平成18年09月20日中野区議会文教委員会(第3回定例会)
平成18年9月20日文教委員会
中野区議会文教委員会〔平成18年9月20日〕
文教委員会会議記録
○開会日 平成18年9月20日
○場所 中野区議会第5委員会室
○開会 午後5時00分
○閉会 午後5時43分
○出席委員(9名)
飯島 きんいち委員長
酒井 たくや副委員長
北原 奉昭委員
久保 りか委員
はっとり 幸子委員
小串 まさのり委員
篠 国昭委員
昆 まさ子委員
江田 とおる委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
教育長 沼口 昌弘
教育委員会事務局次長 金野 晃
教育経営担当課長 小谷松 弘市
教育改革担当課長 相澤 明郎
学校教育担当参事 大沼 弘
指導室長 入野 貴美子
生涯学習担当参事 村木 誠
生涯学習推進担当参事 生涯学習担当参事兼務
中央図書館長 倉光 美穂子
○事務局職員
書記 西田 健
書記 廣地 毅
○委員長署名
審査日程
○議題
第72号議案 平成18年度中野区一般会計補正予算(関係分)
委員長
定足数に達しましたので、文教委員会を開会いたします。
(午後5時00分)
委員長
本日は、お手元に配付の審査日程案(資料1)に従って審査を進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
それでは、議事に入ります。
第72号議案、平成18年度中野区一般会計補正予算(関係分)を議題に供します。審議に入る前に、理事者からの補足説明を求めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、理事者の補足を求めます。
小谷松教育経営担当課長
それでは、今回の補正予算、一般会計の教育費につきまして、区立小中学校26校の体育館の耐震診断を実施するため、6,824万6,000円の増額補正をお願いするものでございます。なお、この財源内訳といたしましては、国庫支出金で1,101万2,000円、一般財源で5,723万4,000円でございます。
それでは、資料(資料2)に基づきまして御説明申し上げたいと思います。
区立小中学校体育館の耐震診断についてでございますが、これについては既に以前、当委員会におきまして御報告をさせていただきましたが、改めて今回、補正をお願いするに当たりまして、これまでの経過を含めまして御説明申し上げたいと思います。
まず、1番目でございます。区立小中学校体育館の耐震診断のこれまでの経過でございます。独立型の体育館及び校舎と一体となった重層型の体育館については、次のような形で、1)、2)、3)とございますが、耐震診断を実施してきたところでございます。
まず一つ目、独立型の体育館の耐震診断でございます。これにつきましては、既に以前御説明申し上げましたが、三つのタイプに分けまして、構造別にそれぞれ、今ございます小中学校の体育館を三つのタイプに分類することができます。それぞれ各タイプごとに1棟ずつ耐震診断を実施してきたものでございます。これら3校以外の独立型の体育館につきまして、これまでは個別診断を実施せずに、そのタイプごとに同等の耐震性能を有するものというふうに判断してまいりました。
それから、二つ目でございます。法改正以前の昭和56年以前に建設された校舎と一体となった重層型の体育館、これにつきましては、これまで校舎とあわせて、校舎につきましては既にすべて耐震診断を実施してございますが、その際に、重層型となっている体育館についても耐震診断を実施し、すべて完了しているところでございます。これにつきましては9校ございます。
それから、法改正以後の昭和57年以降に建設された施設につきましては、新耐震基準に適合するものであり、耐震性が確保されているということで、これにつきましては4校ございます。
以上のような形で、これまで耐震診断を行ってきたところでございますが、数字で申し上げますと、この資料にございますが、全棟数として43校44棟の体育館がございます。これは八中には大小の体育館が2棟ございますので、全体で44棟でございます。このうち、上の3)昭和57年以降の棟数は4棟、それから56年以降の耐震診断を要する棟数は、全体で40棟でございます。そのうち既に実施しておりますのが12棟、これはタイプ別に行いました3棟、それに先ほど申しました上の2)の9棟と合わせて12棟ということでございます。昨年度末、今年度初めの状況としましては、これらを差し引きますと28の体育館がまだ耐震診断を実施していないということになってございました。
次に、未診断体育館の耐震診断の実施につきまして御説明申し上げたいと思います。
ただいま申し上げましたとおり、これまでは、体育館の耐震診断につきましてはタイプ別に行い、それをもって全体を把握するということできたところでございますが、今回非常に国からの強い指導等もございまして、すべての体育館について個別に耐震診断を行い、個々に全数の判定を行うということとしたものでございます。耐震診断を実施していない体育館につきましては、次にございますような形で実施を図ってまいりたいと思ってございます。
なお、桃三小学校、それから中野昭和につきましては、既に学校再編のかかわりもございまして、この2校につきましては今年度、耐震診断の予算計上をしてございまして、ちょうど今実施を行っているところでございます。10月ないし11月ぐらいにはその診断結果が出るかというふうに思ってございます。これら2校を除きました26校、内訳は小学校18校、中学校8校でございますが、これらの体育館につきまして、ことしの、今回この補正予算を認めていただきましたら直ちに来月から実施を図って、年度内には全校26校の耐震診断を実施してまいりたいというふうに思ってございます。
今回の耐震診断を実施するに当たりましては、小学校、中学校合わせて6,824万6,000円の補正をお願いするところでございます。大体1校平均役260万円ほどの、単純平均でございますが、260万円ほどの診断料ということとなってございます。
なお、今回この耐震診断を実施するに当たりましては、国の、これは国土交通省のものでございますが、住宅建築物耐震改修事業の補助金を活用いたしまして、1,101万2,000円の補助金を見込んでいるところでございます。
それから、最後になりますが、今後の耐震診断実施後の予定ということでございますが、耐震診断の結果に基づきまして今後耐震補強を行っていくという場合には、耐震補強工事を行う前提条件--これは補助金を獲得する前提条件でございますが、第三者機関による判定が必要ということもございますので、この耐震診断の結果をまちまして、その後、第三者機関による判定を受け、その後に耐震補強にかかわります設計委託、そして耐震補強の工事というふうに入っていきたいと思います。今回のこの結果をもとに、今後きちんとした計画をもってできるだけ速やかな形で補強に向けた実行を図ってまいりたいというふうに思っているところでございます。
今回の補正につきましては、補足して以上のとおりでございますが、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
委員長
審査に入る前に、もう委員各位御承知とは思いますが、念のために申し上げておきます。
本議案は補正予算でありまして、総務委員会に付託されております。文教委員会の関係分については当委員会で審査をいたしまして、意見があれば総務委員会に申し送ることとなっておりますので、よろしくお願いをいたします。
それでは、これより質疑を行います。質疑はございますか。
昆委員
補正とはちょっと直接関係ないのかもわからないんですが、今の御説明の中で、今回は耐震診断を行うというための補正なんですけれども、診断をした後、第三者機関の判定をもって工事をするかといいますか、そういうふうなことになるんだろうというふうに思うんですけれども、その第三者機関というのはどこになるんですか。それから、なぜ第三者機関の判定を待たなければならないのか。ちょっとその辺をお聞きしたいと思うんですが。
小谷松教育経営担当課長
第三者機関と申しましても、公ということではなくて、耐震診断を実施するに当たりましては、設計調査会社等に委託するわけでございます。その後にそれ以外の、当該診断を行ったところ以外のところに改めてもう一度その判定をお願いする。なぜかと申しますと、耐震診断を行いますと、それに合わせて結果が出てくるわけですが、どこをどういうふうに補強していったらいいのかというような、そういうプランもあわせて出てまいります。しかしながら、それが果たしてベストな選択なのかどうかということをきちんと改めて別の機関でそれを判定していただいて、それがその後補強工事を行う場合、補助金等の申請を行うんですけれども、これまで第三者機関の判定を行っているというのが一つの補助金の条件ということになってございました。それだけ厳格な形でこの耐震診断の性能を判断するということでございます。そういったことから、この耐震診断、今年度実施いたしますが、改めて来年度になりましたら判定をもう一度行って、より正確なところでの今後の対応を図っていくということになるものでございます。
昆委員
補強工事を行う場合の補助金等の申請といいますか、そういうものをつけていただくということでの二重にチェックをするということですよね。そういう考え方はもちろん理解ができますけれども、考え方によると、もう一方の考え方ではそういう耐震診断をしてその結果が出た、すぐにでも補強工事をしなければならないというふうになったときには、19年度以降の第三者機関の二重チェックを受けなければ工事ができないというふうに理解してよろしいんでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
全く工事ができないということではございません。耐震診断を行えば、総合的に判断しまして、どのくらいの耐震性があるかというランクづけ等が行われます。それに合わせてすぐに工事をやることも可能でございますが、ただ、やはり耐震診断の補強工事を行うという場合については、相当額の財政的な支出が見込まれますので、やはりきちんと財源の手当、補助金等の獲得ということは必要なことかと思います。その際、きちんとした耐震診断、そしてそれを第三者機関によってチェックされて、より確実な形で補強を行うという見通しをもって、これまで補助金の条件というふうな形でなっていたものでございます。
したがいまして、中野区におきましても、できるだけきちんとした形で診断の結果を評価して、そして間違いのないような形で補強工事を行うということで、来年度、この診断結果に基づいて改めてまたもう一度判定を行っていきたいというふうに考えてございます。
昆委員
もし耐震診断の結果、早急に対応しなければならないというものが出たときには、補助金等ということではなくて、区の一般財源等を充てた改修工事といいますか、補強工事をするというふうな考え方ももちろんあるというふうに思うんですが、そのことについてはどのように考えていらっしゃいますか。
小谷松教育経営担当課長
耐震補強を行うといった場合については、その全段階といたしまして、きちんと補強のための設計、これも行っていかなければなりません。やはりきちんとした設計がないと、その後の工事というものも着実な形でできませんので、その意味で設計に入る、それとあわせてきちんとした補強への見立てといいますか、補強のやり方、それをもう一度きちんと整理をするということが必要になってまいります。決してすぐやるやらないということではなくて、できるだけ確実な形で今後の補強を進めていくというための一つの前提条件だというふうにお考えいただければと思います。
江田委員
二つほどお聞きしておきたいんですが、今の話なんですけれども、そうしますと、こういう補強が必要だという診断が出て、設計をして、その設計が補強工事としては妥当な工事だということを第三者機関に評価してもらうということになるんですか。ちょっとそのプロセスがよくわからないんですが。
小谷松教育経営担当課長
順番に申します。まず第一段目、これは今年度やるわけですが、耐震診断を行う。診断が出ましたら、その診断結果を改めて第三者に判定していただく。その判定の中で、診断結果とあわせて今後の適切な補強な見通しというものも確定するわけです。それに基づいて設計の委託を行う。その上で工事を行うと、そういう段階を踏むことになります。
江田委員
なぜそういうふうなダブルチェックになるのかというのがあまりよくわからないんですが、むしろ、ただ、補助金を受ける仕組みとしてはそういうふうになっているということのようですから、それはそれとして了解しますが、26校を年内に耐震診断を行うということですが、これはこれだけの量の耐震診断を行うという場合に、どの程度の業者に振り分けてやるものなのか。1社ではこれだけのことは難しいと思うんです。そこら辺、どういうふうな見通しなんでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
まだ今のところ何社ということまでは詰め切ってはございませんが、今、委員がおっしゃったとおり、恐らく数社にそれが渡るかというふうに思います。できるだけ速やかに、スムーズに実行するということでは、やはりそういった方法をとるというふうになろうかと思います。
江田委員
それからもう1点だけ。この前説明を受けたときに、もう少しきちっとお聞きすればよかったんですが、今回は耐震診断をやって、それから第三者機関による評価があって、それから設計ということになりますと、例えば今の見通しとしては、実際に工事が始まるのはいつごろになるのか。その見通しだけは最後にお聞きしておきたいんですが。
小谷松教育経営担当課長
できるだけ速やかに補強を行ってまいりたいと思いますが、今年度耐震診断が終わりますと、大体判定におよそ半年程度かかるだろうというふうに聞いてございます。これは技術的な形で相当綿密にチェックを行うというふうに聞いてございますけれども、その後に設計ということになってまいります。見通しとして言えば、来年度はそういった形で判定のところで時間的な経過を追った上で、その後に20、21年度というふうになろうかと思いますけれども、今のあくまでも見通しでございまして、全体として診断結果が出た上で、果たしてこの中でどのぐらい補強が必要なのかとか、総量等々、それからその中身でございますね--判定がどういう形で出てくるかというのも、やっぱり総合的に考えてきちんとした中で、限られた財源でもございますし、計画をきちんと持たなければいけないというふうに考えてございますので、診断結果をまった上できちんと計画を定めて、できるだけ速やか形で工事に入っていきたい、そのように思ってございます。
江田委員
ということは、19年がそういうことになってくると、早くても20年ぐらいになりそうだということですか。
小谷松教育経営担当課長
今ここで年度ということではちょっとなかなか難しい部分がございます。やはりある程度きちんと診断結果、あるいは判定、これからどういうふうな形でその補強が行われるかという中身についても、ある程度きちんと整理を図る必要があろうかと思いますので、そういったものを整理した中で補強の方に入っていくということになろうかと思います。
したがって、今の段階で何年度というのはちょっと難しいんですが、できるだけ速やかな形で移行できればというふうには思っております。
昆委員
今の答弁なんですけれども、それは速やかにということはとても、そういう御答弁しか出ないのかなというふうにも思うんですけれども、やはり耐震診断をしなきゃならないという、体育館そのものの、やはりもつ建物といいますか、施設というのは、住民の避難場所にもなるところですよね。ですから、速やかにといっても、20年度になるのか21年度になるのかということがあまり具体的にわからないと、やはり住民の方たちのところでもとても不安が大きくなるというふうに思うんです。だから、速やかにという意味で言えば、本当に速やかに、早急にでもそういう対応ができるような考え方を区が持たなかったならば、それは補助金という考え方ももちろんありますけれども、その前に住民の学校施設という建物であり、住民の避難場所という建物でありますから、早急にその対応ができるような考え方を区としてもきちっと掲げてもらいたいというふうに私は思うんですが、これは要望としておきます。
久保委員
補助金について伺いたいんですけれど、これは国土交通省の「住宅・建築物耐震改修等事業」を活用となっていますけれども、文科の方の調査で、この耐震に関してのことは明らかになったのではないかと思うんですが、文部科学省の方のこういった補助というのは、そもそもないものなんでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
今回のこの耐震診断につきましては、国土交通省の方の補助金を活用したいと思ってございますが、その後、補強工事等に当たりましては、当然、今委員がおっしゃったとおり、文部科学省の方で交付金制度がございます。これは三位一体のかかわりで今年度から安全・安心な学校づくり交付金ということで、そういった制度もできてございます。そちらの中で耐震補強の工事なども交付金の対象となってございますので、既にこれにつきましては国等に希望なども伝えてございますので、確実にこの交付金の交付が受けられるような形でいろいろこれからやってまいりたいというふうに思っております。
久保委員
それから、先ほど大泉議員の一般質問で、学校耐震補強のスケジュール等について伺ったんですけれども、結果については10か年や学校再編等の整合性をとりながらというようなお話があったと思うんですが、この26校のうち、今回学校再編にかかわっている体育館というのはあるんでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
今回行います26校の耐震診断の中で、学校再編のかかわりで申しますと、野方小学校がございます。これは沼袋小学校と統合する中で、今の計画の中では野方小学校の現在地に新しい校舎を建てかえるというふうにしているところでございますけれども、そのほかには仲町小学校がございます。それから--失礼いたしました、仲町は既に校舎と重層になってございました--申しわけございません、これは診断ではございません。対象とはなってございません。あと、診断の対象となっております再編のかかわりの中では桃丘小学校、沼袋小学校、中央中学、富士見中学が再編の前期の計画の中で挙がっている学校ということになります。
久保委員
この中で、学校再編の中で体育館をそもそも建てかえをしようというような計画がある学校はあるんですか。
小谷松教育経営担当課長
先ほども申しましたが、野方小学校が沼袋と統合する際には全面的な形で改築といいますか、建てかえを見込んでございます。それから、中央中と九中の統合に際しましても、警大のところに新しい統合新校を全面的に建てかえるという予定になってございますので、そういったところが体育館を含めて全面的な建てかえ、改築という対象になろうかと思います。
久保委員
沼袋小学校も地域スポーツ型施設というような形になっていくんだと思うんですけれども、この沼袋に関しても、耐震の診断の状況によっては建てかえをしてしまうというようなことも検討されるんでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
沼袋小学校の場合には、22年度末に今の学校そのものは一度廃止をした上で、新しい学校に統合されるという形となってございます。今委員のおっしゃったとおり、跡地につきましては地域スポーツクラブ等の活用ということで10か年計画の中で見込んでございますので、今後、耐震診断の結果に基づいてどういう形でその補強を行っていくかということにつきましては、その跡地活用の部分も含めて調整を図っていく必要があろうかというふうに考えてございます。
小串委員
そもそもの疑問で、何回説明を聞いてもわからないんだけど、ここの経過の説明を何回読んでもわらないんだけど、うちの区では耐震診断を今まで行ってきて100%終わりましたということに、話としてはなっていたはずですよね。そうなっていたにもかかわらず、文部省が言うとこうなってしまうというところがよくわからないんだよね。ここに説明が書いてあるんだろうけど、何回聞いてもよくわからないので、改めてちょっとそこのところだけ教えてくれますか。
小谷松教育経営担当課長
今まで中野区の場合につきましては、一つひとつ耐震診断を実施するということではなくて、中野区の体育館を見ますと、構造的に3分類できます。その3分類できる中で、同じ構造のものについては同じような耐震性能を有するだろうという判断を持ってきたところなんです。それで、それぞれタイプ別に診断を行った上で、ただの体育館につきましても、やはり構造が同じであれば同じような耐震性能を有するというふうな形で診断結果を全体的に適用していたということで、これまできたところでございます。
ただ、今回、国の指導の中では、やはり個々に全数の調査をやることが望ましいし、そういうことをしっかりやった上で補強の方に当たるべきだということもございます。そういった意味で言えば、中野区のこれまでの考え方をここである程度、全数、個別全数調査というふうな形に切りかえまして、今年度すべての耐震診断を実施したいということで、今回お願いしているようなところでございます。
小串委員
そこは書いてあることだからわかるんです。その考え方が正しいとすれば、耐震診断をした結果、改築というか、修築をする必要がないという答えが出なかったら、今までの考え方が間違っていたということになるんじゃないですか。そこのところをはっきりしてほしいということなんです。
金野教育委員会事務局次長
診断につきましては、今課長から申し上げましたように、中野区の体育館は同じような設計の体育館が多くて、三つのタイプがあるものですから、それぞれのタイプごとに1校を判定して、そこから類推してほかも同じような耐震の強度であろうというふうに判断をしておりました。しかし、その判定結果が必ずしもAではないという、問題があるというようなことについてはわかっておりました。しかしながら、これまでの考え方は、独立型体育館は阪神とかそれから中越の地震でも倒壊例は一つもないというふうなことから、むしろ窓ガラス、あるいは落下物の危険の方が大きいだろうということで、窓ガラスの飛散防止、あるいは落下防止措置をとって、体育館については耐震補強の必要性はさほど大きくないというような判断をしておりました。今回、この耐震の全国的な耐震診断の実施、またその補強の状況について改めて全国的な統一的な対応というようなことで国の方で取り組んだことを合わせて、これまでの考え方を見直して、やはりそうではなくて、体育館についても必要なものは耐震補強しようというような考え方を改めて出しまして、それに伴う診断も全部について行おうというような考え方に立ったものでございます。
小串委員
だから、その考え方に立ったということは、今までの考え方が間違っていたということなのか、見解が違うと。要するに、文科省が言ってくるとこうなってきたというところがいまだによくわからないんですよ。間違っていたということは認めていないわけでしょう。だから、そこのところがよくわからないので、今まで耐震診断をして補強して震災に備えようということで、かなり前倒しで事業をやってきたじゃないですか。何年からだったかちょっと忘れましたけど、かなり力を入れて取り組んできてのは事実だと思うんですね。それで、一応それは終わりましたと、100%もう大丈夫ですということからこうなってきたという経緯がわからないというか、文科省が言うとこうなってしまう。見解が違うだけなのか、あるいはやっぱり当初の考え方が誤っていたのか。そこをはっきりほしいということなんです。
沼口教育長
調査自体は、文部科学省が全棟調査をやるべきだという考え方が打ち出されましたので、それは我々の方が今までやってきたものについては、文科省の方針に従うべきであろうというふうに見直したものです。
それから、調査のほかに--今までも調査していますから、調査したものをどうするかという問題が別にあったわけです。学校なんかについてはA、B、C、Dのランクまでありますから、Dから順番にやってきた経緯があります。D、Cをやって、一時Bは少し休んだ経緯もありますけれども、Bについても手をつけているという段階です。体育館については、先ほど言ったように倒壊事例がないということで、優先的に落下別のところの予算を組んで対応してきたところです。これについては文科省がどうこうという問題ではなくて、中野区の問題として、教育委員会としてもそういうものでは安全性は確保できないだろうと。やはり耐震結果が出て補強が必要だというものについてはきちんと対応すべきではないかというふうに考え方を改めたいということでございます。
ですから、今回、この調査でそういう結果が出れば、早急に、先ほど言いましたけれども、計画を立てて早急な対応をしていきたい、補強対策をしていきたい、そういうことでございます。
小串委員
それはそういうことにして、あと、関連してなんですけれども、小中学校以外の施設について、私立も含めてどうなっているのか、どうするのか。ちょっとその辺の考え方だけ教えてください。
金野教育委員会事務局次長
まず、小中学校以外の区立施設につきましては、全庁的に耐震診断を現在未実施のものについてはやって、なおかつその結果によって必要な耐震補強をしていこうということで取り組んでおります。
それから、そのほかの、いわゆる学校を含むような公共施設につきましても、耐震の強化をするということで、国や都と連携しまして、それぞれについて働きかけをしたり、また調査の支援しているというような状況で、区としては公共的な施設、民間の施設も含めまして、耐震性能を向上するということで計画的に取り組むという考え方で進めているところでございます。
小串委員
文教委員会ですから、教育施設ということであえて、例えば幼稚園とか、区立のものもあるし私立のものもありますよね。それに対する姿勢がどうなのかということをお聞きしたかったのと同時に、あと、中野体育館なんかは大丈夫なんだろうけど、どうなっているのかなというのをちょっと、その辺だけ教えておいてください。
金野教育委員会事務局次長
では、まず幼稚園等につきましては、東京都の方で統一的に調査をするということで、子ども家庭部が東京都との連携調整をしながら取り組んでおります。
それから、そのほかの社会教育施設につきましても、一部野方図書館や鷺宮図書館のように、本年度耐震の診断をして対応を図っているというところもございますので、ほかの公共施設と軌を一にして対応していくということにしております。
小串委員
体育館は。
金野教育委員会事務局次長
体育館については、既に診断を終了しております。
小串委員
だから、診断を終了していますじゃなくて、診断をした結果こうだったからこうしてこうなったとかというぐらいの説明を、だって、あれは文教施設でしょう。子ども家庭部に行っちゃったの、あれ。そんなことはないよね。
村木生涯学習担当参事
診断はしておりますけど、その後の、社会教育施設につきましては、診断結果の補強等以外にも実相当もう老朽化をしている部分等もございますけれども、これについては改めて計画を立てていこうということで、現時点ではまだそういった意味での計画等は持ってございません。
小串委員
だって、一番いざというときにどこの市でも町でも、学校の体育館もさることながら、中央体育館だよ、それを診断もしていない、どういう状況かわからないで、よくそういう答弁ができるなと思うんだけど。
村木生涯学習担当参事
診断は終わっております。ただ、その後の、いわゆる必要な補強があればその補強ということになりますけれども、そういうこととあわせまして、要するに、社会教育施設につきましては、他の社会教育施設につきましても老朽化が進んでいる等のことがございますので、そういったこともあわせて計画的にこれは整理を図っていこうということで、これからその整理計画をつくろうという段階になっていると、そういうものでございます。
委員会
委員会を休憩いたします。
(午後5時38分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後5時42分)
では、小串委員の最終質問に対する答弁は保留ということにいたしまして、次に、総務委員会に申し送る意見を受けたいと思いますが、何か御意見ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、当委員会としては、第72号議案、平成18年度中野区一般会計補正予算(関係分)について意見なしとして総務委員会に申し送ることといたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、意見なしとして申し送ることといたします。
村木生涯学習担当参事
中野体育館でございますけれども、既に耐震の関係の診断を行っておりまして、診断結果はAということで出ております。
委員長
以上で第72号議案、平成18年度中野区一般会計補正予算(関係分)の審査を終了いたします。
以上で本日予定した日程はすべて終了いたしますが、委員の皆さんから特に御発言はございませんでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の文教委員会を散会いたします。
(午後5時43分)