平成20年04月28日中野区議会文教委員会
平成20年04月28日文教委員会
中野区議会文教委員会〔平成20年4月28日〕
文教委員会会議記録
○開会日 平成20年4月28日
○場所 中野区議会第5委員会室
○開会 午後1時01分
○閉会 午後5時01分
○出席委員(8名)
牛崎 のり子委員長
佐伯 利昭副委員長
平山 英明委員
いながき じゅん子委員
いでい 良輔委員
伊東 しんじ委員
大内 しんご委員
江口 済三郎委員
○欠席委員(0名)
○委員外議員(4名)
林 まさみ議員
近藤 さえ子議員
むとう 有子議員
長沢 和彦議員
○出席説明員
教育長 菅野 泰一
教育委員会事務局次長 竹内 沖司
教育経営担当課長 小谷松 弘市
学校再編担当課長 青山 敬一郎
学校教育担当課長 寺嶋 誠一郎
指導室長 入野 貴美子
生涯学習担当参事 村木 誠
中央図書館長 倉光 美穂子
○事務局職員
書記 鳥居 誠
書記 松本 明彦
○委員長署名
審査日程
○請願
(継続審査分)
(19)第5号請願 高校歴史教科書における「集団自決」の記述に関する意見書の提出について
(19)第6号請願 高校歴史教科書に関する意見書の提出について
○所管事項の報告
1 桃花小学校体育館等改築設計プランについて(教育経営担当)
2 中野昭和小学校・東中野小学校の統合に伴う通学安全対策及び現東中野小学校の施設活用につ
いて(案)(学校再編担当)
3 仲町小学校跡施設活用整備に関する基本計画案について(生涯学習担当)
4 その他
(1)濁り水の発生に伴う緊急対応について(学校教育担当)
○その他
委員長
定足数に達しましたので、本日の文教委員会を開会いたします。
(午後1時01分)
本日の審査日程についてお諮りいたします。
本日は、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議がありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては、3時ごろに休憩を入れて、午後5時を目途に進めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
請願の審査を行います。
平成19年第5号請願、高校歴史教科書における「集団自決」の記述に関する意見書の提出について及び平成19年第6号請願、高校歴史教科書に関する意見書の提出についてを一括議題に供します。
第1回定例会中の委員会での請願審査の際に紹介議員の出席を求めることとなりました。本日は、本件の審査に当たり、平成19年第5号請願及び平成19年第6号請願の紹介議員として長沢和彦議員、むとう有子議員に、また、平成19年第6号請願の紹介議員として近藤さえ子議員、林まさみ議員に御出席をいただいております。
紹介議員の皆さん、お忙しいところをありがとうございます。
初めに、紹介議員への質疑に当たっての留意点についてお知らせをいたします。
まず、紹介議員の発言の範囲は、請願の主旨、内容、理由に限定されますので、自己の意見、見通し、希望等についての発言はできません。また、当該請願を採択するよう要請することは、請願の内容説明には直接関係がありませんので、この種の発言はできません。
次に、委員は、請願内容に関する疑義について質疑を行うものですので、紹介議員の私見、意見を求めるような発言はできません。
以上の点を踏まえ、委員会運営に御協力いただきますようお願いいたします。
審査の進め方について御協議をいただきますので、委員会を休憩いたします。
(午後1時03分)
委員長
再開いたします。
(午後1時03分)
傍聴者が15名を超えましたので、希望者全員の傍聴を許可することに異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議がありませんので、そのように決定いたします。
なお、本日は非常にたくさんの傍聴者がおみえになっておりますので、お互いに譲り合いながら傍聴されるようお願いいたします。
では、委員会を休憩いたします。
(午後1時03分)
委員長
再開いたします。
(午後1時05分)
それでは、補足説明を全員4名の紹介議員の方にしていただくことにいたします。
それでは、最初に、第5号請願について、長沢和彦議員。
長沢委員外議員
第5号請願に対します補足説明を申し上げます。
主旨でも明確に述べられておりますように、事は、文部科学省が2006年度の高校教科書検定におきます集団自決の記述、これは日本軍が関与してきた、強制してきたといった表現を削除したということが事の発端だというふうに思っております。そうした中で、請願者の方が、これはもとに戻す、回復することを求めているということであります。私自身も請願者が述べられている主旨、また理由については、同じ認識を持っておりますので、そういった中で紹介議員になったものでありますが、やはり、先般、3月28日も大阪地裁におきます判決も出ておりますが、その中でもやはり軍の関与のことについては、明確に判決でも述べられた。こうした、これまでも何年間にわたります、沖縄の研究においても、さまざまな証言も今、改めてそういったことを振り返ってみましても、そうした史実を曲げてしまい、あるいは教科書自身をゆがめてしまう、そうしたことは非常に危惧する、そういったことにおきまして、私自身、こうした請願の紹介議員にならせていただきました。そしてまた、文科省に対しては、きちんと記述をもとに戻すといったことが必要だろうと、こういうことでございますので、何とぞよろしくお願いしたいと思います。
むとう委員外議員
今、長沢議員が発言されたこととほぼ同じでございます。私自身もこれまでの認識の中で、集団自決については、軍の関与があったという認識を持っておりますので、この請願の理由に書かれている内容と私自身も同じ認識を持っておりますので、これは何としても中野の議会の中で文科省に対して意見書を提出すべきではないかという認識に立ちましたので、私も紹介議員になりました。
以上、簡単ではありますけれども、そういった点であるということと、これまでにも軍の関与があったのかなかったのかということは、何度か教科書検定の際に問題になっていたかと思いますけれども、これまでおよそ20年間にわたって、検定意見が付されることなく、集団自決について軍の関与があったということが合格してまいりましたので、そういったことを踏まえれば、今回、教科書検定において、軍の関与がなかったかのごとく意見が付されたということは、やはり私は追認できないという思いがございます。他の自治体でも多くこのことについては文科省に対して意見書を上げています。我が中野の議会でも意見書を上げることが私も望ましいというふうに思っておりますので、ぜひ文教委員の皆様には御理解していただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
委員長
それでは、次に、平成19年第6号請願について、近藤さえ子議員。
近藤委員外議員
私も長沢議員、むとう議員と同じ意見なんですけれども、やはり沖縄戦における集団自決の問題は、軍が深く関与していたのではないかという認識でおります。そして、つけ加えるとしましたら、3月28日の大江健三郎さんの裁判でも、大阪地裁で判決が出ているとおり、深く関与を認めております。教科書検定の教育への政治の介入ということが問題になるという区民の方の意見を国に上げることが大事なことなのではないかと思って、文教委員の先生方の誠意ある対応をお願いしたいと思います。
林委員外議員
請願文書表にも書いてありますように、沖縄戦における集団自決に関する認識を深め、文部科学省が2007年3月30日に公表いたしました2006年度高校教科書検定での沖縄戦における住民の集団自決の記述に関し、日本軍に対する命令、強制、誘導などの表現の修正、削除される検定意見を行ったことを撤回し、同記述の回復が速やかに行われるようにと中野区の住民の人からの請願と、また、11月16日現在、1,721筆の署名も寄せられているということも考えまして、この趣旨の請願に対し、紹介議員となりました。
委員長
それでは、長沢和彦議員、両方の紹介議員になっておりますので、どうぞ。
長沢委員外議員
第5号請願と同主旨でございますが、先ほど少し裁判のところに触れましたが、触れた理由としましては、文科省が裁判を提訴しました原告の元渡嘉敷、あるいは座間味の元部隊長、あるいはその遺族の方々の訴えを根拠に、今回修正、削除されたとしていることから、紹介をさせていただいたということであります。中身につきましては、先ほど述べさせていただいたとおりということで、御理解いただければと思います。
委員長
ちょっと傍聴者の方からお声が聞こえないという声が入っておりますので、なるべく大きな声ではっきりとお願いいたします。
それでは、ただいまの補足説明を含めまして、平成19年第5号請願及び平成19年第6号請願について、紹介議員に対する質疑はありませんか。
江口委員
大変お忙しいところを出席をいただきまして、ありがとうございます。多分、皆さんは紹介議員という形で責任を持って出されたわけですから、当文教委員会で議論というか、審査してきた経過は御存じのことと、そういう認識で質問したいと思っているんですけど、一つは、今回、紹介議員の皆さんに出ていただいたのは、御存じのとおり、この議会の理事者側、いわゆる執行機関はこの範囲に入らないということで、お答えする人がだれもいないという、委員会としては何とか専門家の人たちを招いて学習会をということを委員長のほうに申し入れて、委員長、副委員長が努力されてきたんですけど、今日まで講師の人がなかなか決まっていないと。日程等の調整とか、本人が出席できないとか、そういうことがあって、その努力を今していただいているわけです。ただ、こうやって請願がかかっていますから、そのまま簡単に終わらせるわけにいかないということで、それならば紹介議員の方に来ていただいて、紹介議員の方が本来責任を持ってこのことの説明をということになって、今、説明をいただいたんですけど、冒頭、委員長のほうから、願意だけを説明せよとなっていますけど、その説明の中で改めて質疑があって、若干個人の意見が入るということも含めて、それは可能だという判断が、私はあるような思いがしています。
そういう意味で質問したいんですけど、今回、答える人が理事者側におりませんので、私たちは大変困っておるのは、一つは、確かに沖縄戦というのは非常に悲惨なことであって、二度とああいうことがあってはならないと、これはだれもそのとおりだと思うし、戦争という問題の悲惨さ、沖縄県民が被害を受けたということはだれしも承知の上だと思って、そういう意味で、この委員会は審議をしているんですけど、現在、このことに関して、今、日本軍は関与したという一つの意見があります。もう一方は、日本軍がそういう形で沖縄で守備隊が独占した中で、どうしても自決という方向に持っていかなきゃならない当時の環境だった、そういう意見の人もいます。命令ではなくてですね。それから、もう一つは、命令はなかったんだという三つが今、この問題について日本の中で出ているんですね。そういう意味で、私たちは判断基準というのをどこに持っていくかということで、できるだけ学習、勉強しながら、このことを踏まえて、責任を持って請願に対応しなきゃいかぬと思っているんですが、願意の部分と若干ずれるんですけど、その辺の三つがあるということで、非常にこの委員会も悩んでいる部分があるので、その辺、紹介議員としてどういうふうに判断しているのか、お聞かせいただければ助かるんですけど。
長沢委員外議員
先ほど主旨の補足説明の中でも触れさせていただきましたが、今回の問題は、軍の関与、強制なり、誘導なり、命令、結局、そのことが削られたというのが問題であって、そのために回復してほしいというのが請願の主旨なんだろうというふうに理解しています。
今、委員おっしゃられた、要するに現象的に軍の命令がそこであったのか、あるいは、言ってみれば、少しおっしゃられていたように、当時の状況、教育なり、そういった体制のもとで、もう避けられないと判断し、住民がそうした集団自決を行ったか、そういうのは実際にはさまざまな証言者の方のお話の中でも出てきておりますが、やはり総体で見るならば、戦争の中での軍の大きな強制、強要といったことが背景的なものにあるんだと。そのことが今回、あいまいにされて集団自決という、言ってみれば、日本のためにみずから命を落とす、こういったことが美化されてしまうかのような、そうした記述のあり方についてはやはり問題ではないかということで、そのように認識をしているところでございます。
委員長
先ほど6号請願について、むとう有子議員も紹介者になっておりましたので、もし補足説明、追加があれば、どうぞ。
むとう委員外議員
5号についても、6号についても、同じ内容ですから、改めて補足ということではありませんけれども、先ほどの江口委員からの質疑に対して、改めてお答えさせていただけるとするならば、私自身は、区民の方の請願内容にあるように、軍の関与を直接的に受けた方もあるかもしれないけれども、間接的、あらゆる形で軍の関与は私はあったというふうに認識しております。
私は戦後の生まれですから、当時は生きておりませんし、私自身が体験したことではありません。当時を体験されている沖縄の方、当事者の方が伝えていること、本当に市民レベルでの学習会なので、直接お話を伺う機会なども多々ありました。そういう中で、私はやはり何らかの軍の関与があったという認識に立って、この請願の紹介議員になっておりますので、この主旨に沿うよう、ぜひ中野の議会として意見書を上げていただきたいということを重ね重ねお願いしたいと思います。
委員長
そのほか補足説明はございませんか。
近藤委員外議員
学説はいろいろあると思いますけれども、日本軍が駐屯していたところでは手りゅう弾があり、そして、日本軍がいなかったところに集団自決はなかったという学説が大変濃い学説ということで伺っています。日本軍がいたところに集団自決が100%の確率であったという学説があるということを重く見るべきではないかと私は思います。
林委員外議員
今の江口委員の三つ考えられるという形での請願ではないので、そのような考えには立ってはおりませんが、ただ、今まで高校歴史教科書において、集団自決で日本軍が関与していたと書かれていたという事実があるということに関し、これから中野区の子どもたちが勉強する教科書の内容について、いま一度、中野区議会でお話していただき、意見書をつくるようなことにまで進めていただければと考えておりますので、江口委員のお答えには、ちょっとお答えできるようには用意しておりません。失礼いたします。
江口委員
林議員の今のあれですと、中学ではこの教科書は使っていないんですね、私たちの範囲内では。これは高校の教科書ですから。確かに中野区の子どもは高校に行っているわけですけど、高校生の教科書はどこでどういうふうに使われているか、私たちは調べようもないわけですね。そういう意味からすると、そういう判断で立つのではなくて、集団自決ということは事実であるわけですけど、現在そういう裁判等も含めながらやっている中で、今、私が言ったように三つのことが現実に日本の中で流れているわけですね。どれが正しい云々ということよりも、例えば集団自決があったんだから、軍が関与していたから、それはそれだけとるべきだということじゃなくて、そういう三つがあることに関して、私はどう思いますかと聞いている。だから、皆さんの認識で、軍が命令したと、そういうふうに認識していると、それは当然皆さんの意見ですから構わないんですけど、そういう意見があるという中で、私たちの判断の材料として、基本的に理事者側にはだれも聞けないわけですから、そういう意味でどうですかということで、責任を持つ紹介議員として意見を聞きたいというふうな形で聞いたわけです。
林委員外議員
紹介議員は自己の意見を発言できませんという認識だったものですから、お答えできないと申し上げました。三つの考えがあるということに関しては、もしかしたら四つ目、五つ目があるかもしれないという状況とは思いますが、今、三つあるということに対して同意して、そのように感じております。
大内委員
今、何人かの方がこういった事実について、いろいろ認識だということをおっしゃっていたんですけれども、こういった内容のものを国に出す、要するに教科書検定について区議会として意見を出す、本来そういったところの介入をしないように、中立・公正の場で行っている教科書検定だと私は思っているんです。教育基本法にも、教育は不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律を定めるところにより行われるべきと第16条に述べられている。そういう中で、教科書検定というものが政治とかそういったものに左右されないで行われていると私は認識していたんですけど、そういうのも関係なく出される。教育基本法に守られていると私は思ったんですけども、要はそれに対して政治的にそういう認識だといった立場だけでいいとちゃんと確認できて、それは別にするべきであって、数の理論で議会とかが出すものとはちょっと違うなと私は思っているんですけども、教科書検定、そういったものにも議会として口を挟むべきだと思いますか。
長沢委員外議員
具体的な話ですので、私自身は今回のこうした請願が出た背景ということは、委員とちょっと認識が違うんですが、つまり、具体的には教科書用図書検定調査審議会の中で決めていくということでありますが、そもそもそこで決めていくのに、事務局としては文科省が入っているわけですが、文科省自身が今回こうしたことを出してきた、つまり、ある意味では審議会ではいろんな議論はあったんでしょうけど、結果としては、こういう形で今回削除なり修正ということが決まってしまったということだと思います。私も教育の中身ということについては、慎重に扱うべきという立場に立っているところでありますが、そういう意味では、言ってみれば、政治的なものとして出てきたのではないかという、その辺のところで、沖縄の各県や市町村、あるいは先ほどどなたかのありましたけど、これはという形でさまざまな意見書なんかが出てきたんだろうというふうに認識しております。
したがいまして、これまでの史実をどう受けとめるのかということと、まして子どもが学び、教育として教えられる教科書が、意図的、恣意的なものとして出てきたのではないか、決して、中立・公正な立場に立ったものとしては見受けられないという、そういった思いもありますので、今回も請願の紹介議員になったということでございます。
大内委員
他の方にもう1回聞きますけども、じゃあ、長沢さん、忘れないうちに聞くけど、教科書検定は今回ねじ曲げられたというような立場なんですね。要するに政治的な介入があったから、こっちも政治的介入でやるということになるの。今、あなたが言っていると、政治的介入があったから、事実がねじ曲げられたという認識でいたでしょう。じゃあ、議会だとかも政治的介入をして曲げさせようというような考え方なんですか。
長沢委員外議員
私が今言ったのは、先ほど江口委員の質問にもかかわりますけれども、当初から当事者の方々は軍の命令はなかったということは言っていらしたので、改めてそのこと自身がなぜ争いになるのか、また、どうして今回の修正、削除というものが出てきたのかということを冷静に見ていくならば、政治的な関与があったのではないかと見てとれるというのが私の今の認識でございます。
したがって、これまで沖縄戦における軍の関与した集団自決ということが、高校の教科書においてもずっと書かれていたわけでありますが、今回だれがという、まさに主語が除かれるような形で、あいまいにされるような形になったことについては極めて遺憾だと思っておりますし、また、請願者の方々もそういったところから、これをぜひ意見書にということで、撤回してほしいということで出してきたんだろうということでお話をさせていただいたということでございます。
大内委員
ちょっとそういうことを聞いているんじゃなくて、政治的介入があったから教科書検定がねじ曲げられたと、じゃ、こちらも政治介入してねじ曲げるという理屈になりませんかと。事実をここで言い争う場じゃないから、はっきり言って。だから、教科書検定についての考え方がどういう認識なのかなと。中立・公正の場でやられているはずだと私は思っているんですが、いろんな意見がある。ただ、今までの考え方から、また新しい事実が出てきて、今までの歴史認識と若干変わってきたから教科書検定も変わったと思っている。その事実は置いておいてですね。ただ、教科書検定に対して、政治的関与が入って変わったから、私たちも政治的介入でまた戻そうという、そういう意味じゃないんですね。私は政治的介入といったから、それはちょっと言い方がよくないんじゃないのと。最初に教科書検定に今回政治介入があったというふうに断言しちゃうと、だから、私たちも政治的介入でやるんだということになっちゃうと。教科書検定は中立にやっていく、ただ、それとまた別にやっているという言い方じゃないと、教科書検定に政治介入が入っていると言われちゃうと、それはそもそも違っちゃうから、問題がこれだけじゃなくなっちゃうから。じゃ、今までは入っていなかったか、逆に言うと。今までは政治介入が全然なかったのかと、そういうことにもなってくるんですね。だから、別にいいですけど、じゃあ、政治的介入があったという認識なんですねと。
長沢委員外議員
一般論といいますか、当然ながら、委員おっしゃるように、いろんな審議会なり、これは国だけじゃなく、地方議会も含めてですが、中立・公正でなければならないというふうに思っております。ただ、今回のこの件に関しましては、私自身の認識でありますけれども、文科省の主導でこういったものが出てきたのではないかということはぬぐい切れないという、その認識をこの場で言わせていただいたということでございます。
大内委員
要は、教科書検定というものに対して、政治的介入があるかないか、それはそれぞれの立場で思って結構なんです。そういった行為に入っちゃいけないものだと私個人は思っている。ただ、長沢さんの場合は入っているような発言をされたから、本当にそう思っているんですかということを再確認しただけであって、そもそも今回政治的介入があったから、書かれている文章が変わったということに対して、またこちら側も政治介入みたいな話になるんじゃないのかなと。そうすると、どちらが強いかで決まっちゃうんじゃないの、事実は置いていかれちゃうんじゃないのかなというふうにちょっと心配があるので、その辺はどう思っているんですか。
むとう委員外議員
今、長沢議員がおっしゃったように、本来あらゆる審議会において政治的介入があってはならないと私も思っています。公明・正大・中立に、特に歴史教科書については史実に基づいて、しっかりした教科書であってほしいというふうに願っています。
今回のことについていえば、これまで集団自決において、軍の関与があったという記述があったにもかかわらず、今回削除されたわけですよね。それがどうしてなのか。これまでは軍の関与があったという認識で教科書ができていて、それをもとに学んできたわけですよね。ところが、今回において、その部分が削除されたということがどうしてなのか。歴史は変わらないはずですよね。何でここで削除されたのか、そこが私をはじめ多くの国民が疑問にも思って――国民だけではないですよね。世界で注目している方もいらっしゃると思いますけれども、どうしてこのたび20年間続けられていた教科書からその文言が薄められたのか、削除されたのかというところがやっぱり納得できないわけです。
ですから、文科省も今後どういうことでそうなっていったのか、どうして審議会がそういう意見を出してきたのか、教科書検定のあり方をもう少し透明性を図る、公開性を図るということにおいて、議論の過程が私たちにも見えてくれば、今回のようなことにはならなかったのかもしれないというふうに一方では思います。
今回のことについては、今まで書いてあったことがどうしてなくなっちゃうのというのは、本当に素朴な疑問です。ですから、そこのところがきちんと公開されていない中で政治的介入があったのかなかったのかというふうに言われれば、何をもって政治的介入というか、政治的介入という認識がなかなか難しいので。一言政治的介入があったかないかというところだけで答えるというのはなかなか難しいことだというふうに思いますけれども、教科用図書検定調査審議会に対して、出版社が出された教科書について、教科書調査官という方が調査をして審議会に報告するわけですけれども、この調査官というのは文科省の役人なわけですよね。そうだとすると、時の政府の意向というものも多少なりとも影響しているのではないかなというふうに今回のことでは私は感じています。それが政治的介入があったのかないのかと言われれば、私自身は調査官でもないですから、どうだということは断言できませんけれども、いきなり文言が消えたというあたりについては、どうしてかなとすごく思いますので、やっぱりここはきちんと国に対しても明らかにしていく。歴史は変わっていないんですから、それなのに文言が変わったということはどうしてなのかと多くの人が不思議に思いますよ。だから、そこのところの説明をしっかり求めていきたいし、教科書検定のあり方も今の姿が完璧だというふうには思えませんので、常によりよい教科書をつくっていくにはどうあるべきかということは文科省の課題ではないかというふうに認識しています。
大内委員
聞いていると、ある程度自分たちの中では歴史認識が頭の中でできていて、そういった立場に立っての発言なので、私たちはどちらが正しいか、どちらが今の時点では的確か、そういったことでこれから一応勉強会も開こうという立場で来ているので、わかるんですけども、むとうさんの頭の中で固まっちゃっているのかなと。いろんな歴史というものの見方があるから、私たちの立場としては、そのためにいろんな人の考え方を聞かなきゃだめだろうということで今とまっているわけですよ。わかりますか。言っていることが合っているか間違っているか言うつもりはない。ただ、なぜこういう問題が起きたのか、それは新しい事実というものが出てきたから変わってきたんだと私は思っている。だから、本当にそうなのかどうかということをちゃんと勉強しなければいけない。そうしないと、これ自体がいいか悪いか。まず頭をゼロにして、ゼロベースの立場から一つのものを見ないと、申しわけないけど、もとからバツにしているんです、私たちの歴史認識からいくと。でも、私たちはゼロからもう一回勉強しようと話をしているのに、私はあまり歓迎しませんけども、ゼロから見ようと言っているところで、そんなのおかしいじゃないかと最初から言われちゃうのも、私としてはよくわからないというか、自分たちの意見だけ100%正しいよというような持っていき方をされちゃうと、私たちも受けつけにくいというか、そういうことなので。
むとう委員外議員
何でも常にゼロベースに立って物事を考えるという姿勢はすばらしいことだというふうに思いますけれども、これまで戦後60年以上経過する中で、家永裁判もありました。今回の大江裁判もありました。そういう中で、私のような凡人ではなくて、歴史家であったりとか、本当に専門の学者さんたちが裁判の場で議論し、やはり軍の関与があったというのがこの国の司法の決定だったわけですよ。そこを私のような凡人がもう一回ゼロから考えるといったら、私はあと何十年生きられるかわからないけど、とても考えつかないし、歴史の本当のところまで私一人では調べ切れません。
だから、ゼロベースで常に物事真っさらで見る目ということは必要だと思いますけれども、この国の歴史の中で、長い長い歳月をかけてプロの歴史学者が議論してきたわけです。そういう経過を踏まえれば、私は歴史は一つであって、軍の関与はあったという結論にならざるを得ないのが今の日本ではないかと思っています。
大内委員
今ちょっと誤解されてみえるので。私たちはどっちかに偏った立場で物を見られない。この請願を見るときに、一回、両方の立場に立って物事を見ないといけないと、そういうことを言っただけ。ゼロベースというのは全く白紙ではなくて、私たちも昔から思っている考え方もあるように、自分の歴史認識もある。でもそれを言っちゃうとそれで終わっちゃうから、じゃなくて、いろんな考え方というものをこの際ちゃんともう一回聞かなきゃいけないだろうなということを私は言ったので、それで首をひねられて、何をあいつは言っているんだという人もいるけども、私はそういう意味なんです。ほかに首をひねっている人はどうでもいいけども、そういう意味で聞いたのであって、だから、それと、教科書検定に対して、そうやって物事を出すというのはいかがなものなんだろうなということを聞いているだけで、最初の方は政治介入ははっきりあったというようなこと、むとうさんは、いや、私はないんだみたいな、それはちょっとわからない。違うわけですよね。近藤さん、どうですか。
近藤委員外議員
不当な介入があったかないかというのは、やはり説明もなく急にその部分がなくなったということは不当な介入があったのではないかなと思わざるを得ないということは一つです。それは簡単に申し上げます。不当な介入があったから、こちらも不当な政治的なことでいくのかという大内委員のお話で、議会で意見書を出すのが政治的な不当な介入なんていうことは、本当にびっくりしてしまいました。それは皆さんが選んだ議員が議論して、意見書を出す出さないも、議論の場があり、そこで皆さんが決めて、出す出さないは皆さんにかかっているわけですよ。それを上げることが政治の不当な介入であるわけはないわけですよ。今まで出したいろいろな意見書、それを出すことも政治的に不当な介入ではないわけなんですよ。みんな一つひとつ話し合って、いろいろな政党がいる中で、公明さん、自民さんが多くて、その人たちの意見が上がっていく、それは民意なわけなんですよ。私たちは悔しい思いをしたり、いろいろなことがあったりしますけれど、それは政治的に不当な介入ではなく、中野区の民意なわけですよ。
ですから、これも皆さんが出してくださいと出たときに、陳情でこれはふさわしくないといったときに、どうしてふさわしくないかがわからない。杉並なんかも出ているし、国立でも出ていて、なぜ中野がふさわしくないのかわからない。陳情が何で受けつけられないかがわからないということで、請願紹介議員になってくださいというんですから、私は不当な介入をお手伝いしたつもりも全くないし、だから、不当な政治の介入という判断は本当におかしいと思いますし、教科書検定は不当な政治の介入があったから、私はそこのところはわかりませんけれど、説明もなく削除されてしまったということに対して、教科書検定の方たちが国民に説明する義務はあったのではないかと思いますし、それができないのでしたら、政治の介入があったかもしれないという疑いは持っています。
林委員外議員
不当な介入ということは考えておりませんし、住民の人たちが請願として議会にこのようなことを話してほしいという中で、今回教科書問題が出されているということでありまして、ほかの自治体などでも、国立市議会や東村山市議会、小金井市議会や杉並区議会、千代田区議会や豊島区議会に関しても、すべて意見書が提出されています。また、日本のほかの県でも、もちろん沖縄をはじめ、多くの市議会、県議会などがきちんと議会で話し合いをされ、そして、意見書を提出しているという事実もありますので、できれば中野区の中でも、子どもたちが学んでいるという状況がありましたので、請願には紹介議員が要るということで、このことを議会で話し合って、中野区議会としての意見を提出していただければなという考えのもとに紹介議員になりましたので、やはり議会になじまないというふうな意見もありましたが、議会というのは、まず区民の人たちのためのものと思いまして、なったということですので、介入があったとか、そういう深いところまで詰めたものではないと思いますが、そのような立場でいるということを申し上げます。
伊東委員
今回の請願につきまして、それぞれの私見をもって、あるいはそれぞれの調査に基づいての意見を述べている、いろいろな局面からの意見はあると思うんですが、今回の請願において、一つには家永教科書裁判、そして先ほどの御答弁の中にありましたように大江健三郎の沖縄ノート、こうしたものが引用されておりますけれども、岩波書店の沖縄ノートについてはまだ控訴中の事実もありますので、それは置いておくとしまして、家永教科書裁判について、最終の結審したときにどのような記述があったかということについて、それぞれの方からのお話を伺いたいと思います。
長沢委員外議員
最高裁における家永裁判におきましては、家永氏側が敗訴という形になったというふうに思っております。しかしながら、第6号請願で、最高裁判決の中で沖縄戦研究の成果を踏まえということがございます。先ほど来他の紹介議員の方々が述べられているように、私自身も述べましたが、その後の文科省の教科書での歴史認識として、日本軍の関与もそのような形で記述してきたんだろうと、このように思っております。
むとう委員外議員
裁判結果、判例文を全部読むなんていうことは、とても素人の私には無理ですから、全文を読んだことはありません。さまざま報道であるとか、それを解釈してわかりやすくして記事になったりという程度のことしか私にはわかりませんけれども、今回の第6号請願の中でそこの部分のわかりやすいところが引用されていますので、私もこの程度の認識――この程度という言い方は失礼ですが、ここに書いてあるぐらいのことしか、全文まではとてもわかりません。だから、長沢議員がおっしゃったように、結果的には自発的な集団自決ではないということがこのときの裁判で明らかになっているというふうに私は認識しています。
近藤委員外議員
私も家永裁判の最終的なものは、自発的ではないということをもって、それ以後の教科書認定に使われているという、自発的な集団自決ではないというところ以外の長いあれは、もちろんきちんと言葉ではできませんし、そこのところは一番大事な部分であると思っております。
林委員外議員
3議員と一緒でして、家永三郎氏が敗訴はしたけれども、集団自決のことなどを美化することのないようにというような判決になっていると理解しております。
伊東委員
先ほど来、集団自決に関する軍の関与と、5号請願については、もうちょっと強い表現が用いられているわけですけれど、家永教科書裁判におきましても、沖縄戦の悲惨さを語るにあたって、軍による住民の殺害と集団自決という事象の悲惨さを欠くことはできないという判決だと思います。そして、集団自決というのは、軍の関与だけとは言い切っていないんじゃないでしょうか。さまざまな要因があるとはっきりうたわれている。そうした中で、この2本の請願につきましては軍の関与、あるいは5号請願につきましては、命令、強制、誘導等の表現という言葉も用いられております。個々の意見を聞くことはよくないようなんですけれど、今、皆さんが語られているその一部分を抽出して、この請願が語られているのではないのでしょうかということについては、いかがでしょう。
長沢委員外議員
先ほど来述べてきているつもりなんですが、軍の関与、つまり軍の命令がそのときにあったかなかったのかだけでは私もないと思っています。つまり、天皇を中心とした絶対主義天皇制という体制の中、あるいは日本軍がさまざまな命令、直接だけじゃなく、間接的に、専ら慶良間諸島のところであったわけですが、そういったところの役場の人間を使いながら、あるいは役場の人間が住民に手りゅう弾を持たせたり、あるいはこれで辱めを受けないようにするんだとか、そういうことは個々いろいろあるのかなと思っております。そういう意味で、直接その場で死ねということで集団自決をするのではなく、そういった辱めを受けるのであるならば、みずからという形で、言ってみれば集団自決を行うとか、そういうのは史実としては、さまざまな文献の中でも紹介されているところかなというふうに思っております。
そういう意味で、家永裁判だけを問題にした、いわゆる集団自決ということが何によってという、その辺が関与という形で明記されていなければおかしいのではないかということを先ほど来繰り返し御答弁させていただいたところなんです。つまり集団自決という一つの現象ではなくて、今回の教科書の修正、削除は一体だれがというところがないことが問題だと思っています。つまり家永裁判の際にも、住民の虐殺は家永氏自身があったということは触れています。集団自決は文科省から出てきた。しかし、それが一体だれによって何のためにといったところがあいまいに出たことによって、家永氏が問題にして結局最高裁までいったんだろうというふうに思っています。結局、そこのところをあいまいにしているということ自身が一体何の目的なのかということが問われているのではないかなというのが、先ほど来ちょっと強い言い方かもしれませんが、政治的な介入ということで言わせていただいた部分であります。つまりみんながお国のために死んでいきましょう、日本軍が玉砕するならば、我々もそこで死にましょうというような土壌が当時の教育の中でもつくられてきたんだろうし、実際に行われている。そのことは、私の認識におきましては、軍だけではないと思っていますが、当時の体制において、そういった惨劇が生み出されていったのではないかと、そういうふうに思っているところです。
むとう委員外議員
長沢区議がほぼ言い尽くしてくれているんですけれども、私も直接、「あなたはここで死になさい」ということは、そうはなかったと思いますけれども、直接、間接的、それから、その当時の社会情勢、すべてがそういう状況を生み出しているというふうに思いますけれども、その社会情勢をつくっている根底には、やはり軍の関与があったというふうに私は認識しております。ですから、この第5号請願に書かれているとおり、軍の命令、強制、誘導なくして起こり得るはずがないと私も認識しています。
近藤委員外議員
私も同じ意見なんですけれども、そこの部分だけをとってという伊東委員の発言は、本当にいろいろな要素があったことは確かにそうだと思います。ただ、今この請願文で問題になっているのは、今までそういう学説であったのが突如理由もなく消されてしまっていたというところの理由を教えてほしい。いろいろな理由があったけれど、今までの学説でこういうふうになってきたものが急にそこの部分をカットしてしまうということはどういうことなんだろう、だから、文科省に意見書を上げてくださいという請願であって、ですから、集団自決にそれがあったかないかということの真実は真実として、私たちがどう知り得るかといったら、学説や体験者やなんかの話を聞くことしかなくて、それはいろんなことがあっても当然だと思います。ただ、本当に説明もなく、そこの部分が切られてしまっていたことに問題があるのではないかという請願文なので、いろいろな中でやっぱり政府による関与があったことは間違いないです。
林委員外議員
ちょっと私はそこまでは決定できないんですけれども、私が紹介議員となりました第6号は高校歴史教科書に関する意見書でして、例えば読み上げてもいいでしょうか。三省堂の日本史編においては、検定後の修正文なんですが、「さらに追い詰められて集団自決した人や、戦闘の邪魔になるとか、スパイ容疑を理由に殺害された人も多く、沖縄戦は悲惨を極めた」という文章なんですが、検定前は、日本軍というのが一言も書いていないですね。しかし、検定前の原文は、さらに「日本軍に集団自決を強いられたり戦闘の邪魔になるとか、スパイ容疑をかけられて殺害された人も多く、沖縄戦は悲惨を極めた」という文章なんですね。日本軍が全部関与したという文章でもないわけですし、検定後は全く日本軍がないという。やはり教科書を比べていただいて、国民の人たちがおかしいのではないのか、これを議会に話してほしいという立場を受けとめて、今回紹介議員になったということで、私もそのときに沖縄にいたわけでもないですし、歴史家でもないので、これということは言えないんですが、教科書の事実というだけに対して、今回紹介議員とさせていただきました。
伊東委員
まさしくおっしゃられるとおり、我々は沖縄戦についてもちろん身をもって体験しているわけでもないですし、また、当時の状況について調査できる立場でもないわけです。また、家永教科書裁判の当時と今回、大江健三郎さんの沖縄ノート裁判についても、そのときそのときによって新たな証言というのが生じてきているというのも事実だと思うんです。そうした状況の中、集団自決に関する軍の関与があったかなかったかという部分についても、今回の沖縄ノート裁判においては、また反対の立場からの証言が新たに出ているはずなんですけど、その事実は御存じですか。
長沢委員外議員
原告の方々の述べられていること以外のところでは、新たな事実ということは承知しておりません。
むとう委員外議員
裁判記録を全部読んだわけでもなく、見たわけでもないので、これまで語られていなかった新事実というものが出てきたという認識は、私も持っていません。
近藤委員外議員
私も新たな事実という点では存じ上げていません。
林委員外議員
存じ上げておりません。
伊東委員
ちょっと今の答弁の中で、新たな事実ということでおっしゃられていましたけれども、私は新たな証言というふうに言ったんです。それだけ訂正をさせていただきたいと思います。
委員長
今の、新たな証言というところで認識されている方がいらしたら……。
伊東委員
まあ、いいですよ。
平山委員
先ほどちょっと近藤議員の発言の中で、大内委員の質問を受けられて、中野区議会としてこういった意見書を上げることが不当な政治介入のような発言をされていらっしゃいましたけれども、そうでなければ、正当な政治関与という認識でよろしいんですか。要は、おっしゃられた内容が、中野区議会は不当な政治介入をするというような発言をなされたと思うんですが、違うんですかね。
近藤委員外議員
大内委員が不当な政治介入をするのかとおっしゃったから、それはおかしくありませんかと。
平山委員
私の記憶では、大内委員が言ったのは、不当な政治介入に対して、政治介入を中野区議会としてはし返すのかという発言をしたというふうに記憶をしているんですが、近藤議員の発言では、中野区議会があたかも不当な政治介入をというような言葉を使われたというふうに記憶していますけども、いかがでしょうか。
近藤委員外議員
私は、大内委員が不当な政治介入といったのでびっくりしてしまったので、大内委員が不当な政治介入と言っていなければ、政治介入というふうに言われたのだとしたら、政治介入でもとても不思議で、区議会というのは政治の場であって、意見書を上げるんですから、政治的な介入という形で言われるのはとてもおかしいと思います。ただ、私は、ちょっと聞き間違えたのでしたら、申しわけないんですけれども、不当な政治介入と大内委員が言ったと思いましたけれど。
平山委員
要は、ちょっと議事録に残ることだったので、確認をしたかったということと、私、個人的な意見といたしましては、政治介入に不当も正当もないと思っていますので。私の記憶では、近藤議員が決して不当な政治介入ではないということを強調されていらっしゃったので、じゃ、正当な政治介入なのかなというふうに当然思ってしまったわけです、近藤議員のお言葉を聞けば。これは不当な政治介入です、不当な政治介入ではないですとおっしゃったので、では、正当な政治介入なんでしょうかというふうに――言葉の問題ですけども、大事な問題ですので。私は先ほど申し上げましたように、正当も不当もないと思っていますし、そもそも政治介入が断じてあってはならないという立場でございますので、要は、近藤議員がおっしゃった議会の中で意見書を提出する、政治の場ですけども、それは政治介入ではないという意味であって、不当なというのは考えなくてよろしいわけですかね。
近藤委員外議員
意見書を上げるのは政治介入ではありません。私はそうではないということを言ったわけですよ。もしあれでしたら、議事録を後で見てください。私が言っているのは、一貫して区民の声を上げることが不当な政治介入でも、政治介入として何か文科省にやることでもないと思っていますので、議会として意見書を上げるということは、とても大事なことで、私たちはその使命を担っているのですから、とても大事なことですよという、大内委員が言っていたのは違うんじゃないですかという立場で言っていたんです。
大内委員
休憩にして。
委員長
委員会を暫時休憩します。
(午後2時05分)
委員長
再開いたします。
(午後2時08分)
そのほかに質疑はございませんか。
江口委員
先ほど後半のほうで、陳情は、中野の場合は議会運営委員会で地方公共団体の事務に関するものというのは厳しく制限してなかなか難しいというので、請願という言葉が出て請願の紹介議員になったという言葉が出ていました。そこで、ちょっとお聞きしたいんですけど、請願というのは、御存じのとおり、紹介した議員は請願に責任を持つというふうになっていますから、手続上の問題というのは、本来ここで触れるべきじゃないんですけど、出たのでお聞きしたいのは、請願権というのは、日本国憲法と地方自治法で認められているわけです。これは認める範囲の説明があるんですが、ちょっと読んでみますね。「地方公共団体の議会に対する請願の範囲は、当該議会の権限に属する事項に限定されず、広く他の機関の所管に属する事項に及ぶものと解される」、これはそうですね。「しかしながら、当該地方公共団体の事務に関するものであることが必要であり、また、議会に対しては、請願法の適用はないから、請願書として形式が具備されている限り受理することを拒否することはできないと解される」ということで今回受けているわけです。明らかに請願の内容が当該地方公共団体の事務に関する事項でないと認められた場合においても、形式が備わる限り、憲法及び法律で保障される権利であるから、受理を拒むことはできない、これは今までとずっと同じ認識なんです。
ただ、中野の場合は、国に関する問題、なかなか審議しにくいというので、陳情等で出てきた場合には、議会運営委員会で付託するかしないか検討すると。最後に書いてあるのは、「この場合、地方公共団体の権限外の事項については、不採択とするほかはない」というふうに議会運営コンサルタント説明書ではなっているんですね。そのことは皆さん承知で、請願というのは全部責任を持つわけですから、たまたま他の自治体の話が出ましたが、中野は議会の運営をみんなの協議の中で、その都度、その期でどうするかということを決めてきていることですから、それを我々は守らざるを得ないですね、反対であっても。議会全体で決めた民主主義ですから。
こういう形で、請願の場合は請願権があるから出せるんですけども、それをなぜ聞くかと、私たちが非常に悩んでいるのは、だれも答える人がいないんですよ。そのことも全部知って出されたのかなということです。今みたいに地方公共団体の権限外の事項については、不採択するというほかはないと書いてあるんですね、一応説明では。そういうことは議員ですからわかった上で出しているんでしょうから、たまたま手続上の問題が出たので、そのことだけ聞いておいて、私は今回皆さんへの質問は終わりたいと思います。
長沢委員外議員
今、御紹介いただいた、不採択にせざるを得ないという、言い方は違いますでしょうか、そこの文章については、私は認識していませんでした。しかしながら、請願権ということで、その前に冒頭紹介されたということで、この委員会の付託になりました。質疑については、それぞれ委員の皆さんのやり方といいましょうか、性格に規定されるものでありますから、当然ながら理事者の皆さんのお答えについても、お答えできる、できないということの判断はあるんだろうと思っています。
もう1点、じゃあ、実際に委員会での運営ということで言いますと、極端な話、質疑がなくても、委員の判断において、今回の請願の採決は判断できるんだろうと、それは議会のあり方としてあるだろうと。理事者の方々は、あくまでも委員会の参与という形でいらっしゃるということでありますので、仮に質疑をやらなかったということであっても、採決という形の判断は当然あり得る話ではないかなと、このようなことで私自身は紹介議員になったというものであります。
むとう委員外委員
今、江口委員が御紹介してくださったものは、議会運営のあり方が何か書かれている本からの引用の御紹介だったのでしょうか。その文言、地方議会の権限にかかわらない部分については、不採択とするというような法律の解釈が一方であるということは、申しわけございませんが、認識しておりません。
私、今回紹介議員になったのは、区民の方が中野区議会としての意見書を国に上げてくださいといって、どういう方法があるかというふうに考えたときに、一人ひとりの議員のところに、議員提案で出してくださいというのも一つの方法かもしれませんけれども、区民が中野区議会の総意で意見書を上げてくださいということを要求するのは、陳情・請願でしか方法はないだろうというふうに私は思いました。議員自身が自分の発案で、議員提案で意見書の提出ということは、中野の議会でも毎議会ごとにやってきたことです。しかし、議員が提案しないところで、区民が中野の議会として意見書を国に上げてくださいといったときに、方法といたしましては、やはり議会にこういった意見書を出してくださいという陳情なり請願を出さない限り、その区民の思いを議会に届けることはできないんじゃないかという認識に私は立ちました。
ですから、区民がとり得る手段の一つとして、こういった請願というのもあってしかるべきだと思いました。当然区の教育委員会側の理事者は、それについて権限外のところであって、答弁できないことがあったとしても、これは中野区議会として意見書を出してくださいということなのですから、私たち議員一人ひとりがこの陳情・請願について判断して議決をすることは可能な範囲ではないかというふうに私は解釈しております。
近藤委員外議員
私も区民が出した陳情が付託されなかったときに、そこで付託されない理由等を区民の方が納得して、説明が十分であり、なぜ中野区議会はこの陳情を付託されないのかということが十分わかって、納得して帰られるなら、説明責任を果たしたのかなと思うんですけれども、しかし、それが受け入れられなかったことによって、どうしても出したいという区民の方が、窓口が請願でしかないときに、私は区民を代表して区議会議員になっておりますので、その窓口は開いていなければいけないという思いがとてもあります。
そして、江口委員がおっしゃったことは存じていました。ですけれども、署名を集め、ほかの議会でも取り扱っていることをどうぞ中野区議会でも議論してくださいという思いや教育に対する子どもたちへの熱い思いを感じましたので、請願議員になりました。そして今、こうやって請願議員になったことによって、私はちょっと恐いですけれども、こういう話し合いの場があり、皆さんがこうやって集まって、この問題がどういうふうに扱われているのか、皆さんがどういうお考えをされているのかという場が設けられたことで、とても皆さんにとってはよかったと思うので、江口委員がおっしゃるのもわかりますけれども、紹介議員となりました。
林委員外議員
江口委員のおっしゃっていた地方議会の権限外としては不採択であるということは、すみません、承知しておりませんでした。しかしながら、地方自治法の中で議案として話し合われるのは長と議長が出したものであると、区民の人たちから出されるのは陳情と請願であるという中で、今回の教科書問題で1,800近くの署名を集めながら話し合ってほしいという気持ちと、教育委員会などを持っている中野区の行政として話し合うべき題材と思いまして、今回紹介議員とならせていただきました。いろいろと勉強会など文教委員会としては問題も多くなるとは思いますが、ぜひとも中野区の考えとし、区民の意見を反映させる議会となりますようにと思いまして、今回このように紹介議員とさせていただきました。
いながき委員
むとう議員がその中で史実に基づく教科書であるべきであってほしい、あるべきである、私もそのとおりであると思っております。感情論に基づく教科書であってはならないと思っています。そこで、皆さんにお聞きしたいんですけれども、この紹介議員になるに当たって、歴史的事実の調査をどのくらい、どのようにして行ったのか。最初に江口委員がおっしゃったように、三つの説があるとして、おっしゃる説のほかに、二通りの説があると。それぞれに学説あるいは、当時その場にいた人たちの証言、あるいは論文もあるわけです。そういったほかの皆さんが御主張なさる説以外の説に関して、どのぐらい検証なさったのか、ちょっと確認させていただきたく思います。
長沢委員外議員
私は、殊、この集団自決の件につきましては、直接証言を伺ったことはありません。私自身が、これは史実に基づくものではないかという認識に立ったのは、専ら論文からでございます。また、他の意見、いわゆる集団自決は軍の関与がなかったというような相対する意見に関しては、そういった方の論文を読ませていただいたと。そういう中で、私自身の認識としましては、沖縄諸島におきます軍の関与に基づいた集団自決というのは、事実としてあったのであろうという認識に立ったということでございます。
むとう委員外議員
今回、紹介議員になるにつけて改めて勉強したかという御質問かと思いますけれども、改めて特段の勉強はしていません。これまで私が機会あるごとに、日本の戦争はどういうことであったのかということ、それから、日本の平和はどうやって築いていくべきなのか、今のこの国のあり方はどういうことなのかということは、常々、私にとっては関心事でしたから、さまざま学習会に参加したりとか、そういったところで直接体験された方のお話を伺ったりとか、それから、わかりやすくそしゃくされたパンフレットなどを買い求めて読んだりというようなことをしてまいりました。今回特に紹介議員になってからということであれば、この本をお借りして読みましたので、あなたにもお勧めしたいと思います。
いながき委員
もう一度したかということではなくて、別な説に関して、きちんと調査し、検証したかということをお聞きしております。
むとう委員外議員
私自身は歴史学者でもありませんから、きちんと調査、きちんと検証というのは、きちんとという解釈がよくわかりませんけれども、そんなにきちんとと言われるほど、私、歴史の勉強がすごい好きなわけでもありませんで、自信を持って「私、勉強しました」と言えるほどのことではございません。
いながき委員
じゃあ、文献ですとか一つもお読みになっていないということですか。
むとう委員外議員
一つも読まないなんていうことはありませんし、私は中野区で義務教育も受けました。高校も中野区で卒業しましたから、学校教育の中で学んだということと、それから、あわせて、やはり関心がありましたので、直接お話を聞いたり、そこで売っている本などを読んだりということはしております。
近藤委員外議員
ほかの説を勉強したかと言われれば、私がたまたま読む本が違う本なのか、そういう方と出会わないのか、違う説というのは、特に勉強したことはありません。
いながき委員
それで、客観的に、請願された内容は歴史的事実であると認識されたということでよろしいんでしょうか。
近藤委員外議員
この請願の意味というのは、文科省が集団自決の部分をカットしてしまったわけです。説明もないまま、なぜそこを取ってしまったかというところが問題であって、今までの学説から何の理由があってというところが一番皆様が疑問に思っているところであって、学説は切りがなくあると思います。それは何であっても、いろんな学説があって、ただ、今、裁判や、それこそこの間の判決が出た大阪の裁判などで、今の日本の裁判としてなっているのが、集団自決があるというところに来ているわけですよ。それを違う学説をそんなに勉強しないでとおっしゃられても、どこまでどういうふうに勉強すればいいのか。
違う学説があるということだって存じていますよ。それは存じていますけど、それなのに紹介議員になったのかとおっしゃられても、請願したいという方がいて、陳情という形は中野区議会は取り扱わなかった、そして、請願するしか自分たちの思いは伝わらないんだというときに、ほかの学説を読んでいないからと――それは知っていますよ。具体的に本として何を読んだとは言えませんけれど、違う学説もあることも十分わかっていますけれど、私はこちらのほうの説で請願される方に同意して紹介議員になったということです。
林委員外議員
今回に関しては、5社7教科書の比較などや今までの裁判、また、2007年3月30日の文科省が日本軍の強制の関与があったことの記述をなくしたという経過などは調べましたが、諸説については、そんなことを言ったら、そのときに沖縄にいた人それぞれで考え方も違ったりすると思うので、そこまではきちんと調べていません。
いでい委員
確認なんですけれども、ちょっとお伺いしたいんですが、提出者の方々が陳情として議会のほうに働きかけがあって、議会としては、そぐわないという形で扱ったという経緯は皆さん御存じでいらっしゃいますか。
長沢委員外議員
当初陳情で出されたものが議運協の場を経て、この請願になったということについては知っております。
むとう委員外議員
毎回、陳情が出ました、これは議会運営委員会でこうなりましたということの結果は事務局から報告がありますので、知っております。
近藤委員外議員
私もむとう議員と同じで事務局から聞かされて、受理されなかったなということで存じ上げています。
林委員外議員
私は議会運営協議会を傍聴しておりまして、そのときに聞きまして知っておりました。
いでい委員
そのときに、どうしてその陳情が受理されなかったのかということで、提出者の方が請願という形に変えられたんだと思うんですけども、不受理とした背景には、先ほど江口委員のお話にもありましたとおり、理事者側から答弁する方がいないということもあったと思うんです。請願という形で出されても、この文教委員会において、その件で答弁する方がいなければ議論は尽くされない。ということは、全く話にならないということになって、不採択になることは目に見えているわけですよね。理事者の方が答弁できなければ、こちらの委員が質問を抱えたまま、じゃあ、それを採択しましょう、不採択にしましょうというのは、不採択にはできても、採択にはできないと思うんです。その点どうお考えですか。
長沢委員外議員
先ほど二つのことを言いました。後段部分に言ったことをもう一度私、繰り返させていただきたいと思うんですが、委員会というのは、理事者に質疑をしなくても、委員として態度を明らかにするということは当然あり得ることだと思っています。逆の言い方をするならば、それが本筋であって、委員会に出ている理事者というのは、あくまでも参与という形で、言ってみれば、質疑を通じた形で補うということでありますので、請願の主旨そのものについて、委員自身がどう判断するかというのは、当然あり得るだろうと。したがいまして、先ほどの不採択がではなく、採択という選択肢もあるんだろうと、このように認識しております。
むとう委員外議員
長沢議員とほぼ同じなんですけれども、先ほども私、述べましたけれども、なぜ紹介議員になったというところで説明したことの繰り返しにはなりますけれども、意見書を議会の総意として上げてほしいというのが今回の内容なわけですよね。ですから、理事者側が答えられなくたって、議員自身で調査したり、調べたりということはできるわけですから、自分の判断の中でこれを採択するということは十分でき得ることであろうというふうに思いました。
先ほど江口委員のほうから、地方自治の権限を越えるところは不採択にせざるを得ないんだというお話がありましたけれども、私はそのことは改めて後で見せていただきたいと思っていますけれども、それは認識していなかったんですね。というのは、他の地方自治体を見ていても、今回のこのことでも区民から出された陳情を全会一致で採択して意見書を上げている自治体があるわけです。そういう事例を見れば、何が何でもがんじがらめで、先ほどの江口委員の御紹介のとおり、地方自治の権限を超えるところまでは採択できないんだという認識は、ほかの自治体の事例をもってしても、私はがんじがらめの法律、決まり、条例というふうには認識しておりませんでしたので、こちらサイドが答弁できなくても、議員の判断で採択をして意見書を上げるということはできると私は思っておりました。それは、これまでも同じように、陳情・請願が出なくても、中野の行政を超える国政レベルの内容でも、国に対して意見書というのは議員提案で幾らでも出してきたじゃないですか。そういうことを踏まえれば、区民の方がこういう意見書を出してくださいといったときに、中野の議会としては十分受け入れることができるのではないかというふうに私は判断をして紹介議員になったということです。
近藤委員外議員
私もむとう議員と同じなんですけれども、いろいろな国レベルのことでも意見書を出していて、ここの議会で審議していることもあります。それにほかの自治体でも議論されていることが、平和や教育に力を入れている中野区で審議できないということは、ほかの議会でできて、中野区の文教委員会でできないのはどうしてなのかなとまた疑問に思いまして、どうして中野区だけができないのかなというところは、区民の方もそうおっしゃっていて、私も何で中野区ができないのかわからないので、審議することもできるし、皆さんが意見書を上げるということは十分できるわけで、ほかの自治体もそういった形でやっているのかなと思いまして、紹介議員になりました。
林委員外議員
三人の議員と同じでして、この請願内容は意見書を上げてほしいということで、理事者の意見が必要というような内容になっていなかったものなので、議会の中で話し合って意見書を上げればと思って、紹介議員となりました。
委員長
ほかにございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、質疑がございませんようでしたらば、紹介議員に対する質疑をこれで終了いたします。
紹介議員の皆さんには、本当にお忙しいところ、本委員会に御出席いただきまして、ありがとうございました。
続きまして、本件に対する質疑を行います。
そのほかに質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がありませんでしたらば、本件の取り扱いを協議するために、委員会を暫時休憩いたします。
(午後2時34分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後2時36分)
お諮りいたします。平成19年第5号請願、高校歴史教科書における「集団自決」の記述に関する意見書の提出について、及び、平成19年第6号請願、高校歴史教科書に関する意見書の提出については、本日のところ保留とするべきものと決するに御異議はありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議がありませんので、そのように決定いたします。
以上で平成19年第5号請願及び平成19年第6号請願の本日の審査を終了いたします。
次に、所管事項の報告を受けたいと思います。
それでは、第1番に、桃花小学校体育館等改築計画プランについての報告を求めます。
小谷松教育経営担当課長
それでは、桃花小学校体育館等改築設計プランにつきまして、御報告をさせていただきたいと思います。(資料2)
桃花小学校体育館等の改築でございますが、昨年12月に基本計画ということでお示しさせていただきました。今回、改めて設計に向けたプランということで、基本的な考え方に基づきまして、具体的な図面ということで御用意させていただきました。
まず、1番目でございます改築内容ということで、桃花小学校の敷地内に体育館、それから、現在の校舎のA棟をあわせまして、全面的な改築を行うというものでございます。なお、都市計画上の規制等々につきましては、こちらの資料にございますとおりでございます。これを前提とした上での改築ということになります。
次に、建築位置ということで、これは別紙1、1枚おめくりいただきまして、次に配置図がございます。これは前からお話ししてございましたとおり、この図面を横にしていただきまして、図面の上のほうでございます。現在、特別支援学級のございます校舎A棟と現在の体育館、ちょうどこの図面のところに体育館等という文字が入ってございますが、そこに現在の体育館が建ってございます。そこの部分をあわせて全体的に改築をするということでございます。全体の位置図としては、こちらにございますとおりでございます。
それから、また1枚目のほうにお戻りいただきまして、導入施設の規模ということでございます。今回、改築を予定しております施設規模といたしましては、全体で約3,850平米、延べ床面積としてございます。そのうち、短期間にかかわりますのが約1,380平米、それから、新たに導入を予定してございます(仮称)キッズプラザ、これが約380平米、それから、特別支援学級、現在の聞こえとことばの学級でございますが、これが約670平米、それから、防災備蓄倉庫としまして約150平米、その他共用部分が1,270平米ということになります。
図面に従いまして、今申し上げました導入施設、これにつきまして、具体的にお話し申し上げたいと思います。
2枚おめくりいただきまして、別紙2というところがございます。大変図面が小さくて細々して見にくいと思いますが、順番に少し丁寧に御説明申し上げたいと思います。
横にしていただきまして、左側の上のほう、まず地下1階の平面図から御説明申し上げたいと思います。
今回考えてございますのが、地下1階に体育館を設置するというものでございます。体育館の主競技場となりますアリーナでございますが、640平米を想定してございます。現在の桃花小学校の体育館でございますが、約430平米ほどでございますので、現在の体育館に比べますと約1.5倍の広さとなります。これにつきましては、前に基本計画のところで申し上げましたが、バスケットボールの正式コート、これがとれるということで、社会人、大学のバスケットの正式コート、公式なコートでございます。15メートル掛ける28メートル、それが入るという面積を想定してございます。したがいまして、当然バレーボールについても、公式のバレーのコートがとれると。また、バドミントンなども、この面積ですと約3面がとれるというようなことになります。
それから、この図面のアリーナの右側のところに自然光の入るホワイエとあります。ここの部分は校舎と密接してございますので、吹き抜けのような形で、ちょうど南に向けて吹き抜けがあるような形で、光が入るような、そういう自然の形の部分をつくりたいと思っております。
それから、その上にメモリアルコーナーとこございます。このメモリアルコーナーと申しますのは、今回の桃花小学校の統合に至った桃三と桃丘、それから、仲町、それらの学校のこれまでの展示物といいますか、そういったものなどをここにコーナーとして設けたいと思っております。その隣にエレベーターを設置いたします。これによりまして、地下1階から1階、2階、3階も一部ございますが、各階に垂直移動ができるようなバリアフリー型の施設としたいと思ってございます。
それから、アリーナの図面の上のほうでございますけれども、更衣室が二つございます。これはこの体育館、一般開放を想定してございまして、この部分につきまして、一般開放にあわせるような形で更衣室などもきちんと用意をしたいというふうに思ってございます。
それから、図面の右側のほうをごらんいただきたいと思います。これが1階の平面図でございます。下のほうから順番にちょっと御説明申し上げたいと思います。
1階平面図の一番下のところ、防災倉庫、ございます。約150平米ほどというところでございますが、これは体育館の施設から少し離れてございまして、外見上は独立したような形になってございます。防災倉庫につきましては、校庭に直接面するような形で設置をしたいと。あそこの桃花小学校の校庭、ごらんになっておわかりかと思いますが、東側、南側の道路が高くなって、校庭がすり鉢状のような形になっております。防災倉庫の天井が接する道路の高さといいますか、校庭から見ると、直接水平面、1階にあるということで、防災倉庫を使う場合、いろいろな備蓄倉庫等々、直接校庭のほうにダイレクトに運び出せるような、そういう構造となってございます。その上が生徒用の玄関ということで、校庭から体育館に入るときに、子どもたちはここを通って体育館の中に入るというような形になります。そして入りまして、その上にアプローチギャラリーというものがございます。これは少し説明を要するんですが、桃花小学校は四方で高低差があります。そんなことで、グラウンド内に合わせますと、いろんなところの出入り口が少しずつ違ってくるというような形になってございまして、多少高低差を補正するというような形でアプローチを設置するということになります。ここのアプローチを出てまっすぐにいきますと、1階のオープンスペースのところに出ます。このオープンスペースのところが既存の校舎との接続する部分ということで、現在の校舎と体育館の接続部分を非常に広くとったオープンコーナーなどを置いて、広いイメージといいますか、そういった感じを出してございます。また、校舎の1階から来ますと、ちょうど体育館のアリーナの上部に出まして、非常に見渡しがいいというようなことになります。また、図面でいいますと、体育館の上の部分に会議室を設けますし、また、特別支援学級、聞こえとことばの教室の個別指導室をここに集中的に配置をいたしてございます。
それから、その右隣をちょっとごらんいただきたいと思いますが、三角印がついて、ちょうど階段のあるようなところがございます。ここが体育館専用といいますか、開放等を行うような場合の一般の出入り口ということになります。したがって、ここは中央公園のところに面しているところでございますが、ここから入りまして、正面の階段をおりますと、地下1階のアリーナにすぐ出られるというような構造になってございます。
なお、出入り口の上のほうに長い矢印が入ってございます。これは玄関のところに多少段差がございますので、例えば車いす等でお見えになった方などは、ここのスロープを通って建物の中に入るというような形になってございます。なお、これにつきましては、この施設、すべてバリアフリー化ということで、段差のあるところにはすべてスロープを設置してございます。したがいまして、車いすでおみえになっても、段差等が障害になるようなことがない、また、エレベーターを使いまして、各階へもそれぞれアプローチできるというような形になってございます。
以上が1階の主な部分でございます。
次のページをちょっとおめくりいただきたいと思います。こちら、別紙3でございますが、左側が2階の平面図でございます。これもまた下のほうから順番に御説明申し上げたいと思います。
ちょうど2階と申しますのは、構造的にいいますと、ちょうど先ほど申しました防災倉庫の……(「簡単に」と呼ぶ者あり)すみません。それでは、主なところだけ申し上げたいと思います。この2階の部分につきましては、主に南側の部分にキッズプラザ及び学童クラブ室を配置してございます。そして、北側の部分が特別支援学級のそれぞれ必要な諸室を配置してございます。ここで特徴的なのが縦に細い線の入ったところでございます。ここがオープンデッキになります。したがって、風通しといいますか、空間を有効な形で配置してございます。また、このオープンデッキがございますことから、キッズプラザを利用する場合、校庭を眺め渡すことができるというようなことで、子どもたちの様子なども手にとるようにわかるというような形になってございます。また、このオープンスペースを有効に活用することによりまして、特別支援学級、またキッズプラザ等がそれぞれ独立するとともに、空間を利用しましての交流的なものにも活用できるということになってございます。
それから、図面の右側のほうでございます。これは一部3階の部分がございますけれども、これは校舎から来るときに使います階段とかトイレを一部分置くということでございます。既存の校舎、トイレが非常に少ないので、そういった形でトイレをつくることとしてございます。
それから、屋上部分でございますが、北側のところにつきましては、緑化をしたいと。屋上緑化というふうに書いてございますが、屋上部分につきましては緑化を図りたいというふうに思ってございます。
平面図については以上でございます。
断面図について、下のほうにございます。全体として土地がありますので、高低差をうまく活用するような形で、このようになってございます。
それから、屋上のところに三角形の部分があって、これは何かなというような形、おわかりになりますでしょうか。ここは特別支援学級の天井に当たる部分でございまして、南側に窓を設けて、採光をよくして、非常に明るい形で特別支援学級の中を構成したいというので、このような形で少し天井のほうに三角形が飛び出してございます。
それからまた、点線がございます既存校舎の高さがこれであらわされてございますけれども、現在の高さに比べますと、かなり低い形で全体を構成してございます。地下を有効に活用する形で全体の高さも抑制を図りまして、近隣との調和等々につきましても配慮した形というようなことになってございます。
図面が非常に複雑でわかりにくくて大変申しわけございません。最後に立面図も添付してございます。それぞれ東西南北から見た断面図ということで添付してございます。あわせて御参照いただきたいと思います。
それから、もう一度ちょっと1枚目のほうにお戻りいただければと思います。今後のスケジュールということで最後に申し上げたいと思います。
本日この御説明をした後、来月、再来月、5月から6月にかけまして、地域の方、また保護者の方等々に今回のこの図面につきまして御説明の機会を設けたいと思います。それからまた、この設計プランに基づきまして、具体的な設計委託に入ってまいりたいと思います。年度内には設計を上げて、年度が明けました来年度、21年度になりましたら、まず既存の体育館、校舎等の解体工事を行った上で改築工事を進め、22年度中に完成を目指したいと思ってございます。最終的な完成につきましては、平成23年3月となってございますが、できるだけ早目にこの工事を終了させまして、22年度の3月の卒業式は新しい体育館でできるような、そういう形で工事を進めていければというふうに思ってございます。
委員長
ただいまの報告に対して、質疑はありませんか。
江口委員
ちょっと細かい点で申しわけないんですけど、1階平面図にシャワーというのがございますね。これは一般開放用なのか、それとも子どもたち用なのか、どっちなんですか。
小谷松教育経営担当課長
この中では、色が塗ってございません共用部分というようなことを想定してございます。できれば温水等も利用でき、ここで一般の方も利用できるような、今のところそういうような形での想定をしてございます。
江口委員
地下に更衣室がありますよね。二つあるということは、多分男女に分かれているというふうに理解するんでしょうけど、本来だったら更衣室のところにコインシャワー的な、簡易でもいいからシャワーがあって、ここにある1階平面図のシャワーは子どもたちが使うという、共有で云々というよりも、そのほうがいいんじゃないのかと思っているのが1点。
それから、もう1点、1階平面図のステージの上部に放送室ってありますよね。アリーナの放送室ならば、本来地下1階のステージの横になきゃいけないんですけど、1階平面図の上にあるというのはどういう意味なんでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
放送室を設けた場合、全体が見渡しやすいというのも一つの利点であろうかと思います。それから、また、ステージのところに、地下1階の部分にピアノ収納とあります。これもちょっと学校からの御要望などもございまして、できればピアノの収納スペースを確保してほしいといったようなことも考慮いたしまして、ピアノは大変重いわけですので、ある程度移動が可能なような形をとってございます。そういったことから、放送室につきましては、ステージわきの階段を上がって、1階部分、上のほうに設置を図ったというようなことでございます。
江口委員
これは、要はアリーナ用の放送室なんでしょう。そうしたら、基本的にこれから何十年も使う中で、体育館のサイドにあって、舞台の横で指示ができると。2階に向かって、こうしろ、ああしろなんて大声を出すことはできないので、そでが見えて、照明が見えて、多分放送室でも照明も一緒だと思うんだけど、そういう形で舞台照明なんかも横で見えてという形、例えば二中の体育館がそうなっているんですけども、それから、アリーナのほうも見えるし、舞台のほうもガラス張りにして見えると、必要なときにはカーテンでふさぐと。これは2階になった場合、機能的にどうなんですか。これは学校側の要望なんですか。
小谷松教育経営担当課長
基本的には機能的な部分でこのような形をとったというふうに思います。放送室の場合、確かに直接的にアリーナには面していないんですけれども、ただ、アリーナの様子が非常にわかりやすいというようなことがあろうかというふうに思います。全体を鳥瞰できるといったような利点もあるのかなというふうに思ってございます。いろいろ機能的にどういう形がいいのかということについては、まだまだこれで全体が固まるということではございませんし、その辺の部分につきましては、どうなのか、検討の余地があろうかというふうには思いますが、ステージと全体とのかかわりの中で、この部分に放送室を持ってきたのかなというふうに思ってございます。
江口委員
更衣室のシャワーは。
小谷松教育経営担当課長
シャワーにつきましても、確かにおっしゃるとおり、更衣室との連動ということもあろうかと思います。その辺のところも全体として構造的にどのような形がいいのか、ここの部分、機械室等々も入ってございまして、全体としてかなりスペース的にもございます。ただ、確かにおっしゃるとおり、利用のほうを考えれば、機能的に密接な関係があるというのは望ましいと思います。その辺の部分につきましても、ちょっと検討させていただきたいと思います。
江口委員
一般開放もされるということで、さまざまな団体も利用しやすい。特に最近の建物というのは空調もいいですから、すごく過ごしやすいアリーナになるのは事実なんですけども、バスケットだとか激しい運動というのは汗をかく、それを1階にエレベーターで上がってきて、そこでシャワーを浴びるよりも、更衣室で、別にゆっくりおふろに入りたいなんていう人はいないんですよ。簡易的にシャワーを浴びて着がえて帰りたい。その後みんなでまた懇談したいとか、そういう人たちが多いので、簡易なものでいいんですね。カーテンレールで見えないようにしてシャワーを浴びられるということだったら、できないことはないので、やっぱり機能というのは非常に大事にしてもらいたい、これは要望です。
それから、今の放送室の機能は、機能的にと言うけど、舞台というのは、横から指示をしたほうがしやすいんですね。上に向かって「今の照明を落としてくれ」とか言うわけにいかないので、やっぱり今の学校の敷地から考えて難しいということではないようなので、ステージの横に少し出してやるとかしないと、本当に機能として、舞台を使う人たち、スポーツじゃなくて、アリーナの舞台を使って何かをやりたいという人たちにとっては、非常に不便なところに私はあるような気がしてならないので、その辺ももう一回再検討して、間違いなく機能的ですというなら納得しますけど、私が見る限り、非常に機能的ではないと。特に一般の人たちが開放で使って、これはスポーツじゃなくて、舞台関係でも使いたいという場合も可能になってくるでしょうから、そういう意味では照明等を含めて必ずつくはずなので、2階からアリーナが見えるって、舞台が見えなきゃ意味ないので、その辺も含めて御検討願うということはできないでしょうか。
小谷松教育経営担当課長
どういう形でやるのが最も機能的で合理的なのか、今、委員から御意見いただきました。その御意見も踏まえまして、十分検討させていただきたいと思います。
伊東委員
先ほど敷地全体に高低差があるということで、バリアフリー化を図っているということなんですけど、基本的に体育館を一般開放する部分の動線と、それから、キッズルーム利用する場合の動線というのが、これですと非常に読みにくい。また、管理区分が明確になっていない。その辺についてちょっと説明をお願いします。
小谷松教育経営担当課長
主たる動線ということで申し上げますと、まず一般の場合ですが、1階の平面図のところをごらんいただきたいと思いますが、図面で申しますと、右側のところでございます。ちょうど右側は中央公園に面しているところでございますけれども、上から3分の1程度のところに三角印、これは入り口ということで、ここが体育館に入るための入り口を想定してございます。正面から入りますと階段がございまして、これをおりるとそのまま地下1階のメモリアルコーナーの前あたりに出まして、アリーナのほうにダイレクトに行けるというような感じになります。
それから、子どもたちの部分につきましては、校庭からの出入りということで、1階平面図でいいますと、防災倉庫の上のところで、子ども用の玄関がこちらになります。ここから校庭と行き来できるような形で、ここを通りまして、あとは階段を上るなりスロープを上がるなりしまして、次のページになりますが、2階のオープンデッキのところに出るような形になります。また、キッズプラザを利用する子どもたちは、オープンデッキに上がりますと、すぐキッズプラザへの玄関がございまして、こちらの玄関を通って、活動室なり学童クラブ室の中で遊ぶというような形になります。それから、特別支援学級の子どもたちにつきましては、また別途、特別支援学級、聞こえとことばの入り口というのが、ちょうどオープンデッキを上のほうに上がった奥のところにございまして、こちらのほうから出入りするというような形となります。それぞれの動線ということでいいますと、今のような形を中心に展開されるのかなというふうに思ってございます。
委員長
伊東委員、質疑の途中ですが、3時ちょっと過ぎましたので……。
伊東委員
1点だけ。
委員長
それでは、どうぞ。
伊東委員
もう時間ですので、手短に。先ほどバリアフリー化が整っているというんですけれど、こちらからエレベーターに至る一般開放用の主たる動線、要するにアリーナを使う場合に、車いす等はそちらから入れない仕組みになっていますよね。
小谷松教育経営担当課長
一般の利用の場合、先ほど申しました一般開放用の玄関を想定している部分をちょっとごらんいただきたいと思うんですが、ここに三角印があって、階段がございます。その上のところに長い矢印、これがスロープでございます。このスロープを通って玄関に入る。入りまして、まっすぐ行きますとエレベーターがございます。エレベーターに乗って地下におりるとアリーナに出るという感じになります。
伊東委員
図面を見る限りじゃ、エレベーターに行くのに階段を通らないといけない仕組みになっていますよ。
小谷松教育経営担当課長
ここは別に階段じゃなくて、階段を通らなくても、そのまま真っすぐにいけるような形となってございます。
委員長
それでは、休憩をとりたいと思います。
(午後3時05分)
委員長
再開いたします。
(午後3時21分)
では、所管事項の報告を続行いたします。
1番の桃花小学校体育館等改築設計プランについての報告に対する質疑はほかにございませんか。
大内委員
最初にまず、体育館の大きさが社会人どうのこうの、それはいいんだけど、小学校はどうなの。要するに、小学校の規定の大きさがあったらどうなの。中学校とか、社会人のためにつくるわけじゃないんだから、その辺の大きさはどうなっているの。
小谷松教育経営担当課長
基本的には一番大きなものを規定いたしますので、そこで試合ができないというようなことでは当然ございません。私もちょっと素人であまりはっきりしないんですが、例えばリングの高さとかはある程度調整できるような形になるんじゃないかというふうには思ってございます。コートについては、全体として一番広いコートを確保した上で、ラインを調整するというようなことになるんじゃないかと思います。
大内委員
あと、もう一つ、この体育館のコートの上にメモリアルコーナーってあるんだけども、これは、まずだれがここに設置しようという考え方で決まるの。要するに学校、それとも教育委員会の上の人。
それが1点、あともう一つ、これは23年までできないでしょう。それまではどうなるの。
青山学校再編担当課長
現在、桃花小学校の校舎の中に保存用のガラスケースのみ設置してございまして、そこに中心的なもののみ保存している状態ですが、他の貴重な品については、今、別室で保管しているような状況でございます。学校統合委員会の最後のほうの会議におきまして、それなりのスペースをどこかに確保してほしいという話が出ておりまして、その時点では、学校の運営の中で教室あるいは新しくできる体育館の中でどこかスペースを確保していきたいということで終わってございます。その中の一つの案として、体育館の中にメモリアルのコーナーを設置するということで入っているということでございます。
大内委員
非常に場所的にも目についていいなと思うんだけども、これと関連して聞くけども、もう一つの緑野中なんかはどうなっちゃうの。要は、ここだと割と不特定多数の人が出入りできるから、あそこは見たいといえば、すぐに見られる。緑野中の場合、まだはっきりどこになっているか知らないんだけども、あんまり不便なところに置いちゃうと、見たいとだれかが来たときに、じゃ、だれかがついていって、かぎをあけて待っていてという話になっちゃったりすると、面倒じゃないのかなと。その辺はどうですか。
青山学校再編担当課長
緑野中学校につきましては、現在、特別教室が集まっている棟の中に部屋をつくるという計画でおりまして、ですから、通常、生徒がいる棟とは分かれておりますので、管理上は外部からいらっしゃった方に入っていただきやすいようなところに設置しようということで考えてございます。
大内委員
さっきガラスのショーケースがあると言ったんだけど、たしか僕たちが視察で行った岡山市の統合した学校、そこは、入って正面のところに、でっかいウインドケースに統合された学校の旗が立っていて、たしか歌かなんかが下についていたのかな。一緒に行ったのは図書館長だったから、あんまり関係がない――ちゃんと報告しているのかもしれないけど、うちらが見に行ったところがちゃんとそういうのをやって、これいいねと、そういうことが生かされているのかなと。ただつくればいいというものじゃなくて、やはり統合に当たっての前提条件で、昔のそれぞれの学校の伝統なり何なりを残していくと。それを引き継いで新しい学校をつくっていくということだから、わざわざ見えないということは言わないけども、奥まったところにただ「ここは部屋ですよ」というんじゃなくて、うちらが行ったところは、もっと前向きに、ここはこういう地域で、こういった流れでできたんだという意味を含めて、見えるところに三つぐらい校旗が並んでいたのね。そういうのもちゃんと配慮していただいているのかなと。ただつくればいいというものじゃなくて、倉庫がわりに置くというんじゃなくて、それなりに、毎日人が来るというわけじゃないんだけども、桃花小学校みたいに、ここを見て、こういう歴史なんだと、こうやって新しい新校ができ上がったんだと、だから、この地域には、名前は新しいけれども、この学校のルーツやこの地域の人たちのみんなの思いがこもっているみたいなものを見せて、地域がひとつ盛り上げてくれると思っているので、その辺のところをちゃんと考慮したものを、緑野中もそうだし、ほかの学校もつくっていく間にちゃんとやっておかないと、ただ物を置いておけばいいという、「どこにあるんですか」、「そこにしまってありますよ」というのではよくないだろうし、その辺もはっきりやっていただきたいなと。ちょうど1日に緑野中の開校式もあるし、そういったときにどこの部屋なんだというぐらいの案内はできるんでしょう。と思っているんだよね。文教委員のみんなに来ているわけでしょう、案内が。やっぱりそういったものも含めて、ちょっと話、関連しちゃうんだけども、せっかく行くんだから、新しい学校、これだけ整備したとか、10分ぐらいでもいいから、そういったものも説明する。何億もお金をつけて床を直したり、教室を直したり、いろいろなことをしているわけだから、まだことしの夏に残っている工事の部分もあるから、ぜひそういうのも参考に説明をしていただきたいなと、これは要望なので結構ですけれども。要はそういったメモリアルルームについても、きっちりその辺を踏まえてやっていただきたいなと思いますけども、よろしくお願いします。
委員長
ほかにございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
他に質疑がなければ、本報告を終了します。
それでは、次に、2番の中野昭和小学校・東中野小学校の統合に伴う通学安全対策及び現東中野小学校の施設活用について(案)の報告を求めます。
青山学校再編担当課長
それでは、御報告させていただきます。
まず、この件につきましては、去る4月22日に主に東中野地域の方を対象に、中野昭和小学校と東中野小学校の統合に伴う通学安全対策と跡地活用の方針ということで説明し、御意見をいただく機会を持たせていただきました。区側からは石神副区長ほか関係部課長が出席し、住民の方の参加は約150人ほどでございました。
当日に説明した内容につきましては、これまでの区の基本的な考え方を御説明させていただいたところでございます。この説明会以外に住民の皆さんからこれまで寄せられていた御意見、そして、区議会からも御指摘いただいていたことなどを踏まえまして、本日御報告する通学安全対策及び施設活用に関する区としての案を取りまとめたところでございます。本日、この案につきまして、当委員会で御意見をいただいた上で、さらに所要の修正を加えて、住民の皆さんに示す案を作成し、5月中に説明会を再度開催したいというふうに考えてございます。
それでは、お手元の資料に沿いまして、御説明させていただきます。(資料3)
まず、資料1ページ目の1番、中野昭和小学校・東中野小学校の統合に伴う通学安全対策ということでございます。
(1)児童に対する安全指導の実施ということで、児童が交通事故や事件等に巻き込まれることのないよう、学校において危険回避対応能力を児童自身に身につけさせる取り組みを、セーフティー教室や毎月の安全指導などさまざまな機会をとらえて実施いたします。
次に、(2)安全でなるべく短い距離で通うことのできる通学路の指定ということでございます。こちらにつきましては、資料の3枚目のところ、資料1としてございます。ちょっと細かい地図ですが、地図の中に番号が書いてございますが、マル1と書いております。赤い線で塗ったところです。これは上高田中通りという通りでございますが、こちらにつきまして、本年度、4月から新たに中野昭和小学校の通学路に指定しております。また、新たな通学路に接しますところ、先ほどの図面の上高田中通りの近くの黄緑色で塗ってあるところでございますが、中野昭和小学校の東門に通じる私道でございます。こちらにつきましても、この私道の所有者及び近隣の方々にお願いして、登下校時、こちらの道を使うということを認めていただいております。そういうことで、今年度からこちらの門を登下校時あけて、新たな通学路を通って登校していただいているということでございます。これによりまして、こちらを使用する児童の皆さんにとっては、およそ300メートル、5分程度の短縮となるというふうに考えております。
それから、次の(3)通学路の指定に伴う必要な道路設備等の整備というところでございます。こちらもたびたび資料を見ていただいてあれなんですが、3枚目の裏面に資料2ということで、先ほどお話しいたしました上高田中通り、新たに指定したところが拡大して書いてございます。この図面の黄緑色のところでございますが、こちらの歩道部分にグリーンのカラー舗装を行います。これによって児童と通行車両の双方が歩道部分を明確に認識できるようにいたします。また、同じ図面の赤く塗った部分でございますが、こちら、早稲田通りからの右折車両等から児童の安全を守るために新たにガードパイプを設置しております。
続きまして、最初の資料1ページ目の(4)でございます。山手通りの歩行者用信号の横断時間延長要請ということでございます。これは先ほどの3枚目の資料1のところにまた戻っていただきまして、番号4番で示してあるところの交差点でございます。こちらの交差点の歩行者用信号につきまして、信号が青になっている時間の延長を中野警察署に対して依頼してまいります。
それから、1ページめくっていただきまして、(5)の通学安全指導員の拡充ということでございます。これまで両校が配置していた箇所へ引き続き配置するということで、これまた先ほどの資料1に戻っていただきますと、番号で2番と3番というところがございます。2番のところが従来、中野昭和小学校におきまして、交通安全指導員を配置しているところでございます。それから、3番の箇所が東中野小学校で配置しているところでございます。こちらにつきまして、引き続き配置していくということでございます。
それから、山手通りのほうの横断箇所でございますが、資料1の先ほど御説明した4番のところ、それから、その下の5番のところ、こちらにつきまして、統合後、当分の間、重点的に配置してまいります。
それから、その次、(6)路線バスの利用でございます。希望する児童につきまして、路線バスの利用を校長の判断により認めます。なお、バス利用にかかる経費については自己負担ということにいたします。
それから、次、(7)の学童クラブ利用児童の安全確保ということでございますが、学童クラブの終了時刻に滞在する利用児童で住居が東中野四丁目・五丁目の児童につきましては、年度当初から一定の期間、職員が引率し、山手通りを横断させます。
それから、(8)パトロールの強化、区の青色灯防犯パトロールカーを重点的に巡回させ、子どもたちの見守り等を行うとともに、地域の安全にかかわる状況の把握に努めます。
それから、(9)「子ども110番の家」事業への支援ということでございます。「子ども110番の家」の指定にかかる保険料及び表示用のステッカー、それから、マップ、マニュアル作成費用について、平成20年度から区が助成いたします。なお、「子ども110番の家」事業につきましては、区立小学校PTA連合会の事業でございまして、通学区域内の民家ですとか事業所への協力依頼は各PTAが行っているところでございます。東中野小学校の通学区域には比較的「子ども110番の家」が少ないという事情がございますので、さらに多く指定できるよう、PTAとともに地域の方々に協力を求めていきたいというふうに思っております。
それから、(10)地域住民・各種団体への児童の見守り要請ということでございます。地域全体で子どもたちの安全を見守る取り組みを推進するために、町会、商店街、友愛クラブ、青少年健全育成地区委員会等への協力を要請し、家庭・地域・学校が連携して子どもたちの安全を確保するよう努めてまいります。
以上が通学の安全対策に関するところでございます。
それから、引き続きまして、3ページの2の現東中野小学校の施設活用ということで、こちらについては所管外ではございますが、資料について簡単に御説明させていただきます。
東中野小学校のある東中野四丁目・五丁目地域では、住吉保育園の閉園があったほか、(仮称)区民活動センターの移転が予定されるなど、新しいまちの姿がつくられる時期を迎えております。閉校後の東中野小学校の校舎・校地の活用につきましては、この地域全体の状況を踏まえる必要があるため、以下の内容により活用を行います。
まず、1番としまして、区として考える東中野四丁目・五丁目地域に必要な機能ということでございます。これにつきましては、その下のマル1のアからオまでに書いているとおりでございます。最初から読ませていただきますと、まず最初に、アとしまして、屋外スペース機能ということで、子どもの遊び場、グラウンドゴルフ、地域のまつりなどの地域行事・防災活動等、イ、屋内スペース機能、高齢者向け集会室、スポーツ活動の場、ウ、災害時スペース機能ということで、避難所としての機能でございます。それから、エとしまして、介護サービス機能、これは小規模多機能型居宅介護施設、それから、小規模特別養護老人ホームでございます。それから、オ、障害者の自立支援機能ということでございます。
続きまして、東中野四丁目・五丁目地域の施設整備の検討についてでございます。現在、区におきましては、先ほど御説明した機能につきまして、この地域に必要な機能というふうに考えてございます。これらの機能を確保する一貫としまして、東中野小学校の活用を図ってまいります。今後、先ほど申し上げた必要な施設機能にさらに加えるべき機能があるか、また、その整備の方法はどういうものがよいのかなど検討を行ってまいります。閉校後の東中野小学校の校舎・校地、それから、住吉保育園跡を活用するとともに、東中野五丁目17番に予定します(仮称)東中野区民活動センターの整備内容を検討することにより、東中野四丁目・五丁目地域に必要な機能の実現を図ってまいります。
続きまして、東中野小学校既存校舎等の活用ということでございます。東中野小学校の既存校舎等を、先ほど申し上げました機能のうち、次に申し上げる機能において、地域の活動の場として活用を行ってまいります。先ほど申し上げたアの屋外スペース機能、イの屋内スペース機能、それから、ウの災害時スペース機能ということでございます。
それから、その下のマル2の既存校舎等の活用期間ということでございます。これにつきましては、当面、東中野四丁目・五丁目地域内で、先ほど最初に申し上げました機能を確保するまでの間ということにしておりまして、この地域内で施設整備を行った場合について、そこで確保された機能につきましては、既存校舎の活用を終了するということでございます。
それから、次のページ、4ページ目でございます。既存校舎等の活用内容ということで、まず使用の内容につきましては、原則として、学校として使用していたときの地域開放ですとか、災害時の使用内容と同じということにいたします。それから、イとしまして、使用時間の拡大を行うということで、これにつきましては、学校として使用していた時間帯について、地域への開放を行うということでございます。
それから、次のマル4の既存校舎等活用施設の範囲ということでございます。活用を行う施設の範囲については以下のとおりということで、これは下の表に書いたとおりでございます。なお、通常使用しない施設の部分につきましては、災害時に緊急に対応できる状況を確保します。例えば給排水設備等について、機能を維持した状態でいくということでございます。
それから、この表の下のマル5のところでございます。既存校舎等貸出対象及び条件等ということで、対象につきましては、原則として現在学校を利用している団体ということでございます。それから、条件につきましては、団体の使用時は東中野地域センターにおいて、使用の申し込み、かぎの受け渡しを行い、原則は使用者による自主管理ということにいたします。
それから、現東中野小学校の施設活用についての今後の予定でございます。5月に地域説明会を行いまして、平成21年4月に既存校舎等の活用を開始いたします。なお、下に書いてございますのは、東中野小学校とそれに隣接する教職員寮の概要でございます。
私からの御説明は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して、質疑はありませんか。
平山委員
先日、これで地域の説明会をされたというふうに伺ったんですが、もう少し具体的に、どういう御意見が出たかというのを御報告いただけますか。
青山学校再編担当課長
先日の説明会につきましては、私どもとしましては、通学の安全対策と跡地の活用というテーマで実施したものでございますが、まず学校再編につきましては、今回の学校の統合に対してそもそも反対だというような御意見、それから、私どものお示しした通学の安全対策等について不十分であるといったような御意見、それから、施設の活用につきましては、現在活用している施設の機能については今後も活用を継続してほしい、そういったような御意見が主なところとしてはございました。
平山委員
そもそも統合反対という意見の理由というのはあったんでしょうか。
青山学校再編担当課長
これは当日の質疑及び今までのいろいろな御質問、御意見等の中の主なところでございますが、再編計画を決めていった内容、中野昭和小学校と東中野小学校の統合の組み合わせの中で、新校を置く場所が中野昭和小学校と決めた過程が十分な協議を教育委員会で行っていないというような御意見がございました。それから、あとは、再編計画案を出して決定して以降の、保護者、地域等に対する説明が不十分であるといったような御意見、それから、先ほど申し上げましたような通学の安全対策について納得できないと、そういったような理由で統合に反対だというところが主な御意見ということでございます。
平山委員
説明不足な部分があるということに関しては、ちょっと私も経緯がよくわからないところがありますけど、十分に説明を尽くしていただければというふうに思いますけど、最後に通学の安全の確保ですけども、これについてもさまざまな御意見が出ておりましたし、一つは、父母の方が大変心配していらっしゃる部分の大きな要因にもなっているのかなというふうにも思っておりますが、その中で幾つか御意見が出ておりまして、私もあの場に参加させていただいたんですけども、きょうのペーパーを見ると御意見が出たんですけど、そのままみたいなところもあったんですが、一つは、2ページの5番の統合後当分の間とか、7番の年度当初から一定の期間とかということに対して、もうちょっと具体的な表記ができないのかというような御意見があったかと思うんですが、これはいかがなんでしょうか。
竹内教育委員会事務局次長
まず1点目の当分の間ということにつきましては、私ども、東京都がこういった学校再編をする場合に補助の制度というのを設けておりまして、それが3年間ということでございます。まずはその3年間というのを想定しているわけですが、これは予算にもかかわりますので、こういった場でのお話としては、3年間ぐらいを考えていますよということは言えるんですが、3年間必ずやりますという形ではなかなか書き切れないのかなというふうに思ってございます。
それから、学童クラブについても、これは子どもたちの状況を見ながらということでございますので、今の段階でいつまでというのはなかなか決め切れないのかなというふうに思っておりますので、それについては、子どもたちの様子を見ながらやっていくということは考えております。
平山委員
区としてしっかりやっていくというお考えでいらっしゃるとは思うんですけども、ちょっと文面を読むとそういうふうにとれないというのが率直な御意見だったんじゃないのかなと。ちょっと文面を読むと不安になってしまうと。だから、しっかりやるのであればしっかりやるで、もう少し表現も考えていただければなと思っておりますのと、あと、この中に載っていませんけども、私も歩いてみたんですけど、一番危ないと思われるのが、一つは山手通りの横断と一つが上高田の通り、新しく通学路になる予定のところですけども、山手通りの横断について、前回の予算のときでしたかね、地下鉄構内の利用云々という話が出ていたかと思うんですが、そういった話というのはその後検討は進んでいますかね。
竹内教育委員会事務局次長
そこいら辺も含めて、今、都市整備部のほうで現況を含めて、それから、可能性を含めて検討しているところでございます。きょうの時点でどうという結論はまだついておりません。
平山委員
いずれにしても、山手通りに関しては、人を配置していただくのと信号の時間を調節するということ以外に、物理的な対策が必ず必要になってくるのではないかというふうに思っていますので、地下鉄のことも含めて、人の配置と信号だけで終わらないで、もう少ししっかり御検討いただきたいなと。
あと、上高田の通りのほうなんですけども、ガードレールがついたのは確認しました。私も歩いても通ってみましたし、車でも通ってみました。やっぱり説明会でお話が出ていたように、道はかなり狭いなというふうに感じております。ここに関して、歩行者のためのカラー舗装をするだけではなくて、もっと抜本的に交通の車両の規制をかけるようなことというのは御検討いただけないんでしょうか。
竹内教育委員会事務局次長
きょう、そういった御意見をいただいておりますので、それについては可能性が、当然スクールゾーンみたいな形で通行の規制ができるのかどうなのかというところは警察のほうだと思いますので、そういったところは紹介をさせていただいて、検討させていただきたいというふうに思ってございます。
平山委員
ぜひ早くそういった検討をしていただいて、この次、保護者の方をはじめ地域の方に御説明いただくときに、要はこの安全対策では不十分なんじゃないかという御意見が多数聞かれておりますし、私もまだまだこの安全対策では十分ではないというふうに思っています。いっぱいいっぱい検討できることがあるはずなんですね、先ほどの件も含めて。もっと教育委員会で本気になって、児童の安全をしっかりと守っていくというスタンスでいろんな知恵を絞っていただいてやっていただかないと、お母様方、お父様方の不安を少しでも和らげていくということはできないのかなというふうに思っていますので、人を配置したりすることは大事なんですけど、もうちょっと物理的な手だてというのができないかというのをしっかりと御検討いただきたいなというふうに思っております。
もう一つ、統合委員会について質問させていただきますけども、統合委員会の委員の方というのがいらっしゃいますよね。統合委員会の委員の方に委託しているというか、お願いしている主な仕事というのは、どういった仕事になるんでしょうか。
青山学校再編担当課長
これは統合するに当たりまして、統合新校をよくしていく、あるいは統合新校にかかるさまざまなことについて意見を取りまとめて教育委員会に御報告していただくというようなことでやっておりまして、具体的には主な協議事項としましては、新しい学校の校名ですとか、校歌、校旗、校章ですとか、それから、施設改修を行う場合に必要な機能等についての御意見ですとか、そういったことを出していただいて取りまとめていくと、そういったようなところが主な統合委員会の役割ということでございます。
平山委員
総合委員会でそもそも統合をするかしないかというのを話し合うことではないという認識でよろしいんでしょうか。
青山学校再編担当課長
統合委員会、さまざまな団体に設置する前に推薦をお願いしておりまして、あとは公募の方もいらっしゃいますが、統合委員会の役割あるいは委員の役割ということについては、先ほど申し上げたような内容をしっかり説明してございますので、ですから、当然統合を前提として委員になっていただくということで委嘱をしているものでございます。
平山委員
そういう前提で委嘱をされていらっしゃる方が統合に反対されるというようなことというのは、教育委員会としてはどのようにお考えなんでしょうか。
青山学校再編担当課長
もし私どもの当初の趣旨についての説明が不十分な点がございましたら、その辺はしっかり御理解いただきたいというふうには考えております。
平山委員
すみません。今のは御意見を聞きたかっただけなので、ちょっとあんまりはっきりした御意見じゃなかったんですが、いずれにしても、新しい学校に統合するということになって、私もちょっと説明会に行かせていただきましたけど、その前の段階でいろいろ説明されているのかもしれませんけども、区側の姿勢、教育委員会側の姿勢に真剣さが感じられにくい部分もありますし、もう一つは、統合することによって、いい学校ができるんだという趣旨で本来学校統合というのを行うべきものだというふうに考えておりますので、当然新しい学校に通った児童の方々は、それまでよりもすばらしい教育が受けられて、しっかりと学力もつけていくことができるし、良好な教育環境で勉強をしていただくことができるというふうに認識しているんですけども、なかなかそういう姿勢もはっきりとうかがい切れないなというふうに思っておりまして、統合ということに関して、教育委員会として、きちんとしたビジョンをお持ちだと思いますので、それをしっかりともう一回精査をしていただきながら、皆さんに御理解をいただけるようにお話を願えればというふうに思っておりますし、今後の統合に当たって、よりよい学校ができるように、もっともっと教育委員会として真剣にやっていただきたいなというのが前回出たところでの率直な感想でございます。これは要望でございますので、どうかよろしくお願いいたします。
伊東委員
最初に伺いたいんですけれど、今回の御報告、中野昭和小学校・東中野小学校の統合に伴う通学安全対策及び現東中野小学校の施設活用について(案)と、要するに二つの事項を一つのものとして取り扱っているということなんですけれど、それは本来だったら別々にあるべきじゃないのかなと思うんですが、いかがでしょう。
竹内教育委員会事務局次長
今回は特に保護者の方々から通学に対する安全の御心配というようなことがございました。それからまた、跡地の利用について、施設についてさまざま御要望等がございまして、東中野四丁目・五丁目の皆さんにとって、両方とも欠かすことができない、区としてきちんと御説明しなくちゃいけないこととして、両方一緒に御説明したところでございます。特に安全対策につきましても、保護者の皆様だけではなくて、地域として子どもたちを見守っていただかなくちゃいけないということから、保護者の皆さんだけでない方々にも御説明する必要があるのかなというふうに私どもとしては考えてございます。
ただ、先日、説明会、意見聴取の場を設けまして、その場で今、伊東委員がおっしゃったとおり、いろいろなお話になりまして、それぞれの皆さんが必ずしも発言する機会が十分でなかったというのは聞いておりますので、今後はそれぞれ安全対策と跡地の利用という形で接点を絞って説明会をやっていきたいというふうに考えてございます。
伊東委員
どちらのことも大切なことですから、十分に議論を深めていただけたらと思います。
それと、私も一回、東中野小学校から中野昭和小学校を歩かせていただいて、通学路の安全については、この報告の中にもありますように、山手通りの信号の間隔が短いなと思うと同時に、東中野の商店街、要するに青原寺の派出所前の信号も短いのかなという感じを持ったんですけれど、その辺については、特にいろんな御意見は出ていないんですか。
青山学校再編担当課長
今まで通学について御心配されている保護者の方々は、山手通り、それから、今お話のありました早稲田通りの青原寺前のところの信号について、時間が短いという御指摘はございます。
伊東委員
その信号についてなんですけど、駐在所がございますよね。駐在所というのは、文字どおり警察官がそこで居住しているという状況で、現状ではその警察官が通学時間帯に常にいるという状況かどうかという、その辺はつかんでいらっしゃいますか。
青山学校再編担当課長
先日、中野警察の交通課の方と一緒にあの辺を検証いたしましたが、その際に交番の職員が常にその時間帯にいるわけではないということで、そのとおりになるかどうかは別として、要望していくことは可能だということでございます。ただ、早稲田通りの青原寺前の信号のところと、従来から中野昭和小学校の通学路となっておりました東中野消防署前の早稲田通りの信号のところにつきましては、中野昭和小学校のPTAの皆さんが毎日交代で立っていただいていますので、その様子も見守っていきたいというふうに考えております。
伊東委員
今、PTAの保護者の方、会員の方が見守りに参加していただいているという、現実には東中野小学校、中野昭和小学校のPTAのそうした活動というのは、違いはどれくらいあるんですか。またあるいは、区内の他の小学校における見守りの実態については、どういう状況だか把握していらっしゃいますか。
青山学校再編担当課長
私、区内全体というところまではちょっと把握してございませんが、東中野小学校につきましては、先日、東中野小学校の保護者の方が参加されている東中野に学校を残す会というところの皆さんと教育委員会との対話集会というのを実施いたしました。教育委員からそういった質問というか、話が出ました際に、東中野小学校PTAでは特にそういった取り組みは必要がないのでやっていないというお答えがございました。
伊東委員
現実にさまざまな小学校の取り組みには温度差があって、私の子どもが通っていた小学校については、毎朝保護者全員が危険箇所を交替制で1年間通して見守りを行うという学校もあれば、校外委員の方々が中心に集団登校を進めるというPTAもあるようですし、ただ、2校が一緒になるということは、もう1年先の時期ですので、そうしたPTA活動についても、そろそろ十分な議論があって、その中で地域にお願いしていくことも、子どもたちを安全に見守るという意味では大切なんじゃないかなと思うんですけれど、その辺について、PTA同士の話し合いの進捗ぐあいはいかがなものですか。
青山学校再編担当課長
従来、両校のPTAの役員の方同士で、さまざまなことについてのすり合わせの話し合いをやっていただいていたところでございます。ただ、現在、特に東中野小学校につきましては、今回いろいろな事態が持ち上がっているところでございまして、そういった余裕が今ないということで、多少検討がストップというか、スピードが遅くなっているといったような状況でございます。ただ、今後、私どもとしましても、そういったところの支援はきっちりとやっていかなければいけないというふうに思っております。
伊東委員
今の時代は何でも行政に求めればいいという時代ではないと思います。自分たちでできる部分というのは何なのか精査して、逆にできない部分は何なのか、それをはっきり浮き彫りにして、その上で行政と協議する、あるいは地域と協議するということを進めていかないと、物事は一つも進んでいかないんじゃないかと。ですから、今おっしゃられたように、その辺の支援というのをしっかりとしていただきたいなと思います。
いながき委員
先ほどの伊東委員の質疑に関連して、竹内次長が、今後5月には問題点を絞って説明会を行いたいと御発言になったと思うんですが、それはすなわち、5月に問題点ごとに複数回にわたって説明会を行うということでしょうか。
竹内教育委員会事務局次長
伊東委員から安全対策と跡施設の活用というのは別のことでしょうというお話がございましたので、私は、前回も一緒にやったので、今度は別々に、跡地利用のことは跡地利用の説明会、それから、安全対策については安全対策の説明会、続きまして意見交換、そういった場を別々に持っていきたいということでございます。
いながき委員
私も22日の説明会に参加しましたが、区側と参加者側の意思疎通ができるような状況ではなかったと。区側も言いたいことも言えなかったし、住民のほうも言いたいことを言えない状況であったと。結局、22日の説明会も、跡地利用と安全対策に関しての説明会ということで開かれたということなんですけど、住民側としてはそうはとらえていない方が多かったということで、学校統合の是非のほうに質疑の大半も流れてしまったということがあったと思います。逆に跡地利用計画について聞きたいと思っていた方は、途中で帰ってしまったということがございます。そういった状況の中で、また、跡地利用と安全対策に関する説明会ということで開いても、前回と同じように統合の是非まで話が流れてしまって、また収拾がつかないことになってしまう気がするんですが、統合問題そのものに関する説明会というのは、行う御予定はございますでしょうか。
竹内教育委員会事務局次長
私どもとしては、統合ということでこの間ずっと進めてきているところでございますので、それをゼロに戻すというような説明会は予定をしていないわけでございます。
まさに先ほど平山委員からも御指摘がありましたように、子どもたちの安全対策をどうしていくのか、一番御心配な点だと思いますので、私どもとしては、今の時点ではこういったことを考えておりますけども、もっとこういった視点ができないかとか、こういったことをやったらどうだとかというような意見交換といいますか、御提案も含めて、子どもたちにとって安全な通学といったことを考えていきたいと。統合を前提として、具体的にどうしていくのかというところの御説明なりお話し合いをしていきたいというふうに思っております。
いながき委員
ちょっと違う話題になりますけれども、東中野地域の御家庭の中で、今現在、新宿区の落合第二小学校にお子さんを通わせている御家庭が複数あると聞いております。現在、落合第二のほうに通っていらっしゃるお子さんの数、わかれば教えていただきたいんですけれども。
青山学校再編担当課長
年度始めですので、多少の変動があるかと思いますが、全体で約15名ほどが東中野小学校の通学区域から落合第二小学校に通っているということでございます。
いながき委員
その数は、東中野に住んでいるけれども、住民票だけ新宿に移していらっしゃる方もいるようなんですが、それは含まれていないということでしょうか。
青山学校再編担当課長
私どものほうで把握しておりますのは、あくまでも中野区に住民登録をしている方ということで把握してございます。
いながき委員
現時点の区側の安全対策に対しては、住民の方から、それでは不安だという声がたくさん上がってきております。安全問題を含め、統合後に安全対策への不安から、昭和小学校ではなく、落合第二に就学させたいという家庭が仮に万が一大幅にふえた場合、中野区としては、将来にわたって全員それを認め続けるのか、ちょっと仮の話になりますけれども、今現在の越境中学に関する新宿区の教育委員会の見解を確認させていただきたいんですけど。
寺嶋学校教育担当課長
区域外、区外通学ということになります。それはそれぞれの区の教育委員会によってそれぞれの基準でそういうことを認めているのが、妥当であると、特段の事情があれば、例えば新宿なら新宿のほうで認めるというようなことになろうかと思います。
いながき委員
じゃ、認めるということでよろしいんですか。
寺嶋学校教育担当課長
認めるか認めないかは新宿区の判断でございます。
いながき委員
新宿区の教育委員会としては認めるというふうなことを言っていると私は事前に聞いているんですけれども、それは御存じなかったですか。
寺嶋学校教育担当課長
私のほうは、そういうことは聞いてございません。
いながき委員
その辺をあいまいにしていると、統合後に保護者との間でトラブルが生じる可能性もあると思うんですけれども、その辺はどうお考えでしょうか。
寺嶋学校教育担当課長
認めるか認めないかは個別のケースの判断かと思いますので、あらかじめどうのこうのということは、なかなか難しいのではないかと思います。
大内委員
まず最初に、何回も繰り返しても仕方ないからあれだけど、交通安全対策は基本的に保護者だよね。今、通っている保護者、もうちょっと広げていけば、次年度入る、そういったところを対象と、跡地は全然違うから、一緒にやるのはちょっと乱暴だったんじゃないの。ちょっと僕も初めて聞いたから。東中野の保護者に対して説明会をきっちりやるのと、あと、地域で施設の活用についてやるのを分けないと。だから、僕は一緒になっていたのかなと。
それと、あと、今言っていたんだけど、もう今、杉並は受け付けないでしょう、統合をやっているから。あそこも人数が変わっちゃうから。だから、あんまりそれを前提にしちゃうと、その人は通学路の安全対策について文句を言わないでくださいよという話になっちゃうし、一切口を出さないでくださいと。今の時点でそういう人たちは意思があるから認めちゃうというと、その人たちはもう除外しましょうという話になっちゃうし、やっぱりそういうことはできないわけでしょう。これから申請、向こうの学校の規模もあるし、新宿の財政状況もあるから、そういったものがあるということをしっかり言わないと、中野区で決められる問題じゃないんだと。要は、中野区としてはできる限り児童が安心して通える通学路を確保しているところなので、そういったこととは別の問題ですとちゃんと説明しないと、ごちゃごちゃになっちゃうから。
それと、あと、施設活用についてなんだけども、これは当委員会でどこまで聞いていいのか、答えられなかったら答えなくていいけれど、マル5の既存校舎の貸出対象及び条件、原則として、現在の学校を利用している団体と、そうしたら、ほかの地域から文句が出ませんかと。今、東中野を使っているところはいいけど、ほかの地域でもやっぱり使いたい人はたくさんいるし、この地域限定でこの学校を貸し出すなんていうことを区のところで言っちゃっていいんですか。やはり中野区の財産なんだから、この地域の財産ということもある意味ではわかるけども、中野区全体として活用していく方向で、この地域にはないんだからつくっていく。東中野だけ学校が廃止になった後に使う場とされちゃうと、ほかのところなんかとバランスが、うちもそうしてくれと言われたときに断り切れなくなっちゃうから。これはまだ案ですから、原則としてという言葉はちょっと注意したほうがいいのかなと思いますけど、どうでしょう。
竹内教育委員会事務局次長
前提として、ここに書かれている機能というのは、一つには、これまで学校ですとかほかのところで使われている機能、例えばスポーツなんかは体育館を開放していますので、そういったものについては確保していきますよという前提なんですね。東中野四・五丁目の中に今、住吉保育園のあいた施設があったり、区民活動センターをつくる場所があったり、それから、小学校の跡地ができたりという中で、どこでどう確保していくのかということを考えていくんですというお話なんですね。そういったことから、一つはこれまでの利用を前提にするということでございます。
ただ、今、大内委員が言われたとおり、それでは、今、使っている人たちだけで、ほかの人は一切使わせないのかということにはなかなかならないというふうに思いますので、一応原則としてというふうに書いてございますので、例えば申し込みの優先順位をつけていくですとか、いろんな工夫をする中で考えていかなくちゃいけないことだというふうに思っております。
大内委員
ちょっと話を聞いていれば、東中野のあの地域、特殊な事情があるのはわかるんだけども、今まで六中で使っていた団体はどうなっちゃうんだと、桃丘でやった人はどうなるんだということになっちゃうんですよ。その人たちは我慢しろと、でも東中野だけ特別な事情があるから、原則的にこの地域は今まで使っていた人は優先的に全部使わせるというと、ほかに統合された学校を使っていた人は我慢しろと、片方で新しい使い方があるからといって、声が大きいからとか、あるいは要望があったからということで原則だと入れちゃうと、ほかのところを今まで使っていた団体に対してはどうするのということになっちゃうので、ほかのところもきっちり説明して我慢してもらっているのに、何で東中野だけって。東中野は特殊な事情があるということはわかります。ただ、その辺のことも、あんまりここだけってやっちゃうと、ほかとのバランスがなくなっちゃうので、なかなか認めざるを得なくなっちゃうんじゃないのかなと思います。
それで、これは21年4月ということになると、既存校舎でしょう。要するに手を加えないの。
竹内教育委員会事務局次長
基本的にはそのまま使っていただけるというふうに思っておりますけれども、通常使用しないところと区画を分けなくちゃいけないというようなことがありますので、学校全部、どこでも入っていけるような形にするのはできませんので、そういった手を加えるということはございますけども、基本的には、今、ここでこれまで使っていただいているものをそのまま使っていただけるのかなというふうに思っております。
大内委員
これは10か年計画の中の統廃合の計画に入っているから、あんまりそれを逸脱しちゃうと、何でここだけとなっちゃうので、その辺だけ気をつけてやっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
もしございませんようでしたら、委員長ですが、何点か聞かせていただきたいと思います。
牛崎委員
きょう御報告いただきました資料でございますが、これは先日、22日に地域懇談会を行った結果つくったものなんでしょうか。それとも、22日にお示しした報告なんでしょうか。
青山学校再編担当課長
先日の説明会とは別の資料ということでございます。実施結果を踏まえて作成したものでございます。
牛崎委員
そうしますと、先ほどもどなたか委員のほうからも何点かかなり質問があったと思いますけれども、例えば1ページの山手通りの信号の問題ですけれども、青の時間の延長を中野警察に依頼をすると。しかし、依頼してだめだったらどうするのかなということが非常に疑問に残るんですね。
それから、あと、通学の安全指導の拡充のところで当分の間というふうになっていますが、当分の間というのは非常にあいまいで、二、三日でも当分だということにもなりますし、それから、学童クラブのところも一定の期間ということで話されています。そういうことがありますので、私としましては、これが22日の結果を踏まえて出したものであるとしたら、非常に不十分だなというふうに思うのと、なぜ今までのように地域説明会をしたときに、右側のほうには区民の皆さんの御意見を部分ごとにまとめて、左側のほうには、それに対する区の御意見をきちんと出されているのにもかかわらず、こういう形でしかお話し合いの結果、安全対策ということだけで示されて、区民の皆さんの御意見にどのように区が具体的にお答えし、区民の皆さんがどんな御意見を出されたかということについては、なかなか私たちもここに参加しておりませんので、これではわかりませんが、なぜ出さなかったんですか。
竹内教育委員会事務局次長
まず、警察に依頼すること、あと、当分の間等については、先ほど御答弁をさせていただきました。今、中野警察にはこういったお話をしておりまして、ある一定、数秒の間はこれまでも延ばしたことがあるということですので、お願いはできるのかなというふうに私どもとしては考えているところでございます。
それから、この案をつくるに当たって、4月22日に意見聴取をしたということでございます。4月22日も全体として統合に反対というお話も大きな声であったりなんかして、十分に意見交換がし切れない部分もあったなというふうに私どもも思っております。これにつきましては、こういった場できょうも御意見をいただいたりなんかしておりますので、きょういただいた御意見なども踏まえて、できるものがあれば、それを反映させたような形で、また意見交換の場に臨んでいきたいなというふうに思っているところでございます。
委員長
委員会を暫時休憩します。
(午後4時25分)
委員長
委員会を再開します。
(午後4時30分)
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、質疑がございませんでしたら、以上で本報告については終了いたします。
それでは、3番目の仲町小学校の跡地施設の活用整備に関する基本計画についての報告を受けます。
村木生涯学習担当参事
それでは、仲町小学校跡施設活用整備に関する基本計画案について御報告を申し上げます。(資料4)
本件につきましては、本年3月末に閉校いたしました仲町小学校跡施設を高齢者、障害者、子ども等の相談施設、精神障害者社会復帰センター、地域スポーツクラブの活動拠点等として活用するため、施設の活用整備に関する基本計画案を策定いたしました。この中で、地域スポーツクラブにかかわります主な計画案の部分につきまして御報告を申し上げます。
まず、1ページ目ですが、建築の概要は、建築住所から6番目の延べ床面積までここに記載のとおりでございます。
次の施設の整備につきましては、4番目、地域スポーツクラブの活動拠点1,433平米ということで、これは2枚ほど後ろに基本計画の平面図、別添3-1、その裏面に3-2というのがございますので、こちらをごらんいただきたいと思います。
当平面図左側の部分、西側校舎部分、3-1が現在の1階部分でございますが、こちらの女子更衣室、屋外スポーツ用具室からずっと上に上がりまして、談話室2の隣のロビー3というところまでと、あと一部の廊下等を含んだこの部分が1階の地域スポーツクラブの活動拠点になるところでございます。
それから、裏面の3-2、これは2階部分でございまして、体育館、それから、その上に階段、エレベーターを含んで、それぞれの防火扉でシャッターしてありますが、ここに至るこの空間が地域スポーツクラブの活動拠点の施設となるものでございます。この平面図にはそれぞれ仮というふうにしてございまして、地域スポーツクラブの施設機能につきましては、現在、地域スポーツクラブ構想をもとに検討を進めておりまして、今後変更することがあるということで、あえて仮というふうに記載をさせていただいているものでございます。
続きまして、1ページ目のほうにお戻りいただきたいと思います。
バリアフリー対策といたしましては、昇降機を2基設置する予定でございまして、そのうち1基、西側のほうの棟に15人乗りの対策を実施する予定でございます。
それから、(3)の耐震改修計画につきましては、当該施設、校舎・体育館ともに、昨年暮れの耐震改修計画におきまして、Bランクということになっておりますので、これにあわせまして、用途変更に伴う施設改修にあわせ、耐震改修工事を実施する予定としてございます。
裏面をお開きいただきたいと思います。(4)の外溝整備につきましては、後ろのほうに図面が用意してございます。まだ計画上のもので、若干変わる可能性もございますが、西側道路、南側道路につきまして整備をするとともに、私どもに関係するところとしましては、運動場の整備ということで、既存の砂場等を撤去し、芝生化を図っていきたい、このように考えております。
次の設計及び施工業者の選定及び契約方法につきましては、こちらにございますように、設計・施工一括発注方式を採用し、総合評価方式として実施をする予定でございます。なお、設計費につきましては本年度、工事費については来年度でございますが、保健福祉部で一括計上する予定でございます。
なお、今後の予定といたしましては、本年の6月に設計・施工業者公募選定を行い、9月から設計図書の作成に入るとともに、来年度、7月から改修工事を行い、12月に竣工、平成22年2月に全体の開設を目指しているものでございます。
私からの御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して、質疑はありませんか。
江口委員
運動場の芝生化が入っているようですけど、特に学校をそのまま使うということで、目的はもちろんあれで、すこやか福祉センター、社会復帰センターということで、使う人たちにとっては、居心地のいい場所にしなきゃいけないということなので、校舎の壁面緑化、そのことなんかも対象に入っているんですか。
村木生涯学習担当参事
屋上、それから、壁面につきましても、緑化の方向で検討を進めているところでございます。
委員長
他にございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
もしございませんようでしたらば、以上で本報告を終わりたいと思います。所管事項の報告のその他で、理事者からございますか。
寺嶋学校教育担当課長
濁り水の発生に伴う緊急対応につきまして、口頭ですが、御報告させていただきます。
4月24日の木曜日の午前8時半ごろ、中野区南台、本町、弥生町、それから杉並区の和田において濁り水が発生いたしました。当初原因が不明だったために保健所と協議いたしまして、児童・生徒の安全に配慮し、濁り水が出た関係5校につきまして、大きく分けて二つの措置をいたしました。一つは給食ですが、予定していた調理を中止いたしまして、簡易給食にし、パンと牛乳に切りかえました。それから、飲料水につきましては、給水車を手配し、水道から水を飲まないようにいたしました。なお、その後、原因は特定され、水道局による復旧も終了いたしましたので、大体午後2時ごろでございます。各学校への水質の安全も確認されましたので、翌日の給食は通常どおりということですし、また、水筒持参ということもいたしませんでした。
原因は、杉並区内にある水道管の改修工事の終了に伴いまして、水道の給水ルートが変わったといったことによるもののようでございます。水道局から本日、西部所長以下来庁し、おわびと説明を受けたところでございます。
委員長
ただいまの報告に対して、質疑はございませんか。
大内委員
例えばそういう補償というのは、水道局がやってくれるの、食パンだとかなんかあったから。
寺嶋学校教育担当課長
給食の食材について損害を生じているということで、きょう、水道局が来たときにそういったような申し入れをいたしました。向こう側としては前向きに検討するというようなことでございます。
委員長
ほかにございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、所管事項の報告は終了いたします。
それでは、次に、審査日程のほうのその他に入ります。
各委員、理事者から何か発言はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、次回の委員会の日程等を御協議いただくために、委員会を暫時休憩いたします。
(午後4時40分)
委員長
再開いたします。
(午後5時01分)
それでは、次の委員会、そして学習会について確認をさせていただきます。
次回日程については、22日の午前10時から12時までということで決めさせていただき、この日程で講師交渉を行いたいと思います。それで御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、御異議ありませんので、そのように決定いたします。
以上で本日予定していました日程はすべて終了いたしましたので、本日の文教委員会を散会いたします。
(午後5時01分)