平成17年11月14日中野区議会文教委員会 平成17年11月14日文教委員会 中野区議会文教委員会〔平成17年11月14日〕

文教委員会会議記録

○開会日 平成17年11月14日

○場所  中野区議会第5委員会室

○開会  午後1時02分

○閉会  午後4時31分

○出席委員(9名)
 飯島 きんいち委員長
 酒井 たくや副委員長
 北原 奉昭委員
 久保 りか委員
 はっとり 幸子委員
 小串 まさのり委員
 篠 国昭委員
 昆 まさ子委員
 江田 とおる委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 教育長 沼口 昌弘
 教育委員会事務局次長 金野 晃
 教育経営担当参事 村木 誠
 学校教育担当課長 相澤 明郎
 指導室長 小林 福太郎
 生涯学習担当参事 大沼 弘
 生涯学習推進担当参事 生涯学習担当参事兼務
 中央図書館長 細木 博雄

○事務局職員
 書記 岩浅 英樹
 書記 鳥居 誠

○委員長署名

審査日程
○議題
 学校教育の充実について
○所管事項の報告
 1 平成18年度に取り組む主な事項(案)について(教育経営担当)
 2 中野区立小中学校再編計画について(教育改革担当)
 3 中野区立小中学校再編計画に関する財政フレーム(案)について(教育改革担当)
 4 文化・スポーツ施設の指定管理者候補者の選定経過について(生涯学習担当)
○地方都市行政視察について
○その他

委員長
それでは、定足数に達しましたので、本日の文教委員会を開会いたします。
 
(午後1時02分)

 本日は、お手元に配付の審査日程案に従って審査を進めたいと思いますが、これに御異議ございませんでしょうか。(資料1)

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めます。
 なお、審査に当たりましては5時を目途に進めたいと思いますので、御協力をよろしくお願いいたします。
 それでは、学校教育の充実についてを議題に供します。所管事項の報告を受けたいと思います。初めに、平成18年度に取り組む主な事項(案)について。
村木教育経営担当参事
 それでは、平成18年度に取り組む主な事項(案)につきまして御報告を申し上げます。(資料2)
 平成18年度の予算編成に当たりまして、現段階での検討状況、これを区民にお知らせし、その意見を求めながら手ごたえのある区民参加を進めるため、区民生活に影響を与える事業の見直し、あるいは新規拡充事業など、主な取り組み事項を下記のとおり定めました。
 今後、11月20日発行の区報、同日付ホームページで区民に周知を図るとともに、区民との意見交換、個別の対応は別といたしまして、区民と区長の対話集会、これを12月6日、火曜日の午後7時から9時まで、当区役所9階の会議室で予定をしてございます。
 また、関係団体との調整ということで、必要に応じ各事業部が個別に対応を図っていくということにしております。
 当委員会に関係をいたします部分について御説明を申し上げます。ページをお開きいただきたいと思います。最後になりますが、教育委員会ということで3点ございます。
 まず1点目が、指定管理者制度による文化・スポーツ施設の管理ということで、事業説明にございますように、文化・スポーツ施設を指定管理者制度の活用によりサービス向上と効率的な運営を実現する。またそれに伴って文化・スポーツ振興公社に対する補助金は廃止する。同公社は解散をするというものでございます。
 2点目、体力向上プログラムの策定ということで、児童・生徒の体力向上を図るため、各学校が体力調査の結果から現状分析を行い、体力向上に向けたプログラムを策定、実施をするというものでございます。
 3点目、区立小・中学校の再編着手ということで、桃園第三小学校、仲町小学校、桃丘小学校のグループ、第六中学校、第十一中学校のグループの円滑な統合に向けまして、交流事業の実施や、仮称ではございますが、学校統合委員会の設置、運営を行うものというものでございます。
 なお、関連をいたします事項があと2点ございます。1枚目にお戻りをいただきたいと思います。総務部の欄の二つ目、学校、幼稚園、保育園の安全確保ということで、門扉に電子施錠システムを設置して安全対策を向上させるというものでございます。
 次に、ページを追っていただきます。2ページ目、子ども家庭部の一番下の段、区立幼稚園の入園募集の停止ということで、みずのとう幼稚園、やよい幼稚園の廃止に向け、両園の平成19年度入園の3歳児の園児募集を停止するというものでございます。
 私からの説明は、以上でございます。
委員長
 ただいまの報告に対し御質疑はありませんか。
江田委員
 まず第1点は、区立小・中学校の再編着手の件ですが、仲町小学校については、先日も説明会あるいは対話集会というんでしょうか、そういうものが開かれて、そこでは全体の合意を得るに至っていないということを聞いておりますが、この点については、今後どのように取り組んでいかれるんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 仲町小学校につきましては、後ほど報告いたします区立小・中学校の再編計画を決定いたしまして、説明と意見交換ということで出向きましたが、そこではやはりまだ仲町小学校の再編ということについてさまざまな意見がありまして、全体として次の段階に話を進めようというような形に至りませんでした。これから説明等を重ねながらこの計画を御理解いただき、また再編に向けての準備をしていきたいというふうに考えております。
江田委員
 学校統合委員会の設置ということになりますと、これは当然三つの桃三、仲町、桃丘、全体のそういう方向で統合委員会を設置しようという合意がなければ設置はできませんよね。その辺はどのように考えておられますか。
金野教育委員会事務局次長
 この学校統合委員会につきましては、年内にもそれぞれの学校ごとに地域の関係者また保護者、PTA等にお話をした上で、それぞれ理解を得て全体の統合委員会の準備を始めたい。そして、春、できれば年度内あるいは来年度早々には実際にこの委員会を設置して検討に入りたいというように思っております。
 現在のところ、まだ仲町については、統合委員会への話ということよりは、もう少し現在の状況についての意見交換が必要かと思っておりますので、そうしたことをしながら進めていきたいというふうに思っております。
江田委員
 ですから、統合委員会を設置ということになるに当たって、仲町小学校の少なくともPTA及び学校関係者の理解と、それを設置しようという合意が大前提になりますよね。そこら辺はそのように確認してよろしいですか。
金野教育委員会事務局次長
 統合委員会の方は、自主的な会というよりは、教育委員会で呼びかけて、統合のための準備に向けてさまざまな話をしていただくというものでございます。私ども、これからまださまざまな形で努力をして入っていただくようにしてまいりますが、そうした中で仮に統合委員会の設置が、全員が合意するまでできないのかというふうなことになりましたら、そのときの状況を見て判断をしていきたい。また、どういう形で進めるかということについては、地域ともお話をさせていただきたいというふうに思っております。
江田委員
 これが統合委員会を設置して円滑な統合に至るためのあらゆる努力をする大事な委員会ということになります。ですから、これがどのように円滑に設置されるかということが、私はやっぱり大前提になるであろう。まだまだ当該の仲町小学校関係者との間でまだ十分埋め切れていない部分が相当あるように私見ておりますが、まず、その話し合いを十分誠意を持って行うということを大前提としてやっていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
昆委員
 子ども家庭部の方ですけれども、区立幼稚園の入園募集の停止ということで、19年度入園の3歳児の園児募集を停止するというふうになっているんですね。それで、来年度の入園募集の際に、みずのとう幼稚園とやよい幼稚園の廃園といいますか、区の考え方ですね、幼保一元化に向けてこの二つの園を廃園にするという、そういう御説明は保護者等にはされているんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 募集のときにお知らせいたしました内容につきましては、現在、幼稚園の再編について検討しておりますので、入園後の期間に運営等が変わる可能性がありますという一般的なことしか記載してございませんでした。その後、改定素案という形で内容が明らかになりましたので、先日、来年の入園予定の手続をするだろうと見込まれている方につきましてはお知らせをして、こういう考え方が出されて進んでおりますというふうにお手紙を出しております。
 また、廃止になるみずのとう、やよいにつきましては、来年の入園予定者について個々に説明会を開催するということで予定しております。
昆委員
 なぜ、その改定素案といいますか、その中で示されたのが後になったのかということもありますけれども、区の考え方としては、19年度の園児募集をやらないという、そういう考え方がおありだったんですよね。それで、何を言いたいかといいますと、18年度、来年度の園児が19年に、何というんでしょうね、3歳児ですか、4歳児になりますよね。4歳児、5歳児というふうになったときに、この子どもたちは、その後に入る入園者がいないわけですから、その点については、どういうふうな状況になるのかということが一つあるんですね。そういうことも含めて、こういう考え方をお示しになっているのか。その点についてはどのように考えていらっしゃるんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 19年からの3歳児について募集を停止して、18年4月、来年4月に入る方が3歳児としては最後の入園というように計画上予定いたしましたので、計画案ではそういう考え方をとりました。したがいまして、その後4歳児、5歳児だけ、最終的には5歳児だけの園の運営になるということを想定して考えておりました。それにつきましてこの間、それぞれの園または保護者の会等と意見交換をしておりますが、そうした中で、5歳児だけの運営になるということについての問題はどういうふうに対応するのだというようなことも御質問されておりまして、私どもとしては、近隣の園あるいは小学校、保育園などとの交流を十分やっていきたいというようなことでお答えしております。
昆委員
 それは区の考え方であって、やはりみずのとう、やよい幼稚園を希望されている園児または保護者の方からしてみましたら、こういう19年度以降の園児を募集しないで、まさに異年齢の交流が大事ということを区側はよくおっしゃっていますけれども、そういう異年齢の交流といいますか、そういうものがなくなるような、そういう幼稚園にしていくというふうな考えを持っていることが、関係者の理解を得ていないままに進めるということは、非常にいろんな課題を残すというふうに思っているんですね。ですから、なぜ来年度の募集をされたときにそういうものを説明されなかったのか。いまだに18年度から入園を希望されている保護者のところでは、区の考え方を全く知らなかったという方もいらっしゃるわけだし、なぜかその辺の区の考え方が、これほど、区立幼稚園を希望されている保護者が多いですよね。18年度の入園希望者も倍率が高くて、本当に希望された方が全員入れるという状況ではなかったと思うんですね。それほど区立幼稚園を希望されていて、今後も区立幼稚園が必要だというふうに考えている区民の皆さん方のところで、こういう19年度の園児募集を停止するというふうな考え方は、到底受け入れられないというふうに思っているんですけれども、なぜそういうことになってしまうのか。その辺はどのようにお考えになっているのでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 区立幼稚園の申し込み受け付け自体は、もう9月の末にしておりますので、その段階ではまだ改定素案の内容が確定しておりませんでした。そうした中で、10月に入りましてから、この幼稚園について改定素案の中で廃止をしていくというふうに、具体的な内容が案として固まりましたので、その後そういうことを議会に御報告し、区民にもお示しをしているということでございます。
 また、事前にそういうことでお知らせできなかったわけですが、その後、実際に、来年3歳保育で入った方につきましては、仮に計画どおりいった場合には、4歳児、5歳児だけ、あるいは5歳児だけという形の園になっていくということにつきましては、早速手紙等でお知らせしたわけでございますが、これから十分説明をして、対応などについてもお話をしていきたいというふうに思っております。
昆委員
 9月の園児募集ですよね、その時点では改定素案がこういう形で固まらなかったとおっしゃいますけれども、固まらないものならば何も19年度の3歳児の園児募集を停止するということを、その後急に出さなくたって、まだまだいろんな関係者との議論があるわけですから、そういうふうな状況をつくっていくということもあったのではないかというふうに思うんですね。9月に募集してその後に改定素案が固まったから19年度の3歳児募集を停止するということを打ち出したんだと言っても、それは保護者の皆さん方にとっても、本当にどういうことなのというふうな素朴な疑問が出てくるのは当たり前だというふうに思うんですよ。ですから、素案が固まってその方向を区の方として考えるということならば、19年度じゃなくたって先に延ばしたってそれは済むことではなかったんですか。そういう考え方もあったのではないかというふうに思うんですけれども、なぜ19年度の3歳児の園児募集を停止するということを、この段階でこういう形で示したのか、その点についてお聞かせください。
金野教育委員会事務局次長
 18年度、来年入園した--まだこれから正式な手続が終わってからということになるわけですが、18年度に入園した3歳児の方は、確かに、委員おっしゃるように、4歳児、5歳児あるいは5歳児だけの運営という、廃止計画につきましてはそういう形になるという可能性があるわけですが、それにつきましては、入園されてから卒園までは幼稚園がきちんと区立幼稚園として運営されるということで、それをもってこの計画をお示しできない、あるいは年次がこれでは出せないというようには私どもは判断いたしませんでした。
 なお、これからどういう形で運営していくかということについては、具体的な園運営のやり方になるかと思いますので、それについて十分意見交換をしながら対応していきたいというふうに思っております。
昆委員
 教育委員会は、例えば学校の再編計画につきましても、その統合される学校について児童・生徒が一人、二人になってもそれは学校教育の運営としてきちっと責任を持ってやっていきますよということを答弁等で出されているんですね。幼稚園にしても、それはそういう教育委員会が責任を持って区立幼稚園としての運営を進めていくということは、それは当たり前の話であって、ただ、そこの幼稚園として4歳児とか5歳児とかという、単年クラスの子どもたちだけになって、果たして幼稚園という教育の場、運営ですね、そういうものに支障がないのかということを私は言いたいんです。そういうことを考えるならば、何も19年度の入園の募集停止というものをここで出さなくてもよかったのではないかというふうに考えているわけです。御答弁ください。
金野教育委員会事務局次長
 区立幼稚園あるいは他の区の公立幼稚園につきましても、3歳児募集を行っていないというような、区立についてはそういう時期もございましたし、また、他区では、現に3歳児募集を行っていない幼稚園もございまして、そうしたところは4歳児、5歳児の運営になっております。そういうことは広くあるということから考えられるわけですが、実際に1学年といいますか、5歳児だけの運営になるということは、こういう園の廃止あるいは募集休止というような状況のときに一時的に起こってくる状況でございます。ほかの区でもかなり区立幼稚園の廃止ということをした例がございますが、そうした中で私どもの調査では、やはり同じように5歳児だけになったというふうな例もございます。そうしたことにつきましても、教育委員会としては、幼稚園の全体の運営がしっかりできるようにやるということと同時に、十分ほかの幼稚園あるいは保育園や小学校との交流という形で対応していきたいというふうに考えております。
昆委員
 一時的に起こってくる問題というふうにおっしゃいますけれども、そこに出てくる問題といいますか、課題といいますか、そういうものがどういうものになってくるのかということも、何も検証されていませんよね。だから、簡単に一時的に廃止というふうになった園では、単年クラスの子どもたちだけの幼稚園になるということが一時的に起き得るんだ、そういうことがあり得るんだというふうなことだけでは済まされないというふうに思うんです。そこでどういうことが起きてくるのか、どういうことに手当てをしなきゃいけないのか、その課題というものもきちっと整理をして示すならば、それはそこでまたいろんな意見があろうと思うんですけれども、何もそういうものを出さずに園児の募集を停止して4歳児、5歳児がそれぞれ2学年、それから1学年、単年クラスですよね、そういうものになっていくんだと、それが廃止をする園のあり方としては当然だみたいなことをおっしゃられても、それは当然納得を得るものではないということを申し上げておきます。
篠委員
 江田委員の学校統合委員会の関連質問なんですが、学校統合委員会というのは、要綱をつくって設置するんですか。
金野教育委員会事務局次長
 要綱をつくって設置をするという考えでございますが、まだ要綱はつくっておりません。きょうを皮切りに、桃丘小学校の関係の町会、自治会あるいは保護者と少し下話をさせていただいたんですが、地域の意見などを聞きながらどういう構成、またどんなテーマにするかというようなことを、大体方向づけをした上で要綱をつくりたいというふうに思っております。
篠委員
 それで、今、次長は、教育委員会の呼びかけによってつくるというお話があったんですが、内容的には推測は十分できるんですが、やっぱりその地域のこと、そして大変判断が難しいときには、中野区の進むべき道との関連において、最終的には中野区民全体が方向を間違わないという流れをつくるという判断は区議会に任されているわけですから、そういった陳情も我々審査させていただいたわけですね。そして、こういう問題が起きるとき大変難しくなるのは、議会の方向がしっかりとした、地域のお話も議会なりに研究して聞いた。そういった流れの中に、そうじゃないんだというところから問題を蒸し返すというときに大変混乱が起きて、それをきちっと整理できないことによって方向を誤るということは、これはあらゆる分野であることなんですが、統廃合というのは、現実に走り出したら大変難しい問題ですので、そういったときに不退転の気持ちというのがぶれがないような決意はあらゆる場所で聞いているんですが、つくろうとする要綱、それは構成メンバーを決めるとかそういうものじゃないと思う。それだけじゃなくて一番肝心なことは、こういう方向は決まったと、その方向にのっとって綿密に、スムーズに進むための内容になるというふうに十分推測できるんですが、いかがですか。
金野教育委員会事務局次長
 学校再編につきましては、現在の学校の規模、それから集団教育を生かした学校づくりをして中野区の小・中学校の教育をよりよい条件のもとで進めていくという上では、避けて通れない緊急の課題だということで取り組んでまいりました。
 この学校統合委員会につきましても、その計画が教育委員会として定めたということを受けて、次の段階として設置するものでございますので、その主な協議事項、当然新しい学校の校名をどうするかということを中心に、統合のために必要なことを協議してもらうということでございますので、その趣旨をきちんと踏まえてお話をし、また設置していきたいというふうに思います。
久保委員
 子ども家庭部の方だそうなんですが、区立幼稚園の入園募集の停止について伺います。これは、主な取り組み、事業の見直しということで出ているんだと思いますけれども、教育委員会ではなくて、子ども家庭部の方の主な取り組みとなっているのはなぜなんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 この資料全体が18年度の予算編成に当たって区民に影響の大きなものというような形でございます。現在、区立幼稚園の業務のうち園児募集等につきましては、補助執行という形で、子ども家庭部の予算という形で子ども家庭部が執行しておりますので、子ども家庭部の方に載っているという状況でございます。
久保委員
 この園児募集に関しては、補助執行ということで子ども家庭部が行っているということですけれども、廃園をするということを前提に園児募集の停止を行うわけですよね。この決断というか、この判断はどこがされていることですか。
金野教育委員会事務局次長
 教育施設の設置、廃止につきましては、教育委員会の権限といいますか、教育委員会が定める基本事項でございますので、教育委員会で行っております。
久保委員
 ということは、教育委員会が廃園ということを決定し、それに基づいて補助執行として子ども家庭部が園児の募集の停止をするということですよね。それでよろしいですか。
金野教育委員会事務局次長
 現在は、10か年計画の改定素案という形で案でお示ししておりますし、本日報告している18年度の主要な事項についても、案という形で、来年度こういうことで考えたいということをお示ししているものです。こちらも意見を聞く手順になっておりますので、仮に10か年計画の改定素案が計画として決定された場合、その主要な内容である幼稚園の廃止ということについては、教育委員会として考え方を定める、それに伴う募集の停止という手続については、子ども家庭部の方で手続の停止という実際の事務を行うということになります。
久保委員
 この10か年の計画でいきますと、来年度、18年度に3歳児の募集を停止しますよね。ということは、今年度募集をした18年度に入る3歳児のお子さんというのが最後の入園をする、園児が入園をするというのが最後になりますので、そこから3年間で園は廃園をするということなんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 現在募集は既に手続をしておりますので、その方は来年、18年4月に入園されます。そうしますと18年度、19年度、20年度と、3年間幼稚園にお通いになって、20年度末に幼稚園を卒園されますので、その段階で廃止をしたいというように計画案では考えております。
久保委員
 少なくとも18年度から20年度末までは区立幼稚園として存在しているわけですから、これは教育委員会の所管といいますか、教育委員会がこの園の運営などについては関係していくということですよね。
 その後なんですけれども、廃止する区立幼稚園を活用した民営の幼保一元施設の設置、運営というふうになっていますけれども、これに関してはどこが主体となって考えていくんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 幼保一元につきましては、これまで区で検討した経過がございますが、そのときは区長部局の方で事務局を持つ形で検討いたしました。今回は、幼保一元施設として、廃止後の区立幼稚園の敷地及び施設を活用していくという考え方を出しましたので、その新しい幼保一元施設につきましては、教育委員会と子ども家庭部で共同して検討しております。
久保委員
 それと、再来年でしょうかね、ステップⅡで幼保一元施設への転用検討準備というのがありまして、また、仮称子育て幼児教育センターの開設というのがありますが、これは19年度から両方とも行っていくことになるんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 幼保一元施設の準備、検討の方につきましては、現在も検討しておりますし、また、国の方の法律の改正及び補助等の予算措置につきましても、今年度中には明らかになってくるんではないかと見込まれますので、それを受けてずっと継続的に検討していきたいというふうに思っています。本格的な検討は、ステップⅡの方で具体化するかというふうに思っています。
 それから、仮称子育て幼児教育センターでございますが、これにつきましても、ステップⅡ、19、20年度において開設をしていきたいというふうに考えておりまして、その年次について、できるだけ早くと思っていますが、今のところ19年度か20年度かということで、まだちょっと検討が必要な状況だというふうに思います。
久保委員
 この仮称子育て幼児教育センターというのを前に伺ったところ、教育委員会と子ども家庭部とで、両方で行っていく事業というふうにおっしゃったと思うんですけれども、ここの具体的な中身というのは、どのようなものを想定されているんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 現在のところ、中心的な所管は子ども家庭部の方に置いて、子ども家庭部の組織のような形でどうかというふうに検討が進んできております。その中身につきましては、子育て及び幼児教育につきまして、公立、私立の幼稚園、保育園を問わず、また家庭にいる幼児と保護者を問わず、すべての中野区の子どもたちを対象にして子育て及び幼児教育に対する支援をしていこうというふうに考えていまして、一つは、調査、研究のような機能でございます。幼児教育の抱える課題あるいはそれに対する支援策などを調査、研究をして施策に反映していく。もう一つは、幼児教育、保育に従事する人への支援でございまして、今お話しいたしました公立、私立の保育園あるいは幼稚園の教育従事者に対する研修ですとか、さまざまな合同の研究会、そういったものにつきましても、新しくつくるセンターを中心に取り組みを、今まで以上に拡大していきたいというように考えております。
久保委員
 調査、研究など、19年から幼児教育について行っていくということで、まだまだそういったところの検討がなされていない上で、まず初めに廃園ありきというふうにここでは見えてしまうように思うんですけれども、先にこの廃園ということを前提に置かないと幼保一元化などを推進していくということは不可能なんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 募集を停止した上で、なおかつ新しく3歳児で入られた方が卒園するまでの間、幼稚園に通うことを保障するということから、早目に考え方も示し、また募集停止をするということで現在のようなスケジュールになっております。
 なお、子育て幼児教育センターにつきましては、そのスタッフ、私どもとしては、幼稚園教諭の経験者なども配置できればというふうに思っていますが、スタッフとの関係もございますが、年次については、さまざまな工夫の余地はあるだろうというふうに思います。
久保委員
 実際に区立幼稚園を活用した民営の幼保一元施設の設置、運営というのがステップⅢ になっているんですけれども、これは21年度から区立幼稚園を活用した民営の幼保一元施設というのを開設するということなんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 恐らく、今の幼稚園の施設を使って、幼稚園の機能及び保育園の機能、両方をあわせ持った幼保一元施設を設置するということになれば、一定の改修が必要かというふうに思っております。したがいまして、3月末に区立幼稚園としての役割を仮に終えたといたしましても、直ちにということでなくて一定の改修が必要、また運営主体もその間に引き継ぎをしたり準備をするということから、1年程度そういう準備がかかるんではないかなというふうに思っております。
久保委員
 ということは、1年間は、区立幼稚園を廃止した後民営になるのでしょうけれども、1年間は空白があるということなんですか、このエリアに関して。
金野教育委員会事務局次長
 まだ幼保一元施設の具体的な手順や内容を詰め切っておりませんが、私の方では、1年間ぐらいの期間はその施設が使われないというような形の期間ができるんではないかといふうに見込んでおります。
久保委員
 今言われたようなスケジュールというのは、廃園の準備を行って、その後1年間改修などを行って、民間に委託をするのか、指定管理者というような形かわかりませんけれども、その準備期間というのを考えますと、当然の期間であるというのはわかります。けれども、まだ先のこの幼保一元化というのが全く中野区の中で見えていない状況の中で、まず廃園をしなくてはならないという、その必要性というのを、今現に幼稚園を利用している方たち、また今年度の募集によりまして幼稚園に入られた方たちには、わかりにくいことではないかと思うんですが、その辺はどうお考えですか。
金野教育委員会事務局次長
 区立幼稚園を廃止した場合に、それを活用して幼保一元施設をつくっていきたいという考え方を出しておりますが、幼保一元施設をつくるために区立幼稚園を廃止してその施設を出していくといいますか、そういう場を用意していくということではございません。区立幼稚園全体の役割、それから現在の私立を含めた幼稚園の配置状況、それから園児数などを勘案いたしまして、区立幼稚園は4園存続する必要はないというように教育委員会では考えまして、その中でも近隣に幼稚園が少ないなどの2園については存続し、そうではない2園については廃止していこうという考え方を出しましたので、直接幼保一元施設のために区立幼稚園をなくしていくというような考え方はとっていないところでございます。
久保委員
 ということは、全く切り離して、廃園までのこの3年間の問題というのは、次に控えている幼保一元化というのは、切り離して考えなくてはいけないということなんでしょうか。
 区立幼稚園が私立幼稚園を補完するという当初設立の目的を果たしたということをずっと言われていますけれども、それはいつ果たされたとお思いになっていらっしゃるんですか。
金野教育委員会事務局次長
 まず前段ですが、私どもの議論の組み立てといたしましては、まず区立幼稚園の役割、4園を存続する必要があるかどうかということで考え方を決めまして、その使わなくなった施設については、子どものために、また幼児教育、保育の今後の課題に取り組むためにということで考えましたので、切り離して次の段階の議論という形で進めてまいりました。
 それから、当初の幼稚園の需要を補完するという役割が終わったのはいつかというふうなことでございますが、それがいつかということは、はっきりこの段階と決めておりませんが、幼児数が減ってきて、私立幼稚園が相当に定数割れといいますか、定員に余裕ができてきた。また、それに伴って廃園をする私立幼稚園が相次いできたというような状況から見ますと、そういう状況ができた、生まれてきたという段階では、需要数を補完するという役割については終わったのではないかというように思っております。
久保委員
 ということは、私立が定員割れをしてしまうような状況であるからというふうにも聞こえなくもないと思うんですが、その辺はいかがなんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 幼稚園は必ず区民にとっては必要なものですし、幼稚園を希望する人が入れるような状況が中野区にはなければならないわけですが、私ども10か年計画全体の中でも、民間でできることはなるべく民間にゆだねていくという考え方を持って検討しております。そうした中で、民間である私立幼稚園が十分幼児教育の機会を提供できるというようなことをかんがみますれば、区立幼稚園については、今までのように、数を補完するために4園設置という必要はないというような考え方をまとめております。
久保委員
 この10か年計画を出すに当たって、急いでと言っては変なんですけれども、18年度の園児の募集をするときには改定素案が出ていなかったので、18年度募集のときにはそういう説明はなかったわけですよね。ということは、この短期間の間に2園の廃園というのを決断されたということですか。
金野教育委員会事務局次長
 幼稚園の再編につきましては、10か年計画あるいはそれに先行して施設配置の考え方というのをずっと議論をしてきておりました。その中でも教育委員会としての一定の考えは出て、改定素案に先立つ段階でも幼保一元施設への転換を含めて再配置をするというような考え方を外へお示ししたわけですが、その段階では、いつやるのか、またどの園をやるのかということが具体的に案として確定できる状況にはございませんでした。したがいまして、その施設名及び時期を示したのは募集後になってしまいましたが、その前から再編をする、なお4園について数についても見直すという考え方はずっと持って検討してきておりました。
久保委員
 園児を募集する段階で、保護者の方などから、みずのとうとやよいが、自分たちの後は続かないといいますか、廃園になる計画があるというようなことに対して、質問というのはなかったんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 ちょっと具体的には聞いておりませんが、募集の案内の中では、幼稚園の配置について検討しておりますので、場合によっては入園後に運営等の見直しが行われることがありますというようなことをお示ししておりますので、それについても、これはどういうことですかというふうな質問は恐らくあったのではないかと思います。
久保委員
 あったのではないかと思いますということは、これは教育委員会ではなくて、子ども家庭部の方で園児募集については受けていたので、詳細は教育委員会ではわからないということですか。
金野教育委員会事務局次長
 募集手続に関連しては、そのとおりでございます。ただ、この幼稚園の再編につきましては、教育委員会として、既にさまざまな形で区民の方に再編の検討をしていますよということをお知らせしてきてございましたので、特に幼稚園の保護者などにつきましては、何回か施設配置をこういう形で検討しています、まだ具体的に園数とか時期とか園名とかは決まっておりませんが、いろんなことを検討しておりますということは、お話しさせていただいております。
久保委員
 検討していますと言われて、その年にいきなり廃園が決定するというふうには思われない方も多いのではないかと思うんですけれども、その辺がやはり動揺といいますかね、せっかく入園が決定され、その後にこういった廃園の計画というのが出たということで、非常に保護者の方たちにとってみれば、検討はされていたかもしれないけれども、こんなにすぐにその状況が来るとは思わなかったという方もたくさんおいでになるのではないかと思います。
 先ほどから、私立幼稚園が定員割れをするほど、要は少子化の中で幼稚園に行くお子さんが減っているのだから、中野区としては、もうこの幼稚園を区としてやっていく必要はないというような決断をされたということなんだと思いますけれども、区立幼稚園を選んでいらっしゃる保護者の方の中には、みずのとうだから、やよいだからということで、その園の経営方針ですとか、また教育内容がいいということで選ばれている、必ずしもただ単に区立だからという単純な理由ではなくて、上のお子さんも入れていて本当にいい幼稚園だからということで、その思いで入れていらっしゃる方もたくさんおいでになるのではないかと思うんです。そういう方たちにとっては、中野区にとって私立で補完できることだから区立は要らないでしょうというような発想だと思いますけれども、やはりそういうことでは受けとめられないものがたくさんあるのではないかと思うんですが、そういう方たちの気持ちをしっかりと受けとめる場面ですとか、また、今後の幼児教育センターの中で、せっかく中野区がやってきたいろんな区立幼稚園のノウハウですとか、そういったものがあると思うんですが、その辺のことをしっかり生かしていくというか、その辺のことをお考えになっていらっしゃいますか。
金野教育委員会事務局次長
 区立幼稚園はこれまで、また現に区立幼稚園があることによっていろんな形で幼児教育をしておりますし、それについて、現に幼稚園に通わせている保護者の方から大変評価されているということについてありがたく受けとめております。
 また、現在も幼稚園を運営していることについてさまざま、区立幼稚園があることによってプラスになるという面ももちろん現にあるというように思っておりますが、区全体の施設の配置、また民間と区立をあわせた幼稚園の役割の中の考え方ということから一定の方向を出したものでございます。
 なお、区立幼稚園のこれまでの経験とかよさとかいうものは、例えば、これからつくります仮称子育て幼児教育センターなどに引き継いでいく、また、区全体の幼児教育の推進のために生かせるものについては、きちんと継承していきたいと思っていますし、それから、今の公立幼稚園のところでどういうようなことについて特にそういう継承が必要なのか、また、これからほかの私立幼稚園を含めて、区の幼稚園全体の中に生かしていけることは何なのかというようなことにつきましても、区民との意見交換をさらにしたいと思いますので、それを踏まえて進めていきたいというふうに思います。
久保委員
 最後に、もう一度確認でございますけれども、2園の廃園というのを決定するのは教育委員会ということでよろしいんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 この10か年計画改定素案が1月中旬ごろに区全体としての計画決定というふうに予定されておりますので、それにあわせまして教育委員会でもこういった計画で進めるということの考え方をまとめたいというふうに思っております。
 それで、計画で定まった後、実際に教育施設の廃止という手続になれば条例事項ということで、当然議会に御判断をいただくという場面になっていくだろうと思います。
江田委員
 昆委員それから久保委員から、私自身もお聞きしたかったことの大半、同じ問題意識を持っておりましたので、大体わかってきたんですが、今のやりとりをお聞きしていますと、20年に廃止をすると、区立幼稚園としては廃止をする。1年間ブランクがあって、施設を改修して22年に幼保一元施設として、民間の施設として新たに始めると、こういうことですよね。一方、幼児教育センターをつくって、今まで中野区が果たしてきた幼児教育のすぐれた部分については、そういうところが継承していけるようにするというお話としてお聞きしました。
 それで、聞けば聞くほど、私は考えが逆転しているんではないかというふうに思うんですね。子育て幼児教育センターを設置するということについて、私は、一定の役割を果たしていくであろうというふうに期待をするんですが、この幼児教育センターは、幼児教育、保育の充実を図る体制を整備していくと、これまでの中野区の現状や課題、とるべき方策などを調査、研究して幼児教育、保育の充実を図る体制を整備していくということですから、それは、これを発足させて、今行われているさまざまな、幼稚園や保育園でなされているさまざまな点を、そこがさらにレベルアップしていけるように調査、研究し、援助していくという、こういう関係であろうと思うんですよね。ですから、まず急がれるべきは、そうしたことが求められているんだというふうに思うんです。ところが、これの発足はステップⅡで行われると。ですから、19年か20年ぐらいになるということですよね。で、もう一方、みずのとうとやよいについては、子どもたちの募集を停止して3年間で廃止していくという、こういう考え方なんですが、むしろ、幼児教育センターを発足させながら、そこにさまざまな成果を吸収していきながらこれからの幼児教育がどうあるべきかをもっと、民間も含めて調査、研究していくということが先行すべきではないかというふうに思うんですが、その点についてはどうですか。
金野教育委員会事務局次長
 子育て幼児教育センターを19年度、できれば19年度、場合によっては20年度というふうに思っていますが、区立幼稚園の廃止は20年度末でございますので、少なくともそれに先行して1年あるいは2年ぐらい先には、この子育て幼児教育センターを開設して実際の業務を始めたいというふうに思っております。
 また、これにつきましては、やはり区全体の体制の中で設置をしていくということでございますので、区立幼稚園の役割というものと、これにつきまして私ども双方関連づけて、こういったものを設置をして、私立を含むすべての子どもに対する支援をより拡充すると同時に、区立幼稚園の運営という役割については、ある程度縮小といいますか、見直していくというような形で、いわばそういう力のシフトというようなことで考えてまいりました。
江田委員
 私は、その点は納得できないんですが、もう一方、3カ年で子どもたちを減らしていきますよね。ですから、やよいであったり、あるいはみずのとうの公立保育園のよさを認識して、そこを大事だと考えている地域の方々にとっては、子どもたちの募集が3年間でだんだんなくなっていくと。1年間ブランクがあって、その翌年に、今度は幼保一元施設としてまた新たに出発する。つまり、地域の幼稚園に入れるお子さんがどんどん少なくなっていって、そこが終わったところでまた改めて再募集という、こういう形ですよね。なぜ今のまま区立幼稚園としてずっと残しながら、で、幼保一元施設ということが今後のあるべき幼児教育の中で一つの考え方として非常に有効だということであれば、その間に幼保一元施設はどうあるべきかというのを並行して考えながら、一定の考え方がまとまったところでどの保育園、どの幼稚園を幼保一元施設として改修し、その中身も改善していくかということで考えていくというのが普通ではないかと思うんですよ。先に廃園を決めて、子どもたちの募集定員を年次で落としていきながら、ある段階でまた再募集が始まると、こういう考え方というのは、どう考えても地域の子育てをしているお父さん、お母さん方のそういう思いからしたら、どうにもこれは逆転した、納得できないやり方だというふうに思われると思うんですが、そういう点はどういうふうに考えておられるんですか。
金野教育委員会事務局次長
 先ほどもお答えしたんですが、区立幼稚園につきましては、民間の幼稚園それから中野区の幼児教育全体に対する役割というふうに考えたときに、4園とも今後維持していくというふうな必要はないと、ある程度数について見直していくべきだという考え方に立っておりますので、区立幼稚園がなくなっていくということに伴って十分私立の幼稚園で園児を受け入れる、また保護者にとっても、たくさんある私立幼稚園の中から選択のできる余地が十分あるというように思っております。
 また、区立幼稚園を廃止した後、新たに幼保一元施設ということで考えているわけでございますが、区立幼稚園が復活するというようなことではなくて、幼児教育、それから保育を含めた双方の新たなニーズに対応するための園でございますので、また別なニーズ、これまで就労しているために幼稚園的な教育を受けられなかった保護者ですとか、そういう方へのニーズの提供という形になると思いますので、単に区立幼稚園が一たんなくなってまた区立幼稚園的なものが復活するという形ではないというように考えております。
江田委員
 行政の側からすれば、おっしゃるとおりだと思うんですよ。民間の幼稚園が十分、子どもさんが減ってきた中で空きがあると、だからそこに入っていただけば公立としての存続は必要ないという、皆さんが考える理屈というのは、財政効率上の考え方というのは、それはあると思うんですが、逆に、お母さんたち、地域の方々の思いからすれば、公立であるからこそのよさを求めてそこの保育園、幼稚園に今まで入園をして一緒に努力をしてこられたわけですから、それはあくまでも行政の側の一方的な都合ということで、その理屈だけでは納得できないということもわかっていただけると思うんですが、それで、もう一度言いますけれども、3年間かけて子どもたちの募集を減らしていくわけでしょう。今の答弁は、区立幼稚園と幼保一元施設とまたニーズが違うというふうにおっしゃっているけれども、地域の方々にしてみればそれは同じなんですよ。やっぱり幼保一元施設になったとしても、それはいい施設でなければならないし、今までの区立幼稚園が蓄積してきたさまざまなノウハウをきちっと受け継いだいい施設でなければならないわけですから、地域からしてみれば、区立幼稚園の募集枠がなくなっていって、それである年限が来たらまたそこに改めて開設されるわけですから、何といいますか、減らしていって、あるところでまた3、4、5と募集が始まるという、こういうやり方というのは、どう考えてもおかしいというふうに思うというのはわかりませんか。
 むしろ、それでしたら公立幼稚園としてずっと維持しながら、例えば保育園の場合は、あるとき民間保育園として変わっていきますよね。これはこれで私たちは大問題だと思っていますが、皆さんが考える幼保一元施設が、今の公立幼稚園に変わらない、それに劣らないだけのさまざまなニーズにこたえる質の高い幼児教育や保育ができるということであれば、それは公立であれ民営であれ、先はどうなるかわからないけれども、そういう選択の問題は先に残るにしても、少なくとも今の区立幼稚園が3年なり4年間は残っていくということになるわけですから、本来、皆さんがとるべき方向というのは、園児募集停止ではなくて、今の区立幼稚園をそのまま存続させながら先々の4年後、5年後、幼保一元施設を目指すとしたら、どういう施設でどういう内容を整えなけれならないかを今から検討し、その実現に向けて努力をする、同時に、父母の皆さんあるいは幼稚園関係者の方々にもよく意見を聞きながらレベルの高いものを目指していくというのが本来の筋だと思うんですが、なぜ先に廃止を決めて募集を停止していかなければならないのか。そこのところ、私はどうしても納得できないんですが、もう一度お聞かせください。
金野教育委員会事務局次長
 幼稚園をめぐる状況につきましては、保育園のように、入園希望者がたくさんいて供給が不足しているという状況では全くないというふうに思っております。現在、私立幼稚園いずれも、区立も一部定員を満たしていないところがございますが、ほとんどの園は十分定員に余裕がある。子どもの数が減って大変少ない子どもしか通っていないという幼稚園が多数あり、また、現にこの間、幼稚園がたくさん、私立の方では廃園という形になってきましたが、まだそれでもそういう状況でございます。そうした中で現在の区立幼稚園が提供している幼稚園児の定数枠といいますか、幼稚園に入るための人数枠というのを区全体として確保する必要があるかということですと、これはその必要はないだろうというように考えております。保育園の場合は、全体として保育需要にこたえて供給をふやしていかなければいけないという状況でございますが、幼稚園の場合はそういう状況でないということから、区立幼稚園の入園の数、受け入れ園児数を確保しなければいけないというような考え方はとっていないところでございます。
 なお、その後の、さまざまな形で向上させていくということにつきましては、これは、残った区立それから私立あるいは新しくできる施設、すべての共通の課題でございますので、これから積極的に取り組んでいきたいというふうに思っております。
江田委員
 今の理屈でいいますと、園児募集を年次で停止していって1年間のブランクがあると、だけど、区立幼稚園として残していく必要性はもうなくなったんだという考え方に立つとするならば、1年間ブランクがあってその後に設立する幼保一元施設というのは、必要ないということになりませんか。
金野教育委員会事務局次長
 幼保一元施設につきまして、国の方で今検討が進んで大体の大枠が示されてきておりますが、幼稚園的な機能それから保育園的な機能、あわせて提供するということでございまして、就労の有無にかかわらず利用できる、また、さまざまな利用時間帯においても柔軟に利用者のニーズに応じて提供できるということから、現在の幼稚園あるいは保育園では提供していないような新たなニーズがあるというふうに思っております。
 また、これにつきましては、今後区民の幼児教育あるいは保育に関する需要の中から、こういう新しい形の施設に対する要望、要求というものは必ずあるというふうに思っておりますので、提供することが必要だというふうに考えております。単に、量的に、廃止しただけでは足りなくなるので、量を補完するためにまた新たに幼保一元施設を設置するということではないというように私の方では考えております。
江田委員
 そうしますと、かつて東中野幼稚園を廃止するという計画がありましたよね。それが撤回されたわけですが、その後も区立幼稚園4園が必要かという議論は、行政内部ではずっと続いてきたというふうに私は認識しているんですが、今の教育委員会の中の考え方というのは、区立幼稚園としてはもう必要ないと、東中野ともう1園、かみさぎでしたか、残るわけですから、2園残ればよろしいと、区立幼稚園としてみずのとう、やよいは役割を終えたから廃止するというのが基本的な考え方だというふうに聞こえてくるんですが、そういう認識ですか。
金野教育委員会事務局次長
 区立幼稚園の役割ということで考える限り、今委員のおっしゃるように2園、周りの幼稚園の配置状況を考えて2園を存置すると、あと2園については廃止をするということで考えております。
江田委員
 そうしますと、今まで教育委員会が幼保一元施設として新たに民間活力を活用してつくっていくというふうにおっしゃっていたんですが、これは、私は当然区立幼稚園の機能を引き続き残してその役割を担っていく施設として、それが必要だから幼保一元施設というものが考えられてきているというふうに認識をしていたんですが、そうではないということとして受けとめるべきだということになるんですか。
金野教育委員会事務局次長
 幼保一元施設につきましては、先ほどからお答えしておりますように、新しい施設、新しいニーズにこたえる施設として中野区には必要だというように考えております。ただ、それが区立幼稚園の役割を担うものかといいますと、少なくとも区立幼稚園の役割を担うというふうには考えておりません。この施設、保育園的な機能、幼稚園的な機能をあわせ持つわけですので、幼稚園的な機能は一部担うわけでございますが、それが区立幼稚園というような、私立幼稚園ではない機能を担うのかということであれば、私ども民間の運営ということも考えておりますので、区立幼稚園の機能がそこに引き継がれるというようには思っておりません。
江田委員
 前回、改定素案が委員会に示されました。定例会中でしたかね、示されて、そのときは時間の関係もあってここまで詳しい質疑はできなかったんですが、きょう改めて質疑をさせていただく中で区の考え方がわかってまいりました。少なくとも今の話を聞く限り、私どもはやっぱり区立幼稚園の果たすべき役割というのは、民間幼稚園が果たすべき役割とはまた違った大きな役割があって、中野区の幼児教育を進める上でも非常に重要な役割を果たしてきて、これをきちっと残していくべきだということを主張してまいりましたけれども、きょうの質疑で答弁をお聞きする限り、とても私どもとしては理解できない、納得できる中身ではないということを、とりあえずきょうのところは申し上げておきたいと思います。
北原委員
 4点ばかり質問させていただきます。
 まず、今、全体として区立幼稚園の見直しというのは、全体的に少子化の流れの中でということになっていると思います。学校再編の中でも、ピーク時に比べて児童・生徒数が3分の1以下になったから再編していくんですよというような、そういう大きな流れがあったと思うんですけれども、まず1点は、他区で区立幼稚園の廃園ということに踏み切っているところがあると思いますが、その区を教えていただきたいということが1点です。
 それから、ここ6年ぐらい、5、6年で結構なんですけれども、特に今回の募集停止になる予定のやよい幼稚園とみずのとう幼稚園の入園希望者数、これは、最近6年間でどのように推移してきているのか。定員に対する比率ということもわかれば教えていただきたい。
 それから3番目に、この2園が廃園されたと仮定します。そのあと近隣の私立幼稚園へ入園を希望してそちらに行く人、あるいは二つしかない区立幼稚園にもしかしたら行かれる人がいるかもしれない。それからもう一つは、新たに開設が予定されている幼保一元施設の方に行かれる方もおるだろうというふうに想定されるんですが、その辺のところは教育委員会として、あるいは子ども家庭部になるのか知らないんですけれども、どのように想定されているのか。
 仮に、もし幼保一元化が時代の流れの中で、小泉改革の中でもこの幼保一元施設というのは重要な位置付けとしてその中に位置付けられているわけですけれども、もしこれが非常に中身のいいものであったとすれば、近隣の、先ほど申したように、私立幼稚園の受け皿を逆に食っていってしまう。むしろ、幼保一元化に流れていってさらに私立幼稚園の経営を悪化していくようなことも想定されなくはないというふうに思っておりますが、その辺はどのようにお考えでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 まず、他区の状況ですが、私どもが調べた限りでは、この9年ほどの間に、23区の区立幼稚園では、計53園廃止されております。また、ただし新しく4園ほど、これは子ども園、幼保一元施設のような形で開設したところもありますので、それを引きますと大体50弱ぐらいの廃止かなというふうに思っております。ここ数年では、昨年度、港区、足立区で幼稚園の廃止がありましたし、15年度は港区、杉並区で廃止されました。港区は、15年度4園、廃園にしております。その前、14年度につきますと、千代田区、新宿、江東、渋谷、北、足立などで、いずれも区立幼稚園の廃止がございます。その中でも江東区3園、北区2園、足立区2園というふうに、複数の廃止をしている区も出てきております。
 次に、応募の比率ですが、ちょっと今手元に応募人数の比率はないんですが、定員に対する在園児の就園率ということでございますと、みずのとう幼稚園が、定員144人に対して在園児が127人、88.2%の定数充足率といいますか、就園率でございます。やよい幼稚園が、定員208人に対して105人、50.5%の就園率ということになっております。
 そして、仮にこの次に2園が廃止になったとして、どこに子どもたちが行くかということでございますが、近隣の幼稚園、改めてまた御説明する機会を持ちたいと思いますが、かなり定員的な余裕がございます。また、近くに幼稚園の数もあるということから、基本的には近隣の私立幼稚園に行っていただく方が多いのかなというふうに思っております。
 それから、幼保一元施設ができた場合に、私立幼稚園の、民営圧迫といいますか、そういう形になるかどうかということでございますが、これは、これから考える幼保一元施設の設置の方法、また具体的な幼稚園的な機能をする部分の定義などによって決まってくるかと思いますが、私どもとしては、基本的に新しいニーズにこたえる新しい施設でございますので、必ずしも今いる幼稚園の保護者と同じようなニーズの方が幼保一元施設に行くのかどうかということは、ちょっとまだ即答できないんではないかと思っております。ほかの幼稚園との関係においては、少なくとも今の幼稚園規模以上に定数が、幼稚園的な定数が大きくなるということはないというふうに思っておりますので、これから具体的な定員ですとか、そういう形については、調査をしていきたいというふうに思っております。
小串委員
 関連して若干お聞きしたいんですけれども、ちょっと質問が重なる部分があるかもしれないというのと同時に、子ども家庭部のことになっちゃうとここで聞けないのかなと思ったりするので、ちょっと質問が的確かどうかわかりませんけれども、お答えできる範囲でお願いしたいと思うんですが、今の区立幼稚園の4園のうちの2園を幼保一元施設にしていくという流れ、これをどうとらえたらいいかというのは、本当にもうちょっといろいろと議論しなきゃいけない部分はあろうかなと思うんですけれども、前からちょっと私の方で質問させていただいていることなんですけれども、要するに、保育園と私立の幼稚園、さらには公立の区立の幼稚園、これ全体が将来どうなっていくかというところをとらまえないと、一つのところだけ議論していても何か余りそこだけで終わってしまって、発展的な議論はできないと思うんですよね。そう考えていった場合に、将来の、今でいう保育園の区民ニーズと、私立あるいは公立の幼稚園を求める区民ニーズ、これが将来どうなっていくのかと、この辺どう考えているんでしょうか。これはだから教育委員会に聞くのは、本当なら子ども家庭部なんだか、それがよくわからないんですが、答えられる範囲で答えていただければと思うんですけど。
金野教育委員会事務局次長
 そういう全体の方向づけということで明確に区として定式化した考え方というふうには整理しておりませんが、まず保育園につきましては、保育のニーズというものはこれからも、就労形態が多様化する中でずっと大きくなっていくというか、続いていくだろうというふうに思っています。そうした中で中野区では保育園の民営化を進めておりますが、保育園につきましては、共通の保育料、その自治体内での共通の保育料というふうな設定の中で制度的な枠の中でのことでございますので、運営主体がどうであれ、保育園の保育サービスはきちんと提供していかなければいけない。質も量も提供していかなければいけない。また、多様なニーズにこたえるために駅の近くの認証保育園ですとか、いろんな新しい付加サービスも保育園についてはふやしていくことになるだろうと思っています。
 次に、幼稚園でございますが、幼稚園につきましては、子どもの数が減っているということから、さほど今後も、私どもの推計でも幼児数、大きく伸びるということはございませんので、数的にふやさなければいけないという状況は余りないんではないかというふうに思っております。
 ただし、私立幼稚園を含めて多様な幼稚園の保護者のニーズがございますので、例えば、預かり保育の拡充ですとか、そういうことについては、こたえていかなければいけないというふうに思っています。
 また、先ほどの幼保一元施設の関連ですが、国の方の検討の中でも、これまでの幼稚園の枠、保育園の枠に、どちらにもおさまり切れないような新しいニーズがあるだろうと。一つは、ゼロ、1、2、3歳児のような保護者で、しかも就労していない保護者が一定の集団教育、またそういう親の交流という場が必要ではないかということが言われておりますし、さらに、就労している幼稚園に行くような年齢の保護者も、これまでは就労していれば保育園しかなかったわけですが、幼稚園並みの教育を受けたいというニーズもあるだろうということで、幅広くとらえる必要があると思っております。そうしたことから、保育園につきましては、今後も十分な量的な供給と多様化が必要、幼稚園につきましては、量的にはさほど大きな変化はないと思いますが、さまざまな形での多様な教育、特に今課題となっております幼・小の接続、義務教育への接続ですとか、幼児教育の充実とかという課題も幼稚園の方では大きくなっていくだろうと思います。また、それをあわせたような新しい幼保一元施設ですとか、そういう対応も必要だというように思っております。
小串委員
 言っていることはそうだと思うんですね。結局、短期間の将来ということではなくして、長期的に考えた場合に、幼保というものの垣根を取っ払って、そういう幼児を受け入れる幼保園と言うのか子ども園と言うのか、そういうところならば、保育園的なニーズを求める人、あるいは幼稚園的なものを求める人、どちらでも受け入れられるわけだから、そうすれば何もどっちにしょうかと迷う必要もないわけでね、そういう意味では将来的には時代はそちらの方にいくと思うんですけれども、ちょっと心配なのは、今、次長さんがおっしゃったような、その辺の整理はついていないけれどもという言い方を最初されたのね。まず整理をされてからやられるのが、本来は筋ではないかという気がするんですよね。というのは、例えば少子化というものが、データを持っているとは思いますけれども、かなりの勢いで進んでいる中で、じゃあ中野区の中ではどうなるのかと、本格的なそういう意味での分析というのは、大ざっぱにはされていると思うんですけど、きちっとはされていないと思うんですよね。というのは、少子化で単純に30万区民ということの中でいけば数が減ってくるんだろうけれども、一時バブルのときのように、一時人口が減りましたよね。また今戻ってきて、今後ファミリー世帯というのが、ある程度また戻ってきてふえていくというようなことだって、中野区の現象の中では若干起きていることですよね。そういうようなことと、要するに、中野の少子化ということと、それと同時に生活、親の方の生活様式ですよね、簡単に言ってしまえば、共働きならば、今でいう保育園的な部分に頼らざるを、現状ではないんだろうし、そうじゃなくて、篠委員がよくおっしゃられるように、やっぱり母親はきちっと子どもを育てるということが物すごく大切な仕事なんだという考え方というものがもう1回きちっと持てるようになれば、今でいうところの幼稚園の機能というのがますます大切になってくる。だから、その辺の整理がされていないけれどもそうするんだというんでは、ちょっとやや心もとない部分もあるんですけれども、何回も言うようですけど、ここでじゃあ、教育委員会に聞いても、いや、それは新しい幼保園も結局は子ども家庭部の方になっちゃうんだろうから、そうするとここで議論してもしようがないのかなと思ったりもしちゃうんですけれども、もう1回、整理がついていないというところが非常に不満なんですよ。整理する気はないんでしょうかね。
金野教育委員会事務局次長
 ちょっと、整理がついていないという言葉がいけなかったかと思いますが、次世代育成基本計画あるいは教育委員会がことしつくりました教育ビジョンの中で、幼児期の教育の重要性、子育て支援の必要性ということで、幼稚園教育あるいは家庭教育、また保育園においても教育的な支援をしていく必要があるということは、全体に方向づけをしております。ただ、その中で保育園と幼稚園がどういう役割分担の関係になるのかとか、それから、幼稚園の将来ニーズですとか、そういうことについてはまだ少し検討が足りないといいますか、具体的な施設の考え方という整理が不十分なところがあります。それで、現在、国の方で幼保一元という、大変重要課題として示されておりまして、当初は、すべて幼保一元的な施設として保育園、幼稚園を転換していくんだというふうな考え方も示された経過があったかと思いますが、現在では、幼稚園あるいは保育園の機能を生かしながら、新たな総合施設として幼保一元施設もつくるというような形で、多様な施設が相互にそれぞれのニーズに応じた役割を担いながら子育て全体を支援していくという考え方に立っております。
 この幼児教育、子育ての支援ということにつきましては、中野区における少子化に歯どめをかける、また中野区が子育てをしやすい地域であるというためには、大変重要なことと思っておりますので、しっかり進めていきたいというふうに思っております。
小串委員
 しっかり進めるということは必要だと思うし、将来、幼保という方向にいく上で、ある意味では、取っかかりという意味では評価する部分もないわけじゃないんですけれども、要するに、今保育園をやっている、幼稚園をやっている、今、次長さんがおっしゃったように、保育園の中には駅前保育だとかそういうようなものも含めて充実をさせていくんだと、一方幼稚園教育もますます、何というか、教育を求めたいという人たちがいるからしっかりやっていかなければいけない、それで今度はもう1個やらなければいけない、幼保ね。こうなったら、子どもは減っていくというでしょう。歯どめがかかればいいよ。歯どめはかからない中で二つやっているのを三つやっていくんだということの中で、それでまた一方では高齢者の福祉の方をますますやっていかなきゃいけないとなっちゃって、全体の財政が持たないでしょうということなんですよ。だから、きちっとそこを整理しなければならない。幼稚園の中で、それも公立の幼稚園、公立の保育園、これをだから民営化していこうということだと、ある意味では公立ではないのかもしれないけれども、そこだけじゃなくて、一方私立幼稚園も含めて、全体で方向性というものを構築をしなければ、それはもうやっぱりポリシーはないと言わざるを得ないんですよ。整理がついていないというのは、ポリシーなき政策をこれから進めようかと言っているふうに感ぜざるを得ない。だから、そこのところをもうちょっと全体できちっと詰めてもらいたいと思うんですよね、本当に。だから、今の組織の中でここでこうやっているむなしさというのもあるんですよ。その辺が本当にできてやっていない、いや、子ども家庭部の方であるのかもしれないけどね、ここでは聞けないけれども。その辺をもうちょっときちっと全体を考えてやってほしいなと思うんですけれども、これで最後にしますけど、どうでしょうかね。
沼口教育長
 確かにおっしゃるとおりだと思います。これから私立も含めまして、保育園、幼稚園がどういう動きになっていくのか、将来どうなっていくんだろうかということをきちんと理解した上で進めなきゃいけないと思っています。
 間違いなく言えますのは、子どもはもうどんどん減っていく、これからも減り続ける一方だというふうにもなかなか言い切れない面もあります。ただ、ふえるということは、もうふえていくということは多分ないだろう。現状維持ないしは少しずつ減っていくんではないか。そういうことを考えますと、施設全体の数は、やはりこれ以上ふやす、それが幼稚園であるか保育園であるかは別にして、数としてはいいんではないかなと思います。ただ、需要としては、就労状況の変化もありますから、特に低年齢児を中心にした保育ニーズは高くなっていきます。ただし、教育に関してもやはり今、保育園でも、ある意味での教育はやっていますけれども、やはりきちんとした教育を受けたいというニーズは高くなっていますので、そうしますと、なかなかきちんとした数字でじゃあどれがどれなんだ、幾つなんだというのはなかなか難しいんですけれども、やはり数よりも質への転換というんですか、やはり何というんですかね、一元的な施設、これがやっぱりこれから探っていく道じゃないかなと、我々はそういうふうに思っています。
 それで、区の役割も、そういう意味では、中野区の子どもを、私立幼稚園へ行っているからどうだとか、保育園へ行っているからどうだというんじゃなくて、同じ目線で子どもたちを同時に考えていきたいということで幼児教育センターみたいなのをつくって、これで全体を支援していきたいという考え方に立っています。
 区立幼稚園については、先ほどからもお話ししていますけれども、やはり39園あったものが既に現在22園まできていますので、そういう意味では、区が補完するという役割は終了したと言わざるを得ないと思っています。そういう意味で、これからは質の転換を図っていきたいということです。
 小串委員が言ったようなことについては、さらに庁内でもきちんと論議して、耐えられるようにしていきたいと思っております。
はっとり委員
 私は、区立小・中学校の再編着手というところの事業説明について、ちょっとお伺いしたいと思います。
 ここで交流事業の実施というふうにありますけれども、具体的には、これはどのようにお考えなんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 これは、学校の方とも昨年来、交流事業として具体的にどういうことができるかというふうな検討をしてきております。一番大きな合同の事業なんかですが、なかなかそこまで一気にいくのは難しいので、行事での交流ですとか、あるいは校外活動などを一緒にやるという形での交流から順次拡大していったらどうかというふうに考えておりますので、来年度交流事業ということで、関係の学校には対応してもらいたいということで、今学校と具体的な内容の話し合いをしているという状況でございます。
はっとり委員
 そうすると、先ほど学校統合委員会の設置、運営の中でお答えになられた、統合のために必要なことを協議するということの中での協議とはまた別に交流事業というものを、教育委員会と学校、当該校との間でその内容を検討するというふうな理解でよろしいんですか。
金野教育委員会事務局次長
 統合委員会の方では、統合後の具体的な学校のあり方などがどうしても中心になりますので、その間のこういった来年度に行う事業の面につきましては、学校の取り組みとして教育委員会の方で進めていきたいというふうに思っております。
はっとり委員
 統合ということになりますと、例えば統合新校がどこの位置につくられるかということの中で、やはりもともとそこにいた子どもたち、それからほかの近くの統合される側の子どもたちとの関係ということでいうと、やはりこれから自分の学校は廃止になって新しい学校に統合されるということで、非常に保護者も、子どもたちも不安を抱えているというような状況があると思うんです。統合新校がつくられる側の学校の場合は、やはりそういうところには余り、何というんでしょうかね、それほどの配慮というものがなされていないのでないかなという気がするんです。統合される側の、そこの学校に行く側の子どもたちの不安を解消するための交流事業であってほしいと思いますし、その中身についても、やはり慎重に考えていただきたいと思っているんです。
 やはり今、私の例えば地域でいいますと、六中では、統合について前向きに考えていこうという学校や保護者のさまざまな取り組みの中で、やはりその点が不安ということで意見が出ておりますし、そういう意見を直接私もいただいていたりするんですけれども、そのあたりについては、教育委員会としては、学校との協議の中ではどんなふうに協議されているんでしょうか。また、そういうことを把握はしていらっしゃるんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 教育委員会の事務局内ですが、円滑な再編のための検討委員会をつくりまして、当該再編校の学校、それから私ども事務局も一緒に入りまして、再編までの間どういうことをしていった方がいいだろうか、またどういう手だてをしたらいいだろうかというふうな協議をしております。その中で、今委員お話しになりましたような子どもたちの不安を解消する、また校舎として使わなくなる学校の生徒が不利になったりしないようにいろんな手だてをしなければいけないという考え方で一致して検討を進めております。
 具体的には、なかなか交流事業というのは、もう少し直前にならないとそれぞれの学校で全部実施するという形になりにくいというふうな学校からの意見もございますが、幾つかできるところをやってみたい。またそれにあわせて、学校間でいろんな協議をする、例えば教育課程のすり合わせなどですね、進みぐあいなどや評価の仕方などについても一致させて戸惑いがないようにと、また実際に統合された場合の人事配置なども考慮して、それぞれの学校に自分のいた学校の先生がある程度いるようにと、そんなことをきちんとしていこうというふうな話をしております。
はっとり委員
 統合に向けた各学校の課題というのは、もちろん共通している部分と、それからそれぞれの学校の地域性ですとか課題を持っていると思いますので、ぜひそのあたり、不安を抱えている子どもや保護者の側に立って、やはり学校の管理職の皆さんですとか、もちろん担任の教員の方々ですとか、そのあたりとのお話し合いもぜひ配慮をした上で進めていただけたらというふうに思っています。
昆委員
 教育委員会のところで、体力向上プログラムの策定というのがありまして、これは10か年計画の方で見ますと、17年、今年度に体力調査及び分析の実施、体力向上プログラムの検討というのがありまして、それに基づいて来年度の主な項目の中に入っているんだろうというふうに思っているんですけれども、これは、体力調査というのはもう既に済まされていて、それで現状の分析を行っているのかどうか。それが1点と、それから分析をするところはどこで行っているのか。それから体力向上に向けたプログラムの策定実施とあるんですけれども、これはどこがそういうプログラムをつくっていくのか。まずこの点についてお答えください。
小林指導室長
 まず、体力調査の実態でございますが、これまで東京都教育委員会が一部の学校を抽出して区内の学校においても行っていたというような経緯がございます。したがいまして、全校をくまなく現時点において集計し、分析しているものはございません。しかしながら、現時点で持っている数値に関して、今年度立ち上げた委員会で分析を進めているというような状況でございます。今後できれば全校でこの調査を予算化して実施し、分析を進めたいと、それに基づいて学校ごとの体力向上プログラムを作成したいというような、そういう計画を立てているところでございます。
 なお、今申し上げましたように、このプログラムは、まずは区全体で、学校ごとにつくるプログラムの指針となるような検討事項であるとか、基本的な考えであるとか、そういうものを区の委員会としてお示しした上で、各学校が子どもの実態や施設設備の状況、また地域の実態等も踏まえて、学校ごとでプログラムを作成していくというようなことで計画を考えているところでございます。
昆委員
 そうしますと、17年度、今年度は全校で体力調査を行ったということではなくて、抽出によって何校か行っている。それを来年度から行うものに活用したような形で全校で行いたいというふうな、そういう意味に答弁として受けとめたんですけれども、それをやって、体力向上に向けたプログラムを策定するというのは、これは一体どこが行うんですか。学校現場で行うのか、立ち上げている何とか委員会というのがあるんですね、済みません、何という委員会なのか、ちょっとその名称も教えていただきたいんですけれども、その委員会でプログラムをつくるのか。その点についてはどう考えたらよろしいんでしょうか。
小林指導室長
 今、どのような形でということでございますけれども、まず、作成するのは各学校が行うということでございます。しかし、いきなり各学校に任せるということは、なかなか、区全体でやりますので、ふぞろいがあったり、また取り組みにばらつきがあってはいけませんので、当初は、今のところ委嘱委員会を立ち上げまして、そして実際にこうした体力向上委員会という名称のものでございますけれども、これを立ち上げて、現在のところはその基礎資料であるとか、基本的な考え方であるとか、また各学校が策定する際に必要なそういう、例えば体力調査といってもさまざまな種目がございますので、どういった種目についてどのように経年的に見取りながら子どもの体力を図っていくか、そういったものをすべて含めて、まずは委嘱の委員会の方で基礎的なことを検討していくと、そしてそれを学校の方に情報提供しながら、いずれは学校がしっかりと各学校ごとの体力向上プログラムを作成するというような段取りでございます。
昆委員
 体力向上といったときに、どういうものが出てくるのかちょっと、今考えられることでいえば、体育の授業をもう少し体力向上につなげるようなものとして組み立てるのか、それともまた別な工夫として体力向上ということを目的にした何かプログラムをつくって、それぞれ児童・生徒の体力向上というものに寄与するようなものとしてつくっていくのかというのが、ちょっと私イメージ的にわかないんですけれども、ただ、10か年計画の方を見ますと、これとあわせて地域スポーツクラブの設立準備委員会の立ち上げというのがありますよね。だから、それと体力向上に向けた取り組みと地域スポーツクラブの設立と何か接点があるものなのかどうか。その点についてはどのように考えたらよろしいんでしょうか。
小林指導室長
 これは、今後地域の活動とどのように接点を結ぶかということについては、現時点において確たる青写真を持って進めているということではございません。基本的にこれについては、学校で行うものと、しかしながら学校だけで行えない場合もあります。場合によっては専門家、外部のインストラクター的なものを導入していくとか、または学校によっては地域の方に御協力をいただくとか、その際、今、委員からお話がありましたような地域のスポーツのそういったさまざまな組織と連携していくというような、そういう将来的な広がりも当然考えられるところでございます。
昆委員
 学校教育の中での体力向上というものは、先ほど御答弁がありましたように、体力向上のためのいろんな工夫をされて、児童・生徒の体力を向上していくということでいえば、いろんなものが考えられるのかなというふうに思うんですけれども、それとすぐといいますか、並立に地域のスポーツクラブに結びつけるというのは、何かちょっと無理があるのかなというふうな思いもしているんです。というのは、学校だからできる体力向上というものは、一つの教育の場でできるということで考えられますけれども、それぞれが個々に地域のスポーツクラブ等でということになれば、まさにそこは個々の考え方といいますか、そういうものになりますので、即地域のスポーツクラブ等に結びつくというものが、ちょっと無理があるのかなというふうに私は思っていたんですけれども、それはそれで、そういう考え方でよろしいのでしょうか。
小林指導室長
 今、委員おっしゃるとおりでございます。ただ、各学校の地域の実態等でそういった接点が見出せれば、そういったことも一つの視野に入れてもいいのではないかという、そういうような考え方でございます。
久保委員
 学校、幼稚園、保育園の安全確保、総務部のところですが、これについて伺います。
 電子施錠システムということなんですけれども、これはどのようなもので、すべての公立の学校、小・中ということだと思いますが、小・中、幼稚園、保育園に設置をするということでしょうか。
村木教育経営担当参事
 今現在私どもが考えております小・中学校の安全対策につきましては、新たな対策として二つございます。その一つがここに示しております正門等の施錠システムということで、これは正門や通用門など、基本的には各学校の2カ所の門をシステムによる施錠管理を行いまして、その他の門につきましては、児童等の通学時以外は南京錠等で施錠してしまう。それで、施錠管理された門につきましては、カメラつきのインターホン、これを用いて職員室とか事務室に設置された受信機等で確認を行って解除、施錠を行うと、このようなことを現時点では考えております。
 それからもう1点、校内緊急通報システムというのを考えております。これは、校内に設置をいたしました送信機、それから職員室に設置をされました受信機、これを使います。教師が携帯をいたします通信機によりまして緊急時に職員室へ連絡するシステムということで、教師の通信機の作動によりまして職員室の受信機の警報が鳴る、場所を特定できると、緊急事態が知らされますので、即座にこれに対して対応すると、このようなもの、またあわせまして、緊急事態を送信機に併設をしております警報装置を通しまして学校全体に周知することができるといったような、このようなシステムを現在のところは考えております。
久保委員
 後から説明されたのはここには載っていないことですね。これは教育委員会が独自で考えていらっしゃるということですよね。こちらの方は総務部の方になっていますけれども、これは営繕か何かでやるので総務ということなんでしょうか。予算などはどういうふうになるんでしょうか。
村木教育経営担当参事
 区全体にかかわるものですので、それも施設設備的には営繕ということになりますので、とりあえず営繕の方で一括して入れてありますが、予算の対応等につきましては、基本的にはそれぞれの部の方に予算措置がされるであろうということで、私どもといたしましては、教育委員会として考えいきたい、このように考えております。
久保委員
 教育委員会として施錠するということ、また防犯カメラを設置するということを考えてきたということなんでしょうか。防犯カメラの設置、施錠しますよね、そこにインターホンなどで来校があった場合には、カメラを見て、学校の職員室であるとか事務室などで対応して開錠をするということですね。ということは、常にそのカメラがある位置、もしくは施錠の管理のために人がつくということになるんでしょうか。
村木教育経営担当参事
 現時点では、現在の職員体制の中でそれを行っていくという考えでございます。
久保委員
 学校に伺いますと、職員室にどなたも人がいらっしゃらないというような場合もあるかと思うんですけれども、そういった場合はどのように、例えば先ほど言われた通報システムというのは通信機で持っていらっしゃいますよね。そのように持ち運びができる通信機みたいなもので、施錠してある門からインターホンなどでいった場合には、どこにいても管理ができるということではなくて、固定で管理をされるということなんですか。
村木教育経営担当参事
 正門等施錠システムについては、いわゆる職員室とか事務室に置いてそこで対応するということですので、現時点で考えますと、それぞれの学校でもってそういった人の目というものをどういうふうに確保するかについては工夫をしていただくことになる。今後のことで申しますと、再編等に伴いまして、人の数そのものも変わってまいりますので、そうした中ではより管理はしやすくなるであろうと、このように考えております。
久保委員
 今後といっても、何校も再編にかかわる学校があるわけではないわけですから、全く今と従事する人が変わらないという体制のところが多いわけですよね。その中でこのことにとらわれて、ここに人をつけなければいけない。しかもそれは学校が自分たちで管理をしなければいけないということですね。学校によっては、とてもこの管理までできないというような場合はないんでしょうか。その辺は教育委員会としては、学校の意見というのは聞かれたんですか。
村木教育経営担当参事
 まだ、予算編成に向けたこうした取り組みですか、検討しているところですので、今後、各学校との間で必要があれば、必要なそういった御相談等に応じますけれども、あくまでも私どもといたしましては、機械によるシステムの導入ということですので、現在の体制の中でどのように工夫すればこのシステムがより有効に機能するか、そういった観点から協議というか、御相談に応じていくということになります。
久保委員
 機械による管理といっても、結局は人がつかなければ管理はできないということだと思うんですけれども、人をつけての管理ということは検討にはなかったんですか。
村木教育経営担当参事
 新たに人をつけてこのシステムを作動するということについては、私どもでは現時点まで、そういった検討はしてございません。
久保委員
 新たにこの施錠システムではなくて、受付等を設けて、ポリスボックスみたいなものを各学校の門に設けて、人だけを配置するということは検討されてはいないんですか。
相澤学校教育担当課長
 人の配置の件についてですけれども、引き続き検討しているところでございますけれども、直ちにというようなところはなかなか難しいというふうな検討の状況でございます。
久保委員
 直ちには難しいけれども検討はされたということで、これは施錠管理のシステムと受付に人を置くことというのは、見積もりなどを出してどちらが予算的にかかるのかとか、そういった検討も、比較はなさったんですか。
相澤学校教育担当課長
 教育委員会の中で検討していく中で、さまざまな状況を勘案して、この施錠システム、あるいは人の配置については検討してきているところです。当然、それに伴って必要な人員を例えば確保するときの基礎的なそういった見積もり等は準備の段階でとっており、検討してございます。
久保委員
 比較をされて、単なる予算だけのことではないんだと思いますけれども、結局のところは、施錠管理システムにしても人がつくということで、それは学校の中で検討をしてくださいということで、非常に学校への負担というのがかかるのではないかというふうに、今伺っていて思うんです。そうなった場合に、やはりこのためだけに人を配置しなきゃいけないんじゃないかというようなことを学校側が考えなければいけないのであれば、初めからそのことも検討の視野に入って、人的な配置というのも両方考えて、比較をされた上で、今回はこちらを選ばれたということなんでしょうか。
村木教育経営担当参事
 要するに、機械の場合の導入後のコスト、それから人的配置の場合の導入後の人的コスト、そういったものも含めてトータルとして検討をする中で、現時点で我々が進めようとしている考え方と申しますか、内容はこのようなものだということでございます。
久保委員
 ランニングコストというか、継続化していく上では、人的配置ということになると、一度つけてしまうと毎年かかってしまうけれども、機械によるものであれば、設置をした年度だけがかかるということの考えなんでしょうか。
村木教育経営担当参事
 いずれもコストはかかりますけれども、そのかかるコストの大きさの違いというのは歴然としているというものでございます。
久保委員
 歴然としているというのは、人的配置の方が確実にかかるということですね。もしかしたら、施錠管理を設置をした上で、今後も人的配置というのは検討しなければいけないかもしれないのではないかと思うんですけれども、そういった場合というのは、これを関連づけながら、そのようなことも今後さらに検討されていくということでしょうか。
相澤学校教育担当課長
 現段階の検討状況ということでお示しをしていることでございます。現行の体制の中で、先ほど参事から御説明申し上げたとおり、していきたいというふうに考えてございますが、さらに検討を進める必要があるというふうに考えてございます。
久保委員
 現段階というのは、次年度に向けての主な取り組みの、今出ているところでの時点ということなんでしょうか。それとも、これは一応来年度に向けての一つの総務部から出ている取り組みは取り組みとして認めた上で、その上でさらにということですか、どちらですか。
相澤学校教育担当課長
 平成18年度の予算編成に当たり現段階で検討をしていると、その状況についてお示しているということでございます。
委員長
 休憩させていただいていいですか。

(午後2時52分)

委員長
 再開します。

(午後2時53分)

 ほかに御質疑なければ、ただいまの報告は以上で終わらせていただきます。
 次に、2番の中野区立小中学校再編計画について、先に御報告を受けます。
金野教育委員会事務局次長
 お手元に本日は冊子の形で配付させいただいておりますが(資料3)、中野区立小中学校再編計画、教育委員会で10月21日の日に決定いたしまして、内容を計画としてまとめました。この中身につきましては、定例会中の委員会で御報告申し上げた内容と同じでございます。この計画決定に伴い、それぞれの地域、特に前期の再編に関係する地域については、準備のための話し合い、その予備的な説明ということで入り始めておりまして、年内には一通り関係の地域に説明をしたいというふうに思っております。
 また、小・中学校のPTAあるいは関係の団体などにつきましては、これまで幾つか説明してきておりますし、また順次説明をしてまいりたいというふうに思っております。
委員長
 ただいまの報告に対して御質疑ございませんか。
江田委員
 もうこれは随分長くやってきていますので、1点だけ絞って確認させていただきたいんですが、野方小なんですが、沼袋と再編ということになりますと、グラウンドが極端に小さくなりますよね。それで、いろいろ改築をするのでプール等の配置で何とか確保していきたいというお話がありましたが、具体的には、どの程度のグラウンドが確保できそうですか。私の計算でいきますと、野方小と沼袋小を合わせますと、一人当たり面積が5.4平米で、他と比べても極端に狭くなるんですよね。どの程度これを確保しようと考えているのか。そのことだけ絞って質問しておきたいと思うんです。
金野教育委員会事務局次長
 一人当たりについては、やはり今生徒数の少ない沼袋小学校と一緒になれば校庭は狭くなると思います。ただ、現在あらあらの配置などを検討しておりますが、そうした中では、プールや体育館の設置の工夫、つまり重層化などを考えていくことによって3,000平米以上の校庭が確保できるという見通しを持っているところでございます。
委員長
 一人当たり云々というのはまだ計算できないんですか。
金野教育委員会事務局次長
 一人当たりということであれば、新しい野方小学校の地につくる統合新校の人数がふえ、また校庭につきましては、両方の学校を合算しただけの校庭ということは考えられませんので、狭くなるということはあるというふうに思っております。
江田委員
 私が聞いていますのは、現在の野方小の校庭面積というのは、屋外運動場の面積というのは3,690平米あるんです。それで、ここに教育委員会から示された数字だけで全部当てはめていくと、549名が野方小に来ることになるんですよ。17年度一人当たり、教育要覧で見ますと、野方小は417名で8.85平米なんです。それは教育要覧に出ている数字ですので、これは動かしようがない。8.85というのは、区内のどの学校よりも一人当たり面積では一番小さい学校です。これが統合して、単純計算するとさらに5.4ということで極端に小さくなる。大体他と比べて半分以下です。ですから、皆さんが建物を立体化することによって屋外運動場をもっと広くできるんだというふうに答弁をされているんですが、一体、野方小については、統合新校になった場合にどの程度の屋外運動場の面積が確保できるのか。そういう計算を当然されていると思うんですが、そのことをお聞きしたいんです。
金野教育委員会事務局次長
 まず、再編計画の検討に当たりまして、統合新校の設置場所というときに、少なくとも3,000平米以上の校庭面積を確保できるような場所を統合新校の位置として選んでいこうという基本的な考え方を出しました。野方につきましては、あらあらの計算をしてみたところ、3,000以上の確保ができるというふうな見通しが立ちましたので、統合新校の場所として設置をしたところです。具体的に何平米になるのかというのは、もう少し配置等を詰めてみないといけないわけでございますが、一定の面積を確保できる。学校の校庭の使い方、当然生徒数によって一人当たりの面積ということも重要でございますが、絶対的な広さ、いろいろ運動したり、競技をしたりする場合の広さということもございますので、3,000平米は必要だというふうに思っております。
 なお、現在、3,000平米ない学校というのも現実には幾つかございますので、そういったことも課題となっているというふうに思っております。
江田委員
 要するに、計算をしているんですか、してないんですか。区内で一番小さい学校は桃丘小学校ですよね。ここは158名で、一人当たり10.63平米なんですよ。桃丘でも10.63あるんですよね。ところが野方は現在でも3,690平米あるけれども8.85なんですよ。桃丘よりもさらに小さいんですよ。そういうところにさらに統合していくことによって、このままでは5.4平米という、他では考えられない、半分以下の極端に狭い一人当たり面積です。極端に狭くなってくると。ですから、当然、計算をして、こういうふうにすればもう少し校庭面積を広くできるという計算を当然なさっているでしょう。そこら辺はどういう数字が出ているのかということを教えていただきたい。もししていないということであれば、してないということで構いませんが。
委員長
 それじゃ、時間になりましたので、休憩後にお答えをいただこうと思います。数字をきちっと言っていただければと思いますので、よろしくお願いします。
 それでは委員会を3時15分まで休憩といたします。

(午後3時01分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後3時18分)

 それでは、休憩前にさかのぼりまして、教育委員会次長の答弁から。
金野教育委員会事務局次長
 野方小の位置につくる統合新校の校庭面積についてのお尋ねがございました。現在、3,690平米の校庭面積があるわけですが、今のあらあらの配置の検討の中では、3,000以上は確保できますが、3,690を越えて確保できるかどうか、まだちょっとやってみないとはっきりいたしません。できるだけたくさん確保したいというふうに思っております。仮に現在のとおり3,690平米の面積ということで、私どもの想定の児童数で割りますと、一人当たり5.4平米ほどになろうかと思います。
江田委員
 先ほど絶対面積も重要だという答弁がありましたが、その点は私も否定しないんですが、同時に一人当たりどのくらいになるかという、これも非常に重要なものです。もし5.4平米ということになりますと、他校から比べて一人当たり面積が半分以下と、恐らく一番小さいであろう学校と比べても半分以下という状況になってくることが予想されます。これから具体的な計画に入るまで、野方は23年の統合新校ですから、まだ少し余裕もありますので、十分地域の方々と相談しながら、少なくとも校庭面積を確保できるような、そういう努力をすべきだということを申し上げておきたいと思います。つまり、余りにも狭過ぎて、このままでいいということにはならないでしょうということです。
北原委員
 今の野方小のところにできる新校のことですが、近隣でかなりの大規模なマンションの計画というのが予定されているやに聞いておりますけれど、規模がかなり大きいと思われますので、その辺は、ぜひ教育委員会の方で調べておかれた方がいいかと思います。これは要望です。
委員長
 要望ですか。ほかになければ、ただいまの報告は以上で終了をいたします。
 次に3番、中野区立小中学校再編計画に関する財政フレームについて(案)の報告を求めます。
村木教育経営担当参事
 それでは、中野区立小中学校再編計画に関する財政フレーム(案)について御報告を申し上げます。(資料4)
 このフレーム(案)につきましては、新しい中野をつくる10か年計画改定素案の中で、141ページに10年間の財政フレーム、そして表1、一般財源ベースの財政フレームというものが示されてございます。その次の142ページには、表2といたしまして、基金の積み立て、繰り入れ計画中義務教育施設整備基金という欄がございます。また、表3の起債の活用計画につきましては、学校関連ということでこれも示されてございます。これらを用いまして、学校再編にかかわる前期対象校分のみに限りまして、こちらのフレーム(案)ということで改めて整理をしたものでございます。
 いわゆる再編対象となります統合新校にかかわる学校につきましては、桃園第三小学校から警大等移転跡地その他周辺地区までの6校、うち新築、改築が合わせまして2校、一部改修を含む増築校が1校、改修のみの校が4校ということになっております。18年度の桃三と十一中を合わせた事業経費5億から26年度、途中までですが、合わせまして総額の事業費、現在の想定フレームでは、総額で126億800万円ということになっております。これに投下します財源の内訳が、その下の欄をごらんいただきたいと思いますが、考え方といたしましては、財源充当の基本的考え方、米印で示しております。これは施設の整備にかかわってですが、起債2分の1、基金4分の1、一般財源4分の1という充当の考え方を持ってここに数字をあらわしてあります。ただし、用地につきましては起債、現時点では9割程度の充当を考えているということでございます。その結果といたしまして、平成18年度の想定フレームでは、起債発行額3億、義務教育整備基金の繰り入れが1億、一般財源充当額が1億の計5億、以下同様に見てまいりまして、最終的には起債活用計画としては70億3,400万円、義務教育基金の活用が26億8.500万円、一般財源充当計画が28億8,900万円、合計126億800万円となってございます。なお、起債の償還額につきましては、この学校再編計画に関する財政フレームには含んでございません。いわゆる公債費という欄にこれは当該充当する公債費については、一応数値としては加えてございます。そして、あくまでも参考ですが、一般財源ベースの財政フレームで見た場合に、これも改定素案141ページに、歳出の欄に、新規拡充経費という欄がございます。この新規拡充経費中前期再編計画分が占める割合を一番下の段に示しているものでございます。フレーム(案)につきましては、御説明は以上でございます。
委員長
 委員会を暫時休憩いたします。

(午後3時25分)

委員長
 委員会を再開いたします

(午後3時28分)

 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。財政フレーム(案)の方ですけれども。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告については終了をいたします。
 次に4番、文化・スポーツ施設の指定管理者候補者の選定経過についての報告を求めます。
大沼生涯学習担当参事
 文化・スポーツ施設の指定管理者候補者の選定経過について御報告申し上げます。配付資料一覧を見ていただきたいと思います。(資料5)(1)は評価表(資料6)、(2)は選定の基準等(資料7)、(3)点数表(資料8)、(4)第1交渉権者の概要、文化施設、体育館、運動施設等(資料9)、(5)第1交渉権者についての評価内容(資料10)、(6)第1交渉権者との協議を反映した施設管理の主な変更点(資料11)、(7)指定管理者と共同事業体についての資料(資料12)を配付してございます。
 指定管理者の応募状況については、既に御案内したところです。それを受けまして、順次作業を進めてきました。このたび、第1交渉権者と協議を進め、協議を反映した施設管理の主な変更点について御報告できるところまできたところであります。
 それでは、指定管理者の選定経過についての御報告です。
 まず、資料の2番目の選定基準の方から入っていきたいと思います。
 まず選定基準であります。これは1から5までありますが、指定管理者として持つべき重要な事項を選定基準としました。施設の目的、機能が異なるところから、施設に応じて点数配分をいたしました。文化・体育館、運動施設の点数配分がそれぞれでございます。
 評価の基準は1から5とし、3、普通に業務を行う上で十分であるというのを3としてございます。8人の選定委員が評価基準に基づき評価表の項目ごとに点数をつけるものです。
 第1審査は、申請した団体の提案書に基づいて書類審査を行ったところです。第2次審査は、第1審査を通過した団体についてプレゼンテーションを行いました。
 まず、評価の基準は、1から5ですけれども、評価表をちょっと見ていただきたいと思います。文化施設・体育館の評価表がございます。まず、区民の平等及び公平な使用の確保については、30点を配分してございます。それぞれの項目の評価、1から5に基づいて、例えば4と3であった場合、ここのゾーンは満点で30ですから、10分の30を掛けて、4と3でしたら、ここの項目は21点になります。そういった形で8人の点数が、それぞれ申請された書類に基づいて評価を行ったところです。
 第2次に入ります。第2次については、先ほど申したように、プレゼンテーション、事業計画ごとにプレゼントしていただきまして、それについてヒアリングを行ったところです。
 評価の基準は同じでございます。ただ評価の視点としては、実現可能な提案となっているか、創意工夫が生かされているかなど、こういった評価の基準に基づいて点数をつけたものです。第1次選定は200点、第2次選定は80点、合計点により選定したところです。
 ここの財務診断の結果なんですけれども、財務診断は、第1次選定を経た団体について、専門機関により財務診断を行い、問題のある団体については選定対象外としたところでございます。
 選定の基準、評価表、それが以上の説明です。その結果、お手元に配付している点数表にあらわれたところです。
 文化施設は、CからBまで9団体、体育館はIからHまで10団体、運動施設はBからCまで3団体、それぞれ総合点、第1位が第1交渉権者としたところです。第2位が、第2交渉権者として選定しているところです。文化施設はC、体育館はI、運動施設はBでございました。それの概要がお手元に配付してある第1次交渉権者の概要でございます。
 文化施設は、ジェイコム・野村ビルマネジメント共同事業体でございます。ジェイコムについては、所在地が銀座3-10-9にございます。主な業務内容としては、各種イベントの企画、立案等、情報提供、警備業、PFI事業でございます。実績としては、これは17年ですけれども、あすとホール、オテル・ド・麻耶、ナチュールスパ宝塚、和泉シティプラザなどを請け負っているところです。
 なお、ジェイコムですけれども、有線テレビジョン放送事業及び電気通信事業のジュピターテレコム、ここはローマ字でジェイコム(J;COM)という会社が登録されていますが、これとは別会社です。ジェイコムはJTBの総合企画の会社です。ですから、同じジェイコムでございますけれども、有線テレビジョン放送事業及び電気通信事業のジュピターテレコムとは別でございます。
 それから野村ビルマネジメント株式会社です。新宿区西新宿1-26-2、ビルマネジメント事業をやっているところでございます。主な実績としては、エコポリスセンター、博多座、明治大学アカデミーホールなどを請け負ってやっているところです。
 それから体育館、第1次交渉権者の概要でございます。三菱ビルテクノサービス・東京アスレティッククラブ・明和産業共同事業体でございます。
 三菱ビルテクノサービス株式会社は、千代田区大手町にございます。主な業務内容としては、トータルビルシステム事業、ビル診断、コンサルティング、総合リニューアルなどでございます。請け負っているところは浪速スポーツセンター、横浜ランドマークタワーなどを請け負っています。
 東京アスレティッククラブです。中野2-14-16にございます。会員制総合スポーツクラブの運営、健康管理システムの販売、公共スポーツ施設等の運営受託、スポーツ幼稚園の運営などを行っております。荒川区総合スポーツセンターを請け負ってございます。
 明和産業、中野区東中野3-13-19にございます。クリーン事業、設備管理事業、警備事業、メンテナンス事業などでございます。赤塚体育館、上板橋体育館、文京総合体育館を請け負っております。
 次に、運動施設等でございます。日本体育施設・飛鳥・シティビルメン・やまて共同事業体でございます。
 日本体育施設は、中野区東中野3-20-10にございます。主な業務内容としては、スポーツレクリエーション施設の総合建設、スポーツ施設、造園の計画、設計、管理、体育施設舗装材等の製造販売でございます。主な実績としては、品川にある天王洲公園、八潮北公園、しながわ中央公園でございます。
 飛鳥でございます。中野区大和1-15-3にございます。主な業務内容としては、造園工事、緑地管理業務、樹木維持管理、樹木等害虫駆除などでございます。公園剪定は中野区でやってございます。公園樹木剪定などを請け負っております。
 シティビルメン共同組合は、中野3-48-23にございます。主な業務としては建物清掃、警備業、電気暖冷房、害虫駆除などでございます。上高田運動施設等の管理を行っています。
 中高年事業団やまて企業組合、豊島区南池袋4-18-9にございます。主な業務としては、公園緑地管理、造園工事、一般廃棄物処理、総合管理、第二種社会福祉事業などでございます。哲学堂公園ほか総合管理を行っております。これが第1次交渉権者での概要でございます。
 次に、第1交渉権者の評価の内容でございます。
 第1交渉権者の提案は、指定管理者として持つべき事項、つまり平等な利用を確保し、質の高いサービスの提供を図られること、効率的な運営による施設の維持管理及び安定した管理運営の能力を有すること、適切かつ安全な個人情報の管理について、いずれも適切に対応できると評価されました。また、文化、体育館及び運動施設の提案事項については、それぞれ以下の特色のある内容でございました。
 文化施設については、意欲的な事業計画であり、アーティストと連携した特色ある企画内容などがありました。また、施設費や事務費に目標数値を設定し節減を提案している。事業計画、責任体制、メンテナンスなどの総合力が高かったところです。委託料の額は、応募事業者中中程度であります。
 体育館、基本理念をもちまして、年齢、体力などに応じたスポーツ事業計画だと、魅力あるプログラム構成、安全対策などの総合力があった。委託料の額は応募事業者中、中程度である。
 運動施設、豊富なノウハウと新たな事業の提案があり、ユニホームの着用など区民サービスの向上に向けた取り組みです。また、公園と運動施設の一体的な提案がなされているところです。委託料の額は応募事業者中、中程度でございます。
 次に、第1交渉権者と区が協議して施設管理の主な変更点は次のとおりです。
 文化施設、開館時間については現行どおりです。休館日、開館日数を11日ふやします。いわゆる休館は2月、6月、11月の第4月曜日とする。要するに毎月1日休みだったのを年3回にする。ここで9日をオープンする。年末年始が12月28日から1月4日までのところを12月29日から1月3日にするところです。
 野方区民ホール・芸能小劇場については、開館日数2日増です。年末年始を29日から1月3日にするものでございます。実施時期は2006年4月から行いたいと思います。
 それから利用料金でございます。利用料金制度を設けます。現行の使用料の額を上限にいたします。その後、ホール事業、文化事業などの充実したものを展開していく予定でございます。
 体育館、中野体育館の開館時間でございます。現在9時から21時45分を9時から23時45分にいたします。7月、8月は午前7時からです。ですから、7月、8月は午前7時から23時45分までになります。日曜、祝日は現行どおり、21時45分まででございます。
 鷺宮体育館、9時から21時45分を9時から22時45分にするものです。7月、8月は午前7時から行いますので、午前7時から22時45分までになります。日曜、祝日は21時45分までとします。実施の時期ですけれども、早朝の利用は2006年7月分からできますけれども、夜間の延長については、2007年1月の利用分からでございます。システム回線が必要となりますのと、6カ月前に現行の枠を貸し出ししているので、そこら辺との調整が必要になるので、実際に2時間の御利用になれるのは2007年の1月からでございます。休館日でございます。開館日数は2日ふやします。年末年始28日から1月4日の休みを29日から1月3日にいたしたいと思います。休館日は12月29日から1月3日にしたいと思います。それから鷺宮体育のプールですけれども、水の入かえを年2回を1回にすることにおいて7日間の日数をオープンできます。これは2006年4月から実施したいと思います。現行の利用料金制度と現行の使用料の額を上限として考えているところです。それからその他としては、中野体育館のトレーニングマシンのリニューアルを行います。これは指定管理者の第1交渉権者の負担で行う予定でございます。そのほか、タオル、靴等のレンタルを考えているところでございます。
 それから運動施設、哲学堂公園については、9時から17時を8時から18時にします。1時間それぞれ延ばします。ただし、10月から3月は9時から17時まで、現行どおりです。それと、桜の時期、9時まで延ばしますけれども、今まで3日間だったものを10日間にいたします。必ず土日が入るようになります。10日間にしたいと思います。2006年4月から実施したいと思います。
 それから運動施設、13日ふやします。毎月1日休館日にしていたのを、年間1日とします。それから年末年始、12月28日から1月4日を12月29日から1月3日にいたしたいと思います。これで13日ふやします。哲学堂公園は、年末年始が休みでした12月28日から1月4日を、これを年末だけにします。12月29日から31日、ですから元旦からオープンします。実施は2006年4月からでございます。料金制度を考えているところです。上限については、文化・体育館の現行の使用料の額を上限とする考えでございます。それから公園を使ったいろんな事業を実施していきたいと思います。
 これが施設管理の主な変更点の内容でございます。
 最後に、指定管理者と共同事業体についての考え方です。指定管理者は法人その他の団体であって、必ずしも法人格は必要とされてございません。今回、文化施設・体育館及び運動施設の第1交渉権者は、複数の企業の構成による共同事業体であります。構成員の間で代表団体を定め、その構成員が協定を締結し、相互の基本的な役割分担を定め、指定管理者としての業務を遂行していくということであります。
 また、共同事業体の協定は、以下の事項を内容としています。マル1からマル9までありますけれども、代表団体は指定管理業務を行うに当たり共同事業体を代表して区と交渉する権限並びに事業体の名義をもってする委託料の請求、受領及びこれらに附帯する一切の業務を行う権限及び責任を有するというようなものでございます。
 応募に当たっては、グループ応募も認めておりまして、今回はすべて複数の団体によるグループ応募でございました。
 以上、スポーツ・文化施設の指定管理者候補者の選定経過について御報告したところです。
委員長
 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
久保委員
 評価表の内訳といいますか、評価表自体はここに出ておりますけれども、合計点のみが今公表されたんですけれども、この内訳というのはいつ公表されるんでしょうか。
大沼生涯学習担当参事
 評価表のそれぞれの点数の項目については、公表する予定はございません。公募者については公表していますけれども、それぞれの決定通知、何点については、各団体に通知したところです。それは、なぜかというと、それぞれ団体のノウハウというんですか、あるいは点数をつけることによる社会的評価などがございますので、どこの団体へというのは公表してございません。
久保委員
 共同の事業体が多いわけですよね。そうすると、例えば事業の内容によっては、ここの部分は評価が低いとか、そういったことはなかったんでしょうか。全体的にバランスがいいところだけが選ばれているんでしょうか。
大沼生涯学習担当参事
 応募をするに当たってグループを組んで、それでその団体として提案しています。ですから、どこの部分がどこの提案であったかというのは定かでございません。総合的な形で提案しているところです。
久保委員
 総合的だとは思うんですけれども、例えば清掃に関連しているところですとか、具体的に多分この部分に関してはこの会社が行うのであろうなというような想定がつくようなところがあると思うんですが、そういう意味で、この評価の内訳というのは公表する必要はないんでしょうか。
大沼生涯学習担当参事
 それぞれ公募の段階で選定基準を明らかにして、それをもって選定委員会としては選定の基準の考え方、配分の考え方をもとに選定したところです。今現在、選定項目ごとの点数を公表する予定はございません。結果のみでございます。
久保委員
 交渉権者の概要なんですけど、主な実績というのは、これは指定管理者としての実績でしょうか。そうではなくて、今ここの会社が行っている実績ということですか。
大沼生涯学習担当参事
 それぞれ構成する団体の、そこの会社の今やっている実績でございます。
久保委員
 それから、協定事項なんですけれども、構成員の業務分担といったようなところがございます。この辺が先ほどの評価表とも関連してくるのかなと思っていますけれども、例えば、指定管理を委託をしている中で、ここの共同事業を行っている1社がつぶれて、この部分だけができなくなったというようなことがあった場合、その辺の構成員の業務分担に関してはどのような関与といいますか、この共同体の中身が変わるような場合というのは、どういうふうになっているんでしょうか。
大沼生涯学習担当参事
 第1次選定を通過したものについては、専門機関による財務診断を行って問題なしと判断したところです。それから、その先の、仮に構成の中で、業務ができなくなったというところできたときに、区と協議して行います。そのときに、代表団体が構成員との関係でどうやっていくか、そのときには指定管理者として求められている業務内容は遂行していくという考え方です。ですから、そのときにほかの組み合わせとなったら新たに区と協議して、場合によっては処分ですから、処分の取り消し、あるいは改善勧告などで処理していかざるを得ないと思っております。
久保委員
 鷺宮体育館のことなんですけれども、先ほどプールの水の入れかえというのがありました。年2回の14日、年1回の7日というのがありますけれども、これが意味がよくわからないんですけれども。
大沼生涯学習担当参事
 今現在、鷺宮体育館は、出すのに3日、入れるのに3日、いろいろ調整して7日かかっているところです。民間のプールは年1回、これはなぜかというと、常に水質管理しまして、濃度とか常に一定の検査というんですかね、それを把握して水質検査はしてございます。ですから、どこも年1回です。水は流れておりますけれども、きちんとろ過がされておりますので、年2回が年1回になったからとして極端に落ちるということではございません。今現在、大体年1回が普通でございます。ですからそれにあわせて年2回を年1回にするというものでございます。
久保委員
 年1回が通常だということなんですけれども、水質検査の結果というのは、区の方に随時報告があるものなのでしょうか。
大沼生涯学習担当参事
 今現在、体育館では、公社の方できちんとやってございますけれども、事業報告は月報、四半期ごと、法令では年1回の事業報告書が出てございます。そういったものを月報の中に、今後話し合いの中で水質検査なども求めていくというような形で考えているところです。
久保委員
 月報の中にということですが、月に1回の報告ということになるんでしょうか。
大沼生涯学習担当参事
 細かいところをどうするかまでは、これから協定を結ぶに当たって、そういった仕様書といったところまで詰めますけれども、やっぱり水質については、きちんと管理してもらうというのが大原則でありまして、その結果については求めていく考えでいます。ただ、どういう形で求めていくか、月報の中に入れるかどうかなどについては、これら詰めていく内容でございます。
久保委員
 それと、鷺宮体育館の運動広場なんですが、これは指定管理の方で管理をするんでしょうか。
大沼生涯学習担当参事
 隣接してございますので、指定管理者の方であわせて維持管理、受付を行ってもらう考えでございます。
久保委員
 時間ですけれども、今現在は、運動広場というのは、夜間の使用というのが許可されていないと思うんですが、この鷺宮体育館、22時45分、これは体育館のみでしょうか。広場の方の使用はどうなるんでしょうか。
大沼生涯学習担当参事
 この時間は体育館だけの変更でございます。運動広場については、運営委員会とかございまして、そこは公園担当と詰めなければならないんですけれども、今現在、その時間については、現行と同じで考えています。ここの場合は体育館、我々が所管している体育館の時間の変更だけのものでございます。
昆委員
 これは10月17日の委員会でも若干質疑をしたところなんですが、こうして具体的に示されたものを報告を受けまして、まず第1点には、指定管理者と共同事業体についてという文書の報告がされました。これを見ますと、17日の議論でなかなか口頭でわからなかったものが、こういう形になるのかということで示されているというふうに思うんです。この内容というのは、例えば中野区の指定管理者の指定手続に関する条例の協定の締結第16条ですね、ここのところでうたわれているところの区長等は指定管理者に指定した団体と施設の管理に関する協定を締結しなければならないという、6条ですね、6条でうたわれているんですけれども、その内容がきょう報告されたもので考えているんだなというふうに思うんですね。それで具体的に、例えば、10月17日の議論の中で、文化施設ですよね、代表団体ジェイコム、構成団体野村ビルマネジメント株式会社ということで、二つの企業体が第1交渉権者ということで出てきているんですが、区との協定を締結する代表団体ですね、これがどこかということでの質疑の中で、ジェイコムというふうにおっしゃっていたと思うんですよね。そうすると、この協定事項の中に出ております趣旨とか名称とか事務所の所在地、構成員の住所及び名称、代表者の権限、構成員の業務分担、運営委員会、権利義務の譲渡の制限、その他というふうにあるんですけれども、この内容が協定の中できちっと区と指定管理者、業者の中で結ばれていくというふうに考えてよろしいんですか、第1点は。
大沼生涯学習担当参事
 ここの指定管理者間の協定でございます。ここの協定事項というのは、構成員と団体の役割分担、権限の関係を代表団体と構成団体で結ぶのが協定でございます。それで、ここでいう、条例でいう協定書というのは、別でございまして、これは協定書と申し上げてございます。その中に定める事項としては、指定管理業務の計画書に記載された事項、利用料金に関する事項、区が支払うべき管理費に関する事項、個人情報の保護に関する事項、事業報告に関する事項、指定の取り消し及び管理業務の停止に関する事項など、協定書に盛り込む事項というのはいろいろあります。それは共同事業体の代表と区が結ぶ書類でございます。
昆委員
 私の質問が的確じゃなくて申しわけありません。それじゃ、指定管理者の指定手続に関する条例の第6条ですね、協定の締結ということで先ほど読み上げました。区長等は、指定管理者に指定した団体と施設の管理に関する協定を締結しなければならないといったときに、この第1交渉権者のところでいえば、締結する相手は、この代表団体ジェイコムということになるんですか。例えば文化施設でいえば。
大沼生涯学習担当参事
 共同事業体の中の権限と役割分が、代表団体は、指定管理業務を行うに当たり共同事業体を代表して区と交渉する権限並びに事業体の名義をもってする委託料の請求等が、構成団体と代表間に結ばれていたら、協定書の締結の相手方は代表団体になるかと思います。
昆委員
 だから、その代表団体がどこかというふうに私聞いているわけだから、その代表団体というのは、この条例でいう協定を締結しなければならないという、その代表団体はこのジェイコム、文化施設で言えばジェイコムなのかということを聞いているんです。それがそうなのか、違うのかということでお答えいただければ。
大沼生涯学習担当参事
 第1交渉権者が代表団体にしていますので、文化施設はジェイコムでございます。
金野教育委員会事務局次長
 指定管理者は、共同事業体を指定することになりますので、より今の答弁を正確に言いますと、共同事業体と区が協定を結んで、その相手先の共同事業体は、代表団体ジェイコムという形で、その共同事業体の代表者という判、社印なりなんなりを押していくという形になるかと思います。
昆委員
 そうしますと、協定を締結するところは、文化施設で言えば共同団体の代表ということでジェイコム、ここで名前が上がっているところでいえばですよ。それから体育館でいえば、どこが代表になるのかというのは、10月17日の御答弁でいえば、ここにも書いてありますね、代表団体、三菱ビルテクノサービス、そういうふうに書いてありますけど、そことの締結をする、共同団体の代表はここというふうになるわけですよね。
大沼生涯学習担当参事
 体育館については、三菱ビルテクノサービスでございます。
昆委員
 そうしましたら、その共同団体として名前が出てきている。しかし、構成団体の仕事の内容といいますか、運営の内容といいますか、それが違うと思うんですけれども、その構成団体は、区との取り決めみたいなものは何もない、共同団体の代表が区と協定を締結し、そのもとでこの構成団体はそれぞれ役割分担をし、その仕事をし、それで仕事に見合った委託料の請求、領収、こういうものを受け取るというふうな、そういう考えでよろしいんでしょうか。
大沼生涯学習担当参事
 まず、指定管理者は、公平に選びまして、議決をいただいて指定します。議決をいただくときには、代表団体、構成団体を入れたものになる。施設名称、指定期間、代表団体、構成団体という形で議決の対象になります。協定の相手方は、共同事業体であって、代表者は、その共同事業体の代表団体の代表者ということで、先ほど言ったジェイコム、それから三菱ビルテクノサービスになるものでございます。
昆委員
 例えば体育館等でいいますと、三菱ビルテクノサービス株式会社が代表となりますよね。それで、構成団体として東京アスレティッククラブ、明和産業という名前が出ているんですけれども、この業者の仕事の内容等は、区との契約等にはどういうふうに入るんですか。それは個々のものではなくて、団体の代表がすべて一つの企業体として、共同団体として受けた仕事の内容のもとでこの二つの企業はそれぞれの仕事をするということになるんでしょうか。例えば、構成員の業務分担というのがこの協定事項の中にありますよね。そこのところと関連するのかなと思うんですが、その辺はどういうふうに考えていけばよろしいんでしょうか。
大沼生涯学習担当参事
 まず、代表団体と構成団体が協定を結びます。その中に業務の役割を定めます。そのときに、協定は当然区が、どういうものをやっていくかについていただく予定でいます、協定は。そこで役割分担は把握できます。それと、議決をいただく際の名称、それから指定管理者、それから指定機関というものを、項目になってございますけれども、その中には、代表団体、構成団体をいただくようになります。それと協定事項の中に事業計画書などを、区と結ぶ協定書の中に事業計画書などが入りますので、その中で団体、それから構成団体の関係はわかると思います。
昆委員
 ちょっと私の質問も的が絞られていないのかと思って、大変申しわけないと思うんですけれども、指定管理者と共同事業体についてということの一番最後の方の文章で、「共同団体の協定は、以下の事項を内容とし、代表団体は指定管理業務を行うに当たり、共同事業体を代表して区と交渉する権限並びに事業体の名義をもってする委託料の請求、受領及びこれらに附帯する一切の業務を行う権限並びに責任を有す」となっていますよね。ということは、共同団体、事業体のところが別々の会社であるんだけれども、代表団体がすべて委託料の請求だとか、受領だとか、またそれに附帯する一切の業務を行う権限及び責任を有すということは、ほかの例えば中野アスレティッククラブだとか、明和産業だとか、そういうところの業務だとか、委託料の請求だとか、受領だとか、またそれらに附帯する一切の業務を行うところはあくまでも代表団体なんですよというふうになっていると思うんですが、そういう受けとめ方でいいんですか。
大沼生涯学習担当参事
 代表団体と構成の間には協定を結んで、その中に権限として事業体の名義をもってする委託料の請求とか受領、これは確かに代表団体にあります。しかし、事業そのものは構成員として行うものですから、ジェイコムと野村不動産で区が求めている管理業務を遂行してもらう。その権限と請求関係については代表団体が行いますけど、その中では業務分担はきちんと明確にされている。それの仕切りは代表団体でございます。いろいろ請求したり、それから交渉したり、仕事そのものは構成員がそれぞれ役割分担によって行うものです。
江田委員
 端的にお聞きしますけれども、区が指定管理者として協定を結ぶ、それはどこですか。
大沼生涯学習担当参事
 共同事業体は、代表団体と構成団体で結ぶのは協定です。その中に役割分担を決めています。(「それは中ですか」と呼ぶ者あり)中の問題です。それは協定です。区と結ぶのは共同事業体の代表団体である……。
江田委員
 共同事業体が結ぶんであって、その代表をするのが代表者。
大沼生涯学習担当参事
 そうです。それが協定書を区と結ぶんです。
江田委員
 つまり、中野区と協定を結ぶのは共同事業体であって、その代表者が共同事業体を代表してそれを行うという、こういう関係ですね。
 それであとは、例えば文化施設だと二つの業者、運動施設だと四つの業者がいるわけだけれども、その中の役割分担、責任の持ち方というのは、ここでいう指定管理者と共同事業体についてと書かれたこの文章によってその仕切りが行われるということですよね。
大沼生涯学習担当参事
 そのとおりです。協定を結びます。
江田委員
 それで、私が前回お聞きしてわからなかったのは、普通ですと、例えば指定管理者、一つの企業が指定管理者になって、例えばビルのメンテナンスとかそういった、その全体の一部分については、例えば下請けという形で使うというのが通常あり得ることですね。そういう指定管理者として業務を受けて、あとのパートパートを下請けで仕事をしてもらうと。総合的な責任は指定管理者になったところがすべて責任を負うという、これは一つの考え方としてあるわけですよね。だけど、その道をとらないで、中野区がこのようなやり方をしたということのメリット、なぜこういうやり方を選ぶことの方がよりいいと考えておられるのか。そこら辺をもうちょっとわかりやすく解明してくれますか。
大沼生涯学習担当参事
 2点ございます。一つは、共同事業体を結ぶことによってそれぞれ専門のノウハウが生かされること。それぞれ得意分野が生かされますから、その分不得手な分野は解消されますので、それぞれ独立した企業体が得意分野で役割分担して一つの事業体として応募し、それについて提案し、審査して、ですから、そういった効率的な運営が期待できるということでございます。
江田委員
 それは、もうちょっとわかりやすく説明していただきたいんですが、例えば、運動施設でいいますと、日本体育施設株式会社が代表者として受けますよね。あと飛鳥、シティビルメン、それからやまて企業というふうにそれぞれあるわけですが、それぞれの分野がそれぞれの自分の発想あるいは経験で、単なる下請けとしてではなくて、いろんな能力を発揮してその受け持ったパートのところで責任を果たしていくという意味なんでしょうか。ちょっとそこら辺のメリットと言われている部分をもうちょっとかみ砕いてわかりやすく言ってくれますか。
大沼生涯学習担当参事
 ここに図がございますけれども、運動施設については統括管理者である、全体を統括するのは日本体育施設で、もちろん公園も管理を行いますので、樹木剪定については専門である飛鳥、それから身近な作業はやまて、それから全体の受付とか事務とか、それについては日本体育、それから全体の建物がありますよね。建物維持管理、保守点検、それについてはシティビルメンがやっていくといった、それぞれ得意分野を持ち寄って、それを統括、仕切るのが日本体育施設、体育施設が企画、立案、それでまとめていくということです。ですから、それぞれ得意分野をうまく融合させて、効率的な運営をしていくのがここでいう日本体育施設でございます。
江田委員
 ですから、要するに受けたところが1社で、あとはそれぞれの今おっしゃったような得意分野を生かしていいものにしていくということであれば、そういうものを下請けとして活用して、そこのノウハウを100%引き出す努力を指定管理者がやっていけばいいわけでしょう。そういう道も、指定管理者の制度の中にも多分あると思うんですが、そういうふうにしないで、前回は、それぞれが指定管理者として区と協定を結ぶんだと答弁されているんですよ、前回はたしか。きょうはちょっとまた違う、修正されたように思うんですが、そこら辺の、なぜその道を選ぶのかというメリットがもうちょっとよくわからないんです。
大沼生涯学習担当参事
 指定管理者制度そのものが、多様なニーズにこたえるということと効率的な運営をやるということで、民間のそういうところを生かすということですから、確かに1社がやって、下請けさせるという考えはございますけれども、それぞれの専門の事業体が持ち寄って、それぞれ区の求めている内容を実現してもらいたいということで、コンソーシアムと言うんですか、それぞれ共同事業体をつくってやってもらった方がより効率的で柔軟なサービス、そういったものがより期待できるところだと私は思っています。
江田委員
 ちょっと伺いますけれども、指定管理者の制度の中では、大きな建物を指定管理にする場合、こういうやり方というのが一般的に最近なっているんですか。
大沼生涯学習担当参事
 指定管理者制度が導入されて、そう自治体は多くはないんですけれども、例えば板橋区もやはり同じく事業体でございます。例えば文化施設、ああいう大きなものを1社でやるというのはかなり、そういった下請けとかに持っていけば別ですけれども、総合的な形でやる場合については、それぞれ専門のノウハウを生かした方が、より工夫が生かされて発揮できるというような考え方で、大体共同事業体が大きいものについては多いところになっています。
江田委員
 ちょっとまだ納得できません。まだ次回もありますので、また議案がかかるときに質問させていただきたいと思います。
 それで、あと幾つかあわせて質問しておきたいんですが、一つは、文化施設なんですが、ジェイコムの主な実績を見ますと、あすとホール、オテル・ド・麻邪、ナチュールスパ宝塚、和泉シティプラザということで、いずれも東京都ではないんですが、こういう文化施設をやる場合、物すごく人の関係というのが大事ですよね。いろんなイベントをやるに当たって、どういう方々とつながりを持っているかという、それが非常に大きな要素を占めるというふうに言われておりますが、この株式会社ジェイコムの場合、東京都内でのそうした実績というのはどういうものがあるんですか。
大沼生涯学習担当参事
 確かに関西の方の文化ホールとか事業をやっています。東京においては、そういった実績として受けているところは、調べているところではございません。ただ、ジェイコムはJTBの総合会社の企画部門で、それぞれホール事業とか文化事業についてはノウハウを持っていますので、中野区の求める文化施設、ZEROホールについては、提案内容を審査しても、すごくいい提案などをなされています。
江田委員
 そういう力量を持っているから選ばれたということなんだろうと思うんですが、私がお聞きしているのは、そういういろんな力量があるということと同時に、その地域でさまざまな人とのつながりを持っていて、そういうイベントを行う場合に、そういう人との関係で豊かな事業が行えるという、そういう関係はこのジェイコムの場合どこで担保されているのかという、それをお聞きしたいんです。要するに、関西の方では実績がありますよというだけじゃなくて、ここは関東ですから、東京都内でいろんな実績があるということが一つの大きな保障だと思うんですが、その点についてお聞きしているんです。
大沼生涯学習担当参事
 これまで公社が行ってきたホール事業というものがございます。これについては、今まで公社が行ってきた事業実績を見て、そういった行ってきた考えを引き継ぐということと、みずからのノウハウを活用して新たなホール事業を展開していくというようなこともなされます。それから運営委員会、区と1回必ず運営委員会と御相談して、決め事をしていきますので、ホール事業については、代表団体ジェイコムのいろいろなノウハウを活用した事業展開はできるかと思います。ただ、18年度については、今まで公社が行ってきた、ホール事業というのは大体1年、2年前からいろいろな団体とお話をして計画していますので、18年度についてはそれを受け継いでいただきたいということをやっていますので、18年度についてはこれまでどおり。さらに19年度はそれを生かした中で自分たちの企画物を展開していくというような形になっています。
江田委員
 そうしますと、今の答弁は、18年度はそうした、今までZEROホールは、公社が運営してきたわけですが、公社のそうしたノウハウを受け継いでいく、そういう期間として18年度はあるという、そういう考え方ですか。
大沼生涯学習担当参事
 実際、議決いただきまして、移行準備は1月から行いますけれども、ホール事業に限って言えば、そういった公社が培ってきた事業そのものについては、18年度についてそのまま行う。その後、指定管理者として当然、どういうことがよくてさらに伸ばしていくか、で自分たちの持っている情報とかいろいろなものを生かしながら展開していこうと思っています。ですから、レベルダウンするとかということじゃなくて、あくまでも今までのものを引き継ぎながら、さらに自分たちの創意工夫を生かしていくというような事業展開を期待できると私は思っています。
金野教育委員会事務局次長
 ちょっと事業のかかわりとジェイコムという会社のことと両面から御質問がございますので、少し私の方から補足させていただきます。
 まず、事業につきましては、今参事の方から御答弁いたしましたように、来年度については、大きなもの、仕込みというんですか、予定がある程度入っておりますので、それは着実にやってもらうということで整理しております。
 それからこのジェイコムですが、JTB、旧交通公社の子会社というふうな会社でございまして、全国的に営業所を持ち、さまざまなイベントとか営業活動をしている。決して関西で活動しているという会社ではございません。そうした中で、いろんな興行的なつながりや情報、またそういうネットワークは十分持っているというように聞いております。そうしたことから、この会社が各種イベントの企画などについてもいろんな提案をしてきて、その内容についても私どもが見て、かなりこれはレベルの高い提案であるというふうに評価をしたという経緯がございます。
江田委員
 それはわかりました。
 最後に、第1交渉権者との協議を反映した施設管理の主な変更点という、これについて2点ほどお聞きしておきたいと思います。
 一つは、中野体育館が、現在夜は21時45分ですが、それを23時45分まで延ばしますよね。23時45分まで延ばすことの必要性といいますか、区民にとって、区民にとってというか、なぜ必要だったかということが一つ。
 それから、こういうふうにすることによって、例えば夜間の利用者が、今までは、例えば6時から9時45分までというふうになっていたのが6時から11時45分までと、こういうふうに広がった場合に、施設の利用料がどういうふうになってくるのか。そこまで必要ないのに区民に新たな負担がかかってくるようでは困るわけですが、そこら辺の関係はどういうふうになってくるのかということが一つです。
 それからもう一つは、利用料金ですが、減免措置について、今まで何度かお聞きしてきたんですが、どういうやり方をするか検討事項だというふうに答弁をいただいていますが、この減免については、具体的にはどういうふうなやり方をすることになったのか。その2点お聞かせください。
大沼生涯学習担当参事
 時間の延長については、来年、2007年1月利用分からです。そのときにあわせまして、3区分を五つの区分にします。早朝は午前7時から8時30分の時間帯、それから午前は9時から12時、午後は1時から5時。夜間が二つに分かれます。午後6時から9時と深夜、9時30分から11時30分という形態に分かれます。それで、料金は現行の上限の枠、例えば1日借りたら、そういう積算額になる、その中で五つの区分を処理してもらうという考え方です。その中で料金の設定をしてもらう。それで、中野体育館については、ここの市場調査をやったときに、深夜の利用もニーズとしてはあるということで提案したところです。なぜ設けたかはそれが理由です。
 それから、減免の制度です。減免の考え方については、区が行う事業、区立学校、それについては予算措置してもらいますけれども、その他社会教育団体、公共的団体については、現行の減免の制度を考えているところです。ですから、区の方で承認したらその分を減額し、ここでいうと利用料金ですけれども、割引という形になるかと思います。ただ詳細については、協定事項の中でいきますので、それは詰めなきゃなりませんけど、考え方としては現行の減免制度の考え方を基本的には採用していきたいと思っているところです。
江田委員
 五つの区分に分けるということですが、これはそうすると議案のときにはもっと細かくそういったことがわかりやすく示していただけますね。
大沼生涯学習担当参事
 第1交渉権者と協議していろいろ変更点が出てきます。それを反映した施設条例の改正が議案として出てきます。そのときに、今の料金と時間帯については、別表1に定まっておりますので、別表1の中でそれはきちんと出てきます。議案の中では出てきます。
委員長
 よろしいですか。ほかに。なければ以上で本報告について終了いたします。
 その他について、そのほか理事者から何か御報告はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ以上で所管事項の報告を終了いたします。
 次に、地方都市行政視察についてですが、10月31日、11月1日に行いました。学校教育担当課長御苦労さまでございました。また委員の皆様も大変御苦労さまでした。文教委員会の地方都市行政視察につきまして、お手元の調査報告書(案)のとおり議長に報告したいと思いますが、これに御異議ございませんか。(資料13)

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように報告をいたします。
 以上で地方都市行政視察についてを終了いたします。
 議題のその他に入ります。
 次回の日程を協議したいので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後4時31分)

委員長
 それでは委員会を再開いたします。

(午後4時31分)

 休憩中に確認しましたとおり、次回の委員会は第4回定例会中の常任委員会ということで御異議ありませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 以上で本日予定した日程はすべて終了いたしますが、委員、理事者の皆さんから特に御発言はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 以上で、なければ本日の文教委員会を散会いたします。
 御苦労さまでした。

(午後4時31分)