平成17年12月02日中野区議会文教委員会(第4回定例会) 平成17年12月2日文教委員会 中野区議会文教委員会〔平成17年12月2日〕

文教委員会会議記録

○開会日 平成17年12月2日

○場所  中野区議会第5委員会室

○開会  午後1時01分

○閉会  午後3時51分

○出席委員(9名)
 飯島 きんいち委員長
 酒井 たくや副委員長
 北原 奉昭委員
 久保 りか委員
 はっとり 幸子委員
 小串 まさのり委員
 篠 国昭委員
 昆 まさ子委員
 江田 とおる委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 教育長 沼口 昌弘
 教育委員会事務局次長 金野 晃
 教育経営担当参事 村木 誠
 学校教育担当課長 相澤 明郎
 指導室長 小林 福太郎
 生涯学習担当参事 大沼 弘
 生涯学習推進担当参事 (生涯学習担当参事兼務)
 中央図書館長 細木 博雄

○事務局職員
 書記 岩浅 英樹
 書記 鳥居 誠

○委員長署名


審査日程
○陳情
(継続審査分)  
(16)第61号陳情 地域図書館7館を存続することについて
○所管事項の報告
 1 新しい中野をつくる10か年計画(案)について(教育改革担当)
 2 指定校変更・区域外就学の承認に関する基準について(学校教育担当)
 3 連合臨海学園の今後の取り組みについて(学校教育担当)
 4 もみじ山文化センターレストラン出店者の公募について(生涯学習担当)
 5 区立図書館のあり方について(案)(中央図書館長)
 6 その他
○所管事務継続調査について
○その他

委員長      
 それでは定足数に達しましたので、本日の文教委員会を開会いたします。

(午後1時01分)

 本日はお手元の審査日程案にしたがって審査を進めたいと思いますが、これに御異議ございませんか。(資料1)

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 ございませんので、そのように進めさせていただきます。
 なお、審査に当たっては、午後5時を目途に進めたいと思いますので、御協力をお願いします。また、3時近くになりましたら休憩をとりたいと思います。
 それでは、陳情の審査を行います。
 継続審査分、平成16年第61号陳情、地域図書館7館を存続することについてを議題に供します。
 補足の説明を御希望されているようなので、休憩をして補足の説明を受けるということでよろしいでしょうか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、委員会を暫時休憩いたします。

(午後1時02分)

委員長
 それでは、再開して陳情の審査を行います。

(午後1時04分)

 それでは、先日御確認いただきましたとおり関連する報告がございます。したがいまして、報告を受けるために、陳情審査を一たん保留といたします。
 所管事項の報告の5番、区立図書館のあり方について(案)について、報告を求めます。
細木中央図書館長
 それでは、区立図書館のあり方について(案)(資料2)につきまして、御報告を申し上げます。
 既に、平成14年11月15日、また平成15年7月3日に、同様の区立図書館のあり方につきまして、当委員会に御報告を申し上げまして、それらに基づきまして、図書館の運営を進めてきたところでございます。今般、区立図書館のあり方につきましては、平成15年7月3日御報告以降の図書館の運営、その内容を引き継ぎまして、今後の区立図書館のあり方についての案としてまとめまして、教育委員会了承の案でございますが、これを御報告するというものでございます。この間、基本構想あるいは10か年計画の策定という事柄がございましたけれども、それらの中でも、さまざまな議論がございまして、この先10か年計画がまとまっていくという段階におきまして、私ども区立図書館のあり方としての案を御報告を申し上げるというものでございます。
 まず、初めにでございますけれども、現状は8館配置されてございまして、相互に連携をとりながら区民の期待にこたえているところです。今日では、基本的な役割、機能に加えまして、区民の交流や地域の文化などをはぐくむ共有空間としての役割も期待されている。あるいは、ITを活用した新しいサービスの展開も強く求められているということがございます。こうした新たな環境を踏まえまして、これまでの図書館の機能を維持して、さらに充実させていくという考え方に基づきまして、今後のあり方を検討してきたものでございます。
 区立図書館の現状といたしましては、8館の設置状況ですが、魅力ある空間とは言いがたいという実態、それから現在地で建てかえが難しい地域図書館が多いという認識でございます。
 サービスの利用状況につきまして、表を掲げてございます。簡単に数字を御確認いただければと思います。
 蔵書構成につきましてですけれども、中央図書館の蔵書はかなり充実してございます。しかしながら、ここ数年、蔵書の十分な更新が行われていないという現実がございまして、なお、地域図書館は5万冊程度で、蔵書の量としては十分ではないということがございます。区立図書館8館の開架図書でございますけれども、平均の更新率は4.6%ということでございます。更新率と貸出数の推移につきまして、図を掲げてございますので、お読み取りいただければと思います。
 ITにつきましては、中野区立図書館としては、ITを積極的に活用してまいりましたけれども、さらなるITの活用が課題であるというふうに考えております。
 開館日については、16年度から大幅に増加いたしてございまして、現在これの安定期に入っているという認識でございます。
 学校との連携につきましては、中野区では、他の区にも先んじて、さまざまな形での支援と連携に努めてございまして、さらなる連携の充実を課題というふうに考えているところです。
 運営の状況ですが、16年度に業務を一部委託したということで経費の節減、それから区民サービスの向上を図りました。財政状況の制約がございますけれども、資料の質の向上、あるいはサービスの充実ということが課題となってきてございます。
 次、3の項目で、中野区が目指す図書館像として記述してございます。
 1番目は、図書館の役割と機能でございますけれども、おめくりいただきまして、最後のところだけ御紹介申し上げますが、図書館の最も基本的な機能は、資料の収集、整理、保存、提供、この四つの業務でございます。貸し出しを中心としつつ、区民の調査・研究などへの支援をしてまいりました。今後とも、貸し出し中心を維持しながら、魅力ある施設としていくということが求められているというふうに認識しているところです。
 次の図書館の施設のあり方でございますけれども、今後の図書館につきまして、区民が足を運んでみたくなるような、暮らしの中で安らぎやゆとりが感じられ、文化の香りを醸し出している町の中のいきな空間としての施設、こういうことが求められているということでございます。るる御説明申し上げてございますけれども、地域図書館におきましては、特にゆとりが少なくて、滞在的な需要にはこたえられていないというようなことがありまして、地域図書館におきましては、今後スペースの一層の利用、工夫が課題だということでございます。ITがどれだけ進展いたしましたとしても、空間としての図書館が区民に期待をされ続けるというふうに考えております。
 サービスの向上のところですが、蔵書と選書につきましては、るる書き込んでございますけれども、基本的で専門的な図書にも要求にこたえるということでやっていきたいということがございます。特に、今日的な課題である創業、起業、NPO、産業振興、ビジネス支援など、こういった時代の課題に対する分野の図書の資料については、特にタイムリーに収集をして、利用頻度の高い図書を所蔵していこうということでございます。中央館はセンター的な機能を持つと同時に、地域館におきましては、地域の需要におこたえするということと、それなりの特色のある図書館を目指したいということでございます。開架図書の更新率4.6%を少しでも向上を目指しまして、蔵書の質の向上に一層努めようということでございます。そうは申し上げましても、収容能力が既に限界に近づきつつあるということもございますので、蔵書量の増加を図るということで、新たなストックヤードを設ける方策を検討していくことを考えております。当然のこととしまして、東京都立図書館等、類似、あるいは専門図書館等とのネットワークについては、積極的にこれからも活用していこうということでございます。
 ITを活用した情報提供ということですが、検索の道具として、積極的に使って利便性を図るということがございますけれども、資料や情報サービスにおきましては、民間データベースなどの活用を積極的に行いまして、開放端末やPCの個人利用などを行っていく方向でございます。
 次のページに移らせていただきまして、今後さらに一層効率化を図る、あるいはサービスの充実を図るということとつなぎがありますけれども、ICタグの導入に向けた検討を行っていく考えです。
 子どもの読書活動につきましては、一層子どもたちの自主的な読書活動を支援するということを、さまざまに展開したいと思っています。
 魅力ある図書館を目指す活動ということで、図書館のPR、あるいは利用の促進を図るということを目的としまして、講演会や展示会、映画会というようなものを開催してまいったわけでございますけれども、今後も図書館活動として積極的に展開していくべきだという立場に立ちまして、利用者による読書会などの場の提供はもちろん、さらに幅を広げまして、区民が交流のできる活動を積極的に支援する、あるいは協働事業の開催を試みるなど、そういったことで、区民の皆さんにとっての魅力ある図書館を考えたいということでございます。
 学校図書館との連携ということでございますが、支援を一層強化していきたいということで、団体貸し出し、メールカー運行の充実、こういったことをしながら、学校図書館の地域開放への取り組みを推進する考えです。この場合、学校の方の施設設備の面の条件、あるいは蔵書、人的対応、こういった条件が整備された学校から、順次地域への開放を進めていきたいというふうに思っておりまして、その際、私ども図書館の持つサービスノウハウの活用をしてまいりたいというふうに思っております。
 施設の運営でございますけれども、良質で幅の広いサービスを提供したいということで、機動的かつ効率的な運営に努めていくということを考えておりますが、利用者の方々のアンケート調査等をしながら、きちんとしたサービスをしていきたいというふうに思っています。16年度から、中央館での委託、あるいは地域館の業務委託、こういうことを実行したわけですが、これら委託が定着しているということもございますけれども、この方式の充実を今しているというところでございます。指定管理者制度の導入が可能になったということではございますけれども、公平性、継続性、安定性、専門性を提供できる、これが前提でございますけれども、こうした点に配慮しながら、他の自治体の状況を踏まえながら、この方式について研究をしていきたいところでございます。
 4は最後でございますが、図書館の再編ということであります。以前の報告にも、再編という項目が起こされておりまして、御報告を申し上げたところですが、さまざま新しく機能を充実しようというふうに考えた場合には、改築というふうなことを課題にせざるを得ないということがあるわけですが、いずれ改築によって、施設面での改善を図って、魅力ある空間としての図書館に整備していくことが必要だという認識でございます。整備に当たりましては、暮らしの中での安らぎやゆとりが感じられ、ゆっくり図書を閲覧、選択できるようなスペース、あるいは喫茶コーナーでゆったりとした時間を過ごすことができるようなスペース、講演会などの文化活動に利用できるスペース、区民が積極的に交流できるスペース、小・中学校図書館の支援に必要な図書のストックヤードなど、従来地域図書館になかった機能の整備も視野に入れていこうという考え方でございます。この10年は、図書館の改築というものが10か年計画にのってきておらない中で、地域図書館の質を高めながら、現在の8館体制を維持していくということになるわけですが、こういったことを目指そうとすると、財政的にも、敷地条件での建てかえというようなことが将来難しいということがございます。今後、安定して持続的に図書館サービスを提供していくためには、将来の改築に合わせて、具体的な再編の検討を、どうしてもせざるを得ないという認識を書いてございます。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
久保委員
 4月3日以来の報告なのかもしれませんが、済みません、その当時文教委員ではございませんでしたので、いろいろ今まで積み重ねてきた議論を、ちょっと承知していないところもございますので、重複するようなこともあるかと思いますけれども、今言われていましたのは、この10か年の中には、図書館の再編ですとか、改築計画というのはないということですよね。10年は改築や再編がないというふうに考えてよろしいんですか。
細木中央図書館長
 10か年計画にはないという認識です。
久保委員
 10か年計画の中にはのってはいないけれども、場合によっては改築を踏まえた上での再編というのも、10年間の中で検討していかなくてはいけないということでしょうか。
細木中央図書館長
 例えば、現状の地域図書館を保管するために、ストックヤードが欲しいですよというふうなこともこの中に書いてありますが、目線はさまざまなところに散らしておりまして、区立の他の施設が不用になるというようなこともあった場合には、そういったところのストックヤードを活用させてほしいというふうなことを、目ざとく当然にもやっていきたいというふうなところがございます。それからさまざまな区立の施設、あるいは用地の活用というふうなことの中で、ここならば改築をぜひしてほしいという事柄が起きてこないとも限らないということもありますので、そのときに困らないように、準備をしておく、検討しておく必要はあろうかというふうには思います。こういう図書館が欲しいということを、より詳しく検討しておく必要があろうかなというふうに思っています。ここに書き込んでいる機能がいろいろありますので、そういったものはどの程度の広さが必要であるとか、そういった事柄は、あらかじめ腹づもりといいますか、主張する準備といいますか、そういうことはしておかなければならないだろうというふうに思っています。
久保委員
 ここに書かれているような図書館を目指すということは、非常に重要なことだと思います。
 8館の設置状況のところで、今後敷地条件などから、現在地で魅力ある空間としての図書館への建てかえが難しい地域図書館が多いというふうに書かれてございますけれども、これはどこがそういう図書館なのでしょうか。
細木中央図書館長
 例えば、中野の区立図書館は600平米に満たない地域館が多いわけです。それは、それしか建たない敷地条件だったということが、まずあるものですからそうなっているんですね。この前の前の報告におきましては、1,500平米程度要るのではないかというような記述が、内容的にしてございますが、1,500平米でいいかどうかということも、まだ検討する必要があると思いますが、というようなレベルの広さのものが必要であるということであるとしますと、現在の広くても600平米程度の地域図書館だとしますと、到底これでは足りない、その敷地条件はとても無理だということになろうかと思っています。
久保委員
 ということは、1,500平米程度を満たすためには、今のところでの建てかえが難しいということであって、例えば、同じ規模であれば、建てかえ自体は可能なんでしょうか。
細木中央図書館長
 それは、どういうものにするかということに沿ってということですから、そういう目的、そういう条件のものでいいのであれば、そういうことになろうかと思います。
久保委員
 ということは、ここの土地では建てかえが不可能ということではなくて、あくまで1,500平米以上というか、機能の充実のための施設のあり方といいますか、そういったところに見合わせると、この場所での建てかえは難しいということなのかと思います。平均ということがその前にございますよね。1,500平米というのは前の案に出ていたというようなことなんですけれども、平均というのではなくて、1館当たりの最低床面積という考え方をしたときに、1,500平米以上がいいということになったんでしょうか。それ以下のもので、小さな図書館があってもいいというような考えというのは、今までにはなかったんでしょうか。
細木中央図書館長
 1,500平米というようなことを申し上げましたが、それが固まったわけではございませんで、以前報告した報告書の中で、そんな数字を述べさせていただいた経過があるという程度のことでございます。機能をさまざまに考えれば、それなりの規模というものの積算ができるわけです。大きさというのと数というのが錯綜するかと思うんですが、いずれにしましても、ある一定のところでの財政負担ということは考慮せざるを得ない場面があるだろうというふうに思っておりまして、そこら辺の兼ね合いというのは、数多く運営すれば、数多くのポイントの運営経費が薄く、広くかかるということがあります。それをできるだけ合理的にやろうとすると、一定の規模でゆったりと豊かにやるという方がいい考え方も成り立つと思います。その辺は、どういうふうにするかということを考えなければいけないというふうに思います。
久保委員
 今のは一つの考えの方向だと思うんですけれども、築経過年数が30年を超えたものが4館老朽化が進んでいるということで、資料2の方にもございますけれども、30年を超えていて、なおかつ非常に老朽化が進んでいて、建てかえですとか、耐震補強ですとか、そういったものの必要性が10年間に見られると思われる建物というのはこの中にありますか。
細木中央図書館長
 30年を超えているというのは、本町図書館、野方図書館、鷺宮図書館、東中野図書館かと思います。いずれも区の耐震診断上、今のところは大丈夫という返事をいただいているところです。
久保委員
 鷺宮図書館は鷺宮地域センターの中にございますけれども、耐震的な部分では全く問題はないというふうなことでしょうか。
細木中央図書館長
 報告はそのようになっております。
はっとり委員
 図書館のあり方についてということで、今後のあり方ということも、ここに書かれているんですけれども、今さまざま全国の公立図書館の中で、いろいろな新しい時代に合わせた取り組みが行われてきているというふうに思います。例えば、北海道の恵庭市なんかですと、ブックスタートというような取り組みもありますし、山中湖村の情報創造館にいきますと、中野区でもそうなんですけれども、子どもをある程度大きくなって、公園で遊ばせようとするときの、いわゆる公園デビューというようなところで、大変難しい課題も実際に中野区にもあるんですけれども、そうした中で、図書館をそうした場の一つとして、図書館デビューをしませんかというようなことをうたっていて、そういう取り組みがされてきています。中野区におきましても、子どもたちの本に親しむということで、ここにも書いてありますけれども、取り組みは行われているようですけれども、今後魅力ある図書館づくり、まず子どもの小さいときからの本への親しみということの中では、新しい区民にわかりやすいキャッチフレーズを使って、図書館の利用を進めていくというようなことが考えられると思うんですけれども、そうしたことについてはどのようにお考えでしょうか。
細木中央図書館長
 再三申し上げているわけですが、非常に困難な状況の中にありましても、児童に対するサービスだけは充実させるということを意図的に進めてきておりまして、ブックトークその他の活動につきましても、学校に出かけるというようなこととか、そういう子どもたちにいい図書、読書の習慣ということを身につけていただくような活動を一生懸命やってきておりまして、例えば、中野の区立図書館として表彰されるというようなことも、何度もいただいてきているところです。
 図書館の中におきましても、小さな乳幼児のお子さんと親御さんたちにお呼びかけしまして、本当に本、あるいは言葉に取っかかり始めたという子どもたちから図書館に親しんでもらうような催しもしております。何館やるとか、年じゅうやるとかという話になりますと、やはり満遍なく日にちにやれるというわけじゃありませんので、最大限努力しながら続けていきたいというふうに思っています。少々PRといいますか、アピールといいますか、そういうことが下手だなというふうに思っていますので、私どものところに気持ちを向けていただけるようなPRの方法について、より考えてもらいたいというふうに思っています。
はっとり委員
 中野の図書館のところにあるe-レファレンスサービスの利用状況というのがあるんですけれども、レファレンスの事例というところで、ビジネスにかかわるものというのはどのぐらいあるんでしょうか。
細木中央図書館長
 いわゆるレファレンスということで、ビジネスにかかわる形でお受けするのは、残念ながら余り実績はございません。e-レファレンスという形で、それを大いに御利用いただきたいところなんでありますけれども、e-レファレンスそのものの実績がなかなか上がっていないということがあります。これはもう少しPRをしたいというふうに思っているんですけれども、それでビジネスという形でのものが残念ながらほとんどない状態です。窓口でのレファレンスの中で、例えば、先般、飯島議員の一般質問にもございましたけれども、ウエブを使っての有料のデータベースアクセスにつきましても、申し込んでやっていただくのは月に10件ぐらいで、その中で2件ぐらいがビジネス関連かなと思われるものがございますけれども、ビジネス関連を意識してサービスしたいと思っているんですけれども、なかなかアクセス数といいますか、していただけない状況にあります。これをどういうふうにしていけばいいかということについて、なお検討したいというふうに思っていますし、産業振興の所管の方とも、より情報連絡等を密にしながら進めたいというふうに考えているところです。
はっとり委員
 ビジネス支援と言いましても、企業とかサラリーマン、勤労者といいますか、そういう方を相手にというものだけではないと思います。中野区にはありませんけれども、今少なくなっておりますけれども農業関係ですとか、あるいはそのほかの産業ということもあるというふうに思います。先ほど陳情者の方からのお話の中で、中野区の区立図書館でアンケート調査も行っているというようなお話もありました。どういうアンケートか内容はよくわからないんですけれども、その中で、例えば図書館が区民が仕事をする上で、何か役に立つことがあるのか、あったのかというような、そういう設問というのは、これまでしたことがありますでしょうか。
細木中央図書館長
 現在行っておりますアンケートは、原則年度の後半に行うことにしておりまして、昨年、ことしと連続してやるつもりでおります。これは大方の項目は、図書館に対する図書館の満足度といいますか、そういうことにつきましてのアンケートになっているわけですが、窓口の対応のことですとか、案内表示のことですとか、使いやすいかということと、それから資料についてどうかといった内容になっております。これは委託をしたということとの関連の中で、その評価を図るということも必要なことから始めたものでございまして、それは運営の指標といいますか、そういうものにしていくつもりで、今後ずっとやっていくつもりでおります。
 どういった図書が貸し出しされているかといった部門別の統計データというふうなものは簡単にとれているわけですが、それが役立ったかどうかという質的なアンケート、あるいはデータというものまで現在到達はしておりません。
はっとり委員
 浦安の市立図書館で行ったアンケート結果なんですけれども、これはサンプル数2,000ということですが、図書館が仕事の上で役に立ったことがあったかという質問に対して「よくある」というのが36.8%、これはかなり高い数字だと思いますけれども、市民の3人に1人以上の人が図書館を仕事に使っているということで、職業別比較では、自由業、商店とか中小企業の人で58.3%の人が市立図書館で仕事上役に立つ情報を手に入れたというふうに答えているということです。一般勤労者、サラリーマンの方は46.7%が「よくある」と、仕事に役に立ったということですけれども「少しある」ということを入れるともっと高くなるそうです。やはりこれまでのような図書館の趣味とか教養というような範囲ということではなくて、地域に対する情報の提供ということで、本当に中野の中でも経済の発展、活性化ということが非常に大きな課題になっているわけですけれども、そうした課題について、図書館ですべて解決するというところまではいかないにしても、図書館が役に立つという可能性というのはあるわけですし、そうしたことについて、やはり中野区の図書館でも取り組みを進めていくということが必要だと思うんですけれども、いかがでしょうか。
細木中央図書館長
 非常に誤解をされているんじゃないかなと思われる質問をいただいたような気がしておるのでありますけれども、資料を収集していくにつきまして、中央館で集める、あるいは地域館にこういうものという、一定のある程度のちょっとした違いを設けながら図書や資料は入れてまいりますけれども、中野の図書館全体としての資料体系をどうするという観点からも、当然に資料収集をしてございまして、10の分類があるとすれば、そこでの図書出版点数がどれぐらいかとか、あるいはその質も見きわめながら、バランスよく全般的に資料の収集を、構造を考えながらやっているところでありまして、趣味のレベルしかないという話は、もし私の聞き違いだとすればいいんですけれども、そういうこととして全体的には指導は進めてございません。
 浦安の紹介がございましたけれども、そのレベルでのアンケートだとすれば、仕事に役立ったかどうかというのは、どういう場面でどういうふうに役立ったかということは、いろいろな方がおられますので、もしかしたら教訓みたいなことがあるのかもわからないですし、それから本当に仕事の啓発、創造に結びついたというものもあるかもしれませんし、いろいろなものがあると思うんですね。ですから、小説一つでもビジネスに役に立つという方もおられるかもしれませんから、もう質的なことをやらないと本当はいけない、やるとすればどういう事柄が役に立ったかというような、期待するのは何だろうかというところまで少し考えてやらないと、どうも本当に役に立ったという形には評価してもらえないのではないのかなというふうに考えているものですから、非常に思案をしているところです。
はっとり委員
 浦安図書館の場合は、全国的にも有名な公立図書館ですし、その取り組みについては、多くの方が御存じであろうと思いますし、そこまでも中野の場合はいっていないわけですから、やはり身近な図書館でビジネス支援というようなことを、きちんと区民に広報して、そういうことをやっていくということが必要なのではないかという観点から申し上げました。
北原委員
 質問をいたします。今ネット図書館とか、全体の流れの中で、インターネットを通じての情報サービスが加速度的に発達してきました。そういう中で、中野がこれからの図書館のあり方を考える上で、そういう社会状況の変化ですよね、例えば、国会図書館なんかでも、明治初期に非常に高尚と言われたものが、もう既にネット上で見られていくような時代に入ってくる。また、美術についても非常に精度がよくなった画面で、本来の絵が見られるということになりましたから、そういうふうになってきますと、今まで考えていた紙の文化というものが大きく変わる可能性が、これからさらにあると思います。私は古本屋でありますけれども、我々の業界はその影響が既に3年か4年前からかなり出ておりまして、恐らく図書館の形態もこれから変わるんじゃないかなというふうに、我々の業界では見ております。
 そういうことで、今後中野区が公立図書館の中央としての中央図書館の持つ機能と、それから地域図書館の持つ機能というのは、恐らく今後かなり変わっていくだろうということが考えられますので、きょうはいろいろな中野区の図書館の将来像というものを見せていただきまして、報告を受けましたけれども、これは要望で結構ですけれども、今後変わっていくというようなこともしっかり想定しながら、ぜひ検討していただきたいと思っております。
細木中央図書館長
 ビジネス関係につきましても、図書館の職員をビジネス支援レファレンスの研修に行かせるとか、職員の育成もしています。つけ加えて先ほどの答弁をさせていただきたいんですが、情報関係の進展というのは、本当に目覚ましいものがあるわけでございまして、これをきちんと活用していく、将来に向けた考え方をきちんと持っていくということがとても大事だというふうに思っています。ただ、しかしながら、紙はなくならないという立場でおります。子どもたちにとっても、紙を1枚1枚めくるということの中に培われていくものがたくさんあるというふうに思っているんです。ですから、紙のものがなくなるという立場に立っておりませんが、情報機器を使ったさまざまな遠くにある機関のものでも、区民の皆さんが活用できるというふうにしていく努力といいますか、そういうことを展望するようなやり方をできるように考えたいと思っています。
北原委員
 紙の文化は永遠に続くと思っておりますので、その役割を図書館は担っていかなければならないと思っています。そういうことを前提にいたしまして、もう一方で情報サービス、情報化が進んでいくということも、ぜひ視野に入れて検討していただきたいと思っております。
江田委員
 まず最初に、この新しいきょう提案された文書が、前回のものとどこがどういうふうに変わったのか、そういった点について少し説明をいただきたいと思うんです。例えば、指定管理者制度の問題に触れたとか、そういうところは気がつくんですが、前回とどこがどういうふうに変わったのか、そこら辺がよく見えないので、その点に絞ってもう一度御説明いただきたいと思います。
細木中央図書館長
 ベースの流れとか、構成は基本的には変えてございません。中身につきまして、認識レベルは変わっていないんですが、表現が多少変わっている。あるいは豊かな図書館というところでの言葉遣いといいますか、そういうところを少しわかりやすくといいますか、そういうことにしたところはございます。
 今回は、例えば4ページ、図書館施設のあり方というところで申し上げますと、こんな図書館がいいねという部分の書き方は基本的に同じなんですが、中段あたりのところでは、先ほど申し上げましたけれども、当面建てかえ等が望めないということがあるわけですが、こういった機能を考えていくと、現状の施設でやっていくとなると、相当スペースの工夫が必要になるという認識、それが課題だということを書かざるを得なかったということとか、それから5ページの中段ですけれども、選書、蔵書のところでは、先ほど読み上げの形で御紹介しましたけれども、要は時代的な問題に対する課題解決のためのタイムリーな資料を収集しますというようなことを、個別の言葉を挙げました。それから5ページの後ですけれども、蔵書量の増加を図るためには、ストックヤードを設ける必要がある、この方策を考えなければならないと。5ページの真ん中辺です。それからITにつきましては、6ページの上段ですけれども、ICタグの導入に向けた検討を行っていきたいということです。子どもの読書活動の推進につきましては、欠かせないことですので、より一層努めていきますということは従来どおりであります。魅力ある図書館を目指す活動というマル4番、6ページにありますけれども、ここのところは相当言葉を足しました。図書館のPRといいますか、図書館の存在を皆さんにわかってもらって、利用者の皆さんとの交流をもっと深めながら、図書館の利用を促進したいというふうなことの思いの活動をしたいということを書いてあります。それから学校図書館との連携につきましては、施設、設備面の条件、それからソフト面の条件が整備された学校から順次開放していく、ここを書いてあります。それから7ページにおきましては、指定管理者の制度について研究をしていきますということを上段の方に書き込んでございまして、4番、最後の図書館の再編というところでは、結論的に基本は変わってございませんけれども、8館体制を、当分建てかえ等がありませんので、当面これでいくんですが、将来的にここに書き込んだような図書館を考えるとすると、財政面、あるいは敷地条件からここの土地で建てかえるのは難しいということと、将来の改築に合わせて具体的な再編を検討していく必要があるという認識を書いてございます。このトーンは前回と変わっていないと思います。
江田委員
 いろいろ御説明をいただいたんですが、ICタグの導入と指定管理者の研究と、そういったところは非常に簡単ですけれども、新たな書き込みぐらいで、基本的には前回の文章と変わっていないというふうに改めて認識させていただきました。
 それで一つは学校との連携ですが、国の動向も図書館が学校との連携を一層緊密にする必要があるということで、大きな今後の課題として取り上げておりますけれども、学校側がどんなことを望んでいるのか、どういう形で中央館や地域館からの協力、援助を望んでいるのか、そこら辺の意見交換なり、あるいは調査なり、そういったことというのはなされているんでしょうか。
細木中央図書館長
 学校との連携につきましては、中野ではかなり古くからさまざまな取り組みをしてまいりましたので、それらの経緯の中で、課題もあり、あるいは協力してつくり上げてきたものもさまざまございます。例えば、学校で必要としているのは、図書資料の情報が豊富に欲しいとか、あるいは選書についての見識といいますか、そういうレベルの事柄の知識が欲しいといったこともございます。子どもたちとの接し方の問題とか、本の内容とか、そういうことについても知りたいということがたくさんございます。それらの事柄は、これまでに一つ一つ課題として乗り越えてきておりまして、合同の選書を行うとか、研修会を行うとかというふうなことでやってきてございます。ことしの文部科学省の事業をお借りする形で、小・中学校の教諭、それから指導員の方々の研修をやったりもしているところで、そうして接触しておりますと、それぞれの学校、あるいはそれぞれ従事している方々から、さまざまな問題、課題が出されたりもしますので、それらについて具体的にお答えできるような検討をしながら進めているところです。一番の大きな問題は、図書の量の問題でございますので、今年度学校図書館の団体貸し出し用の児童の図書のストックを確保したというところです。
江田委員
 中野の場合、学校との連携とか、幼児に対する読み聞かせとか、そういったところでは非常に評価が高いということも、率直に私たちも評価をしたいというふうに思っております。ただ、学校で相当差があるという感じがしているんですね。そういう図書に親しんでいく、読書活動に親しんでいくということについて熱心な学校と、それから他にいろいろ努力をしているんでしょうけれども、こちらの方に余り目が向いていないんではないかという感じのところと、いろいろありますので、そこら辺を、ここで改めて書いておられますので、全体の底上げのための努力をぜひお願いしたいというふうに思います。
 それから、指定管理者制度について今後研究していくというふうになっているんですが、今全国的に図書館が指定管理者制度になじむのかという大きな論争が起きております。既に導入したところも幾つかありますが、やっぱり問題として、図書館はあくまでも教育機関としての位置付けがなされているわけですし、それから図書館同士がサービスを競争し合うというよりも、きちんとネットワークを確立して、協力しながら、お互いに支援しながら、よりよいサービスができていくようにしていくという問題等々、指定管理者にして、それぞれが一つの教育機関としての協力関係が、そういうことによってうまくいくのかどうかとか、そういった問題がいろいろ議論の対象になっていますよね。そこら辺で、私自身も指定管理者制度の問題については、まだまだ問題が大きいというふうに思っておりますが、その点はどのように今の時点で考えておられるんでしょうか。
細木中央図書館長
 図書館につきましては、しばらくの間、指定管理者は文部科学省もなじまないというような見解をとっておりましたけれども、今では可能ですよというふうに見解が変わっているわけで、北九州市等既に導入したところもありますし、それからこれは導入しない、特例でやるというような宣言まで出している自治体もございます。これにつきましては、現在もう既に委託ということで、相当な成果を上げているところでございますので、これをきちんと充実させていくと、委託関係の中でどこまでのことができるかというところを詰めていきたいというふうに思っておりまして、この指定管理者につきましては研究途上でございまして、見解価値評価ということを目下できる状態にございません。
江田委員
 地域館は、基本的には委託をしながら、だけども館長は区の公務員の職員がきちんと配置されているという、そこで今の教育機関として、あるいは図書館は自治体が責任を持つという、そこら辺は何とか保っているわけですよね。これを指定管理者ということで個別に委託していくということになってくる、そこのところには大きな問題が出てくるだろうというふうに思っておりますので、この点については、研究をしていくということについてやぶさかではありませんが、十分慎重でなければならないということを申し上げておきたいと思います。
 最後にいたしますけれども、図書館の再編で、先ほどの久保委員の質疑へのやりとりで、現行が600平米程度で、少なくとも1,500ぐらいは欲しいというような話も出ておりました。今回問題になった一番の発端は、再編ありという、それが先に出てきてしまうと。建てかえのときには再編しますよと。現在の8館を維持することはとても無理だから、館数も減らしますよという、それが最初に出てきてしまうというところに、大きな区民との間に矛盾が生じてくる原因だというふうに思うんですよね。例えば、これからいろいろな施設の見直しが行われる中で、非常に欲しい地域に、ここにあったら本当に地域の方々に喜ばれる、しかも最も望ましい規模のいい図書館ができるというものが出てきて、それできちんとした教育委員会の考え方が、ここにこういう新たな規模の大きい図書館をつくりますと。ついては、その近くにある地域図書館は600しかないけれども、ここはどうしましょうかという議論であれば、地域の方々も、もう少し行政と一緒に議論をし合う、そういう関係ができてくるんだというふうに思うんですよ。どちらかというと、計画の網が先にかかって、何館に減らしますよというものになっているところが、大きなお互いの共通理解というか、お互いの土俵が一致できない原因だというふうに思うんですが、そこら辺を今度の問題を通じて、教育委員会として十分酌み取っていただきたいというふうに思うんですが、そこら辺についてはどのようにお考えでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 10か年計画につきましては、当初から経過がございまして、教育委員会でもさまざまな検討をしてきました。そうした中では、今も御答弁申し上げていますように、現在の地域図書館、規模的にも、また施設の現在の状況からも、このままの状況では抜本的な環境の改善ができるような敷地や建物になっていないということから、改善をしていきたいという考え方が一つ。その際には、現在のまま新しく図書館を建てかえながら、8館ということは難しいんではないだろうかというような考え方がございまして、図書館の再編を検討していくというような形で出したものでございます。その際、もちろん今委員の御指摘のように、ここにこういう改築をして、こういう図書館をつくることに合わせて、この図書館については配置を見直しますよということをできないかという検討をしてまいりましたが、10か年計画の中では、そういう具体的な改築ということを、結果的に盛り込むことは難しい状況というようなことから、それについては今後の課題というようなことで、改築に合わせて、また改めて検討を行いますというまとめにしたものでございます。
江田委員
 誤解があるとまずいので、もう一度申し上げますけれども、私自身はやっぱり中野区のこれからの図書館、中央館と地域館を含めて、どういう図書館を目指していくべきかというものがベースにあって、それにふさわしい地域館をどういうふうに整備していくのかという問題が先にあるべきだというふうに思うんですね。そういう地域館を整備していく中で、老朽化した小さな図書館を、じゃあどのようにしていくかということでの区民にとって見える議論、それから、なるほどそういうことだったら、地域の人たちも納得がいく、理解がいくという関係をつくっていかなければ、この図書館の問題というのは、やっぱり解決をしていかない。幾つに再編しますよという計画が先にあるということではないでしょうということを、改めて申し上げておきたいと思います。これは意見として申し上げておきます。
篠委員
 今の御説明で、10か年の中では新しく建てるとかという対応はかなり難しいと。方向性だけは文章が書かれているんですが、学校図書館の地域開放については、かなり踏み込んだ書き方になっていますよね。ただ、ここで学校の再編との関連ということについても、現時点で話を詰めるところまでいかれたんですか。それとも、まだ方向性を出されただけで、そこまでは踏み込んでいないといった状況なんでしょうか。それをちょっと確認させてください。
細木中央図書館長
 再編の中で条件が整えられるかどうかということによりますので、そこにどう折り込むかということが具体的な課題にこれからなってきますけれども、その条件が整えば、開放が可能という考え方をとっていまして、具体的な校名までを上げるところまでは現在はいっておらない次第でございます。
篠委員
 図書館長に全部任せてある状況というとらえ方なんでしょうか。それとも、8館についての対応について、これだけ明確に出しているんですから、やっぱり連動してそこら辺を議論したというふうに推測させていただいてよろしいんですか。
細木中央図書館長
 この図書館のあり方につきましては、先ほど出しましたように、当初図書館の具体的な再編計画も出す可能性があるというようなことから、図書館のさまざまな検討素材を出していただきまして、教育委員会全体として議論をし、また教育委員も相当長い時間をかけて論議をしてきて、今回その検討経過を考え方としてまとめているというものでございます。
久保委員
 先ほど北原委員もおっしゃっていましたけれども、IT関連のことと、ストックヤードのことで伺いたいんですけれども、現在はこのストックヤードというのはどのような形になっているんでしょうか。
細木中央図書館長
 ストックヤードという言葉遣いが妥当かどうかということがあるんですが、閉架の書庫の状況、そういう図書の保管の仕方について、ストックヤードという言い方をしてしまっておるところですが、閉架の書庫と言えば、館の中にあるというイメージを持っているんですけれども、場合によれば別の場所に保管庫として持つ、やむを得なければ、それを確保するべく考えたいということです。先日、野方図書館の第1会議室につきましては、目的外使用を廃止させていただきまして、ここをストックヤードに転換するべく作業を進めているところでございます。
久保委員
 例えば、このストックヤードの考え方が発展していって、閉架書庫というか、今児童閉架図書館みたいなものがあると思うんですけれども、そういった形でストックヤードではあるけれども、そこでも図書を利用したい方たちが伺って、貸し出しが可能であるとか、今ここに書かれているような形ですと、閲覧スペースというか、読書スペースを豊かにとるというようなことで、1,500平米以上はそういった意味では必要かもしれないんですけれども、それと先ほど北原委員が言われていたようなIT関連のもの、それから検索をそこで行って、そして児童閉架書庫というようなものを利用する。それは図書館として見なされるんでしょうか。
細木中央図書館長
 ストックヤードというのは、要するに周密に図書を保管できるということで、開架だと1,000冊しか置けないとすれば、5,000冊ぐらい詰め込みで周密で入れるという格好になるわけですね。野方に一つストックヤードとしての部屋を使いたいというふうにしたときに、例えば、学校図書館の団体貸し出し用の図書、北部地区のストックヤードというような格好にするとかという使い方も、いろいろな形であります。児童専用のストックヤードにしておくということで、御利用いただくというような考え方をとれないわけではありません。どういうふうにやるかという考え方次第ということになります。そうは言っても、物すごく資料が分散するということは、なるべくは避けたいわけでございますので、一定の規模で周密に保管できる、あるいは頻繁な利用が可能になるという場所を選びたいというふうに思います。
久保委員
 そういったスタイルのものが、図書館という扱いで、中野区として、そういった検討をされていないかもしれないんですが、今後見なされるかどうかということです。
細木中央図書館長
 図書館が利用させていただく施設については、図書館というふうに考えたいと思います。
久保委員
 そういうことであれば、規模はまた別として、図書館の一つの館数というか、数としては数えられることなのかなと思うんですけれども、それは地域図書館という言い方になるかどうかはわからないんですけれども、違いましたら御説明をお願いします。
細木中央図書館長
 いろいろ難しいんですよね。例えば、施設の設置ということからいきますと、条例設置とかありますね。名称、位置とかというのを決めるわけですね。それは本体があれば、ちょっと出先があるという決め方もあるんですけれども、図書館といったときに、何と何を指して一つの図書館と言うかというようなことは、決め方によってさまざまになると思います。ですから、それがブランチだとか、地域館だとか、そういう言い方が余り意味のないことになる場合もありますし、それらは全体としての廃止とサービスの内容、それから全体としてのサービスのネットの問題としてとらえることで、幾つのポイントがどうというふうな事柄に、その場合発想は立たなくてはいいのではないかというふうに、まず思うところがございます。
久保委員
 それと、今後桃丘小学校の方にインキュベーションオフィスですとか、文化芸術拠点というような形になっていくと思うんですが、そういったところと中央図書館の連携というのはお考えになっていますか。
細木中央図書館長
 できる限りダイナミックにやっていければというふうには思いますので、図書館の持つ資料、あるいは情報提供のノウハウといったものがさまざまな活用がされれば、それに越したことはないわけでありまして、お互いの事業が効果的にできていくということとすれば、ダイナミックなお互いの連携というのは、やらなければいけないんではないかなというふうに思います。
久保委員
 あと閲覧だけではなくて、以前にも質問しておりますけれども、学習室という考え方を図書館が持つかどうかということで伺いたいんですけれども、さまざまな形で学習スペースを設けるかどうかというところは、難しいのかもしれないんですが、生徒・児童が学習のために必要である資料として、学校図書館以外に中央図書館であるとか、地域図書館を利用してきて、そこで調べ物をしていきたいとか、また短時間でノートに書き写して、学習をしていきたいというふうなこともあるかと思うんですが、そのようなスペースというのは設けられる考えはありますか。
細木中央図書館長
 中野の図書館は、このところずっと貸し出しを中心にしようということ、それからサービスポイントは8館ということで目指してやってきて、それが今の形になっているわけですけれども、それは区民の中に図書館の利用を普及してもらいたいという考え方がベースにあったと思います。今はその歴史的な時点を、次のステップにいかなければならない時点かなというふうにも思っておりまして、それがどういう姿なのかと、ゆったりとくつろぐスペースをという考え方は当然ありまして、そこに書いてありますけれども、学習部屋というような言い方になるとすると、ややそういうスペースまでは図書館としては無理かなとか、ちょっと調べ物をとか、読書をしましょうとか、そういうスペースは、それなりにこの中でも、質の問題、さまざまな言い方がありますけれども、想定をしているということだと思います。
久保委員
 ということは、区切った学習部屋みたいなスペースは設けていなくても、くつろぐスペースですとか、閲覧スペースを使って、短時間においての学習をすることが可能なスペースというようなことは考えられるということですよね。
細木中央図書館長
 私どもがサービスする場合、レファレンスというサービスになりますけれども、そのこと自体を御自分でやるという方はたくさんおられるわけです。その方が、いろいろなものを引っ張り出して、お調べになるというスペースは当然必要なわけでございますので、それは学習援助という意味合いの基本的な機能ではないかなというふうに思っております。
久保委員
 ちょっと地域図書館ですとか、中央図書館と考え方はまた別なんですが、学校図書館に新拠点をというようなことで、文部科学省の方からの発表があったかと思うんですが、学校図書館支援センターといった考え方が発表になっていると思います。それで全国36市町村に設置をするということで、学校図書館をサポートするためのモデル事業ということなんですが、こういったことを中野区として取り入れていくというようなお考えはありますか。
細木中央図書館長
 現在やっております方法が、中野区では中央館に集中的に業務をやってございまして、学校への支援につきましても、いわゆる事業の組み立てとか、サービスに出かけるとか、そういった事柄は中央館が一応すべてやっております。ただ、学校図書館への団体貸し出しの図書、あるいは直接的な連絡調整といった事柄について、各館が学校をエリアでもって担当するというやり方をしているんです。ある意味では、その文部科学省のセンターというのは、イメージがちょっと違うかもしれませんけれども、私どものやり方そのものが既にそうなっているというふうに思っておりまして、お金がいただけるんだったら、むしろ上手に活用して何かやろうかなという気がしないわけでもないところです。
村木教育経営担当参事
 先ほど中央図書館長から、図書館の耐震性に対する御答弁を申し上げましたけれども、若干の補足を私の方からさせていただきたいと思いますけれどもよろしいでしょうか。
委員長
 はい。

村木教育経営担当参事
 実は、平成7年度から9年度までに区有施設の耐震診断を実施したわけでございますが、この結果を受けた施設の耐震対策につきましては、耐震性のランク及び施設の用途を考慮して行うことといたしてございます。その中で地域センターにつきまして、いわゆる地域防災計画の中で、極めて重要な施設であるということから、耐震性に疑問がある、耐震性Cランクの施設は、順次補強計画を作成し、計画的に補強工事を実施するということになってございます。
 鷺宮図書館につきましては、鷺宮地域センターと併設施設であるといったことから、このCランクのランク判定をなされておりまして、この施設につきましては、耐震補強工事が必要というふうに判断をされております。ただ、補強の方法等につきましては、技術的に現在検討しているところというふうに伺っております。
久保委員
 そうだと認識しております。それで補強工事が必要であって、なおかつ地域センターということで、本当に不特定多数の方たちが御利用になられるということで、こういった調査が行われたと思うんですが、この鷺宮図書館というのは4、5、6階部分なんですね。上の階に非常に図書という重量がかかっているということで、単なる地域センター以上に、さらに心配な施設ではないかと思っています。ここではお答えいただけないのかもしれないんですけれども、本当に補強の計画というか、耐震に対する対策というのは、早めに手を打たなければいけない施設ではないかと思っておりますので、それはここでどなたかお答えになっていただけるかどうかわからないんですが、教育委員会のサイドから改めて地域センター、区民生活部になりますでしょうか、そちらの方と検討課題として、調整していただくなり、何か方法をとっていただきたいと思うんですが。
委員長
 要望ですね。
久保委員
 はい。
委員長
 よろしいですか、ほかに。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

飯島委員
 もし、お許しいただければ、一つだけちょっと。陳情審査に戻ると委員長が伺うのはいかがなものかと思いますので、一つだけいいでしょうか。
 教育委員会でお決めになった案だということですね。案がとれるのはいつなのかということが一つと、もともとは10か年計画の中で再編が起きるかもしれないという前提で、こういう検討をされ始めたと。とりあえずはそういうことが起きなくなったのに、何でこんなことを、またさらにやるのかなということが一つ。それから、最後のところですが、将来の改築に合わせて具体的な再編を検討していく、検討ということが書かれているのが2カ所、研究が1カ所ですけれども、これはどういう体制で具体的な再編を検討していく予定なんですか。これは案がとれちゃったら、具体的な再編とか何とかというのを検討していくことになるんですか。それだけちょっと、この報告に関して、確認だけさせてください。先ほどちょっと報告があったかどうかというと、その辺がどうなのかのと。位置付けを、それ自身がどういうものになるのかというのがわかりませんので、お願いしたいと思います。
金野教育委員会事務局次長
 まず、案がとれるのは、今回文教委員会に報告して、今現在いろいろ御質問などをいただきましたね。そういうことを踏まえた上で、もう少し内容を精査した上でとりたいと。また、図書館について、今の10か年計画の案の中では、特に改築等の言及はしておらないわけですが、やはり10か年計画の確定状況などを見ながらとっていきたいと思っておりますので、来年といいますか、来月ですが1月ぐらいには案をとれればというふうに思っております。
 また、なぜこの時期にということですが、教育委員会では10か年計画という具体的な要請といいますか、状況があったということを踏まえながらも、それなりに図書館について今後どうあるべきかというような議論を随分してきました。これは仮に施設配置がすぐには動かないということであっても図書館のあるべき姿、また、こういう利用者にとっての姿勢、あるいはITの活用などについても、一定の検討をしましたので、この際それをまとめて教育委員会の図書館に対する考え方として、整理しておくべきだと。それが将来の図書館、あるいは今後の図書館の運営にも生きるだろうということでまとめたものでございます。
 なお、今後の配置の検討ですが、これは将来の改築に合わせてということですので、今の段階では改築の見通しが出る、あるいは改築という可能性が出てきたという時期において、また配置については検討を再開したいというように思っております。
委員長
 ほかに御質疑がなければ、この報告については終了いたします。
 それでは、先ほど保留にしておりました平成16年第61号陳情を改めて議題に供します。
 これより本件に対する質疑を行います。質疑はありませんか。
篠委員
 案をとるのは1月を目標とされているということを、我々が決断をすることになるんですが、陳情文の内容とまさにこっちの案がとれたら、こっちがおのずと結論が出るというような感じに見てもとれるんですけれども、この案をとるということについて、1月に文教委員会というのは考えられないんですが、どういうことを考える……。
沼口教育長
 なかなか難しい質問だと思います。10か年計画の中でゼロベースで施設を検討するということで、図書館も一つのその検討の材料として検討してきたわけです。我々の検討の結果は、10か年計画では、今ある現行の施設を維持していきますよというような基本的な考え方です。改めて改築を具体的に検討する段階で、再編計画を考え直しましょうということが、今回の先ほどの報告ですね。その案をとるのは、確かに我々がとるわけですけれども、10か年計画でやらないということが確定するというのが、再編計画があってもなくても、それは計画だというとらえ方なんです。ですから、あの計画がそのままいけば、再編計画がもうないわけですから、そうすると、これはそのまま案をとりたいという考えでいるんです。ですから、この陳情との絡みでは、なかなかどちらが先かということは非常に難しいんですけれども、今の計画を示している段階では、再編計画がないという前提で進めていますので、できればこちらの考え方を優先していただいて結構だと思います。
委員長
 ほかに御質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、取り扱いの協議をさせていただきたいので、暫時休憩をいたします。

(午後2時20分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後2時22分)

 第61号、地域図書館7館を存続することについてを、本日のところは閉会中も継続審査すべきものと決するに賛成の方の挙手を求めます。

〔賛成者挙手〕

委員長
 賛成多数。よって、本日のところは第61号陳情は閉会中も継続審査すべきものと決しました。
 以上で、第61号陳情についての本日の審査を終了いたします。
 それでは、次に所管事項の報告を受けたいと思います。
 時間の関係もありますけれども、順次1番から報告を受けたいと思います。
 1、新しい中野をつくる10か年計画(案)についての報告を求めます。
金野教育委員会事務局次長
 お手元に厚い10か年計画の冊子(資料3)、それから計画(案)改定素案からの主な変更点(資料4)、私どもでやりました区民意見交換会等で出された主な質問(資料5)、意見と回答と三つ資料がございます。これに沿って御報告をさせていただきたいと思います。
 まず、改定素案からの変更点について御説明いたします。一覧表でも変更点は出ているわけでございますが、本文を見ながら、順を追って御説明したいと思います。
 まず、19ページをお開きください。
 未来への扉をひらく4つの戦略と行政革新、重点的な戦略展開について述べたところでございますが、記述としては大きくは変わっておりません。19ページのところの下から四つ目の段落のところ、地域・家庭・学校との協力等のところですが、「地域の大人や育成団体の参加・協力を得るなど、地域・家庭・学校が連携して行います」というような表記になってございます。これは変更点の方でいくと、8番になります。1枚目の裏側ですね。ここで、従来は地域・家庭・学校の連携というはっきりした文章はなくて、「区は育成団体のサポート、学校と地域とのコーディネートの役割を担っていきます」というような表現だったわけですが、それにつけ加えまして、地域・家庭・学校が連携して行うということを明確に打ち出したものでございます。ここで学校という言葉が入っていますので、教育委員会の関連事項というように考えております。
 次に、20ページでございます。
 実現へのステップということで、表組みがございますが、この一番上、太字で点線の上の部分、ステップ1からステップ4まで、目標が入ってございます。従前はここの太字の部分の記述はございませんで、この項の実現のステップは、それぞれの取り組みだけの記述でございました。今回新たに目標を加えたということでございます。その目標は、今の記述と同趣旨で、地域・学校・家庭が子ども育成に関して協働して取り組む体制をつくるというステップ1、また同じようにステップ2では、協働して育成活動の実践を推進する。ステップ3では、育成活動を定着させ、さらに活性化する。ステップ4では、新たな地域コミュニティを形成するというように、いずれも学校とのかかわりを明記する形で、目標を追記しているものでございます。
 次に、少し飛びまして66ページをお開きください。対照表の方では15番でございます。
 同じ趣旨でございますが、自立してともに成長する人づくり・子育ての方で、下から2行目、「地域と家庭と学校とが連携した育成活動により、子どもたちは地域の中で安全にのびのびと自由な遊びや活動を行っています」という表記になってございます。これにつきましても、従前は地域、家庭と学校が連携という言葉が具体的になくて、ネットワークづくりというような表記にとどまっていたわけですが、つけ加えて整理したというところでございます。
 それから、さらにページをめくっていただきまして、75ページでございます。
 質の高い幼児教育・保育の実施というところでございます。まず、ここで75ページの下のところ、主な取り組みで、(仮称)子育て・幼児教育センターの設置という表現がございます。対照表の方では23番になるわけですが、ここで子育て・幼児教育センターについて、言葉を補っております。これまで「取るべき方策などを調査・研究する」というような表現でしたが、下から2行目ですが「子どもに関する施策や施設のあり方等を調査・研究し」という方策の中身を書いております。また「幼児教育・保育の充実」という言葉の前に、「区全体の幼児教育・保育の充実」という言葉を入れまして、この範囲の広がりを明確にしたということでございます。
 次に、その裏側76ページをごらんください。
 ここでは、この項目のマル2、乳幼児のための多様な保育や教育機会の充実という言葉が変更になっております。改定素案においては「どの子も同じサービスが受けられる幼保施設」というような言葉でしたが、その幼保施設という言葉が比較的定義がわかりにくいというようなことから、「乳幼児のための多様な保育や教育機関の充実」というように内容に沿ったものに直したものでございます。また、この説明文の1行目「必要に応じて」という言葉は追加いたしました。それから、この項の記述の文章の3段落目、4段落目は区立幼稚園についての記述がございますが、ここは従前は一つの文章でまとめて述べていたところでございますが、これを「区立幼稚園については、少子化が進む中で、当初の目的を果たしたことなどから、2園を廃止」というような表現と、それから幼児総合施設への取り組みの表現を、段落を分けて表記したというものでございます。これに伴いまして、幼児総合施設の方の表現は、従来の「幼保一元施設」という言葉から「幼児総合施設」に改めた。また、説明文といたしましても、「保護者の就労の有無等に関わらず、多様なニーズに応じた」というような形で形容詞といいますか、この幼児総合施設の性格づけをさらに補って書き加えたというものでございます。
 それから、ステップの中の枠の中の表現も変えてございます。改定素案では、ステップ1のところは「区立幼稚園の再編計画の策定、廃止園の3歳児募集停止(やよい、みずのとう)」となっていたわけですが、この10か年計画と別個に再編計画をつくるというような考え方にも受けとられかねないということで、大変紛らわしいということから、「区立幼稚園の再編に伴う廃止園の3歳児募集停止」というように表記を整理しました。
 それからステップ2でございますが「幼児総合施設への検討・準備」、ここでは「幼保一元施設への転用検討・準備」となっていましたが、幼保一元施設という言葉を改めて、また同時に言葉を整理いたしました。
 ステップ3で「民営の幼児総合施設の設置・運営(やよい、みずのとう跡)」となっております。ここにつきましては、従前は「廃止する区立幼稚園を活用した民営の幼保一元施設の設置・運営」という言葉でしたので、まず施設名を変えた。それから具体的に場所を表示することによって、この幼児総合施設の設置が2カ所であること、場所についてもやよい、みずのとうの場所であることを明示したものでございます。
 文教委員会の所管にかかる内容的な大きなところはそこでございますが、そのほかにも施設配置についての若干の記述の修正がございますので、後ろから8枚目ほど、ずっと後ろへ飛ぶんですが、147ページをごらんください。変更点対照表の方では、49番、50番というようなところでございます。
 まず、この10か年の施設配置の表、この表の組み方について、整備時期ということを表頭に加えまして、それぞれ整備の時期がステップの幾つに当たるのかということを新たにつけ加えました。
 それに伴いまして、147ページの上から4コマ目、幼児総合施設(民営)については、ステップ3における設置ということで、整備時期を新しく入れてあります。また、ここでは幼保一元施設を幼児総合施設という形で言葉を直してあります。
 それから一番下、中野体育館(移転)というところですが、ここについても従来はステップの表記がございませんので、開設は10年後以降ということだけでございましたが、ステップ4から整備の取り組みが順次始まるということから、ステップ4以降という形で、具体的に示してございます。
 また、少し飛んでいただきまして、一番後ろの方の用語の解説の159ページ、後ろから2枚目でございます。
 ここでは幼保一元施設として、比較的旧来の幼保一元施設と言われていたような定義の解説のような表記だったわけですが、言葉を「幼児総合施設」というように改めまして、説明につきましても、現在の国の考え方等を踏まえまして、より具体的に言葉の解説としても明示してございます。どういうような機能のものであるか、また、子育て家庭への相談・助言・支援なども行い、親子が交流する場を設けるというような内容の具体的な書き込みをしております。ここで用語的にも言葉を置きかえると同時に、説明も丁寧にしたということでございます。
 10か年計画にかかわります文教委員会関連事項の改定素案からの修正点は以上でございます。
 意見交換会の方、続けてよろしいですか。
委員長
 続けてください。
金野教育委員会事務局次長
 続きまして、新しい中野をつくる10か年計画(改定素案)区民意見交換会等で出された主な質問・意見と回答でございます。これは区全体でも3回の説明会を行っておりますが、文教委員会所管にかかわる教育委員会として実施した分について、この委員会で報告をするということでございます。
 まず、意見交換会の開催状況でございますが、区立幼稚園保護者会よつば会と教育委員の対話集会、これは教育委員が直接保護者と意見交換をしたものでございますが、11月11日に開催いたしました。
 それから教育委員会主催の意見交換会といたしまして、よつば会との意見交換会10月28日、それから、みずのとう幼稚園におけるみずのとう幼稚園保護者との意見交換会が11月8日、やよいが11月10日でございます。このほかも対象を絞ったり、団体に呼ばれて説明したようなものはありますが、意見交換会という位置付けは以上でございます。
 次に、その意見交換会で出ました主な意見・質問と回答をごらんください。
 まず、1ページの下半分でございますが、区立幼稚園について、1番「なぜ、みずのとうとやよいを選んだのか」というようなことでございます。近隣の幼稚園との配置の状況を見ましたというような答えでございます。2番、3番、5番は、区立の特色、よさについての意見や質問でございますが、教育委員会の考え方としては、公私を問わず取り組むというようなことを基本に答えております。4番につきましては、予算との関係ですが、予算だけが理由ではなくて、全体の考え方、行政と民間の役割のあり方なども踏まえて方向を出したということでございます。
 2ページをごらんください。
 6番につきましては、公表の時期をめぐる意見でございます。抽せんの際までに説明がなかったということで、それについてどうかということでございます。これは入園予定の保護者に、その後説明会を実施したところでございます。また、みずのとうについては、これからやる予定でございます。
 それから7番は、同じように区立の特色に関する意見でございます。
 それから10番で、このまま募集停止ということになりますと、3歳児、あるいはその次を担う4歳児のいない幼稚園になってしまうというような意見がございました。ここにつきましては、交流などを適切にやっていきたいというようなお答えをしてございます。
 大きな(2)保育料の負担でございます。公私格差についてどうするかというような質問でございますので、いずれも公私格差をなくす方向で考えているという説明、それから私立幼稚園の負担につきましては、現在の制度などの説明をして、お答えをしたというものでございます。
 (3)幼保一元施設につきましても、どういうものか、またそれが確実にできるのかというふうな質問がございました。ここにつきましては、陳情の審査の過程でもいろいろお話をしたとおりでございますが、ここでは質問に答えて、現在の段階でこんなことが考えられている、また国の方針が示される予定であるというようなお答えをしております。
 次に、3ページの方は、幼児教育全般でございます。幼児教育が重要であるというような意見がたくさんございました。これについては教育委員会も全くそのとおりでございますので、幼児教育、また質の高い幼児教育を展開していきたいというふうなお話をしたところでございます。
 それから、その他で10か年計画全体についての御意見でございました。予算の使い方、幼稚園の予算は教育費に回すのかというようなことですとか、民間にするというようなことが問題があるのではないかというようなことですとか、あるいは10か年計画の区報への掲載の内容等の問題でございます。これについては、それぞれ10か年計画全体の考え方を踏まえてお答えをした。また、現在わかっている範囲では、具体的にこういう手順ですとお答えをしたところでございます。
委員長
 ただいまの報告について、質疑はございますか。
久保委員
 今、御説明がなかったんですけれども、149ページなんですが、用途がなくなって未利用となる施設一覧というのがありますよね。ここで、これは教育委員会でお答えいただけるのかどうかわからないんですが、括弧づけで売却または今後必要となる施設への転用を行う施設となっているんですね。第六中学校なんですけれども、素案の中では売却というようなことになっていたと思うんですけれども、これは項目を変えられたんでしょうか。未利用となる理由がここには書かれておりまして、どこが売却の施設なのかということが、ちょっとわかりにくくなったように思うんですが、その辺はいかがですか。
金野教育委員会事務局次長
 校舎として使わなくなった後の取り扱いについては、教育委員会の所管ということを外れるわけでございますが、ここの表につきましては、委員御指摘のとおり、前回の改定素案では用途がなくなって未利用となる施設一覧、第六中学校につきましては、学校施設整備の財源としての売却というふうに具体的な記載になっておりました。今回、用途がなくなって未利用となる施設一覧ということで、売却または今後必要となる施設への転用を行う施設というように、非常に幅を持たせた、全体的な包括的な表現にこの表自体をした上で、その中に第六中学校が入っているということでございます。計画の策定の考え方としては、基本的な考えは変わっていないということでございますが、計画の取り扱い、表記としては、このように売却というふうに明示するのではなくて、売却または転用という表として、作成し直したということでございます。
久保委員
 前の方が明確だったのではないかと思うんですけれども、野方小学校の仮校舎として活用後、要は施設への転用を行って、その後に今後の学校施設整備の財源とするため、売却というふうに明確になっているんですよね。こういったところをとってしまいますと、売却そのものの計画が、では変わっているのかとか、売却した後の財源というのが本当に学校施設整備のために使われるのかというような心配を抱いてしまうと思うんですが、その辺はいかがですか。
金野教育委員会事務局次長
 計画上は、今委員の御指摘のとおり、学校施設整備の財源とするため、売却をするという表現はなくなりましたので、明確に計画の中で、これは資料の部分ではございますが、そういう表記をしたということからは変更されたというように思っていますので、そういう具体的なことを計画上明記をするという考え方が変更されたというように思っております。ただ、これに伴って、第六中学校の施設の扱いが、特に区の考え方として大きく変換したというようには聞いておりませんが、計画というものは明示された内容において確定するものでございますので、こういう変更があったことによって、計画としては示された内容が変わったというように受けとめております。
久保委員
 済みません。もう一度お願いします。ということは、計画が変わってしまったということですか。じゃあ、もう10か年計画以外に、第六中学校を売却した後の財源がどうなるのかということは、どこにも書かれたものはないということになりますか。
金野教育委員会事務局次長
 はい。やはり、計画自体が変わったということです。そして、その計画の中では、改定素案では施設整備の財源とするため売却という内容があったものが、今回の計画(案)としては、売却または今後必要となる施設への転用という内容に変わったというようなことでございます。
久保委員
 もう1回伺いますけれども、ということは売却した後に、学校施設整備の財源になるかどうかわからないということですか。
金野教育委員会事務局次長
 これは私の方からも計画策定部署に確認をしたところなんですが、基本的には改定素案のような方向で考えていることは変わりないと。ただし、それは計画としては、こういう形の表現にするということですから、やはり計画というのは計画の文章として出てきたものが計画ですので、今の計画策定部署の考え方がどうであれ、計画としてはこういうふうに変わったというように私の方からお答えさせていただきたいと思います。
久保委員
 何度も同じようなことを言いますが、それで教育委員会はよろしいんでしょうか。この学校施設整備の財源に六中の売却をした部分というのがなくてもよろしいんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 10か年計画においては、学校施設整備、学校再編計画に伴う財源については、枠を用意したというか、きちんと算定して入れていただいたというふうに認識しておりますので、その財源についていろいろな考え方はあるかと思いますが、必ず確保できると。そして、その手法について、ここに具体的に六中の売却をそこに充てるというふうに明示されていなくても、財源さえきちんと確保されて、フレームが成り立っていれば構わないというように思っております。
久保委員
 ということは、確実にストレートに教育委員会に財源というものが来るのでなかったとしても、第六中学校を売却したと同額のものが施設整備費に与えられればいいということなんですか。それはどういうところを見たらわかるのでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 計画担当の方では、特に売却という考え方を大きく変更したものではないというお答えをいただいておりますので、売却の財源というような考え方を持っているだろうと思っております。ただ、どういうところを見たらという御質問の方は、この計画上ははっきりとそれは見えない形に変更になったということでございます。
久保委員
 それで教育委員会は納得をされていらっしゃるんですか。
沼口教育長
 最終的に、改定素案から案になる段階で、当然計画の策定の本部会議というものがございます。その席でも、こういう考え方に変わったということについては、我々の方からも当然疑問としては出してございます。ただ、財政フレームの関係でいくと、学校の改築経費はもう別途織り込み済みだと。これから出ていく用地の売却があった場合のお金はすべて基金の方に積み立てていって、例えばまちづくりの将来のための基金になっていくという説明がございましたので、財源的には学校は確保されているということで、そういう意味では納得しました。あとの書き方については、計画全体として、売却またはその他の活用ということで、こういう整理をしたいということで、ほかの施設とあわせてやりたいということでございますので、それ以上は我々の方としても質問はしなかったという経過でございます。これにつきましては、やはり最終的には、計画担当の方の責任でやっていただくということがやむを得ないのかなと思っております。
昆委員
 きのうの陳情をめぐる議論、それからまた幼稚園の再配置についての考え方、ここのところでも議論したところなんですけれども、皆さん方が改定素案で示した考え方というのが、今回変更という形で出されているものと、全然違ったものが出されているというふうに思うんですよね。それは幼保一元化施設の設置・運営です。ここの部分で、意見交換会の説明のところでも、皆さん方は関係者にあくまでも幼保一元施設のことについて御説明されましたよね。だけど、実際に今こうやって出てきたものが幼児総合施設というふうに変わってきているんですけれども、それはなぜなんですか。幼保一元施設と幼児総合施設というものが全く同じものという形でお考えなのか、そのためにこういう書き方をされているのか、その点についてお答えください。
金野教育委員会事務局次長
 改定素案についての意見交換会は、改定素案に内容をお示しして、素案を作成した考え方をお示ししているものでございますので、それ以降の検討内容については、またこの案が出たという段階で、区民に公表し、パブリックコメントという形で意見を聞いていくということになると思います。したがいまして、このお答えの中でも、改定素案の記述に沿って、改定素案の考え方として、あるいはその改定素案を策定する過程で進めてきた考え方としてお答えしております。
 また、同じものかということですが、基本的には同じものだと。これまでは幼保一元施設という表現をとっていたけれども、この幼保一元施設という表現をとるにつきましても、いろいろ議論はあったんですが、ただ単に総合施設という言い方だけでは、何の総合施設かわからないということと、国の方は就学前からの保育と教育を一体的に行う総合施設という大変長い呼称でございますので、そういう長い呼称をそのまま使うわけにもいかないという議論の中から、幼保一元施設という言葉を使っていたわけですが、今回改めて幼保一元施設について、どういうものかというふうなたくさんの質問が出たという状況も踏まえまして、幼児総合施設という言葉の方が国の検討の内容にも比較的近い表現であるし、また施設の言葉としてもわかりやすいと。また、その説明についても、少し具体的に書き加える必要があるというようなことから、改定素案から案の段階で変更を行ったものでございます。
昆委員
 区民の皆さん方に、幼保一元施設ということで御説明して、それに基づいてさまざまな意見が出されているわけですけれども、今次長は同じものだというふうにお答えになっていますけれども、それは、きのうの説明資料で出されているものを見ましても、これはやっぱり若干違ってきますよね。ですから、計画を示すときに、皆さん方の方が区立幼稚園を廃止するに当たって、次にどういうものをつくるかという定めが、本当に軸足がきちんとなっていないままに、国が示しているもの、幼保一元施設だとか、幼児総合施設だとか、いろいろなものを先取りして、ここにこういう形で示すんだけれども、聞く方の区民にとっては、一体区は何をつくりたいのか。つくることによって、中野の幼児教育やなくなる二つの区立幼稚園の保管といいますか、そのことがそこの場所できちんと対応できるのかということが、非常に混乱すると思うんですよ。ですから、皆さん方の方が何をつくろうとしているのかということが定まっていないんじゃないでしょうか。その点についてはどうですか。
金野教育委員会事務局次長
 今、幼保一元施設と幼児総合施設ということで、名前を変えたから定まっていないんではないかということですが、同じものでございますし、内容的には同じ説明をしております。説明会で配付した資料も昨日委員会に御提出申し上げましたが、その中でも国の検討してきた総合施設の資料をお示しして、現在こういう国の考え方に沿って、新しい施設を考えているんだという説明をしてきております。
沼口教育長
 同じような答弁になってしまうんですけれども、非常に名称にこだわっていると思いますけれども、我々のきのう出した資料ですね、平成15年のときの、この文教委員会に出した資料でも、新たな総合施設の設置についての動向等も視野に入れて、幼稚園と保育園の一体的な運営の実現に取り組むということで、そういう文章で平成15年のときも報告しています。それは、ここに書いてあるとおり、国の動向を見た総合的な施設という表現を使っております。たまたま、そういうことを全体として幼保一元施設というくくりで今まで表現をしてきましたけれども、中身は国がずっと考えてきています総合施設、今回はそれをもう少しはっきりと、幼保一元施設と言いますと、幼稚園と保育園が単純に一体になっただけにすぎないんじゃないかという逆の誤解を受けてはいけないので、きちんと整理して幼児総合施設という名前で出したところでございます。ですから、保護者の方々も、中身については、これについてはずっと誤解がないというふうに理解しております。
昆委員
 そうしますと、皆さん方がずっと言ってきた幼保一元というふうな考え方の施設と、この幼児総合施設ですよね。それは中身は全く同じだというふうにとらえていることで受けとめてよろしいんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 中身としては、同じものでございます。
小串委員
 この10か年計画の今後の位置付けというのは、どうなっていくんですか。案がとれるとか、とれないとか、手続的には。スケジュール……。
金野教育委員会事務局次長
 1枚目の表書きの資料に簡単に書いてございますが、今回の常任委員会の報告後、直ちに12月5日からパブリックコメントの手続に入りたいということで考えております。12月5日から26日までパブリックコメントの手続を行いまして、区民からの意見等を求めます。そうした出てきた意見を踏まえまして、この案について最終的な調整、検討を1月中に行いまして決定していくということでございまして、策定は今の段階では1月中のぎりぎりぐらいになるのかというようなことで、スケジュールを予定しているところでございます。
小串委員
 もう1回確認なんですけれども、その計画策定というところが最終段階だから、議会との関係とか何とかということは特にないということですね。
金野教育委員会事務局次長
 常任委員会との関係では、1月中に各常任委員会をできればお開きいただけるような状況があれば、そこで決定前の最終的な段階の案をお示しするようにしたいと。また、計画策定後はなるべく早い時期の常任委員会にそれぞれ報告をしたいということで考えております。
小串委員
 確認というか、もうわかってはいるんですけれども、要するに議会との関係においては、あくまでも案はとれようが、ついてようが、案は案だということ、位置付けですよね。いちいち議会で諮るというわけじゃないんだから、その辺のことをちょっと。
沼口教育長
 案がとれても、計画ということでございますので、あくまで計画でございます。
小串委員
 そういうことで、いろいろ議論していって今日まで来ていて、今さらながらという感じもあるんですけれども、今次長の説明を聞いていて、ちょっと1点だけ気になったところがありまして、そこのところをちょっと御説明いただきたいと思うんですが、次長の説明の中で、地域・家庭・学校という言葉を使われましたよね。三位一体で教育に取り組むというときに、よく使われる言葉でありますけれども、私も一文一句全部見たわけではないのであれなんですが、地域・家庭・学校という順番は、すべてこの順番で書いてあるものなんですか。
金野教育委員会事務局次長
 今の御質問では、一番はっきりしているのは19ページ、20ページあたりかと思いますが、ここでは地域・家庭・学校という順番になっております。それでまた、その次の20ページのところにいきますと、地域・学校・家庭というような順番になっておりまして、必ずしも統一されていないという書き方でございます。これは今後、今委員から御指摘があったということで検討する必要があるというふうに考えております。
小串委員
 まだ何の指摘もしていないんですけれども、要は地域があって、学校があって、家庭があるわけじゃなくして、まず家庭でしょうということを言いたいんですね。家庭がなくて、学校と地域だけで子どものことなんかできっこないんだから、極論を言えば、学校も地域も関係なくたって、きちんと家庭でしつけができていれば、極論をすれば、それはそれで立派なことなわけだし、まず家庭なんだろうなというのを感じながら、ばらばらで統一性がないというのは気になったということなので、もう答弁していただいていますけれども、その方向でぜひお願いいたしたいと思います。
金野教育委員会事務局次長
 教育委員会が行いました教育ビジョンの検討、あるいは策定の中では、家庭・地域・学校と、委員御指摘のとおりの順番で統一して整理をした表現を使っております。今回、10か年の方はそうなっておりませんので、少し計画全体の方とも、私どもなりの意見を言って調整してみたいと思います。
江田委員
 1月に案がとれるということですので、いずれにしても議案として議会に出るわけじゃありませんから、賛成、反対の態度が問われるわけじゃありませんが、私どもとして、やはりゼロベースから見直すという大前提があって、区長部局と教育委員会とがいろいろすり合わせをしながら、いつ出すか、いつ出すかということで、計画が具体的なものが出せないままにずっと日を重ねてきて、いよいよ案になる直前になって、廃園になる幼稚園名が出されてくるとか、そういった点では住民が納得のいく、それから特に教育委員会の場合は、教育行政区民参加条例を持っているわけですから、そういう条例にのっとった手続、そういった手続らしい手続もないままに、こういう状況を迎えてきている。それできのうのような陳情が出されてきて、大きな論議を呼ぶということになっているわけで、そういう意味では、やはりゼロベースから見直すというところに、こういう矛盾や無理を生んでくる一番大きな問題点があるんではないかというふうに思っております。そういう意味で幼稚園の問題もさることながら、それから小・中学校の統廃合計画等も含めまして、今回のこういう計画のつくり方については、非常に大きな問題があるというふうに思っておりますので、その点だけ案がとれる前に、委員会で見解を述べておきたいというふうに思います。
委員長
 他になければ、このまま一たん休憩としていただいて、よく読んでいただいて、まださらにあれば、また再開をしていただくと。それでは3時15分まで休憩をさせていただきます。

(午後3時01分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後3時16分)

 引き続いて、新しい中野をつくる10か年計画(案)についての報告にかかわる質疑をお受けいたします。ほかに質疑はございませんか。
久保委員
 先ほど小串委員もおっしゃっていましたが、20ページのところなんですけれども、実現へのステップのところです。ここの太字の部分というのが今回改めて加わったところだと思うんですが、これは今回ここの部分というのは別格でタイトルづけのような形になっているのかもしれないんですが、なぜこういった言葉が入っているんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 このステップの冒頭のところは、そのステップごとの目標を表示したものというような形でつくっているものでございます。後ろの方を見ますと、表によっては、ステップごとの取り組みだけで、目標を書いていないというようなところもかなりございますが、ここは特に四つの戦略ということで、中心的な部分なので、共通して目標を入れるというような考え方があったのかなというふうに思っております。なお、ここについては、内容的には、主には子ども家庭部中心の取り組み、あるいは一部区民生活部などの所管の部分などが入っているところでございますので、ここの目標の設定ということについては、特段提案をしたり、意見を述べたりということではなくて、学校という形でかかわってくるというように承知しているところでございます。
久保委員
 ということは、目標が後からついたということですか。
金野教育委員会事務局次長
 この表のつくり方としては、取り組みだけを示していた表に、ステップごとの目標が後からついてきたというような形になっております。
久保委員
 今の次長のお話を伺っていますと、教育委員会が定めた目標ではなくて、子ども家庭部ですとか、区民生活部、それぞれのかかわっているところがあるので、教育委員会として特にこの目標を定めたわけではないということなんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 10か年計画のつくり方としては、それぞれ所管の部分については、まず所管の基礎的な検討を行った上で、基本的な案なり、意見なりを出します。それから重なる部分については、全体としては計画策定部門、区長室が調整いたしますが、各部がその内容を見て、意見があれば意見を述べるというような形でございます。ここの20ページのところは、内容を見ていただくとわかりますように、地域の子ども育成、あるいは遊び場機能、それから子ども家庭支援センター、学童クラブなどが中心のもので、安全パトロール等も入っていますが、そういった内容でございますので、ここの項目自体について、教育委員会が基本的なとりまとめというか、所管部という形ではなくて、あくまでも調整という形でかかわっているというものでございます。
久保委員
 とりまとめではないということなので、余りここのところを伺ってもわからないのだと思いますけれども、地域・学校・家庭が子ども育成に関して、協働して取り組む体制をつくるというのが目標なんですよね。でも、目標は後からついたことですね。この下にずっと書いてあることがありますけれども、必ずしも学校に通っている児童・生徒だけではないお子さんというのも、対象なのではないのかなと思うんですね。その中で、後からつけたような目標が、ここに中身とそぐわないふうに思えるんですが、その辺を教育委員会が考えられた目標ではないので、お答えというのは無理でしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 全然わからないことではなくて、ここに書いてある内容、小学校への遊び場機能、あるいは地域で遊び場機能について、連携をして、運営や協力をして進めていくというふうな考え方も示されておりますので、全体をひっくるめた表現としては、地域・学校・家庭、この順番の議論はあると思いますが、そういう形で全体に取り組むというような考え方自体については、納得してこういう方向の目標を設定するということは、このステップとしては妥当であろうというふうに考えております。
久保委員
 必ずしもこの中身を見ますと、この目標の部分に学校が入っている必要性があるのかなと思われるようなものがあるのではないかと思うんですけれども、言葉として、特に地域・学校・家庭という言葉が目標に使われる必要があったのかどうかということ自体が疑問なんですが、その辺はいかがですか。
金野教育委員会事務局次長
 これは計画の中でさまざまに議論をして、こういうことをわざわざ入れたわけですから、目標として明示する方が、より計画として適当である、また読む人にもわかりやすいという考え方で入れたというように思っております。
委員長
 他に御質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
 次に、2、指定校変更・区域外就学の承認に関する基準についての報告を求めます。
相澤学校教育担当課長
 それでは、指定校変更・区域外就学の承認に関する基準(資料6)について、御報告させていただきます。
 これは学校再編計画の決定に伴い、今までの指定校変更、区域外就学の承認に関する基準に、学校再編計画に伴う指定校変更の特例として、左の欄の下をごらんいただきたいと思いますが、14、15、16として、3項目をつけ加えたものでございます。なお、指定校変更とは、中野区に住民登録のある方が指定校以外の中野区立の学校に通学する制度で、区域外就学とは中野区以外に住民登録のある方が中野区立の小・中学校に通学する制度です。
 14番について、ちょっと御説明いたします。14は学校再編計画に伴い統合新校の通学区域に居住していて、その統合の対象となる学校を希望する場合でございます。具体的に例を出して御説明させていただきます。仲町小、桃丘小、桃三小の例で御説明いたしますと、桃園第三小学校に位置する統合新校の通学区域に居住する新入生は、学校が統合される組み合わせの中で、指定校変更を認めるということです。仲町小学校が指定校の場合は、桃園第三小学校または桃丘小学校への指定校変更を、桃丘小学校が指定校の場合は、桃園第三小学校または仲町小学校への指定校を、桃園第三小学校が指定校の場合は、仲町小学校または桃丘小学校への指定校変更をそれぞれ認めるというものでございます。
 15番でございます。これは統合に伴い通学区域が変更される区域に居住していて、変更後の通学区域の学校を希望する場合でございます。先ほどの例でちょっと御説明いたしますと、例えば桃園第三小学校の学区域のうち、青梅街道より南側の地域は、統合時に中野本郷小学校の学区域に変更されますが、その地域に居住している場合は、中野本郷小学校への指定校変更を認めるというものでございます。
 次に、16番でございます。これは指定校の位置が変更される地域に居住していて、変更後の指定校に通学するものとみなし、通学の安全確保に配慮する必要がある場合でございます。例えば、仲町小学校の学区域であり、かつ谷戸小の近くに居住しているような場合、統合後の指定校となる桃園第三小学校の位置にできる統合新校と谷戸小を比較しまして、通学距離などの理由で保護者の希望する場合は、谷戸小学校へ指定校変更を認めるというものでございます。なお、この16番の理由については、小学校のみに適用し、中学校には適用いたしません。
 それぞれ、新入学、転入時の際に、保護者の申請に基づき承認を認めるということでございます。また、今説明いたしました14、15、16のそれぞれの内容については、既に学校再編計画の中で具体的に地図に落として示しているものでございます。なお、この14、15、16の再編計画に伴う特例については、在学中に指定校が統合される場合に適用されるものです。区民の皆さんからの事前の問い合わせに備えるため、本年12月1日から適用し、学校再編計画の中で具体的に示されたそれぞれの地図と一緒に、後日ホームページ等に掲載していきたいというふうに考えております。また、来年1月末に就学通知を発送する時期に合わせて、別に相談窓口を設けていきたいというふうに考えております。
委員長
 ただいまの報告に、何か御質疑はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告については終了いたします。
 次に、3、連合臨海学園の今後の取り組みについて(資料7)の報告を求めます。
相澤学校教育担当課長
 それでは連合臨海学園の今後の取り組みについて、御報告させていただきます。
 平成17年度の夏季学園の実施状況については、10月の文教委員会で御報告させていただきましたが、その際、連合の参加率が単独実施と比較して、著しく低かったため、その論議の中で、質疑の中で資料要求があった件でございます。
 連合臨海参加校7校へ単独実施ができない理由や今後の取り組みについて、アンケート調査及び適宜校長へ聞き取りをいたしました。その結果が資料のとおりでございます。資料をごらんいただきたいと思います。単独実施困難な理由としては、どこの学校も余り変化はございません。家庭や地域の行事が優先され参加者が少ない。価値観の多様化で参加者が少ない。校内体制が組めない。つまり、海での水泳指導ができる教員が少ない。教員の高齢化などの理由によるものです。ヒアリングの際に、プールの水泳指導はできても、海での指導ができる教員は多くないでありますとか、他区でも臨海学園を実施している区が少なくなっているため、臨海学園の経験のない教員が多くなってきているなどの声もございました。なお、桃丘小学校につきましては、小規模のため海で指導できる教員を確保するのが難しいというような理由も、結果として上がってきております。右の欄の今後の取り組みでございます。参加者拡大のために、各学校とも児童・保護者に対して、一層の周知・理解を深めているところでございます。例えば、全児童の目に触れるところに今年度の臨海学園の写真を張りつけたり、現在の5年生に連合臨海のビデオを映写する等、各学校ごとに工夫して、参加拡大の取り組みを進めているところでございます。また、桃園第二小学校、大和小学校のように、段階に応じて、児童への水泳指導、校内体制を整備した上で単独実施をしていきたい、または単独実施を検討していきたいという学校もございます。一方、学校再編の対象校である野方、桃丘小、沼袋小は、再編までは連合で実施したいというところもございます。教育委員会といたしましては、単独、連合問わず臨海の第1次の申し込みが来年2月にあるというふうに聞いております。また、6年次の最初の保護者会などに合わせて、臨海学園という貴重な体験学習をさせる意義でありますとか、ねらいをPRチラシ等、児童・保護者に伝え、来年度の参加率を少しでも上げるよう、学校と連携して努力していきたいと思っております。また、単独実施を検討している学校については、夏季プール指導員や外部指導員、各校の充実、確保に努め、スムーズに単独実施できるよう、学校を指導してまいりたいと考えております。
委員長
 ただいまの報告に対して、御質疑はありませんか。
小串委員
 私の方で強く取り組みをお願いした経緯もございますので、若干質問させていただきたいと思います。今、課長さんのお話で、野方、桃丘、沼袋、これが統廃合の対象校であると。この3校については前期でしたっけ、何年には統合するので単独実施ということになるのでしょうか。
相澤学校教育担当課長
 桃丘小学校については平成20年、野方と沼袋については23年でございます。そういったところを一つの目線にして、単独実施に向けてということも考えられるかなというふうに考えています。
小串委員
 桃丘については20年ということですから、取り組んでいっても、なかなか単独でやろうかという年には、もう統廃合されちゃう年月になってしまいますけれども、野方、沼袋が統廃合ということになると、ちょっとまだ時間があるので、できるだけ単独でできるような努力をしていただきたいというふうに思いますが、桃二と大和は今の課長の説明では、単独でぜひというようなニュアンスがにじみ出ているんですが、ぜひ、そのうちというんじゃなくして、ある程度の年月を、だからといって急に来年からといっても、それはそれで無理なんでしょうし、2年ぐらい、あるいは二、三年後をめどに単独で実施をする。実施をするに当たっては、教育委員会で単独で実施されない、困難な理由等があるわけだから、私から言わせればみんな同じ理由を抱えていながら、やっているところは一生懸命やっているんだから、理由にはならないと思いますけれども、ただ、そういう理由としてあるものをやっぱり解消していかなければいけないですよね。だから、そういう努力、メンバーがいないのなら、今連合でつけている日体大の学生さんなんかも、単独でやっても、1回目、2回目ぐらいはそういう人をつけるから、万全の体制で教育委員会も協力するから、ぜひというようなことで、バックアップしていただいて、なるだけ早い時期に単独でできるようにしていただきたいと思いますけれども、いかがなものでしょうか。
 それとあわせて、塔山、中野本郷については、余り積極性が伺われないんですけれども、この辺の指導はどのようにされていくのか。
相澤学校教育担当課長
 今、委員御指摘の件については、速やかにというんでしょうか。なかなかすぐにというわけにはいかない。学校側の意見を聞くと、やはり海での指導のノウハウの蓄積とか、低学年からの遠泳などに備えて、段階に応じた水泳の指導なんかということもあると思いますので、二、三年程度かけて、実施に向けて取り組めるようにやっていきたいというふうに考えております。
 なお、2番目の御質問の塔山と中野本郷小学校、ここの回答にあるとおり、多少回答のニュアンスがちょっと違うところなんですけれども、まずは連合でも参加率を上げていくことが、将来の単独実施に向けての責任になっていくのではないかと考えておりますので、まずは来年、とにかく参加率が毎年上がっていくよう、苦心していきたいというふうに考えております。
小串委員
 要望だけにしておきますけれども、ぜひ連合臨海学園というのが固定の行事ではなくして、極めて例外的な処置として、教育委員会が行っているというような位置付けの中で、連合臨海学園自体を単独に移行するためのステップ、そこでやっぱりノウハウをつくるというんで、ずっとやっていたって、そこでノウハウがないというのはうそで、そこでノウハウをつかんでもらわないと困るわけだから、そういう観点からやっぱりぜひ少なくとも二、三年後には、さらに参加率が上がるように努力をしていただきたいということを要望させていただきます。
委員長
 ほかに御質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告については終了いたします。
 次、続いて4、もみじ山文化センターレストラン出店者の公募について(資料8)の報告を求めます。
大沼生涯学習担当参事
 もみじ山文化センターレストラン出店者の公募についてです。
 今現在、出店事業者が教育財産目的外使用許可を受けて、なかのZEROホール本館でレストラン営業を行いまして、文化施設利用者等に対して飲食サービスを提供しているところです。平成5年にオープン以来、今日までホール利用者に飲食サービスを提供していた出店者が、18年3月をもって営業を終了したいという旨がございました。我々も話し合いをしてきましたけれども、やはり3月をもってやめたいとのことなので、このたび新たな出店者を企画公募により募集したいと思います。
 出店場所は、もみじ山文化センターなかのZERO本館2階にございます。
 今後のスケジュールでございます。今月すぐ募集をやりますということをホームページ等に知らせまして、上旬に募集要項を発表しまして、12月下旬に締め切りをしたいと思います。出店者決定は1月中旬、開店準備開始を2月上旬から行いまして、平成18年4月1日からオープンしていきたいと思います。その際、選定委員会を設置しまして、企画提案の内容審査を行い、出店者の決定を行いたいと思います。
委員長
 ただいまの報告に対して、御質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、以上で本報告について終了いたします。
 以上で予定した報告は以上ですが、その他で特にありますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
 次に、閉会中の当委員会の所管事務継続調査についてをお諮りいたします。
 お手元に配付の文書に記載された事項について、引き続き閉会中も調査を要するものと決定することに御異議ありませんか。(資料9)

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 議題のその他に入ります。
 次回以降の日程を協議したいので、委員会を暫時休憩させていただきます。

(午後3時38分)

委員長
 再開いたします。

(午後3時51分)

 休憩中にご協議したとおり、次回以降の日程は12月22日、平成18年1月23日、2月6日となります。
 以上で本日予定した日程はすべて終了いたしました。
 では、以上で本日の文教委員会を散会いたします。ありがとうございました。

(午後3時51分)