中野区議会厚生委員会〔平成26年10月7日〕
厚生委員会会議記録
○開会日 平成26年10月7日
○場所 中野区議会第3委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後3時07分
○出席委員(8名)
長沢 和彦委員長
小林 ぜんいち副委員長
中村 延子委員
浦野 さとみ委員
吉原 宏委員
篠 国昭委員
やながわ 妙子委員
むとう 有子委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
地域支えあい推進室長 瀬田 敏幸
地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当) 朝井 めぐみ
地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)、
中部すこやか福祉センター所長 横山 俊
中部すこやか福祉センター副参事(地域ケア担当) 松原 弘宜
中部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 波多江 貴代美
北部すこやか福祉センター副参事(地域ケア担当) 吉沢 健一
北部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 天野 秀幸
南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 宇田川 直子
鷺宮すこやか福祉センター所長 小田 史子
鷺宮すこやか福祉センター副参事(地域ケア担当) 松本 麻子
鷺宮すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 石崎 公一
健康福祉部長 野村 建樹
保健所長 寺西 新
健康福祉部副参事(福祉推進担当) 藤井 康弘
健康福祉部副参事(臨時福祉給付金担当) 小堺 充
健康福祉部副参事(保健予防担当) 坂野 晶司
健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当) 石濱 照子
健康福祉部副参事(障害福祉担当) 岩浅 英樹
健康福祉部副参事(生活援護担当) 伊藤 政子
健康福祉部副参事(生活保護担当) 鈴木 宣弘
○事務局職員
書記 関村 英希
書記 香月 俊介
○委員長署名
審査日程
○議案
第47号議案 中野区立高齢者会館条例の一部を改正する条例
第48号議案 中野区区民活動センター条例の一部を改正する条例
第49号議案 中野区立体育館条例の一部を改正する条例
第50号議案 中野区もみじ山文化の森施設条例の一部を改正する条例
第51号議案 中野区区民ホール及び芸能小劇場条例の一部を改正する条例
○陳情
〔新規付託分〕
第9号陳情 国に手話言語法制定を働きかける意見書を提出することについて
○所管事項の報告
1 平成27年度国・都の施策及び予算に関する要望について(福祉推進担当)
2 災害時避難行動要支援者への避難支援等の取組みについて(区民活動センター調整担当)
委員長
それでは、定足数に達しましたので、ただいまから厚生委員会を開会します。
(午後1時00分)
ただいま傍聴の希望が15人を超えましたが、これを許可することに御異議ありませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
傍聴者の方へのお願いでございますが、本日、多数の方が傍聴にお見えになっておりますので、席を譲り合って傍聴いただけますようよろしくお願いいたします。
それでは、本定例会における委員会審査の割り振りについて協議したいので、委員会を休憩します。
(午後1時00分)
委員長
委員会を再開します。
(午後1時02分)
本定例会における委員会の審査日程についてお諮りします。休憩中に御協議いただきましたとおり、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)に沿い、1日目は議案の審査の後、陳情の審査を行い、その後、所管事項の報告を2番まで受け、2日目は残りの所管事項の報告を受け、3日目は審査の状況を見ながら改めてお諮りしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
また、第47号議案から第51号議案までの5件については、いずれも施設使用料等を改定するものであり、改定理由も同一であるため、一括して審査を行いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めさせていただきます。
なお、審査に当たっては3時ごろに休憩を入れ、5時を目途に進めてまいりたいと思いますので、よろしく御協力をお願いします。
議事に入ります。
それでは、議案の審査を行います。第47号議案、中野区立高齢者会館条例の一部を改正する条例、第48号議案、中野区区民活動センター条例の一部を改正する条例、第49号議案、中野区立体育館条例の一部を改正する条例、第50号議案、中野区もみじ山文化の森施設条例の一部を改正する条例、第51号議案、中野区区民ホール及び芸能小劇場条例の一部を改正する条例を一括して議題に供します。
本件について理事者から補足説明を求めます。
宇田川南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当)
では、私のほうから第47号議案、中野区立高齢者会館条例の一部を改正する条例につきまして、補足説明をさせていただきます。
本改正につきましては、既に8月29日に当委員会で御報告をさせていただきました施設使用料の積算結果について、これに基づいて提案をさせていただくものでございます。
それでは、お手元の議案補足資料(資料2)、第47号議案、中野区立高齢者会館条例新旧対照表をごらんください。
今回改正いたしますのは、使用料について定める第7条関係の別表第2、それから附則でございます。
まず、別表第2についてでございます。こちらの表につきましては、右側が平成26年10月20日現在、左側が改正案というふうになっております。南部高齢者会館以下、鷺宮高齢者会館も含めた16の高齢者会館全てについて改定を行うというものでございます。高齢者会館の改定率につきましては、現行使用料の1.5倍でございます。これは平成19年度に定めた施設使用料見直しの考え方で定める改定率の上限の1.5倍に当たりますので、使用料の積算に当たりましては1.5倍を超えないようにということで、現行300円の場合、それから500円の場合につきましては100円未満の端数について切り捨てをしております。また、現行100円の19の区分につきましては、改定率が1.5倍ということで200円に改定をしております。
次に、裏面をごらんください。附則でございます。こちらの附則につきましては、この条例の施行時期につきましては、平成27年4月1日とし、この条例の施行の際に、現に使用承認を受けている者については使用料を従前の例によるということで定めます。事前承認の場合には、現行の使用料で手続を行うことができると定めさせていただいております。
また、新旧対照表の欄外に、高齢者会館のうち鷺宮高齢者会館について付記させていただいております。鷺宮高齢者会館は、平成25年中野区条例第56条により追加された会館でございます。同条例の施行時期につきましては、平成26年8月11日に公布されました中野区立高齢者会館条例の一部を改正する条例の施行期日を定める規則により平成26年10月20日と定めております。このため、現時点では同条例は未施行でございますけれども、この条例の施行時期が平成27年4月1日でございますので、鷺宮高齢者会館の施設使用料についても、この条例により改正するというものでございます。このため、新旧対照表の右側の欄が平成26年10月20日現在というふうに記されているものでございます。
私からの補足説明は以上でございます。よろしく御審議のほどお願いいたします。
石崎鷺宮すこやか福祉センター副参事(地域支援担当)
私からは、第48号議案、中野区区民活動センター条例の一部を改正する条例について補足説明をさせていただきます。
お手元に配付の中野区区民活動センター条例新旧対照表(資料3)をごらんください。表の右側が現行、左側が改正案となっております。南中野から上鷺宮まで15の区民活動センターの集会室及び上鷺宮テニスコートにつきまして408区分のうち47区分について使用料を改定するものでございます。
改定の内容といたしましては、現行の使用料が1,100円以上の集会室並びに上鷺宮区民活動センターテニスコートにつきましてそれぞれ100円増額するものでございます。
資料1ページ目から4ページ目の上半分の表でございます。こちらが別表2でございます。こちらにつきましては、使用時間の区分が3区分のものでございます。資料4ページの下半分から5ページの上段部分、こちらが別表第3、使用時間の区分が4区分のものでございます。そして5ページ目、最下段から6ページの上段、こちらが別表第4、上鷺宮区民活動センターテニスコート、使用区分が第5区分のものでございます。
その下、附則の部分でございます。附則の1です。施行日につきましては、平成27年4月1日です。附則の2です。この条例の施行の際現に使用の承認を受けている者の使用料については、なお従前の例によるというものです。現在、区民活動センターの集会室は、2カ月前の第3月曜日に抽せんを行い、受け付けを開始しております。平成27年3月31日までは同年4月1日以降の分につきましても現行の使用料で手続が行えるというものでございます。
私からは以上でございます。よろしく御審議のほどお願いいたします。
石濱健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)
それでは、第49号議案、第50号議案、第51号議案について補足説明をいたします。
初めに第49号議案、中野区立体育館条例の一部を改正する条例についてでございます(資料4)。改めまして、改定内容の概要を御説明いたします。
改定率算出のための計算式は、区として平成19年に定めました施設使用料見直しの考え方に基づき算出しております。具体的には、施設の維持管理経費、職員人件費、施設の減価償却費を経費といたしまして、この経費を全ての利用枠が利用されたと想定した場合の収入額で割りまして改定率を出しております。この改定率に施設の性質別負担割合を掛けて算出してございます。本条例案に関連する改定率及び改定額でございますが、本年8月29日の当委員会において御報告を申し上げたとおり、中野体育館、鷺宮体育館のうちプールを除いた部分につきましては、1.1391の改定率でございます。また、鷺宮体育館のプールにつきましては、個人利用の場合と団体利用の1コース利用が1.0333、全コース利用が1.0577となってございます。
資料をおめくりいただきまして、左側のページが改正案、右側のページが現行と、見開きで新旧対照表にて料金表を並べてございます。資料ではこれ以降、料金表の改定を行う利用区分、施設等が記載されております。
また、初めにお戻りいただきまして、附則でございますが、条例の施行は平成27年4月1日を予定しておりますが、施行前に使用承認を受けている分の利用料金及び利用料は従前の例によるとしてございます。
第49号議案につきましては以上でございます。
続きまして、第50号議案、中野区もみじ山文化の森施設条例の一部を改正する条例でございます(資料5)。改定内容の概要につきましては先ほど御説明したとおりでございますが、もみじ山文化施設につきましては、改定率は1.1361でございまして、第49号議案同様、新旧対照表にて料金表を並べてございますので、資料をごらんください。
ここで、使用料以外の変更点につきまして御説明いたします。2枚おめくりいただきまして(4)音楽練習室をごらんください。音楽練習室は、(A)、(B)、2部屋ございますのを明確にするためにそれぞれの記載といたしました。次に、さらに1枚おめくりいただきまして、(10)美術工芸室をごらんください。備考に「附帯設備の使用に係る限度額は、7,000円とする」としております。これは、各施設の下段にございます備考、今回は略となっているところがほとんどでございますが、各施設の附帯設備の使用に係る限度額同様、受益者負担の考えから附帯設備使用者、基本的に団体ということになりますが、負担をお願いするものでございます。また、最後でございます附則につきましては、条例の施行は平成27年4月1日を予定しておりますが、施行前に使用承認を受けている分の利用料金及び使用料は従前の例によるとしてございます。
第50号議案については以上でございます。
続きまして、第51号議案、中野区区民ホール及び芸能小劇場条例の一部を改正する条例でございます(資料6)。こちらにつきましても改定内容の概要は御説明したとおりでございますが、区民ホール及び芸能小劇場につきまして、改定率はもみじ山文化施設同様1.1361でございまして、第49号議案、第50号議案同様、新旧対照表を見開きでつけてございますので、お読み取りいただけたらと思います。また、附則につきましても同様でございます。
私からは以上でございます。
委員長
これより本件に対する質疑を行います。質疑はございませんか。
中村委員
まず、8月29日の厚生委員会の中でもこれは御報告をいただいていたところだと思うんですけれども、もしかしたら重複するところがあるかもしれないんですが、一部積算方法を変更して算定したということだったんですけれども、変更した理由というのはどういうところにあるんでしょうか。
宇田川南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当)
変更しました主な点といいますのは、固定資産台帳が整いましたので、その固定資産台帳をもとに減価償却費を積算するというのが大きな変更内容というふうに考えております。
中村委員
わかりました。前回も多分説明があって、0.9を1にして計算したというところだと思うんですが、今回、前回の御報告の中で変更なしが40.7%、441区分。増額が624区分、57.6%、減額が18区分の1.7%ということで御報告をいただいていたと思うんですけれども、大半がというか、半分以上の施設で増額をされているというところなんですが、増額をされた要因というのはどういうところだというふうにお考えでしょうか。
宇田川南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当)
こちらの要因につきましても、主な要因としましては、やはり減価償却費の積算の違いによるものというふうに考えております。
中村委員
減価償却費の積算のところと、あと消費税8%になったところも多分含まれると思うんですけれども、そこはいかがでしょうか。
宇田川南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当)
失礼いたしました。8%につきましても、積算に際しましては引き上げの要因になっているというふうに考えております。
中村委員
ありがとうございます。今回8%になってここに含めたというところだったんですけれども、平成27年10月には消費税が10%に上がる見込み、まだ確定ではないんですかね。見込みだと思うんですね。総務委員会に報告された施設使用料の見直しのところで、消費税改定分を反映するというところで、算入経費は前年度決算数値を基礎としているが、消費税の影響のある項目については消費税8%を反映し経費を算定する。また、消費税がさらに改定された場合は、直ちに施設使用料に反映することとするというふうに記載をされているんですけれども、これは10%に来年の10月の時点で上がった場合、直ちに反映するという考え方なんでしょうか。
宇田川南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当)
こちらにつきましては、総務委員会での御報告どおりということで、消費税の改定後速やかに反映することと考えております。
中村委員
ということは、区の考え方として3年後ごとに改定を、施設使用料の見直しをしていく中で、10%に上がった時点で、3年に満たない場合でも上げる可能性があるということでしょうか。
宇田川南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当)
改定後速やかに使用料は改定するという予定で今のところ考えております。
中村委員
そうすると、今回改定して、また来年改定してと、どんどん上がっていく、区民にとってはどうなのかなというところがすごく不安な材料だなと思うんですけれども、今回かなり、いろいろな施設で値上げで、差額では大きいところで体育館なんかでは3万5,000円とか上がっているところがあると思うんですけれども、10%になったときの上げ幅というのは計算されているんでしょうか。
宇田川南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当)
消費税の影響があります項目というのは、電気、ガスなどの光熱水費と委託料とか消耗品費というものに該当するかと思うんですけれども、今の段階で10%を見込んだ試算というのは行っておりません。
中村委員
でも、来年の10月に上がるという見込みが出ている中で、まだ試算をしていないんでしょうか。
宇田川南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当)
今回、この改定率を積算するに当たりましては、現段階での数字としては、それぞれの施設について積算をしたことがございますけれども、今のところそういう段階ではございません。
中村委員
ちょっとそこは腑に落ちないなという感じはするんですが、10%に上げる上げないのところはまだ未確定なところなので、今後3年ごとにまた見直しをしていくという区の方針の中で、今回だけじゃなく、23年もそうですし、19年もそうなんですけれども、どんどん上がってきているというイメージがやっぱりあって、区民の皆さんにとってはどんどん施設は古くなっていくのに、どんどん使用料だけ上がっていくというイメージがやっぱりあると思うんですね。これは、今回、固定資産台帳を整備して、それの中の減価償却費として計算したということなので、変動がどうなのかなというところをすごく気にしているんですが、これから3年ごとに見直していったら上がる傾向なんでしょうか。それとも定着というか、あまり変わらない傾向なのか。そこら辺は区としてはどういうふうに分析されているんでしょうか。
宇田川南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当)
今回につきましては、減価償却の考え方が変わったということで、高齢者会館等につきましても、従前の計算で算定したものに比べて減価償却費が伸びているという状況にございます。今回、固定資産台帳が整備されておりますので、そこに実際に修繕等の経費ですとか、決算に基づきながら計上をしてまいりますので、今回のような減価償却費について大きな変動があるというふうには見込んでおりません。
中村委員
ごめんなさい。もう一回クリアにしたいんですけれども、今、減価償却費に関しては変動がないというふうにおっしゃったんですが、施設使用料の見直しについては、今後上がる傾向なのか、それともあまり変動しないという傾向を見込んでいるのか。それは施設の改修とかにもかかわってはくるとは思うんですけれども、そこも含めた上でなんですが、どういう傾向なのかというところをちょっと確かめたいんですけれども。
宇田川南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当)
今後につきましては、先ほどからの御説明の繰り返しになるんですが、減価償却費の部分を除きますと、施設運営に必要な経費ですとか、そういったものは決算の数値を使って実際には経費の削減等にも努めてきておりますので、そういったものを踏まえた使用料になっていくというふうに考えております。
中村委員
わかりました。前回、施設使用料の積算結果のリストをいただいて、中を見させていただくと、大幅にふえているなというところが、体育館だったりとか文化施設だったりするんですけども、体育館では、一番大きいところで3万5,000円ぐらい上がっているところが……。3万5,200円、この資料でいくと876番の日曜・休日・夜間、18時から21時45分の部分が25万3,400円から28万8,600円、これが一番高い上げ幅なのかなと思うんですが、ちょっとそもそもの話なんですけれども、こういう施設の使用料は、近隣の他区との比較というのはされているんでしょうか。
石濱健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)
体育施設につきましては、東京都のほうで、毎年体育施設の使用料の調査等ございますので、一応、その結果というのはわかっている部分もございますが、ただ、体育館の単純に比較ができないのは、やはり広さとか新しさ古さ、それから附帯設備等かなりの差が今ございます。そういった中で使用料の考え方も区によってかなり違いますので、単純な比較も難しいですし、それから同じような形でというふうに考えても現実としては非常に難しい部分がございます。例えば、杉並区なんかでは、体育館の2時間の全面貸し切りが2,800円から5,100円ということで、これは平成25年の部分でございますので、また、来年度に向けて杉並区もどのような形になるかわかりませんが、そういった、例えば2,800円から5,100円の間ということにつきまして、問い合わせをしたりしているんですけれども、実際にはなかなか、条件がかなり違った部分もございまして、実際には非常に難しいというのが現状でございます。
中村委員
こういう施設使用料の条例が出てくる中で、23区にある各体育館との比較はするべきじゃないかなと思うんですね。規模とかも違うのでそれはなかなか難しいのかもしれないんですけれども、平米当たりという考え方もあると思うんですね。それはできるんじゃないかなと思うんですが、そこもできないんでしょうか。
石濱健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)
ちょっと不十分だというふうには自覚をしているところでございますが、ただ、平米数といいましても、高さとかアリーナ、観覧席があったりとか、ないところとか、それからそこでできるスポーツの幅もかなり、中野区の場合は昭和40年代の施設ということもございまして、かなり違う部分もありますので、現段階では平米数当たりに比較して各区の状況を調べ上げて比較をしているというところにまでは至っておりませんで、単純に調査の結果、各区が出しているデータが今手元にあるというような段階で、詳細な比較は現在まだできていないところでございます。
中村委員
私のほうで調べさせていただいたところ、練馬区なんですけれども、練馬区総合体育館がありまして、全面の午前枠9時から12時、いただいた資料だと856番になるんですけれども、今、中野区の現行額が3万9,200円で、次、改定されると4万4,700円になってしまうんですが、練馬区の総合体育館は同じ時間帯で1万3,200円なんですね。すごく近隣、隣接している区でこんなにも、3倍とかですよね。差があるというのは、区民感情としてはやっぱりどうなのかなと思ってしまうんですが、いかがですか。
石濱健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)
すみません、今の番号をもう一度お願いいたします。
中村委員
856番。
石濱健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)
中野体育館の場合、団体利用が大体6割を超えているところでございます。現在のところ、社会教育団体で区民を対象とした大会等で休日等は占められているところでございますが、そういった中で、減免がございます。今お尋ねの平日につきましては、利用率が50%には達していませんけれども、中野区として全体の中で使用料の積算をしているところでございますので、その辺のところは御理解をいただきたいということでお願いするところでございます。
中村委員
御理解いただきたいと言われてもなかなか難しいなというところがあれなんですが、減免があるというふうにおっしゃっていたんですが、大会のときに50%で練習のときは減免されないわけですよね。そうすると大会って、そんなに何か毎回毎回大会をやっているわけでも、練習もあると思うんですよ。そういうときに借りるときに区民としては負担が大きいわけですよね。そこら辺も考えていかなきゃいけないんじゃないかなというふうに思うんですね。やっぱり、23区の各体育館の平米当たりの金額というのを、私自身も参考にしたいなというところなんですが、それは資料要求をさせていただきたいんですが、委員長、いかがですか。
委員長
委員会を休憩します。
(午後1時33分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時38分)
中村委員
そうしましたら、前回、平成23年12月に議決をして、24年7月に改定をされていると思うんですけれども、体育館なんですが、利用率は変動というのはあったんでしょうか。
石濱健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)
今のお尋ねは、料金を上げたことによって利用率が下がったかどうかというお尋ねというふうに理解させていただきますと、実際、例えば、中野体育館のアリーナで申し上げますと、団体のアリーナの利用は23年度が96.5%、24年度が93.5%、25年度が92.3%というふうになってございます。ただ、例えば、トレーニングルームですと、トレーニングルームとか卓球場、それから個人の利用等は、逆に言いますと伸びているという状況になりまして、平均をとりますと、利用率といたしましては23年度が79.7%、24年度が79.8%、25年度が78.9%というふうになっております。単純に利用率を比較できないのは、やはり天候ですとか、団体の大会が急に中止になったりとかということがありますと、非常にその団体利用については大きく変動いたしますので、指定管理者等との話の中では、使用料を増額したことによって一時的な影響はあるものの、全体、年間を通した利用率の変動はあまり感じられないということでございました。
中村委員
わかりました。やっぱり今回の改定で気になるところというのは、体育館とか文化施設とかになってくるのかなと。金額が変わっているのが大きいのはそこら辺なのかなと思うんですけれども、体育施設に関しては2020年のオリンピックに向けて機運を上げていかなければいけない中で、区もスポーツムーブメントとかという言葉を使いながら、皆さん区民の方々にスポーツをしてもらおうという方向で今スポーツ施設をつくろうとかという計画もある中で、こうやって気軽にスポーツを楽しめる環境というのはキープしていかなきゃいけないんじゃないかなというふうに思うんですけれども、そこら辺は御担当としてはどういうふうに思いますか。
石濱健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)
そういったこともございまして、性質別の負担割合が利用者の方に7割で、税で3割の負担というふうになってございます。それから、体育館の先ほどから使用料についてお話が出ているところでございますが、実際に限度額の中で、入場料、またはこれに類するものを徴収しない場合と、入場料、またはこれに類するものを徴収する場合というふうに分けられてございます。徴収する場合というのが非常に金額が高くなってございますが、入場料を徴収する場合という想定は、現実には今まで一例もないということで、入場料またはこれに類するものを徴収しない場合の中の高額になっていますその他の行事に使用する場合でございますが、こちらは選挙等ということになっておりまして、ほとんどの場合、団体利用の場合は、入場料またはこれに類するものを徴収しない場合のアマチュアスポーツに使用する場合という料金になってございます。それをちょっと加えさせていただきます。
篠委員
先ほどから何回も出ている1.1361倍という数字を確認しておきたいんですが。
石濱健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)
体育館の場合は、中野体育館、鷺宮体育館共通で1.1391の改定率でございます。それと、鷺宮体育館のプールにつきましては、個人利用、団体利用1コースの利用が1.0333というふうになってございます。また、もみじ山文化の森施設条例並びに中野区区民ホール及び芸能小劇場条例の部分でございますが、こちらは改定率が共通で1.1361でございます。
篠委員
そうしましたら、1.1391というのと1.0333というのと1.1361というのと3種類あるということですか。
石濱健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)
体育館につきましては3種類といいますか、体育館の全体については1.1391でございますが、プールにつきましては、さらに子ども用のプールについてはまた違う数字でございまして、子ども用のプールにつきましては1.0476でございます。これはそれぞれの施設の経費、減価償却費が異なって計算した場合に結果的にこういった算定になったということでございます。
篠委員
数字的には、いわゆる区民が当初心配した金額は、過剰防衛的な陳情が出回っていましたので、相当に抑え切れているなという感覚はあるんですが、中村委員も質問しておられましたけど、3年ごとに改定していくときに、今後値上げで一番大きな要因となるものを何と思われておりますか。
石濱健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)
先ほどありました消費税分が8%から10%になると、その部分がございます。それとあと、減価償却費の考え方でございますけれども、今後大規模改修をした場合に、その分で減価償却費が上がりますので、そうした場合使用料が上がっていくということが想定されます。
やながわ委員
19年度に施設使用料の見直しがあって、23年やり、今回値上げをこうやって出されてきたんですが、10年間に3回あるわけですね。10年間のうち3回値上げして、さらに先があるから、3年ごとに値上げになるという、今回はマイナスになったのもあるし、あるいは現状維持というのもあるし、プラスになったのもあるし、ただ、どうしてもやっぱり分母、もみじ山の施設だとか、そういう施設に関しての分母が大きいものに対しての値上げというのはかなり目立つわけですね。そうすると10年のうち3回、さらにまた3年、3年というと青天井に上がっていってしまう。こういう施設使用料の考え方がいいのかどうかというのは一つね。さっき副参事は、10%の消費税になったときの考え方等々、これから先の懸念があるということなんですが、私はむしろ3年ごとに分母の大きいものがどん、どんと上がっていくということに対して何らかの措置を考えないと、区民にとってスポーツはやっぱり毎日というか日常的なものなので、そういうことに不安を抱かせてしまうのかなという思いもあるので、そういったものも検討していかないとまずいのではないかと思うんですが、その点、いかがでしょうか。
石濱健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)
スポーツ健康づくりムーブメントといった大きな課題がございまして、それを解決していくためには、確かに今委員の御指摘のとおり、今後のスポーツ等の施設の使用料につきまして考えていくことは必要かなというふうには思っておりますが、ただ、あくまでも、今言われているスポーツ健康づくりムーブメントの中には、体育館の話になりますと、やはり競技のスポーツが中心になりますが、今後進めてまいります地域スポーツクラブ、スポーツ施設、それから道路を歩くこと、そういった区全体の道路とか公園とか、そういったところの整備も今後含めて、全体として区民が、合い言葉にありますように、「だれもが、いつでも、どこでも、いつまでも」気軽に運動ができるような環境を整えていけるよう検討してまいりたいと思います。ただ、この体育館等につきましては、あくまでも全体の区の使用料の考え方にのっとって進めさせていただいておりますので、それにつきましては御理解をいただきたいというふうに考えております。
やながわ委員
今、副参事が「だれもが、いつでも、どこでも、いつまでも」という、これは基本だと思うんですね。だからこそ参加者が、減免になる事業をうんとふやしていくとか、それも一つは考えなきゃいけないんだろうけれど、いずれにしても値上げは、区民にとってはものすごく悩ましい問題だということを行政側はいつも肌で感じてほしいなと思うんですね。たかが100円。これは100円から200円に上がる区民活動センターとか高齢者会館とか、減免の人たちも多いんだけれど、100円といっても、私たちの日常生活、卵が100円なんていうと、安いスーパーに走り回る。そういう意識なんですよね。だから、施設使用料が100円といったら、そういうふうに日常的に暮らしている主婦だとか、年金暮らしになったときなんかは特に倍ですから、そういう意識を酌み取って、何か経過措置も検討していくという意気込みがないと、やっぱりどんどん区民生活と行政のありよう、サービス提供なんていうのとほど遠くなる。そういうことも含めて慎重に対応していかなければいけないと、私なんかはそう思うので、これだけの施設が、一つひとつ拝見させていただいていますし、ほとんど小さくて見えないんだけれど、そういう区民感情を無視しちゃいけないなというふうに思いますので、きょうは結論は出しにくいなと思うんですが、今後こういう措置が、施設使用料の考え方があるからこれを基本にという、もちろん原則は決めておかなきゃいけないけれど、何回も言うようですが、そうした経過措置をぜひとも検討しておいてほしいなと思います。保育料だって7年ぶりに上がったとか、お金を出していただいていくというのは、3年ごとにしようがないんだという、こういうふうな考え方ではなくして、その社会状況をうんと検討して出してこなければいけないんじゃないかなというふうに思うので、担当の、次はかわっちゃうかもしれないけれども、ぜひ、そういうことも引き継いでいただきたいなと思いますので、要望ですので、もしお答えがあれば答えていただきたいと思います。
石濱健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)
今いただいた御意見、また当委員会だけではなく、区民の皆様から今回の使用料の変更につきまして、改定につきましていろいろ御意見をいただいているところでございますので、そういった御意見をきちんと踏まえながら、所管としてさらに検討を進めてまいりたいと思います。
浦野委員
今、他の委員からも幾つか質疑がありましたけれども、当委員会にかかわる議案は全部で五つですけれども、特に先ほど来あるように、文化スポーツ施設での料金の値上げが、額としてはかなり大きいものになっているんですけれども、8月のときにも御報告いただいていたんですけども、そもそもなぜこの時期に変更、見直しが必要なんでしょうか。
宇田川南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当)
平成19年度に定めました施設使用料の見直しの考え方に基づいての今回は改定というふうになっております。
浦野委員
それは3年ごとということですか。
宇田川南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当)
3年ごとという意味でございます。
浦野委員
前回は19年度で、その後は23年度ですよね。それで今回26年度から、その3年ごとということでもないように思うんですけれども。
宇田川南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当)
今回の改定につきましては、27年4月からということになりますので、3年ごとに見直しということで考えております。
浦野委員
値上げの3年というのは、それはあくまでも内規なんですよね。確認です。
宇田川南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当)
おっしゃるとおりでございます。
浦野委員
前回の23年度のときの改定もそうで、あのときはちょうど東日本大震災があった年で、いろいろ景気もすごく落ち込んでいた年の値上げということ、幾つか下がったものもありましたけれども、全体としては値上がりだったと思っています。それで、前回の委員会のときにも少し申し上げましたけれども、前回の改定の際に議会として附帯意見がついていたかと思います。それでその附帯意見、御存じだと思いますけれども、「施設使用料の見直し基本方針についてに基づき、改定時の施設使用料が算出されているが、基本方針自体について、すなわち積算方法についても見直しを進められたい」という議会での付帯意見、これはかなり重いものだと思うんですけれども、今回の改定の中でこの意見はどのように反映されたんでしょうか。
宇田川南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当)
いただきました意見につきまして、一つは、反映されるコストの抑制ということにつきましては努めてきたところでございます。それで、人件費等につきましては、前回平成23年度と比較しまして39万2,000円減少するということで見直しの節減を図ってきたところでございます。それから、今回ほかに、同じような部屋の使用料についての均衡を図ることですとか、上限1.5倍につきまして、1.5倍を超えるものについての端数切り捨ての処理をしますとか、そういった部分での見直しというのも行ってきております。
浦野委員
それは、これまで、19年度から23年度になるとき、それぞれ改定のときにいろいろ積算方法は検討されていると思うんですけれども、今の御説明は、23年のときの付帯意見をどう生かしたかということが今の部分に当たるということですか。
宇田川南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当)
おっしゃるとおりでございます。
浦野委員
例えば、今回の積算方法の根拠となっているところの固定資産台帳の整備、ここが大きくあります。あと消費税の問題、減価償却費の積算のところなんですけれども、これは前回のときには、全然議論はされていなかったものですか。
宇田川南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当)
前回の改定の折には固定資産台帳の整備というのがまだ行われてございませんでしたので、こちらの反映については今回の見直しから反映をするということで積算をしているものでございます。
浦野委員
そうですよね。昨年度25年度整備をしたということで、それに基づいてだと思うんですけれども、そうすると、区民からすると、先ほど来ほかの委員からもありますけれども、やっぱり区民が使う、公の区有施設というのは、区民にどれだけ利用をされるか、利用していただくということが区としても大事なわけですよね。それでそのスポーツの健康増進であったりとか生きがいというところでの、区としては区民により利用しやすく、利用してもらいたいということですよね。そこをちょっと念のため確認します。
宇田川南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当)
これらの区の施設につきましては、区民の皆さんに使っていただくということを大前提に整備もしておりますし、運営もしているというところでございます。
浦野委員
そうすると、利用料が上がるというのは区民からすれば利用を抑制せざるを得ない。高齢者会館のところはそんなに値上がり幅、目的外使用のところでというのもありましたけれども、でも、やっぱりスポーツ施設のところ、文化のところでは万単位で変わっていくところもあるわけですよね。そうすると、こういった料金を上げていくということは、区民の方にとって利用が抑制されていくということにはなりませんか。
宇田川南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当)
今回につきましては、先ほど来御答弁させていただいておりますように、減価償却費を見直したというところで、その影響が大きく出ているものというふうに思われます。今後につきましては、やはり経費の削減ですとか、そういったものを図りながら、減価償却の部分につきましても、算定方式も明確になった形での使用料の見直しということになりますので、従前以上に区民の方にはわかりやすい形での積算になったというふうに考えております。
浦野委員
すみません、その利用料が上がることで、区民の方の抑制にはつながりませんか、つながりますか、そこを。
宇田川南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当)
区民活動センターですとか、高齢者会館ですとか、それぞれの施設につきましては、それぞれの使用目的に応じて、減免ですとか、そういった仕組みもございますので、今回の使用料の改定が区民の皆さんの利用の抑制につながるというふうには考えてはおりません。
浦野委員
それは私は違うと思います。やっぱり利用の抑制に、料金が上がれば、今の区民の皆さんの生活状態は決して経済的にみんながいいというわけではありませんから、今まで、前回、前々回のときも区民の皆さんからもいろいろ、上げてほしくないという声はあったと思いますけれども、今回の8月に実施された利用料の見直しについての意見交換会でも、これは総務委員会で報告になっていますけれども、そういった中でもなぜこの時期なのかとか、区民が使いづらくなるんじゃないかという声は出ていたかと思います。それで今、中野区の体育協会とか、あと新日本スポーツ連盟など、各団体といろいろ予算懇談会をする中でも、やはり特に体育施設のところは値上がりが大きいですから、体育協会の皆さんからも、これは議長、区長あてに、あと議員にも出ていますけれども、これだけの負担があるということは、とても過酷ですというようなコメントも出ております。やはり先ほど利用の抑制につながるとは考えていないという御答弁がありましたけれども、それはやっぱり実際利用されている方、区民の方からすれば、それは違うと思いますし、私も利用の抑制にやっぱりつながっていくんじゃないかと思っています。
それで、先ほど性質別の負担割合のところで、スポーツのところは区が税で3割、利用料のところは7割とありましたけれども、この3対7というのはどういう形で決められているんですか。
石濱健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)
基本的な考え方といたしましては、区民の皆様が日常生活を営む上で基本的に必要なものとして整備した施設のコストについては全額公費で負担をする。それから、個人による選択制が高く、利用者の便益に帰する施設のコストについては利用者が全額負担することを原則といたします。ただし、文化芸術やスポーツ振興などの政策的な観点から区が整備した施設については、民間類似施設の利用機会なども勘案し、施設コストの一定割合を公費で負担するということで7対3というふうにしているところでございます。
浦野委員
じゃあ、例えば8対2とか6対4という考え方はないんですか。
石濱健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)
そういった考え方も考え方としては存在するものと思いますが、現在のところは3対7ということで負担率を設けているところでございます。
浦野委員
そうすると、7対3じゃなくて、8対2、6対4、5対5とか考えられるわけですよね。それで、今回のこの施設使用料の見直しの中でそういったところ、要は、割合を変えていくというような議論はあったんでしょうか。
石濱健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)
健康・スポーツ担当といたしましては、そういった議論はしておりません。
浦野委員
ほかのところはどうですか。
宇田川南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当)
高齢者集会室、それから区民活動センターについても見直しの議論というのはしてございません。
浦野委員
そうすると、今回のここの委員会にかかっている五つの議案の中では、そういった議論はなかったと。それで使用料のところで、先ほど来、前回も御説明があったような考え方でこういう算出になったということですね。そうすると、区民からすれば、結局はやっぱり利用料が上がっていくということになるわけですよね。それで、例えば、ほかの区ではそこの性質別の負担割合を5対5でやっているところもあります。それは区の政策の判断なんだと思うんですけれども、その都度、今回の改定の理由、固定資産台帳の整備、また減価償却費のそういった考え方だけで、区民からすれば、区の都合で変えられて、結局利用料がこれだけ、前回、前々回に次いでまた上がっていく。先ほど消費税が仮に10%になったら、またそれは速やかに対応していくとなれば、今の可能性で見ていくと、上がっていくという方向性しか見えないわけですよね。先ほど副参事から御答弁があったように、区としてはこういった施設を区民の方に利用してもらいたいわけですよね。利用しやすくしていきたいわけですよね。この条例の最初のところでも、区民の福祉の増進に寄与することをこういった施設では目的にしているとうたっているわけですから、そうすると、やはり先ほどの性質別の負担割合のところは一切検討の中で考慮されず、こういう形でどんどん値上がりをしていくというのであれば、やはり区民としても、また私としても納得はいかないんじゃないかと思います。もし御答弁があればお願いいたします。
委員長
要望でいいですか。
浦野委員
はい、要望で。
むとう委員
これはそもそも算出方法のあり方については、私は以前から疑問を持っていて、区有施設ですから、そもそもが区民の税金で建てた建物ですから、そこに算出する際に、人件費や維持管理費まで含めていくのはいかがなものかなというのがずっと疑問であったんですけれども、先ほどいろんな区の算出方法はみんなばらばらでいろいろ違うんですよということでありましたけれども、中野の算出方法というのは一般的なものなんですか。こういう中野と同じようにやっている区というのは多いんですか、少ないんですか。その辺情報があれば教えてください。
石濱健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当)
私の知る限りでは、中野以外は把握しておりません。
宇田川南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当)
むとう委員のほうからお話のありました経費の考え方の部分なんですけれども、基本的に区民の皆さんが納めている税金で賄われているというところは大原則なんですけれども、区が提供するさまざまな区民サービスについては、税金で区の経費で賄っている部分と、それから使用される方が御負担をされるという部分がございます。それで、施設の使用料につきましては、地方自治法上でも使用する方の受益者負担ということが想定されておりますので、それを見込んだ考え方で積算をしているということで考えております。
むとう委員
区民みんなが平等に使うわけでもないので、使う方、使わない方がいらっしゃるわけですから、受益者負担という部分はわかるんですけれども、そうすると、せいぜい光熱水費ぐらいかなというのが私の感覚ではあるんですけれども、私が質問しているのは、先ほど副参事のほうから、こういう中野区の考え方のような算出方法は、知る限り中野だけということのようだったんですが、そちらはどうなんですか。この算出方法について、ほかの区はもっと中野区よりもいいアイデアで算出方法があるのかどうなのか。その辺もし把握していれば教えてくださいというのが質問内容でした。
宇田川南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当)
失礼いたしました。高齢者会館等について積算の方法を詳しく承知しているわけではございませんけれども、今回区が減価償却費を使用料に算定していくという方法をとりましたけれども、23区とも今固定資産台帳の整備が進んできておりまして、23区中、現在8区は減価償却費を使用料に含めていくという方向で積算をしてきている状況というふうに把握しております。
むとう委員
他の委員からも質疑がありましたけれども、根本的なこの算出方法というのを考えていく時期ではないかと思うんですけれども、考え方、新たに今御説明があったように、加わった部分もあるけれども、根本的な形は変わっていない考え方であるわけでして、他の区の様子はあまり御存じないというような感じではありますけれども、他の区の状況もしっかり研究されて、どういう算出方法だったら区民が一番納得できるのかあたりは、ぜひ調査研究をしていっていただきたいなということを要望しておきたいと思います。
委員長
他に質疑はございませんか。よろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、休憩して取り扱いを協議したいと思います。
委員会を休憩します。
(午後2時16分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後2時17分)
お諮りします。第47号議案、中野区立高齢者会館条例の一部を改正する条例、第48号議案、中野区区民活動センター条例の一部を改正する条例、第49号議案、中野区立体育館条例の一部を改正する条例、第50号議案、中野区もみじ山文化の森施設条例の一部を改正する条例、第51号議案、中野区区民ホール及び芸能小劇場条例の一部を改正する条例を、本日のところは保留とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
ご異議ありませんので、そのように決します。
それでは、次に陳情の審査を行います。第9号陳情、国に手話言語法制定を働きかける意見書を提出することについて、を議題に供します。
これより本件に対する質疑を行います。質疑はございませんか。
やながわ委員
この手話言語法制定の動きが今国会で出ているということなんですが、手話言語法というそのものをちょっとお話ししていただけますか。
岩浅健康福祉部副参事(障害福祉担当)
手話言語法でございますけれども、手話が聴覚障害者の方にとりまして、母語を幼少期から自然に習得していく言語ということになりますけれども、そういったことであることを示しまして、聴覚障害をお持ちの方が日常生活ですとか職場におきまして自由に手話を使ったコミュニケーションがとれること、また聴覚障害児の教育に手話を導入すること。また、保護者の方にとっても正しく情報を得られることを保障するといったような、聴覚障害者の方が社会的に自由に生きられるといったことを目指す法律というふうに聞いております。
やながわ委員
そもそも手話の歴史は、手話そのものはいろんなサークルがあったり、聴覚障害者の方に触れたときにそれなりに理解はしているんですが、この手話そのものが発生というか、歴史はいつごろからなんでしょうか。
岩浅健康福祉部副参事(障害福祉担当)
手話につきましては、聾学校におきましては、明治、大正の時代から教育がされていたというふうに聞いております。ただ、国際的な動きは1880年ごろに国際的な会議の場で海外で口話法という、口の動きを読んでコミュニケーションをとるという方法が国際的に認知をされまして、日本におきましても、戦前になりますけれども、聾学校、聴覚障害の方の教育の場が主流になることによって、手話というものがほぼ禁止に近い状態になったというふうに聞いております。
やながわ委員
では、今なぜこの手話を言語にするというふうに、変遷した理由はわかりますか。
岩浅健康福祉部副参事(障害福祉担当)
国際的には障害者の権利条約というものが国連のほうで採択されておりますけども、そこの中で手話というのは言語の一つとして認められてきたということ。1800年代後半に国際会議の中で、手話でなくて口話法でいこうといったことが誤りだったと。手話も必要なコミュニケーションだというのがそういった会議の場でも認められてきたということがありまして、日本だけではなくて、世界的に手話を言語として認めていこうという方向で動いているというものでございます。
やながわ委員
情報を共有する、そして情報を発信する、こういうことは聴覚障害者の方にとっては極めて大事で、私は手話であれ、口話であれ、コミュニケーションのツールとしては、人によっては手話のほうがいいという人もいるし、口話のほうがいいという人もいるかもしれない。しかし、やっぱり、聴覚障害者の人たちにとって選択は絶対必要だと思うんですね。いっぱいメニューあることが。むしろ手話の言語の制定が本当に遅きに失したというか、もっと早くやっていなきゃいけなかったんじゃないかと思うんですね。なぜそれはそう思うのかというと、私の夫も聴覚障害なんですね。聴覚障害2級なんですけれども、耳が聞こえないという、中途障害ではありますが、じっと夫と暮らしていますから、情報が得られないもどかしさというのは、自分たちの暮らし、自分の暮らしにとってどれだけのストレスと、そして社会から孤立しやすい。こういうことを考えると、手話の言語の制定も必要だし、またありとあらゆるところでこの情報を聴覚障害者の人たちに、高齢者だって聴覚障害者になるわけで、そういう人たちのためにありとあらゆる手段は、私は駆使していかなければならないと思うし、また災害のときなんか一番大変なわけですね。聞こえないというのはわからないわけですから、何が起こったか。そういうことを考えると、私は今、副参事の話を聞いて、口話法と手話法はいろいろあったんだなというふうに思いますが、選択を、メニューを多くすること。そして手話を言語にすることは極めて大事なことかなと思っておりますが、副参事としてどういうふうに感じていますか。
岩浅健康福祉部副参事(障害福祉担当)
厚生労働省で平成18年にとった実態調査というものがございまして、その中で、聴覚障害をお持ちの方が使っているコミュニケーションの手段というものが幾つか出ております。一つが補聴器ですとか人工内耳といったような残存の聴力を生かしていこうという機械を使う方法。あと手話、あと読話、あと筆談、要約筆記とか文字であらわすという方法になります。これらにつきましては、当然皆さん組み合わせをしてよりよいコミュニケーションをとっていくというのが聴覚障害をお持ちの方にとって一番楽なといいますか、自然な姿なのかなというふうには考えているところでございます。手話につきまして、区でも手話通訳者の派遣等を行っておりますけれども、今後も同様に聴覚障害者の方のコミュニケーションを図る手段を支援していくことは必要かというふうに思っております。
委員長
他に質疑はございませんか。(「休憩していただけますか」と呼ぶ者あり)
では、委員会を暫時休憩します。
(午後2時26分)
委員長
では、委員会を再開いたします。
(午後2時32分)
吉原委員
先ほど副参事からも、現在も中野区では手話のできる方を派遣しているという話があったんですけども、国会のほうで手話言語法が制定された後は、現行の中野区の対応の仕方とどのような変化があるんでしょうか。
岩浅健康福祉部副参事(障害福祉担当)
現在行っております手話講習会、養成のほうですね。手話をできる方の養成ですとか、あと手話通訳の方の派遣というのはこれからも充実させていくといいますか、利用者の方の声等を聞きながら進めていく必要があるのかなと思います。それ以外にも啓発活動が必要になってまいると思いますので、手話をお使いの方、手話通訳の方以外にも、例えばもっと簡単な手話のリーフレットといいますか、そういったものをつくるとか、そういったものが動きとしては考えられるのかなというふうに思っております。
吉原委員
リーフレットだけですか。もう少し具体的に何か情報があれば。
岩浅健康福祉部副参事(障害福祉担当)
区民の方への啓発活動のほかに、区もさまざま情報発信をしております。私どもにおきまして、当事者の聴覚障害の方も参加する可能性のあるような会議ですとか、報告会には手話通訳のほうを行政のほうで用意してというのがあるんですけれども、そういった区として情報発信をしていく手段の中に手話というのも考えていく必要があるのかなというふうに思っております。
委員長
他に質疑はございませんか。よろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
他に質疑がなければ、取り扱いの協議のために委員会を暫時休憩いたします。
(午後2時34分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後2時35分)
それでは、他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結します。
次に、意見の開陳を行います。意見はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結します。
次に、討論を行います。討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結します。
これより本件について採決を行います。
お諮りします。第9号陳情、国に手話言語法制定を働きかける意見書を提出することについてを採択すべきものと決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決します。
以上で第9号陳情の審査を終了します。
それでは、第9号陳情が採択されたことに伴い意見書の案文調製が必要となります。そこで、案文の作成については正副委員長に一任いただき、委員会二日目の10月8日(水曜日)に案文の調製をしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
それでは、次に、所管事項の報告を受けたいと思います。(「委員長、休憩」と呼ぶ者あり)
委員会を休憩いたします。
(午後2時37分)
委員長
では、委員会を再開いたします。
(午後2時37分)
所管事項の報告を受けたいと思います。
それでは、1番、平成27年度国・都の施策及び予算に関する要望についての報告を求めます。
藤井健康福祉部副参事(福祉推進担当)
それでは、お手元にあります平成27年度国の施策及び予算に関する要望書と平成27年度都の施策及び予算に関する要望書(資料7)について御報告いたします。
まず、国の施策及び予算に関する要望書につきまして、2枚ほど開いていただきますと、要望事項の一覧がございます。16項目の要望をしております。このうち厚生委員会では、5番目の生活保護制度の充実・改善、6番目のホームレス自立支援策の充実、7番目の介護保険制度の充実、8番目の国有地の活用、9番目の予防接種の充実、16番目のオリンピック・パラリンピック支援策の充実について関連する部分がありますので……。
次に、中身のほうを開いていただきまして、9ページ目になります。生活保護制度の充実・改善につきまして。1番目の生活保護制度の見直しのうち、「雇用・労働・住宅施策や年金・医療制度等社会保障全般を含めた制度の見直しを早急に着手するとともに、地方自治体の意見を反映すること」というのが今年度新規に要望している事項になります。それ以外の事項につきましては、昨年度からの引き続きになっております。
続きまして11ページ目、ホームレス自立支援策の充実につきましては、1項目め、雇用の創出、雇用状況の改善、2項目め、自立支援システムの位置付けの明確化、3項目め、都区の負担が軽減される財政措置、いずれも昨年度からの引き続きになっております。
続きまして12ページ目、介護保険制度の充実につきまして。(3)の特別養護老人ホーム等の用地取得費・施設整備費補助の部分が厚生委員会のほうの関係事項になります。その中で、基本的に昨年同様なんですが、3行目から4行目につきまして、「多床室の増改修に関する規制緩和や補助、事業者支援の充実」というところが今回新規の事項になっております。
めくりまして14ページ目、国有地の活用につきまして。1項目め、未利用国有地等の情報提供、並びに(2)活用に向けた制度の見直しのうち、最初の3行、「優先的使用や売却・貸付にあたっての負担軽減を行うなど、施設整備及び民間事業者参入をさらに促すために支援の拡充や制度を見直すこと」というところが関係事項になっております。いずれも昨年同様の事項になっております。
続きまして15ページ目、予防接種の充実につきまして。1項目め、予防接種に係る財政措置、2項目め、予防接種制度改正にあたっての地方への配慮、3項目め、ワクチンの安定供給及び適正な価格設定、いずれも昨年度からの引き続きの要望になっております。
次に飛びまして、25ページ目をお開きください。25ページ目、オリンピック・パラリンピック支援策の充実。これの(1)スポーツ振興の基盤づくりの項が所管の関係事項になっております。この中で3項目、運動施設の整備・改修・維持等に対する補助、地域スポーツクラブへの支援を強化という項目。それと、アスリート、スポーツ指導者を育成するということ。それと障害者スポーツの振興促進に取り組むということ。この3点が新規の要望事項になっております。
国の施策、予算に関する要望書は以上です。
続きまして、都の施策及び予算に関する要望書につきまして。2枚めくっていただくと要望事項の一覧がございます。1番から15番までの15項目。このうち5項目め、ホームレス自立支援策の充実。6項目め、高齢者福祉の充実。7項目め、都有地の活用。8項目め、医療体制の充実と整備。15項目め、オリンピック・パラリンピック支援策の充実が厚生委員会の所管になっております。
内訳になりますが、6ページ目をおあけください。ホームレス自立支援策の充実ということで、就労対策のさらなる充実と住宅対策の強化、生活保護費の都費負担期間の延長等について、昨年引き続きの要望になっております。
続きまして7ページ目、高齢者福祉の充実。これについて、用地取得に対する補助と施設整備に対する補助制度の充実。基本的に昨年同様なんですが、(2)の1行目のところですが、「多床室の増改修に関する規制緩和や補助」が新規の要望事項になっております。
続きまして8ページ目、都有地の活用。(1)未利用都有地の積極的な貸付、(2)貸付料の無償化及び保証金の廃止、(3)路上生活者対策事業への都有地の提供。この3項目についていずれも昨年同様の要望事項になっております。
9ページ目、医療体制の充実と整備。これの(2)地域包括ケアシステムの整備に向けた区市町村への支援というものが新規の要望事項になっております。「区市町村が在宅療養支援に取り組むにあたり、地域連携を促進する仕組みを構築し、財政支援を行うこと」となっております。
続きまして、飛びまして19ページ目、オリンピック・パラリンピック支援策の充実になります。これの(1)スポーツ振興の基盤づくりが新規項目といたしまして、運動施設の整備・改修・維持等に対する補助、地域スポーツクラブへの支援を強化。それと、アスリート、スポーツ指導者を育成。それと、施設整備・改修に伴う代替措置を提示すること。最後に、障害者スポーツの振興促進にも取り組むこと。この4点が新規の要望事項になっております。
簡単ですが、以上になります。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。よろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了します。
次に、2番、災害時災害時避難行動要支援者への避難支援等の取組みについての報告を求めます。
横山地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)
それでは、お手元の資料(資料8)に沿いまして、災害時避難行動要支援者への避難支援等の取組みにつきまして御報告させていただきたいと存じます。
なお、本件につきましては、関連委員会ということで、地域支えあい推進特別委員会、それから震災対策特別委員会のほうにもあわせて御報告させていただくこととしてございます。
これまでにもこの取り組みにつきましては御報告をさせていただいてきたところでございます。改めまして幾つか再整理をさせていただき、想定を整理したところがございますので、それを報告させていただくものでございます。
まず1番、避難支援等の取り組みの概要をまとめてございます。(1)本取り組みの目的でございます。最初の3行でございますけれども、区民の誰もが確実・迅速・安全に避難を実行できる体制を整えることとしてございます。これにつきましては、ことしの1月、2月にかけて関係委員会に報告をした際に御報告させていただいたところでございます。さらに、一定突っ込んだ整理をさせていただいたところでございます。
中段になりますけれども、要支援者についての名簿を作成しまして、個々の一人ひとりに避難支援計画を作成すると。これによりまして、要支援者の避難を確実にしていこうというふうに考えてございます。さらに、最後の4行でございますけれども、この取り組みを通じまして、日ごろの支えあいを促進するきっかけとするということ。それから、一般の支援者をできるだけ見つけることによりまして、区や防災会が効果的、効率的に注力できるようにすること。これによりまして、より多くの方々の避難を確実・迅速・安全なものにしていこうというふうに整理をしたところでございます。
次に(2)でございます。本取り組みの全般的な進め方でございます。おおむね三つのステップでとらえてございます。第1段階といたしましては、災害時避難行動要支援者名簿を作成、活用いたしまして、今後個別避難支援計画を作成してもととして活用していくと。現段階はこの段階にあるわけでございます。第2の段階といたしましては、個別避難支援計画を作成していくことを考えてございます。これによりまして、一般の支援者を見出しまして、これによって要支援者の避難を確実なものとしていくといったこと等、またこの過程を通じまして、支援者の仲立ちとしつつ、いわゆる御近所づきあい等の促進を図ってまいるというのが第2ステップでございます。第3段階といたしましては、避難所運営本部体制の再編としてございますけれども、防災会や区との役割分担等の整理といたしまして、実効性のある災害対策体制・協力体制を整えていこうというふうな手順で進めてまいる考えでございます。
これにつきましては、次の2ページに概念図をお示ししてございます。左側がこの取り組み全体の進め方でございます。右側がそれに伴っての避難支援そのものの活動でございます。左側でございますけれども、四角が三つほどございますが、先ほど三つほどのステップを示したものをお示ししております。名簿を配備した後、個別の避難支援計画を作成すると。そして、避難所運営体制等の強化・再編を図るということを考えてございます。
名簿につきましては、発災したときに区のほうが中心となって避難支援に活用するというものでございます。個別の避難支援計画につきましては、これに基づいて支援者に避難支援等をしていただこうと。そして、また災害対策体制、あるいは避難所運営体制を再整理いたしまして、避難支援等に当たるということを考えているところでございます。
次に、2ページの一番下でございますが、2番、避難支援に係る想定としてございます。個別の避難支援計画を作成するために訪問等を予定しているわけでございますが、その際にどのような避難対応、あるいは支援行動が必要になるかということについて御説明等をしなければいけないということで、その想定を立てさせていただいたものでございます。
それが右の3ページのほうの表とさせていただいてございます。想定の概略をお示ししているところでございます。左端がおおむね時系列。それから真ん中が要支援者、御本人の避難行動、右端が支援者等の支援行動としてございます。支援者につきましては、一般の支援者は星印、その他御近所や防災会、区については別の符号をつけているところでございます。
まず、①は事前の備えということでございますが、避難の準備を要支援者御本人にはしておいていただきたい。また、日ごろの御近所つき合い等をしていただくということを、これから働きかけも通じまして進めていく考えでございます。これに対しまして、支援者等につきましては、日常的に要支援者とも一定の連絡をとっていただくと。それから防災会については訓練等への参加をお願いしていくといったようなことを期待して考えてございます。
②は発災の怖れが具体的に発生した場合でございますが、要支援者の方は避難準備を直ちに開始していただく。支援者の方は電話等での安否確認を念のために入れていただくということを考えてございます。
③以降が発災したという時系列になります。発災直後はまず自身の安全を確保するほか、居場所を知らせていただいたり、火元の処置などをしていただくということを要支援者御本人にもできる限りしていただこうという想定でございます。支援者につきましては、自身や家族の安全を確保してから支援に当たるということでございます。区としては恐らくこの段階で災対本部の立ち上げ等で活動を開始という想定でございます。
④が実際に避難支援行動の開始になります。支援者は震度5強以上で我々職員も自動参集となってございますが、こういった状況になりましたら、個別の避難支援計画に基づく避難支援等を開始していただくという想定でございます。
⑤でございますが、実際に避難支援に行った場合でございますけれども、支援者は、御近所の力もかりまして、要支援者を見つけ出して身の安全確保を図ること。また御近所は必ずしも支援者や防災会等を待つことなく救援救助等を開始していただきたい。これは実際に言うまでもなくやっていただいているところかと思いますけれども、想定としては、こういったことも含めて働きかけをしていきたいというふうに思ってございます。
⑥が避難そのものの開始でございます。基本としましては、要支援者御本人は支援者の到着を待っていただくと。緊急性が高い場合には、待たずに行動を開始していただくと。それから、必ずしも全て避難するというわけではございませんので、避難不要という場合には自宅等での待機という想定でございます。支援者は、個別の避難支援計画等を確認いたしまして、医薬品等々の必需品ですね。携行必需品等を確認していただくと。それから、もし搬送等を必要というケースであれば、御近所から御協力を得まして避難を進める。御近所につきましては、要支援者御本人、あるいは支援者の協力をしていただく。それから防災会につきましては、一般的に地域のそれぞれで防災活動拠点をお持ちになってございます。こちらでの参集、所定の避難誘導等の活動開始というタイミングになってまいります。
⑦は避難先の選択でございますが、地域防災会や区からの情報を踏まえまして、適切な避難先を判断していただくというのが支援者の役割と考えてございます。
⑧でございます。実際に避難をした場合、あるいは御近所に身を寄せさせていただいたといったようなことも含めまして、支援者は原則所定の避難所の運営本部のほうに出向いて御報告をしていただく、引き継ぎをしていただく。ここまでが一般の支援者によります支援の範囲というふうに考えてございます。
最後4ページ、次のページになりますけれども、⑨といたしまして、支援者のフォローアップとさせていただいておりますが、区といたしましては、支援者の活動状況、支援状況を把握いたしまして、支援等が行き届いていないといった場合には、仮称でございますけども、区のほうが設置いたします避難支援部等が支援に当たっていくと。それから、現在区の応急班等がございますけれども、初動の任務を果たした後、区が分担する要支援者の避難支援等を開始していくと。こんなような想定を時系列でとらえているところでございます。
次に4ページ、3番でございます。個別の避難支援計画の作成に向けた取り組みでございますけれども、まず(1)でその手順を簡単にお示ししているところでございます。今回この委員会報告をさせていただいた後に、防災会等々への説明、意見交換等をさせていただくほか、介護サービス事業者等々への協力依頼をやってまいりたいと思ってございます。その後、様式類を調整いたしまして、モデル訪問を実施いたしまして、訪問予定を確定してまいりたいと思ってございます。その後、実際に広報等をやって訪問開始、こんな手順で考えているところでございます。
(2)でございますが、訪問に要する期間の想定でございます。現時点での想定でございます。モデル訪問を経まして精査をしていきたいと思ってございますが、まず区分の1・2、緊急性が高い方々でございます。約1万件でございますけれども、10カ月ほどを想定してございます。原則職員が訪問しますが、一部既に事業者に委託をしている部分につきましては、そういった委託業者等に委託をしていくということも考えてございます。また、職員訪問によって必要という場合には、ケアマネジャー等の協力も求めていく考えでございます。
その次、②でございます。区分の3・4でございます。約2万2,000件でございますが、これに対しては1年ほどかかるというふうに考えているところでございます。郵送等で御案内を差し上げるところでございますけれども、このうち、対象が重なる民生委員さん等が行っています調査、これとの整合性を図った上で職員が訪問という手順を考えています。
(3)は訪問時の説明でございますが、①説明すべきことはこの取り組みの趣旨や目的、それから実際の被害のときの想定、そしてどのように避難方法や支援者を選定していくのかといったような御相談、そして計画の作成の支援等を行ってまいるということを考えてございます。配布用のパンフレットといたしましては、そこに記載のとおりごらんいただければと思ってございます。
それから5ページの(4)でございます。支援者の確保に向けまして別途取り組みをしていきたいと思ってございますが、そこに例示してございます団体等に対しまして、支援者になっていただくことや、あるいはこの取り組み全般についての御協力、御理解を願っていくということを考えてございます。
最後、4番でございます。避難支援体制の強化・再構築ということでございますが、今御説明を差し上げました個別の避難支援計画作成状況を通じまして、一般の支援者、これの確保状況というのがある程度つかめてくるかと思ってございます。これを踏まえまして、防災会と協議しながら次の4点ほどの諸点につきまして見直し再構築を図ってまいりたいというふうに思ってございます。
まず一つ目が避難支援部、仮称でございますが、これを新設しようという点でございます。現在、49カ所避難所がございますが、それぞれ運営本部というものが立ち上がることになってございます。運営本部の中には、一般的、標準的には四つほどの部が立ち上がりますけれども、さらに一つの部として(仮称)避難支援部を新設してはどうかというものでございます。また、この(仮称)避難支援部におきまして要支援者の避難状況について名簿等でチェックをする、管理をするという業務が発生いたしますので、そのための人員増強を図ることを考えていきたいと思ってございます。なお、各部とも同じように、この避難支援部につきましても避難者の中でお元気な方からの協力を得て、人員を確保するという予定でございます。
次に(2)でございますが、避難支援班、ちょっと名称が似てございますけれども、これの新設について検討してまいりたいと思ってございます。現在、区の災害対策体制の中では、応急班とか救援救護班等々、各種の班体制が組まれてございます。そういった役割等を改めて検討いたしまして、仮称ですが、避難支援班、これを機能分化していくということを考えているところでございます。各班の時系列に応じた初動任務等の進捗も一定想定して、段階的な対応も含めて検討してまいりたいというふうに思ってございます。
それから、3点目は二次避難所でございます。避難所での生活が困難な高齢者・障害者等を受け入れるために二次避難所というものが想定されてございます。現在41カ所でございますけれども、この開設のタイミングにつきまして、実際施設の管理者側とも調整の上、一定早い段階に開設することを考えていきたいというふうに思ってございます。
それから、4点目でございますが、避難所運営会議や各種の防災訓練等におきまして、要支援者への取り組み、これを入れていきたいというふうに思っているところでございます。
最後6ページでございます。今後の予定でございます。手順に少しかかわってございますけれども、本委員会報告後に地域団体等への情報提供、意見交換をいたしましてモデル訪問を実施すると。それによって第4回定例会に報告等を差し上げて、実際に年明けの2月ぐらいから訪問開始ができるということを、最速でございますけれども、最短ではこのようなスケジュールを見込んでいるところでございます。区分の1・2については10カ月でございますので、この予定どおりに進んだ場合には、平成27年11月ごろまでに、3・4につきましては28年の11月ごろまでに個別の避難支援計画の作成を終了してまいりたいという見込みを立てております。なお、避難所運営体制等の再構築につきましては、区分の1・2の計画が粗々明らかになったぐらいの時期を見計らいまして再構築等を図っていくと、このような手順を今想定しているところでございます。
私からは以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑ありませんか。
中村委員
すみません、ちょっと教えていただきたいんですが、4ページの3の(2)のところなんですが、今後モデル訪問等を経て精査するということなんですが、モデル訪問というのはどういうことなんですか。
横山地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)
実際に、こういった避難想定を前提としたパンフレット等を持って、具体的な計画書を持って実際にこの計画作成のために訪問を行うということでございます。幾つか想定される要支援者の状況がありますので、その状況を幾つかピックアップして、それぞれ該当する方々に数件ずつ訪問調査をしてみようというものでございます。
中村委員
わかりました。ありがとうございます。あと、区分1・2のところで、原則として職員が訪問すると。一部既に委託しているもの等については当該事業者等に委託するということなんですが、ごめんなさい、これ、もしかしたら確認になっちゃうかもしれないんですが、当該事業者というのはどういう事業者さんのことを指していらっしゃるんでしょうか。
横山地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)
例えば、生活保護の関係ですと、主に高齢者等について既に業者に委託をしていると。こういったものにつきましては、その業者さんのほうに本件についての委託をしようと、こんな考えでございます。
むとう委員
今のところで、一部既に委託という、その一部既に委託している内容をもう少し教えてください。
横山地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)
生活保護のケース、先ほど御答弁させていただきました。高齢者、生活保護の対象者のうち一部分については別の民間事業者のほうにケースワークの仕事を委託しているというものでございます。既にそちらの社員の方が訪問して面識等がございますので、そういったケースについてはこの要支援の計画作成についてもその事業者のほうにお願いをするという考えでございます。
浦野委員
今御説明いただいた同じ4ページのところなんですけれども、区分の1・2が約1万200件で、3・4が2万2,500件とあります。それで、これは前回7月の後、その前1月ですかね。御報告いただいた人数がちょっと変動しているかなと思うんですけれども、これはどこで区切るかによって変動してくる部分、前回たしかちょっと変更してたときに、当初の想定より変更があったというような御答弁がたしかあったと思うんですけれども、この人数の変動はどういう区切り方をしているんでしょうか。毎回ちょっと報告があるたびに、多少500から1,000ぐらいのところで数が変わっているかなと思うんですけれども。
横山地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)
前回、閉会中の委員会で御報告をさせていただいたところでございます。その際に、6月1日時点で名簿登載を7月25日にしたわけでございますけれども、6月1日時点のデータで区切ってございます。その際が3万2,783人でございました。区分の1・2につきましては、合わせまして約1万200件というような中身でございます。そのときに、もう別の委員会だったかもしれません。御答弁差し上げたのが、当初と違いまして、障害の手帳をお持ちの方で重度の方等につきましても当初から名簿に載せるというような対応をさせていただきました。その人数の精査。それから特に区分3・4のほうにつきましては、時点が変わったことによります時点修正による数値の変動というふうなことで御答弁させていただいたところでございます。
浦野委員
6月とおっしゃったんですかね。今、最初のほうの御答弁で。
横山地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)
配備したのがことしの7月25日。その際に、システム上のデータを確定する時点が6月1日でございます。
浦野委員
そうすると、前回の定例会、7月の頭に行った定例会中のところで見ると、区分1が約5,000人、区分2が4,500人、合計すると9,500人という数になると思うんですね。それで、今の御答弁だと、配備したのが7月末で人数が確定したのが6月となると、この7月の頭で御報告いただいた数字と少し変わるのかなと思うんですけれども。そうすると、7月の時点で御報告いただいた数はもう少し前の月で区切ったということの理解でよろしいですか。
横山地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)
7月の定例会で御報告をさせていただいた際には、6月1日時点で数字が確定していたものもございますけれども、それ以外の先ほど申し上げた手帳所持者等につきましては、ピックアップ等精査が必要でございましたので、その時点でも3万1,500人、合わせましてですけれども、概略で御報告をさせていただいたところでございます。
委員長
他に質疑はございませんか。よろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終了します。
委員会を暫時休憩いたします。
(午後3時06分)
委員長
委員会を再開します。
(午後3時06分)
本日の審査はここまでとしたいと思いますが、各委員、理事者から何か発言はございますか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の日程を終了します。
次回の委員会は、あす10月8日(水曜日)の午後1時から、当委員会室において開会することを口頭をもって通告いたします。
以上で本日の厚生委員会を散会します。
(午後3時07分)