平成17年10月19日中野区議会文教委員会(第3回定例会) 平成17年10月19日文教委員会 中野区議会文教委員会〔平成17年10月19日〕

文教委員会会議記録

○開会日 平成17年10月19日

○場所  中野区議会第5委員会室

○開会  午後1時01分

○閉会  午後4時33分

○出席委員(9名)
 飯島 きんいち委員長
 酒井 たくや副委員長
 北原 奉昭委員
 久保 りか委員
 はっとり 幸子委員
 小串 まさのり委員
 篠 国昭委員
 昆 まさ子委員
 江田 とおる委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 教育長 沼口 昌弘
 教育委員会事務局次長 金野 晃
 教育経営担当参事 村木 誠
 教育改革担当課長 小谷松 弘市
 学校教育担当課長 相澤 明郎
 指導室長 小林 福太郎
 生涯学習担当参事 大沼 弘
 生涯学習推進担当参事 生涯学習担当参事兼務
 中央図書館長 細木 博雄

○事務局職員
 書記 岩浅 英樹
 書記 鳥居 誠

○委員長署名

審査日程
○所管事項の報告
 1 2学期制の推進および長期休業日の見直しについて(教育改革担当)
 2 平成17年度夏季学園実施状況について(学校教育担当)
 3 平成17年度児童・生徒の食生活に関するアンケート調査の結果について(学校教育担当)
 4 文化・スポーツ施設の指定管理者候補者の選定について(生涯学習担当)
 5 第13期中野区文化財保護審議会委員の委嘱について(生涯学習担当)
 6 常葉サマースクールの実施結果について(生涯学習担当)
 7 その他
○所管事務継続調査について
○その他

委員長
定足数に達しましたので、本日の文教委員会を開会いたします。
本日は、お手元の審査日程(案)に従って審査を進めたいと思いますが、これに御異議ございませんか。(資料1)

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めます。
 なお、審査に当たりましては、午後5時を目途に進めたいと思いますので、御協力をお願いします。
 また、3時近くになりましたら、休憩をとりたいと思います。
 所管事項の報告に入る前に、1件、答弁の訂正をお願いしたいということで、次長から発言を求められておりますので、これを許可したいと思います。
金野教育委員会事務局次長
 昨日の御答弁の中で、幼保一元施設の検討につきまして、中教審の部会と児童福祉審議会の部会で検討していると申し上げましたが、実は児童福祉審議会は既に社会保障審議会に統合されておりましたので、正しくは中教審の部会と社会保障審議会の部会で検討ということでございました。
 訂正させていただきます。
委員長
 よろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それではそのようなことで訂正ということです。
 それでは、所管事項の報告を受けたいと思います。
 1番、2学期制の推進および長期休業日の見直しについて。
小谷松教育改革担当課長
 それでは、お手元の資料に基づきまして、2学期制の推進及び長期休業日の見直しにつきまして御報告をさせていただきたいと思います。(資料2)
 まず最初の2学期制の推進についてでございます。
 この2学期制につきましては、本年度から、資料にございますとおり、長いスパンでのきめ細かな指導と評価による確かな学力の定着、また授業時数の確保と年間行事の工夫による特色ある教育活動の推進といったことなどのために、2学期制の導入と拡大を決定いたしまして、今年度からその試行に取り組んできたところでございます。
 今後のことでございますが、教育委員会といたしましては、全校実施向けての導入時期を定め、2学期制の積極的な推進を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
 具体的には、その導入についてでございますが、小学校、中学校それぞれの現状を踏まえまして、まず小学校でございますが、実施校を順次拡大しつつ2学期制の移行準備期間をとり、平成20年度を目途といたしまして、全校実施を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
 一方、中学校でございますが、これは全校にかかわります大会であるとか、いろんな行事等が多く、早期の一斉導入が望ましいということから、来年度、18年度から全校実施というものを図ってまいりたいというふうに考えてございます。
 なお、2学期制の導入に伴いまして、秋季休業日、秋休みの設定ということでございます。前期、後期ということで、学期の区切りの整理を図るということ、また子どもたちにとりましても、学習意欲の次に向かっての喚起の機会とするといったようなことから、秋季休業日の設定ができるようにしてまいりたいと考えてございます。
 秋季休業日でございますが、これは現行の長期休業日、すなわち夏休み、冬休み、春休み、これら全体の中から3日を上限といたしまして、ちょうど前期、後期の中間に当たります10月の体育の日を含む3連休の前後に移すことによりまして、最大6日間を設定することができるようにするというものでございます。3日を上限ということでございますので、2日あるいは1日ということもあろうかと思います。子どもにとりましては、この秋休みの期間、そういったことから3日から6日の間で設定ができるというような設定を考えてございます。
 それから、次の休業日の見直しについてでございます。
 まず、休業日の短縮ということでございますが、これは各校におけます学力向上の取り組み、また体験活動の充実などを図ることによりまして、各学校の特色ある取り組みを一層推進するために、年間の長期休業日を現行は全体で66日でございますが、そこから3日間短縮いたしまして授業時数を確保するということといたしました。ただし、校長の申し出によりまして、委員会が認めたときには、これを2日の短縮とすることができるということといたしてございます。したがいまして、長期休業日の短縮につきましては、3日または2日ということで設定ができるということになってございます。
 ただし、これにつきましても、小学校、中学校それぞれの実情を考慮いたしまして、まず小学校につきましては、新しい指導計画・評価計画、これは今年度から小学校におきましては新しい教科書を採用いたしまして、こういった指導計画・評価計画に基づき対応しているところでございます。そういったことなどもございますので、休業日の短縮の導入の時期につきましてはさらに今後検討を継続して、その導入時期について決定をしてまいりたいというふうに考えてございます。したがいまして、来年度、18年度については、小学校はまだ短縮の導入は行わないことといたしてございます。
 それから、中学校についてでございますが、来年度に向け、新しい指導計画・評価計画、これは御案内のとおり、今年度、中学校の新しい、来年度から採用いたします教科書の採択を行いまして、これに基づき来年度から新しい指導計画・評価計画を作成しているところでございます。この機をとらえまして、来年度、18年度からの全校実施を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
 それから、(2)長期休業日の弾力的な運用についてということでございます。学校によりまして、移動教室、修学旅行、連合行事といったようなさまざまな、また地域行事への対応といったようなことから、これらのことにつきまして柔軟な教育課程が編成できるように長期休業日の期間を固定せず、一定の幅の中で各校が弾力的に設定できるようにいたすこととしてございます。
 裏面にちょっとその例を掲げてございますので、ごらんいただきたいと思います。
 この例といたしましては、来年度から2学期制、それから長期休業日の短縮を行うこととする中学校の例ということでお話申し上げたいと思いますが、長期休業日が63日、先ほど3日を短縮すると。現行、年66日でございますけれども、これを3日短縮することによりまして年間の長期休業日が63日、または、校長の申し出により委員会が認めたときは64日になるように、下記の条件の範囲で各校長の責任において定め、教育委員会の承認を受けるものとするとございます。
 この表の中をごらんいただきたいと思います。
 現行は夏休みの場合、7月21日から8月31日まで42日間といったようなことで、それぞれ夏休み、冬休み、春休み、現在は管理規則におきましてこのような形で規定をしてございます。これを、例えば夏休みの場合ですと、夏休みを設定できる期間を現行より前後3日幅を広げまして、7月18日から9月3日、冬休みの場合は2日前倒しをすることができると。これがちょうど12月23日が天皇誕生日ということで祝日になってございますので、それに接続するようなことも考慮に入れまして、2日前倒しが可能のような日程としてございます。春休みは、これは年度末、年度始めといったようなことで、入学式や卒業式といったこともありますので、事実上ちょっとその日程につきましては現行のとおりとしてございます。
 それからまた、2学期制を実施する学校につきましては、先ほど申しましたとおり、3日を上限として10月の体育の日を含む3連休の前後に移すことによりまして、秋季休業日を設定することができるとしてございます。
 ちょっとわかりにくいかと思いますが、口頭で申しわけございませんが、例というようなことでお話申し上げたいと思います。例えば年間の長期休業日を仮に2日短縮する。それから、秋季休業日を2日、体育の日の前後に設けるということにした場合、例えば夏休みを一応現行の21日から始まるというふうに仮に設定した場合、7月21日から例えば8月28日として短縮を2日秋休みに持っていく日を1日とる。そのことによりまして夏休みのおしりを3日早める。もう1日、秋休みを冬休みから例えば持ってくるということで、1日スタートは遅くしまして12月27日から1月7日というような、そういう例えばの設定もできるわけでございます。
 それから、その次の(3)開校記念日についてでございます。現在、開校記念日につきましては、一律に管理運営規則によりまして休業日としているところでございますが、この開校記念日につきましては校長の申し出によりまして、その日を授業日とすることができるような設定にしてまいりたいというふうに思ってございます。
 以上、大変雑駁ではございますが、2学期制の推進及び長期休業日の見直しにつきまして御報告をさせていただきました。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
北原委員
 何点か質問をいたします。
 この2学期制は、今年度から試行という形で小・中学校の何校かで導入されているわけですけれども、現在の時点で一定の評価というか結果が出て、その結果、特に中学の場合ですと来年度から全校で実施するということでありますので、まだ試行して間もなくの段階でそのような判断を下されたという、まずその1点。小学校の方は20年度からということで少し時期があるかと思っておりますので、その判断の根拠を示していただきたい。
 もう1点は、来年度から実施ということになりますと、恐らく中学校の校長会とか、あるいは保護者の方たちにしっかりしたPRも必要であろうと思っております。特に校長会の方との来年からの全校実施ということで話し合いを行われているのかどうか。その結果、こういう決定をされていっているのかどうかということをお聞きしたいということ。
 それから3番目に、特に中学校3年になりますと進路という問題がありますので、私立あるいは都立校を含めまして、隣接の特に第三学区の他の学校、それからその他隣接のところも含めまして、内申点に及ぼす2学期制あるいは3学期制を実施しているところの差ですね。それがどういう形で内申点の評価の中でつながっていくのかどうかということがおわかりになればお話をしていただきたい。
 以上です。
小谷松教育改革担当課長
 まず1点目の、来年度からこれを中学の場合、全校実施ということで、今年度試行を行っているわけですが、その判断の根拠ということでございます。基本的にこの2学期制につきましては、もう既に全国的に多くの自治体で取り組みが行われてございます。私どももこの2学期制の検討を行うに当たりまして、それら先行して実施しているさまざまな自治体の例なども視察に行きましたり、いろんな研究を行ってまいりました。また、これは現場の教員にも参加をしていただきまして、一緒に検討を進めてきたところでございます。そういった中で、2学期制を導入するという意見が非常に多いといったことを踏まえて、これを中野区でも実施を図るべきだということとしたわけでございます。
 したがいまして、当初これを試行で実施するという段階につきましては、ある程度の2学期制の導入に伴いますいろいろなメリット、デメリット、あらかじめ教育課程の中に織り込みをしながら具体的な形で取り組みをいたしてございます。
 したがいまして、現在まだ前期が終わったところではございますが、全体といたしまして各学校からの報告も前期が終了した段階ですけれども、当初に見込んでおりました内容につきましては、着実に進めていることから、順調に作動しているというふうに判断してございます。また、試行をやっている学校につきましては、前期の段階でそれぞれ報告をいただいてございます。また、年間終了した段階でもきちんと報告をいただく予定になってございます。
 それから、保護者、校長会との関係でございます。校長会では、中学校全校で実施を図っていくということにつきましては、かなり教育委員会の方といろいろな形でやりとりを繰り返しながらきたところでございます。来年度から実施を図りたいということにつきましては、校長会としても非常に強い意向を持って、私どもの方と具体的な内容について検討を進めてきたところでございます。当然これを進めるに当たりましては、今後、保護者の皆様方への周知ということは大変大切なことでございますので、それはきちんとやってまいりたいというふうに考えてございます。
 それから、特に進学等控えた中学3年生、特に入試ということを考えますと、どうしてもやはり内申について、今、委員がお話になった点があろうかと思います。しかしながら内申につきましては、基本的には中学3年生のものにつきましては、4月から12月までの学習についての評価を行うということで、これは特に2学期制であるとか3学期制であるとかということもかかわりなく、きちんとした3年生の評価を行うということで、決してこれは2学期制、3学期制で具体的な差が生じるとか、どちらが有利になる、不利になるということではございません。
久保委員
 2学期制については予算の総括でもいろいろ室長に伺ったところなんですけれども、今、北原委員も質問をされましたが、中学校においては今年度、五中1校だけですね、導入されているのは。まだ前期しか終わっていないということは、一定の成果をおさめたかどうかということは検証されているとは思えないんです。
 一番私が懸念をしていましたのは、内申ということもなんですけれども、学力の低下につながるような2学期制になってしまわないかということなんですが、この点もう一度伺いたいんですけれども、中学校においての中間ですとか期末の時期というのは今どういうふうになっていますでしょうか。また、成績表を出す時期、その回数をお願いいたします。
小林指導室長
 まず、学力の低下の懸念でございますが、これは全く逆でございまして、学力の向上を図るために2学期制を導入するということで、今試行校の五中、また来年度から進める他の13校もその準備に既に入っているというところでございます。
 それは、今学力低下の懸念は定期考査の回数にかかわるのかなというような、そういうお考えが一定示されたわけでございますが、逆に中学校においては定期考査だけではなく、むしろ日常のさまざまな評価する場面、小テストも含めて行っております。
 それから、3学期制であるから従来のように5回の定期テストをやっているかというと、実はそうではなく、既に年間4回にしているとか、回数をさまざま加減している学校もございますので、定期テストの回数等は余りかかわりは見られない。むしろ、ある一定のまとまりでしっかりと学習させ、しっかりと試験を受けて成果を出すという点では、2学期制の中で五中を初め、今後の学校もそれぞれ取り組んでいけるものというふうに思っております。
 成績表でございますけども、これは今、課長の方からもお話がございましたように、成績一覧表というものを作成するわけですが、これが12月末の時点で作成するということになっております。実は家庭への通知は、学校長の判断で年に何回通知しても別に構わないですし、期間1回でも構いません。通常12月25日の終業式に2学期に渡される通知表の評価と成績一覧表に載る評価とは違う場合がほとんどです。
 したがいまして、これは要綱に基づいて1月末までに各家庭に成績一覧表に載る、すなわち俗に内申点になる点数は家庭に通知をされます。これはどのように出すかというと、当然4月から12月までの学習のすべてのトータルを評価し、それを5段階の評定に総括をしたものが成績となるということでございます。
久保委員
 家庭への通知のあり方というのは学校長の判断で何回でも出せるということですね。
小林指導室長
 内申点に載る、すなわち厳密に言うと調査書に載る評価に関しては12月末に書式が都教委から決められておりまして、これを家庭に通知するということになっておりますので、それに従って行います。通知表に関しては、これは各学校の学校長の判断ということになります。
久保委員
 学校長の判断ということですから、今の2学期制を取り入れている学校と3学期制を取り入れている学校というのは、3学期制であっても評価はじゃあうちは2回しか出しませんよという学校もあれば、12月末の通知表しか家庭には通知をしないという、そういったような判断で今学校はされているんでしょうか。
小林指導室長
 そのとおりでございます。ただし、それぞれ家庭に伝えるものというのは通知表の評価だけではなく、各教科のそれぞれの内容ごとや単元ごとの進捗状況を通知表という形じゃなくて、さまざまな形でそれぞれの本人や家庭に通知をしながら、今後の勉強の指針を示したりということでいろいろ工夫していけるものだと思います。
 したがいまして、通知表だけですべてのものを伝えるのではなくて、今後2学期制をやっていく中で、さまざまな形で学校が本人や家庭に実のある伝え方を工夫改善していくことも、2学期制をよりよく進めていくための大きなポイントであるというふうに私ども考えております。
久保委員
 本人や家庭に実のある通知表のあり方を示していくということですけれど、それは学校任せですか。それとも教育委員会の方で何か資料があるんですか。
小林指導室長
 これは、書式に関しては従来の通知表と同じように学校長の判断によるものでございますので、こちらで書式を示すということはいたしませんが、むしろもっと大きな視点、すなわち年間を通してどのように指導計画を立てるか。そして、どのように評価計画を立てるか。そして、その評価を進めていく際にはどのように評価基準を定めていくかというようなことに関しては、繰り返し私どもさまざまな場面、研修会等、また進路指導主任会、教務主任会その他で徹底的に指導しているというような状況でございます。
久保委員
 学校長の判断で本当にばらばらに評価がなってしまうとか、学校のいわゆる教育計画がなってしまうということはない、そういう心配はないということですね。
 前回も伺ったんですけれども、単元ごとの終了時にテストを行って確認をするとか反復学習を取り入れていくとか、あと習熟度別の授業を行っていくというようなことで、2学期制であったとしても、2学期制の方が学力的な低下を招かずに向上につながるような2学期制を中野区は目指しているということでしたので、それが生かせられるような2学期制に具体的にしなければいけないと思うんです。
 習熟度別授業を今実施している学校というのが、小学校23校、中学校12校になっております。こういったやはりばらつきがあることによりまして、学校間での学力の格差みたいなものがで出てきてしまうのではないかという心配はどうなのでしょうか。
小林指導室長
 ただいま御指摘の少人数の習熟度による学校数が、小学校、中学校とも全校に満たされていないということでございますが、これに関しては加配する教員、特に中学校はどの教員免許状、教科を持っているかということにもかかわってまいります。それぞれそれにつきましては、学校長が学校の実態に応じて、またはそのときの教員の構成をさまざま考慮して、学校の申し出によって教科の教員を加配しているという状況がございます。
 それからまた、習熟度でやるかどうかについては、学校の人数の規模、児童・生徒数の規模によっても習熟度か、またはいわゆる単純な少人数かというような部分もさまざまございますので、その辺については、確かに私どもは少人数指導、あわせて習熟度別指導が学力向上の重要な手だてであるということで学校を指導しておりますけれども、すべての学校ではなく、それぞれの実態に応じて進めていただいているというのが実態でございます。
久保委員
 それぞれの学校の実態に応じてということですけれども、やはり中学校で学級数の減少に伴って教員の加配というのが非常に難しくなってきますし、学校長の判断といっても本当にそれが適正なのかどうかということを考えてしまうような部分もあるのではないかと思うんです。
 この教科に関しては教員でやっていこう、またここの部分は教員数が足りないで講師で配置をしていこうというようなことは、それはすべて学校長の判断で行われているということですか。
小林指導室長
 これは、東京都の教育委員会の方で、教員の配置の基準、それからいわゆる持ち時間数なども含めて基準がございます。それから、少人数で加配する場合には、その教員が何時間持つのかという部分を細かく規定に従って、まさに学校長が申し出てくるものを、ただそのとおり通すのではなくて、私どももその学校の実績、すなわち現在行われている少人数指導やティームティーチングなど、すべて指導主事が細かく参観をした上で、学校と相談した上、数値または加配の希望教科等を決めて都教委に申請をしていると。そういう状況でございます。
久保委員
 教科によっては、全く学校に教員が配置されていないという教科もあると思います、中学校におきましては。そういったときに、例えば講師の方で時間外には全く学校にいない。子どもたちが時間外に何か先生に質問したいといってもできないというような部分もあります。そういったことのフォローというのも、ぜひ学校とともに教育委員会にも考えていただきたいことでありますし、また学校長ももちろんなんですけれども、教科担任でなくてもフォローができる授業というのもあると思います。
 その辺のことというのも、それも学校サイドの問題なのかもしれませんけれども、やはりそういった面でも時間があいている教員に対して習熟度とかの授業を持たすということではなくても、本当に質問をしたいとか、またここの部分、おくれをとっているので教えてもらいたいという、そういう生徒がいた場合に、どんな先生にでも聞いて学習のフォローができるような体制というのをやっていただきたいと思うんですが、その辺はいかがお考えですか。
小林指導室長
 今の点については、やはり学校組織としてどのように機能していくかということでございますので、それぞれ各教員の校務分掌、責任を果たした上で、全体の中でさまざま学校が努力して取り組んでいくべきだと思いますので、この点については組織でしっかりと責任を果たせるように学校には指導していきたいと思っております。
久保委員
 指導ということもですし、また本当に教員の適正な配置ですとか、また講師の配置、その辺が内容も伴ったきちんとした配置ができているかということも、指導主事の方たちが各学校を回られているということですから、本当に細部にわたってまず見ていただいてきちんとした指導をお願いしたいと思います。
 これは要望です。
昆委員
 中学の方は来年から全校でということですよね。それで私も久保委員と同じようにちょっと感じている点があるんですけれども、今年度、小学校2校、中学校1校の試行ということだったんですが、前期の部分が終わった時点で、例えば成果といいますか、どういう評価ができるのかというものが示されていないというふうにちょっと思うんですよね。
 それで、教育委員会の方では、これまでも中野で実施するに当たって、試行するに当たって、全国で実施しているところの現場を見たり、現場の教員の方も参加していろいろ取り組みを進めてきたから、随分時間をかけて準備をしてきたその中での今年度の試行だったんだと。だから来年度、中学全校で実施してもそれは大きな障害がないんですよというふうに聞こえるんですけれども、それは実施をする教育委員会の考え方であって、例えば保護者や生徒、その立場からいったらどうなんだろうというふうに思ってしまうんです。
 例えば保護者会等に対してどういう説明がされているのか。学校それぞれ個々に任せた説明が行われているのか。その辺についてはどうとらえていらっしゃるんでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 既に学校によりましては、PTAの役員の方々に、学校側として中学校は来年度から一斉に導入を図りたいというようなことをお伝えになっている学校もあるようでございます。いずれにいたしましても、きちんと保護者の方々に来年度からの実施についてはお知らせをしていくということが重要でございます。
 教育委員会も昨年、実施をするに当たりまして、保護者の方々に対しまして2学期制を導入するその目的であるとか意義とか、そういったことにつきましてわかりやすいような形でQ&Aだとかリーフレットなど作成いたしまして配布をいたしました。学校側でも説明の機会などを持ちまして保護者の方々にお話をされましたけれども、当然、来年度の実施に向けても同じような形できちんと保護者の方々への説明、これはやってまいりたいというふうに思っております。
昆委員
 1校だけの試行、それも前期が終わった時点での、中学校でいえば全校実施ということをこういう形で報告されているんですけれども、やはり試行された学校の実態といいますか、保護者や生徒等の意見がどうだったのかということも含めてやはりお示ししないと、全校でこれからやるというときに何を基準に保護者がそのことを受け入れるかということがなかなかできないのではないかなというふうに思うんですよ。
 Q&Aで説明をしてきたし、これからもやりますと言われても、実際にもう10月ですよね。あと来年の4月まで約半年ですか。その期間に自分たちの学校が2学期制になるんだということでいえば、生徒にしても保護者にしても、これは非常にやはり今まで長年の3学期制をとってきた中での2学期制ということになるわけですから、いろんな不安だとか戸惑いだとか、どうなるんだろうという、そういうものがいっぱいあると思うんですよね。そういうものにこたえていくためには、試行された成果といいますか、そういうものをきちんと示すということがやはり必要だろうと思うし、物すごい丁寧な説明の仕方と実施に当たっての進め方というものが必要ではないかというふうに思うんです。
 学校の現場では、なかなか保護者会等に行ってもこういう話、2学期制になりますよということはないんです。聞こえないんです。説明がないんです。今の時点では。だから余計にそう思ってしまうんですけれども、その点についてはどのように考えていらっしゃるんでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 既に先行実施をしてございます学校からは、これは教育委員会の中にも現場の担当の教員等に入っていただきまして検討委員会というようなことで、引き続きずっと検証といいますか検討を進めてございます。その中で、試行を行っている学校からは、随時状況と報告を受けているところでございます。それからまた、この前期が終わる段階で各学校の方から、一定のこれまで前期でやってみたという形での報告は教育委員会あてにいただいてございます。その中で、先ほど冒頭申しましたけれども、これまでこの2学期制を推進するに当たりましては、いろんな形で検討等を加えながら一定の形で実施のスタイルといいますか、それを決めて導入といいますか、図ってきたところでございます。そういった中で、この実施を通して当初見込んでいた成果が出てきているということで、私どもの方はこれまで着実に進められていくというふうには見てございます。
 それからまた、学校の中では、この2学期制を導入することによりまして前期、後期というようなことがございますので、1学期のちょうど夏休み始まる直前の慌ただしさがなくなったというようなこともありまして、結構頻繁に積極的な形で保護者との面談などが実施できたと。これは結構学校から共通に言われていることでございますけれども、そういった中で保護者の方々からも学校側とコミュニケーションも比較的うまくいっているというふうには聞いてございます。それからまた、啓明小学校などでは、前期がまた途中の段階ではございますけれども、教員の方にアンケートなどをとって、比較的この2学期制がスムーズに実施されているといったようなことは報告をいただいてございます。
昆委員
 実施した学校のところから、おおむねスムーズにいっているということを伺っているとか、そういう報告を受けているということではなくて、やっぱり教育委員会自身がきちんと学校現場や保護者や、また子どもたち、生徒・児童のそういう意見をきちんと把握するということも必要なのではないかなというふうに思うんですよね。それをしなかったならば、いいことばかりではなくて、やはり戸惑いだとかいろんな疑問だとかということも出ていると思うんですよ。そういうところが、私たちこの文教委員会のところにも報告ありませんからよくわからないんですけれども、そういうものが全部明らかにされて、それでおおむねいろんな不安もクリアできて実施の方向に来年度からできますよというふうに報告を受けるならば、それは納得いく話ですけれども、なかなかそこら辺のところが見えてないだけに、全国の例だとか学校現場だとかと言われても、それが全体のいい方向で進んでいるというふうにとらまえるということがちょっとなかなかできないというのが率直なところなんです。
 だからこそ、そういうものがあるならば、教育委員会としてきちんとつかんで、どういう評価ができ、どういうところがまだクリアしなきゃならない問題があったとか、学校の現場ではこういうところに戸惑いがあったとか、課題がまだこういう点ではあるとか、そういうものを少し整理をして出していただきたいなという思いがあるんです。それがなければ、これからの来年4月から実施するという全校の実施に向けて、現場での説明会だとか、そういう保護者とのいろんな懇談だとか、そういうものにもなかなか入っていけない。スムーズにいかないのではないかなというふうに思っているんですけれども、その点はどのように考えていらっしゃるでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 もちろん、すべてがすべて順調にいっているということでもございません。特に行事等の関係などもございまして、今、特に中学校ですけれども、試行がまだ1校ということもありまして、全体の行事との調整など、できれば全体の足並みをそろえた中でやっていきたいということで苦慮している部分もございます。これは来年度から、特に中学校について、できれば全校で実施をしたいという一つの大きな契機とはなってございます。
 それから、まだ実施して、確かに委員おっしゃるとおり前期が終了した段階ということもございますが、今後できるだけ現場の教職員とか幅広く意見を集めて、そういったものをきちんと集約してまいりたいというふうには思っております。当然いろんな形で細かい部分、実施をすればいろんな形で検討を進めなければいけない、修正を加えなければいけない部分もあります。そういったところは、やはり現場の声というものはきちんとフィードバッグする中でやっていく必要があるというふうに思っております。ただ、マクロ的な形でこの2学期制を導入するということにつきましては、特に中学などを中心にぜひ全校で実施を図っていきたいといったことで、校長会としても強い意向を持ってございます。
 そういう意味で、教育委員会としましても、現場を預かる校長会とともにきちんと調整を図りながら、この2学期制を来年度から着実に全校の実施に向けて実施を図ってまいりたいというふうに思っております。
江田委員
 まず、休業日の見直しの件から少しお聞きしたいんですが、現行66日間の長期休業日を3日間短縮できるようにすると。場合によっては2日間ということのようですが、これは2学期制実施と関係があることなのか、それから全国的にそうしたことが行われるのか。まず、そこら辺の背景を教えてください。
小谷松教育改革担当課長
 休業日の見直しということにつきましては、基本的には今回、教育委員会の考え方としましては、2学期制の推進は2学期制の推進としてきちんと進めていきたいと思いますが、あわせてできるだけ学力の向上とか特色ある取り組みなどを進めるために、2学期制の推進とはまた違う角度で長期休業日の見直しというものを進めてまいりたいというふうに思っております。
 それから、長期休業日の動向といいますか、全国的にはまだちょっと詳しいデータというのは把握しておりませんけれども、例えばことし23区で見ますと、今年度から葛飾区が夏休みを1週間短縮をしたということで実施をされております。それは中学校全校一斉ということでございますけれども。そのほか世田谷区でも一部の中学校におきまして、やはり1週間の短縮という形で部分的に導入を図ったということを聞いてございます。そのほか、幾つかの区で、中野区を含めまして、この短縮について検討を進めているという情報が入ってございます。
江田委員
 それは専ら原因というか、ねらいとするところは、学力の向上あるいは授業日数、時数をふやすということが目的で行われているということなんでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 必ずしも学力の向上だけということではございません。中野区の学校、それぞれ特色ある学校づくりを進めるという意味におきましては、いろんな形で体験活動の充実などを図っていかなければならない部分がございます。また、今回まとめました教育ビジョンに掲げますいろんな取り組み、そういったものにつきましても各学校の中で積極的な形で取り組みを図っていただきたい。そういった意味では、ある程度ゆとりを持った中でそれを実施することが必要であろうというふうに思います。そのためには、やはり一定の授業時数を確保した中で、きちんと教育課程を組み立てていく必要があるというふうに思ってございます。
 そのようなことから、今回、長期休業日の見直しを行い、一定の授業日数、時数を確保していきたいというふうに考えてございます。
江田委員
 これは教育委員会としてそういう方針を出したということなのか、あるいは一定のチームみたいなものをつくってさまざまな研究をした結果、休業日を3日間短縮しようと。授業日数をふやしていくことによって、そうしたことを生み出していこうという、そういう結論というのはどこで出したんでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 検討の経過と申しますと、教育委員会としては一昨年から2学期制の導入に向けての検討を進めてきましたけれども、当初は2学期制の検討の中で長期休業日を合わせて短縮を図っていくということで、教育委員会としては実は昨年の4月にそのような方向で一定の確認をしてございます。しかし、2学期制の導入と、それからまた長期休業日の見直しということにつきましては、もう少しきちんと整理をした上で仕分けをして実施をしていくということで現在取り組みを進めてございます。
 それから、長期休業日の見直しということにつきましては、校長会の方からもやはり一定の見直しは必要であるというふうなことで御意見などもいただいてございますし、そういった意味で十分現場を預かる校長会の方とも調整を進めながら、この長期休業日の見直しについて一定の方向で教育委員会として確認をしてきたという経過がございます。
江田委員
 それから、2学期制の方の具体的なことで少しお聞きしたいんですが、小学校2校、それから中学校1校で試行していたわけですが、2学期制にすることによって1学期と2学期の終業、始業があります。今までの報告の中では、例えば2学期制にすることによって終業式あるいは始業式、そういうものを見直すことによって授業日数をふやしていく。そういうことも可能だというふうな話がありましたが、現実には例えば五中を例にとった場合にどういうふうなやり方になったんですか。
小林指導室長
 今の五中が具体的にどのように行ったかというと、7月の末というか20日前後には、今度は学期は終わりませんので、しかし最後には夏季休業に入るということで学活のようなものを1時間設けるということで、その後、夏季休業に入るわけです。9月1日に関しても、いきなり1時間目から授業というのはやはりいろいろな部分で、しばらく休んでいましたのでこの部分はやはり学級活動の時間で1時間とり、その後、授業を始めたという。そんなような形で、連続性を保って2学期制を試行していたというふうに聞いております。
江田委員
 7月、8月の関係と、それから10月に1学期から2学期に変わるわけですよね。ここはどういうふうにやったのか。それはどうでしょうか。
小林指導室長
 五中に関しましては、いわゆる体育の日を中心として3連休ございますので、この3連休を1学期と2学期の、2学期に移行するという、そういう部分で、いわゆる秋季の休業というような形でとって、そして境をつけて進めたと。そういう状況でございます。
江田委員
 ですから、そのときは終業式、始業式というのはどういうふうにしたのか。終業式という日をとってやったのか、あるいは特に1日とらないで学活のような形でけじめをつけているのか。
小林指導室長
 これは、その前日、3日休みがありますが、その前の最後の日については終業式を行っております。ただ、授業も行っております、実際に。それから、始業式。要するに3日あけた後に関しても始業式というものは、朝礼のような形で行いますけれども、その後、授業を行っていると。そういう状況でございます。
江田委員
 つまり、実際に小学校は2校試行し、中学校は試行して今途中なわけですよね。ちょうど学期が変わって、2学期が始まったばかりですよね。だから、1年間通してやってみて、ここがこういうふうに変わって、そのことによってよかったのか、あるいは課題が出たのかという問題がきちんと本来報告されるというのが試行という。試行してみて、その結果を見て拡大していくという場合には、それが当然のことですよね。
 今回はそうではなくて、試行校の1学期が終わった段階で、前期が終わった段階でもう既に中学校全校やるよという、そういう報告になっているものですから、一体じゃあ試行というのはどういうことだったんだという、そういうことになってくるわけで、そこら辺はもう少しよくわかるように報告をしていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 それから、いみじくも今出ていますけども、既に学校では「試行」という言い方はしていないんじゃないですか。2学期制の「先行」校という言い方をしていませんか。
 つまり、文教委員会には試行という形で報告になっているけども、実際に教育委員会の中では既にもう試行ではなくて、これは2学期制はこれからもどんどん進めていくんだと。先行校としての五中あるいは啓明とどこでしたか、小学校が特に問題なく、トラブルなく進んでいくように、それからより効果が上がったということが示せるように、先ほど指導室長がいろんな努力をしているというふうにおっしゃった中身は、より2学期制がスムーズに受け入れられるようにあらゆる努力を教育委員会としてもしていますと。だから、来年は拡大しても大丈夫なんですという、そういう意味の報告にならざるを得ないということなのではないかと思うんですが、もうちょっとそこら辺わかりやすく説明していただけませんか。
金野教育委員会事務局次長
 この2学期制の試行の考え方でございますが、当初から2学期制をやった方がいいかどうか、3学期制の方がいいかどうか検証するために試行するという考え方ではなくて、教育委員会では2学期制の方がさまざまな観点から効果があるということから、2学期制を全体で推進しようという考え方を出した上で、当初から全部の学校ではなくて、何校かで先に試行を進めようという考え方をとってやってまいりました。
 試行の意味につきましては、ですからやるかやらないかを決めるということではなくて、先行した学校が特に教育課程の編成においてどんなような教育課程を編成して進めたか。また、移行の場合にどういう課題をどんなふうに取り組んだかということを、ほかの学校の、続く学校のための参考になるように、また他の学校がそういう課題について解決しやすいように試行しようということでやってきております。
 それから、そういった中で学期制の検討委員会を引き続きやっておりますが、各学校からは試行ということではなくて先行実施という言い方をしてくれないかというような形の要望が出ておりますので、事務的な連絡などはあわせて先行実施校というような言い方も使っております。
 また、各学校の状況ですが、先に五中が試行を始めたということを受けて、実は各学校で来年度の教育課程をそれぞれ組んでみるような作業を既に行っております。その結果、授業時数の確保、それから行事のためのゆとり、そういうことから大変やる効果があるのではないかということで、各学校からも来年度はぜひ中学校は2学期制を全校でやりたいというようなお話をいただいておりまして、そういうことを踏まえまして、教育委員会としても検討をして、来年度は中学校につきましては全部の学校で実施するような方向としたいという打ち出しをしてきたものでございます。
江田委員
 今の答弁は、私、率直にそのまま受けたいというふうに思っています。
 私自身は、2学期制が本当にいいのかどうかというのは正直言ってわからないんです。例えば通知表だけではなくて、いろんな形でその子どもの到達点やその子どもの課題とかそういったものを、もっとわかりやすく家庭にわかるような努力をしようというのは、それは2学期制であれ3学期制であれ、本来そうした努力を積み重ねていって、よりいい方向にしていくという努力は常日ごろからしなければならない課題でしょうから、そういう意味で2学期制になったからそういうことができたというよりも、むしろ2学期制にすることによってどういうことを改善したらいいかという中から、そういう課題をチャレンジしているという多分そういうことなんだろうと思うんです。
 だから、そういうことからいえば、私は2学期制であれ3学期制であれ、いろんな改善の努力をしなければならない課題はいっぱいあるだろうから、それにぜひ挑戦してほしい。だけど、それが2学期制だからそれができて、3学期制だから無理なんだということにならないんだろうというふうに思っております。
 そういう意味で、どうあるべきかというのは私自身は全然わからないまま、ずっとこの間、文教委員会の発言はそういう発言にならざるを得ないんですが、いずれにしてもさっき次長がおっしゃったような、学校がそういうふうに積極的に受けて、2学期制を全体でやっていこうという、そういうふうになっているとしたら、そうした学校は、そういうふうに積極的に受けとめるようになってきたそういう背景とかデータとか、あるいは前期実施してこういう点が学校現場から非常に歓迎されているとか、そうしたものが最初の報告の中に全然ないままですよね。そういう点が、本当に2学期制に進んでいくということがいいことなのかどうかという、我々の立場としてどういう判断をしたらいいのかというのは全然判断の根拠を持ち得ないという気持ちを非常に強くしているんですが、そこら辺ではもう少し何か出せるものというのはないんですか。
小林指導室長
 今の御質問のままというよりも、ちょっと背景についてつけ足しをさせていただきたいと思うんですが、こういった実際に試行しての成果を十分踏まえて実施していくということも確かにそのとおりだというふうには受けとめてはおりますが、それは小学校などはそのような形で進めたい。中学校は来年度からということにつきましては、実はちょっと外的な要因もございまして、中学校は来年度から新しい教科書を使うということで、これの指導計画を新たに練り直すという作業を今進めております。中学校は、こういう機によりよい教育課程をつくっていこう、改善していこうという、そして14年、新しい学習指導要領が始まって以来、指導と評価の一体化ということで、相対評価が絶対評価に移ったということで、今の状況をもっとよりよくしていこうということで、小まめに評価もしていこうという、そういう実態に迫られているというようなことから、やはり教育課程を改善し、指導を充実させていこう。そういった評価を進めていこうという視点から、中学校の方も来年度から一斉にやっていきたいんだというような思いを持って取り組んでいただいているというふうに理解しております。
 そういう点では、小学校は順次拡大をしていきながら、小学校でも次回20年度には新しい教科書を使うような状況になりますので、そうなりますとちょうどその時点で小学校も新しい学期制のもとで新しい教育、充実した教育活動を進めていくと。そういう流れかなというふうに私どもも受けとめて推進していきたいというふうに思っているところでございます。
江田委員
 全体がいろいろ委員が聞く中で見えてくるということよりも、もうちょっとそこら辺がうまく説明していただけないかというふうに思っております。
 それで、最後にもう一度、五中を例にお聞きしたいんですが、通知表は実際にどういうふうな形で出たのか。2学期の終わりに通知表を出すというふうになったのか、そういう実情をもうちょっと教えてください。
 それから、12月に4月から12月分まとめてというお話でしたが、それは3年生だけなのか、1年生、2年生はどういうふうになるのか。ちょっとそこら辺が全然よく見えてないんですが。
小林指導室長
 通知表につきましては、五中は前期と後期の2回ということでございます。ただし、先ほどから御心配の3年生の進路にかかわってということもございますので、3年生についてはいわゆる夏季休業に入る前です。従来の1学期の終わりの時点で、やはりその段階での評定を示して、夏休み中の学習の取り組みも示唆したというふうに聞いております。
 それからまた、当然12月の末の時点では、これは先ほど申し上げましたように、成績一覧表というものを作成いたしますので、そのために3月では遅いわけですので、12月に3年生は行う。しかし、1、2年生はそういう途中でやることはしないということです。
 ただし、これはぜひ御理解いただきたいことは、通知表というのは大変重みのあるものと受けとめていただいて大変ありがたいことなんですが、通知表は重みがあるとともに、やはりその途中を埋めるさまざまな面談や各教科で繰り返し小まめに評価する部分というものをさらに充実させていくことが大事です。それをどのようにまとめて、または本人や家庭にどのような形で伝えるかというのは、今後さらに各学校は工夫していかなきゃいけないことだと思っておりますので、その点についてはつけ足して御了解いただきたいと思います。
小串委員
 前のときにもちょっといろいろ質疑はさせていただいたことはあるんですけれども、どうもよくわからないのは、2学期制がいいのか3学期制がいいのかという部分が、どちらが本当に子どもたちにとっていいのかということがわからない中で何かやりたいという。何となくやりたいというような感じにしか受けれないところが非常に寂しいというか残念でならないんですよね。
 いろいろ質疑を聞いていて、今の室長の答弁だって、ならば3年生は3学期制じゃないかと。中学の1年生と2年生だけそういう形になって、結局親にしても子どもにとっても通知表をもらった時点が学期という意識というのは当然持っているじゃないですか。だから、そういうふうに考えると、何のためにやっているのか、あるいはやろうとしているのかというのが全然見えてこないんですよね。
 何かこの説明を聞いていても、夏季休暇のあり方についても、いろいろこう言って、それぞればらばらにやりなさいみたいな形で、全然中野区の教育委員会の熱意というか、したがってこうしたいんだと。こうすることによって中野の教育はよくなるんだという姿勢が全然見えてこないところに非常にがっかりするんですよね。
 だから、別に私は2学期制だって3学期制だってどちらでもいいと思っているんだけど、それが子どもたちにとって本当にいいことになるならば、あるいはその一つのきっかけになるとするならば積極的に導入すればいいとは思うんだけれども、残念ながらそこのところが全然見えてこないというふうに感じています。
 そこでちょっと何点か聞きたいんですけども、葛飾のことが出ました。葛飾は25日から夏季休暇を1週間ぐらい短くして勉強時間を確保してということなんだけど、当区でいうところの秋休み的なものを考えているんですか。全く夏季休暇というよりも、長期休暇を1週間丸々削っちゃったというのが葛飾なんですか。ちょっとそこのところからまず教えてください。
小谷松教育改革担当課長
 葛飾区が今年度から導入いたしました長期休業日の短縮は7日間、おっしゃるとおりでございますが、葛飾はまだ2学期制を導入してございません。3学期制のまま、夏休みの期間だけ1週間を短縮したというものでございます。
小串委員
 葛飾はじゃあ3学期制なんだ。1週間短くなったけれども、それにかわる秋休み的なものを特に設けているわけではない。
 何か葛飾のことをおっしゃって、あたかも葛飾で先行して2学期制がやられているような、質疑を聞いていて私は印象を持ちましたよ。
 世田谷はどうなんですか、じゃあ。
小谷松教育改革担当課長
 世田谷区も、現在は2学期制についてはまだ導入してございません。それで、長期休業日につきましては一部の中学校で1週間の短縮をモデル的な形でやっているというものでございます。
小串委員
 今までの質疑を聞いているのと今聞いているので全然また違った私自身の、私自身が悪いのかもしれないけれども。そうすると、2学期制と休業日の見直しという二つに分けて聞きたいんですけども、23区で2学期制をとっているところというのは何区あるんですか。
小谷松教育改革担当課長
 全校実施を図っているもの、また一部の実施を図っているもの、あわせて23区中約半数の11区でございます。
小串委員
 休業日の短縮を実施している区というのは何区ですか。
小谷松教育改革担当課長
 まず葛飾区が中学校で全校実施でございます。それ以外の区につきましては、全面実施ということでございません。6区におきまして、一部の学校で導入をしているというものでございます。
小串委員
 そうすると、全校じゃないけども、何らかの形で23区中6区が休業日を短縮していると、1年間で。現行66日というのは、23区、とりあえず今まで数年前までは同じという認識でよろしいですか。
小林指導室長
 これは以前、東京都全体での管理運営規則が統一していた時代は同じだということで、それぞれ今度は各区で決めているというような、そういう状況がございます。
小串委員
 そうすると、この休業日の66日というのは、各自治体、要するに各区においてゼロから66までの範囲の中で決めていいということなんですか。休業日というのはどう設定をしなければいけないのか。
小林指導室長
 これは、区が管理運営規則で定めるものでございます。
小串委員
 わかりました。そうすると、2学期制というところの何らかの形で導入しているものは23区中11区あって、休業日の見直し、全校ではないんだろうけれども、6区でやっていると。それを当区においては、来年から中学においては一斉にもう踏み出していこうという説明なわけですよね。
 この資料に基づいて説明を受けた中で、とりあえず試行だか先行だかわからないけれども、ことし現在、中学校で1校やられて、小学校で2校やられている。しかし、来年からは中学だけということになった。要するに小学校と中学校の位置付けというか考え方も恐らく積極的なところと消極的なところということでもうちょっと先送りしたところと来年からやりたいというところが生まれてきているんだと思うんですけども、そうなった背景をちょっと説明してもらえますか。
小谷松教育改革担当課長
 中学で全校一斉に実施をしたいということの理由としましては、一つは中学の場合、全校にかかわります行事等があるということで、できれば足並みをそろえたい。それから、中学の場合、来年度から新しい教科書によります指導計画・評価計画がスタートいたします。できれば、それを機に全校一斉に2学期制、それからまた長期休業日の見直しを図っていきたいということを考えてございます。
 一方、小学校におきましては、昨年、教科書採択が行われ、ことしからそれぞれ各校におきまして、それに基づきます指導計画が始まっているところでございます。そういった意味で、少し各校ごとに2学期制を一度にというわけにはちょっと難しい部分もございます。次の切りかえの機が20年でございますので、一応そこをゴールといたしまして、それまでの間、各学校の中でその取り組みを目指して改革の対応を図っていきたいという学校につきましては順次導入を図るというふうにしてございます。
小串委員
 何か新しい教科書だからという先ほどからお話があるんだけど、新しい教科書だから2学期制にしなきゃいけないという、そこのところの理屈がよくわからないんですよね。一つのきっかけにしたいという意味なのかなと思うんですけども。新しい教科書と2学期制との関係というのがどうもよくわからないんだけども、いずれにしても中学ではそういうことをやっていきたいという恐らく校長会等の意向があると。一方では、小学校はまだもうちょっと時間がほしいということだと思うんですよね。小学校がなぜそうなって、中学がなるというのが今の説明を聞いてもよくわからないんですよ。
 それと、2学期制だろうが3学期制だろうが、先ほどのお話で、例えば始業式、終業式というものを授業をやって最後に、今までは1日とらなきゃいけないと思っていたから。そうすると、単純にそれだけで授業日数を2日あるいはこれで休業日を3日とるとなると、例えば5日、2学期制にすることによって5日分丸々。だから、授業時間とすると30時間だか30数時間だかわかりませんが、それで確保できると。
 それがまさに2学期制導入の根拠というか、そういうことによって授業時間を確保して、いわゆるゆとり教育というようなことから、逆の言葉はちょっとわかりませんが、アンチゆとりとでも言うのか、あるいは詰め込み教育とでも言うのか、こういうのは何か10年ごとに繰り返されるらしいけれども、そういうまた時代的な節目になっているのかなというふうな印象も受けるんですけれども、その辺どうなんでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 もちろん授業時数を一定数確保していきたいと。それで今、委員のおっしゃったとおり、例えば始業式、終業式、これが2学期制になることによりまして、1回ずつなくなりますので、そういった意味で授業時数を確保する一つのきちんとした機会になるとあわせて、それを契機にいろんな形で年間を通しての授業の組み立て、あるいは行事の組み立て等の見直しの機会として実施できるということもあります。それからまた、2学期制になることによりまして、長いスパンの中できちんと子どもたちの観察ができる。きめの細かな指導、そして評価ができるというメリット。それを考え合わせたときに、トータルとしてやはり2学期制を導入することによりまして、学校にとってきちんとした、また子どもたちにとってそれなりのメリットが得られるという判断のもとで2学期制の導入ということを進めていきたいと考えているところでございます。
小串委員
 そういう話を聞いても、だから3学期制でも同じことができるんじゃないかということなんですよ。要するに始業式、終業式を丸々1日とるのではなくして、授業をやって最後の1時間、ホームルームの時間をとって、そこで成績表を渡すというスタイルをそれぞれの学校が統一的にとれば、それだけで授業時間というものをそれだけで確保できるわけでしょう。それでもできるんじゃないかと思うんだけど、むしろもっと我々を納得させるだけの考え方というものを示してほしいという意味なんですよ。
小林指導室長
 今、委員御指摘のとおり、授業時数、授業日数を確保するためには、はっきり申し上げますと、3学期制でもできなくはないというのは事実でございます。ただ、2学期制を機に小まめに時数をふやしたり、またこういうことを機に長期休業を見直すとか、そういう契機になるということはございます。しかしながら、今もっと本質の、なぜ2学期制かというところは、やはり今までも再三申し上げてきておりますけれども、大きくは教育課程の改善、編成を改善するということです。教育計画を改善するということであります。
 実は私が着任して、ある小学校の校長先生からこういう申し出がありました。今、3学期で学期ごとに通知表を出しているけれども、これを2回にしたい。ついては、教育委員会として許可してもらえるだろうかというお問い合わせでした。しかしながら、これは学校長が決めることだからそれは御自由ですと。
 では、なぜそうなのかというときに、その校長先生のお考えは、今新しい評価になって、いわゆる3学期というのは季節、長年の日本の文化、伝統の中で三つに区切られていたわけですけども、その三つに区切られているものではなくて、1年間の学習を一つの流れにして、そして全体をまずある程度学習をしたらば、そこでの一定の単元や一定の内容のまとまりを学習したらば、そこでその子がどれぐらい到達したかをこれは小まめに評価していますから、そこで一定の面接をして、そしてこういう点がすぐれている、こういう点が劣っている。だから、もっと伸ばしていこう。こういう学習をしていこうということをやり、この1回目にやるのが大体夏休みの前が適当であろう。そして、夏休みに勉強をどんどんしてもらって、そしてそれを確認した上で9月か10月ぐらいにその成果を通知表としてまとめる。それと同じようなことを、また学習をさせて、冬休みの前に親御さんと面談をして、そして今後の学習の指針を示す。そして、それは一方では、学校の教員にしてみれば指導の改善を工夫するわけですね。そして、今度、冬休みを通して子どもがそれぞれ勉強して、そしてまた3学期の授業としては最後に通知表を出す。こういうようにいわゆる連続性をしっかり持たせて、しかも親や保護者に説明責任もしっかり果たせる。これまでは通知表という形で紙切れが行くだけで、あとは自分で考えなさいというような、冷たくいえば。そして、しかもそれは全体の順位の中で、あなたはそれより上だったからいい点数です、下だったからこうですと、そうじゃなくて、学習指導要領の目標、内容に対して行っているのか行っていないのか、到達しているのかしていないのかをしっかり見きわめて、してなければ何が大事なのか。それをやっぱり1年間の中でしっかりやっていきましょうと。そのためには、その校長先生もおっしゃるように、3学期の学期が邪魔ですと。それならば、もっと1本で通していきましょうと。しかし、1本で通すということは、やはり学期という節目はさまざまな生活指導上でもいろいろ必要ですと。不登校のお子さんもそういう節目に学校に出てくる機会もあると。であるならば、1年間の真ん中でそうした節目をとって二つの学期でやっていきましょうと。そういうようなお申し出が区内の中でも学校からありました。
 これをやるには、じゃあ今区で考えている2学期制が適当であろうということで試行していただいたり実践していただいている。ほかにも教育課程の上で工夫している学校もあります。したがいまして、私どもは2学期制に対して初めに2学期制ありきではありません。形があって押し込むのではなくて、そうした学習の連続性や評価をしていく。そして指導を改善していく。説明責任も果たす。子どもにしっかり学習をさせていく。そういうことを必要なためには3よりも2だという部分で学校にも指導してきております。
 そういう点では、冒頭申し上げましたように、この2学期制というのはあくまでも学力を向上させる。子どもたちの一人ひとりを伸ばしていくという意味合い。それから、中学校校長会はそうやって一斉に来年度やっていこうというのは、教育課程の改善をして、教員にもしっかり取り組ませるという熱意のあらわれだと私ども受けとめております。
 したがって、この2学期制にすることによって、より形を変えていく、スタイルを変えていくというモデルチェンジではなくて、本当に教育の質を高めていこうという期待と願いを持っての改善でありますので、そういう点を御理解いただければありがたいと思います。
小串委員
 今の室長の熱弁を聞いて、初めてああそうなればすばらしいなというように感じることができました。
 やっぱりやるならやるで、学期だけ変えたって意味はないんです。それによって、確かに中間だ、期末だ、今ですら各校によって違うらしいですけども、通常は5回なんでしょう。それが4回になるわけですよね。中間が夏休み前、夏休み後に前期の期末。後期は11月ごろに中間試験あるいはいは12月の初めごろで、もう1回が新年ということにでもなるのでしょうか。そうすると、教員の方の煩わしさというのはその部分に関しては解放されるから、それがきめの細かい指導に当たっていくことが可能になるんだという説明ですよね。
 だから、本当にそういうふうになってくれるのであれば、ぜひそうしてほしいなという気にもなるんですよ。なぜ、これだけ議論していて、そういうことがきちんと最初から言えないんだろうかというふうに逆に思うんですけれども、ぜひどうせやるならそういうことでやっていただきたいというふうに思います。
 ただ一方、夏季に限らず、長期休暇について何か各校でばらばらに設定をして、ばらばらでいいですよ。それぞれある意味では自由でいいといえばいいんだけれども、しかし一定の概念というのがあるじゃないですか。全国的に夏休みというのは大体この辺だよと。北海道の方へ行けば葛飾みたいな例もあるんでしょうけれども、もっと早く8月20日ごろから学校で。そのかわり冬休み長いとか。
 ただ、中野区みたいな小さなところで、それぞればらばらで、例えば私なんかでも40年ぐらい前かな、中学生活を経験した中で、学校がたまたま開校記念日で休みだったりなんかして、私、新宿でしたから新宿の繁華街へ行って遊んでいたら、ボーリング場なんか行ったらちょっとちょっとと呼ばれて、何かと思ったら、お巡りさんですよ。補導の。何でここでボーリングやっているんだと。こっちは休みだからボーリング場行ってボーリングやって、親の許可も得てやっているわけだから何ら悪いという意識はないんだけども、そういう嫌な思いをする。そういう嫌な思いは今でも覚えているわけですよ。だから、そういうことが、例えば9月3日までいいですと。9月になれば当然みんな学校へ行っていると思うのが、休みだから繁華街へ行って遊んでいて、それによって非行に走ったりそういう私が言ったような嫌な経験をするようなことだって、これだってありますよね。
 だから私はもう、むしろいじるならいじるでいいですけど、いろんな休みを多少夏休みを短くして秋休みをつくるというのならそれはそれで一つの考え方だと思うけども、せめて当区ではこういうふうにするんだという教育委員会の姿勢というものをきちんと示した上でやるべきだというふうに思うんですけども、どうでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
 中野区の教育委員会の姿勢といたしましては、基本的に学校として判断をする裁量を図っていく。そういったものをきちんと確保していきたいというふうに考えてございます。
 しかしながら、今、委員おっしゃったとおり、各学校で非常にバランスを欠くということについてはやはりいろいろ意向的な部分については問題があるだろうというふうには思いますけれども、その中で校長会等の調整を図りながら、できるだけ全体としてバランスをとった上で実際の運用は行っていくということを、これは校長会の方でもそういった形で考え方は持っておりますし、当分の間、そういった意味で、教育委員会としてもそういった校長会の中で調整を図っていくということについては、その方向でどうかなというふうには考えてございます。
 ただ、基本的なところで、教育委員会の考え方としては各学校の裁量、自主的な判断というものを十分尊重していきたいというその方向は教育委員会としての基本的な考え方でございます。
小串委員
 私はむしろきちんと、校長会と話を十分するという意味ではそういうことは大変必要だと思いますけれども、そういう中でやっぱり原則はここでいこうと。しかし、それは1日、例えば開校記念日がこちらにずれ込むのでこうなるとかなんとかという多少の例外的な原則から外れるということが仮にあったとしても、それはそれでいいとは思うんですけれども、決めるときにはやっぱり教育委員会がきちんと中心になって、各校を統一して長期休暇についてはこうしていくというようなことをやっぱりきちんとしていった方がいいと思います、私は。これは私の考え方ですから何もそれを押しつける気はありませんけれども。
 だから、いろんな考えがあっても、やっぱり先ほどの室長の熱弁じゃないけれども、そういう姿勢を私は求めたいんですよ、教育委員会の皆さんには。やっぱり中野の子どもたちの成長にとって、このことが一つのきっかけになっていい方向に向かうということをぜひ求めたいと思うので、長期休暇のあり方についても、秋休みというものも私はこれもあえて私の考え方ですけども、とるのならばもっととったらいいと思う。1週間丸々。そうすれば、最高何日になるかというと8日とれるんですよ。土日休みでしょう。10月体育の日入れると7、8、9は休みでしょう。来年度の予定は。4日とると9日間とれるんですよ。1週間に土曜日があるから。だから、むしろそういうくらいのめり張りを持って、そこが前期の終了ですと。後期はまたフレッシュな気分で後期に入っていこうということであっても私はいいと思うんですよ。
 だから、その辺を十分よく今後、まだ時間があるわけですから校長先生方とお話をされた上で、やるのならばいい方向に行ってもらいたいというふうに思いますけれども、小学校については、だからある意味では中学が先行してやっていくという形になるんでしょうから、だからそれが一つの範になって、小学校がおくれて、逆に余り大きな混乱なく入っていくことも可能になるわけだから、十分慎重にかつよりよい方向に行ってもらいたいと思いますけども、最後に決意だけちょっと聞いておきます。
小谷松教育改革担当課長
 先ほど委員がおっしゃったとおり、何でこういったことをやるのか。それは中野の子どもたちにとって、よりよい教育の環境を充実させていくためで、その一つの方策として私どもの方はこの2学期制の導入あるいは長期休業日の見直しということを考えているわけでございます。その意味で、きちんと、特に現場とも十分意思疎通を図りながら、しっかりとそういったことを子どもたちのためにやってまいりたいと思っております。
委員長
 よろしいですか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、本報告は終わりたいと思いますが、ちょっと休憩いただけますか。

(午後2時29分)

委員長
 じゃあ、再開いたします。

(午後2時30分)

 では、2番、平成17年度夏季学園実施状況についての報告を求めます。
相澤学校教育担当課長
 それでは、平成17年度夏季学園の実施状況について御報告させていただきます。
 資料をごらんください。(資料3)
 資料の左の欄、小学校の岩井臨海学園でございます。こちらにつきましては、7月21日から8月7日まで行われたものでございます。単独実施につきましては22校ございまして、参加率は下の欄の数値のとおりで91.6%ということになってございます。これは昨年度と比較いたしまして0.6%増となってございます。
 続きまして、右上の欄、これは連合の臨海学園でございます。第一期は8月2日から4日、第二期は8月4日から6日の間で行いまして、参加率は昨年と比較いたしまして、真ん中のところにございますが、合計の。34.5%。昨年と比較しましては3.2%の増になってございます。
 続きまして、中学校の軽井沢林間学園でございます。こちらは7月21日から8月26日の間で16校実施してございます。参加率は95.2%。これも昨年よりも0.8%増となってございます。
 それから下の欄、児童1人当たりの保護者のバス代。小学校については3,500円、中学校については6,900円ということになってございます。
委員長
 ただいまの御報告に対して御質疑ございませんか。
小串委員
 これあれですよね。いつも成果指標になっていますよね。参加率を上げようというので。結局、単独校は小学校で91.6%、参加率。中学では95.2%の参加率。かなりの参加率高いですよね。しかし、やっぱり連合となると34%。3%ふえたけどもそんなものだということで。成果指標を確実に上げていくにしたって、連合をいかに解消していくかというのに尽きるわけですよね。
 もう連合のところは過去何年間、ずっと連合なんですよね。大体私聞いているんですけど、単独でできるようにしていきたいと思いますというふうには答弁必ず返ってくるんですけども、一向にそうなったことがないんですよね。
 それぞれの学校には学校の事情があるということなんですけども、それぞれの一期の3校、二期の4校のそれぞれの、なぜ単独でできないか。具体的な理由を教えてもらいますか。
相澤学校教育担当課長
 これについては、個別に学校長あるいは現地に私も行きまして、その場で参加された先生方に全部というわけではないんですけれども、伺っております。さまざまな理由があるわけで、例えば子どもも今忙しくなっていて夏にどうしても家族と出かけるのが多いとか、いろんなさまざまな理由があるんですが、学校の伝統とかやっぱり取り組みの姿勢というものが一番大きいのかなと思っております。
 大分前のことでございますが、その前は参加していないということもあって、こういうような仕組みにして少しでも参加率を上げるように工夫してきたところですが、理由についてはそういったことというふうに御理解いただければと思っております。
小串委員
 そんな理由、理解できっこないじゃないですか。だって、ほかの学校はまじめにやっているんですよ。それを聞いて理解しているから永遠にそうなんじゃないですか。子どもにとって悲劇なんですよ。先生はそうやって逃げていればいいけど、ほかの学校がまじめにできていて、そういうへ理屈を理解してくれというから永遠に参加率上がっていかないんですよ。成果指標にだって、これがちゃんと書いてあるじゃないですか。
 だから、もう各校の、適当な時期でいいですから、これは委員長にお願いしたいけど、ぜひそれぞれの学校別のなぜできないかという理由と今後どう取り組むのか。何年後には単独でできるようにこれから取り組みますとか。現状の理由と目標をぜひ問うてほしいと思うんです。そういう資料を私ぜひ出してほしいと思うんです。
 さっきの課長の答弁というのは、10年間変わらない答弁なんですよ。残念ながら。それが1年、2年の間に変わっているのならいいんだけども、毎回、来年というか、こういう報告があるたびに聞いたって同じことしか返ってこないんだから。子どもたちがかわいそうだと思いませんか。それぞれの学校に行っている子どもたち、連合で行っている子どもたち。本来、単独でやっていれば参加率は小学校でいえば3倍にふえるんですよ。データ上、間違いなく。それを学校が取り組めない。それはさまざま、さっきおっしゃったような理由をいつも述べられるけれども、それはへ理屈にしかすぎない。私に言わせれば。だから、それぞれの調査をもう1回して、しかるべき時期に報告してもらえませんか。
相澤学校教育担当課長
 委員言われたような趣旨を踏まえまして、少し学校側にもまた働きかけると同時に、理由とか目標というと非常に難しいんですが、今後のどうしていくかについてちゃんときちんとしていきたいというふうに思っております。
小串委員
 ぜひそうしてもらいたいので、いつまでにやってもらえますか。それで、いつ報告してくれるという一つの目安だけ示しておいてください。
金野教育委員会事務局次長
 ことし連合になった理由、それからこれからの考え方ということであれば、次の定例会までに整理をしておきたいと思います。
委員長
 それは報告はしてくれるということですね。
金野教育委員会事務局次長
 はい。
委員長
 よろしいですか。
 ほかに御質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告については終了いたします。
 次に、3番、平成17年度児童・生徒の食生活に関するアンケート調査の結果についての報告を求めます。
相澤学校教育担当課長
 それでは、冊子に基づきまして御報告させていただきたいと思います。(資料4)
  まず、ページを2枚ほどお開きいただきたいと思います。下の欄に1ページと書いてあるところから御説明させていただきたいと思います。
 まず、調査の目的でございます。近年、食生活を取り巻く社会環境などの変化に伴いまして、児童・生徒には食に関する健康問題が見られるということでございます。そこで、区立小・中学校児童・生徒の食に関する実態を把握して、これからの食育推進の取り組みの基礎資料とするとともに、各学校においては食に関する指導の計画と実践のための資料とするということで実施してございます。
 次に、調査対象でございます。全区立小学校第4学年の児童及び全区立中学校の第1学年の生徒を対象に調査いたしました。
 小学校については、4年生といたしましたのはアンケートに答えられる年齢であるということ。また、中学生は1年生としたのは、中学3年では受験のための準備により特異な結果が想定される。また、中学校になってから小学校と比較してどのように変わったのかというのを比較したいというような理由によるものでございます。
 調査期間は、9月5日から12日の間に行いました。
 4番の調査の方法でございます。学級担任を通して児童・生徒に配布し、各家庭で記入後、学校に提出する方法で実施いたしました。集計結果については、各学校が集計しまして、その結果を学校教育分野で取りまとめたということでございます。
 5番の調査内容でございます。調査の内容については、大きく分けまして6項目調査いたしました。一つ目が、児童・生徒の健康状態について。二つ目が、健康についての心がけについて。3番目が運動について。4番目が睡眠について。5番が食事について。6番、生活習慣についてでございます。
 6番、回収状況でございます。右の欄の一番下をごらんいただきたいと思います。回収率は全体で92.5%でございました。内訳については表のとおりでございます。
 それでは、2ページから全部というよりも、ちょっと概要ということで御説明させていただきたいと思います。
 まず、問1、児童・生徒の健康状態について聞いた質問でございます。「とても健康である」の割合は、小学生は44.4%であるのに対し、中学生は約半数の22.7%であり、健康状態の意識については小学生と中学生では大きな差が見られます。
 問2、健康状態についての自覚について、それぞれの項目について当てはまるか当てはまらないかを調査したものです。小・中学生とも、「ねむい」と割合が比較的高く、小学生が3割強、中学生が7割弱あります。小・中学生とも睡眠不足の傾向が推測され、特に中学生ではその傾向が高いということがここでわかるということでございます。
 次に、3ページをお開きください。
 健康についての心がけの質問でございます。健康に関してふだん心がけているものは、小・中学生とも「朝食を毎日食べる」が一番多く選ばれ、おおむね約7割でございます。
 次に、4ページ目。3のこれは運動についてです。小学生が「よく外で遊ぶ」のは71%。中学生は「よく体を動かす」という質問項目で聞いてございますが、64.6%見られる一方、そうではない割合が小学生が28.4%、中学生では34.2%見られるということです。
 続きまして、5ページをお開きいただきたいと思います。
 この項目は、睡眠についてという項目です。小学生の寝る時間、就寝時刻は「9時台」の割合が44.3%と最も高いということですけど、「10時台」も41.2%と拮抗しております。また、「11時台」も7.7%の割合で見られます。中学生は、「11時台」の割合が39.7%と最も高く、「0時台」17.0%、「1時以降」5.9%と深夜まで起きている割合も高いということがわかります。先ほど問い2の質問で、中学生が「ねむい」と感じる割合が高かったということは、この睡眠時間に関係していると考えられるということでございます。
 続きまして、6ページの問8でございます。朝、すっきり目が覚めるかどうかについての質問ですが、「すっきり目が覚める」の割合は、小学生が17.2%でありますが、中学生は6.4%で低く、中学生は「眠くてなかなか起きられない」の割合が3割を超えてございます。
 次に、6ページの真ん中。今度は食事についてでございます。この項については、食育の調査ということもございますので、6ページから12ページまで質問として20項目聞いてございます。
 まず、9-1「あなたは、朝食を毎日食べますか」の質問については、朝食を「毎日食べる」の割合は、小学生が79.9%、中学生は64.3%である一方、「毎日食べる」以外の項目を合わせた割合は、小学生が10.9%、中学生は27.2%見られました。今後、学校における食に関する指導の重要課題と位置づけ、食習慣形成を図るように家庭と連携しながら取り組んでいく必要があるというふうに考えてございます。
 次に、7ページをお開きいただきたいと思います。
 朝食を食べる時間でございます。小・中学生とも「7時~7時半より前」の割合が最も高く6割であり、次に多いのは小・中学生とも「7時半以降」で25から27%ございます。この時間帯では、朝食をとってから歯磨き、トイレを済ます時間を確保するのはなかなか難しいのではないかというふうに思われます。
 次に、8ページの問い11、家族とそろって食事をする割合の質問です。ふだん家での食事は、小・中学生とも「家族の誰かと食べることが多い」が5割弱で、「家族そろって食べることが多い」が4割弱でした。なお、「1人で食べることが多い」の割合が中学生で6%見られました。
 問12、家の食事について、主食、主菜、副菜がそろっているかの質問でございます。小学生は主食、主菜、副菜が「まったくそろっていない」、「そろっていない方が多い」を合わせた割合は4.8%、中学生では9.3%でした。全体の傾向としては、ほぼ栄養バランスのとれた食事をしているのではないかというふうにうかがえるのではないかと考えてございます。
 次に、9ページ。ここからは、問13、問14、問15、問16、それぞれ魚を食べる回数、豆製品、海草、お浸しや野菜の煮物の和食メニューの食べる割合を調査してございます。これは生活習慣病予防の視点から、食品についてどのくらい食べているかというものを聞いた質問でございます。
 全体的な傾向としては、摂取回数が少ないようであるというふうに考えてございます。特にその中でもお浸しや野菜の煮物、和食の代表的なメニューでございますが、こういうものが低いことがわかり、和食の野菜料理などの重要性を認識し、積極的に食することが望まれるというふうに考えてございます。
 次に、11ページ。問17、家で食事の手伝いをしていますかという質問でございます。これは端的にいいますと、食事づくりの手伝いをする割合は、小学生の方が中学生よりも高いということがこれでわかってございます。
 次に、18と19、学校給食と食事の楽しさについて聞いてございます。両方とも大きな差は見られませんでしたが、小学生の9割弱、中学生の8割弱が「とても楽しい」、「楽しい」と思っており、食事の時間を楽しいと感じている割合が比較的高いというふうにわかったということでございます。
 最後になります。12ページの6、生活習慣についてでございます。健康には毎日の食事、適度な運動、十分な睡眠などの生活習慣が深く関係していることをよく知っているか、そういったことでございます。「よく知っている」、「知っている」の割合は、小・中学生とも8割弱で、やはりよく言われます健康についての3原則については、知っている割合が比較的高いということがわかります。
 続きまして、13ページでございます。
 それでは、健康に過ごすためのそういった生活習慣が身についていますかの質問については、「あまりそう思わない」、「そう思わない」を合わせた割合は、小学生は24.9%でございますが、中学生は46%と高く、全問の回答の結果から、健康3原則はわかっているが、現実の生活習慣ではややかけ離れているという傾向が読み取れます。
 今後、児童・生徒の望ましい生活習慣の形成に向けて、学校全体で取り組んでもらうよう学校に働きかける必要があるというふうに考えております。
 最後になります。健康に過ごすための生活習慣が身についていると思っている人以外の小・中学生について、それでは何を改善したいかということを聞いてございます。小学生、中学生とも「睡眠」の割合が最も高く、それぞれ51.8%、59.8%でありました。健康的な生活習慣の中で、特に睡眠を改善することが小・中学生とも課題になっているということがこれでお読み取りいただけると思います。
 以上のアンケートの結果につきましては、さらにほかのアンケートの結果などの分析なども並行して行いまして、分析を深め、今後の児童・生徒の健康づくり、食育推進の取り組みに生かしてまいりたいと思っています。
 また、今後、児童・生徒の望ましい生活習慣の形成に向けて、学校全体で取り組むよう学校に働きかけていく必要があるというふうに考えてございます。
委員長
 ただいまの報告に対し、御質疑はございませんか。
はっとり委員
 この調査の項目というのはどのように検討されたんでしょうか。
相澤学校教育担当課長
 これについては、学校の栄養士の部会がございます。これから食育ということを推進していく中でアンケートを実施していったらどうだろうかというようなこともございます。そういった中から幾つかアンケートの項目を選んでございます。そういった経過の中で、健康づくり推進委員会とか小・中の校長、学校医、学校歯科医、学校薬剤師、PTA、区長部局の子ども家庭部の方にも参加いただいていますが、そういった中で質問の項目を絞りまして、さらに最終的に小・中の校長会を通じて学校の方に質問の項目を、こういうことというようなことを出しまして意見をいただいて、それでこの内容を決めたということでございます。
はっとり委員
 こうした調査というのは、これまでにされたことがありますか。
相澤学校教育担当課長
 教育委員会では、平成13年3月に中野区の児童・生徒の意識調査という調査をしてございます。一部、例えば朝食を食べる状況とかそういう状況は調査してございますが、食についてこれほど細かく聞いた調査というのは初めてということでございます。
はっとり委員
 項目を見てみますと、私たちが小学校時代にもこんなような調査を受けたことがあるなというようなものも大分含まれていて、食の調査ということでは中野区としても初めてということですので、基本的な項目ということになろうかとは思うんですけれども。
 やはり今、最初にあるように、調査の目的にあるように、近年、食生活を取り巻く社会環境の変化がある、そのことによる子どもたちの食生活がどうなっているのかということの調査だというふうに思うんですね。そうだとすると、例えばコンビニエンスストアでスナック菓子ですとか、あるいはレトルト食品がいつでも手に入るような状況の中で、やはり本当に子どもたちの食生活がどのようになっているのかということが、この調査では見えてこないんじゃないかなという気がするんですね。本来、そういうことが知りたくてというか、そういう実態を知るための調査ではなかったのかなと私もこれを見て思うんです。
 これだけの調査を初めてされたということについては評価をしたいと思うんですけれども、そのあたりについて、この結果を受けてどのようにお考えでしょうか。
相澤学校教育担当課長
 実は今御指摘のコンビニとかスナック菓子とか外食、そういった調査項目を当初の調査項目には入ってございました。ところが先ほどの経過の中で、これを聞く意味というんでしょうか、そういったこともあります。それと、今回初めてということもありますし、特に小学4年生に対して質問項目が適当かどうかということも踏まえまして、今回はこういった質問項目でアンケートをとったわけですけれども、委員言われるように、社会環境の変化などに着目した調査なども必要ではないかということについては、認識してございます。次また調査を行うかどうかはまた検討しなきゃいけないところでございますが、そういう視点からまた調査をしていくということも必要なのではないかというふうに考えてございます。
はっとり委員
 調査がこれまで、先ほども御報告の中にありました。子どもたちの実態調査を行った、実施をした経過についても私もぜひということで、子どもたちのいわゆる学校あるいは家庭の中で、どんなことを実感しているのかという、そういう調査が必要なのではないかということでずっと要望してきて、それでああいう調査になって、ちょっと実はがっかりしたんですけれども。やはり今の子どもたちの実態、実感していることを調査するというところで、もう少し調査項目についてお考えいただけたらよかったのかなというふうに思うんです。
 それで、これをこれから食育基本法の施行に伴って、中野区内の小・中学校でも食育ということが行われるということになると思うんですね。先ほどの御報告にあったように、本当にこれからそういうことも学校で、また学校の役割がふえていく。本来、家庭でしっかりと行われているべきものが、社会状況、さまざまな変化の中でそういうことができないから学校にという、その辺が本当に学校ですべてを受けてしまっていいのかなという気もいたします。学校が本来の教育行政ということで考えれば、家庭の食育ということを支援する立場であるべきではないかなと思うんですけれども。
 これから、先ほどの御報告にもありましたけれども、この結果をどういうふうに中野の食教育、学校の中での食教育につなげていくのかということについては、具体的にもう少しお話をいただけたらと思います。
相澤学校教育担当課長
 まず、前段の件でございますが、食育については委員御発言のとおり、これは何も学校だけで行うものではなくて、食育基本法にもございますし、家庭の役割とかもございます。乳幼児期、また私たちも含めて、生涯を通して考えていかなければならない問題だと思っております。
 また、学校を通じてこういう啓発を行うという意味は、児童を通じて親も変わっていく、家庭も変わっていく。そういうことで社会も変わっていくのではないかなという、ちょっと期待もありまして、こういったものをやりながら啓発をしていくということでございます。
 また、今後の学校の具体的な取り組みでございますが、これはまだアンケートの集計がまとまった段階で、さらにこれを今までやった生活実態調査などとぶつけながら、どうして例えば子どもが夜遅くまで起きているのとか、睡眠が少ないのとか、そういったことも含めて少し深く分析するような部分もあると思います。そういった中で、例えばことしじゅうには健康づくり推進委員会といいまして、学校医とか薬剤師とかPTA、小P・中Pの方に参加していただいている場がありますので、こういった資料を投げかけながら具体的に、さっき言いました健康の3原則で、睡眠のところが非常に子どもたちは課題に思っているというようなことについては、そういったところは生活指導上きちんと指導していく。そういったことが求められていると思います。
 また、先ほどの細かい食事のそれぞれのことについては、今、日本食というのが見直されているということもございまして、こういったものは生活習慣病の予防にもなります。強いていえば、将来的に医療費の抑制ということにもなります。学校からのいろいろな保護者向けのお便りとか、そういった中でこういったものに触れていただいて啓発をしていくということをこれからも続けていきたいと思いますし、積極的にやっていきたいと思っております。
はっとり委員
 前回の先ほどお話しのあった調査でも、結果的に分厚い冊子を各学校に、子どもたちに関係したところに配布をして、そしてその後、調査の結果、分析をどう生かすのかというところでも、日常の学校の中での指導に生かすということだけで、特に具体的な取り組みというのは始められなかったんです。
 私も、その調査は480万か何か、かなりの金額をかけて行った調査ですけれども、今回そうした調査とはまた違ったところでの調査だとは思いますけれども、やはり調査をするということが目的で、それで完結してしまうのではなくて、これをどう生かすのかということが大事なところだと思いますので、ぜひこれを生かして、食育基本法の教育行政の役割ということをしっかりと押さえた上で取り組みをぜひ進めていっていただきたいというふうに思います。
 これは要望です。
江田委員
 まず、こういう調査をどこかの調査機関等に委託するということではなくて、事務局が中心になりながら各関係団体や、あるいは区長部局とも協力しながら調査をされたという、その点をまず高く評価したいと思います。
 みずからやっぱりそういう調査項目の設定から、そうした努力を直接しませんと、調査結果をどういうふうに生かしていくかというところまでその成果を十分生かしていくというところにつながっていかないような気がしております。そういう意味で、今回こういう努力をされたということをまず評価をしたいと思います。
 それで、とりあえず分析結果が出たということの御報告ですが、これからどういう分析をして、どういう点が改善点あるいは評価点、そういったものが整理されていくんだと思うんですが、そこら辺はいつぐらいになるんでしょうか。
相澤学校教育担当課長
 これから、先ほど言いましたようないろんな検討の場で、ちょっとこういったものについて意見をいろいろ多方面から聞いていきたいということもあります。学校の方にもこれについてはもう調査結果は投げかけてございますので、そういった方向というんでしょうか、その結果に対する意見とかさまざまなものをまとめて、今は10月でございますが、来年度の何か取り組みに反映させるように、年度内の早い時期にまとめて来年度に生かしていくような、そのような時期にまとめていきたいというふうに考えてございます。
江田委員
 年度内ですか。年内ぐらいには何とかまとめていかないと。
相澤学校教育担当課長
 そのように努力してまとめていきたいと思っております。
委員長
 ちょっと待ってください。いいんですか。年内に分析結果をまとまりますか。
 ちょっと調整が必要のようですから、3時になりましたので、暫時休憩ということでいかがでございましょうか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、3時15分、ちょっと早いですけど、15分に再開で一たん休憩いたします。

(午後3時03分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後3時16分)

 休憩前にさかのぼりまして、所管事項の報告を受けたいと思っております。
 それでは、江田委員の質問に対する答弁から始めたいと思います。
相澤学校教育担当課長
 ちょっと先ほど私の答弁の中の答えから、何かこのアンケートの報告書のほかに、今後詳細に分析して別に何か資料を考えるというようにお受け取りになるような発言してしまったのかなと思いますけど、そういうことではなくて、そういうようなものはまず考えてございません。これをもとにさまざまな方面から意見を聞いて、給食を中心とした食のあり方に関する、食育に関する指導資料のようなものを年度内につくっていきたいというふうに考えてございます。
 また、このアンケートの結果及び各学校の取り組みについては、11月に区役所の1階で給食展示会というようなものもございます。そういった中で、またさらにアンケートなどもとって意見を聞いていきたいというふうに考えてございます。
江田委員
 今お答えいただいのたは、それぞれの分野でこの結果を材料としながら生かしていく努力をするという御答弁として受けとめました。
 それで、今回このような調査なんですが、例えば全国的な調査で、これにぴったり重なるものというのは当然ないと思うんですが、比較するのにちょうどいいような材料とかそういったものというのは全国的にはあるんですか。
相澤学校教育担当課長
 例えば、児童・生徒の朝食の欠食状況については、文部科学白書などにも全国の平均的なものが示されてございます。ほかの面の詳細なものというものはちょっと私、現時点で把握してございませんが、そのほかにこれは都道府県レベルでございますが、児童・生徒の健康に関するアンケート調査というものを平成14年度に行いまして、一致していないところも多いんですけれども、健康についてとかそういう部分については同じような項目のアンケート項目もございます。そういう意味では、こういったものとも比較できるというふうに考えてございます。
江田委員
 全体的な分析結果をまとめるということはしないということなんですが、そうした全国や、あるいは全都で断片的になるでしょうけども、そういう調査結果等と比較しながら、中野区の子どもたちの状況がやっぱり比較するものがないとなかなか判断しにくい部分がありますので、せっかくこれだけの調査をしたわけですから、そうしたものとして学校教育担当としてはぜひ一定のまとめをする努力をすべきだというふうに思うんですね。そうしないと、これだけの努力をしたわけですから、十分にその成果を組み尽くすことにならないというふうに思いますので、ぜひそうした努力をしてほしいと思うんですが、そんな点はいかがですか。
相澤学校教育担当課長
 他の調査、そういったものとも比較して、さらに研究していきたいというふうに考えてございます。
江田委員
 先ほど13年の調査についてちょっと触れていただいたんですが、先ほどの休憩のときに私、その大分前にどこかの大学の先生に依頼して、中野区の子どもの正確なタイトルは覚えていないんですが、実態を調査したものがあるんですよね。冊子にきれいにまとめられているんですが。その中で、今何を一番したいかという調査があって、中学生はとにかく寝たいと。一番の希望は断トツで寝たいというのがありまして、そのとき、そのこと自体が非常に注目されて、今の子どもたちがどういう状況にあるかというのを理解する一つの材料としていろんな形でそのことが使われていましたけども。
 そうした幾つか時期、時期に調査をしていますよね。こういう調査というのは、教育委員会としては例えば一定の期間で調査をしていきたいとか、そうしたものというのはあるんですか。それともそのときそのときの判断で行っているものなんですか。
金野教育委員会事務局次長
 一定の期間で調査というようなルールといいますか、考え方は定めておりません。今回、食育について大きな課題となっているというようなことから、その検討に際して基礎的な資料が必要であるというようなことから今回は調査を行ったものでございます。
 これからも課題に応じて適切にこういった種類の調査をしていきたいというふうに思っています。
久保委員
 何かそもそも何のためのアンケートなんだか全く理解に苦しんでおります。食育推進の取り組みの基礎資料とするとともに、学校においては食に関する指導の計画と実践のための資料というふうにするためのアンケートだったと思うんですけれども、全くここの中でとられているアンケートの内容というのは、子どもたちの家庭での実態調査アンケートみたいな感じで、22問中、食に関する問いで家庭についてのものが12です。ということは、家庭の食ということが重要なんだということだけが言いたかったのかなという気がしてしまいました。
 そもそも食育というのは、これから学校で取りかかろう、教育委員会が取りかかろうとしている食育というのはそういうものではないと思うんですけれども、教育委員会の描いている食育のイメージというのはどのようなものなんでしょうか。
相澤学校教育担当課長
 これは、子どもが食に対する知識をつける。それと、いろいろ食に関する選択というんでしょうか、そういった力をつけて生涯にわたり健康で健やかに過ごすということで、そこの基礎をつくるということが教育委員会の視点からの食育の基本であるというふうに考えてございます。
久保委員
 ということは、アンケートの中の特に12項目、学校給食も入れて--学校給食は1カ所しかありません--13項目というのは、食に対する知識とか選択ということが子どもたちがそもそもできるような段階ではないものなんですね。それをアンケートで聞いてどうするのかなと思うんです。
 食育というのは、やはり栄養ですとか衛生管理面ですとか、そういったことの知識をみずからつけていかなくてはいけないのではないかと思うんです。そこに関してのアンケートというのは全くここにはないのではないかと思うんですが、その点はどう考えていますか。
相澤学校教育担当課長
 委員が御指摘された面も食育の面では重要な部分になってございます。今回については、先ほど言いましたように、ある部分というんですか、家庭に関する食の調査が多いという御指摘でございますが、こういった項目を学校などの意見も聞きながら絞っていったということでございます。
 今後、そういった視点も必要であるというようなことでございますが、それについてはまたちょっとこれを多方面から意見を聞く中で考えていきたいというふうに考えております。
久保委員
 私も子どもときのうやってみました、このアンケートを我が家で。いろんな反省点を子どもたちとも話し合いました。
 ここを見ますと、調査の方法、各家庭で記入後と書かれているんですね。家庭で保護者と一緒にやるアンケートだったんですか。
相澤学校教育担当課長
 基本的には、小学生4年生としたということは、これについては答えられるような文面にしてございますので、基本的には子どもが自分で書いてもらいたいということですけれども、保護者あてにも通知をお出ししましたが、相談して聞きながら書いても結構ですよというようなことで調査してございます。
久保委員
 もし、この調査の目的といいますか、目的を果たすとしたならば、これは保護者と一緒に家庭でやっていただかなければ意味がなかったアンケートではないかと思うんです。子ども自体が本当にこの食に対しての関心を持つというような、そういうことを、また知識があるのかとか衛生管理に対してどういった、例えばO157のことでもいいし、食品添加物についてでもいいし、そういった角度から子ども自身がどれぐらいの知識を持っているのかというようなアンケートには全くなっていないと思うんです。
 10大プロジェクトの中でもそうなんですね。食育の推進というのは、17年度の現状、「多くの学校では、栄養士や教諭による食に関する授業が行われ始めている」。今後3カ年の取り組み(実施内容)は、「夏季休業期間等において、親子等での食事作りを全児童・生徒が実施する」というのがこれが取り組みなんですね。これだと、本当にただ家庭でお父さんやお母さんと一緒に食事の支度をしましょうねとか、家庭でこういうことを勉強しましょうねということにしかならないんです。
 食育という分野に新たに本当に力を入れて学校教育が乗り出していこうとするならば、こういった目的といいますか、実施計画では目的は果たせないと思うんですが、その辺はいかがお考えですか。
相澤学校教育担当課長
 食育基本法においても、家庭の役割というのは書いてございます。それと同時に、自治体の役割ということも書かれているわけでございます。そういった面で、10か年の表現についてはそれだけではもちろんなくて、学校において、さっき言われました食に関する知識の指導とかそういうことも当然考えていきたいと思ってございますが、これについては学校としてやっぱりやるべきことは当然あると思いますので、そういう視点はきちんと持っていきたいというふうに考えてございます。
久保委員
 ここにも、指導の計画と実践のための資料となっていますけれども、学校においての指導の計画というのはどなたがお立てになるんですか。
相澤学校教育担当課長
 最終的には、これは学校で、学校の栄養士が中心になってつくっていくものであるとは思っていますが、特別活動とか体育、保健とか総合的学習の取り組み等もあると思います。学校全体で取り組むということもあるので、学校、言ってみれば学校長が最終的にはこれをつくるということになると思っております。
久保委員
 学校長が最終的な決断はされるということであって、食に対して学校長がどのぐらいの知識があるのかわかりませんけれども、ある方もいらっしゃるかもしれません。でも実際は計画自体は栄養士の方とか、また健康面ということで体育の教員の方とかが携わるのかもしれません。
 私は、行政評価のときにも申し上げましたけれども、あのときにも調理委託ですとか栄養士の今回NPOに対する委託、そういったところが行政評価の中にもあらわれておりました。じゃあ、ここの方たちに食に関する部分をどこまでゆだねていくのか。それはただ単に給食を子どもたちに食べさせるというだけの目的なのか、そうではなくて、本当に食というものそのものを学校教育の視点でとらえた部分もこの調理委託の方たちにも理解をいただきながら、中野区の本当にこの食育を進めるという、そういう考え方は入っての行政評価になっているかということを伺ったときには、そういったことは入っていないということでしたが、今言われたようなことを学校単位に行っていくとするならば、そういう方たちも同じ意識に立って食育を進めなくてはいけないと思うんですが、その辺はいかがお考えですか。
相澤学校教育担当課長
 御指摘のとおり、学校給食はもちろんですけれども、保健の部分でありますとか、さっき言いました総合的な学習等、学校全体で取り組む中ということでございます。委託を行っている学校にいたしましても、実際にそこで給食をやっている中で食育の推進はできる部分でもございます。NPOの栄養士の役割ということも、当然そういうことも含んで考えてございますので、そういった視点で行っていくということでございます。
久保委員
 最後に、17年度の現状なんですけれど、「多くの学校では、栄養士や教諭による食に関する授業が行われ始めている」と。今年度です。これは今、何校ぐらい実際行われているんでしょうか。
相澤学校教育担当課長
 済みません。具体的な何校というような資料はちょっと手元にございませんが、各学校でもう今食育に関することは何もやっていないのかというような状況ではなくて、もう既に栄養士、先ほどこのアンケートをそもそもやるスタートが学校の栄養士からの発案ということもございます。そういったところで、各学校の中でそれぞれ創意を工夫して取り組んでいるというような状況でございます。
委員長
 補足ありますか、指導室長。いいですか。
小林指導室長
 今の何校でやっているかということに関してなんですが、基本的には給食指導については全校やっておりますので、そういう見方からするとすべての学校でやっているということなんですが、ただ、それではお答えの本意にはならないかと思っております。
 ただ、基本的にそういった食に関する指導というのは、多くのという表現ではございますが、全校で行われているということです。ただ、徐々にそれをさまざまな教育課程の中に位置付けて広がりを見せ始めているというような、そういうふうに御理解いただければありがたいと思います。
久保委員
 確かに努力をされている学校もすごくあって、給食便りなど一つをとってもすごく読みごたえのあるものをつくっているところもあるんです。でも、それは今までと何も変わらないことだと思うんですね。食育推進の取り組みの基礎資料にわざわざこれをなさるんでしたら、どういうことが食育推進の取り組みと思われているかがちょっとよくわかりませんけれども、具体的な教育委員会の食育に対するプログラムみたいなものをきちんとお出しになるべきだと思うんですが、その辺はいかがですか。
相澤学校教育担当課長
 食育の取り組みは10か年計画のところで書かれているところでございます。教育委員会として取り組んでいくということに際しては、やはり計画をつくって、それに基づいて全体的に推進していくということがあると思いますので、そういった視点で取り組みの方向を示すようなものをつくっていきたいというふうに考えてございます。
久保委員
 計画、プログラムと言われるようなものというのは、何年度から開始をされようとしているんですか。
相澤学校教育担当課長
 今は現状調査も分析ということで行っておりますが、これについては10か年計画で計画的に推進していく事業でございます。それがきちんとできるように、時期については早い時期に検討して、そういったものをつくっていきたいというふうに考えてございます。
久保委員
 早い時期、10か年計画というのは17年度からですね。早い時期ということは、今年度じゅうにということですか。
相澤学校教育担当課長
 そういうことも含めて考えていただいて結構でございます。
委員長
 いいですか。
 ほかに。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
なければ、以上で本報告は終了いたします。
 次に、4番、文化・スポーツ施設の指定管理者候補者の選定についての報告を求めます。
大沼生涯学習担当参事
 文化・スポーツ施設の指定管理者候補者の選定について御報告申し上げます。(資料5)
 教育委員会が所管する文化・スポーツ施設の管理を指定管理者制度に18年4月に移行するに当たり選定を行っているものでございます。
 対象施設。施設を次の3グループに分けて公募しました。文化施設--もみじ山文化センター、野方区民ホール、中野芸能小劇場の文化施設でございます。体育館--中野体育館、鷺宮体育館の体育館のグループ。それから運動施設--上高田運動施設、哲学堂運動施設。なお、これには哲学堂公園の維持管理及び妙正寺川の運動広場の管理が含まれてございます。この文化施設、体育館、運動施設のそれぞれのグループに分けて公募をしたところでございます。
 指定の期間としては、18年4月1日から平成23年3月31日までの5年間としてございます。
 選定の方法です。施設を所管している所管部内に選定委員会を設置し、選定基準に照らし、最も適当、最も成績良好な団体を選定するということでございます。
 教育委員会事務局次長を委員長として、関係部課長で構成する中野区文化・スポーツ施設指定管理者選定委員会を設置して選定したところでございます。
 選定に当たっては、書類審査、プレゼンテーション、ヒアリングにより審査を行うとともに、財務状況については外部の専門家による診断をいただいたところでございます。
 選定の基準でございます。次の5項目でございます。
 一つ、区民の平等及び公平な使用の確保。(2)新たなサービスの創設など区民サービスの向上。(3)経費の節減等効率的な運営。(4)区民への安定的な施設サービスの継続的提供。(5)区民が満足する事業の提供を選定の基準にしたものでございます。
 選定の経過でございます。
 公募は、公募要項の発表は平成17年3月30日に行いました。これは教育委員会のホームページ等において広く行ったところでございます。
 公募の説明は4月8日に行いました。その後、施設説明会、4月11日、12日、13日、14日の4日間にわたってそれぞれの施設について説明会を行ったところです。
 応募の申請の締め切りは5月31日でございました。
 応募した団体数は、文化施設が9団体、体育館が10団体、運動施設等は3団体でございました。
 選定は、次の裏面に入ります。
 3月8日に募集要項等を検討し、7月7日に第1次選定通過の確認を行い、第2次選定に向かったところです。選定委員会は12回行い、第12回において今回の選定結果を行ったところです。
 第1次選定については、文化施設については4団体、体育館については2団体、運動施設等については2団体を第1次選定として選びました。
 その後、第2次選定ということで、プレゼンテーション及びヒアリングを行ったところでございます。8月18日、19日については文化施設、8月26日については体育館、運動施設等について行ったところです。
 選定の結果でございます。これはあくまでも第1交渉権者ということでございます。
 文化施設、代表団体ジェイコムでございます。構成団体は野村ビルマネジメントでございます。これは、運営を統括する団体ジェイコムと建物を管理する野村ビルマネジメントの共同体として応募したグループでございます。
 体育館については、代表団体は三菱電機ビルテクノサービスでございます。構成団体としては、東京アスレティッククラブ、明和産業でございます。三菱電機の方が代表になってございます。
 運動施設等については、代表、日本体育施設でございます。その構成団体として、株式会社飛鳥、シティビルメン協同組合、中高年事業団やまて企業組合でございます。
 文化の団体については、創意工夫のある意欲的な事業計画が示されたこと。施設費や事務費について目標数値を設定し、節減の提案があったこと。責任体制、メンテナンスなどの総合力が高いということで、ジェイコムのグループが選定されたものでございます。
 体育館についても、豊富なノウハウと新たな事業提案があったということ、魅力あるプログラムと安全対策などの総合理解があったこと。それから、事業に数値目標を設定したということの三菱電機ビルテクノサービスが選ばれたものでございます。
 運動施設については、新たな事業の提案があったこと。それから、ユニホームの着用などで意識改革に取り組んでいる姿勢が強かったこと。それと、公園と運動施設の一体的な整備の提案があったということで、日本体育施設を代表団体とするこのグループが選ばれたものでございます。
 今後の予定でございます。
 第1交渉権者でございますので、今現在、第1交渉権者との協議をしてございます。提案された事業の内容と区の考え方の意見の交換であります。
 その後、教育委員会での候補者の決定をいただきまして、11月、第4回定例議会の方に提案のあったグループからのいろいろな提案を盛り込んだ施設条例の改正案と、それから指定管理者の議決をいただく議案を議会提出にしたいと思います。これは第4回定例会に議会に議案を提出したいと思ってございます。
 その後、議決をいただきましたら、指定管理者の指定をいただきましたら協定を結びまして、18年4月に指定管理者による管理に移行を行っていきたいと思います。議決の後、事業のやり方、いろんなところについて協定を結び、その後4月1日から指定管理者による管理に移行を行っていく予定でございます。
 以上、きょうのところとしては文化・スポーツ施設の第1交渉権者が決まった。その後、いろいろ協定して候補者としての詰めを行っていくというところの報告でございます。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
昆委員
 公募のことですけれども、文化施設が9団体、体育館10団体、運動施設等が3団体ということで、この団体が公募されたんですよね。それで第1次の選定で残ったという団体が4団体、2団体、2団体という方が残ったんですよね。残った団体のところは、公募の中で条件が整っているというんでしょうか、指定管理者としての条件が整っているというふうなところが残ったかなというふうに思うんですけれども、そこら辺はどういうふうにとらえたらいいんですか。4団体、2団体、2団体が残ったということ。あとのところは何でだめだったのかということを聞きたいんですけど。
大沼生涯学習担当参事
 第1次審査は書類審査でございます。それで、選定基準をお示ししてございます。それの選定基準に点数をつけまして、上位4団体、体育館は2団体、運動施設等は2団体を選んだものでございます。
 どれも指定管理者制度移行に当たって、それぞれの魅力ある提案があったこと、それぞれ選定委員がこの選定基準に基づいて第1次審査で点をつけて上位4団体を選んだということでございます。
昆委員
 そうしますと、点数制で残った団体がこの団体だったということですよね。残らなかった団体との点数の差というのは大きなものがあったんでしょうか。
大沼生涯学習担当参事
 最終的には、1者選ぶわけですけれども、4団体、2団体、2団体ということについては、ある程度の上位グループ、それぞれそすぐれた内容であるのは上位グループ、中グループに分けて4団体、それから体育館については上位グループ2団体、運動施設についてはそれぞれ3団体ですから、その中の二つを選んだということでございます。
昆委員
 ちょっとよくわからないんですけれども、この4団体、2団体、2団体というのが第1次選定で通過した団体ということになりますよね。それで、さらに第2次選定でプレゼンテーション及びヒアリングということで残った団体がこの選定の結果ということで残っていますけれども、この代表団体、構成団体というのは文化施設の指定管理者制度のもとで、例えば運営と管理という形で一体のものというふうに見ていいんですか。
大沼生涯学習担当参事
 補足させてもらいます。第1次段階では選定基準に基づいて、指定管理者として普通に業務を行う上で十分であるというのを3にしまして、それぞれ点数をつけて上位に選んだものでございます。今現在の第2次については、ヒアリングをしまして、それで選んだところです。これはコンソーシアムということで、それぞれ得意な分野を、例えば文化施設だと舞台、事業、いろいろな企画、それからビル管理、警備、建物管理とかいった、それぞれ得意な分野を持った企業体として、その運営を統括する団体としてジェイコムが代表団体になっているということでございます。
委員長
 聞かれていることは、代表団体と構成団体の関係ですから、どこが指定管理者として指定されることなのか。全体なのか、例えばジェイコムなのかとか、こういうこともちゃんと御説明ください。
大沼生涯学習担当参事
 失礼しました。運営全体統括はジェイコムで、構成団体は野村ビルマネジメントでありまして、この代表団体と構成団体をグループとして指定管理者として指定をしていただくものでございます。
昆委員
 そうしますと、文化施設のところではジェイコムが代表団体、野村ビルマネジメントが構成団体。これを一体といいますか、一体として指定管理者制度のもとで業者選定をするということになりますと、11月に教育委員会で候補者の決定をしますよね。この決定との関係でいえば、団体ですね。代表者と構成団体というのがありますけれども、その関係はどうなりますか。
 候補者決定というのは、例えば文化施設、体育館、運動施設等ですね。それぞれ指定管理者制度として決定するわけですよね。その決定との関係で今残っている第1交渉権者というんでしょうか、ここのところはどうなるのかというのがちょっと私わからないんですけど、どうとらえたらよろしいですか。
委員長
 この第1交渉権者というのは何なのか。それから、候補者というのは何なのか。それから、指定された指定管理者というのは何なのか。こういうことをちゃんと御説明ください。
 それから、さっきから言っているように、代表団体と構成団体の両方が指定管理者になるのか、それともグループで何か名前がついて指定管理者になるのか。これはだって一つのグループなんでしょう。
 それから、要するに2次選定やって四つ残っているというけど、第1交渉権者はこうだけど、まだ三つの団体だって第2、第3、第4となっていたりなんかしたりする可能性があるわけじゃないですか。交渉の過程によってはそういうことになるという、そういう流れもちゃんと御説明していただかないとわかりませんよという、そういう質問の趣旨ですから。お答えよろしく。
大沼生涯学習担当参事
 文化施設については、第1交渉権者はこのジェイコムとビルマネジメントの、代表団体がジェイコムで構成団体とするグループでございます。ほかの3団体のうちの一つだけは、一応第2交渉権者として定めてございますけども、ほかは特段定めてございません。
 それで今現在、第1交渉権者でございますので、区と協議をしまして、受託して候補者として決定していただく。これは教育委員会が所管しているものですから、教育委員会の議をいただいて候補者として決定をする。それを指定管理者の議案として提出する。それの議決をいただいて指定していただく、処分していただくという流れになります。
金野教育委員会事務局次長
 まず、第1交渉権者としての意味ですが、この選定委員会で最も適当であるというところから順次、区の方の条件あるいは考えている内容と指定管理者として受ける予定のグループの考え方が合うかどうか。協定が結べるような見込みが立つかどうかということで調整をして、もし結べない場合は第1交渉権者とあきらめて第2交渉権者と次の交渉に入るということがあり得るということになっております。
 また、それぞれのグループで出てきておりますが、ちょっと議案のつくり方についてはもう少し研究させていただきたいんですが、指定管理者としては両方の名前をともに記載するという形で指定管理者になっていくということを想定しております。
昆委員
 そうしますと、ここに載っているのは第1交渉権者ということで、こういう形で文化施設、体育館、運動施設等ということで載っておりますけれども、第1交渉権者との区とのいろんな話の協議の中で、第1交渉権者がだめという言い方がどうなのかわかりませんけれども、そうなったときには第2交渉権者とさらに協議をする。それがもしだめなときは第3というふうに、そういうふうになるということなんですか。
金野教育委員会事務局次長
 第1がだめなのときは第2と考えておりますが、第3ということはちょっと考えておりません。その場合はちょっとまた別な協議が必要かというふうに思っております。
昆委員
 そうしますと、最終的に候補者の決定というところでいきますと、第1交渉権者または第2交渉権者のところに決まるというふうにとらえてよろしいんですか。
金野教育委員会事務局次長
 そのとおりでございます。基本的には協定が順調に結べる見込みの交渉が成り立てば、第1交渉権者が指定管理者候補者となることになります。
江田委員
 この資料で、選定結果それぞれ名称が出ているんですけども、報告いただく場合にやっぱり附属の資料がないとわからないんですよ。つまりどういうことかというと、ジェイコムという会社は一体どういう会社で、どういう施設を受託していて、どういう実績がある会社か。あるいは、主な受託している自治体はどういうところかとか、それからジェイコムと野村ビルマネジメントが二つが並んで指定管理者というふうになるということですが、その関係がどういうふうになってくるのか。ジェイコムが代表で、構成団体が野村ビルマネジメントということなんですが、その関係は指定管理者としてどういう関係になってくるのか。ジェイコムが代表ですから、当然そこが代表して全体の責任を持つというふうに考えるのが普通だと思うんですが、その関係がどういうふうになってくるのか。
 そういったことがもうちょっとわかるようにしていただきませんと、これは1だけじゃなくて、2の体育館も3の運動施設も同じことなんですが、そういうふうにしていただけませんと、報告をいただいてもよく理解してわかりましたというふうになり得ないんですよね。ましてこれは11月の段階では議案として出てくるものですから、単に報告を聞いて終わりましたということでは済まない。我々は態度をきちんと迫られるわけですから、それにふさわしい報告を整えていただかないと、ちょっとこのままでは無理ではないかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 この指定管理者につきましては、まず教育委員会で議会にお願いする議案としていいかどうかということでこの後決定をします。そうしましたら、議案として議会に審議をお願いすることになりますので、その段階でどういう会社であるか、また審査経過も含めて審議のための資料としてお出しをしたいというふうに思っております。
 きょうの段階では、まだ交渉が始まったところということでございますので、具体的に議案の審査をするだけのものというものはちょっと用意をするという考え方は持っておりませんが、御質問に答えられる範囲では担当の方からお答えしたいと思います。
江田委員
 なぜこういう言い方をするかといいますと、PFI事業で江古田の森保健福祉施設、あそこをやりましたよね。あの場合は、第1次選定ではどういう状態だった、第2次選定ではどういう状態であって、詳細な報告をしているんですよ。企業名は出していませんけど、A社、B社という、そういう形で報告しているんですけど。選定基準はこういう選定基準を設けていて、この項目については何点、何点という、そういうものがわかりやすくなっていて、なるほど区はそういうことを視点にしてこのA社を第1交渉権者に選んだんだなということが非常にわかりやすく報告をしていただいているんですよ。
 それは当然、議案になる前の段階で当時特別委員会をつくられていましたけども、特別委員会にきちんと報告をその都度その都度直近の段階で報告をしていただいているんです。ですから、そういう意味でこのままではちょっと我々、私たちがいろいろ報告いただいて審議するには、資料として余りにも不十分ではないかというふうに申し上げているんですが、もう一度そこら辺の改善をお願いできませんか。
金野教育委員会事務局次長
 PFIの場合は、PFI法で具体的な手続、PFI事業としての決定を含めて手続が定められておりますので、その法に沿って区が進めてまいりました。
 指定管理者につきましては、公募を原則としなさいというような規定がありますが、それぞれのやり方については、指定管理者はかなり中野区でもこの制度をさまざまに導入しておりますが、それぞれ各部で選定委員会等をつくって選定をしなさいというような形の考え方で来ております。
 私どもといたしましては、今回、選定が終わって交渉が始まっているという状況でございますので、交渉している業者の事業の概要ですとか実績ですとか、それから選定に至った経過などにつきましては、議案審査の段階で資料をお出ししたいというふうにこれまでは考えていたところでございます。
委員長
 ちょっと、じゃあ休憩します。

(午後3時59分)

委員長
 再会いたします。

(午後4時02分)

江田委員
 それで、一番わかりにくいのは、代表団体と構成団体があって、それぞれが指定管理者になるという場合の責任の所在とか、1グループでありながらそれぞれが指定管理者になるというその関係ですね。そこら辺がなかなかよくのみ込めない。そこら辺だけもうちょっとわかりやすく解明していただきますか。
大沼生涯学習担当参事
 運動施設で申し上げます。運動施設の全体の、グラウンド、公園、全体の企画総合調整は日本体育施設になります。構成団体の飛鳥については高木の樹木、それからシティビルメンについては管理、やまてについては作業といった、それぞれグループの中での役割をそれぞれ規約で定めまして、区としてのいろいろな調整窓口は、施設全体は日本体育施設が行うというような形で、それぞれ企業間の役割をきちんと定めて管理を行っていくということです。
 文化施設については、ジェイコムが事業、施設の貸し出しといったソフト面、野村ビルについては建物の管理、清掃といった、それぞれこの中での役割分担を決めて、それの総合窓口としてジェイコムということでありますから、グループの中でそれぞれ役割を決めて提案しているところであります。
江田委員
 そうしますと、指定管理者として区が指定をしますよね。区に対していろんな区民から要望があって、そういうものをこの指定管理者に反映させる場合に、それはどういう部分のものであれ、区との関係は代表と話し合うということになるんですか。
大沼生涯学習担当参事
 それぞれの代表が全体を統括しますので、区としては代表団体を通じてグループ間に考え方を反映させていくという仕組みです。
江田委員
 そうすると、名称としては、例えば運動施設の場合は四つの会社が名前が出てくるけれども、区が直接話し合いをする、そういう団体は代表団体一つということになるんですか。そこら辺がよくわからない。
大沼生涯学習担当参事
 運動施設については、それぞれの役割分担を決めて、区とのいろいろな意見の反映とかについては、このグループの中で日本体育施設が行うという役割を決めましたら、日本体育施設と区がやります。これはあくまでもグループ間同士の役割を決めまして行っています。代表団体ですから、区としてのいろいろなやりとりは代表団体を通じてグループ間に区の考え方、やり方というようなものを反映させていく考えであります。
江田委員
 じゃあ、もう1点だけ。
 そうしますと、例えば運動施設では四つの会社があるけれども、すべての責任を最終的に負うのは代表団体が負うということで確認できますか。
大沼生涯学習担当参事
 責任持ったのは、リスクの問題とか発生したときにはそれぞれ役割の中での責任はございます。最終的には、区と団体のどこまでの責任を問うかというのはあるんですけれども、指定管理者としては日本体育施設が総合窓口になって、このグループで責任をとる。ただ、グループの中でのそれぞれの役割がありますので、それについての責任はきちんと区分されている、明確にされていると思います。
委員長
 いいですか。ちょっと休憩いたします。

(午後4時08分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後4時09分)

金野教育委員会事務局次長
 現在、各指定管理者の交渉権者の団体と詰めておりますので、そこでどんな形で指定するかということもちょっと相手とも詰める必要があるかというふうに思っております。また、こういうようにグループで指定管理者を事実上やっているという例はほかにもございますので、次のときまでに整理をしてお示しをしたいというふうに思います。
委員長
 よろしいですか、江田委員。
 以上でただいまの報告に対しては終了をいたします。
 次に、5番、第13期中野区文化財保護審議会委員の委嘱について。
大沼生涯学習担当参事
 第13期中野区文化財保護審議会委員の委嘱でございます。(資料6)
 根拠法令は、中野区文化財保護条例でございます。
 審議会の組織は、同条例に定めがございまして、定数12名以内ということで、8名の委嘱を行うものです。
 任期は2005年10月1日から2007年9月30日までの2年間でございます。
 所掌事務としては、教育委員会の諮問並びに文化財の保存及び活動にかかわる重要事項についての審議でございます。
 13期の委員については、三隅委員、岡田委員、大石委員、石井委員、中島委員、宮本委員、宮崎委員、仲町委員の現行12期の委員をそのままお願いするものでございます。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はございませんか。
はっとり委員
 12期と同じそのままのメンバーで委嘱をされるということですけれども、これは審議会が中野区でできたのがいつで、それからこれまでの審議会の委員についてはどのようになっているのか、お尋ねします。
大沼生涯学習担当参事
 13期ですから、1981年に第1期の任期を定めてございます。1981年から4人ほどそのまま保護審議会委員としてお願いしている方が4人いらっしゃいます。2003年に仲町さんを新たに選んだところです。
 文化財保護審議会委員は、いろいろ民俗学、古代史、近世、古文書、古建築、絵画等、それぞれの分野を相対的に構成している委員でございます。
 1981年から第1回で4人ほどずっと続いてございます。
はっとり委員
 そうすると、25年ぐらいになりますね。4名の方が当初からというお話ですけれども、最高齢はどのぐらい。
大沼生涯学習担当参事
 4人の方がずっと第1期からお願いしているんですけども、最高齢は78歳でございます。
はっとり委員
 年齢でどうこうということはもちろんないと思いますし、それぞれの専門性ということを生かした上で審議会の委員としての役割を果たしていただいているんだと思うんですけれども、ただ、やはり長く25年間も同じ方というのは、何かほかにそれぞれの例えば4名の方の専門性、専門分野では、また改めて中野区としてかわりの方をお願いするというようなことは、これはできないものなんでしょうか。
大沼生涯学習担当参事
 確かに第1期から4人ほど続いてございます。それで、その保護審議会委員は各区の委員を兼ねたりして、全体的にこういう分野は多くはございません。かといっても、やはり次代を若い方にかわっていただくというのは重要なことですから、そこら辺の委員の御理解をいただきながら次の後継者あたりも考えていかなきゃならないと思っているところです。
はっとり委員
 お聞きしたところによると、報酬は1回2万円ということで、年2回程度の審議会の開催というふうに聞いていますけれども、現職等の資料の中にも他区、他市の、他の自治体の審議会委員を兼務していらっしゃる方も何人もおられますけれども、確かに専門分野ということで人材ということではなかなかかわりの人ということが簡単にできる状況にはないということは理解しますけれども、やはり中野区として、せんだっての決算のときもいろいろ議論もありましたけれども、これからの中野区の文化ということを考えて、新たな視点での専門委員の方の選任ということも必要になってくるんじゃないかと思うんですけれども、そのあたりのお考えについてはいかがでしょうか。
大沼生涯学習担当参事
 文化財保護審議会で、文化財について例えば登録とか指定など、あるいは文化財の保護の仕方について御意見いただくんですけれども、かなり少ない分野での委員なので、次の方を選ぶというのはなかなか難しいところはありますけれども、かといって第1期から続いているということもありますので、事務局としては次の方に後継者が育つよう、あるいは新しい考えの方が入るよう努力してまいりたいと思います。
委員長
 よろしいですか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 ほかになければ本報告は終了いたします。
 次に、6番、常葉サマースクールの実施結果についての報告を求めます。
大沼生涯学習担当参事
 常葉サマースクールの実施です。(資料7)
 平成17年8月18日から8月24日までの6泊7日で行いました。対象は、小学生の5年、6年の希望する児童でございます。
 定員は80名としたところ、応募が60で、キャンセル4名ありまして、実際は56名で実施したということです。
 スタッフは、教員・大学生等でこれの事業を行っているところです。
 事前説明会を7月30日に行いまして、8月18日から24日まで行ったところです。
 参加者の負担としては2万2,000円、バス代、食事代、入場料等でございます。
 今回は56名の参加を得て、常葉サマースクールを実施したという結果報告でございます。
委員長
 ただいまの報告につきまして、何か御質疑ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告は終了いたしたいと思います。
 以上で、予定した6番まで終わりましたが、その他で何か。
小林指導室長
 先般、決算の分科会におきまして、学校事故における見舞金の件で、七中の数が突出していたということにつきまして十分な御説明ができませんでしたので、改めて調査をいたしまして、ここに報告をさせていただきたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。
委員長
 じゃあ、どうぞ。
小林指導室長
 文教資料2におきまして、七中の数が突出しているということでございます。まず結論から申し上げますと、1点は、七中の特異性、指導上の課題というものがないということと、2点目は、見舞金の申請方法を今後改善していきたいという2点でございます。
 その理由でございますが、まず学校で事故またはけが、そういったことが起きた場合に、私ども教育委員会には3点からの報告を求めるというようなことがございます。
 1点は、日本スポーツ振興センター。これはいわゆる学校管理下でけがなどを負った場合に、医療機関にかかったときにその負担金でしょうか、これを保険のような形で負担していただくというようなものでございます。これについては、それぞれ実績に応じて報告をしていただく。けがの程度とともに報告していただくということです。
 それからもう1点は、実際に指導上課題があったために発生した事故。さらには、生徒同士のトラブル、児童も含めてトラブル。こういったようなことで発生した場合に、教育委員会、私どもの方に一報を入れていただき、場合によっては事故報告を出していただくということが2点目でございます。
 それから3点目は、いわゆる今回話題になっております見舞金が必要かどうかということでの申請ということでございます。
 まず七中に関してでございますけれども、日本スポーツ振興センターの申請状況を改めて確認をいたしますと、中学校においては七中が特別多いという状況ではございませんでした。どういうことかと申しますと、中学校は平成16年度総数で468件の申請がございまして、平均33件です。一番多い学校では59件の申請がございました。ちなみに七中に関しては51件ということで、3番目ということです。なお、これについてはほぼ学校の規模、生徒数であるとか多少部活動の加入状況等も関連性を見出せるところでございます。したがいまして、学校管理下で起きたけがに関して特に七中の特異性があるというようなことではないわけでございます。しかしながら、次に、ではなぜ見舞金がこのような形で七中に集中しているかということでございます。
 実は、この方法が私ども反省しなければならない部分がございまして、今申し上げた2番目の報告、すなわち指導上課題がある。また、生徒同士のトラブルによることで申請をしていただく用紙とお見舞金が必要であるというものとが同一のものになっておりました。すなわち、実際にそうした課題がある、またはトラブルがあったというようなことに関しては、学校長が判断して、これは教育委員会に報告した方がいいだろうと。しておかなければまずいという部分について御報告いただく場合わけですが、その最後の部分で見舞金が必要かどうかというような欄があったわけでございます。
 したがって、先般私の方で校長会で周知徹底を図ったのは、実は私の方では指導上課題があるとか、けんかであるとかさまざまトラブルであるとか、そういうことに関してしっかりと管理下で起きたものについては報告をしてくださいというふうに、学校長としては受け取らざるを得なかったというような行き違いがございました。
 七中はこうした部分について、すなわち51件、実際にはスポーツ振興センター扱いの件がありましたが、その中でも20件を学校長の判断でこちらに上げてきて、そのうち14件について見舞金を払ったということでございます。
 すなわち、この辺のところの周知徹底、すなわち見舞金を申請するという部分の周知徹底が疎かであったということ。すなわち、それが指導上課題があるという報告と同一だったために、学校長はこの辺のところ十分申請に至らなかったというような状況がございます。
 ただ、これは、そういった意味で周知徹底が不足していたのか、または学校長が独自の判断で見舞金には至らないということで報告がなかったのか、この辺のところは十分真意が図れないところでもございますので、今後は申請については指導上課題がある、トラブルがあるというような形で私どもに上げていただくものと、見舞金が必要だというものとは別のものにして、かつ学校見舞金制度を改めてきちんと要綱も含めて学校に周知徹底いたしまして、適正に運用していきたいというふうに考えておりますので、どうか御理解をいただきたいと思います。
委員長
 ただいま報告がございましたが、その件について特段何かお尋ねがあれば。
江田委員
 済みません。1点だけ教えてください。
 51件の事故があって、そのうち20件を報告して、14件に見舞金ということでしたけれども、他の学校にもやっぱり同じような事故はあるわけですよね。そうすると、七中だけが特別に多いわけではないということを逆にいえば、他の学校でも同じような事故があって、骨折等も含めまして事故があるけども、見舞金を申請するに至らなかった。そういうお子さんに見舞金が出ていないケースもあるということとして受け取ってよろしいんでしょうか。
小林指導室長
 これは、この見舞金の趣旨、お支払いする趣旨がどの程度周知されていたかというところも、これは私どもが反省すべき点であるというふうには承知しております。
 ただ、これは区によって、先ほどのスポーツ振興センターから払われた場合には見舞金はないとか、そういう区市も結構ございますので、その点はもう学校長としては、そちらでセンターの方にこちらに申請をしてきた場合にはもうそれでいいという状況であったということもあると思います。
 それから、事実、同じ骨折でも自分で滑って転んでしまって骨折をした場合に、果たしてそれがいわゆる学校の責任かどうか。それは施設の状況によって当然責任はあるわけですけれども、言ってみれば七中はそういう意味ではきちんとした形で、これは学校の管理下の中で置いたものに関してはきちんと報告していただきました。ただ、七中も51件のうち20件ですから、約30件については報告に当たらないという判断で、それはそれでしっかりと校内で処理していたという経緯がございます。
 したがいまして、見舞金趣旨そのものをやっぱり十分に周知徹底をしていくということと申請方法を改善していくということ。これらが大きな改善方法だというふうにとらえております。
委員長
 よろしいですか。
江田委員
 休憩してもらえませんか。
委員長
 じゃあ、休憩に。

(午後4時27分)

委員長
 じゃあ、再開をいたします。

(午後4時27分)

 なければ、以上で所管事項の報告を終了いたしたいと思いますが、委員各位の方から特にこの際という御発言はございますか。
久保委員
 分科会のときに、学校・幼稚園施設整備検討委員会の資料について御質問したときに、14日の日に検討委員会を開催されるというようなお話があったかと思います。そこであったのかどうかわからないんですけれども、今いろんな地域で学校の遊具などでのけがというような報告があったりということで、そういったことでの区民の方の心配の声も上がっておりまして、ここの中にも安全対策についてというようなこともありましたので、もしその辺の調査の結果ですとか検討結果があるようでしたら御報告いただければと思います。
村木教育経営担当参事
 実は昨年の学校・幼稚園施設整備検討委員会の中でそのことはきちんと議論をされておりまして、遊具類、特にでございますが、いわゆる大阪府の住宅団地の回転遊具で児童が指を切断する事故があったということを踏まえまして、当区におきましても、まず教職員による緊急点検を行いました。その結果、アスレチックですとかジャングルジムのボルトの緩み、それからバスケットボール板の固定不良など8件の例がその際報告をされております。ただ、ブランコとか鉄棒などのいわゆる見えない部分が実は問題だと。あるいは地面下の腐食といったようなことについては、専門家によります要するに点検が必要であるという当委員会での議論を受けまして、特に小学校に設置されました遊具類の点検を専門業者にこれをさせております。
 その結果、全体255基のうち、緊急に対応が必要と判断されました10基及び鉄製遊具の腐食等につきましては、昨年度中にすべて改修は終了しております。
 それからもう1点ちょっと念のため。本年6月にマンホールに子どもが落ちて事故が起こったというのは、京都の方でございました。これを受けまして、当区におきましても直ちに各学校内におけますマンホールの点検を実施いたしてございます。その結果、小・中合わせて5校で何らかの改修等の工事等が必要だということが判明をいたしましたので、これにつきましてもすべて改修等の措置は終了しているという状態でございます。
久保委員
 昨年の報告で10基の改修というのがあったということなんですけど、昨年やって、また今年度も新たに調査ということはなさったということですか。
村木教育経営担当参事
 今年度につきましては、そういう意味では実施はしてございません。
久保委員
 ボルトの緩みというようなのがあったということですけれども、ボルトの緩みとかというのは例年、やはり調整ですとかそういったことは行われているものなんですか。
村木教育経営担当参事
 いわゆる日常点検というものをやっておりますので、そういう中で判明すれば行っておりますし、安全対策といたしましては、これから12月にかけて改めて実施をするということにしてございます。
委員長
 よろしいですか。
 ほかにございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、以上で所管事項の報告を終了いたします。
 次に、閉会中の当委員会の所管事務継続調査についてお諮りいたします。(資料8)
お手元に配付の文書に記載された事項について、引き続き閉会中も調査を要するものと決定することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
議題のその他に入ります。
次回の日程を協議したいので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後4時31分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後4時32分)

休憩中に確認いたしましたとおり、次回の委員会は11月14日月曜日ということで御異議ありませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ございませんので、そのように決定をいたします。
時間は午後1時から本委員会室、そういう予定であります。
 以上で本日予定した日程はすべて終了いたしますが、委員、理事者の皆さんから特に発言はございませんでしょうか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
なければ、以上で本日の文教委員会を散会いたします。

(午後4時33分)