平成18年07月06日中野区議会文教委員会(第2回定例会)
平成18年7月6日文教委員会
中野区議会文教委員会〔平成18年7月6日〕
文教委員会会議記録
○開会日 平成18年7月6日
○場所 中野区議会第5委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後4時41分
○出席委員(9名)
飯島 きんいち委員長
酒井 たくや副委員長
北原 奉昭委員
久保 りか委員
はっとり 幸子委員
小串 まさのり委員
篠 国昭委員
昆 まさ子委員
江田 とおる委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
教育長 沼口 昌弘
教育委員会事務局次長 金野 晃
教育経営担当課長 小谷松 弘市
教育改革担当課長 相澤 明郎
学校教育担当参事 大沼 弘
指導室長 入野 貴美子
生涯学習担当参事 村木 誠
生涯学習推進担当参事 生涯学習担当参事兼務
中央図書館長 細木 博雄
○事務局職員
書記 西田 健
書記 廣地 毅
○委員長署名
審査日程
○陳情
(継続審査分)
(16)第61号陳情 地域図書館7館を存続することについて
○所管事項の報告
1 区の施設使用料・幼稚園保育料の見直しについて(教育経営担当)
2 区立小中学校の安全対策について(教育経営担当)
3 区立小中学校の耐震対策について(教育経営担当)
4 学校統合委員会の設置について(教育改革担当)
5 幼児総合施設等に関する検討の状況について(教育改革担当)
6 平成18年度 夏季学園の実施について(学校教育担当)
7 荏原小学校知的障害学級の整備について(学校教育担当)
8 東京都「平成17年度 児童・生徒の学力向上を図るための調査」の結果について(指導室長)
9 財団法人中野区文化スポーツ振興公社の経営状況について(生涯学習担当)
10 第19期中野区社会教育委員の委嘱について(生涯学習担当)
11 平成18年度常葉サマースクールの実施について(生涯学習担当)
12 その他
○所管事務継続調査について
○その他
委員長
定足数に達しましたので、本日の文教委員会を開会いたします。
(午後1時00分)
本定例会における委員会の審査の割り振りについて御協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩いたします。
(午後1時01分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時02分)
本定例会中の委員会の審査日程についてお諮りいたします。
1日目は審査日程(案)(資料1)の陳情1件の審査と所管事項の報告の4番までの報告、2日目は所管事項の報告5番から順にできるところまで、3日目は審査の状況を見ながら改めてお諮りしたいと存じますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては、午後5時を目途に進めたいと思いますので、御協力をよろしくお願いしたいと思います。
また、3時近くになりましたら、休憩をとりたいと思います。
それでは、陳情の審査を行います。
平成16年第61号陳情、地域図書館7館を存続することについてを議題に供します。
なお、陳情者の方は本日お見えにならないということのようでございます。
これより本件に対する質疑を行います。
質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
もし御質疑ないようなら、取り扱いをお諮りするということでよろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、暫時休憩をいたします。
(午後1時03分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時04分)
それでは、お諮りいたします。
平成16年第61号陳情を閉会中も継続審査とするに賛成の方の挙手を求めます。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手多数。よって、本陳情については、継続審査とすべきことに決しました。
それでは、次に、所管事項の報告を受けたいと思います。
初めに、区の施設使用料・幼稚園保育料の見直しについての報告を求めます。
小谷松教育経営担当課長
それでは、区の施設使用料・幼稚園保育料の見直し(資料2)につきまして、御報告をさせていただきたいと思います。
資料に沿って御説明申し上げます。
まず使用料等見直しの基本方針についてでございます。
現在の使用料につきましては、平成12年度に見直しを行いまして、13年に改定をいたしてございます。前回の見直しから3年以上が経過したことから、今回、受益に対する区民負担の公平を図るために、以下の基本方針に基づき、使用料等の見直しを行うとしたものでございます。
なお、使用料の見直しの考えについてでございますが、実は本年4月に開会されました総務委員会におきまして、受益に対する区民負担の公平を図ることを目的として見直しを行うといった報告をいたしましたが、本日はその見直しの基本方針に基づく各部の算定結果が出たもので、それについての御報告をさせていただくというものでございます。
その基本方針に基づくところでございますが、まず(1)といたしまして、施設の維持管理・貸出業務の経費を原価とするということを基本的な方針としてございます。これは、文化・スポーツ施設などの維持管理経費につきましては、区の施設を利用する人と利用しない人との負担の公平を図るために、利用する方に負担していただくということを基本としてございます。今回の見直しの中では、施設使用料の原価に算入する経費を以下のように変更するとしてございます。
まず1点目でございます。すべての施設の使用料積算方式を統一するということでございます。これまで、平成10年度に一部の利用について有料化した地域センター、高齢者会館、勤労福祉会館などにつきましては、使用料の原価に算入する経費を光熱水費、清掃委託費、管理委託費、小破修理に限定していたわけでございますが、今回の見直しでは、この方式は採用しないことといたしまして、すべての施設の原価計算方式を統一いたしまして、このことにより利用者の負担の公平を図ることといたしてございます。
2つ目は、「職員人件費」を原価に算入するということでございます。これにつきましては、施設の維持管理や貸し出しの受付業務などには人的な対応が不可欠でございます。このため、今回の見直しでは、施設の貸出部分の維持管理等に直接かかる「職員人件費」を新たにその原価に算入することといたしてございます。
次ページでございます。3番目といたしましては、建物の「減価償却費」を原価に算入することといたしてございます。建物につきましては、建設取得時に大きな経費がかかるものでございます。経年変化によりその残存価値が減少してまいります。「減価償却費」は毎年減少していく価値を金額で示したものでございますが、今回の見直しでは、建物の「減価償却費」のうち、貸出面積にかかる部分を使用料の原価に算入することといたしてございます。
なお、用地費の取得経費等につきましては、経年使用によりその価値が減少するということではございませんので、使用料の原価には算入してございません。
以上のとおり、すべての施設の積算方法を統一するとともに、施設の維持管理にかかる職員人件費や建物の減価償却費をその原価計算基礎に加えるということとしてございます。
次に、(2)減額・免除制度の廃止でございます。これまで区の公益活動などのうち、一定の条件に合うものや区の実施する事業に対しまして、施設の使用料の減額・免除を行ってまいりました。これにつきましては、別添資料、現在の使用料の減額・免除についてということで、資料の中では7ページから10ページまで、施設ごとに具体的にお示ししてございます。後ほど御参照いただければと思いますが、今回の見直しでは、利用する区民にとって、施設の維持管理にかかる経費が明確になるとともに、利用する区民と利用しない区民、利用する区民間における負担の公平を図る観点から、原則といたしまして、使用料の減額・免除を行わないことといたしてございます。ただし、必要に応じまして、子どもや高齢者、障害者などに対する新たな料金設定を行うことといたしてございます。
なお、区は、区民の団体の公益活動に対して、新たな支援の仕組みを構築しまして、公益活動の推進を図っていくことといたしてございます。
次に、(3)急激な負担増を緩和するということでございます。今回の見直しによる新たな使用料等につきましては、急激な負担増を緩和するため、現行の使用料のおおむね1.5倍を上限に設定いたしまして、今後、施設管理の経費の削減に努めた上で、改めて3年後に本来負担すべき金額に改定することを目指していきたいと考えているところでございます。
次に、今回の使用料見直しの対象の施設でございますが、これにつきましては、以下にございますとおり、3分類して示してございます。1つ目が使用料を徴収する施設ということで、地域センター以下、これらの施設が対象でございます。2つ目としましては、目的外使用に対して使用料を徴収している施設でございますが、商工会館や消費者センター以下、これらの施設がその見直しの対象の施設でございます。それから、指定管理者による管理の施設、もみじ山文化センター等々でございます。これらの施設が今回使用料見直しの対象施設というものでございます。
それでは、具体的な使用料の積算方法につきまして、御説明をさせていただきたいと思います。
まず使用料の原価に算入する経費でございます。施設使用料の原価には以下のものなど、施設維持等にかかる経費を算入いたします。なお、今回の見直しでは平成17年度、前年度の決算額により算出することとしました。
まず1つ目につきましては、先ほどお話し申しました施設の維持管理・貸出業務に直接かかわる職員の人件費でございます。それから、2つ目は光熱水費でございます。3つ目は清掃や管理、安全点検などにかかります委託経費などでございます。4番目は消耗品や備品の購入費、それから、クリーニング代等も含めた維持管理の経費でございます。5番目は施設管理、受付業務等にかかります印刷経費や消耗品などの購入費といったものでございます。6番目は施設の修繕のための工事費、ただし、これは1件500万円以上のものを除くというものでございます。そして、7番目は先ほどちょっと申しました、今回新たに算入を予定してございます建物の減価償却費というようなものでございます。
以上の経費のうち、主な原価計算の方法につきまして、ちょっと詳細お話し申し上げたいと思います。
まず1つ目が職員の人件費でございます。これにつきましては、区職員の給与、職員手当等並びに共済費を算入することといたしまして、その平均額を使用して算出することといたしました。その下に算定式が書かれてございます。平均職員の人件費でございますが、前年度の決算、854万7,000円ということで、これに直接その施設の維持管理、それから、貸出業務にかかわる人数を掛けて職員の人件費を算定することといたしてございます。
なお、平成17年度から指定管理者による管理となりました施設につきましては、指定管理者による人件費に換算して算出をいたしてございます。
それから、2つ目でございますが、その他の維持管理経費でございます。これは光熱水費や清掃委託費などの管理経費につきましては、面積案分によりまして、施設の事務室部分や共有部分の経費を除いて、貸出面積部分にかかる経費を算入してございます。
それから、建物の減価償却費でございます。これは建物の建設時の取得価格を用いまして、税法上の定額法で算出いたします。またその算出額を面積案分や時間案分によりまして、区民の皆様が直接利用する面積、時間帯にのみかかる経費として算出することといたしました。下の方に減価償却費の算定式が書かれてございます。先ほど申しました定額法に基づきまして、取得額に9掛けをしまして、償却率、それに先ほど申しました利用面積及び時間等の案分を掛けたものとして算出いたすこととしてございます。
それから、4番目でございますが、使用料改定の試算結果でございます。この試算結果を行ったところが、右の5ページのところに一覧で書かれてございます。今回試算を行った結果、引き上げ、改定率ごとに段階別に各施設をそれぞれ分けて整理を図ったものでございますが、別添の資料211ページから14ページまで、各施設のさらに区分ごとに詳細にわたりまして、それぞれ各施設の試算を行いました算出額をこちらの方に載せてございます。
ちょっと一、二、例示をお話し申し上げたいと思いますが、11ページのBの改定率、引き上げ率1.1以上1.5未満の施設の試算というところをごらんください。ここにもみじ山文化センターの小ホールの使用料が出てございますが、例えば土日、休日の午前の部ですと、現行が2万6,800円でございます。先ほど申しました算定式に基づきまして試算した結果、2万9,800円が相当額であるということでございます。現行額に比べますと1.1倍から1.5倍未満のところに該当するものでございます。さきに申しました上限を1.5倍とする以下でございますので、試算した結果の2万9,800円が今回改定を見込んでおる額ということになるものでございます。
一方、次の12ページをごらんいただきたいと思います。12ページ、13ページにつきましては、改定率が1.5倍以上の計算の結果の施設が並んでございます。教育委員会施設ではございませんが、12ページの一番上にたまたま勤労福祉会館の大会議室が載ってございますが、ここでは午前の部では現行1,500円ですが、さきの算定式に基づきまして試算した結果は2,700円と、これは1.5倍以上でございます。したがいまして、今回の上限額でございます1.5倍額ということで、1,500円の1.5倍、100円未満は丸めてございますけれども、2,300円というのが今回改定を見込む額ということになるものでございます。
またもとにお戻りいただきたいと思います。
6ページでございます。幼稚園保育料の見直しについてでございます。区立幼稚園保育料につきましては、区立幼稚園と私立幼稚園の保育料にかかります公私格差是正の観点から、今回保育料見直し、改定すべき金額を算出してございます。区内の私立幼稚園保育料の平均額と申しますのは、28万200円でございますが、ここから私立幼稚園保護者補助金、これが11万4,000円ございます。これを差し引いた実質の保護者の負担金というのが16万6,200円、これが私立幼稚園保護者の実質負担額でございます。ここから区立幼稚園の保育料、年額9万4,800円を差し引いた額7万1,400円というのが公私の各差額と言えるかと思います。この公私格差を区立幼稚園保育料の引き上げ及び私立幼稚園保護者補助金の増額によりまして、それぞれ双方から是正をするということとしてございます。また、引き上げに伴う影響を考慮いたしまして、3年程度で公私格差を是正するような検討を行いたいと考えているところでございます。
これにつきましては、別添資料3、保育園保育料の改定ということで、ただいま申しました3年程度で公私格差を是正するという激変緩和的な段階的な引き上げ案というものについて、その考え方をお示ししてございます。これは15ページでございます。
それから、もう1つ、参考資料ということで、最後に23区の私立幼稚園保護者補助金及び23区の区立幼稚園保育料一覧、こちらを参考といたしまして添付をしてございますので、あわせて御参照いただきたいと思います。
最後に、使用料改定に向けた改定のスケジュール、予定でございますが、本日御報告申し上げました内容につきましては、7月16日の区報によりまして、区民の皆様方の方にお知らせしてまいりたいと思います。その後、今月中には各部によりまして、それぞれ関係団体への説明を行ってまいりたい。また、7月22日、25、27日の3日間を利用いたしまして、広く区民の方々との意見交換の場を持たせていただきたいと思います。そういった区民の方々との意見交換等を踏まえまして、8月下旬から9月上旬ころにかけまして、パブリックコメントの手続を実施してまいりたいと思ってございます。
なお、このときにこれまでの区民意見等の経過を踏まえましたパブコメ案というものにつきまして、またそれぞれ各常任委員会で御報告の機会を持たせていただければと思ってございます。
そういった手続等を踏まえた上で、10月上旬に使用料の条例改正案につきまして提案をさせていただければということで考えているところでございます。
大変雑駁ではございますが、使用料及び幼稚園保育料の見直しにつきましての御説明とさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。
委員長
ただいまの報告に対し、御質疑ありませんか。
江田委員
信じがたいような見直し案が出されてびっくりしております。
大まかな説明はあったんですが、従来の使用料の計算と今回の計算で一番大きな相違点は、一つは人件費を原価に算入すると、それからもう一つは減価償却費を加えると、もう一つ、減額免除制度の廃止というものがありますが、基本的にはこの二つが今までの考え方と根本的に違うところだと思うんですね。これは人件費や減価償却費を入れれば使用料が大幅にアップするということはもう最初からわかっていたことで、従来の区政は公が税金を使って場を提供するという考え方からして、人件費や減価償却費は算入しなかったわけですね。これを今回算入するというふうにした一番大きな原因といいますか、行政としての理屈はどういうことなんでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
基本的にその施設を利用する場合、その施設を利用する方、利用されない方といらっしゃるわけでございますけれども、区民の方におきます負担の公平、これをやはりきちんとしていきたい、その考え方をしっかり持って定着させていきたいということから、今回、いろいろかかります施設のコスト、これらを統一的に算入いたしまして、新たな使用料の見直しを図るということとしたものでございます。
江田委員
この文章でいいますと、文化・スポーツ施設など区民がより快適性を求めるなど個人によって必要性が異なるサービス云々という、こういう書き方をしてありますよね。例えば文化・スポーツ施設を利用する方というのは、言われるとおり、すべての区民が利用するわけではなくて、そういったことを求めている方が利用しているというのが実態だと思うんですが、しかし、区は、区民が健康で快適な生活をしていただくことが非常に重要だと。今度の基本構想の中でも、10か年計画の中でも、文言としてはそのことが非常に強調されているわけですよね。だからこそ、今後も文化政策にもスポーツ政策にも大いに力を入れていこうということになっているわけで、それはただ単に本人の利益になるからということではなくて、中野区のこれからの発展、そういう方向を目指していく上でも、そういう政策が非常に重要だということがあるからこそ、こういう施設をつくり、大いに利用していただくように、区民の方々にPRもし、さまざまな形で啓発もしているということだと思うんですね。それが、そういうものを利用することに対して、従来は区としてそういうものを大事にしていくという政策的な判断から、過度に区民の負担にならないように、抑えるために人件費や減価償却費は算入してこなかったという、これがあると思うんですよ。今回なぜそれを算入するようにしたのかという、そこの部分もう一度わかるように説明いただきたい。単に負担の公平を図るというだけでは、今、区民に基本構想や10か年計画との関係でいろいろPRし、啓発している、そういうものとの間では整合性が見えてこない。単にそういう施設を利用する人には原価計算した分を全部負担してもらいますよというだけでは、あまりにも区の政策としての整合性がないというふうに思うんですが、いかがですか。
小谷松教育経営担当課長
確かに委員のおっしゃるとおり、いろんな文化的な機会あるいは健康増進のための機会を区としてきちんと整備を図っていく、そういったことは区としての基本的な役割だろうというふうに思います。そのためにいろいろな施設整備等を図ってきたというものでございます。しかしながら、その施設を個々に利用する区民の方にとりましては、それを利用する方、また、利用しない方ということで、基本的に個々の人の受益が異なるということがございます。そういった意味におきましては、その施設を利用したことによって利益を得た部分につきましては、それぞれの利益を得た方に応分の負担をいただくということによりまして、利用する方、利用しない方の負担の公平を図っていく。当然冒頭に申しましたとおり、区民の方々への文化的なアクセス、また健康増進といったような部分については、区の基本的な姿勢として、機会をつくり出すということはあろうかと思いますが、それを活用した中での個々の区民の方の負担の公平というものもやはりあわせて考えていかなければならない。そういった意味におきまして、使用料の見直しをきちんとやって、区民の方々の負担感の公平を図っていくということとしたところでございます。
江田委員
全く納得もいきませんし、理解もいきません。今回、教育委員会が所管する施設の中で最高の値上げ率になったものというのは、どこに当たるんでしょうか。
村木生涯学習担当参事
最高の値上げ率と申しますと、14ページをお開きいただきたいと思います。35番に小中学校の体育館開放というのがございますが、これが約16倍ということになります。
江田委員
これは、とりあえずは1.5倍にしますよね。そうしますと、例えば小学校体育館300円が1.5倍だと500円になると。しかし、激変緩和で3年後には4,700円になると、こういう読み方でよろしいわけですか。
村木生涯学習担当参事
基本方針で目指しているという内容については、そのとおりでございます。
江田委員
こういう問題の政策的な、従来の区政は、ものすごい値上げになっていく、だけど、その施設の使われ方あるいは利用している方々との関係で、必ず政策的な判断を持ち込んで、いろんな判断を当然してきたわけですね。今の区政の最大の特徴は、そうした判断を一切持ち込まないで、一律でやっていくという、これが非常に大きな特徴だと思うんですが、その結果、小学校の体育館では現行300円をいずれ4,700円、中学校体育館の場合は現行400円をいずれ6,300円に上げていくというような、これは率でいった場合の最高になるわけですが、こういうことが区民の感覚として受け入れられるというふうに自信を持ってお考えなんでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
使用料の改定につきましては、今回は上限を1.5倍にするということで、一つの激変緩和措置を図っているものでございます。その後、区民の方々に対しまして、その施設を維持管理していくということにつきましては、相応なお金がかかっているということがあるわけでございますので、これをしっかりと区民の方々にお示しして理解をいただいていくということは大切かと思っております。そういった非常に多くの金を要しながら施設の維持管理を行い、やっていくという中で、区民の皆様方に御理解をいただきながら、適正な使用料の御負担をいただくという方向で努力してまいりたいと考えてございます。区民の皆様の御理解をいただくよう、努力してまいりたいと思ってございます。
江田委員
とても納得のいくものではないというふうに思うんですね。税金をいただいて、その時々の区政のトップの判断も含めまして、この時期に区民から強い要求があって、こういう施設をつくっていく、そういう判断をしながら、区民の要望やさまざまな期待にこたえられるような区政運営をしていく。したがって、その中では税金で施設をつくり、税金で基本的にはいろいろ運営しているわけですから、区民から必要な利用料、使用料をいただくというのは当然のことだけれども、同時に区政として当然そこには政策的な判断を加えていく、それが行政として非常に重要な部分だと思うんですね。そこに行政の大きな特徴が出てくると思うんです。それをこのような形で人件費や、まして減価償却費まで入れて全部計算していくという、こういう考え方は従来の区政にはなかったことだし、まして、小中学校の体育館というのは、本来、目的外に利用するということを最初から計算してつくっている施設じゃないわけですよね。教育施設として、小中学生の大事な施設として本来つくられているものを目的外に利用しているだけにすぎない、そういうものまで減価償却費として計算して、16倍にも値上げするようなものを出してくるということは、私は区民の感覚からして到底納得が得られるものではないというふうに思います。
そういう点で、私、もう一度、ほかの問題も当然大きな問題を含みますけども、小中学校のこういう施設について、減価償却まで入れた計算をするということの妥当性について、もう一度お伺いしておきたい。
小谷松教育経営担当課長
確かに例えば区立小中学校の教育施設は小学生、中学生のために建設したものでございます。しかしながら、その一方で、施設の有効利用を図るということで、区民の方々への利用にも供しているところでございますが、今回、使用料というものにつきましては、私、冒頭で御説明申し上げましたとおり、目的外で使っていたとしましても、その時間は例えば光熱水費は当然かかりますし、また、施設の管理のための委託を行ってございますが、管理を行う方の人件費というものもございます。例えば減価償却といいましても、その建物のすべての減価償却を使用料の中に算入するということではなくて、その中の当該利用部分、また当該時間にかかる部分ということで、使用料を算定する利用の目的のための一部分について計算を行って減価償却費を出してくるというものでございますから、適切な御負担をいただくために必要な部分というふうに考えてございます。
江田委員
もう一度お伺いしますけども、小中学校の教育施設、こういったものの減価償却費とそれにかかわる人件費を算出した結果、16倍になったということなんだと思うんですが、具体的な数字の出し方というのは、小中学校の体育館についてはどういうふうになるか、今答えられますか。
村木生涯学習担当参事
基本的な考え方は先ほど担当課長の方から申し上げたとおりでございまして、例えば人件費でしたら、学校開放の中で特別使用という体育館の使用区分がございます。この特別使用にかかわる職員の人件費や維持管理に関係費をその時間帯とか日数とか、そういうもので計算します。原価償却についても同様でございます。そうした計算式をした上で出てまいりました数値を基本に、単価を改めて算出した結果、4,700とか6,300と、こういう数字が試算の結果、出ているというものでございます。
江田委員
そうすると、学校で利用するあれをまず最初、全部差し引いて、残り何時間が区民が利用できるかで案分比例をしたと、こういうことになるんですか。
村木生涯学習担当参事
ベースは17年度決算上、どういう使われ方をしていたかということを基本にして考えております。
江田委員
いずれにしても、こういう使用料のあり方、計算のあり方というのは、到底区民から納得を得られるものではないということを私は申し上げておきたいと思います。
幼稚園保育料の問題については、また改めて質疑させていただきます。
北原委員
かなりの額の使用料の上げ方だなと私も思っております。利用者負担というのは、一定の額というのは仕方がないというふうに思っております。
ところで、今は、特にもみじ山文化センターだとか、中野体育館とか、鷺宮体育館とか、あるいは哲学堂、上高田の運動施設、こうしたものについては、中野区がやっていたものを公社に移して、さらに指定管理者に変えましたね。ということは、民間の活力を導入するとか、あるいは民間の経営手法を導入していって、本来ならば、よりよいサービスをより安く区民に提供していくということであったと思います。例えば保育園の民間委託化だとか、あるいは学校給食の民間委託とか、そういうところではしっかりと成果を出してきたわけですね。ところが、今回は指定管理者という民間活力を導入しているにもかかわらず、それらの施設の使用料が一気に上がっていくというのは一体どういうことであるのかということをまずお尋ねいたします。
村木生涯学習担当参事
私どもも幾つかの問題意識を持っております。まず、この基本方針にございますように、3ページをごらんいただきたいと思いますが、マル3、指定管理者による管理の施設、有料施設については、条例で施設利用料金の限度額を定める施設である、この考え方をこれからどうしていこうかという問題点の認識がございます。
それから、もう1点、近隣の同様の施設体系上、利用料金設定がどうなっているか、こういったことも、中野区の施設が区民やそのほかの団体にどう使われていくだろうといったようなこともあわせて考えていく必要があるだろうといったようなことも、我々としては問題認識を持っております。
そうした中で、今回は区全体の統一的な基本方針として試算した結果、こういう数字が出ているということでございますので、まずはそれをベースに我々も物を考えていかなければならない、そういうスタンスに立っているものでございます。
北原委員
特に原価計算の方法として職員の人件費というのがありますね。その中で区の平均職員人件費、これは区だけのことじゃないかもしれませんけれど、854万7,000円という数値がありますね。これは指定管理者による人件費に換算して算出しているということを後に書かれてありますけれども、実際にはよりよい効率化を求めて、特に私の言っているのは、民間委託したところの施設についてお尋ねしたいんですね。それは、区で考えていた、言っていた方向と逆行していくとか、あるいは全く同じであるということでは、何のための民間委託化であったのかというところが、区民の方々は恐らく学校給食のこととか、あるいは保育園の民営化とかいうことを十分理解して、こういう形なら恐らく民営化とか指定管理者制度に移行は区民にとっていいことだよと理解していたと思いますよ。ところが、何だ、これでは全く同じじゃないかというように、区民の方にかなり説明しないと理解できないと私は思いますけれど、もう一度その辺。
村木生涯学習担当参事
まずいわゆるコストに算入した人件費の問題からお答えしておきますと、一般職員の17年度の平均給与、人件費は854万7,000円、これはここに記載してありますように、我々は使用しておりません。昨年度まで実は文化・スポーツ振興公社が管理運営を行っておりましたので、文化・スポーツ振興公社の職員人件費をまず出しまして、これと指定管理者による人件費相当を引き比べて、おおむね公社相当の8割程度であろうと、こういうふうに進んでおります。公社のその当時の人件費が1人当たり550万円程度でしたので、これの8掛けということであれば、おおむね400万円、したがって、一般職員人件費の2分の1以下で実はコスト計算しております。そういうことも踏まえて今回このコストを出しているというものでございます。
北原委員
その説明で大分私も理解ができたと思っておりますが、しかし、区民感覚としては、今の課長がおっしゃられたようなことがそんなにストレートには入っていかないと思いますよね。例えば民間に移行して本当に経営努力をしているのかどうか、あるいは体育館、グラウンドなんかでも会社の広告塔みたいなものをつけるとか、そういうようなところで広告料を取るような工夫ですね。それから、使用時間についても、ある程度見直していくと。例えばサンプラザの経営が比較的順調に回復できたのは、まさにサンプラザ自身の利用時間を大幅に変えていったということがすごく大きな要因であったと思うんですよね。そういうことを踏まえて民間になって指定管理者になっているわけですから、経営努力をきちっとしていって、その後でこれはやむを得ないと。これだけの施設を実際に民間から借りれば、とてもとても、こんな比較にはならないでしょうし、区の施設でありますから、高いといっても、かなり安く抑えられているとは思いますけれども、そういった努力をまずしていって、その結果こういう数値が出ましたと言われない限りは、なかなか区民の御理解は得られないし、特に文化とか運動施設というのは、中野区の学校教育だとか生涯教育、あるいは広くは健康問題とか、そういうことにも影響を及ぼすところでありますので、ぜひともその辺も考えて金額の算出をしていただけたらと思いますけれども、御見解を。
村木生涯学習担当参事
まず、指定管理者制度導入に伴いまして、所定の条例等の改正を行い、いわゆる利用日数、それから利用時間帯、こうしたものもふやした上で、現在指定管理者に管理運営をゆだねているという状況がございます。ただ、指定管理者に移行してから4月、5月、6月とまだ3か月ということでございますので、そういう意味ではこれまでの3か月間の状況がどうであったのか、また、今後どのような使われ方がなされていくのか、そのために指定管理者がどのような努力をし、また我々もそれを支援していくのかといったことにつきましては、同時進行の形で我々も検討しているという段階でございます。
昆委員
今の指定管理者制度のもとで民間委託になった施設の使用料のことなんですけれども、区はこれまで、指定管理者制度に移行するというふうな説明、16年の6月6日付の教育だより中野というのを見ているんですけれども、ここで文化・スポーツ施設の管理に指定管理者を導入しますということを載せましたよね。その後、例えば中野の体協の人たちだとか、いろんな人たちに指定管理者制度を導入することについての区の考え方を伝えてきたわけですけれども、そこの中で何度も区民の方から出されているのは、例えば指定管理者制度になったときに区の体育施設だとかそういうものは今までと変わらない利用料金で使えるのかということが大半の意見としてずっと出されていたんですよね。そのときに区は何度も何度も、区の方は利用料についても上限を定めて、今までの区の利用料金と変わらないようなもので区民の皆さんに利用してもらうということをずっと言ってきたわけですね。それでことしから指定管理者制度になり、条例改正もし、条例の審議もこの文教委員会でやりました。しかし、そのときには、指定管理者による施設の利用料金がこういうふうに変わります、検討していますなんていうことはなかったと思うんですけれども。1.5倍になるとか、そういうものって全然なかったわけですよね。それが何か月もたたないうちに、区の利用料金の改定という考え方を区が示してきたということは、区民の皆さんからとっても、とても理解できないというふうに思うんですね。
それから、政治的な発言をしますけど、区長選挙もあったわけですね。区長選挙の中でも区の施設の利用料金について、今、区はこういうふうな改定を検討していますなんていうことは、区民の皆さんに詳しいことは一言も言っていないですよね。そういうふうな形をとりながら、全面的な区の施設利用体系、料金の改定を示してくるということは、江田委員が先ほども言っておりますけれども、到底区民の側から立ってみますと納得できることではないし、了解できることではないというふうに思うんですね。
例えば使用料見直しの基本方針のところにも、地域センターの有料化のときにいろいろ議論したんですけれども、そのことが書かれているんですけれども、例えば地域センターの有料化をするときも、あれは96年から97年、98年と3年ぐらい区民の陳情を区民委員会でその当時ずっと議論してきたという経過があるんですね。96年、97年、98年、ここでいいますと13年ですから、そのくらいでしょうかね。その後に地域センターの有料化という結論を区の方で出したんですけれども、そのときも区民の皆さん方には、何年間か区の施設の利用方法、料金の使用料がどうなるかという議論をするという時間があったんですけれども、今回このスケジュールを見ますと、まさに今日こういう形でほかの委員会にも説明されていると思うんですが、16日の日曜には区報に掲載して、それで意見交換を何か所かでやって、8月の下旬から9月上旬にかけてパブリックコメントの手続をして、10月の上旬に議会の方に議案を提出するという、本当に中野の公共施設の使い方がどうなるのか、区民の側に立ってみたら、今までと全然違うものになっていくという、区の基本的な考え方が変わってきていることを区民が議論する時間さえも本当にとれないような状況で示してくるということは、一体どういうことなんだろうというふうに思っているんですけれども、区は区施設の使用料については、どれだけの時間をかけて議会にこういう形で示すための議論をしてきたんですか。少なくとも文教ではこういう形で示されるのは初めてというふうに思うんですけれども、そこら辺はどういうふうな議論を進めてきたんでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
今回の使用料見直しの基本的な考え方、方針というものにつきましては、私、最初に御説明申し上げましたが、4月に一度、総務委員会の方にその考え方を御報告させていただいたところでございます。その後、それぞれ基本的な考え方に基づきまして、各部で試算を行ってきて、今回すべての部で試算内容がまとまりましたので、当文教委員会をはじめ各委員会で一斉に御報告させていただくというものでございます。
委員、先ほど地域センターのときということでお話ございましたが、地域センターのときにつきましては、全くこれまで無料であったものを有料にするというようなことでございましたけれども、今回の使用料見直しにつきましては、これまで使用料をいただいている部分について、その額を適正な形に改めて試算を行うということでございます。そういった意味で、もちろん区民の方々に対しましても、今後その内容につきまして、きちんと御説明し、また意見交換を行う機会を持ちながら、改めて区としての考え方を整理し、パブリックコメント案というような形でまとめまして、これからの区民の方々との意見交換に入っていきたいというふうに考えてございます。
昆委員
区の方が区政運営の方向を大きく変えてしまっているというふうな気がしてならないんですね。やはり先ほども江田委員の方から区民は税金を払っているという話をされましたけれども、区民は区に税金を払っているんですよね。公共のサービス、利益を受けるということは当然のように区民が思っているわけですけれども、そのことについて区はいろんなことで利用していない方、利用する方の公平性を保つという形の改定だということを言っておりますけれども、この考え方というのは、自治体というのは一体何を仕事としてやるところかというふうなことまで問われているというふうに私は思っているんですね。公共施設の提供は、公共の仕事になお自治体行政の意義といいますか、目的といいますか、役割じゃありませんか。それがこういう形で施設を利用する区民の皆さんから税金も払ってもらい、なおさら人件費だとか減価償却費だとかそういうものまで使用料の中に含む形で改定を示してくるということは、まさに二重に区民の方から税金といいますか、負担を求めるということになりませんか。いつまでも住み続けられる中野区政をつくっていきたいと区長は言っておりますけれども、この中野が区民の皆さんにとって、それこそ余暇だとか生涯教育だとか、子どもの育て方だとか、老後の問題だとかを身近な区の施設を利用しながら、区民のコミュニティを広げながら、中野の中でいつまでも住み続けられる中野にしたいという思いとは逆行するようなものを今は区は考えているんじゃありませんか。そのことの議論というのは、どういうふうにされたんでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
確かに委員おっしゃるとおり、区民の方々に対しまして、必要な施設などを整備し、提供していくと、そういったいわゆる公共財の提供の機能というのは、区をはじめ、基礎的な自治体の基本的な役割だろうと思ってございます。中野区もこれまでそういった形でさまざまな施設整備を図ってきたものでございます。
しかしながら、それらの施設のすべて建設から維持管理までを税金をはじめとするそういった収入で賄うということは、財政的な規模からしても難しいわけでございますし、また、ある施設等を利用しまして特定の利益を特定の方が得るということにつきましては、使用料あるいはサービスなんかの場合ですが、手数料というような形で御負担いただくということにつきましても、基本的な原則だろうというふうに思っております。したがいまして、今回使用料の見直しということで、施設を利用することによりまして、その方が特定の利益を得るということで、利用する方、利用しない方の公平の負担を図っていく。その上で、それに見合った形での適正な使用料をいただく、そういったことにつきましては、きちんとした形で整理を図っていく必要があろうというふうに考え、今回、使用料の見直しということに着手したものでございます。
昆委員
特定の利益という考え方なんですけれども、それは一体どういうことなんでしょうか。今までだって区民の皆さん方が区の施設を利用し、区民の皆さんが文化・スポーツ、生涯学習、子育て、子どもの教育、地域社会のいろんな取り組み、そういうものを共通にして、それこそ公益の使用といいますか、利益を持って使ってきたというふうに思っているんですね。特定の利益というのは一体どういうことなんですか。
それから、もう一つは、特定の利益、利益と何度もおっしゃいますけれども、今回の見直しによって、この施設の使用料による区の利益総額といいますか、お金に換算すれば、どれだけのものを試算されているんですか。それこそ区の特定の利益ということじゃありませんか。
小谷松教育経営担当課長
一定時間、ある施設を利用することによってその方が満足を得ると、利益を得るということであれば、その部分につきましては、応分の負担をいただくということが原則だろうと思いますし、また、中野区に限らず、そういった形での使用料の負担をいただくというのは、公共施設を維持していく上での一つの原則だろうというふうに思っております。それが先ほど申しました特定個人に対する利益ということになろうかと思います。
それから、区の利益ということでお話ございましたけれども、これは区の利益ということではなくて、当然その施設を維持管理していくために必要な経費ということでございますので、施設の維持管理に要する経費を区民の方々の応分の負担によりまして維持を図っていくということでございまして、決して区の利益というような考え方ではございません。
昆委員
区の利益という言い方が適切かどうかということはありますけれども、だって今までの維持管理費だとか職員の給与だとか、そういう区で払うべきものはきちっと払い、維持管理費に経費を計上しておりますよね。そういうものを計上しなくていいということになるんじゃありませんか。そういうことになれば、言い方はどうであれ、区の支出を抑えて、区民から利用する施設の職員の手当だとか管理費だとか補修費だとか、そういうものを出すということでしょう。じゃ、区の支出のところはどれだけ抑えられるということになりますか。
小谷松教育経営担当課長
今後、使用料の見直しを図っていく、区民の方々に御理解をいただく過程の中で、区としてもいろんな歳出の見直し等々図りながら、経費の節減を図り、そういった意味で節減と申しますか、コストの削減に努力するということはやってまいりたいというふうに思っております。その中で使用料算定基礎の必要なコスト部分については、できるだけ圧縮するような努力も重ねてまいりたいというふうに思っております。
昆委員
それじゃ、ちょっと角度を変えますけれども、区民の負担、1.5倍だとか1.6倍だとかと言っていますけれども、そういう負担を想定しているということになりますと、トータルで考えますとどれだけの総額になりますか。
小谷松教育経営担当課長
今回、1.5倍を上限とするというようなことで一応試算結果を出してございますが、このことによりまして、仮にこれを実施した場合の歳入ということについては、まだ試算はしてございません。
昆委員
計算をしていないということなんですが、区民負担はどれだけになるのかということは当然出ますよね。それがもとにならなければ、1.5倍だとかなんとかという、そういう細かい計算は出ないわけですし、それをトータルしていけば、区民の新たな負担がどのぐらいになるのかということは出ますよね。区民は今まで例えばもみじ山の文化の森施設を使うにしても、体育館を使うにしても、無料ではありませんよ。ちゃんと使用料を払っているわけだから、さらに負担が重くなって払わなきゃならないということでしょう。だから、新たに負担する分はどのぐらいかということは検討されていなかったんですか。
小谷松教育経営担当課長
先ほど申しましたとおり、仮に1.5倍ということを一つの上限として、今回お示ししました各施設で引き上げを行った場合、どのぐらいの歳入増が見込まれるかということにつきましては、まだ試算は行ってございません。ただ、区民の方々に対します急激な値上げということがないように、激変緩和ということで上限1.5倍ということを設定させていただいたというものでございます。
昆委員
最後にしますけれども、とにかく、本当に降ってわいたような話というふうに区民がとらえるのは当然だと思うんです。今までの使用料がこんなふうな形で値上げされるということは、本当に知らないわけですから、それを区民の皆さんが知ったならば、中野は一体何を考えているんだと。私たちの税金でつくった施設を今までだって負担していたのに、さらに人件費も払わなきゃいけないのか、壊れた場所の修繕費も自分持ちで払わなきゃならないのか。まして指定管理者制度になったところの人件費も払わなきゃいけないのか、何のための中野の施設なんだと。私たちが身近で中野区の施設を利用して、本当に中野でいつまでも暮らせるような、文化やスポーツやいろんな教養やそういうものを教授できる区だと思っていたのに、お金がなければ使えないじゃないかというふうなことになると思うんです。こういう重大なものを区の方でこれからのスケジュールの中で、ことしの10月の上旬に議案にして議会に提案するという、そういう超特急型のスケジュールを組んでいますけど、当然区民には理解できません。区民の意見をここの中で聞けるかといったら、そうじゃないと思いますし、そういうことからいって、こういうスケジュールは、もう少し時間をかけたものとして検討すべきですし、値上げの幅の考え方についても、区民の意見を本当に聞いた形のものでなければ、当然実施はすべきじゃないというふうに思いますし、その辺について改めて区の考え方は何かあるんでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
本日この場で使用料の見直しにつきまして御報告させていただきましたが、この後、区民の皆さん方にも基本的な考え方というものをお示しして、関係の各団体、また区民の方々との意見交換の場をもちまして、謙虚に区民の方々の意見を聞きながら、また区としての考え方をしっかりとお伝えし、その中で次のパブリックコメントをまとめるに至るまでのいろんな思考の糧としていきたいと思っております。
久保委員
先ほど4月の総務委員会でこのようなことが御検討されたというようなお話がありました。そこで各部で試算がまとまったので今回公表ということだそうですけれども、そのときのやりとりであったのかもしれないんですけれども、3年前にも見直しを行っていますよね。この時点ではこういった試算方法というのは検討されていたんでしょうか。もし検討されていなかったとしたならば、人件費であっても、原価償却であっても、今までそういったものというのは当然かかるべきものであったけれども、考えられていなかったのが、今回の段階でこういったものを使用料の中に入れていこうというふうになったのはなぜですか。
小谷松教育経営担当課長
前回の見直しは平成12年度に行いまして、13年から改定されたものを適用されたわけでございます。確かに委員おっしゃるとおり、ここにあるような職員人件費、また、減価償却費といったようなことにつきましては、前回の見直しの中では考え方としては出てまいりませんでした。今回使用料の見直しを行うに当たりまして、新たに御提案させていただくというものでございます。職員人件費あるいは減価償却費等、コストの中に算入するということにつきましては、負担と受益の関係をしっかりと明確にするということから、施設維持管理等に要します経費、当然その中には人件費なり、当時の施設建設費、そういったものも一部含まれているわけでございますので、きちんとした形で負担と受益の関係を明らかにした上で、適正な使用料を算出するということを区民の方にお示ししていきたい。その考え方を持って、これから中野区としての使用料の考え方をきちんと整理を図っていきたいというものでございます。
久保委員
私はなぜそういうふうに今の段階で変わったかということを伺ったんです。これは大きな区の方針転換ではないかと思うんですね。今までもそういうふうにかかってはいたけれども、要するに負担と受益をきちっと明確にしていくべきであるという考えに立ったと。なぜ今の時点でそのようになられたのかということを伺っているんです。
小谷松教育経営担当課長
なぜかということなんですけれども、今回、前回の改定から既に3年以上経過してございます。これまで中野区としましても、3年を一つのサイクルといいますか、一定の基準としまして、使用料の見直しということをやってきたわけでございますが、今回、特定の施設を利用するに当たりまして、利益を得る方、また、利用しない方というようなことでの、できるだけ公平な負担を図る、そしてまた、施設維持管理にかかる負担と受益の関係を明らかにしていくということで、職員人件費あるいは減価償却費もコストの一部であることには変わりございませんので、そういう意味できちんと位置付けを図るということを今回の考え方として出させていただいたというものでございます。
久保委員
公平を図るためということは、今までの使用料のあり方に関しては、使っている方と使っていない方に不公平だということをずっとお持ちだった。今回は不公平な部分をなくすためにこのような案を出されたと。今までにもそのような考え方がずっと区にはあったということですか。
小谷松教育経営担当課長
使用料を区民の方に御負担いただくわけでございますから、使用料の考え方というのはできるだけ明確な形で、しっかりとした考え方に基づいて算出し、御負担いただかなければいけないというふうに考えてございます。そういう意味で、きちんとコストに算入すべきものを今回整理を図ったというものでございます。
久保委員
多分何回聞いても今の時点で私は納得できないかと思います。受益者負担ということは確かに考えていかなければいけないですし、そういった面で、ただ、今言われていることでは、方針転換をすごく図られていると思うので、その辺の根拠としては乏しいのではないかと思います。その件は多分お答えいただいても理解できないと思いますので、お答え結構です。
先ほど区全体の試算をした結果、こうした考えに立たねばならなくて、指定管理者に関しても、こういった試算を行ったというような御答弁があったと思いますけれども、今年度の予算で文化・スポーツ公社に対する支援の見直しの部分で3億7,111万円の減というのがありますよね。要は、公社の方に区として負担していた部分というのが大きく変わってきたわけですから、それを始めて今年度は指定管理者になって1年目です。まだ検証も何もされていない段階で、なぜ指定管理者までもが今回の有料施設のいわゆる値上げの部分に入らなくてはいけないのか、そこら辺をちょっと御説明ください。
村木生涯学習担当参事
まずその前段として、いわゆる公社時代には委託料、それから人件費補助で合わせておおむねで11億円程度、これが事業費ベース、いわゆる歳出ベースで約4億円近くが落ちて、指定管理者に7億円程度でもって委託が可能になったと。そういう状況がある中で、今回指定管理者につきましては、私どもといたしましては、区の管理する施設と指定管理者の管理する施設との間で、要するに、こちらはやるけど、こちらはやらないといったようなことではなくて、トータルとしての公平感といいますか、そういうものを確保する観点から、指定管理者にかかわる利用料金についても改定の見直しの中できちっと試算して、そのコストがどうなっているか、こういったものも明らかにしていこうという考えでこのような結果になっているものでございます。
久保委員
民でできるものは民でというようなこともあり、また、区の方もいろんなコストの削減を図っていくという点で指定管理者というのは非常に有効的なものだと思っております。それが検証もされないうちに、このような形で使用料が一括して上がってしまうということになりますと、指定管理にした意義自体が問われてしまうのではないかと思うんですが、その辺はいかがお考えですか。
村木生涯学習担当参事
そういう観点から私の方もちょっとお答えさせていただきますと、いわゆる限度額の設定ということでありますので、実際、他の使用料とちょっと性格の異なる部分があるんですが、そこをどうしていくのかといったようなことを改めて考えていかなければならないと思っております。
それから、もしこれを限度額として定めたとして、限度額いっぱいに利用料金を設定した場合に、実際の施設の使われ方がどうなるのかとか、そういったことも想定しなければなりません。したがって、単純に上げたから上げると、その中で判断するといったようなことではなくて、そういう意味からすれば、こういう議会の場ですとか、あるいはこれからさまざま団体や区民の方にもこうした内容を御説明して御意見を伺う場の設定をするという考え方でございますし、一方では、指定管理者サイドがどういう考え方に立っているか、それらも私どもとしては検証しながら、最も妥当な線というものはどこかを考えていきたいとは思っておりますけれども、現時点では全庁的な取り組みとして、こうした考え方、基本方針として示しておりますので、具体的な内容等につきましては、今後の検討等の中で改めて明らかにしていきたい、このように考えております。
久保委員
確認をさせていただきますけれども、指定管理者に関しては、現時点での区の方針にのっとって今回は試算を出してみただけであるので、今後、指定管理者の意見も聞き、また、今年度の利用状況ですとか、さまざまなことを加味しながら、指定管理の部分の限度額に関しては検討していきたい、そのように考えてよろしいですか。
村木生涯学習担当参事
限度額そのものもそうですし、その後、この方針等に基づいて決定された内容に沿って、私どもが指定管理者との間でどのような委託等をすればいいのかといったようなことも含めて整理をしていきたいというふうに考えています。
久保委員
昨年、条例改正をされました。その時点で金額と定めていた部分を限度額というふうに改正されましたよね。これはこうしたような区の考え方が根底にあって、この時点で限度額というような形に改定されたんでしょうか。
村木生涯学習担当参事
今回の新たな利用料金設定上の限度額と設定されている具体的な利用料金とはイコールでございます。他区の例も参考にしますと、同様に限度額と設定利用料金とはイコールとなっておる区がほとんどだと思っております。したがって、この限度額というのは、いわゆる指定管理者がどれだけの利用料金設定し、あるいは一方では区との間でどれだけの内容の維持管理等にかかわる委託経費を算出するかといったような総合的な判断の中で、調整の幅が設けられるようにしてある、そういう内容をなすものだというふうに理解しております。
久保委員
調整の幅ということで、限度額ということは、上限の限度額ということだと思いますので要は利用料金とは今まではイコールであったけれども、今回の考え方に基づけば、これは上限であるので、それ以下に指定管理者が定めることも可能であるし、それは区との調整の中で今後図られていくと、そういうふうなことでしょうか。
村木生涯学習担当参事
考え方としては、あくまでも限度額でございますので、私どもと指定管理者との間で、これを限度として、その幅の中で料金を設定していくということは可能であるということでございます。
久保委員
それから、他区の状況としてですけれども、こうした試算方法で区民負担というふうにされているというのはあるんでしょうか。使用料に関して。
小谷松教育経営担当課長
今回新たに見直しの中で減価償却費及び職員人件費を算入するということとしてございますけれども、例えば両方とも使用料の原価の中に組み込んでおるというものにつきましては、例えば板橋区も両方とも算入しながら使用料を定めているという状況はございます。
久保委員
板橋区だけでしょうか。一般的には今までの中野区のような形で単純な使用料ということで、人件費とか、減価償却とかそういったものの考え方は含まれないで通常は定められているということですか。
小谷松教育経営担当課長
ちょっと身近なところでお話し申し上げたいと思います。中野区を含めて、第4ブロック5区の状況をちょっとお話し申し上げたいと思いますけれども、減価償却費も職員人件費もどちらもこの中に算入していないというのは杉並区でございます。それから、練馬区の場合は人件費を算入してございます。板橋は先ほど申しましたとおり、両方とも算入してございます。それから、豊島区は人件費を算入してございます。近場の中野区を含めての第4ブロックということでの状況はそのようなところでございます。
久保委員
先ほど伺ったことと重複しますけれども、今の時点で人件費だけとか、減価償却費、どちらかだけではなく、両方こうやって乗せてきたということは、やはり何か理由があるんでしょうか。今後の区の運営、こういった形で使用料を値上げしない限り、運営そのものが滞ってしまうようなおそれがあって今回そうなさったんでしょうか。それとも、先ほどからお答えのように、不公平感がそもそも区民はあった、それを公平にするために今回こうした考え方に基づいて使用料の改正をなされる、どちらなんでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
基本的には区民負担の公平を図るということと、各施設にかかりますコストを明確にしていくと、当然その中には人件費と減価償却も含まれているわけでございますので、そういったコストというものを区民に明らかにしていくというものでございます。その上で負担の公平をしっかりと図っていくという考えでございます。
北原委員
2点ほど追加でお尋ねいたします。
まず1点は、今、板橋の方が中野と同じような制度とおっしゃられたんですけれども、板橋がこういう制度で利用料の変更をしてから、現在は利用者がどのように推移したのか、現状がわかれば、ぜひ教えていただきたい。これが1点。
それから、もう一つは、公平性ということを区の方はおっしゃられていますけれども、例えば料金をあまり高く設定すると利用者が減っちゃうんですよね。利用者が減るとまた利用料を上げなきゃならないんですよ。結構よくあるんですね、こういうケースは。そうすると、例えば鷺宮プールを使っている人が50人いたとします。ところが、これが高くなったので10人になってしまったとしますと、非常に不効率になりますよね。利用者側にとってその利用料金が適正であるかというのはまさに非常に重要な要素になると私は思っておりますし、大体世の中はそういうものなんですね。その辺もぜひ検討していただいて、利用料の設定というのは、確かに公平性もあるでしょうし、あるいはコストの問題もあるでしょうけれども、非常に難しいですから、総合的に判断して決めていかないと、例えば全然泳ぎに来ていないプールに温水がたまっていたとかそういうことにもなりかねない。そのときになって区の方は下げますよということでは、じゃあ、あの値上げは何であったんだということになりますよね。また、区民の信頼を損なうということにもなりかねませんので、ぜひともこの件については検討していただきたい。
それから、例えば早朝サービスとかまた新たなサービスもあると思うんですよね。一律ではなくて、例えば今、多様化しているライフスタイルがあるわけですから、場合によっては早朝サービス時間帯とか、そんなようなものも導入することはこれからの中野区の施設にとって重要じゃないかなと思っておりますので、御見解をお尋ねいたします。
村木生涯学習担当参事
最後の件ですが、早朝利用ですとか、あるいは夜間の時間帯とか、そういったものは改めて設けておりますので、そういう意味ではサービスの幅は拡大しております。
小谷松教育経営担当課長
実際に減価償却費と職員人件費を算入しております板橋区の場合どうなのか、利用者の推移、反映しているのか、現在、手元に資料ございませんので、それはちょっと保留させてください。
それから、その次に委員の方からおっしゃられた、値上げしたことによって利用者が減って、イタチごっこになっていくんじゃないか、あるいはまた、値上げしたけど値下げせざるを得ないんじゃないかと、これにつきましては、先ほど生涯学習担当参事の方からもお話に出ましたとおり、単純にコストだけを見て決めるという考え方もございますけども、あわせて、幅広い区民の方々の利用に供されているといったような部分につきましては、他区の事例であるとか、いろいろ競合関係にあるような部分もございますので、そういったものも踏まえながら総合的に判断していくという視点も大切なところだろうというふうに思っております。
いずれにしましても、そういった部分につきましては、今後の課題として、いろんな方面から検討を加えるというふうにしてまいりたいと思ってございます。
久保委員
北原委員の方からサービスの拡充という話が出ましたけれども、確かに鷺宮体育館、プールのサービスの拡充を図られたかもしれませんが、それは今回の値上げに伴うことではなくて、指定管理者になったからですよね。今回そういった意味では一斉の使用料の見直しが図られるわけですから、すべての施設において何らかのサービスの拡充が図られるべきではないかと思うんですが、その辺のお考えはないんですか。
村木生涯学習担当参事
今回の使用料の見直しにつきましては、現在の仕組みの中でコストを計算したらこうなったということでございますので、これはこれとして、ただいまの御提案のようなものについては、課題としては受けとめる必要があるだろうなというふうには思っております。
はっとり委員
今いろいろ質疑がありましたけれども、今回出された見直しについてという資料は、特に案とかそういうことを書いてあるわけではなくて、見直しということなんですけれども、このことについては、見直しそのものがこれで方向性は決定しているということで受けとめてよろしいんでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
決してこれで固める、コンクリートするということではございません。これは区民の方々にお示しする一つのものでございますので、この後、広く区民の方々との意見交換等を踏まえて、いろんな方面から検討した上で、さらに次の段階のパブリックコメント案というような形にまとめていくというふうに考えてございます。
はっとり委員
7月16日に区報に掲載して、10月上旬の議会への条例改正の提案ということまでの期間ですけれども、先ほども各委員から出ておりますけれども、大変短い期間で区民とのやりとりが行われていくということになると思います。これまでの中野区の施設使用にかかわる区民の負担ということについていえば、長い間無料だった時期があって、それから数年前に改正されて、光熱水費などの負担をするというようなことで推移してきているわけですけれども、新たにこうした方向性が打ち出されて、使用料についても試算してこういう形でということが一緒に今回出てきたわけで、当然、見直しの方向性でということ、それから、一つの施設に対してどれだけの経費がかかっているのかということを区民の皆さんにお知らせするということの意味は大変大きいと思うんですね。それは大変重要ですし、きちんとやっていかなきゃいけないとは思うんですけれども、そのことをまずはお知らせして、その後で、区民の皆さんにどのような負担をしていただくのかということを段階を追って出していくということが考えられてもよかったんじゃないかなというふうに、今、皆さんの質疑を聞きながら思ったんですけれども、そのあたりについても検討されている段階での議論の中ではどのようなことだったんでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
当然、使用料の見直しに当たりましては、まず基本となります区の考え方をしっかりと整理した中で試算を行うということでまいりました。ただ、基本的な考え方をまとめると同時に、具体的な形でそれを適用した場合、各施設どのぐらいのコストが実際にかかって、このぐらいの見込みになるのか、それもやはり具体的な形で区民の方々にお示しするということも必要だと考えてございます。今回、使用料の見直しに当たっての基本方針及びその考え方に基づいたところの試算内容というものを含めて区民の方々にお示ししながら、より具体的な形での話、意見交換ができればというふうに思ってございます。
はっとり委員
4月に総務委員会で考え方が出されたということは、そこまでの段階で区の検討があってのことだったと思いますし、また、そこから今回こうした形で見直しということでお考えが示されたというようなことで、その間の検討があったというふうには思うんですけれども、私たちも突然というような感が否めないという状況の中で、これから区民の皆さん、あるいは団体の方々とのお話し合いの中で、当然きょうのような意見も出てくるだろうというふうに思うんです。その中で区としても検討のし直しということも含めて、これからの方向性というものが決まってくるんだろうと思うんですけれども、その辺について、先ほども出ておりますけれども、改めてお伺いしておきたいと思います。
小谷松教育経営担当課長
区の考え方をきちんと示して、委員おっしゃったとおり、区民の方々と真摯な形で意見交換をするということは大変大切なことでありますし、当初示したものが固まりだということではなく、謙虚な形で区民の方々との意見交換に臨みながら、適正な使用料のあり方というものをきちんと構築していきたいというふうに考えてございます。
久保委員
10月上旬に使用料の条例改正案を議会に提案となっていますので、これは各施設ごと一つずつ条例改正案が出てくるのでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
基本的には各施設条例に規定されてございますが、どのような形で議会の方に提案を行っていくかと、例えば一本化するとかその辺のところにつきましては、未定でございます。
久保委員
一本化などというお考えがあるんでしょうか。指定管理者と区が直接運営する施設と同じ条例で一本化などということもあるんですか。
小谷松教育経営担当課長
おっしゃるとおり、完全な一本化というのは制度上、無理な部分もございます。どのような形で議会に対しまして議案として用意していくかということにつきましては、さらに詰めてまいりたいというふうに思っております。
久保委員
先ほどの生涯学習参事のお言葉ですと、今後、指定管理者ともいろいろ検討を図って、指定管理に関しては、今までの区の考え方とはまた違った部分もあると思いますので、場合によっては10月までの間に話し合いでまとまらなければ--これ、あくまでも10月予定ですので、それまでにどうなるかわかりませんけれども、ここで一斉に出されない場合もあるということでよろしいんでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
今回の使用料の見直しにかかる部分につきましては、きょうお示ししましたとおり、10月上旬に議案という形で用意をさせていただきたいと思ってございますので、例えば時間差を設けてとか、そういったような考え方は今のところは持ってございません。
篠委員
4ページの職員の人件費というのがありますよね。原価計算の方法の中で、平均職員人件費、これは現実だからしようがない。施設の維持管理、貸出業務にかかる人数、これはどういうふうに、例えば中野八中体育館、具体的例について、それぞれ算出しているわけでしょう。それに当たって、あの体育館を1日何人がかりで対応しているという人数、具体的に計算されたときの人数というのは、何人ですか。
委員長
八中でいいですか、具体的には。
村木生涯学習担当参事
すみません。八中というお尋ねなんですが、例えば小中学校開放ということで申し上げますと、全体で3.3人がかかわっている中で、体育館の中学校部分については0.8人、それから、小学校については0.7人、そのほかに校庭についてそれぞれ0.5人ですとか、プールが0.4人ですとか、学習がある場合にはここに0.何人ですか、こういうふうに全部振り分けをいたしまして、その該当する部分の人件費相当を積算していると、こういうものでございます。
篠委員
学校開放に限ってやっているという理解でいいんですか。
村木生涯学習担当参事
例えばもみじ山文化センターの大ホールといったようなことになりますと、例えば全体で十何人とか、そのうちここの施設にかかわっている職員の数は全体で3.8人とか、こういう計算をしております。
篠委員
例えば地域で理解しやすいのは、学校開放に関しては区の職員はかかわっていないですよと言われちゃったときに、それはこうこうこういう人間で、平均給与には一切関係ない、別会計だけどというときに、説得力ある答えを出せるんですか。ただ安くしろ、安くしろと言っているんじゃ、何の進展もないわけで、区側がこれを出してきたからには、恐らく微動だにしない決意を持って出してきているはずです。だけど、計算を実際にしてみて、計算の内容が間違っているのであれば、具体的に反省すべきところは反省するに当たるわけですから、一緒くたに平均給与という、たたかれている部分をばしっと持ってくるということ自体、かなり説得力を失うんだから、それに対してしっかりと対応できる答えを用意しておく必要がある。学校開放時間に区の職員はだれもかかわっていないじゃないと言われたときに、現時点で具体的にどう答えるんですか。
村木生涯学習担当参事
例えば学校開放の場合ですと、学校の校務主事がかかわっております。それから、夜間になりますと、管理委託しておりますので、そういった人間が学校開放の時間帯や日数にどのようなかかわりを持っているから、こういう人数計算になるんだということの計算基礎はございますので、そういったものはしっかり持ってお問い合わせには答えられるし、こちらからも積極的に説明していくと、そういうことで御理解をいただきたい、あるいはその努力をしていきたいと、このように考えております。
江田委員
前段の使用料については、申し上げたいことはたくさんありますが、繰り返しになりますし、前向きの積み上げていく議論に今のところなっていないので、とりあえずここでやめておきますが、改めてまた議論させていただきたいと思います。
幼稚園の保育料ですが、保育料の場合、もともと使用料という考えなんですか、それとも負担金という考えなんでしょうか。
大沼学校教育担当参事
使用料という考え方です。
江田委員
そうしますと、前段の使用料の計算でこれほどとんでもない額の提案がされているわけですが、幼稚園あるいは保育園の使用料だとしますと、これについては政策的な判断等が加味されて、こういう低い額に抑えられているということなんですか。
大沼学校教育担当参事
6ページに御説明を記述してございますけれども、前半の使用料の考え方じゃなくて、区内の私立幼稚園保育料の平均額28万200円から私立幼稚園保護者補助金額11万4,000円を差し引いた……。
江田委員
そういうことを聞いているんじゃ……。
大沼学校教育担当参事
ですから、幼稚園の保育料については、公私格差是正という視点からの計算でございます。
江田委員
それはその後聞きますけども、幼稚園の保育料が使用料という考え方であるとするならば、この部分については、他の使用料と別扱いにしている理由は何なのかということです。使用料とするならばですよ。
大沼学校教育担当参事
確かに、14年度の算定では、直接人件費、管理費を計算しまして、定数で割りまして2分の1を保護者負担という考え方でやりました。今回は同じサービス、同じ負担ということで、幼稚園の保育料については、今回このような考えをとったということでございます。
江田委員
幼稚園の保育料も今、月額9,400円ですね。年間で9万4,800円ということになります。これも人件費や減価償却費等を計算した額でこの数字が算定されているということですか。
大沼学校教育担当参事
もし仮にこの考え方になると、もっと大きい金額になります。
江田委員
当然そうでしょう。ですから、幼稚園の保育料については、ここで書かれているような、従来も計算基礎に算入されているものがいろいろあるでしょう。こういうものの考え方とは違う判断で保育料というのは決められてきたんじゃないんですかということを確認しているんです。
委員長
幼稚園の保育料の積算の計算式は何ですかと。
江田委員
使用料と言ったけども、使用料の考え方じゃないでしょうということを言っている。
大沼学校教育担当参事
今回はそのとおりでございます。
委員長
ちょっと待ってください。今回じゃなくて、幼稚園の使用料、ここに出ている計算式は何を経費の計算として相手にしているかということをまず言わないと、今回はどうしたとかという話じゃなくて、まず幼稚園の保育料はどういうものをコストとして把握して、それをどういうふうにしているのかというのは一応お答えいただかないと、その先にいかないよ、いつまでも。
大沼学校教育担当参事
今回の幼稚園のあれは、子ども家庭部の方に補助執行している事務でありまして、今回、使用料見直しの中で、6ページに記載されている公私の差、6点記載されている実質負担額について是正するために算出したものでございます。
江田委員
本当にそうですか。要するに私がお聞きしているのは、公立幼稚園の保育料というのは使用料という考え方だったのか、負担金という考え方だったのかということをまずお聞きして、使用料という考え方ですというお話だったから、そうだとすると、前段の今回の使用料見直しとの関係はどういうふうになってくるんですかと、そういうふうにお聞きしているんですが、もともと使用料という考え方が本当に正しいのかどうかというのはどうなんですか。きちっとした積算根拠をもって、現在の年額9万4,800円というのは算出されているのかどうか、そのこと自体も私、ちょっと疑問を持っているんですが、まずそこをお答えください。
大沼学校教育担当参事
どうもすみません。誤解してございました。9万4,800円の算出根拠ですけれども、直接的人件費が約1億7,300万円ございまして、それから管理費553万円を定数512名で割りまして、2分の1で17万5,000円になるんですけれども、その当時の考え方として、1.2倍までということで9万4,800円の算出根拠になっているものでございます。
江田委員
そうすると、そういう積算根拠があるとして、政策的な判断が相当加えられて低く抑えられているということですよね。この部分については踏襲されるわけですね。少なくとも今言われているのは、来年1年目は月500円の値上げですよということがここで提案されているわけですから、前段の使用料の考え方とはまた違った政策的な判断がここでは当然加味されているということでよろしいですね。
大沼学校教育担当参事
現行の考え方は9万4,800円がございまして、そのほかに6ページの考え方がありまして、15ページの公私格差額から増額を差し引いた額を考えまして、補助金増額と保育料の引き上げをもって検討するというような考え方なんですけれども、そういった考え方を今回はとったということでございます。
江田委員
よくわからないんですが、改めてどういう計算をされているのか、数字をぜひ出していただきたい。今、口頭ですので、ちょっと理解できないので、その数字を改めてお示しいただきたいということをお願いしたいと思います。
それと、先ほどの6ページの文章を見ますと、上から6行目ぐらいでしょうか、公私格差を区立幼稚園保育料の引き上げ及び私立幼稚園保護者補助金の増額により是正することとしますというふうに書かれているんですが、ここでは公立幼稚園の1年目は月500円、2年目もさらに月500円を値上げするという表は出ているんですが、私立幼稚園に対する保護者補助金をどのようにふやしていくのかというもう一方の方が出ていないんですが、それはどういうふうにお考えですか。
大沼学校教育担当参事
先ほど補助執行というお話を申し上げましたけれども、私立幼稚園保護者補助金の増額については、7万1,400円の差がありますので、仮に補助金が3万円とするならば、差が4万1,000円になりますので、保育料を3年かけて是正するという考え方です。もちろん私立幼稚園保護者補助金の増額について、どう理解するかというのは今後の検討の中で決まるというものでございます。
江田委員
ですから、ここの文章で、要するに公私格差を是正するために公立幼稚園の保育料を引き上げますよ、一方、私立幼稚園の保護者補助金をふやしますよ、そして格差を3年程度で埋めていきますよと書いてあるわけですよ。ここで出されている15ページの資料3は、公立幼稚園の保育料を月額500円上げますよということだけは示されているけども、私立幼稚園保護者補助金がどうなるかということは全然書かれていないわけですよね。繰り返して同じことを言っていますけども、だから、その部分はどういうふうになるんですかという質問なんです。
大沼学校教育担当参事
その分は所管している子ども家庭部の方で、どのような額を定めていくかというのを決める話ですけれども、その場合でも格差を両方で埋めていこうというわけですから、保育料が仮にこの数字になったら、その分はその額に近い数字になるんだろうというふうに考えているところです。
江田委員
私は抽象的にお聞きしているんじゃなくて、あなた方は500円来年から上げますよという提案をしているわけですよ。もう一方で私立幼稚園の保護者補助金をふやしますよということも、ここでちゃんと文章になっているわけじゃないですか。そうであるならば、公立の方はこれだけ上げますけども、私立幼稚園の保護者補助金はこれだけふえますよというものが、ここは文教だから、文書で出ないまでも、子ども家庭部ではこういうふうに考えていますということをあなた方はつかんでいて報告されていいはずじゃないですか。それは子ども家庭部のことだから適当に考えてくれるでしょうじゃ済まない話じゃないですか。だって、文章でこういうふうに書かれているわけですから、所管が子ども家庭部であれば、そこはどういうふうに考えているのかということをお聞きしているんです。
委員長
ちょっと休憩します。
(午後2時54分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後3時22分)
それでは、休憩前にさかのぼりまして、学校教育担当参事。
大沼学校教育担当参事
まず保育料の性格です。これは使用料でございます。それから、今回全庁的に行う使用料の見直しに基づいて行った計算をしてございます。それは約54万円と聞いているところです。それから、このたびは使用料の見直しの算出による考え方ではなく、あくまでも公私格差という考え方によって、参考として保育料の改定についてお示ししているものでございます。もう1点の保護者補助金の増額については聞いてございません。上げるという方向は聞いてございますが、額については聞いてございません。
江田委員
あと1点だけにしますが、1年目が500円、2年目もさらに500円という意味ですよね。3年目、今後検討ということになっていますが、今後検討というのは大体どういうことが中身なんですか。
大沼学校教育担当参事
これも参考で聞いているわけですけれども、1年目を500円、それからさらに500円上げますというのが2年目です。3年目については、格差を是正するための金額にするということでございます。ですから、4万1,000円から4万7,000円を想定した中なので、それに近い数字になるかと思っているところです。
委員長
もう少しちゃんと説明を……。
大沼学校教育担当参事
格差が7万1,400円とありますので、それを3年後になくすという考え方によるものです。
江田委員
ということは、例えば最低の4万1,000円だとして、1年目、2年目に6,000円ずつ上げて1万2,000円上げるわけですから、3年目は2万9,000円上げる可能性もあるということ。
大沼学校教育担当参事
これは先ほど言ったように格差がありまして、片方では私立幼稚園保護者補助金の増額によってと、こっちの保育料を上げることによってなくすという考えです。ですから、3年目については、1年目に補助金をどのくらい上げるかによって割合が異なってきますので、3年後に保護者の補助金の額がどれくらいの額かによって、3年目の保育料の上げ幅が決まるということです。ただ、ここで言えるのは、1年、2年目については500円、年間6,000円という考え方でございます。
江田委員
ですから、公私格差が7万1,400円あるというわけでしょう。それを例えば過程の話として半分にしたとして、3万6,000円ですよね。公立を3万6,000円上げ、私立の補助金を3万6,000円ふやしたとするとちょうど折半になると。だから、3万6,000円だとすると、既に1万2,000円を上げているわけだから、その差2万4,000円を上げるという可能性があると、そういうことなんですか。
大沼学校教育担当参事
あくまでも今後検討ですから、今の過程の話でしたら、そのような額になるという考え方です。あくまでも1年、2年目は参考で示している500円で、2年目は1,000円、3年目には私立幼稚園保護者補助金の上げる額との差で決まるというものです。ただ、今の前提でいうとそのような額になるということです。
江田委員
3年目が今後検討ということで具体的に示されていませんが、いずれにしても、これだけ、特に高齢者中心に莫大な税金がふえているわけですよね。それだけで大変な増税感がある中で、一方で使用料をこれだけ急激に上げていく、公立の幼稚園の保育料まで公私格差是正という形で上げていくということは、あまりにも機械的な公私格差是正論であって、実態を全然踏まえていないと言わざるを得ないというふうに思うんですね。そういう意味で、今回も使用料の問題とあわせて幼稚園保育料見直しが提案されていますけども、これについてはぜひ、この間、意見交換会等ありますけども、行政みずからがもう一度考え直すべきだということを私は強く申し上げておきたいと思います。今後の問題ですので、強くそのことを要望しておきたいと思います。
昆委員
関連しまして、参考1が出ているんですけれども、この説明もちょっとしていただきたいなと思っているんですが、できますでしょうか。
大沼学校教育担当参事
まず、参考1の方の23区の私立幼稚園保護者補助金一覧でございます。ほかの区は所得に応じた金額になりますけれども、中野と江戸川と練馬はそういう考えじゃなくて、同一の額を記載していると、これは23区の私立幼稚園保護者補助金一覧でございます。
次が23区の区立幼稚園保育料一覧でございます。中ほどに中野の記述がございます。板橋については19年度、20年度に上げる予定の額をお示ししたものでございます。
昆委員
1の方を見ますと、区民税所得割非課税世帯とか、区民税所得割1万8,600円以下世帯とかというふうになっていますよね。実際に中野の公立幼稚園の方に子どもさんを通わせている世帯の中で、区民税の額でいいますと、どの世帯が多いとかというのはわかるんでしょうか。例えばこの9,500というのは人数ですか。
大沼学校教育担当参事
中野区は所得にかかわらず同額を支払って補助金を出しているというものでございます。
昆委員
それは9,500円の補助ということですよね。そうですね。わかりました。
先ほども江田委員の方から話が出ていますけれども、国会質疑の中で(仮称)認定子ども園の法律を制定する議論等で出されているんですけれども、理事者の皆さん方もマスコミ、新聞報道等で既に目にしているんだろうというふうに思いますけれども、今の教育にかかる家庭の経費というのがどういう実態かというのが毎日新聞だとかいろんな新聞に報道されていまして、一人の子どもが大学までかかる教育費が2,000万円を超えるとかという記事などを目にしますけれども、教育費、子育てにかかる経費というのがとても大きな負担となっているというのが今の現状だというふうに思うんですね。
そこから考えますと、中野の次世代育成の子育てに関するアンケート等の中でも、これも何度も取り上げてお話ししておりますが、どこに一番負担を感じるかということでいえば、教育費だとか子育てにかかる経費が非常に重いということを挙げているんですよね。それから、国の方の次世代育成法律を通す前にとったアンケートの中でも、これから子どもを産むという世代の女性たちにとったアンケートの中でも、子どもを産むということについてどういう思いがあるかということで聞いた内容があるんですけれども、教育費にものすごく予算がかかるという実態が挙げられているということを私もここの場で何度も申し上げているんですけれども、中野の公立幼稚園と私立幼稚園の保育料の格差を是正するという一言で保育料の値上げを考えるときに、区立幼稚園に子どもを通わせている、私立幼稚園に子どもを通わせている親の実態というものをどういうふうにとらえて、一律に格差を縮めていくために500円ずつ上げるとかというふうな、3年目には2万4,000円ですか、一気に縮めていくみたいな、そういう単純な計算、試算はどこから出てくるのかなというふうに思うんですが、今の実態というものは格差是正という検討の中ではどんな議論をされたんですか。
大沼学校教育担当参事
今回の保育料格差の視点から改定額を計算したものですが、私立幼稚園の親御さんの負担というのは、保育料だけじゃなくて、例えば入園料、施設費、教材費、暖房費とかいろいろかかっているわけです。それはまさしく私立幼稚園の経営者の考え方によって額が決まるんですけども、ただ、今回は22園の平均額を出して、私立幼稚園保護者補助金の増額と保育料の増額で格差を是正しようという考えを出したものでございます。ですから、私立幼稚園にかかる経費というのは、区立幼稚園よりも支払っているというような実態がございます。ただ、同じ幼稚園ですので、サービスについては、経営者が違ったとしても、区立幼稚園とそう変わらないだろうというようなサービスを行っているので、今回、格差是正という視点からこういった計算をしたものでございます。
昆委員
こんな試算をしたんですというふうにお話しなんですけれども、私立幼稚園に通わせている保護者の皆さん方の負担も本当に重いと思うんですよ。ただ、やはり親の選択の一つとして私立幼稚園を選んでいるというふうな方もいるでしょうし、区立に入れたかったけれども、区立がいっぱいで入れないと。どうしても幼稚園をということでいえば、私立を選んでいる方もいらっしゃると思うんですよね。ですから、そういういろんな事情はあるにしても、今言えるのは、子どもたちを育てている保護者の経済的な負担が非常に重いということなんだと思うんですね。そこをどうやって軽減していくかということでいえば、単純に公私格差を縮めるために私立の方をもう少し優遇していく、公立の幼稚園に通わせている保護者の負担をもう少し重くさせようという、そういう単純な計算で格差を縮めていくということができるのかどうかということだと思うんですよね。ですから、保護者負担の補助だとかそういうものもこれから検討するというふうに文章には出ているんですけれども、そこら辺のところもきちっと明確にしながら考えていかないと、ただただ格差をなくせばいいということで、公立の幼稚園の保護者負担を上げるということですから、その金額がものすごいものになっちゃうということが当然出てきているのに、ただただ単純に公私格差をなくすという一言で、中野の保育料の検討が進められていいのかということを私は言いたいんですよね。
子育て支援というものを考える中野の少子化対策ということで、出生率が0.75という数が出ていますけれども、これをどうやって上げるかというときに、ますます親の負担を重くするようなものだけを目線に入れた検討というのはいかがなものかなというふうに思うんですが、その点についてはどのような検討をされているのか、区民にわかるようなものをきちっと示すべきではありませんか。その辺はどうなんでしょうか。
大沼学校教育担当参事
私の方としては、きょうお示ししたのは、あくまでも子ども家庭部の方で検討したのを参考としてお示ししたものでありまして、今言った子育て施策とかそういった考えについては、きょうの質疑をお伝えするという形にしかお答えできないという感じでございます。
沼口教育長
親の負担が大変だということで、それを解消しようとするのがもともとの目的でございます。といいますのは、幼稚園に通っている方は、お話も出ていますように、区立幼稚園の方だけではないということは当然でございます。私立幼稚園に行っている方がほとんど8割ぐらいという現状があるわけです。それで、額自体を幾らにするかというのは、なかなか難しい問題ですけれども、今、私立幼稚園に通っている方の負担をなるべく下げていかなければ、全体として公平な保育料にはならないんじゃないかという考え方が一つあります。ですから、そのときに今の保育料、本当は50何万円かかる保育料をこの額で抑えておいて、そこになるように私立幼稚園の保護者に対して、見合う額を全部出してくる、これはそれこそ膨大な財政負担になることはよくわかると思います。ですから、その辺の課題で、区立幼稚園に通っている方に対してもどの程度までの負担をお願いできるかという観点から、今回こういう額を出しているものでございます。現状の差額について、両方から歩み寄っていこうと。補助金もふやしますし、使用料の値上げで一部負担していただく部分もあるということで、中野区の子どもたちが学ぶ場で、同じような負担でできるようにしていきたいというのがこの考え方でございます。
ですから、現行区立幼稚園の保育料を抑えておいて、それに見合うように私立幼稚園の方にもお金を出せばいいじゃないかという話は簡単にはできますけれども、現実の問題として、財政的には無理な話だと、そのように考えてございます。
昆委員
私は簡単に申しているわけではありません。私立幼稚園を利用されている方が8割という、それも認識しております。しかし、区立幼稚園は4園あるものが2園になるんですよ。そうしますと、私立幼稚園は8割どころか10割になるじゃありませんか、そういうことをするならば。今なぜ区立幼稚園を残せというふうな人たちの声がこれだけ大きく議会等に寄せられているかというと、経済的な問題というのもやっぱり一番大きな問題だと思うんですよ。そういう問題があるから区立の幼稚園を存続してほしいと、幼児教育もしっかりとやってほしいと、そういう思いを区政に届けてきていると思うんですよね。私立の方は高い保育料を払っているから、それを安くするということでいえば、中野の負担は限りないものになるとかっておっしゃっていますけれども、私はそういうことを言っているわけじゃありません。しかし、私立幼稚園の保護者の人たちにとっても経済的な負担は重いということは確かなんです。ですから、真剣に中野の子育て支援というものを考えていくときに、その辺もしっかりととらえながら、ただただ公私格差という視点で公立幼稚園の保護者負担、保育料の値上げというものを検討すべきではないのではないかということを私は申し上げているんですけれども、そのことはぜひ所管であります子ども家庭部の方にきちっと伝えてもらいたいということを申し上げたいと思います。
沼口教育長
どうしても同じような議論になってしまうんですけれども、確かに経済的な負担が大変だというので区立幼稚園をお選びになる方もいらっしゃると思いますけれども、そういう形で区立幼稚園は実際できているわけではありません。本当に経済的な大変な方々につきましては、私立幼稚園でも保育料についてはいろいろと配慮がされていると思います。ですから、そういう問題とは別に、子どもたち全体、保護者全体の負担をなるべく共通のものにしていくと、そういう観点からやっているものでございます。その考え方の中で大きく分かれますのは、委員が言っているように、区立幼稚園はもう値上げしないで、そこに見合うように、私立幼稚園に通っている方に補助金を出していけという考え方と、それから、我々のように両方から歩み寄っていくのが現実的な話ではないかという考え方の二通りあると思います。それを我々は後者の方をとっているということでございます。
久保委員
これ、そもそも何で区の施設使用料と幼稚園保育料の見直しというのは同じ資料になっているんでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
幼稚園の保育料につきましては、先ほど学校教育担当参事の方からお話ししましたとおり、使用料の範疇でございます。今回、区全体としてのいわゆる施設使用料と幼稚園保育料の見直しの検討を同時に行ったということで、そういったことから施設の分にかかる使用料、それから、幼稚園の保育料合わせて今回御報告をさせていただいたというものでございます。
久保委員
報告をあわせて行ったと、これ、先ほども出ていましたけど、文教委員会資料だけがこうなっているんじゃなくて、どこの委員会でもこういう資料のつくり方になっているということですよね。見直しの考え方が片や、先ほども公平にということで、施設使用料のことも不公平感をなくすためという話がありまして、幼稚園保育料の見直しもそのような御説明なので、区としては、同じ発想のもとに両方の施設使用料、保育料の見直しを行っているので、このように同じ資料にされていると、そういう考え方ですか。
小谷松教育経営担当課長
区の施設の方の使用料の見直しにつきましては、前半にあるとおり、基本的な方針に基づいて試算を行ったものでございます。
それから、先ほど来から議論がございますとおり、幼稚園の保育料の見直しにつきましては、基本的な考え方、公私格差を是正するということで、幾ら見直しを図っていくかということにつきましては、一つひとつコストを積み上げて、他の施設と同様な形で試算額を出すという考えはとってございません。ただ、そういう計算であれば、先ほど50何万と説明したとおりの額が出てまいりますけれども、基本的な見直しの考え方は異なってございます。したがいまして、幼稚園保育料ということにつきましては、同じ使用料という範疇ではございますが、頭出しをして、6ページのところにも基本的な公私格差を図るために今回見直しを行い、改定すべき金額を算出したということで、基本的な考え方を別途明らかにさせていただいたというものでございます。
久保委員
同じであるならば、私は区立幼稚園の見直しだけをここに載せるべきだったんじゃないかと思うんですね。例えば公私格差をなくすということであったとしてもです。先ほど教育長の御答弁ですと、大体今、区立幼稚園に行っていらっしゃるお子さん、300人ぐらいかなと思うんですけれども、その部分を見直しますよね。見直しをした部分というのが私立の補助金の方に直接的に入るわけではないですよね。これは別々のものですよね、考え方としては。見直しをする部分は見直しをする部分としてお出しになるべきだったのではないかなと思うんですね。これは同じような発想のもとに書かれているような気がして、混乱されるのではないかと思うんですけれど、その辺はいかがでしょう。
小谷松教育経営担当課長
確かに、ハード部分の施設の使用料の見直しの考え方と保育料の見直しの考え方というところでは、基本的な考え方というのは異なってございます。しかしながら、今回、同時に見直しを図っていくんだということで、できるだけ区民の方々にもきちんとわかりやすいような形でお示ししていく必要もあろうということから、今回あわせて行ったところでございます。ただ、確かにおっしゃるとおり、基本的な考え方が異なってございますので、その辺のところはこれから区民の方々といろいろ意見交換をしていく中で、できるだけわかりやすい形で考え方をお示ししていくということは必要だと思っております。また、やりとりの中で誤解のないような形で、こちらの方からの考え方もきちんと伝えていきたいと思っております。
久保委員
区民の方にお示しになる場合は、言い方は悪いけど、一緒くたじゃない方がいいと思いますね。区の施設使用料の見直しと幼稚園保育料の見直しというのは性質が違うものだと私は思います。ですので、提示される場合は、例えば区報などに載せる場合も一緒に載せるということではなくて、別々の項目で載せていただかないと、非常に混乱を招くのではないかと思いますけれども、その辺はいかがですか。
小谷松教育経営担当課長
そういった御意見につきましては、こちらの方で判断できませんけれども、御意見として伺ったということで、全体として使用料の見直しにつきましては総務の方で所管してございますので、そちらの方にきちんと意見を伝えてまいりたいと思います。
久保委員
ここで聞いてもお答えいただけないかもしれないんですけれども、入園料も非常に公私格差あるものですよね。区立幼稚園2,400円の入園料となっていますが、その辺の見直しは図られるんでしょうか。それはここではお答えいただけないですか。
大沼学校教育担当参事
お話を聞いたところによりますと、確かに入園料の差というのはございます。私立の方は結構高い金額を受け取っています。区立は低いんです。これはそれの計算は、いろいろな資料で検討しましたけれども、今回は考え方として示してございません。
小串委員
資料3の保育料についてのところで、質疑を聞いていてよくわからないのでちょっと確認したいんですが、要するに1年目、月500円、2年目月500円、年にすると6,000円ずつ上げていって、3年目に、今後検討ということになっているんだけども、ここで一気に調整しちゃおうと。小出し、小出し、ばーんといこうということなんですか。そこのところの考え方をちょっと教えてもらいたいんですが。 大沼学校教育担当参事
入園するときに金額が明示されていなければ、理解して選択されるということですから、1年、2年目については、途中で500円、翌年は2,000円という上がり方です。ところが、3年目になると、最初に入る方は改定された額で入りますのでそういう意味合いからして、3年目についてどういう額にするかというのは、今後検討ということでございます。
小串委員
今後検討はわかるんだけども、3年目でも4万円から4万7,000円の差があるということでしょう。そうすると、に私立の方がプラス幾らになるかわからないけども、仮に幾らかは上がったにしても、4万円ということになると、月にすると3,000円ぐらい、現行より3,000円から4,000円の値上げがあり得ると。ただし、そこに関しては、私立の方を幾ら上げるかによって、例えば私立の補助金が今、9,500円だから、1万円になれば、その500円が引かれると、そういうような理解でよろしいんでしょうかね、こちらとしては。
大沼学校教育担当参事
考え方としては、そのような考え方と伺っているところです。
小串委員
考え方としてはそういうことということなんですが、要するに3年目に関しての今後の検討というところについては、検討の結果、回答、答えというか、案が示されるのはおおむねいつごろというふうに理解しておけばいいですか。
大沼学校教育担当参事
スケジュールでいろんな区民の意見を聞きまして、パブコメの後に3年目の数字を出すという形になろうかと思います。議案として、今後の使用料改定に向けたスケジュールというのがあります。その中で区民意見交換会などを聞いて、ここの額が示せるのでしたら示せるという、今の段階ではあくまでも検討の途中だということであります。
沼口教育長
資料の15ページの見方というんですか、表現の仕方が適切かどうかという問題がややありそうな感じなので、ここで文章の中に4万1,000円から4万7,000円の差額を想定するという言葉がありますけど、これは公私格差の額から私立幼稚園補助金をこれから増額するという前提があるわけですね、考え方としては。金額はちょっとよくわからないんですけれども、本当の格差は、ページでいうと6ページの方に出ているわけですね、現在7万1,400円というふうに。それが保護者補助金を増額することによって、4万1,000円から4万7,000円の差まで縮めますというふうに理解していただきたいんです。ですから、逆に言うと、保護者補助金をこれから年額2万6,000円か3万円ぐらいふやしますと。そうしますと、差額が4万1,000円から4万7,000円ぐらい残るという想定をして、それを3年程度で引き上げていくということですから、1年目、2年目でトータル1万2,000円上がりますので、2万6,000円値上げするとなると、残り1万4,000円分を3年目一回で上げるとすれば、上げなければならない。ただ、3年程度ということになっていますので、3年目で一遍に上げるか、もうちょっと時間をかけるかというのは、今後またさらに検討しなきゃいけないということです。そういう意味で御理解いただければと思います。
小串委員
全然違うんですよね、今の大沼さんが言ったのとは。4万1,000円から4万7,000円を縮めるんですかといったことじゃないわけですよね。それだけの公私の差はやむを得ないということでしょう。違うの。要するに最終的に公私の差をゼロに持っていこうということなの。それとも、今の教育長の話だと、それをやってもなおかつそのくらいは残っちゃうというようなニュアンスで聞こえたんだけど、その辺をきちっと詰めていただきたいんですけれども。
沼口教育長
結局、7万1,400円をどうやって埋めるかという考え方だと思います。単純に言っちゃうと、7万1,000円のうちの4万1,700円から4万7,000円は保育料の値上げ、残りの額7万1,400円から今言った額を引いた2万6,000円から3万円の間の額は補助金で措置しましょうということを想定しているということです。ですから、7万1,000円ありますけども、それを全部保育料で埋めるんじゃなくて、そのうちの2万6,000円ないし3万円ぐらいは保護者補助金で措置しようと。ただ、これがいつ幾ら出すのかと、先ほど委員から質問もありましたけども、その額はまだここでは明らかになっていないということです。
小串委員
そうすると、要するに今の2万6,000円から3万円というのは私立の話ね。そこのところを何年かかけて上げていこうという話ですね。そうすると、これに関しては、いつからいつまでの間とかということは考えているんですか。1年目、2年目とか、一気にいこうということなんですか。そこら辺の考え方はどうなんですか。
沼口教育長
幾ら補助金を出していくかについては、まだ全然考え方としては出ていないと。ただ、トータルで2万6,000円か3万円ぐらいは何年かの間で措置しないと、公私の格差がなくならないという認識はしているということだと思います。
小串委員
単純に3万円となると、1年間500円上げたとして6,000円だよね。5掛ける6で3万円じゃない。5年間かけてやろうとすれば、そういうような形。公立の幼稚園2園に関しては、1年目500円、2年目500円ということじゃないですか。3年目となっているけど、これは3年目以降ということですか。教育長の話では、おおむね3年というようなことだから、3年、4年、5年ということもあり得るという理解でよろしいんでしょうかね。
沼口教育長
6ページの方を見ていただければ、3年程度で公私格差を是正していこうという考え方がありますので、3年目で一遍にやるか、3年目、4年目ともう少しやるかというのは、またさらに検討が必要だということです。
小串委員
最後にしておきますが、そうしますと、公立の幼稚園の値上げと私立の幼稚園の補助金のアップに関しては平行していくという理解ですか。おおむね3年なら、そういうような形でリンクして進めていくという考え方として、こちらとしては理解しておけばよろしいですか。
沼口教育長
保育料の方の値上げは既に入園している方々がいるので、いきなり大幅な値上げはできないということがあって、月額でいくと500円ずつ上げていって、3年目、新しい人からは新しい金額で対応するということになると思いますけども、補助金の方は、区長の政策の考え方ですけども、ことしも去年も500円ずつたしか上げたと思いますので、そういう考え方からいけば、来年も幾らか上げるということは考えられますけれども、私の方で間違いないとかということはきっと言いづらいということです。
委員長
よろしいでしょうか、この件に関しては。
だったら、ちょっと1点だけ伺わせていただければと思うのがあるので。すみません、すぐ終わりますから。
飯島委員
1.5倍という限度額を設けていますが、1.5倍じゃないのがありますよね。300円だったのをどうして500円で1.5倍なのかとかいう。要するに、いきなり500円切り上げちゃうというのはどうなんですか。1.5倍というのを設けたのは、激変緩和でしょう。300円、450円でそんなにぐちゃぐちゃな数字じゃないと思うんだよね。318円とかそういうのじゃないので。どうしていきなり500円にしちゃったんですか。
小谷松教育経営担当課長
基本的に使用料につきましては、100円単位で額を示してございます。したがって、端数が出た場合につきましては、基本的に四捨五入というような形で、100円単位で丸めてございます。
飯島委員
240円というのがありますね。だから、100円単位といったって、単位じゃないのもあるじゃないですか。小体育館240円とかそういうのがあったりするので、必ずしも例外もあったりするので、しかも、こういう時期だとすると、むしろ1.5倍の限度額を設けるなら、1.5倍の限度額というところできちっとされた方がいいんじゃないのかなと思いますよね。これは意見だから。
それから、もう一つは、減価償却、定額法を採用した理由は何ですか。4ページに定額法でとなっているんですけど。
小谷松教育経営担当課長
これは所得税法に基づく定額法、私も十分詳しくないので、きちんとした説明になるかあれですけれども、減価償却を求める場合、何らかの根拠を求めなきゃいけませんので、この場合、税法上の定額法を用いまして、取得したときの9掛け、例えば耐用年数50年であれば50年過ぎたとしても、完全に残余の価値がゼロとなるというものではありませんので、御案内のとおり、9掛けをするというようなことでやってございます。その後、償却率といいますか、耐用年数における1年間の額というものを掛けて、減価償却の額を求めるという算定の方程式としてございます。
申しわけありません。私も十分な税法上の知識がないので、今御説明する内容としては、以上でございます。
飯島委員
受益に応じたコスト負担というのであれば、耐用年数って、みんな建った時期が違うから、償却なんか済んじゃっているのもあれば、済んでいないのもあるとか、そうすると、実際にコスト計算するときに、施設によって全然値段が違っちゃうことがあるので定額法を使っているんだろうとは思うんですが、だとすると、減価償却して税法上云々というと、減価償却引当金というのを設けて、そこにこの分だけが入るとかとしないと、本当に負担の公平ということにはなかなかならないだろうし、もっというと、使用料を上げることによって、使用の需要は下がるんですね。当然、値上がりすると利用する回数は下がっていく、あきが出てくる。あいた時間の人件費はだれが負担するんだと。そういうもろもろの問題が出てくるので、単純にすべてのコストを転嫁した使用料にすることがいいかどうかというのは、やっぱり考えなきゃならない。そういうところから限度額を設けてくるとすれば、さっき言ったみたいに、多少の端数、20円とか30円じゃなくて、50円というようなことだとすると、そういうのを使って、なるほど、そういうことなんだねという数字の上の公平性もぜひ確保されるような、これからいろいろ最終的には詰めるんでしょうから、ぜひその辺も御勘案して作業は進めていただきたいし、要するに、費用負担を求めるということと、どこが適正な費用の負担なんだということ、基本的な計算とどれぐらい具体的な減免、その他の制度、残っているわけですから、どの辺が適当なのか、我々が聞いて納得できる数字でお示しいただかなければ、区民の皆さんがもっと納得できないことになってしまいますから、その点ぜひよろしくお願いしたいと、これは要望ですから、お答えは結構です。
委員長
ほかになければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、区立小中学校の安全対策についての報告を求めます。
小谷松教育経営担当課長
それでは、続きまして、区立小中学校の安全対策(資料3)につきまして御報告をさせていただきたいと思います。
近年の子どもを取り巻く事件の発生を踏まえまして、児童・生徒の安全対策の一環としまして、学校施設の安全対策を強化したいと考えてございます。学校内への不審者等の侵入を防ぐとともに、万が一侵入されたとしましても、学校内におきまして即応体制が図れるようなシステムを導入してまいりたいと思ってございます。
二つのシステムの導入を考えてございます。まず1点目は防犯カメラ及び正門等の施錠システムの導入でございます。これは学校内の侵入者等の侵入を防ぐとともに、その抑止力にもあわせてなるような、そういったことで学校の正門や通用門等に、これは基本的には各学校2か所の門を考えてございますが、防犯カメラ及び施錠のシステムを導入していきたいというふうに考えてございます。それ以外のものにつきましては、当分、現行の手動式による施錠管理を行っていきたいというふうに考えてございます。
また、この防犯カメラと同時に、インターフォンを設置いたしまして、訪問者が来たときにはインターフォンを通して相手の確認をした上で校内に入っていただくというような、そういったことを考えてございます。これにつきましては、夏休み終了後、2学期に入りまして9月から12月の期間に、防犯カメラ及び施錠システムの方の導入を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
それから、もう1点のシステムですが、校内緊急通報システム、これは今回の定例会の中で契約案件ということで議案として上程されてございますが、このたび、もし議案として議決をいただきましたら、直ちに夏休み中に導入を図ってまいりたいと考えているシステムでございます。
これは侵入された場合の対応ということでございますけれども、万が一学校内に侵入された場合の対策としまして、校内に設置します送信機、例えば教室等に不審者等が入ってきた場合、教室等に設置しておりますボタンを押しますと、直ちに全校一斉に知らせることができると、そういうシステムでございます。ちょっと文章上ではわかりにくいので、次に、図面を用意してございますので、こちらの方でちょっと御説明申し上げたいと思います。
まず最初が防犯カメラシステムでございます。こちらにちょっと図面を示してございますが、校門のところに左側にありますような、これはあくまでも例でございまして、このとおりの同じ形のカメラが設置されるというものではございませんが、あくまでもイメージとして見ていただきたいと思います。こういった形で校門のところにカメラを設置いたしまして、校舎内、職員室とか事務室等に、真ん中にございます外の風景を写すカメラがございます。人が近づいたときに自動的にこのカメラが作動いたしまして、校舎内でだれが学校に近づいているかということが関知できるというものでございます。このカメラにつきましては、記録もとりまして、万が一何らかの事件等が発生したときには、記録としての保存もできるというものでございます。
それから、次に、正門等の施錠システムでございます。こちらは玄関等にインターフォンを設置しまして、職員室や事務室の方につないで、これもあくまでもイメージ図でございますので、実際にはできればカメラつきのインターフォンを設置したいというふうに考えてございます。したがいまして、学校等に訪問があった場合につきましては、校門のところからこのインターフォンを通して取り次ぎを願い、それによりまして相手方が確認できましたら、学校内から自動的に施錠できる電子式の施錠システムを解除して中に入っていただくというものを考えてございます。
それから、最後のところが校内緊急通報システムでございます。こちらの方は各学校の中、教室あるいは階段とか廊下とかに送信機を設置いたします。要するに非常用のボタンでございます。万が一学校内に侵入者等が入りまして、何らかの事件等が発生したといったときには、直ちにそこに設置してございます非常用ボタンを押しますと、職員室の方に設置してございます受信機の警報が鳴りまして、この画面では1-1とありますが、1年1組の教室で何らかの事件が発生したということが直ちに職員室とか事務室でわかるというものでございます。警報が鳴りますので、直ちに緊急の体制がとれるというものでございます。それからまた、右の方にペンダント型の送信機とございます。これも各学校の方に配りまして、例えば体育とかの授業などで校庭にいるときに、体育の教師がこのペンダントなどをかけまして、もし校庭の方に何らかの侵入者等がありました事件等があれば、自分で持っておりますペンダント型のボタンを押すと、あわせて職員室の受信機の方でキャッチして警報が鳴るというようなシステムでございます。
こういった防犯カメラ、自動の施錠システム及び校内緊急通報システムを整備いたしますことによりまして、学校におきます子どもたちの安全対策の強化を図ってまいりたいと思ってございます。
委員長
本報告について御質疑ございませんか。
久保委員
ついていないところに関しては、南京錠などで従来の施錠をするわけですよね。夜間はどういった形になるんでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
基本的に施錠システムにつきましては、子どもたちがいる時間というふうに考えてございます。放課後、子どもたちが帰りまして、夜間につきましては、従来どおりの手動によります施錠を行って、アラームをセットすると、そういう形でやってまいりたいというふうに思っております。緊急時等災害などの場合、学校に駆け込むとか、あるいは夜間など目的外で学校開放をやっていることがありますので、できるだけ自動システムじゃなくて、通常の今、運用している形で行っていきたい。あくまでも子どもたちの安全ということでございますので、子どもたちが学校にいる時間に自動のシステムを作動させるということを考えてございます。
久保委員
防犯カメラシステムの方なんですけれども、これは24時間体制ですよね。人が近づいたときにカメラに録画をするということなんだと思うんですけれども、例えば夜間に侵入を防ぐという目的もあるのかなと思うんですけれども、子どもたちがいない間に録画された部分というのは、朝、学校にいらして事務の方とか職員室でどなたかが夜間に侵入の形跡がなかったとか、それはチェックされるんですか。
小谷松教育経営担当課長
このシステムを導入する際には、基本的なマニュアルを用意して、各学校の方に周知を図ってまいりたいと思います。それを基本としながら、各学校の方で自分の学校の実態に合わせて運用していただきたいというふうに思ってございますが、確かに録画という形で記録は残りますが、ただ、いろいろプライバシー等々もございますので、毎日のようにチェックするというような形ではないと思ってございます。もちろん何か事件、事故等の痕跡があれば、このカメラで確認をするということもあろうかと思いますけれども、特に何もなければ、一定期間、録画は取っておきますが、その後は消去して、画面はいつまでも残さないというふうにはしていきたいと考えてございます。
久保委員
ということは、そばに人が来なければ録画されないわけでしょう。ということは、朝来て、録画されているということは、だれかが近づいたから録画されているわけですよね。それは毎朝チェックするわけですよね。そうしないと、例えば子どもたちがいない時間であっても、夜間に侵入しようと思ってだれか見に来ていて、毎日毎日同じような人が写っているというようなこともある場合もあるじゃないですか。それによって危険を回避できるということもあると思うんですけれども、その辺の指導はどういうふうにされるんですか。
小谷松教育経営担当課長
実際にシステムの運用について、詳細のマニュアル等まだつくってございません。ほかの区で先行的に導入している事例などを今集めているところでございます。今、委員からお話のあったような部分も含めて、運用等につきましては、きちんと整理を図った上でやってまいりたいというふうに思ってございます。
小串委員
1の防犯カメラと正門の施錠の管理のことなんですけども、基本的に各学校2個となっておりますけど、例えば私の地元にある桃二小学校みたいな、講堂を挟んで校舎が二つに分かれているようなところというのがほかにあるのかどうか、ちょっとそれもわからないんですが、しかも、桃二の場合はデイサービスセンターが併設されているんですね。恐らくそういうような学校がほかにもあるのかどうかも含めて、わかりませんが、桃二の場合なんかどうするのか、ちょっと聞いておきたいと思います。
小谷松教育経営担当課長
今、大体各学校の方、訪問が終わりまして、実際どこに防犯カメラを設置したらいいかというのは、いろんな場所とか角度とかございますので、学校側と十分相談しながらやってございます。桃二とかそういったところで道路を挟んで校舎が分かれているといったような部分につきましても、基本的には各学校2台ずつのカメラを見込んでございますが、学校の特殊的な事情等を考えまして、3か所とかそういった形の配備も考えているところでございます。そういった方向で、できるだけきめ細かくやっていきたいと思っております。
小串委員
参考までにちょっと、予算のときに説明があったのかもしれませんが、1校当たりどれくらいかかるのかということと総額幾らぐらいなのでしょうか。それぞれ1番と2番について。
小谷松教育経営担当課長
防犯カメラと正門の施錠システムの方でございますが、大体総額で約1億円程度というふうに考えてございます。
それから、緊急通報システム、こちらは今回、議案として出てございますが、5,100万円でございます。大体それで割り返しますと、1番の方は1校当たり200数十万円になろうかと思います。ただ、1番の防犯カメラにつきましては、東京都から補助金が出ることになってございまして、これは既に申請を行ってございますが、1校につきまして75万円という上限額がございますが、補助金が出る予定になってございますので、それを活用いたしましてやってまいりたいというふうに思っております。
委員長
それでは、以上で本報告については終わります。
次に、3番、区立小中学校の耐震対策についての報告を求めます。
小谷松教育経営担当課長
それでは、引き続き、区立小中学校の耐震対策(資料4)につきまして、御報告をさせていただきたいと思います。
まず1つ目が耐震診断についてでございます。まず昭和56年以前に建設された校舎につきましては、すべての耐震診断を完了してございます。57年以降に建設された施設につきましては、新耐震基準に適合するものでございまして、耐震性については確保されているところでございます。57年といいますのは、ちょうど構造計算の基準が新しくなりまして、それに適合した施設ということで、特に耐震診断を要するというものではございません。これは校舎も体育館も共通でございます。
それから、体育館でございますが、校舎と一体となった重層型のものにつきましては、校舎と同様に耐震診断をすべて完了いたしてございます。ただ、独立型の体育館につきましては、従来、中野区といたしましては、体育館の構造がタイプ別に三つに分類できます。一つが鉄骨造り、一つが鉄筋コンクリート、それからもう一つが鉄筋・鉄骨造りというような、構造によりまして3分類ございますので、それぞれのタイプ別に1棟ずつ耐震診断を実施してまいりました。同じ構造のものについては、ほぼ同じような耐震性能を有するものということで判断してきたというものでございます。
以上の耐震診断につきまして、校舎、体育館を含めまして、全体としての耐震診断の実施率というものが表のところに出てございますが、合わせて79.6%、校舎につきましては、先ほど申しましたとおり、すべて100%終わってございます。ただ、独立型の体育館につきましては、先ほど申しましたとおり、これまで区の考え方としましては、タイプ別に判断し、行ってきたということで、全数という形で見ますと30%という数字となってございます。
次に、耐震補強についてでございます。校舎につきましては、耐震診断の結果、Dランクのものはございませんでした。Cランクのものにつきましては、補強が必要だということで、これまで耐震補強につきましては、すべて完了してございます。また、Bランクのものにつきましては、一部耐震補強を実施しているというものでございます。
なお、ここで申します耐震補強のAランクからDランクにつきましては、裏面の方に参考ということで、性能ランクにつきましての解説を載せてございますので、御参照いただきたいと思います。
次に、体育館の耐震補強でございます。校舎と一体になりました重層型のものにつきましては、耐震診断の評価がCランクのものにつきまして、耐震補強を実施してございます。一方、独立型の体育館でございますが、これにつきましては、これまで区の考え方といたしましては、実際に阪神大震災あるいは新潟・中越などの震災によりましても、体育館そのものが倒壊したという事例はございません。むしろ震災等のとき、最も心配されたのが、体育館にあります窓ガラスの飛散、あるいは天井材等の落下といったようなことが現実的な心配としてございました。そういったことから、窓ガラスの飛散防止あるいは天井材等の落下防止工事を優先するような形で、これまですべての体育館で実施を図ってきたというものでございます。
耐震化率でございますが、これも校舎、体育館を含めまして、全体としましては55.2%の実施率となってございます。校舎としましては68.3%、体育館は25%という数字となってございます。
それから、今後の対応ということでございますが、まず耐震診断でございます。耐震診断につきましては、未実施分、独立型の体育館でまだ残っているところが28棟ございますが、今年度中に実施してまいりたいというふうに考えてございます。このことによりまして、耐震診断につきましては全数調査を終わらせて、100%の耐震診断の実施率というふうにしていきたいと考えてございます。
それから、耐震補強についてでございます。校舎につきましては、Cランクまでのものにつきましてはすべて終わってございます。Bランクのものにつきましては、まだ相当数残ってございますので、引き続き計画的な形で耐震補強を実施してまいりたいと考えてございます。
それから、体育館につきましては、今年度、耐震診断を全数実施いたしますので、診断結果を踏まえた上で計画的な対応を図ってまいりたいと考えてございます。いずれにいたしましても、まず耐震診断を行って、診断結果に基づいてどういうふうな耐震補強を行っていくかということを判断しなければなりませんし、また、財政的にも相当な負担になるということが予測されますので、そういったものも含めまして、きちんとした計画を策定していく必要があろうというふうに思ってございます。
小中学校の耐震対策ということで御報告をさせていただきました。
委員長
ただいまの報告に対して、何か御質疑ございませんか。
昆委員
耐震診断の実施結果なんですけれども、これはいつごろ出る予定として今、取り組まれているんでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
耐震診断の実施につきましては、できれば補正予算をきちんと組みまして実施を図ってまいりたいというふうに思っております。そういたしますと、補正をお願いするのは3定になろうかなというふうに思ってございますが、そこで補正の方を認めていただければ、年度後半で耐震診断、順次実施してまいるということになろうかと思いますので、診断結果そのものが出そろうのは恐らく年度末ということになろうかと思います。
江田委員
すみません。表の見方がちょっとよくわからないんですが、裏面でBランク、Cランク、Dランクという表示があって、一番右側、0/3、その下のCランクが1/2、Dランクが0/1、こういうふうになっているんですが、これはどういう意味なんでしょうか。例えばDランクされたのが1だけども、まだ補強工事がされていないという見方でよろしいのですか。
小谷松教育経営担当課長
これは右の方にございますとおり、例えば上の方、Bランクのところをごらんいただきたいと思いますが、Bランクの全棟数分の補強数ということで、Bランクに相当する校舎・体育館は全体として41棟ありますと、そのうち6棟については既に補強が終わっていますと。その内訳として、校舎と体育館別に見ますと、校舎ではBランクに位置されているものは38棟ございます。そのうちの6棟については既に補強が終わって、残り32棟がまだ補強が終わっていない。体育館につきましては、Bランクのものが3棟ある、体育館につきましては、ここの部分、補強はまだしていないのでゼロと、そういう見方でございます。
江田委員
そうしますと、特にDランクは大規模な補強または改修が必要だということですので、相当な予算がかかると思うんですが、1棟指摘をされているけども、まだ手がついていないと。それから、Cランクについては、二つの体育館が指摘されているけども、そのうちの1棟しかまだできていないということとして読み取れるんですが、これはどういうことなんでしょうか。特にDランクはそういうふうに指摘されているわけですから、大至急やらなければならないのではないかというふうに思うんですが、ちょっと前に事情を聞いた記憶もあるんですが、改めてお聞きしたいんですが。
小谷松教育経営担当課長
確かにDランクのものにつきましては、大規模な補強が必要だという診断の内容でございますが、先ほどちょっと御説明申しましたとおり、どちらかといいますと、体育館につきましては、これまでいろんな震災がございましたけれども、体育館そのものが倒壊したという事例はございません。ただ、だからといって安全だというものは決してございませんけれども、区としましては、むしろ倒壊よりも、避難場所等になるわけでございますので、窓ガラスの飛散とかそういった二次的な災害が発生しないような形での現実的な対応を行ってまいりました。窓ガラスの飛散とか天井材の落下防止が終わりましたので、今後、順次、計画的な形でDランク、Cランクといったものについて、補強を行ってまいりたいというふうに考えてございます。その場合、やはり委員おっしゃるとおり、相当の財政的な負担というものも予想されるわけでございますので、全体まだ体育館の方、診断が終わっていないのが相当数ございますので、そういった診断結果と照らし合わせながら、無理のない形で、しかしながら、できるだけ早急な形で計画の方をつくっていければというふうに思ってございます。
江田委員
ちょっとよくわからないんですが、表面の一番下でCランクのものについては窓ガラス飛散防止や天井材等の落下防止工事を実施したというふうになっていますよね。Cランクのところで一番下にはそういうふうに書いてありますでしょう。Cランクの二つの体育館のうち、一つはそういう工事をしたと、だけども、Dランクは手がついていないという、こういうふうな読み方になるんですが。だから、Dランクに手をつけていないのは何らかの理由があるんだろうと思うんですが、そこら辺の経過をもう少しわかりやすく説明いただきたいんですが。
小谷松教育経営担当課長
今、委員がおっしゃいましたのは、ちょっと確認させていただきたいんですが、窓ガラスの飛散防止とか天井材ということでしょうか。これは全体育館、終わってございます。ランクにかかわらず、すべて実施を図ってございます。ただ、耐震補強ということでいえば、まだ手がついていないDランクがはっきりわかっている体育館は一つあるわけでございますが、それについてはまだ補強の方は行われてございません。ただ、当然、窓ガラスの飛散防止とか、それ以外についてはすべての体育館で実施を図ってございます。
江田委員
わかりました。数字上しか見ていないから何とも言えないんですが、いずれにしても、これだけからいいますと、Dランクは指摘されているけども手がついていないと。Cランクは2棟のうち1棟がついているということですから、指摘されてもなおやられていないということ自体が非常に大変なことですから、早急な対応をお願いしたいということだけ、とりあえずきょうのところは申し上げておきたいと思います。
沼口教育長
耐震診断をすべてやるということに位置付けていますので、その結果を見て、計画的にやっていきたいと思います。
委員長
それでは、以上で本報告については終了いたします。
次に、4番、学校統合委員会の設置についての報告を求めます。
相澤教育改革担当課長
それでは、学校統合委員会の設置について(資料5)御報告させていただきます。
第六中学校、第十一中学校の統合委員会につきましては、前回の本委員会で報告させていただきましたが、桃園第三小学校、仲町小学校、桃丘小学校の学校統合委員会につきましても、お手元の名簿のとおり設置いたしました。
それぞれの区分ごと、町会・自治会推薦、PTA推薦や公募2名、関係者のほかに統合校の校長、副校長、担当課長も入りまして、合計27名で構成しております。それぞれの委員の氏名は名簿のとおりでございます。
第1回目の会合を6月16日に開催いたしまして、委員の互選で委員長には町会・自治会推薦枠の新中野町会の上島昌之さん、副委員長には関係者の区分の仲町小学校評議員の伊谷冨美子さん、桃丘小学校評議員の矢澤敏男さんに決定いたしました。
なお、1回目の会合では、統合委員会の所掌事項の確認でありますとか、これからの統合委員会の基本的な運営方法、また、校名の今後の選び方などについて協議していただきました。第2回目は来週7月11日に開催し、引き続き校名の選定方法でありますとか、改修工事等について協議する予定でございます。
なお、それぞれの学校統合委員会での協議の状況につきましては、統合ニュースを発行いたしまして、学校の児童・生徒を通じて保護者へ配布しているほか、地元の町会・自治会に回覧をお願いし、また、管轄の地域センターの窓口にも置いてございます。また、統合ニュースと学校統合委員会の会議の記録につきましては、教育委員会のホームページにも掲載いたしまして、検討の状況について、広く区民の皆様にお知らせしているところでございます。
学校統合委員会の設置の報告につきましては、以上のとおりでございます。
委員長
ただいまの報告について、御質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了といたします。
本日予定した報告については、ここで終了ですが、よろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
以上で本日の所管事項の報告を終了いたします。
本日予定した日程はすべて終了いたしましたが、委員、理事者の皆さんから特に発言ございませんか。
篠委員
きょうじゃなくてもいいんですけど、十一中の地下体育館担当はだれになるんでしょうか。地下だから、どこもそうなのかもしれないですけど、使用されている方から強烈なカビのにおいの件で、何か大問題になる前の対応方、あるいは調査中であったとかという現実、最低限度必要だと思っていますけれど、どんな状態になっていますか。
小谷松教育経営担当課長
十一中の地下の体育館のカビのにおいがするということにつきましては、承知してございます。先日、十一中と六中の統合委員会がございまして、現地に行きましたときに、地元の方からそういったお話なども伺いまして、また、その場面等見てまいりました。統合に向けて、十一中の改修の工事が今年度、来年度と予定されてございます。カビのにおいを取るためには、換気装置をきちんと整備する必要がございます。決して今ある換気装置が壊れているということではないんです。ただ、機能が体育館の規模にあまりうまくマッチしていないような、そういったところがございまして、十分に換気機能が効いていないということもございます。できればそういった改修の中できちんと対応していければなということで、一応検討は進めてございますので、その方向でこれからの統合に伴います改修の中で検討させていただければというふうに思ってございます。
委員長
ほかにございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で終わります。
次回の委員会は、明日7月7日、金曜日、午後1時から当委員会室で行うことを口頭をもって通告いたします。
以上で本日の文教委員会を散会いたします。
(午後4時41分)