当課長
今現在、統合委員会の中にも、学校長からの推薦ということで各学校の同窓会の代表の方に入っていただいているということもございます。同窓会の今後のあり方については、両校の同窓会組織及びそれぞれの学校で話し合って決めていただくということで、私どもとしても、何かバックアップできるようなことがあればやらせていただきたいというふうに思っております。
大内委員
ということは、基本的に、新しい新校になる学校の方たちと交渉すればいいということであって、教育委員会に行って、直接教育委員会でだめだとか、いいだとかということはあまりないと。あくまでも、学校によってはそういった組織がないところもある、あるところに関しては、学校側と十分に連携をとって、その上では、教育委員会では特に口を出したりしないということでいいんですか。
竹内教育委員会事務局次長
これまでも、同窓会につきましては各学校でそれぞれできる限りの御支援といいますか、御協力、また学校長が入ったりなんかしておりますので、そういったことで今後も進めさせていただければというふうに思ってございます。
委員長
他にございますか。
もしほかになければ、休憩して取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を休憩します。
(午後1時38分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時40分)
他に質疑ございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結します。
次に、意見の開陳はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結します。
次に、討論はありませんか。
小堤委員
ただいまの中野区立学校設置条例の一部を改正する条例に対し、反対討論を行います。
第1に、私たち日本共産党区議団は、この間、学校の再編計画に基づく統廃合で教育環境が悪化する懸念を指摘してきました。それは、運動場の子どもの一人当たりの面積が今よりも縮小する問題、普通教室がふえる中で、特別教室や準備室、ランチルーム、またこれから始まる特別支援教育に関する施設整備がどうなるのか、それに加えて、学童クラブや児童館の遊び場機能を移行させると施設的に子どもたちにしわ寄せが来る問題、さらに、とりわけ小学低学年の児童の通学区域の問題などからです。
第2に、教育委員会は、この間、学校再編によって教育条件は向上すると答弁してきましたが、その保証はとれているのでしょうか。学校統廃合は、もともと教育からではなく財政効率の面から発想されるために、学校には一定の規模が必要という口実だけで説得できるものでもありませんし、保護者、関係者の理解、合意は得ていないという問題です。
第3に、校長先生をはじめ現場の先生方が、教育現場を大事にし、実情に即した援助を求めています。その願いにこたえる道は、30人学級の早期実現ということを指摘してきました。来年4月の新校開校に向けて、児童・生徒、保護者、関係者は、大きな不安とともに新たな気持ちでいることも理解しています。しかし、今、区と教育委員会の行うべきことは、子どもたちの学力向上や心の成長に必要な教育条件の整備に全力を尽くし、現場の期待にこたえることです。このことを指摘し、反対討論とします。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結いたします。これより、本件につきまして挙手により採決いたします。
お諮りいたします。
第48号議案、中野区立学校設置条例の一部を改正する条例を原案どおり可決すべきものと決することに賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手多数。よって、本件は可決すべきものと決しました。以上で、第48号議案の審査を終了いたします。
次に、委員会所管の事業概要の説明をお手元の事業概要に基づいて説明していただきます。
竹内教育委員会事務局次長
それでは、お手元に配付してございます事業概要(資料4)に従いまして、教育委員会の組織及び事業の概要について御説明いたします。
まず、4ページをお開きください。
ここに教育委員会の簡単な組織図をお示しいたしました。教育長のもとに教育委員会事務局があり、事務局の区政目標ごとに教育経営分野、学校教育分野、生涯学習分野の三つの分野に分けております。教育経営分野には、統括管理者としての教育経営担当課長とアスタリスクで示してございますが、管理職の執行責任者として教育改革担当課長を配置しております。また、学校教育分野には、統括管理者としての学校教育担当課長と管理職の執行責任者としての指導室長を配置しております。さらに、生涯学習分野には、統括管理者としての生涯学習担当参事と管理職の執行責任者として中央図書館長を配置しております。
教育委員会事務局の常勤職員数は、本庁舎内に82人、学校や図書館等に204人が配属されております。
それでは、恐縮ですが、112ページをお開きください。
一番上に教育委員会事務局と表記してございます。今、組織で説明しましたとおり、教育経営分野、学校教育分野、生涯学習分野の三つの分野に分けて事業内容をお示ししてございます。
最初に、教育経営分野でございますが、分野の施策の目標ごとに執行責任者としての教育改革担当課長をはじめ庶務担当係長、教育財政担当係長、学校人事担当係長、学校施設担当係長を配属し、事務の執行管理等を行っております。
まず、教育改革担当課長の担当事務でございますが、大きく四つございます。その主なものといたしましては、1、教育行政上の基本的な計画の策定に関することでございます。平成17年度に策定いたしました教育行政の基本的な計画でございます中野教育ビジョン等の進行管理を担当しております。また、先ほど御審議いただきました区立学校の設置、廃止等に関することとして、区立小・中学校の再編を所管しております。
次に、庶務担当係長の担当事務ですが、112ページから113ページにかけてありますように、大きく九つの事務を担当しております。1にありますように、毎週金曜日に開催しております教育委員会の運営等を担当するとともに、7番目の教育委員会の後援名義や8番目の教育委員会表彰などを所管しております。また、今年度に整備を進めます学校の職員室LAN等の学校情報化推進も担当してございます。
次に、教育財政担当係長でございます。教育委員会事務局全体の予算、決算、行政評価等の取りまとめをはじめ区立学校の経理の調整や指導を所管してございます。
次に、114ページをお開きください。
学校人事担当係長でございます。これは、115ページまでありますように八つの事務を担当してございます。1にありますように、教職員を除く区立学校職員の配属、昇給等の人事にかかわる事務を担当してございます。ここの表にありますように、区立小学校に106人、中学校に41人の区費負担職員、それから区立幼稚園には教職員を含め24人の区費負担の職員を配置しております。また、これらの学校職員の給与等の支給事務、福利厚生関係などを所管しております。
115ページの下段、学校施設担当係長でございます。これは、学校施設の整備、維持保全と教育財産の管理等を所管してございます。学校施設の整備等に当たりましては、区長部局の財産管理分野の職員の兼務体制をとり、建築技術部門と連携を図りながら事務を執行しております。
次に、116ページをお開きください。
ここから、学校教育分野でございます。学校教育分野は、執行責任者として指導室長をはじめ企画・地域連携担当係長、就学担当係長、体験学習担当係長、学校健康推進担当係長を配置し、事務の執行管理等を行っております。
まず、指導室長の担当事務でございますが、123ページまでの15とかなりの分量がございますので、主な事務を御説明させていただきます。
116ページをごらんください。
1にありますように、学校の教育課程、学習指導、生活指導等、学校教育にかかわる指導全般を所管してございます。また、特色ある学校づくりや課題に対応したモデル校、研究推進校などの指定も担当してございます。
117ページをごらんください。
学校における教育相談や支援を行うスクールカウンセラー、心の教室相談員の配置もここで所管しておりますし、また、昨年度までの学習指導補助員を配置し、今年度からは児童・生徒の学力向上を図るための学力向上アシスタントの配置につきましても担当してございます。
118ページをお開きください。
4にありますように、教職員の指導力の向上を図るためのさまざまな研修や研究助成を行っております。また、5、教育相談に関することにありますように、専門相談員による教育相談室の運営も所管してございます。表にありますとおり、18年度は3,130件の相談に応じてございます。
次に、119ページをごらんください。
6、不登校対策として、相談、適用指導を行う南部フリーステップルーム、北部フリーステップルーム、両フリーステップルームの運営を担当してございます。
120ページをお開きください。
8にありますように、海外からの帰国児童・生徒等を対象とした日本語適用教室の運営をはじめ、11の教科書採択等の事務を所管してございます。
それから、12の教育センターの運営も指導室長の所管事務としております。教育センターは、教育相談をはじめ教育関係者の研修などに活用しているところでございます。
121ページの13をごらんください。
東京都の任命にかかわります区立小・中学校の校長、副校長、教諭等の人事関係の調整や区に任命権がございます区立幼稚園等の人事事務を担当しております。平成18年5月1日現在の学校教職員の現員数は、122ページに表がございます、下段の表の一番右下ですが、合計873人となっております。
123ページをごらんください。
中ほどですが、企画・地域連携担当係長の担任事務について御説明をいたします。これは、今年度組織改正によりまして新たに設置いたしました担当係長でございます。そのページ、1から3のとおり、学校教育分野に関する計画や施策等の策定をはじめといたしまして、子どもたちの安全確保のための学校情報配信システム等の運営や、今年度新たに制度化し、実施いたしますスクールサポーター制度を担当してございます。
124ページをお開きください。
4の小・中学校体育施設の対応でございますが、今年度、生涯学習分野から移管した事業でございます。遊び場開放から温水プール開放までの区立学校施設の開放の事務を所管しております。
次に、就学担当係長でございます。124ページから125ページまでの六つの事務を担当しております。
1の児童・生徒の就学に関することでは、児童・生徒の就学通知や区域外就学、指定校変更、学級編成に関する事務などを担当しております。
恐れ入りますが、ここで131ページをごらんください。縦長の表をつけてございます。
平成19年度の学校別児童・生徒数及び学級数でございます。5月1日現在で、児童数は、まず小学校につきましては表の中ほどにございますとおり、小学校全体で9,108人、学級数は314学級となってございます。中学校ついては、一番下の方、下段の方ですが、中学校の全生徒数は3,379人、学級数は106学級でございます。
恐れ入りますが、125ページにお戻りください。
3から6のとおり、要保護、準要保護家庭の児童・生徒の保護者に対する就学奨励経費の支給事務をはじめとし、障害のある子どもの就学に関する相談や特別支援教育の推進なども就学担当係長が所管しているものでございます。
次に、体験学習担当係長の担任事務でございます。これは、125ページから127ページまでの四つの事務を担当しております。
まず、さまざまな小・中学校の連合行事と軽井沢少年自然の家や常葉少年自然の家を利用しました移動教室、それから学校の夏季休業期間に実施します臨海学園の実施を担当しております。また、軽井沢少年自然の家や常葉少年自然の家の施設維持管理についても所管してございます。
次に、127ページをごらんください。
学校健康推進担当係長でございます。127ページから130ページまでの五つの事務を担当しております。区立学校の保健衛生に関することとして、児童・生徒、教職員を対象とした定期健康診断や、128ページの各種の検診事務を担当してございます。
129ページをごらんください。
2の学校医、学校歯科医、学校薬剤師の配置も所管するとともに、4のとおり、標準献立の作成や栄養管理などの学校給食の管理運営も担当しております。また、学校給食の調理業務委託につきましても担当してございます。
130ページをお開きください。
5のとおり、学校における災害共済の給付に関する事務もここで所管してございます。
1ページ飛んでいただきまして、132ページをお開きいただきたいと思います。
生涯学習分野でございます。生涯学習分野は、執行責任者として、企画調整担当係長をはじめ生涯学習支援担当係長、スポーツ担当係長、歴史民俗資料館長、中央図書館長を配置し、事務の執行管理を行っております。また、所管施設といたしましては、もみじ山文化センターをはじめとした文化施設や中野区体育館などのスポーツ施設、図書館などがございます。
まず、企画調整担当係長でございます。1のとおり、生涯学習の企画や生涯学習団体、人材支援サイト、学び場ネットの運用、生涯学習情報誌「ないせす」の発行などの情報提供を担当するとともに、社会教育委員に係る事務を担当してございます。また、平成18年度から導入しました文化施設、スポーツ施設の指定管理者との相互調整を担当してございます。
さらに、133ページの2のとおり、区民の文化芸術活動の支援に係る事務も所管してございます。
次に、生涯学習支援担当係長でございます。1にありますとおり、生涯学習の推進といたしまして、区民の学習活動への支援や134ページにございます常葉サマースクール、成人教育、寿大学などの高齢者教育、いずみ学級などの障害者教育などを担当してございます。
135ページをごらんください。
スポーツ担当係長の担任事務でございます。スポーツに関する計画をはじめ、体育指導員にかかわる事務や各種スポーツ団体が行う各種競技大会等への援助、障害者の方のスポーツをする機会の提供などの事務を担当してございます。また、区内に四つございます地域生涯学習館及び都立高校の開放に関する事務についても担当してございます。
136ページをお開きください。
歴史民俗資料館長の担任事務でございます。中野区の歴史民俗等に関する資料収集をはじめ、歴史講座の開催や区内の文化財保護などの事務を所管してございます。
次に、中央図書館長の担任事務でございます。1にございますとおり、図書館の運営にかかわる事務といたしまして、図書資料や視聴覚資料の貸し出し、読書案内や読書相談、読書会などの開催、図書館を利用することが困難な障害のある方への図書やCD等の宅配送サービスなどの事業を担当してございます。
また、137ページの表をごらんください。
平成19年3月31日現在の図書館の資料所蔵数を示してございます。図書は、全館合わせて96万9,114冊でございます。
138ページをお開きください。
マル2の本町図書館からマル8の上高田図書館までの地域館につきましては、今年度からその管理運営を業者委託といたしました。また、中央図書館につきましても、レファレンス業務を委託してございます。
以上をもちまして、簡単ではございますが、教育委員会の事業概要の説明とさせていただきます。
委員長
ただいまの説明に対して質疑はありますか。
江口委員
これからこの委員会でいろいろ質疑をしていくときに、二つほどちょっとどこまで突っ込んで質疑ができるのかという点をお伺いしたいと思います。認定子ども園の問題と地教懇の問題です。ともに子ども家庭部の方が比重が多いわけですよね。それから、地教懇がいつどの時点から事務局が残ると言ったかわからないんだけれども、中学校区を中心にということで進んでいますから、教育委員会でやるのが本来一番いいんだろうと思っていたんだけど、これが移ってしまっていると。これはどの程度までここでできるんですか。
竹内教育委員会事務局次長
まず、認定子ども園でございますけれども、これは今後認定子ども園に向けた計画づくりを子ども家庭部の方で進めてございます。認定子ども園そのものにつきましては子ども家庭部の方で所管し、厚生委員会の方で御報告をしながら進めていくという状況がございます。
教育委員会といたしましては、今後のお話としましては、区立幼稚園の廃園ということにつきましては、これは教育委員会の所管でございますので、その点につきましては、認定子ども園の設置とあわせてといいますか、連動して、廃園については決定をして進めていかなければならないわけでございまして、その点につきましては、教育委員会が引き続き、その廃止に至るまではきちんと区立幼稚園の設置ということですので担当してまいります。
それから、地教懇につきましては、これは子ども家庭部の方で健全育成分野の方の担当のところで進めております。具体的な地教懇の運営ということにつきましては、子ども家庭部の所管でやっているところでございますけれども、もともとの地教懇に対する支援といたしましては、教育委員会も中学校区なり学校区で設けてございますので、私どもも適宜必要に応じて地教懇の総会等へは出席をして、学校にかかわる情報について情報提供をしているということでございます。
ただ、具体的な活動内容ということになりますと、これは専らやはり通常所管している子ども家庭部の方になりますので、そこら辺についてはなかなか私どもとしてもお答えし切れないというふうに考えているところでございます。
江口委員
認定子ども園のとき、私は厚生委員会にいましたから、逆に教育委員会がいないと議論できないということでやっていたんですけれども、今の話でいくと、要は、幼稚園を廃止するまでの間の事務的な手続上、教育委員会としては見ていきますよというだけのお答えのようですね。
そうすると、例えば幼稚園的な機能も含めて、それから保育園的な機能、そういうものも含めた上での認定子ども園という形で、最終的にそれがスタートすれば、多分保育園的な機能に移るだろうから、教育委員会としては関係ないということなのか。例えば、幼稚園的な機能は残りますよという形で、今現在、保護者の方にも説明しているわけですから、本来ここで継続的にしっかりやっていかないといけない部分が、どうも、ただ廃止をするまでは教育委員会でタッチをしなければいかんということのようなので、それはちょっとおかしいかなということ。
それからもう一つ、やっぱり地教懇の問題をずっと長い間やってきましたけれども、やっぱりこれは教育懇談ということで、地域のということになると、やっぱり地域と学校のかかわりだとかそういうことが大きな課題になってくる部分が結構あるわけですよ。子ども家庭部の所管ということになるのか。その2点だけちょっと聞いておいた上で、今後、この委員会でしっかりやっていきたいと思いますので。
竹内教育委員会事務局次長
まず、認定子ども園につきましては、これまでも教育委員会と子ども家庭部で協議の場をずっと設けてきておりまして、常に協議をしながら進めてきております。そうした意味で、認定子ども園の開設に向けた事務手続等については、これはもう子ども家庭部ということできちんとやっているところでございますけれども、当然、新しい認定子ども園に期待される幼児教育機能といったようなところへの教育委員会との、私どもとの協議、検討ということもやっております。
それから、当然、2園の幼稚園が廃止ということになりますので、その間の募集の子どもの数を減らして入れていくですとか、当然その間、まだ幼稚園としての機能をきちんと果たさなければいけないわけですので、その間の運営につきましては、幼稚園の運営自体も子ども家庭部等と連携をとって進めてまいるということでございます。
それから、まさに委員がおっしゃられたとおり、地教懇につきましては、地域と学校とのかかわりということで、そういう部分が大変重要な部分でございますので、私どもの教育委員会の職員も適宜そういった場に、地教懇の場にも参加をするなどして、教育委員会としての必要な情報提供なり、お話しなどというのはさせていただきたいというふうに考えているところでございます。
江口委員
そうじゃなくて、ここでどこまでできるかということを聞いているわけです。今のでいくと、要は、役所的な立場、教育委員会の立場、それから区長部局の立場としての連携は、横の連携はとれますよね。でも、私たちはもう質問できないわけだよね、ここでは。そういうことを聞いているわけで、この事業説明でどこまで私たちは突っ込んでやれるのか。
これは議会の問題でもあったんだけれども、必ず幼稚園のことになると「教育委員会です」ということで、厚生委員会のときにはそうなった。こういう形になって、保育園のことというと子ども家庭部だということで、基本的に、同一に進んでいながら、議会としては質問する場所がないの。皆さん方は連携とれるの。議会の場、委員会との連携って、なかなか合同審査というのはよほどじゃない限りできない。ということで、どこまでやれるのかと聞いたのが一つ。
それから、地教懇に参加する云々ではなくて、本来、地域の教育懇談会ということで進んできて、相当地教懇が広がっていますよね。でも、本来は、地域と学校という形の中の情報交換ということが主だったから、ここでやらなければいけないんだけど、これから子ども家庭部がやらなければいけない、それで質疑をすると、そういうふうに私は聞いているんですが、地教懇のことはここでできるんですか。
竹内教育委員会事務局次長
これまでの文教委員会での進め方ということもあろうかと思います。それで、関連することにつきましては、事案に応じてですけれども、休憩等のような形で御報告する場面もあったかというふうに思います。今後も、当文教委員会としての必要なかかわりにつきましては、その都度という形になろうかと思いますけれども、委員長、副委員長と御相談させていただいて、御報告等の仕方については検討させていただきたいというふうに思ってございます。認定子ども園のことについて、私どもから当委員会に御報告するというのは、これは所管の委員会が違うと思いますので、そういったことはしないというふうに考えてございますが。
伊東委員
今の質問を聞いていますと、かえってわからなくなってしまったんですけれども。従前は、幼児教育という部分において、幼稚園につきましては教育委員会の所管、保育園に関しては子ども家庭部ということで認識していたんですけれども。今、しきりに幼児教育の重要性という問題が叫ばれてくる。そして、さらには、幼小連携というような課題も出てきているという流れの中で、これから先、幼児教育という部分、要するに教育の部分ですよね、保育の部分とは分けて考える――分けるのが適当なのかどうかは別にしておきまして、幼児教育について専門的に検討するというのはどちらになりますか。
竹内教育委員会事務局次長
教育委員会では、一つは、区立幼稚園における教育の部分については、これは間違いなく教育委員会で所管をするところでございます。今、幼児教育といった場合に、区立幼稚園における幼児教育だけではなくて、もちろん私立幼稚園における幼児教育も、それから保育園においてもやはり幼児教育というようなものを当然に行っておりますし、それから在宅でいらっしゃる方でもやっぱり必要なことであろうというふうに思ってございます。
今回、子ども家庭部が幼児教育全般を主として所管するということにし、また幼児研究センターというものもつくって幼児教育を全体で進めていくという意味で、子ども家庭部がその部分を所管するということになったわけでございます。
そういった意味では、私どもとしては、中野区における幼児教育全般を進めていく所管、体制というのは、ここで明確になったというふうに考えているところでございます。
伊東委員
ですから、それは区の方針としてはそういうふうにきっちり分けているんだと。要するに、就学前の子どもについては、子ども家庭部の方で、教育の部分も含めて面倒を見ましょうと。現実の問題としては、子どもは幼稚園ないし保育園、あるいはそれ以外でも、ずっと成長につれ小学校に移ってくるという流れの中で、先ほど言いました幼小連携、あるいは保幼小連携ですよね、そうした部分というのはこれからはどういうふうな考え方を持たれていますか。
竹内教育委員会事務局次長
中野区には、大変全国にも珍しいといいますか、保幼小の連携、公立、私立を含めた保育園、幼稚園、小学校の連携という場もございます。そういったものをこれからもより一層進めていくことは大変重要なことだと思っていますし、それにつきましても子ども家庭部の方で所管をして行っているところでございます。
それから、先ほどちょっと申し上げましたが、幼児研究センターというところがこの4月から新しく所管ができましたので、そうしたところで、公立、私立も含めた共同研究、それから研修の実施というようなところについても、今後行っていく予定になってございます。
伊東委員
それでは、今のお話ですと、今後、幼児教育に関してはこの文教委員会の所管外ということで認識していてよろしいわけですね。それについて、後で御答弁いただけたらと思います。
もう1点、同じような扱いになるのかなという部分がございまして、生涯学習の部分でスポーツ振興にかかわるものを所管しています。ただ、今こうした健康維持推進という保健福祉部の関係が、要するに、体操による健康維持、そういう部分での連携というのは現状どうなっていますか。
村木生涯学習担当参事
保健福祉分野では、現在、いわゆるゼロ歳から高齢者にかかわる健康づくり等をどうしていこうか、あるいは福祉とどのような結びつけをしていこうかといったようなことで、検討を今進めている最中ですけれども、そうした中に、私どももスポーツ等を通じた健康づくりという観点から、例えば現在検討を進めております地域スポーツクラブなどをどう展開していこうかといったようなことでは、相互に意見の交換の場なども設けながら、今進めている最中だということで、今後ともそういった観点から、私どももスポーツ振興の方に努めていきたいというふうに考えております。
竹内教育委員会事務局次長
区立幼稚園におきます幼児教育につきましては、これは当然に教育委員会で引き続き所管をしていくというものでございます。それから、幼児教育につきましても、子ども家庭部と連携して私どもも幼児研究センター等にもかかわりながら進めていきたいというふうに考えてございます。
委員長
委員会を休憩いたします。
(午後2時14分)
委員会
委員会を再開いたします。
(午後2時25分)
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上の事業概要の説明を終了いたします。
続いて、所管事項の報告を受けます。
最初に、区立小学校における子どもをめぐる状況についての報告を求めます。
竹内教育委員会事務局次長
本件は、去る3月23日に啓明小学校の児童の保護者ら数名の方が区役所にいらっしゃいまして、同校の当時3年生ですが、同じクラスに在席する児童の間でいじめが行われていたとして、通知書、要請書、訴状、告訴状案という4件の書類を教育委員会、それから区長あて、それから区議会に持参されたことにかかわる御報告(資料5)でございます。
さきの議会には、3月28日と4月5日に文教委員会が開催されまして、そこの場で御報告をしているところでございますけれども、文教委員の皆様もかわられたこともございまして、改めて経緯を簡単に御説明するとともに、4月以降の子どもたちの状況についても少しお話をさせていただきたいというふうに思います。
まず、4件の書類と申しましたその通知書でございますが、資料に記載のとおり、その内容といたしましては、啓明小学校で発生した事故の調査とそれを踏まえた防止措置の確約がない場合は、自分たちの子どもたちの登校を停止するという内容のものでございます。これについては、4月4日に当該保護者の皆様とお会いし、教育委員会として調査を実施するという旨お約束をしたことから、4月6日の春休み明けの始業式の日からこれまでどおり子どもたちは登校しているところでございます。
それから、次に(2)要請書についてでございますが、資料に記載のとおり、同校で発生した事故と経緯の調査及び防止措置の実施、学校関係者の法などにのっとった対応がなされていたかの調査、学校で法などにのっとった運営・管理、特に書類の記録がなされているかの調査について要請するという内容のものでございます。これにつきましても、4月4日に当該保護者の皆様とお会いし、教育委員会が調査を行うというお約束をしたことから、区長と区議会に対しまして要請書の取り下げが行われたところでございます。
また、被害児童とされる児童お二人が原告となり、加害児童とされる児童の二人、それからその保護者、担任教諭、学校長及び中野区を被告として、損害賠償や実行のある対応等を求めて東京地方裁判所に提訴が行われました。4月3日には東京地方裁判所から訴状が送達されております。これにつきましても、通知書、要請書等と同様の経緯で、4月5日付で訴訟の取り下げが行われたところでございます。
教育委員会といたしましては、3月27日に調査委員会を設置することといたしました。メンバーは資料に記載のとおり、私を含めて4人でございます。
また、調査事項は、要請書にほぼ沿った形で、事故の発生状況、学校の対応状況、標語の備え付け及び記載の状況としております。
調査方法といたしましては、事故についての学校職員からの聞き取り及び学校に残っている関係書類の記載内容の確認をいたしました。また、加害児童とされた保護者から弁明書の提出をいただいておりました。こうしたことによりまして、本件訴えに係る事実の確認等を行い、それを報告書として取りまとめ、7月中には、何とか教育委員会に御報告をしたいと考えているところでございます。
また、最後の学校への支援のところでございますが、教育委員会としては、4月以降、当該学校に対して特別な人的支援を行っております。まず、児童、保護者、教職員の心理的不安を権限し、安定した学校生活を送れるよう、教育相談に当たらせるため、臨床心理士を派遣いたしました。また、当該の学級経営を支援するため、教員免許取得者を学級経営補助員として派遣しております。さらに、学校経営上の校務を補佐し、教職員の指導・助言を行うために、元教育管理職であった方を学校経営補助員として派遣いたしました。いずれも、週3日の勤務形態となっております。当面は、1学期の間派遣を継続する予定でおります。
なお、4月から子どもたちは4年生に進級したわけですが、クラスがえについては当初から予定しておりませんでしたので、行っておりませんが、担任についてはかわっております。子どもたちは、新しい担任にもなれ、安定した学校生活を送ることができているというふうに考えておりますし、被害児童とされるお子さん、それから加害児童とされるお子さんたちも、これまでと同様に一緒に遊んでおりまして、現時点においては、子ども同士の間に学校において特段の心配というようなものはないというふうに判断をしておるところでございます。
委員長
本報告についての質疑につきまして、あらかじめお願いしたいことがございますので、委員会を休憩いたします。
(午後2時32分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後2時32分)
ただいまの報告に対し、質疑はございませんか。
伊東委員
さきの決算特別委員会だったか、予算特別委員会だったか、私の方からもいじめ問題を取り上げて質問させていただきました。今回こうした事故について調査委員会を設置されたということなんですが、これは臨時の委員会という扱いで、今後こういう委員会――要するに、私が質問した趣旨としては、こういう心理士等も交えたプロジェクトチームみたいなものを常設する考えはないかという質問をさせていただいたんですけれども、今後のことについてはどうなんでしょうか。
竹内教育委員会事務局次長
今回は具体的にこういったようなことがございましたので、それでその事実の確認をするために調査委員会というものを設けた次第でございます。
恐らく委員がお話をされていらっしゃるのは、むしろこういう学校への支援という部分だというふうに思いますので、それにつきましては、私ども今後、今回の報告の後に総合的ないじめ対策というものも考えていかなければならないと思っています。そうした中で、やはりこうしたことが起こった場合の学校への支援というのは大変重要だというふうに思っておりますので、そういった方向で今後考えていければというふうに思っているところでございます。
大内委員
これを読んでいくと、結局、4日に区長と議会あての要請書を取り下げた、それで今調査中だと。本当に事件があったかどうかわからないのに補助教員とかみんなつけてしまうんですか。
竹内教育委員会事務局次長
いじめというような訴えがあったわけでございますので、同じクラスの中でいじめられた云々というお話があったわけでございますので、それに対してさまざまな、ある意味学級経営を安定される等々の理由から必要な支援を私どもとしては学校としてスタッフを送り込んだということでございまして、必要な対応というふうに考えているものです。
大内委員
それでは、いじめという通報があったら補助教員を今までつけていたんですか、毎回。
竹内教育委員会事務局次長
そういったことではございませんで、現実にいじめという訴えがあり、具体的に登校させないというようなお話もある中で、そういった中で、やはりある一定数のお子さんからの訴えもございましたので、それに対して学校に対する支援といいますか、必要な措置としてこういった対応をとったところでございます。
大内委員
じゃあ、指導室長のところとかに、例えば10人ぐらいで訴えて来たらつけてくれるんですか。これはたまたまテレビとか、そういう報道されたから過敏に対応している。まして調査委員会を今つくって、もし問題ありませんとなったらどうなるんですか。あなたたちの対応はやり過ぎだということになるの、どうなんですか。だって、今調査しているんでしょう、本当にあったかどうか。それで、訴えられたからつけた。じゃあ、指導室長のところにみんなで訴えに行けばつけてくれるのといったら、多分、今までつけていないんだよね。テレビで報道されたとかそういったことで、過敏ていうのか何ていうのかな、対応していて、調査委員会を今つくっていて今やっているんでしょう、調査委員会で問題がなかったらどうなるんですか。
竹内教育委員会事務局次長
新学期を迎える前にそういった訴えがあって登校させないというようなお訴えもあったわけでして、そういった状況から学校と協議をし、必要性を認めて、私どもとしてはこういった人的支援を派遣をしたといったことでございまして、あらゆる場合にそういったことをするのかというと決してそういうことではない。やはり、そのときに応じて必要性を判断して、必要な人員の派遣というものを考えていきたいというふうに考えております。
大内委員
ということは、これを読むと、調査委員会を発足するから登校することにしたと。プラス教員の配置もすることを約束したと書いていないんだよね。調査委員会を設定することで登校停止をしないと言っている。それで、その補助教員をつけるのも一緒に約束したような言い方をしているように聞こえるんだけれども、どっちなんですか。
竹内教育委員会事務局次長
きちんと調査をし、必要な対応措置をとるようにというような御要望の趣旨でございましたので、私どもとしては、きちんと調査をいたしますという御回答をしたところです。それで、こういった補助教諭等を派遣するというのは、教育委員会としての判断で行ったものでございます。
大内委員
だから、教育委員会の判断でやった場合に、調査する前にもうつけてしまうんですかということ。結果が出て、やはり必要だというのでつけるんだったらわかるんだけれども、多分、いろいろな区民の方たちが、やはりそれぞれの学校で問題、いじめだとか抱えていていろいろお願いしに来ている。この例だけ特別に、いろいろ訴えられたりしたり、テレビで報道されたりしていて、だからそういう対応をしているんですかというふうにとられるんですよね。言っていることわかりますか。だめだとか言っているんじゃないけれども、だって調査委員会をつけた時点で、もう登校停止は行わないと言っているわけでしょう。ちょっと委員会を休憩していただけると……。
委員長
それでは、委員会を休憩いたします。
(午後2時39分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後2時44分)
大内委員
ということで、今いろいろお話を聞きましたけれども、つけてはいけないとか言っているのではなくて、つけるんだったらつけるということの統一した見解をつくっていかないと、なぜ今回つけてくれないんだということになるから、これからいろいろそういった補助教員つけてくださいという要望がたくさん来たときに、何であそこだけ特別扱いしたんですかということを言われてしまうので、ちゃんとその辺のそちらの考え方を整理しなければいけないというのと、あと7月のいつごろ出るんですか、もうこれは最後にします。それで、それは文教委員会を開いて、まず文教委員会で御報告いただけるのか、あるいは、順番的に教育委員会で報告してから文教委員会とか、それからいつごろ報告が出てくるのかということを教えてください。
竹内教育委員会事務局次長
私が調査委員会を任されておりますので、教育委員会の下命で調査委員会は設置をされておりますので、まずは教育委員会の中での報告というのをしなければいけないというふうに考えています。それで、当然に、早急に当文教委員会にも御報告をさせていただきたいというふうに思ってございます。
それで、めどとしましては、ちょっといつというのはまだあれなんですけれども、先ほども少しお話をさせていただきましたけれども、7月中には、教育委員会へは報告をしたいというふうに考えているところでございます。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、議会の委任に基づく専決処分についての報告を求めます。
小谷松教育経営担当課長
それでは、資料に基づきまして、議会の委任に基づく専決処分(資料6)につきまして御報告をさせていただきたいと思います。
この専決処分の件につきましては、本来であれば所管である総務委員会に報告されるべき内容でございますが、内容がこの件につきましては教育委員会にかかわるものでございますので、総務委員会とあわせて当委員会におきましても御報告をさせていただくものでございます。
順番に、資料に従いまして御説明申し上げます。
まず、今回のこの事件の概要でございますが、損害賠償請求事件だったものでございます。
当事者といたしましては、原告といたしまして、区内の小学校に通う児童でございます。被告といたしましては、同じ学校の同級生の両親、そして中野区でございます。
訴訟の経過でございますが、これにつきましては、昨年の8月に、当初は簡易裁判所の方に訴えられたんですが、裁判所の判断で8月に東京地裁の方に移送されました。その後、10月に最初の口頭弁論が開かれまして、その後何度かやりとりがあったんですが、最終的には3月27日に和解が成立してございます。
次に、事案の概要というところでございますが、これは一昨年の9月に区立小学校の昼休み時間中でございましたけれども、被告の区民の子に背中を押されたということで、中庭にある池の中に子どもが転倒いたしまして、上の前歯2本を破折し、左上前歯に亀裂が入ったということでございます。そのための精神的損害の慰謝料として、被告らに対し損害賠償等の支払いを求めるというものでございます。前歯2本を破折したとありますけれども、前歯の2本の先端部分、エナメル質の部分の先端部分が少し欠けたということ、そして、前歯の2本のうちの1本に亀裂が入ったと、そういうものでございます。
請求の趣旨といたしましては、原告に対しまして、被告は連帯して100万円を払い、またあわせて、年5分の割合による金員を払えというものでございました。
今回の和解の趣旨でございますが、一つといたしまして、中野区は和解金の40万円を原告に払う。それから、もう一方の被告の区民は、区と連帯しまして、和解金として10万円、合計50万円を原告の方に払うということになりました。
なお、原告及びその父母は被告らに対し、本件事故に関する将来における治療費、慰謝料、その他一切の請求を放棄するということでございますので、今回の和解によりまして、将来的な争いにつきましてはすべてこれをなしとするということで、双方が一致してございます。
次に、資料の裏面の方にまいりますが、和解の理由でございます。
本件事故は、学校管理下で起きた事故であることから、すべての当事者による本事件の根本的な解決を図る必要があったということで、これは双方、当時、まだ小学校2年生、現在4年生でございますが、同じ学校の中で原告、被告というような関係、また、同じ学校でずっと暮らしているというようなこともありますので、裁判所の方からはできるだけ早期に和解によって解決すべきだということ、これは裁判が始まりまして、当初から、裁判所の方からはそのような形で和解の勧告がございました。そういったことで、裁判所の方から和解の話が出てまいりまして、どうするかということになったわけでございますが、原告、それからもう一方の被告の区民ともに、この和解を受け入れたいということもございました。区といたしましても、できるだけ、先ほど申したとおり同じ学校の中での暮らしということもこれからもございますので、今回も和解ということでこの事件を早期に解決を図りたいということで、和解ということで判断をしたところでございます。
なお、区が支払います和解金40万円、これは裁判所の方から示された額でございますが、この裁判所から示された40万円という区の和解金につきまして、直ちに和解成立後に支払いました。
なお、それにつきましては、自治体総合賠償責任保険によりまして補てんをされる予定となってございます。
それから、今回のこの事故を受けてのことでございますけれども、学校に対しまして、教育委員会の方から再発防止等に努めるように指導を行うとともに、学校内におきましても、教職員並びに児童に対しまして、再発防止についての指導をしっかりやっていくということとしてございます。
以上のような形で今回和解が成立いたしまして、専決処分をさせていただいたところでございますので、その御報告をさせていただきます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありますか。
江口委員
ちょっとわからないんですけれども、最初にこういう事故が起きたときに、裁判になる過程の学校側の対応ですね。当然、その補償の問題だとかそういうのが、通常ですと話がつかないということでこういうことを起こしたのか、その辺がちょっと報告がないので、それはどうなんでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
実際に事故が起きましたのは一昨年の9月で、裁判所の方に訴えが出されたのがそれから約1年後ということでございます。この間、被害を受けた子ども、それからもう一人の方、押してけがをさせたという方、それから区の間でも何度かいろいろな話といいますか、やりとりは当然今委員の御指摘のとおりございました。区に対しましても、実際に、訴訟が提起される前に、やはり学校内で起きた事故だということで何らかの形で区の方からも賠償を出せというようなことで、2回ほどでございましたけれども、話はございました。
ただ、区の方といたしましては、昼休みの中で、実際に子ども同士でけがをしたところについては、それを見ていた大人といいますか、教職員は見ていなかったんです。ですから、子ども同士で遊んでいるところで起きた事故でございまして、その場合、はっきりとどちらがいい悪いと、双方の主張いろいろございまして、区としましても、昼休みの中で起きた事故については、区としても必ずしも全面的に管理責任があるというふうには判断してございませんでしたので、区に対して損害賠償を出せと言われたときには、お断りしますということでお答えしてございます。
そういったような経過を含めて、1年後に、相手方の方から正式に裁判の方に提訴されたというような経過がございます。
江口委員
そういうふうに今みたいな報告をされると、基本的には、区の対応がきちんとできていないという判断をしていいんでしょうか。例えば、こういう自治体の総合保険なんかを使う場合は、こういう和解だとか裁判とか、そういう訴訟絡みにならない限りはこの保険というのは使えないんですか。例えば、そうやってお互いに話し合って、区側の方としても、じゃあお金を払いましょうと、事前にそういう了解をしたときには、その保険が使えるのかどうか。それでもって、使えなかったからそうなったのかということ。基本的に、やっぱりこういう事故というのはさまざまな形で、元気な子どもたち、児童・生徒にあるわけで、原因、結果で突き飛ばした子どもが悪いとか、例えばガラスの問題なんかガラスを割った子が悪いとか、いろいろな形があるにしても、このような和解にしていきなさいという裁判官の判断を考えれば、本来は事前に区が対応して、そのために法規対策がいるわけなので、それがなぜできなかったのか、その辺が少し疑問なんです。
小谷松教育経営担当課長
まず、裁判を経なくて何らかの形で賠償を出したというものにつきましても、保険の適用はございます。
それから、今回の場合、事前のいろいろなやりとりの中で、双方で合意に至らず、裁判の方に出されたわけでございますが、今回のこの事故の経過等々を考えたときに、区側の判断としましては、やはりその管理責任と申しますか、そういった部分につきましては、いろいろ調査等々行った中で、今回のこういった事例については区側の方にそういった過失といいますか、そういったものは認められないという判断をしたわけでございます。そういったことをベースにお話をしてきた。しかしながら、相手方も、やはりそれには納得できなかったということで、最終的には訴えという手段をとられたわけでございます。いろいろな裁判のケースがございます。そういった判例等も、例えば昼休みの事故等につきましても、全く設置管理者としての義務といいますか、それを厳しくとる部分と、それから比較的そうでないといったような判断を示す裁判というものもございますけれども、その事故の全体の経過等々を考えたときに、その時点におきましては、区としては過失はないということで判断して、相手方にそういうふうにお伝えしたというものでございます。
江口委員
これで和解が成立してこの件に関してはということの、文書的にはそうなっているけれども、やっぱり裁判という形で原告側が提起して、それで裁判所から和解を勧告したということで、初めて区が折れたというそういう姿勢にしか受けとめられないわけです。今の報告でいくと、区としては責任はなしという判断をしたということであれば、なぜ闘わないんですか。
小谷松教育経営担当課長
一つは、こちらの資料の方にも用意させていただきましたけれども、裁判所の方は、当初の考え方ということでは、原告の請求を容認するということを最初に示されました。つまり、この訴訟については、もし判決を出すということであれば、原告に有利な形になろうということ。しかしながら、裁判所としては、できるだけこういった件については和解によってさやをおさめた方がいいだろうという考え方がございました。そういったことを一つ判断の材料にいたしまして、同時に、裁判所から和解が示されたときには、原告の方もこれを和解によっておさめていきたいということもございましたので、区としましても、できるだけ同じ学校に通う生徒同士、またその家庭同士ということもありますので、できるだけ早期に安定した学校生活が送れるようにという、やはりそういった考えも、配慮というものも必要だということから、和解という形で最終的には判断をしたところでございます。
江口委員
そうすると、区の判断ミスということでとらえるしかないんですよね。例えば、これは今後中野区の行政として判例になるんですよ。こういう一つの事故の中で、中野区はあくまで責任はないと、結論を出したと。ところが、原告の方が、これだけの問題が起きて訴えたと。そういう中でどうも勝てそうもないという形の中で、例えば教育現場だったので、今後子どもたちが仲よくやるためにもというのを含めて、どうぞと仲よく話し合って、和解でどうですかという配慮があったからこうしたんだろうけれども、この事故に関しては、今後判例になってくることは間違いないんですね、区の。今までこういうことで区は出しているじゃないかということになる可能性があるので、そういう法規的な対応もきちっとされた上でこういう判断をしたかと、そういう意味を私は大変重く見て聞いているんです、金額ではなくて。今後こういうことに関して、区は突っぱねた。ところが、こういう判例があるじゃないかと。判例というのは、区が出しているじゃないかということになったときに、当初、区はこのことに関して区は責任がないと言い切ってきたのに、なぜこうやって出したんだという形の問題点が指摘されたときには、これは非常に大事な文献になってくるんですね。そういうことはどう考えているのか。
小谷松教育経営担当課長
今、委員がおっしゃったとおり、確かに一つの事例ということではあろうかと思います。ただ、個々の件につきましては、やはり将来的にそういった問題等が発生したときには、一つ一つやはりその場の状況といったものをきちんと判断した上で対応していくということがやはり必要だろうというふうに思っております。
伊東委員
この案件については、先日の本会議において専決処分の報告があったものと同一ですよね。まず、それを1点。
小谷松教育経営担当課長
はい、そうでございます。
伊東委員
本会議においての報告については、この中庭の池で前歯の破折等の後に続く部分があったと思います。学童クラブの滑り台で、さらに治療中の歯を云々と。これは、やっぱり所管外だからわざと外したんですか、それとも、この和解の中にその部分は関係ないという判断で。要するに、和解の内容については、その部分は削除しての和解だったのか、その辺ちょっとはっきり確認しておかないと。
小谷松教育経営担当課長
今回のこの訴えの中に、これは一昨年の9月に学校で起きた事故なんですが、その後、同じ原告の子どもが区内のその小学校の近くの児童館で遊んでいたときに、やはりちょっとトラブルがありまして、同じ歯をその児童館でまたもう一度傷めたということがございます。今回、この損害賠償請求の中で、直接的にはこの学校で起きたことを契機とするわけなんですが、その訴状の中で、その件についても触れられておりました。それら合わせて100万円という形での慰謝料の損害賠償ということでございます。
ただ、今回の和解条項の中において、それも含めて、児童館でのトラブルも含めて、一切合切の将来における医療費等含めて、双方に債権債務がないということを確認しての和解ということでございます。
委員長
委員会を休憩してこれからの質疑についてお諮りしたいと思いますが、よろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
休憩します。
(午後3時04分)
委員長
委員会を再開します。
(午後3時04分)
他に質疑ございますか。
小堤委員
区の支払った和解金で、「特別区自治体総合賠償責任保険により補てんされる見込み」と書いてあるんですけれども、この見込みというのは、区の和解の仕方について何かあるからこういう書き方なんですか。
小谷松教育経営担当課長
いろいろ保険会社の方もこういった形で、当然保険を払う場合につきましては、詳細について調査を行って、その結果に基づいて保険金の方を払うわけでございますので、まだ保険によって決まりましたということの連絡がございませんので、今保険会社の方でいろいろ精査をしているんだろうというふうには思います。
いずれにいたしましても、保険の方で補てんをされるということについては、そのような見込みだということは連絡は受けてございます。
委員長
ほかに何か質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、本日のところはここまでとしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
次回の委員会は、明日6月28日(木曜日)午後1時から当委員会室において開会することを口頭をもって通告いたします。以上で、本日予定した日程は終了いたしました。
そのほか何かございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、本日の文教委員会を散会いたします。
(午後3時07分)