平成16年05月24日中野区議会文教委員会
平成16年5月24日文教委員会
中野区議会文教委員会〔平成16年5月24日〕
文教委員会会議記録
○開会日 平成16年5月24日
○場所 中野区議会第5委員会室
○開会 午後1時02分
○閉会 午後5時58分
○出席委員(9名)
岡本 いさお委員長
小堤 勇副委員長
奥田 けんじ委員
高橋 ちあき委員
小串 まさのり委員
飯島 きんいち委員
篠 国昭委員
藤本 やすたみ委員
江田 とおる委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
教育長 沼口 昌弘
教育委員会事務局次長 金野 晃
教育経営担当参事 教育委員会事務局次長兼務
部門経営担当参事 教育委員会事務局次長兼務
教育委員会担当参事 教育委員会事務局次長兼務
教育環境担当参事 教育委員会事務局次長兼務
教育改革担当課長 小谷松 弘市
学校教育担当課長 篠原 文彦
学校教育管理担当課長 学校教育担当課長兼務
学校健康推進担当課長 学校教育担当課長兼務
指導室長 小林 福太郎
生涯学習担当参事 大沼 弘
生涯学習推進担当参事 生涯学習担当参事兼務
生涯学習施設担当参事 生涯学習担当参事兼務
知的資産担当参事(中央図書館長) 石﨑 新一
○事務局職員
書記 荒井 勉
書記 岩浅 英樹
○委員長署名
○審査日程
陳情
(新規付託分)
第22号陳情 娘の編入学不許可及び第四中学校焼却炉による煙害について
要求資料の提出
1 中野区教育委員会会議録(教育改革担当)
2 中野区教育委員会資料(教育改革担当)
3 「中野区立学校学期制検討委員会」について(教育改革担当)
所管事項の報告
1 2学期制の試行について(案)(教育改革担当)
2 区立小中学校の具体的な再編案作成に関する考え方(案)(教育改革担当)
3 平成16(2004)年度小・中学校連合・周年行事日程(学校教育担当)
4 障害学級在籍児童の通学時緊急送迎について(案)(学校教育担当)
5 平成15(2003)年度中野区立学校における外部評価の集計結果について(指導室長)
6 中野区もみじ山文化センターの現金盗難事故について(生涯学習担当)
7 その他
その他
委員長
それでは、定足数に達しましたので、本日の文教委員会を開会いたします。
(午後1時02分)
本日は、お手元に配付の審査日程案(資料1)に沿い審査を進めたいと思いますが、これに御異議ありませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たりましては、午後5時を目途に進めたいと思いますので御協力をよろしくお願いいたします。また、3時近くなりましたら休憩をとりたいと思います。
それでは、陳情の審査を行います。
第22号陳情、娘の編入学不許可及び第四中学校焼却炉による煙害についてを議題に供します。
本陳情は新規付託のため、書記に朗読させます。
書記
〔陳情文書表朗読〕
委員長
きょうは陳情提出者が見えております。御苦労さまです。
補足の説明をしたいとの申し出がございますので、委員会を休憩して、その説明を受けることでよろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、委員会を休憩いたします。
(午後1時07分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時33分)
これより本件に対する質疑を行います。
質疑ありませんか。
江田委員
まず最初に、理由で、平成4年10月に中野区に転入したけれども、編入の申請が受け付けられなかったというふうに書かれているんですが、文書は6年2月で、今、7年1月というふうに口頭で訂正されているんですが、その時期になって編入が許可されたという、こういう文章になっております。この間の経緯、それから、こういう事情があったとしたならば、どうしてそういうことになったのか、まず、そこら辺を御説明いただきたいんです。
篠原学校教育担当課長
平成4年10月に転入されているのは間違いございません。
それから、私ども、事実関係として確認ができているのは、陳情者の娘さんが平成2年8月31日、これまでに北区の赤羽小学校に在籍をしていたこと。それから、転入後、平成7年1月11日に大和小学校に編入をしたこと。その後、四中に入学して卒業したという記録がございます。それ以外の編入学の不許可といったような記録が存在しておりませんので、この辺の経過については、ちょっと私どもの方では不明になっております。
江田委員
その後、12年3月に陳情を提出して文教委員会で審議した経過があるというふうに書かれているんですが、当時も、やはり資料はないのでわからないということだったのでしょうか。それとも、もう少し中身のある審議をされているんですか。
篠原学校教育担当課長
当時、確かに平成12年3月10日に同様の陳情文書が出されております。その議事録を私ども確認しているんですが、休憩中に議論されたことは書いてございませんので、詳しい状況については、ちょっと私どもよくわかりません。
江田委員
ただ、こういう陳情が出ているわけですから、当時、文教委員会の陳情に際して事務局がどういう答弁をしたかという、その程度のことはわかるんじゃないんですか。資料がないからわからないという答弁でとどまっているのか、そこら辺の教育委員会側の資料は当然あると思うんですが。
篠原学校教育担当課長
当時の記録では、私ども聞いている話では、当時の正副委員長と陳情者と、あと教育委員会の方でお話し合いを持ちまして、よく教育委員会と陳情者の方でお話し合いをして解決していただきたいということで、取り下げになったというふうに聞いております。
江田委員
そのことについては後でまた聞かせていただきたいと思うんですが、この経過(概要)の中で、設備関係の担当者と会って話をした結果、煙突の場所が移動になったという、こういうことがあるんですが、この事実関係というのは確認できますか。
金野教育委員会事務局次長
これは平成12年に、前回の陳情の審議のときに当時の施設課長の方で御答弁申し上げておりますが、平成7年2月ごろに陳情者の方からいろいろ御相談があったというようなことで、そのころに焼却炉を撤去しているというようなことでございます。それから、平成7年4月ごろに新しい焼却炉、別の場所、体育館の横に設置をした。また、平成9年9月には焼却炉の使用を停止したというような経過があるというふうに承知しております。
江田委員
そうしますと、この煙突の関係については、陳情者との話し合いがあって、時間はかかったけれども、そういう解決の方法を見たということで、内容はそういうことで確認してよろしいでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
私どもも当時の担当者から詳細について把握しておりませんが、当時、施設課長からお答えしておりますのは、平成7年に焼却炉を撤去したというのは、陳情者からの申し出に対して対応したというような答弁をしてございます。
委員長
他に質疑はございませんか。
質疑がなければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩いたします。
(午後1時39分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時54分)
第22号陳情については、本日のところ、保留ということで、閉会中ですから継続なんですが、保留ということでよろしいでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、委員会としては保留することに決しました。
暫時休憩いたします。
(午後1時55分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時57分)
それでは、先ほど言いましたように、第22号陳情の審査については、本日のところは終了いたしました。
要求資料の提出でございます。3件、資料要求がございまして、前回の委員会で要求があったわけですが、お手元に配付されておりますので、御確認いただきたいと思います。
理事者から補足説明があるということで、3件まとめて受けることでよろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
小谷松教育改革担当課長
それでは、前回、資料要求のございましたものにつきまして、3件御用意をさせていただきました。学期制の定め方につきましてのこれまでの教育委員会の会議録(資料2)、及びその教育委員会に提出されてございます資料(資料3)、それから、学期制検討委員会について(資料4)のものでございます。簡単に概要を御説明申し上げます。
まず、会議録でございますけれども、この2学期制の問題につきまして教育委員会で議題に供し、協議が行われました8回分の会議録を取りまとめてございます。昨年7月からことしの4月にかけてのものでございます。会議録、当該学期制の定め方につきまして議論が行われた部分を抜き出して編集し直しまして、一つにまとめてございます。こちらの方、大変分量として多うございますので、恐れ入ります、後ほど詳細をお読み取りいただければと思います。
なお、この間の教育委員会での議論の経過につきましては、もう一つ、資料編の方で少し追って補足の説明をさせていただければと思います。
昨年7月4日から2学期制について教育委員会で議論したわけでございますが、そちらの資料編の方、1枚表紙をおめくりいただきますと、昨年7月4日に教育委員会に提出された資料がございます。この2学期制について検討を始めるきっかけとなりました検討の背景、基礎、基本の定着、あるいはゆとりや特色ある学校、そういったことをきっかけとする、あるいは学校の5日制であるとか、新教育課程の実施といった背景などについて、こちらの方で述べてございます。こういった背景をもとに、教育委員会の方で具体的な議論に入っていったわけでございますが、その後に学期制の定め方を見直すことによる影響ということで、想定されますメリット、デメリットを整理してございます。それからまた、他区、市での現状ということで、既に2学期制を実施しております仙台市の現状についての報告を行ってございます。あわせて、都内でも江東区が昨年から中学校で2学期制の試行を行ってございますので、その試行を行った状況など、最初の教育委員会におきまして報告をさせていただいてございます。
それから、4ページの方をおめくりいただきたいと思います。これが第2回目の協議を行いました8月1日に提出した資料でございます。ここで一定程度、教育委員会で具体的に議論いただく内容についての整理を行ってございます。現行の制度に係る課題ということで、3学期制の課題、あるいは2学期制を導入した場合の影響等につきまして、それぞれ課題となるべきものを整理して教育委員会の方に提出し、議論をいただいてございます。また、具体的な検討の課題といったことで、長期の休業日をどうする、あるいは生活習慣や健全育成にかかわること等々、6ページからにかけまして課題をまとめて整理してございます。
それから、7ページをちょっとごらんいただきたいと思いますが、学期の定め方についての検討の方向性ということで、具体的に2学期制を検討していくに当たりまして、2学期制の推進委員会を設置してはどうか、あるいは2学期制を推進するに当たっては推進校の指定を行ってはどうかいったようなことにつきまして具体的な提案を行ってございます。これらの課題等々につきましては、昨年の8月1日と9月5日、2回にわたりまして連続して教育委員会で議論いたしました。その結果、さらにこの内容について調査、研究を進めていく必要があるということで、教育委員会内部に学期制の検討委員会を設置いたしまして、そちらの方で具体的な詳細にわたりまして調査、研究を行うこととなりました。
お手元の1枚の資料をごらんいただきたいと思います。中野区立学校学期制検討委員会についてということで、教育委員会で確認をいただきまして、学期制の検討委員会を教育委員会内部に立ち上げまして、詳細にわたりましてこちらの方で調査や研究を行うということになりました。この検討委員会の構成につきましては、教育委員会の事務局次長を座長といたしまして、関係の課長、そして指導主事、それから小・中学校、幼稚園の園長先生、校長先生、また小・中学校の各教頭先生、それから小・中学校の教務主任の方々がメンバーとして出席をいたしてございます。それから、検討経過につきましては、昨年10月に第1回目の検討会を立ち上げまして、ことしの2月まで6回にわたりまして、この検討会を行いました。主な検討内容につきましては、そちらの表にございますとおり、他区、市におけます現状であるとか、あるいは2学期制を導入したときに予想される効果、学習指導や評価、生活指導、学校行事等々にわたりまして、詳細にわたりまして検討を行ってございます。
それから、ちょっと裏面の方をごらんいただきたいと思います。先進地域の視察ということで、この検討委員会を設けるに当たりまして、それに先立ちまして昨年9月、事務局職員2名が既に2学期制を実施してございます京都市の方に参りまして、いろいろ調査を行いました。京都市の教育委員会にお邪魔いたしまして、実際に京都市で行っている状況等につきまして、さまざま聞き取り調査などを行ってまいってございます。それから、その後、実際に2学期制を導入してございます小学校及び中学校の方にもお邪魔をいたしまして、直接、現場で先生方から具体的な形で2学期制につきましての内容、聞き取りを行ってございます。その内容等につきましては検討委員会の方に報告し、一つの素材といたしまして、検討委員会の方でまた分析、調査を行ったというところでございます。
それでは、また資料の方にちょっとお戻りいただきたいと思います。8ページのところをごらんいただきたいと思います。この資料は、ことし2月27日、ただいま申し上げました、この検討委員会の方で約半年にわたりまして調査、研究等を行ったわけでございますが、その検討内容につきまして、中間のまとめということで教育委員会の方に報告を行ってございます。内容につきましては、現時点での本検討委員会の到達点ということで、基本的な考え方といたしまして、各学校が学期の定め方を2学期制にし、その効果を生かすための改革を行うことにより特色ある学校づくりが推進され、子どもたちの生きる力がはぐくまれると考えるということで、基本的な考え方をまとめてございます。その後、今後これを推進していくに当たりましては、2学期制の試行を行ってはいかがか。あるいは、その試行に当たりましては、さらにこの検討委員会におきまして継続して調査、研究を行う必要があるといったこと。
それから、9ページ以降となりますが、この調査委員会での検討の結果ということで、学期制の定め方について検討を要する背景。それから、10ページ、11ページの方に移りますが、2学期制を導入することよって変わること、あるいは期待できる効果等々につきまして、それぞれ研究の成果につきまして取りまとめを行いまして、教育委員会の方に報告が行われているところでございます。
これら検討委員会におきましてまとめられた部分につきまして、この結果を受けまして、3月5日以降、具体的な内容につきまして教育委員会の中で議論が行われてございます。15ページをごらんいただきたいと思いますが、これが検討委員会からの調査を受けまして、具体的に教育委員会の中で議論を進めた内容でございます。3月5日の資料につきましては、改めて背景についての検討を行ってございます。また、16ページでございますが、2学期制の導入よって変わることや、学校経営等への影響について、この回については具体的な議論が行われてございます。
それから、18ページにまいりますが、2学期制について(その2)ということで、さらに、ここの回では、具体的には3学期制の背景、学年や学期、休業日といったような課題について整理を図ってございます。また、長期休業と学期制との関係、課題等々につきまして、集中的に協議が行われてございます。
それから、21ページにまいります。3月26日でございますが、この回から、これまでの協議を受けまして、具体的な教育委員会としての取りまとめといったところに入ってまいります。2学期制について(案)ということで、この日、2学期制についての教育委員会のこれまでの検討の経過を踏まえて、具体的な形での案の整理に入ってございます。
それから、少し飛びますが、29ページ、4月9日でございます。2学期制について(第2案)ということで資料がございますが、これが、前回、当文教委員会におきまして御報告をさせていただきました内容とほぼ一致するものでございます。この4月9日に教育委員会として全体の2学期制についての考え方を整理し、一定の報告をまとめたということでございます。
以上、資料をベースにいたしまして、これまでの教育委員会におけます協議の内容につきまして、あらましを御報告をさせていただきました。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
高橋委員
今、2学期制についての教育委員会内部での検討の資料をいただいておりまして、きょうは全部目を通すということはかなり無理かとは思いますけれども、このように回を重ねてやろうという意欲を見せながら、一つ不満が残っているのは、前回もお話ししたように、その都度やっているにもかかわらず、まだ案がついている状態でありながらも、私たち文教委員会に何の報告もなかったというのは大変不満が残ります。それについては、また追っていろいろと御質問させていただきたいと思っておりますけれども、前回の文教委員会においての、2学期制について私たちがさまざま皆様方に御質問をした後、その後、そちらはどのような対応をとっていらっしゃるんですか。
小谷松教育改革担当課長
前回、5月6日に、2学期制の導入についてということで御報告をさせていただきました。その際、当委員会におきましてさまざま御意見等ちょうだいしたわけでございますが、それらにつきましては、私ども、教育委員会の方にその内容につきまして御報告をさせていただいたところでございます。
高橋委員
報告をした結果、どのように進めるのか。別に私たちがあれしろ、これしろと言ったから変えるとかではないでしょうけれども、報告をしただけなんですか。それとも、その報告をした結果、教育委員たちと今後議論を交わしていくに当たってどうするかとか、何か課題が出たとか、ほかに対応をとったとか、ただ報告をしただけなのでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
その件につきまして、所管事項の報告ということで、次のところに2学期制の試行について(案)ということで、改めて教育委員会としてのお考えを本日御報告させていただく予定となってございます。よろしくお願いいたします。
高橋委員
それでは後ほどお伺いすることにいたしますけれども、前回の文教委員会が終わった後、さまざまに区長との対話集会があったりとか、その中においても、あらあらうわさを聞いて質問をされた方もいらっしゃるやに聞いております。それから、きょうの委員会までの間に教育委員会が必要と設定していた団体さんたちとの懇談会があったとも聞いています。その中で、多くの懇談をした人たちが疑問を投げかけてきて、何かいろいろお問い合わせが来るんですけれども、やけに2学期制の話が大きく取りざたされて、今、文教委員会でいろいろと御審議をいただいているというようなことは報告をされたみたいですけれども、教育委員会の対応としては、どうしても17年度には実施したいというような意向が伝わってくるような感じなんだけれども本当にそうなんですかというような問い合わせが、かなり私のところに来ています。ですから、そういうことではなくて、話を聞く場面があるのであれば話を聞いて、質問があれば、どうぞ御自由に聞いた方がよろしいのではないですかと私は言っておりますけれども、説明するのは大事でしょうけれども、安易に方向性を固定化したような話をしていらっしゃるのか、それともきちんと、今、教育委員会はどのようにしていこうかということをちゃんと伝達しているのかどうか、ちょっと不安でならないのですけれども、いかがなのでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
前回、5月6日でしたが、この委員会におきまして御報告させていただきました。実は、その日の夜でございましたけれども、中学校のPTA連合会、それから翌週、たしか5月11日だったと思いますが、小学校のPTA連合会の方に2学期制につきましてお話しさせていただく機会を持ちました。その際には、前回お示しいたしました報告の文案をもちまして概要の御説明をさせていただくとともに、当委員会におきまして、いろいろさまざまいただいた意見などもあわせて御紹介をさせていただきました。それらをきちんとそしゃくした上で教育委員会として今後どうするかということにつきましては、まだ協議段階に入ってございませんでしたので、事実経過としてお話しさせていただいたところでございます。
高橋委員
別にやり方にいろいろ文句を言うわけではないんですけれども、やはり情報を提供することは大事かなとは思いますけれども、現に提案された、こういう課題について議会も多く問題視しているところなのに、なぜ小Pとか中Pの方たちとの懇談の中において御報告されたのかなと、私はちょっとどうしてかなという思いがありました。現在、こういうふうにやりたいという思いは、伝えるのは大事でしょうけれども、それを何か安易に投げかけてしまったというのは、ちょっと先に進み過ぎているかなという思いはあるんですけれども、もう少し大事に進めていこうと思っていらっしゃるのだったら、やり方も大事に考えて進んでいってもらえればよいかなというふうに、私はとてもそこが心配でならなかったんです。今後もそういう懇談をたび重ねるたびに議会の審議の内容とかも盛り込んで、そういう方たちに報告をされていくというふうな形になるんですか。
小谷松教育改革担当課長
今回のPTAの皆様方に対する説明につきましては、相当以前からお約束をしていたところでございますので、そのお約束に従いまして説明をさせていただいたところでございます。ただ、その中で、この議会におけます委員会のやりとり等につきましては御報告をいたしまして、そういった意見があるということと、実際には当初の予定では導入時期等も明らかにしていった部分もあったんですけれども、そういった意見なども踏まえて、ちょっとその辺のところについては不確定の要素がありますというようなことでの若干の補足などはさせていただいてございます。この議会とのやりとり等々も重要な役割といいますか部分を担ってございますので、そういった議会での意見等を出されて、それらにつきましても、必要な部分につきましてはPTAなり、あるいは現場の校長先生方等、校長会などの席上もございますので、そういった席を通して情報提供は積極的にさせていただきたいと思ってございます。
高橋委員
次の報告もありますから、そのときにも質問しようかと思っておりますけれども、今の御答弁を聞いていますと、何となく議会が、やはりどこか外れているかなと。私たちは後々の報告でいいんだというような、またそういうようなお答えに聞こえてしまって仕方がないような気がします。お答えは結構ですけれども、まず文教委員会は何のためにあるかということを、理事者は忘れてもらっては困ってしまうかなというようなことを頭に入れておいていただきたいと思います。
委員長
他に質疑はありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、以上で要求資料の提出は終わります。
所管事項の報告を受けたいと思います。
1番目、2学期制の試行について(案)(資料5)の報告を求めます。
小谷松教育改革担当課長
それでは、2学期制の試行について(案)ということで御報告をさせていただきたいと思います。
2学期制につきましては、前回の当委員会におきまして、その導入についてということで御報告をさせていただいたところでございますが、今回は、2学期制の試行につきまして、前回、報告をさせていただいた内容に加えて、案ということでお示しさせていただきたいと思います。
まず、2学期制推進校(仮称)の指定ということでございますけれども、学習指導計画や評価方法の工夫等々、2学期制におけます望ましい教育課程についての研究を行うために、希望する学校を平成16年7月中に2学期制の推進校として指定をいたしたいと考えてございます。
なお、2学期制の推進校につきましては、先ほどちょっと資料要求のところで御報告申し上げました学期制の検討委員会と協力いたしまして、特色ある学校づくりを推進するための方法であるとか、あるいは2学期制に対する諸課題、例えば長期休業等々にかかわるそういった課題等につきまして、解決方法について、平成16年9月までに一定の基本方針を、これは具体的に実施に向けての取り組みの方針ということでございますが、それをまとめたいと考えてございます。そうしましたところ、9月以降につきましては、児童、生徒や、あるいは保護者、地域への説明を行いまして、2学期制に関する理解を得るようにしてまいりたいと思ってございます。
2学期制の試行ということでございますけれども、2学期制の導入につきましては、区民の方々への情報提供を進めながら、ことし11月までに児童、生徒や保護者、地域への理解が得られ、教育課程の編制を確立できた2学期制推進校につきましては、17年度からこの試行を行いたいと思ってございます。ただ、これらの条件が整わなかった場合でございますが、その場合につきましては、引き続き2学期制についての研究を行うということで、17年度の実施ということは一度見送った上で、18年度からの試行の実施ということを目指したい、そのように考えているところでございます。
以上、御報告をさせていただきました。
委員長
ただいまの報告について質疑ありませんか。
小串委員
先ほど高橋委員が言われたように、結構こんなにいっぱい教育委員会では議論をしてきたんだということを延々と述べていただきましたけれども、問題なのは文教委員会に対する報告があったかないかということで、私は多分、今8年目に入ったと思うんですけれども、記憶がないんです。だから、やはり高橋委員がおっしゃったように、そこのところが重要だということです。まず、それをお話ししておきたいと思います。
この学期制の試行の案についても、この前とそんなに変わっていないような気がしてならないんです。少なくとも希望する学校を、まず2学期制推進校として指定して、その指定されたところが学期制検討委員会と協力して、どうやるかというのを決めるんでしょう。2学期制をこうやるというものを、まず決めるなりしてから、さあこういう形でやるのはどうでしょうか、ちょっとやってみるところはありませんかというのならいいけれども、逆なんじゃないんですか。じゃあ、この前の案を事実上認めた上で、それに手を挙げろということなんですか。それがちょっと私は逆なような気がしてならないんです。
最後に、なければ18年度にするというふうに書いてあって、多少弾力性を持たせたのかなというふうに読み取れなくもないんですけれども、まず希望する学校という、この学校というのはどういう意味なのでしょうか。この前もちょっと言いましたけれども、希望する校長先生という意味なんですか。だから、もうあと1週間もすれば6月ですね、1カ月あるいは2カ月の中で希望する学校というものが、先ほどPTAの話も出ましたけれども、PTAの中でも大まかにこういう内容のことをこうしてみたいんだという議論をするのに、まず、2カ月という期間は余りにも短過ぎはしませんかということなんです。それと同時に、子どもたちにだって意見を聞く必要が私はあるのではないかというふうに思っているんです。それと、もちろん学校の教職員、校長先生以外の先生方にも、こういう2学期制ならやってみたいとか、いろいろ考えたいところはあるだろうし、そういう機運というものをつくるのが私は先ではないかと。だから、先ほど課長が延々とお話ししておられたように、教育委員会の中でいろいろと検討してきましたと。それはわかりましたよ。内部で検討されてきたのはわかりました。だけど、少なくとも文教委員会にも全く報告がなくて、この前ぽんと出てきたばかりですね。まして保護者、PTAがそうですね。子どもたちがそうですね。恐らく学校の先生だって、どういうような内容なのか、理解している先生は少ないんじゃないんですか。その中で、希望する学校を7月中に決めるということは、要するにもうそういう校長先生がいるんだよね、多分。根回ししているのか何だか知らないけれども。その人の判断だけに任せていいのでしょうかということを前回のときにも話したつもりなんです。そこのところはちっとも改まっていないんです。要するに区民の理解というものを得るために、どういう努力をするんですか。まず、それが先ではないですかということを私は言いたい。だから、逆だというのはそういう意味なんです。私の言っていること、間違っていますか。
小谷松教育改革担当課長
2学期制につきましては、教育委員会の方で唐突という形ではございません。学校側の方もいろいろ、初めから2学期制という形で、それに向かってということではございませんけれども、いろいろな学校改革ということをやってきてございます。例えば中学などでも、通常ですと年5回、定期考査などがあるわけですから、それを4回、時期の見方等々、とり方などを工夫してやっているところもございます。そして、そういった中でいろいろな工夫を重ねてきているところもございます。それらが基本的には2学期制の導入といったことと相当一致してございます。また、学校側もある程度そういったことなどを念頭に置きながら、いろいろなことで調査を進めているところもございます。それからまた、教育委員会の方で2学期制について、いろいろ検討委員会を設けて、学校現場の方からも先生方に参加をいただいた上でやってきましたけれども、そういった情報なども学校側の方でいろいろ検討されているという部分もございますので、機運について、それが熟している学校があるということであれば、ぜひこの際、2学期制ということでの調査、研究を進め、さらに試行に向かってのステップを踏み出すというところも、この際、システムとしてきちんと組み立てたい、そのように思っているところでございます。
小串委員
そうすると、その機運のある学校というのは、ちゃんとその学校の中で一つの手続をとられているというふうに理解していいですか。私が先ほど言いましたように、校長先生の判断だけではなくて、ほかの先生方も含めて議論をしてきたということがまず1点。それと同時に、保護者、PTAの理解も得られているという理解をしていいですか。それと、生徒なのか児童なのかわかりませんが、その理解も得られた上で手を挙げるというふうに理解をしてよろしいでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
まだ学校を挙げて組織的にきちんとやっているといったような形ではございません。それで、まだ保護者の方に説明をするとか、児童に理解を求めるとかということではございませんけれども、学校の中にそういったいろいろな研究をしてきているという蓄積もございます。こちら、本日お示ししたこの案の中におきましても、今後そういった形で2学期制につきまして試行を試みたいといった学校がある場合につきましては、きちんと段取りといたしまして児童、生徒あるいは保護者の方々に御説明を申し上げ、その中で理解を得ながら試行に踏み切るという、そういった段取りなどもここの中でやってまいりたい。その上で、しかるべく試行に踏み切るという、そういったものを提案しているわけでございます。
小串委員
だから、もしそうだとすれば、そのことを決めるのが、どうしても17年からやりたいというのなら、11月でいいのではないんですか。まず希望する学校を推進校として指定することから始まる必要はないのではないんですか。検討した結果、やってみたい、あるいはいろいろ聞いたら見送りたいということが当然出てきますよね。あるいは指定されないところでも、こういう投げかけをして、ちょっとおもしろいな、やってみたいということが、11月でも遅くないのではないんですか、この文章を見れば。だから、一斉に各学校に投げかけてみたらどうですか。それで、まず各学校のそれぞれの関係者の議論から入っていったらどうですか。だから、進め方が違うのではないかと私が言うのは、先にありきだから。区民は何も知らないことを、先にありきで進めるという進め方が問題なんじゃないんですかということなんです。私の言っていること、間違っているかな、どうですか。
金野教育委員会事務局次長
今の委員のお尋ねですが、2学期制の試行については、ほかの自治体の例もあるということで、各学校とも関心を持っているところですが、この2学期制の試行であれ何であれ、やるためには、学習課程の定め、あるいは休業の定め方とか、そういったことを学校の1年間を翌年の計画の中に組み込んでいかなければいけないというように、かなり作業が生じるというように承知しております。今回、試行をやるかやらないか全くわからないというか、仮に試行をやらないというような状態のもとで学校が幾ら研究しても、ただむだになるというようなことで、具体的な調査にはなかなか入りにくい状況になっていたものを、中野区の教育委員会としましては、前回の報告で一たん推進校を募集して試行するというような方向を出したことによって学校に手を挙げてもらう。うちはそういう試行を前提にして調査をしてみたいというような条件が整ったというように考えております。ただ、その試行をやるということにつきましても、前回のこの委員会での議論などを踏まえまして、直ちに来年から必ずやるんだということではなくて、試行をやるという考えを示した上で、その学習課程や何かを検討して、9月ぐらいまでに、やるとすればこういう形でどうだろうかというような研究をしてもらう。その過程では、また文教委員会ともいろいろと御報告をして御意見を聞く機会などが持てるのではないかと思っておりますが、そういうことを踏まえて、保護者への説明なども行った上で、最終的に11月に、こういう状況なら来年4月から試行を始めようというような判断をしたいということでございます。そのときの11月の状況によっては試行を1年送るということも含めて、前回の報告を直す、やり方を少しこういった方向で変えてはどうかというような御提案を今、教育委員会の方にして論議をしているということで、きょう御報告しているところでございます。
小串委員
だから、私はその進め方の手順としては、私の言っていることの方が多分すごく当たり前のような気がしてならないんですけれども、ほかの方も御質問されると思いますので、そのことはそれまでとします。
それで、この前、要するにお休みの関係のことでちょっと確認しておきたいんですけれども、夏季、冬季、秋季、春季、四つにつくるということで案が出ていましたね。どういう形になるのかは別にしまして、これは推進校ということになった場合には、それは一律という決定のされ方をするんですか、それとも各学校の自主性に任せるという、全体の日数がその範囲内になれば休みのとり方はばらばらでいいということですか。どっちですか。それ、ちょっと確認します。
小谷松教育改革担当課長
基本的には前回の報告をさせていただきましたとおり、一定のフレームをつくりまして、その中で試行の方もやってみたいというふうに考えてございます。ただ、この中で、先ほどちょっとお話ししました、これからいろいろ詰めていかなければならない課題もあるということで、その中で、また実際に試行に当たる学校、手を挙げていただきましたら、その中でまたいろいろ具体的な実施方につきまして、さらに踏み込んだ形での協議をお願いしたいというふうに思ってございます。
小串委員
私はちょっと頭が悪いので、はっきりストレートに言ってもらった方がいいんだけれども、要するにそうすると、推進校の場合には、決めますよね。そうすると、その休みのあり方は同じということなんですね。うなずいてくれればいいんですが。ということでしょう。だから、要するにこれをやろうという学校と、17年度これをやるとしたら、やる学校とやらない学校と二通り生まれるわけですね。やる学校については、秋休みはこうだと。やらない学校は今までどおりという、基本的にはその二つがあるということね。それでいいですね。うなずいてくれればいい。いいんですね。はい。
それで、この前示された、この中で検討していくということなんでしょうけれども、10月に5日間休みをとるというような話があったと思うんですが、5日間ではないんですよね、土・日を入れると最高10日間になるんですね。10日間になるんですよ。なぜかというと、土・日が2日入るでしょう。それと、10月10日、今、体育の日というのか何というのか、これのとり方によっては最高10日になるんですよ。5足す2足す2で9でしょう。それと、祭日を1日、別にとった場合には10日になるのよ、最大。違いますか。そうなるでしょう。なるんですよ。だって、5日休みをとったら、土・日、土・日が前後にあるんだから、2足す5足す2になって、9日になるんですよ。そういう計算はできないですか。
小谷松教育改革担当課長
想定しておりますのは、秋季の休業でございますけれども、これにつきましては、今、体育の日が、たしか第2月曜日に附属するということになって、土、日、月と3連休ございます。それに加えて前後の金曜日と月曜日を加えて、5日間の秋休みという形で想定してございます。
小串委員
だから、土・日を足せば、それで10日にはならないけれども、今あれすれば9日になるのかな。土・日を入れなさいというの、土・日を。土・日は全部休みなんだから、土・日足す5日休み足す土・日足したら9になるじゃないの。
沼口教育長
そうではございません。休業日の考え方なんですけれども、休業日というのは土・日も入った概念なんです。だから、夏休みの中に土・日が入っていますよね。今回言っている秋季の休業日、5日間というのは、土・日も入って5日という意味です。ですから、土・日以外でいえば3日間休みをプラスするという意味なんです。そして、トータルで5日間にしようと。
小串委員
では、私の理解が間違っていました。そうすると、土・日を入れてということになると、単純に体育の日の週の8、9、10、11、12、そういうとり方ということになるんですね。そうしたら、事実上、2日間だけじゃないですか。そうすると、何で2日間のために夏休み1週間もとらなければいけないの。何で。そうすると計算が合わないんじゃないの。たかが夏休みと言うけれども、私、あれから帰って自分の息子に--息子に言ったからといって、息子の意見がどうということではないんだけれども--聞いてみたんですよ。おまえ、秋休みができるぞと。そうしたら、小学校2年生ですけれども、一瞬、にやっとしましたよ。ただし、夏休みが1週間減る、5日だけど。一瞬考えて、じゃあ今までどおりでいいと言ったんです。なぜだと言ったら、秋に虫とりができないからと言ったのね。これ、なるほどなと思ったの。子どもにとっても夏休みというのはそういうものなのよ。子どもの視点で物を考えるというのは、そういうことなんです。別にうちの子どもだけが特別な発想の持ち主ではないと思うけれども、夏には夏にしかできないことがあるわけだから、私は夏休みは減らすべきでないというのは、そういう意味なんです。それと同時に、お父さん、お母さんだって、仕事をしている忙しい方でも、夏休みだから休みがとれて子どもと接していられるという場合だってあるわけだから、それが中野区だけ秋休みですから、休みではないといっても、会社勤めをしている人なんか、なかなか休みはもらえないでしょう。
それと同時に、秋休みというものを持ったからといって、私も経験があるけれども、中学生のときに、たまたま学校の開校記念日だったかどうかだかわからないけれども、当時はやっていたボウリングを、私、新宿だったですからコマの方でやっていたんですよ。別に私は不良だと思ってやっていたわけではないんですけれども、やはりそういう担当の警察官だったか補導員の先生だったのか、よくわかりませんが、ちょっと呼ばれたんですね。何で君たち今やっているのと言うから、これこれこういうわけですよと説明して、それは理解してもらったんだけれども、いまだにそう言われたことを覚えている。そうですよね、ほかの区の学校は勉強やっているのに、中野区の学校だけが、1日にしても2日にしても休みなわけですから、そういうことも起こるということですよね。
だから、全体的に子どもの視点で物を考えるというのは、そういうことだと思うんです。だから、あえて5日ということで、2日なら別に夏休みはそのままにして、どうしてもというのなら冬休みと春休み、1日ずつカットすればそれで済んでしまうことなんだから、夏休みは大切にしてあげてほしいというのが私の率直な気持ちなんです。だから、子どもの視線で、子どもの意見を聞いてほしいというのはそういうことなんです。そういうことで十分いろいろな方の意見を聞いた上で、やはりみんなでこの方がいいと。今の3学期制より、やはり2学期制の方がいいという、みんなのコンセンサスというか、そういうものをまず確立してから進めていただきたいというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
教育委員会として、前回お示しした内容で試行をしてみてはどうかというふうに考えたわけでございますが、今回お示ししていますように、改めて検討した上で基本方針をつくり、また説明もしていくというふうなプロセスを考えております。したがって、夏休みの期間の設定の仕方についても、改めて議論はしていくようにしたいと思っております。また、試行につきましても、これからの論議の中で学校ごとのバリエーションもつくるという考え方もあるかと思いますので、そういったことについても検討して、また、議会との考え方の意見交換などをしてみたいというふうに思っております。
藤本委員
資料をありがとうございます。既に委員の皆さんから御意見も出ていますけれども、これだけ熱心に議論されてきているというのはわかるんですけれども、やはりその議論の過程が見えないまま、突然提案をされたというところに決定的なミスというか、教育委員会と文教委員会というのが、ある意味では非常に行政と議会の中でのそうした議論が十分でないまま進んできているというところに、やはり一番問題があったと思うんです。
だから、2学期制についての是非というのは十分議論していかなければいけないでしょうし、それも週5日制というような形の中で、どうやって子どもたちの授業あるいは学力、そういったものを考えて一つの試みとして実施されているわけで、そういったことを議論されてきたということはわかるんです。ここにも書かれているんですけれども、ここの中には議会が全然ないんです。これだけのことをやろうとして、議会、文教委員会の十分な理解というものを踏まえて進んでいかないといけないだろうと思うんですけれども、そこのところが決定的に欠けているのではないかというふうに思います。ですから、1番目と2番目はちょっと相矛盾しているような形で書かれているような気がしますので、やはり私たちもこういうようなことを十分に議論して、確かに2学期制というものが一つの大きなメリットがあるならばそういう方向にという、そういうものをきちっと踏まえた中で、あるいは学校の教職員の人とか、あるいはPTAの人たちとか、そういう理解を得て進んでいくという、そういう姿勢からすると、一番最後に書いてある2学期制についてのさらに研究を深めて、議会あるいは地域というか、学校の皆さんがそういう方向に進んでいこうという中で初めて試行していくというか実施していく、あるいは試行しなくても、別に一斉にやったって、本当にいいものならばおかしくはないわけです。やはり方向性がそういうことならば、そこのところがこの案だと非常にあいまいな形なんです。議会では、まだ恐らく確かにいいなというような理解は得られていないのに、学校には既に投げかけをしているということになってくると、やはり文教委員会は、ある意味では余り念頭にないというような形になってくると思うんです。だから、そこのところをもっと考えていかなければいけないのではないかというふうに思うんですけれども、そんなに急いでどうしてもという必要性というのを今感じないんです。そこはちょっと、その議論の過程が見えていなかったし、どういう研究をしてきたかというのも、実際にこれを見せていただいて私たちは理解を深める努力はしますけれども、そこのところがまずきちっとしていないで先に進んでも混乱するばかりではないかなというふうに思うんですけれども、そこはどうですか。
小谷松教育改革担当課長
きちんと議会に御報告申し上げ、そして、議会からいろいろ御意見等々ちょうだいしながらやっていくということにつきましては、改めて認識をしてございます。
それから、時期的と申しますか、スケジュール的な面で申しますと、きょうお示しいたしました、この案でございますけれども、先ほど次長の方からも御説明ございましたけれども、仮に来年度から実施するということになりますと、逆算していきますと、やはりどうしても11月ぐらいまでに学校の方できちんと来年度に向かっての教育課程の編制方針を確立しなければいけないということがございます。そのところまでに一定の判断をいただく必要がございますので、保護者や区民の方々、あるいは子どもたちへの説明などの期間も一定の期間を設けるということになりますと、またそこから2カ月とか3カ月とかという時間をさかのぼりますので、9月ぐらいを一つの目途として学校の方での一定の方針を固めていきたいといったような必要性、そんな形でスケジュールの方を組んでございます。
それからまた、決めたからといって、どうしても来年からすぐに実施しなければならないということではなくて、その間に保護者の方であるとか、あるいは子どもたち等々、十分に理解を求めていくんですが、その中で必ずしもしっかりとしたコンセンサスができないということであれば、無理をして17年度から、手を挙げたから絶対やらなければいけないということではなくて、さらに研究期間を1年延長した上で、また改めて保護者の方々と十分にやりとりをしながら、その試行に踏み切るというような考えも持ってございますので、その点、何でもかんでも性急にという考えはございません。しっかりと段取りを踏んでやってまいりたい、そのように考えてございます。
藤本委員
だから、そこのところは小串委員も質問しているところだと思うんですけれども、やはりこういう考え方を中野区の教育委員会として改革の方向として持っていますということで、それは、この前初めて議会に投げかけられたわけですね。地域にも学校にも、やはりそれを投げかけて議論してもらって、そういう中から手を挙げてもらうというような、そういうステップを踏んでいく、そうなって初めて理解が得られると思うんですけれども、何かしら教育委員会の中でプロジェクトチームをつくってやっている。そういう中で、各学校がすべてそういうような形の中で全部理解してということになっていればですけれども、なかなかそこまでいっていない中で手を挙げるというのは、かえって難しいというか。だから、それはどうしても17年というのが頭にあるから、そのスケジュールに合わせよう合わせようという無理が出てくるので、1年間ぐらい、さらに議会とか、あるいは学校とか地域とかPTAとか、そういうところに投げかけをして、どうでしょうかと。あるいはもっとさらに研究をして、本当にそれがすばらしいものであるならば、それは他区でも、あるいは他の市でもやっている、そういった実績が本当にすばらしいというようなものも示しながらやっていって初めていい方向に向かっていくと思うんですけれども、これだと、やはり大丈夫かなというような感じがするんです。だから、その辺は少し考えていかなければいけないのではないかというふうに思います。
さらに言うならば、学校再配置の問題も今取り組んでいますよね。8月には一つの考え方が示される。そういったものも含めて考えていくと、一体どうなるんだろうなというようなこともありますし、今、中野区の教育委員会として何が最重要課題として取り組んでいく課題なのかというところをきちっと見据えていかないと、いろいろなものが全部こうなってしまって、本当に区民の皆さん方は混乱するばかりというようなことを非常に心配するわけです。ですから、やはりそこのところをきちっともう一度、教育委員会としても議論すべきではないか。
それから、とにかく文教委員会の皆さんの、確かにそうだなという意見が多数ならば、それはわからないんですけれども、そういう形にはどうもなっていないような気もしますし、そこで進んでいくという、それが非常になぜこんな安易な形でというのは、やはり規則を変えれば秋休みがそこでできるというような部分があったわけですね。それが、変えれば秋休みがそういう形でできる、だから教育委員会だけでみたいな部分があって、議会というのは、やはり住民の皆さん方も私たちも、そういった方向に進むならきちっと説明しなければいけないし、確かにすばらしいものであるというような、そういう説明が今できる状況には全然ないわけですね。だから、その辺をもう少し教育委員会としてしっかり受けとめてやっていく必要があるのではないか。急いでいないと言いながら急いでいるんですよね、スケジュールに合わせて。だから、そこはもう少しきちっと議論を踏まえて、皆さんの理解を得て進んでいくという方がよほどいいと思うんですけれどもね。
だから、この前、6月でしたか、1カ月遅れぐらいでという、これではないと思うんです。やはりどうもギャップがあり過ぎるというか、こういう議論が、例えば皆さん方がこれだけの議論をしているというのは、最初の時点、あるいは2月の時点とかというような、中間のまとめを見たらそれなりの報告をしていますよね。そういったものが出されていて、私たちも理解を深めて議論してということならば、あるいはこういったことも考えられたかもしれないけれども、それがないまま進んできているから、よりそういったものを大切にしながら進んでいくべきではないかなというふうに思うんですけれども、そこら辺について、どうでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
具体的に2学期制を導入する以前でありましても、各学校におきまして、いろいろ創意工夫をしながら、学校経営であるとか、あるいは授業の持ち方など、いろいろ工夫をしているところがございます。そういった機運といいますか、その辺のところをできるだけ、各学校の取り組みというものを大切にしてあげたい。そういった中で2学期制というものを検討してきたわけでございますけれども、2学期制の導入ということで、それらを制度的にといいますか、そういった形で後押しできるというふうに考えてございます。したがいまして、いろいろ意欲のある学校について、最初の試行という形で踏み出すところに一つの方向をつけてあげたい。その中で、また試行を重ねる中でいろいろ出てくる課題等々を踏まえて、さらにそういった改革の機運といいますか、その辺のところを各学校に広げてまいりたい、そんなふうに考えているところでございます。
藤本委員
繰り返しになるので、もうこれでやめますけれども、だから、それを来年からではなくていいでしょうというのが皆さんの、皆さんというのはわかりませんが、私はそう思うんですが。ここに書いてあるように、平成18年度からという中で、本当にこの1年間きちっと議論して、文教委員会でもこれから私たちもさらに議論を深めていく、地域も、あるいは学校も深めていって試行に、あるいは一斉実施でもいいけれども、そういうステップを踏んでいくべきではないかというのは、私は率直にそう感じているので、それは意見として述べさせていただくということです。
沼口教育長
確かに2学期制の試行について、何が何でも17年度からやらないと、何か学校の方に教育上、問題が起きるとか、そういう問題はないとは思います。ただ、検討の経過を御説明して御理解もいただけると思うんですけれども、やはり我々の方としては学校と協力しながら検討を進めてきたわけでございまして、気持ちとしては、できれば17年度から御理解を得ながら実施していきたいというのが基本的なところです。
前回は、もう6月中に決めて、試行というのはその時点でやるんだということを申し上げて報告したんですけれども、今回のこの提案は、試行というのは内定みたいな学校なんですけれども、それを7月に延ばして、なおかつ、ここで議会で議論できる時間を11月ぐらいまできちんととって、御理解を得ながら進めるという前提で準備をさせてほしいと。ですから、かなり覚悟もしています。御理解ができなければ、考えていたものを一たんとりやめなければいけないわけですから。そういうことも含めて、区民や議会の方の御理解を得ながら進めていきたい。それは前回の報告の仕方の反省に立って、時間を少しでもとるような形で、ぎりぎりのところで教育委員会の中で議論してお願いしているということでございますので、ぜひ御理解していただければと思います。
篠委員
いわゆる議会を大切にしなかったということに尽きるお話がいっぱい出ているんですけれども、教育長は前回、全然ぶれていなかったんですけれども、きょうは教育委員会が報告を怠ったことは、やはり取り返しのつかないことであるから、期間を延ばしてもいいというような、幾らか弾力的な御発言が今あったんです。施行令の改正で、教育委員会で学期は変えることができるというのが平成10年に決まっているわけですね。それから、平成14年に学習指導要領が変わって、5日制という大きな流れになったんですが、心ある家庭ということではなく、学力低下を心配する御父兄方の相当な力というのを文部省自体が感じて、3は3.14に戻すとか、内容を制限せず弾力的に学習指導要領以上のことを教えてもいいとか、そういった流れをつくってきたんですが、平成14年の後の文部省のそういったものが教育委員会に伝わってきている部分で、大切なものというのは何があるんですか。
小林指導室長
今の委員から御指摘があった学力低下にかかわることにつきましては、確かに歯どめ規定というものが、実際にはそれ以上のものを学校で指導してもいいというような形で明確になってきたわけなんです。むしろ、それぞれの施策については各自治体等が工夫を凝らしてやっていくと。さらには、国全体では教員の定数改善計画も進んでおりますので、本区にも少人数指導やチームティーチングの人員も配置されております。そういった点で、まさに指導の中身をどう充実させていくかということにかかわっております。そういう中の一環として学力調査を行うとか、また、そうした流れの中での学期制の検討ということも一つあろうかと思っております。
篠委員
いち早くそれに対応して、土曜日も勉強を教えるんだとか、基礎学力について、何しろ親の不安は学力が低下することで、延々とこれだけの資料を提出できるだけの教育委員会の取り組みは、その視点を絶対ぶらさない形で対応したつもりだったのではないんですか。その最初に、中野の子どもたちの学力を何としても下げさせたくないという目標のもとに行ったのであれば、その気持ちだけでも伝えないと、何々区は土曜日も対応して中野区は何もやっていない、学力テストについても一番早い取り組みではなかった。早ければいいものではないとしても。だから、やはりいまだに去年から取り組んだことを、我々にはタイトルだけしか投げかけていないという大変間違いを犯したんですが、学力を下げさせたくないんだというところで、やはり教育委員会自体だって、ここから先は譲ってはいかんというものがなければ私はこんなに延々と議論を重ねているわけはないと思うんですけれども、どうですか。
小林指導室長
今の御指摘のとおりでございまして、前回のこの委員会でも私の方からお話しさせていただきましたが、学期制の検討というのは、ただ単に区切りの問題ではなくて、教育課程の編成全般にかかわることで、言ってみれば新しい評価の導入を踏まえて新たに教育の見直しをしていくというのが一番の根本であります。したがいまして、さまざまな夏休みの期間をどうするかとか細かい点については、今後さらに検討の余地があるわけですけれども、一番の根幹は、今、委員御指摘のとおりの学力を保障していく、そして充実した教育活動を展開する、そういうところにこの2学期制の検討もあるということでございますので、そういった御理解をいただければ大変ありがたいと思います。
篠委員
きょう出された資料も、議論を重ねたという姿勢は読み取れても、その部分を読み取ることが大変難しい。中野の教育の学力を絶対に下げるわけにいかないという、不退転の決意で進めたいんだと。目標設定、成果といっても、もう裸の目標設定というものを出してこないから、手続ミスだけを強烈に突かれるから議論が全部むだになることだってあり得るわけですから、情報を公開するとともに、目標の設定の仕方自体に、もうだれの理解も得られる明確なものを抜かさないようなことを希望しておきます。
委員長
暫時休憩いたします。
(午後3時03分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後3時24分)
休憩前に引き続きまして、2学期制の試行について(案)の質疑を受けます。
質疑ありませんか。
高橋委員
まだまだ、きょうも報告が残っているので、余りしつこく聞いては何かなと思いますけれども、先ほどからの御答弁を聞いております中においては、どうしても私は納得できないんです。やりたい学校があれば、取り組んでみたい学校があればというような、再三そのようなお答えが出ていたように思いますけれども、では、まず教育改革を始めようとお考えになったのはどこなんですか。
小谷松教育改革担当課長
教育改革をやろうという、この2学期制という形でお答えをさせていただきたいと思いますけれども、今、委員の方からお話がございましたとおり、必ずしも2学期制に結びついているというわけではございませんけれども、いろいろな学校の中でいろいろな改革をやっているところが多うございます。先ほど篠委員からのお話もございましたとおり、基礎、基本の学力をしっかり身につける、あるいは子どもたちを一人ひとりきちんと追いながら評価をするといったような形で、いろいろな学校の取り組みというものが行われてございます。そういった試み、例えば通知表を通常ですと年3回、学期ごとに出しますけれども、これを2回にしている学校であるとか、あるいは中学校などで定期考査を年5回やるところを4回にするとか、その間にいろいろな単元ごとにきちんとした評価をやっていこうとか、いろいろな改革をやっているところがございます。そういった改革の方向というものが2学期制という試みと軌を一にするといいますか、そういった方向がある。その中で、2学期制というものを一つの制度として、システムとして、しっかりそういった学校が行おうとしている改革というものを後押ししていこうという。そういう意味では、2学期制というのは、ある意味、一つの制度として上から押しつけるといったようなことではなくて、いろいろな学校の試みの中から、それを一つ押し上げていくといった側面もあるというふうに思ってございます。
高橋委員
これも余り長く聞いていますと、ほかの皆さんの質問があるかと思いますけれども、まず私が思うには、教育改革をしていこうという、そのもとのところは中野区の教育委員会ではありませんか。そして、その中野区の教育委員会の中にある公立小・中学校及び公立幼稚園において、教育委員会の教育改革にのっとって各学校がそれぞれ、改革ではなくて、特色ある学校を目指そうという、そういう努力を始めていらっしゃるわけですね。それなのに、何かにつけて学校が学校がと、現場に何となく頼り過ぎているような方向がうかがえるかなというふうに、今までの答弁を聞いていて思います。
それで、これは今、2学期制ですけれども、2学期制についても、教育委員会が一つの教育改革においてこういうことを取り組みたいんだ、だから学校現場の皆さんにもどうか協力してもらいたいから始めましょうというふうに持っていって進んでいるのではないんですか。それを、話を聞いていますと、教育委員会がバックアップしていくから現場で頑張ってやってよと。それでは余りにも、今こうやって私たちにさえいろいろと意見を言われているところを、現場が、ではやりますよと手を挙げて、万が一やった学校が思うようにいかなくなった場合に、どうされてしまうのかというのがすごく心配です。
それで、今のこの現状の2学期制の試行について、さまざまな意見が出ている中においても、手を挙げてくださいと言っても、私はなかなか現場のトップにある校長先生たちが、では、うちがやりますよと。今まで思っていたにしても、今こういう状況にあっては、いや、ちょっと考えようかなと思っている方たちが出てきていらっしゃるのではないかと思います。だから、学校がいかに頑張るかとかそういうことではなくて、教育委員会と現場が一緒になって教育改革を進めていかなくては何の意味もないと私は思います。だから、そのためにも文教委員会でいろいろ報告をされて、いろいろ意見交換をしながら、よりよい改革が進むようにとしているのではないかと私は思っているんです。
先ほど藤本委員がおっしゃったように、まずは適正配置ではないんですか。適正配置をきちんとされてから、それから2学期制の試行、それから学校のいろいろな特色、通知表だって年3回出していたものを2回にしましょうとか、それはもうその学校独自のことですよ。だから、全部を一緒くたに考えてやろうと思って、なぜか急ぎ急ぎでやっていることが心配でならないというふうに思うんですけれども、どうお考えなのでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
さまざまな教育改革、これは例えば教育委員会が全体のリーダーシップをとってイニシアチブを持ちながらやるという場面もございますし、また、現場の中で機運として出てきたものを一つの制度として、あるいはシステム化していくという、そういった方向というものもあろうかと思います。2学期制の問題でいえば、その意味では非常に現場からのいろいろな改革の機運といったものが一つのきっかけになっている部分というのはあると思います。それを教育委員会の方でしっかりと受けとめて制度化していくという部分。そしてまた、これを拡大していくに当たっては、きちんとそれを制度化していくという役割というものもあろうかと思います。そういう意味では、今、委員のおっしゃったとおり、確かに教育委員会と現場の間でしっかりとスクラムを組みながら、さまざまな改革に取り組んでいくということは非常に大切なことだと思ってございます。また、いろいろな改革をやっていく、その中に、当然、政策の選択の順位というものはあるかと思いますが、また、この中で再編も非常に大きな問題でございますけれども、また教育現場の中で出てきている、こういった改革の試みといったものに対して、それを一定程度後押ししながら改革を積み重ねていくという努力も、またこれは重要な部分だというふうに思ってございます。
高橋委員
きょうのところはこれでやめますけれども、もし2学期制を導入するに当たって、試行していいという学校がどこも手を挙げなかったりしたら、どうなさるんですか。それにおいて、手が挙がってこなかったら18年度からの試行にしますよと、そういう簡単な結果の取り組み方でよろしいのでしょうか。そういうことすらはっきりお答えもしないで、そして、教育委員会がなぜ取り組まなければいけないかということも、再三お話ししているにもかかわらず、少しも私たちには伝わってこない。そして、この議事録を読んでも、余りにも教育委員たちが心配しながらでも、なおかつ、やりましょうかというような結論になっているかという感じを受け取ります。だから、今後まだまだ積み重ねて検討していかなければならないことがたくさんあると思いますので、早急に事を進めていくことは必要ないのではと私は思っております。意見です。
小谷松教育改革担当課長
決して早急に事を進めるという気持ちはございません。しっかりと一つひとつ段取りを踏みながらやってまいりたいというふうに思ってございます。
飯島委員
2学期制の試行ということについて、改めて案が示されました。これを読むと、何かおかしな文章だなと思うんです。なぜかというと、学習指導計画や評価方法の工夫、学校行事の見直し、長期休業中の取り組みと2学期制における望ましい教育課程についての研究を行う。2学期制が、この学習指導計画や評価方法の工夫や学校行事の見直しや、長期休業中の取り組みと望ましい教育課程についての改革案であるとは、どこにも書いていないんですね。2学期制というのは、こういう課題について、望ましい教育課程についての解決方法だとは、ここには何も書いていない。むしろ、そういう課題が2学期制のもとでも続いているんですよと。2学期制のもとだって、学習指導計画や評価方法の工夫や、学校行事の見直しや長期休業中の取り組みと望ましい教育課程についての研究は必要だったんでしょう。じゃあ、何で2学期制をやるんですかということになってしまうではないですか。3学期制でも同じ課題がある。2学期制でも同じ課題がある。では、2学期制を導入するメリットというのは、この文章の中では一体どこにあるんですか。課題というのは、望ましい教育課程、それをどう実現していくかというときに、2学期制という選択肢が出てきたという説明だったのではないんですか。これだと、最初から3学期制も2学期制も同じで、課題はともにありますよと。その課題について研究しますという、こういうことになってしまうんじゃないんですか。そのために2学期制推進校を指定するんだということは、解決に向かう一つの手段として、ある程度の相当の成果が見込まれるものとしてあるというよりは、2学期制というのがあるので、これからは2学期制をやってもいいから、2学期制のもとでそういう課題を検討してみたらどうですかという、そういうことになってしまうんじゃないんですか。私なんかが普通に読めばそういうことですよ。2学期制における望ましい教育課程の研究を行う。その望ましい研究だって、はっきりしていないということじゃないの。望ましいんだか、望ましくないんだか。事の過程があるから、こういう文章になるのかもしれないけれども、これでは海のものだか山のものだかわからないことを研究する、ひょっとしたら鉱脈に当たるかもしれない、失敗すれば何もないかもしれないという、こういうような、一つの考え方が確定されて出てきて2学期制の試行というふうには読めないんですね。だって、2学期制の特性を生かして、特色ある学校、それは2学期制というのは3学期制に比べれば特色はありますよ、学期の編制が全然違うんだから。だけど、そういうことなのか、あるいは2学期制に関する諸課題の解決方法と。たくさん課題があるんだと。それを解決方法の検討をこれからして、何か基本方針をまとめようかと。じゃあ、何も2学期制が3学期制に対してすぐれているとか、現下の中において、この2学期制を選択することによって今の3学期制よりもよりよい学力を身につけたり、生きる力を身につけたり、あるいは新しい学習指導要領のもとで教育を進めていく上で、2学期制というのは3学期制に比べたら物すごいメリットがあるんですよというふうには、これは読めないね。そうすると、何のための指定なのかというと、そういうことを改めて研究するための指定になってしまうので、それは去年の7月からいろいろとおやりになって、資料もたくさん出して、そういう過程の中で一定の成果、見きわめがついたから試行あるいは推進校を指定するというふうになるのではないんですか。これだと、何かまだ研究段階の話のような気がするんですけれども、いかがですか。
小谷松教育改革担当課長
文章表現上のことについて、ちょっと御指摘があったわけでございますが、ただ、今、委員のおっしゃったとおり、これ、2学期制を導入するということにつきましては、これまでの調査、研究、あるいは既に実施してございます先進自治体等の調査、こういったことを私どもとしては総合的に勘案して、2学期制を導入することによりまして、さまざま学習指導あるいは長期休業中の取り組みなどについて一定のメリットがある、それを導入することによって、さらに中野区としての教育、それの向上が期待できるということは、はっきりと持って2学期制というものについて試行していくということを考えてございます。
飯島委員
それはもう課長としてはそうおっしゃらざるを得ないと思います。実はそうではなくてなんて言ったら、やめたなんていう話になってしまいますからね。だけど、おっしゃるように、そうだとしても、なおかつ、さまざまな課題があって、その解決方法については、要するに基本方針をまとめてみたりとか、研究したりしてみなければいけないわけですね。それは、現実に試行をして子どもたちを巻き込んで、学期のあり方が具体的に変わってしまう。それは1年間違うわけですから。それは、平成17年度から試行しながらそういうものをチェックしてと、いろいろ教育委員会の皆さんの話し合いの中でありましたよ。でも、そういうことで済まない部分がある。だから、こういう研究グループをつくっていろいろな課題についてやってきて、それでも、なおかつさまざまな御意見が中間のまとめ以降ありましたね。そうすると、やはりまだ絞り切れていないな、詰め切れていないなと。したがって、要するに2学期制の導入という問題に関しては、もう少しきちっとさまざまな懸念から、要するにメリットはいいですよ、そんなに検証するのは、本当にあったかなかったのかということもあるでしょうけれども、しかし、少なくともマイナス部分である課題はこうクリアできるということをきちっと示されないと、メリットの検証なんてできないわけですよ。デメリットがあったことが確認されたって、子どもたちにとって、その1年間は取り返しがつかないわけです。だから、そういう意味では、やはりもう少し準備をきちっとされる。ことしの9月までに基本方針をまとめて、11月ぐらいまでに果たして父兄の皆さんに御理解いただいて、そして、平成17年度じゅうぐらいに希望なり何なりを絞って、せいぜいが18年度ぐらいから始まるのが普通なのではないでしょうか。そうでないと、教育委員会の皆さんの意識は、確かに去年の7月から始まっているから十分いろいろ議論してきたんですよとおっしゃるかもしれないけれども、議会含めて区民の皆さんはこれからですから。そうすると、皆さんが検討してきた、この1年間ぐらいの期間のさまざまなことというのは、やはり必要なわけですよ。だって、区民の皆さんは毎日このことを考えているわけにはいかないわけだから。そのぐらいの時間の余裕はお持ちになって取り組まれた方がいいのではないですか。18年度ぐらいでしょうかねなんておっしゃっている教育長の発言もこの中にありましたけれども、教育長、知らん顔していないで、ありましたよ。18年度ぐらいでしょうかと。どうなんですか、そのぐらいゆとりを持って、ちゃんとおやりになった方が、その他の事情からしても私はそういう時期が必要なのでないかと思うんです。いろいろな教育委員会、学校を含めた課題が、この平成16年度中にいろいろなことが頭出しになるときだけに、やはり2学期制も決して簡単なことではないと思います。ある委員の方がおっしゃっていましたよ、学校の教育内容ということに関しては、ある意味では選択制以上に学期の編制というのは重要な課題だと。だとするならば、もう少しこういう体制、制度の検証に時間をきちっと費やされることが必要ではないかと思いますが、いかがですか。課長でも結構だし、教育長でも結構です。
小谷松教育改革担当課長
3学期制から2学期制に切りかえるということによって教育上の課題がすべてクリアできるという、もちろんそういうことではございません。3学期制、2学期制、それぞれについてそれぞれのメリット、デメリットがあろうかと思います。ただ、現在の3学期制に比べて2学期制を導入するということによっては、これは比較衡量の問題かもしれませんけれども、多くの面においてメリットが見られるというふうには判断してございます。
それからまた、基本方針をまとめ、諸課題について一定の整理を行うということでございますけれども、私どもの方、3学期制から2学期制に切りかえるということについて、一定のメリットについては承知しておりますし、また、導入に当たっての具体的なプロセスといったものについても、ある程度きちんとフレームというものはできたというふうに思ってございます。ただ、個々の学校が具体的にどういう形でその試行に踏み込んでいくのかという個別の課題、これについては、やはりもうきちんと整理を図っていく必要があるだろう。その整理を図った中で、また保護者の方だとか、あるいは子どもたちに対して不安のないような形でしっかりと説明できる、そういった部分の取りまとめ、これももう少しきちんとやっていきたい。そういう意味で、いろいろまだ課題として少し残している部分、その部分をしっかりと詰めてからやってまいりたい、そういうふうに考えてございます。
飯島委員
私の考えるところは先ほど言いました。
もう一つ、そういうお話になってくると、実は会議録の中で実に重要なことを教育長も指摘しているんです。それは、現在の3学期制の中で標準時数の確保、これができている、できていないという議論がありました。そういう意味で2学期制の導入の課題も挙げられていましたね。だけど、いろいろ計算してみると、では、こういうところはどうなんですか、ああいうところはどうなんですかと、実に率直に、ある意味では素朴な疑問というか、そういうようなものも踏まえながら、3学期制の中だって十分改善の余地があるではありませんかと。ある意味ではそういう指摘もされている。どうして4月1日から学校が始まらないんだというようなこととか、この確保される日数と時間が、では2学期制が導入される時間と差し引きしたらどうなるんだとか、休業時間はどうだとか、さまざまなことが議論されていますから、そうだとすれば、本来、3学期制における改革、3学期制における今次の課題の解決、こういうことと2学期制を導入することによるデメリットをはかりにかけなければならない。片方のリスクと、現行制度の中でどのぐらい、本来の学習指導要領に基づく成果と到達度、絶対評価についてどうなんだとか、あるいは行事に関することだって、さまざまに議論はされている。その場でやるということがあって、普通はその先それでどうしてもこれ以上無理だということで次なる改革があるかもしれないけれども、今のお考えだと両方を試行しつつ、しかも拡大するといっても、全校一斉にやるかやらないかとか、いろいろ議論がありましたよ。そうすると、3学期制と2学期制が並立して進んでいく場合が想定されるわけですね。じゃあ、2学期制の方は3学期制の課題を克服するためにやって、3学期制の方はどういうことになるんですか。課題が残されたままやっているということになってしまうんですか。3学期制は3学期制で取り組んで、2学期制と同じ成果を上げていますよとなったら、一体、2学期制と3学期制というのは何なんですかと。やはりここは、そういう意味での見きわめをきちっとされる、あるいは現行の中で取り組むべき課題を明らかにする、そういうことをちゃんとされるということが必要なのではないかなと思います。
それから、どなたの発言とは言いませんけれども、教育委員の中で2学期制に通わせているお子さんがいて、余りメリットを感じないとかという、そういう発言がありますね。そうだとしたら、何なんだろうかと。やはりそれは、何をもってこの2学期制を導入することの成果と考えるか。それは文字どおり、皆さん方の成果と到達の問題ですよ。そこが、やはりそれぞれここなんだというふうに議論が集約されきっていないんだよ。そういう点があって、やはりちょっとね。お立場として、おっしゃることはわかりますよ。でも、それはもう少し冷静に考えて、この教育委員会の委員の議論を踏まえてくると、もう半年ぐらいのきちっとした議論の過程は備える必要があるなと。皆さんは議論してきましたよと言うけれども、私たちは議論した記憶もなければ、そういうことが出てきたこともないわけで、それだけの部分があって厚みのある検討をされているならば、十分さまざまな場所での議論にも耐えられるし、しかし、その中でいろいろ2学期制についての組み立て方については、ある程度学校の裁量に任せてもいいよという部分が出てきている、そういう考えでいるというようなところがあるとすれば、その任せる裁量範囲だって、すべてがお願いですよという話ではないはずなんです。もういろいろなことを課題として挙げられているわけですから、十分検討されたという意味では十分検討されていますよ。でも、結局、ちょっと2回ぐらいやった中間のまとめの文言の手直しと言い方で終わって、やり方というのは、ちょっとこれはまだ早いのではないのかなという気がするんですが。現実にこういう議論をされてきて、さまざまな課題を教育長としても指摘されているではありませんか。そういうことについてはどうなんですか。2学期制、3学期制ということについて、両方課題があるんでしょう。3学期制の課題を2学期制ですべて解決できるなんて言っていない、それは事実そのとおりですよ。だけど、3学期制と2学期制があって、それぞれがどう課題をクリアするかというようなことについての検証とか、あるいは3学期制そのものの中での工夫の余地はどうなんだと、こういう積み残された問題についてはどうなるんですか。
小谷松教育改革担当課長
3学期制、2学期制、それぞれメリット、デメリットがございます。先ほどもちょっと申しましたとおり、3学期制の中でもいろいろ工夫しながら、各学校やっているところもございます。ただ、決して2学期制にしないからといって改革はできないということではございません。ただ、それを制度的にきちんと保障する、システムとしてしっかりと組み立てるといったところは大切かと思ってございます。今回、教育委員会の中でいろいろと協議してきたということは、どうしたらいろいろな学校であります改革の機運、それを制度的にプッシュできるのか、組み立てできるのか、そういった部分について一定の方向を示すということだと思ってございます。それから、これまでいろいろな改革を積み重ねてきたところに対して一定の後押しをする、その中から試行として手を挙げてくる学校、今までいろいろな試み、そして研究をやってきたものを一定の成果として示していく、その中で全体としてのレベルアップを図っていく、そういったところを、この試行を通して、そして、この2学期制というシステムを構築する中でしっかりと組み立てていきたい、そういうふうに思ってございます。
飯島委員
もうこれで最後にしますけれども、一つ懸念すべきことは、先ほど藤本委員でしたか、要するにこれから基本的には統廃合の問題があるわけですね。そういう大枠の変更が出てくる。そういう中で、では試行していた学校はどっちになるんですかとか何とかということになってきたら、また、ややこしいことになるじゃないですか。それを、7月という時点で推進校として指定するということになってくると、リスクは大きいですよね。そうすると、少なくともその学校の再編についての計画の案が定まった後にもろもろの取り組みというのは出てくるのが普通なんじゃないんですか。そうじゃなかったら、試行した結果のメリットを検証して中野区の教育にそれを反映していくということができなくなる学校が出てくる可能性だってあるじゃないですか。そういうことを考えると、やはりタイミングというのは大事なんだと思うんです。今の中野区の教育行政に関しては、時期をどう設定するかということ、これは無視できないし、こういうふうなことで7月中に2学期制の推進校として指定するというのは、やはりここは言い切ってしまわない方がいいと思うんです。たまたまそれはそういう再編計画上からいってもいいようになっていれば、それでいいかもしれない。だけど、そんなことはこの4月の段階でわかるんですか。そういうことになってしまうじゃないですか。だから、今こういうことをやられるのなら、一つの案が示されて、この案でいこうというような話がほぼ見えてくるころでなかったら、本来、モラルというか、やり方の問題として、それは内々知っていたからやりましたなんて、そんな話ではないでしょう。だから、そういういろいろなことをちゃんと勘案して、この政策時期というのは判断された方がいいんじゃないかという懸念もあるんですが、教育長、どうですか。
沼口教育長
そういう再編との関連でいえば、試行を早くやった方がいいと、それはそういうふうに逆に思います。再編問題は具体的にまだお示ししていませんから何とも言えませんけれども、いずれにしても、例えば17年度から新しい10か年計画が始まるときに、17年度から学区制がすぐ始まるということは、まずあり得ません。前の答弁でも申し上げていますけれども、やはり最低二、三年は、いろいろな検討委員会をつくったりしてやって再編に入っていくわけですから、少なくとも2年、3年は案を決めてからかかるだろうという前提でいます。ですから、その間にこういう試行を実施して、全区的に展開するならするという判断を、この2年なら2年のうちにしっかりとした方が、これから再編した学校でもやりやすいと。もう再編が始まって動き出してから試行というのは、確かにそういった意味ではなかなか逆に難しいかなと。仮に将来、二つの学校が一つになったときに、片方の学校で試行していて、片方の学校はやっていなくて、将来やる気がないとか、そういう話になったときには話がなかなか難しいだろうということもあります。ですから、我々の方としては、できる限り早目に決めてやっておいた方が逆にいいのではないかなという、そういう判断はします。
飯島委員
それは教育長のお考えだから、いいとか悪いとかは言えませんが、でも、ちょっと違うのは、試行した学校が統廃合されますと。そこで試行するということに、どういう意味があるんですか。むしろ、再編をして、どういう再編になるかわかりませんよ、でも、それは少なくとも次の中野区の教育について、かかる取り組みをしていこう、こういうことを試行すると。しかも、皆さんの考えでは拡大するとあるんですから、やめてしまおうという方向なんかはそもそもないじゃないですか。しかも、中野区の中に2学期制と3学期制の学校がそのままずっと存続するなんていうことだって、それだってなかなか考えがたい話ですね。だったら、やはりきちっと設置が継続される、あるいはそこに統合された学校も存在する、そういう学校で試行だってされた方がわかりやすいんじゃないんですか。3年先に統廃合でなくなってしまう学校で試行させるんですか。なくなってしまうから試行しているんだみたいな、そういう話になってしまうじゃないですか。重大な教育の中身にかかわることなんでしょう。そのことは、そういう再編のきちっとした枠組みがある程度定着した上で取り組むべき話ではありませんかと。できてからと言っているんじゃないんです。考え方が示された上で、こういう推進校の指定があった方が動揺は少ないんじゃないんですかと、私はそう言っているんです。要するにやる時期が、再編が終わってからやりなさいと言っているんじゃないの、そういう考え方が示されなければと。その考えが示される前に推進校を指定するということ自体は、ちょっとタイミングが違うんじゃないんですかと申し上げているんです。誤解のないように。
沼口教育長
そういう意味では、よくわかりました。それで、この7月中にというのは、再編との絡みですが、再編案との絡みで出していくということだというふうに。要するに再編の前に推進校だけ指定して、あと、混乱が起きないようにはしていきたいというふうに思います。
飯島委員
もうこれ以上言っていると、まだ次の報告がありますからやめますけれども、そうじゃなくて、要するに、まず大きな話というのは、再編の話があるんでしょうと。それをまずきちっと御説明された上で、要するにどういう学校がどうなるんだという具体的な案が示されないと。だって、これは我々が聞いている話は、今まで皆さんから伺っているのは8月じゃないんですか。そうじゃないんですか。皆さん、今までずっとそう言っていましたよ。だから、そうだとすると、その8月の前の7月に指定するのはタイミングがずれているんじゃありませんかと、こう申し上げている。わからないですか。何でこれが指定されて、それがどうしてこうなっちゃったなんて思うよりは、こういうふうなことを考えているということが示された上で、その推進校の指定も当然どちらを選ぶかという話になってくるわけじゃないんですか。悪いですけれども、もうこれ以上、教育長と私がやり合ったってしようがありません。だけど、私はそういう方が混乱は少なくて済むでしょうと申し上げているんです。時間もタイミングも認識のずれがあるとすれば、後の御報告の際にまた述べます。
江田委員
時間がもう4時ですので、いろいろお聞きしたかったんですが、割愛します。
それで、前回、私、申し上げたんですが、2学期制にした方がいいという論理は、それはいろいろ組み立てられると思うんです。逆に、今の3学期制をそのまま継続しながら改革していけば、こういうこともできるではないかという、その論理もいろいろ組み立てられる。だから、教育委員会がどの立場に立つかによって、その理屈や論理はどうにでもつけられるというふうに私は思うんです。ですから、いろいろ書いていただいて、私なども読ませていただいているんですが、読んだ分には非常にきれいにつくられている文章ですから、なるほど、なるほどというふうに思いながら読むんだけれども、それで現場で2学期制がいいのか3学期制がいいのかという話になってくると、必ずしもみんなの気持ちというのはそうはなっていない。そこに中野区が2学期制を試行するということの何が一番の目的で、学校の子どもたちにどういう教育を保障しようとしているのかというものがなかなか見えてこないというのが一番の問題ではないかというふうに私は思っております。
先ほど他の委員からも、そのことがはっきりしない、あなたたちの熱意が見えていないじゃないかという質問がございましたけれども、私もそういう思いがしているんです。ですから、前回、なぜ中野区が2学期制を試行するのかということがよくわかる、そういうことが理解できるようなもので示すことはできないだろうかということを申し上げたんですが、きょうはこれまでの経過、どういう議論がされ、どういう経過で今日まで来たかというのが示されただけで、もう一つそこら辺のものが十分示されていないという気がしております。
それで、お願いしたいのは、例えば時間にこの程度のゆとりができて、そのことがどのことに活用できる、そのことによってゆとりが生まれてくるとか、皆さんはいろいろなことをおっしゃっているんですが、これは具体的にこういうふうに保障されるんだとか、それから、2学期制にすることによって長いスパンで教育ができるから教育効果が上がるというふうにおっしゃっているんだけれども、それは具体的にはこういうことなんだということがわかるようにしていただきたいということを、もう一度要望したいと思うんです。
それからもう一つは、この文章は教育委員会でもう既に確認しているということですが、それで学校から手を挙げてもらう、希望校を募るということなんですが、これも他の委員から繰り返し指摘されているんですが、少なくとも、やはりそういう手を挙げてもらう前に、なぜ中野区が2学期制を試行しようとするのか、そのことが中野区の教育にとってどれだけ大きなメリット、効果があるのかということが、手を挙げたい学校を中心に議論されるのではなくて、やはりそれは中野区の全校長、教頭、教職員、そこまでおろして議論がされると。そして、その中で、なるほど中野区の教育委員会が考えているのはこういうことなのかということがわかる中で幾つかの学校が手を挙げていくというふうにならなければおかしいのではないかと思うんです。これに意欲を持っている、あるいはこれまで検討してきた中に参加している学校だけが突出して意欲を持っていて、そこだけが手を挙げていくというようなやり方ではないのではないか。これは、やはり中野区のこれからの教育のあり方全体にかかわってくることだけに、それは手を挙げる状況の前に全学校に、あるいは全PTAにこういうことで考えているということが理解されて議論されるという、そういうことが先に行われる必要があるのではないか。このスケジュールでは恐らくそういったことは考えておられないのではないかというふうに思うんですが、その2点だけ伺っておきたいと思います。
金野教育委員会事務局次長
きょう、いろいろな観点から御意見をいただきました。これから2学期制と3学期制、どうして3学期制で今考えているようなゆとりができないのかというようなことについてもいろいろと御意見がありますので、そういったことも、これから少し資料をお出ししながら意見のやりとりができるようにしていきたいと思っております。
そこで、例えば具体的にゆとりがどういうような教育課程あるいは学習指導の中に入ってくるんだというようなことにつきましては、まさに学校で実際に年間を想定して指導計画等を組んでみないと、この部分にこういうふうに回しますというふうにはなかなか具体的な御説明はできないかと思いますので、その作業を進めながら、具体的には例えばこんなことが今考え方として出てきているというふうにお示ししていきたいと思っております。
また、校長会等につきましては、こういった資料を出して御説明をしておりますが、これから試行につきましても学期制の検討委員会の中で議論していきますので、その検討委員会の状況なども、これまでも出しておりますが、さらに出してやっていきたいと思っております。そして、きょう出たさまざまな懸念、特に学校の再編との関係などにつきましても、考え方について、まだ私ども御説明が足りないところがございますので、それについても考え方をこれから説明してやりとりをしていく。そして、そういった上で、実際に来年4月からやるかどうかということについても、11月までに結論を出すようにしたい。そのための準備、検討というようなことは、やはりしなければいけないというふうに思っておりますので、検討しながら御意見も聞いて、その上で最終的な判断をさせていただきたい、そのように思っております。
委員長
暫時休憩いたします。
(午後4時04分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後4時08分)
休憩中に、教育委員会で取り組んでいる改革案を次回にも示していただきたいということで、お願いします。
それでは、以上で第1の2学期制の試行について(案)の報告を終了いたします。
2番目、区立小学校の具体的な再編案作成に関する考え方(案)についての報告を求めます。
小谷松教育改革担当課長
それでは、区立小・中学校の具体的な再編案作成に関する考え方(案)(資料6)を御報告させていただきます。
これにつきましては、先週、開かれました基本構想調査・江古田の森整備特別委員会におきまして基本構想の検討素材ナンバー2が示されてございますが、その中に含まれて報告がされているところでございます。改めて当委員会におきまして報告をさせていただきます。
区立小・中学校の具体的な再編案についてでございますが、これにつきましては、昨年7月、当委員会におきましても御報告させていただきました区立小・中学校の適正規模、適正配置についての案、それをベースといたしまして、具体的な再編案を作成するに当たっては、以下の考え方に基づいて行うこととしたものでございます。
まず一つ目でございます。区立小・中学校の望ましい規模は次のとおりとするということで、小学校につきましては18学級程度、それから、中学校につきましては15学級としてございます。ただ、小学校につきましては、少なくとも学年2学級以上と。それから、中学校につきましては、少なくとも学年3学級以上ということで、一定の最少ラインというものも目線に入れてございます。
2番目でございます。小学校で学年2学級未満、中学校で学年3学級未満となる学年のある学校につきましては、再編、通学区域の見直し等によりまして、可能な限り、早急に解消を図ることといたしてございます。
3番目でございますが、再編に当たりましては、原則として最小限の改修等の工事を行った上で既存の校舎を活用する。ただし、改築期を迎える等、条件が整っている場所につきましては、再編に合わせて改築も行うこととしてございます。
4でございます。再編による統合校は、全体的なバランスを考慮しつつ、できるだけ広い面積が確保できるところに設置する。
それから、5番目でございます。通学区域については、現行の通学区域を尊重しつつ、次の点を勘案し、総合的に判断し調整するとしてございます。3点ほど挙げてございます。一つ目は、幹線道路の横断を可能な限り避けるということ。2点目としましては、小学校と中学校の通学区域の整合性を図る。そして、通学区域につきましては、過度に長くなることを避けるということでございます。
それから最後に、再編を行う場合につきましては、該当校いずれも廃止といたしまして、新たな統合校につきましては新しい名前で新設校として設置するというものでございます。
以上の点、考え方を整理いたしまして、具体的な再編案につきまして作成を行ってまいりたいというふうに考えてございます。
委員長
ただいまの報告について質疑はございますか。
江田委員
これにつきましては改めて具体的なものが出てくると思いますので、その段階でいろいろ議論させていただきたいというふうに思います。
それで、今度の10か年計画の中では学校施設にかかわる問題がいろいろ出てきていますよね。この再編問題もそうだけれども、例えば今、学童クラブは児童館の方に入っていて、小学生は放課後、児童館に行っているけれども、これからは学校の校庭や体育館を使って、学校に戻すんだという、そういう考えが示されています。こうした考えというのは、ちょっとこれとは違う問題だけれども、すごくかかわってくる問題として、あそこに示されているものは、区長部局と教育委員会との間でのものの考え方というのは、もう全部オーソライズされたものなんですか。
小谷松教育改革担当課長
今、確かに委員のおっしゃったとおり、学校の中に、従来、児童館が持っておりました遊び場の機能といったものを取り込んで、学校が持っております体育館であるとか校庭といった施設を使いながら、そこに児童館としての遊びの機能を取り込んでいくということが、今回示されました基本構想の案の中に検討素材として述べられてございます。これにつきましては、教育委員会の方といたしましては、学校の再編というものを基本といたしまして、具体的な今お示しいたしましたような考え方に基づきまして再編案の作成に着手したところでございますけれども、児童館部分、遊び場の機能をあわせ持つということにつきましては、担当の所管の方、子ども家庭部と区長室等々の間で適宜意見交換を行いながら進めているという状況でございます。
江田委員
ですから、あれは既に検討素材という段階ですけれども、そういうものは出されていて、議論されるわけですね。それに対して教育委員会は、あそこで出されている方向はいい方向だと。それで、放課後の子どもたちが学校に帰ることによって先生たちの目が地域に開かれるなんて書いてありますね。そういうふうに教育委員会は考えて、これがこれからの中野区の教育の、あるいは学校の進むべき方向だというふうに考えて、一致しているのかということを聞いているんです。
小谷松教育改革担当課長
今回示されました検討素材ナンバー2の中におきまして、発展し、進化する児童館ということで、新しい子ども施設ということで、遊び場機能につきましては小学校の中に取り込んで、小学校の機能を生かしながら遊び場機能の充実を図っていくということとなってございます。これにつきましては、この再編案をいろいろ検討する中でも当然こういったことにつきましては念頭に置きながら、そういった作業等をやっているところでございます。
江田委員
私は、教育委員会自身があそこで示されている政策に対してどういう評価をしているのか、積極的に推進している立場なのか、それを今聞いているんですが、ちょっと置いておきます。
それで、きょうのところは、10か年計画と基本構想との関係では、この学校再編の問題だけしか出ていませんが、そのほかに今言った問題とか図書館の問題とか、さまざまありますよね。これらについては、この前の特別委員会で区長室長が、それぞれ所管の委員会にも報告をいたしますという、そういう発言をしているんですが、教育委員会としては、基本構想及び10か年計画にかかわる教育委員会関係の報告についてはどのように考えているんですか。
金野教育委員会事務局次長
基本構想、10か年計画、全庁的に計画が進んでおりますので、その中で、特別委員会を中心にさまざまな報告が出され、議会の御論議をいただいているところです。先ほど、教育委員会としては承知した方向なのかというふうな御質問がありましたが、こういうことについて、素材として出すということについては協議をしてございます。そういう形で、現在、素材として出されているものについても、区長部局もそれぞれ児童館の所管の部などと協議をしているというような状況でございます。ただ、全体的な素材というふうに出されたものについて、現在、教育委員会として具体的にどう実現できるかどうか、また、教育委員会本来のといいますか、学校を使うとすれば学校との関係でどういう課題があるのかということを、あわせて論議しておりますので、少し一定の方向が固まった段階で御報告申し上げたいというふうに思っております。現在の段階では素材として出されておりますので、私どもとしても、こういう素材として出されたものを受けて協議をしているというような状況でございますので、少しこれと進んだ方向をつけたものを、できれば早目に報告したいというふうに思っております。
江田委員
非常に納得できないんです。素材として示されて、それが住民の中で議論されるわけですね。ですから、例えば今言った問題についても、かつては学校の中にあった学童クラブを子どもたちの憩いの場、生活の場としてするためには学校内ではない方がいいという判断で児童館をつくって、そちらに移したという経過があって、それをまた戻そうとするわけですから、当然、区民の間ではそのことの是非をめぐってのいろいろな議論がされるわけですね。ですから、教育委員会としての考えが当然そこにはなければおかしいし、それから、図書館の問題にしても、地域図書館については適正配置をすると。それから、男女共同参画社会とか産業振興とか幾つのテーマを挙げて、それに沿った特色ある図書館にしていくんだというふうに考えが示されているんですが、そうであれば、既に教育委員会としての考え方というのがなければ議論にならないではないですか。特別委員会の場で聞いても、そこら辺は今後、まだ十分詰められていないから、もう少し時間が欲しいということなんですが、そこら辺が私自身はどうしてそういう答弁になるのかというのが納得できないんです。ですから、やはり教育委員会が区長部局といろいろな議論をし、協議をしているわけですから、そこに教育委員会としてこういうふうに考えているという材料を、最終的にまとまっていなければまとまっていないなりに、大体こういうことを区長部局に示している、協議しているという程度のことは文教委員会に報告されないとおかしいではないかというように思うんです。既にもう検討素材は住民説明会、対話集会が行われてどんどん出ているわけですから、そこで図書館はどうなるの、学校図書館との連携と言っているけれども一体どうなるのという質問は当然私たちに来るわけで、それはまだ説明を受けていない、具体的な考えは示されていないからわからないんだでは済まないんです。そこら辺、私、とても不満に思うんですが、再度お聞きしておきたいと思います。
それから、近いうちにそういう資料を出すということであれば、いつごろにはそれを出していただけるのか、そのことについてもお考えを聞いておきたいと思います。
金野教育委員会事務局次長
現在、確かに検討素材ナンバー2という形で区民との区長を中心にした対話が進んでおりますが、また、そういった説明の中でも、これは素材ですので、今後検討を進めていく中で変更したり、あるいは追加、削除したりすることもある、そういう資料であるということで了解してほしいという形で説明を進めております。
教育委員会としては、この検討素材で出されたもの、先ほど申し上げましたように、具体的にどう実現していくのか、あるいはその実現する上での問題点などをやっておりますので、場合によっては、今出ている素材についても変更するというようなことを含めてやっているところでございます。そんな形ですので、現在のところ、この素材について、こういう具体的な方法で方針が固まってきましたというようなことについて、今なかなか出せるものが固まっていないと。いろいろな議論の中で取捨選択もあわせて行っているというような状況でございます。そして、これがさらに区長部局との調整、それから教育委員会内部での検討ということも進んでまいりますので、その都度、御報告していきたいというふうに思っております。時期については、それぞれ課題によって一律ではなくて、教育委員会内部での検討が先に進んだものは先にというような形で、状況を見ながら早目に出していきたいというふうに思っております。
藤本委員
何から聞いていいか、ちょっとあれなんですけれども、具体的に大変な課題だと思うんです。例えば通学地域について書いてありますけれども、こんなことが割合簡単に書いてあるんですけれども、幹線道路の横断を可能な限り避けると。可能な限りと書いてあるからだけれども、避けていたら再編できないんじゃないんですか。幹線道路とは何ですか、どの道路を指すんですか。
小谷松教育改革担当課長
幹線道路を具体的にということでございますけれども、想定として私どもの方で考えております幹線道路といいますのは、まず南北間で申しますと、やはり大きな通りとしては環七があるだろうと思います。それから、環六もございますけれども、ただ、環六の場合、かなり区境に近いところがございますので、あそこを一律に幹線道路というふうにしてしまいますと、かなりエリア的に狭くなってしまいますので、基本的には南北としては環七。それから、東西につきましては、やはり青梅街道がそれに相当するような通りかなと思います。ただ、幹線道路ですべて区切るといったようなことではなくて、今、委員おっしゃったとおり、いろいろな状況を判断した上で、さまざまベストな、よりベターな形での再編というものを考えてまいりたい。こちらの資料にもございますとおり、例えばここにあります条件すべてを満たさなければ再編ができないということではなくて、いろいろな個別の事情によりまして、いろいろな条件というものが、こちらを満たせばこちらが満たせないといったような部分があると思います。そういったときに総合的に、こちらの資料にも書いてございますけれども、さまざまな点につきまして総合的に判断した上で、その地域にとってのベターな判断というものをしていく必要があるだろうというふうに考えてございます。
藤本委員
幹線道路だから、今言われたぐらいだったら、その辺もう少し明確に、幹線道路とはこういう道路ですよと。結局、都道ですか、あるいは中野通りも都道ですね。だけれども、それは今外されていますね。だから、幹線道路そのものが非常に不明確で、従来、とにかく学区域は戦後50年ずっと、環六が通ろうと環七が通ろうと、青梅街道が通ろうと変えてきていないわけですよ。ですから、環七が通っても、旧道で曲がっている区域は環七を渡ってこちらの学校に行くとか、そんなことを皆さん方は平気でやっていたわけです。だから、当然この再編の中ではそういったものは見直しをしていくんだけれども、その幹線道路というのも、可能な限りと書いてあるけれども、その辺も何か学区域をという場合に、その辺が非常にあいまいな感じがするというか。自分の地域を考えてみると環七が真ん中を通っているし、そうすると、どうなるのだろうと。今、環七と言われましたよね。でも、当然それはもうまたいでいくだろうというような。だから、何が一番のポイントになるのかということ。それと、小学校と中学校はまた違うじゃないですか。その辺も何かあいまいに書いてある。
それから、2番目に小学校と中学校の通学区域の整合性を図るというようなことが書いてあるとすると、これは小・中の一貫というか、そういうようなことを前提に考えていらっしゃるとすると、むしろ、その辺は学校の再編のポイントのところではないですか。その通学区域ということではなくして、ある部分、この小学校とこの小学校はこの中学校に行くんですよみたいなことが基本にあるのかどうか。その辺が何かあいまいな形で出されていて、そうすると、これはなかなか学区域を決めるだけでも大変かなという感じもする。この5だけをとってみても大変あいまいな形の案ですけれども、こういう考え方でそのとおりいくのかなという感じを持つんだけれども、どうですか。その辺、本当にきちっと議論されて、こういう項目を挙げてきているのか。何かその辺も非常にぽんぽんと、あっさり挙げているけれども、そうではないのではないかという気がするんですけれども、その辺どうなんですか。
小谷松教育改革担当課長
再編をするに当たっては、仮に二つの学校があったとして、単純にAとBを足してCになるといったようなことではなくて、いろいろな地域の条件というものを考えなければいけないだろうというふうに思います。そういった再編の案を考えるに当たっては、その地域の中にどんな道路があるのだろうか、それからまた、従来から言われてきたことでございますけれども、小学校と中学校の学区域がずれている。以前、審議会の答申の中にありましたけれども、できるだけそういったところを一致させて、小学校から中学校に進学する際には全体として同じ中学校に行けたらいいのではないかと。そういった声なども、これは地域の中でもございますし、あるいは単純にAとBを足すと、どうしても今よりも通学距離が長くなる部分、これは当然出てくるわけでございますけれども、そんないろいろな条件の中で、どういった形できちんと再編をやっていったらいいのか、さまざまな条件というものがあろうかというふうに思います。その地域特有の条件というものもあると思います。それらの中で、基本的に幹線道路のことであるとか、あるいは小・中の区割りの話でとか、それから、やはり子どもたちが学校に行く距離の問題、これも非常に大きな問題があると思います。これら3点ということで挙げてございますけれども、少なくともこれら3点については一度きちんと考慮した上で、やはり全体を総合して決めていかなければならない、そういった条件だということで、ここに明記をしたというものでございます。どれがどれというものではございません。こちらの文章にもございますとおり、あくまでも全体として総合的な判断というものが必要になってくるところでございます。
藤本委員
学校再編の通学区域は、なかなか大変な作業だと思うんです。それは、そのまちというものも当然ありますし、そういったものをすべて含めて考えていかなければいけませんね。それがちょっと欠けているのかなという感じがするのと、この小学校と中学校の通学区域の整合性を図るというのをちょっと質問したんですけれども、整合性を図るということは、小・中一貫、必ずしも全部一緒ではないですから。でも、この小学校とこの小学校をこの中学校にというようなことを意味しているような感じがするんですが、そうではないんですか。通学区域の整合性を図るとすると、中野区としての学校の再編に取り組む一つの考え方として、それは非常に重要なポイントではありませんか。だから、それで通学区域についてもというようなことが、その前に考え方があってこうなるというのならわかるんだけれども、通学区域ということがあってということではないような気がするんです。その辺は全然念頭になくて、ただ書いているということなのかがよくわからない。
小谷松教育改革担当課長
以前から小学校と中学校の学区域がかなり食い違っている部分があるということで、例えばAという小学校を卒業した子どもたちが、実際に中学校に進学するときには、それぞれB、C、Dというような中学校に分かれて行くといったようなことがよくございます。こういったことについては以前から、できるだけそういった部分というのは解消に努めるべきではないかという議論がございました。そういったところを踏まえまして、小・中の学区域というものも再編の機にできるだけ整合が図られるような形で、一つ勘案する事項ということで重きを置いてこの中に示したと。ただ、先ほど来申し上げておりますけれども、いろいろな条件というのは錯綜しております。その条件の中で、やはりどれを優先して、どれをある程度、目をつぶると言ったらおかしいですけれども、いろいろな優先順位の決め方というのはあると思います。そういう中で、地域のいろいろな事情というものを考えた上で、その地域にとってのベストな選択というものをやっていくというものでございます。学区域の小・中ということは、今申し上げたようなところでございます。
藤本委員
一番基本的なところで、先ほど教育長もほかの質問でちょっと御答弁されていたんですけれども、そうすると、8月に一つの具体的な案というのが出されてきますね、教育委員会としてまとめて。それは、一定の目標というか、こうなりますよという形で、それを段階的に実施していきますよと。それが3年とか、あるいはもう少し長いスパンなのか、そういうことで理解していいのでしょうか。この学校とこの学校はこういう形で、ここ二、三年のうちにという、あるいはもう少し長いスパンでこうなりますよという方向付けの考え方を出される。でも、どこかに一斉にというようなこともありましたね。だから、そうすると、それはすぐにはできませんと言っていましたけれども、でも、それは一定の期間の中で、ある意味では一斉にやっていきますよという。それをもう一度、基本的な考え方として案を出して、それを投げかけて、また議論していくのでしょうけれども、一応その辺のところの基本的な考え方というのを、もう一度御説明願えれば。
小谷松教育改革担当課長
先ほど教育長が申しましたとおり、これ、10か年計画ということで、17年度を初年度とする10か年計画でございますけれども、再編案をまとめたからといって、17年度、初年度、あるいはすぐに実施できるということではないと思います。当然、その統廃合に向かっては、該当する学校が十分に協議しながら、いろいろ保護者であるとか地域の方々を交えながら具体的なところを詰めていく必要があると思います。そういう意味では、17年度、計画の初年度からいきなりすべてが実現できるというものではございません。そういう意味で、一定の統廃合に向かっての準備期間は当然あるだろうということでございます。その期間を考えて、具体的な年次割りというものは必要になってくるというものでございます。
それからまた、この考え方、このペーパーにも示されてございますけれども、統合に当たっては、原則として最小限の改修等の工事を、それだけで済む学校もあるかもしれませんし、場合によっては、たまたま10か年の中に改築期を迎えている学校もあると思います。10年というスパンの中でございますので、ちょうど校舎の改築期、50年ほどが経過して、そろそろ改築を迎えるという学校もございます。そういった学校などについては、例えばその学校を引き続き統廃合後の学校として使おうといったような場合については、当然その改築期をにらんで一定の計画というものも落としていく必要があるというふうに思います。そういう意味で、ここで改築期を迎える等の条件が整っている場所については再編に合わせて改築を行う。そして、そのときにきちんと統合も行うといった考え方なども示されてございます。そういう意味で、10か年の中で、いろいろな統合のスケジュールについては、それぞれの個別の事情等々きちんと仕分けをした上でやっていく必要があるだろうというふうに思っております。
藤本委員
そうすると、今の理解だと、10か年というスパンの中で考えていくという理解でいいんですね。一つはそれです。
2番目には、小・中学校の2学級未満、3学級未満を早急に解消するというように書いてありますので、そうすると、これは2段階方式なのか。早急に解消すると書いてありますね。これは10年ということではないでしょうね。早急に解消するという、ワンステップ置いて次の統廃合ということなのか、それとも、この8月にはすべて示されるように理解をしていたんですけれども、それとこれとがどういうふうに整合性を持ってくるのかというのがちょっと理解できないんですけれども。早急に解消するですよね。だから、この早急というのは10か年ということではないですね。その辺の説明がちょっとわからない。
小谷松教育改革担当課長
まず、計画のスパンというのは、これは10か年計画でございますので、その10か年の中でどういうふうに再編を行っていくかということでの全体のスパンがございます。それから、先ほど申しましたとおり、確かに小規模な学校につきましては可能な限り早急に解消するとなってございますけれども、いろいろな各学校が置かれている条件というのがございます。例えば小規模の学校とそれに近接する学校などを見たときに、たまたまうまく統廃合、組み合わせ、あるいは単純にAとBをという組み合わせだけではない場合も多くあると思います。いろいろな組み合わせの方法というのがあると思いますけれども、そういった個々の条件を見ていかないと、なかなか一律に決められない部分もあります。そしてまた、先ほど言いましたが、改築期という問題などもございます。そういった改築期などをとらえて一つの統廃合を実現するという場合もございますので、一律にすべての学校がどこかの年度で、せいのでというような感じではございません。できるだけそういった小規模の学校については、ここにございますとおり、可能な限り早急に解消するとはなってございますけれども、いろいろな個々の条件によって、そのプランというものは決まってくるというふうに思います。
藤本委員
もっと明確に。よく理解できないんですけれども。とにかく8月には出すわけですね。中学校、9校でしたか7校でしたか、小学校は21校、それを8月には出されるわけですよね。そして、それを今の考えでは10か年のスパンの中でやっていこうということですね。でも、なおかつ、2学級未満、3学級未満というようなところについては可能な限り早急に解消していくという、あえてこういう言葉を書かれているわけですから、そうすると、それはそういう考え方の中でも特に早くやっていきましょうというふうに読み取るんですけれども、今の課長の答弁だと必ずしもそうではないみたいな、あいまいな答弁しか返ってこないんです。少なくとも考え方として出しているならば、そういう考え方ですよということなのだろうと思うんですけれども、質問すると、何かあいまいな形でしか答弁が返ってこないんです。だから、例えばそういったものは3年ぐらいでというような、ワンステップ先に統廃合の全体像を示しながら、しかし、そこは早くやっていくと。それと改築も当然ありますけれども、そういう組み合わせが非常に難しい。だから大変な作業だと思っているんですけれども、でも、こういうふうに書いていると、そういう理解をしますね。だから、そこはそうではなくて、例えばこれだっていろいろな事情によっては10か年のスパンでというんだったら、この2項目をあえて入れる必要はないんだし、そうじゃないんですよという考え方があるならば、やはりこれを入れるのならば、その辺のお考えを明確に、それは早いステップの中で全体を示しながらそうですよというようなことがないと、ちょっと理解ができないんです。やはりこれ、考え方は、かなり重要な考え方として示して、これから8月に向けてその作業をしていく基本的な考え方ではないですか。とすると、全体図も示しながら、10か年の計画の中にもそれを落としていくわけですね。だから、その辺のところと、この第2というところはどういう意味合いを持っているかというのは課長の答弁では非常にあいまいになっているので、その辺を明確に説明してください。
小谷松教育改革担当課長
非常に小規模な学校につきましては、ここにございますとおり、可能な限り早急に解消するということで、再編あるいは通学区域の見直し等によりとなってございます。したがいまして、できるだけ可能な手段によりまして、この解消を図るということはやっていきたいというふうに思ってございます。ただ、それぞれいろいろな各学校の条件がございます。例えばある小さな学校があったといたしますと、その学校のお隣に、例えばの話ですけれども、別の学校があったと。単純に見れば、その両者を足してあわせて統合すればという話もあるんですけれども、それぞれの学校がそれぞれの条件を備えております。広い学校、狭い学校、あるいは間もなく改築期に到来するような学校とか、いろいろな条件があるわけでございます。そういったいろいろな条件というものを考えなければいけない。それからまた、A校とB校の間に、たまたま幹線道路があったりして、なかなか単純に統合するのも難しい部分もあるかもしれない。したがって、個々のいろいろな条件を見ながら、やはりきちんと総合的に判断していくということが必要になってまいります。ただ、いずれにいたしましても、小規模な学校につきましては、原則として早急に解消を図るということになってございますので、いろいろな手法を考えた上で、その方向に向かってベストな選択をしていきたい、そういうことでございます。
沼口教育長
ちょっと補足申し上げますけれども、この再編については、前々から考え方としてはどうしても段階が出るということを申し上げてきました。それで、この再編を考えるときに、個別なところだけではできませんから、全体を考えて検討を進めていくということはもう間違いないんですけれども、再編計画案なるものをどこまで出すか。もうすべて、例えば30年先のことまで言うのか、あるいは10年間の分だけ出すのか、これは今、ちょっとまだ最終的な議論というのは教育委員会ではしていません。ですから、10年間分でここまでやりたいというのは、今議論は進めていますけれども、将来的なところを出していくのか出していかないのか。当然、議論の中では将来こうなるべきだろうという議論は当然していますけれども、発表するかどうかというのは、非常にこれ、例えば20年先の話を今発表して、逆にどういう意味があるのかというのがありますので。ただ、逆に言えば、説明しないとわからないという部分もあります。ですから、その辺の整理は最終的にどうするかというのは、素案を出すときまでには、とにかく詰めていかなければいけないと思っていますけれども、少なくとも12学級を割っている学校について、この10年間では何としてもやりたいという前提で検討していることは間違いございません。ですから、そのときに当然、例えばAとBが一緒になって12学級を解消するということになりますと、空き教室を使う形になります。ですから、そのときの空き教室のぐあいもあります。それから、当然、空き教室はそのまま使えませんから、また、ある部分の改修もあるでしょうし、それから、場合によっては、どうしても改築期まで待っているのはもう時間がかかってどうしようもないと。片方では単学級になって、もう6学級ぐらいしかないということがあれば、これはある程度増築してまでもやっておいた方がいいのではないかという、そういう議論も当然あります。ですから、その辺をにらみながら、とにかく11学級未満の学校については、何とか10年間の間には解消したいと。なおかつ、空き教室があれば、もう早目に前倒しでやっていきたい。改築期が来るものについて、例えば5年先に改築期が来るものであれば、5年後の改築期を待って一緒にやればいいのではないかと。今、そのような大筋の議論経過です。
藤本委員
今の教育長ので大体そういう考え方なのかなと。だから、8月に示されるのは中野区の全体的な計画で、スパンとしては少なくとも10年間でこういったものを解消していこうという考え方で、それも改築は10年後もある。そういう改築期に合わせながら、そういったものも視野に入れながら考えとしては持っていると。ただ、それを10年間でできるものについてはお示ししましょうという理解でよろしいのかな。
沼口教育長
最低、少なくとも10か年計画、これは本来、再編計画と10か年計画は違うんですけれども、10か年計画の中に落としますので、10か年計画分についてだけの学校がわかっていて、あとの学校はどうなっているかわからないということはしないつもりです。ですから、10か年計画の段階で、中野区の学校は何校ですよと。そして、こういう形で10年後はこうなっていますという形がまず一つです。そして、どこが何年ごろどうなるというのは示していきたいと。それで、残っている学校があるんだけれども、将来は改築が来たときにやるから、AとBの学校は一緒になるのかならないのかという、また大きな問題があるわけです。これについては、今の段階でこことここの学校を一緒にして、こちらのところにつくろうとか、そういうのを今言った方がいいのか、まだそれは20年先だから、それはその改築期のときに考えればいいのではないかという議論も当然あると思いますので、それについて、今、悩んでいるということです。ですから、10年後の姿というのは全体を出すということだと思います。
江田委員
確認しておきたいんですが、これには学校数は出ていませんね。こちらの方は小学校21校、中学校7校となっていますね。今おっしゃった21校、7校というのは、10年間の中でこういうふうに統廃合すると、こちらで読む限りはそういうふうにとれるんですが。あるいは10年間の計画ということなのか。それから、20年、30年というのは、さらに減らしていくということなんですか。
沼口教育長
今回のこの検討素材で21校と7校という数字が出ていますけれども、これは教育委員会で固めたというのではなくて、今、現状でこういうことが考えられますよというような資料提供みたいな形でお示ししています。最終的には素案の段階で決めていくわけですけれども、一応、10年後の数、20年後の数ということで出しています。ですから、これは軽々に言えないんですけれども、例えば小学校はもう少し減るのかどうかとか、そういう問題はあるかと思います。
江田委員
時間があれですので、改めてまた出すようにします。いずれにしても、小学校21、中学校は7校と半分ですから、これは大変な計画で、今言った20年、30年という問題で、またちょっと議論したいと思います。
もう一回だけ、先ほどとの関連で一言だけお聞きしておきたいんですが、保育園と幼稚園の関係が書いてありますね。それで、幼稚園は父母の負担の公平化を図るために幼稚園の保育料を同じにしますと。それから、先々、保育園と幼稚園は指定管理者制度か民営化を行いますというふうに書いてありますね。これは、素直にそのまま読めば、幼稚園の保育料を区立保育園と同じようにするということと、それから、区立幼稚園はすべて委託します、あるいは民営化しますよというふうにとれるんですが、そういうこととして理解していいんですか。
小谷松教育改革担当課長
幼稚園につきましては、これは御案内のとおり、かなり保育園の方とそのサービスの質がだんだん近接してきているといいますか、そういった状況をきちんと踏まえて、負担の公平といったものについては、これを図っていく必要があるというふうに考えてございます。
それから、指定管理者制度については、まだ幼稚園は指定管理者制度という制度がとられてございませんし、今後どうするかということにつきましては、まだきちんと教育委員会として一定の方向、結論を出したものではございません。
江田委員
指定管理者制度が無理ということであれば民営化を進めということになっていますから、当然、区立幼稚園は全部、民営化するんだなというふうにとれるんですが、その点はどうですか。
小谷松教育改革担当課長
その点について、まだ教育委員会として一定の結論は出てございません。
江田委員
教育委員会としての結論は出ていなくても、区長部局は、あるいは区長は、対話集会の中でそういうふうに聞かれれば当然答弁なさるでしょうね。文章がこういうふうになっているわけですから、そういうこととして理解せざるを得ないんですが、いいんですか。
小谷松教育改革担当課長
これは、あくまでも検討の素材でございますけれども、教育委員会としては、きちんと議論を踏まえて一定の方向をお示ししたいと思ってございます。
飯島委員
区立小・中学校の具体的な再編案作成に関する考え方ですけれども、考え方はこれだけですか。ほかにも何か、考え方はいろいろと後から追加されることとかはないんですか。この考え方以外の考え方はないというふうに理解していいですか。
小谷松教育改革担当課長
基本的には、前にお示ししてございます区立小・中学校の適正規模、適正配置についての案、これをベースにしてございます。この考え方を基本といたしまして、具体的な考えということでまとめたものでございます。この適正規模、適正配置についての案というものを全体として含んでございますので、その中で一定の判断を行っていきたいというふうに思っております。
飯島委員
この案をもとにして案をつくっているわけで、これは、まだ適正規模、適正配置については固まっていないですね、この文章を見ると括弧の案がとれていないんだから。どちらにしても、基本が動いてしまう可能性がある。それをもとにして何か具体的なということで、これでやっていきます。でも、補足的にお話しにならないと理解されないじゃないですか。だから、この案、考え方で再編を進めますというのなら、やはりちゃんとここで御説明いただくようなこともこの中に盛り込んでおかないと。しかも、角度によってはちょっと温度差の違う御答弁になる場合だってあるじゃないですか。聞かれた形によっては、ちょっとそこを強調して答えなければならないとか。そうすると、さっきの話と違うんじゃないのという話になりかねないので、これは案ですから、きょう、いろいろなやりとりしていただいたことをベースに、これだけではなくて、きちんとそれぞれの1、2、3と。だって、これだけだって非常に難しいですよ。では、再編によって解消する学校と、通学区域の変更だけで後は何もしない学校と、そういうのがあるように思われるけれども、再編をする学校があるとすれば、通学区域の変更なんて必ず伴うわけです。通学区域の見直しだけで対処する学校なんてあるんですか。あり得ないじゃないですか。だって、通学区域を変更するということは、どこかの学校のエリアはほかの学校のエリアになってしまうわけだから。ほかのエリアになってしまって、なおかつ、その学校がどうなるかということについてはわからない話じゃないですか。それが残ってしまうというのなら、それで全部ある程度まで解消すればいいんです。そうすると、再編というのは通学区域の見直しを第1段階として、なおかつ、その次に再編があるというふうになってくるはずだから、再編が基本ベースだとすれば、通学区域の見直しというのはどういうことなのか。あるいはそれは本当に通学区域の見直しだけで残る部分もあるのかもしれませんけれども、こういうようなことが一つある。
それからもう一つは、6番目に再編を行う場合と書いてあるんだけれども、再編を行う場合ではなくて、これは「再編は」でしょう。行う場合の場合だったら、やらないよって、こんなこと当たり前じゃないですか。該当校いずれも廃止なんて、いずれも廃止するというのは再編が前提なんだから、あいまいな言葉を置かないでください。「再編を行う場合は」とあると、そうじゃない場合は何なんだと考える。再編をするということは、こういう考えでやりますということは、そもそも、ここには再編についての考え方を示しているわけでしょう。その場合、再編というのは該当校いずれも廃止で、統合校を新しい名称の新設校と。つまり、今あるものについて、一たん新しい学校をつくるんだという考え方を示したいのなら、そういう言い方をしてもらわないと。何か再編を行う場合となると、そうじゃない場合もあるのかなとなってしまうから。ぜひ、そういう意味で、この考え方というのは非常に大事なんです。そうじゃないと具体的な校名を伴って再編案が出てきた場合、これはなかなかこの基準でこうしてこうなったんですということの説明が明確にできない限り、それは不透明な学校が出てきたようで、おかしなことになりますからね。だから、考え方としてまとめるときは、考え方については明快に、クリアな表現、それから、補足をたくさんしなくてもいいような、そういう考え方を示していただきたいなと。それはお願いですけれども、いかがですか。
沼口教育長
御指摘いただいた点、ごもっともな点がありますので、ありがとうございました。
当然、再編する場合は通学区域が変わるというのは大前提になってしまいますので、表現の仕方が十分にわかりやすく書かれていないという部分もございます。意識していたのは、既存の通学区域をなるべく維持しながらというのが前提にありましたものですから、ただ再編で、その辺が変わる場合もありますよということなので、もう少しわかりやすく表現もしていかなければいけないと思います。
それから、これはとりあえず具体的な検討をする前に、考え方として基本的な線を決めて、これで議論を進めているわけですけれども、最終的な形でその案を示す場合にも、少し整理をしなければまずい点も多分出てくると思いますので、それについては、これからまとめて具体的な校名を出すときにも、当然、学校の学級数のあり方から全部、今まで示していた案みたいなものを全部整理し直して、全体としてわかるような形で示していかなければいけないと思っていますので、その節には、こういったところをもう一度見直していきたいと、そのように思います。
小串委員
もう時間もあれですし、いろいろ聞きたいことはあるんですけれども、1点だけちょっとお聞きしておきます。
1番のところなんですけれども、学級規模、小学校が18学級、中学校15学級と。少なくとも学年が2学級未満3学級以上となっていますね。これ、要するに「少なくとも」の方はこういうことなんだろうというのがこれから読めるんですけれども、だとすれば、最大限のところはどの辺と見ていますか。少なくともはわかりますけれども、多い場合はどこまでが限度という想定をされているのでしょうか。
小谷松教育改革担当課長
望ましい学校規模ということで、小学校18、中学校15、それでは最少はわかったが最大ということですけれども、少なくとも今の中野区の学校の現状からしまして、統廃合をやっていくときに当たって極端に、例えば小学校18だけれども、統廃合を行ってこれが30になるとか、さすがにそういったものはないと思いますので、18、15、おおむねこれを少し超える。25とか30とかというのは、少なくとも統廃合の中で出てくる可能性というのは余りないというふうに考えてございますので、基本的には普通に考えて、この18、15とか16とか、せいぜいの話が、具体的に数字としては表記してございませんけれども、区内の各既存の学校の規模から考えて、余りにも過大になるといった部分というのは現実的な問題としてはないというふうに思ってございます。
小串委員
だから、要するにそういう意味での検討していないという答弁で、もうちょっと違う形があると思ったんですが、それでいいのかなと。それで、1学級30人として計算して、小学校が540名ですね。中学校は450。だから、小学校の場合に現行で大体平均すると2学級、それが3学級になるというのは現実的な数字のような気もするんですけれども、中学校でも恐らく平均すると2学級で、3学級あれば多い方。それが一気に5学級になった場合に、恐らくそれが条件なのではないかと。それ以上ふえたら今の学校施設が耐えられるような想定になっているのかなという気がするんです。ふえるということは考えられないという今の答弁だったんですけれども、現実にはそういう話になるかどうかはわかりませんが、例えば警大跡地のところにぼんと団地ができるというような話になった場合に、そういうことまで想定して、もうこれが上限なんだとなった場合に、そういうものができたときにどうするんだという問題が出てきてしまいますよね。30学級なんて想定していないと言うけれども、現実に江東区ではマンションが建ってしまって学校が足らなくなって、もう入れないという、そういう区だってあるわけですね。中野区にはああいう埋立地みたいなものができてくるということはないにしても、ただ、警大跡地だとか、あるいは日本閣のところが今度、大規模なマンションになるという話もありますね。そうなった場合に、かなり子どもの数というのは変わってきます、劇的に違ってくる。そうすると、上限というものもある程度考えて、余裕を持っておかなければならないという部分も出てくる可能性があるんです。そこは全然検討していないというと、やはりきちっと受けとめておかないと、将来的に予期せぬことが起こるということはあり得るわけです。だから、そこはきちっと承知した上で再編計画というものを進めていかないと江東区の二の舞になりませんか。ちょっと心配なものですから。
小谷松教育改革担当課長
今ちょっと警大の跡地とか、あるいは日本閣などということで、確かにそういった大規模な建設計画といったものについては、できる限り私どもの方も事前に掌握した上で将来の見込みというものを立ててまいりたいというふうに思っております。ただ、中野区の場合、通常の学校でありますと、一定の規模と申しますか、キャパシティーが決まってございますので、それを超えると、例えばAとBを足してCをつくったときに30学級を必要とするような学校が生じるといったような部分については現実的な問題として想定できないわけですし、また、現実にその学校の規模というものも限られてございますので、まさか地上10階建ての学校を建てるわけでもございませんので、一定の規模の中で当然考えられる最大規模というものは想定されるというふうに思ってございます。ただ、上限については、もちろんいろいろな要件といいますか、人口増の要件といったものについても一定の想定をしながらやってまいりたい、そのように思ってございます。
小串委員
何か人をばかにしたような、10学級なんていうのは、そんなの無理に決まっているじゃないですか。じゃあ、上限が10学級なんですか。そうじゃないよ。私が言っているのは、現状が中学校だって2学級でしょう。小学校だって現状2学級で、1学級のところがあるわけですね。だから、小学校で2学級が3学級になったところで、そういう時代もあったわけだし、それは許容範囲かなという、常識のラインでわかるんですけれども、中学校も現行2学級、3学級のものが5学級で、5学級のものが望ましい、それはいいですよ、そこまでは。ただ、それが6学級、7学級になってしまって、それで大丈夫なんですかと。だから、上限はどこなんですかという質問はそういうことなんです。それは上限10学級は想定していませんと。これでは議論にならないじゃないですか。そんな10学級なんていうのは、まず無理でしょう。そんなばかな話ないじゃないですか。だから、その検討をもし今までしていないのなら、そういう観点からもきちんと検討してくださいというお願いなんだから、人をばかにしたような答弁しないでほしいな。
沼口教育長
今、10学級と言いましたけれども、10階建ての建物を建てるわけにもいかないというような話で課長が申し上げましたので、ちょっと。
それで、上限の話は全く出ていないわけではございません。当然、検討過程でこことここというふうに想定した場合に、では、この学級は何学級になってしまうんだろうということもやっています。そのときに、例えばこれは24学級になると、やはりちょっと多いのではないかという、そういう話も出ています。ですから、上限を決めてはいませんけれども、やはり18学級程度という限りは、小学校の場合ですと、もう24以上はちょっと難しいですし、それから、空き教室のぐあいも、当然、既存の学校を使う場合は空き教室の調査もしながらやりますので、それで少人数指導とか、あるいはいろいろこれから特別支援教育の方で教室を使うということもありますので、とにかくあいている教室を目いっぱい使ってしまったらそれはできませんので、そういうのも勘案しながら学級数を検討しているということです。ですから、小は20とかそういうふうにいく可能性はありますけれども、それから、中は、今15と言っていますけれども、16、17といく可能性はありますけれども、例えば18学級以上になってしまったり、あるいは小学校の場合、24学級以上になってしまったりというと、もともとの教室があったとしても、なかなか学級規模としては難しいかなと。そこまで大きくしなくてもいいのかなという感じはしています。
小串委員
今ので上限は24は難しい、18は難しいという。そうすると、その辺は上限なのかなという気がするんですけれども。そうすると、さっき言ったようなこと、新たな人口、今まさに少子化の時代ですから、減っていくという想定のもとの議論なのでしょうけれども、しかし、いずれかの時点で、やはりこれは社会的に問題ですから、こんなことがあったら日本の人口は半分になってしまうんだから、それはやはり日本人自身が問題だということで、また考え直す時代が来ると思うんです。それが10年後であるかどうかはわかりませんが。それと、新たな住宅が供給されてくるというようなことも想定された上で進めていくという考えというふうに理解してよろしいでしょうか。そこのところをきちっと押さえておかないと、今これ以上難しいということが現実に起こり得る、それほど余裕はないですね。15学級で18学級は難しいといったら、1クラスずつふえたら難しいという話ですからね。小学校でもそうですね。全学年が1クラスずつふえたら。だけど、そういうことはあり得る数かなという気もするんです。だから、そういうようなことをきちっと考えながら進めていかないと、やったはいいけれども、今度はどうふやすかという新たな問題が将来出てくることだって考えられるので、その辺は、やはりある程度の余裕を持って考えながらやっていく必要はあろうかと思うんですけれども、最後にそれだけちょっと答えていただければ。
小谷松教育改革担当課長
人口増の要因、当然それにつきましてもしっかりと見据えた中で展望を図ってまいりたい、そして、その中で最適な再編の計画を持って出していきたい、そのように思ってございます。
委員長
ほかに。よろしいですか。それでは進行いたします。
以上で2番目の区立小中学校の具体的な再編案作成に関する考え方(案)についての報告は終わります。
5時を目途に進めておりましたが、ちょっと回りましたので、議事進行に御協力いただければありがたいです。
3番目に行きます。平成16(2004)年度小・中学校連合・周年行事日程についての報告(資料7)を求めます。
篠原学校教育担当課長
それでは、平成16(2004)年度の小・中学校連合行事、それから、周年行事の日程等について報告申し上げます。
まず、小学校の文化的行事でございますが、音楽会が11月25日、なかのZERO大ホールで行われます。それから、作品展につきましては、来年ですが、1月20日から25日までの6日間、こちらにつきましても、なかのZEROホール西館の方の美術ギャラリーの方で行います。
また、体育的行事でございますが、連合運動会につきましては、10月13日、ここにございますように、8会場におきまして開催される予定になってございます。
それから、中学校の文化的行事でございますが、音楽会が11月9日、なかのZERO大ホールで行います。それから、作品展につきましては、来年の1月28日から31日までの4日間、こちらはなかのZEROホール西館の美術ギャラリーで行います。それから、芸能会でございますが、11月12日、13日、両日にわたりまして、なかのZEROホール西館の小ホール、こちらを使いまして行われます。
それから、体育的行事でございますが、陸上競技大会につきましては、10月5日、国立競技場の方で行います。その他9種目につきましては、9月から11月まで、区立体育館ほかで行われる予定になってございます。
なお、中学校総合体育大会の水泳競技大会につきましては平成16年度より廃止となってございまして、これは予算の内示の際にお示ししてございますが、理由としましては、現在、区立の中学校で水泳クラブがあるのが6校に激減しまして、大会がなかなか成り立たないといった状況がございまして、そういった理由から廃止といったような形をとらせていただいております。
それから、音楽鑑賞教室につきましては、小学校は6月17日(木曜日)、中学校につきましては6月2日でございます。こちらは、なかのZEROホール、大ホールになっております。
英語学芸会につきましては、11月6日(土曜日)に行われます。
なお、周年行事につきましては、ことしにつきましては、みずのとう幼稚園、こちらは創立30周年の記念でございますが、10月23日(土曜日)でございます。また、第十中につきましては、創立50周年の周年行事がございまして、こちらにつきましては、10月24日(日曜日)でございます。詳しくは、また追って、時間等については御連絡を差し上げたいと思います。よろしくお願いを申し上げます。
委員長
ただいまの報告について質疑はございませんか。
高橋委員
一つだけ、お願いがあるんですけれども、中学校のマラソンの駅伝が、できれば復活に向けて教育委員会の方でも御努力していただければなというお願いなんですけれども、ぜひお願いします。
篠原学校教育担当課長
この駅伝大会につきましては、今、それぞれ中学校6校で、全校でマラソン大会を実施している学校もございまして、いろいろ私の方も、ことしお伺いをしたんですが、日程調整が非常に厳しい。要するに教育課程をつくる際に、かなり前から会場どりとか、そういった形でやっている関係で、1回全校でやる分を廃止しまして、なおかつ駅伝大会を開催するというような日程も考えざるを得ないような学校も出てきますので、今の段階では非常に難しいというお話は聞いております。ただ、これにつきましては、学校長会を通じまして、再度その辺についてはお話ししてまいりたいというふうに考えております。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で第3番目の報告は終了いたします。
4番目、障害学級在籍児童の通学時緊急送迎について(案)(資料8)の報告を求めます。
篠原学校教育担当課長
障害学級在籍児童の通学時緊急送迎体制でございます。これにつきましては、5月6日の文教委員会で御報告申し上げまして、さまざま御意見をいただきまして、教育委員会といたしまして、お手元にあるような最終的な案を取りまとめてございます。
この案につきましては、5月7日から5月19日までの間、障害学級の保護者会、それからあと、来られない方については通知をいたしまして、御意見、御要望を伺ってございます。これにつきましては特に御意見がございませんでしたので、この案を最終的な実施案として本日お示しさせていただきたいというふうに考えております。
主な変更点でございますが、4番目の送迎回数でございますが、以前は、それぞれ10回を限度とし、連続送迎回数を3回と限度とするというような形でしたが、これにつきましては、延べ20回を限度とするということで、大変申しわけないんですが、「原則」という言葉をつけ加えさせていただきたいというふうに考えてございます。したがいまして、一人の児童の送迎回数につきましては、原則、年度内延べ20回、10日分を限度とするということでございます。これによりまして、連続送迎でいきますと2週間分、連続ができるというようなことになります。
それから、裏面の7番目でございます。利用料金でございますが、以前の案では最大1,000円としてございましたが、こちら、1回当たり500円ということで一定の理解が得られたというふうに認識してございます。1回当たりですから、送迎の場合は行きと帰りで合計で1,000円になります。
それから、8点目のタクシー代金でございますが、こちらにつきましては、いろいろ御意見をいただきまして、遠距離通学児童の保護者の負担を軽減するといったような観点から、往復の実費負担から2,000円を超えた額、例えば学校から自宅、まず学校に戻るわけでございますが、それが3,000円の場合は1,000円を負担していただくといったことで、一応、保護者の了解を得てございます。
本日、この案で御了承いただければ、要綱を制定いたしまして、早ければ6月中には実施したいというふうに考えてございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で4番目の報告は終了いたします。
5番目、平成15(2003)年度中野区立学校における外部評価の集計結果について(資料9)の報告を求めます。
小林指導室長
それでは、平成15(2003)年度中野区立学校における外部評価の集計結果について御報告申し上げます。
お配りしております結果でございますが、1枚目は小学校の、表が学校評議員、裏が保護者となっております。2枚目が同じく中学校、3枚目が幼稚園となっております。この1枚目、小学校でございますが、これは29校のすべての学校評議員、さらに、裏は29校すべての保護者からお寄せいただいた回答をすべて総計したものということでございます。
御承知のとおり、この外部評価につきましては15年度から本格実施ということで行っておりますが、年度末に学校が集計をいたしまして、それを私どもの方に報告いただきまして、5月の校長会で全校にこれをお知らせいたしました。教育委員会でも報告し、きょう、文教委員会でも御報告させていただいた上、さらに教育だより、また教育委員会のホームページ等でも周知徹底を図ってまいりたいと思っております。
なお、この扱いでございますが、それぞれ全体の数がこのように出ておりますので、各学校では自校の結果をもとにいたしまして、今後の教育活動の工夫、改善、これを図っていただく、これが一番のねらいでございますので、そのあたりはホームページや教育だより、さらには来年度の教育課程の編制に生かしていただくということで、私どもも学校との間で指導や助言を徹底してまいりたいと思います。
なお、この調査を改めて見ますと、特に中学校などでいきますと、この帯グラフでいきますと一番右側の「答えられない」「わからない」というのが大変多くなっております。このあたりは、一つは、まだ外部評価の制度が定着していないということとともに、やはり「わからない」というふうに答えられること自体、ある意味では学校が開かれた学校づくりの中身をさらにしっかりと定着させていく必要があるのではないかというようなこと、そういった反省点もうかがえるところでございます。
また、「学校を公開する」とか「親しみやすい」とか、ほかに比べますと比較的高い数値が出ているものの、「特色ある学校づくり」という点では他の項目に比べますと多少数値が低いということが出ておりまして、やはり学校の特色づくりというのは、ただ単に特色というのは名ばかりで、実際にそれをいかに定着させていくか、今後、大きな課題であるというふうに考えております。
また、中学校では「授業改善」であるとか「適性に合った進路指導」、また「学力向上」、こういったところに課題が見られますし、小学校、幼稚園では「協力した指導態勢」、こういったところにも課題が見られるということで、今後、さらに私どももこういった結果を生かしてまいりたいと思います。
なお、今年度は、この調査項目をさらに精査し、今年度の調査を充実したものにしてまいりたいというふうに思っているところでございます。
委員長
ただいまの報告について質疑はございませんか。
小串委員
ちょっと気がついたところだけ。ざっとしか見ていませんが、非常に見づらい表なものですから、ちょっと工夫をしていただければありがたいなというふうに。これ、色で見ていったら全然わからないですよね。大体黒っぽい方がいいというふうに、ざっと見ただけなんですけれども。それで、幼稚園が一番評価が高くて、次が小学校で、中学校が、やはり評価が低い。だんだんそうなっているのかなという感じです。
特に気がついたんですけれども、中学校で黒っぽい方が少ないところをざっと見ていくと、やはり授業に対する問題が出ていますね。この辺、何らかの改善をというんだけれども、やはりこれは真剣に受けとめてもらいたいなという気がします。特に中学校になると受験だとか、いろいろなものが出てくるので、だんだん保護者の方にとってもシビアになってくると思うんです。学校評議員さんはどうなのか、ちょっと大まかにしか見ていませんけれども、やはりこれはこれで半分いっているからいいじゃないかというのではなくて、ざっと見て、やはり評価がちょっと低いところは真剣に改善をしていこうという努力をぜひお願いしたいと思うんです。その1点だけ。
沼口教育長
ただいま委員御指摘の、まず、この表示でございますが、大変見づらいということで、本当に申しわけございません。その辺、工夫してまいりまして、さらに精度の高いものにしてまいります。お許しいただければと思います。
さらに、いわゆる校種でいきますと中学校が一番厳しいということで、御指摘のとおりでございます。とりわけ授業に関して、先ほど私申し上げましたように、特に授業改善という点では明確に他より低いと出ておりますので、この点、私どもも今後、研修のあり方とか、その他すべてにわたって少し考えてまいりたいと思っておりますし、また、学校にもこれは謙虚に受けとめていただき、具体的にどのような改善を図られたかということも追跡してまいりたいというふうに思っております。確かに半分以上いっていればいいのではないかというような安易な考え方に陥りがちですが、そういうことのないように、しっかりとこの数値を真摯に受けとめてまいるように、各学校に助言してまいりたいと思います。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは進行します。以上で5番目の報告は終了いたします。
次、6番、中野区もみじ山文化センターの現金盗難事故についての報告を求めます。
沼口教育長
まことに申しわけございません。財団法人中野区文化・スポーツ振興公社におきまして、去る5月8日でございますけれども、前日に収納いたしました施設使用料等の現金など、約120万円が紛失しました。財団法人の文化・スポーツ振興公社では盗難事件として警察に届け、現在、捜査中でありますが、こうした事件は現金の管理に問題があるということで、まことに申しわけなく、また、区民の皆様に大変御迷惑をおかけましたことをおわび申し上げます。
報告の詳細につきましては生涯学習担当参事から報告させていただきます。よろしくお願いいたします。
大沼生涯学習担当参事
それでは、中野区もみじ山文化センターの現金盗難事件について(資料10)報告します。
場所は、中野区もみじ山文化センター、本館2階事務所(施設課)内でございます。発覚日時は、平成16年5月8日午前8時45分ごろ。
被害金額、120万5,195円でございます。
被害届けは中野警察署に提出してございます。中野区文化・スポーツ振興公社理事長内田司郎を被害者で出し、届け出人は施設課長金井亘でございます。
経過です。5月7日(金曜日)夜、二人の職員により、当日の収納金を確認し、手提げ金庫に入れ、その手提げ金庫を大型金庫に保管し、施錠した。5月8日の朝、職員が前日分収納金の点検をしようとしたところ、なくなっていることに気づいたと。職員一同で探しても発見できず、状況から盗難に遭ったと判断し、中野警察に通報し、捜査員が来て捜査を行いました。現在も捜査中でございます。
対応です。生涯学習担当としては、報告を受け、直ちに中野区文化・スポーツ振興公社に対し、次の対応策を指示しました。手提げ金庫を施錠して大型金庫に保管すること。大型金庫の保管は、他の職員の立ち会いのもとで行うこと。大型金庫の管理、いわゆるダイヤル、かぎについては、指定された職員のみが行うこと。公社としては、それを受け、直ちに以下の対応を図りました。まず、大型金庫のダイヤルナンバーを変更しました。それから、金庫の保管を、他の職員の立ち会いのもとに行うことを徹底しました。次に、大型金庫のかぎの保管場所に施錠するとともに、かぎを管理する職員を限定した。なお、公社が収納事務を受託する他の全施設においても、これらについて再確認を指示したところでございます。
なお、この現金なんですけれども、現金の性格は、先ほど教育長が御説明したとおり、施設使用料の収納金の性格を帯びたものでございます。現金については、10日の日にみずほ銀行の方に収納してございます。ですから、今現在、公社が補てんしているという形になってございます。なお、保険に加入してございます。
それで、その事件の区民に対する周知でございます。一つは、5月23日号の区報で、中野区文化・スポーツ振興公社で盗難事件が発生しましたというのを掲載してございます。それから、6月6日号の教育だより、6月1日号のないせす広報紙に掲載する予定です。なお、区、教育委員会及び公社のホームページにも同様の内容の記事を掲載する予定です。ホームページについては、既に掲載してございます。
生涯学習担当としては、やはり収納金の適正な収納手続、確認して収納すること、それから、収納したお金というのは、やはり大事なお金だということを徹底して、現金の保管、それから会計処理については厳重な姿勢で臨むことを再度確認し、今後ともこのような事故を起こさないよう徹底してまいりたいと考えているところでございます。
補足については以上のとおりです。
委員長
ただいまの報告について質疑はございませんか。
江田委員
経過はわかったんですが、問題はどこにあったんですか。
大沼生涯学習担当参事
前回の横領事件を踏まえまして、収納についてもかなり確認、例えば前回の時期については、一人の職員が長く同じことをやっていたということ。それから、確認する立場に、いわゆる相互チェックが働いていなかったこと。それから、きちんとその日の申請書、それに基づく日計、それからレジの記録、そういうものを確認されていなかった。そういったものをきちんと確認して、それで、なおかつ当日のお金の管理については、まず、この施設は朝の8時半から夜の8時まで事務をやってございます。そのときに、その日の4時40分ごろ、一たん中締めします。その後、8時まで引き継ぐ職員については、きちんと立ち会いのもとで現金と日計表に基づいて引き継ぐわけなんです。今回は、収納の手続においては複数の管理できちっと手続がなされていた。ただ、施設の職員の中で、いろいろ収納金を扱っているんですけれども、そのときの手提げ金庫のかぎが施錠されていないとか、日常的に大型金庫の管理が施錠されていないというような、いわば日常業務の中に、体制として、仕事のやり方としてスピーディーな対応をする際には、確かにそういうのは一つの有効な手段だと思うんですけれども、金の管理としてみれば、やはりすきがあった。今回について、やはり金の管理について十分な体制ではなかったということで、手続そのものについてはそんなに問題ないんですけれども、現金の保管についての保管の仕方、保管する立ち会い、保管した後の収納への手続の流れについて不備があったというとらえ方をしてございます。
江田委員
取り扱いのマニュアルがあると思うんですが、そうすると、マニュアルは問題はないんですか。それはマニュアルどおりにやっていなくて、そこにすきが生まれているということなんですか。ちょっとそこら辺をもう少し。
大沼生涯学習担当参事
収納手続においては、複数の職員の立ち会いのもと、そして、申請書と日計表を作成して、現金を整えさせて確認しておさめている、その点では問題がないと思います。問題は、現金を施錠する金庫に入れて厳重に保管すること。その厳重に保管することの中の、そういった通常の手提げ金庫にお金を入れて、その手提げ金庫にかぎをかけていないということが問題だと思う。それから、その手提げ金庫を大型金庫に移す際に、立ち会いのもとにやっていないということと、それから、大型金庫のかぎについては、2階の施設課の職員が、かぎの場所とダイヤル番号を知り得る立場にあった。その3点が、いわば問題があったということでございます。
飯島委員
もうこんな時間なのにと思いますけれども、大事な問題だから。
要するにこれを見ていると、盗難に遭ったんだけれども、盗難に遭ったことにかかわって教育長が頭を下げたり何かしていましたが、何か管理上の不備、つまり盗難が起きてもおかしくないような、そういう状況があったかのような今のお話なんだけれども、結局、普通だったら外部から侵入して金庫を壊して持っていったとか何とかということが盗難ですよね。ここに書いてあることは、管理の仕方の中に、何とも言えないんだけれども、今の話だと大型金庫に施錠したと書いてあるんだけれども、実際に施錠は行われなかったというような意味合いになってしまったりするんだけれども、それはどうなんでしょうね。
大沼生涯学習担当参事
ちょっと意味不明で申しわけございませんでした。通常は8時半から夜の8時までは収納を受け取ることになっているわけです。その収納を受けたときに、レジスターで受けて、そこのお金をレジスターに置いておくわけですね。それを16時半に中締めして金庫に保管する。その保管したものを、今度、17時40分に再度確認して、それを大型金庫に入れる、そういう流れなんです。その後、8時からは大型金庫に保管したらダイヤルを回して施錠して、大型金庫を施錠するわけです。ところが、釣り銭のやりとりとか、釣り銭が1万5,000円ですから、例えば金額が大きいところでは21万円とかのホール代が入るわけです。それで釣り銭が足りなくなったというような状況で両替するというようなことから、通常は大型金庫は施錠していない。書類もいろいろ出し入れしていますので、そういう状態にあったということの説明です。ですから、夜の8時から次の朝の8時半までは大型金庫はダイヤルを回して施錠してきちんと保管しているわけです。ただ、日中の仕事中については、手提げ金庫と大型金庫に施錠していない状態にあったという状態でございます。
飯島委員
そうすると、一体事件はいつ発生したのか。ダイヤルを回して大型金庫を施錠して、手提げ金庫に施錠していなかったということなんだけれども、それが、いろいろ書いてくると、ダイヤルナンバーを変更したということになると、ダイヤルナンバーをうまくあけられてしまったのか。それから、かぎはちゃんと管理しましょうというから、ひょっとしたら大型金庫のかぎが使われたのかもしれない、そういう書き方なんだけれども。そうすると、普通考えて、施錠されたかされていなかったはわからないけれども、ある一定の時間までは金庫にお金が入っているんだけれども、出し入れがあるから大型金庫に施錠はされていないし、もちろん手提げ金庫だって、お釣りを出すのに一々かぎをあけたりしていては大変だし、かぎの管理もしなければならないからということでそうなっている。でも、それは職員がいて、その大型金庫のあけ閉めとか、手提げ金庫の金を出すとか何とかということは、これはわかりきっている話ですね。でも、それが終わった後は、ちゃんと施錠し、それで、普通ではもう絶対だめよと。これをあけて持っていこうと思ったら、よっぽどの人でない限り、最近、トレーラーでわっと来てがんとやっていくというような雰囲気でやるか、大型金庫ごと持っていかなかったらなかなかあけられないはずですね、通常。現場でどうやったかわかりませんけれども、いろいろなことをやるじゃないの、そういう痕跡はあったかなかったか、どうもその辺の説明があいまいなんだけれども、金庫は、あんまり金庫荒らしというような雰囲気ではない状態で盗難が発生したような今のおっしゃりようなんです。
そうすると、はっきり言えば、あたかも管理上の不備。だけど、本当は夜の8時から次の日の8時まではちゃんとかぎがかかっているはずなんだけれども、いつ起きたかというと、夜の8時以降でしょう。それもわからないけれども、その前かもしれないという話ですか。だとすると、みんな仕事をしていたわけでしょう。そうなると、ちょっとこれは逆に言うと、単純に盗難事件に遭ったという以前に、何かいろいろなことが事件を誘発した、あるいは何かわけのわからないうちにお金がなくなってしまったということにかかわるもろもろの体制上の、侵入を防ぐことができなかったとか何とかということではなくて、それ以外の事情が現金の管理側としてちょっと心配な要素があるということがどうもあったのではないかという気がしている。そのことについての是非はわかりません、これは捜査中なんだから。問題は、こういうのというのは、ちょっと普通あり得ない話なんです。既に一回事件があった。文・スポの側も腑に落ちているわけよ。いろいろなことについての管理上のことについて、もう一回、手順その他を見直してきた。にもかかわらず、こういうことが起きているというのは、ちょっとね。こういうことといっても、それはわかりませんよ、捜査の結果、どういうふうな経緯でこの人が入ってきてということはまだわからないわけだから。だけど、どっちにしても、今の参事のお話を聞いていると、どうも内部に管理上のミスがあるな、あるいはちょっとどうなのというようなことがあるような気がするので非常に心配なんだけれども、これでもう大丈夫なんですね。ダイヤルナンバーを変更した、それから、かぎの管理を徹底した、これで大丈夫だということは、ここが緩かったらとられてしまったというふうに考えられるんですけれども、これは大丈夫ですね。
大沼生涯学習担当参事
当日の動きなんですけれども、当日、大ホールで杉並文化交流財団の日本フィルの春のコンサートということで、大きな共催事業がありました。実はその日に付帯設備の使用料を納めたいという方がいらっしゃって、まだその方は来ていなかった。したがって、手提げ金庫も施錠していないような状況だったんです。19時45分にその日の収納金をビニール袋に入れて手提げ金庫に入れました。そして、その先なんですけれども、19時50分ごろ、手提げ金庫を収納したときに、他の職員が立ち会っていたかどうかというのは不明なわけです。それが1点と、それから、20時にダイヤルを回して、かぎをかけて出た。その後、実際に舞台の道具の方とかスタッフとかは帰っているんですね。あそこは2階ですから、3階に行く出入り口になっています。ここの2階には、いろいろな納める方も来ます。それから、通常、ここには警備員が必ず一人はついているんですけれども、アラームをセットしたのが22時48分です。その後、朝、解除したのが5時58分ですから、そのアラームのところには異状はなかったということなので、我々は今捜査中なので、どの時間帯にどうなったかというのはわからないんですけれども、いわば10時48分から朝のアラームを解除した5時58分までは問題ないんですけれども、その間がよくわからないということで、とりあえず現金を必ず確認して金庫に入れて施錠して、大型金庫に入れるときにも立ち会いのもとで入れましたよということを徹底して、なおかつ、大型金庫のダイヤル番号、それは特定の人に-限定して、そのかぎをかけた、そのかぎを保管するところはかぎのかかるところに入れて、そのかぎを特定の人が持っているというような、二重、三重の体制をしいていたんです。それまでは、いわば大型金庫のダイヤルというのは、朝当番の人なんですけれども、ある程度知っていないと仕事ができないという面があったので、そこら辺は盗難されるという意識はなかったというところだったと思います。
それで、前回の事件を踏まえまして、現金取り扱い員を指定してございます。ただ、現金取り扱い員は2階の職員を全員指定しているところなので、いわばそういう意味で言うと、ダイヤルと金のあり場所は知っている状態にあったということで、いつ盗まれたかについては全然わからないということです。
高橋委員
これ、今現在、捜査中ということで、私も文・スポの評議員であって、ちあきさんが評議員の間に何度も事件があるなんて言われて、すごく嫌なんですけれども、この捜査がわかった時点では委員会にもきちんと、また報告してくださるわけですね。
大沼生涯学習担当参事
5月8日の土曜日に捜査員がいらっしゃって捜査したんですけれども、中野警察署から4名ほど来まして捜査しました。私も、このまま事件がわからないというのも、やはり我々としても対策をとる際には原因を知りたいものですから、きちっと強力に捜査をしてほしいということで、私と係長と一緒にお願いしているところです。ただ、中野署としてもいろいろ事件を抱えているので、できるだけやりますとは言っていましたけれども、捜査がわかり次第、きちんと対策を報告したいと思っています。
委員長
ほかに質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは進行します。以上で6番目の報告は終了いたします。
7のその他でございますが、前回の委員会で飯島委員からの質疑がありましたので、学校教育担当課長の方から答弁をするということです。
飯島委員
済みません、もうこんな時間ですので簡単に質問させていただきます。
一つは、前回もちょっとお話ししましたけれども、私が富士見中、それから富士高校のそばを、当該事件が発生している、まさにそのときに歩いていることがありました。事件の概要その他、知らないまま近くを歩いていた。それから、隣の富士見中の皆さんや、その父兄の皆さんも事件が起きているというのを知らないまま、ヘリコプターが飛んだりしていて何かあったのかなということがあって、学校でいろいろなことが起きている、そういう危機情報といいますか、そういうことについては、中野の場合は警察からメールで来るというようなことがあるので、まだ幾らかいいなとは思っているんですが、それでもなかなかタイミングの問題などがあって、より早くそういう情報が必要だろうなというふうに思うことがありました。
それから、つい最近も、校名は明らかにしませんけれども、小学生のお子さんなどが登下校中のときに不審な人物に抱きつかれたとか、事件がやたら、月に1回は起きているというような小学校があったりしております。通学区域の安全マップ等についても、まだ十分できているのかできていないのかというようなこともあるようでございまして、そんなことを考えておりましたら、世田谷区とか荒川区では事件情報について親の携帯に送信するという、こういうことをやろうという検討やらを始め、新しく16年度からの取り組みをされているところもある。ぜひ、そういうことについては中野区も、余りゆっくり構えているようなことではなくて、さまざまなことが起きてきているし、そういうことを検討する段階にそろそろ入ってきたのではないのかなと。当然、教育委員会としても、こういう動きについては承知もしているし、それぞれ所管担当のところでは情報もやりとりされていると思いますので、一つは、今、現実に中野区の学校の登下校のことも含めてさまざまなことが起きていますが、そういうことについての掌握方についてはどんなことになっているのか。私がほんの一部聞いただけでも、これはなかなか容易ならんことだなと。事件として警察が介入してどうのというふうになっていることは極めて少ないかもしれないけれども、それ以前、本当にきわどいところで大ごとにならずに済んでいるようなことがたくさん起きているということがあるのではないか。教育委員会としても、こういうことをきちっと掌握する体制をつくるとともに、保護者の人に、今では集団でというか、何人かで通学路を決めて登下校されて、お母さんが途中まで迎えに行くとか、そういうもろもろやっていますから、学校側でも学校として保護者の人に情報を発信していく、そういう方向性について、世田谷区、荒川区等の取り組みについてもどのように御承知されているか。また、これから中野区としてはどう取り組まれるお考えがあるのか。この2点、お伺いしたいと思います。
小林指導室長
まず、いわゆる事件情報等の取りまとめ、さらに学校への連絡、また、場合によっては指示等につきましてですが、これについては、正しい情報がまず一番重要でございますので、教育委員会にこうした情報が寄せられた場合には、私ども担当者がいち早く警察等に状況を確認いたしまして、そして、その状況を判断いたしまして各学校にファクシミリ、また場合によっては緊急に電話で知らせるというようなこともございます。なお、電話ではどうしても対47校へということでございますので、基本的にはファクシミリで全校流しますけれども、地域ごとに幾つかに連絡して、その近隣に連絡していただくというようなケースもございます。
先般の富士高校の事件の折にも、警察の確認を、いち早く、周辺の学校については、こちらから手分けして連絡すると。そして、改めてこれは全区的に警戒しなければいけないという判断のもとで、集団下校、また一時下校をストップするというようなことで、こちらから情報を極力漏れのないように伝えているという、そういうような状況にございます。
篠原学校教育担当課長
荒川区の学校情報配信システムでございますが、これは、実はもう本年1月から推進校4校を指定しまして試行してございます。ことしの6月から中学校23校で本格的な稼働をすると。また、10月には中学校10校で本格的な稼働をするというような状況になっございます。
これは、効果といたしましては、学校から保護者への携帯にメールを一斉配信するといったことによりまして、事件や災害などの際の学校の対応を迅速かつ正確に保護者に伝えることができるといったことと、あと、あらかじめクラスや学年、地域ごとのグルーピング、こういったことができますので、きめ細かな配信が可能となるというような効果が期待されております。
私どもとしましては、中野区のシステムの結果を検証する、そういった今後の調査、研究をしてまいりたいというふうに考えておりまして、ただ、学校情報だけではなくて、児童館、あとは保育園、こういったところの部分についてもどうしていくのか。区の危機管理担当、それから情報システム担当と、今後、総合的に検討してまいりたいというふうには考えております。
飯島委員
先ほど指導室長にお答えいただきましたけれども、ほかのケースなどの場合も、学校から保護者に行くのは非常に時間がかかるんです。登下校が終わってから行ったり、金曜日の夕方とかで土・日をまたぐと、本当は月曜日の午前中に伝わっていなければいけないんだけれども、午後だったりとかということで、やはり現実に今の体制の中ではなかなか厳しいところがある。保護者の皆さんは、今こういうことが起きていてというような、直ちに必要とする場合の情報が多いわけですね。当該の子どもがもう帰ってきてから連絡が来るということもあったりとか、いろいろあるようなので、ぜひ学校から保護者との連携を密にしていく。こういうあり方は指導室長の立場でもぜひお考えいただきたいし、そういうことがあったときには、特にこの前の富士高、それから隣の富士見中のこういうケースなどの場合は、やはりあれはこの当該委員会でもその他の案件で1点ぐらい報告があってもよかったかなと、こんなふうには思っておりますけれども、それはそれとして。
もう一つ、そのシステムそのものについて検証してという、ある程度のところがあるから、そういうところというのは導入を始めて、しかも拡大している。それなりの効果は、もう前半の部分である程度明らかになりつつあるのだろうと思うんです。それを考えて、いつからどうするのかという問題があるのでしょうけれども、ぜひともこれは早目に取り組む必要があると思うんです。中野区は、もう既に比較的メールで情報をもらうことになれているんです。中野警察が野方警察と一体となって、今、NISメールでしたか、そういうのでくれるんです。これもちょっとタイミングがね。警察の立場もあるからなかなかあれなんでしょうけれども。ですから、それはそれでなれていますから、ぜひそういう研究を早急にやって。ある意味前倒しでも、あるいはことしの夏休みをまたいだ後ぐらいからでもそろそろやらないと。本当に現実に伺ったらすごい件数ですよね。区内全域でどのくらいのことが起きているか、私の聞いたところだけでも当該特定小学校の周辺で30件ぐらいあるというんですから。となると、やはりこれはなかなか余裕のある話ではないなと思うので、早急な取り組み方をぜひお願いしたいし、しかるべきときに、しかるべき人には、例えばきょうは教育長には聞きません。それは、近々定例会があるから、その場できちっとお答えしていただこうと、そんなふうに考えていますけれども、ぜひ現場としてもそういうことが今この時期に、それがいいか悪いかは別にして、しかし、現実に必要とされているということを踏まえた早急な取り組み方をぜひお願いしたい。これは、きょうはお答えは結構です。要望しておきますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
高橋委員
先ほど指導室長の方がファクスで学校に流しているとおっしゃいましたけれども、緊急のときはファクスもよしあしだと思います。ですから、通常の連絡はファクスでもいいと思いますけれども、緊急のときは何か違う手だてを考えていただければと思います。これも要望です。
委員長
ほかに。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、7番目のその他は終了して、所管事項の報告を終了いたします。
その他に入ります。
次回の日程を協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩いたします。
(午後5時57分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後5時57分)
休憩中に確認しましたとおり、次回の委員会は、急な案件が生じない限り、第2回定例中ということで御異議ありませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議がありませんので、そのように決定します。
以上で本日予定した日程はすべて終了いたしますが、委員、理事者の皆さんから特に発言はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の文教委員会を散会いたします。
長時間、お疲れさまでした。
(午後5時58分)