1.平成26年(2014年)2月19日、中野区議会議事堂において開会された。
1.出席議員(42名)
1番 若 林 しげお 2番 高 橋 かずちか
3番 木 村 広 一 4番 甲 田 ゆり子
5番 小 林 ぜんいち 6番 中 村 延 子
7番 石 坂 わたる 8番 後 藤 英 之
9番 石 川 直 行 10番 伊 東 しんじ
11番 内 川 和 久 12番 ひぐち 和 正
13番 白 井 ひでふみ 14番 平 山 英 明
15番 南 かつひこ 16番 森 たかゆき
17番 いながき じゅん子 18番 林 まさみ
19番 小宮山 たかし 20番 浦 野 さとみ
21番 佐 野 れいじ 22番 北 原 ともあき
23番 吉 原 宏 24番 いでい 良 輔
25番 小 林 秀 明 26番 久 保 り か
27番 酒 井 たくや 28番 奥 田 けんじ
29番 近 藤 さえ子 30番 金 子 洋
31番 長 沢 和 彦 32番 大 内 しんご
33番 伊 藤 正 信 34番 高 橋 ちあき
35番 市 川 みのる 36番 篠 国 昭
37番 やながわ 妙 子 38番 佐 伯 利 昭
39番 むとう 有 子 40番 か せ 次 郎
41番 来 住 和 行 42番 岩 永 しほ子
1.欠席議員
な し
1.出席説明員
中 野 区 長 田 中 大 輔 副 区 長 金 野 晃
副 区 長 英 直 彦 教 育 長 田 辺 裕 子
政 策 室 長 竹 内 沖 司 経 営 室 長 川 崎 亨
都市政策推進室長 長 田 久 雄 地域支えあい推進室長 瀬 田 敏 幸
区民サービス管理部長 白 土 純 子ども教育部長、教育委員会事務局次長 髙 橋 信 一
健康福祉部長 野 村 建 樹 保 健 所 長 寺 西 新
環 境 部 長 小谷松 弘 市 都市基盤部長 尾 﨑 孝
政策室副参事(企画担当) 海老沢 憲 一 経営室副参事(経営担当) 戸 辺 眞
1.本会の書記は下記のとおりである。
事 務 局 長 篠 原 文 彦 事務局次長 青 山 敬一郎
議事調査担当係長 佐 藤 肇 書 記 関 村 英 希
書 記 東 利司雄 書 記 土 屋 佳代子
書 記 細 川 道 明 書 記 江 口 誠 人
書 記 永 見 英 光 書 記 鈴 木 均
書 記 井 田 裕 之 書 記 竹 内 賢 三
書 記 遠 藤 良 太 書 記 香 月 俊 介
議事日程(平成26年(2014年)2月19日午後1時開議)
日程第1 第6号議案 平成26年度中野区一般会計予算
午後1時00分開議
○議長(伊東しんじ) 定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。
この際、お手元に配付の一般質問一覧表のとおり、いでい良輔議員、久保りか議員、長沢和彦議員、酒井たくや議員、後藤英之議員、大内しんご議員、小林ぜんいち議員、岩永しほ子議員、佐伯利昭議員、石川直行議員、伊藤正信議員、木村広一議員、佐野れいじ議員、内川和久議員、吉原宏議員、むとう有子議員、近藤さえ子議員、林まさみ議員、石坂わたる議員、小宮山たかし議員より質問の通告がありますので、これを順次許します。
中野区議会議員 いでい 良 輔
1 施政方針説明について
(1)自治基本条例について
(2)区政運営の自己評価について
(3)平成26年度予算案について
(4)その他
2 その他
○議長(伊東しんじ) 最初に、いでい良輔議員。
〔いでい良輔議員登壇〕
○24番(いでい良輔) 平成26年第1回定例会に当たり、自由民主党の立場から一般質問を行います。私の質問は通告のとおり、1番目に施政方針について、その中の項目として、(1)として、自治基本条例について、(2)区政運営の自己評価について、(3)平成26年度予算案について、その他はございません。区長はじめ理事者の皆様には明確で誠意ある御答弁をお願いいたします。
初めに、施政方針に関連して、自治基本条例について伺います。
区長は、一昨日の施政方針の中で、みずからが区政のかじ取りをしてきた11年間を振り返った上で、「引き続き区政に責任を果たすべきであるとの思いに立ち至りました」と述べ、ことしの6月に行われる区長選挙へ向けた事実上の出馬表明をされました。田中区長にとっては、4期目への挑戦となるわけです。区長みずからが述べているとおり、中野区自治基本条例では、第7条2項で「活力ある区政運営を実現するため、区長の職にある者は、連続して3期を超えて在任しないよう努めるものとする」と多選自粛規定を設けています。一方で、同条3項では「前項の規定は、立候補の自由を妨げるものと解釈してはならない」と規定していますから、4期目を目指すことが直ちに条例違反となるものではないとの御見解と推察いたします。
しかしながら、この自治基本条例は区長みずからが提案し、区議会や区民の間でさまざまな議論を重ねた上で制定されたものです。中でも多選自粛規定については賛否が分かれていましたが、区は、「区長は、区の行政を自主的かつ総合的に実施する役割を持ち、幅広い事務にわたる権限を有しています。特定の者がこの権限の集中する区長の職に長期にわたり在任することは、自治の理念に照らして好ましくはないと考えます」と述べていました。
ここまで明確に考え方を示しておきながら、その条例を提案した御本人が3期を超えて4期目を目指すことは、極めて重大な方針変更であります。これだけ重要な事柄でありながら、施政方針で述べられていることでは言葉が足りず、その是非を論じるには材料があまりにも乏しいと感じています。「多選自粛規定についても深く考えた」とは、具体的にどのようなことでしょうか。また、「道半ばの仕事は責任を持って全うするべきとの御要請」を寄せられたのはどのような区民の方々で、何を求められているのでしょうか。そして、「いずれにしても区民が決する」とは選挙により区民の審判を仰ぐということを意味すると思いますが、その前に、自治基本条例の議決を求めた区議会に対し十分な説明責任を果たすべきではないかと考えます。その上で、条例改正に向けた手続をとられるべきではないかと考えています。
私たち自由民主党議員団は、田中区長とともに中野区の発展と区民生活向上に努めてきたという自負があります。これからの中野区政がどうあるべきかを考える上でも、区長の丁寧で真摯な説明を求めたいと思います。
2番目に、区政運営の自己評価について伺います。
区長は施政方針説明の中で、区政を担当された11年間を振り返っていらっしゃいます。そこでは実績をさまざま述べられていますが、その中で何点かについてお尋ねいたします。
初めに、基金の積み立てと区民サービスの向上についてです。
区長は施政方針説明において、「就任時60億円に満たなかった基金が約400億円に増加した」と述べております。区長に就任された平成14年度以降の一般財源の状況を見ると、区が定めている基準となる一般財源規模650億円と比べ、平成14年度から16年度までの3年間は基準を下回り、逆に平成17年度から21年度までの4年間は基準を上回り、さらに平成22年度から25年度予算までの4年間は基準を下回る状態となっております。当然、経済動向などにより一般財源の収入見通しは変動し、基準を上回るときもあれば、下回るときもあります。しかしながら、一般財源が減少し、基準となる一般財源規模を下回ったからといって、それにあわせて区民サービスを削減することはできないわけであります。そのためには、基準を上回る収入があるときにしっかりと基金に積み立てを行い、逆に一般財源が基準を下回る場合には基金を有効に活用し、区民サービスを削減することなく、安定的に提供することができることになります。つまり、景気動向に左右されない持続可能な財政運営にとって、一定の基金を確保することは大切なことであると言えます。
一方では、区民サービスを削り、基金にため込んでいるとの主張もありますが、決してそのようなことはないと私たちは考えています。むしろ、区民サービスを安定的かつ継続的に提供し続けていくためには、基金は必要不可欠なものなのです。かつて、区の財政状況が非常に厳しかった平成11年度には、財政調整基金はわずか170万円余、特定目的基金を合わせても41億円程度といった時代がありました。その後、行財政5か年計画が策定され、区民サービスに大きな影響を及ぼしたことは皆さんも御存じのことと思います。
そこで伺います。区長は、基金が約400億円に増加したと自己評価されておりますが、区民サービスの向上といった観点から、この基金の必要性、有効性についてどのような見解をお持ちか、お答えください。
次に、職員削減の取り組みについて伺います。
区では、これまで職員2,000人体制の構築を当初の予定より1年前倒しして、平成27年4月に達成することとしています。今回の施政方針説明の中で、「職員数の削減では、民間活力の活用や事務改善の徹底などで、就任時3,082人いた職員数を、当初定めた常勤職員ベースで2,000人まで減少させながら、区民サービスは充実させてきました」と、みずから評価した上で、「年金と雇用の連続のため、65歳までの雇用継続が求められることになったこともあり、新たな職員定数の考え方を示す時期に来ている」と述べられています。私もかねてから、職員2,000人体制については評価・検証し、見直しすべき点があるのではないかと指摘してきました。そこで、区が新しい職員定数について考えるに当たって、何点か確認のためお尋ねします。
初めに、これまで職員を削減しながらも区民サービスは充実してきたと言われていますが、具体的に何をもってそのように言えるのでしょうか。業務の委託化等により定数削減が行われていますが、そのことが区民サービスの向上につながっているという御趣旨なのでしょうか。お伺いします。
次に、雇用延長についてお伺いします。年金制度の改正に対応するため、職員を65歳まで継続雇用することになりますが、職場へ及ぼす影響をどのように考えていらっしゃるのでしょうか。新規採用者の抑制がされたり、職員の平均年齢が上がることにより、組織の活力を損なうといったことはないのでしょうか。
また、新たな職員定数の考え方の中では、単純に職員数の見通しだけを明らかにしていくお考えでしょうか。区長はこれまで少数精鋭の組織を目指すとされていますが、具体的な職員の能力開発や組織のあり方についてもしっかり盛り込むべきと考えています。区長のお考えを伺います。
次に、保育園の待機児対策についてお伺いします。区長は所信表明の中で、多様な保育ニーズに対応しつつ保育定員の増加に努めてきましたと述べられています。今、保育園の待機児問題は全国的にも大きな関心事であり、大都市では各自治体がそれぞれ工夫を凝らしながら待機児対策を行っています。中でも、昨年4月に話題となった横浜市における待機児対策は、大幅な定員増を図ったにもかかわらず、10月には再び200人を超える待機が発生するなど、大きな驚きとともに、待機児対策の難しさを感じているところでもあります。
中野区においては、区長が言われるように、これまで区立保育園の建てかえ・民営化に伴う定員拡大や、認証保育所の活用、グループ型の家庭的保育事業の実施など、民間活力を積極的に活用しながら、多様な保育ニーズに対応できる保育定員の拡大を行い、この待機児対策に取り組んできたことは評価したいと思います。このように保育施設の定員を毎年200人程度増加させているにもかかわらず、残念ながら平成25年4月において、保育園の待機児を解消させるには至っておりません。先ほどの横浜市の例や23区各自治体に見られるように、保育施設の定員を増加させても、また新たな保育需要が生まれる現象が続いております。
中野区においても、今年度、区立保育園分園の開設、集合住宅を活用した家庭的保育事業の導入、そして補正予算での賃貸物件を利用した認可保育所の開設準備など、さまざまな待機児対策を行っています。また、認証保育所の保護者補助金についても拡充を計画するなど、認可保育園に限らず、幅広く保育施設を利用できるように進めていることは十分に評価できるところですが、先ほどの例にあるように、保育需要の把握は非常に難しいものです。
そこで伺います。現時点では、認可、認証保育所等を含めた待機児の集計はまだだと思いますが、現在の認可保育所の申し込み状況は昨年と比べてどの程度増加しているのでしょうか。また、4月の認可保育所の受け入れ状況はどのようになっているのでしょうか。伺います。
また、全国的な少子化傾向の中で、中野区でも今後、乳幼児人口が減少していくという予測がある一方で、保育園をつくっても、保育園に入りたい人はさらに増加しています。私は、子どもは日本の宝、中野の宝と思っています。待機児ゼロを実現することは、安心して子育てができるまちを実現することであると考えています。
そこで伺います。来年度以降、待機児対策を区はどのように進めていくお考えなのか、お伺いします。
また、待機児対策という施設面での拡充はもとより、利用者の利便性、負担感にも目を配るべきと考えます。認証保育所等保護者補助金については、現在の年2回の保護者への支払い回数では保護者の負担は大きいものだと考えています。来年度、補助金の拡充を図るのにあわせて、保護者が認証保育所をより利用しやすくするために、支払い回数をふやすなどの改善が必要だと思いますが、区長のお考えを伺います。
次に、障害者の就労支援についてお尋ねします。
区長は所信表明の中で、「障害者の就労支援に力を注ぎ、ジョブコーチの配置や特例子会社の誘致、事業協同組合による障害者の雇用の場の確保などを進めてきました」と述べられています。我が会派も、障害者就労支援の重要性を繰り返し訴えてきました。国においても、平成25年4月には障害者の法定雇用率を引き上げ、6月には障害者に対する差別の禁止や、合理的配慮の提供義務などを盛り込んだ障害者雇用促進法を改正しています。その背景には、ノーマライゼーションの理念が浸透することにより、障害を持つ方々が企業や地域などさまざまな領域で積極的に社会参加を進めてこられているという社会状況があります。社会の一員として働くということは、人の役に立つという喜びや働きがいを感じながら、経済的にも自立を目指す営みとして、その基本となるものです。
区長は就労支援に力を注いできたと述べられており、平成22年に全国に先駆けて障害者雇用促進法に基づく事業協同組合を支援することなど、私もその取り組みは高く評価しています。しかし、より重要なのは、その取り組みによりどのような成果が生み出されたかということです。区長が常々お話しされているように、アウトプットよりアウトカムに注目しなければなりません。障害者の就労支援については、中野区障害者福祉事業団のジョブコーチが一人ひとりの障害特性や職業能力などを勘案して支援に当たっておられると承知していますが、この11年間に障害者の就労はどれほど進んだのでしょうか。具体的なデータがあればお示しください。
また、障害者の就労支援は今後もさらに取り組みを強化すべきと考えますが、これまでの区の取り組みで改める点、さらに強化すべき点などについてどのようにお考えか、お答えください。
次に、平成26年度予算案について伺います。
初めに、消費税増税の影響についてです。本年4月には消費税率が現行の5%から8%に引き上げられることとなります。この消費税率の引き上げは、区財政の歳入歳出に大きな影響を及ぼすと考えております。私は、平成25年第4回定例会の一般質問において、消費税率が引き上げられることによって、歳出においては増税相当分の支出の増加が見込まれること、一方、歳入面では増税による地方消費税交付金の増収が見込まれておりますが、これには制度施行時と実際の歳入時のタイムラグが生じることから、当面は歳出の増加圧力のほうが強い状況になること、そのことに対する区の対応についてただしました。
区長からは、当面、歳入歳出とも極めて不透明な状況が続くこと、さらには消費税率の引き上げによって歳入歳出両方の一般財源規模が増加するため、基本的な財政状況の改善には決してつながるわけではないといった見通しが示されました。
そこで伺います。平成26年度予算案がまとまった現時点で、この消費税率の引き上げによる影響をどのように捉え、どのように予算に反映したのか、お答えください。
また、この消費税率引き上げの影響が平年度化するのは平成28年度以降になると考えておりますが、いまだ明らかになっていない事項もあり、多くの課題が残されていると考えています。区長は、この消費税率の引き上げに伴う区財政への今後の課題についてどのように捉えていますでしょうか。お答えください。
消費税率の引き上げに関連して、地方法人税の一部国税化が行われることになりました。この地方法人税の一部国税化は、消費税増税の増税分が税収格差の拡大につながるとして、地方によるさらなる税の再配分を求める動きによるものです。そして、地方交付税不交付団体である大都市圏の地方自治体を狙い撃ちするものとなっております。我が会派としても大変な危機感を持っており、特別区議会議長会をはじめ、特別区長会、東京都知事、東京都議会など多くの団体と一致団結し、断固反対の姿勢を明確にしてまいりました。
そこで伺います。平成26年度予算案では、この地方法人税の一部国税化の影響はどのようになったのでしょうか。お答えください。また、区として、この地方法人税の一部国税化に対して反対の姿勢を引き続き国に対し明確にしていく必要があると考えますが、いかがでしょうか。区長の御見解をお聞かせください。
国は、消費税増税の影響を緩和しつつ経済再生を加速するため、5.5兆円規模の経済対策を盛り込んだ補正予算を編成しました。これを受け総務大臣から各地方自治体に対し、「好循環実現のための経済対策に基づく事業の早期執行について」という文書で、経済対策が十分な効果を発揮するため、地方自治体においても早期の事業執行に積極的に取り組んでいただきたいとの考えが示されております。国の経済対策に関しては、これまで区においてもこれに呼応し、速やかに補正予算を編成し、地域経済の活性化や特定財源の確保に努められてきましたが、今回、国が進める経済対策に対してはどのように対応するお考えでしょうか。御見解をお聞かせください。
次に、税収の伸びと財政規律についてお伺いします。
平成26年度予算案は、一般会計の予算規模が1,206億8,000万円、前年度に比べ36億4,000万円、3.1%の増と大幅な伸びを示しております。これは4年連続で前年度予算の規模を上回るものとなっています。区の基幹収入である特別区税は、前年度と比較し7億8,000万円、2.6%の増となっており、同様に特別区交付金は、前年度と比較し25億2,000万円、8.1%の増となっており、合わせて33億円と大幅に増加しております。
これまで区は財政運営の基本となる考え方として、基準となる一般財源規模を歳入歳出それぞれ650億円と設定し、歳入歳出をこの基準で均衡させる取り組みを進めてきました。平成26年度予算案では、歳入の一般財源ベースを見ると、区が設定する一般財源規模を上回る状況にあると思われますが、この点についてどのように対処したのか、お聞かせください。
また、区長は施政方針説明の中で、「財政運営は、今後も基準となる一般財源規模をベースに財政規律を保持することが最重要である」と述べています。私は、平成25年第4回定例会の一般質問において、消費税率の引き上げに伴い、この基準となる一般財源規模の見直しが必要になると質問しました。平成26年度予算案においては、この基準となる一般財源規模を変更したと伺っております。どのように変更されたのか、その理由はまた何なのか、あわせてお答えください。
平成25年度予算の際に示された財政運営の考え方では、平成26年度の基準となる一般財源規模の見通しとして、歳入が643億円、歳出は平成25年度予算の一般財源充当事業費から5億円余を削減した664億円とし、その差額21億円余りを財政調整基金の年度間調整分から繰り入れることとしていました。平成26年度予算案において、平成25年度に設定した目標は達成できたのでしょうか。区財政は健全化に向け計画どおり進んでいると考えてよいのでしょうか。あわせてお答えください。
次に、中野駅周辺まちづくりについて伺います。
このたび、区から、国家公務員宿舎跡地である弥生町六丁目用地を取得し、効率的なごみ収集や資源化推進を図るため、現在中野駅北口にある清掃事務所車庫を移転し、当該用地にて整備する計画が示されました。この清掃事務所車庫移転と、中野駅周辺まちづくりによるにぎわい創出について伺います。
昨年は中野四季の都市(まち)で明治大学、帝京平成大学の中野キャンパスがオープンし、中野セントラルパークも多くのオフィスワーカーでにぎわい、生まれ変わった中野として多くのメディアに取り上げられ、世間の注目を集めた1年でした。実際、中野四季の都市(まち)は単に新たな空間・建物ができただけでなく、そこを舞台に多くの区民が集い、にぎわいフェスタや東北復興大祭典、つい先日も中野区初のランニングフェスタが催されるなど、地域が一体となったさまざまなイベントが開催され、まちづくりがもたらす大きな魅力と可能性を改めて強く実感いたしました。しかし、この感慨もいつまでも浸っていられるものではありません。まちの魅力も、磨き続ける努力を怠ればいつしか陳腐化し、人々から忘れ去られてしまいます。これから先も中野が東京の新たなエネルギーを生み出す活動拠点として確固たる存在感をアピールするには不断の努力、すなわちまちづくりを着実に進め、これを舞台とした継続的なにぎわい創出が必須であると私は考えております。
中野駅周辺の次の大きなプロジェクトは、中野駅地区第2期整備、つまり中野通り西側南北通路と橋上駅舎、駅ビル、それと関連する南口のまちづくりだと認識しています。これらが整備されれば、駅を中心としたまちの回遊ルートが広がり、新たな人々の交流、にぎわいが生まれます。しかし、現在、中野駅北口には清掃事務所車庫があります。清掃事務所車庫は、平成12年に東京都から事業移管された当初、警察大学校等跡地に整備する構想があったと聞いておりますが、これは23区全体のごみ減量等に伴い見直されました。次に10か年計画では、区庁舎とともに中野体育館跡地等に移転整備を図る計画でありました。このような経緯から弥生町に用地を取得し、車庫の移転整備を図る計画は、初めて耳にされる地元の皆さんが困惑されることも予想されます。
一方、現在の清掃事務所車庫は、既に都市計画決定されている新北口駅前広場用地の中にあり、中野駅地区整備を進めるためにはこれを移転させなくてはならないことも事実です。新たな用地として必要面積を確保し、中野駅周辺のまちづくりを円滑に進めるためにも、今回の移転を区が推進したい意図も理解できるところです。その実現のためには、地元の区民の皆さんの理解を得ることが極めて重要となります。
そこで伺います。この清掃事務所車庫移転に関し、なぜ今なのか、中野駅周辺まちづくりと車庫移転の関係性をお答えください。区民の皆様には十分な情報提供と説明を尽くすことが望まれます。区は今後この移転計画をどのような手順で進めようとしているのか、慎重かつ丁寧な対応が必要と考えています。区の見解を伺います。
まちづくりが進めば、中野はさらに魅力あるまちへと生まれ変わります。人々が集い、活力を生み出す舞台がさらに広がっていくのです。この舞台の価値を一層高めるためにも、継続的なにぎわい創出が欠かせません。中野四季の都市(まち)の誕生により地域の機運は高まり、にぎわい創出の取り組みも成果が見られるところですが、大きく飛躍し、中野をアピールするにはまだまだこれからです。
そこで伺います。タウンマネジメントを見据えた継続的なにぎわい創出の仕掛けを今後どのように展開されるおつもりでしょうか。まちづくりはどんどん進んでまいります。魅力的なプレーヤーや演出がなければ、せっかくの舞台も台なしになってしまいます。まちづくりとともに発展させていくべき継続的なにぎわい創出について、区の見解を伺います。
さきに報告された区役所・サンプラザ地区再整備基本構想(素案)では、当該整備が東京の国際競争力を高める一翼を担う旨の記載がありました。東京の活動拠点となるには、世界へ向けた発信力、強力な求心力が必要です。世界中からこの中野へ人々が集い、にぎわい、常に活気にあふれている、そんな風景が実現することを強く願い、この項の質問を終わります。
以上で私の質問は全て終了いたしますが、冒頭に申し上げましたとおり、区長はじめ理事者の皆様には、明確かつ誠意ある御答弁をいただきますことを重ねてお願いいたします。
以上で私の質問は終了します。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) いでい議員の御質問にお答えいたします。
まず、自治基本条例についての御質問であります。多選自粛規定と、区民の皆様から寄せられたと私のほうで申し上げた立候補要請についてということについてであります。
就任11年余りを経て、区政には大きな前進とともに新たな課題も出て、大きく動き出しております。中野駅周辺や西武新宿線沿線、各地の防災まちづくり、産業振興、あるいは地域支えあいネットワーク、障害福祉など、さまざまな区政課題に関連して、地域の現場で汗をかいている区民の方々から、さまざまな折にお声をいただいております。今、区の運営方針が変わるということは、これまで推進してきた取り組みの中断や方向転換も出てくることになる。引き続き区政を前進させてほしい。区民から見て、区政の継続という選択肢を排除することがないようにしてほしいとの御意見であります。私自身、みずから発案、あるいは先頭に立って推進してきた施策について、確たる道筋をつける前に手放してしまうことは、区長として区民に訴えてきたことに対して責任を全うできないことになると考えております。
私は、区長として常に区政の改革を進め、新たな取り組みも進めてまいりました。議会でも活発に御議論をいただいてまいりました。区政の改革を急ぎ過ぎるとの御意見は数多くいただきましたけれども、区政が停滞しているという実感は、正直、自分では持っておりません。
条例の規定が立候補の自由を制限するものでないことは明らかでありますが、みずから提案した多選自粛の規定は重い、このように思っています。一方、区民とともに全力で進めてきたさまざまな課題もまた私にとって重いものであります。どちらをとるかというところで、仕事の重さを優先したということでありまして、その当否については、過去の経緯も含めて区民の判断に委ねたいと考えております。
条例改正についての御質問もありました。期数を区切って首長の交代を求めるということは、多選によって自治体の行政が停滞、あるいは偏ったものになるという弊害を回避するためには一定の有効性があるという考えは変わっていません。しかし、区政課題が現実に動いている中で、区政の継続か一新かという選択そのものを排除するかのような予断を規定に持つことは、逆に活力ある区政運営の妨げになる場合もあるというのが、現時点での私の認識であります。
候補者がビジョンを明確に示して選挙戦が行われ、区民がそれを判断する。その結果の区政運営を踏まえ、成果の評価と次なる目標について選挙で主権者の判断を仰ぐというのが民主主義の王道であり、区政の停滞や偏りの弊害を防ぐことにもつながると考えます。さらに、二元代表制のもとで首長を監視、牽制し、政策を議論して活力ある区政をリードする議会の働きについての自分自身の認識も、条例提案をした時点では必ずしも十分でなかったように考えております。
これらは、言うまでもなく条例制定時から指摘されていた問題でありました。当時の区政の状況や多くの自治体で行われていたさまざまな議論などから、区政の停滞の一因が多選にあるということに強くとらわれ、判断をしていたものだと考えます。結果として、立場を変えることについてのそしりは甘んじて受けなければならないと考えております。
一連の経過に対するけじめとして、また、自治のあるべき姿により近づけていくという観点から、自治基本条例における多選自粛規定のあり方について、御意見を踏まえて何らかの対応を考えてまいりたいと考えております。
次に、26年度予算案に関連しての御質問であります。
基金の積み立てと区民サービスの向上について。基金は税収などをもとに積み立てを行っているものでありまして、区の貴重な財産であります。限られた財源の中、その効率的・効果的な活用は財政運営のかなめであります。区は、基準となる一般財源規模を定め、安定した財政運営を行うために財政調整基金等の積み立てや取り崩しによる財源調整を通じて、歳入歳出規模を一定に保つこととしております。一定の基金があればこそ、歳入の想定外の減収があった場合にも、区民サービスを減少させることなく提供し続けることができ、年度間調整機能を有する基金を適切に活用することが、今後ますます重要になってまいります。また、施設建設等に当たっては、特定目的基金を国や都の補助制度や起債などと適切に組み合わせることで、安定的に事業を進めることができます。今後も、毎年度お示ししている5年間の財政フレームの中で、その間に必要となる需要を算定し、適切な対応ができるよう計画的な積み立てと活用を図りながら、区民サービスの向上に向けた取り組みを進めてまいります。
それから、職員削減と区民サービスの向上についての御質問がありました。区立保育園の民営化や文化・スポーツ施設、図書館等における指定管理者制度の導入、児童館や学童クラブの委託化等、民間のノウハウを活用することにより、利用時間の延長や利用定数の拡大など、区民サービスを向上させることができる業務につきましては、積極的にアウトソーシングを推進してまいりました。また、各種情報システムの導入や事務改善の徹底などによって業務の効率化を推進してきたところであります。こうしたことによって、職員の数を削減しながらも、区民サービスの向上につなげることができたと考えております。
職員を65歳まで継続雇用することについての御質問がありました。再任用職員数は、平成26年度以降はほぼ200人前後で推移すると予測しておりまして、職員全体の約1割を占めることになります。一方、新規採用も毎年50人程度を予定しておりまして、若手からベテラン職員までそれぞれが力を発揮することにより、組織を活性化させていけるものと考えております。
新たな職員定数の考え方についての御質問がありました。雇用と年金の接続を図るための新たな再任用制度が平成26年度から始まります。これまでの再任用は、管理職を除いて短時間勤務職員でありましたが、この制度では一般職についても再任用職員は原則として常勤となります。今定例会で提案する職員定数条例の改正案に示す職員定数には、この新たな常勤再任用職員の数も含まれ、その数を2,000人とするものであります。こうした時期を捉えて、2,000人体制にかわる新たな職員定数の考えを示したいと考えております。その中には、まちづくりの進捗などの長期的な視点を持った採用計画や、少数精鋭の組織を成り立たせるための人材育成、組織と職員配置のあり方などについて、基本的な考え方を盛り込んでまいります。
認可保育所の申し込み状況についてであります。平成26年4月入園の認可保育園の申込者は、前年度と比べて274人の増加となっております。認可保育所の入所については厳しい状況が続いていると認識しておりますけれども、認証保育所等の保護者補助金の拡充も予定しているところであり、多様な保育サービスを利用しやすい状況となると考えております。最終的な保育所の入所状況につきましては、5月以降にお示しする予定であります。
今後の待機児童対策についてであります。平成26年度の取り組みといたしましては、区立保育園の民営化による定数増2園、区有地への民間保育所の整備1園、賃貸物件等による認可保育所の誘致3園など、保育サービスの拡大を図っていく予定であります。
それから、認証保育所等の保護者補助金の支払い回数が年2回ということで保護者の負担となっているのではないか、こうした御質問でありました。現在、11月と5月の年2回お支払いをしております認証保育所等保護者補助金につきましては、保護者の負担軽減を図るため、来年度から支払い回数をふやすよう検討しております。
障害者の就労支援についての御質問もありました。この間、障害者福祉事業団の取り組みにおいては、年間の就労者数が20名程度から50名程度へと、11年間で2倍以上の伸びを示しております。今年度までの累計では400名を超す就労実績となっております。区としては、今後も特別支援学校や就労支援施設とのネットワークを強化し、区内の企業や事業所などに対して、障害者雇用についての理解促進や実習生の受け入れを働きかけるなど、新たな雇用の場の創出に向け、就労支援のさらなる強化に努めてまいりたいと考えております。
26年度予算案における消費税率の引き上げの影響と課題についての御質問がありました。平成26年度予算における消費税率の引き上げによる影響額は、歳入では地方消費税交付金が8億円の増、自動車取得税交付金が反対に1億円の減、差し引き7億円の増となる見込みであります。一方、歳出において区が支出する消費税の負担増は7億円と見込んでおります。現段階では、国から国庫負担事業の一般財源化に関する考え方が示されておりません。地方法人税の一部国税化の影響が27年度から見込まれることなど、当面、歳入歳出とも極めて不透明な状況が続くものと考えております。いずれにいたしましても、今後も基準となる一般財源規模をベースに厳格な財政規律を保持しながら、持続可能な財政運営を行っていくことが重要であると考えております。
26年度予算におきます地方法人税の一部国税化の影響と今後の対応についてであります。地方法人課税の見直しは、市町村民税法人分の税率が14.7%から12.1%と、2.6ポイント引き下げられます。この税率引き下げの影響は、財政調整交付金の財源となる市町村民税法人分の減少につながりますが、今回の税率改正は、企業における平成26年10月1日以降に開始する事業年度から適用されると、こうなっておりますので、26年度予算ではその影響は見込んでおりません。実質的に区財政に影響が見込まれるのは27年度からになると考えております。
今回の国の措置は、税収の偏在のみに着目し、地方財源である法人住民税の一部を国税化し、交付税の原資化するというものでありまして、地方の自主財源である地方税を充実するという地方分権の進展に逆行するものであり、到底承服できるものではありません。今後、消費税率が8%から10%に引き上げられた場合には、この地方法人税のさらなる国税化も想定される。そうしたことから、区長会としては、議長会、市長会、東京都などとも連携して、今後とも国に対し地方法人税の一部国税化の再考を強く求めてまいりたいと考えております。
経済対策を盛り込んだ補正予算への対応についてであります。今回の経済対策は、消費税率引き上げの反動減対策として、来年度前半に的確に効果を発揮し、経済の成長力の底上げになるよう、国・地方を挙げて迅速かつ着実な実行に取り組むものであります。国においては、26年度に予定しております社会資本整備総合交付金の25年度での前倒し交付を認めているところでありまして、区といたしましても、これに応えて幾つかの事業について、今後、前倒しして早期に実施できるよう調整を図っているところであります。25年度予算の追加の補正予算で対応することを考えてまいりたいと考えております。
それから、基準を上回る一般財源についてであります。行財政運営の基本方針で定めている一般財源規模は、安定した財政運営を行うために、財政調整基金等の積み立てや取り崩しによる財源調整を通じて、歳入歳出規模を一定に保つための基準として設定しております。歳入面において一般財源がこの基準を上回るときは基金に積み立て、逆に基準を下回るときは基金を取り崩して対応することとしております。平成26年度当初予算案では、平成21年度以来5年ぶりに歳入における一般財源がこの基準を14億円余り上回る見込みとなったことから、これまでの方針に沿って基金へ積み立てることとしております。
基準となる一般財源規模の見直しについてです。区は、基準となる一般財源規模を650億円と設定して、毎年度の予算編成や財政運営の基準としてまいりました。この金額は、過去の状況や将来推計に基づいて算出したものでありますが、平成26年度から消費税率が引き上げられ、その影響額が歳入歳出ともに7億円余り増加すると見込んでおりますところから、これは避けることのできない要因ということであります。このため、平成26年度の基準となる一般財源規模は、これまでの650億円に消費税の影響額7億円を加算した657億円、これを暫定的な基準として設定したところであります。
25年度に設定した目標、これは達成できたのかと、こういう御質問であります。平成25年度予算の際にお示しした財政運営の考え方では、26年度の基準となる一般財源規模の見通しとして、歳入が643億円、歳出は664億円としておりました。これに地方消費税率引き上げに伴う影響額7億円を加算して、歳入が650億円、歳出が671億円とし、平成25年度に比べて5億円の歳出削減を見込んだところであります。これが目標額となるものです。平成26年度予算案におきましては歳出が671億円で、この目標額と同額で、平成25年度に示した目標を達成できております。歳入についても671億円で、目標を大きく上回っております。26年度の基準となる一般財源規模657億円と歳出目標額との差額14億円については、財政調整基金からの繰り入れを行うことにいたしました。これとは別に、歳入における基準額との差額の14億円については、基金への積み立てを行うということで考えております。
清掃事務所車庫の移転についての御質問であります。現在の中野駅北口の清掃事務所車庫は、平成32年ごろ竣工予定となっております中野駅の西側南北通路、橋上駅舎整備の施工ヤード確保等に必要な用地と考えております。当該整備を円滑に進めるためには、清掃事務所車庫を早期移転させることが何よりも必要であります。今後の移転計画の手順といたしましては、整備方針を定め、平成26年度に用地取得、基本計画の策定及び地盤調査を終え、基本設計に着手したいと考えております。27年度には基本設計と実施設計を終え、28年度から29年度にかけて整備工事を行い、29年度中の移転を予定しております。計画の進捗に応じて、地元の皆さんへの情報提供や説明、意見交換を行い、御理解が得られるよう丁寧な対応を行ってまいります。
中野駅周辺まちづくりについて、継続的なにぎわい創出についてであります。中野駅周辺はまちづくりに伴う昼間人口の増加や、10万人規模の参加動員となる大規模なイベントの開催などにより、多くの区民や来街者で活況を呈しており、区の知名度やイメージの向上にも大きく影響していると認識しております。今後の中野駅周辺の継続的なにぎわい創出の確保のためには、区民や地域団体、観光関係団体、進出立地企業、大学など、より多くの主体の参画を得つつ、各主体が有する知見を生かした実効性のある連携・協力体制を築くことが重要であると考えております。ハードのまちづくりをソフト面で生かす取り組みのさらなる充実のため、担い手となる各主体の交流の場の設定や、さまざまな機会を捉えた連携・協力体制の構築の促進、情報提供、各種媒体による広報PRなど、多面的な支援を行ってまいりたいと考えております。
以上です。
○議長(伊東しんじ) 以上でいでい良輔議員の質問は終わります。
中野区議会議員 久 保 り か
1 区長の施政方針説明について
(1)田中区政11年間の歩みと今後について
(2)まち活性化戦略について
(3)地球温暖化防止戦略について
(4)元気いっぱい子育て戦略について
(5)健康・生きがい戦略について
(6)災害に強く安全なまちづくりについて
(7)その他
2 子どもの貧困対策について
3 その他
○議長(伊東しんじ) 次に、久保りか議員。
〔久保りか議員登壇〕
○26番(久保りか) 平成26年第1回定例会に当たり、公明党議員団の立場で一般質問を行います。質問は、初めに区長の施政方針説明について、子どもの貧困対策について、その他で中野駅周辺のランチ難民対策についてを伺います。区長並びに理事者の皆様には、前向きな御答弁をお願いいたします。
2月に入り、東京は記録的な積雪に見舞われております。2月8日、14日、15日と、大雪の中、除雪作業に当たられた職員の皆様、大変にありがとうございました。このたびの悪天候についても、日ごろ雪になれていない私たち都会人の生活に、公共交通機関をはじめ大きな影響があり、仕事や外出が停滞するということが多く見られました。予測不可能な気象の変化や災害に対し、より一層の注意を払い、対策を講じていかなくてはならないと思った次第です。
政府は18日午前、各省庁による豪雪非常災害対策本部を設置しました。被害に遭われた関東甲信・静岡・東北地方の皆様に心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復旧を願っております。
それでは、質問に入ります。初めに、区長の施政方針説明についてお伺いいたします。
まず、田中区政11年の歩みと今後について伺います。
区長はこのたびの施政方針で、区政を担当し、区政改革を進めてきた11年余の御自身の足跡を振り返られています。平成14年の初当選以来、中野区政をつかさどる行政の長として責任を果たすため最大限の力を発揮し、大きな改革の流れをつくり、みずから立てた目標を成果へと導いてきた田中区長の行政手腕を私たち公明党は高く評価しております。特に中野四季の都市(まち)の整備は、警察大学校等跡地整備を推し進め、見事に新たなまちを形成され、約2万人の中野区の昼間区民の増加や、日本を代表する企業や大学の進出により地域の活性化を実現されたことは、中野区内外からも高い評価を受けている田中区政の大きな功績であると考えます。
一方、このたびの施政方針では、「さまざまに考慮した結果として、私は引き続き区政に責任を果たすべきであるとの思いに立ち至りました」と、6月の区長選について事実上の4選出馬表明をされました。区長は、初当選直後の平成14年、中野区議会第2回定例会の所信表明で、「区長という職は、重い責任と権限を伴うものであり、一人の人間が長い間その職にあり続けた場合は、惰性に流れたり、政策に偏りやゆがみができてくるなど弊害が生じることになると認識しています。私は、区長の任期は2期8年を限度とすべきであると考えていますので、これからの4年の任期の中で、区民の期待に応えて最大限の成果が出せるよう取り組んでまいります」とも述べられています。
今回の区長選で田中区長が出馬するとすれば、これまで取り組んできたさまざまな実績や、今後取り組もうとしている課題がどう評価されるかということとともに、多選自粛を規定した自治基本条例との関係について区長がどう認識しているのかが焦点となります。自治基本条例と議員提出議案の区長の在任期間に関する条例が総務委員会に付託された当時、私も真剣に審議いたしました。区民に対する説明責任とともに、議会に対する説明責任が求められます。区長は、自治基本条例と4期目への出馬についてどうお考えなのか、見解を求めます。
次に、順番を変え、災害に強い安全なまちづくりについて伺います。
このたびの積雪においても、狭小な道路に雪が積もり、車と歩行者のすれ違いで支障をきたす、路面の凍結で思わぬ事故に遭遇するなどが多く見受けられました。歩行者が安全に外出するにも、災害時に緊急車両が現場に速やかに到着するためにも、道路は最も重要な都市インフラです。施政方針で区長は、都市計画道路の整備や、今後優先して整備する路線について調査・検討を行うとされています。この対象路線と調査内容について伺います。
東京都は、東京における都市計画道路の整備方針の第4次事業化計画の策定に向けて、関係区市町村と検討を開始したとのことです。現在、第3次計画にのっとって、早稲田通り、中野通り、中杉通りなどの事業が進行中です。また、東京都所管道路だけではなく、中野区所管の中野区画街路1号、2号、東中野駅前広場も第3次優先整備路線に位置付けられています。現在、さまざまなまちづくりを進めている中野区にとって、第4次事業化計画は重要な意味を持つものであると考えます。この対象路線と調査内容、また、今後の中野区のまちづくりに与える影響について伺います。
次に、野方一・二・三丁目の防災まちづくりについて伺います。平成24年度には、東京都主催による都市復興模擬訓練が野方一・二・三丁目地域で行われています。この地区の一部は、地震時などにおいて大規模な火災の可能性があり、重点的に改善すべき密集市街地として国土交通省が把握した地域です。大和町、弥生町の防災まちづくり同様、野方一・二・三丁目の防災まちづくりを進めるべきではないでしょうか。伺います。
また、新しい中野をつくる10か年計画(第2次)では、野方小学校跡地は統合新校校舎として使用した後に廃止し、売却の予定です。しかし、都市計画マスタープランでは、「小学校の再編に伴う跡地が生じた場合には、周辺環境との調和、立地特性に配慮しつつ、跡地を起点とした周辺地域の一帯のまちづくりのあり方の見直しのもとに、まちづくりに資する適切な土地利用の実現を図ります」と示されています。防災まちづくりでの活用も含め、地域に資する土地活用を検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。伺います。
次に、東中野四・五丁目の災害対策について伺います。先日、同僚議員とともに東中野区民活動センター等整備基本方針(案)の地域説明会に参加いたしました。新しい中野をつくる10か年計画では、東中野小学校跡地には売却予定はありませんでした。今回、当初の計画から跡地の活用方針が変更となり、東中野区民活動センター及び区立公園の整備予定地を除く、区が使用しない用地については、教職員寮跡施設とともに売却するとの方針案が示されました。議会はもとより、地域の住民の方々は非常に驚かれています。また、今回の説明資料に「避難所の統合」の項につけ加えられた「第三中学校が避難所として使用することができない場合」との一文により、今後統合される予定の第三中学校の敷地についても、区が維持することが難しいかのような誤解を招く報告となり、地域の住民の感情を害し、不安をあおる結果となりました。
そもそも、この東中野小学校跡地計画は、東中野四・五丁目地域で必要とされる施設を示したものでありました。東中野小学校の整備方針が変更になったのであれば、東中野四・五丁目のまちの将来像を見据えた上で、まちの全体感に立った計画の見直しを行うべきではないでしょうか。今回の整備基本方針(案)は一旦白紙にした上で、結論を導き出すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。伺います。
また今回の説明で、区は、学校跡地を区の財源確保のためにも民間事業者に売却するとしています。しかし、区の財源確保のために学校再編が行われ、廃止となった学校跡地は売却されてしまうとの誤解を招きかねません。さきに質問した野方小学校跡地、また第六中学校跡地の売却益は、10か年計画の中で義務教育基金に積み立てるとしています。しかし、野方小学校は平和の森小学校を矯正管区の敷地に建設するために用地を購入することが決まっていますし、第六中学校跡地は東京都が購入し、隣接の中野工業高校が使用するということが明確に決まっているから認められたにほかなりません。
3・11東日本大震災以降、避難所や逃げ込められる敷地は、地域のまちづくりを考える上で最も重要な関心事となりました。学校の敷地のようにまとまりのある土地は、手放せば簡単に手に入るものではありません。今後、学校再編計画で廃校となる他の小・中学校の跡地についても、売却ありきではなく、十分な議論を重ね、地域での重要な資源として活用することを時間をかけて検討されるべきではないかと考えます。お考えを伺います。
次に、まち活性化戦略について伺います。
中野駅地区、中野二丁目地区、中野三丁目地区では、中野駅西側南北通路、市街地再開発事業等の都市計画手続を進め、区役所・サンプラザ地区は事業化に向けた検討を深めるとのことですが、それらの都市計画手続と完成までのスケジュールはどうなっているのか、伺います。
また、新北口駅前広場整備については、中野駅舎から継続される交通手段との接続や駅の利便性向上を考えると、早期に整備されることが望まれます。グランドデザインVer.3では、区役所・サンプラザ地区における大規模集客施設と新北口駅前広場が一体的・連続的空間となるよう配置し、景観や交通結節機能、周辺地区への回遊性にすぐれた地区として整備しますとのことですが、大規模集客施設の事業化が決定した段階で広場整備には着手すべきと考えますが、いかがでしょうか。新北口駅前広場整備の完成時期についてもお示しください。
次に、区役所・サンプラザ地区整備について伺います。区役所、体育館の建てかえについて、その建設地はいまだ決定されておりません。新中野体育館の位置は、新しい中野をつくる10か年計画では、現在の中野中学校、旧第九中学校の跡地とされていました。この計画は白紙と考えてよいのでしょうか。新庁舎、新体育館は、中野四季の都市(まち)区域3及び都市計画公園拡大用地を含め配置を検討中とのことですが、いつまでに決定される見込みでしょうか。また、第九中学校の跡地の活用については、跡地の売却は視野に入れず、区民の健康福祉の増進、あるいは文化や交流、まちの活性化に資する施設整備方針を検討すべきであると考えます。お考えを伺います。
また、区役所・サンプラザ地区の大規模集客施設には、区役所の窓口機能や防災センター等を開設し、区役所機能を分散することも検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。伺います。
さらに、駅周辺の安全で快適な歩行者空間確保のために、新北口駅前広場から区役所・サンプラザ再整備地区、さらには新庁舎、新体育館に至る歩行者デッキを整備すべきと考えますが、いかがでしょうか。伺います。
施政方針では、国内の状況に目を向け、「少子・高齢化の進む中、高齢者も障害者も、女性も、働く場に参加できなかった若者も、全ての人に対して、意欲と能力に応じた働きの場を用意していくことも欠かせません」と述べられています。26年度は、国や東京都でも、高齢者や女性の就労に光を当てた新規事業が目立ちます。中野区でも今後、両者に対する就労や地域での活躍の場を提供することに重点を置いた施策を進める必要があるのではないでしょうか。お考えを伺います。
次に、地球温暖化防止戦略について伺います。
区は、防災機能の向上とみどりの空間を創出する大規模公園の整備を計画的に進めるとのことです。現在、平成21年11月策定の今後の大規模公園整備の基本的な考え方に基づき、6カ所の公園整備が進められています。さらに広域避難場所の核となる新たな公園として、(仮称)弥生町六丁目公園を整備することが発表されました。区内の防災拠点、地球温暖化対策としても、みどりの空間を創出する大規模公園の整備は重要な課題と認識しております。しかし、公園の適正規模・適正配置から考えると、今回の公園整備は地域の偏りがあるように思われます。区は、公園整備の明確なビジョンをお持ちなのでしょうか。今後、区民1人当たりの目標とする公園面積に達するためには、区内全域でどれだけの公園面積を確保する必要があるのでしょうか。伺います。
また、現在、一定のエリアにおける公園面積の目標などを定めた方針はありません。(仮称)弥生町六丁目公園整備については、都市再生整備計画に位置付け、事業の交付対象とするとのことで、今回の都市再生整備計画は、南部すこやか福祉センター圏域を対象としているようですが、計画の概要をお示しください。また、今後すこやか福祉センター圏域を公園整備のエリア基準とする考えはお持ちでしょうか。伺います。
また、公園以外の公開空地や学校グラウンドなども、防災機能の向上とみどりの空間の創出には欠かせない施設ではないかと思います。こうした施設も視野に入れた大規模公園などの適正配置を検討するべきではないでしょうか。伺います。
また、整備方針が発表されている(仮称)弥生町六丁目公園については、区の方針を明らかにした上で、地域の住民の皆様の御意見を丁寧に伺い、一方的に区の計画を進めるべきではないと考えます。区長のお考えを伺います。
次に、元気いっぱい子育て戦略について伺います。
保育園の待機ゼロ対策について伺います。26年4月には認可保育園2園の開設をはじめとして、平成26年4月に向けて、保育施設定員を215人増加させることとしております。26年度予算では、賃貸物件活用の認可保育園、小規模保育園を開園し、待機ゼロを目指すと明確に打ち出しています。区としては、毎年、待機児が発生しないための取り組みを進めていますが、保育園の待機児童の解消には至っていない状況です。26年度4月に開園する賃貸物件を活用した認可保育園2園については、区の迅速な対応が功をなしたことを高く評価しております。しかし、現実には保育需要の高いエリアに好適物件があるとは限らず、マッチングの難しさが課題です。保育園が開園できる規模の物件等について、区としては情報をつかんでいるのでしょうか。子ども・子育て支援事業計画におけるニーズ調査の結果を受け、状況に応じた追加の待機児対策を計画していくようですが、26年度予算で実施予定の保育事業以外にも、ニーズに応じた取り組みを進めるおつもりでしょうか。伺います。
次に、病児保育について伺います。26年度には病後児保育を拡充することになっています。病後児保育の定義は難しく、実際には、子どもを預ける上で利用要件をクリアすることが難しい側面もあり、今まで利用率があまり伸びない状況です。医療機関との連携など条件が整えば、やはり病児保育が子どもを預けて働く保護者には望まれるのではないかと考えます。
先日、鳥取県米子市で、社会福祉法人が運営する病児保育を同僚議員と視察いたしました。もともと小児科医である理事長が、病児保育の必要性を感じ、社会福祉法人を設立したというだけあり、小児科、保育園と同じ敷地内に病児保育の施設が隣接し建設されていました。こうした体制が整備されることが理想的ではありますが、区内で実現するのは難しいと考えております。理事長のお話では、病児保育施設の100メートル圏内に連携できる小児科医があれば、運営は可能ではないかとのことでした。今後、子ども・子育て支援新制度の中でも、病児保育については施策の充実が期待されているところです。中野区医師会などと協議し、医療連携を確保した上で、病児保育を推進すべきであると考えます。区長の御見解を伺います。
次に、小・中学校の長寿命化計画について伺います。今年度、子ども教育委員会では小・中学校の耐力度調査を実施されました。学校再編における校舎、体育館の建てかえなども、この調査結果を踏まえ、計画決定されていることと思います。また今年度、文部科学省では、学校施設の長寿命化改修の手引を取りまとめています。この長寿命化改修の手引にのっとった学校施設の長寿命化計画を策定し、今後の施設整備を行っていくべきと考えますが、いかがでしょうか。伺います。
また、学校再編後の跡施設活用、全ての区有施設の再編計画も今後策定していく必要があります。現在の施設の状況、将来的な施設の維持管理、区民のニーズ、区財政に与える状況を調査・整理し、施設のあり方、再配置、再整備についての計画を持つべきと考えます。御見解を伺います。
次に、健康・生きがい戦略について伺います。
初めに、鷺宮すこやか福祉センターの将来像について伺います。鷺宮すこやか福祉センターは、10か年計画(第2次)では、白鷺二丁目の自転車駐車場に移転することを計画しているため、今回の移転整備は暫定的なものと位置付けられています。白鷺二丁目の自転車駐車場は、建てかえの予定がある公社鷺宮西住宅と隣接していることもあり、すこやか福祉センター建設時期を明確にすることができません。今後の学校再編も視野に入れ、移転先を見直すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。伺います。
次に、在宅人工呼吸器使用患者の災害時支援体制の確保について伺います。平成26年度、4カ所のすこやか福祉センターを拠点に、在宅人工呼吸器使用患者の災害時支援体制を確保するなど、地域での見守り体制を充実しますとのことです。今年度は、平成24年3月に策定された東京都在宅人工呼吸器使用災害時支援指針に基づき、訪問看護ステーションに委託し、人工呼吸器使用患者個別計画が策定されました。今後の課題としては、自助・公助・共助における個人情報の提供や医療的なケアの観点から、共助を広げていくのが課題とも言われております。自助・共助を充実させるためのきっかけづくりをどう考えているのか、伺います。
今後、区は災害時避難行動要支援者についても個別計画を策定することとしています。今回の在宅人工呼吸器使用患者の災害時個別計画の策定は医療的なケアも必要であり、このノウハウをそのまま活用することは難しいことは承知しています。しかし、関係者連絡リストや安否確認の流れなど、作成の手引きを活用し、災害時避難行動要支援者の個別計画を策定していくべきと考えますが、いかがでしょうか。伺います。
以上で区長の施政方針説明についての質問は終わります。
次に、子どもの貧困対策について伺います。
現在、貧困対策を進めるための新たなセーフティーネットの構築は待ったなしの課題となっています。親から子への貧困の連鎖を防ぐための子どもの貧困対策推進法が昨年6月に成立されました。また12月には、生活困窮者自立支援法も成立されています。子どもの貧困対策推進法は先月施行され、今後、政府が大綱をつくり、都道府県が大綱をもとに対策計画の策定に努めることになっています。非正規雇用で働く親や経済的に困窮する家庭がふえ、生活保護を受ける世帯は大幅に増加しています。家庭の所得が標準的所得の半分に満たない人の割合は、17歳以下の子どもの場合、15.7%と、1986年の調査開始以来過去最大となり、ひとり親世帯に限ると50.8%にも上ります。また、生活保護世帯の子どもの高校進学率は89.9%と、全体の進学率が98.4%であるのに対し、8.5%低い状況にあります。中野区では、ひとり親世帯、生活保護受給者の17歳以下の子どもを持つ家庭は約3,400世帯に上ります。
子どもの貧困対策としては、既に他の自治体ではさまざまな取り組みが行われています。NPOによる生活保護受給者の子どもに対する学習支援に取り組んでいる新宿区、子どもの貧困・社会排除問題の解消を目指したあらかわシステムを構築し、積極的に取り組んでいる荒川区、さらに一般の子育て支援サービスを使えない養育困難な状態にある家庭に対し、地域のボランティアを活用しながら家庭訪問等において家事支援などを行っている足立区などです。
中野区でも、子どもの貧困対策に早急に取り組むべきと考えます。まずは、子どもの貧困対策について取り組むための組織体制が重要です。組織体制については検討がされているのでしょうか。実質的な担当はどこになるのか、お示しください。
いずれにしても、貧困の連鎖を断ち切り、子どもの貧困対策を進めるためには、制度を有効に機能させる必要があります。今後の前向きな取り組みに期待し、この項の質問を終わります。
その他で、中野駅周辺のランチ難民対策について伺います。
四季の都市(まち)の開発により、2万人の昼間人口がふえたことにより、中野駅周辺では昼食時に飲食店が混み合い、「ランチ難民」という言葉が聞かれるようになりました。そこで、中野四季の森公園の管理棟をお弁当販売などの拠点として活用することを提案いたします。管理棟の多目的スペースは、平日の昼はほとんど利用者が見られません。区内飲食店や食品販売業の方たちからは、公園管理棟を活用し、ランチタイムにお弁当などの販売を行いたいとのお声があります。四季の森公園でランチ難民対策と区内産業振興にも資する事業として、お弁当販売を許可するべきではないでしょうか。御見解を伺います。
以上で私の全ての質問を終了いたします。御清聴ありがとうございました。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 久保議員の御質問にお答えいたします。
まず、施政方針説明についてであります。4選出馬と自治基本条例との関係についてであります。
就任11年余りを経て、区政には大きな前進とともに新たな課題も出て、大きく動き出しております。中野駅周辺や西武新宿線沿線、各地の防災まちづくり、産業振興、地域支えあいネットワーク、障害福祉など、さまざまな区政課題に関連して、地域の現場で汗をかいている区民の方々から、さまざまな折にお声をいただいております。今、区の運営方針が変わるということは、これまで推進してきた取り組みの中断や方向転換も出てくることになる。引き続き区政を前進させてほしい。区民から見て、区政の継続という選択肢を排除することがないようにしてほしいとの御意見であります。私自身、みずから発案、あるいは先頭に立って推進してきた施策について、確たる道筋をつける前に手放してしまうことは、区長として区民に訴えてきたことに対して責任を全うできないことになると考えております。
私は、区長として常に区政の改革を進め、新たな取り組みも進めてまいりました。議会でも活発に御議論をいただいてまいりました。区政の改革を急ぎ過ぎるとの御意見は数多くいただきましたが、区政が停滞しているという実感は、正直、自分では持っておりません。
条例が立候補の自由を制限するものでないことは明らかでありますが、みずから提案した多選自粛という規定は重いものがあります。一方、区民とともに全力で進めてきたさまざまな課題もまた私にとって重いものであります。そのどちらをとるかというところで、仕事の重さを優先したということであり、その当否については、過去の経緯も含めて区民の判断に委ねたいと考えているところであります。
都市計画道路の整備方針の検討についてであります。都市計画道路の第4次事業化計画策定に向けて調査・検討の対象となるのは、東京都における高速道路及び国道を除く全ての都市計画道路であります。調査内容といたしましては、道路整備による渋滞の解消や首都直下地震への備え、主要駅周辺の交通の円滑化への寄与などに関する事項を予定しております。都市計画道路の整備方針は、今後の中野区のまちづくりに大きな影響を与えるものであり、西武新宿線沿線のまちづくりや、中野駅周辺のまちづくり等の進展にあわせて都市計画道路の整備が図られるよう取り組んでまいりたいと考えております。
野方一・二・三丁目の防災まちづくりについてであります。野方一・二・三丁目については、昨年9月に東京都が公表した最新の地震に関する地域危険度測定調査の結果において、火災危険度が前回調査に引き続き危険性が高い4及び5にランクされています。また、東京都の防災都市づくり推進計画においても、木造密集地域の整備を優先的に進めるべき整備地域に位置付けられており、野方一・二・三丁目の防災性の改善に向けた取り組みの必要性については、十分に認識をしているところであります。区といたしましては、弥生町三丁目地区及び大和町地域において、東京都の木密地域不燃化10年プロジェクトと連動した防災まちづくりの取り組みをスタートさせたところでありまして、これら地域の進捗状況を見ながら、野方一・二・三丁目地区の方々とも話し合いを持って、災害に強いまちづくりに取り組んでいきたいと考えております。
平和の森小学校の跡地活用についてであります。現平和の森小学校跡地については、避難路等、地域のまちづくりの方向性と整合した形で都市基盤整備に役立たせるとともに、売却し、学校施設整備の財源の確保にも充てたいと考えております。
東中野区民活動センター等整備基本方針(案)についてであります。区の保有する土地は貴重な財産であり、有効で無駄のないように活用しなければならないものであります。一方、施設の建てかえなど将来の財政需要も大きく、区が使用しない土地については売却して、施設整備等の財源を確保していくことが必要であります。これまでの計画等で明示的に示した土地以外のものについても、同様の考え方で対応していく、こうした考えであります。
旧東中野小学校跡地につきましては、平成20年に取りまとめました東中野四・五丁目に必要な機能、これに基づいて整備する内容を基本方針(案)として明らかにしたものでありまして、この基本方針(案)に基づいて、地域の方々の意見や要望を伺いながら整備を進めてまいりたいと考えております。
それから、小・中学校の跡地活用について、売却ありきでない活用、検討をということであります。学校再編による小・中学校の跡地活用につきましては、学校施設整備の財源とするための売却、これもやはり一つの活用策と考えるべきと考えております。そうしたことも含めて、中野区にとって最適の活用策を検討してまいります。
中野駅周辺の関係の都市計画手続と完成までのスケジュール等についてであります。中野通り西側南北通路、橋上駅舎等を整備する中野駅地区第2期整備と、関連する中野三丁目駅直近地区及び中野二丁目地区の都市計画決定手続を平成26年度に行う予定であります。この都市計画決定以降、西側南北通路、橋上駅舎の整備工事を平成28年度に着工し、完成予定は平成32年ころを予定しております。中野二丁目市街地再開発事業は平成26年度に都市計画決定して以降、事業完了まではおおむね10年程度かかると見込んでおります。
新北口駅前広場を含む区役所・サンプラザ地区再整備は、平成26、27年度を再整備事業構築段階と位置付け、再整備実施方針を策定する予定であります。新北口駅前広場のあり方も、再整備実施方針で明らかにしたいと考えております。
区役所・サンプラザ地区再整備は、実施方針を作成した後、平成28から35年度を事業実施段階と位置付けております。実施事業者の選定、都市計画手続を経て事業着手し、平成36年度以降に完成、新北口駅前広場、南口駅前広場の整備も同時期の完成を予定しております。
新中野体育館の位置についてであります。現中野中学校の跡地は白紙なのかと、こういった御質問であります。新中野体育館につきましては、四季の都市(まち)区域3、区有地及び公園拡張用地を合わせた場所に設置することについて、現在検討しているところであります。
新庁舎、体育館はいつまでに決定する見込みかということであります。新庁舎、新体育館は、中野四季の都市(まち)区域3及び都市計画公園拡張用地を含めて検討していることでありますが、早期に方針決定できるよう努力をしているところであります。
それから、現中野中学校の跡地活用についてであります。学校再編により廃校となった跡地について、区としては中野区にとって最適の方策を検討するという考えであります。先ほども申し上げましたが、活用策の選択肢としては、学校等の施設整備のための財源確保もやはり大きな要素の一つであり、選択肢の一つとして外すことはできないと考えております。
それから、区役所機能の分散についてであります。区役所・サンプラザ地区再整備では、ホール、コンベンションなどのほか、業務、商業などの機能を盛り込む考えであります。にぎわいと区民の利便性確保の観点から、効果があれば公共サービス機能を導入することについても検討していきたいと考えております。
駅から新庁舎、新体育館に至る歩行者デッキの整備についてであります。中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3では、空間整備の考え方として、中野駅周辺は歩いて回れるまちであり、歩行者の安全な通行を第一優先に考え、歩行空間の確保や動線整備を行っていくと明記しております。この方針に基づいて、中野駅地区では、まちの東西、南北をつなぐ歩行者デッキを整備し、駅周辺のまちづくりと連携しながら、安全な歩行者動線整備を図ることとしておりまして、区役所・サンプラザ地区再整備においても、駅からの安全な歩行者動線を確保してまいります。区役所や新体育館などの公共施設に至る動線も可能な限り工夫しながら、歩行者にとって安全で快適な利便性の高い空間となるよう整備をしていきたいと考えております。
高齢者や女性の就労対策についてであります。これまで中野区は、合同就職面接会や就労・求人支援サイト「ぐっJOBなかの」などの就労支援を行ってまいりました。産業振興ビジョンで重点としたライフサポート関連産業の振興の中でも、女性や高齢者の起業・創業を促進していくこととしております。また、平成26年度に開設する中野区産業振興センターで行う予定の就労支援において、ハローワークの求人情報を活用することも検討しているところであります。女性や高齢者がサービスの担い手やサービスをつくり出す側になることで、経済的安定や生活の張りなどを得ながら経済や社会の発展に貢献できるよう、これからも取り組んでまいります。
公園整備のビジョンについてであります。区では、今後の大規模公園整備の基本的考え方に基づき、おおむね5,000平方メートル以上の規模の公園を大規模公園として位置付けて整備してきたところであります。区は、中野区立公園条例附則で、区民1人当たりの公園面積を2平方メートルとすることを目標としております。仮に青梅街道以南だけを取り出してみても、1人当たりの公園面積は現在0.40平方メートルであります。これに本町五丁目・二丁目、南部防災、また弥生町六丁目といったそれぞれの公園の計画面積を加えても、1人当たり0.96平方メートルという状況であります。公園整備における適正配備等のビジョンにつきましては、長期的な配置計画を定めるよう検討してまいります。
1人当たりの目標とする公園面積に達するためにはどれだけの公園面積を確保する必要があるかと、こういうことであります。都市公園法では、市街地における住民1人当たりの標準公園面積は5平方メートル以上となっております。また、中野区立公園条例でも、区民1人当たりの公園敷地面積の標準は5平方メートル以上としております。この面積を満たすためには、全体で156万1,515平方メートル以上必要となります。平成25年4月1日現在の公園面積は39万6,244平方メートルで、1人当たりにすると1.27平方メートルでありますから、あと116万5,271平方メートル必要になるということになります。なお、中野区立公園条例では、附則で区民1人当たりの公園の敷地面積の標準は、当面の間、2平方メートルとするとしております。この場合ですと、全体で62万4,606平方メートル必要となる。このことから、あと22万8,362平方メートル必要になる、こういうことになってまいります。
(仮称)弥生町六丁目公園の整備に関連して、都市再生整備計画の概要を示してほしいと、こういった御質問でありました。都市再生整備計画とは、都市再生特別措置法に基づいて市町村が都市再生整備計画を策定し、都市再生整備計画に基づいて実施される事業等の費用に充当するために交付金を交付するというものであります。中野区では、南部すこやか福祉センター圏域をエリア対象として、このエリア内で整備を予定しております(仮称)弥生町六丁目公園、(仮称)本町二丁目公園、南部すこやか福祉センター、南中野区民活動センター、地域スポーツ施設などを計画事業として位置付け、5年間の整備計画として取りまとめ、計画申請する予定であります。これによりまして、大規模公園等の整備に国費を確保できるとともに、南部すこやか福祉センター、南中野区民活動センター、地域スポーツ施設の整備など、他に国の補助金のない事業についても国費の対象とすることができると、こういうことであります。
今後、すこやか福祉センター圏域を公園整備のエリアの基準とする考えはあるのかと、こういう御質問であります。今後整備予定の(仮称)弥生町六丁目公園、(仮称)本町二丁目公園は、南部すこやか福祉センターの圏域の範囲としていることにはなっていますが、すこやか福祉センター圏域を公園整備のエリア基準とすることではなく、公園整備のエリア基準につきましては、中野区都市計画マスタープランや、みどりの基本計画による区域割りで考えていきたいと考えているところであります。
それから、大規模公園の適正配置について、公開空地や学校グラウンドなども視野に入れて考えるべきではないかと、こうしたことであります。公園以外の公開空地や学校グラウンドなども防災機能の向上とみどりの空間の創出に寄与するものと考えております。しかし、公園は公園としての機能を有するものでありまして、中長期の見通しを持った公園という考え方が必要と考えております。当面は現在の大規模公園等の整備を進めてまいりますが、今後、長期的な整備計画を検討していきたいと、こう考えております。
(仮称)弥生町六丁目公園について、地域の皆様の御意見を丁寧に伺って進めるべきだと、こういった御質問であります。(仮称)弥生町六丁目公園につきましては、傾斜地を生かしたみどりの中での散策や、軽スポーツなどのできる多目的広場を提供するとともに、広域避難場所、コーシャハイム中野弥生町・立正佼成会大聖堂一帯の核となる災害発生時の広域避難、災害救援活動の拠点となる公園整備を考えております。今後、国から用地を取得し、公園の都市計画決定をした後に、平成30年度開園に向けて公園整備を進めてまいります。その際には、公園の基本計画がまとまった段階や基本設計がまとまった段階などで意見交換会を複数回開催し、地域の住民の意見・要望等をできるだけ取り入れて、にぎわいを生み出す公園をつくってまいりたい、このように考えております。
私からは以上です。
〔教育長田辺裕子登壇〕
○教育長(田辺裕子) 元気いっぱい子育て戦略に関連いたしまして、学校施設の長寿命化計画を策定してはいかがかという御質問でした。
国の学校施設の長寿命化改修の手引は、学校施設の老朽化対策を効率的・効果的に進めるため、長寿命化改修の具体的な手法やノウハウについて体系的に解説した地方自治体向けの手引でございます。教育委員会といたしましては、現在、区立小・中学校施設整備の考え方を取りまとめているところでございまして、中野区立小中学校再編計画(第2次)と調整を図るとともに、この手引を参考に学校施設の耐力度調査の結果や、給排水・電気設備などの状況、建築条件、区の財政状況などを総合的に判断し、今後、長寿命化に関する計画を策定し、施設整備を進めていきたいと考えております。
〔子ども教育部長髙橋信一登壇〕
○子ども教育部長(髙橋信一) 私からは、保育ニーズに応じた対策、病児保育の推進、子どもの貧困対策についてお答えいたします。
初めに、保育所の物件の把握と今後の待機児童対策、保育ニーズに応じた対策についてでございます。保育事業者や物件所有者などから保育施設に関します問い合わせ等がございまして、ある程度情報のほうは把握しているところでございます。平成26年度も賃貸物件を活用いたしました認可保育所を予定してございまして、物件所有者や保育事業者が十分に検討できるよう、早い時期から募集を開始するとともに、保育需要の高いエリアへの誘致につなげることができますよう、不動産業界など情報提供するなど、連携を図ってまいりたいと考えます。平成27年度から子ども・子育て新制度の施行に伴い、子ども・子育て支援事業計画を作成するため、ニーズ調査を実施しているところでございます。その結果を踏まえ、対策を検討していきたいと考えます。
次に、病児保育の推進についてでございます。来年度より病児保育事業は、定員、利用時間の拡大を予定してございまして、今後も利用率が伸びていくと考えてございます。病児保育につきましては、隔離室を設けるなど施設の条件や病児の受け入れ体制など、医療機関との連携や調整が必要でございます。引き続き研究をしてまいりたいと考えます。
最後に、子どもの貧困対策の組織についてでございます。子ども貧困対策法に係る施策全般につきましては、今後、政府が定めます子どもの貧困対策に関する大綱や東京都の動向などを見きわめ、子ども教育部において適切な対応を図ってまいりたいと思います。
〔政策室長竹内沖司登壇〕
○政策室長(竹内沖司) 区の施設について、再配置・再整備の計画を持つべきであるとの御質問にお答えいたします。
今後の区有施設のあり方については、中長期的な視点から方針を定めて対応していく必要があると考えております。施設の再配置や改修、長寿命化などについて計画を策定することを検討していきたいと考えております。
〔地域支えあい推進室長瀬田敏幸登壇〕
○地域支えあい推進室長(瀬田敏幸) 私からは、健康・生きがい戦略に関連いたしまして、鷺宮すこやか福祉センターの移転、在宅人工呼吸器使用者個別計画に関連した御質問にお答えいたします。
まず、鷺宮すこやか福祉センターの移転でございますが、同センターの本格整備は、現在の白鷺二丁目自転車駐車場用地への移転により実施することを計画するものでございまして、見直す考えはございません。
次に、在宅人工呼吸器使用者に関連する御質問でございますが、まず、自助・共助を充実させるためのきっかけづくり、サポート体制についての御質問でございます。現在取り組みを進めてございます在宅人工呼吸器使用者災害時の個別支援計画の作成をきっかけといたしまして、御本人、御家族のニーズや意向を基本に踏まえつつ、訪問看護ステーションなど関係医療機関とも連携しながら、より具体的で実効性のある支援の仕組みとなるよう、区としても取り組んでまいります。
それから、災害時の避難行動要支援者個別計画への反映についてでございます。今回の在宅人工呼吸器使用者災害時個別支援計画の中には、関係者の連絡リストや安否確認の流れなど、災害時避難行動要支援者の個別支援計画においても共通する項目があることから、今後の策定や活用に生かしてまいりたいと考えてございます。
(発言取り消し)
〔都市政策推進室長長田久雄登壇〕
○都市政策推進室長(長田久雄) 中野駅周辺のいわゆるランチ難民対策としての中野四季の森公園内の弁当販売についての御質問についてでございます。
中野四季の都市(まち)における公園と公開空地の一体的な活用などについては、新たな東京の顔としてふさわしいにぎわいづくりに資するもので、このエリアの地権者の個々の活動とも調和したものにするよう、関係者と協議して対応してきているところでございます。公園内の弁当販売につきましては、関係地権者やテナントの意向等にも配慮しつつ、区内産業振興とこのエリアの魅力創出とにつながるよう、許可の条件等について検討していきたいと考えております。
○議長(伊東しんじ) 以上で久保りか議員の質問は終わります。
議事の都合により、暫時休憩いたします。
午後2時40分休憩
午後3時00分開議
○議長(伊東しんじ) 会議を再開いたします。
この際、申し上げます。議事の都合上、会議時間を延長いたします。
一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 長 沢 和 彦
1 区長の政治姿勢について
(1)施政方針説明について
(2)その他
2 2014(平成26)年度予算案と区政運営について
(1)区政運営について
(2)2014(平成26)年度予算案について
(ア)歳入・歳出の特徴について
(イ)区役所移転とサンプラザとの一体開発について
(ウ)福祉・暮らしの支援について
(3)子ども・子育て支援制度について
(4)その他
3 国民健康保険・後期高齢者医療・介護保険について
(1)国民健康保険について
(2)後期高齢者医療について
(3)介護保険について
(ア)第5期介護保険事業の到達状況と目標達成見込みについて
(イ)制度の見直しについて
(ウ)その他
(4)その他
4 大和町のまちづくりについて
5 その他
○議長(伊東しんじ) 長沢和彦議員。
〔長沢和彦議員登壇〕
○31番(長沢和彦) 2014年第1回定例会に当たり、日本共産党議員団を代表して一般質問を行います。
初めに、区長の政治姿勢についてお伺いいたします。
(1)施政方針説明について。
区長は、施政方針説明の中で「日本を取り巻く世界は大きな構造変化を遂げようとしています」として、中国の動きによる東アジアで新たな緊張要因をつくり出していることや韓国の動きにも触れながら、「日本にとっては、米国との同盟関係を強化することが重要」と結んでいます。しかし、やらなければならないのは中国・韓国との関係改善です。アメリカもそれを強く望んでいます。
昨年暮れに安倍首相は靖国神社への参拝を強行しました。それ以前にも、村山談話見直し、日本軍慰安婦問題に言及したことで国際問題になっています。国民の圧倒的多数が反対と慎重を求めた秘密保護法の制定や、解釈改憲による集団的自衛権の行使に踏み切ろうとするなど、安倍政権は戦争する国づくりに突き進んでいます。国民との矛盾とともに、アジアをはじめ諸外国も憂慮する事態が進行しています。安倍首相の言動は、国際政治に参加する資格が問われる問題です。日本は世界からの孤立を深めることになるのではないでしょうか。見解を伺います。
区長は施政方針説明で政府の経済見通しに触れながら、「20年来のデフレスパイラルからの脱出の糸口が見え始めている」と述べつつ、別なところで、「何よりも経済の立て直し、それが政府に求められる最大の課題だ」と言って、「その意味でも、失われた20年からの出口の光がうっすらとでも見えてきたのは、希望が持てる状況であろうと思う」とアベノミクスを評価し、期待も述べられました。しかし、アベノミクスは、第1の矢の大胆な金融緩和で意図的にバブルを引き起こし、投機を招いて円安・株高をつくり出しても、実体経済の回復を伴わないだけに市場は不安定さを増し、多くの国民は景気回復を実感していません。第2の機動的な財政出動の中心も、大手ゼネコンが喜ぶ大型公共事業の復活・推進であり、国土強靱化の名で10年間で200兆円という大盤振る舞いです。しかも、財源は国の借金と4月から2段階で10%に引き上げようとしている消費税増税分の活用を当て込んでいます。
そもそも今の不況は、賃金が下がり続け、購買力が弱くなり、物が売れなくなって企業は製品の値段を下げてでも売ろうとし、コスト削減のためにまた賃金を下げるという悪循環の結果です。2013年の実質賃金指数は前年比0.5%減、2年連続の下落となりました。アベノミクスになっても賃金は下がっています。4月から消費税増税を強行するなら、実質成長率はマイナスとなり、深刻な物価高と不況の同時進行(スタグフレーション)に落ち込むのではないでしょうか。見解を伺います。
アベノミクスの第3の矢である成長戦略はどうでしょう。世界で一番企業が活動しやすい国、これは企業収益をふやせば、いずれ滴り落ちてくるという古びたトリクルダウンの発想です。そのために、思い切った投資減税を行い、法人税の引き下げを実行するとしています。しかし、法人税を引き下げても労働者の賃上げにも設備投資にも回らず、内部留保が積み増しされただけで景気はよくなりませんでした。大企業への大盤振る舞いのツケを国民に転嫁し、消費税増税で国民にたかって穴埋めするなどは許されません。大企業は270兆円もの内部留保をため込んでいます。賃上げの資金は十分あります。政府がやるべきことは、内部留保の活用を強く要請し、政府ができる最低賃金の大幅引き上げと、そのための中小企業支援などに力を注ぐべきだと考えますが、見解を伺います。
また、派遣など非正規雇用を拡大し、正規雇用を不安定化する労働法制の改悪が狙われています。一つは、企業が派遣を常用できるようにする。二つは、残業代ゼロの合法化。三つ目に、解雇自由への規制緩和です。これらは安倍首相みずからの賃上げ発言にも真っ向から反する賃下げ促進政策にほかなりません。労働者の生活と権利を破壊し、日本社会の総ブラック企業化を進めることになります。雇用ルールの破壊をやめて、派遣法の抜本改正、均等待遇のルール確立、ブラック企業規制を行うべきだと考えますが、見解を伺います。
さきの東京都知事選挙で、日本共産党は宇都宮健児氏を推薦し、選挙戦を戦いました。舛添要一氏が都知事になりました。特別区長会有志で応援するとの報道もあり、区長もその一人だったようです。だからなのか、施政方針説明では、東京オリンピックを前面に、それと関連づけながらの都政政策への期待だけが述べられています。中野区と区民に多大な影響を及ぼす都政政策です。その点からの言及がされなかったのは残念です。
今日、都政をめぐっては、福祉や子育て、防災など東京都で抱える課題と、そこに渦巻く都民要求は非常に大きいものがあります。巨大な公共事業推進と国家戦略特区で目指そうとしている東京では、一部の大企業や大資産家、外国資本などは歓迎するでしょうが、一層貧困と格差を拡大し、低所得者をはじめ、庶民には住みづらい都市になるのではないですか。見解を伺います。
施政方針説明では、「11年間を振り返って」として、区政の経営改革とさまざまな取り組みについて言及されています。ただ、このことも区民目線から見てどうでしょう。
区長は、構造改革路線を進めて、本来果たすべき区の役割を投げ出してきました。国と都の悪政にあらがうことなく、時に一層の福祉切り下げを行っています。施設の廃止、民間への事業の丸投げ、受益者負担の濫用、国保料の毎年の値上げ、介護保険は計画改定のたび負担増とサービス削減、さらに事業見直しによって、福祉・教育に不可欠な事業の廃止・削減、負担増を続けています。区民には財政が厳しいと繰り返す一方で、基金の積み増しは400億円にもなったと誇っています。大規模開発を最優先させて、保育園の待機児や特養ホームの待機者解消には本腰を入れず、木造住宅の耐震化や太陽光パネル設置助成、公園や子ども関連施設と給食の放射能測定にも背を向け、区民要求に冷ややかです。自治と参加もすっかり形骸化させられました。憲法擁護・非核都市宣言や平和行政基本条例に背く憲法9条2項改定と核抑止発言も飛び出しました。トップダウンの経営手法は、職員の意欲をそぎ、職員の大幅削減とも相まって、区民サービスの低下にもつながっています。幹部職員の不正打刻、非常勤保育士の不当解雇、警大跡地開発をめぐる裁判もありました。
11年間を振り返って、改革だ、成果・実績だと言ってみても、区民から見れば到底評価できない事柄について、どのような認識を持たれているのですか。伺います。
区長は施政方針説明の中で、4選目に立候補したい旨を表明されました。初めに、日本共産党の立場を述べます。自治基本条例第7条2項に多選自粛の規定を設けることには、当時の議案審査の中で反対を述べ、この条項の削除を委員会修正案として提出しました。区長は4年に一度の選挙により区民の審判を受けます。区民が望めば何期だって在任できることは当たり前で、そのことが自治と参加をゆがめるとは言えないからです。
さて、問題は区長の立候補表明です。前回の立候補のときは、「2期まで」と最初の立候補で掲げた公約を、自治基本条例を制定したからと、公約を投げ捨てて3期目を目指しました。今度は、第7条3項「立候補を妨げるものと解釈してはならない」の条項を使用して、立候補したいとしています。しかし、みずから提案した多選自粛の条項です。みずからの表明を繰り返し破ることは、あまりにも区民と議会を愚弄しているのではありませんか。見解を伺います。
次に、2014(平成26)年度予算案と区政運営について。
初めに、区政運営について伺います。区が方針・計画をいかように扱っているのか、この角度から質問します。
区は常々、区民には、方針・計画の変更はできないと、区民の意見に道理があっても、区民が続けてほしい、あるいはやめてほしいといった要望にも聞く耳を持たずに区政運営を行ってきました。しかしながら、一方で区の都合でさまざまな方針・計画が変更され、また変更されようとしています。弥生町六丁目への清掃車車庫、公園などもその一つです。
ここでは、旧東中野小跡地の売却を例に伺います。東中野小廃校についての住民説明会の中で、ここは売却しないと住民と交わした約束をほごにしています。しかも、「売却しないで」の声に対して、聞きおくだけという姿勢です。区民参加をないがしろにしていると言わざるを得ません。跡地の利用については、10か年計画で示した区民活動センターの整備や、その後に示された区立公園、それ以外にも住民要望は多様であると聞いています。しかし、住民の圧倒的多数が一致しているのが、旧東中野小跡地を売却しないでということです。そして、この地域の避難場所をなくすなというものです。地元住民はこの方針案に憤っているのがわからないのですか。何が何でも3月に方針決定を強行することは許されません。方針案を再検討し、地元住民への説明会を開催すべきです。お答えください。
財政運営のあり方について、基金積み立てについて伺います。義務教育整備基金は、2012年度から毎年10億円を積み立てることにしています。しかし、一体幾ら積み立てるのか、その総額は示されていません。財源対策として旧東中野小跡地を売却する方針案を示していますが、そうまでして義務教育整備基金の積み立てが必要なのかは判断できません。他の分野の施策に、例えば今後予定している開発をはじめとした大規模プロジェクトなどに多額の費用が必要になるための財源対策として積み立てるようにも見えます。
まちづくり基金はどうでしょう。やはり計画はあってないようなものです。開発協力金を含めて、2014年度は年度当初から13億5,500万円もの積立金です。2014年度のように歳入見込みがあれば年度当初から積立金をふやすことも行っています。今年度で言えば、年度当初約2億円、今定例会で示された補正予算で約7億円が積み増しとなります。財政運営の考え方(財政フレーム改定)は、当初予算案、それも当該年度だけ数字を合わせているだけであり、計画とは呼べないのではないでしょうか。時々の区の考え、行政都合でいかようにもできるというものではないですか。見解を伺います。
区はあらゆる分野で民営化や民間委託、指定管理者制度など、民間化、アウトソーシングを進めています。公務労働が民間化され、公務員でない者が公務に従事するようになると、中立・公平を守る仕組みが働かず、恣意的な行政や、例えば行政が有する個人情報の漏えいなど、さまざまな問題が生じるおそれがあります。本来、区が行うべき公務労働を、ただ人件費を安くすればいいという考えで進められています。その結果、安定的・継続的に行われなければならないサービスが不安定なものになってもいます。同時に、区が手を引いたためにサービスに対する区民からの意見や苦情、改善や充実の要望も伝わりにくく、また把握できずにいます。公務員には適正な行政が行われ、住民の生活と権利が守られるために必要な意見を具申する権利があると解されていますが、こうした機能も働かなくなるのではないですか。伺います。
来年度の予算案には、新たに戸籍住民や後期高齢者医療、介護の窓口の業務委託を計上しています。区は既に国民健康保険業務の一部を民間に委託しています。国保の加入・受給に関する一連の業務であり、業務の各過程において区としての判断が求められることになります。個別事業での判断や業務の段取り・進行状況の確認等を区職員が行うというのであれば、必然的に窓口等を担当する民間労働者との間に指揮命令関係が生まれ、違法な偽装請負となります。スムーズな業務遂行による区民サービスの維持向上と、指揮命令権の及ばない委託業者による業務遂行は両立できないのではないですか。新たな窓口の業務委託をふやすのではなく、きちんと正規職員によって業務を行うべきです。答弁を求めます。
指定管理者の情報提供と公開について伺います。区は、区民が利用しているさまざまな施設に指定管理者制度を用いています。民間が管理運営を行うにせよ、その性格は公の施設であることに違いはありません。区は指定管理者事業者から提供された情報については、情報公開条例に基づいて適正に取り扱っていると言います。しかし、事業者側が積極的に利用者・区民に情報を提供しているかどうかについては判断しがたいのが実態でもあります。以前にも触れましたが、例えば指定管理者が管理運営している運動場等の使用料の積算根拠がきちんと示されていないことを議会や区民が求めても、情報が提供されませんでした。現在、作成途中と聞いているガイドラインでは、利用者をはじめとした区民への情報の提供と公開の要望に対してどういった検討がされているのか、伺います。
2番目に、2014(平成26)年度予算案について伺います。
初めに、歳入・歳出の特徴について。来年度予算における特別区民税は、今年度予算と比較し約6億6,000万円の増収となっています。これは納税義務者数がふえた点や、1人当たりの平均所得金額が増額となるなど、一部企業におけるボーナスがふえたことによるものと思われます。また、これ以外にも来年度からは個人住民税均等割額が一律1,000円引き上げられることとなり、これによる区民税の増額分としては約9,000万円となっています。区民税がふえることはよいことですが、復興財源の名のもとに行われる増税分もあることからも、より公平かつ公正な税収確保と施策・事業の執行が求められるところです。
そのような中、昨今、区民税の徴収対策の強化が行われています。生活実態に配慮することなく、人権を無視した徴税強化となってはならないことは言うまでもありません。本年度の税務分野における滞納対策はどうなっていますか。具体的な預金等の差し押さえ件数や金額はどういった状況なのか、伺います。
財政調整交付金が増額となったことは結構なことですが、基準財政需要額はきちんと算定されたのでしょうか。毎回、都区間で見直しが図られていると言われますが、ここ数年来、23区側の需要がふえ続け、2008年度から見直しの名による需要抑制が行われているのではないですか。需要額が抑えられれば、財政調整交付金の額が少なくなってしまいます。三位一体改革等により配分割合が2007年度から区側55%、都側45%となった後も、高齢化の進行や保育ニーズの拡大など、区側の需要は伸びていると思われます。今日、現行の配分割合は適正なのでしょうか。その点で特別区長会と東京都で協議をしていないのか、伺います。
積立金は、年度当初から約62億円と近年にない積み立て金額となっています。今年度の補正予算でも、今定例会に出された補正予算案を含め、財政調整基金と特定目的基金に総額約26億円を積み増しすることになります。さらに2013年度の決算において剰余金が出るので、それも来年度に積むことになります。
一方、繰入金はどうか。来年度予算案のように、一般財源だけ見ても財政調整基金繰入金は19億5,000万円。内訳で記されているように、そのうち年度間調整分は14億円で済むことになっています。他方、財政調整基金への積み立ては4億6,000万円と、既に現段階で財政調整基金からの繰入金以上に積立金が決算時には大きくなることが容易に想定できます。区はこの間、事業見直しの名で専ら福祉・教育の事業を、高齢者・障害者・子ども及び保護者を狙い撃ちにした廃止・削減、負担増を行ってきました。こうした姿勢を改めて、切実な区民要求に応えた予算編成を行うべきだったのではないですか。伺います。
次に、区役所移転とサンプラザとの一体開発について伺います。
先日の中野駅周辺地区等整備特別委員会に区役所・サンプラザ地区再整備基本構想(素案)が示されました。地区再整備の趣旨として、「立地特性を最大限に生かした再整備によって、グローバル化の推進やまち全体の活性化に寄与することを期待されている」と述べ、国と都による都市構造への転換が図られている中、その一翼を担う重要な地区であるとして、「公共と民間のパートナーシップを構築し、時期を逸することなく再整備を推進していく」とされています。
区役所は、昨年度、今年度と庁舎の耐震化を行ってきました。来庁者の安全は確保されています。葛飾区や渋谷区などでも区役所の建てかえが計画され、財源問題などはありますが、いずれも耐震・防災拠点などの観点から議論がされていると聞きます。ところが、中野区は中野駅周辺まちづくりを進めるに当たって、邪魔だからどかすという発想です。他の自治体において、役所の庁舎を複合的に整備したり、一部を民間に貸し付けるなどの議論はあるでしょう。しかし、現在の区役所の場所を民間業者に渡して開発の種地にするなどは聞いたことがありません。
地方自治法第4条で、地方公共団体の事務所の設定または変更を定めていますが、区役所の位置は住民の利害に関する点が特に大きいので、慎重ならしめようとの趣旨から、出席議員の3分の2以上の同意を要するとされています。開発に邪魔だから位置を移動させることは想定されていないし、許されないのではないですか。区役所を移転させ、サンプラザとの一体開発は見直すべきではないですか。見解を伺います。
次に、福祉・暮らしの支援について。区民の福祉と暮らしを支える予算にすることが必要です。
一つ目に、高齢者への支援、高齢者の住まいの確保について伺います。超高齢化社会が到来し、住まいの確保の問題が顕在化していると言えます。年金しか収入がない生活困窮者がふえていることから、低廉で良質な住宅の確保は重要かつ喫緊の課題と言えます。厚生労働省などが強力に建設を推進しているサービス付き高齢者向け住宅などがありますが、一般財団法人サービス付き高齢者向け住宅協会の調査によると、月々の平均費用は8万9,000円です。ちなみに食事は別に4万から5万円、介護サービスを利用すれば1割負担が必要で、とても低所得者が利用できるものではありません。また、自立した生活が困難な低所得者の住まいの確保のため、空き家を活用し、NPO、社会福祉法人などが運営する(仮称)高齢者ハウスをつくるとしていますが、健康な方は対象外です。高齢者の住まいの安定的な確保は民間任せで解決するのは難しい実情があるのではないでしょうか。高齢者福祉住宅のような高齢者向けの低廉で良質な住宅を区として責任を持って供給すべきではないですか。伺います。
東京都は石原知事から猪瀬知事にかけて、都営住宅の増設を行ってきませんでした。住まいのセーフティーネットとして都営住宅の必要性は高いと思われますが、区内では必要とされる戸数を満たしていません。区として、東京都に対し都営住宅の増設を要望すべきと考えますが、いかがですか。伺います。
二つ目に、子育て支援について伺います。
1点目、学童クラブの待機児童についてです。来年度も年度初めに希望する学童クラブに入れず、待機児となる児童がいます。以前から、中野区学童クラブ連絡協議会との定期協議などでも改善が求められていた課題ですが、待機児童は解消するどころか、ふえています。平和の森学童クラブでは、来年度、新3年生10名が抽選の結果、待機児童となります。定員枠も広げて70名としましたが、施設の規模からこれ以上はふやせません。区は定員のあいている他の学童クラブを紹介するとしています。しかし、通えない児童もいるし、保護者の不安も大きいのが実情です。「まだ一人で留守番させられない」、「安全を確保してほしい」といった保護者の声に応えるべきです。区はどういった対応をするのか、伺います。
2点目に、保育料の値上げと認証保育所等の保護者補助についてです。認可保育園の保育料の引き上げと認証保育所等保護者補助金の増額が実施されます。区は、これらを負担の公平性を図るという名目で、新たな一般財源を投入することを極力避けて実施すると言ってきました。来年度、実際には認可保育園の保育料の改定分は約1億2,400万円以上、他方、認証保育所等保護者補助増額分は約7,000万円です。認可保育園の保育料増収分が多く、保育料を引き上げ過ぎているのではないですか。見解を伺います。
子育て中の保護者からの要求が強かった認証保育所等保護者補助金の増額は当然です。同時に、補助金支給の改善が必要であると考えます。現行は半年に一度の支給、つまり、毎月高額な保育料を支払うことになり、半年後にまとまって保育料との差額が支給されることで、保護者の負担は大きいと思われます。隣の杉並区では3カ月ごとに補助金を支給していると聞きます。中野区でも補助金の支給の仕方を改善すべきではないですか。伺います。
三つ目に、子ども・子育て支援制度について伺います。
来年度予算案には、子ども・子育て支援新制度対応として約1,000万円が計上されています。子ども・子育て支援制度のうち、保育所について2点お聞きいたします。
新しい制度のもとでは、保育所を利用するためには保育の必要性のほかに、保育必要量の認定を新たに受ける必要があります。保育必要量の認定により、保育標準時間の子どもと短時間区分の子どもに分けられ、両者が混在して保育所を利用することになりますが、年齢に応じた子どもの発達保障のための保育実践が困難になるのではないですか。伺います。
給付金制度になることで、民間施設給与等改善費などの補助金がなくなるため、保育士等の処遇が悪化することになりかねません。そうならないようにすべきだと考えますが、いかがですか。伺います。
3番目に、国民健康保険・後期高齢者医療・介護保険について伺います。
初めに、国民健康保険についてです。
特別区長会では、保険料改定の検討に付す資料については、取り扱い注意の扱いにしていると聞いています。ただし、議会などへの情報提供は各区の判断に任せられているともいいます。中野区では、検討段階のため出せない、出さないという姿勢です。しかも中野区は、特別区長会で最終案を了承した後でも、議会に報告をしないし、情報を出そうともしません。議案になって初めて議会に明らかにされるという状況が続いています。区民生活に影響を及ぼす改定内容について、議会や区民に一切明らかにしないのは問題ではないですか。検討過程から情報を出すべきではありませんか。伺います。
1月17日の特別区長会総会で来年度の保険料の基準料率が確認されました。その内容は、1点目、賦課割合は据え置き、均等割額は現行4万1,400円を1,800円引き上げて4万3,200円に、所得割率も現行8.36%を8.47%に引き上げ、賦課限度額も国の改定に合わせて65万円から67万円に引き上げる。これにより区民1人当たりの保険料は、現行9万8,465円から10万3,103円と4,638円の値上げで、全ての被保険者が値上げとなります。この金額は基礎分と支援金分だけで、介護分を加えると、その負担はさらに大きくなります。
2点目に、今年度に引き続き住民税非課税者を対象にした減額措置を実施しますが、その財源11億円は一般財源から繰り入れず、費用相当額の高額療養費を保険算入して対応するとしています。
3点目、また、この高額療養費については、23区独自の保険料負担の抑制策として、制度の枠の外で措置してきましたが、今回これをなくすためのロードマップを明らかにしています。既に高額療養費の賦課額の半分は、一般財源の繰り入れを抑制するため保険算入されていますが、今回は残った額も国保の都道府県化に向けて、来年度から毎年度4分の1ずつ保険算入し、4年後の2017年度にはなくすとしています。このことが保険料の上げ幅を押し上げていると想定され、今後、毎年大幅な負担増を強いられていくことにもなります。23区独自の軽減策である一般財源での高額療養費の措置について、縮小・廃止はすべきではありません。見解を伺います。
今、高齢者や自営業者、非正規労働者、失業者など生活困窮者の生活は深刻な事態に追い込まれる中、保険料が23区では毎年値上げされてきました。保険料を払えない滞納世帯が23区では4分の1世帯にも増大しています。必要な受診を抑制する事態が拡大し、加えて過酷な取り立てや差し押さえが強化され、深刻な事態を引き起こしています。この上、来年度の保険料の値上げは、こうした事態をさらに深刻にする悪循環を起こすだけであり、これ以上の負担増は許されず、負担軽減こそ求められます。見解を伺います。
二つ目に、後期高齢者医療について伺います。
後期高齢者医療の保険料が来年度見直しになります。東京都後期高齢者医療広域連合議会は、1月31日に開催された連合議会定例会で保険料値上げを決めました。一つは、保険料率は現行の均等割額4万100円を2,100円引き上げ4万2,200円に、所得割率は8.19%を8.98%に引き上げ、賦課限度額も国の2万円引き上げをそのまま踏襲し、現行55万円を57万円とする。二つ目に、消費税増税に伴う国の低所得者対策の均等割の5割・2割軽減対象者拡大の実施。三つ目に、これまでの区市町村による葬祭費などへの一般財源投入での負担軽減策は継続するとしています。その結果、1人当たりの平均保険料は現行から4,118円引き上がり、9万7,098円に値上げとなります。焦点となっていた財政安定化基金の活用は、基金残高211億円のうち145億円を活用することにしています。財政安定化基金については、平成24、25年度の当初計画で206億円を活用して保険料抑制をするとしていたものが、実際は41億円しか活用せず大きく余らせており、これを来年度からの保険料引き上げ抑制の活用に回すとしています。同時に基金を使うので、毎回、国・都・区市町村の三者が出すべき基金への拠出金は行わないとしており、今回の基金活用による保険料抑制には、実質、国・都・各自治体の新たな負担は生じていません。このことは、三者が従来どおり基金への拠出を行えば、値上げされる保険料の軽減のために活用できることを示しています。
昨年の年金支給額の引き下げに続いて、4月にはさらに支給額の引き下げが予定されています。消費税増税をはじめとする公共料金や日用品の値上げが相次ぐ中で、今後収入増が見込めない高齢者の生活は逼迫しています。負担増が引き起こす滞納と受診抑制が危惧されるところです。保険料引き下げへ東京都と国に対して財政支援を働きかけるべきではないですか。伺います。
3点目に介護保険について。
その1番目に、第5期介護保険事業計画の到達状況と目標達成の見込みについて伺います。ここでは、基盤整備の特別養護老人ホームの整備について伺います。
我が党議員団は、これまでも特養ホームの待機者の解消を繰り返し質問で取り上げ、特養ホームの増設を求めてきました。計画で掲げた目標値でよいのかといった、そもそもの区の姿勢をただすと同時に、区が計画で掲げた100床の計画期間内での実現を求めてきたところです。現在、整備の計画が示されているのは旧富士見中跡地だけです。これは第4期計画での整備分で、しかも、開設は2016(平成28)年度です。第5期計画での特養ホーム整備の保障はどこにあるのか。民間事業者任せでは進まない課題です。公有地の活用を検討したいとも述べられていますが、その際、現在利用していない東京都の包括補助制度を活用するなど、早急に進めることが必要ではないですか。伺います。
小規模多機能型居宅介護と認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)の整備見込みについてもお聞きします。第5期の計画では、小規模多機能については区内で4カ所の整備を予定し、うち2カ所はめどがついているといいます。計画では、鷺宮圏域と北部圏域に1カ所ずつ残っているため、昨年、参入についての事業者を募集したところ、手を挙げる事業者が残念ながらいなかったと聞いています。認知症高齢者グループホームについても、第5期では7カ所の整備を計画しています。しかし、ここでも、北部圏域に1カ所、定員18名(2ユニット)以下の認知症高齢者グループホームの募集をかけましたが、事業者の応募はありませんでした。利用対象者はふえています。整備を急がなければなりませんが、ここでも民間任せでは進まないことは明らかです。区が事業者を誘致するためにも、独自の支援策なりを検討すべきではないですか。第5期計画内での見通しとともにお聞きいたします。
次に、制度の見直しについて伺います。
昨年の12月11日に特別区長会は国に、見直し内容は、制度の枠組みを大きく変え、介護予防サービスを利用している要支援者、さらに訪問介護・通所介護事業者に及ぼす影響ははかり知れないものがありますとして、介護保険制度の見直しに関する緊急要望を提出しています。また、第4回定例会の我が党議員団の質問に、区は「介護や支援が必要な方が適切なサービスを利用できるよう検討していく」と答弁されました。
しかし、制度改定による地域支援事業は、利用限度額を最低基準の要支援1よりさらに引き下げようとしていることが報じられています。十分な在宅サービスを受けられない高齢者が続出することは必至です。区市町村の窓口で認定を受けるかどうかの振り分けを行う仕組みの導入や、認定を省く場合のサービス利用限度額について、厚生労働省は社会保障審議会部会で説明していませんでした。重大な問題を国民に伏せたまま制度改定を進めようとしています。認定を省いて地域支援事業を利用するよう誘導して、サービス利用限度額引き下げを行うなどあってはなりません。やめるよう国に求めるべきではないですか。伺います。
次に、大和町のまちづくりについてお伺いします。
東京都は、大和町中央通りの拡幅事業についての用地説明会を1月に開催し、今後の補償交渉などの説明とともに、道路事業の目的についても説明を行ったと聞いています。根本的な問題として、この事業の目的と道路を拡幅することによりどのような効果があるのかについて住民の理解が得られなければ、事業用地の取得も進まないのではないかと思います。「災害時に延焼を防止する」というのが専らの理由のようですが、大震災の際には、大和町中央通りの東側と西側で同時に火災が発生することも考えられます。丁寧な説明と住民の合意が大切になってきます。区はこの点も含めて、事業の目的と効果についてどのように考えているのか、伺います。
以上で私の全ての質問を終わります。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 長沢議員の御質問にお答えいたします。
施政方針説明、政治姿勢についてということです。安倍政権の世界からの孤立懸念について。安倍総理は先月行った国会での施政方針演説で、積極的平和主義を掲げ、戦後60年間守り続けてきた我が国の平和国家としての歩みは今後とも変わることがない旨を明らかにしているところでありまして、御質問のような危惧はないと考えております。
経済成長と賃金上昇についてであります。国の経済政策によって景気回復の裾野は着実に広がっていると考えております。企業の収益を雇用の拡大や所得の上昇につなげ、それが消費の増加を通じてさらなる景気回復につながる。こうした経済の好循環を実現するために、政労使の一致協力した取り組みが始められていると考えているところで、期待したいと考えております。
企業の内部留保と賃金の引き上げについてであります。企業の内部留保は、産業の構造転換による成長分野の創出の中で、技術開発や設備投資に向けられることで企業活動の活発化と雇用拡大に向けられるべきものであります。また、安倍政権は主要な経済団体に対して、大幅に改善した企業収益を賃上げで還元するよう要請しており、その実現を期待しております。
それから、雇用の規制緩和政策についてであります。雇用の規制緩和政策の目的は、労働市場の流動性を増すことにより経済を再び成長させ、働きやすい社会をつくることであり、また、非正規社員から正規社員への移動を容易にするということも目的としているところであります。賃下げ促進政策とは考えておりません。
都知事の政策についてということであります。新都知事の公約は、東京を世界一の都市にするということであり、それはインフラ整備に限らず、福祉や防災、経済などにおいてもでありまして、この公約をぜひ実現してほしい、このように考えております。
それから、私の11年間の取り組み、成果というようなことは全くないというような御質問でありました。区民サービスを維持して区政を持続的な区政運営という形で継続させていく、また、区民サービスとあわせて、老朽化する施設の改築等についても財源を確保していく、こうしたことが区政の中でまず求められているということでありまして、経営改革等に取り組んでまいりました。事業の見直しにつきましても、事業の必要性や効率性、負担の公平性などの観点から行っているものでありまして、真に必要な区民サービスの充実のために必要な取り組みである、こう考えております。
施政方針説明の中で、次回立候補することを表明したと。あまりにも区民と議会を愚弄しているのではないかと、こういった御質問でありました。自治基本条例の中に多選自粛規定を定めた趣旨は、活力ある区政を実現するためであります。立候補の自由を制限するものでないことは明らかでありますが、みずから提案した多選自粛の規定は重い、このように考えています。一方、区民とともに全力で進めてきたさまざまな課題もまた私にとって重いものであります。どちらをとるかというところで、仕事の重さを優先したということであり、その当否については、過去の経緯も含めて区民の判断に委ねたいと考えております。
私からは以上です。
〔地域支えあい推進室長瀬田敏幸登壇〕
○地域支えあい推進室長(瀬田敏幸) 私からは、区政運営に関連いたしまして、東中野区民活動センター等整備基本方針(案)につきましての御質問にお答えいたします。
基本方針(案)につきましては、地域の方々の御要望に応じ、追加の説明会を開催したところでございます。東中野区民活動センター等につきましては、早期に整備することが必要と考えてございまして、地域の方々の御意見・御要望につきましては、今後、基本計画や設計など、それぞれの場面ごとにきめ細かく伺っていく考えでございます。
〔政策室長竹内沖司登壇〕
○政策室長(竹内沖司) まず、区政運営についてのうち、財政運営の考え方についての御質問にお答えいたします。
財政運営の考え方は、安定した財政運営を行うため、基準となる一般財源規模をベースに、歳入歳出をこの基準に均衡させる取り組みを示すとともに、基金計画や起債計画等連携させながら5年間の財政見通しを明らかにするものでございます。景気変動や国の税制や制度改正など、区財政を取り巻く環境が極めて不透明かつ流動的な状況下において、毎年度、当初予算編成時に財政運営の考え方を改定し、5年間の財政見通しを示すことは、計画的な財政運営を行う上では欠かすことのできないものであると考えております。
それから、次にアウトソーシングに関連した御質問にお答えいたします。区は、民間のノウハウや経営手法を活用することにより、区民サービスを向上させることができる分野において、積極的にアウトソーシングを進めてきたところでございます。民間委託や指定管理者制度の導入により、直接区民にサービスを提供する主体が民間事業者になった場合においても、利用者である区民の意見や要望、苦情等については、その事業者が把握し、業務の改善やサービスの充実に反映させているところでございます。区は、事業者が把握した利用者の意見等についての報告を受けるほか、区民から直接寄せられた意見を受け付け、それらの内容を把握するとともに、必要に応じて委託事業者や指定管理者を指導・監督することにより、適正な行政サービスの提供を確保しているところでございます。
次に、指定管理者の情報提供と公開についての御質問でございます。指定管理業務に関する情報の区民への提供や公開につきましては、指定管理者も情報公開条例の趣旨を踏まえ、区と同様の考え方により対応を行うべきと考えております。指定管理者が適切に対応を行うことができるよう、策定中のガイドラインの中で指定管理業務に関する情報の提供や保管について、考え方を明らかにすることを検討しているところでございます。
次に、財政調整交付金についての御質問でございます。財調制度は、制度の成り立ちからいたしまして、交付額は財調財源の範囲内でなければなりません。需要に対して財源が十分でない場合に、さまざまな工夫を行って、各区の財政需要に応えることとしておりまして、21年度から実施されてきました臨時的起債充当というようなことにつきましても、その一つでございます。都区の配分割合の見直しにつきましては、大幅な役割分担の変更などが生じた場合に行うものでございます。
最後に、積立金に関連いたしまして、区民要求に応じた予算編成をとの御質問でございます。予算編成に当たっては、基準となる一般財源規模を定め、歳入歳出をその基準に近づけていくとともに、財政調整基金等の積み立てや取り崩しによる財源調整を通じて歳入歳出規模を一定に保ち、安定した財政運営を行うこととしております。こうした考え方を基本として、事業の必要性や効率性、負担の公平性などの観点から、さまざまな事業の見直しを行うとともに、新しい中野をつくる10か年計画(第2次)の着実な進展を図るための事業や、必要なセーフティーネットの確保、防災安全対策、インフラ資産の維持更新など、区民生活にとって必要な事業は計画的かつ適切に予算に計上したところでございます。
〔区民サービス管理部長白土純登壇〕
○区民サービス管理部長(白土純) 私からは、大きく3点の御質問についてお答えいたします。
まず、区政運営のうち、窓口業務の民間委託についてでございます。区では平成24年度から国民健康保険の窓口業務委託を実施してございますが、業務委託を行うに当たっては、区と民間事業者とが行う業務を仕様上明確に区別し、マニュアルを整備した上で、民間事業者の従業員に対する指示や労務管理は民間事業者の業務責任者が行っているところでございます。したがって、民間事業者は区から独立して業務を行っており、区と民間事業者の従業員との間に指揮命令関係は生じていないため、違法な偽装請負であるとの批判は当たらないと考えてございます。また、業務に必要な連絡調整等は業務責任者を通して行われており、民間事業者のスムーズな業務遂行により、区民サービスの維持向上が図られていると考えております。
来年度予算案に計上した戸籍住民窓口や後期高齢者医療、介護保険窓口等の業務委託は、窓口のワンストップ化など区民満足度の向上や業務の効率化、コスト削減等の視点から、定型的な業務で一定の業務量があるものなどについて委託を行うものであり、今後も業務委託が有効なものについては積極的に業務委託を進めていきたいと考えております。
次に、区民税の徴収対策の実施状況についてでございます。税務担当では、昨年に引き続き本年も収納率をさらに向上させるため、さまざまな滞納対策を進めているところでございます。差し押さえ件数と金額についてでございますが、12月末現在、昨年度と同程度の約800件の差し押さえで4億円となってございます。本年は滞納者の勤務先に対し早い段階から給与照会文書を発送するほか、給与自体を差し押さえるなど、取り組みを強化しているところでございます。今後とも区民税の公平・公正の観点から、さらに滞納対策を強化していきたいと考えております。
次に、国民健康保険・後期高齢者医療・介護保険についての御質問のうち、国民健康保険料についての御質問です。検討過程からの情報提供についてということでございますが、国民健康保険料については、特別区長会の協議により、23区同一の保険料率等を定めており、協議が整う前に検討内容を明らかにすることはできないところでございます。本定例会中に平成26年度の保険料改定に係る条例改正を提案させていただく予定であり、その際に御審議をいただきたいと考えております。
次に、高額療養費の算入についてでございます。保険料の賦課基準を定める国民健康保険法施行令では、高額療養費を保険料賦課総額へ算入することが規定されております。今回の高額療養費の算入は、今後想定される国保運営主体の都道府県化に向けて、平成29年度までの4年間で段階的に算入することにしたものであり、高額療養費の不算入について継続する考えはございません。
次に、生活困窮者の負担軽減についてでございます。平成26年度は引き続き住民税非課税者への減額措置の実施や、保険料均等割の5割軽減、2割軽減の拡大を予定してございます。制度を持続的に運営していくためには、低所得者に配慮しつつも、応分の負担を求めていくことが必要であると考えております。
次に、後期高齢者医療の保険料の引き上げについてでございます。平成26年度、27年度につきましては、保険料を抑制するため、平成25年度末の財政安定化基金の残額見込み211億円のうち145億円を活用するほか、区市町村による法定外の特別対策として204億円の一般財源を投入することで、保険料の上昇幅を制度発足以来、最も低く抑えることができております。したがって、保険料の引き下げのために追加的に基金への拠出を行うことや、都や国へ財政支援を働きかける考えはございません。
次に、介護保険の地域支援事業の利用限度額引き下げ等についてでございます。地域支援事業の利用限度額や対象者の介護認定に関する見直しにつきましては、国から正式に示されていないことから、現在のところ、国へ要望することは考えてございません。介護保険制度の改正内容につきましては、引き続き情報の収集に努めてまいりたいと考えております。
〔都市政策推進室長長田久雄登壇〕
○都市政策推進室長(長田久雄) 区役所移転、サンプラザと一体開発の見直しについての御質問についてお答えいたします。
区庁舎及びサンプラザ地区は、ともに東京の国際競争力強化の一翼を担う重要な地区として、立地特性を最大限に生かした立体的な再整備を進めていく考えでございます。庁舎の業務を継続しながら、効率よく建てかえる方法としても、別の場所への移転・建てかえが望ましいと考えているところでございます。
〔都市基盤部長尾﨑孝登壇〕
○都市基盤部長(尾﨑孝) 私からは、まず、高齢者の住宅確保についての御質問にお答えいたします。
急激な少子化・高齢化の進行や社会経済状況の変化に伴い、行政による住宅整備の手法だけでは良質な住宅の供給や、住宅のセーフティーネットとしての機能確保は困難な状況にあります。住宅の居住性能を向上させ、安全で快適な住宅及び住環境を実現するため、今後も民間活力の積極的な活用を図るととともに、事業者とさらなる連携・協力を進めていきたいと考えております。
また、都営住宅の建設についての御質問もございました。区は、第3次中野区住宅マスタープランに基づき、都営住宅の建てかえが予定される場合には、さまざまな世帯が居住できるようファミリー向け住宅の建設を東京都に対して要望しているところです。住宅の確保は基本的には民間ストックを活用して行うべきものであり、今後とも高齢者の住まいの確保に関しては民間と適切に連携しながら進めてまいりたいと考えております。
次に、大和町まちづくりについての御質問でございます。拡幅事業の目的と効果についてでございますが、東京都と区は説明会を含めさまざまな場面において、事業の実施により、延焼遮断帯の形成や安全な避難路の確保などを目的とし、電線類の地中化や街路樹の植栽により快適な歩行空間の整備を図っていくと説明してきており、住民の皆様に事業に対する理解は深まってきていると認識しております。区は、大和町中央通りの拡幅事業にあわせ、沿道を含めた大和町地域全体について、燃え広がらない災害に強いまちづくりの検討を進めており、大和町中央通りの拡幅事業を東京都とともに推進しながら、今後とも事業についての理解がさらに深まるよう地域に説明していく考えでございます。
〔子ども教育部長髙橋信一登壇〕
○子ども教育部長(髙橋信一) 私からは、子育て支援に関する項目についてお答えいたします。
初めに、学童クラブ待機児童対応についてでございます。学童クラブは、必要性の高い1・2年生が優先的に利用できるよう基準を設けているところでございます。特定の学童クラブで待機児童が発生してございますが、区全体としては定員内におさまっているところでございます。年度当初の待機児童も、年度途中に解消されるケースがほとんどでございますが、待機児童がいる場合には、当面の間、近隣の学童クラブ、または民間学童クラブの利用を促していきたいと考えます。
次に、認可保育料の改定についてでございます。今回の認可保育所保育料の改定内容は、平成19年の税制改正や、平成22年に国が高額所得者層に応分の負担を求めるために行いました保育料徴収基準の見直し等を反映したものでございます。早急に対応すべき内容だったと考えてございます。今回の認証保育所等の保護者補助金の拡充に関してでございますが、認可保育所保育料の負担の公平化を図るために行ったものでございまして、認可保育所保育料の改定による歳入を当て込んだものではございません。
次に、認証保育所等保護者補助金の支払いの回数についてでございます。現在、11月と5月、年2回支払ってございます認証保育所保護者補助金についてでございますが、保護者の負担軽減を図るため、来年度から支払い回数をふやすよう検討してございます。
次に、子ども・子育て支援制度におけます保育内容についてでございます。国の検討過程では、保育必要量につきましては、両親ともフルタイムで就労する場合、またはそれに近い場合を想定した保育標準時間利用と、両親またはいずれかの親がパートタイムで就労する場合を想定いたしました保育短時間利用の2区分による方針が示されているところでございます。これは区が保育の必要性を認定する場合の基準でございまして、それにより保育内容が変わることはないと考えてございます。
最後に、子ども・子育て支援制度におけます保育士の処遇改善でございます。これまで民間施設給与等改善費を含みます人件費、管理費、事業費等が運営費として積算されてございました。子ども・子育て支援新制度でございますが、公定価格を算定する際の民間施設給与等改善費の取り扱いは現在のところ不明確でございます。ただし、保育士、教員等の処遇改善等、特段の配慮を求めることが国会で附帯決議されてございまして、職員の定着、確保を図るため、こうした観点を踏まえ、現在、国が検討しているところでございます。
〔健康福祉部長野村建樹登壇〕
○健康福祉部長(野村建樹) 第5期介護保険事業計画の整備進捗状況についてのお尋ねにお答えいたします。
我が区といたしまして、介護サービスの基盤整備につきましては、公有地活用を含め積極的に取り組んでいるところでございますが、第5期計画におきます特別養護老人ホーム100床の整備につきましては、現在具体化されておりません。今後の補助協議等に要する期間を勘案いたしますと、事実上、期間中の達成は厳しい状況にあるというふうに認識してございます。また、認知症高齢者グループホームでございますが、7施設129床を整備する計画でございます。既に4施設が開設し、2施設が整備中でございます。残る1施設につきましては、再度募集をかける予定でございます。
○議長(伊東しんじ) 以上で長沢和彦議員の質問は終わります。
中野区議会議員 酒 井 たくや
1 区長の施政方針説明について
2 地域防災力の向上について
(1)消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律について
(2)地域資源の活用について
(3)その他
3 東中野区民活動センター等整備基本方針(案)について
4 その他
○議長(伊東しんじ) 次に、酒井たくや議員
〔酒井たくや議員登壇〕
○27番(酒井たくや) 平成26年第1回定例会におきまして、民主党議員団の立場から一般質問をいたします。質問は通告のとおり、1点目は区長の施政方針説明について、2点目は地域防災力の向上について、3点目は東中野区民活動センター整備基本方針(案)についてお尋ねいたします。
それでは、区長の施政方針説明についてお尋ねいたします。
まずは、自治基本条例の多選自粛条例についてでありますが、こちらに関しては、既に質疑にありました。重なる部分があろうかと思いますが、私なりの観点から質疑をしたいと思います。それでは、質疑に入ります。
区長は平成14年6月に執行された中野区長選挙において、100%市民派、区長の任期は2期8年と訴えられ、初当選されました。2期8年の任期を満了されての3期目の選挙戦においては、自ら提案した自治基本条例の多選の自粛、区長の任期は3期12年とする条例が可決されたことにより、3期目の立候補の理解を得たと判断され、立候補、当選され、今に至っております。そして、今年6月に執行される中野区長選挙を控え、区長は施政方針説明において、「引き続き区政に責任を果たすべきであるとの思いに立ち至りました」と述べられ、4期目に出馬される意向を表明されました。
平成17年に策定された中野区自治基本条例第7条2項には、「活力ある区政運営を実現するため、区長の職にある者は、連続して3期を超えて在任しないよう努めるものとする」とあり、区長の任期を3期12年とすると努力規定で定められております。この区長の多選を制限する条例に関しては、過去には川上進・故藤本やすたみ議員、そして我が会派の佐伯議員も実現に向け大変熱心に取り組まれました。神山区政4期目の最後の議会、平成14年第1回定例会に議員提出議案「中野区長の任期に関する条例」として条例提案されましたが、任期満了に伴う審議未了により廃案となりました。
当時の背景は、幾つかの汚職事件により国政が大きく揺れ、そして各地方自治体において、市長、また知事の逮捕と、首長の汚職腐敗事件が多数起こっておりました。権力が長期集中するところには腐敗が生じるということです。過去には、地方分権推進委員会の勧告の中でも、首長の多選の制限を検討する必要があると触れられておりますし、国政の場においても、さかのぼると、それぞれの政党においても多選を禁止する議員提出議案が出されておりますが、法案化には至っておりません。
私は、首長は人事権、予算編成権、許認可権等、総理大臣よりも権限が多く、大統領に近い権限を持つとも考えます。多選により独善的傾向が生まれ、側近政治によるイエスマンの増加や職員の士気の低下なども考えられます。また、現職区長は日常の行政執行が事実上の選挙運動的効果を持ち、それが積み重ねられる結果、公正な選挙が期待できなくなり、新人の立候補が事実上困難になるおそれもあります。投票率に関しましても、平成6年は無投票、平成10年は25.21%と過去最低の投票率、それ以降は30%前後の低投票率が続いている状況であります。区長は先ほど、区民の判断に委ねるといったことをおっしゃられましたが、やはりこういった多選の弊害は現職が圧倒的有利で、多選がより多選を呼ぶような選挙制度の状況もあります。
るる、多選の弊害を述べましたが、この平成14年に提案された区長の任期に関する条例は、それから時を経て平成17年に自治基本条例に盛り込まれる形で、区長が自ら提案され、多選自粛条例が実現しました。
改めて申し上げ、確認しますが、自治基本条例第7条、区長の役割及び在任期間の第2項「活力ある区政運営を実現するため、区長の職にある者は、連続して3期を超えて在任しないよう努めるものとする」。第3項「前項の規定は、立候補の自由を妨げるものと解釈してはならない」とあります。この「3期を超えて在任しないよう努める」と「立候補の自由を妨げるものと解釈してはならない」という多選自粛の表現は、これは多選を禁止することによる日本国憲法上の基本的人権の保障や職業選択の自由、公職選挙法においては立候補の自由を奪いかねないことから、立法上のテクニックによりこのような条文がつくられたと認識しております。すなわち、中野区長の任期は最長連続して3期12年のものであると私は理解しております。区長も3選目の選挙公報に、成果として「区長在任を3期までとする多選制限」としっかりお示しされております。多選自粛条例は実質的には区長も多選制限の条例であるとの認識だと思います。まず、御見解をお聞きします。
今回、4期目への意欲の理由として、「周りからの要請。道半ばの仕事を全うしなければならない」とありますが、今後の西武線の立体交差化や、第2期の中野駅周辺のまちづくり、本庁舎をはじめとする区有施設の更新等々、30万区民のトップが抱える仕事と責任は広く重いものであり、いつお辞めになられても懸案事項は残り、それならトップの職は永久に辞められないものであります。だからこそ、多選自粛条例が定められているとも考えます。
多くの自治体が、次の首長の任期を拘束しないために御自身のみの任期を拘束する条例を制定している中、当区の条例は御自身の任期だけでなく、恒久的にしている点も非常に評価のできるものであります。この条例を破り立候補されるということは、大変に重いものであります。全国の幾つかの自治体でも、多くの首長の任期に関する条例が定められておりますが、この条例を破られ立候補した事例はいまだありません。3期を超えないものとした条例の意味合いをどのように考えているのか、また、4選目出馬されることによるこれまでの公約とのそごについてお聞かせください。
次に、条例における努力規定の観点からお尋ねします。
区条例もさまざまあり、その中には区民が努めなければならないとする努力規定の条文も多数見受けられます。例えば、中野区自治基本条例第3条の3項「区民は、区政への参加に当たって自らの発言と行動に責任を持ち、安心して生き生きと暮らせる地域社会の実現に向けて努めるものとする」とあります。中野区地域支えあい活動の推進に関する条例第5条、区民の役割においては、「区民は、全ての区民が安心して暮らせる地域社会を実現するためには区民相互の助け合いが不可欠であることを理解し、支えあい活動を主体的に行うよう努めるとともに、地域における支えあい活動に協力するよう努めるものとする」ともあります。
このように多くの区条例に、「努めなければならない」という努力規定として区民の責務が多数明文化されております。区長自らが中野の自治の基本を定める自治基本条例の努力規定を破ろうとしている中、これでは区民に対する説明ができないのではないでしょうか。どのようにお考えか、また、条例の重みについての考え方とあわせてお聞かせください。
次に、これまでの総括についてお尋ねいたします。
区長は施政方針説明の中で11年間を振り返られておりますが、成果の部分だけが総括されているように見てとれます。光と影の影の部分はどうだったのか。例えば、区民風車を含む中野区の3ポイント制度、サンプラザに関しては、当初思い描いていたとおりの取得の形だったのか、副区長3人制など、頓挫した施策や見直された施策も幾つかあったかと記憶しています。3期目の任期の終わりが近づく中、しっかりと総括すべきです。これまでのできたこと、できなかったことをどのように総括されているのか、お聞かせください。
続いて、組織についてお尋ねします。
区長は施政方針説明の中で、「先を見据え、絶えず成果を図り、取り組みを改善する。就任以来、区政運営に当たって目標と成果による管理という考え方を徹底してきました」と述べております。この目標と成果による管理を推進するため、今までに幾度も組織の変換を行われました。平成16年度には「目標と成果による管理」を導入し、部が権限と責任を持って区政運営を行う事業部制を導入されました。平成19年度には副区長を置くとともに、新たに経営本部を設置し、トップマネジメント体制を強化することにより、「目標と成果による区政運営」をさらに推進し、区民サービスの充実向上を図るために経営本部体制を導入されました。平成23年度には10か年計画(第2次)を効率的・効果的に実現して、区の財政力に対応した区政運営を行うため目標体系の見直しを行い、それに伴い部門の構成を改め、より機動性の高い組織運営を行い、区民サービスをより一層向上させ、区民満足度を高めるために大規模組織改正が行われました。
組織の変換を説明しているだけで少しわかりづらくなってしまいますが、これらの事例は大きな組織の変換で、このほかにも、毎年さまざまな組織の変更がありました。来年度に関しても、区政目標の見直しを行い、各部・分野の所管を整理されます。この組織改正による経費も大きなものであろうと考えられますし、そして何よりも非常にわかりづらい組織となっており、現場の職員でさえもわかりづらく、これでは区民にとってはわかるはずがないのではないでしょうか。区長の組織の改正の狙いが浸透しているのか。これまでの組織改正による狙いがうまくいかないこと、PDCAサイクルが機能していないことにより、次から次へと組織体制の強化という言葉のもとに手を加え過ぎ、非常に入り組んだ組織となっているのではないでしょうか。わかりやすさというものは、お金をかけずに一番最初にできる区民サービスであると私は考えます。これまでの組織の改正において、区長の狙いが全庁的に浸透し、機能しているとは私は思えません。これまでの組織改正の良否をどのように捉えているのか、お聞かせください。
以上でこの項の質問を終わります。
次、2点目、地域防災力の強化についてお尋ねします。
近年、地域防災力の強化の重要性が問われておりますが、少子・高齢化や、都市部においてはコミュニティの減少など、地域における防災活動の担い手を十分に確保することが困難になっている状況でもあります。これを鑑み、昨年末の臨時国会において、消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律が制定されました。内容は、地域防災力・消防団の組織力の強化などでありますが、第10条の「公務員の消防団員との兼職に関する特例」が真新しいところではないでしょうか。一般職の地方公務員、いわゆる区職員は都の非常勤職員として報酬を得る消防団員を兼職することはこれまで認められておりませんでしたが、今回の法律が制定されたことにより、職務に著しい支障がなければ兼業は認められるものとなりました。
地域にとっては大変にありがたいように考えますが、都市部においては、今回の法改正を慎重に捉えなければならないのではないでしょうか。例えば有事の際、全ての職員が災害対策に対応する要員であり、少数精鋭の2,000人体制下、災害対応の体制もぎりぎりの体制であるとお聞きします。この職責を全うすることを考えると、いざというときに地域で力を発揮することができないのではないでしょうか。このようなことを鑑み、法律が間もなく施行される中、区としての考え方を整理しておくべきです。お考えをお聞かせください。
消防団員は年々減少する一方、地域における防災力の強化がより求められております。消防団員は東京都の特別職の非常勤職員である側面からも、これまでは比較的に東京都消防庁が消防団員の確保、団強化に携わってきましたが、今回新たに法律が制定され、消防団の組織力の強化のもと、大学や事業者へのアプローチが記されている中、区としてこの機を逃さず、積極的な支援策を講じるべきだと考えます。見解と具体的な方策をお聞かせください。
次に、地域防災力の向上の2点目ですが、町会・自治会、防災会で実施する地域の防災訓練の参加者が固定している状況があり、また、区外に勤務する方が多く居住する地域特性もあり、平日の日中などは災害対応にかかわる人手が不足することが以前からも懸念されております。このような状況下、区は大学とボランティアの派遣に関する協定を締結する等、連携を深めているところでありますが、区内には大学だけではなく、専門学校も多く所在しており、当然のことながら、平日、昼間は学生は在校しています。中でも、地域の祭礼などに参加している学生もおり、これらの人材と地域が有事の際に連携ができると、より地域防災力の向上につながると考えます。実際に学校の生徒を取り込んで防災訓練を実施している事例もあるそうですが、個人対学校、地域対学校で交渉を始めることは幾つかの障壁もあり、二の足を踏む可能性もあります。そんな中、区が間に入りコーディネートを行うことが、スムーズに活動が展開され、地域の中で顔の見える関係を築けるようになると考えます。今後、このような取り組みも考えるべきだと思いますが、お聞かせください。
区が積極的に専門学校とのコーディネートを行い、地域との仲介の役割を果たすことにより、防災という活動に理解が深まり、ひいては、地域内における備蓄場所の確保、また、駅に近い場所では帰宅困難者対策に用いる資機材の配置に要する場所の提供や、一時滞在施設の確保のきっかけとなり、区が進めている施策の実現、協定の締結といったこともプラスに働くと考えますが、いかがでしょうか。お聞かせください。
また、地域内のコーディネートを専門学校に限らず事業者や交通機関等に広げることによっても、備蓄場所の確保だけではなく、物資の提供や輸送の協力等、新たな協定の締結等につながり、地域防災力の向上に資するはずです。このような地域における資源の活用を図っていくことも考えるべきではないでしょうか。お聞きし、この項の質問を終わります。
次に、東中野区民活動センター等整備基本方針(案)についてお尋ねします。
これは東中野小学校跡地一帯に東中野区民活動センターを移転整備するとともに区立公園を整備し、残余の土地は民間事業者に売却し、住宅を誘導するという考えのものですが、これまでも3度、地域説明会が行われましたが、東中野小学校跡地は売却しないという平成20年の地域での約束のほごに関して、それから、避難所の解除に関して、かなり厳しい声がこの説明会では上がりました。
全体の敷地面積7,000平方メートルのうち6割から7割売却するというのは、到底地域住民の理解を得られるものではないと考えます。区内の南部では地域防災機能の向上などによる公園整備のために多くの土地が取得されております。今後も新たに国家公務員宿舎跡地を防災公園として取得する方向性も示されております。全体の防災機能の向上は大歓迎でありますが、片方では地域防災機能の向上のため土地が取得される、片方では区の持つ土地が、しかも学校跡地が売却され、避難所の指定も解除されるのは納得ができません。
学校跡地は貴重な区民の財産であります。今後、小学校跡地に整備する予定の区立公園の1,200平方メートルの根拠はどうなっているのか。区内の1人当たりの公園面積は1.27平方メートルで、東中野地域は0.43平方メートルであり、東中野四丁目・五丁目は0.17平方メートルであります。例えば、今ある校庭面積を確保する、こういったことを保障するような形で地域の皆さんに理解を得るような、そんな形で少しでも広い区立公園を整備すべきと考えますが、お考えをお聞きします。
次に、避難所機能についてお尋ねいたしますが、東中野小学校跡地は東中野五丁目防災会の避難所として指定されておりますが、これを解除し、近隣の東中野四丁目防災会の避難所である第三中学校に統合するという考えであります。第三中学校は中野区学校再編計画(第2次)により再編され、32年以降は閉校になり、その後の利活用は示されておりません。このことにも地域から多くの不安の声が上がりました。避難所の指定に関しては、想定避難者数1人当たり屋内避難所は1.65平方メートルが必要であります。東中野五丁目防災会の想定避難者数は700名であることを考えると、共有スペースなどを除き、どれぐらいの建物であれば屋内の避難所に指定できるのか。
平成20年の地域説明会では、屋内運動スペース機能をお約束されましたが、今回の案で区民活動センターに整備される多目的室は、ダンスなどができる狭小な運動スペースとなっております。現在、体育館をバレーや剣道の場として利用している方々が引き続き活動できるような屋内運動スペースを確保し、避難所機能を解除することなく、防災機能を持ち合わせた広さの区民活動センターを整備するよう検討していただけないでしょうか。見解をお聞きし、私の全ての質問を終わります。
御清聴ありがとうございます。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 酒井議員の御質問にお答えいたします。
自治基本条例の7条に関連しての御質問がありました。多選自粛規定は実質的には多選制限の条例であると認識だということであって、見解を尋ねておられるところであります。立候補の自由は憲法で認められ、制限できないものでありまして、条例第7条3項はその旨を明らかにしたものであり、立候補を制限するものとは考えておりません。
それから、多選自粛の規定ということと、出馬することによるそごについての御質問であります。自治基本条例の多選自粛の規定は重く受けとめていますが、区民の皆様からいただいた御要請などさまざまに考慮した結果、引き続き区政に責任を果たすことが最も誠実な道であるとの思いに立ち至ったものであります。
努力規定の遵守についてのお考えも示されました。自治基本条例の規定について重く受けとめているところであります。しかし、区政の歩みをとめることなく、道半ばの道を責任を持って全うすることこそ、これまでともに区政を支えてきてくれた多くの区民の皆様に対する責任として、最も重要であると考えているところであります。
それから、12年の総括について、というところでありました。11年間の取り組みの成果について、施政方針説明の中で具体的に述べたところでありますけれども、さまざまな取り組みによって、持続可能な地域社会、自治体づくりという意味で一定の成果を上げることができた、このように考えているところであります。
頓挫した施策もあった。できなかったことについてどう総括するのかと、こういったようなことであります。二元代表制に基づいて議会が機能している中で、何もかも区長の思うとおりにならないのは当然でありますけれども、決して当初の考え方そのままに決まることだけがよいことだとは思っておりません。議会での議論を踏まえ、よりよい方向を見定めながら目指す成果を上げていくことのほうが重要であると、このように考えております。
私からは以上です。
〔政策室長竹内沖司登壇〕
○政策室長(竹内沖司) 私からは、組織改正についての御質問にお答えいたします。
区政の不断の改善・改革で区民サービスの向上を図るため、PDCAサイクルによる区政目標の見直しと組織改正を行い、その時々の課題を解決するために、区として最適と考える体制を整備してきたところでございます。組織改正はどの自治体も多かれ少なかれ繰り返しており、常にその時点で最善の組織を目指すことは当然のことでございます。区民にとってわかりやすい組織であることは重要であり、そのためには組織目標が明確で具体的であることが必要であると考えておりまして、今後もより一層努めてまいります。
〔都市基盤部長尾﨑孝登壇〕
○都市基盤部長(尾﨑孝) 私からは、地域防災力の向上についての御質問にお答えいたします。
まず、区職員が消防団員になることについての御質問でございます。消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律、この主旨を捉え、公務員も消防団員として活動できるといった制度について紹介をしてまいります。しかしながら、日常の中での消防団活動に参加はできるものの、震災時等は区の職員として災害対応に当たらなければなりません。このように、消防団員として可能な活動の内容について十分整理して、入団希望者等に示してまいりたいと、そのように考えております。
次に、さらなる消防団活動への支援についてでございます。消防団活動は消防団が実施し、教育支援は消防署が行うことになっておりますが、区民の安心・安全を守る役割を担っていることから、区はこれまでも分団施設への区有地の提供等、支援を行ってきたところでございます。今後、法律の趣旨を理解し、消防団員の加入促進、消防団活動の円滑化に向け、さらに支援を行ってまいりたいと、そのように考えております。
次に、地域資源の活用ということで、地域と専門学校とのコーディネートを区が行うことについてと御質問がございました。地域防災力向上の一方策となることから、専門学校と地域の連携について、機会を捉えて取り組んでまいりたいと考えております。
次に、専門学校における防災活動のつながり、効果についてでございます。備蓄場所の確保及び帰宅困難者対策は継続的に取り組んでおり、専門学校に対する取り組みも一部では行っているところでございます。学校での訓練、行事の機会等を捉えて働きかけをしてまいりたいと考えております。
また、事業者等を含めた地域内のコーディネートについての御質問がございました。今までも多くの事業者、学校等と災害時の協力に関する協定を締結し、災害時に必要な物資、場所等の確保に努めているところでございます。今後とも防災訓練等でつながりを持ち、関係を深めてまいりたいと考えております。
〔地域支えあい推進室長瀬田敏幸登壇〕
○地域支えあい推進室長(瀬田敏幸) 私からは、東中野区民活動センター等整備基本方針(案)についての御質問にお答えいたします。
まず、整備予定の区立公園1,200平米の件でございますが、子どもの遊び場、また、地域のイベントや行事ができる広さとして1,200平米を確保したものでございます。今後、施設の配置や内容を定める基本計画を策定するに当たりましては、施設全体の配置や公園の形状等を工夫いたしまして、地域区民の皆様に利用しやすい公園の整備を進めてまいります。
それから、東中野五丁目地域の避難所に関連しての御質問でございます。700名を収容するために、共用スペースを除きどのくらいの規模が必要であるかというお尋ねでございました。700名を収容するためには、廊下や倉庫などの共用スペースを除きまして、約1,160平米でございます。なお、共用スペースを含めますと、約1,800平米程度の建物が必要となります。現在、整備方針(案)でうたってございます東中野区民活動センターの広さにつきましては、東中野地域の人口規模のほか、東中野小学校跡施設の暫定活用を含めた利用状況などを勘案いたしまして、必要な延べ床面積950平米を確保したものでございます。東中野五丁目の避難想定者数700名を収容するための避難所として指定するためには、およそ2倍の施設規模が必要でございまして、東中野区民活動センターの規模といたしましては適切ではないと判断したものでございます。
〔酒井たくや議員登壇〕
○27番(酒井たくや) すみません、答弁漏れがあったもので。
区長の施政方針説明の自治基本条例の多選自粛の部分で、努力規定の条例の部分をお尋ねいたしました。3期を超えて在任しないよう努めるという努力規定を、区長が4選目に出る場合になると、この努力規定を齟齬にする中、一方でさまざまな条例には、区民に対しても区民の責任だとか役割等々さまざま努力規定で定めている中、こういった中で区民にどのように説明するのか。この点が答弁漏れがあったので、お答えいただきたいと思います。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) お答えをした中でお答えしたつもりだったんですけれども、自治基本条例の規定、これについて当然重く受けとめているというところでありまして、7条についても、3項までの規定があるわけであります。その中での「努めるものとする」という規定につきましても、3項までの条文全体をよく見た上で、私なりに判断して今回の判断になっていると、このように申し上げているところであります。さまざまな条例の努力規定、努める規定といったようなことについても、その条例の趣旨や、あるいは前後の条文、そういったものをしっかりと判断していくべきことだと、このように考えております。
○議長(伊東しんじ) 以上で酒井たくや議員の質問は終わります。
中野区議会議員 後 藤 英 之
1 区長の所信表明について
(1)国の成長戦略の捉え方と区政への活かし方について
(2)その他
2 その他
○議長(伊東しんじ) 次に、後藤英之議員。
〔後藤英之議員登壇〕
○8番(後藤英之) 平成26年第1回定例会に当たり、みんなの党の立場から一般質問をさせていただきます。
区長の所信表明についてお尋ねいたします。
まず、田中区政については、ドラスティックな改革を行ってきた成果を評価していますが、理念に中身がまだまだ追いついていない部分が散見される、あるべき姿がそうなっていない部分も多いと感じており、そのひずみが一過性のものなのか、解決しがたいものなのか、当定例会で明らかにしてほしいと願います。
さて、次に国の成長戦略の捉え方と区政への活かし方についてお尋ねいたします。
区長は所信表明の中で初段より、「何よりも経済の立て直し、それが政府に求められる最大の課題です」と明言され、また政府の経済見通しの引用から、「雇用・所得環境が改善していくもとで景気回復の動きが確かなものになることが見込まれる」とし、成長戦略が現実的な効果を発揮するには、多くの政策の複合的な効果が必要としています。そして、国の異次元金融緩和と成長戦略への期待は乱高下しつつも、目まぐるしく日経平均株価を押し上げています。長いデフレ不況下にあって低水準で推移していた株価の上昇率は、前年同月付近と比較し、現在おおむね70%付近、期待値の高さがうかがえます。
ただ、景気回復を確かにするとしている雇用・所得環境ですが、先月末総務省発表の労働力調査では、就業率は57%、前年同月比0.9%、91万人の増であり、昨日18日、厚生労働省発表の2013年の毎月勤労統計調査では、現金給与総額に物価の変動を考慮した実質賃金指数は前年比0.5%減、物価上昇に賃金の伸びが追いついていない状況です。現金給与総額も微減ながら31万円強で過去最低を更新。来年度からのベースアップを期待すると、下落が上昇に転じる可能性はあるでしょう。しかし、期待値が先行する株価の伸びに対し、雇用・所得の伸びは微増または下落が現状であり、さらに経済的格差の拡大も懸念されるところです。
福祉の面からだけではなく、区長が所信表明で述べられた新たな時代を切り開くキーワード、「産業の生産性」の向上のためにも、行財政力の向上のためにも、さまざまな意味で雇用対策が重要です。区は、基礎自治体ならではのきめ細かく確実な対策を産業振興策と一体と捉え、産業振興センターの指定管理者などの民間ノウハウも活用しつつ、これまで以上に注力して行うべきです。見解を伺います。
また、国の成長戦略が期待されながらも見えてこないという声を耳にすることがあります。第4の矢とも言われるオリンピックはよい材料と考えますが、区長も、「時代にマッチした新たな産業構造が生まれてくることこそオリンピックの最大の効果」と所信表明で述べられましたように、安倍内閣も繰り返し唱える経済構造改革こそが成長戦略の大きな柱であると考えられます。そして、その矢は日本再興戦略として、国レベルでは既に続々と実施の段階に入っています。その主たる柱は起業の促進、既存事業のビジネスモデルの転換促進による、全体としての産業構造改革、同一事業のイノベーションの促進ということだと考えられますし、私も必要と感じています。実際これは重い命題ですが、区としてはこれらの促進策をどういうステップで実現していくのか。産業振興ビジョンで成長可能性が見込めるとしたICTコンテンツやライフサポート分野での振興も含め、戦略的に促進することで産業構造改革をしていくことが重要と考えますが、どのようなPDCA、どのようなステップをもって実現していくのか、見解をお尋ねいたします。
また、関連して成長戦略についてですが、区長は所信表明の中で、日本の産業の生産性を高める方法として、「さまざまな規制を取り払い、産業の生産性を現在よりもはるかに高めていくことが必要」と述べられ、規制緩和の必要性を提示しておられます。そこで、区役所・サンプラザ地区再整備について、10か年計画(第2次)や中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3ではほぼ触れられてこなかった中野のグローバル化の推進、国際競争力の強化、国際ビジネス拠点化の促進といった方針を現在提示されています。
私はこれまでの質問の中で、中野の産業振興、経済成長の上では、まず中野らしさ、アイデンティティーの明確化とほかの自治体との差別化、競争優位性の確立、そしてマーケティングと、区内事業者における戦略経営力の向上、労働付加価値の向上支援という意味での生産性の向上など、ソフト面での施策の強化を強調して主張してきました。もちろん、そのための施策もさまざまに整備されてきたとは考えていますが、その成果はまだ見えていません。強調したいのは、ソフト面での施策とその成果が重要だということであり、その成果が見えないうちに区の支援事業領域を細分化してふやし過ぎることは、行政による産業特定分野への干渉を強めていくこと、国で言うところの産業ターゲティングポリシーを強化していくというふうに見え、リスキーであるということです。経済的な姉妹都市提携やインバウンドフェアの開催など、ソフトの施策で国際化を目指すことは全体的な産業支援の一部であり、歓迎できますが、中野区のグローバル化とはどういうことか、それは何のためなのか、どのような効果を見込んでいるのか、お尋ねいたします。
関連して、区として、国が昨年制定した国家戦略特別区域法についてお尋ねいたします。この法律は国際的な経済活動拠点の形成促進の観点から、国が定めた国家戦略特別区域において、規制改革などの施策を総合的かつ集中的に推進するものですが、区としてはこの法律と区の関係をどう捉えているのか、方向性についてお尋ねいたします。
次に、今回、所信表明においては電子行政に関するコメントはありませんでした。今後実施されるマイナンバー制、私が先般一般質問いたしましたオープンデータ戦略等の取り組みは、自治体が自立し、成果を上げていくことに直結します。また、組織全体のあり方を問い直すもので、行政組織と区内経済に与える影響は情報・改善分野の組織改正にとどまらず大きく、今から取り組むべき課題です。電子行政がもたらす影響と取り組みについて現状どう考えられているか、見解をお尋ねいたします。
また、先日1月20日に政府により産業競争力強化法が施行されました。これは国内の開業率を現状4.6%から米国・英国並みの10%台、約2倍以上に引き上げることで、産業の新陳代謝を加速する趣旨のもので、既に支援措置が幅広く用意され、政府の決意を感じます。その中心は産業生産性の向上、ベンチャー企業育成、事業再編等の促進支援です。その措置の一つとして、競争力強化法に基づく創業支援事業者支援措置があり、これはビジネススキルアップ研修、専門家による継続的支援、インキュベーション等、自治体主導で起業家を育成するものです。区は、地域での起業を生み出すために、民間事業者等との連携体制を構築し、創業支援計画を構築すべきと考えます。現在、素案は提出済みか、お尋ねいたします。
また、提出済みもしくは検討中の場合、支援事業者としてどういう事業者との連携を想定しているか。法律の趣旨からすると、改革者を応援できる大胆さと先進的な事業戦略立案のノウハウを有する事業者を加えていくべきです。例えば、小回りがきき、事業計画立案から資金調達まで提供できる金融機関、戦略系のビジネスコンサルティング会社、先端的な事業会社等が考えられます。いずれにせよ、そこに実効性を持たせるには、支援事業者を判断する基準をまず確立する必要があります。この支援措置をどう捉え、区の産業振興に生かしていくか、見解をお尋ねいたします。
以上で私の全ての質問を終了いたします。御清聴ありがとうございました。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 後藤議員の御質問にお答えいたします。
雇用対策に関連しての御質問であります。これまで区は、合同就職面接会や就労求人支援サイト「ぐっJOBなかの」などの就労支援を行ってまいりました。また、平成26年4月にオープンいたします中野区産業振興センターにおいて、指定管理者のノウハウを生かして経営力向上セミナーをはじめ、資金や人材の確保等にかかわる経営相談などの経営支援事業と、能力開発セミナーや企業説明会などの就労支援の事業等を新たに展開していく予定で準備を進めておりますほか、ハローワークの求人情報を活用することも検討しているところであります。
それから、産業構造改革についてであります。産業振興ビジョンで重点としたICT・コンテンツ関連や、ライフサポート関連の産業を振興していくことが、国の捉える産業構造改革とも軌を一にするものと考えております。このための取り組みとして、今年度から産業振興拠点の開設・運営や、ライフサポートビジネスの創出促進セミナーなどを実施しているところであります。一方で、今年度設置した産業振興審議会においては、ライフサポートビジネスの中長期的な振興策や、ICT・コンテンツを活用した効果的な産学公連携のあり方などについて検討していただいているところであります。重点分野の事業所数などを成果指標に定め、これらの事業についてPDCAサイクルを機能させつつ、審議会答申を踏まえ、民間事業者等の自主的取り組みを活発化させる環境整備を進めていきたいと考えております。
中野区のグローバル化の推進についての御質問がありました。中野駅周辺のグローバル化は、外国人にも働きやすく過ごしやすい質の高いビジネス環境や、ホスピタリティー豊かな都市づくりによって推進していくものと考えております。早稲田大学の国際コミュニティプラザや、あるいは明治大学の国際日本学部など、留学生が多数このまちで学んだり暮らしたりするといったようなことも一つの基盤として生かせるものである、このように考えております。こうした取り組みは、中央線沿線等地域と世界をつなぐ国際ビジネス拠点、文化・学術創出拠点の形成を目指して、さらなる地域経済の活性化を図っていくためのものということであります。
国家戦略特区についてであります。国家戦略特区は、民間、地方公共団体が国と一体となって取り組むべきプロジェクトを形成し、国がみずから主導して、大胆な規制改革等によってその実現を図るものであります。区としては、今後示されます特区の基本方針や区域指定など、動向についての情報収集を行いながら、中野駅周辺などが東京のグローバル化や国際競争力強化に向け、国際ビジネス拠点としての役割を果たしていけるよう適切に準備を行い、働きかけを行っていきたいと考えております。
電子行政の影響と取り組みについてであります。情報通信技術は急速に進歩する中、最新の技術を活用して電子行政を推進していくことは、業務の効率化や区民の利便性の向上に役立ち、さらには公共データのビジネス活用による経済の活性化等にも大きな影響を与えると考えております。マイナンバー制度への対応を通じた窓口業務の改善や、区政情報のオープンデータ化の促進に向けた具体的な方策を検討していくに当たっては、関係部署が連携し、全庁挙げて取り組んでいきたいと考えております。また、区としても政策形成を行う上で、オープンデータ化された統計資料の有効活用など、新たな情報活用を積極的に生かした取り組みを行ってまいりたいと考えております。
それから、創業者支援事業計画についてであります。創業支援事業者支援という国の行う施策は、金融機関や経済団体等の創業支援事業者が行う創業支援を活発化させることを目的としたものであります。これは区の目指す新たな事業創出などにとって有効であるとの判断から、現在、区が計画しているライフサポートビジネス創出促進セミナーなどを、国の施策の活用のために区市町村に策定が義務付けられております創業支援事業計画素案、これに盛り込んで提出したところであります。今後、創業支援事業者として想定しております区内の金融機関や商工団体、大学、また区産業振興拠点の運営事業者などが実施する事業なども順次この計画に組み込んでまいりたい、このように考えております。今回の国のこの施策は、こうした関係機関等の連携を促す契機にもなると捉えておりまして、区としても有効に活用していきたいと考えております。
以上です。
○議長(伊東しんじ) 以上で後藤英之議員の質問は終わります。
お諮りいたします。議事の都合により、本日の会議はこれをもって延会したいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(伊東しんじ) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
次の会議は、明日午後1時より本会議場において開会することを口頭をもって通告いたします。
本日はこれをもって延会いたします。
午後4時46分延会