平成23年12月07日中野区議会区民委員会(第4回定例会)
平成23年12月07日区民委員会
中野区議会区民委員会〔平成23年12月7日〕
区民委員会会議記録
○開会日 平成23年12月7日
○場所 中野区議会第2委員会室
○開会 午後1時04分
○閉会 午後2時50分
○出席委員(8名)
かせ 次郎委員長
若林 しげお副委員長
ひぐち 和正委員
平山 英明委員
林 まさみ委員
浦野 さとみ委員
伊藤 正信委員
むとう 有子委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
区民サービス管理部長 登 弘毅
区民サービス管理部副参事(区民サービス担当) 藤井 康弘
区民サービス管理部副参事(住民情報システム担当) 田中 謙一
区民サービス管理部副参事(戸籍住民担当) 浅野 昭
区民サービス管理部副参事(税務担当) 青山 敬一郎
区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 古川 康司
区民サービス管理部副参事(介護保険担当) 波多江 貴代美
環境部長 尾﨑 孝
環境部副参事(地球温暖化対策担当) 鈴木 郁也
環境部副参事(ごみゼロ推進担当) 志賀 聡
清掃事務所長 鳥井 文哉
環境部副参事(生活環境担当) 堀越 恵美子
○事務局職員
書記 関村 英希
書記 竹内 賢三
○委員長署名
審査日程
○議案
第86号議案 電子計算組織の結合について
○陳情
〔新規付託分〕
第11号陳情 介護職員処遇改善交付金を継続するよう政府に意見書を提出することについて
〔継続審査分〕
第5号陳情 飲食物の放射能「暫定規制値」見直しを求める意見書の提出について
第10号陳情 廃食油回収のモデル事業について
委員長
定足数に達しましたので、区民委員会を開会いたします。
(午後1時04分)
本定例会における審査日程及び3日間の割り振りについて協議したいので、委員会を暫時休憩いたします。
(午後1時04分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後1時05分)
本定例会における委員会の審査日程についてお諮り申し上げます。
お手元に配付の審査日程(案)(資料1)に沿い、1日目は議案と陳情の審査を行い、2日目は所管事項の報告を受け、3日目は進行状況に応じて改めて相談したいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
なお、審査に当たりましては、午後5時を目途に進め、3時ごろに休憩をとりたいと思いますので、御協力をよろしくお願いいたします。
議案の審査を行います。
第86号議案、電子計算組織の結合についてを議題に供します。
理事者の補足説明を求めます。
浅野区民サービス管理部副参事(戸籍住民担当)
それでは、第86号議案、電子計算組織の結合について、補足説明させていただきます。
この議案でございますが、個人情報を処理するための中野区の電子計算組織を中野区以外の電子計算組織と結合するに当たりまして、中野区個人情報保護に関する条例第21条第1項第2号の規定に基づき、議会の議決をいただくものでございます。
それでは、お手元に配付の第86号議案関連資料(資料2)をごらんください。
まず、今回の住民基本台帳法の改正につきましては、10月24日の区民委員会で、現行の外国人登録制度からの変更点、また、法施行までの主な準備作業について報告させていただきましたが、今回は法改正に伴います法務省との情報連携について説明させていただくものでございます。
まず、趣旨でございますが、住民基本台帳法の改正によりまして、平成24年7月に「外国人登録法」が廃止となりまして、外国人住民について、住民基本台帳法の対象になるという規定でございます。
一方、ちょっと法律名が長く恐縮なんですが、「出入国管理及び難民認定法」、いわゆる「入管法」と呼ばれているものです。それからもう一つ、「日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法」、これは一般的に「入管特例法」というふうに呼んでいますが、これらも一部改正になりまして、法務省が新たに在留管理制度を導入いたしまして、外国人住民の在留管理をするというふうな方向になっております。
また、この結果、法改正によりまして、外国人住民の在留資格に関する届け出や氏名変更の届け出などは法務省の入国管理局が、それから住所変更などの届け出は区市町村が受け付けるというふうに変更となるものでございます。
次に、情報連携の目的とその方法でございます。今述べましたように、取り扱い業務によりまして手続窓口が法務省と区市町村とに分かれておりますが、外国人住民に関する情報につきましては、整合性、共有化を図ることが法務省、区市町村双方に必要となってくるものでございます。例えば、区市町村で今後作成いたします外国人住民の方の住民票の中には、氏名や在留資格などを記さなければなりませんし、また、法務省が今後外国人住民の方に交付をする予定である「在留カード」、これにつきましては、住所地の変更を書き込む必要があるというふうになっております。このため、法務省と区市町村間相互の情報連携が必要となってくるものでございます。
このイメージをお手元の資料の中のイメージ図という形で示させていただいております。
今回、このような情報連携をするに当たりまして、法務省は、法務省が管理いたします在留カード発行システム、これを使って、このシステムによります法務省情報連携端末、これを全国の区市町村に設置しまして、この端末を通して外国人情報の送受信を行いたいという方針を示してございます。今回、議案として提出させていただいておりますのが、この法務省の情報連携端末と中野区の住民情報システムとの連携ということでございますが、この方法につきましては、まず、三つの方法を法務省のほうから示されております。一つが、通信回線によるオンライン接続、それからもう一つが、電子記憶媒体によるデータ交換、それから紙媒体による報告、そのどれかで選んでほしいということでございます。このうち、電子記憶媒体によるデータ交換といいますのは、いわゆるUSBメモリなどを使って情報を入力して、それを出すというものでございますし、また、紙媒体による報告は、非常に外国人住民の方が少ない市町村などを想定したものでございます。USBメモリなどの場合ですと、やはり安全性の点で問題があると。それからまた、中野区の場合、そこに書いてございますように、住所変更の取り扱い件数でも年間約2万件ほどデータを取り扱っておりますので、そういった情報が、非常に取り扱い量も多いということで、通信回線によるオンライン接続という方法をとる選択をさせていただくものでございます。
さらに、情報安全対策でございますが、回線のセキュリティは、一つには、区市町村に設置します法務省の情報連携端末と法務省の入国管理局のほうの在留カードシステム、これにつきましてはLGWANという、これは現在行政の中で選択する一番上級のセキュリティを備えているシステムでございまして、これは非常に限られた、許可をされたシステムだけがネットワークに接続をしているもので、これを使っていくという方向で示されております。
法務省連携端末と中野区住民情報連携のシステムの接続につきましては、通信先を互いに特定するですとか、あるいは他の通信が入り込んだり、他の機器で情報が漏れないような対策、具体的に申しますと、例えば庁内の情報系ネットワークとは接続をしない、分離をした形にするですとか、あるいは外部からの進入を防ぐ、これはシステム上、ファイアーウォールというふうに呼んでおりますけれども、それによる防御などを行いまして、情報の安全性を確保していく予定でございます。
また、この法務省情報連携端末でございますが、区に設置をするということでございますが、この設置につきましても、6階の住民情報システム分野内に設置いたしまして、取り扱いにつきましても、2で書いておりますような人的セキュリティにつきましても、操作者ごとに利用のIDを設定し、利用者を特定するですとか、あるいはパスワードを定期的に変更するなどによった人的セキュリティも図っていく予定でございます。
また、今回の結合につきましては、11月25日に開催されました第117回個人情報保護審議会のほうにも提案をさせていただきまして、審議で適当とされているものでございます。
以上が補足説明でございます。よろしく御審議のほどお願いいたします。
委員長
これより本件に対する質疑を行います。
質疑ございますか。
浦野委員
今回のこれは国のほうの法改正に伴うものだということは承知をしているんですけれども、ちょっと今御説明があった中で何点かお聞きしたいんです。この連携方法で三つ選択肢があって、中野区の場合、年間2万件ということで、その通信回線によるオンライン接続を選択したという御説明だったんですけれども、これ、ちなみに、例えばどれぐらいの件数だと、紙媒体だと非常に少ない自治体というふうにおっしゃっていましたけれども、何かその、何件以上がこれとかという判断は、それはもう各自治体に任されているということでよろしいんでしょうか。
浅野区民サービス管理部副参事(戸籍住民担当)
国から、先ほど申し上げた三つのどれかを選ぶというのは、特に数的なものを、これ以上、未満の取り扱いだったらこのパターンでというふうには示されてございません。ですので、それぞれの自治体の判断ということになってございます。
浦野委員
ちなみに、把握しているところでいいんですけれども、他区で、大体やっぱりこの通信回線でのオンライン接続を選択しているところが多いのか。例えば、近隣区などではどうなんでしょうか。
浅野区民サービス管理部副参事(戸籍住民担当)
近隣区では、大体通信回線を選択をしていると聞いております。
浦野委員
先ほど、ちょっと説明の中で聞き漏らしたかもしれないんですけれども、その庁内の情報ネットワークとは別というお話だったんですけれども、ちょっともう一度、そのあたりの説明をお願いしたいんですけれども。
浅野区民サービス管理部副参事(戸籍住民担当)
いわゆる、この情報自体を、何ていうんですか、ほかに情報が行かないような形、専用回線という形で結ぶためには、他のシステムというんでしょうか、庁内の情報系ネットワークなどと接続しますと、これはほかに広がっていく危険性もございますので、完全に、いわゆる区と法務省との専用回線みたいな形でのもので情報のやりとりをすると、そういう意味で申し上げたものでございます。
浦野委員
では、あくまでもこの単独というか、今回の結合は、この外国人の登録と法務省だけということなんですね。
浅野区民サービス管理部副参事(戸籍住民担当)
そのとおりでございます。
浦野委員
最後のところで、個人情報保護審議会の審議で適当とされたというふうにあるんですけれども、このときの出た意見なんか。やはりこの個人情報の流出というところであったりとか、情報の漏えいが一番懸念されている点ではあると思うんですけれども、その審議会の中で出た意見等があれば、お聞かせいただけますでしょうか。
浅野区民サービス管理部副参事(戸籍住民担当)
特にはございませんでした。
浦野委員
何も出なかったということですか。
浅野区民サービス管理部副参事(戸籍住民担当)
いわゆるこの全体の、今回の住基法改正に絡んでの質問等はございましたが、国のほうの方針でそういうふうに方向性が出ている、それからまた、今聞いたような部分では特に問題はないというふうに判断できるということでしたので、その情報連携のところに関する質問等はございませんでした。
浦野委員
今回、この在留カードを発行して、これの携帯は外国人の方に義務付けられるということでよろしかったでしょうか。
浅野区民サービス管理部副参事(戸籍住民担当)
そのとおりでございます。
浦野委員
その場合、その義務付けられて、それを携帯していなければ、違反されると処罰もあるというふうにちょっと理解しているんですけれども、そのあたりはそれでよろしいでしょうか。
浅野区民サービス管理部副参事(戸籍住民担当)
携帯は義務付けられておりますので、やはり持っていなければ――実際、区市町村でいろいろな手続をする場合にも、その在留カードを見せていただくということで手続をしますので、やはり持っていない場合には、それなりの対応は、処罰等がございます。
伊藤委員
今回のこの条例改正は、もちろん国の法律に基づいて変更があったということでのあれなんでしょうけれども、これは、外国人というのは、今回は法務省ですけれども、住民基本台帳ということで、国のネットワーク、住基法で、総務省とのあれというのは、外国人は入っているんですか。
浅野区民サービス管理部副参事(戸籍住民担当)
総務省のほうとも連携はしますけれども、今回の情報連携というのは、あくまでも法務省と地方自治体との間の情報連携でございます。
それで、住民基本台帳法につきましては、これは総務省所管の法律でございますので、今後は外国人住民の方が住民票の中に入ってくる、それについてのシステムに関する開発ですとか、そういったものについての対応というのは総務省のほうで所管させていただいていますので、今回は、要するに、外国人の方の資格認定に関するところで法務省のほうの在留管理制度の中の情報連携というふうな、そういった対応でございます。
伊藤委員
そうなんでしょうけれども、いや、現在、外国人の方も総務省のデータには入っているわけでしょう。どうなんですか。
浅野区民サービス管理部副参事(戸籍住民担当)
現在は入ってございません。
伊藤委員
入っていないのか。そうすると、先に法務省との連携をとってから、その後に住民基本台帳法で外国人の方も全国的にネットワークを、例えばどこでもパスポートが取れるとか、いろいろな利点がありますよね。そういうことは、もうその次ということなんですかね。
浅野区民サービス管理部副参事(戸籍住民担当)
今後の日程について簡単に申し上げますが、今月に各自治体のほうから外国人住民の方に制度が大きく変わりますというお知らせをしております。中野区でも、今月半ば過ぎにそのお知らせをする予定でございます。その後に、今度は、住基法に絡むところですが、いろいろなデータを今、区と法務省の入国管理事務局との間で外国人の方のデータの照合をしております。それに基づきまして、仮住民票というものを作成いたしまして、それを来年の5月ごろに、対象の方に一斉に送ります。それで、内容に間違いがないかとか、あるいは、場合によっては、もう既に出国されている場合等がございますので、さらにそこでもう一度検証を行いまして、それで、最終的に、7月ごろ――まだ施行日がはっきり示されておりませんが、7月ごろに外国人住民の方も住民票の中に入って、一緒にこちらのほうで管理すると、そういうふうな日程で進む予定でございます。
伊藤委員
わかりました。そうしますと、中野区で、この外国人の人数というか、対象者というのは何名ぐらいになるんでしょうか。
浅野区民サービス管理部副参事(戸籍住民担当)
今回対象になる方は、約1万人でございます。
平山委員
すみません。ちょっと、直接的にこの情報連携についてということではないんですけれども、詳しくないので教えていただきたいんですが、例えば、今回法務省のほうとこの専用回線でつながる、ほかにもそういうものもあるんでしょうけれども。今、サイバー攻撃を受けているというのが話題になっていますよね。その場合、どちらかの、いわゆるサーバーにウイルスが侵入をした、これは、もう一方に行くという可能性はあるんですか。
浅野区民サービス管理部副参事(戸籍住民担当)
先ほど、ファイアーウォールというふうなお話をしました。このファイアーウォールというのは、いわゆるそういった外部からの侵入を防ぐためのシステムでございまして、それはそれぞれ、中野区から情報を出すところに設置し、また、法務省は法務省のほうで出すところ、入るところで設置しますので、少なくともそういった形での安全対策は講じております。全くない、大丈夫かというのは、ちょっとまだ、私も専門的ではないので、はっきり言えないところもありますが、そういったファイアーウォールによって、情報のそういった外部からの違う情報の侵入ですとか、間違った情報の侵入、そういったようなものを防ぐという形で設定してございます。
平山委員
だって、今、攻撃、この数カ月の間に受けたものだって、何らかの形で、当然ファイアーウォールはかかっているわけですよね。ということを、ごめんなさいね、これを浅野副参事にお聞きをするのがどうかとは思うんですけど、ただ、やっぱり区だって、そういったセキュリティに対して敏感にならなければいけないと思いますし、今回新たにこういう結合をするということになったときに、当然、担当部署としても、情報のほうやいろいろなところと問い合わせて、そういうリスク回避はやっぱり考えなければいけないのかなと思いまして。
要するに、この一番下のところに情報安全対策というふうに書いてはあるんですけれども、昨今起きている問題が、この情報安全対策の中には、ちょっと入っているとは言えないのかなというふうに思ったものですから。だから、十分に、そういったことも、もちろん浅野副参事のところだけの話ではないんですよ。だけど、こういう議案が今回上がってきていますので、それに関連してということでお願いをしたいと思いますが、いかがでしょうか。
浅野区民サービス管理部副参事(戸籍住民担当)
先ほど、庁内LANとの接続をしていないというのは、要するに、インターネットとはつながないということでございます。
もう一つ、それぞれの端末の中でウイルスチェックも当然行っておりますので、そういった外部からの侵入はそういった形で防ぐ、こういう構成をとっております。
平山委員
それはわかっているんですけど、より安全に対して注意を払っていただきたいというか。だって、そんなの、防衛省にだって入られたんでしょう。あそこはセキュリティ完璧なはずじゃないんですか。という問題が起きているので、こういう、いわゆるもろもろの外部との接続については、十二分に、より配慮をされたほうがよろしいかなと思ったので、伺ったわけです。
浅野区民サービス管理部副参事(戸籍住民担当)
今、委員、御指摘のような部分も含めまして、十分情報の安全には努めさせていただきたいと思います。
むとう委員
新たなこのシステムを導入するに当たって、何か新たに経費、設備を構築するためのお金はかかるんですか。
浅野区民サービス管理部副参事(戸籍住民担当)
経費につきましては、既に住基法改正に伴う経費の中に含まれておりまして、その中で賄う予定になってございます。
むとう委員
たしか、国からは来なかったんですよね。区が自前でやる事業の中に入っているということですか。
浅野区民サービス管理部副参事(戸籍住民担当)
申しわけございません。ちょっと説明が足りなかったんですけれども、法務省の情報連携端末の設置につきましては、これは法務省のほうで費用負担をするということになってございます。私どもは、それと住民基本台帳のネットをつなぐ、その部分の経費を先ほど申し上げたような予算の中に組み込んで、既にやっております。一般財源です。今回の住基法改正に伴う経費につきましては、まだちょっと国のほうからはっきりした方向を示されてございませんが、最近、システム開発経費についてどのくらいかかっているんだということで、これは総務省のほうからですけれども、ちょっと調査は入ってきてございますので、それに基づいて何かあればというふうな期待はしてございます。
浦野委員
ちょっとさっき聞き忘れたんですけれども、これはそもそも国の改正だというところなんですけれども、大分さかのぼってはしまうんですが、この法が施行になったときにも、当時、かなりプライバシーの侵害等や情報漏えいに対する不安はすごい大きかったと思うんですが、そのあたりについて、区の認識をちょっとお聞かせ願いたいんですけれども。当時のいろいろな議論は御存じだとは思うんですけれども、ちょっとそのあたりの見解を、もう一度、すみません。
浅野区民サービス管理部副参事(戸籍住民担当)
当然、個人情報保護については、区としては最優先な課題として保護に努めていくということで、先ほど申しましたようなさまざまなシステム開発につきましても、これも、セキュリティの問題をしっかり確保することで、そういった個人情報保護の侵害にならないような、そういった方向を示していきたいというふうに考えております。
委員長
他にいかがですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、取り扱いを協議するため、委員会を暫時休憩いたします。
(午後1時28分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後1時29分)
質疑ありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結いたします。
次に、意見の開陳を行います。
意見ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結いたします。
次に、討論を行います。
討論はございますか。
浦野委員
先ほどの質疑の中でも発言させていただいたんですけれども、そもそも、これは住民基本台帳のネットワークシステムで、すべての国民にコード番号をつけて、その氏名や住所、性別等を一元管理するものだということで、当時もその個人情報の漏えいやプライバシーの侵害に対する国民の不安は大きかったというふうに認識をしています。
今回のこの議案の内容も、2009年ですかね、外国人登録法が廃止されて、この新たな制度に再編されたことでの改定に伴うということは承知をいたしております。このとき、その国のほうの法改正であったときも、日本弁護士連合会のほうも会長さんが声明を出していますけれども、この外国人登録証の常時携帯の義務にかえて、この在留カードの常時携帯が義務化されて、それに違反すれば処罰の対象にもなる。また、その生活の細部まで立ち入って、個人情報を収集するのは、やはりプライバシーの侵害という点では問題が多いと考えております。
この国の法改正に対応する今回のこの電子結合であるということは認識しておりますけれども、やはりその人権侵害の点でも、賛成はできないかなと思います。
以上のことで反対討論といたします。
委員長
他に討論ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結いたします。
それでは、これより本件について挙手により採決を行います。
お諮りいたします。
第86号議案、電子計算組織の結合についてを原案どおり可決すべきものと決することに賛成の委員は挙手をお願いいたします。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手多数。よって、本件は可決すべきものと決しました。
それでは、次に、陳情の審査を行います。
第11号陳情、介護職員処遇改善交付金を継続するよう政府に意見書を提出することについてを議題に供します。
陳情者から補足説明の申し出がありますので、委員会を休憩して、これを受けたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、暫時休憩をいたします。
(午後1時32分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時52分)
これより本件に対する質疑を行います。
いかがでしょうか。
ひぐち委員
第5期介護保険事業計画というのが来年度改正になるんですか。その内容というのは、何かかなり、今回要望があったことと絡んでくる内容というのはあるんでしょうか。
波多江区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
第5期の介護保険の事業計画につきましては、まだ介護報酬について加算分をどのようにして上げていくかというような議論を国のほうでしておりまして、まだ決まってはおりませんけれども、おおむね今議論になっております交付金にかわるものとしては、その介護報酬を上げるということで考えるという方向がある程度示されているという状況でございます。
ひぐち委員
そうすると、報酬を上げるということは、保険料を上げなければやっていけないということにもなり得るということですか。
波多江区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
報酬が上がった分につきましては、介護サービスの供給量の部分に、当然、金額としてはね返るということでございますので、そこから計算をしていく保険料についても、その介護報酬の値上がり分については反映をするということでございます。
ひぐち委員
これは、区として介護報酬を上げるという考えなのか、あるいは国からの指示で介護報酬を上げたほうがいい、これはどっちが決めてきた話になるんでしょうか。
波多江区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
介護報酬というのは、制度として、介護保険制度の中のものですので、国が全国的に介護報酬の単価について、計画期間中はサービスごとに報酬を決めていくものでございます。区が決めるというものではございません。
ひぐち委員
そうすると、介護報酬の件については、まだ国としてははっきり定めてはいないというふうに思っていいわけですね。
波多江区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
はい。まだ決まっていない状況でございます。
浦野委員
一応ちょっと区の見解として改めてお聞きしますけれども、そもそもこの介護職員の処遇改善の交付金がどのような意図で出されたかというのを一度説明をお願いいたします。
波多江区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
目的でございますが、介護職員と他の業種の従業者との賃金格差を縮め、確固とした雇用の場としての成長を促すため、事業所を運営する事業者に対して、賃金改善に要する経費の一部を支給することをもって処遇改善を図るというのが目的でございます。
浦野委員
すみません、一人当たりの交付金額をもう一度お願いいたします。
波多江区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
おおむね一人当たり1万5,000円程度というふうになってございます。
浦野委員
月額ということでよろしいですよね。
波多江区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
失礼しました。月額でございます。
浦野委員
先ほども他の業種との賃金格差を減らすというところがありました。区のほうとしてはその効果というか、区としてというか、担当のところになるかもしれませんけれども、その効果についてはどのように見ておられますでしょうか。
波多江区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
効果といたしましては、一時金という形で従業者の方に渡るということもありますので、効果がないとは申しませんけれども、本俸といいますか、本給のほうが上がるというところまでは行かないということがあるということは言われておりますので、そういうふうに認識をしておるというということでございます。
浦野委員
本当は、全体がもっと上がればいいとは思うんですけれども、本当にわずかであっても、その効果は、一定あるのではないかと思っています。なので、やっぱり、私も働いていましたけれども、せめて維持拡充が、やっぱり望まれるのではないかなと思うんですけれども、そのあたりの御見解を最後に、すみません、お願いします。
波多江区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
特別区の区長会としましても、23年8月の段階ですけれども、介護保険制度の充実の項目の中で、23年度末までに、介護職員処遇改善交付金の継続など、事業者への直接的な支援をするための方策を講じることという形での区長会の要望は出されているというところもございますので、要望として、これから、国の中でまだ議論がされているところでありますので、要望は要望として、区長会のほうでも出した経過がございます。ただ、現在も、その議論については、今後、行政としては介護報酬の中で処遇改善の方策をしていこうという議論があるということでございますので、その推移につきましては注視をしまして、介護保険料を算定する場合にも影響することでございますので、情報を集めて、しっかりと見ていきたいというふうに考えるところでございます。
むとう委員
確認なんですけれども、これまで出されていた交付金というのは、介護保険のパイの中ではなくて、別枠から出ていたということでよろしいですか。
波多江区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
もちろん公費でございますけれども、国のほうから別枠で東京都にお金が来まして、それを事業者が申請することによって、国保連を通じて交付をしていたというものでございます。
むとう委員
わかれば、国全体――この交付金、国としては年間幾らだったんでしょうか。
波多江区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
年間といいますか、制度発足時に国の予算が3,975億円だったんです。それで、東京都の予算が415億円ということになってございます。これは、23年度末までにこれを交付をするという金額でございます。
むとう委員
本当に、働く方の処遇改善はすごく必要だというふうに思っていて、なかなか、かつては大学でも福祉部はすごく人気だったんだけれども、本当に専門的知識を学んで卒業した大学生がいざその介護現場で働いてみると、本当に賃金が低くて低くて、結婚もできないしということでやめていく。介護現場には夢と希望がないみたいな感じで、大学の福祉部というところも、もう今や人気がないというようなことも聞いておりますので、そういうことからすると、本当に処遇を改善していかなければいけないと強く思うんです。
今、介護保険の枠じゃないところで国の予算が3,975億円、東京都では415億円と、相当の金額ですよね。これを今、第5期改定の中で、介護保険の中でおさめようと思えば、これだけの金額が介護保険の中に入ってくるとなると、相当保険料が上がるとか――上がっていくことになるわけですよね。この分を含んでしまうわけですから。この水準を守ろうとすると、これだけの金額が介護保険の中に入ってくるということになると、介護保険料にはね返ってくるということになるということでいいわけですよね。そうすると、相当これ、これだけの金額を介護保険に割り返していったら一体幾らになるのかなって、すごく思うんですけれども、どうなんですか、これ。介護保険料を上げられても困るし、だけど、働く側の処遇は改善していかなければいけないと思うしというところの、その兼ね合いのところで、今審議会の状況がどこで落ち着いていくのかわからないんですけれども、区としてこれだけの金額が介護保険の中で組み込まれていってしまうことになったら、一体保険料にどれぐらいの影響が出るのかというような試算は出されているんですか。
波多江区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
介護保険部会のほうで、一定計算をしたモデルケースはお出しをしています。それで、介護報酬を2%値上がりすると見込んで計算をした額が5,177円という数字が出ているんです。5,177円という数字で、モデルとしてお出しをしております。そういうわけですから、全然介護給付費の準備基金などを投入しない、実力ベースで言えば、月額ですけれども5,200円程度の保険料になろうかという計算はしております。それで、そこから、介護給付費の準備基金を使うというようなことで、5,000円未満になるのではないかというふうには考えてはおりますけれども、今回の第5期の介護保険事業計画における介護報酬がどれだけ値上がりするのかということは、まだ明確になっておりませんので、目安としての金額としてお考えいただきたいと思いますけれども、そういった状況での検討はしております。
むとう委員
今の保険料から幾ら上がるということになるんですか。
波多江区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
今現在が月額4,080円ですので、5,200円までは上がらないようにはもちろんしますけれども、1,000円程度になるのかどうかというところでございます。ちなみに、国のほうで試算をしております金額が、月額5,200円程度というふうになっておりまして、国のほうでは介護報酬のプラス改定分は保険料100円程度と見込んでおります。これは国の数字です。
むとう委員
国のほうでは、この交付金についてはなくしていって、介護保険の中に含ませていくという考え方に持っていくという状況なんですか。
波多江区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
はい、そのとおりでございます。
むとう委員
先ほどの御説明だと、23区の区長会のほうでは、この交付金の継続を求める意見書を出しているということなんですよね。
波多江区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
はい。23年8月の段階で国・都要望の中に含まれております。処遇改善交付金の継続とともに、都市部の実情に合った報酬額に改めることであるとか、それから地域区分の報酬単価上乗せ割合を増加をさせてほしいというようなこともあわせて要望しております。
林委員
介護職員の処遇は改善するべきだとは思うんですけれども、この趣旨である交付金を出すことによって、離職率――働く人たちがやめていかないようにということが第一の目的だったと思うんですが、読売新聞では3年ぶりに悪くなったと書いてあるんですけれども、2009年から現在まで、離職率とかというのは、東京都ではどのような経過になっているのか教えていただけますか。
波多江区民サービス管理部副参事(介護保険担当)
すみません、ちょっと東京都での数字を今持ってはいないんですけれども、17.8%になったというお話が今陳情者の方からありましたけれども、前年度は17%だったので、全国ベースで言えば、0.8%離職率が上がってしまったということになると思います。ちょっと東京都のものが、今手持ちではないので……(「全国なんですか、この離職率は」と呼ぶ者あり)はい、そうです。全国の介護労働実態調査の結果ということになりますので、これは全国の調査でございます。
委員長
他にいかがですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
よろしいですか。
質疑がなければ、取り扱い協議のため、委員会を暫時休憩いたします。
(午後2時08分)
委員長
それでは、再開いたします。
(午後2時13分)
お諮りいたします。
第11号陳情、介護職員処遇改善交付金を継続するよう政府に意見書を提出することについて、本日のところ保留とするということで御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決します。
以上で第11号陳情について、本日の審査を終了いたします。
続きまして、第5号陳情に移ります。
その前にちょっと休憩をさせていただきます。
(午後2時14分)
委員長
再開いたします。
(午後2時15分)
それでは、引き続き陳情の審査を行います。
第5号陳情、飲食物の放射能「暫定規制値」見直しを求める意見書の提出についてを議題に供します。
これより本件に対する質疑を行います。
質疑ございますか。
むとう委員
国のほうでも、今ある暫定基準値の見直しをということで検討中というふうに聞いていて、検討中、検討中という状況で結果がまだ出ていないと思うんですけれども、どんな状況か把握していることがあれば教えてください。
堀越環境部副参事(生活環境担当)
10月28日に厚生労働省から通知がございまして、放射能基準を乳幼児食にも設けるということになっております。今度は、乳幼児食品を新設するという方針を固めまして、今までは、セシウムは年間5ミリシーベルトであったところ、今回、年間1ミリシーベルトに見直すというような、新たな規制値を設けるということにしておりまして、4月から新たな基準の施行を目指して作業を進めているところと聞いております。
むとう委員
乳幼児用の見直しだけしかまだ来ていないんですか。
堀越環境部副参事(生活環境担当)
そうですね。ちょっと詳しく申し上げますと、今まで年間5ミリシーベルトといいますのが、野菜、穀類など、食品の種類によって1ミリシーベルトずつということで分けておったんですけれども、今回は、まだシーベルトの数字は検討中ということでございますけれども、今までの5分類を4分類に変えるということで、牛乳、飲料水というものと、あと、一般食品というものと、あと、乳幼児食品と四つの分類に分けて行うということです。それで、一般食品の中には、今まで細かく分かれておりました穀類ですとか野菜、肉、卵、魚、その他というようなものが含まれるということで、この乳幼児食品につきましては、厳しい値を設定するという予定でおるというところを聞いてございます。
ひぐち委員
国のほうの指針が、年間のシーベルトの値を1ミリシーベルト以下にしていく予定だというふうに報道されているんですが、この辺はどういうふうにお考えというか、区として考えているんでしょうか。
堀越環境部副参事(生活環境担当)
暫定規制値がより厳しく見直されるということで、今まで御要望ございました国民、区民の方のより安全側に立った数値というものが実現されるというふうにとらえてございます。
ひぐち委員
この陳情書の中では、年間1ミリシーベルト以下にしていただきたいというような文章でありますよね。そうすると、もう既に国の方針が約1ミリシーベルトにすることをもう考えているということというふうに受けてとめてよろしいわけですね。
堀越環境部副参事(生活環境担当)
こちらの提出者の方の1ミリシーベルトといいますのが、今回国の示す1ミリシーベルトとはちょっと違う意味合いの1ミリシーベルトではございますけれども、お子さんの被曝については、内部のほうが影響が大きいとされておりますので、この提出者の方が、外部も含めというお話はいただいてはいるんですけれども、今回、陳情の後に国の動きがございまして、1ミリシーベルトというものを達成されれば、この陳情書の趣旨というものはほぼ達成されるのではないかと思います。
あともう一つでございますが、今回、厚生労働省が参考にいたしました食品安全委員会の意見募集の中に同様の趣旨のものが含まれておることを確認しております。
ひぐち委員
あと、ここにはちょっと書いておりませんでしたけれども、食品の衛生上のセシウムとかヨウ素とか、こういう何か分類があるものを見ているんですが、このシーベルトとセシウムとヨウ素というのはどういう関係があるのか、もし御存じだったらちょっと教えていただけないでしょうか。
堀越環境部副参事(生活環境担当)
ヨウ素とセシウム、その核種といいまして、種類がそれぞれございまして、核種ごとに指標値をそれぞれ日本も国外も定めているところでございますけれども、基本的にはベクレルという、物の放射線量というものを基準にしてございますが、今回、この厚生労働省が出しましたのは、ミリシーベルトというような単位でございます。こちら、コーデックスという国の基準を定めておりますところの指標が介入のレベルを1マイクロシーベルトというようなところで定めたものを引用しているところでございます。
ひぐち委員
この陳情書の中に、「現行の暫定規制値は国内法令や世界基準として比較して高水準で」と書いてあるんです。私が調べたところでは、ヨウ素については、これはもう原発の影響からもほとんど影響がなくなってきていると。そして、セシウムについては、世界的な基準から見ても日本の基準値というのは、どちらかというと低いものが多いと、要するに基準値がかなり厳しく表示をされているというふうに思われるんですが、この辺はどういうふうに考えていらっしゃいますか。
堀越環境部副参事(生活環境担当)
消費者庁の資料を参考にいたしましても、確かにセシウムにつきましては、日本が、例えば野菜、穀類などは500ベクレルとしているところを、コーデックスは1,000ベクレルというような、ベクレル表示ですと日本のほうが低いというようなところはございます。ただ、今回、シーベルトというふうに換算いたしますのは、身体への影響というふうに換算をし直してございますので、一概には申し上げにくいことではございますが、ベクレルだけ比較いたしますと、日本が極端に高い値というようなことは、ちょっととらえにくいところでございます。
委員長
他にいかがですか。よろしいですか。(「ちょっと陳情者の方には、質問は」と呼ぶ者あり)
ちょっと休憩します。
(午後2時23分)
委員長
再開いたします。
(午後2時25分)
他に質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、取り扱い協議のために、委員会を暫時休憩いたします。
(午後2時26分)
委員長
それでは、再開いたします。
(午後2時33分)
質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、質疑を終結いたします。
意見の開陳を行いますが、ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
討論ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論、意見、終結いたします。
それでは、これより本件について採決を行います。
お諮りいたします。
第5号陳情、飲食物の放射能「暫定規制値」見直しを求める意見書の提出について、を採択すべきものと決することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決します。
それでは、第5号陳情については終了いたします。
続きまして、第10号陳情について議題に供します。
これより本件に対する質疑を行います。
質疑ございますか。
平山委員
ちょっと確認なんですが、前回の質疑の御答弁の中で、区側のほうが、この廃食油の回収については、区として行う必要を感じているというような御趣旨の御答弁をされたように記憶しているんですが、改めて伺ってよろしいですか。
志賀環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
区といたしましては、これからも資源化についてはいろいろな形での資源化をごみの減量のために進めていかなくてはならないという認識のもとに立っております。その中で、資源化につきましてはいろいろと経費もかさみますことですから、こういった廃食用油の回収につきましては、時期を考えながら、地域の中でも今集団回収等をやっておりますけれども、そういったルートに乗せながら、地域の報償金のためになるのであれば、そのルートを使ってやっていきたいというふうに考えております。
平山委員
ここにモデル事業というふうに書いてあるんですが、どうなんですか。実施に当たっては、モデル事業としてやるような形体のほうが望ましいものなんでしょうか。
志賀環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
先ほど申しましたとおり、いろいろな資源化をしなくてはならないと、全区展開をしていきたいというふうには考えておりますので、モデル事業を実施するという形ではなく、地区内全域で取り組めるところをいろいろと地区町連等相談しながら――集団回収そのものは地区町連等と相談しないとできませんので、そういったところと相談しながら進めてまいりたいというふうに考えているものでございます。
平山委員
ちょっと陳情者の方にも……
委員長
休憩いたします。
(午後2時38分)
委員長
再開いたします。
(午後2時40分)
他にございますか。
ひぐち委員
先ほど集団回収を行っていますということですけれども、この回収の方法というのは、廃食油って油ですから液体ですよね、あるいは、今、何か粉を混ぜると固まるとか、どっちの回収の方法をとられているんでしょうか。
志賀環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
廃食用油につきましても、集団回収は今、新聞、雑誌、段ボール、古布を回収して、それを業者に渡して売却益を出しているというのが各単位町連でやっていらっしゃるものでございます。ですから、廃食用油につきましても、当然、地域の皆様方が拠点、ステーションに――現在1万7,000カ所、ポイントでですね――廃食用油を集めることできませんので、例えばですけれども、区民活動センターを中心とした集団回収方式をとれば、そこでの地域の方々が集めていただいた廃食用油を売却をして、集団回収の報償金として払えるような、そんな仕組みができればいいかなというふうに考えております。
ですから、あくまでも固めるような、凝固剤を使って回収すると売却できませんので、その廃食用油そのものをペットボトル等によって持ってきていただいて、そこで集団回収の事業に乗せて、売却をするというような形のものができればなというふうに今検討を進めているところでございます。
ひぐち委員
そうしますと、今、検討しているということは、現在は、その集団回収の中には廃油は含まれていないということですか。
志賀環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
集団回収の中には、今、メーンが新聞、雑誌、段ボールでございます。7割の団体が古布もやっていただいている。そして、一部地域においては、缶の回収もやっているところもあるんです。その中に新たなものとして廃食用油を乗せていけないかなというようなことを考えているものでございます。
ひぐち委員
そうしますと、今まで廃油は家庭で、私の自宅なんかは油を固形にしてごみとして捨ててしまうような格好にしているんですけれども、今までは、そういう家庭で処分していたものがほとんどで、これから集団回収を交えて、あるいは区民活動センターで回収をして売却ができるということを考えているということでよろしいんですか。
志賀環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
廃食用油は、売却できるようになったのはつい数年前ぐらいからということでございます。これまでは、凝固剤等が出てきて、皆さん、御家庭では、その凝固剤で固めてごみとして出していただく、あるいはフライパンに残った油については、新聞あるいはティッシュ等でふいていただいて、それで下水道には流さないようにしてごみとして処理をしていただいたというようなものがございます。これから、今は、この数年前から、前回の御報告でもありましたが、練馬区なんかでも、そういった廃油等を集めて売却益として今は売れる時代になってきたと。それで、廃油も結構高値で売れているということでございますので、そういうルートに乗せられるのであれば、中野区としてもそういうことを十分検討するに値するだろうというふうに考えているものでございます。
ひぐち委員
そうしますと、今後、区としてやるべき回収方法というのは、今言ったように、こんな話ではおかしいかもしれませんけれども、石けんとかハンドソープをつくる目的でなくても、そういう廃油を集めて、あるいはリサイクルをして、環境に優しいまちづくりというものが進められるということでよろしいんですね。
志賀環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
今、委員、お話しのとおり、区として取り組むのではなくて、集団回収はあくまでも町会、自治会、それから団体の業務としてやっておりますから、区として取り組んでいるわけではございませんけれども、中野区全域でそういったことが進められれば、より環境に優しく対応できるようなシステムができるのではないかと思っております。一部石けん等によってのリサイクルという方法もあろうかとは思いますが、それはそれとして、地域の方々がリサイクルの一つとして取り組むのであれば、それはそれでやっていただいて結構だと思います。
ひぐち委員
それで、こちらの陳情のほうにも書いてあるんですけれども、肥料、石けん、塗料、ハンドソープに生まれ変わる。前の委員会のときにもお話がありましたけれども、環境リサイクルプラザで、何か機械があって石けんをつくるっておっしゃっていましたね。この機械というのは、今は使わないで、保管をしておいて、全く使われていないということでいいんですか。
鈴木環境部副参事(地球温暖化対策担当)
今、委員のほうからお話がありました旧環境リサイクルプラザの石けんの製造機でございますけれども、現在は旧環境リサイクルプラザの中で保管してあります。
ひぐち委員
この中野区でモデル事業というふうに、ここの陳情に書いてあるんですけれども、これ、石けんをつくることがモデル事業になるのかなと、ちょっと不思議な気がするんですけれども、その辺の取り組みというのは、現実にでき得るんでしょうか。その辺をちょっとお聞きしたいんですけれども。
志賀環境部副参事(ごみゼロ推進担当)
この陳情の文章の中にも書いてございますけれども、東京について言えば、東京油田と言われておりますと、この廃食油については植物性、軽油代替燃料、代替燃料、飼料、肥料、塗料、石けん等と書いてございますが、その一つの中身だと、石けんづくりというのはそういう中の一つだと思っているんです、リサイクルのための。以前私も石けんづくりをセンターで事業としてやったことがありますけれども、そんな大きな機械がなくても、廃油等を使って石けんづくり講習会等をやったことがございますので、それも一つのリサイクルとして成り立つんだろうというふうには思います。
ひぐち委員
もうこれで質問を終わりますけれども、私は、こういう環境に優しいまちづくりというのは、何でも区が先頭に立ってやることだけではないと思うんです。やっぱり地域とか、各個人個人が、そういう廃油にしても何にしても、やっぱり自分でやっていく力をきちっとつけていくことがやっぱり環境の一番の根源だと思いますので、その辺をよく考えた上で、やっぱり本当に取り組むべきなのは、区でやるのか、個人がやるのか、あるいは町内会でやるのか、その辺をよく考えた上で進めていきたいなと、私自身はそういうふうに要望いたします。
委員長
他にいかがですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、取り扱い協議のため、委員会を暫時休憩いたします。
(午後2時48分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後2時49分)
お諮りいたします。
第10号陳情、廃食油回収のモデル事業についてを本日のところ保留とすることに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決します。
以上で第10号陳情についての審査を終了いたします。
以上で本日予定した日程は終了しますが、委員、理事者から特に御発言ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、次回の委員会は、12月8日(木曜日)午後1時から当委員会室で行うことを口頭をもって通告いたします。
以上で本日の区民委員会を散会いたします。
(午後2時50分)